約 938,511 件
https://w.atwiki.jp/bar41/pages/175.html
203 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/30(土) 22 46 54.82 8DiZCaym0 「全く!!あいつはいったい何なんだ!!!」 「落ち着け、あんま、ここで暴れるなよ相良・・」 「うるせぇ!!」 長い長い3時間がすぎてようやく全校生徒が待ちに待ったお昼休み・・ 俺の周りにはドクオ、ツン、内藤が席を囲んでいた。以前の俺だったら全くありえない光景であった。 ま、俺も成長したもんだな。 「それにしても、あんた転校生と知り合いだったの?」 「・・ああ、嫌ほど知ってる。中学の頃からな・・」 俺はみんなに昔の中野について話すことにした。あの殺戮の天使と呼ばれた 中野はそれはそれは有名だった。 「へぇ・・相良君と互角だったのかお?」 「まぁな・・認めたくはないが、それに奴はおまけに頭もいい。バカな俺とは大違いだ。」 頭脳明晰、容姿端麗・・おまけに実家は金持ちであろうことか俺と互角に喧嘩が強いとなれば 女など腐るほど寄ってくるだろうな。 まさに漫画に出てくるようなキャラだぜ・・それにどこぞやの完璧超人も真っ青なほど 奴はかなり恵まれていた・・ 205 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/30(土) 22 49 09.66 8DiZCaym0 ああ・・ムカつく。そういえば内藤のお弁当箱・・ツンが持ってたやつだな。 ッてことはこいつらはもしかして・・ 「な、なぁ、内藤・・お前もしかしてツンと付き合っているのか・・」 「そうだお・・ゲフッ!!」 「な、何言ってるの!!あ、あたしはただね・・その、ブーンがお昼ないから 偶然持っていたお弁当箱を分けたのよ!! け、決して事前に知ってたんじゃないんだからね!!!」 何だよその反応・・まるっきり付き合ってるじゃねーか!!ハァ、どうりで内藤が男のままでいると思ったぜ。 「内藤・・何も言わずに一発殴らせろ!!!」 「ちょ、ちょっと困るお!!!」 「さ、相良!!あんた私のブーンに何するのよ!!!」 なんだかんだで今日も平和にお昼休みが過ぎていった・・ そう、このときは平和だった・・ そういえばドクオは童貞そうなのになんで男のままなんだ? 調べる必要ありだな。 206 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/30(土) 22 56 46.17 8DiZCaym0 お昼休みが終わり、授業が再開されると中野がポツリと姿を消していた。 おかしいな、前の授業のときはちゃんといたんだが? ツンに悪いと思いつつも俺もこっそりと授業を抜け出して中野を探索し始めた。 (さてと・・天使さんはどこにいるのかな?珍しくやられたりしてたりなwwww) 俺はそんなこと考えながら天使探索を続けた。 「なんスか?俺次の授業があるんスけど・・」 「ゲヘヘヘ・・なぁに、天使様に記念の贈り物をね・・」 「・・ホー、それはそれは謹んでご遠慮させていただきますよ。」 お、いたいた。どうやら先輩たちにシメられるらしいな。先輩たちの人数はざっと20人程度か・・ 俺も入学当初はやられたな。まぁ、全員返り討ちにしてやったがwwww 俺は昔の記憶に浸っている中、中野たちは既に戦闘開始していた。 211 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/30(土) 23 07 09.16 8DiZCaym0 「うぉりゃ!!どうした、転校生相手にここまで苦労するとはね・・」 「クッ・・この・・」 (お、もう始まってるな・・さすが中野、あっという間にほとんどのしてるよ。しかも一撃で・・カーッ!!うらやましいな。 俺も男のままだったらこうなってたかもしれんのに・・) 俺の様子をよそに中野は先輩方を確実に倒していっていた。 212 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/30(土) 23 07 40.51 8DiZCaym0 そして数分後・・先輩方は一人残らずダウンしていた。俺はこのまま帰ろうかな・・っと思っていた頃、中野がこちらに 視線を送っていた。 「さてと・・おい、いるんだろ?・・子犬ちゃん。」 「誰が子犬だ!!!!」 しまった・・つい、出てしまった。それにしてもどこでバレたんだろ・・ 「・・てめぇの行動は全部バレバレなんだよ。それとも、あの時の続きをやるか?」 「ヘッ、上等。・・後悔すんなよ。」 「なぁに、あれは軽いウォーミングアップさ。」 相変わらず減らず口の変わらん野郎だ。俺は構えると一方の中野は余裕しゃくしゃくで構えもしていなかった。 ムカツク野郎だ!!!こうなったことを絶対に後悔させてやる!!!!! 215 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/30(土) 23 21 04.91 8DiZCaym0 「どうした・・構えてるなら来いよ?」 「てめぇのその面ァ!!・・ひん剥いてやる!!!」 俺は中野に向かおうとしたその時、予鈴のチャイムが鳴ってしまった。 「・・残念。俺はこれから授業があるんでね。それに、怪我治してから来い。 あまりサボってると単位落とすぞ。じゃあな。」 「うるせぇ!!余計なお世話だ!!」 畜生・・またかよ!!相手が女だからってあいつ舐めてるのか!!! 今度舐めやがったら整形手術が必要なくらいに顔面をボコボコにしてやる!!! 予鈴に阻まれた俺は仕方なく教室へと帰ることにした。 216 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/30(土) 23 22 58.10 8DiZCaym0 「アーッ!!ムカツク!!!」 「・・どうしたのよ?今日はやけに荒れてるわね。」 「触らぬ神に祟りなしだお・・」 帰り道・・いつもの面々と帰っていると俺はあの時の中野の面を思い出した。 俺は思い出したとたん、めちゃくちゃムカついた。 「だってよー・・」 「でも、それに昨日その人に助けてもらったんだろ?」 「うるせぇ!!それとこれとは事情が違うんだよ!!」 あ・・余計ムカツク!!・・確かに昨日、俺はあいつには助けてもらったが、あれは自分の不注意による 結果だ。たまたまあいつがいただけなんだよ。 それに、不覚にもあいつなんかにときめいてしまった。 「アーッ!!もやもやする!!・・今日は帰りに道場によるか。」 俺はみんなと別れた後、道場へと向かうことにした。 425 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/01(日) 20 41 11.32 Ar+4R9510 「さっさと次こい!!」 「は、はい!!」 俺はむしゃくしゃした自分の感情を抑えるために日ごろの鍛錬も兼ねて道場へと足を運んだ。 相変わらず道場に入ったら男の視線が痛いが俺はいつもどうりに周りの男にガンをつけると早速、100人と手合いをすることにした。 すでに殆ど倒しており残るは10人程度だった。 「面倒だな・・おい、てめぇら10にまとめて来い!!俺に勝つことができたらデートでも何でもしてやる!!」 「ま、マジですか!!」 「やったー!!パパ頑張っちゃうぞー!!」 やれやれ・・俺は目を閉じ空気の流れを確認するとそのまま構えた。 426 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/01(日) 20 53 08.28 Ar+4R9510 静かだ・・音で相手の動きがわかる。男のときとはあり得ない光景だ。相手の腕、それに足の動きに至る音が すべてわかる。俺は男の体を縫うようにして目を閉じたまま1人ずつ的確に攻撃を加えていった。 それから数分してかジジィの「やめい!!」の声が発する間もなく俺は目を開けると先ほどの男たちが 転がっていた。 「ふぅ~・・スッキリした。」 「お主・・最近隙がないのぅ。目覚しい進歩じゃ。」 どうやらジジィ曰く、目を閉じたときの俺はこれといって全く隙がないらしい。 俺は男の子との戦法を比べてみると明らかに違っていた。昔の俺は中野みたいに我武者羅に攻撃を 加えて相手を気絶させていた。それに最近は拳ではなく主に蹴りを多用していた。 「・・まぁな。でも女になってから明らかに戦い方が変わった。今までの俺はどちらかというと腕力に頼った 攻撃をしてきたのだが、女になってからは相手の力を利用したものになったな。」 「それだけお主の体が女らしくなったということじゃな。」 認めたくはないが・・そういうことらしいな。元の男に戻る方法も現在の医学では不可能らしいし・・ 女になってどうすっかな・・ 俺は道場を後にすると再びこみ上げてきたやり場のない考えを抱えながら家へと帰った。 427 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/01(日) 21 01 20.03 Ar+4R9510 「女か・・」 家に戻った俺はシャワーを浴びながら改めて女としての自分を見回していた。 どこぞのモデルでもないみるものを圧倒する総合的なスタイル・・これまで街に出たときに怪しげなスカウトも受けたな。 だけど俺は女になんかなりたくなかった。ずっと男のままでいたかったのに・・ 「これのおかげでダチできてきたけど・・やはり男のほうがよかったぜ。」 確かに女となってからは内藤やドクオ、ツンと言ったいわゆる友達ができてきたのだが 俺のことはどう思っているのかね・・あのまま男のままだと確実に孤独街道まっしぐらだったな。 「ま、女として生きていくしか仕方ないか・・」 俺は浴槽から上がり髪を乾かすとふと中野のことが頭に浮かんだ。 432 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/01(日) 21 26 39.15 Ar+4R9510 (って・・なんで昨日は中野が思い浮かんだんだ!!) 俺は昨日のことが未だに頭に残りながら教室へと入っていった。 「おはよう。・・どうしたの?」 「・・別に、なんでもない。」 俺はツンとの他愛のない会話をしていると中野が入ってきた。中野は俺をチラッと見てきたが俺は そのままシカトしたままツンと会話を続けた。 「ねぇ、どうしたの?」 「別にあんな奴と会話する必要ないだろ。」 「昔のことがあるからってね・・そういえば中野君、ファンクラブができてるみたいよ。」 ま、あいつなら容姿端麗だしそんなものすぐにできるだろ。百歩譲ってもあんなのに恋をするなら 死んでもいいね。 「ま、男にときめくことがあっても恋することなんてないけどなwwww」 俺はそういっているのとと同時にそのまま予鈴のチャイムがなった。 371 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/05(木) 21 24 24.25 2IMDuWU00 担任の適当なHRが終わると俺は授業の準備をした。すると横にいたあいつが 話しかけてきた。俺は適当に話しを聞き流す体制に入っていた。 「・・おい、シカトすんなよ。」 「お前と話す義務はない。・・それに忘れたのか?俺たちは昔・・」 「決着だろ。・・昔の」 俺はピタリと手を止めた。こいつ・・ 「・・俺だってあのときの勝負をあきらめたわけじゃない。むしろもう一度、再戦をしてみたいぐらいだ。 だけどな、もうてめぇは女だ。俺は・・俺は女と勝負はしない。」 俺は震える拳を力いっぱい握り締めながら中野のほうを捉えた。 「ふ、ふざけるな!!!俺は確かに女だ!・・だけど、お前に負ける気なんて一切ないね!!!」 ざわめく教室の中、俺の拳は中野の頬を確実に捉えて中野の顔面を殴っていた。周りがおろおろとする中、こいつは俺の拳を払いのけると 頬をさすりながらこう言った。 「・・とにかくお前が女になった以上、俺はもうお前ともタイマンを張る気もないしそんな気は もうしない。・・それにお前はもう完全な女だ。いいかげん現実を見てみたらどうだ?」 「・・るせぇ・・・うるせぇよ!!!!!!お前に・・お前になんか言われたくねぇよ!!!!!!」 俺は逃げるようにして教室を飛び出した。 374 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/05(木) 21 39 54.67 2IMDuWU00 「うるせぇ・・よ・・」 俺は教室を飛び出した後、屋上へと駆け上がっていた。俺は・・泣いていた。 自分でもバカらしくなったが・・なぜか、泣いていた。 「グスッ・・俺もこんな女々しいことをするなんて・・女になったってことか。」 俺はこぼれる涙を振り払うと屋上に広がる空を見ていた・・ 「・・・俺、これからどうしようかな?」 俺は考え目を閉じていると背後から複数の人影を感じた。人影を感じた俺は振り返ると 以前内藤たちをいじめていたDQN2名が数名のお友達をつれて立っていた。集団のリーダー格の男が こういった復讐にお決まりな台詞を吐いた。 「こいつらをずいぶんとかわいがってもらったらしいな。そのお礼はしてもらわなきゃ。」 「ハンッ!!こいつらがただ弱かっただけの話だろ。・・まぁいいか、憂さ晴らしに付き合ってもらうぜ。」 ハァ、負けた奴はなんでこう執念深いのかね。ま、俺も人のことを言えた義理ではないが・・ 377 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/05(木) 21 56 03.66 2IMDuWU00 「さて・・来な。」 「・・この餓鬼が!!」 そういってDQN集団は俺に向けてやってきた。俺は1人1人的確に攻撃をさばきながら 返す刃で瞬く間にDQN集団を壊滅した。残ったのはあのリーダー格の男だけだ。 「・・なんだ、たいしたことなかったな。」 「―――ッ!!相変わらず強いぜ。だがなこっちだって、ただでやられるわけには行かないからな。 とある人を連れてきた。長岡さん、お願いします。」 そういってリーダー格は頭を深々と下げるととある男が現れた。男は2mはあろうかという身長であった。 「ん?そこの女子、見事なおっぱいではないか!!ぜひ私に・・フベラッ!!」 俺はデカブツの顔面に思いっきり拳をぶつけた。 379 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/05(木) 21 58 19.28 2IMDuWU00 「・・さて、自慢の用心棒はこれで終わりか?」 俺は横たわっているデカブツを尻目にリーダー格に詰め寄った。 全く、あの身長は単なるハッタリだったか。さっさとこいつを倒して・・ 「おっぱい!おっぱい!!」 「・・・マジかよ。」 何ッ!!顔面モロ直撃したのにあっさりと立ちやがった 前言撤回、こいつはかなりタフな奴だ。・・まるで昔の俺だな。っとこんなことを言っている場合ではなかった。 どうやらさっきのあれは俺の体力を削るようだったみたいだな・・ 「その立派なおっぱいを生で見せてもらおう・・」 「やってみろよ。・・セクハラ野郎!!」 そういって長岡と呼ばれた男はこちらへと向かってきた。 381 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/05(木) 22 09 38.53 2IMDuWU00 「おっぱいの神よ!!どうこの私に力を・・」 そういって長岡はわけのわからない言葉を言いながら俺を壁際に追い詰めながら攻撃を仕掛けていった。俺はとっさの反射神経でかわしたが 俺がいた壁はひびが入っていた。 「なんて力だ・・腕力に差がありすぎる。」 俺はひび割れた壁を見ながらその差に歴然としていた。明らかに今の俺はタフさ腕力ともに長岡には到底及ばない。 あいつが手加減して放った一撃も今の俺の体にとっては大打撃だ。まず立てない。 「おっぱいまでもう少しwww」 「調子に乗るんじゃねぇ!!」 俺は何とか起死回生の一手で攻撃に転じようとしたが長岡の余りのタフさに攻撃しようにもなかった。 おそらく、先ほどの顔面の一撃も大して効いていないだろうな・・ 382 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/05(木) 22 10 53.13 2IMDuWU00 「ハハハハ!!流石のお前でも長岡さんには勝てないようだな!ひょっとすると男のままでも勝てなかったかもな!!」 「クッ・・」 確かに今の俺にはこの長岡に対抗できる力がない。合気道で機動を生かした攻撃を加えてもこの男はケロッとしてやがる。 男のときなら負けはしないのに。 俺が考え込んでいると長岡の拳がいきなり飛んできた。俺は即座にかわした。もう少しで俺は長岡に一撃を もらうところであった。くわばらくわばら・・ 「うおっ!!・・・危ねッ!もう少しで一撃をもらうところだったぜ。」 だけど俺の体力が尽きるのももはや時間の問題であった。 384 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/05(木) 22 22 45.50 2IMDuWU00 数時間もすると俺の体力は限界を迎えようとしていた。 「ハァハァ・・」 「さすがに疲れたようだな・・では!!」 突然俺は長岡に胸倉をつかまれた。あまりにも突然の出来事だったので俺は反応が遅れてしまった。 「―――ッ!しまった!!」 「ではそのおっぱいを拝見させてもらおうかなwww」 くそッ!!油断したぜ。長岡はそのいやらしい手つきで俺の胸を触り始めた。 「その形、大きさ・・まさにベリーグッドだよ君!!」 「・・こんの野郎ォ!!さっさとその汚い手を離しやがれ!!!」 俺は抵抗を続けたが体力が落ちていたため抵抗しようにも全く力が入らなかった。長岡は俺も胸を揉み終えると俺の服に 手をつけようとしていた。 