約 336,210 件
https://w.atwiki.jp/ocg-o-card/pages/10373.html
《アルカナフォースXVIII_THE MOON》 効果モンスター 星7/光属性/天使族/攻2800/守2800 このカードの召喚に成功したとき、コイントスを1回行い以下の効果を得る。 ●表:自分のスタンバイフェイズ毎に、「ムーントークン」(天使族・光属性・ 星1 攻0 守0)1体を自分フィールド上に特殊召喚することができる。 ●裏:自分のエンドフェイズ毎に自分フィールド上のモンスター1体を選択し、 そのモンスターのコントロールを相手に移す。(相手のモンスターカード ゾーンに空きがない場合、選択したモンスターを破壊する。) part20-147 作者(2007/09/17 ID cZFWaW8h0)の他の投稿 part20-143 コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/sundayrowa/pages/180.html
疎通――少年さとり ◆6LcvawFfJA 危うく声を上げてしまいそうになり、バロウ・エシャロットは慌てて両手で口を押えた。 山を抜けてきた男目掛けて放った銃弾が、いとも容易く回避されてしまったのだ。 完全に不意を突いたはずなのに。 しかし周囲には樹木が生い茂っている。それらに隠れれば、再び奇襲を仕掛けることができる。 戦闘が長引くほどに“過去放った自らの攻撃を再び現実にできる”バロウは、優位に立てるのだ。 その考えから忍び足で移動しようとして、今度こそバロウは驚愕の声を漏らしてしまった。 「馬鹿なッ!」 男が、握っていた三日月型の剣を投擲したのである。 “バロウが身を潜めようとしていた樹木”目掛けて。 山の麓に現れた人影を発見し、微塵もこちらを警戒していない様子であったのを確認してからバロウは攻撃を仕掛けた。 にもかかわらず、既に自分の存在を知り先の行動を読んでいるかのように対応されている。 よもや、眼前の男は“能力者”なのだろうか。 そう考えた端から、バロウは否定する。 先に殺害した坊主頭の男も、口から衝撃波の様な物を射出していた。 一見老けて見えたが、制服を着ていた事から彼は中学生であったのだろうと結論付けた。 中学生でなければ、神候補から能力を授かることはないのだから。 だが、こちらを冷たい目で見ている男はどうだ。 年相応に見えない中学生を何人も見てきたが、さすがに眼前の男はとても中学生とは思えない。 どう見ても、バロウの母親と同世代である。 ならば、何故、能力者じみた動きをするのか。 現実であって欲しくない仮説が、バロウの脳内に浮かぶ。 眼前の男は神候補に能力を授かった中学生ではなく、“神候補そのもの”なのではないか。 だとすれば、勝ち目はない。 たった一つしか能力を与えられない中学生とは異なり、神候補は複数の能力を持ち合わせている。 もしそうだとすれば、勝ち目はない。 複数の能力に、さらに天界人たる神候補は高レベルの神器まで所有しているだろう。 神候補相手に立ち回れる能力なぞ、唯一ロベルト・ハイドンの保持する“理想を現実にする”能力くらいだ。 服の下で肌の表面を伝う汗が、やけに冷たい。 逃げに徹するべきだろうかと思考したバロウは、唐突に横に跳んだ。 物体が回転する音、乱れる大気の流れを察知したのだ。 先ほど男が投げた剣が舞い戻っている事実に勘付いたのは、バロウがデジャヴする神器の使い手である故。 相手が神候補ならば、同じ能力を持っててもおかしくないという考えがあった。 迫り来る剣のブーメランのような特性に気付かずして、運良く回避することができた。 されど咄嗟に跳べば勿論、体勢は崩れてしまう。 その隙を逃すまいと、初撃以来微動だにしていなかった男が疾風となる。 たったの二跳びで、加速を完了。 三跳び目で、体勢を低く落とす。 四跳び目に移る寸前、空中で戻ってきた剣を危なげなくキャッチ。 四、五、六跳び。五十メートル近くあった距離を詰め、バロウに肉薄。 体勢を立て直し切れていないバロウを見下ろし、にたりと表情を歪める。 「へへ。へへへへ」 追悼の声をかけることもせず、剣を掲げた。 「へ?」 男の漏らしていた笑い声の語尾が吊り上る。 振り下ろした剣が、バロウの右腕を覆う巨大な砲台に防がれたのだ。 一ツ星神器“鉄”。 銃口から球状の弾丸を放つ、遠距離用神器。 防御用の神器は他にあるのだが、ここまで接近されてしまえばあちらでは対応出来ない。 「ぐ……」 剣と砲台が拮抗していた時間は、ほんの数秒。 突然発現した神器に男が面食らっていた僅かな時間だけ。 すぐに少しずつだが押されてしまい、バロウの表情が歪む。 「負けられないんだ……」 天界人でこそあるが、バロウの肉体は屈強ではない。 タフではあっても、力強いというタイプではない。 昔から、彼は体を動かして活発に遊ぶのが好きではなかった。 外に出たとしても、風景をモデルにして絵を描いて楽しんでいた。 時には樹木を、時には街を、時には河を、時には母を、紙に描く。 ほんの少し前まで、そういう子供であったのだ。 だが、戦わねばならない理由が今はある。 その為ならば、忌むべき天界人としての力だって使う心積もりだ。 たとえ、母から声と音を奪った“鉄”であろうとも使用する。 「相手が神候補でもッ、僕はッ!」 負けてはならない。 彼は、何としても夢を叶えねばならないのだ。 天界人の能力を捨て人間となれば、また母が倒れる前の生活を取り戻せると信じている。 