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魔理沙15 新ろだ46、49、61、73 「ごうがーい。号外ですー」 それは、平穏で怠惰な幻想郷に訪れた、異変。 「喧しいぜ。人がせっかくお茶してるときに…」 それは、各々に委ねられた、選択。 「ああ、魔理沙さん。号外、よろしければどうぞ」 「よろしくなくても置いていくんだろ?」 それが何をもたらすのか、それは誰にも分からなくて。 「パチェ、それは何?」 「天狗が置いていったのよ」 「いつものゴシップ?」 「今回は、ちょっと違うみたいよ」 それでも、何かが変わる気がした。 図書館はいつも、薄暗い。 主が日の光を嫌う性質でもあるし、間借りしている館の主人もまた、日光は天敵だからだ。 「外界への扉を開く、ねえ…」 この紅魔館の主、吸血鬼のレミリア・スカーレットは頬杖をつきながら、配られた…というか勝手に置いていかれた 号外を眺め、気だるそうに呟いた。 「あのスキマ妖怪、何を考えているのやら」 「あれの考えていることが読めるのなら、幻想郷を支配できるわ」 レミリアの真正面からの小声。白いクロスがかけられたテーブルの反対側に、見た目は彼女よりわずかに年上、といった雰囲気の少女で、 この図書館の管理者にして魔法使い、パチュリー・ノーレッジのものだ。親友にして家主が訪れているというのに、この魔法使いは分厚い 魔法書から目を離すことはないし、パチュリーの5倍は生きているこの吸血鬼も、それを咎める風でも気に障る風でもない。これが二人の、 いつものスタイルなのである。 「パチェは、どうするの?」 「…何を」 「この話、伸るか反るか。まあ、答えは想像できるのだけど」 言いながら、文文。新聞と書かれた号外を軽く投げ出す。一枚もののそれにはこんな事が書いてあった。 曰く、幻想と現を隔てる結界の管理者、八雲 紫が、神無月の初めに、その結界を一部、開く。 曰く、幻想に暮らす人妖は自由に、外界を旅することができる。 曰く、然るべき用紙に記入して署名し、土産を持ち帰り、なおかつ神無月の終わりまでに戻るのであれば、何も縛りはない。 「多分、それ、外れてるわよ」 へえ、と意外そうにレミリアは呟いた。 「ということは」 「ええ。あのスキマ妖怪の企みに、乗ってあげるわ」 突然レミリアの顔が変わった。一転、つまらなそうに息を吐く。 「なあんだ。私の予想通りじゃない」 その一言に、初めてパチュリーは本から顔を上げた。目を細め、威嚇するような視線を親友に向ける。 「どういう意味よ」 「私に知られてないとでも思ったのかしら?愛しの彼と外界デートに洒落込もうとしてるんでしょう?」 「…彼って、誰のことよ」 「あれ」 レミリアが向けた視線の先には、ハタキを振るって本棚の埃を取り除く、ジャージ姿の青年、☆☆がいた。正確には少年と青年の狭間、といった容貌で、 彼は数ヶ月前から、この図書館でパチュリーの使い魔と共に、雑用として働く身の上である。 「随分、お熱を上げてるみたいじゃない。妖精メイド達が色めいているわよ?いつ想いが通じ合うのかって」 魔法使いは何も答えずに、また黙々と文字を目で追い始めたが、その頬の色が全てを語っていた。それに満足したのか、わずかに笑みを湛えて、レミリアは 傍らのティーカップを手に取った。 「早くしないと、あなたの使い魔に取られてしまうかもしれないわよ?」 パチュリーの目が僅かに泳いだのを、吸血鬼は見逃さない。その様子がおもしろくて、さらに追撃をかけようとして、それは思わぬ反撃によって遮られた。 「レミィも、人のこと言えた義理じゃないでしょう?」 カップを口元に運んでいた手が、止まる。 「あなたの場合は大変よね。何せ恋敵が盛りだくさんだもの」 この紅魔館には現在、3人の人間が暮らしている。瀟洒で完全なメイド、十六夜咲夜。図書館雑用にして、パチュリーの意中の人☆☆、 そして──レミリアが森で見つけ、血の提供と雑用を条件に、館で住み込み働く●●。 その彼の事を、そして彼を取り巻く状況をさらりと口に出されて、レミリアの顔から余裕の色が消えていく。 「咲夜も、フランも、さらには美鈴もかしら?妖精メイド達が色めいているわよ?誰が彼の心を射止めるかって」 「…言うじゃない、パチェ」 そうでもないわ、と軽く流して、涼しい顔で本を読み続けるパチュリー。一方のレミリアは、観念したかのように息を吐いた。 「そういえば、その●●は?手元に置かなくて大丈夫なの?」 「美鈴と一緒に、庭の手入れをしてるはずだわ」 「ずいぶんと余裕じゃない」 「私には、優秀な従者がいるから」 「…なるほど、ね」 レミリアは●●を、自分の力や権力を駆使して手元に置くようなことはほとんどしない。それは自分の他にも、彼に心惹かれる人妖が いるからだ。別にトラブルを恐れている訳でなく、●●を狙う咲夜や美鈴、フランドールは互いを牽制し合い、結局何もできないのを見越しているのだ。 しかしこの時、庭ではレミリアの目論見が完全に崩れ去っていた。 「えへへ、●●の背中っておっきいねー」 「そうですか?」 「うん。それにあったかい」 「あ、あの妹様、そろそろ私にも、代わってくれないですかねー、なんて」 「寝言は寝てからいいなさい、美鈴。次に彼の背中に頬擦りするのはこの私、十六夜咲夜に決まってるじゃない」 「だーめ。お断りします(AA略)」 「あ、あの、フランドール様、美鈴さん、咲夜さん?お、落ち着いて…」 「いまは わたしの ばしょだ。 うばいかえせばよい。…できるものなら」 「「こ ろ し て で も う ば い と る !」」 「…!」 「どうしたの、レミィ?」 「何か今、非常にマズい運命が見えたわ」 カップをソーサーに置いて、立ち上がるレミリアを見たパチュリーは、ああ、また『紅魔館・女のガチンコバトル!~(主に美鈴の)ポロリもあるよ!~』 が始まるんだなと気づいたが、自分に被害が及びそうに無いので何も言わなかった。他人の潰し合いというのは、なかなかにどうして、見てる分には おもしろいのだ。 「まだ日が高いから、日傘を忘れずにね」 「ありがと、パチェ」 ダッシュで出口へ駆けていくレミリアは、気づかなかった。 パチュリーが読んでいた本は、魔法書などではなく、魔法書に隠して正面からは分からないようにしていた、タウン情報誌別冊の「おススメデートスポット」 だったことに。 紅魔館で、人智を超えたキャットファイト(第13回戦)が始まろうとしていた頃。 「会いに行こうぜ!」 「誰に」 魔法の森の中にある、小さな一軒家。 流しに立ち、洗い物をしていた若者──△△の背中に、威勢のよい声がかかった。 「△△の両親にだよ!」 その瞬間、皿を水に漬ける手が止まった。それに気づいていないのか、さらに声が畳み掛けられる。 「それに、外って一回見てみたいんだよ、私。すごいとこなんだろ?」 「…まあ、幻想郷と比べれば、魔境みたいなものかもしれないな」 △△の声が、僅かに暗くなっていることにようやく気づいて、声の主の少女──霧雨 魔理沙は、読んでいた号外から目を離し、 今だ手が止まったままの彼を見遣った。 「…△△?」 「そうだな、いい機会かもしれない」 その独白は、魔理沙へ向けられたものというよりは、まるで自身に言い聞かせているようで。 「かわいい俺の奥さんに、俺の故郷を見てもらうのも、悪くないかもな」 言いながら、肩越しに振り返った△△の声は、すでにいつもの調子を取り戻していた。魔理沙は心に引っかかるものを感じたが、 それ以上に恥ずかしいセリフを聞いてしまったので、それどころではなかった。 「…ば、バカ。真顔でそういうこと、言うなよ」 「嫌か?」 「い、嫌なわけないだろ!」 頬を真っ赤に染めて俯いていた魔理沙は、飛び切りの笑顔で顔を上げ。 「そうだな。素敵な私の旦那様の故郷、見てみたいぜ!」 かくして、目的はそれぞれあれど、少女達は。 幻想郷からほんのちょっと、旅立つことを決めたのだった。 ───── 「ということで、ここで解散にしましょう。いいですか、羽目を外しすぎず、節度を持って行動することが、貴方達に積める善行です。 そう、貴方達は──」 「ということで映姫様のありがたーい小姑のお小言はこれにて終了!みんな気をつけていきな!」 「ち、ちょっと小町!まだ話は終わ」 「はいはいこんな往来で留まってたら迷惑ですし宿の時間に遅れそうなんでさっさと電車に乗りますよ。ほら、■■も急ぐよ!」 言いながら、普段以上に生き生きとした様子の死神は、同じく死神に成り立ての見習い、■■の手を掴むと、引きずるようにして 早足で自動改札へ歩いていく。 「ま、待ちなさい小町!■■!」 肩から提げたボストンバックを揺らして必死に着いていく閻魔様を見送りながら、△△は修学旅行を思い浮かべたが、口にすると 悔悟の棒が飛んできそうなので何も言わなかった。その少女趣味全開なフリフリスカートとか、ボストンバックで揺れているクマさん ストラップとか、突っ込みたい所は多々あったが、他の人妖達と同じように、小町に引きずられて苦笑しながら手を振る■■に、ただ 手を振り返しているだけに留めた。 小町は慣れた手つきで自動改札を潜り抜け、続いて■■を改札に通し、いきなりブザーとフラップドアが閉まってオロオロしている 映姫を見かねて係員を呼びにいき、駅員の操作でようやく通過できて、何度も何度もその駅員に頭を下げている彼女の手を掴むと また早足で歩き出し、二人の手を引きながら、「京浜東北線」と書かれた水色の案内板の階段を上っていき── そこで姿が見えなくなった。 慣れたものだなあ、と感心しながら見送っていると、ふいに紫が口を開いた。 「じゃあ、ここでお別れね」 企画者自身もやっぱりマヨヒガの客人××との旅が嬉しいのか、いつもの胡散臭さが若干薄れた(気がする)笑顔で、口元に 当てた扇子をパタンと閉じた。その出で立ちは、名前のような紫を基調とした着物姿で、聞くところによると、隣でのほほんと 彼女の式の式、橙とじゃれあっている彼の希望だとか。 「神無月の終わりに、またここで会いましょう」 「皆さんも、お気をつけて」 丁寧な口調で紫とその式、藍から旅行鞄を受け取り、踵を返そうとした××と八雲一家に、亡霊の姫君、幽々子が声を掛ける。 「そっちはどこへ行くのかしら?」 「ちょっと、西のほうへ、ね」 信じられないことに、僅かに頬を染めて、どこか恥らうような幻想郷最強クラスの妖怪。普段の彼女を知る他の者…つまりほぼ 全員が目を瞬かせたが、どうやら幻術の類ではないらしい。ただ幽々子は「あらあら、そういうことね」と笑みを深くし、 意外なことに△△も、どこか納得したように頷いていた。それもそのはずである。××とは同じ迷い込んだ身の上で知らない仲 でもなかったし、いつぞやに彼は「出身は西の方」と話していたのを覚えていた。 (多分、挨拶に行くんだろうな、両親に) その性格はともかく、見た目は周囲の一般人の衆目を引くほどに麗しい。そんな彼女を連れての挨拶の意味など、ひとつしかない。 (ご祝儀、どうするか…) 気の早いことを考えながら、閻魔、死神組と同じ改札を抜け、東海道新幹線への乗換え口を目指して遠ざかる四人の背中を見ていると、 残りの面々も、ざわざわと動き始めた。 「お腹すいたわ~。ねえ◇◇、どこかで軽く食べていかない?」 「あなたの軽くは、ぜんぜん軽くじゃないでしょ。しかも途中のす○家でメガ牛丼食べたばかりでしょうに…3つも」 「あら、あれおやつでしょう?」 「そんなこと真顔で言わんでください…」 ニコニコ顔の華胥の亡霊とは対象的に、うんざりした顔で呟く◇◇。話によると彼らは全国のうまいものを巡って海を越え、山を越え 全国を回るらしい。食費を捻出するため移動は高速バスと普通列車中心で、そのほとんどを安いビジネスホテルなどで過ごすのだとか。 日程的に一番きついのでは、と△△は思う。しかし「惚れた人のたっての願いくらい、叶えてやりたいじゃないか」と笑う彼の 顔を思い出して、彼自身もそれなりに楽しんでいるんじゃないかとも思う。改札へ向かわずに、挨拶を済ませて談笑しながら高速バス 乗り場へ連れ立って歩く二人の顔を見ていると、なおさらそう思う。 ちなみに幽々子の従者である半人半霊の庭師は、今回主と別行動らしい。お互いに想い人がいるのでどちらが気を回したのかは分からない が、彼女──魂魄 妖夢は先日晴れて恋人同士となった(と文文。新聞ですっぱ抜かれた)◆◆とと共に、主の一歩後に改札を抜けていた。 雑談したところでは、こちらも妖夢の希望で、関の刃物市や刀鍛冶を見に行くのだという。彼のその隣で、恥ずかしそうに顔を真っ赤にしながらも 恋人繋ぎした手をぎゅっと握る彼女を思い出し、青春してるなあ…と感慨深く呟いていると、新たな声が上がった。 「私達もそろそろ行くわ」 「そうか。気をつけてな」 「ええ。そちらもね。さあ、行きましょう○○、空と燐も準備して」 「にゃー!にゃー!」 「もう、うるさいよお燐。静かにしないと置いていくよ?」 地下に篭る妖怪達が、最近地霊殿に住み着いたという○○を促して、準備を始めた。地底のムツゴ…もとい地霊殿の主にして怨霊も恐れ怯む少女、 古明地さとりは、いつもの園児っぽい…じゃなくて可愛らしいスカート姿に、あの第三の目を隠すためか、カーディガンを羽織って、△△に 微笑んだ。その隣では巨大な登山用リュックを背負ったさとりのペットにして、熱かい悩む神の火である霊烏路 空が、なぜか犬猫用の旅行用 ケージを持ってはしゃいでいる。 そういえば一人足りないなと思い、切符を確認している○○を肘でつついて、耳打ちした。 「なあ、お燐ちゃんはどこいったんだ?」 「ああ、あの中だよ」 そういって○○が指差したのは、空が「ろぉりんぐじぇっとこぉすたぁ!」と笑いながら思い切り回している腕に握られた、あの犬猫用ケージ だった。 「人の形だとどうしても耳とか、尻尾とか隠せないみたいだから、とりあえずはあの中にって、さとりが」 かわいそうだから、あとでズボンとか帽子とか買って出してやるけどな、と彼は付け足した。なるほど耳をすませば、あの高速大回転中の ケージの中から「にゃ、に、ゃ…」と今にも息絶えそうな猫の声が聞こえてくる。 (いろんな意味で可哀想だな…) △△が心の中で地獄の輪禍に合掌をしていると、ケージから「ゲェェェェ」と食事中には絶対に聞きたくない断末魔が聞こえた。 「……」 「……と、ところで、なんで空のほうは人型のままなんだ?あのでっかい羽、何かの術で隠したのか?」 断末魔は華麗にスルーして、△△はもうひとつの疑問をぶつけると、○○は今度、彼女の背負った大きなザックを指した。 「あのリュックの背中のとこ切って、あの中に羽を無理矢理仕舞ってる。空が自分で考えたんだ」 言われてみれば、おそらく容量60ℓクラスと思われるザックは異様に膨れていて、それでも窮屈なのか時折もぞもぞと蠢いている。 確かに傍目には、うまく隠せているように見える。見えるが… 「お前らも列車使うんだろ?あれ背負ったまま席に座るのか?」 「…あ」 「しかもあんなでかいの背負って街中うろつくと目につかないか?しかもなんか中で動いてるし」 「……ケージの中に入るべきは、空のほうだな」 冷や汗をかきながら、呟く○○。 哀れ地獄鴉。燐と立場が逆転することがたった今運命付けられた。おそらく、というか絶対、今ケージの中でリバースしてグロッキー 状態であろう火車は復讐に走る。それも、自身が受けたもの以上の仕打ちを以って。 (…まあ、自業自得だしな) さとり達に切符を配り、他の3組と同じように改札を済ませる彼と彼女達を見ながら、空に合掌をささげない△△は、腕時計── 衣装代の替わりに霖之助に押し付けたものだが、結局返されてしまったものだ──を覗き込み、心配そうに一人呟いた。 「あいつ、遅いな。もしかして迷ってるのか…」 死神・閻魔組のありがたい(?)お話の前に、他の面々とともに飲み物を買いに出かけたままの彼女──魔理沙がまだ、戻ってこない。 幸いまだ列車の時間までは充分にあるためその点の心配はないが、この日本有数の大きさ、日本一といっても過言ではないかと思うこの 駅のどこかで、迷ってるんじゃないか。いや、迷っているだけならまだいい。何事かに巻き込まれているんじゃないか。 考え出すと、キリが無い。探しに行こうかと思い始めたところで、 「おーい、△△ー!」 待ち焦がれた声が聞こえた。思わず振り向くと、待ち焦がれたその人が、手に何かを抱えながら走ってくるのが見える。 「…遅いぞ、探しに行こうかと思った」 「ここ、広すぎだぜ!レミリアのとこより、デカい、ぜ、きっと…」 肩で息をしながら、思い切り安心したように笑う魔理沙。どうやら彼女も心細かったようで、空いてる左手で△△の右手を掴んだ。 「ところで、一緒に買出しに言ったご一行様は?」 永琳とその伴侶、鈴仙とその想い人、アリスとその恋人、妹紅と慧音、その彼女達の同居人。ともに出かけた面子が見当たらないことを 不思議に思い尋ねると、魔理沙は服選びのとき一緒に調達したトートバックに飲み物を仕舞いながら言った。 「ああ、なんか別の、カイサツ、って言うのか?のほうが近いからって、そのまま行ったぜ。みんなに気をつけて、って伝えてくれとさ」 言いながら魔理沙は辺りを見渡し、ほとんどいなくなったなとつぶやいた。 「みんな私が来る前に行ってしまうなんてひどいぜ」 「…ほんとはそう思ってないだろ」 分かるか?と△△を見上げた魔理沙の顔は、心の底から湧き出たような笑みで。 「こうやって気兼ねなく、△△にぎゅーってできるからな」 そのまま彼の背中に手を回し、言葉通りに抱きつく魔理沙。家路を急いだり、会社に戻る途中の人の「うわあこのバカップル」 「妬ましいわ」「見せ付けてくれるじゃないの」「ウツダシノウ。オレンジノデンシャ二トビコンデシノウ」という生暖かい視線を 苦笑いで受けながら、できれば気兼ねてほしいななんて思いながらもやめさせるつもりは全く無く、そんな魔理沙の綺麗な髪を、 さらりと撫でた。 「私が●●の隣よ。そういう運命なの」 「だめー!●●と私が一緒なの!そんな運命なんて壊しちゃうから!お姉様は咲夜と美鈴と三人で座ればいいじゃない!」 「ふ、二人とも落ち着いて…」 「いけませんお嬢様、妹様、下賎な人間と相席など。ここは私、十六夜咲夜が、しっかりと●●と愛を深め…じゃなかった、 監視のために同席します!」 「わ、私も隣がいいなー、なんて…」 「「「な ん か 言 っ た ?」」」 「な、なんでもないですぅぅぅ」 「いつまでやっているのかしら…」 「ホントですね、パチュリー様。その点私達は三人で仲良く座ればいいですもんね」 「…チッ」 「?何か言いました?」 「…何も」 「ほらパチュリー、行儀悪いからキャリーバッグの上に座って本読まない!」 「そうですよパチュリー様。☆☆さんの言うとおりです」 「むきゅー…」 何か後ろが騒がしいが、魔理沙も△△も他人のフリをした。後ろを顧みることは決してせずに、それぞれ旅行鞄とトートバッグを掴むと、 二人もまた、改札に向けて歩き出した。 「なあ、△△」 「どうした、魔理沙」 繋いでいた手を解かれて、どうしたんだと思った瞬間、左腕がぎゅうっと、暖かい感触に包まれる。顔を向けると、魔理沙が左腕に抱きついて、 思わずドキリとするような笑顔で。 「いっぱい、楽しい思い出、作るんだぜ!」 そんな顔されて断れるはずも、断るつもりも毛頭持ち合わせていない。△△も照れたように笑みを返して、頷いた。 騒がしい方向に駅員と鉄道警察隊の警察官が走っていく姿を視界の端に捉えたが、そんなことはすぐあちこち珍しそうに見回しながら、 いろいろ聞いてくる魔理沙とのやりとりに上書きされて、忘却の彼方に飛ばされてしまった。 というか飛ばした。 ────── 「本日はJR東日本、寝台特急──」 車掌の声がスピーカー越しに、少しくぐもって響いている。 「ふう、ギリギリだったぜ」 「あちこち寄り道しすぎたな」 魔理沙と△△は、顔を見合わせて笑った。 「見るもの全部初めてだからな。ついついはしゃいじまったぜ」 シーツが敷かれ、二人文の浴衣と毛布、掛け布団が用意されて、きちんとベッドメイクされたその上に、魔理沙はバタリと仰向けに 倒れた。