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http //www.maianet.com/free/suhi0407/top_suuhi.html 誕生数 6 キーワード:奉仕、調和、責任 シンボル:海・金星 ラッキーアイテム:ネイビーブルー、ラピスラズリ、ローズ、プラム、絹製品 ●基本性格● 誕生数に6を持つ人は、本来は愛に満ちた優しく親切な人。 そして見た目も愛らしい人、ハンサムな人が多いといえます。 人の役に立つことが運命的な目標のひとつなので、福祉への道を歩むこともよくあります。 鋭い観察力の持ち主でもあり、 自分をかわいがってくれる人には徹底して親密に。 でも、ちょっとでも相手の気持ちが変わると、とたんにしっぺ返しをするエキセントリックさも持ち合わせています。 ことに若い時にはこちらの面のほうが表に出やすく、アーチスト肌の気まぐれな人、という印象を与えることもよくあるようです。 実際、6の人の魂の本質は芸術性にあり、さまざまなレベルで作品を生み出し続けます。 作品とは、音楽や美術などのまさにアートそのものの時もあるし、愛にあふれた家庭という形をとることも。 いずれにせよ「ものを作りたい」という欲求を持ち続け、人生のなかで創作活動に没頭する時期が必ずあるはずです。 また人との関係のなかでは、ある問題がくりかえし訪れます。(とくに女性に多い) それは、「その人のためを思ってやったのに感謝されない」というジレンマです。 6というナンバーは困っている人を放っておけないエネルギー。 そのため友人・知人に積極的に関わりますが、それがあだとなり、相手に逆恨みされたり、お節介とののしられることが…。 こうした状況になった時には、自分が人の人生に踏み込み過ぎていることを自覚すること。 また本当に自分がやりたい(助けたい)事以外には手をださないのもトラブルを避ける大切な鍵となります。 ●愛情性格● はっきり言って、あなたはモテるタイプです。 なぜなら、あなたの事を認め、あなたを愛する人には、必ずなんらかの形で応えようとするからです。 愛には愛を返す、心優しい人、それがあなたです!当然、恋愛の体験も豊富。 相手の恋心を察するのも早いし、自然な求愛もじょうず。だれかを深く愛すると、最初のうちは驚くほどの甘えん坊になります。 でもしばらくすると、相手に対して「守ってあげたい」という気持ちがわいてきます。6という数字は母性愛をあらわします。 忍耐づよく寛容で、しかも自分の期待が裏切られてすら、失われることのない愛の形、 この世で一番強く、ゆるぎない愛。それが母から子へ贈られる愛です。 あなたが男性だろうが女性だろうが、この質を心のどこかに秘めていることを覚えておきましょう。 ただし、こんな強い愛だからこそ裏目に出ることがあります。 あなたは相手のためによかれと思って、お膳立てをし過ぎてしまうことがあるのです。 こんな状況が続くと、恋のお相手はいつのまにかあなたの子供のようになってしまうか、 でなければ「自由になりたい!」と言って飛び去ってしまいます。 恋人だからこそ、ある程度突き放し、その人が自力で行動するのを見守ってあげましょう。 心配のし過ぎは、おせっかいととられることのほうが多いのですから。 恋の達人ともいえるあなたが注意すべき点は、この一点のみ! 心のままに恋を楽しんでほしいものです。
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amazonで探す @楽天で #あなたには渡さない を探す! 土23テレ朝 2018.11.10~2019.01.12 4.5% 公式HP wikipedia 前 おっさんずラブ 次 東京独身男子 Hulu NETFLIX dTV PrimeVide U-NEXT TVer Paravi GYAO youtube検索 / Pandora検索 / dailymotion検索 / bilibili検索 1 2018/11/10 4.3% 2 2018/11/17 4.6% 3 2018/11/24 4 2018/12/01 5 2018/12/08 6 2018/12/15 7 2018/12/22 8 2018/12/29 9 2019/01/05 10 2019/01/12
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あなたに会いたくて◆b8v2QbKrCM どうして―― 呼吸をするたびに、口の端が赤く泡立つ。 ひゅう、ひゅう、と呼気の漏れる音がする。 肺が破れたのだろうか。 もしかしたら、気管が裂けたのかもしれない。 どうしてこうなってしまったんだろう―― 痛みが薄らいでいるのは幸いか。 それとも絶望から逃避できない不幸か。 所有者を死から遠ざける二つの力が、ナインの命を引き伸ばす。 どろどろになって燃え尽きかけた蝋燭が、ほんの数秒だけ燃え続けようとするように。 私は、ただ―― 失くした右手の切断面と、左胸の大きな穴から、致命的な量の血液が溢れている。 助かるはずがない。 生きていられるわけがない。 こうして思考できていること自体が、既に奇跡なのだ。 ただ―― ナインは感覚の喪失した四肢を動かして、頭の向きを僅かに変える。 リノリウムの地平の先には、もうひとつの赤い水たまり。 潰えようとするもうひとつの命。 潰えてしまったもうひとつのいのち。 あの優しい小鳥を―― その少女は、壁にもたれて座り込んでいる。 まるで木かげで休んでいるように。 まるで木もれ日でうたた寝をしているように。 たったひとつだけ、おかしなところがあるけれど。 小鳥を―― おなかから、赤くて黒いものが、顔をだしている。 びるのカベに入っていたてつのぼうが、赤くそまってかおをだしている。 うしろからフォークでさされたみたいに、3ぼんならんで。 ミコトのおなかは、やぶれていた。 助けたかっただけなのに―― ◇ ◇ ◇ 「魔王に挑む……無謀と知っての蛮勇か?」 大戦槍の柄が棄てられる。 がらん、という鈍い音が廊下に響いた。 「さぁ? どこの誰なのかしらね」 美琴はゼロから視線を逸らさず、次弾の発射準備を整える。 彼我の距離は十数メートル。 この距離からなら狙いを過つことはありえない。 しかしゼロは、ナインの右腕を足蹴にしたままで、悠然と美琴を見据えていた。 超電磁砲の威力を目の当たりにしながら、脅威を軽んじているのか。 それとも、対抗する術を既に見出してしまったとでもいうのか。 美琴の手元で大気が炸裂する。 音を置き去りに飛翔するコインの弾丸。 僅か百分の一秒のうちに距離を削り取り、ゼロの仮面を掠めて飛び去っていく。 「どうした。牽制では私を倒せないぞ」 ゼロは微動だにせず言い放った。 動かずとも当たらない――美琴が当ててこないと分かっていた、と態度が語っている。 美琴は内心で歯噛みした。 今の一撃でゼロとナインを引き離すつもりだったのだが、完全に見抜かれていたらしい。 考えてみれば当然のことだ。 ここで直撃させるつもりがあるのなら、初撃で槍を狙う意味がない。 ゼロ自身ではなく大戦槍を撃ち抜いた時点で、殺意のなさを白状しているも同然だ。 「次は当てるわよ」 「どうだかな」 デイパックから引き抜かれる白鞘の刀。 露わになる白刃に、美琴は思わず身構える。 振り上げられる和道一文字。 それと同時に、手首の返しで握りが逆手に変えられる。 「だが――意図は汲んでやろう」 「うぐっ……!」 真下へと叩き込まれた一突きが、あろうことかナインの手首を貫通する。 響き渡る苦悶の声。 美琴は思わず身を竦め、目を逸らした。 切っ先が前腕に通る二本の骨と関節の間の肉を貫き、床にまで突き刺さっていた。 これでは刀を抜かない限り逃れることができない。 まさしく磔である。 「アンタ……!」 「まずは貴様から排除する。異存はないな」 ゼロが一歩ずつ距離を詰める。 右足を庇って身構える美琴の前に、真紅が割って入った。 庭師の鋏を片手で把持し、鋭利な先端をゼロへと振り向ける。 「美琴……近付いてきたら……」 「分かってる……」 一歩、また一歩。 ゼロが悠然と接近する。 美琴と真紅はいつでも攻撃に転じられる態勢のまま、静かにタイミングを計っていた。 残された力は少ない。 どちらが勝利するにせよ、勝負は一瞬で終わるだろう。 十二メートル。 十一メートル。 十メートル。 爆ぜる。 ゼロの足が床を打った。 床材を粉々に粉砕する威力の反作用で爆発的に加速。 離脱など許しえない速度で間合いを塗り潰す。 「来たわっ!」 真紅が鋏を振るう。 薔薇の花弁が渦を巻き、一直線にゼロを迎え撃つ。 ここは直線の廊下だ。 赤き花弁から逃れる場所などありはしない。 ゼロが翻したマントに薔薇の奔流が直撃する。 飛び散る花弁の幕に阻まれ、ゼロはその速度を大きく減じた。 「そこっ!」 間髪入れず、美琴の腕がスパークする。 指に弾かれたコインが閃光の魔弾と化し、花弁の幕の中央を撃ち抜いた。 一瞬の間を置いて、衝撃波が花弁を吹き散らす。 「――なっ!」 真紅は思わず声を漏らした。 薔薇の花弁が散ったことで開けた視界には、あるべきものが存在しなかった。 「消えた!?」 いない。 ゼロがどこにもいない。 美琴は慌てて周囲を見渡すが、廊下のどこにもゼロの姿はない。 いかに薄暗闇に黒衣が紛れるとはいえ、完全に見失うなどありえないことだ。 しかも視覚のみならず、電磁波によってすら感知されなくなっている。 廊下から完全に消え失せた―― そうとしか捉えようのない事態であった。 「――そうだ、ナイン!」 美琴の思考が混乱から立ち直る。 