化け物のままでは、家族として愛してもらえなくとも。 と、バロウが考えた瞬間、“鉄”を押す力が急にゼロになった。 「……え?」 怪訝な表情のバロウに、問い質すように男が言う。 「妖じゃ……、人間と家族に、なれ……ない…………?」 男の顔からは、ずっと浮かべていた笑みが消えていた。 平静を取り戻して、相手を間近でじっくりと眺めることでバロウはようやく気付く。 眼前の男も、人間のような姿をしているが人間ではない。 ○ 「そう、か……」 バロウから天界人である故に一人になった過去を聞き、男は肩を落とした。 心を読む妖、さとりである彼にはバロウの話が真実である事くらい容易に分かる。 仮に殺し合いに勝ち残りミノルの目を治してもらっても、さとりはミノルの父ちゃんにはなれない。 そう、心の底から理解できてしまった。 ここに来て、さとりは目的を失った。 力無く立ち去ろうとして、バロウから声をかけられる。 「おじさんも、人間になればいいじゃないか」 「人間に、なる」 先ほど、さとりは自分の事情をバロウに話していた。 故に、バロウは提案をする。 人間になろうとする妖という彼に、人間になろうとする化物たる彼はシンパシーのような物を感じていた。 それに、自分を追い込んださとりは強い。 二人でならば、ロベルト・ハイドンとしてこの場にいる地獄人、アノンにだって優位に立てるかもしれない。 「だけど……」 「キース・ブラックは一つしか願いを叶えないなんて言ってない。 僕だって出来ることならば、人間になるだけじゃなく母さんを治してもらいたい。 二人なら殺すのも楽になるよ。……いつかは、僕とおじさんで殺し合わなくちゃいけないかもしれないけど」 心を読むという能力を知った為、バロウは考えを隠さない。 「僕かおじさんのどちらかが、化物じゃなくなって人間と家族になろうッ」 声を張り上げて、バロウは手を伸ばした。 さとりが、提案を呑んでくれるだろうか。 心を読めぬバロウの鼓動が、どんどんと早くなっていく。 しかし、同時にこここそ命を賭けねばならない正念場とも思っていた。 似た境遇で、同じ目的。 彼以外に組める相手はいないと、バロウは実感していた。 アノンはバロウを仲間に迎えてくれるかもしれないが、それは部下としてだ。 夢を叶えることは出来ない。 共に夢を目指せる同志となれるのは、さとりだけだ。 だから、バロウは、手を伸ばす。 「へへ。いいな、それ」 そして、さとりは、手を握った。 暫し呆然としてから、バロウは大きく安堵の息を吐いた。 「ところで、おじさんは神候補なの?」 「かみ? 何言ってんだ、バロウ?」 「あれ?」 それによりやっと、バロウとさとりは異なる世界の情報について得ようとしていた。 【C-2 山麓/一日目 早朝】 【さとり】 [時間軸] 紫暮&うしお戦直後 [状態]:万全 [装備]: 海月@烈火の炎 [道具]:基本支給品一式×2、ランダム支給品1~5 [基本方針]:優勝し、ミノルの目を治して人間となり一緒に暮らす。 【バロウ・エシャロット】 [時間軸]:三次選考開始後、植木チーム戦以前。 [状態]:健康 [装備]:H K MARK23(8/12)@現実 [道具]:基本支給品一式+水と食料一人分、月の石×4@金色のガッシュ、RPG-7(グレネード弾×5)@現実、支給品0~3(確認済み) [基本方針]:人間になるため、最後の一人となる。 ※名簿に書かれたロベルト=アノンと認識しています。 投下順で読む 前へ:現在位置~Fly! You can be Free Bird~ 戻る 次へ:ナビ 時系列順で読む 前へ:現在位置~Fly! You can be Free Bird~ 戻る 次へ:テッドという漢 キャラを追って読む 036:妖語(バケモノガタリ) さとり 105:死んだらおわり 034:Re Re バロウ・エシャロット ▲
https://w.atwiki.jp/wiki8_brq/pages/53.html
新女装少年板 有志の方が立ててくれました
https://w.atwiki.jp/1548908-card/pages/1526.html
アルカナフォースXVIII-THE MOON(エイティーン ザ・ムーン):Arcana Force XVIII - The Moon 効果モンスター 星7/光属性/天使族/攻2800/守2800 このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、 コイントスを1回行い以下の効果を得る。 ●表:自分のスタンバイフェイズ時に自分フィールド上に「ムーン[[トークン]]」 (天使族・光・星1・攻/守0)を1体特殊召喚する事ができる。 ●裏:自分のエンドフェイズ時に1度だけ、自分フィールド上のモンスター1体を 選択し、そのモンスターのコントロールを相手に移す。 解説 ゲーム別収録パック:No.97452817 DS2009パック:パック:-(P)09:-(P)09 未確認? DS2008パック:パック:無し PSPTF3パック:パック:ライバル・アソート「雅」(P)TF3:タッグフォース・フォーエヴァー(P)TF3 DS2007パック:パック:無し DS SSパック:パック:無し DS NTパック:パック:無し PSPTF2パック:パック:無し PSPTF1パック:パック:無し PS2TFEパック:パック:無し
https://w.atwiki.jp/hamuster/pages/84.html
