約 1,709,452 件
https://w.atwiki.jp/oyatu1/pages/1025.html
「か、かがみ...」 「...こなた」 雨音が五月蠅い。 アスファルトに叩きつけられた不規則な水音が、やけに耳の奥にこびり付いて。 頭に直接響くような、そんな空間に俺は立っていた。 ―――――黒猫と黒ぬこ――――― どのくらいの時間が流れたのだろう。 段差に伸ばしかけていた俺の足が震える。 それが果たして重力のせいなのか、はたまた寒さのせいなのか。 俺が知るよしもない。 ただ目の前に立っているのは、その深い緑色の瞳を広げた青空色の少女。 きつく両手を握りしめた彼女は何かに耐えるように下唇を噛んだまま、ピクリとも動かない。 しかし視線は俺の少し上を射抜いていて、その瞳には綺麗な薄紫色が映し出されていた。 俺の位置からは紫陽花色の少女の表情は伺うことはできないが、果たしてどのような顔をしているのだろう。 無機質に響く雨音と背筋を伝う冷気を感じながら、俺はトンと前足を段差へと付けた。 「――― っ」 その瞬間。 それが合図だったかのように短く息を吐いた青空の少女はその長い髪を翻し、 元来た段差を脱兎の如く駆け下りていった。 ―――カンッ、カンッ、カンッ 姿は見えなくとも、聞こえてくる足音は明らかに先ほどとは違う。 不規則で、それでいて何故が壊れてしまいそうな脆さを感じさせる足音が雨音に吸い込まれてゆく。 「.........」 そして段差を一気に飛び降りたであろう鈍い音が聞こえた後。 残ったのは打ち付ける水音以外、音を発しないこの空間。 一体何がどうなっているのだろう。 何故あの少女は逃げるようにこの場から走り去ったのか... 驚愕やら疑問が俺の小さな脳みそに滝の如く押し寄せてくる。 ―――トンッ 疑問と困惑に動けない俺の背後から聞こえたのは、何かが滑り落ちるような微かな音。 硬直している首をなんとか動かし、音の根元を辿るとそこには床に座り込んだ紫陽花色の少女がいた。 左目に手のひらを押しつけ、開いている右目は床...いや、床ではない、どこかもっと下の方を眺めて いる。 その表情はこの数日間、この少女からは見たこともないような絶望に打ちひしがれた瞳だった。 なにか大事なものをなくしてしまったような、触れてはいけないものに触ってしまったような、そんな瞳。 その瞳に停止していた頭を何とか働かせる。 グッと体全体に力を込めるように前足を動すと思った以上に体が蹌踉けた。 今の状況を猫である俺が把握できるはずがない。 出来るはずがないが、だからといってこの少女達を放っておくことなど出来るだろうか。 それこそ不可能なことだ。 「そ、か...」 180°身を傾け、紫陽花色の少女の方に近づくと、少女は吐き捨てるようにそう言った。 俺を見るわけでもなく、ただ視線は床を貫いたまま。 「やっぱ、こうなっちゃう...か」 フッとどこか自分を嘲るように彼女は肩を揺らして笑った。 笑っているくせに酷く苦しそうで、先ほどより強く握りしめられているだろう前髪がクシャリと音を立てる。 ザー、ザーと無遠慮に地面を打ち付ける雨音が五月蠅い。 過敏にでもなっているんだろうか。 それとも雨足が強まったのだろうか。 ...もしくは昨日噛まれた傷のせいか。 ピリピリと焼けるように熱い耳からは痛みに似たなにかがジワジワと迫っていて。 喉が焼けるように熱い。 唾を飲み込もうとするが、その水分さえも口の中で奪われていてますます喉の痛みが増していく。 「―― っは」 短く息を吐いた後。 ホント馬鹿みたい、とそう紡がれた少女が左目から手のひらを離した。 スッ、と温かい感触が俺の頭を掠める。 なんだろうかなどと考える暇もなく...優しく、恐いほど優しく俺を撫でる紫陽花色の少女が俺を見つめていた。 その蒼い瞳が俺を映す。 青空の少女とは違う、深い深い蒼が揺れる。 「本当はね、私...こなたがアンタの所に行ってること、知ってたの」 撫でている手が毛並みに沿って背中へと伸びていく。 「こなた」と呼んだ紫陽花色の少女。 「こなた」と呼ばれた青空色の少女。 先ほどのやりとりからするに、あの青空の少女こそ、この紫陽花色の想い人である「こなた」で間違いはない。 しかし... 俺自身が気づく前にこの少女は気づいていたというのだろうか。 俺が青空色の少女、「こなた」と会っていたことに。 