約 6,994 件
https://w.atwiki.jp/chaosdrama/pages/3894.html
《坂元 弥生(さかもと やよい)/Yayoi Sakamoto》 アイコン ゲスト(黒) 身長 137cm 年齢 13 趣味 読書 好きなもの 本 基本的な出没スポット 寄宿舎近くの図書館 黒のロングヘアと眼鏡が特徴の少女。 放課後は必ずと言ってもいいほど図書館に閉じこもっているほどの本の虫。だが、人付き合いが悪いというわけではなく、友達はいる。ぼっちじゃないよ! 勉強はできるため、周りからは意外と頼りにされている。 実は両親を小さい頃に亡くしている為、現在は1人暮らし。 美羽は従姉妹。 関連ページ 美羽 白川 関連画像 キャラクター紹介へ戻る|キャラクター紹介 【】へ戻る コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/24htv/pages/15.html
<24時間テレビ3|24時間テレビ5> 放送日時 - 1981年8月22日(土)・23日(日) 主な出演者 総合司会:徳光和夫、見城美枝子 チャリティパーソナリティ:萩本欽一、宮崎美子 備考 長野地区は前年(1980年)10月1日に開局したテレビ信州が、新潟地区はこの年の4月1日に開局したテレビ新潟がそれぞれこの回から参加。
https://w.atwiki.jp/idle/pages/30.html
「オ」から始まる特に有名なアイドルの方 -大黒摩季 -大城美和 -大塚愛 -大塚ちひろ -岡江久美子 -岡元あつこ -岡本真夜 -小川麻琴 -奥菜恵 -小倉優子 -小沢真珠 -乙葉 -小野真弓 -折原みか ここに載っていない方は下のほうからどうぞ -ア -イ -ウ -エ -オ 編集 -カ -キ -ク -ケ -コ 編集 -サ -シ -ス -セ -ソ 編集 -タ -チ -ツ -テ -ト 編集 -ナ -ニ -ヌ -ネ -ノ 編集 -ハ -ヒ -フ -ヘ -ホ 編集 -マ -ミ -ム -メ -モ 編集 -ヤ -ユ -ヨ 編集 -ラ -リ -ル -レ -ロ 編集 -ワ -ヲ -ン 編集 -ア -イ -ウ -エ -オ 編集 有名なアイドルに加えて欲しい方がいたらこちらにどうぞ 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/bokuchu777/pages/197.html
……痛い。 体の節々が痛んで、起きあがることが出来ない。 だが、俺は勝った筈だ。拳を握ることすら出来ない右手には、確かに勝利の記憶が残っている。 「勝った」 無意識の内に、そう呟いていた。 俺はまだ寝ている、だからこれは夢だ。そう思っていたから言った言葉なのに。 「ああ、ヒロト殿の勝利だ」 ぶっきらぼうなレンの口調に、自然と頬が緩む。 「じゃあ、レン……ユリアと……うちに……。お別れのパーティー……開くんだ……」 「断る」 「え……」 「ヒロト殿の顔など二度と見たくない」 「…………」 その言葉には、怒りも悲しみも憎しみもこめられていない。 「貴様のように自己中心的で、死にたがりで、頑固で、独善的で、往生際が悪くて、水虫持ちで、スケベで……」 酷いな……しかも水虫とか持ってないし・・・…。 「そんな……ヒロト殿がそんな人間だとしても、死に別れるとわかっている者と一緒にいて辛くならないわけがないだろう!」 レンの姿は見えないけれど、激昂している時の顔が目に浮かぶようだ。 俺はまた、大変な勘違いをしていたんだな……。 「ああ……俺は……また……」 断片的にしか言葉を紡げない俺を差し置いて、レンは続けた。 「それに、私には理解できない。いつもあれ程に大事にしていた妹すらも……見殺しにすると言うのだから」 「それはちが……」 「何も違わない。私は、最後の最後にヒロト殿を軽蔑する」 一旦厳しく突き放し、そして自ら救い上げるようにレンは口調を変える。 「……そして、僅かな敬意を捧げよう。納得などできはしない、だが私は勝負に負けた。姫様には私から伝えておいてやる。――そして」 さらばだ。 淡泊な別れの言葉、それが俺の聞いたレンの最後の言葉だった。 そして、俺の意識は再び闇に沈んでいく。 ぼやける視界に、まともに回らない頭、腹部に残る疼痛。 それが目覚めてすぐの俺の状態だった。 「……っ」 一分程経ってようやく目が正常な機能を取り戻す。 まだ体の感覚が完全に戻っていないのでわからなかったのだが、俺はどうやら板の間に仰向けになっているらしい。 ふに 「?」 そして、数秒経ちようやく体の感覚が戻ってから、後頭部に柔らかいものが当たっていることに気がついた。 そが何かと答えを探す前に、天井と俺を繋ぐ視線を遮るように、陽菜が顔を出した。 「ヒロ君、大丈夫?」 「陽菜……?」 陽菜が膝枕をしてくれている。 まるで暖かい海の中に浮いているように気持ちいい。 「うん、陽菜だよ」 「なんで……ここに……」 虚ろな問いに、陽菜は答えない。 俺の言葉を、心を、全てを包み込むような笑みを浮かべて、小さな手で俺の頭を優しく撫でた。 「全部聞いたよ。お疲れ様、ヒロ君」 「俺……パーティーの準備……無駄にしちまった……。俺のせいで……」 「もういいよ。美羽ちゃんも美優ちゃんも、絶対にヒロ君を責めたりしないから」 「……」 「あーあ、ヒロ君ともうちょっといちゃいちゃしたかったな」 陽菜が自嘲するように軽く笑って言った。 「俺もだよ」 皆、死にたくなんてない。 納得なんてしていない。 だが、陽菜も美優も美羽も、誰もが他人を助けることを優先した。 自分が生き残ったとしても、誰かが死んでいたら意味がない。そう言った。 罪悪感で互いを縛りつけているだけ、厳しく言えばそうなってしまう。 でも俺は、やっと幸せを手に入れられたことが、優しさに包まれて穏やかに過ごせることがとても嬉しかった――。 だからこそ、俺はこの選択をしたんだ。 今なら、貴俊が言っていたことがよくわかる。 どうせ死んでしまうのだとしたら、最後まで楽しんで消えていきたい。 悟っているわけじゃない、迫る恐怖を必死にかき消そうとしてるだけ。 ぽたりと、俺の頬に涙が落ちた。 「もう、ヒロ君と一緒に通学路を歩けない……お父さんとお母さんに、お帰りなさいって言ってもらえない……やだな」 少し指を動かすだけでも軋んで痛い腕を、陽菜の頬に向けて伸ばす。 再び零れそうになる涙を、拭った。 「涙は、良くない。陽菜には、笑って欲しい」 無理な注文かもしれないけれど。 「じゃあ、面白いこと言ってほしいな」 「…………」 俺は数秒考えて、 「熊さん、今から銭湯に行くっていうのに銃なんかもって……」 「これから戦闘に行くからさ」 渾身のオチを言われた。 「クス……ヒロ君……つまんないよ……」 「笑ってくれたね、陽菜」 魔法も何もできない、レンやユリアの気持ちも考えられない、そんな俺でも陽菜を笑わせることが出来た。 もう、それだけで十分だ。 全てが始まり、世界の終りが始まったあの河川敷に、ユリアとレンはいた。 「そう、大翔さん達はお残りになるのですね」 「申し訳ありません、姫様。私の力が到らないばかりに……」 二人の表情は決して明るくない、だがユリアはそれでも無理に笑顔を作ろうとして、逆に滑稽な顔になってしまっている。 レンは、そんな痛々しいユリアの姿を直視出来ず、自分の無力さを噛みしめるようにただ地面を穴が空くほどに見つめていた。 「私は結局、何がしたかったのでしょう」 「姫様?」 レンがふと顔を上げた。 「私は誰も助けられない……そもそも私は本当に誰かを助けたかったのか……ううん。 本当に助けたかったのは自分。私はこんな褒められるべき行動をしたんだっていう自己を満たす為の……」 「姫!」 