怖い位に、面白い連載漫画が溢れている。 読者層は幅広く、「おかあさんといっしょ」が好きな子供も、 すっかりかめはめ波や、究極奥義、イケメンキャラに夢中にさせてしまう。 編集部の決定で、打ち切りとなっても、またそこに作品の真価が現れたりと、 全ての内気な若人の流行も発信している雑誌である。 ドクタースランプアラレちゃんの場外ホームランで、アニメ化を積極的に進め 遊戯王場外ホームランで、カードゲームに積極的になったように思われるが、 元々はこちらも鳥山明のドラゴンボールカードダスからである。
https://w.atwiki.jp/houkagonosyounendan/pages/15.html
建設日:2012年5月7日 放課後の少年団とは… ①ゲーム攻略をする ②気ままに雑談をする ③四ヶ条を守る を目指している。 ~少年団の四ヶ条~ イチィッ!!! 荒らすのはやめましょうか^^ ニイィッ!!! 変な事はしない! サアアッン!!! 人の侮辱・喧嘩・悪口をしない! ヨオオッン!!! きままに雑談を目的に! 堅苦しくせずに、息抜き程度に、来てくれれば幸いですw ま、頑張りましょかwwwwwww どうぞお手柔らかに -- 秀吉 (2012-05-17 19 09 15) かぺ -- ジョリゴラリ (2012-05-20 10 11 22) よろしくですw -- ルーク (2012-05-21 22 38 38) 最後の書き込みが一年前 -- ジョリゴラリ (2013-05-25 18 41 35) wwwwwwwww -- ジョリゴラリ (2013-05-25 18 41 48) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/wiki11_row/pages/144.html
葉鍵ロワイアルの参加者名簿&ルール等 葉鍵ロワイアルIIの参加者名簿&ルール等 葉鍵ロワイアル3参加者名簿&ルール等 葉鍵ロワイアルの参加者名簿&ルール等 ■参加者名簿 001相沢祐一 002藍原瑞穂 003天沢郁未 004天沢未夜子 005天野美汐 006石原麗子 007猪名川由宇 008岩切花枝 009江藤結花 010太田香奈子 011大庭詠美 012緒方英二 013緒方理奈 014折原浩平 015杜若きよみ(黒) 016杜若きよみ(白) 017柏木梓 018柏木楓 019柏木耕一 020柏木千鶴 021柏木初音 022鹿沼葉子 023神尾晴子 024神尾観鈴 025神岸あかり 026河島はるか 027川澄舞 028川名みさき 029北川潤 030砧夕霧 031霧島佳乃 032霧島聖 033国崎往人 034九品仏大志 035倉田佐祐理 036来栖川綾香 037来栖川芹香 038桑嶋高子 039上月澪 040坂神蝉丸 041桜井あさひ 042佐藤雅史 043里村茜 044澤倉美咲 045沢渡真琴 046椎名繭 047篠塚弥生 048少年 049新城沙織 050スフィー 051住井護 052セリオ 053千堂和樹 054高倉みどり 055高瀬瑞希 056立川郁美 057橘敬介 058塚本千紗 059月島拓也 060月島瑠璃子 061月宮あゆ 062遠野美凪 063長岡志保 064長瀬祐介 065長森瑞佳 066名倉由依 067名倉友里 068七瀬彰 069七瀬留美 070芳賀玲子 071長谷部彩 072氷上シュン 073雛山理緒 074姫川琴音 075広瀬真希 076藤井冬弥 077藤田浩之 078保科智子 079牧部なつみ 080牧村南 081松原葵 082マルチ 083三井寺月代 084御影すばる 085美坂香里 086美坂栞 087みちる 088観月マナ 089御堂 090水瀬秋子 091水瀬名雪 092巳間晴香 093巳間良祐 094宮内レミィ 095宮田健太郎 096深山雪見 097森川由綺 098柳川祐也 099柚木詩子 100リアン ■基本ルール ゲーム管理人は高槻&長瀬一族。 「雫の電波使い」「痕の鬼」「東鳩の超能力、黒魔術、サテライト」 「誰彼の強化兵」「MOON.の不可視の力」「まじアンの魔法」 「往人の方術」「あゆの奇跡」 「舞の超能力」 以上の能力使いは、その能力を制限されるものとする。 冒頭のナイフで死ぬキャラは「084御影すばる」とする。書き手さん、よろしくお願いします。 他作品のキャラとの面識は自由。全て書き手の想像に任せます。 書き手のマナー キャラの死を扱う際は最大限の注意をしましょう。 誰にでも納得いくものを目指して下さい。 また過去ログを精読し、NGを出さないように勤めてください。 なお、同人作品からの引用はキャラ、ネタにかかわらず 全面的に禁止します。 読み手のマナー 自分の贔屓しているキャラが死んだ場合は、 あまりにもぞんざいな扱いだった場合だけ、理性的に意見してください。 頻繁にNGを唱えてはいけません。 また苛烈な書き手叩きは控えましょう。 