「弁当のパンの量を増やしたり、粉ミルクを持って屋上に向かっているアイツを見れば嫌でも分かるわよ」 自分もそうだったから、と何処か辛そうに彼女は笑った。 では何故。 何故そのことを青空の少女に言わないのだ。 わざと一日ずつズラしてこんな野良猫に会いに来る義理もなければ理由もないだろう。 ましてやこの少女は青空の少女のことを誰よりも大切に想っているはずだ。 なのに、何故... 「アンタが...普通の猫じゃないから」 何を... 何を言っているのだこの少女は。 俺はただの猫だ。 自分勝手で気分屋なただの放浪でしかない。 普通の猫、という概念が俺には分からんが少なくても俺のような猫は世の中には100万といるだろう。 それは人間も同じことだ。個々の差など異種からすれば興味もなく、ましてや違いなど理解しえない。 「こんなお節介な猫、世界中探してもアンタくらいよ」 そう言って少女は俺の腕の付け根を両手で持ち上げ、胸に抱いた。 噛まれた箇所が痛んだが、今はそんなことを気にしている場合ではない。 きつく、だが温かい体温が俺の体温に伝ってくる。 「あんたには、もう...分かってるんでしょ」 私の気持ちも、こなたの気持ちも。 震える声で、何かを必死で堪えているかのような細い声でそう呟く。 「だから、避けられたのよね...私」 俺の肩に何かが触れた。 冷たくもなく、熱くもない。 空に降り注いでいる雨粒でもない水滴が俺の肩を濡らしていく。 まだだ... 俺は、 まだなにも分かっちゃいない。 そしてこの紫陽花色の少女も、青空の少女もだ。 人間のことなど何一つ興味がない。 しかし本当にそうだろうか。 じゃあ何故俺はここにきた...? この少女たちのためなど生半可な使命感などない。 そこにあるのは... 「っ......黒、ねこ?」 だから俺は、この紫陽花色の少女の腕から抜け出した。 俺は何のためにここに来た? 何でこの街に居座り続けているのだ? そんなこと、もうどうでもいい。 俺はただ見たいだけだ、この二人の少女の笑顔を。 苦しそうでも、我慢に満ちた笑みなんかではなくて、心からの笑顔を。 自己満足と笑いたければ笑えばいい。 俺は猫だ。 自由気ままと人間に羨望される猫でしかない。 足に力を入れると無意識に爪が隙間をぬって現れた。 そのまま一気に後ろ足に体重を乗せ、床を蹴る。 まだ俺の体を纏っている温かさを噛み締めるように俺は段差を駆け下りた。 数分前この段差を駆け下りた青空色の少女を追うために。 紫陽花色の道しるべになるために。 そしてなにより、俺自身の為に。 「ま、待っ......」 後ろから聞こえる足音を聞きながら、俺は全力で床を蹴った。 流れ込む思考や雨音など、もう気にならなかった。 ―――冷たい。 どれほど走っていたのかも分からないほど、俺の体には無数の水滴がこびり付いていた。 不快だ。 不快以外のなにものでもない。 雨粒が瞳にしみる。 目を細めているせいかいつもより霞んでいる視界で必死に青空色の少女を探す。 こんな広い敷地を猫一匹で探せるはずがない。 しかし、探すしかなかった。 建物の隙間。 木々の間。 排水溝。 俺が知っているところ全てを回ったが、そこには青空の少女だけではなく、他の人間さえ見あたらない。 もうこの場所にはいないのだろうか。 先ほどまで俺の跡を追っていた紫陽花色の少女も見あたらない。 上がっている呼吸を整えようと足を止め、空を仰ぐ。 相変わらずの灰色の空が一面を覆っている。 歯を噛み締めるとガリッと奥歯から嫌な音がした。 一体何処にいるのだ。 容赦なく当たる水滴を振り払うように顔を振ると、視界の端に見知った色が映った。 見間違いではない。 見間違うはずもない、透き通った青色が。 大きな木の下に蹲る小さな影に近づく。 「...ッ」 擦れて破れたのだろうか、先ほどまでは気にもしていなかった足の裏から見覚えのある赤い液体が流れていた。 透明な雨水に滲む朱色を見つめ、そして前を向く。 地面に付ける度、痛む足を引きずりながら少女の元へ向かう。 長く綺麗に伸びた髪が雨で濡れて、どこか重々しい雰囲気が少女を纏っていた。 ピョンといつもはねている髪の毛でさえも、どこか萎れているようだ。 「ぁ......かが、み?」 一歩一歩近づく俺の足音に気づいたのだろう。 腕に埋めていた顔を少し上げてこちらを見上げる青空の少女と目があった。 と、同時にクシャリと笑う少女。 