流れるブロンドの髪が、さらりと白の上に広がる。 「あのぬいぐるみ、もう少しで取れそうだったんだけどな」 「あのゲームはなかなか取れないように出来てるんだよ」 「なあ、最後の日にもう一回チャレンジしてもいいか?」 「金と時間が、残ってたらな」 上野の駅に向かったはいいが、時間まで結構余裕があったため、二人は駅の周りで軽くデートを楽しむことにした。 山手線の車窓に浮かぶ夜の東京に「すごい…ほんとにすごいぜ。こんな景色見たこと無い!」と呆然と立ち尽くしたり、 ホームに降りた後も、5分と置かず次々やってきては人の群れを吐き出しては飲み込んで去っていく電車を彼女がおもしろそうに 見ていたり、初めに立ち寄ったゲームセンターでは、魔理沙がぬいぐるみのつまったクレーンゲームをひどく気に入り、 野口さんがお一人いなくなるまでにのめり込み、財政危機が迫っていると判断した△△が筐体にしがみつく魔理沙を無理矢理引き剥がしたり、 近くのファーストフード店で初めてハンバーガーに挑戦した魔理沙が、「食べづらいけどなかなか旨い!」と顔を綻ばせたり、 雑貨屋やアクセサリーショップを巡る度に「べ、別に欲しいとか思ってるわけじゃないんだぜ!」と強がりながらも羨ましそうな 顔で商品を見回す魔理沙に、「あとでこっそりプレゼントしてあげよう」と心の内で決意しているうちに、あっという間に時間が過ぎてしまい。 生涯ここまで一生懸命走ったことはないんじゃないかというほどの勢いで二人は走り続け、ベルが鳴る13番ホームから青い客車に文字通り、 飛び乗った。列車はどうも二人を待ってくれていたようで、乗り込んだとほぼ同時に扉が閉まり、今に至る。 「駆け込み乗車はするものじゃないな」 △△が苦笑していると、隣で寝転がる魔理沙がなんの気なしに聞いてきた。 「なあ、これに乗れなかったらどうなってたんだ?」 「…明日の朝まで野宿、だったかもしれない」 「間に合ってよかったぜ…」 ホッとしながら、もう一回笑う魔理沙。本当にそうだなと答えてから、△△は窓のカーテンを開く。 「…外の世界って、こんなにすごいんだな」 窓の向こうには、夜を迎えて尚活動し続ける、東京の街並みが流れていく。煌々とその色や形を変えながら輝くネオン。天界にまで続いて いるんじゃないかと思うほどに高い建物にも余すところ無く明かりが灯っている。高速道路に並ぶ車の列が赤々と連なり、隣やその向こうの 線路を走る長い電車にもぎっしりと、人の形が見て取れた。 「△△は、こんなところで暮らしてたんだな…」 「まあ、俺が住んでた所はもっと田舎で、街もぜんぜん小さいけどな」 不意に車窓が途切れた。どうやらトンネルか何かに入ったらしく、風を切る音が響く。 「…どうした?」 声音に何かに怯えるような、少し震えた響きを感じて振り返ると、魔理沙が微笑んでいた。 だけどそれは、どこか寂しげで。 その唇が、弱々しく動く。 「やっぱり、帰りたいか?」 「何言って──」 「だって、悲しそうに、外見てるから」 不意に開けた車窓。止んだ風切り音。 『次は、大宮です──』 部屋に響く、車掌のアナウンス。 魔理沙が気づいたときには、△△はその小さな体に覆いかぶさり、抱きしめていた。 「△、△?」 「確かに、懐かしいなって思ってたことは認める。1年も幻想郷で暮らしてないのにな」 だけどな、と呟いて、心なしか腕に力を込めた△△。その声が、吐息と共に魔理沙の耳に染み込んでいく。 「俺が今帰る場所は、お前の傍だよ、魔理沙」 「△、△…」 「別にこっちの世界が嫌になったとか、そんなんじゃない。ただ、魔理沙の隣がいいんだ、俺は」 列車がブレーキをかけたのか、部屋が軽く揺れた。流れる景色が徐々に遅くなって、駅の構内を照らす白い光が、窓から差し込む 頃には、魔理沙の腕が△△の背に回され、離すまいときつく抱きついていた。 「わたしも、だぜ」 「魔理沙…」 「私の場所は、これからもずっと、お前の隣だ。絶対、絶対に譲らないからな」 「望むところだ」 「お前がこっちに戻りたいって言ったら、意地でもついて行くからな。魔法店も全部引き払って、こっちで魔法使いになってやるぜ」 「今のとこは考えてねえよ」 「でも、明日お前の親御さんに何か言われたら、分からないだろ?」 その時、△△の体が、わずかに、ほんの僅かにぴくりと跳ねたように魔理沙は感じた。それきり言葉を発しなくなった彼に不審を抱き、 声を掛けようすると、それを制して△△が口を開いた。 「明日、明日まで何も、聞かないでくれないか」 弱々しい呟きが、魔理沙の耳にかかる。 「それも含めて、明日、全部話すから」 それ、というのが一体何を指すのか、魔理沙はよく分からなかった。だが、自分がどうすればいいのかは、分かっていた。 「分かった。何も聞かないぜ」 あやす様に、優しい声で△△の背中を撫でながら、魔理沙はゆっくりと言葉を紡いだ。 「その代わり、待ってるからな。お前が話してくれるのを」 「ああ。…ありがとう」 ゆっくりと離れていく△△の顔は、まだどこか寂しそうで、それを見た魔理沙の心が締め付けられたが、少なくとも声はいつもの 調子を取り戻しており、それが僅かな救いだった。 「…魔理沙の体を堪能してたら、喉渇いたな。飲み物もらうぞ」 「言い方がやらしいぜ…ってお、おい!」 魔理沙の静止は間に合わず、トートバックからペットボトルの紅茶を探し当てると、蓋を捻り開け、ぐいっと喉に流し込んだ△△。 それを見てわずかに曇る魔理沙の顔。寝転がっていた上体を起こし、ぶーぶーと抗議の声を上げた。 「…それ、私のだぜ」 「知ってる」 「私も喉、渇いてるんだぜ」 「知ってる。だから、こうする」 顔を上にしてもう一度紅茶を口に注ぎ込んだ△△は、そのまま顔を魔理沙に近づけて── 「ちょ、ちょっと!なにっく、んん、んく…」 重ねられた二人の唇。△△のそれを通って、魔理沙の口に少しづつ注がれる、ひどく甘くて、ひどく香る紅茶。最初は驚いていた 魔理沙だったが、次第に積極性を増し、彼女の舌が彼の口に僅かに残ったストレートティの残滓を舐め取るように嬲った。 「うまかったか、紅茶」 「…甘いな。甘くて癖になりそうだ」 「そいつは困ったな」 「困ったぜ。だから、こうする」 今度は魔理沙が紅茶を口にすると、△△に口付ける。両腕で首を抱き、離れないようにしっかり抱きとめて、紅茶をゆっくり流し込む。 それが飲み干されると、今度は互いの口の中を味わうように、舌が絡み合う。 「っは…、本当だ、確かに甘いな」 「だろ?」 「これは、癖になってもしょうがない」 「全くだぜ」 どちらとも無くベッドに倒れ、横になって見つめ合い、照れた笑いを浮かべる二人を邪魔するものは、この個室にはなくて。 そんな甘い時間を乗せて、夜行列車は遥か北を目指し、大宮の駅を滑り出す。夜を抜け、朝を駆け、日が高く上る頃には着くだろう。 ただ惜しむらくは── カーテン全開で、ホーム上の帰宅客に全て丸見えであったことだ。まあ気にせずに、というか気づかないまま、口付けを再開した二人には 些細なことなのだろう。 ──── 『ご乗車、ありがとうございました。あお──』 朝の喧騒が一段落した北の終着駅は、秋晴れの穏やかな日差しに包まれていた。 夜行列車から降りた人々は、乗り換えのため、駅を出るため、ホームの階段を登っていく。 「だいぶ人が少ないな。昨日とは大違いだぜ」 「住んでる人の数からして違いすぎるんだから、しょうがないだろ」 その中に、二人の姿があった。 旅行用のバッグを手に、東口と書かれた案内板の方へ歩を進める△△と、いつもの白黒エプロンドレス姿──ではない、 「普通の」魔法使い、霧雨 魔理沙。 「なあ」 「どうした?忘れ物か?」 いつもの有り余るくらいの溌剌さは鳴りを潜め。 自分の姿をあちこち見回し、縮こまった声で魔理沙は、傍らを歩く△△を向いた。 「や、やっぱ、私の格好、変なのか?」 「急に何を……」 「な、なんか、周りの視線が、な」 すれ違う人、追い越す人、追い越される人、座る人。その幾人かが二人を一瞥したり、振り返ったりしている。人だかりやひそひそと 話し込まれるほどではないが、少なくとも周りに溶け込んでいるとは言えそうに無い。 頬を僅かに赤くして、恥ずかしそうに縮む魔理沙を△△は振り返った。 「そんなに変な服を選んだつもりはないんだけどな…」 幻想郷から旅立つ前に、香霖堂にて二人で──主に△△が──選んだ服を、魔理沙は身に纏っている。といっても、彼も自身がお洒落なほうでは ないと自覚しているので、書籍の棚に何冊か並んでいた女性ファッション誌などを参考、というかまんま手本にした結果であるが。 ヒールの若干高いパンプスにオーバーニー、短めのスカートとファージャケット。魔理沙自身の希望で、暗めの色を基調としているためか、 華美な印象は無く、むしろ地味な感じさえする。 しかし魔理沙は綺麗だから、何着ても映えるな、と考えが飛びそうになったところで、思い至った。 「ああ、そういうことか」 「何がだぜ……?」 恋人繋ぎした△△の左手を、魔理沙の右手がぎゅっと握る。これ言ったらどんな顔するかなと心の中でにんまりとしながら、△△は顔を寄せて、 そっと耳打ちした。 「……魔理沙がかわいすぎるから、みんな注目してるんだよ」 わずかな間、呆けた顔をする魔理沙。やがてその頬は急に赤みを増して、俯きながらそっぽを向いた。 「ば、ばか。そ、そんなこと、ま、真顔で、言うなよぅ……」 してやったりとニヤニヤ顔でそれを見つめる△△であったが、心の内では割と本気でそう思っていた。 染めたような不自然さが全く無い、本当に綺麗なブロンドに、どちらかといえば綺麗というより可愛さに針が振れたような顔立ち。 最近はテレビなど見られるはずもないのでよく分からないが、タレントやアイドルにもここまでの容姿はいない気がする。そんな魔理沙が 、衆目を集めるのも致し方ない。彼氏補正が多分に入っている分析だが、何が悪いのか。 彼は心の中で一人、開き直っていた。 「で、これに乗って、どこ行くんだ?」 物珍しそうに車内を見回しながら、無邪気な魔法使いは好奇心に満ちた視線を、隣席から向けてくる。 「お前のご希望通りだよ」 「私の……?」 「俺の両親に、挨拶したいんだろう?」 「…あ」 改札を抜けた二人が向かったのは、バス乗り場であった。 幸いなことに、バスはさほど待たずに来たので、今は二人でバスに揺られているところである。平日の昼間ということもあり、 乗客はまばらだ。 「こ、こんな格好で、だ、大丈夫なのか?」 「心配しすぎだ」 「で、でも、こんなに、スカートとか、み、短いし」 腿をすり合わせながら、魔理沙はスカートの裾をつかんで、ぎゅっと伸ばした。いつものエプロンドレスよりかなり短いそれは、 白い太腿を露にし、いわゆる絶対領域を作り出していた。 「大丈夫だよ」 「そ、それに、わ、私、こ、言葉だって、ら、乱暴だし」 わずかでも自覚はあるらしい。 恥じらいの止まらない彼女の頭を、△△はぐしゃぐしゃと撫でてやった。 「心配するなって。大丈夫、魔理沙は普段どおりにしてればいいんだから」 「ほ、本当、か?」 すがるように見上げた魔理沙は、また心を締め付けられるような感覚に襲われた。 ──また、だ。また── 頭に手を置いたままの△△は、魔理沙のほうを見ずに、ただ、車窓を眺めている。 ──そんなに、悲しい顔、しないでくれよ── できることなら、聞きたい。なぜそんな顔で外を眺めるのか、吐き出させてやりたい。 でも、それはできない。約束、したのだから。△△が自分で、全て話してくれるその時まで、待つと決めたのだから。 だから。 「……」 頭に置かれた手を下ろして、魔理沙はその腕を抱きしめると、ただ無言で、彼の左肩に頭を預けた。 『次は──』 エンジンの音だけが静かに響く車内に、女性の合成音声が次の停留所を告げる。 「そろそろだな。魔理沙、降りるぞ」 「え、あ、ああ」 急に掛けられた声にドギマギしながら、抱きしめた腕を放し、足元のトートバッグを掴む魔理沙の横で、△△は「降りる」の ボタンを押した。ブザーが短く響き、車内全ての降車知らせボタンが、赤く灯る。 外を見るといつの間にか街を離れていたようで、建物の背丈も低くなっていた。その代わり金色の水田や、畑、高い杉の木など、 幻想郷でも見られるような光景が広がり始めている。 『霊園です。お忘れ物無いようにお降りください』 ゆっくりとバスは速度を落とし、完全に止まった。同時に前のドアが空気の抜ける音と共に開いた。運転手のアナウンスが聞こえると、 △△は魔理沙を促して、席を立つ。 「先に降りててくれ。料金払ってるから」 「ああ、分かった」 いつもは履かない高いヒールに軽くよろめきながら、二段のステップを下り、アスファルトの硬い感触と、風の肌寒さを感じ、足元を見ていた 頭を上げて── 「え、これ……」 目の前に広がる荒涼とした光景に、魔法使いは言葉を失う。 四角い石碑が、整然と並んでいた。 大きさは多少の差はあれど、大体同じようだった。どれも台座は大きくとられ、両脇に花束が飾られたものもある。それが細い通路にそって、 かなり奥まで並んでいた。 これは、幻想郷でも見受けられる。 これは──墓だ。 さすがにこれほどの数を幻想郷で見たことは無いが、僅かに違いはあれど、それはまさしく、墓石の連なり。 死した者への、手向けの証。 「こっちだ」 気づくと、△△が傍らに立っていた。バスは彼を降ろすと扉を閉め、排気ガスを吐き出して去っていく。その煙たさに顔をゆがめた 魔理沙だったが、彼が歩き出したので、あわててついていく。隣で歩きながらいろいろ聞きたいが、背中が全てを拒絶しているように 感じられて、ただ△△のすぐ後ろを、無言で歩いていった。 ほどなくして、目の前に一軒の店の前に出た。 「ちょっと買い物してくるから、ここで待っててくれ」 「……ああ」 店の方へ歩いていく彼の背中を、魔理沙はだまって眺めていた。 どこからか、鳶の鳴き声が聞こえる。風が時折そよぎ、側に植えられた銀杏の枝を揺らす。雲はほとんどない秋晴れで、その空の青さが どこか悲しげに見えるのは、ここが墓所だからだろうか。 やがて、買い物を終えたらしい彼が、手招きしているのが見えた。自分が一人取り残されたような感覚を振り払って、慣れない靴も気にせず、 急いで彼の元へと向かう。 手に花束を持って、△△は佇んでいた。その花束は菊を中心としたもので。 すでに亡き者へ向けたものであることが、魔理沙には分かった。 この光景を目の当たりにしたときから、予感はあった。 そして今、それは確信になった。 △△の両親は、もう── 「ここだよ」 どれだけの時間が経ったかは分からないが、少しは歩いたはずだ。墓石の間の通路を半ばまで歩いたところで、△△は立ち止まった。 その前には周囲のものより一回り小さい、灰色の墓標があった。 「俺が幻想郷に迷い込む、少し前にな。事故で、逝っちまったんだ」 魔理沙は、ただ立ち尽くすことしかできなくて。ぽつりぽつりと言葉を漏らす彼の、蔭の落ちた顔を、何も言わずに見ていた。 「最後に交わした言葉が、嫁さんの顔が早く見たい、でな。まあ、親父の口癖みたいなものだったんだが──」 何かを堪えるように、△△は空を見上げ、言葉を紡ごうとして、 「何で、言ってくれなかったんだよ」 「……魔理沙」 震える魔理沙の声に、遮られた。 「何で黙ってたんだよ!言ってくれなきゃ、わからない、じゃない、か…」 その目じりに、涙を浮かべて。 「私、馬鹿じゃないか。何にも考えないで、お前の両親に会わせろって」 「…悪い」 「なんで△△が、謝るんだよ…悪いのは」 「俺だ。家族の話につらそうにしてたお前に変な気回して、結局言いそびれた俺のせいだ」 魔理沙が家族から半ば勘当のような扱いを受けていることを、△△は知っていた。だからこそ彼はなるべく家族の話はしなかったし、 彼女もまた、積極的に聞いてくることは無かった。 「だから、泣かないでくれ」 嗚咽を漏らす目の前の少女を、△△はだまって抱きとめる。片手を頭に回し、風に吹かれてさわさわと揺れる金糸の髪を梳くように撫でながら。 諭すように優しくあやす目の前の青年に、魔理沙は縋る。その胸に顔をうずめて、彼の上着を少し濡らして。 二人の間を、秋風が通り抜けていく。 どれくらい、そうしていたのか。 「落ち着いたか?」 「ああ」 △△の問いに、魔理沙は顔を上げた。涙の跡ははっきりしていたが、少しは晴れたようで、弱々しい笑顔で、見上げていた。 「じゃ、親父とお袋に、挨拶してくれないか。ちょっとばかし遅かったが、ようやく親父の心配を、掃けそうだしな」 「…分かった」 二人連れ立って、墓の前に並ぶ。 「親父、お袋、紹介するよ。俺の大切な──」 「霧雨、魔理沙です」 言いながら、軽く頭を下げる魔理沙。 「仕事は、魔法使いです。家事の類は、それなりにこなせます」 「部屋は片付けられないけどな」 「あれは片付けられないんじゃなくて、一時的に置いてるだけだぜ」 「それを片付けられないっていうんだよ」 「なにをぅ!?」 はは、と笑った△△の顔は、いつもの調子を取り戻し。 「この人にこうやっていじめられながら、毎日過ごしています」 「仮にも親への挨拶でひどい言い草だなお前」 「同棲生活の事実を伝えてるだけだぜ」 朗らかに笑う魔理沙の顔も、いつものものに戻っていた。 「…花束、貸してくれないか」 「ほら」 花束を受け取ると、少しかがんで墓前に供えた魔理沙は、両手を合わせて、軽く目を閉じる。 ──どうか、この人と一緒になることを、許してください。 そんな願いを、乗せながら。 「というわけだから」 「きゃ!」 きゅうに抱き寄せられ、彼女は思わず声を上げた。 「俺、こいつと一緒に生きていくことにしたんだ。だから、心配しないでくれ」 そういって△△は、墓石に笑顔を向けた。 「まあ、なかなか顔も見せられないだろうけど、孫の顔は見せに来るから、さ」 「ま、孫って…」 とたんに赤くなる魔理沙の頬は、風に舞う紅葉の葉のようで。 「…嫌か?」 意地悪な笑みで、魔理沙の顔を覗き込む△△に。 「そんなわけ、ないだろっ!」 頭上の太陽のような笑みで、魔理沙はぎゅっと抱きついた。 「……行くか」 「…うん」 向き直った二人の手は、しっかり握り締められて。 「また、来るから」 「また、来ますね」 別れの言葉を、墓前に残して。 魔理沙と△△は、バス停へ、歩き始める。 そんな二人を優しく送り出すように、冷たくも寒さを感じさせない風が、ふわりと舞って通り過ぎた。
