約 8,832 件
https://w.atwiki.jp/for_orpheus/pages/76.html
月のない夜の事だった。 新月という、月輪が夜天から完全に消え去る日であり、尚且つ、空は盈月の光ですら地に届かぬ程の、分厚い雲に覆われていた。 そんな夜は、きっと人外化生が跳梁する。 人にとって────陽光の恵みを受けて生きる全てのものにとって、よくないものが現れる。 正邪善悪を問わず、法のもとに生きる者も、法の外に生きる者も問わず。誰もがそんな不吉な事を考えてしまう。 ある者は下らぬ妄想と笑い。ある者はそっと愛しい誰かを抱きしめる。 そんな夜だった。 灼熱の炎と、凍てつく吹雪が荒れ狂う。 狂風が吹き荒び、雷が夜闇を切り裂き空気を震わせる。 人が居ない。獣が居ない。虫が居ない。 街という、人が住み、日々の営みを行う場所が、鬼哭啾々たる,人はおろか生物が立ち入らぬ荒野の如き有様を示していた。 「ああ…やっぱり本物の人間は旨ぇよなぁ。エヌピーシーってやつは、味がイマイチ薄かったからなぁ」 闇が動いた。こんな声を出す者の傍には居たくないと。闇すらが逃げ出す声。人の持つ悪性を練り固め、音とすればこんな声になるだろう。そんな声。 「ククッ…。こんなもんかよ英霊ってのは、ヒュンケルに比べりゃ、雑魚と呼ぶにも値しねぇ」 闇が震えた。声に含まれた比類無き暴性に怯えたかの様に、闇すらが震える声。人の持つそれとは根本からして異なる“暴”。 事の起こりは10分と少し前。鎬を削る二騎のサーヴァントと、二人のマスター。この冥奥領域、冥界に存在する東京では、珍しくも無い光景だった。 そこに乱入して来た主従もまた、珍しくは無いだろう。 珍しいのは、主従ともにヒトの形をしておらず。 その強さが、破格であったという事だった。 高いステータスと対魔力を誇るセイバーは、近付いただけで火傷を負いそうな、燃え盛る炎の左半身と、触れただけで皮膚が裂け、鮮血を噴き出しそうな右半身を持つ異形と対峙した。 異形の放つ魔術の炎弾を、対魔力で寄せ付けず、口から吹き付ける氷雪にも耐え、瞬時に肉薄し剣を振おうとしたセイバーは、異形が五指から放った五つの炎弾により、全身が炭化して息絶えた。 人を超えた身体能力を持つのがサーヴァント。その中に於いても最速を謳われるランサーのクラスを得て現界した神速の英霊。 それが、三振りの刀身を鼻面から伸ばした漆黒の獣の影すら捉えることが出来ずに、全身を爪と刃で斬り刻まれ、世界を白く染めて落ちた雷に撃たれて微塵と砕けた。 後は単純な話だ。戦場に立つマスターから、屠殺場に引き出された豚へと立場が急転直下した二人のマスターは、二つの異形に嬲り殺され、そして獣の“エサ”となった。 「こっちの奴は魔術師か。魔力のある人間ってのは旨ぇなぁ」 獣が嗤う。サーヴァントを従えていた時の選民面が崩れ、涙と鼻水と糞小便を垂れ流しながら命乞いをした男の姿を思い出して。 「セイバーよ。さっきのサーヴァント共はどうだった」 氷炎の異形────フレイザードは、愉しげに嗤う己がサーヴァントへと尋ねる。 魔界の神とも称される大魔王バーン。その麾下の六大軍団長の一角として、己が従えるサーヴァントには、あの程度の雑魚は歯牙にも掛けない強さを、フレイザードは望んでいた。 多少なりとも、あのセイバー程度と互角だったランサーを認める様ならば、フレイザードは落胆と共に、縁切りを考えただろう。 「弱ぇ。あの程度なら、俺が殺してきた字伏共の方が、まだ楽しめたぜ」 獣は嗤う。人の身に余る偉業を成し、人を超えた存在へと昇華されたサーヴァントをして、問題外だと嘲り笑う。 獣の名は紅煉。嘗て居た世界に於いて、世界そのものを滅ぼし得る大妖を除けば、最強であった獰悪の獣。 人も妖も寄せ付けなかった凶猛さを以って、英霊を問題にもならぬと嘯き、それが虚勢でも嘘偽りでも無い妖。 「ククク…それなら問題ねぇ。