約 1,537,637 件
https://w.atwiki.jp/gennsousekai/pages/476.html
敗北への『収束』 絶対的絶望。 地球人類が団結し、抗い続けたその結果は、完膚なきまでの敗北であった。 恒河の砂を全て浚って数えても足りぬ、満天の漆黒を埋め尽くす虚ろな光。 那由多の時を全て歩みに尽くしても届かぬ、細く永く続く希望への途。 無量大数の力を全て振り絞っても覆せぬ、世界を統べる則に背く理。 人類は、ついに屈した。 神の力に抗うという大いなる業の報いであると、諦めてしまった。 神達は大挙して地球へと渡り、次々と全てを飲み込んでいった。 しかし、未だに抗いを捨てない者達は、半ば死に体である『悪魔』を移動拠点として、次元の狭間と地球を彷徨っていた。 幾度も迎撃を受け、傷ついていく艦。そして同志達。 身も心も擦り減らし切った賢者は、それでも意思を揺らがせることは無かった。 そんな中、彼女は発見した。 艦の中枢、ブラックボックスの収められた領域に封印された理論と、その体現たる『方舟』。 遥かに過ぎ去った時の彼方から運ばれてきた、もう一人の『友』の願い。 そして、その友が為に、賢者と同じように時を超えた反逆者の語った、『世界の定めた絶対の収束現象』。 それを回避し得る、唯一の可能性。 使ったとて、何かが変わるとは限らない。 しかし、使わずにいられなかった。 少しでも、可能性があるならば。 少しでも、この星が、彼女達が助かる確率があるのなら。 そして、方舟は海へと、その源流へと漕ぎだした。 本来なら抗いようのない荒ぶ川を遡り、その流れを変える為に。 世界を、騙す為に。 対Creqrat Viorl戦の経過 突如出現した神の尖兵たちが真の姿を現したDS-V2とルシファーによって殲滅された後、 境井夢子としての記憶を取り戻したレドールの呼びかけに応える形で、 それまで争っていた地上人類と天人は一時停戦し、異界からの侵略者に抗するため、《人類同盟》を結成した。 続くCreqrat Viorlとの全面戦争においても、 同盟軍の旗艦となったルシファーに搭載された次元圧縮炉と数々の次元兵器は 《虚》をはじめとする敵兵器群を次々に破壊していき、 《人類同盟》もまた、ルシファーの艦体や兵装を研究・複製することで新たに開発した次元兵器や、 次元空間でも運用できるよう改修を施した魔導兵器を積み込んだ次元戦闘艦隊を編成、 戦力を整えた同盟軍はCreqrat Viorlに向けての進撃を開始した。 この間、撃破した《虚》をはじめとする兵器群の残骸等を研究・分析した結果、 それが魔法素や熱に弱い性質の物質で構成されているということは判明していたものの、 ルシファーをはじめとする次元兵器による攻撃でも十分に敵兵器に対処できたことや、 主戦場が地球圏から(より具体的にはマナの発生源たるオールグリーンから)遠く離れた次元空間であったこと、 魔法素の積み込みや制御に魔術師の手が必要なことなどから、次元空間における魔導兵器の運用は "非効率的"であるとの判断を下され、前線に展開する戦闘艦隊の兵装からははずされる事となった。 同時に、熱線・光学兵器の開発も検討されたものの、 動力源となり得る熱力学を応用した強力な発電機がなかったため、 こちらは最後まで実用化できなかった。 その後、戦闘艦隊側では次元圧縮炉から直接弾体を生成できる『次元砲』をはじめとする次元兵器の強化に力が注がれ、 戦艦から降ろされた魔導兵器は、各地で群発する《虚》や敵兵器群に対する防衛兵器として運用されることとなった。 レドールをはじめ、幾人かはこのルシファーと次元兵器に依存する戦略方針に異議と警告を発したものの、 Creqrat Viorlに対する反転攻勢、さらにはその本拠地の殲滅を急ぐ《同盟》が方針を転換することはなく、 可能な限りの魔法素を封入した『魔導弾』が万一の際の切り札として改修したダイダロスなど 一部の戦艦に搭載されたのを最後に、前線部隊における魔導兵器の研究・開発は打ち切られた。 なおこの戦略方針は、未だくすぶっていた《人類同盟》内部の軋轢や、各文明圏の思惑を反映したものでもあった。 次元兵器の開発・製造はもちろん、魔導兵器の改修や次元空間での戦闘に関しては、 不完全ながら次元科学を復元していた科学文明圏側が主導権を握っており、 その特性上、次元空間では十全の能力を発揮できず、"整備要員"として扱われることを嫌った エルフや魔術兵といった魔法文明圏側の兵士たちは、地上での防衛戦力として、 そして、地上人類との共闘に戸惑っていた天人たちはウラノス群を迎撃拠点とする空戦部隊としてというように、 戦力・人員の振り分けが進められていった結果、前線部隊は次元兵器偏重ともいえる構成となっていったのである。 そして、この戦略方針と最後まで埋まらなかった不調和が、人類そのものを不可避の敗北へと導く事となった。 次元科学やそれに基づく次元兵器の類は、Creqrat Viorlにおいてはごくありふれたものであり、 《人類同盟》が急造した程度の兵器には簡単に対抗策が取れたのでる。 こうして次元兵器対策が施された兵器群が投入されるようになると、 《人類同盟》側はなす術を失い、敗北を重ねていく事となった。 この段に至って、魔導兵器の再装備や熱線・光学兵器の研究・開発が進められたものの、 時すでに遅く、人類はCreqrat Viorlの大侵攻という、抗うことの出来ない絶望の前に屈したのだった……。 CreqratViorl era4 事件
https://w.atwiki.jp/fantastical_world/pages/472.html
敗北への『収束』 絶対的絶望。 地球人類が団結し、抗い続けたその結果は、完膚なきまでの敗北であった。 恒河の砂を全て浚って数えても足りぬ、満天の漆黒を埋め尽くす虚ろな光。 那由多の時を全て歩みに尽くしても届かぬ、細く永く続く希望への途。 無量大数の力を全て振り絞っても覆せぬ、世界を統べる則に背く理。 人類は、ついに屈した。 神の力に抗うという大いなる業の報いであると、諦めてしまった。 神達は大挙して地球へと渡り、次々と全てを飲み込んでいった。 しかし、未だに抗いを捨てない者達は、半ば死に体である『悪魔』を移動拠点として、次元の狭間と地球を彷徨っていた。 幾度も迎撃を受け、傷ついていく艦。そして同志達。 身も心も擦り減らし切った賢者は、それでも意思を揺らがせることは無かった。 そんな中、彼女は発見した。 艦の中枢、ブラックボックスの収められた領域に封印された理論と、その体現たる『方舟』。 遥かに過ぎ去った時の彼方から運ばれてきた、もう一人の『友』の願い。 そして、その友が為に、賢者と同じように時を超えた反逆者の語った、『世界の定めた絶対の収束現象』。 それを回避し得る、唯一の可能性。 使ったとて、何かが変わるとは限らない。 しかし、使わずにいられなかった。 少しでも、可能性があるならば。 少しでも、この星が、彼女達が助かる確率があるのなら。 そして、方舟は海へと、その源流へと漕ぎだした。 本来なら抗いようのない荒ぶ川を遡り、その流れを変える為に。 世界を、騙す為に。 対Creqrat Viorl戦の経過 突如出現した神の尖兵たちが真の姿を現したDS-V2とルシファーによって殲滅された後、 境井夢子としての記憶を取り戻したレドールの呼びかけに応える形で、 それまで争っていた地上人類と天人は一時停戦し、異界からの侵略者に抗するため、《人類同盟》を結成した。 続くCreqrat Viorlとの全面戦争においても、 同盟軍の旗艦となったルシファーに搭載された次元圧縮炉と数々の次元兵器は 《虚》をはじめとする敵兵器群を次々に破壊していき、 《人類同盟》もまた、ルシファーの艦体や兵装を研究・複製することで新たに開発した次元兵器や、 次元空間でも運用できるよう改修を施した魔導兵器を積み込んだ次元戦闘艦隊を編成、 戦力を整えた同盟軍はCreqrat Viorlに向けての進撃を開始した。 