葉鍵ロワイアルIIの参加者名簿&ルール等 ■参加者名簿 1浅見邦博 2麻生明日菜 3麻生春秋 4アルルゥ 5石原麗子 6一ノ瀬ことみ 7猪名川由宇 8伊吹風子 9ウルトリィ 10エディ 11エルルゥ 12太田香奈子 13大庭詠美 14岡崎朋也 15緒方理奈 16オボロ 17杜若きよみ(黒) 18柏木耕一 19柏木千鶴 20柏木初音 21梶原夕菜 22神尾晴子 23神尾観鈴 24神岸あかり 25カミュ 26カルラ 27河島はるか 28川名みさき 29木田恵美梨 30北川潤 31木田時紀 32霧島佳乃 33クーヤ 34栗原透子 35ゲンジマル 36上月澪 37坂神蝉丸 38坂上智代 39榊しのぶ 40相良美佐枝 41サクヤ 42桜井あさひ 43沢渡真琴 44芝浦八重 45霜村功 46少年 47春原芽衣 48春原陽平 49スフィー 50須磨寺雪緒 51住井護 52セリオ 53高倉みどり 54立川郁美 55橘敬介 56立田七海 57月島瑠璃子 58月宮あゆ 59ディー 60トウカ 61長岡志保 62長瀬祐介 63名倉由依 64名倉友里 65那須宗一 66七瀬彰 67ハクオロ 68葉月真帆 69柊勝平 70氷上シュン 71雛山理緒 72広瀬真希 73藤井冬弥 74藤田浩之 75藤林杏 76藤林椋 77伏見修二 78伏見ゆかり 79古河秋生 80古河早苗 81古河渚 82ベナウィ 83牧村南 84松浦亮 85三井寺月代 86御影すばる 87美坂香里 88美坂栞 89光岡悟 90水瀬名雪 91巳間晴香 92宮内レミィ 93宮沢有紀寧 94宮路沙耶 95湯浅皐月 96柚木詩子 97ユズハ 98芳野祐介 99リアン 100リサ=ヴィクセン 1、結界により、各能力は使用不可、あるいは弱体化してます。 この結界は当分破壊できません。 2、各キャラはアイテムを一つずつと1日分の食料+水を配布してもらってます。 アイテム管理のために、例え話の中でアイテムの状態が変わっていなかったとしても、話の最後に、 【019 柏木千鶴 装備:トカレフ(残り弾数5)】 のようにアイテムを明記することを強く推奨します。 3、送信する前にかならずリロードをしてください。 かぶって投下すると読みにくくなり皆凹みます。 4、NG審議の対象となる可能性があるのは、致命的な矛盾、荒らし目的だろうSS、 あまりにもぞんざいな死、無意味な新キャラの追加、他、大多数が問題ありと表明した作品です。 なお新キャラについては、どうしても、という方はまず感想スレの方に上げるようにして下さい。 5、書き手の方はできるだけ実況スレをチェックするように心がけてください。 矛盾点、ルール抵触等の問題発生時に円滑な進行が出来なくなる恐れがあります。 【審議中の作品の題名】 【NGか通しか】 【その明確な理由】 葉鍵ロワイアル3の参加者名簿&ルール等 ■会場:沖木島(原作バトルロワイアルの舞台) ■参加者名簿 1相沢祐一 2藍原瑞穂 3朝霧麻亜子 4天沢郁未 5天野美汐 6一ノ瀬ことみ 7伊吹公子 8伊吹風子 9イルファ 10エディ 11太田香奈子 12岡崎朋也 13岡崎直幸 14緒方英二 15緒方理奈 16折原浩平 17柏木梓 18柏木楓 19柏木耕一 20柏木千鶴 21柏木初音 22梶原夕菜 23鹿沼葉子 24神尾晴子 25神尾観鈴 26神岸あかり 27河島はるか 28川澄舞 29川名みさき 30北川潤 31霧島佳乃 32霧島聖 33草壁優季 34久寿川ささら 35国崎往人 36倉田佐祐理 37来栖川綾香 38来栖川芹香 39向坂環 40向坂雄二 41上月澪 42河野貴明 43幸村俊夫 44小牧郁乃 45小牧愛佳 46坂上智代 47相良美佐枝 48笹森花梨 49佐藤雅史 50里村茜 51澤倉美咲 52沢渡真琴 53椎名繭 54篠塚弥生 55少年 56新城沙織 57春原芽衣 58春原陽平 59住井護 60セリオ 61醍醐 62高槻 63篁 64橘敬介 65立田七海 66月島拓也 67月島瑠璃子 68月宮あゆ 69遠野美凪 70十波由真 71長岡志保 72長瀬源蔵 73長瀬祐介 74長森瑞佳 75名倉由依 76名倉友里 77那須宗一 78七瀬彰 79七瀬留美 80仁科りえ 81柊勝平 82氷上シュン 83雛山理緒 84姫川琴音 85姫百合珊瑚 86姫百合瑠璃 87広瀬真希 88藤井冬弥 89藤田浩之 90藤林杏 91藤林椋 92伏見ゆかり 93古河秋生 94古河早苗 95古河渚 96保科智子 97松原葵 98マルチ 99美坂香里 100美坂栞 101みちる 102観月マナ 103水瀬秋子 104水瀬名雪 105巳間晴香 106巳間良祐 107宮内レミィ 108宮沢有紀寧 109深山雪見 110森川由綺 111柳川祐也 112山田ミチル 113湯浅皐月 114柚木詩子 115柚原このみ 116柚原春夏 117吉岡チエ 118芳野祐介 119リサ=ヴィクセン 120ルーシー・マリア・ミソラ ■書き手ルール このリレー小説の大きな特徴は、書き手は「どの話の続きを書いてもいい」ことです。プロローグが気にいらなければプロローグから、参加リストが気にいらなければ参加キャラから、納得できない作品があったらNGを出すのではなく、自分が納得できる展開を書いてください。あなたの書いた作品のほうが面白ければあなたの書いた作品の続きを誰かが書いてくれます。そうでなければ、放置されっぱなしです。適者生存。 上記のルールのため、自分が投稿する作品にはどの作品の続きなのかを明記してください。その際には自分が書いたキャラの直前の作品ではなく、自分が投稿したいルートに投稿された最後の作品を書くこと。これは新たに物語を分岐させない場合でも同様です。(もし、複数のルートが同時に成立した場合、読み手の方々にわかりやすくするため) 上記のルールのため、自分が投稿する作品には必ず題名を明記してください。 NGはありませんが、意図的にルートを分ける時以外は極力、前後の状況と矛盾しないようにしてください。 書き手さんは投稿した作品の最後に出演したキャラの状況を明記してください。書く内容は時間、場所、持ち物、肉体的・精神的状況。例古河渚【時間:午後2時ごろ】【場所:ホテル跡(E-04)】【持ち物:デリンジャー(銃弾装填済み)、予備弾丸×9、水・食料一日分】【状況:ひざに擦り傷(血は止まってる)、極度の疲労】
