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マイマップ 奉納年月 奉納者 区分 奉納場所保管場所 備考 画像へのリンク 明治20年3月(1887) 高橋一良他 現存 栃木県さくら市狹間田1354-1 薬師堂 明治41年2月(1908) 横川久只門人黒崎惣重郎正勝 現存 栃木県塩谷郡高根沢町大字花岡292 白鳥神社 町指定文化財 高根沢町 明治22年8月(1889) 根岸林左衛門安章門人 現存 栃木県下都賀郡野木町野木2408 野木神社 町指定文化財 和算の館 天保12年8月(1841) 野村八右衛門吉久 現存 栃木県佐野市寺中町2337 東光寺 天和3年仲夏(1683) 村山庄兵衛吉重 複製 栃木県佐野市大蔵町2928 星宮神社 和算の館 天和3年仲夏(1683) 村山庄兵衛吉重 現存 栃木県佐野市大蔵町2928 星宮神社 文化9年4月(1812) 金杉清常門人天谷教盈 現存 栃木県鹿沼市北半田1250 医王寺薬師堂 県指定文化財 鹿沼市 明治14年10月(1881) 鷺野谷富太郎国親門人 現存 栃木県真岡市阿部品338 八幡神社 天保2年2月(1831) 秋山源左衛門弊徳門人 現存 栃木県真岡市東郷937 大前神社 明治9年11月(1876) 広瀬市右衛門国治門人高橋友蔵利美他 現存 栃木県真岡市東郷937 大前神社 明治9年10月(1876) 広瀬市右衛門国治門人高橋友蔵利美他 現存 栃木県真岡市飯貝1103 熊野神社 嘉永元年3月(1848) 増田善右衛門元幸門人 現存 栃木県足利市家富町2220 鑁阿寺 和算の館 明治17年3月(1884) 石原光右衛門長男石原清右衛門 現存 栃木県足利市家富町2220 鑁阿寺 和算の館 明治9年5月(1876) 長谷川善左衛門門人 内田治郎右衛門 現存 栃木県足利市川崎町1934 川崎天満宮 明治10年10月(1877) 田村与兵衛源正知門人 現存 栃木県栃木市旭町26-3 神明宮 明治34年正月(1901) 関口清蔵門人 現存 栃木県栃木市新井町632 天満宮 嘉永7年4月(1854) 印南忠五右衛門雅著 現存 栃木県那須塩原市塩野崎270 薬王寺薬師堂 市指定文化財 那須塩原市 明治29年8月(1896) 細野仙吉郎盈文 現存 栃木県芳賀郡益子町北中825-1 八幡宮 安政5年9月(1858) 坂本玄斎門人浅野勝右衛門治意他 現存 栃木県矢板市木幡1194-1 木幡神社 市指定文化財 安政5年9月(1858) 坂本玄斎門人浅野勝右衛門治意他 複製 栃木県矢板市木幡1194-1 木幡神社 矢板市
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セオリツヒメ(瀬織津姫神) 日本神話に登場する神。 ハラエドヨハシラノカミ(祓戸四柱神)の一柱。 関連: オオマガツヒ (大禍津日神、同一視) 祭神とする神社: 池宮神社(静岡県小笠郡) 雄神神社(富山県砺波市)
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オオミヤヒメ(大宮比売命) 日本神話の女神。 関連: オオミヤノメ (大宮売神、同一視) 祭神とする神社: 今宮神社(東京都文京区) 大宮売神社(京都府京都市)
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大晦日の夕方5時。玄関前にて。 「少し早くないかな?」 「そうでもないさ。今から行かないと行列に並ぶハメになるからな。それに今回はコイツがついてくるし」 俺の後ろには、妹の姿があった。 「いつも連れて行け、てうるさいからな。今日は連れて行ってやるさ」 既に今年も残すところ、あと一日。一年を締めくくる大晦日の夕方に俺と佐々木は、年越し蕎麦を食べに行 くことにした。最近評判の「多丸蕎麦」という、兄弟で営業している蕎麦屋の記事を佐々木が見つけ出して、 ここに行ってみようと言いだしたのだ。 ただ、昔、俺は大晦日に蕎麦屋に家族と行き、えらく待たされた経験があるので、それを踏まえて早めに行 くことにしたのだ。 俺は白いマフラーを首に巻き、佐々木は白いポンチョに帽子――すなわち、二人ともお互いにクリスマスに もらったプレゼントを着てきたわけである。 別に申し合わせた訳ではなく、単なる偶然だが、俺達はお互いが大切な存在であることを、あの日認識し合い、 今までの関係より、少し前へと進んだ。とは言っても、まだ佐々木を「恋人」だと公言するのは照れが残っている。 じゃあ、どういうふうに紹介するかと問われたら、「俺にとって、一番大事な存在」と答えようと考えているが。 妹を真ん中に、俺と佐々木と三人で手をつないで歩いているのだが、こうやっているとまるで俺達三人が家族の 様に思えてくる。 こんな暖かい時間が続いて欲しい、と俺はそう思った。 俺の読み通り、蕎麦屋はまだ開店したばかりのようで、客はそんなに多くなかった。 店員は俺たちを置くの座敷席に案内してくれた。 「いい感じだね」 趣のある座敷席に座り、お品書きを開く。 「佐々木、なにを食べたい?」 「そうだね。外は冷えるから、ここは鴨南蛮蕎麦を行こうかな。キョンは何にする?」 「俺は衣笠蕎麦にしようかな。ついでにササミの信州揚げとやらも頼んでみるか」 「妹ちゃんはなんにする?」 「あたしは天ぷら蕎麦!」 そうやって賑やかにやっていると、店員が他のお客を座敷席に案内しながら、注文を取りに来た。 「あれ。」 「おや、こんなところで」 店員が連れてきた客は、古泉と橘だった。 「奇遇ですね。あなたがたも年越しの良き風習を味わいに?」 その通りだ。お前たちもか。 「ええ。