何のために無茶な戦いを挑んだのか、危うく忘れてしまうところだった。 敵が姿を消した今のうちに助け出すべきに決まっている。 そう思い、美琴が駆け出した瞬間、ナインが叫んだ。 「逃げて! 早く!」 何を言っているんだ、と駆け寄ろうとして、不意に気が付く。 ナインは接近するゼロの後ろにいた。 ゼロが歩いてくるときも。 ゼロが突進した瞬間も。 ゼロが薔薇のベールに阻まれていた間も。 つまり目撃しているはずなのだ。 ゼロ消失の瞬間を。 背後で轟音が鳴り響く。 爆弾が炸裂したかのような衝撃と、冷たい爆風。 コンクリートの破片に晒されながら美琴は振り返り、目撃する。 外壁を突き破り、屋内への再侵入を果たしたゼロの姿を。 そして。 掬い上げるような拳に打ち据えられた真紅を。 「――真」 あまりにも軽過ぎる真紅の身体は、それこそ紙切れも同然に吹き飛んでいく。 中庭へ通じる窓に衝突し、砕く。 「紅――」 翻る黒衣。 鉄塊の如き腕が迫る。 声が喉から出るより遥かに速い。 美琴は瞬く間に顔面を鷲掴みにされ、勢いのままに床から引き剥がされる。 ――ゴッ 白いコンクリートの壁に、赤い飛沫が散った。 線の細い手足が跳ね、そして力なく落ちる。 砕かれたガラス片が時雨のように落ちる音がした。 壁伝いに、ず、と美琴の肉体が滑る。 かすれた絵筆で赤を塗ったような跡を残して、美琴はガラクタのように崩れ落ちた。 「……終わりだ」 ゼロは踵を返し、ナインへと歩み寄る。 あまりにも呆気ない結末である。 薔薇の壁に阻まれた瞬間、ゼロは即座に転移を発動させていた。 無論、あそこまで消耗した状態では、せいぜい一メートルか二メートルの移動しかできない。 しかし、病院の外壁を越えて屋外へ退避するには、それだけで十分であった。 ナインは依然と床に伏し、顔だけをこちらに向けている。 右腕は串刺しのままで、脱出を図った形跡すらない。 だが、その眼差しはゼロに向けられていなかった。 「――フン。しぶといものだ」 再度ゼロは振り返る。 一抹の驚きが混ざった、呆れ返ったような声色。 「まだ、終わってない……!」 薄暗闇に迸る雷光。 満身創痍で疲労困憊。 鮮血乱舞で頭蓋陥没。 それでもなお立ち上がる超電磁砲。 「終わりだ。その身体で何ができる」 ゼロは美琴に近付こうとすらしなかった。 むしろ、接近する必要性を感じていないというのが正確だろうか。 それもそのはずだ。 美琴は明らかに立っているだけで精一杯なのだから。 「……アンタを、倒すことなら……できるわ……」 強がりを言いながら足を踏み出し、すぐに転びかける。 後頭部から流れた血が後ろ髪を染め、首筋を濡らして服を血まみれにしていく。 足は容易くもつれ、ゼロが破壊した壁の淵に手を突いて、どうにか転倒だけは免れる。 誰が見ても戦闘不能。 いつ昏倒してもおかしくない。 それでも少女は、漆黒の魔王をまっすぐ見据えていた。 「なんで……」 消え入りそうな声でナインが呟く。 美琴は口の端を上げ――血まみれで分かりにくいけれど――微笑んでみせた。 「……逃げないって、決めたから」 「だが結末は変わらん」 漆黒の魔王が迫り来る。 美琴は壁に穿たれた穴の縁にもたれたまま、一歩も動こうとしない。 そもそも動くような体力すら残されていなかった。 眼前に迫ったゼロの仮面を、美琴は毅然と仰ぎ見た。 「満身創痍の身体を引きずって、どこまで無様に足掻くというのだ」 「どこまで? 決まってるじゃない……」 緩く握られた拳が、ゼロの胸を軽く叩く。 それほどまでに、両者の距離は近付いていた。 「最後までよ」 魔王の輪郭が残像と化す。 間近から振り抜かれた拳が美琴の脇腹に突き刺さる。 最下部の肋骨を砕き、臓器を押し潰し、文字通り体内へめり込んでいく。 拳が振り抜かれると同時に真横へ吹き飛び、水切り石のように地面を跳ねて、駐車場を横切ってようやく停止した。 下手をすれば三度は死にうる打撃を与えてなお、ゼロは追撃を緩めようとはしない。 アスファルトに残った血の道を踏み締め、生死すら明瞭としない標的へ接敵する。 「ならば最期を与えてやろう」 ぴくりと、美琴の腕が動く。 先ほどの一撃で脊柱まで痛めたか。 上体は起き上がろうともがいているようだが、脚は全く動いていない。 時折、電流の閃光が迸り、周囲の暗闇が淡く照らされる。 「理解出来たか。魔王に楯突くことが如何に愚かなことか」 「これくらい……何よ……」 放出された電流が駐車場を囲むフェンスにも伝播する。 放電の音にかき消されるほどにか細い声で、美琴は喋り続けた。 誰に聞かせるでもない、自分自身へ向けた言葉を。 「アイツはもっと無茶して……痛い思いして……」 腕を突き、少しずつ身を起こしていく。 額の周りで幾筋もの電流が集い、弾けて消える。 「それでも止めなかった馬鹿なんだから……」 魔王の足が、起き上がらんとした美琴の胸を踏みつける。 無造作な行為でありながら、それだけで胸骨が悲鳴を上げた。 このまま力を入れて踏み抜けば、肺と心臓が破壊されて死に至るだろう。 呼吸すら苦痛でしかない地獄の中で、美琴は叫ぶように言い放った。 「だから……私が諦めるわけにはいかないのよ!」 「――むっ!」 電流が迸り、フェンスの根元が次々と千切れていく。 幅二十メートルに及ぶ鉄製のフェンスが、さながら巨大な投網の如くゼロへ襲い掛かる。 ゼロは美琴への攻撃を止め、後方へ飛び退いた。 「この程度で私を捕らえ――」 魔王の視界の外で、美琴は頭上を飛ぶフェンスに指を掛けた。 ぐんっ、と美琴の身体が跳ね起きる。 捕獲など端から思慮の外。 次の一撃こそが本命――! 「あああああああああああああああっ!!」 炸裂する閃光。 渾身の電撃が地を揺るがせ、夜の闇を打ち払う。 灼熱したアスファルトは瞬く間に融沸し、導体という導体を電流が駆け巡る。 光と音の衝撃は遥か彼方にまで押し寄せて、静寂を根こそぎ薙ぎ払う。 眩い光は病院の内部にまで及び、ナインをも飲み込んでいく。 「う……っ!」 やがて放電は終わり、間隙に夜が染み込んでくる。 ナインは眩しさのあまり瞑っていた目を開き、美琴の姿を探した。 「美琴!」 美琴は雷撃の爆心地よりも手前で、人形のような手足を投げ出して倒れ伏していた。 フェンスに引きずられて、ここまで転がってきたのだろう。 負った傷は数えることすらままならない。 あまりにも痛々しくて、ナインは目を逸らしそうになってしまう。 けれど、それはできない。 命を掛けてあの魔王に打ち勝った彼女から、視線を外すことなど―― 「――貴様の力を見誤っていたようだ――」 してはいけない、声がした。 見上げれば、そこには影。 夜景を遮る巨大な影。 どうして思い至らなかったのだろう。 ナナリーとネモがマークネモを駆るのなら。 ルルーシュ・ランペルージにも同じことができるのだと。 その名は、ガウェイン。 「そん、な……どうして……」 機械仕掛けの巨人の肩に乗り、魔王ゼロは下界を睥睨する。 雷撃からゼロを庇ったと思しきガウェインは、既に大破寸前にまで追い込まれていた。 一方、ゼロ自身が受けた損害は極めて軽微。 仮面には亀裂が入り、外套は無残に焼けているが、肉体の消耗は殆ど見られない。 絶望――絶対の、終局。 それなのに。 「どうして……立つの……?」 それなのに、美琴は立ち上がっていた。 なぜ立つのか分からない。 どうして立てるのか分からない。 肉体の機能は殆ど潰えているだろう。 確かなことがあるとすれば。 彼女は明確な意志を持って立ち上がったということだけだ。 「私は貴女を利用しようとした……。 殺そうともした……それなのに、どうして!」 「……どうして、こんな悪党を助けるの……って……?」 美琴は、あははと笑った。 もしかしたら単なる苦悶の声だったのかもしれない。 けれどナインには、明るい笑い声にしか聞こえなかった。 「それでも……死なせたくないって言うお人好しが……いるから、かな……」 かしゃん、と小さな音がした。 廊下の奥から、小さな影が歩いてくる。 暗がりの中、小さな瞳が煌いている。 「ごめんなさい。遅くなってしまったわ」 謝罪の声が廊下に響く。 真紅が歩を進めるたびに、かしゃん、と音がする。 砕けた身体の破片が音を出す。 赤い衣装の上からでも、真紅の身体の破損は容易に見て取れた。 そして真紅は、美琴の横で寄り添うように立ち止まる。 「ラッドに会ったわ……。あすかは最期まで、あの子らしく生きていたそうよ」 「……そっか」 ゼロがガウェインの肩から飛び降りる。 今まで以上の殺意を滾らせ――しかしそれを美琴達には向けていない。 それどころか、半死半生の二人など眼中にないとばかりに腕を振るった。 「ラッド・ルッソか。よもや仕留め損なっていたとはな。 どけ――貴様らと遊んでいる場合ではなくなった」 「……どかない」 美琴はポケットから一枚のコインを取り出し、ゼロへ向けた。 真紅も鋏を構え、戦意を表す。 「勝ち目はないぞ」 ゼロの言葉は恐らく正しい。 今の美琴には電撃を放つ余力すらなく、コインを撃ち出せるかどうかも怪しい。 真紅は吹き飛ばされたときにデイパックを失い、残された武器は歪んだ鋏と砕けかけた身体のみ。 庭師の鋏をゼロへ突きつけ、真紅は凛と黒き仮面を見据えた。 「貴方も大切な人を失ったのでしょう」 「黙れ……」 ゼロは歩みを止めない。 「今の貴方は、その人に胸を張って会いにいけるの?」 「……黙れ……」 仮面を鷲掴みに、砕かんばかりの力を込める。 「私達は出来るわ。最後まで私らしく生きていたと!」 「黙れと言っているッ!」 魔王が駆ける。 真紅が翔ける。 刹那の交錯の果て、白い破片が粉々に散った。 奔り抜ける漆黒の輪郭。 繰り出される超電磁砲。 