この間、撃破した《虚》をはじめとする兵器群の残骸等を研究・分析した結果、 それが魔法素や熱に弱い性質の物質で構成されているということは判明していたものの、 ルシファーをはじめとする次元兵器による攻撃でも十分に敵兵器に対処できたことや、 主戦場が地球圏から(より具体的にはマナの発生源たるオールグリーンから)遠く離れた次元空間であったこと、 魔法素の積み込みや制御に魔術師の手が必要なことなどから、次元空間における魔導兵器の運用は "非効率的"であるとの判断を下され、前線に展開する戦闘艦隊の兵装からははずされる事となった。 同時に、熱線・光学兵器の開発も検討されたものの、 動力源となり得る熱力学を応用した強力な発電機がなかったため、 こちらは最後まで実用化できなかった。 その後、戦闘艦隊側では次元圧縮炉から直接弾体を生成できる『次元砲』をはじめとする次元兵器の強化に力が注がれ、 戦艦から降ろされた魔導兵器は、各地で群発する《虚》や敵兵器群に対する防衛兵器として運用されることとなった。 レドールをはじめ、幾人かはこのルシファーと次元兵器に依存する戦略方針に異議と警告を発したものの、 Creqrat Viorlに対する反転攻勢、さらにはその本拠地の殲滅を急ぐ《同盟》が方針を転換することはなく、 可能な限りの魔法素を封入した『魔導弾』が万一の際の切り札として改修したダイダロスなど 一部の戦艦に搭載されたのを最後に、前線部隊における魔導兵器の研究・開発は打ち切られた。 この戦略方針は、未だくすぶっていた《人類同盟》内部の軋轢や、各文明圏の思惑を反映したものでもあった。 次元兵器の開発・製造はもちろん、魔導兵器の改修や次元空間での戦闘に関しては、 不完全ながら次元科学を復元していた科学文明圏側が主導権を握っており、 その特性上、次元空間では十全の能力を発揮できず、"整備要員"として扱われることを嫌った エルフや魔術兵といった魔法文明圏側の兵士たちは、地上での防衛戦力として、 そして、地上人類との共闘に戸惑っていた天人たちはウラノス群を迎撃拠点とする空戦部隊としてというように、 戦力・人員の振り分けが進められていった結果、前線部隊は次元兵器偏重ともいえる構成となっていったのである。 そして、この戦略方針と最後まで埋まらなかった不調和が、人類そのものを不可避の敗北へと導く事となった。 次元科学やそれに基づく次元兵器の類は、Creqrat Viorlにおいてはごくありふれたものであり、 《人類同盟》が急造した程度の兵器には簡単に対抗策が取れたのでる。 こうして次元兵器対策が施された兵器群が投入されるようになると、 《人類同盟》側はなす術を失い、敗北を重ねていく事となった。 この段階に至って、魔導兵器の再装備や熱線・光学兵器の研究・開発が進められたものの、 時すでに遅く、人類はCreqrat Viorlの大侵攻という、抗うことの出来ない絶望の前に屈したのだった……。 era4 事件
https://w.atwiki.jp/satokai/pages/6.html
◆築地さらしなの里 ◆住所:東京都中央区築地3-3-9 ◆TEL:03-3541-7343 ◆メールアドレス:sarashinanosato@satokai.net ◆ホームページ:http //sarashinanosato.satokai.net ◆地図:http //www.mapion.co.jp/c/f?uc=1 grp=all nl=35/39/56.613 el=139/46/37.941 scl=5000 bid=Mlink ◆営業時間: 平日 11 00-21 45 土曜 11 00-15 00 ◆定休日:日曜 祝日 ◆お店紹介 明治32年、麻布永坂更科(現・更科堀井)で15年間の修行を終えた初代・赤塚善 次郎が、深川で開業。明治45年に神楽坂に移転し「永坂更科牛込支店」となるが戦 争のため閉店。昭和42年、築地に移転し 「築地 さらしなの里」 として商売を 再開、平成15年5月に現店舗に移転。現在4代目が後を継ぎ、商売を続けておりま す。 石臼で自家製粉したそば粉を用いた「手打ちそば」、上品な香りと舌触りが特徴の 「さらしなそば」 、季節の素材を打ち込んだ「変わりそば」、毎日三種類のおそば をご用意しております。 無類の酒好き父子が厳選した日本酒や焼酎も多数ご用意、築地市場直送の新鮮な素材 を生かした季節のおそばなど、当店ならではのお品書きで、皆様のお越しをお待ち申 し上げております。 ◆主なお品書き 手打ちそば735円 さらしなそば735円 季節の変わりそば840円 ◆店主おすすめ 春:若竹そば1365円 深川そば1050円 蛤そば1470円 夏:鱧天もり1575円 穴子天もり1575円 すずしろそば1050円 秋:松茸そば2000円程度(時価) なめこおそしそば1050円 冬:鴨南ばん1890円 牡蠣そば1365円 ◆日本酒 「菊正宗」樽酒700円 「鶴の友」純米700円 「メ張鶴」純米1000円 「越乃寒梅」 特別純米1000円 「八海山」純米吟醸1000円 「澤乃井」850円 ◆焼酎 そば:「更科伝説」「那由多の刻」「刈干」 芋:「さつま島美人」「いも神」「薩摩の薫 純黒」「三岳」 麦:「藤の露」 ※仕入れ等により、価格・在庫等が変更となることがございます
https://w.atwiki.jp/tokyograil/pages/227.html
【クラス】 ライダー 【真名】 ザイン@真・女神転生Ⅱ 【パラメーター】 筋力E+ 耐久E 敏捷E 魔力E 幸運E 宝具EX 【属性】 秩序・善 【クラススキル】 騎乗:EX あらゆる乗り物に対して一般人程度の適性のみ持ち合わせる、 その代わり、方舟に対して騎乗を可能とする。 対魔力:E 魔術に対する守り。 無効化は出来ず、ダメージ数値を多少削減する。 【保有スキル】 心眼(真):C 修行・鍛錬によって培った洞察力。 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、 その場で残された活路を導き出す“戦闘論理”。 神性:E 神霊適性を持つかどうか。ランクが高いほど、より物質的な神霊との混血とされる。 【宝具】 『封印されし半身(セト)』 ランク:EX 種別:対神宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 未だ眠り続けているザインの半身たる龍。 セトが目覚め、ザインとの融合を果たした際、ザインは裁きの天使である真の姿を取り戻す。 その際、ザインのパラメーターは下記のものとなり、宝具『千年王国の方舟』が解禁される。 また保有スキルである神性がEXにまで上昇する。 筋力A++ 耐久A+ 敏捷C 魔力A+ 幸運C 宝具EX 『千年王国の方舟』 ランク:A++ 種別:対宙宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000人 ザインが真の姿を取り戻した際に使用可能となる宝具、選ばれし者を乗せた方舟。 本来ならば、宇宙の彼方まで飛んで行くことも可能であるが、 この世界は偽りであるため、再現を許す場所までしか飛ぶことは叶わない。 また、この宝具にザイン及び、そのマスターが乗り込んだ時、宝具『全てを裁く光(メギド・アーク)』が解禁される。 『全てを裁く光(メギド・アーク)』 ランク:EX 種別:対星宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000人 『千年王国の方舟』より発せられる強力なエネルギー光、再生のために行われる真の大破壊。 この宝具が発動した際、『千年王国の方舟』以外の全てが消滅する。 【weapon】 格闘術……最強のテンプルナイトとして、彼は非常に高水準の格闘術を収めている。 【人物背景】 全てを裁く者、あるいは彼もまたザ・ヒーローと呼べるのかもしれない。
https://w.atwiki.jp/tekiyakusaikyou/pages/338.html
