約 3,884,604 件
https://w.atwiki.jp/ifrozenteacherss/pages/380.html
―ドイツよ目覚めよ 雪華綺晶「Strum, Sturm, Sturm! Los ist die Schlange, der Hollenwurm! Torheit und Luge, Kamerad, seine Kette, Gier nach dem Gold im scheuslichen Bette! Rot wie von Blut st'het der Hinmmel in Flammen, schauelich krachen die Giebel zusammen. Schlag auf Schlag, die Kapelle,auf sie! Heulend peitscht sie in Trunmer der Drache! Lautet zum Sturme jetzt oder nie! Deutschland erwache!♪ (嵐、嵐、嵐よ! 嵐はやって来たぞ、悪しき寄生虫よ! 同胞の鎖なる、愚行と虚偽、 醜悪なる閨の金銭欲よ! 燃ゆる空は血潮の如く赤く、 破風は震え潰え去る。 打てよ響けよ、礼拝堂の上に 龍は吼えて堂を崩さんと撃ち叩く! 今こそ嵐への響きを! ドイツよ、目覚めよ!) ―パンツァーリート1番 雪華綺晶「Ob's sturmt oder schneit, Ob die Sonne uns lacht, Der Tag gluhend heis Oder eiskalt die Nacht. Bestaubt sind die Gesichter, Doch froh ist unser Sinn, Ist unser Sinn; Es braust unser Panzer Im Sturmwind dahin.」 (嵐であろうと吹雪であろうと 日が我らに照りつけようと 灼熱の昼も 極寒の夜も 顔が埃まみれになろうと 我らの士気は高揚し 我らの戦車は驀進する 嵐の如 闘いの中へ) ―翻れ、ドイツの旗よ、翻れ! 雪華綺晶「Soldat, Kamerad, fas Tritt Kamerad, Tritt unter die Gewehre! So mus ein jeder mit, Kamerad, Dem Vaterland zur Ehre! Dem Frieden dient das graue Kleid Und nicht dem Krieg der Schmerzen. Wir tragen eine neue Zeit In unsern jungen Herzen. (兵士よ、戦友よ、足並みを揃えよ。 さあ武器を執れ! みなも隊列に従う。 ドイツに栄光あれ! 灰色の戎衣は平和に尽くす、 苦しき戦争のためではないのだ。 我らは若き心に、 新しき時代をもたらす。)」
https://w.atwiki.jp/oper/pages/698.html
第1幕 第1場 (モロズス卿の部屋。広い部屋に幾つもの船の模型、旗、銃、錨、魚の骨、索具など多くのものがごちゃごちゃと置かれていて、ここに住んでいる人はかつて船乗りだったと分かる。とりわけ目につくのは、ドアがすべて分厚いカーテンや袋で覆われていることだ。) (午前中) 家政婦 (テーブルの埃を払い、部屋を片付けている。ノックの音) 家政婦 (ドアを開けて、理髪師を招き入れる) まあ、どうも、どうも!シュナイデバルト(髭を切るの意味)さん、いつも早いお越しで、いつも時間ぴったり。さあ、どうぞ、どうぞ、ちょっとお待ちになってね!旦那様はまだお休みで、よかった、まだお休みで、静かなんです。だからお話ができます、まだ少しおしゃべりができます。 理髪師 お取次ぎを! 家政婦 言ったでしょう、まだお休みだと、まだお休みなんです、よかったわ。それでお話ができるっていうのに、私の口ときたら凍りついたみたい。動かしていいのに、だってまあ、だってまあ、お目覚めになったら、お終いですもの。つまり身を屈めて、黙々とするのです。上履きを履いて音を立てないように動くの、黙って静かに、口もきかず、息の音も、足音も物音も立てず、ただ沈黙、沈黙、息苦しくなるまでの沈黙!ああ、床屋さん! 理髪師 お取次ぎを! 家政婦 只今、只今、あなたにご説明しておかないと、もう私我慢できません。旦那様は、ご存じの通り、とても厳しい方、でもご存じの通り、とてもいい方。お助けしてあげたい、お世話してあげたい、労をいとわず、骨を折り、旦那様のことだけを考えるの。なんて哀れ、ひとりぼっちで、寂しいお方!息子さんも甥御さんもなく、ご友人もご親戚もなく、とりわけ、とりわけ、ああ、奥様がいないなんて!しっかりして貞節で、ちゃんとした本当の奥様、律儀で、健気で、気のつく奥様がいないなんて… 理髪師 こん畜生、お取次ぎを! 家政婦 只今、只今、お分かりでしょう、厚かましくて軽率な女はダメ、浮気なすれっからしはダメ、若いのはダメ、そう、若くて青くさいのはダメ、お砂糖とロウでできたお人形さんみたいなのはダメ。ちゃんとして、経験があり、働き者で、もの静かで無口で、そこそこの年齢の女ーそう私みたいにーきちんとして落ち着いて、倹約はするけれど手際よく、短気にならず、しかも陽気、そんな女性が…貞節で善良な、そんな女性がいい…と思うけど。 理髪師 こん畜生、時間を無駄にした!何をぶつぶつ、ぺちゃくちゃ喋ってるんだ!お取次ぎを! 家政婦 只今、只今、私はただ…お分かりでしょう、ご存じですよね、旦那様をよくご存じでしょう…、あなたは旦那様に信頼され、旦那様とお話ができる。だから思ったんです、あなたならこっそりできるんじゃないかと… 理髪師 いまいましい、俺は髭剃りに呼ばれたんだ。 家政婦 只今、只今、私はただ…ああ、でも聞いてくださいな、思うに… 理髪師 泡立て(=ほらを吹く)なら自分でする、何をぶつぶつ言ってんだ!お取次ぎを! 家政婦 あとこれだけ、あなたならおできになる…私はただ…お礼はちゃんとします…私はただ、あなたなら旦那様に言える…分かってください、お礼はちゃんとします…あなたなら旦那様に言える…お分かりでしょう、お礼はちゃんとします…旦那様ときたらずっと何をお探しになる必要があって…私をここで、もう17年もお試しになったのに… 理髪師 まるで教会の芝居みたいにあんたは朝から晩までぶつぶつぺちゃくちゃー 家政婦 あなたなら助言できるでしょう… 理髪師 (激怒して) とっとと消え失せろ、おしゃべりのしわくちゃ婆あ! 家政婦 (叫び声をあげて) まあ! 理髪師 あんたの首より、聖パンクラスの教会の鐘にぶら下がるほうがましだ!あんたとベッドに行くくらいなら、イラクサの原っぱに裸で寝るほうがましだ! 家政婦 (金切声で) まあ! 理髪師 牧師の前で「はい」と言うくらいなら、奥歯を一列全部抜くほうがましだ! 家政婦 この無礼者、あんたって人は… 理髪師 あんたと結託するくらいなら、気違い草でも注射してもらうほうがましだ! 家政婦 まっとうな未亡人に対してなんて失礼な?文句があるの!あんたみたいな、みすぼらしい床屋が、独り者のくせに子供作って、取りもち屋で、何にでも首を突っ込んで、とんずらしたろくでなし、海千山千の、追っ払われた悪魔のダンス教師かい?この家から出て行け!即刻、失せろ!出て行け! 理髪師 黙れ、くそ婆あ、ぶっ叩いて木端微塵にしてやるぞ! 家政婦 (耳をつんざくような声で) 私をぶっ叩く、お前みたいな犬の骨が?私をぶっ叩く、まっとうな未亡人を?出て行け、この家から出て行け… 第2場 モロズス卿 (寝室から跳び出てくる。ガウンを着て、長いトルコ風のパイプを手にしている。その長い柄をパイプの頭からもぎ取り、仰天している家政婦に振り上げる。殴りかかって) そこの策具に隠れている奴、虫食いだらけのボロ船!お前に騒ぎの起こし方を教えてやる。そこはまだ舷側だ、そこも、そこも!私の船を乗っ取ろうというのか?錆びだらけの錨の鈎(かぎ)め?私を分捕ろうというのか、朽ちたガレー船よ?大ぼら吹いて、お前を悪魔の所へ吹き飛ばしてやる。失せろ、自分のキャビンに行け、二度と出て来るな!失せろ、音を立てるな、さもないと… 家政婦 (ドアから逃げ出す) 理髪師 (モロズス卿を押しとどめ、落ち着かせて) そうカッカとしないで、旦那、肝臓を刺激しますよ。血が汚れる。静かに!唾を吐く値打ちもない女です。静かに!静かに! モロズス (腹を立てて、理髪椅子に腰かけながら) 静かにだと?何故私が静かにしないといけないんだ?何故この私が?何故この喧しい悪魔の大鍋の中で私が?誰が私を静かにしておいてくれる? 理髪師 (モロズスに布を広げ、石鹸を泡立て、丁寧に、理髪師らしく) 恐れながら、閣下はよく眠れなかったようで。 モロズス 眠るだと?いつも騒ぎ立てる奴らが起きているのに、どうやって眠れるのか?いったいこの街のほかの人は眠れるのか?ひとりの平和な市民を眠らせてくれるのか?否、通りを走り回り、酒場で荒れ狂い、忌々しい大騒ぎをして、夜中じゅう反吐を吐く!おお、神よ、この人間というバカな種族は、ごたごたを起こすことにかけてはなんと発明の才の豊かなこと! バイオリンを弾く、フルートを吹く、 笛を吹く、トランペットを鳴らす、 ブルンブルンだの、ブンブンだの 取っ組みあうだの、酔っぱらうだの、 へっぽこギターに、下手くそピアノ、 一度だって止むことがない、 通りでも家でも静かになることはない! 理髪師 (てきぱきした理髪師らしく、ひたすら石鹸を塗りながら) なるほど、なるほど、面汚しですな、国王陛下や市当局の厳しいお達しがこの街ではそれほど軽視されている。しかし庶民というのはポケットに金がある限り、飲みたがる。飲んだら次は、取っ組み合い、やれやれ、いつだって喚き声がつきものだ。となると静けさを好む市民は自分もビールを一杯飲みに出掛けて、夜警が通りを一掃してくれるまで居酒屋で待つしか、なす術がない。真夜中になれば静かになるというものです! モロズス (怒りで理髪師をはねのけて) 静かになるだって?真夜中は静かだって?それではあの鐘は?あの忌々しい、呪わしい鐘は?いつになったら静かになるんだ? ああ、鐘の奴らめ、 塔の上に意地悪く、黒々と鎮座して、 教会の椅子の間に姿を隠して黙ってうずくまり その時を、あの果てしない時を窺っている! そして突如、雷鳴のような一撃とともに、 襲いかかるのだ。 ピン、パン、 揺れる、揺れた、 何時間も、 大きな鐘、重たい鐘が、 轟き渡り、鳴り響く。 小さな鐘、薄っぺらい鐘まで、 がなり立て、喚きちらす。 いつまでもいつまでも 奴らは騒音を 部屋に投げ続ける。 日が暮れようが、夜が明けようが、 夜だろうと昼だろうと、 いつまでもいつまでも このおぞましい、獰猛な、時を告げる鐘! おお、鐘の奴め、 恐るべき 鐘の音ときたら、 教会に来いと、すぐに喚き立てる。 誰かがくたばる時、 誰かが生まれる時、 どこかの馬鹿が 女と結婚を誓う時、 泥棒が 絞首台に送られる時、 いつだって、いつだって、 いつだって 鐘が鳴らされるのだ! 理髪師 (右側を剃りながら) まさにその通り、閣下、奴らときたら堅物の職人たちみたいに日曜日に仕事を休んだりはしません。しかし鐘は司教区の支配下にあって、役所の管轄下ではありません。だからちゃんと睡眠をとりたい人は誰だって、この腹立たしい騒音には鎧戸をしっかり閉めて、家で静けさを手にするしかないのです。 モロズス (もう一度理髪師をはねのけて) 家で静けさだって?いつ家に静けさがあるんだ?18度のモンスーンよりも大きな音を立てるあの女がいないとでもいうのか?あのお喋り女ときたら、国王陛下の最強の戦艦が一時間一斉射撃するよりも、一分間でもっと多く言葉を放つ。今、部屋の掃除をしていたかと思うと、もう、ドアを叩き、ノックしたかと思うとぱたぱた音を立て、お喋りするかと思うとぺちゃくちゃ、絶えず恐ろしく元気で、決して、一度も黙ることがない。 理髪師 そんな疫病神は俺が閣下に代わって箱詰して、どっかコショウが生える遠い所に送っておきましょう、代わりに若い娘をこの家に入れる、もの静かで従順な、感じのいい娘っ子、大人しい小鳩ちゃん、思いやりがあって優しくて、気晴らしになる娘ー親切で、こぎれいな、無口な女! モロズス は!無口な女だって?塩のない海か?鼠のいない船か?お喋りしない女だって?私は7回喜望峰を回って、北氷洋からアッフェンランド(猿ヶ島)まで航海したが、64年間そんな女に一度もお目にかかったことがない。無口な女、そんなものがいるのは修道院の中庭か十字架の墓石の下だけだ。 理髪師 (髭剃りを終えて、パウダーをはたき、鬘にヘアアイロンをする用意をしている) 閣下は誇張するのがお好きのようで。それほど稀というものでもありません、もの静かな小鳩ちゃんは飛び回わったりはせず、父と母の傍で鳩小屋に大人しく従順に座り、教会の椅子以外で男の人を見ることはありません。閣下のようにご立派な、尊敬すべき大地主の旦那のお世話をするのを幸せだと思うような娘を、俺は各々の指ごとに12人くらい知ってますよ。しかも結婚せず、結婚させられず、ああ、百マイルも逃げてる娘たち、というのもちゃんとした男は稀ですから、それに… モロズス 君は私をバカにしているのかね?若いご婦人を家にだなんて、それはつまり3週間後には私が棺桶に入るということだ! 理髪師 断じて、断じて!閣下はロイヤル・アカデミーのどの医者よりも7倍も世に長けた、経験豊かな床屋を信用できないと言うんですか。血液を温かく保つのに若いご婦人ほどいい薬はありません。眠りをいざない、胆汁を抑え、機嫌を良くし、気持ちを明るくし、精神を穏やかにしてくれます。ああ、若くて優しい婦人ほど年をとった男の心を幸せにする秘薬はありません。その眼差しには電子が宿り、それは男の持つあらゆる力を引き出し、実り豊かなものにしてくれます。それはまさにフィルターにかけた太陽で、心に再び花開かせます。考えてもみてください。 日が暮れる、暖炉は冷たいまま、 寂しさを感じる、老いを感じる、 悲しくなりぞっとする、恐ろしいほどの沈黙、 まるで死がこの部屋に 居座っているみたい。 そこに彼女が入って来る、 一条の 生き生きとした陽光が、 助けを惜しまない手と、朗らかな顔で、 暖かさと開花をもたらし、善と光をもたらす。 そしてあらゆる恐怖は 追い払われる。 手を取りあって、見つめあったり、 おしゃべりしたり、黙って、微笑みかけたり、 言葉を交わたりし、冗談を言い合い、夢を見て 眠りに就く。 いいじゃないですか? モロズス (突然考え込む。すっかり夢を見ているように、ひとりで) 確かに、いいかもしれん!不安もなく、空虚さもなく、死のような孤独もなく 毎日、毎晩、ひとりでいるより。 息子もなく、跡取りもなく、甥っ子もなく、友達もない、 心から思ってくれる人は、この世にひとりもいない。 確かに、それはいいかもしれん! 誰かを 知るというのは、その人のためにそこにいて、 親切にしてくれて、身近にいてくれて、 不安が胸が、締めつける時には、 共に息をし、共に考えてくれる。 誰か、 その人のために生き、その人のために死ぬ、 体が冷たくなった時に、ひとりがまだそこにいて、 瞼を閉じ、手を組ませてくれる、 (深く息をして) 確かに、それはいいかもしれん。 理髪師 (早口に) それでは閣下、少々あたってみますのでお許しを、俺は17マイル以内の母親、父親、おばさん、娘さんたちを全部知ってます。俺が閣下に、この伯爵領で一番きれいで、一番もの静かで、一番可愛いい、一番大人しいのを連れてきましょう。 モロズス ナンセンスだ、冗談はよせ!どこの娘が私を選ぶというのか、こんな年寄りの、意地悪で、皮肉屋の爺さんを?若い者は、若いのが好きだ、そうだろう!ダメだ、ダメだ、私は年をとりすぎている、年をとりすぎている! 理髪師 おお、閣下は勘違いしておられる。そういう女もいます、若い娘の中にはそういうのもいるし、全くそうでないのもいます。バカなのも賢いのもいて、賢いのはよく知っています、年寄りは親切だが、若いのは厚かましい、美しさは儚いが、お金は一生ものということを。そういう娘は役立たずより品位と名声のある人を千倍も喜んで選びます。 (理髪師はヘアアイロンを手に、巻毛にカールをつけたりゆるめたりしながら、カンツォーネを歌う) 世間知らずの 娘たちは、 見た目だけで 惑わされる。 身分でなく、年齢だけで、 男の価値を はかるのです。 どんな男も がさつということはない、 だって娘が ひたすら求めるのは 愛においては ただ若さだけ、 男においては ただ外観。 モロズス その通り、もうよく分かっている、 その通り、ああ、私は年をとりすぎている。 理髪師 しかしそうでない 女もいます、 力と成熟が 彼女たちを惹きつける、 安心して 信頼できる人だけを、 あるべき夫と 敬うのです。 精神と中身を 感じれば喜んで、 女たちは身を屈し、服従します。 若さだけを求める者は 騙されると、 賢い女たちには じきに分かるでしょう。 モロズス 私には、分かっている、君が言うのは嘘だ、 ダメだ、ああダメだ、私は年をとりすぎている。 理髪師 愛する者もいれば、熱をあげるだけの者もいる、 まさに相応しい人を選び出してください。 モロズス ダメだ、どっちにしろ、いつでも騒ぎたてる、 私がこの家に欲しいのは、静けさだ! 第3場 (突然、玄関のドアを外側から激しくノックする音) モロズス (弾に当たったかのように跳び上がって) ああ! 理髪師 (吃驚してヘアアイロンを落とす) 旦那! (またドアを力いっぱい叩く音) モロズス ああ、私の杖!私の杖はどこだ?ごろつきの頭をかち割ってやる! 理髪師 (彼を抑えながら) 閣下、抑えて抑えて!そんなにかっかすると、能卒中を起こしかねません。 モロズス (彼を振り払いながら) 静けさだ!この家には誰も要らん!私が欲しいのは静けさだ! 家政婦の声 (姿は見えず、外から) どなたもダメです!モロズス卿はどなたにもお会いになりません。 ヘンリー・モロズスの声 (姿は見えない) でも話があるんです。 家政婦の声 話はできません。 ヘンリーの声 話をしないといけないんです。 家政婦の声 ダメです! ヘンリーの声 どうしても! 家政婦の声 ダメです! ヘンリーの声 どうしても! モロズス ああ、このうすのろ!私が打ちのめしてやる! 家政婦の声 何です、力づくで? ヘンリーの声 (まだ外にいる) 中に入らないと。 家政婦の声 (外で) 放してください。 モロズス (部屋の中で理髪師に向かって) 放してくれ、こん畜生! (モロズスは振り払い、自分の杖のほうに駆けて行き、その杖を振り上げて玄関のドアの方に向かう) 家政婦 (その瞬間、ドアが開けられて家政婦は地面に倒れ、彼女の後ろにヘンリーがいる) ヘンリー 僕の邪魔をするとどうなるか、目にもの見せてやろう! モロズス ああ… (ヘンリーに殴りかかろうと、杖を振り上げた途端、硬直して、振り上げたまま杖を揺らせながら、尋ねる) ヘンリー? ヘンリー おじ上! モロズス (大感激して、確信して) ヘンリー?本当にヘンリー? ヘンリー そう、おじ上の最も誠実な甥っ子! モロズス ヘンリー! (杖を落とし、彼を抱く。優しく彼を中に招きながら) 生きてたのか? ヘンリー 生きてます。 モロズス 死んではいないのか? ヘンリー 知ってる限りは死んでません。 モロズス 死ななかったのか? ヘンリー 憶えてる限りは死んでません。 モロズス しかしお前はパヴィアの大学から姿を消した。誰もその後の消息を私に知らせてくれなかった。 ヘンリー ああ、おじ上、許してください。書物は僕には退屈だったんです。法学は吐き気がする、くだらない紙ばっかりで僕は大嫌いだ。だから逃げ出したんです。 モロズス (鷹揚に笑いながら) は!逃げ出した?さっさとそこから?ブラボー、ブラボー!モロズスだよ、本物のモロズスだよ、正真正銘、弟の息子だ!我々はそうなんだ、じっとしているのがいや、縛られるのがいや、いつも冒険を求める。まさにそうして40年前に私も親父の農園を出て、死と悪魔と格闘するため、船に乗り込んだ。本物のモロズスだ!我々の血だ、我々の気質だ!しかしお前が今ここに? ヘンリー お許しいただけるなら、おじ上。実は… モロズス (理髪師に) あいつがここにいる。聞いたか?この家はあいつのものだ、私の遺産は!全部あいつのものだ!それなら嫁は要らん、女房は要らん、娘っ子は要らん、もの静かで無口な女など要らん。そんな女は靴屋か商売人とでも結婚したらいい。祝ってやるぞ、今、あいつが戻って来たんだ、私の跡取り、私の息子。あいつの髭を剃ってやれ。 (家政婦に) あいつの世話をしてくれ!上の部屋をあいつに!全部あいつに!さあ、私のヘンリー、何のために生きているのか、今分かった。さあ、コートを脱いで、座って、抱かせてくれ、勇敢な若者よ、さあ、お前の話が聞きたくてうずうずする。 ヘンリー ええ、喜んで、喜んで…でもまず… モロズス 好きなようにしろ!お前の家も同然だ!風呂の用意をしようか?食事にするか?飲むか?ともかくこっちへ来て、座れ、若者よ、お前に会えて嬉しいよ! ヘンリー (落ちつかない様子で) ええ、でも…どう説明したらいいのか…僕はひとりじゃないんです。 モロズス ひとりじゃない? ヘンリー 一緒なんです…皆と…下で待ってるんです…つまり…つまり (躊躇しながら) 僕の仲間が… モロズス (勘違いして、興奮しながら) お前の仲間?連れて来たのか、兵隊たちを?ああ、そうだと思ったよ、モロズスは書物にへばりついてはおらん、冒険がひきつける。でかしたでかした!本物のモロズス、熱血漢だ!モロズスと共に戦った者は、我が友、我が客だ!兵隊たちを連れて来い!皆、上がれ! (窓から下に呼びかけて) 上がって来い!皆、上がって来い!皆、招待してやるぞ。 (再びヘンリーに) やつらに会いたい、お前の部下に、奴らからお前の武勇伝を聞かせてもらいたい、年寄りの船乗りは戦闘や戦争の話を聞くのが何より好きなのだ! (家政婦に) ワインを持ってこい!カラフェとグラスを。ああ、なんて嬉しいんだ、私のヘンリー、お前の仲間をもてなすとは、主の最良の息子たちだ、兵隊たちは。そして私も昔はその一人だった。 (ちょっとしたユーモラスな行進曲。チェーザレ・ヴァヌッチのオペラ一座登場。まずチェーザレ・ヴァヌッチ、身なりはひどいが、仰々しく勿体ぶっている。カルロ・モルビオ、ジョゼッペ・ファルファッロ、三人の女性歌手、アミンタ、イゾッタ、カルロッタ、その後にある程度のちょとした合唱をする2〜4人の歌手が続く。皆、勿体ぶって入って来て、女性たちは恭しく宮廷風のお辞儀をする) モロズス (吃驚して言葉もなく一行をみつめ、それから不機嫌になって、怒りをつのらせながら) これがお前の仲間?兵隊たち? ヘンリー (おずおずと) まあ…そうです…僕の仲間…かの高名なマエストロ・チェーザレ・ヴァヌッチのカンパニー… (気を落ちつけて) 紹介させていただきます、おじ上。チェーザレ・ヴァヌッチ氏、我々のオペラの座長で、黄金の拍車の騎士、イタリアのアポロ…その神聖さで大人気、立派な宮廷に賓客として招かれています… ヴァヌッチ (お辞儀をしながら) そして閣下の忠実な下僕であります。 ヘンリー こちらがカルロ・モルビオ、彼のオルフェオは評判なんです、こちらがジョゼッペ・ファルファッロ、ボローニャの人気者、こちらがアミンタ、こちらがイゾッタ、こちらがカルロッタ、とほかの仲間たち。 モロズス (疑い深そうに) まさかお前まで歌うとは、言わないだろうな? ヘンリー 成功が期待できないときは、あまりやりません。 ヴァヌッチ そう謙遜しなくても!若き名歌手ですよ、閣下!誓ッテ、サン・カルロとサンタ・カペッラでは大喝采でした。 モロズス まさか人前で歌うのではないだろう? ヘンリー ええまあ。数ヶ月前からは。 モロズス 金のために?モロズスが?金を払ってもらうのか? ヘンリー 正直言って、今はまだあまりもらってはいませんが。 モロズス それで何しに…何しにお前は仲間を引き連れてイギリスに?ここで何を? ヘンリー ヴァヌッチ氏の名声は我が祖国にまで及んでいます。ある興行主が彼を呼んだんです、ハイマーケット劇場で彼の有名なオペラをいくつか上演するために。女王陛下のお気に召して、観客の人気を博すことを願っています。 モロズス たとえ天使たちが合唱を歌うとしても、私は聴く気はないぞ。当世流行のオペラとかいうものに行って耳を酷使するくらいなら、ガレー船に乗るほうがましだ!奴らは喉頭が破裂するまで、声を震わせるなり、喚くなりしたらいい、。私が望むのはただ、モロズスたる者、お前までがこの国で奴らと一緒にやって、私に恥をかかせたりしないことだ。 ヘンリー ヴァヌッチ氏は僕に主役のテノールのパートをくれようとしてるんです。僕は神話を題材としたオペラでオルランドを歌うんです… モロズス お前は歌ってはだめだ! ヘンリー 僕は歌います! モロズス お前は歌ってはだめだ! ヘンリー 僕は歌います! モロズス 私が禁ずる。私はそんな恥辱には我慢できない。我が由緒ある家名!我が名門の家!モロズスたる者がカストラートやペテン師みたいなこと!モロズスたる者が!禁止だ!禁止だ! ヘンリー 聞いてください、おじ上! モロズス 聞く気はない。私が欲しいのは静けさ、静けさだ!歌を歌うような奴は、モロズスではない!即刻この仲間と別れろ! ヘンリー 仲間と別れるなんてできません。僕と仲間は一心同体です!僕の言葉、僕の名誉、そして (彼はためらっているアミンタを引き寄せる) 僕の愛と共に。すぐには言い出せませんでしたが、おじ上。このアミンタは僕の妻です。 モロズス お前の妻?歌うたいが?その女が私の家に?騒音をたて、耳を傷めつける女、コメディエンヌ、女ペテン師が、… ヘンリー あんまりです!彼女を歓迎してくれないなら、僕が彼女と出て行きます。 モロズス 役者ふぜいが3人!役者ふぜいが6人!私の家にまるごとオペラ?お前は気でも狂ったのか?皆を追い出せ、さもないと、勘当だ! ヘンリー 僕の優しいおじ上! モロズス (ますます荒々しくなって) 勘当だ!1ポンドも1シリングも遣らん!ネズミに遣るほうがましだ!海に捨てるほうがましだ!ああ、何たる恥辱!モロズスたる者がこんな悪党たちと、こんなならず者と、こんな浮浪者たちと、乞食歌手たちと… ヴァヌッチ (爆発して) ああ、アンマリダ!私に向かって!黄金の拍車の騎士に対して! (皆が交互に、モロズスに悪口雑言のひとつずつに口をはさみ、ますます激しく、辛辣になり、遂に大混乱になる) モロズス この鞭打ちの刑のならず者め!どこの馬の骨とも分からん奴らめ! モルビオ 無礼ダ!なんてことを言うのか! ファルファッロ ナント傲慢!法皇様の御前で歌ったこともある、この私に対して! ヘンリー おじ上、お願いだから、少し抑えて! モロズス 淫売女に可愛い子ぶりっ子… イゾッタ なんてことを言うの! カルロッタ なんて失礼な! モロズス 10ソルド(イタリアの通貨)のために唾を吞み込み、ブラボーに平身低頭し、金貨1枚のために喚いて体を売るような、こんな寄せ集めのゲスどもと一緒になって…皆を追い出せ、さもないと勘当だ! ヘンリー あんまりです!我慢できません。僕の妻を侮辱してます! ヴァヌッチ 私の剣を!私の剣を!正義の裁きを!奴は我々を侮辱した!奴の耳を切り取ってやる! モルビオ 正義の裁きを!正義の裁きを!奴は我々を侮辱した!奴は我々を誹謗した!謝罪シロ! ファルファッロ 正義の裁きを!奴は我々を侮辱した!奴は我々を誹謗した!謝罪シロ! イゾッタ 私の名誉!私の名誉!彼を告訴します!正義の裁きを! カルロッタ 飲んだくれ!大酒飲み!自分の言ってることが分かってない!なんてことを言うの? 他の合唱の人たち 謝罪シロ!奴は我々を誹謗した!謝罪シロ!正義の裁きを! モロズス (杖を握り、それを振り回しながら机を叩く。皆ごちゃごちゃに逃げ回り、黙り込む) 静かに!この家では静かに!ここでは私が主人だ、主人は私だけだ。 (ヘンリーに) もうお前のことなんか知らん。私にとってはお前は死んだも同然。歌を歌うモロズスなんぞモロズスじゃない。さあ話はついた。 (理髪師に) 明日、連れて来てくれ、もの静かで無口な女を、そして牧師と公証人も一緒に!すぐに結婚式を挙げる、明日のうちに、すぐに、全てが彼女のものになる、全て!明日だ、分かったか? ヘンリー しかし、優しいおじ上!聴いてください! ファルファッロ (傍で) ナント傲慢!無礼ダ! ヴァヌッチ 黄金の拍車の騎士である、この私に対して! モルビオ 法皇様の御前で歌った、この私に対して! モロズス (激怒して) 私はお人よしじゃない!私はもうお前のおじさんじゃない!この家の敷居を二度とまたぐな!ゲスどもと出て行け! (理髪師に) 明日、その女を連れて来い、孤児院の出でもいい!ただ静かなこと、それだけだ、歌を歌うのはだめだ、分かったか!ともかく、金切り声をあげず、喚かず、耳にうるさい音を立てない誰かだ。私が欲しいのは静けさ、静けさだ!ともかく静かに! (他の人には不愛想に) 皆くたばっちまえ! (部屋を出て行き、後ろ手にドアをバタンと閉める) 最終場面 ヘンリー (すっかり当惑して) ああ、神様、ひどい歓迎ぶりだ! アミンタ ああ、あなた、そんなことではないかとずっと思っていたわ、私を好きになってくれない、私たちを追い返した!今やあなたは私のせいで全てを失った、全て私のせいよ。故郷も、家も、遺産も、おじ上も! ファルファッロ 大いなる損失だ!なんたる不作法者!なんたる俗物!罵詈雑言の大バカ野郎! モルビオ なんたる不作法者!罵詈雑言の大バカ野郎!なんたる俗物! ヴァヌッチ 私のことを乞食楽師だと!このチェーザレ・ヴァヌッチを!ああ、悪者め! イゾッタ 罵詈雑言の大バカ野郎!なんたる俗物! カルロッタ なんたる俗物!私が淫売女ですって!300ドゥカーテン(金貨の単位)とダイヤモンド時計にも屈せず、グアスタッラの王子と寝ようとしなかった私を! モルビオ なんたる俗物!耳を切り落として、ドアに釘付けにしてやる! ファルファッロ 僕ノコトヲ何ダッテ?二度と悪口が言えないように、歯を全部引っこ抜いてやる、このがみがみ親爺! イゾッタ この家に火をつけてやる! ヴァヌッチ あいつは芸術を冒涜した、我々の芸術を侮辱した、謝罪すべきだ。毎晩この家の前でどんちゃん騒ぎしてやろう。毎晩、大きなティンパニとトロンボーンで、あいつが撤回するまで毎晩だ。 合唱 どんちゃん騒ぎだ!そう、そう!毎晩。あいつが撤回するまで! 理髪師 (割り込んで) 落ちついて、落ちついて、ご立派な紳士方!この国にはちゃんとした市民の夜の安眠を保護する法律があります。それ故、失礼ながら、あんた方がモロズス氏にしようとしていることは不当です。 ヘンリー 不当だって?おじさんは僕を勘当したんだ! アミンタ 不当ですって?私を追っ払ったわ! モルビオ 不当だって?我々を罵倒した! カルロッタ 私を侮辱した! イゾッタ 私を傷つけた! 合唱 不当だって?我々にくたばれと言った!くたばれと! 理髪師 静かに、静かに!言っときますが、あの方は馬鹿正直な方です。全伯爵領の中で一番と言ってもいい、愛想がよくて気前がよく、魂は蝋のように溶けやすく、心は金。ただ耳だけが問題で、可哀想にあの方は騒音が絶対にダメなんです、あの方の耳は、まるで他の人が足の裏をくすぐられた時みたいにむずむずと感じるのです。あの方は以前、ガレオン船の火薬庫もろとも空中に吹っ飛ばされましてね。その大爆発は40マイル離れていても聞こえ、教会の塔がそのために壊れたくらいです。半焦げで海水から引き上げられると、なんという奇跡、生きてました。ただ鼓膜が何千回も振り回されて無くなった。それ以来、分かるでしょう、如何なる騒音もダメなんです、自分がたてる音以外は。 アミンタ ああ、可哀想な方!そうと知っていたら! 理髪師 (ヘンリーに) あんたについてだが、若旦那、そうカリカリするな!その遺産がどこかに渡る前に、何か手を打とう。現ナマはアザミみたいにあっという間に生えてはこないし、あのご老体はイギリスの大酒飲みどころではない。あの方はスペインの銀を積んだ船を2隻ぶんどったし、その他にも戦利品をまめに持ち帰ってきた。 下の地下室にはありとあらゆる種類の箱があり、叩くとカチャカチャ、ガチャガチャ、チャリンチャリンと、黄金の音楽だ。俺は鼻が利くんだ。ミツバチが蜂蜜の匂いを嗅ぐように、百歩離れていても木と鉄を通して黄金の匂いがする。この家の敷居をまたぐ度に、俺はくしゃみをせずにはいられない。俺は鼻がムズムズする。何故かは、俺の鼻が知っている、地下室だけで6万ポンド、いや7万ポンドが金の延べ棒や丸いドゥカーテン金貨で眠っている。 全員 (畏敬の念に満ちて仰天し、繰り返す) 6、6…7…7…6万…万…万…万ポンド。 理髪師 伯爵家の遺産、ともかくこれで、若旦那、個人でオペラ団を維持するのには充分でしょう。加えてヴァヌッチ氏に(敬意を持って)宮廷楽師になってもらう、そのためには軽率になってはダメ、そんなに気位が高いのもダメ、でないとのに、若旦那、明日にはもう見ず知らずの小猫ちゃんがあんたの席に安穏と座ってますよ。 ヘンリー 僕は何をすれば?僕には、おじの愚かさために我らがアミンタを見捨てるなんてできない! 合唱 (ますます仰天して、小声で口々に) 6…7…万…万…万…6…7…そんな大金、この世に二度とない…6、7…万…万… アミンタ (ヘンリーに近づいて) 私のことはいいの、あなた、 自分のことを、自分のことだけ考えて! あなたを信じて この身を捧げるだけで 私はもう この上もなく幸せでした。 そんな幸福が いつまでも続くなんて ありえないと ずっと思っていました。 神様の手から 贈られたものに 私は毎日 感謝していました。 ヘンリー (彼女に) 君を見捨てる?君なしで済ます、 僕とひとつであり、全てである君を? できないよ、君、この地下室が たとえ黄金で いっぱいでも そのドアが金で、錠前が金で、 その屋根が金で、倉庫が金で、 それらを支える、壁が金だとしても。 僕が欲しいのは、ただ一房の髪、 君の可愛い 顔を飾る、 細いブロンドの 髪の毛、 君の睫毛の たった一本、 君の唇の 微笑み その微笑みの つくる影 その影の つくる影 それと交換だなんて、絶対いやだ! アミンタ 最後の日が 来たのですね、 この幸福も 本当に終わるのね あなたが私を選んだ時のように、愛をこめて あなたをあなた自身に お返しします! お幸せに! 嘆きの言葉は 私の口からはもう 漏らしません、 私は喜んで どんなことにも耐えます、 あなたがお幸せなのを 見さえすれば。 ヘンリー 君を見捨てる?君なしで済ます? できない、僕が生きている限り、 ずっと君のもの、ずっとずっと! 僕が愛する所に、僕の人生はあり、 君が息をする所が、僕の世界だ! (彼は彼女を抱きしめ、それから他の人に) できない、僕は君たちを見捨てはしない、 おじさんは好きなだけ、罵ったらいい。 君たちは僕を 仲間に入れてくれた、 若くて愚かだった、こんな僕を、 君たちは 僕の心を広げて 音楽で 祝福してくれた! できるなら君たちに お返ししたかった、 が今や僕は あの頃と同様に貧乏だ、 君たちの友情と、僕たちを幸福にしてくれる あの芸術以外、何も持っていない、 だがこれらの宝物は 僕にとって お金よりも地上の黄金よりも 価値がある。 ヴァヌッチ 立派な若者! モルビオ 愛する兄弟! ファルファッロ 抱かせてくれ! イゾッタ キスさせて! カルロッタ これからもずっと! アミンタ ありがとう、あなた! 合唱 ずっと、ずっと我々は一緒、ずっと兄弟、友達、仲間だ! 全員 (感激して互いに相互に抱き合う) 理髪師 (その間に帽子を被り、理髪道具を片づけて) 全く正しいお考えで、若旦那、しかしこの世間で正しいことが大抵はすべて愚行というのは、残念ですな。だってあんた方は大金を放棄するんですよ!俺が600年毎日60人の髭を剃っても、俺は6万ポンドにもならない、それをあんた方は、汚れたシャボン玉の泡みたいに、流して捨てようとする。ああ、人生は厳しくて、何グロッシェンか稼ぐのだって大変なのに!今となっては俺は明日までに旦那のために無口な娘を見つけなければ!旦那が思っているほど、簡単じゃないんだ。確かに俺はあらゆるタイプの女を知っていて、やり方も分かっている、でも明日までですよ、明日までに、どこで見つけろって、その女を? (カルロッタとイゾッタに) そうだ、お嬢さん方、どちらか6万ポンドに立候補する気はありませんか?よく考えてください、お嬢ちゃん、こんな金のなるリンゴの木はイギリスでも滅多にありません。 (イゾッタに) どうですか、小鳩ちゃん、モロズス卿のお傍で慎ましく、何よりもの静かで無口でやってみませんか? イゾッタ (踊るように) 私は笑うわ 朝から晩まで。 ずっと笑って 悪戯をするの、 あの人が文句を言う気が なくなるまで。 私が、教えてあげるわ、 笑いが私を守ってくれるってこと! さんざん冗談を言って、 活発に陽気に、 からかってやるわ、 つついて、つかんで、 つねって、つまんで、 あの人が私の一日を 台無しにしたりしないように! そんな風に 好きなようにしていけないなら、 心のままに 楽しんでいけないなら、 あの人のお金が何だっていうの? 理髪師 ああ、それでは我がモロズス卿には向いていませんな! (カルロッタに) それで君はどう、小羊ちゃん? カルロッタ (踊るように) 私は歌うわ 朝から晩まで ずっと歌って この胸を揺らせる、 あの人が文句を言う気が なくなるまで。 あの人は好きなように したらいい。 喚こうと、罵ろうと、 ガラス窓をぶち割ろうと、 私は静かになんかしていない。 呪うがいいわ、 吠えるなと、荒れ狂うなと、 お好きなように! 歌っている時だけ、 生きていると実感する、 歌っている時だけ、 ワクワクする、 歌っている時だけ、 私は世界を抱きしめる! アミンタ ああ ひどい侮辱、 ああ 苦い祝福! 私の愛する人よ、 私はあなたのお傍に忠実でいます。 この先、何が起こっても、 私はあなたを放しません。 あなたが私を見捨てない限り、 私はずっとこの上なく幸せです! 理髪師 ああ ひどい、これではモロズス卿の胃に良くない!これでは結婚届のインクがまだ乾かないうちに、離婚を請求することになる (突然、中断して、大声で笑い出す) は! 全員 (怪訝そうに彼の周りに集まる) どうしたんだ? 理髪師 (意味深長に厳かに) 思いついた! 全員 (恭しく) 静粛ニ!静粛ニ!床屋殿が何か思いついたと! 理髪師 (大きく息をついて) いいことを思いついた! 全員 静かに!静かに!床屋殿が何か思いついた! 理髪師 誰かがモロズス卿と結婚するというのはどうだろう、だがしかし、彼は結婚したと思っているが、本当は結婚していなくて、彼が結婚したというのは、それは彼が結婚したと自分で思っているだけで、本当は結婚していない。そこで実は効力のないこの結婚を無効にし、その結果、あんたがまた彼の相続人になる、というのは? 全員 (途方にくれて) 分かった?分かった?…中国語を話しているのか…一言も分からない。 理髪師 辛抱してお聞きを!人類の壮大なる思想は決してすぐには理解できない。ただ俺に任せてくれたらいい、すごいプランだ。 (ヴァヌッチに) 必要とあらばあんたを牧師だと信じ込ませることができますか? ヴァヌッチ (彼の芸術家としての誇りを傷つけられて) 牧師ですって?50通りでも100通りでも。カトリックでも、ルター派でも、プロテスタントでも、何でも望み通りに。司教だって、大司教だって、餓えた乞食坊主だって・・ 理髪師 十分、十分! (モルビオに) そしてあんた公証人の役は? モルビオ 無味乾燥なのでも、情熱的なのでも?ねずみみたいな奴、デモステネス風の雄弁な奴だって、お望みのままに。 理髪師 (ファルファッロに) そしてあんたも同様に? ファルファッロ やりますよ! 理髪師 (カルロッタに) 君は、どんくさい純朴な田舎娘、ごみ溜めのガチョウのようなの、できる? カルロッタ (身ぶりと声を真似て) でける、でける、旦那あ!うめぇことやりまさぁ。 理髪師 (イゾッタに) 君は上品で、かわいいコケットな娘、できる? イゾッタ (すぐにポーズをとり、媚びるようにお辞儀をしながら) かような高貴な騎士様に愛をこめてお仕えできるとは、光栄ですこと。 理髪師 (アミンタに) そしてあんたは、優雅で控え目で、魅力的な娘… (中断して) いや、あんたは演技しなくていい、それでいい。そのままでいい、そのままで素敵だ! (全員に) では俺が言ったように変装して、俺が望む通りにやってくれ。これで俺たちがモロズス卿の結婚についての好みを即刻変えることができず、あんたの相続財産を取り戻せなかったら、俺はよほど奇妙な間違いをおかしていたということになる。が、上手くいけば当然のことだが、俺にも分け前を少々、なにしろあの方に石鹸を塗り込んで誤魔化し、あの大バカ者の髪を切り落とすのは、今度ばかりは結構大変なことだ。準備はいいですか? ヘンリー ええ、僕らは やりますよ、 各々自分の役を やりましょう! おじ上に 分からせてやろう、 巧みさと思いつきで 何ができるか。 僕らの芸術を おじさんはけなした、 辛辣さには辛辣さで、厳しさには厳しさで! 同じもので 報いを受けるのだ、 バカな者は、バカにされる! 理髪師 では始め、まずは変装、 ちゃんと計画すれば、半ば成功。 モロズス卿だって 分かるだろう、 巧みさと思いつきで 何ができるか。 (ヴァヌッチに) あんたは牧師! ヴァヌッチ (聖職者の身ぶりで) 私は牧師! 理髪師 (モルビオに) 公証人! モルビオ (同様に) 公証人! 理髪師 (アミンタに) もの静かな女性! アミンタ もの静かな女性! 理髪師 (カルロッタに) あんたは田舎娘 カルロッタ 私は田舎娘! 理髪師 (イゾッタに) あんたは才気煥発! イゾッタ 私は才気煥発! 理髪師 他の人たちは、俺の言うように、 やってくれ、俺が台詞をつける通りに! 喋りすぎるな、まくしたてるな、 ぐずぐずするな、むだ口きくな、 そしたらきっと 上手く行く! 楽しみは全部 この芝居に蓄えてくれ! 全員 そしたらきっと 上手く行く! 万歳、床屋の親方! 合唱 (ヘンリーに) きっと、彼は撤回してくれる、 君に遺産を遣らないと 言ったことを。 ファルファッロ そして彼を 治療してやろう、 もう悪口雑言を 吐かないように。 モルビオ (冗長に、大声で、陽気に) そして髭を そってやろう、 髭がむずむず しないように。 ヴァヌッチ 私は彼に 接ぎ木しててやろう、 からす麦の代わりに 藁を食べないよう、 生涯けっして 忘れない、 結婚式を あげてやろう。 モルビオ この武骨者に 知らせてやろう、 真の芸術家が どういうものか。 そう、撤回してもらおう、 君に遺産を遣らないと 言ったことを。 ヘンリー そう、撤回してもらおう、 僕に遺産を遣らないと 言ったことを。 アミンタ (優しく) ああ、私はあの方の 心を動かしたい、 私たちの幸せを 許してくださるよう。 カルロッタ (踊りながら) バカな男を 騙すのは 娘にとっては 難しくない、 誰も研究する 必要なんてない、 誰にだって 初めからできること。 イゾッタ (同様に) しっかり気取って、かまととぶって、 やさしく男に まとわりつく、 娘が本気で 誘惑すると、 男はみんな バカになる。 合唱 (全部で10〜12人、陽気で、大声になる) このバカ者を 治療するのは、 特別興行の お楽しみ、 それを立派に やり遂げよう、 芸術と策略を 惜しまないで。 そう、私たちは やってみよう、 万歳、床屋の親方! 理髪師 (騒ぎを静めて) 静かに、静かに!小声で、小声で! カッカしないで!繊細でやさしく 先ずはあの方を 取り囲む、 冗談だと 気づかれないよう! 上手く隠して、抜き足さし足 こっそり 忍び寄り、 奴さんを 網にかけよう、 こけにして、それから… 全員 (大笑いしながら) 髭をそって (=騙して)やろう、 バカを治療 してやろう、 言い寄って、いっぱいくわせ、 困らせ、苦しめ、 接ぎ木したり、求婚したり、 さんざん なぶりものにして、 いじめて、からかってやろう。 理髪師 (同時に) では始めよう、ぐずぐずするな、 ほらを吹くな、むだ口をきくな、 各々が 自分の役割をする、 そして旦那を 降参させよう! 