とりあえず、正月には実家に顔を出すことにしましたので、その前に京子と二人で蕎麦を、と思いまして」 「まあ、顔を出すだけなんですけどね。一樹さん、本当は今年も帰らないつもりだったんですよ。私が説得したから 何とか承知してくれたんですけど」 おせち料理とか食べないのかよ。 「こちらの家に京子と作った分がありますから。よかったら、食べに来ませんか。夕方には戻ってきますので」 そんなやりとりを興味深そうに見守っていた妹が古泉たちに話しかける。 「お兄さんとお姉さんて、結婚しているの?」 「いいえ。まだ結婚はしていませんよ」 「そうなの?じゃあ、同棲しているの?」 ・・・・・・妹よ、どこでそんな言葉を覚えてきた? 「今は学校が休みだから、一樹さんのおうちに泊まっていますけどね」 「へえ、お姉ちゃんたち、すごいんだ!」 何がすごいのかさっぱりわからん。 「ねえねえ、キョン君も佐々木お姉ちゃんと一緒に住めばいいんだよ。そしたら、いつでも三人で遊びに行けるよ」 「それは魅力的な提案だね。どうだい、キョン?君の家にしばらく下宿しても構わないかい?」 ・・・・・・おい、佐々木。妹に悪乗りするなよ。だいたい、俺の家に部屋の余裕はないぞ。 「ならば、僕の家にするかい?うちなら部屋は空いているよ」 そう言いながら、佐々木は楽しそうに笑っていた。 各自頼んだ蕎麦が来て、そのあと、直ぐに古泉達の蕎麦も来て、それをすすりながら、色々な事を話した。 「来年はどんな年になるんでしょうかね」 さあてな。ただ、良い年であることを願うよ。俺にとってもお前にとってもな。 ほぼ同時に蕎麦を食べ終えると、俺達はサッと店を出ることにした。次の客を待たせない様にしないとな。 「成程、”粋”というわけですか」 すでに店の前には人が並んでいた。 「それじゃ、良いお年を」 古泉達と別れて、俺達は一旦俺の家に戻ることにしていたが、その前に妹がケーキを食べたいとか言い出し たので、洋菓子店による事にした。 大晦日で通常より早く閉まるのだが、ぎりぎり間に合った。 「何にしようか?」 「あたし、イチゴのショートがいい!」 んじゃ、俺はエクレア五種セットだな。佐々木はなにがいい? 「そうだね。チョコレートムース・ミルフィーユ重ねにしよう」 思い思いのケーキを買い、俺達は家への道を急いだ。 家に戻った後、三人で近くの温泉センターに行き、今年最後の垢落としをやった。佐々木と一緒にお風呂に入れて 妹は喜んでいた。 風呂から帰ってきて、俺達三人は俺の部屋に集まった。 俺の自室に小さな炬燵とテレビとストーブが置いてあるが、その炬燵の上に蜜柑とケーキ、飲料水が並べ れれた。 「大晦日は紅白だよね!」 妹の一言で、俺と佐々木は紅白歌合戦につきあわされることになった。 「ところで、キョン。古泉君と橘さんだが……彼らは幼馴染で相当親しい関係だと思っていたんだが、どうやら 僕の予想していたよりもまだ親しい関係のようだね」 そうか、佐々木は知らなかったな。橘は親同士が決めた古泉の婚約者だ。古泉はそのことが原因で家を出てこちら に転功してきたらしい。橘は16歳になったので古泉を追い掛けて来たというわけだ。 「なるほど。法的には女性は結婚出来る年齢になったというわけだ。しかし、たしか古泉君は……」 涼宮のことだろう。確かにあいつは涼宮も好きなんだが、橘の事も大事に思ってはいる。迷いがあるのは事実さ。 だけど、いずれ自分で決断するとは言っていたからな。 「どちらも魅力的な女性だからね。古泉君も迷うだろうね」 色々なことを話しているうちに、時間は過ぎ、気がつくと時計の針は10時半を過ぎていた。 「もうそろそろ休んだほうがいいね」 妹は半分眠りかけていて、佐々木にそう言われ、お休みと言って、自分の部屋に戻った。 チャンネルを切り替えたが、あまり面白い番組もなく、俺は電源を切った。だいたいくだらない番組を見るくらい なら、佐々木と話していた方が、よほど面白いし為になる。それは俺達が中学生の時から変わらない事実だ。 それから色々話しているうちに時計の針は11時45分を指していた。 ぼちぼち出掛けるとするか。 俺達は神社に初もうでに行く事にしていたのだ。 「風邪引かない様にしないとね」 俺と佐々木はばっちり防寒対策をして、家を出た。 除夜の鐘が聞こえるなか、俺達は神社へ向かった。 この町一番の神社で、土地の守り神でもある廣神大社は、すでに初詣に来た参拝者で夜中にもかかわらず賑わっていた。 参道の横に並ぶお店や屋台からは威勢のいい掛け声が聞こえ、人々が新年を迎えた喜びを胸に抱き、神様に挨拶に来て いた。 人並みにはぐれない様に、俺達は手をつなぎ、鳥居をくぐり、本殿へ向かう。 佐々木と並んで賽銭を投げ、鈴を鳴らし、柏手を打つ。 何を祈ったかは二人だけの秘密だ。 「おい、キョン、キョンじゃないか!」 参拝を済ませた後、参道を歩いている途中、俺のあだ名を呼ぶ声に俺達は足をとめた。 「やっぱりそうだ。それと佐々木さんも」 俺達を呼び止めたのは、俺たちと同じように二人連れだった。 「須藤、それに岡本」 中学時代のクラスメートで、岡本は新体操をやっていて、その流れで女子高に行き、須藤は北高とは別の学校に行った。 「久しぶりだな、キョン。卒業以来か」 だな。同じ市内に住んでいる割には会わないものだな。 「確かにな。まあ、学校が違うとなかなか会う機会がないからな。北高には大分同級生が通っているとは聞いていたんだが、 そいつらともあっていないし」 「私も女子高だから、同じ中学出身者は少ないのよね」 なるほど、しかし、その二人が何故一緒にいるんだ? 「ァ、その……まあ、なんだ、実はだな……」 「あたし達、今つき合っているの」 口ごもった須藤に変わり、岡本があっけらかんとそう言った。 岡本は美人と評判で、同級生の人気も高かった。