【蜻蛉】 【作品名】ぼくらの alternative 【ジャンル】ラノベ 【名前】蜻蛉 【属性】別の平行世界の地球に支給されたロボット 【大きさ】おそらく500メートル程度の蜻蛉形 2対の刃のような羽を持つ 【攻撃力】自分と同じ強度の装甲の相手を羽で切ることができる 【防御力】共通設定として戦闘機から放たれる秒間数千発の装甲弾で無傷 近未来の軍隊の巡洋艦や戦闘機から放たれる50発近い対艦ミサイルで無傷 近未来の軍隊の巡洋艦や駆逐艦を一撃で破壊するレーザーをほぼ弾く装甲 【素早さ】500メートルのロボットから見えない距離から数秒程度でそのロボットに体当たりできる速度。 おそらく戦いの規模から考えて最低でも数キロ~十数キロを一瞬で移動する程度だと思われる。 動くだけで音速を簡単に突破する同程度の大きさのロボットよりはるかに速い。 慣性を無視した動きが可能であり 急停止したり直角に曲がったりすることが可能。 反応は少女並み。 【特殊能力】・ほかの人形の能力から考えて人形の中以外の命の光が見ることができる。 おそらく見える範囲は地平線の彼方まで。戦艦の中に何人いるかまで見ることができる。 対象の人間さえ知っていればおそらく数百キロ程度先まで見れる。 ・場所さえ知っていれば操縦する場所から、見たい場所を窓から見るようにしてみることができる。 【長所】とにかく早い 【短所】早すぎてコントロールできていない。48時間以内に勝てないと地球消滅 パイロットを倒されたら敗北。 【戦法】体当たり 【備考】主人公たちとは自分の世界の存亡をかけて戦う。 中に乗っている人は5人でこのときのパイロットは少女 基本的な設定は漫画版と同じ。 8スレ目 513 名前:格無しさん[age] 投稿日:2007/10/13(土) 00 22 17 蜻蛉 ○>プルートゥ:速度差で時間切れ勝ち ○>アメリカ軍の戦艦>九虎魔王>ルナガンダム:突撃で切り裂いて勝ち ×>クルーゼ>シャア:相手の動きを捉えられない。集中攻撃負け ×>ライアン:時間切れ負け シャア>蜻蛉>プルートゥ
https://w.atwiki.jp/bakiss/pages/141.html
ジュネが飛び出していく斗貴子を止めなかったのは、アテナに制されたせいであった。 緊迫した二人の空気に割り込んでいった斗貴子を横目で追いながら、その理由を問う。 「アテナ……?なぜ……」 「これをあなたに」 私の問いにスッと笑みを消し、こちらを真っ直ぐに見据えたアテナが右手を差し出した。 「これは……!」 見覚えのある六角形の物体。 表面に何も記されていない――――本物ならばナンバーが刻まれているはずのソレは、数日前にアテナがジュネに託し、斗貴子との接触のきっかけとして使わせたモノ。偽の、核鉄。 何故今になってこんな物を……。 困惑気味にアテナを見返した私は、その瞬間息をのんだ。 瞬く間に膨れあがる――――神の小宇宙。 目前の少女が、“城戸沙織”から“女神アテナ”へと変わる。 「女神アテナの名の下に……カメレオン星座の聖闘士、ジュネに命じます」 アテナの声は決して大きなものではない。 なのに圧倒的な威圧感を持つその声に、知らず知らず冷や汗が頬を伝う。 なおも膨らみ続けるアテナの小宇宙が雨を弾き、側に立つジュネの髪や衣服の湿り気までもを蒸発させる。 その強大な小宇宙にやっと我に返った私は、慌てて自分の唯一神へ跪き頭を垂れた。 「私はこれから紅薔薇さまと共に瞳子様の元へと向かいます。あなたに与える命令は三つ。一つは、これから現れるホムンクルスをこの学園内で殲滅すること。二つ目は、あなたはあくまでも斗貴子さんのサポートに徹すること。三つ目は」 そこで言葉を句切り、アテナは偽の核鉄を私に握らせた。 「三つ目は、先程の二つが終わったのなら……コレを持ってお聖堂へお行きなさい。わかりましたね?」 「はい」 「それと……」 アテナが指先が私の頬に触れ、緩やかに導かれるままに顔を上げる。 「あなたがこの試練を無事に乗り越えることを信じています。……死んではなりませんよ、ジュネ」 「……はい」 アテナの言葉の真意はわからない。 だが、その声音からアテナの真剣さを、視線からわずかな憂いを感じ、この命令の意味を問うことは憚られた。 「……来ましたね」 僅かに眉間を寄せたアテナが唐突に呟く。 この言葉の意味はわかるので、私はしっかりと頷き返した。 先程から自分の感覚に引っかかるものが、こちらへと近付いてきている。 「はい。…………四人……四体と呼ぶべきでしょうか。恐らくホムンクルスだと思いますが異常な小宇宙が近づいています」 明らかに人間が持つモノとは違う小宇宙を纏った何かは、もうすぐそこまで来ている。 「嘘つき!!」 ヒステリックな声に視線を戻す。 例の少女が斗貴子と紅薔薇さまに背を向けて走り出す。 投げ捨てられた傘を蹴飛ばし、斗貴子が走り去る少女を追いかける。が……。 足を止められた斗貴子と紅薔薇さまの前には、走り去ったはずのあの少女がいた。 しかも四人。違うのは髪の長さだけで後は全く同じ容姿だ。 「アテナ、あれは……」 「恐らくは……人に在らざる者……。“オリジナル”の萌奈美さんは行ってしまわれたようですね」 私の問いに少しずれた答えを返し、アテナは潜んでいたお聖堂の影から足を踏み出した。 紅薔薇さまと斗貴子、ホムンクルス達との距離は数メートル。 その短い距離を一歩進む毎に、小宇宙を高まらせていくアテナの後を慌てて追いかける。 「紅薔薇さま」 「沙織ちゃん?!ジュネさんも……!どうしてここに……」 振り向いた紅薔薇さまが驚いた声を上げた。だが。 「……そうか……沙織ちゃん……」 アテナを見つめ、一人納得したような言葉を漏らす。 ホムンクルス達から目を逸らさない斗貴子とは対照的に、紅薔薇さまは完全にアテナと向かい合う。 人食いの化け物を目前にし、それらに背中を見せるという行為は自分には理解できるかねるが、紅薔薇さまは真っ直ぐにアテナを見つめている。 一体何を考えているのだろうか。 「沙織ちゃん、瞳子の居場所を知っているよね?」 紅薔薇さまの口調はとてもはっきりしていた。 私にもわかる。 紅薔薇さまのこの言葉は……“質問”ではなく確信を持った“確認”だ。 「ええ。……共に来てくださいますか?」 「もちろん」 紅薔薇さまの言葉に訝しむことなく返答するアテナと、危険を伴うだろう行動に即答した紅薔薇さまの間に、目には見えない、だけど確かに感じられる小宇宙の風のようなモノが吹いた。 「では参りましょうか。ジュネ、斗貴子さん。後はお願いします。頼みましたよ」 アテナが紅薔薇さまに触れる。 一瞬、小宇宙が弾けたかと思ったらもうその場にアテナと紅薔薇さまの姿はなくなっていた。 「……どこに行ったんだ?」 相変わらずホムンクルス達から視線を外さない斗貴子が低い声を発した。 「瞳子の救出に向かわれた。私達のやるべき事はこいつらを倒すことだ」 完結に事実を伝えると、斗貴子はチラリとこちらに視線を向ける。 「……大丈夫なのか?」 「あちらは心配ないだろう。シャイナさんも行っているし、恐らく魔鈴さんも……」 魔鈴さんの今回の任務は紅薔薇様の警護だ。 魔鈴さんならアテナの小宇宙の後を追うことなど容易いだろう。 アテナも紅薔薇さまと共にいるのであれば無茶はしないだろうし。 それに…………アテナの護衛として彼もいる。 心配はいらない。 私は、与えられた命令を果たすことだけを考えればいい。 「ここで始末をつけるぞ」 「言われなくてもそのつもりだ」 低い声で告げた宣言に予想通りの答えが返ってくる。 少しだけ笑ってしまった口元をすぐに引き締め、私は四人……いや、四体のホムンクルスを睨み付けた。 「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 咆吼。そして、斗貴子が跳ぶ。 四本の死神鎌が細雨の中で閃く。 その切っ先が四体のホムンクルスを捉え――――一直線に向かう。 だが。 「なっ……!」 斗貴子はかなりのスピードで突っ込んでいったはずだ。 だが、地面と水平に振るわれた四本の刃が、一本ずつ四体のホムンクルスに取り押さえられている。 「うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ――――――――」 邪気のない、四つの同じ笑顔。 「お父様から聞いたの」 「斗貴子さんが、いい物を持っているって」 同じ声が同じ呼吸で同じ言葉を紡ぐ。 四人の少女は同じ瞳で斗貴子を見つめる。 「ね、斗貴子さん」 「核鉄持っているのでしょう?」 「核鉄」 「ちょうだい――――――――」 クスクスクスクスと耳障りな笑い声が響く。 