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登録日:2017/12/07 Thu 03 20 50 更新日:2024/06/19 Wed 16 27 14NEW! 所要時間:約 33 分で読めます ▽タグ一覧 RPG アプリ ウィズ クイズ ゲーム コアエッジ コロプラ スマホゲーム ソーシャルゲーム ファンタジー 何故かなかなか立たなかった項目 魔法使い 魔法使いと黒猫のウィズ 黒猫のウィズ 概要 コロプラから配信されているスマホ向けクイズRPG。 クイズをテーマにしたゲームアプリとしてはトップクラスの知名度・人気を誇る。 コロプラ的には猫繋がりでアクションRPG『白猫プロジェクト』とセットで自社の二大代表作として扱われており、コラボも積極的に行われている。 略称は「黒ウィズ」「ウィズ」など。 幅広い知識とパーティー編成力、そしてもちろんガチャ運の総合力が問われるゲームである。 物語 君は「108の異世界」の一つクエス=アリアスの新米魔導士として港町トルリッカにやってきた。 そこで四聖賢の一人「ウィズ」の一番弟子として修業を積むことになった君だが、そこで予想外のトラブルに巻き込まれ、ウィズは黒猫の姿になってしまう。 ウィズを元の姿に戻すため旅立つ君は、様々な異世界を股にかけた数奇な運命をたどることになる… 通常エリア 港町トルリッカ エリア1。 主人公とウィズが出会い、物語の始まりとなる地。 通常エリアが対象のイベントやミッションが実施される度に多くのプレイヤーが訪れる。 王都ウィリトナ エリア2。 王宮があり、人々の交易が盛ん。 森の村ラリドン エリア3。 王都北西の森の中にある緑豊かな村。大森林の奥には聖域と呼ばれる場所がある。 ここよりステージ数が15となる。 水の都アイヴィアス エリア4。 王都北東の湖畔に位置する都で、対岸には水龍の祠があり、湖底神殿に繋がっている。 魔道都市サイオーン エリア5。 王国南端にある魔法学術都市で、魔法の研究が盛んである。 中央にはグノスタワーと呼ばれる機械仕掛けの塔がそびえ立つ。 エリア終盤にボスラッシュ等があり、ストーリーはここで1つの区切りを迎える。 城壁の街ロレンツィオ エリア6。 城壁に囲まれた街で、中心部に大きな教会がある。 風の郷オゥランディ エリア7。 多くの風車が建ち、人々は<無窮の風>と呼ばれる風の恩恵を受けている。 火口の遺跡アユ・タラ エリア8。 巨大な古代遺跡の塔オベルタワーがそびえ立ち、マップは縦長になっている。 ここから難易度が急上昇し、即死ダメージを与えてくる敵や、最終ステージの高難度パネル+全問正解サブクエストといった厄介な要素が登場する。 雪降る町ヴェルタ エリア9。 ウィズの故郷で、図書館や温泉がある。絶えず雪が降り続いているが、そこにはある秘密が…。 ここから戦闘BGMが変化する。シークレットクエストも登場。 中央本部ノクトニアポリス エリア10。 魔道士ギルドの中央本部で、中央に<ノクトニアの柱>、その周辺に三属性の塔<ドライ・エレメンティア>が建つ。 ワールド1はこのエリアで終了となる。 異端の町クルイサ エリア11。 別な世界から流れ着いた人たちが住み着いてできたスラムのような町。 難易度は非常に高く、1ターン目から7000ダメージを受けるクエストも。 太陽と月の国カムシーナ エリア12。 カムシーナ王が支配する国で、ギルドや人々がそれなりに友好的だったこれまでのエリアと違い「君」はいきなり追われることになる。実はウィリトナの時点でアレクの発言から存在が言及されていた。 新要素として、あらかじめ用意された精霊でデッキを組んで挑戦するトライアル戦が実装。 また、今までのエリアと違ってギルドマスター以外のクエストボスも普通に運用できる性能である。 門の秘境ウルドラ/異界の柱ルディニア エリア13。 これまで通常エリアと各種イベントクエストは完全に別枠として進行してきたが、ついにそれらが交錯し始める…… すべての始まり クエス=アリアス エリア14。メインストーリー最終章。 突如として「君」にとって見覚えのある黄昏の門がクエス=アリアスに顕現し、全ての謎は収束していく… 「黒ウィズグランドフィナーレ」というイベントと共に開催され、多くのプレイヤーを混乱に陥れたが、あくまで「メインストーリーの完結編」であり、黒ウィズ自体はまだまだ続いていくとのこと。 登場人物 主人公 項目を参照。 ウィズ CV 田村ゆかり 魔道士ギルドの最高意思決定機関「四聖賢」の一人である魔法使いの少女。 奔放な性格だが、四聖賢だけあって魔法に関しては世界有数の実力者。 主人公の師となり行動を共にするが、魔龍との闘いで黒猫の姿となってしまった。 基本的には主人公以外には黒猫になってしまったことを秘密である。 アナスタシア CV 茅原実里 四聖賢の一人。 魔道士ギルド内の派閥「統治派」の中心人物。 ウィズとは因縁がある。 クォ・ヴァディス CV 子安武人 四聖賢の一人。 常に笑顔を浮かべているが、その本性は・・・。 レマ・サバル CV 西山宏太朗 四聖賢の一人。上3人もなかなかギルド運営に関わらない問題児ばかりだったが彼は飛び抜けており、常に研究に没頭していて他の四聖賢も居場所が見当もつかないレベル。エリア11以降は彼を探すのが一つの目標となる。 エリエリ・サバル CV 三宅真理恵 レマの義理の孫娘。旅好きだったレマの息子が突然帰ってきてレマに預けていった。どうやらある魔法の適性があるようだが… バロン・ライオネル CV 広田みのる 港町トルリッカの魔道士ギルドのギルドマスター。ライオンの姿をした獣人。 主人公の魔道士ギルドへの登録処理を行い、ウィズを紹介した。 最初のエリアのギルドマスターだけあって、イベントの導入部等でも出番が多い。 出る度にネタキャラ化して行っている。よく似た兄がいるらしい。 アレク・ルミナレス CV 柿原徹也 王都ウィリトナのギルドマスター。 飄々とした性格で、天文学の知識が豊富。 主人公以外にウィズが黒猫になったことを知った最初の人物。 後にエリア13でも再登場する。 ロレッタ・ミラージュ CV 早見沙織 森の村ラリドンのギルドマスター。 大人しい性格の少女で、森の聖域を守る巫女でもある。 ルシェ・ワダツミ CV 三瓶由布子 水の都アイヴィアスのギルドマスター。アイヴィアスを統治するワダツミ家の次期当主。 ドラグニアと呼ばれる龍族の末裔であり、種族も龍族となっている。 祖父がかつての四聖賢であった。 ドゥーガ・ザムンタール CV 藤原啓治 魔道都市サイオーンのギルドマスター。眼帯ハゲマッチョ。 自信の肉体を誇示する言動が目立つが、魔道士らしく冷静な面も併せ持つ。 2016年4月1日に黄金と化した。 ベルナデッタ・イルマ CV 能登麻美子 城壁の街ロレンツィオのギルドマスター。 教会のシスターで、孤児たちを引き取り世話をしている。 オルネ・タンペート CV 釘宮理恵 風の郷オゥランディのギルドマスター。 ある理由からウィズを尊敬しているが、その弟子である主人公に嫉妬し、厳しい態度を取ることも。 ツンデレ。 ティア・ソピア CV 村瀬歩 火口の遺跡アユ・タラのギルドマスター。 少年のような風貌をしているが、クナビ族という長命の種族であり、実年齢は100歳を超えていると言われている。 キーラ・バルバレス CV 斎藤千和 雪降る町ヴェルタのギルドマスター。ウィズの幼馴染。 ヴェルタの中央図書館の管理人でもある。 ルベリ・クラクス CV 内匠靖明 中央本部ノクトニアポリスの責任者。 魔道士ギルドを統べる立場であるが、自身は魔法の力を一切持たない体質である。 父親はかつての四聖賢であったが、謎の死を遂げ、その弟子であったクォが後を継ぐ形で四聖賢の座に就いている。 彼には「ギルドマスター」という肩書きは出てこないが、ギルマス関連イベントでは他と同じくギルドマスター扱いされている。 アヤナ・ミナミカタ CV 甲斐田裕子 異端の街クルイサのまとめ役。 まとめ役、というのはクルイサにはギルドの支部が設置されていないため、ギルドマスターではないからである。とはいえ、ルベリと同じく実質ギルマスという扱い。主人公が情報を求めると、その対価として様々なクエストを依頼してくる。 カルマン・ジルベスト CV 三宅健太 太陽と月の国カムシーナの軍部の長。 この地域にもギルドは無いが上二人と同じく実質的にはギルマスである。 境界騎士団 「異界の歪み」から人々を守るために結成された騎士団。 メインシナリオには出てこないが、レイドバトル関連のサブイベントに出演。 詳細は項目参照。 システム クリスタル このゲームにおける課金要素。もちろん無課金でもそれなりには集まる。が、限定精霊コンプしようと思ったら課金必須である。 精霊 このゲームにおける「ガチャ」で当たるキャラ。精霊はカードとなって魔導士に力を貸してくれる。 この精霊を5体までデッキに組み込み、各ステージをクリアしていくことになる。 精霊のレア度はCから始まり最高のLまである。現状レア度L以外の精霊はほぼ戦力外である。 最高レアリティは長いことLであり、同じLでも性能にはかなりの格差が生じている。そのため、実装から時間が経ちすぎて時代遅れになってしまった精霊はレア度Lのまま性能だけ時代相応に引き上げる「L to L」という救済措置が取られることもある。古い精霊だとL to L to L to L…という意味不明なことになっていることもしばしば。 限定ガチャで当たる精霊の他、「メイトガチャ」で当たる精霊、ステージクリア報酬としてもらえる精霊、魔道杯報酬精霊など多数の種類がある。 精霊は各種属性、種族、HP、攻撃力の他、AS、SS、潜在能力を持っている。 アンサースキル(AS) 問題をエクセレント正解(後述)すると、攻撃と同時に発動。「攻撃力UP」だったり、「HP回復」だったりと効果は色々。 基本的には毎ターン発動していくことになる。 このASをバランスよくデッキに組み込むことが攻略の第一歩。 スペシャルスキル(SS) 各精霊が持つ大技。任意の回数問題に正解することでスキルチャージが貯まり発動可能になる。 一度発動すると再び一定回数正解するまで使用できなくなるが、効果は敵に大ダメージを与えたり、味方全体を一気に回復したり、パネルの色を変えたり、問題の答えを見破ったりと非常に強力。 潜在能力 「エーテルグラス」というアイテムを使うことで解放できる各精霊の特殊能力。 自身のステータスを強化したり、同じ属性・種族の精霊を強化したり、特定の色のパネルを来やすくしたりと様々な効果を持つ。 レジェンドモード レア度Lの精霊が持つ特殊能力。レア度Lの精霊は「SS1」と「SS2」の2種類のSSを持ち、SS1からさらに問題に正解していくことで、SS1よりさらに強力なSS2が発動可能になる。 このSS2が発動可能になった状態が「レジェンドモード」であり、ASもAS2に強化され、さらに潜在能力も解放される。 ただし、SS2を使用すると元に戻ってしまう。この状態でSS1だけ使うといったこともできないので要注意。 EX-AS アップデートで追加された能力。その精霊を連れてクエストをクリアすることで上昇する「契約レベル」が一定以上になると解禁。 「一定数正解する」「仲間のHPを100%未満から100%に一定回数回復させる」などの特定の条件を満たすことで発動し、レジェンドモードに入ると同時に強力なASが使えるようになる。 非常に強力だが、SSとは完全な互換関係にありEX-ASを使えるようにするとSSは使えなくなってしまう。編成時に任意で切り替えることは可能なのでクエストに合わせて使い分けよう。 属性 基本属性である「火、雷、水」と副属性である「光、闇」がある。全ての精霊は1~2個の属性を持っているが、光と闇は複属性のみ(敵として登場する精霊はこの限りではない)。 火は雷に強く、雷は水に強く、水は火に強い関係であり、光と闇は互いにダメージが増える関係。 また、クイズパネル(後述)にも関わって来る。 クイズパネル ステージは基本的に常にこのクイズパネルが4枚出現しており、プレイヤーは自分のターンに好きなパネルを選んでクイズに答えていくことになる。 パネルは「単色」「二色」「三色」に大まかに難易度分けされており、さらにそれぞれにジャンルが設定されている。 各精霊は自分と同じ属性のパネルに正解すると攻撃でき、さらに5秒以内に正解(エクセレント正解)できれば「アンサースキル(AS)」が発動する。基本的にこのゲームは毎ターンエクセレント正解を重ねてアンサースキルを常時発動していくことになる。 簡単に言えば「単色」パネルでは攻撃できる精霊の種類が少ない代わりに難易度が低く、「三色」パネルは攻撃できる精霊の種類が多い代わりに難易度が高い。 …というのが初期のゲームデザインだったはずだが、現在は「パネルブースト」の潜在能力もあって特定の属性で固めてしまうのが一般的。その代わり複色パネルを正解することでASが発動する精霊が増えた。 単色 正解率80%以上。誰でもわかるような超常識問題ばかり。 しかし、油断は禁物。特に80%ギリギリの問題はかなりのひっかけ問題が混ざって来ることがある。「単色なのにやたら正解率が低い問題」を引いてしまった場合は問題文をよく読もう。 二色 正解率60~79%。この辺りからそのジャンルに関する知識がないとキツイ問題が出てくる。 ただし、「問題文と選択肢から解答を削れる」ケースも少なからずあるので、たとえ二色を踏まざるを得なくてもよく考えれば解ける…はず。 正解率75%以上の問題だと、単色とほとんど変わらないようなものも多いが、60%近くになるとかなり厳しい。当たり外れが激しい。 三色 正解率59%以下。「解けるわけねぇだろ!」な問題がゴロゴロ出てくる。 基本的にそのジャンルについて深く知っていないとまず解けない。三色パネルしか踏めない状況だと運を天に任せる他ないこともある。 稀に 四択なのに正解率20% なんて鬼畜問題も… また、追加されたばかりの新問が正解率0%としてこの難易度に分類されていることもあるので超簡単な問題が紛れていることもある。 ジャンル 全10ジャンルから任意の6ジャンルを選べる。 かつては6ジャンル固定だったため、苦手なジャンルのパネルに悩まされる人が多かったが、現在はジャンル選択システムでだいぶ改善されている。 文系 国語、歴史、地理、公民など。以前は英語もここに入っていた。 基本的には難しくても中学校レベルなので、学校の勉強が得意だった人にはさほど難しくないジャンル。 一方理系と並んで苦手な人はとことん苦手なジャンルでもある。 また、ジャンルの幅が広いため、「日本史専攻だったから三色ぐらい余裕だぜ!」と思ったら世界史問題が出て撃沈することも稀によくある。 理系 生物、化学、物理、地学など。数学は稀。 文系と同じく学校の勉強ができていれば苦ではないだろう。 