約 2,114,858 件
https://w.atwiki.jp/mioritsu/pages/708.html
「律ー」 「なにー?」 「律さー。髪伸ばさないのー?」 「なんで!?」 必要以上に反応する律。なんだ、そのリアクション…。 私は律の家に遊びに来ていた。 私はベッドの下に座り雑誌を。律はベッドの上に寝転びマンガを読んでいた。 ソコでなんとなーく律に質問した所、異常に反応されたワケだ。 「なんでって……前に「髪伸ばそっかな~♪」とか言ってただろ?」 「あ、あぁ…」 「伸ばしてみたら?」 「いや、いいや…」 「なんで?律、顔立ち整ってるし、ロングも似合うと思うけど」 「ロングは髪洗うの面倒じゃん!!澪も面倒だろー?」 「いや、私ずっとロングだから。面倒とか分かんない」 「あ、そっか」 「たまに何かに引っ掛かったりとか……そういう時はあるけどね」 「やっぱ大変だろうなー」 「でも、ロングの律も見たいけどな。絶対可愛いし」 「いや、いいよ…」 私が誉めても拒否する律は、珍しい。いつもなら照れる事はあっても拒否はしない。 「まぁ…ロングは手入れとか面倒だからね」 「そう!そうだな!!」 あからさまな反応を示す律。 「律には、デコ出しのカチューシャがすんごく似合ってるもんな」 「分かってるじゃん♪それにね~♪…あ」 少しおだてると律は直ぐ様尻尾を出した。 「あ?」 「あ…なんでもないなんでもないぃ…な、なんでもない!!」 どう考えても何かあるだろ…… 「なんでもない、かぁ…」 スッ… 私はベッドの横で立ち上がり、 「なんでもない、んだな?」 膝でベッドに上った。 「あ、あぁ。なんでもないぞ?」 白々しい、を体現する律。 「そっかぁ。なんでもない、かぁ」 私は膝で寝転ぶ律を跨いだ。 「なんでもない…」 私が見下ろすと、みるみる間に弱気になる律。普段は可愛くて凛々しい顔がどんどん不安気になっていく。律、可愛い。 がっ 私は両の手で律の両の手を塞いだ。 「なんでもないの…?」 徐々に律の顔に顔を近付ける私。悲しげに聞いて、目をちょっと憂わせてみる。 「わーかったわかった!!なんでもあるなんでもある!!」 観念した律。手玉に取るとかのレベルじゃなく、律は扱い易い。 つーかなんでもあるって、なんだ。 「じゃ、聞かせて?何なのか」 私は手を離して律を解放し、律の横に寝転んだ。 「なっつかしいねー」 「ホントになー」 天井を見ながら懐かしがる私。と、律。 律が話してくれたのは、私が小学四年の時。作文で賞をもらった時だ。 「あの時は小さかったよねー」 「お互いにな」 「今は私の方が大きいけどね」 「胸とか?」もみっ バチン 「あいたっ!!」 ………で、律が髪を伸ばさない理由。 「パイナップルのマネが、出来なくなる、から…?」 「…そうだよ」 律は顔をそっぽ向けて、白状した。 あの時、律は私の為に特訓してくれて、パイナップルのマネをしてくれた。 ただ、髪を頭のてっぺんで結わえただけなんだが……。 「マネってゆーか、マネになってなかったよ?律。今更だけど」 「わかってるよ…」 そっぽ向いたままの律。 「……なんかさ」 そっぽ向いた律が話し始めた。 「何?」 「あの時、澪、笑ったじゃん?」 「うん」 そりゃパイナップルのマネ、とか言われれば、笑うだろう。 「澪の笑った顔、初めてちゃんと見たなぁって思ってさ」 律はそっぽ、から天井を見上げていた。 「あぁ、二人で遊ぶーとか、なかったしね」 「なんっか、そん時の澪の顔が忘れられなくてさ……」 「……」 てか、そんな幼い頃の話? 「で、なんで髪伸ばさないの?」 「…………パイナップルのマネ、出来なくなるから…」 非常に小さな声で、律は言った。 「聞こえないよ」 「……髪伸ばすと、パイナップルのマネ、出来なくなるだろ?」 …………。 「……なにそれっ」 プッ、と思わず吹き出してしまった。 「笑うなよ!」 顔を真っ赤にする律。私は思わずクッションを抱えて笑いを堪えた。 「ふー…じゃあ、どゆこと?」 私はクッションをベッドの端っこに置いた。 「髪伸ばすと、パイナップルじゃなくなるじゃんか…」 渋っ々、律は答えた。 「別に伸ばしても、結うとかすれば出来るじゃん。パイナップルのマネ」 因みに。パイナップルのマネ、という行為の定義があるのかは、私は知らない。 「いや、なんかさ…あの時じゃなきゃダメっつーかさ…」 とにかく私と目を合わさずにドギマギする律。横顔でも顔が不貞腐れてきてるのが分かる。 こうなってしまうと、律からちゃんとした答えを聞くにはかなりの時間が掛かる。 なので スッ 私は腕を伸ばして、手で律の髪に触れ 「―――私の笑顔が忘れられないから、でしょ?」 髪を伸ばすと「あの時」のパイナップルのマネが、出来なくなるから。 律がパイナップルのマネをした時の、私の笑顔が忘れられないから。 核心を突いてみた。 「……………うん」 相変わらずの不貞腐れ顔で答える律。 いつも子供っぽいけど、いつにも増して子供っぽい律。可愛い。 「………ありがと」 私は指を伸ばし、律の頬に触れた。 赤くなってて、温かい。 「………」 律は天井を向いたまま。 「………」 私は律の横顔を見つめたまま。 同じベッドの上に、居た。 後で、部室で「なんで髪伸ばさないの?」って聞いてみよう。 唯達に責められて照れる律の顔が目に浮かぶ。 まぁ、私も照れちゃうんだろうな。 パイナップルのマネ、で。 いいねぇ -- 名無しさん (2012-01-30 17 49 15) 可愛いなぁ -- 名無しさん (2012-02-01 07 54 30) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/asagaolabo/pages/2164.html