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魔理沙19 新ろだ701 ◆少女+α飛行中◆ 「なー、魔理沙ー!」 「なんだー!」 「毎回こうして乗っけていってくれるのは有難いんだけれどもー!」 「別にいいってことよー!」 「その、後ろからしっかり抱きしめてないとやっぱり駄目なのかー!?」 「駄目だ!振り落とされたいなら止めてもいいぞー!」 「それはちょっとー!」 ◆ランディング◆ 「着いたぜー、降りろ降りろ」 「ぜえ……はぁ……、うん、さんきゅ」 「いいってことよ。それじゃ私はそろそろ行くぜ」 「ああ、うん……なぁ、魔理沙」 「どうかしたか?」 「もうちょっと、その、箒の速度「無理だな」……さいですか」 「別に事故とか起こしてるわけじゃないし、構わないだろう?」 「それはそうなんだけど……」 「なら問題ないな。○○もそろそろ仕事の時間だろう? また迎えに来るぜー」 「あ、やっべ。そんじゃ、またな」 ◆とある飛行経路の井戸端会議◆ 「いつもいつもアツアツだよね、あの二人」 「わはー、そうなの?」 「飛んでる時の二人の顔をよく見るとすぐわかるよ。 二人とも真っ赤だもん」 「あれにはちょっとイタズラする気も起きないわ……」 「でもまだ付き合ってないんだよね?」 「あれ、ルーミアひょっとして?」 「違う、違うよ!いい加減気付けばいいのになーって」 「だよねぇ……」 ◆夕暮れに御座います◆ 「おー、待ったかー?」 「いや、今来たとこ。ほら、乗った乗った」 「おう。あ、それでだな。今日はちょっと荷物が多いから低速で頼めるか」 「えー……?」 「えー、じゃないよ、えー、じゃ。仕事道具も入ってるから落とすわけにもいかないんだよ」 「ったく、しょうがない奴だな……そんじゃしっかり掴まってろよー」 「りょーかいりょーかい……よっと」 「ひょわっ!?」 「こんなもんか?」 「あ、あああ。それくらいでいいいぜ」 「今回も宜しく頼む」 ◆終着◆ 「……おーい?」 「……生きてるって、素晴らしい」 「だからごめんってば」 「普段の倍近く飛ばした奴のことなど私は存じ上げません」 「……うー……」 「ま、荷物は無事だったし。今日のところは見逃してやろう」 「ほんとか?」 「男に二言はないぜ。ああ、そうだ」 「?」 「美味そうな茶請けとか色々買ったんだ。 ウチ、あがってくか?ご馳走するよ」 「勿論だぜ!」 新ろだ716 ※頭のネジ外れてます ※無駄に喋る そんなんでもいい方どうぞ ・1 「はいはーいこんにちはー。毎度おなじみ素材屋ですよー。魔法使いの味方ですよー」 「お、来たな。よーっす」 「ウェーイ!」 「で、わざわざ来たって事は何か珍しいもんでも手に入ったのか?」 「ああうんー……まあボチボチ? とりあえず見てもらおうか? いくぜ俺のターン!!」 「……お前時々変な言葉使うよな」 「ああそりゃあ俺の国で流行ってたネタみたいなもんだよ。気にしないでくれ」 「ふーん」 商談中 「ところでさ、前から思ってたんだが」 「何だい。お嬢ちゃん」 「うわー、壊滅的に似合わないぜー」 「何だよ魔理沙」 「言い直すくらいなら最初からやるなよ」 「性だーね」 「……よくわからんがまあいいか。で、話を戻すが。お前何でこんな職業やってんだ?」 「素材屋?」 「しかも魔法使い……というか魔法関連のアイテムほとんど専門だろ?」 「そうなるね」 「里の住人ですらやるヤツ居なかったのに、なんでお前そんな仕事始めたんだ? そもそ も外来人だってのに帰らない時点で変わり者な訳だが」 「んん、まあ理由はそれなりにあるけどもね。まあ順序立てますか。まず帰らないっての からかね。そりゃあ単純にこの郷に残りたい理由が出来たからだ。んで、住んでいくには 働いて食い扶持稼がにゃあならねえ。そんでまあ残りたい理由に関連して、俺には目標が あってーね。それ達成すんのにいっちゃん都合のいい職っつうことでこんなん始めた訳で すよ。まあ確かにそこまで稼ぎはよかないが、そこら辺はあんまり問題じゃなかったりす る訳ですハイ」 「魔法関連の素材が目標……もしかしてお前魔法使いにでもなりたいのか?」 「いんや。物語の活字は好きだけど、勉学の活字は御免だね。っていうか勉学は嫌いだね。 モノ覚えも悪いし」 「むう……じゃあさっぱりわからん」 「一個目でもうギブかい。まあ何だ。郷愁ブッ飛ばす位の理由はあった訳さー」 「何だ、そういう言い方されると気になるな。教えてくれよ」 「そりゃあお前好きな子が出来たからよ」 「…………はい?」 「気になるあの子は魔法使い。けれどもワタシは一般人。弾幕? 何それ不可能だよ。じ ゃあどうやって関わろう。そうだ魔法使いならではの必需品を扱えばいいじゃない。堂々 と尋ねる理由になるよ! っつーね」 「お、おぉ……そうか、アリスを好きになる何て物好きだな」 「お前だよ」 「?」 「後ろ振り返ってもだれもいねえよ。俺が好きなのは霧雨魔理沙さんですが何か」 「………………え、ま、待て。じゃあお前」 「当方は君と会いたい一心で魔法絡みの素材を扱っております。まあ最近はマーガトロイ ドさんとかノーレッジさんも顧客ではあるがね」 「い、いや、ちょ、待っ」 「始めて名前で呼んでいいと言われた日、感動で日記が一冊埋まりました」 「あ、あ……」 「前に一回だけ会った、寝巻きで出迎えられた時の画は脳に焼き付いています」 「う、ううわあ、」 「とりあえず真っ赤になってる顔がすげえ可愛いので撫で回していい? 正直持て余すんだけど」 「な、なにを……?」 「色々と。言ってもいいけど魔理沙にはまだ速いんじゃないかなウフフ」 「え、なん、それ……」 「っと、いけね。もうこんな時間だ。あんまり遅くなると夜になっちまう。ここじゃあパ ンピーの夜の独り歩きほど怖いものはないからねえ。っつー訳でじゃーなー。また何か入 ったら売りに来るわー」 「………………………………い、言うだけ言って、な、何事もなく帰りやがった。ってい うか、ちょっと、待ってくれよ……わ、私がす、好きって、言ったよな、あいつ確かに言、 う、うわあああ……!」 「あのですねけーね先生。男の子には、こう、どうしてもテンション上がる時ってのがあ ってですね。いややった事には後悔してないんですがね、恥ずかしさっての、後に来るじ ゃないですか。だからほら、その辺のもやもやを解消しようと全力疾走で壁の一枚や二枚 ぶち抜いてしまうのは仕方がない…………違います違います後悔して無いのは壁をブチ抜 いた事じゃなくてその数時間前の方なんですそっちはちゃんと反省してますから謝ります からだから頭突きだけは勘弁し、」 ・2 「よっ」 「………………おう」 「という訳でやってきました霧雨邸。さあ売っちゃうぞー」 「…………」 「何かさー、最近いいもん見つかんないんだよー。時期的にまだ大丈夫だと思ったんだけ ど、いや自然ってのは読めないもんだね。都会育ちっつう訳でもないんだけど、いや向こ うとこっちじゃ自然の格が違う感じがするわ。大変大変」 「…………な、」 「ん?」 「……なんか、いつも通りだな」 「そりゃあ病気でもしなきゃあ人間なんぞ大体いつも通りでしょう」 「そうじゃなくて!」 「おおビックリした」 「…………お前、この前」 「この前?」 「…………わ、わた、わ、私の事、その、えーと、す、す……」 「なにかなー。ちゃんと言ってくれないとぼくわかんないなー」 「す、すー…………すー……」 「聞こえないなー。もっと大きくはっきり言ってくれないとわかんないなー」 「…………お前、もしかしてわざとやってないか」 「うん」 「…………さ、最悪だ」 「で、俺がこの前魔理沙が好きで好きでしょうがないって事を暴露したのがどうかしまし たかね」 「何で表現が装飾されてるんだよ! お前もっとさらっと言ってただろ!?」 「いやあ、さらっと言い過ぎたかなーと思って。ちょっと本音の一部を解き放ってみた。 だが俺はまだ後二段階解放を残している……この意味がわかるな……?」 「わからんわ!」 「ですよねー。あーこういうネタが通じる知り合い欲しいなあ…………おっと」 「うひゃああ!!」 「…………手を伸ばしただけでそこまでバックステップされると流石に傷付くんですが。 肩に糸くず付いてるだけだって」 「え? あ、ああそうか……ま、紛らわしい事するなよ……」 「…………ウフフ何をされると思ったのかなーウフフ」 「う、うるさい! そんな事より商品売りに来たんじゃないのか!?」 「そうですよ。つっても魔理沙が挙動不審なんだからしょうがないじゃない。さっきから 会話が詰まりっぱなしだろに」 「う、ううぅ……なんでお前はそんな平然としてるんだよぉ」 「取り乱して魔理沙の好感度が上がるなら取り乱してもいいけどねえ。そうでもないっつ うんなら変に取り乱して魔理沙を怖がらせる訳にもいかないっしょ」 「…………変なやつだなあ」 「ああその呆れかえった視線、何かゾクゾクする」 「うわぁ…………」 「ああいい、その目線もっといい……何か目覚めそう……!」 「目覚めるな」 「まあ冗談は置いといて。商売しましょうか、いつも通りに」 「……あ、ああ。そうだな……まったく私とした事が……」 商談中 「……やっぱりお前は勝手すぎる」 「いやあこれ以上の値引きは勘弁してほしいナー」 「そうじゃない」 「ほへ?」 「……いきなり好きって言ったと思ったらそれっきりだ。私は、その、そう言う事はじめ て言われたんだぞ。だから色々ずっと考えて、だけどお前はあれから数週間顔を出さない し、来てもいつも通りだし……これじゃあれこれ考えてた私が滑稽だろう」 「……ふーん。そんなに気にしてもらえるとは思って無かったな。魔理沙の事だから普通 に笑い飛ばしそうだと思ってたんだけどもさ」 「そ、そう言われても……困る、んだぜ……」 「ふむ。んーとさ、まあ何だそんな気にしないでくれよ」 「え」 「いやさ。確かに俺は魔理沙の事を好きな訳だが。別に魔理沙は俺の事を好きな訳じゃな いだろー」 「……まあ、そんな嫌いってほどじゃあないが」 「でもこう恋愛感情で大好きーって訳じゃないだろう。そん位わかってら。だから結局俺 の気持は一方通行なんだよ。そんなんで俺が無闇に騒ぎたてても迷惑だろ?」 「まあ、それは……」 「だから俺はいつも通りなのでした。いきなり馴れ馴れしくってのは俺の主義に反するね、 本気で好きなのだから、好きな相手にはしっかりじっくり熱意を伝えるさ」 「好き好きって、よくそんなに連呼出来るな、恥ずかしい奴だぜ……」 「まあ本当なんだからしょうがないよ。とりあえず半年かけてそれとなく示しただけじゃ 気付いてもらえない事がわかりましたので! これからは基本前面に押し出す方針で!」 「うぐ……な、なあ。聞いていいか」 「はいはい?」 「何で、私なんだ」 「一目惚れ」 「えぇ!?」 「一目見て色々思ってねー。髪がふわふわで可愛い。眼がくりくりして可愛い。若干丸っ こい顔が可愛い。白黒の服が似合ってて可愛い。キラキラした星を出すのが似合ってて可 愛い。弾幕出してる時の笑顔がとっても可愛いと」 「……見た目だけじゃないか」 「最初は、ね。でも話すようになってから気付いた。だぜ口調の癖に変な所で乙女なのが 可愛い。何かしら知ったかぶったり見栄張っちゃうとこが可愛い。誰よりもがんばりやさ んなとこが可愛い。そんな部分を誰にも見せないようにしてるとことっても可愛い。そんで」 「俺の示した一方的な好意を、きちんと考えてくれる魔理沙はすっごく可愛い」 「あ、あー、あうー」 「あら真っ赤っか。ちっくしょうやっぱ可愛いなあ。撫でくりまわしたくなる」 「あ、あうううう……!」 「んー。今日はもう話せそうにないかな。また日を改めるよ。商談は今度にしようか。 色々勝手に言っちゃったけど、全部本気だからなー。じゃあまた」 「お、お前は!」 「っとと」 「………………私にどうしてほしいんだ」 「それはできれば好きになってもらいたいけどね。無理にとは言わない、っつか言いたく も無い。俺はこれからも魔理沙と関われるように色々やって、何とか好かれようとするけ ど、魔理沙はそのまんままで居てくれればいいよ。その上でいつか俺の事ちょっとでも認 めてくれたら、そん時は教えて欲しいかな。俺はずっと魔理沙が好きだから。あ、他に好 きな奴が出来て、俺の事疎ましくなったら言ってくれよ。その時はちゃんと諦めるから。 魔理沙を困らせるようなことはしたくない」 「……むずかしい。今まで通り何て、できっこない」 「じゃあ多少は言った甲斐あったかな。気にしてもらうの嬉しいおとこのこー」 「……何か不公平だ、私ばっかり困ってる気がするぜ。お前も困れ」 「いや半年もやもやし続けて困り抜いた結果がご覧の有様だよ」 「……ははっ、何だそりゃ」 「あー、うん。困った感じでもじもじしてる魔理沙も可愛いけどやっぱり魔理沙は笑顔が 可愛いなあ」 「……あー、うん、何かわかった気がするぜ。あれこれ考えてどうにかなるもんじゃない んだな…………ったく、しょしょうがないなー、まあ魔理沙さんは懐が広いからなー。こ れからは思考の端っこにお前の事も入れてやるよー。でも私は厳しいからなー、ふ、不甲 斐ない事したら即脱落だからなー」 「おー」(プルプルしながら言ってもまるで凄みねえって言ったら怒るな、絶対。ああで も怒った顔も見たい……! これがジレンマ……!) 「えーとお前は私がす、好きなんだな?」 「うん」 「じゃあそれ、もうちょいまからないか?」 「それとこれとは話が別」 「エー」 『返事』がもらえるまでにかかった期間、この日から三ヶ月 新ろだ723 ※頭のネジ外れてます ※無駄に喋る そんなんでもいい方どうぞ 3 「――という訳で私の弾幕の直撃を食らった氷精は真っ逆さまだった訳だ」 「やったーすごい」 「……聞いてるか?」 「半分」 「ほう」 「まずはそのミニ八卦炉を仕舞え、話はそれからだ……というか特に弾幕絡みだと魔理沙 の顔が輝いてるから、そっち見るのに忙しいんだもの。仕方が無いやね」 「何だそりゃ……」 「それがマイジャスティ……あちゃあ、雨降って来やがった」 「おー。結構勢い強いな」 「という訳で魔理沙さん」 「どこがという訳なんだかな」 「雨宿りさせてくだせえな。雨具持ってきて無いヨ」 「条件次第だな」 「二割引」 「乗った」 商談中 「それにしてもよく降るな」 「だーね。あーあこりゃ帰るとき地面グッチャグチャだな。憂鬱ったらありゃしねー」 「……そういや前にもこんなのあったな」 「前?」 「ちょっと前の天人が起こした異変の時にな。私の家の周囲だけ延々雨が降り続けたんだ よ。洗濯物が溜まるったらないぜ」 「え? テムジン? そんなのまで幻想入ってんの? マジで?」 「何だそりゃ。てんじんだぜ、てーんーじーんー」 「うん、まあどうでもいいんですがね。しっかし止みそうにないなこれ。暗くなる前に止 むといいんだけど」 「どうだかな、この様子じゃ難しいかもしれないぜ」 「しょうがないなあ。ギリギリまで粘って駄目っぽかったら素直に濡れるか。傘をささず に踊る人間が居てもいいってどっかで聞いた気がする」 「何だそりゃ、ズブ濡れになるだけじゃないか」 「自由ってそういうものらしいよ…………しかし」 「ん?」 「女の子が濡れるって言うと若干えろい響きが……」 「…………………………」 「あ、痛い痛い痛い。ちょ、待って、ごめんなさ、ていうかミニ八卦炉で殴り付けるのは 使い方間違ってない!? それじゃただの鈍器じゃな――痛い! でもうれしい!! こ れで後一年戦えるぅぅ!!」 「何で喜ぶんだ!?」 雨宿り中 「まりささーん」 「なんだー」 「暇潰しに本を借りたはいーんですがー。何書いてあるかさっぱりわかんないー」 「自分から貸せって言った癖に……あ、もしかして字読めないのか。外とこっちじゃ字が 違ったりするのか?」 「いや内容がさっぱりわからんのよ。字は読めるし書けますよ、覚えたからな」 「覚えたのか」 「寺子屋で子供たちに混じって勉強しましたが何か。つっても根幹は同じだからそこまで 労力でも無かったけども」 「お前、変な所で妙にやる気があるよなあ……珍品も結構手に入れてくるし」 「のんのんのん。魔理沙絡みの事だけ死に物狂いですよ。思春期の男の子は単純だからね え。これができれば好かれるかもと考えれば大概の事はどうにかできるのよ。という事を 最近知った」 「…………うぐ」 「魔理沙ってさー」 「なんだよ」 「好きとか唐突に言われると真っ赤になるよねー。かわいいなー。だきしめたいなー」 「う、うるさい!」 「その反応は俺を悦ばせるだけですよお嬢さんゲッゲッゲッ」 「うううるさい! うるさい! 後その変な手つきを止めろ! わきわきさせるな! 何 か気味が悪い!!」 「冗談だってのに本気にしちゃって。まあそういうとこも可愛いから好きなんですけど ネー。それにしてもまあ、何書いてあんのかサッパリわからんわ」 「…………お前は本当変わらない、よなあ」 「だから人間病気でもせにゃあ」 「そうじゃない」 「……む。背中に体温。何、」 「振り向くな」 「いえすまむ」 「……まあ最近は、その、す、好き好き言うようになったけどさ、それでも今までとほと んど変わらないじゃないかお前。話し方も。する事も。訪ねてくる頻度も。何か、私には よくわからなくなってきたんだ」 「恋色魔法使いなのにウブな魔理沙ウフ、」 「茶化すな」 「……いえすまむ」 「うー、何だこれ、自分でも何が言いたいのかよくわからん……」 「魔理沙は難しく考えすぎなんじゃないか、ね。もうちょい簡単に行こうぜ」 「……こういうの、簡単に考えるものじゃない」 「ああ……まあ。そりゃそう、だけどねぇ」 「私はな、お前の事そんなに嫌いじゃないんだ。少なくとも一緒に居て、嫌とかじゃない。 ていうかいやならとっくに叩き出してる」 「光景が目に浮かぶようです」 「この前までは、こんなに考えなくて済んだのに。ただ変な奴ー、妙に明るい奴ーくらい で普通に考えられたのに……今じゃよくわからん、頭がぐるぐるするんだ」 「……ああ、そうだな。じゃあ決めちまおうか」 「え」 「俺はね、軽はずみに好き好き言うけどね。それは正真正銘本気な訳で。うん、これだけ は絶対に本当だ。それで魔理沙は俺の事をどう思う?」 「…………嫌いじゃない」 「俺が魔理沙の事もっと知りたいって言ったらどうする?」 「…………嫌では無い」 「俺がもっと魔理沙と触れ合いたいって言ったらどうする?」 「…………て、程度による」 「俺が魔理沙の恋人になりたいって言ったらどうする」 「………………考えてみた、お前と、そのそういう関係になったらって」 「どうだった?」 「嫌じゃなかった」 「ああ、そうなのか。それは嬉しいな、うん。すっごく嬉しい、本当嬉しい」 「……お前と、そうなったとしてな。こんな事したりするんだろうなって、たくさん考え たんだ。嫌じゃなかったし……こうなったら楽しいんだろうなって思う事もあった。こう したいなって、思う事もあった。気が付いたら、こうするのかなってのが無くなって、こ うしたいなって、のが増えてって、もうそれだけになってるんだ」 「うん」 「なあ、これって、好きって気持ちなのかな」 「それは魔理沙が決めるべき事だと思うがね」 「…………絶対に振り返るなよ、こっち向くなよ」 「いえすまーむ」 「お前は私の事が好きなんだよな」 「うん」 「私も、お前が好きだよ」 「………………本当?」 「………………ほんとう」 「………………そっかー」 「そっかってお前それだけ……って待て。こっち向くなって、言っただろ、こら、見るな ぁ……!」 「あははー顔真っ赤ー、えーいぐりぐりしちゃうぞー」 「ぷあー!? や、やめろー!!」 「さて、今われわれの額が接触している訳ですが」 「……お前が押しつけているんだろうが」 「熱いのわかる?」 「………………ああ、熱いな。よく見たらお前も真っ赤じゃないか、林檎みたいだぜ」 「魔理沙は俺よりもっと赤いね」 「いやお前の方が赤い」 「いや魔理沙には負けるなー」 「おまえだー」 「まりさだー」 「うらー」 「おりゃー」 「…………なあ、私達はこれから、その恋人同士になる、んだよな」 「そうだーね……そうなったね」 「こいびとどうしって、何すればいいんだ?」 「何でもいんじゃねいですかね。話したきゃ話して、つつきたくなったらつっつく。そん なんだと思うよ」 「それじゃあ今までとあんまり変わらないな」 「かもね」 「……何か、悩んでたのが無駄だった気がするぜ」 「じゃあ無駄にならないようにしようか」 「?」 「キス」 「きっ」 「定番だけど、これは恋人同士じゃなきゃやれない事だと思う次第。嫌?」 「…………その聞き方は卑怯だと思うんだぜ」 「断られたら嫌だもの」 「確信犯か、タチのわるいやつめ」 「していい?」 「ん」 「なあ、キスって痛いのか。ガチって言ったぞガチって」 「……………………ごめん、失敗した」 「成功とか失敗とかあるのか」 「これが正解。たぶん。俺も初めてだからよくわかんないや」 「…………も、もう一回していいなんて言ってない。ふこうへいだ」 「そんな事言われ、」 「仕返しだ、これで両成敗だな」 「…………以外と積極的ですね魔理沙さん」 「うるさい」 「ちなみに知ってますか」 「何を」 「キスって種類あるんですが」 「……そうなのか?」 「これ確かバードキスだったかな。ちょんちょんやるの、鳥が啄ばむイメージね」 「か、数が多いな」 「しかえしまだー?」 「かくしんはんかぁ!」 「……うん、本当にやってくれるとは思ってなかった」 「や、やれっぱなしで黙ってるのは私の性に合わないぜ」 「魔理沙」 「…………何か嫌な予感がするんだが」 「俺、もう一つやり方知ってるんですが」 「…………や、やるのか」 「んーでもどうしようかなー。