約 3,367,287 件
https://w.atwiki.jp/madoka-magica/pages/249.html
さやか「騙してたのね。私達を」 キュゥべえ「僕は魔法少女になってくれって、きちんとお願いしたはずだよ?」 キュゥべえ「実際の姿がどういうものか、説明を省略したけれど」 さやか「何で教えてくれなかったのよ!」 キュゥべえ「訊かれなかったからさ。知らなければ知らないままで、何の不都合もないからね」 キュゥべえ「事実、あのマミでさえ最後まで気づかなかった」 キュゥべえ「そもそも君たち人間は、魂の存在なんて、最初から自覚できてないんだろう?」 キュゥべえ「そこは神経細胞の集まりでしかないし、そこは、循環器系の中枢があるだけだ」 キュゥべえ「そのくせ、生命が維持できなくなると、人間は精神まで消滅してしまう」 キュゥべえ「そうならないよう、僕は君たちの魂を実体化し、手に取ってきちんと守れる形にしてあげた」 キュゥべえ「少しでも安全に、魔女と戦えるようにね」 さやか「大きなお世話よ!そんな余計な事!」 キュゥべえ「君は戦いという物を甘く考え過ぎだよ」 キュゥべえ「例えば、お腹に槍が刺さった場合、肉体の痛覚がどれだけの刺激を受けるかって言うとね」 さやか「ぐっ…」 キュゥべえ「これが本来の痛みだよ。ただの一発でも、動けやしないだろう?」 キュゥべえ「君が杏子との戦いで最後まで立っていられたのは、強過ぎる苦痛がセーブされていたからさ」 キュゥべえ「君の意識が肉体と直結していないからこそ可能なことだ」 キュゥべえ「おかげで君は、あの戦闘を生き延びることができた」 キュゥべえ「慣れてくれば、完全に痛みを遮断することもできるよ」 キュゥべえ「もっとも、それはそれで動きが鈍るから、あまりオススメはしないけど」 さやか「何でよ。どうして私達をこんな目に…!」 キュゥべえ「戦いの運命を受け入れてまで、君には叶えたい望みがあったんだろう?」 キュゥべえ「それは間違いなく実現したじゃないか」 まどか「ほむらちゃんは…知ってたの?」 まどか「どうして教えてくれなかったの?」 ほむら「前もって話しても、信じてくれた人は今まで一人もいなかったわ」 まどか「キュゥべえはどうしてこんなひどいことをするの?」 ほむら「あいつは酷いとさえ思っていない。人間の価値観が通用しない生き物だから」 ほむら「何もかも奇跡の正当な対価だと、そう言い張るだけよ」 まどか「全然釣り合ってないよ。あんな体にされちゃうなんて。さやかちゃんはただ、好きな人の怪我を治したかっただけなのに」 ほむら「奇跡であることに違いはないわ。不可能を可能にしたんだから」 ほむら「美樹さやかが一生を費やして介護しても、あの少年が再び演奏できるようになる日は来なかった」 ほむら「奇跡はね、本当なら人の命でさえ購えるものじゃないのよ。それを売って歩いているのがあいつ」 まどか「さやかちゃんは、元の暮らしには戻れないの?」 ほむら「前にも言ったわよね。美樹さやかのことは諦めてって」 まどか「さやかちゃんは私を助けてくれたの」 まどか「さやかちゃんが魔法少女じゃなかったら、あの時、私も仁美ちゃんも死んでたの」 ほむら「感謝と責任を混同しては駄目よ。貴女には彼女を救う手立てなんてない」 ほむら「引け目を感じたくないからって、借りを返そうだなんて、そんな出過ぎた考えは捨てなさい」 まどか「ほむらちゃん、どうしていつも冷たいの?」 ほむら「そうね……きっともう人間じゃないから、かもね」 さやか「こんな身体になっちゃって…私、どんな顔して恭介に会えばいいのかな」 杏子「いつまでもショボくれてんじゃねえぞ、ボンクラ」 杏子「ちょいと面貸しな。話がある」 杏子「アンタさぁ、やっぱり後悔してるの?こんな体にされちゃったこと」 杏子「アタシはさぁ、まあいっかって思ってるんだ。何だかんだでこの力を手に入れたから好き勝手できてるわけだし。後悔するほどのことでもないってね」 さやか「あんたは自業自得なだけでしょ」 杏子「そうだよ、自業自得にしちゃえばいいのさ」 杏子「自分のためだけに生きてれば、何もかも自分のせいだ、誰を恨むこともないし、後悔なんてあるわけがない」 杏子「そう思えば大抵のことは背負えるもんさ」 さやか「こんな所まで連れて来て、何の用なの?」 杏子「ちょっとばかり長い話になる」 杏子「食うかい?」 杏子「食い物を粗末にするんじゃねえ、殺すぞ」 杏子「ここはね、アタシの親父の教会だった。正直過ぎて、優し過ぎる人だった。毎朝新聞を読む度に涙を浮かべて、真剣に悩んでるような人でさ」 杏子「新しい時代を救うには、新しい信仰が必要だって、それが親父の言い分だった」 杏子「だからある時、教義にないことまで信者に説教するようになった」 杏子「もちろん、信者の足はパッタリ途絶えたよ。本部からも破門された。誰も親父の話を聞こうとしなかった」 杏子「当然だよね。傍から見れば胡散臭い新興宗教さ。どんなに正しいこと、当たり前のことを話そうとしても、世間じゃただの鼻つまみ者さ」 杏子「アタシたちは一家揃って、食う物にも事欠く有様だった」 杏子「納得できなかったよ。親父は間違ったことなんて言ってなかった」 杏子「ただ、人と違うことを話しただけだ」 杏子「5分でいい、ちゃんと耳を傾けてくれれば、正しいこと言ってるって誰にでもわかったはずなんだ」 杏子「なのに、誰も相手をしてくれなかった。悔しかった、許せなかった。誰もあの人のことわかってくれないのが、アタシには我慢できなかった」 杏子「だから、キュゥべえに頼んだんだよ。みんなが親父の話を、真面目に聞いてくれますように、って」 杏子「翌朝には、親父の教会は押しかける人でごった返していた」 杏子「毎日おっかなくなるほどの勢いで信者は増えていった」 杏子「アタシはアタシで、晴れて魔法少女の仲間入りさ」 杏子「いくら親父の説法が正しくったって、それで魔女が退治できるわけじゃない」 杏子「だからそこはアタシの出番だって、バカみたいに意気込んでいたよ」 杏子「アタシと親父で、表と裏からこの世界を救うんだって」 杏子「…でもね、ある時カラクリが親父にバレた」 杏子「大勢の信者が、ただ信仰のためじゃなく、魔法の力で集まってきたんだと知った時、親父はブチ切れたよ」 杏子「娘のアタシを、人の心を惑わす魔女だって罵った」 杏子「笑っちゃうよね。アタシは毎晩、本物の魔女と戦い続けてたってのに」 杏子「それで親父は壊れちまった」 杏子「最後は惨めだったよ」 杏子「酒に溺れて、頭がイカれて。