https://w.atwiki.jp/mayshared/pages/1282.html
ラノで読む 沈む。 沈む。 意識が沈む。 竜朱の意識はまどろみの中に、ただ落ちていっていた。 そう、これは夢だ。 通り過ぎてしまった過去を、脳が記憶の整理で再現しているだけに過ぎない。 だから。 目を背けろ。耳を塞げ。鼻を閉ざせ。 だがそう言われても、夢の中の映像なんて、明晰夢でもない限り自分ではどうしようもないものだ。 だから見てしまう。 燃えている村。 ラルヴァによって滅ぼされ地図から消えた村。 本当にそうか? 滅ぼしたのはラルヴァか? いや、違う。 それは―― 『もう駄目だ、この村は』 白い服に身を包んだ男たちが言う。 『蔓延している。助からない』 そんなはずはない。まだ生きている人たちはいる。いるんだ。 だが、彼らは言った。 『この村は――主に見放された』 そして処理が始まった。 ラルヴァに呪われた。感染した。ゆえに浄化せねばならない。神の名の下に。そう、彼らは言っていた。 竜朱が生き残ったのは、偶然にすぎない。たまたま、一人の異能者に見つかり、保護されたから。奇跡ではない、ただ運が良かっただけだ。 『この世界は、お前が知らぬ理不尽に満ちている』 異能者は、そう言う。 『だがお前は生き延びた。その意味や理由? そんなものはない』 告げる。 『そうだ、意味も理由も何も無くただ生き残った。それが世界だ、それが神意という名の運命だ。喜べ少年、お前は選ばれたのだよ』 喜べるものか。 俺には好きな子がいた。親友もいた。なんでそいつらは死んで俺が。俺だけが。 こんな理不尽(うんめい)、許せるものか。 『ならどうする?』 竜朱は思う。その光景を忘れない。憎しみを忘れない。怒りは色褪せない。 俺が。 俺が。 俺が。 俺は―― 神を―― リノリウムの冷たい床の感触が竜朱の意識を引き戻す。 「……っ」 覚醒した脳が状況を分析しようと回る。 ここはどこだ? 依然、例の地下室のようだ。腕がロープで縛られている事に気づく。 そして顔を上げる竜朱の耳に、声が届く。歌のような、祈りのような。これは…… (呪文……?) ADONAI 、EL 、ELOHIM 、ELOHI 、EHYEH ASHER EHYEH 、ZABAOTH 、ELION 、IAH 、TETRAGRAMMATON 、SHADDAI…… 淀んだ空気の流れる、腐臭と薬品臭を孕んだ風にのって少女の言葉が聞こえる。 その意味を理解して、竜朱は体を起こして叫ぶ。 「萌葱っ! ……お前は、自分が何やってるかわかっているのか!?」 その叫びに、萌葱は視線だけ振り向く。そんなことは判っている、といわんばかりに。それはそうだろう。その問答はすでに終わっている。彼女は姉の魂を取り戻すのだ。 だが――竜朱の言葉は、萌葱の想像と理解の外に合った。 「それは死者の魂を召喚する呪文じゃない……悪魔召喚の呪文だっ!!」 「――え?」 そして、それは一歩。あと一歩、ほんの一瞬だけ遅かった。 すでにそれは、完成していた。 「……くっ!」 竜朱が歯噛みし、腕を縛るロープに魂源力を注ぎ込んで弾け飛ばすが、もはや遅い。 異変が起きる。部屋の空気が軋み、変わる。より昏く、より禍々しく変質していく。 「え……な、何……これ」 円を描くコードに紫電が走り、機材が明滅する。そして、巨大な培養層の中の『萌葱』が瞳を開け―― 「残念、もう遅い、遅いのですよ」 赤く輝く瞳が笑う。 田辺の口から漏れる言葉とシンクロする。 「「これで大いなる業は成された」」 培養層に亀裂が走る。 ガラスが砕け散り、中の培養液が飛び散る。 「っ!」 竜朱は萌葱を抱きとめる。竜朱の腕の中の萌葱は、だまってそれを見つめている。 違う、あれは何? あれは、自分の求めていた姉ではない。わかる。中のモノが――違う。 全裸の少女は、田辺の隣に立つ。その歪んだ表情は、田辺のものと瓜二つだった。 「悪魔は」 田辺は言う。 「悪魔を召還できない……それは人の子のみが成せる。まあ、下級の使い魔を呼び出すことは可能ですが、それは今回の目的には使えない。私自信を呼び出す必要があり、それは此処に呼ばれた私には出来ない」 そして萌葱の姿をしたモノも言う。 「だがこれで儀式は完成されました。そう、これが完成だ」 それを見て竜朱は問いただす。 「お前ら、まさか……そういうことか。田辺……じゃないな、お前は」 「その通り。この田辺理人という人間はただの器。私を召還し、そして失敗したただの哀れな人間に過ぎません。 わが名は……ベリス」 田辺、いや『ベリス』は誇らしげにその名を口にする。 「ベリス……そうか、ソロモン七十二柱のひとつ……錬金術(かがく)を人に与えるという。しかしその心魂は邪悪、人間を騙し陥れ破滅させることに喜びを見出すという……」 その竜朱の言葉に、ベリスは肩を揺らして笑う。 「くっくっく、その通り……そうでしょう萌葱君。クローン技術の錬金術(かがく)は私が君に与えた……そして君はその通りに、私の思惑通りに造ってくれた……そして、私の教えた儀式を疑う事無く執行し……」 「そしてベリスを、お前自信を再度召還させた……」 「そうです。