約 14,823 件
https://w.atwiki.jp/meteor089/pages/225.html
ボーイ・ミーツ・トンデモ発射場ガール ep.1_Index 04 魔術との対峙 前へ 戻る 次へ [19764] ep.1_Index 04 魔術との対峙 Name nubewo◆7cd982ae ID f1514200 Date 2010/09/29 12 26 「とりあえず背中に背負った子を見せな」 教職員用のマンションの13階、家族で住むような間取りのそこに通されてまず一声目がそれだった。 リビングにはすでに毛布が敷いてあった。 インデックスをそこに、そっと横たえる。 「これ、かなりやばそうじゃんよ。……お前らには怪我はないのか?」 「あ、はい。俺と婚后は大丈夫です」 「そうか」 傍らには警備員(アンチスキル)御用達の救急キットがあった。 部分麻酔と銃弾などの摘出と縫合までなら何とかなるだけの、かなり本格的なものだ。 黄泉川がハサミで黒ずんだ修道服を切り広げた。 背中から腰や、お尻までがあらわになる。 だが、女性である二人は当然として、当麻もそこに性的な感情を覚えることが出来なかった。 空気に触れて酸化した血で肌がどす黒く汚れている。 10センチを越える長い傷が、腰から10センチくらい上を横に走っていた。 これほど酷い切り傷は、当麻だって見たことがない。 あまりの凄惨さに、我を忘れそうになって。 「ひっ」 光子の存在を思い出した。 振り向くと、光子が引きつった顔をして口元を覆っていた。 インデックスを視界から隠すように、光子に体を軽く触れさせる。 血で汚れた手で光子を抱きしめるわけにはいかなかった。 「上条。救急車だ。そこに電話があるから、いやお前の携帯でもいい。ここに呼べ」 傷を明るいところで見ればどう考えたってそれは正論だった。 だが目の前で倒れるインデックスには、それを許さない事情がある。 「あ、いや……」 「戸惑ってないでさっさと動け! お前はこの子の傷を見て、医者でもないあたしの手に負えるとでも思ってんのか!?」 うまく黄泉川を誤魔化す言い訳を、当麻は考える暇がなかった。 本当はここまでの道中に考えておくつもりだったのに、途中でインデックスが気を失って、それどころではなくなってしまっていた。 当麻が硬直したその一瞬に滑り込むように、無機質な声が発せられた。 「――――出血に伴い、血液中にある生命力(マナ)が流出しつつあります」 あまりの声調の平坦さに、そしてそれを発したのが倒れて気を失っていた人間だということに、三人はぎょっとした。 話の中身は自分の体にかかわることなのに、あまりに事務的すぎる。 「――――警告。第二章第六節。出血による生命力の流出が一定量を越えたため、強制的に『自動書記(ヨハネのペン)』で覚醒めます。……現状を維持すれば、ロンドンの時計塔が示す国際標準時間に換算して、およそ十五分後に私の体は必要最低限の生命力を失い、絶命します。これから私の行う指示に従って、適切な処置を施していただければ幸いです」 うつぶせに寝かされたその姿勢で首だけを動かし、インデックスが光のない硬質の瞳で黄泉川をじっと見据えた。 「先生。その子の言うとおりにしてくれますか」 「はあ?」 「そいつの能力、かなり高レベルの肉体再生(オートリバース)なんです。緊急時には意識がなくてもこういうインターフェイスが立ち上がるようになってて、開発者に手伝ってもらう必要があるらしいです」 「……」 訝しげな黄泉川の沈黙と、当麻のついた嘘に齟齬を生じさせないよう黙った光子の沈黙が交差する。 当麻は指摘を受ける前に、言葉を重ねる。 「他の超能力者じゃ、うまく手伝えないらしいです。だったよな?」 「――――はい。超能力者、特にあなたの能力は私の魔術を破壊する恐れがあります。この部屋を退出していただけるよう、要請します」 「そうか」 当麻は自分ではどうにも出来ない歯がゆさを内心に押し隠した。 光子は、不安や悔しさを唇に乗せて、それを噛んだ。 「言いたいことは山ほどあるけど。上条。お前がついた嘘はこの子を助けるのに必要なものだけだな? この子を助けるのに、邪魔になるものはないな?」 学生のとっさの嘘なんて、お見通しなのだろう。 だが、それでも黄泉川は当麻がこの子を助けたいと思っていることは疑わなかった。 「はい。インデックスを、助けてやってください。俺は外に出てますから」 当麻に出来るのは、それだけだった。 そっとリビングを離れ、当麻は入り口のドアノブに手をかけた。 すっかり夏めいた、夜になっても生温い風が部屋に吹き入る。 その横を通り過ぎて、当麻は部屋を出た。 「……同じフロアでも、まずいかな」 自虐的な思いのにじむ、独り言だった。 右手に宿る幻想殺し(イマジンブレイカー)が誰かの役に立ったことなんて、一体何度あっただろう。 不良の攻撃を無効化するのには役立つ。 だが、当麻が自ら路地裏にでも行かない限りそんなものは役に立たないのだ。 当麻の右手には何かを壊す力しかない。 治癒なんてのはどうやったって無理だ。 それが歯がゆかった。 力なくエレベータに乗り込み、当麻は1階のボタンを押した。 「場所は特定できているのかい? 神裂」 「ええ。13階です。ルームナンバーも把握しています。この街の安全をつかさどる警備員(アンチスキル)という役職に就いた人の家のようです」 「そこで治療を受けている可能性は?」 「低いでしょう。あの傷は皮膚を縫い合わせるだけは済みません。専門の医者を呼ばない限りはあそこでは、あの子は……」 とあるマンションの1階エントランスで最低限の打ち合わせを済ませて、ステイルと神裂は二手に分かれた。 丁寧な下準備を必要とするステイルは階段を上って。 そして万が一の逃走経路を潰すために神裂はエレベータで。 中身のないエレベータの前で、ギリ、と神裂は刀の柄を握り締める。 剣先についた脂は丁寧に拭い、あの少年に破壊された術式は時間の許す限り組みなおした。 自分のつけた傷だ。 程度の酷さは知っている。 処置を施さねば、命にかかわるレベルだった。 どういうつもりなのか、そんなインデックスを背負った彼らは、病院に運ぶでもなくこのごく普通のマンションへと来たのだった。 ステイルと歩調をあわせるにはしばらく神裂が待つ必要がある。 呼吸を一つ。 それで焦りを押し殺した。 遠くに聞こえるステイルの足音は今10階にたどり着いたことを知らせている。 潮時か、と左腰の刀に手を添えて歩き出した、その瞬間だった。 タイミングよく降りてきたエレベータの扉越しに、一人の少年と目が合った。 互いに驚きを隠せなかった。 当麻はもはや追っ手がそこまで迫ってきていたことに。 そして神裂はインデックスを守る少年が独りでエレベータに乗って降りてきたことに。 日常を象徴するトロくさい勢いで、エレベータは開く。 当麻は何も言わずに閉じるボタンを連打した。 神裂は何も言わずに半開きになったドアを蹴り飛ばした。 扉がゆがんで、エレベータはただの箱になった。 「インデックスを、奪いに来たのか」 少年の、敵意と怒りに染まった目を神裂は直視した。 ――奪う? 違います。 あの子を救いに、私は来ているんです。 その一言は口には出さない。 余計な情報を相手に与えても、何の得もない。 それよりも確認すべきことがあった。 「貴方はどこかの魔術結社の人間ですか?」 「……さあな。超能力者の街、学園都市でお前は何を言ってるんだ」 「では超能力社の何らかの集団に所属していると?」 「お友達グループ同士の喧嘩が随分好きなんだな。そういうのは他人の迷惑にならないところでやれよ。インデックスを巻き込むな」 神裂は、目の前の少年が何らかの組織の意思に基づいて動いているわけではなさそうだと判断した。 厄介なことだった。 魔術結社の人間なら、神裂はためらわずに切るつもりだった。 インデックスを利用する輩を彼女は救うべき対象とは見ない。 だがもし、彼が善意でこれをやっているのなら、神裂にはこの少年は殺せない。 無辜の人を殺めるのは名に反する振舞いだからだ。 「なんと言われようと私は引きません。貴方にお願いがあります。そこをどいては、いただけませんか?」 だから請願から始める。 そして従わないなら、少年が戦意を失うくらいの暴力を神裂は振るうつもりだった。 言葉の裏にある威圧感を少年も感じ取っているのだろう。 右手をぎゅっと握り締め、足元を固めていた。 「俺がここをどいたら、お前は何をするつもりだ」 「貴方や、貴方のお連れの人には何も。わたしはただ『アレ』を回収するだけです」 無理解を示すぼんやりとした表情。 アレ、という響きを少年は理解できなかった。 それは人を指す言葉ではない。 そして理解したとたん、不快で表情を染めた。 その反応を苦い思いで見つめる。 いつから私は、あの子をアレと呼ぶことに慣れてしまったんだろう。 「回収して利用するつもりか。そんなのを、目の前で黙ってはいそうですかって許すとでも思ってんのか?」 「手ひどく扱うつもりはありませんよ」 その言葉は単に信じて欲しいという気持ちの発露だった。 誰が可愛いあの子を、酷い目にあわせるものか。 だがそれは、『ついさっきの神裂のしたこと』で神裂を判断する当麻にとって、ブラックジョークにしか聞こえなかった。 「ハッ、お前らの手ひどくってのはどの程度なんだ? 後ろから背中をその刀で切りつけるのは、手ひどくなんてこれっぽっちもないわけか。ふざけんな! あんなか弱い女の子を相手に何のためらいもなく刃物を振り回せるお前みたいなのを信用できるわけないだろうが!」 神裂は自分の言葉が不用意だったことを内省した。 目の前の少年の言い分は尤もだった。 そして少年の言葉は、神裂が自分自身にナイフを突き立てて作った傷の上に、さらに足を乗せて踏みにじられるようなものだった。 弁明が思わず口をついて出そうになって、それを押し込める。 今すべきことは彼に納得してもらうことではない。 インデックスの傷を癒すことだった。 ステイルは先行している。 家にはインデックスのほかに最大で2人の女性がいるだろうが、どちらも戦力はそう高くない。 七天七刀をも無効化しうるこの少年を自分に引きつけておくことが一番重要な仕事だろう。 「そうですね。私が交渉のための言葉を持っていないことを、素直に認めましょう。そして改めて問います。そこを退く気はありませんか?」 「断る」 「断られた場合、貴方に危害を加えてでも私はそこを進みます」 「通さねえよ」 それは最後の問答だった。 神裂は言葉を片付けて、左腰に差した刀の鞘をぐっと握り締めた。 光子はエレベータの前に立ち、1階に止まったままいくら待っても動かないそれに苛立ちを感じていた。 インデックスについているべきか迷ったが、結局光子もあの子を救う戦力にはならないのだ。 そして当麻に声をかけてあげたかった。 自分は混乱するばかりで、当麻や黄泉川先生の言葉に従うだけだった。 当麻だってほんの2つしか変わらないただの学生なのに、沢山の判断を押し付けた。 部屋を出る時の、苛立ちと悔しさのにじんだ当麻の声を聞いて、光子はそれを慰めたいと思ったのだった。 「――もう。なんで帰ってきませんの?」 一向に上ってこないエレベータに痺れを切らして、光子は階段を探した。 そう離れていない位置に見つけ、カツカツと段差を降りてゆく。 遠くに夕日がほぼ沈んで、辺りを照らす光は夕日の赤と電灯の白が拮抗する程度。 人声はなく、自然音だけが耳に届く。 部屋を出て独りになったせいだろうか。 ふと、エレベータが1階で止まったまま動かないのが、先ほどの追われていた焦燥感と結びついた。 ――もしかして、当麻さんは襲われてるんじゃ。 不安があっという間に心を埋め尽くしていく。当麻の顔が見たくて、階段を下りる足を速めた。 11階の階段を降りた、その時。 「やあこんにちは。君は、神裂の言ってた子かな?」 男が、下の階からぬうっと現れた。 本能的に恐れを感じてしまうような長身。 気持ち悪くなるような長髪の赤毛。 目の下のバーコード模様のタトゥといくつも耳に空けられたピアスが見る人にあからさまなくらいの警戒感を抱かせる。 どちら様ですの、と光子は問わなかった。 必要を感じなかったからだ。 目の前の男が横に咥えた煙草を軽く吸い、煙を吐いた。 40センチ近い身長差のせいで煙は光子のすぐ真上を漂い、掻き消えた。 「神裂も相対したんならどんな術式――おっとこの場合は能力って言うんだっけ――それをちゃんと解き明かしておいて欲しいんだけどね。まあ君のほうが油断の塊でアレを神裂の七天七刀に晒したんだったかな?」 「あれはっ! ……貴方に何を言っても詮の無いことですわね」 「うんうん、君はいい子だね。物分りがいい。僕らに話すことはないし、そうだな、見逃しちゃって後で妨害されるほうが困るし。仕方ないね」 斜に構えた態度は地なのだろう。 その上に友好的に見えなくもない笑顔を浮かべて、初対面の相手に頼みごとをするときの申し訳なさそうな仕草で、こう言った。 「悪いけど、死んでくれるかな」 黄泉川は、機械的な表情で目の前の少女が行う説明に混乱していた。 仮想人格を構築して能力を他人が間接的にコントロールする技術、というのはおそらく実在する。 精神操作系の超能力者によって必要な手段と知識はすでに蓄積があったし、そんな便利な技術を学園都市の研究者達が開発していないと思うのは、希望的観測かあるいは何も知らないだけだろう。 能力開発の最先端、いや最暗部に足を突っ込んでいたこともある黄泉川にとって、人間味の感じられないインデックスの人格は受け入れられるものだった。 問題は、能力を発動させるのに必要なコマンドのほう。 屈折率の小さいアクリルで出来た小さなテーブル。 黄泉川はその傍のソファに腰掛け、インデックスはその対岸に敷かれた毛布の上に跪いている。 そのテーブルの上に、血で描かれた五芒星。 そこに部屋の家具と同じ配置になるよう救急キットの中身がぶちまけられている。 ……いやこれも、まだ許容できる。 煩雑な手続きを踏まないといけないようにするのは、いくらか理由をこじつけられる。 だが、「天使をイメージせよ」というインデックスからの要請、これだけは理解できなかった。 精神感応者(テレパス)と肉体再生(オートリバース)の能力は同時に持つことが出来ない。 今から目の前の少女は肉体再生をするのだから、黄泉川が頭の中に何を描いたかを読み取ることは決して出来ない。 だから、黄泉川が天使をイメージすることと、インデックスの超能力発動は絶対に関係がない。 ――魔術。 さっきからインデックスの使うその言葉が、気になっていた。 目の前の五芒星は、いわゆる魔方陣と呼ばれるものに見える。 この少女が成そうとしているのは、超能力と呼ぶにはあまりに儀式的で、神秘的だ。 「――どうしたのですか。あまり猶予がありません。協力を要請します。思い浮かべてください。金色の天使、体格は子供、二枚の羽を持つ美しい天使の姿」 黄泉川は混乱を、捨てることにした。 あれこれ判断しようとして手続きを止めるよりも、今は流れに身をゆだねるほうが先だ。 目をつぶる。 そして頭の中で、どこかの噴水で仕事をしていた天使の彫刻に金箔を塗って羽を足す。 『何か』で満ち始めた部屋の空気をなんとなく肌で感じながら、黄泉川は祈りに似た仕草で瞑想を続けた。 神裂は最も不要な装備、刀の柄で当麻を殴打した。 簡単な強度補強の魔術をかけておいたが、別にこれは破られてもなんら困らない。 数時間前に対峙した時に、目の前の少年は何気なく振るった拳で結界を破壊した。 原理はさっぱり不明。 だが呪文詠唱や特別な結界を必要とはしていないようだし、そうなると接触式だろうと予想はつく。 こめかみを薙ぎと鳩尾を突き足を払う。 それで少なくともこの三点は結界を破壊するような力はないことが分かった。 「ゲホッ、が、あ……」 敵意ある人間に相対しても怯まない程度には喧嘩慣れしているようだが、人間を越える身体能力をした神裂を相手に出来るだけの力はないようだ。 急所を守ることすら出来ずに、地面にうずくまっている。 「そこでそのままうずくまっていてくれるなら、私は何もしませんよ。そのほうが互いにとって有益でしょう」 「ふざ、けんなっ」 神裂は心の中でため息をついた。 少年の目は死んでいなかった。 「どうして、それほどアレに入れ込むのです? 