全員 万歳、床屋の親方! (全員が理髪師に抱きつき、それから互いに抱き合う) ERSTER AUFZUG ERSTE SZENE Zimmer des Sir Morosus. Weiter, unordentlich gehaltener Raum mit vielen Zeichen, die erkennen lassen, dass hier ein ehemaliger Seemann haust Schiffsmodelle, Fahnen, Gewehre, Anker, Fischgerippe, Takelwerk. Besonders auffällig, dass alle Türen mit dichten Vorhängen oder Säcken geschützt sind. Vormittagsstunde DIE HAUSHÄLTERIN fegt den Staub vom Tische, macht Ordnung. Es klopft DIE HAUSHÄLTERIN öffnet, lässt den Barbier herein Ei, die Ehre, die Ehre! Der Herr Schneidebart, immer zeitig, immer zur Zeit. Komm Er nur, komm Er nur weiter und wart Er ein wenig! Er schläft noch, der Herr, er schläft Gott sei Dank, da haben wir Ruhe. Da kann man was reden, da kann man noch plaudern. BARBIER Meld Sie mich an! DIE HAUSHÄLTERIN Ich sag s doch, er schläft noch, er schläft, Gott sei Dank. Da kann man noch reden, mir friert schon der Mund. Da darf man sich rühren, denn mein Gott, denn mein Gott, wenn er erwacht, dann ist es zu Ende, Da heisst es sich ducken, ganz stumm tun, und leise herum in Pantoffeln, ganz stumm und ganz leise, kein Wort und kein Atem, kein Schritt und kein Ton, nur schweigen und schweigen, schweigen bis man erstickt! Ach, liebster Herr Bader! BARBIER Meld Sie mich an! DIE HAUSHÄLTERIN Gleich, gleich, ich muss Ihm s erklären, ich halt es nicht aus. Der Herr, Er weiss ja, der Herr ist so streng, und doch, Er weiss ja, der Herr ist so gut. Man will ihm doch helfen, man will ihn doch pflegen, man müht sich, man plagt sich, man denkt nur für ihn, - wie arm und verlassen ist so ein einsamer Mann! Kein Sohn und kein Neffe, kein Freund und kein Schwäher und vor allem, und vor allem, ach ja, keine Frau! Keine brave, keine treue, keine rechte und echte, keine ehrliche, redliche, sorgliche Frau… BARBIER Zum Teufel, meld Sie mich an! DIE HAUSHÄLTERIN Gleich, gleich - Versteht sich, nicht eine, die frech ist und windig, nicht so ein verbuhltes, ludriges Ding… Keine junge, oh nein, keine junge, keine grüne, nicht so ein Püppchen aus Zucker und Wachs, nein, nein, eine rechte, erfahren und fleissig, sehr still und sehr schweigsam, schon reif in den Jahren - so etwa in meinen - genau und gelassen, zwar sparsam, doch flink, nicht hitzig, doch munter, so eine, so eine… ich meine, die treu ist und gut. BARBIER Zum Teufel, ich hab meine Zeit nicht gestohlen! Was schwätzt Sie und schwatzt Sie! Meld Sie mich an! DIE HAUSHÄLTERIN Gleich, gleich, ich meine nur… Er weiss doch, Er kennt doch, Er kennt doch den gnädigen Herrn . . ; Er hat sein Vertrauen, Er plaudert mit ihm. Da dacht ich, Er könnt doch verstohlen … BARBIER Potz Kreuz, ich bin zum Barbieren bestellt. AUSHÄLTERIN Gleich, gleich, ich meine nur… . ach hört doch, ich denke… BARBIER Den Schaum schlag ich selber, was schwätzt Sie? Meld Sie mich an! DIE HAUSHÄLTERIN Nur dies noch. . Er könnte doch… ich meine… ich zahlt es Ihm gut… ich meine, Er könnte dem Herren doch sagen… versteht sich, ich zahlt es Ihm gut… Er könnt Ihm doch sagen…. Er begreift mich, ich zahlt es Ihm gut… Was braucht er lang suchen, der gnädige Herr… Mich hat er erprobt. Seit siebzehn Jahren… BARBIER Schwätzt Sie und schwatzt Sie allein wie ein Kirchenspiel von morgens bis abends - DIE HAUSHÄLTERIN Er könnt Ihm doch raten… BARBIER ausbrechend Euch zum Henker zu jagen, Euch altes, verschwatztes, verwittertes Weib! DIE HAUSHÄLTERIN aufschreiend Ai! BARBIER Eh an den Glockenklöppel von Sankt Pankraz sich hängen als an Euren Hals! Eh sich nackt in ein Nesselfeld legen, als mit Euch ins Bett! DIE HAUSHÄLTERIN schriller Ai! BARBIER Eh sich alle Backenzähne reihenweis ausziehn zu lassen, als ein Ja" vor dem Pfarrer! DIE HAUSHÄLTERIN Er Grobian, - Er… Er… BARBIER Eh sich inokulieren zu lassen mit Narrenkraut, als Euch zu sponsieren! DIE HAUSHÄLTERIN Was erlaubt Er sich gegen eine ehrsame Wittib? Er will reden! Er, Er elender Bartschaber, Er lediger Kindermacher, Er Kuppelmajor und Mixturenmischer, Er ausgeflogener Galgenvogel, Er ausgepichter, ausgejagter Tanzmeister des Teufels? Hinaus aus dem Haus! Marschier Er sofort! Hinaus! BARBIER Ruhig, alter Scherben, oder ich schlag dich in Trümmer! DIE HAUSHÄLTERIN sehr grell Mich schlagen, du Hundsknochen? Mich schlagen, eine ehrsame Wittib? Hinaus mit Ihm, hinaus aus dem Haus… ZWEITE SZENE SIR MOROSUS stürzt aus dem Schlafzimmer hervor. Er ist im Morgenrock, hält eine lange türkische Pfeife in der Hand, deren langen Stiel er vom Pfeifenkopf wegreisst und gegen die erschrockene Haushälterin schwingt. Losdreschend Da eine in deine Takelage, du altes wurmstichiges Wrack! Ich will dich lehren, Lärm machen. Da noch eine Breitseite und noch eine und noch eine! Mich willst du entern, du rostiger Ankerhaken ? Mich willst du als Prise nehmen, du morsche Galeere? Ich werde dir Wind machen, dass du zum Satan fährst. Marsch, in deine Koje und nicht wieder heraus! Marsch und keinen Ton mehr oder… DIE HAUSHÄLTERIN ist durch die Tür entflohen BARBIER Morosus unterbrechend und beruhigend Nur nicht so cholerisch, gnädiger Herr, es schlägt sich auf die Leber und macht schwarzes Blut. Nur Ruhe! Sie ist die Spucke nicht wert. Nur Ruhe, nur Ruhe! MOROSUS ärgerlich auf den Barbiersessel sich niederlassend Ruhe? Warum soll ich Ruhe halten? Warum gerade ich? Warum ich allein in diesem Lärmkessel des Teufels? Wer lässt mir Ruhe? BARBIER ihm das Tuch umbindend und den Schaum schlagend, höflich, friseurhaft Euer Liebden haben, ich fürchte, schlecht geschlafen. MOROSUS Schlafen? Wie kann man schlafen, wenn immer eine ganze Herde von Brüllhälsen wach ist? Schlafen denn die andern Menschen in der Stadt? Und lassen sie einen friedsamen Bürger schlafen? Nein, sie rennen auf die Strasse, sie toben in den Schenken, sie kotzen die Nacht voll mit ihrem vermaledeiten Lärm! Oh Gott, wie ist dieses Eselsgeschlecht der Menschen erfindungsreich im Spektakulieren! Das fiedelt und flötet, das pfeift und trompetet, das brummt und das schrummt, das rauft und besauft sich, das klimpert und stümpert und setzt niemals aus, nie, nie wird s hier still in Gasse und Haus! BARBIER ihn beflissen einseifend, nach hurtiger Friseursart Wohl, wohl, eine Schande ists, wie die gestrengen Verordnungen seiner Majestät des Königs und des löblichen Magistrats missachtet werden in dieser Stadt. Aber solange das Volk Geld in der Tasche hat, will es saufen, und wenn es gesoffen hat, dann geht s ans Raufen, und leider, leider, das ist jederzeit mit Geschrei verbunden. Da hilft nichts, als dass ein ruheliebender Bürger selber sein Gläschen Ale trinken geht und im Wirtshaus abwartet, bis die Scharwache die Gassen reinfegt. Um Mitternacht wird s dann schon still! MOROSUS ihn wegstossend vor Zorn Still? Um Mitternacht still? Und die Glocken? Die verfluchten, vermaledeiten Glocken? Wann werden die jemals still? Oh diese Glocken, Die bös und schwarz auf den Türmen hocken, Unsichtbar stumm im Gestühle kauern Und die Zeit, die unendliche Zeit belauern! Und plötzlich mit einem donnernden Stoss, Fahren sie los Ping, pang, Schwing, schwang, Stundenlang, Die grossen, die schweren, Die donnern und dröhnen, Die kleinen, die dünnen, Die plärren und stöhnen, Immer und immer Schmeissen sie einem Lärm ins Zimmer; Ob es dunkelt, ob s dämmert, Bei Nacht und bei Tag, Immer und immer Dieser grässliche, grausame Stundenschlag! Oh, die Glocken, Die entsetzlichen Glocken, Bald gröhlen sie, um in die Kirche zu locken, Wenn einer krepiert, Wenn einer geboren, Wenn ein Narr einem Weib sich zur Ehe verschworen, Wenn ein Dieb zum Galgen befördert wird, Immer, immer, Immer werden die Glocken gerührt! BARBIER die rechte Seite rasierend Sehr wahr, Euer Liebden, nicht einmal Sonntag feiern sie wie sonst jeder ehrsame Handwerksmann. Aber die Glocken unterstehen der Diözese und nicht der Judikatur des Magistrats. So tut jeder Bürger, dem sein ehrlicher Schlaf lieb ist, wohl, seine Läden gut zu schliessen gegen dieses ärgerliche Gelärm und er hat Ruh im Haus. MOROSUS ihn wieder wegstossend Ruhe im Haus? Wann hab ich Ruhe im Haus? Ist dieses Weib nicht da, das mehr Lärm macht als ein achtzehngräd ger Monsun? Ah, dieses Plappermaul, das mehr Worte in einer Minute abschiesst als seiner Majestät bestes Kriegsschiff Salven in einer Stunde. jetzt fegt sie die Zimmer, jetzt schlägt sie die Türen, bald klopft sie und knattert, bald schwatzt sie und schnattert, beständig zeigt sie sich höllisch lebendig und nie, niemals schweigt sie. BARBIER Einen solchen Drachen würde ich an Eurer Gnaden Stelle per Stückfracht dahin spedieren, wo der Pfeffer wächst und nähme mir dafür eine junge ins Haus, still und gefügig, ein schmuckes Weibchen, ein sanftes Täubchen, ein zartes, zärtliches Zeitvertreibchen - eine nette, adrette, schweigsame Frau! MOROSUS Ha! Eine schweigsame Frau? Ein Meer ohne Salz? Ein Schiff ohne Ratten ? Eine Frau, die nicht schnattert? Siebenmal bin ich ums Kap gesegelt und vom Eismeer bis ins Affenland und habe vierundsechzig Jahre keine begegnet! Eine schweigsame Frau, die findet man nur auf Kirchhöfen und unterm steinernen Kreuz! BARBIER hat das Rasieren beendet, stäubt ihn mit Puder ein und bereitet die Brennscheren vor für die Perücke Euer Gnaden belieben zu übertreiben. Sind nicht so rar, die stillen Täubchen, flattern nur nicht aus, sitzen brav gehorsam im Taubenschlag bei Vater und Mutter, und ausser im Kirchstuhl sieht sie kein Mann. Ein Dutzend an jedem Finger wüsst ich, die sich glücklich schätzten, einen so respektablen, hochehrenswerten Squire wie Euer Gnaden betreuen zu dürfen. Und gar heiraten, geheiratet werden, ach, sie liefen hundert Meilen weit, denn die ehrsamen Männer sind rar geworden und … MOROSUS Will Er mich zum Narren haben? Eine junge Frau ins Haus, das hiesse mich drei Wochen später auf der Bahre! BARBIER Mit nichten, mit nichten! Glauben Euer Gnaden einem geprüften Bader, der siebenmal mehr weiss als jeder Medikus von der Royal Academy es gibt kein besseres Remedium, um das Blut warm zu halten, als eine junge Frau! Das schmeidigt den Schlaf, das schmächtigt die Galle und sänftigt die Laune, das heitert den Sinn, das vergütigt die Seele. Ach, kein Arcanum tut einem ältlichen Herzen so wohl als eine junge, zärtliche Frau. Es ist ein Elektron in ihrem Blick, das alle guten Kräfte im Mann aufziehet und fruchtbar macht. Es ist wie gefilterte Sonne, die das Herz wieder zum Blühen bringt. Denkt Euch s nur aus Es wird Abend, der Ofen friert kalt, Man fühlt sich verlassen, man fühlt sich uralt. - Es wird traurig und schaurig, wird so furchtbar stumm, Als sässe der Tod in der Stube herum. Da tritt sie herein, Ein Stück lebendiger Sonnenschein, Bringt Wärme und Blüte, bringt Güte und Licht Mit hilfreichen Händen, mit frohem Gesicht, Und alles Grauen ist fortgetan. Man hält sich die Hände, man blickt sich an, Man plaudert, man schweigt, man lächelt sich zu, Man spricht sich, man scherzt sich und träumt sich Zur Ruh. - Wär das nicht schön? MOROSUS plötzlich nachdenklich werdend. Ganz träumerisch vor sich hin Ja, das wär schön! Nicht so bang, - nicht so leer, -- nicht so sterbensallein Jeden Tag, jede Nacht mit sich selber zu sein. Kein Sohn, kein Erbe, kein Neffe, kein Freund, Kein Mensch auf der Welt, der es herzlich meint. ja, das wär schön! - Irgendwen Zu wissen, für den man da ist, Der einem gut, - der einem nah ist, Mit dem man atmet, mit dem man denkt. Wenn einem die Angst in die Kehle drängt. Irgendwen, Für den man lebt und dem man stirbt, Und dass einer da ist, wenn man erkaltet, Der einem die Augen zudrückt und die Hände faltet, tief atmend Ja, das wär schön. - BARBIER schnell Also verstatten Euer Gnaden, ein wenig Umschau zu halten, ich kenne alle Mütter und Väter und Tanten und Töchter im Umkreis von siebzehn Meilen, ich brächte Euch das Feinste, das Stillste, das Lieblichste, das Leiseste aus der ganzen Grafschaft… MOROSUS Unsinn, mach keinen Scherz! Welches Mädchen sollte mich nehmen wollen, mich alten, bösen, bissigen Mann? Was jung ist, liebt die Jugend, und recht so! Nein, nein, ich bin zu alt, ich bin zu alt ! BARBIER Oh, Euer Gnaden tun sich selber Unrecht. Es gibt solche und solche bei den Jungfern, und solche, die gar keine sind. Es gibt törichte und kluge, und die Klugen wissen, dass das Alter gütig ist und die Jugend frech, die Schönheit vergänglich und das Geld beständig, und sie wählen tausendmal lieber einen Mann mit Würde und Ehre, als einen Tunichtgut. Er hat die Brennschere in der Hand und singt, während er die Locken aufwickelt und einrollt, die Kanzone Mädchen nur, die nichts erfahren, Sind vom blossen Blick betört, Nicht nach Rang, nur nach den Jahren Messen sie des Mannes Wert. Keiner kann da grob genung sein, Denn sie suchen ohne Halt In der Liebe nur das Jungsein, In dem Mann nur die Gestalt. MOROSUS Ja, ich bin mir längst im klaren, Ja, ach ja, ich bin zu alt. BARBIER Anders aber lieben Frauen, Kraft und Reife zieht sie an, Nur wem sie getrost vertrauen, Ehren sie als rechten Mann. Gern beugt jede sich und fügt sich, Wo sie Geist spürt und Gehalt. Wer nur Jugend sucht betrügt sich, Jede Kluge weiss das bald. MOROSUS Ich, ich sehe, Er belügt mich, Nein, ach nein, ich bin zu alt. - BARBIER Diese lieben, jene schwärmen, Sucht Euch nur die Rechte aus. MOROSUS Nein, sie werden beide immer lärmen, Ruhe will ich, Ruh im Haus! DRITTE SZENE Ein plötzlicher harter Schlag mit dem Klopfer an die äussere Türe MOROSUS aufspringend wie von einer Kugel getroffen Ah! BARBIER hat die Brennschere fallen gelassen vor Schreck Gnädiger Herr! Neues kräftiges Pochen MOROSUS Ah! Mein Stock! Wo ist mein Stock? Ich muss diesem Schurken den Schädel eindreschen! BARBIER ihn haltend Euer Gnaden, temperiert Euch! Es kann ein Schlagfluss resultieren, wenn Euer Gnaden sich so echauffieren. MOROSUS mit ihm ringend Meine Ruhe! Ich will keine Menschen im Haus! Meine Ruhe will ich! STIMME DER HAUSHÄLTERIN draussen, unsichtbar Für niemanden! Sir Morosus empfängt niemanden. STIMME DES HENRY MOROSUS unsichtbar Ich muss ihn aber sprechen. STIMME DER HAUSHÄLTERIN Ist nicht zu sprechen. STIMME HENRYS Muss zu sprechen sein! STIMME DER HAUSHÄLTERIN Nein! STIMME HENRYS Doch! STIMME DER HAUSHÄLTERIN Nein! STIMME HENRYS Doch! MOROSUS Ah, du Kröte! Ich werde dich breitschlagen! STIMME DER HAUSHÄLTERIN Was, mit Gewalt? STIMME HENRYS noch draussen Ich muss herein. STIMME DER HAUSHÄLTERIN draussen Lasst mich los. MOROSUS innen zum Barbier Lass mich los, Verfluchter! Morosus hat sich losgerissen, rennt nach seinem Prügel und stürzt mit dem geschwungenen Stock nach der Tür HAUSHÄLTERIN fliegt in diesem Augenblick durch die aufgerissene Tür herein und zu Boden, hinter ihr Henry HENRY ich werde dir zeigen, mir den Weg zu sperren! MOROSUS Ah… Er schwingt den Stock, um auf Henry loszuschlagen. Plötzlich lässt er den Stock starr erhoben schweben, fragend Henry? HENRY Mein teuerster Ohm! MOROSUS begeisterter, sicherer Henry? Wirklich Henry? HENRY Und meines Oheims allergetreuester Neffe! MOROSUS Henry! Er lässt den Stock fallen und umarmt ihn. Zärtlich ihn nach vorn führend Du lebst? HENRY Ich lebe. MOROSUS Du bist nicht tot ? HENRY Nicht dass ich wüsste. MOROSUS Du bist nicht gestorben? HENRY Nicht dass ich dessen mich erinnerte. MOROSUS Aber du warst verschwunden von der Universität Pavia; niemand konnte mir Nachricht geben. HENRY Ach, Ohm, verzeiht mir s. Mich langweilten die Bücher, mich ekelte die Jurisprudenz, mich widerte der ganze papierene Kram. So lief ich davon. MOROSUS breit lachend Ha! Liefst davon? Einfach davon? Bravo, bravo! Ein Morosus, ein echter Morosus, mein wahrer Bruder Sohn! So sind wir, nicht zu halten, nicht zu binden, immer dem Abenteuer nach. Genau so entlief ich vor vierzig Jahren vom Gut meines Vaters zur Flotte, mich herumzuschlagen mit Tod und Teufel. Ein echter Morosus! Unser Blut, unser Sinn! Aber nun bleibst du hier? HENRY Wenn Ihr s verstattet, mein gütigster Ohm. Doch… MOROSUS zum Barbier Er bleibt hier. Habt ihr s gehört? Ihm dies Haus, ihm mein Erbe! Alles ihm! jetzt brauch ich keine Braut, keine Frau, keine Mädchen, keine stummen und schweigsamen sie sollen einen Schuster heiraten oder einen Krämer und ich geb meinen Segen, jetzt ist er da, mein Erbe, mein Sohn. Du wirst ihn rasieren. zur Haushälterin Du wirst ihn betreuen! Die oberen Zimmer für ihn! Alles für ihn! Ab, mein Henry, jetzt weiss ich wieder, wozu man lebt. Komm, leg ab, setz dich her, komm in meine Arme, wackrer junge, komm, ich bin hundeneugierig, von dir zu hören. HENRY Ja, gerne, gerne… doch möcht ich erst… MOROSUS Ganz - was dir beliebt! Du bist bei dir zu Hause! Soll man dir ein Bad rüsten? Willst du essen? Willst du trinken ? Nur setz dich, setz dich her, mein junge, lass mich freuen an dir! HENRY unruhig Ja, es ist nur… wie soll ich s Euch erklären… ich bin nicht allein. MOROSUS Nicht allein? HENRY Ich bin mit ihnen… sie sind mit mir… sie warten unten… nämlich… nämlich zögernd meine Truppe… MOROSUS falsch verstehend, begeistert Deine Truppen? Du hast sie mitgebracht, deine Soldaten? Ha, ich dacht es gleich, ein Morosus klebt nicht bei Büchern, den lockt s ins Abenteuer. Wacker, wacker! Ein echter Morosus, das gute, feurige Blut! Wer mit einem Morosus gefochten, ist mein Freund, mein Gast! Her mit deinen Soldaten! Alle herauf! Zum Fenster hinunterrufend Herauf! alle herauf! Ihr seid alle geladen. Wieder zu Henry Ich will sie sehen, deine jungen, sie sollen mir erzählen von deinen Heldentaten, ein alter Seemann hört nichts lieber als von Schlachten und Kriegen! Zur Haushälterin Wein her! Krüge und Becher! Ah, wie freu ich mich, mein Henry, deine Kameraden zu bewirten, es sind doch des Herrgotts beste Söhne, die Soldaten, und ich war auch einer von ihnen. Kleiner humoristischer Marsch. Es tritt auf die Operntruppe Cesare Vanuzzis zuerst Cesare Vanuzzi, schlecht angezogen, aber pathetisch und gravitätisch. Carlo Morbio, Giuseppe Farfallo, drei Sängerinnen Aminta, Isotta und Carlotta, hinter ihnen zwei bis vier andere Sänger, die gewissermassen den kleinen Chor bilden. Sie treten gravitätisch ein, die Frauen machen devote Kratzfüsse MOROSUS hat überrascht und sprachlos dem Aufzug zugesehen, dann indigniert, mit erwachendem Zorn Das deine Truppen? Deine Soldaten? HENRY ängstlich Allerdings… jawohl… unsere Truppe… Die hochberühmte Compagnia Maestro Cesare Vanuzzis… sich fassend gestattet, Ohm, Euch zu präsentieren Cavaliere Cesare Vanuzzi, der Principal unserer Opera, Ritter des goldenen Sporens, der Apoll Italiens… hochbeliebt bei Seiner Heiligkeit, Gast der illustresten Höfe… VANUZZI sich verbeugend und Euer Gnaden ergebenster servitore. HENRY Dies Carlo Morbio, gefeiert für seinen Orfeo, dies Giuseppe Farfallo, der Liebling Bolognas, - dies Aminta, dies Isotta, dies Carlotta, dies die andern Kameraden. MOROSUS misstrauisch Du willst doch nicht sagen, dass du gleichfalls singst ? HENRY Ich habe mich nicht ohne Erfolg darum bemüht. VANUZZI Nicht so bescheiden! Ein junger Meister, Euer Gnaden! Parola d onore, das Entzücken von San Carlo und Santa Capella. MOROSUS Doch nicht in publico singst? HENRY Allerdings. Seit einigen Monden. MOROSUS Für Geld? Ein Morosus? Du lässt dich bezahlen? HENRY Ich darf zu meinen Gunsten vorbringen, dass ich bisher sehr schlecht bezahlt wurde. MOROSUS Und wozu… wozu schleppst du all die mit nach England? Was soll das da? HENRY Cavaliere Vanuzzis Ruhm ist bis in unser Vaterland gedrungen. Ein Impresario hat ihn gewonnen, im Haymarket-Theater einige seiner berühmten Operas zu produzieren, wir hoffen auf den geneigten Beifall Ihrer Majestäten und die Gunst des Publikums. MOROSUS Und wenn dazu im Chorus die himmlischen Heerscharen singen wollten, ich hör mir s nicht an. Eher auf die Galeeren als zu diesem neumodischen Ohrengeschinde, das man Operas nennt! Mögen sie trillern und brüllen, bis ihnen der Kehlkopf platzt. Ich hoffe nur, du, ein Morosus, machst mir nicht die Schande, dich hierzulanden mit ihnen zu zeigen. HENRY Cavaliere Vanuzzi hat mir den Part des Primo Tenore zugedacht. Ich werde den Orlando singen in der Opera des göttlichen… MOROSUS Du wirst nicht singen! HENRY Ich werde singen! MOROSUS Du wirst nicht singen! HENRY Ich werde singen! MOROSUS Ich verbiete es. Ich dulde die Schande nicht. Unser ehrlicher Name! Unser angeseh nes Haus! Ein Morosus neben Kastraten und Gauklern! Ein Morosus! Ich verbiete es! Ich verbiete es! HENRY Hört mich an, gütigster Ohm! MOROSUS Ich will nichts hören. Ruhe will ich, Ruhe! Ein Morosus, der singt, ist kein Morosus! Sofort verlässt du diese Truppe! HENRY Ich kann sie nicht verlassen. Ich bin gebunden an sie! Mit meinem Wort, mit meiner Ehre, mit - er zieht die zögernde Aminta heran meiner Liebe. Ich wagt es Euch nicht gleich zu gestehen, Ohm. Diese, Aminta, ist meine Frau. MOROSUS Deine Frau? Eine Sängerin? Und sie soll in mein Haus? Eine Lärmmacherin, eine Ohrenschinderin, eine Komödiantin, eine Gauklerin, eine… HENRY Genug und zu viel! Wenn sie Euch nicht willkommen ist, dann gehe ich mit ihr. MOROSUS Drei Komödianten! Sechs Komödianten! Eine ganze Opera in meinem Haus? Bist du toll? Fort mit denen allen, oder - ich enterbe dich! HENRY Mein gütigster Ohm! MOROSUS immer wilder Ich enterbe dich! Kein Pfund und keinen Schilling! Lieber vor die Ratten! Lieber ins Wasser! Oh diese Schande! Ein Morosus mit solchen Kujonen, solchem Galgenholz, mit solchen Strassenläufern, Bettelsängern… VANUZZI ausbrechend Ah! C è troppo! Das mir! Einem Ritter vom goldenen Sporn! Alle durcheinander zusammen und auf die einzelnen Invektiven Morosus einsetzend, immer stärker, erbitterter, schliesslich zum Tumult werdend MOROSUS Solchen ausgestäupten Halunken! Solchen Weissnichtwohers! MORBIO Impertinenza! Was erlaubt er sich! FARFALLO Che arroganza! Mich, der vor dem Papst gesungen! HENRY Ohm, ich beschwöre Euch, moderier Er sich! MOROSUS Mit Dirnen und Hübschlerinnen… ISOTTA