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第1話 願いをかなえるナゾの宝石!? この世にはけして入ってはいけない店がある。もし、見かけたとしても、けして入ってはいけない―――。 少年「あれ?昨日までこんな店あったっけ?なんの店だろう?」 ある少年が、宝石店「タリスマン」に入った。 その店主は渦巻く右眼とクローバーの様な左眼を持つ少年だった。 ラピス「運命の宝石店タリスマンへようこそ、お客さま。わたしは当店の主人、ナゾの宝石商、ラピス・ラズリ。あなたは持ち主の願いをかなえる宝石を知っていますか? わたしと同じ名前の石、ラピス・ラズリ。かってはこの宝石のチカラで一国の王になった者もいたといいます。おや?この宝石にきょうみがわいてきましたか? では、この宝石おゆずりしましょう。お代はいただいておりません 対価にいただくのはただ一つ、あなたの心の宝石(ハートジュエル)! さあ、開け!心の宝石箱(ジュエルバクト)!!」 少年「うわあああ!!」 ラピスが右手を輝かせると、客の少年の胸から宝石箱が出て来て、その宝石箱から出たハート型の宝石をラピスが受け取った。 ラピス「契約成立(エンゲージ)。」 「これでラピス・ラズリはあなたのモノ。どんな願いも1つだけかなえることができます。見せてください、あなたの命の輝きを…。」 ラピスが心の宝石を舐める。 優「うわあああ!」 ここで、客の少年、後輪寺 優(ごりんじ ゆう)は夢から目覚めた。 優「夢…?」 「!」 優の手には宝石ラピス・ラズリが握られていた。 優が小学校に向かう。 優「フフ…。あの変な店にまよいこんだのは夢じゃない…!オレは本当に願いがかなう、魔法の宝石を手に入れた…!」 優(クラスのイジメっ子、井児萌泰造(いじめ たいぞう)。やつの存在をこの世から消してやろうか・・・。いや、こんなバカにこの宝石の力を使うなんてもったいない) 「どんな願いも1つだけかなえられる…か。…よくゲームをしてて、アレも現実でも使えたら、便利だなって思ってたんだ」 「セーブとロード。もしリアルでアレが使えたら、やり直しのきく人生が送れる…!」 優の手に握られた宝石ラピス・ラズリが輝きだした。 優「あっ!」 先生「どうしました?」 優「な、なんでもないです!」 「ハッ、!?これは! 優の右手の甲にSAVE、左手の甲にLOADの文字が浮かび上がっていた。 優「願いがかなったってことなのか?とにかく実験をしてみよう。まず、電柱の前で…。セーブの文字を押す…そして、数歩あるいてロードの文字を押す…!」 すると、優は電柱の前に戻った。 優(!?) 「電柱から数歩あるく前の時間にもどったんだっ!!す・・・、すげェ!!」 「マジで、す、げェ~~~~~!?」 立ち止まっていた優は井児萌に弾き飛ばされた。 井児萌「痛ぇな、コノヤロー。道のまんなかでボ~ッとしやがって!!一発なぐらせろ!!」 優「井児萌泰造~~~~!?」 井児萌が優を殴ろうとする。 優「うわあああ!ロードォォ!!」 優は電柱の前にいた時間に戻った。 優「た、助かった~。さっきセーブした時間にもどったんだ。だんだんわかってきた。このチカラの使い方・・・!ってことは、もうすぐこの道にアイツがくるはず!かくれないと!」 優が電柱の後ろに隠れた所を井児萌が通り過ぎていく。 優「…。まてよ…?なんで力を持ってるオレがビクビク隠れてなきゃいけないんだ!?」 「オイ…」 井児萌「ん?」 優「前からムカついてたんだよ!!このクソデブ野郎!!」 井児萌「ブヒィ!」 優が井児萌にドロップキックをかました。 優「あ~~~~、スッキリしたぜ」 井児萌「てんめェ、よくも…」 優「ハイハイ・・・もう実験は終わりにしてやるよ」 井児萌「なっ」 優「ロード…っと!」 優「…。何度でも同じ時間を…やり直せる…!」 優「この力を使えば――――。」 優「学校のテストで100点とることだってーー」 「カンタンにできる!テストに出る問題が先にわかってれば簡単だぜ!」 優「野球で打席に立てばー」 「必ず打てる!」 優「カードゲームのパックを買うときもー」 「一発でレアカードをゲット!」 モブたち「おおっ」 「スゲーー、ウルトラレアじゃん!」 優(実際は当たるまでロードしたんだけど♡) 優(そして、この力を何度か使ってわかったことがある―――。それは・・・) (「セーブできるデータは1つしかない」ということ。1つ前にセーブした時間には二度ともどれないんだ。つまり3時にセーブしたら3時にもどれるが、その後4時にセーブしたら、3時にはもどれず、4時にしかもどれないということだ) 「だとしても、この力があれば無敵だけどな!」 優の母「最近は100点ばかり♪アンタ、やればできる子だったのね♡」 優「…母さん、いいものあげるよ」 優が母親に渡したのは、1枚の宝くじだった。 優「それ、たぶん当たると思うから…」 優の母「あはは・・・1枚だけ買って当たるワケないでしょ?」 数日後―――。 優の母「1億円・・・、当たったぁぁ!!今度の連休は、海外旅行だ―――♪」 優は母親と一緒に海外行きの飛行機に乗っていた。 優「人生なんて楽勝だぜ!当選番号を先に見てロードするだけで、宝くじで1億円、当てることができるんだから…」 「はじめての飛行機が海外旅行でファーストクラス。それに、機内食もウマウマ♡」 「おっと!」 優が食べていた機内食をズボンの上に落としてしまった。 優の母「あーもう、なにやってんの?」 優「こんな失敗もーー、なかったことにすればいい。ロード…!」 優の母「さ、もうすぐ飛行機に乗るわよ」 優「!」 優「またこぼしたら、空港からやり直すのめんどくさいな。