我々が見失ってすぐにアレと出会ったのだとして、まだ6時間程度の付き合いだと思いますが」 「時間は関係ない。そんなんじゃねえよ」 「では何故?」 光子はどうかわからないが、当麻はインデックスとそれほど言葉を交わしたわけではない。 だけどインデックスは目の前の女に襲われたときに光子を庇った。 自らの体を刃に晒してでも他人を気遣えるその少女が、自らの境遇を『地獄』と称する。 なるほどそのとおりだろう。 これほど危険な女に追われ、このままでは捕らわれてしまうのだから。 そんなものを、当麻は断じて認めない。 「お前らみたいなワケの分からない連中がいることを、理解したからだよ。アイツを、インデックスを『地獄』から引き上げてやらなきゃならないからな」 「……貴方にできるほど、浅い沼ではありませんよ。そこは」 神裂はもう一度跪いた当麻へ鞘を振るった。 パキン、と音がして魔術が壊れた。 ――当たったのは右手。 そういえば先ほども右手の一撃で壊れたんでしたね。 もう一度、魔術効果のない棒切れになった鞘を振るう。 今度は何も起こらなかった。 魔術破壊は出来ても、それ以上は特に何も起こらないらしい。 あまり少年の立ち位置には気を使っていなかった。 ふと見ると、彼は階段を背にして立っていた。 エレベータを壊した以上、この階段が上へと続く唯一の道だ。 悪くない判断だろう。 たしかに自分の持つ七天七刀は室内で振るうには長すぎる。 階段を切り落としては後が面倒だし、唯閃と七閃は使わないほうがよさそうだ。 だが特に、問題はない。 鞘で小突いてもいいし肉弾戦で殴り合ってもいい。 いや、殴りあうといっても反撃を食らう可能性はゼロだろう。 「13階まで上がらなければなりませんし、あなたを解放するわけにも行きません。一緒に上っていただきましょうか」 「行かせねえよ」 「歩いてくれなくて構いません」 神裂は爆発的な脚力で当麻に迫り、ガードの上から蹴り上げた。 「蹴るなり突くなりで、持ち上げてあげますから」 あとはこの少年が致命的な損傷をする前にギブアップしてくれることを祈るだけだった。 「あああああぁぁぁぁぁっ!」 数歩先にいた赤髪の神父の手に、突如として炎の棒が生じた。 およそおしとやかとは言いがたい叫び声を上げながら光子は下がって避けた。 足をすくませてしまわなかっただけでも合格点だろう。 こんな荒事をほとんど経験したことのない光子にとっては。 常盤台中学のカリキュラムには護身術の授業がある。 混乱で能力を使えないときには、あるいは使えるときにはどう行動すべきなのか。 ――まずは逃げながら能力を使えるのか、小さく試す。 直前にインデックスと逃げた経験があったからだろうか、すんなりと足は廊下を蹴ってくれた。 赤髪の神父から逃げる。 そして壁に手を突いて能力を発動する。 何の問題もなかった。 問題は逃げられないことだ。 この階から移動するには神父の後ろにある階段とエレベータを使う必要がある。 そこが封じられている以上、いくら逃げても行き止まりが近づくだけだ。 それを神父も理解しているのだろう。 急いで追ってくることもなく、悠々と近づいてくる。 近くの家のドアノブに手をかけてあけようとするが、オートロックなのか一つとして開かなかった。 「セキリュティの良いマンションで残念だったね」 いたわるような響き。それが逆に、酷薄な本音を照らし出している。 「……張り紙なんて、何をなさっているの?」 脈絡のないその言葉は、精一杯の強がりだった。声が震えていたかもしれない。 「ああ、これかい? これはルーンを記した符でね」 神父は鷹揚に答え、ぺたり、と手に持っていた最後の一枚を貼った。 そこで思い出したかのように、 「ステイル=マグヌスと名乗りたいところだけど、ここはFortis931と名乗っておこうかな」 そう言って煙草をふかした。 光子もそういう名乗り口上をよくやるほうだ。 返礼の一つでも返す余裕があったなら、やっただろう。 出来るだけのゆとりはなかった。 「魔法名ってやつなんだけど、殺し名って言ったほうがこの場合はふさわしいかな」 「気障ったらしい趣味ですわね」 「僕の趣味というよりこれは魔術師の伝統なのさ。さて」 光子は会話をしたことを後悔した。 どうして相手に時間を与えるのだ。 まさか本当にただの張り紙をしているわけでもないのに。 「それは生命を育む恵みの光にして、邪悪を罰する裁きの光なり。 それは穏やかな幸福を満たすと同時、冷たき闇を滅する凍える不幸なり。 その名は炎。その役は剣。 顕現せよ、わが身を食らいて力と為せ」 理解の出来ない言葉の羅列。 そして。 虚空にタールの塊のような黒いどろどろとしたものが表れたかと思うと、それはあっという間に赤々とした炎を纏い、人の形をとった。 その名は『魔女狩りの王(イノケンティウス)』。 その意味は『必ず殺す』。 前へ 戻る 次へ
https://w.atwiki.jp/bonjiro/pages/18.html
時は飛んで合宿に向かうバス車内 同本・某 姫神・吹寄 茜川・白雪 上条・一方 青ピ・土御門 A ・K 青ピ「何かこの席順に何者かの陰謀を感じるんやけど」 土御門「気のせいだと思うにゃー。多分」 白雪(やった、上条君の隣!) 茜川(いいなぁ……) 一方「なンで俺は最弱の隣なンだァ?」 上条「不幸の予感だ……」 小萌「あれ?先生が決めた席に文句あるですか……?」 今にも泣きそうな担任教師。 土御門「にゃーー!小萌先生全然ないですよっ!ていうか、一方通行!情報屋から聞いたんだけど、黄泉川先生とこの前のロリっ娘含め、3人の女性と住んでるってほんとかにゃー!!」 一方「アァ? うるせェンだよ、スクラップになりてェか?最弱、アイツ黙らせねェと血液逆さの刑だぜェ?オレは寝ンだっつの」 めんどくさそうに空色の毛布をかぶる一方通行。ついでに土御門に向ってベクトル操作のおまけつきの小石を投げた。 そして寝る。ハズだったのだが……、 上条「こんのおバカァァァァァァァァア!!!」 一方「ぐへっ!?」 寝る態勢に入った一方通行に、上条の右手が炸裂する。 一方「テメェ、何しやが――」 上条「テメェ、今『寝る』って言いやがったか?」 当然、怒声をあげようとする一方通行。だが上条の剣幕はそれを飲みこませるのに十分すぎる真剣みを持っていた。 一方「な、なンだよ?」 上条「いいか、テメェが俺の横でどんなにイビキをかこうが知った事じゃねえし、テメェが土御門に向かって何を投げようが、よっぽどのことじゃない限りは構わねえよ。」 青ピ「いやいやカミやん、つっちー白目むいてるんやけど。」 けどな、と上条は青ピを華麗にスルーし、 上条「今の台詞。俺たちのために一生懸命バスレクの準備をしてくれた、小萌先生の前でも言えるのか?」 一方「なっ……!?」 一方通行が視線を向けると、そこにはうるうるとした涙目の小萌先生が。 古今東西、一流の悪党は泣いている女の子には絶対に勝てないのだ。 一方「チッ……とっと始めやがれ。」 上条「おーし、野郎ども! ビンゴ大会始めるぞーーーーっ!!」 全員(土御門除く。)「「「おーーーーーーーっ!!!」」」 ――その後、上条は一個も穴を空けることなくゲーム終了という、逆に奇跡的な敗北を喫することになるのはまた別の話。 「にゃー……。べ、ベクトル操作……はずるいにゃー……」 自分の能力を最大限使用したらしい。 敗北した上条をからかったり馬鹿にして遊んでいる一方通行をにらむ。 前の席に居る白雪と茜川がくすくすと忍び笑いをするくらいには楽しいやり取りだろう。 上条「うふふー、全戦全敗。いいですよ~この程度の不幸は想定の範囲内って奴ですコンチクショウ。」 一方「あンだけ偉そうな事言っといてそのザマかよ、ざまァねェなァ。」 とか言いつつバスを降りて旅館の中に入る一行。 「あ。」 そして立ち止まる上条。受付で、自分たちの高校の名前の他に『常盤台中学御一行様』と書かれているのを見つけたからだ。 「……はは、やっぱりなー。うん、前持って心の準備をしておいて良か――」 『必要悪の教会御一行様』 「ぶーーーーーーーーーーーっっっ!?」 いくら心の準備をした上条でも、さらに書いてあったもう一つの団体名を見れば盛大に吹き出さざる負えなかった。もろに想定の範囲外である。 「あ、とうまだ。おーい!!」 そしてタイミングよく現れる、一応必要悪の教会所属のインデックス。 さらにステイルを始め、続々と入ってくる怪しい一団。 「……やけにおとなしく留守番を引き受けたかと思ったら、そういう事かドチクショオーーーーーッ!!!」 伊井(今思ったんだが、この温泉旅館どれだけ大きいんだ?) 「ん、あの子は…えーと、確か姫神ちゃんが転校してきたときに見たことがあるような…上条の名前呼んでるってことは、上条の知り合い?…って土御門、何ですごい顔して固まってるのさ? 」 土御門「べ、べつに知り合いがいたりなんてしてないにゃーっ(なんで必要悪!?つかどうしてこっちに招待状届かなかったんだっ!?)」 茜川「わー、あのシスターの服装している銀色の子かわいいーでも前も見たような… 」 小萌「あれー? ステイルちゃんじゃないですかー?」 ステイル「っ!? (しまった、日にちを合わせて来たはいいがあいつの担任はこの人だったか……)」 上条「せ、先生!! 俺たちちょっとトイレェェェェーーーーッ!!」 小萌「ちょ、上条ちゃん!?」 土御門とステイルを引きずってその場から離れる上条。 上条「ぜぇ、ぜぇ……何でここにいるのかを50文字以内でどうぞ!?」 ステイル「何って、ただの慰安旅行だけど?」 上条「短っ!? つーか嘘だっ! どうせまた新手の魔術師が出たとかそんなお話でしょ!?」 ステイル「ほほう、察しがいいね。」 上条「ちょっ!? いや待って無し無し今の冗談! お願いだから上条さんの楽しい旅行を潰さないで!?」 ステイル「いやいや、今回君の出番は無い。思う存分青春を謳歌するといいよ、真実を知らないまま、ね。」 上条「くっ、そう言われると逆に首を突っ込みたくなる人間心理を巧みに突きやがって……!!」 土御門「待つにゃーステイル。思わせぶりなこと言ってるけど、土御門さんはちゃんとお見通しなんだぜい?」 上条「?」 ステイル「……何がだい?」 土御門「ズバリ、インデックスを旅行に誘いたかったけどそんな度胸ないもんだからネサセリウス全体の慰安旅行という大義名分を企画――」 ステイル「違うっ!! 企画したのは神裂達だ、インデックスと一緒に行きたがったのは彼女たちだよ!」 上条「……えーと、つまり何ですか? おまえら今回、完璧にオフ?」 土御門「ここらへんの下調べはちゃんとしてきたにゃー、事件なんて全く起きてないぜい。」 青ピ「ちょ、カミやん!? 何で僕だけ置いてくの!?」 一方「ンだァ? 青髪ピアスから赤髪ピアスに乗り換えかァ?」 青ピ「ガビーン!? こ、こうなったら僕らも新たなコンビ結成や、アクやん!」 一方「一人でやれ。つか勝手にあだ名付けンじゃねェ。」 上条「なら、まあいいんだけど……」 それだけ確認すれば用は無い。皆の元に戻り、旅館にはいるところで、 美琴「え!? アンタなんでここにいるわけ!?」 舞夏「やっほー、兄貴ー」 土御門「にゃー!?」 常盤台中学の美琴、そして研修とやらでそれについて来た舞夏とご対面。 「ンだァ?……あ、……打ち止めの……」 青髪をベクトル操作を使って地面に沈め、(!!!!!)とりあえず上条たちに追いついた一方通行。 そこに居たのはかつての敵、御坂美琴で打ち止めの姉でもある。 何と言っていいか分からず、とりあえず最弱の肩をがしと掴み、御坂の方へ押しやった。 上条(このまま突っ込んだらビリビリは確実、やばい!) とっさに上条は横に蹴りだし、軌道を無理矢理変える。 だがそこにあった鞄につまづいてその上に転び、 「痛い! ってミサカはミサカは一方通行の鞄の中で人知れず叫んでみたり!」 完全に人に知られているその声を聞いた。 「……アァ……?今、ミサカ?打ち止め?なンでオマェついて来てンだァ!?黄泉川ッ!なンでコイツがここにいるんだよッ!?」 隣の自分たちのクラスに向かって大声で叫んだ一方通行。 なるほど、彼ならベクトル操作して重いものを持っても重くないようにはできる。 もしかしたら荷物を詰めたのは他人任せだったかもしれない、しかし。 クラス一同「(いくらなんでも気づくだろう、普通……)」 「あー、ついてきちゃったのは仕方ないじゃんよー。一方通行が責任もって世話してやるじゃんよー」 とてつもなく棒読みな黄泉川。知っててそのまま持ってきたに違いないっ!!! 打ち止め「ついてきちゃったもんは仕方ないんだよーってミサカはミサカは鞄から飛び出てあなたに抱きついてみたり」 一方通行「あァ?開き直ってンじゃねェぞクソガキ!っつか、さっさと離れやがれっ!」 打ち止めの頭を押さえつけながら叫ぶ一方通行。 打ち止め「あああ頭!痛いっ!た、助けてーってミサカはミサカは…はっ!?」 呆然としている上条と美琴を見つけ、上条の後ろに隠れる打ち止め。 打ち止め「パパー!一方通行がいじめるーってミサカはミサカは隠れながら告げ口してみたり」 上条「え?ちょ…パパって俺?いや、それは無理があるでしょうと上条さんは思うのですが…」 小萌「か、上条ちゃん?パパってどういうなのですかー? はっ…そうして並んでいるとその子、御坂さんとそっくりなのですよー。」 「オイオイ、年齢考えて嘘付けェこのクソガキィ。そンな阿呆がオマエの父親であってたまるかよォ。」(まァ成長促進されてたから年齢は関係ねェが……クローンだとバレるとよくねェからなァ) 「……あぁ、あの時の女の子か。えーっと、打ち止め?御坂、妹の妹だよ。え?……お前、一方通行と仲良いんだな……。まあそんな悪人でもなさそうだし……」 しゃがんで目線を合わせる当麻はきっとよき保護者。 そして、なんとなく事情を察し、一方通行に打ち止めを渡してやるのもよきクラスメイト……なのか? 小萌「か、上条ちゃんが父親っぽいです!? やっぱりその若さで過ちを!?」 上条「えぇ!? いやいやいや、違いますってば先生!! ねぇ、美琴さん!?」 美琴「えっと……それってつまり私ら、ふ、夫婦ってこと……?(///)」 上条「ちょ、美琴さん!? 何で真っ赤になってるんでせう!? うっわ、なんか俺まで赤くなりそ――」 黒子「こんの類人猿以下のケダモノがぁぁぁぁぁ!!!」 禁書「いっそその頭をカミチギル!!」 上条「ぎゃああああああ!? むしろそっちが獣っぽい人たちがダブルで!?ってか白井、なんで学年違うのにいんの!?」 白井「風紀委員ですからお姉さ――コホン。生徒を護衛するためにいるのですわ。っていうわけで死ねぇぇぇぇぇぇーーーーーい!!!」 「ふざけんな! 俺はそんなことしたこともねぇよ! 大体御坂が4歳くらいの時にできるわきゃねーだろうが! こいつは……何だ、御坂の妹だ!」 「ああ、そォだよ。少しは黙れ。つか打ち止めどこの部屋に寝かせンだよ?俺の部屋は獣(青髪)がいるから無理だろ。黄泉川、どうすンだよ?」 クローンってのがばれたらまずいので、一応当麻の応援をする。 上条「逆に考えれば俺たちの部屋から青髪を追い出せばいいんじゃねえ?土御門はロリコンだけど義妹以外には手は出さないロリコンだしな」 御坂「あんたたちにこの子を預けるのはものすごく不安だけど、私の部屋にも獣(黒子)がいるのよね。」 青髪「ちょ、ちょとこまりますよ!なにもせんから追い出さんといて!」 土御門「これは決定事項だし、信用ならんにゃー。伊井のとこでも行けばいいにゃー」 上条「一方通行はこれでいいか?」 一方「……まあ、打ち止めはどうなンだよ」 打ち止め「アナタと同じ部屋はとっても嬉しいかも、ってミサカはミサカは両手をあげてみたり」 青髪「ちょ、ちょっとぉ……」 明るい雰囲気の四人と、それにすがる獣のお話。 吹寄「待ちなさい! いくら小学生(?)でも女子が男子と同じ部屋でいいわけないでしょ!!」 姫神「その娘は。私たちの部屋で。預かる。」 打ち止め「イヤだーーって、ミサカはミサカは駄々をこねてあなたに抱きついてみたり」 吹寄と姫神から逃げるように一方通行に抱きつく。 土御門「にゃー、本人はこういってるぜい?(つーか、一方通行随分愛されてるぜい)」 上条「小萌先生ー、なんとかなりませんか?」 小萌「え、えーっと、あの、そのー?」 