とうとう家族を道連れに、無理心中さ」 杏子「アタシ一人を、置き去りにしてね」 杏子「アタシの祈りが、家族を壊しちまったんだ」 杏子「他人の都合を知りもせず、勝手な願いごとをしたせいで、結局誰もが不幸になった」 杏子「その時心に誓ったんだよ。もう二度と他人のために魔法を使ったりしない、この力は、全て自分のためだけに使い切るって」 杏子「奇跡ってのはタダじゃないんだ」 杏子「希望を祈れば、それと同じ分だけの絶望が撒き散らされる」 杏子「そうやって差し引きをゼロにして、世の中のバランスは成り立ってるんだよ」 さやか「何でそんな話を私に…?」 杏子「アンタも開き直って好き勝手にやればいい。自業自得の人生をさ」 さやか「それって変じゃない?あんたは自分のことだけ考えて生きてるはずなのに、私の心配なんかしてくれるわけ?」 杏子「アンタもアタシと同じ間違いから始まった」 杏子「これ以上後悔するような生き方を続けるべきじゃない」 杏子「アンタはもう対価としては高過ぎるもんを支払っちまってるんだ」 杏子「だからさ、これからは釣り銭を取り戻すことを考えなよ」 さやか「あんたみたいに?」 杏子「そうさ。アタシはそれを弁えてるが、アンタは今も間違い続けてる。見てられないんだよ、そいつが」 さやか「あんたの事、色々と誤解してた。その事はごめん。謝るよ」 さやか「でもね、私は人の為に祈った事を後悔してない。そのキモチを嘘にしない為に、後悔だけはしないって決めたの。これからも」 杏子「何でアンタ…」 さやか「私はね、高すぎるものを支払ったなんて思ってない。この力は、使い方次第でいくらでもすばらしいモノに出来るはずだから」 さやか「それからさ、あんた。そのリンゴはどうやって手に入れたの?お店で払ったお金はどうしたの?」 杏子「…ッ」 さやか「言えないんだね。なら、私、そのリンゴは食べられない。貰っても嬉しくない」 杏子「バカ野郎!アタシたちは魔法少女なんだぞ?他に同類なんていないんだぞ!?」 さやか「私は私のやり方で戦い続けるよ。それがあんたの邪魔になるなら、前みたいに殺しに来ればいい。私は負けないし、もう、恨んだりもしないよ」 まどか「さやかちゃん、おはよう」 仁美「おはようございます、さやかさん」 さやか「あ、ああ。おはよう」 仁美「昨日はどうかしたんですの?」 さやか「ああ、ちょっとばかり風邪っぽくてね」 まどか「さやかちゃん…」 さやか(大丈夫だよ。もう平気。心配いらないから) さやか「さーて、今日も張り切って…」 仁美「あら…上条君、退院なさったんですの?」 中沢「上条、もう怪我はいいのかよ?」 上条「ああ。家にこもってたんじゃ、リハビリにならないしね」 上条「来週までに松葉杖なしで歩くのが目標なんだ」 まどか「よかったね。上条君」 さやか「うん」 まどか「さやかちゃんも行ってきなよ。まだ声かけてないんでしょ?」 さやか「私は…いいよ」 さやか「それで…話って何?」 仁美「恋の相談ですわ」 さやか「え?」 仁美 「私ね、前からさやかさんやまどかさんに秘密にしてきたことがあるんです」 仁美「ずっと前から…私…上条恭介君のこと、お慕いしてましたの」 さやか「そ、そうなんだ」 さやか「あはは…まさか仁美がねえ…。あ、なーんだ、恭介の奴、隅に置けないなあ」 仁美「さやかさんは、上条君とは幼馴染でしたわね」 さやか「あーまあ、その。腐れ縁って言うか何て言うか」 仁美「本当にそれだけ?」 仁美「私、決めたんですの。もう自分に嘘はつかないって」 仁美「あなたはどうですか?さやかさん。あなた自身の本当の気持ちと向き合えますか?」 さやか「な、何の話をしてるのさ」 仁美「あなたは私の大切なお友達ですわ。だから、抜け駆けも横取りするようなこともしたくないんですの」 仁美「上条君のことを見つめていた時間は、私よりさやかさんの方が上ですわ」 仁美「だから、あなたには私の先を越す権利があるべきです」 さやか「仁美…」 仁美「私、明日の放課後に上条君に告白します」 仁美 「丸一日だけお待ちしますわ。さやかさんは後悔なさらないよう決めてください。上条君に気持ちを伝えるべきかどうか」 さやか「あ、あたしは…」 さやか「まどか…」 まどか「付いてっていいかな?」 まどか「さやかちゃんに一人ぼっちになってほしくないの。だから」 さやか「あんた、何で?何でそんなに優しいかな?あたしにはそんな価値なんてないのに」 まどか「そんな…」 さやか「あたしね、今日後悔しそうになっちゃった。あの時、仁美を助けなければって。ほんの一瞬だけ思っちゃった。正義の味方失格だよ…。マミさんに顔向け出来ない」 さやか「仁美に恭介を取られちゃうよ…。でも私、何も出来ない。だって私、もう死んでるもん。ゾンビだもん。こんな身体で抱き締めてなんて言えない。キスしてなんて言えないよ…」 さやか「ありがと。ごめんね」 まどか「さやかちゃん…」 さやか「もう大丈夫。スッキリしたから」 さやか「さあ、行こう。今夜も魔女をやっつけないと」 まどか「うん」 ほむら「黙って見てるだけなんて、意外だわ」 杏子「今日のアイツは使い魔じゃなくて魔女と戦ってる。ちゃんとグリーフシードも落とすだろ。無駄な狩りじゃないよ」 ほむら「そんな理由で貴女が獲物を譲るなんてね」 杏子「…ん?チッ、あのバカ、手こずりやがって」 まどか「さやかちゃんっ」 まどか「あっ…うぅ?」 杏子「まったく。見てらんねぇっつうの。いいからもうすっこんでなよ。手本を見せてやるからさ」 杏子「オイッ」 さやか「邪魔しないで。一人でやれるわ」 まどか「さやかちゃん!?」 杏子「アンタ、まさか…」 さやか「あははは、ホントだ。その気になれば痛みなんて…あはは。完全に消しちゃえるんだ」 まどか「やめて…もう…やめて」
https://w.atwiki.jp/etyarpg/pages/4.html
ストーリー 広大なる宇宙「NIMAKAT」には数多くの絵茶惑星が存在していた…。 その数多くの絵茶惑星の一つ一つに住居する住民は平和に暮らしていた そんな多くの絵茶惑星の一つ「DANBALL絵茶惑星」、 平和なはずのその惑星にはなんととある危機が訪れていた。 そのDANBALL絵茶の窮地を救おうと DANBALL絵茶惑星管理人「噴火」と古参「蜂蜜」とその他多くの仲間が立ち上がる そしてDANBALL絵茶史上最大の大冒険(?)が今展開されるのである…!
