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チルノフじゃないゆっくりチルノが家に現れた。 ゆっくりチルノの周りにはプラモデルだったものの残骸が散らばっていた。 「あたいってばさいきょーね!!」 唯一生き残っていた1/100サイズのガンダムも体当たりで壊された。 「ちょ、てめぇ!」 結構高かったうえに組み立てに苦労したのだ。ゆっくり如きに壊されてムカッとした。 ゆっくりチルノをむんずと捕まえる。ひんやり冷たい。 「はなしてよ! あたいさいきょうだもん!ひどい目みるよ!!」 あー、うるさい。無視してがぶり付いた。 「いたい! さいきょーなのにいたいよー!!!」 「まずい・・・ほとんど皮じゃねーか」 ゆっくりチルノは体の中央におまけ程度に具が入っていた。他は皮だ。やはり馬鹿だと中身が少ないのか? ちなみに具は桜餅だった。頭が春だからか。 これは食べてもおいしくない。なので今度捕まえた時はアイス枕にしてやろうと思う。
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前 『真冬のゆっくり対策 最終話』 「さぁて、まずは分別しないとね」 村に帰った彼女は昨夜食事会が開かれていた施設の地下に向かった。許可は取ってある。箱を貸してくれた村の虐待鬼意山から さらに2つ箱を借りてきた。 「これはこの箱…これはここに…」 彼女は回収した100匹ほどのゆっくりを赤ゆっくり、子ゆっくり、大きめのゆっくり、大きいゆっくりの4つのグループに分けていた。 「ゆうう……」 「ゆっくり…しようね…おねえさん…」 ゆっくりはもう抵抗はしなかった。罵声も上げていなかった。頼みの綱であったドスが簡単に人間に敗れ希望を失ってしまったのだ。 「潰れちゃってるのがいるわね……赤ん坊は10匹ね」 箱に詰めていたため十数匹ほどが潰れていた。彼女は赤ゆっくりを箱から取り出すとボウルに入れ水道に向かった。 「ゆっきゅりちようね」 「ゆっきゅちちていっちぇね!」 「おねえちゃんはゆっきゅりできるひちょ?」 他のゆっくりと違いまだ元気であった。 「「「ちべちゃあい」」」 キャッキャと騒ぐ赤ゆっくり。彼女は赤ゆっくりを水で洗っていた。 「「しゃっぱりー」」 「「しゅっきりー」」 赤ゆっくりは綺麗になった。赤ゆっくりは彼女をゆっくりできる人だと思い幸せそうな顔をしていた。 「おちびちゃん…ゆっくりしてるね」 そんな姿を見て他のゆっくりの顔が明るくなっていった。もしかしたら自分達もゆっくりできるのではないかと淡い希望を抱いた。 「きりぇいきりぇいになっちゃね!」 「まりしゃきゃわいいでしょ」 嬉しそうに彼女に懐く。彼女はにっこりと微笑みながら言う。 「じゃあおやつね」 「「やっちゃにぇ!!」」 「「あみゃあみゃしゃん!」」 「「ゆっくちゆっくち!」」 嬉しそうにはしゃぎだす赤ゆっくり。彼女は皿と串を持ってきた。 「「おねえしゃんおやちゅ!おやちゅ!」」 「はいはい。そう急がなくてもおやつは逃げてないわよ」 彼女は1匹の赤ゆっくりを掴んだ。彼女の右手には串が握られている。 「あみゃあみゃしゃ〜ん…」 赤ゆっくりは口を開けた。 「何で口を開けているの?」 「ゆ?」 彼女は串を赤ゆっくりの右目に刺しそのまま貫通させた。 「「「ゆ!!!!!!」」」 他の赤ゆっくりは一瞬固まってしまった。 「…ゆぎゃあああ!!!!いちゃいよおおおお!!!!」 右目を刺された赤ゆっくりは悲鳴を上げた。その悲鳴に共鳴するかのように他の赤ゆっくりやゆっくりも騒ぎ出した。 「「「きょ…きょわいよおおおお!!!!」」」 「「「どぼじでぞんなごどずるのおおお!!!!」」」 彼女は笑って言う。 「誰がおやつをあげるだ何て言ったの?"おやつね"とは言ったけど。おやつは貴方達よ」 続けてもう1匹を掴み同じように右目を刺し貫通させた。 「「いぢゃいよおおおおお!!!!!にゃんぢぇええええ!!!!」」 他の赤ゆっくりは逃げ出そうとしたがボウルを登ることができない。 「「だじぢぇえええ!!!!きょきょきゃらだじでえええ!!!」」 「「おきゃあじゃんどぼじでだじげでぐれないのおおおお!!!」」 彼女は黙って更に赤ゆっくりを串に刺した。1つの串に3匹を刺すと皿に乗せ新しい串を取り出した。 「おねえさん!!!!やべであげでえええ!!!!」 「どぼじでぞんなごどずるのおおおお!!!!ゆっぐりじようよおおお!!!!」 「ごべんねええ!!!おちびじゃんだずげであげられなぐでごべんねえええ!!!」 箱の中からゆっくりが叫ぶが彼女は相手にしない。残りの7匹も串刺しにされた。 「3本だけね…これじゃ足りないわ」 彼女は外へ出かけ数分後オレンジジュースを持って戻ってきた。 「…あら?串が1本無いわ」 3匹が刺さっている串は3本とも皿の上にあったが1匹だけ刺しておいた串が皿からなくなっていた。 「ゆんちょ…ゆんちょ…」 微かに声が聞こえる。見れば赤ゆっくりが串を貫通させられながらも逃げていたのだ。 「ばばあ!!!ばーか!ばーか!あかちゃんはもうにげちゃったよ!!」 親であろうゆっくりが注意を引こうと必死に罵声を上げるが彼女は耳を傾けず串を拾い上げた。 「はなちてね!!!はなちぇえええ!!!!」 「心配することはないわ。後でちゃんと焼いてあげるから自分からコンロに行かなくてもいいのよ」 「ゆええぇえぇえん!!!!!ゆっくちちたいよおおおお!!!」 彼女は皿の上にあった串を含め4本の串をタッパーに入れると冷蔵庫にしまった。 「さて…団子を作るわよ」 彼女は箱から大きいありすを取り出した。 「な…なにするのよ!!!ありすをはなしなさい!このいなかもの!!」 「ねえありす。すっきりしたくない?」 「そ…そんなことしたくないわ!!!ありすはれいぱーじゃないのよ!とかいはなれでぃーよ!」 「はいはい」 彼女はありすをマッサージしたり揺すったりした。 「ゆうう"う"う"う"う"う"う"う"う"う"う"うう"う"う"うう"う"う」 「我慢しなくてもいいのよ。誰とすっきりしたい?まりさ?れいむ?ちぇんかしら?」 更にマッサージを続ける。 「おおおんんっほおおおおおおおっ!!!!」 ありすは堕ちた。 「さぁて…誰とすっきりしたい?」 「あ…ありずううはあああ…ま…ままままりさと…すっぎりいしたいわああ!!」 「どうぞ。思う存分やっちゃいなさい」 彼女は箱からまりさを放り投げた。 「ままままままままりさあああああああ!!!!!」 「あ…ありす!!!やめるんだぜ!!!もとにもどるんだぜえ!!!!」 「ゆっゆっゆ!まりさあああ!!さいこうよよよぉ!!」 「ゆぎいいいいい!!!!やべでえええ!!はなじでえええ!!!」 まりさはありすに組み伏せられレイプされた。 「いいわああぁ!!!もっど…もっとはげしくしましょうよぉぉ!!!!」 「やめでええええ!!!!ゆっぐりざぜでよおおおお!!!!」 「んほおおおおおおおおおおおお!!!…すっきりー♪」 「ず…ぎ…りい…」 まりさのあたまから茎が生えてきた。餡子を吸われまりさはどんどん黒くなっていく。 「そう簡単に死なないでね」 彼女は注射器にオレンジジュースを入れまりさに注射した。 「いじゃいい!!!!」 まりさの体はみるみる回復していった。 「ほら、ありす。第二ラウンドよ」 「まっ、まりさささあああああ!!!まだまだいぐよおおおんん」 「ゆぎゃあああああ!!!!!」 レイプは続く。 「すっきりー♪」 「ずっぎりいいいい……」 オレンジジュース注射 「すっきりー♪」 「……ぎりいい…」 オレンジジュース注射 「ゆゆっゆゆゆゆゆっゆゆゆゆ…やめでよお"お"お"お"おお!!!! じんじゃうよお"お"おおお!!!!」 「ゆううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ…すっきりー……」 数回繰り返した結果まりさより先にありすが死んでしまった。 「ゆあああああああ……あがじゃんがごんなに…」 まりさの顔が見えないくらい茎が茂っていた。赤ゆっくりはざっと30匹は実ってるだろう。 「ゆ……」 赤ゆっくりがふるふる震えだした。オレンジジュースを注入し続けたため赤ゆっくりの成長も早い。もうじき生まれそうだ。 「ゆっくちうまりぇるよ!」 「ゆっくち!」 「みゃみゃあ♪」 まずは5匹の赤ゆっくりが生まれた。 「「「「「ゆっくちちていっちぇね!」」」」」 「ゆっくりしていってね!」 レイプされて生まれた子とはいえ自分の子供。まりさは嬉しそうな顔をしていた。 「はいはい。おやつね」 彼女はボウルを持ってまりさに近づいた。 「だ…だめだよ!まりさのあかちゃんはだれにもわたさないよ!!!」 「やれるもんならやってみなさい」 彼女はさっさと赤ゆっくりを回収してしまった。 「ゆう……」 大量に茎を生やされ動きが重いまりさは成す術が無かった。 「あかちゃあん…かえじでよお…」 「また生まれるわよ」 「ゆ?」 「ゆっくちい」 「ゆっくちおちりゅよ」 「ゆうう」 次も5匹生まれた。 「ゆっくりしてってね!」 「「「「「ゆっくち…」」」」」 赤ゆっくりが挨拶を終える前に彼女は回収してしまった。 「どぼじでえええ…」 結局まりさは1匹も赤ちゃんを救えなかった。 「さて、おやつにしちゃいましょう」 彼女はボウルに入れた赤ゆっくりを洗うと先程と同じように3匹ずつ串を右目に刺し貫通させていった。 「いちゃいよおおおお!!!!」 「おきゃあしゃんたすぎぇでえええ!!!!」 「どぼじでええ!!!!ゆっぐぢいいいい!!!!」 「にゃんでおきゃあしゃんはたしゅげでくれにゃいのおおおお!!!」 「ゆっくちできにゃいおきゃあしゃんなんかちんじゃえ!!」 「いくぢほうきだにぇ!さいちぇいにゃおやだにぇ!!」 「ぢがうよおおおお!!!!だずげだいんだよおおお!!!!!うごげないんだよおおお!!!!」 赤ゆっくりたちは親に恨み言を吐きながら串刺しにされていった。まりさは体力的にも精神的にも尽き果て死んでいった。 「まだまだ足りないわね」 彼女は箱から別のありすを取り出し同じように発情させた。 「ありすはだれとすっきりしたい?」 「ああああああああ…ありすはああ!!!!れ…でいぶどおおおお!!!!」 「はいどうぞ」 「いやああああ!!!!!ごっぢごないでええええ!!!!!!」 「づんでれなでいぶもがわいいわよおおおおおお!!!!」 「ゆっぐりできなあいいいいい!!!!!!だずげでええええ!!!!!」 「つかまえたわ♪とかいはなてくにっぐでめろめろにじであげるわああああ!!!!!!!!!」 こうして相当数の赤ゆっくりが生まされ串に刺されていった。 「残りカスは外に出しておきましょう。乾燥した餡子は良い肥料になるらしいわね」 ありすだったもの、まりさだったもの、れいむだったもの……部屋に散らばった餡子やカスタードは空になった箱に集められ外に放置された。 「いやあ…今日は大猟でしたよ」 今夜も食事会が開かれている。いつもより盛大だ。一番害が大きいであろうドスの群を退治したのだから。 「みなさーん。甘いものはいかがですか?」 出されたのは串団子だ。ただの串団子ではない、赤ゆっくりで作った串団子だ。 「おお、赤ゆっくりは美味いんだよな」 「こちらは焼いてあります。こっちは揚げてます。お好きなのをどうぞ」 赤ゆっくり団子はどこへ行っても人気お菓子だ。味が良いだけではない。 「お!こいつまだ微かに息があるぞ」 「この感触が堪らん」 意外にゆっくりというのはしぶとい生き物で焼かれても揚げられてもかろうじて生きている場合がある。 「…"…"…"…!!!!」 「ゆ"!」 「た……びぇ…にゃ……」 「ぼ……ど……ゆ…」 団子は人気であっという間に無くなってしまった。 「もっとないのか?」 「ありますよ。今追加の作ってますから」 虐待お兄ちゃんは彼女と話していた。 「なるほどね、使うってこういうことね」 「大きいゆっくりはあんまり美味しくないわ」 「よくこんなに赤ゆっくりを集めたな」 「元々はそんなにいなかったわ。無理矢理作らせたのよ」 「ふうん」 「まだ大きいのが残ってるから明日も出せるわ。ちょっと大変なんだけど」 「へえ…」 「………」 「……」 「俺そろそろ帰るわ」 「え、もう?」 「俺明日仕事あるんだ。だから帰るよ。この時間に帰らないと間に合わない」 「もうちょっとここでゆっくりしててもいいのに」 「そうしたいけどね。まあ楽しかったぜ」 「私もよ。清々したわ」 「あんたはどうするんだ?」 「私はもうちょっとここにいるわ」 「そうか」 「また何か起こったらここにきて下さい」 「そうするよ。妹さんによろしく」 「ええ」 「じゃあ帰るわ。さようなら」 「さようなら」 彼女は彼を見送った。 「ただいまあ」 深夜彼は帰宅しそのまま寝ようと寝室へ入ったがすぐに部屋を出た。 「まさか…いないよね。俺の家に」 彼はそう呟きながら床下を調べた。 「いるわけないか」 彼の家は頑丈にできているためガラスを割られたり隙間から侵入されることはない。戸締りさえしておけばゆっくりが入ることは不可能だ。 「あとは倉庫かな」 外に出て倉庫を開けた。 「…嘘!!!」 「「「「ゆ!!!!」」」」 倉庫の中に家族であろうゆっくりが4匹いた。 「おじさん!ここはまりさのゆっくりぷれいすだよ!!」 「ゆっくりできないじじいはさっさとでていってね!!」 「でていっちぇね!」 「あみゃあみゃしゃんよこしぇえええ」 「まったく…ゆっくりってのはどこいってもゆっくりなんだな」 彼は4匹を捕まえると家に入り虐待部屋に放り込んだ。 「近いうちに遊んでやるよ。俺は寝る」 部屋に鍵をかけ彼は寝室へ向かった。 数ヶ月が過ぎ春が訪れた 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 ゆっくり達が外に飛び出した。数ヶ月ぶりの外は気持ちが良かった。 「ちょうちょさ〜ん…まってえー」 「むーしゃむーしゃ…このくささんおいしいよ!」 久々に体を動かす。大人も子供も嬉しそうだ。 「ごはんだよ!!!」 「むしさんをつかまえたよ!」 「このおはなはおいしそうだよ。むーしゃむーしゃ」 「「「「「しあわせぇ♪」」」」」 冬篭りを終えて数日は巣の周りで餌を調達する。体力が完全ではないためそう遠くまでは動けないからだ。 「ままま…まりざああ…」 「れれ…れいむううう…」 数日するとほとんどのゆっくりが交尾をする。冬の間は交尾ができず性欲が溜まっているためだ。 「「すっきりー!!!!」」 胎生型にんっしんをするゆっくりや植物型にんっしんをするゆっくり。 「ゆっくりしたあかちゃんだよお…」 「ゆっくりそだってね!」 妊娠をするとより多くの餌を食べなければ赤ちゃんは満足に育たない。体力が完全に回復したこともあって遠出をし餌を探す。 「あかちゃんのためにおいしいごはんをもってくるよ!」 一部のゆっくりは子供のためパートナーのため赤ん坊のためいつもより美味しい餌を探していく。 「あのおやさいさんはおいしかったよ!あかちゃんのためにおやさいさんをとりにいくよ!」 野菜やお菓子などの味を一度でも覚えてしまうとこうした場合人里へ向かい人間の食糧を盗みに行くケースが多い。 「ゆゆ〜ん…だれもいないね!いまのうちにおやさいさんを…」 ゆっくりの対策を施したあの村にもゆっくりが現れた。あれだけ駆除してもゆっくりはいる。 「はたけさんにいくよ!」 「そろーり…そろーり…」 去年と同じように畑へ向かうゆっくり。しかし今年は何かが違う。 「ゆ?はたけさんがきえちゃったよ!!!?」 「はたけさんどこなのお??」 遠くからなら畑が見えていたがいざ畑に向かうと視界から消えてしまった。レンガで作った壁で畑が見えないのだ。 「どぼじでええええ!!!!!」 「このあかいかべさんがあやしいよ!」 壁の向こうに畑があると見破るゆっくりもいる。 「ゆあああああああ!!!!おちるうううう!!!」 勢いよく走り堀に落ちてゆくゆっくり。堀は川から水を引いているため落ちたゆっくりは流されていった。 