助けを求めるように、おろおろとあたりを見渡す小萌先生。 伊井「先生、提案があるんですけど。たぶんあの子を別の部屋においても抜け出すだけでしょうし、あぶれた青髪を受け入れてくれる人もいないと思います。ていうか御免です。ここは予定を変更して、うちのクラスの男子だけでも大部屋で雑魚寝にでもした方がいいと思います。みんなで見張れば安全だと思いますし」 土御門「むむう…確かにそうだにゃー」 青髪「ていうか、随分酷いことをいわれた気がするんやけど…」 姫神「男はみんなケダモノ。むしろ群れるほうが危険。女子の部屋に簀巻きにして転がしておいたほうがまだ安全だと思う。」 打ち止め「簀巻きはやめてー、とミサカはミサカは涙目で訴えてみたり。ママ助けてー、とミサカはミサカは今度はママに助けを求めてみたり」 美琴「えっ!? ま、ママって私?(///)」 打ち止め「できればパパとママとあの人と一緒の部屋がいいと、ミサカはミサカは希望を口にしてみたり」 黄泉川「よしじゃあこうするじゃんよー。そこの少女、もしよかったら打ち止めと一緒の部屋じゃん。一方通行と上条も同じ部屋にしとくじゃん。 ああ、その子に何かあったら一方通行が大変なことになるから安心じゃん。 一方通行自身はいつも一緒に寝てるし。極めつけに災誤先生と同じ部屋を頼むじゃーん♪」 そこの少女は嫌だったらいいからね、と黄泉川。 まあ災誤先生と一緒の部屋は嫌だし……納得し始めたクラスの面々。 一番不幸だったのはきっと上条に違いない。 インデックス「む?なんで短髪がとうまと一緒なのかな?だったら私もとうまと一緒がいいかも。」 上条「これ以上疲れたくないのでインデックスサンはステイルとでも寝ててください。つーかそうしやがれ」 一方「ヨミカワァァ!いつも一緒に寝てるとか!適当コイてンじゃねェ!」 黄泉川「嘘はついてないじゃん? この前も打ち止めを抱き枕がわりにしてたじゃんよー」 そのとき一方通行は寝ぼけていた、という大事な部分は話さない黄泉川。 一方「ンなっ!? 何てこと言いやがる、テメ――」 その時、背後から両腕を掴まれる一方。 土御門「電極のスイッチに触れなければこいつはただのもやしにゃー! やってまえ青髪!」 青ピ「合点! 侮蔑と羨望を受けつつ死ねやイッコー(IKKO)ーーーーー!!」 一方「テメェェェェェラァァァァァァァ!!!」 美琴「パパとママ………夫婦一緒の部屋………川の字?」 上条「もしもーし!? なんか思考が変な方向にぶっとんでませんか御坂さん!?」 美琴「しょ、しょーがないわねー。娘――じゃなかった、妹が心配だから……いいいいい一緒の部屋でもいいわ、よ?(////////)」 「一方通行を救い出す、ってミサカはミサカはいつもと逆な立場に興奮しつつ電流を流してみたり!」 さすが妹達の上位個体。普段は使われることのないレベル3の電撃が器用に一方通行をよけて襲いかかる。 ……まあ手加減はしているが。 黄泉川「はいはい、遊んでないでもう部屋割りも決まったんだから、さっさといくじゃんよー。つーか、これ以上旅館の入り口で騒ぐのは迷惑じゃん」 黄泉川の言われて、生徒たちはぞろぞろと旅館の中へ入っていく。 青髪ピアスと土御門は打ち止めの電撃から復活するまで、寒空の下取り残されるのであった。 青髪ピアス「こういうのは、いつもやったらカミやんの役やないの?」 土御門「ふ、不幸にゃー」 舞夏「おーい、大丈夫かー、兄貴ー?」 しゃがみ込んで、ちょっと焦げてる兄貴を木の棒でつつく義妹。
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/2801.html
とある科学の執行部員 改訂版 はこちら。 第1章(2)一方通行たちや美琴と別れ、上条は自分の学校へと向かった。教室に入ると夏休み前と変わらない光景が目に飛び込んでくる。上条は久しぶりに会う級友達と挨拶を交わすと自分の席に着く。すると悪友で『同僚』の土御門が上条のところへ寄ってきた。「カミやん、新学期早々で悪いけど仕事の話ぜよ」「…またか」「またぜよ」上条は思わず溜息を吐く。夏休みに入ってから急に仕事の量が増えた気がする。「ウチのボスは何をやってるんでせうか?」「アイツの考えてることは俺もサッパリ分からないんだにゃー。 でも今日は直接カミやんに動いてもらう必要はないかもしれん」「どういうことだ?」「今日の『お客様』はイギリス清教の人間、しかも許可証も得ている来賓様だ」急に真面目な口調になる土御門に上条は緊張感を高めながらも土御門に聞き返す。「じゃあ何でわざわざ俺のところに連絡が来るんだよ」「ソイツは経歴に少し癖があってな。 もしかしたら万が一ってことも有り得るかもしれない」「『スクール』と『アイテム』はどうしてる?」「海外に出張中だ、今日中には帰ってくる予定だが…」「コードレッドになる可能性は?」「無きにしも非ずってところだ。 そうなればカミやんが組織の初お披露目ってことになるな」上条は土御門に言葉に再び深い溜息を吐く。「全く、あの野郎も危険分子をわざわざ学園都市に招くなよな」「表向きはイギリス清教を邪険にするわけにはいかないぜよ。 仮にも協力体制にあるんだし…」土御門の言葉はいつのまにか普段通りに戻っていた。そして土御門は一息つくと改まった様子で言った。「カミやん、いい加減チームのメンバーを決めたらどうかにゃー? 超電磁砲なんかはカミやんのためだったら喜んで…」土御門がそう言った瞬間、辺りの空気が凍りつく。上条の放つ殺気に他のクラスメイト達も寒気に似た悪寒を感じていた。しかし当の土御門は気にした様子もなく言った。「分かった、分かった。 分かったから、その殺気を収めるぜよ」「お前にとったら舞夏を巻き込めって言ってるようなもんだぞ」「そうだな、俺の配慮が足りなかったにゃー。 ただカミやんは他のチームと違ってずっと一人で戦ってきたぜよ。 いい加減、体が持たないと思ってな」「悪い、心配して言ってくれてるのは分かってるんだ。 …通常の警備員だけじゃ何かあった時に対処しきれないかもしれない。 念のため、猟犬部隊と迎電部隊にも連絡を取っておいてくれ。 その『お客様』の滞在予定地は?」「第三学区だにゃー」「分かった、今日は俺もその周辺に待機しておくから」「デートはどうするぜよ?」「流石に今日は諦めるしかないだろ」「…悪いな」「仕事だから仕方ないだろ」そうして上条は美琴にデートを延期するよう頼むメールを送るのだった。 「せっかく楽しみにしてたのに…」放課後になり、美琴は一人で第三学区の道を歩いていた。上条にデートの約束をすっぽかされ、機嫌は至って斜めである。美琴が第三学区を歩いているのに意味はない。後輩と友人から遊びに誘われたが、そんな気分にはなれなかった。ただフラフラと歩いている内に第三学区に辿り着いたのだ。「私って当麻がいないと、こんなに駄目になっちゃうんだ。 夏休み中はいつも一緒にいてくれたし… …当麻、寂しいよ」その姿は普段の美琴からは考えられぬほど弱々しいものだった。しかし美琴の意識は突如鳴り響いた警報で現実に戻される。街のそこら中にあるスピーカーから警報が鳴り響いたのだ。「何!?」しばらくすると美琴の向かっていた方向から人の波が押し寄せてきた。美琴は思わず道の端に寄って人の波から逃れる。やがて人の波が収まってくると、美琴のもとに一人の風紀委員が近寄ってきた。「何があったんですか!?」風紀委員の少年も何処か不安げな様子で、自信なさげに言った。「それが外部の能力者が侵入してきたようなんです」「外部の能力者!?」美琴が聞き返した瞬間、凄まじい地響きが響き渡った。思わず美琴はよろけて転びそうになる。「とにかくここは危険です。 警備員の人間が捕縛作戦を展開していますから、あなたもすぐに逃げてください」風紀委員の少年はそう言い残し、他に残っている人間のもとに駆けていった。美琴は自分にも何か出来ることがあるかもしれないと迷っていると、見てはならないものを見てしまった。「当麻?」警備員だろうか?武装した集団の中にひとりだけ制服を着た少年がテロの現場に向かって走っていた。大切な人を見間違うはずがない、少年は確かに上条当麻だった。その動きは洗練されたもので地響きが続く中、体勢を崩すことなく駆け抜けて行った。美琴はよろめきながらも上条と武装した集団の後を追いかけるのだった。 「しかし、コードレッドとは遂にオカルト側も本腰をいれてきたってわけか?」上条に並んで走る木原数多は何処か忌々しげに吐き捨てるように言った。そんな木原に上条は苦笑しながら、木原の言葉を正すように言った。「そんなに単純な話でもないんですよ。 今日暴れてるのはイギリス清教の人間、学園都市の味方とまではいかないものの、 一応協力体制にある組織の人間なんです。 だからこそ敵の狙いが分からないっていうのもあるんですけどね」「まあ結局は叩き潰してやりゃあいいんだろぉ。 ったく俺の本分は科学者なんだがな」そんなことを話している内に、上条たちは警備員が封鎖してる場所に辿りついた。するとそこには上条の学校の教師でもある黄泉川愛穂が装備を固めて立っていた。「ちょっ、月詠先生のとこの悪ガキじゃん。 何やってるの、逃げるなら逆方向じゃんよ!!」すると上条は物怖じした様子もいなく、黄泉川に事務的に告げた。「今からこの現場は俺の指揮下におきます。 今すぐテロリストと交戦してる警備員を撤退させてください」「いきなり何言ってるじゃんよ。 誰かこのガキを保護して…」しかしその前に上条の後ろに立っていた木原が前に進み出て呆れたように言った。「テメェこそ何言ってやがるんだ。 上条がしてる腕章が目に入らねぇのかよ」木原の言葉に黄泉川は上条の腕についてる腕章に目をやる。「なっ、それは!?」上条の腕に付けられた腕章は風紀委員の腕章と異なり『盾』ではなく『剣』をモチーフとされていた。「認証番号054683で上に確認してみてください。 『執行部』上条当麻に指揮権が移行されてるはずですから」「『執行部』、都市伝説じゃなかったのかじゃんよ」「『執行部』はこういった外部の能力者に対する案件にて働く組織です。 後ろの人達も『執行部』を補佐する特殊部隊の人間です」「…私らに出来ることはないじゃん?」「今はこの一帯を封鎖することに集中してください」「分かったじゃんよ、上からの命令じゃ仕方ない。 でもいくら『執行部』だからって私らが守るべき子供に違いない。 怪我して帰ってきたらただじゃおかないじゃんよ」「はい!!」しかし現場に向かおうとした上条を呼び止める声があった。「当麻?」上条が振り返ると、そこには何処か怯えた目をしてる美琴の姿があった。「美琴、何でここに!?」「外部の能力者、それに『執行部』ってどういうこと!?」美琴は上条のところに駆け寄ってくる。ちょうどその時再び地響きが起こり、上条は美琴を胸の中で受け止める形になった。「大丈夫か?」「それよりも何が起こってるか詳しく説明して!!」「悪い、今はその時間がない…帰ってきたら必ず話すから」「だったら私も行く!!」「駄目だ、ここから先はどんな危険があるか分からない。 美琴を危険な目に遭わせるわけにはいかないんだよ」「そんな危険な場所なら、私だって当麻を行かせるわけには…え?」尚も引き下がろうとしなかった美琴の唇を上条の唇が塞いだ。それだけで上条の気持ちが伝わってくる。そして上条の覚悟も…「…必ず帰ってくるよね」「当たり前だ。 全部済んだら、やっぱりデートしよう。 美琴の行きたい所なら何処でも付き合うからさ」「約束だよ」「ああ」再び美琴を抱きしめると、上条は戦場に向かって走り出す。しかし戦場に向かうにも拘らず、その背中に悲壮感は少しも感じられない。少年は少女との約束を胸に刻んで拳を握り締めるのだった。
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/22.html
時は飛んで合宿に向かうバス車内 同本・某 姫神・吹寄 茜川・白雪 上条・一方 青ピ・土御門 A ・K 青ピ「何かこの席順に何者かの陰謀を感じるんやけど」 土御門「気のせいだと思うにゃー。多分」 白雪(やった、上条君の隣!) 茜川(いいなぁ……) 一方「なンで俺は最弱の隣なンだァ?」 上条「不幸の予感だ……」 小萌「あれ?先生が決めた席に文句あるですか……?」 今にも泣きそうな担任教師。 土御門「にゃーー!小萌先生全然ないですよっ!ていうか、一方通行!情報屋から聞いたんだけど、黄泉川先生とこの前のロリっ娘含め、3人の女性と住んでるってほんとかにゃー!!」 一方「アァ? うるせェンだよ、スクラップになりてェか?最弱、アイツ黙らせねェと血液逆さの刑だぜェ?オレは寝ンだっつの」 めんどくさそうに空色の毛布をかぶる一方通行。ついでに土御門に向ってベクトル操作のおまけつきの小石を投げた。 そして寝る。ハズだったのだが……、 上条「こんのおバカァァァァァァァァア!!!」 一方「ぐへっ!?」 寝る態勢に入った一方通行に、上条の右手が炸裂する。 一方「テメェ、何しやが――」 上条「テメェ、今『寝る』って言いやがったか?」 当然、怒声をあげようとする一方通行。だが上条の剣幕はそれを飲みこませるのに十分すぎる真剣みを持っていた。 一方「な、なンだよ?」 上条「いいか、テメェが俺の横でどんなにイビキをかこうが知った事じゃねえし、テメェが土御門に向かって何を投げようが、よっぽどのことじゃない限りは構わねえよ。」 青ピ「いやいやカミやん、つっちー白目むいてるんやけど。」 けどな、と上条は青ピを華麗にスルーし、 上条「今の台詞。俺たちのために一生懸命バスレクの準備をしてくれた、小萌先生の前でも言えるのか?」 一方「なっ……!?」 一方通行が視線を向けると、そこにはうるうるとした涙目の小萌先生が。 古今東西、一流の悪党は泣いている女の子には絶対に勝てないのだ。 一方「チッ……とっと始めやがれ。」 上条「おーし、野郎ども! ビンゴ大会始めるぞーーーーっ!!」 全員(土御門除く。)「「「おーーーーーーーっ!!!」」」 ――その後、上条は一個も穴を空けることなくゲーム終了という、逆に奇跡的な敗北を喫することになるのはまた別の話。 「にゃー……。べ、ベクトル操作……はずるいにゃー……」 自分の能力を最大限使用したらしい。 敗北した上条をからかったり馬鹿にして遊んでいる一方通行をにらむ。 前の席に居る白雪と茜川がくすくすと忍び笑いをするくらいには楽しいやり取りだろう。 上条「うふふー、全戦全敗。いいですよ~この程度の不幸は想定の範囲内って奴ですコンチクショウ。」 一方「あンだけ偉そうな事言っといてそのザマかよ、ざまァねェなァ。」 とか言いつつバスを降りて旅館の中に入る一行。 「あ。」 そして立ち止まる上条。受付で、自分たちの高校の名前の他に『常盤台中学御一行様』と書かれているのを見つけたからだ。 「……はは、やっぱりなー。うん、前持って心の準備をしておいて良か――」 『必要悪の教会御一行様』 「ぶーーーーーーーーーーーっっっ!?」 いくら心の準備をした上条でも、さらに書いてあったもう一つの団体名を見れば盛大に吹き出さざる負えなかった。もろに想定の範囲外である。 「あ、とうまだ。おーい!!」 そしてタイミングよく現れる、一応必要悪の教会所属のインデックス。 さらにステイルを始め、続々と入ってくる怪しい一団。 「……やけにおとなしく留守番を引き受けたかと思ったら、そういう事かドチクショオーーーーーッ!!!」 伊井(今思ったんだが、この温泉旅館どれだけ大きいんだ?) 「ん、あの子は…えーと、確か姫神ちゃんが転校してきたときに見たことがあるような…上条の名前呼んでるってことは、上条の知り合い?…って土御門、何ですごい顔して固まってるのさ? 」 土御門「べ、べつに知り合いがいたりなんてしてないにゃーっ(なんで必要悪!?つかどうしてこっちに招待状届かなかったんだっ!?)」 茜川「わー、あのシスターの服装している銀色の子かわいいーでも前も見たような… 」 小萌「あれー? ステイルちゃんじゃないですかー?」 ステイル「っ!? (しまった、日にちを合わせて来たはいいがあいつの担任はこの人だったか……)」 上条「せ、先生!! 俺たちちょっとトイレェェェェーーーーッ!!」 小萌「ちょ、上条ちゃん!?」 土御門とステイルを引きずってその場から離れる上条。 上条「ぜぇ、ぜぇ……何でここにいるのかを50文字以内でどうぞ!?」 