https://w.atwiki.jp/madodabi83/pages/17.html
▶一話家 当主 カナミ 味方 なし 出身作品 魔法少女すずね☆マギカ ゲーム中の表記 一話カナミ 元の大名家 今川家・朝比奈軍団 一話で死亡したカナミちゃんが旗揚げした模様。 いつも松平に攻め込んで清康に討ち取られるのはご愛嬌ということで。 ▶双樹家 当主 双樹あやせ 味方 双樹ルカ 出身作品 魔法少女かずみ☆マギカ ゲーム中の表記 双樹あやせ 元の大名家 村上家 ソウルジェムのコレクターが戦国入り。とは言っても この戦国の時代では首級コレクターになりそうな気がする ちなみにどういう訳かあやせからルカが分離した模様。 ▶藤岡家 当主 藤岡未咲 味方 見崎鳴 出身作品 Another ゲーム中の表記 藤岡未咲 元の大名家 神保家 みさきみさき。但し当主は未咲。 大概は長尾か紗条によって「ふじおかは しぼうしました。」 な事になりかねない。俗に言うビリ候補でもある。 しかし未咲は野望が高いので軍独で活躍することもある。 ▶紗条家 当主 紗条友里 味方 なし 出身作品 オリジナル ゲーム中の表記 紗条友里 元の大名家 朝倉家 本人も強い上に朝倉爺と父がいるので序盤から伸びる。 上位候補でもあるがその一因として。 友里の野望が110 義理0 独立3と言う梟雄としての素質があり過ぎる。 と言う事があげられる。 ▶高原家 当主 チペットちゃん 味方 なし 出身作品 魔法少女まどか☆マギカ ゲーム中の表記 高原チぺト 元の大名家 河内畠山家 拠点が高原では無いのでなれないかもしれないが許せチペットちゃん! 因みに政治は全武将中最大だったりする。 ▶瀬笈家 当主 瀬笈葉 味方 虹霓文花 出身作品 東方自然癒 ゲーム中の表記 瀬笈葉 元の大名家 筒井家 大和国で葉っさんが旗揚げを始めた模様。 準上位候補なので狙ってみる価値はある。 滅亡してもあーさんが軍独を行うので(ry ▶昴家 当主 昴かずみ 味方 聖カンナ・和紗ミチル 出身作品 魔法少女かずみ☆マギカ ゲーム中の表記 昴かずみ 元の大名家 一色家 新生かずみによるIF軍団でございます。 此方も上位候補の一つ。 ▶佐倉家 当主 佐倉杏子 味方 なし 出身作品 魔法少女まどか☆マギカ ゲーム中の表記 佐倉杏子 元の大名家 尼子家(新宮党独立) 杏子によってもはや新宮党ならぬ食料党とかした。 地味に準上位候補 ▶椎名家 当主 椎名レミ 味方 なし 出身作品 魔法少女かずみ☆マギカ ゲーム中の表記 椎名レミ 元の大名家 赤松家 石島刑事の回想で少しだけ出てきた過去の魔法少女が戦国入り。 官兵衛が居れば何とかなるはず! ▶御琴家 当主 御琴佐織 味方 なし 出身作品 オリジナル(湖上の月) ゲーム中の表記 御琴佐織 元の大名家 浦上家 魔法の名家・紗条家の分家に当たる佐織の拠点。 直家が居るのが一番頼もしい。 ▶双子家 当主 メル・フォート 味方 ディオ・フォート 出身作品 TOP・なりきりダンジョン無印 ゲーム中の表記 双子メル 元の大名家 三村家 不思議不思議な天下統一は果たしてなるか? 因みに姉の方が能力は高い模様。
https://w.atwiki.jp/frontlineinformation/pages/415.html
ストーリーその51~ ストーリーその50 RUNNER'S CREED ストーリーその49 傭兵王クガガイガー ストーリーその48 BORDER REACH ストーリーその47 ダリーヤ ストーリーその46 ボダらの太陽 ストーリーその45 BODAQUISH (ボダキッシュ) ストーリーその44 鉄玖珂 ストーリーその43 デスマーゲイストライフ ストーリーその42 刃語 (エッジがたり) ストーリーその41 BORDER BREAK BRV(ブラスト・ランナー・バリエーション) ストーリーその31~40 ストーリーその21~30 ストーリーその11~20 ストーリーその1~10 外伝ストーリー ストーリーその50 RUNNER S CREED 民間人として生きていた熱血はある日、何者かに拉致されてしまった。 気がついたとき、熱血はブラストという機械に乗せられ、DNAに記録された“先人たちの記憶” その奥にある『何か』を手に入れるために働く、ベテランとインテリに軟禁されながらその記憶を夢見る毎日を送る羽目になった。 その夢で見る“先人”と一体になった自分は…… クールは、抜きん出た才覚で若くしてS1クラスを得た凸屋であった。 しかし、その実力ゆえの慢心で、待ち伏せされていた重火の部隊に遭遇し、任務は失敗。部下2人を失ってしまう。 その責任のためS1クラスと装備を剥奪されたクールはクラン長の老練から汚名返上の機会を与えられる。 「9つのコアを暗殺せよ」 凸屋としての名誉と地位をを取り戻すため、クールは孤独な戦いへと身を投じてゆく…… 世は復興歴、GRF、EUST両陣営がニュードと陰謀によって天地を駆ける時代。 その中を忍び、突如現れ、目的を達したら溶けるように身を隠す…… そんな、凸屋の信条とこの世界の陰謀と真実が交錯する物語。 ストーリーその49 傭兵王クガガイガー 復興歴07年、老練夫妻の元に空から一機のメカピューマが降って来る。メカピューマ「クガゴン」は夫妻に赤子「少年」を託し、再び空へと飛んで行った。 そして復興歴13年、宇宙飛行士「熱血」は謎の機械生命体と宇宙空間で衝突。危うく命を落とし掛けるが、「クガゴン」によって助けられる。その時、彼の手には緑の稀少素材「ニュード融素子」が握られていた。 それから7年後の復興歴15年、突如機械生命体タイハーが地球侵略を開始。その時、人々の希望を背負い、「クガゴン」と共に鋼のサイボーグとなった「熱血」が現れる。 「熱血」はメカピューマとフュージョンし、ブラストランナー「クーガ-」へと変形する。さらにどこからともなく出現した3機の「クガーマシン」と合体。勇気の力を「ニュード融素子」で己の力に変える鉄の巨人「クガガイガー」となり、人々を守るために戦い始めた。 タイハーロボの核を破壊しようとした熱血の前に、成長した「少年」が姿を現す。驚くべき事に、彼はニュードを思わせる緑色の髪と緑色の羽根を持っていた。 呪文と共にタイハーロボの核を消滅させた「少年」は何処かへ去ってしまった。 今思えば、それが長きにわたる闘いの幕開けだったのかもしれない。 「ソノッ! アンドメタモォォォッ!」 ストーリーその48 BORDER REACH REMEMBER EOS 人類が地球においてマグメルを撃破し、その存亡の危機から脱する以前、地球の最終防衛ラインに位置する惑星エイオースでは歴史の流れを変える壮絶な戦いが繰り広げられていた。 BB EOS ― 人類の命運をかけた壮大な戦いを描く『BORDER BREAK』 三部作の前日譚が、ついに語られる。 人類を存亡の危機から救うため、GRFチームの一員として重要任務を遂行せよ。ボーダーたちの勇気と犠牲の精神と共にこの激闘に挑め。すべては、ここから始まる。 ストーリーその47 ダリーヤ 大いなる二つの組織、いったいいつの頃から存在しているのかわからないが、二つの組織があった。 ひょっとすると、BBの存在するはるか昔から存在していたのかもしれない。 この二つの組織は、いがみあい、ぶつかり合っていた。どちらが正でどちらが悪なのか? どちらが光で、どちらが影なのか? そんなことに意味はなかった。ただ争い合う意識がある。 この二つの組織がぶつかり合うことで、さまざまなBRが生まれ、さまざまなお札が、破壊されて来た。 ニュードすらこの二つの組織が、ぶつかり合うことで存在するようになったのだ。 もしかすると、このBBも二つの組織が生み出したのかもしれない。 そして、つねに二つの組織は争って来た。この争いは永遠に続くだろう。