約 139,382 件
https://w.atwiki.jp/sentai-hero/pages/1335.html
「金の武器!銀の武器! 最光発光! Who is the shining sword?最光一章!」「金銀の力を得た輝く剣、最光!」 【ライダー名】 仮面ライダー最光 金の武器 銀の武器 【読み方】 かめんらいだーさいこう きんのぶき ぎんのぶき 【変身者】 ユーリ 【スペック】 突/斬衝撃値:50.3t最高時速:約30万Km(亜光速) 【派生形態】 仮面ライダー最光 エックスソードマン仮面ライダー最光 エックスソードマンパワフル仮面ライダー最光 エックスソードマンワンダフル 【別形態】 最光シャドー 【専用武器】 「光剛剣最光」 【声/俳優】 市川知宏 【スーツ】 なし 【登場作品】 仮面ライダーセイバー(2020年) 【初登場話】 第16章「世界を救う、一筋の光。」 【詳細】 ユーリが聖剣サイコウドライバー(光剛剣最光内蔵)のサイコウシェルフに金の武器銀の武器ワンダーライドブックを装填し変身した最光の基本形態。 専用武器は聖剣の一つである「光剛剣最光」。 「GOLD or SILVER」 物語「金の武器 銀の武器」に選ばれた光の剣士。 変身すると同時に自身が聖剣「光剛剣最光」となる特殊な存在。 最光の刃を使い、相手への攻撃ができる。 【各部機能】 物語「金の武器 銀の武器」の力を得て光を纏うサイコウヘルムは仮面ライダー最光の頭部。 人間の意識を聖剣に乗り移らせることで、聖なる光の剣士となる。 右半身はアウルムサイドを纏い、物語「金の武器 銀の武器」の力を宿しており、あらゆる武装を使いこなす力をもたらす。 左半身はアルゲンタムサイドを纏い、物語「金の武器 銀の武器」の力を宿しており、聖剣「光剛剣最光」に魂を宿し、一体となる力をもたらす。 聖なる光の源トリアストラルーンはあまねく広がる「聖なる光」により、全てを照らし出すことである時は邪悪を際立たせ、禍々しい幻術を打ち消す。 また、ある時は人々の記憶を消去し、邪悪から解放するなどの超常現象をもたらす。 脚部のライドソードレッグは聖なる光の力を利用して宙を舞うことで、古の剣技を自在に繰り出す身のこなしを実現している。 また、全身を光に溶け込ませることで、光速跳躍を可能とする。 サイコウヘルムの先には刃カラドルークスがあり、聖なる光を放つ刃は鋭い切れ味を誇り、光の放出量を増すことで目に見えぬものまでも両断するまでに至る力を持つ。 これにより、聖と邪を分かつことすら可能としている。 「光剛剣最光」を更に起動すると、最光の影から「最光シャドー」という人型の戦士を生み出す。 第21章では剣士としての使命を改めて感じたため、新しい力を得て、「エックスソードマン」という人型形態へ変身するようになる。 必殺技は光の剣技「光あれ。」。 【余談】 『仮面ライダーエグゼイド』のバイク形態のままの仮面ライダーレーザー バイクゲーマー レベル2のような存在といえる。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/5758.html
前ページ次ページ虚無と金の卵 「ではまず君達の無事と、そして成果について祝おう。 おめでとう、ミス・ヴァリエール、ミス・ツェルプストー、ミス・タバサ。 君らの勇気と深い洞察力によって、ここに土くれのフーケを捕らえることができた。 いや、実に素晴らしいことだと思わんかね」 「ええ。まさに叙勲ものの快挙と言えましょう」 オスマンの喜びの放電。 そしてコルベールの追従――満面の笑みで三人を誉めそやす。 キュルケ、タバサがスキルニルに騙されていたことに気付いて戻った頃には、本物のフーケが捕らえられていた。 フーケを捕らえるはずだった立場が逆だったことにキュルケは悔しがり、栄誉を受けることを固辞したが、結局は3人の手柄となった。 『予定は狂ったが、結局皆で行動したことには違いない。それに、一番の功労者はウフコック』 そうタバサが宥め、 『俺はあくまで君らに追従しただけで、杖を掲げた君らが栄誉を固辞するのはとても忍びない』 とウフコックが答えていた。 そして彼女らは三人で学院長室へ赴き、オスマン、コルベールに報告を済ませたところであった。 「うむ、その通りじゃ。