Was erlaubt Er sich! CARLOTTA Was erfrecht Er sich! MOROSUS Mit solchem zusammengelesenen Pack, das für zehn Soldi Speichel frisst, das für jedes Bravo buckelt, das für ein Goldstück heult und hurt… Fort mit denen allen, oder ich enterbe dich! HENRY Das ist zuviel! Das duld ich nicht. Ihr beleidigt meine Frau! VANUZZI Meinen Degen! Meinen Degen! Vor die Justiz! Er hat uns beleidigt! Ich muss ihm die Ohren abschneiden! MORBIO Vor die Justiz! Vor die Justiz! Er hat uns beleidigt! Er hat uns beschimpft! Soddisfazione! FARFALLO Vor die Justiz! Er hat uns beleidigt! Er hat mich beschimpft! Soddisfazione! ISOTTA Meine Ehre! Meine Ehre! Ich klage ihn an! Vor die Justiz! CARLOTTA Ein Saufbold! Ein Weinfass! Er weiss nicht, was er spricht! Was erlaubt er sich! CHORUS DER ANDERN Soddisfazione! Er hat uns beleidigt. Soddisfazione! Vor die Justiz! MOROSUS hat den Stock ergriffen, schlägt damit schmetternd auf denTisch. Alles flieht auseinander und schweigt Ruhe! Ruhe in meinem Haus! Hier bin ich der Herr und ich allein. Zu Henry Ich kenne dich nicht mehr. Du bist gestorben für mich. Ein Morosus, der singt, ist kein Morosus. jetzt wird reiner Tisch gemacht. Zum Barbier Morgen bringst du mir eine Frau, eine stille, schweigsame Frau, und gleich auch Pfarrer und Notar! Sofort wird geheiratet, morgen noch, sofort, alles soll ihr gehören, alles! Morgen, verstanden ? HENRY Aber gütigster Ohm! Hört mich an! FARFALLO beiseite Che arroganza! Impertinenza! VANUZZI Mich, einen Ritter vom goldenen Sporn! MORBIO Mich, der vorm Papst gesungen! MOROSUS wütend Ich bin nicht gütig! Ich bin nicht mehr dein Ohm! Kein Schritt mehr über die Schwelle! Fort mit deinem Pack! Zum Barbier Und morgen die Frau her, und käm sie aus dem Armenhaus! Nur still muss sie sein, nur still, nicht singen darf sie, verstanden! Endlich jemand, der nicht schreit und nicht zetert, der einem nicht Lärm in die Ohren schmettert. Meine Ruhe will ich, meine Ruhe! Endlich einmal Ruhe! brüsk zu den andern Hol euch alle der Henker! läuft hinaus und schmettert die Tür hinter sich zu LETZTE SZENE HENRY ganz konsterniert Oh Gott, war das ein saurer Empfang! AMINTA Ach, Liebster, ich hatte es immer geahnt, er wird mich nicht mögen, er stösst uns von sich! jetzt hast du alles durch mich verloren, alles durch meine Schuld die Heimat, das Haus, das Erbe, den Ohm! FARFALLO Grosser Verlust! Ein solcher Grobian! Ein solcher Banause! Ein solcher Sack voll Gift und Galle! MORBIO Ein solcher Grobian! Ein solcher Sack voll Gift und Galle! Ein solcher Banause! VANUZZI Mich einen Bettelmusikanten! Mich, Cesare Vanuzzi! Oh, canaglia! ISOTTA Ein solcher Sack voll Gift und Galle! Ein solcher Banause! CARLOTTA Ein solcher Banause! Eine Dirne mich! Mich, die mit dem Prinzen von Guastalla nicht schlafen wollte für dreihundert Dukaten und eine diamantene Uhr! MORBIO Ein solcher Banause! Die Ohren sollte man ihm abschneiden und an die Tür nageln! FARFALLO Che sono io? Die Zähne ausreissen, dass er nicht mehr schimpfieren kann, dieser Schreihals! ISOTTA Ihm das Haus anzünden! VANUZZI Aber die Kunst hat er gelästert, unsere Kunst hat er geschmäht, das soll er büssen. Ein Katzenkonzert jeden Abend vor seiner Tür. Grossi Timpani e Tromboni jeden Abend, jeden Abend, bis er revoziert. CHORUS Ein Katzenkonzert! ja, ja! jeden Abend. Bis er revoziert! BARBIER dazwischentretend Sachte, sachte, illustre Herren! Es gibt hierzulande Gesetze, welche die Nachtruhe jedes ehrsamen Bürgers beschirmen. Und dann, mit Verlaub, ihr tut Sir Morosus unrecht. HENRY Unrecht? Er hat mich enterbt! AMINTA Unrecht? Er hat mich verstossen! MORBIO Unrecht? Er hat uns beschimpft! CARLOTTA Er hat mich beleidigt. ISOTTA Er hat mich gekränkt! CHORUS Unrecht? Zum Henker hat er uns geschickt! Zum Henker! BARBIER Piano, piano! Und ich sage euch, er ist ein kreuzbraver Kerl, der Beste in der ganzen Grafschaft, er ist leutselig und freigebig, eine Seele aus Wachs, ein Herz von Gold. Nur mit den Ohren hapert s bei ihm, der Arme kann Lärm partout nicht vertragen, an den Ohren ist er so kitzlig wie andere unter der Sohle. Er ist einmal mit der Pulverkammer seiner Galione in die Luft geflogen, den Krach hat man vierzig Meilen weit gehört, ein Kirchturm ist drüber eingestürzt halbgeröstet haben sie ihn aus dem Wasser gefischt, er war - ein Wunder - lebendig. Nur das Trommelfell ist in tausend Winde gegangen. Seitdem, versteht ihr s, kann er keine Art von Lärm ertragen, ausser den er selber macht. AMINTA Ach der Arme! Hätten wir das doch geahnt! BARBIER zu Henry Und was Euch anbelangt, junger Herr - nicht so hitzig! Ich würde mir den Handel doch noch überlegen, eh ich solche Erbschaft fahren liesse. Bares Geld wächst nicht so flink wie die Disteln, und der alte Herr da hat mehr davon als England Trunkenbolde. Er hat zwei spanische Silberschiffe gekapert und auch sonst fleissig Prisen heimgebracht. Da unten im Keller stehen allerhand Kisten, wenn man die anstösst, dann klirrt s und klimpert s und klingt s von goldener Musik, ich hab eine Nase dafür, ich rieche Gold durch Holz und Eisen auf hundert Schritt wie die Biene den Honig. jedesmal, wenn ich hier über die Schwelle trete, muss ich niesen, so kitzelt s mich in der Nase, und meine Nase weiss warum es mögen da im Keller allein ihre sechzigtausend Pfund liegen oder siebzigtausend in guten Barren und runden Dukaten. ALLE in ehrfurchtsvollem Staunen wiederholend Sechzig, sechzig… siebzig … siebzig… sechzig-tausend… tausend… tausend… tausend Pfund. BARBIER Ein fürstliches Erbe und genug jedenfalls, junger Herr, Euch privatissime eine Opera zu halten und (bei allem Respekt) Signor Vanuzzi als Hofmusikus dazu. Darum nicht so voreilig, nicht so stolz, junger Mann, sonst setzt morgen schon in Eurer Wolle ein fremdes Kätzchen sich fest. HENRY Was soll ich tun? Ich kann doch unsre Aminta nicht lassen um seiner Narrheit willen! CHORUS noch immer staunend leise durcheinander Sechzig… Siebzig… tausend… tausend… tau-send… sechzig… siebzig… soviel Geld… gibt s nicht wieder auf der Welt… sechzig, siebzig… tausend … tausend… AMINTA sich Henry nähernd Nicht an mich, Geliebter, denke, Nur an dich, an dich allein! Gläubig mich dir hinzuschenken War für mich schon Seligsein. Immer schien mir zu gering ich, Dass solch Glück mir dauern mag. Wie aus Gottes Hand empfing ich Dankbar jeden neuen Tag. HENRY auf sie zu Dich verlassen ? Dich entbehren, Die mir eins und alles ist? Nein, Geliebte, wären diese Keller auch gefüllt mit Gold Gold die Türen, Gold die Schlösser, Gold das Dach und Gold die Speicher, Gold die Mauern, die sie tragen, Und ich sollt nur eine Strähne, Eine dünne blonde Strähne, Die dein liebes Antlitz ründet, Nur ein Haar von deinen Wimpern, Nur ein Lächeln deiner Lippen Und den Schatten dieses Lächelns Und den Schatten dieses Schattens Dafür tauschen - nie und nimmer! AMINTA Ist der Letzte nun gekommen, Endet wirklich so viel Glück Liebend, wie du mich genommen, Geb ich dich dir selbst zurück! Sei gesegnet! Keine Klage Soll von meinen Lippen gehn, Alles will ich gern ertragen, Kann ich dich nur glücklich sehn. HENRY Dich verlassen? Dich entbehren? Nein, solang ich lebe, Immer dein und immer mehr! Wo ich liebe, ist mein Leben, Wo du atmest, meine Welt! Er umarmt sie, dann zu den andern Nein, ich werde euch nicht lassen, Mag er wettern, wie er will. Ihr habt mich zu euch genommen, Jung und töricht wie ich war, Habt das Herz mir aufgeweitet Und gesegnet mit Musik! Gerne hätt ich s euch entgolten, - Doch nun bin ich arm wie damals, Habe nichts als eure Freundschaft Und die Kunst, die uns beseligt, Doch kein Geld, kein Gold der Erde Wiegt mir diese Schätze auf. VANUZZI Wackerer Junge! MORBIO Teurer Bruder! FARFALLO Sei umfangen! ISOTTA Lass dich küssen! CARLOTTA Heut und immer! AMINTA Dank, Geliebter! CHORUS Immer, immer wollen wir verbunden bleiben, immer Brüder, Freunde, Kameraden! ALLE umarmen sich begeistert untereinander BARBIER hat sich unterdessen die Mütze aufgesetzt und sein Barbierzeug zusammengerichtet Sehr rechtschaffen gedacht, junger Herr, aber wie schade, dass alles Rechtschaffensein auf dieser Welt meist eine Dummheit ist, denn Ihr lasst ein schönes Stück Geld wegschwimmen! Wenn ich jetzt sechshundert Jahre lang täglich sechzig Leute balbiere, so schabte ich mir nicht die sechzigtausend Pfund zusammen, die Ihr da wegwischt, als wär s schmutziger Seifenschaum. Ach, das Leben ist schwer und die paar Groschen sauer verdient! jetzt soll ich noch bis morgen für den Herrn sein schweigsames Fräulein finden! Ist nicht so leicht, wie er meint. Ich kenn ja allerhand Weibszeug und weiss meine Wege, aber bis morgen, bis morgen, wo find ich da eine, die Rechte? Zu Carlotta und Isotta Nun, meine Schätzchen, hätte nicht eine von euch Lust, sechzigtausend Pfund zu sponsieren ? Überlegt s euch, meine Kinder, solche goldene Äpfel wachsen selten in England. Zu Isotta Wie wär s, mein Täubchen, würdest du bei Herrn Morosus auch schön bescheiden und vor allem still und schweigsam sein? ISOTTA tanzhaft Ich würde lachen Von früh bis spät. Immer nur lachen, Schabernack machen, Bis ihm die Lust Am Schimpfieren vergeht. Ich würd ihn lehren, Das Lachen mir wehren! Mit hundert Scherzen, Hurtig und heiter, Würd ich ihn necken, Picken und packen, Zwicken und zwacken, Dass er nicht weiter Den Tag mir vergällt! Darf ich nicht so sein, Wie s mir gefällt, Darf ich nicht froh sein Nach meinem Herzen, Was soll mir sein Geld ? BARBIER Oh, das wär schon gar nichts für meinen Herrn Morosus! zu Carlotta Und du, mein Lämmchen? CARLOTTA tanzhaft Ich würde singen, Von früh bis spät Immer nur singen, Die Brust mir ausschwingen, Bis ihm die Lust Am Schimpfieren vergeht. Und mag er versuchen, Was er auch will, Zetern und wettern, Die Scheiben zerschmettern, Ich bleibe nicht still. Mag er nur fluchen, Brüllen und toben, Wie s ihm gefällt! - Nur wenn ich singe, Spür ich mich leben, Nur wenn ich singe, Fühl ich mich schweben, Nur wenn ich singe, Umfass ich die Welt! AMINTA O herbe Schmach, O bittre Seligkeit! Geliebter mein, Ich bleibe treu bei dir. Was auch die Zukunft bringen mag, Ich halte fest zu dir. So lange du nicht lässt von mir, Beseligt will ich immer sein! BARBIER O weh, das wäre eine harte Kost für den Magen des Herrn Morosus! Da würde er, eh noch die Tinte trocken ist auf dem Heiratsbrief, schon nach dem Scheidungskontrakt verlan - - er stockt plötzlich und lacht laut Ha! ALLE besorgt um ihn herum Was ist? BARBIER bedeutsam feierlich Mir fällt etwas ein! ALLE ehrfürchtig Silentium! Silentium! Herrn Schneidebart fällt etwas ein! BARBIER aufatmend Mir ist etwas eingefallen! ALLE Ruhe! Ruhe! Herrn Schneidebart ist etwas eingefallen! BARBIER Wie wär es, wenn man Herrn Morosus verheiratete, aber so, dass er meint, dass er verheiratet sei, aber er gar nicht verheiratet wäre, und dann, wenn er verheiratet ist, das heisst, wenn er meint, verheiratet zu sein, während er gar nicht verheiratet ist, diese Heirat, die gar nicht giltig ist, ungiltig zu machen, so dass Ihr wiederum sein Erbe werdet? ALLE ratlos Verstehst du das? Verstehst du das?… Er redet chinesisch… ich verstehe kein Wort. BARBIER Nur Geduld! Die grossen Gedanken waren der Menschheit niemals sofort verständlich. Lasst mich nur machen, ich habe einen bedeutenden Plan. Zu Vanuzzi Ihr könnt notfalls einen Pfarrer glaubhaft darstellen ? VANUZZI in seinem Künstlerstolz gekränkt Einen Pfarrer? Fünfzig, hundert. Einen katholischen, einen lutheranischen, einen protestantischen, alles, was Er begehrt. Einen Bischof, einen Erzbischof, einen verhungerten Landpfarrer, einen - - BARBIER Genug, genug! Zu Morbio Und Ihr einen Notar? MORBIO Einen papiernen, einen feurigen? Einen mausigen oder demosthenischen, ganz wie Ihr wollt. BARBIER zu Farfallo Und Ihr gleichfalls? FARFALLO Das will ich meinen! BARBIER zu Carlotta Und du ein dummes, schlichtes Landmädchen, eine rechte Gans vom Misthaufen her? CARLOTTA imitatorisch in Haltung und Stimme Woll, woll, gnä Herr! Dös wer ma scho könna. BARBIER zu Isotta Und du eine zierliche, kleine Kokette? ISOTTA sofort in Pose, schmachtend mit Knix Glücklich, einem so edlen Kavalier amorosest zu Diensten zu sein. BARBIER zu Aminta Und Ihr ein rührendes Mädchen voll Anmut und Bescheidenheit…. sich unterbrechend Nein, Ihr braucht nicht zu spielen, Ihr seid es ja. Ihr müsst nur sein, wie Ihr seid und werdet vortrefflich sein! zu allen Nun kostümiert euch, wie ich es euch sage, tut alles, was ich verlange. Und ich müsste mich kuriosest irren, wenn wir nicht Herrn Morosus den Geschmack an der Ehe schleunigst abgewöhnten und Euch Euer Erbe wieder zubrächten, wobei ich allerdings auch auf ein Scherflein rechne, denn es wird allerhand Mühe kosten, ihn gründlich einzuseifen und ihm den Schopf seiner Narrheit ein für allemal abzuschneiden. Seid ihr bereit? HENRY Ja, das wollen wir probieren, Jeder stelle seinen Mann! Mein Herr Oheim soll verspüren, Was Geschick und Laune kann. Er hat unsere Kunst gescholten, Scharf auf scharf jetzt, hart auf hart! Gleiches sei mit Gleich vergolten, Und wer Narr ist, sei genarrt! BARBIER Also fort, Euch kostümieren, Gut geplant, ist halb getan. Herr Morosus soll verspüren, Was Geschick und Laune kann. Zu Vanuzzi Du den Pfarrer! VANUZZI mit illustrativer Geste Ich den Pfarrer! BARBIER zu Morbio Den Notarius! MORBIO ebenso Den Notarius! BARBIER zu Aminta Ihr die Stille! AMINTA Ich die Stille! BARBIER zu Carlotta Du die Grobe CARLOTTA Ich die Grobe! BARBIER zu Isotta Ihr die Scharfe! ISOTTA Ich die Scharfe! BARBIER Und ihr andern, was ich sage, Tut nur, was ich euch souffliere! Nicht viel schwätzen, nicht parlieren, Nicht lang zaudern, nicht viel plaudern, Und wir werden reüssieren! Alle Lust dem Spiel gespart! ALLE Und wir werden reüssieren, Vivat, Meister Schneidebart! CHORUS zu Henry Ja, er muss es revozieren, Dass er dir dein Erbe raubt. FARFALLO Und ich werde ihn kurieren, Dass er nicht mehr Galle spuckt. MORBIO breit, voll, lustig Und ich werd ihn balbieren, Dass der Bart ihn nicht mehr juckt. VANUZZI Ich werd ihn kopulieren, Dass er Stroh für Hafer frisst, Eine Hochzeit zelebrieren, die er lebens nicht vergisst. MORBIO Dieser Rüpel soll es spüren, Was ein wahrer Künstler ist. Ja, er muss es revozieren, dass er dir dein Erbe raubt. HENRY Ja, er muss es revozieren, Dass er mir die Ehre raubt. AMINTA zart Ach, ich möcht ihn lieber rühren, Dass er unser Glück erlaubt. CARLOTTA tanzend Einen Narren riaszuführen, Das fällt keinem Mädchen schwer, Das braucht keine erst studieren, Jede kann s von Anfang her. ISOTTA ebenfalls Fest sich spreizen, keusch sich zieren, Sachte wickelt man ihn um, Will ein Mädchen sie verführen, Werden alle Männer dumm. CHORUS im ganzen also zehn oder zwölf Stimmen, übermütig und ganz laut werdend Diesen Narren zu kurieren, Wird ein Spass besonderer Art, Ihn vollendet durchzuführen, Sei nicht Kunst und List gespart. Ja, wir wollen es probieren, Vivat, Meister Schneidebart! BARBIER den Tumult beschwichtigend Sachte, sachte! Leise, leise! Nur nicht hitzig! Fein und zart Müssen wir ihn erst umkreisen, Dass er nicht den Spass gewahrt! Gut verhüllt, auf leisen Zehen Pürschen wir uns still heran, Ihn ins Netz hineinzunähen Und zu narren, aber dann… ALLE losbrechend Wollen wir ihn gut balbieren, Ihn von der Narrheit auskurieren, Scharmuzieren, intrigieren, Drangsalieren und vexieren, Kopulieren und sponsieren, Wacker an der Nase führen, Kujonieren, intrigieren. BARBIER gleichzeitig Also vorwärts, nicht gezaudert, Nicht geflunkert, nicht geplaudert, Jeder spiele seinen Part, Und er wird kapitulieren! ALLE Vivat, Meister Schneidebart! Alle umarmen den Barbier, dann sich untereinander この日本語テキストは、 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス の下でライセンスされています。@ Aiko Oshio Strauss,Richard/Die schweigsame Frau/II
https://w.atwiki.jp/elvis/pages/1656.html
Creative Conflict Solving for Kids (With Poster) Fran Schmidt? Die Erdkundestunde Alois Schmidt?Achim D. Brandstaedter? Den Glauben denken. Neue Wege der Fundamentaltheologie Heinrich Doering?Armin Kreiner?Perry Schmidt-Leukel? Die alte Heilkunst der Chinesen. Ihre Kultur und ihre Anwendung. Wolfgang G. A. Schmidt? Der Klassiker des Gelben Kaisers zur Inneren Medizin. Das Grundbuch chinesischen Heilwissens. Wolfgang G. A. Schmidt? New Beginnings Jerry Schmidt? Hospizpraxis. Ein Leitfaden fuer Menschen, die Sterbenden helfen wollen. Elisabeth Albrecht?Christel Orth?Heida Schmidt? Hospizpraxis. Ein Leitfaden fuer Menschen, die Sterbenden helfen wollen. Elisabeth Albrecht?Christel Orth?Heida Schmidt? The Roots of Lo Mexicano Self and Society in Mexican Thought, 1900-1934 Henry C. Schmidt? Hospizpraxis. Ein Leitfaden fuer Menschen, die Sterbenden helfen wollen Elisabeth Albrecht?Christel Orth?Heida Schmidt? Auf der Suche nach dem Sinn des Lebens. Bernhard Grom?Josef Schmidt? Menschen lernen miteinander reden. Begegnungserfahrungen in der Gruppe und im Alltag Ulrich Schmidt? Yoga oder Jesus? Wahrheitssuche in Indien. Gudrun Schmidt? Selected Publications of Wilhelm Nusselt and Ernst Schmidt U. Grigull? Determinants of Soil Loss Tolerance. Proc of Symp Held in Fort Collins, Colo., Aug 1979 B. L. Schmidt? Ich tanze, wenn du mich fuehrst. Ein Hoehepunkt deutscher Mystik. ( Texte zum Nachdenken). Mechthild von Magdeburg?Margot. Schmidt? Autoritaet in der Erziehung. Guenter R. Schmidt? Willie MacGurkle and Friends Primary Barbara A. Schmidt?Maurice Poe? Die Nachbarn hinter der Wand. Satiren Herbert Schmidt-Kaspar? Das Geschenk und andere Erzaehlungen Herbert Schmidt-Kaspar? Schuetzt die Natur. Impressionen aus unserer Heimat Loki Schmidt?Wolfgang. Engelhardt? Komm, ich zeig dir meinen Kindergarten Teresa Binsteiner?Hartmut Schmidt?Gisela. Hundertmarck? Die Maler der Bruecke Lothar Schmidt-Muehlisch?Rudolf Poertner? Komm, ich zeig dir meine Schule Hartmut Schmidt?Christine Merz? Komm mit zum Zahnarzt Hartmut Schmidt?Christine Merz? Phenol Oxidase/Ec 1.14.18.1/ A Marker Enzyme for Defense Cells (Progress in Histochemistry and Cytochemistry, Vol 17, No 3) Hans Schmidt? Komm mit mir ins Krankenhaus Hartmut Schmidt?Christine Merz? Was Christen vom Judentum lernen koennen. Modelle und Materialien fuer den Unterricht Ingrid Schmidt?Helmut Ruppel?Albrecht Lohrbaecher? Industrial Mathematics Part 2 Robert Schmidt? Dalian eine Stadt in China. Ein illustriertes Reisehandbuch Baerbel Schmidt?Michael Hofmann? Der Verwaltungsfachangestellte. Bundeseinheitliche Ausgabe Rochus Schmidt-Wuerzig?Klaus Mueller? Gesellschaftsrecht Karsten Schmidt? Handelsrecht Karsten Schmidt? Internationales Umwelthaftungsrecht II Joachim. Schmidt-Salzer? Gesellschaftsrecht Karsten Schmidt? Erich F. Schmidt's Investigations of Salado Sites in Central Arizona The Mrs. W.B. Thompson Archaeological Expedition of the American Museum of Natu (Bulletin Series (Museum of Northern Arizona Press), 56.) John W. Hohmann?Linda B. Kelley?Erich Friedrich Schmidt?David R. Wilcox?Mrs. William Boyce Thompson Archaeological Expedition (1925-1929)? Handelsrecht Karsten Schmidt? Industrial Mathematics Part 1 Robert Schmidt? Der nachbarliche Ausgleichsanspruch Axel Schmidt? Das neue Schuldrecht. Anwendung und Auswirkungen in der Praxis Juergen Schmidt-Raentsch? Industrial Mathematics Part 2 Robert Schmidt? Wie alles sich zum Ganzen webt... Kantor Walther Schmidt und sein Lebenswerk Marianne Bonney? Regional Econometric Modeling (International Series in Economic Modeling) M. Ray Perryman?James R. Schmidt? Japanische Kueche. ( Die Heyne Laenderkuechen, 9). Shiro Uehara?Masumi Schmidt-Muraki? An Organist's Guide to Resources for the Hymnal, 1982 (Hymnal Studies, 7) Dennis Schmidt? Persoenlichkeit und Karriere Walter Schmidt? Im Namen des Guten. Geheimdienstgeschichten. ( Blaue Reihe). Heidemarie Schmidt? Wu hi? Arno Schmidt in Goerlitz Lauban Greiffenberg. Arno Schmidt?Jan Philipp Reemtsma?Bernd Rauschenbach? Arno Schmidt's Wundertuete. Eine Sammlung fiktiver Briefe aus den Jahren 1948/49. Arno Schmidt?Bernd Rauschenbach? Managing Mixed Economies (Future of Party Government, Vol 3) Francis G. Castles?Franz Lehner?Manfred G. Schmidt? The Traditional Prayer in the Psalms/Literarische Studien Zur Josephsgeschichte (Beiheft Zur Zeitschrift Fur Die Alttestamentliche Wissenschaft) Anneli Aejmelaeus?Ludwig Schmidt? Wie gut, dass wir nicht zusammen passen. Das 100- Prozent Modell der Partnerschaft. Barbara Schmidt? Kursbuch Eltern Die geheime Sprache unserer Kinder. Was sie ohne Worte sagen. Kindliche Ausdrucksformen erkennen und richtig deuten. Gerda Pighin?Andrea Schmidt-Forth? Tee. Der Guide fuer Kenner und Geniesser Rainer Schmidt?Lutz. Hiller? Netscape Communicator 4. Schnell und sicher zum Ziel. Benutzerfreundlich. Christian Schmidt?Peter Schmitz? Die Macht der Suggestion Joseph Murphy?Manfred G. Schmidt? It Was My Tree Michael Schmidt? Lesen ist schrecklich. CD. Ausgewaehlte Texte aus dem Werk Arno Schmidts Arno Schmidt?Joachim Kersten?Bernd Rauschenbach?Jan Philipp Reemtsma? Richtig feilschen. Aber wie? So profitieren Sie von der Aufhebung des Rabattgesetzes. Thomas R. Schmidt? Power Point 2002. Das kompakte Wissen. Christian Schmidt? Das Prinzip von Hell und Dunkel. Science Fiction Roman. Peter Schmidt? In einer Nacht. Gabriele Droste?Gaby Schmidt?Guenter. Zint? Die japanische Kueche. (5543 762). 