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新SD戦国伝 大将軍列伝 【しんえすでぃーせんごくでん だいしょうぐんれつでん】 ジャンル リアルタイムシミュレーションRPG 対応機種 スーパーファミコン メディア 12MbitROMカートリッジ 発売元 ベック 開発元 ベック、テクノサイト 発売日 1995年4月21日 定価 9,800円 判定 なし ポイント 武者頑駄無シリーズ5作目が題材オールスターゲームの側面を持つ SDガンダムシリーズリンク 概要 特徴・評価点 問題点 総評 概要 SDガンダムのシリーズの一つである武者頑駄無を題材としたゲーム。 シリーズ第5作である『伝説の大将軍編』を題材としており、ストーリー展開もプラモデルの取説付属の漫画であるコミックワールドに準じた展開となっている。 このゲームが出た当時の武者頑駄無シリーズは第7作である『超機動大将軍編』が展開されていた。 特徴・評価点 インターフェースやメッセージが徹底して純和風に統一されており、非常に個性的。 数字は全て漢数字、「ダメージ」は「痛手」、「はい/いいえ」は「うむ!/いかん!」に置き換えられているなど、なるべく横文字を廃する武者頑駄無の世界観(*1)をよく再現していて、雰囲気をより高めてくれる。 例えば「120のダメージを受けた」という意味のメッセージは「一二〇の痛手を受けた」と表示される。 ステータスやキャラクター・技の名前は全て原作に準じた漢字で表記されており、当時のゲームとしては圧巻の漢字の種類。 フォントも見栄えのいい楷書体が用いられており、細部までこだわりが感じられる。 戦闘アニメのON・OFFが設定できる、文字表示速度の変更ができるなど、当時にしてはシステム面が優秀で、痒いところに手が届く。 昨今では当たり前ながら、当時はスーパーロボット大戦シリーズを始め、未実装のゲームも多かった。 シナリオは通常合戦30章+特別合戦20章を合わせた全50章で、キャラゲーとしてはかなりのボリューム。 特別合戦は一定の条件を満たすことによって攻略が可能となるシナリオ。「民家で話を聞く」など発生条件はそれほど難しくないため、普通にプレイしていても大半は出現させることができる。 要するに側道だが、中には時空の歪みによって過去の世界へタイムスリップし、他シリーズの話に介入するというストーリーもある。 ゲームオリジナルのクロスオーバーであり、過去の武者達と轡を並べて戦う光景はファンにとっては感動もの。 敵味方合わせて100体を超える(*2)数多くのキャラクターが登場。マイナーどころもおさえている。 主役の頑駄無陣はもちろん、風車の百式とうっかりざくれろといったコメディリリーフも登場。 前作である『地上最強編』からも多くのキャラクターが続投している。 原作でも続投した蒼龍頑駄無や紅龍頑駄無に留まらず、飛銀や射鋭、大蛇飛駆塞虫や九尾犬といった『伝説の大将軍編』で出番のなかったキャラクターまで登場する。 前述の過去編のシナリオにより、『風林火山編』の「新生武者五人衆」「風林火山四天王」などの過去シリーズの主役級キャラクター達、更には漣飛威、璽悪、剣舞風荒などの過去の闇軍団のキャラクターまで網羅されている。 殺駆三兄弟とスイカ割り対決をするシナリオまで用意されている。 次回作である『七人の超将軍編』からのキャラクターも登場。鉄斗羅が闇軍団の一員として登場するなど、芸が細かい。(*3) 緻密に書き込まれたグラフィック。 コミックワールドやプラモデルのデザインに忠実に、巧みなグラデーションによって独特の光沢を残した見栄えのするキャラクター。 戦闘アニメは同時期のスパロボのように、キャラクターに武器やエフェクトを重ねることで動かしているように見せる疑似アニメーションだが、エフェクトが綺麗でテンポが良いため中々見応えがある。 同時期のスパロボと違い、全てのキャラできちんと武器のグラフィックが個別に用意されており、武器が表示されない・武器の重ね方が不自然といった不満がほとんどない。刀でさえグラフィックを使い回しているキャラは一人もいない。設定にある武器が全て採用されているわけではないが、雑魚キャラですら一人一人きちんと武器のグラフィックを用意している丁寧な作りは本作の作り込みを表しているといえる。 敵味方を交互に動かすターン制ではなく「セミリアルタイム」を採用している。 敵味方関係なく「俊敏力」の高さに合わせて行動順が巡ってくる。画面上ではユニットアイコンにカウントダウンを表示することで視覚化しており、カウントが0になったユニットから行動可能になる。 大技を使えば次のターンが回ってくるのが遅くなり、何もせず待機すれば早く回って来るため、無駄な行動は控える必要がある。 また行動順の早い敵から撃破したり、状態異常によりカウントを鈍化させることができたりと、立ち回り次第で有利な状況に持ち込めるバランスは概ね好評。 ステータスが意外なほど細かく設定されており、キャラゲーでありながら本格的なS・RPGにも劣らないほど。 HP、MP(*4)、攻撃力、防御力、技の攻防力、命中率、回避率、移動力、俊敏力、クリティカル率、出撃コストの11種類。 前述の通りこのゲームは独特の表記を用いているため実際はMPは「心力」、クリティカル率は「気合度」などの表記だが、ここでは一般的な単語に訳している。 見せかけだけの死にパラメータもなく、全て重要な要素として機能している。 加えて後述の属性、武器、必殺技、術法がキャラクターごとに全て異なるため、それぞれ違った個性を持っている。 キャラクターごとに防御属性、武器ごとに攻撃属性が設定されており、属性相関を意識することで有利に戦える。 弱点に応じた武器や術法を選択することで大ダメージを与えられるうえ、敵も炎魔忍軍、氷魔忍軍など属性別に編成された部隊であることが多く、一つの攻撃属性で一貫性を狙いやすいのもポイント。 単にダメージを与えるだけではなく、相手の心力を削ったり、麻痺・凍結・毒などの状態異常を付与する追加効果や、「氷嵐焼尽弾」のように炎と氷を兼ね備えた複合属性攻撃も存在し、当時にしては凝ったシステムと言える。 攻撃方法は通常攻撃、必殺技、術法の三つに分かれ、バリエーションが極めて豊富。 通常攻撃はキャラクターごとに1~3種類の武器が決まっており、威力や属性はそれぞれで異なるが剣、槍、弓、銃、砲の5種類に大別されている。 剣は隣接位置しか攻撃できないが命中率が高く、攻撃を受けた際に反撃することができる。弓の射程は銃や砲に劣るが飛行敵に対して特攻を持つ。砲は最も射程が長いが命中率が悪い……など一長一短でバランスがとれている。 必殺技は強力かつ任意に使用することができるが回数に制限があり、シナリオ中に回数を増やす手段はないため、使いどころを考える必要がある。 術法は強力だが心力を消費する。心力は0になると気絶状態になってしまうデメリットがあるため、乱発は危険を招くが、戦闘中でもアイテムで回復できる。 通常攻撃は攻撃力、必殺技は技量、術法は心力によって威力が左右されるため、どの攻撃に適しているかはキャラクターによって異なり、状況に応じた使い分けが要求される。 難易度はかなり高い。敵の能力が高めで中盤から範囲攻撃も使うようになるうえ、AIも賢いと隙のない難しさ。 火影坊、爆妖飢などの広範囲攻撃を持ったキャラクターが頻出する辺りから顕著になる。 全体的に命中率が高めであり回避に信用を置けないうえに、反撃は1マス固定であるにもかかわらず遠距離攻撃をしてくる敵が非常に多い。そのため「回避率の高いキャラを単独で進ませ、一通り回避・反撃したところで全軍で叩く」といった安易な戦法は通用しない。 一定距離まで近付かないと反応しない敵も多く、万全の布陣を組んで近寄ってきた敵を迎え撃つことも難しい。 逆に言えばマップごとの構成が非常に練られているということでもあり、上級者なら歯ごたえのあるプレイが可能。どうしても駄目ならば、何度でも挑戦可能なマップでレベルアップに励むこともでき、初心者でも安心である。 キャラの出撃に兵糧(コスト)がかかる。強力なユニットであるほどコストが高いため、何も考えずにいるとすぐに金欠になる。さらにマップから撤退する際にも兵糧を使う。一方で、出撃可能人数に余裕があれば待機キャラを援軍として呼び出すことも出来る。 戦闘力の低いキャラクターにも何かしらの個性や長所があり、完全な「死にキャラクター」は少ない。(*5) 百式やざくれろは身分が「忍者」であるため壁や屋根の上を移動できる特性を持つほか、百式は技量が高めなため必殺技なら意外に高いダメージを与えることができたり、ざくれろは味方キャラクターで唯一の毒属性攻撃を覚える。 射鋭は貴重な飛行キャラクターであるためアイテム回収に役立ち、飛銀や鵬猟角も頭数の少ない序盤では十分な戦力、竜尖角や號雷角は数少ない範囲攻撃持ちであるなど。 また、このゲームでは回復アイテムを自分だけではなく隣接するユニットに対しても使えるため、戦わずに回復役に徹することもできる。 BGMやSEの質が良く、好評。 闇皇帝や黒魔神など闇の化身との戦いで流れる禍々しくもハイテンポな曲は人気が高い。 ただし戦闘が終了するとBGMも切り替わるため、戦闘曲を1ループ聴ける機会は少ない。 高い難易度への救済か、移動力無限や免許皆伝(レベルMAX)になれる裏ワザコマンドが存在する。 主人公が倒されるとゲームオーバー。 こうなるとタイトル画面に戻り、最後に記録した巻物からやり直しとなる。 問題点 マスクデータが非常に多い。 武器や必殺技にはそれぞれ命中率や威力が個別に設定されているのだが、それらをゲーム中に参照することができない。参照できるのは攻撃の属性のみ。 例えば「急所突き」や「滅多突き」などの技名が並んでいても、どちらが強いのかプレイヤーには分からない。(*6) 命中率も表示されない。威力は体感で覚えることもできるが、攻略本なしに命中率の差を把握するのは極めて困難。 上記の「氷嵐焼尽弾」のような複合属性もゲーム中では無属性として表示される。 「夜に使用すると威力が上昇」といった隠し効果も存在するが、普通にプレイしていると最後まで気付かないこともある。 バランスも考慮してかなり細かく設定されているだけに、より惜しいものがある。 一応攻略本にはそれらのデータも掲載されているので確認は可能。また、説明書内にも少しだけ載っていたりする。 全体的に攻撃が外れやすく、命中値が高いキャラで命中率の高い技を雑魚敵に対して使った場合でも攻撃が連続で外れる事がままある。 回数制限のある必殺技が外れた場合も回数が減ってしまうため、心力回復手段がある術法主体キャラに対して、必殺技主体キャラは若干不遇である。 「死にキャラクター」は少ないものの、脇役を終盤まで第一線で活躍させるのは難しい。 前述のキャラクターのほか、千生頑駄無や天地頑駄無など、後に『七人の超将軍編』で活躍するはずのキャラクターですらやや厳しくなってくる。 次代を担うはずの発展途上の若武者が現時点で主役級の能力を持つのもおかしいため、ある意味で絶妙な原作再現とも言えるかもしれない。 なぜか爆流頑駄無のみ、育てれば終盤まで前線で戦って行ける能力の高さを持っている。 爆流、千生、天地は助けることで仲間になるが、荒鬼は助けてもそこでお別れという人選は謎である。 ちなみに雷鳴は未来の世界で飛駆鳥と共闘するシナリオの会話シーンにのみ登場。獣王も特別合戦第十九章のクリア後に愚悪殿村(ぐあでんむら)の民家のジムと入れ替わる形で登場するのみで、ユニットとしては登場しない。 また、鉄斗羅は設定通り敵ユニットとして登場するが、仲間には加入できない。ただし、烈光頑駄無で会話する事によって戦わずに離脱させることが可能。 火属性以外の「~鬼」系の術は誰かしら使えるユニットがいるのだが、なぜか火属性の「火炎鬼の術」のみは使える味方ユニットが存在しない。 終盤になると序盤のマップには戻ることができず、前述の経験値稼ぎができない。 そのため終盤に参入したキャラクターはその時点での能力が高くない限り、そのまま二軍入りすることも。 BGMの出来は良いが、種類はそれほど多くなく、紫電鬼や四軍団長などの中ボス用の曲が欲しかったという声も多い。 武神頑駄無が内部データは存在しているがゲーム中に出現しない。 特別合戦20章の出現条件が厳しい。 通常合戦30章をクリアするまでに特別合戦を計17章以上クリアしていることが条件。 20章を除いた19分の17もの隠しシナリオを発見しなければならないのである。猶予はたった二つだけ。 中には「殺駆雲斎の偽物がひしめく中、本物の殺駆雲斎に一回で話しかける」「仁宇or将頑駄無で漣飛威を説得後、三代目大将軍で闇将軍を倒す」など難度の高いものもあるため(*7)、初見で達成するのは意外と難しい。 特別合戦20章は真の最終決戦とも言える重要かつ熱い展開となっているため、「特別合戦を三つ見逃したばかりに最終決戦をプレイすることができない」というのはあんまりである。 + その内容 「光と闇の最終決戦!!」 歴代の頑駄無軍団と闇軍団が時空を超えて集結し、五大将軍と闇皇帝、黒魔神、黒魔神闇皇帝、闇帝王が激突するという壮大なストーリーとなっている。 復活した闇の化身が一堂に会する姿はシリーズ11作目である『ムシャ戦記 光の変幻編』にて描かれたが、今作はそれに先駆けており、当時はかなりのサプライズであった。 さらにこのマップに登場する本作オリジナルの真のラスボスは、デザインが伝説の大将軍までのSD戦国伝のラスボス(*8)を合体させたオマージュ的なものになっている。 そしてこの真ラスボスが、24年後に発売された「LEGENDBB 新世大将軍」のコミックワールドにサプライズで登場。まさかの逆輸入となった。 総評 シミュレーションRPGとしてはオーソドックスな内容だが、高水準なバランスでまとまった作りになっており、武者頑駄無への愛を感じるストーリーやキャラクター関連の作り込みは、SDガンダムファンから高評価を受けている。 本作のシステムは『新SD戦国伝 機動武者大戦』に受け継がれている。
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トゥームレイダー プロフェシー 【とぅーむれいだー ぷろふぇしー】 ジャンル アクションアドベンチャー 対応機種 ゲームボーイアドバンス 開発元 UBI Soft Milan 発売元 UBIソフト 発売日 2002年12月6日 定価 4,800円 プレイ人数 1人 判定 なし ポイント 『トゥーム』らしさは健在致命的な単調さ トゥームレイダーシリーズ 概要 ストーリー 特徴 評価点 問題点 総評 余談 概要 女トレジャーハンター「ララ・クロフト」が活躍する『トゥームレイダー』シリーズの国内発売第6作目。 過去作とのストーリーの繋がりは無く、外伝的な位置付けである。 海外ではゲームボーイカラー用タイトルとして『Tomb Raider STARRING LARA CROFT』(2000年)と『Tomb Raider Curse of the Sword』(2001年)の2作品が発売されており、日本では初めての携帯機向け作品となる。 尚、本作の開発はCore DesignではなくUBIソフト傘下のデベロッパーの1つで、イタリアのミラノに拠点を置くUBI Soft MilanがEIDOSからのライセンス許諾を得た上で作られている。 ストーリー 「本物の魔法」 その言葉が、頭上にそびえる険しいスウェーデンの山々を見つめるララの頭の中にこだましていた。 魔法とは、超自然の大いなる力である。様々な文化や時代の伝説によれば、それは実在していた。 ララは中世の神秘的な学者の書いた、忘れられしエゼキエルの古文書を読み解こうとしていた。 そして、すぐさま、その伝説の世界に魅せられててしまったのだ。 そして彼女は今ここにいる。黒き石を捜し求めて…。 それはかの13世紀の学者によればウルフファング峰と呼ばれる、凍てついた頂のどこかに隠されているという。 魔法とはいったい何であったのか、それは今もなお力を保ち続けているのか、その答えを求めに来たのだ。 (プロローグより) 特徴 これまでPCや据置機で展開されたシリーズを携帯機に落とし込むべく、過去作から様々な変更点がある。 ステージは見下ろし型視点による3D表現となっている。 初期装備は恒例のピストル(弾数無限)のみ。ゲーム中盤以降に2種が追加入手できる。 ボタン数の減少により、「歩く」「前転」は廃止されるなど操作が簡略化された。 Aボタン ジャンプ Bボタン アイテムを拾う・スイッチを押すなどのアクションを起こす。銃を構えている際は発砲する。 Rボタン 銃を構える/仕舞う Lボタン 押している間はダッシュ移動となる。『3』で初導入されたものと同じくゲージ制となる。 評価点 シリーズの「らしさ」は健在 ララの象徴である二丁拳銃や「ジャンプしながらの銃撃」「縁に掴まってぶらさがり移動」等、シリーズ経験者がイメージするララのアクションを可能な限り踏襲している。 襲い来る敵を倒し、次の扉を開けるためのスイッチを探し、即死トラップを避けつつイベントアイテムを入手するという大まかなプロセスも同じである。 初心者向けの難易度となり、間口が広い スイッチを押すと、扉が開いたりトラップが解除された場所へカメラが自動スクロールするため次に進むべき方向が分かりやすい。 弾薬やメディパックは順当に進めれば過剰なほどに余るため、それらの不足により詰むという状況は起こらないだろう。 問題点 とにかく単調な展開 本作に登場する遺跡はスイッチが異様に多く、大袈裟でも何でもなく20~30秒ほどのサイクルで「目についたスイッチを押す → 変化の起こった場所へ向かう」の繰り返しである。ハードの制約で仕方ないとはいえ、過去作にあったような大掛かりで頭を悩ませるようなステージ固有の謎解きは皆無。 行く手を阻むトラップも、トゲ床(即死)と一定間隔で噴き出す炎(一定量ダメージ)のみ。坂の概念がない為か、お馴染みの「大岩ゴロゴロ」もオミットされている。 敵の種類が「狼」「スケルトン戦士」「ローブを纏った魔法使い」「影のような魔物」の4種(+色違い)と少ない。戦い方もスケルトン戦士を除き「適当に距離を取りながら銃撃」で事足りる。 本作の舞台となる遺跡の場所はスウェーデン・カンボジア・イタリア・ルーマニアの4つだが、グラフィックが無個性で遺跡毎の違いが感じられない。 緑や水場など、過去作に倣った個性付けの手法があるはずだが、容量の都合だろうか。 画面が小さいことによる弊害 ララを中心として表示される周囲のエリアが狭く、地形を把握しにくい。特に「画面下方向にジャンプやダッシュしたら奈落の底へ直行」という事故死が起こりがち。 ゲーム再開のパスワードはSTARTボタンでポーズをかけるといつでも確認可能だが、英数字4文字と簡単な分、弾薬やメディパックの数は記録されず初期状態となる。 ボリュームは初見でも3時間を切る程度であり、頑張れば通しでクリアできるプレイ時間ではある。また、前述したように拾えるアイテムは潤沢なので、死んだマップの入口から初期状態でリスタートしても然程苦戦しないようなゲーム設計となっている。 総評 シリーズにおける本作の発売タイミングとしては『5』の次であり、ほぼ同じゲームエンジンでシリーズを重ねてマンネリ極まっていた時期である。 本作も単調な展開のせいで作業感あふれる作品になっているのは残念。 謎解きよりも移動自体がメインになった結果、プレイ感は「二丁拳銃を持った『プリンス オブ ペルシャ』」と言うべきかもしれない。 しかし過去作品に対し、スペックや容量で劣る携帯機にうまくシリーズ要素を落とし込んでいるのは確かである。 シリーズ初心者向けとして考えれば悪くない作品だろう。 余談 本作が外部開発となったのはCore Designが『Tomb Raider Curse of the Sword』の開発を終えるやいなや、シリーズ本編の最新作『美しき逃亡者』の開発に着手しており、開発ラインに空きがなく人員も回せない状態だったことから外部デベロッパーの力を借りることになった。 そこで携帯ゲーム機のソフト開発のノウハウに長けたデベロッパーにコンタクトを取る過程でUBI Soft Milanの名が上がり、そちらに委託する形で開発が進められた。
