約 4,148,303 件
https://w.atwiki.jp/gennsounoutage/pages/153.html
神罰「幼きデーモンロード」 No.0705 神罰「幼きデーモンロード」 読み:しんばつ「おさなきでーもんろーど」 条件:レミリア2 性質:拡散 呪力3 攻撃4 迎撃2 命中4 追加代償(起動):体力1 [戦闘フェイズ]体力1 フェイズ終了時まで、 このスペル は「 高速移動(3) 」を得る。 (フェイズにつき1回まで使用可能) illustrator/魔王陛下 考察
https://w.atwiki.jp/cfvg/pages/216.html
ペイルムーン - デーモン グレード〈2〉 ノーマルユニット (インターセプト) パワー 8000 / シールド 5000 / クリティカル 1 自:[CB1]このユニットがGからドロップゾーンに置かれた時、あなたの《ペイルムーン》のヴァンガードが居るなら、コストを払ってよい。払ったら、あなたのソウルから「シェイプシフト・デーモン」以外の《ペイルムーン》を1枚まで選び、ユニットのいない【R】にコールする。 フレーバー:引き続き、ペイルムーンの妙技をご堪能あれ! 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 強いと思う 1 (100%) 2 使ってみたいと思う 0 (0%) 3 弱いと思う 0 (0%) 4 面白いと思う 0 (0%) その他 投票総数 1 コメント
https://w.atwiki.jp/yugio/pages/10565.html
トリック・デーモン(OCG) 効果モンスター 星3/闇属性/悪魔族/攻1000/守 0 このカードがカードの効果によって墓地へ送られた場合、 または戦闘によって破壊され墓地へ送られた場合、 [[デッキ]]から「トリック・デーモン」以外の 「デーモン」と名のついたカード1枚を手札に加える事ができる。 「トリック・デーモン」の効果は1ターンに1度しか使用できない。 デッキサーチ デーモン デーモン補助 下級モンスター 悪魔族 闇属性
https://w.atwiki.jp/demontribedb/pages/164.html
継承獲得スキル 上位継承 下位継承 継承元スキル 所持デーモン 成長テーブル スキルレベル 消費SP リキャスト 射程 効果 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 デーモンスキル一覧
https://w.atwiki.jp/th_sinkoutaisen/pages/795.html
戦闘力10000 HP150 防御力20 攻撃 弱 通常攻撃 単体 戦闘力×? 1回 中 ヘカトンウェーブ 全体 戦闘力×? 1回 強 ソウルドレイン 単体 戦闘力×1.0 防御無視 鉄壁無効 与ダメージ分HP回復 1回 入手方法 なし
https://w.atwiki.jp/queenssoulpict/pages/95.html
攻 966防 1943魔力 15
https://w.atwiki.jp/yugio/pages/3990.html
デスルークデーモン(OCG) 効果モンスター 星3/光属性/悪魔族/攻1100/守1800 このカードのコントローラーは自分のスタンバイフェイズ毎に500ライフポイントを払う。 このカードが相手のコントロールするカードの効果の対象になり、 その処理を行う時にサイコロを1回振る。 3が出た場合、その効果を無効にし破壊する。 自分フィールド上の「ジェノサイドキングデーモン」が破壊され墓地に送られた時、 このカードを手札から墓地に送る事で、その「ジェノサイドキングデーモン」1体を特殊召喚する。 ギャンブル デーモン デーモン補助 モンスター効果無効 モンスター破壊 下級モンスター 光属性 悪魔族 罠無効 罠破壊 蘇生 魔法無効 魔法破壊 関連カード ジェノサイドキングデーモン(OCG)」
https://w.atwiki.jp/puzzlederby/pages/2136.html
レッドディザイア(メス) 属性 副属性 タイプ 副タイプ レアリティ コスト 火 風 スピード 芝 SL★8 88 レベル スピード スタミナ 根性 適性(芝/ダート/重) 距離/ベスト 1 1848 246 4308 〇/〇/〇 1,600m~2,400m/2,000m 99 9240 739 2924 スキル スピードディザイア(1ターンの間スピードタイプのスピードが3倍 ) Lスキル 【極】真っ赤に燃えてデザイア【効果1】スピード・芝タイプの全能力が6倍【効果2】火ブロックを6個つなげてアタックするとチーム全体のスピードが2倍【効果3】ストーンブロックが火ブロックの効果になる ★6進化素材 秋華賞 秋華賞 秋華賞 レジェンドホース像 レジェンドホース像 ★7進化素材 レジェンドホース像 レジェンドホース像 レジェンドホース像 超レジェンドホース像 超レジェンドホース像 ★8進化素材 超レジェンドホース像 進化の蹄鉄(火) 進化の蹄鉄(風) 超進化の蹄鉄 超進化の蹄鉄 入手方法 秋華賞ポイントアップガチャなど
https://w.atwiki.jp/yoshisada/pages/20.html
ウィズ連合 試験的に設置してみました。 招待コードの貼り付けは→招待コード 元スレ:http //www4.atchs.jp/test/read.cgi/yoshisada/1387435584/ 2ch専用ブラウザの対応状況はこちら http //www35.atwiki.jp/atchs/pages/270.html ※専ブラでは、元スレのURLを読み込んで下さい。 #atchs_subject 新規スレッド作成 #atchs_thread {#pcomment(reply,size=100,20,
https://w.atwiki.jp/duelrowa/pages/307.html