ユリアの心は瓦解寸前にまで追い詰められている、不安定な笑顔のままにぼそぼそと呟き続けるその姿は傍目から見れば不気味なものでしかない。 だがレンは決して気味悪がったりすることはなく、ただユリアのことを純粋に思い、彼女を支えようと傍にかけより肩をゆする。 「ヒロトさんはそのことをわかってた……。だから残るなんて言い出した……私のエゴにまみれた助けの手なんて、誰も手に取ろうとしてくれない……」 「姫様!!」 そしてレンは。 従者として、決してしてはならないことをした。 パン! 「……っ!」 「姫様、申し訳ありません」 レンが、ユリアの頬を平手打ちしたのだ。 多少手加減はしている、だが温室の蘭のように大切に育てられたユリアには、それでもかなりの衝撃だっただろう。 「罰は後ほどいくらでも受けましょう。ですが今はどうか心をしっかりと持ってください」 「レンも、私を見放すのですか?」 「姫様!!」 ユリアはレンの言葉を聞いていない。 平手打ちをただの敵意として受け取り、ネガティブな思考から抜け出せないでいる。 「姫様っ! 私は姫様を見捨てたり致しません! この度のことは本人が覚悟した上で決めたこと、仕方が無かったのです!」 「仕方が無かった? そんな一言で全てが終わってしまうのですか?」 「そう、終わるのよ」 ユリアに誰に言ったかもしれぬ問いに答えたのはレンでは無い。 「美羽?」 「私だけじゃない、美優もいる」 「あ、あの……はい」 いつも通りに控え目な美優を従えるように、不遜を態度で表わすように美羽は立っていた。 世界の崩壊など知ったことでは無い、美羽の目はそう語っている。 「もしかして、私達と共に来てくれるのですか?」 わずかな希望に縋るようにユリアが顔を上げる。 だが美羽はその希望を手を振るだけで否定した。 「行かないよ。私には兄貴を見捨てるなんて出来ない」 「あの……すいません、私も……です」 「……そう、ですか」 再び与えられた絶望に打ちひしがれ、ユリアは膝から崩れ落ちる。 レンはその肩を支えながら多少の敵意をこめて二人を睨んだ。 「だったら、何をしに来た。そもそもこの場所を何故……」 「お兄ちゃんから聞いたんです……きっと、帰るならここからだろうって……」 「私達は兄貴の頼みで、これを私に来ただけ」 大翔の言う所の『贈り物』を、美羽は持ってきていたのだ。 それは、陽菜が思い出を残す為に使っていたビデオカメラだった。 「……これは?」 レンが腫れものを触るようにそっと受取る。 うっかり力を入れて壊してしまわないかと気を使っているのだろう。 過去にレンは、この世界に来たばかりの頃テレビのリモコンを握りつぶしたり電話のボタンを押し込みすぎて壊したりということをしていた。 「ビデオカメラ、ユリアなら……機械の操作とかは大体教えたことあるし、再生するくらいならわかるでしょ?」 ユリアは糸の切れた人形のようにぐったりとして、反応しない。 美羽はそこに苛立ちを覚えたようで、呆れて相手を小馬鹿にするような溜息をついてみせる。 「というか、私は世界の崩壊なんて信じてませんよ」 「お姉ちゃん……?」 「はん、ただのコスプレ趣味の二人が垂れ流してる妄想を真面目に受け取るほど私は聡明じゃないんです。 そもそもいきなりホームステイだのわけわからなかったし。兄貴が言うから我慢してたけど、もし私がセガールだったらこの一年間に十回は首ぽっきりやってたわ」 「お姉ちゃんっ!」 諌めようとする美優を無理やりに自分の背後に追いやって、美羽は続ける。 「帰るなら私達のことなんてどうぞ気になさらないでさっさとどうぞ。私達は死にませんから」 「美羽っ、言わせておけばのうのうと……!」 レンが剣を抜き放とうとして、柄にかけた手を細い指が押さえつける。 「姫様……!?」 「良いのです、レン」 美羽の言葉に命を吹き込まれたようにユリアは立ち上がり、決然と言い放った。 「美羽さん、美優さん。用事が済んだのならば、早々に立ち去っていただけませんか?」 「ええ、最初からそのつもり。行こう、美優」 さっさと踵を返すして歩いて行く美羽。その足取りに躊躇いは無い。 美優はおろおろと美羽とユリアに何度も視線を往復させ、最後に二人に向けてきちんとした一礼をして走り去っていく。 レンはやっと美羽の気遣いを理解した。 ユリアが先に気付いてからは、予定調和のお芝居。別れを悲しませない為の儀礼に過ぎなかったのだ。 本気で頭に血を昇らせていた自分を恥じ入り、涙をのんで空を見上げた。 恨めしいほどに、青い。 この世界そのものが、理不尽な運命を受け入れているかのようだ。 「……レン」 「はい」 不意に。ユリアが名前を呼ぶ。 名を呼ばれればレンは畏まって跪き、次の言葉を待つ。それは従者として決められた動作だ。 「……帰りましょう」 「はい」 レンは迷うことなく答えた。 主人が出した答えを従者のせいで有耶無耶にすることはできない、常にレンはユリアの傍にあり、ユリアを助け続ける。 大翔が自分を取り巻く世界を優先したように、レンも自分の生きる目的を、自分の生きる世界を守り続けよう、そう決めたのだ。 数分後、世界全体を一瞬の閃光が覆い尽くした。 この世界の人間の内の半分は、陽光の下太陽の光などと思い過しただろう。 幾分かは室内にいて気付かなかったかもしれない。 しかし、光を認識していようがいまいが同じこと。 その意味を理解していたのは、この世界に四人だけしかいない。 「あ、兄貴」 「お兄ちゃん……陽菜さん……」 「……おう」 「やっほ」 四人は偶然に出会った。 だけれど予め打ち合わせていたかのように美羽と美優が土手に座り、陽菜に肩を貸してもらっていた大翔も同じようにする。 緑の匂いが薄い川辺で、四人肩を並べる。 そのことに意味なんてなく、ただ誰も言葉を発さずに前を見ていた。 蒼穹の彼方に輝く世界の中で、人々の見る世界はそれぞれに違うものを柱として成り立っている。 だけれどこの四人は、皆で一つの世界を成り立たせていた。 誰にも踏み入ることが出来ない幸福の領域を、確かに存在させていた。 ――例えば世界が滅ぶ直前にも。 「……終わるな」 「本当に終わるのかな?」 「たぶん」 「兄貴の言うことなんて信用できないって」 「お兄ちゃんは……どう思う?」 「俺は、理解してるから」 「どゆこと?」 「魔法は凄いってこと」 「わけわかんない」 「兄とはそういうもんだ」 「お兄ちゃんらしいね」 「兄とはそういうもんだ」 「ヒロ君のノリは時々わからないよね……」 「兄とはそういうもんだからなあ」 「ほんっと、わけわかんない……」 誰かがふと涙を流した。 学校の屋上にて、ノア・アメスタシアは倦怠期の夫婦のような気だるい空気を身にまといながら煙草を吸っていた。 「サイ・ミッシングか、はたまた私の力不足か……どちらにせよ、私には復讐も出来ないということか」 屋上の半分を占拠していた巨大な物体には未だに青いビニールシートがかけられたままとなっている。 というよりも、最早希望が無いと判断したノアが再びかけ直したのだが。 「ちーくーわー、ちーはちーくびーのちー。くーはクリ……うおあっ!」 珍妙な歌(?)と共に気のいい不良学生、黒須貴俊が屋上に乱入してくる。 彼はサボりに来た場所で教師と出会った驚愕と不運に目を見開いてたじろぎ、「失礼しましたー!」と回れ右をしようとしたところを「待て」とノアに呼び止められる。 「黒須、もうすぐ世界が滅びるぞ」 「……?」 貴俊はノアが何を言い出したのか理解できずに首を傾げる。 「もうすぐ、皆死ぬということさ」 ノアは棄てばちにそう言って煙草の灰を落とす。 だけれど貴俊は平然と「そーなんですか」と鷹揚に頷いて焼きそばパンを鞄から取り出した。 「冷静だな」 「だって、どうしようもないじゃないですか。