ミス・ヴァリエール、ミス・ツェルプストーにはシュバリエの申請をしておいた。 ミス・タバサは既に持っておるから、精霊勲章を申請しておいた」 三人の顔が輝く。 「本当ですか!?」 キュルケの喜びの声。 「いいのじゃ。君らはそれに値するだけのことをしたのじゃ」 「……あの、ウフコックには何も無いんでしょうか?」 遠慮がちなルイズの発言。弱ったようにオスマンは首を横に振って、すまんのう、と呟く。 「ルイズ、気にしないでくれ。こうして役立つことができただけで、十分に俺は嬉しい」 「すまないね……ただ、ウフコック君も含め、君らの名誉ある行動は誰もが覚えている。 それを忘れないでいてほしい」 コルベールが申し訳なさそうに言って、オールド・オスマンに向き直った。 「さて、次に被害について報告しようじゃありませんか」 「そ、そうじゃの……」 コルベールの表情は一転して仏頂面に。眼鏡と頭部が冷たく輝き、オスマンはつい目を逸らす。 「まず宝物庫からはスキルニルと眠りの鐘。 眠りの鐘は回収しました。ですがスキルニルは2体盗んでいたようで、1体はフーケが何処かへ隠したようです」 「ううむ、巧妙な盗人じゃの……」 「もちろん、これで終わりではありません。盗品の補填とは別に、破られた壁を修復し、さらなる固定化を図らねばなりません。 ……そして私の研究室が、フーケに荒らされたおかげで滅茶苦茶です。 『破壊の杖』こそ無事でしたが、幾つか貴重な研究資料や実験器具がフーケの錬金で土となって消えてしまいましたな」 「と、とても残念なことじゃったな……」 「ところでオールド・オスマン、差し支えなければ私だけではなく彼女らにも教えて頂きたいのですがね。 なぜロングビルを秘書にしたのでしょう?」 コルベールの舌鋒――オスマンに防ぐ術も無く。 「その……飲み屋で優しくしてくれたし……お尻触っても怒らんかったしのう……」 「で、その素性もろくに調べもしなかったと?」 「そうじゃ」 「魔法学院の長が?」 「そ、そうじゃ」 「……そうですか」 「……き、君だってミス・ロングビルに粉かけとったじゃないか!」 オスマンの反論――だがそもそも責任論になった時点で、総責任者たる学院長の分は悪い。 「生徒の前であまりすべき話ではありませんなぁ。雇ったのはオールド・オスマンご自身ですな?」 「そ、そうじゃとも……」 「さて、研究室ではかなりの備品・機材が使用不可能になりました……というより、研究室自体を新築せねばなりません。 補償して貰えるものと考えて宜しいですかな?」 「仕方あるまいて……はぁ」 結局のところ保障・補填はオスマンの懐へと傾く。がくりと肩を落とすオスマン。しかし、かぶりを振って皆に話しかけた。 「まあ面倒な話はここらで止めにしておこうかの……。 さて、今日はフリッグの舞踏会じゃ。この通り眠りの鐘も戻ってきたことじゃし、平常通り、執り行おう」 「忘れてた、そうでしたわ!」 キュルケの顔がぱっと明るくなる。 「君らこそ今宵の主役じゃ。存分に楽しんでくれたまえ。せいぜい着飾るのじゃぞ」 オスマンの笑みに頷き、キュルケ、タバサは退室しようとする。 だがルイズとウフコックはその場を動かなかった。 「ルイズ? どうしたの?」 「ちょっと先生に相談したいことがあるの。気にしないで先に行ってて」 と、ルイズはキュルケの問いに返す。 「あらそう。でも身支度する時間も考えなさいよー」 手をひらひらさせて、キュルケはタバサを伴って出て行った。 「何か儂に聞きたいことがあるのじゃな? コルベール君、すまんが席を外してくれんか?」 「私もですか? ……ええ、承知しました」 やや名残惜しそうに、コルベールも退室した。 扉が閉まるのを確認し、ウフコックは口を開く。 「相談したいこととは、この眠りの鐘についてだ。俺はこれを使い、フーケを眠らせることが出来た。 ……マジックアイテムとは、メイジでない限り使えないはずだと聞いている。 俺がこの道具を使える理由について、何かご存知ないだろうか?」 オスマンは話を聞きつつ、ぷかり、とパイプから煙をくゆらせる。 しばらく考え込んだ後、重々しい口を開く。 「……まず、君の額のルーンについて、説明する必要があるのう」 「この額の文字が?」 「それは、ミョズニトニルンの印。始祖ブリミルに仕えたとされる、伝説の使い魔の印じゃよ」 「伝説の使い魔……!?」 