ヒートアップ / HEAT UP 【ヒートアップ】 またも新たなプチアゲトランスが誕生した!ひるむことなくぶっ放すんだぜ!BANG!BANG! ヒートアップ / HEAT UP 他のBEMANIシリーズへの収録 収録作品 ロング版収録 関連リンク ポップンミュージック18 せんごく列伝で登場した楽曲。担当キャラクターはダイ。 個人解禁イベント「ポップン風雲録」で登場したイベント隠し曲。 Ignited Night / HHH BPM 149 5b-【18】21 ⇒ 【19】22 N-21 H-32 EX-39 新難易度 5Buttons NORMAL HYPER EXTRA × 27 38 45 Ryu☆・Dai・Halkaの3人で構成されるHHH名義としては初となるポップンへの提供曲。同じ九州出身の3人組ということもあってか、「secret weapon」の台詞や中盤のマシンガンのような銃声音と、九州の中で種子島(鹿児島)に伝来した鉄砲を意識した。これまでのHHH曲の流れを継いだブチアゲトランス系統になっており、BPM149という点にもこだわりが。ダンサーのDaiをモチーフにしたキャラクターは、衣装にHHHのトレードマークが付いており、勝ちアニメにはHHHの3人をモチーフとしたキャラクターが登場する。 ハイパーはメインのフレーズが5個階段と乱打で構成された配置。繰り返し出てくるため、5個階段に慣れる曲としては最適か。後半からおまけが絡んで難しくなるので、カウントダウンの箇所でゲージがフルの状態にしておきたい。ちなみに5ボタンはACではヒップロック4に続くLv21で、N譜面をはるかに上回るノーツに加え階段が多発する配置と、H譜面に近い感じで5ボタンでは1,2位を争う難度。EXはバスドラパートなどが加わって、結果的にハイパーで押していた譜面を片手で処理させる箇所が増える。曲の長さもあるが、ノート数が4桁に満たないのでゲージは稼ぎやすいのが救い。 他のBEMANIシリーズへの収録 REFLEC BEAT ジャケット colleteで登場。パステルアドベンチャーで、collete山脈第1の11番目の隠し曲として登場する。 ダイがジャケットのシルエットとして写っている。 SOUND VOLTEX ジャケット 初代BOOTHにおいて行われたコンテスト「第1回スピードアップコンテスト」において採用された、N-Driverの「Ignited Night burst」が2012/08/03より配信されて登場。 後に、[SDVX REMIX SELECTION for pop n music vol.01]に組み込まれている曲という形で、本家ポップンに登場した。 DANCERUSH STARDOM SPARK FESTIVAL 2022のイベントで、2022/08/03から出現可能な曲として登場。リフレクと同一のジャケット。 beatmaniaIIDX コナステのINIFINITASで、2024/03/13から販売開始となった「楽曲パック vol.23」のスペシャルセレクション枠として登場。 5ボタンの難易度は明らかにグランヂデスより上。5ボタンではほとんど見られなかった16分階段が頻発する譜面で、中級者でも苦戦を強いられる声が多い。ポップン19ではレベル22に上がったが、レベル23に上がったゴアトランスに引けをとらない難しさなので、レベル22でも詐称だと思われる。ポップン20までにしか入っていないものの、ACにおける5ボタンレベル表記の最大が25とするなら24~25が妥当か。 収録作品 AC版 ポップンミュージック18 せんごく列伝からの全作品 CS版 ロング版収録 cyber beatnation2 -Hi Speed conclusion- REDALiCEによるREMIX版「 Ignited Night (REDALiCE Remix) 」を収録。 関連リンク Ryu☆#? HHH#? 楽曲一覧/ポップンミュージック18 せんごく列伝
https://w.atwiki.jp/rord/pages/19.html
単体強化 20%の確率 効果3ターン 補正攻撃力 レベル アタックアップ ストライクアップ アサルトアップ 未定 1 7.5% 16.5% 34% 2 10.5% 3 13.5% 4 16.5% 5 19.5% 6 7 8 9 10
https://w.atwiki.jp/senjounokizuna/pages/335.html
グラップルダッシュ ダッシュのスキを軽減するテクニック。 正しくは、ダッシュ後の硬直を小ジャンプ後硬直にすり替えるテクニック。ダッシュ硬直よりも小ジャンプの硬直のほうが断然少ないため、このテクニックが成り立…っていた。 グラップルダッシュはVer1.09の『小ジャンプ硬直時間の修正』によって、一部のMSにしか効果のない技術となってしまった。 MSによっては、グラップルダッシュをした方がかえって硬直時間が長くなり、逆効果なので注意。 例:ジム、陸ジム、ザク、グフなどの低コスト機 ブーストの終わりを小ジャンプによる硬直に変えることを意識すれば、タイミングは簡単につかめるようになるだろう。 ブースト距離が短い格闘機乗りならぜひ習得したいテクニックだ。 やり方 地上ダッシュする ダッシュペダルは踏みっぱなしで終わり際ギリギリに一瞬ジャンプ 着地音が『ガン、ガン』と二回聞こえたら成功 ※近接格闘機以外の場合、ダッシュペダルを離しはじめると同時にジャンプペダルを踏む。(もしくは一瞬ジャンプした後にブーストを踏み、低空ダッシュ状態にしても同様の効果が得られる) 用途 一部のMSは小ジャンプ硬直時間が短いため、グラップルダッシュができると、硬直を狙った敵の射撃の回避や瀕死時の逃走が成功しやすくなる。 機動重視のMSがグラップルダッシュを使った場合の機動力には目を見張るものがある。機動MAXのギャンならば鬼人の如き速さで戦場を駆け回ることができる。 格以外の機体は小ジャンプに気をとられすぎてオーバーヒートしないこと。 注意点 ジャンプが著しく遅くなる 小ジャンプのタイミングでBRを撃たれると発射遅延のタイミングと硬直のタイミングが合ってしまう といったように、グラップルダッシュによるメリットよりもデメリットの方が多くなってしまうことにも気をつけよう。 相手から見ると小ジャンプでの硬直が見え見えなので硬直を取られたくないときは注意。 特にタイマン時にはこの硬直を狙われる為使いどころを考えよう。
https://w.atwiki.jp/preciousmemories/pages/6859.html
《バカップル》 イベントカード 使用コスト0/発生コスト2/黄 [メイン/相手] 自分の「棚町 薫」1枚を休息状態にする。その場合、自分のポイント置き場にあるカード2枚を表向きにする。 (だったら気にしない! 気にしない!) アマガミSS+plusで登場した黄色のイベントカード。 自分の棚町 薫1枚を休息状態にすることで自分のポイント2枚を表にする効果を持つ。 棚町 薫版《お昼休みのひととき》。 棚町 薫を休息状態にしなければならないが、2枚分のポイントソースを確保できる。 対象となるポイントに制限がないので使いやすい。 《氷の微笑》《ツヨガリ》《胸囲の測定》《晴れ舞台》《真剣な眼差し》とはサイクルをなし、発動条件が異なるだけで効果は全く同じ。 カードイラストは第7話「スケッチ」のワンシーン。フレーバーはその時の薫のセリフ。 関連項目 《お昼休みのひととき》 《氷の微笑》 《ツヨガリ》 《胸囲の測定》 《晴れ舞台》 《真剣な眼差し》 収録 アマガミSS+plus 01-111 編集
