約 45,025 件
https://w.atwiki.jp/sstabiji/pages/50.html
明 翔 ―忌み子よいつぞ生まれるか、竜の血に侵された人ならざる者よ― 宿屋の固いベッドに腰掛けながら、遠い昔話に引用される一説を見つけ、嘲笑が零れた。 (ああ、そういえば…) 丁度これくらいの頃だった。もう六年くらい前の話―――。 あの頃、両眼は覆っていないのに、世界に色は迸らなかった。髪の色は黒く染まっていたが本当はどんな色をしていたのかは分からない。空の色が青だろうが黄昏だろうがどうだってよかった。家の屋根が何色だとか、カーテンの模様がどうだとか全く覚えていない。帰る家は仮初だったから。 そんな仮初にいる意味がないことに気付いたのは、色もない真っ白な太陽を見つめた時、太陽の輪郭に僅かな色が灯っていると気づいた瞬間のこと。 後腐れなんてなく、後ろ髪を引かれることもなかった。親が俺のことを愛してるだなんて浅はかな幻想と一緒に、全てを置いて家を出た。 (これからどうすっかな…) 行く宛もなく旅をしていてどれくらい経ったかも忘れてしまった。あんまり誉められた生活はしてなかったけど(…どんな生活かって?想像に任せるわ)、この生活に慣れだしたころのこと。 何の変哲もない日だったのに、静寂を打ち切るように、ドクンと心臓が高鳴った。血管の中を血が蠢きまわる。不意に夜空を見上げた、満天の星空が 瞬いているのに月の姿はどこにも見えない新月の夜―――。 (やべえ…ッ) どくどくと血か駆けずり、頭を侵していく――古の記憶が自分の意識を凌駕していく感覚。気の狂うような怒り、悲しみ、憎しみ…それに勝てないことは分かっていた。記憶が俺の名前を呼んで、いつものように意識を手放した。 『大丈夫か?』 そう呼ぶのは知らない声だった。目が覚めたとき、俺はどっかの森の地べたに横たわっていた。真っ暗な森に、僅かな光源があった。パチパチと火の爆ぜる音がする。火の影になって黒いシルエットで話しかけるそいつは焚火を囲い、ほんの少しだけ顔をこちらに向けて話した。 ――それが、俺の名前も知らない『師匠』との出会いだった。 『悪いが封印させてもらったぞ』 『封印…?』 『ああ、血継封印の呪いだ。右目は隠れるが我慢しろ。暴走するより随分いいだろ』 俺は眼帯の下で疼く右目を抑えた。血管を駆けずり回っていた血潮がそこに凝縮され、鼓動を刻んでいるのが分かる。 『お前さん、何したか覚えてるか?――って覚えてるはずないよな。まあ端折って話すとだな、近くの村からギルドに通報があった。竜哮が聞こえるってな。それで派遣されたのが俺ってわけだ。現場に向かうと意識を飛ばした半竜が一匹。暴走するお前を止めて、封印を施したってわけだ。』 師匠が腰をあげ、寝ころぶ俺の元に近寄る。 『まあ被害もなく、めでたしめでたし。』と言いながら、俺の頭を粗っぽく撫でた。 『そういや、お前さんの名前は?』 『ッ……―――』 全てを置いて家を出た。唯一の繋がりだった、呼ばれなかった名前も。その名前はもう言えなかった。師匠は笑うと、『そうか』と言って、『うーん…んー…うぬー…』と唸りだし、数分後それが止んだと思うと、俺に向かって『ショウ』と呼んだ。 『え?』 『飛翔の翔だ』 『………翔…』 『なんだ、不服か?』 『べつに…』 『翔、行く宛はないんだろう?』師匠は言わずもがな分かっていた。『じゃあ当分俺についてこい。名を付けたんだ。一人前になるまで面倒みてやるさ』 『…………』 『不服か?』 俺は何も言えなかった。その変わりに、 『あんたの名前は』 と、そう尋ねた。 『名前なんてねーよ、お互い様さ、お前も俺のことを好きに呼べ』 『じゃあ、“師匠”…?』 『―――なんか一気に老けこんだ気分だな…』 これが、俺と師匠の最初の出会いだった。 【NEXT】静寂 【BACK】旅は道連れ?