音速にも満たない微弱な狙撃は、掠めることすらなく虚空を貫く。 拳の砲弾が美琴を打ち据える。 砕かれた壁の断面へ叩きつけられ、捻じ切れた鉄筋が背中へ突き刺さる。 三十センチも突き出した三本の鉄筋が、肉を穿ち、臓器を破り、腹部を裂いて貫通する。 鮮血が間欠泉のように噴き出し、すぐに収まっていく。 戦闘の終結。 完全なる決着。 その瞬間、自身に生じる一瞬の隙を、ゼロは見逃していた。 「ルルーシュ!!」 「……っ!」 咄嗟に翳した左腕が、鋭い刃に刺し貫かれる。 激痛の中、反射的に繰り出した拳が穿ったのは、ナイン・ザ・コードギアス。 地に磔られていたはずの少女が、何故かゼロの腕を貫き、ゼロの腕に貫かれていた。 「よもや自らの手を……」 ナインの右腕は、前腕部の先端付近から完全に失われていた。 串刺しという戒めから逃れるために、己の骨肉を切り落とすとは。 左胸を貫かれたまま、ナインはぽつりと言葉を零す。 「思い出した……私はネモから、頼まれたんだから……。 ……貴方が何と言おうと、関係……な……」 「泥人形への義理立てか。下らん」 ゼロはナインの胸から腕を引き抜き、騎士の刃へ手をかけた。 ずるり、と血液が糸を引く。 床に崩れ落ちたナインには目もくれず、踵を返す。 ゼロの意図に呼応するように、ガウェインが崩壊寸前の機関を稼動させ、ハドロン砲の砲口を病院へ向ける。 「もういい、跡形もなく蒸発するがいい」 ◇ ◇ ◇ ――もう、痛みすら感じない。 消えていく鼓動。 消えていく体温。 消えていく視野。 消えていく感覚。 消えていく自我。 網膜に映る光景を、脳髄が理解しない。 ナインは本能のように、綺麗な光を放つソレに手を伸ばす。 右手はもうないから、左手を。 失くしてしまった左腕の代わりを伸ばす。 ナナリーの面影。 ナナリーの記憶。 黄金の鞘。 「黄金」という色も。 「鞘」という言葉も。 ナインの中では既に意味を成していない。 ただ、それがタイセツなものだという認識だけが、軋む肉体を動かしていた。 指先が鞘の表面に触れる。 冷たさも硬さも、もう感じない。 五本の指が鞘を手元へ引き寄せる。 ナナリー……―― 鞘を手にナインは動く。 血の海を這いずるように。 だが、ナインの身体はもう動かない。 左腕だけが地蟲の如く蠢いて、ナインを引きずっていく。 生命が抜け落ちた四肢に代わって、彼女の願いを叶えるために。 ソレに触れていると、身体が楽になった。 ナナリーと一緒にいる気がするからなのかもしれないけれど。 これを渡せば――が助かる気がした。 もはや正しい現状認識すらできていない。 確かな目で見ていれば、助かる傷ではないと理解できるはずなのに。 奇跡を待つしか手段がないというのに。 ナナリー……―― 血に塗れた――の――に、鞘を乗せる。 「助けて……」 ジークフリートに小鳥を託したときのように。 物言わぬ金色の鞘に祈りを託す。 「美琴を助けて……アヴァロン……」 赤き光が全てを押し流す。 壁を、床を、天井を、硝子を。 熔かし、掻き混ぜ、焼却し、塵に帰す。 少女の血も、肉も、骨も、髪も、記憶も、願いも―― 全てが消えていく。 私は、貴女のところへ行っても、いいのかな――…… ◇ ◇ ◇ 瓦礫と化した病院を後にして、ゼロは大通りを西へ進んでいた。 ハドロン砲で一階部分を吹き飛ばされた病院は、自重に耐えることが出来なくなり、瞬く間に倒壊した。 まさしく徹底的な蹂躙、徹底的な破壊。 もはや生存者は残っていないだろう。 人形は原型を留めぬまでに破壊し、首輪も奪い取った。 女二人は致命傷を与えた上でハドロン砲の業火に投じた。 ラッド・ルッソは辛うじて息があったらしいが、倒壊に巻き込まれて絶命したに違いない。 代償として、ガウェインは量子シフトによる召喚から十分と持たずに消えてしまったのだが、 仮にもう一度呼び出したとして、あの電撃で機能停止寸前にまで追い込まれた現状では、大して役に立たないだろう。 しかし結末だけを見れば完全なる勝利と称して差し支えあるまい。 「残るは一人……」 ナナリーを死に追いやった輩のうち、既に二人までは抹殺した。 あと、一人。 異形を誅し殲滅への烽火とする。 目的はナナリーの蘇生ただひとつ。 必要とあらば、誰であろうと排除するまで。 それなのに。 ――今の貴方は、その人に胸を張って会いにいけるの? 「……戯言を!」 ゼロは苛立ちを込めて路傍の塀を殴りつけた。 魔王の強力に耐え切れず、コンクリートの塊が一瞬にして砕ける。 「私はナナリーと同じ世界を生きるつもりはない。 光に照らされた世界で生きるのは、ナナリーだけだ……」 【E-5/路上(西)/一日目 夜】 【ゼロ@コードギアス ナイトメアオブナナリー】 【状態】:左前腕に幅広の刺傷、疲労(極大)、悲壮≪ルルーシュ≫ 【装備】:なし 【道具】:基本支給品一式×6、MH5×3@ワンピース、治療器具一式、防刃ベスト@現実、電伝虫@ONE PIECE×2、 忍術免許皆伝の巻物仮免@ドラえもん、和道一文字@ONE PIECE、シゥネ・ケニャ(袋詰め)@うたわれるもの、 謎の鍵、レナの鉈@ひぐらしのなく頃に、首輪×3(サカキ、土御門、真紅)、ナナリーの遺体(首輪あり)、ビニール袋に入った大量の氷 螺湮城教本@Fate/Zero、トーチの火炎放射器@BLACK LAGOON(燃料70%)、不明支給品0~1個(未確認) 【思考・状況】 1:殺し合いに優勝し、ナナリーを生き返らせる。 2:異形(ミュウツー)は見つけ次第、八つ裂きにする。 3:『○』に関しては…… 4:ギラーミンを殺して、彼の持つ技術を手に入れる。 5:自分の身体に掛けられた制限を解く手段を見つける。 6:『○』対する検証を行うためにも、首輪のサンプルを手に入れる。 7:C.C.の状態で他者に近づき、戦闘になればゼロへ戻る。 8:首輪を集めて古城跡へ戻る。 【備考】 ※ギラーミンにはタイムマシンのような技術(異なる世界や時代に介入出来るようなもの)があると思っています。 ※水銀燈から真紅、ジュン、翠星石、蒼星石、彼女の世界の事についてある程度聞きました。 ※会場がループしていると確認。半ば確信しています ※古城内にあった『○』型のくぼみには首輪が当てはまると予想しています。 ※魅音(詩音)、ロベルタの情報をサカキから、鼻の長い男の(ウソップ)の情報を土御門から聞きました。 ※C.C.との交代は問題なく行えます。 ※起動している首輪を嵌めている者はデイパックには入れないという推測を立てています。 ※北条沙都子達と情報交換しました。 ※ナイン、ラッド、ミュウツーの三人がナナリーの死に関わっていると確信しました。 ※ガウェインの制限はマークネモとほぼ同様です。 ただしハドロン砲を使用した場合は、再召喚までの時間が、一発につき二時間ずつ増加します。 ◇ ◇ ◇ 「そりゃあ最初は驚いたぜ? どうにか槍を引っこ抜いて必死に這いずってたら、窓ガラスぶち割って人形が飛んできたんだからよ」 崩落した病院の中庭で、ラッド・ルッソは饒舌に語っていた。 ハドロン砲の貫通によって芝生や植木は焼き払われたが、建物の崩壊には殆ど巻き込まれていない。 被害らしい被害といえば、破片と粉塵の嵐が吹き荒れて快適な環境ではなくなったくらいだろう。 「俺も見ての通りボロボロだったからな。あそこで殺しに来られたらヤバかったぜ」 あれから暫く時間が経ったが、ラッドの肉体は未だ傷だらけだ。 地面に突き刺さった巨大な残骸に背を預けて、どうにか座位を維持している。 時間を経てもこの有様なのだから、病院が破壊された時点での状態は筆舌に尽くしがたいものであった。 こうして生きているのも、両腕の損壊が比較的早かったため、辛うじて中庭まで移動できたからに過ぎない。 さもなければ、倒壊かハドロン砲に巻き込まれてトドメを刺されていたことだろう。 「あぁ、そうだ、アスカとかいう野郎のことを聞かれたな。そのまんま答えてやったぜ? お前らのそっくりさんを必死に追っかけてたから、間抜け面に一発ブチ込んでぶっ殺したってな!」 狂ったような笑いが中庭に響く。 しかしラッドはすぐに血を吐いて、笑い声以上の大きさで咳き込んだ。 酸素に満ちた鮮やかな赤色。肺の傷が開いたのだろう。 ラッドは肩に口を擦り付けて血を拭うと不機嫌そうに視線を投げた。 「聞いてねぇのか? 手前ぇが教えろっていうから話してやってるんだぜ? なぁ、電気女さんよぉ!」 視線の先には、瓦礫をあさる美琴の姿。 比較的平坦な中庭ではなく、崩れ去った西棟の残骸を黙々と探っている。 制服は破れ、血に汚れ、とにかく酷い有様だが、肉体の傷は不思議と影を潜めていた。 傷が消えてなくなったわけではない。 しかしどの傷口からの出血も止まっていて、行動への支障も殆ど見られなかった。 「喋る気が無いなら、勝手に語らせてもらうぜ。正直、腑に落ちねぇんだよ。 仲間の仇が目の前にいるってのに、殺そうとしやがらねぇ。手前ぇもあの人形もだ。 人形が俺を見逃したのはまだ分かる。もっとヤバイ奴が近くにいるんだからな」 そこで言葉を切る。 これ以上は語らずとも理解できるだろう。 美琴は瓦礫に両手を差し入れたまま、作業の手を止めた。 「仇はとるわ。でも……殺してなんか、あげない」 ラッドは眉を顰め、次第に破顔し、そして哄笑した。 「憎たらしいくせに自分の手は汚したくないってか! どうやって恨みを晴らそうか考えてたんで、返事も出来ませんでしたってことだな!」 今度は喀血することなく、思う存分笑い続ける。 肉体の再生がもう少し進んでいたなら、文字通り腹を抱えて笑い転げていたに違いない。 無視を決め込む美琴のことなど気にも留めず、只管に狂声を響かせる。 ――が、唐突に笑いを止めた。 