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バックギャモン 【ばっくぎゃもん】 ジャンル テーブル 対応機種 ファミリーコンピュータ ディスクシステム 開発元 インテリジェントシステムズ 発売元 任天堂 監修 日本バックギャモン協会 発売日 1990年9月7日 書換開始日 1990年9月21日 定価 2,600円(片面) プレイ人数 1~2人 判定 なし ポイント アナログではちょっと難しいゲーム最後の任天堂無印系タイトルゲーム出目調整のハンデを跳ね返さなければ優勝できない 概要 内容 ゲームモード 評価点 問題点 総評 その後の展開 余談 概要 ファミコンディスクシステム末期の頃1990年9月に任天堂が発売したソフトで、同名のアナログボードゲームをコンピュータゲーム化したもの。 『ベースボール』『テニス』『麻雀』『F1レース』らと同様、任天堂がファミコン草創期に現実で行われたスポーツやアナログゲームなどを、そのままゲーム化した無印系タイトルのゲーム。 日本バックギャモン協会が監修し、その名誉会長でもあるすぎやまこういち氏が一部BGMを担当している。 内容 実際のルールをそのまま落とし込んだもの。ゲーム自体が日本ではマイナーな類なので、CPU同士のデモンストレーションプレーを通して解説するモードも設けられている。ルール自体はバックギャモンそのものなので各自で検索して欲しいところだが、大まかなルールは以下の通り。 サイコロを振って15個のコマを任意にスゴロクのように動かし、すべてのコマをゴールさせればゲーム単位で勝ちとなり得点が得られる。 サイコロは2つ振って、出た目の数だけ任意のコマを動かせる。ゾロ目の場合その出目の数分を4回動かすことができる。 最初の条件では1点だが、流れの中でダブルアップをかけることができ、そのゲームの基本得点が2倍にできる。 権利は交代で一度ダブルをかけると、次は相手しかかけられない(最初のダブルはどちらがかけても良い)。基本得点の最大は64点。 拒否すると降伏負けのような扱いとなり、ダブルをかける前の基本得点が相手のポイントになる。 ゴール時の状況に応じて得点に倍率が設けられている。 相手のコマが1つも上がれていない場合は基本得点の2倍が得られる(ギャモン)。さらに相手のコマがバーの上、または勝者のインナーボード内に残っている場合は基本得点の3倍が得られる(バックギャモン)。 何回かゲームを行い、合計得点が特定点に達すれば勝利となる。 ゲームモード デモンストレーション CPU同士がプレーしながらルールを説明する。 トレーニングプレイ 練習でプレイするモード。 CPUの思考レベルは意図的に弱く設定されている。 マッチプレイ 1人用の対CPU対戦モード。 5ポイントマッチ、11ポイントマッチ、エンドレスマッチの3通りのゲームができる。 トーナメント CPU相手に勝ち抜き戦を行う、ステージクリアを目指すモード。最大4戦を戦う。 決勝に進むことができれば優勝・準優勝に応じてエンディングが見られ、それ以前で敗退すればゲームオーバーという扱いになる。勝利条件の点数は下記の通り。 1回戦・5ポイント2回戦・7ポイント準決勝・11ポイント決勝・15ポイント このモードで優勝することがこのゲームの目的となる。 2プレイヤーズゲーム 上記「マッチプレイ」のプレイヤー対戦モード。 評価点 解説付きのデモンストレーションでゲームの流れを覚えられる。 知らないとルールが少々ややこしい上に、ゲーム用語も初めて聞くものが多いこともあって説明書だけでは理解が難しいゲームなだけに親切設計。 初回一発のロードで以後は不要。 このゲームの特徴として、コツをつかまないと自分のコマが動かせない状況に陥り、サイコロが振れなかったり、バーから戻さなければならないのに、戻せない場所のゾロ目が出たりするとイライラがたまりやすいため、そんなケースではリセットに手が出やすい。 そのためリセットでタイトルに戻るだけというのは、すぐやり直せるのは効率が良い。またリロードが挟まれると一層イライラして投げ出しにつながりかねない。 当回でのコマの移動は記憶されており、何度でもやり直しができる。 頭の中で考えるだけでは決めきれないこともあるので「もし、こう動かしたら」という思考を実際に見ることができる。 最後のコマを動かしても強制確定にならず、そこからでもやり直しが可能。 問題点 タイトルの通り無印系なので仕方ないが1990年のゲームにしてはかなり地味で時代遅れなイメージも否めない。 ステージクリア型のトーナメントをクリアしても、エンディングは賞状が出るのみでだいぶ地味なものになっている。 トーナメントモードではサイコロに恣意的な調整がされている。 CPUは終盤でかなり遅れていると、5や6のゾロ目を出してくる。こちらはギャモンなど高得点の上がりが非常に狙いにくい。 このようなゲームなので、こうでもしなければ難易度の調整が難しいのはあるにしても、不公平には違いない。 プレイヤーのコマがバー上にいて、動けない(出せない)状況などではやたら嫌味まがいに5や6などの大きい目のゾロ目が頻出するのは、かなりイライラを募らせてくる。 総評 現実にアナログボードゲームでもできることだが少々マイナーなゲームであることとルールが少々ややこしいこともあって、コンピュータゲーム化したことでそれを活かしたCPUによるデモンストレーション解説などもあって、その理解しやすさを非常に高めている。 時期が時期だけに、ファミコン初期スタイルのアナログゲームをそのまま使った無印なゲームは少々地味臭さが否めないが、お手軽に楽しめるという点では決して悪いものではない。 その後の展開 バックギャモン自身は麻雀、将棋、トランプ、オセロ(リバーシ)あたりに比べるとアナログでは一般家庭でさほど馴染みはない部類だがゲーム化は比較的されている。 任天堂自身も後に『だれでもアソビ大全』(DS)『世界のアソビ大全51』(Switch)のバリエーションの1つに取り入れている。 余談 片面ソフトとして発売のため、もう片面には好きな片面ソフトを入れることができた。 そのため1988年から始まったカセット既存ソフトの片面移植とも好相性で、同時に本作自身も書換え可能だったため裏面を持て余していたカードに入れるのには最適だった。 6月に発売された『ナイトムーブ』同様、当時ロムカセットに対し容量の上では不利になり、書換えやディスク自身の安価さを活かした「お手軽なゲーム路線」というディスクの新しいスタイルにマッチしている。 このようなストレートな無印タイトルのゲームは以後任天堂からは発売されていない(*1)。 日本の競技人口は推定20万人(約600人に1人)のバックギャモンだが、世界の競技人口は約3億人(約25人に1人)とかなり開きがある。(2021年時点の情報) 2021年ともなれば上記の通り、DSやSwitchといったトップシェアのゲーム機でバックギャモンがプレーできた時代なので日本でもある程度馴染んだプレイヤーが多くなったきた時期と考えられるため、本作が発売された1990年頃ともなれば、その格差はもっと大きかったと思われる。
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G-MODEアーカイブス10 想ひでシリーズ お祭りづくし 【じーもーどあーかいぶす10 おもひでしりーずおまつりづくし】 ジャンル お祭り堪能ゲーム 対応機種 Nintendo Switch メディア ダウンロード 発売元 ジーモード 開発元 シークス 発売日 2020年8月6日 定価 500円(税込) プレイ人数 1人 レーティング CERO A(全年齢対象) セーブデータ 1個 判定 なし ポイント 10個のミニゲーム集手軽だがお祭りと関連のないゲーム性 G-MODEアーカイブスシリーズ 概要 特徴 屋台の遊び 季節限定の遊び 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 原作は、フィーチャーフォンにて展開されていた『想ひでシリーズ』の4作目『想ひでシリーズ お祭りづくし』。 縁日の遊び10種類をミニゲームに落としこんだ作品をそのままSwitchに移植したもの。 特徴 基本ルール 2Dの鳥瞰図で表された神社境内を歩き回り、縁日の屋台で展開されるミニゲーム集を遊ぶといった内容。 屋台で遊ぶためには原則でお小遣いが必要。 ゲーム内には春夏秋冬の季節があり、境内から出ると季節が変わったうえで再度お祭りを遊びなおせる。 季節がかわる度に2000円もらいなおせる。余ったお小遣い次回の季節への持ち越しは不可能。 想ひで日記 遊んだゲームのハイスコアや、解除した実績が記載されるコーナー。 ゲームのスコアに応じて、腕前「師範」「プロ級」「一人前」「初心者」「下手っぴ」などがつけられる。 はじめて出店で遊ぶ、ハイスコアをとる、NPCに話しかけまわるなどをすると実績として「思い出」が蓄積されて書き込まれていく。 初回に遊ぶときは、屋台の店主が遊び方を教えてくれる。 基本十字ボタン、左スティック、Aボタンで遊べる。 屋台の遊び 金魚すくい 十字ボタン・左スティックでポイを動かし、Aボタンですくう。 Aボタンを押したタイミングでポイの真上にいた金魚を捉えることができる。 ポイは使うたびに耐久力のゲージが落ちていき、0になるまでどれだけ金魚をすくえたかを競う。 ポイントは低い順から、和金、黒出目金、らんちゅうとなっている。空振りすると減点。一振りで複数の金魚を捕まえることも出来る。 ヨーヨー釣り 十字ボタン・左スティックで釣り糸を左右に動かし、Aボタンで釣り糸をたらす。 流れてくるヨーヨーにタイミングよく釣り針を当てることで自動的にヨーヨーを釣り上げる。 ヨーヨーは釣るとポイントとして数えられる。青、赤、緑、黄色、紫色の順にポイントが高くなっていく。また高ポイントのヨーヨーほど流れていくのが早い。 ちょくちょくクワガタムシが飛来してくる。釣り上げている途中のヨーヨーにクワガタムシがあたるとヨーヨーを落としてしまう。 制限時間制だが、空振りすると即終了。クワガタにヨーヨーを落とされても終了とはならない。 ソース煎餅釣り 15枚積まれたソース煎餅を串刺しにして吊り上げる遊び。 0からMAXにまで増えていくゲージを目押しして、針を落とす威力を調節するゲームである。 15枚のソース煎餅を貫通して机まで刺してしまうと即失敗。 初回以外は、吊り上げるべき枚数を「○枚以上」あるいは「○枚以下」という形で指定される。指定された枚数以外のソース煎餅を刺すと即失敗。 「○枚」が何枚になるかは毎回ルーレットで決める。 指定された「○枚」をぴったりと刺すと加点となる。 輪投げ 輪が左右に移動するのでAボタンを押すと輪を投げる方向を決定。 その後、画面右に表示されるゲージをAボタンの目押しでとめて、投げる強さを決定する。 射的 プルプルと震える照準を十字ボタン・左スティックで動かして、Aボタンで球を発射。6発まで撃てる。 棚から落とすことで得点。大きいものは落としにくいがポイントは高い。 空砲は減点。的の中央をきちんと射抜かないとカス当たりとなり空砲と同等の扱いになる。 ゲーム開始前に、どの棚を狙うか選べる。 型抜き カタヌキに類する操作は一切必要なく、実際は画面右側の緑色のゲージを見つつカタヌキの力を調節するゲーム。 Aボタンを長押ししている間は、力を現す赤いラインが上下する。この赤いラインが緑色のゲージ内に収まるようにキープし続ける必要がある。 緑色のゲージは太くなったり細くなったり、上に上がったり下に下りたりする。 カタヌキに用いる煎餅には耐久度があり、緑色のゲージから赤い線がはみ出ているとどんどん耐久度が低下。0になるとカタヌキ失敗。 残り耐久度、成功したラインの本数、挑戦した型の難易度を加味して得点がつけられる。 屋台の店主が「完璧なカタヌキを作れば買い取る」旨の話をしてくれるが、実際は買い取ってくれない。 スマートボール 十字ボタンの下を押している間はゲージが蓄積させ、下ボタンを離すと蓄積したゲージのパワーでボールを打ち上げる。打ち上げられたボールはパチンコ台のように釘が打ち付けられた板をくだっていく。 途中にある3×3の穴をふさいでいくと得点。またビンゴの要領でふさいだ穴が縦横斜めのどれかそろうと得点。 9つあるすべての穴をふさぐと得点が2倍になる。またこのときボールを多く残しているほうが得点が高い。 季節限定の遊び こちらは無料でできる。 餅つき 春限定の遊び 臼の中で転がる餅を十字ボタンで中央に押し返してからAボタンで突く、といった工程を繰り返す。 制限時間制であるが、時折紙飛行機が飛んできており、杵でついてしまうと即終了。 盆踊り 夏限定の遊び 音ゲーのようなもの。 ↑↓←→のマークが流れてくるので、タイミングよく押していく。 コンボがつながった数、リズムの正確さで得点をもらえる。 打ち上げ花火 夏冬限定の遊び 太鼓の達人みたいなゲーム。 花火球(黄色)と爆弾(黒)が流れてくるので、タイミングよく花火球が来たときはAボタンで打ち上げ、爆弾は↓ボタンで除去する。爆弾を間違えて打ち上げると即終了。 その他 ミニゲームではないが、カキ氷やたこやき、おみくじを購入できる。 食べ物を制覇すると日記に記載される。 おみくじは結果に応じて、残りのお小遣いが増えたり減ったりする。例として、大吉を引くと残りお小遣いが500円プラスされる。 屋台や木の陰に隠れているおじさんがおり、見つけるとお小遣いをくれる。 評価点 手軽さ 基本Aボタンやや十字ボタンだけで操作できる。 屋台やミニゲームをする際、Aボタンで話しかける必要はない。立ち寄ると自動でゲームを遊びたいかどうかの選択画面に切り替わる。 美術関連 お祭りのような小気味良いBGMが流れる。 主人公の服装や神社境内は春夏秋冬で様変わりする。春には桜が咲き、夏は涼しい夜にぎやかな屋台の光が映え、冬にはかまくらが建てられる。 屋台のおじさんとの人間くさい会話 ゲームでいい成績をとったとき、大抵の屋台のおじさんは賞賛しつつも悔しがってくれる。 賛否両論点 やりこもうとするとガチなプレイが要求される ミニゲームの成績は想ひで日記に記録される。 想ひで日記のコンプリートを目指そうとすると、屋台の遊びの高難易度版をほぼ完璧にこなさなくてはならない。 500円のゲームだが、やりこみを楽しめるならかなりのボリュームに感じられるかもしれない。 どのミニゲームも、パーフェクトプレイで得点が2倍になるという採点方法をしているため、高得点をとりたい場合ミスが一切許されない。 やりこみ要素といえる点では評価点だが、何度も10種類もあるミニゲームをやらされることを考えると一概に評価点といえるのかは微妙なところ。 春夏秋冬の季節ごとに、すべてのNPCにひととおり話しかける、すべての屋台にひととおり話しかけるなど、地味に面倒くさい解法条件をしているものも。 想ひで日記の実績解放条件も、最初から書かれているわけではなくヒントでにおわすのみとなっている。 運に左右される場合がある ヨーヨ釣り、射的、金魚すくいは高得点となる的がたくさんいるとは限らない。 釣り上げる回数、射的で撃てる弾の数などは固定なので、プレイヤーの腕だけでなくどんな的にめぐり合わせとなるかで、得られる得点も左右されがち。 問題点 ミニゲームが縁日の出店ならでは遊びとして再現されていない 評価点の裏返しにもなるのだが、操作性がシンプルすぎるせいで、お祭りの遊びの再現になっていないケースがある。 餅つき、盆踊り、射的と金魚すくいはまだいいが、輪投げや盆踊りはお祭りの風景と無関係なところでミニゲームが繰り広げられる。 最たる例がカタヌキ。カタヌキをやっている最中、カタを一切見る必要は無くひたすら画面右端のゲージを注視するだけのゲームとなっている。 障害物として紙飛行機やクワガタが飛んでくることもあるが、いまいちリアリティが感じられない。餅つきをしているところでわざわざ紙飛行機を飛ばす人なんているのだろうか。 ゲームの説明が不十分だったりする 初回に限り説明はしてくれるものの、不十分感が否めない。Lボタンを押せばいつでも遊び方を確認できるが、そこでの説明もざっくりしており、実際にプレイしつつ覚えることになる部分も多い。 何回同じ遊びをしたところで特にペナルティはないが、遊び方をちゃんと覚えるために1000円ぐらい使ってしまうことはありうる。 ポイントを競うゲーム性が強い 捕まえた金魚・ヨーヨーといったものをコレクションできるわけでもない。 「想ひで」をコンセプトにはしているものの、結局縁日を再現したミニゲームであるというだけで別段懐かしさを感じられるような内容ではない。 焼きそばを買ったりできるが、結局、想ひで日記に反映されるだけのギミック。想ひで日記を埋めるために、何回か買うことになるが実に作業的。 秋祭りが若干さびしい 秋祭りだけ、季節固有の遊びがない。神社も紅葉に染まってはいるが景色としてはそれくらいしか面白みがない。 祭り開始時に、主人公の少年が、お小遣いをもらったことやお祭りへの意気込みをモノローグで語るが、毎回飛ばすことが出来ない。 やりこみを求めるゲーム構造をしているため、上記のモノローグを下手すると百回程度は見ることになる。 総評 お祭りらしさや懐かしさに関して、不足に感じられる部分はあるが、十字ボタンとAボタンだけでにぎやかな縁日のミニゲームを楽しめる手軽な作品となっている。 さらに実績やハイスコアを記載する「想ひで日記」システムのおかげで、安価ながらもやりこみの余地はかなりある。 余談 『G-モードアーカイブス』展開以前に、2009年11月25日にDSiウェアで『カタヌキ』というタイトルで移植されていた事もある。 ただし、内容は「型抜き」「ヨーヨー釣り」「ソース煎餅釣り」の3ゲームのみ収録で、「想ひで日記」のようなやりこみ要素も未収録というもの。 本作と同様にフィーチャーフォン版の移植であるため、操作性に関しても問題点にある通り実際の遊びの再限度とかけ離れたものとなっている。よりにもよって『カタヌキ』というタイトルでリリースしているため、如何にもタッチ操作で遊ぶ型抜きゲームかと思っていたら、ゲージをみてボタンを長押しするだけという非常にガッカリ感が漂う内容となっている。詳しくは該当項目にて。
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彼女は最後にそう言った 【かのじょはさいごにそういった】 ジャンル 時間ループADV 対応機種 iOS 6.0以降Android 5.0以上 メディア ダウンロード専売 開発元 SYUPRO-DX Inc. 配信開始日 2015年5月10日 定価 無料(広告視聴あり) プレイ人数 1人 レーティング 全ユーザー対象 セーブデータ 30個 判定 なし ポイント 切ないシナリオ序章にすっ飛ばされるバグあり 概要 あらすじ システム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 概要 株式会社シュウプロデラックスがスマホ向けに配信したADVゲーム。 あらすじ 8月14日に待宵村に帰省した大学生 シンタローは、水難事故で故人となった相楽ナナミを差出人とする手紙を受け取った。この手紙をきっかけにシンタローはタイムリープを繰り返してしまうようになり、8月14日のうたかた祭りから抜け出せなくなってしまった。シンタローは相楽ナナミがなぜ死んでしまったのか解明を決意するのであった。 システム マップやキャラクターはすべて2Dドット絵で表示される。 プレイヤーは主人公のシンタローを操作する。 シンタローはタップした場所に向かって歩く。シンタローが接している人物や物体をタップすれば話しかけたり調べたりする。 ゲームオーバーはない。 会話やイベント以外では、任意にセーブ可能。章をクリアした際もセーブすることができる。 章 特定の人物を調べたり、特定の場所にたどり着くといった条件を済ますことでイベントが発生し、章が進むという流れ。 次にすべきことは基本シンタローが心の中で思い浮かべるか、ボソっと口走るかする。これに従っていれば大方ゲームを進めることが可能。 序章・第2章・第3章・最終章では、8月14日の夜を繰り返しながら村を調査して回り、なぜタイムリープしているのか、手紙の差出人とされるナナミがなぜ死んでしまったのかを解明していく。 最終章をクリアすると、シンタローの机の上にとある変化が発生。第零章を開始できるようになる。第零章では水難事故が起こった日とされる8月13日にもどることができ…。 ジンブツ シンタローが会って話をした登場人物は、登場人物一覧にリストアップされていく。どんな人物なのか、シンタローとはどんな関係なのかといった情報が載っており、世界観や事実関係の理解に役立つ。 キオク シンタローが見聞きしたことが、メニューの「キオク」一覧の所にリストアップされていく。 待宵村の設定や、ナナミの命日にまつわる事象など様々な情報が記録されていく。 実績 やりこみ要素として、シンタローにとある行動をさせることで「実績」が記録されていく。 特定の場所を踏破したり、特定の登場人物と会話して何かしらの条件を達成するなどが求められる。 評価点 ストーリー自体は分かりやすい タイムリープという設定こそ登場するものの、SFのような難しい理屈で考える必要は無く、登場人物に関しても複雑な設定などは用意されていないので話自体にはとっつきやすい。 悪人は登場せず、それぞれの登場人物が、8月13日の水難事故に関してさまざまな後悔ややりきれない思いを持って行動している。 最低限の起承転結があり、プレイヤーのモチベーションを保ったまま物語を読み進められるようになっていると思われる。 各キャラクターの後悔に関する描写やエピローグに向けての盛り上がりは良好。中盤まではヒロインが死ぬことになった理由を調べ、終盤ではヒロインの死ぬ間際までにやりたかったことを知り、それがさらに後の展開に昇華されていく。 + ネタバレ 死んだはずの差出人から消印のない手紙をもらうといった、いかにも不穏な雰囲気で始まる。しかしゲームを進めていくと、実際は主人公を思う健気な女の子の純愛モノと判明する。 彼女の献身的な態度と悲劇性に関して、良い意味で序盤との印象の落差を感じられれば、特に泣けゲーとして機能するポイントになると思われる。 逆に言うと最初から泣けるゲームだと期待しすぎると、肩透かしを食らう可能性はある。 BGMが良い プロローグのやさしいピアノの旋律や、「うたかた祭り」時のどこか美しくも切ないBGMを楽しめる。 重要なシーンの開始時にBGMを流しだし、場面を盛り上げるといった工夫もある。 賛否両論点 理屈で説明できないようなシーンが多い なぜタイムリープすることになったのかが、物語の大きな謎としてテーマアップされるのだが、結局のところ、「ナナミの死に対する一種の無念」がタイムリープの原因ということにされる。 主人公がタイムリープできることを活かして、終盤は良い意味でのどんでん返しを巻き起こすので、単なる舞台装置無意味なシステムとはなっていない。 8月14日をループして調べたことを活かして、推理ゲーのように8月13日のとある悲劇を回避できる。 問題点 サブキャラへの掘り下げは弱め 待宵村は、自然資源の取り扱いに関して村民同士が対立しているといったイベントが起こるのだが、特に掘り下げがなくなしくずし的に和解してしまうなど、消化不良感が否めない。 ゲームの序盤でシンタローの友人と再会するシーンがあるのだが、その親友たちのイベントもあまり印象に残るものは用意されていない。勉強が得意だったり、お寺の息子だったりする友人を利用して、特定の場所を調べるのを手伝ってもらうといったシーンしか用意されていなかったり。 地形がつかみづらい 全体を見通すマップがない。広くはないとはいえ村の「うたかた祭り」の会場には似たような地形が多く迷いやすい。 いくつかの民家に立ち寄ることにはなるが、家のグラフィックも正直どれも似ている。ゲーム中は「○○の家に行け」という指示が出されることがあるが、結局目的の家がどれなのか判別しづらい。 グラフィックが多少は差別化されてはいるものの、初見ではどこに誰の家があるかはほぼ判別がつかない。 セーブデータが機能しないバグの存在 スマホの機種にもよると思われるが、セーブデータがまともに機能しない場合があり、気軽に中断できないという携帯ADVとしては致命的な問題が存在する。 第2章、第3章、最終章でセーブして中断・再開すると、シンタローの自宅付近を移動(エリアチェンジ)した拍子に「序章」にもどってしまうバグが存在する。シンタローの家付近に近寄らなければ発生しない模様だが、中断した状況によっては行かざるを得ない場合もあり、序章をやり直さざるを得ない状況もありうる。 スキップできる会話もあるが、序章、2章、…と行ってきたイベントをすべてやり直しさせられる羽目になる。 対策としてはセーブせずに一気に終章までやりきってしまうなど。一応クリアまで1時間かからない量とはいえるが…。 ロードしたときに次の目的を見失いやすい 次に何をすべきなのかのガイドが乏しい。基本はシンタローが次に何をすべきか口走ったり思い浮かべるなど、本当にさりげないワンテキストで表示してくるので、うっかり読み飛ばしたり、時間を空けてプレイして目的を忘れると悲惨。 今まで集めた「キオク」も、セーブしてからリロードするとリストから抜け落ちてしまうことが多々。間をあけてプレイすると登場人物や世界観の設定や、何をすべきなのかが分からなくなる可能性あり。 総評 オーソドックスながらもプレイヤーを引き込む展開が楽しめる。泣けるゲームとして期待しすぎると肩透かしを食らうかもしれないが、ひと夏の祭りに繰り広げられる切ないストーリーも特徴。 ただし、序章にやり直しにさせられるバグが痛い。ボリューム自体はあまりないので、終章まで一気にプレイしてしまうのが吉か。