さながら、財布がブレイクするための、身振るいのように.... ストーリーその46 ボダらの太陽 ―――そう遠くはない明日 いつか来るはずのアップデート BとCの輪廻にYWOストライプが介入する時 種の進化は止まり、種は滅びる―――― 人々がコア凸を忘れた暗黒の時代 闇の一族「イモーヘビ」の出現により 太陽の街「ジグン・ベース」は死の街と化した すべての生命種を「コアニート」と化す闇の呪い 暗黒物質「ニュード」による「物欲センサー」 かつて最強のコアブレイカーと呼ばれた男も倒れ 人々の希望は打ち砕かれた だがその日 コアニート彷徨うジグン・ベースを後にする一人の少年がいた 彼こそは太陽銃「38式ヴォルペ狙撃銃スコーピオFAM」の継承者にして コアブレイカーの血を引く最後の希望、太陽少年「少年」 彼の向うは「ダリーヤ遺跡群」 イモーヘビが引き起こした世紀末現象により さまざまな時代と場所が混線した死の都 AC-マルチウェイを武器に、少年は父親の仇を取ることができるのか? すべてのボーダーを脅かすワフトローダーを食い止めることができるのか? そして 「ボダらの太陽」を取り戻すことができるのであろうか? ストーリーその45 BODAQUISH (ボダキッシュ) 未来は夢に溢れているはずだった・・・。 宇宙に浮かぶ巨大衛星エイオース。 「ソテル計画」の拠点として建造された大型の研究開発コロニーだ。 巨大な研究施設では、サンプル資材からニュードを抽出し、様々な実験を行なっている。 しかし、そのエイオースが何者かに占領され、研究施設は大量破壊兵器と化してしまった。 敵は、貯蔵されていた大量のニュード原液を解放し、SEGA本社に照射。 一瞬にして牛マンの命は奪われた… 一方、GRFでは、『EUST』による宣戦布告を受けていた。 環境保護を謳いクーデターを起こしたばかりの組織だ。 彼らの要求は、GRFの即時無条件降伏及び全ニュード技術の廃棄。 さもなくば次はGRF本部の存在するヨーロッパ全土を攻撃すると脅してきた。 この世界最大の危機に救世主として指名されたのは、あのベテラン。 3度の戦争を経験し、シルバースターと海軍殊勲十字章を受章した英雄だ。 すでに彼の艦隊は、エイオース付近まで接近している。 この艦隊には、傭兵要請・派遣の中立機関であるマグメルから、一人の男が派遣されていた。 名目上は新型バトルアーマー玖珂の性能テストということでの同行だが、別の密命も受けている。 『EUST』によるヨーロッパ攻撃まで、残された時間はあと僅か。 それぞれの思惑が交錯する中、世界の存亡をかけた戦いがいま始まろうとしていた。 ストーリーその44 鉄玖珂 GRFのボーダー候補生として訓練を受けることとなった熱血だったが、教官であるベテランに基地内を案内されている最中、突然の空爆が基地を襲い、2機のブラストランナーが基地を蹂躙した。 この際、教官は足を負傷。熱血はベテランやグラントの制止も振り切り格納庫の次期主力ブラストランナー「クーガー」に飛び乗り、『スティック2本、レバー1本、スイッチ40個、フットペダル3つ』の操縦席に戸惑いながらも、奇襲部隊を撃退した。 この事件の直後、EUSTはGRFに対する敵対を宣言。 ここに、第一次採掘島紛争勃発する。 この紛争は、EUST陣営のベースが破壊され、防衛のブラストランナー部隊が壊滅することにより終結した。 しかし、EUST最高責任者の身柄確保には至らず、禍根を残した。 停戦から1年半後、潜伏し力を蓄えていたEUSTが再び戦端を開く。 EUSTはベースにNAN調停委員、及び採掘島和平派要人を監禁したが、GRFが救出に成功。 撤退を繰り返しつつも、港外に停泊していたアナスタシスへ立て篭もるEUSTだったが、GRFは同客船を制圧。 EUST首謀者の戦死をもってEUSTは壊滅。第二次紛争は終結した。 さらに2年後。 GRFの強引な統治政策に採掘島市民は反発。市民の支持を失ったGRFは、EUSTの再結成を許してしまう。 柔軟な戦術と多彩なブラストランナーに支えられたEUSTは、一点突破に頼りがちなGRFに抵抗。 第三勢力の介入など予想外の展開があったとは言え、戦争はGRFの予測を上回って長期化し、最終的に、第三採掘島を非武装中立地帯として、その南北を各軍の領有地とすることで両軍は停戦合意した。 事実上のEUSTの勝利で第三次紛争は幕を閉じた。 ……戦いは終わらない。 ストーリーその43 デスマーゲイストライフ 1996年、ニュード症候群という病がヨーロッパ中に広まっていた。 10年前、コンバット熱血は GRF軍の傭兵として戦場を駆けめぐっていた。 形勢悪く敗走中、クール、ベテランの両戦友と、偶然見つけた遺跡に逃げ込み、3つの扉に入った。 そして、それぞれメタモチップ、古文書、銃を手に入れた。 銃の名は”マーゲイストライフ”。 3人はその知恵と力と資金によって脱出し、無事故国に生還した。 その後、お互いに顔を合わすことはなかった。 10年を経過して、熱血は医者になっていた。 ニュードの流行に10年前の記憶から、突き動かされるものを感じ、 その因果関係を解明するために訪れた最初の街ブロア。 そこは街全体が魔物の住処と化していた。 そのとき思わず使った銃――マーゲイストライフが熱血を助け、そして、 たたかうごとに、マーゲイストライフははより強力な武器へと進化していった。 エイオース、トラザ山岳、第三採掘島、ふとした事から友情を交わしたグランツの館、 病の流行と銃の謎を解き明かすため、コンバット熱血は次々と襲いくるモンスターと戦う。 ストーリーその42 刃語 (エッジがたり) 採掘島に籠り修行に明け暮れるエッジの元に、フィオナと名乗るオペ子が現れた。 「そなたには伝説の整備士グラントが作ったという12本の刀を集めてもらいたい」 ニュード争奪戦争において、その刀の力は戦局すらも大きく左右するという。 12本の刀とは曰く、 早刀『デュエル』 連刀『マーシャル』 魔刀『ティアダウナー』 鋭刀『リヒト』 爆刀『コング』 砂刀『パイン』 葬刀『リムペ』 滅刀『ギガノト』 癒刀『リペア』 砲刀『タレット』 射刀『カタパ』 要刀『コア』 12本の刀を集める為、持ち主である12機のブラストと戦う旅が始まる。 ストーリーその41 BORDER BREAK BRV(ブラスト・ランナー・バリエーション) R.E.46年、開戦当初GRFの新型機動兵器「ブラストランナー」に苦戦を強いられていたEUSTだったが…。 独自のブラストランナーの開発に成功。 一気に反抗に出た。 これに対し、GRFも次々と新型機を投入。戦場には無数のブラストランナーが現れては消えて行くこととなった…。 ……炎天下のGRF基地。ブラストランナーの整備を行う技師の目には、太陽を背にし、基地へ接近する機影の姿が映っていた。 「イヤッホウゥ!ワフトローダーからのダイブ、最高だったぜ!!」 それこそ、GRF基地を強襲しに来たEUSTの機体であった……。
https://w.atwiki.jp/nagisalove/pages/13.html
メインストーリー 主人公の岡崎朋也は高校卒業後渚と結婚して、渚との子供を授かる。 そして、渚の出産の日、無事に渚は汐を産むのだが、渚は汐の出産と引き換えに 他界してしまう。そして5年が経ちある日、高校の時の友達の 坂上智代から、彼岸島という島に、願いがかなう場所があり、 そこは、今までで誰一人いけたことのない場所だという・・・ でもそこに行くことによって、渚を生き返らせることができるのではないか? 朋也はそう思い、智代・杏・風子と共に、 今、旅に出るのであった
https://w.atwiki.jp/newsupermario2/pages/16.html
ストーリー ピーチ城に遊びに来たマリオとルイージ。 今日も楽しくピーチ姫と冒険の話に花を咲かせました。 ピーチ姫に見送られながら、しっぽの変身で空のコインを夢中で集めるマリオたち。 休憩しようと地面に着地したとたん頭の上から黒い影が近づいてきました。 ドカン!!と大きな音がして乗り物に乗ったクッパの手下たちがマリオたちめがけて急降下。 突然の出来事に呆然とするマリオたちの前にまたしてもさらわれてしまったピーチ姫の姿が! 助けを求めるピーチ姫を追ってマリオたちの新しい冒険の始まりです!
