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黄泉の使者 Lv182 編集 attachref ●攻撃!!! (単体,1hit,近距離)▲トリプルライトニング!!! (単体,3hit,遠距離,付加【感電】)【取得EXP】 -747備考:状態異常無効? 呪われた帽子 黄水の名簿 名誉の証(ゴースト) ⇒覚醒の秘薬 (5.10)⇒暗黒魔法中和剤 (5.18)エデルの記憶 (5.00)†司祭の帽子 (5.09)†ラニスフラエス (5.09)†ビートゼプリム (5.00)†サイクロン (4.77)†カディワインド (5.09) Lv182 黄泉路(1)Lv182 課金アイテム 珍級モンスター召喚
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デザイン 機種 パチスロ喰霊-零- アニメーション あり スキル効果 精算時に使うと5000枚以上で勲章が獲得できる 消費SP 40 入手方法 イベント LvMAX経験値 ? 限界突破素材 限界突破先 限界突破元 神楽&黄泉(お風呂) 備考
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クラス 青龍2 巨神2 黄泉還り3 基本値 【体力】 6【反射】 3【知覚】 6【理知】 3【意志】 2【幸運】4 【体力】 2【反射】 5【知覚】 6【理知】 5【意志】 3【幸運】3 【体力】 2【反射】 5【知覚】 4【理知】 5【意志】 5【幸運】3 合計 【体力】10【反射】13【知覚】15【理知】13【意志】10【幸運】10 ボーナス 【体力】 A【反射】 B【知覚】 C【理知】 D【意志】 E【幸運】F 【体力】 3【反射】 4【知覚】 5【理知】 4【意志】 3【幸運】3 戦闘値 ベース 【命中】B+C【回避】B+F【魔導】C+D【抗魔】D+F【行動】B+D【耐久】A【精神】E【攻撃】 【命中】4 【回避】3 【魔導】4 【抗魔】3 【行動】8 【耐久】10【精神】10【攻撃】 クラス 【命中】1 【回避】1 【魔導】1 【抗魔】1 【行動】1 【耐久】4【精神】4【攻撃】2 【命中】2 【回避】2 【魔導】2 【抗魔】2 【行動】1 【耐久】6【精神】5【攻撃】2 【命中】2 【回避】2 【魔導】2 【抗魔】2 【行動】1 【耐久】9【精神】7【攻撃】2 特技 【命中】1 【回避】0 【魔導】0 【抗魔】0 【行動】0 【耐久】0【精神】0【攻撃】0 未装備 【命中】10 【回避】8 【魔導】9 【抗魔】8 【行動】11 【耐久】29【精神】26【攻撃】6 装備 【命中】3 【回避】5 【魔導】1 【抗魔】1 【行動】1 【耐久】0【精神】0【攻撃】12/9 最終値 【命中】14 【回避】12 【魔導】10 【抗魔】9 【行動】12 【耐久】29【精神】26【攻撃】18/15 装備 古神刀(体力-/命中0/斬10/至近/手持ち:片手)白兵(剣/巨神装備)巨神専用 愚者の片刃刀(体力15/12/命中0/斬7/至近/手持ち:片手/両手)白兵(刀/冥府装備) 装備中クリンナップかシーン終了時HP3回復 月輪(命中2回避2魔導0抗魔0行動‐1 斬刺殴炎氷雷443222)ヴィークル(巨神/自律型) 攻撃+2 無垢なる魂を得る 冥府の装束(回避1抗魔1行動2 斬刺殴444)防具(布/冥府装備) 命中魔導+1 漆黒の衣(命中1回避1重圧邪毒無効) 無垢なる魂 エキストラを得る。 鉄籠手(体力10/命中0/殴0/至近/手持ち:本文)白兵(盾) 回避+1 部位不要 若水×4 マイナーでMP1d回復 特技 《兵者の証》 常時 自動成功 自身 【命中】+1 《武神の手》 常時 自動成功 自身 物理攻撃の命中C-1(9) 《豪腕》 常時 自動成功 自身 装備可能武器の必要体力+CL 《乱れ撃ち》 メジャー 種別:- 命中・対決 範囲選択 射程:武器 2MP 物理攻撃を行う 《巨神の一撃》 メジャー 種別:自 命中・対決 単体 射程:武器 2MP 物理攻撃を行いダメージ+1d 《巨神の身体》 常時 種別:自、ア 自動成功 自身 巨神装備常備化 《豪腕撃》 DR 自動成功 自身 2HP 巨神専用。ダメージ+1d6 《気付かれざる者》 常時 種別:- 種別:神となり人間でないことで不利益を被らない 《黄泉還り:半人半鬼》 常時 自動成功 自身 与えるダメージ常時+1dし、妖異、妖怪にはさらに+1d 種別:妖怪となる 《闇夜の糧》 メジャー 自動成功 自身 [Sin1]光と神で受けるダメージ+2d エキストラか同意したキャラから血を吸いHPを完全回復する。舞台裏の処理の代わりに 《冥府の武具》 常時 種別:ア 自動成功 自身 CL個冥府装備常備化 《妖身喝破》 セットアップ 種別:- 自動成功 場面選択 1HP シーン内の妖異、妖怪の位置を把握。隠密状態は解除。シーン中命中判定C-1 《闇の助言者》 オート 種別:- 自動成功 自身 2HP [Sin3]判定+2 《深淵降臨》 イニシアチブ 種別:- 自動成功 自身 4HP R中物理攻撃を【氷】にし【氷】防御修正+[8+CL] 効果中【雷】ダメージ+2d6 使用可能。 《冥府の武具》 常時 種別:ア 自動成功 自身 冥府装備をCL個得る 《妖身喝破》 セットアップ 自動成功 場面選択 1HP シーン内の妖怪、妖異の位置を把握し隠密状態解除。また使用者の命中判定のC-1(10)
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みんなの標的・浜面は、その背に大きな純白の翼を広げて大空を旅していた。 まるで天使のように美しいそれは、羽ばたく度に太陽の光をきらきらと反射させている。 「降ろしてえええぇぇぇぇぇぇ!!!」 泣きながら。 「『窓の無いビル』のちょっと東側だ。見えるか?」 上条が訊ねると、学園都市の各地へ散っているメンバーたちが口々に応える。 『私と郭さんは超高台にいますから、遠いですが見えています。 確かにあの超キモイ背格好は浜面に間違いなさそうですね。 麦野はどうですか?』 『私もかなり遠くにいるけど見えてるよん。先月辺りから目はいいの』 早速、麦野・絹旗・郭はこちらへ向かうと言い出した。 「で、一体何なのあれ?」 「……あの翼は『未元物質』ね」 ドレスの少女が上空を見上げて、上条の疑問に答えてくれた。 上条はそれを聞いて首を傾げる。 「『未元物質』って?」 「垣根帝督の能力」 「……人に翼を与える能力?」 本当は違うのだが、『心理定規』は面倒臭いので「そうよ」と答えた。 「じゃあ、垣根を攫った浜面が垣根の能力で泣きながら空を飛んでいる、と。 ということは……」 「怒らせたんでしょうね、彼を」 と、そこへ、後方からどたばたと足音と大声が飛んできた。 「待てぇぇぇぇ! 浜面ぁぁぁぁ!!」 上条や浜面と同年代の少年だった。 飛んで移動する浜面を走って追いかけているらしい。 彼の名を呼びながら上条と『心理定規』の横を通り過ぎる。 『その声は、半蔵様!?』 通信越しに彼の叫びを聞いた郭が声を上げた。 「何だって、半蔵!?」 上条が聞き返すのを聞いて、服部は立ち止まって振り向いた。 「……誰だ? 何故俺を知ってる?」 一介の高校生とは思えない、鋭い眼光で彼は上条を見据えた。 自称忍者な郭の知り合いなのだから、本当に一介の高校生とは違うのだろうが。 「郭の知り合いだ。お前と浜面を探してた」 上条が説明すると、服部は渋い顔をした。 「俺たちを? 面倒だな……。とにかく今は構ってられない。浜面を降ろしてやらないと」 「どうやって?」 二人のやり取りは、雑談モードの『心理定規』の携帯電話を通じて他のメンバーに伝わっている。 浜面を降ろす方法について服部が答えられないでいると、通話中の一人が口を挟んだ。 『簡単じゃん。あのメルヘンな翼を撃ち落としゃいいだろ』 「え? む、麦野さん? それって、浜面くん、あの高さから落ちるんじゃ……」 上条がつっこみ終わらない内に、彼らの二キロほど西方から真っ白なビームが伸びてきて、 浜面の背に生えている右の翼を貫いた。 『ビンゴ!』 『超流石です!』 きゃっきゃしている『アイテム』女子。 「うわああああ! 落ちるうぅぅぅぅぅ!!」 泣く浜面。 右側の浮力を失った浜面の体は、バランスを崩してガクンと高度を落とした。 しかし、落下するまでには至らなかった。 残った左側の翼が激しく羽ばたき、浜面が地に降り立つのを阻止しようとする。 「あ、あぶねえ! 今の『原子崩し』……麦野か!?」 地面に叩きつけられかけた浜面が、攻撃してきた人物を的確に言い当てた。 まれによくあることらしい。 『チッ、まだ落ちてないの? しつけえな』 『では左側は超私がやります』 電話から絹旗の楽しげな声が聞こえて来たその二秒後、 上条達のいる場所から五〇〇メートルほど南東の方から、 小石がすごい速さで飛んできて浜面の左翼を撃ち抜いた。 「やめてやめてぇ―――!!」 『ナイスピッチング~』 『超当然です』 今度こそ、浜面は落ちた。 「ぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 右翼の破損で高度を落としていた浜面は、その位置から左翼を攻撃され、 壊れながらも羽ばたく翼に多少落下速度を落としてもらいつつ、 周囲のビルの壁や街路樹の枝にぶつかりながら、 ドシンと音を立てて着地した。 