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コナミックスポーツ イン ソウル 【こなみっくすぽーつ いん そうる】 ジャンル スポーツ(オリンピック) 対応機種 ファミリーコンピュータ 発売元 コナミ 発売日 1988年9月16日 定価 5,500円 プレイ人数 1~2人 判定 良作 ポイント クリーンなソウルオリンピック陸上だけにとどまらない多彩な競技 概要 内容 評価点 問題点 総評 その後の展開 余談 概要 『ハイパーオリンピック』の流れを汲んだ、オリンピック競技スタイルのスポーツゲーム。 権利関係の都合上「オリンピック」という名称が使えなくなったためタイトルに含まれていないが、「イン ソウル」の名前が示す通り、1988年に開催されたソウルオリンピックをモチーフとして作られた。 発売日もその開会日に合わせられている。 ファミコンの上記作品では専用コントローラー「ハイパーショット」が必要だったが、本作はデフォルトのコントローラーでプレイできる。ただし外付けの連射パッドの使用は不可。 内容 競技は14種類。 公式競技12種目と公開競技(エキジビジョン)2種目。 競技の詳細は下記を参照。 各種競技はクオリファイを上回るか、1対1での対戦競技の場合、勝利すればクリアーで次に進むことができる。 それに当てはまらない場合は強制的にゲームオーバーとなる。 ゲームモードは3種類。 トレーニングモード 競技の記録がそのままスコア換算されエンドレスにハイスコアを目指すモードで、1周するとクオリファイが上昇する(5段階)。 感覚的にはかつての『ハイパーオリンピック』そのものとなっている。 オリンピックモード オリンピックを模したモードで基本的ルールは上記の通りだが、まず自分のプレイする国を選び、各選手にそれぞれ名前がある(実際の選手とは無関係)。また開会式、エンディングでは閉会式のデモがある。 3種目行うごとに1日が終わり、その日の結果がタイプライターのデモで報告される(同時にパスワードが発行され中断が可能)。その後、次の日に移る前にエキジビションがプレイできる。 まず予選を行い、12競技をクリアーすると決勝に移行する。クオリファイは予選はトレーニングモードの2周目、決勝は3周目のものとなる。 決勝はクオリファイをクリアすると最低銅メダルとなり、あとは成績を伸ばすほど銀メダル、金メダルとランクアップしていき、最終的にメダルの獲得度合いによってエンディングが変化する。 メダルの種類は上述のタイプライター報告で記録の後ろに(G)(S)(B)で告知される。 VSモード 下記競技の内、フェンシング、テコンドー、アームレスリングでプレイヤー同士が対戦する(単戦)。 因みに対象の競技も「トレーニングモード」の2人プレイだと、1Pと2PがそれぞれCPUと戦うことになる。 フェンシング Aボタンで中段突き、上+Aで上段突き、下+Aで上段突き。Bで防御(防御中でも上段突きは近づけば有効) 突きを決めるか、相手が場外に出ると1ポイントとなり5ポイントで勝利。 オリンピック決勝の場合、勝った上で相手に取られたポイントからメダルの色が決まる。 三段跳び Aボタンを連打して走り、Bボタンを3回押してホップ・ステップ・ジャンプと飛び、その飛距離を競う。3回までトライできる。 踏切線を超えたり、Bボタンのジャンプ1回目、2回目は飛んで一定時間が経過するとファールを取られる。 前身の『ハイパースポーツ』にもあった競技だが、本作では砂場に達しなくても記録になる。 もちろん砂場まで届かないようでは最低のクオリファイ(トレーニングモード1周目・12m00)にすら満たないので大した意味はないが。 100m自由形水泳 飛び込んで100mをクロール又はバタフライで泳ぐ。 スピードはバタフライの方が速く、その分酸素の減りも速い。 4回フライングで失格となる。 Aボタン連打で泳ぎ(スピードアップ)、Bボタンで息継ぎをする。 酸素メーターが尽きてしまうとしばらくストップになる。 この競技は2人で「トレーニングモード」をプレイしている場合同時プレイとなる。 高飛び込み ジャンプ台から飛び込みプールに落ちるまで回転演技する。 入水時の姿勢(腹を打つような格好だと大きく減点される)と回転数が採点の基準となる。 4人のジャッジが10点満点で採点し、その最高点が得点となるが、全員が同じ点数を出した場合ボーナスで+0.1点が加えられる。 飛び込み時 Aボタンでジャンプスタイルを選択しBボタンで決定。 FORWADE(前飛び込み) BACK(後ろ飛び込み) REVERSE(前逆飛び込み) TWIST(ひねり飛び込み) HANDSTAND(逆立ち飛び込み) 空中時 A・Bボタンを連打して回転を増し、十字ボタンでスタイルを選択。 SWAN(伸身) JACKNIFE(えび型) TUCK(抱型) クレー射撃 1ラウンドあたり10回挑戦し、4ラウンド(計40回)のクレーを撃ち落とした回数がスコアとなる。 1回あたり2発までしか撃てない。 Bボタンでクレーを発射し十字ボタンで照準を動かしAボタンで撃つ。 ハンマー投げ 十字ボタンで左回りに回すように押すことでパワーをため、体が光ったらAボタンで投げる。3回までトライできる。 Aボタンは長く押すほど高い角度で投げることができる。 回しっぱなしで投げないとファールとなる。 テコンドー 1ラウンド3分で、3ラウンド中に相手をKOすれば勝利。基本はAでパンチ、Bでキック。上でジャンプし、下でしゃがむ。 複合技としては上を押しながらBで上段蹴り、下を押しながらBで回し蹴りができる。 棒高跳び 最初に十字ボタンの上下で高さを10cm単位4m50~6m00から決める(10cm単位)。 Aボタン連打で走り(実質パワー溜め)、Bボタンで跳び、そのまま押しっぱなしで次は離すことで棒を離す。 バーを飛び越せなかったり、Bを押しっぱなしで離さないとファールとなる。 同じ高さでファールを3回連続するまでトライ可能。 飛び越すと次のバーの高さは今の高さに応じて上昇する。 カヌー 16のゲートを順番に通過し、そのタイムを競う。 Aボタン連打で前進、Bボタン連打で後退し、十字ボタン左右で回転させる(実質方向調整)。 ゲートは左側に番号、右側に種別が表示され種別は下記の通り。 無印(フォワード)…前向きに通過する。 斜線(ループ)…下流側から入る。 R(リバース)…うしろ向きの状態で通過する。 ファールが発生するとペナルティとして30秒分が上乗せされる。 ゲートの種別通りに通過しないとファールとなる。 番号を飛ばした場合もファールとなる。例えば2の次にいきなり5番を通過すると3と4がファールとなり30秒×2で60秒のペナルティとなる。 この場合、通過したゲート自身の通過の仕方が正しければ「ファール」のコールがなく、しれっとペナルティタイムだけ加算されている。 2回トライ可能で、クオリファイはタイム自身ではなく、それに応じたスコア換算で行われる。 アーチェリー 30m・50m・70m・90mの位置にある的に向けて、4本ずつ矢を放ちその合計点数を競う。 的のド真中を射止めれば10点で、外側へ外れるほど下がっていく。 距離や風向きを考えてパワーや方向を決めるのがカギとなる。 Aボタンで構え、十字ボタンで左右、上下の方向を決めたらAボタンを連打してパワーを溜めてBボタンで放つ。 ハードル 3人同時に走るハードル走。 Aで走り、Bでジャンプする。 ハードルはきれいに飛び越さなくても大丈夫だが、ハードルの向こうはプールになっており、そこに着地するとスピードが落ちてしまう。 ジャンプしないと、転んでしまい大きなタイムロスとなる。 また、ジャンプでハードルの上に乗り、そこから2段ジャンプもできる。 4回フライングで失格となる。 この競技は2人で「トレーニングモード」をプレイしている場合同時プレイとなる。 1Pが白、2Pが青、赤は必ずCP。 鉄棒 Aボタン連打でパワーを溜めてBボタンで技を実行する。 これを何度も繰り返す。 技の種類。 HINERI1…180°ひねりを伴う前方車輪。 HINERI2…180°ひねりを伴う前振り上がり。 TOBI…脚前挙姿勢での飛び越し。 SYUTA…シュタルダー(後方開脚浮腰支持回転倒立) TOURITU…蹴上がりからの倒立 FINISH…最後のジャンプからの着地。 演技終了時に得点が10点満点で告知される。 ハングライダー(公開競技) ハングライダーで飛んで、ゴール地点の巨大な的のような場所の中央への着地を目指す。 的のド真中なら255点で、そこから外れるほど下がっていく。トライは2回。 まずAボタンで助走しパワーを溜めてBボタンで離陸。 離陸後は上昇下降、左右にコントロール。またAボタンを押すと減速できる。 着地時にはある程度スピードを殺していないと、そのままグチャッと墜落するような形になってしまう。 無茶な急上昇や急下降を繰り返しても、そのまま失速して墜落してしまう。 アームレスリング(公開競技) ゴングが鳴ったらAボタンを連打するのみ。 そのパワーで押し切った方が勝ちというシンプルな競技。 評価点 非常に多種多様な競技の数々。 中には単調なものあるが、その中身も被るものがほとんどなく、それぞれが個性を持った競技ばかり。 しかも1つ1つはややこしい操作を必要とするものがなく、いずれも操作自体は簡単に飲み込める。 そんな競技が14種類もあり、かつての『ハイパーオリンピック』を圧倒的に凌駕する。 メダル獲得の基準の細かさ。 単純にタイムやスコアだけでなく、自由形水泳なら本来金メダルのタイムでも相手に負けると銀になるなど、違和感を感じる部分は少ない。 旧来通りのスコアアタックも楽しめる。 全競技のスコアバランスも捨て種目がなく『ハイパーオリンピック』のようなスタイルで2人でのスコアアタックとの相性も良い。 ただVSモードの出来は後述の通り少々残念。 判定なども細かい部分まで作り込まれている。 特に「高飛び込み」は、その着水時の判定が細かく競技の再現度にこだわりが見られる。 アーチェリーの命中ポイントも非常に小さい部分まで判定されている。 エキジビジョンのため、さほど重要度がないハングライダーもスピードや上昇下降とスピードのバランスが上手く保たれている。 グラフィックの描き込みは見事。 スタートの開会式デモの他に、会場の背景、プレイヤーキャラなどいずれも細かい所まで描き込まれており、当時のファミコンでは非常に高いクオリティを誇る。 競技前にビッグビジョンに映る選手の顔も多種多様。 グラフィックという点では「三段跳び」は同じ種目がかつての『ハイパースポーツ』にもあったが、それとは比べ物にならないほど大きなグラフィックで、それが軽やかに画面をフルに使って躍動するため、その進歩が顕著に見られる。 BGMをはじめとしてサウンド関連は相変わらずのコナミらしいクオリティを誇る。 BGMは非常にリズミカルでノリが良く、このようなゲームとの相性が良い。 SEもそれぞれの競技の特徴をとらえたものが多数あり的確に使い分けられている。 「ファール」「オンユアマーク」などの他にアームレスリングやテコンドーでの「ウリャー」などボイスもまたファミコン作品としてはかなり豊富である。 問題点 「世界記録」の概念がない。 『ハイパーオリンピック』にあった、その概念がないのでオリンピックのゲームとしては多少物足りなく感じられる。 トレーニングモードで2人プレイを行う場合、フライングが個別にカウントされない。 自由形水泳の場合、4回フライングを行うと失格なのだが1P・2P両者のカウントが共有され4回目を行った方が一方的に失格になる。 つまり、1P→1P→1P→2Pの順にフライングを行うと4回目を行った2Pだけが失格してしまう(1回しかしていないのに)。そして次は1P対CP(1Pが失格したなら2P対CP)で行われ、フライングのカウントはリセットされる。 ハードルでは2人が累積で4回しただけで2人とも失格になってしまう。 「ハンマー投げ」がコントーローラーの十字ボタンを痛めやすい。 十字ボタンの中心に指を置いてグルグル高速で何回転も回す格好になるため、当該箇所に与えるダメージが大きい。 やりすぎると以降十字ボタンの感応が悪くなることもしばしば。 「棒高跳び」は2回目以降高さを自由に選べない。 そのため初期位置を低くしすぎると何度も何度もあっさりクリアーできる高さをやらされる。 またクオリファイの最低は4m80だが、初期位置4m50(最低)でスタートすると以後4m60→4m70と上がり次は4m79になるのももどかしい。 VSモードの内容が薄い。 いずれも1戦行うのみで、試合後のイベントもない。 これならトレーニングモードの2P対戦に組み込んでも良かったかもしれない。 総評 多種多様な競技が文字通りオリンピック感覚で楽しめる。またオリンピック同様にメダルを競ったり旧来の『ハイパーオリンピック』のようなスタイルでスコアアタックをするという楽しみ方もあり、楽しみ方の幅も広い。 かつての『ハイパーオリンピック』では『 84』も含めてありえなかった競技も多数採用されておりゲームとしてのバリエーションの多彩さ、近代オリンピックらしい雰囲気の再現とも申し分ない。 デモを含めキャラの動きや背景などのグラフィックなどのクオリティの高さはさすがコナミと言えるほどに申し分ない。 現実のオリンピック開催による時期的な話題性を狙ったゲームではあるが、それに関係なく多彩な競技を用いたトータルスポーツゲームとして長く楽しめることが可能な作りになっている。 その後の展開 この次行われる第25回バルセロナ夏季オリンピックに合わせて『コナミックスポーツ イン バルセロナ』がゲームボーイソフトとして1992年7月17日に発売。 BGMなども含めシステムは本作から引き継がれ、ほとんどアレンジ移植に近いものになっている。 ただし競技構成は『ハイパーオリンピック』のように陸上競技主体の構成になっている。 余談 概要の通り外付けの連射パッドは使用不可だが、外付けの端子を使わないものであれば連射機能を使うことができる。 具体的にはコントローラーに連射機能が搭載された後期版ツインファミコン、ニューファミコン(1993年12月発売)専用ホリコマンダー(メインコントローラーの端子に繋ぐ(*1))といったものが該当する。 徳間書店の「ビデオゲームパーフェクトカタログ」や「大技林」では発売日が1989年9月16日と誤記されている。 言うまでもないが、そんな頃にはとっくにソウルオリンピックなど旬を過ぎてしまっている。 海外では翌年に『Track Field II』のタイトルで発売されている。 前期版ではオリンピックの名前が使われたが、後期版ではチャンピオンシップの名称に差し替えられた。 タイプライターの隣に置かれているタバコと灰皿が削除、日本版の顔グラフィックではヒトラー似の選手が海外版では別のグラフィックに差し替えられた。 大きな変更点として競技に「ガンファイト」が追加されている。 アームレスリングの左側のスキンヘッド男は、1989年2月発売の野球ゲーム『がんばれペナントレース!』でもイニング間のデモで登場する。 なお、この作品のイニング間デモでは他にも様々なコナミキャラが登場。 本作で公式競技となっているテコンドーは実際のソウルオリンピックでは公開競技扱いだった。 作中の「ハードル」は女子の競技なのだが説明書やパッケージイラスト、その他諸々の攻略書籍の挿絵では何故か男になっている。 本作のモデルである第24回ソウル夏季オリンピックはベン・ジョンソン(カナダ)(*2)をはじめとするドーピング問題や、ボクシングでの判定員買収(*3)、開催スタッフによる自国選手の負けを不服とした暴力事件、柔道における明らかに日本を敵視した不遇判定など、いろいろと悪い出来事が重なり歴代のオリンピックでもイメージの悪い大会となった。 しかし、偶然ながらゲームで採用された競技ではそういったものは一切なかったものばかりで、ある意味「クリーンなソウルオリンピック」となった。 実はこの1988年の第24回夏季オリンピックには日本からも名古屋が立候補していた。 韓国側は立候補の表明が期日内に間に合わず準備不足が懸念された(*4)ため当初は名古屋が圧倒的優勢と見られていたものの(*5)日本側はそれによる楽観視から誘致活動の積極性を欠き、また当の名古屋は開催に伴う経済的負担を懸念した反対運動が積極的だったが日本オリンピック委員会はそれに対しての説得や対策をほとんど取らなかった。逆に韓国側はそのハンデを取り返すべく国を挙げて徹底的に誘致に務めた。この両者の差が逆転につながり日本は開催権を逃してしまった(1981年に確定)。 現在もゲーマー層では名古屋オリンピック誘致失敗の話題になると「本当に開催されていたら本作が『コナミックスポーツ イン ナゴヤ』になっていた」というネタが言われることがある。
