約 3,567,898 件
https://w.atwiki.jp/fromg/pages/254.html
都会に出たのが間違いだった。 今日はクリスマスだ・・・・。 クリスマスは実家へ帰る予定だったのだが、仕事で大きなミスをしてクビ・・・。 ここ3日ろくなもん食ってねぇなぁ・・・。 実家に帰る電車代すらない・・・。 このまま飢え死ぬのか・・・? 男は町を歩いている。 すれ違う人々は、クリスマスプレゼントを手にぶら下げている。 男はため息をついた・・・。 むなしいよな・・・こんなクリスマス聞いた事ねぇや・・・。 1人だけ・・・俺だけ・・・突然地獄に落とされた感じだよなぁ・・・。 「おい。」 その時、後ろから声がした。 男が振り向き目にしたのは、男の親友だった。 「1人なのか?家こねぇか?ちらかってっけどよ・・・。」 いつもコイツと喋ってるけど今日は・・・言葉があったけぇ・・・。 「おいおい、何泣いてんだよ。」 「な・・・何でもねぇよ・・・!」 友達って・・・いいなぁ・・・。 友達の優しさを・・・クリスマスプレゼントとして、サンタクロースが渡したのだろう・・・。 人は皆平等なのだ。1人だけ不幸になる。そんな事はないんだよ。
https://w.atwiki.jp/c_dash/pages/13.html
FEZの簡単な解説 ファンタジー・アース・ゼロ (FEZ) FEZ(フェズ) FEZ(エフ・イー・ゼット) FE(エフ・イー) とも、呼ばれる。 元々は、「ファンタジー・アース・ザ・リング・オブ・ドミニオン」と呼ばれた。 月額課金として、スクエアエニクスが運営していた。が、収益不振により売りに出される。 月額無料、アイテム課金としてガメポが復活させたゲーム。 基本システムはドミニオン時代から変わって無い為、運営中のゲームとしては、依然CPU使用率が高い。 グラフィックがショボイ。ソースがスパゲッティなので、肝心な部分のバグが修正出来ない、等の問題が継続している。 ※おっさんが、ドミニオンのパッケを買ってきてインストールしたら、サービス終了していたのは内緒。 元々は、ヲリ、皿、スカウトの3職で構成され、三竦みによりゲームバランスが成り立っていた。 初期のユーザーの要望と運営のすれ違い、開発会社の変更と勘違い実装等を経て現在にいたる。 特に【開発側】から提案された実装は碌な結果になっていない。 例)大剣の実装以降のすれ違いと迷走 ユーザーは「武器」として大剣を熱望していた。しかし、なぜか「新スキル」まで実装され、実質「大剣ヲリ」 と言う、新クラスが誕生する。これを「既存のヲリの上位職」と好意的に解釈し、皿、スカウトの上位職論争に 火がつくが、「笛」「セス」と実装され、「笛」「セス」は既存3竦みより外される。 皿は魔道具の実装で「上位職」ぽくなったが、スカウトは銃の実装で「下位職実装してどうるwww」と呆れられた。 FEZをプレイするのに必要なPCスペック Microsoft Windows XP(32bit) 必要環境 CPU Pentium4 3GHz以上 Core2Duo E4300以上 メモリ 1GB以上 グラフィックカード nVIDIA系列 GeForce6600シリーズ以上 ATI系列 RadeonX700シリーズ以上 HDD空き容量 5GB以上 通信環境 ADSL 1.5Mbps以上 注)Microsoft Windows 7/ Vistaの場合はメモリが「2GB以上」になります。 推奨環境(Windows XP(32bit)用) CPU Core2Duo E6300以上 メモリ 1GB以上 グラフィックカード nVIDIA系列 GeForce7600GTシリーズ以上 ATI系列 RadeonX800シリーズ以上 HDD空き容量 5GB以上 通信環境 FTTH 50Mbps以上 注)Microsoft Windows 7/ Vistaの場合はメモリが「3GB以上」になります。 その他 「DirectX 9.0 最新版と互換性のあるドライバーソフトウェアが必要」になります。 とはいえ、上じゃ古すぎて判りにくいですのです。 ちょと古い現役PCだと、以下のような感じの構成になります。 CPU Intel Core i5 760 AMD Athlon II X2 Dual-Core 240 等の2コア以上で2.6GHz以上の動作クロックのCPUならば問題ありません。 メモリ 4GB以上 グラフィックカード nVIDIA系列 GeForce GTS250 ATI系列 Radeon HD4670 上記以上の性能のグラフィックボードであれば、問題なく快適に動きます。 一部オンボードGPUでも動作しますが、前線での正常動作は保証できません。 お勧めPCの構成(2011/05/01 現在) CPU Intel Core i5 2300 BOX AMD Phenom II X6 1065T BOX グラフィックカード nVIDIA系列 GeForce GTX560 ATI系列 Radeon HD6870 上記のCPUとGPUの組合せであれば、暫く最新のゲームを追いかける事も可能になります。 FEZだけで考えれば、グラフィックカードをもう1ランク落としても快適に動きます。 ネットに接続する回線は、光を強く推奨します。 また、基本的にPCとルーターは有線で接続してください。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2411.html
『ちびちゃんたち!! きょうもおうたをうたって、いっぱいおかねをもらおうね!!』 『『『『『もりゃおうね!!』』』』』 夏も終わり、秋もすっかり深まったこの頃、ゆっくりれいむの一家が、橋の上のど真ん中に陣取り、汚い藁を敷いて座っていた。 この時期、ゆっくりたちは越冬に向けて、巣を作ったり、餌をため込んだりする大切な時期だ。 しかし、一家はそんなことをする様子は全くない。 いや、そんな時代遅れなことをする必要はなかったのだ。 最近、どこで覚えてきたのか、歌を歌って人間から金を貰おうとするゆっくりが増えている。 この一家もその類だった。 金をもらい、里で買い物をして、冬を越す。最先端ゆっくりの越冬方法だ。 成功率は限りなく低いが…… 『きょうも、きにょうのにんげんしゃんみたいに、いっぱいおかにぇをくりぇりゅかな?』 『きっといっぱいくれるよ!! きょうおかねをもらったら、にんげんさんのおみせでおいしいものをいっぱいかおうね!!』 目の前には、これまたボロボロで中身が少し残った缶詰が置いてあり、中には丸い金属がいくつも入っている。 ゆっくりの歌に金を払うアホがいるのかと思うかもしれないが、実はこれ、金でもなんでもない。 「一まん円」と手書きで書かれたビンの王冠が、大量に入っているのだ。 昨日、この橋を通った子供たちが、一家をからかって入れたものだ。 一家はすっかりこれを本物の金を勘違いし、調子に乗って、『ゆーゆーゆー……』と発声練習に余念がない 喉もないくせに、スター気取りとは生意気なことである。結局、人間の真似ごとをしていたいだけなのだろう。 この時点で、一家の命運は決まったようなものだ。 しかし、一家がそんな事に気付くはずはなく、一生懸命下手な発声練習に精を出していると、こっちに向かってくる男が目に付いた。 ロングコートを羽織った若い男だ。おそらくまだ二十代だろう。 季節は冬ではないが、今日は冷たい北風が吹きすさび、心底身にしみる。男はコートの襟をたて、体を縮めて歩いていた。 一家は思った。あの男は、きっと橋を渡るに違いないと。 『みんな!! にんげんさんがきたよ!! ゆっくりがんばって、おうたをうたおうね!!』 子供たちにはっぱを掛け、一列に整列させる。 男のほうに注目すると、案の定、男はこの橋を渡るようだ。 後数メートル。れいむたちは、男が目の前に来ると、一斉に男に声を掛けた……が、 『おじさん!! ゆっくりれいむたちのおうたをきいていってね!!』「待って!! 虐男さん!!」 れいむたちの声に、女性の声が重なった。 れいむたちは、どこから聞こえてきたのだと、辺りを見回した。 すると、男が歩いてきた方向から、一人の女性が走ってきた。 どうやら、れいむたちの声を遮ったのは、この女の人らしい。 男はちょうどれいむ一家の前で立ち止まると、女性のほうを振り返った。 「はぁはぁ……虐男さん。お願い、話を聞いて!!」 女は男の元まで走ってくる。 男と違い薄着に軽く外着を引っ掛けてきただけだが、よほど急いで来たのか、この寒い中うっすら汗をかいている。 膝に手を付いて荒い息を整えると、ようやく落ち着いてきたのか男に言葉を掛けようとした。 しかし、それが面白くないのはれいむ一家だ。 この男に先に目をつけたのは自分たちなのだ。 この女は、きっと自分たちより先に、この男に歌を聞かせようという魂胆に違いない。 途中から割り込んできて、お客を横取りするなんてマナー違反である。れいむは女に文句を言った。 『おねえさん!! れいむたちが、さいしょにおうたをうたうんだよ!! ゆっくりじゅんばんをまもってね!!』 一家は頬を膨らましている。 しかし、女はそんなれいむを無視し……というか、気付いていないのか、目もくれない。 ひたすら男の顔だけを見続けていた。 男も、そんな女の目を真摯に見つめている。 「愛で子さん……なぜここに来たんだ」 「なぜって……あなたを追って来たに決まってるでしょ!! 話も聞かずに出ていくなんて!!」 『おねえさん!! ゆっくりれいむをむししないでね!!』 「話ならもう終わっただろ。所詮、僕と君とは永遠に結ばれない運命だったのさ」 「そんな……なんで!! なんでそんなこと言うの!!」 『むししないでねっていってるでしょ!! ゆっくりきこえないの!?』 れいむがどんなに叫んでも、女の耳には届かなかった。 「所詮、僕はゆっくり虐待お兄さん。そして君はゆっくり愛でお姉さん。