これ大人のやり方だからなー。魔理沙にはまだ速いかなー」 「何だそれ、く、くるなら来いよー、受けて立つぜー!」 「そう言ってくれると思った。ああもう本当可愛いなこの生き物」 「ん…………ん!? んぅ、んんぅー……んー!!」 「ぷあ……これ、ディープキスね……」 「ぷはっ……でぃーぷ? こ、これもキス、なのか……? 今、お前舌……」 「そう。そういうキスなの。おれわるくない。わるいのかんがえたひと」 「何か、頭がぼーっとする」 「しかえしは?」 「……する」 「ん……んぅ……ちゅ、ん……ん、んぅ……んー、んぅ」 「…………」 「んぅ!? ん、ん……! ん……ちゅ、ぷあ…………ふぁ」 「ごめん、我慢できなかった」 「……こらぁ。わたしのばんだったのに、お前も舌動かすなんてずるい」 「つ、い」 「……もう一回、もう一回仕返しだ」 「もしかして気に行っむぐ」 「ぷぁ……ちゅ、んぅ、ちゅ……んー……んぶ、ぷあ、ふぁ、ん」 「……、……ふは。魔理沙、今。明らかに飲ませたよね俺に。唾液」 「ちがう、お前が勝手にやったんだ。お前がまたそんな勝手するから、私はお前に仕返し するんだ……はぶ」 「んっ」 「んー……ちゅ、はぶ、っちゅ、んぁ、んーんー……ふっ、ん、ぅん、ふ…………ん……!」 「っぷは、ああ、駄目だこれ、溶ける、ああ、いいや、気持ちいいから…………はぁ」 「ふぅ……ぁ……やめていいなんて言ってないぞ、またお前の勝手だ」 「じゃあ、しかえしですか」 「……そう、しかえしだ」 「目が覚めたら真夜中でした。酸素不足で昏倒ってどういう事なの俺。ちくしょう理性に は自信あったのに。魔理沙のせいだ。可愛すぎるから悪いんだ」 「んー……」 「寝ておられる。まあいいか、今のうちに帰ろう。これ以上は理性が死ぬ。文字通り死… ………服の端掴んでるその可愛らしい手は何でせう」 「夜の一人歩きは、危険じゃなかったのか」 「つっても、ほら帰らなきゃいけないし」 「お前に何かあったら私の責任になるからな、そんなかってはゆるさないぜ」 「心配だったら飛んで送ってくれてもいい訳ですが。雨あがってるし」 「もう夜中で真っ暗だから、どこかにぶつかるかもしれないな。お前のせいで私は大怪我だ」 「どういう理論っスか」 「私と一緒に居るのは、嫌か?」 「…………くそう、先にしかけといて何だけど。これは卑怯だ。断れるかこんなもん」 「しかえしだしかえし…………言っとくが、変な事は駄目だからな。素振りを見せたらマ スパだぞマスパ」 「変な事ってなんなのか具体的に言ってもらわないとぼくわかんな」 「………………」 「スイマセンでした!!」 「わかればよし」 「ところで一つ質問いいですか魔理沙さん」 「ん、何だー?」 「キスは変な事に入るんでしょうか」 「あ、あー……そうだな、それはギリギリ、入らない、かな……」 「入ってないなら、してもいいって事ですか」 「あー、まあ、そう、なる、な」 「…………どれがいい?」 「……………………でぃーぷ」 無限ループ 新ろだ740 秋の気配が忍び寄る季節のある朝。カーテンの隙間から差し込んだ日の光に照らされて目を覚ました。 腕に重さを感じて隣に目をやると、すうすうと寝息を立てる魔理沙が視界に入る。腕枕の上で安心しきった顔で 眠る彼女は、もはや見慣れた光景だ。 いつもなら肩を揺すって起こすか、あるいは目を覚ますまで寝顔を眺めるのだが 今日はちょっと悪戯心が芽生えて魔理沙の頭を軽く撫でてみた。 髪に触れるとぴくりと震えて首をすくめるようにしていたが、構わず頭を撫で続けるとやがて力を抜いてこちら に身を寄せてきた。 「ん……」 くしゃくしゃと少し強めに撫でてやると、溜め息ともつかない声と共に身をよじらせ、やがてゆっくりと瞼を開 いた。 「おはよう、魔理沙」 「……! ○○おはよう」 撫でる手を止めて囁きかけると、魔理沙は少しの間ぼうっとした目でこちらの顔を見つめていたが 焦点が合った途端に目を見開き、眠そうな声で返事をしてくれた。 「目覚めの気分はいかが?」 撫でる手を再開し、頭頂部から毛先まで梳くようにしながら尋ねると 悪くはないなと小さな声で呟き、気持ち良さそうに目を細めた。 太陽の光を浴びて金色に輝く髪は指通りにほとんど抵抗しないほどさらさらで しかも撫でる度にふわっと魔理沙の甘い匂いが広がる。 このまま魔理沙を抱き締めて二度寝したい衝動に駆られたが、起きない訳にはいかないので髪の感触を惜しみな がらも「起きるぞ」と声をかける。 「……」 普段ならすぐに起き上がるのだが、今日は起きようとせず、逆にむすっとした顔で睨んできた いつもと違う反応に戸惑って、どうしたんだと尋ねようとしたが、そこではたと理由に思い至った。 仕方ないなと苦笑しつつ魔理沙の肩に手を回して抱き寄せると、唇にそっとキスをした。 ただ触れるだけのキス。魔理沙の寝起きの唇は若干カサついているが、 それでもマシュマロのように柔らかな 感触が伝わってくる。 唇の僅かな隙間から流れ込んでくる魔理沙の呼気に、口の中に蕩けるような甘さが広がる。 ふと視線を感じて目を開くと、睫毛の一本一本まで数えられるような距離から魔理沙のジト目が睨んできた。 次は絶対忘れるなよと語りかけてくる瞳に、肩を抱く力を強めることで答える その答えに満足したのか、魔理沙は再び目を閉じて、代わりに首に腕を回してぎゅっと抱き締めてきた。 唇は押し潰されてもはやどこまでが自分の口でどこからが魔理沙の口内なのかわからない。更に胸の辺りに控え 目ながら柔らかな感触が押しつけられて もう今日は起きなくていいんじゃないかと思い始めた時 「さて起きるか。今日も一日頑張るぜ」 伸ばしかけた手をするりと躱して起き上がると、魔理沙はさっさと部屋から出て行ってしまった ドアを出る直前に見せた意地悪そうな笑みを見て、敵わないなと内心思いつつ、ダイニングに向かった恋人の後 を追った 新ろだ744 「魔理沙ー、チラシの類を出しっ放しにするなと言ってるでしょー、もーこの子ったらー」 「あっちこっちで号外号外って配ってるんだ。勝手に引っ掛かって来たそいつが悪いんで あって私の所為じゃないぜ。あとその口調やめろ」 「うん我ながら酷かったから止める。それにしても……先週から毎日続いてるんだからさ ぞ長期間大量に撒いてるんだろうネー」 「…………」 「まあともかく片付け片付け、紙類は燃えるごみじゃーうふははははは」 「か、勝手に私の部屋を片付けるなと何度も」 「魔法絡みのは手を付けてない訳ですが何か問題でも。というかテーブルの上にあったら メシん時に困るっしょー」 「うー……何だ、気になったりはしないのか?」 「何が?」 「いや、だから、ほら」 「なにが?」 「ま、毎日持って帰ってくるくらいだから、何が書いてあるのか……とか」 「それでぇ?」 「お前、まさか……」 「素直に言い出せず恥ずかしがる魔理沙、あると思います」 「わざとかぁ――!!」 「ごちそうさまでした! イェア!!」 「お前のそういうとこ、ほんっとーに変わらないな」 「性だもん」 「どうやったら矯正できるか教えて欲しいもんだぜ」 「不可能だと思うよ。前にも言ったが俺はまだ二段階解放を、」 「わからんネタは遠慮するぜ。というか話を別方向にもっていくな」 「バレましたか」 「そんなにまで話したくないって事は、お前本当に興味無いのか?」 「外界ツアー?」 「ん」 「いやまあ興味の有る無いで言うとそりゃ有る方なんじゃないの?」 「何で疑問形なんだ」 「癖」 「ああもー、話が進まない……じゃあ何でそんな意図的に避けるんだよ。あれか、そんな に私をからかいたかったか」 「まあそれもあるけどね、九割くらい」 「ほぼ全部じゃないか!?」 「俺今そのために生きてると言ってもいい」 「お前は……あー、もうまた話を逸らされてるぜ」 「まあ十分堪能した事だし本題に入りましょうか」 「おいこら」 「で外界ツアー行きたいんですか、魔理沙さんは。あちこちで聞いた限り、随分参加者が 多いらしいけど。やっぱ郷の人間は外に興味があるもんなのかね」 「まあそれはそうだろう。基本面白い事好きな連中ばっかだしな、私含めて」 「面白いかねえ、お外は」 「?」 「……いや、見て回るだけならそれは面白いのかもしれないな。こっちの様子と比べれば 十分娯楽に値はするか」 「何だ急に難しい顔して。似会わないぜ」 「ひでえ。そんな俺の顔がデフォルトで間抜け面みたいな言い方」 「いやそう言ったつもりなんだが」 「…………性格変えようかなあ」 「変えれるのか」 「頑張れば」 「そうなのか」 「そうなのよ」 「まあそれは置いておくとして、お前本当に乗り気じゃないな」 「外は知ってますからね。確かに今どんな感じになってるのかって興味はあるよ。でもま あだからこそ微妙っていうかねー。まあ別に向こうが駄目って訳じゃない、こっちの人間 には堅っ苦し過ぎると思……ああ観光か。ならば楽しいとは思います。技術レベルもダン チだし、見て回りがいはあるでしょう?」 「面白いならいいじゃないか…………でも」 「デモ?」 「お前が行きたくないなら、いかない……その、一緒だから、行きたいし」 「二分待って、鼻血止めるから」 「ちり紙ならそっちだ」 「さて、外界ツアーに行くにあたってですが」 「……何時の間に行くことが決定したんだぜ」 「行きたいって言ったじゃない」 「そりゃ行ったけど」 「なら案内するさ、少なくとも魔理沙よりは詳しいですとも」 「いいのか? 行きたくないんじゃあ……」 「ぶっちゃけどっちでもいい。それに涙目の魔理沙に上目遣いで私をお外に連れてって懇 願されたら断るわけがないじゃない」 「……か、勝手に付け加えるな。そこまでやった覚えはないぜ」 「真っ赤っかー……で、聞いときたいんだけどもさ」 「何だ?」 「どういうとこ行きたいの? ツアーつっても別にどっか決まってる訳じゃないみたいだ し、各々で好き勝手行っていいみたいだからさ」 「……んーと、だな。あんまり決めて無いんだが、一つ、行ってみたい所が、ある」 「どこ?」 「そのな、ダメだったらダメって言ってくれていいんだ」 「……んー。どこなのさ」 「お前の故郷」 「いいよ」 「……はやっ」 「でも最初に言っとくとあんま面白いモンないよ。結構田舎だし。それでもいいん?」 「うん、いい」 「しかしまたどうして」 「いや……なんていうか、いいだろ別に、見てみたくなったんだから」 「……ふーん。本当なんも無いとこなんだけどなあ、名産品もショボいしさー」 「とにかく、行ってもいいんだな? 連れてってくれるんだな?」 「うんいいよ」 「そうか、ははっ、そりゃよかったぜ」 「何でそんなに楽しみそうなのか、まあ可愛いからいいけど……今になってわが故郷のシ ョボさが妬ましい。どこ案内すりゃいいんだよう……んー」 「…………お前が自分のこと全然話してくれないからだろうが。私だって、お前の事知り たいんだからな。たくさん」 「何か言った?」 「いやー何も! 旅行楽しみだなぁ、ははは!!」 「痛い痛い痛いもっともっと……つってもさすがにずっとそこって訳にもいかないっしょ。 他にどういうとこ行きたいか教えてくれると」 「というかだな、私は外のことあまり知らないから、どういうのがあるかがまずわからないんだぜ」 「あー……ですよねー……じゃあまずこっちが説明しないといけないのか」 「当てにしてるぜ」 「よーし、じゃあ外界授業だー」 「おー」 「という訳でこれに着替えてください。ずるり」 「どっから出した!? ていうか何だそれ!?」 「懐。制服。あとこれから先、俺の事は先生と呼ぶ様に」 「何でだ!?」 「先輩でも可! むしろそっちの方が個人的には良い! すっごくいい!!」 「私にもわかるようにいってくれよ!?」 「趣味!!」 「ああ、ああ! 何時もの事か!!」 「わかってらっしゃる! そう言う事で速くこのセーラー服に着替えるんだ魔理沙! 何 着方がわからない!? ならば手伝ってあげるからうふふはははあ!!!」 「うわああぁぁ、こっち来るな変態――! もてあそばれる――!!」 「これは愛でると言うのだよ! 我々の業界ではな!!」 「…………故郷ね。片付けるにはいい機会なのかな、これ」 「何か言ったか?」 「魔理沙はかわいいなぁって言った」 「嘘つけ」 「本当なのに。ていうかそんなにセーラー服駄目ですか。似会うと思うのに」 「お前の挙動が信用できない」 「そうか。ブレザーの方が良かったか。にゅるーん」 「また出た!? だからそういう問題じゃないって言ってるじゃないか!?」 準備とか計画立てる時って楽しいよね
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登録日:2014/02/19 Wed 00 35 38 更新日:2023/11/30 Thu 23 27 43NEW! 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 2ボス 6月6日は赤蛮奇の日 ぼっち ろくろ首 クールビューティー ショートカット ジオング デュラハン ブーツ マント ミニスカート リボン 中二病 人間の里 今はもう大人しい 伊瀬茉莉也 公式ゆっくり 厚地彩花 厨二病 吉岡麻耶 孤高 東方 東方project 東方輝針城 柳の下のデュラハン 草の根妖怪ネットワーク 蛮機獣←ではない 赤蛮奇 赤髪 輝針城 近藤玲奈 邪気眼 頭を飛ばせる程度の能力 飛頭蛮 ・・・・・・非力な人間の癖に 頭を見る度うなされよ! 赤蛮奇(せきばんき)とは、東方Projectの登場キャラクター。 【概要】 種族 ろくろ首 二つ名 ろくろ首の怪奇 能力 頭を飛ばせる程度の能力 テーマ曲 柳の下のデュラハン 東方輝針城で2面ボスとして登場。 首を飛ばすことができるろくろ首であり、妖怪であることを隠しながら人間に紛れて人里で暮らしている。 ややプライドが高い性格であり、人間とも妖怪とも打ち解けることはなく、東方心綺楼における宗教家達の争いも冷めた目で見ていた。 しかし、少名 針妙丸や鬼人正邪が異変を起こした際、打ち出の小槌の影響を受けて暴走してしまい、自機達に退治されることとなる。 弾幕ごっこでは頭を飛ばして自機を追いかけ回したり、更には頭を増殖させて攻撃してきたりする。 そのため胴体からの攻撃と頭による攻撃の二つに気を配らなければならない。 【容姿】 赤いマント(裏地は青)を身に着けており、そのマフラーのような部分で口が隠れている事が多い。 ヘアカラーは赤で、リボンの色は青。リボンと黒い服には周りに赤い刺繍がついている。 赤黒いミニスカートと黒いブーツを履いており、ブーツにも赤い刺繍もしくは紐のようなものがついている。 【スペルカード一覧】 東方輝針城 飛符「フライングヘッド」 首符「クローズアイショット」 首符「ろくろ首飛来」 飛頭「マルチプリケイティブヘッド」 飛頭「セブンズヘッド」 飛頭「ナインズヘッド」 飛頭「デュラハンナイト」 弾幕アマノジャク 飛首「エクストリームロングネック」 眼光「ヘルズレイ」 飛首「ツインロクロヘッド」 【二次創作での扱い】 首を飛ばす・増やすという強烈な個性があるため、身体から離れた首を他者に弄られたり増やした首と戯れたりと、その能力を活かしたネタが多い。 また、ミニスカ姿のためか太股を強調したイラストがよく描かれる。 mmdモデル、イラスト共に身長が高めでスタイルがよく描かれる傾向がある。 同じく体験版に出演し「今はもう大人しい」と評されるわかさぎ姫や今泉影狼と共演することが多い。 公式では明言されていないものの、彼女らと同じく「草の根妖怪ネットワーク」の一員に加わっていることも多い。 生活圏が人里なので、二次創作での登場頻度はわりかし多い部類に入る。 突き放すような言動に反して面倒見が良いツンデレのようなキャラが多い。 斜めに構えている性格を中二病として解釈され、邪気眼的なキャラになっていることも。 「勇敢なアニヲタもいたもんね。その見返りは追記・修正だけどな!」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] なんというか目つきの悪くなった琥珀さんだよねこの子 -- 名無しさん (2014-02-19 00 35 38) ↑え、どこが? 髪の色とリボンくらいしか共通点無い気がするが -- 名無しさん (2014-02-19 00 41 09) 意図してこうなったかはわからないけど服装の色と性格が小傘と正反対で似た感じの能力で2ボスと小傘と共通点が多い -- 名無しさん (2014-02-19 02 45 50) 読みは「せきばんき」にしないと -- 名無しさん (2014-02-19 04 44 22) あのローブを取ったらぬら孫の首無同様、生首がふよふよ浮いた姿してるのだろうか? -- 名無しさん (2014-02-19 07 04 41) ↑普通に首あってマントで首の繋ぎ目隠してるんじゃないか -- 名無しさん (2014-02-19 21 03 40) 首が分裂ってどういう原理なのか。分身の一種? -- 名無しさん (2014-02-19 21 11 53) かわいい -- 名無しさん (2014-03-06 12 50 45) ○骨「首を洗って待ってやがれ -- 名無しさん (2014-08-09 21 58 33) うしおととらの餓眠様思い出したわ。あっちは可愛くない上に飛頭蛮で大陸出身らしいけど -- 名無しさん (2015-01-20 05 59 03) 俺はぬーべーで知ったw -- 名無しさん (2015-01-20 10 34 33) ↑パン屋のオヤジの奴だつけ? -- 名無しさん (2015-01-20 12 21 59) ↑YEAH!!そうさ、HAHAHA!! -- 名無しさん (2015-01-20 15 25 24) 呉の“朱”桓に使えた女中が飛頭蛮だったから、赤の字が着くのかしら? -- 名無しさん (2015-01-20 21 47 51) 「某白黒弾幕RPG」にてこれのオマージュと思われる弾幕攻撃が存在します。探してみましょう。 -- 名無しさん (2020-09-20 21 50 47) 薄い本では首だけになって他キャラの情事を覗いて一人でシたり、そのまま巻き込まれるのが多い印象。あと首無しライダーが連想されるのかバイクに乗ってる二次イラストが聖さんの次に多い気がする -- 名無しさん (2020-11-12 23 31 07) トランスフォーマーのクロームドームに似てる気がする。 -- 名無しさん (2020-11-12 23 46 21) 名前 コメント
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綿月豊姫 サプライ 輝針城&紺珠伝拡張セット 分類 キャラクター 攻撃 30 体力 30 コスト ⑮ キャラクター能力 【移動-緑】すでに配置されたこのキャラクターが再配置可能な時に緑色の空いている土地(基本価値40以下)へ移動させても良い。 援護効果 - イラスト anei 処理 キャラクター能力 援護効果 使い方 共通山札戦 デッキ構築ルール 関連するQA 相性のいいカード