「そんなわけ、ないよね...」 ハハッと声を出して笑っているくせに、紫陽花色の少女のようにどこか辛そうに笑う。 この少女も。 自分の気持ちに自信を持てないでいるのだ。 こんなに互いのことを想っているのに、何故届かない。 どうして、伝わらないのだ。 「自分から逃げといて...少しでも、ほんの少しでも、かがみが来てくれるかもって期待してたんだ...」 そんなのありえないのにね、と俺の体が宙に浮く。 冷たい、雨の温度が俺を包んだ。 小さな腕が、まるで縋るかのように俺の体を締め付けてゆく。 「かがみ」を好きだと言った唇。 「離れたくない」と告げた瞳。 この少女も紫陽花色の少女と同じ気持ちだというのに。 そんなに強い力で押しつけられるわけでもないのに、顔を埋めてくる背中が痛い。 きっと痛むのは背中ではないのだろう。 たった一言。 一言だけでいいのだ。 雨で濡れるこの少女の気持ちまでも流してしまう前に。 俺等猫にはない、言葉という伝達手段が人間にはあるはずだ。 「こなたっ!!!」 雨音が止んだ。 いや、頬を濡らす感触もまとわりつく水滴の感覚も確かにある。 しかし聴覚が鋭いと言われている猫である俺の耳でも、確かに雨音は消えていた。 聞こえるのは、息を切らした紫陽花色の少女と一瞬息を飲んだ青空の少女の吐息だけだ。 「なにやってんのよ、この馬鹿...っ」 「バカは、かがみの方...だよ」 息を整えながらも紫陽花色の少女が叫ぶように言葉を綴った。 それに比例するようにギュウと俺を抱きしめる青空色の少女の腕の力が強まる。 紫陽花色の少女の眉間が何かを我慢するように、ギュッと寄せられた。 それにビクッと反応した震えが体ごと俺に伝わってくる。 俺たちの方に近づこうとしていた紫陽花色の少女の左足が一瞬止まり、そのまま元の場所に落ちた。 くっ、と何かに耐えるように歯を食いしばりながら俺を見つめる紫陽花色の少女。 いや、正しくは青空色の少女を見ているのだろう。 しかし、青空色の少女は再度俺の背中に顔を埋め拒絶の態度を見せた。 これでは、だめなのだ。 何も変わらない。 いままでと同じになってしまう。 何も気づかないまま、何も知らないまま。 この少女達はずっとこんな辛そうな顔を続けなくてはいけないのだろうか。 違う。 そんなこと絶対にあるはずがない。 ニャア、と普段は出すことも億劫な鳴き声を上げた。 振り絞ったわりには掠れてしまったが、それはいい。 一瞬揺るんだ腕の隙をついて、俺は少女達の間へと立った。 俺の動きを追っていた視線が重なる。 俺からは紫陽花色の少女の表情しか見ることができないが。 彼女は一瞬目を見開いたあと、俺を見つめた。 想いは言わなければ伝わらない。 そう教えてくれたのはこの少女達本人だ。 だから、伝えなければならない。 俺はもう知ってしまったのだ。 紫陽花色の少女の気持ちも、青空色の少女の気持ちも。 一度地面に落とした視線を再度上げ、俺を見据えた。 今まで散々見てきた瞳。 しかし揺れも、逸らしもしない真っ直ぐな瞳だった。 それはあたかも俺に何かを決心したような強い瞳で。 「わたし...アンタが、......こなたが好き」 何度も何度も聞いたはずの言葉が空を裂いた。 青空を映す海のように揺るがない瞳は真っ直ぐ前を向いており、その視線の先には青空の少女。 「.........か、かがみぃ」 暫しの空白の後、そう言って青空の少女は俺を追い越し紫陽花色の少女の元へと駆け寄った。 そしてそのまま自分自身を押しつけるように、紫陽花色の少女の胸に飛び込みきつく抱きしめる。 目尻についていた液体は紛れもなく数日前舐めたものと同じなはずなのに、何故今はこんなに綺麗に見えるのだろう。 「わたし、も...かがみが、好き」 そう叫ぶように告げた青空の少女の言葉に唖然と立ち尽くす紫陽花色の少女。 本当に気づいていなかったのか。 お互いが同じ気持ちだったということに。 やっと状況を理解できたのか、紫陽花色の少女は自分の胸の中にいる小さい少女に気づき慌てた後、 スゥと息を吸い込みその体を抱きしめて笑った。 それにつられるように青空の少女も幸せそうに笑い返す。 目尻に水滴を浮かべながら、しかしとても綺麗な表情で。 そうだ。 俺はこれを見たかったのだ。 いつも不安そうに笑っていたこの少女たちの本当の笑顔を。 俺に向けていた苦しそうな笑顔ではなく、幸せそうな表情を。 