ゲームマスター、ハ・デスから黎斗と呼ばれた男の話終わると、 城之内はやってきていた街の中で、近くにあった街灯に拳を強く叩きつける。 自分の引導を渡した(わけではないが)あのマリクと同等か、 それ以上に悪辣な奴だ。態々人の死に様を見せて焚きつけてくる。 神に倒されただけあり、神を名乗る相手に因縁を感じずにはいられない。 殺し合いに放り込まず、人質に取った少女については謎ではあるが、 どちらにしたってあいつらには一発殴らないと気が済まない。 それと少女を殺していた一人の青年(ポセイドン)もだ。 磯野については、あの様子から否応なく従ってるのは察したので、 多少は許すつもりではある。まあ出会えば殴るかもしれないが。 「城之内のおにーさん、名簿の更新来てたよ? 結芽は先に見たけど。知り合いはいないよ。」 ルールとやらが追加されていたので読んでいると、 名簿の方もざっとだが確認を終えてすぐにルールを読み返す。 役に立たないだろうけど万が一デッキを拾ったりした際に、 ルールが分からなかったから死にました、なんて死に方はお断わりだ。 正直、読んだところでわかるものでもないなと言うのが正直な感想だが。 アプリを遊べば分かるのかもしれないが、やる暇なんてそんなにないだろう。 知り合いもいないのであれば焦ることもないがあくまで彼女の場合だ。 他の参加者や城之内は違う。 「……どういうこった?」 名簿を見た瞬間、城之内は怪訝な顔になる。 ツッコミどころある名簿についてはまあ事実ではある。 ジャンヌとかポセイドンとかデュエルモンスターズにもいる、 神話や過去の偉人をモチーフとした存在はまだ普通な方であり、 何故か様付け、同名の人物、リングネームかような明らかに実名ではない奴、 中にはお世辞にも強くなかったデュエルモンスターズの奴までいることも気になる。 しかし彼にはそれ以上に突っ込みたいところがあった。 「なんで海馬が二人もいんだよ?」 彼にとっては、その知り合いにこそツッコミどころがあるからだ 何故かあの海馬が二人も名前が載っているというところにある。 心愛のように名前の場所が離れてないのと、その間は自分と御伽と遊戯だ。 こうなるとどっちが自分達が知る海馬瀬人なのかさっぱり分からなくなる。 海馬が二人存在してるのを脳内で軽くイメージをして見るが、 『馬の骨』などと煽り散らして高笑いするのが二人いると思うと、 とてもげんなりとした表情になっていく。 「同姓同名、ってことで一先ずいいんじゃない? それに、城之内のおにーさんとは住む世界が違うみたいだし、 違う世界の、海馬って人の可能性でもいいと思うんだけど。」 放送が始まる前。 刀使を知らない城之内との齟齬から、 互いに住んでいる世界が違うことは分かる。 日本中で出ては祓われる荒魂を知らないのはあり得ない。 ペガサスが世界中に広めたはずのM&Wを知らないのも同じこと。 同じ海馬でも自分を知らない可能性の海馬には気を付けておこう、 そんな程度でいいと割り切ることとした。 「ほら、もしかしたら私が満足できなかった世界とか、 私が病気を克服できちゃった世界とか、案外あるんじゃない?」 『あ、そうなると別世界の私ともいつか戦えるのかな』なんてことを考え、 少し楽しそうと思いながら結芽は殺し合いらしからぬ笑みを浮かべる。 下卑たというよりは無邪気な笑み。遠足を心待ちにする子供のようなものだ。 「それと、おにーさんはどうする?」 「なら、御伽と……カイトって奴を探したいんだがいいか?」 遊戯は当然として、海馬も癪だが遊戯と並ぶ実力者。 自分のようにカードやデッキを支給されてない可能性はかなり低い。 デッキを態々用意して、更にルールにも明言するということをしている。 となればそれがこの殺し合いにおける基本、コンセプトになるはず。 所謂バトルシティにおける、アンティルールのようなものだ。 神のカードを争奪するためにわざわざアンティルールを設けたとは、 流石に城之内であったとしてもこれの意図に気付くのは難しくなかった。 デュエルもできずにあっさり死ぬ、と言う展開を恐らく相手は望まない。 ゲームマスターを名乗りバランスも考慮した。なら十分あり得るはずだ。 あっさり死ぬとしても、M&Wをさせずに終わらせるとは思えなかった。 となれば問題はデュエルはお世辞にも強いとは言えない御伽だけだ。 別の、もう一人の海馬や遊戯の世界線ならデュエルは何度かしたが、 彼のいた世界の御伽は残念ながらまともなデュエルを一度もしていない。 ルールは何度か戦いを見てたし、彼もわかるとしてもタクティクスは劣る。 彼が先の放送すら聞き届けることなく命を落としたことを知らない以上は、 当面の探す相手は彼になるだろう。 もう一人は神に挑んだ男、葛葉紘汰が口にした名前。 名簿には『カイト』の名前を持つ人物は二名ほどいた。 どちらのことを指してるかは分からないにしても、 彼が口にする以上は同じように立ち向かう人なのだろう。 もし参加してる二人のどちらかであるのならば、 接触しておくことに損はないと彼は思っていた。 (と言うか、なんで牛尾の野郎までいるんだよ。) 下の名前は忘れたが名前の近いことから、 牛尾の名も自分が知るあの牛尾だとは察した。 頭でも打ったのかゴミを金と思い込んで騒いでたらしくて、 あの後鬼風紀と呼ばれた威厳はなくなってしまったそうだが。 一体何の理由で呼ばれたのかがさっぱり理解はできないが、 多分結芽の言ったように改心した牛尾とかでもいたのかもしれない。 とは言え出会った時に警戒するに越したことはない相手ではある。 またボディーガードと称して金を請求してくるならデュエルではなく、 拳で返してやるつもりだ(デュエルで粋がればあいつと同じなのでやらない)。 「それでいいよ。後、 おにーさんさっきの放送から、多分支給品減ってるでしょ。」 「え? あ、本当だ!」 デュエルディスクとデッキを持ってた参加者は一部の支給品は没収。 城之内も当然これに含まれるので、残った支給品も綺麗さっぱり消えた。 借金を返すため働いてるのもありそういうところにがめつ、 消えたことに嫌そうな表情を浮かべる彼ではあるが、 「って、俺よりもそっちだろ! 薬の方は大丈夫なのか!?」 没収されたものには当然万病薬も含まれるだろう。 既に飲んでしまったものにも適用されてしまえば、病人に逆戻りだ。 どちらかと言えばそちらの方が心配である。 「多分大丈夫じゃない? 特に変なことも起きないみたいだし。」 軽く体を動かす準備運動をしてるが、 特に何事もいこと聞いて胸を撫で下ろす。 病人としての生活が大変なのは妹でよく知っている。 折角治った病が逆戻りになってないことに安心した。 「それで、減った分おにーさんにこれあげる。 