「ゆ!ゆ!ゆ!ゆうううううう!!!」 「まりさはかわをわたれるんだよ!」 大き目のゆっくりは助走をつけて思いっきりジャンプをし堀を越えた。まりさ種は帽子で堀を渡った。真似をして落ちていくゆっくりも多数いる。 「かべさん!なかにいれてね!」 「このかべさんゆっくりできないよ!!」 「ゆっくりできないかべさんなんかこうしてやる!」 壁に体当たりをするがレンガでできた壁を壊せるわけが無い。 「どぼじでええごわれでぐれないのおおおお!!!!!」 「ながにいれでよおおおおお!!!!!」 ここで諦めて帰っていくゆっくりもいる。 「ゆぎゃあああ!!!!!」 「わすれでだよおおおお!!!!」 帰るときに先程越えた堀の存在を忘れ堀に落ちていくゆっくり。 「ゆ!こんなところにあながあいてるよ!」 壁に小さいゆっくりが1匹なら入れそうな隙間が空いていることが時たまあった。無論罠である。 「そろーりそろーり…」 「やったよ!はたけについたよ!…ゆああああああ!!!!」 目の前に広がる畑につい嬉しくなって走り出した途端落とし穴に嵌っていくゆっくり。 「いだあああああいいい!!!!……ゆぎゃああああ!!!!あんごがもれでるよおおおお!!!」 隙間を歩いていると顔の辺りを斬られた。前方に糸鋸が備え付けられていた。 「ゆゆ!こんなところに美味しそうな実があるよ」 「これをあかちゃんにあげるよ!ゆふふ…あかちゃんまっててねえ!」 村のいくつかの場所に美味しそうな実をつけた鉢が置いてあった。 「むーしゃむーしゃ…しあわせぇ♪」 「あまあまぁ♪」 その場で嬉しそうに食べるゆっくり。 「これおいしいよ!あかちゃん、ゆっくりそだってねえ♪」 「むーちゃむーちゃ…ちあわせぇ♪」 巣の中で食べるゆっくり。 「…ゆびぇええええ!!!!ぐるじいいいよおおお!!!!」 「ゆぎいいいいいい!!!!!」 「ぎゅええええええ!!!!!おええ"え"え"え"え!!!」 「ぎゅるちいいいいいい!!!!たちゅげでえええ!!!!」 鉢に植えられていたのはドクウヅキだった。美味しそうな外見に騙されて死んでいくゆっくりが多かった。 この村が冬に対策した効果は充分にあった。だが賢いゆっくりはいる。 「あれ?何でこいつら堀を渡れたんだ?」 ある男が堀の先にいるゆっくり達を見て呟いた。まりさ種はいるが1匹だけで残りは皆違う種だった。ジャンプして飛び越えられる程 大きくはない。 「あ、そうか。これか」 彼が見つけたのは木の板だった。多分このゆっくり達が木の板を運び堀の上に敷いて橋にしたのだろう。 「邪魔だ」 彼は板を堀に落とした。 「ああああ!!!!はしがああああ!!!!」 「おじさん!!!!どぼじでごんなごどするのおおおお!!!!」 「はしがないどがえれないよおおおおお!!!!」 「そんなに橋がほしかったら取って来い」 彼はゆっくり達を堀に落としていった。地上に上がれるはずも無く板ごとみな流されていった。 「あれ?何でコイツ俺の畑にいるんだよ!!!??」 「ゆ!!」 またある男は朝起きてみると小さなゆっくりが畑にいるのを発見した。 「ゆっくりしないでにげるよ!おじさんはそこでゆっくりしててね!!」 ゆっくりは逃げ出したが壁を前に困っていた。飛び跳ねたが壁を飛び越えられない。 「どぼじでええええ!!!!」 「はあ??どうなってるんだ??」 彼は壁の外に目をやった。 「「ゆ!」」 外には2匹のゆっくりがいた。大き目のゆっくりが2匹いた。 「はっは〜ん。考えたね」 大きなゆっくりの上にもう1匹の大きなゆっくりが乗っかりその上にこの小さなゆっくりが乗っかって壁を越えたのだろう。 中々の連係プレイだ。多分家族なんだろう。 「おい、この壁の外に出られたら殺さないでやるよ」 「なんでえええ!!!!なんでえとどがないのおおお!!!!」 「おちびちゃん!!ゆっくりしないでこっちにきてえええ!!」 必死に飛び跳ねるが全く届かない。 「時間切れ。サヨウナラ」 彼は小さなゆっくりを踏み潰し壁の外にいた2匹のゆっくりを畑に運び鍬で滅茶苦茶に潰した。 「戻れなきゃ意味無いじゃん」 彼の呟く通り少しばかり賢しいゆっくりは堀を越えたり壁を越えたりできたが帰りのことを全く考えていなかった。 「今はいいよ…」 今はこうしたレベルで済んでいる。しかしそのうちまた対策をする必要があるだろう。例えばうーぱっくというゆっくりの仲間が 空からやってきたら……。ドクウヅキだってそのうちバレる。また違う毒草や実を設置しなければならないだろう。 「めんどくさいねえ…」 男はそう呟くと畑を耕し始めた おわり by 虐待お兄ちゃん このSSに感想を付ける
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GSPOー幻想郷総合警邏機関。 それは博霊の巫女の鶴の一声によって作られた 幻想郷の小さな事件や異変を解決する警察みたいな組織である! 「こいつは酷いな。」 俺は現場を見て思わず呟く。 目の前に広がるのはとある村に走る黒い煙をあげる溝。 溝の近くには木っ端微塵となった家や倉の破片が飛び散っている。 昨日それは起こったという。 ドスまりさ率いるゆっくりの群が村に現れた。 これだけならどこの村にもよくある話である。 だが、そのドスは取り巻きの命令で力を誇示するためのドスパークを なんと村に向けて放ったのだという。 幸い怪我人は出なかったものの家を破壊され住む場所を失った村人が沢山いた。 ゆっくりの要求は人間がゆっくりに服従すること。 いきなり村を破壊され怒りに燃える村人だったが、 さらなる追撃をおそれ一端ゆっくりに従うことになった。 で、GSPOに通報があり ゆっくり課(ゆっくりに関する事件を担当する部署)の 唯一の隊員である俺がここに来たってわけだ。 まずは偵察である。 このまま攻め込んでもいいのだが、下調べも無しに突っ込んだあげく ドスパークに吹き飛ばされて殉職というのはゴメンだ。 なにせこっちは一人なのだ。 何故一人なのかというと、ゆっくり課は立場上ゆっくりを始末しなければならないので ゆっくり好きな連中は皆他の課を選んだ。 俺は善良なゆっくりとゲスは分けて考えているので平気であるが。 結果GSPOには四つ課があるもののゆっくり課以外はどれも担当隊員は十人以上いるがゆっくり課は俺一人という 理不尽な振り分けになった。 小さい頃「二人組作って」でハブられた時とにた気分である。 群がいるらしい山を登っていると目の前にゆっくりが立ちはだかった。まりさとれいむ、あと子供が三匹か。 「ゆっゆっゆ。おじさんここをとおりたければたべものをおいていってね!」 「「「おいちぇいっちぇね!」」」 たまにいるんだよなこういう奴。 通行税という言葉を用いるときもあるが野盗じゃねえんだから。 こういうのは適当に相づち打って無視するに限る。 「ごめんな、なにも持っていないんだ。」 そういって立ち去ろうと後ろを向く。 これから群を探さなければならないので今ここで体力を消耗するわけにはいかない。すると 「げらげらげら!こしぬけのおじさんがまりささまにおそれをなしてにげていくぜ!」 作戦変更、俺はおじさんと呼ばれるのと腰抜けと呼ばれるのが嫌いなんだ。 俺は腰のホルスターから素早く銃を抜き、 まりさの隣にある岩に向けて打つ。 ズキュンという音とともにまりさの頬をかすめた弾丸は ガキュンという大きな音を上げ岩の破片を飛び散らせた。 そしてすぐに銃口をまりさに向ける。 岩を撃った音でまりさは腰を抜かしたのか動かずに プルプル震えて砂糖水の汗をだらだら垂れ流している。 「よーし動くなよ。動いたらこいつの命はないぞ。」 逃げようとしていたれいむと子供たちは動きを止めた。 「いい子だ、ピクリとも動くんじゃないぞ。 何をもって動いたとするかは俺が決める。 極度の緊張状態になったら意志に反してまぶたが動くらしいがそれでもブチ殺す。」 餡子脳でもこの銃を食らえば今砕かれた岩より酷いことになるとわかっているのか俺の発言を聞き皆ピタリと動きを止めた。 「大丈夫だ。こいつを食らえば一瞬で体が吹き飛ぶからな。 痛みを感じる暇もないだろう。」 恐怖のあまり水を吸ったスポンジを握りつぶしたときのように砂糖水の汗を噴出するまりさ。 これ以上やって干からびて死なれても困るので話を切り出す。 「発言だけは許してやろう。言え、ドスがいる群がこの山にあるはずだ。それはどこにある? しらばっくれても無駄だ、お前が駄目なら始末してそこのれいむに聞くだけだからな。」 「ど、どぼじでごんなごどを…?」 「俺をおじさん呼ばわりし、腰抜けとバカにしたことは万死に値する。」 「そ、そんなことで?」 「皆そういって永遠にゆっくりしていったよ。」 「ひいいいいいぃぃぃぃ!!! ど、どすならここからたいようさんのほうこうにいったところにいるよ!」 「本当だな?嘘だったらここに戻ってきて鉛玉をを打ち込んでやるからな。」 「ほ、ほんとうですぅぅぅぅ!うそじゃありませぇぇぇん!」 それさえ聞けば用はない。 まりさを軽く蹴りとばすと某童話のオニギリのように坂をころころと転がっていった。 俺が離れた後れいむが「まりさぁぁぁ!」と叫んで転げていったが気にしない。 脅したまりさの言うとおり、群はあった。 成体サイズのゆっくりが広場らしき場所でじゃれあっている。 これで群の場所はわかった。 行動を起こすのは夜寝静まった頃だ。 まだ日も高いので一端村に戻ることにした。 「あら、ジャックじゃない。」 村に戻ってきた俺に綺麗な顔立ちの女性が声をかけた。 ジャックとは俺のコードネームだ。本名は別にある。 「レフィ、どうしてここに?」 「一つ担当事件が終わったから戻るところ。」 「そうか。」 こいつは妖怪が起こす事件を解決する妖怪課の隊員であるレフィ。ついでにいうと彼女は妖怪である。 もちろんこの名前もコードネームである。 妖怪が起こすといっても巫女が片づけるような大それた事じゃなく 下級の妖怪同士の喧嘩や人間への暴力なんかがそうらしい。 同期なのだが解決した事件数の数で俺よりも地位は上だ。 正直妖怪課は事件数の割に隊員が多いので少しはこっちに人員を割いてくれと言いたいが、 妖怪課の面々は揃いも揃ってゆっくりを愛でる連中ばかりなので人員提供は望めない。 無論このレフィも例外ではない。 「こっちは今夜ドスの群に潜入ってのに羨ましいぜ。」 「群を?じゃああんまりむやみにゆっくりを殺さないでね。 ゆっくりだって生きているんだから。」 「へーへー。」 「じゃ、もういくわね。今日は事件が溜まってるのよ。」 去っていくレフィ。どうせ溜まってたとしても十人体制で片づければすぐ終わるだろう。 まったく。捜査中にアイツに会うのは嫌なんだよな。 悪いゆっくり相手に手加減するのは悪人に手加減するも同然。 GSPO隊員としてそれはどうなのかと毎回思う。 村で飯を食った後、夜まですることがないので レフィに会ってムカついてる気分を紛らわすため 少し散歩することにした。 すると道ばたで野良のれいむが変な声を上げていた。 「ゆーゆーゆー♪」 「れいむのおうたじょうずでしょ!おかねをちょうd…」 バババズキューン! 「ゆぎゃああああ!!!」 かっとなってやった。反省はしていない。するもんか。 むしろ鉛玉で払ったと言うべきか。 「もっど…ゆっぐりぃ…。」 砕け散ったれいむが絶命したようだが気分がすっきりしたしいいか。 夜になった。 群にたどり着いた俺はまずドスの巣と思われる大きな洞窟を目指した。 「…っ!」 ドスが寝らずに洞窟の前でジッと立っているのを見て慌てて身を隠す。 寝ずの番か?もしかして来ることを悟られたか。 だが、ドスは見張っているというよりもぶつぶつ独り言を言っている様だった。 GSPO隊員に配給される集音マイクを向けて言葉を拾ってみる。 「ゆう、やっぱりだめだよ。にんげんさんにはかてないよ。 きっとあしたになったらたくさんのにんげんさんがむれにふくしゅうしにくるんだよ。 そしたらおかあさんまたまりさにこうげきさせるよ。 いけないのはまりさたちなのに…。」 このドス、どうやら母ゆっくりに逆らえない性分らしく、 村にドスパを撃ったのは母ゆっくりの命令だかららしい。 しかも従えたはずの人間の復讐を恐れていたり自分たちが悪いということを自覚している限り 賢く分別のあるゆっくりらしい。 これはうまくやれば味方にできそうだ。 「ゆっくりしていってね。」 「ゆ?ゆっくりしていってね…に、にんげんさん!?」 「まて落ち着け、俺はお前の敵じゃない。」 「ゆ?」 まずは接触を試みる。 急に出ていって大声上げられて他のゆっくりを起こされるのは避けるため、まずは(今は)敵じゃないことを教える。 「今お前のつぶやきを聞いてな。何か助けになれるなら協力するんだが。」 「ほんとう?」 「ああ。何でも話してくれ。」 「ゆう…。」 ドスまりさは語りだした。 このドスの親であるれいむは厳しい親であった。 言いつけを破ればもの凄い剣幕で叱り飛ばし、 飯を抜く、体当たりを食らわせるなど厳しい罰を与えていたという。 その教育のせいでまりさはれいむの子というよりかは 傀儡のような状態だった。 そして、まりさがドスになるとれいむはまりさを使い 群を形成し、暴虐の限りを尽くしたという。 それでもまりさはトラウマのせいでれいむに反論することができず今も操り人形なのだという。 で、皆が寝静まる夜だけは自由なので毎晩外に出て一人でゆっくりしていたそうな。 俺はゆっくりの世界でも傀儡政治があるんだなあと感心しつつこいつに同情していた。 全然ゆっくりらしい生活ができないままドスになり その後もゆっくりできない日々を送っていたというから。 よく思い出してみれば村に侵攻したときにドスが話したということは聞いていない。 おそらくその母れいむが要求を出したのだろう。 俺はこのドスを救うことに決めた。 俺はふてぶてしく人間を見下しているゆっくりは嫌いだが こういう素直な性格のは好きなんだ。 それにこのドス、人間の言うことにに従順に働いてくれそうだ。 俺の相棒にするのも悪くない。 「まりさ、お前は自由になりたいんだな?」 「ゆぅ…。そうだけど、おかあさんが…。」 「大丈夫だ。俺が何とかしてやる。」 「ほんとう?」 「ただ、お前はこの群をどうしたいんだ?」 「まりさはこのむれはきらいだよ。みんな、まりさにすきかっていうだけで、 まりさをドスとしてもゆっくりとしてもみてくれないよ。 でていきだいけど、おかあさんがこわいし、 まりさにまたゆっくりできないゆっくりがあつまるかもしれない。 それに、ひどいことしちゃったにんげんさんにもあやまりたいし…。」 「わかった。じゃあこうしよう…」 俺はドスに思いついた作戦を説明した。 ドスは頷き、了承した。 夜が明けたら作戦実行だ。 「なんでうごけないのおおおおおおおお!!!!?」 「はなせえええええはなすんだぜえええええ!!」 「こんなのとかいはじゃないわあああああ!!!」 「どすううううううたすけてええええええ!!!」 「はなぜえええええにんげんめえええええ!!!」 群のあった場所に並ぶ木につり下げられたゆっくりたち。 例えるならパン食い競争のパンのような状態だ。 そしてゆっくりの前に立つのは村の男たちだ。 ドスと作戦を決めた後、俺は村の人たちを呼び、 寝ているゆっくりを捕獲、そして前述の状態にさせた。 本当は十字架処刑っぽいことしたかったが手間がかかるのでやめた。 「これは先日のゆっくりによる襲撃の復讐である!」 村長が高らかに宣言する。 「どれいのぐぜにいいいいいい!!!」 「はなぜええええええ!!!」 騒ぐゆっくりたち。村の男たちは気にしていない。 「さあ、この中で村を襲おうといいだしたゆっくりはどいつだ? そいつに我らは厳しい罰を与える! しかし他のゆっくりには罰は与えない。解放してやろう。」 ざわつくゆっくりたち。そして、 「ど、ドスがやろうっていいだしたのよ!」 「そうよ、どすがいったの!」 「まりさたちはむざいなんだぜ!」 「どすのめーれーだよ!」 一斉にドスだと声を上げるゆっくりたち。