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新ギルド名決選投票コーナー! 厳正なる投票の結果 新ギルドの名称は 「月黄泉」 に決定いたしましたパチパチ もうギルドは作ってあるので 来週に旧黄泉を強制解散の後 新ギルドへの移住を行いますよっと 今度はギルドエンブレムを公募する予定です
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある少年の帰還記念祭 第1話『目覚め』 雪の降るような寒い朝、御坂美琴はベッドの上で目を覚ました。 今は12月、あまりの寒さにぬいぐるみを抱きしめ毛布を頭からかぶって寝ていたようだ。 今日もいつもの変わらない1日が始まる―――はずだった。 (ん~………あれ?なんだかぬいぐるみの感触が違う……?) いつも抱いて寝ているむいぐるみの感触が明らかにおかしい。 なんだか大きいし人肌のようだし良い匂いがする。 (……ふにゅ……何これすっごい心地いい……) いつもは得られない幸福感と満足感を感じ思わずギュッと抱きしめてほおずりを始める。 と――― 「へ?」 何かに頭をなでられた。いやなでられている。 ありえない出来事に美琴はそろりと毛布から顔を出した。 すると――― 「あ、起きちゃった?」 「…………え?」 なんとすぐ目の前には上条の顔があった。 そしてぬいぐるみだと思いがっちり抱きしめていたのも上条だった。 「…………………………あ、なんだ夢か。」 「いや違うから。」 意味のわからない状況を夢と決めつけたが速攻で否定された。 否定はされたがこんな状況夢以外ありえない、とりあえず夢であることは間違いないと美琴は決定づけた。 そしてボーっと目の前の上条の顔を見続けているとあることに気がついた。 上条の顔が赤い。それに目を合わせてくれないしなぜか恥ずかしそうにしている。 (何よ……目くらい合わせなさいよね。夢でも私のことはスルーしようってわけ?) 上条の態度に不満を持った美琴は抱きつく力を強める。夢の中でくらい想い人に振り向いてほしい、自分の思う通りになってほしい。 「ほらさっきみたいに頭なでなさいよ~。早く早く~!」 「あの~……御坂さん?その、上条さんとしてはその格好で抱きしめられるといろいろとまずいのですが……」 その格好……?そういえばなんだがスースーする。 毛布の中の自分の格好を見てみると…… 「……え、ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええ!!?な、なんで私パジャマ着てないの!?このワイシャツは何!!?へ?え?ていうかここどこ!!?」 「うおっ!」 美琴は上条を突き飛ばし1人毛布にくるまった。 ようやくこの状況が夢でないことを理解し美琴はパニックに陥った。 「お、おちつけ御坂!大丈夫だほとんど見てないから!!」 上条は美琴が下着を見られたことでパニックになったと勘違いしていた。 美琴の格好は下着はつけているようだがワイシャツの前はとまっておらず肌が丸見えだ。 (ちょ、ちょっと待って何この状況!?え、え!?昨日は何があったっけ?ってその前に今この状況を整理したほうがいい!?) ここで美琴はパニック状態ながら頭の中でこの状況を整理する。 まずどこかわからない部屋のダブルベッドで上条と2人で寝ていた。 何やらベッドは湿っている。 そして自分の格好は下着と恐らくは上条のものであるだろうワイシャツを羽織っているだけ。 上条の格好は上は何も着ておらず下は制服のズボン。 さらに夢ではないらしい。 以上のことから考えられることは1つ。 (つ、つ、つ、つまり………………………………………やっちゃった?) その考えにたどり着いた美琴はボンッという音とともに顔をこれまでにないほど赤くした。 すると突き飛ばされた上条はベッドに座り直し気まずそうに 「あ~……御坂、ひょっとしてお前昨日のこと覚えてない?」 昨日のこと、そう言われても美琴は何も思い出せない。 「う、え、お、覚えてない……」 美琴は毛布にくるまりながら少しでも思い出そうとはしているもののパニック状態のためまともに考えられない。 「御坂……わけがわからないとは思うがとりあえず昨日のことを少しでも思い出せ。まずはそこからだ。」 「あ、う、うん……」 上条の言葉に少し落ち着きを取り戻す。 「じゃあさ……まずパーティのことは思い出せるか?」 「ッ!パーティ……そうだ……」 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 時はまず1週間さかのぼる。 美琴「ど、どうしよう…いったいどうすれば……」 この日御坂美琴は悩んでいた。 いや、この日だけではない、ここ最近ずっと悩みっぱなしだ。 その悩み事の原因はもちろんのごとく想い人、上条当麻にあった。 と、いっても前みたいにロシアから帰ってこないことに悩んでいるのではない。 帰ってきたからこそ悩んでいるのだ。 まだ上条が学園都市に帰ってきていなかったころ、美琴の調子は最悪だった。 ロシアから上条を連れ戻せなかったことを悔やみ、また上条が帰ってこないことに絶望しまともに学校生活をおくれていなかった。 本当は学校になど行きたくなかったが寮にこもっていても寮監や黒子に心配をかけてしまうのでしかたがなく学校へは行っていたが気が気ではなかった。 そしてある日美琴が学校から寮に帰ってくると何やら入り口が騒がしい。 だが一刻も早く自分の部屋に戻りたかったので気にすることなく通り過ぎようとすると目に映る1つの人影。 それがツンツン頭の少年であると認識した瞬間、何も考えず美琴は抱きついていた。 言いたいことはたくさんあったが頭の整理が追いつかずただただ泣くことしかできなかった。 そして今現在、抱きつき泣いてしまったことで大いに悩んでいるのである。 寮の玄関で起こったことだったのでもちろん寮監や多くの常盤台生に見られていた。 そのため様々な誤解を招くこととなったのも悩みの1つだが最大の悩みといえば 美琴「……今度会うときどんな顔して会えばいいのよ……」 冷静になってからとんでもないことをしたと理解し、それから1週間ずっと同じことで悩んでいた。 そのため上条に抱きついてしまってからはは上条に会わないようにするため学校が終わると一切寄り道をせず寮に直行するという生活が続いている。 そしてこの日も同じような1日を送るはずだった。が、後数歩で寮に到着するというところで ???「「見つけましたよ御坂さん!!」」 美琴「ッ!?」 誰かに呼び止められ美琴の足は停止した。この声はあの2人組に間違いない。 美琴「さ、佐天さん…初春さん……なんでここに……?」 美琴を笑顔で呼び止めたのは美琴の親友、初春飾利と佐天涙子。 『なんでここに?』と、聞きはしたが美琴には2人がここにいる理由が容易に想像できた。 初春「そんなの例の話を聞くために決まってるじゃないですか!それで御坂さんが抱きついた人はやっぱり彼氏なんですか!?」 佐天「ちょっと初春!そんな当たり前のこと聞かないでよ!それよりどこまで関係は進んでるんですか!?」 美琴「え!?ち、違うから!アイツとはそんな関係じゃないから!」 初春「いやいや嘘はいいですから!ていうかなんでいきなり抱きついたんですか?大泣きしたとかも聞きましたけど?」 必死に否定する美琴だがそんなことは関係ないとばかりに質問を続ける2人。 後少しで常盤台の寮に着く、どうやって逃げようか美琴が考えていると ???「おーみさかー久しぶりだなー。」 ふいに後ろから声をかけられた。 美琴は救世主かと思ったが現実はそう甘くない。 美琴「舞夏……確かに久しぶりね……」 声をかけてきた人物とはメイド服を着た少女土御門舞夏、この日ももちろん清掃用ロボットに乗っての登場だ。 ただ普通に話しかけてきただけなら救世主だが普通ではなかった。明らか何か企んでいるようでにやにやと笑っている。 嫌な予感しかしない。 美琴「……で、何か用があったの?」 舞夏「そうだぞーこれを渡そうと思ってなー。」 美琴「これは…?」 そう言って渡されたのは1枚の紙切れ。 なんでもない紙切れのようだが書いてあることがとんでもない。 美琴「なになに……え!?つ、土御門!?これ……マジ?」 舞夏「ああ大マジだぞー!」 美琴は驚きを隠せない。 そこに書いてある内容とは 初春「『上条当麻帰還記念!大パーティー開催!!』?……これ何なんですか?」 佐天「上条当麻って誰?」 佐天と初春も舞夏から紙をもらって興味津々に見ている。 そんな2人に舞夏は 舞夏「上条当麻ってのはみさかの大好きなやつだぞー。」 美琴「ッッッッッ!!??!?」 まさかの爆弾発言、美琴が止める間もなかった。 美琴「ちょ、土御門っ!アンタ何言ってんの!?そんなことあるわけないじゃない!」 舞夏「そんなわけあるじゃないかー。あんな人前で抱きついて、泣いて、まるで映画のようだったぞー。」 美琴が初春と佐天に隠そうと思っていたことを舞夏はいとも簡単にすべて話してしまった。 美琴はおそるおそる初春と佐天のほうを見ると2人のにやにやはMAXに達していた。これはまずいと美琴は全力で感じた。 話題をそらそうと1つ思いついたのが 美琴「いや、そんなことよりなんでアンタがこんな企画を!?」 舞夏「主催者が私の兄貴なんだー。それでできるだけ多くの人を誘ってくれって頼まれてなー。」 美琴「そ、そういやアンタの兄貴ってアイツと同じクラスだったっけ……」 美琴は冷や汗が流れるのを感じた。 普段の美琴なら“しょうがないから行く”ふりをして内心大喜びで参加するだろう。 しかし1週間前の件があるため実に行きづらい上、行けば確実に横で目を光らせている2人組にいじられまくることは間違いない。 美琴「あー…行きたいのは山々なんだけどさ…その日は用事「御坂さん!!」が……」 美琴はやっぱりきたか、と思った。 佐天と初春は尋常じゃないくらい目を輝かせている。 佐天「もちろん行きますよね!?この紙には関係ない人でも参加OKって書いてありますし私も行きますよ!」 美琴「ええ!?佐天さん行くの!!?」 佐天「え?そんなの当たり前じゃないですか。」 これは予想外、美琴の予想を遥かに上回った答えが返って来た。 すると初春がふいに思いついたようで 初春「そうだ佐天さん!白井さんや春上さんに固法先輩、それから婚后さん達も誘ってみんなで行きましょうよ!」 美琴「いや、あの……」 断ろうかとしたがもはや参加しなくてはならない雰囲気になりつつある。 それでもなんとか断れないかと頭をフル回転させる。 目の前で舞夏と佐天が何か話していることなど気にもせずに何か断る理由を作ろうと必死だ。 舞夏「詳しいことはその紙に書いてあるから読んでおいてくれー。じゃあ私は他の人にも配ってくるからまたなー。」 佐天と会話を終えた舞夏はそう言い残して清掃用ロボットに乗ったまま去っていった。 舞夏が去ったあと3人で渡された紙の内容を詳しく読んでみると…… ・日にちは12月○○日午後5時から ・上条当麻に関係ある人ない人歓迎!特に女子は大歓迎!! ・場所は第○学区の『とあるパーティー会場』にて! ・参加費無料!美味しい料理多数用意してあります! ・いろんな出し物やゲームもあります!! ・とにかく誰でもいいから誘って参加しよう! などと書かれていた。 これを見た初春と佐天はヒートアップ。 初春「参加費無料!?これは行くしかないですよ!」 佐天「それに『とあるパーティー会場』っていえば結構大きなとこだよ初春!確か1000人くらい入る会場があるって聞いたけど。」 初春「いやあるにはありますけど小さいほうの会場でやるんじゃないですか?個人のパーティーですしね。」 佐天「そう言われるとそうかー…そうだ!どうやって白井さんを説得させる?」 2人はもはや行く気満々だ。 しかし美琴も超必死である。 美琴「あ、あのさー…盛り上がってるとこ悪いんだけどやっぱり知らない人のパーティーって行きづらくない?」 初春「何言ってるんですか!上条さんにも話を聞きたいですし絶対行きますよ!」 佐天「それにさっき舞夏さんに聞いたら私達以外にも関係のない人が参加するらしいですし大丈夫ですよ。」 美琴は私が大丈夫じゃないと思った。 それからもあれこれ言い合いをしていると聞きなれた声がした。 ???「あらお姉様?今日はまだ寮に帰ってなかったのですわね。」 美琴「!!黒子!」 その声を聞き3人は舞夏の去っていった方向を見るとそこには美琴のルームメイト、白井黒子の姿があった。 美琴は今度こそ救世主が現れたと思った。 今ほど黒子が自分の元に現れて嬉しいと思ったことはないかもしれないくらい美琴は嬉しかった。 と、ふと黒子の手に目をやると何やら紙切れを持っている。 3人はすぐにそれがあの紙だとわかった。 黒子「お姉さまもこのパーティーについて聞いたのですね……」 黒子も美琴たちが舞夏からパーティーの話を聞いたのだとわかったようだ。 美琴は期待した、黒子は絶対ダメだと言ってくれると。 初春は悩んだ、どうやって黒子を説得しようかと。 佐天は考えた、最悪黒子が行かないと言い張っても美琴を連れて行く方法を。 そんな3人を前に黒子は軽く微笑んで 黒子「……この日は必ず予定を空けておいてくださいねお姉様。初春と佐天さんもですわよ。」 3人「「「……………………………………え?」」」 美琴達は自分の耳を疑った。 今黒子はなんといったのだろうか。あり得ない言葉が聞こえてきたような…… 初春「え……っと白井さん、それはどういう意味なんですか?」 黒子「もうわかっているでしょう。このパーティーに参加するという意味ですわ。」 そう言って黒子は手に持っていた紙をきれいに折りたたみ鞄にしまい込んだ。 そんな黒子に対し美琴は信じられないといった表情で 美琴「な、なんで?アンタのことだから絶対ダメって言うと思ったのになんでなの!?」 黒子「そんなの大勢の人の前でお姉様とあの殿方の関係がなんでもないということを証明し誤解を解くためですわ。」 これで希望はすべて消え去った。もう美琴になす術は残されていない。 さらに初春が追い討ちをかける。 誰かと電話したかと思うと笑顔で美琴のほうを見て 初春「御坂さん!春上さんもすごく楽しみだって言ってますよ!その期待を裏切るようなまねはしませんよね?」 美琴「………………はい……」 美琴はあきらめた。もう断ることは不可能だと。 こうして美琴達のパーティー行きは決定した。 さらにその後いつも何かとお世話になっているアンチスキルの黄泉川や鉄装も参加するということがわかり、渋っていた固法の参加も決定。 誘った時から行く気満々だった婚后と婚后が行くなら行くということで湾内、泡浮も加え結局みんなで参加することとなった。 美琴「はぁ……どうなることやら……不幸ね…」 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある少年の帰還記念祭
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493 名前:通常の名無しさんの3倍 :2012/03/13(火) 12 39 07.53 ID ??? ああ…ここはどこだ…暖かい。 もうガンダムには勝てないのか… いっそのこと、強化でも受けるか… 刻…というか冥界なら見えるけど…ね… …ん?ああ、スペドラ様。ちょっと待ってろ?あ、はい。 ♪オラハシンジマッタダ~オラハシンジマッタダ~オラハシンジマッタダ~テンゴクヘイッタダ~ …え?何だっけ、これ。あれ、ええと… アル「バーニィ、生き返った?」 バーニィ「ああ…そうだ、ミンチになってたんだっけ」 ♪オラハイキカエッタダ~オラハイキカエッタダ~ スペドラ「なあ、お前。天国ってのは、そんなに甘いもんやおまへんで~」
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システム名「ARA2E」 シナリオ名「黄泉帰り」 私は,神から罰を受けました。 死んだ私に,地上で生きろというのです。 …そうです。私は幽霊。 他の人はオカルト集団に洗脳されているとか, 頭が狂っているとかののしってくるのですが, こうやって受け入れてくださったのはあなたたちだけです。 だから,お願いしたいのです。 もう一度,私を殺してください。 君たちのもとに,1通の依頼状が届く。 送り主は,昔助けた少女だった。 …まずは,彼女に事の真相を聞いてみなければ。 アリアンロッド2E「黄泉帰り」 ―冥土の土産にお話ししましょう。あ,私もう死んでたんでした。 …じゃあ,冥土の土産にしてさしあげましょう。 補足 幽霊は少女に憑依させられています。 殺すには,少女の魂ごとあの世に持っていかないといけません。 君たちがその少女と出会い,別れてから。 彼女に幽霊が憑依させられていることはカルト集団の間に広まり, それらに追われる身となってしまいました。 最終的に彼女はつかまり,数多くの惨い仕打ちを受けることになってしまいました。 それにより人格が歪み,人間不信をこじらせてしまったのです。 君たちが彼女を受け入れたこと,それもまた偽善だったのでは? そう思い,彼女はあなたたちに刃を向けてくるでしょう。 そのとき君たちはどうしますか?
