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リリカル・パニック クロス元:フルメタル・パニック! 最終更新:07/10/14 プロローグ 第一話「昼と夜」 第二話「激突」 第三話「混戦」 第四話「懸念」 第五話「邂逅」 第六話「宿命」 第七話「追うものと追われるもの」 第八話「第二ラウンド」 第九話「傭兵VS魔導師」 第十話「嵐」 第十一話 「潜伏再開」 第十二話「疑念」 第十三話「悪あがき」 TOPページへ このページの先頭へ
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【名前】フェイト・T・ハラオウン(A s) 【出典】魔法少女リリカルなのはA s 【声優】水樹奈々 【種族】人造魔導師 【性別】女性 【年齢】10歳 【外見】 金髪の長髪を黒いリボンでツインテールに結わえている。瞳の色は赤。 【性格】 大人しく温和な性格。気弱だが友情に厚く、大切な仲間の為ならばどんな苦難も厭わない。 【原作での設定】 母親プレシア・テスタロッサの為に、使い魔のアルフと共に非合法のジュエルシード回収を行っていた。その中で高町なのは(A s)と出会い、戦いを経て親友となる。その後半年間は裁判を受けながら嘱託魔導師試験に合格、ヴィータに襲われたなのはを助ける為に駆けつける。そしてその後、愛用のデバイス、バルデッシュをバルディッシュ・アサルトに強化している。 明確な参加時期は、初登場作品の書き手に一任。 【面識のある参加者】 高町なのは(A s) なのは 激戦を経た親友 【技能・能力】 魔法 自身の魔力を用いて起こす技能。多種をまんべんなくこなすが、攻撃魔法に傾倒する面がある。 デバイス 操作デバイスを扱う技能。特にバルデッシュ、バルディッシュ・アサルトの扱いに優れる。 以下、リリカルなのはクロス作品ロワイアルにおけるネタバレを含む +開示する 【ロワでの面識(092 Paradise Lost(後編)の時点)】 キャラ名 呼称 関係 初遭遇 高町なのは(A s) なのは 激戦を経た親友 未遭遇 ユーノ・スクライア ユーノ 仲間 未遭遇 クロノ・ハラオウン クロノ 義兄 未遭遇 八神はやて(A s) はやて 親友 未遭遇 シグナム シグナム 仲間、ライバル 未遭遇 ヴィータ ヴィータ 仲間 未遭遇 シャマル シャマル 仲間 未遭遇 ザフィーラ ザフィーラ 仲間 未遭遇 早乙女レイ レイ 仲間→敵対、攻撃される 013 少女、その想い 新庄・運切 新庄さん 仲間→敵対、殺害したと思っている 054 Fate/cross dawn 遊城十代 レイを止めてもらう、敵対 092 Paradise Lost(前編) 柊つかさ 敵対 092 Paradise Lost(前編) 高町なのは(sts) ? もう一人のなのは 未遭遇 フェイト・T・ハラオウン(sts) ? もう一人の自分 未遭遇 八神はやて(sts) ? もう一人のはやて 未遭遇
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魁!! 魔法学園リリカル男塾 第一話「大波乱!! 男塾VS機動六課!!!」 「日本男児の生き様は~! 色なし恋なし情けあり~!!」 時は早朝、場所は機動六課のすぐ隣の木製の校舎、響くのは男達が野太い歌声で奏でる自分達の塾を謳う塾歌、それは六課のお隣さんのある学校のいつもの風景だった。 それはただの学校ではない。 あえて言うならば学校とは名ばかりの狂気の戦闘集団、世に男塾と呼ばれる男の中の男を鍛える為の最狂最悪の学校組織である。 男塾ミッドチルダ分校の校庭に集まった男塾塾生一同は日課の塾歌唱和を以って朝を迎えていた。 男塾で鍛えに鍛えぬいた屈強な男達の歌声である、無論だがウルサイことこの上ない。 だが相手は“アノ”男塾である騒音はこれに終わらない事は説明するまでもないだろう。 塾歌を歌い終えた塾生一同の前に着物を着た一人の男が現われた、その男こそが男塾の塾長である江田島平八その人である。 「ワシが男塾塾長、江田島平八でああああぁぁる!!!!!!」 凄まじい怒声、本当に人類が発しているのか疑いたくなるような声量である。 その声の大きさに男塾の窓ガラスが次々に砕け散り、お隣の機動六課隊舎の窓ガラスも割れていく。 ちなみにこの壮絶な騒音公害はなにも今日が初めてという訳ではないのだ。 男塾のミッドチルダ分校が出来てからというもの数ヶ月の間、ほぼ毎日こんな調子で朝を迎えている始末である。 いい加減に我慢の限界を迎えるのが自然の成り行きな訳だろう。 「ああもう! うるせえええええぇっ!!!!!」 ヴィータは叫んだ力の限り、基本的に気の短い彼女にはもはや毎朝恒例のこの騒音地獄にこれ以上耐える事はできない。 「毎朝毎朝、うるさ過ぎだっつうの! もう我慢できねえ、あいつら全員まとめて叩きのめしてくる!!」 グラーファイゼンを肩にかついだヴィータが鼻息を荒くして殴りこみをかけようとする。 そんな彼女にスバルとティアナがしがみ付いて必死に止めようとしていた。 「ダメですってヴィータ副長、あの人達は絶対ヤバイですから!」 「だからデバイスは収めてください!」 「放せ! あたしはもう我慢できねえんだあああ!!!」 しがみ付いてなんとかヴィータを宥めようとするスバルとティアナだが、ヴィータは問答無用で二人を振り払いグラーファイゼンを振りかぶって隣接する男塾に向かう。 そしてそんな彼女の前に立ち塞がる一つの影。 「なんだよ、なんか文句あるのか!?」 立ち塞がったのは緋色の髪をポニーテールに結んだ美女、それはヴィータと同じく夜天の守護騎士である烈火の将シグナムである。 ここでヴィータを止めてくれるかと期待した周囲の六課メンバーだったが、次にシグナムが発した言葉にその期待は容易く覆った。 「実は私もあの連中のやかましさには辟易していたんだ。行くならば私も行って文句の一つでも言わせてもらおう」 シグナムは炎の魔剣レヴァンティンを構えて瞳に爛々と怒りの炎を燃え上がらせながらそう言った。 もはやこの場に怒りに燃える二人の騎士を止められる者はいなくなった。 △ 「「たのも~う!!!」」 男塾の校門前、ヴィータとシグナムの二人はデバイスを手に構えてそう叫んだ。 もはや気分は前線で戦うくらいに興奮して意気揚々と高まっている。 