醜いねえ。 「じゃあそのドスはどこにいるんだい?」 「「「「「「ゆ?」」」」」」 村長の言葉に押し黙るゆっくりたち。この場のどこにもドスの姿が見えなかった。 「そりゃあいないだろうな。ドスは我々が捕獲しているからな。連れてこい!」 村の男に引きつられ、縄で簀巻きにされたドスが姿を現した。 「お前たちはドスがやったって言うんだな?」 「「「「そうだよ!」」」 「じゃあ今からこのドスに罰を与える!」 ゆっくりから歓声が上がるこれで自分は罰を受けなくていい。助かる。 そう思っているのだろう。 だが、村長の次の発言で皆静かになった。 「重罪のドスには、ゆっくりするという罰を与える!」 ドスがゆっくりすることが罰?どういうことだ。 ドスが殺されるんじゃないのか。 状況を把握できないゆっくりたち。 「ゆっくりがゆっくりすることは恐ろしいことだ。 増長して自分が最上位の存在だと勘違いする。 勘違いしたあげく人間の領域に踏み込んで殺されてしまうのだ。 そんな恐ろしい罰を与えるのだ。重罪のドスにはお似合いだろう。」 ドスの前に群の貯蔵食糧が運ばれ、ドスが解放される。 むしゃむしゃと美味しそうに食べるドス。 ゆっくりは皆黙ってよだれを垂らしていた。 ただ一匹をのぞいて。 「れいむがいいだしたんだよ!!れいむをゆっくりさせてね!!! どす!めいれいだよ!おかあさんをゆっくりさせるのよ!」 これが噂のドスの母れいむか。うん。 増長しきった醜い顔をしている。 「今のは本当かね?」 「そうだよ!れいむがどすにどすぱーくをうてってめいれいしたんだよ! どすはれいむのこどもだから、なんでもいうことをきくんだよ!」 「じゃあ罰はお前が受けるべきなんだな?」 「あたりまえだよ!はやくゆっくりさせて!」 「わかった、ドスの刑を中止し、このれいむに罰を与える。」 「永遠にゆっくりさせる刑だ。」 「ゆ?」 「ドス、聞いただろう。早くこのれいむを永遠にゆっくりさせるんだ。」 「どうして?ゆっくりさせてくれるんじゃないの?」 「言っただろう聞こえなかったか? (永遠に)ゆっくりさせる、と。」 がたがたと震え始める母れいむ。 ドスがれいむの前に跳ねてくる。 「そ、そんなことできるわけないよね!どすはれいむのこどもだもん。どす、はやくおかあさんをたすけてゆっくりさせて!」 「(永遠に)ゆっくりさせてあげるよ。」 ドスの乾いた声が響く。 「さようなら、おかあさん。」 ドスはれいむに噛みつき、そのままかみ殺した。 ドスが母れいむを殺したことで処刑は終わり、他のゆっくりは解放された。 解放されたとたん散り散りに逃げていった。 まああんなドスの近くにいたらゆっくりできないと思ったんだろう。 後日群のあった場所から円形に死骸が発見されるわけだが。 この一連の処刑のシナリオは俺が考えた。 このドスの母親という呪縛の鎖を外すためにな。 村人たちもノリノリで演技してくれたからよかった。 まあ、素人のシナリオ+素人の大根演技な為ゆっくりにしか通用しそうにないが。 そして、ドスはというと。 「おにいさん。ドスはこれからどうすればいいんだろう。 またゆっくりがあつまって、ゆっくりできなくなるとおもうよ。」 「そうだな…俺と一緒に仕事するか?」 「ゆ?しごと?」 「悪いゆっくりに困っている人たちを助ける仕事さ。 「ドスが、いいの?」 「ああ、歓迎するぜ。」 「ありがとう!おにいさん!」 ということで俺の計画通り、このドスまりさは後日GSPOの隊員となった! これで一人で事件を片づける必要がなくなった!! …と思ったらドスは上層部の連中に気に入られたがために、 ゆっくり課から外されGSPOのマスコットとなってしまったのであった。 GSPO本部のロビーで妖怪課の連中に黄色い声をかけられ 照れてるドスを横目に舌打ちをする。 レフィがニヤニヤ俺を見ているのは多分当て付けだろう。 まあドスは辛いときの話し相手になってくれるから助かるんだが。 俺の孤独な捜査は続く。 [後書き] 久々のアサシンの人です。 自分が作っている東方二次創作ゲームに出てくる機関を ネタにしたら書きやすい書きやすい。 GSPOはサガフロのIRPOが元ネタ。 ついでに主人公のジャックのモデルはヒューズ。 半年近いブランクがあいているので おかしいところが多々あるかもしれません。 相変わらず虐待色薄ですね。 続くかもしれませんし続かないかもしれません。 過去作品 「ゆっくり兵」 「ゆっくり焼き串」 「アサシンゆっくり2 お兄さん虐め編」 「ゆっくり護身術」 「ゆっくりになった男1」 「ゆっくりになった男2」 「ドスのいる村」 「食ゆ植物」 「ゆっくりミキサー車」 このSSに感想を付ける
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みなさんはゆっくりがおそれるゆっくりをどこまで知っているだろうか ゆっくりれみりゃ?メジャーですね ゆっくりふらん?それもメジャーですね れてぃ?ゆゆこ?それも比較的有名ですね ですが、ゆっくりがれみりゃ以上におそれるゆっくりがいます。 そいつの名は・・・・ 恐るべきゆっくり 「ゆ~~、ゆ~、ゆ~~~~~~!!!」 「「「ゆ~~、ゆ~、ゆ~~~~~!!!」」」 れいむ親子の音痴な歌がれいむ親子のお家に響き渡る。 ここはドスが治めるゆっくりの群れである。れいむ親子はドスの群れに所属するどこにでもいる ゆっくり家族であった。 夫のまりさは今は狩りにいっており、妻のれいむは子供たちとゆっくりできるお歌 の練習をしている。 「ゆっゆっゆ~~~~~~」 「「「ゆっゆっゆ~~~~~~」」」 雑音がようやくフィナーレを終え、れいむは子供たちを褒め称えた 「ゆ~~ん、さすがれいむとまりさのおちびちゃんだよ!! とてもゆっくりできるおうたさんだったよ!!」 「ゆん!!とうぜんだよ!!れいむはぷろのあーてぃすとなんだよ!!」 「れいみゅおねえちゃん、とてもおうちゃがうまっきゃったよ!! れいむのあきょがれだよ!!」 「さすがまりさのいもうとだよ!!」 家族はにぎやかにとてもゆっくりできたよと誉めたたえあった。 特に長女れいむはゆっくりからしたらとても歌がうまく、皆の歌姫であった。 群れのゆっくりからは将来の歌姫だよ!!と期待を寄せられていた。 「ゆっくりただいまだよ!!」 家族がわいわくと談話していると一家の大黒柱である親まりさが帰ってきた。 口は大きく膨らんでいる。どうやら今日は大漁だったようだ。 「「「ゆわ~い、おとうさんおかえりなさい!!!」」」 子ゆっくり達は父親の姿を見るや否や親まりさへと駆けて行った。 親れいむも夫であるまりさに微笑みで返した。 「おかえりなさいまりさ!!かりはじょうじょう?」 「もちろんだよ!!まりさはもりいちばんのかりうどさんなんだよ!!」 そうまりさが返答すると、口を大きく開け今日の狩りの成果を広げた。 出てきたのは食べられる山菜やキノコなどなどゆっくりから見れば御馳走の山だった。 「「「ゆわ~~い、ごちそうがいっぱいだよ!!」」」 大はしゃぎする子ゆっくり達。三匹とも美味しそうな御馳走に我先と駆けだしたが 親れいむが子供達を止めた。 「だめだよおちびちゃんたち!!ちゃんとわけてからね!!」 そういうと親れいむは均等になるように御馳走の山を分けて行った。子ゆっくり達も納得し、 率先して母の手伝いを始めた。実に微笑ましい光景であった。 そうこうしているうちに配分が終わり、一家はきれいに整列した。 「それじゃあおちびちゃんたち!!きょうもがんばってかりをしてきてくれたおとうさんに ゆっくりおれいをしてからいただきますをしようね!!」 「「「ゆ!!ゆっくりわかったよ!!」」」 子ゆっくり達は親まりさの方を向いた。 「「「おとうさん!!きょうもおいしいごはんをありがとう!! ゆっくりいただきます!!!」」」 「「ゆっくりいただきます。」」 親ゆっくりのいただきますを皮切りに御馳走の時間が始まった。 美味しそうな木の実にキノコ、山菜、どれもゆっくりにとっては御馳走であった。 ただ一つ、長女れいむのごはんに白い木の実があった。 「ゆ?」 長女れいむは今まで見た事もない白くて大きな木の実に気が付き父に聞いた 「おとうさん!!このしろいしろいさんはなぁ~に?」 「ゆ?それはね、おとうさんがにんげんさんからもらったごはんだよ!! むかしにね、それとおなじようなごはんがあったんだけどねもうどくがあったんだよ!! でもね、このしろいしろいさんはおとうさんがどくみをしたからだいじょうぶだよ!!」 長女れいむはそれを聞いて安心し、おそるおそる口に含んだ 「む~しゃ、む~しゃ・・・・・し、しあわせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!! ヘブンじょうたいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 長女れいむはあまりのおいしさに飛び跳ねながら叫んでいた。 「おちびちゃん!!おしょくじちゅうにおぎょうぎわるいことしちゃだめでしょ!!」 親れいむは長女をたしなめようとしたが、聞く耳持たずだった。 あまりに革命的なまでにおいしかったのだろう。 「ゆぅ~~、おねえちゃんだけじゅるい!!れいみゅもたべちゃいぃぃぃ!!」 妹れいむが駄々をこね始めた。だが、あの白い木の実はすでに長女が平らげてしまっていた。 親れいむはどうにかしてなだめようとしたが、耳に入る様子もなかった。 「しょうがないね!!あしたおとうさんがにんげんさんからまたもらってくるから がまんしてね!!」 親まりさがそういうと妹れいむはピタっと泣きやみ大喜びで跳ね始めた。 「ゆぅ~~、まりさも!!まりさも!!」 長女まりさも欲しがっていたようだ 「しょうがないね!!みんなの分をもらってくるよ!!」 「「「ゆわ~~い!!おとうさんだいすき!!」」」 子ゆっくり達は皆大喜びであった。 かくして一波乱食事は終わり、辺りを片づけた後皆床に着くことにした。 「それじゃあ、ゆっくりおやすみ!!」 「「「「ゆっくりおやすみなさい!!!」」」」 家族はそれぞれのベッドに健やかな眠りにつき始めた。 ベッドといっても枯れ葉や落ち葉を敷き詰めたものなのだが。 「ゆぴー、すぴー」 「しろいしろいさん・・・・れいむにたべられ・・・・」 「まってねぇ~~・・・・」 子ゆっくり達は皆幸せそうに寝ていた。 一方そのころ、とある暗い所で新しい命が誕生した。 「・・・・・・・」 ソレは辺りを見回し始めた。黒くて生暖かいものが辺りに敷き詰められていた。 否、自分が埋まっていたのだ。 ソレは本能的に分かっていた。ご飯だ。 ソレは生まれたばかりの小さな口を小さくあけ、少しずつ食べ始めた。 本当にほんの少しの量を何度も回数を分けながら食べて行く。 少しずつ食べて行くと腹はさすがに満たされ、ソレは生まれた所から少しずつ移動を始めた。 「・・・・・・・」 目の前にあるご飯をかき分けながら進むと自分と同じ生き物がいた。 ソレは本能的に分かった。あれは自分の姉妹だ。 ソレは少しづつ姉妹に近づいて行った。姉妹の方も気づいたらしく、自分の方へと寄ってきた。 少しずつ、少しずつ。 そしてお互いが頬ずりが出来る位近くにたどり着いた。 ソレと姉妹はさっそく信頼の頬ずりを始めた。 あまり空間がないのにも関わらず、姉妹は器用に頬ずりをしていく。 そして本能が呼びかける。子孫を残せと 姉妹の方も本能の呼びかけに答えたらしく、ゆっくりと後ろを向いた。 どうやら「受け」をやってくれるようだ ソレは姉妹と交尾を始めた… 1時間後、姉妹の腹は非常に大きく膨らんでいた。 ソレは交尾の成功に満足したのか少し眠りについた。 さらに数時間後、ソレは目が覚めると姉妹のお腹はさらに膨れ上がっていた もうそろそろ頃間であると本能が語り始めた。 ソレは姉妹にそろそろだという事を伝えると姉妹は適当な空間に生殖器を向けた。 姉妹は体に力を入れ始めた。必死に力を入れているのが見て分かるぐらいに顔を歪めていた。 そして ぼん!!ぼん!!ぼん!! 姉妹は空間目掛けて何かを自分の生殖器から射出した。 それは非常に早く何か良く分からなかったが白い物体にであるように見えた。 ぼん!!ぼん!!ぼん!! 姉妹はまだ射出を止めない。腹の中にそれだけ大量の物が詰まっていたのだろう、今だに止む気配がない 結局、射出が止まったのは100個ほど飛ばしてからだった。 朝、ゆっくり一家はゆっくりと目を覚ました。 とある一匹は除いて 「ゆ~ん・・おかあさん・・ぽんぽんさんがいたいよぉ・・・」 昨日しろい木の実のような物を食べてヘブン状態になったあの長女れいむだった。 翌朝起きるとお腹が痛く、食事もほとんど取れない状態になった。 「おねえちゃん、いたいいたいさんはやくなおってね・・・」 「れいむぅ・・・」「おちびちゃん・・・」 親まりさは狩りをお休みして長女れいむの看病したり、腹痛に効くお薬を飲ませても一向に 良くならなかった。 それどころか、痛みが少しずつ増してきているようだった。 「おかあさぁぁぁぁぁん、ぽんぽんがゆっくりいたくなってきたよぉぉぉぉぉぉ!!!」 娘の状態が一向に良くならないどころかますます悪化してきたことに親達は、このままではまずい と考えぱちゅりーの診療所に長女を連れていくことにした。 長女れいむは大きな葉っぱの上に横になり、両親はその両端を咥えゆっくりと運び始めた。 姉妹の子ゆっくり達は横について長女れいむを励まし続けていた。 「おねえちゃん!!もうすぐびょういんだからね!!」 「ゆっくりだいじょうだからね!!」 だがそんな励ましの声も今の長女には届かなかったようだ。 長女の顔色はますます青白くなっていき、呼吸は少しづつ小さくなっていった。 「ゆぅ・・・・ゆぅ・・・・」 必死に痛みに耐える長女。だが、その緊張した空気は突然の悲鳴に打ち砕かれた 「ゆぴぃ!!ゆぷぅ!!」 長女の苦しみ方が変わった。今までは痛みに耐えるような様子が尋常ではない痛みに苦しむものに かわったのだ。 「ゆぷぅ!!うbひfふsぅvfvふぃおwぇjjjねいぁj」 突如として発せられる解読不能な言語。これには両親はただ事ではないと悟り 歩みが自然と速くなっていた。 「jkhbtkぶjひlすぇrbふlうぇr・・・fykhうぇjkbち・・・・ふ」 病院に近づくにつれ、長女の叫びは少しづつ小さくなっていった。 駆けること30分、一家はどうにか群れ唯一の診療所にたどり着いた。 長女はぐったりとしており、両親は心配そうに戸を叩いた 「ぱちゅりー!!おちびちゃんがたいへんなの!!たすけてあげてね!!」 2,3度叩いた辺りでぱちゅりーが出てきた 「むきゅ!!こんなあさはやくからどうしたの?」 「おちびちゃんがたいへんなの!!はやくたすけてね!!」 ぱちゅりーは群れの中でも歌姫として有名な子れいむの身になにかあった事を理解し すぐに家の中に家族を招きいれ、容態を見た 長女の体は青白くなり、呼吸は停止しており、瞳孔も開ききっていた… 「むきゅ……、もうえいえんにゆっくりしちゃっているわ…」 ぱちゅりーは少し悩んだが、素直にそう告げた。 家族はそんな馬鹿なという顔でポカンとしていた。 「ぱちゅりー…なにいってるの…ぽんぽんがいたいだけでしんじゃうなんてそんなこと ないでしょ…」 親まりさはそうか細い声で喋った。 だが、ぱちゅりーは辛い現実を続けた 「残念だけど…もうえいえんにゆっくりしちゃってるわ…さわってみなさい…もうこんなにつめたいわ…」 信じられないような顔をしながら両親は頬ずりをした。とても冷たかった。 昨日あんなにゆっくりしていたのに…たった一日で…たった一日で皆に愛されていたおちびちゃんが …おちびちゃんが!! 「おちびちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」 「どぼじでごんなごどにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」 両親の叫びが残りの姉妹に全てを語っていた。 