須藤の奴も、岡本にあこがれていたらしい。 結局、須藤は思いを伝えることが出来ず、卒業したわけだが、夏休み頃に偶然再会し、交流が復活し、秋頃からつきあう様に なったそうだ。良かったじゃないか、須藤。 「ああ。まさか想いが通じるとは思ってはいなかったが、玉砕覚悟だったんだ。でも良かったよ、告白して。仮に振られたと しても、何もしないよりは後悔する事もない、と考えていたからな。結果も良かったし」 中河が似たようなことを言っていたな。あいつも朝倉と仲良くやっているし。 「それにしても、キョン君と佐々木さん、やっぱり一緒にいたのね。まあ、中学時代から公認みたいなものだったから」 岡本の言葉に、少し照れくさい気分になる。 「ああ、そうだ。キョン。実は3月ぐらいに同窓会をやろうかと考えているんだ。俺達と隣のクラスの合同でな」 それはおもしろいかもしれないな。 「そういえば、さっき国木田君の姿をみかけたわ。すごい美人と一緒だったけど。二人で仲良さそうに話していたけど」 たぶん鶴屋さんだな。今回は朝比奈さんが付いていないようだな。国木田め、新年早々やるな。 「キョン、まだ本決まりじゃないんだが、一応頭に入れておいてもらえないか。正式に後で連絡はするが」 わかった。俺も皆と会えるのは楽しみだ。 「それじゃ、佐々木さん、キョン君、元気でね。また、ね」 岡本と須藤は手を振って、去って行った。 「須藤も幸せそうだったね」 そうだな。好きな人に自分の思いが通じたんだからな。 「それは僕にも言えることなんだよ、キョン。君に想いが届いたことは、すごく幸福に感じるよ」 参道を、しっかり手を繋ぎながら俺達は歩く。お互いの温もりを感じながら、気持ちを繋ぎながら。 今年一年も、佐々木と共に歩めるようにと祈りながら。 だが、俺達の日常の終わりは、俺達の知らないうちに近づいていたのだ。 この時の俺達は、そんなことを全く考えていなかった。
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名称 秋葉山本宮秋葉神社(あきはさんほんぐうあきはじんじゃ) 《旧 称》「岐陛保神ノ社キヘノホノカミノヤシロ」「秋葉大権現」「秋葉神社」 → 上古は「岐陛保神ノ社」と称したが、中世になって両部神道の影響を受けて「秋葉大権現」と改称した。明治初年教部省の達で権現の号を改め「秋葉神社」となり、さらに昭和27年全国の秋葉神社の総本宮であることから「秋葉山本宮秋葉神社」と改めた。 所在 静岡県浜松市天竜区春野町領家841(旧称:周智郡(しゅうちぐん)春野町) 交通 車 :高速道路を利用して関西方面より来社する場合、浜松西インターで降りて左折直進で国道152号線に入る。また、東京方面より来社する場合も浜松西インターで降りる。 電車:JR利用の場合はJR浜松駅下車、私鉄遠州鉄道をご利用。終点「西鹿島」下車駅前よりタクシー。 10月~1月の日曜日、秋葉山山頂まで遠州鉄道西鹿島よりバスが運行される。 時間:行き(午前10時)に「西鹿島」発 帰り(午後1時)に「上社」発 運賃:大人片道630円、小人片道320円 奉仕者 社格 別表神社 ≪旧社格≫県社(明治6年) 御祭神 火之迦具土大神(ひのかぐつちのおおかみ) 摂末社 祭事 ・1月 → 歳旦祭、開運祈祷祭、末社歳旦祭、交通安全祈願祭、小松鳥居祭、古札焚上祭 ・2月 → 節分厄除祈祷祭、山神祭、稲荷初午祭、建国記念祭、古札焚上祭 ・3月 → 鎮魂祭、春季霊社大祭、古札焚上祭 ・4月 → 春祭、古札焚上祭 ・5月 → 手揉新茶奉納祭、安座石社祭、古札焚上祭 ・6月 → 献茶祭、大祓式 ・7月 → 両部祭、手筒花火奉納祭、古札焚上祭 ・8月 → 姥神祭、風神祭、國魂祭、古札焚上祭 ・9月 → 秋季霊社大祭、小松鳥居祭、古札焚上祭 ・10月 → 天神祭、神嘗祭当日祭、古札焚上祭 ・11月 → 山神祭、秋祭、古札焚上祭 ・12月 → 四至の祓、大祭祓、御阿例祭、例祭、防火祭、大祓、除夜祭 由緒と歴史 秋葉山本宮秋葉神社は、赤石山脈の最南端天竜川の上流に位置する標高866mの秋葉山を御神体山とする。社伝によれば初めて御社殿が建ったのは、今から凡そ1300年前和銅2年(709年)のこと。『日本三代実録』に記されている。貞観16年(874)年5月に従五位下の神階を授けられた「岐気保神」に当たるとされる。中世には真言修験が入り神仏習合の霊場となった。戦国時代には武田信玄、徳川家康ら武家の崇敬を受け、江戸時代には25石の朱印領を有した。貞享2年(1685)、神社の眷属神である秋葉三尺坊の神輿が村送りの形で東海道を沿って江戸と京都に向けて渡御した。治安を乱すとしてもの幕府はただちにこれを禁じたが、この事件は世間に広まり全国的に秋葉詣が流行するきっかけとなった。これにより、それまで修験者の間で流布していた秋葉信仰が庶民の手に渡り、各地に分社が祀られ火防(ひぶせ)の神として崇敬されるようになった。その後、江戸をはじめ各地で開帳や分社の勧請が行われたが、特に愛知・岐阜・長野・新潟近辺に分社が多く当時熱心に信仰された様子がうかがえる。ただし東京都秋葉原の地名の由来となった秋葉神社は、本来は当社と関わりがない。こちらは明治2年の大火を受けて翌年に明治天皇の勅命により火産霊大神、水波能売神、埴山毘売神の三柱を勧請したもの。しかし火防を願意とした社であったため、地元の人が御祭神を秋葉大権現と思い込んだことにより現在の名称になった。 明治以前は秋葉大権現と称していたが、現在は秋葉山本宮秋葉神社との社号を掲げ、全国約800社の秋葉神社の総本宮として鎮座している。例祭の夜には弓・剣・火の三舞の神事が行われ、「秋葉の火祭」として有名。 文化財 その他