とりあえず――――、セーブしとくか…」 「フー――――。食った食った!メシ食ったらなんだか眠くなってきたー。むこうについたら起こしてよ、母さん」 優が眠ったが、やがて機内の騒がしさで起こされた。 乗客たち「わ~~~!」 「ひィィ!」 優「?。う、う~~~~ん、なんだよっ!!うるさくて眠れやしない…?」 「!?」 機内は大きく揺れて、乗客たちは大パニックを起こしていた。 乗客たち「ギャアアアアアア!!」 「いやあああ、助けてェェッ!!」 優「え?みんないったいなにをさわいで…!?母さんまで!!」 優の母「神さま、お助けください」 優「…。まさか…」 「オイオイ。オイィィィッ!!」 優が窓から外を見ると、飛行機のエンジンが爆発し、大炎上していた。 優「あ…、ありえねェ…!この飛行機、ついらくするっ!!」 「うわああ!!」 機内の揺れで、優が倒れた。 優「うわあ!!うっ」 (いやだ!死にたくない、死にたく…) 優の眼に自分の手の甲のSAVEとLOADの文字が入った。 優「忘れていたぜ!こんな飛行機乗ってたまるか!乗る前の時間からやり直してやる!!」 「これでオレは助かるっ!!ロードッッ!!」 優はロードしたが、戻ったのは墜落し始める前の飛行機の中だった。 優(!?) 優(またこぼしたら空港からやり直すのめんどくさいな。とりあえずセーブしとくか) 「そ…、そうだった…!!最悪だっ!!これからついらくする飛行機の中でセーブするなんてっっ!!」 (なんとかしないと、なんとか・・・。まだ爆発は起こっていない!今なら不時着することはできるかも・・・!) 「みんな、聞いて!この飛行機はもうすぐ―――、ついらくするっ!!だから、だれか早く機長に―――――」 乗客「ハハハ、なにを言ってるんだ、この子は♪」 優「ダメだ…、コイツら…だれも信じてねェ…!」 自分達の未来を信じず笑う乗客たちが、優の目にはガイコツの様に見えていた。 優「この…バカどもが…!」 「!?」 飛行機が揺れだした。 優「始まった!?セーブ時間から10分ぐらい…か!」 乗客「なんだかゆれるなあ」 優「とにかくまずはロードだ!絶対になんとかなる!10分間、何度でもやり直してパラシュートかなにかで脱出を…!」 優の母「優ちゃん、ゆれてるから立ってるとあぶないわよ」 優「母さん、今はそれどころじゃ・・・」 優の母が優の左手のSAVEの文字を押してしまった。 優(ギャー―――!!ロードする前にセーブのボタンを押されちまったぁーーーーっ!!) ラピス「ずいぶん困ったことになっていますね。ちなみに――――、旅客機にパラシュートはつまれていませんよ?」 いつの間にか、ラピスが飛行機の中に来ていた。 優「宝石商!?た、助かった~!!どうやって飛行機の中に…なんて、ヤボなことは聞かないぜ!」 優の母「あら、優ちゃん、お友だち?」 優「また売ってくれるんだろ?ラピス・ラズリを…! 今度は瞬間移動できるようにしてもらうぜ!とっととみんなで脱出だァ!!」 ラピス「…。―――――どうやらあなたは…、3つほどかんちがいをしてるようですね」 優「え?」 ラピス「まず1つ。ラピス・ラズリの対価、心の宝石は1人に1つだけ。あなたにはもう払えません」 「それから2つ、同じ人間にもう一度ラピス・ラズリをおゆずりすることは対価があろとなかろうとできません。ナゾの宝石商のルールです」 「そして、3つ。わたしは助けに来たわけではない―――――。あなたの絶望する姿を見に来ただけです」 優「…なァっ」 ラピス「そうそう、いいですよ。その顔その顔♪ その絶望が、心の宝石をより輝かせる!」 ラピスの額の宝石が輝き、優の周りにラピス・ラズリの両目が無数に浮かび、取り囲む。 ラピス「あなたの絶望が、わたしの願望なのです。」 優「ひイッ。そんな…」 絶望する優の心の宝石は強く輝き、ラピス・ラズリも満面の笑みを見せた。 ラピス「最後にまぶしいくらいの絶望を、ありがとうございました。またのご利用をおまちしていますよ…来世でね。」 優の母「本当にゆれがひどくなってきたわね・・・ところで、アンタの友だちとつぜんいなくなったんだだけど…」 優「……母さん」 優の母「なあに?」 優「ゴメン…」 優の母「なによもう…、気持ち悪いわね。ウフフ…」 優達を乗せたまま、飛行機が墜落していった…… タリスマン。 その店内の棚に無数の心の宝石が並べられていた。 ラピス「やはり絶望にそまった心の宝石は美しさがちがう。わたしの宝石コレクションがまた一つふえました♪」 「おや?」 また、一人の少年がタリスマンを見つけてしまった。 少年「なんの店かなぁ?」 この世にはけして入ってはならない店がある。もし見かけたとしても、 ラピス「どうやら次のお客さまが来たようですね、フヒ」 少年がタリスマンに入っていった。 けして入ってはならない――――。 つづく
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読子「先生、次は私の試合なんです。応援して下さいね?」 ねねね「おうよ。負けたら承知しないからね!!」 読子「ハイ! 先生……私、この試合が終わったら新刊を買うんです。だから………」 ねねね「おーい、死亡フラグ立ちそうな台詞はやめな。とりあえず行って勝ってこい、な?」 読子「……はい!! それじゃあ」 上条「あ~不幸だ不幸です不幸でござる三段活用……あれ? 何か違うな」 禁書「とうまとうま、怪我しないように気をつけてね?“ザ・ペーパー”といったら大英図書館のエージェントの中でも能力の汎用性じゃ群を抜いてた要注意人物なんだよ?」 上条「あ~知ってるよ。前に一度青髪ピアスと騒いで酷い目にあったからな」 禁書「とうまも図書室に行くの?」 