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スクリーンの中に映る一方通行。どうやら『隠れ家』に到着したようだ。 一方通行「はァ・・・・・・」コツコツ 一方通行「一応顔は見せたっつっても、あれじゃァなァ」 一方通行「今度しっかり埋め合わせしてやンねェとなァ」 一方通行「とりあえず早いとこ、天使の件を片付けねェと」 一方通行「・・・・・・」 一方通行「まァそンな急ぐことでもねェンだがよォ」 一方通行「いつまでもこのまま・・・・・・ってワケにはいかねェしなァ」 一方通行「・・・・・・(もっとも)」 一方通行「(このままでもいいかもしンねェと思ってる俺もいる・・・・・・)」 一方通行「・・・・・・って、ンなわけねェっつゥの」ハッ 一方通行「くっだらねェ、俺みたいなクソッタレが何をほざいてンだか」 一方通行「あいつらと一緒にいるせいで頭おかしくなっちまったンかねェ」 ガチャ 一方通行「おゥ、待たせたな」 一方通行がドアを開け部屋に入ると、そこには風斬とガブリエルが居た。 ただし。状況が少し普通ではない。 ガブリエルが手に服を持ち、風斬から遠ざけるように腕を上げている。 それを追うように風斬がガブリエルの持つ服に腕を伸ばしていた。 どうやらガブリエルが風斬の服を奪い、それを自分で着ようとして行動に出たようだ。 風斬はブラジャーとパンツのみ着用というフリーダムな格好で、一方通行の方へ目を向けていた。 豊満な胸と、モデルのように引き締まった腰と、艶めかしい太ももが、嫌でも網膜に焼きつく。 風斬「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 ガブリエル「iofll願gmro着nfwkeh」 一方通行「・・・・・・・・・・・・・・」 一方通行「・・・・・・・あァー・・・・・・・・・・・」ポリポリ 風斬「あ・・・・・・ァ・・・・・・/////」カァァ ガブリエル「wjfewj危機,wekg」 一方通行「(ここで失礼な発言しちまったら、セブンスミストの二の舞だろォなァ)」 一方通行「そのー、なンだ」 一方通行「いい身体つきしてンじゃねェか、思わず見惚れちまったぜェ」キリッ ガブリエル「―――――」ビキキ 風斬「」 風斬「み、見ないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」バサァ 一方通行「!? な、なンで―――」 グシャ ――第七学区・グループの『隠れ家』 風斬「そ、その・・・・・・ごめんなさい」シュン 一方通行「げっほ・・・・・・いや、問題無ェ・・・・・・」ボロッ 一方通行「(その場の空気を読みきった、完璧な発言だったはずだァ。 どこで間違えた・・・・・・)」 風斬「天使さんが急に私の服を脱がせてきて・・・・・・着たかったんでしょうか?」 ガブリエル「mlg所望etryi」 一方通行「この天使だきゃァ大概に・・・・・・つかちょっと待て」 一方通行「この部屋にはこンなに服は無かったはずだぞ。 そもそもそンな女物の服なんて俺が持ってるはずがねェだろ」 風斬「あ、これはあの時セブンスミストで天使さんが―――」 一方通行「まァァァァァたパクってきたンですかァァァァァ!? 手癖悪すぎンだろォが!!! お前本当は『万引き』を司る天使なンじゃないですかァァァァァァァ!!!?」 ガブリエル「gjiwg誤解f,le」 風斬「違うんです一方通行さん! ここにある服はちゃんとお金を払ってるんです! 天使さんが私に服を渡してきて、それと一緒に財布も・・・・・・ なのでとりあえず放心状態の店員さんに支払っておきました」 一方通行「はァ!? 財布持ってたンかよ!? ンじゃ最初から本とかもそれで買えよ!! つか財布持ち歩いてる天使ってのもなンかイメージダウンっつーか・・・・・」 ガブリエル「fjoe店内,fgeg発見mlg」スッ 一方通行「いやそれ俺の財布ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!! 万引きの次はスリかよこの怪盗エンジェルがァァァァァァァァ!!!」 風斬「いえ、どうやらセブンスミストの瓦礫の山から拾ったらしく・・・・・・」 一方通行「変わンねェよ!! スろうが拾おうが俺の財布だろォがァ!!!」 風斬「ほ、ほら・・・・・・やっぱり怒られたじゃないですか・・・・・・もう」 ガブリエル「nfeiw反省mvl;」 一方通行「ったくよォ・・・・・・、はァ・・・・・・もういいわ、財布返せ。 もう金輪際ゴメンだぞこんな事ァ」 風斬「本当にすみません・・・・・・でもいいんですか? 結構しましたよこの服・・・・・・」 一方通行「所詮服だ、こンなもンで俺の財産は揺らがねェ」 ガブリエル「jgrjh謝罪mgrek」 一方通行「・・・・・・お前にも今度なンか買ってやっからよォ、 二度とこンなマネすンじゃねェぞ」 ガブリエル「mglgj感謝fm,e」ダッ 一方通行「抱・き・つ・く・な」バシッ 風斬「本当に優しいんですね、一方通行さん」 一方通行「くだらねェ事言ってンじゃねェ。 まァそれに・・・・・・ 見ちまったこともあるしなァ、これでチャラにしとけ」 風斬「あ、あれはもう忘れてくださいっ!///」 一方通行「はいはい・・・・・・ンじゃ、行くか」 風斬「あ、はい」 ガブリエル「jgorj出発mgerh宴hpk」 ――第七学区・地下街 一方通行「確かこの辺に・・・・・・お、ここだ」 ガブリエル「jiewtj古風ekp/」 風斬「なんというか・・・・・・風情があって良い雰囲気のお店―――」 一方通行「こうしてみると何かボロっちい店だなァおい」 風斬「」 ガブリエル「fmoj早急fm,epw」ソワソワ 一方通行「まァこの際なンでもいいか、こいつも待ちきれねェみてェだし」カラカラ 女店員「いらっしゃいませー!」 一方通行「二人と一匹で」 ガブリエル「―――――」ビシッ 一方通行「いてっ、・・・・・・三人で。 (こいつにツッコミ入れられる日が来るたァ・・・・・・)」 女店員「かしこまりました! 空いてる席へどうぞー!」 「またお客さん来たよー! 今日は最高の一日だぁー!」 「今いる団体さんもどんどん注文くれるし、こりゃ海外旅行も夢じゃないぞー!」 一方通行「・・・・・・大丈夫かよこの店」スタスタ 風斬「何かすごい盛り上がってるお客さんたちがいますね」 ガブリエル「――――――」ジー 一方通行「どォしたよガブリエル? あのバカみてェに騒いでる客が気になるか?」 ガブリエル「ngkw濃mgo魔力jlkmgfll」ジー 一方通行「何て言ってンだ?」 風斬「それが・・・・・・私にも天使さんの言葉がわからなくなってて・・・・・・」 一方通行「何? じゃァいよいよ持ってこいつが何言ってるか わかンなくなっちまったってことか」 風斬「お役に立てなくてすみません・・・・・・」 一方通行「気にすンな。 とりあえずその事については保留だ、ここ座るぞ。 おいアホ天使、お前も来い」 ガブリエル「pougbn早急mdlw」ズズイッ 一方通行「暑苦しいから離れろ隣りに座ンな風斬の隣行け」グイッ ガブリエル「kgrgk渋々dsrew」シュン 女店員「お待たせしました、こちらがメニューになります! 先にお飲み物からお伺いします!」 一方通行「あー、ここ飲み放題あるかァ?」 女店員「もちろんございます! あ、お車を運転してきている方はいますか?」 一方通行「いやいねェ。 車なンざなくても飛べるしなァ」 女店員「かしこりました! では飲み放題で承ります!(飛べる・・・・・・?)」 風斬「す、凄い・・・・・・こんなにビールがたくさん・・・・・・」 ガブリエル「mgeroj所望g,lfklas」トン 一方通行「即決かよ・・・・・・」 女店員「コエドブルワリーの 漆黒 -Shikkoku- をお一つ、大きさはいかが致しますか?」 ガブリエル「gnmkwr中mglrh」 女店員「?」 一方通行「あーすまねェ、ンじゃこいつのは中で頼む」 女店員「かしこまりました! 漆黒 -Shikkoku- の中がお一つ」カキカキ 一方通行「どォなってンだこの店は・・・・・・地ビールだけで二十・・・・・・いや三十種類はあンぞ」 女店員「それがウチの自慢ですから!」エヘヘ 一方通行「普通の生無ェの?」 女店員「もちろんございますよ!」 一方通行「ンじゃ生中」 女店員「生ビールの中がお一つ」カキカキ 風斬「え、えーっと・・・・・・(ど、どうしよう、お酒なんて飲んだことないし・・・・・・)」 風斬「あ」 一方通行「?」 風斬「じゃ、じゃあ私はこのAIM拡散力酒を・・・・・・ちゅ、ちゅー? で」アセアセ 女店員「AIM拡散力酒の中がお一つ」カキカキ 一方通行「なンだそりゃァ・・・・・・」 風斬「えへへ・・・・・・なんか親近感湧いちゃって///」 ガブリエル「bdf最適mglw選択」 一方通行「あっそォ・・・・・・とりあえず以上で」 女店員「かしこまりました! 少々お待ちください」タタッ ガブリエル「―――――」キョロキョロ ガブリエル「―――――」バンバン 一方通行「机叩くなうっとォしィ。 店員を呼ぶスイッチはここには無ェよ、そンなに気に入ったのかあれ」 ガブリエル「cvewr快感fgneig」 風斬「お酒かぁ・・・・・・今さらだけど本当に飲んじゃっていいんでしょうか」ドキドキ ガブリエル「gnro無礼講mle無礼講ndkw」 ※未成年の飲酒は法律で禁止されています。お酒は20歳になってから嗜みましょう。 一方通行「ホントに今更だなァ、お前あンだけ飲む飲むって張り切ってたじゃねェか」 風斬「うぅ~・・・・・・」 ガブリエル「jgkgj無問題fghk」 一方通行「一度飲みだしたら気にならなくなるぜ。 ま、強制はしねェがな」 女店員「お待たせしました! 生中と 漆黒 -Shikkoku- と・・・・・・AIM拡散力酒になります」コトッ 風斬「よ、よぉ~し・・・・・・」 風斬「これ飲んだら悩みとか吹き飛ぶんですよね?」 一方通行「まァ・・・・・・一概にそうとは言い切れねェがな」 ガブリエル「tohp乾杯mglwegj」スッ 一方通行「あン? 何してンだ」 風斬「もしかして・・・・・・乾杯?」 一方通行「はァ? 何に対して乾杯すンだよ」 天使は二人と自分を順に指さし、ノイズ混じりの声で言った。 ガブリエル「gmopwj我々,me出会,hetk」 風斬「・・・・・・私たちの、出会いに?」 一方通行「はっ、くっだらねェ・・・・・・」 風斬「・・・・・・いいんじゃないでしょうか」 一方通行「本気かよ」 風斬「だって私たち、立場上こうしてわいわい楽しめるような事って絶対なかったはずです」 風斬「でも、天使さんが学園都市に来てから一方通行さん、楽しそうじゃないですか」 一方通行「それを本気で言ってンのならお前病院行ったほうがいい」 風斬「私も・・・・・・まだ今日一日しか遊んでませんけど、すごく楽しいですよ」 ガブリエル「mfoeg同意fwel」 一方通行「セブンスミストの店員がそれ聞いたらブチ切れそォだな」 風斬「私たち、まだ出会ってほとんど日数経ってませんけど」 風斬「一方通行さんは、楽しくないですか・・・・・・?」 ガブリエル「―――――」ジー 一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 風斬「・・・・・・・・・・・・」 一方通行「・・・・・・まァ」 一方通行「楽しくねェっつったら、嘘になるかもしンねェなァ」 風斬「! ですよね!」パァァ ガブリエル「gjihje嬉々dklnf」バッ 一方通行「抱き(ry」ゲシッ 一方通行「ちィ・・・・・・俺も本格的にヤキがまわっちまったかァ?」 風斬「私は、この先もこの三人で集まって遊びたいです」 ガブリエル「ndtri同意xasrt」 一方通行「はっ・・・・・・さしずめ、天使同盟(アライアンス)ってとこか」 ガブリエル「njkewu同盟bhdrfg」 風斬「いいじゃないですか、それ!」 一方通行「いや、冗談のつもりで言ったンだが・・・・・・」 一方通行「・・・・・・まァ、悪くはねェ、認めるぜ」 風斬「ふふっ、それじゃあ私たちの出会いに」スッ 一方通行「ン」スッ ガブリエル「―――――」スッ 「「「乾杯!!!!!!!nirghirhlfmlqegj」」」ガシャーン ――こうして、一方通行・風斬氷華・大天使ガブリエルの三人による『天使同盟(アライアンス)』は結成された。 学園都市最強の超能力者、レベル5第一位。 学園都市の技術が凝縮された、本物に匹敵する人工天使。 そして正真正銘、『水』を司る本物の大天使。 その場のノリで結成された天使同盟は、その気になれば本当に世界を征服出来る組織かもしれない。 この様子をスクリーンで見ていた学園都市総括理事長は、頭痛と吐き気で意識を失いかけていた。 余談だが、乾杯の際ガブリエルは力加減を間違えグラスは粉々に。 三人は本当に酒を浴びてしまっていた。 女店員「お待たせしました! 生中と 漆黒 -Shikkoku- 、AIM拡散力酒になります。 お鍋の方はもう少々お待ちください!」 一方通行「ったく・・・・・・また注文するハメになっただろォが」フキフキ 風斬「(服までびしょびしょにならなくてよかったぁ・・・・・・)」フキフキ ガブリエル「rugvn不覚begjo謝罪nefo」フキフキ 一方通行「おら、改めて乾杯だァ」キン 風斬「はい」キン ガブリエル「―――――」キン 一方通行「ンぐ・・・・・・ンぐ・・・・・・ぷはっ」コトッ ガブリエル「―――――」グビグビグビグビグビグビ ドンッ 一方通行「お前いけるクチだなァ・・・・・・」 風斬「・・・・・・・・・・・・」 風斬「えいっ」クイッ ゴクッ 風斬「んぐっ・・・・・・んっ・・・・・・はぁ・・・・・・」トン 一方通行「どォよ」 風斬「美味しい・・・・・・」 ガブリエル「mgojgo卑猥vnkwh」 風斬「?」 一方通行「な、飲ンでみりゃァどォってことねェだろ」クカカッ 風斬「はい! こんなに美味しかったんだ・・・・・・」 ガブリエル「gjhg所望mfoej」トン 女店員「はい! 伽羅 -Kyara- の大をお一つ、かしこまりました!」 一方通行「もう二杯目かよ、こいつとンでもねェ酒豪かもしれねェ」 風斬「ん・・・・・・んぐ・・・・・・ぷはっ」←お酒を飲んでいます 一方通行「さて、その天使同盟(笑)の活動予定なンだが・・・・・・」 風斬「活動予定って・・・・・・まるで組織みたいですね」 一方通行「間違いじゃねェだろ。 天使級が三人も集まっといて仲良しクラブってワケにゃいかねェ」 ガブリエル「wjgmm少数fekp精鋭mflwj」グビグビグビグビグビグビ 風斬「それもそうかも・・・・・・それで、予定は決めてあるんですか?」クピクピ 一方通行「とりあえず、ガブリエルについて詳しそォなやつをあたる」グビグビ 風斬「と、言いますと・・・・・・」 一方通行「あの水ゴリラとか」 風斬「後方のアックア・・・・・・さん、ですか、今はどこにいるんでしょう」 ガブリエル「mfgjor所望mfwj」トン 女店員「五稜郭の星(ヴァイツェン)の大をお一つですね、かしこまりました!」 一方通行「拘束具常備のド変態痴女とか」 風斬「確かサーシャ・クロイツェフ、でしたっけ」 一方通行「あァ、まァそンな感じであちこち回ってみようと考えてる」 一方通行「当然お前も来るンだぞ」 ガブリエル「gmrrrj御意mfo貴方mgpk同行mwfel」グビビビビ 風斬「私も着いていっていいですか?」 一方通行「構わねェが・・・・・・いいのかよ?」 風斬「私も天使同盟の一員です!」フンスッ 一方通行「じゃあお前も来い。 ついでに観光なンかもしてみてェな」 風斬「いいですね、一方通行さんは海外へ行ったことあるんですか? ロシア以外で」 一方通行「アビニョンで爆撃ミサイルごっこをしたなァ」 風斬「へぇ・・・・・・(危なそうな遊び、さすが海外だなぁ)」クピクピ ガブリエル「ngkpp英国cwjf露西亜dfmkj仏蘭西iyuisk」 ガブリエル「―――――――――」 ガブリエル「mflgl違mlr私gomvl還mdfw違mfo」 一方通行「ン、どォした?」 ガブリエル「mjgom宇宙dfgh」 一方通行「?」 風斬「ふい~、もう一杯頂いちゃおうかな」 女店員「大変お待たせしました! お鍋でございます。 熱くなってますのでご注意ください」グツグツ 一方通行「お、来やがったぜ肉が」 ガブリエル「―――――」 一方通行「どォしたおい、肉だぞ肉。 さっきからボーっとしやがって」 ガブリエル「wrjowr待望gyhuj」ジュルリ 風斬「すみません、さっきのちゅーをもう一杯・・・・・・」 女店員「AIM拡散力酒の中ですね、かしこまりました!」 一方通行「おら、お前も食えよ」ガツガツ 風斬「いただきます~、すき焼きなんて初めて食べるから楽しみ―――」 ガブリエル「―――――」ゴキュ ゴキュ ゴキュ 一方通行「何やってンですかァァァァァァ!!!!? 鍋ごと掴ンで飲ンでンじゃねェよ!! ちょ、おい、てめェ肉まで飲むなァァァァァァァァァ!!!!!!」 風斬「あははは、凄いですね! すみませーん、お鍋追加でお願いしまーす」 一方通行「凄いですねじゃねェだろォが!!!クソッタレ・・・・・・ ほらみろ、あっちの団体さンに思いっきり見られたぞ今の」 「女教皇様! 見ましたか今の!」 「え、えぇ、お鍋を素手で持って一気飲みとは・・・・・・」 「とんでもない芸当なのよな・・・・・・」 ガブリエル「gmrlgj美味tjrkj」モグモグ 一方通行「あァ・・・・・・久々の肉マジ美味ェ・・・・・・」シミジミ 風斬「白滝も美味しいれすよ、歯ごたえがたまりません」シャキシャキ 風斬「すみませーん、AIM拡散力酒追加くらさーい」 一方通行「お前けっこう飲むなァ」 風斬「ハマっちゃいそうですー」エヘヘ 一方通行「(・・・・・・若干口調が怪しくなってきた気がするが、大丈夫だよな)」 一方通行「? っておい、お前ら」 風斬「どうしました?」 