文系程はジャンルの幅がないため、これの三色には賭ける価値はある。 芸能 アニヲタ的には 鬼門 ジャンル。 簡単な問題なら、童謡や楽器の名前問題もあるのだが、曲名・歌手名などは単色でも結構キツイ。 実は 三色の方が簡単 という噂が時々ある。実際、芸能三色を踏んだら基礎レベルのクラシック知識で文系的には拍子抜け、というケースはたまにある。 「芸能」と言っても現代音楽からクラシックまでかなり幅が広いため、こういうことが起こるのだろう。 スポーツ アニヲタ的鬼門ジャンルその2 。 単色ならまだスポーツのルールなど手が出やすいものが多いが、活躍した選手の名前などになると… ただ、これも「○○年のオリンピック開催地は?」のように他の知識から選択肢が絞れるものもあるため、諦めてはいけない。 アニメ・ゲーム …というジャンル名だが、実際には仮面ライダーやウルトラマンなどの特撮問題も平気で混ざっている。 要はアニヲタ知識全般と思えばいいだろう。 ワンピースの問題率が高いことで有名。…実際にはみんな読んでいるので正答率が高く、単色に上がってきやすいだけなのだろうが。 複色問題はその作品を視聴していることが前提の問題が多くなってくるため、いざという時に踏むと地雷になりやすいジャンル。 雑学 すさまじく雑なくくりのジャンル。要はオールジャンルと言ったところか。 芸術関連やファッション関連、あるいは生活豆知識、グルメなど。 基本的には一般知識なので答えやすい問題が多い。 ニュース ここから下の3つはアップデートで追加された問題。当初は問題数が非常に少なく丸暗記が通用していたが、最近は割とそうでもないので注意。 ニュースは大まかな年代と共にジャンルが指定されており、その年代に起こった主なニュースに関する問題。 アニヲタ的鬼門ジャンルその3 。芸能関連のニュースがかなりの割合で含まれており、安易に踏みに行くと危険。 流行語だったり政治・社会のニュースなら比較的安心できるのだが… 英語 単語の英訳/和訳問題。 基本的には5秒以内で正解できる程度の難易度なので、中学で習ったレベルの知識があれば単色はまず余裕。安心できるジャンルの一つと言える。 計算 主に数式の穴埋め問題。解答部分だけでなく、四則記号のどれが当てはまるか選ばせる問題もある。時間さえかければ絶対に正解できるが、逆に言えば暗算が苦手な人にとっては鬼門となるジャンル。 漢字 上3つより後のアップデートで追加されたジャンル。漢字の読み書き・送り仮名などを問う問題。文系からさらに独立したジャンルと言える。 基本的には義務教育で習う範疇だが、特に画数を問う問題は5秒以内で正解するのが結構キツイ。 イベント イベントクエストでのみ出題されるジャンル。 そのイベントクエストにちなんだ特殊な問題が出る。主にコラボ先に関する知識を問う問題であり、アニメ・ゲームの発展形と言えるが、 問われる知識の深さが尋常ではない ため、その作品を知らないとかなりキツイ。 実は問題数がかなり少ないため、丸暗記が通用してしまうのだが… 難易度設定 多くのイベントは4段階の難易度から選べる。各難易度ごとにクエストクリア状況は独立しており、報酬も個別にもらえる。 基本的には最初はイージーかノーマルだけが選べ、ノーマルクリア後にハードとエクストラ解放となる。 イージー 一番簡単な難易度。どれぐらい簡単かと言うと、 問題に答えずとも大魔術を最初から使える精霊の艦隊で余裕でクリアできる レベル。 ゲームデザイン的に論外であるためか、この難易度はクリアしても報酬にクリスタルは含まれない。「ノーマルはクリアできないが、ストーリーは知りたい」という初心者向けの難易度と言えるだろう。 一応クリア回数にはカウントされるので、一部のミッションはこなせる他、低確率だがドロップ限定精霊が落ちることもあるのだが…。 ノーマル 初心者~中堅までのプレイヤーならまずクリアできるだろう難易度。 とはいえ終盤のクエストは難しいものもある。 ここから報酬にクリスタルが含まれるようになるため、クリアする意義も出てくる。多くのプレイヤーはこの難易度はクリアするだろう。 ハード 上級プレイヤー向けの難易度。ノーマルクエストと敵の構成は大体同じだが、スペックや使用スキルが大幅強化されており、各クエスト向けに専用のデッキを組まないとキツい。 手持ち精霊にある程度余裕がないとハード覇級や絶級はまずクリアできないだろう。 エクストラ アップデートで追加された難易度。 敵の構成はハードと全く同じ。 「ならハードクリアできれば楽勝じゃね?」と思いきや、 問題難易度が最高ランクで固定される という鬼畜仕様。 最低でも二色問題までしか出てこなくなるため、クイズ力が低い人には地獄のような難易度。一応パネル事故はまず起きなくなるが…。手持ちが潤っている人にとっては、二色以上のパネルの正解をトリガーとする精霊を容易に扱えるためハードよりも楽という声もある。 「見破り」や「問題難易度ダウン」を持つ精霊がいると楽になる…かもしれない。 なお、イベント限定精霊に関してはハードまででコンプできる仕様。そのため、クリスタルを諦めればこの難易度に関しては特に挑戦しなくてもよい。 この難易度ではドロップ有りのボスのドロップ率が100%であるため、複数体集めるならばこちらを周回できるようにしておきたい。 イベント イベントは非常に多い…というか常に2~3種類のイベントは開催されていると思っていい。 そんなに大量にイベントこなせねぇよ!な人のために、初心者も安心な「魔導士の家」という常駐施設がある。 ここでゲーム内通貨を支払えば、一定期間好きなイベントを開放できるのである。ついでに各イベントの進捗度に合わせてクリスタルももらえるので、チェック推奨。 ただし、魔道杯やレイドイベント、コラボイベントについては無理である。また開催されたばかりのイベントは開放できず、復刻されるまでの期間もまちまち。 ちなみにイベントの設定はほぼ全て「主人公が何らかのトラブルで他の異界に渡ってしまい、その異界で起きている問題を解決する」である。 以下代表的なイベント。 魔道杯 月末恒例のプレイヤー間対抗イベント。 大抵はその時開催されているイベントクエストの内容に沿ったストーリーと共に開催される。 特殊なクエストを何周もしてポイントをかき集め順位を上げるのが目標。専用の特殊デッキが求められるため、高順位を取るのはかなり難しい。 大体直前のガチャの目玉精霊が接待される傾向にあるが、変態染みた研究により運営の想定の斜め上の攻略方法が編み出されるのも毎度の恒例である ギルフェス 大体2週間に一回開催されるギルドのお祭り。お祭り好きすぎだろ。 素材クエストが全開放され、ドロップ率もアップ、さらにクリア回数に応じてクリスタルももらえる美味しいイベント。 レイドイベント レイドクエスト自体は常駐しているのだが、時折さらに強大なレイドボスが襲来することもある。 今までに襲来した強敵としては、 エヴァンゲリオン、ゴジラ、ラオウ など。 全体ポイント目標がやたら鬼畜なため、まず達成できない クイズスタディアム 「クイズゲーなのに、クイズ要素が薄まっている」という要望に対応するためか登場した常設イベント。 ただひたすら、特定ジャンルの問題に答えていくだけであり、手持ち精霊は一切関係ない。 クリアするとメダルが手に入り、プロフィールにも乗るので自慢できる。 ただし、シルバー以上のランクになると大体2色以上の問題しか出なくなるので、難易度が激増する。 報酬に精霊はいないので、余った時間などで気長に進めればいいだろう。 オリジナルイベント 超魔道列伝 何人もの魔女っ子が登場するギャグ調のイベント。 色々な意味で最強キャラ、アリエッタが必見。 詳細 主要人物 アリエッタ・トワ 魔法に関しては全世界どころか全宇宙において負けるものなしの大天才魔法少女で、様々な発明や論文を発表している…というところまでなら優秀極まりないのだが問題は発想がぶっ飛び過ぎていること。基本いらないことしかしない上に魔力だけはとんでもないため世界をトラブルの渦へ飲み込んでいく。 とはいえ本人は一部の悪行を除き悪気はないので生暖かく見守ってあげよう。 リルム・ロロット アリエッタ程ではないもののかなりの魔力を秘めた大魔法使い…のはずなのだが実は作中で魔法を使う描写がとてつもなく少ない。なぜかというと基本攻撃手段が杖の投擲だから。…お察しの通り彼女もビックリするくらいのアホの子です。 行動は兎も角アリエッタ以上に発言がぶっ飛んでいる。一応ロロット家と言う名家の生まれのため礼儀は正しいのだけど… 杖に宿っているエターナル・ロアという人格はぶっ飛び発言へのツッコミや無茶な使用で常に振り回されている(物理)。 ソフィ・ハーネット リルムの幼馴染で一時期共に旅をしていたこともある。その後ハーネット商会を起業した結果、大儲けでものすごい資産を築いている。 と、状況はぶっ飛んでいるが性格は圧倒的常識人。あまりツッコミには回らないものの上二人が撒いたトラブルの種を魔法や財力で解決していく。そしてこのイベントの正ヒロイン ただし、基本的には常識人であるものの、元々はリルムと共に魔道100人組み手を行っていたガチガチの武闘派であり、必要とあらば武力行使も辞さないなどやはりアブナイ一面もあったりする。 レナ・イラプション 上3人より少し年上でお姉さん気質…なのだが、二つ名の 爆炎のレナ が示し通り、爆発魔法にかけての才能と情熱がハンパない。その上若干戦闘狂な節があるため一度スイッチが入ると周りをクレーターだらけにする。 一応スイッチが入っていない時はそれなりに常識あるのだけど… エリス=マギア・シャルム 常識人枠でアリエッタのお目付役。すなわち胃潰瘍まっしぐらな御仁。アリエッタがしでかす度に叱りつけているのだが一向に効果なし。 それでもアリエッタのそばにいるのは「いつかまともになってくれる」と信じているから。一度アリエッタが反省した時は泣いて喜んだ。でもその後アリエッタは世界遺産を吹き飛ばしました。お疲れエリス。 イーニア・ストラマー 魔法界の重鎮なのだが見た目は幼女。理由は呪いをかけられたとのことで実年齢は不明(おそらく300歳以上)。エリスと同じくアリエッタの可能性を信じてはいるのだがその度にやらかすので最早呆れている。 なお本名は「イーニア・ハーメティック・ソルルスト・ラクトリティシア・ウォルヴィアラ・メメスリスムルナ・ストラマ―3世」。ピカソか! シリーズ作品 超魔道列伝☆アルティメットガールズ 超魔道列伝☆アルティメットサマーガールズ 超魔道列伝☆アルティメットハロウィンガールズ 超魔道列伝☆アルティメットワーキングガールズ 超魔道列伝☆アルティメットプラネットガールズ 超魔道列伝☆アルティメットアルティメットガールズ 聖サタニック女学院 魔界に存在する女子高を舞台にしたブラックユーモアあふれるイベント。 何気に他の異界との絡みが非常に多い。 クロム・マグナ魔道学園 魔法を教える学校クロム・マグナを舞台にしたイベント。ぶっちゃけ毎回元凶は学園長 基本ギャグだが、最終話である5や前日譚であるゼロは結構シリアス。 とある魔術の禁書目録とコラボしている。 エターナルクロノス 時を管理する時計塔、エターナルクロノスの管理者たちにまつわるイベント。 ブラック企業疑惑あり 双翼のロストエデン 天界と魔界、二つの異界にまつわる天使と魔族の物語。 ギャグとシリアスの同居具合が激しいイベント。 また2からは他の異界から飛ばされてきた2人の人間の子供が登場し、彼らの成長や育ての親としての絆も大きな要素となる。 黄昏メアレス ヴィクトリア朝風の世界を舞台に、「夢」を狩る「夢なき狩人」たちの物語。 シリアスかつ各キャラクターが立っている上に世界観の雰囲気が素晴らしく、非常に人気の高いイベントの一つ。 (2017年に行われた公式のイベント人気投票において、2位にダブルスコア以上の大差をつけてぶっちぎりの1位になったほど) 詳細 用語 ロストメア 舞台である「夢と現実の狭間の都市」に湧く化け物。その正体は「誰かが抱いて捨てた夢」の成れの果て。 例えば貴方が「科学者になりたい」という夢を子供の時見ていたとする。しかし当然学力不振や他の夢に目移りしたりでその夢を捨て去ることもあるだろう。すると、その夢が狭間の都市でロストメアとして実体を持つ訳である。 強い願われていたにも関わらず捨てられた夢ほど強い魔力を持っており、ある程度強力なものになると人に擬態する能力を持ち、意思疎通が可能なほどの知能も持つようになる。 その出自上、自分を捨てた人間達を恨んでいる者が多い。 門 夢と現実の狭間の都市の中で一際高い建造物。イメージとしてはパリの凱旋門が近い。 夕方、黄昏時になると中央が光だし、「現実」への道が開ける。この時ロストメアが門を通ると「夢が現実に出る」=叶ってしまう。先程の例だと突然貴方が科学者になってるように現実改変されるということ。しかしそれだけではなく副作用として物理的におかしい現象が発生してしまい多くの命が奪われることも少なくない。 メアレス 名前の通り 夢見ざる者 。ロストメアはまさしく夢そのものであるため、普通の人間は夢を潰すという行為に耐えられず攻撃しようとしても戦意が削がれてしまい倒すことができない。 ただし、自分が夢を持っていない、夢見ざる者であれば躊躇なくロストメアを倒せる。それがメアレスである。 とはいえその性質上「その日暮らし」で「大義も忠誠もない」ような奴らばかりなため全く統制は取れていない。勝手気ままにロストメアを殺して報奨金をもらってる連中も多い。 まあ「ロストメアを倒してみんなを守りたい」というのも夢である以上仕方ないのだが… 主要人物 サンセット=リフィル 主人公に「美芸に携わる者たちが築き上げた美の結晶のような少女」と言わしめる外見をしているが、性格は可憐ではなく最早苛烈。そんじょそこらの男より圧倒的に漢らしい性格をしている。 魔道が廃れ、人々が魔法を使えなくなって久しいこの異界において唯一の魔道士であり、人々に魔法の存在を見せつけるためだけにロストメアと戦ってきたが、世のため人のために魔法を使う主人公を見て自分の存在意義に疑問を持ち始める。 「サンセット」は名前ではなく字名で、「いつも黄昏に門の上からロストメアを探している」というのと「消えかけの魔道の黄昏を背負う者」のダブルミーニングになっている。 ガンダウナー=ルリアゲハ リフィルの相棒で、銃を得物にしている和装のメアレス。リフィルと比べて飄々としているが銃の腕前はピカイチ。 元々はとある国の姫として「国民と国土を守る」という夢を抱いていたがある事情からそれを手放し、国を出奔した。その後さまざまな国を流れたのちに狭間の地に辿り着き現在はメアレスをしている。 字名の 堕ち星(ガンダウナー) は「屋根からロストメアをバンバン撃ち落としていたら着いた」とのことだが、出自からして「姫(星)から堕ちた」ということとのダブルミーニングと考えられる。 