フと瞳に入り込んできた光に目を細めると、いつの間にか空にはいつの通りの色が戻っていた。 雨粒に濡れた木々が反射して煌めいている。 そのまま空を見上げるように首を動かすと、そこには灰色の雲の隙間から見える青空が広がっていた。 そうだな。 もう俺がここに居座る理由もない。 チラッと少女たちの方を見て俺は身を翻した。 あの笑顔があればきっと大丈夫だ。 理由も根拠もない、けれどそんな気がした。 ぬかるんだ地面を足先で確かめながら踏み出す。 自然と傷ついた足の痛みは消えていて、耳を覆っていたピリピリとした痛みも無くなっていた。 急いでいるわけでもなく、迷っているわけでもない。 しかしどうしてこんなに足取りが遅くなってしまうのか。 きっとこの泥のせいだ。 だからこんなにも思うように前に進めないのだ。 そんな自分の思考に苦笑して、後ろ脚に力を入れた。 そのまま加速するように二度とくぐらないであろう校門を抜ける。 たった数日通った場所なのに、ひどく長い間いたようなそんな既視感さえ感じるこの風景を横目にただ足を動かしていた。 と、その時。 「黒ぬこっ!!!」 「黒猫...っ!!!」 どこからか聞こえてきた言葉に一瞬耳が反応した。 聞き慣れ、呼ばれ慣れた言葉と声に思わず足が止まる。 俺は猫である。 親、兄弟など知らぬ...ましてや名前などない野良猫である。 風の赴くまま放浪し、自分勝手に生きていくしがねぇ一匹の猫である。 未練などあるはずもなく、認めることすらおかしなことだ。 だが... 黒ぬこと呼んだ青空のように透き通った髪の少女。 黒猫と呼んだ紫陽花のように綺麗な紙の少女。 この二人の人間のことを、俺は一生忘れないだろう。 そしてこの二人と共に過ごした数日間を、俺は決して忘れはしない。 そう呟きながら視界の端に捕らえた青空に揺れる紫陽花から、俺はゆっくりと視線を外した。 文:H3-81氏 挿絵:ラハル氏 コメントフォーム 名前 コメント GJ!!(T ^ T)b -- 名無しさん (2023-06-25 02 08 09) 俺はこんな作品を見たかったんだー!!!! うpu主 あんさんネ申や(ノ∀≦喜)ノ マジで キタ━━━( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)ノД`)・゚・。━━━!!!!! -- 山馬鹿 (2010-07-26 16 24 35) 88888888 -- 名無しさん (2009-11-25 22 55 47) やばいよやばいよ面白いよ!これいいよ! -- 名無しさん (2009-11-25 17 06 23) この猫は神だww -- 名無しさん (2009-09-01 20 03 32) なんだただの神か。 猫がカッコ良過ぎる・・・!GJ! -- 名無しさん (2009-02-10 23 47 18) 名も無き黒猫に「漢」の生き様を見た! 素晴らしい話を有り難う御座います! -- こなかがは正義ッ! (2009-02-09 00 07 15) 黒猫と黒ぬこの携帯閲覧用ページを作成しました。 携帯でもすべての挿絵が見れるように、画像を縮小させていただきました。 -- かさ (2009-02-08 21 28 10) 文章も絵もすばらしいの一言!! いい話でした! 余談ですが携帯でみると途中までしか見れないという罠 そうか!!そうやって2回、3回と見せていくつもりなんですね(ェ -- 名無しさん (2009-02-08 18 37 17) 一気に全部読んでしまいました。いつか絶対にPCから見て挿絵を見ます! -- 名無しさん (2009-02-08 16 47 26) ついに完結ですね! 素晴らしい作品 ありがとうございました -- 無垢無垢 (2009-02-08 07 04 35) 完結乙です、猫の活躍が最高の形で表れてよかったよかった。 背中で語る猫が素敵です。 文章も絵もGJでした! -- 名無しさん (2009-02-08 01 01 04) 目からなんか水みたいのが… -- 名無しさん (2009-02-08 00 17 51) 絵も文章も凄いッ! タンッ、とかの効果音を上手く使ってる所が流石だと思いました。 ただ情景の文字を連ねるだけでなく、読み手の意識を考えて精密に組み立てられた文章。 もはや文字の芸術ですよ、これは! 本当に素晴らしい作品をありがとう。 両者ともGJ! -- 名無しさん (2009-02-07 23 10 32) 投票ボタン(web拍手の感覚でご利用ください)