上条「何ですかその世にも珍しい物を見た顔は!? いや、確かに上条さんは図書館でお勉強するキャラじゃないですし図書室に赴いた理由もどっちかというと俺のストライクゾーンに入る読子先生の姿に癒されるため………あの、インデックスさん? 何で歯ぎしりしていらっしゃるんでせう?」 律子「さぁ、いよいよ第三試合の始まりです。まずは東より“幻想殺し”上条当麻!!……何故か妙にボロボロです。 続いて西より“ザ・ペーパー”読子=リードマン!!」 「「「「■■■■■■■■■■-----!!!」」」」 一つ一つが聞き取れない程の大歓声が巻き起こる。何故か男子の声で所々から「殺せ、殺せ、殺せ!!」と聞こえてくるが恐らく気のせいであろう。 名を呼ばれた両者がリング中央付近で審判を挟んで対峙する。 読子「お手柔らかに……あの、大丈夫ですか?」 上条「へいきで~す(棒読み)」 読子「あの、どう見ても血が出てますよ? 保健室に」 上条「保健室だけはもうヤダァァァァァ!!!」 上条当麻が錯乱したかの如く……というよりは保健室という言葉に錯乱してそこら辺の地面をのたうち回った。端から見ると何とも情けなく、その姿に彼を知る者が尽くため息をついた。主に憐れみとかの意味合いで。 その中にはこの二人も含まれていたりする。 宗介「閣下。この試合、勝負有りと見ました。例えあの幻想殺しをもってしても彼女の能力の前には防戦を強いられることは間違いなく、フラグ能力も役には立ちません。さらには上条自身もあの様子です、結果は明らかと思われますが……?」 林水「そうとも言えないな。開き直る事にかけては彼は一流だ。何せ心の中で「不幸だ」と言えば次のページでは大抵の場合順応している。 そら、見たまえ……早速起きあがったぞ。アレは保健室で実験されるくらいなら目の前の可能性を潰すことで逃げ延びようとする野獣の如き目だ。実に素晴らしい目をしている、我が校の生徒たる者、あぁでなくてはな」 宗介「感服いたしました、閣下。自分もまだまだ未熟であります」 林水「うむ、なお一層の精進を心懸けたまえ。所で先程君は上条君の明らかな敗北を予想したな?」 林水の問に相良宗介は首肯した。リングでは丁度、試合開始の合図が出されようとしている。 林水「彼の能力はその右手と尋常成らざるフラグ乱立能力のみではない。確かに彼にとってその右手は命綱であろうが、何もそれだけが彼の武器ではないのだ。彼は君とある種同等のモノを持っているからね」 宗介「……それは一体何でしょうか? 上条はASの操縦技術も戦場での生存技術も保持していないと記憶しています」 林水「直ぐに解る」 律子「それではラノベファイトォォォ! Ready………GO!!」 上条「うぉぉぉぉぉぉ!! このお姉さん今までに無いくらい質悪ぃぃぃぃぃ!!!」 上条当麻が走る。逸る。奔る。右へ左へ立ち止まることなく駆け抜け、時に飛び退り、時には転がり、時には敢えて動かないことで上条当麻は無数に打ち込まれるそれらから必死に身を守っていた。 上条「ぬぉ!?」 右足、左足を交互に上げ足下に飛来したソレを避ける。コンクリートで出来ているはずのリング床に数枚の紙切れが突き刺さっていた。 「ヤ」「バ」「イ」の三文字が上条の脳裏を過ぎる。今回の相手は神裂と同じ何らかの物質を用いた異能の使い手であり、当麻にとっては苦手極まりない相手であった。 読子=リードマンの武器は紙である、それを異能の力により動かしているのだろう。実際に飛来してきた紙に触れると何もせずとも風に流されていったので能力自体のキャンセルは問題無かった。 が……上条当麻が打ち消せるのはあくまで“異能の力”のみである。物理法則に基づく運動エネルギーや自然界の純正エネルギーに対しては全く効果がない。 しかも、触れられさえしなければ問題はないのだ。故にこれには大きな弱点があり、彼女にはその弱点をつく戦法があった。 上条「不幸か!? 不幸なのか!? でっかい紙飛行機に乗っかったお姉さんに上空からバカスカ紙の弾丸を撃ち込まれるのは果たして不幸なのか!? 先生、此所は公平を期すために地上戦を提案します!!」 読子「却下します」 上条「あらかじめ予想はしてたけど即答!? あんたも教師の端くれなら生徒の自主性に基づく意見は尊重しようよ!!」 そう、当然のことであるが手が届かない範囲の敵には全く効果がなかったのである。しかも読子の能力によって硬化され、風に流されることなく打ち出された“紙”は万有引力の法則に基づき落下することで物理法則に則ったエネルギーを得ることになるのだ。 名詞で割り箸を割る人物がいるというのを聞いたことはないだろうか? 今イチピンと来ないなら笹の葉で指を切った幼少の頃の記憶を掘り起こしてくれても構わない。速度さえあれば例え薄っぺらい紙や葉っぱですら人を傷つけることは出来るのだ。しかもこの攻撃の場合速度がその比ではない、コンクリートに突き刺さるなど、ここまでくるともは や立派な凶器と言えよう。 その上、上条にとってはとてつもなく嫌な予感が当たっていたりする。 ドドドドドドドドドドドドドドドド!!! ドドドドドドドドドドドドドドドド!!! ドドドドドドドドドドドドドドドド!!! ドドドドドドドドドドドドドドドド!!! 上条「あぁもう! コピーアンドペーストがこんなに怖く感じたのは初めてだぜ畜生!! ていうかあれか? この場合右手で触っても落下エネルギーまでは打ち消せないから結果的に細切れってオチなのか!?」 宗介「閣下、先程閣下が申し上げた事が自分には理解できません。この状況を見る限り上条当麻の敗北は揺るぎないと思えますが?」 林水「結果は確かに彼の敗北に終わるかも知れないが、一方的に終わるなど有り得ないと私は睨んでいる。