約 906,581 件
https://w.atwiki.jp/69696969/pages/45.html
ここは管理人が書いた小説を置いてる場所です。 正直管理人は小説を書いたことがないのでそんなに期待しないでください。 現在はまだ準備中です 鉱石探偵シリーズ 鉱石探偵 外伝?鉱石探偵物語り 鉱石探偵と猫好き暇人 外伝?鉱石探偵と学校 外伝 鉱石探偵の休日 説明的な オリジナルシリーズ ペルソナoriginal ペルソナ1original ペルソナ2original ペルソナ3original ペルソナ4original 説明 その他 ブラックスカイ ナイトメアメラナイト ブラスカ登場人物
https://w.atwiki.jp/ai3240/pages/12.html
ここでは、 携帯小説サイト:野いちご に載せている小説を紹介しています♪ -[[君と出逢った運命と・・・Ⅰ http //no-ichigo.jp/read/book/book_id/186660]]
https://w.atwiki.jp/pikumin_think/pages/334.html
ピクミン交流広場の小説 俳句系投稿掲示板に投稿されている。ピクミン3に関係のある小説です。 虹色オニヨン ピクミン3 ~新たな冒険~
https://w.atwiki.jp/ohayousex/pages/446.html
あぁ…今年も春だ。春がやってきた。春といえば花見である。 俺の名前は、鳥見高太郎(とりみ こうたろう)。 俺自身特に何の変哲もない人間だが、やっぱり今日まで生きてきたこの十六年間色々あったなーッ! いや、そんな現実逃避をしている場合ではない…ここはまだ我が家。 俺は今日、花見へ行かねばならんのだ。 何故なら俺にはつい先日!!! 生まれて初めて彼女ができたのだから!!!!!!!!!!!!1 俺の生まれて初めての彼女…名前は虻田典子(あぶた のりこ)… まあ苗字は今後、鳥見になっちゃうんだけどね!!!! 最近はバカみたいにツイてる俺…この間も生まれて初めてのパチンコに行ってみたらなんだかよくわからないうちにバカ勝ち。1万円を10万円に増やした。 さらにこの前、なんとなく買ってみた新発売のプリンが割りと美味しかったが、購入を続けるほどでもなかったり…あ、これはそんな幸運談じゃないな。 さらにさらにもっと言えば今年の正月のおみくじは大吉…。 そして俺は思ったのだ。 これ以上ツイてるのが続いたら何かマジでヤバい気がすると。 思えば大吉にも良いことはあるっちゃあるがプラマイゼロみたいなことが書いてあったし。なんなんだよ、大吉だからもっと良いこと書いとけよ…。 まあ確かに、俺みたいな平凡野郎の人生は常にプラマイゼロ。 だが……マイナスが来る前にやめちまえば問題ない!!! 俺はそうやってここ最近…厳密に言えばここ半年ぐらい、常にヒットアンドアウェイを繰り返してきた。 だからこういう休憩もアリかも知れない。 花見。 「うん…やっぱダルいわ」 思わず口からボロが出てしまったぜ… 「ま。そんな彼女もやっぱりフツーの子。やっぱり我が人生の根幹は変哲無き事。あー花見ダリィな…なんか面白いことねぇかな…」 「そんなに花見がダルいか?」 「どんな服着てこうかな…やっぱファッ!?!?!?!?!!?」 俺は突然後ろから少女の声が聞こえたので振り返る。 と、そこには…… 「お、お前…いきなりぱふぁとか言うなよ!バツンといかれるかと思うだろ!私だって妖精なんだゾ☆」 体長10cmほどの幼女がいた。 もっと言えば虫の羽のようなもので飛ぶ妖精じみた体長10cmほどの幼女がいたのだ。 え? 「な、なんだ!?このナマモノ!」 「ナマモノとは失敬な。私は花の妖精ベリアル。お前、花見がダルいなどと抜かしたな…?」 「え?あ、はい…」 まずい!このパターンはまずいぞ~取り敢えず口裏を合わせなければ。 こういうタイプのナマモノは見た目に惑わされてナメた口を聞くと即座に粉骨砕身されるのだ(多分使い方間違ってるけどこの際どうでもいいッ)。 「そこでだ。どうかな?私がお前に花見完膚なきまでに楽しめる肉体にしてやろう」 「はぁ………え?」 ん?花見を楽しめる? 「花見を楽しめるって…具体的にどんなんですか?」 「お、興味があるか。良いだろう良いだろう…ならば教えてやる!!!まず花見はだなぁ~~~」 その後、俺は五時間にも渡り桜のウンチクを…… 聞かされてたまるか!!! 「あぶねぇ!!この時点で三十分経過!!!せっかく彼女の為に予定より一時間早く起きたってのに… もっと手早い方法ないのですかベリアルさん!!」 「え?あるっちゃあるけど」 「じゃあそれで!」 「ふうん」 …ん?なにか寒気がしたな。まあまだ春も序盤だし… 「仕方ない、これはとっておきなので我が花知識十時間版を語り終わったあとにでもお前に贈ろうと思っていたのだが…」 五時間どころじゃなかった!!危ない…やはりヒットアンドアウェイは最高だぜ! 「くらえ妖精魔法!改造人間ハナミンへなれェエエエエアアアアアアアアアアア!!!!」 ―――なるほど、これがプラスマイナスゼロの真髄か @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ だが、過ぎ去ってみると、あの出来事も大したマイナスではなかった。 現に俺の意識はこうして今もつながっているのだから。 