「「浜面ァァァァァ!!」」 本気で心配して彼に駆け寄ったのは、上条と服部の二人だけだった。 『アイテム』の女性二人はお互いのシューティングテクを自慢し合い、 『心理定規』は自業自得だと言い放ち、 郭は服部のことばかり考えていて、 スフィンクスは「にゃー」と鳴いた。 浜面の落下地点に集合した一同は、浜面の生死を確かめた後(生きていた)、 服部を問い詰めて事情を聴いていた。 「半蔵様! お姿が見えない上に連絡もつかないと思ったら、 空飛ぶ浜面氏を追いかけて全力疾走とはどういうことですか!」 「そりゃあ、仲間が急に飛んでったら追いかけるだろう」 「急に飛んでった瞬間近くにいたのね。 ということはあなた今回の誘拐事件に一枚噛んでるの?」 『心理定規』が進み出て睨みつける。 その派手なドレスの少女を見て、服部は首を縦に振った。 「そうだ。浜面がアレを盗むっていうから、俺も手伝った。 それで近くの廃ビルまで運んだのは良かったんだが、 浜面が『チョロいぜ、第二位』とか何とか口走った瞬間、 あいつから羽が生えてきて飛んで行っちまったんだ」 「……チョロいね、浜面仕上」 『心理定規』は腰に手を当ててため息をついた。 「その廃ビルっていうのに連れて行って。彼を返してほしいんだけど」 「……だが……」 服部は、気絶したまま動かない浜面の方を見る。 学園都市第二位の誘拐を企てるくらいだ。余程の事情があるのだろう。 寝ている浜面を無視して服部一人では決められないと思っているようだ。 「やっぱ、こいつから話を聞かなきゃ埒が明かないみたいだにゃーん」 つま先で浜面の方を指し、麦野が言った。 「コラ、はぁーまづらぁー! 起きろ! ×××踏みつぶすぞッ!!」 「…………」 ドスの利いた声で脅すが、一向に目を覚ます気配が無い。 本当に踏みつぶそうと麦野が歩み出たその時、絹旗が彼女の肩を叩いて言った。 「まあまあ、そんなことをしたら浜面はともかく滝壺さんがこの先超気の毒です。 それより効果的な起こし方がありますよ」 「超浜面! 滝壺さんが超バニースーツ着て超ぺったり地面に座り込んで潤んだ瞳で超上目づかいで見てます!!」 「何ィ!? どこだッ!? 滝壺ォ!!」 起きた。 「――何がどうしてこうなったんだ? 浜面」 「……滝壺が攫われた」 目を覚まし、止血をした浜面へ上条が訊ねると、浜面は神妙な面持ちで答えた。 「うそ!?」 「そういえばここ一週間くらい、超姿を見てないです!?」 同じ『アイテム』のメンバーである麦野と絹旗は、 それぞれ自分のターゲットを追うのに夢中で滝壺の所在までは気が回っていなかったらしい。 「誰なんだよ、そんなバカやったクソ野郎は?」 眉間にしわを寄せた麦野に詰め寄られ、浜面は答える。 「学園都市だ。統括理事会の命令で動く連中だよ。 俺の目の前であいつを連れ去って行ったんだ。 追いかけたけど駆動鎧が相手じゃ敵わなくて……」 情けねえよな、と呟いて彼はうなだれた。 代わりに、服部が再び話し始める。 「奴らが何を狙って浜面の女を攫ったにせよ、そのままにしていいことがあるとは思えない。 俺たちは考え方を変えて、学園都市と交渉することにしたんだ」 「学園都市の第二位ってのは今自力で動けない状態な上に、 学園都市にとっちゃ相当価値のあるもんだ。 それで使えるかもって思って……」 「盗っちゃおうぜって、二人で……な」 「おお……何つーか、ノリで……な」 浜面と服部はテヘ、と頭を掻いた。 「…………」 そんな二人を見て、『心理定規』は拳を握り締める。 「俺達、ノッちゃうと止まらなくなるっていうか……」 「俺と浜面のコンビだと、すぐ調子乗っちまうっていうか……」 「そりゃ、スキルアウト時代からの親友だし」 「おまっ、こんな所で親友とか言うなよ、恥ずかしいだろー」 バシッと浜面の背を叩く服部。 「……何なの、こいつら」 「超キモイです」 引く『アイテム』。 「でも、本当のことだろ? 俺はお前を何より大事な親友だと思ってんだよ」 「え? そ、そりゃあ俺だって、お前のことは好きだよ」 「えっ」 「いや、親友という意味でね」 「だ、だよなー? そういう意味だったら俺だってお前のこと好きだよ」 顔を赤らめる二人。 「は、半蔵様……?」 顔を青くする郭。 「何言ってんだよ、俺のほうが半蔵のこと百倍好きだよ」 「いや、だったら俺はその千倍浜面のこと好きだよ」 「ちょっ、後出しはずるいだろ。俺はむしろお前のこと愛してるっつってんの」 「ふざけんなよお前先に言いやがって。俺だって浜面のこと一万年と二千年前から愛してるよ」 「おい、どういうことだよ? 誰か止め……」 上条は振り返ったが、女性陣は誰一人として止めに入るために進み出てはくれなかった。 「おい、『心理定規』……」 「あなた、まさか……」 麦野と絹旗に見られても、『心理定規』はそ知らぬ顔をしていた。 「……もうだめだ! 浜面ァァァ!!」 「あはん! こんな所でェー!!」 「貴方達、しばらくそうしてなさい」 『心理定規』が言い捨てた。 三十分ほど濃厚なシーンを披露した後、二人はひどく傷ついていた。 「俺には滝壺が滝壺が……」 「いっそ殺してくれ……」 郭も相当傷ついていた。 「半蔵様が、半蔵様の貞操が浜面氏に……」 上条はため息を一つ吐いて、傷心の浜面に声をかける。 「盛り下がってる所悪いんだけどさ、垣根を返してやってくれよ。 滝壺さんが攫われたのは許せねえけど、やっぱり誘拐はよくないって」 なだめられて、浜面は小さくうなずいた。 「……ああ……」 納得したというよりは、ショックで何も考えられないようだ。 そこへ。 「そもそもさ、浜面テメェ、何か勘違いしてない?」 腕組をした麦野が浜面の前に立ちはだかる。 「え……」 「『アイテム』のリーダーは私だろ。 滝壺は浜面の彼女である前に『アイテム』の一員なんだし、攫われたらまず私に言えよ」 「超そのとおりです。そこまで頭が回らずに変な方向へ空回ってしまうあたり超浜面らしいですけど」 「ったく、ちゃんと相談しろってば。 さっさと滝壺取り戻すぞ。ホラ、立て浜面」 出来の悪い弟の面倒を見るような、呆れながらも優しげな調子で、麦野は彼の方へ手を伸ばす。 「お前ら……」 力強く、その手を取る。 これが、アイテムだ。 三人は頷き合い、滝壺奪還の作戦会議のため、いつものファミレスへと向かっていった。 「……ねえ、彼は?」 『心理定規』が残された服部をにらみつけると、 郭に支えられてやっと立っていた服部は肩を震わせ、南の方向を指差した。 「あっちのビル……」 「そう。どうも」 こうして、垣根帝督は『心理定規』の手によって無事元の場所へ返された。 「……ひどい落ちだな」 「にゃー」 上条とスフィンクスは、なかば呆然とその顛末を眺めていた。 「滝壺理后は学園都市に攫われた、か……」 静かになった通りで、上条は呟いた。 「統括理事会は何を考えてるんだ? 女の子を攫って一体どういう……」 「心配かにゃー?」 「そりゃそうだろ。『アイテム』の奴らが頑張ってくれるとはいえ、 俺も何かできることは……おい」 「ん? どうかしたか? かみやん」 「土御門。なんでお前がいるんだ」 土御門元春が、そこにいた。 「謎のキャンピングカーに拉致されたんじゃなかったっけ?」 ため息混じりにたずねると、土御門はへらへら笑った。 「かみやんがいつまで経っても助けに来てくれないから、自分で脱出したぜよ。 ところでかみやん、滝壺を助けるつもりなら、 やっぱり学園都市と交渉するのが手っ取り早いと思うぜい」 土御門の提案に、上条は眉をひそめた。 「第二位を誘拐して交渉? 返してきたばっかりだぞ」 「違う違う。普通に統括理事長に会って話し合えばいい。 かみやんはなぜかベシャリで押し切っちまうところがあるから、 話し合いの席まで持っていければ案外うまくいくかもしれないぜい」 「押し切るって……」 自分に説教癖があるのは何となく自覚していたが、 押し切るだとか押し付けるだとかいうことをしているつもりはない。 抗議しようと口を開くが、土御門の次の言葉に遮られた。 「とにかく、会ってみて損はないはずだ。統括理事長。 言いたいことは他にも色々あるだろ?」 学園都市の統括理事長、アレイスター=クロウリー。 確かに、その人物には言ってやりたいことはいくつかあった。 何を企んでいるのか分からない、不気味な相手。 上条は少し考え、そして言った。 「……会ってみたい気はするけど、『窓の無いビル』に入る方法なんてあるのか?」 「そりゃ、出入りが全く出来ないんじゃビルである意味がないにゃー。 特別に選ばれた人間だけが『案内人』を通して入ることができるんだぜい」 「『案内人』?」 「そう。リストに入ってる結標淡希ってのがそれだにゃー」 つまり、次はその子を助けろということか。 確かリストでは行方不明扱いになっていて、月詠先生の同居人だったはずだ。 上条がA4用紙を広げて眺めていると、土御門がもう一枚、同じような紙を差し出してきた。 「そうそう、そのリスト、抜けがあったり誤字があったりでひどい状態だから、更新しといたぜい」 「……更新? 『救助リストVer2.0』って……土御門、お前……」 上条が一言文句をつけてやろうと思った、その時だった。 すぐそばのビルの陰から突然謎のキャンピングカーが現れ、上条達の前に停車すると、 中から黒ずくめの男達が降りてきて土御門を抱え上げ、無理やり車に詰め込んでしまった。 「うわあああ! またしても攫われるぅーッ!! 助けてかみやーーん!!」 「お前はピーチ姫か」 キャンピングカーは瞬く間に視界から消えた。 ■■■■救助リスト(Ver2.0)■■■■ ===イギリス清教=== 必要悪の教会 禁書目録 【誘拐:必要悪の教会の裏切者】 ステイル=マグヌス 【捕縛:必要悪の教会の裏切者】 ロンドン女子寮 神裂火織 【捕縛:必要悪の教会の裏切者】 オルソラ=アクィナス 【迷子】 天草式十字凄教 建宮斎字 【消息不明】 浦上 【消息不明】 五和 【消息不明】 牛深 【消息不明】 香焼 【消息不明】 諫早 【消息不明】 野母崎 【消息不明】 対馬 【消息不明】 他44名 【消息不明】 アニェーゼ部隊 アニェーゼ=サンクティス 【消息不明】 シスタールチア 【消息不明】 シスターアンジェレネ 【消息不明】 他約200名 【消息不明】 ===英国王室=== エリザード 【捕縛】 リメエア 【捕縛】 キャーリサ 【捕縛】 ヴィリアン 【捕縛】 ===騎士派=== 騎士団長 【捕縛】 ===結社予備軍=== 新たなる光 レッサー 【消息不明】 ベイロープ 【消息不明】 フロリス 【消息不明】 ランシス 【消息不明】 ===ローマ正教=== ローマ教皇 【誘拐】 神の右席 フィアンマ 【捕縛】 ヴェント 【捕縛】 アックア 【捕縛】 ===ロシア成教=== サーシャ=クロイツェフ 【行方不明】 ===エリザリーナ独立国同盟=== エリザリーナ 【行方不明】 ===学園都市=== とある高校 月詠小萌 【解決済】 結標淡希 【行方不明】 姫神秋沙 【行方不明】 吹寄制理 【解決済】 青髪ピアス 【行方不明】 土御門元春 【拉致:謎のキャンピングカー(三回目)】 御坂勢力 御坂美琴 【誘拐】 妹達(学園都市組) 【解決済】 妹達(10033-12500) 【解決済:一方通行】 妹達(12501-20000) 【委託:一方通行】 白井黒子 【誘拐】 初春飾利 【誘拐】 佐天涙子 【誘拐】 エツァリ 【行方不明】 ショチトル 【行方不明】 黄泉川家 黄泉川愛穂 【解決済】 芳川桔梗 【行方不明】 一方通行 【解決済】 打ち止め 【解決済】 番外個体 【解決済】 新生アイテム 麦野沈利 【解決済】 浜面仕上 【解決済】 滝壺理后 【誘拐:学園都市】 絹旗最愛 【解決済】 旧スクール 垣根帝督 【返却】 心理定規 【解決済】 忍者 服部半蔵 【解決済】 郭 【解決済】 その他 風斬氷華 【現出不安定】 スフィンクス 【解決済】 冥土帰し 【解決済】 NEW! 上条刀夜 【行方不明】 NEW! 上条詩菜 【行方不明】 NEW! 御坂旅掛 【行方不明】 NEW! 御坂美鈴 【行方不明】 「えっ」 おまけ、ツッコミなどなど 180. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) 2011/03/28(月) 01 16 29.37 ID Me7amhqRo 乙 ……かつて読んだSSの中でも最悪の能力だ。 心理定規……恐ろしい娘。 185. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 09 56 41.97 ID ApEQkiADO 上条さんテレポートできなくね? 187. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 11 50 04.29 ID 8K6P9H6XP 乙 上条さんテレポできないのにwwww 188. 1 2011/03/28(月) 12 07 24.05 ID KUhbVokE0 185 187 うわああああああああああああ うわあああああああああああああああああ どうしようかな 189. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 12 15 55.31 ID BhyvSvUvo ☆「そう思って幻想殺し専用入り口作っておきました」ウイーン みたいな? 194. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) 2011/03/28(月) 23 38 39.63 ID BtgCflAJo アレイスターをテレポートしてしまえ 195. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 23 46 29.99 ID ak5rV2Pco 194 !! 197. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) 2011/03/29(火) 00 31 46.48 ID xA3mjh5Yo これが逆転の発想ってやつか・・・ 198. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 03 11 21.27 ID r18qmbDd0 ごめん、それより気になることがある 心理定規の能力は確か【他人に対して置いてる心理的な距離】を識別して 【自分と他人の心の距離を自在に調節する】だったはずなんだが ちなみにフレンダを無理やり自白させたのはこいつだと俺は信じている 199. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 03 14 15.14 ID r18qmbDd0 だから浜面と半蔵のような【他人同士の心の距離】は操作できないはず レベル5のひとり、心理掌握ならできるかもだが 長々とスマン 200. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) 2011/03/29(火) 03 18 10.03 ID TzIVHIc1o こまけぇこたぁいいんだよ! 203. 1 2011/03/31(木) 01 12 32.24 ID kUqq65hr0 こんばんは いただいたレスの発想がぶっ飛び過ぎててついて行けません>< その才能に嫉妬だよ 189 窓の一つも無く殺風景だったビルが、なんということでしょう 198 Oh... またやってしまいましたね... あのシーンって別に無くても何の問題も無いので、 あんな出来事は無かったんだということで脳内補完していただけると助かります その方が彼らも喜ぶと思います では投下
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《黄泉(よみ)の邪王(じゃおう) ミクトランコアトル》 特殊召喚・効果モンスター レベル10/闇属性/悪魔族/攻撃力3800/守備力0 このカードは通常召喚できない。自分の墓地に存在する 「黄泉の餓鬼」「黄泉の防人」「黄泉の舟守」を それぞれ1体ずつゲームから除外した場合のみ特殊召喚できる。 1ターンに1度、相手フィールド上に表側表示で存在する カード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊し、 相手に600ポイントダメージを与える。 原作・アニメにおいて― 「ジャックvs紅蓮の悪魔のしもべ」戦において紅蓮の悪魔のしもべが使用。 《黄泉の餓鬼》《黄泉の防人》《黄泉の舟守》を除外して特殊召喚され、ジャックに直接攻撃を仕掛けたが《スクリーン・オブ・レッド》に妨害された。 直後に自身の効果で《スクリーン・オブ・レッド》を破壊しダメージを与えたが、返しのターンで《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》に戦闘破壊され紅蓮の悪魔のしもべは敗北した。 攻撃名は「百鬼邪口」。
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【種別】 人名 【初出】 十五巻 【CV】 松風 雅也 【解説】 【人物】 【能力・スキル】 【作中での行動】 【口調】 【余談】 【解説】 暗部組織『スクール』のリーダーを務める青年。 超能力『未元物質』を所持する、学園都市第二位の超能力者(レベル5)。 外伝漫画『とある科学の未元物質(ダークマター)』では主人公を務める。 【人物】 180cmを超える長身と茶髪の整った顔立ちの持ち主。 着用しているスーツと合わさってホストのような見た目をしている。 その高い実力故か暗部の人間としては余裕や寛容さがあり、 基本的に無関係の一般人は攻撃せず、障害となり得ないなら敵でも見逃す。 しかし目的の障害となったり、または自身の敵とみなした人物は一般人だろうが容赦をせず、 自身の戦闘の余波に周囲を巻き込んでも特に気を使わない。 それでも裏社会ではまだ人間味のある方だが、一方通行にはチンピラと酷評された。 因みに、直接交渉権を手に入れるためにアレイスターの予備のプランをすべて潰そうと考えており、 アレイスターが並行的に展開しているプランの全てを把握できる自信があったようで、 それだけの事をしてでも直接交渉権を手に入れたい理由があったのだろう。 (一方通行の推測では、暗部に星の数ほどある悲劇の一つにでも触れて壊れたのだろうとの事。) 所属校は不明だが、九月初旬時点から見て最近までちゃんと通学はしていたらしく、 『とある科学の未元物質』では同級生らしき人物から不登校状態の垣根を心配するメールが届いている。 また、このメールに「出席日数ヤベェぞ」とあることから、高校に通っているものと思われる。 【能力・スキル】 超能力は『未元物質(ダークマター)』。 