約 596,424 件
https://w.atwiki.jp/alterna_magic/pages/44.html
能力Lv 属性Lv 発動効果 発動条件 魔術初心者 Lv1 魔法攻撃力+30 魔術属性1PT 魔術見習い Lv1 魔法攻撃力+60 魔術属性3PT 魔術エース Lv1 魔法攻撃力+120 魔術属性6PT 魔術のベテラン Lv1 魔法攻撃力+210 魔術属性12PT 魔術専門家 Lv1 魔法攻撃力+300 魔術属性18PT 魔術のマスター Lv1 魔法攻撃力+420 魔術属性24PT 魔術のの達人 Lv1 魔法攻撃力+540 魔術属性30PT 魔術のの神 Lv1 魔法攻撃力+750 魔術属性36PT
https://w.atwiki.jp/mshoolmatome/pages/2.html
メニュー トップページ プラグイン紹介 専攻一覧 魔術学校 人物設定 魔術の説明 幻獣の説明 文芸部書庫 過去スレ一覧 更新履歴 取得中です。 リンク @wiki @wikiご利用ガイド 他のサービス 無料ホームページ作成 無料ブログ作成 2ch型掲示板レンタル 無料掲示板レンタル お絵かきレンタル 無料ソーシャルプロフ ここを編集
https://w.atwiki.jp/index-index/pages/1128.html
【種別】 タイトル 【解説】 とある魔術の禁書目録 十四冊目のタイトル。(→巻別索引)また、十八冊目にSS2が刊行されている。(→巻別索引) 通称:ステイルSS。電撃文庫MAGAZINEにて連載された、ステイル=マグヌスを主役とした作品のタイトル。(→巻別索引)電撃文庫MAGAZINE Vol.3付録の文庫「とある魔術の禁書目録SS SPECIAL EDITION」に、第一話~第四話+番外編が収録されている。 ステイルSS他、単独短編の読み切りを収録した、とある魔術の禁書目録SPのこと。 通称:神裂SS。アニメ『とある科学の超電磁砲』BD DVD初回特典の、神裂火織を主役とした作品のタイトル。(→巻別索引) 『必要悪の教会』特別編入試験編。通称:天草SS。アニメ『とある科学の超電磁砲S』BD DVD初回特典の天草式十字凄教がメインの作品のタイトル。(→巻別索引) アニェーゼの魔術サイドお仕事体験編。アニメ『とある科学の超電磁砲T』BD DVD初回特典のアニェーゼ部隊がメインの作品のタイトル。(→巻別索引) バイオハッカー編。アニメ『とある科学の一方通行』BD DVD初回特典。(→巻別索引) 単純に「SS」と言う場合はSS1巻を指す場合が多い。 2.を指す場合は「ステイルSS」、4.を指す場合は「神裂SS」、5.を指す場合は「天草SS」と呼ぶ。 2020年6月10日にとある魔術の禁書目録 外典書庫①が刊行。 未収録だったアニメの特典が文庫化された。 ①の収録内容は神裂SS、天草SS、劇場版BD DVD特典:(『ロードトゥエンデュミオン』)の3作。 更に、2020年8月7日にとある魔術の禁書目録 外典書庫②の刊行。 ①と同様アニメの特典である学芸都市SS、能力実演旅行SSに、電撃大王の付録だったコールドゲームを加えた3作となっている。
https://w.atwiki.jp/kamiedanokishidan/pages/61.html
使用には触媒が必要 名称 効果 消費コスト 消費MP 入手方法 トレース() 使用には触媒が必要()内に任意の武器種を記入片手が塞がっている状態で両手武器をトレースする事はできない使用後3ターン、この闘技のために使用した触媒が触媒が()内の武器に変化する攻撃力は触媒と同じ 4 6 市場で購入 エイド 使用には触媒が必要自身を含む味方1体のHPを自身の精神と同じだけ回復する 8 8 市場で購入 ファーストエイド 使用には触媒が必要攻撃前に使用可能自身を含む味方1体のHPを自身の精神と同じだけ回復する 6 12 市場で購入 エンチャント 使用には触媒が必要自身を含む味方1体の武器に次のターン終了時までこの闘技の使用者の属性を付与する 6 0 市場で購入 街路の灯 使用には触媒が必要ダンジョンで使用可能3ターン、自身に随行する「光源」を作り出す 0 18 市場で購入 導きの魁 使用には触媒が必要HP-10ダンジョンで使用可能自身を含む味方1体が振るダイスの出目を±1変動させる 0 10 市場で購入 飛行制御 使用には触媒が必要戦闘中に使用可能自身を含む味方1体が「飛翔」できるようになる(飛翔中はコストを支払う) 上限の50% 上限の50% 市場で購入 ラウンドエイド 使用には触媒が必要味方2人のHPを自身の精神と同じだけ回復する 16 16 市場で購入 氾濫する治癒 使用には触媒が必要味方全体のHPを自身の精神÷2と同じだけ回復する 20 20MIDDLE 市場で購入 氷の茨 使用には触媒が必要次のターン、攻撃を命中させた敵2体までに「拘束」を付与する」 16 8 アイテム交換所(氷像と祝誕の龍) トルネード 使用には触媒が必要1ターンチャージする次のターンに敵全体/単体に魔術攻撃力の200%/250%の風属性攻撃を与えるチャージ中に最大HPの20%以上のダメージを受けた場合、攻撃がキャンセルされる次のターンまで発動者の全ての防御力が30%になる 14 20 アイテム交換所(ディメンションクエスト) 飽穣の神楽舞 使用には触媒が必要HP-上限の20%分自身を除く味方全体のHP+5、コスト+1連用しなかった場合、闘技使用者はnダメージを受けるnはこの戦闘中にこの闘技で回復したHP・コストの総量である 上限の20% 上限の20% アイテム交換所(ディメンションクエスト) クラドラプル・ブラスター 使用には触媒が必要敵1体に80%の風・炎・水・土属性魔術攻撃を1回ずつ与える1発ごとに対象を変更可能 20 30 アイテム交換所(ディメンションクエスト) アクアスプラッシュ 使用には触媒が必要敵3体に110%の水属性魔術攻撃を与える 10 10 アイテム交換所(ディメンションクエスト) メイルシュトローム 使用には触媒が必要敵全体に150%の魔術攻撃を与える被弾した敵を5%の確率で即死させるこの即死効果は敵プレイヤー・HPが上限の20%以上の敵には効かない 18 20 アイテム交換所(ディメンションクエスト) 構築魔術‐怪鳥 使用には触媒が必要構造の怪鳥を2体召喚する召喚したミニオンの行動は召喚者が決める構造の怪鳥は1度に4体までしか召喚できないこのミニオンが居る間、他の種類のミニオンを召喚できない構造の怪鳥HP:10俊敏:召喚者の俊敏の50%攻撃力・防御力を持たない以下から1つ選んで行動を決定する攻撃敵1体に3ダメージを与えるバードストライク敵全体に構造の怪鳥の残りHP分のダメージを与える構造の怪鳥のHPは0になる 8 4 アイテム交換所(偽神戦役) 構築魔術‐精魔 使用には触媒が必要構造の精魔を2体召喚する召喚したミニオンの行動は召喚者が決める構造の精魔は1度に4体までしか召喚できないこのミニオンが居る間は他の種類のミニオンを召喚できない構造の精魔HP:20俊敏:召喚者の俊敏の50%攻撃力・防御力を持たない以下から1つ選んで行動を決定する殴打敵1体に5ダメージを与える集団暴動このミニオンと他のミニオン2体のHPを0にする敵1体を「スタン」させる 12 6 アイテム交換所(偽神戦役) 構築魔術‐戦士 使用には触媒が必要構造の戦士を1体召喚する召喚したミニオンの行動は召喚者が決める構造の戦士は1度に2体までしか召喚できないこのミニオンが居る間、他の種類のミニオンを召喚できない構造の戦士HP:40俊敏:召喚者の俊敏の50%以下から1つ選んで行動を決定する斬撃敵1体に10ダメージを与える決死の一撃ミニオン1体のHP-20敵1体にこのミニオンのHP分のダメージを与える障壁このミニオンと他のミニオン3体のHPを0にするそのターン中、味方1体が受けるダメージを0にする 20 10 アイテム交換所(偽神戦役) 構築魔術‐飛竜 使用には触媒が必要1ターン後、構造の飛竜を1体召喚する召喚したミニオンの行動は召喚者が決める構造の飛竜は1度に1体までしか召喚できないこのミニオンが居る間、他の種族のミニオンを召喚できない構造の飛竜HP:80俊敏:召喚者の俊敏-1攻撃力・防御力を持たない以下から1つ選んで行動を決定する眷属召喚召喚者が装備している「構築魔術」をコスト・MPを支払わずに発動させるただし、「構造の飛竜」は召喚できない治癒の羽搏き味方1体のHP+10ミニオンを回復させる場合、HP+20飛翔付与2体のミニオンのHPを0にする味方1体を次のターン終了時まで「飛翔」状態にする破天砲任意の数のミニオンのHPを0にする敵1体に消費したHP分のダメージを与える 30 20 アイテム交換所(偽神戦役) ヘイロー 敵1体に自身の精神の25%分のダメージを与える 6 8 魔法学 ホロウハート 敵1体に自身の抵抗の25%分のダメージを与える 6 8 魔法学 エンチャント:フレイム 行動前に使用可能次のターン終了時まで、自身を含む味方1体の通常攻撃・闘技に炎属性を付与する 6 2 呪学 エンチャント:アクア 行動前に使用可能次のターン終了時まで、自身を含む味方1体の通常攻撃・闘技に水属性を付与する 6 2 呪学 エンチャント:ウィンディア 行動前に使用可能次のターン終了時まで、自身を含む味方1体の通常攻撃・闘技に風属性を付与する 6 2 呪学 エンチャント:アース 行動前に使用可能次のターン終了時まで、自身を含む味方1体の通常攻撃・闘技に土属性を付与する 6 2 呪学 エンチャント:ブライト 行動前に使用可能次のターン終了時まで、自身を含む味方1体の通常攻撃・闘技に光属性を付与する 6 2 呪学 エンチャント:シャドウ 行動前に使用可能次のターン終了時まで、自身を含む味方1体の通常攻撃・闘技に影属性を付与する 6 2 呪学 フィルネス・シールド 自身にHP=消費MP×1のバリアを付与する抵抗≧70だった場合、バリアのHPを消費MP×2にするこのバリアが属性を付与された攻撃を受けた場合、被ダメージ+200% 全て 任意 アイテム交換所(黄金の解放者)
https://w.atwiki.jp/mshoolmatome/pages/245.html
「さて、奴等の元へはD・Dと小龍が向かったはずだが、あの様子だとやられたな」 「にゃあ。あいつら口ばっかりでまだまだだにゃあ」 「どうするのだわ?あいつらの処遇は」 「負け犬に用などない。あのまま放置だ。助ける必要などない」 「だにゃあ」「だわね」 冷酷に敗者を切り捨てる。 この世界では強さがものを言う。 負けて捕虜になるようなものなど必要ない。 助ける必要などもっとない。そのまま死ね。 「あんな奴等など惨めに死ねばよいのだ。そこのスカーレットだったもののようにな」 「まったく……にゃ?」 「どうしたのだわ?何かおかしなものでも見つけたのだわ」 「いにゃ、なんか今、そこの肉片が動いたように見えたんだにゃ……にゃあ?」 血の海の中に点在するスカーレットの真っ赤な肉片へと目をやる。 しかしそんなものが動くわけもない。どうみてもただの肉でしかない。 気のせいだ、もしくは幻覚でも見たんだろう、そう思った。 その瞬間だった――――肉片が勝手に動いたのは。 「「「!?」」」 信じられない光景だった。 何かに引っ張られるように肉片が動いているではないか。 散らばっていた肉片はズルズルと一箇所に集まろうとしている。 血の海もそうだ。広がっていたはずの血液はどんどん範囲を狭めている。 まるでそれ自体が意思を持っているかのようだ。 一箇所に集まった赤い物体たちは、形を成していく。 「なんだ……貴様は、スカーレットなのか……!?」 物体は答えない。そもそもまだ返事が出来るような形状をしていない。 今はまだ不定形。どんな姿になろうか迷っているかのようだ。 ぐちゅぐちゅと音を立てて、怪しく、奇妙に蠢いている。 腕のようなものが出来、続いて脚、頭、胴体、様々なパーツが出来ていく。 最終的にそれは、等身大の180cm程度の人型へと落ち着いた。 しかし人というよりも、酷く無機質な真っ赤なマネキンのように思えた。 