150 Rezepte original-japanischer Gerichte. Shiro Uehara?Masumi Schmidt-Muraki? How to Identify and Control Water Weeds and Algae James C. Schmidt? Sub-Saharan African Films and Filmmakers Nancy J. Schmidt? Theo Runs Away (Andersen Young Readers' Library) Peter Hartling?W. Schmidt?E. Schmidt?A. Bell? Richtige Rente, sicheres Alter. Ulrich Hagen Schmidt? Das Taschenbuch vom Haekeln. Annemarie Schmidt-Schwarzbaeck? Golf. Jens Schmidt-Prange? Japanische Gaerten und Gartenteile. Kiyoshi Seike?Masanobo Kudo?Walter Schmidt? Der Atom - Atlas Michael Heinrich?Andreas Schmidt? Valuing an Electric Utility Theory and Application David L. Hayward?Michael R. Schmidt? Annotated Bibliography on Preparation, Taxidermy, Collection Management of Vertebrates With Emphasis on Birds (Special Publication Cmnh Serno.15) Stephen P. Rogers?Mary A. Schmidt?Thomas Gutebier? Der Mikrocomputer im Beruf Manfred S. Schmidt? Modelling and Simulation, 1990 Bernd Schmidt? Helmut Schmidt. Ein Leben fuer den Frieden Michael Schwelien? Meeting Myself Beyond Spirit of the Empty Hand Stan Schmidt?Randall G. Hassell? Colorado Grassroots Cynthia Schmidt? Die optimale Initiativbewerbung Thomas R. Schmidt? Die besten Strategien fuer die Jobsuche Thomas R. Schmidt? Planned Food Imports Are European Cpe's Reliable Customers? (Aei Occasional Papers) Stephen C. Schmidt? Die optimale Bewerbung Thomas R. Schmidt? Children's Literature and Audio-Visual Materials on Africa Nancy J. Schmidt? Arbeitszeugnisse schreiben und deuten Thomas R. Schmidt? Children's Fiction About Africa in English Nancy J. Schmidt? Karl Mays ' Im Reiche des silbernen Loewen' Karl May?Arno Schmidt?Hans Wollschlaeger?Walter Illmer?Dieter Sudhoff?Hartmut Vollmer? Harte Attacken und warme Gefuehle Wie Arno Schmidt Karl May verarztet Michael Sagorny? Girls Girls Girls. Woomy Schmidt? Zivilgesellschaft, Frauenpolitik und Frauenbewegung in Russland. Von 1917 bis zur Gegenwart Britta Schmidt? Dream Demon Clark R. Schmidt? Bernstein in Schleswig- Holstein Konrad R. Mueller?Felix Schmidt? Arms-Armor From the Atelier of Ernst Schmidt, Munich Andrew E. Mowbray? Der Schiffsanker Guenther Schmidt? Innovation. Diffusion von Neuerungen im sozialen Bereich Peter. Schmidt? Wir basteln geometrische Koerper. Modelle fuer den Mathematikunterricht Hans J. Schmidt? Lotte Logo's Mathe Raetsel Hans J. Schmidt? Changing Families A Group Activities Manual for Middle and High School Students from Separated, Divorced, Single-Parent Families or Stepfamilies Teresa Schmidt? Mein Leben fuer die Schule Loki Schmidt? Discover Aerodynamics With Paper Airplanes Norman Schmidt? Lotte Logo's Uebungskartei. Satz des Pythagoras und Flaechenberechnung Hans J. Schmidt? Spread a Little Sunshine Schmidt KAFF auch Mare Crisium. 10 CDs. Arno Schmidt? Helmut Schmidt - Bilanz eines grossen Staatsmannes. CD. Loki Schmidt im Gespraech mit Bettina Tietjen. CD Loki Schmidt?Bettina Tietjen? Lotte Logo's Uebungskartei. Koerperberechnung und Winkelfunktion Hans J. Schmidt? Graphics Primer Mindy Skelton?Wayne Schmidt? Bedingungen aggressiven Verhaltens Amelie Schmidt-Mummendey? Running from America Selected Writings Timothy S. Mayer?Paul Schmidt? PR im Netz Peter Fuchs?Hartwin Moehrle?Ulrich Schmidt-Marwede? Nuernberg zwischen Shrimps und Schaschlik. Mit Fuerth, Erlangen und Bamberg Thomas Schmidt?Bernd Zachow? Algebra Geometrica Being the Only Known Work of This Nearly Forgotten Renaissance Mathematician, Excepting a Still Unpublished Treatise on the Division of Circles The Paolo Bonasoni?Robert Schmidt? Magnetic Particle Testing (Nondestructive Testing Handbook Vol 6) J. Thomas Schmidt?Kermit Skeie?Paul McIntire? Die Soldaten der Jungfrau. Eine Erzaehlung aus dem Sueden Mexikos Guido Schmidt?Alexander Nuesslein? Eine Stadt und ihr Militaer Wolfgang Schmidt? Developmental Psychopathology (Child Youth Psychiatry European Perspectives) H. Remschmidt?M.H. Schmidt? Internationale Klassifikation psychischer Stoerungen. ICD-10 Kapitel V (F). Klinisch-diagnostische Leitlinien H. Dilling?W. Mombour?M. H. Schmidt? Multiaxiales Klassifikationsschema fuer psychische Stoerungen Helmut Remschmidt?Martin H. Schmidt? Internationale Klassifikation psychischer Stoerungen. ICD-10 Kapitel V (F). Forschungskriterien Horst Dilling?Werner H. Mombour?Martin H. Schmidt? Cardiac Rehabilitation and Clinical Exercise Programs Theory and Practice Neil B. Oldrigde?Carl Foster?Donald H. Schmidt? Learning to Sign in My Neighborhood Diane Schmidt?Karen Cameron? Internationale Klassifikation psychischer Stoerungen. ICD-10 Kapitel V (F). Klinisch-diagnostische Leitlinien H. Dilling?W. Mombour?M. H. Schmidt? Professionelle forensische Psychiatrie. Das Arbeitsbuch fuer Pflege- und Sozialberufe Thomas Hax-Schoppenhorst?Friedhelm Schmidt-Quernheim? Entertainment Berlin Siegfried Schmidt-Joos?Anke Nolte? In Bewegung Jean-Louis Cohen?Robert Harbison?Brian Hatton?Barbara Steiner?Stephan Schmidt-Wulffen? Ueber Hoelderlin Friedrich Hoelderlin?Theodor W. Adorno?Friedrich Beissner?Walter Benjamin?Jochen Schmidt? Die Umsiedler. Arno Schmidt? Dichter ueber Hoelderlin. Jochen Schmidt? Hyperion oder Der Eremit in Griechenland Friedrich Hoelderlin?Jochen Schmidt? Seafood Secrets A Nutritional Guide to Seafood Recipes for Finfish and Shellfish R. Marilyn Schmidt? Seafood Secrets A Nutritional Guide to Seafood R. Marilyn Schmidt? Werke und Briefe Friedrich Hoelderlin?Friedrich Beissner?Jochen Schmidt? Bargain Seafoods Cooking the Underutilized Species Marilyn R. Schmidt? The Simply Seafood Cookbook...of East Coast Shellfish R Marilyn Schmidt? Erickson in Europa Burkhard Peter?Gunther Schmidt? Simply Shrimp R Marilyn Schmidt? Gardening on the Eastern Seashore R. Marilyn Schmidt? Cranberry Cookery II R. Marilyn Schmidt? Der goldne Topf. Ein Maerchen aus der neuen Zeit. Ernst Theodor Amadeus Hoffmann?Jochen. Schmidt? Mustard Magic R. Marilyn Schmidt? The Best of Blueberries R. Marilyn Schmidt? Gardening on the Eastern Seashore Marilyn Schmidt? Deutsche Kuenstlernovellen des 19. Jahrhunderts. Jochen. Schmidt? Memorandum meines Lebens. Eine Auswahl aus den Taschenbuechern. August von Platen?Gert Mattenklott?Hansgeorg Schmidt-Bergmann? Herb Sauces, Salsas and Such R. Marilyn Schmidt? Beach Plum Jelly - Rose Hip Jam and Other Favorites R. Marilyn Schmidt? Beach Plum Jelly - Rose Hip Jam Other Favorites R. Marilyn Schmidt? Chutney Complete R. Marilyn Schmidt? Herb-Flavored Oils and Butters R. Marilyn Schmidt? How to Write and Publish a Family Cookbook R. Marilyn Schmidt? Exploring the Pine Barrens of New Jersey A Guide R. Marilyn Schmidt? Das Trinkgelage oder Ueber den Eros. Platon?Jochen Schmidt? Arno Schmidt und Design Bernd Rauschenbach? Wenn sich eine Briefklammer derart sperrt, dass soll man achten. Limitierte und numerierte Vorzugsausgabe. Arno Schmidt und Design Bernd Rauschenbach? Briefe aus Saigon '72. Frieden in Vietnam? Hannelore. Hensle?Wolfgang R. Schmidt? Der lange Marsch zurueck. Der Weg der Christenheit in Asien Wolfgang Schmidt? Neues Testament, Judentum, Kirche Karl Ludwig Schmidt?Gerhard Sauter? Nachfolge und Bergpredigt Helmut Gollwitzer?Rolf Heinrich?Werner H. Schmidt?Juergen. Moltmann? Jenseits der Normalitaet. Leben mit Krebs Werner Schmidt? Abschied von der eigenen Wirklichkeit? Leben zwischen Denkmaschinen und Denkmodellen Joachim Schmidt? Aesthetische Prozesse Siegfried J. Schmidt? Ergebnisse zur Sexualforschung. Arbeiten aus dem Hamburger Institut fuer Sexualforschung Eberhard Schorsch?Gunter Schmidt? Die Musikstellen bei Arno Schmidt Roland Burmeister? Metropolen. Leben und Ueberleben in den grossen Staedten der Dritten Welt Einhard Schmidt-Kallert? Supplement to Reports on AIDS in African Press An Annotated Bibliography Nancy J. Schmidt? Reports on AIDS in the African Press An Annotated Bibliography Nancy J. Schmidt? Undercover. Der BND und die deutschen Journalisten Erich Schmidt-Eenboom? Die Gunnar-Lennefsen-Expedition Kathrin Schmidt? Kommentar zum Sachenrechtsbereinigungsgesetz (SachenRBerG) Hans-Joachim Czub?Juergen Schmidt-Raentsch?Norbert Frenz? From Scratch. Das DJ Handbuch. Ralf Niemczyk?Torsten Schmidt? Office Furnishings Equipment and Iaq Health Impacts Prevention and Mitigation Health Impacts, Prevention Mitigation Dagmar Schmidt Etkin? Professional Directory of Indy Women Ginger L. Schmidt? Kinaesthetik. Interaktion durch Beruehrung und Bewegung in der Pflege Frank Hatch?Lenny Maietta?Suzanne Schmidt? The Gospel of Mark (The Scholars Bible, Vol. 1) Daryl D. Schmidt? Our Friend the Musician Bernd Schmidt? Aus dunklen Tagen. Bremische Novellen und Erinnerungen Heinrich Schmidt-Barrien? Our Friend the Sculptor Bernd Schmidt? Der Fall Schnee. 111 Gedichte Rainer G. Schmidt? The Iconography of the Mouth of Hell Eighth-Century Britain to the Fifteenth Century Gary D. Schmidt? Die Ukraine entdecken. Unterwegs zwischen den Karpaten und dem Schwarzen Meer Evelyn Scheer?Gert Schmidt? Die Eider. Vom Quellgebiet zur Nordsee Volker Schmidt? Die letzte Stunde des Herrn K. Fruehe dramatische Texte fuer Abiturfeiern Christian Schmidt?Achim Greser?Heribert Lenz? Himmel Erde Horizonte Hartwig Hamer?Diether Schmidt?Elmar Jansen?Walter Jens?Detlef Hamer? Carlfriedrich Claus Gedenkschrift Matthias Fluegge?Dietrich Mahlow?Franz Mon?Werner Schmidt?Gerhard Wolf? Stay in Mallorcan Monasteries Nicholas Carter?Jill Carter?Connie Schmidt? Hat man Toene? Portraets bedeutender Musiker unserer Zeit Felix Schmidt? Health Care Reimbursement Inc. Terry L. Schmidt? Nobodaddy's Children (Collected Early Fiction, 1949-1964/Arno Schmidt, Vol 2) Arno Schmidt?John E. Woods? Bay Tripper Chesapeake Bay Travel Guide Whitey Schmidt? Trade Mattters. New Edition. CD . (Lernmaterialien) Fritz Michler?Christian Schmidt?Kenneth Thomson? Der Brocken. Berg zwischen Natur und Technik Thorsten Schmidt? Mit Volldampf durch den Harz Hans Roeper?Thorsten Schmidt? Crab Cookbook Whitey Schmidt?Whitney Schmidt? Chesapeake Bay Waterside Dining Guide Whitey Schmidt? Quedlinburg. Ein praktischer Stadtfuehrer Werner Bernhagen? Health Care Terms Healthy Communities Edition H. Joachim Schmidt?Vergil N. Slee?Debora A. Slee? Freude am Leben. Biogarten. Handbuch fuer den naturgemaessen Gartenbau Annelore Bruns?Herbert Bruns?Gerhard Schmidt? Gott mit neuen Augen sehen. Fuer die Elterntreffen - Leitfaden. Wege zur Erstkommunion Albert Biesinger?Herbert Bendel?David Biesinger?Joachim Schmidt? Das leere Haus. Trost fuer Trauernde Theresia Hauser?Sieglinde Schmidt? Der Harz. Ein praktischer Reise- und Wanderfuehrer Marion Schmidt?Thorsten Schmidt? Ethik. 9. und 10. Schuljahr. Lehrerhandbuch. Ein Arbeitsbuch fuer den Ethikunterricht Uwe Gerber?Reinhold Mokrosch?Heinz Schmidt? Ethik. 11. Schuljahr. Ein Arbeitsbuch fuer den Ethikunterricht Uwe Gerber?Reinhold Mokrosch?Heinz Schmidt? Langenscheidts Deutsch in Deutschland I. Grundkurs Gerd Neuner?Guenter Mellinghaus?Rainer Schmidt? Living Intentionally and Making Life Happen John J. Schmidt? Langenscheidts Deutsch in Deutschland II. Aufbaukurs Gerd Neuner?Guenter Mellinghaus?Rainer. Schmidt? Get Your Money A Practical Guide to Collection Methods Walter L. Schmidt? Goslar Angelika Kroker?Martin Stoeber?Ingeborg Titz-Matuszak? Augustin Bea The Cardinal of Unity Stjepan Schmidt?Leslie Wearne? Wernigerode. Ein Fuehrer durch die bunte Stadt am Harz Marion Schmidt?Thorsten Schmidt? Building Model Cars Best of Scale Auto Gary Schmidt? Langenscheidts Deutsch aktiv Neu 1/ A. Glossar Franzoesisch. Ein Lehrwerk fuer Erwachsene Gerd Neuner?Theo Scherling?Reiner Schmidt? The Mike Schmidt Study Hitting Theory, Skills and Technique Mike Schmidt?Robert Ellis? Langenscheidts Deutsch aktiv Neu 1/ A. Glossar Spanisch. Un curso de aleman para adults Gerd Neuner?Theo Scherling?Reiner Schmidt? Langenscheidts Deutsch Aktiv Neu 1/ A. Glossar Deutsch - Polnisch. Ein Lehrwerk fuer Erwachsene Gerd Neuner?Theo Scherling?Reiner Schmidt? Langenscheidts Deutsch aktiv Neu 1/ A. Glossar Deutsch - Griechisch. Ein Lehrwerk fuer Erwachsene Gerd Neuner?Theo Scherling?Reiner Schmidt? Vietnam 1995 Analysis of Transition to the Market and Business Directory Jonathan Schmidt?Vollcer Belz? Chamber World Reports Russia 1995 Political and Economic Analysis and Business Directory (Chamber World Report Russia) Jonathan K. Schmidt?Craig Seibert? Dampfross- Impressionen. Harzer Schmalspurbahnen im Bild Thorsten Schmidt? Langenscheidts Deutsch aktiv Neu 1/ A. Glossar Rumaenisch. Ein Lehrwerk fuer Erwachsene Gerd Neuner?Theo Scherling?Reiner Schmidt? Wernigerode- Impressionen. Die bunte Fachwerkstadt im Bild Matthias Bein?Thorsten Schmidt? El Salvador in the Eighties Counterinsurgency and Revolution Mario Lungo?Mario Lungo Ucles?Arthur Schmidt?Amelia F. Shogan? Night Life Paul Schmidt? Winter Solstice Paul Schmidt? Jailed in Democratic Germany The Ordeal of an American Writer Hans Schmidt? El Salvador in the Eighties Counterinsurgency and Revolution Mario Lungo?Mario Lungo Ucles?Arthur Schmidt? Wandern im Harz. 70 Wanderungen durch das noerdlichste deutsche Mittelgebirge Stefanie Herlitze?Guenther Herlitze? Langenscheidts Deutsch aktiv 1/ B. Glossar Spanisch. Un curso de alemaan para adultos Gerd Neuner?Theo Scherling?Reiner. Schmidt? Langenscheidts Deutsch aktiv Neu 1/ B. Glossar Deutsch - Polnisch Gerd Neuner?Theo Scherling?Reiner Schmidt? Langenscheidts Deutsch aktiv Neu 1/ B. Glossar Deutsch - Griechisch Gerhard Neuner?Theo Scherling?Reiner Schmidt? Pop - Sport- Kultur. Praxisformen koerperlicher Auffuehrungen Robert Schmidt? Langenscheidts Deutsch aktiv Neu 1/ B. Glossar Rumaenisch. Manual pentru adulti Bettina Paris?Gerd Neuner?Theo Scherling?Rainer Schmidt? Ss Panzergrenadier A True Story of World War II Hans Schmidt? Langenscheidts Deutsch aktiv Neu 1/ B. Glossar Portugiesisch. Um curso de alemao para adultos Bettina Paris?Gerd Neuner?Theo Scherling?Rainer Schmidt? Liebesaffaeren zwischen Problem und Loesung. Hypnisystemisches Arbeiten in schwierigen Kontexten Gunther Schmidt? Die Kirchen in Wernigerode Helga Neumann? Physik Klasse 9 Arbeitsheft Gymnasium Sachsen- Anhalt Lothar Meyer?Gerd-Dietrich Schmidt?Reiner Schmidt? Physik Klasse 6 Lehrbuch Brandenburg Reinhard Kionke?Lothar Meyer?Gerd-Dietrich Schmidt? Understanding American and German Business Cultures A Manager's Guide to the Cultural Context in Which American and German Companies Operate Patrick Schmidt? Foghorn Outdoors Great Lakes Camping The Complete Guide to More Than 750 Campgrounds in Minnesota, Wisconsin, and Michigan (Foghorn Outdoors Series) Robert Schmidt?Ginger Schmidt? Physik Klassen 7/8 Arbeitsheft Gymnasium Brandenburg Guenter Kunert?Lothar Meyer?Gerd-Dietrich Schmidt? Luther Wolfgang Hoffmann? Go Forward, Support! The Rugby Of Life Rosemary A. Schmidt? Wittenberg. Ein Fuehrer durch die Lutherstadt Roland Krawulsky? Rundwanderungen Schwaebische Alb. Oestlicher Teil. Vom Lenninger Tal bis zum Haertsfeld Werner Schmidt? Physik Klasse 8 Arbeitsheft Gesamtschule / Realschule Brandenburg Meyer?Schmidt Rundwanderungen Suedlicher Schwarzwald. Zu den schoensten Zielen im Hochschwarzwald Werner Schmidt? Definitionen Oeffentliches Recht Schwarze Mode der Grufties. Didaktische Bausteine Doris Schmidt?Heinz Janalik? Zoey and the Zones A Coloring Book for Children with Asthma Shawn R. McCormick?Ginny Trevino?Nathan Schmidt? Physik Klasse 8 Lehrbuch Berlin Udo Moeller?Lothar Meyer?Gerd-Dietrich Schmidt? Physik Klasse 9 Lehrbuch Berlin Udo Moeller?Lothar Meyer?Gerd-Dietrich Schmidt? Die Strasse der Romanik im Wandel der Jahreszeiten. Kalender Marion Schmidt?Thorsten. Schmidt? Creating Documents with Businessobjects 5.1 Robert D. Schmidt? Mit Volldampf durchs Jahr. Kalender. Harzer Schmalspurbahnen Hans Roeper?Thorsten Schmidt? Kleidung, Koerper, Koerperlichkeit. Teil 2 Lernen. Eine Seminardokumentation Heinz Janalik?Doris Schmidt? All-Pro Recipes Great Chefs of the NFL Paul Sheehy?Warren Schmidt? Harzer Schmalspurbahnen. Postkarten- Kalender Familien- und Erbrecht. Karteikarten Claudia Haack? Die Strasse der Romanik 2000. Kalender Thorsten Schmidt? Mit Volldampf durchs Jahr 2000. Kalender. Mit Aufnahmen von Sonderzuegen aus dem Jubilaeumsjahr 1999 Wernigerode. Kalender Harzer Schmalspurbahnen 2000. Postkarten- Kalender Thorsten Schmidt? Der Harz 2000. Postkarten- Kalender Thorsten Schmidt? Best of Scmmitty's Short Stories Lloyd Schmidt? Physik Klasse 10 Arbeitsheft Sachsen. Mittelschule und Gymnasium ( ausser math.-nat. Profil) Guenter Kunert?Lothar Meyer?Gerd-Dietrich. Schmidt? Die Strasse der Romanik 2001. Kalender Thorsten Schmidt? Erst Bricht Man Fenster, Dann Wird Man Selbst Eines Zum 100, Geburtstag Von Heimito Von Doderer (Studies in Austrian Literature, Culture Thought; Translation Series Translation) Gerald Sommer?Wendelin Schmidt-Dengler? Mit Volldampf durchs Jahr 2001. Kalender. Mit Aufnahmen von Sonderzuegen aus dem Jubilaeumsjahr 1999 Der Herzanfall. Diagnostik und Therapie in der Praxis Joergen Schmidt-Voigt? Harzer Schmalspurbahnen 2001. Postkarten- Kalender Thorsten Schmidt? Steuerfachangestellten-Lexikon Adolf Schmidt? Der Harz 2001. Postkarten- Kalender Thorsten Schmidt? Steuerfachangestellten - Lexikon Adolf Schmidt? Steuerfachangestellten- Lexikon Adolf Schmidt? Steuerfachgehilfen - Lexikon Adolf Schmidt? Lernen, aber wie? Wolfgang Schmidt? Haushalt und Schule. Neues Steuerungsmodell, Budgetierung, Kostenrechnung Horst Stotz?Hans-Joachim Schmidt? Zivilrechtlicher Grundkurs Eike Schmidt?Gert Brueggemeier? Denken und denken lassen Joachim Schmidt? Jumbo Ghosts The Dangerous Life of Elephants in the Zoo Michael Schmidt? Vierzig Klausuren aus dem Staats- und Voelkerrecht mit Loesungsskizzen Edzard Schmidt-Jortzig? Kommentar zum Grundgesetz Bruno Schmidt-Bleibtreu?Franz Klein?Hans Bernhard Brockmeyer? Complete Book Of Computer Repair A+ Cerification And Complete Computer Repair Schmidt Staats- und Verwaltungsrecht. Pflichtfachstoff fuer Uebung und Examen Walter Schmidt? Grundbuch lesen und verstehen Werner A. Schmidt?Bernd Froehlig? Niedersaechsisches Schulgesetz. Textausgabe mit Erlaeuterungen Dieter Galas?Wilhelm Habermalz?Frank Schmidt? Das maschinelle Grundbuch Werner A. Schmidt?Bernd Froehlig? Grundbuch lesen und verstehen. Unter Beruecksichtigung des EDV-Grundbuchs Werner Schmidt?Bernd Froehlig? Vierzig Klausuren aus dem Verwaltungsrecht mit Loesungsskizzen Eberhard Schmidt-Jortzig?Joern Ipsen?Erk Volkmar Heyen? Vierzig Klausuren aus dem Staats- und Voelkerrecht. Mit Loesungsskizzen Edzard Schmidt-Jortzig? Niedersaechsisches Schulgesetz. Kommentar Dieter Galas?Wilhelm Habermalz?Frank Schmidt? Sozialgesetzbuch (SGB) IV. Gemeinsame Vorschriften fuer die Sozialversicherung. 36. Ergaenzungslieferung Michael Klein Niedersaechsisches Schulgesetz. Kommentar Dieter Galas?Wilhelm Habermalz?Frank Schmidt? The Disappearing Rain Forests (Contemporary Series) A. J. Schmidt? Von der Bildungsplanung zur Schulentwicklung Rainer Brockmeyer?Erika Risse?Hans-Joachim. Schmidt?Wolfgang Schmitz? Paper Airplanes Book Gift Set with Other and Paperback Book(s) (Paper Creations) Norman Schmidt? E.Book;History NATO 3 Vol Set Schmidt Gustav? Zivilrechtlicher Grundkurs Eike Schmidt?Gert Brueggemeier? Kommentar zum Grundgesetz Bruno Schmidt-Bleibtreu?Franz Klein?Hans Bernhard Brockmeyer?Christoph Kannengiesser?Ruediger Sannwald? 40 Klausuren aus dem Verwaltungsrecht. Mit Loesungsskizzen Edzard Schmidt-Jortzig?Joern Ipsen?Erk Volkmar Heyen? Staats- und Verwaltungsrecht. Pflichtfachstoff fuer Uebung und Examen Walter Schmidt?