エッジワース=ゼラード 本人の決め台詞「剣なら!負けねェ!」の文字通り、剣術においては圧倒的な実力を持つメアレス。しかし問題は「剣なら」の部分で、幼い時から剣としか向き合ってこなかった故に人の心がわかっていない節があり、メアレスとなったのも、「剣以外で初めてできた大事なもの、妻子を守りたい」という夢が、妻に逃げられてしまったことで破れたからである。 字名の 徹剣(エッジワース) もその「剣以外からっきし」を揶揄してのものだろう。 アーセナル=コピシュ ゼラードの娘で、自身もメアレス。とは言っても背負っている大量の剣をゼラードに要求された通りに念動で飛ばすお仕事なので、直接ロストメアに対峙するわけではない。もちろんそれでも12歳の幼女にしては物凄いが。 性格は父親と真逆でとても礼儀正しい。しかし同時に悩みを中に溜め込んでしまうタイプでもあるのでいつか爆発しないかゼラードは心配していたりしていなかったりする。 剣倉(アーセナル) の字名はシンプルに「剣の倉庫みたいな量背負ってる」ということだろう。 ウォーブリンガー=ミリィ 身の丈の程もあるパイルバンカーを振り回しながら戦うメアレス。元々ファッションデザイナーを目指していたが、絶望的にセンスがないと貶され落胆している時に、バイト先に暴漢が侵入。特に格闘術は習ったことがなかったが、天性の才能で撃退した。しかし不運なことにそれ故に「異常な服飾のセンスの無さ」が知れ渡ってしまい夢破れた。その後「夢がなくて強いやつ募集」という話を聞き狭間の都市に辿り着き、メアレスとなった。 字名の 戦小鳥(ウォーブリンガー) は「さえずる者」という意味で、「何かとオーバーリアクションな自分を揶揄してのもの」…と本人は思っているが、周りはミリィの忘れっぽい様を見て「鳥頭」を連想している。 ダイトメア=ラギト 徒手格闘でロストメアと殴り合う、通称「最強のメアレス」。と言っても本当に素手な訳ではなく、体内に飼っているロストメアの力を引き出すことで鎧とし、攻撃力も高めている。 元々孤児でなんの夢も持たずに育ち、そのまま自然な流れでメアレスを始めたが、ある時相棒が「メアレスで稼いだ金で外(現実)で一旗あげるよう」と言い出し、ラギトもそれに乗った。お察しの通り、メアレスではなくなった訳なのだが、二人はそれに気づかずいつも通りロストメア狩りに行き、なんでもない雑魚に負けた。その結果相棒は死に、ラギトの体にはロストメアが入り込んだという訳である。 字名の 夢魔装(ダイトメア) は字面通りだと思うが、ロストメアは名前の最後が 〇〇メア となるため、「お前は既にロストメアだ」という意味もあるのかもしれない。 アフリト 作中では主に「アフリト翁」と呼ばれる。実際のところ老人と呼ばれるほど年寄りにも見えないが、かと言って若くも見えない年齢不詳の怪人。怪しいことこの上ないが、当人がその怪しさを隠そうともしておらずそれがさらに怪しい。 「メアレス」ではないが、メアレスたちのまとめ役を務めており情報提供や報酬の支払いを担当している。見た目は怪しいが、仕事についてはとりあえず嘘は言わない。どうやらロストメアの魔力を集めていることには別の目的があるらしい。 常にパイプでタバコを吸っており、この煙を用いて様々な術を用いることができる。 街における主人公とウィズの保護者でもあるが、どうやら主人公とは浅からぬ因縁があるようで…? ぶっちゃけ元ネタの登場イベントが古い上にセリフがないため、ネタバレされても「誰だアンタ」的に受け止めてしまう人が多かったそうな。元ネタよりもアフリトとして登場している回数の方が圧倒的に多いし 覇眼戦線 「覇眼」という特殊能力を持つ人々とその下で戦う兵士たちを描いた戦記もの。 非常にシリアスで死者も多数出る重いイベントの一つ。 個々のキャラクターの人気は高いのだが、設定周りが後付けに次ぐ後付けで矛盾のオンパレードになってしまっており、その辺の評価は低め。特にルドヴィカの父親が後付けでかなり改悪されてしまっているのが…。 まあ主役のリヴェータからして、初出時とは完全に別人レベルに改変されているので今更ではあるのだが。 最終章の評価が際立って低く、晩節を汚してしまった感があるのが残念なところ。 空戦のドルキマス ドルキマス王国元帥、ディートリヒ・ベルクを主人公に据えた覇眼戦線とは別ベクトルの戦記もの。 空を舞台にした激闘はどこか銀英伝チック。 ぶっちゃけ1の印象が悪すぎたが、2以降でなんとか盛り返した 派生として空賊のジーク・クレーエを主人公とした「空戦のシュバルツ」およびコードギアス 反逆のルルーシュとコラボした「血盟のドルキマス」が開催されている。 幻魔特区スザク 自らの心を映し出す「ガーディアン」を使う少年少女を主人公とした本格SFイベント。 敵である「収穫者」たちも深く掘り下げられており、敵味方ともに人気が高い。 続編である「RELOADED」はその200年後が舞台で、かつて「収穫者」と戦った少年少女と「君」は英雄として語り継がれている。新たに出会った少年少女達とともに、その星を狙う〈王〉と戦うことになる。 響命クロスディライブ 幻魔特区と同じくSFイベントの一つ。 大災害によって地上のほとんどが結晶に覆われた世界で、生き残った人類はデータを物質化する「ディライブ」技術によって文明を再興していた。 そこで出会った記憶を無くした少女と、違法ディライブを取り締まる「クラックハンド隊」とともに大災害の真実を知ることになる。 ちなみにこの二つはどっちも結構なディストピア風味。そこまで最悪な状況ではないが。 八百万神秘譚 和風な世界を舞台にした神様たちの大騒動。 この異界も他のイベントとの絡みが結構多い。桃娘伝から数百年後?の世界である。 Zなど無かった、いいね? 神竜降臨 様々な「竜」が登場するカッコイイイベント。竜の力を借りた戦士たちが活躍する。 イベントの雰囲気はかなりシリアス。 魔轟三鉄傑 見た目も性格もまるで異なる三人組「魔轟三鉄傑」の痛快冒険譚。ぶっちゃけメンバーの雰囲気が違いすぎるので他のイベントで使えなかった余り物を寄せ集めただけに見える 今までのイベントとはレベルが違うギャグイベントでプレイヤーの腹筋を全力で破壊した。 ちなみにこの異界では主人公は 最短滞在時間 を記録している。 ぞばばばばばばば! 喰牙RIZE 本格的なバトル系シナリオ。実は色々な意味で主人公には縁があるイベントだったりする。 様々な異界の精霊の力が「トーテム」として大地や人々に流れ込む世界であり、客演が非常に多いイベント。また主人公のラディウスは「君」が普段暮らしている「クエス=アリアス」出身であり、境界騎士団に所属していた。 伏線がまだ残っており、現在回収待ち。 追憶のレディアント 記憶にまつわる純愛系イベント…のはずだが、主人公がやたら独りよがりだわ、描写に矛盾があるわ、敵が小物すぎるわ…であまり評判がよろしくない。 ぶっちゃけ黒歴史というやつで、長い間復刻されなかったことから運営も失敗したと感じていたのかもしれない。 だが、最後はプレイヤーの涙腺を崩壊。 AbyssCode 「Abcd」という種族を持つ特殊な精霊にまつわる一連のイベント。 共通しているのは、いずれのイベントもかなりの高難易度であること、そして「世界の破滅」に絡む悲劇的な結末を迎えていることである。 Blader 4つのシナリオからなるイベント AbyssCodとこのイベントはボスの最終進化に数十枚のボスが必要になるため、とても大変。 天上岬 調香師の姉妹が主役のイベント。 「君」が飛ばされる異界としては珍しくかなり平和で、悪人もほとんど登場しない。 「眠れる遺跡のアウトランダー」とは同一世界かつ同時間軸。 聖なる空のエステレラ 聖女と女神たちが主役のイベント。 このイベントの背景はとても美しいと評判。 桃娘伝 昔話をモチーフにしたイベント。 主人公のスモモはなぜかイングリッシュなワードで喋る。 スモモ「ドック!モンキー!フェズント!Δの陣!」 アイドルωキャッツ! 白猫プロジェクト・黒猫のウィズ・白猫テニスのコラボイベント。 黒猫側からはガトリン(魔轟三鉄傑)とリルム(超魔道列伝)が出演。 続編ではユッカ(エターナルクロノス)も登場。 シュガーレスバンビーナ 大人になると「獣」と化す街で掟に逆らって抗う少女たちのピカレスクもの。 「味方キャラたちがどう見ても悪人」と言う意味では斬新だったが、1のストーリーが割と支離滅裂だった上に主人公もなぜか一切登場しなかったため非難を浴びた。 2では「君」も参戦し、それなりにまともなストーリーになった。 Birth of New Order 神にも似た存在「審判獣」によってすべての善悪が決定される世界で、二つの陣営をそれぞれ率いて争いあう男女の悲恋的イベント。とにかく雰囲気が非常に暗い。 2で一度バッドエンドを迎えた後、3で過去に戻り、大団円を迎えた。 エニグマフラワーズ ニチアサ的な高校生魔法少女達と悪の組織との戦いを描くシリアスなイベント……ではなくギャグイベント。巨悪は主人公が小学生の時に既に滅ぼされており、登場する悪の組織は福利厚生のしっかりしたホワイトな職場である。そして悪の組織の幹部とはメアド交換済みだし何だったら人生相談に乗ってくれる。 アンダーナイトテイル 童話戦争 その世界の住人の生き様が童話として語られ、他の異界にも語られる世界。童話から消えてしまった登場人物達を探すため、やってきた「君」が見たのは争い合う童話の登場人物達の姿だった。 ぽっ!かみさま 双翼のロストエデン3にて故郷の世界に戻るべく異界へ渡った少年と少女であったが、目標とは異なる世界、さらにそれぞれ違う時間に飛ばされてしまう。そして異界に飛ばされた「君」もまた、ウィズとは違う時間に送られてしまう。再会を誓う彼らだが、その世界には不穏な空気が漂っていた……。 FairlyChord 音によって世界が構成され、さらに妖精や悪魔も存在する世界の東京が舞台。人の心の音色が聞こえる女子高生と、暴走した妖精を止めるために戦う妖精が主人公。 味方精霊にはそれぞれテーマ曲があり、敵にダメージを与え続けることでゲージを溜め、ゲージがMAXになると大きなバフを受けられるとともにそのテーマ曲にBGMが変化するというシステムが設定ともマッチしていて非常に熱い。 神都ピカレスク タイトル通り、2人の怪盗を主人公にしたピカレスクもの。登場人物の一部は異能を持っており、特殊な煙がそれに関わっているようだが詳細は不明。治安はあまり良くない異界のようで、殺しを良しとしない「君」の判断が後に危機を招いてしまう。 追記・修正は魔道杯で総合報酬ゲットしてからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] なぜか子記事はあったのに親記事だけなかったので作成 -- 名無しさん (2017-12-07 03 33 40) むしろ今まで無かったんだなwww あと八百万に3なんてない(白目) -- 名無しさん (2017-12-07 08 18 49) クイズ大好き! -- 名無しさん (2017-12-08 18 24 43) 通常エリアについて簡単に追記しました。通常イベントの登場人物も追記しようと思います。 -- 名無しさん (2017-12-11 22 02 21) 高校生クイズのコラボは好きだったが未だにゴールド解禁できない… -- 名無しさん (2018-11-20 09 40 12) オリジナルイベントの部分について大幅に追記しました。個別項目作って詳しく書きたいけどやる気が出ない……とくに黄昏メアレス -- 名無しさん (2020-03-18 19 26 10) 黄昏メアレスとりあえずこっちに折り畳みで書いたけど、文量が意外と多くなったから独立させたほうがいいかもわからん -- 名無しさん (2021-06-25 16 58 05) 当たり外れはあるけど、シナリオのクオリティの高さはソシャゲの中でもトップクラスだと思う。ソシャゲでガチで泣いたのはMARELESSが唯一だわ。 -- 名無しさん (2022-10-14 09 38 50) リルムと杖の人のコンビだいすき -- 名無しさん (2022-10-22 14 34 22) 名前 コメント
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このwikiのアカウント譲渡の要望が成立し、ログ整理を行いました。詳しくはこちら 魔法使いと黒猫のウィズ@wikiへようこそ このwikiは 株式会社コロプラ のゲームブランド Kuma the Baer が提供するiOS&Android用アプリ『魔法使いと黒猫のウィズ』 の攻略wikiです。 当wikiは株式会社コロプラとは、一切無関係です。当Wikiの内容についてのお問い合わせはご遠慮くださいますようお願いします。 @wikiはみんなで気軽にホームページ編集できるツールです。 このページは一部を除き自由に編集することができます。 編集が分からない方も各ページでコメントにて情報提供して頂ければ後日編集します。 発売日 2013.3.5 ( Android版 )近日リリース予定( iOS版 ) ジャンル クイズRPG 料金 基本無料 (アイテム課金制) 新エリアもうすぐ開放 黒き守り人 ハクア いきなりS出現第2弾 お知らせの編集 @wikiで分からないことは? @wiki ご利用ガイド よくある質問 無料で会員登録できるSNS内の@wiki助け合いコミュニティ @wiki更新情報 @wikiへのお問合せフォーム 等をご活用ください @wiki助け合いコミュニティの掲示板スレッド一覧 #atfb_bbs_list @wiki以外のお勧めサービスについて 大容量1G、PHP/CGI、MySQL、FTPが使える無料ホームページは@PAGES 無料ブログ作成は@WORDをご利用ください 2ch型の無料掲示板は@chsをご利用ください フォーラム型の無料掲示板は@bbをご利用ください お絵かき掲示板は@paintをご利用ください その他の無料掲示板は@bbsをご利用ください 無料ソーシャルプロフィールサービス @flabo(アットフラボ) @wikiのおすすめ機能 気になるニュースをチェック 関連するブログ一覧を表示 @wikiプラグイン @wiki便利ツール @wiki構文 @wikiプラグイン一覧 まとめサイト作成支援ツール @wikiのバグ・不具合を見つけたら? 要望がある場合は? お手数ですが、お問合せフォームからご連絡ください。