「しょんな…うしょだよね!!おねえちゃんがえいえんにゆっくちちちゃうわけないよね…」 「うそだぁぁぁぁ!!ばりざのいぼうどがじぬわげないんだぜ!!」 言葉ではそうはいっているものの、目には涙が溜まっていた。 姉妹はその場で耐えきれなくなり、両親と一緒に泣きだしてしまった。 「おねえぢゃぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」 「でいぶぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」 家族はわんわんと泣きだしてしまった。 両親は頬ずりしながら泣き、姉妹はその場で両親以上に泣きだしてしまった。 あんになゆっくりしていたのに…死んだなんてうそだ… あんなに群れのみんなに愛されていたのに… あんなに(ゆっくり基準で)きれいなお歌を歌っていたのに… そんな思いが錯綜する中、あり得ないことが起こった。 むくっ… 死んだはずのれいむが体を起こしたのだ。 体を器用に動かし、何事もないように起き上がったのだ。 この光景にぱちゅりーは驚き、家族は喜んだ。 「ゆ?おぢびぢゃぁぁぁぁぁぁん!!いぎがえっだんだねぇぇぇぇぇ!!」 「よがっだよぉぉぉぉ!!よがっだよぉぉぉぉ!!」 「おねえぢゃんがいぎがえっだぁぁぁぁ!!」 「ゆぅゆぅ…ゆわ~~~ん!!」 家族は大喜びでれいむにすり寄り、さっそく頬ずりしはじめた。 だが、ぱちゅりーは見逃さなかった。 そう、れいむは間違いなく死んでいた。 瞳孔は完全に開いており、すでに死臭が漂い始めていた。 つまり、れいむは死んでいるはずなのになぜか起き上がったのだ。 家族はれいむが起き上がった=生き返ったとみなして大喜びのあまりその事実を完全に 見落としていた。 ぱちゅりーはあり得ない光景に目を丸くしてその様子を見守るしかなかった。 ぱちゅりーが見守っていると、一瞬ではあるがれいむの腹がふくらんだ。 「むきゅ!?な、なに!!」 れいむの腹から何かが出ようとしているように見えた。 れいむの腹は一瞬膨らんだらすぐしぼむを繰り返し、さすがの一家もただ事でないことに 気づいた。 「ゆうぅぅぅぅ!!どうしたのおちびちゃん!!」 「またぽんぽんいたいの?いたいの!?」 「おねえちゃん、ゆっくりしていってね!!ゆっくりしていってね!!」 「こわいことしないでねぇぇぇぇぇ!!」 家族は皆恐慌状態に陥った。 そして一拍おいてれいむの腹が裂け、中から何かが出てきた。 それは…… とりあえず前半はここまで あとがき ここ最近書いていなかったせいか腕が落ちた気がします。 ですので一旦ここでとめて数日後に後半を挙げます。 作者 アイアンゆっくり 過去作 まりさの馬鹿 ゆっくり地縛霊 れいむ親子の場合 ゆっくりおしえてね!! 1~2 世界で一番短い虐待 ゆっくり地縛霊 まりさ達の場合 鬼斬 1~ 怪奇現象 ゆっくり自縛霊 ありすの場合 このSSに感想を付ける
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※最初で最後のゆっくり虐待に挑戦中です。 ※どくそ長いです。 ※うんうん、まむまむ描写あり。 ※標的は全員ゲスです。 ※虐待レベルはベリーハードを目指します。 ※虐待パート小休止中。虐待のほかにもいろいろ書きたいことはある。 ※以上をご了承頂ける方のみどうぞ。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 『永遠のゆっくり』14 この群れの中で、私たちは飼われることになった。 どれだけ懇願しても聞き入れられなかった。 群れはもとより、私のあのれいむさえ、私の懇願に耳を貸さなかった。 「おねえさん、いいかげんにしてね! むれのみんながそろそろおこりはじめてるんだよ!! ききわけがわるいとおもわれるとおしおきされちゃうよ!!」 「れいむ。本当に、お世話してくれるのは有難いと思うわ。 だけど、私たち人間は、あなたたちゆっくりとは違うの。ここではゆっくりできないわ」 「おねえさんはまだほんとうのゆっくりをしらないんだよ!! にんげんさんのむれより、ここのほうがずっとゆっくりできてるよ! ほんとうのゆっくりをおしえてあげようって、おねえさんのためにみんながんばってるのに、 おねえさんがすなおにいうことをきかないからみんながおこってるんだよ! ゆっくりりかいしてね!!」 「れいむ……」 「きょうのごはんだよ!!ゆっくりたべていってね!!」 上から落とされるのは、私たちの食事だった。 野草、茸、芋虫、蝶の死骸。 とてものこと食べられる代物ではない。 「こんな……食べられないわ。人間はこういうものは食べないのよ」 「もんくをいわないでね!! むれのみんなが、とくべつゆっくりできるごはんをおねえさんたちのためにわけてくれてるんだよ!! ごはんはそれしかないからね!すききらいをいうともうあげないよ!!」 れいむのその言葉を、私は苦い気持ちで聞いていた。 それは、かつて私がれいむに言っていた言葉だった。 『ご飯はそれしかありませんからね。好き嫌いするならもうご飯はあげませんよ』 『ゆゆぅ~!ごみぇんなちゃい!!むーちゃむーちゃ、それにゃりー……』 『わあ、ちゃんと残さず食べられたじゃない。偉いわよれいむ!』 『ゆっへん!れいみゅはしゅききりゃいしにゃいよ!』 『いい子のれいむはなでなでしてあげましょうね』 『ゆゆっ!おねえしゃんのなじぇなじぇだいしゅき~!』 「れいむ……お願いよ、せめてここから出して。逃げたりしないわ」 「ゆっ!おねえさんはまだゆっくりできてないからだめだよ!」 「でも……」 「くちごたえしないでね!むれのなかには、にんげんさんをきらってるゆっくりもいるよ!! ゆっくりできないままでそとにでたら、ほかのゆっくりにいじめられちゃうよ!! いいこになったらおそとにつれていってあげるからね!!ゆっくりいっしょにがんばろうね!!」 『おしょとにでちゃいよ!!おしょとにでちゃいよ!!おしょとでゆっきゅりしちゃいぃ!!』 『まだ駄目よ、れいむ』 『なんじぇえぇ!?おしょとであちょびちゃいぃ!!おちょもだちちゅくりちゃいいぃ!!』 『お外には、野生のゆっくりを嫌っている人もいるの。 今のままで外に出たら、そういう人たちに苛められちゃうわよ』 『ゆゆっ!?いじめりゃれるのはいやぢゃよ!!ゆっきゅりできにゃいよ!!』 『そうね。でもね、れいむが言うことをよく聞くいい子になれたらバッジをもらえるわ。 バッジをもらえば、もう人間さんにいじめられないの。 そうしたらお外に連れていってあげられるのよ』 『ゆっ!!ゆっきゅりわかっちゃよ!!れいみゅがんばっちぇいいきょになりゅきゃらね!!』 『うふふ、一緒に頑張りましょうね』 毎日、ゆっくり達は丈夫な蔓を垂らし、 その蔓に掴まってこの穴の底まで下りてきた。 その蔓を奪って上に登る手も考えたが、蔓がどこに繋がれているかもわからない。 ゆっくりが地上で蔓を掴んでいるだけかもしれず、だとしたら、 ゆっくり程度なら支えられはしても、人間が体重をかけたとたんに蔓ごと落ちてきかねない。 何より、そういう時は決まってドスまりさが笑顔で見守っていた。 ドススパークという兵器を備えているドスの監視下では、どんな抵抗も無意味だろう。 「ゆっゆっ!!おねえさんはゆっくりできてる?!」 「だめだよ!きょうもごはんさんをたべてないよ!!」 「ゆっくりできないね!!おねえさん!ぐずぐずしないでごはんをたべてね!!」 群れのゆっくり達は、降りてくるたびに食事をすることを要求した。 私はその度に首を振ったが、ゆっくり達の苛立ちは日増しにつのるようだった。 「なんでごはんさんたべないのおぉぉ!!?ゆっくりできないでしょおおぉぉ!!」 「わかるよー、すききらいするにんげんさんはゆっくりできないよー」 「むきゅう、あまやかされてしたがこえちゃってるのかしら? みんな、しんぼうづよくしつけましょう!」 「ゆっくりわかったよ!おねえさん!!さっさとごはんをたべてね!!」 施設から運び出したあのゆっくり達も毎日降りてきていた。 この子達の目的は明確に長浜圭一だった。 「ゆっへっへ!!ごみくず!!きょうもかわいがりにきてやったんだぜ!! かんしゃするんだぜ!!どげざしておれいをいうんだぜええ!!」 「ひきょうなてをつかってまりささまにかったぐらいでかんちがいするなだぜぇ!! いまこそけっちゃくをつけるんだぜ!!ゆっ!!ゆっ!!ゆっくりしね!!」 「しね!!しね!!あかちゃんかえせぇぇぇ!!!ゆっくりするなあぁぁ!!!」 「ごみくず!!よくもよくもあんなことができたね!!なんとかいってねぇ!!」 「すっきりするな!!ゆっくりするな!!いなかものおぉぉぉ!!!」 「あやまれ!!あやまれえぇぇ!!」 十三匹のゆっくりが、寄ってたかって長浜圭一に体当たりを浴びせる。 本来なら人間にとってたいした痛手ではないが、 折れた脚をかばっている状態では相当辛いらしく、 長浜圭一は黙って受けながら、しばしば苦痛に顔をしかめていた。 「ゆっ!ころしちゃだめだよ!!つがいがしんだらおねえさんがゆっくりできないよ!!」 群れのゆっくりは止めるでもなく、遠巻きに声をかける。 「ゆっくりわかってるよ!!」 「いわれなくてもすぐにはころさないのぜ!!いっしょういじめぬいてやるのぜぇ!!」 長浜圭一は何も言わず、うつむいたままただ黙って耐えていた。 この男があのゆっくり達にしてきたことを考えれば、止める気は起こらなかった。 ざまあみろ、という子供じみた心情がなくもなかったが、 しかし、正直、見ていて楽しい光景でもなかった。 「ゆっ!!おねえさん、よくみててね!! ゆっくりをいじめたにんげんさんはああいうめにあうんだよ!!ゆっくりりかいしてね!!」 「ああなりたくなかったら、とかいはなありすたちのいうことをよくきいてせれぶなにんげんさんになりましょうね!!」 「ゆぅ~、れいむのおねえさんはだいじょうぶだよ!!あんなふうにはならないよ!!」 「でもこのおねえさん、わがままだよ!!いうことをきかないよ!!」 「ゆっ、とまどってるだけなんだよ!!そのうちおちついたらいうことをきくはずだよ!!」 群れのゆっくり達が諭してくる。 しかし、私は頭上に開いた穴から覗きこんでいるドスまりさに向かって今日も訴えた。 「ねえ、私の言うことを信じて! 本当に危ないの。もうすぐここに人間さんがやってくるわ!」 「ゆゆぅ~、それはききあきたよ!!もういいよ!!」 「取り返しがつかないことになるのよ! あのゆっくり達が、いいえ、もしかしたら他のゆっくり達も巻き添えになるかもしれない。 次に人間に捕まったら、本当の地獄の苦しみを与えられることになるわ! それこそ、あのお兄さんがやったことなんてままごとよ!それぐらいの目に逢うのよ!!」 「ゆふぅ~、どすはにんげんさんなんかにまけないよ!! ゆっくりできないにんげんさんはどすがどすすぱーくでやっつけるよ! どすのむれはどすがまもるからね!ゆっくりあんしんしてね!!」 「ゆぅぅ、どすはゆっくりできるね!!」 「どす!!どす!!ゆっくり!!ゆっくり!!」 この話を持ち出すたびに、いつもこのパターンでうやむやにされる。 威勢のいいことを言うドスに、群れのゆっくり達は興奮して飛び跳ね騒ぎ、私の言うことになど耳を貸さない。 無力感に襲われながら、私はもう一つの訴えを口にした。 「ねえ、春奈はどこ!?」 「ゆっ?ちいさいおねえさんのこと?」 何度も名前で呼んでいるが、人間の名前は覚えてくれない。 「私の子供、おちびちゃんなのよ。お願いだから子供に会わせて!」 「むきゅ、なんどもいってるわよ!!だめよ!!」 今度はぱちゅりーが口をはさんでくる。 周囲のゆっくり達がひそひそと言葉を交わした。 「ゆぅ、やっぱりにんげんさんはあたまがわるいんだね!」 「なんどもいってるのにおぼえられないみたいだよ!かうのはむりだよ!!」 「ゆゆっ、れいむのおねえさんならだいじょうぶだよ!! なんかいもいっていればおぼえてくれるよ!みんな、がんばってしつけようね!!」 ぱちゅりーは私に向かって続けた。 「おねえさんのおちびちゃんはほかのところにかくりして、むれのためにはたらいてもらってるわ! だからあんしんしなさい、むきゅ!」 「一目でもいいから会わせて!食べるものもないのよ!」 「むきゅ、ちゃんとたべてるからしんぱいしなくていいわ!」 「たべてないよ!」 群れの中から、口を挟むゆっくりがいた。 「ごはんはあげてるけど、ちいさいおねえさんもたべてないよ!」 「むきゅ、よけいなことをいわないでね!! よけいなしんぱいをさせたってなんにもならないでしょ!!あんしんさせようときをくばってるのに、むきゅ!!」 「ゆゆっ!!ゆっくりごめんなさいだよ!!」 ぱちゅりーの一喝でそのゆっくりは口をつぐんだ。 「ねえ、食べてないの!?お願い、会わせて!!ここじゃ生きていけないのよ!!」 私はそのゆっくりにすがったが、そのゆっくりは口をつぐんだままそそくさと群れの後方へ引っこんでしまう。 代わりにぱちゅりーが言葉をかぶせてきた。 「おだまりなさい、むきゅ! かんたんなことよ!にんげんさんがいいこでいれば、すぐにこんなところはだしてあげるし、 おちびちゃんにもあわせてあげるわ! いまおちびちゃんにあわせたら、にんげんさんだけでゆっくりしすぎて、むれではいきていけなくなるおそれがあるのよ! ゆっくりりかいしてね!」 群れの他のゆっくり達が、ぱちゅりーに同調して飛び跳ねる。 「おねえさん!れいむたちだって、おねえさんにおちびちゃんとゆっくりしてほしいよ!!」 「そうだよ!!かぞくでいっしょがいちばんゆっくりできるよね!!」 「だけど、いまゆっくりしすぎたらゆっくりできるにんげんさんになれないよー。 ちぇんたちだってつらいんだよー、わかってねー」 「ねんをおすけど、すっごくかんたんなことなのよ、むきゅ! みんなのいうことをすなおにきいて、ゆっくりできるにんげんさんになればいいだけよ! おちびちゃんにあいたかったらよくかんがえなさい!」 夜になれば、穴はふさがれた。 ドスまりさが蔦を結び合わせて作った大雑把な網が穴の口に差し渡され、 葉の多い木の枝が何本も網にかけられてカモフラージュされた。 この穴は、もともとゆっくりの巣だったらしい。 地下に掘られていた巣が、天井が崩れて大穴があいたために捨てられたのだろう。 空腹と心労で眠るどころではなかった。 ここに来てからもう三日が経つ。その間何も食べていないし、飲んでもいない。 腹がぐうと鳴り、みじめな気分になる。 穴の壁にもたれかかり、私は呻いた。 「腹が減ったか?」 見ると、長浜圭一が近付いてきていた。 暗がりでよくわからなかったが、片膝立ちでこちらににじり寄ってきたらしい。 「あなたは?」 「俺はいい。あんたは?」 「お腹すいてるわよ」 「食うものならあるぞ」 そう言って、長浜圭一は右手に何かを載せて差し出してきた。 暗くてよくわからなかったが、近付いて目をこらすと、餡子らしかった。 「あなた……どうしたの、これ?!」 「別にゆっくりを潰したわけじゃない。 昼の間、あのゆっくり共が俺をいじめていたろう。 その時に糞もかけられた。それを集めたんだ」 「………うんうんなの?」 「人間にとっちゃ、ゆっくりの排泄物はただの餡子だ。問題なく食えるだろう」 「……あなたは食べないの?」 「俺の分はもう食った。食え」 差し出されるまま、私はその餡子を受け取って口に入れた。 水がほしかったが、それでも餡子はとてもおいしかった。 私が食べるのを見届けると、長浜圭一はすぐに離れ、 穴の反対側の暗がりに引っこんでしまった。 すでに三日目の夜がふけようとしていた。 進退きわまり、私はこの穴の底で思い悩んでいた。 予想していたよりも遅すぎる。 あの車の発信機で、長浜圭一はバイクですぐにここをつきとめた。 長浜圭一と須藤春奈、計画の首謀者が二人行方不明となっている今、捜索が始まっていないということはないだろう。 