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Amateras Records Best Vol.2 サークル:Amateras Records Number Track Name Arranger Lyrics Vocal Original Works Original Tune Length 01 Skydrive! Tracy 築山さえ 築山さえ 東方神霊廟 デザイアドライブ [04 18] 02 Luv For U Tracy 海兎 KUMI(ヲタみん) 東方紅魔郷 U.N.オーエンは彼女なのか? [05 00] 03 Lonly Ranunculus Tracy 築山さえ 築山さえ 東方地霊殿 ハルトマンの妖怪少女 [04 02] 04 Endless Night Tracy 築山さえ KUMI(ヲタみん) 東方妖々夢 ネクロファンタジア [04 54] 05 Re Birth MARIN 海兎 めらみぽっぷ 東方輝針城 リバースイデオロギー [04 36] 06 Secret Melody Tracy M.I.O 築山さえ 東方紅魔郷 ルーネイトエルフ [04 46] 07 Ice 2 Ice 溝口ゆうま 海兎 miko 東方紅魔郷 おてんば恋娘 [04 44] 08 セツナレヴァリエ きりん 海兎 築山さえ 東方永夜抄 恋色マスタースパーク [04 42] 09 Star Connect Tracy 海兎 KUMI(ヲタみん) 東方風神録 信仰は儚き人間の為に [06 28] 10 Horizon Tracy Renko あひる 東方妖々夢 幽雅に咲かせ、墨染の桜 〜 Border of Life [05 05] 11 indefinitely MARIN 海兎 KUMI(ヲタみん) ダブルスポイラー 無間の鐘 〜 Infinite Nightmare [06 32] 12 Moonlight Trip 隣人 築山さえ 築山さえ 東方夢時空 Reincarnation [05 12] 13 Indomitable Spirit Tracy 海兎 ほたる 東方紅魔郷 明治十七年の上海アリス [03 40] 14 Flying! Tracy 海兎 築山さえ 東方輝針城 柳の下のデュラハン [03 52] 詳細 第十二回博麗神社例大祭?(2015/05/10)にて頒布 イベント価格:1,000円 ショップ価格:1,500円 Guest 溝口ゆうま(M.H.S) きりん(EastNewSound) 隣人(ZYTOKINE) 海兎(EastNewSound) Renko(ORANGE★JAM) めらみぽっぷ(こすもぽりたん) miko(Alternative Ending) レビュー 名前 コメント
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概要特徴 キャラカラーリング 技解説通常N格闘 上格闘 左右格闘 下格闘 チャージアタック スイング ショット イリュージョンレーザー チャージショット マジックナパーム トリガートリガーアタック 恋符「マスタースパーク」 トリガーチャージアタック 恋心「ダブルスパーク」 TCA派生 ローリングダブルスパーク トリガーショット 魔符「スターダストレヴァリエ」 エクストラ 天儀「オーレリーズソーラーシステム」 ドライブドライブアタック 彗星「ブレイジングスター」 アクセルドライブアタック 魔砲「ファイナルマスタースパーク」 シンクロアクション コンボ・立ち回りコンボN格闘始動 上格闘始動 恋符「マスタースパーク」始動 シンクロドライブ・クイックシンクロキャンセル アクセルシンクロドライブ・クイックシンクロキャンセル 立ち回り コメント 概要 特徴 主にマスタースパークで近距離の相手にプレッシャーをかけていくキャラ。 ショット系統は少し癖があるものの、使い勝手は悪くなく、弾幕もそこそこばら撒ける。 しかし接近戦で主に使うTAは足が止まるという欠点を抱えているため他のキャラよりは立ち回りを慎重に行う必要がある。 捕まえた時の瞬間火力は高めで短時間で体力を奪える。 シンクロエフェクトは魔力の回復速度を上昇させるMPリカバリー。 ステップを多用する今作では気休め程度の回復量だが、まあおまけ程度の効果として受け取っておこう。 キャラカラーリング 左からA→B→C→D 技解説 通常 N格闘 1段目 威力120(132)[144]ダウンリミット5 中ダメージ 2段目 威力125(137)[150]ダウンリミット5.2 中ダメージ 3段目 威力175(192)[210]ダウンリミット6 吹き飛びダメージ コンビネーションコンボ・チェイスレシーブ可 全段命中の威力 420(461)[504]ダウンリミット16.2 箒を振り回して攻撃する。 発生は少し遅め。零距離に近いマスパからなんとか繋がる程度。 3段しかないので霊夢や妖夢と同じ使い方するといつの間にか吹き飛ばすことも。 逆に3段しかないので他のキャラより早めに吹き飛ばせる。 上格闘 威力187(205)[224]ダウンリミット12 強ダメージ ダウンアブソーブ可 突っ込んで掌底…と見せかけてミニ八卦炉で殴っている。そんな使い方していいのか。 相手との距離が詰まっていればすぐに発動するため、判定は弱いがコンボパーツとしてはなかなか。 この技からはマスパ、レヴァリエ、ブレイジングスターを繋ぐことができるので、コンボの中継としては非常に優秀な技。 左右格闘 威力120(132)[144]ダウンリミット5 回転ダメージ ダウンアブソーブ・ハイドホールド可 前作魔理沙のスラ格に似た…というか性能ほぼまんまな技。 判定はやや弱いが周囲を払うように攻撃するので当てにくくはなく、 威力は前格闘より劣るものの、リミット蓄積が少ない。 回転ダメージを与えるので、これを二回当てれば錐揉み状態に持っていける。 下格闘 威力218(239)[261]ダウンリミット17 上吹き飛びダメージ 一定距離突進後、サマーソルト。判定は縦に長く、横にほぼない。 一応、上格と近距離マスパからならステキャンでつながる。 相手が回避しても攻撃前に相手方向に向く上に判定も強いので、攻撃が出ればなかなか強い。 攻撃後はマスパが繋がる。 チャージアタック スイング 威力187(205)[224]ダウンリミット12 吹き飛びダメージ コンビネーションコンボ・チェイスレシーブ可 箒でフルスイング。ナイスショット。当たった時のSEが爽快だが箒で殴ってるのでなんか違和感ある。 一定距離か、相手との接触時に攻撃判定発生。つまり発動前にほぼ接触しているなら離した瞬間に発動する。 判定も一応周囲に出るようなので、乱戦や1VS2で囲まれた時などに重宝する。 ショット イリュージョンレーザー 威力140(154)[168]ダウンリミット6.2 弱ダメージ 単発の大きなショットを放つ。弾速そこそこで判定が大きい。 が、いかんせんショットなので普通に相殺される。 連射出来ないのであんまり気軽に撃っていけるものではない。 チャージショット マジックナパーム 直撃 威力160(176)[192]ダウンリミット6.5 弱ダメージ 爆風 威力160(176)[192]ダウンリミット6.5 弱ダメージ 全段命中の威力 320(352)[384]ダウンリミット13 放物線を描いて飛んでいくショット。 実は幻想郷キャラの中で数少ない爆風判定持ちの技であり、二重結界霊夢にもダメージを与えられる。 とはいえこの技をチャージする暇があったらトリガーチャージアタックをホールドしておくべき場面の方が多い。 地味にTSより距離があり、チーム戦で自分がタゲもらってないときにちまちま撃つといやらしいかも。 ショット・チャージショットで弾数は共有 弾数 10 トリガー トリガーアタック 恋符「マスタースパーク」 威力63(69)[75]ダウンリミット1.7 弱ダメージ 9連 10Hit目 威力63(69)[75]ダウンリミット1.7 中ダメージ 全段命中の威力 630(690)[750]ダウンリミット17 毎度おなじみ魔理沙の十八番。 近距離で当てれば格闘へとギリギリつなげられるのでコンボのお供としても便利。 発射中は移動キーを操作することでその方向へ曲げられる。だがあまり曲がらない。 また発射中はステキャン以外で動けられないので横槍には十分注意しよう。 ショットブレイクでガードされようともそれすらも突き抜けてパートナーに当たったりする結構強い技。 10Hit目を当てない限り錐揉みダウンにならないため、多段ヒット技ながらコンボのフィニッシュに使用することが可能。 トリガーチャージアタック 恋心「ダブルスパーク」 威力69(75)[82]ダウンリミット1.7 弱ダメージ 9連 クロスファイア可 10Hit目 威力69(75)[82]ダウンリミット1.7 中ダメージ 全段命中の威力 690(750)[820]ダウンリミット17 両手で同時に(片手にミニ八卦炉)マスパを放つ。 派手だがこれが当たる状況ならマスパで十分だったりする。 何故ならマスパと比べて発生速度鈍化、硬直ほぼ同じ、ヒット数も同じ、曲げ撃ち不可能と、威力以外はマスパに劣るから。 この技を使うよりは下記のTCAに派生するか、マスパを撃つかになる。 とりあえず溜めて刺し込みに使う分には問題なく、始動としてはそれなりに有用かも。 TCA派生 ローリングダブルスパーク 威力230(253)[276]ダウンリミット6.7 弱ダメージ 2連 クロスファイア可 3Hit目 威力230(253)[276]ダウンリミット6.6 弱ダメージ 全段命中の威力 690 ダウンリミット20 両手を広げて横回転ダブルスパーク。派生方法はチャージ完了後に下移動コマンドを入力している状態でTCA発動。 一発ごとの威力が高く、ダブルスパークの射程と横回転する仕様が合わさって乱戦時にかなり効果を発揮するTCA。 ただし小ダメージのため、コンボは不可能なので注意。 シングルではクロスファイア可能技のため、敵に近づいて無理やりパートナーの射撃をぶち込むような使い方ができる凶悪な技と化す。 条件は不明だがごくまれに4ヒットすることもある?要検証 トリガーアタック・トリガーチャージアタックで弾数は共有 弾数 3 トリガーショット 魔符「スターダストレヴァリエ」 威力64(70)[76]ダウンリミット2.17 弱ダメージ 3発同時発射*3連射 全弾命中の威力 576(630)[684]ダウンリミット19.53 弾数 3 星弾を一斉に9発放つ。星弾はそれぞれ放物線を描くように飛んでいく。 距離が遠ければ遠いほど放物線を大きく描くようになるのでその分着弾に時間がかかる。 マスパより遅いが距離はあり、誘導性は一応あるのでミリ殺し等に。 ほかにもTAに即つなげられるので、余裕があるときは組み込んでいきたい。 余談だが、発射ごとにランダムに星の色が決まる。もちろんどの色でも効果は同じ。 エクストラ 天儀「オーレリーズソーラーシステム」 威力64(70)[76]ダウンリミット2.17 弱ダメージ 一回ごとに3発同時発射 全弾命中の威力 192(210)[228]ダウンリミット6.51 ペースを上げるぜ! 発動後、魔理沙の周りに3つの光球を展開。効果は約20秒。 この光球は各種ショット(TA、TCA含む)に反応してそれぞれ一つずつ星弾を発射する。 星弾の威力、ダウンリミットはレヴァリエ一発ごとと同じ。ただし星弾は直線的に飛んでいく。 光球は魔理沙の周りを回るように動き、星弾は魔理沙が撃った瞬間に光球があった場所から発射される。 単純に威力の底上げ等に便利な他、当てやすさもアップするので、 これを纏ってる状態で地道に射撃を当てていくと案外馬鹿にできない総ダメージになる。 地味ながら非常に優秀なEX。 以前のバージョンでは展開した直後は3つあるのだが、何故かそのうちの1つが何処かへ飛んでいく不具合があった。 現在は修正され、ちゃんと3つついてくるようになっている。 ドライブ ドライブアタック 彗星「ブレイジングスター」 威力1850[2220]ダウンリミット29.5 回転ダメージ ダウンアブソーブ・ハイドホールド可 箒にまたがって超高速突進。クイックシンクロキャンセル即出し、上格闘、左右格闘から繋がる。 単発の関係上、ダブルアタックでダメージが激増する。さらに回転ダメージを与えるため、その後に味方の追撃がかかればそれもダブルアタックになる。 高速で突き抜ける関係上、敵との距離が離れやすく、よく言えば乱戦を突破する手段、悪く言えば味方と離れやすいことか。 ほぼ起きないことだが、魔理沙が止まる(箒から飛び降りる動作)の一歩手前辺りで当てるとさらに追撃可能。 アクセルドライブアタック 魔砲「ファイナルマスタースパーク」 威力3094(81*22+83*14+150)ダウンリミット52.12 光になれぇぇぇぇぇぇぇ!!!! 魔理沙の全身全霊のマスタースパーク。 拘束時間は平均程度。威力はそこそこ。 恐らく上記のセリフは某勇者王のパロディかと思われる。 シンクロアクション コンボ・立ち回り コンボ N格闘始動 N格闘2段 恋符「マスタースパーク」 ステップ 上格闘 ステップ 魔符「スターダストレヴァリエ」 N格闘3段 イリュージョンレーザー ダメージ 1650 条件 恋符「マスタースパーク」残弾1以上 魔理沙がN格からコンボを繋ぐ機会はなかなかないだろうが、一応参考に。 ダメージが低い割に難易度はそこそこ、メリットは発動条件の緩さぐらい。 ぶっちゃけマスパ残り1ではろくなコンボがないのでさっさと使い切ろう。 N格闘2段 恋符「マスタースパーク」 ステップ 上格闘 ステップ 魔符「スターダストレヴァリエ」 上格闘 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」 ダメージ 2168 条件 恋符「マスタースパーク」残弾1以上・魔符「スターダストレヴァリエ」残弾2以上 一応錐揉みダウンが取れる。ただし2回目の上格闘は安定しにくい。 N格闘2段 恋符「マスタースパーク」 ステップ 上格闘 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」 ステップ 上格闘 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」 ダメージ 2634 条件 恋符「マスタースパーク」残弾3・魔符「スターダストレヴァリエ」残弾2以上 マスパ残り2の場合は最後をイリュージョンレーザーに変えてダメージ2331。 上格闘からのトリガー連射はコンボに要する時間が短く、妨害を受けにくいので便利。 積極的に使っていこう。 上格闘始動 上格闘 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」 ステップ 上格闘 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」 ステップ 上格闘 ダメージ 2283 条件 恋符「マスタースパーク」残弾2以上・魔符「スターダストレヴァリエ」残弾2以上 難易度は低いが威力はそこそこ。 上格闘 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」 ステップ 上格闘 恋符「マスタースパーク」 ステップ 上格闘 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」 ダメージ 2637 条件 恋符「マスタースパーク」残弾3・魔符「スターダストレヴァリエ」残弾1以上 ダメージが高く、スターダストレヴァリエの条件が緩いが、そもそも上格闘を生当てする機会自体が… 恋符「マスタースパーク」始動 恋符「マスタースパーク」 ステップ 上格闘 ステップ 魔符「スターダストレヴァリエ」 上格闘 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」 ダメージ 2017 条件 恋符「マスタースパーク」残弾1以上・魔符「スターダストレヴァリエ」残弾2以上 一応2000は出るものの錐揉みダウンにならず、即反撃の可能性あり。 恋符「マスタースパーク」 ステップ 恋符「マスタースパーク」(密着) 上格闘 ステップ 魔符「スターダストレヴァリエ」 上格闘 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」 ダメージ 2503 条件 恋符「マスタースパーク」残弾2以上・魔符「スターダストレヴァリエ」残弾2以上 マスパ2回で相手に密着することでノーステップで上格闘が繋がる。このコンボ以外でもマスパが密着ヒットすれば可能。 恋符「マスタースパーク」 ステップ 上格闘 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」 ステップ 上格闘 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」 ダメージ 2608 条件 恋符「マスタースパーク」残弾3・魔符「スターダストレヴァリエ」残弾2以上 弾数さえあれば難易度は低く、十分なダメージを叩き出せる。 恋符「マスタースパーク」 ステップ 恋符「マスタースパーク」(密着) 上格闘 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」(密着) 上格闘 魔符「スターダストレヴァリエ」 イリュージョンレーザー ダメージ 2725 条件 恋符「マスタースパーク」残弾3・魔符「スターダストレヴァリエ」残弾2以上 ダメージは大きいが相手が錐揉みダウンにならなかったりする。 シンクロドライブ・クイックシンクロキャンセル 各種コンボの締め直前 ドライブ 彗星「ブレイジングスター」 追加ダメージ 1080~1720 問答無用。相手にコンボカットされそうな時にカットしに来た相手ごと巻き込んでやるなど。 各種コンボの締め直前 ドライブ 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」(密着) 上格闘 彗星「ブレイジングスター」 追加ダメージ 1960~2702 そこそこダメージが伸びるのでできればこちらを選びたいところ。 マスパ後の上格闘は密着していないと繋がらないので注意。 恋符「マスタースパーク」 ステップ 恋符「マスタースパーク」(密着) 上格闘 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」(密着) 上格闘 彗星「ブレイジングスター」 ダメージ 3591 条件 恋符「マスタースパーク」残弾3・魔符「スターダストレヴァリエ」残弾1以上 ドライブ時の一例。 上格闘 前移動 恋符「マスタースパーク」(密着) 上格闘 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」(密着) 上格闘 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」9Hit ドライブ 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」(密着) 上格闘 彗星「ブレイジングスター」 ダメージ 5362 条件 恋符「マスタースパーク」残弾3・魔符「スターダストレヴァリエ」残弾2以上 最初の移動にある程度ディレイを挟むことでコンボ補正を切りダメージを上げる。 ドライブ前のマスパを当てきってしまうと錐揉みダウンになってしまうことを考えると実戦で9Hitまで粘るのはやめた方がいい。 アクセルシンクロドライブ・クイックシンクロキャンセル 各種コンボの締め直前 ドライブ 魔砲「ファイナルマスタースパーク」 追加ダメージ 1746~2867 やっぱり問答無用。ちなみにダメージ値はドライブ前のコンボのキャンセル回数が少ないほど大きくなる。 なぜかファイナルスパーク自体にもダメージのぶれがあったりする。 各種コンボの締め直前 ドライブ 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」(密着) 上格闘 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」9Hit 魔砲「ファイナルマスタースパーク」 追加ダメージ 3486~4601 ギリギリまで繋ぐとこうなる。ちなみにいきなりクイックシンクロキャンセルからコンボを開始した場合はマスパを当てきっても錐揉みダウンにはならない。 上格闘 前移動 恋符「マスタースパーク」(密着) 上格闘 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」(密着) 上格闘 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」9Hit ドライブ 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」(密着) 上格闘 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「マスタースパーク」9Hit 魔砲「ファイナルマスタースパーク」 ダメージ 7310 条件 恋符「マスタースパーク」残弾3・魔符「スターダストレヴァリエ」残弾2以上 立ち回り コメント 下手なりに編集してみました。何か指摘あればお願いします - 名無しさん 2014-10-03 23 00 50 名前