彼とてその拳で数多の実力者を倒してきた強者だ………む、とうとう来たか」 言葉と共に、一陣の強風が通り過ぎる。 宗介「……読子=リードマンが何やら焦っているようですが?」 林水「今の風でただの紙に戻った彼女の武器が大量に飛ばされていってしまったのだ。紙飛行機の構成に大量の紙を使っていたうえに先程からの攻撃で紙を湯水のように消費していたからな、これは本人にとっても苦い結果だ。 見た前、とうとう手持ちが尽きたらしい……紙飛行機の構成分を使い出したぞ」 宗介「成る程。しかし閣下、読子=リードマンはケースの中が埋まる程の紙を持ち歩いていたはずです。そうそう弾薬が尽きるなどという事態には陥らぬはずですが……上条は一体どのような方法であそこまでの数を回避したのでしょうか?」 林水「相良君、いくつもの修羅場を潜り抜けてきた君なら解ると思うのが……?」 宗介「!! 成る程、能力を使ってくる路地裏の喧嘩から始まり数々の魔術、超能力と戦ってきた上条には敵の攻撃に対する独特の“勘”が存在するという事か!!」 林水「うむ。その通りだ……変幻自在とはいえ未だ真っ直ぐにしか飛んでこない攻撃など彼にとってはそこまでの脅威とは成り得ないのだよ。まぁ、やはり命中することに変わりはないのだが」 読子「いい加減当たってくださーい!」 上条「じょう、だんじゃねぇ!!」 盛大な“空元気”の声が響く。 限界が近い……と上条当麻は感じていた。戦闘開始直後、紙飛行機に乗って上空に逃げられてから動きっぱなしの上に無茶な回避行動をとり続けてきたので息は上がり、足はガクガクと笑っている。このままいけば恐らくは手も足も出ないままあと数分もしないうちに決着は付くだろう。 だが、まだ勝機はあると睨んでいるのもまた事実だ。先程までは全く手が届かない位置にあった紙飛行機も、先程からそれが構築されている分が攻撃に充てられているため自重で高度を徐々に下げてきている。 上条「(もう一度…もう一度だ。もう一度だけ風が吹けば………)」 読子「……また強風!? 何でこんな時に」 上条「(……来た!)」 度重なる紙の消費により安定性が落ちていた紙飛行機が再び吹いた強風によりバランスを崩す。そしてその風を肌で感じるのと同時に、上条当麻は疲労する全身に鞭を打ち、全力で相手へと駆け出した。 上条「まずはその幻想を……」 読子「……!!」 突進して来る上条の姿を確認した瞬間、読子の頭に二つの選択肢と二つの懸念が同時に浮かぶ。 迎撃するか? 全力で上空に逃げるか? 迎撃しても打ち消されるかも知れない。逃げようとしても間に合わないかも知れない。 その一瞬の躊躇いこそが、彼女の最大の失敗だった。 上条「ぶち殺す……!!」 走り抜けた勢いそのまま、全身のバネを使い大きく跳躍した上条の指先が飛び上がろうとしたその尖端を捉える。 接触部を基点として紙飛行機は崩れ、結果、読子の体が宙に投げ出された。 読子「----っ!」 体制を立て直しながら着地した読子に、上条がすかさず殴りかかる。読子はとっさに辺りの紙を集束させ、防壁として展開するが、上条の右拳の一撃により敢え無く砕け散った。 そして、続く左拳による二撃目。相手の右頬を打ち抜かんとする繰り出されたフックは、しかし手応えもなく宙を薙ぐ。読子が左腕に右手を添えるようにして、独楽のように体を回転させる事で攻撃を受け流したのだ。 上条「……っな!?」 体を回す勢いそのまま、左手を掴んだ読子は空いた左手で上条の襟を掴み、まるで柔術の技を繰り出すように上条を投げ飛ばした。 視界に映る全てが上下逆さまに転じる。そう思った次の瞬間には背中が地面と衝突して、仰向けのまま無防備な姿を相手にさらす形になった。 不思議と痛みはなかった……が、そのようなことは問題ではないのは上条も経験上理解している。路地裏の喧嘩ならばこのままマウントポジションを取られて滅多打ちにされているだろう。 「逃げなければ」理屈ではなく本能でそう感じ取った上条はほぼ反射的に起きあがろうと、体を動かそうとした時に気付いた。 右腕が動かない……いや、それどころか足も、首も動かない。辛うじて左腕の自由が効くだけだ。 上条「なん……だこりゃ?」 見ると、幾つもの紙が折り合い、重なり合って出来た多数の良く分からないものが体の各部を電気椅子の止め金具みたいに地面に打ち付けていた。ご丁寧にも右腕は手首より肩に向かって寸断無くソレが打ち込まれていて、全く動かない上に手首を曲げて触ることも出来ない。 上条の体は、完全に封じ込まれていた。 読子「降参して下さい」 上条「……うぇ!?」 読子=リードマンがこちらを見下ろすような形で紙で出来た剣を突きつける。体は完全な死に体をさらし、動くことも出来ず、胸には皮膚を易々と貫く凶器。 勝負は既に決していた。 上条「………わかったよ」 侮っていた。相手は英国が誇るエージェントの一人、白兵技能は土御門には劣るものの、上条に敵うものであるはずがなかった。 さっき投げ飛ばされたとき痛みを感じなかったのは、恐らく向こうが最後の最後でこちらを気遣ってくれたためだろう。 本来なら試合開始直後にこうなっているはずだったのだ。 もしかしたら先程までの遠距離戦法も試合とは言え生徒を直接傷つけたくない故に、相手を疲労させきることでこちらのギブアップを誘っていたからなのかも知れない。 上条「降参する……俺の負けだ」 完全な敗北だ。強さの桁が一つ違う、とてもじゃないが敵う相手ではない。 読子「はい。よくできました」 にっこりと、輝くような笑顔がそこにあった。 律子「ギブアップ宣言! 勝者、読子=リードマン!!」 林水「理解したかね? これが彼…上条当麻のもつ力だ。先程の勘に加え普段運が悪い分ここぞと言うときに廻ってくる ハードラックスキル、数々の能力を相手にすることで培われた直感。まぁ……今回は相手が悪かったと言えよう。 私もまだまだ甘いな」 宗介「いえ、自分こそ上条を侮っていました。結果はどうあれ、閣下の検眼は正しかった」 林水「ふむ、ならば二人とも今後尚精進を心懸けると言うことで良いだろう……おっと、大事なことを一つ忘れていた」 宗介「何でしょうか?」 林水「彼は大切な何かを守るためならば、決して諦めないと言うことだ。これが彼の強さの源と言えるだろうな。 もしも大切な誰かの為の戦うならば恐らく彼は今の結果をも覆していただろう。それこそ“敗北”という名の幻想を殺すが如く……な」 CAST ・とある魔術の禁書目録 上条当麻 ・R.O.D 読子=リードマン ・フルメタル・パニック 林水会長 相良宗介