https://w.atwiki.jp/yaruoaaintroduction/pages/614.html
/ ‘ jI斗―‐/\‐....、 /| / /', ‘, / \ \ / | // ∧ ∨/ /\ \___/ | 〈/ ∧ / \ '| | / ∧___/ \___/ \ | / | \ | \ | | | \ | | | | | | | \ | | | | | | | |´\ |\ | /\ | | 乂| |´\ | jィh灯⌒| | r〉 〉 ノ ノ | γィ=h、|\ | _以 } / / / / / \ 八 {圦_,以} ⌒乂__ノ ⌒´ 厂 { (__) ノ ヽ乂_,ノ イ ヽ{ } ⌒込 ´ 从 } _、__.. < {_{ / ┌(\ Yヽ / } __」,乂 \ {__ \\\ | | { -ノ -------≧s。_ ノ \ \\\| |r { r=≦------------/ } ( \_〉 __|/.」___ r―ゝ「 ̄」-/ ̄ ̄ ̄\ -- / 、| } \ /----------} /ヘ// |\-{ ノ} /------------乂 /...../ | }-≧s。_、___/.ノ /------/ ̄ ̄ ̄\.../ __| }----/乂___/ \ \-- / У / | ∧-////} ( ̄ \{ / / / |/////ノ \ ∨ / //⌒「{⌒}//⌒{ /⌒ ∨ 」 //........{_}.....}////∨\ / 名前:リップルスター女王 性別:女 原作:星のカービィ 一人称:不明 二人称:不明 口調:不明 は行-ほ-星のカービィ-リップルスター女王.mlt 妖精の星であるリップルスターの女王で他の妖精よりも高身長。 アドレーヌやリボンもそうなのだが、「星のカービィシリーズ」中、人間にもっとも近い外見をしている。 性格はドジで落ち着きがなく、付けている眼鏡がよくずれる。 本名は不明である。 しかしプロローグでリップルスターはゼロツーの侵攻を受けてしまい、女王はリボンにクリスタルを持たせて逃がすと、 他の妖精達と同様にそのまま黒い霧に飲み込まれてしまった。 表向きのラスボスのミラクルマターの撃破後に一応リップルスターの霧は晴れるが女王の表情が……? 仮のスタッフロールで髪を下ろした彼女の姿を拝見することが可能である。 資料によっては王女や姫さまと表記されているように表記揺れがある。 漫画や小説にも出てないためか一人称や口調等は不明である。 Wikipedia アニヲタWiki ニコ百 ピクペ 運用法 AAは29枚ほど。 リボンやカービィ、ゼロツーのような別キャラと一緒にいるAAも計4枚ある。 シェイクスピアのティターニア役やファンタジーの妖精の国の女王や王女、王妃あたりが適役で、異星文明の有翼人辺りにも採用していい。 天使役も行けるだろう。
https://w.atwiki.jp/nitendo/pages/4990.html
バッドカップル とは、【ポケットモンスター サン・ムーン】の職業。 プロフィール 作品別 関連キャラクター コメント プロフィール バッドカップル 他言語 種族 【人間】 性別 男女ペア 初登場 【ポケットモンスター サン・ムーン】 悪そうな男女2人組の【ポケモントレーナー】。 【バッドガイ】と【バッドガール】のペア。 悪そうな【ポケモン】を使用する事が多い。 作品別 【ポケットモンスター サン・ムーン】 【ポケットモンスター X・Y】の【ふりょうアベック】と同じ組み合わせだが、「バッドカップル」に名前が変更された。 関連キャラクター 【バッドガイ】 【バッドガール】 【ふりょうアベック】 コメント 名前 全てのコメントを見る?
https://w.atwiki.jp/purecurecard/pages/30.html
《希望の姫君 ミップル》 希望の姫君 ミップル C (1) キャラクター:妖精 2000 ブロッカー このキャラクターをバトルゾーンに出したとき、デッキから1枚ドローする。 このキャラクターは、攻撃することが出来ない。 《選ばれし勇者 メップル》とかなりラブラブな妖精。 一枚ドロー出来る。 フレーバーテキスト 第一弾 基本セット「まずは準備ミポ~ッ!」---ミップル
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/2594.html
バカップル保守 同棲編2 「……学校行きたくない」 「はぁ? いきなり何言ってんだ」 「ママー。今日学校休むから。……ん、違うわよ。ちょっとさ……ね?」 「おいおい。本気か? お前が休むなら俺も行かないが……」 「あんたは行かなきゃダメよ。早く行ってらっしゃい」 「おわっ! 押すな……ってオイ! 鍵までかけるこたねーだろ! ……なんなんだよ、畜生」 バカップル保守 「ハルヒー。電話出ろよー。寂しいぞー」 「ハルヒー。メール返せよー。寂しいぞー」 「頼むってー。……俺、何か悪いことしたか?」 「してるな。授業中に携帯を使っている上に授業妨害の一人言。許してやるから保健室に行って頭冷やしてこい」 「……すいません」 バカップル保守 「ハルヒ……なんでだよ……」 「やっぱり帰って理由を聞くべきか……」 「そうだ、そうしよう。とりあえず腹が痛いということにして……」 「聞こえてるから帰っていいわよ~」 「……すいません、先生」 バカップル保守 「ただいま……鍵開いてるな」 「ハルヒー、ハルヒのお母さーん……台所か?」 「お帰りっ!」 「うぉわっ! いきなり驚かす……な……」 「ふふふ、驚いた? 誕生日おめでとっ! キョン!」 「あ、そっか……。今日は……」 「あんた自分の誕生日くらい覚えてなさいよ!」 バカップル保守 「あんたを驚かせたくてママにも手伝ってもらったの。あんたが昼に帰るのも予想済みよっ!」 「よく覚えてたな。俺も忘れてたのに……」 「あ、あんたのことだから当たり前じゃない!」 「ハルヒ……。ケーキ、手作りだろ? 食っていいか?」 「当たり前よ。早く食べちゃいなさい」 「……美味い。……美味い」 「ちょ、ちょっと……なに泣いてんの? 家を追い出したりしたのは謝るから……ね?」 「うるさい。俺は美味しくてうれしいから泣いてるんだ。いいな?」 「……うん。たくさん食べてね」 バカップル保守 「はい、プレゼント」 「あ、なんか悪いな。