そう、俺の名前は鳥見高太郎。今日は花見に川へきた、紛れも無い鳥見高太郎だ。 春のやさしい川流れと舞い散る桜のコントラストは、見てみると意外に良いものだ。 「しかし、花見ダルいな~と思っていたけど意外といいもんだね!花見」 「お、お願い許して……」 「でもやっぱり花より人殺しでしょ!!!!!!!!」 「ぐぎゃああああああああああ!!!!!!!!」 だが俺はこちらも好きだ。舞い散る桜と、飛び散る血しぶきのコントラスト! 「花見最高だぜぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 「やめてええええええええええええええええええええええええええええええええええ」 まさに芸術!! 今までこれを知らずに生きてきたとはなんたる不覚!!!!我が人生、まさに無駄也!!!!!! そう、プラスマイナスゼロとは変哲無きものにのみ与えられる真理… 「プラスは自分で掴みとってこそである…あ!!!!ジーンとくるね、今の俺の台詞」 「高太郎……くんなの?」 「!?!?!?その声は虻田さん!?!?」 俺の彼女の虻田典子さん!!!俺の彼女の虻田典子さんじゃないか。 そう、俺には彼女ができたのだ。俺はもう、本当に今までの俺ではないのである。 彼女!!!リア充要素の圧倒的一つ!!!!!これなくして何がリア充か!!!!何が爆発か!!! 「虻田さん、俺と一緒に人を殺さないか?俺、花の妖精に出会ってわかったんだ。 花見は最高、人殺しはもっと最高だってことがね」 「お、おまわりさんこの人です!!!!」 「貴様か~~~~この辺りで無節操に人殺しをしているという若者は」 「困るんだよね~~~~こういう和やかな場で人殺しされると」 しかし、俺の天使虻田典子はもう、それはもう跡形もなかった。 彼女は俺に侮蔑と恐怖の目を送っていた。 この警察も、彼女が呼んだものだろう。 …何故、俺をそんな目で見る? 俺はこんなにも、幸福なのに。 君と幸福を、共有したいだけなのに。 何か間違っているのか…? 「まあ、そういうことなんで…射殺しろォーー!!!!!!!!!!!!!!!」 「これで今月のノルマもゲットだぜ!!!オラ死ねえ!!!」 「ヒャッハァァアア!!!!!」 ズドンズドンズドン!!!という銃声が響き渡る。 警察A、B、Cによる熾烈な銃撃が俺を襲った。 だが俺は身構えなかった。身構える必要がなかった。 銃弾が俺に突き刺さる。血しぶきが出る。 あぁ……やっぱり血しぶきのコントラストが綺麗だ。 桜と血しぶき…もっとみたいな。フフフ… 「あれ?アイツ倒れませんよぶちょ」 「貴様ら全員、コントラストの刑じゃボケェェェェェ!!!!!!!!!!!!!1」 「「「「グゴラジアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」 俺は音速で警察諸君を皆殺しにした。 改造人間となった今、体のあらゆる部位から日本刀が出せるし、瞬間的にだが音速で動くことも可能となった! なんてこった!しかも傷がみるみる塞がるぜ!俺に埋め込まれた銃弾が、傷が塞がっていくと同時に押し出されるように出てきて、地面に落ちる。 そこで俺は気づく。元警官である肉片たちの中に、女性と思わしき肉片が混じっていることに。 そう、俺は勢い余って虻田さんも一緒に殺していたのだ。一種に感情に身を任せて!!!! 「人生初の彼女…虻田さん…俺を裏切るからこんなことになるんだ……!!だってのに…クソッ!」 なんだ、この心の痛みは… 失恋だよな?失恋だから心が痛いんだ。そうか。これが、失恋か…… 人生発経験の失恋はなんだか…鉄の味がするなぁ。 「おのれぇ…気を取り直して殺人をしなければ…ん?」 俯き加減だった顔を起こすと、ふと俺の視界に男女が肩を並べて歩く姿を見える。 二人はなんだか機嫌が悪そうだ。倦怠期のカップルと言ったところか… だが!失恋直後の俺の目の前では倦怠期も最盛期も同じこと! 景気付けも兼ねさせていただこう。 「というわけで死ねやあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」 まず、腕の各部から日本刀をニョキッと出します。 芸がないが…次に音速で近づきィィ…男の首を切り落とすぜェェェ!!!!! 瞬間、振動。 腕がビリビリなる。あれ?日本刀が…折れてる?手応えはあった…要するに、男の首が俺の日本刀を弾いたということか… なるほどありえねぇ!!!そんなことがあるはずが… 「いってぇ!!どういうわけだこのハゲ!!!!」 俺の殺しの意気込みに華麗な返事を貰って0.1秒目、俺は男の右手で心臓を貫かれる。痛くはない。改造人間だから。 0.2秒目、男の左手の手刀によって首が飛ぶ。意識も飛びそうになるが飛ばない。改造人間だから。 0.4秒目、男の右手が引き抜かれる。すぐに血が噴水のように噴き出す。 1.0秒目、男の巨木のような左足が俺の胴体にあたる。体が四散した。 ………あ…… なんだこれは? ……不思議と落ち着いている………走馬灯なんて見る間もない……… …ん?…………声が………聞こえる…… 「ん?うわっ!ちょっと目を離した隙にwwwwwww銀河様どうしたんですかそのおもしれェー格好wwwwwwwwwwwwwwあはははwwwwwwwww」 「いや、なんか変なのが来たから潰したんだけど…」 「こことか血まみれじゃねーかぐぶふっ…うわっ…ちょっと髪に内臓ツイてる……プランプランなってるぜオイwwwwwwww」 「笑うな!!!!!