それはしばらくは微動だにしていなかったが、突然ある変化が起こった。 その真っ赤なドロドロとした全身に、ギラリと光る目が現れたのだ。 何十、いや何百というほどの目玉はギョロギョロと視点を変化させる。 やがてその何かは、口を開いた。 「「「「「オ ハ ヨ ウ」」」」」 エコーが掛かったような、何人かが同時に喋ったような不可解な声。 しかも大人や子ども、女や男、あらゆる声質が混じっている。 もともとのスカーレットのものとは全く違うものだった。 というか面影など一切残っていない。完全に別人、いや別物だ。 その謎の存在に、再びシアンは問いかける。 「貴様は、スカーレットかと聞いているのだ……答えよ!」 「ソウダヨ」「セイカイダゼ」「ゴメイトウ」 「何……?」 真紅の生物は答える。 片言の、幾重にも重なり合った不気味な声で。 全身の目玉すべてをシアンたちに向けて。 むせ返るほどの血液の匂いを充満させて。 「ボクガ」「ワタシガ」「オレガ」「ワレガ」「ジブンガ」「ワシガ」「オイラガ」 「「「「「スカーレットダ」」」」」 刹那、全ての目玉が同時に笑った。 「フフフフ……」「アハハハ……」「クスクス……」 いくつもの笑い声が重なり合って聞こえる。 それは酷く歪で、不恰好で、不安定だった。 生物と判断することすら憚られるあの存在は自らをスカーレットだと言った。 しかしあのどこにもスカーレットの存在を感じることはできない。 彼という存在は奥底で眠っているのか、それとも消えてしまったのか。 「キエテイナイヨ」「カレハイキテイルワ」「ナゼナラ」 「「「ボクラガ、スカーレットジシンダカラ」」」 「……理解できんな。貴様等はなんだ?貴様等はスカーレットのなんなのだ?」 「ナンドモイッテルジャネーカ」「ワタシタチハワタシタチ」「ソレイガイノ、ナニモノデモナイ」 「……話の通じない奴等だわね。なんなのだわこいつらは」 「わからないにゃ。シアンが分からないんじゃあたしらにもわからないにゃ」 「いいや……分かってきたぞ、奴等がなんなのか」 スカーレットと名乗るあの存在は奴を殺すまではその存在を欠片ほども見せなかった。 しかし殺した途端、まるで封印を解かれたかのように表へと現れてきた。 そして老若男女、あらゆる声質がたった一体から聞き取れる。 つまりは「そういう存在」なのだろう。あのいくつもの声たちは。 「あれこそが、スカーレットが内包する血液の真の姿。 100万を越える生物のDNAの中の意識の集合体だ」 「だわっ!?」「にゃにゃあ!?」 「ウフフ、ゴメイサツネ」「ダイタイアッテイルヨ」「ト、イウカ、ダイセイカイ?」 「口調が安定しないことと、複数の声質、そして貴様等がスカーレット自身だという発言から推測したまでだ」 「スゴイナーアコガレチャウナー」「オレラモアタマイイホウガヨカッタゼ」 「まぁいい。貴様等がスカーレットだとそこまで言い張るのならば話は変わらん」 指を立てて、そのままスカーレットだったものへと突きつける。 鋭く、蛇のような目で睨みつけるが、一切怯む様子はない。 そもそも脅しが効きそうな様子もないわけだが。 あんな人外に人間と同じ対応をしたところで意味がないだろう。 「貴様等は我輩の毒の餌食にしてくれる。1対3だ。貴様に勝ち目などないと見えるが?」 「……ヤッテミルトイイ」「キミラガボクラニカテルトハ」「オモエナイケドナ」 「抜かせゴミが。“デッドリースモーク”」 「危ないのだわっ!」「にゃにゃっ!」 思い切り息を吸い込み、吐き出す。吐き出されたのは息ではなく、どす黒い煙。 無論、この煙にも毒が大量に含まれている。しかも瑠璃に使ったものよりも強力なものだ。 吐き出された煙は辺りに充満していき、スカーレットを飲み込んだ。 慌てて離れたマリアンヌと静美が様子を窺っている。 「やった……のだわ?」 「そんなわけにゃいとは思うけどにゃ」 「油断するなよ、来るぞ」 「フフフフフ」「アハハハハ」「ケラケラケラ」「ヒャハハハハ」 ボッ、と煙の中から赤い鞭のようなものが伸びてきた。 よくみるとそれは腕のようだった。手や指が見て取れる。 反応して横に体をずらし、攻撃を回避しようとした。 しかし避けたと同時に腕についていた目玉がこちらをギョロリと見る。 突如腕からさらに腕が枝のように伸びる。腕が三人をしっかりと捕らえた。 「ツカマエタ」「コノママツブシテヤロウカ?」「ソレトモタタキツケル?」 「さて、果たしてそれはどうだわね?シズミ!!」 「にゃにゃっ!!」 いつの間にか静美がスカーレットの背後に移動していた。 ――否。さっきから彼女はスカーレットの後ろにずっといたのだ。 マリアンヌの得意とする魔術、それは幻術。人の目を騙し、偽り、惑わせる魔術。 彼女は得意の幻術を使い、あたかも目の前に静美がいるかのように思わせていたのだ。 スカーレットの腕の一本は今も静美を捕らえているように見えている。 しかしそれは幻であり、さきほど捕まえたはずの静美は腕の中にはいない。 だって彼女は捕まる前から彼の後ろにいたのだから。 静美が魔術を発動する。爪が長く鋭い、刃物のように伸びた。 渾身の力を込めて腕を振るう。スカーレットの真っ赤な胴体は真っ二つになった。 「やったにゃ!」 「バカが、まだだ!」 「にゃあっ?――――にゃがあっ!?」 「ザンネンデシタ」「オシイオシイ」「ソレジャワタシタチハコロセナイ」 静美の胴体に真っ赤な杭が突き刺さっている。 その杭はスカーレットの胴体、背中からまっすぐに伸びている。 体はもう元に戻っていた。そもそもが血と肉片で出来ているのだ。 細切れにされよううが、ミンチにされようが、だからなんだという話だ。 そしてその全身の目玉は、しっかりと静美を捉えていた。 静美の姿は幻術で認識できないはずなのに。 「コノカラダニハ100マンノDNAガコンザイシテイル」「ソノナカニ、『ゲンジュツヲミヌクノウリョク』ガアルトハカンガエナカッタノカイ ?」 「チッ……化物めが。我輩の毒で弱ってすらいないというのか」 「アア、アレ?」「ヒドラノドクにクラベレバカワイイモノサ」「アロマカトオモッタゼ」 「にゃ、がはっ……げほっげほっ……」 「クルシイ?」「ツライ?」「キツイ?」「シンドイ?」「シンジャイタイ?」 「ソレジャアオノゾミドオリ」「コロシテアゲルヨ」 「にゃ……ぎゃあっ!!」 突如スカーレットの体に異変が起こった。 背中から無数の細い触手のようなものが生えてきたのだ。 触手は杭で突き刺した静美に追い討ちをかけるように突き刺さった。 しかしそれだけでは終わらない。触手が脈動する。 じゅるじゅると生々しい音を立てて、血液が吸われていく。 全てを吸いきり、ミイラのように成り果てた静美をそこらへ投げ捨てる。 当たり前だが、とっくに彼女は息を引き取っていた。 「ゲプッ」「ゴチソウサマデシタ」「アンマリオイシクナカッタワ」 「し、シズミ!!」 「ソモソモサァ」「サイショカラマチガッテンダヨ」 「何……?」 「1タイ3ジャナイ」「1000000タイ3ナンダヨ」「カテルワケナイワヨ」「シカモヒトリヘッチャッタ」 「「「「「ネェ、コレデモカテルノ?」」」」」 そのとき、シアンはこれまでの人生で味わったことのない恐怖を感じた。 背筋が凍るような、全てを飲み込んでしまいそうな恐怖を。 規格外に強く。 予想外に強く。 埒外に強く。 例外に強い。 目の前に立ちはだかる人外から。 その時点で、彼等の敗北は決定した。 それからの戦いはあまりにも呆気なく、味気なく、素気なく、あっさりと終わってしまった。 ほとんど同じような手順で胸に杭を穿たれ、マリアンヌはミイラと化した。 残ったシアンも力を振り絞って抵抗はした。しかしそれは無駄だった。 ひとつの身体に集約された100万の軍勢はあまりにも強かった。 気づいたときには、右手左足をもがれ、無様に地に這い蹲っていた。 「オワリ?」「ネェオワリ?」「モウオワリナノ?」「ツマラナイネ」 「化け物が……!我輩にこのような醜態を晒させて無事で済むと思うなよ……!!」 「イマノジブンノジョウキョウワカッテルノカヨ」「モウスグシヌノヨアナタ」 「黙れ!我輩は頭だけにされようと貴様を殺してやるぞ!喰われたとしても呪い殺してやる!!」 「デキルトイイネ」「ソレジャ、サヨウナラ」「ソシテイタダキマス」 また全身から触手が伸びる。 触手は倒れたままのシアンへと狙いを定める。 次の瞬間。一斉に触手がシアンへと襲い掛かった。 ――しかし触手はシアンではなく、甲板を貫いた。 外れたのではない、わざと外したのだ。 それを悟ったシアンは激昂した。 「貴様、そこまで我輩を侮辱したいか!殺すならさっさと……!」 「ソレハチガウゼ」「キミヲコロスノハアトマワシダ」「『オヒメサマ』ガキタカラネ」 「なん……だと……?」 シアンが疑問そうに眉をひそめたとき、甲板に何かが落ちる音が聞こえた。 違う、落ちたのではない。降り立ったのだ。空から、飛び降りて。 目をやったそこには瑠璃が立っていた。 「始めましてスカーレット。随分と大胆なイメチェンをしたじゃない」 「ヤァラピス」「ゴキゲンヨウ」「イヤ、ハジメマシテカナ?」 「あのおちゃらけ男はどこにいるのかしら?」 「カレナラネムッテイルヨ」「フカイ、フカイ、ネムリニツイテイル」「オコソウカ?」 「いいわよ別に。あいつにその体を返してくれればそれで」 瑠璃はまるでシアンなどそこにいないようにそっちのけで話を続ける。 一切目もくれずスカーレットと会話をしている。 いい加減無視されていたことが頭に来たのか、シアンが口を開いた。 「貴様、我輩を無視するとは万死に値する行為だぞ。許さんぞ、今すぐにでも息の根を止めてやろうか」 「ウルセェナァ」「オチオチハナシモデキナイ」「ヤッパコロシトクカ」 右腕にあたる部分が、長い太刀のように変化した。 目にも留まらぬ速さで血の太刀が振り下ろされる。 だがその太刀は最後まで降ろされることなく途中で止まった。 間に瑠璃が割り込み、両手で挟むようにして受け止めたのだ。 その光景を見てシアンが驚愕し、同時に憤慨する。 「助けを請うた覚えはないぞラピス……貴様も我輩を侮辱するというのか!」 「違うに決まってるでしょこのドアホ毒男」 「ごぼはぁっ!!」 刹那、瑠璃の凄まじい蹴りが倒れていたシアンの顔面に突き刺さる。 風に吹かれる木の葉のように軽々吹っ飛ばされたシアンは壁に叩きつけられた。 意識はあるが、全身が酷く痛む。むしろ気絶してしまったほうが楽だったかもしれない。 痛みに苦しみもがいていると、瑠璃がシアンの元へ歩いてきた。 踵で強くシアンの頭を踏みつけた。グリグリと捻りを加えて。 「私はアンタに仕返しに来たのよ。他の奴に殺されちゃ困るわけ。分かる?ねぇ分かってるかしら?」 「が、き、さ…貴様……!」 「やかましいわよ下種。本当は五体満足の状態のあんたを殴ってやりたかったわよ。 でも仕方ないじゃない。魔力回復に時間が掛かったのよ。来るのが遅れちゃったのよ。 しかもこれでも最低限3回くらいしか魔術が使えないくらいしか回復してないのよ。 あーもうやんなっちゃう。あんたんとこのアホな部下がこなけりゃよかったのよ。 ねぇ聞いてる?ねぇ。ねぇ。ねぇ。なんとか言いなさいよ毒フェチイ○ポ野郎」 踏みつけ、踏みつけ、何度も踏みつけ、そのたびに罵声を浴びせる。 できるだけ死なないように手加減をしながら、痛みの強い部分を踏む。 さっきから侮辱侮辱言っているが、むしろ侮辱されたのはこっちのほうだ。 僅かな油断から毒で殺されかけ、さらにその後見せられないようなゴニョゴニョ…… 「――――っ!!ああもぅっ!」ガンッ 「ラピス、サッキカラウゴイテナイゾソイツ」「シンジャッタカナ」 「あら?……あーだいじょぶ、生きてるわ、うん、多分」 顔面を踏みつけていた足をどけるとシアンが白目を剥いて気絶していた。 あれだけ何度も強く踏みつけられていたのだ。気絶して当然といえる。 とりあえず気絶したシアンは蹴り飛ばしてその辺りに放置しておくことにした。 踏みつけまくってスッキリしたのか、今の瑠璃は実に清々しい顔をしている。 腹の中に溜まりに溜まっていた鬱憤を全て吐き出したようだ。 