この少年の肉体は、所詮は私が憑依しているに過ぎない。完全な私、新たなる私が欲しかったのでね。憑依ではなく受肉、確固たる私自身を造りたかった」 「そ、そのために……そんなことの為に姉を……おねえちゃんを!」 身を乗り出して叫ぶ萌葱に対して、浅葱の姿をしたベリスが嘲笑する。 「そんな事? そう、そんな事ですよ。だけどあなたの犯そうとした罪に比べればそれが何だと言うのですか。 生まれなかった姉を生まれなおさせたい? 自分の罪を償いたい? 愚かしい、実に愚かしい。 そんなことだからあなたはまた失敗し、罪を犯し続けるのです! 母を、友を、全てを欺き裏切り続け、そして今また神の摂理を侵そうとして……姉をまた殺した」 「――!!」 「どういう気持ちでしょうねえ、二度も死産させられた、西宮浅葱は一体なにを思っているのでしょうねえ!」 ベリスは笑う。 「やめ……て……」 萌葱は慟哭する。己の罪を突きつけられて。 二度。二度も殺した。 二度も、姉を生まれさせることが出来なかった。 「だいじょうぶだよー、萌葱ちゃん。だって私、二度目は死んでないから」 そして、浅葱の声で、言葉で、玩弄する。 「だって私……二度目は悪魔に生きたまま食べられちゃったんだから! あはははははは!! おまえのせいだ!! おまえの!! もう私の魂は救われない、地獄に落ちた、落とされたぁ!! あーっははははははははははははははははははははははははははは!!」 「嫌ああああああああああああああああああ!!」 浅葱の悲痛な絶叫が、慟哭が響いた。 「貴様……ぁあっ!」 竜朱が叫び、拳を振るう。 だが……その拳を、飛んできた機材が打ち払う。 「っ!?」 そして、鉄、コード、ガラス、プラスチック……数多の資材、機材が浅葱の姿をしたベリスの裸身にまとわりつき、全身を覆う鎧へと変質し、練成されていく。 「これで完成です……はは、はははははは」 田辺が笑い、そして……その体が、糸が切れた人形のように倒れる。 「……そっちのベリスの魂源力を使って、鎧を作ったか」 ベリスの気配が消えた田辺の体を見下ろして舌打ちする竜朱。 『その通り』 真紅の鎧に身を包んだ巨体が、鋼の響きで笑う。 『あとは――邪魔者を始末すれば終わります。ああ、ですが貴方達が私に隷属するというのなら、その命を助けて差し上げても構いませんが』 「ふざけろ。悪魔と取引する魔術師が何処にいる」 『でしょうね。残念……ですよ!』 剣を振りかぶるベリス。 「……っ!」 竜朱は近くにあった鉄パイプを握り、そしてその剣を受け止める。 『ほう……貴方の力。今朝の人工精霊の時といい……対象に魂源力を流し込むことによる強化や破壊……といった感じですか』 「繊細な魔術は性に合わないんでな!」 『いいえ、シンブルなのは好きですよ……そういった人間のほうが騙しやすい!』 「そりゃどうも……っ!」 鍔迫り合いから一度離れ、そしてベリスが言う。 『故に解せませんね。そのような大罪を犯した咎人を何故かばうのですか?』 指差すのは、へたりこんでいる萌葱。 「そうだな、たしかにそいつは罪を犯した」 それに対して、竜朱は言う。 「だから何だ?」 その言葉に、萌葱は顔を上げた。 今、何と――言ったのか? 『ほう?』 「だから何だ。ああ、確かにそいつは罪を犯した。人を生き返らせる――それは罪だと、人が侵してはならない神の領域だと言われている」 竜朱はまっすぐに、ベリスを睨む。 「だからどうした。大事な人に生き返って欲しい、そう思うことが罪なのか? そう願うことが悪なのか? その祈りは――否定されるものじゃない。 てめぇに出来ねえからって、神様持ち出してそれが罪だ悪だと誤魔化してんじゃねぇよ! 悪魔(おまえ)は無能だから人っこひとりだって生き返らせないんだろう? てめぇの無能を棚に上げて、見下してんじゃねえ」 『貴様……』 ベリスの兜の中の顔が、怒りに染まる。 「人の祈りに、願いに、悲しみに漬け込んで利用しないと何も出来ない悪魔が。お呼びじゃないんだよ、とっとと豚のように消え失せろ」 『小賢しい……ならば先に!』 剣を振り、竜朱の体を弾く。竜朱の体勢が大きく崩れた。 『貴方から死になさい!』 「っ……!」 怒りに任せた剣。それを―― 「だめええっ!!」 弾かれるように飛び出した萌葱が、庇う。 「ばっ――」 だがそれは無意味だ。萌葱の体ごと切り裂かれるだろう。よしんば盾として役立ったとしても、これでは―― そう竜朱は思う。だが次の瞬間に起きたことは竜朱の予想を超えていた。 止まったのだ、刃が。 『……!?』 その事態に、刃を止めたベリス自身が驚いていた。 その好機を竜朱は見逃さない。だがこのまま反撃に転じるには体勢が悪すぎる。だから…… 「っ!」 床に落ちているコードに手をたたきつけ、魂源力を流し込む。急激に強力なエネルギーを流し込まれたそれは機材を暴走させ、爆発させる。 『ぬ……っ!』 その煙幕が、ベリスの視界を奪う。剣を振り煙を払った後には、もう竜朱たちの姿は無かった。 「馬鹿かお前。なぜあんなことを……」 萌葱と田辺を引き連れて一旦離れた竜朱は萌葱に悪態をつく。 「ごめんなさい、体が勝手に……」 「結果的には悪くなかった。だが奴が剣を止めなかったらお前は確実に死んでいたぞ」 「……でも、悪いのは……私です」 「違う。悪いのは、お前の罪悪感や姉への想いを利用したラルヴァだ。お前は悪くない。……悪いと思いたければそれでもいいが、罪の意識に浸るのは此処を出てからにしろ」 「……はい」 竜朱は考える。