一体から伸びた大きな食物がこよられ、鋭い錐となり斗貴子へ突きつけられる。 (どうする……?助けにはいるか?) シュル、と鞭を手にし、少し迷う。 そのまま右手を挙げ鞭を振るおうとした私は、中途半端な体勢で動きを止めた。 真っ直ぐに敵を見据える斗貴子の瞳は、状況を何一つ諦めていない。 (もうちょい様子を見るか……) 私がその気になれば手助けなど一瞬で出来る。 だがそれは、本当にそれが必要な時だけしかしてはいけない。 でなければ……斗貴子の戦士としてのプライドを傷つけるばかりか、「強くなりたい」という彼女の願いまで砕くことになってしまう。 「強くなるために必要なモノは……信念と、基本。そして…………実戦だ」 だから、実戦を経て一段上に昇ろうとしている斗貴子を邪魔してはいけない。 私に出来ることは彼女を見守り、必要なときに必要なだけ手助けをすることだけだ。 (彼女を信じろ!) 瞬の時にはできなかった、信じたいと思う人を信じること。 あの頃より少し強くなった私なら――――――――出来る。 (斗貴子はきっと……もっと、強くなれる……!こんなところで負けはしない!) 「核鉄ちょうだい!!」 葉の錐が斗貴子の額に突き立てられ、思わず自分の拳に力を込めたその時。 「……武装練金、解除!!」 予想外の言葉が発せられた。 斗貴子の声と共に処刑鎌はその姿を元の核鉄へと変え――――――――斗貴子の掌に収まる。 突然に掴んでいた物を失い、ホムンクルス達がバランスを崩す。 上半身を捻り錐をかわした斗貴子が、再び叫ぶ。 「武装練金!」 その言葉が終わる頃には、再度武器と化した核鉄がホムンクルスの一体を貫いていた。 しかも心臓を貫くと同時に額の章印を突き刺している。 「無音、無動作の武装練金の発動は戦士の必須条件。そして」 一体の額に突き刺した刃をそのまま横にスライドさせ、すぐそばのもう一体の首を刎ねる。 首だけとなったホムンクルスが上げる悲鳴を踏みつぶすように、四本の鎌が転がる首の脳天に突き立てられた。 「……バルキリースカートの特性は高速な精密機動……。得意な戦闘は対多人数、だ」 「……なるほどねぇ」 思わず納得してしまうのは、誤解とはいえ一度戦闘を交わしたからだろうか。 それとも――――“対多人数”が自分の鞭の特徴と一致するからか。 「……後、二体」 斗貴子の鋭い瞳に捉えられた残りのホムンクルスが息をのむ。 (この分だと私の出番はなさそうだな) 明らかにホムンクルスを上回る斗貴子の戦闘力に、安堵のため息をつこうとした時。 「――――っ!」 振り向いた拍子に揺れた三つ編みに、何かがかする。 (飛び道具……。この前のアイツか?) あのお茶会の日の戦いで逃がしてしまった、もう一体のホムンクルス。 確かアイツは遠くから何かを跳ばす力を持っていたはずだ。 間髪入れずに襲ってくる弾丸をかわしながらぐるりと周囲を見渡す。 (敵の居場所は……わかる……!) 異常な小宇宙が、私の感覚に引っかかっている。 「……上!」 飛んできた弾丸を拳で叩き落とし、私はお聖堂の屋根まで一気に跳躍した。 「なっ……!どうして……?!」 お聖堂の屋根に立つ十字架を背にした彼女――――“上原萌奈美”がその顔を驚愕に固まらせる。 「傷一つついていないなんて……!あなた一体何者なの?!それにどうしてここがわかるの?!」 「あんなスピードの弾丸を避けるくらい、聖闘士にとっては朝飯前さ。私は」 驚愕から立ち直り、美しい顔を台無しにするような憎悪の表情となった彼女を真っ直ぐに睨み付ける。 「私はアテナの聖闘士……カメレオン座のジュネ。地上の正義と平和を守る戦士だ!」 ヒュン、と雨を切り、鞭が私の両手に収まる。 「オマエには色々聞きたいことがあるんだ。捕獲させてもらう」 なぜ、このホムンクルス達は皆同じ顔をしているのか。 今、この学園内に何体のホムンクルスが侵入しているのか。 目的は。 組織に属しているのであればその規模は。首謀者は。 そして…………瞳子の安否は。 「セイント……?自分のことを“聖人”だなんて……随分とおこがましいこと」 「そっちの“セイント”じゃないんだけどね」 チラリと眼下に視線をやると、斗貴子が二体のホムンクルスを相手に雄叫びをあげている。 (錬金術とやらがない状態でどこまでやれるかわからないけど……) 戦闘能力は私の方が圧倒的に上だ。 だが私には錬金術の力はない。 それはつまりホムンクルスに致命傷を与えることが出来ないということだ。 目的は捕獲だが……このハンデはかなりこちらに不利となるだろう。 (だけど、それでも) ――――――――――――斗貴子の戦いの邪魔はさせない。 水分を含んだ金色の三つ編みがゆらりと持ち上がる。 ゆっくりと、だが確実に、私は私の中の小宇宙を燃やし始める。
https://w.atwiki.jp/nicorap_lyric/pages/691.html
[ verse1 ] ただピストン続けてるだけのキマツテスト 「焦ったら泣いちゃダメ?」飲み込んでるピル 空吐いたダメージ 不安、窃盗、何がファイン センキュウ…エンジュウ? まだキレてないよ 消すID レッツ・スカイプ・イン 「砕け散る芯の塊は、愛よ」 ぐっちゃり性に見透かす毎日から 奏でる、一層ケミカルなカルマ カルナバルが遥か遠くから鳴るベル。 ナップ並べるけど来ない生理 猿は陰部好き またチンする気 校内警備、 続けてるヒコウ少女。 [ hook ] わすらるる るり色リロードして 死んだ世界の 石油のみたい ヒマな 通り魔 刃物みたいな 夕空さ [ verse2 ] バグるセーラーはクルセイダー はあ?うるせえな 思考停止 イメージで「死ネ」 人を軽視 超濃く掘る 机の彫刻刀 シャッター街 花火 補導 刑罰 1コイン キャミ テレビ 高度経済 線路沿い 並木 五芒星が浮かび錆びついた青 合同制作 チューペット吸う高校生活 多い日も平気 ソフトペーパー リコーダー先端 思考奪うセンター シコった先輩 体育館 自慰行為 横目に3P ビン・缶・(ペット) 淫乱少女の禁断症状 みんな想像できない程の彼方まで、 新歓早々イっちゃう午後。 [ hook ] わすらるる るり色リロードして 死んだ世界の 石油のみたい ヒマな 通り魔 刃物みたいな 夕空さ エロ動画 虹色にロードして 死んだ目をして みつめていたい 何もかもが すれ違うとき 夕空さ [ break ] 死にたさを紛らわしてる コンディショナー 髪が弾ける でっかいシャボン玉つくれそうなロープ 見つめる椅子の上 「いっそ↑へ」と呟いてイス蹴る少女 卒アル、火つける衝動 [ hook ] わすらるる ともだちロードして 死んだらきみに ギターあげたい ヒマな 通り魔 だれもいなくて それまでさ エロ動画 虹色にロードして 死んだ目をしてみつめていたい なにもかもが上手く言えない 言うまでもないけどね [ outro ] 憧れたルパン三世 朝早よから固くなったパン噛んで なれないもの ふえてく毎日 刻一刻と僕が減るや。 「ハロー、ループ。単調?グー。これから僕等の春を売る」 あと何周?ヒューマンパドック 腹痛めたって知らない歯の奥 青く浮かぶ絶望星 見知らぬ土地 飛ばしたSOS 狭い狭い世界、電線 精一杯でっかい絵描いてく 影には存在の許可なき明転 あの子の脳から僕らは消えてく 何時何分何秒、地球が難解 Lyric by 文鳥,ふなむし Track by K s
https://w.atwiki.jp/zark001/pages/8.html
動画(youtube) @wikiのwikiモードでは #video(動画のURL) と入力することで、動画を貼り付けることが出来ます。 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_209_ja.html また動画のURLはYoutubeのURLをご利用ください。 =>http //www.youtube.com/ たとえば、#video(http //youtube.com/watch?v=kTV1CcS53JQ)と入力すると以下のように表示されます。
https://w.atwiki.jp/orisuta/pages/784.html