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【作品名】もののふことはじめ 【ジャンル】4コママンガ 【先鋒】芝浦克巳 【次鋒】千歳 【中堅】佐伯仙之丞 【副将】自動車 【大将】飛行機 【先鋒】芝浦克巳 【属性】高校の体育教師 【大きさ】【攻撃力】【防御力】【素早さ】スポーツマンな成人男性相応 【長所】元教え子と結婚した 【短所】元教え子と結婚しやがった 【次鋒】千歳 【属性】女子高生 【大きさ】女子高生相応 【攻撃力】バドミントンのラケット所持 【防御力】女子高生相応 【素早さ】運動は大得意な女子高生相応 【長所】町内サッカー大会でMVPとれる身体能力 【短所】バドのラケットが武器として何処まで役に立つだろう 【備考】とっかかりもないような幹の太い木に登っている 【中堅】佐伯仙之丞 【属性】何の因果か現代にタイムスリップしてきた侍(浪士) 【大きさ】19歳に見えない大きさ 【攻撃力】日本刀所持。 宅配員が片手で抱えた段ボール箱を下から貫通している 【防御力】侍相応(軍人ではないだろうしアマ格闘並み?) 【素早さ】犬を見せられて一瞬で人の身長より高い位置まで電柱を登れる 移動速度は侍相応か(ただしスニーカー履き) 【長所】掃除が完璧 【短所】本人も気付いていないが千歳の胸を触った 【副将】自動車 【属性】自動車 【大きさ】【攻撃力】【防御力】【素早さ】乗用車相応 【長所】こいつが出てなかったら一児の母を出さざるをえなかった 【短所】1コマしか出てない 【大将】飛行機 【属性】飛行機 【大きさ】【攻撃力】【防御力】【素早さ】旅客機相応 【長所】こいつが出てなかったら小学校の先生を出さざるをえなかった 【短所】1コマしか出てない 参戦 Vol.101 38 vol.107 181 :格無しさん:2012/03/03(土) 20 03 24.40 ID p2L4FgHO もののふことはじめ考察 厳守!きまり学園あたりかな 厳守!きまり学園戦 4勝1敗 【先鋒】こちら鍛えた成人男性だし有利だろう。勝ち 【次鋒】武器としては木刀の方が有利だろう。負け 【中堅】素早さで有利か。勝ち 【副将】車勝ち 【大将】飛行機勝ち kanon戦 3勝2敗 【先鋒】鍛え勝ち 【次鋒】車負け 【中堅】熊負け。しかし相手の長所熊より車の方が強い扱いだから間違っている。 格でこうなったわけじゃないなら変更した方がいいかな。 【副将】車勝ち 【大将】発動遅いらしいので勝ち アイスクライマー戦 2勝3敗 【先鋒】大きい鳥負け 【次鋒】コンドル負け 【中堅】熊負け 【副将】【大将】乗り物勝ち 餓狼伝説Special戦 2勝3敗 【先鋒】【次鋒】【中堅】素早いし不利か。負け 【副将】【大将】乗り物勝ち アラジン (SFC)戦 2勝3敗 【先鋒】【次鋒】武器負け 【中堅】大きさ負け 【副将】投げナイフ程度ならひけるかな。勝ち 【大将】飛行機勝ち 182 :格無しさん:2012/03/03(土) 20 11 01.27 ID p2L4FgHO 下を見る DS西村京太郎サスペンス 新探偵シリーズ戦 2勝3敗 【先鋒】【次鋒】刑事負け 【中堅】ボウガン負け 【副将】【大将】乗り物勝ち シヴィライゼーション レボリューションTOPページの長谷川哲也による公式web漫画戦 3勝2敗 【先鋒】【次鋒】鍛え勝ち 【中堅】弓負け 【副将】ひいて勝ち 【大将】戦車の方が上かな。負け POWER ATHLETE戦 2勝3敗 【先鋒】【次鋒】【中堅】防御高い。負け(というかこれガンマンの壁上じゃないかな) 【副将】【大将】ひいて勝ち 家庭教師ヒットマンREBORN!(OP映像1「Drowing Days」)戦 3勝2敗 【先鋒】【次鋒】武器負け 【中堅】素早さでダイナマイト当てるのは厳しいだろう。勝ち 【副将】【大将】乗り物勝ち あいさつの魔法戦 4勝1敗 【先鋒】鍛えた男性勝ち 【次鋒】成人男性よりは強いだろうから勝ち 【中堅】獣負け 【副将】【大将】乗り物勝ち ファイアボール戦 3勝2敗 【先鋒】人間勝ち 【次鋒】不可視なのでタコ殴り負け 【中堅】素早さ勝ち 【副将】大きさ負け 【大将】飛行機勝ち 183 :格無しさん:2012/03/03(土) 20 29 37.67 ID p2L4FgHO 結果の前に、「厳守!きまり学園」VS「kanon」戦の大将勝負は kanonの任意全能効果は遅く考察されているからバスで勝てる(実際にバス負けになっているし) よって厳守!きまり学園>kanon ちなみに調べてみると「厳守!きまり学園」がくる前の元位置は アイスクライマー=kanon=DS西村京太郎サスペンス 新探偵シリーズ となっていたが熊>拳銃なので西村の中堅はアイスクライマーに負けるので アイスクライマー>DS西村京太郎サスペンス となる。まとめると \氷K厳西も 氷\○○○○ 4勝0敗 K×\××× 0勝4敗 厳×○\○× 2勝2敗 西×○×\○ 2勝2敗 も×○○×\ 2勝2敗 というわけで結果 アイスクライマー>厳守!きまり学園=DS西村京太郎サスペンス 新探偵シリーズ =もののふことはじめ>kanon