ステイル「何って、ただの慰安旅行だけど?」 上条「短っ!? つーか嘘だっ! どうせまた新手の魔術師が出たとかそんなお話でしょ!?」 ステイル「ほほう、察しがいいね。」 上条「ちょっ!? いや待って無し無し今の冗談! お願いだから上条さんの楽しい旅行を潰さないで!?」 ステイル「いやいや、今回君の出番は無い。思う存分青春を謳歌するといいよ、真実を知らないまま、ね。」 上条「くっ、そう言われると逆に首を突っ込みたくなる人間心理を巧みに突きやがって……!!」 土御門「待つにゃーステイル。思わせぶりなこと言ってるけど、土御門さんはちゃんとお見通しなんだぜい?」 上条「?」 ステイル「……何がだい?」 土御門「ズバリ、インデックスを旅行に誘いたかったけどそんな度胸ないもんだからネサセリウス全体の慰安旅行という大義名分を企画――」 ステイル「違うっ!! 企画したのは神裂達だ、インデックスと一緒に行きたがったのは彼女たちだよ!」 上条「……えーと、つまり何ですか? おまえら今回、完璧にオフ?」 土御門「ここらへんの下調べはちゃんとしてきたにゃー、事件なんて全く起きてないぜい。」 青ピ「ちょ、カミやん!? 何で僕だけ置いてくの!?」 一方「ンだァ? 青髪ピアスから赤髪ピアスに乗り換えかァ?」 青ピ「ガビーン!? こ、こうなったら僕らも新たなコンビ結成や、アクやん!」 一方「一人でやれ。つか勝手にあだ名付けンじゃねェ。」 上条「なら、まあいいんだけど……」 それだけ確認すれば用は無い。皆の元に戻り、旅館にはいるところで、 美琴「え!? アンタなんでここにいるわけ!?」 舞夏「やっほー、兄貴ー」 土御門「にゃー!?」 常盤台中学の美琴、そして研修とやらでそれについて来た舞夏とご対面。 「ンだァ?……あ、……打ち止めの……」 青髪をベクトル操作を使って地面に沈め、(!!!!!)とりあえず上条たちに追いついた一方通行。 そこに居たのはかつての敵、御坂美琴で打ち止めの姉でもある。 何と言っていいか分からず、とりあえず最弱の肩をがしと掴み、御坂の方へ押しやった。 上条(このまま突っ込んだらビリビリは確実、やばい!) とっさに上条は横に蹴りだし、軌道を無理矢理変える。 だがそこにあった鞄につまづいてその上に転び、 「痛い! ってミサカはミサカは一方通行の鞄の中で人知れず叫んでみたり!」 完全に人に知られているその声を聞いた。 「……アァ……?今、ミサカ?打ち止め?なンでオマェついて来てンだァ!?黄泉川ッ!なンでコイツがここにいるんだよッ!?」 隣の自分たちのクラスに向かって大声で叫んだ一方通行。 なるほど、彼ならベクトル操作して重いものを持っても重くないようにはできる。 もしかしたら荷物を詰めたのは他人任せだったかもしれない、しかし。 クラス一同「(いくらなんでも気づくだろう、普通……)」 「あー、ついてきちゃったのは仕方ないじゃんよー。一方通行が責任もって世話してやるじゃんよー」 とてつもなく棒読みな黄泉川。知っててそのまま持ってきたに違いないっ!!! 打ち止め「ついてきちゃったもんは仕方ないんだよーってミサカはミサカは鞄から飛び出てあなたに抱きついてみたり」 一方通行「あァ?開き直ってンじゃねェぞクソガキ!っつか、さっさと離れやがれっ!」 打ち止めの頭を押さえつけながら叫ぶ一方通行。 打ち止め「あああ頭!痛いっ!た、助けてーってミサカはミサカは…はっ!?」 呆然としている上条と美琴を見つけ、上条の後ろに隠れる打ち止め。 打ち止め「パパー!一方通行がいじめるーってミサカはミサカは隠れながら告げ口してみたり」 上条「え?ちょ…パパって俺?いや、それは無理があるでしょうと上条さんは思うのですが…」 小萌「か、上条ちゃん?パパってどういうなのですかー? はっ…そうして並んでいるとその子、御坂さんとそっくりなのですよー。」 「オイオイ、年齢考えて嘘付けェこのクソガキィ。そンな阿呆がオマエの父親であってたまるかよォ。」(まァ成長促進されてたから年齢は関係ねェが……クローンだとバレるとよくねェからなァ) 「……あぁ、あの時の女の子か。えーっと、打ち止め?御坂、妹の妹だよ。え?……お前、一方通行と仲良いんだな……。まあそんな悪人でもなさそうだし……」 しゃがんで目線を合わせる当麻はきっとよき保護者。 そして、なんとなく事情を察し、一方通行に打ち止めを渡してやるのもよきクラスメイト……なのか? 小萌「か、上条ちゃんが父親っぽいです!? やっぱりその若さで過ちを!?」 上条「えぇ!? いやいやいや、違いますってば先生!! ねぇ、美琴さん!?」 美琴「えっと……それってつまり私ら、ふ、夫婦ってこと……?(///)」 上条「ちょ、美琴さん!? 何で真っ赤になってるんでせう!? うっわ、なんか俺まで赤くなりそ――」 黒子「こんの類人猿以下のケダモノがぁぁぁぁぁ!!!」 禁書「いっそその頭をカミチギル!!」 上条「ぎゃああああああ!? むしろそっちが獣っぽい人たちがダブルで!?ってか白井、なんで学年違うのにいんの!?」 白井「風紀委員ですからお姉さ――コホン。生徒を護衛するためにいるのですわ。っていうわけで死ねぇぇぇぇぇぇーーーーーい!!!」 「ふざけんな! 俺はそんなことしたこともねぇよ! 大体御坂が4歳くらいの時にできるわきゃねーだろうが! こいつは……何だ、御坂の妹だ!」 「ああ、そォだよ。少しは黙れ。つか打ち止めどこの部屋に寝かせンだよ?俺の部屋は獣(青髪)がいるから無理だろ。黄泉川、どうすンだよ?」 クローンってのがばれたらまずいので、一応当麻の応援をする。 上条「逆に考えれば俺たちの部屋から青髪を追い出せばいいんじゃねえ?土御門はロリコンだけど義妹以外には手は出さないロリコンだしな」 御坂「あんたたちにこの子を預けるのはものすごく不安だけど、私の部屋にも獣(黒子)がいるのよね。」 青髪「ちょ、ちょとこまりますよ!なにもせんから追い出さんといて!」 土御門「これは決定事項だし、信用ならんにゃー。伊井のとこでも行けばいいにゃー」 上条「一方通行はこれでいいか?」 一方「……まあ、打ち止めはどうなンだよ」 打ち止め「アナタと同じ部屋はとっても嬉しいかも、ってミサカはミサカは両手をあげてみたり」 青髪「ちょ、ちょっとぉ……」 明るい雰囲気の四人と、それにすがる獣のお話。 吹寄「待ちなさい! いくら小学生(?)でも女子が男子と同じ部屋でいいわけないでしょ!!」 姫神「その娘は。私たちの部屋で。預かる。」 打ち止め「イヤだーーって、ミサカはミサカは駄々をこねてあなたに抱きついてみたり」 吹寄と姫神から逃げるように一方通行に抱きつく。 土御門「にゃー、本人はこういってるぜい?(つーか、一方通行随分愛されてるぜい)」 上条「小萌先生ー、なんとかなりませんか?」 小萌「え、えーっと、あの、そのー?」 助けを求めるように、おろおろとあたりを見渡す小萌先生。 伊井「先生、提案があるんですけど。たぶんあの子を別の部屋においても抜け出すだけでしょうし、あぶれた青髪を受け入れてくれる人もいないと思います。ていうか御免です。ここは予定を変更して、うちのクラスの男子だけでも大部屋で雑魚寝にでもした方がいいと思います。みんなで見張れば安全だと思いますし」 土御門「むむう…確かにそうだにゃー」 青髪「ていうか、随分酷いことをいわれた気がするんやけど…」 姫神「男はみんなケダモノ。むしろ群れるほうが危険。女子の部屋に簀巻きにして転がしておいたほうがまだ安全だと思う。」 打ち止め「簀巻きはやめてー、とミサカはミサカは涙目で訴えてみたり。ママ助けてー、とミサカはミサカは今度はママに助けを求めてみたり」 美琴「えっ!? ま、ママって私?(///)」 打ち止め「できればパパとママとあの人と一緒の部屋がいいと、ミサカはミサカは希望を口にしてみたり」 黄泉川「よしじゃあこうするじゃんよー。そこの少女、もしよかったら打ち止めと一緒の部屋じゃん。一方通行と上条も同じ部屋にしとくじゃん。 ああ、その子に何かあったら一方通行が大変なことになるから安心じゃん。 一方通行自身はいつも一緒に寝てるし。極めつけに災誤先生と同じ部屋を頼むじゃーん♪」 そこの少女は嫌だったらいいからね、と黄泉川。 まあ災誤先生と一緒の部屋は嫌だし……納得し始めたクラスの面々。 一番不幸だったのはきっと上条に違いない。 インデックス「む?なんで短髪がとうまと一緒なのかな?だったら私もとうまと一緒がいいかも。」 上条「これ以上疲れたくないのでインデックスサンはステイルとでも寝ててください。つーかそうしやがれ」 一方「ヨミカワァァ!いつも一緒に寝てるとか!適当コイてンじゃねェ!」 黄泉川「嘘はついてないじゃん? この前も打ち止めを抱き枕がわりにしてたじゃんよー」 そのとき一方通行は寝ぼけていた、という大事な部分は話さない黄泉川。 一方「ンなっ!? 何てこと言いやがる、テメ――」 その時、背後から両腕を掴まれる一方。 土御門「電極のスイッチに触れなければこいつはただのもやしにゃー! やってまえ青髪!」 青ピ「合点! 侮蔑と羨望を受けつつ死ねやイッコー(IKKO)ーーーーー!!」 一方「テメェェェェェラァァァァァァァ!!!」 美琴「パパとママ………夫婦一緒の部屋………川の字?」 上条「もしもーし!? なんか思考が変な方向にぶっとんでませんか御坂さん!?」 美琴「しょ、しょーがないわねー。娘――じゃなかった、妹が心配だから……いいいいい一緒の部屋でもいいわ、よ?(////////)」 「一方通行を救い出す、ってミサカはミサカはいつもと逆な立場に興奮しつつ電流を流してみたり!」 さすが妹達の上位個体。普段は使われることのないレベル3の電撃が器用に一方通行をよけて襲いかかる。 ……まあ手加減はしているが。 黄泉川「はいはい、遊んでないでもう部屋割りも決まったんだから、さっさといくじゃんよー。つーか、これ以上旅館の入り口で騒ぐのは迷惑じゃん」 黄泉川の言われて、生徒たちはぞろぞろと旅館の中へ入っていく。 青髪ピアスと土御門は打ち止めの電撃から復活するまで、寒空の下取り残されるのであった。 青髪ピアス「こういうのは、いつもやったらカミやんの役やないの?」 土御門「ふ、不幸にゃー」 舞夏「おーい、大丈夫かー、兄貴ー?」 しゃがみ込んで、ちょっと焦げてる兄貴を木の棒でつつく義妹。
https://w.atwiki.jp/index-index/pages/669.html
【種別】 施設 【初出】 十二巻 【解説】 学園都市にかつて存在した、多重能力者の研究・実験施設。通称『特力研』。 「多重能力の実現は不可能である」という学説はここで行われた実験で示された。 つまりその結論に至るまで延々と「失敗」を繰り返してきたということであり、 多くの子供たちが犠牲となった場所である。 それでも学園都市の闇の中では生ぬるい部類に入るらしい。 一方通行が九歳まで放りこまれていた学校であり、 当時も「敷地内に死体処分場が有る」と噂されていたが、実際はそれ以上であった。 この施設を制圧・解体したのは黄泉川愛穂の部隊であるらしい。
https://w.atwiki.jp/deruta_sanbaka/pages/24.html
時は飛んで合宿に向かうバス車内 同本・某 姫神・吹寄 茜川・白雪 上条・一方 青ピ・土御門 A ・K 青ピ「何かこの席順に何者かの陰謀を感じるんやけど」 土御門「気のせいだと思うにゃー。多分」 白雪(やった、上条君の隣!) 茜川(いいなぁ……) 一方「なンで俺は最弱の隣なンだァ?」 上条「不幸の予感だ……」 小萌「あれ?先生が決めた席に文句あるですか……?」 今にも泣きそうな担任教師。 土御門「にゃーー!小萌先生全然ないですよっ!ていうか、一方通行!情報屋から聞いたんだけど、黄泉川先生とこの前のロリっ娘含め、3人の女性と住んでるってほんとかにゃー!!」 一方「アァ? うるせェンだよ、スクラップになりてェか?最弱、アイツ黙らせねェと血液逆さの刑だぜェ?オレは寝ンだっつの」 めんどくさそうに空色の毛布をかぶる一方通行。ついでに土御門に向ってベクトル操作のおまけつきの小石を投げた。 そして寝る。ハズだったのだが……、 上条「こんのおバカァァァァァァァァア!!!」 一方「ぐへっ!?」 寝る態勢に入った一方通行に、上条の右手が炸裂する。 一方「テメェ、何しやが――」 上条「テメェ、今『寝る』って言いやがったか?」 当然、怒声をあげようとする一方通行。だが上条の剣幕はそれを飲みこませるのに十分すぎる真剣みを持っていた。 一方「な、なンだよ?」 上条「いいか、テメェが俺の横でどんなにイビキをかこうが知った事じゃねえし、テメェが土御門に向かって何を投げようが、よっぽどのことじゃない限りは構わねえよ。」 青ピ「いやいやカミやん、つっちー白目むいてるんやけど。」 けどな、と上条は青ピを華麗にスルーし、 上条「今の台詞。俺たちのために一生懸命バスレクの準備をしてくれた、小萌先生の前でも言えるのか?」 一方「なっ……!?」 一方通行が視線を向けると、そこにはうるうるとした涙目の小萌先生が。 古今東西、一流の悪党は泣いている女の子には絶対に勝てないのだ。 一方「チッ……とっと始めやがれ。」 上条「おーし、野郎ども! ビンゴ大会始めるぞーーーーっ!!」 全員(土御門除く。)「「「おーーーーーーーっ!!!」」」 ――その後、上条は一個も穴を空けることなくゲーム終了という、逆に奇跡的な敗北を喫することになるのはまた別の話。 「にゃー……。べ、ベクトル操作……はずるいにゃー……」 自分の能力を最大限使用したらしい。 敗北した上条をからかったり馬鹿にして遊んでいる一方通行をにらむ。 前の席に居る白雪と茜川がくすくすと忍び笑いをするくらいには楽しいやり取りだろう。 上条「うふふー、全戦全敗。いいですよ~この程度の不幸は想定の範囲内って奴ですコンチクショウ。」 一方「あンだけ偉そうな事言っといてそのザマかよ、ざまァねェなァ。」 とか言いつつバスを降りて旅館の中に入る一行。 「あ。」 そして立ち止まる上条。受付で、自分たちの高校の名前の他に『常盤台中学御一行様』と書かれているのを見つけたからだ。 「……はは、やっぱりなー。うん、前持って心の準備をしておいて良か――」 『必要悪の教会御一行様』 「ぶーーーーーーーーーーーっっっ!?」 いくら心の準備をした上条でも、さらに書いてあったもう一つの団体名を見れば盛大に吹き出さざる負えなかった。もろに想定の範囲外である。 「あ、とうまだ。おーい!!」 そしてタイミングよく現れる、一応必要悪の教会所属のインデックス。 さらにステイルを始め、続々と入ってくる怪しい一団。 「……やけにおとなしく留守番を引き受けたかと思ったら、そういう事かドチクショオーーーーーッ!!!」 伊井(今思ったんだが、この温泉旅館どれだけ大きいんだ?) 「ん、あの子は…えーと、確か姫神ちゃんが転校してきたときに見たことがあるような…上条の名前呼んでるってことは、上条の知り合い?…って土御門、何ですごい顔して固まってるのさ? 」 土御門「べ、べつに知り合いがいたりなんてしてないにゃーっ(なんで必要悪!?つかどうしてこっちに招待状届かなかったんだっ!?)」 茜川「わー、あのシスターの服装している銀色の子かわいいーでも前も見たような… 」 小萌「あれー? ステイルちゃんじゃないですかー?」 ステイル「っ!? (しまった、日にちを合わせて来たはいいがあいつの担任はこの人だったか……)」 上条「せ、先生!! 俺たちちょっとトイレェェェェーーーーッ!!」 小萌「ちょ、上条ちゃん!?」 土御門とステイルを引きずってその場から離れる上条。 上条「ぜぇ、ぜぇ……何でここにいるのかを50文字以内でどうぞ!?」 ステイル「何って、ただの慰安旅行だけど?」 上条「短っ!? つーか嘘だっ! どうせまた新手の魔術師が出たとかそんなお話でしょ!?」 ステイル「ほほう、察しがいいね。」 上条「ちょっ!? いや待って無し無し今の冗談! お願いだから上条さんの楽しい旅行を潰さないで!?」 ステイル「いやいや、今回君の出番は無い。思う存分青春を謳歌するといいよ、真実を知らないまま、ね。」 上条「くっ、そう言われると逆に首を突っ込みたくなる人間心理を巧みに突きやがって……!!」 土御門「待つにゃーステイル。