「さてと、そろそろアイツにその体を返してあげてほしいのだけれど」 「エー」「ヒサビサニオモテニデタンダ」「モウチョットダケ」 「いいから返しなさい」 「……マッタクコワイナァ」「コノオヒメサマハ」「ハイハイ、カエシマスヨ」 人型だった輪郭が歪み、変化し、球体になった。まるで真っ赤な卵のように。 表面にはあの無数の目が今もひっきりなしにぐるぐる動いている。 だが、しばらくするとその目が同時に閉じられた。卵にひび割れが生じる。 割れた卵の中から、見慣れたあの姿が現れた。全裸だけど。 前のめりに倒れそうになるのを耐え、その顔を瑠璃へと向けた。 「やぁ、久しぶりラピス……元気そうでなにより」 「お帰りなさいスカーレット」 「ああ、ただいま」 様子を見るに身体に異常はなさそうだ。 とりあえず全裸だったのが気に喰わないのでシアンの白衣を剥ぎ取って着せる。 目の前で粗末なものをぶらぶらさせられると目の毒だ。目が腐る。腐り落ちる。 白衣は血みどろだったが、まあ緊急時なのでよしとする。 「んじゃ帰るとしましょ。ヴァイオレットたちが待ってるわ」 「ん、そうだね。心配させちゃいけない」 「おいで、ジャック!」 スカーレットの無事を確認すると、踵を返して海へと跳んだ。 それとほぼ同時にスラッシュワイバーンが現れ、瑠璃とスカーレットを回収していく。 研ぎ澄まされた鋭い刃のような雄叫びをあげ、空気を切り裂いて飛んでいく。 目的地は勿論、COLORS軍艦へと向けて。 ミストラル海域から遥か遠く離れたバルバロイ山脈。 あまりにも険しく、厳しく、切り立った崖や山々が連なる場所である。 その特殊な条件下のためか、人はおろか、生物すらろくに棲んでいない。 転々と民家など建造物のようなものはあるが、全てが放置されたものである。 つまり今ここは絶好の戦場となっているのだ。被害や妨害もなく、純粋な戦いができる。 そう、現在バルバロイ山脈では地形が変わるほどの激戦が繰り広げられているのだ。 縦横無尽に空を飛び交うフロイツェンと、それを地上から攻撃するノーカラー。 この二人の戦いは長時間に渡って続けられていたのだ。 「“次元斬・黄刻”!」 「ほいっとな。そうれ、次のが降ってくるぞ」 「ちぃっ“緋断”!」 ノーカラーがガラスの刃を有した刀剣を振るう。 次元が切り裂かれ、その裂け目が斬撃として飛んでいく。 フロイツェンはそれを空中でひょいと避け、指を振った。 すると空からいくつもの岩石が降って来た。隕石ではない。 再びガラスの刀剣を振るうと、岩石は全て真っ二つになった。 降って来た岩石はノーカラーに掠ることもなく、そのまま地面へ落下した。 「ほっほっほ、楽しいのぉ、ノーカラーよ。こんな楽しいのは久しぶりじゃ」 「抜かせ天帝。物を飛ばすばかりではなくて、おまえ自身が来たらどうだ?」 「いんや、お主の『射程範囲』には入りたくないからの。近づくのは嫌じゃよ」 そう言ってまた指を軽く振った。 先ほど真っ二つになった岩の破片がふわりと宙に浮く。 岩は縦横無尽に動き回り、ノーカラーへと襲い掛かった。 紙一重でそれを回避し、ガラスの刀剣を振るう。 今度はさらに細切れに、小石レベルまで切り刻んだ。 「いやはや、見れば見るほど見事な剣捌きじゃ。見惚れるほどじゃよ」 「お前に褒められたところで嬉しくもなんともないな。しかし面倒だな、お前のその魔術は」 「言ったじゃろう。重力とは似て非なるもの、斥力と引力の魔術じゃ。 “反発し引かれあうもの《オペレイション》”などと呼ばれとるな」 「名前などどうでもいい。興味すらないな」 「そうか」 宙に浮いたままでフロイツェンが腕を高く空へ掲げた。 それと同時に周囲に何本か生えていた木々が根っこから引っこ抜ける。 腕を振り下ろすと、まるで矢のように木々がノーカラーへと襲い掛かった。 ガラスの刀剣を一閃すると、木々は一瞬にして粉々に寸断された。 互いに少しもダメージを与えられぬまま戦闘は続行される。 「そういえば、お主には礼を言わねばならんのう」 「礼など言われる覚えは俺にはまったくないんだが」 「ソールとルーナ、あの双子の件じゃよ」 「ああ、奴等か」 彼等とは今までに二度顔をあわせている。 といっても、もう顔をあわせることはないのだが。 既にこの世に彼等は存在しないのだから。 しかし腑に落ちないことがある。 「俺たちは奴等を殺した。恨みはされど、感謝はされるはずないと思うが?」 「いいや感謝しとるよ。なぜならおぬし等はあの子らを不幸から救ってやったのだからな」 「不幸、だと?」 「左様。あの子らの親もヴァルハラ師団に所属しておったんじゃが、数年ほど前に亡くなっておってのう。 親のいない日々を二人っきりで過ごしておったのじゃ。それはそれは不幸じゃったろうに。 だが、お主らがあの子らをこの世の柵から解き放ち、不幸から救ってくれたのじゃよ。 感謝しようノーカラーよ」 「成る程な……」 「理解、できたかの?」 「ああ。お前がどうしようもなく救えない人間だということがな」 フロイツェンを睨みつけるその目には軽蔑の意が込められていた。 おそらくそれはフロイツェンにも少なからず伝わったことだろう。 「ほう……?どういう意味じゃ、ノーカラー」 「人の幸不幸なんてものは自分が決めることだ。お前が決めることじゃあないんだよ」 「いんや違うのう。この世に生きているだけで、人は皆不幸なのじゃよ」 「ほう。結婚し、家庭を持っている者も。仕事が成功し、巨万の富を得た者も。 そいつらも全て不幸だと、お前はそう言いたいのか?」 「左様じゃ。家庭を持てば、家族を養うために余計に働かねばならん。不幸じゃ。 巨万の富を得たところで、金なんぞありすぎても使い道に困るだけ。不幸じゃ。 この世に生きている限り、人は皆おしなべて不幸なのじゃよ」 「だから世界征服をして、不幸から救ってやろう。そう考えているとでも?」 「聡いのうノーカラー。その通りじゃよ」 「……どうやらお前とは気が合わないようだな。理解できん」 「わかってもらおうなどは思っとらんよ。だが儂は、これが正しいと思っておるのじゃ」 「…………。」 その時ノーカラーは悟った。この男とは一生分かり合えないだろうと。 たとえどんな言葉を投げかけようとも、屁理屈で返されるだけだ。 話し合いなんてしようとするだけ無駄だ。会話が成り立たないのだから。 まるで別々の国同士で別々の言語を使って会話をしているかのような。 まあ、そもそも、話し合いするつもりなどこちらにも毛頭ないわけだが。 自分がしたいのは戦い、殺し合いだ。話し合う必要は無い。することはひとつ。 「とにかく、お前は俺の敵だということに変わりは無い。狩らせてもらうぞ」 「ほう、出来るかの?儂の魔術はこの星をも統べる力なのじゃぞ?」 「星だと?ハッ、笑わせるなよ。ならば俺の魔術はこの世を統べる力だ」 「世を統べる?かっかっか。笑わせるのう」 「笑っていられるのも今のうちだフロイツェン。思い知るがいい。 禁術として封印された、俺が誇る次元魔術の真の力をな」 ノーカラーがそう宣言した瞬間、フロイツェンは確かに感じ取った。 その身体の全てで、ノーカラーの魔力が明らかに変質していくのを。 ノーカラーが右腕を次元の裂け目へと突き刺し、引き抜いた。 そこにはあの次元剣ネームレスがしっかと握られていた。 何を思ったのかネームレスの刃に手のひらをぐっと押し付ける。 当たり前だが、手のひらからは血がドッと溢れた。手から血が垂れる。 垂れた血液がネームレスへと滴り落ちた。 ――――その瞬間、変化は起こった。 「な、なんじゃっ!?」 辺りに凄まじい魔力の奔流が迸る。 それはまるで竜巻の中にいるかの如く。 強く、激しく、凄まじく、恐ろしいものだった。 全てを飲み込み、喰らうかのような。 膨大な魔力があの剣から溢れている。 「何がどうなっておるのじゃ……!」 「――“其は魔道を極めし覇王の剣”」 「(詠唱じゃと!?あれはマズい!嫌な予感がする!)」 「“天地を切り裂く魔獣の爪牙” “億の年月を重ね洗練されし刀”」 「ならば止めるまでじゃ!ぬうん!」 詠唱を始めたノーカラーに向け、岩石を飛ばす。 しかし岩石は魔力の壁によって阻まれ、粉砕された。 もはや手出しすることなどできない。全て手遅れだったのだ。 もう出来るのはその光景を眺めることと、外から叫ぶことだけだ。 ノーカラーは止まらない。詠唱を続ける。 「“我が身の全てを捧げ生贄とし” “我が血を以って契約と成す”」 「駄目じゃ止まらぬ……!やめろ!やめるのじゃ!」 「“絶望の刃よ――”」 「“―――呼応せよ。”」 一瞬にして魔力が凝縮され、弾けた。 尋常ではない量の魔力が僅か一点に集中した。 そしてそれはまるでビックバンのように爆発を起こした。 辺り一帯は目の前で核爆弾でも落とされたかのような暴風に襲われる。 フロイツェンは飛ばされないよう、重力を操作して無理矢理その場にとどまった。 どれほどの時間が経っただろうか。風が止んだ。未だ煙と魔力光で何も見えない。 が、再度起こった爆発でそれは全て吹き飛んだ。 「お早う“ネームレス・ゼロ”。何年ぶりだろうな、お前を抜くのは」 「(なんじゃ……なんなんじゃあれは!あんなものが存在するというのか!)」 ノーカラーの手に握られていたのは以前までのネームレスではなかった。 真っ白なボディは血で真っ赤に染まり、禍々しさを増している。 板のようなフォルムは砕け、洗練された美しい流線型の形状が現れた。 そしてその表面には真っ白い光が基盤のように走っている。 何もかもが以前とは違う。別物といっていい。 「……それが、その剣が、お主の切り札ということかの?」 「切り札。そうだな、これが俺の奥の手だ。お前を倒すためのな」 「成る程、確かに、いやはや。凄まじい力を秘めておるようじゃの」 「秘めてなどいないさ。これは全てを解放した姿だからな。故に俺自身制御が上手くいかん」 よく見ればネームレスを握っているのは先ほど手のひらを切ったほうの手だ。 傷は塞がっているのか、血は流れていない。否、流れた矢先から剣に吸われているのだ。 術者の血液を吸う剣。まさかあの剣は呪われた剣だとでも言うのだろうか。それとも―― 「違うな。これは俺が力を得るために払う代償だ。呪いではない」 「呪いではない?儂にはそれが妖剣にしか見えんぞ。それにお主、そのままでは死ぬじゃろう」 「ああ死ぬな。だがそれよりも先に、お前が死ぬだろうな」 「抜かせ小僧が!」 フロイツェンが空高く舞い上がった。それと同時に周囲の岩や木なども一緒に宙に浮く。 腕を振り下ろすと岩石や木々が砲弾のように一斉にノーカラーへと襲い掛かった。 次々に降り注いでいく岩石や木々は岩を砕き、地面を削り、土煙を巻き上げる。 その圧倒的な質量は、そのまま圧倒的なまでの破壊力を生んだ。 止まない豪雨の如く飛礫は降り続けた。 「はぁ……はぁ……やったか?」 「おいおい、それはやってないフラグだろう。知らないのか?」 「なんじゃと……!」 堆く積もった飛礫の山と土煙の中から声がする。 まさかあれだけの数の攻撃を受けて生きているというのか。 ありえないことはない。奴の持つ次元透過ならば全ての攻撃をすり抜けることができる。 だがしかし、あれとは雰囲気が違う。感覚が違う。様子が違う。 土煙が晴れて、視界が明らかになる。 そこには予想だにしなかった光景が待っていた。 「……どういうことじゃ。何をしたお主」 「何をしたって。別に何も」 「嘘をつくでない!それじゃったら何故貴様の立っている場所に飛礫が一つも落ちていないんじゃ!」 そう、言葉の通りノーカラーの周りには岩石どころか小石ひとつ落ちていなかった。 あれほどたくさん落とされた岩石や木々が掠りもしていない。全て外れたのだ。 しかしそんなことはありえない。0%とは言わないが天文学的数値に等しいだろう。 攻撃を逸らしたようにも、避けたようにも見えないし思えない。 一体全体何が起こればあんな状況になるというのか。 「種明かしをしてやろうか」 「やはり何かしとるんじゃないか、お主」 「いいや、この通り俺はここに突っ立っていただけだ。ただ偶然、ここに落ちてこなかったというだけだ」 「そんなわけがないじゃろう。普通はありえん」 「まぁ普通はありえないな。だが、可能性はゼロじゃあない」 「何が言いたいのじゃ。ノーカラー」 「パラレルワールド――並行世界というものを、聞いたことがあるな?」 