あんなゴミを少しでも認める様だったら、外れを引いたとガッカリしちまうところだった」 フレイザードは笑う。此処での初戦で試した紅煉の強さは本物だと確信して。 これならば聖杯を穫れると。フレイザードはサーヴァントを相手取っても、己が負けるとは思っていないが、万が一という事も有る。 サーヴァントがマスターよりも遥かに強いというならば、六大軍団長のフレイザードがマスターとしている以上。サーヴァントには軍団長に比肩する者が居てもおかしくは無い。 その懸念は、紅煉が示した強さにより確信となった。このサーヴァントは、フレイザード達六大軍団長に匹敵し得る。 そして、紅煉の様な強者がサーヴァントとして他にも召喚され、聖杯を求めて、この冥奥に牙を研いでいるかも知れぬ。 フレイザードが単体であれば、苦戦は必至。或いは敗北するかも知れないが、紅煉が居れば話は別だ。 軍団長級が二人ともなれば、フレイザードの上に立つ、魔軍司令ハドラーであっても苦戦は免れない。 ましてや、人間などでは、例えサーヴァントといえども勝負にもなりはすまい。 紅煉を召喚した時点で勝利は確実。万能の願望機である聖杯を手に入れ、大魔王バーン様に捧げれば、フレイザードの勲は誰もが及ばぬものとなる。 「俺もだぜマスター。あんな弱ぇ奴等に、少しでも苦戦するようなら、縁切って別の奴探すところだったぜ」 紅煉は喜悦に顔を歪める。口が耳まで裂けて、地獄へと通じる深淵を思わせる口内が見えた。 このマスターは“当たり”だ。強さでも魔力量でも一級どころではない領域。そして、性格の悪逆無道さ。 己を使う者として、認めるにやぶさかでも無い。 これならば、紅煉は聖杯を穫れる。聖杯に願い、黄泉返って、紅煉への復習を果たしたと安堵している鏢を嘲りながら、鏢が守ろうとした女と子供(ガキ)を眼の前で嬲り殺してやれる。 標の絶望と憤怒を思い、クツクツと紅煉は笑った。人の心の内に在るドス黒いモノが、口から濁流となって流れ出しそうな笑みだった。 遠くから耳障りな音が近付いて来るのが聞こえた。爆発音を派手に響かせ、挙句に落雷まで起きたのだ。不安に駆られた近隣住民達から複数の通報を受けた警察が出動するのも当然と言えた。 「人間共が、ワラワラとやって来やがったぜ」 フレイザードが凶悪に笑い。 「どちらが多く殺せるか、勝負してみるか。マスター」 紅煉が獰猛に牙を剥く。 「おお、良いぜ」 応じたフレイザードが眩く輝く火球を放ち、近付いて来た車列の、先頭のパトカーを爆発炎上させた。 「やるじゃねぇかよお!!」 負けじと紅煉が右腕を接近して来る音の方へと向けると、数十条の稲妻が放たれ、数台のパトカーが爆発炎上する。 突如起きた惨劇に、車を停止して、パトカーから降りた警官達へ、暴悪の主従は悠然と歩き出した。 【CLASS】 セイバー 【真名】 紅煉 【属性】 混沌・悪 【ステータス】 筋力: A+ 耐久:A + 敏捷: A+ 魔力:B 幸運: C 宝具:B+ 【クラス別スキル】 対魔力:A A以下の魔術は全てキャンセル。 事実上、現代の魔術師ではセイバー に傷をつけられない。 騎乗: ー 騎乗の才能。『何かに乗った』という事が無い事と、セイバーの体型的に騎乗という行為に向いていない為に機能していない。 代わりに高ランクの飛行能力としての効果を持つ。 【固有スキル】 字伏:A+ 字伏と呼ばれる極めて特殊な妖(バケモノ)としての格を表す。 セイバーは字伏と呼ばれる妖(バケモノ)の中でも、最強の存在の為このランク。 極めて高ランクの天性の魔、怪力、再生、魔力放出(風雷)の効果を持つ複合スキル。 怪力の効果は破格であり、人の身では到達不可能な領域。身体能力のみで宝具に迫る。魔力放出(風雷)の威力は凄まじく、並の対軍宝具に匹敵する。 戦闘続行:A 往生際が悪い。 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。 