「ぐ、があぁっ……! あぐっ……ひぃぐ!」 路地裏。夏の日差しがビルにさえぎられたその空間は、一種の『影の空間』を生み出していた。 地にひざを突いた彼女の視界の端に、表通りを歩く人々の姿が見える。 彼らの横顔には今彼女が身を置いている『非日常』など欠片も見当たらない。 少女の目の前に佇む男は、その様子をにたにたといやらしい笑みを浮かべながら見つめる。 今、彼女はこの男と戦っていた。否、正確には『襲われていた』。 友人との待ち合わせに寝坊して、近道をするために路地裏を通ろうとしたのが間違いだったのだろう。 その途中で、エモノを探してうろついていたこの男の『スタンド攻撃』を受けたのだ。 守らなくては、と彼女は思う。 このゲスな男から、彼らの『日常』を絶対に守らなくてはと思う。 「まだ、まだぁ……!」 彼女は左右に伸びた特徴的な黒髪を揺らし、男に立ちふさがる。 とはいえ、彼女の体には未だに鋭い激痛が残っている。 着慣れた服が彼女の肌をこするたび、普段は気にならないその感覚が 耐え難い激痛となって彼女の体に帰ってくるのだ。 「プふぅぅ~ッ! 健気だねェ~。ぼくの『ブレインストーム』の攻撃を 10発以上受けて意識を保っていられるのは、きみが初めてだよォ~」 そんな様子を見て、小太りの男は愉快そうに笑う。 『イイ』な。若い女の子が激痛にもだえる姿。興奮する。彼はそう思った。 彼は真性の『ゲス』だった。 「ただ、残念なのはその髪型かなァ~~ッ? かわいいんだから、ストレートにすればもっと……そそるんだけどなァ」 彼が思ったことをそのまま口にしたその瞬間だった。 『彼が絶対的有利である』という現実が崩壊したのは。 「あ゛?」 それまでの苦悶の表情や、あえぎ声など、世界のかなたまで弾き飛ばしたようなドスの利いた声に、彼は自分の耳を疑った。 少女は、痛みにもだえた証である大粒の汗を額に流しつつも、その表情は最早苦悶に染まってなどいない。 彼女の顔に書いてあるのは、『このあたしの髪型がどうしたと? コラァ!』という怒りの声のみである。 「かっ、髪型は地雷だったかッ! にわかに信じがたいが………… あまりの怒りに『アドレナリン』が大量分泌されて、痛覚神経が麻痺したっていうのかッ!」 男は素早く状況を判断すると、すぐさま次なる『ブレインストーム』を向かわせた。 『ブレインストーム』は編隊を組んで彼女の二の腕に着地すると、 一斉に『エンドルフィン』――興奮を鎮める効果を持つ――を注射した。 「プふぅぅ~~ッ! 一瞬ビビったが、なんてことはない……。 所詮怒りなんてのは人間の『脳』が生み出す現象の一つにしか過ぎない……。 脳内物質を自由に操ることのできる『ブレインストーム』には意味のないことさ」 「ドラァッ!!」 余裕綽々で勝ち誇る男の頬に、次の瞬間水晶造りの拳が打ち込まれた。 男の体は空中で四回転、地面に着いてから五回転してやっとその動きを止める。 殴られた男はというと、意外と丈夫だったのか、まだ意識を持っていて、信じられなさそうな表情を浮かべていた。 「な。んで、えっ、『エンドルフィン』は……ッ! 確かに注入した……は……!」 「てっめぇぇ~~~~~~ッ!! どこ行きやがったァアアア!? あたしはまだこんなんじゃあ殴りたらねーぞッ! 出てきやがれぇッ!」 そう言って彼女は怒りを表現するように壁を殴りつける。 一撃でショック死するような激痛をもたらすほどの勢いで振りぬかれた腕は、 彼女のショック死という予想ではなく壁が粉々に粉砕するという事実をもたらした。 「あ、え、な。ど、どうしてぇ!」 男はわけがわからないといった風に頭を振り、それから後ずさりする。 そのときに立てた地面を擦る音に、少女の首が向きを変えた。 男はその様子を見てぞっとした。 「そこか……? そこにいるのか、てめぇ、おいッ!」 「ひぃッ!」 そう言って、彼女は腕を振り上げながら男の下へ走っていく。 この間にも数十匹の『ブレインストーム』は『エンドルフィン』を注入し続けているのだが、 いっこうに彼女の怒りが静まる様子はない。むしろ、さらに過激化している様子さえ見られる。 人間の限界を越えた、科学の常識から飛びぬけたイレギュラー。 たとえば火事場の馬鹿力に代表されるようなそれが、そこにはあった。 『彼女の髪型をけなすことだけは絶対にしてはならない』。 かつてこの街を救った男が、最強と謳われた とある『スタンド』を打ち負かしたときのように、 彼女――上野譲華の髪型をけなすということは ありとあらゆる『優勢』を捨てることを意味するのだから。 5:「2年前のある日」の巻 靖成「で、これか」 小太り グッデェェェ―― ド オ オ ―― ン 譲華「えへへ……。あたしもよくは覚えてないんだけど」 那由多「まったく……。待ち合わせ時刻になっても来ないから探しに行ったら、 血まみれの男の目の前でひざを突いたまま気絶してんだもん。びびったわよ」 寒月「ああ、確かに那由多はびびってたな。混乱のあまり半狂乱になって譲華を揺さぶってたし」ニヤリ 慧「あれはかわいかったな~!」ニヤリ ――数分前の那由多―― 那由多「譲華!? ねえ譲華!! 起きて! 返事してよ!! どうしたの!? ねえ譲華ってばァァ――ッ!!」ユサユサ 慧「(どう見ても寝息たててるじゃねーかよ……)」 那由多「よ、余計なこといわない!」 譲華「那由多……」ニコッ 靖成「(弱ったぜ……話を切り出すタイミングがわからねえ)」 黒服「しかし……どうして『髪型をけなされただけ』でここまでの……。 話を聞くに、相手は「脳内物質」を操作する能力らしい……。その能力を超越するほどの怒りとは……」 譲華「髪型をけなされた『だけ』?」ピキ 譲華 ド ド ド ド 黒服「いやあのこれはすみません言葉のあやというだけで」 譲華 ・ ・ ・ 譲華「……はぁ、まあいいですけどォ」 黒服 ホッ 那由多「譲華、話してあげてもいいんじゃない?」 譲華「ええ~……それは……ちょっと……」 寒月「いいじゃあないか。黒やんが地雷を踏む心配もなくなるし」 慧「(黒やん……)」 譲華「う~~ん~~」 那由多「譲華はね、2年前に大荒れした時期があったのよ」 慧「ああ~~ッ! あったな!」 譲華「もう……やめてよ……」 ――ロリ譲華「おとうさん! らいしゅう おゆうぎかいがあるんだ!」ニコニコ ――悟り譲華「お父さんー、これちょっと借りるねー」 ――厨二譲華「るッせェなァ! クソジジイ!」ガルルッ 黒服「(11歳から14歳までの間に何があった……)」 ――譲華はね、小学校から中学校あたりまで、お父さんが家のことをほったらかしにしがちでね。 . そのせいでご両親の間で喧嘩が耐えなかったから、一時期やさぐれちゃったときがあったのよ―― ――時は遡り……譲華 中学2年生 8月―― 那由多「えと……譲華?」 譲華「……なに?」 那由多「その髪型……どうしたの?」 ――その日は何もかもがおかしかったわ。あれほど髪型に誇りを持っていた譲華が、あの髪型を解いて . 普通のストレートな長髪にしてきたんだもの。正直世界の終わりがついにきたか、って感じだったわ―― 譲華「どうしたもこうしたも……ただのイメチェンだけど?」 寒月「……まあ、譲華が自分の意思でそうしたならわたしたちが干渉すべきことではないしな」 ――あとで知ったことなんだけど、この日の前日、正式に譲華のお父さんとお母さんが離婚することになったらしいの。 .両親がどっちも大好きだった譲華にとっては、二人が離れ離れになってしまうってことが耐えがたい苦痛だったらしいわね―― 慧「あの髪型、おれ好きだったんだけどなぁ~」 譲華「あ゛ぁ?」 慧「ヒッ!」 「(こ、今度の地雷はそこかよ~~~!?)」 譲華「………………もうあの髪型のことは忘れてちょうだい。あれはもう人生の『汚点』よ、『汚点』」 三人 ! ――このとき、わたしたちの中で疑惑が確信に変わったわ―― 寒月「……おまえは認めないだろうが、譲華。わたしたち三人は今まで何度もおまえに助けられている。 自分でどうしようもないことがあるんなら、一人で抱え込んでいないでわたしたちに打ち明けるだけでも、楽になれるはずだ」 慧「そうだぜ~っ、秘密なんて、水臭いぜ」 譲華「……大したことじゃないわよ。ただ、親と喧嘩しただけ。