どこも笑える要素ないだろ…あっ!やめろ髪引っ張んな!!!!!!!」 ………………ひょっとして俺のおかげで空気が和んだのかなぁ?…… 「まあそんなことより銀河様、カステラ喰いましょうよカステラァッ!!!」 「何ィ?…うむ…まあ、久々にカップヌードル以外を食うことも吝かではないな」 「ウォー!珍しく話が分かるじゃないッスか!!」 「!!おい待て。カステラ以外にも美味しいものはあるんじゃねーか?ほらそこのお好み焼きとか」 「そうですかねぇ?………あ!財布忘れた!!」 「……………」 …………… やっぱり…俺の人生…何の変哲もなかったな… 鳥見高太郎、花吹雪に死す。 かくして彼の花見は、初恋は、凄絶なる幕切れとなったのだった。 ナレーション:渡辺 ~完~
https://w.atwiki.jp/wewonderalice/pages/14.html
メンバーの皆様が書いた小説です。 基本時系列順に並んでいます。 作者:その小説を書いた人の名前。 時…いつ頃のお話か。過去、未来の場合は現在より何年前、後か。 メイン…小説に出ているメインキャラクター。下の名前で表記。 備考:作者からの言葉等、無いものもあり。 過去 Daily 昔の印象は 作者:白 時:1年前の冬 メイン:貴一 Memories (キャラクター別の過去小説) 宇千羽千鳥 ――…出逢い 作者:流浪 時:14年前、春 メイン:千鳥 Meeting 現在(キャラはプロフィールと同じ年齢) Spring Summer 呼び方とか関係ないって、誰かが言ってた気がするんだけど 作者:白 時:初夏、七月頃 メイン:貴一・刹那 それまで、もう少し頑張ろうか。 作者:流浪 時:初夏くらい メイン:千鳥 備考:天草がちゃんとしたら、続編を書きたi(( Fall ほんの日常の欠片話しⅠ 作者:白 時:秋 メイン:キャロ、千鳥 備考:4つの欠片の1つ目「兄未満、兄以下」 ほんの日常の欠片話しⅡ 作者:白 時:秋 メイン:?? 備考:4つの欠片の2つ目「ほんの一時の考え事」 ほんの日常の欠片話しⅢ 作者:白 時:秋 メイン:渚・錬 備考:4つの欠片の3つ目「友達以下、知り合い以下」 ほんの日常の欠片話しⅣ 作者:白 時:秋 メイン:キャロ・渚 備考:4つの欠片の4つ目「ほんの一時の時間共有」 小さな祈り 作者:流浪 時:秋 メイン:舞 備考:白作の「友達以下、知り合い以下」の舞視点ver. 日常の一場面 1 作者:流浪 時:秋 メイン:千鳥 Winter 星空 作者:流浪 時:冬 メイン:碧 あの人の 作者:白 時:冬 メイン:渚・錬 未来
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/519.html
新・アリス×ゆっくり魔理沙5の続き 「…………ん。ここは……?」 「やっと起きたか」 うつ伏せていたアリスの背中から聞きなれた声がした。体が重いのでアリスは首だけを声の主に向ける。 「……命が惜しければ早く退きなさい」 「やだよ。どうせ碌に動けもしないんだろ? もっとここでゆっくりするぜ」 魔理沙は悪意にも近い笑みを浮かべてそう言った。 「! こ、の……」 魔法が使えない。魔力はある、しかし集中させることができないのだ。 「ふー。ここはおちつくなあ。ゆっくりできるぜ」 「魔理沙、あんた……うっ!」 途端に背中の重みが増し、反射的に首を正面に向けた。 「ふう。ゆっくりゆっくり」 「あんた、何ゆっくりみたいなことを」 重みが増していく。首を再び背中の方に戻すと。 「ゆっくりできるよ!!! おねえさんの背中の上はゆっくりできるよ!!!」 「ま、まりさ!?」 アリスの背中には通常の五倍ほどの大きさのゆっくり魔理沙が乗っかっていた。しかもどんどん膨らみ、重みが増している。 「まりさ、どきなさい、まりさ、まりさ! マジやばいって! まり……ぐえっ! どき、どきな……」 「どけえっ!!!」 「うわらば!」 「……あれ? まりさは? ……夢? どこだろ、ここ……永琳? 気絶してる……」 「貴女の起き際のアッパーカットで師匠は気絶したんですよ」 「……」 アリスは倒れた永琳を見つめる。 「どうかしました?」 「あ、いや、普通こういうときは悪いことをしたと思うんでしょうけど、不思議とそんな気分にならないのよね……。なんていうか、お返ししてやった、みたいな。……病んでるのかしら、私」 「大丈夫です、私もちょっとすっきりしてます」 アリスは何となく理解した。 「ここは永遠亭ね。……えっと、まりさ、ゆっくり魔理沙はどこかしら? 悪戯兎の元に預けたりしてないでしょうね」 優曇華院は困惑した表情を浮かべる。 「彼女はここにはいませんよ。魔理沙さんに預かって貰ってます」 アリスの時が止まる。 「……今、なんて?」 「ですから、魔理沙さんに」 「ま、ま魔理沙ーーーー!?」 顔を挙げ、ぎょろりと目を見開いたアリスの表情に、優曇華院は思わず一歩足を引いた。 「何てことするの! あんな奴にまともに世話ができるわけないじゃない! ああ、このままじゃ三日も待たずにまりさが干物になっちゃうわ」 「ぅ……ん、いいじゃない、そうなれば保存が利くようになるし」 おでこを擦りながら永琳が言う。 「いいもんですか。