どうすればつり合うというんだ」 「……確かに私は愛でお姉さんで、あなたは虐待お兄さん。本来なら、決して相容れない存在……」 『もういいよ!! ちびちゃんたち、こんなおみみのきこえないおねえさんはむしして、おじさんにおうたをきかせようね!!』 れいむは業を煮やし、遂には女を無視して男に歌を聞かせるという、強行手段に出ることにした。 子ゆっくりたちを向いて、『せいの…』と小声で合図を取り始める。 「そうだ、だから……」 「でも!! でも、例え立場は違っても、私たちは愛し合っていた。それは紛れもない事実よ!!」 『ゆ〜ゆゆ〜〜ゆ〜ゆ〜ゆっくりしていってね〜〜〜♪』 「……んん……それは……」 「それとも、愛し合っていたと思っていたのは私だけ? 私が一方的にあなたを想っていただけなの? すべて私の独りよがりの恋だったの?」 『おじさん!! れいむたちのおうた、じょうずだったでしょ!! ゆっくりおかねをちょうだいね!!』 『『『『『ちょうだいね!!!!!』』』』』 歌とも言えぬ様な短い歌も終わり、一家は男に金をせびる。 「それは違う!! 僕も君を心底愛していた!! 絶対だ!! 博霊の神に誓う!!」 「だったら……なんで!!」 『おじさん!! れいむたちはおかねをちょうだいっていってるんだよ!! ゆっくりはやくおかねをここにいれてね!!』 「愛で子さん。さっきも言ったけど、僕は虐待お兄さんなんだよ」 「ええ……聞いたわ」 『おじさんまでれいむたちをむししないでね!! おうたをきいたんだから、おかねをいれないといけないんだよ!!』 「僕はそれを隠していたんだ、自分可愛さにね……そして、君も僕に隠していただろ、自分が愛でお姉さんであることを」 「虐男さん……」 『ゆゆっ!! おじさんたち、もっとおうたをうたってほしいんだね!! ゆっくりりかいしたよ!! きょうはとくべつに、もういっかいおうたをうたってあげるね!!』 れいむは、男が缶にお金を入れてくれないのは、歌があまりにも短すぎるからだと考えた。 男が自分たちの話を聞いていないなどとは、露ほども考えていない。 子ゆっくりたちに向かって、『もういっかいうたうよ』と言って、再度合図を送る。 「体が疼いて仕方がないんだ。ゆっくりを虐待しろってね。これは僕のDNAに刻まれた本能なんだ」 「そんな……そんなのって!!」 『ゆっくり〜〜ゆっくり〜〜ゆ〜っく〜〜り♪』 「呪いみたいなものさ。永遠に解けることのない呪いの鎖。この鎖が解けるとき、それは即ち僕が死ぬときだ。だから……僕は君といっしょにはいられない」 「う……うう……ぎゃ、虐男さん……」 『ゆんゆんゆんゆん♪ ゆ〜んゆん♪ ゆっくりしていってね〜〜〜♪♪』 「こんな僕の為に泣かないでくれ。自分から去っておいてなんだが、君は本当に素敵な女性だ。僕がいなくても、すぐに素敵な恋人が出来るさ」 「いやよ!! わたしは虐男さん以外の男性なんて!!」 『おじさん!! これでいいでしょ!! ゆっくりおかねをおいていってね!!』 「あまり僕を困らせないでくれ。新しい恋人が出来れば、僕のことなんてすぐに忘れられるさ。その時になって、昔こんな素敵な自分を振った馬鹿な男がいたなと、物笑いの種にでもしてくれ」 「いやよ!! いやいやいやいや……」 『いやいやじゃないよ!! おねえさんはゆっくりだまっててね!! おじさんのおかねはれいむたちのものだよ!! ゆっくりおかねをくれないといけないんだよ!!』 「愛で子さん……最後に僕の我儘を聞いてほしい。抱き締めさせてくれないか?」 「虐男さん……」 『わかったよ、おじさん!! いまおかねをはらえば、とくべつにかわいいれいむたちをだっこさせてあげるよ!! こんなちゃんす、もうないよ!!』 男はそう言うと、人目を憚ることなく、女を力いっぱい抱きしめた。 これが最後の我儘だと言わんばかりに…… 女も男の抱擁に応え、男の大きな背中に腕をまわした。 男の胸元に顔を埋め、涙を流し続ける。涙で顔はグシャグシャだが、そんなのお構いなしだ。 『ゆぅ……おじさんがおかねをはらってくれないのは、じゃまなおねえさんのせいだよ!!』 「ゆっくりなんて、存在しなければ良かったのに……」 『おねえさんなんて、いなければよかったのに!! ぷんぷん!!』 男の胸の中で、女がポツリと漏らす。 ゆっくりが居なければ、自分たちは愛でお姉さんにも、虐待お兄さんにもならなかった。 一生彼といっしょにいることが出来た。 すべてゆっくりがいたから、自分たちはこうなったのだ。 女はゆっくりという生物に、今初めて強い怒りを覚えた。 しかし、女を抱きしめたまま、男は首を横に振る。 「そんなこと言うもんじゃないよ、愛で子さん」 「でも!! でもっ!!!」 『ゆっ!? もしかしておじさん、おかねをもってないの?』 れいむの餡子脳に、ふとその考えが浮かんだ。 自分たちの素晴らしい歌を聞いてお金を入れてくれない人間などいる筈がない。 昨日の子供たちは、自分たちのあまりの美声に、お金の中で一番高い「一まん円」コインを、大量に投下してくれた。 子供ですら大金を払ってでも聞きたくなるような歌なのだ。 おそらくこの男はお金を持っていない。しかし、れいむたちの歌は聴きたい。そこで無銭視聴をすることにしたのだろう。 金を払わないのは業腹であるが、ファンは一人でも大切にするべきである。ここは「あーてぃすと」として、太っ腹なところを見せるべきだろう。 「僕たちが今あるのは、すべてゆっくりのおかげだということを忘れてはいけないよ。 ゆっくりが存在しなければ、僕はただの貧乏農家の長男として生を終えていたはずさ。君だって一介の里娘で終わっていただろう。 しかし、ゆっくりのおかげで、僕は虐待製品の製造・販売を一手に握るブリーングオブスローリー・カンパニーの代表に、君はゆっくりんピース代表の娘になれたんじゃないか。 ゆっくりなしには、今の豊かな生活はあり得なかったんだよ」 「そうだけど……でも!!」 『おじさん、びんぼうさんなんだね……ゆっくりかわいそうだね』 「それに、もしゆっくりが居なければ、そもそも僕たちは出会ってすらいなかったんだ」 「そ、それは……」 女も口を濁す。 男と女。立場が正反対の二人が出会ったのは、正しく偶然の賜物であった。 男は虐待するためのゆっくりを探しに、女はゆっくりんピースの一員として、ゆっくりが本当にゆっくり出来ているかを調査するため、森に来ていた。 しかし、突然予測にない大雨が降り、雨をやり過ごすため手近の洞窟に入ったとき、偶然にも二人は出会った。 初め、二人は互いの素性を隠しあっていた。 虐待をする男はある意味当然だが、ゆっくりを愛でる人間も、その道を理解できない人には気持ち悪く映ることがある。 特に農家のなどのゆっくりを毛嫌いしている人間には、ゆっくりを愛でるゆっくりんピースを敵視している者さえいるのだ。 そのため、二人は素性を隠したまま、薄暗い洞窟の中で、雨がやむのをひたすら待ち続けた。 二人の恋の始まりはそこからだった。 最初は薄暗く恐怖を演出する洞窟という環境に、つり橋効果が働いただけかもしれない。 しかし、暇を持て余し会話を交わしているうちに、二人はいつの間にかすっかり意気投合していた。 そして、無事に山を降りた後も素性を隠して何度か会っていくうちに、いつしかそれは本物の恋心に変わっていった。 二人は将来を誓い合う仲になっていった。 しかし、今日男が女の家に行って、すべてが壊れた。 男は自分が虐待お兄さんであることを告白する気はなかった。 一介の平凡な会社社長であることだけを伝え、もし会社のことを聞かれた時のことも考え、ダミー会社まで作っていた。 それほどまでに、男は女のことを愛していたのである。 しかし不運だったのは、女の家事情が特殊だったと言うことである。 女はこれまで実家で家事手伝いをしていると言っていた。それ自体に嘘はない……が、 「ゆっくりんピース代表の娘」 それが、女のもう一つの肩書だった。 女の両親とあった男。二人は知り合いだったのだ。それも最悪の方向で。 ゆっくりを虐待する代表と、ゆっくりを愛でる代表。今まで出会っていないはずはなかった。 部下同士が小競り合いになったことも、もう何度目のことだろうか。 幻想郷ゆっくり協会(GYK)で顔を突き合わせたことも、両の指では足りないくらいである。 楽しい会食になるはずが、一転、互いを罵り合う場となり、塩をあびせられた男は、憤慨し女の家を飛び出していった。 女は、すぐに男を追いかけようとするも、ゆっくりんピース代表である父に止められ、なかなか行かせてもらえなかった。 そんな父に生まれた初めて反抗し、上着を引っ掛けて出ていき、追いついたのがれいむたちのいた橋の上というわけである。 「ありがとう、愛で子さん。少しの間だったけど、愛で子さんと一緒にいられて楽しかったよ。これからは、お互い自分の道を歩んでいこう」 「虐男さん……」 『おかねがないならしょうがないね!! こんかいはとくべつに、おかねをはらわなくてもゆるしてあげるよ!!』 「さようなら、愛で子さん」 『ばいばい、おじさん!!』 女を離し、最後のあいさつを済ませる。 これですべて終わった。もう思い残すことは何もない。 男は女に背を向け、感傷に浸りながらゆっくり家に帰ろうとした。 しかし…… 「虐男さん!!」 女はシッカリとした声色で、男を呼び止める。 もう女をのほうを向かないと決意した男だが、弱々しく女々しい声色から一転、迷いのなくなった女の声に、いったいどうしたのかと女のほうを振り向いた。 「愛で子さん?」 「虐男さん!! 私はどうしても虐男さんのことを忘れられない!! だから……」 『おじさん!! ゆっくりなんでかえらないの? ここはれいむたちのおうたのすてーじだから、おかねのないひとは、ゆっくりかえってね!!』 「……だから?」 「だから……だから私も、今日から虐待お姉さんになるわ!! ゆっくりを苛めて苛めて苛め抜いてやるわ!!」 『これいじょうおうたのじゃまするなら、ゆっくりおじさんをいじめるよ!!』 