どうしようもないならうまいもん食って死にますよ」 「……そうか」 空を仰いで煙を吐く。 ノアは誰にも聞こえないよう呟いた。 「時よ止まれ、この世界は美しい」 余談として、ユリアとレンが再生したビデオテープの中身についての話がある。 『…………あー、マイクテストマイクテスト』 『マイクとかないし、もうカメラ回ってるよ、ヒロ君』 (大翔、大げさに驚いてしどろもどろに話だす) 『まじか!? ……あー、何から言うべきか……多分このビデオを渡すってことは、ろくにちゃんと別れることもできなかったんだと思う。ごめんなさい!! ………………えっと、言うこと終わったかな?』 『早いよ! まだ30分くらい残ってるよ!!』 『あー、じゃあ……どうしよう。一曲歌うか?』 (小指を立てながらマイクを握るジェスチャー) 『おっけー』 『じゃあ、アリスのチャンピオンで』 『却下』 『なんでだよ?』 『せっかくこのテープをつぶして撮ってるんだから、もうちょっとマシな歌にしてよー』 『チャンピオンがマシな歌じゃないっていうのかよ……。そもそも陽菜がテープをそれ以外持ってないから悪いんだろうが……』 『むう、だったら土下座一本締めでいいよ、もう』 『え、土下座すんの?』 『うん』 『いや……いいや。レン、ユリア、じゃあな! 泣くなよ!』 『良くわかんないけど、まあいっか、パーティーの準備しよっか』 『ああ』 (しばらく大翔はフェードアウト、彼の妹なども交えたパーティーの準備をする様子が音だけで伝わってくる) 『あ、ビデオ回りっぱなしだー!』 (ここでこの映像は終わっている)
https://w.atwiki.jp/mbmr/pages/71.html
キャラクター別SS追跡表 ↓SSを追跡したいキャラを選んでください。 日野茜 № タイトル 作者 登場人物 027 ただ陽の輝きの先に未来が待っていると信じて ◆FGluHzUld2 多田李衣菜、日野茜 060 彼女たちの中でつまはじきのエイトボール ◆John.ZZqWo 日野茜、多田李衣菜、木村夏樹、高森藍子、十時愛梨 075 希望 -Under Pressure- ◆n7eWlyBA4w 日野茜、高森藍子 090 水彩世界 ◆yX/9K6uV4E 高森藍子、日野茜、栗原ネネ、小日向美穂 110 てぃーえぬけーとのそうぐう ◆ncfd/lUROU 日野茜、小日向美穂 124 悪魔のささやき ◆RVPB6Jwg7w 日野茜、小日向美穂 134 first love ◆yX/9K6uV4E 日野茜、小日向美穂 145 Ideal and Reality ◆p8ZbvrLvv2 高森藍子、日野茜、栗原ネネ、小日向美穂 167 理解と破壊のプレリュード ◆yX/9K6uV4E 高森藍子、日野茜、栗原ネネ、小日向美穂 175 彼女たちが後もう一手のフィッシング・サーティフォー ◆John.ZZqWo 大石泉、姫川友紀、川島瑞樹、高垣楓、矢口美羽高森藍子、日野茜、栗原ネネ、小日向美穂、渋谷凛 182 only my idol/First Step ◆yX/9K6uV4E 大石泉、姫川友紀、川島瑞樹、高垣楓、矢口美羽高森藍子、日野茜、栗原ネネ、小日向美穂千川ちひろ いつも何度でも 希望よ、花開け 185 11PM ◆RVPB6Jwg7w 大石泉、姫川友紀、川島瑞樹、高垣楓、矢口美羽高森藍子、日野茜、栗原ネネ、小日向美穂 190 彼女たちがそれを選んだサーティエイトスペシャル ◆John.ZZqWo 姫川友紀、高森藍子、日野茜 ▲上へ戻る
https://w.atwiki.jp/pokefan/pages/28.html
ヨーロピアンタウン攻略 出てくるポケ ウソッキーLV30 ストライクLV25 バタフリーLV11 ポポッコLV22 ドーブル30 バリヤードLV19 キリンリキLV24 フシギソウLV解明中 ミルタンクLV30 ジム攻略 ナッシー戦 ナッシーLV47をつかってくるほとんどあいては攻撃的 なのでソーナンスをつかえば楽勝!! ソーナンスがないばあいはゴースト、炎、ひこうタイプのポケで力押しすることが最優良 ナッシーの覚えている技 ショップで売っているもの 3.サーフィンボード これは飛行タイプをもっていればもんだいないのだが 持っていない場合はまず買ってなにかてきとうなポケにつかえば OKそのあとはフィラドタウンからふつうに1島へGO
https://w.atwiki.jp/yaruschool/pages/75.html
ニ=――=ニ γ´ ¨ ‐= / ヽ 「! / -――- 、 \ || | ./ . . __. . . . . . . . . . . . ヽ ‘, || l/ . . . /´`i. . . . . . . . . . . . . . .\ ‘, || /. . . . / ‘,. . . . . . . . . . . . . . . ', ‘, || ,}. . . . . i ‘,. . . . . . . ヽ. . . . . ‘, ‘, ||,ノ. ノ. . ノ  ̄ ヽ !. .j_ . 、. . . ',. . . . . . . `ヽ、 l || }/i. . }i`てぅ、 ∨\{\. . .\. . \ . . l` ノ ||ノ l. . i、辷 ノ ゛てぅ、ヽミ. ヽ. . \. |ー= || 丿ヽ| , 辷 ノ } |. . l\}^ ̄`| ノ.). 人 |. . |j)人. . . . .!. / /||! /. ノ. ..、 `_ー ┌ノ. . {―‐=ァ. . .、 / ノ⌒( ( }. < \_ .イ|´}. . .! /. . . . . . .、 { /`〈 ヾソγ⌒\ ( (____ノ}丿. ノ /^`^=、.. . .\ ', ^7/{. . {. \i} } } ノ´{. . / .`ヽ. .\ ',. }( ,}. ノ -=《 ̄c》ヽ|. / 、}. . . . . _} l)i_ ̄{′ , ,'イ「¨ifく | { `ー. (┴彳ノ | .くくノノ !|{ヾ ヾ) / j / .l、 ././¨ ヽソ、 〈 ̄´ ‘, /./ | | \ ‘, }、_くノ | | ‘., } 込 _ j_j ‘, ヽ i `ハ ⌒ ー "} ノ 21F 2109レス目時点 ┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳ 【能力解説:アティ】 ヒーラー(マジキチ)。イン何とかさんとは別の意味でボスキラー。 ただし彼女が《破壊の伯爵》でメイン火力になる場合はPTメンバーの協力が必要不可欠であり、 メンバー次第ではむしろ行動の邪魔になることすらある。その辺りは注意をしておこう。 代わりにヒーラーとしての能力は一通りそろえており、侵魔召喚師の便利能力もあいまって支援能力は高い。 また、自衛に関しても1日に3回、《ムーンミラージュ》で50パーセントの確率で攻撃を回避したり 『レインボウフィールド』+《属性魔法防御Ⅱ》で3回まで、魔法ダメージを0にしたり、 《魔女王の囁き》で2回まで敵の攻撃の対象を自分で決めれたりする為、ある程度は確保している。 ┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳ 【戦闘能力値】 【HP】119/119 【MP】151/151 【行動】64+3 【移動力】7Sq C値:9 F値:4 【命中】7+1 【回避】6+1 【攻撃】27+1 【防御】27+1 【魔導】43+7 【抵抗】14+1 【魔攻】39+16 【魔防】41+1 ┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻ 【名前】アティ 【属性】水/風 【総合レベル】Lv34 【ウィザードクラス】侵魔召喚師Lv19 【スタイルクラス】ヒーラーLv15 【プラーナ内包値】18 【プラーナ解放力】5 【CF修正値】2 【所持金】61万3200v 【ワークス】先生 【ライフパス】出自:博士の子供 / 生活:リビングレジェンド 【コネクション】秘密侯爵:リオン=グンタ(秘密) 【生活スタイル】ウィザード 【性格】無垢 【好感度/信頼度】50/3 (友人) 【施設効果】――― 【基本能力値】 筋力:6 器用:9 敏捷:7 精神:9 知力:11 信仰:8 知覚:7 幸運:6 【戦闘能力値】 耐久:119 魔法:151 行動:64 移動力:7Sq 命中:7 回避:6 攻撃:27 防御:27 魔導:43 抵抗:14 魔攻:39 魔防:41 【総合レベル34/34】行動+34 【侵魔召喚師レベル18/18】魔導+5 行動値+13 【ヒーラーレベル15/15】魔導+15 【所持品:重量上限 0/36 月衣収納上限:4/48】 MUGEN-KUN ・スマート0-Phone ・幸福の宝石 ・付与魔装拡張プログラム ・知恵の万年筆 ・夢の涙 ・鏡の宝石 【武装:重量上限 37/40】 右手:デモニックブルーム ・箒ドライブ:――― ・外装:――― ・フライトシステム:カグヤフローター ・箒OP(8/8):増設スロット×3 ・スタビライザー ・マジカルビット×4 ・ヒーリングデバイス×2 付加魔術刻印“砕撃式”×1 左手:赤羽式破魔弓 衣服:新ロンギヌス制服 上半身:霊毛の外套 頭部:パラレルリボン 肩:レスキュージャケット その他:聖者の骸(プラーナ+1) その他:オラシオン ・箒ドライブ:――― ・外装:――― ・フライトシステム:ジェットフライトシステム ・箒OP(2/5):擬似人格システム“Iris ver,2” ・“Iris”用追加データカード ・ステッカー“交通安全” 【魔装:装備可能Lv合計 13/45】 攻撃(水):オプティマムバブル 防御(-):ガーディアンサークル 付与(-)クイックエンブレム×2 【魔法:魔法記憶容量 44(46)/45】 ヒール ・マスターヒール ・ディフェンスアップ ・プリズムアップ ・リフレクトブースタ ・ヘイスト ・ヒートシフト レインボウフィールド ・エアブレード ・スペルブースタ ・メルトアームズ ・ファーサイドストーム×2 ・ウォーターフロウ (忘却中:スロウ) 【特殊能力:汎用】・月衣 ・月匣 Lv9/9 闘気の才 ・Lv6/6 闘気の才Ⅱ ・Lv3/3 闘気の才Ⅲ ・Lv5/5 伝家の宝刀 ・Lv1/5 伝家の術式 Lv1/1 伝家の宝刀Ⅱ ・Lv4/10 耐久力UP ・Lv1/1 耐久力UPⅡ ・Lv3/10 魔法力UP ・Lv1/1 魔法力UPⅡ Lv1/1 愛用の箒 ・Lv1/1 超★馬鹿 ・Lv1/1 スタイルアデプト ・Lv1/1 急成長:魔攻 Lv1/1 空の色彩 ・Lv1/3 変身体質 ・Lv3/3 ハードトリート ・Lv3/3 属性魔法防御Ⅱ Lv1/1 調理 ・Lv1/3 オープンカグヤ 【EX月衣:汎用】 Lv1/3 得意分野:付与 ・Lv1/3 迅速展開 ・Lv3/3 ムーンミラージュ 【特殊能力:ヒーラー】・蘇生の光 Lv1/1 治癒力UP ・Lv1/1 ポーションマスタリー ・Lv1/3 代償軽減:付与魔法CT ・Lv3/3 再起の眼差しⅡ Lv1/1 レスキューフォース ・Lv1/1 完全治癒 ・Lv5/5 サポートアタック ・Lv1/3 ワイドフォロー ・Lv1/1 メンタルリカバー Lv3/3 パーフェクトフォロー ・Lv1/3 救世の御手 ・Lv1/3 セーヴィングソウル ・Lv1/3 再起の眼差し Lv1/5 アタックアシスト ・Lv1/1 スタンドアップ ・Lv5/5 環境構築 ・Lv2/3 アラウンドサポート 【EX月衣:ヒーラー】 Lv1/3 バックアッパー 【特殊能力:侵魔召喚師】 Lv1/10 サモニングターミナル ・Lv1/1 ファーサイドマスター ・Lv5/5 大召喚師(魔女王/勇者魔王/八界の嵐/女公爵/秘密侯爵) Lv1/1 荒廃する世界 ・Lv3/3 隠者の取り引き ・1/1 魔女王の囁き ・Lv1/3 勇者魔王の声援 ・Lv1/3 裏界の運び屋 Lv3/5 サロウォンの鍵令 ・Lv5/5 風雷神の魔風 ・Lv2/5 告発の男爵 ・Lv1/1 八界の嵐 Lv1/1 超公の降臨 ・Lv1/5 破壊の伯爵 ・Lv1/5 庇護の伯爵 ・Lv1/5 謀略の侯爵 ・Lv1/5 誘惑者の奉仕 Lv1/5 魔笛の調べ ・Lv1/5 裏界の温泉 ・Lv1/1 秘密侯爵の告げ口 ・Lv1/5 窃盗の伯爵 ・Lv5/5 女公爵の宝物庫 Lv1/1 金色の魔王の魔力 ・Lv1/3 裏界の大公 【EX月衣:侵魔召喚師】 Lv3/3 デンジャーコントラクト ・Lv5/5 ファーサイドサマナー 【特殊能力:武装】 魔王の証 ・魔王の偉大なる力 ・擬似人格サポート ・呪法弓 ・最後の勇気 ・奇跡の遺骸 隠者の結界 ・知恵者の助言 ・知恵者の傲慢 【特殊能力:固有】《■■■■》 ??? ┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳
https://w.atwiki.jp/bokuchu777/pages/85.html
C:陽菜を『俺の彼女』といってみる。 大翔「こいつは沢井陽菜っていって、俺の彼女です」 陽菜「うええぇぇぇぇっ!?!?」 陽菜は案の定のリアクションをみせてくれた。なんつーか、ほんと期待通りのリアクションだ。 美羽も一瞬驚いた顔をしたが、陽菜のリアクションをみて察してくれたらしい。 そして残りの二人も当然、これが冗談だと―― ユリア「まあ、レン! ヒロトさんに恋人がいたなんて!! これはお祝いしないといけないわ!!」 レン「ええ、そのとおりですね。今夜は私が祝いの席の料理をご用意いたしましょう!」 ぜんぜん気づいていなかっ!! どうしよう!! ユリア「それで、お二人の式はいつになるのですか?」 陽菜「し、式!? ししっし、式ってててって!?」 レン「それは当然、結婚式のことですとも」 陽菜「けっ――――ッ!?」 美優「けっこんんんん!?」 いきなり美優が出てきた。いつから話聞いてたお前!? 美優「お、お兄ちゃんが、新婚旅行…………?」 陽菜「ひ、ひひひなななな、陽菜がヒロ君と、け、けけっけけけ、くけーーーーーー!!」 美優は相変わらずたくましい妄想力をフル稼働させている。陽菜は陽菜でかつてない壊れっぷりを発揮している。 引き金を引いたユリアさんとレンさんは、和やかにありもしない結婚式について談義していた。 俺と美羽は目をあわせ、 美羽・大翔『はぁ…………』 盛大なため息をつくしかなかった。 戻る
https://w.atwiki.jp/touhounizisousaku/pages/14.html