あの子の髪は貴重なの。物の価値がわからない魔理沙がぞんざいに扱う姿が頭に浮かぶわ」 「自分だって蒐集家の癖に……」 優曇華院が呟く。 「何か言った!?」 「いいえ、何も」 「ちょっとアリス、安静にしてないと」 「そのつもりよ。もっとも、まりさを取り戻してきてからの話だけど」 アリスは毛布を返し、立ち上がった……瞬間、前のめりに倒れた。そこで始めて、全身の筋肉がまともに作用していないことに気がついた。 「な、何の薬を……」 「人聞きが悪いわね。それは症状よ。後十分もしないうちに、意識が徐々に無くなって、また眠りにつくわ。わかったら、これ」 すでに視界はぼやけ始めている。目を細めて映像を鮮明化させ、永琳が手渡しているものが紙と鉛筆であることがわかった。 「……?」 意味もわからぬままアリスはそれを手に取る。 「魔理沙に注意しておきたいこと、ゆっくり魔理沙に伝えたいことがあれば今のうちにそこに書いときなさい。後で届けてあげるから」 魔理沙がゆっくり魔理沙を抱いて空を飛ぶ。ちょうど箒と胸の間に挟まる形だ。 「どこいくの?」 「んー……」 魔理沙が顎に手を当てて考える。 「物置かな」 魔法の森の入口であるそこは、今日もまた閑散としていた。 ――カラン、カラン 「いらっしゃ……何だ魔理沙か……うん?」 「よお、香霖」 「何だその人形は。アリスに作って貰ったのかい?」 「違うぜ、こいつは……」 まりさは魔理沙の胸にうずくまり、モジモジしている。恥ずかしいようだ。魔理沙はまりさを手に持って、強引に霖之助の方を向かせた。 「じゃーん」 「ここ、こんにちは…… 「ああ、いらっしゃい……ってなんだ、その妖怪は」 「妖怪なのかな?」 「人間じゃないだろう」 「ううん、お前何なんだろうな」 魔理沙がまりさを見つめる。 「まりさはまりさだよ?」 きょとん、とまりさは魔理沙を見つめ返す。 「知能はあまり高くないようだな」 霖之助が口を挟む。 「そうなんだよな。お前、よく幻想郷で生きていられるな」 魑魅魍魎が跋扈する幻想郷。スペルカードルールが制定されてからかなりましにはなったとはいえ、治安は安定せず、危険区域と定められている場所もいくつもある。そんな中、アリスに拾われるまでの間、ゆっくり魔理沙はどんな生活をしていたのだろうか。 「で、そいつはどこで拾って来たんだい」 「アリスから預かった」 「預かった……ということは、元々彼女のペットか」 霖之助はほお、と意外そうな顔をする。 「不思議だろ? 一人が好きなあいつがペットを飼うだなんて」 「おねえさんはなかなか面倒見がいいよ!」 まりさが割り込んで話す。 「ふふっ」 「くくっ。ペットが言う台詞じゃねえな」 「霧雨さんもやさしかったけど、アリスおねえさんはもっと優しいよ!」 ―― 霖之助と魔理沙の時が止まる。 「まりさ、今何ていった?」 「アリスおねえさんがやさしい……」 「その前だ」 「アリスおねえさんが面倒見がいい……」 「そのあと!」 魔理沙がまりさに詰め寄る。まりさはびくりと小さく震える。 「魔理沙、おびえているじゃないか。それじゃ逆効果だ。僕が聞こう」 「香霖……」 霖之助は魔理沙に歩み寄り、腰を落とした。できるだけ目の高さを合わせようとしたのだが、それでも上から見下ろす形になる。 「霧雨さん、ってのは誰だい?」 「……まりさの面倒を前に見てくれてた人……」 「ということは、霧雨さんの家に住んでいたのかい?」 「うん」 「その家は大きかった?」 「うん。すっごく大きかった」 「……そこで『道具』って聞いたことあるかい」 「あるよ! おじさんが、いっつも『うちは里一番の道具屋だ』って自慢してた!」 「……」 「……」 魔理沙と香霖が顔を合わせる。魔理沙が頷く。 「……こいつ、霧雨家で……」 敢えて他人行儀な表現で、魔理沙は言った。 「魔理沙の面影を感じたんだろうね。親父さんは、今でも君が……」 「よせやい!」 「……」 魔理沙はそっぽを向く。まりさも空気は察したのか、きょろきょろと霖之助と魔理沙を交互に眺めてあたふたしている。 「……き、霧雨さんはまりさのこと可愛がってくれたよ! まりさの名前つけてくれたのも霧雨さんだもん!」 「!」 「霧雨さんが、『元気で溌剌と育つように』ってまりさ、って名前をつけてくれたんだよ! 霧雨さんは……! 魔理沙がまりさを抱えあげる。 「まりさ……もういい。いいんだ」 「魔理沙……余計な口出しはするつもりはない。君の決めたことだしな。ただ、いい機会だから、これからどう距離を取っていくのかをもう一度考えてみるといい」 「ああ」 霖之助はいつもそうだった。家出をしたときも、咎めようとせず、かといって甘やかそうともしなかった。ミニ八卦炉といくつかの道具を渡して、「後は自分で何とかしろ」。正直ちょっぴり当てにしていたので、当時は少し焦ったものだ。 「これなーに?」 まりさに目をやると、古道具を弄りまわしていた。確かあの道具は。 「……霧雨の剣」 「わわっ、それには触るな!」 霖之助が慌てて取り上げる。 「そんなに焦らなくてもいいだろ。単なるがらくただし」 「怪我でもしたら大変だろう……(道具が)」 「お前、そんな性格だっけ……?」 「僕は愛玩動物には意外と弱いんだ」 「それなんて名前なの!?」 「ん、あーこれは……」 霖之助は少し躊躇する。魔理沙が顔を少し動かし、言っても構わない、とジェスチャーを送る。 「霧雨の剣、だ」 「霧雨の剣! か。