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黒猫さんが横切る 03 「ああ。ここは少し危ない雰囲気がする、何かこう言い表せない嫌な気だ」 なんて事をくろねさんが言っていたがそんな事は無かった、むしろ安全に帰れた。 何故か判らないが救急車と消防車――これは放火のせいだろうが――が絶えなく、パトカーも数台いたので不審な事は起こらなかったがくろねさんはずっと化けたままだった。 何事も無さ過ぎる一日。僕はくろねさんと夕食をとり眠りに付いた。 * 午前十二時過ぎ、彼――間崎啓太は眠りに付いた。 くろねは契約者が起きぬ様に起き上がった。腹が減っているのだ、昨日は雑魚共を一掃し今日は一日中化け続けていた。空腹感で死にそうだ。 勿論、物量としては問題無い。ただの猫が生きていくには充分な量、しかし彼女は猫又なのだ。栄養だけでは足りない。 猫又の妖力の補給は生きているか死んでいる人間からしか出来ない。元々猫又の妖力量と言うのは天井知らずに成長する物だが、くろねの場合は使う量が激しいのだ。その分力は強いのだが。 化ける事に関しても並みの猫又が六日間続けられるのに対して彼女は四日が限界だ。 化けるのはあまり力を使わないが戦闘は激しく消耗する、なので彼女の妖力量は今の所四割程になる。 そっと形式上のパートナーに近づく。そして首を掻き切らない程度に爪を伸ばし、薄紙に切れ目を入れるように裂いた。 深紅の液体が流れる。くろねは可愛げに湧き出るソレを舐め取った。 麻薬的な味だ。今までの中で最も美味い、骨まで噛み砕いて飲み干したくなる衝動に駆られる。 だがそんな事をしてしまっては、もうコレにはあり付けなくなってしまう。くろねにとってそれは惜しい事だ。 血が止まるまで舐め続けた。しかしこれでは足りない、量より質に重きを置く彼女だが今日は圧倒的に量が足らない。 くろねは首元から離れると窓から夜の街に飛び込んだ。闇にまぎれて彼女の身体は直ぐに見えなくなった。 二人の男は夜の街を歩いていた。外見から見た年齢は二十歳そこそこと言った所だろう。 口にピアスをした金髪の男と、短髪黒髪で腕には凄まじい程の刺青が施してある。 好みじゃないが仕方ない、早めに食べてしまいたい。契約者よりは格段に不味いだろうが仕方ない。高級料理店で一皿分の料金でB級グルメが一杯に食べられるのだから我慢しないといけないだろう。 男たちが歩いている直ぐ先の路地裏で男たちを待つ。馬鹿みたいに大きな声で笑いながら歩いている。 その男たちの前に化けて出るだけで食材の調達は終わる。残り少ない力でそれを実行した。 裸に毛布の様な布を羽織った少女に化ける。それから風に舞う様にユラリユラリと狂った様に意味も無い言葉を呻きながら男たちの前に出た。 「なんだコイツ?」 短髪の男が腕を組みながら彼女を見定める。上から下、下から上へと舐めるように視線を飛ばしている。もうスイッチは切り替わっているみたいだ。 「これは完全にイッちゃってんだろ!ツラも体もナカナカの上玉だしな、ヤるしかねぇだろ!」 コッチの金髪は襲う気を隠す事もしないらしい。中々こう言う阿呆が居てくれるとやり易くて助かる事だ。 男たちはくろねを路地裏に連れ込むと早速二人掛りで彼女を押さえつけた。息を荒げ、悪臭を放ち、節操の無いソレは醜くいきり立っている。 典型的で笑える――と彼女は思い、しばらくそれを見続けた。 男たちは彼女が纏っていた布をもぎ取り、秘部と乳房を舐めようとした。 「――汚らわしい、貴様らの様な下衆に委ねる身体ではない」 その行為が虐殺の合図になった。 身体を押さえつけていた四つの腕を切り落とし、彼らの後ろに跳んだ。 「な、え、う、あああああアアア!!!」 煩い雄共の声が路地裏に響く。その声を断つために喉元を引き裂いた。 ひゅうひゅうと必死に息をするが裂けた喉元から空気が逃げ、血を溢れ出してそのまま死んだ。 「あっけないな」 人間に化けた状態で殺してしまった。だが化けたままでは少々食べ辛い、手に付いた血を舐めてとってから猫の姿に戻った。 比較的綺麗な腹から食べ始める。毛の多い足や腕、頭などは皮を剥ぎ取ってから食した。 路地裏は肉独特の臭いが立ち込めていたが二十分程経つと気にならないようになった。 「――食べ残しとはよくないスねぇ?」 剥いだ皮に何かが突き抜ける。その方向を見ると先程、彼女が入ってきた場所と同じ所に白銀の拳銃を構えた黒服の男が立っていた。 血塗れた顔を嘗め、くろねはその男を睨んだ。男は無気力そうに拳銃を片手で構えて引き金を引いた。 三つの弾丸が横一列になって彼女を襲う。弾丸が到達するよりも早く後ろに跳び弾丸を避けた。 しかし――― 「ま、そもそも人を食べる事がよくない事なんスけどねぇ」 白銀の銃身はくろねに突きつけられていた。 To be … 前ページ連載 - 黒猫さんが横切る
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「修正依頼」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。 このページでは、Windows版『リトル・ウィッチ パルフェ ~黒猫印の魔法屋さん~』 そのPSP移植版である『リトルウィッチ パルフェ 黒猫魔法店物語』を取り扱う。いずれも判定なし。 リトル・ウィッチ パルフェ ~黒猫印の魔法屋さん~ 概要 ストーリー システム 評価点 問題点 総評 その後の展開 リトルウィッチ パルフェ 黒猫魔法店物語 概要(リメイク) 主な変更点(リメイク) 備考(リメイク) リトル・ウィッチ パルフェ ~黒猫印の魔法屋さん~ 【りとるうぃっちぱるふぇ くろねこじるしのまほうやさん】 ジャンル 魔法店経営アドベンチャー 対応機種 Windows 95/98 発売元 工画堂スタジオ 開発元 工画堂スタジオ(くろねこさんちーむ) 発売日 1999年4月28日 定価 9,800円 判定 なし リトルウィッチシリーズリトル・ウィッチ パルフェ / リトル・ウィッチ レネット 概要 工画堂スタジオの開発チーム、「くろねこさんちーむ」製作の経営アドベンチャーゲーム。同チームのデビュー作で、『パワードール』をはじめとする硬派路線に強かった工画堂スタジオとしては初のライト路線のゲームである。キャラクターデザインは『久遠の絆』の岸上大策(同社製では『火星計画2』など)。 ストーリー 花と水の国フロルエルモス。城下町で母親と、自分の使い魔である黒猫の「サケマス」と共に暮らしてきた少女「パルフェ・シュクレール」。 母親が亡くなってしまい、母親の経営する黒猫魔法店を受け継いだが、店には100万ゴルダの借金があり、一年以内に返済できなければ思い出の詰まった店を失う事に。 パルフェは一念発起し魔法学校を1年間休学。一年以内に100万ゴルダの借金を返済し、黒猫魔法店を守ろうと決意するが、彼女は何も無いところで転び、魔法の実験をすれば爆発させてしまう超がつくほどのドジっ娘である。 更に、城下町にはライバルの魔法店もあるし、彼女は魔法学校には通っていたがまだまだ見習い。果たして、パルフェは黒猫魔法店を守ることができるのだろうか。 システム 288日以内に100万ゴルダの借金を返済することが目的。決算期などは特に無く、最終的に100万ゴルダの借金を返済できれば良い。 フロルエルモスの暦は1年が12か月、1か月が4週、1週が6日となっており、丸1年で288日になる。 パルフェは期間中自由に行動することができる。一応店をそっちのけで勉強し続けるも採取し続ける事も可能。 店の経営は材料調達と調合、販売の三つに分かれている。 材料調達はフィールドに出て自分で採取する方法と、市場で買い求める方法がある。 材料調合はフィールドや市場で手に入れた材料を調合し、商品を作成するパート。 調合には成功率があり、材料をそろえれば必ず商品が出来上がるわけではない。 パルフェには一定の生活リズムがあり、そのリズムが崩れると体調が悪くなり、調合の成功率が下がる。 作成した商品を店頭に最大10種類まで並べられる。 その際、半額や25%オフなど、値下げすることもできる。 街を散策するとイベントが発生する事がある。 幼馴染の友人や、ライバル魔法店の友人、皇子とさまざまな人物と触れ合うイベントが起きる。 イベントをこなすと採取可能アイテムが追加される事もある。 図書館に行くと勉強して魔法の経験値を溜めることができる。一定以上溜まるとレベルアップし、新たな調合ができるようになる。 評価点 一見すると華やかな経営シミュレーションに見える本作だが、個別エンディング到達キャラクターの5人のうち、1人が男で4人が女の子。主人公も女の子で、壮絶な百合展開が待ち受けている。 今となってはさほど珍しい事ではないが、この頃のゲームでここまで極端に百合展開をプッシュしたゲームは稀。 一応乙女ゲーム的な要素(王子とのエンディング)もあるがあくまでそちらはおまけである。 登場キャラクター達は個性的でかわいらしく、評判の良さもあり、多くのプレイヤーがこの展開に大興奮した。 百合シーンのセリフも、無名時代の水樹奈々が演じていると知ると今ではまた違った感慨を覚える。 問題点 やり方さえわかっていれば、経営自体はそれほど難しくない。 イベントなどで店の評価を上げ、魔法石を売りさばく(魔法石自体は「願いの秘石」から作れ、量産も比較的し易い割に高値で売れる)ことで容易に100万ゴルダの返済が可能。 というか後半はイベントの嵐(必須アイテムの調合で1日潰れる事もある)で店の経営がそっちのけになるので、早く返済できないと困るのだが。 総評 システムそのものも方向性も、アトリエシリーズを髣髴とさせる本作だが、かわいらしいキャラクター、そしてアトリエシリーズを凌駕する濃厚な百合展開が人気を呼んだ。 その後の展開 『リトル・ウィッチ レネット』(レネットが主人公のスピンオフ。当然の如く百合濃度も上昇)『ハートフルメモリーズ』と続き、世界観を共有した『エンジェリック・コンサート』『パルフェ・ファンBOX』、さらにPSPで『ミマナ イアルクロニクル』が登場することになる。 2005年にミマナ イアルクロニクル以外の5作品を全収録し、さらにファンブックのPDFデータとサントラCDも同梱した愛蔵版「リトルウィッチパルフェ・コンプリートパック」が発売され、本作の廉価版やダウンロード版も発売された。 リトルウィッチ パルフェ 黒猫魔法店物語 ジャンル アドベンチャー 対応機種 PSPWindows 発売、販売元 PSP版 サイバーフロントWindows版 工画堂スタジオ 発売日 2012年3月22日 定価 初回限定版8,190円、通常版6,090円 レーティング CERO C(15才以上対象) 判定 なし 概要(リメイク) 13年後に発売されたPSP移植版。 主な変更点(リメイク) 新規CGやイベント、キャラクターの追加 発表時は新キャラとして敵ポジションの男キャラが追加されるということで世界観を壊さないか不安がられていたが、評価は高い。 キャラクターデザインを藤原々々氏に変更。既存CGを含め、全てのグラフィックを新規書き下ろし。 メインキャラクターの声優陣を全員変更。 PSPに適したインターフェイスに変更。 ゲーム期間が12か月(288日)から10か月(240日)に短縮。 備考(リメイク) 2013年頃にWindowsに逆移植された。ダウンロード版のみ。 ベタ移植だが、マウスでも操作可能。 2014年1月、サイバーフロントの倒産によりPSPDL版が配信停止になった。 その後、工画堂スタジオに権利が渡ったようで、2015年4月に再配信された。
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茹だるような暑さの中、軒下に吊るした風鈴の音が耳に心地よい、そんな真夏の昼下がり。 「ふ~、食った食った。ごちそうさん」 俺は皿一杯に盛られていた昼食のそうめんを平らげ、満腹感に一息ついたところだ。 「はい、お粗末さまっ♪」 軽やかにそう答えたのは、キャミソールにホットパンツ姿、その上から可愛らしいエプロンを身に付けた美少女。 空いたお皿を重ねる仕草に、二本のお下げ髪がふわふわと揺れる。 歳相応に育った女の子らしい体躯だが、色香よりはまだ健康的な印象が先に来るような、笑顔の眩しい女の子。 それは――“15歳になった日向ちゃん”の姿だった。 ――と言っても、ここは数年後の未来ってわけじゃない。 細かい事情は省くが、ここは16歳の黒猫と、15歳の日向、14歳の珠希ちゃんが存在する世界。 まあ、俗に言う〝平行世界(パラレルワールド)〟ってやつだ。 更には、ここでは俺はその三姉妹の「義理の兄貴」ということになっていたりする。 以上、前作の説明終わり。 まあそんなわけで、今は夏休みの真っ只中。 黒猫と珠希ちゃんは午前中からバイトに出掛けていて、家には俺と日向の二人だけ。 長期出張になっている両親から生活費は送られてきているのだが、兄妹4人を養うのはそれでも結構大変で。 黒猫と珠希ちゃんはアルバイトで家計を助けているってわけだ。親孝行な娘たちだよな、大したもんだ。 何でその二人だけかと言えば、俺と日向は今年受験なので、進学するまでは学業優先でバイトは免除ってことらしい。 「片付けなら俺がやるぜ? 昼飯作ってもらったしな」 「ヘーキだよこのくらい。それに、作ったって言ったって、あたしじゃこんな簡単なものしかできないしさ」 てきぱきとお皿を流しに運ぶ日向だが、何処となく申し訳なさそうな口振りだったりする。 と言うのも、両親が長期不在なため、当面の家事は兄妹で当番制。 料理に関しては基本黒猫がメインだが、日向や珠希ちゃんも週に1~2回は当番が回ってくるのだ。 そんな中、料理は大筋で何でもこなすが、メニューが和食寄りな黒猫と。 それに対するように、珠希ちゃんのほうは洋食のレパートリーを増やしつつある。 ……ホント、黒猫を器用と言うなら、珠希ちゃんは多才と言うか。やたらスペック高いんだよなぁ。 一方の日向は、今のところそれほど凝った料理は作れない。 性格が割と大雑把なせいか、あまり手の込んだレシピは不得手のようだった。 俺にしてみれば、立派に食えるモンが作れるだけ十分大したもんだと思うが……。 だがどうやら日向はそのことを少し気にしているらしい。 「まぁそう言うなって。旨いモン食わしてもらった礼だ」 「え……、お、美味しかった?」 「おう」 俺のその言葉に、日向は頬を赤らめてもじもじしている。 よく分からないが、やけに嬉しそうだ。 別にお世辞を言ったつもりは無いんだがな……実際旨かったし。 「お、お礼って言うならさ。片付けはいいから、後でちょっと……お願いがあったり……」 「ん、何だ?」 「その……、べ、勉強……見てほしいんだケド……」 「勉強?」 何だ、そんなことか。 思えば11歳のこいつも、よく宿題を教えてーってせがんできたっけ。 それを今更「お願い」とか、何を気兼ねしてるんだか。 「あっ、でも……キョウ兄ぃも自分の勉強あるし、忙しかったら別にっ……」 「アホか」 俺は、わたわたと手を振る日向の横に並び、その頭をくしゃっと撫でる。 「にゃっ?」 