「なっ!!!」 女の突然の発言に男は目を見開いた。 愛でお姉さんを辞めて、虐待お姉さんになる? そんなことが出来るはずもない。男は女の無謀な考えを改めさせる。 「馬鹿なことを言うものじゃない。そんなこと、無理に決まっている!!」 「虐男さんこそ馬鹿にしないで。ゆっくりを虐めるなんて簡単なことよ!!」 『ほんとうにおじさんをいじめるよ!! おじさんをやっつけるなんて、かんたんなんだよ!!』」 女はそう言うや、横にいたゆっくりのほうに目を向けた。 ゆっくりは、さっきから何か言っていたようだが、女の耳には入っていなかった。 大方、邪魔だからさっさとここを退けとでも言っていたのだろう。 まあそんなことはどうでもいい。 女は手近に居たゆっくり赤ゆっくりに目を付けると、それを手に取った。 『ゆっ!? おねえさん、れいむのちびちゃんをどうするの? ゆっくりはなしてね!!』 『ゆゆっ!! おしょりゃをとんでりゅみちゃい!!』 親れいむは赤ゆっくりを返せと喚いているが、女はれいむの言葉が聞こえていないのか、赤ゆっくりを持った手を男の目の前にかざした。 そして、その手に思いっきり力を入れる。 プチュ 『ゆぎゃああああぁぁぁあ―――――!!!! れいむのあかちゃんがあああぁぁぁ――――!!!』 女は男の目の前で赤ゆっくりを潰して見せた。 それを見て、絶叫する親れいむ。 潰された赤ゆっくりは、悲鳴を上げる間もなく、女の手の中でグシャグシャになった。 「はあはあはあはぁはぁ……ど、どう? 虐男さん!! わ、私もゆっくりを虐待して見せたわ。これで私も虐待お姉さんの仲間入りでしょ!!」 『なんでそんなことするのおおおおぉぉぉぉぉ―――――!!!!!』 れいむの悲鳴に反し、女は清々しいまでの笑顔を見せる。 これで自分は虐待お姉さんになった、これからも男と一緒にいることができる。 しかし、男は無表情で女の言葉を切って返す。 「……君はそれで虐待お姉さんになったつもりなのかい?」 「えっ?」 「真の虐待師は、虐待をするとき決して震えたりしない!!」 「!!!」 女は自分の手を見た。さっきから震えが止まらない。 そればかりか、全身から嫌な汗が吹き出し、止まる気配がなかった。 幼いころから愛でお姉さんであった彼女は、ゲス個体であれ良個体であれ、ゆっくりを殺害したことなど一度もない。 ゆっくりを殺した事に、鳥肌が、震えが止まらないのだ。 「た、確かに今は震えてるけど、ぎゃ、虐待を繰り返していれば、その内震えることなんてなくなるはず!!」 「ふぅ……君は何も分かっていないようだね」 「分かっていない?」 「虐待というものは、させられてするものじゃない。自分から進んでするということだ!!」 「!!!」 女は再度衝撃を受けた。 確かに自ら望んでしたことではない。男と一緒にいるために、信念も外聞も捨て無理やりしたことだ。 しかし、こんなことで諦めるわけにはいかない。 ゆっくりんピース代表の娘が、ゆっくりを殺す。それも、次代のゆっくりを担う赤ゆっくりを殺したのだ。 もう後には引くことは出来ない。 「で、でも……でも、そのうちきっと虐待が楽しくなってきて……」 「何よりね、愛で子さん。君がしたことは、虐待でも苛めでもないよ」 「えっ?」 「君がしたことは、ただの虐殺だ!!」 「!!!」 男の言葉に、彼女は三度目の衝撃を受けた。 虐待師でない彼女は、虐待と虐殺と混同していた。 ボロボロになったゆっくりの死体を見て、「また虐待師の仕業か!!」と憤慨していた父の姿も目撃している。 虐待の果てに死がある。だからこその赤ゆっくり殺害であった。 それを否定された彼女は、虐待と虐殺の違いがよく分からず、延々と考えを纏めあぐねていた。 男はそんな彼女を見て、仕方がないなと苦笑する。 「愛で子さん。どうやら君は、虐待と虐殺の違いがよく分からないようだね。仕方がない、僕が一度手本を見せてあげるよ」 男はそう言うや、女と同じく、何故か手近にあった赤ゆっくりを手にとって、女の前に掲げた。 『またああぁぁぁぁ――――!!! れいむのちびぢゃんをかえじでえええぇぇぇ―――!!!』 男はプチトマトより少し大きい赤ゆっくりを、親指と人差し指で軽く摘まむと、女の目の前で指に力を入れ始める。 『ゆびゃあああぁぁぁぁ――――!!! いじゃいよおおおおぉぉぉ―――――!!!』 男の指の中で、赤ゆっくりが悲鳴を上げる。 先程、女がしたときは一瞬で殺され、悲鳴を上げる間もなかったが、男は熟練のテクニックで、赤ゆっくりを潰さないように調節して力を入れた。 『やめでえええぇぇぇぇ――――!!!! でいぶのちびぢゃんになにずるのおおおぉぉぉぉ――――!!!』 『おねえぢゃんんんん――――――――!!!!』 『いもうどをはなじでええぇぇぇぇ――――――――――!!!!』 赤ゆっくりだけでなく、一家の絶叫までもが橋の上に響き渡る。 しかし、本来の彼女ならそんな一家に手を差し伸べるだろうが、今日はそんなことを気にしている場合ではなかった。 いや、その悲鳴すら彼女の耳には届いていなかった。 「解ったかい、虐殺と虐待の違いが。君たちゆっくりんピースの人間は虐待と虐殺を混同しているようだが、それは大きな間違いだ。 確かにアマチュアやルーキー虐待師の中には、すぐに虐殺に手を染める輩も少なくない。しかし、我々のような真のプロ虐待師は虐殺など決して行わない。 ゆっくりは生かさず殺さず、徹底的に肉体を、精神を甚振り続ける。その際、自我を崩壊させる虐待師は三流だ。二流は精神崩壊させずに苛め抜く。 そして一流は、意図的に精神崩壊を起こさせ、壊された自我を復元し、再度虐待を繰り返し、再度精神を元に戻す。死と新生を何度も繰り返させるのだ。 こういった一連の過程を楽しむのが、虐待師というものだ。ただ殺してしまうだけでは、解放感もカタルシスもあったものではない!!」 女は男の言葉に深い感銘を受けた。 今まで自分は、虐待師などただゆっくりを殺害するだけの人種だと思っていた。 しかし、それは大いなる間違いだった。 ならば、自分もそれを実践して見せる!! 男が未だ子ゆっくりを虐待しているように、自分もやってみせる!! 女は再び新しい赤ゆっくりをその手に持った。 そして男の真似をして、親指と人差し指の間に挟み、赤ゆっくりに虐待をする。 プチュ 結果は先ほどとなんら変わらなかった。 なぜ!? さっきと違って、力は抑えたはず!! 女は訳が分からず、再び赤ゆっくりを手をかけた。 今度はさっきと違い、ほとんど力を入れなかった。 しかし、肝心の赤ゆっくりの悲鳴が聞こえてこない。 いや、泣き喚く声は聞こえるのだが、痛がっているのではなく、女に殺されるのを怖がっての叫びだった。 これもある意味立派な虐待だが、女は自分が虐待をしているということに気付いていない。この辺りが、愛で派の限界なのだろう。 男も敢えてそれを伝えなかった。彼女を虐待師にしないために。 彼女が虐待師になる、それは男にとってこれほど嬉しいことはなかった。 素性を隠すことなく愛する彼女といつまでも一緒に居られるし、憎いゆっくりんピース会長の鼻も明かせる。 正に一石二鳥。不都合などあろうはずもない。 しかし、それが彼女にとって本当に幸せなのかと考えると、どうしても二の足を踏んでしまう。 ゆっくりを愛する彼女に、無理やりゆっくりを虐待させる。 心の中では泣いているはずなのに、自分のために無理やり笑顔を作らせてしまう。 それは、決して男の本意ではなかった。 そもそも男が惹かれたのは、目の前で震えながら虐待をし続ける彼女ではない。 有りのままの彼女に、ゆっくりを心から愛する彼女に惹かれたのだ。 だからこそ、男は彼女の心意気を、断腸の思いで否定し続ける。 しかし、自分の想いさえ否定している彼女に、男の深い想いが分かるはずもない。 もう何度目になるか分からない、赤ゆっくり虐待を敢行する。しかし…… プチュ またしても、赤ゆっくりは指の中で破裂してしまう。 「な、何でえええぇぇぇぇぇぇぇぇ―――――――――!!!!」 『なんでえええええぇぇぇぇぇぇぇ―――――――――!!!!』 なぜ自分には出来ない? 男は未だ赤ゆっくりに、あんなにも長く悲鳴を上げさせているというのに!! 女は分からず、地面に膝をついた。 ちなみにれいむ一家は、こんな惨劇が行われているというのに、この場を離れようとしなかった。 何しろ自分の可愛いチビちゃんの一匹が、男に捕えられたままになっているのだ。 母性の強いれいむ種に、それを見捨てることなど出来る筈はなかった。 もう二度と子供を奪われないようにと、自身の口の中に残った赤ゆっくりを仕舞い込み、頬を膨らませて男を威嚇する。 実に危機感のないゆっくりである。 「愛で子さん、これは今の君には到底無理な芸当なのだよ。 生まれたばかりの赤ゆっくりの皮というのは、とても儚く脆いものだ。今の僕と君の関係のようにね。 そんな赤ゆっくりに肉体的な虐待を加えることは、真の虐待師ですら容易なことではないんだよ。 僕が赤ゆっくりを殺さず力の調節を出来るようになるまで、何百、何千というゆっくりを虐待してきたからこそ身についた芸当なんだ。一朝一夕で身に付くほど、虐待道は甘くない」 これで、彼女も自分は虐待師にはなれないことを悟るだろう。男はそう思っていた。 しかし、彼女の男への愛情はそれを上回った。 無理でも何でもやってみせる!! 自分にも、虐待が出来ることを証明してみせる!! 女は親れいむの口を無理やり抉じ開け、中から赤ゆっくりを取り出し、手に持った。しかし…… 「な、なんで? どうして、こんなに簡単にしんでしまうのおおおぉぉぉ―――――――!!!!」 『なんででいぶのあがちゃんをごろずのおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ―――――――!!!!』 赤ゆっくりの皮は想像以上に脆く、女が何度やってみても、簡単に潰れてしまう。 遂には、親れいむの口を抉じ開けるも、すべての赤ゆっくりが居なくなっていた。 