393 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/05(木) 22 32 16.01 2IMDuWU00 「・・や、やめろ。」 「さぁ、今度は生で・・ウゲッ!!」 長岡が俺の服に手をつけて破こうとすると・・突然背後から長岡の頭に誰かが蹴りを入れた。長岡は慌てて振り返ると 顔面に強烈な一撃をもらった。長岡は顔面を押さえながら相手のほうに顔を向けた。 こんな芸当ができるのはあいつしかいない。 「イテテテ・・お、お前は!!」 「さてと、ウドの大木でも掃除するかな。」 俺を救った人物・・そう、中野であった。俺は2度も中野に助けられてしまったのか・・ 「・・なんでお前がここに」 「ああ、お前のいそうな場所っていえばここぐらいしかないからな。・・さっきはすまなかったな。」 「えっ・・今なんて・」 俺は中野がぽつりと言った声を確認しようとしたそのとき、中野の背後に長岡が蹴りを入れようとしたのだが、中野は瞬時に 長岡の背後に回り、背中を滅多打ちにした。 さすがの長岡もこれにはきつく苦痛の表情をしていた。 400 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/05(木) 22 39 01.21 2IMDuWU00 「いくらお前がタフだといっても、ここやられちゃたまったもんじゃないだろう。」 「イテテテテテ!!!なんて力だ!!やめてくれぇぇぇぇ!!!!」 中野はその圧倒的な力で長岡を瞬殺した。 長岡が倒れた後、リーダー格はおびえてその場で腰が抜けて動けないでいた。 「アワワワ・・」 「さてと、残るはてめぇだけだな。・・どうするよ?」 「もちろん・・二度と俺にたてつかないようにボコボコにしてやる!!!」 「ヒイイイ・・」 俺は怯えるリーダー格を滅多打ちにした。 414 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/05(木) 22 59 59.89 IC4M8UvaO 「・・まさかお前に2度も助けられてしまうとはな」 正直言って意外だった。本来中野は俺を助ける義理などないかと思ってた。 なぜこいつは中学時代喧嘩をしあっていた敵をわざわざ助けるのだろう・・相変わらずこいつの 真意はわからない。 「相良・・さっきは悪かった。それだけを言いに来た。」 「あ、ああ・・なぁ、どうしてお前は目の敵である俺を助けるんだ?」 俺は思い切ってこいつに真意を聞いてみた。 規制喰らってしまったので携帯からです。 今日はこれで終いです。見てくれてありがとう 670 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 20 31 05.01 pfahviGf0 俺が真意を聞いてみると中野にしては珍しくずいぶんと戸惑っていた。 「そ、それは・・」 (お、珍しくこいつにしちゃぁ戸惑っていやがるな。) 中野は珍しく戸惑いを見せながらこう答えた。 「そ、それは・・」 「おい、相良大丈夫か?」 中野が戸惑って言おうとした瞬間、珍しくドクオがこちらに向かってきた。 よくみてみると内藤とツンがいた。 671 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 20 32 05.08 pfahviGf0 「ドクオ・・なんでここに?」 「いや、たまたま屋上に着てみたらお前がやられていてな。 それでブーンと一緒にツンに知らせたらそこにいた中野がすっ飛んで屋上に向かってな・・」 はーん・・なるほどそういうことかい。俺は事情を把握すると中野に向かった。中野は少し戸惑いながら 俺を見つめていた。 「・・お前に2度も助けられたことは感謝している。だけど、昔のことを忘れている俺じゃない。だから俺から・・」 「離れろって言うんだろ。・・そんなのは俺の勝手だね。俺はただ、お前がむざむざやられているのをみて反吐が出たから 助けてやったまでだ。もう、弱ぇのに喧嘩するなよ。ちょっとは女らしくしな。じゃあな。」 中野はムカつく台詞をはきながら屋上から立ち去った。 673 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 20 41 31.05 pfahviGf0 「あんの野郎ォ・・」 「お、おい・・相良。」 俺は怒り最高潮のままでこの場に佇んでいた。再び震える拳を握り締めながら俺は自分への虚しさと 怒りに打ち震えていた。 「・・ふざけるんじゃねえぞ!!余計なお世話なんだよ!!あの野郎はァァァ!!!」 俺は怒り最高潮のままこの場から立ち去ろうと思ったとき、内藤が俺に進言した。 「俺は中野の言うことが正しいと思うお。確かに男のままある日突然女になってしまうのは とてもついらいと思うお。・・でも、もう女になった以上、必ず限界が見えてくる。 揉め事は控えたほうがいいと思うお・・俺は友達が傷ついてしまうのは悲しいお。」 内藤の言っていることは尤もだった。確かにあの件でわかったことはいくら武道でカバーしても腕力の差は決して埋まらない。 だけど、このままみすみすやられる俺じゃないってことは誰でも知っている。・・そうあいつも 「・・・俺帰る。」 俺はやり場のない気持ちを抱えながら学校を立ち去った。
https://w.atwiki.jp/bar41/pages/176.html
675 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 20 51 35.92 pfahviGf0 「・・・ちくしょう」 俺は街という街を彷徨いながら歩いていた。いろいろな声が聞こえてくるが俺はただ単に街を歩いていた。 歩き疲れた俺は途中あった公園のベンチに腰掛けた。 「・・ハァ、俺はどうすればいいんだ。このままやりきれない気持ちのまま 女として過ごさなきゃいけないのか。」 俺はベンチに腰掛けたまま公園の様子を見ていた。・・元気に遊ぶ子供、何の変哲もないカップル、 ただ散歩している老人・・何の変わりもなく日にちは過ぎていた。俺はポーッとしていると喉が渇いたので自販機に向けてベンチから立とうとすると 横から飲み物を差し出された。俺はそのまま受け取ると差し出したのは・・・中野であった。 「・・なんだよ。」 「たまたま、ここに着てみたらお前がいてな。それで・・」 俺は怒る気にもなれずにそのまま中野を無視してベンチへと腰掛けた。中野は横からいろいろなことを話しているが何も思い浮かばない俺は そのままベンチに座りぱなしだった。 677 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 21 02 44.74 pfahviGf0 「・・こうしてお前と面と向かうのは初めてだったか。覚えてるか? 俺たちがであったときのことを・・」 「・・ああ。」 中学時代、各地の学校に乗り込んで喧嘩をして名の知られた俺はついに殺戮の天使である こいつとやりあうことになった。仲間のいない俺は1人で対するこいつは数人の人数で 俺を迎え撃った。だが、俺はこいつの取巻きを返り討ちにしてこいつとタイマンでやりあった。 「フッ・・お前は俺に立ち向かっていたな。かなり体力は消耗してたのに・・」 「勢いって奴だ。あんときの俺は何も考えずにお前に向かっていった。」 互いに殴り殴りあって、両者互角のまま決着がつかず仕舞いであった。あれから何度もやりあう機会があったが そのときも互角で決着はつかなかった。最後の喧嘩から決着がつかないまま俺たちは中学を卒業した。 「んで、俺は男のままに・・童貞のお前は女になったわけだ。」 「ならやれよ。お前だったら今の俺は簡単に倒せるだろう。」 俺は中野からもらった飲み物を飲みえ終えると缶を潰しながら中野に向かった。 「やってみろよ・・だけど俺だって簡単にやられないぞ!!」 680 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 21 16 52.52 pfahviGf0 俺は圧倒的な気迫のまま中野に詰め寄ったが・・中野はその体制を維持したまま 鼻で笑っていた。俺はますます中野の態度が気に食わなかった。 「お前、俺が女だからってなめてるだろ!!どうせお前は女相手にグーも出ない奴だったのか!!」 俺が挑発的な態度をとると中野は旧に俺の目の前に立ち上がった。 「な、なんだ・・」 俺は突然のことだったが構えながら中野の出方を伺った。 拳を出すのかあるいは蹴りなのか・・俺は注意深く中野の動作を伺うと急に中野は 手をだして来て俺の顔に・・デコピンした。余りにもの突然のことで俺は唖然としたが すぐに怒りがこみ上げてきた。 684 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 21 19 36.07 pfahviGf0 「・・てめぇ」 「それがお前と俺の差だ。・・それに俺はもうお前との決着をつける気にもならんな。」 「だからそれが何だって・・・」 俺はますます怒りが込みあがって中野の顔面に向けてパンチ一発を放ったが、俺の拳はあっけなく 中野に抑えられた。俺の拳を押さえたまま中野は意外な行動をとった。 「こうなったらお前はどうする?」 「う、うわっ!!」 突然中野は俺の拳を押さえたまま俺に抱きついてきた。突然のことで俺の思考は回路を閉じた。 「や、やめ・・」 「こんな体制のまま・・お前はどうするんだ?」 正直言って俺は体に力が入らなかった。それどころか体が熱を帯びたように熱く・・火照っていた。 俺は火照った体のまま力が抜けた。 688 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 21 36 40.47 pfahviGf0 「・・・もう、好きにしろよ。」 俺はやむを得ず中野に抱きつかれたまま降伏宣言した。すると中野は微笑しながら俺を離した。 「フッ・・かわいいな。男の頃とは思えない対応だったぜ。」 「・・・」 余りにも突然のことだったので俺は怒る気にもなれずにしばらく呆然としていた。この体になって男に 抱きつけられたのは初めてだった。 「おい、大丈夫か?」 「ハッ・・お前なんで俺を離したんだ?好きにしてもいいと言った筈だぞ・・」 中野はやれやれといいながら俺を抱え始めた。再び俺の体は熱くなった。 「別にお前なんて興味はねぇよ。・・あれはただ、少しからかっただけだ。」 「・・そうか。」 なぜか俺の心は安心感で満たされていた。 689 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 21 38 13.93 pfahviGf0 「お前って女になってから軽いな。男のときはごつかったのにな」 「・・ば、バカヤロー」 このときの俺は男としての感情が出ずに別の感情を出していた。そして俺は中野に 抱えられたまま家へと送られた。 「ここだな・・お前はもう女なんだ。お前も少しは女を自覚しろ。このまま行くと女の限界を 最悪の形で目の当たりにするぞ。ほんじゃな。」 帰ろうとする中野を俺は引きとめた。 「・・おい」 「ん?」 「今日はその・・ありがとな」 「フッ・・無理すんなよ。」 俺は中野にお礼を言いながら自宅へと戻った。俺は脳裏から帰り際の中野の光景が 頭から離れなかった。あのときの中野は・・少し照れていた。 10 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 20 26 04.48 yYLcBuaL0 あの日から翌日・・俺はあいつに対してもやもやした気持ちを抱えたまま学校へと 登校した。教室に着くとツンと何気ない日常を繰り広げていたが・・俺らの前にとある女性が現れた。 「あなたが相良さんね。」 「ああそうだけど・・」 突然俺らの前に現れた女性・・俺は過去の行動を振り返ってみたが男に手はかけたことは ありまくりだが、女には全く手をかけていなかった。 というか女とはほとんど話していなかった。この女何のようなんだ・・ 俺が疑問に思えてる中ツンが小声で俺に伝えてくれた。 (例の中野君ファンクラブのリーダー的存在の隣のクラスのクーさんよ。) そういえばこないだあいつのファンクラブがあるって聞いたな・・ 俺は妙に納得するとクーといった女が俺に激怒の視線を向けながら語りかけた。 「・・あなた、昨日中野君と一緒に帰ったらしいわね。いったいどういう関係?」 うげっ・・嫌な質問だな。例えるなら昼ドラに出てくる息子を溺愛する金持ちババァのようだぜ。 「ちょっと待ってくれ!!俺はあいつとは何も関係ない。・・ただ昔の知り合いだけだ。」 「・・ま、そういうことにしておくわ。ただし、今度あの人に近づいたらどうなるか知らないわよ・・」 そういってクーと呼ばれた女は教室から出て行った。 全く・・あいつのせいで俺もいろいろ厄介なことに巻き込まれそうだぜ・・ 12 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 20 36 38.57 yYLcBuaL0 「なんてことがあったんだよ・・」 「お前も女に狙われるのかwww」 「笑い事じゃねぇよ!!・・ただえさへ女に付きまとわれるのは勘弁してほしいのに。」 俺は笑い飛ばすドクオに拳を入れながら弁当を食べていた。すると横にいたツンが俺に心配そうな 眼差しで俺にこう言った。 「ま、女の子同士の揉め合いごとになったら私に相談してよ。女は男と違って陰湿だから・・」 「・・ああ、わかった。」 「それにしても相良は中野のことをどう思ってるんだお?」 この野郎ォ・・随分といっしょまえな事を聞くじゃないか。まぁ、内藤はそこが憎めないのだが・・ 「・・まぁ、昔のことがまだチャラになってないからな。わからん。」 でも、確かにあいつに抱きつかれたときは条件反射とはいえ俺は力を出せなかった。 ああいう状況下になったとき俺はあいつのことを・・ 「そういえばツン、今日のお弁当おいしいお。」 「そ、そうwww」 いくらダチとはいえ目の毒だこいつら・・ 18 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 21 00 31.30 yYLcBuaL0 お昼が終わり授業中・・俺は珍しくまじめに授業を受けていた。まぁ、このままサボり続けると単位が もらえないという理由もあるのだが・・あいつは隣の席で相変わらず完璧振りを発揮してやがる。どうやら女になると 頭脳はそのまま変わらんみたいだな。全く少しは分けてもらいたいねぇ・・ 「・・お前授業の内容理解しているか?」 「な、なんだよ突然・・」 突然中野は俺のノートを取り上げて見始めた。 「お前バカだな。相変わらず喧嘩しか能がなかったのか・・」 「うるせぇな。・・お前とは違うんだよ。」 俺はふてくされると中野は再びやれやれといった表情で俺にとある条件を突きつけた。 「お前、成績良くないだろ。勉強教えてやるから明日俺と1日付き合え。」 「ハァー!!テメェ何言ってるんだよ!!!!」 俺は思わず席に立ち上がりあいつを睨んでいた。しばらくして先生に注意され俺は席に座ると再び小声で あいつと話し始めた。 19 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 21 01 14.10 yYLcBuaL0 「いきなり何言ってるんだよ。」 「お前成績良くないだろ。俺が全教科勉強教えてやるから明日は俺と付き合え。」 いきなり「はいそうですか?」と言わず納得などもちろんできなかった。並みの女なら納得したと思うが俺は全然しない。 むしろ お 断 り だ。密室空間で中野と2人きりなんて絶対嫌だね!! 「そうか・・ならお前はこのまま留年して俺の後輩となるのか。」 「う゛・・」 成績のとこを言われると俺はたじろくしかなかった。何せ俺の成績はほとんど 情熱のバラで黒など体育しかなかった。親からも口をすっぱく成績のことを言われているので 正直何とかしたかったのだが・・俺自身など今日など全く興味がなく、宿題など小学校3年生の 時点から全くやっていなかった。 20 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 21 02 49.21 yYLcBuaL0 「安心しろ、お前の成績を上げてやる。・・嫌な話じゃないだろ?」 「・・お前が得をすることばっかじゃないか?」 よく考えてみればこいつが得をしそうなことはたくさんあって俺が得をすることなど 全くなく逆に損が多い結果だ。いくらこいつとはいえ女と密室空間で2人きりでいたら さぞうれしかろう。逆に俺はこいつと話すことですらままならないからな・・ しかしこいつはそんな俺の予想を覆すような言葉を吐いた。 「昨日言っただろ、お前には興味はないって・・それよりもお前には損はないだろ? 成績アップはいい話だと思うんだがな・・」 この野郎・・人の弱みに付け込みやがって。 結局俺は留年と過去のうやむやを天秤にかけることができずに現実を選んだ。 「・・わかったよ。ただし、俺に手を出そうとしたら即刻殺すからな!!」 結局俺はトホホな選択を選んでしまった。 49 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 22 38 31.21 yYLcBuaL0 「はぁ・・明日どうなるのかね。考えるだけでもおぞましいぜ。」 学校が終わり、自宅に舞い戻った俺はそのまま明日のことで頭が一杯になった。 おそらくあいつただ1人で向かってくると予想される。そうなればあいつと2人きり・・ 文字どうりデートとなる。俺はそれを考えると気持ち悪くなった。しかし、約束は約束なので むざむざ破ることはできなかった。 「はぁ・・こうなったらわざと遅刻するのもありかな。」 俺は明日が雨になることを祈りつつあやふやな考えのまま夜を過ごしていった・・ 「・・なんでこういう日に限って天気は晴れでこんな時間に起きてしまうんだよ。。」 