そして凛とした澄んだ美少女と美女の声に反応した男塾の面々が校門に殺到した。 「見ろ~、女じゃあ! 女がおるぞ~!!」 「ホントじゃあ! なんで女がこの男塾(ミッド分校)におるんじゃあ!?」 走り寄りながらそう叫ぶのは男塾一号生、松尾鯛雄と田沢慎一郎の二人である。 そしてその二人の後を追って続けて走ってきたのは極小路秀麻呂という小柄な青年。 「見ろよあのボインちゃんを、ありゃあお隣の機動六課の姉ちゃんだぜ。きっと俺たちがあんまり良い男なんでわざわざ誘いに来たんだ」 「ほ、本当か秀麻呂!?」 「ああ、きっと間違いねえぜ」 「よっしゃあ!! それじゃあさっそくお近づきの印に俺がデートに誘っちゃる~!!」 「待て~い松尾! 抜け駆けは許さんぞ」 「うるせえ、早いもん勝ちじゃあ。お姉さ~ん、俺とステキなデートして一緒にステキな朝を迎えてくれ~い♪」 松尾のその叫びと共に“我先に”という男塾の面々が凄まじい形相で以ってヴィータとシグナム(主にシグナム)の二人に全力で駆け寄る。 それは気の小さい人間ならば軽くショック死してもおかしくないくらいの迫力だった。 なんせ男塾で狂的なシゴキを耐え抜く男塾の屈強な男達が目を血走らせて、鼻の下を伸ばし、野太い声を上げ、口からは飢えた野獣の如く涎を垂れ流して大群で押し寄せてくるのだ。 これではヴィータが手にしたデバイスを振りかぶったとて致し方あるまい。 「うわっ! な、なんだこいつら!? こうなったら‥‥アイゼン、殺られる前に殺るぞ!!」 カートリッジを排夾し魔力をたっぷりと満たした鉄の伯爵の名を冠する鉄槌のアームドデバイス、グラーファイゼンが唸りを上げて振るわれ群がる塾生を薙ぎ払った。 ちゅど~ん! 「ぎゃあああっ!!」 「ぐああああっ!!」 最高クラスのベルカの魔道騎士の一撃に大地が砕けて抉られ、塾生達が吹き飛ばされていく。 悲鳴を上げて吹っ飛ぶ塾生、普通の人間なら魔力ダメージのショックに気を失ってもおかしくない(というかそれが普通)なのだが屈強さが売りの男塾の面々は倒れてなおシグナムに這って近寄って行った。 「女じゃあ~、モノホンの女じゃあ~」 「こんな近くで女を見るのは久しぶりじゃのう‥‥‥お姉さんそこの喫茶店でお茶でもせんかのう~」 「ひいっ!」 濃ゆ~い形相と野太い声そしてやたら汗臭い身体で以って這いずりながらシグナムに近寄る男塾の塾生達、その迫力たるやシグナムを恐怖させるのに十分すぎるものだった。 彼女が思わず悲鳴を上げるのも無理は無いだろう、いかに歴戦のベルカの騎士とて一人の女なのだ。 シグナムは手にしたレヴァンティンの刃を咄嗟に振りかぶる。 瞬間、甲高い金属音を立てて炎の魔剣の刃は長大な日本刀に止められた。 「おい姉ちゃん、俺の後輩に随分とふざけたマネしてくれてるじゃねえか?」 2メートルは軽く超えるだろう長身とそれにも勝らん長大極まる長さの日本刀を軽々と振りかざし、眼光は手にした刀に負けず劣らずの鋭い凄まじい気迫の男。 名を赤石剛次、男塾二号生筆頭を務める男塾最強の剣士である。 赤石の剣にシグナムは即座に一歩引いてレヴァンティンを構え直した。 (この男‥‥できる、それもかなりの使い手だ) 赤石はそのシグナムを軽く見下すような目で眺めながらヴィータに視線を移す。 そして手にしていた豪刀を肩に担いでいた鞘に戻すと口を開いた。 「おい小せえ嬢ちゃん、今からワビ入れるんなら許してやらん事もねえぜ? だがこれ以上俺の後輩をいたぶるってんなら俺が相手だ、手加減はしてやるが少しばかりオシオキさせてもらう事になる」 完全に見下したような態度にヴィータの怒りに一気に火が付いた。ヴィータは手にしたグラーファイゼンを突きつけて吠え掛かる。 「誰が“小さい”だコラッ! だいたいてめえらがキモイから思わずデバイス使っちまったじゃねえか!! そもそも毎日ウルセエんだよ!!!」 「まったく気の短いチビだぜ、そんなに怒鳴ったってお前の背丈が伸びる訳でもねえだろうが」 気にしている背丈の事を言われてヴィータは思わずカチンときた。 「チビ言うな!!!」 唸りを上げるグラーファイゼン、だがそこに天を裂き地を割らんばかりの怒声が鳴り響いた。 「ワシが男塾塾長、江田島平八であああああぁぁる!!!!!」 続く。 目次へ 次へ
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お昼ご飯の時間だよ ◆wsuikZ7zFc スッ ズッズッ トン スッ ズッズッ トン 次々とプチトマトをスライスしていく音。 シャキシャキ トントン シャキシャキ トントン 軽快にキャベツやレタスを刻む音。 グツグツ グツグツ グツグツ グツグツ じっくりとじゃがいもを茹でる音。 スッ スッ スッ スッ きれいにパンの耳を切り分けていく音。 「うん、もうそろそろいいかな」 そして柊つかさの声が無味乾燥だった厨房に彩りを添えた。 ◆ H-5に聳え立つデパート。 その入口に一人の男が到着した。 その名はアンジール・ヒューレー。 だがその到着は当初の予定より若干遅いものだった。 最初アンジールはそれこそ自らの身命を賭してデパートにいる参加者を葬るために移動していた。 全ては唯一生き残っている妹であるクアットロの脅威になり得る参加者を排除するため。 だが移動している間に熱くなった頭が冷えるにしたがって、その考えが最善ではないという事に気付かされた。 デパートにいる参加者を殺したところでクアットロに対する脅威が全て取り除かれたわけではない。 第一まだ最も危険なセフィロスがこの会場のどこかにいるのだ。 自らの身命を賭して――つまり相討ち覚悟ではアンジールの望みは叶わない。 もし万が一ここで自分が死ねばこれからクアットロを守る事などできない。 その考えに至った瞬間、アンジールは悩みつつも駆けるのを止めて歩む事にした。 未だに先の疲労や負傷は治りきっていない。 果たしてそのような状態で無事でいられるだろうか。 確かにクアットロに対する脅威を一刻も早く取り除く事は重要だ。 だが今ここで自分が倒れては本末転倒だ。 内心忸怩たる思いを抱えながらアンジールは体力の消費を抑えるためデパートには歩いていく事を選択したのだった。 そして当初の予定より遅れながらもアンジールはデパートに辿り着いた。 途中で他の参加者がいないか探りつつ向かったので尚更だった。 