これ以上、ストックは無いのかと女の顔が青ざめる。しかし、すぐに表情に色が点った。最後の希望と言わんばかりの表情で、男の顔を見上げる。 男も彼女の言わんとしていることに気が付いたのか、仕方ないと溜息をつきながら、未だ指の中で絶叫を上げていた赤ゆっくりを手渡した。 これが正真正銘最後の虐待だ。 男は簡単にこの赤ゆっくりを虐待してみせた。ゆっくりが悪いからなんて、底の浅い言い訳は出来ない。 神様。博霊の神様。私に虐待の力を!! この赤ゆっくりに、悲鳴を上げさせてください!!! 女は目を瞑り、神に祈りをささげると、赤ゆっくりに力を加えた。 プチュ 「あっ……」 無情にも、博霊の神様はご加護を授けてはくれなかったようだ。 余談ながら、幻想郷にあるもう一つの神社、守矢神社のロリ神様は、自身の眷属がゆっくりの餌になることに、大層ご立腹とのことだ。 神という立場上、食物連鎖の理を否定をする気はないが、それと感情論は別の次元にあるものらしい。 もしも彼女が博霊の神ではなく、守矢の神に祈りをささげていれば、あるいは奇跡の風は彼女に吹いていたかもしれない。 閑話休題 女は地に手を膝をつき、その目からは止めどなく涙が溢れ出てくる。 自分は虐待お姉さんにはなれなかった。かといって、ゆっくりを殺した自分は、もう二度と愛でお姉さんにも戻ることが出来ない。 「うああああああああ――――――――――――――――――ん!!!! もう赤ゆっくりが一匹もいないよおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ―――――――――――!!!!!」 『ゆわあああああああ――――――――――――――――――ん!!!! でいぶのちびぢゃんがみんないなぐなっだよおおおぉぉぉぉ―――――――――――!!!!!』 女は泣きじゃくった。 赤子のように、癇癪持ちの子供のように、みっともなく泣きまくった。 愛する男の前だというのも忘れ、地面に額をこすりつけて蹲った。 男はそんな女の体を抱き上げると、ハンカチを出し、涙を拭いてあげた。 「わ、私は虐待お姉さんになれないばかりか、も、もう愛でお姉さんに、も、戻ることさえ……」 「大丈夫。これを見ていたのは僕だけだ。僕が黙ってさえいれば、誰にも知られることは……!!!」 『おぢびぢゃんだちをころじだにんげんは、ゆっぐりじねえええぇぇぇぇぇ―――――――――――!!!』 子供の敵と言わんばかりの険しい表情で、れいむは女に体当たりをする。 しかし、丁度タイミング良く男が女の体を起こしにかかり、れいむ渾身の攻撃はスッパリ外れてしまう。 そして、勢いそのままに橋の上を転がっていくと、落下防止の手すりの下を綺麗に潜り抜けて、川の中に一直線にダイブした。 『ゆぎゃああああぁぁぁぁぁ―――――――――!!! なんでかわさんにおぢるのおおおぉぉぉぉぉ―――――――――!!!!』 れいむは流されていった。 「……僕さえ黙っていれば、誰にも知られることはなくなったよ。いや本当に」 男は先ほど飲み込んだ言葉を繰り返した。 「そんなことじゃない!! 私は、愛するゆっくりを自分の都合のために殺してしまったのよ!!」 「人間誰しも間違いはあるよ。それに他の動物愛護団体、例えば野鳥や小動物の愛護団体だって、生態系に異常が出ると、悲しさや悔しさを我慢して、間引きすることもある。 所詮は人間のエゴで管理されているんだ。ゆっくりだって同じことだよ。だから君は愛でお姉さんに戻れる。今回は偶々魔が差しただけさ。 心の底からゆっくりを愛しているんだろ。この震えた体が何よりの証拠だ」 「ぎゃ、虐男さん……」 二人は抱き合った。 抱きしめ、人目も憚らず、熱い口づけを交わし合う。 まるでその光景は、世界が二人だけになったかのような錯覚を覚えさせた。 しかし、シンデレラでいられる時間は長くない。 二人は惜しいと思いつつも抱擁を解き、互いを見つめ合うと、そのまま何も言うことなく同時に背を向けた。 言葉に出さなくても、しっかり分かっていた。自分たちの楽しかった時間は、これで終わってしまったのだと。もう二度と昨日には戻れないのだと。 明日からは、お互い元の生活に戻るだけだ。 男は虐待お兄さんに、女は愛でお姉さんに…… 遠く聞こえるゆっくりの悲鳴をBGMに、二人は逆の方向にそれぞれ橋を下りていった。 これは、ゆっくりによってすれ違ってしまった男女の悲しい愛の物語である。 〜fin〜 久しぶりに「ゆっくりいじめ系712 ゆっくりですれ違った男女の悲しい愛の物語」を読み返し、どうにも納得出来なくて加筆修正してしもた 編集者さん、いつも御苦労さまどす 途中やラストが結構変更されているので修正版としてではなく、新規SSとして纏めてもらえると助かります 以前の内容のほうがいいという人がいるかもしれないので 過去作 ゆっくりいじめ系435 とかいは(笑)ありす ゆっくりいじめ系452 表札 ゆっくりいじめ系478 ゆっくりいじり(視姦) ゆっくりいじめ系551 チェンジリング前 ゆっくりいじめ系552 チェンジリング中 ゆっくりいじめ系614 チェンジリング後? ゆっくりいじめ系615 チェンジリング後? ゆっくりいじめ系657 いい夢みれただろ?前編 ゆっくりいじめ系658 いい夢みれただろ?後編 ゆっくりいじめ系712 ゆっくりですれ違った男女の悲しい愛の物語 ゆっくりいじめ系744 風船? ゆっくりいじめ系848 風船? ゆっくりいじめ系849 風船? ゆっくりいじめ系936 カルガモとゆっくり 前編 ゆっくりいじめ系937 カルガモとゆっくり 後編 ゆっくりいじめ系938 カルガモとゆっくり おまけ ゆっくりいじめ系960 ゆっくりにドラえもんの道具を与えてみた ゆっくりいじめ系1702 三匹のゆっくり 1 ゆっくりいじめ系1703 三匹のゆっくり 2 ゆっくりいじめ系1704 三匹のゆっくり 3 ゆっくりいじめ系1705 三匹のゆっくり 4 ゆっくりいじめ系1706 三匹のゆっくり 5 ゆっくりいじめ系1707 三匹のゆっくり 6 ゆっくりいじめ系1708 三匹のゆっくり 7 ゆっくりいじめ系1709 三匹のゆっくり 8 ゆっくりいじめ系1716 続・ゆっくりにドラえもんの道具を与えてみた
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4172.html
『ちびちゃんたち!! きょうもおうたをうたって、いっぱいおかねをもらおうね!!』 『『『『『もりゃおうね!!』』』』』 夏も終わり、秋もすっかり深まったこの頃、ゆっくりれいむの一家が、橋の上のど真ん中に陣取り、汚い藁を敷いて座っていた。 この時期、ゆっくりたちは越冬に向けて、巣を作ったり、餌をため込んだりする大切な時期だ。 しかし、一家はそんなことをする様子は全くない。 いや、そんな時代遅れなことをする必要はなかったのだ。 最近、どこで覚えてきたのか、歌を歌って人間から金を貰おうとするゆっくりが増えている。 この一家もその類だった。 金をもらい、里で買い物をして、冬を越す。最先端ゆっくりの越冬方法だ。 成功率は限りなく低いが…… 『きょうも、きにょうのにんげんしゃんみたいに、いっぱいおかにぇをくりぇりゅかな?』 『きっといっぱいくれるよ!! きょうおかねをもらったら、にんげんさんのおみせでおいしいものをいっぱいかおうね!!』 目の前には、これまたボロボロで中身が少し残った缶詰が置いてあり、中には丸い金属がいくつも入っている。 ゆっくりの歌に金を払うアホがいるのかと思うかもしれないが、実はこれ、金でもなんでもない。 「一まん円」と手書きで書かれたビンの王冠が、大量に入っているのだ。 昨日、この橋を通った子供たちが、一家をからかって入れたものだ。 一家はすっかりこれを本物の金を勘違いし、調子に乗って、『ゆーゆーゆー……』と発声練習に余念がない 喉もないくせに、スター気取りとは生意気なことである。結局、人間の真似ごとをしていたいだけなのだろう。 この時点で、一家の命運は決まったようなものだ。 しかし、一家がそんな事に気付くはずはなく、一生懸命下手な発声練習に精を出していると、こっちに向かってくる男が目に付いた。 ロングコートを羽織った若い男だ。おそらくまだ二十代だろう。 季節は冬ではないが、今日は冷たい北風が吹きすさび、心底身にしみる。男はコートの襟をたて、体を縮めて歩いていた。 一家は思った。あの男は、きっと橋を渡るに違いないと。 『みんな!! にんげんさんがきたよ!! ゆっくりがんばって、おうたをうたおうね!!』 子供たちにはっぱを掛け、一列に整列させる。 男のほうに注目すると、案の定、男はこの橋を渡るようだ。 後数メートル。れいむたちは、男が目の前に来ると、一斉に男に声を掛けた……が、 『おじさん!! ゆっくりれいむたちのおうたをきいていってね!!』「待って!! 虐男さん!!」 れいむたちの声に、女性の声が重なった。 れいむたちは、どこから聞こえてきたのだと、辺りを見回した。 すると、男が歩いてきた方向から、一人の女性が走ってきた。 どうやら、れいむたちの声を遮ったのは、この女の人らしい。 男はちょうどれいむ一家の前で立ち止まると、女性のほうを振り返った。 「はぁはぁ……虐男さん。お願い、話を聞いて!!」 女は男の元まで走ってくる。 男と違い薄着に軽く外着を引っ掛けてきただけだが、よほど急いで来たのか、この寒い中うっすら汗をかいている。 膝に手を付いて荒い息を整えると、ようやく落ち着いてきたのか男に言葉を掛けようとした。 しかし、それが面白くないのはれいむ一家だ。 この男に先に目をつけたのは自分たちなのだ。 この女は、きっと自分たちより先に、この男に歌を聞かせようという魂胆に違いない。 途中から割り込んできて、お客を横取りするなんてマナー違反である。れいむは女に文句を言った。 『おねえさん!! れいむたちが、さいしょにおうたをうたうんだよ!! ゆっくりじゅんばんをまもってね!!』 