https://w.atwiki.jp/kdpfrontier/pages/490.html
くろねこのどうぶつえん うら くろねこのぼうけん【登録タグ く ひみつ 本 橋本直美 絵本】 黒猫の動物園 黒猫のぼうけん 著者:橋本直美 著者:ひみつ 本紹介 サンプル コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kuroneko-tei/pages/2.html
トップページ テスト テスト2 About 検索 ゲームデータ ■ ソードワールド ├ SW:トップ ├ PC ├ NPC ├ その他 └ テンプレ SW:らんだむダンジョン ■ ダブルクロス ├ DX:トップ ├ PC ├ NPC ├ サプリ └ テンプレ 大江戸異怪見聞録 黒猫語録 画像保管庫 一行BBS メニューを編集 ■メールフォーム 前月 2021年12月 翌月 日 月 火 水 木 金 土 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 更新履歴 取得中です。 リンク 黒猫亭HP いのむん 総合: - 本日: - 昨日: - 〓
https://w.atwiki.jp/oyatu1/pages/863.html
『黒猫と晴天』 鼻先に冷たい感覚を感じた。 そこから覚醒してゆく意識に酔いしれながら、重い瞼を開ける。 目の前に広がる青空。 昨日まで降り続いていた雨が嘘のように透き通った青空は文字通り、雲一つ無い晴天だった。 すっかり見慣れてしまった景色を眺めながら、フと足を止める。 四角形の建物の前に、俺は立ち止まる。 ――今日もいるのだろうか。 俺の体の何倍も高い建物の屋上に目を移す。 痛いほど降り注ぐ太陽がまぶしい。 その光に目がいかれたのか、クラッと頭が振られた。 ここに立ち止まって考えても仕方がないことだ。 結局今日も、俺は此処に来てしまったのだから。 「あ、きたっ!」 グッと力を入れて重い扉を開けると、そこには紫陽花色の少女がいた。 ホッとしたように微笑んで、俺の方に近づく。 「今日は来ないのかと思った」 はい、といつもの様に黒い鞄の中から袋を取り出してそのまま俺の前へと置いた。 先日貰ったクッキーとやらに形が似てるが、匂いが違う。 前のように甘い香りはせず、魚介類ような香りが俺の鼻孔をくすぐった。 「猫にチョコはダメだってネットで見てね、今日はちゃんとキャットフード買ってきたってわけ」 キャット、フード…とはこれの名前なのだろうか。 やはり意味は分からないが、漂う魚介類の香りにつられ、そのまま口の中へと運ぶ。 見た目以上に固い。 ガリッと歯を立てると中からなにやら液体が流れてくる。 コリコリと舌に流れて来る液体と固形物を飲み込む。 甘くもなく、辛くもなく、苦くもない。 だが、今まで食った中で経験したことない味だ。 「おいしい?」 心配そうに俺に尋ねる彼女。 そう言えば先日、青空の少女にも尋ねられた。 カリカリする外壁を砕いたときに流れ出る液体の感覚が堪らず、何度も何度もそれを口の中に運ぶ。 なるほど、これが「おいしい」という感覚なのかもしれない。 感触も歯ごたえも匂いも、全てにおいて勝っている。 「そんなに慌てて食べなくてもまだいっぱいあるわよ」 俺のがっつく様をみて、彼女は楽しそうに笑う。 俺がこの数日見てきた「悲しそうな笑み」とは違う笑みだ。 「今日さ、こなたにあげれたのよ」 バンバンと床を叩く振動が俺の体を揺らす。 真っ赤になった彼女がふぅと大きく息を吸って、そのまま息を吐く。 急になんなのだ、と彼女を見上げると、ストンッと俺の横に腰を下ろした。 「......クッキー」 あぁ、そういえばあれはその人間の為に作ってきたと言っていた。 では今日は食べられないのか、と変な食い意地が出てくる。 あの甘い食い物も結構好んでいたのだが... と、同時にスッと、俺の体が浮いた。 ......浮いた? 「へぇー、アンタって結構軽いのね」 両腕の付け根を掴まれ、そのまま上へと持ち上げられる。 自分のすぐ下には感心したように笑う彼女が見えた。 慣れない感覚に驚きはしたが、特に抵抗する気はなかったのは、彼女が嬉しそうに笑っていたからだ。 