この世に存在しない物質「未元物質」を生み出し、 周囲が未元物質により異法則の世界へと書き換えられることで、 物理法則ではありえない現象を引き起こす。 垣根自身は未元物質が起こせる現象を把握しているため、 敵対者のみが未知の世界に囚われ、理解できない攻撃や環境に苦しめられる。 その力は圧倒的であり、同じレベル5でも第3位以下とは絶対的な壁が存在する。 また、作中で唯一『超能力』で一方通行にダメージを与えた人物でもあり、 結果彼に敗北したとはいえその実力は本物。 (上条当麻の幻想殺しは「超能力」ではないので除外) 敗北後は未元物質を用いた後述の新たな応用法を編み出しており、 事実上万能といっても過言ではない力を手に入れた。 身体能力や体術も優れており、蹴りだけでナイフを持ったチンピラを制圧した場面もある。 【作中での行動】 アレイスターとの直接交渉権を得ようと画策し、 その手段として一方通行を倒して第二候補(スペアプラン)から第一候補(メインプラン)となることを目指し暗躍。 メンバーのリーダーを一蹴、同じく超能力者の麦野さえ寄せ付けずアイテム勢を追い詰めたりと、終始有利な戦闘を展開。 一方通行を相手にしても、『反射』の対象外となっているベクトルを逆算し割り出す事で、 『反射』のフィルターをすり抜けて攻撃を通し善戦したが、 『未元物質』を解析されて『反射』を適用され、『未元物質』を通した攻撃を無効化された為に敗北。 一方通行が発現させた謎の「黒い翼」を見たことで 『未元物質』の根源となる力・本質を理解したらしく、『未元物質』を更に進化させたようだが、 黒翼を発現させた一方通行には敵わず、成す術も無く「虐殺」された。 しかしその後、アレイスターの指示で回収されていたらしく、一応の生存が確認された。 とはいえ、同様にアレイスターに復活させられた麦野によれば、 ネバネバした液体の入った容器に3つに分かれた脳をそれぞれ収めたり、 つぶれた内臓一つを補うために冷蔵庫よりもデカい機材を腹の横に直接取り付けたりと、 「未元物質を吐き出すための塊」になってしまったらしい(それでも一応『第二位』の格付けにある模様)。 なお、このような状態ではあるがエイワスからは「垣根帝督」として気にされている様子。 暗部への「幻想殺し」回収命令の中に、「第二位と同様の処置を施して生命維持装置内に『回収』」という文があるので、 暗部によって何らかの手が加えられているようだ。 クリスマスケーキのように脳みそを切り分けられたプロデュースと何か関連があるのかもしれない。 また、黄泉川に説得されかけた一方通行に対して、「結局テメエは俺と同じ」「誰も守れやしない」などと支離滅裂になりながらも叫んでいる。 新約四巻によると自我が乏しいため、与えられた電気信号に従って能力を行使させられている状態であり、 木原病理にEqu.DarkMatterを製造させられていた。 しかし、彼女の研究によって「未元物質で人体細胞を構築する術」を獲得し、 自身の損傷した内臓等を補って復活を遂げたことが木原唯一によって語られた。 そして、新約五巻にて実際に復活した姿を見せた。 未元物質によって自分の体を補った結果、垣根にとって「自分の体」と「未元物質」の区別はあいまいになっているらしい。 その結果、人体を補った部分だけでなく、周囲に展開した未元物質まで「体の一部」になりかけており、 あたかも未元物質が「生きている」かのような挙動を取り始めているらしい。 それは強い不死性の獲得ともいえるし、命や魂というものが未元物質の中に希釈されていっているとも言える。 簡単に言えば「未元物質そのものが垣根帝督の人格を持っている」状態にある。 未元物質の扱いにも初登場時より遥かに習熟しており、 垣根自身の複製や白いカブトムシなどの自律兵器を生産できるようになった。 新約六巻から本格的に活動を開始。 その姿は初登場の十五巻の時と比べると遥かに人間離れしていて、 肌や髪の毛の色も「未元物質」によって作られている為か真っ白になっている。 着ている服も「未元物質」で作られている。 目は本来白目であるところが黒く、本来黒目である部分が赤くなっている。 歯、舌も存在するが、光を吸収しているため口内は「穴」のように真っ黒に見える。 また『司令塔』のみ、各部位の色に生身だった頃の名残が残っている。 設定画の書き込みによれば、「その気にさえなれば」光学的擬態を使って十五巻当時の見た目に戻すことも可能らしい。 本来はフロイライン=クロイトゥーネの撃墜を命じられていたが、「やりたいようにやれ」という『木原』の総意を受諾し、 一方通行への復讐と復活した自分の「性能試験」を兼ねて、再び彼と戦闘を繰り広げる。 序盤は一方通行を精神的に痛めつけて善戦するも、参戦した麦野沈利の助言によって一方通行の精神状態を回復されてしまう。 それによって今まで有効だった攻撃も無効化されてしまったが、 状況に大した変化はなく、驚異的な再生力と創造力を生かして終始二人を圧倒。 「自身の破壊を無視して相手に永遠に攻撃を加える事で確実に勝利を手にする」という理論のもとで二人を封殺した。 「座して待つという言葉を人類滅亡レベルにまで引き上げられる」というほどの無限の時間と創造力を有しており、 ただ待っているだけで勝利が転がり込むその状況は、 地の文に曰く「究極の浪費であり、究極の怠惰であり、究極の冒涜」。 また、フロイライン=クロイトゥーネと同じく 「一度でも芽吹けば何十億人が集まろうと所詮個と個の集まりでは太刀打ちできない」とも言われており、 「人を超えた存在」としてその実力を遺憾なく発揮した。 しかしそんな時、自らが作り出した兵器の一つであるカブトムシ05が 『マスターの命令に背くために自分が「垣根帝督」という柱に成り、全てのシステム権限を奪取する』 という予想外の反発をした為に、本来のマスターである自身の崩壊が始まってしまった。 最後は完全崩壊寸前で一方通行に中心部を貫かれ消滅した。 この際、垣根はカブトムシ05がイレギュラーな行動を取った原因が、 かつて垣根自身が『八人目』への可能性を指摘していた滝壺の能力による干渉だと気づいていた。 脳が能力を起こし能力で脳を作るという無限ループを完成させ、 その「無限」には良心や善意といった垣根本人も認めたくなかった要素が含まれていたため、 結果としてカブトムシ05の台頭を許してしまったとも言える。 かくして、十五巻当時の垣根に近い振る舞いを見せたそれまでのマスター個体は消滅し、 元々の垣根の内面にあった善意・良心が集まった個体であるカブトムシ05が 新たな『垣根帝督』として未元物質全体を統御するマスター個体となり、結果「垣根帝督」という人物は善人化した。 これ以降の垣根は読者から「白垣根」と呼ばれることが多い。 一方通行に敵意を抱いていたマスターは消滅したが、 さながら妹達(シスターズ)のように自身の様々な意思がそれぞれの肉体に現れていたようで、 それぞれが「かつての垣根帝督の一側面を持つ別人」として存在している。 そもそも新約六巻時点でマスターであった「垣根帝督」も一方通行への復讐心が表面化した個体であり、 これが「本当の垣根帝督の人格」であった保証などどこにもないとのこと。 復活後の垣根は、特定の人格という統合された意識を持たないため、 増殖を続けるとマスターに反旗を翻す「異分子」「反逆者」の登場が懸念される。 そのため対一方通行戦で見せたような無限増殖は極力控える必要がある。 新約七巻で新垣根は対恋査戦で上条と共闘。 初対面にもかかわらず巧みな連携を見せた。 新約八巻では、フロイライン=クロイトゥーネ争奪戦の際に、 全体論の超能力を行使させる人形を作るための素材としてオッレルスが回収していた、 元々の垣根の生身のパーツが『グレムリン』によって意図せずも復活。 本質や主格がどこにあるかはともかく、 それはこの世に『未元物質』という超能力を生み出した『垣根帝督』に限りなく近い人格であった。 すぐに完全な人の形となった垣根は『未元物質』を利用しようとする『グレムリン』に反抗し、 垣根に接続されていた数十数百のコンピュータで組まれた並列演算機器を『未元物質』で逆流させ瞬く間に侵蝕していき、 さらには背中から生えた純白の翼を『船の墓場』を包み込む程に巨大化させた。 勝利を確信していた垣根だったが、直後にオティヌスによって捕縛され、バレーボール程の球体に圧縮されてしまった。 オティヌスが魔神の力を失った後、この垣根がどうなったのかは不明。 『船の墓場』に放置されたままなのかもしれない。 マスター人格が移行してからの『垣根帝督』についてはカブトムシ05の項も参照。 超電磁砲第四十三話に登場。 エージェントを通じて大覇星祭の選手宣誓を依頼されるが、これを一蹴。 この時、自らの能力を「お子様にウケるビジュアル」呼ばわりされたことにキレて八つ当たりを起こし、 『スクール』のアジトを廃墟同然にまで壊滅させた。 その際 あんなの(大覇星祭)は努力やら希望やらをまだ信じてるガキ共の遊びだろーがっ!! と発言している。 希望はともかく、「努力を信じる」ことを否定しているところを見ると、 努力では超えられない何かしらの壁に突き当たっていたのか、 あるいはそれが暗部に落ちた原因である可能性もある。 もしかしたら素養格付(パラメータリスト)について知っていたのかもしれない。 天賦夢路編でも登場。フレンダに負け中々落ち着かない弓箭猟虎を誉望が吐き気を覚える程の威圧感で諌めた。 外伝漫画『未元物質』にも登場。 アレイスターとの直接交渉権を手に入れたい動機として、 過去に垣根にとって大切な人が死んだことが示唆された。 