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/62418.html
【検索用 かせのかなたへ 登録タグ 2012年 UA-108 開発コードTOYA UTAU collt(ですか) か 悠歌ゆらぎ 曲 曲か 焔音レイ】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:collt(ですか) 作曲:collt(ですか) 編曲:collt(ですか) 唄:UA-108 開発コードTOYA コーラス:悠歌ゆらぎ(原曲のみ)・焔音レイ 曲紹介 曲名:『風の彼方へ』(かぜのかなたへ) 2016年にはリメイク版が投稿された。 歌詞 消えた雲の軌跡を辿る その旅路の彼方キミに出会う 仮の心満ちる音は 今広がる世界の風に乗り 僕はいつか時の狭間で その命の鼓動に居場所見つけ 仮の心満たすキミと 歩む道は遠くまだ続いている 海沿いの街角では旅人が集うよ 心を癒す音楽に一時微睡む 僕の知らない旋律 不思議な気持ちになる キミへ続く旋律が今生まれ出す 消えた星の奇跡を辿り まだ知らない世界が僕を呼ぶ 仮の心満ちる月は 今広がる夜空を照らし出す 僕はいつか荒野の果てに この命の理由を探し出す 仮の心満たすキミへ 続く道を遠くまだ歩いている 星たちが瞬く夜 作られた心が 理由もなく騒めく 知らない街角の人混みで 空と海の旋律 楽しい気持ちになる キミへ繋ぐ旋律が 今生まれる nesty las errenfa ya eneosy kharrna la se fey khow na nesty las errenfa ya eneosy hayan ase laiya tweleiya so yohne ya 消える世界 生まれる世界 その虚空の狭間で渦巻いてる 人の心 僕の心 その答えを今も掴めぬまま 僕はいつかこの旅路の果てに この命の在り処見つけ出す 人の心 僕の心 繋ぐ光 今も… 消えた雲の軌跡を辿る その旅路の彼方キミに出会う 仮の心満ちる音は 今広がる世界の風に乗り 僕はいつか時の狭間で その命の鼓動に居場所見つけ 仮の心満たすキミと 歩む道は遠くまだ続いている コメント 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
https://w.atwiki.jp/oper/pages/1355.html
「春」 1. 序曲とレチタティーヴォ (冬から春への移り変わりの描写) シモン 見よ、厳しい冬が去る! 北の遥か彼方へと退いていく。 その呼び声を追って 獰猛に唸る嵐も 怖ろしい断末魔とともに消えていく。 ルーカス 雪が解け、切り立った岩間から 濁流となって流れ出ていく! ハンネ 南からゆっくりと 暖かな風に誘われて 春の使者がやってきます。 2. 村人たちの合唱 来たれ、のどかな春よ! 天の恵みの春よ、来たれ! 死の眠りから 自然を目覚めさせたまえ! 娘たち、女たち 心地よい春がやってきます もうすぐそこに、穏やかな息吹を感じます やがて全てが命をとりもどすでしょう 男たち いや、喜ぶにはまだ早い! 霧に隠れ、忍び足で 冬は突然戻ってきて、蕾や芽を 氷の毒で枯らしてしまう! 一同 来たれ、のどかな春よ! 天の恵みの春よ、来たれ! 我らの畑に降り立ちたまえ おお、来たれ!のどかな春よ もうためらわずに! 3a. レチタティーヴォ シモン 牡羊座の方角から 眩い太陽が我らを照らし出す。 いまや冷たい夜霧は消え 温かな朝もやが辺りに漂う。 大地の懐は解かれ 爽やかな空気に包まれている。 3b. アリア シモン さっそく農夫は楽しげに 畑仕事へ出かけていく 長い畝間を耕しながら 口笛軽く進んでいく そして規則正しい足取りで せっせと種を巻いていく 忠実な畑に育まれ 種はやがて黄金の実を結ぶ 4a. レチタティーヴォ ルーカス 農夫は仕事を成し遂げた。 勤勉に、労苦も惜しまなかった。 彼は自然の手からの 報酬を待ち望み そして天に祈りを捧げる。 4b. 合唱 ルーカス, 合唱 慈悲深くあれ、穏やかな天よ 懐を開き、我らの畑に 恵みの雨を滴らせたまえ! ルーカス 露で大地を潤したまえ! シモン 大雨を畑に飲ませたまえ! ハンネ そよ風を吹かせたまえ 太陽を明るく輝かせたまえ! ハンネ, ルーカス, シモン たくさんのものが芽を出し あなたの恵みへの感謝と賛美が芽吹くだろう 合唱 慈悲深くあれ、穏やかな天よ 懐を開き、我らの畑に 恵みの雨を滴らせたまえ! 男たち 露で大地を潤したまえ! 大雨を畑に飲ませたまえ! 女たち そよ風を吹かせたまえ 太陽を明るく輝かせたまえ! 一同 たくさんのものが芽を出し あなたの恵みへの感謝と賛美が芽吹くだろう 5a. レチタティーヴォ ハンネ 私たちの願いは聞き届けられ あたたかな西風が吹き もやが空気を満たしていきます。 もやは集まって、滴り落ち そして大地の懐へと 自然の宝石、恵みの雫を注ぐのです。 5b. 喜びの歌 若者たちの交互の合唱とともに ハンネ、娘たち ああ、なんて素敵なのかしら すっかり緑の 野原の景色! こっちよ、みんな 色あざやかな 野辺を歩きましょう! ルーカス、青年たち ああ、なんて美しいのだろう すっかり緑の 野原の景色! さあ行こう、みんな 新緑の林へと 出かけよう! ハンネ 百合に、薔薇、 一面に咲く花々を見て! ルーカス 水辺に、草原、 鮮やかな緑が広がっている! ハンネ 大地に、湖に、 あの澄んだ空! ルーカス 全てが息づき、浮き立ち、 軽やかにはずむ! ハンネ ほら子羊が元気に跳ねている! ルーカス 魚たちは集まって大群だ! ハンネ ミツバチたちもあんなにたくさん! ルーカス 鳥たちが一斉に羽ばたいて飛び立つ! 合唱 全てが息づき、浮き立ち、 軽やかにはずむ! 娘たち(ソプラノ・アルト) どんな喜び、どんな幸せが 私たちの心を膨らますのでしょう! 青年たち(アルト・テノール) 甘い欲求と、柔らかな刺激が 僕らの胸を高鳴らせる! シモン 君たちが感じているもの、君たちを惹きつけるものこそは 創造主の息吹なのだ。 娘たちと青年たち 崇めよう、称えよう 主を讃美しよう 男たち 主への感謝を 高らかに響かせよ! 合唱 主への感謝が 高らかに響き渡る! 合唱 永遠にして、全能の、慈悲深き神よ! ハンネ, ルーカス, シモン あなたは恵みの糧で 私達を満たして下さいました 男たち 全能の主よ! ハンネ, ルーカス, シモン あなたは喜びの河から 水を与えて下さいました 慈悲深き主よ! 合唱, シモン, ルーカス, ハンネ 永遠にして、全能の、慈悲深き神よ! 合唱 誉れと尊敬と賛美が神にあれ 永遠にして、全能の、慈悲深き神よ! DER FRÜHLING 1. OUVERTURE UND RECITATIVO (Die Einleitung malt den Übergang vom Winter zum Frühling) SIMON Seht, wie der strenge Winter flieht! Zum fernen Pole zieht er hin. Ihm folgt auf seinen Ruf, der wilden Stürme brausend Heer mit gräßlichem Geheul. LUKAS Seht, wie vom schroffen Fels der Schnee in trüben Strömen sich ergießt! HANNE Seht, wie von Süden her, durch laue Winde sanft gelockt, der Frühlingsbote streicht! 2. CHOR DES LANDVOLKS Komm, holder Lenz, des Himmels Gabe, komm! Aus ihrem Todesschlaf erwecke die Natur! MÄDCHEN, WEIBER Er nahet sich, der holde Lenz. Schon fühlen wir den linden Hauch; bald lebet alles wieder auf. MÄNNER Frohlocket ja nicht allzufrüh, Oft schleicht, in Nebel eingehüllt, der Winter wohl zurück, und streu t auf Blüt’ und Keim sein starres Gift. ALLE Komm, holder Lenz, Des Himmels Gabe, komm! Auf uns’re Fluren senke dich! O komm, holder Lenz, o komm und weile länger nicht! 3a. RECITATIVO SIMON Vom Widder strahlet jetzt die helle Sonn’ auf uns herab. Nun weichen Frost und Dampf, und schweben laue Dünst’ umher; der Erde Busen ist gelöst; erheitert ist die Luft. 3b. ARIA SIMON Schon eilet froh der Ackermann zur Arbeit auf das Feld. In langen Furchen schreitet er dem Pfluge flötend nach. In abgemeß’nem Gange dann wirft er den Samen aus, den birgt der Acker treu und reift ihn bald zur gold’nen Frucht. 4a. RECITATIVO LUKAS Der Landmann hat sein Werk vollbracht, und weder Müh’ noch Fleiß gespart. Den Lohn erwartet er aus Händen der Natur, und fleh t darum den Himmel an. 4b. CHOR LUKAS, CHOR Sei nun gnädig, milder Himmel! Öffne dich, und träufe Segen über unser Land herab! LUKAS Laß deinen Tau die Erde wäss ren! SIMON Laß Regenguß die Furchen tränken! HANNE Laß deine Lüfte wehen sanft! Laß deine Sonne scheinen hell! HANNE, LUKAS, SIMON Uns sprießet Überfluß alsdann, und deiner Güte Dank und Ruhm. CHOR Sei nun gnädig, milder Himmel! Öffne dich und träufe Segen über unser Land herab! MÄNNER Laß deinen Tau die Erde wäss ren! Laß Regenguß die Furchen tränken! WEIBER Laß deine Lüfte wehen sanft! Laß deine Sonne scheinen hell! ALLE Uns sprießet Überfluß alsdann, und deiner Güte Dank und Ruhm. 5a. RECITATIVO HANNE Erhört ist unser Fleh’n. Der laue West erwärmt und füllt die Luft mit feuchten Dünsten an. Sie häufen sich; nun fallen sie, und gießen in der Erde Schoß den Schmuck und Reichtum der Natur. 5b. FREUDENLIED, MIT ABWECHSELENDEM CHORE DER JUGEND HANNE, MÄDCHEN O wie lieblich ist der Anblick der Gefilde jetzt! Kommt, ihr Mädchen! Laßt uns wallen auf der bunten Flur! LUKAS, BURSCHE O wie lieblich ist der Anblick der Gefilde jetzt! Kommt, ihr Bursche! Laßt uns wallen zu dem grünen Hain! HANNE Seht die Lilie, seht die Rose, seht die Blumen all! LUKAS Seht die Auen, seht die Wiesen, seht die Felder all! HANNE Seht die Erde, seht die Wasser, seht die helle Luft! LUKAS Alles lebet, alles schwebet, alles reget sich. HANNE Seht die Lämmer, wie sie springen! LUKAS Seht die Fische, welch Gewimmel! HANNE Seht die Bienen, wie sie schwärmen! LUKAS Seht die Vögel, welch Geflatter! CHOR Alles lebet, alles schwebet, alles reget sich. MÄDCHEN(Soprano und Alto) Welche Freude, welche Wonne schwellet unser Herz! BURSCHE(Alto und Tenore) Süße Triebe, sanfte Reize heben uns’re Brust! SIMON Was ihr fühlet, was euch reizet, ist des Schöpfers Hauch. ΜÄDCHEN und BURSCHE Laß uns ehren, laßt uns loben, laßt uns preisen ihn! MÄNNER Laßt erschallen, ihm zu danken, eure Stimmen hoch! CHOR Es erschallen, ihm zu danken, uns’re Stimmen hoch! CHOR Ewiger, mächtiger, gütiger Gott! HANNE, LUKAS, SIMON Von deinem Segenmahle hast du gelabet uns. MÄNNER Mächtiger Gott! HANNE, LUKAS, SIMON Vom Strome deiner Freuden hast du getränket uns. Gütiger Gott! CHOR, SIMON, LUKAS, HANNE Ewiger, mächtiger, gütiger Gott! CHOR Ehre, Lob und Preis sei dir, ewiger, mächtiger, gütiger Gott! Haydn,Franz Joseph/Die Jahreszeiten/II
https://w.atwiki.jp/oper/pages/191.html
第3幕 (荒涼とした土地。舞台後方に向かって険しく切り立っている岩山のふもと。 夜。嵐と雷雨。稲妻、激しい雷鳴。雷鳴が鳴りやんでも、稲妻は長い間、雲の合い間を行きかっている) 前奏曲と第1場 (さすらい人、エルダ) <さすらい人> (舞台前方の岩には冥界への入口のような洞窟への扉がうがたれており、さすらい人は、決然とした足取りで、そこに歩み寄る。その場に陣取って槍にもたれると、さすらい人は、洞窟の入口に向かって、次のセリフで呼びかける) 起きろ、ヴァーラよ!ヴァーラよ!目覚めよ! 長い眠りにまどろむお前を、 わしは起こしに来た。 お前を呼んでいるのだ・・・ 上がって来い!上がって来い! 霧深き冥界、 闇夜の地底から、上がって来るのだ! エルダ!エルダ!永遠なる女! 地の底から高みへと浮かび上がれ! お前の目を覚ます歌を、わしは歌うぞ。 瞑想の眠りから、お前の目を覚ますのだ。 全知の女よ!原初の世界を知る女よ! エルダ!エルダ!永遠なる女! 起きろ、目覚めよ、ヴァーラよ!目覚めよ! (洞窟は、次第に明るみを帯びて来る。青みがかった光。その光に照らし出されたエルダは、次のセリフを語りながら、とてもゆっくりと下から浮かび上がってくる。彼女の体は、あたかも一面霜に覆われているかのようで、髪の毛と衣裳は、きらきらと輝いている) <エルダ> 歌が大声で呼びかける・・・ 魔力が、激しく惹きつける。 知恵をめぐらす眠りから、私は目覚めた・・・ 私の眠りを邪魔するのは、だれ? <さすらい人> 起こしたのは、わしだ。わしが歌っているのだ・・・ どんなに深く眠っている者をも 目覚めさせる歌を。 わしは世界を駆けめぐり、 あちこちへとさすらい、知らせを手にし、 原初の知恵にあふれた助言を得ようとした。 だが、お前以上の知恵を持つ者は、誰もいない・・・ お前は知っている・・・地底に隠されているものを、 山や谷、水や大気に織り込まれているものを。 命うごめく所、必ず、お前の息はそよぎ、 思念の及ぶ所、必ずお前の想いが注がれている・・・ 皆が口を揃えて、お前の知らないことはないと言う。 だから、わしは、知らせを得るために、 お前を眠りから覚ますのだ! <エルダ> 私の眠りとは、夢を見ること。 私の夢とは、想いをいたすこと。 私の想いとは、知をつかさどること。 だけど、私が寝ていても、 ノルン達は、起きています・・・ あの子たちが、綱を編み、 私が知っていることを紡いでいるはず。 なぜ、ノルン達に訊ねないのです? <さすらい人> ノルン達は、この世界に強制されて編むだけで、 何一つ変えることは、できやしない。 だが、お前の知恵ならば、 わしに良い助言を与えぬでもない・・・ どうしたら、この回り続ける車輪を止めることができるのだ? <エルダ> 男達の行為は私の心を暗くする・・・ 私という知の女神ですら、 この世を支配する神ヴォータンには強制され、 あなたのために、望みの乙女を産んだわ・・・ ヴォータンが、その乙女に命じたのは、 勇者を選んで連れて来ること。 あの子は、勇敢で、しかも賢い・・・。 わざわざ私の目を覚ますのは、なぜなの? なぜ、エルダとヴォータンの子供に訊ねないの? <さすらい人> あのヴァルキューレの小娘のことだな? ブリュンヒルデのことを言っているのだな? あの娘は、嵐を支配するこのわしに叛逆したのだ。 自分の心を無理やり抑えたわしに・・・。 戦場の支配者であるわしがその望みを抱いたことは否定しない。しかし、わしはその望みを抑えたのだ…自分の心に反しても。ところが、わしが全幅の信頼を置いていたあの娘は 勝手に、その望みを果たそうとした。 激しい戦の最中に、あのブリュンヒルデがな。 戦の神として、わしは、あの娘に罰を与えた・・・ その目に眠りを下すと、 岩山の上の深い眠りへと寝かしつけた・・・ 女神だったあの娘が目を覚ますのは、 人間の男の妻となる時だけだ。 いまさら、あの娘に訊ねて、どうなると言うのだ? <エルダ> (深い物思いに沈み、長い沈黙の後でようやく語り出す) 目覚めてから、頭が混乱することばかりだわ・・・ この世界は、もう、もつれにもつれてしまっている! ヴァーラの娘であるヴァルキューレの長女が 眠りに閉ざされ、罪を償っているですって? この知恵深き母が眠っている間に・・・? 反抗を教えた男が、反抗を罰するなんて? 行為を唆した男が、その行為に激怒するなんて? 法を守り、誓いを守るべき者が、 その法を犯し、偽りの誓いで支配するなんて? もう降りて行かせて! 私の知識など、もう眠りに閉ざされてしまえばいい! <さすらい人> お前を・・・母なるお前を、わしは行かせはしない。 わしには、それだけの魔力があるのだ。 太古の昔を知るお前は、かつて不安のとげを、 ヴォータンの向う見ずな心に突き刺したな・・・ お前の知恵は、ヴォータンの心を、 敵意と屈辱にまみれた終末への恐怖で満たし、 その心を不安に縛り付けたのだ。 お前が、世界で最も賢い女ならば・・・ さあ、教えてくれ。 どうしたら、神は、この不安に打ち勝てるのだ? <エルダ> あなたは・・・口ほどの男ではない! 強情で乱暴な男だわ!なぜ、あなたは、 ヴァーラの眠りの邪魔をしに来たわけ? <さすらい人> お前とて・・・ 自分で自惚れているほどの女ではないぞ! 太古の母の知恵も、もう終わりだ・・・ お前の知恵など、わしの意志の前では、 風に乗って消えてしまう。 わからないのか?ヴォータンの意図が? (長い沈黙) 無知なお前の耳に、わしは呼び掛けるから、 お前は、もう心配をせず、永遠に眠り続けろ! 神々の終末は、もうわしの心を不安に満たさない。 なぜなら、今やそれはわし自身の望みだからだ! かつては、激しい板挟みの苦悶にとらわれて、 絶望の中で決断したことを、 今、わしは心楽しく実行している。 すでに、わしは狂おしい吐き気を感じつつ、 ニーベルングの男の妬みに、この世界を委ねたが、 あの素晴らしいヴェルズングの若者には、 わしの遺産をくれてやるつもりだ。 わしに選ばれたくせに、わしのことを知らぬ あの大胆きわまりない子は、わしの指示を受けず、 ニーベルングの指輪を手に入れたのだ。 愛を楽しみ、妬みを持たぬ、あの高貴な少年の前では アルベリヒの呪いすら、その力を失ってしまう・・・。 なぜなら、この子は恐怖と無縁だからだ。 この勇者は、お前が、わしに産んでくれた ブリュンヒルデを、やさしく目覚めさせるはずだ・・・ そうすれば、悟りゆくお前の娘は、目を覚まし、 世界を救う行為を成し遂げるのだ・・・。 だから、眠るがいい・・・目を閉じよ・・・ わしの最期を夢に見届けるがいい! もはや、誰が何をしようと、 わしは、喜んで、あの永遠に若い少年に道を譲るのだ。 降りて行け!エルダ!太古の母の恐れよ! 世の初めの不安よ! 降りて行け!降りて、永遠の眠りにつくがいい! (すでにエルダは目を閉じ、徐々に舞台深く沈んでしまっていたが、今や完全に見えなくなり、洞窟の入口も再び真っ暗になってしまう。月明りが徐々に舞台を照らし出すと、いつしか嵐は吹きやんでいる) 第2場 さすらい人、ジークフリート (さすらい人は洞窟の近くに進み、舞台のほうに顔を向けながら、背中を岩にもたせかける) <さすらい人> ジークフリートがやって来たようだ。 (さすらい人は、洞窟の脇の同じ場所に居続ける。ジークフリートを導く森の小鳥が舞台前方に向かって飛んで来る。だが、突然、まっすぐ進むのをやめると、脅えたようにあちこち羽ばたきながら、あわてて舞台後方へと飛び去ってしまう) <ジークフリート> (舞台の右手前方に現れて、立ち止まる) 小鳥が、どっかに行ってしまった! パタパタ羽ばたき、かわいい歌声で、 楽しそうに、ぼくを案内してくれていたのに・・・ どっか遠くに消えてしまった! 自分で、山道を探したほうがいいみたいだ・・・ 小鳥が教えてくれた方角へ、 もう少し行ってみることにしよう。 (舞台の奥へと歩いて行く) <さすらい人> (相変わらず洞窟の脇の同じ場所で) 少年よ・・・どこに行くのだ? <ジークフリート> (立ち止まって、振り返る) 誰かの声がする・・・ ぼくに道を教えてくれるのかな。 (さすらい人に近付いて行く) ぼくは、岩山を探しているんだ。 その岩山の周りには炎が取り巻き、 女の人が一人で眠っている。 ぼくは、そのひとを目覚めさせたいんだ。 <さすらい人> 誰がお前に言ったのだ?その岩を探すようにと・・・ その女を求めよと、誰がお前に言ったのだ? <ジークフリート> 森の小鳥の歌が教えてくれた。 ぼくに良いことを教えてくれる小鳥さ。 <さすらい人> 小鳥は、いろんなことをさえずるが、 誰にも、その意味は分からぬものだ。 なぜ、お前には小鳥の歌の意味が分かったのだ? <ジークフリート> 龍の血のおかげだよ。龍は、ぼくに討たれて 嫉妬の洞窟の前で息絶えたが、 その血を舐めるや否や、ぼくの舌は熱くなり、 ぼくは、小鳥の歌声を聞き分けられるようになったんだ。 <さすらい人> お前は大きな龍を退治したのだな? だが、お前に、その強い龍を倒すよう そそのかしたのは誰なんだ? <ジークフリート> ずるい小びとのミーメが、ぼくを連れて来て、 ぼくに恐怖を教えようとしたんだ・・・。 だけど、ぼくが剣の一撃で、 あの龍を討ったのは、 龍がぼくを挑発したからさ。 ぼくを呑みこもうと、大きな口を開けたんだから。 <さすらい人> 誰が、そんな硬くて鋭い剣を作ったんだ? そんな手強い敵すら倒してしまうとは・・・。 <ジークフリート> ぼく自身が、つなぎあわせたのさ。 あの鍛冶屋のミーメにはできなかったからな。 そうでなきゃ、ぼくは、まだ剣も持たぬ身さ。 <さすらい人> だが、お前の剣の材料となった硬い破片は、 そもそも誰が作ったんだろうな? <ジークフリート> そんなこと、ぼくが知るかい! わかっていたのは、 破片だけじゃ何の役にも立たないことだけさ。 ぼく自身が、新たに剣を作り直さない限りは。 <さすらい人> (嬉しそうに、気分良さげに大笑いする) なるほどな!わしも全く同感だ! (ジークフリートを満足げに見つめる) <ジークフリート> (いぶかしみながら) なぜ、ぼくのことを笑うんだ? 質問好きの年寄りめ!いい加減にしろ。 ぼくをこれ以上、おしゃべりに付き合わせないでくれ! 道を教えるつもりなら、早く言えよ・・・ できないのなら、ムダ口をきくのはよせ! <さすらい人> まあ、待て、若いの!わしを年寄りと言うのなら、 それだけの敬意を払わなけりゃいけないぞ。 <ジークフリート> これで、うんざりするなってのか! ぼくが生まれてこのかた、 いつも行く手を遮るのは、年寄りだった。 だから、そいつをお払い箱にしてやったところだ。 あんたも、しつこくぼくの道を阻み続ける気なら、 せいぜい気をつけたほうがいいぞ・・・ (セリフに合わせた身振りで) ミーメみたいな目にあわないようにな! (さすらい人に向かって、さらに近付いて行く) あんたは、なんて格好をしてるんだ・・・? 何だよ?このでっかい帽子は? どうして、こんなに顔を覆っているんだ? <さすらい人> (相変わらず、その場から動かずに) さすらい人は、こうするものだ・・・ 向かい風の中を行く時には。 <ジークフリート> (ますます近づいて、じろじろ見つめながら) それに、帽子の下には、片目がない! きっと、前に、別の男の行く手も遮ったので、 殴られて、目ん玉が飛び出ちまったんだろう? さあ、さっさと立ち去れ。 さもないと、もう一つの目も、 失うことになってしまうぞ。 <さすらい人> せがれよ・・・自分が知らないことについては、 学ばねばならぬというものだ。 わしが失ってしまった片方の目のおかげで、 お前は、わしに残された もう一つの目を見ているのだからな。 <ジークフリート> (注意深く聞いていたが、思わず大声で笑い出す) 愉快な爺さんだ!笑わせてくれるよ! だがな、おしゃべりもこれぐらいにするんだ。 さっさと、ぼくに道を教えて、 自分の道を進んでくれ。 あんたが、ぼくの役に立つのは、道案内だけなんだから、 早く教えろ!さもなくば、体当たりしてぶっ飛ばすぞ! <さすらい人> (やさしげに) 勇気ある若者よ・・・お前がわしを誰だか知ったら、 そんな悪口は言わないだろうにな! 昔から気にかけていたお前から、 そんなに脅されては、わしは、とてもつらくなる。 わしは昔から、輝かしいお前の一族を愛していた。 激怒して、恐怖に突き落としたこともあったがな。 至高の存在であるわしが、こんなにも優しくしているのだから、 嫉妬の念をかき立てたりはしないでくれ・・・ そうなったら、わしとお前は破滅だぞ! <ジークフリート> 教えないというのか?頑固な奴だ! それならば、そこをどけ。 わかっているぞ。そこを進めば、 眠る女の人にたどりつくんだ。 あの小鳥が、そう教えてくれたんだ。 ここに来たら、逃げてしまったあの小鳥が。 (急に、辺りは、また真っ暗になる) <さすらい人> (怒りを爆発させ、命令するような姿勢で) あの小鳥は、身を守るため逃げたのだ! カラス達の主がここにいると気付いたからだ・・・。 カラス達につかまっては、大変だからな! お前だって、あの小鳥に教わった道を、 このまま進むことはできないぞ! <ジークフリート> (大いに驚き、反抗的な態度のまま、後じさりする) おいおい!ぼくを止めようというのか! あんたは誰なんだ? ぼくの行く手を邪魔しようと言うのか? <さすらい人> この岩山の主を恐れるがいい! 眠る乙女を閉じ込めたのは、 わしの力だ・・・。 あの乙女を起こして、我が物にしようという者は、 わしを永遠に無力の存在にせねばならぬ! 火の海が、あの女を包み込み、 赤い炎が、岩山を取り巻く・・・ さればこそ、あの乙女を花嫁にと望む男には、 火焔が燃えて向かってくるのだ。 (さすらい人は、槍で、岩山の頂を指し示す) あの頂きを見るがいい! 光が見えるか? あの光は、さらに明るく輝き、 炎は大きくふくらむ・・・ 焼き焦がす雲と、ゆらめく炎は、 燃えて、はじけて、こちらへ転がり落ちて来る・・・ 光の海が、お前の頭を包み込むぞ・・・ (岩山の頂からは、ゆらめく炎が反射して、次第に明るさを増してくる) 燃える炎が、すぐにも、お前を飲み込み、焼き焦がすぞ。 引き下がれ!乱暴な小わっぱめ! <ジークフリート> 引き下がるのはあんたのほうだ!大ぼら吹きめ! (前進しようとするジークフリートの前に、さすらい人が立ちはだかる) あの炎の燃える場所・・・ ブリュンヒルデのもとへと、ぼくは行くんだ! <さすらい人> 炎を恐れないと言うのか? (槍を前に差し出しながら) ならば、わしの槍で、道をふさいでやる! まだ、世界の支配権は、このわしの手中にあるのだ・・・ 今、お前が振るっている剣を、 わしは昔、この槍の柄で粉々にしたのだぞ・・・ もう一度、この永遠の槍で打ち砕いてやる! (槍を前に突き出す) <ジークフリート> (剣を抜きながら) お父さんのかたきだったか!ここで出会うとは? 仇討ちできるとは、願ってもない! さあ、槍を振るうがいい・・・ ぼくの剣で、粉々にしてやるぞ! (ジークフリートが、さすらい人の槍を一撃のもとに真っ二つにすると、そこから発した稲妻は岩山の頂きへと飛んで行く。すると、その瞬間から、岩山の頂きの弱々しい光の反射は、ますます明るさを増す炎として輝き始める。 ジークフリートの一撃は、強い雷鳴を伴っているが、その雷鳴はすぐに静まる。真っ二つになった槍の破片は、さすらい人の足下に転がっているが、さすらい人は落ち着いてそれを拾い上げる) <さすらい人> (後じさりしながら) 行け!もう、わしには、お前を止められない! (さすらい人は、突然、真っ暗闇の中に消えてしまう) <ジークフリート> 臆病者め!武器をやられたから逃げたんだな? (どんどん下のほうに垂れこめて行く火の雲が、ますます明るくなって、ジークフリートの目をとらえる) ああ!何て素敵な炎だ!素晴らしい輝きだ! 今は遮るものもなく、ぼくの行く手を照らしている。 さあ、炎を浴びに行こう! 炎の中に、花嫁を見つけに行こう・・・ ホホー!いざ行こう! かわいい仲間を、呼び寄せに行こう! (ジークフリートは、ホルンを口に当て、獣を呼び寄せる時のメロディーを吹き鳴らしながら、波打つ炎の中へ飛び込んでいく。 山頂から押し寄せていた炎は、今や舞台前方に広がっている。ジークフリートの姿はすぐに見えなくなってしまうが、彼は山頂を目指して進んでいるように思われる。 明るさが最高潮に達するところで炎は弱まりはじめ、あたかも曙光に照らし出されたような、ますます繊細な雲の輝きへと変化していく) 第3場 (ジークフリート、ブリュンヒルデ) (ますます薄くなっていく雲は、バラ色の細かい霧のヴェールへと溶けていき、千切れ千切れになってしまう。薄もやも次第に上へと消えて行き、ついには完全に消え去ると、そこには晴れ渡る青い天空だけが望まれるようになる。 その間、「ワルキューレ」第3幕と全く同じ岩山が徐々に見えるようになって来る。その縁には、曙光を反射する霧のヴェールがはりついたままになっているが、その色は、まだ下の方で燃え盛っている魔の炎をも思い起こさせる。 舞台上は「ワルキューレ」の幕切れと全く同じである。前景には、枝をこんもりと茂らせたもみの木の下で、ブリュンヒルデが、きらめく武具にびっしりと身をつつみ、兜に頭をくるまれ、大きな盾に隠されて、深い眠りについている) <ジークフリート> (外から来て、岩山の端にたどりつき、初めは上半身だけを出している。長い間、驚いて、ぐるぐる辺りを見渡している) 静かだけどさみしい所だ。この陽当たりのいい丘の上は! (すっかり登り切ると、舞台後方の斜面にある岩の上に立ちながら、いぶかしげに舞台のほうを眺める。舞台の脇にあるモミの木に目をやると、やや前進する) モミの木の陰で、何かが寝ているぞ? 馬だ!休んでぐっすりと眠っている! (ゆっくりと近寄ってくるが、やや離れた所から早くもブリュンヒルデの姿に気付き、驚いて立ち止まる。) あそこに輝いているのは何だ? 金物細工が光っているのかな? さっきの炎のせいで、まだ目が変なのかな? (さらに近くにやって来ると) きれいな武器だ!持ち上げてみようかな? (ブリュンヒルデの盾を持ち上げて、彼女の姿を見るが、ブリュンヒルデの顔は、まだほとんどが兜に覆われている) わあ!武装した男だ・・・ この姿は、ぼくを何だか嬉しい気持ちにさせるぞ! 兜なんか着けて、頭がきつくないのかな? 身につけているものを取ったら、楽になるかも・・・ (丁寧に金具をゆるめながら、眠るブリュンヒルデの頭から兜を取り外すと、そこから長い巻き髪がこぼれ落ちる。ジークフリートはびっくりする) ああ!なんて美しいんだ! (その姿にずっと見とれ続ける) ほのかに光る波打つ雲が、 晴れやかな天の海を取り巻いているみたいだ。 お日さまの笑い輝く姿が、 雲の波を貫いて、射し込んでくるようだ! (さらに深く、眠るブリュンヒルデに屈み込む) 息を吸い込むたびに、胸が上下に揺れている・・・ 胸を締め上げているこの鎧を取ってあげようかな? (とても気を遣いながら、鎧を外そうとする) さあ、剣よ、金具を切り裂け! (剣を抜くと、細心の注意を払って、鎧の両側にあるつなぎ目を断ち切り、鎧と籠手とを取り外す。 すると、女らしいたおやかな衣装に包まれたブリュンヒルデが目の前に現れるので、ジークフリートは激しく驚き、目を見張って立ち上がる) えっ?男じゃないぞ! (極度に興奮して、眠るブリュンヒルデを見つめる) 燃えるような魔力が心に火をつける。 火のような不安に、目が釘付けになる。 頭がぼおっとして目まいがする! (極度の混乱に陥って) いったい誰を呼んで、救いを求めりゃいいんだ? お母さん!お母さん!ぼくを忘れないで! (まるで気絶したようにブリュンヒルデの胸に顔をつける。長い沈黙。やがて、ジークフリートはため息をつきながら体を起こす) どうやったら、この女の人を起こして、 目を開かせることができるんだろう? ぼくに向けて目を開かせる・・・? 見つめられたら、ぼくの目はつぶれちゃわないか? それでも、やっぱりやるべきなのか? この光に耐えられるのか? ああ、もう、クラクラ・・・。フラフラでグラグラだ・・・ ぼくの周りじゅう、みんな! あこがれ焦がれて、何も感じられない・・・ 心臓がどきどきして、手がふるえる! ぼくは、こんなに臆病だったのか? これが「恐怖」というものなのか? ああ、母さん!母さん!ぼくは母さんの勇敢な息子だ! でも、あそこに寝ている女性は・・・ このぼくに「恐怖」を教えた! どうしたら、この恐怖は終わる? どうやったら勇気を取り戻せる? ぼく自身を目覚めさせるためには、 この子に目覚ましてもらわないといけないのか!? (眠るブリュンヒルデにもう一度近付いて行くと、ますます繊細な感情に捉えられ、彼女の姿に見入る。深く深く体を沈めると) 花のような口が、可愛らしく震えている。 ぴくりとかすかに動いて、この臆病なぼくを魅惑する! ああ!この息吹き・・・ 何て心地よく温かい香り! (まるで絶望したかのように) 目覚めて!目覚めて!聖らかな女性よ! (ブリュンヒルデをじっと見つめる) 聞こえていないのか。 (気持ちを抑えつつも耐えきれないような表情で、ブリュンヒルデの上に覆いかぶさりながら) それなら、ぼくは、いのちを吸い込もう。 この可愛い唇から、ぼくの中へと・・・。 そのために、ぼくが死んで消えてしまおうと! (まるで息絶えたかのように、眠るブリュンヒルデの上に体を沈めると、目を閉じたまま、その口に唇をふれる。するとブリュンヒルデはパッと目を開く。 ジークフリートはあわてて立ち上がり、その前に立ちすくむ。 ブリュンヒルデは、ゆっくりと上半身をもたげて座る。空と大地を目にすると、手を高く上げる荘厳な身振りを、この世界に戻ってきたことへの挨拶代わりとする) <ブリュンヒルデ> お日さま・・・ありがとう! 光よ・・・ありがとう! ありがとう・・・輝きの昼! 長い眠りだったけど・・・ いま目覚めたわ。 私を眠りから覚ました勇者はだれ? <ジークフリート> (ブリュンヒルデの眼差しと声に厳かなものを感じ、心を打たれて、金縛りにあったように立ちすくむ) 岩山を取り巻く 炎を越えて来たんだ・・・ 固い兜を剥ぎ取ったんだ・・・ あなたを眠りから覚ましたぼくはジークフリート。 <ブリュンヒルデ> (背筋を伸ばして座りながら) 神々よ・・・ありがとう! 世界よ・・・ありがとう! ありがとう・・・輝かしき大地! 私の眠りは、終わったわ。 目覚めた私の目の前にいる・・・ 私を眠りから覚ました人はジークフリート! <ジークフリート> (感極まってすっかり我を忘れたかのように) ああ、お母さん、ありがとう。ぼくを産んでくれて・・・ 大地よ、ありがとう。ぼくを育ててくれて! ぼくが見つめるこの瞳は、 今この幸せなぼくに微笑んでいる! <ブリュンヒルデ> (この上なく心を打たれて) ああ、あなたを産んだお母さん、ありがとう。 大地よ、ありがとう。あなたを育てた大地! あなたの瞳だけが私を見つめていいのよ。 私、あなたのためだけに目覚める定めだったの! (二人は、輝きわたる恍惚感に満たされ、互いに我を忘れて見つめ合ったままでいる) ああ、ジークフリート!幸せな勇者! 命を目覚めさせる勝利の光! ねえ、知ってるかしら?世に歓びをもたらす人! どんなに、あたしがあなたを愛していたか! あなたこそ、あたしが心から想った人、 そして心から悩んだ人なの! かわいいあなたのお世話をしたのよ。 それは、あなたが生まれる前・・・ あなたが命を得る前に、 あなたを守ったのは、このあたしの盾・・・ その頃からずっと、ジークフリートを愛していたのよ! <ジークフリート> (小声で、おずおずと) それなら、お母さんは死んでなかったのかい? ただ眠っているだけだったのかい? <ブリュンヒルデ> (微笑みながら、親しみを込めて、ジークフリートに手を伸ばす) かわいい子ね! お母さんはもう戻って来ないわ。 でも、幸せな私を愛してくれれば、 私は、あなた自身になるのよ。 あなたが知らないことを、 私は、あなたの代わりに知っている。 でも、私が「悟った」理由は、ただ一つ・・・ あなたを愛しているからよ! ああ、ジークフリート!勝利の光! ずっと愛していたの・・・ 私だけが、ヴォータンの「想い」を悟ったからよ。 あの日、私は、その「想い」を言い表せなかった。 そう…「考えた」のではない。ただ「感じた」だけだったから… でも、そのために、もがき、戦い、争い、 それを考えた人にさえ逆らったのよ。 それゆえに、私は罪を償い、罰せられる身となった。 「考えた」のではなく、ただ「感じた」がゆえに! その「想い」とは・・・わかるでしょ!・・・ ただ、あなたへの愛だったのよ! <ジークフリート> まるで奇蹟のように楽しげな歌を歌うけれど、 その意味は、ぼんやりとしている。 あなたのきらめく瞳を目にし、 あたたかい吐息を感じ、 甘い歌声を耳にしているというのに、 それに乗せて語られる言葉は、 ぼくには理解できず、途方に暮れる。 そんな縁遠い話なんか分かるはずがない! 今、ぼくの五感のすべては、あなたを感じ、見ているんだ! あなたは、ぼくを「恐怖」でとらえた。 あなただけが、恐怖の不安を教えてくれた。 もうこのまま、ぼくの気持ちを、固い縄に 結えつけたまま、閉じ込めておかないで! (きわめて興奮して、憧れのこもった眼差しを彼女に向ける) <ブリュンヒルデ> (穏やかに顔を脇にそらし、モミの木の森に眼差しを向ける) あら?グラーネがいたわ。 かわいい、あたしの馬・・・ 元気に草を食んでいる・・・ 私と一緒に眠っていたのに! ジークフリートが一緒に起こしてしまったのね。 <ジークフリート> (これまでと同じようにブリュンヒルデを見つめながら) ぼくの目は、あの歓びの口に癒されている・・・ でも、ぼくの唇は火照るような渇きに燃えている。 ああ、目を癒すあの口が、ぼくの唇をも鎮めてくれれば! <ブリュンヒルデ> (目に入った武具をジークフリートに指差して) あそこに・・・私が勇者たちを守った 盾があったわ・・・ 私の頭を覆っていた 兜もある・・・ でも、もう盾も兜もあたしを守ってくれない! <ジークフリート> 可愛らしい少女が、ぼくの心を傷つけた。 そのひとは、ぼくの頭に死の傷を負わせた・・・ だって、兜も盾も持たずに、ぼくは来たんだよ! <ブリュンヒルデ> (憂いを募らせながら) あそこに、きらきら光る鉄の鎧が転がっている・・・ 鋭い剣で真っ二つにされちゃったのね・・・ 乙女が体にまとっていた武装は剥がされてしまった。 盾となるものは何も無い・・・。 身を防ぐこともできない、ただの哀れな女だわ! <ジークフリート> 燃え盛る炎を越えて、ぼくはあなたに会いに来た! ぼくは鎧も兜も着けていなかった・・・ そして、その炎は、この胸にじかに燃え移ってきた。 燃え盛る火焔に血が沸き立ち、 焼き尽くす炎が燃え上がる・・・ ブリュンヒルデの岩山を取り囲んでいた炎が、 いまこの胸に燃えているんだ! ああ、どうか、この業火を鎮めて下さい! この赤く燃える灼熱を! (ジークフリートが強くブリュンヒルデを抱きしめると、彼女は飛びのき、不安に駆られて全力で身を守り、舞台の反対側に逃げていく) <ブリュンヒルデ> 神ですら、私に近寄らせはしなかった! 