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霧雨魔理沙とは 霧雨魔理沙は、魔法を使う人間です。東方projectでは博麗霊夢に並ぶもう一人の主人公というポジションで、ほとんどの作品にプレイヤーキャラクターとして登場します。黒を基調とした服装に、魔法使いの三角帽をかぶり箒に乗って空を飛びます。 読み きりさめまりさ 種族 人間 性格 ひねくれ者で負けず嫌い 嫌いなもの 不明 好きなもの 珍しいもの、マジックアイテム、キノコ 趣味 キノコ集め 職業 魔法使い 二つ名 普通の魔法使い 能力 魔法を使う程度の能力・魔法を操る程度の能力 魔法を使う(操る)程度の能力を持ち、派手で強力な魔法が好き。魔法の森でマジックアイテムの店『霧雨魔法店』を営んでいる。つい手が伸びてしまう。 テーマ曲 恋色マジック Dim. Dream Selene's light Casket of Star 魔女達の舞踏会 ~ Magus 恋色マスタースパーク オリエンタルダークフライト メイガスナイト 魔獣スクランブル 霧雨魔理沙立ち絵一覧 東方ロストワード立ち絵 東方アルカディアレコード立ち絵 東方スペルバブル立ち絵 幻想エクリプス立ち絵 ゆっくり魔理沙立ち絵 注意 これが立ち絵とは限りません スペルカード一覧 恋符「マスタースパーク」 魔符「スターダストレヴァリエ」 恋符「ノンディレクショナルレーザー」 魔符「ミルキーウェイ」 魔砲「ファイナルスパーク」 彗星「ブレイジングスター」 儀符「オーレリーズサン」 天儀「オーレリーズソーラーシステム」 符の壱「スターダストレヴァリエ」 符の弐「アステロイドベルト」 符の参「マスタースパーク」 星符「ドラゴンメテオ」 魔空「アステロイドベルト」 黒魔「イベントホライズン」 恋風「スターライトタイフーン」 恋心「ダブルスパーク」 光符「アースライトレイ」 魔符「イリュージョンスター」 魔符「アルティメットショートウェーブ」 妖器「ダークスパーク」 星符「アステロイドベルトナイトメア」 注意 決して全てのスペルカードが載っているとは限りません
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魔理沙20 新ろだ768 「ハハッ、いみわかんねえー」 室内には相変わらず散乱する本とかゴミとかゴミとか。その中から本を一冊拾い上げ、 床に寝っ転がってなんとなく内容を眺めている昼下がり。ちなみにゴミって言うと魔理沙 がえらい怒るので言わない。口に出すときは収集物。これお約束。 読む、のではなく眺める。である。一応活字を読んではいるが、本を読むってのは内容 を飲み込めて初めて成立する気がするし。だから眺めて、相変わらず何書いてあんのかわ かんないなーと思いながらその作業を繰り返す。 まあ要するに暇な訳である。 魔理沙は机に座って何かやっている。時折唸り声やら椅子のぎしぎし鳴る音がするのだ からなんかの研究なんだろう。邪魔するのは不本意なので、こうして意味不明な書物を眺 めつつ暇をつぶすのである。 年頃の男女……というか恋人同士が一つ屋根の下に揃って互いにほぼ不干渉という現状。 一般的には結構おかしな光景なのだろうか。けれども普段というか成就する前からこんな 感じである。 無論会話が無い訳じゃなく、たまにふと思い出した事を呟いたり、それから会話に発展 したり。どっちかが茶を入れたり、外出したり。動きは少ないがある。 淡白ではあるが、俺はこの空気が気にいっているのでそれでよし。まあ甘えて欲しいっ て思いが無いと言えば嘘になるのだけれども、あんまり攻勢されると俺の心臓が持ちませ ん。だから現状不満なし。魔理沙の傍に居る事を許可されているだけで基本満たされるの である。我ながら安い。 「んー……」 魔理沙の唸り声が聞こえる。研究とかで詰まった時にはよく聞こえてくるが、微妙にイ ントネーションが違う。気になったので首をぐいんと向けてみた。 なるほど様子もいつもと違う。普段は椅子に身体を預けてぎいぎい揺らしたり、そのま ませもたれにどっぷり倒れ込んだり、またはペンを齧ったりが魔理沙のパターンである。 日頃からひそかに観察しているのでほぼすべてのパターンは把握している。 だが今日は首と一緒にその金髪をぐらんぐらん左右に揺らしていらっしゃる。 「何をされているので?」 「んー。何かな、耳の中がちょっと」 「虫でも入ったんじゃねいかね。例えばゴ、」 凄い速度で分厚い本が飛んで来た。寝っ転がった上に力を抜いて弛緩した状態だったの で避けられる筈もない。頭の付近にドゴッとか音を立てて本が着地。直撃したらどうなっ ていたか考えると普通に怖い。 「それ以上言ったら今度は当てるぜ」 「マジごめんなさい。でもこれ実話なんですがね。前に俺の友達が」 魔理沙が投擲モーションに入っている。ヤバイ目が本気だ。 普通の羽虫ならば光を当てれば寄ってくるが、奴さんの場合光を当てると奥に逃げ込ん じゃうという重要情報を伝えようとしたのに。 「はい止めます。白旗。降伏。当方に抗戦の意思無し」 そう言って読んでいた本を放り出して地面に大の字。犬の如く完全なる無防備状態にな ってみる。溜息混じりに本が下ろされたのを見てこちらも安堵のため息である。というか さっき投げたのも今投げようとしてたのも紅魔館のじゃないんですか魔理沙さん。 呟きは心中だけにとどめておいて。起き上がり、傍らのソファに身を預ける。このソフ ァ、廃品の山に埋もれていたのを俺が引っ張り出した。マーガトロイド邸で出た廃品を頂 いて来たとは魔理沙の談。出自の所為か普通にいいもので、俺が持ってたのより多分高級 品だコレ。 「それで、結局どうしたのでしょうね」 目線が大体同じになったところで、改めて聞き直す。そうすると魔理沙も思い出したの か再度首を揺らしながら小さく唸る。 「何か耳の調子が悪いんだ。こう中で音がするような……何か転がっているような……」 「本当に何か入ったんじゃねえの? 見せてみ見せてみ」 ちょいちょいと手招きをする。魔理沙がん、と小さく頷いて椅子から立ち上がっててく てく寄って来る。そんでそのまま俺の左横に座った。さてどんな様子かと魔理沙の耳を見 ようとする訳だが、魔理沙がもうワンアクション。身体を90度倒した。魔理沙の頭の先に は俺の膝である。ぼすんと音がした。 ……あれ? いや、普通横に座らね? そんで耳だけ出すんじゃね? 何で自然に膝枕の体勢になっ てんの? つうかポピュラーな認識とは男女の位置逆じゃね? 脳内でビーコンビーコン警鐘が鳴っているというか思考が速過ぎるような凍り付いたよ うな。ともかくそのまま完全に固まった。 「……どうかしたか?」 「――――ああ、ハイ。何でもないですよ、エエ」 「何だ? 見せろっていったのお前だろ?」 「アー、ソウデスネ。ジャアシツレイシマスネー」 情けない話ではあるが、恋人になった現在でも手をつなぐ程度の接触ですら事前に心で 相当の覚悟が居る俺である。だっていうのにいきなりこんなガッツリ接触したらどうなる かってオーバーフローである。いや嬉しいけどね。 ともかく固まっている訳にもいくまい。首を下げる、俺の膝の上に魔理沙の頭があった。 しかも体重の掛かり具合からしてこのお嬢さん完全に預けていらっしゃる。ああやわらか い。あったかい。のうがとけりゅ。 興奮すればいいのか赤面すればいいのか硬直すればいいのか歓喜すればいいのか、どれ かわからん。というか俺は今どんな顔をしているんだろう。 とか無駄なこと考えつつも、魔理沙の耳へのろのろと手を伸ばした。耳たぶをつまんだ 手の先が体温を捉えた事で背筋が何かぞくぞくするのを感じつつ、くいくいと軽く耳たぶ を引っ張る。光が入りやすい位置を探して耳の中を覗き込んだ。 「ふん、ほうほう」 「どうだ?」 「魔理沙、耳掃除する方?」 「それなりに、だな。思いだしたらやる程度か」 「はー。ぽつぽつへばりついてるのがあるやね、入口付近はそこまでじゃないが。とい うか押し込んだのかなコレ」 太ももら辺ががっつり好きな女の子の体温を捉えている。その事実は未だ俺の脳を何か 変な感じに侵してくれるのだが。慣れ親しんだ作業の兆しが見えた所為かちょっと冷静に なれたのは幸いか。そうでなくこんな接触状態続けてたら理性が本当に持たん。えろい事 に突入するまでもなく恥死する。 「違和感あんのは両方で?」 「いやこっちだけ」 「そーかい。じゃあ取っちまいましょう」 「いや取るってお前」 ソファの上に放り投げてあった自前の鞄を引っ張り寄せて、中を漁る。布で巻いた包み を取り出して、鞄をどける。あとちり紙も数枚用意。包み、というより道具入れを広げた。 中には数本の竹の棒……というか何て事は無い。ただの耳かきである。 「おお、用意が良いな」 「ちなみに自前の削り出し」 「マジかよ」 「マジです。好きもんの実力を教えてやろう。ついでにほかのも取っちまうかねー」 開いた道具入れから数本耳かきを引き抜いて傍らに置く。耳たぶをくいくい、次いで耳 全体をほぐす。加減はいつもより弱めで。反応を窺いつつ続行する、手でつかんでいる部 分がほんの少し暖かくなってきた気がする。頃合いだろうか。 「……むう。上手いもんだな」 「好きもんだと言ったでしょうよ」 「で、気持ちいいのはいいんだが、なんかすっごくむずむずしてきた」 「まあ辛抱しなさいな、直ぐに解消して差し上げますからさ」 もういいだろう。 という事で耳を揉むのは終了。横から耳かきを一本取り上げる。普段自分で使うものよ りも先が細いヤツ。改めて間近でまじまじと見た魔理沙の耳は思いのほか小さかった。だ からこれでちょうどいいだろう。 「一応気を付けるけど、魔理沙さんのお耳の加減はわからないので。異常の際はただちに 訴えるよう」 「わ、わかったから……速くしてくれ……お、奥のむずむずが何か半端無い……」 「へいへい。とりあえず動くなよ」 若干震えがちな返答が可愛らしくて思わず口元が綻んだ。とはいえ指先は緩める訳にい くまい。下手をしたら大惨事であるのだから。 そこらを心中で再確認しつつ、魔理沙の耳に耳かきを差し入れた。力加減は少し弱めで、 手近なのに薄く湾曲した匙の先端を向かわせる。 「……っ、く、くすぐったいな……」 耳壁にかるく匙を押し当てて、匙の先端を垢に引っ掛けて、軽く力を入れて剥がす。剥 がれたら匙の上に垢をキープしつつ引き寄せて耳の外へ出して、ちり紙の上へ。 匙が空になったみみかきを再度耳の中へ。次の獲物に向かう前に、さっき取った付近へ 匙を向けて。耳垢がへばりついていた周囲を軽くさりさりと撫でるように掻く。でかいの を取っても細かいカスはまだ残っているので、それを掻き集めるように。 「…………ん……ぅ……あー、これ、いいかも……」 欲張り過ぎるとよくないので、匙の状況を見計らって耳かきを引き上げる。カスを捨て たらもう一回中へ、さりさり撫でて、綺麗になった事を確認して次の垢へ。作業自体は同 様だ。ただ耳の穴ってのは平坦では無いので、場所場所で掻き方に注意する。曲がりくね ったところは死角が多いので慎重に。でも掻き残しが無いように丹念に。 指先に伝わるカリカリした感触を頼りに掘り進める。俺の感として、敏感――迂闊に触 ったら痛みを伴う深度まではもう少しくらいか。そこら辺注意しつつ、耳かいの匙で垢を カリカリ剥がして、壁をさりさり撫で続ける。 「……ぁ、ぅ……ふぁ」 指先に違和感と引っかかり。なかなか頑固にくっついているのがいらっしゃる様だ。固 まっている奴を軽く掻いてみる。それまえと違ってカリカリとした感じが強い。 頑固さんは個人的に濡らしてから攻めたいところではあるが、ローションとかまでは流 石に用意して無い。というかコンビニとか薬局とか無いから用意のしようがない。 ……いや待て。そういえば永遠亭があった。今度頼んでみようか。とすると綿棒代わり の物も用意せねばなるまい。さて綿棒は自作か委託かどちらが安上がりかつ高性能だろう かとか考えつつ、指先の作業を続行する。 何にせよ今は現状の装備で打破するしかあるまい。具体的に言うと耳かき三本。とはい えそれらはあくまで自分用に作ったものなので、このお嬢さんの耳を責め……じゃなかっ た。攻めるのに都合がいいのはいちばん細い一本のみである。 強さが一定を超えないように注意しつつ、かしかしかしと、連続断続的に耳かきをぐら いんど。要は引っかかりさえあればいい。端っこを目安に何度も何度も。 「……ぁー」 勝った。垢の端に匙の先端が食い込んだ。一気に剥ぐと痛いかもしれないので慎重に剥 がす。剥がし終え、耳かきをそろそろりと取り出す。飴色の塊をちり紙の上に投下。なか なか手ごわかった。ぺり、なんて音とかしてたかもしれない。 「魔理沙ー」 「………………んー……?」 これから奥やるから動くなよと注意しようと思い、声をかける。が、いやに返事が鈍い。 何事かと見たら瞼が既に半開きだった。眼もとろんとしていてどう見ても寝る前である。 耳の穴ばっか見ていたので全然気がつかなかった。思いのほかお気に召してくれたらしい。 「あらら。まあいいか、うごくなよー」 その様子に苦笑しつつ、一応声だけかけておいた。んーい、と生返事が返ってきたとこ ろで改めて作業再開といきましょうか。 さて、奥地である。妖怪は知らんが、人間は基本痛みに臆病なので痛いところは本能が 避ける。なもんで耳掃除しても一定以上奥はやらなかったりするものだ。つっても耳には 自浄作用があるんで、耳垢ってぶっちゃけほっといても問題ない。 とはいえ何事にも例外はある。明らかに自浄作用の域を超えるまで育ってしまった輩は 人力で排除せねばなるまい。それにかゆいもんはかゆいのだ。そういう輩にもご退出願お う。それに飴耳の人は固まったのが詰まったりして聞こえにくくなったりする事もあるら しいし。何、上手くかつやりすぎなければ問題ない。たぶんだけど。 さてここら辺からだろうか。さっきよりも柔らかく、匙の先端を耳壁に沿わせる。ほと んど触れるか触れないか位の感じだ。瞬間、膝の上にある魔理沙の身体がぴくんと反応し た。思ったとおりここら辺から敏感になっているらしい。 さて、こっから先は本当に注意しないと快感どころかトラウマレベルの激痛である。何 故解るかって俺は既に二桁を超えるトラウマを経験しているからだ。恋人にそんなトラウ マ負わせてしまったらその事自体が俺のトラウマになってしまう。 なのであくまでそーっとそーっと。さっきまでがほじほじかりかりならば、今度からそ りそりすいすいである。やばい、俺今相当バカっぽいこと考えてる。 「ぁ……ぁ、ぁ……ぅ…………」 奥になると慎重にやらんととまずいってのに、それにしては意外と頑固者が多い。厄介 な事である。垢の表面をさわさわ、かつしつこく撫でて、そして引っかかっても焦らない。 そこから更にゆっくりゆっくり、何度も何度も匙を引いて少しずつ少しずつ剥がす。元々 細い耳かきを使っているので、必然匙も小さくなる。だから欲張らずにこまめに回収物を 投棄に戻る。そんな感じでじっくりじっくり掘り進める。 いい加減視界も利かない深度である。なので頼りになるのは指先の感覚だ。垢に到達し たら、周囲を撫でて形状と状況を把握して的確に攻め剥がす。そんな風に続けていく。 「…………んっ」 魔理沙が声を上げたのと、指先の手応えが今までと違うので手を止めた。なにや格が違 う感じがする。コイツが元凶だろう。たぶん。軽く周囲を探ってみる。思ったとおり、他 に比べて大きい。おまけに形も奇異ときたもんだ。 さてどうするかって、別に今までどおりである。匙から伝わる感覚で全容を把握して、 とっかかりを探して垢の上を匙で撫でるように這い回らせる。 「ぅ……っ……ぅぁ」 ここらかな、と辺りと覚悟を付けて、そろりそろりと匙を引き寄せ始める。ひっかかり の反応は無い。なのであるまで続ける。数十回ほど続けて、ようやく良い反応があった。 この機を逃すまいと攻略開始である。つっても焦ったら負けるのであくまで慎重にだが。 そんな風に数か所ほど同様にへばりついている部分を剥がし終えて、安定する場所を探 す。確保。さてゆっくりゆっくり……引き寄せる、何か今までより大きいものが動いてい る感覚。 「ぅぁー………………」 ざらっとした感覚と共に、今までよりははるかに大きい飴色の塊が引っ張り出された。 光を受けて微妙に煌めいている。しげしげ眺めつつ、こりゃ自然発生というより掃除の時 に奥に押しやられたのが月日を経て固まったりでもしたのだろうか。とか推測だしてみる。 もう一度耳かきを入れて、大物の周囲の残りカスを撫で取った。ここで耳かきを持ち返 る。でも匙の方は使わない。今まで使っていた奴には梵天が付いていないのである。梵天 付きをくるんと逆手に持ち替えて、耳にそっと差し入れた。くるくると緩急を付けながら 回して、奥へ入れて、回して、引き戻す。 最後に耳の中をもう一度じっくり眺める。やり遂げた事を確認して自己満足げにうむ、 とか言ってみたりする。 「魔理沙ー、違和感は消えましたかねー?」 「…………」 反応が無い。 「反対どうするよー?」 ハイ反応なし。微かに上下する身体と、こぼれる小さな吐息。何時の間にか寝入ってら っしゃる。若干散らばった金色の髪に手を当ててくしゃくしゃ撫でてみたりする。 漏れる吐息に僅かな変調はあったが、それでも起きる気配はまるで無し。しょうがない のでそのままにする事にした。それにしても、何というか、ずいぶん間の抜けた寝顔であ る。あえていうならすやすやでなくすかーである。放心しきっているとでも言おうか。ち なみに魔理沙の口元からよだれがでろーんとなっているが、これはご褒美だから問題ない。 頭を撫で続ける。さらさらした手触りが心地いい。これくらいはやらせてもらっても文 句あるまい。魔理沙がちょっとくすぐったそうに身を捩った。動物じみたその挙動が思い のほか可愛くて口元が自然と緩む。 さて暇だから子守唄でも歌ってやろうかとか考えて、一曲も知らない事に気が付いた。 数日後。 ソファーに座っていたら魔理沙がスライディング気味に膝の上に飛び込んできた。何事 かと見下ろして、膝の上に乗った魔理沙と目がバッチリ合った。金色の瞳がくりくり動い てこちらに期待の眼差しを向けている。 「…………ダメー」 「えー!」 「両方この前やったばっかでしょうが。やりすぎると酷い事になるのです。だから当分耳 掃除はなーし」 「なんだよぉ……ケチなやつだぜ」 「はいはい」 口を尖らせてぶーぶー文句を言うお嬢さんに、一度やりすぎがどういう惨状を招くのか じっくり講義してあげたい衝動に駆られる。大変なんだぞ、汁とか血とか。おまけに凄ま じく痒いのに掻いたら目に見えて悪化するというあの地獄のようなジレンマ。 「ちなみに我慢できずに自分でやる子にはしてあげません」 「な、そんな横暴な!!」 「だって頻繁にやるんなら俺が改めてやる意味無いでしょう」 「そりゃまあそうだがー、いいじゃないかちょっとくらいー」 膝の上でぐりぐり頭を押しつけるように転がる。