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初めて会った時は参拝者だった。孝道と少し揉めて、止めたのが始まり。挨拶を交わした後によければ、とクロードが働いてる店を紹介してもらった。 その喫茶店のケーキはとっても美味しくて、学校でも評判だった。 ウェイターがカッコよかったりウェイトレスが可愛かったり、服が可愛い、ということで結構な人気である。 問題があるとすれば店主が男嫌いだったり、ただの一部の人たちの溜まり場になってる事だったり、盗撮があったり、それを懲らしめたり、と少しうるさいぐらいか。 その時は…… 特に意識してなかったのだが。 ―――公立創尾高校、体育館裏 「好きです!付き合ってください!!」 「えーっと……気持ちは嬉しいけど、ごめんなさい」 告白場所がベタ過ぎないかって思うけど、学校内で人目の付かない所ってこんなところぐらいしかない。 手紙とかで放課後どこどこの教室で~とかって他の奴等に見られるかのせいもあるもので。 好みじゃない……どちらかというと兼昌に似た感じな人だったので、丁重にお断り。 帰ろうと校門に向かってると、同じクラスの友達が。見てたのか、見てたのかあんたら。 「沙羅ー…… 一人身辛くないの?結構いい感じだと思うんだけど」 「う、五月蠅い。なんか違うの」 「ふーん…… ったく、何も言わなくても寄ってくるから良い身分ですねー本当に」 「沙羅ちゃんの好きなタイプって体育系じゃないもんね」 「筋肉質はねー……」 「なぁ、沙羅って好きな人とかいるの?」 「……なに突然」 「そうよねぇ。今まで断って…… 誰かしら、沙羅ちゃんのハートをゲットしてる人は」 「う、五月蠅い!」 「おー……ムキになるのが怪しいですなー」 「だぁぁぁっ!!」 ―――喫茶、シャ・ノワール 「クロたーん、宿題教えてー」 「あのな、そんな数学なんぞ、式を覚えて数字をあてはめるだけだろうが……」 「むがーっ!!」 「お待たせしました。本日のケーキ、桃のタルトです」 「ありがとうございます」 「では、ごゆっくり」 いつも通り優しい笑顔で渡される。 普段からあんな感じの人なのだが、寮の人達や、店員さんとの会話を見てると、沙羅や孝美に向けられた笑顔は作ってるのように見える。 特に、セレナには一瞬だけ、素の表情が。……孝道とかカイルとかにも素の表情を見せてるのだが。 ――羨ましい。兄貴とかじゃなくて、セレナさんが。 「……」 「姉さん?……どうかしました?」 「へ?えっと、何だっけ?」 「……晩御飯、何にするか決めたんですか?」 「んー……特に。食べたいもの…… ある?」 「日々考えるのも難しいものですよね」 「そうだねー……」 頭の中は晩御飯の事は全く考えてなかった。晩御飯の事は。 ―――沙羅の部屋 風呂上りにベッドに横たわる。 (一人身辛くないの?) 「……」 以前孝美とアッシュが家に来たが、幸せそうだった。 (誰かしら、沙羅ちゃんのハートをゲットしてる人は) 「……はぁ」 好きな人……好きな人はいるけれど、けれども。 既に、手遅れ。 ―――夕食後 沙羅の部屋 「これぐらいしてくれてもいいのになー……」 孝道と兼昌は晩酌中なので二人は部屋で恋愛ドラマを見ながらお茶。 画面には女性を引きよせ、キスをした男性が。大抵の恋愛はこんなドラマチックじゃないけども、やっぱり羨ましいものだ。 「アッシュってそんなにヘタレなの?」 「私からしなきゃあんまり…… って何言わせるんですかっ!?」 「ごめんごめん、でも羨ましいな。そういう人が傍にいるって」 「姉さんはいないんですか?その、好きな人って」 「私の事を好きって人はいるけど、私が好きなってのが……」 「贅沢ですね。面食いなのもどうかと思いますよ?」 「だって…… そう、思える人がいないなら別にいいかな、って思うけど……」 「なるほど…… で、どなたですか?」 「……そ、その」 「ちょっと待って。えーっと、うん。姉さん…… あの人に、惚れちゃったのですか?」 「う、うん……」 一時停止。再生。 「……知らないの?あの人には――」 「こ、恋人でしょ?知ってるよそれぐらい…… 諦めようとしたけど…… でも傍に居たいというか……」 「あんな美人がいる人を好きになるって…… 本気なんですね」 「……わ、忘れられないの。ほら、前に御茶奢ってもらった時とか。あの時は意識してなかったんだけど、今になったら……」 みるみる顔が赤く。飲んでるのは御酒じゃありません、未成年ですから。御茶です御茶。 「姉さん、当たって砕けましょう。……いえ、砕けてはダメですね」 「へ?」 「勇気を出さずに動かなければ何も変わりませんでしょう」 「……」 「想いを伝えなければ、姉様はずっと苦しいままです」 「だよ、ね……」 「明日にでも、クロードさんを呼んで――」 と、クロードの名を出した途端 「クロードさん、ってあの年がら年中発情期の変態すけこまし野郎の事ですかっ!?」 壁に耳を当てて聞いてたのか、名前が出たとたん思いっきり障子を開けた孝道。 相手が相手だったからかものすごい興奮してる様子。孝道の中でも危険人物ワースト5に入る人物だったからか。 「兄様五月蠅いですよ、夜なんですから」 「沙羅、考え直しなさいっ!!あんなメイド服が大好きでセレナさんのような人がいても他の人に手を出そうとする最低野郎じゃ――」 「うっさいっ!!」 あっぱー、あるいは、しょーりゅーけん。なんかひでぶって聞こえたけど孝道なら大丈夫、きっと。 「はぁ、はぁ……」 「兄様…… 大丈夫?」 「……さ、沙羅、いや、本当にやめておきなさい」 むくっと起き上がり、真面目モードに。 「恋人がいる奴を好きになんて、彼女のセレナさんが怒らないわけがないだろう」 「でも兄様、こんな姉様初めて見ました」 「……」 「困りましたね…… 相手が悪すぎます。