約 4,408,762 件
https://w.atwiki.jp/nanoharow/pages/349.html
シグナム / / ̄`X \ 〃 /うx _ ./ / \ \ {{ r‐'⌒ヽ.\. . . `'く/ \ > ヾ.__r‐{⌒ 、. .ヽ.ヽ ヽ \ _ -=\ ,.. '’ { | \. . '. \\\_ .\. / //∧∧ \ \ ∨ ̄》=《^Yミx. . \ ̄¨“冖¬=-x/ / / 〃 \\ >< v=《ー''='ヘ《人. . \. /ノ/ / / {\. /ム=ァ' .∧. . 〈ク} , }j ト、\ ,. '´ { {. { 乂 ∨`くイ弋ゾ} ハ.∧ | Ⅵ / /!j/ | \`ー=ニ二二 ミ\ / ‘, '.’, ト、\ ` j/ ∨| |∧ ∨ /川 / \. . . . \\ / \{\\トr'}ヽヽ jノ )∧ Ⅵゾ / \ \\ { \ \ く ,. y く ̄ ̄ ¨¨∨¬='-.、. \ \\ ゝ. ト、 ヽ. ヽヘ.` __ \ ハ \ \. . \{ `=-==}公ッ ,丶 //ハ. 厶ア¨ ̄]≧xハ \ /∧ハ /ア } }x`='//// r広≠7ア7ァx_/j| | V ヽ,r= イ { ハ. \// /l/_」L」_////∨! \ ヽ ノ ,乂 ' /厶ィfアl/ `'く.//》'\ ヽ / ̄\ ,∠二ニ斗f'≠宀=ミ. )、////》 ∨ ,.> ' /^ / \/ / 〈 / . . ... ... ... ... ...〃 vi/ ∨ \ / . . . ... ... . ... /' V' ,./ Ⅵ . ... ... ... ./ / / // '. ... ... ./ / / / / 出典:魔法少女リリカルなのはA s 死亡時期:1日目・黎明 殺害者:柊かがみ 最期の言葉:「あ……るじ、あるじ……と……一緒に過ご……せて、本……当に……幸せ……でした」 【ロワ内での活躍】 はやてを優勝させるために、全ての参加者を殺すために行動を開始する。 そして、最初に遭遇したアレックスと戦闘を開始。途中でティアナが乱入するも、これを敵と見なして殺害する。 だが、更にセフィロスがその場へ姿を現した。両者を圧倒するその技量に、シグナムは苦戦させられることになる。 そしてその直後、あろうことか、守るべきはやて(A s)が出現。 彼女の意志に背く姿勢を取ってしまったシグナムは表情を曇らせるが、直後、はやてはアレックスに誘拐されてしまう。 一時休戦し、セフィロスと共にそれを追わんとするシグナム。しかし、その前にかがみが姿を現した。 セフィロスの言葉に迷いを覚えながらも、かがみの変身した仮面ライダーデルタを撃破することに成功。 そこへ脱出してきたはやてが到着し、シグナムを説得。 遂にシグナムは涙を流し、殺人のための戦いを捨てることを決意する。 しかし、そこに新たな仮面ライダーが姿を現した。 仮面ライダー王蛇。その中身は、しぶとくも生き残っていたあのかがみ。 はやてを狙ったファイナルベントの二連続をその身で受け止め、シグナムは地に倒れ伏す。 みんなのおかげで、この足も治ったのだ、と。 はやての言葉を聞き、自分達の戦いが実を結んだことを知ったシグナムは、幸福に満たされた表情と共に逝った。 そして彼女の死は、はやての憑神刀(マハ)への覚醒を促すこととなる。 追悼コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/nanoharow/pages/639.html
【ゲーム終了までの本編SS】 【深夜】 No. タイトル 作者 登場人物 182 闇よりの使者 ◆LuuKRM2PEg アンジール・ヒューレー、キング 183 救済N/EGO~eyes glazing over救済N/Destiny s Play ◆7pf62HiyTE 高町なのは(StS)、柊かがみ、天道総司 184 罪罪(状態票) ◆LuuKRM2PEg 天道総司、ヴァッシュ・ザ・スタンピード、ユーノ・スクライア、高町なのは(StS)、八神はやて(StS)、スバル・ナカジマ、ヴィヴィオ、泉こなた、柊かがみ 185 Round ZERO ~MOONLIT BEETLES ◆7pf62HiyTE 金居、キング、アンジール・ヒューレー 【黎明】 No. タイトル 作者 登場人物 186 Pain to Pain(前編)Pain to Pain(後編) ◆HlLdWe.oBM 高町なのは(StS)、八神はやて(StS)、ユーノ・スクライア、天道総司、ヴァッシュ・ザ・スタンピード、柊かがみ、スバル・ナカジマ、ヴィヴィオ、泉こなた、アンジール・ヒューレー、キング、金居 187 解ける謎!!(前編)解ける謎!!(後編) ◆LuuKRM2PEg 天道総司、キング、金居、アンジール・ヒューレー 188 分かたれたインテルメッツォ ◆WwbWwZAI1c 高町なのは(StS)、八神はやて(StS) 190 S少年の事件簿/殺人犯、八神はやてS少年の事件簿/フリードの来訪にヴィヴィオの涙 ◆7pf62HiyTE ヴィヴィオ、ユーノ・スクライア 【早朝】 No. タイトル 作者 登場人物 189 戻らないD/スバル・ナカジマ戻らないD/柊かがみ ◆gFOqjEuBs6 スバル・ナカジマ、柊かがみ 191 抱えしP/makemagic抱えしP/DAYBREAK S BELL ◆7pf62HiyTE 高町なのは(StS)、八神はやて(StS) 192 ……起きないから奇跡って言うんですよ ◆HlLdWe.oBM 八神はやて(StS)、柊かがみ 193 Zに繋がる物語/白銀の堕天使Zに繋がる物語/サティスファクション ◆7pf62HiyTE スバル・ナカジマ、柊かがみ、八神はやて(StS) 