ルールは覚えてもデッキもでゅえるでぃすく? って言うのも持ってないし、私には今は意味がないから。」 自分には得物は違えど御刀があれば十分に戦える。 カードを使うためのディスクや持つためのカードと、 そう言ったものは寧ろ邪魔になるので余り使いたくもない。 デュエルディスクを経由せずに使えるゴールドシリーズでもなく、 持っていてもしょうがないし、彼に渡すのが一番適切だと判断した。 「お、なんか悪いな。」 性能の確認すらしないまま、そのカードをデッキに入れる。 寄生虫パラサイトをデッキに入れたままデュエルする男だ。 こういうところはざっくりとしている。そしてやらかす。 「別にいいよ。ところで───」 結芽がその場から姿を消した。 まだ彼女の実力を目にしてないので、 何事かと思ったものの、すぐに音で気づいた。 刃と刃がぶつかり合う金属音が、後方で鳴り響く。 「お兄さんの知り合いじゃないよねこの人!!」 振り返れば、結芽が一体のモンスターと鍔迫り合いの状態だ。 戦士族モンスターですと言われても当然のように受け入れられる姿だが、 参加者の証である首輪が存在してるため、あれも参加者なのだと察する。 「変身とかしてても遊戯達はこんなことしねえよ!」 「じゃあ、遠慮いらないよね!!」 変身の概念は仮面ライダーなるものが二人のやりとりで見た。 だから先程カードが支給されてるとは言ったものの、 何かしらの理由で変身してる可能性もあるにはある。 とは言えこんな行動をするのは絶対に遊戯達ではない。 仮にマリクの時みたいな洗脳をされた自分を想定しても、 それなら気を失わせるなどをして戦闘不能に追い込むだけだ。 「猿どモがアアアアア!!」 承太郎たちを追いかけたデェムシュではあったが、 砂浜の足跡は当然途中で硬い地面に変わっている。 完全な追跡はできずに闇雲に追いかけることになった。 好戦的ではあるがオーバーロードだけあって知性はある。 沢芽市の街に繰り出したように、人が集まるところに向かう。 向かってみれば、別の猿を発見し斬りかかってきたわけだ。 (お、もい!) ガタガタと刀が揺れ出し、歯を食いしばる。 御刀とは本来、御刀に選ばれた巫女……刀使が力を引き出せる。 九字兼定は同じ親衛隊の一人、此花寿々花が使っていたもの。 違う御刀で力を発揮できるようには調整はされているが、 全てが上手くはいかない。普段よりも刀使の力が劣化している。 筋力を挙げる刀使の能力『八幡力』を全力で行使しても、 相手の刃を押し返すことはできず、寧ろ押され気味だった。 兵器に匹敵するアーマードライダー、それも使い慣れた者達が複数で挑んで、 それでもなお圧倒できたオーバーロードからの進化体が、今のデェムシュ。 葛葉紘太が極アームズで倒せた相手を、一人で対等なわけがなかった。 いくらバランスの為にある程度の力が制限されていたとしても、 承太郎たちからのダメージも無視しきれないものだが結局は強い。 力で勝つのは容易いことではなかった。 「とりあえずおにーさんもう少し離れて! 邪魔!」 「ひでえ言いようだが、この状況じゃ否定できねえな!」 相手が近すぎて、カードを扱う暇もなく殺されかねない。 そこそこの距離を取ってからでないとドローすらままならないだろう。 即座に一度全力でダッシュしてある程度の距離を取る。 「逃がさン!!」 鍔迫り合いをやめて距離を取った後、 左手から城之内へ向けて追尾する火炎弾を放つ。 闇のデュエルのような呪術的な意味合いとは違い、 物理的に、それでいてファンタジーのような攻撃に驚嘆するのは当然。 しかし彼に到達する前に、火炎弾が縦に真っ二つに切り落とされて、 片方はアルファルトに、もう片方は街路樹へと被弾して炎上する。 「おにーさん……でいっか。おにーさんの相手は結芽だよ?」 荒魂でも、刀使でもない、別世界の紛れもない強者。 可奈美との戦いで満足したので寿命を対価にしてまでの執着はないが、 彼女にとってそれが勇逸の存在証明とも言えたそれを、すぐには手放せない。 だからちょっとだけワクワクしている。まだ半信半疑ではあるが、 自分の病がどうなってるかどうかを確かめるためにうってつけの相手と。 「猿如きガ、吠えルのだケは得意だな。」 「そのお猿さんに足止めされてる人が言っていい言葉?」 互いに煽り合うかのような問答を軽くした後、一瞬の沈黙からの戦闘再開。 距離が開いていたものの、デェムシュには遠距離攻撃の手段から先手を取れる。 火の玉を彼女目掛けて狙うが、刀使の能力の一つ『迅移』による加速。 追尾する一発一発を回避と同時に斬り、懐へ潜り込めば喉を狙う突きの一撃。 彼女の流派、天然理心流は相手を殺すに長けた実践剣術を持つ。 だが御刀は頑丈ではあるが、決して使い手を最強にはしない代物だ。 アーマードライダーでもなければ、スター・プラチナのパワーにも劣る。 劣化した八幡力のパワーでは、デェムシュの外骨格を貫くことはできない。 否、まともに傷をつけられない。 (かったい!) だから突き技の反動と金属音だけが返ってくる。 デュエル風に言えば、与えた戦闘ダメージはゼロだ。 「ふん、その程度か!」 口だけで雑魚に過ぎない、あのアーマードライダーの連中と同じか。 シュイムを使っての薙ぎ払いの一撃が迫るが、全身を硬化する『金剛身』で防ぐ。 衝撃自体はあるので横へ軽く吹き飛ばされるも、ダメージは殆どない。 近くのマンションの壁を蹴りつつ、再び迅移で加速し間合いに入る。 遠慮なく頭を狙ってみるが、やはり硬く怯ませても倒すには至らない。 (どうしようかな。) にっかり青江なら外骨格を貫くだけの八幡力はいけたかもしれない。 現状では逃げたり足止めはできても、勝つには正直難しい所だ。 単純な鎧であれば関節などの隙間を狙って攻撃はできるものの、 相手のは最早皮膚が変質してそうなっているそんな場所は皆無。 なお首輪を狙えばいいのではと言われるとそうだが、 主催からの情報では『違反行為をしたら爆破』以外に首輪の情報がない。 なので首輪を狙う、という発想そのものが彼女にはなかった。 「『アックス・レイダー』で攻撃! 疾風斬り!」 背後から彼女を飛び越える形で、 両手で斧を振りかざす戦士の一撃。 一応の回避はしておくべきと後退されたことで、 特にダメージを与えることなく、地面を砕くだけに留まる。 金と赤を基調とした防具を身に着けた、筋骨隆々の戦士の隣に立つ。 