ありがとう」 「早く開けなさいよ」 「わかってるから急かすなって。……お、なんかいろいろ入ってるな」 「腕時計と、あたしとお揃いのストラップ。そしてあたしの愛情よ! ……チュッ」 「……ハルヒらしいな。サンキュ。……まだ何か入ってるな」 「…………」 「これ……『誓約書』? どれどれ。『あたし、涼宮ハルヒは一生キョンだけを愛して生きます』」 「…………」 「……大好きだぞ、ハルヒ」 「……うん」 バカップル保守 「誓約書か……重いな」 「一生だもんな」 「少しはまじめに勉強して国立大学狙ってみるか」 「一家の主になるんだからな。……あ、明日からは久し振りの我が家か」 「妹はハルヒに任せて勉強するか」 バカップル保守 「ただいま~……お、妹よ。実の兄を無視してハルヒに懐くとはいい度胸だな」 「いいじゃない。キョンよりあたしの方が好きなんだってさ!」 「……まぁいいか。ハルヒ、そのまま妹の相手してやってくれ。勉強してくるから」 「……妹ちゃん。今、キョンなんて言った?」 「勉強してくるって。ハルにゃん、明日は雨かなぁ?」 「雨じゃなくて雪かもね……さ、気を取り直して遊びましょ!」 バカップル保守 「キョン~、ご飯よ……ってほんとに勉強してる」 「飯? あぁ、もうそんな時間か」 「ねぇ、熱でもあるの? あんたが勉強なんておかしいわよ」 「コラ。額をくっつけるな。別に熱なんて無いから」 「それならいいけど……心配なのよ」 「はいはい。ありがとな」 「わぷっ。いきなり抱き締めないでよ。びっくりするじゃない」 「さ、飯行くぞー」 「無視すんなっ!」 バカップル保守 「ねぇ、また勉強?」 「あぁ」 「久し振りのキョンのベッドなのよ? 早く一緒に寝るわよ」 「ん~……。あと5分な」 「……いや。今すぐ来ないとあたし妹ちゃんと寝るから」 「……じゃあ今日は妹と寝てくれ」 「冗談よ! ……ねぇ、あんたおかしいわ。ちょっと来なさい」 「やれやれ。結局行かなきゃいけないんじゃねーか」 バカップル保守 「なんでいきなり真面目になったのか言いなさい」 「断る。いろいろと恥ずかしいからな」 「ほ~う。このあたしに向かって断る、と」 「な、なんだよ……」 「うりゃっ! これでどう? 早く言いなさい!」 「ばっ! や、やめろっ! 顔に胸を押し付けるな!」 「そんなこと言って実はうれしいんでしょ? ほらほら、早く言いなさいよ~」 「やめ、やめろ! 言うから! 言うからやめろ!」 バカップル保守 「ふーん。国立ねぇ……」 「わかったろ。だから邪魔すんなよ」 「……ていっ!」 「あだっ! 何故でこピン!?」 「あたしがいつそんなことを望んだかしら?」 「は?」 「あたしがキョンとイチャつく時間を削ってまで勉強しろって言った?」 「……いや。言ってないが……」 「あんたが相手してくれなかったらあたしは寂しくて死んじゃうわ。だから……やめてよ。別に二人で働いてもいいじゃない……」 「俺はだな、お前に楽をさせるために……」 「あたし全然楽じゃない。あんたが離れて手に入る楽ならそんなのいらない」 「う……」 バカップル保守 「ね? 考え直してよ。二人で働こ?」 「でもな……俺の男としてのプライドが……」 「そんなの捨ててよ。あたしとプライドどっちが……」 「お前だ」 「……まだ言い終わってないわよ」 「俺が悪かった。二人で働こうぜ。やっぱりハルヒと顔を合わせる時間が少ないのは嫌だからな」 「ほんと?」 「あぁ」 「ちゅっ。……へへ~、顔を合わせる時間!」 「意味が違うっての」 バカップル保守 「結局折れちまったな……。でも、やっぱりハルヒを寂しがらせたくないしな」 「…………」 「俺としても離れたくないし。大学行かない分、仕事を頑張ればいいか」 「…………」 「それにしても……胸は気持ちよかったな」 「…………」 「もうちょっと埋まっていたかったかも……なんてな」 「……エロキョン」 「やっぱり起きてたか」 バカップル保守 「おはよう。ハルヒ」 「…………」 「おはよう! ハルヒ!」 「うるっさいわね! まだ4時じゃない! もうちょっと寝せなさいよ!」 「寝てるてきにいたずらすると怒るだろ? だから起こしたんだよ」 「んんっ……む……。朝っぱらからなにすんのよ、エロキョン!」 「しょうがないだろ。昨日勉強してた分のリバウンドだ!」 「ちょ……苦しいから! 抱くならもう少し優しく……あはははっ! やめっ、ちょっ……くすぐるなぁはははっ!」 「(やっぱりこうやってるほうがしあわせだな)」 バカップル保守 「いただきまーす」 「……ねぇ、ハルにゃん。なんで朝から大声で笑ってたの?」 「何でもないのよ。ただキョンにくすぐられただけよ」 「ふーん……キョンくん。もっと意地悪しなきゃダメだよ?」 「なぜだ、妹よ」 「だっておかーさんが意地悪した分だけ仲良くなるって言ってたもん」 「…………」 「あ、あはは。妹ちゃん、あたしのイチゴ食べる?」 「食べるー!」 「(バカ妹よ。これ以上のいたずらってのは……アレだからな。簡単には出来ないんだよ……)」 バカップル保守 「ハルヒ、機嫌直せよ」 「あんたがあたしのプリン半分も食べたからでしょ! 絶対に許さないわよ!」 「……今からケーキ食べに連れてってやると言ってもか?」 「う……」 「そのまま街ふらつきデートって考えだったけど許されないならしょうがないな。学校行くか」 「しょ、しょうがないわね! ケーキ3つで許してあげるわよ!」 「……太るぞ?」 「あんたに怒鳴ってカロリー消費してるからいいのよっ!」 バカップル保守 「美味しいか?」 「当たり前じゃない。隠れた名店なんだから」 「そりゃよかった」 「な、なによ。その意味深な微笑は」 「べーつに」 「……照れるじゃない」 「それが見たいからな」 「嫌な趣味ね……」 「(ハルヒが美味しそうに食ってる顔からは目が離せないよな)」 バカップル保守 「デートでバッティングセンターか……」 「ストレス解消よ! うりゃー!」 「相変わらずよく打つが……パンツ丸見えだぞ」 「あんたになら見えても構わないわよ」 「……やれやれ。人がいないのが幸いか」 「ボーリング……」 「ストレス解消よ! とりゃー!」 「ターキーだが……またパンツ見えてるぞ」 「あんたになら見えても構わないって」 「わかっちゃいたが人はいないしな」 「運動系2連発できて映画か。しかも平日割引無しの恋愛映画……」 「ここなら人が少ないからね。……ずっと手繋いで見れるじゃない」 「……顔が見にくいのは残念だけどな。……チュッ」 「もう……バカ」 バカップル保守 「キョーン。起きなさい」 「ん……あれ、映画は?」 「終わったわよ。始まったらグッスリなんだもん。