どうにもくすぐったい。しばらくそん な風に抗議を続けていたが、やがて諦めたのか動きを止める。 「ちぇ……わかったよ。じゃあこれだけでいいや」 ぐいぐいと頭を動かした後、満足いく位置を見つけたのか。かかる重さが増した。 「ちょ、寝る気かよ」 「これを拒む理由はないはずだぜー」 「まあそうだけども」 「んー」 髪を撫でると目を細めて声を上げる魔理沙。デレに入った猫っぽい仕草である。それか ら特に会話も無く、時間が流れていった。しばらく頭を撫で続けていたら寝息が聞こえて きた。寝入ったらしい。寝顔を眺めてやわらかな頬をつんつん突いたりして見る。 さて、まあ確かにあまり間を置かずにやると耳によろしくないというのも立派な理由な のだが。 もうちょい言うと道具が揃っていないのである。今持っている掻き棒は自分用なのだ。 魔理沙にやるならもうちょい細いのが数本欲しい。そっちは今ナイフを動かして試行錯誤 中なのだ。依頼したローションとかもまだ手元に無い。 無防備というか可愛らしさを覚える間抜けっぷりで眠る魔理沙を見下ろしつつ、笑う。 たぶん今俺はにやーとかそんな感じで笑っているに違いない。 集め終えたら改めて、徹底的にやってやろう。 ―――――――――――――――――――――― 私もやってやると意気揚々耳かきを振り下ろした魔理沙に鼓膜を貫かれたりもしましたが、 俺は元気です。 新ろだ830 「めっきり寒くなってきたな」 「そうでございますね」 「全く、外出するのが億劫になるぜ」 「その割に昨日無かった筈の本の山が増えているのでせうが」 「あっはっはっは」 たぶん誤魔化しているつもりなのだろう。魔理沙がからからと笑っている。紅魔館の図 書館から”借りて”きた本の山を見やりつつ、それでもその行動に魔理沙らしさを感じて 少々口元が緩む。魔理沙は見てて楽しいから困る。眼が放せやしない。 「時に魔理沙さん」 「ん?」 「この家ってさ。暖房器具とか無いのでしょうか」 「炬燵とストーブは多分あの辺に埋まってると思うぜ」 「……そんなんでよく冬が越せたあねえ」 「何を言ってるんだ。そんなもの使わなくても私にはミニ八卦炉がある」 「ですよねー。じゃあ何でミニ八卦炉を使わないんでしょう」 「そりゃあ勿論使う必要が無いからだろう」 「いや気温的に今こそ働くべきじゃねーでしょーか」 「馬鹿だなあ寒かったら使わなきゃいけないが、現に寒くないんだから使う必要は無いだろう?」 「えー……うん…………ソウナノカナー……?」 何か妙な口調になってしまった。魔理沙の方はこっちを論破したと思ったのだろう、ふ ふんと何やら得意げな呟きが聞こえてくる。 見えないが多分得意げに笑っているのだろう。今の体勢では魔理沙の後ろ頭しか見えな いので表情までは窺い知れないのだ。 前――脚の間に魔理沙が座っていて、それをまるで後ろから抱くというか囲む感じ。そ して毛布に二人まとめてくるまっている状態である。そりゃあ寒くは無い。人間二人が密 着してるんだから。毛布もあるし。 「でもこれ分離したら寒くなるんじゃありません?」 「ん? ずっとこうしていればいいだけだろ?」 軽く振り向いた魔理沙が、金の瞳をくりくりさせながら当たり前のことを的に言ってく る。思わずそうですねーと返事してしまう。しまった、こんな筈じゃなかったのに。 それからしばらくそのまま無音で時間が経過する。魔理沙の方は手元の魔導書を読んで いるらしい。しかしながらこっちはする事が無い。 魔理沙の髪でも弄ろうかと思ったが、手を上げかけて止めた。ただでさえ体温とか匂い とか、こっちの脳を刺激してくる要素が普段より増し増しな現状、それは色々と拙い。 とりあえず円周率を黙々と数え続ける事にした。去れマーラよ。俺は悟りを開く。 「…………お前は普段から色々と奇天烈な事を私に言ったり要求してくるよな」 「紳士的と言ってください」 「でも実際に行動には移さない」 「……………………あー」 「アリスに聞いたぞ」 「お前みたいなのをヘタレと言うらしいな」 あのマーガトロイド、俺の魔理沙になんてワードを吹き込んでくれたんだ。と憤慨しつ つも何かこう胸の中心にブロートソードを突き刺された感じになる。マンガだったら間違 いなくガフッとか言って口から血を吐いているだろう。 どう返答したものかとただでさえ処理速度に何のある脳みそをギュインギュイン回して 思考を働かせる。ふいに魔理沙がさっきよりも身を寄せてくる。髪の毛が顔や首筋に触れ てちょっとくすぐったい、同時に匂いが強くなって脳が一瞬処理落ち仕掛けた。 「こ、ここまでやって、反応なしってのは、な。どうかと思うんだ私は……!」 よく見たら耳が真っ赤だった。顔も赤いんだろうなあ。 「もしかして恥ずかしかったのですかい」 「……あ、ああっ、当たり前、だろう」 これはあれか。いわゆる据え膳食わぬは何とやらなのでしょうか。 「えーと、つまるところ、何だろうな、やっちゃっていいの?」 「………………」 沈黙は肯定。まさか文章でしか見た事の無い光景にでくわそうとは。ともあれもう駄目 だ。これは完全に退けやしない。ならば前進あるのみか。脳――というか理性さんはとう の昔にご臨終ですが何か。 持て余していた両手を魔理沙の脇を通して前に出す。こっちの手が身体に触れた途端に、 えらく大げさに魔理沙の身体がびくんと跳ねた。何だかんだ言って緊張しているらしい。 前に持って行った手をそのまま閉じて、抱き締める。ちょっと強め。それから髪に思い っきり顔を埋める。ばさって音はたぶん魔導書を取り落とした音だろうか。 そのまま腕に込めた力をもうちょっとだけ強める。腕の中にある温もりを更に強く確か に実感できるように。 そして―― 「ご馳走様でした」 体勢はそのままに、それだけ言って腕の力を緩めて、身体の力を抜いてへにゃりと弛緩 する。魔理沙にもたれかかる格好だ。 「…………………………え、ちょっと待て!? それだけか! 普段あれこれ言っておい てそれだけか!?」 「うん」 「爽やかに答えるなあ――!!」 があーと吠えながら勢いよく魔理沙が立ち上がる。当然こっちは体勢を崩して後ろにぶ っ倒れた。 「このっ! このへたれ! ドへたれ!! 私がどんだけ、このこのこの――!!」 何時の間にか持ってきた箒でバッシンバッシン殴って来るので床をごろごろ転がって回 避する。まあそんな物が続く筈もないので、適当な所で本格的に逃走する事にした。 まあ相手が八卦炉出してきたら、そら本気になるよね。そんな訳で最愛の人の温もりと さようならして冬の寒空へと飛び出して行った、とある昼下がり。 「ふぇ――――っぷし!!!!」 「風邪だな。見事に風邪だ」 「さすがに冬季に滝業はマズかったか……」 「何をしてるんだこのバカ」 「最大の敵って、自分の中に居るよね」 「意味が解らん……まあいい、魔理沙さんは優しいからな、すでに薬を調達済みだぜ」 「おお永遠亭印。それならば直ぐ………………あのー」 「ん?」 「それ、」 「残念ながら飲み薬の類は品切れだったらしくてなー? これしかなかったらしくて なー? いやー遺憾何だがなー?」 「ちょっとタンマタンマ待ていや待って下さいお願いします! それどうみても座、」 「乙女の怒りを思い知れー!!!」 危なかった。 新ろだ836 11月11日。ポッキー&プリッツの日。何故そうかと問われれば。それは1がポッキーっぽ く見え、かつそれが四つも並んでいるという至極単純な理由である。 一見すると普通のお菓子の日であるが、ポッキーというモノにはちょいとしたゲーム的 な食い方がある。 ポッキーゲーム。二人が向かい合った状態でポッキーのそれぞれの端を口にし、互いに 食べ進んでいくというお前ほんとうにゲームかというくらいシンプルなゲームである。 ちなみに先に口を離した方が負け。つっても途中で口を離すような相手とは罰ゲームで もない限りやらんだろう。まあ要するにそういうイチャ系のゲームである。 とまあそういう風なモンがあるので、ポッキーの日となるとそういう流れに発展しやす いのである。 というかこれ外の記念日なのに何で幻想郷でこうも広まってるんだろう。まあいいか。 幻想郷は突拍子の無さに定評があるし。深く考えたらキリが無い。あとめんどい。 とまあ色々置いといて、11月11日。 霧雨邸。 スパァァァン! と甲高い音を立ててテーブルの上に箱が二つ叩きつけられる。二つと も件のポッキーの箱である。種類は違うが。顔だけ上げて前を見やると、魔理沙も腕を振 り下ろした姿勢のまま顔を上げていた。魔理沙の目は完全に据わっている。本気と書いて マジと読むとか言いだしそうな雰囲気だった。 「やってきてしまいました」 「そう、今日は11月11日だ」 「――ふ、覚悟はよろしいので」 「当然だぜ」 「では」 「「いざ尋常に、勝負ッッッ!!!!」」 キュバッとか音を立てつつ、俺と魔理沙はそれぞれ一歩後退。右手を後ろに引いて左手 で右手を相手が見えないように覆い隠す。 「私が勝ったら! ポッキーゲームとやらを普通にやってもらう!! それも今日の宴会の席でな!!!」 「馬鹿な!? そんな事をすれば自分も相当恥ずかしいんだぞ!? わかっているのか!?」 「はっはっは! いい加減やられっぱなしは御免なのだぜ!!」 「自らのダメージも度外視した捨て身の特攻も辞さぬとは……霧雨魔理沙嬢、本当に本気 の様だな……!」 魔理沙の覚悟を目の当たりにした事で、不覚にも身体がぐらついた。衆人監修の中でポ ッキーゲームなんて恥ずかしいとかそういうレベルじゃない。思わず額から汗が一筋伝う。 向かいでは魔理沙が不敵に笑っている――様に見えるが、魔理沙もまた一筋滴を垂らして いた。あと顔はまだほんのり赤い程度だが、耳は既に臨界レベルの赤っぷりである。もう 想定しているだけで恥ずかしいらしい。 「ふっふっふ。私は何時だって本気だぜ……? さあ、羞恥に打ち震えて縮こまるがいい。 普段私の乙女心を弄んだ償いをする時が来たようだな……!!」 「一見完璧に見えるその作戦だが、最大にして決定的な穴がある。それは俺が勝てば何も 問題は無いという事だッ!!」 「くっ……!」 「という訳で! 俺が勝ったらこの『つぶつぶりんごヨーグルトポッキー』を食べてもら う! ただし噛む事は許可しない! 延々と舐めてふやかしてべちょべちょになって困り 顔とかそういう方向でお願いします!!!」 「相変わらずわからん! お前の感性は本当にさっぱりわからん! わからんが何か変態 的だという事はわかる!! やってたまるかそんなもの――っ!!」 「フゥハァーハハハ!! 紳士的と言いたまえよ!!」 魔理沙が腕はそのままにそれでも身体だけをぐわーっと捻って天を仰ぎながら絶叫した。 その隙にこちらは体勢を整え直し、呼吸を落ち着ける。ちなみに俺は別に『つぶつぶりん ごヨーグルトポッキー』が好きな訳じゃない。選んだ理由はただ一つ。色が白いから。 「だがこっちもまた私が勝てばいいだけの話……! さあ、いくぜ……!!」 「ああ、そうだな、此処から先は――この拳で決めるのみ」 互いに右拳を後ろへ引き絞る様に回し、そして踏みしめている足に力を込める。じりじ りと間合いとタイミングをはかりつつ、そして二人ほぼ同時に腹の底から声を出して絶叫 する。 「うおおおおお!!!!」 「いくぞおおおおおお!!!」 身体だけではなく心も前へと出るような勢いで、限界まで引き絞った右の拳をいざ相手 へと突き出す! 「「さいしょーはグーッッッ!!!」」 ビシィィィと出された手は互いに堅く堅く握ったグーの拳。そして突き出したのと同時 ――いやそれ以上の速度で再度右拳を後方へと引き絞る。 「じゃああああん――――!!」 「けえええええん――――!!」 魔理沙の活動的な性格からして最初はチョキかいや強かな魔理沙の事だ俺がそれを読ん だことを想定しているかもしれないならばこちらはチョキを出すのか!? いやそれすら 読まれている可能性もある――しかし時は既に勝負の瞬間、決着まではもう一瞬あるかな いかだ。ええいままよ! 俺は自分を信じるぜ!! 三通りの手の中から、咄嗟に脳裏に 浮かんだモノを指で形作り、いざ決着ッ。 「「ぽんッ!!!!!」」 どっちが勝ったかはご想像にお任せします。 新ろだ882 毎度お馴染み博麗神社での宴会。 俺は酒は結構いけるほうだが、妖怪連中にはかなうはずも無い。所詮人間である。 だがどうやら愛しのお姫様はそんなこと気にもせず(考えもせず、か?)煽られるまま……いや、寧ろ煽りながらぐびぐび飲んでいらっしゃった。 今日も酩酊して俺がおんぶして帰ることになるのだろう。まぁ、役得である。 そんな訳で俺は際限なく飲みまくる訳にはいかない。 別にベロベロに酔うこと自体は構わないのだが、そうなると魔理沙を持って帰れない。ただでさえ会場として負担をかけている霊夢に泥酔者二名の世話を押しつけるのは如何なものか。 ……まぁ、放置される気もするが、それはそれで情けない。 ――大広間に酒気が満ちてきた。臭いというのは不思議な物で、自身が匂っていれば全く気にならないのに、そうでなければ妙に気になるのだ。 即ち、自分も飲みたくなってきた。 だが酔う訳にはいかない。俺は酒気から逃れるように自分用のお猪口を持って縁側に移動した。 「……寒っ」 秋も終わりかけ、冬に差し掛かった夜の風は酔いを覚ますのに丁度いいという温度を軽くオーバーしていた。 まぁ、あの酒気空間とどっちがいいかと聞かれると微妙なあたりだが。 「おや、○○君じゃないか」 縁側には先客がいた。俺はその先客の右手に腰掛けた。 「霖之助さん、あなたもあの酒気から逃げてきましたか」 「はは、まぁそんなとこだよ。僕は、あの集団から逃れる為に先手を打ったんだけどね」 「あぁ、あの集団」 少しだけ後ろを振り返り、『あの集団』を確認する。 既に空の瓶が死屍累々と転がり……あ、魔理沙が蹴躓いた。 些細な事であるにも関わらず、会場大爆笑。完全に出来上がっているらしい。 「確かに、霖之助さんはアレに巻き込まれるのは嫌いそうですね」 「おや、その言い方。君は構わないのかな?」 「騒ぐことは好きですし。ただ、あれに巻き込まれたら死体を持って帰れないでしょう?」 「確かにね。君も死体の仲間入りする訳だし」 そう言って、霖之助さんは柔らかく目を細めた。 外見的に言えば、俺と年齢はそう変わらないはずなのにやたら大人びて見える。重ねた月日が違うと言うことか。 「……どうだい、○○君。たまには男二人で飲まないかい?」 そういいながら霖之助さんは脇の辺りにあった一升瓶を軽く持ち上げた。 霖之助さんは常識人に見える変人ではあるが、節度はちゃんとある。 こちらの事情もわきまえてくれているし、酩酊状態になるほど飲む気は無いだろう。 というより、あの集団を嫌ってこっちに出てきたのに、あの集団みたいな事をしてきたらいろいろとおかしいだろう。 「いいですよ、あんな感じにならない程度なら」 親指を後ろに向けて、どんな感じを示しているのか具体的に示しておく。念の為の確認だ。 「もとよりそのつもりだよ……あぁ、何か容器は」 「持ってます」 「なら、いいね」 俺はお猪口を霖之助さんに差し出し、酒を注いでもらう。 そのまま酒をすっ、と飲む。冷たい風も手伝ったのか、とても澄んだ酒に感じた。 ふぅ、と息を吐く。息は白くなり、夜風に流され霧散した。 「……寒いですね」 「これからもっと寒くなるさ。幻想郷の冬は初めてじゃ無いだろう?」 「わかってますよ。もう二回体験してます」 「二回? そうか、君が来て二年もたったのか」 少し霖之助さんは驚いたように言った。 「厳密には、更に半年ですがね」 「そういえば、そうだったかな。随分たったものだな」 今度はこっちが少し驚いた。 「あれ?妖(あやかし)にとっては、二年なんて短いものじゃあ無いんですか? あぁ、霖之助さんは半分ですが」 「それは、妖怪の数百、数千といった長い寿命で考えた時の話だよ。別に、人と妖で時の流れが違うわけでは無いから、長いものは長いのさ」 そういう考え方もあるか。 それから、今回の冬の越し方とか、今度外界から流れ着いたと思わしき道具の鑑定をお願いしたいだとか、ツケをどうにかして欲しいだとかそんな感じの話を中途中途に酒を交わしながらしていた。 ――夜は深まり、月の輝きが増していく。 後方の馬鹿騒ぎもなりを潜めていき、少しずつお開きに向かいだした。事実、頭数が大分少なくなっている。 霊夢のまた派手に荒らして、というため息混じりの声が聞こえた。 このあとは霊夢と共に片付けを行った後、魔理沙を背負って帰路につくのがお約束だ。 霖之助さんは既に酒を飲み終え、黙って境内をゆっくり見回していた。 ――俺の酒も目の前の一杯が最後だ。俺は一気に残りを飲み干した。 そして深く息を吐き出し、夜空を仰ぐ。星が綺麗な夜空だった。 「――ごちそうさまでした。片付け手伝ってきますね」 そういって縁側を立とうとした時、霖之助さんが口を動かした。 「……魔理沙はねぇ」 「……?」 声が軽く上ずっている。少しだけ、酔っているのだろうか。 「僕にとっては、妹というか、娘というか、そんなんなんだよ」 だからだろうか、脈絡も無く突然そんなことを言い始めた。 「――知ってますよ。霖之助さんのこと話すとき、魔理沙楽しそうですし」 俺は事実で返した。 「そうか、嬉しいね」 霖之助さんは本当に嬉しそうにして少しの間をあけてからまた話しだした。 ――霖之助さんの表情が、一変した。 「だからさ、うん。君のことが好きだって相談受けたときは、かなり驚いた」 「……はい」 その時見た霖之助さんの表情は、酔っていたことが演技に見える程、真剣だった。 「まぁ、本人がそうしたいといったから、僕は止めなかった」 「……」 「○○君、彼女の行こうとした道を、否定してやるのだけはやめてあげて欲しい。わかっているとは思うけど、魔理沙は愚直で、無鉄砲で、その癖いつも何しようか、何が正しいかで迷い続けてる」 「……えぇ」 「彼女が仮に、無謀だと思える選択をしても、君はそれに付き添ってやってくれ。彼女が悩みぬいて、選んだ事なのだから。○○君なら、それが出来ると信じてる」 「……はい」 「……もし、魔理沙に、また、独りを与えたなら、その時は、比喩でなく君を殺すからね」 「……」 「――あの子を、魔理沙を頼む」 「……任されました」 「うん。確かに聞いたよ。……あぁ、今日は僕が片付けを手伝うから。君は魔理沙を連れて帰りなさい」 「――ありがとうございます」 今度こそ俺は縁側を立った。 今は、無性に、魔理沙の顔が見たかった。 ――その感情は、強烈な酒気と、死屍累々の会場と、泥酔した魔理沙で、少し萎えた。 帰路。 「んふふ~、○○の背中広いだぜ~」 「俺はやせ形なんだがな」 「○○以外は全部狭くて○○だと広いんだぜ」 「なんだそりゃ」 俺はいつも通り、泥酔した魔理沙を背負って魔法の森へ向かっていた。 凛とした冷たい空気と、背後から漂う酒気とのコラボレーションが妙だ。 「……任されましたよ」 思わず、そう呟いた。 霖之助さんの言葉の一言一句が頭の中に染み付いている。多分、一生忘れられない言葉だった。 「んぁ? 何が?」 「何でもないんだぜ」 「あーあー! 私の口癖とるなぁー!」 「わかったわかった……なぁ、魔理沙」 「んー?」 「……ずっと、一緒だからな」 「へ? あ、うん。一緒だぜ? なんでそんな当たり前なこと」 「当たり前……うん、そうだな。そうだよな」 あと魔理沙、わかっちゃいるが、かなり酔ってるな。ああいう事いうと、いつもなら恥ずかしがって固まるのに。 「失礼な。酔って言っちゃいないぜ」 「あれ、口に出てたか。……ちなみに、酔ってない根拠は」 「まだ飲めるからだぜ」 「……そうかい」 何となく、空を見上げた。 明るい月と沢山の星の瞬きは、そのうち森の枯れ木の群れに覆われて見えなくなって、酒気だけが残った。 新ろだ924 「………魔理沙、何してるんだ」 「見て分からないか?」 「抱きしめられてる」 「抱きしめてるぜ」 「何で」 「今は冬だ」 「冬だな」 「寒いだろ?」 「あんまり」 「私は寒いぜ」 「そうか」 「それにほら、お前だって嬉しいだろ?」 「悲しくは無いけど」 「けど?」 「胸元が寂しいな」 「………」 「ひたひ、はなへ、ひゅねるな」 「……まだ発展途上なんだ、そのうち高度成長するぜ」 「バブル崩壊しなきゃいいけど」 「………」 「ひたひ、はなへ、ひゅねるな」 「……キスしてくれたらその分増えるぜ」 「初耳だ」 「増えるぜ」 「………」 「………」 「―――増えたか?」 「……もっと」 「………」 「………」 「―――増えた?」 「………もっ、と………」 「………」 「………」 「………」 「………」 「あんたらイチャつくなら家に帰れ」 とある神社の日常風景。