訝しげに振り向く美琴を逆に無視し、何やら考え込むような顔付きになる。 そう、あの子は最期まで優しかったのね―― ラッド。貴方がどう思っても構わないけれど、私はあすかを誇りに思うわ―― 先に逝った人達に、胸を張れる生き方が出来たのだから―― 「先に逝った、ね……。さて、ルーアが惚れた俺はどんな奴だったかな」 少し時間をかけて考えよう。 どうせ、身体が治るまでは殺しもできないのだから。 「……見つけた」 美琴は急に黙り込んだラッドを放置し、瓦礫の中に腕を伸ばしていた。 ゼロと戦った場所を埋めるコンクリート塊の下から、何かを取り出そうと必死になっている。 肌が擦れ、血が滲んでも腕を引かず、それどころか更に奥へと突っ込んでいく。 美琴を救ったのは、ナインが遺した"全て遠き理想郷"の奇跡であった。 真名解放により解き放たれた真の力がハドロン砲の破壊を遮断。 その後"全て遠き理想郷"が体内へ取り込まれたことにより、重篤な傷が治癒。 今までの時間は全て再生に費やされ、意識が回復したのすらほんの少し前のことであった。 自分がどうして生きているのか、美琴は知らない。 けれど"誰かに助けられた"という実感だけは確かに覚えている。 そうでなければ、半死半生だったはずの自分が動いていられるわけがない。 だからこうして廃墟を彷徨っているのだ。 癒え切らない傷の痛みを抱え、もういない彼女達の面影を探すために。 「真紅……」 瓦礫の隙間から、腕がゆっくりと引き抜かれる。 粉塵まみれの手に握られた、二つの光り輝く宝石――ローザミスティカ。 美琴はローザミスティカを両手で大事そうに包み、胸に抱き寄せた。 混ざり合う二つの輝きは、魔的なまでに美しかった。 【真紅@ローゼンメイデン 死亡】 【ブレンヒルト・シルト@終わりのクロニクル 死亡】 【E-5/病院跡/一日目 夜】 ※病院は完全に崩壊しました。 ※美琴の電撃とガウェインのハドロン砲の影響が広範囲に伝わっています。 【御坂美琴@とある魔術の禁書目録】 【状態】:疲労(極大)、全身に打撲と擦傷(中)、脇腹の切り傷(小)、左肩と右脹脛に傷(小)、後頭部挫傷(中)、 脇腹に打撲(中)、胴体に貫通傷×3(小)、全て再生中 多大な喪失感、強い決意、≪体内:全て遠き理想郷(アヴァロン)@Fate/Zero≫ 【装備】:薔薇の指輪@ローゼンメイデン 【道具】:基本支給品一式(水1/2消費)、基本支給品一式、不明支給品0~2個(未確認)、病院で調達した包帯や薬品類、 コイン入りの袋(装備中の物と合わせて残り90枚)、タイム虫めがね@ドラえもん、 真紅のローザミスティカ@ローゼンメイデン、蒼星石のローザミスティカ@ローゼンメイデン、 ARMS『騎士(ナイト)』@ARMS、真紅の左腕(損傷大)、不思議の国のアリス@現実他、いくつかの本 【思考・状況】 1:一人でも多くの人を助ける、アイツの遣り残した事をやり遂げる。 2:人は絶対に殺したくない。 3:自分と関わり、死んでしまった者達への自責の念。 4:上条当麻に対する感情への困惑。 5:ラッドについては……。 【備考】 ※参加者が別世界の人間、及び参加時期が違う事を聞きました。 ※会場がループしていると知りました。 ※切嗣の暗示、催眠等の魔術はもう効きません。 ※真紅と情報交換し、ローゼンメイデンの事などについて大雑把に聞きました。 ※あすかと情報交換し、スクライドの世界観について大雑把に聞きました。 ※危険人物などについての情報は真紅と同様。 ※地下空間の存在を知りました。地下にループ装置があるのではと推察しています。 ※会場は『○』の形に成っているという仮説を立てています。 ※全て遠き理想郷(アヴァロン)が体内にあることを知りません。 【ラッド・ルッソ@BACCANO!】 【状態】:四肢損傷、全身複数個所骨折(中)、内臓損傷、腹部に深い傷、毒(小)、全て再生中、不死者化 【装備】:破魔の紅薔薇(ゲイ・シャルグ)@Fate/Zero 【道具】:なし 【思考・状況】 0:方針について一旦考え直す。 1:あのギラーミンとかいう糞野郎をぶっ殺す。 2:ゼロは絶対に殺す。 【備考】 ※麦わらの男(ルフィ)、獣耳の少女(エルルゥ)、火傷顔の女(バラライカ)を殺したと思っています。 ※自分の身体の異変に気づきましたが、不死者化していることには気付いてません。 ※リヴィオとラズロの違いに気付いていません。また、ラズロ(リヴィオ)のことを不死者だと考えています。 ※ゼロのことを不死者だと思っています。 【全て遠き理想郷(アヴァロン)@Fate/Zero】 第四次聖杯戦争におけるセイバー(アーサー)の失われた宝具であり、召喚の触媒。 作中で登場する他の宝具とは違い、当時の地層から発掘された現物。 結局、作中ではセイバーの手に戻ることは無かった。 霊子に分解して体内に埋め込むことが可能で、セイバーの魔力を得ることで所持者に凄まじい回復力を与える。 セイバーのマスターがこの恩恵を受けると、即死級のダメージからでも即座に再生してしまうほど。 ただしダメージを無効化するわけではないため、受けた痛みは軽減されない。 真名を解放することで数百のパーツに分裂し、所有者をありとあらゆる干渉から"遮断"する。 この機能は防御というレベルではなく、この世界における最強の護りと称される。 時系列順で読む Back 砂鉄の楼閣(後編) Next 忘れてはならないもう一人 投下順で読む Back 砂鉄の楼閣(後編) Next 忘れてはならないもう一人 Back Next 砂鉄の楼閣(後編) 御坂美琴 裏表トリーズナーズ(前編) 砂鉄の楼閣(後編) 真紅 死亡 砂鉄の楼閣(後編) ラッド・ルッソ 裏表トリーズナーズ(前編) 砂鉄の楼閣(後編) ブレンヒルト・シルト 死亡 砂鉄の楼閣(後編) ゼロ 首輪物語(前編)
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404 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/31(月) 01 40 55.45 ID sG8KgSNf0 俺「おーいかがみん!」 かがみ「あーすぐ行く!じゃこなた、また後でね♪」 こなたはかがみの後姿を見送りながら考えた。 かがみんに彼氏ができた。それ以来、かがみんは変わった。 かがみんの弾ける笑顔は、以前にも増して可愛くなったし、優しくて、楽しくて・・・ 彼氏と相性がよかったんだろうな。かがみんは魅力的になっていた。 かがみんといっしょに過ごす時間は減ったが、彼氏はこなたのことも知っているから 気を遣ってくれて、私とかがみんは未だにいっしょに行動していた。 でも・・・あんな幸せそうな後姿を見ていると・・・ かがみんが彼氏の前でどんな顔をしているのか、気になる。 私にも見せたことのない、どんな表情を見せるのだろう・・・ 408 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/31(月) 01 46 01.88 ID sG8KgSNf0 こなたは二人の密会を覗いてみたくなった。 場所は裏庭の隅、物置の陰・・・ こなたはコソコソとその場所に忍び寄った。「大佐!」とか言いながら。 こなたの目の前で、かがみんは彼氏とキスをしていた。 彼氏は優しくかがみんの肩を抱いて、かがみんは彼氏にしがみついている。 「んっ・・・」かがみんの頬が震え、声が出た。 かがみんは顔を赤らめて、なおさら強く彼氏にしがみつく・・・ こなたは思わずその場から駆け出した。 410 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/31(月) 01 50 13.96 ID sG8KgSNf0 息が切れる。こなたは肩を揺らしながら胸に手をあてた。 どっくん・どっくん・どっくん・・・ そして、なぜだか涙が溢れてくる。 大好きなかがみんを取られたから?・・・違う。 こなたは、俺のことが好きだったのだ。 無意識に・・・ 手が届かなくなって、初めてそれに気づいた。 胸が詰まるように苦しい・・・何なんだろうこの感じ・・・ 分からない・・・分からないよ・・・ 412 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/31(月) 01 56 08.35 ID sG8KgSNf0 放課後。 かがみん「こなたー!今日は一緒に本屋に行く約束だったわよね?」 こなた「かがみん・・・」 かがみん「ど、どうしたのよ改まって」 こなた「私達・・・ずっと、友達だよね!」 こなたはかがみんの胸にしがみついた。 かがみん「ちょ!ど、どうしたのよ・・・」 決まってるじゃない、そんなこと。 私達、ずっといっしょよ。ずっと、かけがえのない大切な友達よ・・・ いつもの光景。いつもの友達。・・・いつもの、幸せ。 こんな幸せも、いつかは手の届かない過去のものになるかもしれない。 だから・・・今、こうしていられる幸せを、体中で感じるんだ。 かがみん、ありがとう。 つかさ「あははー、こなちゃんさびしんぼだから~」 かがみん「そっそれにしても・・・何かあったの?」 こなた「いやーこないだ見たアニメでさー・・・」 不評で知られる番外編 終了