加虐体質:B+ 戦闘時、自己の攻撃性にプラス補正がかかる。これを持つ者は戦闘が長引けば長引くほど加虐性を増し、普段の冷静さを失ってしまう。 攻めれば攻めるほど強くなるが、反面防御力が低下する。 カリスマ:D 軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。 精神異常:A 精神が錯乱しているため、他の精神干渉系魔術をシャットアウトできる。ただし、同ランクの精神汚染がされていない人物とは意思疎通ができない。 ギリョウさんの声もガン無視できる。 【宝具】 破妖霊刀 ランク:B+ 種別:対人宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:1人 人間が白面を滅ぼす為に鍛えた三振りの霊刀を白面の者が奪い、紅煉に与えたもの。現在は刀身だけが紅煉の鼻面にブッ刺さっている。 純粋な刀剣としての性能も高いが、最強の大妖である白面の者を滅ぼすためのものである事から、魔性に対する特攻効果を持つ。 更に魔性に対する再生阻害能力も有り、この刀で斬られた魔性がAランク以上の再生若しくはそれに類する能力を持たぬ限り傷が塞がらなくなり、斬られたものが魔に属する場合、傷口が融解していく。 喋ったり何か食ったりしたら舌切れるんじゃね……………?細かいことは気にするな。 黒炎 ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:聖杯戦争のエリア全域 最大捕捉:1000人 紅煉が魔力を消費して身体から産み出す妖(バケモノ)。 サーヴァントに換算した場合、筋力: C 耐久:C 敏捷: C 魔力:C 幸運: Cのステータスと、魔力放出(風雷):C 怪力:C のスキルを有する。 強化型として、妖気を収束して光線として撃つ『穿』及び、突き刺さると根を張り、対象をその場に縫い止める『千年牙』を持つ黒炎も生み出せるが、魔力消費は多め。 最終決戦時に麻子の親父に殴り倒されていた…………?都合の悪い事は忘れろ。 数の暴力で人類最強候補の凶羅さん仕留めてたでしょ!! 【Weapon】 破妖霊刀 【人物背景】 元々『捉影』という名の人間が、獣の槍を得て、そのまま槍に魂を梳られて獣と化したもの。 なお人間だった時から、人間殺すよりも獣の槍使って妖ぶっ殺す方が楽しいと語っており、真正の悪人である。 その邪悪極まりない性状を白面に見込まれ、スカウトされて、白面について妖怪や同族の字伏を殺しまくる。 通常、獣の槍に魂を梳られて獣となってものは、槍の持つ白面の者への怨念に支配されるのだが、此奴は全く気にせずに白面の手下をやっている。 配下の黒炎達の指揮統率をそつなくこなしているが、どこでそんな技能覚えたのかは不明。 復活した時に、ある家を襲い、その時に妻と娘を喰われた男の、命を賭けた呪法により死亡。 【聖杯への願い】 復活。自分を殺した鏢の前に甦って、鏢が守ろうとした母娘を鏢の眼の前で殺して喰う。 【マスターへの態度】 気は合うし、魔力実力共に申し分ないので、言うことを聞く事にしている。 【マスター】 フレイザード@ドラゴンクエスト ダイの大冒険【マスターとしての願い】 復活。聖杯をバーン様に捧げる【能力・技能】 炎と氷の呪文や息吹(ブレス)を行使する。 メラゾーマ五発を同時撃ちする五指爆炎弾や、自身の体を弾丸とする氷炎爆花散 全身を砕いて無数の岩の塊となって、敵を滅多打ちにする弾岩爆花散といった技を用いる。 【人物背景】 魔軍司令ハドラーが禁呪法を用いて創造した人造生物。誕生して一年しかない為に勝ち続ける事でしか己を証明出来ない為に、勝利と栄光への周年は凄まじいものがある。 炎の凶暴さと氷の冷徹さを併せ持ち、粗暴な言動とは裏腹に、狡猾で頭が切れる。 参戦時期は死亡後。 【方針】 サーヴァントが二騎居るようなモノなので、力尽くでゴリ押しも出来るが、敵を見定めて確実に勝てる相手を襲い、手強ければ勝てる状況を作る。 【サーヴァントへの態度】ウマが合う上に軍団長に比肩し得る強さな為に文句の付け所が無い。