https://w.atwiki.jp/ogt-utage/pages/981.html
あらすじ 高槻の基地、名古屋の基地を制圧し後顧の憂いを断ちきった関西ノ宴は合流し関東攻略を目指す。 これに対しIRC勢の裏鍵は先手を打って関西ノ宴を強襲。 だが、これを読んでいたあやきは事前に関西に援軍を要求しており、逆に包囲に成功する。 ここでIRC勢と叩いておけば後の展開が有利になる。そう思ったあやきは全軍に攻撃指令を出した。 第23話 『戦士たちの邂逅』 勝利条件 敵の全滅 敗北条件 味方の全滅 熟練度獲得条件 5ターンプレイヤーフェイズ以内に敵を全滅させる。 ステージデータ 初期味方 味方25人 初期敵 裏鍵/クラスト/CJ/昏城/秋篠/IRC初級プレイヤー/IRC中級プレイヤー/IRC上級プレイヤー 味方増援1 2PP 祐一 味方増援2 3PP ジャム/オレンジ 敵増援 無し 敵データ 初期 プレイヤー Lv HP 獲得PP 獲得資金 数 E N H 撃破アイテム 備考 裏鍵 28 72500 15 20000 1 1 1 光学迷彩スーツ デッキリアクター/光学迷彩スーツ/底力LV9/精密攻撃/極/海外 クラスト 27 27800 8 10000 1 1 1 魔法書 見切り/呪力回復(中)/精密攻撃 CJ 27 23500 8 7000 1 1 1 仏蘭西人形 海外/回線遅延/精密攻撃/見切り 昏城 27 18700 7 6500 1 1 1 紅魔館メイド隊 精密攻撃/体力回復(小)/サイズ補正無視 秋篠 27 18000 7 5500 1 1 1 フェニクスの尾 底力LV5/体力回復(中) IRC初級プレイヤー 25 5800 2 2000 15 15 18 ---- ---- IRC中級プレイヤー 25 7600 2 3000 10 12 15 ---- ---- IRC上級プレイヤー 25 9200 4 4000 10 10 10 元気ドリンコ 見切り 戦闘前会話 攻略アドバイス クリア後入手物資 加入ユニット 祐一 ジャム オレンジ 第22話A『英雄戦記』 第22話B『ネイティブフェイス』 第24話『大いなる力、闇を切り裂く時…』
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/54534.html
【検索用 かいこうてんのゆーふぉりあ 登録タグ UTAU いーえるP か 曲 重音テト】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:いーえるP 作曲:いーえるP 編曲:いーえるP 唄:重音テト 曲紹介 曲名:『邂逅点のユーフォリア』(かいこうてんのゆーふぉりあ) mokoppe氏のイラスト「Twilight Princess」にインスパイアされて作成された楽曲。 歌詞 流れる雲を見上げると遠きあの日思い出して 風が頬を撫で囁く 旅立つ準備は出来てる 真っ直ぐ道は伸びている 移り行く景色を眺め 片道切符握り締めただ足を前に出すだけ 我が身の影は星空に移り姿を隠し今は見えない 瞳を閉じて願いつく貴方に逢える 見知らぬ街を駆け足で彷徨う 幾重に伸びたこの路で再び逢える 信じているよ運命を ユーフォリア 草原が風に囁き優しい香りを運ぶの 雲間から覗く光が行く先を照らし続ける 初めて寄り添った場所も 最後に交わした言葉も 記憶の地図を広げれば私は何処にでも行ける あの日誓った二人のメロディ 遥か彼方に今は見えない 振り返らない 前に進むだけが使命 離れていても心だけは近く 約束の地へ きっと辿り着いてみせる 聴こえているよ運命が ユーフォリア 瞳を閉じて願いつく貴方に逢える 見知らぬ街を駆け足で彷徨う 幾重に伸びたこの路で再び逢える 信じているよ運命を ユーフォリア コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kisuitosuuki/pages/147.html