ガブリエル「uytir何事nkghf」 一方通行「何で卵使ってねェンだよ」 風斬「これですか? これっていわゆる シメ ってやつに使うのでは?」 ガブリエル「bhjbh総括,mnbv」 一方通行「違ェよ。 ほら、こうやって取皿に入れて具材につけて食うンだ」 風斬「お肉に生卵をつけて食べるんですか!? 何か奇妙ですね・・・・・・」 ガブリエル「uyjd把握iyubvd」パカッ 一方通行「まァ人それぞれだがな、とりあえずあるンだからやってみろよ」 風斬「割って・・・・・・混ぜて・・・・・・」カチャカチャ ガブリエル「―――――」カチャチャチャチャチャ 一方通行「おいィ・・・・・・ンな高速でかき混ぜたらよォ」 ガブリエル「fghui不可思議mgf」フワフワ 一方通行「ほら見ろメレンゲになっちまったじゃねェか・・・・・・ 黄身や油分も一緒にメレンゲにするとかどうなってンだよ・・・・・・」 風斬「あ、美味しい。 まろやかな感じになりますねこれ」ムグムグ 一方通行「だろ。 俺も最初は抵抗あったが食ってみりゃ割と美味かった」 風斬「どうして生卵なんですかね?」 ガブリエル「,kkqfn考察rtue火傷防止mrlmx」 一方通行「詳しいことは知らねェが、直接食ったら火傷しちまう恐れがあるから、 とかって聞いたなァ」 風斬「へぇー・・・・・・」グビグビ ガブリエル「――――――」フフン 一方通行「なンだよその誇らしげな仕草は・・・・・・、すンませン、生一つ」グビグビ 「嫌です~~!! そんなもの着たくありません!!」ギャー 一方通行「(? ・・・・・・なンだあれ)」 「そんな事言わずに!! 五和のために仕立てたこの『守護天使モロメイド』を 是非装着して欲しいのよなー!!!」ダダダッ 五和と呼ばれた少女「モロメイドって・・・・・・イギリスの時の『大精霊チラメイド』より ひどくなってるじゃないですかーーーーーー!!!!」 「建宮・・・・・・五和も嫌がっています、その辺にしておきなさい」ハァ 建宮と呼ばれた男「女教皇様だってツンツン頭のヒーローにぃ、 あの『堕天使メイド』を披露したじゃないで――」 女教皇と呼ばれた女「七閃」 建宮だった物「じょ、冗談でげべふぅっ!!!」グシャア 風斬「す、すごい服ですねあれ」ヒソヒソ ガブリエル「utnfk堕天使iuoubm似gy非afad」 一方通行「それよりあのクワガタ、肉塊になっちまったが、鍋に入れて食うンかな」 女教皇様「あ、すみません、騒がしくてしまって・・・・・・」 一方通行「いや、構わねェよ」 ガブリエル「gjgl聖人jvh」ジー 女教皇様「・・・・・・!?(なんでしょう、あの方から何か物凄い威圧感が・・・・・・)」ゴクリ 一方通行「そォいや今ツンツン頭のヒーローがどォとかって そこの肉塊が言ってたが」 風斬「!!!」 女教皇様「え、あぁ。 あなたは上条当麻の御友人か何かでしょうか?」 一方通行「ちっ、やっぱあの三下の事かァ。 友人なんかじゃねェが 顔見知りってとこだァ」 女教皇様「そうでしたか。 まぁ我々もそれみたいなものです」 ガブリエル「mgrjho魔力nelg濃gtisj感thsf」トントン 一方通行「(ン、やっぱこいつも感づいてンのか) お前ら、魔術師ってやつか?」 女教皇様「! 何故それを?」 一方通行「胸に圧迫感が・・・・・・つってもわかンねェか、まァなンとなく」 女教皇様「・・・・・・その通りです、我々は 天草式十字凄教 という宗派の者です。 私は神崎火織、この宗派の女教皇を務めています」 ガブリエル「ktfgu十字教kdsg」 一方通行「はっ、まさかこンなとこで魔術師軍団に出くわすとはなァ それもすげェ数」 神崎「このお店に来たのも、上条当麻に奨められたからなんです。 あなた方は?」 一方通行「俺に名前は無ェ。 呼びたきゃ一方通行(アクセラレータ)と呼べ」 風斬「あ、風斬氷華です・・・・・・」オズ 神崎「よろしくお願いします、一方通行、風斬氷華。 ・・・・・・あなたは?」 ガブリエル「―――――」 一方通行「あァー・・・・・・なンて紹介したらいいンだ」 神崎「見たところ・・・・・・『神の力』に酷似しているような・・・・・・ 容姿の特徴を聞いただけなので断言できませんが」 一方通行「・・・・・・ (魔術師に向かってこいつは天使だ、なンて言うのもマズいよなァ)」 ガブリエル「hrugh許容mlfgk天使fewgj」コクリ 一方通行「あァ? 天使って言っちまっていいってことか?」ヒソ ガブリエル「yugk許容bafnk」コクン 神崎「?」 一方通行「・・・・・・。 そォいうこった、こいつは『神の力』だ」 神崎「なっ・・・・・・!? 本物の大天使!?」チャキ 風斬「ひっ・・・・・・!」 一方通行「まァ聞けよ、ンな物騒なもン収めてよォ」 神崎「いったいどういう事なんですか・・・・・・!! あなた達は・・・・・・!?」 一方通行は終戦後から今までの経緯を説明した。 後方のアックアによってこの天使は本来の力を失っていること。 そして終戦後、天使が自分に着いてきたこと。 その意図がわからないこと。 正直この天使が来てから自分の生活が乱されまくっているこということ。 天使が学園都市に来てからの行動。 天使同盟(アライアンス)を結成した事。 風斬氷華については特に説明しなかった。話す必要がないと判断したためだ。 神崎「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 一方通行「つまり、こいつが学園都市の、いや世界中の人間に害を及ぼす心配は無い。 そォいうこった。 納得してくれ」 神崎「・・・・・・にわかには信じられませんが、確かに彼女からは敵意は感じられませんね」 ガブリエル「mgrero私dgjt貴方uoior必要kegj」 一方通行「まァ今のも俺に話しかけてるンだろォが・・・・・・何言ってるかわかンねェンだわ」 神崎「申し訳ありませんが、私にもよくわかりません・・・・・・」 風斬「私たちは、天使さんの目的を知るために一緒に行動しているんです」 神崎「事情はわかりました、ですが我々では何も力添えをすることが出来なさそうですね」 一方通行「アテはある」 神崎「天使に関する情報を持つ人物、ですか?」 一方通行「さっき言った後方のアックアってやつに会ってみよォと思う」 神崎「・・・・・・・・・・・・!!」 神崎は後ろで馬鹿騒ぎをしている仲間たちの方に目を向けると、話を聞かれないようにするためか ぼそっと小声で話す。 神崎「なるほど・・・・・・『神の力』の属性を持つ者に接触を・・・・・・」 一方通行「それで解決するとは思ってねェけどな」 風斬「・・・・・・」 神崎「少々危険な気もしますが、大きな手がかりを掴める可能性もありますね」 一方通行「ヤツが今どこにいるか知ってるか?」 神崎「恐らくイギリスにいるのだと思います、英国第三王女ヴィリアン様の護衛として」 一方通行「やっぱイギリスか・・・・・・しかし王女サマの護衛とは、厄介だな」 風斬「簡単には会えそうにありませんね・・・・・・」 神崎「事情を話せば謁見の場を与えてくださるかも知れません」 一方通行「今から『神の力』連れてくるンで茶菓子用意して待ってろ、ってか? それだけで英国軍が戦闘準備をしかねねェな」クカカッ 神崎「私の方から騎士団長(ナイトリーダー)を通して話をつけてもいいのですが」 一方通行「いやいい。 会ったばかりのお前らにそこまで面倒かける気もねェよ」 神崎「しかし・・・・・・」 一方通行「あくまでこれは俺達が受け入れた問題だ。 自分のケツくらい自分で拭けらァ、 そォだろお前ら」 風斬「例えがアレですが、その通りですね」 ガブリエル「mguyoc同意dgftlaml」 一方通行「水ゴリラの居場所がわかっただけでも儲けもンだ、感謝するぜ」 神崎「いえ、何のお役にも立てずに申し訳ありません」 ガブリエル「―――――」 神崎「ミーシャ・クロイツェフも、先程は申し訳ありませんでした」 ガブリエル「uvmsd無問題nmcfj」 神崎「しかし 天使同盟 とは・・・・・・ノリで結成したにしては戦力が驚異的すぎませんか」 一方通行「ぎゃはっ、くだらねェ戦争の抑止力にでもなりゃァいいンだがな」 神崎「笑い事ですか全く・・・・・・、本物の大天使に、 一方通行 というと確か 学園都市最強の超能力者だと耳にしたことがあります。 それと、あなたは・・・・・・」 風斬「あ、私も一応能力者、です・・・・・・」 神崎「もしこれが公式的に結成された組織なら、各国が頭を抱える事態になるところですね」 一方通行「別に世界を取って食おうだなンて考えてねェから安心しろよ」ギャハハ 五和と呼ばれた少女「女教皇様ー、そろそろ帰りましょう! もうみんな完全に酔いつぶれてますー」アタフタ 神崎「ん、それじゃあそろそろ御暇しましょうか」 一方通行「ンだよ、もォ帰ンのか」 神崎「アニェーゼ達、失礼、仲間達が帰りを待っていますので」 一方通行「・・・・・・ (帰りを待ってる・・・・・・)」 風斬「あの、今日はありがとうございました」 ガブリエル「dfukg謝々brulel」 神崎「いえ、とんでもない。 あなた達も頑張ってください」 一方通行「イギリスの無事を祈ってなァ」 神崎「シャレになってませんよ、それ」 程なくして神崎率いる天草式十字凄教の面々は店から引き上げていった。クワガタ頭の男は無事なのだろうか。 ともかく、神崎の情報のおかげで次の行動予定を組むことは出来た、イギリス行き決定だ。 だが後方のアックアと会うには、どうしても王家の人間との接触は避けられないようだ。 すんなりと通してくれとは思えない、ましてやこっちはガチの天使を引き連れている。 風斬「難しい事になりそうですね・・・・・・」 一方通行「最悪の場合、イギリスvs天使同盟だなァ」ギャハ 風斬「そ、そんな・・・・・・」ゾッ 一方通行「冗談だよ、ンなことにならねェようにはしてやる。 まァ、英国王女様のお心が寛大であることを祈るしかねェな」 ガブリエル「mgiri呑ljtrtf」グビグビ 一方通行「ン、そォだな。 とにかく今は飲もォぜ」グビ 風斬「心配だなぁ・・・・・・」クピ 一方通行「しっかし、天草式十字凄教ねェ・・・・・・妙な連中だったな」 風斬「あの人達も、戦争に参加してたんでしょうか?」 一方通行「ロシアじゃあンなやつら見かけなかったが、まァ普通に考えて参加してたンじゃねェの」 ガブリエル「mgjjhlmd所望sfmaog」 女店員「はい、なんでしょう」 ガブリエル「rjgahpsa彼saug,h同物udfpwg」クイッ 一方通行「あン? 俺と同じもの飲みたいってか?」 ガブリエル「―――――」コクン 女店員「かしこまりました!」 風斬「あ・・・・・・私もAIM拡散力酒を一つ、大で・・・・・・」 女店員「かしこまりました、少々お待ちくださいませ!」 女店員「お待たせしましたー、生中とAIM拡散力酒の大になります」コト コトッ 一方通行「そォいや、さっきの神崎とかいう女も三下と知り合いだったみてェだなァ」 風斬「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」グビグビ 一方通行「あの野郎、俺が暗部で色々やってた間に魔術サイドとの人脈を広げてたってわけか」 風斬「そうですね・・・・・・」 一方通行「・・・・・・お前よォ」 風斬「は、はい」 一方通行「どォも三下の話題になると黙りこむよなァ」 風斬「え・・・・・・、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そんなこと」 一方通行「間が空き過ぎだァ、図星ってとこだろ」 風斬「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」グビ・・・・・・ ガブリエル「yfnii我々khgfci相談,tkh,bc」ポン 風斬「え・・・・・・?」 一方通行「こいつも相談に乗るってよ、そォ言いてェンだろ?」 ガブリエル「―――――」グッ 一方通行「サムズアップなンてどこで覚えやがったァ・・・・・・」 風斬「別に・・・・・・相談するほどの事じゃないですよ」ニコッ 一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 風斬「心配してくれてありがとうございます、本当に何でもないですから」 ガブリエル「―――――」ハァー 風斬「な、なんで溜息つくんですか! というかそんな仕草も出来るんですね!」 一方通行「お前、ここ来たときに言ってたな」 風斬「え・・・・・・?」 一方通行「俺達はまだ出会って間も無いだのなンだのって」 風斬「は、はい・・・・・・そんなことも言ったような」 一方通行「それは事実だ。 だがよォ」 一方通行「それでもお前が今、無理して笑ってるってことくらいわかンだよ」 風斬「・・・・・・!!!」ビクッ ガブリエル「mabd同意mtyfhos」コクン 一方通行「あンま俺を見くびってンじゃねェぞ」 風斬「わ、私は別に・・・・・・無理してなんか・・・・・・」 一方通行「いいか」 一方通行「さっきも言ったが、俺達はこいつについて、ガブリエルについて調べるために これからあちこち飛ばなきゃならねェンだ」 一方通行「そンで、あるかどォかもわからねェ手掛かりをつかンでいかなきゃならねェ」 一方通行「風斬、そン時はお前も手伝ってくンなきゃ話になンねェ、 俺ひとりじゃ不可能なことだ」 一方通行「第一位だろォがなンだろォが、俺一人じゃ出来ねェことだってあるンだ」 風斬「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 一方通行「そンな状況でお前がそォやって一人で何か抱え込ンだままじゃ、 何も進まねェだろォが」 一方通行「それに、少なくともこいつにゃ隠し事は不可能だぜ、 多分ガブリエルはもっと早くお前の悩みに気付いてる」 ガブリエル「todnkKAZAKIRIodgih」ポン 風斬「あ・・・・・・」 一方通行「・・・・・・ま、ガラにもなく説教臭くなっちまって悪ィが、そォいうこった」 一方通行「天使同盟(アライアンス)で隠し事は不可能、ってなァ。 言えよ、聞くぐらいなら俺だって出来らァ」 風斬「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 風斬「ホント、大したことじゃないんですけどね・・・・・・」 一方通行「三下と何かあったンだろ? ケンカでもしたか、 お前ら確か友達だったよなァ」 風斬「ケンカとかじゃ、ないです。 ただ・・・・・・」 風斬「彼女・・・・・・」 一方通行「あン? インデックス・・・・・・あの暴食シスターか? あいつも友達だろ」 風斬「はい・・・・・・彼も彼女も大事な『友達』です」 一方通行「ロシアから帰る一日前くらいだったよなァ会ったのは。 はっ、三下のやつがボロッボロの瀕死状態になってまで助けたあのガキ」 一方通行「帰る直前までベタベタくっついてやがったっけなァ、そンなに助けたのが、 助けてもらったのが嬉しかったンだろォな、見せつけやがって」 風斬「・・・・・・そう、でしょうね」 一方通行「ン、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 一方通行「(まさか・・・・・・そォいうことかァ?)」 ガブリエル「―――――」 一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(あァー、そっち系の話、か)」 風斬「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 一方通行「(ちっ、まいったな・・・・・・俺そォいうのは疎いンだよなァ)」 風斬「ロシアで二人に再開したとき、すぐわかっちゃいました」 一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 風斬「彼も彼女も、凄く幸せそうで・・・・・・見ている私まで嬉しくなっちゃって。 これは本当です」 風斬「ただ、その・・・・・・なんて言ったらいいんだろう」 風斬「もしかしたら私は、二人の事が・・・・・・」 風斬「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・羨ましいの、かな」 一方通行「羨ましい、だと?」 風斬「・・・・・・うん。 やっぱりちょっと、羨ましいって思ってる部分もあるんです・・・・・・きっと。 二人には帰る場所も、帰りを待ってくれてる人がいる」 一方通行「・・・・・・!」 風斬「私には、それが無いから・・・・・・」グスッ 一方通行「・・・・・・帰る場所、待ってくれてる人・・・・・・」 ―――― 黄泉川「お前がどこの誰とほっつき歩いてるかは知らないけど」 黄泉川「早く帰ってくるじゃんよ。 桔梗も打ち止めもワーストも、みんな待ってるじゃん」 黄泉川「もちろん、私もね」 ―――― 一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 ガブリエル「―――――」 ガブリエル「KAZAKIRI」ギュ 風斬「え・・・・・・!? きゃっ・・・・・・!」 一方通行「!? (今、こいつ・・・・・・)」 風斬「え、あ、て、天使さん・・・・・・? ど、どうしたんですか? そんな抱きしめられると苦し・・・・・・」 ガブリエル「―――――」ギュー ガブリエル「gndsr我々ytobmfd」 ガブリエル「bkjhp帰還uygm居場所oeym我々mgrehk」 ガブリエルはノイズ混じりの声でそう言いながら、一方通行と風斬の手を取る。 そして風斬を抱きしめながら自分も手を出すと、三人の手を重ね合わせた。 