そこで何かしら発見があれば良かったのだが、あいにく目ぼしい発見は皆無だった。 敢えて挙げるならデイパックに入れたはずのガジェットが無くなっていた事と瓦礫と化していたG-5エリアを目にした事ぐらいだ。 別に疑問は抱かなかった。 ガジェットは気絶していた時にデイパックから飛び出てしまったのだろう。 G-5エリアの惨状もイフリートレベルの召喚獣を使えば出来ない事はない。 そしてセフィロスも本気で戦えば同じ結果になってもおかしくない。 (ともかく、まずはここに潜んでいる参加者を探し出すか) まずは目に付いた隠れやすそうなサービスカウンター。 だが予想は外れてそこには誰もいなかった。 ただ備え付けのパソコンの画面上に興味を引くものが映し出されていた。 (これはメールか? だがこの内容は――) 『6時間ぶりね。みんな、ちゃんと聞いているかしら』 2回目の放送が始まったのはまさにそんな時だった。 ◆ パンの耳を切って揃えた食パン。 切り揃えられたプチトマトやキャベツやレタス。 茹で上がったじゃがいも。 そして脇に控えるのは塩や胡椒やバターやマヨネーズといった調味料。 ただの木製の机も上に乗せられたいろいろな具材のおかげで随分と華やかになった。 これで準備は終了。 まずは切り揃えたパンにマヨネーズを薄く塗って。 スライスしたプチトマトやレタスやキャベツを乗せて。 その上にマヨネーズを薄く塗ったパンをもう1枚重ねて。 それからじゃがいもには塩と胡椒を振りかけてバターを添えて。 さあ、お昼ごはんの時間だよ。 ◆ (無事でいてくれ、チンク!!) 結局アンジールはろくに調べないままデパートから飛び出した。 それは第二回放送でチンクの名前が呼ばれなかった事が全てを物語っている。 アンジールはイフリートの攻撃でチンクが死亡したと思っていたが、実際はそうではなかった。 炎に身を焼かれながらもチンクは生きていた。 その事が分かった瞬間、アンジールは走っていた。 確かにチンクがまだ生きている事は分かった。 だが五体満足とは思えない。 現に炭化した右腕は本物だった。 つまり今のチンクは右手、最悪さらにどこか負傷した状態でいる事になる。 そのような状態で危険人物に出会えばどうなるか――答えは簡単だ。 「チンク、今度こそ、守ってみせる――ッ!!」 だがアンジールは知らない。 その必死の行動が報われないという事を。 【1日目 日中】 【現在地 G-5】 【アンジール・ヒューレー@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使】 【状態】疲労小、セフィロスへの殺意、深い悲しみと罪悪感、焦り 【装備】バスターソード@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使、アイボリー(6/10)@Devil never strikers、チンクの眼帯 【道具】支給品一式×2、レイジングハート・エクセリオン@魔法少女リリカルなのはStrikerS、グラーフアイゼン@魔法少女リリカルなのはStrikerS 【思考】 基本:チンクとクアットロを守る。 1.イフリートに襲われた場所に戻ってチンクを探し出して今度こそ守る。 2.チンクとクアットロ以外の全てを殺す。特にセフィロスは最優先。 3.ヴァッシュ、イフリートを召喚した奴には必ず借りを返す。 4.いざという時は協力するしかないのか……? 【備考】 ※ナンバーズが違う世界から来ているとは思っていません。もし態度に不審な点があればプレシアによる記憶操作だと思っています。 ※ヴァッシュ達に騙されたと思っています。 ※レイジングハートは参加者の言動に違和感を覚えています。 ※グラーフアイゼンははやて(A s)の姿に違和感を覚えています。 ※『月村すずかの友人』のメールを確認しました。一応内容は読んだ程度です。 ◆ 「ん~、あんまり凝れなかったけど美味しい~」 H-5に広がる市街地の南端に位置する民家。 その一室で柊つかさは一時の至福の時を過ごしていた。 なぜデパートにいたはずのつかさがここにいるのか。 全ては放送前後に起きた出来事のため。 不慮の事故で十代を殺して今度の方針を定めたつかさが次に取った行動はデパートから出る準備だった。 一応既にデパートの中は調べていたのでいくつか外に出る時に役立ちそうな物をデイパックに入れるだけで良かった。 だがそこで問題が発生した。 デパートに近づく怪しい男――アンジールの発見だった。 遠目で一目見てアンジールの異常な雰囲気を感じ取ったつかさはとりあえず隠れてその場を乗り切ろうと考えていた。 だが予想外な事にアンジールは放送を聞いた途端顔色を変えて慌ててデパートから立ち去って行った。 正直助かった。 その後つかさも急いでデパートから離れた。 いつアンジールの気が変わって戻ってくるか分からなかったからだ。 しかも結局フェイトは戻って来なかった。 デパートから離れる事にあまり未練はなかった。 結局メールは返信しないままだったが、結果的に余計な情報を危険な人物に与えなかったとも言えるから良しとしよう。 そしてつかさが次に選んだ目的地はI-5にある聖王のゆりかご。 選んだ基準は人が来ないかどうか。 まず端のような人があまり寄り付かない場所に殺し合いに乗った人が来る事はない。 殺し合いを望むなら人が多そうな中央に向かうはず。 つまり端のような場所に来る人は殺し合いに乗っていない可能性が高い。 だからつかさは近くで端にあって隠れられそうな場所として聖王のゆりかごを選んだのだ。 そしてその途上で腹の虫が鳴り今に至る。 デパートから逃げるように走ってきたため腹が減ったのだ。 そこで近くに誰もいない事を確認してから近くの民家で昼食を取る事にした。 メニューは簡単に作れるサンドイッチとじゃがバター、あとは余った具材でサラダ。 元々料理が趣味で調理師志望のつかさにとっては楽な作業だった。 本来なら具を挟んだ後に重しを乗せてパンと具を馴染ませるのがベストだが、今回は時間が惜しいので割愛。 それでも今のつかさにとってはこの上もない美味だった。 一口頬張るだけで口の中にパンと具材がマヨネーズという仲立ちで見事に一体化した味を広げていく。 まだ新鮮さが損なわれる前だったので野菜も瑞々しいままだ。 じゃがバターも単純に茹でたじゃがいもに塩と胡椒とバターで味を付けただけだが口一杯に独特の甘みで満たされる。 