おそらく誰でも一度は聞いたことがあるであろう単語である。 この今自分が存在する現実とは別に、同じような世界が同時に存在しているというものだ。 例えば、分かれ道で右に行った場合には、同時に左に行った場合の世界が存在することになる。 (例えがあまりにも雑すぎるような、間違っているような気もするが気にしない) SF漫画や小説などでよく題材などにされることも多いものだ。 しかし何故、そんな言葉が今出てくるのだろう。 「簡単に説明するなら、だ。このネームレス・ゼロはその並行世界を次元を切り裂いて繋げることができる」 「並行世界を繋ぐ?それが今の状況とどう関係が――」 「つまり『お前の攻撃が全て外れる世界』を、俺が選択したというわけだ」 「な!? 確かに外れる世界が存在しない道理はないが…… まさかそんな馬鹿げたことをやってのけたというのかお主!」 「やってのけたからこそ、今こういう状況下にいるわけだが」 「ふざけるでないぞ……事象改変魔術なんてものが存在するなど……」 ノーカラーの言っていることが真実ならばとんでもないことだ。 これから起きることを自由に選択できる魔術など、見たこともなければ聞いたこともない。 便利だとかそんなチャチなものじゃ断じてねぇ。レベルが違いすぎる。 そう、強いて言うのならば―――― 「もはやこれは神にすら匹敵する力じゃぞ……!」 「神なんて大層なものに、俺はなった覚えはないんだがな」 「しかし解せぬのう。何故そんな魔術が世に知られておらぬのじゃ」 「簡単なことだ。世界中の人間が皆で挙って改変などしてみろ。この世の理が崩壊するぞ だからこそ次元魔術は禁術として記録から抹消されたというわけだ」 「なるほどのう。じゃが、疑問はまだある」 閉じられたかのように細い目が僅かに開かれる。 その目はとても鋭く、何かを確実に見抜いている目だった。 視線はノーカラーに向けたままで一切逸らそうとはしない。 「お主。そんな魔術を何処で覚えたというのじゃ?」 「……。さて、無駄話もここまで」 「答えぬのか?最近の若いもんは臆病者じゃのう」 「生憎、挑発に簡単に乗るつもりはないんでな。時間ももうない。 この剣だけしか使えない、次元斬でケリをつけよう」 「ほう、つまり秘密の必殺技というわけじゃな?」 「そんな格好の悪い呼び方をするな。殺すぞお前」 「もとよりそのつもりじゃろう?これは殺し合いじゃ。どちらかが死ぬまで終わらぬ」 「……はっ。それもそうだ。ならば終わらせるとしようか。この戦いを」 身の内に内包する魔力を互いに解放させる。 自らのもてる力全てを出し切り、最強の魔術を行使する。 「“反発し引かれあうもの《オペレイション》”!!」 「“次元斬・白鎌”!!」 ふたつの強大な力がぶつかり合う。 結論から言うと、戦いに勝利したのはノーカラーだった。 宙を飛び回っていたフロイツェンは地に落ちた。落とされたのだ。 地に這い蹲っているフロイツェンの全身には刀傷があり、血を流している。 ノーカラーは反撃を喰らったものの、クレーターの中央に立っていた。 強大な斥力に押し潰されることなく耐え切ったのだ。 「この戦い、俺の、勝利だな……」 「ぐ……あ、なんじゃ……?目の前が、歪んで……」 「ネームレス・ゼロでしか使えない次元斬・白鎌(ビャクレン)…… 並行世界を経由することで、あらゆる行動の過程を切り捨て、結果だけを残す。 つまり俺が剣を構えただけで……お前は斬られたことになるというわけだ……」 「かっかっ……まったく馬鹿げた魔術じゃのう……参ったよ」 「しかし、この攻撃を受けてまだ生きているとは――――っ!? ぐあっ……!」 言い終える前にノーカラーが前のめりに倒れこんだ。 握っていたネームレス・ゼロが手から落ち、カランと音を立てる。 地面で一度跳ねると全体にヒビが入り、細かく砕け散って霧散した。 ネームレスは本来別次元に存在する武器。この世界に存在するにはあまりに不安定なのだ。 ノーカラーはというと体を起こそうとしてはいるが途中で力尽きてまた倒れてしまっている。 顔色は悪く、少し青白く、血の気が失せている。 この様子を見てフロイツェンはすぐに感づいた。 「剣に血を吸われすぎたな……お主……。限界、ということかの……」 「はっ……馬鹿を言うな、これは、あれだ、少し眠くなったんだ……」 「戦闘中にする言い訳かの……それは……」 「う……るさい、どっちにせよ、動けないのは……お前も、同じだろうが……」 顔だけを無理矢理起こしてフロイツェンを睨みつける。 その目は顔色とは違って全く闘志が失せていない。戦う者の目だ。 しかしそれは傷を負ったフロイツェンとて同じこと。 未だ勝利を諦めている様子は一切見受けられない。 それどころかむしろ勝ちを確信したようにも見える。 「かっかっか……どうやら、儂の勝ちのようじゃな……」 「何を馬鹿なことを、よくて引き分け……だろうが」 「儂の最強の魔術が……ただ斥力を、ぶつけるだけとでも……?残念、あれはフェイクじゃよ」 「……なんだと?」 「あちらに相手の意識を向けることで、本来の目的から目を逸らさせる……その間に、本命は迫ってきておるのじゃ」 ノーカラーはその言葉ですぐに感づいた。 残る力を振り絞って体を仰向けにして空を見上げた。 空はすでに日が落ちかけ、夕闇に染まりかけていた。 点々と眩く瞬き、光り輝く星もいくつか見えている。 しかしその中に、一際輝く妙な星があった。 その星は徐々に大きくなって、いや、こちらに向かっているように見える。 「儂の最強の魔術……まぁありていに言えば、隕石、というやつじゃな……」 「……はっ、まったく、馬鹿げたことを……しかし、お前も死ぬぞ?この距離では」 「本望じゃよ……そろそろ儂も、この世に生まれた不幸から救われたいと思っておったのじゃ……」 「最初から道連れにするつもりだった、というわけか……」 「まあそういうことじゃ。仲良く、あの世に行こうではないか」 ニタリと不気味な笑みを浮かべる。こいつ、本気だ。 本気で隕石をここに落として一緒に死のうとしている。 両者共に先の戦いで魔力をほぼ使い果たしている。 肉体も負傷しており、動けるような状態ではとてもない。 隕石なんて落ちてくれば余裕でお陀仏だろう。 とうとう隕石の形がはっきりと見えてきた。 もう落ちるまで数十秒もない。逃げられない。 まさに万事休すといったところか。 「儂の勝ちじゃ、ノーカラーよ……!」 「――――いや、やはり『俺たち』の勝ちだ」 「なんじゃ……ぬっ!?」 突如、辺りが真昼のように明るくなった。 不自然に思い空を見上げると空の彼方に眩い光源が見えた。 そして次の瞬間には夕空を一筋の光の帯が横切った。 あまりの眩しさに思わず目を瞑ってしまう。 そして再び目を開けたとき、隕石は跡形も無く消えていた。 「なんじゃ……何が起こったのじゃ……」 「申し訳ありません先輩!遅くなりました!」 「いいや、いいタイミングだ……」 倒れているノーカラーの前に輝く天使の輪と光の翼を有した一人の少女が降り立った。 少女ははくるりと振り向き、両手をノーカラーへ向けてかざした。 光のリングが展開し、ノーカラーの上でくるくると回りだす。 先ほどまで青白かったノーカラーの顔に明るさが戻った。 どうしても力の入らなかった体に力が満ち溢れてくる。 戦闘時に負った傷も無事回復した。 ゆっくりと脚に力を込めて立ち上がる。 おもむろにぽんっと少女の頭に手を置いた。 「よくやったヴァイオレット。ご苦労だったな」 「いえ、そんな……えへへ」 「成る程のう……あの光線はその娘のものじゃったか……」 「ああ。俺の優秀な部下だよ」 「優秀な部下、か。そのわりには……お主等妙に仲がよいが……まさかお主」 「馬鹿なことを言うな。刻むぞ」 「まだ言っておらんじゃろうに……」 ノーカラーがガラスの剣をフロイツェンへと突きつけた。 ともかくこれでチェックメイト。勝負ありだ。 彼を倒せば、この戦いの全てが終わる。 「……のう、ノーカラーよ。お主はこんな世界で生きていて幸せか?」 「当たり前だ。人生とは常に劇的で刺激的だ。 不幸なこともあるだろうが、それだけ幸福もあるだろう。 そんな世界で生きていて、不幸であるはずがない」 「そうか……では、達者での」 「ああ、さらばだ。ヴァルハラ師団師団長、天帝のフロイツェンよ」 フロイツェンが目を閉じるのを確認して剣を振り上げる。 ガラスの剣が、静かに振り下ろされた。
https://w.atwiki.jp/kvdflkflvlk/pages/14.html
, ', ', ', ', 'ミ / /i! ! ,彡' ミ, ', ', ', ',彡, ', ', ', ', ', ,;'',;'', ', ', ', '';;'ミ / /| | |ィハ彡, '彡', ', ', ', '彡, ', ', ', ', ', ', ,;'',;'';;;ミノ彡レミ" / ∠| ,| |=彡, ', ', '彡, ', ', ', '_ノ, ', ', ', ', ', ',;'',;'''川, ', ',;'';;';'ミ / ,/||/レ'彡', ', ', ', ', '彡', ', '彡メ, ', ', ', ', ', ', ', ;;彡'ム.ヘ从彡^ / |∠/|l/, '彡', ', ', 'ミゞ', ', ', ', ', 'ィ'爻'从, ', ',;'',';';;;;',;'''゙\ | / ,/|/| 彡, ', ', '彡, ', ', ', '_ノ, ', ', ', ', ', ',;'',;'''川ゞミ=ィ刈\| | / |∠/レ ノ_ノリ彡',,;'',;'',;''ノ从从乂从 人ノ, ', ', ', ', ', '爻'从\| | / /| |/ z= '彡', ', ', 'ミゞ', ', ', ', ', 'ィ'爻'从, ', ',;'',';' ', ', ', ', ', ', ', , ,;゙\ | / /| | | z=彡, ', ''ミ三彡, ', ', ', 'ノノ_ノリ彡',,;'',;'',;''ノ从从乂从 人\| | / /|__,|ミメソ, ', ',,ィ三彡, ', ', ', ', ', ', ', ',;'',;''',;'',;''乂彡''' "_ , ;;; .ィ''「||!|亥____|____________l∠≦z=彡爻, ', '彡, ', '彡', ', ',,;'',;'',;'',;'',;''彡从.'''" ;_,.,, x彡災炎メ|l||l|乂| 彡ミ三彡, ', '彡,,;'',仆ミ彡彡从レ''"_, ;. -''"≦爻爻炎爻メ|!|||爻| ┌―‐┬‐―┐ ┌―‐┬‐―┐ ┌ミ三彡ノ, ', '彳, ', ', 'ミ L. -''';; _,.. -'''.ニニニニニニニニニニニニニニ|}|||ニ| |_____|_____|, ゙|_____|_____| |__ミニ彡州く彡介ミ_,.-'汀ノ乂爻乂爻乂丈苅 艾艾艾艾|l|l|チ|_______________ __.ミ三彡ル行个ーWyv;|;||==============|l!ニ='lV"‐十|j|!|| ____ 冂―――――‐冂 __ ___ | ||| | __ |l||.__. | | | |__lL.|l| | |.-‐十||||| | |___||___| | ||ノ从、 ノ|| | |___||___| | ||| | |___l.|l||_||__| | | | |__|L.|i| | |.-‐十|l|{lレ' |___||___| | ||ミ从ミ ,从|| | |___||___| |_ |ll!...| |___l.|lll_||__| | | | |__|L.|!| 〔[[[[[[[「|!||l|L(; ));; .) ..|( ; )ゞ.||^ll~゙‐ --‐'~'゛'|| |,,(;; ((;; ; ) ),.,.,|,,;|ii|,, |..,., ,.,.,, |ll|,..,.,,., | |..~ ̄ ̄|l|, , 仼王仁|l|l |゙.;. Xx+ ( ヾ)|,,」l─‐ ‐-- ― .!! l ((; , (; . ; ));;)) .|il!) ; ) ゞ );)|!l|ヾ);;))ゞ_ロ」(ヾ)ゞ);.