教えてくれてありがとう! 霧雨の剣かっこいいですね」 「それほどでもない……(こいつ、この剣の価値がわかるのか……?)」 霖之助はまりさを見つめる。相変わらず屈託のない表情でニコニコ笑っている。 (……なわけないか) 「で、魔理沙。今日は用はあるのか、ないのか」 「ある。ちょっと八卦炉の様子がおかしくてな、メンテナンスを頼みに来たんだ」 「どれ、見せてみろ……」 マスタースパーク!! 恋の魔砲が空を割く。霖之助に修理してもらった八卦炉は、抜群の威力を実現していた。 「綺麗だね」 「綺麗か?」 普段「ごつい」「野蛮」「パクリ」などと少女たちにけなされていたので、綺麗だとは新鮮な感想だ。 香霖堂を出て、一人と一匹は再び空の散歩としゃれこんでいる。 「次はどこにいくのー?」 まりさは目を輝かせて聞く。アリスは散歩程度でしかまりさを外に出さなかっただろうから、今の状況が結構新鮮なのだろう。 「んー、次はなあ……図書館だな」 続き→新・アリス×ゆっくり魔理沙5の続き ちょっと短いけど、ここで切りますね。 これからいろんな所を二人が旅する感じです。 最近は東方SSのネタばかり湧いてきて、ゆっくりを書く時間がなかなかできないです…… 最後のブロントでおごったジュース吹いたw -- 名無しさん (2008-12-06 02 18 01) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kadu/pages/131.html
短編小説 線のはじまりとおわり 長編小説 シリーズ リットン助教授の事件簿 -妖精の国にようこそ-
https://w.atwiki.jp/jefty/pages/6.html
短編小説 時計 長編小説 現在公開停止中 テキストDL版 時計 … 3.43KB zip形式 *テキスト版をダウンロードする場合、『窓の中の物語』 等のテキストビューアをお使いになる事で、快適にご覧になれます。
https://w.atwiki.jp/ohayousex/pages/248.html
ガキ共その一「変態だ!大変が幼稚園に!」 大変なレイパー「うおォン!幼児パライアdス!」 ガキ共その一「ここは俺が食い止める!」 ガキ共その二「その二君!」 ???「貴様がレイパーかァアアアアアアアアアアアア!」 ガキ共etc「!?」 大変なレイパー「そうとも!俺がレイパーだ!」 鬼畜「俺の名前は仮面ライダーキチク!正義の仮面はミステリアスだぜ!」 ガキ共「いいぞー!やったれキチク!」 鬼畜「黙れ糞餓鬼共がァアアアアアアアアアアアア!!!!」 ガキ共「ギャオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」 ガキ共は死んだ!!! 大変なレイパー「なんて野郎だ!可愛いガキ共を殺すとは!許せん!!!!!!」 鬼畜「黙れ犯罪者がァアアアアアアアアアアアア!!!!」 大変なレイパー「ギャオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」 レイパーは死んだ!!! 園長先生「キサマァ!貴重なロリショタを葬るだけに留まらず、よくも貴重な同志を」 鬼畜「黙れ変態がァアアアアアアアアアアアア!!!!」 園長先生「ギャオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」 園長先生は死んだ!!! 保育士「俺の職場をよくも奪いやがったなァアアアアアアアアアアアア!!!!」 鬼畜「黙れ守銭奴がァアアアアアアアアアアアア!!!!」 保育士「ギャオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」 保育士は死んだ!!! 近所の奥さん「ちょっとうるさいわよ何事!?」 鬼畜「黙れ年増がァアアアアアアアアアアアア!!!!」 近所の奥さん「ギャオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」 近所の奥さんは死んだ!!! ガキ共の親共「君!一体何をしているんだね!」 鬼畜「黙れ偽善者がァアアアアアアアアアアアア!!!!」 ガキ共の親共「ギャオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」 ガキ共の親共は死んだ!!! 警官共「動いたら撃つぞォオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」 鬼畜「黙れ犬共がァアアアアアアアアアアアア!!!!」 警官共「ギャオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」 警官共は死んだ!!! 自衛隊諸君「問答無用で撃つぞォオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」 鬼畜「黙れ税金泥棒共がァアアアアアアアアアアアア!!!!」 自衛隊諸君「ギャオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」 自衛隊諸君は死んだ!!! 米軍共「HELLO!」 鬼畜「ファッキンシィィィィイイイイイイイイイイイイイット!!!!」 