勇者も目を合わせるのを躊躇するほどの乙女だったのに・・・ きよらかなまま、ヴァルハラを離れた乙女だというのに! 何てこと!何てことなの! こんな恥辱!こんな恥ずべき苦しみ! 私を目覚めさせる男が、私を傷つけたなんて! 鎧も兜もみな剥がされて・・・。そんな私は、 もう「鎧をまとう女戦士(ブリュンヒルデ)」ではない! <ジークフリート> あなたはまだ夢見る少女のままなのですか? ブリュンヒルデの眠りを、ぼくは破れなかったのでしょうか? さあ、目を覚まして!ぼくの妻になって下さい! <ブリュンヒルデ> (気を失いそうになりながら) 想いが千々に砕けゆくのに、 知識は何も教えてくれない・・・ 私は知恵すらも失くす定めだったの? <ジークフリート> さっき歌いませんでしたか? あなたの持っている知識とは、 輝くばかりに、ぼくを愛することだと。 <ブリュンヒルデ> (一点を凝視しながら) 眼差しを曇らせる悲しい闇・・・ 目はぼやけ、光は消える・・・ 辺りをすっかり夜が包む。 霧と薄暗がりの中から、 狂ったように不安がのたくり始める・・・ 恐怖がひたひたと、私に襲いかかろうとする! (両手で激しく目を覆う) <ジークフリート> (彼女の両手を目の前から取り払いながら) 目隠しされた目には、夜しか見えない。 目隠しを取れば、暗いおののきは消えるはずです。 暗闇から目を上げて、見て下さい・・・ この燦々(さんさん)と輝く昼の光を! <ブリュンヒルデ> (激しく心を傷つけたように) 光り輝く?昼の光は私を辱めるだけだわ! ああ、ジークフリート!ジークフリート! この不安な気持ちをわかって! (心に快いイメージが浮かんだことが、ブリュンヒルデの表情から読み取られる。彼女は、再び優しい眼差しをジークフリートに向ける。) 永劫の昔から、ずっと何時(いつ)も、 甘い憧れの歓びを永久(とわ)に感じながら、 永遠(とわ)にあなたの幸せを願って来たのよ。 ジークフリート!すてきな人!この世の宝! 大地のいのち!笑顔の勇者! 放して。かまわないで。あたしをほっといて! 熱くなって近づいてこないで! 強い力で むりやり強制なんかして、 友だちの心をメチャクチャにしないで! ねえ、澄み切った小川に顔を映したことがある? 陽気なあなただもの、きっとうれしかったでしょ? でもその水を波立てて、 澄んだ水面(みなも)をかき回してしまうと 顔は見えなくなってしまって、 残るのは、ゆらゆら揺れる波紋だけよ! だから、触れたりしないで! 濁したりしないで! 永久(とわ)に明るく、優しく 笑いかけてくれれば、あなたは ずっと元気で陽気な勇者でいられるわ! ねえ、ジークフリート!かがやく若い芽! 自分を大事にして、私のことはほっといて・・・ あなたのものである私を台無しにしないで! <ジークフリート> 愛しているんだ・・・だから、あなたのほうも! もう、気持ちをおさえられない・・・ ああ、あなたがほしい! ものすごい洪水が押し寄せて来るんだ・・・ だから全身全霊で、その逆巻く波を 見つめるしかない。 水面(みなも)のぼくの姿は、もう乱されたんだから、 燃え上がる炎は、この波で冷やすしかないんだ。 だからぼくは、このまま 小川に身を投げるよ。 ああ、そうすれば、ぼくを飲み込む波が、 あこがれを静めてくれるはずさ! 目覚めてください、ブリュンヒルデ! 乙女よ、起きて下さい! 笑って生きるのです、歓びの女性(ひと)! ぼくのものになって!ぼくのものに! <ブリュンヒルデ> (まごころを込めて) ねえ、ジークフリート!ずっと前からあなたのものよ! <ジークフリート> (火のように激しく) ずっと前から?「いま」そうなって下さい! <ブリュンヒルデ> これから永久にあなたのものよ! SIEGFRIED これから?「今日」そうなって下さい! ぼくの腕があなたをとらえて、 ひっしと抱きしめるとき、 ぼくの胸は、熱烈に あなたの胸を打つよ・・・ まなざしは燃え上がり、 呼吸は途絶えそう。 目と目、口と口・・・ そしたら、あなたは、ぼくにとって 過去も未来もそうだった存在になるはず! でも、一つだけ、焼け焦げるほど不安なんだ・・・ 「いま」ブリュンヒルデは、ぼくのものなのかい? (そう言いながら抱きしめている) <ブリュンヒルデ> 今、あなたのものかですって? 神々しい安らぎは、逆巻く波濤になったわ。 清らかな光は、炎になったわ。 天上の知恵など、どっかに行ってしまった。 愛の歓喜に追い払われてしまったの! 今、あなたのものかですって? ジークフリート!ジークフリート! わからないの? あたしのこの目でじっと見つめたら、 あなた失明しちゃわない? あたしの腕をぎゅっと押しつけたら、 あなた燃え出してしまわない? あたしの血潮が滝のように、あなたに向かって流れ込む・・・ この荒々しい炎を感じないの? こわくないの?ジークフリート、 こわくないの?この荒れ狂う女が? (ジークフリートを激しく抱きしめる) <ジークフリート> (喜びながらも驚いて) わあ!血潮がどっと燃え立つぞ! 瞳が見つめ合って火花を上げるぞ! 腕どうしがぎゅっと絡み合うぞ・・・! やっと勇気が戻って来たぞ。 でも、あれっ?「恐怖」はどこに行った? つまり、ぼくは何にも分からずじまいか? ついさっき、教えてくれたばかりだのに・・・ どうも・・・「恐怖」とやらを・・・ バカなぼくは、もうすっかり忘れちゃったみたい! (最後のセリフを言いながら、思わずブリュンヒルデを離してしまう) <ブリュンヒルデ> (愛の歓びがきわまって、荒々しく笑い出す) なんて子供っぽい勇者さん! なんて素晴らしい男の子! 何も知らずに神聖な行為を成し遂げる人! あたし、笑いながら愛するわ、 笑いながら、失明するわ、 ともに笑いながら、滅びましょう、 ともに笑いながら、没落しましょう! 消え去れ!輝くヴァルハラの世界など! 壮麗な城よ!崩れ落ちて塵になれ! 神々の栄華よ、さようなら! 歓喜のうちに滅びよ!不死の一族! さあ、ノルンたち!運命の綱を引きちぎれ! 神々の黄昏よ、たそがれ始めて! 滅亡の夜よ、立ちこめて! いま私を照らすのは、ジークフリートの星座だけ! 永遠の男性(ひと)、ずっと一緒よ! あたしのたった一つの宝物・・・ 輝きながら愛し、笑いながら死のう! <ジークフリート> 笑いながら目覚める歓びの女性(ひと)・・・ ブリュンヒルデがここにいて、微笑んでいる! 称えあれ!ぼくたちをつつむ昼の輝き! 称えあれ!ぼくたちを照らす太陽! 称えあれ!夜から浮かび上がる光! 称えあれ!ブリュンヒルデのいる世界! あのひとが起き、生きている。 ぼくに微笑みかけている。 きらきら光れ!ブリュンヒルデの星座よ! 永遠の女性(ひと)、ずっと一緒だ! ぼくのたった一つの宝物・・・ 輝きながら愛し、笑いながら死のう! (ブリュンヒルデはジークフリートの腕の中に飛び込む。幕が下りる) DRITTER AUFZUG Wilde Gegend, am Fusse eines Felsenberges, welcher links nach hinten steil aufsteigt. Nacht, Sturm und Wetter, Blitz und heftiger Donner, welch letzterer dann schweigt, während Blitze noch längere Zeit die Wolken durchkreuzen VORSPIEL UND ERSTE SZENE Wanderer, Erda WANDERER schreitet entschlossen auf ein gruftähnliches Höhlentor in einem Felsen des Vordergrundes zu und nimmt dort, auf seinen Speer gestützt, eine Stellung ein, während er das Folgende dem Eingange der Höhle zu ruft Wache, Wala! Wala! Erwach ! Aus langem Schlaf weck ich dich Schlummernde wach. Ich rufe dich auf Herauf! Herauf! Aus nebliger Gruft, aus nächtigem Grunde herauf! Erda! Erda! Ewiges Weib! Aus heimischer Tiefe tauche zur Höh! Dein Wecklied sing ich, dass du erwachest; aus sinnendem Schlafe weck ich dich auf. Allwissende! Urweltweise! Erda! Erda! Ewiges Weib! Wache, erwache, du Wala! Erwache! Die Höhlengruft erdämmert. Bläulicher Lichtschein von ihm beleuchtet steigt mit dem Folgenden Erda sehr allmählich aus der Tiefe auf. Sie erscheint wie von Reif bedeckt Haar und Gewand werfen einen glitzernden Schimmer von sich ERDA Stark ruft das Lied; kräftig reizt der Zauber. Ich bin erwacht aus wissendem Schlaf wer scheucht den Schlummer mir? WANDERER Der Weckrufer bin ich, und Weisen üb ich, dass weithin wache, was fester Schlaf verschliesst. Die Welt durchzog ich, wanderte viel, Kunde zu werben, urweisen Rat zu gewinnen. Kundiger gibt es keine als dich; bekannt ist dir, was die Tiefe birgt, was Berg und Tal, Luft und Wasser durchwebt. Wo Wesen sind, wehet dein Atem; wo Hirne sinnen, haftet dein Sinn alles, sagt man, sei dir bekannt. Dass ich nun Kunde gewänne, weck ich dich aus dem Schlaf! ERDA Mein Schlaf ist Träumen, mein Träumen Sinnen, mein Sinnen Walten des Wissens. Doch wenn ich schlafe, wachen Nornen sie weben das Seil und spinnen fromm, was ich weiss. Was frägst du nicht die Nornen? WANDERER Im Zwange der Welt weben die Nornen sie können nichts wenden noch wandeln. Doch deiner Weisheit dankt ich den Rat wohl, wie zu hemmen ein rollendes Rad? ERDA Männertaten umdämmern mir den Mut mich Wissende selbst bezwang ein Waltender einst. Ein Wunschmädchen gebar ich Wotan der Helden Wal hiess für sich er sie küren. Kühn ist sie und weise auch was weckst du mich und frägst um Kunde nicht Erdas und Wotans Kind? WANDERER Die Walküre meinst du, Brünnhild , die Maid? Sie trotzte dem Stürmebezwinger, wo er am stärksten selbst sich bezwang was den Lenker der Schlacht zu tun verlangte, doch dem er wehrte - zuwider sich selbst -, allzu vertraut wagte die Trotzige, das für sich zu vollbringen, Brünnhild in brennender Schlacht. Streitvater strafte die Maid in ihr Auge drückte er Schlaf; auf dem Felsen schläft sie fest erwachen wird die Weihliche nur, um einen Mann zu minnen als Weib. Frommten mir Fragen an sie? ERDA ist in Sinnen versunken und beginnt erst nach längerem Schweigen Wirr wird mir, seit ich erwacht wild und kraus kreist die Welt! Die Walküre, der Wala Kind, büsst in Banden des Schlafs, als die wissende Mutter schlief? Der den Trotz lehrte, straft den Trotz? Der die Tat entzündet, zürnt um die Tat? Der die Rechte wahrt, der die Eide hütet, wehret dem Recht, herrscht durch Meineid? - Lass mich wieder hinab! Schlaf verschliesse mein Wissen! WANDERER Dich, Mutter, lass ich nicht ziehn, da des Zaubers mächtig ich bin. Urwissend stachest du einst der Sorge Stachel in Wotans wagendes Herz mit Furcht vor schmachvoll feindlichem Ende füllt ihn dein Wissen, dass Bangen band seinen Mut. Bist du der Welt weisestes Weib, sage mir nun wie besiegt die Sorge der Gott? ERDA Du bist - nicht was du dich nennst! Was kamst du, störrischer Wilder, zu stören der Wala Schlaf? WANDERER Du bist - nicht, was du dich wähnst! Urmütter-Weisheit geht zu Ende dein Wissen verweht vor meinem Willen. Weisst du, was Wotan will? Langes Schweigen Dir Unweisen ruf ich ins Ohr, dass sorglos ewig du nun schläfst! Um der Götter Ende grämt mich die Angst nicht, seit mein Wunsch es will! Was in des Zwiespalts wildem Schmerze verzweifelnd einst ich beschloss, froh und freudig führe frei ich nun aus. Weiht ich in wütendem Ekel des Niblungen Neid schon die Welt, dem herrlichsten Wälsung weis ich mein Erbe nun an. Der von mir erkoren, doch nie mich gekannt, ein kühnester Knabe, bar meines Rates, errang des Niblungen Ring. Liebesfroh, ledig des Neides, erlahmt an dem Edlen Alberichs Fluch; denn fremd bleibt ihm die Furcht. Die du mir gebarst, Brünnhild , weckt sich hold der Held wachend wirkt dein wissendes Kind erlösende Weltentat. - Drum schlafe nun du, schliesse dein Auge; träumend erschau mein Ende! Was jene auch wirken, dem ewig Jungen weicht in Wonne der Gott. Hinab denn, Erda! Urmütterfurcht! Ursorge! Hinab! Hinab, zu ewigem Schlaf! Nachdem Erda bereits die Augen geschlossen hat und allmählich tiefer versunken ist, verschwindet sie jetzt gänzlich; auch die Höhle ist jetzt wiederum durchaus verfinstert. Monddämmerung erhellt die Bühne, der Sturm hat aufgehört ZWEITE SZENE Wanderer, Siegfried Der Wanderer ist dicht an die Höhle getreten und lehnt sich dann mit dem Rücken an das Gestein derselben, das Gesicht der Szene zugewandt WANDERER Dort seh ich Siegfried nahn. Er verbleibt in seiner Stellung an der Höhle. Siegfrieds Waldvogel flattert dem Vordergrunde zu. Plötzlich hält der Vogel in seiner Richtung ein, flattert ängstlich hin und her und verschwindet hastig dem Hintergrunde zu SIEGFRIED tritt rechts im Vordergrunde auf und hält an Mein Vöglein schwebte mir fort! Mit flatterndem Flug und süssem Sang wies es mich wonnig des Wegs nun schwand es fern mir davon! Am besten find ich mir selbst nun den Berg wohin mein Führer mich wies, dahin wandr ich jetzt fort. Er schreitet weiter nach hinten WANDERER in seiner Stellung an der Höhle verbleibend Wohin, Knabe, heisst dich dein Weg? SIEGFRIED hält an und wendet sich um Da redet s ja wohl rät das mir den Weg. Er tritt dem Wanderer näher Einen Felsen such ich, von Feuer ist der umwabert dort schläft ein Weib, das ich wecken will. WANDERER Wer sagt es dir, den Fels zu suchen? Wer, nach der Frau dich zu sehnen? SIEGFRIED Mich wies ein singend Waldvöglein das gab mir gute Kunde. WANDERER Ein Vöglein schwatzt wohl manches; kein Mensch doch kann s verstehn. Wie mochtest du Sinn dem Sang entnehmen? SIEGFRIED Das wirkte das Blut eines wilden Wurms, der mir vor Neidhöhl erblasste kaum netzt es zündend die Zunge mir, da verstand ich der Vöglein Gestimm . WANDERER Erschlugst den Riesen du, wer reizte dich, den starken Wurm zu bestehn? SIEGFRIED Mich führte Mime, ein falscher Zwerg; das Fürchten wollt er mich lehren zum Schwertstreich aber, der ihn erschlug, reizte der Wurm mich selbst; seinen Rachen riss er mir auf. WANDERER Wer schuf das Schwert so scharf und hart, dass der stärkste Feind ihm fiel? SIEGFRIED Das schweisst ich mir selbst, da s der Schmied nicht konnte schwertlos noch wär ich wohl sonst. WANDERER Doch, wer schuf die starken Stücken, daraus das Schwert du dir geschweisst? SIEGFRIED Was weiss ich davon? Ich weiss allein, dass die Stücke mir nichts nützten, schuf ich das Schwert mir nicht neu. WANDERER bricht in ein freudig gemütliches Lachen aus Das mein ich wohl auch! Er betrachtet Siegfried wohlgefällig SIEGFRIED verwundert Was lachst du mich aus? Alter Frager! Hör einmal auf; lass mich nicht länger hier schwatzen! Kannst du den Weg mir weisen, so rede vermagst du s nicht, so halte dein Maul! WANDERER Geduld, du Knabe! Dünk ich dich alt, so sollst du Achtung mir bieten. SIEGFRIED Das wär nicht übel! Solang ich lebe, stand mir ein Alter stets im Wege; den hab ich nun fortgefegt. Stemmst du dort länger steif dich mir entgegen, sieh dich vor, sag ich, mit entsprechender Gebärde dass du wie Mime nicht fährst! Er tritt noch näher an den Wanderer heran Wie siehst du denn aus? Was hast du gar für nen grossen Hut? Warum hängt er dir so ins Gesicht? WANDERER immer ohne seine Stellung zu verlassen Das ist so Wand rers Weise, wenn dem Wind entgegen er geht. SIEGFRIED immer näher ihn betrachtend Doch darunter fehlt dir ein Auge! Das schlug dir einer gewiss schon aus, dem du zu trotzig den Weg vertratst? Mach dich jetzt fort, sonst könntest du leicht das andere auch noch verlieren. WANDERER Ich seh , mein Sohn, wo du nichts weisst, da weisst du dir leicht zu helfen. Mit dem Auge, das als andres mir fehlt, erblickst du selber das eine, das mir zum Sehen verblieb. SIEGFRIED der sinnend zugehört hat, bricht jetzt unwillkürlich in helles Lachen aus Zum Lachen bist du mir lustig! Doch hör , nun schwatz ich nicht länger geschwind, zeig mir den Weg, deines Weges ziehe dann du; zu nichts andrem acht ich dich nütz drum sprich, sonst spreng ich dich fort! WANDERER weich Kenntest du mich, kühner Spross, den Schimpf spartest du mir! Dir so vertraut, trifft mich schmerzlich dein Dräuen. Liebt ich von je deine lichte Art, Grauen auch zeugt ihr mein zürnender Grimm. Dem ich so hold bin, Allzuhehrer, heut nicht wecke mir Neid er vernichtete dich und mich! SIEGFRIED Bleibst du mir stumm, störrischer Wicht? Weich von der Stelle, denn dorthin, ich weiss, führt es zur schlafenden Frau. So wies es mein Vöglein, das hier erst flüchtig entfloh. Es wird schnell wieder ganz finster WANDERER in Zorn ausbrechend und in gebieterischer Stellung Es floh dir zu seinem Heil! Den Herrn der Raben erriet es hier weh ihm, holen sie s ein! Den Weg, den es zeigte, sollst du nicht ziehn! SIEGFRIED tritt mit Verwunderung in trotziger Stellung zurück Hoho! Du Verbieter! Wer bist du denn, dass du mir wehren willst? WANDERER Fürchte des Felsens Hüter! Verschlossen hält meine Macht die schlafende Maid wer sie erweckte, wer sie gewänne, machtlos macht er mich ewig! Ein Feuermeer umflutet die Frau, glühende Lohe umleckt den Fels wer die Braut begehrt, dem brennt entgegen die Brunst. Er winkt mit dem Speere nach der Felsenhöhe Blick nach der Höh ! Erlugst du das Licht? Es wächst der Schein, es schwillt die Glut; sengende Wolken, wabernde Lohe wälzen sich brennend und prasselnd herab ein Lichtmeer umleuchtet dein Haupt Mit wachsender Helle zeigt sich von der Höhe des Felsens her ein wabernder Feuerschein bald frisst und zehrt dich zündendes Feuer. Zurück denn, rasendes Kind! SIEGFRIED Zurück, du Prahler, mit dir! Er schreitet weiter, der Wanderer stellt sich ihm entgegen Dort, wo die Brünste brennen, zu Brünnhilde muss ich dahin! WANDERER Fürchtest das Feuer du nicht, den Speer vorhaltend so sperre mein Speer dir den Weg! Noch hält meine Hand der Herrschaft Haft das Schwert, das du schwingst, zerschlug einst dieser Schaft noch einmal denn zerspring es am ew gen Speer! Er streckt den Speer vor SIEGFRIED das Schwert ziehend Meines Vaters Feind! Find ich dich hier? Herrlich zur Rache geriet mir das! Schwing deinen Speer in Stücken spalt ihn mein Schwert! Er haut dem Wanderer mit einem Schlage den Speer in zwei Stücken; ein Blitzstrahl fährt daraus nach der Felsenhöhe zu, wo von nun an der bisher mattere Schein in immer helleren Feuerflammen zu lodern beginnt. Starker Donner, der schnell sich abschwächt, begleitet den Schlag. Die Speerstücken rollen zu des Wanderers Füssen. Er rafft sie ruhig auf WANDERER zurückweichend Zieh hin! Ich kann dich nicht halten! Er verschwindet plötzlich in völliger Finsternis SIEGFRIED Mit zerfocht ner Waffe wich mir der Feige? Die wachsende Helle der immer tiefer sich senkenden Feuerwolken trifft Siegfrieds Blick Ha! Wonnige Glut! Leuchtender Glanz! Strahlend nun offen steht mir die Strasse. Im Feuer mich baden! Im Feuer zu finden die Braut - Hoho! Hahei! Jetzt lock ich ein liebes Gesell! Siegfried setzt sein Horn an und stürzt, seine Lockweise blasend, sich in das wogende Feuer, welches sich, von der Höhe herabdringend, nun auch über den Vordergrund ausbreitet. Siegfried, den man bald nicht mehr erblickt, scheint sich nach der Höhe zu entfernen. Hellstes Leuchten der Flammen. Danach beginnt die Glut zu erbleichen und löst sich allmählich in ein immer feineres, wie durch die Morgenröte beleuchtetes Gewölk auf DRITTE SZENE Siegfried, Brünnhilde Das immer zarter gewordene Gewölk hat sich in einen feinen Nebelschleier von rosiger Färbung aufgelöst und zerteilt sich nun in der Weise, dass der Duft sich gänzlich nach oben verzieht und endlich nur noch den heiteren, blauen Tageshimmel erblicken lässt, während am Saume der nun sichtbar werdenden Felsenhöhe - ganz die gleiche Szene wie im dritten Aufzug der "Walküre" - ein morgenrötlicher Nebelschleier haften bleibt, welcher zugleich an die in der Tiefe noch lodernde Zauberlohe erinnert. Die Anordnung der Szene ist durchaus dieselbe wie am Schlusse der "Walküre" im Vordergrunde, unter der breitästigen Tanne, liegt Brünnhilde in vollständiger, glänzender Panzerrüstung, mit dem Helm auf dem Haupte, den langen Schild über sich gedeckt, in tiefem Schlafe SIEGFRIED gelangt von aussen her auf den felsigen Saum der Höhe und zeigt sich dort zuerst nur mit dem Oberleibe so blickt er lange staunend um sich Selige Öde auf sonniger Höh ! Er steigt vollends herauf und betrachtet, auf einem Felsensteine des hinteren Abhanges stehend, mit Verwunderung die Szene. Er blickt zur Seite in den Tann und schreitet etwas vor Was ruht dort schlummernd im schattigen Tann? Ein Ross ist s, rastend in tiefem Schlaf! Langsam näher kommend, hält er verwundert an, als er noch aus einiger Entfernung Brünnhildes Gestalt wahrnimmt Was strahlt mir dort entgegen? Welch glänzendes Stahlgeschmeid? Blendet mir noch die Lohe den Blick? Er tritt näher hinzu Helle Waffen! Heb ich sie auf? Er hebt den Schild ab und erblickt Brünnhildes Gestalt, während ihr Gesicht jedoch noch zum grossen Teil vom Helm verdeckt ist Ha! In Waffen ein Mann wie mahnt mich wonnig sein Bild! Das hehre Haupt drückt wohl der Helm? Leichter würd ihm, löst ich den Schmuck. Vorsichtig löst er den Helm und hebt ihn der Schlafenden vom Haupte ab langes lockiges Haar bricht hervor. Siegfried erschrickt Ach! Wie schön! Er bleibt in den Anblick versunken Schimmernde Wolken säumen in Wellen den hellen Himmelssee; leuchtender Sonne lachendes Bild strahlt durch das Wogengewölk! Er neigt sich tiefer zu der Schlafenden hinab Von schwellendem Atem schwingt sich die Brust brech ich die engende Brünne? Er versucht mit grosser Behutsamkeit, die Brünne zu lösen Komm, mein Schwert, schneide das Eisen! Er zieht sein Schwert, durchschneidet mit zarter Vorsicht die Panzerringe zu beiden Seiten der ganzen Rüstung und hebt dann die Brünne und die Schienen ab, so dass nun Brünnhilde in einem weichen weiblichen Gewande vor ihm liegt. Er fährt erschreckt und staunend auf Das ist kein Mann! Er starrt mit höchster Aufgeregtheit auf die Schlafende hin Brennender Zauber zückt mir ins Herz; feurige Angst fasst meine Augen mir schwankt und schwindelt der Sinn! Er gerät in höchste Beklemmung Wen ruf ich zum Heil, dass er mir helfe? Mutter! Mutter! Gedenke mein! Er sinkt, wie ohnmächtig, an Brünnhildes Busen. Langes Schweigen. Dann fährt er seufzend auf Wie weck ich die Maid, dass sie ihr Auge mir öffne? Das Auge mir öffne? Blende mich auch noch der Blick? Wagt es mein Trotz? Ertrüg ich das Licht? Mir schwebt und schwankt und schwirrt es umher! Sehrendes Sehnen zehrt meine Sinne; am zagenden Herzen zittert die Hand! Wie ist mir Feigem? Ist dies das Fürchten? O Mutter! Mutter! Dein mutiges Kind! Im Schlafe liegt eine Frau die hat ihn das Fürchten gelehrt! Wie end ich die Furcht? Wie fass ich Mut? Dass