杠林檎に接触して一方通行の演算パターンを手に入れたが、 学園都市の上層部によって林檎の臓器に『自壊プログラム』が作動し、死亡。 アレイスターへの殺意を顕にした。 【口調】 一人称は俺。 特徴的な口調はないが「ムカついた」というセリフをよく口にする。 例)「そしてムカついた。まずはテメェから粉々にしてやる」 カブトムシ05がマスターとなってからは、一人称が「私」となり敬語を使う丁寧な話し方に切り替わった。 また、一方通行との戦闘時に自身の異能になぞらえた 「俺の『未元物質(ダークマター)』に、その常識は通用しねえ」 という台詞を発している。 外伝「未元物質」では決め台詞としてこの言葉を多用している。 【余談】 作中での活躍や描写から、ネタ的な渾名が多いことで有名。 十五巻...一方通行のセリフと翼の描写から「イケメルヘン」 十五巻...ゴロの良さから「ていとくん」 十九巻...冷蔵庫よりも大きい機械と繋げられていることから「冷蔵庫」(帝蔵庫とも) 二十ニ巻...未元物質製の武器の素材提供をさせられていることから「工場長」 新約六巻...カブトムシ05にマスター権限を奪われたことから「カブトムシ」 新約八巻...オティヌスにバレーボール大に圧縮されたことから「バレーボール」 アニメ「禁書目録Ⅲ」第六話...一方通行の「圧倒的な虐殺」の描写がもぐら叩きのようにシュールに見えたことから「もぐら叩き帝督」etc. 皆に愛される彼だが、こうした渾名を不快に思う人もいるので注意が必要である。
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考察  ̄`ヽ \ r- __. \ \ | ', ____________ /  ̄`ヽ`ヽ ヽ| マ´/////////`ヽ. ,'´! / γ  ̄.___,.ィ| .V////////////ム、 / ., ,/ / .iゞ"´ ̄ ̄,.ヾ} ∨////////////∧ / ./ ノ ./ | ヾヽ {.. '., ,.ヘ,////////////∨ ./ -‐ ' / .|///ヽ ∧ ◯ヽ `- =・ ´ }///〃/// --― ' i|////,\.!. ヽ、 ` < ,///////,' }//////`t、 `<,._. `''-,,.._ ,//////ム’ヽ, _____..,.ィ’////////!i ヽ. i`i <. ゙¨7///,r' ,ィ/ __,,ィ/ム ヽ/////////,'!i {.ヽ. ヾーィ`<..,,/>,/ /// /////,'ヽ ヽ///////,'!i .} ゙ヘ .///ゝ'/ ./// //////,ム ∨//////!i. ヽ/\\ ////// .///ヽ ///////∧ ∨/////!i (´.ヘ`ゝ 、`////// /////} ////////,'} }/////,'!i. ヽ /////,' .////// ////////,リ !////,__!} i´ ヽ////,.イ,//////ノ ///////,/ ノ////.{.! ', ,ィ} /,'/////,'{ //////,/ ///////ヾ.、 } ノ /,'//////,∧ /////,/ //////////!i / ,ィr´/////////,i} ////,/ .///////////,゙ー-, __/////////////∧ //// ////////////////,'{!_/////////////////ムヽ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三 カード名 . ..: 黄泉路の踏破者 恐怖 [エンディング]≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ レアリティ...: Ex≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ 汎用スキル...: 【衝撃(1)】【追撃(1)】≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ カードスキル : 交戦時全忘却のアルマ1枚かアルマが忘却へ送られた時(Ex含)、それに[手札に加わった時3ダメージしてこのスキルを失う]を付与して持ち主のデッキに戻す≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ 武装化 : -≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ ステータス. ....: AP:06 / RP:05 / CP:06≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ フレーバー : 三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三 考察 "無念の末路"たる【恐怖】のバッドエンドシリーズ、それが書き換えられた忌みて禁ずる108物語から無限にリアライズされるアルマ。 まろうどのトラウマ。 スタッツ面は書き換え前と比べAPが1上昇しており、ダメージに特化した2種の汎用スキルを得ているものの、 引き換えに[障壁]対策の[貫通]を喪失し、4点と優秀だったはずのCPも2点増加した。このため切望する殲滅者と比べ小回りは効かなくなっている。 攻撃面に尖ったスタッツ及び汎用スキルに倣い、効果もより攻撃的な物となっている。 交戦時の全忘却アルマ・或いはEx含むアルマの忘却時に発動するスキルは、[悪夢]などの一部デッキに対する猛烈なメタとして機能する。 更に付属する3点ダメージが中々に凶悪。ARCにおいてはごく一部の例外を除き基本Lifeは20点。そのうちの3点が占める割合はそう少なくない。 更に交戦の度に発動するため、2-3回発動すれば大型アルマのCPに匹敵するダメージを叩き出す。 白兎さんと同等のAP6という数値及びダメージ特化の汎用スキルも合わさって、火力は相当なものが期待できるだろう。 ただしあくまで相手が戻ったカードをドローしなければ発動しないため、運の要素が絡むのは気をつけよう。引かれなければ意味がない。 もっともデッキに3点ダメージの爆弾が仕込まれている状況下では、相手も迂闊なドローカードは発動できないかもしれないが。 一方で記録回収妨害効果を失ったために、【理性】のコグニ破壊札使い回しを防止することができなくなった。 そのため本体が破壊される危険性が増えている。CPも増えた為、持久戦には向かない。 おすすめカードは基本書き換え前と変わらないが、喨々たる幻走とは相性がいい。 AP6からの即時交戦で相手アルマを交戦破壊+自身の効果でデッキに爆弾化して戻し、その後再リアライズによってダイレクトアタックをぶつける事もできる。 バッドエンドシリーズはデッキに戻った場合は再リアライズされる裁定が出ている為だ。 APが6とかなりの数値のため、凡そのアルマは[先制]によって一方的に破壊できる。なので増えたCPを考える必要もない。 ただし幻走はコストが嵩むため、懐古及び共鳴の発動は必須。
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今日 - 合計 - 忍者龍剣伝III 黄泉の方舟の攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 15時59分02秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
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【名前】チーム喰霊(諫山黄泉☆土宮神楽) 【属性】百合退魔師 【大きさ】女子高生並二人と100m犬型の霊獣 【攻撃力】黄泉・神楽は数十キロ爆発を耐える霊を日本刀で切る。その際百m範囲に地震が起きた 黄泉の呼び出した霊獣のビーム・威力、射程等全て核ミサイル並 【防御力】黄泉と神楽は二人同時に倒さないと黄泉帰る。耐久力は攻撃力欄の黄泉・神楽の攻撃に5回耐える 霊獣は核ミサイルで瀕死だが黄泉が居る限りは数秒で黄泉帰る 【素早さ】全員超音速戦闘。四方八方からのM61バルカン砲を回避可能 霊獣は飛行、黄泉・神楽は50階建てビルを飛び越える 10m程なら光速移動可能 【特殊能力】霊獣は黄泉、黄泉・神楽はそれぞれ片方が居る限り黄泉帰る つまり早い話が全員一気に殺せば良い 不可視や存在しないものも視認可能 【長所】百合可愛い 【短所】黄泉がなんであんなに… 【戦法】黄泉・神楽はなるべく別々に動きつつ霊獣に隠れる 霊獣がビーム ◆考察記録--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 318 名前: ◆O.K6AGgcZE [sage] 投稿日:2009/02/05(木) 01 39 08 チーム喰霊(諫山黄泉☆土宮神楽)考察 数十キロ爆発以上攻防+音速反応。 超音速即時付近を見る。 ×シーサーマン 攻防が違いすぎる。 ×神崎冥 鎌で負け。 ×鋼鉄メイドさん 破壊負け。 ×霧崎 大計 止められて負け。 ○生徒会長エヴァンジェ 喋る前に殺して勝ち。 ○メテュール 殺し続けて勝ち。 ×七賢者 開始距離の関係で負け。 ×巨大化魔王様 同上。 △ラージュ 互いに決め手なし。 ×オオオオオオスズメバチ 開始距離の関係で負け。 ○アスラン 攻防が違いすぎる。 ○ジョセル 同上。 ○メア 同上。 △ペタマン 互いに決め手なし。 オオオオオオスズメバチ>チーム喰霊(諫山黄泉☆土宮神楽)>アスラン