https://w.atwiki.jp/hrrw/pages/71.html
魔性 ◆aWSXUOcrjU ――どうか、僕の話を聞いていただきたい。 僕の名前は龍崎駈音。心理カウンセラーの仕事をしている。 自慢するようで恐縮だが、テレビや雑誌などで、僕の名を聞いたことがある方もいるだろう。 僕は、皆にお願いしたいことがあって、こうして話をしているんだ。 僕はこのゲームとやらから、脱出するための方法を探っている。 ……ああ、心配しなくていい。それは、人殺しによる優勝を意味しているわけじゃないんだ。 僕は、皆が殺し合うことなく、全員で脱出する術を探している。 僕もカウンセラーだ。人を助けることを願ってこの仕事に就いた。 いたずらに皆の不安を煽り、命を損なうこのゲームを、僕は絶対に許せないと思う。 だから、誰も死なせずに、全員そろって、ここから脱出できないかと考えているんだ。 そして君達にも、もしよければ、力を貸してもらいたい。 僕と一緒に殺し合いを止め、ここから出る術を探してほしいんだ。 僕の力になってくれるという方は、この声のする方へ集まってほしい。 ……大丈夫だ。僕が約束する。 僕が必ず、責任持って、皆を元の日常へと帰そう。 1人でも多くの人が、僕の考えに、賛同してくれることを願う。 ◆ 暗闇を走る影が2つ。 ネオンも窓の明かりもない、無明の街中を走るのは、いずれも年若き少女達だった。 1人は紺色のショートヘアを揺らす、スポーティーな出で立ちの娘。 1人はベージュのロングヘアをたなびかせる、清楚な装束の娘だった。 「ラッキーだったよね、あたし達」 スポーティーな少女――アイシス・イーグレットが、後方の少女に向けて言った。 「お互い最初に知り合いに会えて、こうやって、味方になってくれそうな人も見つけたわけだし」 《うん……そうだね》 清楚な少女は話さない。 言葉を知らない長髪の娘は、口を開かず、思念で語る。 リリィ・シュトロゼックにとっては、魔力を用いたテレパシーが、唯一の会話の手段だった。 「できればもう、こっから先は、厄介なことにならないといいけど」 《トーマのことも、見つけないとね……》 2人は殺し合いが始まる前から、行動を共にしてきた仲間同士だ。 彼女らと少年がもう1人――トーマ・アヴェニールの3人で、逃亡の旅を続けていた。 その後、フッケバインを名乗る犯罪組織に捕まり、拘束されていたところを、この殺し合いに招かれたわけだ。 残る1人であるトーマが、あの場にいたことは確認している。 このゲームに巻き込まれた全員を救う――そこまでのことができる自信はない。 それでも、せめて3人で再会し、元の世界へ帰りたい。それだけは偽るべくもない本心だった。 《……あ。ひょっとして、あの人じゃないかな?》 不意にリリィが何かに気づき、進行方向を指差す。 遠目に見えるその影は、黒いコートを羽織った男性だった。 左手には、クラシカルな電気式メガホンを持っている。恐らくはあの拡声器で、先の声を届けたのだろう。 「ホントだ……おーい! 龍崎さんですかー!?」 であれば確かに、彼こそが、声の主と見て間違いなさそうだ。 大きく手を振りながら、アイシスは男の元へと駆け寄った。 「やぁ、来てくれたんだね」 声に気づいたコートの男は、振り返るや、笑顔でそう応えた。 「おお、物凄い美人……!」 果たして、心理カウンセラー龍崎駈音は、想像よりも遥かに美形だった。 口元に小皺が浮かんでこそいるが、白く艶のある肌に、光を放つかのような切れ長の瞳は、年齢をまるで感じさせない。 いい意味で、年齢不詳というわけだ。異性であるはずのアイシスですら、思わずたじろぐほどの美貌だった。 