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歴代区間賞 歴代区間賞・学校 歴代区間賞・選手 大会 1区 2区 3区 4区 5区 6区 7区 1999年 仙台育英 宮城 世羅 広島 西脇工 兵庫 上野工 三重 仙台育英 宮城 大牟田 福岡 佐久長聖 長野 2000年 仙台育英 宮城 藤沢翔陵 神奈川 小林 宮崎 土岐商 岐阜 倉敷 岡山 仙台育英 宮城 小林 宮崎 2001年 仙台育英 宮城 佐久長聖 長野 九州学院 熊本 九州学院 熊本 西脇工 兵庫 大牟田 福岡 大牟田 福岡 大牟田 福岡 諌早 長崎 2002年 仙台育英 宮城 大牟田 福岡 滋賀学園 滋賀 白石 佐賀 洛南 京都 大牟田 福岡 白石 佐賀 2003年 仙台育英 宮城 小林 宮崎 仙台育英 宮城 佐久長聖 長野 西京 山口 西脇工 兵庫 仙台育英 宮城 2004年 滋賀学園 滋賀 出雲工 島根 仙台育英 宮城 仙台育英 宮城 仙台育英 宮城 仙台育英 宮城 仙台育英 宮城 2005年 世羅 広島 世羅 広島 豊川工 愛知 大分東明 大分 佐久長聖 長野 仙台育英 宮城 大牟田 福岡 2006年 仙台育英 宮城 九州学院 熊本 西脇工 兵庫 世羅 広島 仙台育英 宮城 豊川工 愛知 大牟田 福岡 2007年 世羅 広島 那須拓陽 栃木 仙台育英 宮城 富里 千葉 西脇工 兵庫 佐久長聖 長野 西脇工 兵庫 2008年 仙台育英 宮城 九州学院 熊本 仙台育英 宮城 世羅 広島 佐久長聖 長野 佐久長聖 長野 佐久長聖 長野 2009年 佐久長聖 長野 西脇工 兵庫 世羅 広島 世羅 広島 埼玉栄 埼玉 埼玉栄 埼玉 九州学院 熊本 2010年 須磨学園 兵庫 須磨学園 兵庫 世羅 広島 仙台育英 宮城 須磨学園 兵庫 鹿児島実 鹿児島 鹿児島実 鹿児島 2011年 九州学院 熊本 大牟田 福岡 世羅 広島 豊川工 愛知 豊川工 愛知 仙台育英 宮城 仙台育英 宮城 2012年 伊賀白鳳 三重 藤沢翔陵 神奈川 豊川 愛知 豊川 愛知 伊賀白鳳 三重 白鴎大足利 栃木 山梨学院大付 山梨 2013年 小林 宮崎 小林 宮崎 世羅 広島 伊賀白鳳 三重 大牟田 福岡 伊賀白鳳 三重 佐久長聖 長野 伊賀白鳳 三重 2014年 伊賀白鳳 三重 市立船橋 千葉 世羅 広島 青森山田 青森 埼玉栄 埼玉 世羅 広島 水城 茨城 世羅 広島 伊賀白鳳 三重 2015年 佐久長聖 長野 世羅 広島 世羅 広島 鳥栖工 佐賀 世羅 広島 世羅 広島 九州学院 熊本 水城 茨城 2016年 佐久長聖 長野 佐久長聖 長野 倉敷 岡山 倉敷 岡山 佐久長聖 長野 倉敷 岡山 九州学院 熊本
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学校 「み、見えた!あれが学校ね!!」 「そうね♪」 全速力で走りながら学校の正門に向かって行く。 すると視界にクリナーレ達の姿が見えた。 既に学校の敷地内に入っていて、正門近くで私達の事を待っててくれてるみたい。 そう思った時。 ガラガラ、と正門の門が自動で閉まっていくのでした。 『何で!?』と思い左腕についてる腕時計を見る。 時刻は八時半過ぎになっていました。 マズイ! 予定時刻になると門が閉まるようにプログラムされているのね! もしあの門が完全にしまったら私とシャドウは遅刻決定です! 遅刻は嫌です! しかもご主人様の神姫達の中でリーダー的な私が遅刻したら。 ★ 「アンジェラスが遅刻したー。ダッセー!」 「お姉様でも遅刻するんですね。プププッ」 「アンジェラス姉さん…遅刻は駄目だと思います」 ☆ イヤァーッ! そんな事になってたまるものですか! いくら遅れた理由がシャドウだとしても言い訳は通用しません。 それにシャドウは私でもありますし、結局の所は私だけが遅刻決定です。 ご主人様の顔に泥を塗る事にもなりますし。 ここは絶対に遅刻してはいけませんよ、私! 「なにか決意してる所悪いけど♪門、完全に閉まっちゃったよ♪♪」 「エッ!?ギャー!」 シャドウの言う通りに門は完全にしまっていました。 こうなったら! 「ハァアアアアァァァァーーーー!!!!」 「キャーッ♪」 走りながらシャドウを門の上目掛けて投げる。 本当は筐体のプログラムやシステムによって力や能力を制限されていますが、私はシャドウと同じくネットの能力を使い、シャドウと自分の半径一メートルの周囲にある重力数値を下げたのだ。 これにより、重力が低下した事によってシャドウを投げる事ができた。 そして次に門を飛び越えるのは私だ! 「ホップ!ステップ!!ジャーンプ!!!」 跳躍して門を飛び越え着地した瞬間、ズドーンという音が辺りに響き渡る。 こ、これで遅刻じゃないはず。 「ゼェゼェ、ハァハァ…」 「投げるなんてヒドーイ♪それに『ハァハァ』だなんて、なに息荒くしてるの♪♪興奮でもしてるの?」 「ハァハァ…。走って…疲れてるのよ、この馬鹿アタシ!」 シャドウが横で私を中腰しながらチャカス。 ムカつく。 でも今はシャドウに構ってられない。 だって疲れてますから。 息を荒くし肺が大量の酸素を欲しいと動き肩が上下に動く。 て、それは人間に対しての表現でした。 と、兎に角どうやらギリギリ間に合ったみたい。 「大丈夫ですか、アンジェラスさん?」 