ガブリエル「gmthk常時ukwdn一緒bmlh我々oyudn居場所lguycstu」 風斬「天使、さん・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はっ」 一方通行「酔った勢いかと思ったが、どォやらこいつが一番わかってるみてェじゃねェか、参ったぜ」 風斬「え・・・・・・」 一方通行「俺達は出会ってまだ日が浅い。 だからどォしたってンだ」 一方通行「三下や暴食シスターがそれを作ったよォに」 一方通行「俺達だってそれを作りゃァいいだろォが。 いや、もう作ったンだよ」 一方通行「帰る場所を、そンで帰りを待ってくれるヤツがいる環境をよ」 一方通行「そのための天使同盟でもあるンだ」 一方通行「俺達が、お前の帰りを待ってやる。 天使同盟が、お前の帰るべき場所だ」 風斬「一方通行、さん・・・・・・」 一方通行「無けりゃ作ればいいだけの話だろォが、簡単なこった」 風斬「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 風斬「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふぇ、」 風斬「うぇえええええええん・・・・・・・・・・・・・・・・・ううぅ」グスッ ガブリエル「―――――」ポンポン ギュー 風斬「うぅぅ・・・・・・あり、がとう、うぅ、ぐすっ、ございます・・・・・・」ポロポロ ガブリエル「yvmdf貴方ucsgt格好sdd良dgriv」グッ 一方通行「(ああああああああああ何を言ってンだ俺ァァああああああああああああ)」 一方通行「(最っ高に恥ずかしいこと言ってやがる・・・・・・黒歴史ってレベルじゃねェぞ)」カァァ 一方通行「(穴があったら挿れた・・・・・・入りたいぜクソッタレェェェェェェェェ!!!!!)」ジタバタ 風斬「うぅぅぅ・・・・・・ぐすっ、えぅ・・・・・・ふぇぇ・・・・・・」グスッグスッ 一方通行「(さ、酒だ、アルコールのせいだァ、酔いが回っちまってるせいであンなことを・・・・・・)」 一方通行「・・・・・・ま、まァ今俺が言ったことはだなァ、その、忘れてくれても」 風斬「ぐすっ・・・・・・、ううん、忘れません」 一方通行「い、いやそンな」 風斬「凄く嬉しいです・・・・・・本当にありがとう、二人共」グスッ ガブリエル「fmerj貴方iurm惚mgrjg直ppdnf」ムニュ ギュウゥゥゥ 一方通行「が、ァ・・・・・・俺にまで抱きつく、な・・・・・・ァ!!!」ミシベキボキ 風斬「ふふふ・・・・・・ぐすっ」クスッ ガブリエル「mfrgj改iybd乾杯,tuwdydw」スッ 一方通行「っは・・・・・・はァ、てンめェ、俺の時は力加減適当だろクソッタレ・・・・・・」コキコキ 風斬「あ・・・・・・乾杯、ですか?」 ガブリエル「―――――」コクン 一方通行「言葉がわかンなくても仕草で意思疎通は出来てきてるな・・・・・・ま、いい傾向だァ」スッ 風斬「それじゃ・・・・・・」スッ 「「「かんぱーい!!mghjodwdak」」」キンッ 一方通行「――ていうかな、お前抱きつくときに俺の顔に胸押し付けンのやめろォ、 お前にも羞恥心ってモンがあるだろォが」 風斬「(帰る場所・・・・・・)」 ガブリエル「itibk接吻mhthk」ンー 風斬「(帰りを待ってくれる人・・・・・・)」 一方通行「おいバカなンだァ!? なンで顔を近づけてきやがる!? それに気のせいか口を窄めて・・・・・・!!!」グググッ 風斬「(私の大切な友達・・・・・・、『彼』と・・・・・・『彼女』がそれを作ったように)」 ガブリエル「―――――」ンー 風斬「(二人がそれを作ってくれた・・・・・・)」 一方通行「や、やめろ、やめて・・・・・・、ギャァァァアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」 風斬「(私ももう、 独り じゃない―――)」 ―――そして二時間が過ぎた頃、 風斬が引きずっていた 悩み も一方通行とガブリエルが吹き飛ばし、飲み会は本格的になっていた。 彼らの他には客は二、三人ほどしか居なかったが、それぞれですき焼きやお酒を楽しんでいるようだ。 女店員「お待たせしました、湘南ゴールドに、生中、AIM拡散力酒になりまーす、 それにしてもお客さん達、ホントよく飲みますねー!」 一方通行「・・・・・・飲まなきゃやってらンねェ状況だろォが、見てわかンねェか」 一方通行が生ビールを口にしながらボヤくと、巨乳で可愛い女店員は変わり果てた二人に目をやる。 風斬「んくっ・・・・・・んくっ・・・・・・ぷはぁ、それでですねぇー、あくせられぇたさんったらぁー、 わたしが奥でコスチュームに着替えてるときにぃ・・・・・・無理矢理・・・・・・」グデー ガブリエル「yifm主役的affkm行事dmwdl」グデー 風斬「カーテンひっぱってぇーですねぇ、私の裸見たんですよぉ? どぉ思いますこれぇ」ヒック 一方通行「・・・・・・何の話だァ、そもそもお前とゲーセンなンざ行ってねェだろォが」 風斬「あー、まぁたそーやってごまかすんですからぁ・・・・・・、責任取れー責任ー」ウガー ガブリエル「uhbwd認知ybfmbd認知sdcfm」ドンドン 一方通行「・・・・・・こォなっちまったか、ガブリエルはともかく、風斬までこンなになっちまうたァ・・・・・・」 風斬氷華とガブリエルは完全に泥酔していた。風斬の場合、どうもさっきから注文している AIM拡散力酒 というお酒が 彼女との相性バッチリなようだった。普段の彼女のキャラはもはや完璧に崩壊している。 というのも、風斬はさっきからそのお酒しか注文していない。 一方通行「このAIM拡散力酒とかいう酒、なンかヤバいもンでも入ってんじゃねェの?」 女店員「いえそんな。 というかですね、そもそもこのAIM拡散力酒、いわゆる学園都市製の地ビール といったところなんですが、誰が飲んでも酔わないんですよなぜか」 一方通行「はァ・・・・・・? ノンアルコールとかいうあれかァ?」 女店員「成分表では普通の生ビールと同じくらいアルコールは入っているんですが・・・・・・不思議なものでして。 でも車を運転している方などから極稀に注文が入るんですよ」 一方通行「ふゥン・・・・・・でもこの女、完全にベロベロなンですけどォ」グビ 女店員「相性が良かったとか、そんな感じじゃないですかね?」アハハ 一方通行「笑い事じゃねェよ・・・・・・どォすりゃいいンだこれ」 女店員「まぁ、お酒は程々にということで! では失礼します」ペコッ 風斬「こらぁー! 聞いてるんですかあくせられぇたさぁーん・・・・・・」フラフラ 一方通行「あァあァ聞いてますからこっち来ないでくれま・・・・・・お前フラフラじゃねェか、 もォそれ以上飲まねェほうがいいンじゃないですかァ?」 風斬「んぎゅー」ギュッ 一方通行「んぶっ!? お前まで抱きついてんじゃねェよ!! 天使ってのはデフォでハグ癖でも付いてんのかァ!?」 風斬「らきしめてー、ぎんがの、はちぇまれー」ギュー 一方通行「駄目だこいつ・・・・・・早くなンとかしないと」ゲンナリ ガブリエル「―――――」イラッ ガブリエル「ugmdd貴方tohmb」ムギュー 一方通行「ちょ、おいィ!! てめェまで抱きついたらマジで息が―――」ムググ 一方通行は風斬とガブリエルに挟まれる形で抱きつかれていた。サンドイッチの具のように押し潰されかけている。 二人の超豊満な胸の脂肪が、一方通行の呼吸を乱していく(窒息的な意味で)。 男性から見たら殺意が湧くほど羨ましい状況だが、一方通行にとってはそれどころではない。 一方通行「(こ、殺される・・・・・殺されるゥゥ・・・・・・)」 風斬「あー・・・・・・あくせられぇたさん、やっらしーんだー」ムギュー ガブリエル「omlfmgwlgrjlm助gfhm平nkkhure」ギュゥゥゥ 一方通行「(学園都市最強の第一位が女の胸に圧迫されて窒息死・・・・・・なンて間抜けすぎるだろォがァ!! クソッタレ・・・・・・が・・・・・・)」グググ グイッ ガブリエル「―――――」パッ 風斬「あんっ」パッ 一方通行「ぷっは・・・・・・はァ、はァ・・・・・・お前らなァ、マジで悪酔いしすぎだっつの・・・・・・」ゼェゼェ 風斬「ふひー・・・・・・今なら私、なんでもできそうれす・・・・・・」ゴクゴク 一方通行「そンじゃとりあえずもォ酒はやめてくれ」 ガブリエル「ijfdmvlaf不満足leirgjsdkvsf」 風斬「ぶれいこーぶれいこー」 一方通行「アホ天使共がァ・・・・・・、ン、もうこんな時間か」 女店員「すみません、そろそろラストオーダーの時間ですー」パタパタ 一方通行「いや、もォ帰るわ、ごちそォさン」 風斬「こらー、勝手に決めないでくださーい、まだまだ飲めますよー・・・・・・っと」ヒック ガブリエル「irthlbm不hlrmlrn満足hlmdlf;w,f不満glgbb.sldfjif」ヒック 女店員「あぁ言ってますけど・・・・・・」 一方通行「放っといていいンで、会計」 女店員「ありがとうございましたー! またのご来店を!」 ガラガラー ピシャン 一方通行「あァーくそ、こォなるってわかってりゃ飲ませなかったンだがなァ・・・・・・」フラフラ 風斬「わたしもおぶってくらさいよぉー」フラフラ ガブリエル「rgjkkfnafkgjolbm」グデー 一方通行「二人も背負えるかっつゥの、こっちは杖付いてンだぞ」 風斬「てんしさん、もうホントにあくせられぇたさんにベタぼれですねぇ・・・・・・」 一方通行「頼むからそォいう冗談はやめてくれ」 風斬「私のフラグ説、当たってますねぇこりゃ」ヒック 一方通行「それだけは断じて・・・・・・認めざるを得ねェかもしれねェ」ゾッ 風斬「絶対そうですよぉ」 一方通行「カンベンしてくれマジで・・・・・・」 ガブリエル「rgjmvlweiwgj貴方rjgolddbknglm」zzz- 一方通行「・・・・・・で、お前らどこで寝るンだよ」 風斬「なーに言ってるんですか、もちろん『隠れ家』ですよぉ」 一方通行「いいのかよあンなとこで」 風斬「あくせられぇたさんが言ってくれたじゃないですか、私の帰るところはここだって」 風斬「だから私・・・・・・、いえ、私と天使さんの帰る場所は、あなたのいるところれす」 一方通行「・・・・・・そォかよ」 風斬「ふふ」 ガブリエル「―――――」グイー 一方通行「頬引っふぁンにゃアフォ」グイイ ――第七学区・グループの隠れ家 一方通行「おら、ソファーで寝てろ」ポイ ガブリエル「dkndlf乱暴fjfmlsfm」ドサッ 風斬「ふいー・・・・・・熱いですねー・・・・・・」ヌギヌギ 一方通行「飲み過ぎなンだよボケが・・・・・・っておい」 風斬「んあー・・・・・・なんらかふらふらしまふ・・・・・・」ヌギヌギ ポイポイ 一方通行「風斬さァン、一応上下一枚くらいは着てくンないですかねェ、 お前今下着しか無ェ状態だぞォ」 風斬「らって熱いんだもん・・・・・・」 一方通行「あァおい下着まで取るンじゃねェ、起きたとき面倒な事になりそォだ」 風斬「ふぁーい・・・・・・。ん・・・・・・」ポスッ 一方通行「寝ちまいやがった・・・・・・、床で寝たら風邪引くぞ、ったく・・・・・・」 一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 一方通行「こンなほぼ全裸状態になられたら運べもしねェだろォがよ・・・・・・」ハァ ガブリエル「ruojgdlsvm負fjif,訳gojlm」ググググ 一方通行「なァにやってンだてめェまで、お前は元々全裸みてェなもンだろォが。 (ってヤベ、こいつに向かってこの発言は―――)」 ガブリエル「hgvsdgmobn不gifndmsd覚gkg,g.,s;g」ガクッ 一方通行「ワケわかンねェ・・・・・・、っと、いけねェ、俺も少し飲み過ぎたかァ」フラッ 一方通行「悪いがベッドは独占させてもらうぜェ、風斬は・・・・・・もォ知らン」ドサッ 一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ガブリエルゥ」 ガブリエル「―――――」クルッ 一方通行「お前の帰る場所も・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ここだかンなァ」 ガブリエル「―――――」 一方通行「お前の帰りも・・・・・・俺と風斬が待ってる」 一方通行「お前も・・・・・・独りなンかじゃねェぞォ。 俺達 が、お前の帰る場所だ」 一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・すまねェな、お前の言ってることが伝わらなくて・・・・・・」 一方通行「けどいつか・・・・・・絶対ェわかってみせるから・・・・・・これだけは約束・・・・・・する」 一方通行「お前の気持ち・・・・・・俺と風斬がいりゃァ・・・・・・楽勝だ」 一方通行「だから・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 ガブリエル「―――――」 一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・黙ってどっか行くンじゃねェぞ」 一方通行「わかっ・・・・・・たなァ・・・・・・んみゅ・・・・・・」スー 一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・すー・・・・・・すー・・・・・・」 ガブリエル「―――――」 酔った勢いで言ったのかどうかは定かではないが、一方通行は言いたいことだけ言うとそのままベッドで就寝してしまった。 「―――――」 帰る場所、帰りを待っている者。風斬氷華がその事で悩んでいたのを、一方通行は自分たちがそうだと言って解決させた。 彼らしくない言葉かもしれないが、AIM拡散力場の集合体である彼女はそれで救われたのだ。 そして人間界には本来居場所の無い大天使も、彼が居場所を作ってくれた。 「―――――」 ガブリエルは下着のみというほぼ全裸状態の風斬にそっと毛布をかけてやると、一方通行の方をじっと見据えた。 今は自分が伝えたいことはわからないけど、いつか必ず理解してやる。風斬氷華と力を合わせて。 彼は意識朦朧の中でも、確かに約束してくれた。 次に目が覚めた時、彼はその事を忘れているかも知れない。 だがガブリエルは信じた。信じることが出来た。彼はそんな人間ではない、必ず約束を果たしてくれると。 ロシアでの出来事 で、それはもう分かっていた。 なぜなら彼女は、他でもないその ロシアでの出来事 があったらこそ、こうして彼の側にいるのだから。 「―――――」 天使同盟(アライアンス)。その場のノリで結成された組織だが、ガブリエルはとても嬉しかった。 自分のような化物を、快く受け入れてくれたのだから。 ガブリエルはベッドで眠る一方通行にも布団をかけてやると、誰にも聞こえないような、 しかしノイズが一切混じってない、透き通った美しい声で呟いた。 「―――――感謝」 そして彼女は部屋の隅にある椅子に腰掛けると、目の前にある机の引き出しから一枚の紙とペンを取り出す。 彼女は一方通行に隠れて、こうして毎日一枚の紙と格闘していた。 言葉で伝えられないのなら、文字で伝えればいい。 だが上手く文章にできない、自分の伝えたいことをどのように書けば一方通行に伝わるのかよくわからないでいた。 やがて彼女は慣れない手つきで何かを紙に書いていく。 そして一分もしないうちにペンを置き、元の場所に片付けた。 こうして少しずつ書いていき、時間をかけて完成させ、読んでもらえばいいと考えているのだ。 彼女はソファーに腰掛け、一方通行と風斬に目を向ける。 そして本来睡眠を必要としない彼女も、この幸福で満たされた隠れ家の一室の静寂を楽しむかのように、 ゆっくりと目を閉じて、就寝した。