学校とは名ばかりの施設から帰ってきて、目を閉じる。 【どうだ?アカデミーやらとは】 俺の心に直接響く空の声。 〈全く面白くない。基礎体力を上げるだけの教科ばかりだ〉 【そうか。たしか貴様は既にそれは出来ているであろうし、致し方ない状態だな】 〈どうするのだ?空の賭けのこともそうであったが、それでは不十分なのであろう?〉 【……仕方ない。貴様に師をつける。しかも、とびっきりの奴だ】 〈暗部までついているのだが、それはどうする?〉 【それも大丈夫だ。あと一週間ほど待てば収まる】 〈その期間耐えろと?〉 【ああ。……不満なら、チャクラの練り方をイメージしていろ】 〈チッ、面倒だ。が、そうだなそうしていよう。今の状態で動けば敵が増えて面倒になるのであろう?〉 【そうだ。今は待て】 〈わかった〉 会話を切り、目を開ける。 現実世界では五秒と時間はたっていない。 精神世界はかなりズレがあるのだ。 俺はそのまま冷蔵庫の中を確認して、今晩のご飯を考える。 『……野菜が足りねぇな』 鞄を買い物かごに入れ替え、俺は目当てのものを手に入れるために買い物に出かけたのだった。 それから一週間後。 本当に俺の回りにいた暗部が減った。 疑いが薄まったのか、それとも他に手を割いたのか…… その両方かもしれぬな。 【さて、行こうか】 『おい。いきなり出てくるな。まぁ、空のことだ。周りの奴らすべて幻術にかけているのであろう?』 【もちろんだ。養父の時もそうしてお前を守ってやったろう】 『ああ。あれは助かった。気配消していても、暗部は逃してくれなさそうだったからな』 二人で霧の中移動する。 この空の能力は霧と砂を操る事が出来るそうで、その応用の蜃気楼はお手の物だ。 幻術も得意だというのだから、敵には回したくない。 移動していくと何やら森に出た。 『ここは?』 【とある演習場を貸し切っている。ここはそれだ】 『そんな事を出来る奴が師という事か』 【そうだ。この里ではかなり地位がある、な。まぁ、裏でだが】 『……どの世界にもあるのだな、裏が。その裏の住人でもあったことがあるのだから、今更だが』 【来たぞ】 自嘲気味に言っていると、青色の着物っぽい服を着た女性が現れた。 「って、天空さん!マジですかこの人!まだ幼少とはいえ、我らが魔王様じゃないですか!!」 『?!俺を知っているのか……』 「もちろんよ!リアルで会えるなんて!」 『……』 女のテンションがやけに高い。 「そっか、次に来る人って私の世界からではなかったのねぇ……」 【ほう。六(ろく)には言われてなかったのか】 「ええ。貴方に会うのはついこの前だったし」 『おい。その話はまだ続くか』 「ああ、ごめんなさい。んで、たとえ魔王様だとしても暗躍してもらわなきゃいけないから。とりあえずチャクラのコントロールからして、そうだなぁ、性質変化まで行ければ十分かな?」 『チャクラはいつも練る練習をしていた。あと聞いてはいると思うが、あのアカデミーとやらで習得できるものは既に出来ている』 「ああ、天空……ここじゃ空か。彼から聞いたよ」 『そうか。それで俺は貴様を何と呼べばよいのだ?』 「自己紹介がまだだったね。私の本名は威守瑠威。ただ裏の方での作業中は翠(スイ)と呼んで」 俺は知らなかった。 この威守瑠威とやらの異様の特性を。 次ページ:自分の特性へ
https://w.atwiki.jp/ygogamebook/pages/19.html
ニンギルス 残念だが、不正解だ! 風、地、水、炎、闇、光、神の7属性が存在しているぞ! まだまだ修行が足りないようだな! 今回の探索はお預けだ! そして、間違えたお前たちには補修を受けてもらう! みんな「そんな~!」 →星遺物との邂逅14
https://w.atwiki.jp/vocaloidchly/pages/5521.html