一家は頬を膨らましている。 しかし、女はそんなれいむを無視し……というか、気付いていないのか、目もくれない。 ひたすら男の顔だけを見続けていた。 男も、そんな女の目を真摯に見つめている。 「愛で子さん……なぜここに来たんだ」 「なぜって……あなたを追って来たに決まってるでしょ!! 話も聞かずに出ていくなんて!!」 『おねえさん!! ゆっくりれいむをむししないでね!!』 「話ならもう終わっただろ。所詮、僕と君とは永遠に結ばれない運命だったのさ」 「そんな……なんで!! なんでそんなこと言うの!!」 『むししないでねっていってるでしょ!! ゆっくりきこえないの!?』 れいむがどんなに叫んでも、女の耳には届かなかった。 「所詮、僕はゆっくり虐待お兄さん。そして君はゆっくり愛でお姉さん。どうすればつり合うというんだ」 「……確かに私は愛でお姉さんで、あなたは虐待お兄さん。本来なら、決して相容れない存在……」 『もういいよ!! ちびちゃんたち、こんなおみみのきこえないおねえさんはむしして、おじさんにおうたをきかせようね!!』 れいむは業を煮やし、遂には女を無視して男に歌を聞かせるという、強行手段に出ることにした。 子ゆっくりたちを向いて、『せいの…』と小声で合図を取り始める。 「そうだ、だから……」 「でも!! でも、例え立場は違っても、私たちは愛し合っていた。それは紛れもない事実よ!!」 『ゆ〜ゆゆ〜〜ゆ〜ゆ〜ゆっくりしていってね〜〜〜♪』 「……んん……それは……」 「それとも、愛し合っていたと思っていたのは私だけ? 私が一方的にあなたを想っていただけなの? すべて私の独りよがりの恋だったの?」 『おじさん!! れいむたちのおうた、じょうずだったでしょ!! ゆっくりおかねをちょうだいね!!』 『『『『『ちょうだいね!!!!!』』』』』 歌とも言えぬ様な短い歌も終わり、一家は男に金をせびる。 「それは違う!! 僕も君を心底愛していた!! 絶対だ!! 博霊の神に誓う!!」 「だったら……なんで!!」 『おじさん!! れいむたちはおかねをちょうだいっていってるんだよ!! ゆっくりはやくおかねをここにいれてね!!』 「愛で子さん。さっきも言ったけど、僕は虐待お兄さんなんだよ」 「ええ……聞いたわ」 『おじさんまでれいむたちをむししないでね!! おうたをきいたんだから、おかねをいれないといけないんだよ!!』 「僕はそれを隠していたんだ、自分可愛さにね……そして、君も僕に隠していただろ、自分が愛でお姉さんであることを」 「虐男さん……」 『ゆゆっ!! おじさんたち、もっとおうたをうたってほしいんだね!! ゆっくりりかいしたよ!! きょうはとくべつに、もういっかいおうたをうたってあげるね!!』 れいむは、男が缶にお金を入れてくれないのは、歌があまりにも短すぎるからだと考えた。 男が自分たちの話を聞いていないなどとは、露ほども考えていない。 子ゆっくりたちに向かって、『もういっかいうたうよ』と言って、再度合図を送る。 「体が疼いて仕方がないんだ。ゆっくりを虐待しろってね。これは僕のDNAに刻まれた本能なんだ」 「そんな……そんなのって!!」 『ゆっくり〜〜ゆっくり〜〜ゆ〜っく〜〜り♪』 「呪いみたいなものさ。永遠に解けることのない呪いの鎖。この鎖が解けるとき、それは即ち僕が死ぬときだ。だから……僕は君といっしょにはいられない」 「う……うう……ぎゃ、虐男さん……」 『ゆんゆんゆんゆん♪ ゆ〜んゆん♪ ゆっくりしていってね〜〜〜♪♪』 「こんな僕の為に泣かないでくれ。自分から去っておいてなんだが、君は本当に素敵な女性だ。僕がいなくても、すぐに素敵な恋人が出来るさ」 「いやよ!! わたしは虐男さん以外の男性なんて!!」 『おじさん!! これでいいでしょ!! ゆっくりおかねをおいていってね!!』 「あまり僕を困らせないでくれ。新しい恋人が出来れば、僕のことなんてすぐに忘れられるさ。その時になって、昔こんな素敵な自分を振った馬鹿な男がいたなと、物笑いの種にでもしてくれ」 「いやよ!! いやいやいやいや……」 『いやいやじゃないよ!! おねえさんはゆっくりだまっててね!! おじさんのおかねはれいむたちのものだよ!! ゆっくりおかねをくれないといけないんだよ!!』 「愛で子さん……最後に僕の我儘を聞いてほしい。抱き締めさせてくれないか?」 「虐男さん……」 『わかったよ、おじさん!! いまおかねをはらえば、とくべつにかわいいれいむたちをだっこさせてあげるよ!! こんなちゃんす、もうないよ!!』 男はそう言うと、人目を憚ることなく、女を力いっぱい抱きしめた。 これが最後の我儘だと言わんばかりに…… 女も男の抱擁に応え、男の大きな背中に腕をまわした。 男の胸元に顔を埋め、涙を流し続ける。涙で顔はグシャグシャだが、そんなのお構いなしだ。 『ゆぅ……おじさんがおかねをはらってくれないのは、じゃまなおねえさんのせいだよ!!』 「ゆっくりなんて、存在しなければ良かったのに……」 『おねえさんなんて、いなければよかったのに!! ぷんぷん!!』 男の胸の中で、女がポツリと漏らす。 ゆっくりが居なければ、自分たちは愛でお姉さんにも、虐待お兄さんにもならなかった。 一生彼といっしょにいることが出来た。 すべてゆっくりがいたから、自分たちはこうなったのだ。 女はゆっくりという生物に、今初めて強い怒りを覚えた。 しかし、女を抱きしめたまま、男は首を横に振る。 「そんなこと言うもんじゃないよ、愛で子さん」 「でも!! でもっ!!!」 『ゆっ!? もしかしておじさん、おかねをもってないの?』 れいむの餡子脳に、ふとその考えが浮かんだ。 自分たちの素晴らしい歌を聞いてお金を入れてくれない人間などいる筈がない。 昨日の子供たちは、自分たちのあまりの美声に、お金の中で一番高い「一まん円」コインを、大量に投下してくれた。 子供ですら大金を払ってでも聞きたくなるような歌なのだ。 おそらくこの男はお金を持っていない。しかし、れいむたちの歌は聴きたい。そこで無銭視聴をすることにしたのだろう。 金を払わないのは業腹であるが、ファンは一人でも大切にするべきである。ここは「あーてぃすと」として、太っ腹なところを見せるべきだろう。 「僕たちが今あるのは、すべてゆっくりのおかげだということを忘れてはいけないよ。 ゆっくりが存在しなければ、僕はただの貧乏農家の長男として生を終えていたはずさ。君だって一介の里娘で終わっていただろう。 しかし、ゆっくりのおかげで、僕は虐待製品の製造・販売を一手に握るブリーングオブスローリー・カンパニーの代表に、君はゆっくりんピース代表の娘になれたんじゃないか。 ゆっくりなしには、今の豊かな生活はあり得なかったんだよ」 「そうだけど……でも!!」 『おじさん、びんぼうさんなんだね……ゆっくりかわいそうだね』 「それに、もしゆっくりが居なければ、そもそも僕たちは出会ってすらいなかったんだ」 「そ、それは……」 女も口を濁す。 男と女。立場が正反対の二人が出会ったのは、正しく偶然の賜物であった。 男は虐待するためのゆっくりを探しに、女はゆっくりんピースの一員として、ゆっくりが本当にゆっくり出来ているかを調査するため、森に来ていた。 しかし、突然予測にない大雨が降り、雨をやり過ごすため手近の洞窟に入ったとき、偶然にも二人は出会った。 初め、二人は互いの素性を隠しあっていた。 虐待をする男はある意味当然だが、ゆっくりを愛でる人間も、その道を理解できない人には気持ち悪く映ることがある。 特に農家のなどのゆっくりを毛嫌いしている人間には、ゆっくりを愛でるゆっくりんピースを敵視している者さえいるのだ。 そのため、二人は素性を隠したまま、薄暗い洞窟の中で、雨がやむのをひたすら待ち続けた。 二人の恋の始まりはそこからだった。 最初は薄暗く恐怖を演出する洞窟という環境に、つり橋効果が働いただけかもしれない。 しかし、暇を持て余し会話を交わしているうちに、二人はいつの間にかすっかり意気投合していた。 そして、無事に山を降りた後も素性を隠して何度か会っていくうちに、いつしかそれは本物の恋心に変わっていった。 二人は将来を誓い合う仲になっていった。 しかし、今日男が女の家に行って、すべてが壊れた。 男は自分が虐待お兄さんであることを告白する気はなかった。 一介の平凡な会社社長であることだけを伝え、もし会社のことを聞かれた時のことも考え、ダミー会社まで作っていた。 それほどまでに、男は女のことを愛していたのである。 しかし不運だったのは、女の家事情が特殊だったと言うことである。 女はこれまで実家で家事手伝いをしていると言っていた。それ自体に嘘はない……が、 「ゆっくりんピース代表の娘」 それが、女のもう一つの肩書だった。 女の両親とあった男。二人は知り合いだったのだ。それも最悪の方向で。 ゆっくりを虐待する代表と、ゆっくりを愛でる代表。今まで出会っていないはずはなかった。 部下同士が小競り合いになったことも、もう何度目のことだろうか。 幻想郷ゆっくり協会(GYK)で顔を突き合わせたことも、両の指では足りないくらいである。 楽しい会食になるはずが、一転、互いを罵り合う場となり、塩をあびせられた男は、憤慨し女の家を飛び出していった。 女は、すぐに男を追いかけようとするも、ゆっくりんピース代表である父に止められ、なかなか行かせてもらえなかった。 そんな父に生まれた初めて反抗し、上着を引っ掛けて出ていき、追いついたのがれいむたちのいた橋の上というわけである。 「ありがとう、愛で子さん。少しの間だったけど、愛で子さんと一緒にいられて楽しかったよ。これからは、お互い自分の道を歩んでいこう」 「虐男さん……」 『おかねがないならしょうがないね!! こんかいはとくべつに、おかねをはらわなくてもゆるしてあげるよ!!』 「さようなら、愛で子さん」 『ばいばい、おじさん!!』 女を離し、最後のあいさつを済ませる。 これですべて終わった。