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■学園都市・総合ビル 喉に込み上げてくる吐き気を耐えながら赤毛の少女が[キャリーケース]を引きずって歩いていた。 悪寒で思わず嗚咽をしそうになるが、それでも結標淡希はそれを胃の腑に収める。 もう後には退けないのだ。 結標淡希は耳元で囁かれた“仲間”の願いを叶えなければならない。 あぁ…そういえば“あの男”の名前はなんて言ったっけ? それすらも思い出せぬほど混迷し、まとまりのない考えのまま結標淡希はただただ亡者のように歩く。 その時だった。 「痛ッ…!?」 激痛と共に“右肩”にワイン抜きが刺さっている。 まるで意味が判らず、呆然とそれを視界に捉えて立ち尽くす結標淡希の身体に次々と激痛が生まれた。 “左脇腹” “右太もも” “右ふくらはぎ” 脳を刺す激痛に耐え切れず、がくりと地に伏せながら結標淡希はようやく事態を把握した。 痛みを訴えてくる全ての箇所に覚えがある。 手加減…という訳でもないが、それでも殺す必要はないと思って。 無力化するためにそれを打ち込んだ記憶がある。 突然始まった戦闘を見て悲鳴をあげながら店内にいた客が逃げ出していく。 あっという間に静かになったそのビルの部屋の中心で、結標淡希はたった一人痛みに耐えかねられずに蹲った。 細い肢体を震わせて、痛みに耐えることしかできない結標淡希に静かな声がかかる。 「大丈夫。 急所は外してありますわ。 もっとも貴女が打ち込んだ場所にそのままお返ししただけですけど?」 そこに立つは風紀委員《ジャッジメント》の腕章をその腕につけたツインテールの少女。 追いつかれたのか、と考える間もなく閃光のように真っ白く巨大な痛みが脳を灼いて結標淡希は呻いた。 そんな、赤毛の少女を見て。 まるでその痛みを思い出したかのように身体をさすって。 けれど、これは決して交わらない道なのだ、と決意している白井黒子はあえて優しく丁寧に口を開いた。 「さぁ、これでようやく五分と五分ですの。 何なら全裸になって傷の手当をする時間くらいは差し上げますわよ?」 白井黒子はそう言って上品に微笑んだ。 ■とある病院 ムクリと闇の中で一人の少女が起き上がる。 そのままペタペタと裸足の足でリノリウムの床をたたきながら少女は窓から学園都市のまばゆい光を見下ろした。 「急がなければならない、とミサカは己の優先順位を跳ね上げます」 そう言って少女は己の身体を包む簡易な手術衣をストンと脱いだ。 下着も何も付けていないその裸身を隠そうともしない少女からはどこか無機質な印象が漂っている。 少女の名前は検体番号《シリアルナンバー》10032号。 ある[実験]のために“超電磁砲”御坂美琴のDNAマップから製造されたクローンの内の一体である。 通称、御坂妹と呼ばれているその個体は己と同じ条件から形成された“ネットワーク”にアクセスし確認を取りはじめた。 だが、帰ってきた返事はどれもよくないものばかり。 ならばと彼女はふらつく足で歩き出す。 クローゼットから下着を取り、シャツを取り、制服を取り出して着替えだす。 「この時間帯では外出許可はおりないでしょう、とミサカは推測します」 たとえ昼間であろうと絶対安静の患者に外出許可を与える病院など存在しないが、そんなことは御坂妹にとって意味が無いことだ。 御坂妹…否、“妹達《シスターズ》”の共通認識。 もはやそれは誓いと言ってもいい。 “もう一人たりとも死んでやることは出来ない” 「絶対に[残骸]による[計画]の復元だけは避けなければならない、とミサカは決意を新たにします」 ならば今出来る最善の手を尽くすだけ。 御坂妹は静かに病院の窓から外へと飛び出した。 脳内の“ネットワーク”からは彼女を心配する声、彼女を鼓舞する声、彼女を励ます声が響く。 御坂妹が向かう先は一人の少年。 また迷惑を掛けるのかもしれないけれど。 だが御坂妹にとってこの学園都市で頼れることの出来る人物はその少年しかいないのだ。 きっとこの時間帯ならば自宅に帰っている頃合いだろう。 御坂妹は夜の学園都市を駆け抜けて。 少年…上条当麻の家へ向けてただ走る。 ■学園都市・総合ビル ツインテールの少女、白井黒子と赤毛の少女、結標淡希の戦闘。 それは3次元を飛び越え、相手の11次元演算を先読みし裏をとるという言葉には出来るはずもない戦闘だった。 そして結末はあっけなく訪れた。 白井黒子は倒れ、結標淡希が立っている。 誰が見ても明らかな勝者と敗者の図式である。 業務用の巨大なテーブルが白井黒子の上に幾つも積み重なり、今や白井黒子はピクリとも動けない。 敗因は白井黒子が空間移動をできなくなったことに起因する。 考えてみれば白井黒子は多大な怪我を負ったままでいくつもの空間移動をして、ここに辿りついたのだ。 ならばそれは順当な結果ともいえるだろう。 そして白井黒子も負けたことに関しては悔しいものの頭の隅の冷静な感情では既に敗北を認めていた。 目の前に立つ赤毛の少女、結標淡希の能力は使いようによれば“超電磁砲”ですら倒しうる強力な能力だ。 だがしかし。 けれどやっぱり。 白井黒子は納得がいかない。 戦闘をしながら、結標淡希はこう言い放ったのだ。 『そこまで自分の命を危険に晒す甲斐があるっていうの? “超電磁砲”が思い描く身勝手な未来を守ることに!』 只の罵倒ならばそんなものは気にもとめないはずなのだが。 今でもそれは白井黒子の心に棘のように引っかかっている。 それにまだ一縷の望みは消えていはいない。 ここで戦闘を開始してまだ10分とたってはいないが、それでも人目には充分すぎるほどついているだろう。 ならばいずれ気付くはずだ。 お姉様が。 学園都市最強の電撃使いである“御坂美琴”が気付いてくれるはずなのだ。 だから白井黒子は口を開く。 たとえ敗者の負け惜しみに聞こえようとも構うものか。 「ひとつ伺いたいんですけど…貴女がこの計画の首謀者ってことでいいんですの?」 それを聞いた結標淡希はキョトンと目を丸くして、それから大きく笑い飛ばした。 「あははは! 何を言うかと思えば! そうよ、私がこの計画の首謀者。 私が計画してこの学園都市に潜り込んでこの計画を始めたの!」 そう言ってこちらを見下すようにして笑う結標淡希を見て、白井黒子は確信を得た。 「…嘘ですわね。 というよりかは… 貴女。 自分が計画の首謀者だと“思い込まされてる”だけなのじゃないですこと?」 それを聞いて。 急に覚めたような目付きで結標淡希が地に倒れ伏したままの白井黒子を見下した。 「…へぇ。 なかなか面白いことを言うわね。 いいわ、傷の手当をする時間までなら聞いてあげる」 そう言いながら結標淡希は軍用の懐中電灯を振りかざした。 金属が硬い床に落ちて硬質な響きをあげる。 それは結標淡希の身体に食い込んでいたコルク抜きや鉄矢といった武器だった。 ビリとブレザーの袖を破いて太ももに巻きつけながら結標淡希が視線で白井黒子の言葉の先を促した。 「…確かに。 貴女がいなければこの計画は成り立たなかったでしょう。 ですけど、だからといって貴女が[残骸]をその手にしてどうするつもりですの?」 下着が見えるのも構わずに太ももの治療を終えた結標淡希が当然といったふうで答える。 「決まっているじゃない。 私達[組織]は[残骸]を外部に引き渡すためにここにいるのよ?」 そう言いながら両の袖を破いてノースリーブとなった制服の上着を見て結標淡希は僅かに眉をひそめる。 もはや包帯変わりとなるような布地はない。 仕方がなく今度はただでさえ短いスカートを破き包帯の代わりにすることにした。 「あら、そうでしたわね。 私としたことが。 それで貴女は知っているんですの? その[残骸]がもたらす結果を」 「…結果? そうね、いいことを教えてあげるわ白井さん。 [残骸]があれば“私達”は“チカラ”を持たなくてもいいのよ」 無知な子供を笑うようにそう言った結標淡希の手が止まる。 包帯代わりのスカートも、もはや下着が見えるか見えないかのギリギリまで使ってしまった。 しかし、まだ出血を続けている傷口が残っている。 すこし考えてから、結標淡希は自らの胸を巻いているピンク色のさらしのような布をほどきだした。 同性ならば、別に見られても構わないというのだろう。 店内の蛍光灯に結標淡希の何もまとっていない上半身が露になるが、それも気にせずピンク色の布を最後の包帯替わりとした。 未発達とまではいかないが、それでもまだあどけないその胸をさらしながら結標淡希は治療を続ける。 それを見ていた白井黒子は内心で舌打ちをする。 想像していたよりも治療が早いのだ。 このままでは結標淡希が行ってしまう。 そう考えた白井黒子はイチかバチか彼女が抱えているであろう地雷を踏んでみることにした。 「研究者でも科学者でもない貴女になぜそんな事がお判りになるんですの? ねぇ…結標淡希さん? 貴女、ただその[組織]とやらに言い様に“使われているだけ”じゃないんですの?」 それは確かに。 白井黒子の予想道理。 結標淡希の“地雷”だった。 ■??? バゴン!と音を立てて破城槌にも似た現代的な兵器が分厚い金属の扉を吹き飛ばした。 「全員動くな! 警備員《アンチスキル》じゃん!!」 