「はは……美人か。そう言われると、さすがに照れるな」 《えっと……貴方が、さっきの声の人ですよね?》 「ほう……これは驚いた。まるで漫画みたいじゃないか」 やや遅れて、リリィが龍崎へと問いかける。 一方の龍崎はというと、脳内に直接発するテレパシーに、大層驚いた様子だった。 魔法文化が存在しない、管理外世界の人間なのかもしれない。 「確かに、僕が龍崎だ。こうして来てくれたということは、僕の話を、分かってくれたということかな?」 「そうですね。あたし達も、ここから生きて帰りたいですし……できる限りですが、協力させてもらいます」 「十分だよ。ありがとう」 感謝の言葉と共に、龍崎が手のひらを差し出す。 アイシスが、そしてリリィもまた、順番に握手でそれに応じた。 ◆ 荒涼とした深夜の風が、不気味な妖気へと変わる。 視線を合わせているだけで、まるで身震いがするかのようだ。 女物の日傘を差した、全身黒ずくめの男の顔は、傘のデザインとは裏腹に、そんな不気味さを孕んでいた。 「ヘェヘヘヘ……」 青白い頬がぐにゃりと歪む。口元が細い三日月を作る。 おおよそ人のものとは思えぬ、蛇か何かのような声で、傘の男は邪悪に笑った。 (声が聞こえたのは、こっちの方だ) 目の前に広がる町を見ながら、先ほど聞こえたものを回想する。 恐らくはゲームの邪魔のために、仲間を求めていたのであろう。 群れることでしか戦えない、臆病なリントの発した声は、この町の方から聞こえてきた。 (探す手間が省けたぜ) しかし、その声はリスキーな賭けだ。 己のように、殺害のターゲットを求める者にまで、居場所を知らせることになる。 そう――コウモリ怪人ズ・ゴオマ・グは、龍崎の仲間になるために、ここまで来たわけではなかった。 むしろ逆に、1人でも多くのリントを殺すために、ここまで足を運んできたのだ。 (きっとここで大勢殺せば、バルバも俺を認めてくれる) 同族であるはずのバルバが、何故自分に黙って、このようなゲームを始めたのかは知らない。 ベルトが未完成であるはずのダグバが、何故完全な姿を取り戻しているのかも知らない。 それでもゴオマは、このゲームに巻き込まれたことを、好機ではないかと考えた。 ここで実力を見せれば、バルバも自分を認めざるを得まい。 そうなれば、再びゲゲルの参加権を取り戻し、殺人ゲームを楽しむことができる。 退屈な雑用仕事とも、これでおさらばというわけだ。 「ジャデデ、ジャスゼ」 にやり、と残忍に笑いながら。 月下に牙を研ぎながら。 凶暴な吸血蝙蝠は、灰色の闇へと足を踏み入れた。 【1日目・深夜/B-3 市街地手前の平野】 【ズ・ゴオマ・グ@仮面ライダークウガ】 【状態】健康 【装備】冥の仕込み長刀(日傘形態)@喰霊-零- 【道具】支給品一式、ランダム支給品0~2 【思考】 基本:このゲームの優勝者になる 1:声の主(=龍崎)を殺しに行く 2:なるべく多く殺して優勝する。力を見せれば、バルバもゲゲル参加を認めてくれるに違いない 【備考】 ※EPISODE25「彷徨」終了直後からの参戦です 【冥の仕込み長刀@喰霊-零-】 諫山冥の使用する武器。 普段はピンク色の日傘の形をしているが、戦闘時には傘の部分が引っ込み、内部から刃がせり出してくる構造になっている。 ◆ (気紛れで始めたカウンセラーの仕事が、こんな風に役立つとはな) 傍らの少女達を見やり、龍崎駈音は冷笑する。 心理カウンセラーという肩書きは、善人の振りをするに当たって、非常に有用なものになった。 まさか人の心を癒すべき人間が、裏で人殺しのことを考えているなど、誰も考えもしないだろう。 (ま、今はまだ堪えどころだ。皆殺しにするには、ちと早い) 心理カウンセラー、龍崎駈音。 しかして、その本名はバラゴと言う。 悪霊・ホラーを切り殺し、その邪気を喰らって力を求める、最強最悪の暗黒騎士だ。 