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くるくるファナティック 【くるくるふぁなてぃっく】 ジャンル アドベンチャー(公式ジャンル名 ブラック・ラブコメディ) 対応機種 Windows98/Me/2000/XP/Vista 発売・開発元 Chien Pierrot Le Fou 発売日 2008年9月26日 定価 8,800円 レーティング アダルトゲーム 配信 2012年2月24日/6,076円 判定 なし ポイント オープニングムービーがMAD真面目なのか不真面目なのかヤンデレというよりキチガイ 概要 ストーリー 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 Chienブランドのオリジナルタイトル。ファンディスク込みで4作目にあたる。 ストーリー 「ちょっ!? 俺死んだのっ!?」 死因はたぶん背中への一撃……かどうかはもう覚えちゃいない。 とにかくわかるのは、俺は死んだ。そして復活した。 けれど、このままじゃまた死んじまう! あと5日の間に死んだ原因を見つけ出さなきゃ、また誰かに殺されてしまうのだ! 「ま、精々足掻いてみな。人間風情にできるわきゃないけどさ」 そう呟くのは、俺を蘇らせた自称・天使のファヌルだ。 誰が人間風情だ!?(いや実際そうだけど) 天使だかなんだか知んないが馬鹿にすんじゃねーっ!!(けどまあ事実だし) あーもう!とにかくチョームカつくぜ! けど、やるしかない! 絶対にやるしかないのだ! それに俺には心強い味方だっている。 幼なじみのわずかさんに、自称婚約者の祀利(まつり)、そして同級生の弟切さん。 3人がいてくれたら、俺がんばれる! 俺、死ななくてすむかも……ってあれ?なにその光るモノ。 もしかしてキミが犯人とか?……ち、違うよね? (公式サイトより抜粋) 特徴 選択肢に応じて好感度が上下し、個別ルートに突入する恋愛アドベンチャー。 ファヌルのルートのみロックされており、他の3人攻略後に解禁される。 クイズ!次はおまえだ 物語の節目で挿入されるコーナー。 今後の展開予想やクイズに回答する。ここでの選択も好感度に影響する。 評価点 病みを言及したシナリオ 方向性は違うがヒロイン全員が病んでおり、独自性はある。 わずか・祀利は正統派であり、他ヒロインへの攻撃的な姿勢やハッピーとは言い難い結末など実にヤンデレらしい展開である。 銃を突きつけながらや、手から血を流しながらのエッチシーンも本作独自の点である。 MADのようなオープニングムービー 歌手なし。作中の台詞のみで構成された歪なムービーである。ベートーベンの交響曲第5番(俗に言う「ジャジャジャジャーン」)に始まり奇声からの「死ね」の連呼というインパクト抜群な代物。 狂ったゲーム内容に合致したムービーである。 賛否両論点 ギャグ要素 銃と包丁が室内で対等に戦うなどギャグとしてしか説明が付かない要素が多数存在する。 「クイズ!次はおまえだ」は読者コーナーとして「ヤンデレ体験談」が紹介されるなど本編と無関係な話題や、「別のブランドのゲームやってろ」などのメタ発言があるため人を選ぶ。 有名どころで言うなら『腐り姫 ~euthanasia~』の盲点のコーナーに近い。本作はオフにできないが。 重い要素 虐待されていたわずかや、過酷な状況を生き延びるために多重人格となった祀利など人格形成の過程は意外と重い。 拘束したヒロインへの一方的な殴打等、どう捉えてもギャグと取れないシーンもある。 ギャグだけではないシナリオとして評価する向きもある一方で、ちぐはぐとも捉えられる。 弟切かごめ 主人公を自分の理想の弟と思い込み、自分の理想から外れた行動をした主人公には暴力で分からせようとする曲者。 エロゲらしからぬ可愛さ皆無なヒロインのため、受け付けられないプレイヤーがちらほら見受けられる。 作中にとどまらず、製作者やプレイヤーから総じてキチガイ扱いされており、奇声や変顔・他ルートでのやられっぷりなどをギャグとして楽しむプレイヤーもいる。 トゥルールート(ファヌル) + ネタバレ注意 ファヌル以外の3ヒロインが、主人公を食べようと襲ってくるシナリオ。 これまでの個別ルートと心情描写の齟齬が見られ、単独で見ないと違和感が強い。 良くも悪くも主張が分かりやすかった個別ルートと比べて、抽象的な話が多く分かりにくい。 ファヌルは自傷で存在を規定しようとするキャラのため、ヤンデレとして扱えるか微妙なところ。 真面目な話かと思いきや、やはりギャグのような終わりである。 問題点 ボリューム不足 個人差があるとはいえ、10時間程度でフルコンプできるボリュームであり、時代と価格を考慮すると明らかに物足りない。 エンディングムービーはOPと同じ曲が流れ、背景は渦巻きが回り続けるだけの面白みのないもの。 オープニングムービーもインパクトはあるが、歌手なしなので時代を考えると寂しい代物。 総評 ヤンデレかどうかはともかくぶっ飛んだ思考のヒロインとの恋愛ゲー。 バカゲー扱いされることもあるが、それなりに重い要素もあり、ギャグとシリアスの混沌としたシナリオである。 余談 オープニングムービーは歌を付ける予算がなかったため、体験版の音声を切り貼りして作ったとのこと。作曲家のツイート ボリューム不足や簡素なEDムービーも予算不足が原因と思われる。 予約特典として、ボイスドラマやサウンドトラックを収録したディスクが配られていた。 Chienブランド3作目はクーデレの『冷徹冷静しかして×××!!』であった。
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モンスターファームアドバンス 【もんすたーふぁーむあどばんす】 ジャンル 育成シミュレーションゲーム 対応機種 ゲームボーイアドバンス 発売・開発元 テクモ 発売日 2001年12月7日 定価 6,090円(税込) 判定 良作 ポイント 初となる携帯機版モンスターファーム文字から生まれるモンスターモンスター数440種類だが実際は色違い モンスターファームシリーズ 概要 あらすじ ゲームの基本 特徴・評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 携帯機版のその後 概要 CDからモンスターを再生する事が話題になった『モンスターファーム』。本作はシリーズ初となる携帯機版である。 『1』や『2』とはまた違う大陸「エージ島」が舞台であり、再生手段も従来の「円盤石再生」ではなく、文字を使った「文字盤再生」となっている。 あらすじ エージ島のモンスターバトル協会「AGIMA(AGe Island Monster Association)」。その会長であるマードックに呼ばれた一人のブリーダーがいた。数々の実績、経験を積んだその実力を見込まれたブリーダーへの「特別な依頼」。それは「とある貧乏ファームを立て直して欲しい」というもの。マードックに案内され、着いたファームで待っていたのは、勝気で強気な17歳の少女アロマと、アロマの兄であり優柔不断な22歳の青年ゼスト。ブリーダーは彼女らとともに、ファームを再建すべく奮闘することとなる。 ゲームの基本 1年4月1週からスタートし、従来と同じく1年は12か月、1か月は4週ある。 初期資金は5,000Gで始まる。尽きてもゲームオーバーにはならない。 月の始めにエサを選ぶ。エサは10種類の中から1つを選択して与え、それぞれで値段やモンスターの好き嫌い、エサが持っている栄養が異なる。 「ごはんヌキ」も選択可能。出費はないがモンスターに栄養が全くいかない上にストレスも大きくかかってしまう。 モンスターを生み出す「タウン」とモンスターを育てる「ファーム」がある。 本作は従来と違いオートセーブになっている。週が経過した時とタウンからファームへ移動した時にセーブされるが、画面が暗転した時の一瞬でセーブが行われる模様。 タウン 「しんでん」、「AGIMA」、「こうぼう」、「ファーム」の4項目。 しんでん 文字を入力してモンスターを再生する「もじばん」と、以前に誕生させたことがあるモンスターを呼び出す「ずかん」がある。前者を用いて再生したモンスターはキーワードごと図鑑に登録される。 既に登録してあるモンスターが別のキーワードから誕生した場合、どちらを図鑑に残すか選択出来る。 担当はボルゾイ。 AGIMA 連れているモンスターをトレーニングのコーチとして登録する「コーチ」と、手放す「いんたい」が選べる。コーチとして登録したモンスターは対戦で使うことも可能。 モンスターをコーチに登録する場合はBランク以上であることが必要。また、コーチに登録したモンスターの能力が高いほど、そのトレーニングをした時の能力の伸びが大きい。 マードックが会長だが、担当は専らフランチェスカが行う。 こうぼう モンスターの「とうみん」「ふっかつ」「がったい」「さくじょ」が可能。 冬眠出来るモンスターは最大で8体。 合体は1回につき100G必要。 合体で誕生したモンスターが今まで図鑑に登録されていなかった時、合体後に生まれたモンスターが持っているとくちょう(後述)の一部と一緒に図鑑に登録される。 担当はシャモア。 ファーム 連れているモンスターとファームへ移動する。 ファーム 「いくせい」「やすむ」「とっくん」「たいかい」「アイテム」「タウン」の6項目。 いくせい 1週消費してモンスターにトレーニングを行う。トレーニングは6項目×3ページで18種類存在し、1ページ目は1つの能力しか上がらないが疲労やストレスの増加も少ない「軽トレーニング(軽トレ)」、2,3ページ目は複数の能力が上がるが1つが下がる上、疲労やストレスも大きくかかる「重トレーニング(重トレ)」がある。 コーチ登録がされていないトレーニングは実行出来ない。 やすむ 1週休養させ、モンスターの疲労とストレスを回復させる。 とっくん 従来の修行に該当。AGIMAのモンスターとバトルを行い、能力の上昇と技の修得を試みる。1回につき3,000Gかかる。 「パワー」「センス」「テクニック」「スピード」「タフネス」の5種類で、それぞれ上昇する能力と修得する技、相手となるモンスターが異なる。新しい技を覚える確率がどの程度あるかは直前にフランチェスカから告げられる。 バトル後は結果に応じて能力が上昇し、運が良ければ新しい技が修得出来る。能力の上昇は、自分と相手モンスターのライフの差に応じて変動する。 たいかい 大会のスケジュールをチェック出来る。従来のように飛び級や格下への参戦は出来ず、モンスターと同じランクの大会にしか出場出来ない。また、モンスターの忠誠度が確認出来るのはここだけ。 現在の週以外に開催される同ランクの大会を選ぶとその大会を予定に入れる事が出来る。大会の1週前になるとアロマから改めて告知されるようになる。 アイテム 持っているアイテムをモンスターに投与出来るほか、ショップでアイテムの売買や合成が出来る。 食べ物に該当するアイテムは1週につき1個しか与えることは出来ない。 アイテムの合成に費用はかからない。 タウン 連れているモンスターとタウンへ移動する。 これら以外にも、スタートボタンを押すことで現在のモンスターの能力や戦績、持っている特徴、セットされている技の確認と変更が出来るほか、セレクトボタンで選択しようとしているコマンドの内容を聞くことが出来る。 また、会話の途中でLボタンを押すとバックログのように1つ前の会話を見ることが出来る。ただし、その途中で別の人物のセリフが挟まっている時はそれより前に戻すことは出来ない。例えば「アロマのセリフ1」「ゼストのセリフ1」「アロマのセリフ2」となっていて、アロマのセリフ2まで進めてしまった場合にはアロマのセリフ2の一番頭までしか戻ることが出来ない。 特徴・評価点 どこでも「モンスターファーム」が楽しめる 本作最大の特徴はこれ。従来のCDを用いた「円盤石再生」から文字を使った「文字盤再生」へと変化したことにより、どこでも「モンスターファーム」が楽しめるようになった。 ひらがなやカタカナ、アルファベットの大文字や小文字、数字や記号を使った最大8文字を入力して再生する。初期では4文字までしか入れられないが、ブリーダーランクの上昇に伴い増えていく。 どのような文字を入力するかにより、登場するモンスターは千差万別。その文字から想像されるモンスターや、後述の「とくちょう」を覚えたモンスターが登場することもある。 例えば「めだま」でスエゾーが誕生したり、「ジャイアン」と入力すると「スイートボイス」のとくちょうを持ったモンスターが誕生したりする。 入力する文字によってはレアモンスター、通称レアモンが登場する。レアモンの中には過去作の敵限定モンスターだった「マグマハート」「スピナー」「カムイ」などもおり、過去作経験者をニヤリとさせる。 モンスターの種類が豊富 モンスターは1種類のモンスターに派生やレアモンも含め22種類が存在。純血モンスターだけでも20種類がいるため、合計で440体と過去作最多のモンスター数を誇る。 看板モンスターであるスエゾー、モッチーの他、ピクシー、ゴーレム、ニャー、ドラゴン、アローヘッド、ダックン、ロードランナー、ライガー、ナーガ、タコピ、モギィ、サイローラ、デュラハン、ジョーカー、モモ、レシオネ、ザンが登場する他、アントランが初登場。 アントランはアリやクワガタのような容姿の昆虫型モンスターで、力と丈夫さの適性が高く、ガッツ回復も速い上に寿命もなかなか長い。一方で初期値はやや低めな上に技の命中率が全体的に低めという弱点がある。力技の「ファイアナックル」や「ガトリングパンチ」などの肉弾戦が主だが、しっかり鍛えれば隕石を落とす「メテオムーン」などの賢さ技も使える。 多彩なモンスターの中に隠れた遊び要素 従来の作品では同じ種族でも派生が異なれば姿が大きく違うものもいたが、本作では全て純血の色違いになっている。そのため見た目は変わらないのだが、図鑑の説明文やそのモンスターが誕生するキーワードとの関連が分かった時は、思わずニヤリとする場面もある。 例えばピクシー種のレアモン、アルティマは「ウルトラのはは」で誕生するが、説明文に「光の国からやってきた。光線技は強力だが、3分以上は戦えない」とあったり、ニャー種のマリニャーは「イチロー」で誕生したりする。このキーワードが載っている攻略本には「イチローといえばやはりマリニャーなのだろうか」と書かれている。 良質なグラフィック モンスターのグラフィックはなかなか良質。ファームにいる時もトレーニングの時もバトルの時も、様々な動きで此方を楽しませてくれる。 モンスターごとのボイスも勿論収録。スエゾーの「ウヒヒッ」も聞ける。 PS2モンスターファーム譲りの「とくちょう」 モンスターは最大で6つのとくちょうを持つことが出来る。『PS2モンスターファーム』ではデメリットのみのものも存在したが、本作ではそのようなとくちょうは削除されている。 ただし「かたいヒフ」や「いわのはだ」のようにデメリットが混在する一部のとくちょうは続投。 とくちょうはモンスターが元から持っているもののほかにアイテムで付与も可能。 これにより防御力を上げたり、技の性能を上げたりすることが出来る。 中には複数のとくちょうを1つにまとめた強力なものも存在する。「ハイパワー」「ハイセンス」「ハイテクニック」「ハイスピード」「ハイタフネス」の効果を併せ持った、全ての能力の適性が上がる「おうごんのそしつ」などがある。 技の仕様 技は近距離、中距離、遠距離に1つずつを2セットと、最多で6つの技が使用可能。 バトルはセット1にセットした技から始まり、ワンボタンでセット2の技に切り替えられる。 技は全てどの距離に配置することも可能であり、近い距離にセットするほどガッツ消費が増えるが、相手のライフへのダメージも増える。 全ての技には適性距離が存在し、それよりも遠くにセットすると命中率も下がってしまう。 大会による能力の伸ばしやすさ トレーニングや特訓の他、本作では大会でも能力を伸ばすことが出来る。これは『モンスターファーム2』にもあった要素だが、本作ではその上昇量が非常に大きい。 能力はランダムで2つが選定され、1つは大きく伸び、もう1つはその3分の1ほど伸びる。 高ランクであるほど、そして成績が良いほどその上昇量は高く、能力の伸びがピークの時にSランクの大会で優勝すれば合計で100以上伸びる。 この能力上昇は適性が考慮されないため、例えば丈夫さの適性が低いタコピ種でも能力の上昇を粘れば丈夫さを大きく伸ばすことが出来る。 「モンスターの死」のオミット 従来のシリーズ作品では寿命を迎えたモンスターは死亡・ロストしていたが、今作ではモンスターが死ぬことはなくなった。 代わりに寿命を迎えるとステータスが一切上昇しなくなり(*1)、休養時にもランダムに疲労が蓄積するようになる。コーチ・対戦・合体等には問題なく使えるが、大会に無制限に出し続けるのは難しくなっている。 大ダメージを受けてKO負けしてしまった場合も「ケガで引退を余儀なくされる」という形で同様の状態になるが、やはり死ぬことはない。 簡素になった合体の仕様 本作で合体により生まれるモンスターは「メインで使用したモンスターの種族」「サブで使用したモンスターの種族」だけが考慮されるようになっている。例えばスエゾー種をメインに、ロードランナー種をサブにして合体を行うと、それぞれどのスエゾー、ロードランナーでも確実にメロンボが誕生する。 過去作にあった合体の相性も撤廃されており、単純に強いモンスターを合体に使えば強いモンスターが誕生するようになっている。 例えばメイン、サブのモンスターの能力が全て500だった場合、合体後に生まれるモンスターの能力には「合体で使ったモンスターのそれぞれの能力の合計÷10」が加算されるため、合体後のモンスターの素の能力それぞれに+100された状態で誕生する。 合体後に誕生するモンスターは使用したモンスター2体分のとくちょうを引き継ぐ。これにより前述したとくちょうの合成を行うことも可能。ただし多すぎると消えるとくちょうもある上、モンスターの種類によって引き継げないとくちょうもある。 一部の場面でスキップが可能 トレーニングの様子、モンスターの再生、冬眠、復活の際はワンボタンでスキップが可能で、テンポよく進めることも可能。 その他 本作ではロードの時間や頻度があまりなく、長すぎるロードに悩まされる心配はない。また、後述するようにシステム面や細かい所のバグは多少あるが、ゲームが進行不能になるなどのいわゆる「致命的なバグ」はない。確かに進行不能になる場面はあるが意図的に行わない限りはほぼ発生しない。賛否両論点で記す。 『PS2モンスターファーム』からの改善点 特にバトル面での改善が大きく、「バトルの命中率の表記が従来の実数に戻った」「技を出す時のカットインがなくなった」「状態変化が発生してもワンカット入らず、状態変化が文字として出るだけになった」と、テンポを阻害していたものや不都合だった要素が撤廃された。 賛否両論点 育成全般 本作で強いモンスターを育てる際、まずはコーチを揃えるところから始める必要があるが、該当する能力を一点集中で上げればいいので作業感が強く感じる。 また、オール999モンスターの育成も「大会に出す→休ませる→大会に出す……」を繰り返すだけなので、やはり作業。本作はアイテム等による延命が不可能であるため、特にレアモン等を1世代でフルモンに仕上げたい場合、大会のない時期には冬眠させておく等して寿命を浪費しないようにせねばならず、かなり煩雑になる上時間もかかる。 トレーニングはそれぞれ主に伸びる能力がどれかでやっていることは全く同じなため、様々なトレーニングの様子が見られた過去作と比べるとやや寂しい点もある。 トレーニングの種類は全18種とバリエーション豊富だが、初期状態だとうち8枠はコーチが登録されていないため実施不可。 命中・ライフは初期状態だと重トレができないため、この2パラメータを重点的に上げたいならコーチを育てるのが必須になる。 かしこさに関しても初期コーチのいる重トレは丈夫さが下がってしまうものであるため、本作の能力バランス的にデメリットが大きい。かしこさ型のモンスターを育てるならもう一枠あるほうの重トレ(ちからが下がるもの)にコーチを登録してからにする方が無難。 初期登録されているコーチはバグで 回避の値が命中の値で上書きされており 、回避系のトレーニングは自分でコーチを登録するまでかなり効率が悪い。そのせいで序盤は余計に回避型のモンスターが厳しい立場に置かれてしまっている。 ただ、前述の通りコーチに登録したモンスターも対戦で使用出来るため、コーチの18枠と冬眠の8枠を合わせると26枠となり、実質全種族のモンスターを使用出来るのは嬉しいかもしれない。 偏り気味のパラメータバランス 本作では能力が『1』や『2』のように「ちから」「かしこさ」「めいちゅう」「かいひ」「じょうぶさ」「ライフ」の6項目に戻り、それぞれの能力は50上昇するごとにレベルが1上がっていく。ダメージ計算の際は『初代』のように実数値がそのままではなく、『2』のようにライフ以外はレベルが参照されるようになっている。 ライフを除く5項目は能力値が950~999ならいずれでも効果量が同じなため、オール999を無理に目指さなくても能力が最大のいわゆる「フルモン」は可能。 力と賢さは600を超えたあたりから急激に強くなり、800を超えてくると目に見えてダメージが激増する。 丈夫さは従来の作品では軽んじられがちだったが、本作ではライフ以上に耐久性への影響が大きい上ガッツダメージにも影響するようになっているため、重要性が大幅に高まっている。 一方で命中と回避はシリーズ中でも異例なほど影響が小さく、どちらもレベル1あたり3%前後しか命中率が変動しない。無意味とは言わないまでもトレーニングで時間をかけて上げるのは効率が悪く、大会勝利時の上昇だけで十分ということになってしまいがち。 よほど彼我の回避と命中の差が大きくない限り被弾を完璧に抑えるのは困難であるため、回避型のモンスターでも最低限の丈夫さやライフを確保しておかなければダメージレースで負けてしまうことが多い。命中にも同様のことが言え、技そのものの命中補正やガッツ補正が高くなければ安定して当て続けるのは難しい。 大味なバランス 全体的に敵のステータスが高めで、Dランクの時点でちから・丈夫さがともに200を超え高威力補正の「アッパー」を持つゴーレム種・スラマーや丈夫さ250越えのモッチー種・ホビーなどが育成不十分なモンスターを容赦なく門前払いにしてくる。Sランクともなれば全ての能力が500以上もザラ。 一方でこちらも強いコーチさえ用意できれば割と簡単に高ステータスのモンスターを用意できるようになるため、長い目で見ればそこまで厳しい難易度というわけでもない。 「MF2」のようにストレスの管理を理解していないと寿命が即尽きてしまう、といった落とし穴はあまりない一方、寿命延長アイテムや店売りの強力な疲労回復アイテムも存在しないため、良くも悪くも初心者と熟練プレイヤーで育成期間や効率に差が出にくいようになっている。 攻略難易度に関しては育成方針やモンスターの選び方に左右される部分が大きい。良くも悪くも単純なダメージレースになりやすいバランスであるため、重量級の種族を選んでちからと丈夫さに特化した育て方をしておけば概ね何とかなる。反面、火力に乏しい種族や回避重視の種族で勝ち上がろうとするとパラメータバランスや技選びにも気を揉む必要があるため、かなり難易度が高くなる。 プレイングの幅が少ないとも、携帯機に合わせたシンプルなゲーム性とも取れるので、このあたりは評価の分かれるところ。 「とっくん」の敵が強い このコマンドでは内容に応じて様々な「せんせい」という名のモンスターと戦うことになるが、「せんせい」のステータスは固定ではなく自分のモンスターと同等〜若干上回る程度の実力に調整されるためかなり強い。パワー 純血のアントラン。力、丈夫さ、ライフが高い。センス 純血のドラゴン。此方も丈夫さとライフが高い。テクニック 純血のピクシー。