|l|;) (;;((ソ;; ( ( |l!l||;),.,..(;; );;);;) ll/ .\\.エエ((; . ; . ; . |il|;; )); ;ヾ;) ;|!l|;;) )リ ))三( ( ; . ); .;|l| ( ; ; ;((; ;( |;l|!| );;);)));llレl/ \\{工工工工|il|工工工工|l||工工]}___iエエエエエ|l|r┬┬┬┬|l||l|‐ ) ゞl/ .\\ |l!|. . . . . . . ..|||l|,.「~¨¬ニ二l===゙┴┴┴┴┴|j||l|‐王lレ' \,\ "^ |l|| . . . ...||__| ̄| ̄丁ミlニニニ|}|{}|/ \ \ |il l  ̄~ | | | | i|l;| \ \ "^" . `└‐‐┘|jl|;i| \ \ . ||| } | .. . . . ..,. .. . . . . . . .\ ヽ . .j川l|、 県立魔術高等専門学校 ・校長:アティ ・救世主養成機関 ・目的:救世主の資質を持った候補生たちが、悪鬼羅刹すら生温い敵たちと戦い、世界救済を目指す 【召喚制御科】担当教師:アンゼロット 人ならざる者の力を借りる術を学ぶ場所 己の力が足りなくとも、不足を補える相手を見つけられる可能性がある 人ならざる者との使い方を学べるが、その所為で、逆に制限を受けることも 手っ取り早く、分かりやすい力を求めるのならば、ここだろう。 主人公が所属する学科 【退魔訓練科】担当教師:ハクレイ 人ならざる魔を退けるための術を学ぶ科 危険は相応だが、その分、戦う術を得られる 家の都合で在籍していたり、復讐相手を倒すために在籍している者も居る 魔へ対抗する手段を見つけるのならば、ここだろう 【呪術対策科】担当教師:結月ゆかり あらゆる呪いへの対抗手段を学ぶ場所 古今東西の呪いを学び、対策を学ぶ 呪物やら、呪いによって生み出された怪物と戦うこともあるだろう 呪いを直接どうにかしたいのであれば、ここが一番手っ取り早い。 【魔導工学科】担当教師:二コラ・テスラ 魔導とは、決して科学と相反するものではない 魔に惑わず、科学に寄りかからず、先を目指す学問 現在よりも一歩でも先へ進める存在目指す 【魔導薬学科】担当教師:涅マユリ やるべきことをやればいいし、学ぶべきことを学ぶ 魔術と薬学と医術の組み合わせみたいな学問 料理は基本的に、科学の産物のため、実力者はメシウマ 【賢人迷宮】 魔術高専が有する図書館、その地下深くに存在するダンジョン 賢人迷宮は『浅層』『中層』『深層』の三段階に分けられている かつての教師、卒業生、はたまた高名なる魔術師が、面白半分に地下の隠し倉庫を拡張していった結果 ついには、異界と成り果てて、時折、怪異やら別世界へと繋がってしまった場所 学生たちの試練の場として、密かな人気を集めているスポット 下手をすれば、年単位で魂が囚われる可能性も 【学生課】 学生用PDAの再発行や、色々なことについて学べる場所 ポイントの換金、現金からポイントへの換金もここで行う 但し、借金はポイントには換金できないので注意 クエストの履歴はPDAからこっちのサーバーに記録される 【学生ギルド】 学生同士の互助会。生徒会や学生課も噛んでいる 学生同士のやり取りに公平性や、情報管理を徹底するため、ギルド職員は外部から雇われた非学生 学生たちはギルドを通して、クエストを依頼したり、受注したりする 依頼人は仕事によって関わる場合と関わらない場合がある 報酬は高専で使用できるポイント、または現物支給。クエスト失敗の場合は報酬無し 【禁書庫】 禁書が保管された場所、利用には様々な制約がある、閲覧には教師の許可等が必要。 許可が出ている本は読めるが、出てない本はいくら目を凝らしても読めなくなっている。 【山】 召喚制御科の授業を行う場所、明らかに校内ではない山 一種の異界(正確に言えば、異界の入り口) 山で遭う怪異の中には、意味不明でよくわからない存在もいる 授業中は”誰も死なない” 【課外活動】 各科合同の班で月一回行われ、内容は校長が賽子を転がして決める 班員は五名、一班に各科が一人ずつ、よほどの理由が無ければ、メンバーが変わることは無い 十月は神無月のため休み
https://w.atwiki.jp/runewars/pages/17.html
このページはhttp //www.glorantha.to/~tome/lib/feats.htmからの引用です 神教魔術 ■神教とは? 神教とは、RQの「神性魔術」に相当する魔法体系です。ただし、RQではカルトが「神性呪文」と「精霊呪文」を教えていたのに対し、HWでは「神技」(Feat)だけを教えています。効果の弱い神技が精霊呪文、強い神技が神性呪文に相当している、と思ってもらえばよいでしょう。なお、神教においては、精霊はまったく使われません。精霊と神では属する他界が違うためです(ここ参照)。 # そーすると復讐精霊はどーなのよ?ということになるかもしれませんが、それは精霊ではなく“小神”であるということです。 ■「入信者」と「帰依者」 神を信仰するの形態には3タイプあります。 ひとつめが「俗信仰」(Communal Worship)。とくに神様を特定しないで、神殿全体を信仰する、というかたちです(現在の日本人みたいなもんか)。RQ的には「平信者」に相当します。使える魔術は「神の助け」のみです。 つぎが「入信者」(Initiate)。時間とエネルギーの30%を信仰に捧げなくてはなりません。入信者は一柱の神を特定して信仰します。見返りに、信者は神力を使うことができます。神技は自由に使えません(ペナルティがある)。2つ以上のカルトに入信することも可能ですが、活動に費やすべき時間が合計100%を越えてはいけません。つーことは、3つまでですな。 最後が「帰依者」(Devotee)。時間とエネルギーの60%を信仰に捧げなくてはなりません。見返りに、信者は神技を使うことができます。RQ的にはうまくあてはまるものがないんですが、誤解を恐れずに言えば「侍祭」が近い気がします。ただ職業的に規定されたもんではなく、あくまで「熱狂的な信者」という信仰の形であることに注意してください。 2つのカルトに同時に帰依することはできません(時間が120%になってしまうから)が、帰依+入信、というかたちは可能です(時間の90%)。 基本的に、PCは「帰依者」を選ぶのがいいでしょう。強いから。 「駆け出しの少年戦士をやりたいんだぁ!」とか「俺はいろいろ魔法のバリエーションが欲しいから同時入信するぜ!」と言う人は入信者を選ぶといいでしょう。 ルーン王と司祭 ルーン王と司祭はHWでも存在しますが、その役割は変わりました。 「司祭」は「上級職業」となりました。司祭になるのにいくつかの能力的な必要条件はありますが、RQのように司祭だからこういう魔法的な力がある、ということはありません。ただ「司祭には帰依者が多い」という事は言えるでしょう。 一方、「ルーン王」は「神を完全に体現している人物」を指す言葉となったようです( Glorantha.com のFAQ より)が、ルール的な規定は、まだ行われていないようです。 ■カルトライトアップの見方 基本ルールにあるカルトライトアップは「グローランサの神々」のようなショートライトアップとなっています。 加入条件:入信できる条件。 肉体能力:カルトで教えている肉体系技能。 精神能力:カルトで教えている精神系技能。 神力:提供する神力と、それに属する神技のリスト。 奥義:高位入信者のみが使えるカルト・シークレット。 信者:カルトを信仰している典型的な人々について。 異界:神界にある、その神の領域についての説明。 その他のつながり:友好的な、あるいは敵対的なカルトについて。 弱点:現世的な不利益。 ■神力のつかいかた 神力は神のおおまかな魔術的影響範囲を説明したものです。 神技はこの神力のどれかに属します。通常、この神力を直接使うことはありません(神技を使う)。 ただ、たとえばヴィンガが【移動】の神力を使い、リストされていない移動系の魔法を使おうと試みたりすることができます。その場合、大幅な「代用修正」が課せられます。 ■神技のつかいかた “神技”と訳している Feat は、直訳すると「偉業」とかそんな感じなんですが、神が神話時代に成した偉業を自分も使う、という魔法です。基本的には神の名を繰り返し呼び、神の力を自分によびおろす形で使われます。 したがって、しゃべれないと神技は使えません(重要)。一定の動作が必要なものもあります。 神技の効果は、なんらかの形で見ることができます(剣が光るなど)。 神技に関して、使用回数制限はありません。 効果を現すのに要する時間については言及がありませんが、10秒程度ではないかと思われます。戦闘ラウンド中に神技を使う場合は、1ラウンドを使って「関係ない行動」として神技を使わなくてはなりません。また、一部の神技(《鉄の呪鍛》など)は、使うのに時間がかかると思われますが、そのへんは常識をはたらかせて対応します。 神技の効果時間は厳密に決められておらず、「一回の判定のあいだ」とされています。15分以上続く判定などの場合は途中で効果が切れた、ということもありえますので注意。いちおう、15分以上効果を延長するルールもあります(が、あんま使わないと思うのでここでは説明しません)。 同じ神技でも、使い方によって効果が違うものがほとんどです(これが魔道呪文だと、一通りの固定された使い方しかできない)。たとえば、《剣の助け》は強化にも、エッジの上昇にも、さらには状況によっては別の使い方もできます(たとえば、「剣を投げて渡すのに《剣の助け》が使える」とプレイヤーが主張して、ナレーターが納得した場合とか)。 ■その他 下位カルト 下位カルトではひとつの神技/神力/技能を提供します。下位カルトには、その主カルト(?)に入っていなければはいれません。 下位カルトには10%の時間とエネルギーを費やすことが必要です。ってーことは、帰依者なら3~4つが限界ってことですな。 また、下位カルトにしぼって「帰依」することもできます。 下位カルトについてはこっちにもまとめてみました。 神性介入 RQの神性介入に相当するのが「神性介入」(Divine Aid)です。しかしながら、これはRQの神性介入の「キャラクターを死ななかったことにする」というような劇的な効果はなく、非常に曖昧模糊とした、もってまわった形で効果を発揮します。また、その神の力のうちにある出来事でないとなりません。例としては、「菅原道真へ受験の成功を祈る」みたいなものが挙げられるでしょう。 「神の助け」は「神殿への信仰心」(Piety)で判定しますが、抵抗値が20wもあるので(通常、スタート時の信仰心は17)、高い信仰心を持った人物が多人数の助力を得て行わないと成功はおぼつかないかもしれません。 神託 神託は「神の助け」の一種として扱います。抵抗は5w2が一般的ですが、その内容によって変化します。
https://w.atwiki.jp/indexorichara/pages/1266.html