ルイズが驚きの声を上げる。 「ミョズニトニルンは、あらゆるマジックアイテムを操ったそうじゃ。眠りの鐘を使えたのも、そのためじゃろう」 「……この、眠りの鐘や、あるいはその人形など、魔法を動力にしている道具を俺にも使えるということか」 「そうじゃ」 「……全く実感がわかない。伝説と言われてもな……。そもそも、なぜ俺にミョズニトニルンの印が刻まれたのだろう?」 「それは儂にもわからん。じゃが、古い文献に載っているミョズニトニルンと君は、同じ能力を持っていることは確かじゃ。 逆にこちらから聞かせて貰いたいのだが……君の変身は、一体どういう能力なんじゃね? それもミョズニトニルンの能力なのかもしれんが、儂には見たことも聞いたこともない」 「オールド・オスマン。それを答えるのは義務でしょうか……?」 遠慮がちにルイズは問いかける。引け目を感じているために、ルイズらしからぬか細い声だった。 「いいや。あくまで君らにお願いしているだけじゃ。ただ……儂にはこの学院を守るという使命がある。 そのためには、ウフコック君のような強い力を持っている者のことは知っておかねばならん。それを理解して貰えんだろうか」 心配げにルイズはウフコックを見た。ウフコックは、こくり、と頷く。 「今、君らが見ている俺の姿、それは俺の一部分にしか過ぎない。 理解し難いと思うんだが……俺の体は、ここではない別の空間と繋がっている」 「……ほう」 「俺の反転変身、ターンとは、その別の空間に溜め込んだ物質を元に、道具を作り出す行為だ。 そして、あらゆる道具を作り出す、万能道具存在として開発されたのがこの俺だ」 信じがたいものを見るかのように、オスマンは驚愕の目でウフコックを見つめる。 だが、ウフコックの言葉に嘘の色は全く無い。そしてそれを裏付ける変身能力――オスマンは溜息をつく。 「……まさに想像を絶するのう……。一体、君は何処から召喚されたんじゃ?」 「マルドゥック市、という場所を聞いたことは?」 「全く無い」 「俺も、実を言えばトリステインもハルケギニアも、聞いたことが無かった。恐らく、全く別の世界なのだろう」 「君の世界では、君のような存在がありふれておるのか?」 「いいや、そんなことはない。俺を作り出すためには、数多くの研究者と国家規模の予算が必要だった。 それでも、本当に俺が生まれるかどうか怪しかったらしい」 「ふむ、オンリーワンというわけか」 「こう見えても、<金の卵>などと呼ばれていた」 あまりの話の内容に、驚きの感情を隠さぬオスマン。ふう、と溜息をつき、背もたれに体重をかける。 「道具として作り出された……ということは、自分の意思ではなく、他人の望むものを作り出させる、ということはできるのかね?」 「可能だ。……まあしかし、この国、この世界にそれを実行できる人間など居ないだろう。 俺への変身命令を伝達する特殊な皮膚を移植した人間か、あるいは俺を作り出した研究室に匹敵する施設が無ければ不可能だ」 「特殊な皮膚を移植するなど聞いたことも無いし、君を作り出せる研究室など見たことも無い。 というより……魔法を伴わない研究室など存在しないから、まずもって有り得んじゃろうな」 ぷかり、とオスマンは自分を落ち着かせるようにパイプを吹かせ、また口から外す。 姿勢を直し、ルイズとウフコックを真剣な目で見つめた。 「で、その上で君に頼みたい。反転変身はできるだけ使わぬよう頼みたい」 「……まあ、もっともな話だろう」 ウフコックは、反論もせずに頷く。 オスマンは、ややほっとしたように話を続けた。 「顔や姿を変えるだけならば、ハルケギニアに存在する者にも可能じゃ。 だが、あらゆる機能を持った道具に――というのならば別じゃ。変化の魔法とは、所詮見かけを変えるだけに過ぎん。 その中身、構造や機能を再現するなど、想像の埒外じゃ」 わかるじゃろう? とオスマンは視線を投げる。ルイズもウフコックも、頷く。 「しかもその道具が、この国のメイジがどれだけ力を合わせたところで勝てぬほど精巧なのじゃ。 もし欲深い人間が君に目を付けたならば……これは恐ろしいことになりかねぬ」 「一つ、質問があります」 「なんじゃね? ミス・ヴァリエール」 「オールド・オスマンは、ウフコックのことを、王室に報告なさいますか?」 「……信じてもらう他はないが、儂は胸の内に秘めておくつもりじゃよ。