「へー、これがモンスター……? どうみても人だけど。」 気にすることの程でもないか。 すぐに興味をなくしてデェムシュへと接近する。 (なんかアックス・レイダーのレベルが下がってるし、 ルールも変わってるけど、俺的にはこっちの方が使い勝手は良いぜ、ラッキー!) バトルシティの時は生け贄召喚の概念から、 使うことがなくなってしまったモンスターカード。 だが此処では別の世界の基準にある程度合わせてるとは知らないものの、 一部カードについてはレベルが下がっていて使い勝手が良くなっている。 またルールも全部に目を通したわけではないが少し違うようだ。 「リバースカードを二枚場に出して、っと!」 常にバトルフェイズが行われるとでもいうべきか。 どのような動作をしていても、彼女達にターンの概念はない。 ただ殺すか殺されるか。殺し合いに攻撃の順番などないのだから。 結芽の頭部狙いの右薙ぎはダメージにならないが怯ませることはできる。 続けざまにアックス・レイダーの斧の一振りが迫るも、シェイムで防ぐ。 武器が武器だからか、下級モンスターとしては高めなステータスからか。 結芽よりかは拮抗できてるものの、やはりパワーでは上回るのは難しい。 「マた猿が増えルか……!」 両手剣と言う重みのある武器のはずだが、 怒涛の斬撃に二人とも距離を取らざるを得ない。 金剛身で防いだ際もかなりの膂力があったので、 下手に攻撃を受ければ肉塊にされるのは目に見えている。 「リバース発動『モンスターボックス』!」 城之内の前にセットされていたカードがオープンされ、 「え!?」 同時にモンスターと結芽が地面から出てきた箱に閉じ込められる。 いくつもの人が出てこれそうな穴が上部に空けられた箱のデザインは、 さながら もぐらたたきと言えば伝わるだろうデザインだ。 「二分の一の確率で外せば、お前の攻撃力をその攻撃中だけゼロにできるぜ!」 本来ならばコイントスによる表裏の宣言を必要とするが、 ソリッドヴィジョンのシステム故にそこは省略されている。 なので要するにこれは二分の一で相手の攻撃力を下げる効果のカード。 「玩具だと? ふザけていルのかァ!!」 火に油を注がれたように怒り心頭する。 戦いに神聖とかそういう騎士道精神はない奴だが、 だからと言ってこういうふざけた物を出されると話は別だ。 当然こんな遊びに付き合うつもりなどなく、横から箱ごと切り裂く。 中にいたアックス・レイダーの上半身だけが穴から飛び出して、 ガラス片のようにバラバラに砕ける。モンスターの破壊のエフェクトだ。 モンスターの戦闘破壊は此方でも余り変わりはなく、その衝撃が城之内を襲う。 「ッ……外れだけってわけじゃねえみてえだな!」 今起きている結果に城之内はほくそ笑む。 相手が此方の、カードゲームのルールに則った動きはしない。 だがどんな形であれ、効果の影響は受けるということは分かった。 「何!?」 モンスターボックスは破壊は途中までで止まっていた。 刃が突如通らず、剣をすぐに抜くことができない。 「今だぜ燕!」 「入れるなら入れるって言ってよね!」 結芽が箱の穴から飛び出し、袈裟斬りをお見舞いする。 モンスターボックスの効果で攻撃力がゼロと言う表現だが、 ゲーム上では直接ダメージが通るに等しい状況でもあるということ。 先ほどまでダメージが通らなかったデェムシュに、容易く斬撃が叩き込める。 「おおー、手応えがある!」 「ドういウ、ことだ……!?」 先端すら刃が通らなかったはずが、 なんてことはないレベルにまで柔らかさを感じた。 お互いに驚きは隠せないが戦いとは一刻を争うもの。 行動の手を緩めることはせずに攻防は続く。 着地後に続けざまに勢いを利用して切り上げるものの、 再び外骨格が硬くなっていてダメージになってるとは言えない。 先ほど城之内の攻撃力がゼロだった状態は終わったのだろう。 「うお、なんだ!?」 デュエルディスクから突然音が鳴って一瞬戸惑う。 デュエルディスクを探すセンサーのようなものはあれど、当然使ってない。 何事かと思ってると、デッキの一番上のカードが少しだけ飛び出ていた。 多分ドローフェイズの合図ではと思ってカードを引けば音が止む。 これがこの殺し合いに向けた主催達の配慮だろうか。 (と言ってもアイツも効果を理解した。 二度目は警戒して攻撃しないかもしれないし、 それにモンスターボックスはライフを払わないと維持できない。) アックス・レイダーがやられた際、いきなり疲労感が襲ってきた。 このこと考えるにライフの概念自体はマスクデータとしてあるようで、 モンスターが破壊された際、所謂超過ダメージは疲労の形で残るようだ。 当然数値は見えない。だが所謂ゼロになればこの軽い疲労感を考えるに、 ゼロ=意識を失うと言ったところだろう。敵が生きてれば死ぬだけだ。 闇のゲームを経験していたお陰で、それっぽいものだとは感じている。 なので開始早々無暗にライフコストを削るような事をしてると、 後で痛い目を見そうなので此処では維持をせずに破壊することを選ぶ。 それに二分の一で攻撃が成立するでは、動ける結芽の動きを止めただけの、 的にしているだけの状況だ。彼女の機動力を殺すわけにはいかない。 (そういえばこれは通常のデュエルとは違うし、デッキ丸ごとドローは……) なんてことを考えたが、主催は態々デュエルのルールを教えてきた。 と言うことはカードゲームのルールは守れということだろう。 つまりこの状況で不正行為をすればどうなるかは分からない。 無暗にやるものではないと思って、追加のドローはやめておく。 (どっちかと言うと結芽をサポートしたほうがいいか。) ゲーム上の攻撃力が相手の強さに基準になるかどうかは別だが、 アックス・レイダーが容易く倒されている以上相手は強いのだろう。 城之内のデッキは海馬と違って高い攻撃力は一瞬であることが多い。 なので彼に素で対抗できるモンスターと言うのはかなり限られる。 (つってもいつも通りの俺らしく、運任せだな!) 城之内のデッキは家庭環境からか時の魔術師で味を占めたからか。 サイコロやコイントスなどの数多くのギャンブルカードが存在する。 何が起きるか分からないのも彼がバトルシティ準決勝まで上り詰めた理由の一つ。 「『ベビードラゴン』を守備表示で場に出し、 更に魔法カード『スタープラスター』発動!」 名前の通り小型のドラゴンが出てくるが、早々に消える。 