思わせぶりなこと言ってるけど、土御門さんはちゃんとお見通しなんだぜい?」 上条「?」 ステイル「……何がだい?」 土御門「ズバリ、インデックスを旅行に誘いたかったけどそんな度胸ないもんだからネサセリウス全体の慰安旅行という大義名分を企画――」 ステイル「違うっ!! 企画したのは神裂達だ、インデックスと一緒に行きたがったのは彼女たちだよ!」 上条「……えーと、つまり何ですか? おまえら今回、完璧にオフ?」 土御門「ここらへんの下調べはちゃんとしてきたにゃー、事件なんて全く起きてないぜい。」 青ピ「ちょ、カミやん!? 何で僕だけ置いてくの!?」 一方「ンだァ? 青髪ピアスから赤髪ピアスに乗り換えかァ?」 青ピ「ガビーン!? こ、こうなったら僕らも新たなコンビ結成や、アクやん!」 一方「一人でやれ。つか勝手にあだ名付けンじゃねェ。」 上条「なら、まあいいんだけど……」 それだけ確認すれば用は無い。皆の元に戻り、旅館にはいるところで、 美琴「え!? アンタなんでここにいるわけ!?」 舞夏「やっほー、兄貴ー」 土御門「にゃー!?」 常盤台中学の美琴、そして研修とやらでそれについて来た舞夏とご対面。 「ンだァ?……あ、……打ち止めの……」 青髪をベクトル操作を使って地面に沈め、(!!!!!)とりあえず上条たちに追いついた一方通行。 そこに居たのはかつての敵、御坂美琴で打ち止めの姉でもある。 何と言っていいか分からず、とりあえず最弱の肩をがしと掴み、御坂の方へ押しやった。 上条(このまま突っ込んだらビリビリは確実、やばい!) とっさに上条は横に蹴りだし、軌道を無理矢理変える。 だがそこにあった鞄につまづいてその上に転び、 「痛い! ってミサカはミサカは一方通行の鞄の中で人知れず叫んでみたり!」 完全に人に知られているその声を聞いた。 「……アァ……?今、ミサカ?打ち止め?なンでオマェついて来てンだァ!?黄泉川ッ!なンでコイツがここにいるんだよッ!?」 隣の自分たちのクラスに向かって大声で叫んだ一方通行。 なるほど、彼ならベクトル操作して重いものを持っても重くないようにはできる。 もしかしたら荷物を詰めたのは他人任せだったかもしれない、しかし。 クラス一同「(いくらなんでも気づくだろう、普通……)」 「あー、ついてきちゃったのは仕方ないじゃんよー。一方通行が責任もって世話してやるじゃんよー」 とてつもなく棒読みな黄泉川。知っててそのまま持ってきたに違いないっ!!! 打ち止め「ついてきちゃったもんは仕方ないんだよーってミサカはミサカは鞄から飛び出てあなたに抱きついてみたり」 一方通行「あァ?開き直ってンじゃねェぞクソガキ!っつか、さっさと離れやがれっ!」 打ち止めの頭を押さえつけながら叫ぶ一方通行。 打ち止め「あああ頭!痛いっ!た、助けてーってミサカはミサカは…はっ!?」 呆然としている上条と美琴を見つけ、上条の後ろに隠れる打ち止め。 打ち止め「パパー!一方通行がいじめるーってミサカはミサカは隠れながら告げ口してみたり」 上条「え?ちょ…パパって俺?いや、それは無理があるでしょうと上条さんは思うのですが…」 小萌「か、上条ちゃん?パパってどういうなのですかー? はっ…そうして並んでいるとその子、御坂さんとそっくりなのですよー。」 「オイオイ、年齢考えて嘘付けェこのクソガキィ。そンな阿呆がオマエの父親であってたまるかよォ。」(まァ成長促進されてたから年齢は関係ねェが……クローンだとバレるとよくねェからなァ) 「……あぁ、あの時の女の子か。えーっと、打ち止め?御坂、妹の妹だよ。え?……お前、一方通行と仲良いんだな……。まあそんな悪人でもなさそうだし……」 しゃがんで目線を合わせる当麻はきっとよき保護者。 そして、なんとなく事情を察し、一方通行に打ち止めを渡してやるのもよきクラスメイト……なのか? 小萌「か、上条ちゃんが父親っぽいです!? やっぱりその若さで過ちを!?」 上条「えぇ!? いやいやいや、違いますってば先生!! ねぇ、美琴さん!?」 美琴「えっと……それってつまり私ら、ふ、夫婦ってこと……?(///)」 上条「ちょ、美琴さん!? 何で真っ赤になってるんでせう!? うっわ、なんか俺まで赤くなりそ――」 黒子「こんの類人猿以下のケダモノがぁぁぁぁぁ!!!」 禁書「いっそその頭をカミチギル!!」 上条「ぎゃああああああ!? むしろそっちが獣っぽい人たちがダブルで!?ってか白井、なんで学年違うのにいんの!?」 白井「風紀委員ですからお姉さ――コホン。生徒を護衛するためにいるのですわ。っていうわけで死ねぇぇぇぇぇぇーーーーーい!!!」 「ふざけんな! 俺はそんなことしたこともねぇよ! 大体御坂が4歳くらいの時にできるわきゃねーだろうが! こいつは……何だ、御坂の妹だ!」 「ああ、そォだよ。少しは黙れ。つか打ち止めどこの部屋に寝かせンだよ?俺の部屋は獣(青髪)がいるから無理だろ。黄泉川、どうすンだよ?」 クローンってのがばれたらまずいので、一応当麻の応援をする。 上条「逆に考えれば俺たちの部屋から青髪を追い出せばいいんじゃねえ?土御門はロリコンだけど義妹以外には手は出さないロリコンだしな」 御坂「あんたたちにこの子を預けるのはものすごく不安だけど、私の部屋にも獣(黒子)がいるのよね。」 青髪「ちょ、ちょとこまりますよ!なにもせんから追い出さんといて!」 土御門「これは決定事項だし、信用ならんにゃー。伊井のとこでも行けばいいにゃー」 上条「一方通行はこれでいいか?」 一方「……まあ、打ち止めはどうなンだよ」 打ち止め「アナタと同じ部屋はとっても嬉しいかも、ってミサカはミサカは両手をあげてみたり」 青髪「ちょ、ちょっとぉ……」 明るい雰囲気の四人と、それにすがる獣のお話。 吹寄「待ちなさい! いくら小学生(?)でも女子が男子と同じ部屋でいいわけないでしょ!!」 姫神「その娘は。私たちの部屋で。預かる。」 打ち止め「イヤだーーって、ミサカはミサカは駄々をこねてあなたに抱きついてみたり」 吹寄と姫神から逃げるように一方通行に抱きつく。 土御門「にゃー、本人はこういってるぜい?(つーか、一方通行随分愛されてるぜい)」 上条「小萌先生ー、なんとかなりませんか?」 小萌「え、えーっと、あの、そのー?」 助けを求めるように、おろおろとあたりを見渡す小萌先生。 伊井「先生、提案があるんですけど。たぶんあの子を別の部屋においても抜け出すだけでしょうし、あぶれた青髪を受け入れてくれる人もいないと思います。ていうか御免です。ここは予定を変更して、うちのクラスの男子だけでも大部屋で雑魚寝にでもした方がいいと思います。みんなで見張れば安全だと思いますし」 土御門「むむう…確かにそうだにゃー」 青髪「ていうか、随分酷いことをいわれた気がするんやけど…」 姫神「男はみんなケダモノ。むしろ群れるほうが危険。女子の部屋に簀巻きにして転がしておいたほうがまだ安全だと思う。」 打ち止め「簀巻きはやめてー、とミサカはミサカは涙目で訴えてみたり。ママ助けてー、とミサカはミサカは今度はママに助けを求めてみたり」 美琴「えっ!? ま、ママって私?(///)」 打ち止め「できればパパとママとあの人と一緒の部屋がいいと、ミサカはミサカは希望を口にしてみたり」 黄泉川「よしじゃあこうするじゃんよー。そこの少女、もしよかったら打ち止めと一緒の部屋じゃん。一方通行と上条も同じ部屋にしとくじゃん。 ああ、その子に何かあったら一方通行が大変なことになるから安心じゃん。 一方通行自身はいつも一緒に寝てるし。極めつけに災誤先生と同じ部屋を頼むじゃーん♪」 そこの少女は嫌だったらいいからね、と黄泉川。 まあ災誤先生と一緒の部屋は嫌だし……納得し始めたクラスの面々。 一番不幸だったのはきっと上条に違いない。 インデックス「む?なんで短髪がとうまと一緒なのかな?だったら私もとうまと一緒がいいかも。」 上条「これ以上疲れたくないのでインデックスサンはステイルとでも寝ててください。つーかそうしやがれ」 一方「ヨミカワァァ!いつも一緒に寝てるとか!適当コイてンじゃねェ!」 黄泉川「嘘はついてないじゃん? この前も打ち止めを抱き枕がわりにしてたじゃんよー」 そのとき一方通行は寝ぼけていた、という大事な部分は話さない黄泉川。 一方「ンなっ!? 何てこと言いやがる、テメ――」 その時、背後から両腕を掴まれる一方。 土御門「電極のスイッチに触れなければこいつはただのもやしにゃー! やってまえ青髪!」 青ピ「合点! 侮蔑と羨望を受けつつ死ねやイッコー(IKKO)ーーーーー!!」 一方「テメェェェェェラァァァァァァァ!!!」 美琴「パパとママ………夫婦一緒の部屋………川の字?」 上条「もしもーし!? なんか思考が変な方向にぶっとんでませんか御坂さん!?」 美琴「しょ、しょーがないわねー。娘――じゃなかった、妹が心配だから……いいいいい一緒の部屋でもいいわ、よ?(////////)」 「一方通行を救い出す、ってミサカはミサカはいつもと逆な立場に興奮しつつ電流を流してみたり!」 さすが妹達の上位個体。普段は使われることのないレベル3の電撃が器用に一方通行をよけて襲いかかる。 ……まあ手加減はしているが。 黄泉川「はいはい、遊んでないでもう部屋割りも決まったんだから、さっさといくじゃんよー。つーか、これ以上旅館の入り口で騒ぐのは迷惑じゃん」 黄泉川の言われて、生徒たちはぞろぞろと旅館の中へ入っていく。 青髪ピアスと土御門は打ち止めの電撃から復活するまで、寒空の下取り残されるのであった。 青髪ピアス「こういうのは、いつもやったらカミやんの役やないの?」 土御門「ふ、不幸にゃー」 舞夏「おーい、大丈夫かー、兄貴ー?」 しゃがみ込んで、ちょっと焦げてる兄貴を木の棒でつつく義妹。
https://w.atwiki.jp/index-ss/pages/866.html
□第四話[とある通行止めの『告白儀式』(ハートトゥハート)] ある一件以来[一方通行]はとある少女と一緒に暮らしている。 といっても一応の保護者となっている黄泉川愛穂の教員用4LDKに一緒に居候しているだけなのだが [打ち止め](ラストオーダー)曰く、乙女の夢、ラブラブ同棲生活らしい。 「ちょこれーと♪ちょこれーと♪」 さっきからキッチンでガチャガチャと音がする、多分あのガキンチョがなにかやってるんだろうが、その音のせいでせっかくの眠りから覚めてしまった。 「おい、クソガキ」 寝起きの頭を無理やり働かせ騒音の元凶であるキッチンに向けて呼びかけてみる。 「眠ってたはずなのに!? これはまずい シーン、返事がない、いただのしかばねのようだ。きっとこれであなたの注意は他に逸れたはず、というわけで早速再開、ミサカはミサカは 本当は聞こえているけど敢えて聞こえない振りと死んだ振りをしてごまかして見たりしてみる」 キッチンから再び聞こえる[打ち止め]の機嫌のよさそうな声とカチャカチャと言う金属音。 以前なら周囲の音を反射して完全な無音空間を作ることと眠っていても発揮される彼の能力によって誰も彼の睡眠を邪魔することはできなかったのだが 今の彼には一方通行としての能力を発揮できる時間はおよそ15分間しか無い。 通常なら48時間使用できるはずの電極型チョーカーのバッテリーは能力使用モードではその膨大な情報の処理と 代理演算によって稼働時間が極端に短くなるからだった。 しかもバッテリーは特注品の為一個しか無い、次々と交換していくという使用法は出来ない。 「ヲイ、クソガキ。 キッチンは危ないから入るなと言ッてンだろうが」 「ひゃああ!こわーい、家庭内暴力だわ。こんな生活には耐えられません、実家に帰らせていただきます、ちらり、さぁ早く引き止めて? とミサカはミサカはお昼のドラマのワンシーンを再現してあくまでもキッチンをどかない覚悟でアナタをぐいぐいと部屋の方に押してみたりするけど か弱いミサカの力では・・・痛!? 暴力はんたーい―」 「やかましい! 黄泉川と芳川はどこへ行きやがッた!?」 パステルカラーのエプロンと三角巾をつけた[打ち止め](ラストオーダー)はさっきまで一方通行が寝ていた部屋を指差して 「置手紙が置いてあったはずだけど、もしかして見て無かったり?アナタにとって睡眠はやっぱり鬼門かも。 意外と低血圧で寝起きの機嫌は悪そうでこわー、とミサカはミサカはアナタに意外な一面を発見したことをミサカネットワークに配信してみたい とか思ってみたり」 くるりと反転してさきほどまで自分が寝ていた部屋へと戻りテーブルの上に置かれた一枚の紙切れに手を伸ばす。そして読む。 紙にはただ[桔梗とでかけてくるじゃん 黄泉川]とだけ書かれていた。 「・・・・・・」 「いい無言だ、感情に満ち溢れている、とミサカはミサカは意味ありげで無さそうな台詞を使ってみたりするけど なんでアナタがこめかみピクピクさせてるのかちょっと理解に苦しんでみたり?・・・・カルシウム不足?」 一方通行は無言で自分の足元でぴょんぴょん飛び跳ねる打ち止めの襟首をがしりと掴んで 「芳川と黄泉川が出かけてンのはよ~くわかッた、だがお前は一体何をしてンだ? な~ンなンでーすかーこれは~?」 「えへへ、内緒。 ミサカはミサカは可愛く舌を出しつつ自分の頭を軽くコツンと叩いてドジッ子を演出してみたり、更に 宙ぶらりんなので意外と高い視点に驚きの声を上げてみたりしつつ肝心の内容についてはミサカは黙秘権を行使しますと ミサカはミサカは専門用語を使って話をはぐらかしてみたりする」 4LDKの教員用マンションのキッチンを見るに耐えないぐらいぐちゃぐちゃに散らかしておき、可愛く仕草で必死にごまかそうとする幼女と 普通ならありえないキッチンの惨状を指差してコメカミに青筋浮かべてる学園最強の能力者の姿がここにあった。 「うう、くすんくすん。 夜までに仕上げないといけないから頑張ってみたのに・・・・なんでこんなときに芳川も黄泉川も居ないんだろうと ミサカはミサカは他のミサカ達に意見を求めてみたり」 空気をまったく振動させない声が仮想空間に響く 「ミサカ10039号から全ミサカへ、ミサカはチョコレートの作成に成功しましたと感嘆の声を上げ勝ち誇りつつ報告します」 仮想空間のどこかから少し明るい声が聞こえた。 「ミサカ13577号からミサカ10039号へ、そのチョコレートは誰に贈るつもりなのですか?とミサカは答えは解りきっているのですが一応確認します」 「ミサカ10032号からミサカ10039号へ、ミサカからも同様の質問を送ります。 まさかとは思いますがあの人に贈るつもりなのでしょうか?だとしたら抜け駆けは断固容認できません。とミサカは自分の胸元にキラリと輝く あの人からプレゼントしてもらったペンダントを握り締めつつ、自分もチョコレート作成の合間に質問します」 「あの人からのペンダント!?そんな報告は受けていませんミサカ10032号、むしろそちらの方が抜け駆けなのでは?とミサカ19090号は 激しく事情の説明を求めます」 声は仮想空間のあちこちから流れてきて、そのどれもが同じ声だった。 「やかましい、これは彼が私だけにくれた愛の証なのです!! 湯煎で溶かしたチョコレートをハート型の型へと流し込みながら ミサカ10032号ははっきりと宣言します」 再びネットワーク全体が大ブーイングを発する。 結局のところ、ほとんどのミサカが10032号のペンダントを羨ましがっているようだ。 「ここではミサカはミサカ20001号って名乗った方がいいのかな? というか他のミサカ達が夢中になってる人の事はどうでもいいから ミサカに助言してほしいかもーとミサカはミサカは切実に頼んでみたりする」 だけど今は他のミサカが夢中になっている男性よりも自分にとっては一方通行へのチョコレートを作ることの方が大事だ。 「ミサカ10038号からミサカ20001号へ、どうでもよくなどありません、彼の側に居ることのできるのは只一人という過酷な戦いなのです。 全ミサカはきっと虎視眈々と他のミサカを出し抜く機会を窺がってるに違いありませんとミサカは自分こそが彼の側にいるに ふさわしいミサカだという想いを込めたチョコレートを作成しつつスラスラと訂正を求めます」 世界中の全ミサカが次々へと発言する度にそれに反応したミサカ達が返答する。 そこには距離なんて物は存在していなかった、ミサカによるミサカのためのミサカネットワーク、それはミサカとミサカ同士で 記憶や経験を共有できる能力。 