1.魔術一覧について ※所属する系統が不明の場合は大抵が分類不能系にぶっ込まれています。 ※固有名称がない場合は載せていません。 ※魔術名からその所有者のページへ飛べるようリンク作業を進めてください。 2.魔法名一覧について ※所属する組織団体が不明の場合は無所属系にぶっ込まれています。 ※魔法名からその所有者のページへ飛べるようリンク作業を進めてください。 ※SSで判明した場合は追記してください。 魔術一覧 十字教系 天使 熾天の翼 熾天霊装 巨大化術式 遠隔遺骸(バシリカ=デ=サン=マルコ) 聖歌詠隊 教会召式 炎の剣 懺悔の天使 焔の剣 聖人・聖母 銀貨 ルルドの泉 クリストフォロスの術式 剛身術式 竜殺しの槍 竜封じの帯 白馬の友 歓喜の剣身(ジョワユーズ) オートクレール オジエの鎧 聖ヴィトスの加護 聖典魔術 悪魔 強欲鴉魔(マモン) 重圧術式 叡智ある者の右手 水源(アクアローカス) 星目鳥声 宝石魔術 俯瞰術式 戦争の火種 万魔の祭殿(パンデモニウム) 鴉魔の骸(アンチマモン) 飢蠅魔王(ベルゼビュート) その他 黙示録の四騎士 免罪符(Indulgentia) マラキの予言 あなた方は喜びを以て救いの井戸から水を汲む(ウシャヴテム=マイム) 第一圏 辺獄 第二圏 愛欲者の地獄 第三圏 貪欲者の地獄 妖精使い モミの木の腰飾り サムソンヘアー サムソンの怪力 七つの大罪 神曲 大いなる叛逆者 近代西洋魔術系 元素の杖(エレメンタルワンド) 紀元術式 栄光の手(ハンドオブグロウリー) 蓮華の杖 魔法陣術式 星辰体魔術 水子の杯 カバラ 水の十四枚(カップ) 数による黙示(アポカリプス) 強制翻訳(スペルトランスレイト) 太陽の蛇 粉塵爆発の術 土中潜行の術 梵字曼荼羅 カバラ:数秘術 神話系 振り向いてはいけない(D N T A) 殲滅せよ、主に背きし異端を(SCARED FLAME) 王たる証を此処に立てん 統合神話 北欧神話 フギンとムニン ヴォルヴァ 幻影の王 栄光の剣 黄金の鬣 ガンバンテイン ミストルティン 宿命の杖(ミスティルテイン) 終焉の杖(レーヴァテイン) スルトの剣 雷命の槌(ムジョルニア) 巨人殺しの鉄槌(トールハンマー) 雷神の砥石 雷の籠手 雷神の戦山羊(チャリオット=オブ=トール) 治療術式 イチイバル 変身魔術 道化神の祝福(ロキズブレッシング) 死兵術式 冥府の霧(ニヴルヘイム) 終焉の笛(ギャラルホルン) 虹色の橋(ビフロスト) 虹の架け橋(ビフレスト) 死者の爪(ナグルファル) 霊柩の船(ナグルファル) 剣狼の冬(フィンブルヴェト) 神々の黄昏(ラグナロク) ギムレーの間 幻獣の狂戦士(ファンタジア=ベルセルク) 護衛の狂戦士(ガーディアン=ベルセルク) 復元の鍋(エルドフリームニル) レージング グレイプニル ブローズグホーヴィ 鷲人の翼(フレースヴェルグのつばさ) ヨルムンガンドの鎖 呪いの魔剣(ティルフィング) 破滅の剣(ティルヴィング) 竜血魔装(ファフニール) 破滅の剣(グラム) 復讐の剣(バルムンク) 両断の剣(ノートゥング) リジル 穿突尖剣(フロッティ) 分解投剣(フロッティ) 禍福の黄金 恐怖の兜(エーギルズヘルム) チュールの剣 調停の腕 ウルズの泉 バルドルの葬船(フリングホルニ) 波の乙女の制御術式 溺死の網(ラーンスネッツ) 狂気の剣(ダーインスレイヴ) 巨人の造りなした古剣の柄 猛禽の護符 戦嵐の亡霊(ワイルドハント・ヴォーダン) 破城の槌(トールハンマー) 原初の巨人(アウルゲルミル) 冷凍者(スヴェル) 主神の剣(ノートゥング) 神秘崩し ウッルの弓 悪竜血(ファフニール・ブルート) シュリト 貪る者(グレイプニル) スクルドの加護 ユミルの肉 ベルダンディの守護 運命の糸切り鋏 獣皮の狂戦士 外部操縦霊装 ケルト神話 地父の竪琴 エリンの秘宝 銀腕の王(ヌァザ=アガートラーム) 銀の魔剣(クラウ・ソラス) 閃天の五槍(ブリューナク) 灼輪の弩槍(ブリューナク) 冥樹の槍(ゲイ=アッサル) 魔弾タスラム【トチカ】 魔弾タスラム【袖付】 ゴヴニュの槌 鍛冶神の金槌(ゴヴニュズハンマー) 角のある豊穣神(ケルヌンノス) 死の龍神(クロウ・クルワッハ) 屠殺の眼 邪神礼賛 運命の石(リア・ファル) 硬雷の剣(カラドボルグ) 業焔の槍(ルイン) 冥奥の槍(ゲイボルグ) 雷尖の槍(ガエ・ボルグ) クランの猛犬 継承の青串槍(ビルガ) 鮭の恩恵 緋黄の双槍(ガ・ジャルグ=ガ・ボウ) 屠殺者(アラードベイル) 大海の盾(オハン) エクスカリバー 必中の弓(フェイルノート) 無駄なしの弓 螺旋の腕 漆黒の騎士団 嘆きの槍 エインセル 水濡れの精(グルアガッハ) 絹の妖精 樫の杖(オークワンド) 銀の円盤(アリアンロッド) 禁忌(ゲッシュ) 輝きの剣(クラウ・ソラス) バロールの魔眼 投擲返し 透明マント 竜王の旗(ドラゴンバナー) 日本神話 八咫神鏡 神威稜威雄走天尾羽張神 十拳剣・伊都之尾羽張 十拳剣・布都御魂剣 十拳剣・蛇之麁正 大国主神剣 五大豊穣術式 黄泉軍 黄泉醜女 八雷神【箕田】 八雷神【スザク】 黄泉津大神 国引ノ綱 天叢雲剣【大和】 天叢雲剣【儺取】 都牟刈大刀 魔刀 降神・常世思金神 天之狭霧神 アメノウズメの術式 神降・宗像三女神 大海降臨宗像航海加護結界 荒神憑・天津甕星 天手力男 天岩戸之弾 火血建御雷大弓 天羽々矢 白面金毛九尾の狐 風神の鞴 風神喝破 風鳴 束縛の羽衣 天沼矛 神産み 雨乞い 塩土老翁 塩椎之小船 塩満玉・塩乾玉 烈昂紅鏡金鵄銃刀 境界を超える客人神(アラハバキ) 境界を隔てる塞の神(クナトノカミ) 山田の曾冨騰 鳴弦 言霊信仰 ギリシャ神話 アポロンの弓 テュルソスの杖 霧の兜 アキレウスの盾 オルフェウスの竪琴 アリアドネーの糸 石化の眼 オルペウス賛歌の80番、81番、82番による風の翼 災厄の壷 青銅炉兵(ゴーレム=タロス) 海神の戦車(ポセイドーン・テトリッポス) 模造三叉銛(トリアイナ=レプリカ) キューピッドの遊戯 樹木の精(ドリュアス) 英雄出産 十二の難行(トゥエルヴレイバー) 死針(スコルピオ) 腹中の神子(チルドレン・オブ・クロノス) 継承術式(ギフト・オブ・ガイア) アステカ神話 イツラコリウキの槍 ウェウェコヨトルの舞楽 シペトテクの皮服 液化術式 第三の太陽 第四の太陽 緑焔の蛇(シウコアトル) 緑の太陽 スラヴ神話 不死身のカスチェイ 水精の女(ルサールカ) 極光姉妹(ゾリャー) 生ける屍(ヴゴドラク) 清き火吹き竜の炎剣(スヴァローグ) スネグーラチカ インド神話 ブラフマーストラ インドラの槍 アグニの杖 太陽神の加護(スーリヤ・アムリタン) 障害の魔龍(ヴリトラ) 継承の弓(ガーンディーヴァ) 必殺の槍(ヴァサヴィ=シャクティ) 乾闥婆城(ガンダルヴァ・ナガラ) 雷神の矢(インドラーストラ) 猿猴の従者(ハヌマーン) アヴァターラ『クリシュナ』 その他 国王樹槍(ランチャディロムルス) クロケア=モルス 火鳥射落弓有 神通力 如意鉄棒 バカブの四針 フラカンの吐息 フンアフプーの玉・イシュバランケーの玉 天魔波旬 ティンダロスの猟犬 迦楼羅天焔金色剣 イペタム 気功術 打ち倒す者(メジェド) 母なる荒波(ティアマト) 地母神の羊水 未完の緑(アカーシャレコード) 満ち欠ける月(バルトアンデルス) ヨグ=ソトースとの接触 渡り歩く死(イタカ) 大いなるクトゥルフの招来 狂気の楽隊 怠惰な邪神(ツァトゥグア) 無形の落とし子 樫切りの巨人 サンゴマ 首切り創造神(デカピタドール) 月の神光(ワカ・デ・ラ・ルナ) 神殿更新 影鰐 避役の瞳(サトリ) 暴虐の神罰 賢明な小人(コロボックル) 紐持つ紅蛸(アッコロカムイ) 紐持つ蜘蛛(ヤウシケプ) ハイヌウェレ型神話魔術 三種の魔路(ザ・シルクロード) 伎楽面儛踏会(マスカレイド・クロス) 蜃気楼閣(ガンダルヴァ・ナガーラ) シャプシュの調停 ウガリットの天命 字喰らい蟲 ルンペルシュティルツヒェンの命名論 シバルバーの宮廷庭園 十二人の冥王(トゥエルヴ・リーパ-ズ) 民間伝承系(童話など) 眠れる森の美女【カラボス】 眠れる森の美女【ティアーナ】 お菓子の家の魔女 迷子の印 血の靴(レッドブーツ) 常世の姫 解放の矢(ウィリアム・テル) 身隠れの森(シャーウッド) ハーメルンの笛吹き男 皿々山の山姥 妖刀 童子切安綱 神便鬼毒酒 水神切兼光 千鳥 轟弓 百合若 石神の羽衣 ピーピングトム 手無し娘 火車 大猫斬斧 かごめかごめ 鬼遊び こっくりさん メリーさんの電話 土雷 石築地 元討神風 贖罪の山羊(スケープゴート) 死告術式 擬神付喪神 赤ずきん 星の銀貨(シュテルンターラー) 白ウサギの術式 大通連 小通連 顕明連 黒いサンタクロース(クネヒトループレヒト) ローゲの炎 女人結界 簡易結界 七福神 ブリテン島の十三の宝 魔弾の射手(デア・フライシュッツ) 冬の死神(ブリーラー・レッスル) 黒死斑の笛吹き男(ラッテンフェンガー) 冬追いの鞭 両面宿儺 雪女 無双の女傑 その他流派 占星術 星体観測 錬金術 ゼリオン(Xerion) 人造人間(ホムンクルス) 形象寓意図の書(レ・リベレ・デス・フィグレス・ヒエログリフィクェス) 心魂(コル・アニムス) 陰陽道 白金献上白虎哭哭 土遁の術 火遁の術 木遁の術 金遁の術 水遁の術 式神・小烏童子 式神・牛頭天王 式神・五行鬼 式神・鎌鼬 式神・小玉鼠 霊障 九字護身法 鬼切術式 摩利支天真言 基礎魔術 ルーン魔術 乾きの剣 魔法使い(メイジ) 北欧巨人 人形工房(ドールドック) 分配術式 鋼鉄の森林(イアールンヴィズ) 呪術 感染魔術 フィンの一撃 憑依術式 魔女殺しの縄 呪怨の眼 昇華術式 魔女術(ウィッチクラフト) 魔女の儀(イニシエーション) 逆五芒星(ペンタグラム) 魔女の大釜(コールドロン) 対価の刻印 金光術式 天月の祀 邪なる左 魔宴の黒山羊(バフォメット) 魔女の変身(ヘクセトランス) 魔道書系 原典 暦石その1 暦石その2 ソロモンの大いなる鍵 ノートルダムの大予言 天球図譜(アトラス・セレスト) 聖域原典 界力原典 浮浪の民のまじない 大いなる教書の異本『赤竜』 神統記 刻画碑石 魔道書原典『カレワラ』 魔道書「災厄の坩堝(パンデミックプラント)」 写本 影の書 第一書(ゲーティア) 偽本・死霊術書(ネクロノミコン=トルネンブラ) 偽典 地獄の辞典 魔術生命体 スクゥルダ ヘイズルーン ラタトスク マーナガルム デウス・アストラム 屍骸の群(デッドトルゥーペ) モデル・ユニコーン モデル・ウルベリ モデル・アラクネー サキュバス 化け猫シリーズ 百鬼夜行 蛤女房 分類不能系 金銭魔術(Monegic) チェリーニのヴァイオリン 泣く少年の絵 死を招く椅子(ザ・バズビーストゥープチェア) 武術式パターン魔術 演出魔術 偉大なる機械の王(レギス・マグナ・マキナ) 偽・死霊魔術(ネクロマンシー=リ・プロデュース) ホープダイヤ 六月の花嫁(ジューンブライド) 装飾術式(オーナメント) 魔法名 イギリス清教系 真理と定理を導かん(Numerus004) 必要悪の教会 解き放つもの(Libertas973) 守るべき者の為に(Munio845) その灰を払うもの(Favilla702) 我が力は隣人のために(Devotio997) 比類なき死闘を望む者(Luctantur241) 矢は刃に優る(Sagitta545) この一撃に誓いを立てる者(Jarare569) 運命に抗う意思(Fatum585) 獣となりてまで守る者(Bestia525) 失われた名誉を取り戻すために(Honos524) 湧き上がる情熱に身を焦がさん(Passionis515) 過ちを犯さぬ盾(Scutum574) 感情の奏でを欲する(Affectus333) 我が身が助けになるならば(Auxilium539) 二度と喪わない為に(Amissus585) 貴方の乾きを潤しましょう(Humecto883) 我の求めるものを追求せん(Discere245) 我が秘宝は真の王のために(Thesaurus517) 愚者を蹴落とす者(Cadere201) その刃に祈りを掲げる(Oratio258) 世界は何と素晴らしい事か(Mundus581) 我が力は奇跡を起こすために(Miraculum777) 我が身は宿命の全てを背負う(Fatum634) 絶望の淵に立つ者に希望を(Spera539) 我が身に全てを打ち明けよ(Recipio022) 死せる者に死を(Mortalis013) 世の悪を裁き正す(Judicium524) 揺るがぬ力を我が手に(Opulentia255) 我が力を用い不遜なる敵を打ち砕く(Homicidium148) 我が栄光は強き敵との闘争の果てに(Bellum427) 我は人を捨て高みに至る(Privatio335) 我は守るゆえに孤独である(Solitudini535) 歓喜すべき未来の為に(Cupit100) 技術は叡智なり(Technicae001) 故きを温めて新しきを知れ(Veterem744) 夢は汝の強き意思を愛す(Somnium789) 