結局俺はわざと遅刻しようにも待ち合わせの時間ばっちりに起きてしまい、天気は雨と逆で快晴だった。 俺は結局軽く支度をするとそのまま外へと出向いた。なぜかいつもより体が軽くなっているのはなんでだろう? それに・・いつもより楽しい感じがしていた。 53 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 22 48 59.99 yYLcBuaL0 「えっと・・ここら辺だよな。」 俺は指定された場所に着てみると早速、男に絡まれた。 「やぁ・・1人かい?ぼくと一緒に・・グヘッ!!」 「悪いな、今の俺は少々気が立ってるんだ。」 俺は言葉よりも先に手が出てしまった。男はあっけなく俺の拳を顔面にモロ喰らい 自慢の顔が台無しだった。 しかし、背後から男の仲間と思える人物4~5人出てきた。 「お嬢ちゃん、暴力はいかんぜwww」 「よくみたら結構上玉じゃないかwwww」 男たちがにたらしい目つきで俺を凝視すると俺は目を瞑り一呼吸おいてから男たちと面と向かった。 「おい!てめぇら!!今日の俺は機嫌がすこぶる悪ィんだ!!・・怪我したくなかったらとっと帰りな。」 「こいつ女だからって調子に乗りやがって・・ちょっと痛い目見ないとわからんらしいな。 ちょっとやっちゃおうぜwwww」 そういうと男たちは俺に向かっていった。ま、こいつらでストレス発散するかな♪ 57 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 23 06 55.28 yYLcBuaL0 「オラオラ!!俺を袋にするんじゃなかったんか!!」 俺は我をも忘れて男達をボコボコにした。はっきりいてこいつらは見かけが押しで 喧嘩の経験が0であった。俺はボコボコにした後、最初に言った奴の胸倉をつかんだ。 「おい、今後俺に近づかないほうがいいぜ。」 「グググ・・後ろを見るんだな。」 そういわれた瞬間、背後から気配を感じた。俺は瞬時にかわして男の懐に思いっきりパンチを浴びせた。 俺はよくみてみるとあの男たちの一味であった。どうやらまだ足りなかったらしい。 「こんな子供だましの手この俺に通用するか!!」 俺は再び男に殴りかかろうとすると殴ろうとすると誰かに腕を止められた。俺は腕を止めた人物を見てみると 待っているはずのあいつだった。 「おい、やめとけ。」 「てめぇな、邪魔すんな!!」 「・・もういいだろう。行くぞ。」 俺はなぜか逆らうこともできずに男を放すとあいつと一緒にその場から立ち去った。 59 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 23 15 29.58 yYLcBuaL0 「なんでわかったんだよ。」 「あれだけ騒ぎを起こすと誰でもわかるだろ。」 俺は公園を歩きながら先ほどの光景を話していた。・・それにしてもこいつ1日付き合えって どこに行くつもりだ? 「お前どこ行くんだよ?・・決めてあるのか?」 「・・決めてない。」 「ハァ? ふ ざ け る な ! ! ! ! ・・来て損した俺は帰る。」 俺は帰ろうとするとあいつは珍しく俺を引きとめた。 「バーカ、嘘に決まってるだろ。ちゃんと決めてあるよ。」 そういってあいつはポケットからチケットをヒラヒラと俺に見せ付けた。どうも映画のチケットらしい。 ご丁寧に2枚も揃えてある。 「ほら、行くぞ。おもしろい映画だぞ。」 そういって俺はいつものペースを出せずに僅かながらにもあいつに主導権を握られていた。 62 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 23 32 02.32 yYLcBuaL0 “あ、あん・・だめぇ・・” ここは映画館だ、うんそれはわかる。ただ、問題は映画の内容だ!!あの野郎、映画とはいっても 18禁の映画館へと連れて行きやがった!!それに観客も少なく大半は男だ。女は俺だけでしかもかなり浮いていた。 あいつは俺の隣で涼しい顔をしながら映画を見ていた。 「・・おい、これは俺に対する嫌味か?それともあてつけか!!!」 「何言ってる?お前男なんだろ?だったら・・」 俺は有無も言わずに映画館から立ち去った。・・あの野郎絶対許さん!!家庭教師で家に来たら 真っ先に毒を盛ってやる!!これならまだツンたちと遊びに行ったほうがよかったぜ。 俺は映画館から出るとあいつも追いかけてきた。 「おい、待てよ!!・・もう少しでいいところだったのに。」 「お前な、女相手にいっつもそういうところ行っているのか?」 「いいや、お前が初めてだ。ま、はっきり言うとこういったデートは初めてだ。」 少し意外だった。中身はともかく外見だったらモテそうなこいつがこういった デートを経験してないなんて意外だった。でも、初めてだといってもこういった 映画を選ぶなんてまずありあえない。そんな俺の考えをお構いなしにこいつは自分の 過去の恋愛経験を話し始めた。 64 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 23 34 17.98 yYLcBuaL0 「ま、SEXなんてしたけど・・全然だったな。」 「・・それで、次はどこに行く?」 俺はさっさとこのデートを終わらすために次の場所を選んだ。 「ま、近くの喫茶店で時間を潰すか。とっておきがあるし・・」 「そのとっておきも、あんなチンケなもんなんだろ?次あんなところ行ったら帰るぞ。」 「さぁな。でも、取って置きだとは言っておくぜ。」 俺は心の中でため息をつきつつもこいつの言うとっておきが なぜか楽しみになった。 不思議だ、それにこいつといると・・楽しい? いや、違うな。・・なんだろう? 66 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 23 41 41.49 yYLcBuaL0 「おお、あのカップル・・似合ってるぜ。」 「本当だ・・」 さっきから喫茶店でいるたんびにこういったことを言われる。・・そういや公園で一緒に歩いていたときにも 振り返られたな。・・全く、俺はこいつと付き合ってないぞ!! 「何さっきから膨れっ面なんだ?」 「るせぇな!!・・それよりも行く場所は決まったのか!?」 俺はアイスコーヒーを飲み干すと次の行き場所を聞いてみた。 「ああ、基本の遊園地なんてどうだ?ここの近くにあるだろう?行ってみないか?」 「遊園地か・・悪くないな。今度はまともだろうな?」 どこぞやの映画みたいに不良がたくさんいるぼろっちぃ遊園地なんて行きたくないぞ・・ 俺は不安を抱えたままこいつの言う遊園地へと行くことにした。 69 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 00 01 28.04 HBbMtwbN0 「今度はまともだな・・」 「だろ?」 今度は結構設備も整っており人がたくさんいた遊園地であった。俺たちはチケットを買って 入場すると数々のアトラクションを見回していた。 「さて、どれから乗るかな・・」 アトラクション乗る気満々の俺に対して意外にもあいつはアトラクションへと 自ら進もうとはしなかった。 「お前・・せっかく来たのに乗らないのか?」 「あ、ああ・・俺は疲れたからな。」 この好機襲来のチャンスを俺が見逃すはずなかった。今までの恨みを晴らすときが来たぜwww 「なぁ、勝負しねぇか?どちらかがくたばるまでアトラクションに乗り続けるんだ。 まさか、巷で恐れられている殺戮の天使様であるお前がアトラクションが怖いって 言うんじゃないだろうな?」 「え、ああ・・」 やった、決まったぜ!こいつは絶対絶叫ものには弱い。しかも男は勝負事には 絶対退けないはずだ。俺は今までの恨みを畳み込むかのようにあいつに詰めよった。 70 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 00 02 36.15 HBbMtwbN0 「さぁ、どうする?・・俺は別にいいんだぜ。」 「チッ、ならやってやろうじゃん。ただし、俺が勝ったら過去のいさこざ抜きで正式に 俺の彼女になってもらおうか!!!」 な、何だと!!ま、まぁいい。子供の頃から絶叫には慣れ親しんだ俺だ。 女の体になっても多分大丈夫だろう・・試しはないが・・ 「あ、ああ、いいぜ!!俺が勝ったらこれからある家庭教師を免除させてもらおう!!」 こうして互いに意地と根性をかけた絶叫耐久勝負が始まった。・・たかが勝負になんでこんな方向に 転んでしまったんだよ。絶対負けん!!死んでもあいつの彼女になるものかよ!! 死んでも負けんぞ俺は!!!!! 219 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 14 54 46.77 HBbMtwbN0 勝負は単純、ここの遊園地が誇る絶叫マッスィーンの数々をどれだけ耐えれるか・・ で、俺がまけたらあいつの彼女となり、あいつが負けたらこの次にある家庭教師をパァにできる。 「よし、行くぞ!!絶対負けんからな!!」 「こっちだって行くぜ!!」 俺たちはたがい睨み合いながら最初の絶叫マシーンへと乗り込んだ。・・この勝負もらったな。 順番待ちも何のそので俺たちはジェットコースタへと乗り込んだ。 「ヘッ・・後悔すんなよ。」 「お前も女だからっていい気になるな・・」 かくしてそれぞれの想いと執念と根性が入り混じったジェットコースターは発進した。 気のせいか周りのお客の視線を感じるのは気のせいだろうか? 221 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 15 09 14.60 HBbMtwbN0 最初の絶叫マシーンに乗り込んで数分後、あれから3機乗った俺たちは、まだまだくたばっては いなかった。 「おい・・疲れたならそろそろ降参したほうが身のためだぜ。」 「まだたかが3機だろ。・・お前こそそろそろ降伏したらどうだ?」 さすがにまだ3機では堪えてないか・・涼しい顔をしてやがるぜ。なら、ドンとこいだ!! 俺もまだ余裕だし・・それに絶対こいつには何が何でも負けたくなかった。 「たかが3機だろ。まだこの遊園地にはたくさんの絶叫マシンがあるんだ。 お前も涼しい顔はできないぜ。」 「お前こそ、その余裕・・へし折られるぜ。」 このときは互いにくたばる気配もなく何が何でも来いという感じだった。 222 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 15 11 31.03 HBbMtwbN0 「お、おい、見ろよ。あのカップルもう7機も絶叫マシンを乗り回してるぜ。」 「ああ・・でも、近寄れない雰囲気を醸し出しているな・・なんでだ?」 あれから俺たちは様々な絶叫マシンの乗り込んだがあいつのほうはというと微妙に顔色を変えた程度で 涼しい顔つきだった。一方の俺は女になった影響か徐々に疲れが見え始めていた。そして互いに 7機目を乗り終えた頃はさすがのあいつも汗だくだくであった。 「お、おい・・も、もう降参したほうがいいぜ。」 「な、何いてるんだ。ま、まだ最後のが残ってるだろ。あれで決着をつけようぜ。 それにてめぇこそさっさと負けて俺の彼女になったらどうだ?」 「ハッ、何言ってるんだよ。・・まだ根性では負けてないぜ。」 互いの限界が見え始めている中、俺たちはついに決着となるこの遊園地で目玉の 絶叫マッスィーンに乗り込むことにした。 互いの意地と根性と執念を賭けあったバトルもこれで終局を迎えていた。 226 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 15 35 27.87 HBbMtwbN0 「さぁさぁ、今日はよく当アトラクションににお越しくださいました。当名物クォリティコースターの説明を させてもらいます。まずは普通に発進した後、あの長さ300メートルの部分をゆっくりと登っていって頂上に着いたら 一気に時速120キロのスピードで通過いたします!!そしてその勢いであの3人にも続くループを一気に突き抜け地下へと到達いたします。 そして安心してはいけません。地下でも様々なアトラクションがご用意させていただきます。それから・・」 俺は説明を聞いているとこの遊園地の名物でもあるクォリティコースターに目がいった。ものすごい高さの部分を一気に急降下しながら 数々のループを潜り抜け、そして地下へ到達・・その地下でも様々な絶叫部分が用意されていると まぁ、絶叫好きにはたまらんだろうが、ちょっときついな。 大人数の中、通路を進んでいくと途中退席の通路が目に付いた。 「お、おい・・今ならまだ途中でやめれるぞ。」 「そ、それはてめぇだろ。・・大人しくこのまま負けて俺の彼女になれば見逃してやってもいいぜ。」 限界が見え始めてるというのに減らず口はいまだ健在のようだ。そして俺たちは通路を進み最後の途中退席の通路を 通り抜けるとついにクォリティコースターの座席へとたどり着いた。 「こ、後悔すんなよ・・」 「お、お前こそな・・」 互いの意地と根性と執念を乗せたクオリティコースターは俺たちに絶叫を約束しながら 終焉へと突き進んで行った。 228 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 15 49 28.32 HBbMtwbN0 クォリティコースターは普通のスピードに走っていったところ途中のろのろと 減速し始めた。そしてゆっくりと地上300メートル地点を登っていった。 (早速これかよ・・) そして地上300メートルに到達した時点で観客の絶叫とともに猛スピードで降下し始めた。 俺は隣にいるあいつを見ている様子もなく、絶叫の渦へと巻き込まれた。そしてそのスピードのまま 3連にも続くループを進んだ後、コースターは地下へと到達した。 (う・・すげぇな・・) 正直言って地下はものすごく絶叫であった。むしろ地下だからこそものすごい怖かった。 地下でも多少は減速しているもののそのスピードはすごくいり混じっているコースを 駆け抜けていた・・ 229 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 15 51 06.20 HBbMtwbN0 コースターを乗り終えるとあいつは膝を着き愕然としながらこう言った。 “クソッ・・もう、ギブだ・・てめぇの勝ちだ。” “よっしゃぁ!!!これで俺の勝ちだな!!うっしゃ!これで家庭教師はチャラだぜ!!・・” 「・・ですか。・・丈夫ですか・・」 「ハッ・・ここは?」 目が覚めると俺はあの地下の光景ではなくとある一室へと寝かされていた。朦朧とする意識の中、辺りを見回していると あいつも眠っていた。 「コースターが到着した瞬間、あなたたちが気絶しておりまして・・」 ってことは・・あれは夢かよ!!俺が途方のない虚しさを感じているとあいつも目を覚まし始めた。 230 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 16 02 47.91 HBbMtwbN0 「うううッ・・ここは・・」 「あ、係員の一室です。あなた方はコースターが終わった後気絶していたので・・」 どうやら俺と同じくあいつも気絶したようだな。そして俺たちは並ばされ係員から定番の説教させられた。 「いいですか。当アトラクションはお客様の安全を第一と考えております。ですからそのような体調でアトラクションに 乗られてはお客様の体に悪影響が及ぼされます。ですから・・」 係員は俺たちに今までのアトラクション勝負写真を突きつけながら怒っていた。俺はムカついたのだが怒る気力すら出ずに そのまま係員室から解放された。俺はあいつのおごりのコーラを飲みながら勝負の結果を集計してみた。 そういえばあいつは俺よりも後に目を覚ましたんだよな。 231 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 16 03 52.73 HBbMtwbN0 「結局・・勝負はドローだな。」 「ハァ、俺が先に目を覚ましたんだから俺の勝ちだろ!!」 「バカかお前、絶叫マシーンが終わったときには気絶してたんだから結果はドローだ!! 第一てめぇが言ったんだろ!“どちらかがくたばるまでアトラクションに乗り続けるんだ”って言ったの だから結果はドローだ。」 チッ・・気絶してたくせにこんな細かいことまで覚えてたなんて。 「・・わかったよ。」 「さて、大部時間もつぶれたしとっておきの場所へと行きますか? ここからだとまぁまぁ近いぜ。」 そういやこいつ・・とっておきの場所があるっていってたな。 「ま、行こうぜ。お前の言うとっておきの場所に・・」 そういって俺らは体力を回復しながらあいつの言うとっておきの場所へと向かうことにした。 301 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 21 14 13.16 HBbMtwbN0 俺たちは遊園地で十分に体力を回復した後、あいつの言うとっておきの場所へと行くことにしたのだが、 先ほどの場所から結構歩いた。俺は本当にこいつを信用していいのか、わからなくなった。 「おい、結構歩くな。まさか裏通りで俺を襲うんじゃないだろうな・・」 「お前、想像力は達者だな。んなわけねぇよ。」 俺たちは歩いていると目の前に武装したDQNの集団だと思われるものがちらほらと出てきた。 しかもご丁寧に背後まで固めてやがる・・ 「イヤッホー!!中野ちゃん。それに女になった相良もいるなwww 2人そろってデートかい?ならぼくたちも混ぜてよ。」 俺はため息をつきながらどうやってこいつらをやり過ごすか考えていた。俺はこんな奴らに 負ける気などしないが、いかせん数が多かった。 「はぁ・・お前はいろんな奴にモテてるんだな。で、どうする?」 「お前もだろ・・逃げるか?」 