……孝美、お前の彼氏が他の女性と付き合ってたらどう思う」 「……そ、それは嫌」 「……」 「それと同じだ。仮に上手くいっても、クロードはなんだかんだでセレナさんを愛してる。どちらにしろ虚しくなるのは……沙羅、お前だ」 「……」 先ほどから何も言わず、ただ俯いたままの沙羅。孝道の言ってる事は正しい、それを認めなければならないのが辛いのか。 「……姉様」 「……だよね、言う通り、だよね」 「姉様……?」 「沙羅?」 確かにそうなのかもしれないけど。 「伝えないと…… ごめんなさい、諦めれないよ……」 ゆっくりと顔をあげる。その表情は自信に迷いはなく。 「ごめん、兄さん。孝美、私明日言ってみる」 「沙羅っ!」 「孝美に言われてさ。言わなかったらこのまま苦しむ、それよりも言って断られた方がスッキリしそうだから」 見せたのは、少し悲しげな笑顔。 「……姉様」 「最初から、上手くいく訳無いって分かってるよ…… それでも、言いたいの。お願い」 「告白するかどうかはお前の自由だ…… 好きになさい」 沙羅の判断はすでに決まった。明日、どうなろうとも沙羅の決めたこと 結果は、目に見えてるのに。 二人はそう思った。 Next→
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御朱印 善光寺七福神 善光寺七福神 札所 苅萱山西光寺 長野県長野市北石堂町1398-1 寿老人 大国主神社 長野県長野市南県町 大黒天 秋葉神社 長野県長野市南長野西後町1568 福禄寿 蓮池山往生院 長野県長野市権堂町 弁財天 御本陣藤屋 長野県長野市大門町80 布袋 西宮神社 長野県長野市岩石町257 恵比寿 世尊院 長野県長野市元善町475 毘沙門天 地図
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安房国 安房郡 二座 並大 安房坐神社 名神大 月次新嘗 安房神社 館山市大神宮589 0470-28-0034 后神天比理乃咩命神社 大。元名洲神 洲崎神社洲宮神社 館山市洲崎1697館山市洲宮921 0470-33-28000470-28-0461 論社 朝夷郡 四座 並小 天神社 (下立松原神社に合祀) 南房総市白浜町滝口1728 0470-38-2348 莫越山神社 莫越山神社莫越山神社 南房総市宮下27南房総市沓見253 0470-46-25390470-46-2362 論社 下立松原神社 下立松原神社下立松原神社 南房総市白浜町滝口1728南房総市千倉町牧田193 0470-38-23480470-44-3967 論社 高家神社 高家神社 南房総市千倉町南朝夷164 0470-44-3967 上総国 埴生郡 一座 大 玉前神社 名神大 玉前神社 一宮町一宮3048 0475-42-2711 長柄郡 一座 小 橘神社 橘樹神社 茂原市本納738 0475-34-2400 海上郡 二座 並小 嶋穴神社 嶋穴神社 市原市島野1129・1130 0436-21-2522 姉埼神社 姉埼神社 市原市姉崎2278 0436-61-0244 望陀郡 一座 小 飫富神社 飽富神社 袖ヶ浦市飯富2863 0438-23-8881 下総国 香取郡 一座 大 香取神宮 名神大 月次新嘗 香取神宮 香取市香取1697 0478-57-3211 千葉郡 二座 並小 寒川神社 二宮神社寒川神社 船橋市三山5-20-1千葉市中央区寒川町1-123 047-472-1213043-222-0438 論社 蘇賀比咩神社 蘇賀比咩神社 千葉市中央区蘇我町1-188 043-261-3450 匝瑳郡 一座 小 老尾神社 老尾神社 匝瑳市生尾75 0479-72-0876 印播郡 一座 小 麻賀多神社 麻賀多神社(大宮)麻賀多神社(奥宮) 成田市台方1成田市船形834 0476-93-8034 結城郡 二座 並小 高椅神社 高椅神社 栃木県小山市高椅702-1 健田神社 (健田須賀神社に合祀) 茨城県結城市結城195 岡田郡 一座 小 桑原神社 桑原神社 茨城県常総市国生1186 葛餝郡 二座 並小 茂呂神社 三輪神社三輪茂侶神社茂侶神社茂侶神社 埼玉県吉川市三輪野江1372流山市三輪野山619松戸市小金原5-28-13船橋市東船橋7ー20ー1 04-7154-737704-7167-8234047-424-2333 論社 意富比神社 船橋大神宮(意富比神社) 船橋市宮本町5-2-1 047-424-2333 相馬郡 一座 小 蛟蝄神社 蛟蝄神社 茨城県北相馬郡利根町立木882
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三輪神社 愛知県名古屋市中区に鎮座する三輪神社の御朱印です。1度目の参拝時は神職さん不在のため、印のみいただきました。そのときに比べて段々と印が変化しているようです。 現在では時期や季節に応じてさまざまな御朱印をいただくことができます。 ★この神社にはオリジナル御朱印帳があります。 ★住所 愛知県名古屋市中区大須3-9-32 -