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こなた「ねぇ?」 キョン「なんだ?」 こなた「このスレおもしろいからさ、次スレになっても見てていいかな?」 キョン「見ても良いけど、明後日は中間試験だぞ。勉強しなくていいのか?」 こなた「う゛…」 キョン「…それに、今日は開校記念日で休みだったってのに、一日中vipはないと思うぜ」 こなた「ぐふっ……」 キョン「まあ、試験勉強ぐらいは付き合ってやってもいいかな…」 こなた「…ありがとう」 図書館にて。 キョン「どうだ、少しは勉強はかどってるか?」 こなた「んー全然、それより、プリンスレが面白くて…」 キョン「おい、携帯をしまえ、ここは図書館だ。」 こなた「えー、外出中も良作をリアルタイムで支援したいのに…」 キョン「中間試験は明日からだ。少しぐらい自重しろ」 こなた「あっもうこんな時間。帰らなきゃ、ってなんでキミもついてくるかな?」 キョン「…まだ一時間程しか経ってないわけだが」 こなた「ぎくっ…」 キョン「折角、図書館来たんだし、俺の勉強にもなるだろうから、今から付きっきりで、お前の勉強をみてやるよ…」 こなた「…キミも少しは自重しろよ」 キョン「…」 こなた「まあ、付き合ってあげるけどね…」 キョン「で、どうしてお前の家に行かなきゃいけないんだ?」 こなた「いいじゃん、付きっきりで勉強みてくれるなら、家の方が周りに迷惑かけないでしょ?」 キョン「まあ、それはそうだが…」 こなた「まさか、女の子の部屋に行くとかで、緊張してるの?」 キョン「そんな訳ないだろ!」 こなた「まあそれに、明日の試験科目、4科目のうち、今持ってるの1科目しかないんだよネ」 キョン「やれやれ、俺は今日家に帰れるのか…?」 こなた「努力はするヨ」 キョン「その努力を是非とも見てみたいものだね」 こなたの家にて。 キョン「おい、お前の父さん、すんなり通してくれちゃたけど、本当に入っていいのか?」 こなた「…やっぱり気にしてんじゃん」 キョン「…いや、そうじゃなくて、でも…何でもない」 こなた「まあいいや。はい、ここだヨ、どうぞ入って入って」 ガチャッ…キィィ… キョン「…(何も言えないというのは、こういう時に使うものなんだろうな)」 こなた「どうしたの?」 キョン「…いや、何も、ただ単に凄いなと思っただけだが」 こなた「…幻滅しちゃった…?」 キョン「そんな事はないさ、じゃ、早速勉強はじめようぜ」 こなた「…うん」 キョン「まず最初に断っておくが、俺は理系分野の質問は答えられないかもしれん。その時は、諦めて答えなり何なりを見ること」 こなた「えー聞きたかったところなのに…ていうか、キミ文系分野も苦手じゃなかったかな」 キョン「…お前よりは勉強していると思うが」 こなた「まあね…」 キョン「…まあ、お互い解らない部分を助け合ってやればいいんじゃないか?」 こなた「うん…じゃあはじめは数学からやろう!」 パタッ キョン「お、意外と積極的だな、ってこれ啓〇館の中三の教科書じゃねえか!」 こなた「ああ、間違った間違った、こっちのほうだネ」 キョン「やれやれ、先が思いやられるな…」 前回までのあらすじ 中間試験を翌日に控え、キョンはこなたの家で一緒に勉強する事になった。こなたのマイペースに参りつつも、必死に勉強するはずだったが…。 こなた「で、どこが試験範囲~?」 キョン「一日前に、そりゃないぜ…軌跡と領域、三角関数の加法定理の前までだ」 こなた「げ…全部わかんないヨ」 キョン「お前が数学でわかる部分なんてあるのか?」 こなた「…式と計算」 キョン「…それって一年生の最初の方じゃねえか…」 こなた「そんな事はともかく、折角家に来てくれたんだし、ゆっくりしてってヨ」 キョン「実際ゆっくりしていく暇無いんだがな」 こなた「じゃあ、飲み物持って来るけど、何がいい?」 キョン「人の話を聞けよ!」 こなた「まだまだ時間はたっぷりあるんだし、だいじょぶ、だいじょぶ」 キョン「時計を見ろ、もう五時を過ぎてるぞ」 こなた「手伝ってくれるって言ったのは、誰だったかな(=ω=.)?」 キョン「わかった!寄るな、止めろその顔!」 こなた「ふん、それでいい」 キョン「(コイツはアイツ以上に厄介かもしれん…)」 こなた「ねえ…」 キョン「なんだ?」 こなた「この問題教えて~」 キョン「もう、これで五回目なんだが」 こなた「だって、わからないんだもん…」 キョン「げっ、これ演習問題じゃねーか、俺に解けるのか?」 こなた「とにかくやってみてよ」 キョン「仕方ないな…元々やると言ったのは俺だしな」 こなた「そうそう(=ω=.)」 数分後… キョン「あ゛ー、ダメだ!もう、考えられん!」 こなた「やっぱ共倒れか」 キョン「『やっぱ』って何だよ!予想してたのか?」 こなた「これはやはり答えを見るしなさそうだネ」 キョン「…いつになったら終わるんだよ?」 こなた「今夜は寝かせないヨ☆」 キョン「何だよ語尾の 『☆』は!」 キョン「もう七時か、なんか腹減ってきたな…」 こなた「折角だし、家でご飯食べていってヨ」 キョン「そうだな、頂くとするか」 こなた「はい、どうぞ!」 っξ キョン「早っ!て、チョココロネ?」 こなた「一応フラグたってたし」 キョン「作者の都合なんぞ聞いてない!」 こなた「まあまあ、遠慮せずに食べてよ」 キョン「…わかったよ、食うさ、頂きま…」 こなた「=ω=.)じーっ」 キョン「あの、食べにくいんですけど…」 こなた「キミがチョココロネをどうやって食べるか知りたいんだよネ」 キョン「普通にチョコが見えてる広いところから食べるが、何か?」 こなた「普通過ぎてつまんない!もっと変わった食べ方にしなさい!」 キョン「お前も何処かの誰かさんと同じような事言うんだな…」 こなた「ともかく、それ食べ終わったら次日本史だから、よろしく頼むヨ」 キョン「へいへい、わかりましたよ…」 キョン「じゃあ、次日本史だな」 こなた「よろしく頼むぜ!」 キョン「…えっと、試験範囲は最初からヤマト政権までか」 こなた「一番厄介な古墳時代withヤマト政権からやろうっと」 キョン「何だそのアーティスト名みたいなノリは!」 数分後… こなた「全然わからないよう…」 キョン「ん、どれどれ? 『埼玉県の稲荷山古墳出土鉄剣銘と、熊本県の江田船山古墳出土鉄刀銘に記されているワカタケル大王は、日本書紀では何天皇とされているか』 …雄略天皇だな、少し勉強すりゃ分かるだろ?」 こなた「だって、日本史難しいんだもん…」 キョン「やれやれ、幸い、俺らの学校が使ってる教科書は詳しいからな、読むだけでも勉強になるぞ」 こなた「それが出来たらこうはなってないって…」 キョン「あと、氏姓制度のように役職名が沢山出てくる時はノートに関係図を書いて、まとめれば非常に分かりやすいと思うぞ」 こなた「ふむふむ、なるほど…」 (チク、タク、チク…) キョン「(げっ、もう九時過ぎてる)俺が言う事はもう無いな。じゃ、そろそろ帰らせてもらうぞ、じゃあな!」 ガタッ… こなた「待って!」 キョン「…?」 こなた「帰らないで…」 キョン「なんで引き止めるんだ?」 こなた「だって、その…ほら、もう、こんな時間でしょ?…だから、泊まっていかない?」 キョン「お前…」 こなた「…嫌だったら、嫌って言ってもいいんだヨ?」 キョン「分かった、泊まってってやるよ…」 こなた「…ありがと」 キョン「どういたしまして」 こなた「これで明日の試験は安心だぜぇぃd(=ω=.)」 キョン「ちょ、おま…」 こなた「ニヤニヤ(本当はちょっとうれしいんだけどネ…)」 お泊まり編 ピッ キョン「ふう、これでよしと…」 こなた「どこに電話かけてたの?」 キョン「あのなぁ、俺は今日お前ん家泊まるためにお袋に 『試験の成績どうにかしたいから、国木田の家に泊まる』 って嘘つかなきゃならなかったんだぞ」 こなた「そんな一々細かく言わなくても…」 キョン「何せ、こんなことは初めてだからな…」 こなた「まあ気楽にいこうヨ」 キョン「…(コイツと一緒に居て、気楽にしてられっかってーの)」 こなた「折角女の子と一夜を過ごすんだし」 キョン「その表現は大いに誤解を招くからやめろ…」 数時間後… こなた「ふぁ~。ねむくなってきた~」 キョン「流石にそろそろ寝ないと、学習が頭に定着しないぞ」 こなた「え~徹夜しようと思ったのに~」 キョン「毎回毎回それで試験に集中出来ないんじゃないか? それに、お前の場合いつの間にか遊んでるだろ」 こなた「ギクッ…」 キョン「まあ、徹夜は美容と健康にも良くない。早く寝た方がいい…」 こなた「…わかった。寝る…」 キョン「それでよし」 こなた「じゃあ服、頼むね」 キョン「へっ?…っておい!」 キィ バタンッ キョン「年頃の娘が男の前で着替えるなよ!!」 こなた「だってよけてもらうの面倒なんだもん…ふぁぁぁ…」 ガチャ、ポイッ キョン「うわっ今度はなんだ?」 こなた「…それ、洗濯かごの中に入れといてね」 キョン「…へいへい、わかりましたよ…」 キョン「…『もってけ!セーラー服』とな」 キョン「ほら、洗濯物は持っていってやったぞ」 こなた「キミは一応居候の身なんだから、言葉を慎まないとダメだヨ」 キョン「…只今戻りました。如何致しましょう?」 こなた「そこまでする必要はないけどね…」 キョン「にしても、泊まるって言ったって、俺寝る場所ないな」 こなた「ここでいいでしょ…」 キョン「だって、ベッドは1つしかないし」 こなた「男は床で寝ろ(=ω=.)」 キョン「まあ、そうなるな」 こなた「あっ、で、でも、言ってみたかっただけだから… ベッドの半分使っても…いいよ…」 キョン「ん、何か言ったか?」 こなた「…このぉ鈍感フラグクラッシャーめ!」 ポカ、バキッ、グシャ キョン「痛い、痛いから止めろって、骨折れるから!」 こなた「…ふぅ、もう一回同じ事言うからちゃんと聞いてヨ…」 キョン「『ベッドの半分使ってもいいよ』てか?」 こなた「えっ…」 つづく!