194 Masquerade ◆gFOqjEuBs6 天道総司、アンジール・ヒューレー、キング、金居 195 Revolution ◆LuuKRM2PEg 天道総司、ユーノ・スクライア、高町なのは(StS)、スバル・ナカジマ、ヴィヴィオ 196 Uを目指して/世界が終わる前に ◆gFOqjEuBs6 金居、キング 197 Round ZERO~AMBITION SECRET(前編)Round ZERO~AMBITION SECRET(後編) ◆HlLdWe.oBM 高町なのは(StS)、ユーノ・スクライア、ヴィヴィオ、スバル・ナカジマ、天道総司、キング、金居、ウーノ、ドゥーエ、オットー 【朝】 No. タイトル 作者 登場人物 198 魔法少女リリカルなのはBR Stage01 ファイナルゲーム魔法少女リリカルなのはBR Stage02 心の力を極めし者魔法少女リリカルなのはBR Stage03 紡がれる絆魔法少女リリカルなのはBR Stage04 虹の星剣 ◆19OIuwPQTE 高町なのは(StS)、ユーノ・スクライア、ヴィヴィオ、キング、金居 199 魔法少女、これからも。(前編)魔法少女、これからも。(中編)魔法少女、これからも。(後編) ◆Vj6e1anjAc 高町なのは(StS)、ユーノ・スクライア、ヴィヴィオ、ウーノ、ドゥーエ、セッテ、オットー、ディード 【エピローグ】 No. タイトル 作者 登場人物 200 Beautiful Amulet(前編)Beautiful Amulet(中編)Beautiful Amulet(後編) ◆gFOqjEuBs6 高町ヴィヴィオ、ジェイル・スカリエッティ、トーレ、ノーヴェ、セイン、ウェンディ
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/2188.html
「それじゃなのはちゃんも来たことやし、……ついでにヴィータも起きたことやし、軽くこれまでのおさらいしとこーか」 フェイトちゃんは三回目になるけど……と続けるはやてに、なのはを除く全員が首肯した。 独り話の展開について行けずに困惑するなのはを無視して、はやては早速話を始める。 「まず現状確認やけど、四年前、反螺旋族アンチスパイラルを名乗る謎の勢力が、次元世界に宣戦布告したのが全ての始まりやな。 アンチスパイラルの主力はムガンちゅー質量兵器やけど、物理攻撃もCランク以下の魔法攻撃もバリアで無効化してまう上、倒したら倒したで派手に爆発する曲モンや」 「奴等の目的は螺旋生命体の根絶とスパイラルネメシスの阻止。そのためにあらゆる次元世界の生命を根絶やしにしようとしているらしい」 はやての言葉をシグナムが引き継ぎ、続いてシャマルが口を開いた。 「螺旋生命体とは二重螺旋の遺伝子を持ち、螺旋力により永遠の進化を求める生命体の総称よ。なのはちゃんやはやてちゃん達人間も、螺旋生命体の一種ね」 「……螺旋力?」 聞き慣れない単語に首を傾げるなのはに、それまで黙っていたロージェノムが口を開く。 「螺旋生命体は、螺旋構造を持つ銀河とシンクロする。知的生命体がその認識する力で宇宙そのものが持つ力を得ることが出来る――それが螺旋力だ。 生命も宇宙も全て、上昇する螺旋エネルギーによって無限に増大する。それがこの宇宙の理だ。 そして螺旋力は、アンチスパイラルを打倒する唯一の力でもある――少なくとも、私の世界ではな」 いきなりスケールの大きくなったロージェノムの話に、徹夜明けのなのはの頭は早くもパンク寸前だった。 ヴィータも早速舟を漕ぎ始めている。 ……よく見てみると、周りの者達も似たような様子だった。 睡魔という強敵を前に早くも全滅の危機にあるなのは達を見回し、ロージェノムは呆れたように嘆息する。 「……端的に言えば、気合いだ」 それまでの小難しい話を「気合い」の一言で纏めてしまうロージェノムに、あらかじめ説明を受けていた面々は納得したように首肯する。 「何だ気合いかよ。それならそーと早く言えってんだ」 そう言ってケタケタと笑うヴィータを横目に見遣り、なのはは一人、何だかなーと納得しきれずにいた。 実のところ、フェイト達も最初に螺旋力の概要を聞いた時には半信半疑だった。 魔力とは根本から異なる未知のエネルギー、しかもその発動にはリンカーコアを必要としないらしい。 事実、素手でムガンの大群と渡り合ったロージェノムは、リンカーコアを持っていない。 この話を聞かされた当初、クロノやシグナムなどは「ふざけるな!」とロージェノムに掴みかかろうとすらした。 それ程までに螺旋力とはなのは達魔導師にとって衝撃的で、そして自分達のアイデンティティを脅かす恐るべき概念なのである。 しかしそう言われてみれば、思い当たることもない訳ではない。 なのはとフェイトが戦場に到着した時、ムガンを圧倒していた武装局員達……。 あの部隊のメンバーの魔導師ランクは全員B――ムガンに対抗出来る最低限の力しか持たなかった。 しかし蓋を開けてみれば、一方的とも言える管理局側の圧勝。 ムガンの弱点が螺旋力――気合いだというのであれば、あの予想外の結果にも納得出来る。 「しかし、その力を恐れる者達も現れた」 ロージェノムの言葉を引き継ぐように、今度はクロノが口を開いた。 「――それが、アンチスパイラル」 瞬間、室内に緊張が走った。 深刻な表情で黙り込むなのは達を一瞥し、今度はフェイトが口を開く。 「アンチスパイラルも、元は私達と同じ螺旋生命体だったらしいの。ただこの螺旋の力を使い続けると、宇宙そのものが滅んでしまう――そう信じた人達だった」 「スパイラルネメシス――四年前の宣戦布告の時にアンチスパイラルが言った言葉だけど、どうやらそれが宇宙壊滅のことらしいね」 流れるようにフェイトの言葉を引き継ぎ、ユーノがそう言って話を一度締め括った。 