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提灯のうすぼんやりした明かりの列が、鷲宮の駅前から真っ直ぐ伸びている。 沿道には露店が立ち並び、威勢のいいかけ声や食べ物の匂いで充満していた。 その道を浴衣を着た、背の低い二人の少女が歩いていた。 仲良く手を繋いで歩く二人は仲の良い姉妹のようにも見える。 「お姉ちゃんすごいね、私こんなに人が多いと思わなかったよ」 ゆたかは落ち着き無く首を左右に動かしながら言った。 「ここ歴史あるからねー。人多いけど体調悪かったらすぐ言うんだよ」 素直に頷いたゆたかを、こなたはより近くに引き寄せた。 一緒に住み始めてそろそろ四ヶ月、自然と姉のような振る舞いが身に付いてきていた。 川に突き当たると橋を渡らずに、二人はそのまま川沿いを左に進んだ。 少し先に見える、赤く塗られたもう一つの橋のたもとに三人の少女がいた。 その内のショートカットの一人が、いち早くこちらに気付いて手を挙げた。 「小早川さん……それと泉先輩、こんばんは」 「オゥ、ベリーキュートですネ、ユタカ!」 「わあ……ちょっと犯罪的かも」 ゆたかはパッとこなたの手を離して、三人の輪の中に入っていった。 友達といるゆたかは本当に楽しそうで、こなたは頬が無意識に緩むのを感じた。 「じゃあね、ゆーちゃん。待ち合わせの時間になったらまたここで」 「ウェイトプリーズ、コナタ!」 立ち去ろうとしたこなたの背中に、パティが声を掛けた。 振り返ると、パティとひよりの目が怪しく輝いていた。 「コナタ、ぜひこの神社の双子巫女を紹介してクダサイ!」 「あのー、私もちょっと見たいです……」 いつも通り無駄に熱いパティの後ろで、ひよりも手を合わせて小さく頭を下げてい る。 パティを交えて軽く話したことはあったが、まだひよりとはそれ程親しくはない。 しかし殊勝な態度の裏に隠しきれない欲望が渦巻いているのが、こなたには良くわ かった。 「私だって見たいんだけどさ、かがみとつかさはお正月くらいしか巫女服は着ない んだよ。まあ一緒にいるから、見かけたら声かけてよ」 途端に二人の顔が落胆の色に染まる。 「この世には神もホトケもないデスネ……」 「しょうがないねパティ、次はお正月に来よう……」 オタク率の高さに、少々ゆたかの将来が心配になったこなただった。 姉妹は鳥居の脇にある茶屋の椅子に腰掛けて、お茶を飲んでいた。 かがみは去年と同じ浴衣だったが、何故かつかさは巫女服を着ている。 「おーっすこなたぁ」 「あーこなちゃん、いらっしゃい」 「おいーす、ねえつかさ、その格好どしたの?」 「うーん、なんか急にやる気がでちゃったの。あ、でも休憩の時間合わせてもらったか ら1時間くらいは一緒に遊べるんだー」 妹ののんびりした口ぶりに、かがみは軽いため息をついた。 「つかさったら、三日前くらいになっていきなりやるって言い出したのよ。 全く何考えてるのやら……みゆきは今だって勉強してるんだぞ」 つかさは鼻の頭をかいて、気まずそうに笑った。 「みゆきさんは残念だけどさ、今は勉強のことは忘れて楽しもうよ。 つかさも仕事があるんだし早くいこっ!」 こなたはお説教の気配を感じて、慌ててかがみの手を引いた。 「ったく二人とも仕方ないんだから……」 かがみはまだ言い足りなかったが、手にこなたの体温を感じるとそんな気も失せた。 こなたに急かされるままに立ち上がると、飲んでいたコップを持って店の奥に入っていく。 「おばあちゃーん、ありがとね!コップここ置いておくからー!」 建物の中から響くかがみの声に続いて、おばあちゃんらしき人の返事が聞こえた。 こなたが訝しげな顔をしてつかさに訪ねる。 「おばあちゃん?」 「ここの店主さんのことだよ。お父さんが子供の頃からずっとここで商売してるんだー」 へえ、そうなんだ。つかさの説明にこなたはただそれだけ答えた。 かがみが戻ってくると三人は店を出て歩き出した。 まだ夕食をとっていなかった三人は、まずたこ焼きの屋台に目を付けた。 一人一つづつ買って食べながら歩く。 「このたこ小さいなぁ」 「なんで割に合わないと解ってるのについつい買っちゃうんだろうね?」 「しょうがないでしょー。たかが祭の屋台なんだから、あんまりけちつけるなよ」 かがみのつれない返事に、こなたが下を向いて何やら思案している。 「な、なによ。私なんか悪いこといった?」 「あ、思い出した!ほらー、海の家覚えてない?あの時も私達似たような話したよね」 「したねー!そうそうあの時もお姉ちゃん冷たい反応したんだよね」 「悪かったわね。どーせ私はノリ悪いですよー」 かがみは少しすねて見せたが、顔は笑っていた。 一年前の海の家、かがみはなぜか不機嫌だった。 砂だらけの椅子、ソースのきつい焼きそば、何がその原因だったのか、もう本人に は思い出せなかった。 そんな話をしながら屋台を冷やかしていた三人に、後ろから声が掛けられた。 「よお、お前ら勉強もせんと余裕やな~!」 声の主は3年B組の担任ななこだった。 缶ビールを片手に、茶のタンクトップ一枚というラフな格好をしている。 「おぉ先生、いやぁこれは戦士の休息ってやつですよ」 こなたの言い訳に、ななこは軽く頭を叩く真似をした。 「ま、最近はあんまインしてないみたいやし、信じたるわ。そういや今日は高良はおらんのか?」 「みゆきは外で別に夏期講習受けてるから忙しいんですよ。私達も残念なんですけどね」 敬語を崩さずにかがみが答えた。 「あいつは医学部志望やから仕方ないな。そういやさっき、成実さんに会ったわ。 いやーあの人もまだ一人なんやなぁ」 一年越しの誤解に、三人は吹き出しそうになるのを必死でこらえた。 「せ、先生やっぱり今年も一人なんですか?」 つかさは控えめな態度で失礼な質問した。 「柊ぃ、お前喧嘩売っとるのか?マジメに言うとこれも半分は仕事や。お前ら以外 にも結構うちの生徒が来とるからな……なあ、ところでさっきからお前ら何笑って るんや?」 ななこは不思議そうな顔をしていたがそのうちに、あんま羽目をはずすなよ、とだ け忠告して雑踏の中に消えていった。 後ろ姿が見えなくなると、三人はお腹を抱えて笑い出した。 「あはは、先生まだゆい姉さんが独身だと思ってるんだね!」 「もう、いい加減あんた教えてあげなさいよー」 「……でもこのままのほうがちょっと面白いかも」 三人は道の真ん中で、あたり構わず笑い続けた。 