「そうするしかないようだな。」 俺らは互いに合図を決め・・DQN集団の隙を見つけると走り出した。 303 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 21 26 21.32 HBbMtwbN0 流石に人間、逃げたものは追いかけるという習性を持つ。俺は街の道を縫うようにして 逃げ込んだ。女になってから某ラグビー漫画のようにえらい脚力に自信が持てるようになった。 俺は可能な限り逃げまくった。 「待てやー!!!」 「てめぇらなんかに捕まえられるかよ!!」 俺は道という道を走りまくった。あの時遊園地で体力を十分に回復してよかったと思う俺であった。 しばらくしてDQNたちの声が聞こえなくなるのを確認すると俺は休み場所を探した。 「・・どうやら声が聞こえないのとなると撒いたみたいだな。いや~満足満ぞ・・」 「見つけたぜ中野・・ウゲッ!!」 「悪ぃ・・やっぱ俺らはこっちのほうが性にあってるわ。」 俺が満足した傍ら・・中野はご丁寧に追っ手を倒していきながらこちらへと向かってきた。そして中野に合わせるかのように DQNたちがこちらへと向かってきた。人数は中野が追っ手を撃退したので半数まで減っていたが未だに武装しているものが 多かった。 「ヘッヘへ・・もう、逃がしゃしねぇぞ!!」 「だそうだ・・久々にやるか?」 「俺を誰だと思ってるんだ?あの相良だぜ・・てめぇこそやられるなよ?」 俺は構えるとDQN集団に殴りかかった。 308 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 21 36 30.30 HBbMtwbN0 「うぉりゃ!!」 俺は片っ端からDQN軍団に殴りかかった。流石に中野が半分片付けたおかげで ずいぶんとスムーズに行った。当然、武装によるダメージは皆無だった。 「おいおい、武装して女に勝てんようじゃ終わっとるぞ。」 「「「なめんな!!」」」 相手を挑発させて冷静な動きを奪う・・これ兵法の基本なり。違ったかな?まぁ、どうでもいいか。 俺はこうやりながらDQN集団を片付けていった。数分もすれば瞬く間に屍の山が築かれていた。 「まさか・・こいつら敵対してたはずじゃ・・」 「残念だったな。たまにはこういうこともあるんだよ。んじゃ、寝とけ。」 そういいながら中野は最後の1人を気絶させた。中野はこちらに振り向くと声をかけてきた。 「どうだ?やられていないか?」 「全く、お前と2人きりになると身が持たん。」 「ハハハ、そりゃそうだ。んじゃ行くぞ、ここだとかなり近いもうすぐだ。」 あいつは笑いながらとっておきの場所へと連れていった。 318 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 21 59 38.55 HBbMtwbN0 あいつは俺を連れて行き、しばらく歩いているととあるビルへとたどり着いた。 ビルには人がいなく俗にいう廃ビルという奴だった。空を見てみると時刻はもうすでに 7時を回っていた。 「おい、こんな廃ビルに連れてきてどうするんだ?」 「外見てみろよ・・」 そういってあいつは外を指差すとそこには万遍のない芸術的な光が輝いていた。都会の景色を融合しながら 光はいっそう輝きを増していた。あちらこちらにいろいろな人が見れた。 「・・綺麗だ。いろいろな人が歩いている。」 「よく、大都会の景色というが、そんなんじゃただ綺麗だけだ。こういった身近なものがどんな大都会よりも 一層綺麗に感じるときもある。ここはそういう場所だ。」 あいつの言ったとおりただの景色だと綺麗なだけだが、品がなかった。だけどここはいろいろな光の中にさまざまな人が 歩いたり、止まったりと生命の光が見えた。大都会の屋上にあるビルとかよりも一層の“深み”があった。 人はその深みを演出しているようだった。 319 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 22 00 30.23 HBbMtwbN0 「ここにいるとな、縛っていたものが一気に開放された感じがするんだ。どんな想いもどんな主張もいらない。 ただ人間が“生きている”ことを感じさせてくれる場所なんだ。」 そういってあいつはこの景色を見ながら俺に言ってくれた。確かにここの風景を見ると今までの重いが消し飛んで生きている 想いがひしひしと伝わってくる。男や女も関係ない ・・ただ生きていると。そう感じさせてくれた 「ちょっと変なこといってしまったな。まぁ、そんなこと・・うおッ!!」 なぜか俺は中野に抱きついた・・あの時抱きつかれたのとは逆だ。今度は俺から無理矢理、中野を抱きつかせてやった。 案の定、中野はあのときの俺と同じで戸惑っている表情を見せ付けた。 320 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 22 02 57.93 HBbMtwbN0 「お前・・あの時俺に“こうなったらお前はどうする?”って言ってたよな? お前だったらどうするんだ?」 俺はさらに顔を近づけながらさらに思いっきり抱きつけた。よし、これであのときの屈辱が返せる!!っと思ってた 俺なのだが、あいつは微笑しながら俺を見つめ返した。 「・・お前バカだな。俺は別になんとも思ってない。」 そういってあいつは俺は離した。・・なんともいえない感情になった俺はすぐに先ほどのの行動を起こした 自分に後悔してしまった。 (なんであんなことしちまったんだ!!!俺は!!!・・しかもあろうことか相手は 昔から因縁深いあいつだ!!!なんで俺は・・) なんでこんなことをしたんだろう、自分でもよくわからなかった。 ただ、わかってるのは俺の中にある感情がそうさせたことぐらいしかわからなかった。 322 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 22 16 11.61 HBbMtwbN0 帰り際・・俺はあのときの行動を考えすぎていてしゃべる事すらままならなかった。 (どうして・・あいつに抱きついたりしたんだ?あの時抱きつかれたときの復讐・・確かにそれもあったが俺は そんなに率先したりはしない。確かにあの時は不意を突かれてやられてしまったが・・) 「お前・・さっきから何ブツブツ言ってるんだ?」 「あ、ああ・・なんでもない。」 そして俺はさらにうやむやな感情を抱えたまま自分の自宅へとたどり着いた。 「んじゃな。今日のお前は一段とかわいかったよ・・」 「な、何言ってるんだ!!!・・て、テメェのほうこそせいぜい夜道に気をつけるんだな。」 「はいはい・・んじゃあな。」 そういってあいつは後ろに手を振りながら夜道に消えていった。 なぜか俺は虚しさが感じられた。 323 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 22 17 37.16 HBbMtwbN0 「なんか、しんみりするぜ・・」 俺はしんみりした気持ちを抱えたまま自宅へと入っていった。帰ったら帰ったらで母親がうるさいの何の ここしばらく女になって遅く帰ってきたら真っ先に起こるようになった。なんでだ?・・男のときは全然違うな。 胡散臭い説教から解放された俺は風呂から上がりいつものように部屋で髪を梳いてベットに潜り込んだのだが なぜか寝付けなかった。あの行動のせいではない。あいつと別れた後は寝付けなかった。 久々に出会ったときから・・ずっと (なんであの野郎と行動しただけでこんなに寝付けないんだ!!真っ先に忘れない面なのに・・) 俺はわけのわからない気持ちを抱きながら無理矢理就寝に着いた。
https://w.atwiki.jp/lwetoho/pages/323.html
『inanimate return』(第32回大会第4試合) 注意!! 本イベント試合は東方プロレス前後大会に 重大な影響を与えた一戦になっており 未視聴の方、ネタバレを嫌う方、各選手へ強い思い入れのある方、 信仰なんて儚く、金と権力の前では無力だと認めたくない方は 安易な気持ちで閲覧されないよう十分な心持ちをお願いします。 如何なる不具合・不満が発生しようとも 当Wiki及び東方プロレス運営サイドでは一切の責任を負いません。 くれぐれもご注意ください。 試合内容 前大会『inanimated』を経ての遺恨戦争。 しかし仕掛けたアリス組は絶望的なまでに不利な条件での一戦であり その中でも引かない姿勢を貫き、奇跡の勝利を挙げられるかに注目が集まった。 アリス,萃香,鈴仙。 GM軍の面々とはもはや分かり合えないレベルにまで裏切られ続けてきた彼女たちは 何が何でも相手を打ち倒したい一心で、リングに上がった。 青コーナー 試合形式 赤コーナー アリス/萃香萃香/鈴仙/メディ 4vs4 霊夢/慧音/妹紅/輝夜(GM軍) フルメンバーでの活動が僅かに一度。個別の能力にも課題があるとされていた反GM軍の4人は 各々が奮闘、連携も上々でよい立ち上がりをみせた。 交替タイミングも絶妙で、うまく試合を組み立てているかのように思われたが もこけーねの二人が要所要所で大火力で圧倒。 極め付けが元LSW王者霊夢が一人で三人相手に大爆発。 雑魚の連携なぞ他愛もないとばかりにそのままこの試合の筆頭アリスを 自らの最大の必殺技『夢想封印』で葬り去った。 試合結果 ●アリス 23分51秒 夢想封印 霊夢○ 試合結果 僅かな望みは圧倒的なまでの力の差に木端微塵に粉砕された。 善戦むなしくという言葉が意味を成さないまでの圧倒的な結果に観客は絶望感に苛まれた。 さっさとリングを引き上げてしまうGM軍メンバーとは対照的に なかなか起き上がれない反GM軍の4人。 しかしその絶望的状況に何度追い込まれようが這い上がったアリスの目からは 光は失われなかった。 事件結末へ このページを編集
https://w.atwiki.jp/yo-yowiki/pages/175.html
イーライの横 -- (だいち) 2011-12-21 16 32 05
https://w.atwiki.jp/a330hk/pages/15.html
リカバリ情報 A320用リカバリツールの使い方 前提 「リカバリツール」と言う場合、下記の二種類が存在する。 1.本家提供:丁果A320用リカバリツール (V1.2華芯飛系統焼録工具_32M_W35_GAME.exe) HK公式サイトからダウンロード可能な丁果A320用リカバリツールは、本家から持って来られた物。 2.HK提供:丁果A330用リカバリツールセット (USBbootTool.exe + A330_burn.exe) A330の中身はA320と全く同じであるため、丁果A320にも使用可能である。 本家提供のツールがHK版では不具合を起こすため、 HKが新たに提供したものと思われる。 混乱を避けるため本ウィキでは、丁果A320用リカバリツールをChinachip burning toolと呼ぶ。 中国語版 HK公式サイト HK公式サイトからChinachip burning toolがダウンロード可能である。 しかし、これらは本家から持って来られたものである。 それが証拠に、丁果A330HKには、Chinachip burning toolを使用できない。 背景が赤になり、"UNAUTHORIZE"と表示される。 ※参照:正規品と非正規品の見分け方 一部の非正規版A320(本体背面ロゴ無)では、Chinachip burning toolを使用可能。 しかし本wikiではHK版(丁果A330HKの動作)を基礎とするため、使用不能の立場を取るものとする。 解決方法 1.Ultimate Unbrick Kitを使用する。 Chinachip burning toolの改造版である。 全機体対応。HK版(A320,A330)に使用しても赤画面"UNAUTHORIZE"にならず、リカバリが可能となる。 2.HK版A330用リカバリツールセット(USBbootTool.exe+A330_burn.exe)を使用する。 A330用リカバリツールセット(wiki内説明ページ) HK公式サイト提供のツールセット。USBbootToolとburn.exeの2つを使用。 9331モデルのみ対応。丁果A330(HK)は全てリカバリ可能。 丁果A320HKは9331モデルのみリカバリ可能。 (9325モデルに使用すると、左右反転の鏡文字表示になってしまう) どちらを使用すれば良いのか? Chinachip burning toolの導入で厄介なのは、ドライバの導入である。 リカバリ後にDINGUXを導入する場合、ドライバを入れ換えなければならない。 「burning tool用ドライバ」「DINGUX導入(USBTOOL)用ドライバ」の二種類がある事を知っておくこと。 1.Ultimate Unbrick Kit 長所:正規版HK版を問わず、全機体対応可能。 短所:burning tool用ドライバとDINGUX導入用ドライバの入れ換えが面倒。 2.HK版A330用リカバリツールセット 長所:DINGUX導入用ドライバで稼働。わざわざドライバを入れ換えなくて良いのでお手軽。 短所:9325モデルは使用不能。 本wikiでは、9325ならUltimate Unbrick Kitを、9331ならHK版A330用リカバリツールセットを推薦する。 Ultimate Unbrick Kit使用方法 (改造版Chinachip burning tool) 基本的には、Chinachip burning toolの使用方法と全く同じ。 参照:DINGOO 丁果 A320 @ ウィキ リカバリツールの使い方 但し以下記述のみ不適当。やめておいた方が良い。 2. 展開したディレクトリの中にある「usb_drv」ディレクトリの中のJz4740_usb.inf を 右クリックして出てきたメニューからインストールを選択。 [動作環境]Windows XP (32bit版) XP(64bit版)、VISTA,7は未確認。 32bit版ならVISTA,7でも行けるらしい。 [ダウンロード] DINGOO UNBRICKより、nbricker_Tool_All_Models.zipをダウンロード。 http //mobiles.gx-mod.com/tutoriaux/Dingoo/Debricker_Dingoo/Unbricker_Tool_All_Models.zip [作業手順] Step 1 本体をPCに接続し、Bボタンを押しながらResetキーを押す。 Step 2 ドライバのインストール A:「新しいハードウェアの検出ウィザード」が開く → 図説A B:「新しいハードウェアの検出ウィザード」が開かない ・DINGUX導入(USBTOOL)用ドライバ/burning tool用ドライバのいずれかが既にインストール済。 ・不具合発生時は、ドライバ入れ直しで対応すること。 → 図説B Step 3 "hacked-Testversion.exe" を起動。 Step 4 「SYSTEM DL CONFIG」の設定 「SELECT」ボタンを押下し、本体のスクリーンモデルを選択する。 ・ILI9325 → "A320_PD27_ILI9325_RLS.dl"を指定 ・ILI9331 → "CCPMP_CFG_A320_LCM_FAIR_ILI9331_320_240.DL"を指定 Step 5 「Firmware File」の設定 「SELECT」ボタンを押下し、"a320.HXF"を選択する。 同梱の"a320.HXF"は、ファームウェア version 1.2。 Step 6 「BURNING SYSTEM」ボタンを押下すると、リカバリが開始する。 Informationボックスに2行目が表示される時点で、本体がPCから切り離される「接続解除音」が聞こえて来る。 その後すぐに3行目が現れ、本体の液晶には「Firmware Upgrade...」と表示される。 Step 7 Informationボックスに4行表示され、最後の1行が「!」なら成功である。 この時点で、"hacked-Testversion.exe" は閉じること。 ( "unplug usb" というメッセージが表示される。USB接続を外そう) ファームウェアの更新作業は3-5分程度で終わり、丁果本体が自動で再起動する。 Step 8 (復帰後作業1) エミュレータの再導入 各種エミュレータを(.SIMやneogeo.zip)を、本体のGAMEフォルダ直下にコピーする。 →プラグイン For HK Step 9 (復帰後作業2) DINGUXの導入 DINGUXを導入する場合、ドライバの入れ替えが必要となる。 "boot 0"でストップして先に進めない原因はDINGUX用ドライバではないからから、と覚えておこう。 FAQ 問題の切り分け つまづきやすい所をまとめておく。 Step 6 「BURNING SYSTEM」ボタンを押下 ボタン押下後、10秒程度で二行目が現れ、本体液晶に「Firmware Upgrade...」と表示される。 3行目に"438358"が表示されれば、ほぼ成功とかんがえて良い。 A.Informationボックスに何も表示されない場合 →本体がPCに認識されていない。 "hacked-Testversion.exe" を閉じてから、Bボタン長押し+Resetキーを押し、PCに再認識させてみる。 "接続音"が聞こえない場合、USBケーブルか本体に物理的な問題アリ。 B.2行目に"ffffffff"と表示される場合 →ドライバが正しくインストールされていない 割と多い例が、DINGUX用ドライバを入れてしまったケース。burning tool用ドライバを入れ直そう。 (2011.03.02 追記) C.2行目の表示について 文字化けメッセージ「ノユツシハァーワ...」は、「本体を認識できません」という意味っぽい。 ここからさらに問題を切り分けてみる。 ケース1: Device 1d0 マオヘウノユツシソェハシ... Device ffffffff ノユツシハァーワ... Device名に相違がある場合、ドライバが正しくない。 DINGUX用ドライバを入れてしまった場合、Device ffffffffと表示される。 burning tool用ドライバを入れ直してリトライ。 ケース2: Device 1d0 マオヘウノユツシソェハシ... Device 1d0 ノユツシハァーワ... Device名が同一なら、ドライバが正しくインストールされている可能性が高い。 厄介なのは、此処で「ノユツシハァーワ...」と表示されてしまった場合。 ドライバが正しく認識されているのに、「本体を認識できません」とは? ハードウェアの故障である可能性が極めて大。 現在、情報収集中ではあるが、最悪リカバリ不能であると覚悟しておいた方が良い。 「マオヘウノユツシソェハシ...」の表示が気になって、簡体字中国語環境で試してみた。 "失敗"としか書いてない。 「ユ・レヤレク・スサッエナナフ」という文字化けなら成功っぽいね。 →ココのSTEP7とか →PSPStyle Dingoo Digital A-320 「Unbricking」