もう思い残すことは何もない。 男は女に背を向け、感傷に浸りながらゆっくり家に帰ろうとした。 しかし…… 「虐男さん!!」 女はシッカリとした声色で、男を呼び止める。 もう女をのほうを向かないと決意した男だが、弱々しく女々しい声色から一転、迷いのなくなった女の声に、いったいどうしたのかと女のほうを振り向いた。 「愛で子さん?」 「虐男さん!! 私はどうしても虐男さんのことを忘れられない!! だから……」 『おじさん!! ゆっくりなんでかえらないの? ここはれいむたちのおうたのすてーじだから、おかねのないひとは、ゆっくりかえってね!!』 「……だから?」 「だから……だから私も、今日から虐待お姉さんになるわ!! ゆっくりを苛めて苛めて苛め抜いてやるわ!!」 『これいじょうおうたのじゃまするなら、ゆっくりおじさんをいじめるよ!!』 「なっ!!!」 女の突然の発言に男は目を見開いた。 愛でお姉さんを辞めて、虐待お姉さんになる? そんなことが出来るはずもない。男は女の無謀な考えを改めさせる。 「馬鹿なことを言うものじゃない。そんなこと、無理に決まっている!!」 「虐男さんこそ馬鹿にしないで。ゆっくりを虐めるなんて簡単なことよ!!」 『ほんとうにおじさんをいじめるよ!! おじさんをやっつけるなんて、かんたんなんだよ!!』」 女はそう言うや、横にいたゆっくりのほうに目を向けた。 ゆっくりは、さっきから何か言っていたようだが、女の耳には入っていなかった。 大方、邪魔だからさっさとここを退けとでも言っていたのだろう。 まあそんなことはどうでもいい。 女は手近に居たゆっくり赤ゆっくりに目を付けると、それを手に取った。 『ゆっ!? おねえさん、れいむのちびちゃんをどうするの? ゆっくりはなしてね!!』 『ゆゆっ!! おしょりゃをとんでりゅみちゃい!!』 親れいむは赤ゆっくりを返せと喚いているが、女はれいむの言葉が聞こえていないのか、赤ゆっくりを持った手を男の目の前にかざした。 そして、その手に思いっきり力を入れる。 プチュ 『ゆぎゃああああぁぁぁあ―――――!!!! れいむのあかちゃんがあああぁぁぁ――――!!!』 女は男の目の前で赤ゆっくりを潰して見せた。 それを見て、絶叫する親れいむ。 潰された赤ゆっくりは、悲鳴を上げる間もなく、女の手の中でグシャグシャになった。 「はあはあはあはぁはぁ……ど、どう? 虐男さん!! わ、私もゆっくりを虐待して見せたわ。これで私も虐待お姉さんの仲間入りでしょ!!」 『なんでそんなことするのおおおおぉぉぉぉぉ―――――!!!!!』 れいむの悲鳴に反し、女は清々しいまでの笑顔を見せる。 これで自分は虐待お姉さんになった、これからも男と一緒にいることができる。 しかし、男は無表情で女の言葉を切って返す。 「……君はそれで虐待お姉さんになったつもりなのかい?」 「えっ?」 「真の虐待師は、虐待をするとき決して震えたりしない!!」 「!!!」 女は自分の手を見た。さっきから震えが止まらない。 そればかりか、全身から嫌な汗が吹き出し、止まる気配がなかった。 幼いころから愛でお姉さんであった彼女は、ゲス個体であれ良個体であれ、ゆっくりを殺害したことなど一度もない。 ゆっくりを殺した事に、鳥肌が、震えが止まらないのだ。 「た、確かに今は震えてるけど、ぎゃ、虐待を繰り返していれば、その内震えることなんてなくなるはず!!」 「ふぅ……君は何も分かっていないようだね」 「分かっていない?」 「虐待というものは、させられてするものじゃない。自分から進んでするということだ!!」 「!!!」 女は再度衝撃を受けた。 確かに自ら望んでしたことではない。男と一緒にいるために、信念も外聞も捨て無理やりしたことだ。 しかし、こんなことで諦めるわけにはいかない。 ゆっくりんピース代表の娘が、ゆっくりを殺す。それも、次代のゆっくりを担う赤ゆっくりを殺したのだ。 もう後には引くことは出来ない。 「で、でも……でも、そのうちきっと虐待が楽しくなってきて……」 「何よりね、愛で子さん。君がしたことは、虐待でも苛めでもないよ」 「えっ?」 「君がしたことは、ただの虐殺だ!!」 「!!!」 男の言葉に、彼女は三度目の衝撃を受けた。 虐待師でない彼女は、虐待と虐殺と混同していた。 ボロボロになったゆっくりの死体を見て、「また虐待師の仕業か!!」と憤慨していた父の姿も目撃している。 虐待の果てに死がある。だからこその赤ゆっくり殺害であった。 それを否定された彼女は、虐待と虐殺の違いがよく分からず、延々と考えを纏めあぐねていた。 男はそんな彼女を見て、仕方がないなと苦笑する。 「愛で子さん。どうやら君は、虐待と虐殺の違いがよく分からないようだね。仕方がない、僕が一度手本を見せてあげるよ」 男はそう言うや、女と同じく、何故か手近にあった赤ゆっくりを手にとって、女の前に掲げた。 『またああぁぁぁぁ――――!!! れいむのちびぢゃんをかえじでえええぇぇぇ―――!!!』 男はプチトマトより少し大きい赤ゆっくりを、親指と人差し指で軽く摘まむと、女の目の前で指に力を入れ始める。 『ゆびゃあああぁぁぁぁ――――!!! いじゃいよおおおおぉぉぉ―――――!!!』 男の指の中で、赤ゆっくりが悲鳴を上げる。 先程、女がしたときは一瞬で殺され、悲鳴を上げる間もなかったが、男は熟練のテクニックで、赤ゆっくりを潰さないように調節して力を入れた。 『やめでえええぇぇぇぇ――――!!!! でいぶのちびぢゃんになにずるのおおおぉぉぉぉ――――!!!』 『おねえぢゃんんんん――――――――!!!!』 『いもうどをはなじでええぇぇぇぇ――――――――――!!!!』 赤ゆっくりだけでなく、一家の絶叫までもが橋の上に響き渡る。 しかし、本来の彼女ならそんな一家に手を差し伸べるだろうが、今日はそんなことを気にしている場合ではなかった。 いや、その悲鳴すら彼女の耳には届いていなかった。 「解ったかい、虐殺と虐待の違いが。君たちゆっくりんピースの人間は虐待と虐殺を混同しているようだが、それは大きな間違いだ。 確かにアマチュアやルーキー虐待師の中には、すぐに虐殺に手を染める輩も少なくない。しかし、我々のような真のプロ虐待師は虐殺など決して行わない。 ゆっくりは生かさず殺さず、徹底的に肉体を、精神を甚振り続ける。その際、自我を崩壊させる虐待師は三流だ。二流は精神崩壊させずに苛め抜く。 そして一流は、意図的に精神崩壊を起こさせ、壊された自我を復元し、再度虐待を繰り返し、再度精神を元に戻す。死と新生を何度も繰り返させるのだ。 こういった一連の過程を楽しむのが、虐待師というものだ。ただ殺してしまうだけでは、解放感もカタルシスもあったものではない!!」 女は男の言葉に深い感銘を受けた。 今まで自分は、虐待師などただゆっくりを殺害するだけの人種だと思っていた。 しかし、それは大いなる間違いだった。 ならば、自分もそれを実践して見せる!! 男が未だ子ゆっくりを虐待しているように、自分もやってみせる!! 女は再び新しい赤ゆっくりをその手に持った。 そして男の真似をして、親指と人差し指の間に挟み、赤ゆっくりに虐待をする。 プチュ 結果は先ほどとなんら変わらなかった。 なぜ!? さっきと違って、力は抑えたはず!! 女は訳が分からず、再び赤ゆっくりを手をかけた。 今度はさっきと違い、ほとんど力を入れなかった。 しかし、肝心の赤ゆっくりの悲鳴が聞こえてこない。 いや、泣き喚く声は聞こえるのだが、痛がっているのではなく、女に殺されるのを怖がっての叫びだった。 これもある意味立派な虐待だが、女は自分が虐待をしているということに気付いていない。この辺りが、愛で派の限界なのだろう。 男も敢えてそれを伝えなかった。彼女を虐待師にしないために。 彼女が虐待師になる、それは男にとってこれほど嬉しいことはなかった。 素性を隠すことなく愛する彼女といつまでも一緒に居られるし、憎いゆっくりんピース会長の鼻も明かせる。 正に一石二鳥。不都合などあろうはずもない。 しかし、それが彼女にとって本当に幸せなのかと考えると、どうしても二の足を踏んでしまう。 ゆっくりを愛する彼女に、無理やりゆっくりを虐待させる。 心の中では泣いているはずなのに、自分のために無理やり笑顔を作らせてしまう。 それは、決して男の本意ではなかった。 そもそも男が惹かれたのは、目の前で震えながら虐待をし続ける彼女ではない。 有りのままの彼女に、ゆっくりを心から愛する彼女に惹かれたのだ。 だからこそ、男は彼女の心意気を、断腸の思いで否定し続ける。 しかし、自分の想いさえ否定している彼女に、男の深い想いが分かるはずもない。 もう何度目になるか分からない、赤ゆっくり虐待を敢行する。しかし…… プチュ またしても、赤ゆっくりは指の中で破裂してしまう。 「な、何でえええぇぇぇぇぇぇぇぇ―――――――――!!!!」 『なんでえええええぇぇぇぇぇぇぇ―――――――――!!!!』 なぜ自分には出来ない? 男は未だ赤ゆっくりに、あんなにも長く悲鳴を上げさせているというのに!! 女は分からず、地面に膝をついた。 ちなみにれいむ一家は、こんな惨劇が行われているというのに、この場を離れようとしなかった。 何しろ自分の可愛いチビちゃんの一匹が、男に捕えられたままになっているのだ。 母性の強いれいむ種に、それを見捨てることなど出来る筈はなかった。 もう二度と子供を奪われないようにと、自身の口の中に残った赤ゆっくりを仕舞い込み、頬を膨らませて男を威嚇する。 実に危機感のないゆっくりである。 「愛で子さん、これは今の君には到底無理な芸当なのだよ。 生まれたばかりの赤ゆっくりの皮というのは、とても儚く脆いものだ。今の僕と君の関係のようにね。 そんな赤ゆっくりに肉体的な虐待を加えることは、真の虐待師ですら容易なことではないんだよ。 僕が赤ゆっくりを殺さず力の調節を出来るようになるまで、何百、何千というゆっくりを虐待してきたからこそ身についた芸当なんだ。