「さて、それじゃ次にロージェノムさんのことなんだけど……」 湯飲みを置き、リンディはロージェノムを振り返った。 何で皆リレーみたいに説明してるんだろーと頭の片隅で思いながら、なのはも釣られてロージェノムに顔を向ける。 「……構わん。別に隠すようなことではない」 重々しく告げるロージェノムに首肯し、リンディは言葉を続ける。 「――ロージェノムさんの出身世界も、アンチスパイラルの襲撃を受けたらしいわ」 リンディの言葉に、なのはは驚愕の目でロージェノムを見た。 「彼の世界の螺旋生命体は、汎銀河レベルで超科学文明を築いていた。螺旋力――宇宙と生命を繋ぐ無限の力で、時間も空間も、何もかもを支配下に置いた、まさに神の領域」 アルハザード……誰かの呟く声が、なのはの耳朶を打つ。 「――だが、その繁栄も長くは続かなかった」 「アンチスパイラルの猛攻に抗し切れず、ロージェノム達螺旋族は敗北したんだ」 「え……それじゃあ滅んじゃったの!?」 ザフィーラとアルフが交互に口にした言葉になのはは瞠目した。 しかしロージェノムは首を振り、厳かな面持ちで口を開く――前に、リインフォースⅡが横から科白を攫った。 「戦いに勝利したアンチスパイラルは、螺旋族の母星に螺旋生命体殲滅システムを配備したんです。地上の螺旋生命体が一定数を超えると起動し、その惑星を滅ぼす……。 螺旋の戦士として戦い、そして敗れたロージェノムさんは、種としての人類を救うべく、母星の人間達を地下に押し込めました。 そしてこの人は螺旋王を名乗り、獣人――螺旋遺伝子を持たない人造生命体の軍隊を組織して、地上に出ようとする人間を容赦なく弾圧したんです」 「そして千年の時が過ぎ……」 リインフォースⅡから漸く科白を取り戻したロージェノムだったが、 「――新世代の螺旋の戦士、シモン達大グレン団の登場って訳だ!!」 今度はヴィータに、またもや出番を奪われるのだった。 「地下の天井ぶち抜いて、突如現れた謎の美少女ヨーコ! 彼女に誘われ。兄貴分カミナと共に地上を目指す穴掘り少年シモン!! 相棒は顔型ロボ〝ガンメン〟のラガン! カミナのガンメン〝グレン〟と合体して兄弟合体グレンラガン!! ライバルの獣人ヴィラルとの激闘! 集う仲間達大グレン団! そしてカミナとの涙の別れ!! 螺旋の姫君ニアとの運命の出会い!! 立ち塞がる刺客を次々と倒し、成長するシモン! 進化するグレンラガン!! そして王都テッペリンでラスボス螺旋王との一騎打ちに見事打ち勝ち、シモンは地上の明日を取り戻した!!」 寝不足でハイになっているのか、妙に興奮した様子でヴィータは語る。 唖然とする一同を尻目に、ヴィータのマシンガントークはまだまだ続く。 「そして舞台は七年後! 止まらぬ繁栄を続ける人類の前に、突如現れるアンチスパイラル! バラバラになる仲間達! アンチスパイラルに奪われたニア! そして発動する螺旋族殲滅システム――月落下による惑星滅亡の危機!! 絶望のどん底に叩き落とされながら、それでもシモン達は諦めなかった!! 地下牢で再会したヴィラル、クローン技術で蘇ったロージェノム!! かつての宿敵を強力な味方として仲間に加え、さぁ反撃だ大グレン団!! 手始めに気合いで月を乗っ取り戦艦に変え、そいつを母艦に目指せ敵本星! 人類を救え、ニアを助け出せ! 銀河を越えるシモン達の旅が始まった!! 戦いの中、次々と散っていく仲間達……。その思いを心に刻み、そして生まれる超弩級ガンメン――超銀河グレンラガン! その最終形態、天元突破グレンラガン!! 真ラスボスのアンチスパイラルとの銀河レベルでの最終決戦の果てに、遂にシモン達は宇宙の明日を取り戻した!!」 一気に言い切り、ヴィータは感極まったように拳を握り締めた。 目尻には涙まで浮かべて力説するヴィータに、はやては溜息混じりにこう漏らした。 「ヴィータ……ロージェノムさんの昔話の部分だけはしっかり聞いてたんやね」 全てを聞き終わり、そのあまりにも現実離れした話の内容に、なのははただ呆然とするしかなかった。 「驚いてる?」 こっそりと話しかけてくるフェイトに、なのはは素直に頷く。 「うん、私も驚いた。事情聴取をしてる筈なのに、いきなりスペースオペラが始まっちゃったから……」 しかもその相手が、あのアンチスパイラルなのだ。 リンディ達に助けを求めたフェイトの気持ちも、今のなのはにはよく解った。 確かに……これは自分独りでは、どうしようもない。 「……って、あれ? ロージェノムさんの話が本当なら、アンチスパイラルは倒されたってことだよね……?」 では今次元世界を襲っているあれは、一体何だというのか。 「この結末はあくまで私の次元、私の宇宙、私の世界での話だ。 私の世界では他次元世界との交流は無いので断言は出来んが、我々が打倒したのはあくまで『我々の世界の敵』であり、この世界の敵には何の影響も与えていないのだろう」 なのはの疑問に答えるロージェノムの表情が、また一瞬、動いたような気がした。 胸の奥に芽生える違和感を意図的に見落とし、なのはは取り敢えず納得しておくことにした。 「それで、こっからが本題なんやけど……」 真剣な顔で切り出す早はやてに、一同の視線が集まった。 はやては一度周囲を見渡し、そして続ける。 「――ウチが前々から上に申請しとった新部隊設立の話なんやけど、あれ、何とか通りそうなんよ」 突然のはやての話に、事情を知るなのは達は皆大なり小なり驚きの表情を見せた。 時空管理局は、その体勢上様々な意味で後手に回ることが多い。 遺失物ロストロギアの暴走事故、違法魔導師による犯罪行為、そしてアンチスパイラルの破壊活動など、例を挙げればきりが無い。 そこで後手に回らず――寧ろ先手を打って行動出来る新しい部隊を創るべく、数年前からはやては仕事の合間を見つけては関係各所を動き回っていた。 「へぇ、良かったじゃねぇか。