米軍共「GYAOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!」 米軍共は死んだ!!! ゴキブリ「一体何事だァアアアアアアアアアアアア!!!!」 鬼畜「黙れ糞虫がァアアアアアアアアアアアア!!!!」 ゴキブリ「残像だァアアアアアアアアアアアア!!!!」 鬼畜「逃がすかァアアアアアアアアアアアア!!!!」 ゴキブリ「追いつけるかァアアアアアアアアアアアア!!!!」 鬼畜「なんて奴だァアアアアアアアアアアアア!!!!」 ゴキブリ「卵爆弾を喰らうが良いわァアアアアアアアアアアアア!!!!」 鬼畜「当たるかァアアアアアアアアアアアア!!!!」 ゴキブリ「よけたァアアアアアアアアアアアア!!!?」 鬼畜「最終奥義殺虫剤だァアアアアアアアアアアアア!!!!」 ゴキブリ「ATフィールド展開だァアアアアアアアアアアアア!!!!」 鬼畜「馬鹿なァアアアアアアアアアアアア!!!!」 ゴキブリ「中々できるな貴様はァアアアアアアアアアアアア!!!!」 鬼畜「今日から貴様はライバルだァアアアアアアアアアアアア!!!!」 ゴキブリ「いい酒が飲めそうだなァアアアアアアアアアアアア!!!!」 鬼畜「今から俺の家に来いよォオオオオオオオオオオオオ!!!!」 ゴキブリ「行くぜェエエエエエエエエエエエエ!!!!」 ヘリコプター「犯人に告ぐ!貴様らは完全に包囲されている!!!!」 鬼畜「なんだとォオオオオオオオオオオオオオオ!!!?」 ゴキブリ「邪魔するなァアアアアアアアアアアアア!!!!」 ゴキブリ「卵爆弾を喰らうが良いわァアアアアアアアアアアアア!!!!」 ヘリコプター「ギャオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」 ヘリコプターは死んだ!!! 戦闘機「住民の避難、完了したぜ!!!!」 鬼畜「ァアアアアアアアアアアアア!!!?」 ゴキブリ「一体何事だァアアアアアアアアアアアア!!!?」 戦闘機「核兵器投下用意なんだぜェエエエエエエエエエエエエ!!!!」 鬼畜「貴様正気かァアアアアアアアアアアアア!!!!」 鬼畜「一体どうすれば良いんだァアアアアアアアアアアアア!!!!」 ゴキブリ「俺に任せろォオオオオオオオオオオオオ!!!!」 鬼畜「何ィイイイイイイイイイイイイ!!!?」 ゴキブリ「俺の決死の卵爆弾で核兵器を空中爆発させるァアアアアアアアアアアアア!!!!」 鬼畜「馬鹿なァアアアアアアアアアアアア!!!!」 鬼畜「しかしそれは最後の卵嚢だァアアアアアアアアアアアア!!!!」 鬼畜「貴様が産むゴキブリがいなくなってしまうぞォオオオオオオオオオオオオ!!!!」 ゴキブリ「背に腹は変えられん」 鬼畜「!!!?」 ゴキブリ「それに・・・貴様という生涯の伴侶を得たしな/////」 鬼畜「ゴ、ゴキブリ・・・・////」 こうして二人は結婚したァアアアアアアアアアアアア!!!! 世界強国全てを敵に回した二人だったがァアアアアアアアアアアアア!!!! 二人の前にはどんな原子力爆弾を以てしてもォオオオオオオオオオオオオオオ!!!! 勝つことはできなかったのだァアアアアアアアアアアアア!!!! 理由は明白だァアアアアアアアアアアアア!!!! 愛とは、全ての力を凌駕するのである。 愛は最強なのだ。愛などいらぬ!とさえずった鳳凰は地に落ちたのである。 愛の力に勝る力などありはしない!!!! しかしその愛はァアアアアアアアアアアアア!!!! 予想を覆す形で終わろうとしていたァアアアアアアアアアアアア!!!! それはある意味愛しあう二人への試練だったァアアアアアアアアアアアア!!!! 全ての倫理を覆した愛に塗れた二人の生き様をォオオオオオオオオオオオオ!!!! とくとご覧になるが良いわァアアアアアアアアアアアア!!!! 鬼畜「おいゴキブリ!!!!」 ゴキブリ「ああ…………キチクか…………」 鬼畜「どうしたんだァアアアアアアアアアアアア!!!!」 鬼畜「生命力溢れる貴様らしくないぞォオオオオオオオオオオオオ!!??」 ゴキブリ「…………寿命だ…………」 鬼畜「………ッ!!!?」 ゴキブリ「我が種族は………」 ゴキブリ「長く生きても一年と数ヶ月………」 鬼畜「ハッタリだろう!!!!」 ゴキブリ「いいや………本当だ…………」 鬼畜「そんな馬鹿な…!!!!」 ゴキブリ「私は………三年生きた………」 ゴキブリ「クク………しかし………千年に一度生まれる究極のゴキブリの私も…ッ」 ゴキブリ「遺伝子の壁を乗り越えることはできなかった…………らしい………」 鬼畜「貴様ァアアアアアアアアアアアア!!!!」 鬼畜「勝手に死ぬなァアアアアアアアアアアアア!!!!」 鬼畜「俺に愛を教えてくれたのはァアアアアアアアアアアアア!!!!」 鬼畜「貴様だろうがァアアアアアアアアアアアア!!!!」 鬼畜「勝手に死んだら末代まで祟るぞォオオオオオオオオオオオオ!!!!」 ゴキブリ「………いや………」 ゴキブリ「貴様は………人だ………」 ゴキブリ「私のような糞虫と………」 ゴキブリ「最強種の人間とは………」 ゴキブリ「釣り合わん………のだ………」 鬼畜「馬鹿野郎ォオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」 鬼畜「勝手な事を言いやがってェエエエエエエエエエエエエ!!!!」 