スタープラスターはモンスターを生け贄にサイコロを振り、 生け贄にしたモンスターのレベルとサイコロの出た目、 それらを合計したレベルのモンスターを手札から場に出せる効果を持つ、 (頼む、4が来てくれ!) 手札にはダイナソー竜崎から貰った主力の真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)、 もう一枚は儀式モンスターのロード・オブ・ザ・レッドの二枚。 遊戯に預けたはずの真紅眼があることはこの際放っておく。 片方は儀式モンスターでこの効果で特殊召喚はできない。 なので此処は4を引き当てなければならない……なのだが。 「って5かよぉ!?」 出た目は5。合計レベル8のモンスターが必要だ。 彼の今の手札にレベル8のモンスターは存在するが、 ロード・オブ・ザ・レッドはこの効果で特殊召喚できない。 この場合が一番まずい。スタープラスターにはデメリットとして、 対象のカードが存在しない場合は手札を全て墓地へ捨てる必要がある。 当然これらのカードはすべて墓地へ送らなければならない。 「クソ~~~手札がなんもねえ……」 城之内が召喚に四苦八苦してる間、 バトルフェイズは常に行われ続けている。 赤黒い霧状のような姿になって、周囲を飛び交うデェムシュ。 時折実体を一部分だけ姿を露わにして攻撃を仕掛けるが、 ギリギリのところで凌ぐことができる。 (夜見おねーさんの荒魂みたい!) 小型の荒魂を無数に飛ばしてるかのような、 つかみどころのない敵を相手させられてる気分。 此方からの攻撃は一切できず迎撃だけで対処がいる。 これをやっていればずっと一方的だが相手がしないのは、 長時間できないものだとは察して迎撃程度に留めていた。 (でも、本当なんだ。) 激しい戦いをしたとしても咳をしたくなる気配すらない。 これだけ激しい戦いを続けても胸は痛く感じない。 本当に、本当に長年苦しめたそれないのだと実感する。 最後の瞬間まで全力で戦うことができる。 病気なんてハンデを背負わないで、存分に。 楽しくて仕方がなく、苦戦しながらも笑っていた。 命のやり取りをしてるとは思えない程に、何処か爽やかに。 「何がおカしイッ!!」 当然、デェムシュが憤慨するのは当たり前なわけで。 上半身だけ形を保ちながら空中で空へと炎を放ち、 流星群の如く火の玉が彼女へと襲い掛かる。 無論、全てが軽い追尾性能を持つ。 「やべえ! 速攻魔法『悪魔のサイコロ』発動!」 もう一枚のカードがオープンされ、 小さな悪魔が赤黒いサイコロを投げる。 悪魔のサイコロを振って相手モンスター一体を、 出た目の数字分に攻撃力を割ることができる。 出目が2でも大きな効果を得られるものの、 「出目は4! 今度は攻撃力四分の一だ!」 劣勢の時ほど城之内の運は輝くものだ。 攻撃力が大きく下がったことで結芽でも充分に相手にできる。 炎の威力もかなり縮んでおり、簡単に対処してダメージには足りえない。 「確かに、ちょっといいかも!」 この短時間で決着をつけることを優先とする。 迅移の段階を上げてさらに加速して背後から斬りつける。 先程ほどとまでは行かないが、十分に刃が通るぐらいだ。 「コの、猿如きガぁ!!」 周囲を薙ぎ払うように攻撃して距離を取らされたが、 即座に間合いを詰めて再び剣戟による攻防を再開。 腹部への横薙ぎは剣を縦に構えながら防がれ、そのまま剣を振るいあげる。 サイドステップで回避し突きを狙ったところはすんでのところでデェムシュが後退。 続けて三段突きの要領で踏み込んで連続突きを繰り返したところを気体で空を斬る。 周囲を漂い結芽の背後の上空から頭を叩き潰さんと剣を振るわれ、姿勢を低くして迅移。 逆に背後を取るように裏へと回りながら飛び上がりの切り上げも再び実体を消す。 攻撃が決まらないことに軽く苛立つが、時間切れにより数メートル先で元に戻る。 勿論出待ちするべく肉薄して実態が出た瞬間に斬りかかるが、 悪魔のサイコロが効果が切れたことで再び刃が通らなくなる。 「よし、ドロー!」 悪魔のサイコロが切れるのはエンドフェイズ。 ということはドローできると分かり音がなる前にドローした。 手札は一枚もない。このドローが一番重要となる瞬間だ。 (ここらで来てくれ、いいカード!) 引いたカードは決して悪くない。 もう一回チャンスをつかむ必要はあるものの、 ここぞという時の運の強さを彼は理解している。 「強欲な壺を発動!」 幸運を呼ぶとされる壺。 カードを二枚ドローするという、 単純明快にして協力無比なカード。 次のカードに全てがかかっている。 目を閉じながらデッキからカードを二枚ドローする。 「よし! 来たぜ逆転のカード! 魔法カード『死者蘇生』発動!」 古来デュエルモンスターズに登場してから、 バトルシティでも制限カードに指定された魔法カード。 万人が認める単純にして最強のカードを土壇場で引ける。 ある意味城之内のデュエルにおける運の強さを表すものだ。 墓地のモンスター一体を特殊召喚することができる。 当然先程スタープラスターで墓地へ送られたカード、 「甦れ! 真紅眼!」 深紅の瞳を持つ黒紫のドラゴンがその場に光臨する。 龍と呼ぶには細く、蛇のような姿ではなく二つの足で地上に立つ。 攻撃的なフォルムは最上級モンスターの名に恥じない外見をしており、 二階建ての建物を超える体躯を持ったドラゴンの存在は、 戦っている二人の手を止めざるを得ない。 「おー、すっごく強そうだね。」 「タかが猿の使ウ玩具がなンだ?」 「だったら受けてみるんだな! 真紅眼の攻撃! 黒炎弾!」 真紅眼の口を開き、そこから放たれる黒い炎の弾。 事前に来るだろうと予想はしてた結芽は先にその場から逃げたが、 デェムシュの攻撃のサイズと速度を超えたそれに火の弾をぶつけるも、 相殺はできず黒い爆炎に飲み込まれる。 「よっしゃあ……ってしまった!?」 思わず見た目がモンスターだったから応戦したし、 あれは説得どうこうできる相手ではないので仕方ないが、 もしあれが仮面ライダーの類だったら人を殺したことになる。 流石に倫理的にまずいと今になって思ったものの、 「ソの程度かぁ!!」 炎を辺りに吹き飛ばしながら、デェムシュが再び姿を見せる。 回避が間に合わなかったのではない。あえて攻撃を受けただけだ。 ダメージには多少なってはいるものの、大したものではなかった。 M&Wの最上級モンスターの攻撃を以てしてもオーバーロードは越えられない。 