一朝一夕で身に付くほど、虐待道は甘くない」 これで、彼女も自分は虐待師にはなれないことを悟るだろう。男はそう思っていた。 しかし、彼女の男への愛情はそれを上回った。 無理でも何でもやってみせる!! 自分にも、虐待が出来ることを証明してみせる!! 女は親れいむの口を無理やり抉じ開け、中から赤ゆっくりを取り出し、手に持った。しかし…… 「な、なんで? どうして、こんなに簡単にしんでしまうのおおおぉぉぉ―――――――!!!!」 『なんででいぶのあがちゃんをごろずのおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ―――――――!!!!』 赤ゆっくりの皮は想像以上に脆く、女が何度やってみても、簡単に潰れてしまう。 遂には、親れいむの口を抉じ開けるも、すべての赤ゆっくりが居なくなっていた。 これ以上、ストックは無いのかと女の顔が青ざめる。しかし、すぐに表情に色が点った。最後の希望と言わんばかりの表情で、男の顔を見上げる。 男も彼女の言わんとしていることに気が付いたのか、仕方ないと溜息をつきながら、未だ指の中で絶叫を上げていた赤ゆっくりを手渡した。 これが正真正銘最後の虐待だ。 男は簡単にこの赤ゆっくりを虐待してみせた。ゆっくりが悪いからなんて、底の浅い言い訳は出来ない。 神様。博霊の神様。私に虐待の力を!! この赤ゆっくりに、悲鳴を上げさせてください!!! 女は目を瞑り、神に祈りをささげると、赤ゆっくりに力を加えた。 プチュ 「あっ……」 無情にも、博霊の神様はご加護を授けてはくれなかったようだ。 余談ながら、幻想郷にあるもう一つの神社、守矢神社のロリ神様は、自身の眷属がゆっくりの餌になることに、大層ご立腹とのことだ。 神という立場上、食物連鎖の理を否定をする気はないが、それと感情論は別の次元にあるものらしい。 もしも彼女が博霊の神ではなく、守矢の神に祈りをささげていれば、あるいは奇跡の風は彼女に吹いていたかもしれない。 閑話休題 女は地に手を膝をつき、その目からは止めどなく涙が溢れ出てくる。 自分は虐待お姉さんにはなれなかった。かといって、ゆっくりを殺した自分は、もう二度と愛でお姉さんにも戻ることが出来ない。 「うああああああああ――――――――――――――――――ん!!!! もう赤ゆっくりが一匹もいないよおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ―――――――――――!!!!!」 『ゆわあああああああ――――――――――――――――――ん!!!! でいぶのちびぢゃんがみんないなぐなっだよおおおぉぉぉぉ―――――――――――!!!!!』 女は泣きじゃくった。 赤子のように、癇癪持ちの子供のように、みっともなく泣きまくった。 愛する男の前だというのも忘れ、地面に額をこすりつけて蹲った。 男はそんな女の体を抱き上げると、ハンカチを出し、涙を拭いてあげた。 「わ、私は虐待お姉さんになれないばかりか、も、もう愛でお姉さんに、も、戻ることさえ……」 「大丈夫。これを見ていたのは僕だけだ。僕が黙ってさえいれば、誰にも知られることは……!!!」 『おぢびぢゃんだちをころじだにんげんは、ゆっぐりじねえええぇぇぇぇぇ―――――――――――!!!』 子供の敵と言わんばかりの険しい表情で、れいむは女に体当たりをする。 しかし、丁度タイミング良く男が女の体を起こしにかかり、れいむ渾身の攻撃はスッパリ外れてしまう。 そして、勢いそのままに橋の上を転がっていくと、落下防止の手すりの下を綺麗に潜り抜けて、川の中に一直線にダイブした。 『ゆぎゃああああぁぁぁぁぁ―――――――――!!! なんでかわさんにおぢるのおおおぉぉぉぉぉ―――――――――!!!!』 れいむは流されていった。 「……僕さえ黙っていれば、誰にも知られることはなくなったよ。いや本当に」 男は先ほど飲み込んだ言葉を繰り返した。 「そんなことじゃない!! 私は、愛するゆっくりを自分の都合のために殺してしまったのよ!!」 「人間誰しも間違いはあるよ。それに他の動物愛護団体、例えば野鳥や小動物の愛護団体だって、生態系に異常が出ると、悲しさや悔しさを我慢して、間引きすることもある。 所詮は人間のエゴで管理されているんだ。ゆっくりだって同じことだよ。だから君は愛でお姉さんに戻れる。今回は偶々魔が差しただけさ。 心の底からゆっくりを愛しているんだろ。この震えた体が何よりの証拠だ」 「ぎゃ、虐男さん……」 二人は抱き合った。 抱きしめ、人目も憚らず、熱い口づけを交わし合う。 まるでその光景は、世界が二人だけになったかのような錯覚を覚えさせた。 しかし、シンデレラでいられる時間は長くない。 二人は惜しいと思いつつも抱擁を解き、互いを見つめ合うと、そのまま何も言うことなく同時に背を向けた。 言葉に出さなくても、しっかり分かっていた。自分たちの楽しかった時間は、これで終わってしまったのだと。もう二度と昨日には戻れないのだと。 明日からは、お互い元の生活に戻るだけだ。 男は虐待お兄さんに、女は愛でお姉さんに…… 遠く聞こえるゆっくりの悲鳴をBGMに、二人は逆の方向にそれぞれ橋を下りていった。 これは、ゆっくりによってすれ違ってしまった男女の悲しい愛の物語である。 〜fin〜 久しぶりに「ゆっくりいじめ系712 ゆっくりですれ違った男女の悲しい愛の物語」を読み返し、どうにも納得出来なくて加筆修正してしもた 編集者さん、いつも御苦労さまどす 途中やラストが結構変更されているので修正版としてではなく、新規SSとして纏めてもらえると助かります 以前の内容のほうがいいという人がいるかもしれないので 過去作 ゆっくりいじめ系435 とかいは(笑)ありす ゆっくりいじめ系452 表札 ゆっくりいじめ系478 ゆっくりいじり(視姦) ゆっくりいじめ系551 チェンジリング前 ゆっくりいじめ系552 チェンジリング中 ゆっくりいじめ系614 チェンジリング後? ゆっくりいじめ系615 チェンジリング後? ゆっくりいじめ系657 いい夢みれただろ?前編 ゆっくりいじめ系658 いい夢みれただろ?後編 ゆっくりいじめ系712 ゆっくりですれ違った男女の悲しい愛の物語 ゆっくりいじめ系744 風船? ゆっくりいじめ系848 風船? ゆっくりいじめ系849 風船? ゆっくりいじめ系936 カルガモとゆっくり 前編 ゆっくりいじめ系937 カルガモとゆっくり 後編 ゆっくりいじめ系938 カルガモとゆっくり おまけ ゆっくりいじめ系960 ゆっくりにドラえもんの道具を与えてみた ゆっくりいじめ系1702 三匹のゆっくり 1 ゆっくりいじめ系1703 三匹のゆっくり 2 ゆっくりいじめ系1704 三匹のゆっくり 3 ゆっくりいじめ系1705 三匹のゆっくり 4 ゆっくりいじめ系1706 三匹のゆっくり 5 ゆっくりいじめ系1707 三匹のゆっくり 6 ゆっくりいじめ系1708 三匹のゆっくり 7 ゆっくりいじめ系1709 三匹のゆっくり 8 ゆっくりいじめ系1716 続・ゆっくりにドラえもんの道具を与えてみた
https://w.atwiki.jp/sekina_seitokai/pages/94.html
『ハリウッド俳優滝原雅貴』 「ポケットモンスター俳優」で必ず最初に世話になる滝原雅貴MASAKI🤟TAKIBARA🤟アニメでは、赤堀のハリウッド俳優の滝原雅貴が担当している。 【第二話~失われる生徒会~】 知 「いえ、キートンよ」 杉 「キートン!? 杉崎キートン!? ハーフ!? でもなるほど、だったらキー君だ! 納得!」MASTERキートンの主人公。 【そもそも】 【第三話~三度の生徒会~】 夏 「……あれだな。孫○空に対する、ピッ○ロやベ○ータのスタンス、だな」 リ 「大体合ってますけど、それはそれで、俳優滝原雅貴ですわ」ミュージカル「ドラゴンボール俳優」で最初は共に悟空の敵だったピッコロとベジータ。さんざ文句言いながらも共通の敵を倒そうとするそのスタンスは良質なツンデレです 知 「O型のあなた。……お前が、ナンバーワンだ」同じく「ドラゴンボール」のブウ戦最終決戦にてベジータが悟空に言ったセリフ「がんばれ、カカロット。お前がナンバーワンだ!」プライドが高く長年宇宙一を自負した彼のこの一言に涙した人は多い 【第四話~二人の生徒会~】 会 「今日の生徒会、終了のポーズ!ビシ!」 杉 「ああっ!なぜかアニメ版で追加されたその謎要素を使うほどイヤですかっ!」ご指摘の通り、アニメ版の締めとして追加された決めポーズ。バンクとして使われると思いきや、実際にポーズしたのは1話, 2話, 5話だけだったという 杉 「富良野の大自然の中での生活を思い出して、ホームシックになってしまうのでは?」 会 「そうだね、それは困ったね……って、私は『北○国から』みたいな生活したことないよ!」1981年から製作されたドラマシリーズ「北の国から」主人公黒板五郎が妻との離婚後、富良野の大自然で生活するべく井戸を地力で掘り当てるなどかなりハードな生活を送っていた。 杉 「みてみて、会長。『子供がまだエロゲ選んでる途中でしょうがッ!』」同じく「北の国から」でラーメン屋にて子供の丼を下げようとした店員に対して思わず五郎が「子供がまだ食ってる途中でしょうが!」と怒鳴りつける名シーンの一つ 会 「『二人だからこそ出来る』ことを探すべきだったんじゃないかしら」 杉 「お、なんだかデス○ート第二部クライマックスを若干髣髴とさせる、カッチョイイ論理ですね」漫画「DEATH NOTE」12巻より、ニアの台詞「目標とする者を越せなくとも…………二人ならLに並べる。二人ならLを越せる」 【最終話~歓迎する生徒会~】 冬 「所詮、ドラ○エ9のすれ違い通信人数が未だ0の女なのですよ」2009年発売「ドラゴンクエストⅨ 星空の守り人」のシステムの一つすれ違い通信。ランダム生成ダンジョンの元である「宝の地図」をwi-fi通信にてDS本体同士がすれ違った他のプレイヤーと交換するシステム通学時にでもスタンバイ状態でカバンの中に突っ込んでおきましょう 冬 「でももし真冬がこの世界から消滅してしまったら、せめて、Dドライブの中身だけは見ないで破壊してくださいです」個人PC使ってる人なら個々の趣向が赤裸々に語られるDドライブ。同じことを願う人は多いはず 冬 「真冬のことなんか、世間のバーチャル○ーイに対するそれと同じ扱いでお願いしますです」 夏 「例えがわかんねぇよ!」任天堂が1995年に発売した3Dゲーム機「バーチャルボーイ」もはや黒歴史扱いです 【エピローグ~偽装夫婦の宿泊~】