メンバー一覧(2011/04/05現時点のものです。) 役割分類 モバでのHN Skype名 TwitterID Sr 弥月ゆーり ぶっぱてんこ ――― S リリィ=プライム 同左 ――― S ナオズミ・T・H nao ――― S 丹波路快速 同左 ――― S シャングリ@ラ㍑ 汚パンダさん ――― Gr 唖梨透 alice ――― G Noah 同左 ――― G 朝朱 風城深 ――― G nyaω 同左 ――― G 光陣 POLU ――― G 黄色狼 同左 ――― G G・FOX 同左 ――― G NeXT 同左 ――― Mr,P 太 七草 ――― M みすちー 910 ※1 ――― Pr 姫海棠はたて 姫海棠スミレ ――― P 橙 やくもちぇん ――― (S シナリオ担当,G 絵画担当,M BGM SE担当,P プログラミング担当,r 担当リーダー) (モバ、スカイプ両方であまり変わらないものは"同左"として省略させて頂きました。) ※1 Skype名ではないがこのような名義も以前から確認されている。 編集の仕方は上のメニュー『編集』→『このページを編集』でここにかけばいけます 誤植・誤字等ありましたら各自修正していただいてもかまいません。 サウンドノベルゲームの制作メンバーではなくてサークル自体のメンバーです サウンドノベルゲームだけのメンバーは左のメニューから行けるのでそこに書き込んでください 2011/04/05 やっぱり製作者のみ記載することにしました。 ここを編集
https://w.atwiki.jp/bokuchu777/pages/175.html
守りたいものというものがある人は幸せで、それを守り続けられたのなら、それはきっとこの上ない幸運だと、沙良は考えている。 沙良「か……はっ、はっ、はっ」 震える手で壁を支えに立ちながら、荒い息とかすむ意識の向こうでふと昔を思い出す。 守りたい命があって、守れなかった自分がいたこと。絶望は泥沼のように深く、這い上がることは苦痛を伴った。それでも自分はこうしてここにいる。今度こそ守ると誓ってここにいる。 沙良「やったら……諦めるわけには、いかんよなぁ、ましゅまろ?」 もう何年も共に過ごしてきた相棒を見つめる。しかしその姿はいつものように柔らかそうな印象はなく、くたりとくたびれていた。 ましゅまろはただのぬいぐるみだ。他のぬいぐるみと違う点は、沙良の感情に呼応した動作をするようにパターンをひたすらに学習させたという点だった。 ましゅまろの中には水が詰まっている。正確には、水の通るチューブが筋繊維のように張り巡らされている。その中を流れる水の動きによってましゅまろは多彩な動きをするのだ。 その水の流れを、沙良は常に操ってきた。いまや意識せずともましゅまろは操れる……というより、半ば彼女の意志を離れて動き出す。もしかしたら何かの意志が生まれているのかもしれない。それを確かめる術はないが。 そんなましゅまろも、結局は彼女の力が尽きれば動かなくなる。もはや沙良に残された力は、微かなものだった。 ガザベラ「ったく、しぶといわね、あんたも。そんなナリの癖して」 沙良「こんなナリで、悪かったなぁ。せやかてうちだって好き好んでこんなんちゃうんやで。成長なんて、人それぞれや……と」 ふらつくが、壁から手を離す。両足で立っていないと、いざという時に動きだしが遅れてしまう。 成長、か。小さくつぶやく。 本当は、沙良の体格は人の成長の差だとか言うものじゃない。実際、昔はまだ年相応の体つきをしていた。 沙良「行くで?」 ガザベラ「何度でも、かかってきな」 ざぁっ! 沙良が動き、その後を追うように水が割れる。人の目にはとてもじゃないが追えない速度。だが―― 沙良「くはっ!?」 ガザベラの体を囲むように、細い針が無数に発生した。人の目に追えない速さも、魔法の自動補足ならば捕らえられる。 血の針は次々と沙良の体に突き刺さる。 沙良「う、ああぁぁぁっ!!」 その口から血が零れた。ついに膝から力が抜け、沙良は崩れ落ちた。 ――あかんわ……もう、力が入らん。 意識は朦朧とし、もはや『流理』を扱う力も残ってはいなかった。 ガザベラ「まあ実際、たいしたものだったけどねぇ。でもここまで、アタシを倒すには、あんたじゃ役不足って事さ。にしてもその疲労の仕方はちょっとおかしいねぇ、ま、大方例の高速移動が体に負担をかけてたって事かしら?」 沙良は答えない。答える体力も、もはや残ってはいない。 ガザベラの言葉は正しかった。沙良の高速移動の正体――というより、肉体強化の正体。 沙良は、全身を流れる血流や電気信号の流れでさえも操っていたのだ。脳に流す情報の取捨選択、心拍数の強制加速、肉体限界を超えた筋力の出力の指示。それらを彼女は、随意的に行っていた。 無論そんなことをすれば体にどれほどの負担がかかるかも分からない。それに魔法というものが体にどんな作用を及ぼすかも分からなかった。事実彼女の成長が逆行したのも、この方法を使い出してからだった。 いつかその身を滅ぼす事は知っていた。それでも戦うために使い続けた。全ては、 沙良「守りたいもんが、あったんやけどなぁ……」 ガザベラ「アタシにはそういうのは、わかんないね」 ガザベラは沙良を右腕で持ち上げる。ナイフを取り出し、その喉元に突きつけた。 ガザベラ「あんたはよくやった方さ。もう死にな」 沙良はナイフが振りかぶられたのを見て、静かに目を閉じた。 ――結局、うちにはなんもできんかった。せっかく泥沼の底から這い上がったと思ったのに、また同じ結果や。ごめんな、みんな。 心の中で、誰かに向けて謝罪し…… ガザベラ「うわ、ちょっと、なんだいこいつ!?」 突然振り回された。薄く目を開くと、そこには…… ガザベラ「ああもう、邪魔するんじゃないよっ!!」 沙良「ましゅ、まろ……?」 ガザベラにまとわりつくましゅまろの姿があった。 ――なんでや。うち、あんたを動かす力もないんよ、もうなんもでけんよ? なのに、何であんた、うごいとるん? ましゅまろはしつこくガザベラにまとわりつく。どれだけ手ではねのけようとも、一向に引き下がる様子はない。 ガザベラ「ええい――しつこいんだよ!!」 苛立ったガザベラは沙良を手放し、己の手の平にナイフを突き立てる。そこから血が溢れ、鞭のようにしなり、ましゅまろに襲い掛かった。 沙良「ましゅ――!!」 ずたずたに引き裂かれ、ごみのように放り棄てられる。 沙良「ああ……」 もう何年も、共に歩んできた相棒だ。 元は贈り物だった。彼女が守れなかった子供達が生前、彼女にプレゼントしてくれた、手作りのぬいぐるみだった。それにちょっとした仕掛けを施して動かして見せた時の子供達の驚きと喜びの顔は、今でも忘れていない。 沙良「あああ……」 共に絶望を這い上がってきた。くじけそうな時、逃げ出しそうな時、それを抱けばそれだけで勇気がわいてきた。かけがえのない、相棒だった。 ぱしゃん、と。落ちた。 沙良「あああああああああああああ!!!!」 絶叫した。もはや自分の限界だとか力の限度だとかくだらないことは関係なかった。残った全ての力を右足に集める。血管が切れ神経は焼け筋繊維は弾け飛ぶ。知ったことかそんなこと、この怒りの前には関係ない! この女は、許されないことをした。それを黙って見過ごすことなどできるはずがない!! これまでのどの一撃よりも早く、重い一撃。 ガザベラ「くあぁっ!?」 ガザベラの肋骨が砕け、同時に沙良の足の骨にも罅が入った。 ガザベラ「いい加減に――しろぉ!!」 沙良「がっ!!」 ガザベラの血の鞭が刃となり、沙良の左手を貫いた。首を掴まれ、壁に押し付けられる。 ガザベラ「ちょっと油断したけどね、あんたはもう終わりさ……」 ガザベラは注意深く当たりを見回す。近くにましゅまろも、他のぬいぐるみもない。目の前の沙良はもはや水を操る力もないのは明白。首を締め上げる彼女の腕に抗する力はあまりに弱々しい。今度こそ、彼女の勝利はゆるぎないものとなった。 沙良はぎらついた瞳でガザベラを睨みつける。ガザベラはそれを鼻で笑うと、右手から生えた血のナイフを振り上げる。 息を荒げながら、首を締め付けられそれでも懸命に酸素を取り込みながら、その弱々しい左手で右手を受け止めるつもりなのか、真っ赤に濡れた左手をこちらに向けた。 それを滑稽だと嗤いながら、彼女は右手を振り下ろした。 シュッ! 空を裂く音が走り、沙良の背後の壁に血が散った。荒々しかった呼吸音はなくなり、廊下が静寂に包まれる。 