「ハァハァ、だ、大丈夫ですよ、犬子さん。心配してくれてありがとう」 犬子さんが私の事を心配してくれる。 なんて優しい人なんでしょうか。 それに比べてクリナーレ達は。 「惜しいー。あともう少しでアンジェラスが遅刻しそうになったのに」 「遅刻しなくても今の格好はぶざまですわ。妹として嘆かわしい」 「アンジェラス姉さん、油断は禁物ですよ」 とまぁーこんな感じ。 ルーナについては少しカチン、とくる言葉だけど、事実だから言い返す事が出来ない。 畜生です。 呼吸を調え、フゥーと息を吐く。 次に重力を戻すためにネット能力を再び使用する。 …ん、これで元通り。 その瞬間ズッシリ、と重力を身体全体でのしかかった感じがした。 あ、そっかぁ。 さっきまで重力を低下状態で色々と力を使ったから、こんなにも重く感じるのね。 おまけに今は疲れてるから更に重く感じるのかなぁ。 「はぁ~…なんかイイ事が無いなぁ今日は」 私は愚痴ちながら顔を上げ、辺りを見渡す。 学校の敷地内。 校舎や色々な設備を見ると一般的な学校に見える。 ご主人様の学校とは風景が似たり寄ったりな感じ。 そういえばご主人様は大学生なので学校の風景が違うのは当然かも。 「にしても悔しいなぁー。アイゼンって足速いのな」 「…実力」 「その澄ましてる顔がちょっとムカつく」 「じゃあ…こんな顔は」 アイゼンは右手の人差し指を右目近くに持っていき皮膚を軽く引っ張り舌を出す。 そんなアイゼンの行動にクリナーレは首を傾げ頭の上にクエスチョンマークを浮かばせる。 まさか、アイゼンはあれで『あっかんべー』をやっているつもり? 「あのさ、それってまさか」 「……べー」 無表情のまま『あっかんべー』をするアイゼン。 そんな姿を見たクリナーレは少したじろぐ。 その後はクリナーレがアイゼンの左肩に自分の右手をポン、と置きこう言った。 「似合わないからヤメトケ。それにムカつく前に怖いから」 アイゼンは「…あっそう」と言って『あっかんべー』をやめる。 うん、確かに私もクリナーレと同じく少し怖かった。 本来『あっかんべー』は相手の気持ちを不快にさせるもの。 でもアイゼンは無表情なので相手を不快にさせる前に怖がらせてしまう。 『あっかんべー』の無表情がこんなにも怖いとは思いませんでした。 なんていうか、その、眼球が…ダメ、これ以上言えない! 「あの可愛いアイゼンがあっかんべーをすると怖くなるのね♪アタシもあれはちょっとヒクね…」 隣横でシャドウが苦笑いして私に言ってきた。 あのシャドウが引いてる!? シャドウも苦手とするのがあるみたい。 あ、『アイゼンVSクリナーレの競争』の一応補足説明しといた方がいいのかな? アイゼンは比較的にノーマルの神姫ですが、クリナーレはある意味プロトタイプの神姫です。 ここでいうプロトタイプという意味は違う製造会社が作ったから、という意味です。 ですからステータスも他の製造会社の神姫よりも飛躍的に向上している。 本来ならアイゼンに勝ち目は、ほぼ無いないのですが…ここはバーチャル世界。 最初にも説明されていますが、ここにいる神姫は(一部除いては)ステータスは平均的な扱いになっている。 扱いといいますか、強制的に能力限定されているので、今のクリナーレのステータスはアイゼンと同レベルなのです。 とまぁこんな感じに説明になったのですが如何でしょうか? ていうか、私、誰に話してたんだろう。 自分への納得? まぁいいかぁ。 そういえば…あれ? 何か忘れてるような…。 「…て、学校の中の教室に入らないと遅刻になっちゃうじゃない!」 私は学校の制度を思い出し叫ぶ。 その声を聞いたがサラがポン、と両手を軽く叩き頷く。 「あぁそういえばわたしのマスターも学生でした。すっかり忘れてましたが」 「…私も」 サラに続きながらアイゼンも頷く。 という事は、私とシャドーを待っててくれた皆は結局遅刻という事に…。 …私の所為だ。 ガックリ、と肩を落としながら落ち込んでるとシャドーがトントン、と私の左肩を叩いた。 なに? くだらない話しなら後にしてくれる。 「遅刻の時間まで残り三分♪今ならまだ間に合うよ♪♪」 「え、それはいったいどーゆう…アッ!?」 私は腕時計を見ると時刻が8時27分になってました。 おかしい、正門に入る前の時間と全然違う。 ていうか、逆戻りしてる! 「時間のプログラムをちょっとイジったのよ♪遅刻は嫌なんでしょ♪♪」 案の定、シャドウがプログラムを改ざんしたみたい。 ホントにゲームバランスを崩すキャラクターですね、貴女は。 「褒めても何も出ないって~♪」 「褒めてない!ていうか、私の思考を読まないで、て何度言えば気が済むのよ!!」 「怒鳴る前に早く教室に行った方がイイ気がするよ~♪」 「クッ!?後でキッチリと話しをつけてあげる!皆、教室まで走りますよ!!」 私の声と共に皆は一斉に走り校舎へ走り込む。 あぁ~後で皆に謝らないといけないなぁー。 …。 ……。 ………。 無事に遅刻にもならず全員教室に入れた。 最初は何処の教室に行けば分からなく、立ち往生してたらシャドウが『こっち♪』と指差しながら誘導してくれて、なんとかなった。 はぁ~、なんか慌てたり走ったりばかりなような感じがする。 「席は何処に座れば良いのですかね?」 「多分、何処でもいいんじゃないですか?」 犬子さんとパルカが少し困りながら言っていた。 席ですかー。 私にも分かりません。 こーゆー時はシャドウに聞けば一発で分かると思いますが、さっきからシャドウに頼ってばかりで、釈然としない。 …といいますか、シャドウが勝手に教えてくれてるような気がします。 私はシャドウをジーと見てアイコンタクトで席の場所を調べろと伝える。 