乗り越える意志をこの胸に(Excedere500) 壁たる我が身は後から続く者のために(Vallus841) 悲劇を繰り返さない為に(Carpo173) この一身に全ての穢れを(Adversus374) ここに永遠の誓いを立てる(Reparo057) 胸に刻みし想いを成し遂げん(core178) ローマ正教系 友の死は我が人生の糧となる(Cibus837) 再び歩き出す人々のために(Redemptio857) ロシア正教系 毒により毒を駆逐する(Virus945) 奇蹟を全ての子供達のために(Prodigium708) その他宗教 意思の力は世界を変える(Intentio100) 正義の道を歩む為に(Justus284) 明日を生きる術を与える(Fames574) 魔術結社系 欲すらも喰らう強欲とならん(Cupidus680) 悲しみを終わらせる者(Finem124) 全ての富を我は持ち得る(Habeo110) 我が美は愛する人のために在り(Morbi748) 我が最強は誰が為に(Fortis222) 黙示録を警鐘する者(Apocalypsis666) 大空を抱く者(Caelum523) 我が太陽は我が存在の導きとなる(Sol517) 赴くままに欲せ(Cupiditas012) 嫉妬こそ力の原点(Invidia301) 再び出逢う(Religio108) 我は人ゆえ人を外れる(Metamorphosis364) 聖なる力を以て救いを与える(Salvare783) 我に誘われ永久に眠れ(Somnus410) 主への恐れは知識の初め(Scientia108) 全てを護る盾(Praesidio478) 道に逸れども道を外さず(Vitium002) 刺違える終わりの矢(Vindico143) 我らは到れり(Perveniens009) 真実の愛をあなたへ(Verus344) 我が正しさだけが世界の規範なり(Recte090) 哀れな者たちの為に(Commiseratio564) 争いを未来の糧とする為に(Glosbe175) 黄金を手中に収める者(Aurum633) 私は幸せに生きる(Felicitas490) くだらない茶番劇を始めよう(Scurra016) 怒りこそが力とならん(Ira521) 至高の肉体を得るべし(Celsus199) 人は化け物には勝ち得ない(Monstrum698) 遠き日の為に(Procul256) 冬の後の春をこの目に(Hiems368) Sophia889 もう何も零さぬように(Uncus563) 栄光をもう一度(Groria617) 枯れざる泉(Fons841) 働きたくない(Acedia210) その旅路の果てを創る者(Ambulans999) 炎を纏いし者(Flamma111) 君をもう一度この手の中に(Recuperare833) 人の頂を踏破せん(Heroa900) 正しき世界の為に(Concordia194) 金の光は七光(Moneta777) 福音に献身する者(Impubes124) 王国を奪い還す者(Regnum682) 大海原を渡り逝く者(mara029) 清く澄み切った心は何者をも癒す(claritas742) 我が死に場所は護るべき者達の影(umbra111) この瞳が在る限り如何なる者にも未来(さき)を許さない(pupula051) 汝は地に堕ちしや(Judecca306) 誇り高き民の血は決して滅ばない(immortalis053) 母なる大地は人々にかけがえのない恵みを齎す(australia555) 旅人は道無き道を渇望する(via039) あらゆる災厄から人々を守る守護人と成らん(praesidium453) 毒を以って毒を制す(Virus801) 弔いの導き手となりて(Requiescat649) 斯くそう在れ(praesentia500) 和を以って貴しと為す(Accordare001) 艶やかな鮮血の上を鬼が闊歩する(lamia666) 黄昏に彩られる座に刻線を描く者(Tabula613) 死に恥を晒すくらいなら生き恥を晒せ(Pudor845) 渡り鳥の還るべき居場所の家主(domum858) 心で鉄塊を打つ探究者(Fora191) 主婦はいつの時代も最強なり(Vita000) 昇竜ここに顕在せん(Draco496) 神秘を守護する番人(Negotio054) 何物をも貫く矛ならここに在る(Pike591) それでも生きてほしいから(Vita753) 数で世界の全てを解き明かす(Numeralis369) 現世と黄泉の仲人(Orcinus666) 血脈を超越せし魂の神秘(Sanguinem588) 無所属系 我が骸の上に未来を築く為に(Futurus425) Pigritia721 愛する者に贈る詩(Poesis005) その嘆きを以て摂理と成る(Devoveo502) 我が命運は彼女の羽とともに(Wing267) 己が身のみを犠牲とする(Victima843) 科学と魔術の間に橋をかける者(Bilanc364) 明けぬ嵐は無し(Serenus759) 深淵は此方を窺い見る(Abyssi666) 世を忍ぶ仮の姿(Ornatu001) 悪こそが人の本質(Malum485) 繋ぎ合わす真理の原典(Junctio186) 空虚を埋める者(Vanitas) 動くものをこそ導かん(Inducas011) 我は守る矛であり穿つ盾なり(Contradictionem565) あなたの後ろにいる(Umbra819) 嘆きを背負う者(Grief563) 汝の罪を悔い改めよ(Ultrix427) 反乱を成就させる者(Defectionem585) 叡智を以て宿命を退ける(Fatum022) 唯一つを護り通す為に(Protege533) 生きて欲しい者の為に(Vivera335) ただ運命を覚悟せよ(Fatum674) 汝乞わず貧者に分け与えよ(Distribuit112) 狼を我にその首を捧げよ(Venatio914) 挑戦者に一握りの勇気を(Fortude113) 生命こそ尊きもの(Vitam359) 心躍る冒険を(Advent100) 全てを贈られた者(Pandoron666) 一切は空なり(Nihil224) 他人の不幸は蜜の味(Plenus316) 全ては祖国のために(Juratio094) その歩みを止めぬ者(Passibus194) 太陽の堕つる場所(Occidens360) 神の恵みを挙げる者(Gratia135) 世界を照らす自由(Fax998) 心地良い言葉は蜂蜜の様に魂に甘く(Melle001) 不吉を運ぶ黒猫(Cattus296)
https://w.atwiki.jp/leafmoon_lighter/pages/46.html
Lunatic Metier 魔術とは魔力を用いて火・水・風・土の四大元素を操り、様々な現象を起こす技術、乃至行為を指す。 四大元素ではなく、第五元素エーテルを操る場合、それは魔術ではなく魔法と区別される。 リゾーマタにおいては一般的に知れ渡った技術であり、魔術の発展がリゾーマタの繁栄を導いたと言っても過言ではない。 現在のリゾーマタは多くの魔術に支えられており、様々な場所で利用されている。今や、欠かすことのできない技術といえるだろう。 その反面、習得の難しい技術でもあり、魔術師育成のために魔術学校も少なからず存在する。 魔術は、先天的な素質に左右されるため、今も数が少ないというのが現状だ。それでも魔術師の数は増加傾向にあり、様々な場所で魔術は活用されている。 Sort 魔術は大きく四つのカテゴリーに分けられ、 元素を用いない第一魔術 “火”を用いる第二魔術 “水”を用いる第三魔術 “風”を用いる第四魔術 “土”を用いる第五魔術 以上の四つに分かれる。この下にも様々な系統が枝分かれしており、その種類は数えきれない。 魔力を操作できればある程度使うことのできる第一魔術の習得は容易いが、第二から第五までの魔術には特殊な契約を必要とする。 それは、各元素の精神集合体――つまり神との契約。 第一魔術における召喚儀式によって、元素との接触と契約を経て、初めて対応する元素の魔術を扱うことができる。 儀式によって召喚されるのが精神集合体自身であることは希だ。大抵は、使い魔などとして使役される下級の精霊が召喚され、契約に応じる。 Process 魔術発動までのプロセスは複雑であり、 精神集中 魔力と四大元素の共鳴 魔力を用いた詠唱による魔術式のプログラミング プログラミングを終えた魔術式を、魔力で魔術陣にエンコード 魔術陣に元素を集約 魔術を発動 1では精神集中により体内の魔力を活性化させ、2において魔力と元素の共鳴させる。次に3では魔術言語を用いて魔術式に術の形をプログラミング。それを4で魔術陣にエンコードし、5でそこに必要な元素を集める。6で魔術は発動し、魔術陣から放たれた元素はプログラミングに従い動く。ここまでが魔術の発動プロセスとなる。 発動以降も、術者は魔術を制御する必要があり、僅かな油断が暴発、暴走を招くことに繋がってしまう。 また、プログラミングが粗かったり、必要最低限の元素を集められなかった場合も、何らかのエラーやバグを起こすことが多い。 魔術ではささやかな油断が思わぬ事態を引き起こすことに繋がりかねないため、細心の注意が必要である。そのため、魔術は精神の消耗が激しく、あまり連続で使えるものではない。 Category 用語 技術 魔術関連 魔術一覧
https://w.atwiki.jp/index-index/pages/233.html
【種別】 異能・技術 【元ネタ】 wikipedia-魔術 wikipedia-近代西洋儀式魔術 下記【発動手順】の項に記されている内容は主に近代西洋儀式魔術が由来。 【初出】 一巻でインデックスが着用している歩く教会が事実上の初出. 魔術師が行使した魔術としては、一巻でのステイルが生み出した炎剣が初出。 【解説】 【発動手順】 【特性】 【一般社会・宗教との関係】 【科学サイドとの関係】 【関連】 【考察】 【解説】 魔力を消費し、異世界の法則を無理やり現実世界に適用することで、様々な超自然現象を引き起こす技術。 文化や伝承によってその様式は千差万別であり、突き詰めれば何でもありの異能力だが、 基本的には上記の定義を満たす行為全般を指す。 元々は原石や何らかの宗教的奇跡に対する羨望から開発されたものらしく、 「真の奇跡に人の手で追いつこうとすること」 「神話の内容を切り取り、分割し、時には拡大解釈まで行い自分のものにしようとする行為」 「才能の無い人間がそれでも才能ある人間と対等になる為の技術」などとも表現される。 魔術を行使する人間は一般に魔術師と呼ばれる。 学園都市が支配する学問(=自然科学)とは研究方法や対象の扱い方が全く異なるが、 曲がりなりにも世界の法則を明らかにしようとする関係上れっきとした学問であり、しっかりルールを守らなければ使用することはできない。 逆に言うと正規の手順を踏めば素人でも使える。 故に魔術師は単に魔術を使えるだけでは不十分で、自力で改良・研究・開発までできて一人前となる。 魔術の知識はこの世のものではない『異世界』の知識であるため、 通常、人間にとっては『毒』であり、使用する度に精神を蝕まれるリスクがあるが、宗教防壁(≒宗教観)によってある程度緩和することができる。 【発動手順】 一般的手順としては、基本的にまず自分の生命力から『魔力』を精製する所から始まる。 生命力、つまり人間の体に元から流れているエネルギーを「原油」として、 魔術を使う前に魔力という「ガソリン」に精製するわけである。 魔力が得られたら、自分の血管や神経、霊装に魔力を通し、 身振り手振り・呪文の詠唱・文字の筆記・道具の使用などの方法によって魔術的な『記号』を示して、 『記号』に応じた「異世界の法則」を現世に持ってくることで発動する。 どんなものが『記号』になるかはケースバイケースだが、 基本的には神話や伝承をモチーフにしたものが用いられる。 わかりやすい例を上げれば、神話に登場する伝説の武器を『記号』として用いれば、 伝説の武器が起こした宗教的奇跡を再現できるという具合である。 