捜索が始まったなら、足跡を辿るなり付近のゆっくりを問い詰めるなりして、 一日もかからずにここは突き止められるはずだ。 しかしすでに三日が経とうとしている。 想像していたよりも捜査が困難なのか、 それとも、考えにくいことだが、なにかの事情で見捨てられたか。 携帯電話があれば知人に連絡がとれるのだが、 悔しいことに、携帯を含めた荷物はすべて車の中に置いてきてしまった。すぐに戻ってくるつもりだったからだ。 長浜圭一はといえば、目隠しをしている間になにかの拍子に落としたと言っている。 外界と連絡する手段は一切が立たれていた。 本来、望ましい成り行きのはずだった。 あのゆっくり達を追っ手から逃がすためにここまで来たのであり、 探しても見つからないのであれば喜ぶべきなのだ。 しかし、私はどうなる? 穴の底から這いあがれず、ドスまりさに見張られてどうすることもできない。 助けがこないなら、私と長浜圭一は、ここでどうすればいいのか。 いや、どうなるのか? ゆっくりの排泄物を口にしながら、ここでずっとゆっくりに飼われながら生きていく? その可能性に思い当たり、私は心底ぞっとした。 悪寒、屈辱、閉塞感。 冗談じゃない。 「おねえさん…」 暗闇の中に、声が響いてきた。 見上げると、穴の口をふさぐ枝の一部をどかし、一匹のゆっくりが見下ろしているようだ。 声のニュアンスで、私のれいむだと知れた。 「おねえさん、ゆっくりできてる?」 「…………ゆっくりできてないわ」 「ゆゆ~、ゆっくりしていってね……」 私は立ち上がって叫んだ。 「れいむ!お願いだから話を聞いて!!」 「ゆゆっ?なんでもいってね!」 「今すぐここから出して!春奈にも会わせて! ドスまりさのいない今ならできるわ!」 「ゆっ!だめだよ、おねえさん!! ここじゃないとほんとうにゆっくりできないんだよ!!おねがいだからゆっくりりかいしてね!!」 もしかしたら助けに来てくれたのではないかという淡い期待はもろくも裏切られた。 本心から、このれいむは私をペットだと思っている。 「おねえさん……どうしてみんなのいうことをきかないの?」 「人間はここじゃ暮らせないのよ。 あなたたちゆっくりの食べ物は私たちは食べられないわ!」 「ゆっくりがまんしてね!ここのごはんさんはそれしかないよ!」 「私の家に住んでいた時は、あなたももっとおいしいご飯を食べていたでしょう?」 「ゆゆっ!あまあまはゆっくりできたよ! でもむれのみんなとむーしゃむーしゃするほうがもっとゆっくりできるんだよ!! にんげんさんのむれはゆっくりできなかったよ!!」 「にんげんさんはゆっくりできる」、それがこのれいむの口癖だった。 そのれいむが今、人間はゆっくりできなかったと断定していた。 いざという時のことを考え、日頃から甘くない食事をする訓練をしていたことを、 私は初めて後悔した。 いっそのことあまあまばかりを食べさせて舌を肥えさせておけば、 野生の群れに溶け込むこともできず、私の脱出に協力してくれただろう。 「そんなにここがゆっくりできるの?」 「ゆっ!あたりまえだよ!!ここはさいこうのゆっくりぷれいすだよ!! おねえさんもすなおになってこころをひらけばすぐにわかるよ!!」 「群れは楽しいことばかりじゃないのよ?冬籠りは辛いわよ。 森の食べ物なんてすぐに食べつくして、いつも移動しているのがゆっくりの群れ。 れみりゃやレイパーに襲われることだってあるのよ?」 「ゆゆぅ~、だいじょうぶだよ!みんなとちからをあわせればのりこえられるよ!!」 ゆっくりの群れに初めて参加したばかりのれいむは舞い上がっているようだった。 大勢の同種の仲間ができたことを今はひたすら喜んでいるが、 自然の厳しさがまるで実感できていない。 人里に近い群れでは、冬籠りを初めとした自然の厳しさに苦しみ、人里に下りてくるゆっくりが後を絶たないというのに。 冬が来れば、人家の庇護に慣れきったれいむが早々に根をあげることは目に見えている。 しかし、今は夏だった。 どれだけ言葉をつらねても、「みんなとちからをあわせればへいきだよ」の一点張りで一蹴された。 「おねえさんはゆっくりできてなかったよ!」 れいむはそう言った。 「にんげんさんのむれは、みんないつもいそがしそうにうごきまわっててゆっくりしてないよ! おねえさんだって、まいにちおそとにいって、れいむたちとあそんでくれなかったよ!!」 「それは……しょうがないのよ、れいむ。 人間の群れでは、みんな働かないと御飯が食べられないのよ。 ゆっくりだって狩りをするでしょう?」 「そんなのおかしいよ!ゆっくりよくかんがえてね!! かぞくやおともだちといっしょにゆっくりするのがいちばんだいじなおしごとでしょお!? かりもだいじだけど、それがおわったらみんなずっとゆっくりしてるんだよ!! おねえさんのかりはながすぎるよ!!ぜったいおかしいよ!!」 『おねえしゃん!!どきょいきゅのおぉぉ!?』 『お姉さんはお仕事よ。いい子でゆっくり待っててね』 『いやぢゃ!!いやぢゃ!!ここにいちぇよおぉ!!あしょんでよぉぉ!!しゅーりしゅーりしちぇえぇ!!』 『めっ!わがまま言わないの。おしおきよ?』 『ゆうぅ!おしおきはやめちぇぇ……ゆっきゅりわかっちゃよぉ……』 『いい子ね。帰ってきたらたっぷり遊んであげるわ。お土産買ってくるからね!』 『ゆうぅぅ!!はやきゅ!はやきゅかえっちぇきちぇにぇぇぇ!! おねえしゃんもゆっきゅりしちぇねえぇえ!!』 「……れいむ、ごめんなさい………」 「ゆっ!だいじょうぶだよ!!ここならおねえさんもゆっくりできるんだよ!! たっぷりゆっくりしていってね!!」 私は首を振るしかなかった。 れいむはそれからも説得を重ねてきたが、私はうなずくわけにはいかなかった。 こんなところで一生を過ごすなんて考えられない。 ついにはれいむが癇癪を起した。 「いいかげんにしてよおぉ!!なんでわかってくれないのおぉぉ!!? れいむやむれのみんながきびしいことをいうのはぜんぶおねえさんのためなんだよぉ!! にんげんさんなんてゆっくりできないのに、 みんなはやさしいからおいださないでめんどうをみてくれてるんだよ!! おねえさんがわがままをいってもがまんしてかってくれてるのに、 なんでおねえさんはじぶんのことしかかんがえられないのおおぉぉぉ!!?」 「れいむ…………」 れいむは怒鳴り、そのまま穴の淵から消えてしまった。 『わがままを言うんじゃありません!なんでわからないの?』 『ゆゆっ……』 『おねえさんはれいむには厳しく見えるかもしれないわ。 でも、れいむが憎いわけじゃないの。 れいむがいじめられたりしないように、れいむにはバッジが必要なのよ。 今はつらいけど、一緒にがんばりましょう』 『ゆゆぅ~……ばっじしゃんはゆっきゅりできりゅ?』 『ええ、とっても!』 『ゆっ!れいみゅ、がんばりゅよ!』 『そうね。そのためには自分のことばかり考えてちゃだめよ? 他の人やゆっくり達がゆっくりできるにはどうするかを考えられるのが本当のゆっくりなの』 『おねえしゃん……でも、れいみゅにはわきゃらにゃいよ……』 『それはこれからお姉さんが教えてあげるわ。少しずつ覚えていきましょうね』 『ゆっ!!みんにゃをゆっきゅりさせりゅよぉ!!』 苦い回想を噛みしめていると、数分後にれいむが再び顔を出した。 れいむは言った。 「……おねえさん。 ついきびしいことをいったけど、ほんとうにおこってるんじゃないよ。 れいむはいつもおねえさんのみかただからね。 みすてないからあんしんしてね。……ゆっくりおやすみなさい」 それきり、れいむは本当に行ってしまった。 私は泣いた。 悔しかった。 生まれたときから何年も躾け、愛し、人間との上下関係を教えてきた。 生来プライドの高いゆっくりを辛抱強く訓練し、 私の方が飼い主であり、人間に飼われているという立場を自覚させ、 その線引きをわきまえてこそゆっくりできるのだと教えてきた。 ゆっくりの本能に打ち勝ち、れいむの心身に沁み込んだと思いこんでいたその教えが、 ゆっくりの群れに入ったとき、一瞬でたやすく覆されてしまった。 今、私のれいむは、大勢の仲間たちに同調し、私をペットとして下に見ている。 理性では、当然のこととして理解できていた。 違う種族よりも、自分と同じ種族の言うことに従うのは生物として自然なことだろうし、 人間のもとで躾られ、様々なことを我慢させられてきたれいむにとって、 ゆっくりすることが何より優先され、正義とされるこの群れはまさに天国だろう。 今のれいむがやっていることに、生物として、不自然なところは全くなかった。 しかし、理屈でそう理解できても、感情まではコントロールできなかった。 私は地面に突っ伏して泣きじゃくった。 「あらゆるゆっくりと、考えうるかぎりの接し方を経験し、ゆっくりと仲良くなる方法を研究してきた」 長浜圭一が、暗がりの奥で喋っていた。 「あんた、そう言ったな」 「…………」 「ゆっくりに飼われる、というパターンは試さなかったのか?」 返答する気力もなく、私は泣きつづけた。 四日目の昼が訪れようとしていた。 「ゆっ!!ゆっくりしないでごはんさんをたべてね!!」 「おちびちゃんたちもおしえてあげてね!!」 「ゆゆっ、おねえしゃん!!ごひゃんしゃんはゆっきゅりできりゅんだよ!! みちぇちぇにぇ!!むーちゃむーちゃ、ちあわちぇ~♪」 「ほら、おちびちゃんにだってできるんだよ!おねえさんもがんばろうね!!」 ゆっくりに囲まれながら私は苦しんでいた。 服の下を脂汗がしたたる。 切実な問題が私の体を襲っていた。 便意だ。 もともと多少便秘気味ではあったが、いいかげん限界だった。 オシッコの方は、真夜中に暗がりの奥でなんとか気付かれないようにすませたが、 大きいほうは気付かれないようにというわけにもいかない。 なにしろ証拠が残るのだ。 とうは立っているが、女として、排便を見られるのだけは避けたい。 そんなところを見せるぐらいなら死んだほうがましだ。 そう思って耐えてきたが、もう限界だった。 痛む腹を抑えながら、私はゆっくり達に訴えた。 「お願い……お願い、ここから出して……」 「またわがままいううぅぅ!!」 「いいきゃげんにしちぇにぇ!!れいみゅもおきょるよ!!」 「駄目よ。本当に駄目なの………あの、あれ、うんうんしなきゃ……」 「ゆゆゆっ!!」 ゆっくり達が顔を見合わせた。 「ゆっ!おといれさんをおしえるちゃんすだね!!」 「おねえさん!うんうんはきめられたところでしかしちゃいけないんだよ!!」 「いまおといれさんをつくってあげるからね!!」 見る間に数匹のゆっくりが、上から草の束を運んで洞窟の端に積み上げた。 「ちょっと……何、それ……?」 「ゆっ!おといれさんだよ!!うんうんはここでしてね!!」 血の気が引いた。 どうあってもここでしろというのか。 「い、嫌!嫌よ!絶対に嫌!!」 「なんでいうこときかないのおぉぉ!!?」 「おねえさんのためにせっかくつくってあげたんだよおぉ!!もんくいわないでつかってねえぇ!!」 私は拒否したが、拒否したところで事態は好転しそうになかった。 私は、せめてもの譲歩を願った。 「わかった……そこにするわ、するから……見ないで。みんな上に上がって待ってて」 「ゆっ!!だめだよ!!」 「そうだぜ!!まりさたちがおしえてあげないと、きっとまちがえるのぜ!! なれるまではうんうんのしかたをおしえてあげるんだぜ!!」 「間違えない……間違えないから!!」 「いいかげんにしてねぇ!!さいしょからじょうずにできるわけがないでしょおぉぉ!!? だまってれいむたちのいうとおりにしてねぇ!!」 ゆっくり達が意地になって飛び跳ねる。 私は長浜圭一の方を見た。 長浜圭一はいつもの様に、施設のゆっくり達に取り囲まれて体当たりを受けていたが、 今の話を聞いていたのか、こちらには完全に背を向けてうずくまっていた。 気遣いはありがたかったが、それでも踏ん切りがつかなかった。 わめきたてるゆっくり達に、私は首を振り続けた。 その時、施設のありす達が蔦に捕まって降りてきた。 今日も長浜圭一を苛めにきたようだが、遅れてきたのは珍しかった。 「ゆっ!おそかったね!」 施設のまりさがありす達に声をかける。 ありすは紅潮した頬を震わせて答えた。 「ゆふぅ~……きょうもたっぷりすっきりしちゃったわ! にんげんはやくたたずのいなかものだけど、おはだとまむまむだけはとかいはね!!」 人間? すっきり? 「どういう事?」 私は思わず聞いていた。 「ゆゆ?かちくのくせにありすにはなしかけないでね! ごみくずとちがってありすはこうきなせれぶなのよ!」 「すっきりって何!?人間って誰のこと!?」 「ゆゆっ、きまってるじゃない。おねえさんのおちびちゃ――」 「よけいなことをいわないでね!!」 私のれいむが遮った。 「むれになれて、けいかいしんがとけるまでいっちゃだめっていってるでしょおぉ!? せっかくおねえさんがなつきそうなのにいぃ!!」 「ゆふんっ、おしえてあげればいいじゃない!」 嗜虐を顔に浮かべて、ありすは言い放った。 「おねえさんのおちびちゃんは、むれのすっきりようにんげんとしてはたらいてもらってるわ。 にんげんのおはだはとってもすべすべですっきりできるってことを、 とかいはなありすがみんなにおしえてあげたのよ! それからみんなあのおはだとまむまむにむちゅう。 やくにたたないくそどれいだったけど、むれでのおしごとができてよかったじゃない。 にんげんがあいてならあかちゃんはできないから、めんどうごとがなくてべんりよね!」 「いいかげんにしてね!おねえさん、ぜんぶうそだからね!!ね、みんな!!」 私のれいむが群れに賛同を求めると、不自然に統一された返答が返ってきた。 「ゆゆっ!れいぷなんてしてないよ!おねえさんはあんしんしてね!!」 「まりさもしてないのぜ!!あんしんするのぜ!!」 「しんぱいしないでおねえさんはゆっくりにしゅうちゅうしてね!!」 「にんげんさんはきもちいいけど、れいむはしてないよ!!あんしんしてね!!」 「おねえさんはしんぱいしなくていいから、みんなのいうことをきいてね!!」 ドスまりさも頭上から叫んでいる。 春奈。 まだ十一歳になったばかりの私の娘。 私の春奈が、おそらく食事もできないまま、何十匹ものゆっくりの慰みものにされている。 私は生まれて初めて、ゆっくりを潰したいという強い衝動にかられた。 しかし自分の力では穴から出ることもできず、ドスまりさが見張っている状況下ではそれもできなかった。 「私の子供には手を出さないで!」 「ゆゆっ!だからなにもしてないよ!!ゆっくりしんじてね!!」 「だいじょうぶだよ!! にんげんさんはほかにおしごとがないからしかたないんだよ!!」 「おしごとをしないにんげんさんはおいておけないよー、わかってねー」 「そうなんだぜ!!でもまりさたちはなにもしてないのぜ!!」 「すっきりしたいなら私がしてあげるから!子供は許してよ!!」 私は叫んだが、あの施設のありすが断定してきた。 「くそばばあじゃすっきりできないわよ!いなかものね! おちびちゃんのおはだのほうがすべすべですっきりできるわ!! いちばんすっきりできるのは、うまれたばかりのおちびちゃんよ!! わかったらもっとあかちゃんをつくりなさい!!」 「そんな……!」 「ゆゆっ!!」 群れのゆっくり達が色めきたった。 「おねえさん!!あかちゃんつくってね!!」 「れいむたちはなにもしないよ!!あんしんしてあかちゃんつくってね!!」 「あかちゃんはすっきりできるよ!!……まちがえたよ!!ゆっくりできるよ!!」 「おちびちゃんにはなにもしないからね!!あかちゃんつくってね!!」 満面の笑顔で、ゆっくり達は要求しつづけていた。 一縷の望みでもあれば、土下座でもなんでもして懇願しただろう。 悪意からの監禁であれば、相手の気がすむように自分を貶めてみせただろう。 しかし、このゆっくり達は、善意で私を監禁していた。 こうしたほうが私のためになると、心底から信じこんでいた。 私が何を懇願しようと、万が一にも聞き入れられることはないだろう。 