作詞:黒猫アンティーク(a.k.a. cosMo(暴走P)) 作曲:黒猫アンティーク(a.k.a. cosMo(暴走P)) 編曲:黒猫アンティーク(a.k.a. cosMo(暴走P)) 歌:GUMI 翻譯:Fancia.葵 少年诺亚与Φ(世界)的邂逅 在阴云让大家的不愉快指数 不断上升的某一天 “请来找到我” 我收到了这样一封信 我终于也有这种时候了! 这样在书桌的下面窃喜 急忙奔出家门寻找你的身影 啊啊 我明明那么努力了 世界却对我毫不在意 怎么找都没用了 在雨唰地落下来的时候 所有的人全都消失了! 雨啊雨啊下啊下啊 一直下不停 直到将世间万物冲走为止 将你隐藏起来的虚象(谎言) 也从今天起就没用了 喊破嗓子一般呼唤你的名字 雨会让人不愉快这种话 是什么家伙瞎扯出来的? 在其他人都消失了的街道里 雨像瀑布一样倾注下来 在找到你之前 我不会坐上方舟 啊啊 不管欲望还是策略 全部被雨洗刷只剩爱在那里…… 已经无所谓了 反正迟早会全部消失的 在没有了昼夜之分的雨中世界 当所有的名字的分水岭都化去的时候 我的眼前 在红绿灯不断闪烁的前方 终于找到了 “Φ(你)原来一直都在那里!” 雨啊雨啊下啊下啊 一直下不停 直到将世间万物冲走为止 将你隐藏起来的虚象(谎言) 也从今天起就没用了 喊破嗓子一般呼唤你的名字 雨会让人不愉快这种话 是什么家伙瞎扯出来的? 雨啊雨啊最后终于 停了下来 在将世间一切都冲走之后 世界美妙地重生 我们 得以邂逅 翻譯:kyroslee (取用翻譯前請注意首頁的翻譯使用禮節, 並不要拿掉譯者的名字) 少年諾亞與Φ的邂逅 在陰天使得大家的不快指數 不斷上升的某日 「想要你來尋找我呢」 我收到了那樣的信 「那一刻終於到來了!」我在書桌下歡喜不已 匆忙地走出街外尋找你的身影 啊啊 明明我是這般的拼命 世界卻驚人地對我毫不關心 變得自暴自棄 在雨聲嚓的一聲降下的剎那之間 所有的人都消失了呢! 雨啊雨啊下吧下吧 下個不停 直到沖走世間萬物為止 一直將你隱藏起來的偽裝(謊言)也好 從今天起亦會除去呢 聲嘶力竭地大聲呼叫你的名字 雨水令人不快之類的話 到底是何處的哪傢伙所亂說的蠢話呢? 在眾人消失了的街道 雨水有如瀑布般傾盤而下 在找到你為止 我是不會坐上方舟的 啊啊 欲望或是計謀等等 全都被洗淨只剩下愛在那處...... 已經怎都可以了呀 因為一切都馬上就要消失呢 在無分晝夜而降着雨的世界 一切名字的分界線都為之溶化的那一刻 在眼前 在忽明忽暗的交通燈的前方 終於都找到了呢 「Φ(你)一直都就在這裏呢!」 雨啊雨啊下吧下吧 下個不停 直到沖走世間萬物為止 一直將你隱藏起來的偽裝(謊言)也好 從今天起亦會除去呢 聲嘶力竭地大聲呼叫你的名字 雨水令人不快之類的話 到底是何處的哪傢伙所亂說的蠢話呢? 雨啊雨啊終在最後 不再降下 在沖走世間萬物之後 世界終得優美地重生 我們 終能邂逅 2013.7.3 修正一處筆誤 「卻望」→「欲望」
https://w.atwiki.jp/dgbcs/pages/145.html
邂逅 -カグメn- おぎゃあおぎゃあと哭いている。 産まれてしまったわが子ども。 ああ、イリーナも私を見て、こんな気持ちになったのかな。 おはよう、私。 よろしくね、私。 了
https://w.atwiki.jp/inou3ster/pages/102.html
(未登録の人物、ログからの引用があります。ご注意下さい) 知識を得ることには快楽が伴う。それが、自らの興味関心に付随するものならば、特に。 ならば、快楽と共に得られた知識が、自らを蝕むものだとしたら……それを欲し続ける者は、何処に堕ちるのだろうか? 自らを律することを止めた瞬間落ちる先を夢想して、彼は今日も生きる。 自らを律し、或いは殺し続けながら。 《 傷跡と邂逅 》 カタカタと軽快な音を立てるキーボード。指を走らせる男は、自らの興味と勘に従って電脳の海から情報を掬い上げていく。 探偵業との関係はほぼ皆無の、雑多な情報。その中から自らの異能に反応するものを拾っていけば、何かしらの『犯罪』に行き着く。