空腹だから余計に腹に入ってしまう。 そして最後のサンドイッチを口に入れる段になって昼食は終了した。 「ああ~、美味しかった……じゃあ、あ、ふあぁ……お腹一杯になったから眠くなっちゃった……」 たびかさなる緊張状態からの解放。 そして満腹状態。 これらがつかさの眠りを誘発する事は当然であった。 もちろん今のつかさにこの三大欲求の一つに抗えるはずもなく――。 スヤスヤ スヤスヤ スヤスヤ スヤスヤ ――あっというまに眠りの世界へと旅立ってしまった。 【1日目 日中】 【現在地 H-5 南端にある民家内】 【柊つかさ@なの☆すた】 【状態】健康、なんだかすっきり、満腹、睡眠中 【装備】パピヨンマスク@なのは×錬金、シーナのバリアジャケット@SHINING WIND CROSS LYRICAL 【道具】支給品一式×2、電話帳@オリジナル、バヨネット@NANOSING、んまい棒×4@なの魂、ヴァイスのバイク@魔法少女リリカルなのはStrikerS、リビングデッドの呼び声@リリカル遊戯王GX、木製バット、エアガン、パン×2、キャベツ半玉、十代のメモ、デパートで回収したもの 【思考】 基本:プレシアに頼んで『みんな元通りにしてもらう』。 0.生き残りが自分の周りにいる者だけになった時、リビングデッドの呼び声で青眼の白龍を復活させて優勝する。 1.聖王のゆりかごで隠れつつ誰か自分を守ってくれそうな人を探す(ただし無理はしない方向で)。 2.デパートであった出来事は信用できそうな人になら話してもいい。 3.家族や友達に会いたい。 【備考】 ※メールの差出人『月村すずかの友人』と内容を信用しています。キングを警戒する事にしました。 ※放送で呼ばれたフェイトはフェイト(A s)だと思っています。 ※十代のメモの主な内容は『月村すずかの友人』からのメールに関する考察です。詳しい内容はTeardrop本文参照。 ※デパートで回収したものの詳細は後続の書き手にお任します。 Back キングの狂宴/狙われた天道(後編) 時系列順で読む Next 白き覚醒 Back 楽斗 ――そして終わりなき斗いの歌 投下順で読む Next Tの悲劇/書き換えられた記憶 Back Teardrop 柊つかさ Next Tの悲劇/書き換えられた記憶 Back 過去 から の 刺客(後編) アンジール・ヒューレー Next ひとつ分の陽だまりに ふたつはちょっと入れない
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余裕 「彼」が立っていたのは森の中。 夜の冷たい風が吹きぬけ、がさがさと葉がこすれあう風景は、これから始まる狂気の殺人ゲームの空気を的確に表現する。 しかしながら、「彼」はその場に似つかわしくないほど、ひどく落ち着いていた。 「…ひとまず、支給品とやらを調べてみるか」 「彼」――セフィロスは、持っていたデイバッグをどんと地面に置くと、その中身を調べ始めた。 目の前で唐突に命を奪われた、金髪の少女と鎧の男。 明らかに異常な光景だったが、それは彼の心を震わせるには至らない。 何故なら、当にセフィロスは殺しまくっていたから。 軍人だから、というわけではない。 確かにソルジャークラス1stという栄光は、彼が斬り伏せた数多の人間の血によって塗り固められたものである。 しかし、この男の「殺した」とは、そういう人が人を殺すこととは違う。 強いて言うなら、道端を歩く虫を殺すのと同じ感覚。 セフィロスにとっての人間は、犬や猫などの動物と同じ。 何故なら、当のセフィロスが人間ではないのだから。 「武器として使えるのは――これか」 『 クロスミラージュ 「機動六課」前線フォワード部隊の一員が用いる、拳銃型インテリジェントデバイス。 通常形態のガンズモード、クロスレンジ用のダガーモード、ロングレンジ用のブレイズモードに変形』 見覚えのある武器だったのは幸いであろう。 これはティアナの使用している二挺拳銃のデバイスだ。 各種レンジに対応したモードが備え付けてあり、あらゆる戦況でそつなく使用することができる。 しかし、それでも尚、セフィロスには腑に落ちないところがあったようだ。 「…よりにもよって銃か…」 ソルジャーは銃を使わない。彼らの超人的な肉体を活かすのは、銃ではないからだ。 普段剣で戦っている彼にとって、銃はあまり使い慣れたものではない。どうしても不便な印象が残る。 ダガーモードがあるだけましかもしれないが、それも正宗に比べれば絶望的なリーチ差だ。 せめてレヴァンティンならばよかったのだが。 そんな思考が、セフィロスの脳裏をよぎった。 愚痴っていても始まらないので、彼は再び荷物を漁り始める。 新たに見つけたのは、1枚の紙切れ。 一般に言うトレーディングカードゲームだ。聖職者のような服装をした、中年の女性が描かれている。 『 治療の神 ディアン・ケト デュエルディスクにセットすることで発動可能。自分のライフポイントを1000回復する』 ライフポイントを回復する、ということは、要するに治療のためのものなのだろう。 セフィロスはそう解釈することにした。 「それにしても…何故そのデュエルディスクとやらも付属していないんだ…」 そしてまた愚痴をこぼし、ため息をつく。 それらしいものが見られない以上、どうやら今のところ、この治療用具は宝の持ち腐れらしい。 まったくもって装備に不満が多すぎる。 しかし、これが基本なのだろう。でなければゲームとしては面白くない。 少なくとも、傍観している側からは。 ならば、欲しいものは相手から奪い取れ、ということか。 「…クロスミラージュ・セットアップ」 セフィロスはそう呟き、待機状態のクロスミラージュをアクティブにする。 すぐさま、ティアナが愛用していたハンドガンの片割れが姿を現した。 「今は俺がお前を使うことになっている」 『Yes,Sir.』 あまりにあっさりとした返答だ。 普通の人格型デバイスなら、持ち主以外が使用する時には何らかのリアクションを示すだろう。 であれば、何らかの改造が施されているということか。 メモリーを消去するなり、あるいは、誰が所有者であろうと命令を聞くようにするなり。 「技は何が使える?」 だとすると、機能の方にも何らかの変化があるのかもしれない。 そう判断し、ひとまずセフィロスは問いただす。 『クロスファイアシュート、ファントムブレイザー、…』 読み上げられた名称は、全てティアナが用いていた技のもの。 