殺し合いから人々を救うなど、全くの嘘八百だった。 暗黒騎士たるバラゴの目的は、最初からブレることなく決まっている。 すなわち、己1人による優勝。 手っ取り早く全てを殺し、ゲームを終わらせて帰還する、悪鬼羅刹の畜生道だ。 支給された拡声器を使い、あのような演説を打ったのも、全ては他の参加者を誘き寄せるためだ。 いちいち探しに行くよりも、向こうからこちらに集まるよう仕向ける。そして労せずそろえた獲物を、一網打尽に始末する。 リリィとアイシスの2人はおろか、まだ見ぬゴオマの存在すらも、バラゴの思惑通りというわけだった。 「それにしても、カウンセラーで黒服ってのも変わってますよね」 「これは普段着だよ。仕事の時は、さすがにこういうのは着ないんだけどね」 アイシスの問いに答えるのは、あくまで龍崎駈音としてだ。 柔和な笑顔の仮面を被り、コートの裾を摘んで言った。 カウンセラーとしての、普段の仕事着の色は白い。人の心を癒すには、黒はいささか厳つすぎる。 《カウンセラーっていうのは、どんなお仕事をする人なんですか?》 今度はリリィの問いかけだ。 頭の中に直接語りかけてくる感触は、何も初体験というわけではない。 それでも、あくまで龍崎駈音は、超常現象とは無縁の一般人だ。故に最初に聞いた時には、それに似つかわしいように驚いてみせた。 「ああ、すいません。リリィはその……記憶をなくしてて」 「いや、それなら気にすることはないよ。……カウンセラーというのは、人の心を癒す仕事さ。 迷いがある人の悩みを聞いたり、心に病を抱えた人の、手助けをしてあげる人のことを言うんだ」 我ながら白々しいものだ、と。 真剣に聞き入るリリィを前に、バラゴは内心で冷ややかに笑う。 人を癒すなどとんでもない。闇に魅入られた本質とは、あまりにもかけ離れた隠れ蓑だ。 だからこそ、役に立つ。 龍崎駈音を演じきることで、来たるべき決定的な瞬間まで、本心を完全に隠すことができる。 (それまでは、せいぜい安心してるがいいさ) どうせこの手を振り下ろせば、刹那に消える儚い命だ。ならばその一瞬までは、せいぜい楽しませておいてやろうじゃないか。 それでも、時が来た時には、遠慮なく始末させてもらう。 この場から速やかに脱出し、最強の邪念・メシア降臨の儀式の準備に、再び取り掛かるために。 もう少しここで待っていれば、もう何人かやって来てもおかしくないはずだ。 その瞬間に、全てが終わる。全ては暗黒魔戒騎士の、最強の刃の前に倒れる。 決定的な瞬間の訪れを、今はただ、バラゴは静かに待った。 【1日目・深夜/B-3 市街地】 【龍崎駈音(バラゴ)@牙狼-GARO-】 【状態】健康 【装備】拡声器@現実 【道具】支給品一式、ランダム支給品0~2 【思考】 基本:このゲームの優勝者になる 1:平時は龍崎駈音として振る舞い、「殺し合いの打倒を目指す」ふりをする 2:拡声器につられてやって来た参加者を待つ。数が出揃った瞬間に皆殺し 【備考】 ※第23話「心滅」終了直後からの参戦です 【アイシス・イーグレット@魔法戦記リリカルなのはForce】 【状態】健康 【装備】なし 【道具】支給品一式、ランダム支給品1~3 【思考】 基本:ここから生きて脱出する 1:ひとまず龍崎と協力する 2:リリィを守る 3:トーマを探して合流する 【備考】 ※Record 08 「Huckebein Ⅱ」終了直後からの参戦です。服は拘束直前のものを着ています ※トーマ・アヴェニールが参加していることに気付いています 【リリィ・シュトロゼック@魔法戦記リリカルなのはForce】 【状態】健康 【装備】なし 【道具】支給品一式、ランダム支給品1~3 【思考】 基本:ここから生きて脱出する 1:龍崎と協力する 2:アイシスと一緒にいる 3:トーマを探して合流する 【備考】 ※Record 08 「Huckebein Ⅱ」終了直後からの参戦です。