半分趣味のような、日課の情報収集を一通り終えてパソコンの電源を落とすと、冷め切った紅茶を飲み下して溜息に近い吐息を零した。 半保護半助手の少女は、今頃学業に専念しているだろうか。気づけば時間は既に昼下がり時。薄曇りの空を見て、再びの溜息を零す。 ……思った以上に没頭してしまった理由は解っている。列車でのテロの後から、感情を揺らされすぎたせいだ。安定を求めてひたすらに情報と犯罪の世界へ浸っていたのだろう。そう自らを分析し、本日三度目の溜息を落とす。 本当に、らしくないことだ。……その理由もまた、よく解っているけれど。 『本当は理解していただろう、ミラビリス。なあ探偵。なあオイ、なあ? お前は頭が良い。一人でその現実を直視し、もがいている。 お前は全ての犯罪者の王だ。故に、孤独だ。犯罪は人のエゴ。醜い本質を映し出す鏡。 それを見つめ続けるお前が、どこまでそこに立っていられるか、俺個人は見物だよ』 軋むような笑い声と共に、〝司祭〟が放った言葉。 『敬意なんてあってもなくても気にするもんは気にするのに…お前そんなのでほんとに人信じてるのかよ?』 細めた目に彼を捉えつつ、カルディアが吐き出した言葉。 的確に、或いは無自覚に抉られた見えない傷跡が、じくじくと血を流す。涙などというものはとうに枯れたはずなのに、泣き出す直前のような胸の疼きが、消えてくれないのだ。 吐き出そうと何度溜息を吐いても、決して吐き出せない。それが、苦しい。 「……それでも、信じたかった。 助けたかった。 けれど……気づくのが、遅すぎた」 呟く声はどこまでも空虚で、疲れきったようで。 ……そう、解っているのだ。自ら望んで得た異能は、御するには大きすぎる衝動を同時に齎した。自らを律して、全てから距離を置いて。それでも、ミラビリスには『解って』しまう。人のエゴ。人の持つ醜さ。犯罪へ至る、暗く自分本位な欲求。それらを誰よりも理解できる。 自らが、その結晶であるが故に。『犯罪偏愛(ハイブリストフィリア)』、その異能こそ、彼を象徴するもの。 犯罪を愛し、犯罪行為を甘美に捉え、それを暴くを快楽とし……僅かでも衝動に負ければ、容易に『犯罪行為そのもの』に溺れかねない、危うい均衡。 故に、彼は自らを厳しく律するのだ。 距離を縮めず、人好きする笑顔を被って。そうして、誰とも深く関わらず、誰も……自分自身ですら信じず、常に問いを重ねていく。 それが、己の生き方であると。己の望んだものの代償であると、そう信じて。 そうして、思考に沈み込んで。なお深くに落ち込みそうになったミラビリスを引き戻したのは、メールの着信音であった。 気だるげな面持ちでスマートホンを持ち上げたミラビリスは、そこに表示されていた差出人の名に、どこかほっとしたように微笑む。 ……少し、疲れた。 『彼』になら……ほんの少しくらい、愚痴を零しても許されるだろうか。 そんな風に思いながら。 * * * 数時間後。T都の空港。国際線のターミナルに、ミラビリスの姿はあった。時折懐中時計を見つつ、出口を見つつ誰かを探す男は、やがて目当ての人物を見つけて、ぱっと顔を輝かせる。 『よー、オーウェン! 久しぶり!!』 『!? シオン……』 『あー……すまん。今は〝ミラビリス〟だ。そう呼んでくれ、な?』 金の髪に薄青の瞳、オーウェンと呼ばれた男性と、流暢な英語で挨拶を交わす。もはや懐かしいとすら思える本名を呼ぶ彼を軽く制して、ミラビリスは笑った。 彼にとっては見慣れぬものであろう、青鈍色の髪と紫に染まった瞳。それらをじっと眺め、手に巻かれた包帯を見て、オーウェンは溜息混じりに言う。 『どうやら、随分なことになっているようですね。覚悟して下さいね。洗い浚い、聞かせて貰いますよ?』 『そのつもりで迎えに来たんだよ。うち、来るだろ? ……まあ、誰もいないけどさ』 僅かに寂しげな響きに、オーウェンはますます眉を顰める。もの言いたげな彼を促して、ミラビリスは出口へと歩き出した。 グレイス=オーウェン=D=シェリングフォード。インターポールに所属する異能事件担当の刑事であり、ミラビリスが〝ミラビリス〟となる前からの親友。 その、久々の来日であった。