……でもはやての新部隊とこのアンチスパイラル対策会議に、一体何の関係があるんだよ?」 新部隊の専門はあくまでもロストロギア……はやてからはそう聞かされているし、自分達もその認識である。 一同を代表するようなヴィータの問いに、はやての表情が曇る。 「……上の人達は、どうも新部隊を対アンチスパイラルの精鋭部隊として使いたいみたいなんや。そのための戦力なら惜しみなく提供する言うてるんやけど……」 ――それは自分の理想とする部隊の形ではない……言外にそう告げるはやてに、なのは達は咄嗟に返す言葉が見つからなかった。 「アンチスパイラルがただのテロ組織やったら、ウチもその要求呑もう思うとった。 そんな連中さっさと潰して、んで改めてウチの望む部隊に創り直すー―実際、最初はそのつもりやったしな」 でも……とはやては続ける。 「――ロージェノムさんの話を聞いて、ウチは自分の考えの甘かったことを知った。 アンチスパイラルとの戦いはただのテロ組織相手の治安維持活動とは全然違う――戦争や。それも次元世界全部を巻き込む程の、ウチらの想像を遥かに超えた……」 はやてが部隊を設立すれば、この場にいる全員が何らかの形で力を貸してくれるだろう。 何人かは前線で戦ってくれることになるかもしれない。 しかしそれは、アンチスパイラルとの世界を賭けた決戦の、本当の最前線に彼女達を連れて行くという意味である。 ロージェノムの世界では、ロージェノム達旧世代螺旋の戦士はアンチスパイラルに敗れた。 辛うじて勝利したシモン達新世代戦士も、多くの犠牲を出した。 自分達もそうならないとは限らない。 否――螺旋力を知らない自分達は、彼らと同じスタートラインにすら立っていない。 こんな状態でアンチスパイラルに戦いを挑むなど、みすみす死地に転がり込むようなものである。 自分はなのは達をそんな目に遭わせたくない――はやてはそんな絶望的な賭けに仲間を巻き込みたくなかった。 「だから……」 ――皆、ウチから手を引いて……。 はやての口にしようとした決別の思いは、ヴィータに口を塞がれ、言葉になることはなかった。 「なーに言ってんだよ、はやて。 アンチスパイラルなんてとっとと倒して、それから本当のはやての部隊を創る……良いアイディアじゃん! はやてははやてのやりたいよーにやれ。アタシらはそれを全力で助ける!」 そう言って屈託なく笑うヴィータに、シグナムが同意する。 「ヴィータの言う通りだ、主はやて。我等ヴォルケンリッターは貴女の守護騎士――貴女の剣だ。 貴女が望むのならば我等は次元の狭間だろうと宇宙の果てだろうと、どこであろうと戦ってみせる。 そして必ず勝利し、貴女の許に帰ってこよう」 シグナムの言葉に、守護騎士全員が首肯する。 「わたし達も同じだよ、はやてちゃん」 呆然とするはやてに、今度はなのはがそう語りかけた。 クロノも達観――というよりも開き直ったような表情でなのはに同意する。 「……まぁ、どちらにしてもアンチスパイラルとの決戦は避けられそうにないからね。 こうして関わったのも何かの縁、最後の最後まで付き合ってやるよ」 そう言ってわざとらしく息を吐くクロノに、他の面々も苦笑交じりに同意するのだった。 「皆……」 なのは達の優しい言葉に、はやての目に涙が浮かぶ。 しかし……ここで折れる訳にはいかない。 ヴィータ達が自分を想ってくれているように、自分も彼女達を大切に思っているのだ。 故にはやては拒絶する……拒絶しなければならない。 「でも……!」 「……諦めろ、はやてとやら」 横合いからかけられた予想外の声――ロージェノムの一言に、はやては思わず言葉を呑み込んだ。 自分を見つめるなのは達を一度見渡し、ロージェノムは続ける。 「この者達は大グレン団の戦士達と同じだ。己の決めた道を己の決めたやり方で貫き通す、気高く力強い意思――お前が幾ら止めたところで、この者達は止まりはしない」 ――それは、お前も同じだろう……? そう諭すロージェノムの脳裏に、あの日、あの最期の戦いでの、シモン達の口上が蘇った。 ――因果の輪廻に囚われようと、遺した想いが扉を開く! ――無限の宇宙が阻もうと、この血の滾りが定めを決める! ――天も次元も突破して……掴んでみせるぜ、己の道を!! 自分も参加した最初で最後の、大グレン団の名乗り……。 そうだ、どんなに絶望が立ち塞がろうとも、この者達は決して立ち止まりはしないだろう。 それが螺旋の生命の宿命――否、そんな陳腐な言葉で括れる程、その熱い衝動は単純なものではない。 「皆……」 はやては涙を拭い、力強い瞳でこう告げる。 「――ウチと一緒に、戦って!」 その言葉に、なのは達も笑顔でこう応える。 「「「「「「「「「「「応!!」」」」」」」」」」」 そこからの会議の流れは、まさに怒涛の勢いだった。 まずロージェノムの管理局への技術的協力を取り付け、続いて彼の持ち込んだ螺旋兵器ラガンの分解解析、そしてその結果を基にした螺旋力の本格的研究計画の草案作成。 その第一の目標として螺旋力を応用した新型デバイスの開発までを決めたところで、この日の会議は解散となった。 日は既に高く昇り、昼食にはちょうど良い頃合いである。 ぞろぞろと仮眠室へと急ぐなのは達を見送り、ロージェノムは一人、取調室の天井を無言で見上げていた。 これで良かったのだろうか……? 熱が冷め、冷静さを取り戻した心に渦巻くこの感情は、『ロージェノム』にとっては千年ぶりの、ロージェノムにとっては初めての、迷い……。 事情聴取でロージェノムの口にした供述に、偽りは何一つ無い。 しかし全てを話したのかと訊かれれば、そうでもないと答えるしかない。 例えばスパイラルネメシス。 螺旋力とは宇宙と生命を繋ぐ力、銀河の成長は生命の成長と比例する。 生命はより螺旋の力を得るための形を求めて発達した――それが進化。 しかしその果てに待つ未来は、螺旋力の暴走による全生命の宇宙との同一化。 