もしこれを知った教師がいたら、その者にも厳重に口止めするつもりじゃ。 それに、その眼で見ないことには、ウフコック君の存在を信じる者など居らんよ」 ルイズの緊張が弛緩する――もし報告するとなれば、ウフコックの身柄が危うくなるなど簡単に過ぎる想像だった。 そしてそうでなくとも、学院長に対して挑戦的な物言いをしていたのだ。 「……ルイズ、ありがとう」 「ば、馬鹿ね、何行ってるのよこんなときに……!」 ルイズは咳払いし、オスマンに向き直った。 「お話は十分に理解しました」 「うむ」 「ですが、もしウフコックに危機が迫るようであれば、どうしても変身に頼らざるをえないときはあると思います……」 「まあ命には代えられん。死んでもその命令を守れ、とまでも言わんよ。 それと、服や飾り、日用品など無難なものに変身する分には良かろう。 むしろ、そうしてただの変化の魔法だと周囲に思わせた方が良いだろう。 ……対外的には『エコー』と名乗ったほうが良いかもしれんな。ああ、変化が可能な幻獣のことじゃ。 稀有ではあるが居ても不思議ではない」 「エコー、そういうものがあるのか」 「……ただ、我々の世界にはありえぬような道具に変身し、それを利用するのは、できるだけ避けてほしい。 それと……君がミョズニトニルンだということも、重ねて秘密にしておこう」 真剣に悩むオスマンに、ウフコックは慎重に頷く。 「了解した。俺も、俺の世界の武器や道具などには変身しないよう気をつけよう。ミョズニトニルンというのも、黙っていよう。 ルイズは構わないか?」 「ええ。……話が大きすぎて、正直怖くて他言なんてできないわ」 と、溜息まじりにルイズは言葉を漏らす。 「それさえ守ってくれれば、今まで通り、ウフコック君はミス・ヴァリエールの使い魔として居てほしい。 正直、君らにとって秘密が重荷であることは承知しているのじゃ。すまないのう……。 何か困ったことがあれば何でも申し出なさい」 オスマンは、労わるように言葉をかけ、ルイズ達は頷いた。 「さて、堅い話はここまでとしよう。舞踏会に遅れぬようにな。楽しんできたまえ」 「はい!」 ルイズはオスマンとの話を終えて寮の自室に戻った途端、疲れた溜息を付く。 「あー、もう緊張したわ」 「……そうだな」 ウフコックは物憂げに反応し、のそのそと自分のベッド代わりの箱に寝そべった。 「なによウフコック。そんなにミョズニトニルンっていうのが驚いたの? それとも、ターンを控えろって話?」 「いや……。俺がミョズニトニルンというのはそれほど衝撃というわけでも無いんだ。もともと大概の道具には化けられるのだから、 マジックアイテムを操れるようになったとしても、まあ機能が一つ加わったくらいの気持ちなんだ。 それに、俺が反転変身する道具には元々法律などで制限がかけられていたし、オスマンの申し出も大体予想がついていた」 「貴方、よくわからないところで呆れるほど自信家よね……。私がミョズニトニルンを召喚しただなんてバレたら、 学院の皆が上へ下への大騒ぎよ。本当、悩みどころなんだから」 呆れるようにルイズは言った。 「そ、そうだろうか」 「まあ、貴方が凄いなんて初めからわかってたことだけどね」 言い捨てるように相手を褒める。ルイズなりの照れ方。 「君に認めて貰えるならば何より光栄だとも。だが……」 ウフコックは言葉を切る。やや躊躇うような口ぶりだった。 「今日は、あれだけ大口を叩いておいて君を危機に陥れてしまった……。正直肝を冷やした。 メイジといえど同じ人間と、俺は油断してしまっていたんだ。一歩間違えれば、俺達はお終いだった。そうだろう?」 「なによ今更。そりゃ確かに危険だったし、私だって……怖かったわ」 ルイズの声に怯えが混じる。綱渡りもいいところだったと、今更ながらルイズは恐怖を感じていた。 だが己の怯えを抑え、決然と話す。 「でも! それでも、誰かがやらなきゃいけないことをやった。そのために冒した危険だって、私たちがやらなきゃ誰かが肩代わりしてたのよ」 「だが、君である必要性は無い。そうだとしても?」 「……そうかもしれない。でも、あの場は私達しかいなかったわ。私は、自分にしかできない、って思ったら、居ても立ってもいられないの。 負けず嫌いとか、馬鹿にされるのが嫌いとか、確かに、そういうところもあるわ。 