どうやら彼女個人のテクニックである幻術魔法以外は、一通り使用できるらしい。 「十分だ」 そう独りごちると、セフィロスはデイバッグを持ち上げた。 そのまま周囲を見回し、適当な木の洞を見つける。 そこそこに大きな木の根元にぽっかりと空いたそこは、人1人が入るには申し分ない大きさだ。 セフィロスはそこにデイバッグを投げ入れると、自身もその中に入り、どっかと腰を落ち着かせた。 あぐらをかいて座ること数分。参加者の名前が載った名簿を読むことすらしない。 『どうされるつもりですか、サー?』 クロスミラージュが問いかけた。 常人を遥かに凌駕した、侵略者ジェノバの力をその身に宿す魔人。 そのセフィロスは、今後この狂気渦巻く戦場でいかに立ち回るつもりなのか、と。 「特に何も」 返ってきた返事は、あまりに予想外なものだった。 『What?』 無口なはずのクロスミラージュが、たまらず聞き返す。 「俺は特に何もしない。じたばたするよりは、周りが殺し合ってくれた方が楽に生き残れるだろう」 セフィロスはそう答えた。 彼は知っている。 こういう極限状態ならば、必ず何人かは、制限時間切れの死亡を避けるために進んで殺人者となることを。 自分が無理に動く必要はまるでない。手間がかかるだけだ。 普通は思いつかない戦術。それをすんなりと思いつけるほどに、セフィロスは落ち着いていた。 人が死んだ? 目の前で殺された? そんなこと、元より知ったことではないのだから。 『もしも、敵に見つかった時は?』 「さすがにその時は反撃するまでだ」 逆に、自分が誰かを殺すことにも心は痛まない。 そもそも彼にとって殺人は願望だ。自分の住む星の人間を皆殺しにし、支配することがジェノバの――そして、セフィロスの悲願。 『仮に、お知り合いが攻撃を仕掛けてきた時は?』 クロスミラージュは尚も問いかける。 脳裏に浮かぶのは、機動六課で共に戦った者達。あの会場にも見られた、孤独な自分を受け入れてくれた人達。 ジェノバとしての使命を受け入れて以来できた、初めての仲間。 誰よりも、全てのきっかけとなった、あの短い茶髪の女。 「…どうにでもなるさ」 しかし、非情な声で、セフィロスは答えた。 【一日目 AM0 13】 【現在地:H-1 森林】 【セフィロス@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使】 [状態] 健康 [装備] クロスミラージュ@魔法少女リリカルなのはStrikerS [道具] 支給品一式・魔法カード「治療の神 ディアン・ケト」@リリカル遊戯王GX [思考・状況] 基本 事態を静観し、潰し合うのを待つ 1 とりあえず禁止エリアだけを警戒すればいいか 2 向かってくるのならば、六課の連中だろうと問答無用で殺す 3 一応食料は探しておこう [備考] ※能力・思考基準はゆりかご攻防戦直前です ※ヴァリアブルバレットは、コツが分からないので使用不可です 002 本編投下順 004
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――俺は誰なんだ? 意識ある無意識、夢の中で微睡む。 それは眠りの中でありながら自我が保たれた世界。 ――俺はいったい何だ? 体の感覚はない。ここは夢であり、無意識が生み出した夢の世界。感覚を司るのは意識であり、無意識ではない。 だが、その世界も終わりを迎えようとしていた。 ――ここは、どこなんだ? そして、彼が覚醒する。ある役割を携えて。 リリカル×ライダー 第一話『覚醒』 「……どこだ、ここ」 周りを見渡すとビルが広がっている。街、というより都市か。ただし人気はない、というより、ビル自体が荒れ果てていた。高さが低いビル群は全てボロボロであり、とても人が住めるような建物ではなかった。ちなみに高層ビルと呼べる建物はない。何故か低いものばかりだ。 起き上がってみると目に写るのはグローブに包まれた手。そして半袖の白い無地のTシャツと、擦りきれたグレーのジーンズ。 体はまともだ。怪我も何もない。――ただ、何も思い出せないだけで。 「あれ、俺って名前何だっけ?」 名前だけじゃない。自分の出身地も今までどこにいたかも、自分が何者かも思い出せない。自分の好きな食べ物すら思い浮かばない。 「俺は、誰なんだ……?」 体が無意識で震えだす。自分が何者か分からないことを、無意識が恐怖しているのか。 そして悩んでいた俺は反応できなかった。突如の轟音に。 「何だ!?」 ビルの向こう側が爆発する。 そこから、人が飛び出した。 「人が、飛んでる……?」 その人とは、白い服を纏った女性だった。 顔は見えない。だが、その白い服と栗毛のツインテール、そして右手に握られた杖という特徴は読み取れる。 彼女は空を舞いながらその杖を下に向け、桜色の光線を放っていた。 「……俺は、いったい何処にいるんだ?」 混乱が加速する。自分の数少ない記憶にない光景。 そして不足するものは知識。アレが何なのか、理解できない。女の子がビームを撃ってる姿がどうにも納得いかない。俺の常識が異常だと警告している。 そして突然自らの左手が動き出した理由も、分からなかった。 「体が、勝手に……?」 俺の左手にいつの間にか握られている、鋼色のボディに青色の装飾が入った謎の機器。三角形を描くように配置された三つの黄玉が埋め込まれたクリスタルが、中央に填めこまれている。 「チェンジデバイス、セットアップ」 『Stand by ready set up』 いきなり動く俺の口。そこから吐き出される謎の台詞。そしてそれに答えるかのように目の前の機器から電子音声が発された。 その機器を俺の左手が腰の中央部分に持っていく。同時に機器から射出されたベルトにより、この機器はベルトのバックルのように装着された。 その光景に、既視感と違和感を同時に抱いた。 「変身」 『Drive ignition』 声と共に右手がバックルのレバーを引っ張る。その後に発される電子音声。そして、それは俺の預かり知らぬ所で完了した。 光り出し、回転を開始する黄金の三角形。 光り出す己の肉体。 光り出した体は鎧へと変わる。 一瞬で、俺の体は戦士のそれに変わった。 ・・・ 荒廃した街を模した空間シミュレーターが起動する訓練場。 そこにわたしことなのはと、模擬戦の相手であるフォワードメンバーがいた。 