「お前が遠慮なんかする柄かっての。んなもん、お礼と言わずにいつでも見てやるって」 「ほ、ホントっ?」 「ああ。それ終わったらちゃぶ台のとこに勉強道具持って来いよ」 「……うんっ!」 ぱあっと明るい笑顔になって、元気良く返事をする日向。 こいつ、“黒猫”の妹なのにどこか“犬っぽい”ところがあるんだよな。 こうやって構ってやると、反応が素直というか、すぐ表情に出るというか。 尻尾が付いてたらさぞぱたぱたと振られていそうだ。 やっぱり日向はこうやって笑っていたほうがこいつらしい。 ま、たまには兄貴らしく、妹の面倒を見てやるとしますかね。 ☆ 後片付けを済ませ、日向が自分の部屋から教科書やらノートやらをお茶の間のちゃぶ台へ運んでくる。 何でわざわざここで勉強するのかというと。 ――昭和の香りを色濃く残すここ五更家には、当然クーラーなんてものがあるわけもなく。 冷房器具は茶の間にある扇風機ひとつだけだからだ。 まあ、元々俺もそれ程クーラーに頼ってたわけじゃないし、扇風機ありゃ上等だ。 逆にそっちのほうが集中できる位だな。 「にゅふ、キョウ兄ぃに勉強見てもらうなんて、スゴイ久しぶりっ」 「そうだっけか?」 割と良く宿題を手伝わされている気がするが……って、そりゃ“日向ちゃん”のほうか。 この歳ともなるとちゃんと一人で頑張ってたのかね。感心感心。 「さて、何からやるか」 「うーん……、じゃあ数学からにしよっかな」 教科書を広げ、ぺらぺらとページを捲る。 おおぅ、ちゃんと中3の教科書だぜ。いや、この世界じゃ当たり前なんだけどね。 こうして改めて目の当たりにすると、その事実を実感するというか。 こいつももう受験生なんだよなぁ……。 ん? 受験といえば。 「そういやお前、高校どこ受けんの?」 ふと頭に浮かんだ質問を投げかけてみると。 「……え、えっと……、…………キョウ兄ぃと同じとこ……」 日向は一寸口籠もった後、少しだけ言い辛そうに答えた。 「弁展? ……自分で言うのも何だが、あそこ結構偏差値高いだろ。お前そんなに頭良かったっけ?」 うん、我ながら失礼な台詞だとは思う。 でも11歳のこいつは、夏休みの宿題を最後の三日間で泣きながらやるような、お世辞にも勤勉とは言えない子だったはず。 黒猫もよくそれで頭を悩ませていたっけなぁ……。 それとも、こっちの世界じゃ割と賢い子だったりするのか? 「う、うるさいなっ。……だからちょっとガンバってるんじゃん」 ちょっと剥れて、拗ねたような返事を返す日向だった。 ……なるほど、どうやら頑張らないとヤバい程度には元のままのようだ。ちょっと安心したぜ。 安心というのも語弊があるが、あんまりイメージが変わっても困るしな。キャラ崩壊になりかねん。今更という気もするが。 まあ、何にせよ目標を持つのはいいことだと思う。 『目標を高く掲げ、自分自身が納得できるまで、それに向かって全力を尽くす』 ――お前の姉ちゃんも、そうだったからな。 「ふむ。それじゃまあ、その頑張りを見せてもらうとするか」 「任せてっ! ……っと、チョットだけ待ってね」 俺の言葉を一旦遮り、日向は教科書の山の中から朱色の小さなケースを取り出す。 その蓋を開け、その中に納められていたある代物を取り出し、それを自らの両目に翳した。 それは――人類の叡智が生み出した、至高の装具。 その名を、『眼鏡』――! 「……め……ッ、……眼鏡っ娘……だと……!?」 「ん? あれ、キョウ兄ぃの前でかけたことなかったっけ」 「お……お前、いつから……?」 いつから、俺が眼鏡っ娘萌えだと知っていた……ッ!? 「最近だよ? ガンバりすぎちゃったせいか、少し視力が落ちちゃって……。でも、勉強するときだけだよ、かけるの」 「そ、そうか。そういうことか……ちょっと焦ったぜ」 「んにゃ? なんでアセるの?」 「いや、こっちの話だ。気にするな」 一瞬、俺の嗜好を突いた精神攻撃かと思ったが、どうやら天然ものらしい。 この反応だと、俺の眼鏡属性はこいつには知られてはいないようだ。 ほっと胸を撫で下ろす。知らないならそれに越したことはない。 兄として、あまり妹たちに弱みを握られるのは芳しくないからな。 「ホントはコンタクトにしたかったんだけどさー。 キョウ兄ぃのことだから、どーせあたしが眼鏡かけると『地味だ』とか言うだろうし」 「いや! 眼鏡でいいッ! 眼鏡最高!!」 思わず力説してしまったが、ここは断言せざるを得ない。 眼鏡こそ人類の至宝! コンタクトなど邪道の極み!! 「わっ、ど、どーしたのっ。急に大声出してさ」 「あ、いや……その、何だ。眼鏡のほうが、お前には似合ってるよ」 「え……ホントに?」 「ああ」 と、まあ、場を取り繕うために出た咄嗟の台詞ではあったが。 俺的眼鏡補正がかかっているとは言え、実際可愛らしい赤いフレームの眼鏡はこいつに良く似合っていた。 日向が言うほど地味な印象は無く、むしろお洒落なアクセサリーにすら見える。 これを選んだのが日向自身だとしたら、意外といいファッションセンスを持っているのかもしれない。 「……えへへ、そう言ってもらえると嬉しいな」 ほんのりと頬を朱に染めてはにかむ日向(眼鏡装備)。 うぐっ……こ、これは本当にやばい。何この眼鏡っ娘、反則的に可愛いぞ……!? これがエロゲーのイベントシーンだったら、プリントスクリーン押して壁紙にしているところだ。間違いなく。 にしてもあの地味猫が、まさかこんな隠し技を持っていたとは……。 とりあえず今はこいつが妹の立場で良かったぜ。そうでなければ自制が効かなかったかもしれん。 「よーし、張り切って勉強するぞーっ!」 褒められて気を良くしたのか、日向は勢い良く広げた問題集に取り掛かった。 まずは余計な口出しはせずに、お手並拝見といこう。 ――それにしても、眼鏡といえばこの世界の俺は『秘蔵コレクション』を一体何処に隠しているんだろう。 ベッドの下か、押入れの奥か。和室だし、畳の裏という手もあるか? はたまた天井裏という可能性も……。 とにかく、後で確認しておかないとな。今度こそ、俺の尊厳は断固として死守せねばなるまい――! と、人が勉強している隣でそんな不埒なことを考えているうちに、日向のほうは一通りの設問を解き終えていた。 問題集を受け取り、その答え合わせをする俺に、日向が自信なさげに問いかけてくる。 「……どう、かな」 「ふむ……。確かに、頑張った成果が顕著に現れているな」 算数の宿題でひーひー言っていた頃の日向ちゃんに比べたら、その差は歴然と見て取れる。 だが、それでも細かいところでのミスが目立ち、正直弁展に合格できるかと言えば微妙な線ではあった。 「……目標を持って頑張るのはいいことだと思うが、無理して弁展目指さなくてもいいんじゃないか? 別にそこじゃなくても、もっといい高校は他にいくらでもあるだろ」 つい、そんなことを口に出してしまう。 だがこれは、別に暗に諦めを促しているわけじゃない。 一言言っておかないと、こいつは自分の身体の限界を超えてまでも無理をしそうで心配になったからだ。 実際に、多少なりとも視力が犠牲になっているのは確かなんだし……。 「……うん。自分でもさ、ちょっと厳しいかなとは思ってるんだけど……。でも、やっぱり弁展行きたいし」 「何でそんなに拘るんだ? 特別そんなにいいところでもねえぞ?」 「いいところとかじゃなくて……、キョウ兄ぃと同じ高校に行きたいんだもん」 ……何とも単純な理由だった。 まあ、薄々そんな気はしていたが。 「そう言ってもらえるのは嬉しいが……、お前が来年弁展に入学したとしても、俺は今年で卒業になっちまうんだぜ?」 「うん……分かってるけど」 「あ、でも黒猫がいるか。あいつまだ一年だし、お前が入学してから2年は一緒に通えるな」 「……ルリ姉が、羨ましいな」 「ん?」 「だって、1年間だけだけど、キョウ兄ぃと一緒に学校に通えるんだもん」 寂しそうに呟く日向。 例え同時期に通うことはできなくても、それでも俺の歩いていた道を追いかけたい、ということだろうか。 「はぁ……、キョウ兄ぃが留年してくれれば一緒に通えるのにな……」 「縁起でもねえこと言うなよ。……まあ、何だ、高校は無理でも、大学なら一緒に通える時期もあるだろ?」 「えっ?」 この世界での俺と日向は3歳違いだから、ストレートに行ったとして、四年制の大学なら1年間は一緒に通える計算だ。 「……そっか、大学まで行けばキョウ兄ぃに追いつけるんだ……」 「まあ、お前にその気があればの話だけどな」 「……うん。そうしたい。――そうなれたら、いいな」 少しだけ表情を明るくした日向の頭を、ぽんぽん、と軽く撫でてやる。 「……き、キョウ兄ぃ?」 「だったら、高校受験くらいで躓いてもらっちゃ困るな。仕方ねえ、ちゃんと合格できるレベルになるまで面倒みてやるよ」 「ほ、ほんと!?」 「おう。この成績優秀な先輩に任せとけ」 大見得を切って胸を張る。 正直どう転ぶか分からないが、乗りかかった船だ。 まず教える側の俺が、自信の無い素振りを見せるわけにはいかないからな。 「……で、でも……キョウ兄ぃだって自分の受験勉強あるし、メイワクじゃ……?」 「だからそんな遠慮すんなってさっきも言っただろ? 俺は今更慌てて勉強しなくても十分合格圏内だっての。 それに、人に教えるっていうのも結構いい勉強になったりするんだぜ?」 「そ、それならいいケドっ。……キョウ兄ぃと一緒に勉強かぁ~、にゅふふっ」 随分と嬉しそうな様子の日向を見て、俺はつい失笑を漏らしてしまう。 なんというか、遊園地に遊びにいく約束をした子供みたいな反応だったんだよ。 勉強するのがそんなに楽しみなのかね? 「むぐ……そ、それにしてもさ、キョウ兄ぃのクセに頭イイなんて、世の中オカシイよねっ。基本へたれなのにさーっ」 「お前な……前言撤回するぞ?」 「わっ、嘘ウソ! お願いします、先生っ!」 そんな俺に対してちょっとだけ憎まれ口を叩く日向だが、まあ半分は照れ隠しだろうから今回は大目に見てやろう。 「よーし、なんかすっごくやる気出てきたー!」 腕まくりをする真似をして、日向は再び問題集に取り掛かった。 どうやら、やる気は十分。……となれば、もう一押ししておくか。 「――そうだな、頑張って来年見事弁展に合格した暁には、お前の欲しいもの何でもひとつプレゼントしてやるよ」 後は、このやる気を持続させること。 モノで釣るというのもあざとい気がするが、それなりの効果はあるだろうからな。 「な、なな、何でもっ?」 「ああ。でも、俺の懐事情の許す範囲にしといてくれよ?」 「……そ、それなら、お金のかからないもので……ひとつお願い、しちゃおうかな……っ?」 「遠慮しなくていいんだぞ? 滅多にない機会なんだし」 普段は横柄に振舞って見えるが、こいつ性根は結構謙虚なのかね? そんなら余計に、こんな時くらい多少の我侭も聞いてやりたくなるってもんだ。 「うん、だから……一番欲しいもの、お願いしようかな……って」 「おう。何でも言ってみろ」 お金のかからない、でも一番欲しいもの……ねぇ。 まあ本人がそう言うなら、俺は全力でそれを叶えてやるだけだが。 返答を待つ俺に対し、日向は大きく息を吸い込み、意を決するように言った。 「そ、それじゃっ……、あ、あたしが合格できたら、キョウ兄ぃと……き、キ……」 「き?」 ……何だ? ぼっ、と顔を真っ赤にした日向は、口籠もって言葉尻を濁す。 お陰で、肝心なところが聞き取れなかった。 「すまん。もう一度言ってもらえるか?」 「……だっ、だから、……あたしに……キ、……キ……」 「――キス、ですか?」 …………。 「「 う わ あ ぁ ぁ ぁ ー ー っ ! ?」」 不意に割って入る、この場に存在しない筈の第三者の声に、俺と日向は文字通り飛び上がった! 見ると、いつの間にか日向の背後に見慣れたゴスロリ服姿が佇んでいる。 だが、服装は見慣れたものであっても、身に纏う少女は俺の記憶の中のそれとは違っていて。 肩口に切り揃えられた髪、まだあどけなさの残る顔。 小ぢんまりとした背丈に、アンバランスな胸元の丸い膨らみ。 そこにいたのは、14歳に成長した“この世界の珠希ちゃん”だった。 「な、ななな、な……っ!」 「まったく、ちょっと目を離すと油断も隙もないですね、お姉ちゃんは。私たちの留守を狙って、兄さまにちゅーをねだるなんて」 「ち、ちゅー!?」 「うわーっ! うわーっ!? 何でもない、何でもないっ!」 大声を出す日向は、さっきよりも更に顔を上気させてじたばたと悶えている。 しかし『ちゅー』って……。流石の俺も一瞬驚いたが、珠希ちゃんは日向が俺にまさか『キス』をお願いするとでも思ったのか? んなばかな。だって俺たち兄妹だぜ? その証拠にホラ、日向もこんなに動揺してるじゃねえか。それだけ心外だったってことだろ? 「て、てか珠ちゃんっ、帰ってきたなら『ただいま』くらい言ってよっ!」 「だって、お姉ちゃんが二人きりなのをいいことに兄さまを誘惑してるんじゃないかと思って、こっそり偵察を」 「し、してるワケないでしょー! ていうか珠ちゃんだけには言われたくないよ!?」 「ちゅーしようとしてたくせに」 「ししし、してないからッ!」 ……相変わらず、こっちの世界の日向と珠希ちゃんは張り合うなぁ。 まるで誰かさんたちを見ているようだ。 まあどっちにも言えることだが、別に仲が悪いってわけじゃなくて、どっちかっていうと子猫同士のじゃれあいって感じだが。 「それにしても珠希ちゃん、随分早いな? いつもバイトは夕方までじゃなかったっけ」 傍観しているわけにもいかず、やんわりと横槍を入れてやる。 時計を見ると、まだ午後2時を廻ったくらいだ。 「今日は夕方からみんなでお祭りに行く予定じゃないですか。だから少し早く上がらせて貰ったんです」 あれ、そうなの? 言われてみれば、今日は近所で毎年花火大会がある日だったっけ。 「そういうわけでお姉ちゃん、いつまでも油売っていていいんですか?」 「へ?」 「今日のお買い物、お姉ちゃんの当番ですよね? 早く行ってこないと、出掛ける時間に支度が間に合わないんじゃないですか?」 「うわ、そうだった!」 珠希ちゃんに言われて、日向はあたふたとちゃぶ台の上の勉強道具を片付け出す。 「あんまり急いで、眼鏡外し忘れるなよ?」 「わわっ」 慌てて眼鏡を外し、ケースに仕舞う。 ……俺が言わなきゃ、そのまま出掛けて行っただろうことは想像に難くない。それもアリっちゃアリだが。 「眼鏡……?」 その言葉に反応し、珠希ちゃんが訝しげな声を漏らした。 「あれ、珠希ちゃんも知らなかったのか? 何か最近視力が落ちたとかで、勉強のときは眼鏡かけてるんだと」 「へぇ……そうなんですか」 何か思うところでもあるのか、珠希ちゃんは顎に手をやり、俺と日向の顔に交互に視線を投げる。 「……まさか、〝最終宝具(ラグナロク)〟まで持ち出して兄さまを誘惑するなんて……。いよいよ本気で……?」 「へ? らぐな……って、何、またいつもの厨二病(びょーき)?」 「 何 で も な い か ら !! ほら、とっとと買い物行ってこい、な!?」 