でもそれ以上に、何もしない、何も出来ないまま貴族として腐っていくのは……たまらなく嫌なの」 「そうか……」 しばらく、迷うようにウフコックは中を見つめる。 「だが、ルイズ、そのために犠牲になるものもある」 ウフコックは話しながら、自分のベッドから身を起こして腰掛ける。 「確かに、君の今日の行いは、誰もが認める正当なものだ。しかし行動には常に対価が求められる。 例えば、君自身の安全、俺やキュルケ達の安全なんかがそうだ。 あるいは、もしかしたらフーケが居るために、助かっていた人が居たかもしれない。 きっと今の時点で何かを犠牲にしているし、一歩間違えていれば、すべてが犠牲となっている」 やや一言置いて、ウフコックはルイズを見つめる。 「それでも、名誉を求める? 今日のように、君が危機にさらされたり、あるいは誰かを傷付けたりすることがあっても?」 偽りのできない問いかけ。ルイズは、悲しげに頷く。 「……うん。私は、名誉がほしい」 名誉――常にその一言で済ませてきたものであり、それこそが今の自分を模る欲望。 自分のあり方と表裏一体の、もはや人生と柱と言うべき何か。 薄々気付いていたその存在を、ルイズは直視した。 その正体は、言葉の響きとは裏腹に、決して清らかなものではない。 それは、ルイズにとって血肉であり、痛みを伴うほどに実体を持つものであった。 「両親から、姉から、常に貴族たるべし、って教えられて今までずっと生きてきたわ。 魔法が使えない私には貴族たる能力が欠けてる。それでも……いえ、だからこそ、公爵家に生まれた私は、 ただ安穏と生きるなんて許されないと思ってる。だから、名誉を取らずに生きる私は、きっと私じゃなくなるの。 それこそが私の欲で、目標で……それ以外の生き方は、少なくとも今は考えられない。 だから、何か犠牲や危険を冒すことが必要なら、きっと躊躇しない」 己の偽らない答えを思い、ルイズは瞳を伏せた。 「……でも、こうして名誉にこだわることが、私の卑しさや残酷さなんだわ。 貴方が居なかったら、きっと、もっとたくさんのものを犠牲にしているだろうし、周りの犠牲の存在すら気付かなかったと思う」 「誰しも、そうしたものを心の中に持っている。恥じることではない。……だが、君はそれが人一倍強い。 俺は……君の気高さが、君の大切な何かや、君自身を供物としてしまわないか、心配なんだ」 ウフコックはベッドから降り、ルイズの手の元へ赴く。 慰めるように、ルイズの細い指をそっと握った。 小さすぎるウフコックの手――大切なものが何かを気付かせてくれる微かな温かみを、ルイズは感じている。 「……うん、そうね。確かに、大事なことを犠牲にするのもイヤよ。覚悟しないといけないときは、今後あるかもしれない。 それでも、貴方も私も傷付いたり傷付けさせたり、死なせたりしない。救えるなら何だって救ってみせるわ」 「ルイズ……。君は我侭だな」 「実はそうだったのよ」 くすり、と一人と一匹は笑った。 「それとね」 ルイズは次の言葉を出すのに、苦労していた。口に出すことが少し怖い、と思っていた。 だが、ウフコックが優しく促す。 「ルイズ、遠慮することはない。君の思っていることは出来る限り受け止めたいんだ」 「うん……オールド・オスマンに言われたってのもあるけど、貴方の力に頼り過ぎるのは、止めておきたいの」 「ふむ……理由を聞こうか」 「その、貴方を武器として使って……凄く驚いたわ。今でも、あの土の腕を砕いた感触が手に残ってる。 貴方が居れば、きっと何だってできるんだ、って思った」 ルイズは、自分の手を見つめながら言った。ウフコックは黙って耳を傾ける。 「でもだからこそ怖いわ。自分で成し遂げたことなんだ、って錯覚しそうで。……貴方の力に頼るのは、慎重にならなきゃ駄目だって思ったの」 「……それに、気付けてくれたか」 感嘆したようにウフコックの呟く。 「それに、オールド・オスマンが言ったみたいに、欲に目が眩んで貴方を奪おうとする人だって出てくるかもしれないわ。 そんな人に貴方が狙われるなんてゴメンよ。貴方もそうでしょう?」 「そうだな。ぞっとする話だ」 「だから、私が何かしなければならないとき、貴方抜きで私がどこまで出来るか見守ってほしいの」 ルイズにしては珍しく、弱気な口調でウフコックに願い出た。凛とした口調で、ウフコックは応える。 「わかった。君の言う通り、俺は見守らせてもらう。危なければ口は出す。