「おいしい、って言ってくれたんだ」 形については突っ込まれたけど、と苦笑しながらも幸せそうに呟く。 そんなに幸せなことなんだろうか。 「おいしい」と、誰かに言われることは。 それとも違う理由があるのだろうか。 きっと猫の俺には理解できない感覚があるのだろう。 「...あれ?」 俺を持ち上げていた腕を下ろし、彼女は俺を膝の上に乗せた。 ヒラヒラと風に舞う布が揺れる。 「なんか、不思議ね」 彼女から伝わる体温が心地よい。 俺はグッと背中をのばした後、彼女の膝の上で体を丸めた。 こんな青空の中の日向ぼっこは気持ちよいに決まっているのだ。 「アンタ、こなたの匂いがする」 そう言って俺の背中を撫でる彼女の手の温かさを感じながら、俺は瞳を閉じた。 黒ぬこと縄張りへ コメントフォーム 名前 コメント 温かい -- 名無しさん (2009-11-25 16 35 44) 可愛いなぁ…。 あと文章上手いね、やっぱり。 -- 名無しさん (2008-11-15 19 46 25) 投票ボタン(web拍手の感覚でご利用ください)
https://w.atwiki.jp/quizmagicianblackcat/pages/4344.html
公式サイト・このゲーム 公式 Android版 iPhone版 関連BBS 2ch スレッドタイトル検索 : 「黒猫のウィズ」 魔法使いと黒猫のウィズ@管理人私設板 - したらば掲示板 魔法使いと黒猫のウィズ 2ch避難所 - したらば掲示板 初心者ガイド 魔法使いと黒猫のウィズ@wiki栄貞版 黒ウィズ精霊グランプリ結果 55魔法使いと黒猫のウィズ@wiki 50黒猫ウィズ 56クイズ ブログ・アンテナ・まとめ攻略ブログまとめ ファンサイトリンク集 黒猫あんてな(黒猫ブログリンク集) 黒ウィズ.com -クイズRPG黒猫のウィズDB-
https://w.atwiki.jp/gazoukakoo-gazoo/pages/6.html
画像加工の注意点 画像加工のサイトには海外のものがありますがむやみにクリックしないようにしましょう。 その理由は有料サイトなどがあるからです。 知らぬ間に有料ソフトをダウンロードされたりする報告もありますので注意しましょう。 有料サイト以外にもウイルス感染などの問題もあります。 おすすめ画像加工サイト →無料画像加工サイトもじまる アニメーション画像や文字入れなど今人気のサイト →画像編集君 ホームページ上でGIF、JPEG、PNG画像編集、ファイル形式変換、 アニメGIF作成ができる。 →超!美味しく変換 作った料理をきれいに見せる画像加工サイトです。 自動修正で簡単です。 →画像加工.com デカ目美人、漫画風、ミラーフレーム、逆光補正 、集合写真の顔抜き出しなどいろいろあります。 →画像加工・トリミングツール シンプルに簡単にトリミング、画像縮小などができます。 →写メ加工無料! 簡単に画像加工できる携帯サイトです。 PCからも可能! →クイックカバー 簡単にかわいい模様を付けることのできるフォトデコレーションのアンドロイドアプリ 2013年版
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/7153.html
【検索用 せんやさいのくろねこ 登録タグ 2009年 VOCALOID mayuko せ 曲 曲さ 殿堂入り 鏡音リン 鏡音レン】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:mayuko 作曲:mayuko 編曲:mayuko 唄:鏡音リン・レン 曲紹介 火の用心 にゃー 曲名:『前夜祭の黒猫』(ぜんやさいのくろねこ) 前夜祭シリーズ1作目。 2→前夜祭の行進 歌詞 自慢の瞳は空の青 生憎見たことはないけど 別に困りゃしないのさ だって 夜の国がお庭だもの ハロウィンの夜に にゃあお 僕ら黒い猫 鏡のドアを飛び越えるのさ にゃあお 夜も追い抜いて 君をさらいに行こうかな ハロウィンの夜に 影だけ残すよ 待ち焦がれた夜が来るよ 前夜祭の深い夜が ここからは僕らの時間 遊ぼう かぼちゃのパイにキャンディーに ケーキだってほしいの お菓子がないなら 怖いイタズラしちゃうかもね? 