私の願いを聞けば、私のためにならないと思っているのだから。 道は一つしかなかった。 このゆっくり達に服従し、群れのペットとして言われるままに従う。 そうやって安心させれば、ここから出られる。 出られさえすればチャンスもあるだろう。 長浜圭一が依然として背を向けているのを確認した後、 私は泣きながら、ズボンのベルトに手をかけた。 「やったよおぉぉ!!うんうんできたよおおおぉぉ!!!」 群れのゆっくり達が飛び跳ね、はしゃいでいる。 「ここがおといれさんだからね!!うんうんはいつもここでしてね!!ゆっくりおぼえてねぇ!!」 「みんな!れいむのおねえさんはやっぱりいいこだったでしょ!!ゆっへん!!」 「みんなでがんばったかいがあったねえぇ!!」 「えらかったね!!えらかったね!!」 「すーりすーりしてあげるね!!すーり、すーり!」 「おねえさん、そのちょうしだよ! これからもいうことをよくきくいいこでいれば、いつもすーりすーりしてあげるからね!!」 「ごほうびをあげるね!!まりさのだいじなたからもののいしさんだよ!! おねえさんがはじめていうことをきいたきねんだよ!! これからもみんなのなかまになれるようにがんばろうねぇぇ!!」 「ゆゆぅ~、くちゃいよ!!にんげんしゃんのうんうんはゆっきゅりできにゃいよ!!」 「ゆゆっ、そんなこといっちゃだめだよ!!おねえさんはがんばったんだよ!!かわいそうでしょ!!」 自分たちの努力と勝ち取った美談に酔い、互いに頬を取り合って屈託なくはしゃぐゆっくり達。 そのどれもが、一点の曇りもない善意と達成の確信に満ちた表情を浮かべ、満ち足りている。 私は、うつむいてただ泣いていた。 泣いても無駄だとわかっていたが、どうしても涙を止めることができなかった。 その日から、私はゆっくり達の命令に服従した。 虫はどうしてもだめだったが、それ以外の食事はなんとか口に押し込んだ。 「うぶ……うぐっ」 「ごはんさんをたべたらむーしゃむーしゃしあわせーしてね!! しあわせーをしないとゆっくりできないよ!!」 「む……むーしゃ、むーしゃ、しあわせー……」 「もっとおおきなこえでわらいながらいってね!!ゆっくりできるよ!!」 「むーしゃむーしゃしあわせー!!」 「よくできたね!えらかったね!!ごほうびにすーりすーりしようね!!」 『むーちゃむーちゃ、しあわちぇー!』 『こら!しあわせーはまだ駄目!黙って食べなさい』 『どぼちちぇえぇ!?むーちゃむーちゃちあわちぇーちにゃいとゆっきゅりできにゃいよ!!』 『食べながらしあわせーを言ったらご飯がこぼれちゃうでしょ? ほら、こんなに散らばっちゃってるじゃない』 『ゆゆっ!!でもちあわちぇーちにゃいとおいちくにゃいよ!!』 『しあわせーは全部食べおわってからならしてもいいわ。 たくさん我慢してから最後にしあわせーしたほうがゆっくりできるわよ?』 『ゆぅぅ……ゆっきゅりわかっちゃよ……むーちゃ、むーちゃ』 『むーちゃむーちゃもだめよ。静かにお行儀よく食べてね。お行儀のいいゆっくりになればバッジがもらえるわよ』 『ゆゆぅ~………しあわせー!!』 『はい、よくできました!明日は「ごちそうさま」を覚えましょうね』 『れいみゅがんばっちゃよ!!なーでなーでしちぇにぇ!!』 「うんうんちゃんとしてるね!!いうことをきくおねえさんはゆっくりできてるね!!」 「うんうんをかたづけてくるからね!!おといれさんをきれいにしてあげるよ!!」 「おにいさんもおねえさんをみならってね!!そんなところにうんうんしちゃだめだよ!!」 長浜圭一のほうは、さすがに私の傍で便を処理するわけにもいかず、 夜中に反対側の壁に穴を掘ってすませているらしかった。 「おうちのなかでおといれさんいがいにうんうんするとゆっくりできないよ!!」 「おねえさんはいいこだからもうわかってるよね!!」 「ゆっくりできるね!!」 『これは何!?』 『ゆっ!おねーしゃん、おきょっちぇるにょ?れいみゅわりゅいこちょしちぇにゃいよ!』 『いいから答えて。これは何かしら』 『ゆゆっ!きゃわいいれいみゅのうんうんだよ!!』 『こら!決まったところ以外でうんうんしちゃいけません!』 『ゆっ!?れいみゅはうんうんがしちゃかっちゃんだよ!!ゆっきゅりきゃいしちぇにぇ!!』 『言い訳になってません!謝らないとおしおきよ?』 『ゆゆっ!やめちぇにぇ!やめちぇにぇ!!ごめんなちゃいぃ!!』 「ゆっくりおうたをうたおうね!!れいむがうたうからよくきいてね!! ゆっゆっゆ~~♪ゆゆゆゆゆ~♪ゆ~ゆ~♪」 「れいむのおうたはゆっくりできるんだぜ!! おねえさん、まねしてうたってみるんだぜ!!」 「……ゆっゆっゆ~~♪」 「ゆゆっ!やめてね!ゆっくりできないよ!!」 「きたないこえだね!!ゆっくりしたおうたをうたえないとなかまにはいれないよ!!」 「ゆっくりおしえてあげるからね!!がんばってゆっくりうたえるようになろうね!!」 「ゆっゆっゆ~~♪ゆゆゆゆゆ~……」 「きくにたえないんだぜぇぇ!!まじめにやるんだぜぇ!!」 『ゆゆ~ゆっゆ~♪ゆゆゆゆ~ゆ~♪』 『れいむ、静かにしなきゃだめよ。お隣さんの迷惑になっちゃうでしょ?』 『ゆゆっ!!れいみゅはおうちゃをうちゃいたいよ!!おうちゃはゆっきゅりできりゅよ!! おねーしゃんもれいみゅのおうちゃでゆっきゅりしちぇにぇ!!ゆっゆっゆ~♪』 『だめよ!むやみに歌っちゃだめ。ゆっくりのお歌が嫌いな人間さんもいるんだから』 『にゃんでぇぇぇ!?うちょいわにゃいでにぇ!!』 『嘘じゃないわ。これからは、お姉さんがいいと言った時だけ歌うようにしてね。 明日は広い野原に連れていってあげるから、そこで一杯歌ってね』 『ゆゆゆっ!たのちみ~♪』 いつまでたっても助けはこなかった。 夏場の洞窟はひどく蒸し、服を変えることもできず、 汗や便の悪臭が洞窟内に充満した。 その悪臭のために、ここに下りてくるゆっくりはやや減少したが、 教育熱心なゆっくりや、長浜圭一への復讐にかられた施設のゆっくりは毎日やってきた。 一週間が過ぎたころ、私の心にはあきらめの影が差しこみはじめていた。 本当に、一生をこの群れの中で過ごすのかもしれない。 よしんば仲間と認められて外に出られたところで、私に割り当てられる仕事は何になるのか。 まさか本気で、私に子供を産ませ、それをすっきりに使う気でいるのか。 人間の常識も倫理もここでは一切通用しない。 まして家畜の子供など、鶏の卵のように利用されるだけだとしても不思議はない。 自殺の可能性さえ頭をよぎる。 助かりたかった。 この地獄から一刻も早く抜け出したかった。 同時に悲しかった。 自分の中でのゆっくり像が、憎々しいものに変わっていくのをどうすることもできなかった。 毎日ゴミ同然の雑草を食べさせられ、大勢の注視のもと排便させられ、罵られながら喉が涸れるまで歌わされた。 この生き物を、もはや前のように愛することはできないだろう。 そしてまた、自分自身も悲しかった。 確かに、私が今されていることは、かつて私がゆっくり達にしてきたことなのだ。 食事中の「しあわせー」を禁じ、歌も制限し、好き嫌いを許さなかった。 ゆっくりの要求を殆ど抑えつけ、一方的に人間に都合のいい常識を押し付けてきた。 それでも、ゆっくり達は曲がりなりにも私になついてくれた。 私のれいむがここで私の躾をしているのも、私を愛しているからこそだろう。 意趣返しというか、上に立つことの優越感は十分楽しんでいるようだが、私にそれを責める権利はない。 ここで世話をされながら、私はゆっくりに感謝することができなかった。 かつて私のゆっくりたちがしてくれたようには、自分の常識を曲げてまで相手の善意に報いることができない。 あれほどゆっくりを愛していたはずなのに、その善意に応えることができない。 ゆっくりのように、自然に無邪気に、強者の膝元に這いつくばることができればどれだけ楽か。 明らかに相手より弱い立場にいながら、私は弱肉強食という自然の摂理に逆らい、 人間としてのプライドに縛られて相手を怨むしかできない。 あれほど、ゆっくりを愛しているつもりでいた。 それは結局のところ、自分のほうが上に立っているという安全地帯での傲慢なままごと遊びでしかなかった。 いまや私は、 はやく見つけ出してもらい、娘ともども助け出してほしいというただそのことのみを願い、 ゆっくりをあの悪魔のような計画から守るという当初の大義は雲散霧消してしまっていた。 そんな私の弱さが何よりも悲しかった。 やがて八日目の昼になると、助けが現れた。 続く
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「冷静な子たちのお部屋」と可愛らしい文字で書かれた部屋に 八意永琳は入っていく ここはゆっくりアリスたちの性欲の減退を試みる施設 野生のゆっくりアリスが飼いゆっくりをレイプする事件が多発する事を受けて 永琳は薬物散布による野良ゆっくりアリスへの性欲減退処置を提案。 それは妖怪からも、人里からも、承認を受け、これはそのための実験である。 妖怪や人間の中にはあんなもの皆殺しにしてしまえば良いと毒薬の散布を支持する者もいたが、 それぞれの代表者によってどうにか説得されたらしい。 それほどに嫌悪感を覚えるのか、永琳は少し期待をしてしまう。 「・・・」 「あら、不愉快?」 「そんな顔してました?」 明らかに嫌悪と分かる表情を鈴仙は指摘され、思わず顔を逸らす。 今まで見ていた方向には三匹のゆっくりアリスによってレイプされるゆっくりまりさの姿があった。 「倫理観なんてどうでもいいわ。ここに入ってくるゆっくりは全員何らかの形で死ぬのよ。あのゆっくりアリスたちが憎くても何かしてやろう何て考えない事ね」 「は、はい」 「じゃ、はじめましょうか」 永琳は三匹のゆっくりアリスからゆっくりまりさを取り上げる。 「ゆ?なにするの?アリスのまりさをかえしてね」 「まだすっきりしたいんだから、なにするの?」 「ゆー!!アリスのまりさかえしてよ!!」 ゆっくりまりさは助かったと思った。このままお姉さんに抱きかかえられ、 元いた場所かもっと良い場所にいけるのだと勝手に思っていた。 しかし、ゆっくりまりさは返してと騒ぎゆっくりアリスの目の前で床に叩きつけられ殺された。 「ゆ!!なにするの?!べつのまりさをよういしてね!!」 「そうよ。アリスはすっきりしたいんだから」 「とかいはのアリスはすっきりしたいのよ!!」 三匹のゆっくりアリス達はそれまで好きだ愛していると言っていたゆっくりまりさに関して何ら触れず、 自分達がすっきりするため、別のゆっくりを要求した。 「この子達、自分が殺されるとは思わないのね」 そう小さな声で、永琳は鈴仙に伝える。 「たぶん、都会派の自分は殺されないとか思ってるんでしょ」 鈴仙はとても不愉快そうに答えた 「あら、ごめんなさい。あなた達のゆっくりまりさ、つい手が滑って落としちゃったわ。代わりを用意するから少し待ってくれるかしら」 「とかいはのアリスをまたせないでよ!」 「アリスはできるおいんなだからストレスがたまるのよ!」 「はやくすっきりさせなさいよ!!」 師匠に対して、ゆっくりは本当に命知らずというか身の程知らずというか 鈴仙は今までの不愉快な思いが消え、今はゆっくりアリスに対する同情の気持ちに変わっている。 「お詫びと言っては何だけど、私の作った栄養剤を飲んでみない?お肌がぷるぷるになって、元気も出るし、よりすっきりできるようになるわ」 「ゆ?とかいはのアリスにぴったりね!!」 「ゆっくりしてないでだしてね!!」 「おねーさん、アリスはとかいはだからおねーさんのことゆるしてあげるね」 永琳は三匹にそれぞれ薬の入った砂糖水を与える。その隙に鈴仙がヘアバンドに甲乙丙と書かれたタグをつける。 それからしばらく二人は部屋の隅でお茶をしながら様子を観察していた。 ゆっくりアリスはせっかく三匹いるというのに三匹で遊んだりせず、用意してあげた巣に引きこもり木や土で何か作って過ごしていた。 「同種間での性行為はしないんですね」 「元々、コミュニケーション能力が低い種だから、一方的な押し付けしかできない。同種だとそれがぶつかり合うから」 「・・・なんだか、自分勝手ですね」 「あら、珍しい。あなたがゆっきりをそんな風に言うなんて。でも、勘違いしちゃいけないわ」 永琳はカフェオレを一口飲むと話を続ける。 「私達から見ればアレは一方的な感情の押し付けしかできない不具合のある種族だけれど、アレらは自分に何ら問題があるとは思ってないのよ」 「それが自分勝手なんですよ」 「常識を考えなさい。アレと私たちの常識は違うのよ。この実験はアレの常識を捻じ曲げる行為。自分勝手なのは私達の方よ」 「・・・」 「それでも私は倫理観なんてどうでもいいのよ」 その後、他のケージと違って静かでいいわねと永琳はつけたし、クッキーに手を伸ばした。 ~甲のゆっくりアリス~ 「あら・・・」 「師匠、この子には何を入れたんですか?」 「甲にはただの性欲減退剤よ・・・。濃度は若干高かったけれど」 ゆっくりアリスは自殺していた。巣にしていた小屋の壁にカスタードクリームがへばりついている事から、 何度も壁に体当たりしたのだろうという事が分かる。 「性欲減退剤って、どういう効果が現れるんですか?」 「今回のは性欲を強く否定するのよ。性欲が高まるとストレスを感じるようにしたものなんだけど」 そんな事を言いながら二人は監視カメラの映像を再生する。 『すっきりしたくなちゃった・・・ゆゆ!!』 「ああ、これよ。身体的な負荷ではなく、精神的な負荷にしたのがこの薬の良い所なんだけど」 『すっきりしたく・・・ううん、とかいはのアリスはすっきししないとストレスが、ゆぅ!!』 すっきりしたいと思う度にゆっくりアリスの体は痙攣する。 「効果がありすぎなんじゃないですか?」 「ゆっくりまりさで実験した時には同じ濃度で痙攣するなんて事はなかったわ」 『すっきりしたいのに、ゆぎぃ!!すっきりしたくない!!』 狂ったように小屋の中を転げまわるゆっくりアリス。 「性欲が強すぎるのかしら、それを押さえつけるために薬の効果が強く出てるのね。ふむ・・・」 『ずっぎりじだい!!ずっぎりじだぐない!!』 ゆっくりアリスが小屋の中を駆け回ると、永琳はぷっと思わず吹き出す。 「こんなに効果があるなら別の用途に使えそうね」 『ゆぎぃ、いやぁ!!なにごれ、ぎもぢわるい!!ずっぎりずっぎり!!』 そう言ってゆくりアリスは壁に何度も衝突する。 何度もカスタードクリームを吐き出し、しばらくすると動かなくなった。 「ああ、残念。一番シンプルで簡単だと思ったのに」 あまり残念そうな感じもなく永琳は監視カメラの映像を止める。 ~乙のゆっくりアリス~ 「あれ、巣にいませんよ」 「うーん、一匹ずつ観測員をつけた方が良かったわね」 永琳は今度は残念そうに言い、監視カメラの映像を再生する。 「この子には何を与えたんですか?」 「少しでもすっきりしたくなると、ある特定の記憶を繰り返し再生する薬」 「ど、どんな記憶ですか?」 「ゆっくりまりさが黒ずんで死ぬ所」 鈴仙は言葉を失う。 「さ、見るわよ」 再生機にゆっくりアリスの姿が映し出される。 『ゆー、すっきりしたい・・・ゆ?』 あたりをゆっくりアリスはキョロキョロ見渡す。 『まりさ?ゆ?・・・いないよね。まりさのことかんがえたらすっきりしたく、なちゃ・・・ゆ?』 「あら、あまり効果は無いのかしら?」 「だってほら、ゆっくりアリスって相手が死んでも関係ないって感じですから」 永琳は失敗かしらと呟くが、次第にゆっくりアリスに変化が出てくる。 『まりさ・・・しんじゃった?アリスのまりさが』 「ふむ、いつも発情と同時に性行為を行うから、もしかすると他者の死を見直すのはこれが初めてなのかもしれない」 「意外に繊細なんでしょうか」 「つまり、ゆっくりの死に対する悲しみがあるって事?」 『すっきりしたら・・・まりさが、まりさ!!』 ゆっくりアリスが泣き出す、自分の強姦でゆっくりまりさが死んでしまった事を思い出し。 