命中と回避が高い。スピード 純血のゴーレム。力、丈夫さ、ライフが高く回避もそこそこある。タフネス 純血のライガー。テクニック同様命中と回避が高い。 テクニックのピクシーとタフネスのライガーは火力と耐久力が低いため楽な方だが、問題は残る3体。揃って高火力・高耐久のためこちらもかなり火力と丈夫さを上げておかないと力負けしやすく、育て方次第では判定勝ちにも苦労することがある。 特に厄介なのはスピードのゴーレムで、何故か回避まで若干高めになっているため命中補正の高い技を使わないと運が絡みやすくなる。 一応せんせいとのバトルで敗北してもモンスター・ブリーダーの戦績にはカウントされず、技の習得率にも影響しないが、ステータスの上がり幅が少し下がってしまう。 なお、こちら側がオール999やそれに近い状況の場合、せんせいも同様の状態で登場する。手軽にフルモン同士のバトルが出来るのは評価点のうちかもしれない。 特に意味のないイベントの多さ モンスターをファームで育成していたり、タウンの施設を訪ねたりしていると様々なイベントが発生する。この中にはとっくんの割引きやトレーニングの効果を向上させるものなど有用なものもあるが、大多数はモンスターの育成上意味のない閑話休題的な会話イベントになっている。 エージ島ののどかな雰囲気作りや住民たちのキャラ付けには一役買っているが、ゲームテンポを悪化させている面があるのも確か。 ノラモンイベント Cランク以上のモンスターをファームで育成している時、突然モンスターがファームを襲撃してくることがある。 襲撃のタイミングは完全にランダムであるため、運が悪いと大会やとっくんの直後など疲労が溜まっている状態で襲撃され、不利な状態で戦わざるを得なくなることがある。 ノラモンに勝利すると現在のモンスターのランクに応じてアイテムがもらえる。ここで手に入るアイテムは非売品ばかりではあるが、(Aランク以上で手に入る「くろいたからばこ」の中身も含め)多くは後天的にとくちょうを付与するためのアイテム。一部を除くとくちょうは再生モンスターから簡単に引き継げるため、もらってもあまり旨みがない。 ただしいずれも換金用アイテムとしては有用で、レアモン等一世代で仕上げたいモンスターに使うこともあるので完全に無価値というわけでもない。 文字盤イベント 特定の条件を満たしていると、ボルゾイから新しいモンスターの解放が出来る「インビテーションマッチ」への招待イベントが発生する。この大会に勝利すると該当するモンスターが解放され、そのモンスターを再生するためのキーワードを教えてもらえる。しかし実際のところそれ以外にも該当モンスターを再生するキーワードは存在するので、そちらを知っているなら覚えていなくても問題ない。 それ以外にもレアモンの再生キーワードを入手できるランダムイベント(*2)が存在するが、こちらも他のキーワードで代用が可能。 とはいえノーヒントで再生キーワードを探すのには骨が折れるし、発売当時は現在ほどインターネット等も普及していなかったので、隠しモンスターやレアモンの再生用キーワードをゲーム中で入手できるのも無意味とは言い難いところがある。 アイテム関連 本作では初代のようにアイテムをまとめて購入、売却が可能。それぞれのアイテムに所持の上限はなく、快適にショッピングを楽しめる。 ……が、ショップで売っている食べ物系のアイテムは軒並み効果が薄いものが多く、まとめ買いする機会はほぼない。はちみつアメはほとんど疲労が回復せず、スパイスクッキーとマンゴーは全く効果がない。 有用なアイテムとしては重トレ1回分のストレス回復が可能なニトロベリー、恐れ度を上げることで忠誠度を上げられるのに役立つイモリのくろやきがあるが、どちらも序盤の内は高価。 中には持っているだけで効果を発揮するアイテムもあるが、複数所持しても効果は1個分しか発動しないので、やはりまとめ買いする機会はない。 「○番目の特徴を消す」効果がある「ナクナール○」を安価に買えるのはありがたいかもしれないが。 また、アイテムの合成に関してはゲーム中でヒントは一切なく、『モンスターハンター』のような調合リストもないため、攻略本を読んだりインターネットで検索をかけたりする必要がある。 「はちみつアメ」と「ミントのはっぱ」で「ミントのアメ」はわかりやすいが、「ヒノトリのはね」と「オイリーオイル」で「たいねつとりょう」は誰が予想出来るというのか……? アイテムを与える時、アロマからモンスターがそのアイテムがどの程度好きか嫌いかが確認出来るが、この好き嫌いはストレスに一切影響しない。 モンスター関連 容量の都合で致し方ないかもしれないが、モンスターの派生種は全て純血モンスターの色違い。 ボイスに関してもモンスターにつき1つのみであり、様々なボイスがあった過去作と比べるとやや寂しい。 ニャー、スエゾー、ライガーは例外で、一部の技を使うと別のボイスを聞くことが出来る。 また、ガッツ回復速度もメイン種族ごとに一律で設定されており、派生による変化はない。 その他、システム関連など 本作ではバトルで使われるBGMは2曲で、ファームのBGMは1曲のみ。他にBGMと呼べるものをかき集めても十数曲ある程度なため、従来と比べるとやや寂しい感じがするかもしれない。これに関してはGBAカートリッジの容量を考えると仕方のない部分もある。 だからといってBGMの評価が低いわけではなく、ファームのBGMはエージ島の気候に沿った穏やかなものが流れ、バトルのBGMもそれなりに緊張感がある。 バランス調整の為なのか、本作ではクリティカル時のダメージが従来の1.5倍から1.3倍に抑えられている。 オートセーブであるという点も賛否ある。一々セーブをしなくてもよくなったが、とっくんで技を覚えずに終わると寂しさを感じる。 画面が暗転し始めてから実際にセーブがされるまでのわずかな時間に電源を切るとリセットも可能だが、タイミングが悪いとデータが破損してしまうので自己責任。 問題点 四大大会の壁・バスティアン 高ステータスとはいえ基本的に通常の育成の範疇である程度安定して勝てる程度の強さには収まっている本作の敵だが、四大大会に出場してくるダゴン種(ゴーレム×アローヘッド)のバスティアンだけは例外。 異常なほどちから・丈夫さに偏ったステータスを持つ上、使ってくる技の大半が高威力であるため、こちらの丈夫さがカンストしていても一撃で相当な大打撃を与えてくる。命中・回避は低いものの、上に挙げた通り本作は回避メインのモンスターで勝ち上がっていくのが厳しいバランスであるためあまり欠点として機能していない。どうやっても運の絡む要素が強い敵となっているため、戦っていて理不尽に感じやすい。 いまひとつ信用できない命中率表記 確率故に致し方ない部分もあるが、本作では命中率が表記通りになっているとは思えないような状況になることがしばしばある。 こちらの命中率80%超の攻撃が連続で外れる、命中率が20%を切っている敵の攻撃が何度も当たる、等。 とはいえこの手の確率の問題は過去のシリーズ作品でも語り草になってきたことではある。また、厳密な検証やデータの解析がされたわけではないことも留意しておく必要がある。 上に挙げたバスティアンもそうであるが、中距離にセットした高威力の技やガッツダウンの強烈な技を戦闘開始と同時に撃ってくる敵がしばしば出てくる。これも表記通りとは思えないほどよく当たる上、対策の取りようもないため非常に厄介。 モンスターと技性能の格差 従来の作品でも種族間での性能格差は問題になりがちだったが、本作でもその点は同じ。 本作ではガッツ回復速度の種族間の差が小さい(最速と最遅で比較しても2倍に少し届かない程度)のに対しガッツ補正の影響が大きいことが検証によって知られている。命中・回避の価値が低いステータスのバランスも相まって、全体的に重量級の種族が大幅に有利な環境となっている。 ストーリー攻略という観点でいうと、初期解放の種族の中ではアローヘッド種とゴーレム種の2種が突出して強い。どちらもちからと丈夫さの適性に優れており、ガッツ補正が大きく、技の性能が高い。 アローヘッド種は技の命中補正が全体的に高めで、命中をほとんど上げていなくても終盤まで技を安定して当てていける。初期技の「パンチ」が命中補正S・威力Dとかなり優秀なのも大きい。 ゴーレム種は技の命中補正に悩まされがちだが、代わりに威力補正が高めの技が多くKOを狙いやすい。ガッツ補正が大きいため命中補正の低さもある程度カバーできる。 他にはナーガ種・モギィ種あたりが比較的適性と技性能に優れており育てやすい。 一方、回避重視の種族やガッツ回復の早い種族は先述したコーチ関連のバグもあいまって不遇な立場に置かれている。特に全体的に技の命中補正とダメージが低く設定されているピクシー種、初期技のライフダメージ量にかなり難のあるタコピ種やダックン種あたりは育成環境が整わないうちに育てようとすると非常に苦労する。 マスクデータの多さ これもMFシリーズではしばしば見られる傾向だが、育成や戦闘に関わるステータスについて実数値での確認が不可能な要素が少なからず存在する。 本作ではエサに「栄養」の概念があり、「プロテイン」「ビタミン」「ミネラル」の3種のうちいずれか1つでも不足していると寿命の消費が増えトレーニングの成功率も下がってしまうため栄養が偏らないようにエサを与えなければならない。しかし、どのエサにどれだけ各種栄養素が含まれているかを確認する方法はない。 一応、エサを与える際に「えいよう」のバロメータからおおまかにどれを与えるべきか把握はできるようにはなっている(*3)が、読み方については若干説明が不足している感がある。 技ごとに設定されている属性や特性、種族ごとの属性耐性や特性についても確認不可能。 「歌」特性はあるが「声」特性を持たないニャー種の「ニャーにゃー」やスエゾー種の「うたう」、エフェクトやモーションは打撃のように見えるが「叩」ではなく「斬」属性になっているドラゴン種の「スカイアタック」等、紛らわしい設定がされている技が散見されるのも問題。 状態変化 『PS2モンスターファーム』から登場した状態変化は今作でも続投し、効果もほぼ同じ。ひるみ 命中率が60%に下がり、与えるダメージも80%に下がる。よろけ ひるみに加えて回避率が60%に下がり、受けるダメージが120%に増える。しびれ よろけに加えて移動速度が最低になる。スロー 命中率と回避率が60%に下がり、移動速度が最低になる。こんらん 技を出すと忠誠度に関係なく50%の確率で「いみふめい」になる。みきり 本来当たるはずだった相手の攻撃を1回だけ回避したことに出来る。(その技が本来外れる場合、みきりは発動せず残る。) 状態変化はいずれも効果時間はさほど長くはなく、時間経過以外にもみきりを除いて状態変化になった側が一度技を出せば解除可能。いみふめいになっても解除される。 ただし「みきり」は例外で、 効果を発動するまで永続でかかり続ける ため非常に凶悪。四大大会モンスターの中には、この技をいきなり仕掛けてくるものもいる。 バランスブレイカー技 本作では種族全体で184個の技が存在するが、その中にはいわゆる「ぶっ壊れ」な技がいくつか存在する。 ザン種の「ファーサイト」は前述したみきり状態になる事が出来る技。習得難易度は高いものの、命中(≒成功率)はC〜B表記で消費ガッツも30前後と性能を考えれば破格の域。 モモ種の「まんぷく」は全技でも指折りの壊れ性能。シリーズでも前代未聞の 命中S表記・実数値で全技中トップタイの回復技 (*4)で、回復量も最大で300程度とかなり高い。消費ガッツは61〜49と非常に重いため流石に連発は難しいものの、CPU戦であれば1発適当に技を当ててあとはまんぷくで回復、でなんとかなってしまう局面も少なくない。 「にんき」の存在の薄さ 大会で勝つと人気が上昇していくのは従来と同じだが、この人気は上がっても全くと言っていいほど意味がない。従来では技がクリティカルヒットしやすくなったり、一部のイベントの発生条件になっていたりしたが、本作では人気が発生条件になっているものはなく、人気が上がっても技がクリティカルヒットしやすくなっているという実感が湧かない。 アロマは人気が最大の状態をキープ出来ていると「うんうん あいかわらず すごい にんきだねー!」と言ってくれるが、その程度だと思われる。 一部の大会が不便 Sランク公式戦で優勝すると、モンスターのランクが王冠のマークに変わる。この状態で初めて四大大会に出場可能になるが、出場に条件があり「それぞれの四大大会が開催される ぴったり1か月前に そのモンスターがファームにいること」が必須になっている。 この条件を満たしていれば招待状がファームに届き、大会の欄にその大会が追加されるが、この週を逃すと来年を待つことでしか参加出来なくなってしまう。ならロードすれば……と思うかもしれないが、このゲームは残念ながら オートセーブ であるため、一度機会を逃してしまうと来年まで待つしかなくなってしまう。 同じような状況はAランクの「Ima・FIMBA親善試合」でも発生する。 他に招待状を受け取る必要のある大会はA,Sランクのインビテーションマッチがあるが、これらは一度優勝すれば大会の欄に追加されっぱなしになる。四大大会も同じで良かったのでは。 ブリーダーランク「名人」の扱いが雑 公式戦で優勝してランクを上げていくとブリーダーランクが上昇していき、アロマやゼストをはじめ、様々な人物の会話が見られる。 しかし最高ランクである「名人」になった際にはアロマに「『めいじん』かぁー いいひびきだねー」と言ってもらえるだけでそれ以上の会話は何もない。同時にファーム背景の家と小屋のグラフィックが豪華になるが、そのことについての説明も特にない。 名人に昇格するための大会に優勝した時点でアロマやゼストからは盛大に祝福してもらえるしそれで十分……と言えなくもないが、さすがに少々寂しいものはある。 一応、名人になってからは時々ファームに旅行券が届くイベントが発生するようになり、旅先でシリーズの関連作品のキャラクターと出会うことができる。 一部とくちょうの不具合・バランスの悪さ 一部のとくちょうはバグで想定通りの効果を発揮していなかったり、そうでなくても効果が少なすぎてほとんど無意味になってしまっていたりする。特にファームでの育成時に効果のあるとくちょうに顕著。 「てつのしんぞう」、「おおぐい」、(「ハイレジスト」を除く)「ハイ○○」およびその複合版である「おうごんのそしつ」等。特に数少ない複合とくちょうの1つである「おうごんのそしつ」が無意味なものになってしまっているのは惜しい。 一部にほぼ上位互換・下位互換の関係になっているとくちょうが存在する。 「いしあたま」と「するどいツノ」はどちらも頭特性の技のダメージを強化するとくちょうだが、いしあたまは同時に状態変化の発生率も強化してくれるのに対してするどいツノにはそれがなく、その上角属性のある種族にしか付与できないという制限がある。 「とくしゅかこう」は「○○かこう」と名のつく4種のとくちょうの複合版であり、火・雷・水・氷の4属性への耐性を同時に強化することができる。付与できる種族には制限があるが、単体で見れば強力なとくちょうである。が、「たそがれのオーラ」というとくちょうは この4属性を含めた 全属性への耐性を強化できる上、付与できる種族にも制限がない。しかもたそがれのオーラは比較的手軽に複合元のとくちょうを持つモンスターを用意できるのに対し、とくしゅかこうは「ぼうすいかこう」と「ぼうかんかこう」の用意が大変(*5)で、結果的に労力に見合わない性能のとくちょうになってしまっている。 一部に対応する技や種族の少なすぎる特徴がある。 ライガー種しか対応する技を覚えない「こおりのちしき」、モモ種しか対応する技を覚えない「いのちのちしき」等。 ニャー種は「おおごえ」をデフォルトで持っているが、対応する「声」特性の技を一切覚えない。唯一対応しそうな「ニャーにゃー」にも上述の通り声特性はない。 プレゼントバグ ランダムイベントの1つとして「モンスターが拾ってきたアイテムをプレゼントしてくれる」というものがある。攻略本によると本来このイベントでもらえるアイテムは育成中の種族に応じて変わるはずなのだが、実際は「ぜつえんとりょう」、「タパウリンN」、「モノリスのかけら」の3種で固定となっている。 本来ゴーレム種からもらえるはずだった「キレイないし」等、このバグが原因で入手不可能になっているアイテムがいくつか存在する。いずれも特に効果がなく売価も安いアイテムであるためプレイ上大きな支障にならないのは幸い。 その他、齟齬や細かなバグなど ゲーム開始時にゼストから「ひびの しょくじでさえ まんぞくに あたえることが できない・・・」と言われるが、実際には資金は5,000Gでスタートするうえ、エサは最高額のほねつきニクでも200Gと比較的安価。 ただし本作は金策の手段が大会とランダムイベントのみの上、大会の賞金も全体的に安いため、序盤は実際金欠に陥りやすい。 グラフィックや音のバグについては、モギィ種をコーチにしているとグラフィックがバグる、ピクシーのドレインに当たり外れのアニメーションがない、一部の技を使った時に観客の音声が途切れる、特定の操作を行うとアロマの顔グラがバグるといった不具合がある。 細かい所で誤字脱字もある。とはいえ見るに堪えないようなものではなく、よく見ることで発見出来るものが片手で数える程度ある、といったもの。親善試合の時のホリィの「ん~! まけちゃたか・・・」など。 総評 数々のバグや一部UIの不親切さなどの粗も確かに存在するが、それらはどれもゲームシステムを揺るがすほど深刻なものではなく、別の何かで釣り合いが取れるものがほとんど。「モンスターを育てて闘わせる」という「モンスターファームらしさ」はしっかり継承されている。 発売から20年が経過した時点でもバーチャルコンソール対応ではないため、遊ぶにはSPも含めたゲームボーイアドバンスやDS、DSLiteが必要になってしまうものの、モンスターファームが好きな人、或いは歯ごたえのある育成ゲームを楽しみたい人の需要には応えてくれるだろう。ソフト自体は安価で売られていることが多いため、今から手を出してみるのも悪くはない。 余談 攻撃系のとくちょうの強化具合については様々あるが、有用なとくちょうは「○○のちしき」、「スナイパー」、「しなやかなしっぽ」がある。これらは与ダメージ、与ガッツダメージ、状態変化発生率だけでなく、1つにつき4%ほど命中率も上がるため、他の攻撃系のとくちょうに比べ優先度が高い。 シリーズ作品で同一の派生であっても名前が異なることがたまにあるが、その中に本作で登場したニャー×アントランの「ニャーエモン」がいる。図鑑の説明文も「あんなことやこんなことができたらいいな、といつもくうそうしている」とある辺り、元ネタはあの猫型ロボットだろう。 ニャー×アントランのモンスターは『4』でも登場するが、こちらでは名前が「アントニャン」に変更されている。パロネタが問題視されたか。 賛否両論点で示した通り、とっくん時でのリセットは推奨されないが、それ以外であればリセットによりやり直せる場面はそれなりにある。 大会で勝利した時にもらえる宝箱各種は、週送りやファーム→タウン→ファームと動かない限りはリセットすることで中身の再抽選が出来る。特にとくちょうを付与出来るアイテムが手に入る銀の宝箱、金の宝箱で効果的。 トレーニングや大会の能力上昇も吟味可能。大成功やメインの能力上昇を狙う時に便利。 イベント各種は決まった時期に発生するものを除くと「半年に一度」の頻度で発生する。(*6)この中でもノラモンイベントは「この時に襲ってきたこのモンスターはこのアイテムをドロップする」が決まっている。 例えば、黒い宝箱をドロップするモンスターが出るまでリセット→中身が望みのものでなかったらリセットし、再度そのモンスターが来るのを待つ……を繰り返すと黒い宝箱の中身の厳選も可能。 モンスターのデザインと技は、基本的にPS2版初出の種族はそちらに、それ以外は『2』に準拠したものとなっている。ただし『2』以前の種族でもジョーカー種やデュラハン種などはPS2版のデザインと技を踏襲している。 携帯機版のその後 本作発売から約10か月後の2002年10月25日、続編となる『モンスターファームアドバンス2』が発売された。新たな看板モンスターである「ガルゥ」など、全512体30種のモンスターが登場する。育成の内容はほぼそのまま、冒険の要素が加わるなどボリュームも増し、セーブロードが従来の手動に戻った。一方、バグやフリーズも増加。 それから約5年後の2007年7月12日、DSにて『かいて しゃべって はじめよう! モンスターファームDS』が発売された。DSのタッチスクリーンで絵を描く「魔方陣再生」(*7)、マイクに喋る「呪文再生」、GBAカートリッジから再生する「石版再生」がある。過去に再生したモンスターを呼び出せる「図鑑再生」も存続。 DSの機能を活かした再生方法はそれなりに好評ではあったが、モンスターの数が約180種類とシリーズを通して最も少ない。全く新しくなった修行システムが不評、バトルの迫力が全く感じられないなどの不満点もある。 そして2008年8月7日には『モンスターファームDS2 蘇る!マスターブリーダー伝説』が発売された。モンスターの数は初代DSより増え、Sランクよりも上のランクが実装される。しかし、技の消費ガッツが全て決まった数字のどれかになったことを始めとする戦闘面の劣化点もある。 『ウルトラ怪獣モンスターファーム』には『アドバンス』シリーズ2作品の看板モンスターであるアントランとガルゥをそれぞれモチーフにしたレア怪獣2種が登場する。