本当にそれだけよ」フン 那由多「……………………」 譲華「…………」ボー 那由多「(鉛筆ブーメランッ!)」シュッ 譲華「あでっ!?」 那由多 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 譲華「…………」ボー 那由多「(こりゃ重症だわ……)」 寒月「譲華、悪いが今のおまえは見るに耐えない。しばらくはゆっくり休んだほうがいいんじゃあないか?」 譲華「え? 寒月、何言ってんの?」 慧「おれも、寒月に同じ……だぜ~~~っ 今日は家で休んだほうがいいぜ、絶対」 那由多「悪い事は言わないわ。言う通りにした方があんたのためよ」 譲華「え? なに? このあたしがどうしたって?」 譲華「あたしが取り乱してる? はは、そんなことないわよ、あたしが! あの男たちのために!!」ガンッ 那由多「『あの男たち』? 譲華、『あの男たち』って何よ!?」 譲華「…………! もういいわ。じゃあね!」ダッ 寒月「あッ! 譲華! 待て……」 那由多 スッ 慧「な、何を! 那由多!」 那由多「いいわ、分かったの」 慧「何言ってやがる! もしかしててめぇ、譲華のことはほうっておくとか言うんじゃあねーだろうな!!?」ガシィ 那由多「………………」 慧「おい那由多! なんとか言いやがれ!!」ガクガクッ 寒月「慧、落ち着け」 那由多「これは、譲華と譲華のお父さんとの問題よ。わたしたちが出て行ってどうにかできる問題じゃあないわ」 慧「だったらおれたちは何もしなくていいっつーのかよッ!!?」 寒月「慧! いい加減にしろ!」 那由多「いいわけ……ないじゃない……ッ! いいわけ…………」 慧 ! 寒月「那由多だって辛いんだ……。親友の危機に、手を貸せないのが…………」 ――side譲華―― 譲華「……クソオヤジ……! あいつのせいで母さんは心労がたまって病気になった!」 ド ド ド ド 譲華「離婚するまで家庭を放っておいて何が父親だ! フザけやがって……!」 譲華「そして! もうひとり許せないやつがいる……」 ――譲華の父親は警官だった! 街を守る警察官! その彼が家庭を放っておいてまで没頭する事件………… . この街には『通り魔』が出没していた。女性のみを狙う通り魔……譲華の父はそいつを捕まえようとしていたのだ―― ――街を守るものとしては当然の決断! 『通り魔』を放置することは街を……ひいては「家族」を危険にさらすことを意味する―― ――しかし、このとき譲華の心の中にはそういったことはなかった。寂しさや孤独がそのまま怒りに変わっていたのだ―― 譲華「犯人の性別は男! 夜中に現れて女を殺すという……! 許せない……! こいつもオヤジと同罪だッ!!」 ――怒りで我を忘れている譲華は、持ってきたナイフでこの男を殺そうと心に決めていた―― オオオオオオ ・ ・ ・ カツン カツン ??「女……こんな夜中に出歩く女…………」 ド ド ド 譲華 バッ ??「女は国を滅ぼす……」ド ド ド 譲華「あ、あんたが通り魔……」サッ ?? ヒュッ 譲華「き、消えた――ッ!?」 ??「女は滅びなくてはならない」ズオオオオ! 譲華「ひッ!?」 「あぶねぇッ! 譲華ァァ―――ッ!!」 ド ガ ア ッ ド ド ド ド ??「このスタンド……『クレイジー・ダイヤモンド』……!」 譲華「あ……ぁ……どうして……お……」ド ド ド 仗助 バアア――ン 譲華「お父さんッ!!」ガバァ 仗助「け、怪我ァ、してねーか? 譲華……。ごめんな……父さんがちゃんと守ってやれなくて……」 譲華「わ、わたしは怪我してないけど! お、お父さん! そのお腹!!」 ド ド ド 仗助「ンなのはわけねー……。このくらいは寝てれば治る……ぜ……グフ!」ビチャッ 譲華「お、お父さん! どうして! どうして私のことを……?」 仗助「母さんが、お前が家に帰ってねーって言っててな……『もしや』……と思ったんだ……」 譲華「そ、そうじゃない! あたし、お父さんに酷いことばっかり言ってたのに……」 仗助「あ? ……ああ~……。そんなことおれは気にしちゃいねーよ……。 それよりも……おまえが無事で本当に……よかった……」 譲華 ジワァ ド ド ド ド ド ??「フン! 仗助! 手負いのきさまなら難なく倒せるぞ!」ドドド 譲華「お父さん……ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…………!!」スゥ・・・ ド ド ド ド ??「…………? なんだ、女と仗助の姿が消えかかって……」 仗助「譲華!?」 譲華「ごめんなさい、ごめんなさい……!」 ジジジジ・・・ ??「ッ! もうあんな場所に移動して……この女ッ! 『瞬間移動』能力か!」 ??「逃がすのは面倒だ……我が能力……『アメイジング・グレイス』によってッ! きさまらは始末する!」ゴゴゴ 仗助「なんだ……? 通り魔の野郎…… 急にあらぬ方向を向い…… !?」 ドドド 仗助・譲華 ジジジ 仗助「(おれらがあそこに……!? これは……譲華の能力!)」 ??「『アメイジング・グレイス』! 『時の支流』を生み出し……そして加速しろッ!!」 ??「これより『加速時間』10秒のうちに全ての片をつける!」ゴオオッ 仗助「(は、速ェ! ……が、あいてが勘違いしているこの状態がチャンス……だぜッ!)」ダッ 譲華「お、お父さん!?」 仗助「『あの映像』……の…………2m近くまで…………」 ?? ボギャアッ! ??「何ッ!? わたしの『アメイジング・グレイス』の拳が……仗助の頭部をすり抜けたッ!?」 仗助「そして、すり抜けた拳は地面を破壊した…………ってな……」 ドドド 仗助・譲華 ―z ジジッ ?? ! 仗助 ・・・ズゥ ド ド ド ??「しまった、拳を抜かなくては…………」 仗助「承太郎さんの『スタープラチナ』も1秒か2秒しか時を止められなかったぜ! てめ~の場合も10秒かそのくらいしか『速く』はなれないようだなァア~~~~~~~ッ!!」 ??「あ、『アメイジング・グレイス』……仗助を『時の支流』に……」 仗助「スットロイッ! 『クレイジー・ダイヤモンド』ッ!」 CD『ドラァッ!』ドギュウウウ――――ン! メキ メキ メキ ??「ぐおおおおおおおおおおおッ!!? 俺の手がッ! 治った地面に押しつぶされて―――ッ!!」 仗助「おれの娘に怖い思いをさせたツケ…………払ってもらうぜ」 ??「『アメイジング・グレエエエエエエエエエエエイス』!!!」 CD『ドラララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララ ドゴドゴゴゴ ララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララ ドゴ ドゴ ドゴ ララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララ ドゴ ドゴ ララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララ ドゴドゴ ドゴ ララララララララララララララララララララララララララララララララアアアアアァァ――――ッ!!!』 ドガバッギャア―ッ ??「ぐうおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお――――!!!」 ?? ドッヒャアア~~ ??「ガフ! おれを吹っ飛ばしたのは間違いだったなァ仗助! そのまま地面にたたき付けておけばトドメをさせたのに……なあああ~~~~~ッ! おしいおしい!」シュバッ 仗助「…………」 仗助「チッ……通り魔のヤローは……逃がしちまったか……。ま、譲華を守れたってだけでも……よしとするか」ガクゥ 譲華「お父さん!!」ダッ 仗助「譲華……。わりーが救急車呼んでくれねーか?」 譲華「分かった! ううう……!」グスッ 仗助「泣くなよぉお~~っ! おめーは笑ってる方がかわいいからよ…………」 仗助「あと…………」 譲華 ? 仗助「おめーは……髪結んだほうがかわいいぜ」 譲華「…………ッ!」 仗助「じゃあよ~~……おれは……ちょっと休むからよ……。その前にポケットの中に入ってるナイフ、出せ」 譲華「…………」スッ 仗助 グシャッ! 