真紅眼が空を舞いながら黒炎弾を次々と放つ。 しかし今度は次々と避けていき、デェムシュの炎の玉は何度も直撃する。 サイズが違う以上、当てやすい的になっているのは無理からぬことだ。 「真紅眼!」 十二発目の被弾でついに限界を迎えた。 空から近くの建物をクッションとするように墜落し崩落させる。 戦闘破壊にはまだされてないようではあるが、 このままでは時期に破壊されるのは目に見えていた。 「じゃ、選手交代!」 あの巨大さと攻撃の仕方も合わせて、 連携なんてものはできなかったため控えてた結芽が妨害に入る。 「猿如きが、イつまでモ邪魔をすルなぁ!!」 再び空へ炎の弾を無数に放ち、 流星群のように襲い掛かってくる。 回避を続けながら攻めの手は止めないが、うまくはいかない。 先程は悪魔のサイコロのお陰で攻撃の威力が弱まって動きやすかったが、 今は能力が落ちてない状態で仕掛けてきているので同じではないのだ。 二度、三度は似たような攻防だったが四度目には攻撃を受け止めた間に、 火の玉が彼女に直撃する。 「燕───!!」 生きたまま焼かれる感覚はよく知っている。 思わず叫んでしまう中、デェムシュが城之内を狙いに動く。 真紅眼は動けてないので全力で逃げ出すが所詮人並み。 オーバーロード相手に逃げれる速度ではなく背後から剣が振り下ろされ、 「残念だったね!」 炎の中から結芽が飛び出してそれを咄嗟に防ぐ。 刀使には写シと言う能力がありこれを張ってる間、 上半身が横断されたところで傷にならない能力がある。 大きなダメージを受ければ身代わりとなる写シは剥がれてしまうので、 過信はできなければ、現に結芽は今しがた写シが剥がれた。 炎の中で解除されれば結局そのまま燃やされていたので、 かなりギリギリのところではあったことは知る人は伺える。 「わりぃ、助かった!」 「それよりもどうするか考えた方がいいよ! 逃げるなら、殿ぐらいはしてあげてもいいけど!」 自力ではどうあってもダメージが与えられない。 真紅眼では(見た目では感じないせいで)此方も戦力に足りえず。 このままでは逃げの一手も取れないなら彼女が時間稼ぎをするしかない。 だが大丈夫なのか。相手はこっちのダメージをものともしない敵だ。 どれだけの時間を稼ぐ必要があるかもわからない中任せられるのか。 (何かないのか、俺の手札は残ってるのは……) 強欲な壺でドローしたもう一枚のカード。 結芽から貰ったカードであり、特に考えずデッキに入れた奴だ。 テキストのろくな確認もないまま魔法カードだからと入れたそれの効果。 ほんの一メートル先にデェムシュがいるのでテキストは流し読みだが、 今なら発動条件を満たせていることだけは分かった。 (やってみりゃ何か変わるかもしれねえ!) 今の状況を変えられるかもしれない。 時の魔術師だって使い方が分かってない時もあった。 あの時のように自分の運を信じてそのカードを使う。 「魔法カード発動!」 カードを置いた瞬間、 城之内の背後に姿を現れる一体のドラゴン。 赤色をベースとした、背の鱗や爪の鋭さ。 外見は中々に獰猛さを伺わせる風貌をしており、 真紅眼と同じかそれ以上のサイズではあるがドラゴンは二度目。 今更驚くほどの事もなく戦闘を続けながら互いが一瞥する程度だ。 ある意味これと引き合うのは必然と言うべきなのだろうか。 これは彼とは別の城之内が手に入れた、或いは至れたもの。 そう、そのカードの名は─── 「『ヘルモスの爪』!」 ティマイオス、クリティウスに続く名もなき伝説の竜が一体ヘルモス。 その効果は、ヘルモスとモンスターを合体させ装備カードをその場で作る特殊な融合。 「真紅眼! 頼んだぜ!!」 起き上がった真紅眼とヘルモスが融合する。 この先は完全に彼にも何が起きるか理解できなかったが、 彼の前にのアスファルトに突き刺さったのは真紅眼を模したサーベルに近しい剣、 真紅眼の黒竜剣(レッドアイズ・ブラックドラゴン・ソード)だ。 (理由は分からねえ、だがこれは絶対にいけるはずだ!) 「燕! こいつを使え!」 「でも私、二刀流の経験ないんだけど!」 新選組の流派が天然理心流ではあるが、 二刀流を用いた新選組、伊東甲子太郎は北辰一刀流。 流派が違う以上、二刀流の経験なんてものは何処にもない。 と言うより振ったことすらない武器が馴染むとは思えなかった。 その武器で戦うと今度は刀使としての力が使えなくなってしまう。 だから使うならば必然的に二刀流のみだ。 「でも力になるはずだ!」 彼女は群れるのは嫌いだった。 群れるのは弱い奴がすることだから。 でも何故だろう。今は不思議と悪い気分ではない。 親衛隊にいたあの頃のような、どこか楽しくあるこの感覚。 「……分かった!」 一人で強い所を見せつければそれでよかった生前とは違う。 可奈美との戦いで執着が少しだけ薄れたから、と言うのも恐らく一員だろうか。 これは弱い奴が群れるのではない。親衛隊のように『共に戦っている』のだと。 だから受け取る。九字兼定を左手に持ち、真紅眼の黒竜剣を右手に構える。 「おおー軽い!」 九字兼定よりも長い、剣とも受け取れるレベルの長さ。 しかしその見た目の割には明らかに軽く、動きに支障が出ないレベルだ。 両手に得物を構えながら、迅移で加速して袈裟斬りで斬りかかる。 デェムシュは何度やっても同じだと防がなかったが、結果は違う。 「ヌォ!」 モンスターボックスの時とまではいかないが、 表面上に新たな傷を負わせることができたから。 ダメージは微量かもしれないが、ダメージが通る時点で別だ。 ライフが減らない相手とライフが減る相手とは天と地ほどの差がある。 数をこなせば、確実に倒すことができる。 「確かに、力になるみたいだね!!」 「貴様ぁ!!」 傷を負わせた怒りに身を任せ剣を振るう。 両方の得物で一度防いでバックステップから低い姿勢で走る。 迎撃の一の太刀を右の剣で弾き返し、続いて二の太刀を左の刀で防ぎ、 三の太刀が入る前に真紅眼の黒竜剣で同じ個所を斬りつけ、火花が散る。 「なん、だと……!」 彼女に二刀流の経験はない。 だが二刀流の相手については、 恐らく誰よりも挑んでいると自負できる。 それもそのはずだ。彼女は何度も見てきた。 何度も勝負を挑んだ。何度も返り討ちにあった。 「紫様の見様見真似でも、案外戦えるね!」 折神親衛隊が仕える主君折神紫、その流派は二天一流。 あの宮本武蔵が使ったとされる流派、と呼ぶ方が伝わるだろう。 