「ミサカ20001号から全ミサカへ、なんだ結局みんなチョコレートつくってんじゃんか、と安易な突っ込みを入れることに少し 生命の危機を覚えつつミサカはミサカはそれでもお願いしてみる。 お願いだからあの人をうならせるチョコレートの作り方を教えて欲しい」 「ミサカ10032号からミサカ20001号へ、その気持ちわかります・・・・ミサカのチョコレートは後は冷やして固めれば完成なので ミサカが協力しましょうとミサカはオリジナルより少し優位に立ってる自分の胸をドンと叩いて面倒見のよいところをさりげに示してみます」 「わーい、ぜひお願いしたいかもー、これでマトモなチョコレートが作れてあの人をぎゃふんと言わせれるかもドキドキ、と ミサカはミサカはチョコレートをかじるなんて姿がまるで想像できないあの人の姿を無理やり捏造して脳内処理して ハッピーエンドにもって行きながらあまりの嬉しさにそのままネットワークから落ちてみたり」 「ミサカ20001号!? 具体的に打ち合わせが済んでないのに一方的に通信を切断するとは!?とミサカは上位個体のあまりの自分勝手さに 呆れつつ冷凍庫へと会心の出来のチョコレートを突っ込みながら驚きの声をあげます 」 「とりあえずミサカのチョコレートは難を逃れたようです、よかったよかった、これであの人のハートはいただきですと ミサカ19090号は勝利を確信します」 「ミサカ13577号から全ミサカへ、ミサカ10032号とミサカ19090号の抜け駆けを許してはなりません。 断固とした処置を」 「ふーんだ、悔しければ自分達もチョコレートを作成してあの人に贈ればいいではありませんか?とミサカは あくまでも自分の優位は揺ぎ無いものと信じつつ他のミサカ達を挑発します」 その日世界中に散らばった[妹達]はその全てがある一人の少年の為にだが、チョコレート作りの真っ最中だった。 自分の精神をミサカネットワークから一旦切り離した[打ち止め]はゆっくりと目を開けて自分の体との同調を確認する。 周囲を見渡せば調理器具が散乱していたキッチンはすっかり綺麗になっていた。 ネットワークに繋ぐ前に[打ち止め]と[一方通行]が片付けたからである。 彼は彼なりに[打ち止め]の事を大事にしてくれているのだろうが、でもこの事だけは引き下がるわけにはいかないし協力者の当てもできた。 そもそも贈るべき当人が居る場所で作っても駄目だということに今更ながら気づいた。恋はインパクトが大事なのだ。 その彼も今はソファーで再び寝息を立てて夢の中だ、このまま寝顔を観察するのもそれはそれで有意義な時間だが 今は今日中にチョコレートを作成しなければならない。 そう今は行動の時だ、と決意を新たにすると[打ち止め](ラストオーダー)は パステルカラーのエプロンと三角巾と昨日のうちに用意しておいた容器等をポシェットへ詰め込み、 「しめしめ、これはチャンス。 ミサカはミサカはアナタが寝ている間にとびっきりのチョコレートを作ってびっくりさせてみたり! でも心配するかもしれないから一応一筆書いておいてみたり、これで完璧、ミサカはいい子いい子」 そう言うなり[打ち止め]は寝ている[一方通行]を起こさない様に慎重に足音を殺し、玄関のドアを開けるとトテトテと通路を走り、 階段を使って地道に1階を目指す。 こんなとき上の方の階は不便だが[打ち止め](ラストオーダー)の背ではエレベーターのボタンが押せないので この際仕方ないと諦めることにした。 その小さな足の行き先はもちろん協力者たる彼女のところだ、幸い彼女の居場所ぐらいは彼女の上位固体である自分にはある程度はわかる。 「にひひひ、今日のお出かけ指数は120%!! [打ち止め]の幸せ指数は30上昇した。てろりろりーん♪ ミサカはミサカは気分上場でレッツゴーとか張り切ってみたり」 期待に満ちた顔をして[打ち止め](ラストオーダー)はマンションを後にするのだった。 上条達が居た広場が近くにあるバス停の近くにはなんだかご都合主義的にいくつかの喫茶店が並んでいる。 その喫茶店の一つである洋風の小さな喫茶店『Holy land』はおいしい自家製のケーキといかついマスターが自分で挽く本格的なコーヒーが売りだ。 そんな喫茶店の窓際は普段の客とは少し違った連中が占拠していた。 赤い髪に黒いローブの外国人と純白に金色の縁取りが入った豪華な修道服に身を包んだ銀髪の少女が隣同士に座り さらにその向かい側の席では金髪に薄い青色のサングラスを掛けた学生服の少年がテーブルを同じくし会話を楽しんでいた。 少なくともカウンターでグラスを磨いていたマスターにはそう見えた。 「ある特定の条件をクリアした場合のみに自動で発動するタイプの大魔術だと?」 土御門はブラックのコーヒーを啜りながら向かいの純白シスター、インデックスへと疑問を投げる。 「そうだよ、聖バレンチヌスゆかりの日にのみその効力を発揮して世界中からある物を特定の条件をクリアした対象へと転送する。 それが例え世界のどこにあろうが関係ない、たとえ南極の氷の中だろうがエジプトのピラミッドだろうが対象の生死すら 問題にはならないんだよ。 但しどこの地域で誰を対象に発動するかは完全に予測不可能。 これは世界自体を魔方陣として見立ててるからだと思う」 小さなモンブランにフォークを突き立てインデックスが答える。 「つまり、世界中のどこかで初期の魔方陣の見立てと違った場所があればそれで効果も対象も変わるってわけだね」 赤い髪の魔術師は騒ぎの中心へと目を向けて呟いた。 彼は優雅にダージリンティーだ。 「で、今回の対象はカミやんなわけか・・・・・でも[幻想殺し](イマジンブレイカー)はどうなってるんだにゃー?」 土御門の問いにインデックスは修道服の襟を正しながら語る。 「トウマの右手の事だね、あれは確かに法王級の霊装ですら一撃で破壊するぐらい理不尽な能力だけど大型結界の類は多分 核か何かを直接触れないと壊せないんじゃないかな? でなければステイルの報告にあった三沢塾や神裂の報告にあった御使堕し(エンゼルフォール) なんかも当麻がその一端に触れた瞬間に壊れないといけないんだよ。 送られてくる物品自体は異能の物じゃないから対象外なんじゃないかな?」 「ふむ、彼の右手は自動再生型の異能は確かに核に触らないと無効化できていなかった。発動条件が直接触れる事だからね。 法の書の一件でアニェーゼが使ってた座標攻撃の魔術は彼も対象になっていたことがあったな」 タバコをぷかぷかとすいながらステイルも参加する。 「『告白儀式』(ハートトゥハート)の基本設定は『想いの篭もった品の転送』―」 「それって黙っていても、自分の手に届く品を品物だけ先に貰ってるってことかにゃ?」 「そうだよ、だからこそこの大魔術は封印されていたのかも。 隠した秘めた想いや直接渡したかった想いを踏みにじってしまう迷惑極まり無い 邪法なんだよ」 ゴクリとインデックスが唾を飲み込み神妙な顔をして説明する。 「まったく、とんだ大魔術だにゃー『告白儀式』(ハートトゥハート)ってのは」 「そうだね、これがもし自分の身に起こったらと思うとゾッとするね」 ステイルと土御門は顔を見合わせて二つの声で 『でもまぁ、上条当麻だからいっか』と同じ一つの言葉を口にした。 真面目に聞いて欲しいかもー、と怒ったインデックスが両手を振り上げて緊張感が抜けてしまった男2人に対して抗議して プンプンと頭から湯気を上げていた。
https://w.atwiki.jp/deruta_sanbaka/pages/21.html
(時間はややとんで3時間目終了後の休み時間、4時間目ギリギリ) 生徒E「そろそろ授業か…4時間目は小萌先生の化学だったな。とりあえず席つくぞー。」 佐藤「おいばかみじょう。そろそろ席ついたほうが・・・って! おいお前さんが今その手に持ってるのはまさか金のくちばし!?おいおいおい不幸が売りのお前がなんでそんなもん持ってんだ!!!???」 上条「あぁ?これか? なんかさっき廊下で女子にぶつかって落としてたんだけど、急いでたみたいでそのまま慌てて走ってったんだ。やっぱこれ返さなきゃだめかな? 」 土御門「にゃー。俺的には『女子にぶつかって』のところに殺意を覚えるですたい。」 井ノ原姉「んで、それ返してフラグをさらに立てるってか、え?上条さんよぉ?」 井ノ原弟「おい皆!!上条から落し物を奪い取るんだ!!奪った後に落し物を届けに行く権利は早い者勝ちなっ! 」 東原「あれ?そういや上条その前にも落し物拾ってたろ?たぶんハンカチだったと思うけど返しに行かなくても良いのか? 」 生徒E「…!ティンと来たぜ!それはいけないな上条君!ほら、早くその金のくちばしとハンカチを届けるんだ!この際フラグはいいから!(…ククク、今から落とし物を渡しにいけば遅刻は確実だ!) 」 土御門「生徒E!それはだめにゃー!どうせ遅刻したらまた吹寄から殴られて姫神あたりから心配されてフラグの嵐になるのは目に見えてるにゃー!!」 生徒E「ぐっ、そうか……!…っつーかもう本鈴鳴るぞ!早く皆席につけ!落し物は後だ後!ちょうど4時間目だし昼休みにでも決着をつけるぞ!!!」 土御門「にゃー。かみやんのフラグ体質もどうにかなんねーかにゃー 」 形原「上条だぜ?無茶言ってないで席着こうぜ 」 土御門「くっ…!みんなもう慣れっこに!? ……ってあれ?何で小萌センセは泣きそうなんだにゃー? 」 浅志「ついさっき本鈴鳴ったからだよ、みんな気づいてなかったけど」 備萄「げっ!急いで席に着かなきゃ! 」 佐藤「やべぇ、教科書隣のクラスのやつに貸しっぱなしだった!授業中だけど特攻してきます! 」 綾風「あーん!私もだーっ!!まって佐藤君ー!」 東原「せんせー、鈴村と関がまだ保健室から戻ってきてませーん!!」 土御門「にゃー………ヲイヲイ小萌センセが本格的に半泣きだにゃー。」 箕輪「この際・・・いまこの場に居る生徒だけで授業を開始すべきかと・・・ このままじゃ一向に授業が進まない・・・かと 。」 青ピ「そうなんやけどなぁ………なんか今日はやたらと小萌先生泣かせたくなるんよねぇ ……精神系能力者にイタヅラでもされたんかね?」 形原「濡れ衣で変な責任押し付けんな青髪。……っていうかお前が変態なのはもともとだろ。 バカなこと言ってないでさっさと席ついて授業しようぜ?」 青ピ「何失礼な事いってんねん!僕が小萌センセ好きなのはみんな知ってるやろ!!それにみんなだって今日は小萌先生慰めたり騒ぎを止めたりしてないやんか! 」 東原「だって今日まだ上条が不幸になってないし、最初にとめるはずの関とかがいないんだよ。桜井も野上についていってまだいないし 」 箕輪「(いいから早く授業進めようって言ってんだろうが糞ガキどもめ・・・怒)・・・先生・・・俺ちょっとトイレに行きたい・・・・・・かも 」 土御門「仕方ないぜい!不肖ながら恋愛博士の土御門さんが小萌センセを慰めてやるにゃー! 」 小萌「みな・・・さん・・・じ・・・ぎょうを・・・はじめ・・・ますよ・・・ 」 青ピ「もういい加減にはじめないのかねー?泣いてる子萌先生もいいけど♪さすがにこれ以上は・・・」 その時!! 今にも泣き出しそうな(実際に顔を真っ赤で目は潤み身体は小刻みにふるわせている)小萌のクラスのドアを何者かが勢いよく開け放った 災誤「何をしている!貴様ら!」(小萌先生同時に教室から逃げ出す) 青ピ「げっ・・・!ゴリ・・・じゃにゃかった、災誤先生!? 」 上条「うわっ!なんでアイツが!?まさかさっき出て行った箕輪が!?」 災誤「教師を泣かすとは貴様ら何様のつもりだっ!!!!」(叫びながら教室を見わたすゴリラその目はデルタフォースの一角を捕捉する) 土御門「こ・・・ここでゴリ・・・もとい災誤センセが現れるとは・・・!! くそう……真面目にやろうとしたとたんこれにゃー・・・ここは・・・にゃぁ♪(カミやんを見る) 」 青髪ピアスの視線に誘われ、クラス中の視線が 上条に集約される 上条「こ、これはまさかの不幸の予感!せーの、不幸だー!!」教室の外(目をつぶっているせいで災誤先生方面へ)へ全力ダッシュ! 東原「あー・・・、見事なまでな正面衝突だな・・・あれ?双子弟どこいった?」 災誤:自分のムネへ飛び込んできた生徒(上条)の腰に手をやり、軽々と天へ持ち上げ地上(コンクリ)へ向けてっ!!!!パワー・ボム!!! グシャ! 上条「ぶゲぇああぁっ!!!!!」 おもいっきり後頭部をコンクリに打ちつけパワー・ボム後の体勢のまま悶絶する上条 青ピ「……かみやんじゃなかったら死んでるでー。あれ……」 土御門「つーかあのゴリラ古武術だけでなくプロレスまで覚えやがったのかにゃーっ…… 警備員でやればいいのになんで生徒指導でしか使わないんだろうにゃー? 」 黄泉川「コラーっ! 何してるじゃんよー」 どうやら双子弟が救助(レスキュー)を要請したらしい。 「災誤センセー、そんな事したら、職員会議で吊るされるじゃん。」 すでにPTAの出番です!と心の中で抗議する生徒たち 「ほらっ、大丈夫じゃんよー?上条?」 黄泉川に手をひかれ立ち上がる上条だが、ダメージが抜けきっておらず足がもつれた。 結果。 そのまま黄泉川の谷間に突撃。 慌てて離れようとして母性の塊をワシ掴みっ。 黄泉川の表情が消えた。 無言のまま上条の髪の毛をワシ掴むと、紙人形のように振り回し黒板に打ち付ける。 バ ゴんっ!!!そのまま黒板の端から端へ大根おろしよろしく擦り付ける。 そして勢いを殺さず床に叩きつけたっ!!!!! (もうどうやって効果音、表現するか解らん) 青ピ「くっ!ここでもカミやん病がっ!!うらやましすぎるっ!」 土御門「にゃー。……確かに前半はうらやましいが、後半はゴメンだぜい。っつか、カミヤン死んだんじゃにゃーのー?? 」 黄泉川「はっ!ま、また生徒を手にかけてしまったじゃんもうこんなことはしないって自分に誓ったのに……ま、まぁとりあえず上条大丈夫じゃん?」 土御門(またってアンタ、過去にあの惨劇をやったことあるのかにゃーっ!!??) 女子A「かっ上条くん?? だいじょうぶ?」 上条は朦朧とした意識で呼ばれた方向へ歩き出すも、途中で足がもつれて胸へダイブっ 女子A「きゃっ!…か、上条くん?」(困惑の中にどこかうれしさをたたえながら) 東原「ふっ、吹寄!?落ち着いて、あれは事故だよ!!だからその椅子を床に下ろすんだー!! 」 男子A「なぁ、賭けしないか?俺上条が吹寄にも何かするに俺千円っ。」 男子B「おまえ馬鹿だろ、上条キラーに名高い吹寄さんにフラグが立つわけが・・・ 」 吹寄「そこ!男子AB!何をたわけたことを言ってるの!! 」 白雪月夜「小萌先生、電車が止まって遅刻しました~。って、あれ?黄泉川先生とゴ…災誤先生…何やってるの?はっ…誰だ小萌先生なかした奴は!?」 茜側赤音「すみませーん小萌先生ー前に同じで遅れましたーって、わー!ポリゴンゴリラー!!っつか小萌先生泣いてるー!? 」 白雪「赤音ちゃん!聞こえる(ゴリラに)総員静かにして下さい。まずは…せいりちゃん何があったか教えて? 」 北原「今の時間に電車で遅れましたはないだろ。遅れすぎだろうまったく・・・」 白雪「えー…だって、かなり離れてるんだもの。朝五時に起きて、七時に登校。なのに電車が止まるから…歩いてきた私と赤音ちゃんの苦労が…。それに、病院にも行ってたし…。あれ、遅刻するって連絡はいってないの?おかしいなあ…。てか、みんな授業やろうよぉ(ウルウル)前のテスト悪かったからちゃんと勉強したいんだよう…。」 茜川「あ、だれってそりゃないよー。前に二人で転校してきた白雪と茜川だよ。 ああ、そうか北原君はクラス違うから知らなかったのか。ってか何でここにっ!?」 そんなこんなで授業終了10分前 小萌「うう…ひっく…ぐすぐす…。きょ、今日はみんな透け透け見る見るじゃ足りないですよ~…。み、みんなコロンブスの卵なんですよー…。できな…できっかったら…朝まで…ナマ居残りなんですよ…?クスン…。」 茜川「わー!!!!!月詠先生それはだめー!とりあえず東原とポリゴンゴリラは教室に戻ってー!! 」 小萌「も、もう決めたんですよー!コロンブスの卵ですっ!黄泉川先生とさ、災誤先生は帰っ、て下さいなのですよ~…。北原、ちゃっ、もっ、ですよ……!」 (三人を追い出す) (本鈴) 草場陽牙「ホームルーム終わったか~? さっきから隣のクラスで朝飯食ってたら、北原がいきなり••• コモエ先生が泣き止むまで外にいってきます。」 男子F「勘違いしすぎ。おまえ、隣のクラスだろ。」 草場「あれ?じゃあ寝惚けてたのかな?何故か災誤先生が北原にプロレス技を掛けてたのを見て、逃げる様にクラスに戻る夢を••• あれ? 」 白雪「あれ、北原くんのクラスの人?うーん…今四時限目だけど…。北原君は追い出されちゃったよ。 …小萌センセー、お昼にしましょう。あとでコロンブスの卵ですね?……というか、このクラス五人居るかいないかだよねー、念動力者。………あれ、いましたっけ?」 野原「俺がいます!!主に美人のお姉さまと出会うために訓練を!!……身を結ばないけど。あとスカートめくりはしねぇゾ! 」 草場「嘘付け!!お前先日冗談半分で女性のパンツずり落したじゃないかっ!」 白雪「のっ、野原君!?そして、そんな事するのは犯罪だよっ!!!!!よっ黄泉川センセー犯罪者発見です~。 」 茜川「野原君、君みたいなのを最低というんだねー!」(青筋立てて音波系能力、鼓膜破砕起動準備中) 白雪「あ、茜川さん制裁よろしくね♪じゃあ、黄泉川先生よんでくるからっ。小萌先生、ちょっとでてきまーす。」 野原「なんだと!この「チラリズム紳士同盟」にも入っている俺がパンツずり落としなぞに興味を持つか!! あくまで大自然の力で!偶然で!運命で!一心不乱のチラリズムを!!チラリズムのみを愛する俺を!!! チラリズムの命と情熱を賭けるこの野原をパンツずり落としなどというか!! 能力(チカラ)によって生み出された「見せ」などに何の意味もないわ!!! だいたい俺の能力は近づかんとできんのだ!!!俺のカメラはお姉さまとチラリズムのみなのだっゲフォォオオオオオッ!!?」 (茜川にやられてフェードアウト。) 茜川「あ、小萌先生。この人類の屑を冥土返しのところまで引きずってきまーす。 …まぁこんなのでも死んだら私の経歴に傷がつくし。」 白雪「赤音ちゃん、黄泉川先生連れてきたけど……。いらなくなったみたいだね♪」 そんなこんなしている間に4限目の終鈴から15分も過ぎていた。 すでに購買は無数の人だかり。上条のクラスが食料を確保できる可能性は絶望的だ・・・・・。 「・・・脱走だ!脱走するんだ!!」いったい誰がさけんだのか・・・。 かくして、かつての戦場からの帰還者と敗残兵(青ピ)は再び戦場へ集結する。 お昼ゴハンを求めて・・・。 吹寄「実動部隊は前と同じ、上条・土御門・青髪ピアスと私でいいわね? 」 作戦参加者全員「「「「「「異議なしっ!!(上条のおとり能力の高さには定評がある。)」」」」」」 上条「聞こえてますけどねっ!!!!」 そして作戦決行!! 白雪『もしもし!上条くん!?ヨミカワ先生に気づかれ…きゃああ!』ブツッ…ツーツーツー…。 「白雪ーーーーーーーーーーーーーー!!」 上条「くそっ!白雪がやられた!!」 吹寄「つまり、黄泉川先生がこっちに向かってるってこと!? 」 野原「待ってください黄泉川先生!!まだ俺のチラリズム概論はまだ終わってませんよ!せっかくチラリズムの歴史の初期が終わったところなのにっ!!!昼飯?脱走?そんなこと知らない!!俺の情熱をわかって欲しいのです!!モロミエなどという愚かな行為をしたという容疑を晴らすために!!ええい!ゴリラ邪魔すんなぁぁぁぁぁ!!」 野原は災誤によってシャイニングウィザード→パイルドライバー→腕ひしぎ十字という破壊工作を受けた。 『ぐっ…今…気が付いたんだけど…。の、野原君が頑張ってる…。………いや、ホントに自分の容疑はらしたいだけかも…。ご、五分間…おとりやるから…頑張っ…て…」 青ピ「よし、野原ナイスや!あと五分あれば目的地につけるで! 」 黄泉川「ええいっ!!、野原邪魔じゃん!災誤先生、よろしくじゃん!」 女子B『総員に次ぐ! 先生全員にもろばれした模様! ばれたのは男子Aが黄泉川の前でポロリと漏らしたらしい! ちなみにお弁当組らしい!! 黄泉川先生は月夜ちゃんが、ゴリラは野原君が足止めしてるが、その他はもう校外に出た模様!ちなみに小萌先生はここで泣いている! 早く買ってきなさい!!! 茜川『朗報よ! ポリゴンゴリラの制圧に成功!私の能力が直撃したから今から10分は動けないはずよ! …………あ、でも野原もついでに巻き込まれたから彼もリタイアか…… 』 土御門「野原アアアアァァァ!」 茜川「とりあえず黄泉川先生もポリゴンゴリラを抱えて離脱!私は倒れた月夜ちゃんが心配だから 医務室へ行ってきまーす♪ 」 「にゃー!実動部隊へ。現状の作戦を放棄!!各々の判断で最短の逃走ルートに切り替えるにゃー!」 野原「まだ・・・・!!まだ倒れるわけにはいかない!! 何も出来ない!あの人に何も勝てなかった自分が、自分の誇り(命)だけを諦めるわけにはいかないだ!!ぬうぉぉおぉぉぉ!!運命は、まだ運命は俺を倒せない!行くぞ黄泉川先生ぃぃぃぃぃ!!」 背後にチラリズム万歳的な炎をあげながら彼は雄叫びを上げる。が、しかし黄泉川先生はとっくにポリゴンゴリラを抱えて立ち去っているのであった。 生徒E「……不憫なり、野原…。 それとだ。…もうどれだけ早く帰って来ても手遅れだと思うぞ。 誰が実働部隊だったかは居ない奴数えれば分かることだし。 」 上条「うわあああ!不幸だぁーーー!! 」 白雪「ま、待って…妙案があるわっ、全員散って…!トイレでもどこでもいい、散開して…誰がいないかわからなく…!」 生徒E「待て白雪、それは被害を全員に拡大するだけで解決策になってねぇ!!一応まだ説教途中だから逃げたらマズいぞ!…いや待てよ。、ゴリラKOした時点でアウトだからもう何してもいいのか? 」 白雪「もう…全員終わってるわよ…誰も、止めなかったじゃない…。な、なら…全員そろってた方がいいわ…。お、押し付けはよくない…。どうせ…後で…皆でコロンブスの…卵…野原君以外…クリアでき…」 土御門『アホかー! 諦めんな白雪ー!!とりあえず顔がわれた実動部隊とその他は捨石だにゃー!生き残りは教室に戻って無関係を装うんだ! …それから。裏切り者の男子Eをシメとけーーーーー!!!!!』 そのころ上条の後ろを数学教師(親船素甘)がでかい三角定規とコンパスを手に追い回していた。 まるで蛇のように息を吐きながら三角定規を投げる びゅおおん!!!! と。 白雪『す、捨て石は…私と、実動部隊…野原君は…微妙ね…。あ、赤音ちゃんもだめだわ…。 じゃあ…最低でも六人か…。ところで…………不幸な上条くんは大丈夫? 』 東原「あーほらほら子萌先生泣きやんで。飴あげるから。4つあげるからー(イチゴ、ミルク、レモン、ハッカ) 」 小萌「なっ…こ、子供扱いするなですよー!ひ、東原ちゃんがひどいのですよー! はっかは嫌いなのですよ!」 男子A「そっちかよっ!?」 姫神「ところで。そろそろ帰ってくる。気がするけど。そして。小萌。飴玉で騙されてる。…………お弁当。持って来てて良かった。 」 かくてお弁当ゲット大作戦は無事(?)成功した。 吹寄「ほら買ってきたわよ!十人分しかなかったけど!あれ?他のやつらは? 」 茜川「はーい! 私と月夜ちゃんならいるよーっ!」 白雪「ところでさ、ほんとは私お弁当だったんだ……。五分で食べたから気付いてないかも知れないけど……。あ、赤音ちゃん、余ったパンいらない? 」 茜川「いるー!ありがとー月夜ちゃんっ!!!!」 生徒E「あ、俺も居るから頼…ぐはぁ!?やめろ、なぜ殴るー!?大体裏切って計画漏らしたのは生徒Aだろ!俺は何もしてな…え?先生気づいてなかった?…成る程、そりゃどうz」後半は打撃音になっていた。 東原「お?野原お帰りー。ちゃっかりお前昼飯買ってくるなよ。俺、たくあんと塩にぎりだけなのにさー」(微妙に燃えつきかけている野原を見て) 女子B「上条当麻が頭に打撲傷を負っていま保健室!土御門元春、青髪ピアス、吹寄制理はどうなった?」(以上、保健室より) しばらく後。 白雪「ん?あれ、小萌先生。今日皆先生の授業聞かなかったから、コロンブスのたまごっ!?」背後から数名に口をふさがれた! 茜川「(ひそひそ)月夜ちゃん、だめだって!ラッキーなことに忘れてくれてるんだからっ! そんなこといったらみんなから睨まれちゃうよ!え?どうしても喋いたい?じゃあ仕方ない、ごめんね月夜ちゃん」 (最低出力で能力発動、月夜即気絶) 青ピ「いやー。あぶない、あぶない。コロンブスはいややからねー。」 小萌「青髪ちゃんと赤音ちゃんと上条ちゃんと土御門ちゃんと白雪ちゃんと野原ちゃん、吹寄ちゃんはみるみる衰弱なのですよー。」それは一体何かというと、神経衰弱を目隠しでやることである。 東原が騒動の片づけをしつつボソッと一言。「せんせー、野原最近(直感的な)心眼を(気合で)身に着けたからたぶんあっさりクリアされるよ。」 小萌「じゃあトランプカードもなのですー。両方できたら帰っていいのですよー。」 トランプカードとはトランプを立たせる。ちなみに特殊な素材でできているため、異常に破けやすい。正真正銘念動力者のために作られた特別なカード。レベル3でも苦戦するのだ。 野原「ちょっ!東原、なに口走ってんだよ!?」 東原「黙れ・・・・、この間テメェが街角チラリズムキャッチとか言ってぶらついてたから俺まで巻き込まれたこと忘れてんのか?なんかテレポーターの風紀委員とか出てきて北原とか西原とか南原とか中原とかその他もろもろまで出てきて俺の大事なにゃんこ発見がパーになったんだぞ・・・!黙って受けとけコレくらい。ガタガタ抜かすと 無・双・三・段 食らわすぞ?」(モップの柄を持ちつつ) その頃。 白雪「あ、赤音ちゃん、私は口で言って聞く人だよ!み、耳がぁ…。いたあい、ひ、どいよーっ!今日耳鼻科に行ってきて鼓膜が破れてるって言われたばっかなんだよ?ああ、病院いかないと…。先生、ちょっと耳鼻科行ってきていいですか? 」 ちなみに、今日病院で診察を受けたのも、一緒に居てブレイクサウンドの余波を受けてしまったためである。茜川、友達は大事にしろ。 茜川「ご、ごめん月夜ちゃん…思ったより威力出ちゃってさ…。」ポリポリ 白雪「あ、そーだ赤音ちゃんも一緒に来てくれない?」 (みるみる衰弱やらないで済むかもなー。押し付けはよくないけど、ここは赤音ちゃんの為ってことで♪) 茜川「わかったよ、月夜ちゃん(ヨッシャ、さぼれるっ!!)じゃあ今から行く? 小萌せんせー!耳鼻科に行ってきまーす!月夜ちゃん、私かなり腕がいいってうわさの医者を知っているからそこ行く? 」 白雪「あ、じゃあお願い。」ドアを開けて二人で逃亡。
https://w.atwiki.jp/indexorichara/pages/929.html
【名前】柾木 桐香(まさき きりか) 【性別】女 【所属】科学 【能力】レベル0 【概要】 とある高校の1年生。上条当麻のいるクラスや黄泉川愛穂のクラスとは別のクラス。 学校生活は至って普通で、暇さえあれば自身が住む第7学区を中心に友人とともにブラブラしている。 お調子者な所もあるが、友人からはいろいろな店の情報や都市伝説を知っている知恵袋と見られており、そのことで頼りにされることもある。 普通に遊んでいるだけの場合もあるが、単独行動の場合はほとんどが「胸を大きくする効果がある店や品物探し」である。 つまり胸の大きさに対して、御坂美琴顔負けの執念を持つ。 その理由は、自らが通う高校で別クラスの同級生・吹寄制理や転校生の姫神秋沙、別クラスの担任・黄泉川愛穂、鉄装綴里を、 そして学外では風斬氷華を偶然頻繁に目撃するといった感じで、そうそうたる面々を目の当たりにしてきたため。 他の場所でもなぜかこういった面々と遭遇する確率が妙に高い。それに加えて自分の胸が御坂美琴以下なのもある。 少しでも胸が大きくなるという噂を聞いた製品にすぐに飛びつき散財することや、 胸の大きな女子学生を付け回したり、質問攻めしたり、揉んだりして、風紀委員に職務質問されたり場合によってはお世話になることも。 高校の近くのファミレス(御坂美琴が店の料理に乳を大きくする成分が含まれてると思いこんだ所)や、 『恵みの大地』に網を張っている。最近『百来軒』もリストに加えようとしたのだが、いまだに店を発見できていない。 そこの店主が自分の通う高校の先輩 であることも当然知らない。 肉体に関与する能力や、何かを調べる系統の能力者をとても羨ましがっている。身体能力は普通の女子高生と何らかわらない。 【特徴】 身長160cm、初春飾利くらいの黒髪ショートカット。全体的にスレンダーな感じで胸はお察しください。 服装は季節問わず胸元を隠すものを好む。驚いたときにムンクの叫びみたいなポーズをとる癖がある。 常に胸ポケットにペンとメモ帳を持っている。 【台詞】 口調は基本的に普通だが、どこか長ったらしい説明口調になることも。 「ぬーん『百来軒』ってどこにあるんだぁー!第6学区のどこかなら見つかりやすいって噂を聞いたんだけどなー!」 「あなた胸大きいですね。年は?サイズは?いつから大きくなりましたか?それからそれから……やばっ、風紀委員呼ばれたっ!逃げろー!」 「これが噂の『ムサシノ牛乳』か……ってGパンに黒いライダーズジャケットのお兄さんに最後の1つ、かっさらわれたー!」 【SS使用条件】 死ななければいいのよ
https://w.atwiki.jp/bonjiro/pages/15.html
(時間はややとんで3時間目終了後の休み時間、4時間目ギリギリ) 生徒E「そろそろ授業か…4時間目は小萌先生の化学だったな。とりあえず席つくぞー。」 佐藤「おいばかみじょう。そろそろ席ついたほうが・・・って! おいお前さんが今その手に持ってるのはまさか金のくちばし!?おいおいおい不幸が売りのお前がなんでそんなもん持ってんだ!!!???」 上条「あぁ?これか? なんかさっき廊下で女子にぶつかって落としてたんだけど、急いでたみたいでそのまま慌てて走ってったんだ。やっぱこれ返さなきゃだめかな? 」 土御門「にゃー。俺的には『女子にぶつかって』のところに殺意を覚えるですたい。」 井ノ原姉「んで、それ返してフラグをさらに立てるってか、え?上条さんよぉ?」 井ノ原弟「おい皆!!上条から落し物を奪い取るんだ!!奪った後に落し物を届けに行く権利は早い者勝ちなっ! 」 東原「あれ?そういや上条その前にも落し物拾ってたろ?たぶんハンカチだったと思うけど返しに行かなくても良いのか? 」 生徒E「…!ティンと来たぜ!それはいけないな上条君!ほら、早くその金のくちばしとハンカチを届けるんだ!この際フラグはいいから!(…ククク、今から落とし物を渡しにいけば遅刻は確実だ!) 」 土御門「生徒E!それはだめにゃー!どうせ遅刻したらまた吹寄から殴られて姫神あたりから心配されてフラグの嵐になるのは目に見えてるにゃー!!」 生徒E「ぐっ、そうか……!…っつーかもう本鈴鳴るぞ!早く皆席につけ!落し物は後だ後!ちょうど4時間目だし昼休みにでも決着をつけるぞ!!!」 土御門「にゃー。かみやんのフラグ体質もどうにかなんねーかにゃー 」 形原「上条だぜ?無茶言ってないで席着こうぜ 」 土御門「くっ…!みんなもう慣れっこに!? ……ってあれ?何で小萌センセは泣きそうなんだにゃー? 」 浅志「ついさっき本鈴鳴ったからだよ、みんな気づいてなかったけど」 備萄「げっ!急いで席に着かなきゃ! 」 佐藤「やべぇ、教科書隣のクラスのやつに貸しっぱなしだった!授業中だけど特攻してきます! 」 綾風「あーん!私もだーっ!!まって佐藤君ー!」 東原「せんせー、鈴村と関がまだ保健室から戻ってきてませーん!!」 土御門「にゃー………ヲイヲイ小萌センセが本格的に半泣きだにゃー。」 箕輪「この際・・・いまこの場に居る生徒だけで授業を開始すべきかと・・・ このままじゃ一向に授業が進まない・・・かと 。」 青ピ「そうなんやけどなぁ………なんか今日はやたらと小萌先生泣かせたくなるんよねぇ ……精神系能力者にイタヅラでもされたんかね?」 形原「濡れ衣で変な責任押し付けんな青髪。……っていうかお前が変態なのはもともとだろ。 バカなこと言ってないでさっさと席ついて授業しようぜ?」 青ピ「何失礼な事いってんねん!僕が小萌センセ好きなのはみんな知ってるやろ!!それにみんなだって今日は小萌先生慰めたり騒ぎを止めたりしてないやんか! 