https://w.atwiki.jp/abaddon/pages/13.html
|第零章|第一章|第弐章|第参章|第四章|第五章|第六章|最終章| ストーリー 大正二十年、帝都。 新時代の浪漫に色めく世間は、「運」の噂で持ちきりだった。 あるものは常に幸運に恵まれ、またある者は、まるで運が消えてしまったかのように、常に不運にさいなまれる。 その「運の格差」は、世間の華やかさを尻目に、人々の心に暗い影を落とし始めていた。 同じ頃、オカルト専門の探偵業を営む鳴海とライドウの下に、妙齢の女が一件の依頼を持ち込む。 捜査を進めるうちに、鳴海とライドウは、帝都を遠く離れた寒村へたどり着く。 そこは、時代遅れの因習に縛られた人々が住むような村だった。 二人はそこで、帝都に危機が迫りつつあることを知るのであった・・・。
https://w.atwiki.jp/huurainoboon/pages/32.html
基礎設定 ・世界観は不思議な和風世界で ・舞台は2ch ・ダンジョン名は板やスレ名を適当にもじる感じ 登場人物 ・ブーン:主人公 ・ドクオ:ブーンの友人、珍しい秘蔵本を多数持っているらしい ・やる夫:ブーンたちの悪友、いつも馬鹿なことばかり考えている ・ツン:ブーンの幼なじみ、真面目な性格 その他設定 ・田代砲:2ch世界を破壊するほどの力を持つ古代兵器、文献に載ってる伝説程度のもの。お手頃サイズ ・裏2chが存在するという噂は都市伝説レベルで昔からあり、その情報が運営城にあるという噂 冒頭~1stダンジョン ・ブーン寝てる ・ドクオのメールで起こされる ・ブーンを新しいコレクションの隠し場所に案内するために裏山に呼び出す ・呼び出された場所へ行く途中ツンに見付かる ・ドクオの本を見に行くのがバレてしまい、ツンと共に洞窟の入口を目指す ・ツンをつけていたやる夫、こっそり二人のあとを追う ・洞窟の入口にて、ツンがドクオに詰め寄ると地面が崩落して二人は落ちてしまう ・二人を助けるためブーンが洞窟に入ると中の様子がいつもと違う (不思議のダンジョン化してる、理由は考えてない) ・その隙に洞窟の中のコレクションを取ろうとしたやる夫も床が崩落し落ちてしまう ・ダンジョンを踏破したブーンは最深部(10F)でやる夫たちと再会 ・やる夫は落下した洞窟の最奥で謎の物体(田 代砲)を発見 ・いじったら周囲(10F)が吹っ飛ぶ(大部屋化) ・ツンを人質にしてやる夫が持ち逃げ、ドクオはやる夫に倒されてる? やる夫暴走 ・やる夫が田 代砲で脅して運営城(仮)を乗っ取る ・ブーンが討伐に行く やる夫の目的 ・2chを征服して好き勝手やるお ・裏2ch(or虹世界)を見つけていきたいお (やる夫らしくあまり深く考えてない感じで) 2ndダンジョン ・30Fくらい。道中→運営城まで続く、途中に村があってもおk ・最上階でやる夫と対決 ・やる夫謝罪、やる夫の見つけた裏2chの情報を聞く ・ストーリー終わり それ以降 ・裏2chダンジョン(偽)にいけるようになる(99F不思議)、最下層で釣り宣言される(釣り神様?) ・日常系サブストーリーで各種特殊ダンジョンにいけるようになる ・裏2ch(偽)をクリアすると裏2chダンジョン(真)にいけるようになる(99Fもっと不思議) 他 ・2ndダンジョン前にも行くことのできる特殊ダンジョンがあってもいいかも ・ドクオのところへ行く前にチュートリアルがあってもいいかも 特殊ダンジョン ・幽霊の噂?墓地から?→オカ板 ・やる夫が運営城で手に入れていた情報からいけるダンジョン ・しぃの学校から行けるダンジョン 初期村施設 ・しぃの学校:初心者用解説
https://w.atwiki.jp/madoka_magica/pages/14.html
魔法少女まどか★マギカAA保管庫 魔法少女まどか★マギカの放送日程 平成23年1月6日(木)より放映開始。 地域 放送局 日時 開始日 近畿広域圏 毎日放送 (MBS) 毎週木曜日 25時25分~ 1月6日~ 関東広域圏 東京放送(TBS) 毎週金曜日 25時55分~ 1月7日~ 中京広域圏 中部日本放送(CBC) 毎週水曜日 26時00分~ 1月12日~ 公開から一週間はニコニコ動画でも観覧できます。 第1話「夢の中で逢った、ような……」 http //www.nicovideo.jp/watch/1294825091 第2話「それはとっても嬉しいなって」 http //www.nicovideo.jp/watch/1295334885 第3話「もう何も恐くない」 http //www.nicovideo.jp/watch/1295856030
https://w.atwiki.jp/kitakoutarou/pages/72.html
ショッピングモールの地下。 薄暗い闇が支配するこのフロアに、今現在5人の人間と1匹の正体不明の生き物がいた。 まどか「わぁ……」 さやか「凄い……。みるみるうちに傷が塞がってる……」 鹿目まどかと美樹さやかは目の前で起きている現象に驚きの声を上げる。 今、2人の前では魔法少女・巴マミが治癒魔法でキュゥべえの回復を行っている真っ最中だ。 さやかの言葉どおり、治癒魔法を受けているキュゥべえの身体は徐々に傷が消えていき、血色も良くなってきている。 ――そんな光景を横目に、3人と1匹から少し離れた場所に立っているもう1人の魔法少女・暁美ほむらが口を開く。 ほむら「いずれ後悔するわよ、そいつを助けてしまったこと……」 マミ「…………」 さやか「転校生……!」 その言葉に対して、マミは無視を決め込み、さやかは敵意の籠った眼差しをほむらに向けた。 翔一「あ、暁美さん、駄目だよ、そんな自分から敵を作るようなこと言っちゃ……」 ほむら「事実を正直に言ったまでよ」 翔一「あ、暁美さ~ん……」 そして、5人の中で唯一の男子である沢野翔一がほむらを咎めようとするが、ほむらは全く聞き耳を持たなかった。 そんな会話が繰り広げられているうちに、キュゥべえは完全に回復したようだった。 キュゥべえ「ありがとうマミ、助かったよ!」 ぱっちりと目を見開き、起き上がったキュゥべえが開口一番――といっても、キュゥべえは会話の際も口を開かないため、この言葉は正しいのか微妙なところだが――マミへお礼を言う。 さやか「しゃ、喋ったあああああ!?」 まどか「さ、さやかちゃん、落ち着いて……」 そんなキュゥべえが、いきなり人間の言葉を発したので、何も知らなかったさやかは、驚きのあまり2、3歩ほど後ろへ後ずさってしまう。 対して、キュゥべえの助けを求める声を聞いてここまで来ていたまどかの方は、特に何の反応も示さなかった。 ――そして、この男も内心驚いていた。 翔一(や、やっぱり喋れたんだ……) マミ「お礼ならこの子たちに言って。私は魔女を追っていたところを偶然通りかかっただけだから」 マミにそう言われたキュゥべえは、すぐさままどかとさやかの2人の方を見やる。 キュゥべえ「言われてみれば、そうだね。ありがとう、鹿目まどか、あと美樹さやか」 まどか「やっぱり、あなたなのね。私を呼んだのは?」 さやか「ちょ、ちょっと待って……! まどか、あんたコイツと知り合いなの!?」 まどか「ううん。初対面だよ。ただ、さっきこの子の『助けて』って声が突然頭の中に聞こえてきて……」 キュゥべえ「そう。僕がまどかに助けを求めていたんだ。でも、まさか本当に来てくれるなんて……。やっぱり、まどかは僕の見込んだとおりだ!」 さやか「あ、あのさ……。勝手に話進めちゃってるところ悪いんだけど……アンタ、誰? 何で私たちの名前を知ってるの?」 キュゥべえ「おっと、失礼。僕の名前はキュゥべえ」 まどか「キュゥ……べえ?」 さやか「見かけによらず、何か冴えない名前ね……」 キュゥべえ「まぁ、名前のことは今は置いておいて……。今日は君たちにお願いがあって来たんだ」 さやか「へっ?」 まどか「お願い?」 ほむら「――!?」 翔一「? どうしました、暁美さん?」 キュゥべえ「僕と契約して、魔法少女になってほしいんだ!」 そう言いながら、キュゥべえはまどかたちに愛くるしい笑顔を浮かべた。 魔法少女まどか☆マギカ AGITΩ ~最初で最後の約束~ 第4話「私はそう思わない」 OP http //www.youtube.com/watch?v=yEXxEny2BvY ほむら「駄目……!」 