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある世界の名作劇場 シンデレラ的なヤツ むかしむかし、シンデレラという とてもうつくしい むすめがいました。 ですがシンデレラは、いつもいじわるな ままははと あねたちに いじめられていたのです。 シンデレラ 「あ~もう! 何で私がこんな事【いえのそうじ】しなくちゃいけないのよ!!」 意地悪な継母 「ほう…口答えとはいい度胸だな御坂。門限を破ったのはお前のはずだが?」 シンデレラ 「あ…すみません……あと一応、私の名前はシンデレラでお願いします……」 意地悪な姉A 「おいシンデレラ、部屋の隅に埃がたまってるわよ。 ブ・チ・コ・ロ・シ・か・く・て・い・ね」 意地悪な姉B 「くすくすっ。 掃除もろくにできないなんて、シンデレラは本当に役立たずねぇ。 居候のくせに、ちょっと奉仕力が足りないんじゃないかしらぁ?」 シンデレラ 「いや、ハマりすぎでしょアンタ等!!」 意地悪な継母 「まあいい。私達はこれから、城の舞踏会に行ってくる。お前は掃除を終わらせておけ」 そう、いまおしろでは ぶとうかいがひらかれているのです。 うわさでは、おうじさまが およめさんを えらぶために かいさいしたのだとか。 こんきを のがした ままははは、たまのこしに のろうと ひっしです。 3にんが いえを でたあと、シンデレラは おおきく ためいきを つきました。 シンデレラ 「はぁ~…私も舞踏会行きたいなぁ…… あっ、いや、べ、別に王子のお、おおおお嫁さんとかそんなのには興味ないんだけどね!!? ただ私は、綺麗な服を着たり、豪華な料理が食べたいだけなんだから!! それだけ!! それだけよ!!!」 だれに たいしてかは わかりませんが、シンデレラは いいわけを しました。 シンデレラは ツンデレラ だったのです。 シンデレラ 「……何て言っても無理か…綺麗なドレスなんて持ってないもんね……… でも…やっぱり行きたいな………」 ??? 「その願い、叶えてあげるんだよ」 シンデレラが ポツリとつぶやくと、どこからともなく こえが きこえてきました。 ふりむくと、そこには しろいふくをきた まほうつかいが たっていたのです。 魔法使い 「今から短髪を、お城に連れてってあげるんだよ」 シンデレラ 「えー…? アンタが…?」 魔法使い 「むっ! そこはかとなく馬鹿にしてるね? 私の頭の中には、10万3000冊の魔道書が入ってるんだよ!」 シンデレラ 「じゃあ、本当にアンタが何とかしてくれるの?」 魔法使い 「それは無理。魔力がないから、私には魔法は使えないの」 シンデレラ 「……………」 魔法使い 「そ、その代わりに私の弟子が魔法を使うんだよ!!」 シンデレラ 「弟子…?」 魔法使いの弟子A 「……カボチャの馬車のお婆さん。ガラスの靴をくださいな」 シンデレラ 「ダメダメその人は!」 魔法使い 「何で? シンデレラなら、これ以上の人材はいないかも」 シンデレラ 「いやいやいや! その人がでてきたら、私の存在意義がなくなっちゃうから! どっちがシンデレラか分かんなくなっちゃうから!!」 魔法使い 「むぅ…短髪はワガママなんだよ。 まぁ、仕方ないから、もう一人の弟子を紹介するんだよ」 魔法使いの弟子B 「当然。禁書目録の頼みとあらば、無碍にする訳にはいかんな」 シンデレラ 「えっと…こちらは?」 魔法使い 「彼は『黄金練成』っていう、自分の思い通りに現実を歪める魔法を使うんだよ」 シンデレラ 「うわぁ……」 まほうつかいのでしBは、くびすじに はりを さしながら じゅもんを となえました。 魔法使いの弟子B 「カボチャを馬車に。用途は移動。車輪は四輪。外装は絢爛豪華に。 ネズミを白馬に。毛色は佐目毛。スタミナは極力無限大。 ボロの服をドレスに。種類はイブニングドレス。生地はサテン。細かく宝石を散りばめよ。 トカゲを浜面に。髪は茶髪。服装はジャージ。顔は適当で十二分」 すると、カボチャはばしゃに。 ネズミははくばに。 ボロぬののようなふくはどれすに。 トカゲはけらいの はまづらになりました。 浜面 「いやいやいや! 俺だけ何で名指し!? 顔が適当ってのもおかしくね!?」 シンデレラ 「別にいいじゃない。運転手が必要なんだから。アンタ乗り物運転するの得意でしょ?」 浜面 「こんなローテクでアナログなもん、運転した事ねぇよ!!」 魔法使い 「ついでにこれもあげるんだよ。 はい、ガラスの靴」 シンデレラ 「あっ、綺麗……」 魔法使い 「あ、そうそう短髪。 魔法は12時になったら解けちゃうから、急いだ方がいかも」 シンデレラ 「ゲッ!マジで!? ちょっと!急いで出発して!!」 浜面 「ちくしょう分かったよ! どうして女ってのは、こう人使いが荒いんだ!?」 シンデレラは、おおいそぎで おしろへと むかいました。 いっぽう、おしろの ぶとうかいかいじょうでは、おうじさまが ためいきを ついていました。 王子 「不幸だ…」 メイド 「おいおい、どうかした王子ー? これはお前の為に開かれた舞踏会だぞー」 王子 「結婚相手探すったってなぁ…自分がモテない事ぐらい自分で分かってますよ。 それに、ここに集められた人たちだって、迷惑だろうしさ」 メイド 「……王子は少し、自分を過小評価しすぎだぞー」 おうじさまは じぶんに じしんがありません。 招待客A 「王子様。私と。踊って欲しい」 招待客B 「私の手を取って頂けると、大変嬉しいのでございますが……」 招待客C 「お、お、お、王子様!! おしぼりをどうぞ!!」 なので、かのじょたちに なんど さそわれても、「どうじょうしてくれている」としか おもえなかったのです。 しねばいいのに。 と、そのときです。 おしろの とびらが ギギギッとあきました。 浜面 「いいか? もう一度確認しとくけど、12時までだからな」 シンデレラ 「分かってるわよ!」 かいじょうに シンデレラが あらわれると、「あのむすめはだれだ」と まわりは ざわつきはじめました。 王子 「え~と……どちらさんでせうか?」 シンデレラ 「べ、別に誰だっていいじゃない。それよりもアンタ、舞踏会なのに誰とも踊らない訳?」 王子 「あ、いや、そういう訳じゃないんだが―――」 シンデレラ 「し、し、仕方ないわね!! と、特別に私が、あああ相手になってあげてもいいけど!!?」 シンデレラは、おうじさまを めのまえにして うえからめせんです。 王子 「…いや、別にいいよ。そもそも俺、このパーティーにあんまり乗り気じゃn」 おうじさまが ことわろうとしたしゅんかん、 シンデレラは おんそくの 3ばいいじょうの はやさの コインをとばしてきました。 (これを せんもんようごで 「レールガン」といいます) おうじさまは あわてて それを みぎてで うけとめます。 シンデレラ 「特別に! 私が! 相手になってあげてもいいけど!?」 王子 「あ…はい……お願いします………」 ふたりは てをとりあいながら ダンスをしました。 ですが、おうじさまは しゃこうダンスが あまり とくいではありません。 シンデレラ 「ちょ、ステップ違うわよ!」 王子 「し、仕方ないだろ!? あまり慣れてないんだから!」 シンデレラ 「…アンタ王子よね?」 そのとき、おうじさまが うっかりシンデレラの ドレスのすそを ふんでしまったのです。 ふたりは たいせいをくずし、うしろに たおれこみそうになりました。 シンデレラ 「キャッ!」 王子 「危ね!」 ですが かんいっぱつ、ふたりはもちこたえました。 しかし そのかわり…… シンデレラ (ち、近い!! 顔が近い~~~!!!) ふたりの かおが ほぼ0きょりまで ちかづいていたのです。 まるで このまま キスできそうなじょうきょうに、シンデレラは ギュッとめをつぶりました。 ですが、そのときです。 ゴーン!という かねのねが むじょうにも なりひびきます。 それは、12じをしらせる とけいのおとでした。 シンデレラはハッとして、いそいで はしりだしました。 王子 「お、おい! 急にどうしたんだ!?」 シンデレラ 「ゴメン! もう帰らなきゃ!!」 ほうとうは かえりたくありません。 ですが じかんは まってくれません。 もうすでに まほうは とけかかっていて、ドレスも ボロのふくに もどりつつあります。 とちゅうで ころんでしまい、ガラスのくつが かたほうぬげてしまいましたが ひろっているひまはありません。 シンデレラは いそいでばしゃに のりこみました。 王子 「おい! ちょっと、忘れモン!!」 おうじさまは おとした ガラスのくつを ひろいました。 みぎてで。 すると ガラスのくつは こなごなに くだけてしまったのです。 おうじさまは まっさおになりました。 王子 (ヤ、ヤバイ! まさか異能でできた靴だったなんて…… やっぱり弁償しなきゃだよな…けど、すげぇ高そう……) すると シンデレラが ぜんそくりょくでもどってきました。 シンデレラ 「ゼィ…ゼィ……アンタ何やってんのよ!!! ゼィ…こっちはもう時間がないんだから!!! ハァ…ハァ…余計な事しないでよね!!!」 王子 「わ、悪い!! 必ず弁償するから!!」 シンデレラ 「んなこといいから!! はいこれ!!」 そういうと、シンデレラは もうかたほうの くつをさしだしました。 シンデレラ 「今度は壊したりしないでよ!? もう予備はないんだから!」 そういいのこし、シンデレラは ふたたび ばしゃに のりこみました。 王子 「な、何だったんだ…?」 つぎのひ、おしろのつかいが くにじゅうを かけまわっていました。 もくてきは あのガラスのくつの もちぬしを さがすことです。 このことは くにじゅうでわだいとなり、 「そのくつに ピッタリあった おんなのひとは、おうじさまと けっこんできる」 なんて ウワサまで とびかっているほどでした。 そして おしろのつかいは、シンデレラのいえまで やってきました。 城の使い 「…ふむ。 どうやらこの家にいるご婦人方には、この靴は合わないようですね」 ままははと あねたちが いくら ギュウギュウおしこんでも、ガラスのくつに あしが はいりません。 おしろのつかいが あきらめて かえろうとした そのときです。 シンデレラ 「ちょ、ちょろ~っと待ってくれないかしら? も、もしかしたらなんだけど…私なら履けるかもしれないんだけど?」 じしんまんまんにいうので、おしろのつかいは シンデレラに ガラスのくつを はかせてみました。 するとなんと、ピッタリだったのです。 城の使い 「おお! 貴方こそ我が主の探している御方に間違いない! 申し訳ないが、城までご同行願えるか?」 シンデレラ 「ま、まぁ仕方ないわよね! 向こうが会いたいってんだから!」 こうして、シンデレラはおしろへと つれていかれました。 このまま うまくいけば おうじさまと けっこんして ハッピーエンド… となるはずなのですが、そう かんたんには いきません。 おしろにつくと、シンデレラは とんでもないものを まのあたりにします。 なんと シンデレラのほかにも、ガラスのくつの サイズが ピッタリあう じょせいが、9968にんも いたのです。 しかも みんな、シンデレラと かおがそっくりだというから おどろきです。 シンデレラのそっくりさんA 「王子と結婚するのはミサカです、とミサカは宣戦布告をします」 シンデレラのそっくりさんB 「フザケンナ、とミサカは怒りをあらわにします」 シンデレラのそっくりさんC 「まぁまぁ落ち着いてください。 どうせ選ばれるのはこのミサカなのですから、とミサカは余裕でたしなめます」 シンデレラのそっくりさんD 「残念ですがそれはありえません。 何故ならこのペンダンの分、ミサカの好感度が一番高いからです、 とミサカはあの人との愛の結晶を見せびらかします」 シンデレラ 「なにこれ……」 ほんものもふくめ、9969にんの シンデレラ。 おうじさまは このなかから、ほんとうの シンデレラを さがすことはできるのでしょうか。 王子 「う~わ~……」 メイド 「どうするんだー? 全然見分けがつかないぞー」 おうじさまは たりないあたまで かんがえました。 そのけっか、ひとつ めいあんが うかんだのです。 王子 「そっか! この中で、レールガンを使えるヤツが本物だ!」 あのときの レールガンを おうじさまは わすれていませんでした。 きょうふというのは、からだに しみつくものなのです。 さすがの そっくりさんたちでも、レベルは2~3ていどです。 レベル5の ひっさつわざ、レールガンはうてません。 こうして、おうじさまは ほんものの シンデレラをみつけたのでした。 王子 「やっと…見つけたよ……」 おうじさまの しんけんなかおに、シンデレラは ふにゃーすんぜんです。 なぜなら あとは、おうじさまの プロポーズを のこすのみだからです。 王子 「実は…その……お前に渡したいモノがあってさ……」 シンデレラ 「なななな何かしら!!?」 おうじさまが とりだしたのは エンゲージリング ではなく、ガラスのくつでした。 シンデレラ 「えーと……これは?」 王子 「ほら、昨日お前の靴を壊しちゃっただろ? だから職人に頼んで直してもらったんだよ。 一応、ウチにも優秀な魔術師がいるからさ」 職人 「ちなみに、直したのは俺なのよ」 シンデレラ 「…………つまり、これを渡すためにわざわざ私を呼んだと…?」 王子 「あー…俺が悪いのに、そっちから来てもらったのは、本当に申し訳ないと思ってる。 けど、一応俺王子だからさ、城を出るだけでも、手続きがかなり面倒なんだよ」 シンデレラ 「あーなるほどねー。そりゃ仕方ないわよねー」 シンデレラのあたまから バチバチとひばなが はじけとびます。 さぁ、そろそろ オチのじかんのようです。 シンデレラ 「ふっっっざけんなぁぁぁ!!! くそ馬鹿ああぁぁぁぁ!!! 何のためにもう片方の靴を残したと思ってんのよおおぉぉぉぉ!!!!!」 王子 「ぇぇぇええええ!!? いやだから、靴を直してもらうためだろ!!? サンプルがあった方が直すのにも手間取らないし!! てかマジでやめて!!! そんなにたくさんのコイン、王子さんの右手一本じゃ防ぎきれませんのことよ!! 死んじゃう!!! 俺死んじゃうから!!!!!」 シンデレラ 「一遍死ねぇぇぇ!!!!!」 王子 「ギャー!! 不幸~だぁ~!!!」 こうして、おうじさまと シンデレラの おいかけっこが はじまりましたとさ。 めでたしめでたし。 CAST シンデレラ 御坂美琴 王子 上条当麻 意地悪な継母 寮監 意地悪な姉A 麦野沈利 意地悪な姉B 食蜂操祈 魔法使い インデックス 魔法使いの弟子A サンドリヨン 魔法使いの弟子B アウレオルス=イザード 浜面 浜面仕上 メイド 土御門舞夏 招待客A 姫神秋沙 招待客B オルソラ=アクィナス 招待客C 五和 城の使い 騎士団長 シンデレラのそっくりさんA ミサカ19822号 シンデレラのそっくりさんB ミサカ10353号 シンデレラのそっくりさんC ミサカ15467号 シンデレラのそっくりさんD ミサカ10032号 職人 建宮斎字 舞踏会での 青髪ピアス 一方通行 アックア エキストラの皆さん アニェーゼ=サンクティス アンジェレネ (五十音順) 諫早 ヴァリアン ヴェント 牛深 エイワス エリザード オッレルス オティヌス 垣根帝督 上条詩菜 上条刀夜 木原数多 木原病理 テレスティーナ=木原=ライフライン キャーリサ 黒夜海鳥 駒場利徳 災呉 杉谷 ステイル=マグヌス 削板軍覇 滝壺理后 竜神乙姫 月詠小萌 土御門元春 テッラ 服部半蔵 ビアージヲ=ブゾーニ フィアンマ フレメア=セイヴェルン 冥土帰し マーク=スペース マリアン=スリンゲナイナー マタイ=リース 御坂旅掛 御坂美鈴 結標淡希 闇咲逢魔 横須賀 芳川桔梗 黄泉川愛穂 打ち止め ルチア レッサー 学園都市の学生達 イギリス清教の魔術師達 企画・脚本・監督 アレイスター=クロウリー 助監督 ローラ=スチュアート 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある世界の名作劇場
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上条が寮から最寄りの駅に帰ってきた時には、日が暮れていた。 暗くなった道をふらふらと歩く。 支部に戻ってから、 黄泉川に『隠してた罰として今回の報告書を書くじゃん』と言われ、 結局最終下校時刻ギリギリまで残るはめになった。 「うぉー寒い」 時折吹く風に身を縮ませながら、電灯が並ぶ幹線道路の歩道を歩く。 この時間帯なら学生が出ていてもおかしくはないが、寒さのためか一人も見かけない。 当然のことであり、いつものことだが、今の上条には何故かそれが寂しく思える。 あの事件の後、正確には美琴にあった後から、 上条の頭の中というか心の中というか、 とにかく説明しがたい身体の内が、説明しがたい感情で溢れていた。 何が原因で何に対してなのか、上条にはわからない。 ただ ──御坂美琴に会いたい。 なぜなのかわからない、愛しいなどの意味ではないし、会えば何か解決するとも思わない。 ただ…何となく。 いつもの公園に差し掛かった。 彼女と会うのは大抵この場所。 居るわけがないとわかっているが、どうしても公園を見回してしまう。 少し遠回りにはなるが壊れた自販機の所を通る。 上条は知っている。 いつも急いでいる時に現れるくせに、こうしてたまに会いたいなんて思った時に限って── 「─っくしゅん!」 「…あれ?」 「あーやっと来た。アンタってばいっつも遅いんだから。 おかげでこっちは鬼の寮監にラブコールをするはめになったのよ」 美琴は自分の腕を寒そうに撫でながら言う。 「え、何してんだ?ビリビリ」 「何って、これよ」 美琴がポケットから何かを取り出して上条へ投げる。 慌てて受け取ると『ホットおしるこ』だった。 「この前奢ってくれたでしょ、それのお返しよ」 「お返しって…それじゃ奢りにならねーじゃん」 「いっ…いいから!ありがたく受け取りなさい!」 「へいへい」 そう言って上条はプルタブを引いて一口飲むが。 「あの…美琴さん」 「何よ?」 「冷めてるんですが…」 「え…う、嘘!」 「お前ここまで冷めるまで待ってたのかよ、缶ジュース一本にどれだけプライドかけてるんだ」 美琴は顔を真っ赤にしながらそっぽを向く。 「ち、違うわよ! 故障…そう、この自販機が故障してて温かくないだけよ、ほらこの前だって間違って商品出してきたじゃない!」 必死な美琴を見て、上条は小さく笑う。 少し虐めてみたくなった。 「いやぁ、でも冷めてるっていっても冷たいんじゃなくて、生温いって感じなんですがねー」 「う…」 「何と言うか、買ってしばらくたってしまった生温さってとこかなー」 「───」 「あ……」 バチバチという音が聞こえて、上条は顔を青くする。 美琴を見ると、顔は俯いているが耳まで真っ赤で、髪の毛先からはバチバチと青い光が散っている。 「この野郎!」 「うぉわ!」 バチンを飛ばされた電撃を右手ではらう。 「あ…」 間抜けな声と共に美琴が立ち尽くした。 あぶねーだろ!と一喝しようとしたが、そんな美琴を見て上条は不安そうに問いかける。 「あの、御坂?」 「ね、ねぇ…変なこと聞くけどさ」 「あぁ?」 「今日、お昼過ぎって…何してた?」 美琴の質問に身体が強張る。 今回は身体から火薬の臭いがする筈もないし、昼間のことを仄めかす言動もしていない。 「あぁ…昼は補習だったよ。 何分出席日数が足りない上条さんは冬休みなんて無いも同然です」 「そう…そうよね!しっかりしなさいよ! 分からないとこあれば教えてあげるから!」 少し安心したような、それでも不安そうな笑みを浮かべる美琴。 「おいおい、それ言われた俺の立場になってみろって! 俺は高校生ですよ!美琴さんより2つも年上ですよ」 ふざけながらも、上条は心の中で美琴に謝る。 