服は拘束直前のものを着ています ※トーマ・アヴェニールが参加していることに気付いています ※B-3を中心に、周囲1マス以内に龍崎の声が響きました 【拡声器@現実】 乾電池で機能する、電気式のメガホン。文字通り、使用者の声を大きくすることができる Back 月明かりの3人 時系列順で読む Next 守護者―ガロ Back 月明かりの3人 投下順で読む Next 守護者―ガロ GAME START 龍崎駈音(バラゴ) Next その手は誰がために GAME START アイシス・イーグレット Next その手は誰がために GAME START リリィ・シュトロゼック Next その手は誰がために GAME START ズ・ゴオマ・グ Next その手は誰がために
https://w.atwiki.jp/gundamwarnexa/pages/167.html
魔性の支配力 [部分編集] 第1弾 / ベストセレクション第1弾 OPERATION/UNIT 01A/O BN003R 5-茶3 (>起動):このカードが場に出た場合、このカードのセットグループを、このカードの持ち主の配備エリアにロール状態で移す。 (>起動):このカードが出撃した、または場から離れる場合、このカードをゲームから取り除く。その場合、ターン終了時にこのセットグループのユニットを持ち主の手札に移す。 (>起動):自軍配備フェイズ開始時に、(可能な限り)[4]を支払う。 支配 茶-武 敵軍ユニットのコントロールを奪う事ができるオペレーション。 相手のフィニッシャーを事実上無効化する事ができるが、その反面、デメリットが2点ある。 1つは、奪ったユニットは出撃させると、持ち主の手札に移ってしまう事。 もう1つは、維持に重いコストを要求される事。 奪ったユニットを完全に無効化させたければ、出撃を禁止される事になる。 かといってそのまま維持していると、自軍配備フェイズに[4]ものコストを要求される。 維持する期間を考慮しないと、自軍の展開が滞ってしまう。 供給できるのであれば、コストは非常に重いがバウンスさせる効果と取っても良い。 敵拠点の制圧の様なオペ除去でも手札に帰るが、こちらはカウンターが無ければ諦める他ない。 3/1/2013にACEルールの改訂以前、自軍ACEがいる状態で、このカードを敵軍ACEにセットした場合、先にコントロールされている自軍ACEが自軍ハンガーに移る。現在にACEはセットカードをセットする事ができない為、不可能のことである。(Q A 23) Q A 23 Q:自軍[[ACE]]がある状態で、敵軍ACEに「魔性の支配力(01A/O・BN003R)」を[[セット]]した場合、どうなりますか? A:自軍ACEを持ち主の[[ハンガー]]に移します。ACEを2枚以上コントロールしうる状態になる場合、 先にコントロールしていたACEを持ち主のハンガーに移します。 ユニコーンガンダム(ビーム・マグナム)等でこのカードがGになった場合「場からは離れていない」事になる為、このカードで奪ったユニットは持ち主の手札に帰らない。
https://w.atwiki.jp/cscs/pages/2836.html
魔性のくちづけ 王の剣 COMMAND C-013 青 1-3-1 C (防御ステップ) 敵軍キャラ1枚を持ち主の手札に移す。 移動 出典 「STAR DRIVER 輝きのタクト」 2010
https://w.atwiki.jp/bonescrusade/pages/194.html
魔性のくちづけ 王の剣 COMMAND C-013 青 1-3-1 C (防御ステップ):敵軍キャラ1枚を持ち主の手札に移す。 移動 出典 「STAR DRIVER 輝きのタクト」 2010
https://w.atwiki.jp/kdpfrontier/pages/834.html