道行く人々の少し迷惑そうな視線も、テンションの上がった女の子には通じない。 ひとしきり発作が収まると、つかさはふっと腕時計を確認した。 「私そろそろ交代の時間だから行くね。」 つかさはちょっと名残おしそうに言う。 「社務所まで私も一緒に行くわ。商店街のみんなに顔見せとかないといけないし」 かがみは手の平を上に向けてため息をついた。 社務所の前には特設のテントが設けられ、地域の人々が酒を酌み交わしていた。 かがみとつかさが彼らに挨拶して回るのを、こなたは少し離れて眺めた。 鷲宮神社の末娘はみんなに可愛がられているようだった。 二人もそれに応じて精一杯に愛想を振りまいている。 頭の薄い中年の男がかがみにお猪口を差し出した。 かがみはしきりに遠慮したがしつこい勧めに折れて、お猪口を受け取るとくっと一息で飲み干した。 威勢の良い飲みっぷりに酔っぱらい達の拍手喝采が巻き起こる。 そうしてようやくかがみは解放された。 「お疲れ様だったね、かがみ」 「ま、いつものことよ。本当困っちゃうわね」 なんとなく釈然としない気持ちのこなたに対して、かがみは屈託がなかった。 「ねえ、つかさも行っちゃったしちょっと家来こない?もう見るところもないでしょ」 かがみは暗に、二人きりになろうとこなたを誘った。 「そうだね、もうお店は充分見たし……いこっか」 こなたは小さく頷いた。 二人は柊家に続く暗い林の中に入っていった。 他の家族はまだ仕事中らしく、家には明かりが付いていなかった。 二人は縁側に足を投げ出して座った。 「祭の音は聞こえなくなったけど、こっちは蝉がうるさいね」 「木が多いからね、小さい頃はここでよくお姉ちゃんに遊んでもらったっけ」 幼い日々を懐かしむかがみの表情は柔らかい。 「なんだかお祭りの夜ってノスタルジックな気分になるよね」 「そうね、毎年殆ど変わらないから、時間の感覚がずれちゃうんじゃないかな。 先生なんて去年と同じ服着てたしね。ま、それは私達も一緒だけどさ」 「だけど今年はみゆきさんもいないし、つかさも仕事じゃん。 ふぅ……やっぱり医学部って大変なのかなぁ」 かがみはこなたの他人事のような口調に呆れた。 「当たり前じゃない、偏差値70とかそんなレベルよ。 大体あんたはどうなのよ?ちゃんとやってるの?」 こなたはまたかがみの説教を招いてしまった、迂闊な自分を呪った。 「それなりにはやってるよ。そんな上は目指さないけど、やっぱ東京の大学に行き たいし」 そう言って、こなたは中堅私大の名前を幾つか挙げた。 意外と現実的なこなたの目標に、かがみは拍子抜けしたようだった。 「まあ確かにそこらが妥当な線よね……あぁ~あ、どうせなら私と同じ所を目指す とか言って欲しかったな」 こなたは苦笑いして首を振った。かがみの志望校は私大トップクラスだ。 三年の間に積み重なった差はいかんともし難い。そしてこなたは浪人して勉強でき るような性格でもなかった。 「行けたらいいけどちょっと無理。まあいいじゃん、大学は違っても家はこっちな んだし、会おうと思えばすぐ会えるよ」 「……ごめん、私は多分東京で一人暮らしになると思う」 かがみは一呼吸おいて、静かに呟いた。 予想外の話に驚いてこなたはかがみの顔をまじまじと見つめる。 「なんで?別に全然通えない距離じゃないじゃん。どうしてわざわざ?」 ああ、寂しいときの顔だ。こなたの下がった目尻を見て、かがみは冷静にそう判断した。 「大学だけなら確かにそうね。でも私は弁護士になりたいから、それの予備校とか に通うことを考えたらこっちじゃ不便なのよ」 「そうなんだ……」 もっと早く、こんな関係になる前に言っておけばよかったとかがみは後悔した。 最近ただでさえこなたのことが頭から離れないのに、こんな顔を見せられたらこっ ちまでどうにかなってしまいそうだ。 今日だって本当は誘わないつもりでいたのに、つい電話を手にとってしまった。 「ねえ、あんたは東京に出てこれないの?なんか下品な話だけど、あんたのおじさ ん結構稼いでそうだし、奨学金取るとか、バイトすれば大丈夫なんじゃないの? それこそ……ルームシェアとかって手もあるし」 「ルームシェアか。リアルでエロゲっぽいね、毎日イチャつけるじゃん。 でもやっぱ無理かな。お金の問題じゃないし……二年待ってくれれば出来ると思う んだけど」 二人の表情は、目まぐるしく浮き沈みした。 「二年って何なのよ。おじさんが許してくれないとかか?」 「ちょっと落ち着いてよかがみ、顔が怖いよ」 いつの間にか喧嘩腰になっていたのを指摘され、かがみは恥ずかしそうに咳払いをした。 「ごめん、でも本当に何なのよ?気になるじゃん?」 「うーん……やっぱ今日は言わないでおく、ちょっとかがみ酔ってるみたいだし」 「酔ってなんか……んっ」 反論しようとしたかがみの唇が塞がれた。さらにこなたの舌が口内に差し入れられる。 初めて感じる息苦しさに、互いを抱きしめる腕に力が入る。 「もうその話はおしまい。折角二人きりなんだよ」 こなたが上目遣いでかがみに迫る。 「野外で、浴衣でイベントシーンってか?」 「何それ?」 「あんたが言ったんじゃない、覚えてないの?あんた去年のお祭りでロマンスがな いって愚痴ってたじゃん。射的のお兄さん狙ったりもしてたし」 「それ言ったらかがみだって海でナンパされたがってたしー」 そうだっけ?二人は口々にそう言って笑い合った。 身体をぴったり寄せて、再び二人の唇が触れあう。 かがみはこなたの胸に手を当てて、やさしく指を動かした。こなたの顔が切なげに歪む。 「んっ……何だかもどかしいね」 「私が着付けできればいいんだけどね……あっ、もうがっつくなよ……」 こなたがかがみの首元に顔を埋めて、舌を使った。 鼻先で香るこなたの髪が、かがみの情欲をくすぐる。 「今度ホテル行こうよ。