仗助「こんなもん持ち出させて……。ごめんなぁ、オメーがこんなに思い詰めるまで……ほったらかしてて……よ」 ――そのあとは、譲華も立ち直れたわ。でも、お母さんは相変わらず病気だし、立ち直ったとは言え . お父さんに怪我をさせてしまった罪悪感から、しばらく譲華は不安定だったけど…… . わたしたちがなんとかフォローして、今に至る…………ってわけよ―― 那由多「――譲華の中にあったお父さんへの怒りと失望は、あの瞬間からお父さんへの、 そしてお父さんが褒めてくれた自分の髪型への誇りになったのよ。 だから髪型をけなすヤツは誰だろうと許しはしないし、容赦しない」 黒服 ぐすっ 黒服「申し訳ありません……ぐすっ……。そんなことがあったなんて知らず……。ぐすっ 辛いことを思い出させてしまって本当に申し訳ありません……ぐすっ 何かお詫びを……」グスッ 譲華「……ああ~~……んなの別にいいって……。確かに怒りはするけど別に心が傷つくってわけじゃあないのよ……。 なんていうの? 『思い出を汚されたから怒る』とかじゃなくて……理由なんてないのよ。本能で怒ってるっていうか? それよりこういう反応されるのが一番困るんだって……。だから那由多もやめろって言ったのよ…………」 黒服「いや! 何かお詫びがしたい!」 譲華「だからそういうのはさ~~~」チラッ 寒月 ニヤリ ド ド ド ド 譲華「(なるほど……寒月……そういうこと……)」 譲華「そうだなああ~~~~……じゃあ……」 ――その日、黒服がクソ高いパフェを人数分奢らされ、 . なおかつ近くのテーマパークのチケットまで買わされたのは言うまでもない―― 靖成「と、こんなところでいいか? 茶番劇はよ」 黒服「わたしにとっては茶番劇じゃ済みませんでしたよ……」シクシク 靖成「……それじゃあ、腹も膨れたところで本題に入ろうか」※ちゃっかり奢ってもらった ド ド ド ド 寒月「…………黒やんは?」 靖成「こいつも俺の「関係者」だ。問題はねぇ」 靖成「今日おまえらを呼んだのは、この街に来ている『矢』について話したかったからだ」 那由多「『矢』のルーツは知ってるわよ? 12年前、あんたの街に現れたスタンド『ディープ・フォレスト』が使っていた矢を、 『SPW財団』が回収したけど、何者かに盗まれて、この街にやってきた、ってやつよね」 靖成「ああ。そのとおりだ。『矢』のルーツはな。おれが話したいのは、『矢』の持つ「能力」だ」 慧「『能力』ゥ? 「スタンド」でもねぇただの「もの」に『能力』なんてねえだろう?」 靖成「世の中、「スタンド」だけじゃあ説明できねぇこともあるんだぜ。 世の中には「幽霊」っていうモンも存在するし、「宇宙人」とか「魔法少女」とかだってあったりするんだ」 那由多「最後でいきなりチャチになった気がす……」 靖成「触れるな!」 靖成「まあ結局それが本当なのか分からないままになっちまったが……とにかく幽霊は確実に実在するし。 とりあえず横槍は入れずに黙って俺の話を聞いてほしい」 譲華「分かりました!」 靖成「始まりは、12年前だ。おまえらも知ってるよな? 平塚雷鳥のことは」 譲華「お父さんの上司ですよね、知ってますよ! 何回か会ってるし」 那由多「譲華の家にいたときに何回か会ったわ。みんな知ってるわよ」 靖成「その雷鳥も、スタンド使いだ。まあこれはうすうす分かってたことだろうが……」 靖成「重要なのはその『雷鳥の能力』だ」 ド ド ド 靖成「雷鳥のスタンド能力、『ティアーズ・オブ・マグダレーナ』は、 「一分先」までの人間の未来の運命を予知し、その運命を『固定』することだ」 慧「「未来を固定」だぁ? そんなフザけた能力……」 靖成「まああいつは軽くバケモンだ、深く考えちゃあいけねぇ。しかし、過去に一人だけ、その『予知』が通用しなかったヤツがいる」 ゴゴゴ 靖成「いや、一体って言ったほうが良いか」 靖成「『ディープ・フォレスト』。コイツとの因縁は話すと長いが、簡潔に説明すると、 コイツは『矢』の力を使って自立化したスタンドだ。 雷鳥は、こいつの未来だけは『予知』できなかったと語っている」 靖成「『ディープ・フォレスト』は、この街に来ているのと同一の『矢』を持っていてな。 『ディープ・フォレスト』が言うには、『矢』は『運命』を司るらしい。 運命によって動かされる『矢』のスタンドである自分は、『運命自身』だから『予知』されることもない、らしい」 寒月 ・ ・ ・ 靖成「『矢』は、『運命』によって動かされる。 『矢』に選ばれたものはスタンドを手に入れるべき『運命』にあったもので、 そのスタンド使いは『矢』の所持者が望むように動くように『運命付けられる』そうだ」 慧「そっ! それって!!」 寒月「冗談…………ではないよな」 靖成「ああ、安心してくれてかまわねぇぜ。おまえらに関しては問題ないだろう」 譲華「どうして?」 靖成「おれの古い友人に……『佐野亜希』っつぅーやつがいるんだがよ。こいつも『矢』に射抜かれたんだが、 結局『ディープ・フォレスト』の騒動があった1、2ヶ月の間じゅう、一度も敵のプラスになるような行動はとらなかった」 靖成「『運命』は平等なんだぜ。誰をひいきしてるってわけじゃあねえ。 ただ、手短なところにいるからたまたま優遇されてるだけなんだ。強い意思には敵わない」 譲華「つまり……?」 靖成「亜希のヤツは、『自分を射抜いた男の正体を探りたい!』という強い意思を持っていた。 だから、『運命』は亜希と『ディープ・フォレスト』が引き合うように作用しただけに留まったし、 ましておまえらの場合は直前に『スタンドがほしい』なんて言ってたんだろう? この場合は、『矢』がおまえらを選んだというより、おまえらが『矢』を引き寄せた、って言ったほうがいいだろうな」 ド ド ド ド 譲華「へえ~~…………。そりゃあ良かったけど、別に大したことじゃあなくない?」 寒月「……っ、ふぅうううう~~~~…………」ガクゥ 那由多「寒月?」 寒月「いや、ありがとう。川端。マジに助かったよ」 譲華「えっ? えっ?」 慧「実はよ、おれら、『矢』に射抜かれたほかのスタンド使いみたいにおまえらと戦うことになるのかな~~……って、 すげー不安でさあ~~~…………。今の靖成のことばで、めちゃくちゃ安心したのさ」 寒月「それに、今のは単にわたしたちを安心させるためだけの言葉じゃあないぞ」 譲華 ? ?? 寒月「わたしたちの場合は、強い意思があったから『運命』の歯車にならずに済んだ……。 だが、スタンドなんて知らない、ただの一般人が射抜かれてみろ。 川端の話にあったような「好奇心の強いヤツ」でもない限り、『運命』は『矢』の所持者の都合のいいようにはたらくだろう」 寒月「わたしたちは、いつどこで襲われてもおかしくない。……つまり、そういうことだ…………」 譲華「ええっ!? た、たしかに……この数日間で、全員がスタンド使いと戦ってるし……」 「まるでわたしたちのスタンドを『紹介』するみたいに……」 寒月「おっと譲華、命が惜しければそのことについては触れちゃあいけないぞ」 譲華「えっ!?」 慧「世の中には「触れちゃあいけないこと」ってのがあるのさ」 譲華 ? ?? 靖成「それだけじゃあねーぜ。『矢』によって目覚めたってんなら! そのうち必ず、『矢の所持者』と接触したやつが現れるはずだ。そいつを捕まえて事情を聞けば、敵に一気に近づける!」 一同 ゴクリ ド ド ド ド ――side???―― ??『……おはよう、目覚めたかい? 気分はどうかな?』 男「……!? な、なんだァてめぇ! おまえナニモンだ!?」 ド ド ド ??『わたしかい? わたしは…………「お人好し」さ。 きみみたいに「日常」にスリルを感じていない、という子供たちに『能力』と「スリル」を提供しているのさ』 ゴゴゴ 男「スリル…………だァァ~~ッ? 『能力』ってどーいうことだ、コラァ!」 ??『感じてみなよ……。分かるだろう? きみはもう『普通』じゃあなくなったんだ。『特別』になったんだよ……』 ド ド ド 男 ズズズ・・・ 男「こ……れは……」 ?? ニヤァ ??『そう……それが『スタンド』という「才能」だ。きみは特別になったんだよ…………』 男 ニヤ 男「特別…………その『矢』でか?」 ?? ・ ・ ・ 男「クックックッ……馬ぁ鹿が! 