鬼畜「テメェの代わりなんてなァ………」 鬼畜「コガネムシだろうが……百獣の王だろうが……」 鬼畜「何者にも務まらねェに決まってんだろ………」 ゴキブリ「………」 ゴキブリ「………面白い。」 鬼畜「何ィ?」 ゴキブリ「ならばァアアアアアアアアアアアア!!!!」 ゴキブリ「貴様のォオオオオオオオオオオオオ!!!!」 ゴキブリ「愛とやらを見せてもらうかァアアアアアアアアアアアア!!!!」 鬼畜「いいぜェエエエエエエエエエエエエ!!!!」 鬼畜「全力でたたき潰してやるから覚悟しろやァアアアアアアアアアアアア!!!!」 ゴキブリ「ウオオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」 鬼畜「ウオオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」 カ ッ ゴキブリ「………………」 鬼畜「………………」 ゴキブリ「馬鹿野郎…………なんで避けなかったんだァアアアアアアアアアアアア!!!!」 鬼畜「………フッ………」 鬼畜「次は………地獄の連中を敵に回そうじゃねぇか………」 鬼畜「二人……でな……」 ゴキブリ「………………」 ゴキブリ「面白い………」 鬼畜・ゴキブリ「地獄で遭おうぜァアアアアアアアアアアアア!!!!」 この瞬間、二人のラブ・エネルギーが爆発!!!! 世界は核の炎に包まれたァアアアアアアアアアアアア!!!! 愛の力は世界を滅ぼしたァアアアアアアアアアアアア!!!! しかし愛はそれだけで終わらないのだァアアアアアアアアアアアア!!!! 愛の力は無限大だァアアアアアアアアアアアア!!!! 我々の理解の範疇を超えたその力はァアアアアアアアアアアアア!!!! 我々の理解の範疇を超えた場所でもァアアアアアアアアアアアア!!!! 力は発揮されるということをァアアアアアアアアアアアア!!!! いつか来る貴様の命日までァアアアアアアアアアアアア!!!! 覚えておくのだなァアアアアアアアアアアアア!!!! おわりだァアアアアアアアアアアアア!!!! と見せかけてァアアアアアアアアアアアア!!!! 続くのだァアアアアアアアアアアアア!!!! 愛の道はァアアアアアアアアアアアア!!!! どこまでもォオオオオオオオオオオオオ!!!! そう……悠久の時まで……なァアアアアアアアアアアアア!!!! 字余りァアアアアアアアアアアアア!!!!!!
https://w.atwiki.jp/ohayousex/pages/469.html
「お、今年も大凶か~~!!!」 萩坂椎楽(はぎさか しいら)は運が悪い。 「……ところで聞きそびれてたけど、なんでそんなボロボロなんだ?」 「ん?ああ、新年早々で暴走族に絡まれてな」 ただひたすらに悪い。 「倒すのに手間取ったぜ」 「倒したのか!?」 そして天才である。 第一話・「今日から君も私の友達ね」 何をしても上手くいかないぐらい運が悪い代わりに、彼女は天賦の才能を持っていた。 文武両道である彼女は、喧嘩がちょっと得意な暴走族程度を倒すぐらいわけがない。 ただ今日もやはり運が悪かったらしく、相手がやたら多かったようである。 「椎楽ちゃん、この後仙人探しに山登りに行くとか言ってたが、その傷じゃやめたほうがいいぞ。病院へいこう」 「何を言う、これは男の勲章だ」 「お前は女じゃなかったのか」 「それに山登りってほどじゃないよ~。ちょっとしたハイキング程度だよ」 ここの神社には、裏に地味に大きな滝がある。その微妙な大きさから地元でも割りと知られていない穴場なのだ。 「この奥に私の知り合いというか、私が一方的に知っている知り一途がいてな」 「それだと尻に一途みたいな奴に聞こえるからやめとけ…っていうか仙人って実在したのか」 一方、萩坂椎楽と喋っている彼女は凡人、芳野雷子(よしの らいこ)。 凡人だが、信頼できる人物と 「…この先って滝があるだけだろう?」 「そうだ。その滝に奴がいる」 「修行でもしてるのか?」 冗談めかして言う雷子にうんと頷く椎楽。 そして数分後、雷子は戦慄した。 「あッせいィぃいいいいやッッッ!!!!!!!!!!!!!!」 滝の水を、拳で割る少女に。 「えっと…今のが“気”です。…あ、今日はここまでということで」 しかもその人物に見覚えがあることに。 こちらに気づくと、観衆達に軽く挨拶を済ませ、こちらへズカズカと歩いてくる彼女。 「雷子か」 「仙龍ちゃん、何してんの」 「修行をしていたら、人が集まってきてしまった。今日は特別な日なのだろうか」 今日は元日である。近くに神社があるので、修行の際の轟音が響いたのだろう。 「む、二人は知り合い?」 「ってか、幼馴染」 「うむ。……久しぶりだな」 「NANTO」 藤武仙龍(ふじたけ せんりゅう)。彼女は武人であった。 「山奥に棲む仙人と知り合いとは、中々やるな雷子よ」 「ってか、同学年だ。椎楽ちゃんとも、私とも」 「え?マジで?」 学校では帰宅部である。空手部にも柔道部にも所属していないのは、そういった形式ばったものに彼女が興味がないからだ。 「噂は聞いている。なんでも文武両道の天才だとか…不運の塊だとか」 「そうだよ~私天才。不運?なにそれ。そんじゃ、一つ手合わせ願おうか、仙龍さん!」 「それはできない」 「ふっ、そうこなくてはな…ってなんでだ~~~~~」 こいつ、今の滝割りパンチが見てなかったのか、と雷子は不思議に思った。 