一対四の闘い。それは唐突に始まった。 自分に向かってくる二つの影。それを視界に収めながら更に目の前にはいない二人をサーチする。そして魔力スフィアの構築とレイジングハートへの魔力チャージを同時に行う。 マルチタスクを高度に習得しているわたしなら造作も無い。 先に来たのは自分と似たデザインの、しかし自分のより活動的にアレンジされた白いバリアジャケットを纏う少女、スバルだった。 彼女は右腕に装着されたスピナー付きの籠手を唸らせながら、足に履かれたインラインスケート型のデバイス、マッハキャリバーを走らせる。青い魔力で編まれた道、ウイングロードの上を。 空中に浮かぶ自分にもうすぐ届くという所で、わたしは先手を打つことにした。 「アクセルシューター!」 『Accel shooter』 自分の声に、右手に握られた杖型デバイス、レイジングハートが答える。 後方に配置されていた8基の魔力スフィアの内、4つが魔法弾へと変わり、スバルに迫る。 彼女は別方向にウイングロードを発生させながら機動力を活かして避けきる。けどアクセルシューターはただの魔力弾ではなく、誘導弾なのだ。避けられた4つの魔法弾は再度スバルに迫る。スバルの気は完全にアクセルシューターの方に逸れたみたいだ。 これでスバルの突撃は止めた。次はエリオだ。 わたしがスバルの相手をしている間に距離を詰めてきたもう一つの影の正体、槍騎士エリオ。 彼は槍型デバイス、ストラーダの穂先に備えられたブースターでこちらに突撃するつもりみたい。 けど、やらせない。 「ディバイィィン、バスター!」 わたしが向けた愛杖から放たれる桜色の砲撃。それがエリオに迫る。 彼は避けきれず、ストラーダで受け止めていた。 「くっ、ストラーダ!」 「エリオ君っ!」 エリオが必死にバスターを逸らそうとしている。その後方から悲鳴に近い、彼を呼ぶ可愛らしい声が響いた。 その声の方に目を向けると、まず白竜が視界に入った。 特徴的な純白の体と竜らしい雄々しい翼、その力強い羽ばたきにより飛行する白竜。その背中にピンクを基調としたバリアジャケットを着る少女、キャロが乗っていた。 「エリオ君下がって!……フリード、ブラストフレア!」 「ガァァウー!」 キャロの指示と共に、彼女を中心に魔法陣が広がる。そしてフリードという愛称で呼ばれた白竜フリードリヒの口腔に魔力が集まり、火球として撃ち出された。 「くっ、レイジングハート!」 『All right. Protection EX』 わたしの指示を待たず機敏に反応する相棒、レイジングハートはカートリッジを一発ロードし、足りない魔力を補って強固な防御魔法を発動させていた。 正に以心伝心、わたしのしたかったことを何も言わずとも行ってくれる。十年の付き合いになる相棒は、やはり頼もしかった。 火球と障壁が激突する。竜の一撃は爆発へと変わり、桜色の壁を乗り越えようと揺さぶる。……けど、わたしは抜かれない! 「キャロも強くなったね。でも、まだまだ私は負けないよ!」 『Short baster』 わたしの気合いと共に桜色の砲撃を彼女に撃ち込む。慌てて白竜を下がらせて避けようとするが、遅い! 「させるかぁぁぁ!」 唐突に視界を埋める青き騎士、エリオが砲撃の射線上に割り込む。彼はその槍で、ショートバスターを受け止めた。 小さな爆発と共にエリオをショートバスターが吹き飛ばす。けど彼の身を挺したガードのおかげでキャロを追撃するのは無理そう。なら―― 「レイジングハート、カートリッジロード!」 『Load cartridge』 レイジングハートのカートリッジを二発ロード。杖の先端にある金色のコッキングレバーが動き、二発の薬莢を排出していく。カートリッジに込められている魔力が魔杖に流れ、その暴れる力をわたしは必死に制御する。 魔力のチャージを終え、愛杖を後ろに向けた。 「見えてるよスバル!」 「わかってますよっ!……ディバィィィン、バスター!」 「ディバインバスター!」 真後ろにいたスバルのリボルバーナックルから蒼の閃光が迸る。 それをわたしは桜色の輝きで受け止めた。 同名の技同士がぶつかり合う。互いの魔力が一気に削られてゆき、砲撃同士が互いを食い合っていく。――けど、砲撃魔導師の名は伊達じゃないんだからっ! 「全力、全開!」 「く、あっ……!」 スバルの砲撃を押し返し、あまつさえ弾き飛ばす。わたしの砲撃にはそのぐらいの威力があるのだ。 「でもっ!」 「スターライト、ブレイカー!」 唐突に背後から魔力反応が迫る。スバルの反応から、罠だったんだと思う。 攻撃主は見なくとも分かる。こんな奇襲が出来る人員はあと一人しかいない。 「ティアナっ!」 『Round shield』 わたしが振り向いて手をかざす。そこに浮かび上がる魔法陣。 それが、橙色の砲撃を受け止めた。 「くうっ……!」 『Master,pleare back away.』 レイジングハートからの「後退しましょう」という提言。でも、それは聞けない。 何故なら、後ろにも脅威は迫っているからだ。 「スピーアアングリフ!」 エリオがストラーダに備えられたブースターを使って突撃を仕掛けてきた。これ以上は防御しきれない。 「レイジングハート、避けて!」 『Yes,my master.Flash move』 靴から生えた桜色の羽根、アクセルフィンが羽ばたく。それと同時に急激な加速と共に自分の体が引っ張りあげられた。 直下で交錯していく橙色の砲撃と槍騎士の突撃。 脅威は、まだ残っていた。 「リボルバーキャノン!」 背後に迫る一撃。リボルバーナックルによる必倒の拳撃。もう避けることはできない。 「ラウンドシールドっ!」 構えた左手から展開される魔法陣。これで彼女の一撃を受け止める。 「ぐっ、うおおお! 」 「バリア、バーストっ!」 スバルの拳は予想以上の威力だったので慌てて魔法陣を爆発させ、距離を取る。 だが再び迫るエリオ、キャロ、そしてティアナの連撃。リミッターがかけられているわたしにもはや手はほとんど残っていない。こうなれば一か八か、手は一つ! 「レイジングハート、アクセルフィン解除!」 『All right.Accel fin release.』 わたしの命令と共に消える靴の羽根と揚力。そしてわたしは重力に身を任せた。 「なのはさん!?」 スバルが目を見開き、悲鳴のような声を上げる。心配してくれたのかな。