https://w.atwiki.jp/collection/pages/641.html
まこうじん ◆XA32.sk8m 2009年4月12日トロ ◆Y0Ku9y3HOk&まこうじん ◆XA32.sk8mその1 2009年5月4日ざん湖◆nswdUnNGnQ&ゴロリ◆VreqIERB7g&まこうじん◆XA32.sk8m.その1 2009年3月2日まこうじん ◆XA32.sk8m.その1 2009年3月6日まこうじん ◆XA32.sk8m. 2009年3月12日まこうじん ◆XA32.sk8m.&Yenn ◆3qDMUSp0ngその1
https://w.atwiki.jp/hitorikakurenbo/pages/989.html
まこうじん ◆XA32.sk8m 2009年4月12日トロ ◆Y0Ku9y3HOk&まこうじん ◆XA32.sk8mその1 2009年5月4日ざん湖◆nswdUnNGnQ&ゴロリ◆VreqIERB7g&まこうじん◆XA32.sk8m.その1 2009年3月2日まこうじん ◆XA32.sk8m.その1 2009年3月6日まこうじん ◆XA32.sk8m. 2009年3月12日まこうじん ◆XA32.sk8m.&Yenn ◆3qDMUSp0ngその1
https://w.atwiki.jp/bar41/pages/177.html
527 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/09(月) 13 46 49.93 166noDWK0 あれから俺のもやもやした気持ちをいっそう強めながら数日がたち・・ついにあいつの家庭教師の日がやってきた。 結局勝負はドローだったので家庭教師の条件を取り消せることができず、俺は絶望した。 まぁ、内藤たちからも各自それなりのエールをもらった。 「ま、頑張れお。」 「これがきっかけでうまくいくんじゃね?」 「でも、あんた意識してるってことは楽しみにしてたのよね。ま、頑張りなさい。」 各自俺の気持ちも知らずに好き勝手なことを言いやがって・・ま、現実は仕方なく進んでいくので俺は逃げ出すこともなく あいつを待っていた。だけど、条件反射で襲われてはたまらんから何か武器を用意しなくては・・ 俺がいろいろな準備をしているとついに運命のチャイムの音が鳴った。 528 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/09(月) 13 54 46.28 166noDWK0 「あ・・意外に早かったな。ま、あがれ。2階に俺の部屋があるから・・」 「あ、ああ・・」 そういって俺は速やかにあいつを自分の部屋に連れ込んだ。もしこの光景が母親にでもばれてしまったら 説教どころでは済まされない。むしろ婚約届けを勝手に提出かもしれん・・俺が女になってから 妙にハイになった母親・・本気で女の子がほしかったみたいだな。 俺は飲み物を用意するとあいつが待っている部屋へと運んだ。 「ほらよ。・・言っとくけどな勉強だぞ。教えてもらうのは保健体育じゃないからな!!」 「・・バカの相手をすると疲れる。下らんこと言ってないではじめるぞ。まずは数学だ・・」 そういってあいつはもていた手提げから数学の教科書を出してきた。どうやらあの手提げには教科書類しか入っていないらしいな。 俺は安心すると数学からじっくりと教えてもらった・・ 531 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/09(月) 14 03 14.28 166noDWK0 「んで、ここの計算はこの方程式を使って・・ってお前違ってるぞ!!よくこの学校は入れたな!!」 「うるせぇな!!!それとこれとは関係ないだろ!!!」 ものの数分で早くも言い争いになってしまった。第一数学なんて社会にでてから役に立つことといえば 足し算と割り算と引き算と掛け算ぐらいだろ? 「はぁ・・お前基礎からやり直しだ。俺が教えてやるから諦めんなよ。」 「へいへい・・」 そういってあいつは教科書を別のページを開くと再び俺に数学を教え始めた。さすがに完璧超人の異名を持つ こいつは教えかたもうまく、俺は何とかさまになってきたようだ。まぁ、ほとんどわからんが・・ 「ダァーッ!!!もうわかんねぇ!!!!!次だ次!!」 「・・まぁ、さっきよりかはマシになってきたな。んじゃ、次ぎ行くぞ。」 そういってあいつは英語の教科書を取り出した。俺は見たくもないタイトルを見てしまった・・ 534 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/09(月) 14 18 30.86 166noDWK0 「それじゃ次に英語だ。英語はな・・」 「俺は日本人だ!!!英語なんて必要ないね。」 全くもってそうだ。ここは日本だ。日本語さえマスターしとけば支障はない。それに英語は昔からチンプンカンプン だった。たとえ外人に出くわしてもその場で逃げればよいのだ!!つかまったものは脚力がなかった奴なのだ!!!! 「・・少なからずとも単語ぐらいは日常生活にでるものだろ。それに運悪く外人に出くわしたときどうやって対応するんだ?」 「ハンッ!!!そういう場合は拳と拳でぶつかり合うんだ!!拳と拳でいえば言葉よりも早く伝わる!!! 元来男はそうやって・・」 「・・お前アニメの見すぎだ。例えばIs this a pen?・・これはあなたのペンですか? って言われたとき対応もせずに殴りかかるのか?それはひどくないか?」 「そんなの負けたやつが悪いんだ!!!」 俺は高々とあいつを見下しながら言った。・・あいつは冷静になりながらやれやれといった表情で俺に 英語を教えてきた。 535 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/09(月) 14 21 21.40 166noDWK0 「・・バカなこと言ってないでさっさとはじめるぞ。いいか英語ってのは見た目は複雑だが意味合いさえ わかっていれば単純なもんなんだよ。いいか・・」 あいつは例文を書きながら1つ1つずつ英語のしくみを教えてくれた。 「なるほど・・まぁ、単純といえば単純だな。」 「ハァ・・ここから教えるなんてな。お前は英語と数学が最大の課題だな。」 ため息をつきながらもあいつはゆっくりと丁寧に教えてくれた。そのおかげか俺は何とか 英語が頭に入っていった。 それから理科、国語などいろいろな教科を時間をかけてだが丁寧に教えてくれた。 まぁ、途中言い争いが多々あったが、それでも俺は自分も珍しくノートに書き込んだ。 536 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/09(月) 14 30 40.98 166noDWK0 静かな環境の中、しばらく無音の空間が続く中。俺は必死にノートに書き込みしていた。 「なぁ・・」 「んだよ?」 「考えてみたら普通は逆だよな。同級生なら普通は頭のいい女ができの悪い男に 教えるものだよな?」 ムカつくな・・はいはいどうせ俺はできの悪い頭ですよ。俺は勉強以外のことはシカトを貫きながら 必死にノートに問題を解いていた。 「おい、疲れたろ。少し休憩を入れるぞ。」 「・・別に疲れてなんていない。」 俺は少し疲れていたのだが頭ごなしに否定すると問題を書き写しながら問題を解いていた。 しかし、一度休んでしまったのか筆が思うように進まなかった。 「ほら、疲れてんだろ?休め。」 「わかったよ。・・変なことしたら速攻殺すからな!!!」 俺は手を休めるとそのまま休息を味わった。ついでにあいつが飲み物を淹れてきてやるといってたが俺は 断固お断りした。飲み物に睡眠薬とかを入れられたらたまったもんじゃない。それにあいつが部屋に出られて 母親に見つかったらたまったもんじゃない。余計心労がたまってしまう・・ 539 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/09(月) 14 46 23.17 166noDWK0 「なぁ・・お前男のときはこういう部屋だったのか?」 「いんや、ベッドとサンドバック以外はみんな捨てちまった。今の俺には邪魔だからな。」 まぁ、女の部屋にサンドバックがあるのは俺ぐらいなものだろう。サンドバックとベッド以外はほとんど 男専用のものだったので捨ててしまっていたのだ。もちろん、ビデオやら本やら女になってから全く要らないので ゴミ箱行きだ。 そして休憩の間・・俺の体にはとある変化が起きていた。 540 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/09(月) 14 47 05.95 166noDWK0 (なんで・・男連れ込んだぐらいでドキドキするんだよ!!!・・しかもあろうことか相手はあいつだ!!) そう、さっきまでは何にもなかった俺の心音だが、休憩を入れたとたん急にドキドキと音を立てるようになった。 俺は突然のことでわからなかったが、原因は容易にわかった。 (あいつのせいだ・・) 「おい、どうした?顔が赤いぞ。」 「ひ、ひゃッ!!・・な、なんでもない。」 あの野郎・・いきなり近づいて俺の髪をなでるとはどういう了見だ!!余計心音が高くなったじゃないか!! これじゃ、さっきのように集中できねぇじゃねぇか!!!全くどうしてくれるんだ!! 「・・い、いきなり触んなよ。お、俺はいたって平気だ。」 よし、これで多分なったぞ!!ふぅ・・どうにか振り切ったか・・あいつにばれてしまったら勢いで ベッドに無理矢理押し倒されてそして・・ウワ~、考えるだけでもおぞましいし吐き気がするぜ。 絶対、それは阻止しなければ!!!・・でも、少しはよかったな。 あいつは顎に手をかけると微笑しながら 「・・そうかい、なら休憩はお終いだな。大丈夫なんだろ?」 あんの野郎ォ、俺の心を弄びやがって!!!・・機会があったら絶対金属バットで殴り倒してやる!!!そう決意しながら俺は高鳴る 胸を抑えながら勉強を再開した。 559 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/09(月) 15 51 31.63 166noDWK0 あれから数時間経ち・・ようやく空が暗くなってきた。周りの家ではちらほらと 明かりがつき始めた。 「・・よし、今日はここまでだ。続きは明日な。」 「えッ!!続きって・・明日もするのかよ!!!今日1日だけじゃなかったのかよ!!」 まさかこれを持続させられるなんて・・もう嫌だ。ああ・・いずれこの勢いに飲まれ俺の貞操も・・ 「当たり前だ。お前の成績を伸ばすって言っただろ。お前の学力じゃどう考えたって 最低2週間程度やらなきゃ無理だ。・・安心しろ。必ずお前の成績を並にしてやる。 んじゃ、明日学校でな。」 そういってあいつは好き放題言いながら帰っていった。 2週間・・俺の頭に重くのしかかった。あの胸の高まりと一緒にすごさなきゃいけないのか。 それにあのクーとかいった女になんて言われるか、ああ言ってしまったからな。 俺は重くのしかかる頭を抱えながら今後をどう生きていくか考えていた。 562 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/09(月) 16 00 57.70 166noDWK0 「まぁ、それはともかく。確かに大変ね。」 「な、な、そうだろ!!・・俺どうすりゃいいんだ。」 翌日・・俺はこの悩みをツンに打ち明けていた。 まぁ、ツンも最初はからかい気味であったが、伊達に俺よりか女はやってない。 俺の切なる悩みを聞いてくてくれた。 「はぁ~・・このまま行くと俺はどうなるのやら・・」 「まぁ、確かにクーさんは難敵ね。あんた女の免疫がなさすぎるもん。まずは安心して勉強できる場所を確保しなきゃ。 図書室は前もって無理ね・・」 そう言いながらツンは場所を考えてくれた。しかし、考えれば考えるほどなかなか好条件の場所が見つからなかった。 「あの女から隠れながら、なおかつ安全な場所か・・そんな場所あったかね?」 「そうね・・あ!!あったわひとつだけ。」 「本当か!!」 俺はわらをもすがる思いでツンの言葉に耳を立てた。 「それはね・・保健室よ。」 俺は唖然となった。 567 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/09(月) 16 12 41.60 166noDWK0 “保健室ならクーさんの目星もつかないだろうしちょうどいい空間よ。・・だけど問題はうまく先生を 味方につけれるか。そこがポイントよ。” そういって俺は保健室のドアの前へと立っていた。俺はドアを開けて入ろうとすると誰もいなかった。 「あれ・・いない。留守かな?」 俺は辺りを見回すと確かに隠れながら勉強できるスペースはあった。さらに俺は見回してみると突然、背後から 人の声が聞こえた。 「誰?」 「へ?あ、あの・・」 俺の背後に立っていたのは保健室の先生だった。俺も初めて見たのだが、とても若く綺麗な 先生であった。しかし、その外見とは裏腹に冷たそうな性格であった。 「あ、あの俺・・」 「ああ、あなた・・元男ね。どうしたの、体の悩み?」 なんで俺が男だってわかったんだ・・この人超能力者か?はたまた宇宙から地球人を調査しに来た宇宙人か? ならこの保健室が・・UFOだったりしてな。 俺が飛んでもない発想に行き着いている中、先生が現実へと戻してくれた。 573 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/09(月) 16 22 51.35 166noDWK0 「私は礼子。ここの保健室の先生よ。・・あなたあの相良さんね。入学早々、3年生の集団を あっという間に倒した。・・外見性格ともに“漢”にふさわしいあなたが、まさかあなたがこんなかわいい女性に なるなんてね・・世も末ね。」 「え、ええ・・自分でも驚いています。」 なに俺は世間話に耽っているんだ!ここに来たのは頼みがあってきたんだろ!! 「あの・・先生?ちょっとお願いが・・」 「何?」 俺は礼子先生に今までのいきさつを放課後の保健室の使用許可について話をした。 574 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/09(月) 16 24 25.76 166noDWK0 「・・つまり、あなたはそのファンクラブリーダーの目を盗んでこの保健室でイケメンの彼と一緒に お勉強したいと。」 「彼は余計じゃ!!・・そ、その、約束ですので。男たるもの約束を守らなければ・・」 俺はこのときばかりは神の存在を信じた。この一大事・・了承してくれなかったら近所の神社を 片っ端から打ち壊してやる!!俺は運を天に任せた。・・普通なら問答無用で断られそうだが。 「・・いいわよ。ただし、私も同伴させてもらうわ。ただえさへ、若い男と女・・2人きりでそれもベットつきの 部屋でいたら・・・ね?」 「あ、ありがとうございます!!」 よっしゃぁ!!この先生が同伴してくれれば胸の高まりは何とか抑えることができる!! 俺は先生にお礼を言うと足早とその場から立ち去った。 「・・俺ね。昔の私みたいだわ・・」 俺は廊下をルンルン気分で走っていた。 575 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/09(月) 16 37 49.79 166noDWK0 そして保健室の使用許可をもらって数時間後・・戸惑い姿のあいつを無理矢理、保健室の中に入れて 勉強を開始した。 「おい、なんでここでやるんだ?図書室で間に合うだろ。」 「諸事情だよ。諸・事・情!!男なら細かいことを気にすんな!!」 「はいはい、さっさとやってちょうだい。」 そして俺は礼子先生が見守る中、あいつと一緒に勉強をした。・・のだが数分も経たんうちに 「そこ違うぞ!ここは、昨日教えた式で・・」 「ああもーッ!!わかねーよ!!!」 こういった風にいい争いが続けられていた。まぁ、ほとんど俺が輪からないのが原因だが・・ すると見かねた礼子先生が俺らを引き止めた。 流石の中野でさえも、礼子先生の言葉には従った・・なんでだ? 577 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/09(月) 16 39 31.94 166noDWK0 「はいはい、まず相良さんはなんでわからないの?」 「だってよ、ここの式が・・」 「昨日教えただろ・・」 「2人とも、落ち着きなさい。いい、まずこの式はこう解くの。