しかし、決して見てなかったわけではない。それでも、自分が敗北するとわかりきって尚、彼女はやりたかったのだ。 自分がどのようにして負けるのか!仙龍の強さの秘訣とは!そして“気”ってなんだ!!!!!!! 椎楽の頭の中はそれでイッパイだった。彼女はこの上ない、ポジティブシンキングであった。 「私の身体は人間と戦う為にできていない。これはみんなを守るための身体なんだ」 「そこをなんとか…私のことをぶっ殺す積もりでお願いします!」 「ダメだ。運が悪いと、手加減していても大怪我を負わせてしまう。それに見たところ、貴女は既に怪我を負っているじゃないか」 あ、バレた?と椎楽。 運が悪いとってことは、絶対大怪我負うじゃん!と雷子は思った。 「だからあたしは病院はいこうって言ったんだぜ。でもこいつ聞かないんだよ。仙龍からもなんとか言ってくれ」 「病院へ行ってくれ。私からもお願いだ」 「断る!」 なぁに、ちょっとナイフで脇腹刺されたり鉄パイプで後頭部殴られたぐらいだ!と言ってヘラヘラしている椎楽だった。 が、その適当さが災いしたのか、次の瞬間フラッとぶっ倒れてしまう。 「アホだ!こいつ!!!」 パニックに陥る雷子と、即座に冷静に救急車を呼ぶ仙龍の姿は対照的だった、と観衆A。 病院では、また君か…と呆れられる椎楽の姿があった。 そう、彼女は天才だ。自分がもし倒れても救急車を呼ぶ人間が近くにいるし、大丈夫!というクズめいた計算すら、無意識下に行ってしまうほどに。 彼女は善人ではなく、悪人でもない。天才であり、天然の阿呆でもある彼女は、其れ故に周囲を振り回す。 其れ故に。彼女に友達は今までいなかったのだ。 が、それは去年の夏までの話――――。 「立入禁止の文字が見えねーのかよ!」 「大丈夫、私、馬鹿だけど馬鹿じゃないから、駄目なラインと駄目じゃないラインはなんとなくわかるんだよね」 「意味わかんねーこと言ってないでそっち行くのはやめろ!そっちより先は運が悪いと死んじまうぞ!」 「え?じゃあやめる」 「あっさり塩味!!!!」 雷子と椎楽が出会い。 「お前、危なっかしくてほっとけないし」 「ほほう」 「最初は学年一位っていうから、どんなガリ勉みたいなのが飛び出してくるのかと思ったら、お前みたいな変人だったんでびっくりしたぜ。 あたしゃその時点でお前という人間を気に入ったんだ。単に面白いやつって意味でな。でも段々変わっていったよ。ほっとけない奴に」 雷子と椎楽が打ち解けていくまで。 「それであたしが最低なやつなのもわかった。お前が天才だからさ、あたしはそんな上位の存在のお前を守った気になって、同じ立場になった気でいたんだ。 ごめんな、そういう積もりはなかったんだけど。でも、そんな自分の醜い本心に気づいてからも、お前がほっとけないのはやっぱり変わらなかったんだよ。 だって、お前、天才の割りに馬鹿だし」 「はっはっは!面と向かって言われると照れるなぁ…」 「ほら馬鹿だ!」 そして現在――――。 「この馬鹿野郎!!!あたしを計算内に入れやがったな!!!!」 「いや、スマンスマン。ここまで大怪我とは思わなかったんだ」 「大怪我だった時の保険に、あたしを含みやがったなってことだよ!!!」 「そうかそうか、はっはっは!」 「な~にがそうかそうかだ!今度同じことをやってみろ、絶交だぞおめー!!!」 「え!?じゃあやめる!!」 どこかで見たような応酬をする二人。 「仲が良いんだな」 仙龍はまぶしそうに呟いた。 雷子と仙龍は幼馴染だが、仲良しとは言い難い。 仙龍がしょっちゅう修行だなんだと言って、雷子を置いてけぼりにしたため、雷子が拗ねたのだ。 そして、生憎雷子以外に友人などいなかった仙龍は…見事に一人ぼっちと化したのだった。 そう、彼女は、コミュ症だったのである。 「あ、仙龍くん、今日から君も私の友達ね!」 「だ、そうだよ、仙龍ちゃん」 「……そ、そうなのか?」 「実はそれが本当の目的だ!」 「ったくよ、それぐらい言ってくれたって良いのによぉ……」 そしたら、私から仙龍に伝えるのに…と呟く雷子。 しかし、雷子は知らない。実は椎楽が、雷子と仙龍のそんな関係を調査済みだということを。 そして、だからこそ二人を会わせたかった為に、神社へ…来たことを。 「今度からは三人で修行しようぜ、仙龍くん!」 「!!……」 「…あたしはごめんなんだが、…仙龍ちゃん、学校でぐらいは…一緒にご飯食べようぜっ」 「…ああ、そうだな。なんだか…すまんな」 「なんで仙龍ちゃんが謝んの?ぼっち飯ってそんなに辛いか?」 「…ああ、辛かった」 「え、あ……」 「くっ…」 本当にぼっち飯だったのか…と適当な冗句の積もりで地雷を踏んだ雷子は、割りと後悔していた。が。 「はっはっは!」 椎楽はいつも、よくわからないところで笑う。それは大体空気の読めない笑いだが、時には清涼剤にもなるのだ。 「安心したまえ、今度からは三人で食おう!」 「…ハッ!し、し、椎楽ちゃんもこう言ってるし、そうしよう。あ、そうだ!今度、3分の1のワサビロシアンルーレットおにぎり作ってくるね!面白いから」 「あれはもうやめようぜっ!!!!」 「ふっ…」 「病院では静かに!!!!!!!!!!」 「「「す、すいません」」」 お前が一番うるせーよと思う雷子であったが、正論だったので、ここはひとまず黙ることにしたのだった。 萩坂椎楽。 芳野雷子。 藤武仙龍。 かくして三人の草冠が出会い、友人となった。