翔一「あ、暁美さん!?」 突然、ほむらがまどかたちの方へと歩み寄ろうとする。 が、そんなほむらの行く手をマミが阻む。 ほむら「……どきなさい」 マミ「嫌よ」 ほむら「あなたは……!」 マミ「彼女たちはキュゥべえに選ばれたのよ? 魔法少女になるか、ならないかを決めるのは彼女たち自身。あなたや私じゃないわ」 ほむら「……!」 翔一「ま、まぁまぁ……。暁美さんも、巴さんも、押さえて押さえて……」 マミ「……ところで、沢野くん」 翔一「はい?」 マミ「よく考えたら、何故あなたがここにいるのかしら?」 翔一「え? あぁ、それは……」 まどか「あ、あの~……」 翔一「ん?」 マミ「あら?」 不意に、今しがたキュゥべえと話をしていたはずのまどかに声をかけられ、マミは振り返る。 マミが目を向けると、そこにはまどかだけでなく、さやかの姿もあった。 さやか「い、いや~、こんな時に言うのもタイミング悪いような気がするんですけどね……」 まどか「さ、さっきは助けてくれてありがとうございました!」 まどかは、お礼を言うと、さやかと2人でマミに対して頭を下げた。 マミ「あぁ、いいのよ、気にしないで。私は魔法少女として最低限の勤めを果たしただけだから……」 まどか「魔法……少女?」 マミ「そういえば、自己紹介がまだだったわね。私は巴マミ。あなたたちと同じ見滝原中学校の3年生よ」 まどか「か、鹿目まどか、2年生です……!」 さやか「同じく、2年の美樹さやかでっす! まどかとは同じクラスで親友やってま~す!」 マミ「鹿目さんに美樹さんね。よろしく」 さやか「ハイ、よろしくお願いいたします!」 まどか「…………」 翔一「ん?」 まどか「あ、あの……あなたは?」 翔一「あ。俺は沢野翔一。巴さんのクラスメイトで、ここには……まぁ、いろいろあっているんだ。よろしく」 まどか「沢野……」 さやか「翔一……?」 マミ「あら?」 翔一「ど、どうしたの、2人とも? 俺の名前に何か問題でもあった?」 翔一の名を聞いた瞬間、突然黙りこむまどかとさやか。 しかし、次の瞬間―― さやか「あぁー! うちのクラスの転校生が、転校初日早々いきなり告った3年生の先輩ってあなたのことかー!」 翔一「……はい?」 マミ「あぁ……」 ほむら「――――」 ガンっ! ほむら「…………」 突然のさやかの爆弾発言に、翔一は目を点にし、マミは「またか」というような顔をする。 ほむらにいたっては――表面上では冷静を装っていたが――後頭部を寄りかかっていた壁に強打してしまう有様だ。 翔一「あ~……。それ、完全に誤解だから」 昼休みの出来事を思い出した翔一は、さやかたちの誤解を解くために説明をはじめた。 翔一「確かに俺は暁美さんから直々に呼び出されたけど、美樹さんたちが想像しているようなことは断じてなかったから……」 さやか「えっ? そうなんですか?」 まどか「な、な~んだ、そうだったんだ~……」 ほむら「……鹿目まどか、今のその発言はどういうことかしら?」 まどか「ち、違うの! ほむらちゃんって見かけによらず惚れっぽい子だったんだな~とか全然思ってなかったから……!」 ほむら「……思ってたのね?」 まどか「ご、ごめん……」 キュゥべえ「……何か、さっきから僕の存在を忘れられているような気がするけど、ちょっといいかな?」 いつの間にかまどかの足元へとやって来ていたキュゥべえが、まどかたちを見上げながら、声をかける。 その声に、その場にいた全員の視線がキュゥべえに集中した。 キュゥべえ「まどか、その子にそんな無用心に近づいちゃって大丈夫なのかい? 彼女は元々は僕を狙っていたとはいえ、君にも襲いかかろとしていたんだよ?」 まどか「あっ……!」 さやか「そういえば……!」 キュゥべえの言葉に、先ほどの出来事を思い出したまどかは自然とほむらと距離を取り、そうしてできたまどかとほむらの間のスペースにさやかが割って入った。 ほむら「…………」 マミ「そういえば、聞いていなかったわね。何故あなたがキュゥべえを狙ったのか……!」 そう言いながらほむらの側面に立ったマミの手には先ほど同様、マスケット銃が握られていた。 まどか「ひっ――!?」 先ほどマミがほむらに銃を向けた光景を思い出したのか、それを見たまどかはビクリと一瞬身体を震わせ、さやかの影に隠れてしまう。 ほむら「――鹿目まどかをソイツと契約させるわけにはいかない」 そう言いながら、キュゥべえに鋭い視線を向けるほむら。 ちなみに、まどかがさやかの影に隠れてしまったため、今現在キュゥべえはマミの足元に移動している。 マミ「だから鹿目さんと接触する前にキュゥべえを襲った……と?」 ほむら「それ以外に理由がある?」 マミ「…………」 再び一触即発の空気があたりに漂う。 しかし―― 翔一「……あの~、いきなり横から割り込んですいませんけど、俺からひとつ質問していいですか?」 マミ「? 沢野くん?」 ほむら「沢野翔一――」 マミとほむらの間に、右手を上げながら翔一がひょっこりと割って入った。 マミ「沢野くん……あなた、状況というものを少し理解して……」 翔一「いや~、すいません巴さん。多分すぐに終わる質問なんで……」 そう言いながら、翔一はその場にしゃがみ込んで、マミの足元にいるキュゥべえに話しかけた。 翔一「えっと、君は……キュゥべえ……だっけ? さっきから君や暁美さんたちが口にしている『契約』って何だい?」 キュゥべえ「!? 君は……」 翔一「? どうしたの?」 キュゥべえ「君は……僕の姿と声がわかるのかい?」 翔一「あぁ、わかるよ。そういえば、君って先日もうちの学校に来てたよね? 廊下で走っているところ見かけたよ」 キュゥべえ「――――!?」 一見ほむら以上の無表情に見えるキュゥべえの顔に、一瞬だけ驚きのような表情が浮かんだ――ように見えた。 キュゥべえ(僕を視覚できて、声まで聞こえている――まさか……) マミ「あぁ、キュゥべえ、驚かせちゃってごめんなさい。どうやら彼、一種の特異体質みたいでね……魔法少女やその候補者でもないのに、あなたの姿が見えていたのよ」 キュゥべえ「特異体質?」 マミ「えぇ。でも、まさか声まで聞こえるなんて私も思わなかったけど……」 キュゥべえ「…………」 キュゥべえ「……そうか、特異体質か。さすがにそれは僕も驚いたよ。僕の姿や声は、マミが言ったとおり、本来は魔法少女とその候補者である女の子にしかわからないからね」 さやか「そ、そうなの?」 キュゥべえ「うん。だから僕は常日頃魔法少女の候補者を探しているんだ」 ほむら「……よく言うわ」 さやか「ねぇ、今沢野さんも聞いてたけど、その『契約』っていのは何? あと、魔法少女のこととかも詳しく教えてほしいんだけど……」 キュゥべえ「そうだね。君たちには知る権利がある。1から説明するよ」 翔一「あ。だったら、一度場所を変えません? ここって本来なら立ち入り禁止の場所なんで、いつまでもいるのはマズいような……」 マミ「そうね……。それなら、これから私の家に行きましょうか?」 まどか「ま、マミさんの家……ですか?」 マミ「えぇ。こう見えても私1人暮らしだから、他の人に話を聞かれることもないし……。いかがかしら?」 さやか「おぉ! 是非行かせていただきますとも! まどかももちろん行くよね!?」 まどか「え? ……う、うん。さやかちゃんが行くなら……」 さやか「よし、決まり!」 翔一「えっと……。巴さん、俺も行っても……?」 マミ「構わないわよ。今日説明しきれなかった魔法少女のこともついでに教えてあげる」 翔一「わかりました。それじゃあ、お邪魔させていただきます」 マミ「…………」 ほむら「…………」 マミ「……他の子たちはみんな来るそうだけど、あなたはどうする?」 ほむら「私が用があるのはあなたじゃない」 マミ「飲み込みが悪いのね。今回はお咎め無しにしてあげるって言ってるの」 ほむら「…………」 マミ「あなたがキュゥべえを狙ったのにも何か他に訳がありそうだし、同じ魔法少女なんだから、少しぐらいはお互いのことを知ってもいいんじゃないかしら?」 ほむら「私は他人と馴れ合うつもりはないわ」 そう言うと、ほむらはその場から立ち去ろうとする。 が、その前に翔一が割って入った。 