過剰銀河は互いに喰い尽くしブラックホールとなり、宇宙は無に還る……。 それがスパイラルネメシスの真実である。 そして例えばロージェノムの出身世界、シモン達の母星――地球。 第97管理外世界として管理局データベースに登録されている、なのはとはやての出身世界。 時空管理局の存在も、実のところ、断片的な知識としてであるがロージェノムは記憶していた。 そしてその行く末も……。 アンチスパイラルの猛攻に追い詰められた時空管理局は、禁忌とされてきた質量兵器を解禁、総力戦を決断する。 しかし戦況を覆すことは出来ず、ミッドチルダ、及び周辺の次元世界は陥落、多くの人間が時空難民として管理外世界を含む異世界へと流出した……そう、地球にも。 時空難民からもたらされた異世界の技術により、地球の文明は急速に発展、他次元世界と肩を並べられるまでに成長する。 そして螺旋力の発見、螺旋の戦士の登場。 その後は……はやて達に話した通りである。 それがロージェノムの知る――『ロージェノム』達の辿った、この世界の未来だった。 天元突破リリカルなのはSpiral 第2話「軽くこれまでのおさらいしとこーか」(了) ちなみに――、 「ところで皆何で一々交代しながら説明してたの? 学芸会の出し物じゃあるまいし」 なのはのもっともな疑問に、フェイトは眠そうな目で振り返りこう答えた。 「だって……ああでもしないと寝ちゃいそうだったんだもの」 戻る目次へ 次へ
https://w.atwiki.jp/dekopon001/pages/11.html
media_player Portable3とは? media_player Portable3とは、dekosoft作成のマルチファイル再生専用の、メディアプレーヤーポータブルシリーズ第3弾のことです。 ボタン説明 「>」…選択されたファイルを再生します。 「||」…再生を一時停止します。もう一度このボタンを押すと再開します。「■」…再生を停止します。 「≪」…最初から再生します。 「Share」…TwitterにシェアするためのURLをクリップボードにコピーします。 「X」…プログラムを終了します。 「..」…ファイルを選択します。 再生対応形式 音楽ファイル MIDI,MP3,WAV,WMA,AU形式 動画ファイル MPG,WMV,ASF,AVI形式 ※AVIファイルも再生可能ですが、音楽ファイルと同じ扱いになります。 機能 D Dするとファイルを再生します。 ShareでTwitterにシェア可能! 再生位置を表示。 バグ フォルダーをD Dすると、エラーウインドウが出ます。 ※複数のファイルはD Dできません。 「D \abc.mid」と「D \123.wav」を同時にD Dすると - 「D \abc.mid123.wav」というファイルを再生、というようにプログラムが受けてしまいます。 バージョン 2015/02/03現在リリースされている最新バージョンは、Ver.1.3.4です。 ダウンロード media_player_Portable3ダウンロードリンク お願い 上記記載以外のバグ等ありましたら、寸君(作者)まで連絡ください! その他、「こんな機能が欲しい」、「ここをこうしてほしい」等ご意見もお待ちしております!! 出来る限りのことはしたいと思います。 連絡先 作者Twitterもしくはメールでお願いします!! ※プログラム media_palyer Portable3 は、dekosoftの著作物です。 Copyright (c) 2014-2015 dekosoft, All rights reserved.
https://w.atwiki.jp/nanoharow/pages/683.html
◆19OIuwPQTE 氏が手がけた作品 話数 タイトル 登場人物 198 魔法少女リリカルなのはBR Stage01 ファイナルゲーム魔法少女リリカルなのはBR Stage02 心の力を極めし者魔法少女リリカルなのはBR Stage03 紡がれる絆魔法少女リリカルなのはBR Stage04 虹の星剣 高町なのは(StS)、ユーノ・スクライア、ヴィヴィオ、キング、金居 登場させたキャラ 1回 高町なのは(StS)、ユーノ・スクライア、ヴィヴィオ、キング、金居 投下回数は僅か1回。しかしその1回が、終盤の混戦を見事にまとめ上げた名作として人気を博している。このタイミングで飛び込んできた勇気と、その作品の熱さと完成度には敬意を表したい。 -- 名無しさん (2011-02-17 18 59 10) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/opedmiroor/pages/2061.html
高町ヴィヴィオの朝は早い。 早朝5時。ヴィヴィオがベッドから起き、着替えていく なのは「いってらっしゃ-い」 彼女の一日は日課の早朝ランニングから始まる。 ヴィヴィオが走っていき―――目覚めた。 ヴィヴィオ「・・・えっ、あれっ・・・!?ここ・・・どこ・・・・?」 ヴィヴィオ「———なんてことが最近多くて・・大会近いからかな?」 アインハルト「私もたまに眠りながらバーベルを・・・」 コロナ「寝てる間ぐらい休もうよ・・・」 魔法少女リリカルなのは Vivid LIFE———はじまります {|memory01 vividな一日| ヴィヴィオ(わたし、高町ヴィヴィオ。St.ヒルデ魔法学院初等科4年生) 朝トレをしていたヴィヴィオにデバイスのクリスが時間を告げてきた。 ヴィヴィオ「えっ、もうそんな時間?」 (この子はわたしの愛機、クリス) ヴィヴィオ「ただいまママ!」 なのは・フェイト「「おかえり―」」 ヴィヴィオの二人のママ、なのはとフェイトが取っ組み合いする。 なのは「今のただいまは私のだよ!」 