別にアイコンタクトじゃなくて私の思考を読み取れば、それで済む話だけど。 「ん?ヤダー、そんなに見つめないでよー♪恥ずかしいじゃない♪♪」 「………」 キャアキャア、と顔を赤めにし両手を頬にくっつけて騒ぐシャドウ。 その姿を見た瞬間、私の両目はジト目になったのは言うまでもない。 ご主人様がよく言う言葉で表すと『こいつ…もうだめだ…』又は『脳外科に行ってこい、もしくは精神病院に行け』が当てはまる。 それにそのナヨナヨ、とした態度もいい加減にしてほしい。 まるで自分を見てるようで嫌だ。 …半分は自分でしたね。 あれがもう一人の私だと思うと…怖気が走ります…いろんな意味で。 「どの席に座ってもいいんじゃないの♪プログラムには指定席に座れー、みたいな事が無かったし♪♪」 シャドウがそう言うと各自好きな席に座っていく。 「あっそ。後その態度、どうにかならない?」 「気分よ♪楽しまなかったら損だもん♪♪」 「そうかも知れないけど…私が迷惑してるからヤめて」 「善処するわ♪」 はぁ~…『善処』じゃ多分、シャドウの事だから意味がない。 どーせ口からのでまかせね。 絶対、善処する気なんか毛頭無いに決まってる。 私はそんな事を思いながらサラの右横に席に座る。 「なんだか疲れた顔をしていますけど、大丈夫ですかね?」 「ちょっとね…あの馬鹿シャドウのせいで少し…」 机に顔を突っ伏しダラ~ン、と両腕を投げ出す。 ご主人様がよく家でやるポーズ。 意外とこの姿勢は楽かも。 <ピンポンパンポンー> 校内放送っぽい音が流れだし、続けて機械音声でできた女の声が喋った。 <これから授業を開始をします。各自のオーナーの神姫が先生役をやり、残りの神姫は生徒役をします。オーナー、龍悪の神姫は四人いますので一人代表を決めてください。決め方は自由です。それでは決めてください> 校内放送はそれで終わった。 何それ? 先生役? 聞いてないわよ! そんな事をするなんて! それに数が合ってない、シャドウ入れて五人でしょーが! ちょっとスタッフどいうゆー事よ! 「スタッフなんて誰もいませんよ」 「怖♪顔がヤンデレっぽかったよ♪♪ツヴァイって、まさか、アニメ好き?」 「好きですわ。ダーリンと同じ趣味ですし」 「フ~ン。アタシもアニメ見てみようかな~♪」 「そんなくだらない談笑してる状況じゃないでしょ!」 私はシャドウとルーナがアニメの談笑してるのをやめさせる。 はぁ~にしても困りました。 誰か先生役をやるなんて…予定外です。 てっきり、全員が生徒をやると思っていましたからこれは想定外でした。 ご主人様風で言うと「さぁ~て、どうしたもんか」とか言いそうですね。 これはサラとアイゼンと犬子さんにお話ししないといけません。 「(c) 2006 Konami Digital Entertainment Co., Ltd.当コンテンツの再利用(再転載、再配布など)は禁止しています。」
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技名 SHIMATCH/斬鉄けん 演技者 SHIMATCH/斬鉄けん 説明 右手にけん、左手に玉を持ち、玉にけんを挿した状態で構える。 ライジング飛行機の要領で玉を振り出す。 ライジング飛行機よりも高くけん玉を投げ、けんをキャッチする。 ヌンチャク飛行機の要領で肩の下を通してけん玉を投げる。 玉をキャッチして飛行機を決める。 備考 右利きを前提とした説明です。左利きの方は左右を読み替えてください。 タグ ヌンチャク ライジング 空中技 飛行機 コメント 名前
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飛行パーツ
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紙飛行機のパイロット もう伝説の紙飛行機 「こちら紙飛行機」が伝説となっている ジャンパーなのだが、他の人と全く違うことがある。 それは服を着ないという事である。 しかも体力3防御3というから信じられないだろう…だが彼は服を着ない…。 カツラと防弾ジャケットのみで今日も飛ぶのだ…「こちら紙飛行機」 ただの直結野郎 女性プレイヤーは気をつけよう
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学校 語り部 1 2 3 4 5 6 7 新堂 ■ ■ ■ 隠 ■ 1/3 2/3 3/3 荒井 ■ ■ ■ ■ ■ ■ 1/2 2/2 隠 隠 隠 1/3 2/3 3/3 風間 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ 隠 隠1/2 隠2/2 細田 ■ ■ ■ 3 ■ ■ 5 ■ 1/2 2/2 岩下 1 ■ ■ 4 ■ ■ ■ 福沢 ■ ■ 3 ■ ■ 5 ■ ■ 7 仮面 1 1/6 2/6 3/6 4/6 5/6 6/6 ■ 01 02 S 語り部 1 2 3 4 5 6 7 新堂 1 ■ ■ ■ 4 5 ■ ■ ■ ■ 荒井 1 2 3 ■ ■ ■ 6 7 風間 1 2 3 4 5 ■ ■ 細田 1 ■ ■ 4 ■ 6 7 岩下 ■ 2 3 ■ ■ 隠 ■ 6 7 福沢 1 ■ ■ 4 ■ ■ 7 河原 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ 竹内 1 2 3 4 5 6 ■ 早苗 1 2 3 4 5 6 ■ ■ 仮面 1 2 3 4 5 6 ■ ■ プロローグ 男02 女02
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