困ったわよ」 「あー、すまんな」 「ふふ、別に構わないわよ。時間はもうちょっとあるから買い物行きましょっ!」 「元気だな。ハルヒは……」 「(寝言でずっとあたしの名前呼んでくれてたからうれしいのよ! お陰で映画見れなかったけど)」 バカップル保守 「ね、二人でお互いにプレゼントするわよ」 「……?」 「なによ、その顔。だから30分後まで自由行動で、その後プレゼント交換ね。より相手を喜ばせたほうが勝ち!」 「あぁ、そういうことか」 「それじゃスタート!」 バカップル保守 「ついて来ないでよ」 「俺もこっちなんだよ」 「……やっぱり小物屋?」 「あぁ。お前もか?」 「こうなったらセンスの勝負ね……」 「受けて立とうじゃねーか」 バカップル保守 「キョンにはこれ似合いそうね……」 「おい、ハルヒ。これなんてお前に似合うんじゃないか?」 「ちょっとあんたこれ付けてみなさい。あたしはそれ付けてみるからさ」 「……なんかイメージと違うな」 「あたしもそう思うわ……じゃないわよ! 今は勝負の最中でしょ!」 「でもデートの最中だろ?」 「む……た、確かに」 「ま、とりあえず別のを探してくるよ」 「あ、うん……」 バカップル保守 「さぁ、勝負よ。あたしはこれ!」 「……普通のアクセだな」 「あたしとお揃い!」 「あ、それはうれしいな。サンキュ」 「ふふふふふ。さぁ、あんたは何を用意したの!?」 「ほい」 「何よ……カチューシャと髪止めの輪ゴム? こんなのたくさんあるわよ!」 「いや、ただ単に俺がして欲しかっただけだ」 「あんたね、少しは……」 「それにこの二つなら常にハルヒはどっちかは付けてるだろう? いつも一緒にいる感じがするしな」 「……ふ、ふんっ! まぁ許してやるわよ!」 「口許の緩み具合から判断すると俺の勝ちみたいだな」 「う、うっさい!」 バカップル保守 「あー美味い」 「あんた食べ過ぎよ!」 「勝負に負けたお前のおごりだから食べたっていいだろう?」 「くっ……」 「ほら、ハルヒ。あーん……」 「いらないわよ!」 「負けただろ?」 「うぅ……。最大の汚点だわ……」 「とか言って口を開けつつもまたうれしそうな顔してるよな」 「…………」 バカップル保守 「帰りたくないが帰るか」 「しょうがないわよね」 「ま、帰ってからも一緒だからいいけどな」 「うん。ずっと一緒にいれるからね」 「一生一緒にいるからな」 「……一生、だからね。約束よ」 「なんなら約束代わりに今日は小指だけ繋いで家まで帰るか?」 「それは嫌! あたしの定位置はここよっ!」 「別にいいけど歩きにくいんだよな。腕に抱き付かれるとさ」 バカップル保守 「ハルヒ」 「なによ」 「今、唐突にお前が作ったうどんが食いたくなった」 「……あんたね、デートであれだけ食べて、家でご飯食べてまだ食べる気?」 「お前が作ったのはまだ食べてないだろ?」 「まぁ……そうだけど……」 「よし、決めた。これからは一日一回はお前の手作りのやつを食うから」 「ちょっと。勝手に決めないでよ」 「頼むよ、な?」 「んむっ……しょうがないわね……待ってなさい」 「サンキュ!」 「(キスされて頼まれたら断れないわよ……もう)」 バカップル保守 「キョン。うどん出来たわよ~」 「…………」 「……寝てるし」 「すー……すー……」 「まぁね、疲れてこうなることはわかってたわよ」 「すー……すー……」 「自分で食べちゃお。……ん~、なかなか美味しい!」 「すー……すー……」 「キョンの寝顔見ながらうどんってかなり贅沢かも。あ~、おいしっ!」 バカップル保守 「あら、起きたの?」 「……ねみぃ」 「ごめん。あんたのうどん食べちゃったわよ」 「……うどんはいいからこっち来い」 「なに?」 「……これなら気持ちよく寝れる。おやすみ」 「(あたしは抱き枕代わり? まぁ別にいいけど……うどんのお椀、洗えないわね。どうしよ……)」 「…………」 「(この顔見たら起こせないわね。明日洗うことにしよっと)」 バカップル保守 「キョンってどこまで考えてるのかしら?」 「あたしはキョンが18になったらすぐに籍入れたいって思ってるけど……」 「式挙げるにはお金もいるし……」 「悩みは尽きないわね」 「すー……すー……」 「あたしの気持ち知らないで平和な顔で寝れるのが羨ましいわ……」 バカップル保守 「早く寝過ぎるとこんな時間に起きちまうんだよな」 「…………」 「ハルヒ寝てるし……暇だな」 「すー……すー……」 「ハルヒにいたずらして時間潰すか。まずはほっぺを摘んで……」 「む~……すー……」 「可愛いな。次は耳とか……」 「ん~……ん~……」 「やべ、面白い。次は鼻……」 「ん…………んん……」 「あんまりやると危ないか。ごめんな、ハルヒ。お詫びにキスしてやる」 「……ルール違反よ」 「うおっ! お、起きたのか!?」 「誰かさんが鼻なんて摘むから息苦しくてね」 「すまん……」 「お詫びとしてキスしなさい」 「ちゅっ。……ハルヒ、ありがとな」 「な、なんのこと? あたしはもう一回寝るから起こしてね!」 バカップル保守 「ん……」 「おはよう。ハルヒ」 「……顔近いわよ」 「お前の寝顔がたまんなく可愛いからな」 「あんたまさか……あたしが寝てからずっとその距離?」 「飽きないからな」 「呆れた……。で、今何時? キョンのママのお手伝いしなきゃ」 「ん? 11時半だぞ」 「ふーん、11時半……ってバカ! なんで起こさないのよ!」 「いや。だから見てたらつい……」 「…………ほんと呆れた」 バカップル保守 「いい加減恥ずかしいんだけど……」 「赤くなったハルヒも可愛いぞ」 「あんた今日はキャラがおかしいわよ」 「悪口叩くお前も可愛いな」 「はっきり言うわよ。キモいってば」 「照れんなって」 「照れて……るけどさ」 「俺は一人でしあわせに浸ってんだ。寝てもいいぞ」 「あーもう! ムカつく! あたしもしあわせに浸るわよ!」 「おい、顔が見えん。顔を上げてくれよ」 「あたしはキョンの胸板に顔を埋めるのがしあわせなの!」 「……やれやれ。じゃあ俺はこれで我慢するよ」 「ちょっと……やめ……背中撫でるの反則ぅ……」 バカップル保守 「……ねぇ、キョン」 「どうした?」 「今日さ、あたし頑張るから……その……少しいろんな所触ってよ……」 「無理すんなって。焦らなくていいんだぞ?」 「違うわよ……。あたしが触って欲しいの。だからさ、あたしが『やめて』って言うまで……ちょっとエッチなことしなさいよ」 「……お前がそこまで思ってるならやってやるよ」 「キョン」 「ん?」 「優しくしてね?」 「……ばーか」 ちょっと大人なバカップル保守 「大丈夫か?」 