フェイト「いいえ私です!」 ヴィヴィオ(訳あってうちには二人ママがいます) フェイト「ヴィヴィオももう4年生か」 ヴィヴィオ「えっへん!」 なのは「時間が経つのって早いよね」 ヴィヴィオ「それじゃママたち行ってきます!」 フェイト「あ、待って!」 フェイト「忘れ物はない?ハンカチ持った?ティッシュは?お財布も大丈夫?」 フェイト「変な人についてっちゃダメだよー!」 ヴィヴィオ「ママ・・・わたしもう4年生・・・」 ヴィヴィオ「一限目は魔導実技のテストかー」 ヴィヴィオ(そういえばリオ張り切ってたな) リオ「めざせ1番!!」 リオ「おはよー、ヴィヴィオ~・・・」 ヴィヴィオ「あ、リオ!およは・・・」 ヴィヴィオ「・・・ってどうしたの!?」 リオはげっそりしていた。 リオ「ゲームしてたら朝になっちゃて・・・」 ヴィヴィオ「不規則な生活はよくないよー・・・」 リオ「わかっちゃいるんだけど・・・」 ヴィヴィオ「そうだ!明日から朝一緒に走らない?」 リオ「ん———・・・・・」 リオ「毎朝10kmはちょっと・・・・」 ヴィヴィオ「え~~~~、気持ちいいのに~~~~・・・」 コロナ「おはよ~」 ヴィヴィオ「おはようコロナ!」 クリス?「おぅおぅ!姉ちゃん美人だな!!」 コロナ「!?」 クリス?「どんな下着はいてんだい?」 コロナ「ふ・・・ふえぇ~!?」 ヴィヴィオがクリスにアテレコしてたリオを締め上げる。 ヴィヴィオ「変なセリフ入れないでー!!」 リオ「ギブ・・・ギブ!!」 コロナ「・・・・・」 コロナ「や・・・やめて二人とも!!」 コロナ「こんなの・・・おかしいよ・・・っ」 ヴィヴィオ「えっと・・・コロナ、別にケンカじゃ・・・」 リオ「そうそう・・・・」 コロナ「わたし的には攻守が逆だと思うのッ!!」 ヴィヴィオ・リオ「「!?」」」 リオ(・・・コロナってさ、たまによく分かんないこと言うよね・・・・・) ヴィヴィオ「うん・・・・・」 コロナ「宿題やった?」 リオ「うつさせて~」 ヴィヴィオ(クラスメイトのリオとコロナ。いつも一緒のお友達です。それともうひとり———) ヴィヴィオ「・・・・あっ!」 ヴィヴィオ「アインハルトさーん!」 アインハルト「ごきげんよう、みなさん」 ヴィヴィオ「ごきげんよ・・・・」 クリス(リオ)「勝負だッ、アインハルトー!!」 アインハルト「!!」 リオのアテレコを聞き、アインハルトが構えた。 アインハルト「・・・ハッ」 ヴィヴィオ「アインハルトさん、真面目な方だから・・・」 リオ「ご、ごめんなさい・・・・」 アインハルト・ストラトス。中等科1年生。古代覇王家の直系にして、覇王流継承者。 アインハルト「お恥ずかしいところを・・・・」 コロナ「いえいえ!あの反応力、わたしたちも見習わないと!」 リオ「うんうん」 ヴィヴィオ「獅子は兎を狩るにも全力を・・・・って言いますしね!」 リオ・コロナ((う・・・兎を・・・) ヴィヴィオ(強くて可愛い先輩です) アインハルト「あの・・・時間は大丈夫ですか?」 ヴィヴィオ「大変!遅刻しちゃう!」 リオ「よーし、じゃあ教室まで競争だ!」 リオ「・・・セーフ!」 リオが教室に駆け込んだ。 アインハルト「良い勝負でした・・・」 ヴィヴィオ「・・・あの、ここ初等科ですけど・・・」 中等科のアインハルトまで来ていた。 初等科の生徒たちがアインハルトを見て、ざわめく。 アインハルト「・・・・!」 アインハルトが顔を赤らめた。 ヴィヴィオ「えっと・・・・ご同伴ありがとうございました、アインハルトさん!」 リオ(ナイスフォロー、ヴィヴィオ!) コロナ「ど・・・同伴って・・・」 リオ「コロナ黙ってて!!」 アインハルト「そ・・・それでは帰りは校門の前で」 ヴィヴィオ「はい!」 アインハルト(・・・助かりました、ヴィヴィオさん) ヴィヴィオ(いえいえ) ヴィヴィオ(でも一緒に帰るのはホントですよ!) アインハルト(!、・・・・・はい) コロナ(ほわわ~~~~~~) リオ「・・・・帰っておいで~」 放課後、校門前でアインハルトはヴィヴィオ達を待っていた。 アインハルト(・・・・・・) アインハルトは待ち続けていた。 アインハルトがそわそわしだした。 ヴィヴィオ達は近くでアインハルトを見ていた。 リオ「いい加減かわいそうだよ~」 ヴィヴィオ「も・・・もう少し・・・」 リオ「じゃあね、ヴィヴィオ~」 ヴィヴィオ「うん、また明日!」 アインハルト「では私もこれで」 ヴィヴィオ「はい、さようならアインハルトさん!」 ヴィヴィオがアインハルト達と別れて、家に返った。 ヴィヴィオ「ただいまママ~」 なのは・フェイト「「おかえりー」」 なのは「いまのは私のー-!」 フェイト「いいえ私です!」 ヴィヴィオ(これはわたしたちの平凡で、けれど色鮮やかな、そんな毎日のお話です) (続く)
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/1961.html