『・・・ゆ!まりさごめんなざい』『・・・ゆ?!まりざもうゆるじで!!』『・・・ゆひぃ!!まりざ、おねがいもうゆるじでよ!!』 すっきりしたいと思う度に自分が殺したゆっくりまりさの事が思い浮かぶ。 「あー、これは結構・・・いいかも」 『ゆ!!まりさ、こないで。まりざ、ごないで!!』 そう言ってゆっくりアリスは巣を飛び出す。あとはずっと、誰もいなくなった巣が映っているだけだった。 その後でしばらく巣の周辺を探すと池にヘアバンドが浮いていた。そのヘアバンドには乙のタグがついていた。 ~丙のゆっくりアリス~ 「おーい、大丈夫?」 「ゆっくりしていってね」 「あ、師匠、この子はげん・・・あれ?」 ゆっくりアリスは笑顔だった。笑顔なのだが顔を真っ赤にし汗をダラダラかいていた。 「あの師匠、これは?」 「いくら、ゆっくりアリスでも高熱を出していれば強姦はできないと思って試しに作ってみたんだけど」 鈴仙がゆっくりアリスの頬に触れてみる。 「うわ、凄い熱さじゃないですか」 「やめで、おねえざん、ほっぺがいだいよ!!」 「あ、ごめんなさい・・・師匠、熱のせいですか?」 「それはオピオイド拮抗薬よ。痛覚を高めてあるの。これなら強姦もできないでしょ?」 鈴仙はゆっくりアリスに同情した。 「頬に何かが触れれば激痛が走るはずよ。ああ、勿論飛び跳ねる事も無理ね。這いずり回る事なら、できるかしら?」 そう言って、ゆっくりアリスの少し前辺りに飴玉を置く。 「おねーさん、アリスはびょうきなんだよ。こっちまでもってきてね」 「嫌よ。でも、この飴を食べたら楽になるわ。ほら、頑張って食べなさい」 ずりずりと這い蹲ってゆっくりアリスは進む。その度に身体中に激痛が走る。 「あの、師匠。何でこの子、こんなに痛がってるのに笑顔なんですか?」 「例えば、私が何かを食べて凄く苦しそうな顔をしたとするわ。あなた同じものを食べる気になる?」 「いいえ・・・」 「だから、笑顔のまま顔を硬直させてあるのよ。この技術が一番難しかったんだから」 永琳は楽しそうに飴玉をゆっくりアリスから遠ざける。 「どうじでぞんなごどずるの!!」 「叫ぶ事すら苦痛なはずよ。さ、もう少し頑張って」 「ゆぎぃ!!・・・ゆぎぃ!!」 唸り声と叫び声を挙げながらゆっくりアリスは進む。 目は真っ赤になり、涙を浮かべているが、飴玉を一心不乱に見つめている。 ようやく、辿り着き、舌を伸ばす。これで楽になれる。慌てて飴玉を口に運ぶ。 「よくできました」 おめでとー、そう言って永琳は拍手をする。 全身の痛みがなくなっていくのが分かった。熱も下がっていく、 ゆっくりアリスは楽になった。つまり死亡したのだ。 実験の結果を元に人や妖怪の間で話し合いが持たれ丙の薬が採用される事になった。 最後まで他のゆっくりに害がないのか聞いていた人間もどうにか納得してくれ、薬品の入った飴玉の散布が行われた。 3ヶ月もすると、ゆっくりアリスを見かける事はめっきり減り、 人間達が飴玉の散布をやめる頃にはゆっくりアリスは絶滅危惧種に指定されるほど数を減らしていた。 ある日、買い物の帰りに鈴仙はゆっくりアリスを見かける。 酷く衰弱してはいるが、顔立ちの良いゆっくりの中でも美形なゆっくろアリスだった。 そこへゆっくりまりさがやってきて、「アリス、かわいいね。まりさとすっきりしない?」と声をかけた。 ゆっくりアリスは酷く怯え、森の中に逃げ込む。 その表情はとても笑顔で、まるで私を捕まえてと逃げる女の子のようだった。 現にゆっくりまりさは「おいかけっこだね。ゆっくりつかまえるね!!」とゆっくりアリスを追いかけた。 鈴仙は二匹を追いかけてみる。茂みの中でゆっくりアリスはゆっくりまりさに捕まっていた。 頬ずりをされ、ゆっくりまりさはとても気持ち良さそうにしている。 ゆっくりアリスはと言うと涙を流し、やめてと訴えていた。 「ゆ?アリスもうこんなにほおをあつくして」「なくほどうれしいんだね」「アリスはつんでれだね」 勝手な事を言うゆっくりまりさを鈴仙は思いっきり蹴り上げた。 かつて実験室で見た。ゆっくりアリスへの嫌悪感と同じものが胸の中でこみ上げてきた。 ~あとがき~ ゆっくりアリスに腹が立ったんで、 できれば、しばらく殺し続けます。 by118
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季節が冬から春に変わるころのこと 雪は溶け、地面からはちらほらと緑が芽生えはじめている 木々からは春のあたたかい日差しが木漏れ日となって地面に降り注ぐ そんな誰も近寄らない森の奥深く、ある閉ざされた大きな木のうろの中にゆっくりれいむの家族がいた 家族構成は、ゆっくりれいむの母親とゆっくりれいむの赤ちゃんが3匹、ゆっくりありすの赤ちゃんが2匹の6人家族である 赤ちゃん達はまだ産まれて間もないようで、一箇所に集まってすやすやと寝息をたてている その様子を見るかぎりどの子も健やかに産まれてきたようだ 子供達の天使の寝顔に笑顔をこぼす母れいむ その様子はとても幸せなゆっくりの一家そのものであった 「ゆっくりしていってね!」 早朝、巣の中に母れいむの大きい声が響く 「ゆっきゅりしちぇいっちぇね!」 「ゆっきゅりしちぇいっちぇねー!」 母れいむの声に次々と目を覚ます子供達 今日も元気に挨拶を済ます 「ゆっ、みんなおきたね!それじゃぺろぺろするよ!」 そう言って赤ちゃんの身体を舐め始める母れいむ 「ぺーろ、ぺーろ」 「おきゃあしゃんくしゅぐったいよ!」 その行為にきゃっきゃと騒ぐ赤ちゃん達 その姿はどこか嬉しそうでもある 本来、ゆっくりは早朝水浴びする習性がある しかし赤ちゃん達がまだ生まれて間もない上に水場まで遠いため、こうやって母親が身体を舐めて綺麗にすることもあるという 「ゆ!ありちゅもぺろぺろするわ!」 母親の真似をしてお互いの身体をぺろぺろ舐めまわしはじめるゆっくりの赤ちゃん達 「すっきりしたね♪」 「ちゅっきりー♪」 身体の汚れをしっかり舐めとったゆっくり達は肌がぬらぬらとてかっている どのゆっくりも実に満足そうだ 身体の掃除が済んだ後は食事の時間になる 朝食は乾燥した雑草と干からびたバッタ これは越冬の時に溜め込んだ最後の食料だ 「むーしゃ、むーしゃ」 「ちあわしぇーっ」 目を輝かせて喜ぶゆっくりの赤ちゃん達 最後に越冬で余った食料を全部処分するべく、今日の朝ごはんはいつもより大目である 冬篭り中食料を尽きさせないように量をセーブしてた為、どの赤ちゃんもお腹を空かせている 必死にになって頬張るあまり、1匹のあかちゃんれいむが窒息しそうになってしまう 母親にぽんぽんと背中を叩かれてなんとか切り抜けたものの、皆がそれを見て大笑い 恥ずかしそうに照れながらあかちゃんれいむもつられて笑う そんなとりとめも無い愉快なひとときが過ぎて行いった 全て食料を平らげた後は母れいむとお歌の練習だ 「ゆ~ゆ~♪」 「ゆゆゆ~ゆ~♪」 好き勝手思う存分と歌を歌うゆっくり一家 身体を揺すりながら声を上げる 「ゆっ、おかあしゃんとってもおじょうず!」 「おかあしゃんのおうたはすごくゆっきゅりできるね!」 「あかちゃんたちもとってもじょうずだよ!」 そんなやりとりを繰り返して間も無く 母親の子守唄を聞いているうちに眠たくなったのか、はてまた満腹になって眠たくなったのか ゆっくりの赤ちゃんは次々にお昼寝をはじめる 「ゆ~♪ゆー……」 全員が寝たことを確認すると、ゆっくりれいむは巣から飛び出していった 保存していた古い食料も全て無くなったため、狩りに出かける必要があったのだ たとえ春になったとはいえ、まだ幼い赤ちゃん達である 外の世界は危険が多いため、勝手に外に出ないようにこうやって寝かしつけてから狩りを始めるのだ 「ゆっくりいってきます!」 寝静まった巣に挨拶をして、母れいむはその日の狩りに出発していった 「ゆっ」 「ゆっきゅりちちぇいっちぇね!」 母れいむが狩りに出発してからどれほど時間が経っただろうか 一匹のあかちゃんありすが目を覚ました 他の姉妹達はどれもすやすやと寝息をたてている 「ゆっきゅりしずかにするよ!」 「そろーり、そろーり」 あかちゃんありすは姉妹達を起こさないようにゆっくり奥の部屋に向かう 奥の部屋の一画は赤ちゃん達の遊び場となっている 綺麗な石や不思議な形をした小枝などが並んでおり、赤ちゃん達は普段それをおもちゃにして遊んでいる いつもなら他の姉妹とおもちゃの取り合いになるところだが、今日はありすが独り占めだ 「ゆ♪ ゆ♪」 それからしばらくの間、あかちゃんありすは小石を蹴ったり枝をくわえたりして遊んでいた それから5分ほど経過したろうか 「ゆぅー…」 あかちゃんありすは時間が経つにつれてひとりで遊ぶのが退屈になってきたのだろう つまらなそうに小石を蹴っている ひとりで遊ぶのは至極つまらない しかし寝ている姉妹を起こしてしまうのは忍びない 巣の外にはくれぐれも出ないようにと母親から厳しく教えられている どうしたものか、と思いをめぐらせていたところ… ブルッ 突然の尿意があかちゃんありすを襲った 「ゆゆっ、ちーちーのへやにいきゅよ!」 蹴っていた小石を片付け、足早にトイレのある部屋へと向かうあかちゃんありす 「ちーちーのへや」とは人間でいうところのトイレにあたる ゆっくりは排尿と排便を行うことが知られている 余分に摂取した水分や古くなって痛んだ餡子を尿や便というカタチで排泄するのだ この際身体の中の不純物や毒素も一緒に体外に出すという 「ゆゆっ、ちーちーちゅるよ!」 部屋にたどり着いたあかちゃんありすは手早く身体を後ろに傾ける 「ありちゅ、ひとりでできるもん」 普段は母親についてもらって済ましているちーちーだが今日は母親の手助けは無い しかしいつもやってもらっている手順にならって排尿行為を行いはじめる 底部にある肛門がヒクヒクと動いたと思うと、そこから尿が放物線を描き吹き出てくる 「ちーちー」 シュワワ… 部屋に小さな水溜りが広がっていく 水溜りは黄ばんでおり、湯気がたっている むわっ、とむせ返るような甘い臭いが部屋に立ち込める 目をきらきらさせながら排尿行為を終えるあかちゃんありす ひとりでできた達成感も相まってか、その顔はとても輝いて見える 「ついでにうんうんもするよ!」 身体をさらにのけぞらせて尿道の下にある菊紋をあらわにする 「うーっ!」 そしてあかちゃんありすは強くいきみはじめる 「うう~…!」 プルプルと震える全身 やがて菊紋はミチミチと音をたてて広がっていき、内部から黒くかたまった餡子の塊が出てくる ニュチニュチ… 「ゆ゙~っ!……ゆふぅ~…」 排便も難無く終えるあかちゃんありす 「ゆゆっ!ちゅっきりー!」 ちーちーだけでなくうんうんもひとりで出来た、おかあさんが帰ってきたら報告しよう、きっと喜んでくれるに違いない 他の姉妹たちにも自慢できる そんなことを考えながら老廃物の前でにこにこと微笑む しかしここで問題が発生した いつもはちーちーやうんうんを済ました後、肛門を母親れいむに舐めて綺麗にしてもらっているのだが 今日は母親同伴ではないため、肛門を綺麗に拭くことができないのだ 「ゆ…ばっちいよ…」 あかちゃんありすはぬとぬとする底部の違和感に眉をひそめる 「ゆっ!」 すると、ひらめいた、とばかりに部屋の壁に向かって飛び跳ねていく そしておもむろに身体を後ろに倒すと、肛門がある場所を壁にすりつけはじめた 「す~り、す~り」 便や尿が付着した部分を壁にこすり付けて汚れを落とすと考えたのだ 次第に汚れは落ちて綺麗になっていく底部 「す~り、す~り…」 もうそろそろいいだろうか そんな事を思いはじめたそのとき、あかちゃんありすは言い様の無い違和感を感じた 底部を壁に擦り付ける刺激が、どことなく気分を高揚させる 後頭部がじわりと熱くなるような感覚 呼吸も次第に強まっていき、顔の紅潮と共に全身が汗ばんでくる 「ゆ、ゆ…!」 その行為に没頭しているうちに背筋がぞわぞわとする感覚がこみ上げてきた 「ゆゆ!?」 驚いて壁から離れるあかちゃんありす 「ふっ…ふっ…」 とにかく自分を落ち着かせようと努力するも、高まった動悸はおさまらない 今の感覚はなんだったんだろう 未知の感覚の前にたじろぎ、快感の先に達することは出来なかった 気持ちは良かったが、それが恥ずかしい行為であるということがなんとなく察知できた きょろきょろとあたりを見回すあかちゃんありす、よかった誰にも見られていないようである ほっとしたら今度は別な違和感を感じた 底部から長く伸びた突起が天に向かってそそり立っていることに気がついたのである ギンギンに膨張したそれはぺにぺに、つまり人間でいう陰茎だ 包皮がずるりと剥かれており、表面は体液でぬらぬらと輝き湯気立っている 真っ赤に充血したそれは、ありす種の白い絹のような肌にはとても似つかわしくない なによりその臭いだ、今まで嗅いだことのない異臭はおもわず自分で顔をしかめてしまうほどだ 謎の快感、突然の突起の出現 あかちゃんありすはただただ自分の身体の変化に驚く他なかった ──翌日の朝 「ゆっくりいってきます!」 今日も母れいむの挨拶が巣に響く 赤ちゃん達は完全にお昼寝中だ しかし、あのあかちゃんありすだけは別だった 母れいむが狩りに出て行くのを寝た振りをして待つ そうして、こっそりと玩具が置いてあるあの部屋に向かった 「ゆ…」 昨日のアレはなんだったんだろう 謎の突起も落ち着いたと同時に身体の中に納まっていったし 何よりもあの快感である あかちゃんありすはいつも遊んでいる小石をもってくると、それにのしかかりながら底部を擦りつけ始めた 「ゆっ…ゆっ…」 リズミカルに腰を振るあかちゃんありす 「ゆっ…ゆっ…」 しばらくすると、再びあの不思議な感覚が戻ってくるのを感じた ぺにぺにも白い肌の間からチロチロと顔を見せ始めた 「ゆっゆっ」 じわじわとこみ上げる快感に夢中になって腰を振るあかちゃんありす もっと もっともっと もっともっともっと どれほどその行為を続けただろうか 突然背筋がぞくぞくとしはじめた 「ゆゆゆっ」 行為は止まらない ただひたすらに小石に身体を擦り付ける 小石はあかちゃんありすの体液でヌルヌルになっており、それが潤滑油となってさらに快感を高めていく すると、今までに無い快感の波があかちゃんありすを襲った 「ゆっ───!」 ビクビクッ 「いいいいぃっ゙!!」 頭を突き抜けるような快感、凄まじいほどの幸福感 おいしいご飯を食べても、どれだけゆっくりお昼寝しても これほどの幸せな快感は今まで体感したことが無かった 「…ッ!!…ッ!!」 体をビクビクと痙攣させながら快感を貪るあかちゃんありす だらしなく涎を垂らし、眼球が裏返るほど白目を剥いている 「ふっ…ふっ…」 ぐったりと倒れこみ次第に落ち着いていく これはすごい すごい遊びをみつけてしまった あかちゃんありすは自慰行為を覚えてしまったのだ それからというもの、あかちゃんありすの生活は今までとまったく変わったものになった 皆が寝静まった昼、夜ともに自慰行為にふけり 寝る間も惜しみ、皆の目を盗んでオナニーを続けたのだ また、自慰行為の内容もより過激なものになっていった 底部をこすりつけるだけでは飽き足らずに、勃起したぺにぺにを柔らかい葉っぱに押し付けて刺激したり 反り返ったぺにぺにを自分の舌で刺激したりするようになった まだ身体の成長が未発達なために精液が出ることは無いのだが 直接陰部に刺激を与えるのは目の前が真っ白になるほど気持ちの良いものであった 「ふっふっ」 そして今日も声を殺しながら 日々の行為の末にイカ臭く成り果てた小石を相手に自慰行為に倒錯していた 母親は狩り、姉妹は昼寝、絶好の自慰行為の時間 ……のはずだった 「ゆゆー?ありしゅ、なにちてるにょ?」 「ゆ!?」 激しくガタガタ音をたてるあまり、一匹のあかちゃんれいむが目を覚ましてしまったのだ 行為を見られた 恥ずかしいところを見られた 顔を真っ赤にして汗をたらすあかちゃんありす 「ゆ…、こ、これはにぇ…」 「これは……しゅっきゅりあしょびだよ!」 