https://w.atwiki.jp/kagerou/pages/54.html
正真正銘ラストステージ あなたは家族を一つにできるか?! 解放条件 聖域ステージのクリア ステージ情報 敵情報 初心者 挑戦者 修羅 選択不可 肥大化した憎悪 1母 1 肥大化した憎悪 1母 1 収集物 〇アーカイブ 0個 〇こけし 0個 〇大勾玉 なし 〇勾玉 ステージ内に散布 ステージ概要 このステージのみ、達成の証を付けていてもヒバナの呪いの面で固定される 序盤 金魚みたいだろ まずは肥大化した憎悪との対戦。HPは25。 5発ごとに攻撃パターンが変化。5発ごとにバリアを張り直すので6発以上当てると無駄になる 第1段階(0発~5発) 序盤は金魚→手攻撃。2回目の手攻撃の途中で障壁が剥がれる 第2段階(6発~10発) 1段階とほぼ同じ。 第3段階(11発~15発) ここから神通力攻撃が出てくる。神通力攻撃は肥大化した憎悪の目から出ているので ただ身を隠すだけでなく、視界から外れることが重要 第4段階(16発~20発) 金魚のみの攻撃。遅いが第5段階の序盤で長めの手攻撃が来るので 金魚は出来るだけ出させないことが大事 第5段階(21発~25発) このフェーズに推移後長めの手攻撃が来るため、体力やスタミナ管理が重要 ここまでくると肥大化した憎悪の移動スピードも速く、障壁が剥がれる時間も 短い。 終盤 母 は確定情報が少なく、現在検証中です。 母は強し 母との最終決戦。HPは50?40?30?(他サイトには25とあるが50が正しい?40?) 一発ごとにクールタイムがあるかどうかも不明。詳細求む。 火球攻撃 火球を飛ばしてくる。火球はそれぞれ発射する際に主人公が居た位置に着弾する 基本は灯篭などの遮蔽物を使って回避する 近い場合はキツイが、遠い場合は左右に動くことでも避けることができる 火柱攻撃 直線的に動く火柱を出す。1本の場合と6本?の場合がある。 どちらも直線にしか動かないのでこちらも左右に避けるか逃げ回ることで回避する 太陽(神通力)攻撃 太陽生成中 太陽生成完了 20発目(?)と30発目(?)に太陽が生成されていない場合。太陽を頭上に生成する。 生成後は一定タイミングで肥大化した憎悪と同じく神通力攻撃を仕掛けてくる。 同時に火柱や火球攻撃も来るが、神通力攻撃の方がダメージが低いので先に 火球や火柱を避けるのを優先するのがいいだろう。太陽は勾玉5発で壊せる。 太陽は生成されていないときに生成されるので、30発ほど当てた後、壊すことで 太陽の生成を1回に抑えることができる。 配置型火柱攻撃 中盤と終盤、ステージ内周にいる場合は外周を(?)、ステージ外周にいる場合は内周を(?) 消えずに回り続ける火柱を最大2本生成する。 前述の火柱攻撃とは違い消えない為当たらないことが大事 (編集中) ちなみに オプション→グラフィック設定から各種画面効果のチェックを外せば かなり見やすくなる → もしくは明るさを下げるだけでも見やすくなる 縛りプレイや見た目を気にしないならお勧め 収集要素 〇アーカイブ 0個 〇こけし 0個 詳しい場所は「雑誌記者の記録」「こけし一覧」を参照
https://w.atwiki.jp/jojobr3rd/pages/487.html