ich selbst erwache, muss die Maid mich erwecken! Indem er sich der Schlafenden von neuem nähert, wird er wieder von zarteren Empfindungen an ihren Anblick gefesselt. Er neigt sich tiefer hinab Süss erbebt mir ihr blühender Mund. Wie mild erzitternd mich Zagen er reizt! Ach! Dieses Atems wonnig warmes Gedüft! wie in Verzweiflung Erwache! Erwache! Heiliges Weib! Er starrt auf sie hin Sie hört mich nicht. gedehnt mit gepresstem, drängendem Ausdruck So saug ich mir Leben aus süssesten Lippen, sollt ich auch sterbend vergehn! Er sinkt, wie ersterbend, auf die Schlafende und heftet mit geschlossenen Augen seine Lippen auf ihren Mund. Brünnhilde schlägt die Augen auf. Siegfried fährt auf und bleibt vor ihr stehen. Brünnhilde richtet sich langsam zum Sitze auf. Sie begrüsst mit feierlichen Gebärden der erhobenen Arme ihre Rückkehr zur Wahrnehmung der Erde und des Himmels BRÜNNHILDE Heil dir, Sonne! Heil dir, Licht! Heil dir, leuchtender Tag! Lang war mein Schlaf; ich bin erwacht. Wer ist der Held, der mich erweckt ? SIEGFRIED von ihrem Blicke und ihrer Stimme feierlich ergriffen, steht wie festgebannt Durch das Feuer drang ich, das den Fels umbrann; ich erbrach dir den festen Helm Siegfried bin ich, der dich erweckt . BRÜNNHILDE hoch aufgerichtet sitzend Heil euch, Götter! Heil dir, Welt! Heil dir, prangende Erde! Zu End ist nun mein Schlaf; erwacht, seh ich Siegfried ist es, der mich erweckt! SIEGFRIED in erhabenste Verzückung ausbrechend O Heil der Mutter, die mich gebar; Heil der Erde, die mich genährt! Dass ich das Aug erschaut, das jetzt mir Seligem lacht! BRÜNNHILDE mit grösster Bewegtheit O Heil der Mutter, die dich gebar! Heil der Erde, die dich genährt! Nur dein Blick durfte mich schau n, erwachen durft ich nur dir! Beide bleiben voll strahlenden Entzückens in ihren gegenseitigen Anblick verloren O Siegfried! Siegfried! Seliger Held! Du Wecker des Lebens, siegendes Licht! O wüsstest du, Lust der Welt, wie ich dich je geliebt! Du warst mein Sinnen, mein Sorgen du! Dich Zarten nährt ich, noch eh du gezeugt; noch eh du geboren, barg dich mein Schild so lang lieb ich dich, Siegfried! SIEGFRIED leise und schüchtern So starb nicht meine Mutter? Schlief die minnige nur? BRÜNNHILDE lächelnd, freundlich die Hand nach ihm ausstreckend Du wonniges Kind! Deine Mutter kehrt dir nicht wieder. Du selbst bin ich, wenn du mich Selige liebst. Was du nicht weisst, weiss ich für dich; doch wissend bin ich nur - weil ich dich liebe! O Siegfried! Siegfried! Siegendes Licht! Dich liebt ich immer; denn mir allein erdünkte Wotans Gedanke. Der Gedanke, den ich nie nennen durfte; den ich nicht dachte, sondern nur fühlte; für den ich focht, kämpfte und stritt; für den ich trotzte dem, der ihn dachte; für den ich büsste, Strafe mich band, weil ich nicht ihn dachte und nur empfand! Denn der Gedanke - dürftest du s lösen! - mir war er nur Liebe zu dir! SIEGFRIED Wie Wunder tönt, was wonnig du singst; doch dunkel dünkt mich der Sinn. Deines Auges Leuchten seh ich licht; deines Atems Wehen fühl ich warm; deiner Stimme Singen hör ich süss doch was du singend mir sagst, staunend versteh ich s nicht. Nicht kann ich das Ferne sinnig erfassen, wenn alle Sinne dich nur sehen und fühlen! Mit banger Furcht fesselst du mich du Einz ge hast ihre Angst mich gelehrt. Den du gebunden in mächtigen Banden, birg meinen Mut mir nicht mehr! Er verweilt in grosser Aufregung, sehnsuchtsvollen Blick auf sie heftend BRÜNNHILDE wendet sanft das Haupt zur Seite und richtet ihren Blick nach dem Tann Dort seh ich Grane, mein selig Ross wie weidet er munter, der mit mir schlief! Mit mir hat ihn Siegfried erweckt. SIEGFRIED in der vorigen Stellung verbleibend Auf wonnigem Munde weidet mein Auge in brünstigem Durst doch brennen die Lippen, dass der Augen Weide sie labe! BRÜNNHILDE deutet ihm mit der Hand nach ihren Waffen, die sie gewahrt Dort seh ich den Schild, der Helden schirmte; dort seh ich den Helm, der das Haupt mir barg er schirmt, er birgt mich nicht mehr! SIEGFRIED Eine selige Maid versehrte mein Herz; Wunden dem Haupte schlug mir ein Weib ich kam ohne Schild und Helm! BRÜNNHILDE mit gesteigertem Wehmut Ich sehe der Brünne prangenden Stahl ein scharfes Schwert schnitt sie entzwei; von dem maidlichen Leibe löst es die Wehr ich bin ohne Schutz und Schirm, ohne Trutz ein trauriges Weib! SIEGFRIED Durch brennendes Feuer fuhr ich zu dir! Nicht Brünne noch Panzer barg meinen Leib nun brach die Lohe mir in die Brust. Es braust mein Blut in blühender Brunst; ein zehrendes Feuer ist mir entzündet die Glut, die Brünnhilds Felsen umbrann, die brennt mir nun in der Brust! O Weib, jetzt lösche den Brand! Schweige die schäumende Glut! Er hat sie heftig umfasst sie springt auf, wehrt ihm mit der höchsten Kraft der Angst, und entflieht nach der anderen Seite BRÜNNHILDE Kein Gott nahte mir je! Der Jungfrau neigten scheu sich die Helden heilig schied sie aus Walhall! Wehe! Wehe! Wehe der Schmach, der schmählichen Not! Verwundet hat mich, der mich erweckt! Er erbrach mir Brünne und Helm Brünnhilde bin ich nicht mehr! SIEGFRIED Noch bist du mir die träumende Maid Brünnhildes Schlaf brach ich noch nicht. Erwache, sei mir ein Weib! BRÜNNHILDE in Betäubung Mir schwirren die Sinne, mein Wissen schweigt soll mir die Weisheit schwinden? SIEGFRIED Sangst du mir nicht, dein Wissen sei das Leuchten der Liebe zu mir? BRÜNNHILDE vor sich hinstarrend Trauriges Dunkel trübt meinen Blick; mein Auge dämmert, das Licht verlischt Nacht wird s um mich. Aus Nebel und Grau n windet sich wütend ein Angstgewirr Schrecken schreitet und bäumt sich empor! Sie birgt heftig die Augen mit beiden Händen SIEGFRIED indem er ihr sanft die Hände von den Augen löst Nacht umfängt gebund ne Augen. Mit den Fesseln schwindet das finstre Grau n. Tauch aus dem Dunkel und sieh sonnenhell leuchtet der Tag! BRÜNNHILDE in höchster Ergriffenheit Sonnenhell leuchtet der Tag meiner Schmach! O Siegfried! Siegfried! Sieh meine Angst! Ihre Miene verrät, dass ihr ein anmutiges Bild vor die Seele tritt, von welchem ab sie den Blick mit Sanftmut wieder auf Siegfried richtet Ewig war ich, ewig bin ich, ewig in süss sehnender Wonne, doch ewig zu deinem Heil! O Siegfried! Herrlicher! Hort der Welt! Leben der Erde! Lachender Held! Lass, ach lass, lasse von mir! Nahe mir nicht mit der wütenden Nähe! Zwinge mich nicht mit dem brechenden Zwang, zertrümmre die Traute dir nicht! Sahst du dein Bild im klaren Bach? Hat es dich Frohen erfreut? Rührtest zur Woge das Wasser du auf, zerflösse die klare Fläche des Bachs dein Bild sähst du nicht mehr, nur der Welle schwankend Gewog ! So berühre mich nicht, trübe mich nicht! Ewig licht lachst du selig dann aus mir dir entgegen, froh und heiter ein Held! O Siegfried! Leuchtender Spross! Liebe dich und lasse von mir vernichte dein Eigen nicht! SIEGFRIED Dich lieb ich o liebtest mich du! Nicht hab ich mehr mich o, hätte ich dich! Ein herrlich Gewässer wogt vor mir; mit allen Sinnen seh ich nur sie, die wonnig wogende Welle. Brach sie mein Bild, so brenn ich nun selbst, sengende Glut in der Flut zu kühlen; ich selbst, wie ich bin, spring in den Bach o, dass seine Wogen mich selig verschlängen, mein Sehnen schwänd in der Flut! Erwache, Brünnhilde! Wache, du Maid! Lache und lebe, süsseste Lust! Sei mein! Sei mein! Sei mein! BRÜNNHILDE sehr innig O Siegfried! Dein war ich von je! SIEGFRIED feurig Warst du s von je, so sei es jetzt! BRÜNNHILDE Dein werd ich ewig sein! SIEGFRIED Was du sein wirst, sei es mir heut ! Fasst dich mein Arm, umschling ich dich fest; schlägt meine Brust brünstig die deine; zünden die Blicke, zehren die Atem sich; Aug in Auge, Mund an Mund dann bist du mir, was bang du mir warst und wirst! Dann brach sich die brennende Sorge, ob jetzt Brünnhilde mein? Er hat sie umfasst BRÜNNHILDE Ob jetzt ich dein? Göttliche Ruhe rast mir in Wogen; keuschestes Licht lodert in Gluten himmlisches Wissen stürmt mir dahin, Jauchzen der Liebe jagt es davon! Ob jetzt ich dein? Siegfried! Siegfried! Siehst du mich nicht? Wie mein Blick dich verzehrt, erblindest du nicht? Wie mein Arm dich presst, entbrennst du mir nicht? Wie in Strömen mein Blut entgegen dir stürmt, das wilde Feuer, fühlst du es nicht? Fürchtest du, Siegfried, fürchtest du nicht das wild wütende Weib? Sie umfasst ihn heftig SIEGFRIED in freudigem Schreck Ha! Wie des Blutes Ströme sich zünden, wie der Blicke Strahlen sich zehren, Wie die Arme brünstig sich pressen, - kehrt mir zurück mein kühner Mut, und das Fürchten, ach! Das ich nie gelernt, das Fürchten, das du mich kaum gelehrt das Fürchten, - mich dünkt - ich Dummer vergass es nun ganz! Er hat bei den letzten Worten Brünnhilde unwillkürlich losgelassen BRÜNNHILDE im höchsten Liebesjubel wild auflachend O kindischer Held! O herrlicher Knabe! Du hehrster Taten töriger Hort! Lachend muss ich dich lieben, lachend will ich erblinden, lachend lass uns verderben, lachend zugrunde gehn! Fahr hin, Walhalls leuchtende Welt! Zerfall in Staub deine stolze Burg! Leb wohl, prangende Götterpracht! End in Wonne, du ewig Geschlecht! Zerreisst, ihr Nornen, das Runenseil! Götterdämm rung, dunkle herauf! Nacht der Vernichtung, neble herein! Mir strahlt zur Stunde Siegfrieds Stern; er ist mir ewig, ist mir immer, Erb und Eigen, ein und all leuchtende Liebe, lachender Tod! SIEGFRIED Lachend erwachst du Wonnige mir Brünnhilde lebt, Brünnhilde lacht! Heil dem Tage, der uns umleuchtet! Heil der Sonne, die uns bescheint! Heil dem Licht, das der Nacht enttaucht! Heil der Welt, der Brünnhilde lebt! Sie wacht, sie lebt, sie lacht mir entgegen. Prangend strahlt mir Brünnhildes Stern! Sie ist mir ewig, ist mir immer, Erb und Eigen, ein und all leuchtende Liebe, lachender Tod! Brünnhilde stürzt sich in Siegfrieds Arme. Der Vorhang fällt この日本語テキストは、 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス の下でライセンスされています。@wagnerianchan Wagner,Richard/Siegfried
https://w.atwiki.jp/oper/pages/93.html
第1幕 前奏曲と第1場 ジークムントとジークリンデ (家の中。中央には巨大なトネリコの幹があり、その太く盛り上がった根は地中深くまで突き刺さっている。木のこずえは造作された屋根によって隔てられているが、屋根には隙間が空いていて、幹はそこを通り抜け、枝もあらゆる方向に向かって屋根を通り抜けて伸びている。木のこずえには葉が茂っているので、トネリコは屋根を越えて広がっていることがわかる。 トネリコの幹の周りには居間がこしらえられているが、その壁は荒削りの板で作られており、ところどころ手編み手織りの壁掛けが掛けられている。 舞台の右手前方にはかまどがあり、排気口は舞台脇の屋根へとつながっている。かまどの後ろには寝室がある。さらに木の階段を数段昇っていったところに納屋があるが、その前には半分まくれあがった編み壁掛けが掛けてある。 舞台後方には簡素な木製のかんぬきが付いた正面扉がある。舞台左手では、同じように階段を昇っていくと、個室へとつながる扉がある。舞台左手前方にはテーブルが置いてあるが、その後ろ側には壁に沿って幅広のベンチが、手前には木製の丸椅子が数脚置かれている) (嵐のように激動するオーケストラ前奏曲が始まる。幕が開くと、ジークムントが正面扉を開けて勢いよく中に入ってくる。夕暮れどきで、激しい嵐はようやく収まろうとしている。 ジークムントはかんぬきを握ったまま一瞬、室内を見渡す。彼は激しい緊張のために疲れ切っているように見える。衣装と外見の様子からは彼が逃避行にあることがうかがえる。 室内に誰もいないことを確認すると、彼は扉を閉め、かまどのそばへと歩み寄ると、力尽きて熊の毛皮の敷物の上に身を投げる) ジークムント いったい誰の家だ?でも、とにかく休まねば。 (気を失って背後にあおむけに倒れると、しばらく身じろぎもせずに横たわっている。ジークリンデが寝室から出てくる。彼女は夫が帰ってきたものとばかり思っていたが、かまどの前に見知らぬ男が寝ているのを見て、心底驚いた表情を見せる) ジークリンデ (舞台の奥に立ったまま) 見知らぬ男の人だわ?声をかけてみなくては・・・。 (心を落ち着かせながら少しずつ近づく) どなたです?我が家のかまどの前で寝ているのは? (ジークムントが動かないので、さらに数歩近づき、しげしげとその顔を見つめる) 旅路に疲れて、ぐったりしているわ。 気を失っているの?意識がないの? (ジークムントに顔を近づけ、聞き耳を立てる) 息はあるわ・・・ 目を閉じているだけのよう・・・ 今は疲れて寝ているけれど、本当は強い男の人みたい。 ジークムント (いきなりがばっと顔をあげる) 水!水を! ジークリンデ 冷たい水ね。持ってくるわ。 (牛の角から造った盃を素早く手に取り、それを持って家を出て行く。戻ってくると、なみなみと満たした盃をジークムントに手渡す) 渇いた喉をうるおしてください・・・ 水よ・・・どうぞお好きなだけ。 (飲み終わったジークムントは盃をジークリンデに返す。頭を上げて感謝の気持ちを表した時、その眼は彼女の顔に次第に強く吸い寄せられていく) ジークムント 冷たい水が喉をうるおし、 疲れを取り去ってくれました。 気分がよくなって、 見る楽しみが戻ってきました。 私を癒してくれたあなたのお名前は? ジークリンデ この屋敷も、私も、フンディングのものよ・・・。主人はあなたを客と認めるかしら?でも帰るまではここで休んでください! ジークムント 私は丸腰なのですよ・・・ ご主人がこんな傷ついた男を拒むとでも? ジークリンデ (心配そうに、あわてふためき) 傷ですって?早く見せて! ジークムント (否定するように手を振り、 勢いよく上半身を起こしながら) いいえ、たいした傷ではありません・・・ まだ腕も足もしっかりついていますしね。 もし盾や槍が、せめて私の腕力の半分でも 私を守ってくれていたならば、 決して敵に背後を見せることもなかったでしょう。 ところが、盾も槍も砕けてしまった。 敵の群れは私を散々追いまわし、 激しい嵐が私を打ち砕いたのです。 ですが、敵から逃れたのと同じぐらい早く、 私の疲れは消え去りました。 まぶたには夜が覆いかぶさっていたはずなのに、 今は新たな太陽が微笑みかけているのですから。 ジークリンデ (酒蔵に行き、牛の角で造った盃を蜜酒で満たし、生き生きと親しみを込めてジークムントに手渡す) こんな泡だらけの甘酒しかありませんが、 あなたのお口に合いますでしょうか。 ジークムント まずあなたが味見していただけますか? (ジークリンデは盃に口をつけて酒をすすり、ジークムントに手渡す。ジークムントは、ますます熱を込めてジークリンデを見つめながら、ゆっくりと酒を飲み干す。盃から口を放し、ゆっくりとその手をおろすと、ジークムントの表情は激しく心を揺さぶられたような変化を見せる。しかし彼は深いため息をつき、視線を暗く床に落とす) ジークムント (ふるえる声で) あなたが傷を治してくれた男は不幸な男・・・ その不幸を、あなたにまで近づけるわけにはいきません! (急いで立ち去ろうとする) 私は十分休息をとりました。 もう行かねばなりません。 (舞台後方へと向かう) ジークリンデ (勢いよくジークムントに振り返って) 誰が追ってくるというの? ジークムント (ジークリンデの叫び声にとらえられて、もう一度振り向くと、ゆっくりと陰鬱に) 不幸が追ってきます・・・どこへ逃げても。 不幸がやってきます・・・どこにいようとも・・・ ですが、あなたには不幸を近づけたくない! 早く立ち去らねば。もうお目にかかることのないように。 (素早く扉へと走り、かんぬきを持ち上げる) ジークリンデ (我を失って、ジークムントの背中に向けて激しく呼びかける)それなら、ここにいてください! 不幸を持ちこむことなどできません。 もともと不幸が居ついているこの家に! (ジークムントは心に激しい衝撃を受けて立ち止まり、ジークリンデの表情から何かを読み取ろうとするが、彼女は恥じいって悲しげに目を落とす。長い沈黙の時が続く) ジークムント (舞台前方に引き返しながら) ヴェーヴァルト(悲しみの男)・・・かつて私は自らそう名乗りました。ここでフンディングをお待ちしましょう。 (かまどに寄りかかったジークムントの視線は、静かなうちにも意を決したような想いを込めてジークリンデに注がれ、ジークリンデも再びゆっくりと目を上げる。二人はずっと沈黙したまま、無上の感動にとらえられたような表情で互いに見つめ合う) 第2場 (ジークムント、ジークリンデとフンディング) (ジークリンデは突然立ち上がり耳をすますと、屋外の小屋に馬をつけるフンディングの声を聞く。彼女は正面玄関に急いで走っていき、扉を開けると、槍と盾とで武装したフンディングが広間に入ってきて、ジークムントの姿に気づくと扉のところで立ち止まる。フンディングは、厳しく問いただすような目つきで、ジークリンデを見つめる) ジークリンデ (フンディングの視線に応えるように) この人は疲れ切ってかまどの前に横たわっていました。 苦境に陥って我が家にたどりついたのですわ。 フンディング 傷を治してやったのか? ジークリンデ 喉をうるおしてあげただけ。客としてのおもてなしをしただけです! ジークムント (落ち着いて、しっかりとフンディングを見すえて) ひさしをお借りして、飲み物をいただきました。 それだけのことで奥様をお叱りになるのですか? フンディング 我が家のかまどは聖なるかまど・・・ おぬしにとっても、我が家が聖なるものであるように! (武具を外してジークリンデに手渡す。 彼女に向かって) 客と亭主に、食事の支度をしろ! (ジークリンデは武具をトネリコの木の枝に懸けて、納屋から食べ物と飲み物を取出し、テーブルに夕食を用意する。彼女は無意識のうちに再びジークムントの顔を見る。 フンディングは、いぶかしげな鋭い視線をジークムントの顔に向けると、ジークリンデと見比べながら独り言を言う) こいつ・・・やけに、うちの奴に似ているぞ! 目から蛇のようなものが、 ぎらぎら光っている。 (疑惑の念を押し隠し、何も気にしていないような様子でジークムントに向きなおる) なるほど、ずいぶん遠いところから来たようだな・・・ 馬に乗っていたわけでもないのに、ここで休息をとるのだから・・・いったい、どんな悪路に悩まされたのだ? ジークムント 森と野原を越えてきましたが、 ずっと嵐と危険に追われていたので、 どの道を通ってきたのかは、わかりません。 どこに迷い込んだのかは、尚更のこと。 教えていただければ嬉しいのですが。 フンディング (テーブルにつくと、ジークムントにも椅子をすすめる) おぬしを守る屋根と家・・・ その持ち主はフンディングだ。 ここから西へ向かえば フンディングに忠誠を捧げる 一族郎党の家がたくさんある。 さあ、客人よ・・・ おぬしの名前も教えてもらえるかな? (テーブルについたジークムントは物思いにふけるように前方をみつめる。フンディングと同時にジークムントの反対側に腰を下ろしたジークリンデは、はた目にもそれと分かる関心を示して、緊張してジークムントの様子を見つめる) フンディング (二人の様子をじっと観察しながら) このわしには教えられないというのなら、 妻には教えてもらえぬか? どうやら聞きたくてたまらぬようだ! ジークリンデ (気後れせずに、共感の気持ちをあふれさせて) あなたが誰なのか知りたいのです。 ジークムント (目をあげてジークリンデの眼を見つめながら、真剣に語り始める)フリートムント(平和を守る男)とは申せません。 できることならフローヴァルト(喜びの男)でありたいのに、 ヴェーヴァルト(悲しみの男)と名乗らねばならないのです。 ヴォルフェという名の父親から 私は双子として生まれました。 双子の妹と私です。 ですが、物心つかぬうちに、母と妹はいなくなりました。 生んだ母の顔も、いっしょに生まれた妹の顔も、 ほとんど覚えていないのです。 ヴォルフェは強い戦士でしたが、 敵がたくさんいました。 父は息子の私と狩りに出ましたが、 狩りの一団と別れて急いで帰ってきてみると、 ヴォルフェの家は空っぽでした。 豪華な広間は燃やされて瓦礫となり、 樫の木は切り倒されて切株となり、 母は打ち殺されて横たわり、 妹の姿は炎の中に消えていました。 これはナイディング一族の 手酷い仕業だったのです。 父は家を追われて私を連れて逃げ、 私は何年もの間、 深い森の中で父ヴォルフェと暮らしました。 森には何度も捜索の手が及びましたが、 ヴォルフェの親子は勇敢に身を守ったのです。 (フンディングに向かって) 今あなたに向かって語る私は、ヴェルフィング族。 人に「狼の一族」と呼ばれるヴェルフィングなのです。 フンディング 客人よ・・・なんという異様な話だ。 ヴェーヴァルト・・・ヴェルフィング族の男子! 確かその強い親子について、 わしは、おそろしい噂を聞いたことがある。 ヴォルフェやヴェルフィングには会ったこともないが。 ジークリンデ お客様・・・もう少し教えてください。 あなたのお父様は今どちらにいらっしゃるのです? ジークムント ナイディング族は大規模な捜索を森に仕掛けましたが、 彼らの多くは、狼に殺されたり、 獣に追われたりして、 森から退散しました。 私たちの敵は散り散りになったのです。 ですが、その時、私は父のもとから引き離され、 探しても探しても、父の足跡は見つかりませんでした。 ただひとつだけ、狼の毛皮を 森の中で見つけたのですが、 毛皮の下は空っぽで、父は見つかりませんでした。 そして、その後、私は森にいられなくなり、 世間の男たち女たちと知り合うことになりました。 しかし、いくら多くの人と出会っても、どこで出会っても、 友だちを作りたくても、恋人を手に入れようとしても、 いつも私はつまはじき・・・ 不幸がこの身にまとわりついていたのです。 私が正しいと考えたことが、人には悪いことに思え、 よくないと思えたことが、 人には好ましいことだったのです。 私は、この世のあらゆる場所で不和を巻き起こし、 行く先々で怒りを呼び起こし、 喜びを求めているはずなのに、悲しみしかもたらさない。 それゆえ、悲しみの男(ヴェーヴァルト)と名乗るしかなかったのです。この身は、悲しみしかもたらさないのですから。 (ジークリンデに向けて顔を上げると、 共感に満ちた眼差しに出会う) フンディング そんなにも悲惨な運命に定められたとは、よほどおぬしは、 運命の女神ノルンたちに愛されていないのだろう。 そんな男が見知らぬ客として訪れても、 誰一人歓迎するはずがないではないか。 ジークリンデ ひとりぼっちの丸腰の男を怖がるなんて、卑怯者だけですわ! さあ、お客様、話してください。 あなたが戦いで武器さえ失ってしまったいきさつを! ジークムント (ますます熱を込めて) ある娘が泣いて私に助けを求めました。 彼女の一族の者たちが、 愛もないのに、ある男と結婚させようとしていたのです。 私は彼女を守ろうと、強制的な結婚に逆らい、 押し寄せてくる縁者たちと戦い、 敵に勝利しました。 しかし彼女の兄弟たちは打ち殺されて、 娘の周りに横たわり、 娘は悲しみのあまり怒りを忘れるほどでした。 死の衝撃で、目から涙をほとばしらせて、 哀れな花嫁は 兄弟たちの死を嘆き悲しみました。 すると、一族の者たちが、また殺到して、 ものすごい勢いで復讐を叫び、 私の周りは敵でいっぱいになりました。 結局、娘が死をまぬがれることはできなかったのです・・・ 私はずっと槍と盾とで彼女をかばいましたが、 軍勢に囲まれて、どちらも砕けてしまいました。 私は傷を負い、武器もないまま その娘の死んでいく姿を見ていました。 荒れ狂う軍勢は私を追いかけまわし、 娘は兄弟たちの亡きがらの上にくずおれました。 (苦悩の炎を目に燃やしながら ジークリンデを見つめる) もうお分かりでしょう・・・奥様・・・ 私が「平和を守る男」(フリートムント)と名乗らないわけを! (ジークムントは立ち上がり、かまどのほうへと歩いていく。ジークリンデは青ざめながらも、深く心を揺さぶられて床に目を落とす) フンディング (立ち上がり、きわめて重苦しい声で) わしは野蛮な一族を知っている。 他の一族にとって神聖なことが、その一族にとっては神聖でないのだ。彼らは、他のすべての者にとってと同様、わしにとっても憎むべき者たちだ。 わしは、戦の召集を受け、 一族の流した血の復讐をしに行った。 ところが、夜遅く家に帰ってみれば、 逃げてしまった無法者が、 ほかならぬ我が家で見つかるとは・・・。 (ジークムントに近づきながら) ヴェルフィングよ。今日は我が家に置いてやろう。 ここで夜を明かすがよい。 だが明日は強力な武器で身を守るがいい。 わしは明日を戦いの日と決めたのだ。 おぬしは死者の償いをせねばならぬ。 (ジークリンデは心配そうな身振りで進み出て、 二人の間に割って入る) フンディング (無愛想に) さっさと出ていけ!ぐずぐずするな! 寝酒を用意して、 寝室でわしを待っていろ。 (ジークリンデは、意を決しかねるように物思いにふけりながら、しばし立ちすくんでいたが、やがてためらうような足取りで、ゆっくりと納屋に向かう。もう一度立ち止まると、物思いのあまり放心したように、顔を半ばそむけ、横顔だけをこちらに向けたまま立ちすくむ。だが、やがて意を決したように落ち着いて戸棚を開けると、酒杯に酒を満たし、小さな容器に入った粉薬をその中に振りかける。 そうしてからジークリンデはジークムントに目をやると、それまでずっと彼女に向けられていたジークムントの眼差しと出会うが、フンディングが様子を窺っていることに気づくと、すぐ寝室へと向かう。しかし、彼女は階段でもう一度だけ振り向くと、憧れのこもった眼差しでジークムントを見つめ、その眼差しで語りかけるように、しばらくトネリコの幹の一点を凝視する。だがフンディングが荒々しく身を起こし、激しい身振りでジークリンデを追い払うので、彼女はジークムントに最後の一瞥を与えて寝室に向かい、部屋の扉を閉める) フンディング (木の幹に懸けてあった自分の武具を取る) 男は、武器をもって戦うものだ。 (退場しながらジークムントに向かって) ヴェルフィングよ。また明日会おう。 意味が分かるな?せいぜい気をつけろということだ! (武具を持ったまま寝室に入る。部屋の中から閂が下ろされる音が聞こえてくる) 第3場 (ジークムント、ジークリンデ) (ジークムントひとり。すっかり夜になってしまい、室内はかまどの弱い炎によって、かろうじて照らされている。ジークムントは炎の近くの寝床に腰を下ろし、心は激しく興奮しつつも、黙り込んで前方を見つめている) ジークムント 父さんが話していた剣・・・ 最大の危機に直面したときに見つかる剣。 今ぼくは丸腰で敵の家にいて、 復讐のかたに取られて、ここにとどまっている・・・。 美しく気高い女性をぼくは見た。 心は歓喜と不安におののいている。 あの女性は、ぼくの心にあこがれを呼び覚まし、 甘い魔法でぼくを引き寄せる・・・ なのに、よりによってその女性を、ぼくを無力と嘲笑うあの男が自分の意のままとしているなんて! ヴェルゼよ!ヴェルゼ!あなたの剣はどこにあるのだ? 強き剣。 嵐の中で振るう剣。 その剣は、ぼくの胸の中から現れないのか? この荒れ狂う心の思いが剣とはならないのか? (急にかまどの火がはじけ、噴き出す炎から現れるどぎつい光が、突然トネリコの幹の一点を照らし出す。前にジークリンデが目で示していたその場所に、剣のつかが刺さっているのがはっきりと見える) あそこでちらちらしている赤い光はなんだ? トネリコの木から、どうしてあんな光が? 目が見えない人にも届くほどの輝き・・・ 楽しく笑いかけるような眼差し・・・ ああ、なんと心を気高く燃やす光だ! もしかしたら、これは あの花のような女性が去った時、 部屋に残していった眼差しの光だろうか? (この時から、かまどの火は次第に弱まっていく) 夜の闇が目を覆ったとき、 あの女性の眼差しがぼくに触れ、 ぼくは、ぬくもりと光をこの手にした。 あの人の輝きは、太陽のように燦々と輝いて、 ぼくを頭上から光で満たし、 山の向こうに沈んでいった。 (一瞬、炎の残照が弱く映える) 去って行ってからも、もう一度、 あの人の光は夕映えのように輝き、 古いトネリコの木さえも 金色に燃えた。 だが、今や花はしぼみ、光は消え、 夜の闇が目を覆っている。 炎はもはや光を失い、この胸の奥に残るだけ・・・。 (炎はすっかり消えてしまい、闇夜になる。隣の部屋の扉が静かに開くと、白い服を身にまとったジークリンデが現れ、音を立てずに、急いでかまどの方へと歩み寄る) ジークリンデ お客様・・・寝ておいでですか? ジークムント (嬉しい不意打ちに飛び起きながら) ここに来られるとは・・・どなたです? ジークリンデ (いわくありげにあわただしく) 私です・・・聞いてください! フンディングはぐっすり寝ています。 私が眠り薬を与えたのです。 今夜あなたが幸運を手にしますように! ジークムント (興奮して話をさえぎる) あなたが来てくれただけで十分幸運ですよ! ジークリンデ 武器のありかを教えます・・・ ああ、もしあなたが手に入れれば! 最高の勇士とお呼びしますわ・・・ 最強の人にのみ与えられる武器なのですから。 さあ・・・私の言うことをよく聞いてください! 一族の男たちが、この部屋に集まって フンディングの婚礼を祝っていました。 強盗たちが人目もはばからず贈り物とした娘を フンディングは妻としたのです。 彼らが酒盛りをしている間、私は悲しく座っていたのですが、 そのとき、見知らぬ人が入ってきました。 それは、青い衣装を身にまとった白髪の老人で、 帽子を目深にかぶって、 片目を隠していました。 ですが、残りの目の光だけでも男たち全員を不安にさせ、 恐れおののかせるのに十分でしたが、 その瞳は、なぜか私にだけは、 甘い憧れにみちた悲しみと、 涙と慰めとを同時に与えてくれるようでした。 