夜の扉はホラすぐそこ 窓を開けりゃあ飛び出すかもね! そうだね燐寸をたった1本 それで君も仲間入りさ ハロウィンの夜に にゃあお さあさ火をつけろ 悪魔はいつも僕らの味方だ にゃあお 僕らそうさきっと ウィルにだってなれるはずさ 暗い夜に 道しるべを灯そう 空に届けお月様も 赤く赤く染め上げて いつの日にか パパとママに届くよ お菓子をちょうだい 他の誰にもあげちゃ嫌だよ とられちゃう前に 全部燃やしてしまおうか 高く鳴くよ にゃあお にゃあお 届け届けいつかのように 今年もまた にゃあお にゃあお 赤く染める さあ火を灯せ 僕らはウィルにだってなれるよ にゃあお にゃあお にゃあお 僕ら黒い猫 永久の国からやってきたのさ にゃあお 夜も追い抜いて パパとママに会いにきたよ にゃあお 燃える石はどこ? 悪魔がいつかくれるはずなのに にゃあお 僕らがウィルだよ 早く早くお家に帰して にゃあお 僕ら黒い猫 いくら鳴いても届かないなら にゃあお 赤く染め上げて ここにいるとわかるように 今年もまた会いに行くよ Trick or treat or please leave me go home にゃあお コメント 太字は動画で強調されている文字で、下線は絵で描かれている歌詞です。逆に読みにくくなっていたらすみません。あと、「空の青」の青が青色だったんで、できる人にやっていただけるとうれしいです。 -- みー (2009-11-08 19 39 55) ↑やってみました。どうでしょうか? -- 名無しさん (2009-11-08 19 47 35) ありがとうございます!助かりました! -- みー (2009-11-08 19 48 56) 編集乙です!P名は決まったのかな? -- 名無しさん (2009-11-08 22 29 37) 『別に困りゃしないのさ《だって》』 『夜の《ドア→扉》はホラすぐそこ』 じゃないですか?しゃしゃって申し訳ない。 -- 華麗なる名無しさん (2009-11-16 19 43 55) 鳴き声がかっこいい!リズムもメロディも大好きです! -- 名無しさん (2010-02-09 17 33 54) ウィルってそういう意味だってんですね。 -- ななしー (2010-02-23 15 38 52) ☆リズムが好き☆ -- RISA♪ (2010-05-15 18 20 07) だますか、交渉するか、どうか私に帰るのを任せてください になったんですけど・・・ -- (2010-07-23 15 32 17) もてなすか、いたずらされるのがいいか、帰してくれるか..直訳したらそんな感じですかね? -- あ (2010-08-03 14 17 26) 意味わからん訳で、すいません^^; -- あ (2010-08-03 14 20 16) 赤く の所も青とおなじように赤く塗ったらどうですか? -- Cさん (2010-08-17 15 04 48) ウィル・オ・ザ・ウィスプについて、僭越ながら補足。 ウィル・オ・ザ・ウィスプは悪人{ウィル}の魂ではなく、そんなウィルに同情した悪魔が分け与えてくれた地獄の業火のこと。火の玉=ウィル・オ・ザ・ウィスプ=地獄の業火だが、ウィル=ウィル・オ・ザ・ウィスプではない。ジャック・オー・ランタン以外の別名はイグナス・ファチュアス。 たぶんこの歌で言っているウィルは炎の方ではなく、悪魔がくれる火を待っている悪人のほうだと思います。 -- オカルター (2010-08-27 13 44 16) この曲、初めて聞いた時からハマりました(笑) 大好きです!!! -- 名無しさん (2011-08-04 23 28 49) 前夜祭の黒猫大好きだニャ! -- ニャック (2011-08-24 13 53 12) キャーー この歌めっちゃヨイーーーーー!!!最高ダ!!! -- ちーちゃん (2012-03-05 21 22 35) なんか・・・ちょっと悲しいウタかも。 -- hono (2012-03-12 20 36 22) にゃあお にゃあお がかわいい!