凛々しいその叫び声と共に武装した防護服に身を包んだ武装集団が突撃銃を構えて部屋の中に雪崩れ込む。 だが。 「せ、先輩…どうしましょう?」 メガネを駆けた女性の警備員が上司である長身の女性に振り返る。 そこはもはやもぬけの殻だった。 慌てて逃げ出したのだろう。 ありとあらゆる機材、データもそのままに、ただ人だけがいなかった。 「チッ…一足遅かったじゃん!」 そう言って悔しそうに歯噛みをする長身の警備員。 「先輩! これって!」 そう言った部屋の隅を指さしたメガネをかけた警備員、鉄装綴里は公私共に頼りになる熟練の先輩の意見を仰ぐ。 鉄装綴里の指の先にはこの場にそぐわない華やかな外装やネオンが詰まった段ボール。 それを見た長身の警備員は苦虫を噛み潰す。 「あぁ。 大覇星祭の下準備やらに紛れ込んで逃げ出したってことじゃん…」 大覇星祭。 それは間もなく行われる超大規模な体育祭の名称である、 学園都市の総力をあげて行われるその一大イベントは、しかしその規模故に外部からのチェックがどうしても甘くなってしまう。 そのためどうしてもこの機を狙った組織やら犯罪者やらが潜り込んでしまうのだ。 「恥も外聞もなく逃げ出すだなんて…大人の風上にも置けないじゃん…」 耐え切れないように長身の女性は悔しそうに呟いた。 その時、別の警備員から報告が届く。 「…連中の目的が見つかった? それ嘘じゃないじゃん?」 そう言いながら簡易モニターに向かう長身の警備員。 モニターに解析されパスワードを解除されたテキストファイルが浮かび上がる。 それを読んでいくうちに警備員、黄泉川愛穂の顔が怒りで歪んでいく。 そして。 黄泉川愛穂は怒りを耐え切れず地面に向かってこう吐き捨てた。 「何も知らない子供たちを手懐けて、たぶらかせて。 絶対に許せないじゃん…」 ■とあるマンション ジュウジュウと音を立てる鉄板の上では最高級の松坂牛が香しい匂いを立てていた。 そのテーブルを囲むのは上条当麻、インデックスという住人に加え、都城王土と行橋未造がいた。 「ねっとーま!? もう食べてもだいじょーぶ?」 「まだダメです! 生焼けなんてレベルじゃねーぞ!」 飢えた獣のようにギラギラとした目で今にも箸を突っ込みかねないインデックスを必死になって牽制する上条当麻。 フッと遠い視線で宙空を見つめながらボンヤリと呟いた(勿論スキあらば箸を突っ込もうとするインデックスに目を光らせながら)。 「こ、幸福だ… 誰だよ俺のことを日常的に不幸だの不幸フィーバー大連荘中だの空前絶後の大不幸者だの言っていたやつは!」 出てこいよ!とでも言いたげに上条当麻がテーブルの上を見る。 目の前にデン!と鎮座するは特撰和牛が3キログラムだ。 モヤシご飯、モヤシライス、モヤシピラフ、モヤシ炒飯、モヤシパエリヤといった想像するだに青白くなる不幸な一週間とは今日でおさらばである。 都城王土と名乗った金髪の男は何故か当然のように上座に座ってアグラをかき。 さらには何故かその膝の上にちょこんと行橋未造と名乗った少年だか少女だかわからない子供が乗っかっていたが。 んな細かいこたぁ上条当麻にとってどうでもいいのだ。 そんな上条当麻に可愛らしくも慈悲の溢れた声がかかる。 「ね、とうま? 神は言いました。 例え生焼けでも構いません、それを私に食べさせなさい。と」 ファァァといった感じで背景に聖母像を浮かべるインデックスだが、それはいつもの手であって上条当麻はダマされない。 「ハハハ何をおっしゃるインデックスさん。 こういったお肉はしっかりきっちり焼くのが一番美味しいんですよ」 初対面に近い人間の前なんだから少しは猫をかぶってくれよインデックス!と心のなかで願いながら、まぁまぁと手でなだめる上条当麻を見て。 都城王土が面白そうに笑った。 「ほぅ。 上条…とかいったか。 どうやらおまえも随分と女に振り回されて苦労しているようだな?」 都城王土と名乗ったその男は確か長点上機学園の三年生だと言っていた。 幾ら見知らぬとはいえ上条当麻は先輩に対してタメ口を使うほど愚かではない。 ましてやこの金髪は上条家の日々を豪勢にしてくれたのだ。 「いやもうホント苦労っていうか何ていうか… って、都城先輩も女に苦労してるんですかぁ?」 敬語というわけでもないが、それでも慣れない言葉遣いでそう聞き返す上条当麻。 目前の堂々とした傲慢不遜な都城王土が女で苦労してるなど考えもできないが。 「えへへ! 王土はね、フラれちゃったんだよ☆」 それに答えたのは都城王土の膝の上にすっぽりとはまった行橋未造だった。 いやいやあなたのその距離感こそ友達って感じじゃないですけども、と突っ込みたくなったが、そこは上条当麻はグッと我慢する。 「…へぇ~ そうは見えないけど… 苦労してるんすねぇ…」 とはいえ、不幸自慢なら上条当麻は一家言もっているほどだ。 基本的に朝夕は自堕落シスター、昼はビリビリ、学校ではおせっかいな同級生といったローテーションで噛み付きやらビンタやら電撃やらは日常茶飯事である。 だからこそ都城王土がフム、と言いながら思い出らしきものを語りだしたのを聞いて上条当麻は目を丸くした。 「うむ。 さすがの俺も大変だったぞ。 何せお付きの者に高度数百メートルはある時計台の上から蹴落されるわ」 「…ハイ?」 笑いながらそう言った都城王土の言葉を聞いて、上条当麻は思わず聞き返してまう。 しかし、都城王土の口は止まらない。 「求婚は破棄されるわ、内臓は破裂させられるわ、13万1313台のスーパーコンピュータは壊されるわ…いやはやまったく大変だった」 なぁ行橋?と言いながら膝の上に収まっている行橋未造が頷くのを見て満足そうに笑う都城王土。 「えーっと… 冗談…ですよね?」 そう言われ、少し気分を害したように都城王土が反論した。 「む? おかしなことを言うな。 この俺が冗談を言ったのならば今頃おまえは笑い死にしてるだろうが」 何だかおかしなことをそう説明する都城王土の顔入りはひどく真面目。 「……そ、そりゃもう何といえばいいのやら」 悪い人間ではないようだがどうにも調子が狂って仕方がない。 何だかこっちの返事を待ってるようだけどなんて言えばいいんだろうか?と上条当麻が悩みだした時だった。 492 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 17 23 30.71 ID BCPbjBsV0 行橋って男だよな? 493 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 17 24 39.58 ID 7ofurvBN0 「えへへ! ね? もういいんじゃない? とっても美味しそうだよ☆」 “まるで”上条当麻のピンチを救うようにタイミングよく、そう行橋未造が鉄板上の状況を教えてくれたのだ。 「あ、ヤベッ! 忘れるとこだった!!」 お腹と背中がくっつきそうなこの状況で焼肉なんてシチュエーションを忘れるはずはないのに、何故か都城王土と相対するとそんな事も気にならなくなってしまう。 でもまぁいいか、と思いながら上条当麻がパンと両手合わせた。 それを見て、インデックスが都城王土が行橋未造も両手を合わせる。 全員が手を合わせたのを見て、上条当麻が声を張り上げた。 「ではでは!」 夢にも思わなかった最高級の和牛を使った焼肉が待っている。 ジュウジュウと牛脂が溶けて、得も言われぬ美味しそうな匂いを前にして。 上条当麻は神様仏様王様に感謝の念を込めて。 「いただきます!」 「いただきますなんだよ!!」 「どれ、俺が満足できる程のものかな」 「いただきまーす☆」 各々そう食前の挨拶を唱和した。 …だが。 残念なことに。 焼肉に箸を伸ばそうとした上条当麻は目の前で手招きをしているようなその肉を口にすることはなかったのだ。 ■とあるマンション・上条当麻の部屋の前。 頭を万力で締め付けられるような頭痛。 ゼイゼイと荒れる息を整えようとするも、心臓や肺や横隔膜がそれを拒否する。 (“あの少年”の前であまり不様な姿は見せたくありません、とミサカはゆっくりと息を整えます) 学生寮として使われているマンションのある一室の前に御坂妹は立っていた。 そう、御坂妹は病院から抜けだしてただひたすら走った。 学園都市の網目のような経路から最短ルートを選びここまで全力で走りぬいてきたのだ。 本来ならばこの程度の距離、苦も無く辿りつける筈。 だが、絶対安静の筈である御坂妹の体調でここまで走れただけでも凄いというべきであろう。 わずかに息が収まったのを確認して御坂妹がドアノブに手をかける。 ドアには“何故か”鍵がかかっていなかった。 よくある話だ。 “来客”が“ドアの鍵”を掛け忘れることなどそこらじゅうに転がっている。 しかし、今の御坂妹にとってそんなことは知る由もなく、また知っていたところで戸惑いはしなかっただろう。 ガチャリとノブを捻り、一気にドアを開け放つ。 部屋の中からあふれてきたのは食欲を誘う匂い。 そしてそこには箸を持ったまま固まった上条当麻がいた。 501 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 18 02 45.07 ID 7ofurvBN0 ちょうど食事の時間でしたか、と思いながらも御坂妹は目を走らせる。 上条当麻の隣にはインデックスと呼ばれている少女がいた。 そして、部屋の真ん中には見たことのない人間が二人いた。 突然の乱入だというのに、まるでこちらに興味を示そうともしない尊大な態度の男と、膝の上に収まっている小さな子供。 少しばかり、彼等と上条当麻の関係性が気になったが、今そんなことを聞く猶予など無い。 