わがなはましょう【登録タグ わ 小説 本 清田いちる】 我が名は魔性 著者:清田いちる 本紹介 サンプル コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/anime_wiki/pages/18746.html
1997年5月OVA発売。 監督 神戸守 原作 夢枕獏 脚本 川村俊明、浦畑達彦 絵コンテ 神戸守 キャラクターデザイン・作画監督 古賀誠 メカニック作画監督 山本正文 美術監督 西川涼一郎 色彩設計 武内和子 色指定 佐藤裕子 撮影監督 斉藤秋男 特殊効果 前川孝 編集 瀬山編集室 音響監督 本田保則 音響効果 倉橋静男 録音 住谷真 録音助手 宮澤二郎 音楽 平間あきひこ、SORMA、TA-1 助監督 小高義規 アニメーション制作 マッドハウス、スタジオ・ジュニオ ■関連タイトル DVD サイコダイバー 魔性菩薩 Kindle版 魔獣狩り・淫楽編 サイコダイバー サイコダイバー ~魔性菩薩 ― オリジナル・サウンドトラック
https://w.atwiki.jp/quizbc/pages/139.html
魔性ネオスフィンクス(マショウ~) p e 属性 火 コスト 14 ランク B+ 最終進化 B+ レベル HP 攻撃 合成exp 1 366 388 75 40 705 733 ? 最大必要exp 10,268 No. 0193 シリーズ スフィンクス Aスキル リフレッシュ 自分のHPを125回復 Sスキル 妖精の癒し 味方全体のHPを中回復する(50%/10turn) 売却価格 10,000 進化費用 - 進化元 ネオスフィンクス(B) 進化先 - 入手方法 進化 備考
https://w.atwiki.jp/quizmagicianblackcat/pages/627.html
魔性ネオスフィンクス コスト 14 レベル 1 MAX 進化元 ネオスフィンクス (B) 進 化 素 材 - - ランク B+ HP 366 705 進化先 - - - MAX Lv 40 攻撃 388 733 進化費用 - - - No.0193 Aスキル リフレッシュ 自分のHPを125回復 売却価格 10,000 - - 編集 Sスキル 妖精の癒し (10) 味方全体のHPを中回復 入手方法 進化 個別データ 備考 妖精・・・?
https://w.atwiki.jp/ohupedexia/pages/14.html
魔性のミスターX 魔性のミスターX所持デッキ キャラ設定 他の人からコメント 関連項目 所持デッキ No デッキ名 デッキ内容 01 Wind Bird s Longing メインデッキ。風属性をメインとしたループやライロでの墓地肥やし、ジェネクスでの対応力が魅力。 02 インスクライブ・ダークソウル 闇竜をメインにしたデッキ。事故率が高い分爆発力がハンパじゃない。現在光龍と喧嘩中。 03 キメラテック・オーバードライブ 最古にして最強の対ガチ用デッキ。速さと攻撃力が魅力だが1キルなので自嘲気味。一度暴れまわるぐらいぶん回したい キャラ設定 イケメン中のイケメンの中から生まれたイケメン。 嫁は有製さん、愛人はアルカナさん、2号さんはうでっきさんとアホみたいにモテる。 歩く一級フラグ建築士。 生粋の風属性であり、その気になれば空も飛べるはず。 たまにいろんな意味で闇化するので注意。 デュエルに関しては回転力と攻撃力重視、対応力のあるデッキはあるがわりと少ない。 負けるとしつこいので注意。 光龍とタッグを組むと負けフラグ。 他の人からコメント キャーツケメンさんかっこ良いいいいい!! (有製) イケメンすぎて倒れちゃう~ (アルカナ) キャーツケメンサーン (うでっき) キャーイクサーン (天子) 関連項目 真紅眼の闇竜 キメラテック・オーバー・ドラゴン 月のくず鉄有製