中毒です!! -- 名無しさん (2012-03-30 15 56 57) この曲は何回聞いても飽きないですねo(^-^)o -- ゆかちゃん (2012-06-15 18 54 21) マジ、リンレン神っ!! -- 猫にゃん (2012-07-26 22 30 27) 「にゃあお」神(≧∀≦) -- 佳桜里 (2012-10-21 23 08 02) リンレンてすごいねどんな曲もやってのける -- PICO (2012-10-29 11 25 25) 何故伸びないのか謎だ -- ちょい遅刻気味 (2012-11-15 23 29 16) 1回聞いてはまったこの曲最高☆ -- inakamachi (2012-12-31 20 29 16) ヤバいぜ(≧∇≦) いい曲すぎるぜ(≧ε≦) やっぱりいいぜ(≧∇≦) -- 悪 (2013-01-26 21 26 13) リン・レンカワイイ -- ミーミー (2013-03-14 19 53 36) レン一番かっこいい!レンニメロメロ! \_“^∂^_“/ -- ももち (2013-03-19 22 37 27) リンカワイいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい -- リン(ももち) (2013-03-19 22 51 31) どうしようもうこの曲がハロウィンの放火曲にしか聴こえない、最高だわ -- 名無しさん (2013-04-16 14 50 23) にゃあお!!可愛い! -- 霜月 (2013-05-15 16 25 54) リンちゃんと、レンくん、かっこいいでも、かわいそう。 -- ??? (2013-07-15 21 50 06) いままでの曲で一番いい -- スタン (2013-07-25 23 54 57) 前夜祭の黒猫のリンちゃん大好き歌も好きだしリンちゃんの衣装も大好き -- リンちゃん大好き (2013-07-26 13 37 40) リンレンかわいい/// -- 名無しさん (2013-09-19 18 59 59) 猫耳パーカーレンかわいい(//∇//) -- 名無しさん (2013-09-19 19 01 42) かわいいぞーコノヤロー。双子のリンとレンはやっぱりサイコ―なのだよ -- ゆいゆい (2013-10-01 13 14 35) 一番好きこの曲!(^^)! -- 名無しさん (2013-11-04 21 27 52) かわいー!!!! -- 夜猫 (2014-03-30 17 59 03) 最後の「にゃあお」が怖い……一時停止なんかするんじゃなかった…… -- 名無しさん (2014-12-09 02 06 15) 凄い素敵。やはりmayukoさんってかなりセンス良い -- 名無しさん (2016-05-17 08 44 55) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/relatetrekker/pages/211.html
基本データ 【黒猫お兄さん】流星 夜 A079 -画像- 種族 ネコ 打点 2 攻撃力 3D2000 防御力 3D1600 アビリティ (アビリティなし) フォロー ≪カウンター≫このカードが相手の山札攻撃により山札から直接捨て札に置かれた時、このカードの効果を発動する。相手のキャラクター1体を選ぶ。そのキャラクターをレストする。 コメント 「 」 公式紹介ツイート
https://w.atwiki.jp/vocaloidchly/pages/5269.html
作詞:Raptor 作曲:赤髪 編曲:赤髪 歌:GUMI 翻譯:優米 黑貓 從來沒有察覺嗎? 明明發誓過即便如此也沒有關係 每當這個聲音這個氣味接近 就會飛奔過去 說著同樣的話 看著同樣星星時 只要在你身邊 我就好像變成了沉溺在愛海中的小貓 請不要錯過我的面前 求求你 我就在這裏啊 我就是為了與你相遇而生 在許過願的流星劃過的天空 漸漸走遠的你的背景 我不停奔跑追逐 為你能夠聽見 我聲嘶力竭地喊著 請你回過頭 看到這份奇跡 那天我看到了 在森林中 多少次多少次 痛哭顫抖的背影 時過境遷 你已忘記了一切 我所在的世界 已向記憶的彼方流去 儘管我也曾這樣許願 請不要錯過我的面前 求求你 我就在這裏啊 我就是為了與你相遇而生 在許過願的流星劃過的天空 我用盡全力 去奔跑追逐你 交錯過雙腳 也有不流淚地哭泣 但只有快要崩潰的影子 成為出現的奇跡
https://w.atwiki.jp/oreimoportable/pages/30.html
ルート分岐方法 シスカリのゲーム大会 全国クラス 冷静になれ! シスカリのゲーム大会 全国クラス 勝率は高いほうがいい 大会の賞品 安倍晴明