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~目次~ プロフィール 戦績 牌譜 その他 プラグインをいろいろ試してみるぜ 範囲指定コメントアウト めも帳 ページ内リンク(アンカー)を使うぜ 動くぜ ツリー型コメントだぜ 部分編集を可能にするぜ wiki内検索をするぜ QRコードを表示するぜ 折りたたみ表示だぜ 表示切り替えをするぜ コメント プロフィール 名前 オレ魔理沙 雀暦 3年?くらい 出没時間 夜。昼に出没することもあるが、一瞬だけ。日曜・祝日は居たり居なかったり スタイル その日の気分でころころ変わる 好きな役 二盃口 得意技 リーチ一発ツモフリテン 一言 私は気分で打つから負けるときはとことん負けるな でものってるときは爆発するぜ やっぱり麻雀はパワーだぜ! 戦績 +... 200戦 東方麻雀参加から200戦目まで リセットして100戦 牌譜 文々。新聞に投稿するほどではないけど、印象的な牌譜などを載せてみるぜ ないわー… 諦めなければって…言えばカッコイイけど…さすがに盛りすぎですわ http //tenhou.net/0/?log=2012121100gm-00c1-0000-x99d5967a5a72 tw=2 ts=4 すったん 何気に初めてだったり♪ http //tenhou.net/0/?log=2011101923gm-0009-5782-x4f42067365d3 tw=1 はじめて~の~ツー http //tenhou.net/0/?log=2011090620gm-0089-0000-x21ce9a2b0ab2 tw=0 ts=3 その他 プラグインをいろいろ試してみるぜ +... 範囲指定コメントアウト #co{} めも帳 #memo() 誰でも編集できるメモ帳だぜ って、いつのまにか書き換えられてたな(笑 ちなみに私は魔理沙じゃなくて、だぜだぜ プラグインの見本市さ 参考にさせてもらうさ!>もこー 魔理沙にこれあげるね! つ ページ内リンク(アンカー)を使うぜ [[表示名 リンク先ページ名#アンカー名]] 幻想郷なんて… 動くぜ #marquee() 麻雀はパワーだぜ! 麻雀はパワーだぜ! 麻雀はパワーだぜ! 麻雀はパワーだぜ! 麻雀はパワーだぜ! 麻雀はパワーだぜ! ツリー型コメントだぜ ツリー型は扱いにくいので、あまりオススメできないぜ それでも使いたいという人はこうするといいかもしれないぜ的な方法を紹介するぜ 私は試していないのだけどな(笑 自分のページの下層にコメントログ用のページを新たに作る (例: オレ魔理沙/コメント) コメントを埋め込みたい場所に #pcomment(reply,オレ魔理沙/コメント) と書く 問題点 ・問題という程の事ではないのだが、結局自分専用のページが増えてしまうという点、まぁこれは多少はいいかなと思うのだけども ・更新履歴のところに自分のページが複数上がる可能性が高い 以上の2点から、私はツリー型コメントを敬遠したぜ 更新履歴に上がらないようにする方法を探したのだけれども見つからなかったんだぜ… 部分編集を可能にするぜ #areaedit() #areaedit(end) [部分編集] ここが編集されるらしい んー、べんり…なのかな wiki内検索をするぜ #search() 検索 QRコードを表示するぜ WikiトップページのURLらしいぜ qr() 折りたたみ表示だぜ #region #endregion +... うふ うふ うふふふふ 表示切り替えをするぜ 表示・非表示の切替をするぜ 折りたたみ表示と似ているが、「通常時に表示」ができるし、こっちのほうがスマートだと思うぜ 以下wiki利用ガイドの転載 #openclose(){ 通常、この部分の文章は隠されています。「表示」のところを押せば表示されます。 } #openclose(show=任意のタイトル){ 通常、この部分の文章は隠されています。「任意のタイトル」のところを押せば表示されます。 } #openclose(show=任意のタイトル,block){ 通常、この部分の文章は表示されています。「任意のタイトル」のところを押せば隠されます。 } 表示 通常、この部分の文章は隠されています。「表示」のところを押せば表示されます。 任意のタイトル 通常、この部分の文章は隠されています。「任意のタイトル」のところを押せば表示されます。 任意のタイトル 通常、この部分の文章は表示されています。「任意のタイトル」のところを押せば隠されます。 コメント ★ 意見や感想、質問があれば受け付けるぜ ★ [部分編集] ★ Logが増えてきたので収納するぜ ★ +... オレ魔理沙なのにオレとは言わないわよね、貴女 -- 向日葵 (2008-05-08 03 26 23) 昔いろいろとあってな。まぁ細かいことは気にしないほうがいいぜ オレ魔理沙殿は編集がうまいですなー・・・ でも許さないよ!! -- 40代紳士 (2008-05-08 03 53 07) プラグインをイロイロ使ってるからかな。片っ端から試してるせいかページ内がゴチャゴチャしてきたけど… どんだけ「麻雀はパワーだぜ!」バー動かす気よ!見た瞬間笑ってしまったじゃないか! あと今度また一緒に打とう。 -- ミマ― (2008-05-08 22 48 45) 気に入ったのがあったら持って帰って下さってもいいですよ。 私でよければいつでもお相手致しますわ 今日飛びました。ついでにラス率がものすごくなってきてます。 -- とうまけ (2008-05-09 23 19 40) 飛んでしまったか…まぁどんなに頑張っていても理不尽に役満を和了されて飛ぶことあるからな ちなみに今の私は2,3,4位が全て同じ率だぜ、1位率低すぎ… 編集すごすぎて汁が出てしまいました、参考にさせてもらうかもです。 -- スッパテンホー (2008-05-13 08 06 51) 参考にしていただければ幸いなんだぜ 圧倒的なパワーにわたしは負けてばかり・・・ 少し分けてくださいな -- 星の妖精 (2008-05-16 03 45 08) 戦績みてもらえれば分かるとおもうけど、私はかなり弱いんだぜ(苦笑 星の妖精とは相性がいいみたいだな コメントありがとうございましたっぜ!ツリー方式は玉砕しましたっ、アドバイスを勘違いして変なページ作ってしまいました;; -- 弾膜 (2008-05-16 19 14 17) うーむ、私もツリー型にしようと思ったのだけど、どうしても解決できない課題があったのと、別の方法を考えついたというのもあって妥協してしまったぜ。 アレを避けろと言う方が無理だってモンですわ -- ルーミアのエサ (2008-05-17 21 15 05) 不運と踊っちまったようだな 白を鳴かせた時点でお前の負けはきまっていたんだぜ! お絵かき機能は今のところ順調ですだぜっ!でもコメ投稿で画像添付していたの見つけて、自分もやって人様のページで失敗してしまったです…最悪だorz -- 弾膜 (2008-05-19 16 56 42) そうか、いつか私も描いてみようかな こっっっ今度はおいしい思いをさせてあげられると思うよ!(ネタ的な意味で) -- 萃っち (2008-05-22 08 48 36) ネタ的な意味で東1局から私に人和を振り込んでくれると期待しているぜ なんか、魔理沙=麻雀弱いみたいになってるな。まぁ私の方が酷いけどな -- 歌魔理沙 (2008-05-25 23 34 46) 私の弱点は心が折れやすいところだろうなぁ、一度大きいのを振り込むとよほど運が良くない限り再起不能(リタイヤ)してしまうぜ… 私の集めた情報によると、スッパになると戦績が良くなっていくらしいですよ? -- 写命丸 (2008-05-26 03 05 32) なるほど、色気もあがって一挙両得だな だが断るぜ 私も人のことを言える戦績じゃないのだけれど、魔理沙は少し頑固すぎてもったいないときがあると、観戦してて思うのよね。お互い精進しましょう -- ゆかゆかゆかりん (2008-06-03 02 34 31) 頑固?なのかは分からないが…一人勝ちしている状況で無意味に突っぱねて3位まで転落するという失態をやらかしてきたところだぜ… 普通に撃っていれば勝てた勝負だったよ… 魔理沙さんは勝敗のムラこそあれ、爆発力が恐ろしいですね……。波に乗せてはいけない、というのを再認識いたしました。 -- 写命丸 (2008-06-11 01 08 02) おぉ、返事を書くのを忘れていたぜ… 実は倍満以上の手をあまり上がれてないんだぜ、パワーパワーと言いつつ目先の安手に逃げてしまう傾向が…恥ずかしいぜ この間は飛ばしてしまってすまないさーでも私も必死だったんさーでも結局2確だったんさ・・・まぁ、すまないさ -- 華人小娘 (2008-06-19 21 26 46) 心配しなくてもしっかりブラックリストに登録しておたぜ ただいまだぜ!ってもう会ってるけどね!またよろしくなんだよー -- 萃っち (2009-04-18 22 22 44) あぁ、よろしくな。しかし、相変わらずつるぺただな。 このページ、よくみたらなんだか色々すごいですっ! ・・・どれを使ってみようかな~・・・(笑 -- リリー (2009-05-03 14 12 42) 参考にして頂ければ幸いですわ(笑 おすすめは指定範囲をコメントアウトする #co{} 複数行をコメントアウトしたり、行の途中部分だけのコメントアウトもできて便利だぜ。 それでもカンなら カンなら何とかしてくれたんやなっす! あるわー…ッス うnうn -- 弾膜 (2012-12-12 08 01 07) 名前 コメント ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ このページのタグ一覧 住民 東方地霊殿 東方夢時空 東方妖々夢 東方封魔録 東方幻想郷 東方怪綺談 東方永夜抄 東方紅魔郷 東方緋想天 東方花映塚 東方萃夢想 東方風神録 霧雨魔理沙 wikiのタグ一覧 タグ一覧 上へ行くぜ
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二つ名:普通の魔法使い コスト:★3 生命値:520 スペルカード:魔砲「ファイナルスパーク」 射撃 名称 弾数 威力 備考 射撃 マジックミサイル 6 60 コスト相応の普通の射撃 射撃CS メテオニックデブリ - 151(80/1hit) チャージ3秒 サブ射撃 恋符「マスタースパーク」 1 30~226 判定の無いレーザーで狙いを定めたのち太いレーザーを照射 特殊射撃 ストラトフラクション 4 60 放った星弾が一度上空に上がってから前方へと飛ぶ 格闘 名称 入力 威力 備考 通常格闘 箒殴り→箒打上げ NN 120 上下に動く相手には2段目がスカりやすい 横格闘 スピンアタック 横 70 伸び、範囲が優秀 特殊格闘 ウィッチレイライン 特格 92 箒に跨って突進→箒でサマソ BD格闘 箒突進突き BD中前 60 非常に判定が強い スペルカード 名称 入力 威力 備考 魔砲「ファイナルスパーク」 3ボタン同時押し 301 サブの強化版 威力判定発生共に強化 解説 攻略 射撃武器【メイン射撃】マジックミサイル 【射撃CS】メテオニックデブリ 【サブ射撃】恋符「マスタースパーク」 【特殊射撃】ストラトフラクション 格闘【通常格闘】箒殴り→箒打上げ 【横格闘】スピンアタック 【特殊格闘】ウィッチレイライン 【BD格闘】箒突進突き スペルカード魔砲「ファイナルスパーク」 コンボ表 キャラ攻略板 解説 攻略 種族人間の普通の魔法使い(職業魔法使い) 全キャラ中最も長い赤ロック距離を持ち、 威力に優れるサブ、スペカで遠距離からでもプレッシャーを与えられる。 原作では高機動キャラの一人だったが今作ではBD速度が遅く、メインも足が止まるため機動力に関しては低い部類。 優秀で使いやすいCSを持っているので中距離射撃戦では積極的に使って補っていきたい。 特射は近距離ではあまり機能しないが、遠距離で撃つことにより事故被弾が狙え相手に鬱陶しさを感じさせる武装となっている 。 武装の関係上近距離はあまり得意ではないが、中遠距離にいる魔理沙の鬱陶しさとプレッシャーはかなりのものである。 全キャラ共通でver1.07よりBDの初動で一定量ブーストを消費するように変更されたが、魔理沙と文のみ以前のままとなっている。 修正忘れの可能性あり。 アプデまとめ ver1.04 サブ射補正値増加 -3%→-5% 総ダメージ255→226 スペカ補正値増加 -3%→-5% 総ダメージ342→301 ver1.06 橫格闘二段目を削除 BDモーションを修正(硬直追加、他キャラと同じに) ver1.07 特になし? 射撃武器 【メイン射撃】マジックミサイル [常時リロード][リロード 4秒/1発][よろけ][ダウン値 2.0][補正率 90%] 弾自体は普通のメイン射撃。 しかし発射時に足が止まり、特に上下は慣性も無視して即座に停止するため被弾しやすく、BDによるフォローは必須。 他キャラ以上にブースト量に注意して撃つ必要があるだろう。 サブ射撃、特殊射撃にキャンセル可能 【射撃CS】メテオニックデブリ [チャージ時間 3秒][よろけ][ダウン値 6.0(3.0×2)][補正率 80%(-10%×2)] 星弾を2列並べて発射する。 2列分の当たり判定を持ち当てやすく発生も早い優秀なCS。魔理沙はメインのリロードが若干遅いため重宝する。 ダウン値が2以上溜まっている相手には1ヒットしかせず威力が落ちる点に注意。 これによりコンボに組み込んだ時の火力が低下する 【サブ射撃】恋符「マスタースパーク」 [撃ち切りリロード][リロード 10秒/1発][よろけ][ダウン値 5.0(0.5×10)][補正率 50%(-5%×10)] ミニ八卦炉から細いレーザーで照準を定め、極太の照射レーザーを放つ。 銃口補正が良好で当てやすく、メインからキャンセルで出せるのもありかなり使い勝手が良いゲロビ。 弾は八卦炉を構えた時点で消費する。リロードが速いため大きな問題になることは少ないが注意。 【特殊射撃】ストラトフラクション [撃ち切りリロード][リロード 10秒/4発][よろけ][ダウン値 2.0][補正率 80%] 無数の星を広範囲に撒き散らす射撃。 星弾は一度上昇するため近距離ではほぼ機能しないが遠距離から投げると面制圧ができるためかなり鬱陶しい弾幕になる。 一応誘導もあるが直接相手に向かう射撃ではないので、誘導を生かすよりも攻撃範囲の広さによる事故被弾狙いがメインとなる。 遠距離でやることがなかったら近づく前にとりあえず撒いておこう。 格闘 【通常格闘】箒殴り→箒打上げ 箒で斜めに殴りつけた後、撃ち上げる2段格闘。 初段は前方を斜めに払うように殴るので判定が大きく上下左右への移動を狩りやすいが、 2段目の判定は標準的、初段と比べると小さく初段がギリギリ当たるような位置関係だと外れやすい。 伸びも悪く逃げる相手を狩れる格闘ではない、総じて近付かれた時の選択肢の一つといったところか。 2段目ヒット時は相手を打ち上げるので追撃は容易、しっかりダメージをとっていこう。 通常格闘 動作 累計威力(累計補正率) 単発威力(単発補正率) 累計ダウン値 単発ダウン値 属性 1段目 箒殴り 40(80%) 40(-20%) 1.7 1.7 よろけ ┗2段目 箒打上げ 120(70%) 100(-10%) 2.7 1.0 ダウン 【横格闘】スピンアタック 箒に座ったまま回転して攻撃する。 N格と同じく判定が大きく、回り込むうえに伸びも僅かに優秀で使いやすい性能になっている。 その代わりに発生は遅いため格闘のぶつかり合いには弱いため過信は禁物。 横格闘 動作 累計威力(累計補正率) 単発威力(単発補正率) 累計ダウン値 単発ダウン値 属性 1段目 スピンアタック 70(80%) 70(-20%) 1.7 1.7 ダウン 【特殊格闘】ウィッチレイライン 箒に跨り少し溜めた後突撃、サマソのように宙返りして攻撃する1回入力2ヒット技。 突進速度がBDより早いため、遠距離ならば移動技としても使えなくもないが、その場合は長い赤ロック距離がネックになる。 ある程度以上相手に接近するとサマソに派生する。 基本的には突進ヒット後に派生するが、逃げる相手には突進ヒット前に派生してしまい空振りするため、突進技の割に簡単に逃げられやすい。 サマソヒット後は相手を浮かせる。N格よりもダウン値や補正が良好なため追撃はしっかりと決めたい。 特殊格闘 動作 累計威力(累計補正率) 単発威力(単発補正率) 累計ダウン値 単発ダウン値 属性 1hit ウィッチレイライン 30(90%) 30(-10%) 1.7 1.7 よろけ ┗2hit 箒打上げ 92(80%) 70(-10%) 2.0 0.3 ダウン 【BD格闘】箒突進突き 箒に捕まり一瞬溜めた後に柄で突撃する単発強制ダウンの1段格闘。 非常に判定が強く、判定の強さではレミリアのBD格と並び今作最強。 ただし発生は遅いので迎撃として使うにはしっかり先読みしないと発生前に潰される可能性が高い。 また単発で強制ダウンなので近距離でメインから早々にダウンを取ったりとメイン節約にも利用できる。 BD格闘 動作 単発威力(単発補正率) 単発ダウン値 属性 1段目 箒突進突き 60(--%) 5.0 強制ダウン スペルカード 魔砲「ファイナルスパーク」 [よろけ][ダウン値 0.5×10][補正率 50%(-5%×10)] マスパをも上回る今作最大火力を誇る射撃。「弾幕はパワーだぜ」を象徴する恐ろしいゲロビ。 火力のみならずレーザーの判定もさらに太くなり、またカットインの強制停止中に八卦炉を構えるため実質的な発生も高速化している。 とはいえカットインを挟む分、回避されやすさ、カットされやすさも増加してしまっているため状況をよく見て撃つ必要がある。 ただのロマン武装ではないので、使いどころを間違えないように。 コンボ表 威力 備考 メイン始動 メイン>メイン>メイン 160 基本 メイン→サブ 195 キャンセル補正なし、CSの修正により相対的に価値が上がった メイン>メイン→サブ 158 やる意味なし メイン→CS 131 修正により火力は減ったがまだまだ主力 メイン メイン→CS 176 修正によりこちらの方が火力が出るようになった。ヒット確認可能 メイン>NN>横 195 CS溜まってない時はコレ メイン>NN→CS 211 CS溜まってたらコレ 近距離限定の高火力コンボ サブ始動 N格闘始動 NN→CS 175 主力、手早く終わる NN>横→CS 208 CSを使うデスコン NN>サブ 206 前ダッシュキャンセル マスパコンボ 横格始動 横→CS 189 仕込む必要がある 横>横→CS 174 火力が下がるので非推奨 横>NN→CS 202 余裕があるときに、デスコン 横>横>横 168 メイン節約。前ダッシュキャンセル 横>メイン>メイン 159 BD格始動 特格始動 特格→CS 155 特格>横→CS 194 NNとはコンボ時間と相談で選択 特格>NN→CS 221 主力 キャラ攻略板 霧雨 魔理沙 part1