嘘だらけの中で、いつもの自分が演じられているのかが不安だ。 「あ、冷めてるんだったわね、貸してみなさい」 思い出したように美琴が手を出す。 「あぁ?いいよ、冷めてても大丈夫だし」 「いいから!さっさと貸す!」 そう言って上条から強引に缶を奪う。 「私は電撃使いよ?電子レンジでも電磁調理器にでもなれるわ」 「それって言ってて悲しくないか?」 「う…細かいことはいいの!」 美琴は缶をベンチに置いて両手をかざす。 美琴の手と缶の間に電撃が走ったりはしないが、しばらくすると缶から湯気が上ってきた。 「んー調節が難しいのよね…」 「御坂、右手…」 上条は美琴の右手に巻かれた包帯を見て小さく言う。 「ごめん、ちょっと今集中してる」 「いいから!」 美琴の右手を強く引く。 上条の声に一瞬驚いたためか、缶から中身が少し溢れてしまったが、上条が右手で手を引いたため能力は止まる。 「ちょっ…ちょっと!」 「この怪我は?また何か無茶したのか?」 もちろん上条は、美琴がどこで怪我をしたのか知っている。 しかし詳しいことが知りたい、毎度のように美琴が怪我を負う危険があるのなら、指を咥えて見ていられない。 「ちょ、ちょっとした事件よ。ほら、ジャッジメントになったって言ったでしょ? それで今日事件があって…もちろん!私が行ったんだから、ささーっと解決しちゃったけど」 「それで、この怪我は?能力者にやられたのか?」 「えぇっと…これは、その、何と言うか…」 もじもじと、なぜか恥ずかしそうにする美琴。 「や…八つ当たりというか…」 「八つ当たり?」 予想外の回答に思わず言葉を返してしまう。 「わ、笑わないでよ…ちょっと悔しいことがあってね、ガツーンと地面殴ちゃったわけ」 「ぷっ…なんだよ、そうだったのかよ」 思わず吹き出し、ヨタヨタと力無くベンチに座り込む上条。 「ちょっと!笑ったわね!笑ったでしょ!」 「笑いました、三段活用。あー心配して損した」 「何よそれ!アンタは私が自分でコンクリートに頭を打ち付けて怪我しても、笑って済ませるの?」 フーフーと、美琴は頭から湯気が上りそうな程顔を真っ赤にする 「冗談だよ。怪我も心配だったけど、とにかく危険なことしてるんじゃないかって」 「アンタに言われたくないわよ」 「そりゃごもっともで…」 「だからアンタ、今回だって首突っ込んでないかと思ってね」 そう言って美琴は上条の右手を見つめた。 「さっき話した今日の事件なんだけど…」 「あぁ?」 「私と同じ、電撃使いが暴走したの。 それで私が抑えようとしてね」 「それで、しっかりと事件解決できたんだろ?」 あくまで事件の概要は知らないフリ。 その場しのぎでは無い嘘をつくことがここまで難しいとは思いもしなかった。 「結果はそうなんだけど…ちょっと気になることがあって」 「もしかして俺に関係あることか?」 「わからない… でも、ちょっとドジして、暴走した能力者の電撃がアンチスキルとかの居るところにいっちゃったの… さっき言った悔しかったのはこのこと。 だけどね…その電撃は消えたの」 消えた─という単語を聞いて、上条は次に来る質問がどんなものなのか予想はついていた。 「アンタが右手ではらったみたいに…」 「そう…か」 「本当に何も知らないの?本当に今日のお昼は補習受けてたの?」 美琴の問いかけに、上条は固まる。 正直なところ、隠さずにはなしてしまえればどれほど楽だろうと思う。 それでもなお隠し続ける必要はあるのだろうか。 元はといえば、美琴のような人が事情を知って首を突っ込んでくるのを恐れていた。 しかし、結局美琴は自分の考えで、自分の道で事件と向き合っている。 それなら隠す必要も無いのではないか… いや── 上条が事件に関わっていると知れば、美琴はもっと深く危険なところまで来るかもしれない。 それならば、今の状況がいいのかもしれない。 と上条は少々強引に、甘える自分を押し込めた。 「ねぇ…聞いてる?」 「あ、あぁ悪い…少し考えたけど、本当に何も知らない。 そんなことより、その能力者は結局どうしたんだ?」 「その電撃の行方を見た後に振り返ったら、気を失うところだった…」 「気を失ったから、電撃は消えたんじゃないのか?」 「そう考えるのが自然よね…ごめん、疑ったりして」 美琴は悔しそうに両手を握る。 「さっき、ささっと解決したとか大きいこと言っちゃったけど、結局私は何もしてないの…」 力無く言う美琴の手を、上条は思わず握った。 「そんなことねーよ! 御坂が戦ったから、抑えられた損害だってあるはずだ。 いや、絶対にある。御坂が戦わなかったら怪我人だってたくさん出ていたかもしれないだろ」 上条は美琴を見つめながら言う。 美琴は上条の行動に拍子抜けしていたが、合わせられた視線を外すことができない。 「そう…なのかな…」 「そうだよ、もっと自信持てよ。学園都市第三位の御坂美琴だろ」 真剣な顔で、まるで自分のことのように力説する上条を見て、美琴は小さく笑う。 「そうね…もっと自信持たないとね」 つられて上条も笑みをこぼす。 どちらからともなく手を解くと、美琴もベンチに座った。 「まったく、変なこと言い合ってる間にまた冷めちゃったじゃない」 上条との間にある缶に、美琴はもう一度両手をかざす。 「あ、悪いな」 「いいから、集中するから話しかけないこと」 「お…おぅ」 上条はぼんやりと星空を眺める。 しかしそれに飽きたため、上条は横で難しそうな表情をする美琴を見た。 細身の身体から伸びるしなやかな腕。 その先手には包帯が巻かれているが、手の甲だけなので綺麗な指が見える。 そんな美琴の右手を見て、 「綺麗な指してるんだな…手の甲の傷跡、残らないといいけど」 上条は本当に純粋な気持ちで、独り言のつもりで言ったのだが。 「ふ──」 「あれ!?美琴さん!溢れてます!溢れてます!」 「ふにゃー!」 結局、ホットおしるこは温かく美味しく飲まれることのないまま散っていった。 「じゃ、わざわざありがと」 「いえいえ、これくらい当然ですよ」 上条と美琴は常盤台の寮まで来ていた。 「ま…また今度おしるこ奢るから」 「あー今度は俺が来てから買ってくれよな」 「わ、わかってるわよ!」 「じゃぁ帰るわ」 「うん…気を付けて…」 トコトコと歩き出す上条。 ゆっくりと離れていく背中を見ながら、美琴は心のどこかが締め付けられる。 (やっぱり…) 上条が遠くの曲がり角で振り返って手を振ってくる。 美琴もそれに応じて胸のあたりで小さく手を振った。 その手を胸元へ持って行き、小さくキュッと握る。 (やっぱり嘘ついてる…) 包帯の巻かれた右手を左手でさすりながら考える。 (最初にこの怪我の話をした時、私は事件とは言ったけど、 一言も能力者の暴走だなんて言ってない…なのにアイツ…) 『それで、この怪我は?能力者にやられたのか?』 (…) 事件の内容が能力者の暴走だと言ったのは確かにこの後だ。 この時点ではまだ事件があって怪我をしたとしか言っていない。 偶然かもしれない。 今の事件と聞けば能力者の暴走と考えるほうが自然かもしれない。 (だとしても…) 美琴は納得できなかった。 上条の言い方に、どことなく違和感を覚えた。 かと言って、本当に上条がこの事件に関与しているという確証もまだ無い。 上条が現場にいたかは謎だ。 ジャッジメントの支部に戻ってから、 初春に頼んで現場付近にある防犯カメラの事件当時の映像を読み込んでもらおうとしたが、電撃使いの能力者が暴走したためかどれもダウンしていた。 上条の言う通り、能力者が気を失ったから電撃が消えたのかもしれない。 仮に上条が右手を使って警備員本隊の前で電撃を打ち消したのなら、誰か警備員は見ていたに決まっている。 本隊の中に学生服の彼がいれば目立つだろうし、現場から離れさせられるはずだ。 だが警備員の答えの中に上条の目撃情報は無かった。 (難しく考えないほうがいいのかしら…) 美琴は頭の整理をしながら寮の中へ入る。 寮監に帰ったことを伝えると、無言のまま視線だけで部屋に戻るように指示された。 部屋に戻ると、黒子は珍しく普通に寝ていた。 鞄を置き、手の包帯をゆっくりと取る。 (綺麗…か) さっきの言葉に少し顔を赤らめながら着替えを持ってシャワールームへ入る。 タッチパネルに触れると今の自分に合った温度のお湯を出してくれるが、今は少し熱いお湯を浴びたいので少し温度を上げる。 (わからない…アイツの考えも、私の考えも…) 肌に当たるお湯が心地良いが、頭の中はもやもやとしたままだ。 (仮にアイツが何か隠してるのなら…どうして?私じゃ力不足だって言うの?) あの少年がいつも厄介事に首を突っ込んでいるのは知っている。 だが美琴が知るのはいつもボロボロになった彼、入院している彼。 ある時はボロボロになった身体で、病院から抜け出してきたところの彼に会った。 その時も、結局美琴は止めることしかできず、それでも彼は止まらなかった。 そして (何もできなかった…) ロシアで彼が戦っていることを知り、自分の能力を最大限に駆使して無我夢中に追いかけた。 やっと同じ土俵に立てたと思っていたのに、彼の背中は思っていた以上に遠くて。 (嫌だ…) 頭に浮かぶのは、ロシアでやっと彼を見つけた時のこと。 VTOLから必死に手を伸ばした。 自分に気付いた時、純粋に嬉しかった。 しかし自分の手を取ることは無く、遠ざかっていく──。 (置いてかないで…) はっ、と涙が出そうになるのを堪える。 (ダメダメ!ここで泣いても仕方ないでしょ、第一何がそんなに悲しいのよ) ペチペチと頬を軽く叩く。 もしも彼が関わっていたとしても。 今回の事件は学園都市の中で起こっている。 自分だって風紀委員として事件に関われる。 いつものようにはさせない。 同じ場所に立っている。 (しっかりしなさい、御坂美琴。 私情を持ち込んでたらジャッジメントなんてやってられないわよ。 よし、とにかく。今後このこと考えるの禁止!) 仮定を立て続けても仕方が無い。 美琴は気を取り直して髪の毛を洗おうと手を上げるが。 「いッ───!」 考え事をしていたからか、今まで右手の痛さに気付かなかった。 手を上げたために、シャワーから勢い良く出るお湯が傷口へ直撃。 「───」 黒子を起こすとまた面倒なので、必死に声を抑える。 結局堪えた涙はお湯と共に流れることになった。
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「ミコトサン?勘違いしておりませぬか?」 「してないわよ?」 そういいながらもバッチンバッチン言ってませうよ!? 「いや!!絶対勘違いしてる!!」 「じゃあ言ってみなさいよ、」 「えっとですね…前にちょっと前にでせうね?美琴が嫁に来る前にちょこっと作ってもらった事があったんですよ…本当にそれだけですはい、ごめんなさいぃぃぃいいいいいい!!」 いつの間にか弁解が謝罪になっている。が、 「よ、嫁って…/////////」 「ありゃりゃ、嫁の一言でてれっちゃってるよ?」 「そりゃ自然にさらっと言ったもんにゃーこういう所が旗男だぜい。」 「そういうことか?」 「「「「「「「「「「そういうことだ!!」」」」」」」」」」 「は、はい…」 その場にいたもの全員に言われ、流石の上条さんもシュン…となってしまった。 「よーしよーし、あの二人が喧嘩してるとは風向きが私に向いてきたようですね」 上琴の惚気を五和は仲違いの喧嘩に思うと、人目もはばからずにガッツボーズをかましていた。 しかし初春の約束通り、メイド研修の本分を忘れずにいる辺りは流石としか言いようが無い。 「なんであの五和さんゆう人、カミやん達ののろ気に全く気ぃ付いてへんのやろ?」 「あれくらい前向きでないとやってられないんですわよ。わたくしも似たような時期がありますからお気持ちは分かりますけど……」 五和の様子を見ていた青黒、特に黒子は美琴に片思いしてた頃を思い出し感慨にふけるが、他人がそれをやってると哀れにしか見えなかった。 そこへ実は最初からパーティーに参加していた対馬と浦上が黒子に話しかける。 「ごめんね白井さん。うちの五和がみっともない所を見せて。悪い子じゃないんだけどね、上条当麻のこととなるとああなっちゃうのよ」 「いえいえ、みっともないとは思っておりませんの。ただもう少し現実を見た方が宜しいのではと思いまして」 「それが出来てれば暴走もしてないと思うよ。白井さんも暴走はしないようにね」 「ぼ、暴走なんてわたくししませんわよ! 気分が悪い振りして○○様のお部屋にお泊りしようとはこれっぽっちも考えておりませんので!」 黒子のプランを聞いた青ピがどうゆうわけか顔を青くしたが、彼女のプランを破る者が現れる。 まるで黒子の行動を読んでいたかのように浦上が黒子に携帯を渡すと、黒子は電話の主に肝を冷やした。 『白井、門限破りは対馬と浦上同伴ということで見逃してやる。ただし外泊してみろ、タダでは済まさんからな。御坂にもそう伝えておけ』 電話の主、寮監の言葉に黒子は真っ白になった後で恐怖で震え出したので青ピ、対馬、浦上で介抱することに。 一方、土白は舞夏の何気ない、しかし破壊力抜群の一言に追い詰められることに。 「月夜ー、これからも兄貴のことをよろしくなー。二人は立派な夫婦みたいなモンだからわたしも安心して見ていられるぞー」 「「「「「「「「「「「「「嘘だ!!!!!!!!」」」」」」」」」」」」」 バカップル達、天草式(五和以外)、初春が思いっきり否定した。 「「なんでそんなに否定するの(んだにゃー)」」 「どこが立派な夫婦みたいなもンだァ!」 「え、どう見ても立派な夫婦みたいなモンだと思うけどなー」 「だって、土御門さん達はさっき重要な話が終わった後、すぐにキスしたんですよ!!」 「「「「「「「「なァァァァァァァにィィィィィィィ!!!!!!!!」」」」」」」」 クラス全員が叫んだ。 「「「「「「「「土御門狩りだぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」」」」」」」」 「にゃーーーーーー!!」 バカップル以外のクラス全員が土御門狩りを始めようとした。 だが、忘れてはいないだろうか。ここにレベル5になった白雪がいるのを… 「茜川さん、今日このパーティーは何のために開かれたんでしたっけ?」 白雪のこの一言で場は一瞬にして静まり返る。 五和など理由は分からない者たちもあまりの場の緊張具合に同じように固まってしまう。 「つ、月夜ちゃん?(月夜が人を名字で、しかもやけに静かに話してるっ!!!これはかなりやばい!!!!!!!)」 「答えろ。」 月夜という人間の怒り方は。 やけに静かに話し、かつ言葉遣いが粗暴になる。と言う物。 「つ、月夜ちゃんのレベル5になったお祝いです!!」 「だよね。じゃあなんでうちの元春を狩ろうとするのかな?」 「い、いやそれは…」 「それは私に対する挑戦だよな?凍らせてくれという。」 1月8日 午後8時52分。 吹雪がやってきた。 「ったくよォ土御門!何で毎回こうなンだァ!?」 「しょうがないにゃーっ!あそこまで怒った月夜はうちにも止められないにゃー!!」 「じゃあ我々はこの避難場所で凍え死ぬしかないのでせうか!?」 「わてこんなとこで死にたないでーっ!!」 「アクセラがベクトル操作で作ってくれた防壁だけど…」 「使われてる机とかテーブルが変な音たててますの。」 「絶対零点くらいあるからにゃー…触っただけで壊れると思うぜい。」 「防壁の意味なし!?」 「どうするのってミサカはミサカはあわててみたり!!」 「しょうがねェ、行け土御門ォ!!!!!!」 「にゃー!!!」 学園都市第一位は学園都市最強の雪女に向かってその彼氏を投げ飛ばす。 「えっ? わっ、元春っ! いっけない、吹雪止めないとっ!」 飛んできた土御門を見て自分を取り戻した月夜は、慌てて吹雪を解除すると自分の彼氏を受け止めた。 心配そうに見つめる月夜を土御門は優しく諭す。 「月夜、心配無用だぜい。俺はお前を置いてどっか行ったり死んだりしないぜよ。とりあえず今後の課題は能力暴走をどうにかするにゃー♪」 「うん、うん。ゴメンね元春。せっかく誓いを立てたのにこんなことしちゃって。もっと自分をコントロール出来るようにするよ、うん」 「焦る必要は無いってもんですたい。月夜には俺以外にも協力者は沢山いるにゃー。これから強くなっていけばいいだけぜよ」 土白のいい雰囲気に『土御門狩り』を行っていたクラスメートは毒気を抜かれ、狩りを止めることに。 しかし土御門を襲った罪は罪ということで月夜は『土御門狩り』参加者を一人残らず氷漬けにする。 「能力暴走の鎮静は彼女の恋人が切っ掛け、凍結は相手の人数、距離によって変化する、か。本当に面白いレベル5だな」 「そうね。この辺も色々と調べてみる価値はありそうだわ。この学校に赴任してきて本当に良かった」 研究者として冷静に月夜の能力を見定めてる木山と芳川をよそに、小萌、黄泉川、建宮は被害を出してしまったことを店側に謝罪していた。 しかしそこは豪快でさっぱりとした性格の『喰わせ殺し』の店長、店員達と一緒に笑って許していた。 そこにこの騒ぎの中でもひたすら食事を楽しんでいたインデックスは、月夜の氷を見て涎を垂らしながら滝壺とステイルに尋ねる。 「これだけの氷があったらおなか一杯カキ氷が食べられるんだよ。りこう、ステイル、あれをカキ氷にして食べていいかな?」 「それはダメ。あれはしらゆきの能力で出来た氷。食べられないだろうし食べられたとしてもマズイと思う。カキ氷は店にもあるからそれを食べればいい」 「師匠の言う通りだインデックス。君の胃や腸の丈夫さは知ってるけど、能力製の氷は未知のものだ。調べもせずに食べるのはいただけないよ」 「分かった、りこうとステイルがそう言うなら。じゃあわたしは店のカキ氷をデザートにするんだよ♪」 「カキ氷! まったまったーー! 私も食べるから残しといてよー!」 インデックスの食い意地をコントロールしている滝壺とステイルを今まで数多くの被害に遭っていた者達は、羨望の眼差しで見つめていた。 