「ん……背中はあんた……やってたじゃない……んっ」 「なんか俺までドキドキしてきたぞ」 「ちょ……お尻は……」 「やめとくか?」 「……まだだいじょぶ」 「…………」 「うぅ……エロキョン……やっぱり無理、ごめん」 「だから無理はするなって。ほら、抱き締めてやる」 「ごめん。ありがと……」 「ははは、やっぱり顔真っ赤だな」 「うるさいわよ、エロキョン……」 「(俺はこれだけでもしあわせだからいいけどな)」 ちょっと大人なバカップル保守 「ほんとはキョンにいろんなことしてもらいたいのにな……」 「なんであたしって我慢できないんだろ。気持ちいいのに……」 「あれ? 気持ちいいのって我慢しなくていいのかしら?」 「どーでもいいから寝ろ。一人言がうるさいぞ、変態」 「ばっ……だ、誰が変態よ! エロキョン!」 ちょっと大人なバカップル保守 「昼寝なんて出来ないわよ。ドキドキして」 「すー……すー……」 「……ちょっとイメージトレーニングするわね。手、借りるわよ」 「すー……すー……」 「ふーん……他人に胸を触られるってこんな感じなんだ……うぅ~……」 「すー……すー……」 「ふふふ……今はそうやって大人しく寝てなさい……んっ。起きたらあたしはたぶん大丈夫になってるんだから。んぅ……」 「(ほんとは起きてるけどな。なんだか思春期が遅れて来てるな、ハルヒの奴)」 ちょっと大人なバカップル保守 「俺は健全な恋愛を希望する」 「な、なによ起きたと思ったらいきなり……」 「無理して肉体関係を持つ必要なんかない。そういうのは二人とも自然に出来るようになるもんだ」 「…………」 「だから俺はこういう関係を望む! とうっ!」 「あぁもう! だからなんで抱き付くのよ! あんた最近おかしい!」 「愛情表現だと思え!」 「痛い痛い! 愛情はわかったから少し緩めなさーい!」 やっぱりこどもなバカップル保守 「そしてまた先に寝ちゃうのね……」 「すー……すー……」 「確かにあたしは少し焦ってたわ。反省しなくちゃ」 「…………」 「起きてるわよね。一応謝ってやるわ。ごめん、キョン」 「…………」 「反省ついでに明日からはちゃんと学校にも行くわよ」 「……おう」 バカップル保守 同棲編3へ
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/2503.html
バカップル保守 同棲編2 「……学校行きたくない」 「はぁ? いきなり何言ってんだ」 「ママー。今日学校休むから。……ん、違うわよ。ちょっとさ……ね?」 「おいおい。本気か? お前が休むなら俺も行かないが……」 「あんたは行かなきゃダメよ。早く行ってらっしゃい」 「おわっ! 押すな……ってオイ! 鍵までかけるこたねーだろ! ……なんなんだよ、畜生」 バカップル保守 「ハルヒー。電話出ろよー。寂しいぞー」 「ハルヒー。メール返せよー。寂しいぞー」 「頼むってー。……俺、何か悪いことしたか?」 「してるな。授業中に携帯を使っている上に授業妨害の一人言。許してやるから保健室に行って頭冷やしてこい」 「……すいません」 バカップル保守 「ハルヒ……なんでだよ……」 「やっぱり帰って理由を聞くべきか……」 「そうだ、そうしよう。とりあえず腹が痛いということにして……」 「聞こえてるから帰っていいわよ~」 「……すいません、先生」 バカップル保守 「ただいま……鍵開いてるな」 「ハルヒー、ハルヒのお母さーん……台所か?」 「お帰りっ!」 「うぉわっ! いきなり驚かす……な……」 「ふふふ、驚いた? 誕生日おめでとっ! キョン!」 「あ、そっか……。今日は……」 「あんた自分の誕生日くらい覚えてなさいよ!」 バカップル保守 「あんたを驚かせたくてママにも手伝ってもらったの。あんたが昼に帰るのも予想済みよっ!」 「よく覚えてたな。俺も忘れてたのに……」 「あ、あんたのことだから当たり前じゃない!」 「ハルヒ……。ケーキ、手作りだろ? 食っていいか?」 「当たり前よ。早く食べちゃいなさい」 「……美味い。……美味い」 「ちょ、ちょっと……なに泣いてんの? 家を追い出したりしたのは謝るから……ね?」 「うるさい。俺は美味しくてうれしいから泣いてるんだ。いいな?」 「……うん。たくさん食べてね」 バカップル保守 「はい、プレゼント」 「あ、なんか悪いな。ありがとう」 「早く開けなさいよ」 「わかってるから急かすなって。……お、なんかいろいろ入ってるな」 「腕時計と、あたしとお揃いのストラップ。そしてあたしの愛情よ! ……チュッ」 「……ハルヒらしいな。サンキュ。……まだ何か入ってるな」 「…………」 「これ……『誓約書』? どれどれ。『あたし、涼宮ハルヒは一生キョンだけを愛して生きます』」 「…………」 「……大好きだぞ、ハルヒ」 「……うん」 バカップル保守 「誓約書か……重いな」 「一生だもんな」 「少しはまじめに勉強して国立大学狙ってみるか」 「一家の主になるんだからな。……あ、明日からは久し振りの我が家か」 「妹はハルヒに任せて勉強するか」 バカップル保守 「ただいま~……お、妹よ。実の兄を無視してハルヒに懐くとはいい度胸だな」 「いいじゃない。キョンよりあたしの方が好きなんだってさ!」 「……まぁいいか。ハルヒ、そのまま妹の相手してやってくれ。勉強してくるから」 「……妹ちゃん。今、キョンなんて言った?」 「勉強してくるって。ハルにゃん、明日は雨かなぁ?」 「雨じゃなくて雪かもね……さ、気を取り直して遊びましょ!」 バカップル保守 「キョン~、ご飯よ……ってほんとに勉強してる」 「飯? あぁ、もうそんな時間か」 「ねぇ、熱でもあるの? あんたが勉強なんておかしいわよ」 「コラ。額をくっつけるな。別に熱なんて無いから」 「それならいいけど……心配なのよ」 「はいはい。ありがとな」 「わぷっ。いきなり抱き締めないでよ。びっくりするじゃない」 「さ、飯行くぞー」 「無視すんなっ!」 バカップル保守 「ねぇ、また勉強?」 「あぁ」 「久し振りのキョンのベッドなのよ? 早く一緒に寝るわよ」 「ん~……。あと5分な」 「……いや。今すぐ来ないとあたし妹ちゃんと寝るから」 「……じゃあ今日は妹と寝てくれ」 「冗談よ! ……ねぇ、あんたおかしいわ。ちょっと来なさい」 「やれやれ。結局行かなきゃいけないんじゃねーか」 バカップル保守 「なんでいきなり真面目になったのか言いなさい」 「断る。いろいろと恥ずかしいからな」 「ほ~う。このあたしに向かって断る、と」 「な、なんだよ……」 「うりゃっ! これでどう? 早く言いなさい!」 「ばっ! や、やめろっ! 