ずる、と。力の抜けたガザベラの手から、沙良の体が水の中へとうつぶせに落ちた。ゆっくりと、血が水に流され広がっていく。 ちろちろと、どこからか水の流れる音だけが、響いていた。 どれくらいの間そうしていただろうか。 やがて、ずる……と、沙良がその身を起こした。 沙良「う、う……ああぁぁぁっ!」 今度は仰向けに倒れる。 沙良「間にあったん、か?」 沙良は大きく深呼吸した後、体を起こしてガザベラを見る。ガザベラは――死んでいた。額に小さな穴を開け、その場で事切れていた。 今度はため息が漏れた。左手を持ち上げ、ガザベラに付けられた傷跡を見る。まさかこれが逆転の一手になるとは思わなかった。 ウォータジェットというものがある。ダイヤモンドさえも切断可能なこの技術を、沙良は己の肉体と血液を使用して行った。血流と筋肉の圧縮を利用して、爆発的な速度で血液を発射するのだが……その負担は、相当なものとなった。 沙良「あかんわ、もうねむってしまいたい」 正直、まぶたが重い。むしろ今ここで眠ったらもう一度目を覚ましそうにないというのが彼女の本音だった。 それでももう、疲れたのだ。よくやったと思う。世界を滅ぼそうとするような連中相手に、よくもまあ限界を超えてやったもんだと。だからもう休んでも、いいんじゃないか。そう思う。 のだが。それを邪魔する存在があった。 沙良「……うん? って、なんやましゅまろ。あんたほんとに、なんなんや?」 ましゅまろが、沙良に擦り寄ってきていた。もはや彼女にはましゅまろが動くだけの力を維持する余裕がない。だというのに、なぜましゅまろは動いているのか……正直、さっぱりだった。 沙良「こういうんも、奇跡っていうんやろうか? ああもう、そんなに押したら……はいはい、起きろっていうんやろ?」 しつこくましゅまろに促され、沙良は立ち上がる。血も体力も足りていない。気力は今にも尽き果てそうだ。 それでも。 沙良「守るもんがあるうちは、幸せや。幸せなら、どうせなら生きてみらんと、な」 相棒と共に、上を目指して歩き出した。 貴俊は残った黒爪を手に思案していた。 すでに放った黒爪は三発。後一発で半分になってしまう。まあそれは構わない。勝てればいいのだ、結局。だから悩んでいた。 貴俊「さ、て……どうしたらアイツを倒せるかねぇ?」 叩きつけられた壁から背を離しながらどうにか立ち上がる。幸い刺さったりはしていないようだが、擦り傷切り傷打ち身に打撲。ダメージは存分に蓄積されていた。 そのくせ、あれだけ黒爪で貫いたというのに、ガーガーはその勢をまったく衰えさせない。右肩、右脇腹、背中から、右の背面。右半身だけでも封じようとしたのに、今でも元気に動き回っている。 というか、美羽を右足で踏みつけて雄叫びを上げていた。 貴俊「ったく……ケダモノめ。それ以上その娘に傷をつけてみろよ、本気で消し飛ばすぞ」 獣の表情を浮かべて槍を構えて突進する。一歩一歩床を踏み砕かんばかりの勢いで突き進む。気付いたガーガーが、その口を大きく広げた。ちろりと炎が覗く。 ボウッ! 視界が赤で埋まる。炎の塊をかわし、美羽を踏みつける足に槍を突き立てる。 ガーガー「グルァッ!!」 大きく振り回された腕。ただ振り回されただけのそれに、貴俊は肩が弾け飛びそうな衝撃を受け吹き飛ばされた。床に叩きつけられ、ごろごろと転がる。その勢いのままに起き上がり、にらみ合う。 貴俊「あのなぁ……俺はてめぇごときに負けてらんねぇんだよ……」 ちらりと、過去の光景が脳裏をよぎった。ああ、あの頃は楽だったなぁなどと思い出す。楽であり……世界の全てが苦痛であった。自分の存在が苦痛であった。そこに現れた――自分の対極。 それからは楽ではなかった。まさに苦難困難の連続だ。ただ、苦痛ではなかった。それらを乗り越える充実があった。 貴俊「そぉだよ、俺ぁこういう苦難困難ごときにゃ負けらんねぇんだよ。そうじゃなきゃ、俺をこんなところに引きずりだしてくれやがった野郎に申し訳がたたねぇんだよ愛が途切れちまうんだよ!!」 ずだん! と槍を叩きつけて床を叩き割る。 貴俊「俺を倒していいのは一人だけだ、俺が負けるのは一人だけだ、俺が、負けらんねぇ戦いをするのは一人だけだ。だから――」 体を弓なりにしならせ、 貴俊「てめぇは予定調和のごとく俺に倒されてろ!」 なんと、黒爪を投げた。射出するのではなく、投げた。まるで陸上競技のそれのように。 空を裂きガーガーへ向かうそれは、速くはあるが射出した時の速度とは比べるまでも無く遅い。ガーガーは首をかしげ、目の前跳んできたそれを払おうと手を伸ばした。 瞬間。 ――バチィンッ!! ガーガー「ギャアアッ!?」 黒爪が、弾ける! 眼前で射出された黒爪に反応できず、ガーガーの顔面に短い槍が突き立った。黒爪の後から駆けていた貴俊は、はじけて床をバウンドした、更に短くなった黒爪を掴み、ぶん回す。 重い手ごたえと共に、ガーガーが吹き飛んだ。貴俊は軽く舌打ちする。手元に残った黒爪は、あと二度しか射出できない。 今の重い手ごたえ。そろそろ遠心力による威力の水増しも期待できなくなってきた頃か、と考える。 美羽「う、く……先、輩…………」 貴俊「おっと、あんまり無理しないほうがいいぜ。後は俺が――」 美羽「意地でどうにかできることばかりじゃ、無いですよ」 貴俊は言葉を飲み込む。確かに、意地ではどうしようもない。先の射出にしてもそうだ。 射出は本来、一番下の槍についているボタンのオンオフで電流の切り替えて行う。それを自分で投擲し、中の回路の適当な部分を分離させて電流をカットするという荒業を、ほとんど意地になって行ったものだ。当然、相手の不意をつけるというメリットよりは、威力は半減するし狙いも付けにくいというかむしろあたったのが奇跡だったりするデメリットのほうが大きいわけだ。 美羽「――どうやら、目に当たったようですね。相当苦しんでます」 貴俊「ん、あ、ああ。そうだな」 ガーガーは暴れていた。目に突き刺さった槍に苦しんでいる。さすがにあの痛みは無視できなかったということか。 それを見て思案顔をしていた美羽は、言った。 美羽「先輩、突っ込んでください」 貴俊「……へぁ?」 美羽「だから、突っ込んでください。全力で、あいつに」 美羽は暴れまわるガーガーを指差す。すでに床は穴だらだ。 貴俊「いや、あの……突っ込んで、どうしろと」 美羽「いいから行って下さい。先輩なら分かりますから。――たぶん」 貴俊「……ああもう、分かった、分かったよ畜生! やっぱり君は大翔の妹だな!!」 最後に視線をそらしてなにやら不穏な事をつぶやいたような気がするが、とりあえずそれを振り切って走り出す。 美羽は大きく息を吸い―― 美羽「ったく、アタシはこういうの嫌いなんだけどな……兄貴の悪いところがうつったかな」 全力で、生み出せるだけの大量の炎を生み出した。真っ赤な炎は天井に届かんばかりに燃え盛り、それが波のように、ガーガーへと向けてなだれ込む! 貴俊は背後から迫ってくる熱量に振り返り、 貴俊「は?」 という表情を浮かべて、飲み込まれた。 炎に気付いたガーガーは大きく口を開いて天を仰ぐ。 ガーガー「グルゥァァァァァッ!!!!」 その口に、炎が飲み込まれていく。まるでガーガーを包み込むかの様に炎が殺到するがその全てがその口へと流れ込んでいき…… ガーガー「ガァッ!?」 突如、その喉に黒い棒が突き立った。飲み込まれかけていた炎が自由を取り戻し、舞い散る。炎が雪のように荒れ狂う世界の中心で、炎の中から現れた貴俊はところどころに火傷を負いながら、ガーガーの肩に足をかけ、その口に黒爪をつきたてていた。 貴俊「ったく、あの兄にしてこの妹ありたぁよく言ったもんだ。思わず愛を振りまきたくなるが……その前に、手前は極刑だ」 ズダン! 