前ページ次ページ魔法少女リリカルルイズ 空にとどまるユーノの眼の前に、木の枝で編まれた壁はもう無い。 その代わり地面には線を引いたように地面を掘り返した跡があった。 線に沿って倒壊した建物が痛々しくも見える。 「出てこねえな」 「きっと、ハエトリグサと同じだと思う」 ハエトリグサは感覚毛に獲物がさわると二枚の葉が閉じ、獲物を捕らえた後は再び葉を広げて次の獲物を待つ。 木の壁が何に反応しているのかはわからないが、もっと近づかなければ出てこないのだろう。 「迂回するか?」 ユーノは首を横に振る。 壁はかなり大きいし、他に壁があるかもしれない。 隠れた壁の場所はどこかもわからない。 それなら、すでに壁があると解っている場所を突破した方がやりやすい。 ――それに 「ルイズが保たないと思う」 視線の先には全身をくまなく蔓で覆われたルイズがいる。 上を向いて口を開いたり閉じたりしているのは呼吸が難しくなっているのだろう。 「ルイズ……」 左手のルーンがわずかに輝きを増した。 「じゃあ、坊主。どうするんだ?」 ユーノはデルフリンガーを握り直す。 切っ先を背中に隠し、脇に構えた。 緊張は感じない。気負いもない。汗もでない。 代わりにこれからどう体を動かして、どう剣を振り抜くか。それが具体的な感覚と一緒に頭に浮かんでくる。 剣を振るったことのないユーノはそんなことを思いつくはずがない。 それでも浮かんでは消える戦いの思考に、自分以外の何かが頭の中にいて考えているような違和感を感じたりもするが、今はそれに頼ることにした。 「このまま行くよ」 「おう!」 空中を蹴る。魔力を走らせる。体が風を切る。ルイズの姿が大きくなる。 その度に左手のルーンはより強く輝き、ユーノの体に力を与えた。 ユーノは先程と同じ軌道で、しかしより速く飛ぶ。 木の枝で編まれた壁が瓦礫と土を巻き上げながら、空を覆いそうな高さまで伸びた。 ユーノはさらに速度を上げる。 ――さっきと同じだ。 木の壁が、枝で作った鞭をからみつこうとする蛇のようにうねらせながら伸ばし、ユーノを打ちのめそうと呻りを上げる。 その数は10、20、もっと多い。とても数えられない。 ――だけど、見える! 前は見えなかった枝の通る道が見える。死角の枝が気配となって感じられる。 全ての鞭が決して通ることのない隙間が解る。 だから速度を落とさない。 今までは怖くて出せなかったくらい速く飛ぶ。 でもルイズを見ていると怖さなんて全然感じない。 下から枝が来た。体を少しひねっただけで枝は宙を切る。 速度を落とす必要もない。動く枝の隙間に体を滑り込ませるだけでいい。 次は右。片手を突き出す。 回る魔法陣がシールドになって、枝が弾ける。 以前のようにシールドを出しっぱなしにはしない。同じ方向からは鞭が来ないことが分かるから。 もう壁は目の前。 壁が伸ばした枝を引き戻す。 上下、左右、後ろ。全ての方向からユーノを包み込むように迫ってきた。 ――そうか、こうすればいいんだ。 ユーノは頭に浮かんだとおりに剣を動かす。 「やあぁぁぁぁああああ!!」 デルフリンガーを横に振り抜く。 重みも衝撃を感じない。 素振りをしたように、だが素振りにはない手応えを見せて剣は走る。 途端、壁は裂け目を生じる。 軋身を挙げる裂け目は瞬時に広がり、自重を支えきれなくなった壁は悲鳴と木くずを飛ばしまがら枝の鞭もろとも倒れた。 ユーノの阻む壁はもうない。 壁の切り口からは小さな枝が生える。 枝同士が自身を編み上げ、壁を作り直そうとするがユーノの速さには追いつかない。 「ルイズっ」 ルイズはもう目の前にいる。 そのルイズは酸素を求めて金魚のように口を開いている。 胸を押さえつけられて息ができないのだ。 苦しさに歪むルイズの顔が目に飛び込んで来たとき、ユーノの体にカッと熱のようなものがルーンの輝きと共に走った。 「今助けるよ!ルイズ」 今のユーノにはどう剣を振れば蔓だけを切れるかがはっきりと見えていた。 その感覚に逆らうことなく剣を走らせるだけで、蔓はバラバラに飛び散る。 戒めを解かれたルイズはバリアジャケット姿を見せる。 支えを失い遙か下の地面に倒れようとするルイズをユーノは両手で抱きしめた。小さい体が落ちてしまわないように。 耳元でルイズが息をする音が聞こえた。 あらく、せわしない音がゆっくり、静かに落ち着いていく。 「ルイズ、大丈夫?」 「はぁ、はぁ。ユーノ、遅いわよ!」 「ご、ごめん」 「あの蔓、巻き付いてきて、締め付けてきて……それに、それに、服の中まで入ってきて!!気持ち悪かったんだからぁっ!!!」 ルイズは腕を振り上げ、ユーノの背中をこれでもかと叩く。 「わぁっ、ルイズ。危ない、危ないよ」 元気なのは嬉しいが魔法を使っていてもこんなに叩かれたらルイズを落としてしまう。 バランスを戻し、空中に体を固定しようとするユーノの耳にいつもなら聞こえないような風を裂く音が届いた。 「危ないっ!」 ルイズを片手で支えたまま長剣を振る。 片手だけであってもデルフリンガーを振るうのに問題はない。 ルイズを再び捕らえようとする蔓をユーノは熟練した剣士のような動きで3つに分断した。 「早くジュエルシードを封印しないと。町にどんどん広がっているみたいなんだ」 「そうみたいね」 ルイズは足下に3対の光の羽を作り出す。 光の羽に支えられたルイズはユーノの手を離れて空を飛んだ。 「やるわよ。ユーノ。ちゃんと守ってよね」 「うん」 返事をするユーノにデルフリンガーが横やりを入れる。 「おいおい。こんな娘っ子が何ができるんだよ」 「なによ。そのインテリジェンスソード。どこで拾ってきたのよ。そんなの捨てちゃいなさい」 デルフリンガーは瞬時に悟った。この娘っ子は本気だ。 本気で俺をこの高さから叩き落とそうとしている。 固定化はかかっているが限度と言う物がある。 この高さから落とされては無事で済む保証は全くない。それどころか曲がってしまっては大変だ。 デルフリンガーは刀身から汗でも噴き出しそうなほど慌てた。 「お、俺は小僧とおめぇを助けに来てやったんだぜ。いきなり捨てるってこたぁないだろ」 「ユーノ、ほんと?」 「本当。それにこの剣、すごく使いやすいんだ」 ユーノはルイズの横に感じた気配に向けて、軽く剣を振る。 「ほら、ね」 ルイズに巻き付こうとしていた色鮮やかな生えたばかりの蔓が分断され、樹液を散らせながら落ちていく。 「後でその剣のことも説明よ。いいわね」 「いいよ」 ルイズは両手でレイジングハートを構える。 その先はジュエルシードが隠されている節くれ立った巨木に向けられる。 「リリカル、マジカル」 力ある言葉が魔力をくみ上げる。 その魔力は足下で広がり新しい魔法のために大きな魔法陣を描き出す。 