感じるぞ……『スタンド』とかいうもののエネルギーを! きさま程度など簡単に捻り潰せるほどに強大な『スタンドパワー』を!!」ドドド 男「きさまごときちっぽけなスタンドなど! 簡単に捻り潰せるぞォ!」 オオオオオオオ ??『…………!』 男「おれのスタンドッ! 『シェイク・ユア・ブーティ』ィ――ッ!!」ゴオウッ ??『(速い…………ッ)』サッ 男「遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅いィィィ―――!! 最速こそがッ!! 最も強いのだあああああ――――ッ!!」 SYB『ウッシャア!』ゴオッ オオオオオオオ SYB クンッ ドバギャア! 男「何ッ!? 『シェイク・ユア・ブーティ』の拳筋が勝手に曲がった……ッ!?」 ?? ド ド ド ド ??『愚かな…………『シェイク・ユア・ブーティ』……だったか? きさま程度のスタンドが……。 愚かなことを仕出かしたな……。このわたしに対して……。『ちょいと素早い』程度の田舎イモスタンドごときが……』 ?? オオ オ オ ・ ・ ・ 男「ヒィッ」ビクッ ??『きさまには我がスタンドの『真の能力』を使うまでもない……』 男「(かっ……勝てない! このスタンドに俺は! 絶望的なまでに勝ちが見えない!! たとえるならば! なめくじが塩に飛び込むようなもの!! 圧倒的に『相性が悪い』!!)」 男「うおおおおお――ッ!! 逃げ……」ズッテェーン 男「なああああにいいい―――!!? なっ、何もないところで転んだだとおおお」 ??『転んだ? 転んだのとはちょいと違うな……。足に痛みを感じないかい? 無理に足を捻ったときみたいな、そういう痛みを感じるだろう……? なあ、『シェイク・ユア・ブーティ』くん……』 男 ・ ・ ・ 男「うっ……ひ……ひいやあああああ~~~~~~~~」 ?? フン ??『ああ……ごめんよ……。そうビビるなよ……。ちょいと驚かしただけじゃあないか……。 きみが何もしないなら、わたしもきみに対してはこれ以上何もしないさ…………』 男「…………。……?」 ??『この素晴らしい街に免じて……ね……。この街は素晴らしいよ。親切な人がたくさんだ。 昨日もカフェでお茶してる女学生に道を尋ねたら、嫌な顔一つせずに親切に道を教えてくれたんだ…………』 男「……この街の地理に……くわしく……ねーの……いや、ないんです……か?」 ??『きさまあああ―――ッ!! だれが質問していいと言ったッ! いまはわたしが話しているだろうがッ! 人の話を聞かずに質問していいときさまの親は教えているのかッ!!』 男 ガクガク ??『……フフ。その女の子たちにも『お礼』として『能力』を与えてあげたのさ……。 彼女たち、わたしからの『プレゼント』、気に入ってくれると嬉しいがね……』 ?? フフフ ??『フハハ、ハハハハハハハ! 本当にこの街は素晴らしい街だッ! わたしの”悲願”を達成するにふさわしいぞ!』 ド ド ド ド ⇒TO BE CONTINUED... 登場キャラ 上野譲華 『クリスタル・エンパイア』虹村那由多 『リトル・ミス・サンシャイン』淡島寒月 『ダウンワード・スパイラル』愛川慧 『スウィート・チン・ミュージック』川端靖成 『ヒートウェイヴ』黒服 『?』 スタンド能力を把握しあったついでに、『矢の所持者』を打倒しようと決意を新たにする。 男 『シェイク・ユア・ブーティ』 ( 考案者:ID iM2xnn6k0 絵:ID 1JRmNFMo ) 杜王区のどこかに住む不良で、『シェイク・ユア・ブーティ』のスタンド使い。『謎のスタンド』の能力に完全屈服し、立ち向かうことはできない。 小太りの男 『ブレインストーム』 ( 考案者:ID JTt+8SCp0 絵:ID Z7Y5AaCO0 ) 杜王区に住む小太りの男で、『ブレインストーム』のスタンド使い。譲華をあと一歩で再起不能に出来るというところまで追い詰めたが、地雷に触れてしまい爆発。逆に再起不能にされてしまった。 通り魔 『アメイジング・グレイス』[回想] ( 考案者:ID 2OEt5ZE0 絵:ID nnswOhco ) 2年前、杜王区をにぎわせた『通り魔』にして『アメイジング・グレイス』のスタンド使い。見事仗助と『クレイジー・ダイヤモンド』から逃げ切る事が出来たが、今は色々あって再起不能、SPW財団に捕まえられているらしい。複線とかそういうのじゃありません。ごめんなさい。 東方仗助 『クレイジー・ダイヤモンド』[回想] ( 作:荒木神 ) 杜王区を20年前から守り続けてきた英雄。現在は警察官をしており、『クレイジー・ダイヤモンド』のスタンド使い。2年前はあのあと、街のスタンド使いに傷を癒してもらったらしい。現在の居場所は分からないが、国外にいるらしい。 金髪の男? 『?』 最近杜王区にやってきたらしい男と、そのスタンド。この男のスタンドが、『謎のスタンド』である可能性が高いと言うだけで、厳密には確実に『謎のスタンド』の本体が金髪の男であるという確証はない。原因不明だが、とにかく物体を自由に操れる能力をもつらしい。 04へ パラレル・ユニヴァース 06へ
https://w.atwiki.jp/falcom_staff/pages/99.html
大崎政範 Masanori Osaki 参加作品 タイトル 担当 備考 2008-09-25 ツヴァイ2 Music and Sounds / Sound Team jdk 2009-09-17 イースSEVEN MUSIC AND SOUNDS / SOUND TEAM JDK 2010-04-22 イース フェルガナの誓い(PSP版) Music and Sounds / Sound Team jdk 2010-07-29 イースvs.空の軌跡 オルタナティブ・サーガ Music and Sounds / Sound Team jdk 2010-09-30 英雄伝説 零の軌跡 Music and Sounds / Sound Team jdk 担当曲(jdk内部番号順) タイトル 担当曲 備考 2008-09-25 ツヴァイ2 (不明) 2009-09-17 イースSEVEN INNOCENT PRIMEVAL BREAKER 外注編曲(神藤由東大) ORAL TRADITION GREAT TREE (SHANNOA) AN ASSAULT ALTAGO RING CROSSING RAGE! SECOND DEFIANCE A SUNBAKED THROB THE SACRED WIND VENGEANCE OF ISKA LEGEND OF THE FIVE GREAT DRAGONS SCIAS ANCIENT DISPUTATION LET TOMORROW TAKE CARE 2010-07-29 イースvs.空の軌跡 オルタナティブ・サーガ D.A.Y./BREAK 外注編曲(神藤由東大) Twilight Wanderers 外注編曲(神藤由東大) (ほかの曲は不明) 2010-09-30 英雄伝説 零の軌跡 way of life 外注編曲(神藤由東大) C.S.P.D. -クロスベル警察- Terminal Room Intense Chase Underground Kids Formidable Enemy 想い破れて・・・ 黒の競売会 During Mission Accomplishment Inevitable Struggle 揺るぎない強さ 踏み出す勇気 Arrival Existence それぞれの明日 新しき日々~予兆 2011-09-29 英雄伝説 碧の軌跡※退社したのでスタッフロールから除外 オルキスタワー ささやかな晩餐 Destruction Impulse Miss You 星降る夜に 予定外の奇蹟 外注編曲(神藤由東大) 本当の絆 2012-07-26 那由多の軌跡※退社したのでスタッフロールから除外 魔法(アーツ)の力を取り戻せ! アストロラーベ 狂乱の大洞穴 白き灰の試練 2014-09-25 英雄伝説 閃の軌跡II※退社したのでスタッフロールから除外 Take The Windward! 静かな決意