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/46048.html
まだこいをしないりゆう【登録タグ Architect_P VOCALOID ま 曲 鏡音レン】 作詞:Architect_P 作曲:Architect_P 編曲:Architect_P 唄:鏡音レン 曲紹介 愛してくれてありがとう、さようなら。 illustrator:KOUTA guitar:RYO 歌詞 流れ星の軌道なぞった 一人きりで寒い星空で 大丈夫と呟いてみた 強がってばっかり まぶたを腫らして 今がどんなに辛く 苦しくたって 「一緒なら平気」だと 思い込んで 「長い旅路も君とならば」 「何処までも進んで行ける?」 行き着く先なんて誰にも 解かりゃしないんだけど 痛みにさえ慣れてしまえば 臆せず乗り越えていけるから? いつだって僕らは 同じ時場所を 愛で 繋いだけど 迷って縺れて 解き方なんて わからなくて お互いを 締めつけあって 壊れたまま 違う未来求めて 旅路を歩んで行く 君に 触れてる 両手が ただ冷め きった空を切る 思い出す度に 月が滲んで どれほどの時が過ぎたのか 時計の針は止まったままで 光の数は減っていった 一人置いていかれるかの様 過去の思い出 消してしまいたくて 塗りつぶしても 全部眩しすぎて 二人並んで帰る家路 移り変わる季節、景色 残した手紙、焼けて 色褪せていく写真さえも 独りよがりになってまえば また明日を迎えに往けるから そうだって僕らは 同じ星巡り 逢いで 生きたけれど 彷徨って疲れて さよならだなんて 言わせないで すれ違い 傷つけあって 泣きじゃくって 同じ恋を求めて 未来へ紡いでいく 夢に 出てくる 遊園地 白い 吐息混じりの愛を 繰り返す度に 言葉も滲んで 秋のかりん木 夏の日差し 春の匂い 冬の大三角も 全部輝いてるから いつだって 同じ時場所を 愛で 繋いだけど 迷って縺れて 解き方なんて わからなくて お互いを 締め付けあって 壊れたまま 違う未来求めて 旅路を歩んで行く 君と 同じ星巡り 逢いで 生きたけれど 彷徨って疲れて さよならだなんて 言わせないで すれ違い 傷つけあって 泣きじゃくって 同じ恋を求めて 未来へ紡いでいく 想い残した 言葉と ひとしきり幸せの 愛を 星に託す度 月が滲んで 思いも滲んで コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/mabinogi-gentei/pages/195.html
肩を落として病院内を歩くあすさんと執事。 予想外の短時間で“お見舞い”が終了し、行き場もなくさまよっていた。 執事「……あの明海さまのご様子……いつもの明海さまではないようです……」 あすさん「……いや…あれも明海の一部なのだろう…」 執事「今まで16年間、明海さまの誕生からご成長を見守ってまいりましたが……あのようなご様子は初めてです…」 あすさん「まだ彼女の一生を見てきたわけじゃない…。16年目にして初めて現れた態度なのかもしれないぞ」 執事「ああ……反抗期なのでしょうか……」 あすさん「友達ができたのかもしれない。あるいは──」 がっかりした様子を露骨に体現しながら病院内を歩く二人に、どこからともなく笑いの声が飛んでくる。 あすさん「そんなにがっかりしているように見えるのかな…」 執事「は…はあ……笑われていますね……」 あすさん「お腹が空いた……」 執事「そういえば…朝から何も食べておりません…」 あすさん「昼になってしまった。病院で食事をしようか」 執事「ではわたくしもご一緒して…」 病院のレストランに入っていく二人。 執事「ああ……明海さまはきちんとお食事を取っておられるのでしょうか…」 あすさん「利き手があのような状態では、思うように食べられないだろうな」 執事「……何もお世話をせずにこんなことをしていてよいのでしょうか……」 あすさん「まだ点滴しか受け付けられないのかもしれない」 執事「あああ……あと2週間、どのようにすれば……」 あすさん「はあ……。私は真面目に勉強でもしようかな…」 そのころ、異例の措置で午前のみの短縮授業を終わらせた凛が病院へやってきた。 凛「明海さん!」 明海「…えっ! 凛? どうしてこんな時間に?」 凛「今日は短縮授業になっちゃって~」 明海「そっか! サボってきたわけじゃないんだね」 凛「うん。約束を守ったよ」 明海「ひょっとしたら午前中に来るかなって思ってた」 凛「…そうするにはサボらないといけなくなっちゃう」 明海「あはははは! そうだね!」 凛「お昼ご飯は食べたの?」 明海「まだ~」 凛「あ…でも…その手じゃ食べられないね…」 明海「え~? 凛が食べさせてくれるんじゃないの?」 凛「え? 僕が?」 明海「凛には右手と左手がついてるじゃない~」 凛「あ、ああ…」 明海は自分の食べたいものを売店で買ってくるように凛に伝えた。 そしてあすさんと出会ってしまう…というのはありがちな展開であるが、 あすさんと執事は食事に夢中になっていて、売店の凛の姿に気づくことはなかった。
https://w.atwiki.jp/wiki9_nurupo/pages/257.html
#blognavi 400 本当にあった怖い名無し sage 2006/05/18(木) 21 49 25 ID 6UBfZ8vt0 うちは三人姉妹です。(私が長女) あるとき、末の妹が、「一家団欒している時、なぜか時々、 一人足りないと思う時がある」と私に言った事があります。 実は、私と次女との間には、流産してしまった兄弟(姉妹)がいます。 末の妹はそれを知らないはずです。 しかし妹が感じるその「足りないもう一人」とは、間違いなく流産したその子のことでしょう。 私は驚いて母にこの事を伝えましたが、「あらそう」という感じで 軽くスルーされてしまいましたw。 母は相当苦しんだはずですので、もしかしたら思い出したくないのかもしれません。 ちなみに末の妹は、この間も、家族でご飯食べてる時に、 「ああ~っ、やっぱり一人足りん!!」と一人で言ってました。 ただそれだけなんですけど、なんだかとても不思議で嬉しい出来事だったのでカキコ。 これを書きながら、「私のもう一人の弟(か妹)は、今の私を見てどう思ってるだろうか」とか 思ってたら涙が出てきました。 カテゴリ [◇ 心霊ちょっといい話 ver.9 ◇] - trackback- 2006年05月18日 23 51 37 名前 コメント #blognavi
https://w.atwiki.jp/p2p-anon/pages/22.html
仕様の(3) 匿名性保証と同一ノード情報取得の両立 に関連する。ノードや投稿の同一性表示には役立つが、匿名性がなくなる模様。 しかしまとめている筆者としては逆算がほんとに出来るかちょっと疑問(やり方次第では?)、既存のオニオンルーティングがどうなっているか調査が必要 → CGA認証によってIPアドレスと公開鍵からIDを作れる? IDをどうやって生成するか? クライアントがオニオンネットワークに接続する最初の段階で判断、IPアドレスと日付からつくる従来方法 それだと… つまり最初に接続を受けた人が情報バラせば匿名性はなくなる、と IPと日付だけだと計算式が共有だからIP空間総当りでIP逆算できるからIP強制表示と同等っすね IP+逆引きだと多少はマシだけどやっぱ逆算できちゃうしなぁ… 計算できる? そんで、総当り対象の空間が2^32なんて、全然大した計算量じゃないっていう 一回試した事があったが予想外に早くて驚いた みっちり最適化やGPGPUすれば数分以下で1日分の全ID特定できるだろうし、IP空間を日本に絞るとかすれば一瞬だろう ストレッチ掛けても知れてるんじゃないか? 考察 ここでの想定はIP + 日付を使ってのハッシュ化、例えばMD5を使って文字列を作る(=ID)というものなのか? → その通りであればハッシュ化の式がわかればIPアドレスは逆算できるだろう しかし → 乱数を使用してハッシュ化を行えば、出来上がったIDからIPを逆算することは不可能では? 例えばメルセンヌツイスターを使って乱数を作成。それをsaltにしてMD5でハッシュ化とか… 問題あればツッコミください MTはこういう用途に使える程の強度はないってのは置いておくとして、ID - 乱数 - IPという1 1 1の対応がある限り探索空間は変わらないと思われる -- (名無しさん) 2015-03-26 13 24 26 12345 -- (名無しさん) 2021-04-20 17 57 40 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/sesimu/pages/189.html
2011/8/9 3DS「アンバサダー・プログラム」の締切迫る | インサイド (任天堂、3DSのニュース) http //t.co/c4dyvW0 via @INSIDEjp 3DS買っている人は忘れていませんか? ※2011/8/9時点での価格 新価格にて予約受付中【予約】【3DS】ニンテン... 価格:14,480円(税込、送料別) 上へ