皆に聞くまでもなかったことなんだが――つい最近まで勘違いしていたことがあってね。 『エニグマの紙の中では意識があるのかどうか?』という問題について。 冷静に考えればなんてことはなかった。 意識があれば体を動かそうとする、自力で紙から脱出しようとする。 だが、それはできない。そういうスタンド能力だ。 しかもだ……体は動かせないのに恐怖やら痛覚やらは意識として存在する、だなんて。 とてもじゃあないが“そんな訳がない”だろう。きっとショックや疲弊で死んでしまう。人質としても使い物にならない。 つまり、エニグマの紙の中に閉じ込められた人間に意識はないという訳だ。ずっとあるものだと思っていたんだ、恥ずかしい。 では――紙の中の人間は何もできないのか?と聞かれれば、必ずしもそうではないようだ。 今回はそんな話をしよう。 * 浮遊感があるようで、しかし地面に寝転んでいるようで――いや、立っているのかもしれない。 真っ暗なブラックホールが目の前にあったかと思えば、次の瞬間に視界すべてが極彩色でいっぱいになる。 これはアレだ。風邪ひいて寝込んでる時に見るやつだ。だが、なんでまた…… どのくらいの時間が経ったのだろうか。一瞬かもしれないし、二週間かもしれない。 「神ってよォ~~、どんなカッコウしてると思う?」 不意に響いてきたその声がした方を――どこから聞こえたかわからない。 振り向くべきなのか見上げるべきなのか……? 「白いローブでよォ、ヒゲ生やして?革表紙の本とか持ってんのか?」 こちらの様子を知ってか知らずか話を続ける声の主。 「でもよォ、ロベルト・バッジオの神業シュートとか、『マディソン郡の橋』の神懸かり的なカットとかよ。 “そういう神”が“そういう外見”には思えねェんだよな、俺には。 意外とさァ、Tシャツにジーパンとか?バッシュとか履いてたりして? 居てもいいと思うんだけどな、そういう神がよォ~~」 パリパリと貼りついた唇がうまく動かない。 だが、動いたとて何を言えば良いものか…… 「まっ、どっちも見たことねぇんだけども。会えるもんかね、俺らみてえな連中が」 言いたいことを言い切ったのか、迷っているうちに声が遠ざかり、そのうち聞こえなくなってしまった。 …… 「話したことはなかったが――俺は『重力』ってもんに一目置いているんだ。 落ちに落ちて、堕ちまくった人間が言うと説得力あんだろ」 さっき、と言っていいのか。どれくらいかわからない時間が経ったのち、違う質感の声が響いてきた。 やはり正確な位置は分らない。ふわふわした体感と意識を両足に込めて姿勢を正し、思い切って口を開く。 想像以上にスッと声を発することができた。 「いい加減にしろよッ! さっきのミスタといい、人の夢に出てきておいてなんなんだアバッキオ! なんの暗喩だ!?言いたいことがあったらハッキリ言えッ!」 ――言葉の中身は全然スッキリしたものではなかったが。 そして、アバッキオの名を出したとたん、パッと周囲の景色が一変した。 いつか立ち寄ったリストランテの一角に似ていた、ような気がする。 「……」 声の主、アバッキオの顔が窓からの日差しに照らされる。 相変わらずムッツリとした、機嫌が良いんだか悪いんだか、そんないつもの表情だった。 返事はない。 「そうだぜェ~アバッキオよぉ~、俺にもわかるように説明しろって! いや?俺がバカだとかそういう訳じゃねえぜ?5歳児にもわかるように説明できなきゃいいプレゼンじゃねェって読んだことあるぜ~?」 いつの間にか居たミスタが手元でカチャカチャと食器を奏でつつ口を開く。 ちらりと目をやると、こちらにバチンとウインクをしてきた。“どうだ?いいアシストしてやったろ?”と言わんばかりだ。 「……」 そんなミスタを一瞥しつつもアバッキオは口を開こうとしない。 沈黙は嫌いではないが、質問に答えてこないというのは気に食わない。 ちっ、と短く舌打ちをしたのは僕か、ミスタか、それともアバッキオ自身か―― 「全員落ち着け。俺の意見を聞かせてやる」 チリン、とドアのベルとともに聞こえてきたその声は。 もう二度と聞くことはできないとあの時決意し嘆いた、あの声だった。 「つまり『どうしようもない力(パワー)はどうしようもなくこの世に存在する』ということだろう。 避けることのできない事象。重力、時間、太陽の輝き、そして死」 最後の単語が耳に入ってきたとき、堪らなくなりそちらを向く。 凛々しくもどこか乾ききったような、かつて見ていたその目と視線がかち合った。 