「リリカル、マジカル」 魔法の完成まではルイズは動けない。 そんなルイズを捕らえるのは、簡単なことだ。 だが、ルイズは慌てない。 今ルイズを守るのは誰よりも防御魔法に長けた魔道師・ユーノだからだ。 「はぁあっ!」 水平にデルフリンガーを払う。 ルイズを絡め取ろうとした蔓をあっという間に剪定されてしまう。 正面からも蔓が来た。 今度はバラバラに動く捕らえようとする蔓ではない。 互いを寄り合わせて、引き締め、固まった無数の蔓がそれこそ1つの槌となって轟音を立てる。 「おい、いくら何でもありゃ切れねえぞ」 「だったら、これで!」 デルフリンガーを持ったまま突き出す両手の前に描き出された光る魔法陣が蔓とぶつかる。 強い衝撃がユーノを襲うが、デルフリンガーを握ったときに生まれた力がそれと拮抗した。 「リリカル、マジカル」 レイジングハートの周りにも新たな魔法陣が生まれる。 帯のような魔法陣はレイジングハートの中心に回転を始める。 魔法の準備は完成した。 「私の体を這い回った上に締め付けてくれるなんて……植物の分際でよくもやってくれたわね」 捕まっていた感触を思い出して歯を食いしばる。 奥歯が斬りと音を立てた。 「受けなさい!私の全力を!」 ルイズは魔法の反動で飛ばされないように足を少し広げる。 この魔法はそれほど強い。 「ユーノ、どいて!」 ルイズの合図に合わせてユーノは下に加速。 マントと髪が風になびいて持ち上がった。 「ディバインバスター!」 杖の先にはルイズの身長ほどもある光球が輝く。 そこに満ちる力を解き放つのは今しかない。 「シューーーーーート!」 光球は瞬時に光の奔流となる。 目の前まで迫っていた蔓の槌は光の壁に飲み込まれ、形をなくす。 光の滝はさらに突き進みルイズが定めた巨木を貫く。 まず、幹に穴が開いた。 光は穴を押し広げ、内側から巨木を崩壊させていく。 幹の半分が塵となったとき、光の中には青い宝石が浮かび上がってきた。 「捕らえた!レイジングハート」 「Sealing form, set up」 青い宝石はジュエルシード。 捕らえてしまえばもう離さない。 レイジングハートはそのための形に姿を変える。 「リリカル、マジカル。ジュエルシードシリアル2 封印!!」 ジュエルシードは青い軌跡を描き、流星となってレイジグハートに吸い込まれる。 「Sealing.Receipt Number Ⅱ」 レイジングハートから放たれる光は力を弱め細くなる。糸のように細くなった光が消えるのにあまり時間はかからなかった。 ジュエルシードの力を失った木々は町を覆い尽くすのを止め、光となってはじけ飛ぶ。 傘のように町を覆っていた枝葉は消え、大通りが姿を現していく。 その先には美しいトリステイン城が見えた。 前ページ次ページ魔法少女リリカルルイズ
https://w.atwiki.jp/nicomad_srs_event/pages/411.html
[部分編集] http //www.nicovideo.jp/watch/sm6064414 投稿者コメント1.コメント2.コメント3.コメント この作品のタグ:第22回MAD晒しの宴 レビュー欄 名前 コメント 第22回MAD晒しの宴
https://w.atwiki.jp/alicesystem/pages/2.html
R.O.D.O.T Link R.O.D.O.T antenna ■Antenna■ R.O.D.O.T 楽描き格納戸 0-MATERIAL 茜猫 チェき14歳 OWN RAGNAROK 小作人列伝!! 魔法少女リリカルなのは ポータル「時空管理局」 ラグナロクオンライン日本公式 初心者支援会 dey ふらすこ。 The Winter’s Tale 魔法少女リリカルなのはA’sと、ユーノ・スクライアを魂で応援するサイト 琥珀さん好き好きー症候群 NNN Ragnarok Mastery ドット絵保管庫 R.O.M 776 らぐなのかんづめ TalesWeaver日本公式 D-SIZE らぐどっと アノマラド観光案内所 Last-Modified 2021/12/08 13 41 54 おまけ なんでも投票箱 テストページ@Wikiモード テストページ@ワープロモード . Wiki CSS リンクフリー rァバナー ■ 管理用 メニュー 右メニュー
https://w.atwiki.jp/nicomment/pages/121.html
あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ行 ま行 ま まかでみWAっしょい! マクロスF マケン姫っ! ましろ色シンフォニー 魔乳秘剣帖 魔法少女リリカルなのは 魔法少女リリカルなのはA s 魔法少女リリカルなのはStrikerS 魔法先生ネギま!~白き翼 ALA ALBA~ 魔法先生ネギま! 〜もうひとつの世界〜 魔法遣いに大切なこと~夏のソラ~ まほらば〜Heartful days〜 まほろまてぃっく特別編 ただいま◆おかえり 迷い猫オーバーラン! まよチキ! まりあ†ほりっく まりあ†ほりっく あらいぶ マリア様がみてる マリー&ガリー 輪るピングドラム MADLAX Myself;Yourself み みつどもえ ミチコとハッチン みなみけ みなみけ おかえり みなみけ~おかわり~ みなみけ べつばら 未来日記 ミラクル☆トレイン~大江戸線へようこそ~ Mission-E む 無敵看板娘 無限の住人 蟲師 め 名探偵コナン メタルファイト ベイブレード メタルファイト ベイブレード 4D めだかボックス MAJOR 4th season MAJOR 5th season も 魍魎の匣 もしドラ もっと To LOVEる モノクローム・ファクター もやしもん 森田さんは無口。 森田さんは無口。2 モーレツ宇宙海賊