それを裏切るみたいで悪いけど―― 「スバル甘いよっ!」 「しまったっ!」 いち早く感付くティアナ。やっぱりティアナは頭良いな、目指す執務官は天職かもしれないね。でも、実戦では遅すぎるよ。 「ティアナ?」 「バカスバル! 早く追撃して!」 そう、今のわたしはビル群に落ちている。言わばビルの隙間に滑りこんだ状態だ。 つまり、ティアナやキャロの竜、フリードリヒ達の遠距離支援攻撃がビルに阻まれて届かない状態ということ。 「レイジングハート、アクセルフィン起動!」 『Accel fin active and load cartridge.』 アクセルフィンにより揚力が回復し、空中停止が行われる。そして残ったカートリッジを全て注ぎ込んだレイジングハートを、グリップ代わりにマガジンを握り締めながら構える。 直上にはエリオとスバル。慌てて逃げようとしても遅い。 「レイジングハート、バスターモード!」 『Divine baster』 「全力、全開っ!」 先端が鋭い形状に変わったレイジングハート。その先端から魔力が溢れ出す。それらは巨大なエネルギーとして、直上の二人を呑み込んだ。 「「うわぁぁぁぁ!」」 呆気なく、二人が吹き飛んでいった。 「はぁはぁ、はぁ・・・・・・」 ようやく、終わった。フォワード陣の中でも前衛を担当するスバルとエリオを落とした時点で相手の負けだ。 『Master,are you all right?』 レイジングハートが心配そうな調子で語りかけてくる。電子音声だから口調は変わらないけど。 「ちょっと、キツかった、かな。胸が、凄く痛い」 『Your aftereffect will be hurting.Please rest now.』 「後遺症、かぁ・・・・・・。うん、今日はもう休もうか」 『Yes,my master.』 彼女はわたしのことを良く分かってる。いつも無茶に付き合ってくれるからこそ、わたしの異常にも敏感なんだ。 そう、退院してまだ間もないわたしに襲い掛かる、この痛みに。 リミッターとこの傷。今後は前線で戦うのも辛いかもしれない。 「よーし、今日はこれで終了。みんな、集まって」 「「「「は、はい!」」」」 声がハモるフォワードメンバー。でも流石にいつもと比べると余り元気がない。まぁ、いつも元気な約二名には砲撃を直撃させちゃったんだから仕方ないよね。もしかしたら悔しかったのかな? 確かに今日は惜しかったから。 そう気を抜いたわたしに、“彼”は襲いかかってきた。 「きゃあっ!」 『Protection』 死角から撃ち込まれる拳。ビルの隙間から突如現れた襲撃者。対応できたのは、わたしの愛杖だけだった。 「あなた、誰っ?」 目の前にいるのは全身にアーマーを装着した戦士だった。 ブルーを基調とした配色、胸に付けられた銀のプロテクター、肩のアーマーと、腿に複数の長方形を組み合わさるように装着された装甲。そして特徴的なのはヘルメット前面のマスク。一本角と複眼が配されたそれは、何処と無く甲虫を彷彿とさせた。 そのアンノウンが、今度は左手を振り上げる。 「まずいっ!」 『Flash move』 瞬間移動じみた高速移動で避ける。距離や機動はともかく、速度はフェイトちゃんのソニックムーブにだって負けない。 けど、距離が取れなかったのは不味かった。 相手は予想以上に素早く、もう追撃が迫ってきたからだ。 『Round shield』 相手のキックとわたしの魔法陣がぶつかり合う。ヴィータちゃんと初めてあった時に食らったラケーテンハンマーを思い出す一撃だった。そして、消耗したわたしにこの一撃は致命的だった。 「――きゃあっ!」 ラウンドシールドを維持するが衝撃を受け流しきれない。わたしは後ろのビルにある窓ガラスに激突した。 「い、た……い」 意識が朦朧としていく。まるであの時のよう。絶望だけが込み上げてくる。 彼は上からの青い魔法弾を、右手に発生させた小さな三角形の魔法陣で弾き、わたしに迫る。 (わたし、ここで死ぬ、のかな……?) 嫌だ、わたしは死にたくない。わたしは、わたしは! その時、変化が訪れた。 「や、めろ、俺っ!」 いきなり目の前の戦士が喋り出す。意外と、普通の青年だった。少なくとも声は。 彼は足を止まり、突然頭を掻き出す。まるで、そのマスクを外そうとするかのように。 「俺は、人を殺したりなんか、嫌だっ!」 そして、彼は地面に伏した。 ・・・ これは小さな物語。孤独な戦士と少女達の閑話。戦士と少女達は邂逅し、物語は始動する。 次回『カズマ』 Revive Brave Heart 目次へ 次へ
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迷い込んだのは見知らぬ世界。 出会ったのは眼帯のお姉ちゃんと2匹の妖精さん。 そして最後にして最強の星の戦士。 いろんなお友達と一緒に。 私達は旅立つ。 ママを、 妹達を、 助ける為に! 行こう、闇の中心へ。 星のカービィリリカル次元を超えた出会い。 始まるよ。 「はぁッ。行くって決めたけどな、どうすんだよこれから!」 アギトは、チンクとリボンに尋ねた。行くことにはなったもののそのような準備など当然してるハズもなく、お金も持っていない。そもそもミッドチルダの通貨が通用するとも限らないからだ。 「この近くに街があるわ。まずは、そこのいきましょう。」 リボンの提案で近くの街へと向かうヴィヴィオ達。すると、目の前に大きな人影が、ズデーンッと立っていました。 「あ、デデデ大王。久しぶり!元気にしてた?」 「元気にしてた?やなくて何やっとるんや、こんな所で。」 「これから街に行こうと思ってたの。カービィとこの娘達を連れてね。」 「この娘達?迷子か?こんなちっこいガ…アイタダダタ!イタイッイタイからつつくなぁ!」 デデデの腕をナイフで一生懸命つっつくチンク。そりゃ誰でも怒るだろう。 ちっこいなんて言われたら。 「冗談はこれくらいにしといて本当はどうしたんや。」 「それは、その。」 これまでの事を一通り話すリボン。それを聴いてデデデは言った。 「無茶やで!いくら、カービィが付いとるゆうても相手は魔獣やで。そう簡単にはいかんわ。」 「それでも…。それでもこの娘達の大事な人を助けてあげたいの。」 「他ならぬリボンちゃんの頼みじゃからなぁ。分かった。しゃ~ないな、このワシもついてったる。必要な物も準備したるわ。」 「ありがとう!」 