顔に胸を押し付けるな!」 「そんなこと言って実はうれしいんでしょ? ほらほら、早く言いなさいよ~」 「やめ、やめろ! 言うから! 言うからやめろ!」 バカップル保守 「ふーん。国立ねぇ……」 「わかったろ。だから邪魔すんなよ」 「……ていっ!」 「あだっ! 何故でこピン!?」 「あたしがいつそんなことを望んだかしら?」 「は?」 「あたしがキョンとイチャつく時間を削ってまで勉強しろって言った?」 「……いや。言ってないが……」 「あんたが相手してくれなかったらあたしは寂しくて死んじゃうわ。だから……やめてよ。別に二人で働いてもいいじゃない……」 「俺はだな、お前に楽をさせるために……」 「あたし全然楽じゃない。あんたが離れて手に入る楽ならそんなのいらない」 「う……」 バカップル保守 「ね? 考え直してよ。二人で働こ?」 「でもな……俺の男としてのプライドが……」 「そんなの捨ててよ。あたしとプライドどっちが……」 「お前だ」 「……まだ言い終わってないわよ」 「俺が悪かった。二人で働こうぜ。やっぱりハルヒと顔を合わせる時間が少ないのは嫌だからな」 「ほんと?」 「あぁ」 「ちゅっ。……へへ~、顔を合わせる時間!」 「意味が違うっての」 バカップル保守 「結局折れちまったな……。でも、やっぱりハルヒを寂しがらせたくないしな」 「…………」 「俺としても離れたくないし。大学行かない分、仕事を頑張ればいいか」 「…………」 「それにしても……胸は気持ちよかったな」 「…………」 「もうちょっと埋まっていたかったかも……なんてな」 「……エロキョン」 「やっぱり起きてたか」 バカップル保守 「おはよう。ハルヒ」 「…………」 「おはよう! ハルヒ!」 「うるっさいわね! まだ4時じゃない! もうちょっと寝せなさいよ!」 「寝てるてきにいたずらすると怒るだろ? だから起こしたんだよ」 「んんっ……む……。朝っぱらからなにすんのよ、エロキョン!」 「しょうがないだろ。昨日勉強してた分のリバウンドだ!」 「ちょ……苦しいから! 抱くならもう少し優しく……あはははっ! やめっ、ちょっ……くすぐるなぁはははっ!」 「(やっぱりこうやってるほうがしあわせだな)」 バカップル保守 「いただきまーす」 「……ねぇ、ハルにゃん。なんで朝から大声で笑ってたの?」 「何でもないのよ。ただキョンにくすぐられただけよ」 「ふーん……キョンくん。もっと意地悪しなきゃダメだよ?」 「なぜだ、妹よ」 「だっておかーさんが意地悪した分だけ仲良くなるって言ってたもん」 「…………」 「あ、あはは。妹ちゃん、あたしのイチゴ食べる?」 「食べるー!」 「(バカ妹よ。これ以上のいたずらってのは……アレだからな。簡単には出来ないんだよ……)」 バカップル保守 「ハルヒ、機嫌直せよ」 「あんたがあたしのプリン半分も食べたからでしょ! 絶対に許さないわよ!」 「……今からケーキ食べに連れてってやると言ってもか?」 「う……」 「そのまま街ふらつきデートって考えだったけど許されないならしょうがないな。学校行くか」 「しょ、しょうがないわね! ケーキ3つで許してあげるわよ!」 「……太るぞ?」 「あんたに怒鳴ってカロリー消費してるからいいのよっ!」 バカップル保守 「美味しいか?」 「当たり前じゃない。隠れた名店なんだから」 「そりゃよかった」 「な、なによ。その意味深な微笑は」 「べーつに」 「……照れるじゃない」 「それが見たいからな」 「嫌な趣味ね……」 「(ハルヒが美味しそうに食ってる顔からは目が離せないよな)」 バカップル保守 「デートでバッティングセンターか……」 「ストレス解消よ! うりゃー!」 「相変わらずよく打つが……パンツ丸見えだぞ」 「あんたになら見えても構わないわよ」 「……やれやれ。人がいないのが幸いか」 「ボーリング……」 「ストレス解消よ! とりゃー!」 「ターキーだが……またパンツ見えてるぞ」 「あんたになら見えても構わないって」 「わかっちゃいたが人はいないしな」 「運動系2連発できて映画か。しかも平日割引無しの恋愛映画……」 「ここなら人が少ないからね。……ずっと手繋いで見れるじゃない」 「……顔が見にくいのは残念だけどな。……チュッ」 「もう……バカ」 バカップル保守 「キョーン。起きなさい」 「ん……あれ、映画は?」 「終わったわよ。始まったらグッスリなんだもん。困ったわよ」 「あー、すまんな」 「ふふ、別に構わないわよ。時間はもうちょっとあるから買い物行きましょっ!」 「元気だな。ハルヒは……」 「(寝言でずっとあたしの名前呼んでくれてたからうれしいのよ! お陰で映画見れなかったけど)」 バカップル保守 「ね、二人でお互いにプレゼントするわよ」 「……?」 「なによ、その顔。だから30分後まで自由行動で、その後プレゼント交換ね。より相手を喜ばせたほうが勝ち!」 「あぁ、そういうことか」 「それじゃスタート!」 バカップル保守 「ついて来ないでよ」 「俺もこっちなんだよ」 「……やっぱり小物屋?」 「あぁ。お前もか?」 「こうなったらセンスの勝負ね……」 「受けて立とうじゃねーか」 バカップル保守 「キョンにはこれ似合いそうね……」 「おい、ハルヒ。これなんてお前に似合うんじゃないか?」 「ちょっとあんたこれ付けてみなさい。あたしはそれ付けてみるからさ」 「……なんかイメージと違うな」 「あたしもそう思うわ……じゃないわよ! 今は勝負の最中でしょ!」 「でもデートの最中だろ?」 「む……た、確かに」 「ま、とりあえず別のを探してくるよ」 「あ、うん……」 バカップル保守 「さぁ、勝負よ。あたしはこれ!」 「……普通のアクセだな」 「あたしとお揃い!」 「あ、それはうれしいな。サンキュ」 「ふふふふふ。さぁ、あんたは何を用意したの!?」 「ほい」 「何よ……カチューシャと髪止めの輪ゴム? こんなのたくさんあるわよ!」 「いや、ただ単に俺がして欲しかっただけだ」 「あんたね、少しは……」 「それにこの二つなら常にハルヒはどっちかは付けてるだろう? いつも一緒にいる感じがするしな」 「……ふ、ふんっ! まぁ許してやるわよ!」 「口許の緩み具合から判断すると俺の勝ちみたいだな」 「う、うっさい!」 バカップル保守 「あー美味い」 「あんた食べ過ぎよ!」 「勝負に負けたお前のおごりだから食べたっていいだろう?」 「くっ……」 「ほら、ハルヒ。あーん……」 「いらないわよ!」 「負けただろ?」 「うぅ……。最大の汚点だわ……」 「とか言って口を開けつつもまたうれしそうな顔してるよな」 「…………」 バカップル保守 「帰りたくないが帰るか」 「しょうがないわよね」 「ま、帰ってからも一緒だからいいけどな」 「うん。