あなたは一気に やろうとするからわかならなくなるのよ。ゆっくり丁寧にやれば数学はできるわ。」 そう言いながら礼子先生は俺に数学の手ほどきをしてくれた。まぁ、ところどころにあいつも教えてくれたのだが 断然礼子先生のほうが丁寧だった。しかし、礼子先生といると思うのだが・・この威圧感は女では感じられなかった。 あの中野でさえも従った・・もしや、今の視線は男が下のものを威圧する存在感・・まさか、礼子先生は元男? んなわけないよな。・・しかし、ドクオが童貞じゃない理由も含めて調べてみたいな。 「おい、ボーっとすんな。」 「はいはい・・」 とまぁ・・こんな感じで勉強会は進んでいた。 673 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/09(月) 21 57 43.31 166noDWK0 あれから保健室での勉強会と道場通いが続く中、成果は順調(?)に進み最終期限の2週間たった後、 最後に俺は試しの小テストをさせられた。俺はいつもなく真剣にテストに答えていた。 「・・終わりだ。」 「はぁ~・・で、どうだ?」 「まぁ、待て。今採点してるから・・」 そういってあいつは俺のテストに赤ペンをつけながら俺のテストを採点していった。 そして数分後、すべてのテストの採点が終わったようだ。 「平均は・・10点満点中6点だ。まぁ、お前にしてはよくやったほうだ。」 「ハンッ!!この俺が本気を出せばこんなもんだ。」 「ま、2人ともよく頑張ったわね。それにしても2週間でここまでいけるなんてたいしたもんね。 2人の愛の力かしら?」 「なわけねぇだろ!!!この俺の実力だ!!」 俺はからかい半分の礼子先生に突っ込みながらテストを見返してみた。やはり俺はやればできるのだ!! 何せ喧嘩でも数々の修羅場を抜けてきたこの俺に勝るものなどないからな!! 674 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/09(月) 21 58 33.98 166noDWK0 「・・じゃ、これで俺の役目は終いだな。」 ん?こいつにしてはどこか珍しく寂しそうだな?ま、俺は2週間にも及ぶ缶詰生活から 開放されてうれしいのだがwwww俺たちは礼子先生にお礼を言うと俺は真っ先に内藤たちと 一緒に帰っていこうとしたのだが・・まぁ、一応こいつには世話になったのでお礼を言うことにした。 「ま、2週間ありがとな。・・俺、頑張ってみるぜ。」 「バーカ、まだお前は基礎中の基礎をやったにすぎねぇよ。・・んじゃな。」 そういってあいつは夕焼けが差し込む方向へと消えていった・・どことなく、あいつの寂しそうな背中を見ると なぜかこっちも虚しくなってきた・・ (・・なんだかなぁ。) 結局俺はいっそう強くなったうやむや感を抱えて1人学校へと帰っていった。 675 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/09(月) 22 06 18.54 166noDWK0 夕焼けが濃くなる中・・また俺は誰かに尾けられていた。 (ハァ~・・またかよ、なんだか最近女になってから尾けられるような気がしてきたな。 全く、モテる女は辛いぜ。) 俺は歩きながらも背後に尾けている人数を勘定していた。どうも相手は少人数だが、あまり油断は できなかった。極力戦闘は避けたかったが、この周りは逃げれる場所がなくどうすることもできなかった。 結局俺は相手を迎え入れるために人気のないところへと移動した。 679 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/09(月) 22 11 49.49 166noDWK0 「さて・・女相手にどういう了見かな?」 俺は振りかえると案の定、少人数だが実力の立つやつらばかりがいた。 そして黒服の奴のリーダーが俺に話しかけてきた。 「お嬢様の命令だ。中野に近づかなければここは見逃そう。」 「嫌だといった場合は?」 「・・女性だろうが痛い目を見ていただく。」 どうやらあいつ・・とんでもないところとツルんでいたようだな。 まぁ、そうでなくても俺の答えは決まっていたが。 「さぁ、来な・・」 俺は構えると黒服のおじさんたちも構え始めた。 682 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/09(月) 22 19 22.95 166noDWK0 「こいつら・・できるな。」 俺は隙を見せずに構え始めると、どこから攻撃しようか迷っていた。はっきり言ってこのおじさんたちは 何らかのライセンスの有段者だ。とても、素人とは思えない構えであった。 俺は目を瞑り隙をなくすと・・1人のおじさんのほうへと向かった。 「こ、このッ!!」 「まずは一人目ッ!!!」 俺はたちまち1人のおじさんのパンチをすべてかわすと隙を見て鳩尾に一発思いっきりいれてやった。 このおじさん、小技が多かったから多分ボクシングの有段者だろう。俺は瞬時に1人倒すと ほかのおじさんたちもこちらへと向かってきた。 「この野郎・・油断できんぜ。」 「おい、ジジィども!!小娘相手に様ないな!!!」 俺は相手の冷静さを奪うため随時挑発をかけることを忘れなかった。 案の定、俺の挑発に乗らされたおじさんたちは本来の技を使うこともなく 喧嘩戦法でこちらへと向かってきた。 684 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/09(月) 22 29 46.39 166noDWK0 挑発をかけて技を封じた俺にとって周りのおじさんたちは少し強いだけのただのジジィに 過ぎなかった。もはやライセンスとかで得た得意技は使わずに冷静さを欠いてこちらの誘いに乗り 喧嘩戦法で行っていた。もはやこうなると俺の独壇場であった。俺は1人また1人と冷静さを欠きながら 挑発を繰り返していき、ついに最後の1人に到達した。 「さぁ、てめぇで最後だ。」 「挑発をしながら相手の冷静さを欠きその隙に攻撃を加える。・・それにその動き合気道だな。」 「へぇ~、よく知ってるな。」 こいつはちょっと厄介な相手だが・・俺は負けねぇ!! 688 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/09(月) 22 40 24.08 166noDWK0 俺は最後のおじさんと対峙すると両方とも構え始めた。 「ハァァァ!!」 先手必勝!俺はいきなりおじさんの顔に蹴りを放ったが遭えなく腕でガードされてしまった。 俺はさらに人体の急所に攻撃をしたがおじさんのほうはビクともしなかった。 「なかなか筋のいい攻撃だが・・力が足りんな。」 この親父・・ただもんじゃないな。こりゃ、俺よりも長く合気道をしているな。俺がふと考え事をしていると 急におじさんの鉄拳が胸めがけて飛んできた。俺はとっさのことで驚いたが両手を使いガードした。 「やるな・・小娘。」 (―――ッ!!なんて力だ。やばいなこりゃ・・) とっさに腕でガードしたもののあれを胸に喰らっていたらとんでもなく痛かっただろうな。それに腕が少し ジンジンしてきやがったぜ。おじさんは好機と見たのか、その攻撃をきっかけに俺に立て続けに攻撃を仕掛けてきた。 力こそ大きいものの隙があったので何とかかわすことには成功した。・・だけど、このまま行ってもジリ貧だった。 「どうしたどうした。かわすだけでは何もできんぞ。」 (クソッ!!どうすりゃいいんだ・・) 俺はいい考えが思い浮かばずついに後方へと追い詰められた。 690 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/09(月) 22 54 00.80 166noDWK0 「さて・・どうするかな?」 俺はついに後方へと追い詰められてしまった。逃げ場を探すにもおじさん自身、隙がなかったから逃げ出せれなかった。 何とか相手の隙を作らなければ・・ (クソッ・・隙がねぇ。どうやったら・・こうなったら一か八かだがあれしかないか。) このままではまずいと思った俺は意を決して意地を捨てた。 こうなったらとことんやってやるぜ!!この世には勝てば官軍という 言葉があるぐらいだしな!! 691 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/09(月) 22 54 56.71 166noDWK0 「どうした、もう終わりか・・」 「ぐすっ、ぐすっ・・お、お腹が・・」 俺は突然、大の男相手に膝待ついてしまった。さぁ・・これに引っ掛かるか? 「どうしたんだ?」 よし、隙ができた。喰らえ!!タマ金蹴り!!!! 「なッ!!ぐおおぉぉぉぉぉ!!!!」 俺は隙ができたおじさんの隙を突いて男なら誰でも痛いタマ金を思いっきり力をこめながら 蹴り上げた。案の定・・おじさんはあそこを抑えながらもがき苦しんでいた。流石にいくら鍛えてようと そこまでは鍛えられなかったようだ。 まぁ、ちょっぴり良心は痛んだが・・ 692 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/09(月) 22 57 32.84 166noDWK0 「涙は女の武器・・とはよく言ったものだ。さて、首謀者の名前を教えてもらおうか?」 こうなれば形勢逆転で俺はもがき苦しむおじさんを説き伏せながら尋問した。 「グッ・・卑怯な・・」 「どうした!!また、蹴り上げられたいのか!!」 「・・わ、わかった。首謀者は・・ク・・ガハッ。」 「お、おい!!!」 チッ、肝心なところで気絶しやがった。よほど鍛えるのを疎かにしていたんだろうな・・ いや、待て・・タマ金蹴り上げたぐらいで気絶するか普通? じゃあなんで気絶したんだ? 結局俺は首謀者が誰かもわからぬまま家路へ向かうことにした。 867 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/10(火) 16 40 03.58 iFshTIWP0 あの事件から翌日、俺はあの首謀者のことを考えながら教室にいた。 「結局誰だったんだろうな・・」 まず考えてあのおじさんたちはれっきとしたプロだ。この俺でも太刀打ちするのは苦労した。 それに・・絶対あいつが関わっているのは間違いなかった。でなきゃ俺まで襲うことはない。 俺は深々と考えるとツンが慌てて俺の席へと駆け込んだ。 「ちょっと、昨日、中野が・・病院に運ばれたみたいよ!!」 「な、何だって!!」 なんであいつが病院送りに・・この俺が言うのもなんだがあいつは唯一俺と互角に戦える奴だ。 そんな軽くやられるタマじゃない。この俺が一応保障する。 俺は周りと確認するとあいつはいつも来る時間帯になっても来なかった・・ 872 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/10(火) 16 48 13.07 iFshTIWP0 「おい、聞いたぜ。中野がやられたんだってな・・」 「いったい誰がそんなことをしたんだお・・」 お昼休み・・弁当を囲んだ俺たちは病院送りになったあいつの話題で持ちきりだ。 「何だ、お前たちも知っているのか?」 「ツンから聞いたお。・・お見舞いには行かないのかお?」 「そんなもん誰が行くか!!!・・それにあいつだって、それ相応の恨みぐらいはたくさん買われてるだろ。 何せ、殺戮の天使だからな・・」 考えればあいつに恨みを買う奴はかなりいるはずだ。不意に誰かに襲われたって不思議じゃない。 それにあいつはほかの奴の復讐ごときに簡単にはやられないはずだ。 「・・それにまたケロッとして来るさ。」 しかし、俺は何か別の予感を感じていた。・・それも嫌なほうで あいつ・・平気かな?・・ってなんであいつのことを心配せにゃならんのだ!!! 確かにあいつには借りはあるが・・別に心配ないと思う。・・多分 俺は・・胸が締め付けられるようなそんな感じがした。 874 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/10(火) 16 57 19.10 iFshTIWP0 「お見舞いに行ってみれば?」 「・・そんなものどうせ行ったって野暮だ。」 あいつのお見舞いなんて誰が行くかよ!!俺は断固拒否を貫いていると突然、俺たちの背後から 誰か現れた。 「話は聞かせてもらったわ。」 「う、うわっ!!」 俺たちの背後に現れた人物・・それは礼子先生だった。この人は超能力者か!! 礼子先生は俺に向かい、あの目で語気を強くしたまま俺にこう言ってきた。 「あなた・・このままでいいの?」 「な、何だよ・・べ、別に行かなくたっていいだろ。」 何なんだこの人は・・ 「・・あなた、本当は行きたいんでしょ?・・これ、中野君の病室よ。お見舞いに行くか行かないかは あなたの自由・・でも、ちゃんとしないと後で後悔することになるわよ。」 そういって礼子先生は病室に書いてある紙を俺に渡すと去っていった。俺は今にもこの紙を 破り捨てようかと思ったのだが・・どうしても思い踏みとどまった。 875 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/10(火) 17 04 53.51 iFshTIWP0 そして俺はうやむやしたまま放課後を迎えてしまった。 「それにしてもあれが例の保健室の先生か。・・結構きれいだな。」 「そうだおねwwwww・・ってツン、そんな目で睨むなお!!!」 内藤たちがバカやってる中、俺は行こうか行くまいか悩んでいた。 ただ平然と家に帰ればいいだけなのに俺は悩んでいた。 「んもう・・で、あんたは結局どうするの?行くの?それとも行かないの?」 「・・行かねぇよ。」 俺は結局紙を握り締めたまま、そのまま内藤たちと帰り際に別れた。 俺は家へと帰ろうと思ったのだが、頭の中で礼子先生の言葉がふとよぎった。 “・・でも、ちゃんとしないと後で後悔することになるわよ。” 「後悔・・っか。」 俺は帰ろうと思ったのだが、その想いとは裏腹になぜか体は勝手にあいつの入院している 病院の方向へと歩き出した。 877 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/10(火) 17 12 56.97 iFshTIWP0 結局、俺は花屋で菊・・ではなく、お見舞い用の花を買い、ついでにスーパーでリンゴを買いあいつの入院している病院へと 来てしまった。まぁ、こうなったら仕方ないな。 俺は看護婦さんに病室の場所を聞くとあいつの病室の前へとたどり着いた。 (・・花はこれでいいかね。流石に金持ちとあって病室は個室だな。) 俺は意を決して病室に入るとそこにはベッドの上でのんびりと読書をしていたあいつがいた。 あいつは俺の姿を確認すると意外にも出迎えてくれた。まぁ、ギプスをしていないところをみると 骨は折れていないようだな。どうやら全身打撲といった感じだな。 「よぉ、まさか来るとは思わんかったぜ。」 「・・それだけ元気ならもういいな。帰る」 「お、おい、待てよ・・見舞いに来たんだろ。まぁ、ゆっくりしてけよ。」 「俺に襲い掛かったら怪我人だろうが容赦せんぞ・・」 結局俺はあいつの勧めであいつの病室へと留まることにした。 879 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/10(火) 17 24 41.59 iFshTIWP0 「で、誰にやられたんだ?お前がやられるなんて滅多にないことだからな・・」 俺はリンゴをむきながらこいつの怪我の原因を聞いてみた。しっかしこのリンゴ・・皮が剥きづらいな。 不良品か?あのスーパーのジジィ俺に安物売りつけやがって!!! 俺が本題と別にリンゴと格闘しているとあいつが俺からリンゴをひょいと取り上げた。 「お前意外に不器用なんだな。・・ちゃんと料理してるのか?」 「病人の分際でうるせぇな!!!・・んで、その怪我・・誰にやられたんだ?」 あいつはリンゴを器用に剥きながら怪我の原因を話してくれた。 「ああ・・昨日お前と別れたとき、変なおじさんたちに尾けられてな。・・んで、人気のないところに 来たら突然お前と二度と近づくなって言われてな。ムカついたから殴ってやった。」 これって昨日の俺と同じだな・・俺は昨日の行動とダブらせながらリンゴを剥いている あいつの話を聞いていた。 「んでな、そのおじさんたちが強いのなんのって・・まぁ、何発か喰らったが全員返り討ちにして 首謀者の名前を聞いてみたわけよ。・・んだけど肝心なところで気絶しちまったな。ほらよ、剥けたぜ。」 俺はリンゴを受け取ると昨日のことをもういっぺん整理してみた。 やはり、あれは誰かが意図的に起こしやがったんだな。そして俺はリンゴに噛り付きながら昨日あったことを話した。 882 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/10(火) 17 31 43.35 iFshTIWP0 「・・なるほど、どうやらこれは俺たちに恨みのある奴のやったことだな。」 「ああ・・それもかなり深いのな。でなきゃ、プロなんて雇わんだろ。」 俺たちにしては珍しく共同で犯人を推理した。どうもああいた奴には直に一発お見舞いしてぇ。 考えていることは同じなようだ。 「ま、考えたって仕方ないだろ。・・とにかくお前は気をつけろよな。」 「バカ、てめぇに心配されるほど俺は弱かねぇよ!!」 「・・そうだったな。・・今日は来てくれてありがとな。」 な、何言い出すんだ急に!!こいつは怪我してから頭でも打ったのか?いや、変な薬に手をだしたに 違いない!!何せここは病院だ。・・それにこいつのことだ、看護婦に色目を使って薬をせびり だしているに違いない!! 「な、何言い出すんだよ・・早く治せよな。」 そういって俺は慌てながら病室を後にした。
https://w.atwiki.jp/bar41/pages/178.html