「わ、分かったから押さないでってば!」 勉強道具を抱えた日向を、半ば強引に部屋の外へ押し出し襖を閉める。 その足音が自室のほうへ遠ざかっていったのを確認し、ほっと一息。 というか、だ。 「 何 故 お 前 は 知 っ て い る !?」 「……ふふっ、この千葉の魔天聖〝聖猫〟の〝真眼〟を以ってすれば、兄さまの隠し事なんて全てお見通しです」 ……こ、怖え。正に適齢期の厨二病も然ることながら、この珠希ちゃんは何というか、底が知れない空恐ろしさがある。 そもそも、何処となく11歳のときとキャラが重なる日向に対し、珠希ちゃんは6歳のときとは全く違う。 今の珠希ちゃんは14歳に成長しているわけだから、そこには8年の歳月の経過があるわけで。 倍以上の年齢になっているんだから、性格や言動が一変していても不思議はない……といえばそうなのだが。 それにしたって……“どうしてこうなった”と言わざるを得ない……。 「私が最後の手段として取っておいたのに……まさかお姉ちゃんに先を越されるなんて」 「……何を企んでいたのかは怖いから聞かないが、日向は別にお前が思ってるような効果を狙ったわけじゃないようだぞ?」 「そうみたいですね。……それなら、このことはまだ私と兄さまの二人だけの秘密、ってことにしておきましょうか」 「……そうしてくれると嬉しい」 下手をすると公開処刑になりかねんからな。 ここは願ってもない提案を有難く受けさせて貰おう。 ……しかし、よりによって一番知られたらまずい相手に知られてしまった気がする……。 そんなやり取りの中、先程日向を押し出した引き戸が再び開き、バッグを提げた日向がちらっと顔を覗かせた。 「それじゃ、ちゃちゃっと行ってくるケド……二人だけになってもヘンなことしたらダメだからね!」 「するかっ!」 「変なことって何ですか?」 釘を刺す日向に対し、ぽややんと天然口調で返す珠希ちゃん。 こういうときの珠希ちゃんは、厭味も邪気もまるで感じないから余計に始末が悪いんだよな……。 その証拠に、日向もそれ以上強くは言えず。 「と……とにかく! キョウ兄ぃ、お願いね!」 「分かったから、妙な心配してないでさっさと行ってこいっ」 俺の言葉に、渋々といった感じで日向は買い物に出掛けていった。 ――そうなると、この家に今度は珠希ちゃんと二人きり、ということになるわけだが。 日向にはああ言ったものの、正直嫌な予感しかしない。 天然珠希ちゃんはともかく、小悪魔モードの珠希ちゃんにどう対処していいのか。 ぶっちゃけ、未だに良く分からん。 果たして、俺の理性はどこまで耐えられるんだろう……。 「――それじゃ兄さま、私はお先にシャワーを頂いてきますね」 「し、しゃわー!?」 にわかに発せられたその単語に、つい過敏に反応して声色が裏返ってしまう。 くっ、我ながら情けないことこの上ない。 「? 早くしないと、後で姉さまたちも使うでしょうし」 「あ、ああ……そうだよな。夕方から出掛けるんだったか」 どぎまぎする俺に対して、珠希ちゃんはおっとりした調子で小首を傾げている。 い……いかんいかんっ。一体何を想像しているんだ、俺は。 これじゃ、単に俺が意識し過ぎなだけじゃねえか。 いくら魅力的な女の子に成長しているとはいえ、今の珠希ちゃんは妹なんだからな。義理だけど。 平静を取り戻そうと大きく息を吐く俺に、ふと珠希ちゃんが耳元で囁く。 「……あの、兄さま?」 「ん?」 「……覗いちゃ、駄目ですよ?」 「覗くかッ!!」 俺が平常心を保とうとしてる矢先にこれだよ! これだから苦手なんだよ、“この珠希ちゃん”はっ! 「ふふっ。意気地なしですね、兄さまは♥」 くすくすと笑いながら、珠希ちゃんはお風呂場のほうへ去っていった。 くそっ、姉妹揃って似たような捨て台詞を吐きやがって。 意気地とか以前に、俺はお前の兄貴だっての! ……はぁ……、納得いかねえ……。 ☆ ――その後しばらく、俺はお茶の間で勉学に勤しんでいた。 別に、珠希ちゃんに妙な誘惑をされたからじゃないぞ? 何かに没頭していれば、余計なことを考えずに済むからな。 一意専心、煩悩退散――。 そのあまりの集中力に、引き戸が開かれた音にも気付かなかったくらいだ。 「あの……兄さま?」 掛けられた声に顔を上げると、いつの間にか珠希ちゃんが襖の横に立っていた。 集中していたせいか時間の経過が早く感じられるが、あれから既に小一時間が経過していたようだ。 シャワー上がりの珠希ちゃんは先程のゴスロリ服ではなく、白いブラウスとキュロットスカートといった部屋着に着替えている。 首に巻かれたタオルに触れる、まだ濡れた髪が少しだけ艶かしい。 「ん、どうした。そんなところに突っ立って」 「その……ご一緒に風に当たらせてもらってもいいですか?」 しおらしく訊ねてくる珠希ちゃん。 風……って、ああ、湯上りだから扇風機で涼みたいわけか。 そのくらい、いちいち断りを入れることもなかろうに。 「全然構わないぞ。つーか、そんなことで気ぃ使うな」 「……ふふっ、そうですね。ありがとうございます。兄さま♥」 無邪気な笑顔を浮かべ、珠希ちゃんは俺の元へとやってくる。 それは何処となく、『ご本を読んでください』とせがんで駆け寄ってくる6歳の頃の姿に重なった。 こういうところが、やっぱり珠希ちゃんだと思わせるんだよな。 何だか少しほっとするぜ。 「兄さま、少し座を引いてもらえますか?」 「うん? ……こうか?」 そう言われて、俺は座っていた位置を座布団ごと少し後ろにずらす。 風に当たりたいなら扇風機のほうを動かせばいいものを……まあ別にいいけどな。 「それじゃ失礼して……ん、しょっ……と」 「んがっ!?」 思わず素っ頓狂な声をあげてしまう俺。 だって、それも仕方ないだろっ。 珠希ちゃんは、当然といったように“俺の膝の上”にその腰を下ろしたんだから! 「な、ななっ……なんでわざわざそこに座んの!?」 「何でって……兄さまが遠慮しなくていいって言ったんじゃないですか」 勿論、当の珠希ちゃんには悪びれた様子など微塵も無く。 「いや、言ったけどね!? それは扇風機に当たりたいって言うからでっ。てか、風に当たりたいなら扇風機を動かせばいいだろ!」 「駄目です。言いましたよね、『一緒に風に当たっていいですか』って。だから、兄さまも一緒に風に当たれるこの位置じゃないと」 至極尤もらしいように言ってはいるが、屁理屈にしか聞こえねえ! 「それに、兄さまの膝の上は私の〝領域(テリトリー)〟って、幼い頃から決まっているんですよ? ふふっ」 た、確かに、6歳の珠希ちゃんは何かと俺の膝の上に座ってきていたが……っ。 三つ子の魂百まで、とは言うが、6歳の頃の習慣って14歳になっても続くもんなの!? いや、だからと言ってこれはマズいだろ! あなた、黒猫姉妹の中で一番ちっちゃいけど、いわゆる“女の子パーツ”の発育だけは一番いいんですからっ! こう、膝の上に感じるあったかくて柔らかい感触が、健康な男子にとっては物凄く危険なんです! 「そっ、そうは言ってもだな……っ」 「きゃんっ。……あまり動かないでください、兄さま。くすぐったいです」 もぞもぞと体を動かしこの体勢から逃れようとしたが、珠希ちゃんの甘い声に阻まれてしまう。 つーか、動くと一層ヤバいことが分かった。 珠希ちゃんが膝の上で揺れる度、何というか……女の子特有のぷにっとした弾力が直に伝わってきて……! 「ちょっと涼むだけですから。その間だけ……駄目ですか?」 珠希ちゃんは、座った姿勢のまま顔だけ振り返り、上目遣いで背後の俺を見上げてそう懇願する。 湯上りで火照った表情。その中で真っ直ぐに俺を見つめる、潤んだ二つの瞳――。 くっ、何て強力なおねだり攻撃なんだ……! 可愛い妹にこんな顔をされたら……シスコンの俺が断れるわけないだろ! 「わ、分かったよ。……少しの間だけだからな」 「ふふっ、ありがとうございます、兄さま……♥」 そう言って、珠希ちゃんは安心したように俺の胸にその背中を預けてきた。 薄布を通じて伝わってくる温まった体温と、柑橘系のシャンプーの香りが、俺の五感を擽る。 涼むどころか、余計に熱が上がる気がするんだが……、そう思うのはまた俺が意識し過ぎなせいなのかね……。 はぁ……と、ため息混じりに膝の上の妹姫を見下ろすと。 ……胸元が大きく開いたブラウスを着た珠希ちゃんの、零れんばかりの白い双丘が俺の視界に飛び込んできて――! 「――――ッ!?!?」 ヤバい、この上なくヤバいものを見てしまったッ! つーか割とはっきり見えたぞ!? も、もしかしてその下に何も着てないの!? ぐっ……ま、マズい……ッ! こんな密着した状態で“本能(リヴァイアサン)”を目覚めさせてみろ、それこそ兄の沽券に関わる……ッ!! 慌てて俺は手元の参考書を目の前に広げ、数式を片っ端から頭の中に放り込む。 色即是空、心頭滅却、記憶抹消――ッ! 「? どうしたんですか、兄さま?」 珠希ちゃんがまた肩越しに振り返り、怪訝そうに問い掛けてくる。 気持ちは分かるが、今は参考書から視線を逸らすわけにはいかない。絶対にだ。 もう一度アレを見てしまったら、そこで俺の人生はジ・エンドだ……ッ! 「い、いやっ、何でもないっ。只の勉強の続きだっ」 「……そうですか。兄さまも、少し休憩にしたらいいのに」 ちょっとつまらなそうに言って、珠希ちゃんは再び俺にもたれかかる体勢に戻った。 そうして俺は、気付かれない程度に数回深呼吸をして内なる動揺を鎮める。 すぅ……はぁ……、落ち着け、俺……っ。相手は妹……、そう、この世界では妹なんだ……っ。 「このブラウス、もうお胸のところがきつくてボタンが上まで留まらないんですよね」 「だったらサイズの合った服を着てくださいお願いします!!」 壮絶に突っ込みを入れる俺だった。 こ、この子は……っ! 分かっててやってる小悪魔なのか、それとも天然の為せる業なのか、もう全く判断が付かん!? 「だって、まだ着れるのに勿体無いじゃないですか」 「そ、それはそうかも知れんが……っ、それにしたって女の子がそんな無防備な格好しちゃダメだろ!?」 「大丈夫ですよ。“こんな格好”見せるのは、兄さまにだけ……ですから」 珠希ちゃんは少しだけ恥ずかしそうに、それでいてきっぱりとした口調で言う。 俺にだけ……ってのは、“家族”だから多少だらしないところを見られても平気、ってことか? それとも“兄貴”として信用されてるってことなのか。 言われてみれば当たり前のことだ。 やっぱり、俺のほうが意識し過ぎなんだよな。相手は妹なんだから。 「分かったよ。でもいくら家族の前だからって、程々にな?」 「……はぁ……、……全然分かっていませんよね」 「へ?」 何故か思いっきり呆れられた感じでため息をつかれたぞ? 「……俺、何か変なこと言った?」 「兄さまは、へたれってことです」 …………三姉妹全員からへたれ呼ばわりされる俺って……。 くっ、なんかちょっと旅に出たくなってきた。 「まあ、そういうところも兄さまらしいですけど」 「それ……一応フォローなんですかね……?」 がっくりとうな垂れる俺に、珠希ちゃんはくすくすと笑いながらその後頭部を俺の胸に押し当てる。 「……あ、まだお髪が濡れているから、兄さまの服が……」 「ん。ああ、別にいいよ。すぐ乾くし」 珠希ちゃんの濡れ髪の水分を吸って俺のシャツが少し湿ってしまったが、別段気にする程でもない。 「でも……。……そうだ、兄さまっ。お髪を拭いてください」 そう言って、にこにこと首に掛けていたタオルを俺に手渡してくる。 「な、何で俺がっ?」 「昔はよくこうやって拭いてくれましたよね?」 うん、確かに6歳の珠希ちゃんにはそんなことをしてあげた記憶もあるが。 「それは小さい頃の話だろっ? 今の歳になって、それは……」 「ふっ……お姉ちゃんの頭は撫で撫でできて、私のお髪は拭けないなんて、一体どういう了見なんでしょうね?」 「よしッ、任せろ!」 二つ返事で快く承諾してやった。 ――っていうか、いつから見ていたんだお前は!? 襖の隙間からずっと覗いていた姿を想像すると凄ぇ怖いんですけど!? 涙目半分、ヤケクソ半分で、わしわしと大雑把に拭いてかかると。 「ひゃん。もう少し優しくしてください」 「わ、悪い」 即座に珠希ちゃんに駄目出しをされる。 ……何ていうかもう、妹と兄というよりは、お嬢様と召使ですよね。この立場。 仰せのとおりに、少し力を弱めてやる。……それこそ撫でるくらいに。 「……こんなもんでいいか?」 「はい……とっても、気持ちいいです……♥」 そこだけ聞けばエロゲーの台詞のようだが、無論そんな色っぽい状況ではない。 むしろ、こうしていると、お風呂上りの6歳の珠希ちゃんの頭をバスタオルでごしごしと拭いてやった光景を思い出す。 そう思うと、この膝の上で揺れる柔らかい感触も、不思議とあまり意識しなくなっていた。 ――どのくらいの時間、そうしてやっていただろう。 俺の胸にもたれ掛かる珠希ちゃんの重みが、段々と増してきたかのように思うと。 「…………すぅ……、……すぅ……」 いつの間にか、膝の上の妹姫は安らかな寝息を立てていた。 小さい頃から確かに寝つきのいい子だったが、この状況でも寝るのかよ。 でもまあ、俺も床屋で眠くなるほうだし、気持ちは分からんでもないか。 それに、何だかんだ言ってバイト帰りだったし、疲れているのかもな。 ……少しくらい寝かせておくか。 俺は慎重に体をずらし、起こさないようにゆっくりと珠希ちゃんの体を俺の座っていた座布団の上へ横たえる。 まあ、こいつは一度寝たらちょっとやそっとじゃ起きないから、そんなに気をつけなくても大丈夫だったかも知れないが。 そして、体を冷やさないよう、部屋からタオルケットを持ってきてそっと掛けてやった。 こうして眠っている顔は、本当に子供みたいであどけないんだけどな。 この子はまるで気紛れな猫のように、天使へ、小悪魔へとその表情をくるくると変える。 まったく、本当に困った妹だぜ……色々な意味で……。 ☆ 俺は、静かな寝息を立てる珠希ちゃんの横で再び参考書を広げた。 すると、10分も経たないうちに玄関が開かれる音がする。どうやらまた誰か帰ってきたようだ。 「――ただいま、兄さん」 お茶の間の引き戸を開けたのは、黒猫だった。 今日の服装は、夏コミバージョンの私服。上着は着ておらず、ノースリーブで涼しげな装い。 流石にバイトに行くのにネコミミまでは装着していないようだ。 「おう、お帰り。お前も今日は早上がりなんだな」 時計は午後3時半に差し掛かろうというところ。 いつもなら帰ってくるのは夕方だから、2時間くらいは早い。 理由は訊くまでもなく、珠希ちゃんと同じだろう。 「ええ。……あら、珠希、寝ているの?」 「ああ、帰ってきてシャワー浴びたらここで寝ちまって。バイトで疲れてるんじゃないか?」 多少端折ったが嘘は言ってないぞ? 「まったく……仕方がないわね」 小さくため息をつく。 珠希ちゃんの寝付きのよさと寝起きの悪さは黒猫も熟知しているから、無理に起こそうとは思わないようだった。 「このタオルケットは、兄さんが?」 「ん? ああ、湯冷めして風邪でもひいたらあれだからな」 「……ふふっ、相変わらず優しいのね……京介」 そう言って、穏やかに微笑む黒猫。 その暖かな笑顔に、不覚にも一瞬見惚れてしまう。 日向も、珠希ちゃんも、ここでは可愛い『妹』だが、やっぱり黒猫は特別だ。 可愛い『妹』ではあるが、それ以上に、大切な『恋人』でもある。 それは今はまだ、俺と黒猫だけの秘密だったりするのだが――。 「……そ、そんなんじゃねえよ。当然だろ、兄貴として」 「フフッ、そうね。気が利く『兄さま』ね」 今度はくすくすとからかうように笑う。 そうして黒猫は台所のほうへ歩いていき、冷蔵庫から作り置きの麦茶をコップに注いでこくこくと飲み干した。 「兄さんも飲むかしら?」 「いや、俺はいいよ」 「そう。そういえば、日向は出掛けているの?」 「ああ、買い物に行ってる。でも、そろそろ帰ってくる頃じゃねえかな」 「そうなの。……それなら、先に私もシャワー浴びてこようかしらね」 使い終わったコップを手際よく洗い、お茶の間を出て行こうとする。 と、襖の前で足を止め。 「私がシャワーから上がったら、珠希を起こしてもらえるかしら。支度をさせないといけないから」 「ん、了解」 寝起きの悪い珠希ちゃんを起こすのは、いつも俺の役目。 このあたりは、兄妹の阿吽の呼吸だ。 俺の返答に満足げに口元を緩め、黒猫はお風呂場へと向かっていった。 ……言っておくが、覗かないからな? (if・俺の妹猫がこんなに可愛いわけがないⅡ(後編)へ続く)