ずっと一緒にいれるからね」 「一生一緒にいるからな」 「……一生、だからね。約束よ」 「なんなら約束代わりに今日は小指だけ繋いで家まで帰るか?」 「それは嫌! あたしの定位置はここよっ!」 「別にいいけど歩きにくいんだよな。腕に抱き付かれるとさ」 バカップル保守 「ハルヒ」 「なによ」 「今、唐突にお前が作ったうどんが食いたくなった」 「……あんたね、デートであれだけ食べて、家でご飯食べてまだ食べる気?」 「お前が作ったのはまだ食べてないだろ?」 「まぁ……そうだけど……」 「よし、決めた。これからは一日一回はお前の手作りのやつを食うから」 「ちょっと。勝手に決めないでよ」 「頼むよ、な?」 「んむっ……しょうがないわね……待ってなさい」 「サンキュ!」 「(キスされて頼まれたら断れないわよ……もう)」 バカップル保守 「キョン。うどん出来たわよ~」 「…………」 「……寝てるし」 「すー……すー……」 「まぁね、疲れてこうなることはわかってたわよ」 「すー……すー……」 「自分で食べちゃお。……ん~、なかなか美味しい!」 「すー……すー……」 「キョンの寝顔見ながらうどんってかなり贅沢かも。あ~、おいしっ!」 バカップル保守 「あら、起きたの?」 「……ねみぃ」 「ごめん。あんたのうどん食べちゃったわよ」 「……うどんはいいからこっち来い」 「なに?」 「……これなら気持ちよく寝れる。おやすみ」 「(あたしは抱き枕代わり? まぁ別にいいけど……うどんのお椀、洗えないわね。どうしよ……)」 「…………」 「(この顔見たら起こせないわね。明日洗うことにしよっと)」 バカップル保守 「キョンってどこまで考えてるのかしら?」 「あたしはキョンが18になったらすぐに籍入れたいって思ってるけど……」 「式挙げるにはお金もいるし……」 「悩みは尽きないわね」 「すー……すー……」 「あたしの気持ち知らないで平和な顔で寝れるのが羨ましいわ……」 バカップル保守 「早く寝過ぎるとこんな時間に起きちまうんだよな」 「…………」 「ハルヒ寝てるし……暇だな」 「すー……すー……」 「ハルヒにいたずらして時間潰すか。まずはほっぺを摘んで……」 「む~……すー……」 「可愛いな。次は耳とか……」 「ん~……ん~……」 「やべ、面白い。次は鼻……」 「ん…………んん……」 「あんまりやると危ないか。ごめんな、ハルヒ。お詫びにキスしてやる」 「……ルール違反よ」 「うおっ! お、起きたのか!?」 「誰かさんが鼻なんて摘むから息苦しくてね」 「すまん……」 「お詫びとしてキスしなさい」 「ちゅっ。……ハルヒ、ありがとな」 「な、なんのこと? あたしはもう一回寝るから起こしてね!」 バカップル保守 「ん……」 「おはよう。ハルヒ」 「……顔近いわよ」 「お前の寝顔がたまんなく可愛いからな」 「あんたまさか……あたしが寝てからずっとその距離?」 「飽きないからな」 「呆れた……。で、今何時? キョンのママのお手伝いしなきゃ」 「ん? 11時半だぞ」 「ふーん、11時半……ってバカ! なんで起こさないのよ!」 「いや。だから見てたらつい……」 「…………ほんと呆れた」 バカップル保守 「いい加減恥ずかしいんだけど……」 「赤くなったハルヒも可愛いぞ」 「あんた今日はキャラがおかしいわよ」 「悪口叩くお前も可愛いな」 「はっきり言うわよ。キモいってば」 「照れんなって」 「照れて……るけどさ」 「俺は一人でしあわせに浸ってんだ。寝てもいいぞ」 「あーもう! ムカつく! あたしもしあわせに浸るわよ!」 「おい、顔が見えん。顔を上げてくれよ」 「あたしはキョンの胸板に顔を埋めるのがしあわせなの!」 「……やれやれ。じゃあ俺はこれで我慢するよ」 「ちょっと……やめ……背中撫でるの反則ぅ……」 バカップル保守 「……ねぇ、キョン」 「どうした?」 「今日さ、あたし頑張るから……その……少しいろんな所触ってよ……」 「無理すんなって。焦らなくていいんだぞ?」 「違うわよ……。あたしが触って欲しいの。だからさ、あたしが『やめて』って言うまで……ちょっとエッチなことしなさいよ」 「……お前がそこまで思ってるならやってやるよ」 「キョン」 「ん?」 「優しくしてね?」 「……ばーか」 ちょっと大人なバカップル保守 「大丈夫か?」 「ん……背中はあんた……やってたじゃない……んっ」 「なんか俺までドキドキしてきたぞ」 「ちょ……お尻は……」 「やめとくか?」 「……まだだいじょぶ」 「…………」 「うぅ……エロキョン……やっぱり無理、ごめん」 「だから無理はするなって。ほら、抱き締めてやる」 「ごめん。ありがと……」 「ははは、やっぱり顔真っ赤だな」 「うるさいわよ、エロキョン……」 「(俺はこれだけでもしあわせだからいいけどな)」 ちょっと大人なバカップル保守 「ほんとはキョンにいろんなことしてもらいたいのにな……」 「なんであたしって我慢できないんだろ。気持ちいいのに……」 「あれ? 気持ちいいのって我慢しなくていいのかしら?」 「どーでもいいから寝ろ。一人言がうるさいぞ、変態」 「ばっ……だ、誰が変態よ! エロキョン!」 ちょっと大人なバカップル保守 「昼寝なんて出来ないわよ。ドキドキして」 「すー……すー……」 「……ちょっとイメージトレーニングするわね。手、借りるわよ」 「すー……すー……」 「ふーん……他人に胸を触られるってこんな感じなんだ……うぅ~……」 「すー……すー……」 「ふふふ……今はそうやって大人しく寝てなさい……んっ。起きたらあたしはたぶん大丈夫になってるんだから。んぅ……」 「(ほんとは起きてるけどな。なんだか思春期が遅れて来てるな、ハルヒの奴)」 ちょっと大人なバカップル保守 「俺は健全な恋愛を希望する」 「な、なによ起きたと思ったらいきなり……」 「無理して肉体関係を持つ必要なんかない。そういうのは二人とも自然に出来るようになるもんだ」 「…………」 「だから俺はこういう関係を望む! とうっ!」 「あぁもう! だからなんで抱き付くのよ! あんた最近おかしい!」 「愛情表現だと思え!」 「痛い痛い! 愛情はわかったから少し緩めなさーい!」 やっぱりこどもなバカップル保守 「そしてまた先に寝ちゃうのね……」 「すー……すー……」 「確かにあたしは少し焦ってたわ。反省しなくちゃ」 「…………」 「起きてるわよね。一応謝ってやるわ。ごめん、キョン」 「…………」 「反省ついでに明日からはちゃんと学校にも行くわよ」 「……おう」 バカップル保守 同棲編3へ