この時用いる、魔術的記号を表すための道具を『霊装』と呼ぶ。 霊装を使わずに身振り手振りだけでも『記号』を示すことはできるが、 例えば伝説の武器に関する魔術なら、伝説の武器を模した霊装を使った方がはるかに魔術の成功率が高まり、効率が良くなる。 作中では「直線を引くために、フリーハンドではなく定規を使うようなもの」と例えられている。 霊装は必ずしもオリジナルの伝説の武器そのものを使う必要はなく、 レプリカでもある程度の効果を上げられるし、 形や役割が似ていればその辺の傘を伝説の武器の代わりにすることもできたりする。(偶像崇拝の理論) 喩えるなら魔術とは、神話をモチーフにした演劇に近く、霊装は演劇における小道具や大道具に相当する。 さらに大規模な魔術を使用する場合には、劇場に相当する神殿を用いる。 ただし厳密に言えば、神話伝承に頼らず全くのゼロから記号を構築することも不可能では無い。(例:召喚爆撃) しかし、大抵の場合は既存の神話を参考に記号を探すことが多い。 これは前述のように、そもそも「異世界」の多くが宗教から作られたものであるということ、 魔術の多くが神話の再現という形を取るということに加え、魔術と宗教が密接な関係を持つという性質上、 長い歴史の自然淘汰で魔術に最適化された神話だけが残っているので、 ゼロから構築するよりも淘汰の中で生き延びて来た神話を参考にした方が効率が良いからである。 (ゼロからの構築は神話を新しく創作することに等しい。) 作中では「すでに右手で美しく文字を書ける環境が整っているのに、 わざわざ左足で鉛筆を握る練習を始めるようなもの」といった例えがなされている。 個人の魔力以外にも、地脈・龍脈のような惑星を廻るエネルギーや、 天使の力(テレズマ)のような別位相のエネルギーも魔術に利用できる。 ただし、個人の魔力を使ってこれらのエネルギーを「呼び込む」という手順があるため、 個人の魔力をうまく操作できないとこれらのエネルギーも利用することはできない。 この方法は莫大な量の力を利用できるが、同時にリスクも大きくなる。 また、個人の魔力と違い、地脈などは最初から性質が決まってしまっているため、 「魔術を使うためにエネルギーを精製する」のではなく、 「使うエネルギーに合わせて魔術を選ぶ」という考え方で運用する必要がある。 上記のように魔術は地球の環境(例:東西南北、大気や重力)を前提としたものも多く、 それらが無い宇宙空間においては既存のルールに縛られない未知の魔術を構築できるらしい。 【特性】 冒頭でなんでもありと称されている通り、起こせる現象は多岐に渡る。 火・水・土・風といった自然現象を始めとし、瞬間移動、肉体強化、精神干渉、治癒といった典型的なものから、 不可視の呪いや時間操作などの概念的なものまで存在する。 前述の自然現象も、「絶対に消えない炎」のように物理的に不可能な特性を持たせることも可能である。 また、元となる法則もケルト神話や北欧神話など多種多様であり、各々の神話・伝承ごとに様々な魔術理論が存在する。 しかしそれらの法則間に厳密な区分は無く、「ケルト神話に感化された北欧神話」などのように、別の法則を自由に取り込むことができる。(例:唯閃) さらに同じ神話やモチーフを扱いながらも、解釈を捻じ曲げたり一つの意味を拡大解釈して組み込む事で、 全く別の術式を生み出す事もできる。 (例:聖人崩しや光の処刑 等) このように、魔術は様々な要素を望むように組み合わせ、起こせる異能を「セッティング」することができる。 超能力との最大の違いは、望んだ効果の異能を獲得することができ、習得できる異能の数に制限が無いこと。 例えばパイロキネシスで水を出すことはできないが、魔術師は自在に火や水を出すこともできる。 一つしか得られない上に個々人の才能で異能の種類も強さも決まってしまう超能力と異なり、 非常に自由度・万能性が高く、便利な力であると言える。 とはいえ便利なばかりではなく、異能の「セッティング」には莫大な手間と時間がかかる。 具体的には霊装や術式作成にはかなり時間がかかり、まともにやると数~数十年、 短縮しても数日がかりという事もザラで、ものによっては数百年かかるものまである。 また、同一の魔術であっても手順の圧縮や改良などが加わると、 それに応じて詠唱や魔法陣などの下準備も変化する。(例:ステイルのルーンカードの展開方法) この点においては、即座に発動できる超能力の方が便利と言える。 魔術は共通の法則に則って使用される(インデックス曰く「式のようなもの」)ため、 相手の術式をうまく逆算・解析できれば、効果を中和したり、妨害や乗っ取りをかけることもできる。 もちろん相手の魔術を理解する必要があるため、これを行うには相応の知識が要求される。 また、実戦では「解析される前に倒す」というのも道理であり、 戦闘中に相手の魔術を解析して無力化するのは至難の業といえる。 これらから分かるように魔術師同士の戦いは下準備がメインであり、 そこでいかに戦力を整え、相手の魔術への対抗策を練るかが課題となる。 基本的に魔術は等価交換の原則を騙し、一の出費で一〇の成果を得るのだが、同時に幾重にも重なった位相同士の接触・軋轢によって『火花』が生まれてしまう性質がある。 この『火花』は運命を生み出し、世界のあらゆる出会いや別れ、コイントスの裏表、そして人の生死までもが、この影響を受けている。 【一般社会・宗教との関係】 異世界は基本的に宗教が生み出したものであるため、異世界を力の源とする魔術は宗教との関わりが深い。 故に魔術は基本的に神話の再現という形を取る。 わかりやすい例を挙げれば、光の処刑や聖人崩しは、 十字教神話における神の子の処刑を再現した魔術である。 逆に、魔術やそれに類するものが神話の元になることもあった。(例:黒小人(ドヴェルグ)、オティヌス) 社会的にも魔術と宗教は近く、魔術組織が宗教的組織と認識されたり、 宗教的組織の一部門として魔術組織が運営されていることもある。(例:必要悪の教会(ネセサリウス)) とはいえ、真の奇跡に人の手で追いつこうとする魔術の理念は純粋な宗教からは不遜と見なされており、 宗教と魔術は厳密には区別される。 誰でも使える割に一般に普及していないのは、社会への影響等を考えてのことではなく、 単純に敵対する魔術師に対し情報を秘匿する必要があるからである。つまり軍事機密のようなもの。 逆に言うと(細かい仕組みはともかく)魔術の存在そのものを隠蔽する気はあまり無いらしく、 インデックスは魔術を公言しているし、学園都市を襲撃してきた魔術師も人目を気にせず魔術を行使している。 それどころか(珍しいケースではあるが)魔術が公にされている社会も無くは無い。 作中世界では、物語が進むにつれて徐々に「魔術」という単語が一般社会に出回り始めている。 10月上旬には、学園都市が「ローマ正教には『魔術』というコードネームを冠する科学的超能力開発機関がある」と発表。 その後、ブリテン・ザ・ハロウィンや第三次世界大戦の中で多くの不可解な現象が確認されたのを皮切りに、 徐々に世界中で魔術の存在が認められ始めているが、この時点では陰謀論めいた憶測の域を出ていなかった。 11月、ミミルの泉での上条とオティヌスの戦闘がカッツェ米大統領の手筈で世界に中継されたことで、「魔術」という単語がさらに一般に浸透。 浜面が「魔術」という単語を述べた際、アネリが検索結果としてこの戦闘の動画をサジェストしている。 さらに12月下旬にはR&Cオカルティクスが実用的な魔術の情報をネット上で発信し始め、 学園都市のデパートの販促ポップにまで魔術の知識が使われるようになるなど、世界的に魔術の大衆化が進んでいる。 【科学サイドとの関係】 科学サイドとの不可侵協定が存在するため、 余りに科学的な手法を取り入れた魔術・霊装は処罰対象になる場合がある。 作中ではレアシックのレーザー研磨機によるルーン刻印、 リチャード=ブレイブのビタミンB2を用いたルーン刻印を紫外線で浮かび上がらせる方式などが摘発されている。 才能ある人間、すなわち能力者が使用しようとすると、 脳の構造が違うため肉体に過負荷がかかり、その結果死んでしまう可能性をも孕んでいる。 土御門元春やエリス=ウォリアーがその例。 所謂魔術と超能力の競合現象であり、能力開発を受けた人間なら無能力者でも同様にダメージを受けてしまう。 また使用する術式の規模にもよるが、能力者の使用時にどの程度の反動が来るかは決まっておらず、バクチ性が高くなる。 土御門のように何度か使用してもギリギリで生き延びたり、サンジェルマンに感染・発現した能力者のように使用直後に即死してしまう事もある。 反動が生じるのは魔力を精製する際のようで、魔法陣を書くなど、術式の準備をするだけなら問題はない。 因みに科学サイドから見た魔術(オカルト)とは、「ただの偶然を必然として、見えないルールを思い描くこと」らしい。 「見えないルール」ということを考えると、案外近いようにも思われる。 一方通行がエステル=ローゼンタールの死霊術を見た際は 「歴史や伝統で思い込みを強化し、自分だけの現実(パーソナルリアリティ)を拡張している」と推論した。 また一方通行が数学的手法で魔術書を解析した際には、 「虚数に似た架空の数字を織り交ぜた、たった一行の『特異な物理公式』」を入力することで、 エイワスの攻撃に対する『限りなく本物に近い推論』を導き出し、 そのパラメータを使って打ち止めを救うための魔術を発動している。 科学と魔術の間には明確な境界線が存在するとされるが、 アレイスターによると実際には原型制御によってそのように思い込まされているに過ぎず、両者の間には無限に近いグラデーションがあるらしい。 アレイスター曰く「ミリバールとヘクトパスカル」「ユカワとフェムトメートル」のように、同じ概念を違う視点から捉えているようなものであるようだ。 第三次世界大戦終結後、『グレムリン』の暗躍によって科学と魔術が本格的に交差してきたことに伴い、 だんだんと「超能力者による魔術の利用」というケースも現れ始めている。 例を挙げれば、 黒夜海鳥が、サイボーグは自分の体とそうでないものとの区別があいまいであることを利用し、 対象物を無理やり「自分の体の一部」と設定した上で、 肉体にかかる魔術の過負荷を対象物に転化して破壊する、という攻撃的な応用手段をとっている。 しかし、リスクを全て押し付けられるほど甘くはないようで、その時所有していたサイボーグの『腕』を3本失っている。 他にも特定の領域に足を踏み入れると発動する魔術を仕掛けた領域に能力者を誘導し、魔術を使用させてダメージを与えるといった使用法もあった。 また、御坂美琴は核に魔術を用いているA.A.A.を掌握して武装兵器による砲撃や攻撃の増幅として使用しているが、こちらは競合現象による鼻血。更に唯一を退けた際には狂乱状態に陥っている。 こちらは魔術を使用すると精神を蝕むと性質のリスクを食蜂の支援によって競合反応の負荷を下げることに成功している。 ものは違うもののれっきとした魔術の行使ではあるのだが、美琴本人は気付いていないようだ。 【関連】 →魔術師(まじゅつし) →魔道書(まどうしょ) →魔術・術式一覧表 →能力者・魔術師相関図 【考察】 日本の魔術研究家・ 江口之隆 氏は、現代文明から見た「魔術」の立ち位置を次のように説明している( 出典 ): 魔術とは、想像力を用いて意識的に夢を見る趣味である。 少なくとも現時点ではこれ以上のことを主張するのは無理というもの。(中略) 象徴は設定であって唯一絶対の真理ではありませんぞ。 設定の集大成である魔術体系とて同じです。Windowsが設定であって唯一絶対の真理ではないのと同じです。 世界には多数の「魔術的な体系」が存在します。ヨガや仙道や密教がそうです。それらも唯一絶対の真理ではなく、設定です。LinuxやBeOSと同じです。 すなわち魔術というOSの上に象徴という言語を走らせ、夢というプログラムを組むとお考えいただきたい。(後略) 作中では、科学サイドから見た魔術とは「ただの偶然を必然として、見えないルールを思い描くこと」と説明されているが、 この考え方は上記の解説と符号する点が多い。