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ノーマルPV Live For You! DLCカタログ メニュー 第1号 / 第2号 / 第3号 / 第4号 / 第5号 / 第6号 / 第7号 / 第8号 / 第9号 第10号 / 第11号 / 第12号 / 第13号 / 第14号 / 第15号 / 第16号 / 第17号 メニューへ カタログ第1号 マーチングバンド アイドルマスター L4U relations remixA アイドルマスター L4U relations マーチングバンド アイドルマスター relations 真 あずさ L4U Ver. アイドルマスターL4U 美希・千早・あずさ ポジティブ! マーチ服 アイドルマスターL4U あずさ「私はアイドル」 アイドルマスター ガチトリオ 私はパンチラアイドル H.264 アイドルマスター ガチトリオ 私はパンチラアイドル アイドルマスター L4U 9 02pm - あずさ (H.264 60fps) 三浦 あずさ カレッジオブエンジェル L4U あずさ(+やよいおり)「THEIDOLM@STER」ノーマルPV アイドルマスター 「My Best Friend」 あずさ・千早 オールドスクールミズギ アイドルマスターL4U 田んぼに魔法をかけて! アイドルマスター L4U GO MY WAY THE IDOLM@STER L4Uノーマルver. 美希・あずさ・律子 アナザーカジュアル アイドルマスターL4U あずさ・雪歩「太陽のジェラシー」 アイドルマスターL4U! MyBestFriend 伊織 雪歩 あずさ インフレイションブラン 【アイドルマスター】太陽のジェラシー(律子・あずさ・千早)【L4U】 メニューへ カタログ第2号 メニューへ カタログ第3号 アイドルマスター ACM ミニウェディング Do-Dai アイドルマスター Do-Dai A.C.M ミニウエディング アイドルマスター あずさ ミニウェディング まっすぐ アイドルマスター L4U Do-Dai ミニウェディング ARH アイドルマスター L4U あずさ やよい 真美 Do-Dai クラッシュデニム+ドリル アイドルマスター Do-Dai 千早 あずさ ミニウエディング アイドルマスター 雪歩 あずさ 美希 do-dai チアガール2 アイドルマスター あずさ ミニウェディング Do-Dai アイドルマスター L4U Do-Dai あずさ・千早・真 アイドルマスターL4U Do-Dai 春香・やよい・あずさ アイドルマスター 千早 あずさ Do-Dai ミニウェディング アイドルマスター shiny smile 千早 あずさ チア2 アイドルマスター「Do-Dai」 真 千早 あずさ アイドルマスター L4俺 ノーマルPVなんてDo-Dai? アイドルマスター L4U ! - 「Do-Dai」 ミニウェディング 真、あずさ、... アイドルマスター あずささんをMIDカメラで愛で続ける動画 with おまけ 【H.264 30fps】アイドルマスターL4U! -Do-Dai- 「千早 あずさ 美希」 アイドルマスター L4U 9 02pm - あずさ - (H.264) ノーパンドリル アイドルマスター 若妻の匂い~三浦あずさ~ あずさソロ「My Best Friend【B】」 チアガール2/L4U アイドルマスターL4U Do-Dai 律子・千早・あずさ アイドルマスター Do-Daiとチアガール2は新たなる乳揺れ動画となるか? アイドルマスター Do-Dai (NPV,NAP,クラッシュデニム) アイドルマスター L4U Do-DAI ( ´∀`)o彡゜おっぱい! 「Do-Dai」観賞用(カメラLongのみ) ミニウェディング(H.264) Do-Dai ミニウェディング あずさ 律子 千早 アイドルマスター アイドルマスター 思い出をありがとう あずささんがやっちゃいました アイドルマスター Do-Dai ミニウェディング F91フル装備 【H.264 60fps】アイドルマスターL4U! -Do-Dai- 「千早 あずさ 美希」 L4U あずさ ミニウエディング+グラビ… 「Do-Dai」 アイドルマスター Do-Dai アイドルマスター Do-Dai ミニウェディング ACM(あずささん多め)【H.264】 アイドルマスターL4U Do-Dai あずさのおっぱい アイドルマスターL4U Do-Dai あずさソロ アップのみ あずさソロ「GO MY WAY!!【B】」 婦警さん/L4U アイドルマスター 「Do-Dai 」 あずさ アイドルマスター あずさ 美希 真美 ミニウェディング Do-Dai アイドルマスター L4U Do-Dai やよい・美希・あずさ アイドルマスター L4U Do-Dai あずさソロ クラッシュデニム アイドルマスター Do-Dai 律子 あずさ 美希 アイドルマスター あずささん チアDo-Dai確認 アイドルマスター Do-Dai アイドルマスター 「Do-Dai」 あずさ・千早・春香 アイドルマスター L4U ! - 新曲「Do-Dai」 旧スク水 あずさ、美希、律子 あずさソロ 「蒼い鳥」 ミニウェディング THE IDOLM@STER L4U Do-Dai 亜美・あずさ ミニウェディング あずさソロ 「蒼い鳥」 ミニウェディング (Wide画面) アイドルマスター Do-Dai あずさ 春香 美希 「アリーナ」 アイドルマスター Do-Dai あずさ やよい 真美 「アリーナ」 アイドルマスターL4U あずさソロ 「Do-Dai」 クラッシュデニム アイドルマスター GO MY WAY!! あずさ やよい 真美 「野外ステージ」 【アイドルマスター】9 02PM 春香・あずさ 「LFU」Do-Dai ミニウェディング 試しプレイ Do-Dai (あずささん・やよい・いおり) アイドルマスターL4U! あずさ「Do-Dai」 ミニウェディング アイドルマスター L4U あずさ やよい 真美 Do-Dai 乳牛さん アイドルマスター あずささん ミニウェディング アイドルマスター 「Do-Dai」 亜美・あずさ・千早 アイドルマスター Do-Dai あずささん(チア&パジャマ) アイドルマスター L4U ミニウエディングあずさ「まっすぐ(Remix-B)」 L4U! Do-Dai(ACMver) アイドルマスター「Do-Dai」千早、バックダンサー アイドルマスター ミニウェデイング ShinySmile 千早・あずさ・覚醒美希 L4U! ミニウェディング&チアガール2 Do-Dai あずさ・千早 アイドルマスターL4U Do-Dai 千早とミニウェディング Ver.ACM アイドルマスター あずさ Do-Dai ミニウェディング?! 【アイドルマスター】 千早真あずさで「Do-Dai」 ミニウェディング アイドルマスター Do-Dai あずまこちー カメラ固定千早あずさ美希ウェディング アイドルマスターL4U! 伊織やよい「Do-Dai」サイドからイキナリ! カメラ固定 伊織アップ 伊織やよいあずさDo-Dai Do-Dai グラビアミズギ カメラアップ 千早ソロ あずさソロ 2秒以上おっぱい見たら死亡。アイドルマスター L4U Do-Dai アイドルマスター 「Do-Dai」 千早・あずさ・真 アイドルマスター あずさが Do-Dai と主張されています アイドルマスター L4U あずさ Do-Dai アイドルマスター 「Do-Dai」 あずさソロ 私服 アイドルマスター 「Do-Dai」 あずさソロ 薄手(?)のクラッシュデニム アイドルマスター まっすぐ あずさ 美希 千早 「武道館」 L4U! Do-Dai カレッジオブエンジェル あずさ、律子、美希 Do-Dai あずささんwithHM Do-Dai あずさ律子美希 チア2 あずさソロ Do-Dai クラッシュデニム(画質改善版) アイドルマスター ノーマルPV(Do-Dai あずささん) あずささんのDo-Daiで画質てすと りっちゃん雪歩あずさ アイドルマスター Do-Dai (天国ver)ママと子供連れ アイドルマスター Do-Dai H.264テスト アイドルマスターL4U! 『Do-Dai 』 クラッシュデニム【H.264】 アイドルマスターL4U! 『Do-Dai 』 グラビアミズギ 【H.264】 アイドルマスター Do-Dai あずさ 千早 「武道館」 アイドルマスター GO MY WAY!! あずさ 千早 「野外ステージ」 アイドルマスター あずさ 800-600テスト アイドルマスター 雪歩 あずさ 美希 蒼い鳥 Remix A アイドルマスター L4U チア「私はアイドル」 アイドルマスター GO MY WAY!! あずさ 千早 「カメラ固定バグ」 巨乳艦隊でDo-Dai アイドルマスター ノーマルPV 思い出をありがとう アイドルマスター L4U Do-Dai 律子あずさ美希 メルヘンメイド メニューへ カタログ第4号 メニューへ カタログ第5号 メニューへ カタログ第6号 メニューへ カタログ第7号 メニューへ カタログ第8号 メニューへ カタログ第9号 メニューへ カタログ第10号 メニューへ カタログ第11号 メニューへ カタログ第12号 メニューへ カタログ第13号 メニューへ カタログ第14号 メニューへ カタログ第15号 メニューへ カタログ第16号 メニューへ カタログ第17号
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ロックマンX5 概要 特徴 新アクション ダブルヒーローシステム コロニーの撃墜・制限時間 レベルの導入 ハンターランク 強化パーツ エックスのアーマーシステム ウィルスゲージ トレーニングモード 評価点 賛否両論点 「しゃがみ」の導入 射撃の仕様の変更 オマージュ要素 新しくなったアーマーシステム 新アーマーの性能 ボス関連 作品単体としての問題点 コロニー撃墜システムの問題点 無線の要素 ボスのレベルの導入と強化パーツの入手条件 ステージ構成・ゲームバランスの問題点 ハンターランク ダブルヒーローシステムの問題 存在意義の薄いシステム 驚愕のストーリー展開 その他の問題点 シリーズ作品としての問題点 総評 余談 ロックマンX5 【ろっくまんえっくすふぁいぶ】 ジャンル アクション 対応機種 プレイステーションWindows 2000/XP 発売元 カプコン 開発元 バリューウェーブカプコン 発売日 【PS】2000年11月30日【Win】2002年5月24日 定価 【PS】6,090円【Win】5,280円 廉価版 【PS】PlayStation the Best for Family2002年7月18日/2,940円 【Win】カプコンPCお得シリーズ2003年5月30日/1,980円 【Win】みんなわくわくパソコンソフトソースネクスト発売2004年4月28日/1,980円 配信 ゲームアーカイブス2014年12月17日/617円(税込) 判定 なし ポイント 練りこみ不足の新システムと漂う低予算臭アクションを強制停止させるナビゲーターBGMは高評価テキストは驚くほど低品質だが、要所要所には燃える展開も ロックマンシリーズリンク 地球滅亡まで16時間… 概要 『ロックマンXシリーズ』第5作。 前作までは比較的短い期間で発売されていたのに対し、本作はX4から3年以上経過してから発売された。これほどまでにブランクが生じた理由は不明。 また、開発担当もロックマンに長年携わってきた稲船敬二氏を始めとする第二開発部(*1)の面々ではなく、三並達也氏がトップの第三開発部(一部バリューウェーブへの外注)に変更。『X4』でプランナーの一人としてシリーズに参加した経験もある「おおこ」こと大小原宏治氏がディレクターに抜てきされ、開発の指揮を執った。 当時は公にされていなかったが、稲船氏が「これを最終作にしてほしい」とスタッフに伝えていた事から、当初は本作をもってXシリーズ完結となる予定だった。 その為、ストーリーも終末感を強く打ち出した内容となるなど、作品全体を通して「最後」を意識させる要素が多い。 特徴 システム面で多数の新要素が導入されているほか、エイリア・シグナス・ダグラスなど、後の作品にも登場するキャラクターが今作から登場している。 このうちダグラスは『X6』を最後に降板。またライフセーバーというキャラクターも登場するが、こちらは本作のみであえなく降板となる。 新アクション しゃがみアクションの導入 2Dアクションではおなじみのアクションだが、ロックマンシリーズでは長年導入されず、本作で初採用となった。 しゃがみ中もバスターやセイバーによる攻撃が可能。これにより打点の高い攻撃を回避しつつ攻撃したり、地面を這って進む敵への対応も容易になった。 ゼロの場合、3段斬りの1~2段目の動作はしゃがみでキャンセルが可能となり、隙を軽減できる。ただし3段目のみキャンセル不可。 ダメージを受けると一時的に解除されてしまうほか、しゃがみながら移動することはできない。 ステージに設置されているロープにつかまっての移動の導入 ロープにつかまると、手元に出現したブースターでロープ上を滑るように移動する。 ロープつかみ中もバスターやセイバーによる攻撃が可能。 ダッシュ移動も可能で、ダッシュボタンを押すと一定距離を高速移動する。動作中にジャンプするとダッシュジャンプとなる。 ダメージを受けると手を放してしまうが、方向キーを上に入れ続けることで落下を回避できる。 ゼロの性能向上 今作以降、ゼロはデフォルトでエアダッシュが可能。 前述のしゃがみ斬りに加え、3段斬りの1~2段目の動作中に進行方向とは逆方向に方向キーを押すことで、前段をキャンセルして瞬時に逆方向に斬りつける「振り向き斬り」が可能。攻撃時の隙を若干フォローできる。 前作で消滅していたバスター攻撃が復活。ただし、威力は低く、「X3」のようにチャージもできない。さらに、接地していないと撃てない。ほぼお荷物武装。 ダブルヒーローシステム 前作同様、プレイヤーはエックスとゼロの2人のキャラクターからどちらかを選んでゲームを進めていく。 前作ではゲーム開始時にキャラクターを決定した後はキャラクターの切り替えができなかったが、本作ではステージに入る際にその都度キャラクターを選択できる。 エックスの場合はアーマーなしの状態と各アーマーを装着した状態を選択することも可能。 ゲーム開始時に最初に選択した方のキャラクターには、追加装備が備わる。この追加装備は、これ以外の方法で入手することはできない。 コロニーの撃墜・制限時間 本作には「時間」の概念が存在する。ゲーム開始時の持ち時間は16時間。 コロニー落下から地球を救うため、各ステージのボスが所持する部品を16時間以内に回収し、「エニグマ(砲台)」と「シャトル」の2つを完成させてコロニーを撃墜するのが本作の目的。 ステージに入る毎に1時間消費するが、コンティニューでは消費しない。 エニグマとシャトルはいつでも(未完成の状態でも)発射でき、完成度に応じた成功率でコロニーを撃墜できる。ゲーム開始直後の状態でも、成功率は低いがコロニーを撃墜することは可能。 どちらも1回ずつしか発射できない。エニグマでもシャトルでもコロニーを撃墜できなければ、撃墜失敗となる。16時間以内に撃墜できなかった場合も失敗となる。 撃墜失敗になると、コロニーが地球に衝突する。ゲームオーバーにはならないが、その後の展開が以下のようになる。 ゼロが使用不可能になる。 終盤のステージで「覚醒ゼロ」と戦うことになる。 バッドエンドルートが確定する。 コロニー撃墜に成功するか、撃墜失敗すると特殊なステージが出現。出現したステージを全てクリアすることでエンディングとなる。したがって本作では、8ボスステージの攻略はゲームクリアに必須ではない。 レベルの導入 各ステージのボスには「レベル」の概念がある。レベルが高いほどボスの体力が増える。高レベルのボスを倒すと、強化パーツを入手できる。 ボスのレベルは、ステージの攻略時間が長くなるほど、ハンターランク(後述)が高いほど上昇する。 ハンターランク プレイヤーのイレギュラーハンターとしての腕前がどの程度であるか表す。従来は設定上の概念であったハンターランクを、システムに一応反映した要素。 ステージクリア時に、プレイ内容に応じてランク付けによる評価がされる。 強化パーツ 高レベルのボスを倒すことで入手できる。装備することにより様々な効果を発揮し、戦いを有利に進められる。 各キャラクターに最大4つまで組み合わせて装備できるが、エックスの場合アーマーによってはパーツ装備に制限が掛かる。 エックスのアーマーシステム 前作で登場したアルティメットアーマーは本作にも続投。本作でエックスが新たに入手するアーマーは「フォースアーマー」、「ファルコンアーマー」、「ガイアアーマー」の3種類。 最初にエックスを選択した際に所持しているフォースアーマーは前作のアーマー(前作では「フォースアーマー」という名は付けられていない)のレプリカであり基本的には同じ使い勝手であるが一部性能に調整が施されている(後述)。 従来は頭・体・腕・脚の4パーツによる個別強化システムであったが、今作からはカプセルに入ってもその場でパーツは装備されず、プログラムデータだけを受け取り、4パーツを全て集めた時点で初めてアーマーとして使用可能になる。実物ではなくデータなので、受け取るだけならゼロでも可能である。 ただし最初にエックスを選ぶと使えるフォースアーマーと、隠し要素のアルティメットアーマーの2種は最初から完成されたアーマーとして登場する。 フォースアーマー ダメージ軽減・プラズマチャージショット・特殊武器チャージ EN消費軽減・エアダッシュ・ホバリング。 前作と違い、通常版特殊武器無限化とノヴァストライクの廃止、プラズマチャージショットのプラズマが1つしか発生しないなどの調整が施されている。 ギガアタックを持っていない代わりに、この3種アーマーの中で唯一特殊武器をチャージ出来るというアドバンテージがある。 ストックチャージショットではない理由はチャージなしでチャージショットが撃てるパーツとの兼ね合いと思われる。 ファルコンアーマー 一定時間空中を自由に飛行可能というフリームーブは、シリーズでは前代未聞の機動力を持つ。 飛行中は全身に攻撃判定が付加され、体当たりが可能(威力は低い)。また飛行能力の反動か、エアダッシュは使用不可能。 チャージショットである「スピアチャージチョット」は細いレーザー状で少々当てにくく、グラフィックも地味で迫力にも欠けるが、本作のエックスのバスターにはない地形を貫通するというメリットがあり、一発の威力はプラズマチャージやチャージガイアショットより高くなりやすい。 特殊武器をチャージすることができない(*2)。 ギガアタックは画面上下から無数のエネルギー弾を発射して画面広範囲を攻撃する。 ガイアアーマー 特殊武器使用不可・強化パーツ装備不可・移動速度とジャンプ力の低下・特殊武器使用不可・壁張り付き時に静止、そしてシリーズの天敵であったトゲトラップを完全に無効化するという、良くも悪くも掟破りな能力を持つ。 通常バスターは「ガイアショット」(*3)となり、射程が短いが、敵の特定の弾をかき消す効果がある。 チャージ版は特定のコンテナを破壊する事も可能で、このアーマーがなければ回収出来ないアイテムも存在する。 ギガアタックは目の前に大型のエネルギー球を発生させて攻撃する。 イメージ的には、それぞれ『ロックマン6』のジェットロックマン/パワーロックマンに近い。 ウィルスゲージ ゲーム中に現れる「シグマウィルス(もしくはゼロウィルス)」に触れる度に、ゲージの表示が「NORMAL」→「CAUTION」→「DANGER」→「VIRUS」と変化する。 ゲージが「VIRUS」になるとウィルスに冒された状態となり、エックスの場合は一定時間体力が徐々に減少、ゼロの場合は体力が全回復し、且つ一定時間無敵になる。 「VIRUS」状態になったゲージは一定時間経過で「NORMAL」に戻る。 トレーニングモード エイリアのナビゲートを受けながら専用のステージを進むことで操作方法を学べる、いわゆる初心者用チュートリアル。 最深部のボスを倒すとクリアとなり、タイトル画面に戻る。 評価点 BGMの質が高く、特に零空間ステージ3のボス戦BGMはシリーズ屈指の名曲と名高い。 最終面の零空間ステージ4のBGMは、まさかの2000年当時流行していたパラパラ調でよくネタにされており、それと同時に人気もある。 『X2』以降には搭載されていなかったサウンドテストも復活している。 ロープを利用したアクションはXシリーズの雰囲気を壊すことなく溶け込んでいる。 ロープ上でダッシュが出来るという発想はXシリーズならでは。 ストーリー展開の多岐化 コロニー撃墜作戦の成否やゼロの覚醒など、ゲームの進め方によって話の展開に変化が生じ、アドベンチャーゲームさながらに周回プレイを楽しめる。 これにより、シリーズの命題ともいえるボリューム不足の解消に一役買っている。 難易度の変更が可能になった。難易度は「やさしい」・「ふつう」・「むずかしい」が選べる。 ユーザーフレンドリーを謳いながらも、どこかズレている部分の多いこの作品だが、この点だけは成功していると言えるだろう。 エックスの特殊武器、ゼロのラーニング技の仕様が改善された。 エックスの特殊武器は今作では全体的にエフェクトが地味ではあるものの、「バリアを張る」「極太レーザー」「時を止める」等、一部除くクセの少ないスタンダードな武器が多く(*4)、性能も非常に高水準でバランスよく纏まっている。 これによりロックマンシリーズ特有の特殊武器を用いて各セクションを攻略していくという快感は十分に得ることが出来る。 