945 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/10(火) 21 03 13.24 iFshTIWP0 「さて、久々にジジィのところへと顔を出すか・・」 病室を立ち去った俺は久々道場へと顔を出すことにした。言っておくが断じて日々の稽古は怠っていない。 むしろ毎日運動はしている。・・そんなこんだで俺は再び道場の門をたたいた。 「おい、ジジィ!!いつもどうりに稽古つけてくれ。」 「おお、来たか。稽古はつけるがちょっと面倒を見てくれんかな?お主、すでに免許皆伝者だから それぐらいできるじゃろ?」 「何だよ、新参か?ったく・・」 俺はジジィの命令でその新参者とやらを鍛えることにした。俺は新参の顔を見てみるとなんと ドクオと内藤であった。・・なんでこいつらがいるんだ? 「お前ら・・」 「いやぁ、最近からだが鈍ってな。」 「俺は一応、男になるためにきたお。」 意外な珍客だが ま、ここに来たからにはたっぷりしごいてやりますか・・ 947 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/10(火) 21 15 49.25 iFshTIWP0 「ま、ここに来た限りは生半可ではいかないからそのつもりなのだが・・」 「お、おう・・」 「緊張するお・・」 俺はかなりガチガチのこいつらをどう鍛えるか悩んでいた。とはいっても俺は人に教えることなど皆無であったため 意外にどうしようか悩んだ。そういえばジジィが新参用に用意してたもんがあったな。えっとたしか・・ 俺は何かを思い出すと道場の物置をあさってみた。すると新参用の指導マニアルをみつけた。 「あ、あったあった。これだ、お前たちには2週間程度このメニューをこなしてもらう。まずはそれからだ。」 「え、えええマジかよ・・」 「こ、これはきついお。」 新参用の指導・・それは、まずスクワットを60回にそれから5キロのランニングをして それから精神統一を2時間だな。まぁ、俺も入った頃はよくやらされたので懐かしいな。 まぁ、ほとんど完璧にこなしたが、俺の場合は元がよかったんだろうな。 「ま、頑張ってな。新参君。・・さて、俺はこいつらを除くこの道場のやつらと片っ端から組手でもするか。」 そういって俺は道場のやつらを集めていつもどうりの組み手をはじめた。 950 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/10(火) 21 28 37.57 iFshTIWP0 「ふぅ~・・後、90人ドンと来い!!」 俺は1人1人確実に倒していった。残りは90人・・実力は知り尽くしても俺は油断は 決してしなかった。 「いきますよ!!」 「とりゃぁぁぁ!!!」 向かってくる野郎どもを俺は片っ端から相手にした。 「23・・ハァハァ・・しかし、相良はすげぇな。並みの奴より強いぜ。」 「・・そうだおね。24」 俺は稽古のさなか、無駄口をたたいているドクオたちに渇を入れた。 「おいてめぇら!!無駄口たたいてる暇あったらちゃんとしろ!!途中飛ばしてたら やり直しだからな!!・・・ハッ!!あと、60人だな。」 俺は渇入れている隙を着いたやつらを一蹴すると残りの数を数えていた。 953 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/10(火) 21 39 11.47 iFshTIWP0 数時間後・・ようやく俺はすべての奴らを倒した。 「ハァハァ・・これで全員だな。」 俺は荒く呼吸すると辺りを見回し、ようやくすべてが終わった。あたりはすべて野郎の屍で 一杯であった。まぁ、こいつらも十分な実戦に向けての鍛錬となっただろう。前にジジィから 合気道の大会に出てくれとせがまれたが俺は断固断った。 「見事じゃな。」 「ジジィ・・てめぇ今まで何してたんだ!!」 「いや、おぬしの成長振りを見ておった。日に日に成長していくな。どうじゃ、その才能を活かすために この道場の看板も・・」 「・・悪いが俺はあくまで護身術程度だからな。ほかの奴に言ってくるれ。」 「そうか・・」 ま、ジジィには悪いが俺は女だから道場主にはむかんだろう。 そういえばドクオたちもそろそろランニングから帰ってくる頃だろ。俺は2人に教えるため 精神統一の準備をした。 955 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/10(火) 21 46 58.94 iFshTIWP0 お、噂をすれば何とやらだな。内藤たちが戻ってきた。 「おめぇら、ちゃんと走っただろうな?」 「ハァハァ・・ちゃんと帰ってきたぞ。」 「ハァハァ・・つ、疲れたお。」 まぁ、この表情を見るとちゃんと走ってきたみたいだな。俺は感心すると2人に精神統一の 仕方を教えた。 「いいか、精神統一は雑念を振り払う・・現代風に言えばイメージトレーニングだ。余計なことを考えずに冷静に なりきることが大切だ。」 「わかった。」 「わかったお。」 俺は姿勢やら仕方を教えると、俺自身も精神統一をすることにした。最近、いろいろなことがありすぎたから 気持ちを落ち着かせたい。・・それにあいつに対する気持ちや今の自分自身についても自問自答することにした。 道場内ではさっきとはうって変わって、静けさがこの場を支配した。 963 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/10(火) 21 57 57.07 iFshTIWP0 (女になってから、今までの世界観や人の見方も変わっていった。・・俺はいったいどっちなんだろ? 男か・・ 女か・・ 俺ノ心ハイッタイドッチニ染マッテイッタノダロウ・・) 入り混じる気持ちの中であいつに対する気持ちも整理してみた。今まではライバル意識や執念、決着などに 支配されていた。事実、女になる以前は機会があればあいつの首を引っこ抜いてやろうとも思った。 互いに殴り殴り合い・・拳という拳で俺はたちはぶつかり合えた。 力を振るうことで俺は存在意義を確立していた。 だが、女になってから俺の中が一変した。このまま一生孤独一線と思った俺は気がつけば友達ができている。 バカし合って俺は笑っていた。そして、あいつとの再会・・正直わからなかったが俺はあいつを“異性”として みていたのかも知れない。初めてあいつに助けられたとき・・どうしようもない気持ちだった。 そして・・抱きつかれたあの時、俺は正直何もできなかった。ただ・・あいつに身を任せていた。 空気が流れる中、夜になるまで俺の精神統一は続いた。 969 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/10(火) 22 11 18.22 iFshTIWP0 夜になり、道場を出た俺は内藤とドクオと帰り道をともにした。 「毎日あれするのか・・大変だぜ。」 「俺・・ツンを守ってみせるお。」 「お前らな、ちゃんと続けられるか?・・そういえば内藤はそれが目的だったのか。」 そういえばドクオはともかく内藤がこの道場へ来た目的がいまいちつかめなかったが、そういうことだったのか。 そういえば、内藤は付き合っているみたいだな。 「内藤、お前ツンと付き合ってたのか?」 「そうだお。」 「こいつらは互いの相性がいいんだよ。長年友人をやっている俺が保障するぜ。」 そういえば・・こいつらは俺よりも長い付き合いなんだよな。確か小学時代からって言ってたな。 絆って深ければ深いほどいろんなんがわかるんだよな。 「そういえば小学生の頃、ブーンがツンの勝手にケーキ食べてお前必死に謝ってたよなwwww」 「昔のこと言うなおwww」 俺はなんでか妙にはしゃいでるドクオたちが羨ましかった。 男のときはそんなことちっとも思い浮かばなかったのに・・女になってみるとなんだか羨ましく感じた。 976 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/10(火) 22 24 58.39 iFshTIWP0 自宅に帰り俺はベッドに横になっていた。俺はさっきの精神統一のことと思い浮かべていた。 「はぁ、結局あいつのことはわからずじまいか・・自分の中のあいつが見えてこなかった。 俺は・・俺自身あいつの事をどう見てどう想ってるんだろう・・」 結局、精神統一の中でも答えというか・・その“何か”は見つからなかった。 (俺は、俺はあいつの何を想って何を求めてるんだ・・) 自問自答しても答えなど見つかるはずもなく俺はこの現実から・・想いから逃れるために 睡魔へと飛び込んだ。 995 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/10(火) 22 43 01.98 iFshTIWP0 あれから数週間後、ドクオたちもトレーニングに慣れ。順々に力を伸ばしていった。 俺も更なる磨きをかけて実力の向上に望んでいった。あれから、俺にちょっかいを出す おじさんたちもいなく、毎日平和に過ごしていた。 あいつは入院生活まっしぐらだ。どうもきつくやられたらしいな。 まぁ、日ごろの行いが悪いせいだなwwwww 「ふぅ~、今日も平和だ。」 「ほんとね。」 とある教室のひと時、俺は実に平和な日々を送っていた。誰からも絡まれることもなく、安心した 帰宅スタイルとすごしていた。なお、ドクオたちがいないのは道場での訓練のためである。今頃は走っている頃だな。 「んじゃ、平和ならあランジェリー売り場へ行きましょ。あんた、また胸が大きくなったっていってたじゃない。 私もそろそろ今のが小さいし・・」 「嫌だ嫌だ!!絶対嫌だ!!!なんであんなところへ行かねばならんのだ!! ツン、金渡すから俺の分まで買ってくれ!!」 「はいはい・行くわよ。こういうところは男なのよね・・」 ランジェリーショップ・・それは男にとっては難敵の場所であって難攻不落の城。当然元男の俺はそういったところは全くの苦手で 行きたくもなかった。しかし、最近ツンからもらったブラがきつくなっているのは事実で俺は行かざるを得なかった。 しかし、俺はこのとき気づくべきであった。 あの時感じた・・嫌な予感を 206 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/11(水) 18 44 07.56 C9QPMMM+0 ランジェリーショップの前では女同士の奇妙な光景が繰り広げられていた。 「嫌だ!!俺は絶対に行かんぞ!!」 「はぁ~・・ほら、とっとと来なさい!」 嫌がる俺をツンは無理矢理入店させた。ランジェリーショップの中は文字どうりランジェリーで 一杯であった。 「ま、気を取り直してみてみなさいよ。結構いいものもあるわよ。」 「そうだけどよ・・どうも好きになれんな。」 「何いってるのよ。女体化したあんたはもうすでに女なんだから慣れないといけないわよ。」 ま、結局俺はツンの手伝いもあってか、3サイズを測りランジェリーショップで下着という下着を買った。 これから先、ここにも用ができるので慣れなきゃいけないのだが・・どうもしっくりこなかった。 208 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/11(水) 18 54 15.22 C9QPMMM+0 下着を買った帰り、俺たちは近くのハンバーガーショップでツンとさっきの話を していた。しかし、女2人・・男の視線が思うように感じられた。 「しかしあんた、相変わらずスタイルいいわね。88・59・74なんて早々いないわよ。」 「お、大きい声で言うな!!!・・お前こそ並以上じゃないか。」 先ほどの3サイズは俺のものだ。しかしながらツンもスレンダーながらスタイルは良く、まぁまぁ巨乳だ。 そういえば、ツンは内藤が道場に通っているのを知っているのだろうか? まぁ、内藤もこいつのために通っているわけだし秘密にしておいてやるか。 そして俺たちハンバーガを食べ終わった後・・歯車はゆっくりと回り始めていた。 210 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/11(水) 19 06 16.06 C9QPMMM+0 (・・またか、どうやら俺ではなく仲間を狙っての犯行か) 俺はツンと帰っていると背後から人気を感じた。しかも、2人・・ こちらにはツンがいるので表立った動きはできないし離れるわけにもいかない。 俺はじわりじわりと迫ってくる人影をひしひしと感じていた。 「どうしたの?・・さっきから黙り込んで。」 「ツン・・俺から離れるな。・・でて来い!!」 「えっ!ちょっと何?」 俺が声を放つと俺の背後から2人に人が出てきた。しかも武装を施していて俺を狙う気満々だった。 俺はツンを庇うように構えると男2人は俺に迫ってきた。 211 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/11(水) 19 06 54.97 C9QPMMM+0 「いくぞ!」 「悪いが、命令でね!!そっちのお嬢さんをもらうぞ!!」 「ざけんなぁ!!!!!!」 俺は2人の棒切れをかわし、2人の鳩尾あたりに思いっきりパンチを放った・・が、全くといって 手ごたえがなかった。あいつら・・腹の中にプロテクターみたいなのを仕込んでいるな。 案の定、男2人は自慢するようにプロテクターを俺に見せ付けた。 「フフフ・・残念だったな。」 「おとなしくして貰うか・・」 ヘッ!!笑っていられるのも今のうちだぜ!!!・・俺はすでに対抗策を生み出していた。 213 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/11(水) 19 15 59.25 C9QPMMM+0 俺は構えなおすと・・今度は蹴りの攻撃に変更した。俺は男たちの攻撃をかわしながら今度は 脚を集中的に狙った。 「イテッ!!」 「こいつ・・」 案の定・・足にはなんら装備していなかった。これを好機と見た俺は集中的に 2人の足やひざなどを集中的に狙い、ついに立てなくなるまで攻撃をした。 立てなくなった奴らはなぜかにんまりしていた。 「てめぇらの負けだ。・・とっとと消えろ。」 「それはどうかな?」 「今頃もう1人のお嬢さんはどうしているかな・・」 しまった!!こいつらの目的は俺とツンを引き離すことだったんだ。勝負に熱くなりすぎて忘れていたぜ!! 俺は慌てて元の場所へと戻ろうとしたが時すでに遅く、ツンはいなく変わりに書置きが置いてあった。 廃棄予定の第3工場へこられたし・・何人連れてこようがかまわないが 人質がいることをお忘れなく・・ 「ちくっしょう!!!!!完全に裏をかかれたか!!!」 俺は書置きを握りながらツンの安否を願った。 120 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 16 08 21.78 PJgYIV/g0 結局俺は浮かない顔つきのまま道場へと足を運んだ。道場へ帰るとすでに内藤たちが 走り終えたところであった。 「お、来たか。終わったぜ・・どうしたんだ?」 「ああ、実はな・・」 俺は結局、ツンが誘拐されたことを話してしまった。まぁ、隠し事が苦手な俺としては 気が少しは晴れてきたが自分への怒りがあった。 あいつらだけは許さねぇ・・なんせこの俺を出し抜いたからな!!! 121 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 16 09 36.38 PJgYIV/g0 「すまんな・・ツンは必ず取り返す。」 「何言ってるお!!自分の彼女は自分で助けるお。・・俺たちも行くお。 友達1人だけ行かせんお!!」 「内藤・・」 「それに俺たちもお前ほどじゃないが何とかなるかもしれないぜ。」 こいつら・・うれしいこといってくれるじゃねぇか。それに内藤は最初の頃に感じたオドオド感が すっかりなくなってるぜ。それに・・友達か満更でもない響きだぜ。 昔の俺だったらあり得ないことだな。 「よし、お前ら練習が終わったら俺んち来てくれ。・・作戦を練り直す。」 「わかったお。」 「ああ・・」 俺たちはお姫様奪回のため俺んちで作戦を立てることにした。 123 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 16 16 43.62 PJgYIV/g0 「えっと・・確かここにあったな。」 俺はドクオたちを家に誘うと早速、作戦会議が始まるところなのだが、俺は物置でとあるものを 探していた。 「お、あったあった。これ使うのも久々だな・・」 「お、おい・・それって木刀か」 俺が見つけたもの・・それは木刀だ。男の頃は大人数での喧嘩の時にはいつも持ち歩いていたな。まぁ、折られちゃ困るから途中で 投げ捨てていたけど、こいつとは初めての喧嘩の頃からの付き合いだ。 まぁ、あいつとの喧嘩のときはたまたまなくしてしまったからな・・ 「ち、血だらけだお・・」 「相手は誘拐をやってのける奴らだ。・・それに前襲われたときにはライセンス持った やつらだったからかなりの金持ちだな。しかも俺相手だからかなりの大人数で行くだろ・・」 「そうか・・じゃあ、それを前提とするか。」 こうして俺たちはあーだこーだ言いながら作戦を練り上げていた。 124 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 16 26 15.07 PJgYIV/g0 「まずは俺が奴ら全員を叩くぜ。」 「おい、何言ってるんだ。全員ってかなりの大人数なんだろ。いくらお前でも・・」 「バーカ、最後まで話を聞け。・・俺が奴ら全員を可能な限り叩いておくからお前たちはその間に ツンを救ってくれ。」 作戦は俺が陽動となりその間に内藤たちがツンを助け出す・・確実にして安全な方法だ。内藤たちが道場に通ったとはいえ 実戦経験は皆無・・だから俺が陽動となって内藤たちがツンを救い出す。