無論見様見真似のなんちゃって二天一流でしかないものの、 元々剣の腕に関しては天才的だ。親衛隊の一人も対抗心を燃やすほどの。 見様見真似は二天一流としては確かに不格好で未完成だとしても、 剣術としては決して劣るものではなかった。 加えて真紅眼の黒竜剣はただの剣と言うわけではない。 このカード装備した対象に攻撃力を上げることができるカード。 更に、墓地のドラゴンの数に比例して別途で攻撃力が上昇していく。 城之内の墓地はスタープラスターのコストとしてベビードラゴンを、 デメリットの効果でロードオブザレッド、ヘルモスの爪で真紅眼と、 地道にドラゴン族が増えており、上昇値はゲーム上ならば合計2500。 真紅眼単体で使うよりも高い数値を、彼女に上乗せする形となる。 真紅眼単体の攻撃で駄目ならば、一人に集約させた火力を叩き込む。 「ほら、どんどん斬るよ!!」 背後へ回り込みながらの逆袈裟にデェムシュが対応し、 振り返りながら弾くも、続けて真紅眼の剣による突き。 腹部に突き刺さりそうなところではあったが、 先の一撃を弾いた剣が振り下ろされ攻撃は決まらない。 葛葉紘汰こと鎧武の戦い方の基本は二刀流でもあった。 すぐに別のフォームに変身していた為余り経験はないものの、 そこはオーバーロード。数少ない経験だけで対応は可能だ。 「隙だらけだよ。」 攻撃を防いだ隙を狙って九字兼定が側頭部を叩く。 真紅眼の黒竜剣は剣そのものが強いのではなく所持した存在を強くする。 なので今まで刃が全く通らなかった御刀であっても刃は多少通った。 それでも強い打撲に僅かばかり表面が斬られる程度のものだが。 「キ、サマ、ラァ……!!」 なんだこれは。 さっきまで一方的だったはずだ。 所詮猿の実力一つではこの程度だと。 だがこれはなんだ。四人連続で猿に押されているのか。 変身せずの相手に殴り飛ばされ、またしても押されている。 フェムシンムの僅かな生き残りであり、選ばれた者のはず。 自分が強者であることを信じて違わずにいたというのに。 猿に首輪をつけられ、その上敗北しそうになっている。 当然、そんなことを認めるわけにはいかなかった。 「ウオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」 叫ぶ。 周囲の人物の鼓膜を揺らすほどの叫び声を。 猿に負けるぐらいならば、猿の道具を使ってでも対処する。 屈辱と思いながら攻撃を回避と同時に大きく飛びのいてデイバックに手を伸ばす。 何かするのは分かってたしさせるつもりもなかったが、それは間に合わない。 手にした時点で、使うとか宣言とかがない。いや、とうに使う意思があったから、 だから手にしただけで効果を発揮したとも言えるかもしれない。 外見は焔のように、性格も苛烈な業火のごとき性格をしている。 そんな彼が得た新たな力は、 「ふぇ!?」 ───氷。 周囲から次々と地面から隆起する、無数の氷柱と冷え切った温度。 彼が手にしていたそれは五人の領将(スルド)が持ち合わせた一つ。 それぞれに属性の力が籠められ、ダナの奴隷から得た力を以って力を放つ。 名を主霊石(マスターコア)と呼ぶ。そして彼が持つのは、水属性のものだ。 「これはダメかな!」 即座に攻撃を中断し、距離を取り始める結芽。 氷柱が周囲に隆起するせいで足の踏み場がない。 下手をすれば写シでは脱出不可能な足を凍らされる可能性もある。 近づくことができないが、同時にちゃんと制御しきれてないのか、 彼自身も若干凍っていて足の身動きがとりづらくなっていた。 「よし、逃げよっか城之内のおにーさん!」 即決で逃げを選び、 剣を置いて氷から逃げるように城之内の所へ行けば、 そのようなことを口にしながら彼を抱えて走り出す。 「え、おい! いいのか!?」 「多分、もう近づかせてくれない!」 あの氷柱を出す攻撃をされては、 満足に近づくことは許されない。 足の踏み場がないとは地上戦をするだけで不利になる。 当然のことながら空中から攻撃も可能かもしれないが、 ただでさえダメージは通ってると言っても微量のものだ。 つまり、当てて回避してを繰り返すにしても回数が尋常ではない。 それを何十、何百と一発誤ればアウトの戦術を長時間かけられるか。 彼女は強い相手に挑むことを好むが、別に高難易度を楽しむわけではない。 別の彼女だが、群れる刀使相手に戦意喪失したり、割りとやる気の問題で行動する。 やる気が出ないような相手に時間をかけて戦う気など毛頭なかった。 幸いなことに、相手は自分の出した氷で身動きできない状況だ。 今なら追跡されずに逃げることもできるので撤退の方を選ぶ。 遠慮なく撤退を選べるのも、今の環境の変化とも言えるだろう。 釈然とはしないものの、手札がない今攻略法を探すのも難しい。 加えて戦闘ができる彼女が言うのなら、無理をしない方がいい。 そう察して、これ以上何かを言うことはなかった。 下半身が氷で覆われたのを、 自力で砕いて脱出するデェムシュ。 周囲には二人の姿はなく、またしても逃げられた。 「許さンぞ……許さんゾおおおお!!」 癇癪を起こし、近くの建物の壁を破壊する。 コンクリートの壁だろうと彼にはクッキーのようなもの。 パラパラと音を立てながら、虚しい音だけが耳に届く。 この短時間で此処までコケにされるとは思いもしなかった。 逃げたことから勝つことが難しいとは判断したのだろう。 結果で言えばそれは勝利とも言える。相手は勝ってないのだから。 しかし納得がいくわけがない。そも、フェムシンムが何故滅んだのか。 自分こそ相応しいと驕った結果、彼等は争ったことで破滅の道を辿った。 そんな生き残りが、逃げた相手を勝利と思うことなどあるはずがない。 オーバーロードは怒り狂う。 王を決めるべくその候補者に渡された、 主霊石から新たな力を得ながら。 【E-6/一日目/深夜】 【デェムシュ@仮面ライダー鎧武】 [状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、怒りと屈辱(特大) [装備]:両手剣シュイム@仮面ライダー鎧武、水の主霊石@テイルズオブアライズ [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×0~1 [思考・状況] 基本方針:ハ・デスも参加者も皆殺し 1:猿は見つけ次第殺す。 2:さっきの猿ども(承太郎、一海、城之内、結芽)は必ず殺す。 