手出しは控えるが、ここぞというときは遠慮などしない。 それでも……君の可能性を見届けよう」 「ふふ、じゃあ改めて宜しくね。私の使い魔」 「マイ・プレジャー(御意に)」 執事のように大仰に頭を下げるウフコック。 その姿を見て、<金の卵>というあだ名の由来にルイズは思いを馳せた。 きっと、ウフコックの世界の人間は、このウフコックこそがあらゆる可能性を秘めているから、そう呼ぶのだろう。 だが、違う、とルイズは思う。この小さな鼠は、自分自身ではなく、自分を使う人間の可能性を見つめている。 この鼠のすべてを曝け出す嗅覚の前に、自分の魂を自覚しないものは居ない。 虚飾を剥ぎ取った先に残る可能性、それこそがきっと<金の卵>なのだ。 自分の場合、それが一体何であるのか、ルイズはその欠片を見出しつつあった。 そして、隣の小さな使い魔と共に、その欠片から確固たるものを形作っていきたい。ルイズはそう願った。 ウフコックは、優しい眼差しでルイズを見つめてる。 口に出さずとも、思いは伝わっているはずであった。 「でさ、ウフコック。……普通にこの世界にあるものに変身する分には構わない、ってオールド・オスマンは言ってたわよね?」 「ん? そうだが……」 「変身してもらいたいものがあるのよ」 舞踏会場に改装されたアルヴィーズ食堂の上階。 その壮麗な扉が開かれ、ルイズは大仰な呼び出しに答えて中へと足を踏み入れる。 小ぶりで整った顔立ち。宝石をあしらったバレッタに纏められた、桃色の流れるような髪。 高貴さを決して損なわない、意外とスタイリッシュな体。それを包む純白のパーティドレス。 男性陣は意外な人間の艶姿に、息を呑んで見つめている。 「あら、ルイズ。……凄く良いドレス着てるじゃないの」 先に会場に入っていたキュルケとタバサが近づいてきた。 三人の活躍はすでに多くの人間に知れ渡っており、自然と会場の中央に輪ができ始めていた。 「あら、これがトリステインのモードよ。知らなかった?」 と、自慢げにルイズは話す。男性陣の賛辞がこれ見よがしに聞こえてくる――絶好調。 だがキュルケとタバサが訝しむように見つめる。 「……っていうか、何か朝と明らかにスタイルが……。あっ」 「なるほど……」 キュルケの微笑み/タバサの鋭い視線/間違いなく気付かれている。 「ウフコック、ピスタチオでも食べる?」 「なななな、何言ってるのかしら!?」 「……間違いなく、サイズが大きくなってる」 「考えたものねぇ。……あとで、そのドレスの作り、教えてもらえるかしら?」 よせて/よせて/上げて。 タバサの視線から逃げるように、ルイズは手で胸を隠した。 このメイド・バイ・ウフコックのドレス。胸の部分だけでなく縫製も実に丁寧な仕上がりで、女性陣すら溜息のでる出来栄え。 「な、何よ、悪いっ!? だいたい、使い魔を締め出して楽しむケチな舞踏会が悪いのよ!」 「悪いなんて言ってないわよー?」 「いいえ……とてもズルい」 ギラついた視線でタバサは睨んでいる。 「……いや、まあ、気付かれるだろうとは思っていたが」 渋みのある男の囁きが聞こえる/声の発生源――ルイズの着ているドレスの胸部。 「あはははっ。ま、ウフコック共々、楽しみなさいな。貴方達が主役なんだからね」 キュルケが楽しげに呟き、男達ととっかえひっかえ、躍りに興じる。 タバサは時折ルイズの方に鋭い視線を投げつつ、食事と格闘していた。 ルイズ達は夜が更けても、歓楽に身を委ね、躍り、遊び倒した。 とても長い一日――ルイズが使い魔と共に困難に立ち向かった日が、終わり行く。 やがてやってくる明日を、黄金の可能性に満ちた明日を迎える。 今日と同じように、小さな使い魔の手を取りながら。 第一章 使い魔は金の卵――了 前ページ次ページ虚無と金の卵
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/18582.html
白金のデリクシアン C 光文明 (4) クリーチャー:プラチナ・スター/リバイバー 3500 ■自分の進化プラチナ・スターを召喚するコストを最大2少なくしてもよい。ただし、コストは1より少なくならない。 作者:123 収録 DMSS-08 「時門編 第三弾 覚醒×覚醒(ジ・アルティメット・ゲート)」 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/theurgy/pages/486.html