」 東原「だって今日まだ上条が不幸になってないし、最初にとめるはずの関とかがいないんだよ。桜井も野上についていってまだいないし 」 箕輪「(いいから早く授業進めようって言ってんだろうが糞ガキどもめ・・・怒)・・・先生・・・俺ちょっとトイレに行きたい・・・・・・かも 」 土御門「仕方ないぜい!不肖ながら恋愛博士の土御門さんが小萌センセを慰めてやるにゃー! 」 小萌「みな・・・さん・・・じ・・・ぎょうを・・・はじめ・・・ますよ・・・ 」 青ピ「もういい加減にはじめないのかねー?泣いてる子萌先生もいいけど♪さすがにこれ以上は・・・」 その時!! 今にも泣き出しそうな(実際に顔を真っ赤で目は潤み身体は小刻みにふるわせている)小萌のクラスのドアを何者かが勢いよく開け放った 災誤「何をしている!貴様ら!」(小萌先生同時に教室から逃げ出す) 青ピ「げっ・・・!ゴリ・・・じゃにゃかった、災誤先生!? 」 上条「うわっ!なんでアイツが!?まさかさっき出て行った箕輪が!?」 災誤「教師を泣かすとは貴様ら何様のつもりだっ!!!!」(叫びながら教室を見わたすゴリラその目はデルタフォースの一角を捕捉する) 土御門「こ・・・ここでゴリ・・・もとい災誤センセが現れるとは・・・!! くそう……真面目にやろうとしたとたんこれにゃー・・・ここは・・・にゃぁ♪(カミやんを見る) 」 青髪ピアスの視線に誘われ、クラス中の視線が 上条に集約される 上条「こ、これはまさかの不幸の予感!せーの、不幸だー!!」教室の外(目をつぶっているせいで災誤先生方面へ)へ全力ダッシュ! 東原「あー・・・、見事なまでな正面衝突だな・・・あれ?双子弟どこいった?」 災誤:自分のムネへ飛び込んできた生徒(上条)の腰に手をやり、軽々と天へ持ち上げ地上(コンクリ)へ向けてっ!!!!パワー・ボム!!! グシャ! 上条「ぶゲぇああぁっ!!!!!」 おもいっきり後頭部をコンクリに打ちつけパワー・ボム後の体勢のまま悶絶する上条 青ピ「……かみやんじゃなかったら死んでるでー。あれ……」 土御門「つーかあのゴリラ古武術だけでなくプロレスまで覚えやがったのかにゃーっ…… 警備員でやればいいのになんで生徒指導でしか使わないんだろうにゃー? 」 黄泉川「コラーっ! 何してるじゃんよー」 どうやら双子弟が救助(レスキュー)を要請したらしい。 「災誤センセー、そんな事したら、職員会議で吊るされるじゃん。」 すでにPTAの出番です!と心の中で抗議する生徒たち 「ほらっ、大丈夫じゃんよー?上条?」 黄泉川に手をひかれ立ち上がる上条だが、ダメージが抜けきっておらず足がもつれた。 結果。 そのまま黄泉川の谷間に突撃。 慌てて離れようとして母性の塊をワシ掴みっ。 黄泉川の表情が消えた。 無言のまま上条の髪の毛をワシ掴むと、紙人形のように振り回し黒板に打ち付ける。 バ ゴんっ!!!そのまま黒板の端から端へ大根おろしよろしく擦り付ける。 そして勢いを殺さず床に叩きつけたっ!!!!! (もうどうやって効果音、表現するか解らん) 青ピ「くっ!ここでもカミやん病がっ!!うらやましすぎるっ!」 土御門「にゃー。……確かに前半はうらやましいが、後半はゴメンだぜい。っつか、カミヤン死んだんじゃにゃーのー?? 」 黄泉川「はっ!ま、また生徒を手にかけてしまったじゃんもうこんなことはしないって自分に誓ったのに……ま、まぁとりあえず上条大丈夫じゃん?」 土御門(またってアンタ、過去にあの惨劇をやったことあるのかにゃーっ!!??) 女子A「かっ上条くん?? だいじょうぶ?」 上条は朦朧とした意識で呼ばれた方向へ歩き出すも、途中で足がもつれて胸へダイブっ 女子A「きゃっ!…か、上条くん?」(困惑の中にどこかうれしさをたたえながら) 東原「ふっ、吹寄!?落ち着いて、あれは事故だよ!!だからその椅子を床に下ろすんだー!! 」 男子A「なぁ、賭けしないか?俺上条が吹寄にも何かするに俺千円っ。」 男子B「おまえ馬鹿だろ、上条キラーに名高い吹寄さんにフラグが立つわけが・・・ 」 吹寄「そこ!男子AB!何をたわけたことを言ってるの!! 」 白雪月夜「小萌先生、電車が止まって遅刻しました~。って、あれ?黄泉川先生とゴ…災誤先生…何やってるの?はっ…誰だ小萌先生なかした奴は!?」 茜側赤音「すみませーん小萌先生ー前に同じで遅れましたーって、わー!ポリゴンゴリラー!!っつか小萌先生泣いてるー!? 」 白雪「赤音ちゃん!聞こえる(ゴリラに)総員静かにして下さい。まずは…せいりちゃん何があったか教えて? 」 北原「今の時間に電車で遅れましたはないだろ。遅れすぎだろうまったく・・・」 白雪「えー…だって、かなり離れてるんだもの。朝五時に起きて、七時に登校。なのに電車が止まるから…歩いてきた私と赤音ちゃんの苦労が…。それに、病院にも行ってたし…。あれ、遅刻するって連絡はいってないの?おかしいなあ…。てか、みんな授業やろうよぉ(ウルウル)前のテスト悪かったからちゃんと勉強したいんだよう…。」 茜川「あ、だれってそりゃないよー。前に二人で転校してきた白雪と茜川だよ。 ああ、そうか北原君はクラス違うから知らなかったのか。ってか何でここにっ!?」 そんなこんなで授業終了10分前 小萌「うう…ひっく…ぐすぐす…。きょ、今日はみんな透け透け見る見るじゃ足りないですよ~…。み、みんなコロンブスの卵なんですよー…。できな…できっかったら…朝まで…ナマ居残りなんですよ…?クスン…。」 茜川「わー!!!!!月詠先生それはだめー!とりあえず東原とポリゴンゴリラは教室に戻ってー!! 」 小萌「も、もう決めたんですよー!コロンブスの卵ですっ!黄泉川先生とさ、災誤先生は帰っ、て下さいなのですよ~…。北原、ちゃっ、もっ、ですよ……!」 (三人を追い出す) (本鈴) 草場陽牙「ホームルーム終わったか~? さっきから隣のクラスで朝飯食ってたら、北原がいきなり••• コモエ先生が泣き止むまで外にいってきます。」 男子F「勘違いしすぎ。おまえ、隣のクラスだろ。」 草場「あれ?じゃあ寝惚けてたのかな?何故か災誤先生が北原にプロレス技を掛けてたのを見て、逃げる様にクラスに戻る夢を••• あれ? 」 白雪「あれ、北原くんのクラスの人?うーん…今四時限目だけど…。北原君は追い出されちゃったよ。 …小萌センセー、お昼にしましょう。あとでコロンブスの卵ですね?……というか、このクラス五人居るかいないかだよねー、念動力者。………あれ、いましたっけ?」 野原「俺がいます!!主に美人のお姉さまと出会うために訓練を!!……身を結ばないけど。あとスカートめくりはしねぇゾ! 」 草場「嘘付け!!お前先日冗談半分で女性のパンツずり落したじゃないかっ!」 白雪「のっ、野原君!?そして、そんな事するのは犯罪だよっ!!!!!よっ黄泉川センセー犯罪者発見です~。 」 茜川「野原君、君みたいなのを最低というんだねー!」(青筋立てて音波系能力、鼓膜破砕起動準備中) 白雪「あ、茜川さん制裁よろしくね♪じゃあ、黄泉川先生よんでくるからっ。小萌先生、ちょっとでてきまーす。」 野原「なんだと!この「チラリズム紳士同盟」にも入っている俺がパンツずり落としなぞに興味を持つか!! あくまで大自然の力で!偶然で!運命で!一心不乱のチラリズムを!!チラリズムのみを愛する俺を!!! チラリズムの命と情熱を賭けるこの野原をパンツずり落としなどというか!! 能力(チカラ)によって生み出された「見せ」などに何の意味もないわ!!! だいたい俺の能力は近づかんとできんのだ!!!俺のカメラはお姉さまとチラリズムのみなのだっゲフォォオオオオオッ!!?」 (茜川にやられてフェードアウト。) 茜川「あ、小萌先生。この人類の屑を冥土返しのところまで引きずってきまーす。 …まぁこんなのでも死んだら私の経歴に傷がつくし。」 白雪「赤音ちゃん、黄泉川先生連れてきたけど……。いらなくなったみたいだね♪」 そんなこんなしている間に4限目の終鈴から15分も過ぎていた。 すでに購買は無数の人だかり。上条のクラスが食料を確保できる可能性は絶望的だ・・・・・。 「・・・脱走だ!脱走するんだ!!」いったい誰がさけんだのか・・・。 かくして、かつての戦場からの帰還者と敗残兵(青ピ)は再び戦場へ集結する。 お昼ゴハンを求めて・・・。 吹寄「実動部隊は前と同じ、上条・土御門・青髪ピアスと私でいいわね? 」 作戦参加者全員「「「「「「異議なしっ!!(上条のおとり能力の高さには定評がある。)」」」」」」 上条「聞こえてますけどねっ!!!!」 そして作戦決行!! 白雪『もしもし!上条くん!?ヨミカワ先生に気づかれ…きゃああ!』ブツッ…ツーツーツー…。 「白雪ーーーーーーーーーーーーーー!!」 上条「くそっ!白雪がやられた!!」 吹寄「つまり、黄泉川先生がこっちに向かってるってこと!? 」 野原「待ってください黄泉川先生!!まだ俺のチラリズム概論はまだ終わってませんよ!せっかくチラリズムの歴史の初期が終わったところなのにっ!!!昼飯?脱走?そんなこと知らない!!俺の情熱をわかって欲しいのです!!モロミエなどという愚かな行為をしたという容疑を晴らすために!!ええい!ゴリラ邪魔すんなぁぁぁぁぁ!!」 野原は災誤によってシャイニングウィザード→パイルドライバー→腕ひしぎ十字という破壊工作を受けた。 『ぐっ…今…気が付いたんだけど…。の、野原君が頑張ってる…。………いや、ホントに自分の容疑はらしたいだけかも…。ご、五分間…おとりやるから…頑張っ…て…」 青ピ「よし、野原ナイスや!あと五分あれば目的地につけるで! 」 黄泉川「ええいっ!!、野原邪魔じゃん!災誤先生、よろしくじゃん!」 女子B『総員に次ぐ! 先生全員にもろばれした模様! ばれたのは男子Aが黄泉川の前でポロリと漏らしたらしい! ちなみにお弁当組らしい!! 黄泉川先生は月夜ちゃんが、ゴリラは野原君が足止めしてるが、その他はもう校外に出た模様!ちなみに小萌先生はここで泣いている! 早く買ってきなさい!!! 茜川『朗報よ! ポリゴンゴリラの制圧に成功!私の能力が直撃したから今から10分は動けないはずよ! …………あ、でも野原もついでに巻き込まれたから彼もリタイアか…… 』 土御門「野原アアアアァァァ!」 茜川「とりあえず黄泉川先生もポリゴンゴリラを抱えて離脱!私は倒れた月夜ちゃんが心配だから 医務室へ行ってきまーす♪ 」 「にゃー!実動部隊へ。現状の作戦を放棄!!各々の判断で最短の逃走ルートに切り替えるにゃー!」 野原「まだ・・・・!!まだ倒れるわけにはいかない!! 何も出来ない!あの人に何も勝てなかった自分が、自分の誇り(命)だけを諦めるわけにはいかないだ!!ぬうぉぉおぉぉぉ!!運命は、まだ運命は俺を倒せない!行くぞ黄泉川先生ぃぃぃぃぃ!!」 背後にチラリズム万歳的な炎をあげながら彼は雄叫びを上げる。が、しかし黄泉川先生はとっくにポリゴンゴリラを抱えて立ち去っているのであった。 生徒E「……不憫なり、野原…。 それとだ。…もうどれだけ早く帰って来ても手遅れだと思うぞ。 誰が実働部隊だったかは居ない奴数えれば分かることだし。 」 上条「うわあああ!不幸だぁーーー!! 」 白雪「ま、待って…妙案があるわっ、全員散って…!トイレでもどこでもいい、散開して…誰がいないかわからなく…!」 生徒E「待て白雪、それは被害を全員に拡大するだけで解決策になってねぇ!!一応まだ説教途中だから逃げたらマズいぞ!…いや待てよ。、ゴリラKOした時点でアウトだからもう何してもいいのか? 」 白雪「もう…全員終わってるわよ…誰も、止めなかったじゃない…。な、なら…全員そろってた方がいいわ…。お、押し付けはよくない…。どうせ…後で…皆でコロンブスの…卵…野原君以外…クリアでき…」 土御門『アホかー! 諦めんな白雪ー!!とりあえず顔がわれた実動部隊とその他は捨石だにゃー!生き残りは教室に戻って無関係を装うんだ! …それから。裏切り者の男子Eをシメとけーーーーー!!!!!』 そのころ上条の後ろを数学教師(親船素甘)がでかい三角定規とコンパスを手に追い回していた。 まるで蛇のように息を吐きながら三角定規を投げる びゅおおん!!!! と。 白雪『す、捨て石は…私と、実動部隊…野原君は…微妙ね…。あ、赤音ちゃんもだめだわ…。 じゃあ…最低でも六人か…。ところで…………不幸な上条くんは大丈夫? 』 東原「あーほらほら子萌先生泣きやんで。飴あげるから。4つあげるからー(イチゴ、ミルク、レモン、ハッカ) 」 小萌「なっ…こ、子供扱いするなですよー!ひ、東原ちゃんがひどいのですよー! はっかは嫌いなのですよ!」 男子A「そっちかよっ!?」 姫神「ところで。そろそろ帰ってくる。気がするけど。そして。小萌。飴玉で騙されてる。…………お弁当。持って来てて良かった。 」 かくてお弁当ゲット大作戦は無事(?)成功した。 吹寄「ほら買ってきたわよ!十人分しかなかったけど!あれ?他のやつらは? 」 茜川「はーい! 私と月夜ちゃんならいるよーっ!」 白雪「ところでさ、ほんとは私お弁当だったんだ……。五分で食べたから気付いてないかも知れないけど……。あ、赤音ちゃん、余ったパンいらない? 」 茜川「いるー!ありがとー月夜ちゃんっ!!!!」 生徒E「あ、俺も居るから頼…ぐはぁ!?やめろ、なぜ殴るー!?大体裏切って計画漏らしたのは生徒Aだろ!俺は何もしてな…え?先生気づいてなかった?…成る程、そりゃどうz」後半は打撃音になっていた。 東原「お?野原お帰りー。ちゃっかりお前昼飯買ってくるなよ。俺、たくあんと塩にぎりだけなのにさー」(微妙に燃えつきかけている野原を見て) 女子B「上条当麻が頭に打撲傷を負っていま保健室!土御門元春、青髪ピアス、吹寄制理はどうなった?」(以上、保健室より) しばらく後。 白雪「ん?あれ、小萌先生。今日皆先生の授業聞かなかったから、コロンブスのたまごっ!?」背後から数名に口をふさがれた! 茜川「(ひそひそ)月夜ちゃん、だめだって!ラッキーなことに忘れてくれてるんだからっ! そんなこといったらみんなから睨まれちゃうよ!え?どうしても喋いたい?じゃあ仕方ない、ごめんね月夜ちゃん」 (最低出力で能力発動、月夜即気絶) 青ピ「いやー。あぶない、あぶない。コロンブスはいややからねー。」 小萌「青髪ちゃんと赤音ちゃんと上条ちゃんと土御門ちゃんと白雪ちゃんと野原ちゃん、吹寄ちゃんはみるみる衰弱なのですよー。」それは一体何かというと、神経衰弱を目隠しでやることである。 東原が騒動の片づけをしつつボソッと一言。「せんせー、野原最近(直感的な)心眼を(気合で)身に着けたからたぶんあっさりクリアされるよ。」 小萌「じゃあトランプカードもなのですー。両方できたら帰っていいのですよー。」 トランプカードとはトランプを立たせる。ちなみに特殊な素材でできているため、異常に破けやすい。正真正銘念動力者のために作られた特別なカード。レベル3でも苦戦するのだ。 野原「ちょっ!東原、なに口走ってんだよ!?」 東原「黙れ・・・・、この間テメェが街角チラリズムキャッチとか言ってぶらついてたから俺まで巻き込まれたこと忘れてんのか?なんかテレポーターの風紀委員とか出てきて北原とか西原とか南原とか中原とかその他もろもろまで出てきて俺の大事なにゃんこ発見がパーになったんだぞ・・・!黙って受けとけコレくらい。ガタガタ抜かすと 無・双・三・段 食らわすぞ?」(モップの柄を持ちつつ) その頃。 白雪「あ、赤音ちゃん、私は口で言って聞く人だよ!み、耳がぁ…。いたあい、ひ、どいよーっ!今日耳鼻科に行ってきて鼓膜が破れてるって言われたばっかなんだよ?ああ、病院いかないと…。先生、ちょっと耳鼻科行ってきていいですか? 」 ちなみに、今日病院で診察を受けたのも、一緒に居てブレイクサウンドの余波を受けてしまったためである。茜川、友達は大事にしろ。 茜川「ご、ごめん月夜ちゃん…思ったより威力出ちゃってさ…。」ポリポリ 白雪「あ、そーだ赤音ちゃんも一緒に来てくれない?」 (みるみる衰弱やらないで済むかもなー。押し付けはよくないけど、ここは赤音ちゃんの為ってことで♪) 茜川「わかったよ、月夜ちゃん(ヨッシャ、さぼれるっ!!)じゃあ今から行く? 小萌せんせー!耳鼻科に行ってきまーす!月夜ちゃん、私かなり腕がいいってうわさの医者を知っているからそこ行く? 」 白雪「あ、じゃあお願い。」ドアを開けて二人で逃亡。