何故、あの時にベリスは刃を止めたのか。 (契約者だから……じゃないな。奴は萌葱を利用しただけだ。最初にベリスを呼び出したのはこいつだが……) 竜朱は倒れたままの田辺に眼をやる。その目は開いているが、しかし反応は無い。 心が、壊されているのだ。 「素人が悪魔召還儀式に手を出した末路か……治療すれば治る可能性はあるが、少なくとも今は役に立たないな」 田辺の意識が戻れば、糸口が見つかると思ったのだが、それは望めそうに無かった。 (そうなると……いや、待て。あれはベリスが止めたのではない、としたら……?) その思い至った可能性を確かめるため、竜朱は萌葱に質問する。 「萌葱」 「はい?」 「お前は、あの培養層の中の浅葱に、話してたな。お姉ちゃん、と。それは……もしかして、今までずっと続けていたか?」 『ふむ……どこへ消えたやら。まあいい、このまま建物ごと潰すのもまた一興……』 歩きながらベリスが言う。 『……む?』 『ほう、一人ですか。どうしました、もう一度私と組み、今度こそ新しい姉を作りたい……とでも考えましたか?』 「お姉ちゃん……!」 だがベリスのその問いかけには答えず、萌葱はただ呼んだ。姉を。 「お願い、目を覚まして!」 『く……くははは!』 その姿をベリスは嘲笑う。 『何を言い出すかと思えば……貴方の姉など存在しない。ここにはこの私しかいない……!』 「違う! お姉ちゃんは……ちゃんといる! 私は信じている!」 『これだから人間は愚かで罪深い! もういい所詮貴方に用は無い! 姉の妄想を胸に抱いて死になさい!!』 「ずっと……ずっと話して来たんだから……信じてる! お姉ちゃん!!」 剣が振り下ろされる、その瞬間―― 亀裂が走った。 『!?』 ベリスの体が止まる。ひび割れる。鎧が砕け、その中から―― 「萌葱ちゃんっ!」 西宮浅葱が、飛び出した。 『ば……馬鹿なああっ!? 何が、何がおきているというのです!?』 絶叫する。その肉体を持っていかれ、いまや鎧と、それを動かす半実体の魂源力の塊……ただのエレメントラルヴァとなったベリスが驚愕と激痛、そして恐怖に叫ぶ。 抱き合う姉妹。その姿を認められず、ただただ慄く。 『ありえない、なんだソレはぁっ!? それは私の体、受肉した私の体ァッ! 魂無き人形が、何故なぜナゼぇえええ!!』 そして剣を振り下ろす。だがそれはのろく、そして割り込んだ竜朱によってあっさりと止められる。 『貴様ァ……貴様か、何をしたぁっ!! 魔術師ィィィ!!』 「何もしてねぇ」 竜朱は答える。 「萌葱が、その子がただ想っていた、想っていたんだ。試験管の中の彼女にずっと語りかけていた。その想いが……魂を作り出した」 『……! まさか、それは』 「そう、人工精霊さ。彼女の母は、浅葱がそこにいると振舞ってきた。萌葱は、それをずっと演じて来た。そこに確かにいるように……そしてそれは、人工精霊を生み出す。チベット密教ではタルパ、秘教カバラーでは境界の守護者……とも言う。対話によって形成される擬似人格、人工霊魂体だ」 『な……』 「だからその形成された魂は、お前より先に、すでにその体に投射されていたんだ。先客がいたんだよ。つまりお前は……」 『まさ、か……!』 「受肉ではなくただの憑依、だったってことだ。そしてそれは彼女の覚醒によって、弾かれ分離した。そう、さっき偉そうに見下してたがな、お前は最初から失敗して、そして萌葱は成功していたんだよ」 その突きつけられた真実に、ベリスが叫ぶ。 『馬鹿な……! ありえない、なによりもムーンチャイルドが完成するなど……! ましてや人を生き返らせることなど不可能だ!! それは神の領域を、摂理を侵している! 人間が! そのようなことは絶対にありえない!!』 竜朱はそれを否定する。悪魔による否定を、否定する。 「人間だから、出来るんだよ」 『なん……だと……!?』 「天動説の否定。進化論の提唱。ES細胞にiPS細胞にクローン技術の確立。 人間の歴史は神の摂理とやらを覆して来た。出来るんだよ、神の定めた運命とやらをぶち壊すことが!」 そう言い放ち、竜朱は剣を弾き……そして右腕を、その砕かれた鎧の中に叩き込む。 『ガ……ッ!!』 「人の弱みや欲望に付け込むことしか出来ねえ悪魔が、人間を、俺たちを舐めるな」 そして。 その中に――ベリスの本体に、竜朱は魂源力を流し込む。 『ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!』 絶叫する。 流し込まれた力が、ベリスの魂を蹂躙し、破壊する。 だが―― 「!?」 竜朱はその腕に異変を感じた。引き抜こうとするがもう遅い。 『思い上がったな! その油断の隙をつかせてもらった!』 ベリスは悪魔、すなわち精神体、カテゴリーエレメント。そして悪魔の力は……田辺の時と同じく、対象に憑依し支配する。 『貴様の肉体を貰うぞ! 貴様に憑依し、そして今度こそ……!』 勝利を確信するベリス。 だが次の瞬間、竜朱の中に進入したベリスが見たモノは―― 憎悪。 苦痛。 苦悶。 絶望。 悲嘆。 害意。 ただただ充満する膨大な―― 悪。 『な、なんだ、なんだコレはぁ!?』 ベリスは叫ぶ。その身を守る鎧が次々とひしゃげ、へこんでいく。まるで深海の圧力に潰されていく潜水艦のように。 それほどに圧倒的な、ただただ強大な魂源力の圧力がそこにはあった。 『馬鹿な、これでは乗っ取ることなど……この力は、一体――!?』 