黒爪が射出され、びくりとガーガーが体を震わせた。もう一度。ズダン! 喉から入った一撃は体を突き破り、背中を突き抜けた。どぉん、と重い音を立てて倒れるガーガー。一足先に飛びのいた貴俊は、苦笑しながら美羽を振り向いた。 貴俊「まさかいきなりあんな目に合わされるとは思わなかったよ……大翔といい君といい、なんつーか君んちの家系はとんでもないやり方が好きなのか?」 美羽「さあ、そんなことは無いと思います……け、ど……」 ぽかん、と。だらしなく口を開いた美羽は、 貴俊「んー? どうした、美羽ちゃ、ごふぁっ!?」 ぐしゃり、と嫌な音を立てて、貴俊が横殴りに吹き飛び血を撒き散らしながら床に叩きつけられるのを、ただ見ていることしかできなかった。 ずりゅ、と血を滴らせ衝撃波でぐちゃぐちゃになった顔に虚ろな眼球でこちらを見ながら、ガーガーが歩み寄ってくる。 美羽「な……なんで、生きて…………!?」 まるでホラー映画のような、それでも現実の光景に美羽は怯えた。まさか喉から背中までを貫かれて生きているような生き物がいるなどと誰が想像できようか。しかも二度もその衝撃を食らっているのだ。内臓にどれほどのダメージがあるのか。 それでも、その獣は立っている。そのぎらついた瞳は、美羽の血に飢えていることは明白だった。 美羽「い、い……いやぁぁぁ!!!!」 悲鳴を上げた瞬間、ガーガーが飛び掛ってきた。牙をむき出しにしてくらいついてきたその顔を、両手で押しとどめる。それでも、じりじりと血の滴る牙がじりじりと迫ってくる。 美羽「ふ、うあぁぁ……」 今にも泣き出しそうになるのを堪えて、何かできないかと辺りを見回して……。 美羽「……………………」 ぐっと、覚悟を決める。ガーガーを押しとどめている両手の力を、不意に抜いた。 ガーガー「ルァッ!?」 落ちてくる巨大な顔をかわして、その顔面に突き立った黒爪を掴む。そして、全力で電気を生み出す。 ガーガー「ウルウウァァァッ!?」 バチバチと青い火花が散り、ガーガーが顔をぶんぶんと振るが、美羽はその手を離さない。しがみ付く。意地でもこの手は、離さない!! 顔ごと床に叩きつけても引きずっても離れないことを悟ったか、ガーガーは拳を作り、美羽へと向け―― 美羽「先輩!!」 美羽は叫び『弦衰』で雷を帯びた黒爪から一切の『磁力』を吸収した。 生まれたのは、音ではなく衝撃。大気は撓み、歪んだ。 光の尾を引いて射出された黒爪は、ガーガーの上半身を粉々に吹き飛ばし、天井の一部を吹き飛ばしてどこかへと一瞬で飛んで行った。 美羽は半分の長さになった、いまだ電気を帯びてぱちぱちとなる黒爪を、力なく放り投げる。呆然とぼろぼろになった体育館を見回して―― 美羽「先輩、ありがとうございました」 貴俊「いいええ、こっちこそ、生きていてくれてサンクスー。これで、大翔に殺されないで済むわ」 冗談めかした言葉だったが、貴俊は口の端から血をたらし、全身少々どころかかなりやばい感じに痛めつけられていた。 美羽「ギリギリでしたねー……」 貴俊「ああ……にしても、悪かったなぁ。後味悪い役目任せちまって。本当は、俺がやるつもりだったんだけど……」 美羽「いいですよ。少し、兄貴の気持ちが、分かりましたから……」 守るためとはいえ。命を奪うことが。どういうことなのか。 かぶりを振り、ふらつきながらも立ち上がる。まだ射出の反動が全身に残っていた。 最後の射出。ガーガーの頭に突き立っていた、二本繋がったままの黒爪に美羽が電気を流し磁力を発生させ、貴俊が『分離』をかけることで射出の条件を整えたのだ。まさかあれほどの威力が出るとは美羽も思っていなかったが。黒爪、どこまで行ったのかと心配に思う。まさか人に命中などしなければいいのだが。 そんなことを心配しながら、まずはもっと心配しなければならないことを思い出す。 美羽「さ、先輩、行きましょう。兄貴がちゃんとできてるか、採点してやらないといけません」 貴俊「……俺としちゃあ、もうここで待っときたいくらいの感じなんだけどなぁ」 などといいつつ立ち上がる貴俊。二人は体を引きずりながら、それでも前をむいて歩き出した。 二人して投げ飛ばされた先は、理科室だった。 陽菜はとにかくありとあらゆるものに擬態してどうにかダメージを回避しているが、エーデルはそうはいかない。加えて、いくらこの数ヶ月で多少鍛えたとはいえ元々が貧弱だったのだからその打たれ弱さも推して量れるというものだ。 エーデル「ぐっ……やれやれ、この僕がこんな肉弾戦を行う羽目になるとはね。まったく、美しくない話だ……!」 机に手をついて立ち上がる。周囲を見回すが陽菜の姿は無い。机の影に倒れているのかもしれないと考え、ドアの外に視線を向ける。今敵から注意を離すわけには行かない。ただでさえ追い込まれているのだ。これ以上、隙を作って付け入られては、本当に勝ち目は無い。 その巨体は、臆する必要などありはしないといわんばかりに、堂々と扉を開けて入ってきた。 エーデル「せぇいっ!!」 蛇口が撥ね飛び水が噴き出す。その流れを操り、加速し、研ぎ澄まし雨のように矢のようにバードックに叩きつける。だが、いくら傷つけてもその傷は次々に修復されていく。異常なまでの回復速度。 ぎり、と奥歯をかみ締めるエーデルの横を、机の上を飛び移りながら走り抜けていく影。 エーデル「ヒナ嬢、何を!?」 陽菜「えーちん、水止めて!!」 エーデルは言われたとおりに、魔法を解除する。両腕を交差させてそれを防いでいたバードックは、ふと顔を上げて――その顔面に、陽菜は黒いビンを放り投げた。ガラスの割れる音がして、中の透明な液体がバードックに降りかかる。 バードック「ぎゃあぁぁぁぁっ!?!?」 顔面を押さえもがき苦しむバードック。割れたビンのラベルにはこうかかれていた。H2SO4 硫酸。それを見たエーデルは顔を引きつらせた。彼も一応生徒として授業を受けていたおかげで、多少の知識は身についていた。それがどんな危険な代物かも。 そして、更に陽菜がもうひとつのビンを取り出して見せた時、彼はくらりとよろめいた。 それを――陽菜は、躊躇いなくバードックの体に叩きつけ、全力で避難した。陽菜の背後から眩い白い炎が立ち上る。あまりの輝きに目が焼けそうになり、エーデルは思わずその場に身を伏せた。陽菜もその隣に滑り込んでくる。 バードック「ぐあぁぁぁぁ!!!!」 その叫びを聞きながら、エーデルは呆れた口調で陽菜に言った。 エーデル「まったく、過激な事をするな。硫酸に加えて金属ナトリウム粉末。どちらも危険な代物だ」 陽菜「これでも、化学の成績は悪くないんだよ?」 的外れな受け答えに苦笑するエーデル。その顔を引き締める。 エーデル「しかし、それでは決定打にはならないな」 陽菜「うん、まあね。あくまで時間稼ぎだから」 硫酸は洗い流さなければ取れないし、ひたすらに再生し続けるバードックの体にそれなりの効果はあるだろう。そして、あの眩い光は目くらましになる。しばらく、まともには動けないはずだ。その間に、何か策を練らなくてはならない。 陽菜「問題なのは、肉体の強化よりも再生だよね」 エーデル「ああ。どれだけダメージを与えたところで回復されたのでは意味がないからな」 陽菜「うーん……それにしても、あの再生を打ち止めにできればいいんだけど……エネルギーの元を断つとか? でも、魔法のエネルギーの元なんてわかんないわけだし……」 そもそも、だからこそあのような歪な存在になったのだから。 と、そこでふとエーデルは思いついた。エネルギーの元を断つことはできないが、エネルギーそのものを……魔力を枯渇させることができれば? 無論、それは簡単な話ではない。見たところ、バードックはエーデルたちの世界の平均魔力の数倍を抱えている。それが二人分ともなれば相当な量になる。一般人でも、魔力を枯渇させるなんてこと滅多に起こらない。 