前作のように通常版を無限には撃つことが出来なくなったが、エナジーアップを入手したり強化パーツ”エナジーセーバー”を利用すれば、大半の武器が100発以上撃てるようになる為、あまり気にならない。 チャージ版も前作ではエネルギー満タンから4~8発しか撃てなかったが、今作ではエナジーアップ未入手の状態からでも10発以上撃てるなど燃費の悪さは改善されている。 ただし通常ジェルシェイバーやチャージグランドファイアは前作の特殊武器と性能が似通っていることを批判されることがある。 ゼロのラーニング技は前作よりも強力になったものが多く、さらにすべてのボスに弱点技が付けられた(*5)。 アーマーの多彩さということ自体は概ね好評 後述の通り賛否が出るほどにシステムの調整面では様々な意見があるものの、アーマー自体の種類が多いこと自体が概ね不満を唱える人は少ない。 攻略方法に違う幅が生まれているのも好評点。 デザイン的な面も良好。フォース・ファルコンアーマーはこれまでの系譜に近いが、ガイアアーマーは能力もさることながら、重量感あるデザインで新鮮。 前作の黒ゼロは単なる色違いでしかなかったが、今作から能力が強化(*6)されるようになり、通常とは性能面でも差別化が図られた。 また、見た目の変化としてダッシュ時の残像の色も変更されている。 裏技のコマンドが2ボタンまでに抑えられ、簡易的になり成功時にはあらかじめ効果音が鳴るようになった。 この仕様は次作でも健在で、次作ではクリア後にコマンドを教えてくれる親切仕様となった(*7)。 画面を2回切り替えないとザコ敵が復活しないように改善された。 前作ではPS移行に伴い敵の数も増え、動きもアグレッシブになったが、従来通り画面1回の切り替えで復活する仕様のままだったため、一部で敵を倒してもすぐに復活して出てきてしまう個所があったが、今作ではそれが起こらないように改善された。 賛否両論点 「しゃがみ」の導入 旧来は姿勢を低くするためにダッシュが用いられていたため、楽な操作を導入してスピード感やテンポを損ねたといった批判がある。 その場で長時間低い姿勢を取る「しゃがみ」と低姿勢で回避と移動を同時に行なう「ダッシュ」では用途がまるで違うため、仮にスピード感やテンポを損ねるとすればそれはステージギミックやボスパターンの問題であり「しゃがみ」を導入したこと自体とは関係がないという意見もある。 一応ゲーム中にしゃがみによる回避が必須となる場面は基本的に存在しないため、自粛してもクリア自体は可能。 ちなみに長年『ロックマンシリーズ』のプロデューサーを務めた稲船氏は「R20 ロックマン ロックマンX オフィシャルコンプリートワークス」の『ロックマン3』でのスライディング導入に関して「"しゃがみ"にしなかったところがよかったと思うね。敵がジャンプしてきて、あーあかん!って思った瞬間にスライディングで後ろに回り込んで撃つ!ってことができて、防御的な意味合いと攻撃的な意味合いを両方持たせられた」と語っている。 上記の稲船氏の発言等も含め、どちらかというと性能云々より「ロックマンにしゃがみは導入して欲しくなかった」というようなファン感情的な批判が多い。 射撃の仕様の変更 バスターやほとんどの特殊武器が地形を貫通しなくなり、地形越しに敵を攻撃できなくなった。今までは貫通できていたために、地味に痛い変更点。 全ての武装がそうではなく、ファルコンアーマーのチャージショットは地形を貫通できる仕様になっており、武装の差別化要素としてデザインされるようになった。 フォースアーマーは今作では逆に全てのチャージ版特殊武器が地形を貫通するようになっており、前作のようなプラズマチャージショット一辺倒なバランスではなく、上記の仕様改善と相まって特殊武器優位のバランスになった。 オマージュ要素 これが最終作となる事を踏まえたファンサービスの一環としてか、今作では過去作のリメイク風なステージ構成・ボス・BGMが豊富に用意されている。 『ロックマン2』で多くのプレイヤーを苦しめたクイックマンステージの仕掛け(*8)とそれに対抗する為の特殊武器、『X1』で登場したボスの強化版、そしてXシリーズでも遂に現れたデビル系ボスなど、シリーズファンなら見逃せない要素が多数ある。 素直に「懐かしい」と好意的に評価する声があった一方で、本作ではエックスのアーマー、トレーニングモードのボスとして登場するドラグーンなど、明確な意図無しに前作から使い回しただけと思われる部分が多かった事もあり、単なる「流用」と見なすファンも少なくなかった。 スパイラル・ペガシオンの攻撃パターンが『X1』のストーム・イーグリードとよく似ており、武器が竜巻系である点も共通している。 当時の公式サイトの開発者コメントによると「攻撃方法がイーグリードに似ているのは、同時に作っていたサイバーミッションの影響が大きいのですが、わざと似せてみました。」とのこと。 このことからこれも過去作オマージュの一環だと思われるが、イーグリードと面識も関連性もないはずのペガシオンの行動パターンを似せる意味があったのかと考えるとやや疑問符が付く。 新しくなったアーマーシステム ファルコンアーマーやガイアアーマーは、全てのパーツを集めて完成させるまでは各パーツの性能を一切活用出来ず、もどかしい思いをすることになる。 この仕様は次回作まで続く。設定上では「ウイルスに汚染されない為(*9)」ということになっているが…。 ただ、トゲ無効やフリームーブはパーツ一つだけで得られる能力としては強すぎるため、アーマーが完成するまで使用がお預けと言うのは破格の性能に対する代価としては妥当といえよう。仮に従来のアーマー方式を採用していたらこんな夢のような能力は実現しえなかっただろう。 しかし作品のキモとも言える要素をがらりと変えてしまったことにより、従来の方式を支持するファンからは批判が上がってしまった。 エックスでゲームを開始した場合、開始直後からエックスがフォースアーマーを装備した状態で始まることに疑問を持ったプレイヤーも多い。 前作のオリジナルから調整がされているとはいえ、初期装備にしては使い勝手が良すぎる。 苦労して完成させた上記2種のアーマーよりも初期のフォースアーマーの方が癖が無く使いやすい。 それらの反動からか、続編で同じような扱いで登場するファルコンアーマーは大きく弱体化している。 ただしプログラムシステムにより、エックスがしばらく強化できないことになる為、フォースアーマーの用意によりそれがカバーできており、ゲームバランスの面ではむしろ理に適っている。 フォースアーマーは前作とほぼ同じグラフィック(*10)なので、前作からの変化を求めて他のアーマーを主に選択する人もいる。 エニグマイベント4ステージと比較して、シャトルイベント4ステージはファルコンアーマーが若干有利になるようにステージの調整がされている。 ノーマルエックスも選択できるが、強力なアーマーを使える中でノーマルを選択する意義が薄く、特に後半のステージでノーマルエックスを使って太刀打ちするのは難しい。 一応パーツの装備可能数が各アーマーより多いという差別化点はあり、ゲームに慣れてきた人のやりこみ用と取ることもできる。 また、あるステージでアルティメットアーマーを入手するためにはノーマルエックスでいかなければならない。 X4から続投したアルティメットアーマーもX4から弱体化措置が施されているが、フォースアーマーと比べるとノヴァストライクが使える他チャージショットのプラズマの数もX4のままとなっているなど弱体化は抑えられている。 X4でのフォースアーマーとアルティメットアーマーの差はノヴァストライクが無制限かどうかの差であり、相対的に見ればX4よりフォースアーマーとの性能差は広がっている。 新アーマーの性能 2種のアーマーは確かに強力ではあるのだが、それと同時にXシリーズ特有のアクション性を激しく損なう性能となっており、使い心地は賛否両論である。 ファルコンアーマーのフリームーブは、あるパーツを装備すると飛行速度が2倍になるため使い勝手が更に向上するが、ステージの難所を楽々飛び越えることができたりと、攻略が簡単になりすぎるきらいがある。もちろんそれを爽快とするプレイヤーも存在する。 ボス戦においてもフリームーブは攻撃回避に優れており強力だが、肝心な攻撃手段が見た目が貧弱なスピアチャージショットと通常版特殊武器しかないため、他のアーマーと比べてやや爽快感に欠ける。 ガイアアーマーは移動速度・ジャンプ力がかなり低くなってしまい、ステージによっては攻略が非常に困難になってしまう反面、攻撃面が過剰とも言える程に強力。 ただし、他のアーマーと異なり強化パーツを装備できないため、攻撃力はともかく機動力はどうやっても補えず、機動力が求められるギミックの突破は非常に困難。特に、最終ステージ終盤の消える足場地帯を越えた先の地形は普通にダッシュジャンプするだけでは届かず、消える足場の側面から壁キック+ダッシュジャンプするという、一見しただけではわかりにくいトリッキーな手段を強いられる。 チャージショットはプラズマチャージショット並に巨大。1発あたりの威力は特別高くないものの、セミチャージが存在せず、チャージを始めてすぐにボタンを離すだけで最大の弾が発射可能なため、タイミングよくボタンを離す・押すを繰り返すだけで連射が可能。結果的に凄まじい火力を誇る。 この為、ファルコンアーマーとは対照的にボス戦では、回避そっちのけでひたすらチャージショットでゴリ押しする様な戦術が有効になる。後述の最大レベルのボスの体力もあっという間に削れる。 特殊武器が使用できないが、バスターが安定した火力を発揮できて使いやすいため、特別困るものではない。 強化パーツ装備不可とはいえ、デフォルトで防御強化パーツ並の防御力、チャージ強化パーツ並のチャージ速度を持ち、かなり強力なアーマーと言えるが機動力の低さがやはり評価を分ける。 手に入れるためには移動強化系パーツを入手するかファルコンアーマーを完成させる必要があり、完成するのは終盤になる。そしてこのガイアアーマーがなければ入手できないアイテムが存在し、ゼロで入手不可能などの弊害が出てしまっている。 ボス関連 ドット絵が粗かったり、アニメパターンが少なくぎこちなく全体的に迫力不足ではあるものの(*11)、ボスの攻撃パターン自体は総じて豊富で、その行動もパターン性とランダム性が適度に入り混じっており、戦っていて楽しいボスが多い。 特に多種多様にしてどの攻撃も一定の危険性を持ち、かと言って理不尽さを感じるほどでもない絶妙なバランスを持つ「ボルト・クラーケン」はシリーズでも屈指の良ボスと呼ぶ声も多い。 その一方で、攻撃自体は豊富でもボスの行動パターンは「ホタルニクス」や「ペガシオン」など攻撃の合間に単調な移動だけを長く続けるものも多く、戦っていても技を見たりする機会が短く楽しくないボスも多い。 特に「クレッセント・グリズリー」と「ダーク・ネクロバット」の2体は、どの攻撃も回避しやすい、威力もあまり高くない、そもそも攻撃頻度自体が低い……と、散々な性能であり、歴代シリーズでも最弱クラスの性能。 ただし、グリズリーは初期カーソルのボスであるが故に攻略の足掛かりとして意図的に弱く設定されている可能性があり、ネクロバットに関しては設定からしてザコ(*12)という体たらくであるため、一応の納得はできる。それにしても、もう少し調整のやり方はあったと思われるが…… 一応、この2体も攻撃パターン自体は豊富。特にグリズリーのパターンは従来作と比較してかなり奇をてらったものとなっており、初見では驚く。 「タイダル・マッコイーン」はボス部屋のギミックや動く障害物ばかりを出し続け、ほとんどフィールドを動かないパターンから中ボスのような挙動である。特に後半は即死のトゲに押し付けようとするパターンのみに固定されてしまい、他のボスと比べて戦う楽しさがとても薄い。 調整不足なレベルシステムと、それが原因のボスラッシュ時の膨大な体力は批判されやすいが、通常のステージ攻略からのボス戦の場合は適度な体力になることが多い。 本家『7』や『X3』、『X4』ではボスに弱点を使った場合、パターン化が容易になってしまいボス特有のアクションを楽しめなくなってしまう点に賛否両論があり、今作では弱点武器を使用しても容易にパターン化できないように調整されたが… 弱点を当てた直後のリアクションが長いせいで無敵時間が異様に長いものが多い。特にディノレックスやネクロバット、第1形態シグマなどは無敵時間がかなり長い。そのため弱点を使うより普通にバスターやセイバーで戦った方が早く倒せてしまうことも。 ゼロはともかくエックスのバスターはチャージショットでもガイアアーマー以外は3ダメージ程度に抑えられており、後述の膨大な体力を持って復活した8ボスラッシュ戦の煩わしさに拍車をかけている。 ただし今作ではボスのダメージ後の無敵時間が短めに調整されていることに加え「バスタープラス」や「ハイパーチャージ」、「ゼットセイバープラス」といった威力等を底上げできるパーツも存在するため、これらをうまく活用すればある程度速く攻略できる。 弱点もチャージ版の威力は過去作より大きく引き上げられているほか、ボスの無敵時間の短さから(弱点でない)持続時間の長いチャージ特殊武器であればダメージを連続で与え続けるようなことも可能なためフォースアーマーの場合はこれらを活用するのも手段の1つだ。 なお、ローズレッドは唯一、弱点でパターン化されるボスになっている。 弱点に関する問題は次回作の『X6』でも改善されず、逆に『X7』では改悪されている。 前作では単なる戦闘の前口上程度だったが、本作以降は長めの会話が挿入されるようになった。 特に本作ではシナリオの都合上、ボスとの戦闘に至る理由も様々。ウィルスに汚染されてイレギュラーと化す者もいれば、最初から敵対している者もいる。 それぞれのキャラの掘り下げの役割を果たしており、エックスかゼロかで変わるのはもちろん、時間の経過具合で会話内容が変化するなど芸が細かい。『X4』のアイリスやレプリフォースに触れている会話等もあり、ファンなら興味深い内容である。 一方で、内容そのものは凝っているものが多いだけに、テキストの稚拙さが特に目立ってしまう(「問題点」に記述)。どのボスもキャラは立っているだけに、ボイスが無いことも残念な点である。 作品単体としての問題点 コロニー撃墜システムの問題点 16時間以内に全ての部品を回収して発射したとしても、地球を救えるかどうかは完全に運任せ。部品を集めても成功率が上がるだけで100%成功するとは限らない。 さらにストーリーの都合上、エニグマ作戦はシャトル作戦の前座扱いとされているためか成功確率はシャトルよりもかなり低く設定されており、たとえ部品が全て集まってもほぼ失敗する。これではそれまでの苦労が無駄骨ということになってしまう。 「エニグマやシャトルの発射直前でセーブ→コロニー撃墜に失敗したらロード」を繰り返すことで、確実にコロニーを撃墜できてしまう。これにより、1ステージもクリアせずに最終ステージを出現させることができる(*13)。 基本的にエニグマとシャトルのどちらの部品から回収するかは自由に決められるが、ストーリーの進行上、前半がエニグマ、後半がシャトルという流れになっているため、エニグマ作戦中にもかかわらずシャトルの部品を所持しているボスのステージに行くと、エイリアから「空気読め」と言わんばかりに冷たくあしらわれてしまう。 これは逆も然りで、シャトル作戦中にエニグマの部品を所持するボスのステージに入った場合も同じである(こちらは時期的にもう部品を集める必要が無いため)。 これらの問題点はエニグマ作戦とシャトル作戦がそれぞれ独立しているストーリー構成に不備があるため、例えば『最初にエニグマでコロニーにダメージを与えて破壊しやすくし、重ねてシャトルもぶつけてやる』というような、両方の作戦が同時進行するような構成であれば上記のような問題点は起こらなかった。 また一度攻略したステージに入る際も当然時間が経過する為、取り損ねたアイテム、アーマープログラムの再回収を行いにくい。 無線の要素 ステージの所々でエイリアからの無線が入り強制的に停止させられるため、人によってはテンポが悪く感じ、イラつくことも。ON/OFFの設定もできず、ネタバレになるようなことをサラッと言ってのける箇所も存在する。 その割に、何故か零空間以降の高難度ステージでは一切無線が入らない。ウイルスの影響という設定かもしれないが、ここまで来ていきなり丸投げされた気分である。 発動中の特殊武器も問答無用で中断、効果終了にさせられてしまうため、発生箇所を覚えていないと武器エネルギーのムダになる。特にエックスのチャージ武器は効果持続が長くエネルギー消費も多く、さらに「むずかしい」の場合武器エネルギー回復アイテムがほぼ手に入らないため、効果をかき消されるとかなりイラつく。 同じプロデューサーの手による無印『ロックマン』のPS移植版では、ナビゲーションの表示は任意だったのに、なぜ退化しているのか? これらのことからエイリアは、初登場にしてウザキャラ扱いされるという悲惨なデビューになってしまった。無線に関してはゲームの仕様のせいで、彼女自身に非があるわけではないのだが。 ボスのレベルの導入と強化パーツの入手条件 レベルに応じた変化はボスの体力が増えるだけであり、攻撃パターンが追加される・攻撃が激しくなるなどといった変更点は一切無い。 最終ステージにおけるシリーズ恒例のボスラッシュではレベルが最大に固定されるため、体力のみ莫大になったボス達と戦わねばならない。 + 莫大な体力 時間が経過するほどボスの体力が増えて倒しにくくなるため、なかなかステージをクリアできずステージセレクトを繰り返す初心者にとっては悪循環となる、まさに初心者に鞭打つかのような仕様。 説明書には「苦手なボスはレベルが低い内に倒そう。」などと「苦手故に倒せるか倒せないかの問題」から外れた、アドバイスとして見当違いな事が書かれている。 強化パーツを揃える場合、わざとゲームオーバーを繰り返して時間を消費し、意図的にボスのレベルを上げなければならない。 一応、この特徴を利用し、わざと時間を進ませれば8ボス全てからパーツを回収できるが、入手できるパーツは二者択一式のため、コンプリートは結局不可能。 説明書には全パーツの詳細が記述されているが、装備画面では2択の内選択しなかった方の枠が空欄のままなので、完璧主義な人にとっては歯痒く感じられることだろう。 せめて時間経過によるレベルの上昇ではなく下降(つまりボス戦までの時間が短いほど高レベルになる)だったならば、初心者への救済手段として機能したはずである。 もっとも、攻撃パターンに変化がなくては熟練プレイヤーにとってはダルいだけなのだろうが。 一応既プレイヤー用の対策として、無線を消化しつつ各ステージを回りながらゲームオーバーを繰り返したデータをセーブして取っておくことで、このパーツ開発条件と下記の無線の強制停止要素を解消することが可能。さらにエニグマを発射させて好みのエンディングに移行する状態でセーブしておくと上記の運仕様と制限時間の問題も解消出来る。 ステージ構成・ゲームバランスの問題点 中間ポイントまで進んでいた場合、ゲームオーバーになってもコンティニューすれば、そこからリスタートが可能。 つまり、今作において残機や1UPアイテムの価値はほとんど無い。 この仕様は『X7』まで継続。『X8』ではイージーモードのみほぼ同じ仕様。 8ステージ中2ステージで、前述のガイアアーマーを駆使しないとライフアップ(体力最大値増加アイテム)が入手できない。 そのため、ゼロだけでは全てのライフアップ(と一部のアイテム)を集めることはできない。 前作で問題となったゼロのダッシュキャンセルによる永久連続斬りが相変わらずできてしまう点が改善されていない。 しかも今回はしゃがみキャンセルができるので更にやりやすくなっている。ただし、ダッシュ攻撃の「疾風」を習得するとダッシュキャンセルはできなくなる。 そもそもの仕様としてこのテクニックは通常のセイバー攻撃の3段目を出さない事が条件であり、永久連続斬りを封じる目的で安易に敵に無敵時間を設けてしまっては逆に普通にセイバーで3段目まで攻撃するのを強要されてしまう結果にもなりかねないので、対策のしようが無かったのは想像が付く(X2のダブルチャージショットの2発目に無敵時間を設けてしまっては意味が無くなるのと同じ問題)。X8でのクラッキングがこの問題に対する1つの答えという見方も出来る。 バーン・ディノレックスステージの後半エリアは触れれば即死のマグマ内部をライドアーマーに乗って進むか、上部の足場を渡っていき終点で中ボスと戦うかの2種類のルートを選択できるのだが… ライドアーマーの形状上、前者のルートはマグマ内部に潜っているにもかかわらず、エックスorゼロの頭部がライドアーマーから平然とむき出しになっている。 ただしこれに関しては、コックピット部分は透明のバリアで覆われているというシリーズ全体の公式設定がある。とは言え特に本作ではギミックの都合上違和感が目立っている感は否めない。 前述のエイリアの通信も相まって、Xシリーズの売りのダッシュによるハイスピードアクションがやりづらい。 移動する床、一旦停止しなければダメージを受けてしまう吊り天井、頻繁に隙間に退避せざるを得ない範囲攻撃トラップなど、ほぼ強制的に停止させられるトラップが多い。 旧来に比べてガード状態になるザコ敵が増加したため、速攻で撃破しづらくなっている上、そういう敵に限って進路を塞いでいるという状況が多い。 特に以下の2ステージは批判されやすい。 + 問題のステージについて タイダル・マッコイーンステージ 全体の8割が中ボス戦で占められている。 