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【検索用 はちふんめのあなたへ 登録タグ Iceky VOCALOID sabaku は 曲 曲は 錦 鏡音リン】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:Iceky 作曲:Iceky 編曲:Iceky 絵:sabaku 調声:錦 唄:鏡音リン 曲紹介 感情の全てを詰め込みました。クソデカだね。クソデカ。 曲名:『はちぶんめのあなたへ』 アルセチカ氏の企画「#eneeemy」の非公式楽曲。「はちぶんめ」(あ子氏)、「ミスクラウン・スノーホワイト」(夏山よつぎ氏)の二次創作。 MVに登場する女の子の名前は森代 六花(もりしろ りっか)。プロフィールはこちら。 歌詞 (動画説明欄より転載) きっと運命なんだ 君に会ったあの日から いつかぶりの君との時間は いくつも季節を跨いでいくわ なんだって叶っちゃった 君が応えたあの日から 手を繋ぐことも隣にいることも でも君の顔は涼しくて あとひとつ ふたつ がどっか埋まらないまんま 隙間が空いていく じゅうぶんに君といたいのに 分かっちゃった 分かっちゃったんだ 恋のありかを 私なんかじゃ物足りないって分かって あの子を願う君を想像しちゃって。 じゃあなんで君の隣にいるんだ あーあ 酷い思い違いならいいのに。 愛想笑いに見えちゃって辛いや。 私が教えてあげるわ 君の想いを。 握っていた手を今ポケットに戻す ここが最終公演ね あーあ、やっぱ いちばんめが良かった って気づいたよ じゅうぶんめの君との運命が どこかにありますように。 さよなら コメント 名前 コメント
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MADを作りたいって思ってんじゃないですか?ライヤー!ライヤー! んっ?どういうの作りたいかわからないって? 音声MADでもよし、実況MADでもよし松岡動画って言うだろ。松岡で作るんだよ。作れてきた? すごいよね~完成したら。 松岡素材音声・動画・画像セット zipが解凍できないあなたに ここにない素材がほしいアナタにCraving Explorer SoundEngine 素材の音階(どんどん追加していってください) 音声作りに良いソフトRadioLine REAPER trakAxPC audacity ピストンコラージュ 音声製作補助ソフトBPM Analyzer WaveTone 動画ソフトwindowsムービーメーカー windowsLiveムービーメーカー ニコニコムービーメーカー NiVE AviUtl Javie Blender vegas AE 役立つリンク音系MADまとめ 大見出し 松岡素材音声・動画・画像セット ※基本動画は重いので入手困難なもの以外は自分で入手した方がいいです。 本家1・2 http //www1.axfc.net/uploader/Al/so/72161 key=shuzo 本家3 http //www1.axfc.net/uploader/N/so/126810 本家4① FEARさんのツイート 有名素材詰め合わせ・60MB② ここの動画説明文 ロッテスターター http //www1.axfc.net/uploader/C/so/104776 英単語スターター http //www1.axfc.net/uploader/Al/so/65351.zip key=shuzo 四字熟語スターター http //www1.axfc.net/uploader/Ar/so/33262 key=uni 家庭訪問αゲル編 http //www1.axfc.net/uploader/Si/so/118313 key=uni 家庭訪問クルトガ編 http //www1.axfc.net/uploader/Si/so/66533 key=uni 家庭訪問シフト編 http //www1.axfc.net/uploader/O/so/178967 key=uni 修造学園Ⅰ~Ⅴ http //www1.axfc.net/uploader/P/so/86703 key=shuzo みんテニ補習 修造コミュ掲示板の5219 ↑のセット http //www1.axfc.net/uploader/Ar/so/32908 key=maikeru みんテニ公式ページ音声 http //www.airmoto.co.cc/cgi-bin/up/src/parn4009.zip.html みんテニCM FEARさんのブログ アサヒダブルゼロ一式 日本語喋ろうよ! 修造歌ってみたスターター 素材置き場(仮) 全員修造スターター ドラムスターター オーラルB格言集 http //www1.axfc.net/uploader/N/so/146661&key=oral-b 切抜き済み静止画素材 http //sozai69.blog.so-net.ne.jp/ ①修造動画のURLでいう47,49,51,56,84,85,86,87,90,91,92,93が入っています ②有名な素材がたくさん詰められていますが、フォルダ別には分けられていません ※期限が切れていたら誰か再うpお願いします。 zipが解凍できないあなたに これをダウンロードするとすべてが変わってくんだから! ほら熱気でファイルが解凍できただろ!? ここにない素材がほしいアナタに じゅわ~!でました!!! Craving Explorer ニコニコ動画やYoutubeの動画・音声をダウンロードできるソフト。他の動画サイトの動画はプラグインを入れることでダウンロードできる。 動画のダウンロード形式は動画はAVIで、音声はWAV(ほとんどの音声編集ソフトがWAV対応だから)にしよう。 よく仕様変更でダウンロードできなくなるので常に最新版をダウンロードしよう。 SoundEngine ダウンロードされた音声の切り抜きによく使われるソフト。MAD製作にも使えないこともないが不向き。 最初、初心者モードにするか通常モードにするか問われるがそこは通常モードで。 切り抜きたい場所を選択し、ファイル→その他の保存→選択範囲をファイルにコピーでOK。 Windows版はフリーだが、Mac版はシェアウェアなので注意。 素材の音階(どんどん追加していってください) 音階 登場素材 シュー ラ 涼しくなりたいあなたに ZO! ラ 涼しくなりたいあなたに キラーン ソ 心も体も寒いあなたに 静かだー ファ♯ ファ♯ ファ♯ ソ KYなあなたに ろ~ま~の「ま~」 ファ Hidekiなあなたに Hidekいいいいいの「いいいいい」 ソ# Hidekiなあなたに (どろんこ)ばんざーい! ラ シー 泥まみれに生きてるあなたに ゴスペルおばさんの「だぁ~!」 ファ# 1番になりたいあなたにpart3 パッション! ミ 1番になりたいあなたにpart5 (元気に、いく)ぞー! ラ 2009年の新年のご挨拶~元気~ シジミが「トゥルル」 ファ♯ ソ 諦めかけているあなたに 修造!キャーンプの「キャー」 ソ# 修造ブートキャンプに入りたいあなたに いけてまーすの「まーす」 ラ めちゃめちゃイケてるあなたに 元気ですかーの「かー」 ファ♯ めちゃめちゃイケてるあなたに なりましたねーの「ねー」 ミ ピッチを0.5下げると使いやすい 正確にはミとファの中間 めちゃめちゃイケてるあなたに UUUUNO レ えっー本当!?と感じたいあなたに 自分を超えろーの「ろー」 シ 自分を超えたいあなたに カァッ!と元気に行きましょうね!の「カァッ!」 ファ 朝、元気に目覚めたいあなたに ジェットコースターの「ほえ~」 ソ できるあなたに よく聞いとけよ、「チャッ」 ミ 修造式四字熟語道場予告編『馬耳東風』 東から風が「ふー」 ファ♯ 修造式四字熟語道場予告編『馬耳東風』 だわけねぇーだろおぇー!の「おぇー!」 ファ 修造式四字熟語道場予告編『馬耳東風』 変わっちゃったー!の「たー」 ソ# 修造の家庭訪問!クルトガ変 鳩の「ポッポ」 ラ#ファ# 修造の家庭訪問!共通 机のしたから出てくるときの「ヤー」 ファ♯ 修造の家庭訪問!シフト篇 ロバート レ(最初を少し切らないとラの音が入り使いづらい) ロバート webに全員修ぞおおおおおお!の「お」 ラ みんテニスクール補習編 ドア開けるときの「ホッ」ってやつ ド♯ 成和建設CM シュー(強) シ♭ 松岡修造UNOのCMメイキング ZO! シ♭ 松岡修造UNOのCMメイキング 岡村の「パーン」 シ?ピッチ-0.3するといいらしい。 めちゃイケ トゥルル ソ 諦めかけているあなた・・・ 音声作りに良いソフト RadioLine 切り貼りが容易にできるサウンド編集ソフト。だが最近はREAPERに押され気味。 見た目が良く使いやすいが重くなったり音程変更するのは他ソフトと併用しなければならない。 さらにトラックも4つしかない。 REAPER RadioLineとほぼ同じサウンド編集ソフト。ピッチやテンポの変更が容易にできるのが良いところ。 元は英語だが、日本語パッチもあるのでそちらもダウンロードしておこう。 0.999までがフリーソフトで、それ以降がシェアソフト。シェアソフトも催促表示が出るだけで問題なく使用できる。 シェアウェアは音の引き伸ばしが綺麗だったりする為オススメ。 有志の方によってシェアソフトの日本語パッチも作られている。 trakAxPC ACIDライクな見た目のソフト。使いこなせば便利。日本語化可。 