幸いにもあいつらは足はまぁまぁ速いから 何とかなるだろう。 「そんな・・お前はどうするんだお!!」 「何とかなるさ・・俺はあの相良だぜ?」 「・・ブーン、相良のやり方でいこう。俺らは実戦経験皆無だ。 だけど、無事で来いよ。」 「ああ・・約束する。俺はお前らの元に絶対に帰ってくる。・・男と男の約束だ。まぁ、俺は元男だけど。」 すまないな・・これしか道はなさそうだ。 そういえば俺は初めて自分以外のために喧嘩をしようとしているのか・・ ヘヘヘ、俺もヤキが回ったものだ。だけど、いつになく心強い気がしてきたぜ。 132 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 17 13 41.32 PJgYIV/g0 そして・・夜の闇がいっそう強まる中、俺らは指定された工場へとたどり着いた。・・どうやら入り口には人がいないみたいだ。 俺は工場を見回すとそばにいるブーンとドクオに指示を出した。 「よし、俺は中に入る。お前らは裏手に回ってツンを救出して来い。・・今なら手薄だろ。」 「わかった。・・お前こそ無事でいろよ。」 「ああ・・男は約束を破らん。」 俺はドクオたちに再び約束すると工場の中へと入っていった。 工場は薄暗く・・誰もいないようだが人気はプンプンしていた。俺は大声で首謀者とやらを呼び出した。 「おい!!いるんだろ?でて来いよ!!!」 「よく来たわね。相良さん・・歓迎するわ。」 俺の声に応えるように女の声がした。そして突然に工場の中に明かりがつき首謀者の姿が露になった。 134 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 17 31 25.74 PJgYIV/g0 俺は目が眩みながらも首謀者の姿には見覚えがあった。 「よぉ、あいつのファンクラブの会長さん。・・ずいぶんと大げさなマネしてくれるじゃねぇか。 俺のダチを返してもらうぜ!!!」 そう、首謀者はファンクラブの会長であるクーだった。クーは静かそうな外見とは裏腹に俺に嫌味たっぷりな 視線を送りながら応えてくれた。 「よく来たわね。・・狂犬さん。」 「てめぇ・・なんでツンをさらった!!!」 「・・あなたを誘うためよ。大丈夫よ手はだしていないわ。ただ少し眠ってもらっているわ。」 俺は怒りを抑えながら、こないだのことについても聞いてみた。 「こないだ・・俺を襲ったのもあんたの仕業か?」 「ええそうよ。・・金は掛かったけど腕に選りすぐりのある人たちを選んだんだけど全部台無し・・本来ならここで 終わらせるつもりだったけど。・・翔さんには残念だわ。あなたより私のほうが優れているのに だからちょっとお仕置きしちゃった。でもいいの、彼は絶対私を選んでくれるわ。」 やっぱりな。俺はだんだんと沸いてくる怒りを抑えながら最後の尋問に取り掛かった。 135 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 17 34 39.56 PJgYIV/g0 「・・なんで俺を狙った。」 最大の理由にして最期の質問・・俺を狙う動機だ。するとクーは先ほどから保っていた物静かな表情が 一気に豹変した。 「なんで・・ですって。あなたがあの人に近づくからいけないのよ!!!あの人はあなたより私のほうが 似合っている!!・・これ以上こんなこと言っても無駄ね。出てきなさい。」 クーが叫ぶと俺の周りにはゴロゴロと武装した野郎共が俺を取り囲んだ。ぱっと見て40人・・いや、60人近くはいやがるぜ。 俺は持っていた木刀を構えると徹底抗戦の構えをみせた。 「・・やる気のようね。みんなやってしまいなさい!!」 「おい、ひとつ忘れているぜ・・俺はあの相良だ、数ばっか寄せ集めたって 俺が絶対勝つ!!そしてツンを取り戻す!!!!」 「減らず口を・・」 俺はそういうと向かってきた野郎どもを迎撃した。・・ドクオたちの成功を祈りながら。 137 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 17 42 01.32 PJgYIV/g0 「うぉりゃぁぁぁ!!!」 俺は向かってい来る野郎どもを片っ端から迎撃しまくった。やはり、合気道だけでは何でもありの 喧嘩殺法には少々きつい。家から木刀を持ってきて正解だぜ。俺は血が染み付いている木刀を振り回しながら 片っ端に暴れてやった。 「オラオラ!!60人じゃ足んないぜ!!!」 しかし、女になってから体力的にも男のときとは根本的に違うので余り派手な技ができなかったから木刀を駆使して脳天を狙いまくって 相手を気絶させていった。しかしながらも木刀や蹴り、そして防御にも体力は食うのは変わりなく俺はできるだけ持久戦を避けたかった。 内藤たちうまくやってるかな? しかも、相手は減るどころかますます増え続けている。このまま行くと持久戦になるのはやむを得なかった。 138 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 17 50 35.18 PJgYIV/g0 「ハァハァ・・うりゃッ!!・・これで終いか。」 あれから数時間たっただろうか・・流石の俺も動きが鈍くなってきた。伸びている野郎はとうに 100を超えていた。そして、最後の奴を倒した。俺は木刀で支えながら膝を突いた。 「おい・・これで終いだな。さっさと人質を・・」 俺は最後の言葉を言おうとすると再び俺の周りに野郎共が60人ほどいた。 「“これで”じゃなくて“これから”よ・・狂犬さん?」 あんの野郎ォ・・Vシネとかのヤクザを〆るんじゃないんだからこんな大人数で来なくても いいじゃねぇか!!しかもこの状態が続くとちょっときついかな・・だけど俺は負けねぇ!あいつらが ツンを助けたら即刻逃げる!! (初めて交わした約束だ!!あいつらのために無事に帰ってきてやるぜ!!!!) 俺はふらつく体に活を入れると再び木刀を構えた。 140 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 18 05 41.76 PJgYIV/g0 人間想いが強ければ強いほどとんでもない力を発揮するものである。俺は不思議と体力など関係なかった。 さっきと変わらない状況・・俺は木刀で片っ端からいつまでたっても減らない野郎共を倒しまくっていた。 今の俺は女の体力の限界を当に超えていた。 「こ、この女・・化け物か」 「おい・・来いよ。来ないんならこっちから行くぞ!!!」 俺は野郎共の集団に向かっていき、片っ端から潰していった。俺が順調につぶしている間、突然、奥のほうから 叫び声が聞こえていた。その声は当然聞き覚えのある声だった・・ 「な、内藤!!ドクオ!!!」 「どうやら裏手から回ったようね。あらかじめ用意しておいてよかったわ。」 俺の作戦はお見通しかよ・・だけど、あいつらだって実戦は皆無でも伊達に道場は通っていない。 男だからな。しかし、俺はボーっとしていたのか急に木材が飛んできた。俺はとっさに木刀で防いだが かなりまずい体制だった・・ 何とか防いだものの・・体力不足のためか思うように力が入れづらく、相手との力の差は歴然であった。 141 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 18 07 09.95 PJgYIV/g0 「クッ・・しまった。それに力の差がありすぎる・・」 「へへへ・・形勢逆転だな。このまま一気に!!!!・・フベラッ!!!」 俺が防御に専念している間、俺を押さえ込んでいた。野郎が吹っ飛んでいった。 俺は驚きながらも急に軽くなった木刀を振り払うと 俺の隣には本来いるはずのないあいつがいた。 「お、お前・・なんでここに・・」 「俺の面ァ・・忘れたのか?俺は殺戮の天使・・中野翔だ!!!」 俺を救ってくれたのは本来、病院にいるはずの・・殺戮の天使であった。 143 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 18 25 46.99 PJgYIV/g0 「お前・・どうしてここが?」 「とある人から教えてもらったのよ。お前バカだからな。ついでに裏手の奴らを倒しながらこっちに来た。 お前の友達ひどいな。俺が来たとたんおばけが出たみたいに叫びあげるんだから・・ ま、あいつらは人質を無事に助けたぜ。」 そうか・・あれはやられたんじゃなくてこいつに驚いていたんだ。俺はほっとするとこいつとともに 俺は再び木刀を構えた。しかし、突然の中野の登場に・・黒幕であるクーが黙ってはいなかった。 「あなた・・なんで私じゃなくてあんな奴なのよ!!!」 「・・ハンッ!!てめぇみたいにこそこそせこい真似する女より、俺の隣にいる女のほうが俺はよっぽど好きだね!! それに俺はこいつのために来たんだ。昔のことなんて関係ない!!・・男はな好きな女がピンチであればピンチであるほど燃えるんだよ!!! 怪我なんてしったこっちゃないね!!!!」 (え・・こいつの好きな奴って・・俺のこと?) 俺はかなり動揺した。あいつの好きな人物とは・・俺か? いや、あいつは言った。それもはっきりと・・ “俺が好きだと” 144 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 18 26 55.13 PJgYIV/g0 「そう・・ならあなたも後悔するといいわ!!私を選び損ねた罰よ!!全員出てきなさい!!」 そういってクーはかなりの大人数を出した。うわぁ・・かなりいつなこりゃ。だけど、何だろう。 俺は今、非常にうれしい。あいつの因縁よりも・・あいつが来てくれたことに対してすげぇうれしい!! なんだろうこの気持ち・・なんだかすげぇ、暖かいぜ。 そう・・まるで何かに包まれているように・・ もう、俺が元男だろうがなんだろうが関係ない・・ 「・・だからお前はそんな女なんだよ。・・俺の彼女たちをこんな目にあわせておいてただじゃ 帰れないぜ!!・・このまま数が多いがやるか?狂犬?」 「かなり怪我しているお前とかなり体力を消耗している俺・・こいつらにはちょうどいいハンデだぜ。 行くぜ天使!!」 この最凶、最悪のタッグに掛かればこの場はもらったぜ!!! 146 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 18 41 47.51 PJgYIV/g0 “てめぇ・・名前は?” “相良・・聖だ。孤独の騎士とでも名乗っておくか・・” そう・・俺たちには数々の因縁があった。殴り合い、血が吹き飛び・・体中が悲鳴を上げる。 俺たちはそれがすべてだった。 “ハァハァ・・まだ俺は負けていないぜ狂犬さんよぉ・・” “ヘッ・・よく言うぜ。今度こそ決着をつけてやるぜ天使さんよぉ!!!!” いつも殴って倒れて起き上がる日々・・男は磨き上げた力で相手をぶっ倒す。倒れたら負けだ。それ以外に何もない。 俺は絶対負けなかった。・・だけど不思議とあいつとの喧嘩のときはいつも後一歩のところで邪魔が入った。 警察やら学校の先公やら・・だから俺たちは決着をつけたかった。 だけどあの日16歳の誕生日の日から一変した。 147 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 18 44 38.83 PJgYIV/g0 男の頃に誇っていた腕力と力はすべて女に必要な美と躾に変換されていた。 残ったのは僅かな力と過去の記憶と数々の喧嘩の経験とそのおかげで培った反射神経だけだった。 俺はなくした力を取り戻すために合気道に打ち込んだ。 その結果は短期間で師範代まで上り詰め、何とかなったと思っていたが・・女では限界があった。 女の体では男に負けているものが多々あった。それは力の差・・であった。 そして月日が経ち、絶対俺にはできないと思っていた友人も出来上がり・・あいつが再び現れた。俺は不覚にもあいつを別の感覚で 意識し始めた。そして会うたんびにその想いは俺の中で急激に強くなっていき、深まっていった。 そう、男では絶対感じられない意識、女ならではの意識・・ 俺はそれが今わかったような気がした。 149 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 19 07 29.37 PJgYIV/g0 「ハァハァ・・これで全部だな。」 「ケ、へへへ・・そのようだな。」 俺は辺りを見回してみるととんでもないほどの野郎の数で一杯だった。クーはというと信じられないような顔つきで この光景を見ていた。すると、工場の門が開かれ俺は警戒していると・・その人物はドクオであった。 「よぉ・・約束、守ったぜ。」 「そうか・・お前が無事で何よりだ。内藤はツンに着きっきりだ。ツンを救えたのは中野のおかげだ・・」 「・・よかったぜ。」 「フッ・・全く世話を・・・かか・・せる・ぜ・」 俺は安心すると安心したのかあいつが倒れ掛かった。俺は倒れ掛かったあいつを抱え込むとよほど無理をしているようで 吐血していた。 俺の瞳からは・・必死に抑え込んでいた雫がこぼれ始めた。 150 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 19 08 08.76 PJgYIV/g0 「お、おい!!!お前・・俺のために無理して・・・」 「言っただろ・・男は好きな女のためだったら強くなるって・・俺はお前が好きだぜ。昔の因縁なんて関係ない。 どちらかが早く恋をすれば勝ちだ・・結果は俺が先にお前に惚れちまったけどな・ まだ1人残ってる・・後を頼んだぜ。」 「バ、バカヤロー!!何土壇場で言ってやがるんだ!!!・・おめぇは、おめぇはここでくだばるタマじゃねぇ!!! テメーの命はちゃんと大事にしやがれ!!!! だから・・だから・・目を覚ましくれよ。 ・・憎たらしい口を叩いてくれよ。 また俺にバカっていってくれよ!!!」 俺はあいつの顔に涙をこぼしながらあいつの体をゆするとかすかに心音がした。 どうも気絶をしていたらしい・・ こいつは本当にバカなやつだ。・・でも、俺はこんなバカが好きだ。 151 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 19 09 07.31 PJgYIV/g0 俺は涙ながらにあいつの顔を見つめた。俺は必死に涙を堪えるとドクオにあいつを任せた。 「・・ドクオ、こいつをもっててくれ。多分、気絶しているだけだ。後で俺が引き取る。」 「あ、ああ・・お前はどうするんだ・・」 「・・俺はまだやることがある。」 そうだ・・すっかり忘れていたぜ。あいつの想い・・俺が引き継いでやる。 まだ、残ってたよな・・1人!! 俺は腰が引けてるクーを指差しながら最後の気力を振り絞った。 「おい・・この俺とタイマンしろ!!」 152 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 19 18 47.10 PJgYIV/g0 腰が引けているクーは俺の言葉にビビッていた。 「た、タイマン・・ですって!!なんで?」 「まだ、てめぇが残っているからだよ。・・俺はあいつに約束した、後1人ぶっ倒すってな!!! それに俺もてめぇも女同士・・好都合じゃねぇか!!」 俺は木刀を捨てて構えるとクーはいまだにうろたえていた。これでは勝負にならないので俺はとある条件を突き出した、 「・・俺がまけたらあいつからすっぱりと手を引いてやる。だけど俺が勝ったら俺たちの目の前から今後一切手は出さないでもらおうか!!!」 「本当ね・・私が勝ったらあの人から手を引くのね・・やってやろうじゃない。」 ようやくやる気になったか・・――ッ、体がミシミシといってきやがったな。早めに勝負を つけないとまずいぜ。俺は構えるとクーはあの表情をしながらポケットに手を入れてこちらの様子を 伺ってきた。 「・・来なさいよ。それとも私が怖い?」 「・・この俺をなめんなよ!!」 俺はいつもより熱くなりクーに向かっていった。 154 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 19 27 32.62 PJgYIV/g0 (あなたはバカね・・) 俺はクーに突撃するとクーはポケットからメスみたいなのを取り出した。しかも、俺はクーに 接近していた、しかも刃物をかわしきれない距離であった・・ 「フフフ、これじゃああなたも・・うぐッ!!」 「てめぇはバカか?俺がお前が武器を持っていることに気づかんとでも思っていたか!!」 「な、なんで・・確かに斬ったはず!!」 俺は確かにクーに突撃した、しかし俺はクーに左腕を斬らせ相手が油断した瞬間に背後に回り、メスをもっていた 腕を締め上げた。俺の左腕のほうは服が地で滲んでいたが、右腕のほうは何とか力を振り絞ってクーの腕を締め上げていった。 「おい・・約束どうり今後一切、俺たちから手を引いてもらおうか。じゃないとお前の腕を・・壊す!!」 「イタッ!!わ、わかったわよ!!・・も、もうあなたたちには手出ししないわ。」 クーの降伏宣言を聞いた後、クーの持っていたメスを投げ捨てて俺は腕を離した。 左腕を抑えながらクーの方向を見てみると、もはやクーには俺を手出しする気配がなかった。 これで蹴りはついた。 156 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 19 36 06.19 PJgYIV/g0 俺は布で斬った左腕を巻くとドクオのほうへと振り向いた。 「大丈夫か・・その腕・・」 「ああ、大丈夫だ。出血の割には軽く斬っただけだ。・・じゃ、俺はこいつを連れて帰るわ。」 「お、おい・・大丈夫なのか?」 「ああ・・心配するな。」 そういって俺はあいつを抱えながら1人工場を後にした。
https://w.atwiki.jp/skytrace/pages/50.html
結果は①が5 ②が2 ③が1でした -- (2A32) 2012-08-13 09 50 15