『行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って』 目次 1話『ピエ・イエス』 2話『レクイエム・エテルナム』 3話『ディエス・イレ』 設定 企業:ヴェルディ・セリモーニ・ファミリアーリ 人物:ジルベルト・ロレンツォ・ヴェルディ あとがき きっとこれで完結したでしょう。 如何だったでしょうか? 企業VCFと、その副社長ジルベルトという設定。 初めてテウルギアという世界観を眺めていた第一印象と、それに対する一番最初のアプローチとしての、在田関係では珍しくもそのコンセプトを誰かと打ち合わせすることなく作られた設定でした。 今回は他の設定をほとんど出さずVCFとジルベルトのみに視点を当て、 物語らしい物語を見せないままドラマして成立させるべく、 とにかく設定と世界、そして光が差す空間そのものを語ることにのみ徹底しております。 今までのテウルギア関係の小説で、圧倒的にテウルギアらしくない小説として仕上がった感触があります。 ただ純粋な完成度と構成や技術においては、今持てる粋を尽くした作品にもしました。 ……あ、この作品は是非感想ください! ください!!
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/13462.html
白金のスペルアーク P 光文明 (9) クリーチャー:プラチナ・スター 9000 ■相手は、呪文を唱えることができない。 ■W・ブレイカー 作者:123 関連 《偽りの王 ナンバーナイン》 収録 DMSX-03 「大激闘NEW WORLD(ニュー・ワールド)12」 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/rqadventures/pages/17.html
“黄金の錠の”イェランダ Yelanda Goldenlocks イェランダは、陽の天蓋寺院のイェルマリオ・カルトに所属する数少ない女性の一人です。イェルマリオのカルトでは女性の昇進は禁止されていませんが、ここまで昇進するのには男性の偏見と闘わなければなりませんでした。彼女はカルトのルーン王(光の娘/ライト・レディ)としての地位を得る資格がありますが、彼女の申請は太陽領の光の将であり上級ルーン王であるインヴィクタス卿によって断固として拒否されています。 昨日、ついに彼女のフラストレーションは爆発し、いきなりインヴィクタス卿に決闘「ゴールデンハンド卿の鎧への挑戦」を挑みました。しかし光の将に惨敗した彼女は、いま寺院の施療院で屈辱的な敗北の傷をいやしているところです。 ロールプレイング・ノート あなたの外見は、長い金髪に焦茶色の瞳が特徴で、陽の天蓋寺院の理想に合致しています。実際、あなたは非常に美しいと思われていますが、能力ではなく外見で判断されてしまうとイラッとしてしまいます。このことが、あなたを今日のような光の娘を求める気持ちに追いやる一因となっています(教団のヒエラルキーでの男性たちの抵抗のため)。あなたは本物の男性との交友関係が恋しくなります。友情だと言ってきても、口説き文句なのか、男の本音が何かはいつもわかりづらいからです。あなたは「黄金の錠(ゴールデンロック)」というあだ名を嫌っていますが、それは定着してしまっています。あなたのお手本であり英雄であるのは、教団の中で唯一の女性ルーン王となったベガ・ゴールドブレスです。 イェランダは同盟精霊のボブと永続的・無制限の精神結合をしています。テレパシー的な感覚でお互い意思疎通することができ、お互いの呪文やMP、ルーンポイントを使用することができます。また、お互いの感覚を共有することもできます。INTや精神に影響を与える呪文はどちらか一方に対して投射された場合、精神結合を経由してもう一方にも影響を与えますが、それぞれのキャラクターは自分のPOWやMPを使って抵抗することができます。 今、何が起きているの? あなたは夜中に警鐘の音で起こされました。しかし施療院の癒し手たちはあなたを寝所から出そうとしませんでした。あなたは夜明けまで悶々とした時間を過ごし、閲覧の広場の砂利の上で軍靴と槍の穂先が鎧を叩く音を聞いていました。何か大きな事態が進行中だと思われましたが、癒し手たちはそれが何であるかを知りませんでした。あなたはボブに尋ねようとしましたが、彼もあまり事情を知らないようでした。夜明け頃、伯爵の従者の一人があなたに集会所への出席を求めて来訪し、癒し手の抗議を無視してあなたは寝所から自分自身を痛々しく引きずり出し、急いで装備を身に着けました。多分、これから、あなたはこの騒動の原因が何であるかを知ることになるでしょう……