とりあえず適当な嘘でごまかそうと取り繕ってみる 「ゆっきゅりあしょび~?」 首をかしげるあかちゃんれいむ どうやら嘘は成功のようだ 「そーだよ、これはしゅっきりあそびだよ…」 「とってもしゅっきりできるのよ」 すっきりできるという言葉にあかちゃんれいむは思わず目を輝かせる 「しゅごい!れいみゅにもおちえて!」 「ゆ、わかったわ!」 姉妹にくっついて底部をすり合わせ始めるあかちゃんありすとれいむ 「ゆきゅ、くしゅぐったいよ!」 きゃっきゃとはしゃぐあかちゃんれいむであったが、次第に振動が増していくにつれおとなしくなる 「ゆっ…ゆっ…」 あかちゃんありすは、あかちゃんれいむの底部からぬらぬらとした液体が滴るのを見た れいむも気持ちよくなっているんだ… 少し嬉しい気になって行為を続行するあかちゃんありす 「なんだかきもちいよ…」 あかちゃんれいむもだらしなく涎を垂らして快感に身を任せ始める あかちゃんありすは、あかちゃんれいむの底部から勃起したぺにぺにに顔を近づけて臭いを嗅ぐ 自分と同じむわっとした臭いがする、でも嫌じゃない サイズはありすのよりも若干小さいそれを、ありすは口に含んで吸い始めた 「ゆああっゆうああ」 体をくねらせて快感を貪るあかちゃんれいむ すると、突然あかちゃんありすのなかの何かがうずきはじめた 自分の欲望を抑えきれず、あかちゃんれいむの後ろから思い切りのしかかる そして完全に勃起したぺにぺにをあかちゃんれいむの後ろからこすりつけはじめた 自分のぺにぺにから溢れる愛液とれいむのまむまむから溢れる愛液が潤滑油となって気持ち良い 「ゆふっゆふっ」 そうしてあかちゃんありすは 無意識のうちに あかちゃんれいむのまむまむに 自分のぺにぺにをすべりこませた 「ゆっ!」 突然の違和感に驚くあかちゃんれいむ それもそのはず、自分の体内に姉妹の勃起したぺにぺにが挿入されているのだ まむまむの中でビクビクと激しく動くありすのぺにぺに ありすは頭の中が真っ白になり、本能のままにヘコヘコと腰を振りまくった 「ゆぅ~っ!なんだかへんだよぉ~っ!」 あかちゃんれいむはこみ上げる快感に動揺を隠せない ただ、なんとなく自分がやってはいけないような遊びをしていることに感付きはじめた そのどれほどヘコヘコし続けただろうか 二匹の下には水溜りができており、にちゃにちゃと凄い音を立てている そんな中、ゆっくりれいむにも絶頂の時が訪れようとしていた こみ上げる快感に突然不安になってくる 自分が壊れてしまいそうな感覚 「ゆうっー!ゆぅっー!!こあいよ!や゙めでよう!」 必死に行為の中断を叫ぶあかちゃんれいむ あかちゃんありすにはこれが理解できなかった なんで気持ち良いのにやめろというのか、気持ちが良いくせに 知らないからそういう言葉がでてくるのだ、一度やったら病み付きになるに違いない そう思い至ったあかちゃんありすは、さらにヘコヘコの速度を上げていった 「ごあいよ!ごあいよ!おかあしゃーん!!」 「ぃぃ゙ぐゥぅうッ!!」 二人の絶頂は同時だった 「ィ゙イッ! ン゙イ゙イ゙ッ!!」 「んンんァあ゙あ゙っ」 目の前が真っ白になるほどの感覚につつまれたゆっくりれいむ 意識は完全にとんでいるのだろう 「イ゙ヒッ…イ゙ヒッ…」 と喉で呼吸をしながらその場で盛大に失禁している 対するありすはいつもより刺激は大きかったものの慣れっ子である 満足そうな顔でれいむの隣に崩れ落ちた 仰向けに横になりながら、その部屋の入り口にふと目をやる ──すると 「なに…してるの…?」 早く狩りから帰宅したのだろう 母れいむがくわえた餌を落としながら二匹を見ていたのだ 「なに…してるの…!!」 見られた… あかちゃんありすは自分の中の何かが崩れていくのを感じていた ~家族愛~END 俺は病気なんですね、わかるよー。 このSSに感想を付ける
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現在売り出し中のゆっくりコロリというものを買ってみた。 ゆっくりの被害に困っている農家の人たちが主に使用するそうだ。 別にゆっくり種から被害を受けているわけではないが、試しに買ってみたのだ。 ちなみにゆっくりコロリは、一口サイズの丸い饅頭のようなものである。一セットで20個入り。 ゆっくり種が食うと、中の餡子に毒が回って死んでしまうそうだ。 とりあえず山の中に入るのは面倒だったので、村の中でゆっくりを見なかった聞き回ってみると、それほど時間もかからずに発見した。 「ゆ~、おやさいおいしかったよ!」 「でも、まだたりないね! もっとたべたいよ!」 「ゆっきゅりたべちゃいよ!」 ゆっくり霊夢とゆっくり魔理沙の親子連れだ。 これだ、と思い、親子連れの前方にゆっくりコロリを撒いておく。 少し待っていると、親子連れがそれを発見した。 「ゆっ? なにこれ?」 「たべものかな?」 親ゆっくりは食べ物かどうかも分からず、邪魔だなと言わんばかりに迂回しようとする。 失敗かな、と俺は内心で落胆していると、好奇心旺盛な子ゆっくりが気になったらしく、口の中に入れた。 「ゆっくりー! おいちいよ! これ、おいちいよ!」 一匹が食べて、食べ物だと分かると他のゆっくりもマネして食べ始めた。 「おいしいよ! ゆっくりたべたいね!」「ハフッハフッ! めっちゃうめぇ!」 全員が一つずつ食べ終えると、一匹が提案した。 「これはふゆのたべものにしようね!」「そうだね! おいしいものはとっておこうね!」 ゆっくりたちは毒とも知らず、ゆっくりコロリを持って行く。一匹が一つずつ。 ゆっくりの家は近くにあるらしく、持って行ったゆっくりたちはすぐに戻ってきた。 饅頭が饅頭を持っていく絵は見ていて面白い。 一匹が一匹ずつ、丁寧にせっせと毒の饅頭を運ぶ。 親子で、せっせと、せっせと、せっせと、せっせと。 それを見ている俺の意識にも少し変化があった。 ゆっくりって思っていたよりも働き者なのかもしれない。俺も頑張らなきゃと思う。 どこか爽やかな気分になっている自分にちょっと驚いた。 次の日、ゆっくりがいた場所付近に行ってみると、親子連れのゆっくりの姿がない。 ほんとにいない。家の具体的な場所が分からないため、昨日の辺りにもいない。探してもいない。 俺は落ち着かなくなった。急いで探す。頑張って探す。 そうしていると、夕暮れ時になってようやく親子連れゆっくりの家を見つけた。 思ったよりも近くにあって、俺は見当違いな場所を探していたようだ。 家の中を覗くと、そこにはゆっくりコロリの効果が発揮されたらしく、大量の餡子を吐き出して一家は死んでいた。 苦しかったのだろう。とても絶叫したままの表情が皮に張り付いているようだった。 ああ、良かった。 俺は心底すっきりした。これで明日も頑張れる。 だってそうだろう。タンスの裏に落ちたゴキブリが、死んでいるのどうかを確認できないのは誰だって嫌じゃないか?
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愛犬家とゆっくり 糞描写あり ぬるいじめ? 作者はペットを飼った事が無いので実際のものと異なる場合があるかもしれませんが、 妄想SSなのでご容赦ください 犬の糞は現実では飼い主がきちんと処理しましょう。 ある所に愛犬家のお兄さんがいた。いつもの様に犬の散歩をする訳だが、 今日はたまたま別のルートを散歩した。その帰り 「ゆっくりしていってね!!」 「あ~、ゆっくりしていってね」 お兄さんの前にゆっくりが現れたのだ。 この辺りは普段の散歩コースとは違いゆっくりの巣が多い為、ゆっくりに遭遇する確率も高いのだ。 「おにいさんはゆっくりしないでたべものをよこすんだぜ!!」 「特に食い物なんて持ってないんだがなぁ」 「うそはいけないぜ!!そのちいさいふくろのなかみをはやくよこすんだぜ!!」 「ちいさいふくろ」とは犬の散歩の際に飼い主が持っている小袋の事である。中身は言うまでもない。 「え゙っ!?これが欲しいのか!?てか食うのか・・・?」 「そのなかのたべものをさっさとよこすんだぜ!!」 「あ~・・・まぁいいけどよ・・・口を開けな。食わせてやる。」 「ゆっ!!はなしのわかるおにいさんだぜ!!あ~~~~ん!!」 そういってゆっくりは大口を開けた。お兄さんは望み通り小袋の中身をゆっくりの口に放り込んだ。 吐き出せない様にのどの奥にである。 「な゙に゙ごれ゙ぇ゙ぇ゙え゙ぇ゙ぇ゙ぇ゙っぇ゙ぇえぇぇ!?!?!?!?!?」 「何って犬のうんうんだぞ?お前が食いたいって言ったから食わせた訳だが?」 「どぼじでおじえでぐれながったのぉぉぉぉおお!?!?」 「食い物は無いと言っただろう。別に俺のせいではないぞ。」 「うぅ!!エレエレエレエレエレエレエレ・・・・・」 野生で生きる割には人間並みの衛生観念を持つゆっくりにとって、犬の糞を食わされるのは相当にきつい様だ。 ひとしきり餡子を吐いてゆっくりは死んだ。 お兄さんは気にせず村に戻った。村で同じく愛犬家の友人達にその事を話したら、 皆散歩コースを変えてみる様だ。 お兄さんの住む村は、全部で100世帯ほどの集落のある大きめな村だった。 その中で犬を飼っている世帯は50世帯あった。全員がゆっくりの巣の近くのルートに変える様である。 その日からゆっくり達のゆっくり出来ない日々は始まった。 「たべものをよこすんだぜ(中略)エレエレエレ・・・・」 「おかしをくれるの!?(中略)ゆげぇえぇぇぇ・・・・」 ゆっくり達は最初人間の持っている小袋に食べ物が入っていると思い込んでいた。 その為犬の糞を食わされて死ぬゆっくりが後を絶たなかった。 また、犬の糞をゆっくりの巣に放り込んだりする人間も多くなった。 そして中にはゆっくりの巣穴で糞をする様に犬を躾けた者も出てきた。 それが広まるのはあっという間だった。 今ではゆっくり達は人間を見ると即座に逃げ出す。犬の糞を無理やり食わせて殺される存在と認識したからだ。 以前は畑を荒らしにきたゆっくり達も、糞を食わされては堪らないと人里に近づく事すらなくなった。 そして巣に糞をされる様になってからは、ゆっくり達は次々と住処であった山を捨てて逃げ出していった。 ゆっくりにとって殺されたり食われたりといった事は、野生で生きている為ある意味当然の事であるが、 糞を食わされるというのはある意味では死ぬよりきつい事らしい。(実際餡子を吐いて死ぬが) その結果ゆっくりの畑荒らしが無くなり、村は平和になった。 ちなみに犬の糞による攻撃が簡単に行えた理由としては、村ではゆっくりを肥料にする事はあっても ゆっくりを食うという事は全く無かった為である。 もちろん食えるのは知っていたが、食う気がしないという考えの者ばかりだったからだ。 「ゆっくりしていってね!!」 たまたま別の山から来たゆっくりが散歩コースにいた。 「ゆっ!!そのふくろのなかのたべものを(中略)ゆげあぁぁぁぁああぁ!!」 村は今日も平和である。 終 このSSに感想を付ける
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衝動的に書いて見た あんまり虐待してない、というかいじめてない 「おにいさん、ゆっくりたべてね!」 帰ったら部屋の中に妙に不敵な微笑みを浮かべたゆっくりれいむがいた。 部屋はゆっくりがいるにも関わらず荒らされた様子もなく、ただ座布団の真ん中に鎮座している。 「さぁおたべなさい!」 業を煮やしたのかれいむの顔に縦一筋の裂け目が生まれ、そのまま二つに裂けた。 ゆっくりとした生活を送ったゆっくりは同じ生活を過ごした人間やゆっくりにその身を食べさせるというが、 生憎俺はこのゆっくりれいむどころかゆっくりと生活したことさえない。 余りの異常事態に脳がフリーズしている俺を尻目に、異常は更に進行した。 「たべないと……」 なんとれいむの切り口の餡子が盛り上がり…… 「ふえちゃうぞ!」 「な、何ぃぃぃぃぃっ!?」 そのまま再生してしまったのである! ゆっくりオレンジジュースや水に溶いた小麦粉で簡単に再生するというが、これは明らかに異常だ。 というかこんなあっさり再生するもん喰いたくない。 慌てて部屋の奥に向かい、あるものを取ってくる。 「「さぁ、おたべなさい!!」」 取ってきたら更に割れていた。既に断面が盛り上がり始めている。 その半分しかない4つの口に取ってきた物……この夏使わずに取っておいたロケット花火を数本まとめて突っ込む。 そして点火して家の外に全力投球。 「「たべnPANG!!」」 火薬に引火した瞬間、4つの饅頭は全て破裂した。 流石にあれだけ粉みじんになっては再生できないだ……ろ……? 『ふえちゃうぞ!!』 「う、うぉぉぉぉぉぉっ!?」 周辺に撒き散らされた欠片全てから餡子が盛り上がり、それが全て先ほどと同じ大きさのれいむとなって、こちらへ向かって跳ねて来た。 家の前は既に大量のれいむで埋め尽くされた狂気のゆっくりプレイスと化しつつある。 どうすれば良い、このままではこの家どころか世界までこのゆっくりによって埋め尽くされてしまうだろう。 この世界に生きるものとして命に代えてもそれだけは防がなくてはならない……!! だが、どうすれば良い。粉みじんになっても再生する相手をどうやって止めれば……。 『再生しちゃうなら焼いちゃえば良いじゃない』 ゲェーッ、貴方は俺の脳内ギリシア在住の大英雄ヘラクレスさん!! だが確かに的を射ているかもしれない。ヘラクレスさんヒドラをそうやって退治しているし。 何よりまごまごしていては手遅れになる。既に俺の足元に到達した連中は裂け始めているしなッ! そういうわけで俺はさっきロケット花火に点火したライターで今度はれいむたちのリボンに点火したっ! 『ゆっくりたべてね! もえちゃうと……ゆっくりたべれないよ!!』 効いてるッ!効いてるぞッ! 盛り上がりつつあった餡子がそこで止まったッ! 慌てて自分の服にまえ引火しそうな勢いで燃えていくれいむたちの中から離脱する。 家の周りで燃えているれいむは流石に危ないので水をはった桶に火箸で掴んで入れていく。 『ゆっくりたべてね! とけちゃうと……ゆっくりたべれないよ!!』 水に突っ込んだれいむも程なくして水に溶けていく。 周囲に充満する小麦粉と餡子が焼ける良い匂いが充満する中、俺の戦いは終わりを告げたのだ……。 「って、それでめでたしめでたしってわけにはいかんわな……」 周辺には大量の焼き饅頭と真っ黒で粘性のある液体が入った水桶。 延焼こそしなかったが片付けには相当骨が折れるだろうことを考えると素直に喜べない。 いや、マジでどうしよコレ。 「「「ゆっくりしていってね!!」」」 とか思ってたら周囲に大量のゆっくりが。 今度はれいむだけじゃなくてまりさやらありすやら多種多様だ。 一瞬びびったが子ゆっくりも赤ゆっくりもいる辺り、さっきとは違うようで安心した。 「何だお前ら?」 「ゆゆっ、おじさんこんなにおいしそうなおまんじゅうひとりじめするなんてずるいんだぜ! まりささまたちにさっさとよこすんだぜ!」 どうやら焼かれていたれいむの匂いに釣られてやってきたようだ……普段なら潰すんだけど今日はそんな気力もない。 「あー、はいはい。饅頭はそこで有るので全部だからお前ら食って良いよ。喰い残しはダメな」 「へっへっへ、ききわけのいいのはいいことだぜ!みんな、ぜんぶたべるんだぜ!」 『ゆっくりたべるよ!』 そう言うか言わないかってところでゆっくりたちは焼きれいむに群がってそれを貪り始めた。 「はふはふうっめめっちゃうっめ!」「やっべこれやっべ!」「むーしゃむーしゃ、しあわせー!!」 同族喰いってゆっくりにとっては禁忌のはずなんだが食べて大丈夫なんだろうか。 確かに飾りも髪も燃えてつるっぱげの饅頭になってはいるんだが……そう思いながら家に入ろうとした瞬間、 ふと辺りが静寂に包まれていることに気づいた。 あんだけ喧しく喰っていたゆっくりたちが……静か? 俺が慌てて振り返った瞬間、ゆっくりたちもこちらを向いた。 その顔には縦に一筋の裂け目が…… ~俺たちの戦いはこれからだ!!~ このSSに感想を付ける