3:猿共に負けるぐらいならば主霊石を使っていく。 [備考] ※参戦時期は進化体になって以降~死亡前。 ※水の主霊石を手にしたため水、氷の攻撃が可能になりました。 制御はうまくできてない為自分が巻き添えになる可能性はあります。 代わりに制御と言うブレーキがないため、強めの力を放つことができます。 なお、彼が凍ってもダメージはありません。 「一先ず大丈夫かな。」 街から離れたことで、城之内を降ろす。 普段よりも八幡力が落ちてて移動しづらかったが、 とりあえずは相手からは認識されない程度には離れることはできた。 「悪い、助かった。」 落ち着いたところで、改めて先の戦いを思い返す。 どちらも千年アイテムを持った遊戯やマリクのような、 人知を超えた力を発揮した戦いに自分も巻き込まれたのだと。 M&Wが武器と言うコンセプトがなければ、とっくに命もなかっただろう。 守ってあげるという言葉の意味を最初は何を言ってるか分からなかったが、 確かにあれだけ戦えるのなら、そう言えるのも納得はできる。 「あれだとおに-さん巻き添えなのは間違いないし、逃げが一番だね。」 「でもどうすんだ? あれだと俺達に対処法は殆どねえよな。」 遠距離攻撃できそうなモンスターはなくはないものの、 相手は気体となって空中移動もできる。此方の接近は難しく、 相手の接近は容易と言う状況は戦うには分が悪すぎる。 「使ってる最中じゃ、墓荒らしで奪えないしなぁ。」 「ま、今は諦めるしかないんじゃない?」 あれと戦うのは難儀だ。 対抗できる参加者を探す方が効率的にいい。 せめてにっかり青江があればまだ勝ち目はあると思うのだが、 誰に御刀が渡ったかさえわかればいいが、そう都合よくわかるはずもなく。 敵を前に逃げるのは釈然としないが、仕方がないと今は割り切った。 ダメージこそ与えたが、長期戦ではどうなっていたかは分からない。 過去に真希に独断行動でこっぴどく叱られたことを思い出す。 一人で戦ってない時はしっかり周りのことも考えるべきだと。 慣れないが、新鮮でちょっと楽しいかもしれない。 「で、どこに向かう?」 「どうすっか。」 危機を一先ず脱した二人は、 一度ちゃんとした装備を探しに歩き出す。 先に歩く結芽の背を見ながら、デッキからカードを取り出す。 (ヘルモス、か……) 何故か分からないが、なんだかしっくりくる。 謎の感覚を感じながら、それをすぐにデッキに戻した。 【E-6 西/一日目/深夜】 【城之内克也@遊☆戯☆王】 [状態]:疲労(小) [装備]:城之内のデッキとデュエルディスク@遊☆戯☆王 [道具]:基本支給品 [思考・状況]基本方針:黎斗を倒し、本田を生き返らせる。 1:御伽、カイト(どっちか不明)を優先して探す。遊戯や海馬についても一応は優先 2:牛尾と参加者を殺した奴(ポセイドン)には警戒。 3:刀使ってすっげー。 4:ヘルモスの爪、頼りにしているぜ! 5:あのモンスター(デェムシュ)何なんだよ!? 6:とりあえず今は逃げる? [備考] ※参戦時期はバトルシティ準決勝一回戦にて敗北した後から蘇生するまでの間です。 ※城之内のデッキの一部がOCG準拠になっています(一部原作、アニメ準拠)。 またヘルモスの爪が入ってますが融合モンスターはその場で出され、 テキストの確認はデュエル中に出さなければできません。 ヘルモスの爪が変化するのは原作で登場した五種類のみです。 ※刀使ノ巫女の世界の情報を得ました。 【燕結芽@刀使ノ巫女(漫画版)】 [状態]:疲労(中)、ちょっと楽しい [装備]:九字兼定@刀使ノ巫女 [道具]:基本支給品、ランダム支給品0~1(確認済み) [思考・状況]基本方針:生きて帰る。 1:体の調子がいいお礼に、しばらくは城之内のおにーさんに付き合う。 2:カードで人は戦えるんだ。不思議。 3:強い人とは戦いたいけど、面倒なのはやだ。 4:群れるのは嫌いだけど、今はちょっとだけ別かも。楽しい。 5:あんな面倒なの(デェムシュ)は今は戦いたくない。 6:紫様の流派、楽しい! 見様見真似だけど! 7:カイトって人とおにーさんの知り合いを探す。 8:あの人(ポセイドン)も強いのかな。 [備考] ※参戦時期は死亡後です。 ※九字兼定でも写シなどは使えますが、能力は本来の御刀より劣化します ※万病薬@ドラえもん の効果で病気が治りました。また飲んだ分は没収されてません。 荒魂がどうなっているかは現時点では不明。後続にお任せします。 ※強者との戦い、一人で戦うことの執着が少し薄れています。 ※遊戯王の世界の情報を得てます。 ※E-6の一部建物等が崩落、破壊されてます また真紅眼が召喚されていたので、誰かが目撃してるかもしれません 【ヘルモスの爪@遊戯王OCG】 燕結芽に支給。ドーマ編に登場した名もなき伝説の竜の一体。 効果はOCGを踏襲しており、装備魔法になれる融合モンスターを出す効果を持つ。 但しOCGと違い該当するモンスターを融合(エクストラ)デッキになくても発動可能で、 所謂『無からカードを生み出す』カードの一つ。このためテキスト確認はその場限定。 変化できるのはOCG、及び原作に則って以下の五種類。※()は原作の融合対象 戦士族 :ロケット・ヘルモス・キャノン(ロケット戦士) 戦士族 :女神の聖弓-アルテミス(クイーンズ・ナイト) 魔法使い族:タイムマジック・ハンマー(時の魔術師) ドラゴン族:真紅眼の黒竜剣(真紅眼の黒竜) 機械族 :ビッグバン・ドラゴン・ブロー(ビッグバン・ブロー・アーマー) ※どちらも未OCG 【水の主霊石@テイルズオブアライズ】 デェムシュに支給。主霊石と書いてマスターコアと読む。 領将の証となる霊石で、元々はヴォルラーンが持っていたもの。 ダナ人の奴隷の霊石を通じて集霊器に集められた星霊力が貯蓄されており、 戦闘の際には主霊石から星霊力を引き出し、同じ属性術を行使することもできる。 本来は領将にしか使えないが、本ロワでは誰が使っても力を行使することは可能。 ゲーム上ではヴォルラーンの戦闘以外での使用の描写がないので、 使うとどうなるかは書き手任せ。 004 光芒 投下順 006 マラフトノカの行く末 時系列順 11 死の床からの目覚め 城之内克也 044 集いし願い 未界域のヴェアヴォルフ 燕結芽 15 信条・激昂・焦熱に呼び起されるまま デェムシュ 019 ロゴスなきワールド ─戦争の夜に─