「レギオン」 ベリスの叫びに答えるのは、静かな、しかし何よりも大きな竜朱の声。 『!?』 「先生はそう呼んでるよ、俺の異能を。大質量、大総量の魂源力。呪詛と怨嗟に満ちたただの力の渦、それが俺の中の力だ」 それはマルコによる福音書第五章に登場する悪霊の名。それに取り憑かれた者は強力な力を得るが、しかし発狂してしまうという。憑かれた男は墓場に棲みつき自身を傷つけ続け、疲れた獣の群れはガラリヤの海へと自ら飛び込み死したという。 それこそが呪い。竜朱の村を襲った呪いにほかならない。だが竜朱は生き残った。その膨れ上がる大質量の魂源力を抑え付ける意思によって。 『馬鹿な……大量のラルヴァをその魂に内包してるというのか……! 貴様はその郡体だと……』 そのベリスの叫びを竜朱は否定する。 「いや、あくまで先生が便宜上そう読んでるだけだ。ただのかっこつけた能力名にすぎない。俺は最初から最後まで一人だよ。これが俺だ」 その事実に、ベリスは恐怖する。 『馬鹿な、このような……人の魂にこれほどの憎悪と絶望が! 焼ききれ消滅してしまうはず、なのにお前は! そんなことは、理論上は可能かもしれぬ、だが机上の空論だ! それを……!』 「願うことは現実になる。魔術とは己の意思のままに現実を変革する術である」 『!?』 「だったら、俺が思うことは何でも出来るだろう? そう、クソッタレな神を殴り倒すことだろうと」 『……貴様……は……!』 その意思に、ベリスは絶望する。 勝てない。勝てるはずが無い。 (ここまでの超質量の負の邪念を飲み込み抑え付け、我ひとつで天に向かい挑む意思……! これが……人の傲慢というのか!) 押しつぶされる。 心が折れたベリスにもはや個我を保つ力は残っていない。だが最後に、最後に残ったベリスの意思が、ただ問う。 『貴様……何者だ!?』 その問いに。 「言っただろう。どこにでもいる魔法使いで……ただの人間様だよ」 竜朱は答え。 「じゃあな残虐公爵。悪魔(おまえ)は人間(おれ)の糧となれ」 そしてベリスは……押し潰されて消滅した。 「というわけで、これがその本だよ」 竜朱は校長に本を渡す。ムーンチャイルドの書。 クロウリーの記した、小説を。 「ふむ、確かに」 「ただのダイムノベルが、魔術書なあ……普通に和訳で読んでる人間にはわからないだろうな」 「だからこその魔術書ではあるがね。ご苦労。ところで、他に……何も無かったのかね?」 「ねえよ、何もな。何も問題は無い」 竜朱はそういう。 萌葱と浅葱の事は伝えない。あれは何も無かった、そう、最初から萌葱と浅葱はどちらも人間として存在していた。ならば何を言うことがあるだろうか? 「……そうか。君が言うのならそうなのだろう」 「そうだよ。あー、疲れた。これで補習もなんとかセーフ、ということか」 ため息をつく竜朱。 「惜しいねぇ、私としてはこのままうやむやにこの学園に居ついて欲しかったんだが」 「悪くない提案だが断る。やっぱり母校が愛しいんでね」 「そうか」 「ああ。じゃ、俺は帰るよ」 そして竜朱は校長室を出て行った。 校長がそれを確認したのと同じタイミングで、電話がなる。受話器をとると、女性の声が響いた。 『どうでしたか司祭殿。私が手塩にかけたあれの仕上がり具合は』 「君か。ああ、おかげで無事に終わったよ。残念ながら月の子は誕生してしまったようだが、それはまあいい。人工精霊によって再現されただけの人の魂であるなら、それは只の人と変わらない。放置しても構わない。 不完全な、ただの無害なラルヴァにすぎんよ』 校長は静かに言う。窓から見下ろすその光景には、双子の少女が笑っていた。 「真なる月の子の誕生は阻止せねばならんがね。人類の霊的進化は急くものではない。だがそれに抵触さえしなければ、目くじらをたてるものでもなかろう。結果的に、誰も損をしておらんのだからな」 『寛大な処置、痛み入ります。流石は司祭殿、心が広いことで』 「しかし君も酷だな、愛弟子をあのようなものにぶつけるとは」 『ええ。あの程度の雑魚に遅れをとってもらっては困りますからね。あれにはもっと強くなってもらわねばならない。私はね、もっともっと楽をしたいのですよ』 その物言いに、校長はため息をつく。 「君のところのことだからとやかく言わんがね。獅子は我が子を千尋の谷に突き落とす……かね?」 『我が子と言うほど情が移ってはいませんがね。だが実戦経験は何にも勝りますよ』 「それは双葉学園の教育方針かね?」 『いいえ、私の持論です。私は楽を出来て彼らは強くなれる、万々歳です』 「……」 苦笑する校長だった。 最後に、校長は電話の向こうの同胞に尋ねる。 「しかし彼は……何なのかね?」 『人間ですよ』 それに、彼女は答えた。 『ただの、罪深い人間です』 トップに戻る 作品保管庫に戻る
https://w.atwiki.jp/bmsendai/pages/31.html
SMAPのメンバー木村拓哉(37)が今度の月9ドラマ「月の恋人~Moon Lovers~」に主演する。 キムタクが10年ぶりとなる本格ラブストーリーとなるようだ。 共演は篠原涼子(36)リン・チーリン(35)北川景子(23)。 キムタクの役柄はインテリア専門店社長で、松田翔太(24)が有能部下役を担当する。 タイプの違う3人の美女の間で揺れ動くことになる。 ラブストーリーだけどドロドロしそうな予感が…。
https://w.atwiki.jp/hamuster/pages/68.html
公星のまとめサイトみたいなものだったが、最近読者投稿が盛んになってきた