翔一「まぁまぁ、暁美さん。いいじゃない、ちょっとばかり家にお邪魔するくらい……。巴さんだって今回のことは許してくれたんだから……」 ほむら「どきなさい、沢野翔一。さもなければ、力づくでも押し通るわよ?」 翔一「あ~……。でも、ほら、こうして5人いると何か部活動みたいじゃない? ここにいるのってみんなキュゥべえが見える人たちだから、さしずめ『キュゥべえ愛好会』みたいな……」 ほむら「…………」 翔一「あ! そうか、暁美さんはキュゥべえのこと嫌いなんだっけ!? ゴメンゴメン……。『魔法少女部』とかの方がよかった? あ……それだと俺が入れないか……」 ほむら「…………」 翔一「あ、あ~……じゃあこうしよう。暁美さんは鹿目さんに『契約』っていうのをしてほしくないんでしょ? それなら、鹿目さんがその契約をしないように見張るという名目で一緒に行けば……」 まどか「ええっ!? な、何でそこで私の名前が出てくるんですか、沢野さん!?」 翔一「いや~、こうでも言わないと来てくれないかもしれないじゃない? 俺、出来ることならみんなに仲良くしてほしいし……」 ほむら「……わかったわ」 まどか「だからって、私を勝手に話の……って、え!?」 翔一「ほ、本当かい暁美さん!?」 ほむら「あくまでも鹿目まどかがアイツと契約することがないように監視することが目的よ。そこを勘違いしないでほしいわ」 さやか「……マミさん」 マミ「何、美樹さん?」 さやか「あの2人――沢野さんと転校生って、意外と仲良いんじゃないでしょうか?」 マミ「そ、そうかしら……?」 キュゥべえ「…………」 ほむら「……沢野翔一」 翔一「? 何だい、暁美さん?」 マミに連れられ、一同が彼女の家へと案内されている道中、ほむらが不意に翔一に声をかけた。 ほむら「本来なら最初に言うべきだと思っていたけれど……私以外の者には可能な限りあなたがアギトであることは隠しておきなさい」 翔一「え? まぁ、今までも暁美さん以外の人には黙ってたけど……。巴さんにはそろそろ俺の方から明かしてもいいんじゃ……?」 ほむら「駄目」 翔一「えぇ~……?」 ほむら「……この世界にとっても、私たちにとっても、アギトは必要な力だから……」 翔一「? 今何か言った?」 ほむら「別に……」 とある町外れのマンションの一室、そこが巴マミの家だった。 マミ「ここよ。さっきも言ったけど、一人暮らしだから遠慮しないで」 翔一「お邪魔します」 ほむら「…………」 さやか「おぉ、これはこれは……」 まどか「素敵なお部屋……」 マミ「お客さんなんてまず来ないし、おまけに今回は急なことだからろくなお持て成しも出来ないけど……紅茶でいいかしら?」 まどか「あ、はい……」 ほむら「…………」 さやか「……アンタも、そんな所いつまでもつっ立ってないで、こっちに来て座ったら?」 ほむら「私がここにいるのは、あくまでも鹿目まどかの監視。あなたたちと馴れ合うためじゃない」 さやか「あ~そうですか~」 翔一「まぁまぁ、美樹さん。元はといえば、俺が無理やり連れてきたようなものだし……」 まどか「ほ、ほむらちゃん、こっちに来なよ? さすがに私もそんな所から見られてばかりいるっていうのも恥ずかしいし」 ほむら「……近くならいくらでも見ていいと?」 まどか「い、いや、そういうわけじゃなくてね……」 翔一「……今の暁美さんなりの冗談かな?」 さやか「いや、素で言った可能性もなくはないっすよ?」 その後、マミから出された紅茶とケーキ――一応、ほむらの分も用意されていたが、やはり彼女は手を付けなかった――を頂きながら、魔法少女という存在についての説明を受けることになったまどかとさやか。 翔一もほんの数刻前に簡単な説明はされていたが、本格的な説明を聞くのは初めてなので、まどかたちと一緒にマミから語られるこの世界に隠されたもうひとつの素顔について耳を傾けることにした。 マミ「これがソウルジェム。キュゥべえに選ばれた女の子が、契約によって生み出す宝石よ。魔法少女の証であると同時に、魔法を使うために必要な魔力の源でもあるの」 さやか「うわぁ……。綺麗ですね~」 まどか「あ、あの……。今もまた出てきましたけど、その『契約』というのは……」 キュゥべえ「それは僕から説明するよ」 声のした方にまどかたちが目を向けると、いつの間にか床にいたはずのキュゥべえがテーブルの上に座っていた。 ――ちなみにこの時、翔一がキュゥべえに対して「食事に使うテーブルに腰掛けるなんて行儀が悪いよ」と発言したが、見事にスルーされた。 キュゥべえ「僕は君たちの願い事を何でもひとつ叶えてあげられるんだ」 まどか「願い事?」 キュゥべえ「うん。何だって構わない。どんな願いだって叶えてあげられるよ」 さやか「何でも!? 億万長者とか不老不死とか満漢全席とかでも!?」 キュゥべえ「もちろん」 翔一「へぇ~……。凄いんだね」 ほむら「…………」 キュゥべえ「その代わり、その代償として出来上がるのがソウルジェムなんだ。これを持つ者は、魔女と戦う使命を課される」 まどか「魔女?」 さやか「それって魔法少女とは違うの?」 キュゥべえ「似ているようで、全然違うよ。魔法少女は『願いから生まれるもの』だけど、魔女は『呪いから生まれた存在』だからね」 さやか「の、呪い……?」 翔一「――ん? ちょっと待って。それって……具体的にはどう違うの?」 キュゥべえ「? どういう意味だい?」 翔一「いや……。あくまでこれは俺の個人的な考えの延長に過ぎないんだけど……。さっき君が言ったことが本当なら、魔法少女の契約で叶えられる願いっていうのは、基本的に何でもありなんだよね?」 キュゥべえ「そうだよ。それがどうかしたの?」 翔一「じゃあ、本当に例えばの話だけど――契約する女の子が、世界の滅亡とかを本気で願っちゃってるような子で、その願いで契約して魔法少女になってしまったらどうなるの?」 まどか「!?」 さやか「!?」 マミ「!?」 ほむら「……!」 翔一「もし、それで本当にその願いが叶っちゃうなら、俺からしてみたら『願い』も『呪い』も対して変わらない気がするな。下手をすれば、女の子の願いっていう欲ひとつで関係ない人たちが迷惑被るハメになっちゃうんだから……」 キュゥべえ「…………」 まどか「い、言われてみたら確かに……」 さやか「本当に何でもありなら、『嫌いな奴を殺してほしい』とか……そういう願い事もありってことなんだよね……?」 まどか「さ、さやかちゃん、何か私……今の沢野さんが言ったことを聞いたら、急に怖くなってきちゃったよ……」 さやか「あ、あたしも……」 翔一「あ……ゴメン。別に2人を怖がらせようと思って言ったわけじゃなくて……」 キュゥべえ「……いや、可能か不可能かのどちらかで言うなら、そう言った願いも一応は可能だと思うよ」 翔一「えっ!?」 キュゥべえ「ただし、あくまでも『一応』だよ。願いは叶うだろうけど、何らかの形でその内容に修正が加えられる可能性は十分ありえる」 翔一「というと?」 キュゥべえ「実際のところ、僕もそこまでスケールの大きな願いは今まで叶えたことがないから正直わからないんだよ。僕にだって契約する相手を選ぶ権利はあるしね」 翔一「あ、あぁ~……。そ、そうだよね。そりゃあ君だって、無関係な人を巻き込みたくはないもんね」 キュゥべえ「そういうこと。第一、そんな誰から見ても邪な願いを持った子と契約するなんて、僕からも願い下げだよ」 ほむら「どうだか……」 そう呟くと、今までその場を全く動かなかったほむらがまどかたちの方へと歩み寄った。 まどか「ほ、ほむらちゃん?」 ほむら「今のコイツと沢野翔一のやりとりで大体わかったでしょ? コイツは、ほんの一時期のみの幸福と引き換えに、全てを奪い去る――言ってしまえば、ドラッグの密売人のようなものだって」 キュゥべえ「そういう言い方はないんじゃないかな、暁美ほむら? 君だって魔法少女である以上、魔女と戦う使命を負ってまで叶えたい願いがその時はあったんだろう?」 翔一「確かに、言われてみたら……。一体どんな願いを叶えて暁美さんは魔法少女になったんです?」 ほむら「…………」 翔一「……あれ?」 ほむらは何も答えず、ただその場で黙りこくってしまった。 キュゥべえ「……まぁ、いいや。マミ、悪いけどここから先は君から説明してもらえるかい? 