だが……もしかしたら。そう思ってポケットを探る。取り出したのは、一族に伝わる宝石。ただし空っぽ。しかしこの場合はそれでいい。 エーデル「この中に彼の魔力の全てを封印できれば――問題は、二つで足りるのかということだな」 分の悪い賭けだ。軽く目算するが、正直足りそうにない。その場合はバードック残りの魔力が枯渇するまで戦う羽目になる。だが、やるしかない。覚悟を決める。 陽菜「……んー、ちょっとまってえーちん、それを使えば、あの人を倒せるの?」 エーデル「可能性は低いが、賭けてみるしかないだろうね」 陽菜「それじゃあ、陽菜にいいアイデアがあるんだけど」 陽菜のアイデア。それを聞いたエーデルは目をむいた。本当にそんなことが可能なのか、いや、可能だとしてもそんなことをしたら陽菜の身の安全が保障できない。 陽菜「えーちん、迷っちゃだめ。それじゃあ陽菜が困るよ。せっかく、ヒロ君の助けになりに来たのに」 エーデル「む……。しかし君は、それでいいのかい? 君はその、ヒロト君のことを……」 陽菜「いいんだよ、それで。ヒロ君ね、陽菜のことを心配してくれてるんだけど、それってやっぱり、友達としてなんだよね。ユリアちゃんのそれとは違う。それはちょっとっていうかすっごい悲しいけど、でもやっぱり、嬉しいんだよね」 そういって、陽菜は笑う。綺麗な笑顔だった。エーデルは何も言わずに、彼女に肯いた。 ふ、と。背後から白い輝きが消えた。と同時に、バードックは怒りの咆哮を上げる。 バードック「おおおお! さすがに、僕も我慢の限界です! もはや容赦はない!!」 立ち上がった二人は、その光景に愕然とした。バードックの上半身が更に盛り上がり、両手を床に突き刺している。ばき、と床全体が嫌な音を立てた。じり、と後ずさる。 バードック「うおぉぉ!!!!」 バリバリバリィ!! 教室の床が、その上のもの全てと一緒にめくれ返った。コンクリート片や木片や螺子やよくわからない金属など、あらゆるものをばら撒きながら砕けた床が二人に襲い掛かる。狭い教室の中に逃げ道はない。 陽菜はくちびるを噛み、エーデルの前に出る。 エーデル「待ちたまえ!!」 エーデルの言葉を無視して、その身を鉄塊に擬態させエーデルの身を守らんと瓦礫の嵐に立ち向かう。苦し紛れに水を呼び寄せて何とか身を守ろうと足掻きながら、二人は瓦礫に飲み込まれた。 荒い息をつきながら、バードックはその光景を見ていた。瓦礫が落ちる寸前、隙間から見えたのは陽菜がエーデルをかばって前に出る姿だった。 いくら鉄塊に擬態したとはいえ、瓦礫の中には同じ素材でできた鋭い破片も混じっていたし、何よりこれだけの質量が落ちてくれば鉄塊とはいえ無事ではすまない。おそらく二人は無事ではないだろうと、そう判断した。 しかし。 エーデル「貴様ぁ……ただでは、済まさんぞ……!」 バードック「……何?」 瓦礫の中から声が聞こえたと思った瞬間。青い輝きが全てを吹き飛ばした! バードック「これは!?」 水を纏ったエーデル。その腕に抱かれていたのは、腹に鉄の棒を生やして、ぐったりと力のない陽菜。その体を一度強く抱きしめ、床にそっと寝かせた。死んでいる。呼吸をしていない。明らかに、死んでいた。 エーデル「我が友を奪ったその罪――この名において、断罪する! 家名解放、我が名はエーデル! 我が背負うは、高貴なる青!!」 青い輝きが、世界を覆う。それは光であり、同時に水であった。バードックは困惑する。触れていないのに、まるで触れているような感触の光。正体不明の現象に、どういう対応をしたらいいのか分からないのだ。 それを睥睨し、静かに告げる。 エーデル「貫け、青き死神」 光が弾け、辺りに闇が戻る。今まで光だったそれはバードックの周りで渦をなし、水へと変じ、刃と槌と矛と槍と斧と昆と死となりて、バードックに無限に襲い掛かる。一瞬で無数の武器に囲まれたバードックは、その身を削られ、しかしそれでも傷はすぐにふさがる。 バードック「負け……ぬ、ぐ……負けられないのですよ、僕は!!」 重い水を振り切って、渦から抜け出す。受ける傷など気にかからない。どうせ再生されてしまうのだから。だから、大丈夫。 そう考え、渦の中から水を滴らせながら上半身だけをどうにか抜け出す。ここまで抜け出せば、後は腕力で下半身を引きずり出せば…… 陽菜「だめ、それ、無理だから」 バードック「え?」 死んだはずの人間の声が聞こえた。それに気をとられた、それがまずかった。思わず、力を抜いた。 ドッ! 渦の中から現れた陽菜は。腹に鉄の棒を生やして青い顔をしながら、それでも懸命にバードックにしがみ付いていた陽菜は、『擬態』を解除する。 水が、陽菜を形作った。バードックが信じられない、と表情をうかべる。エーデルも驚いている。二人が時を止めた瞬間、陽菜はその手を――宝石を握り締めたその手を、いまだ再生途中の傷へと突き入れた。 陽菜「えーちん! やって!!」 エーデル「あ、ああ、分かった!!」 エーデルが手をかざした瞬間、バードックの体から凄まじい勢いで魔力が抜け出していく。エーデルの宝石に、吸収されているのだ。 バードック「ぐ、うあぁぁぁっ!? く、ぼ、僕の魔力を吸収するつもり、ですか……!? いい、考えですね、でも、この勢いじゃ、残念ですが少々容量ぶそ、くうぅぅ!?」 突然、魔力を吸い出す速度が加速した。このままでは全身の魔力がなくなってしまうほどの勢いで。それにあわせて、全身の傷の癒える速さが目に見えて落ちていく。血が、パタパタと床に散った。 バードック「い、一体、なにが……!?」 理解できないバードックは、視線を己の背中に向けて驚愕した。陽菜の体が、薄く、赤く輝いている。 陽菜の魔法は『擬態』。その通り、その存在そのものへとなりきる魔法。つまり、陽菜は己の体を宝石へと擬態させている。 バードック「は、はは、は……まさ、か、こんなこと、が…………」 エーデルの魔法によって付けられた傷はどれもが致命傷。それをふさぐ力がなくなっている今、魔力を吸い尽くされればバードックの命は終わる。 ここまでか。くやしいとは思わなかった。ただ、諦めが体を支配していた。やがて……バードックは、静かに事切れた。 それを見た陽菜は手を抜き、立ち上がろうとしてふらりとよろめく。 陽菜「お、っとっと。うぅ……気持ち悪い。あたた、えーちん、ちょっとこの棒、抜いてくれない?」 エーデル「あ、ああ。それは構わないが……失礼だがヒナ嬢、君は、確かに死んでいたと思うのだが……」 ずりゅ、と嫌な音を立てて陽菜の腹から鉄の棒が抜き出された。あとが残るかなぁ、残ったらやだなぁ、などと考える。 陽菜「ああ、うん。あれね、ちょっと陽菜の死体に『擬態』してみたの。うまくいったけど、とりあえず二度とやりたくないや。あれは」 死体への擬態。それは可能ではあるが非常に危険な行いだった。何しろ『擬態』の魔法はそのものになりきるのだ。つまり、少し間違えればそのまま本当に死んでしまいかねない。もっとも、陽菜はそんなことに気付いてはいなかった。ただ、危険だということを本能が察知したのだ。 陽菜「あうう……でも本当に気分が悪いよ、なに、これ?」 エーデル「君は我々の世界の魔力に適応していないからな。拒絶反応のようなものだろう。おそらく、明日まではまともに動けないはずだ。とりあえずこのまま、ここで休んで――」 陽菜「ちょっとちょっと、本気でそんな事いってるの? やだなぁ面白くない冗談だなぁ」 などと冗談っぽい口調だったが、目が本気だった。置いていったら後でどんな目に合わされるか分からない。エーデルはため息ひとつ、陽菜に肩を貸して歩き出す。 倒れたバードックを見下ろして、陽菜は少し考えるようなしぐさをしたあと、 陽菜「がんばったね。おやすみ、なさい」 そうつぶやいた。