何といえばいいのかと考えて、御坂妹は決めた。 思考を放棄し、ただ思いをそのまま上条当麻に向かって告げたのだ。 「ミサカと、ミサカの妹達の生命を助けて下さい、とミサカはあなたにむかって頭を下げます」 それを聞いて上条当麻は怪訝そうな顔をしつつも立ち上がる。 そして。 何故か金髪の男の膝の上にチョコンと座っていた子供が御坂妹の言葉に反応した。 突然の来訪者が持ってきた知らせが歓迎される類のものではないというのはその表情を見れば判る。 だがそれでもインデックスは彼女を突き返したりはしない。 今は効力がないとはいえ、こう見えても“歩く教会”をその身につけているシスターなのだ。 そして。この少年はそこに困っている人がいれば何があっても助けに行くのだ。 ならば、彼の思いを後押ししよう。 そう決めてインデックスは口を開いた。 「…止めても無駄なんだよね? 私は邪魔かもしれないし… 一緒に行きたいけどここでとーまの帰りを待つことにするんだよ…」 美しく優しく微笑むインデックスのその言葉を聞いて。 「悪い…インデックス…」 ただ謝ることしか出来ない上条当麻が返事をする。 …この際、インデックスの箸がホカホカと湯気を立てる焼き立ての松坂牛肉をまとめて束ねているのは見なかったことにしよう。 上条当麻は立ち上がり、ただ一言。 その顔にとてもかっこいい笑顔を浮かべて 「…信じてるからな? インデックス?」 それだけ言い残して上条当麻は駈け出した。 ■学園都市・総合ビル 【貴女、ただその[組織]とやらに言い様に“使われているだけ”じゃないんですの?】 その白井黒子の言葉を聞いて、ピシリと音を立てて結標淡希の仮面にヒビが走る。 「…あは、あははは! 随分とまぁ想像力がたくましいのね! たったあれっぽっちの話でよくもそんな妄想ができるものだわ!」 そう言って笑おうとする結標淡希だが、明らかに印象が違っていた。 先程までの彼女ではなく、まるで中身が空っぽの操り人形のような顔をして笑みを作っている。 そんな結標淡希を見て。 やはりそうでしたのね、と心の中で呟きながらも白井黒子は結標淡希の仮面に切れ込みをいれる。 「妄想なら手慣れたものですけども… けれどこれはまず間違い無いですわよ」 白井黒子にそう言われ。 結標淡希は言葉を荒くする。 「…なにが! ねぇなにがよ? 私が言ったことは全て事実! どれ一つとして間違ってはいないわ!!」 白井黒子は望んでいないとでも言いたげに顔を歪め、しかし言葉のナイフを握った手は無慈悲に結標淡希の心を切り開く。 「…先程。 言ってましたわよね? [残骸]があれば“チカラ”を持たなくてもすむ…と」 「ッ! そうよ! その通り! [残骸]があればこの忌まわしい“チカラ”と別れることが出来るの! そう、出来るのよ!!」 まるで自らに言い聞かせるように繰り返す結標淡希に白井黒子が淡々と言葉を投げた。 「……“どうやって”…ですの?」 . 「――ッ!?」 グッと音を立てて言葉に詰まる結標淡希。 “どうやって?” そんなことは知らない。 いくら“大能力者”の結標淡希とはいえ科学的な専門分野のことまでは判らない。 ただ、そう言われて。 それを信じたのだ。 そして、思い出したのは具体的な計画を立案した[M000]の言葉。 「…確かに。 具体的な方法までは門外漢ですもの。 私は知らない。 けどね、[残骸]があれば“能力”を持つのが“人間”だけではないということが判るかもしれないのよ!」 けれど、それは答えにすらなっていない。 まるで子供の言い訳のようなそれを聞いて白井黒子は苦笑する。 「…ですから。 それが判ったところで“どうなる”っていうんですの?」 ポロポロと音を立てて結標淡希の仮面から破片が落ちる。 「ど、どうなるって… だから! 判らない人ね! “能力”を持てるのが“人間”以外じゃないってことが判れば!」 「…そのお話は先ほど覗いましたわ。 で、“それ”と“これ”にどんな関係があるっていうんですの?」 ビシリ!と音を立てて結標淡希の仮面に亀裂が入る。 「か、関係? 関係…は…」 ぐるぐると結標淡希の頭の中で白井黒子の言葉が回る。 繋がらない。 繋がらないのだ。 “例え”[残骸]が能力を有する可能性があったとして。 “例え”そして[残骸]が能力を有したとして。 “例え”人間以外が能力を有する可能性があったとして。 “例え”そして能力者が“能力”を無くす可能性があったとして。 それを結んでいる筈の糸を辿ってみればプッツリと途切れている。 そして結標淡希はようやく気付いた。 自分がただ“操られていた”だけのことに。 主役のつもりだった自分がその実舞台の上でただ踊らされていただけのことに。 「…は」 バリバリと音を立てて結標淡希の仮面が砕けていく。 「ァ…ァ…アア…ああああああああっっっ!!!」 そして結標淡希は耐え切れず悲鳴のような叫び声をあげた。 ■学園都市・大通り 学生が溢れる繁華街を上条当麻が走る。 ネオンが栄える大通りを御坂妹が走る。 しかし、上条当麻の隣で並走する御坂妹は息も絶え絶えといった様子で、それでもなんとか遅れまいと手足を動かしているだけだった。 「おいっ! 大丈夫か?」 今にも倒れそうな御坂妹に向かってそう声をかける上条当麻。 「だ、大丈夫ですが…こうやって話しながら走るのは少々厳しいです、とミサカは空元気を振り絞って返事をします」 蚊の鳴くような声でそう返事をする御坂妹がチラリと横を見る。 そこには。 何故か並走している行橋未造がいた。 「…あの?、とミサカは理解が出来ず疑念の声をあげます」 思わずそう問いかけてしまう御坂妹に返事をしたのは行橋未造だった。 「えへへ! 気にしない気にしない☆ ちょっとだけボク気になっちゃってさ☆」 小柄な身体のどこにそんな俊敏性が眠っていたのかと驚くほど機敏な動きで行橋未造がそのあどけない顔で微笑む。 . 「ふむ。 まぁ別段俺は特に興味もないのだが。 行橋の望みならば俺が聞いてやるのも吝かではない」 そして、行橋未造の後ろにはひどく退屈そうな顔の都城王土がいた。 「えへへ☆ そう言いながら王土は一緒に来てくれるんだよね!」 「ふん。 しょうがなくだ。 まぁ俺の夕餉を中断されたのは些か不愉快ではあるがな」 そう言って都城王土が悠々と大地を蹴る。 悠々とは言えその速度は4人の中でも一番速い。 ともすれば懸命に走る上条当麻をあわよくば追い抜きそうなほどの余力を示していた。 そのまま学園都市の繁華街を4人の男女が疾風のように駆け抜ける。 けれど、御坂妹の身体は既に限界だったのだ。 不意に足がもつれ、転びそうになる御坂妹。 「おわっと! 危ね!」 思わず倒れかかった御坂妹の身体を上条当麻が抱き抱えるようにして支える。 「…すいません。 ですが大丈夫です。まだ走れます、とミサカは足に力をいれてみます」 上条当麻の中で力ない微笑みを浮かべる御坂妹。 そして、また走るために立ち上がろうとする。 だが、生まれたての子鹿のように足を震わせるがその様は誰がどう見ても無謀だった。 「いいから休んどけって。 あ、でも俺達だけで向かう…っていうわけにもいかないよなぁ」 ゼエゼエと青い顔をしてその場に座り込んでしまった御坂妹を見て上条当麻は頭をかく。 「いえ、ミサカを置いて先に行ってください。場所はここから3ブロック先にある総合ビルです、とミサカは懇願します」 そう言って、目的であろうビルの名前を細かく口にする御坂妹。 だが置いていけと言われ、はいそうですかと言えるほど上条当麻は冷静に物事を考えない。。 今にも過呼吸やら心臓麻痺やらを起こしそうな御坂妹をこの場にたった一人置いていけるはずがない。 その時だった。 「おい、上条とやら。 何だか知らんがその厄介事とやらを片付ければいいのだな?」 上条当麻の背に堂々とした男の声がかかる。 「いやまぁ、それはそうなんだけど… でもコイツをここに置き去りにしていくわけには」 そう背を向けたまま思わずタメ口で都城王土に返事をする上条当麻だったが。 「ふむ。 ならばおまえはその女を看病していろ。 俺の夕餉の邪魔をしたのだ。 これは俺への無礼である」 「…はぁ?」 振り返ると、そこには腕組みをして紅い双眸を光らせる都城王土と“何故か”白い仮面でその顔を隠している行橋未造が立っていた。 白い仮面をかぶってこちらを見上げる行橋未造に向かって都城王土が声をかける。 「そういうわけだ。 いいな行橋?」 「えへへ! 任せてよ☆ ボクは戦闘タイプじゃないし、それに王土の決定に意義をたてることなんてないんだからね☆」 仮面の下では可愛らしい笑顔を浮かべているだろうと行橋未造に向かって都城王土が満足そうに頷いた。 「よし。 それでこそ俺の行橋だ」 ニヤリとそう笑った都城王土に上条当麻の慌てた声がかかる。 「お、おい! 都城先輩! あんた転校生だろ? 場所は判るのか?」 その言葉を聞いて都城王土は振り返らずにこう言った。 「おいおい。 上条。 おまえは誰にものを言っているのだ? 心配いらん。 とはいえ…布束の案内がこうも役に立つとは思わなかったがな」 そう言うと都城王土の足が大地を蹴った。 ドン!と、まるで爆薬が破裂したかのような音と共に都城王土の姿があっという間に消える。 「……うそぉ?」 踏み込んだ足の形でそのままえぐられたアスファルトを見て思わず上条当麻はそう呟くも。 その腕の中にいる御坂妹は懐かしいその言葉を聞いて耐え切れずにポツリとこう呟いた。 「聞き間違えるはずもありません。 布束…それはもしかして、とミサカは淡い期待と懐かしい思いを口にします」