audacity サウンド編集ソフト。エコーやピッチやテンポなど音をいろいろ変えたりできる。 無限にトラックもあるが、音声の変更に少し時間がかかる。 これだけで音を作るのは不向きなので一般的にはREAPERなどと併用するのが一般的。 波形が見やすいのも特徴。 ピストンコラージュ 音程を合わせるのにいい。BPM知ってないのなら不向き。 音MADwikiに人気曲・東方曲などのBPMがある。 音声製作補助ソフト BPM Analyzer 曲のBPMを教えてくれる便利なフリーソフト。 BPMとは曲のテンポのようなもので、知っておくとリズムを合わせやすくなる。 たとえばREAPERだったら右下の数字が書いてあるところ(初期で120と書いてあるところ)に、 BPMを書いておくとそのリズムごとに線が引かれリズムをあわせやすくなる。 WaveTone 音声ファイルを解析し、音階ごとの音量のグラフをピアノロール形式で表示してくれる耳コピ支援ソフト。 要するに音程を合わせられない時にこれを使えばだいたい音程がわかるというものである。 動画ソフト windowsムービーメーカー XP以降のPCにもともとある。なかなか高機能だが、初めはいいが重たかったり落ちることが多いとこが不便。Macには別のがある。 最近使う人がいなかったが、音を伸ばすのに一番きれいにできると新たな可能性が出てきた。(動画を遅くする→音が伸びる) windowsLiveムービーメーカー vista以降のパソコンはこちらが最初から入っている。全体的機能が上がったが、 タイムラインがなくなってしまったという致命的な短所がある。その為、非常に使いづらい。 ニコニコムービーメーカー ニコニコ動画公式の動画ソフト。フリーソフトは静止画のみだが、ニコニコで一番きれいな静止画ができるのが特徴。 動画を入れるにはソフトを買わないといけないが、下手すればAviUtlやNiveなどのフリーソフトより質が悪いので、 買うなら下のAEやvegasを買った方がいい。 NiVE フリーなのに高性能。だが落ちることも多い。AEの踏み台として作られている。 しかし性能はフリーなのにすごい。3Dや動画を移動や明るくするなどのエフェクトが豊富。 NiVEには1と2があるが、1は開発が終了している為、2をメインに使った方がいいと思われる。 しかし操作に慣れるのに手間がかかる。 本家wikiでは動画編集には向かないと書いてあるが慣れれば十分に使える。実際NIVEのみで動画編集している人も大勢いる。 しかしvegasと併用しないと面倒だとも言われる。 AviUtl フリーソフト。プラグインを入れることでこれ1本でエンコードまでできる。 エフェクトはNiVEに劣るが、総合的な編集が強い。単独でも充分使って行けるソフトである。 サイトにあるAviUtl本体と拡張編集プラグインだけでかなりいろいろなことができる。 NIVEに比べて直観的な操作がしやすいので初心者はひとまずこちらを使った方がいいかもしれない。 Javie MacでもNiVEのようなものが欲しいと作られたソフト。Win版でも動く。 NiVEやAE使いの人なら使いやすい。プレビュー時の音声再生能力にも優れている。 Blender フリーソフト。 モデリングからレンダリング、アニメーション製作まで一連の作業を行う事が出来る、 統合型3DCG作成ソフトの1つだが、操作が複雑で非常に扱いにくい。 日本語パッチを入れておかないとわけがわからなくなる。 vegas シェアソフト。トラック数が映像・音声それぞれ4個と少ないが(proは無制限)、非常に軽い・エフェクトがそこそこ豊富などの点から使用者が多い。 これ1本で音声と動画両方こなせる優秀っぷり。BPMにあわせたりなど音madにはすごくいい。 体験版があるので、購入前に体験版を使って見ればイキイキする造!! AE After Effects。 シェアソフトの中では間違いなくと言って良いほどダントツで使える。 多様なエフェクトが元から入っているがそこからさらにプラグイン(有料)を入れれば さらにさまざまなことができるようになり、制作の幅が広がる。 製造元は安心のAdobe 買おうか迷っている人は先にNiveを使ってみるといい。 役立つリンク 音系MADまとめ 大見出し
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「知ってる? この間の事件」 「北斗町の辺りで起こった事故でしょ」 「……事故じゃなくて、殺人事件らしいよ」 「殺されたの? 事故じゃなくて?」 「それって、ハハオヤが隠そうとしてるらしいよ」 「なんで?」 「知らないよ。でも、そのおかげで自分がなんで死んだか分かってもらえないのがくやしくて……。 だからさ、出るらしいよ。こんな雨の日に……」 「ウソ……」 「バレー部の先輩も見たって」 「どうだったの?」 「泣いてたって。 雨の中、傘もささずに泣いてる女の人がいるから、 なんだか嫌だなーと思って遠回りしていこうと思ったんだけど、いつのまにか泣き声がだんだん大きくなってきてて、振り向くとそこにっ……」 「ヤダ、おどかさないでよ……」 「でも、なんだかカワイソウ」 「やめときなよ、そういうの。よくないんだよ」 「どうして?」 「同情するとね、連れてかれちゃうんだよ。この世に未練のある、寂しい幽霊に」 教室の扉は少し開いたままで、まだ廊下にいた僕は、そんな話声を聞いていた。 僕は扉に手をかける。古いせいか少しきしんで、中の声がぴたりと止まる。 扉を開けると、中には女子が数人残って机を囲んでいる所だった。 「あ、ナオキ君……」 その内の一人が、驚いたように言う。 「忘れ物、取りに来ただけだから。 なんだか話の邪魔しちゃったみたいで、ごめんね」 僕がそう言っても、彼女達はイタズラをした子供が見つかった時みたいに、僕と目を合わそうとしない。 下を向いて、なんだかやりにくそうにしている。 別に悪いのは彼女達の方じゃない、話を立ち聞きしていた僕の方なのに。 なんだか嫌な気分だった。悪い事をした方が、かえって気を使われている感じ。 あまりこんなところに長く居たくない。僕は自分の机から忘れ物を取って、さっさと教室から出ることにする。 そして開き戸に手をかけた所で、また後ろから彼女達のささやき声が聞こえた。 今度は聞こえないように、後ろ手でちゃんと扉を閉め切る。 ……それでも、彼女達が言っていた話は、僕の頭からなかなか離れてくれなかった。 『こんな雨の日、北斗町で殺された女の幽霊が出る……』 下らない話。そんなの、悪いウワサに決まってる。 それなのに、僕はその場所にいた。 何を期待しているのだろう。 僕の目の前の道沿いには、頭上を覆い隠すほどの木が生い茂っていて、それが延々と続いている。こんな雨の日は見通しが悪いから、人も車もめったに通らない。 雨と風は段々と激しさを増して、頭上の木々を揺らす。黒い影がバサバサと揺れる様子は、髪を振り乱した生首が揺れてるようだ。 ……僕は頭を振って嫌な想像を打ち消そうとする。 あのウワサが嫌な事を想像させるのか、こんな場所だからあんなウワサが語られるのか、それがどちらかなのか、僕にはわからない。 横殴りに叩きつける雨が、傘を持つ僕の手を濡らしてゆく。僕はここに居る事を、段々と後悔し始める。 こんな場所、長く居るもんじゃない。この場所は、暗く、寂しい。 そんな事、ある筈無いんだから。早く帰るべきなんだ。 突然、森からの風が強くなり、僕の傘を奪う。僕は慌てて傘を追う。地面に落ちた傘を拾って、さし直そうとした時、少しだけ持ち上げた傘の下に、学校指定の靴が目に入った。 僕はその靴から、目を離せない。だって、さっきまで誰もいなかったはずなんだ。 降りしきる雨の底から、何か別の音が聞こえる。 傘に大粒の雨がぽつぽつ当たっている音に混じって、息も絶え絶えに、苦しそうな、しゃくりあげる声が聞こえてくる。 声にならない声は、だんだんと大きくなっていた。 ……泣いている。 思い切って、僕は視線を上げた。 そこに、制服を来た女の子が立っている。 両手を顔に押し当てて、うつむきながら泣いていた。 ずっとそうして、雨に濡れるのもかまわずに。 長い髪が両手からこぼれて、涙の延長の様に雨が伝っていった。 僕には彼女がかすんで見えた。 それは比喩じゃなくて、僕の目の前に突然現れた彼女は、その体の向こうに景色が透けて見えている。 それなのに、なぜか雨は彼女に当たって、その体をますます冷たくさせているように思えた。 だから僕は、彼女に傘を差し伸べた。 一つの可能性を信じながら。 「姉さん、なんだろ……」 「……ナオキ?」 僕の声を聞いて、姉さんはようやく顔を上げた。 『始まりのウワサ』 僕の姉は1ヶ月前に死んだ。 その日、遅くまで学校に残っていた姉さんは、帰り道を急ぐために普段通らないような、人気の無い道を帰っていたらしい。 運悪く雨も振り出し、傘を持っていなかった姉さんは、走って帰ろうとしていた。 姉さんと同じように帰り道を急いでいた車とドライバーがいて、この道なら人もいないだろうとスピードを出していて、雨で視界が悪くなっていたせいで、寸前まで姉さんを見つける事が出来ず、そして……。 姉さんは即死だったそうだ。 ドライバーは一度怖くなってそのまま逃げ出したそうだが、後で自首したらしい。 らしいと言うのは、その辺の事は全て母さんがやって、僕はその人の顔も見た事が無いからだ。恐らく、これからも見ることは無いんだと思う。 そう言う僕は、姉さんの顔もよく見ていない。 葬式の日、姉さんの体は損傷が酷いから見ないようにと、棺に付けられている、顔を見るための扉は開かれなかった。 