家はどっちもなかなか空かないだろうし」 「いいけど、ここら辺のは嫌だな。結構私は顔知られてるし……」 「……わかってるよ、かがみ。なんなら1泊して東京観光でもしよっか。きっと楽しいよ」 「ったくあんたは受験生の自覚が……んぅ、そこくすぐったいってば」 「大好きだよ、かがみ……」 薄い浴衣がどうにか二人の理性を留めていたが、それも限界に近かった。 もう脱がしてしまおうか、二人がそれぞれにそう考えた時、こなたの携帯が振動した。 「やばっ!ごめん、私ゆーちゃんと待ち合わせしてたんだ。もう帰らなきゃ」 かがみは不服そうだったが、自分でも時計を確認すると慌てて乱れた襟元を直した。 そろそろ一仕事終えた誰かが帰ってきてもおかしくない時間だった。 二人が手を繋いで境内に戻ると、立ち並んでいた屋台はもう半分くらい撤収していた。 そこかしこのゴミ箱から漂う生ゴミの匂いが、夢の終わりを告げている。 待ち合わせ場所の橋の手前で二人は別れた。 向う岸には一年生四人が、おしゃべりに興じている。 そこにこなたは、いかにもすまなそう顔しながら走り込んでいった。 「あいつ、一年に混じっても全然違和感ないな」 かがみは口に手を当てて苦笑した。 特にゆたかとじゃれついている姿は、それぞれ高三と高一とはとても思えない。 しかしそれがかえって先ほどのしどけない姿を、鮮明に印象づけた。 「物足りなかったよね……こなた」 火照った身体を、一人抱きしめながらかがみは家路についた。 田んぼの中を通る農道を、こなたとゆたかが歩いていた。 稲穂をかすかに揺らす風が、汗ばんだ身体に心地良い。 「それでね、田村さんとパティさんがなんか巫女さんの写真一杯取ってたの。 あの人、多分お姉ちゃんの友達だったと思うんだけど……」 こなたにはつかさが戸惑いながら、いいように撮影されている図が容易に想像できた。 「できるな、あの二人は……ふふ、ゆーちゃん面白い友達が出来て良かったね」 「うん!ちょっと変わってるけど、好きな事には一生懸命ですごいんだよ。 私はそういうのないから、ちょっと羨ましいな」 どうしても、自分を引き合いに出して貶めてしまう癖がみなみにはあった。 こういう時こなたは、かける言葉に惑ってしまう。 こなたはゆたかが小脇に抱えている、猫のぬいぐるみに目を付けた。 「そういえば、それどうしたの?なんかの景品だよね」 「あ、これね、岩崎さんが射的で取ってくれたんだ」 ゆたかはまるで恋人からのプレゼントであるかのように、うっとりとぬいぐるみの頭を撫でた。 「すごいじゃん。いやぁ、やっぱりみなみちゃんはゆーちゃんの王子様だね」 「もうっ、お姉ちゃんからかわないでよ」 ゆたかが照れ隠しにこなたの背中を叩いた。 なんだかんだ言って、まんざらでもなさそうな所が可愛い。 もう、みなみちゃんに任せちゃえば?ふとそんな考えがこなたの脳裏をよぎる。 クラスメートのみなみの方がきっとうまくやれる。叔父との二人暮らしはきついか もしれないが、実姉のゆいだってしょっちゅう遊びに来る。 自分がここに留まらなきゃいけない理由なんて、実はないんじゃないか? こなたがそんな欲求に捕らわれているとも知らず、ゆたかが再び口を開いた。 「でもね時々怖くなるんだ。岩崎さんはいつか、私に呆れてどっか行っちゃうんじ ゃないかって。本当、どうして私なんかのことを気に掛けてくれるんだろうね? あっ……お姉ちゃん、この事岩崎さんに言っちゃだめだよ」。 幻の枷が地面を擦る音がした。 ゆたかの諦念によって鍵をかけられた、特別な枷。 「大丈夫だよ、みなみちゃんはゆーちゃんが好きで一緒にいるんだから」 こなたにはみなみの気持ちが良く解った。 彼女もまた、慣れない枷の重みを愛おしく感じてしまうのだろう。 「そうかな……えへへ、そうだといいな」 どうしてそんな些細な望みを、星を見るような目で語るのか。 「だからそうなんだってば、お姉ちゃんが保証するよ」 こなたはゆたかを、もっと欲張りで勝手な子にしてやろうと誓った。 ゆたかのため、そして自分のために。 コメントフォーム 名前 コメント >貶めてしまう癖がみなみにはあった ここはゆたかの誤植かと。細かいですが、良作ゆえ惜しいので。 -- 名無しさん (2008-12-02 18 59 11) ほんと続きが読みたいです -- 名無しさん (2008-12-01 21 13 16) ちょっと思ったんですけど、前回の話が初デート、初キスでしたよね? それから今回までの話の間に、2人の仲はそれ以上になったんですか? なんか、縁側でじゃれあってる2人の感じが「初体験済み」みたいな 感じがしたんですけど・・。 -- 名無しさん (2007-10-28 04 58 14) 「2年待って」の意味はちゃんと作中に書いてあるんだぜ最後の方のこなた視点を読むといいヒント:ゆたか -- 名無しさん (2007-10-03 21 59 14) ちょw「2年待って」の理由が気になるw続編希望! -- 名無しさん (2007-10-03 21 53 36) 真に勝手ながら、気になった部分(改行・名前)を修正させていただきました。気に入ってる作品なので。 -- 名無しさん (2007-10-02 17 38 12) すごく面白かったです!手が空いたら、ぜひぜひ続編を!お願いします!! -- 名無しさん (2007-10-02 16 56 32) 下の方に続いて、改行が一行飛んでて読みにくい場所が気になりました。雰囲気はたいへん好みなのでこの後の展開も期待してます。 -- 名無しさん (2007-10-02 04 07 35) 地の文で、「ゆたか」と書くべきところを誤って「みなみ」と書いているところが、何箇所かあるような。読んでてちょっと混乱した。 -- 名無しさん (2007-10-02 03 07 38)