「ということは僕は死んだと?だからここで皆と再会して会話が出来てるって? そういうことですか、ブチャラティ」 「相変わらず頭の回転が速いな」 その言葉に理解した。そうか、そういうことだったのか―― フンと鼻を鳴らすアバッキオ、大ゲサにあーあ、とため息をついて僕を見やるミスタ。 頭が重い。それこそ重力に逆らえなくなり、ゆっくりとうなだれた。 「だが違う」 「……」 アバッキオは何も言わなかった。 「……」 ミスタも何も言わない。 「……え?」 長い長い沈黙の末にあげた声は、今までにないほど素っ頓狂なものだった。 「だが違う、と。そう言ったんだよフーゴ」 それが当然とばかりに手をひらひらとさせるブチャラティ。 理解が追い付かない。喜ぶべきなのか惜しむべきなのか、それとも恐怖すべきなのだろうか。 「さっき自分で言っただろう。そうフーゴ、これは君自身の夢の中だ。明晰夢ってヤツだな。 そこで死んだはずの人間と会話している。つまりオレ自身も死んじまったんだ、だからこうして会話できているんだ、と」 狼狽する僕の様子から言葉に困っていると察してくれたのか、ブチャラティが続ける。 「だとしたら“なぜここにジョルノがいないのか”?気にはならなかったか? おまえはジョルノが死んだと考え、絶望し、恐怖したからこそ今ここにいるんだろう?」 ハッとする。弾かれたように上げた顔を風が吹き抜ける。いつの間にかミスタが窓を開いていたようだ。 「つまりそれって」 「さてアバッキオ、レコードをかけてやってくれ」 「ああ」 やっとのことで口を開いた僕の言葉を遮ったブチャラティと、それを聞きテキパキと準備をするアバッキオ。 ブチャラティがレコードをかけるとき。それはつまり一人にしてほしいという合図。 だが“かけてやってくれ”ということは…… 「ま、待ってくれブチャラティ。僕はいったいどうすればッ」 慌てて言葉を繋げる。行ってほしくない。いっそこのまま、と思ってしまったのだ。 ついて来いと言ってほしかった。もう休んでいいと肩を抱いてほしかった。 「どうすれば、いったな――なら『準備』をしておけ」 言いながらドアに向かうブチャラティ。アバッキオはさっさと、ミスタは手を振りながら……すでに向こうに行ってしまった。 「『覚悟』をする、その準備な」 ちらりとこちらを振り返ったその目は少し細められたように見えた。 憂いたのか呆れたのか――いや、きっと笑ってくれたんだろう。そう信じたい。 レストランに残された僕の視界がゆっくりと暗転していく。 遠くなるレコードから流れてくるトランペットの音がいつまでも耳に残っていた。 * そう――意識のない人間が出来ること。それは夢を見ることだ。 もっとも、これはあとになって聞いた話だし、見た夢の中身なんて本人にしか知りようがない。 これが事実かどうかはフーゴ自身にしかわからないことだろう。 ともあれ、フーゴはこれから覚悟の準備をすることができるのだろうか?それはまた別の話になりそうだ―― 【??? 紙の中 / ??? 1日目 夜~深夜】 【パンナコッタ・フーゴ】 [スタンド] 『パープル・ヘイズ・ディストーション』 [時間軸] 『恥知らずのパープルヘイズ』終了時点 [状態]:紙化、右腕消失、脇腹・左足負傷(波紋で止血済)、大量出血、恐怖(?) [装備]:DIOの投げたナイフ1本 [道具]:基本支給品(食料1、水ボトル少し消費)、DIOの投げたナイフ×5 [思考・状況] 基本行動方針:"ジョジョ"の夢と未来を受け継ぐ 0.???(思考不能) 1.『覚悟』の『準備』をする……? ※フーゴの容体は深刻です。危篤状態は脱しましたが、いつ急変してもおかしくありません。 ただし『エニグマ』の能力で紙になっている間は変化しません。 ※第三放送を聞き逃しています。 投下順で読む 前へ 戻る 次へ 時系列順で読む 前へ 戻る 次へ キャラを追って読む 前話 登場キャラクター 次話 207 どこへ行かれるのですか? パンナコッタ・フーゴ [[]]