https://w.atwiki.jp/talesofdic/pages/17772.html
金の盲蛇の抜け殻(きんのもうじゃのぬけがら) 概要 ハーツに登場した素材系のアイテム。 登場作品 + 目次 ハーツソーマビルド アクセサリ合成 関連リンク関連品 ネタ ハーツ 素材の一種。 盲蛇等が落とす。 No. 109 分類 素材 買値 - 売値 280 入手方法 落 盲蛇(×2)千年盲蛇(×3)スウィンドラー(×3) ソーマビルド 素材1 素材2 対象 修得スキル 金の盲蛇の抜け殻 アイテム:×アイテム:× 武器: スキル: アイテム:×アイテム:× 武器: スキル: アクセサリ合成 素材1 素材2 費用 完成品 場所 金の盲蛇の抜け殻×4 ミニマムスターの前歯×4腫瘍ガニの柔殻×4 スリ師の手袋 地名・地形: ▲ 関連リンク 関連品 ネタ
https://w.atwiki.jp/vgmginfo/pages/250.html
ベジマギ攻略VGMGトップ スキル一覧 ⇒ やさい詳細 ●移動方向 ■ ■ ■ や ■ ●特徴 やさい名 レア度 コスト スキル マナ スキル詳細 スキルの依存 白金の剣士カリフラワー R 4 ディメンジョンドア 3 対象を空いているマスにランダムで移動 (ダメージなし) ●ステータス・グラフ(自軍のやさいLvは最大100。それ以上は敵軍のデータ) Lv HP AT スキル効果 1 132 31 30 338 74
https://w.atwiki.jp/off-line/pages/35.html
赤のほこら 黒のほこら 金のほこらのカギ 金のほこら ほこらの奥 兄弟姉妹の名前は仮 金のほこらのカギ これまでのあらすじ ナルビアの町の 錬金術師イッショウの家で暮らしていくことになった ミーナはお宝が眠るという 金のほこらのカギを錬金するため ほこらをめぐっていた。ついに 黒のほこらで ゴールドマンを倒したので 最後の宝を手に入れたら金のほこらのカギを 錬金しよう。 イッショウ 「黒のほこらの魔物を 倒した……!? ……ってこたあ ついに そろったんだな!? 金のほこらのカギの 素材が!! 「すげえ すげえぜ錬金名人! お前なら 絶対やってくれると思ってたぜ!! 「さあ 錬金名人! 金のほこらのカギを 錬金してみせてくれ! リリオル 「ミーナって お兄さんがいるんだね。 この町にも ずいぶん 人が増えたけど 誰も エテーネの村の場所を 知らなかったわ。 「エテーネの村…… いったい どこにあるのかしらね。
https://w.atwiki.jp/mbga_seiya/pages/399.html
[黄金の戦友]ミロ&カミュ タイプ スピード 必要コスモ 10 初期攻撃力/防御力 2400/2400 初期総パラメータ 4800 最大攻撃力/防御力 6000/6000 最大総パラメータ 12000 必殺技 黄金の協奏 効果 全タイプの攻守 大アップ 【解説】 アテナを守る黄金聖闘士の2人。性格こそ対照的だが芯に秘めた聖闘士としての覚悟に隔たりは無く、 アテナのため、世界のために命を賭して戦い続ける。 [黄金の戦友]ミロ&カミュ+ タイプ スピード 必要コスモ 10 初期攻撃力/防御力 2880/2880 初期総パラメータ 5760 最大攻撃力/防御力 7200/7200 最大総パラメータ 14400 必殺技 黄金の協奏 効果 全タイプの攻守 大アップ MAX覚醒時 初期攻撃力/防御力 4080/4080 初期総パラメータ 8160 最大攻撃力/防御力 8400/8400 最大総パラメータ 16800 【解説】 アテナを守る黄金聖闘士の2人。聖域最強の黄金聖闘士たちは独自の戦闘スタイルを持ち、 ミロの真紅の毒針やカミュの操る氷の闘技には、それぞれの性格がよく表れている。