しかも、極めて遅い強制スクロールの中いやらしい配置の雑魚をやり過ごしつつ中ボスから逃げ続け、中継点まで来て初めてダメージを与えられるようになる仕様が3度も繰り返されるため、さっさと先に進むなどは出来ず、相当な時間を食うかなりダルイ構成。 加えてこのステージのアイテムを取るには、他ならぬマッコイーンの特殊武器が必要になるので最低2回はクリアしなければならない。 さらに、エックスでライフアップを入手するためにはファルコンアーマーかガイアアーマーが必須であり、その場合は3回入場しなければならない(*14)。 また、ステージのBGMは『X2』のバブリー・クラブロスステージの曲のアレンジになっている。開発中は新曲が用意されていたものの、そちらは残念ながら没曲となった。 ちなみに、水中に出現する敵は、1のランチャー・オクトバルドステージに登場したガルプファー。敵まで使い回しである。 ボルト・クラーケンステージ ステージの最初は前作のジェット・スティングレンステージ同様、バイクエリアになっている。だがステージ開始直後の「READY」の表示が消える前にいきなり落とし穴があるため、初見ではまず間違いなく引っかかり、2秒ぐらいで死亡する。もう少し考えなかったのだろうか。 バイクエリアは距離こそ短いものの、地形構成自体が異様なほど緻密に設計されており、普通に攻略するだけでも緻密な操作が要求されるようになってくる(*15)。 バイクエリアではステージのそこかしこにエネルギーパックが配置されており、全て回収しないとファルコンアーマーのパーツが手に入らない。慣れないうちは結構手間を食う。 パーツ自体はクリアに必須というわけではないため、集める気が無ければスルーすればいいだけの話なのだが、それはそれでこの後の仕様が大きな足かせとなる。 一通りバイクエリアを攻略し終えると、今度は前方の壁(パーツが隠されている部屋)に回収したパックを自動で撃ち込んで壁を破壊するイベントに移行するのだが、ご丁寧にも1発ずつ「パン……パン……」と、もたもた間隔を空けて発射するためテンポが悪い。ゼロは致しかねないがこれは エックスも同じ である。前述通りパックの発射は自動で行われる上にスキップすることもできず、壁を破壊する(パックを全て回収したうえでバイクエリアを攻略する)まで何度もこのくだりを見せられる羽目になる。 また、ゲーム開始時にエックスを選んだ状態でゼロが出撃した場合、OPステージで破壊されて使用できないはずのバスターから平然とパックを発射するというストーリー上の矛盾が起きる。(パチンコみたいな感じになってるかもしれない) ゼロバスターに関しての考察は後述。 バイクエリアを抜けた後は、ロックのかかったシャッターのスイッチを攻撃し、ロックを解除しながら部屋を進んでいくギミックが中心になるのだが… 部屋には敵やトラップも配置されているものの、ロック解除の方法はただシャッターを攻撃するだけであり、非常に淡々とした進行になりがち。特に遠距離攻撃が不得意なゼロでは厳しい。 アーマープログラムを入手する際の仕掛けに異様に難しい物が混ざっている。 + その一例… 発射後、自分で操作が可能な「ウィルレーザー」を、壁の内側から当てる必要があるのだが、このギリギリの隙間を通す必要がある。 弾の速度を変える事はできず、素早く繊細な方向キーの操作が要求される。 ご丁寧な事に、近くには武器エネルギーを回復させるアイテムが落ちている。また、それでも失敗したときの自殺用トゲ付き。さらに幸いなのは、ゲームオーバーからの再開も、この真上だという事である。 こういった仕掛けはウィルレーザーが必要だと気付かせることが主であるべきで、解除方法までを難しくする必要はなかった。発想自体は非常に面白いと思うが…。 なお『ロックマン フォルテ』にもほぼ同じようなギミックが存在し、同様に批判の対象となっていた。過去作からの反省が生かされていない。 ハンターランク ステージクリア時に評価を受けるが、評価=ハンターランクとなるため、今までストーリー背景上重要であったハンターランクがあっさりと上下してしまう。 それだけならまだしも、評価方法が滅茶苦茶。 評価基準が全ステージ共通であるため、最高のハンターランクを得た状態で前述の強制スクロールステージに挑むと絶対にタイム評価で満点を得られずランクを下げる事となる。 また敵を多く倒すほどマイナス評価になるという、イレギュラーハンターの存在を否定するかのような謎仕様。つまり、場合によってはイレギュラーハンターがイレギュラーハントして降格処分を受けるという本末転倒な事態が起きてしまう。「一流のハンターならば無益な殺生は控えろ」、という意味合いに解釈できなくもないが、Xシリーズのゲーム性に噛み合っていないのは言わずもがな。しかもステージボスや中ボスなど、「クリアするうえでは絶対に倒さなければならない敵」までザコ敵同様カウントされる。 そのため高評価を受けるためには、ステージ内の敵を極力無視してさっさと先に進む必要がある。クリアタイムの短縮にもなるため合理的ではあるが、それはもはやハンターとは言えない。 尚、エックスは取説及びゲーム開始時のハンターランクではB級と設定されているが、一方でEDでは「ゼロ隊長とエックス隊長といったら、だれもが認める、特Aハンター」と言われており、練りこみの浅さが浮き彫りになっている(*16)。 ダブルヒーローシステムの問題 本作から自由にキャラの切り替えが可能になったため、ステージに合わせたキャラで攻略していきたいところだが、所々に問題点がある。 ライフアップは入手した方のキャラにしか適用されない。 つまり両キャラで分散して取るとゲージを最大まで上げられず、中途半端な強化になってしまう(*17)。これはステージクリア後に手に入るライフアップ・ウェポンアップ(武器ゲージ増加アイテム)も同様。 そのため、ライフ・ウェポンは両キャラ平等に強化するよりも、どちらか1人に絞って強化した方が良い。 ただし展開によってはゼロが使用不能になるため、それを知らずにゼロを徹底的に強化しておくと悲惨な思いをすることになる。 ボスのレベルが高い状態でステージをクリアすると、ライフアップを手に入れるかウェポンアップを手に入れるか選べ、選んだ方によってクリア後に手に入るパーツも異なる。 この時点で入手できる強化パーツが直前のライフかウェポンかの選択に依存するため、強化パーツの選択の自由度に制限を掛けてしまっている。 ライフを選ぶと主にエックス専用の強化パーツが、ウェポンを選ぶとゼロ専用の強化パーツが手に入るのだが、主に特殊武器の関係で武器ゲージを多用するのはエックスであり、ゼロを強化する際、ゼロ専用パーツを入手するためにウェポンアップを選ばなければいけないのはミスマッチ。むしろ接近戦でダメージを負いやすいゼロのほうにライフアップが行き渡るようにするのが合理的なのではないだろうか? 次回作以降は改善され、ライフアップ・ウェポンアップと強化パーツの入手ルートが完全に独立した。 ゲーム開始時に選択したキャラクターに備わる追加装備には露骨な性能差があり、ゼロが冷遇されすぎている。 エックスの場合はフォースアーマーが使用でき、最初からそこそこの強さを発揮できる。 一方、ゼロの場合に使用可能なゼットバスターは地上で立ち止まっていないと撃てず、威力が低く、攻撃判定が小さく、出が遅く、発射中は動けないため隙が大きく、おまけに射程制限付きという散々な性能で、殆ど役に立たない(*18)。 このことから、裏技で初期から黒いゼロを使わない限りエックスで始めた方が圧倒的に有利になり、(*19)ノーマルゼロで始めるのはそれ自体が縛りプレイに等しい。 存在意義の薄いシステム ウイルスゲージは雑魚として登場するシグマウイルスとゼロウイルスに関連するものだが、全体的に出現数が少ないのでユーラシアの撃墜率が0になる以外意味がなく、ユーラシアを撃墜さえできてしまえば完全に意味を成さなくなる。 ウイルスに冒されても一定時間の経過で状態が解除されるのでウイルスの影響力が薄い。そのためウイルス対策用の強化パーツの存在意義がほとんどない。 トレーニングモードは、基本的な操作はオープニングステージでなされているので存在意義が薄い。 驚愕のストーリー展開 + ネタバレあり 『X3』から示唆されていたエックスとゼロとの戦いが唐突な描写で描かれている。 ゼロを使用している際のエックスと戦う理由が、「ゼロを信用しているから止める」という矛盾したもの。 一応、エックスはライフセーバーに押し切られる形でゼロを止めに来させられたこと、シグマウィルスがゼロに及ぼす危険性を考え、友を失わないためにもこの先の戦いには行かせたくなかった、と噛み砕いて考えればそれなりの説得力は無くもないが、雑なテキストが目立つ上に「エックスとゼロの対決」というシチュエーションのシナリオとしては中途半端すぎる流れである(*20)。 3種存在するエンディングのうち覚醒ゼロルート(所謂バッドエンディング)ではライト博士がエックスのゼロに関する記憶を「いやなメモリー」として消去してしまうというファンには受け入れがたい展開があり、問題視されることもある。 テキストがお粗末。 全体的に平仮名ばかりで読みにくい上、台詞が稚拙な響きになっている。前作でも平仮名は多かったが、今回は更に露骨なものとなった。 例:「ジュウリョクはんてんそうち(エイリアによるギミックの説明)」「はっしゃ!!!(シグナスの号令によるエニグマ発射、1~3カメにて繰り返し)」「とってもキモチがいい…はじめてだ…こんなキモチ(エックスと対峙した際の覚醒ゼロの妙な意味合いに聞こえかねない台詞)」「…うわーっ(ゼロと相打ちになったエックスの悲鳴)」「まー、これでじゅうぶんだ(シグマ最終形態のありがたいお言葉)」「…ぐ、ぐわっ(敗れたシグマ最終形態の第一声)」「ぐ、ぐはあ…(シグマ最終形態との戦闘後、辛うじて生きていたシグマの攻撃を受けた際のエックスの台詞)」 日本語の怪しい台詞もいくつかある。 例:「さすが最強だ、敵、みかたかんけいなしに戦えるしな(*21)」「おまえにあたえるくるしみはたえても… とくにゼロをきずつけたらくるしいだろ?」 登場キャラ全員の言語機能もシグマウィルスに侵されていたのかもしれない…。 バッドエンディングではエックスが「そうだ!ヘブン(楽園)を作ろうかな」と言い出すが、描写がとても唐突。一応『ロックマン ゼロ』シリーズや『DASH』シリーズにそれらしきものが登場しないこともないが…。 何かおかしな電波でも受信したのかと本気で心配したくなるほどだが、この時のエックスは記憶を操作された後であり、その影響があったことを示唆しているのかもしれない。 エックスとゼロのやりとりがなんというか、いちいちホ○臭い。2人の絆の深さを強調したかったのだろうが…。 シグマのセリフもいちいちそれを助長させる。「おまえのもっともたいせつなゼロをもらうぞ…」など。 今作のライバルキャラに当たるダイナモの描写が中途半端。 彼は今回の事件の実行犯。言うまでもなく本来は重要人物なのだが、エックス達との因縁が全くなく、ストーリー上の扱いは、ちょくちょく登場してはエックス達に戦いを挑んで来る程度のもの。 ただし、ダイナモとの戦いもハンターランクに影響する。ダイナモはボスとしては最弱クラスで、ダメージを受けずに速攻で倒すことも難しくなく、PAやMEHなどに昇格させるために非常に役立つ。 「8ボスを1体も倒さずに最終ステージに突入してクリア」というプレイをすると、一度も戦わないまま終わってしまう。今までのライバルキャラにあった最終ステージでの再戦もない。 傭兵という設定上そもそもストーリー的に重要なポジションを担うキャラとして作られているわけではなく、各ナンバリングでの同ポジションのキャラは(一部を除いて)基本的に撃破されて再出演する事がない展開の中、「生きるために逃げる」という選択肢を取るという今までにない独特のキャラクター性は色々と活かし様があったのでは…。 また、その行動を選んだ故に次回作『X6』にも続けて出演し、やろうと思えば何度でも戦えるというある意味破格の待遇を得たが、こちらでも扱いがあまり改善されていない。詳細は当該項目で。 シグマの「協力者」に関しても中途半端 エックスで最終戦に赴くと、シグマから「頼もしいパートナーがいた」と通告される。そのパートナーは、エックスに対して強い執着を抱いていることや、零空間ステージ1のボスなどから、無印ロックマンシリーズの敵対者である「Drワイリー」に関連する可能性が高いとされている。 しかし、ワイリーは生身の人間であるため、現代の100年後で生きている可能性は皆無。彼の意を受けているとされるサーゲスもX2で破壊されているため、誰がパートナーなのかわからなくなっている。可能性としては、次回作である「X6」、および、本作とX6の間のストーリーを描いた「ギガミッション」で登場する「アイゾック」が有力ではあるが、確たる証拠はない。 Xシリーズにおけるライト博士の様に電脳空間に生きているのではないかと思われる様な存在となっているのかもしれないが、その様な設定も説明も今のところは出ていないので詳細は不明なままである。 その他の問題点 零空間において、エックスでゼロを倒すと、最後のソウルボディによって相討ちになってしまう、という流れになる。 シリアスっぽい展開だが、エックスのセリフは「…うわーっ」と、緊迫感ゼロ。そもそも、前作のエックス専用の武器であったソウルボディを、何の伏線も無くゼロが使えるようになっていること自体がおかしい。 今作のゼロは分身系の技をいくつか習得するので、それを見たエックスがソウルボディと勘違いしたと受け取れなくもないが、若干苦しいか。 開始時にエックスを選んだ場合ゼロのバスターは壊れているはずなのだが、敵として戦う際には当然のようにバスターを使用する。 その後のイベントシーンでもゼロがバスターを打つ場面が複数回存在するのだが、やはり壊れているはずのバスターを当たり前のように何度も使う。 シナリオ中でバスターが修復されているような描写も無いし、ゲーム上では最後までバスターは使えないままである。 エックスvsゼロ戦直前に、『X3』のVAVA(と専用ライドアーマー、ブラウンベア)を思わせる異様に広大なボス部屋と思しき空間がある。 ただ広いだけで何もなく、何のために存在する部屋なのかわからない。 シリーズ作品としての問題点 キャラクターボイスの規模縮小。 前作ではエックス・ゼロと全てのボスに戦闘ボイスが当てられていたが、今作ではエックス・ゼロと新キャラのダイナモ、トレーニングステージのドラグーンのみ(*22)。 エックスの声優は前作から変更され、ダイナモとの1人2役となっている。ゼロのボイスは前作の使い回しで、ドラグーンのボイスも前作を加工したもの。つまり、キャラボイスを新録したのはエックス及びダイナモ役の森久保祥太郎氏のみである。ちなみに、同氏は本作のOP・EDテーマも担当している。 演出のショボさがOPデモから露骨にあらわれている。 アニメムービーなどは無く、会話デモはボイス無し 一枚絵が表示されるだけと演出面が壊滅的にショボい。このことから、会話デモは「紙芝居」と揶揄されている。 尤も、アニメやボイスの導入は外部への委託に頼るほか無い(*23)。すなわちこの問題は予算不足が原因であり、スタッフの努力如何で改善できる代物ではない。その原因は同時期に開発していた『鬼武者』の影響によるものとも、前作の売り上げが悪かったからとも言われている。 ステージセレクト画面ではボス達がほぼ全員正面を向いている(*24)。 「そんなことはいちいち気にすることでもない」と思う人も当然多いだろうが、こうなっているのはX以外のロックマン作品を含めても今作だけと言っていい。ボス紹介の演出の都合だろうか…? エニグマイベントのボス4体はまだ表情が読み取れたりするのでまだ良いが、シャトルイベントの4体は本当に無表情で真正面を向いているため、証明写真などと揶揄されることもある。 体験版では様々なカメラアングルをとっていたので、この点はなおのこと目立つ。 ボス紹介が前作から劣化している。 画面演出は、まずX形に画面が開きボスの顔以外を見せる→Ξの形になりボスの顔が見える、という地味なもの。ボス名の読み上げは、エコーの強くかかった日本語をかなりの早口で言っており、いまいち聞き取りづらい(*25)。 さらにボス名表記もカタカナ。ちなみに前作は英語の発音で当然アルファベット表記だった。 シリーズ恒例の特殊武器(必殺技)入手デモが廃止された。 クリア後に入手アイテムをエイリアが確認する「ミッションレポート」に統合される形となった。 入手アイテムが表示される中に淡々と「○○(特殊武器 必殺技名)ゲット!」と文字であっさり表示されるだけで、いかにもおまけで手に入れたかのような扱いになってしまっている。 ゼロの必殺技コマンドが特殊攻撃ボタンではなく通常攻撃ボタンを用いて発動させる様になった(*26)ため、暴発することがある。 エンディング分岐がスタッフロールに影響しない。 + ネタバレあり バッドエンドだろうが通常エンディングだろうがゼットセイバーを持つエックスで締めくくられる。 ゼロエンディングはまだ分かる気がするが、バッドエンドしか見ていないプレイヤーにとっては重大なネタバレとなってしまっている。 そもそも、バッドエンド時のエックスはゼロとの記憶だけを失ってるのに、なぜ絶縁関係にあるゼロの形見のゼットセイバーを持って任務にあたっているのかと疑問に浮かんでくる。 総評 全体的にギミカルになったステージ構成や、使いまわしスレスレのオマージュ要素などは批判されやすいものの、それら自体は丁寧に作られている為ある程度の完成度には達している。 また、そこに至るまでの過程や一部EDは雑ではあるが、シリーズのストーリーのキモとなる部分を扱ったこととそれを盛り上げる秀逸なBGMなど光る部分も見られる。 しかし、見せつけるような低予算臭はもはや哀愁すら感じさせるレベル。そんな逆境に負けるまいと多数の新要素を意欲的に取り入れていくという姿勢は評価したいが、それらすらもそこかしこに雑な部分が散見される。 後にディレクターのおおこ氏が「最後を意識して無茶をし過ぎた部分もあった」と反省の弁を述べているようにやりたい事を詰め込み過ぎてまとめきれなかった印象は拭えず、過去作と比較してかなり難のあるゲームになってしまった。 余談 セールス面では約20万本と、前作並の数字を記録した。 低予算ながらある程度の結果を残した点が評価されたのか、当初の予定から一転してシリーズは継続する事となり、約一年後に続編の『X6』が発売されている。 海外版・海外での反応について 本作の海外版では「英文の為か稚拙なテキストがオミットされている」、「OP及びEDテーマが別曲に差し替え(*27)」、「8ボスの名前がロックバンドのガンズ・アンド・ローゼズのメンバー名を意識したものになっている」「タイトル画面のデザインが全く異なる」位の違いしか無く、ステージ途中で強制挿入されるナビゲーション等には改善点が無い。 アメリカでのレビュー収集サイト「Allgame」では、評価が5満点中3点とまずまずの評価だが(サイト自体は2014/12/12に閉鎖)、「IGN」では8.5点(10点満点)と、国内評価からは想像できない程の高得点となっている(*28)。 一方で有名クソゲーレビュー番組「AVGN」のロックマン特集では『DOS版本家シリーズ』や『X7』と共に本作が取り上げられたりもしている。ロルフ氏がナビゲーションのウザさにあきれている様子が窺える(*29)。 前作の展開途中から講談社の児童誌『コミックボンボン』とのタイアップが不自然な形で終了しており(*30)、本作はコミカライズなどが存在しなかった。 本作より少し後に発売される『ロックマン エグゼ』以降、ロックマンシリーズはコミックボンボンのライバル誌『コロコロコミック』とタイアップしている(Xシリーズは非任天堂ハードで展開していたためタイアップしていない)。 そして、このエグゼシリーズの台頭とは対照的にXシリーズは停滞を始めた上、本家シリーズも復活の音沙汰が全く無いという明暗余りある有様であった。 この2シリーズに慣れ親しんできたロックマン古参ファンは何年にもわたり肩身の狭い思いを強いられる冬の時代に突入。結果、ロックマンシリーズはあまり望ましくない形で世代交代したことになる。 それから長い年月を経た2018年11月。プレミアムバンダイ限定商品「ロックマンX 25周年記念 メモリアルカードダスエディション」の付録として、コミックボンボン誌上で『X4』までのコミカライズを担当していた岩本佳浩氏の手による短編漫画『ロックマンX5 IF』が収録された。 「もし岩本氏が『X5』をコミカライズしたら」をテーマに、ゲームとは全く異なる独自の結末が描かれている。 カプコン公認ブログ『ロックマンユニティ』にてウッチーは本作に関する情報を紹介する際、しゃがむ設定に衝撃を受けた事を語っている。 作品において武器やアーマー等について矛盾点が存在する + ネタバレあり エックスでスタートするとゼロはゼットバスターを破壊され以後も使用不可能という設定だが、エックス戦もしくはゼロ戦後やエンディングでは何故か問題なく使用できた。 逆に覚醒ゼロ戦後ではゼロバスターを使用せずにシグマの不意から庇って死亡するというものだが、こちらは前者とは違い戦闘中にゼロバスターが破壊された説がある。 フォースアーマーに関しても今回でリストラとなっているのは最初のステージでシグマとの最初の戦いで大破したという設定、つまりゼロで開始するのが正史であり、エックスで開始するのはIF設定とも取れる。 2018年のシリーズ生誕30周年記念プロジェクトにおいて、5から8までのWindows(Steam)、Nintendo Switch、PS4、Xbox One移植版が『ロックマンX アニバーサリー コレクション2』として2018年に発売された。