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【性別】 ♀ 【その他】 ・≪召喚魔導師≫ロキの拾ってきた仔猫。現在は≪紅の翼≫セリの元にいる・名付け親は≪治療担当≫ユラ・至って普通の猫なのだが、時折「てんしさま」による介入で通信機?代わりに使われる
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ある日の五更家 ------------------------------------------------- 『AU』 「あれ?ルリ姉、携帯替えたんだ~」 日向が置いてあった携帯を手に取り聞いてきた 「へぇ~これ、iPhoneじゃん!しかも最新式のやつ!」 「え、ええ…そろそろ機種変更してもいいかなって…」 「あれ?でもなんでAUなんだろ?ソフバンの方が安いのになんで?」 「それは、その…“繋がる”事に意味があるからよ。」 愛Phone AU by Kyousuke Daisuki Dareyorimo Ishiteru い、言えない…SSに影響されたなんて口が裂けても言えない… 「ふ~ん、ふ~ん、ふ~ん。」 「な、なによ?」 「ん~、AU~、えーゆー、エーユー……そっか!わかった!!」 「な、何が解ったというのかしら?」 日向が『2ch黒猫スレまとめwiki』を見ていた?まさか…ね 「AUってさぁ、AカップUserって意味なんでs」 「Bよ!!!!」
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(2011-11-28) ……あなた、お兄さんと喧嘩したそうじゃない。 (2011-11-24) ふ……大切にして頂戴。 (2011-11-23) フ……有り難いことね。 (2011-11-22) ……っふ……私が下僕と共に“聖地【飯田橋】”へと赴く……そんなエピソードらしいわ。 (2011-11-18) ええ。この前お知らせした、千葉マツダの広告(黒猫バージョン)が掲載されていたわね。 (2011-11-12) こんにちは……眩い陽光に目が眩んでしまうわね。 (2011-11-10) くんかくんか。今宵のツイートから宣伝のにおいがするわ……。 (2011-11-8) アニメが放送されてたころからもう一年過ぎちゃったんだねー。 (2011-11-3) ちなみにそろそろ、あんたとあやせが、原作で遭遇してもいい頃でもあるよね。
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r‐.< | /. . ∧ . ハ ミ .、\ | ,...rz==≦三ミ丈≧、/ . . / ヽ i } . \ \/ ソ´¨¨´`¨¨´` ーヘ._く ハ | | . . . / ̄´. \ 、 | ' . . . . ; ' ... 丶 ヽ ヽVi i ‘,. / . ヽi V{ ヽ { ∨ i .i ....... i.......................ヽ........i!......ハ、 / .. ′ | | |i i i i ..iハ i | .′ | | i! i |{ i! | | ..トi { { |. | | |! |ハi 廴 斗 七ィ__| .| .{ | |イィ ヽ二{_¨¨_壬┘ '∨孑 ,≦zz=ォ |. .. } 卜i i | || |ヘ マ'Tぅ 卞 '´ iノ ;;. } }' } . . |ハ i ! | l. i小 乂_ソ 乂.ソ ・//. / . { { { | | ハ V.∨// , ///ノイ. / 斗'⌒∨ i | | | . ∧ト '. ノ≦/ / ∨ i | | ∨ ヘ_|込. r―一 , /ハ `ヽ /´ i | iく ̄ ̄ミ 、ヽ> . `  ̄ . イ / iヽ ∨´ l {| V∧ \ ヽ ≧ ‐<__,.∠ | ∧ V ,.斗 ⌒` ミ_l 入ハ  ̄ ヽ ヽ ∧ }\__j/ ∧ / ー≦`ー一く {⌒|/{ ∨ ハ、 // トヘ . .\./ ∧ ,′ ー= ニミー` `ト V{ ___ V ∨`{/. . | i!O\ /、/.∧.′ ー== ∨ 〉乂_rz、 `ヽ. ∨ー┬ lト、 ト、 . \/i r‐ 、 ヽ_〉 __,ィ;一--‐.、__ _,..、 ,.,.、_ ,.,-;く;';';';';/⌒`ー⌒ー.ミY^ミ,入 /込jハ;';'ノ´ ̄. . . . . . . . . . . . . ...\ ._ソ´ 込.....ソ'´ . . . . . . . . . . . . . ヽ . . . . . .. ヽヽ / 「;';′. . ./ i ....... ト、 ..i..........V.i i {;/ ..i...i.. . . . . } . . . . | } | _| ..| | | |{ .. . . . | | .__ i| . . . . .l ヒ_|_」 ┘l | . |!. |.. .イ´L -‐__´ ̄ ィ ぅ「} { . .| i . .| . |.. ...「 fi笊._「` ヒ ソ'.i .. | ,..、 l . .| . {! . 八 乂_ ノ xx }/} .| / ∧ } .. .`ト廴 . .トxxx ′ 厂ヽ / /iハ | .. . } . ‘ト込. _ . ィ ! / / i|/ |.... . .′ .| . _|_ ` .. ´ .イ | } | / /| | |.. . . i. . . . / ̄`ミ x. 下´ . l リ | | / /∧_j }. . . .} . .ノ- . ` \ ヽ∨/ / ′ / /| | | ′ / ` `\}.トく / / /└| | /. / \ |.| \ i´}/_j 厂「 / . ′ ヽ. |.| i \ ノ/ヒ. -{ | /!. / . | ≦  ̄` 、 ヽ j.j | ヽ. { / ヒブ | || / . . . { ≧∨ // V ハ レ' 二j′ L..|ハ / .. . ∧ 丶 ∨ // .′ ∨´} / ニ.} | { 〉. / .. . . . . ∧ ≧. 、 } // / }_ノ ,ィ'ノ |∨ / .. . . . . . . ∧ `ヽ'>‐、ム ≦了¨ _ ィ/¨´ j! 〉 / .. /. . . . . i . . . i. / / ,.イ´ヒ/ |「 |\ /{ /' i ! __∠/ }| , ィi ,.ァ' 彡―チ¨¨¨ミ...、 / / { r‐_チ// . ,. . \/ / くィく./ . / ./ . .ヽ / /.7 . / / / ... } ∧ /ィ. / ... フ二_ミく ..、 . /} / i .... . /..〈 / イ/ 了. ぅiミyヽ//イ.. } . { ___ , ' . 入V ' ・乂. ツ └=廴 } トト´ \、ヽ / . / ..从 ''' =ミ / \厂\ー个r'ノ) / . / .. /う=ミ<`i 、 ' ,, / 「人 `oァ{彡’ / .. / .. /ァ{/ . . `マ ` ノ ̄/ .. フ¨` ′ / .. .. //イ .....丶 __ }‐ ≦ / .. /、 、 _____ ....... ≦. ..... . / {ノ } ... 乂..丁i .. , ′ \ \ ___ .....-‐ .... .. .イ' ___ノ ..ノ 丶 .... } .' .. . /\ \ーミー≦.... __. -‐ .. イノ// .. 《 .. 乂 ___ / \ ヽ \ ̄.....___..... ,≦´,.イ / >ミ..ー== 〈 __ノヽ-- 、 ヽ ..ヽ `了 '´ {/.. ノ j ´.. ̄ .. ハ ... { __....斗.ヽ i \ ヽ ‘, .ノ } 人_{ { .... ∧ .........‘yー七 ..... } トrz┬ 、ヽ ‘, ∨ 〃 `Yミ 、``< .. .. , / ∨ .....〃 .... ,. 人 O 〉`くr‐' ノ } 斗=={___彡' >ミ 、 \... ソ/ ∨ ..′... > ´ `¨  ̄ 了て´ /.. { ハ\ \ ,匕ノ 廴 斗 ´ } ) / ... ノ } 丶 \_)_ フ´\/ ... トく \ ) / ... / ... 乂_ヽ `ヘ/ .. / .. 廴入 `ヽ~ヘ.. ... / .. \ヽ 、 \ {__,. ′ .. } ト、} } } } .. ≧- ミ 、 ノ ノ フ | .. \`ー≦斗イ ̄>{ ..  ̄´ ∧⌒>乂 .. \ く__ ィ\ .. ,ァ< 了 辷乂`ー ァ-- _.. <´丶 r‐’ ⌒'廴__ムィ{ ̄丁i¨¨フ厂 i「 ̄ jイ`ー ′ ` ̄`^¨¨⌒ Tヘー‐^¨´ { } ∧ .... ‘, ノ 〉....... _ -_ ニニニニ _ - _ ィfテ==、 _ノス ノ‐ ´ .-、 \トい弋リハ ノ ノこハ/ _____ \八ヽゝニイ フ/ ̄ /L>'´  ̄/______  ̄ ̄`―ヘr┬く レ^ー/ ィ  ̄/| \「|ト― 、| | ' ′/ l| | | |l || ∨ ... '. | | || | | |ハ || l . | | | 儿ニ、」└―=彳≫==ミ廴_ || | l| L.レイ ≫==、 〃l ハ|`}〉 || | | || |l | {{ ト- l ∨ 丿 || | | || || | 乂ノ  ̄ . || | | || || | | 、 """ リ ノイ || || | l "" 厶-< ノ | || |八 ヘ -イ ̄ | || |\ ´` /| | | || |l ト 、 . <ノ⌒7 | | |l || l >┬<_ノ⌒ ゚ | | l |l || l /ト| _ノ ゚ ´ ̄ヽ | |l || l∠ /_|ノ ゚ / _\ l |l. __リイ乞7 い / / >‐-、l |l /〈 トヘ辷彡厶|  ̄ / / ̄ _ノ ̄>、 / 〈 ヽー<ノ〈 / / _ノ / . | | ヽ/ ア ̄「 ヽ / / _ノ l | / / / | | / 厶イ ̄ |
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「ねぇルリ姉」 「何かしら私は忙しいのだけれど」 可愛い妹の私が話しかけているというのに、 我が姉は「彼氏をよろこばせるお菓子作り」なんて本から眼を離そうとしない。 が、こんなことは良くあることだし、返事が返ってきただけましとしたいところなんだけど、 よろこぶが「喜ぶ」じゃないのが気になるところだ。 ねぇルリ姉、私まだ小学生なんだよ?そんなちょっと如何わしい本を妹の前で読むのって、 道徳的にどうなのかな?これが珠ちゃんだったら違うんだろうなぁ、 なんて、ちゃんと妹として見てもらえてるのかと思うと目頭が熱くなる。 そんなちょっと如何わしい本を読んで一体何をするつもりなんだろう、 いくらルリ姉でもまさか自分にチョコを塗って「私を食べて」なんてするはず・・・ うん、あまりに恥かしすぎて実の姉がやったことを忘れていたかったんだけど、 もうこの人、クリスマスの時に自分にリボンを巻いて、 高坂君に「私がプレゼントよ」ってやったんだった。 現実世界でやるほうもやるほうだけど、受け入れる高坂君も高坂君もどうなんだろうか。 うん、ルリ姉と付き合っているうえ、ましてやあの神猫様と街中をデートするんだ、 どうってことなかっのかもしれない。本当にお似合いのカップルだ。 さて二人のラブラブっぷりを見せ付けられた?ところで、そろそろ本題に入るとしよう。 「明日はポッキーの日だねー」 「・・・お小遣いならこの前渡したはずよ」 「違うよ!ポッキーを買って欲しくて言ったんじゃないよ!」 あたしってそんなに信用ないのルリ姉?それは小学生のお小遣いなんて微々たる物だ、 たかがポッキーされどポッキー買ってくれたら、財政状況は大いに助かる。 これが珠ちゃんだったらどうなんだろう。 きっと優しく諭しつつもしょうがないとか言って一緒に買いに行ったりするんだろうなぁ。 ちょっと珠ちゃんに試してもらおうか・・・・・止めておこう、珠ちゃんをだしにしたことが、 ルリ姉にバレたらきっとおかず抜きどころでは済まされない。 「違ったの?だったら何かしら、さっきも言ったけど私は忙しいの」 そだね、忙しさが顔に出ているからわかるよ。 あえての追求はしないけど脳内では何を考えているんだろうかこの人は。 「あー、そうだよねー明日はポッキーの日だから、 高坂君とどう過ごすのか段取り決めないといけないもんね」 「・・・話が見えないわ、どうしてポッキーの日と京介が関連するのかしら」 かかった。 「ポッキーの日だよ?」 「だからそれがどうしたと言うの、欲しいなら自分で買いなさい」 「高坂君と過ごさないの?」 「どうして京介が出てくるの」 「ポッキーの日だよ?」 「・・・・日向」 ルリ姉から黒いオーラが滲み出ようとしている、もちろん比喩だよ? ルリ姉と違ってあたしはそんなの見えないから。 「えっ!?もしかしてルリ姉知らないの?