月夜がカキ氷の存在を思い出し、カキ氷を食べに行ったことで氷漬けにされた者達は放置されることに。 月夜が、かき氷を食べに行ったあとの上条達は… 「なあ、こいつらまた俺の右手で氷を割らなきゃいけないんでせうか」 「別にしなくていいンじゃねェか。そのままで反省させた方がァ」 「そうだな。それにそろそろ俺達の事も反省して欲しいし」 そういうことで、上条は右手を触れようとしたが、触れないことにした。 「じゃあ俺達も行きますか」 「そうだなァ。ってなンか大会が始まってンぞォ」 上条と一方通行が話し終わってみんなのところに戻ってみると、かき氷早食い大会が行われていた。 「ほらほら元春!!早くしないと無くなっちゃう!!」 「いやー、流石の土御門元春様もかき氷を冬に食べるのは無理だぜい…」 「そ、あっ!!イチゴ味とブルーハワイ味持ってきて!!」 「にゃー分かったぜい…」 「キーンってすごく来る!!頭痛いぃ!!」 「美琴、無理すんなよ?お前が倒れて一番困るのは俺なんだからな。」 「うん、分かった」 こんな時でもバカップルは健在である 「土御門の彼女は色々な意味で凄いね……」 「ううっ……もう無理なんだよ……。」 「確かに冬にかき氷はキツいよねえ…」 インデックスの食欲は冬に負けた………。 一方氷の中では。 (月夜ちゃん、私らの事忘れてるよね…) (おのれデルタフォース…白雪さん早く出してーっ) (始業式で凍らされた時より冷たい気がする…) (にしても真冬にかき氷ってどうよ?) (とにかくここから出してくれーっ!!!!!) かき氷早食い大会はと言うと… 「ううう、屈辱なんだよ。」 「わーい勝った勝ったー!!」 白雪がインデックス以下全員に大差をつけて勝利した。 「これは歴史に残るな。」上条が言う。 「君と同意見なのは癪に障るが僕もそう思う。」ステイルが答える。 すなわち 「インデックスに勝つ人間がこの世にいるとは!」 「ちょっと!それじゃまるで私が暴食シスターみたいなんだよ!」 「「「「「「「「「違うの!?」」」」」」」」」 「そこで驚くなんてひどいかも……」 「上条ちゃーん! 面倒だとは思うのですが氷漬けにされたみんなを助けて下さーい!」 最初は放置していた『土御門狩り』に参加していたクラスメートだが、小萌の頼みということで氷を打ち消すことにした当麻。 手伝ってくれない一方通行やステイルを薄情と思いながらも当麻は全ての氷を打ち消した。 思ったよりも数が多くて疲れた当麻にそっと差し出されたもの、それはおしぼりだった。 「どうぞ当麻さん。おしぼりです。せっかくですから汗を拭きますね、ご主人様♪」 おしぼりを差し出したのは五和で、彼女はこの機会を虎視眈々と狙っていたのだ。 五和が自分の体を拭こうとしてるのを感じ取った当麻は、彼女の腕を掴み、五和流ご奉仕を阻止する。 「おしぼり貰うだけで充分だから。いやホントにそこまでしてもらわなくていいから。気持ちだけありがたく受け取っとくから」 「もう当麻さんったら恥ずかしがり屋さんなんですから♪ ご主人様はメイドの体を好きにしていいんですよ? さあ、私を押し倒してくださいっ!」 当麻の抵抗をあくまで照れから来るものだと思っている五和だが、本当に拒絶されていることには気付いていない。 美琴にしかドキドキ出来ないという特異体質になった当麻、自分の恋人以外と必要以上に密着することは避けたいと考えているがそれには理由があった。 その理由というのは当然ながら美琴であって、その最たるものが彼女の態度に表れ始めている。 「う~~~~~~~~~っ。とうまが、とうまが、ほかの女の人とイチャイチャしてる~~~っ」 「痛っ! 熱っ! み、美琴ちゃんの放電の熱で氷が溶け始めてるよー!」 月夜の叫びを聞いた当麻は危惧していた事態になったと思い、頭を悩ませた、五和と格闘中にも関わらず。 当麻の理由、それはやきもち焼きの美琴のやきもちを見たくなかったという、いかにも彼らしいものだった。 緊急事態に気付いた初春は慌てて神裂に指示して美琴を個室の一室へと運ぶと幼児化した美琴を宥め始める。 「美琴お姉さん落ち着いて下さい。当麻お兄ちゃんはイチャイチャしてるどころか、五和さんを一生懸命遠ざけようとしてましたよ」 「そんなのウソだもん。とうま、あの女の人の手をにぎってたのしそうにおどってたもん。みことがしてもらいたかったのに~」 (あれを踊ってると思ったのですか……。嫉妬というものは恐ろしい勘違いを生むものなんですね) 幼児化した美琴のことを考えれば五和を店から締め出した方がいいと考えた初春だが、そうしたら約束を破ることになるし今度は五和が暴走しかねないので却下する。 初春は幼児化した目の前の姉(義理)を大人しくするために頭を撫でながら優しく諭し始める。 「大丈夫ですよー。当麻お兄ちゃんはいつだって美琴お姉さんが一番大好きですから♪ 美琴お姉さんはそんな当麻お兄ちゃんを信じてあげられないんですか?」 「しんじるもん! みことだってとうまのことが一ばん大すきだもん! でもかまってくれないのはすっごくさみしいよ……」 「それならパーティーが終わってからゆっくり構ってもらえばいいじゃないですか。当麻お兄ちゃんのお嫁さん確定の美琴お姉さんは心の広い素敵な人ですからね♪」 「かざり……。うん、わかった。みことはとうまのおよめさんだからちょっとしたことじゃもうおこらない! でもあとで目いっぱいとうまに甘えるんだもん!」 とりあえず落ち着いたとはいえ幼児化した美琴をこのまま一人にはしておけないので、初春は頭を撫でるのを継続しながら神裂と一緒に残ることに。 それから少しして神裂も初春に頭を撫でてもらいたい旨を伝えると、美琴と一緒に気持ち良さそうに初春の手の感触を楽しむのだが、あくまで些末事である。 3人は気付かない、この様子を個室の外から覗いている者達がいることに(当麻と五和は格闘中につき居ない)。 「「「「「「「「う、うらやましい」」」」」」」」 上条に氷を割ってもらったクラスの一部の生徒が、覗いていて思っていた。 さらに、もう一人… 「プリエステスだけ飾利姫に頭を撫でて貰えるなんて…飾利姫、わしにも頭撫でてくだごふっ!!」 建宮が初春達が居る個室に入ろうとしたら、絹旗に浜面同様椅子を投げられ、ヒットした。 「痛いのよね。絹旗何をするのよね」 「建宮のくせに超生意気です」 「酷いのよね」 建宮はまた入ろうとすればまたもや絹旗に何かされるのであきらめた。 そして建宮があきらめたところで、浜面が近づいてきた。 「建宮、基本俺達はこういう扱いにされるんだよ」 「わしの気持ちを分かってくれるのは浜面だけなのよね」 「よし、今日は食うぞ!」 「そうするのよね」 浜面と建宮は似たもの同士でやけ食いを始めていた。 「なんか変態同士で超やけ食いをしているんですけど」 「「変態同士とはどういうことだ(なのよね)!!」」 絹旗が更なる追い討ちをした。 ちなみに他の見ていたクラスの生徒達は建宮みたいになりたくないので、覗くのを止めた。
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある不幸な都市伝説 4日目 佐天+その他大勢編 その1 佐天は第7学区の公園のベンチに、ホットココア片手に一人で腰掛けていた。 初春から遊びの誘いはあったのだ。なんでも昨日の事で、面白い話が聞けるらしい。 昨日の事。つまりは上条と御坂の事だ。 そして面白いという事は、二人に何かしらの進展があったのだろう。 しかし佐天は聞きたくなかった。 何故かは分からないが、聞くのが怖かった。 昨日からモヤモヤが晴れない。胸が苦しくなり、溜息ばかりついている。 「はまづら、もっとギュッとして。」 「け、けどみんな見てるぞ? いや、むしろそれが二人を燃え上がらせるってのも分からなくはないが、 まだビギナーカップルの俺達には、そのステージは早くないか?」 「……ぐーすかぴー……」 「ね、寝てるぅーっ!! つーかさっきまで会話してたよね!? なにその寝つきのよさ!! あなたの前世はのび太くん!?」 隣のベンチでいちゃついている(?)カップルが、よけいに佐天をイラッとさせる。 というか日曜の午前中から公園でいちゃつくなよ。子供達ガン見してんぞ。 佐天は持っていたココアの空き缶を捨て、公園を出た、 出る前にカップルの方をチラッと見ると、ふわふわした茶髪のお姉さんが、男になにやらビームを浴びせている最中だった。 ちょっとだけスッとした。 が、直後に再びテンションの下がるイベントに遭遇する。 「ヘイヘイ! 姉ちゃん、一人かい?」 「よかったら俺らと遊ばね?」 アレッ!? デジャヴかな?三日前も同じような事があった気がする。 「あー…えっと、そういうのはちょっと……」 「おっと! へたに断らないほうが身のためだぜ!? こちらの内臓潰しの横須賀さんは今、気が立ってんだ! なにしろさっきナンパに失敗した上に、買い物袋まで吹き飛ばされたんだからなぁ!!」 「よけいな事まで言うんじゃねぇ!!」 さてどうしよう。 前にも言ったが、佐天に戦う力はない。 相手は自称内蔵潰し(他称モツ鍋ナントカ)と、舎弟数名。 逃げる事はできず、従えば親に言えないことをされてしまうだろう。 しかも佐天は知る由もないが、あのとき助けてくれた王子様は、現在自分の部屋で古文と戦っている真っ最中である。 イチかバチか、「あっ! あんな所にUFOが!!」作戦を決行しようとした瞬間、 「やめなさい! その子が困ってるじゃないですか!」 助けが入る。 佐天はとっさに「あの人」かと思ったが違う。そもそも声が違う。 「誰だテメェは!!」 「人に名乗る前に自分が名乗るのが礼儀……ですがまぁいいでしょう。 なんだかんだと聞かれたら、答えてあげるが世の情け。 自分は海原光貴といいます。」 爽やかさ100%な男だった。むしろ爽やかさからできてますって感じである。 王子様度は、はっきり言って上条よりもはるかに高い。 しかしその爽やかさは、どことなく胡散臭さが滲み出ており、 風早くんよりは、どちらかといえば古泉に近い。 下の名前も似ているし。 「やれやれ、困ったものです。」 まんまじゃねーか。 「そうか、だがまずい所へ首を突っ込んでしまったようだな。 対能力者戦闘のエキスパート、この内蔵潰しの横須賀サマの前に」 「あっ、すみません。 長くなるなら攻撃してもいいですか?」 「話、最後まで聞けよ!! 何で俺と戦うやヤツはいつも聞いてくれないんだよ!!」 「えい」 「だから話をって、え~~~!!?」 海原は「えい」の掛け声とともに、手に持っていた黒い石のナイフをモツ鍋さんに向けた。 何かが光った瞬間、モツ鍋さんはパンツ一丁になっていた。 「またつまらぬものを斬ってしまった」の状態である。 覚えてやがれ!と、三流の捨て台詞を吐きながらモツ鍋さんたちは逃げていった。 このあと彼らは一般人の通報により、ツインテールの風紀委員に捕まるのだが、まぁどうでもいいことである。 「いやー、ありがとうございます! 助かりましたよ。」 「いえ、困っている女性を見たら放っておけない性分でして。それに……」 「? それに?」 「………あぁ、何でもありません。」 それに御坂さんの御友人を見捨てるわけにもいきませんから、と言いたかったのだろう。 実はこの男、ある理由で御坂の周辺を徹底的に調べ上げた経験がある。 当然、その友人である佐天の事も知っているという訳だ。 もっとも、こうして面と向かって話すのは初めてなのだが。 「それにしても今のすごかったですね!! どんな能力者なんですか!?」 海原が使ったのは能力ではない。魔術である。 金星の光を反射し、あらゆるものを解体するというものなのだが、そんなことを科学サイドで、しかも一般人である佐天に言える訳がない。 なので海原はこんな時のために用意しておいた、とっておきの言い訳【うそ】をついた。 「自分の能力は『等価交換【アルケミスト】』といって、 物質の構成元素を『理解』し、物質を『分解』し、『再構築』することで別の物質に作り変える、というものです。 先程のはその『分解』の段階で止めたという訳ですね。」 「へぇ~……(じゃあゴミを木に変えたり、手ぬぐいを鉄に変えたりとかもできるのかな?)」 佐天さん、それは天界力だ。 「それよりも気をつけてくださいね? またああいうのが来るかも分かりませんから。」 「あはは! 確かに危機感がなかったかもですね。反省してます。 ……まぁこの前も同じような事があったもんで。」 「それは大変でしたね。大丈夫だったのですか?」 「はい! そのときも助けてくれた方がいたので……」 そう言ってほんのり赤くなる佐天。その様子を見て海原は一人の少年の顔を思い浮かべた。 いや、彼を知る人間なら誰もが頭に浮かぶだろう。 ピンチのときに現れ、助けたついでにフラグを建て去って行くあの男を。 「それはひょっとして、ウニのような髪型の人ではありませんか?」 「えっ!? 海原さんも知ってるんですか!?」 「やはり…ですか。(どうやら自分との約束は守ってくれているようですね。……しかしまぁなんと言うか、建てすぎ【やりすぎ】では?)」 「上条さんも、あっ! その人上条さんっていうんですけどね!? すごかったんですよ!! こう、飛んできた火の玉をパキーンって消して! なんか能力を消せる能力者みたいですよ? それで―――」 上条のことを楽しそうに話す佐天。 先程の様子も含め、ある確信をした海原は、実にシンプルでストレートな質問をした。 「好きなのですか? 彼のことが。」 「え………」 それは考えた事もないことだった。 いや、考えないようにしていたのかもしれない。 自分が上条のことをどう想っているのか、そしてどう想われたいのか。 「な、何言ってるんですか! も~、あたしが上条さんと会ったのってついこの前ですよ? そんなわけないじゃないですかー。」 佐天は否定する。しかし否定すればするほど苦しくなる。 海原の一言で、気付かされてしまった自分の気持ち。 「……人を好きになるのに時間は関係ありませんよ。自分もそうでしたから。」 「…海原さんも?」 「ええ…ただその人には、別の好きな人がいるんです。 まぁどこにでもある話ですよ。」 「そう…ですか……」 「しかしその上条という方には彼女がいないのでしょう?」 「どうして分かるんですか?」 「いえ、話を聞く限り、ずいぶん鈍感そうな印象を受けたもので。」 「あはは! 確かにそうかもしれませんね!」 「つまり、貴方にはチャンスがあるということです。」 「でも……あたしの友人も上条さんのことが好きなんです。 あたしなんかよりずっと前から上条さんが好きだった人なんです。 あたし、その人のことも大好きだし、恩人でもあるんです。だから……」 「だから自分は身を引こうと? それで貴方はいいんですか?」 「……………」 「…確かにデリケートな問題ですから、じっくり考える時間も必要でしょう。……っと、すみません。」 海原のポケットが振動する。どうやらメールのようだ。 (土御門から…? グループが解散してから初めてですね……) そして海原はメールを開いて後悔する。 見なければよかったと顔をしかめる。 「あの、どうかしたんですか?」 「どうやら…あまり考えてる時間は無さそうですよ……?」 時間は数分前に遡る。 「どうだ舞夏、隣の様子は。」 「むー……どうやら上条のヤツ、また違う女を部屋に入れたみたいだぞー。 全く、昨日は御坂にあんな事しておいて、とんでもない男だなー。」 「この後、帰ってきたインデックスと血みどろの争いが起こるのが目に浮かぶぜい。 こりゃーきっついお灸をすえる必要があるにゃー。」 「何をする気だー?」 「戦争ですたい!!!」 そう言うと土御門はケータイを取り出した。 メールの件名に「緊急事態発生」と打ち、本文に昨日こっそり撮っておいた上条と御坂のキスシーンの写真を貼る。 「にゃはははは!! カミやん! 今回こそはお前さんも年貢の納め時だにゃー!! ブラックメ~ル、一斉送信 ズキュン!だぜい!」 土御門の放ったブラックメールは、海原以外の場所にも届いていた。 小萌のアパート内 「あれっ? あの子はもう帰ったの?」 「あっ、インデックスちゃんなら、ちょうど今かえったところなのです。 それにしても上条ちゃんには困ったものなのですよー……」 「ずっと愚痴言ってたわね。」 「そういえば結標ちゃんはどこで上条ちゃんに会ったのです?」 「まー…色々あって、ちょっと助けられただけよ。」 「……本当に上条ちゃんは………」 「ねぇ、あの人って小萌の生徒なんでしょ? 何年?」 「上条ちゃんは一年生なのです。」 「へぇー…年下かぁー……(イケルかも。)………あっ、メールだ。」 「先生もです。」 (土御門? 珍しい…………なんだ…脈ないじゃん……) 「な、な、な、何なのですかこれは~~~~!!?」 黄泉川のマンション内 「ねぇ見て見てー、ってミサカはミサカはおニューの服を着てあなたを誘惑してみたり!」 「うるせェな……そもそもさっき一緒に風呂入って裸見てンのに、今更誘惑もクソも無ェだろォが………」 「えっ!!? あなたはミサカの産まれたままの姿を見て、欲情しちゃってたの!? ってミサカはミサカはあなたの社会的抹殺を心配するとともに、これからの展開にwktkしてみたり!」 「ぶっ潰すぞクソガキィ!! 色気づくには10年…いや5年くらいかァ? 早ェンだよ!! ………あン? メールか…ちっ!土御門かよ……って、その前に三下から着信あったンじゃねェか!!誰だよ勝手に出たヤツ!!! …クソッ! まァいい。 で、メールの内容は……………」 「どうしたの?ってミサカはミサカは興味津々!」 「…見るか?」 「なになに………って!ミサカはミサカはくぁwせdrftgyふじこlp!!!」 「バグってンじゃねェ!! 三下とオリジナルがどォなろォと関係無ェだろォがァ!! (どォすりゃいいンだ!? やっぱここは、おめでとうメール的なモン送ったほうがいいンじゃねェか!? 友達として、そう友・達・として!!)」 某パン屋内 「嘘や! こんなん嘘にきまっとる!! 