「それじゃ、城で準備してくるわ。」 「うん。またね。」 「ポヨッ?」 「デデデが助けてくれるんだって。良かったこれでなんとか…。」 「キャアァァ!」 「カービィ!」 「ペポッ!」 カービィとリボンが急いで向かうとそこではヴィヴィオが魔獣の尖兵である、《ヘビーナイト》に襲われ、チンクとアギトが抗戦していたのだった。 「クソッ!アタシの炎が全然効かねぇ。」 「私の攻撃もだ。どうやらよっぽど強力じゃないと効かないらしい。」 そう、チンク達は劣勢であった。ヘビーナイトにはチンク達の攻撃が効かないのである。アギトの炎は左手の盾で防がれ、チンクのスティンガーは刺さりもせず、爆風も全く効いていなかった。 そして、ヘビーナイトはヴィヴィオへと迫る。 「あ、あぁ…。」 (ママを助けられないまま、死んじゃうの。誰か、助けて) ヴィヴィオがそう思った瞬間、目の前にカービィが現れた。 「おい、死ぬぞあいつ。」 「大丈夫!カービィを信じてるから。」 ヘビーナイトはカービィとヴィヴィオに向けて剣からビームを放った。 「カービィ吸い込んで!」 まっすぐ迫るビーム。当たるか、そう思った瞬間、カービィはビームを吸い込んだ。 そして、飛びあがり一回転するとカービィは、緑の帽子を被り、右手にソードを持った姿、ソードカービィとなったのだ。 「ポヨッ!」 カービィは勢いよくヘビーナイトに突っ込んだかと思うと、右手のソードで次々と斬りつけた。するとどうだろう、チンク達の攻撃をものともしなかった盾にヒビが入り、砕けちった。 「バカな。あのカービィというのは、我々二人分の攻撃力を遥かに凌駕するのか。」 チンクは驚愕した。 無理もない。 ナンバーズの中でも強い方に入る自分とアギトの二人分の威力さえ超えているということなのだから。 「ポーヨオォ!」 カービィは突進した後、空中で一回転して、ヘビーナイトを真っ二つに打った切ったのであった。爆発するヘビーナイト。 ポカーンと立ち尽くしていたヴィヴィオは叫んだ。 「ありがとう、カービィ。」 そこは、ヴィヴィオ達のいる場所より遥かに離れた、とある星、いや闇の中心。 その中にある黒い城であった。 玉座にいるフードを被った存在《クイーン》は、配下の者の報告を聞き、四人の戦士を集めていた。 「ダークメタナイト、そちの部下が倒されたそうだ。」 「滅相もございません。あの程度の力しか無いものは所詮使い捨て。いくらでも使いましょう。」 「うむ。良いな、者共。カービィとその仲間が動き出した。可のものに計画を邪魔されたくはない。仲間と共に皆殺しにせよ!」 『ハッ!仰せのままに!』 黒いローブを纏った。四人の戦士が声高らかに答えた。 「カービィのことそちに任せるぞ、ホワイトデビル。」 クイーンがそういうと、四人の戦士の内のクイーンの左前方にいた戦士から少し高い声が響いた。女だ。 「ハッ!必ずやカービィを仕留めて見せて、ご覧に入れましょう。ホワイトデビルの名にかけて!」 そういうと、女は黒いローブを外した。 その下は、サイドポニーテールに纏められた長い茶髪の髪が舞った。 そう、このホワイトデビルこそ、ヴィヴィオの母親にして機動6課スターズ小隊隊長、高町なのはその人なのだから。 星のカービィリリカル次元を超えた出会い 第一話 「星の願いと絆」 ~fin~ next 第二話 「紅の融合機と青き魔導師」 戻る 目次へ 次へ
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それは蘇る母の夢。 「フェイト……使えない子」 一発当千の爽快感、此処に- 無双少女リリカルなのはStrikerS猛将伝 追加キャラはプレシア、リンディ、アリシア、グレアム、クラウド、リインフォース。新たな展開を目撃せよ! 追加モードは時空城(ラスボスは魔法猛将呂布&忠勝www) 修羅モード、様々なキャラとパーティーを組んで己の限界を目指せ。 立志モード、エディットキャラを作成し機動六課、スカリエッティ、ルーテシアから勢力を選択して好きなキャラのパートナーとしてグッドエンディングを目指せwww 定価1178(いいなのは)円 CMナレーション、田村ゆかり 単発総合目次へ その他系目次へ TOPページへ
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リリカルSD戦国異伝 クロス元:SD戦国伝 最終更新:08/01/29 プロローグ 『転移! 激戦の果てに』 TOPページへ このページの先頭へ
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【名前】ティアナ・ランスター 【出典】リリカル遊戯王GX 【声優】中原麻衣(「魔法少女リリカルなのはStrikerS」のラグナ・グランセニック、メガーヌ・アルピーノ) 【種族】人間 【性別】女性 【年齢】17歳 【外見】オレンジ色のツインテール、細身 【性格】 初対面や目上の人間への礼儀は忘れないしっかり者、逆に友人などには素直になれない面も見受けられる 【原作での設定】 機動六課フォワードの一人、スバルと共にスターズ分隊として前線に出ることが多い。 兄の死、そしてその死への周りからの反応が心に傷を作っており、それ故に暴走してしまうこともあった。 その傷を克服した後はフォワードメンバーの司令塔として成長した。 【『リリカル遊戯王GX』での設定】 本編終了後から数年、執務官補佐としてフェイトの下についている。 スバルとの新たなクロスシフト「クロスファイアバスター」を習得。 【面識のある参加者】 名前 呼び名 関係 高町なのは(sts) なのはさん かつての上司であり恩師 フェイト・T・ハラオウン(sts) フェイトさん 現在の直属の上司 八神はやて(sts) 八神捜査官 元機動六課の部隊長 ヴィータ ヴィータ副隊長 かつての上司 シャマル シャマル先生 管理局の医務官 ザフィーラ ザフィーラ はやての守護騎士の一人 スバル・ナカジマ スバル 士官学校以来の親友。 エリオ・モンディアル エリオ かつての同僚であり友人 キャロ・ル・ルシエ キャロ かつての同僚であり友人 ギンガ・ナカジマ ギンガさん スバルの姉 【技能・能力】 能力名 内容 魔法 自分の魔力を用いて起こす技能。特に幻術、魔力弾操作系に優れる。 デバイス操作 デバイスを扱う技能。特にクロスミラージュの扱いに優れる。