毎年、恋人同士はポッキーの日にポッキーゲームをして、 愛を確かめあい、ポッキーゲームによってその後の関係を占っているんだよ」 「・・・何を言うのかと思ったら、良く聞きなさい日向、 そんなものはポッキーを買わせるための企業戦略に過ぎないわ・・・それに」 「それに?」 「//////な、なんでもないわ、と、とにかく私は根も葉もない俗物じみた噂に惑わされるほど愚かではないの・・・それに」 「それに?」 「//////なんでもないわ」 えーと察するに一度目の「それに」は、『わ、私と京介がポポポッキーゲームだなんて(かー///)』 ってところで、二度目の「それに」は『それにポッキーゲームでわざわざ確かめなくても、 私たちの愛は未来永劫変わることはないわ』ってところかな。 はいはいごちそうさま、ポッキーを食べても無いのに糖分を取りすぎて気分が悪くなってきたよ。 自分で言って悲しくなるけど、ルリ姉があたしの言うことを信じてくれないのは解ってたよ。 「ひどいよルリ姉かわいいかわいい妹の言うことを信じてくれないなんて・・・あっ!だったらさ聞いて見たらどうかな」 「聞いてみるって、誰に?」 「それはもちろん」 「はぁ?何、あんたそんなことも知らないで付き合ってたってゆーの? まぁあんた達二人なら知らないのも無理ないかもしれないけど、 ポッキーの日の恋人同士の過ごし方なんて常識っしょ常識。 あっポッキーゲームと言えばこの前シス×シスでさぁ・・」 ピ 「おや、黒猫氏、ご存知なかったのですかな、拙者この手のまじないと呼ばれる類は、 黒猫氏の方が詳しいと思っていたのですが、京介氏はあの通りのお方ですので知らないでしょうし、 ここは可愛い可愛い瑠璃ちゃんがリードして、愛溢れんばかりのポッキーゲームを・・・」 ピ 「ね?あたしが言った通りだったでしょ」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・日向」 「な、何ルリ姉」 「少し用事を思い出したから、珠希とお留守番お願いね」 言ってそそくさと家を出たかと思うと、 「も、もしもし、京介?その、突然なんだけど、明日って空いているかしら・・・」 ・・・・・・ ・・・・・・ 「ふぅ、ルリ姉ようやく信じてくれたか」 もう少し妹のことを信じてくれても思うんだけどなー、あっそうだ。 「・・・・・もしもし、はい、日向です・・・・はい、はい」 家に遊びに来てからというもの、正確には昨日の電話から黒猫の様子がおかしい。 いつもの定位置に座ったかと思えば、妙にそわそわしだし、 寝そべって足をいつもより早くぱたぱたと動かしている、 (俺の位置からでは見えないのがなんとも残念だ) かと思えば何をするでもなく上の空。 「二人の運命を定める聖戦のために、 貴方の家に行きたいのだけど、だめ、かしら?」 らしいが今のところその素振りは見当たらない。 まぁどんなことでも瑠璃が望むなら適えてやらないとな。 ただぼーっとしてるだけなのも、時間がもったいない気がするので、 シスカリプスの対戦を誘ってみたんだが、いつもなら 「フフフ、前世の記憶を半分も取り戻してすらいない貴方が、 夜魔の女王たるこの私に挑もうとするだなんて、 その蛮行とも呼べる勇気に免じて挑戦を受けてあげるとしましょう」 なんて返ってくるもんなんだが、 「そ、それはつまり貴方の隣に座って対戦しろと言うの」 「いや、いつもやってんじゃん、どうしたんだ今更?」 「・・それも、そうね、いいわ前哨戦として相手をしてあげましょう」 俺に近寄りがたい何かがあるのだろうか、あんま気にしたこと無かったけど、 彼女と会うときはそーいうの気を付けるようにしないといけないな。 ところで瑠璃さん、「貴方の隣で」で一瞬ふとんに隠れようとしたのは、 どういう意図だったのか聞かないほうがいいですか? とまぁシスカリプスをはじめて見た訳だが、 いつもと違い ぼーっとしていることが多い(それでも勝てないんだけどな) コンボミスが多い(それでも勝てないんだけどな) 挙句対戦が始まったことも気がつかなかったのか、 「・・・・・」 「もらったー!」 「・・・あ・・・・フフ残念だけど、あなたに見切れる筋はないわ」 「あれ?」 『KO!』 「私としたことが闇からの干渉に気を取られてしまっていたようね」 それでも勝てなかったんだけどな! いや、そーいうことが言いたいんじゃなくて、 いつもならこんなことはまず起きることがないことを、 連発するなんて様子がおかしいどころじゃない。 対戦中やたらと視線を感じるし、俺に何かあるのだろうか。 「なぁ瑠璃、どっか調子でも悪いのか?良く見ると顔も赤いし、横になってた方がいいんじゃないか?」 「横になれだなんて、貴方いったい何をするつもりなの!?」 「ちげーよ!そういう意味で言ったんじゃない!」 いくら俺が年頃の男子高校生といえど、そこまで節操がないわけじゃないぞ。 「体調悪いんなら今からでも家まで送ってくし」 「送るって貴方・・距離もあるのだしそんなの悪いわ」 「距離なんてかんけーねーよ、瑠璃がどこかで倒れるかもしれないなんて、 心配して家にいることに比べたら、どうってこともないし、例えどんなに遠くても俺は送っていくよ、 なんてったって俺は瑠璃の彼氏だからな」 「///あ、貴方という人は」 ? 「そ、その心配してくれてあ、ありがとう、けど、た、体調が悪いわけじゃないから安心、して//」 ? 瑠璃の顔がますます赤くなっていくんだけど、本当に大丈夫なんだろうか? それとも俺、何か変なこと言ったか?自分の素直な気持ちをつたえ・・・ すぎたのか?いやでも本当にそう思っているわけだし。 「嘘じゃないからな」 「?」 「今の話」 「///な、何度も言わないで頂戴、貴方が本気で言っていることなんて知っているわ、 私は、貴方の彼女なんだから//」 「お、おう」 瑠璃さんその返しは反則ではないですか。 家に誰もいなくて良かった、こんなやりとり聞かれたらと思うと・・・・ ただ体調が悪くないってのは安心はしたものの、 様子がおかしいことには違いないんだよな 「ふぅ、ちょっと休憩ついでに下で何かとってくるわ」 「いいのよ、そんなに構わなくても」 「気にすんなって俺も欲しいんだから・・・・そういや、今日ってポッキーの日なんだっけか」 「し、知っていたの!」 「え?あぁ、桐乃のやつが「しす×しすで限定待ち受けが手にはいるだけでなく、 DLCで妹と出来ちゃうなんてうへへポッキーの日最高!」とか言っていたからな」 そのテンションの高まりと言えば、俺が近くにいるってのに、涎が垂れていやがったからなあいつ。 「そ、そう相も変らないわねあの娘も」 「それに良くやっているじゃないか、11月11日はポッキーの日って」 「し、CMでもやっているの!?」 「あ、ああ」 そんな驚くようなことなんだろうか?自分の趣味だけでなく家事や妹たちの世話までやっているんだから、 テレビを見ることって少ないのかな? 「・・・・そう、すでに知ってしまっているのね」 「?」 「実は来る途中で、その、今日がポッキーの日だというから、買ってみたのだけど、 食べる?」 「へぇ、瑠璃って『そんな俗物染みた企業戦略に惑わされるなんて、人というのは単純ね』とか言って興味ないのかと思ってた」 「え、えぇ、私も所詮は噂に心を惑わされ、未来を不安視する人の身でしかなかったという事よ」 「そ、そうか」 別にちょっとしたお祭りみたいなものなんだから、 そこまで悲観しなくても良いと思うだけど、 気高き堕天聖としては、許せないんだろうな。 ここはありがたく美味しく頂いて、気にする必要はないことを伝えるか なんて 「どうひょ」 「へっ?」 すこし目を離した隙に 向けていた、俺に、先端を、瑠璃が、咥えた、ポッキーを。 上気した頬、潤んだ瞳、魅了してやまない泣きボクロ キスをするかのように、ポッキーを咥えすぼんだ口 そんな瑠璃がまっすぐと俺を見つめている・・ いや、というよりもこれは 「ひゃやくしへちょうらい、あごがつかれへてしまうわ」 「これはつまり・・・そーいうこと、なのか?」 おそるおそるたずねてみると、顔を真っ赤にしながら、けれども真剣に とてつもない程にぎこちなくこくんと頷く。 どうやら本気らしい。 「・・・・・・・・」 んな恥ずかしい真似ができるかと、拒絶することは容易い。 「・・・・・・・ン・・・」 答えに詰まっていると、上気していた顔が徐々に不安の色へと変化していく。 これが言っていた「聖戦」なのか?そう声に出そうになってやめる。 理由なんて関係ない、知りたければ後から聞けばいい、 瑠璃が必要なこととして行動してるんだ、 まずは叶えてやるのが彼氏ってものだろう? 「・・ふぁ・・」 パク ////////// いざ差しだされた先端を咥えると、恥ずかしさが一気にこみ上げてくる。 それは瑠璃も同じみたいで、陰りが一転、元の色へ、いやそれ以上の色へと変化する 「ひ、ひくぞ」 「ふぇ、ふえ」 傍から見れば間の抜けた声、けれども至って真剣にポッキーゲームがスタートする。 なんともいえない熱が二人を包み込み、俺は瑠璃を目指して、瑠璃は俺を目指して、 お互いを求め進んでいく。 カリカリと振動を伝へ、伝わってくる。 相手に伝えた振動が二人の中間でぶつかって、増幅して跳ね返ってくる。 進むほどに比例して大きくなる。 緊張のせいか小刻みに震える瑠璃の手をそっと握る。 予想外だったのか目を見開いて驚いて、ポッキーが折れそうになったけど、 安心したようでそっと握り返してくれた。 そのやりとりで包み込む熱が、ポッキーが溶けるんじゃないかと思うほどに上がる。 距離が縮まるにつれ、頭が茹り、くらくらと気持ちのいい眩暈が強くなっていく。 眩暈を伴った幸福感を感じていると、長さ13.5cmの距離は舌を伸ばせば届くほどの距離へ変化していた。 恥ずかしさはいつからか消え去り、 到達した時にに得るものを、当然の出来事ととして求め受け入れる。 ・・・チュ ポッキーと 瑠璃が 混ざって、 甘い とても甘い キスをした。 長かかったのか短かったのか、世界と切り離された二人だけの空間が元へと戻る。 元へと戻っても、幸福感と今しがた味わった感触は薄れる気配がない。 「え、ええと、瑠璃、さん?これでよろしかったのでしょうか?」 何についての確認だかわからない確認をする。 「・・・・・・フ、フフフ、こ、これで、私たちの未来は、より強固なものへと昇華を遂げたわ・・・ ただ、これは思った・・以上・・・に」 「お、おい瑠璃」 こちらへ倒れこむ瑠璃を慌てて支える。 やっぱり体調が悪かったんじゃ、と心配がよぎるが、 どうも違うらしく、今までの行為に対してオーバーヒートを起こしたらしい。 その証拠というか、真っ赤にしながらも表情は幸せそのものだった。 「あーだから様子がおかしかったんだな」 今更ながらに得心する。 「・・・さすがにあの夏のときみたいなのは、無理だけど」 この幸せを感じるために、これからも叶え続けてあげるだろう 俺の 可愛い彼女のために ・・・しかし、言い触らすつもりなんてさらさらないが、 こんなことしたなんて知られたらどうなることやら。 まぁ今日は誰もいないから心配する必要なんてないんだけどな。 「うわー」 「ほほうこれはこれは、黒猫氏もさることながら、京介氏もなかなか」 「・・・・・・」 皆さんこんにちは五更日向です。 現在私は高坂君の隣の部屋、つまりビッtじゃなくて桐乃さんの部屋にて、 桐乃さん、沙織さん、私の三人で一部始終を見守っていました。 (そうなるように仕向けたとはいえ、さすがというかルリ姉だからこそというべきか・・・) 話せば長くなるので簡単に説明すると、ルリ姉に高坂君とポッキーゲームさせよう! というちょっとしたイタズラをこの三人で計画をしたのです。 「・・・・・・・・」 「黒猫氏はここぞという時の行動力には目を見張るものがありますなー日向氏?」 「そうですね、妹してはもう少し周りを気にして欲しい時がありますけど・・・・」 「・・・・・・・」 「おや?きりりん氏どうかしましたかな?先ほどから黙っておいでですが・・」 ピリリリリーン そのとき私はなんとも言えない感覚が全身伝わるのを感じた。 ルリ姉風に言うならば、闇からの干渉とも言うべきものが・・・ (ルリ姉じゃあるまいし、気のせい気のせい) その考えが命取りだった。 普段から私にはそんなのものは無いと頑なに否定せず、少しでもルリ姉と同じ血が流れていることを認めていれば良かった 私は忘れていたのだ、ここぞという時、とある状況下において行動するのがルリ姉だけではないことを・・・ 「・・ふふ、ふひひ、うふふふ、ふひひひひひーなちゃん♪私たちもポッキーゲームしよ?ね♪ 日向ちゃんには特別に桐乃お兄ちゃんのポッキーを食べさせてあげるから、 ほら、ね、大丈夫おにいちゃんがやさし~くおいし~く食べさせてあげるから♪」 「ひぃぃぃぃいぃ、お、落ち着いて桐乃さん、確認するけど桐乃さんが言っているのって、 ルリ姉と京介君がやったポッキーゲームだよね」 「もちろんだよー♪ふひひひ、ひなちゃんはじっとしていてくれたらいいよ、桐乃お兄ちゃんがおいしく気持ちよくしてあげるからねーーー♪ 女の子だもんひなちゃんも好きだよねポッキー♪」 「だ、だめだ話が通じてないよ、た、助けて沙織さん!」 「・・・・・許してくだされ日向氏、もはや拙者ではS2機関を搭載し暴走を起こしたきりりん氏をとめることは適いませぬ」 「いやーーーー助けてー」 「フヒヒヒヒヒヒh逃げさないよー」 「・・・・せめて骨は拾いますゆえ・・・・・・・・やや?ほほーう、あちらもお熱いご様子、 これいじょうの盗み聞きは野暮と言うものでござろうな」 その後、私は貞操は守られたものの、大騒ぎしたせいで盗み聞いていたことがばれ、嘘をついていこともばれ、 ルリ姉に悪鬼の如く怒られしばらく悪夢にうなされるほどでした。 ですがポッキーを沢山買ってもらえて珠ちゃんと一緒に食べました 「い、いや、別にポッキーの日だからって、絶対にポッキーゲームをしないといけないわけじゃないと思うぞ///」 「・・・・フ、フフ、フフフフフフ帰ったら覚えていなさい日向、我が内に秘めたりし闇猫の力を解放し、 貴方に本当の恐怖というものを心身ともに刻み付けてあげるわ」 黒猫と付き合っているからなのか、俺にもはっきりと見えるようになってきたな、 部屋に溢れんばかりの黒いオーラってやつが。 こればっかりは怒られても仕方がないか。、 ただ 「日向ちゃんには感謝しないとな、おかげで瑠璃とポッキーゲームをすることができたわけだし」 「・・・・・・(ポン)」 「来年も期待させてもらうかなーなんて」 「・・・・・・バカ」 「い、いや冗談だって、正直俺もめちゃくちゃ恥ずかしかったわけだし」 「・・・・が・・・む・・なら・・・」 「ぇ?」 今のが俺の聞き間違いでなければ瑠璃は・・・ 俯いて、黒のオーラがゆらめく白のオーラに変わり、耳まで真っ赤にして 「・・・貴方が望むなら、来年とは言わずいつでもしてあげるわ」 あーまったくこんなことを言われたら言うしかないだろ? 本当に俺の彼女はこんなに可愛いわけがあるってな