嘘って言うてくれーーー!!!」 吹寄の寮内 「か~み~じょ~~~!!!」 上条の寮近く 「………これは。さすがにショック……………」 第8学区のマンション 『…どうかしたのかね?』 「…別に。ただ不愉快なメールが届いただけだけど。」 『不愉快?』 「……………」 そして土御門のメールは、海を越えイギリスの地にまで届いていた。 イギリス清教 女子寮 「こ、これはきっと何か訳があるはずです!! あの少年がこんなことをするとは思えません!!」 「諦めろよ神裂。あいつだって高一だろ? 普通するだろこれくらい。」 「し、しかし!」 「まぁまぁ、シェリーさんも神裂さんも、お茶でも飲んで落ち着くのでございますよ。」 「熱っつう!!? これ煮えたぎってるぞ!!」 「あらあらまぁまぁ…」 (オルソラも相当動揺しているようですね……) イギリス清教 女子寮 アニェーゼ部隊 「このままでいいのですか? シスター・アニェーゼ。」 「な、何のことですか?」 「分かっているでしょう。あの少年ですよ。」 「あ、あぁ…例の事ですか。 けど私には全く関係無え話ってな訳ですよ。」 「そ、そんな事無いはずです!! シスター・アニェーゼはあの人の事………」 「シスター・アンジェレネまで何言っちまってるんですか!! 私は彼の事なんざこれっぽっちも! …これっぽっちも………」 日本人街 天草式 隠れ家 「ぅおらーーー!!! もっと酒持ってこんかいコンチクショーーーーー!!!!!」 「俺の菊姫が! 黒龍が!! 十四代がーーー!!!」 「た、建宮さん! 早く五和を止めてください! 牛深さんのお酒が無くなる前に!!」 「無茶言わんでほしいのよ!! 今の五和は、女教皇様と後方のアックアと範馬勇次郎が束になっても敵わないのよ!!!」 「そんなの人間じゃねー!!」 王室派 「おやキャーリサ。清教派からあのことを聞いてからずいぶん大人しくなったじゃないか。 そんなにあの少年の事が気になるのかい?」 「……気にして無いし、いつも通りだし。」 騎士派 「件の少年に好い人ができたらしい。 …ふむ。 これは神裂火織嬢を振り向かせるチャンスかもしれないな。 お前はどう思う?」 「………色恋の話は苦手である。」 新たなる光 レッサーの隠れ家 「あーもー!! 人がさんざん誘惑したってのに!!!」 「……もう諦めたほうがいいのでは?」 「いーや! あの少年にはイギリスの為に馬車馬のように働いてもらいます!! こうなったら…」 「こうなったら?」 「ふっふっふ……」 そしてこの話題はミサカネットワーク内でも騒ぎになっていた。 『上位個体の情報などアテになるのですか、とミサカ10404号は間違いであってほしいという願いを込めて確認を取ります。』 『番外個体からも同様の情報が得られました。どうやら真実のようです、とミサカ11122号は残酷な事実を告げます。』 『しかし彼にもお姉様にもそんな度胸はありません、とミサカ10050号は断言します。』 『いや、彼のフラグ能力を侮ってはいけません、とミサカ12399号は冷静に判断します。』 『今、問題視するべきは、なぜそうなったかではなくこれからどうするべきか、ではないでしょうか、 とミサカ18000号はあえて客観的立場で意見を言います。』 『それは確かに、とミサカ13131号は同意します。』 『ではこれからの事について話し合いましょう、とミサカ16677号はおもむろに仕切りだします。』 世界のあらゆる場所でこのことは物議を醸していた。 それだけフラグを乱立させたという事だろう。 はたして無意味にフラグを建てられた彼女達は、この後どう動くのだろうか。 土御門の言った「戦争」とは何を意味しているのか。そして佐天の出した答えとは? 騒動の中心である上条と御坂を置いてけぼりにしたまま、物語は大きく動きだした。 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある不幸な都市伝説
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覗く者がいなくなった個室内ではこんな会話が。 「ところで飾利、御坂嬢がこんな風(幼児化)になるのはお酒が入った時では?」 「そうなんですよね。私も驚いてます。半分ねかけてますし。」 「妙ですね。今日はドリンクバーにしてお酒はなかったはずですが…店長に聞いてみます。」 そう言って神裂は個室の外に出て店長と話をする。 現在上条達で貸し切り状態なので人目を気にする必要もない。 「今日のドリンクバー、もしかしてお酒入ってませんか?」 「あー、実はねぇ…店の者が間違えて5分間だけお酒になってた時間が有ったんだ…すみません。」 「いえいえ。人間そういうこともありますし。…で飲んだ人間は?」 「ちょうどそこのお嬢さん(白雪)のショータイムでほとんど皆さん外に出ておられましたが…。」 「が?」 「ツインテールじゃないほうの常盤台のお嬢さんが『これおいしい』とお気に召されて…都合10回ほどおかわりに来られてました…。」 「なるほど、わかりました。」 そう言って個室の方を振り返る。 が 物の1秒でまた店長と向きなおる。 「いま、個室の中光りませんでした?」神裂がおそるそる確認する。 「光りました。確実に」店長も青くなって同意する。 「まずい、中には飾利が!!」 そういって神裂はすぐに個室に向かった。 そして、個室の中を見ると… 初春が倒れていた。 「飾利、大丈夫ですか?」 「と、とりあえず大丈夫です」 初春は美琴の頭をずっと撫でていたので直接電撃を食らったのだ。 そして、個室の外から一人大きな殺気が出ていた。 「おのれ、よくも飾利姫をぶっ殺す!!」 建宮がフランベルジェを構え、美琴に向かってきた。 建宮がこっちに向かっているのに気づいた神裂は大声で言った。 「だ、誰か建宮を止めてください!!」 だが、今の建宮を止めるすべは無いのだ。一人を除いて… 「じゃあ、私が凍らせればいいんじゃないの?」 っということで、白雪は建宮を凍らせた。 「全く凄いな白雪は。…とりあえずおしぼりはやめろ五和!!!!」 「美琴ちゃんの調子がおかしいのは上条君のせいだよねー。」 「月夜さんもそう思いますの?私もですわ。」 「常々そう思っていたでー。」 「にゃー。」 「理不尽!マジでやめろ五和!!!!」 「美琴ちゃんのためにも二人まとめて凍らせようか。」 「それはナイスアイディアだにゃー月夜。ただし別々の氷に閉じ込めないといけないぜい。」 「ひとつの氷に入れたらそれこそ御坂はん悲しみまっせー。」 「了解。吹雪でバラケさせてから凍らせるよ♪」 「「ギャーッ!!!!!」」 五和と上条は別々に凍らされた。 ちなみに美琴は現在爆睡中で気が付いていない。 「舞夏、その五和さんを持って行ってくれない?ほっといても30分くらいで凍りは融けるか消えるからさ。」 「了解なんだぞー。にしても重いなコレ。」 「そりゃー胸がでかいからにゃーってゴギュ!!!!」 「元春、何じっくり見てるの?元春も凍らせちゃうよ♪溶かせる上条君いないからピンチだね。」 「ってか何で上条は凍ったまンまなンだァ?」 確かに右手で消せるはず。 「そりゃーカミやんの右手がおしぼりでふさがれてるからや。」 「なるほど。不便な右手だなァ。」 すると、 「ダーラッシャー!!」 「「「「「「「「「「何ぃぃぃいいいいいいい!?」」」」」」」」」」 五和気合で復活!!(実際には天草式の魔術があったりするが。) 「さあ!!当麻さん!!私と一緒に愛の滑走路へ!!」 ただいま上条さんは氷付け中、更には最後の砦、美琴まで眠ってしまっている。と、そこにそのまんま救いの手が!! 「「やめなさい!!」」 「ってうわわわわ!?いきなりなんですかプリエステスとその他一名!?」 「上条当麻は私達の恩人…手を出すというならば徹底的に殺ります…」 「その他一名ってのが超気に入りませんが、お兄ちゃんを連れて行くなんて超させませんよ?」 そんなシリアスな空気の中、この三人よりもものすごい殺気が現れる。 「テメェらは月夜のパーティーで何やってるぜよ?」 そこには魔術師にして能力者、能力者にして魔術師の天邪鬼、土御門元春が居た。 その後の数分間は筆舌に尽くしがたい。 あっさりさっくりまとめよう。 土御門が血を出して倒れ。 ただしそれを見たのは白雪と一方通行、打ち止めだけで。 他はほとんど瀕死の重傷を負っており。 見ていなくても無事だったのは隣の個室で寝ていた美琴と氷づけされた上条(この二人の盾になるような場所で打ち止めが一方通行に助けられていたため)と。 テレポートして逃げた白井と青ピだけ。 その7名を除いて。 他は全員、がれきに埋まった。 周囲50メートル近くが廃墟となった状況で。 白雪が見ている者はただ一つ。 「元春!?大丈夫!?」 「にゃー…。取りあえず救急車だにゃー…」 「わ、分かったからもう話さないで!!」 「まったく、土御門の野郎…」余波で氷が割れて出てきた上条が言う。 「雪女の彼氏にぴったりな強さだなァおィ…。」あきれ顔の一方通行。 「他の人助けなくて良いの?」さすがに酔いがさめた美琴 「さすがにこのままだとまずいよーってミサカはミサカは忠告してみたり。」 爆炎と共に現れたのはイノケンティウス、近くには術者のステイル、助けられたインデックスと滝壺がいた。 「やれやれ全く酷い目にあったよ。インデックスに師匠、二人とも無事かい?」 「ありがとうステイル。でもご飯もっと食べたかったんだよ。『喰わせ殺し』の店長さんにも申し訳ない気分で一杯なんだよ」 「大丈夫、いんでっくすの気持ちはきっと店長に伝わっている。それに店長さんならこんなことが起こっても笑って許してくれる」 後日、滝壺の言う通り、『喰わせ殺し』の店長も店員も笑って許してくれるのだがそれはまた別の話。 瓦礫を粉々に切り刻んで現れたのは神裂と建宮で、神裂の腕の中には初春がいた。 「土御門、もう少し冷静になってもらいたものですね。飾利、怪我はありませんでしたか?」 「この通り無事です。火織お姉ちゃんと建宮さんのおかげです。本当にありがとうございます、お二人とも」 「飾利姫を守るのが我らが使命、気にすること無いのよな。貴女の感謝の言葉でわしは腹いっぱいなのよ」 次に現れたのは対馬と浦上、彼女達が抱えてるのは気を失っている五和と舞夏だ。 「ふぅ、やっぱり土御門は恐ろしいわね。とりあえず元々の原因とも呼べる五和は後で折檻決定ね」 「……うぅ、何だか助けられたみたいだなー。どうもありがとうなんだぞー」 「いえいえ。私達は御坂さんと白井さんを寮に連れ帰らないといけませんので土御門の妹さん、五和を連れて帰って下さい」 浦上は気絶中の五和を舞夏に預けると、対馬と共に美琴と黒子の所へと向かった。 舞夏はというと五和の首根っこを掴まえて、引きずりながら自分の寮へと帰っていく。 「だーーーっ! 超酷い目に遭いました! 無事ですか涙子!」 「かすり傷程度なら負ったけど、特に問題ないよ。ありがとね最愛」 「超水くさいことを言わないで下さい。私と涙子の超仲じゃないですか♪」 『窒素装甲』を駆使して佐天を守った絹旗の顔は疲れが見えながらも、佐天の無事に安堵してる印象が見受けられる。 そこへ一際大きな爆発があったと思うと、そこには無傷の木山、周りには気を失っている芳川、小萌、黄泉川が倒れていた。 木山の様子を見て一番驚いたのは誰あろう、かつて戦ったことのある美琴だった。 「……なんで? なんで『幻想御手』も無いのに木山が……『多才能力者(マルチスキル)』になってんのよーーーっ!」 プルルルルルル ここで一人の携帯がなった・・・ 「もしもしですー。はい。はい。えー!?なんでですかー? え、でも・・・うぅわかりましたー。わざわざありがとうございましたー。でわー。」 「どうしたんですか?先生」 「月夜ちゃん。ものすごーく残念なお知らせです」 「じつは・・・level5認定を認められなかったのですー」 「「「「「「「「「「工工工工エエエエェェェェ!?」」」」」」」」」」 「他のlevelと違ってlevel5は上の認定が必要なのですが、それが認められなかったそうなんですー」 「なんでですか?詳しい理由は?」 「表向きでは、まだ能力に未熟な部分があるということなんですがー」 「表向きではというと?」 「これはあくまで先生の予想なのですが・・・」 「なになに?」 「能力の急成長と言うのは、あまり研究で認められていないんですよー ましてやlevel3からlevel5だなんてなおさらですー だから、誤認識などの面も含めてlevel4でとまっているのだと思いますー」 「でも、実際、実力はlevel5並の力があるんですし・・・」 「上は頭が固いんですよー」 「はふぅ・・・」 これを聞いていたステイルと土御門は・・・ 「(土御門、君だろ?これを仕向けたのは)」 「(良くわかったにゃー。まぁ、こっちもいろいろとコネがあるからにゃ)」 「(学園都市の頂上に直訴とは良い判断だな)」 「(いくら力と根性があるからってあまり関わらせたくはないんでね)」 「(君は昔から頭が回る・・・付き合っている僕は目が回っていたよ)」 「(だれがうまい事をいえと。それにあの時はガキのいたずらだ。今とはわけが違う)」 「なーにこそこそ話してるんだ」 そこに文字通り不幸の避雷針が来て・・・ 「まぁとりあえずカミやんのせいだにゃー!」 「理不尽!?」 「上条当麻、貴様と言うやつは白雪さんにまで迷惑をかけよって…」 「吹寄サン!?ってか何でみんな俺のせいという方向でまとまってますか!?」 「それが真実なんだにゃー。つまりだにゃー、理由とか論理とかそういう小さな小さなもろもろは『不幸体質』という一言で消し飛ばされてしまうんだぜい。 結論を言うとだにゃー。…年貢の納め時だぜいカミやん!」 「何それ!?つまり説明する気はねえんだなテメエ!!!」 「良ィことに学園都市第三位も寝てるしよォ…ここらでやっちまうか。」 「「「「「「「「「「「「「イエス、オフコース!!!!!!!!」」」」」」」」」」」」」」 「不幸だぁーっ!!!!!!!!」 久方ぶりに本当の不幸が上条を襲った。 ドッカーーーーーン 「なんでレールガンがァ!?」 「いつのまにか起きてたにゃー」 「もしかしたらこのパターンは・・・」 「よし、ココは全員で、せーの・・・」 「「「「「「「「「「「「「「「不幸だ(だァ、にゃー、やー)ーーーーー」」」」」」」」」」」」」」」 ここからの流れはいつもどおりである _______________________________________________________________________ そのころ木山たちはというと・・・ 「たぶんだが、強力な能力者がいっぺんに集まったために、AIM拡散力場が干渉しあって・・・」 解説をしていた 「そういえば、そこのシスターちょっと話があるのだが・・・」 「なに?」 「(私は能力は発現していないのだが、魔術は使えないのか?)」 「(その事なんだけど・・・多分無理かも・・・)」 「(どうしてだ?)」 「(一度でも、能力を使った事がある人っていうのはね、やっぱり脳の回路が普通の人とは違うんだよ そうでなくても、体が能力の使い方を覚えちゃってる。魔術と超能力は似てるけど微妙なところで違うから 無意識にミスが出ちゃうんだよ。両方使えるとなるとものすごく器用な人くらいかも)」 「(そうかそれは残念だ)」 「な、なんか微妙にほめられた気がするにゃーバタリ」 こうしてパーティーは無事(?)に終わったのだが、ここで小萌から連絡が入る。 「じゃあみなさーん。明後日は楽しい楽しい能力強化合宿ですよー♪ 明日のうちに準備とかちゃんとするですよー」 当麻達の学校、二日後には『能力強化合宿』というハードな合宿が始まるのだ。 疲れを出来るだけ残したくない当麻の学校の生徒達はそれぞれに自分達の住む場所へと帰って行く。 当麻の学校の生徒で無いパーティー参加者も疲れたのか、自分達の住む部屋へと帰って行った。 「さて、と。じゃあ俺も帰って寝るとすっか。んで明日は合宿の準備っと」 「じゃあ私もー♪」 「待て待て待て! 何サラッとお泊りしようと画策してるんですか美琴さん!」 美琴が違和感なしで付いてきたことに焦った当麻は内心で嬉しく思いながらも、恋人の暴走を未然に防ごうとした。 そんな当麻に助け舟を出したのは黒子、対馬、浦上なのだが、これが当麻のこの日最後の大ハプニングの始まりだった。 「ダメですわよお姉様。寮監様からお電話がありまして門限破りは対馬さんと浦上さん同伴で許してくれますが、外泊は禁止されてますわ」 「うっ……残念」 「それなんだけどね御坂さん。そんなにガックリしなくても大丈夫。むしろ大変なのは上条さんの方だから」 「上条当麻、あなたに寮監さんが会いたいそうよ。私達と一緒に常盤台の寮に来なさい」 対馬の宣告に顔を青くしたのは当麻ではなく、寮監の恐ろしさを文字通り体で知っている美琴と黒子だった。 「当麻、死ぬ気で戦いましょう! あの寮監ならそれで勝てるかどうかのレベルだけど、私達の愛は負けないもの!」 「お姉様! それは自殺行為ですわよ! お願いですからそのような早まった考えはお止め下さいな!」 (この二人がここまで言う常盤台の寮監ってどんな奴なんだ? 聖人や神の右席レベルの相手なのか?) 二人が恐れる寮監のイメージを知り合いの聖人と神の右席のメンバーで想像したが、想像だけで恐怖を覚える羽目に。 しかしそんな当麻を対馬と浦上が落ち着かせる言葉を投げかける。 「そんなに固くならなくても大丈夫ですよ上条さん。寮監さんは美人ですし、御坂さんの噂の恋人を一度拝見したいだけみたいですよ」 「浦上の言う通りよ上条当麻。確かに御坂さんや白井さんが毎回門限とか規則破る度に気絶させられてるみたいだけど、怖い人じゃないから」 浦上の言葉で心を落ち着かせた当麻だったが、対馬の言葉で不安がやや持ち直してしまうことに。 美琴と黒子は当麻の無事を祈りつつ、寮監の待つ常盤台の寮へと向かうことにするのだった。