棺の側に置かれた遺影と、お坊さんのお経。葬式には僕のクラスや姉さんのクラスの人達もたくさん来てくれたが、あまりにも突然な事に、悲しむよりも戸惑う人の方が多いようだった。 僕も、姉が死んだと言う実感は無かった。 ただ、そう思うのは僕達があまり仲の良い姉弟では無かったからかも知れない。 中学に入ったくらいからだろうか、僕は姉さんとあまり話をしなくなっていた。 いわゆる思春期ってヤツになるとそうなるもんだと周りの友達は言っていたが、原因はそれだけじゃなかったと思う。 僕の家は、母さんと姉さんと僕の3人家族で、小さい頃から姉さんは母さんが家事をするのを手伝っていた。 僕はそんな二人の間に入る事が出来ず、いつも遠くからその様子を見ていた。 だが、いつの頃からか母さんは仕事で忙しくなり、姉さんばかりが家事をするようになっていた。 姉さんは僕に家事を手伝うように言っていたが、僕はそれを無視した。何だよ今更、という感じで。 姉さんは段々と口うるさくなり、僕はそれに黙って対抗した。姉さんをの事を、段々疎ましく思っていた。 そんな折に、事件は起きた。 母さんはあれから毎日、仕事から帰ってくると泣いている。僕は慰める事もできない。そうしたほうがいいのかさえ、分からない。 母さんがあれだけ泣いているのに、僕にはまだ、その実感が湧かなかった。 ──その姉さんが、今こうして目の前にいる。 「何よ?」 「……別に」 あれから姉さんを連れて、家に帰った。 母さんに会わせようと思ったけれど、まだ帰って来ていなかったので、とりあえず風呂場からタオルを持ってきて姉さんに渡した。 姉さんはなんだか困ったような、不思議そうな顔をしていた。 それから、飲めるかどうか分からないけれど、紅茶を二人分用意して僕の部屋に行った。 不思議と、もうその頃には姉さんの体はすっかりと乾いているように見えた。 僕は姉さんが使わなかったタオルを使って、濡れた髪を拭く。 とりあえず何を話していいか分からなくて、僕はテレビを付ける。姉さんも、頬杖を付きながら勉強机のイスに座った。 僕は見るでもなくテレビを見ながら、何となく姉さんに聞いて見た。 「姉さん、死んでるんだよね」 「たぶんね」 「幽霊、なんだよね」 「きっとね」 「……何でここにいんの?」 「何それ! 私がここにいちゃいけないって言うの!?」 「いやー、そういう事じゃなくてさあ……」 実際、自分の気持ちがよく分からなかった。 死んだはずの姉とまたこうして話す事が出来る、それは家族としてなら当然喜ぶべきことなんだろうけど。 でも、僕には姉さんが死んだって言う実感はずっと持てなかったし、今こうしているのも、しばらく旅行でいなくなってた人がようやく帰って来たって言う感じだ。 それ以前に、ずっと話もしていなかったし。……僕って冷たい人間なんだろうか? でも、こんな時って何を話せばいいのだろう。感動のご対面よろしく、目に涙を浮かべながら「姉さーん」とか叫んで抱きついたりした方がいいんだろうか? ……僕にはちょっと、出来ない気がする。 「はあ、せっかくまたこうして会えたっていうのに、憎まれ口はちっとも変わらないんだから。 一応感動のご対面になる訳なのよ? もっとこう、目に涙を浮かべながら、姉さーん、とかいって抱き付いてきたりしないの?」 さすが姉弟。変な所で考える事が似ている。 「じゃあ、今からやろうか?」 僕は姉さんに向かって両手を広げる。 「やめなさいよ、気持ち悪い」 ……憎まれ口はお互い様だと思う。 「……あはっ」 突然、姉さんが笑い出した。 「どうしたの?」 「なんかね、こんな会話さえも、ずっと誰ともしてなかった気がしてね」 それはきっと、気のせいじゃないんだろう。 「姉さん、どれくらいの間あの場所にいたかとか、憶えてる?」 「えっ、うーん……」 姉さんは唇に手を当てながらしばらく考えていたが、答えは出なそうだった。 もしかして、自分がどれくらいあそこにいたか記憶が無いんじゃないだろうか。 ……幽霊だから? 「いや、分からないならいいよ。 それよりさ、家に帰って来ようとか思わなかったの?」 「んー……、なんか、そんな事思いつきもしなかった。今考えると変なんだけど。 なんだかあそこにいる間は、電気も付けていない締め切った部屋みたいに、何にも見えなくなっちゃっていたのよ。もうまっくら。バカみたいに思えるかもしれないけど、そうなの。ナオキが来てくれて、はじめて顔を上げられたんだもの」 「そうなの?」 「うん、そうなの」 よくわからないけれど、幽霊になってしまうってそう言う事なんだろうか。僕は少しの間、その場所から動けない姉さんの事を考えていた。姉さんはそんな僕を興味深そうに見ている。 そして不意に、一言。それは本当に何気なく、姉さんの口から出た。 「ね、ありがとうね、ナオキ」 思いがけない一言に、僕はしばらく呆然としていた。 「ど、どうしたのさ、いきなり」 「だってさ、もしナオキが来てくれなかったら、私まだあそこにいたかもしれなかったでしょ」 「べ、別に大した事してないよ」 「傘、差し出してくれたでしょ」 「いや、別にそんなの……」 口篭る僕を、姉さんは不思議そうに見ている。そして、「変なの」と言って笑った。 「でもさ、ナオキが来てくれるとは思わなかったな。なんか私、避けられてるみたいだったしさ」 そう、確かに前までは、姉さんのことを避けていた。無視して話さないようにしていた。近くにいるだけで妙にイライラしたり。 でも、だから今だって不思議なんだ。姉さんを探しに行こうとしたり、こうして平気で話してる事も。 「姉さん、あのさ……」 僕がその事を話そうとした、その時。唐突に部屋のドアが開かれた。 母さんだった。ドアの隙間から、非難するような目で僕を見ている。 「……楽しそうね」 どうやら、さっき姉さんと話していた時の笑い声を聞かれたらしい。まずい事に、テレビもつけっぱなしのままだ。 「いや、これは……」 「……」 母さんには、姉さんは見えてないんだろうか。 僕はちら、と姉さんの方を見る。姉さんも母さんを見ていた。 視線を母さんに戻す。母さんは、僕を見たままだった。 「ねえ母さん、母さんは……」 「何?」 「……なんでもない」 見えてないのに変な言い訳をするのもどうかと思い、僕はあえて何も言わなかった。母さんはそんな僕を、部屋に入って来た時と同じ冷たい眼差しで見たまま、ドアを閉めて居間に戻って行った。 しばらくして、押し殺したような泣き声が響く。 それは、姉さんが死んだ事を悲しまずにテレビなんかを見てへらへら笑っている僕を非難しているに違いなかった。 その声を聞いた姉さんは、顔をしかめて吐き捨てる。 「……母さん、変わらないのね」 その時の姉さんの顔は、僕が始めて見る顔だった。 「姉さん?」 「ん……、ああ。ごめんね、ナオキ。私もう自分の部屋に戻るわ。紅茶、ご馳走様」 姉さんの分のカップはもちろん減ってはいなかったが、触れてみると、なぜか僕のカップよりも随分と冷たくなっていた。 「ねえ、私の部屋、まだそのまんま?」 「うん。母さんが掃除してるから、きっと何も変わってないと思うよ」 「そっか……」 そう言った姉さんは、何だかちょっと嬉しそうだった。 まるでさっきの表情なんか、最初からどこにも無かったみたいに。 それじゃあ……、と言って姉さんは部屋を出ようとしたが、急に何かを思い出して振り帰った。 「ね、ナオキ。 まだ言ってなかったよね」 「何?」 「……ただいま」 不意に飛び出した姉さんのその言葉。けど、僕も当然のように答えていた。それはもう、随分久しぶりに言ったのだけれど。 「……うん、おかえり」 姉さんはへへっ、と照れ臭そうに笑って、手を振りながら扉の奥に消えた。 一人になって、部屋の電気を消してからふと考える。 あんな風に姉さんと長く話をしたのはどれくらい久しぶりだったろう。 何週間、何か月、もしかするともう何年にもなるかもしれない。 姉さんと仲が悪くなっていた事。アレは何が原因だったんだろうか。 今日あんなに話すことが出来たのも、何かが変わったからだろうか。 何だろう、何が変ったんだっけ。 ……わかんないや。変わった事なんて何もないよな、多分。 明日から、またいつもと同じような毎日が始まるんだ。 ただなんとなく、そんな事を考えながら僕はいつのまにか眠りに付いていた。 登録タグ あなたの眠りの暗闇に 始まりのウワサ 小説 狐屋 コメント コメント 人の画像加工して使うのはやめましょう。 (2011-02-17 18 05 32) このページの先頭へ
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概要 全てあなたの所為です。とは元々niconicoで、現在はYouTubeで活動している動画投稿者、またはそのユーザーが投稿した動画で用いられる歌詞である。 niconicoでは2018年2月頃から動画を投稿していた。 かつては「ロン毛」と言うユーザー名を用いており、同名義のTwitterアカウントの情報もniconicoユーザーページで公開していた。 しかしある時期に、「全てあなたの所為です。」にユーザー名を変更、それを歌詞として取り入れた動画の投稿を始めた。 またその後、Twitterアカウント情報も一部を伏字にするなどして公開を制限した。 2018年12月頃にniconicoのアカウントを削除し、niconicoの投稿動画も全て削除した。 現在はYouTubeで活動していて2020年9月13日にはチャンネル登録者数が10万人になった。 ニコニコ動画に現在上がっている動画は、無断転載と思われる。 観覧者数 今日; でも - の所為です。 昨日; ただ - の所為です。 合計; また - の所為です。