僕がこれ以上話すと説明もろくに出来そうにないしね」 マミ「えっ? ……あ。そ、そうね。じゃ、じゃあ、魔女について私が知っている限り説明するわね?」 さやか「は、はい。お願いします」 マミ「魔女というのは、簡単に言ってしまえば魔法少女とは対局に位置する存在よ。魔法少女が希望を振りまく存在だとすれば、魔女は絶望を撒き散らす存在ってところね」 まどか「絶望を撒き散らす……?」 マミ「よく、ニュースとかで原因不明の事故や自殺が報道される時があるでしょ? ああいう類の事件の裏には、高い確率で魔女が関わっているの」 さやか「嘘っ!?」 マミ「信じられないでしょうけど、事実よ。さっき、キュゥべえは魔女は『呪いから生まれた存在』だって言っていたでしょ?」 まどか「はい」 マミ「その『呪い』というのが、不安や猜疑心、過剰な怒りや憎しみといった負の感情なの。要は、魔女は存在そのものが負の感情の塊で、災いの種を世界にもたらしていると言っても過言ではないわ」 まどか「私たちの知らないところで、そんなことが起きていたなんて……」 さやか「でも、そんなヤバい奴らがいるのに、なんで誰も気づかないんですか? 勘の良い人なら何かしら気づくんじゃ……?」 ほむら「無理よ」 さやか「えっ?」 さやかのその質問には、気づけば先ほどと同じ場所に戻っていたほむらが答えた。 ほむら「普段魔女は自身の巣である結界の最深部に隠れ潜んでいる。だから、いくら勘が良かろうと悪かろうと、人間がその姿を捉えることなんてまず不可能よ」 まどか「結界?」 さやか「……もしかして、ショッピングモールの地下であたしたちが迷い込んじゃった、あの気持ち悪い空間のこと?」 マミ「そう。結界の中は迷路みたいになっているし、あなたたちも見たと思うけど、魔女の手下である使い魔がうようよいる……。だから、あれに迷いこんでしまった人間は普通は生きて出ることは……」 まどか「じゃあ、私たちは運が良かったんですね……」 さやか「……なぁ、転校生」 ほむら「……何?」 さやか「そういえば、アンタにはまだお礼を言ってなかった……よね?」 まどか「!? そ、そうだった……!」 さやかの言葉にはっとしたまどかも、体ごとほむらの方へ視界を向ける。 さやか「最終的にあの使い魔とかいう化け物たちをやっつけてくれたのはマミさんだけど、思えば最初にあたしたちを助けてくれたのはアンタだった……。だから、その……ありがと……」 まどか「ありがとう、ほむらちゃん」 感謝の言葉と共にほむらに頭を下げるまどかとさやか。 それに対してほむらは―― ほむら「――別に、あなたたちが気にすることじゃないわ」 と、さらりとそう答えただけで、2人の方に一瞥すらしなかった。 まどか「……でも、考えてみたら、マミさんやほむらちゃんは、今までそんな恐ろしいなものと戦っていたってことですよね……?」 マミ「そうね、命がけよ。常に死と隣り合わせの世界だもの……」 翔一「……暁美さん」 ほむら「何?」 翔一「……暁美さんほどの子でも、やっぱり魔女と戦うことを今でも怖いと思う?」 ほむら「…………」 翔一「…………」 ほむら「……ない、と言い切ることは出来ない……」 まどか「ほむらちゃん……」 マミ「鹿目さん、美樹さん」 まどか「は、はい」 さやか「何でしょう?」 マミ「これだけは覚えておいて。キュゥべえと契約すれば、どのような願いでも叶えるチャンスがある。だけど、それによって与えられる見返りは想像するよりも遥かに大きなものよ……」 まどか「…………」 さやか「…………」 マミ「だから、契約する場合、叶えたい願いが本当に見返りに足るものなのかじっくりと考えた方がいいわ」 私はそれを考える余裕もなかったから――と、呟くように最後に付け加えると、マミはソウルジェムを指輪の形に戻した。 ほむら「……代償を考えるなら、契約しない選択を選ぶ方が遥かに良いと私は言い切るけどね」 翔一「暁美さん……」 キュゥべえ「…………」 マミ「……さて、じゃあ今度は私たち魔法少女について説明しましょうか」 一度紅茶に口をつけた後、気分を変えようと、マミが再び口を開いた。 マミ「さっきも言ったけど、魔法少女が魔法を使うために必要な魔力はソウルジェムを源としているわ。だけど、それにも当然限りはある」 翔一「使い続けていれば、いずれ無くなってしまうってことですね?」 マミ「そう。魔力が枯渇してくるとね、ソウルジェムにどんどん濁りが生ずるの」 まどか「濁り……ですか?」 マミ「えぇ。おまけに、この濁りを取り除く――つまりは魔力を回復させる方法がまたちょっと厄介でね。あるものが必要になってくるの」 さやか「あるもの?」 マミ「それがコレ」 そう言いながら、マミはポケットから手のひらサイズの黒い『何か』を取り出した。 翔一(あれ? 確かあれって……) さやか「何ですそれ? 見た感じ黒いソウルジェムにも見えますけど……」 マミ「確かに見た感じは似ているけど、実際は違うわ。これはグリーフシード。魔女の卵よ」 まどか「えっ!?」 さやか「ま、魔女の卵!?」 ほむら「…………」 そう。マミが取り出したのは、昨日病院の外で発生した魔女の結界でマミとアギトが協力して魔女を倒した際に、マミが手に入れたグリーフシードだった。 マミ「あぁ、大丈夫。今のところはね」 翔一「『今はところは』……? それって、いずれは大変なことになるってことじゃ……!?」 キュゥべえ「だからこそ僕がいるのさ」 翔一「うわっ!? び、びっくりした~……。急に視界の中に飛び込んで来ないでよ」 キュゥべえ「ゴメンゴメン。でも、これはさすがに僕がやって説明しないといけないことだからね」 さやか「は? それってどういう……」 キュゥべえ「マミ」 マミ「えぇ、お願いね?」 そう言うと、マミは持っていたグリーフシードをキュゥべえの長い尻尾の先端部にそっと置いた。 グリーフシードを受け取ったことを確認したキュゥべえは、今度はそれを自身の頭の上へと移動させ、2、3度転がしてバランスをとると、最後に背中の方へとポンとそれを放り―― ――突然開いた背中の模様部分から、グリーフシードを体内へ飲み込んでしまった。 模様部が開いたのはほんの一瞬だったため、中がどのようになっていたかはその場にいた誰の目にもわからなかったが、飲み込むと同時に、キュゥべえの模様部分がカッと発光した。 キュゥべえ「きゅっぷぃ」 やがて、背中の発光が収まると、キュゥべえは軽くげっぷをした。 まどか「…………」 さやか「…………」 翔一「…………」 キュゥべえ「これでもう安全だよ。……? 君たち、どうかしたのかい?」 さやか「た、食べちゃったの……?」 キュゥべえ「これもまた僕の役目のひとつだからね」 まどか「そ、そんなもの食べちゃって、お腹とかは本当に大丈夫?」 キュゥべえ「うん。全然問題ないよ」 マミ「ま、まぁ、最初見た時は誰だって驚くでしょうね。私もそうだったもの……」 ほむら「…………」 翔一「……と、とりあえず、そのグリーフシードというものが何なのかわかりましたけど、それが魔力の回復とどういう関係があるんです?」 マミ「今キュゥべえが食べちゃったものは、さすがに容量が限界に近かったから試せなかったけど、グリーフシードは周囲の負の感情を貯め込む特性があるみたいでね、そこを応用してソウルジェムの濁りをグリーフシードに吸い取らせるのよ」 さやか「なるほど、そうすることでソウルジェムが綺麗になって、魔力も元通りになるってことですね」 マミ「そういうこと。グリーフシードは倒した魔女がたまに持っていることがあるんだけど、魔法少女にとっては魔女退治の貴重な見返りでもあるわ。でも……」 まどか「でも?」 マミ「そのせいで、魔法少女同士でグリーフシードの奪い合いが起きちゃったり、自身の魔力を常に万全に維持しておきたいがあまり、他者――特に魔法とは一切無関係な人たちの犠牲を省みずに魔女退治を行う魔法少女も多いの……」 ほむら「仕方がないわ。魔法少女となってしまった以上、ソウルジェムの輝きを維持するのは死活問題だもの」 まどか「そんな……」 さやか「う~ん……。私たちの思い描いてるゲームや漫画とかの正義の味方像とかとはかなりかけ離れてますね……」 翔一「……現実はそんなに甘くないってことだよ」 BACK 第3話 Next 第4話 part2