老人は私を見つめたあと、男たちをじろりと見やると、 一振りの剣を手につかみ、 トネリコの幹に、 つかまで深く突き刺しました。 これを幹から引き抜くことができる者にこそ この剣はふさわしいのだと言い残して・・・。 しかし、並み居る男たちが、どんなに頑張っても、 誰も手に入れることはできませんでした。 男たちが何人も出たり入ったりして、 最強と自負する者たちが剣を引き抜こうとしましたが、 誰一人、報われることはありませんでした。 剣は、何事もなかったように、幹に突き刺さったままなのです・・・。ですが・・・いま私にはわかりました。 悲しんでいる私に会いにきてくれたあの人が誰だったのか。 誰のために剣を木に刺したのか。 ああ・・・私は今ここで友に会いたいのです・・・ 哀れな私のために、遠い国からやってくる友に。 そうすれば、ずっと苦しみ悩んできたことが、 辱められた心の痛みが、 すべて甘美な復讐へと変わるのです! 失ったものを再びつかみ、 なくして泣いていたものを、この手に取り戻したいのです。 神聖な友を見つけ、 その勇士をこの手に抱きたいのです! ジークムント (燃えるような情熱でジークリンデを抱きしめながら) その友は、今あなたを抱いていますよ・・・ 武器と妻とを与えられる友は! あなたという素晴らしい女性を妻にしようとの誓いが 私の胸に熱く燃えています。 かつて憧れたものは、あなたの中にあり、 かつて失ったものを、あなたの中に見つけたのです! あなたが苦しむとき 私もまた心を痛め、 私が嘲られるとき、あなたもともに傷つくのです・・・ なんと喜ばしい復讐が微笑みかけてくるのでしょう! 私はいま聖なる歓びに満ちて高らかに笑い、 気高いあなたをこの手に抱きしめ、 あなたの胸の鼓動を感じているのです! (大きな扉が突然バタンと開く) ジークリンデ (驚いてすくみあがり、身をもぎ離す) えっ、誰なの?誰が来たの? (扉は広く開け放たれ、屋外には素晴らしい春の夜が広がっている。満月の光が上から射し込み、明るい光で二人を照らすと、二人は突然、互いの姿を一点の曇りもなく認め合う) ジークムント (静かに感動しながら) いいえ、誰も・・・。ですが一人だけ来た者がいます。 ご覧なさい。この部屋に射し込む春の微笑みを! (ジークムントは、力強くやさしくジークリンデを寝床に引き寄せ、ジークリンデは彼の隣に腰をおろす。月明かりは神々しさを増していく) 冬の嵐は、 歓びの月の前に消え去った。 春はおだやかに光りかがやき、 やわらかな風に乗りながら、軽やかに愛らしく 奇蹟を織りなしながら揺れていく。 森と野原に息を吹きかけ、 まなこを見開いて笑いかける。 甘い小鳥の歌を歌い、 心地よい香りを放つ。 温かな血のぬくもりで、よろこびの花を咲かせ、 力を与えて新芽を吹かせる。 優美な力で、この世をつかさどり、 冬も嵐も、その強い力の前には消え去る。 春の一撃の前には、 ぼくらを春から引き離していた どんな頑丈な扉も開かずにはいられなかった・・・。 春は、その妹である愛のもとに舞い込みましたが、 愛こそが、春を誘ったのです・・・ ぼくたちの心の奥深くにあったものが、 いまはじめて光を浴びて微笑んでいるのです。 春という兄が、愛という妹を花嫁とし、 二人を離れ離れにしていたものは打ち砕かれました。 若者は、歓喜とともに結ばれ、 春と愛とは一つになったのです! ジークリンデ あなたこそ春・・・私は待っていた・・・ 凍りつくような冬の間じゅうずっと。 心は聖なるおののきとともに、あなたを受け入れた・・・ あなたの瞳がはじめて私に向けられたとき。 今までは、すべてが見知らぬことばかりで、 身近には悲しいことしかなかった。 何が起こっても、 私にはわからないことだらけだった。 でも、はっきりとわかったの・・・あなたのことは。 私があなたを見つめたとき、 あなたはもう私のものだった。 心の奥深くに秘めていた私自身が 朝の陽ざしのようにまぶしく浮かび上がり・・・ ああ・・・鳴りわたる響きとなって、私の耳に届いたの。 見知らぬものばかりの凍てつく荒野で、 私がはじめて友を見い出したとき。 (ジークリンデは我を失ったようにジークムントの首に腕を巻きつけ、近くから彼の顔を見つめる) ジークムント (心を奪われたように) ああ・・・甘い歓び! すばらしいひと! ジークリンデ (まじかにジークムントの目を見つめる) ああ・・・もっと近くに行かせて・・・ 気高い光をはっきり見たいの・・・ あなたの顔と瞳から現れ出る 五感を甘く酔わせる光を。 ジークムント 春の月光を浴びて輝きながら あなたの髪は気高く波打っている。 私を惹きつけるものの正体が今はっきりとしました。 私は、美を目の前にする歓びに浸っているのですから。 ジークリンデ (ジークムントの額から髪をかきあげ、驚きを込めて彼の顔をしげしげと見つめる) あなたの額はなんと広く、 いくつもの血管がこめかみに集まっていることでしょう! 歓びのあまり、ふるえがとまらない! 奇蹟のような声が私の記憶を呼び起こす・・・ 今日はじめて目にしたはずのこの人は、 もうすでに会ったことのある人だ・・・と! ジークムント 私にも、愛の夢が思い起こさせるのです・・・ 熱い憧れとともに、かつて私があなたの姿を見ていたことを! ジークリンデ いつか小川に映した自分の姿・・・ それを今また見ています。 そのとき川面に浮かび上がった私自身の姿・・・ それが今目の前にいるあなたなのです! ジークムント あなたこそ 私が胸に秘めていた姿。 ジークリンデ (急いで視線をそらしながら) ねえ、静かに!声を聞かせて・・・ まるで、子供の頃に 聞いたような響きだわ。 (いらだって) いいえ、そんなはずは!このまえ聞いただけだわ・・・ 私の声が 森にこだましたあのとき・・・ ジークムント ああ・・・なんと美しい音・・・ 私がいま聞いている声! ジークリンデ (再びジークムントの瞳をのぞきこんで) あなたの目に燃える炎を見るのも初めてじゃないわ・・・ これは、あの老人が私を親しげに見つめ、 悲しんでいた私を慰めてくれた時に見た眼差し。 そのおかげで、私はあの老人の子だと気付いた・・・。 もう少しで名前で呼びかけそうなところだった! (ジークリンデはいったん話をやめ、そのあと小声で続ける) あなたの名前は本当にヴェーヴァルトなの? ジークムント あなたの愛をうけたからには、もうそうは名乗りません・・・ 私はいま最高の歓びを手にしているのですから! ジークリンデ ですがフリートムントと 名乗ることもできないのでしょう? ジークムント あなたが好きな名をつけてくれれば、私はそう名乗りましょう。あなたに名付けてもらいたいのです! ジークリンデ たしか、お父様の名はヴォルフェでしたね? ジークムント 臆病なキツネどもにとってはオオカミ(ヴォルフ)だったでしょう!ですが、その目の輝きは、オオカミではなく、 あなたという素晴らしい女性の目と同じでした。 父の本当の名・・・それはヴェルゼです。 ジークリンデ (我を失って) ヴェルゼがあなたの父親で、あなたがヴェルズング族ならば、 あの老人は、まさにあなたのために、木に剣を刺したのです。 私の愛の証として、私にあなたの名を付けさせてください・・・ジークムント・・・私はあなたをそう名付けます! ジークムント (木の幹におどりかかって、剣のつかをつかむ) 我が名はジークムント!ジークムントこそ私! 剣よ、証人となれ!ひるまずに、お前をこの手にするのは私だ!かつてヴェルゼは言った。最大の危機に陥ったとき、 お前は剣を手に入れるだろう・・・と。今こそその時だ! 神聖なる愛の最大の危機(ノート)・・・ 危機は、愛の憧れを私の心にかきたて、 あかあかと胸に燃え広がりながら、 行動するのだ、死ぬのだと、私に迫ってくる・・・ ノートゥング!ノートゥング!これがお前の名だ、剣よ・・・ ノートゥング!ノートゥング!誰もがうらやむ剣よ! 切っ先鋭い刃を見せよ! 鞘から姿を現すのだ! (恐ろしい力で一息に剣を幹から引き抜くと、驚きと歓喜のうちにあるジークリンデに、その剣を見せる) さあ、ヴェルズング族のジークムントをご覧ください! この剣を婚礼の贈り物とし、 我が妻に選んだ最高の女性であるあなたを 敵の家から奪い去るのは、 このジークムントなのです。 私とともに、ここから遠く離れた場所に行きましょう。 春が微笑む屋敷に行きましょう・・・ そこでは、ノートゥングがあなたを守ります。 ジークムントがあなたへの愛に生きる限り! (ジークリンデを抱きしめ、手を取ってその場を立ち去ろうとする) ジークリンデ (最高の陶酔に浸りながらも、ジークムントから身を離し、彼と真正面から向き合う) 私の目の前にいるあなたがジークムントなら、 あなたを求める私はジークリンデ・・・ あなたは、実の妹と 剣とを一挙に手に入れたのです! ジークムント あなたは妻にして妹・・・私は兄・・・ 栄えよ!ヴェルズング族の血よ! (ジークムントは狂おしいばかりの情熱でジークリンデを抱き、彼女は大きく声を上げて彼の胸に顔を沈める。幕が素早く下りる) ERSTER AUFZUG VORSPIEL UND ERSTE SZENE Siegmund, Sieglinde Das Innere eines Wohnraumes. In der Mitte steht der Stamm einer mächtigen Esche, dessen stark erhabene Wurzeln sich weithin in den Erdboden verlieren; von seinem Wipfel ist der Baum durch ein gezimmertes Dach geschieden, welches so durchschnitten ist, dass der Stamm und die nach allen Seiten hin sich ausstreckenden Äste durch genau entsprechende Öffnungen hindurchgehen; von dem belaubten Wipfel wird angenommen, dass er sich über dieses Dach ausbreite. Um den Eschenstamm, als Mittelpunkt, ist nun ein Saal gezimmert; die Wände sind aus roh behauenem Holzwerk, hier und da mit geflochtenen und gewebten Decken behangen. Rechts im Vordergrunde steht der Herd, dessen Rauchfang seitwärts zum Dache hinausführt hinter dem Herde befindet sich ein innerer Raum, gleich einem Vorratsspeicher, zu dem man auf einigen hölzernen Stufen hinaufsteigt davor hängt, halb zurückgeschlagen, eine geflochtene Decke. Im Hintergrunde eine Eingangstür mit schlichtem Holzriegel. Links die Tür zu einem inneren Gemache, zu dem gleichfalls Stufen hinaufführen; weiter vornen auf derselben Seite ein Tisch mit einer breiten, an der Wand angezimmerten Bank dahinter und hölzernen Schemeln davor Ein kurzes Orchestervorspiel von heftiger, stürmischer Bewegung leitet ein. Als der Vorhang aufgeht, öffnet Siegmund von aussen hastig die Eingangstür und tritt ein es ist gegen Abend, starkes Gewitter, im Begriff, sich zu legen. Siegmund hält einen Augenblick den Riegel in der Hand und überblickt den Wohnraum er scheint von übermässiger Anstrengung erschöpft; sein Gewand und Aussehen zeigen, dass er sich auf der Flucht befinde. Da er niemand gewahrt, schliesst er die Tür hinter sich, schreitet auf den Herd zu und wirft sich dort ermattet auf eine Decke von Bärenfell SIEGMUND Wes Herd dies auch sei, hier muss ich rasten. Er sinkt zurück und bleibt einige Zeit regungslos ausgestreckt. Sieglinde tritt aus der Tür des inneren Gemaches; sie glaubte ihren Mann heimgekehrt ihre ernste Miene zeigt sich dann verwundert, als sie einen Fremden am Herde ausgestreckt sieht SIEGLINDE noch im Hintergrunde Ein fremder Mann? Ihn muss ich fragen. Sie tritt ruhig einige Schritte näher Wer kam ins Haus und liegt dort am Herd? Da Siegmund sich nicht regt, tritt sie noch etwas näher und betrachtet ihn Müde liegt er, von Weges Müh n. Schwanden die Sinne ihm? Wäre er siech? Sie neigt sich zu ihm herab und lauscht Noch schwillt ihm der Atem; das Auge nur schloss er. - Mutig dünkt mich der Mann, sank er müd auch hin. SIEGMUND fährt jäh mit dem Haupt in die Höhe Ein Quell! Ein Quell! SIEGLINDE Erquickung schaff ich. Sie nimmt schnell ein Trinkhorn und geht damit aus dem Hause. Sie kommt zurück und reicht das gefüllte Trinkhorn Siegmund Labung biet ich dem lechzenden Gaumen Wasser, wie du gewollt. Siegmund trinkt und reicht ihr das Horn zurück. Als er ihr mit dem Haupte Dank zuwinkt, haftet sein Blick mit steigender Teilnahme an ihren Mienen SIEGMUND Kühlende Labung gab mir der Quell, des Müden Last machte er leicht erfrischt ist der Mut, das Aug erfreut des Sehens selige Lust. Wer ist s, der so mir es labt? SIEGLINDE Dies Haus und dies Weib sind Hundings Eigen; gastlich gönn er dir Rast harre, bis heim er kehrt! SIEGMUND Waffenlos bin ich dem wunden Gast wird dein Gatte nicht wehren. SIEGLINDE mit besorgter Hast Die Wunden weise mir schnell! SIEGMUND schüttelt sich und springt lebhaft vom Lager zum Sitz auf Gering sind sie, der Rede nicht wert; noch fügen des Leibes Glieder sich fest. Hätten halb so stark wie mein Arm Schild und Speer mir gehalten, nimmer floh ich dem Feind, doch zerschellten mir Speer und Schild. Der Feinde Meute hetzte mich müd , Gewitterbrunst brach meinen Leib; doch schneller, als ich der Meute, schwand die Müdigkeit mir sank auf die Lider mir Nacht; die Sonne lacht mir nun neu. SIEGLINDE geht nach dem Speicher, füllt ein Horn mit Met und reicht es Siegmund mit freundlicher Bewegtheit Des seimigen Metes süssen Trank mög st du mir nicht verschmähn. SIEGMUND Schmecktest du mir ihn zu? Sieglinde nippt am Horne und reicht es ihm wieder. Siegmund tut einen langen Zug, indem er den Blick mit wachsender Wärme auf sie heftet. Er setzt so das Horn ab und lässt es langsam sinken, während der Ausdruck seiner Miene in starke Ergriffenheit übergeht. Er seufzt tief auf und senkt den Blick düster zu Boden SIEGMUND mit bebender Stimme Einen Unseligen labtest du Unheil wende der Wunsch von dir! Er bricht schnell auf, um fortzugehen Gerastet hab ich und süss geruht. Weiter wend ich den Schritt. er geht nach hinten SIEGLINDE lebhaft sich umwendend Wer verfolgt dich, dass du schon fliehst? SIEGMUND von ihrem Rufe gefesselt, wendet sich wieder; langsam und düster Misswende folgt mir, wohin ich fliehe; Misswende naht mir, wo ich mich neige. - Dir, Frau, doch bleibe sie fern! Fort wend ich Fuss und Blick. Er schreitet schnell bis zur Tür und hebt den Riegel SIEGLINDE in heftigem Selbstvergessen ihm nachrufend So bleibe hier! Nicht bringst du Unheil dahin, wo Unheil im Hause wohnt! Siegmund bleibt tief erschüttert stehen; er forscht in Sieglindes Mienen; diese schlägt verschämt und traurig die Augen nieder. Langes Schweigen SIEGMUND kehrt zurück Wehwalt hiess ich mich selbst Hunding will ich erwarten. Er lehnt sich an den Herd; sein Blick haftet mit ruhiger und entschlossener Teilnahme an Sieglinde; diese hebt langsam das Auge wieder zu ihm auf. Beide blicken sich in langem Schweigen mit dem Ausdruck tiefster Ergriffenheit in die Augen ZWEITE SZENE Die Vorigen, Hunding Sieglinde fährt plötzlich auf, lauscht und hört Hunding, der sein Ross aussen zum Stall führt. Sie geht hastig zur Tür und öffnet; Hunding, gewaffnet mit Schild und Speer, tritt ein und hält unter der Tür, als er Siegmund gewahrt. Hunding wendet sich mit einem ernst fragenden Blick an Sieglinde SIEGLINDE dem Blicke Hundings entgegnend Müd am Herd fand ich den Mann Not führt ihn ins Haus. HUNDING Du labtest ihn? SIEGLINDE Den Gaumen letzt ich ihm, gastlich sorgt ich sein! SIEGMUND der ruhig und fest Hunding beobachtet Dach und Trank dank ich ihr willst du dein Weib drum schelten? HUNDING Heilig ist mein Herd - heilig sei dir mein Haus! er legt seine Waffen ab und übergibt sie Sieglinde. Zu Sieglinde Rüst uns Männern das Mahl! Sieglinde hängt die Waffen an Ästen des Eschenstammes auf, dann holt sie Speise und Trank aus dem Speicher und rüstet auf dem Tische das Nachtmahl. Unwillkürlich heftet sie wieder den Blick auf Siegmund. Hunding misst scharf und verwundert Siegmunds Züge, die er mit denen seiner Frau vergleicht; für sich Wie gleicht er dem Weibe! Der gleissende Wurm glänzt auch ihm aus dem Auge. er birgt sein Befremden und wendet sich wie unbefangen zu Siegmund Weit her, traun, kamst du des Wegs; ein Ross nicht ritt, der Rast hier fand welch schlimme Pfade schufen dir Pein? SIEGMUND Durch Wald und Wiese, Heide und Hain, jagte mich Sturm und starke Not nicht kenn ich den Weg, den ich kam. Wohin ich irrte, weiss ich noch minder Kunde gewänn ich des gern. HUNDING am Tische und Siegmund den Sitz bietend Des Dach dich deckt, des Haus dich hegt, Hunding heisst der Wirt; wendest von hier du nach West den Schritt, in Höfen reich hausen dort Sippen, die Hundings Ehre behüten. Gönnt mir Ehre mein Gast, wird sein Name nun mir gennant. Siegmund, der sich am Tisch niedergesetzt, blickt nachdenklich vor sich hin. Sieglinde, die sich neben Hunding, Siegmund gegenüber, gesetzt, heftet ihr Auge mit auffallender Teilnahme und Spannung auf diesen HUNDING der beide beobachtet Trägst du Sorge, mir zu vertraun, der Frau hier gib doch Kunde sieh, wie gierig sie dich frägt! SIEGLINDE unbefangen und teilnahmsvoll Gast, wer du bist, wüsst ich gern. SIEGMUND blickt auf, sieht ihr in das Auge und beginnt ernst Friedmund darf ich nicht heissen; Frohwalt möcht ich wohl sein doch Wehwalt musst ich mich nennen. Wolfe, der war mein Vater; zu zwei kam ich zur Welt, eine Zwillingsschwester und ich. Früh schwanden mir Mutter und Maid. Die mich gebar und die mit mir sie barg, kaum hab ich je sie gekannt. Wehrlich und stark war Wolfe; der Feinde wuchsen ihm viel. Zum Jagen zog mit dem Jungen der Alte Von Hetze und Harst einst kehrten wir heim da lag das Wolfsnest leer. Zu Schutt gebrannt der prangende Saal, zum Stumpf der Eiche blühender Stamm; erschlagen der Mutter mutiger Leib, verschwunden in Gluten der Schwester Spur uns schuf die herbe Not der Neidinge harte Schar. Geächtet floh der Alte mit mir; lange Jahre lebte der Junge mit Wolfe im wilden Wald manche Jagd ward auf sie gemacht; doch mutig wehrte das Wolfspaar sich. zu Hunding gewandt Ein Wölfing kündet dir das, den als "Wölfing" mancher wohl kennt. HUNDING Wunder und wilde Märe kündest du, kühner Gast, Wehwalt - der Wölfing! Mich dünkt, von dem wehrlichen Paar vernahm ich dunkle Sage, kannt ich auch Wolfe und Wölfing nicht. SIEGLINDE Doch weiter künde, Fremder wo weilt dein Vater jetzt? SIEGMUND Ein starkes Jagen auf uns stellten die Neidinge an der Jäger viele fielen den Wölfen, in Flucht durch den Wald trieb sie das Wild. Wie Spreu zerstob uns der Feind. Doch ward ich vom Vater versprengt; seine Spur verlor ich, je länger ich forschte eines Wolfes Fell nur traf ich im Forst; leer lag das vor mir, den Vater fand ich nicht. Aus dem Wald trieb es mich fort; mich drängt es zu Männern und Frauen. Wieviel ich traf, wo ich sie fand, ob ich um Freund , um Frauen warb, immer doch war ich geächtet Unheil lag auf mir. Was Rechtes je ich riet, andern dünkte es arg, was schlimm immer mir schien, andre gaben ihm Gunst. In Fehde fiel ich, wo ich mich fand, Zorn traf mich, wohin ich zog; gehrt ich nach Wonne, weckt ich nur Weh drum musst ich mich Wehwalt nennen; des Wehes waltet ich nur. Er sieht zu Sieglinde auf und gewahrt ihren teilnehmenden Blick HUNDING Die so leidig Los dir beschied, nicht liebte dich die Norn froh nicht grüsst dich der Mann, dem fremd als Gast du nahst. SIEGLINDE Feige nur fürchten den, der waffenlos einsam fährt! - Künde noch, Gast, wie du im Kampf zuletzt die Waffe verlorst! SIEGMUND immer lebhafter Ein trauriges Kind rief mich zum Trutz vermählen wollte der Magen Sippe dem Mann ohne Minne die Maid. Wider den Zwang zog ich zum Schutz, der Dränger Tross traf ich im Kampf dem Sieger sank der Feind. Erschlagen lagen die Brüder die Leichen umschlang da die Maid, den Grimm verjagt ihr der Gram. Mit wilder Tränen Flut betroff sie weinend die Wal um des Mordes der eignen Brüder klagte die unsel ge Braut. Der Erschlagnen Sippen stürmten daher; übermächtig ächzten nach Rache sie; rings um die Stätte ragten mir Feinde. Doch von der Wal wich nicht die Maid; mit Schild und Speer schirmt ich sie lang , bis Speer und Schild im Harst mir zerhaun. Wund und waffenlos stand ich - sterben sah ich die Maid mich hetzte das wütende Heer - auf den Leichen lag sie tot. mit einem Blicke voll schmerzlichen Feuers auf Sieglinde Nun weisst du, fragende Frau, warum ich Friedmund nicht heisse! Er steht auf und schreitet auf den Herd zu. Sieglinde blickt erbleichend und tief erschüttert zu Boden HUNDING erhebt sich, sehr finster Ich weiss ein wildes Geschlecht, nicht heilig ist ihm, was andern hehr verhasst ist es allen und mir. Zur Rache ward ich gerufen, Sühne zu nehmen für Sippenblut zu spät kam ich, und kehrte nun heim, des flücht gen Frevlers Spur im eignen Haus zu erspähn. - Er geht herab Mein Haus hütet, Wölfing, dich heut ; für die Nacht nahm ich dich auf; mit starker Waffe doch wehre dich morgen; zum Kampfe kies ich den Tag für Tote zahlst du mir Zoll. Sieglinde schreitet mit besorgter Gebärde zwischen die beiden Männer vor HUNDING barsch Fort aus dem Saal! Säume hier nicht! Den Nachttrunk rüste mir drin und harre mein zur Ruh . Sieglinde steht eine Weile unentschieden und sinnend. Sie wendet sich langsam und zögernden Schrittes nach dem Speicher. Dort hält sie wieder an und bleibt, in Sinnen verloren, mit halb abgewandtem Gesicht stehen. Mit ruhigem Entschluss öffnet sie den Schrein, füllt ein Trinkhorn und schüttet aus einer Büchse Würze hinein. Dann wendet sie das Auge auf Siegmund, um seinem Blicke zu begegnen, den dieser fortwährend auf sie heftet. Sie gewahrt Hundings Spähen und wendet sich sogleich zum Schlafgemach. Auf den Stufen kehrt sie sich noch einmal um, heftet das Auge sehnsuchtsvoll auf Siegmund und deutet mit dem Blicke andauernd und mit sprechender Bestimmtheit auf eine Stelle am Eschenstamme. Hunding fährt auf und treibt sie mit einer heftigen Gebärde zum Fortgehen an. Mit einem letzten Blick auf Siegmund geht sie in das Schlafgemach und schliesst hinter sich die Türe HUNDING nimmt seine Waffen vom Stamme herab Mit Waffen wehrt sich der Mann. Im Abgehen sich zu Siegmund wendend Dich Wölfing treffe ich morgen; mein Wort hörtest du, hüte dich wohl! Er geht mit den Waffen in das Gemach; man hört ihn von innen den Riegel schliessen DRITTE SZENE Siegmund, Sieglinde Siegmund allein. Es ist vollständig Nacht geworden; der Saal ist nur noch von einem schwachen Feuer im Herde erhellt. Siegmund lässt sich, nah beim Feuer, auf dem Lager nieder und brütet in grosser innerer Aufregung eine Zeitlang schweigend vor sich hin SIEGMUND Ein Schwert verhiess mir der Vater, ich fänd es in höchster Not. Waffenlos fiel ich in Feindes Haus; seiner Rache Pfand, raste ich hier - ein Weib sah ich, wonnig und hehr entzückend Bangen zehrt mein Herz. Zu der mich nun Sehnsucht zieht, die mit süssem Zauber mich sehrt, im Zwange hält sie der Mann, der mich Wehrlosen höhnt! Wälse! Wälse! Wo ist dein Schwert? Das starke Schwert, das im Sturm ich schwänge, bricht mir hervor aus der Brust, was wütend das Herz noch hegt? Das Feuer bricht zusammen; es fällt aus der aufsprühenden Glut plötzlich ein greller Schein auf die Stelle des Eschenstammes, welche Sieglindes Blick bezeichnet hatte und an der man jetzt deutlich einen Schwertgriff haften sieht Was gleisst dort hell im Glimmerschein? Welch ein Strahl bricht aus der Esche Stamm? Des Blinden Auge leuchtet ein Blitz lustig lacht da der Blick. Wie der Schein so hehr das Herz mir sengt! Ist es der Blick der blühenden Frau, den dort haftend sie hinter sich liess, als aus dem Saal sie schied? von hier an verglimmt das Herdfeuer allmählich Nächtiges Dunkel deckte mein Aug , ihres Blickes Strahl streifte mich da Wärme gewann ich und Tag. Selig schien mir der Sonne Licht; den Scheitel umgliss mir ihr wonniger Glanz - bis hinter Bergen sie sank. Ein neuer schwacher Aufschein des Feuers Noch einmal, da sie schied, traf mich abends ihr Schein; selbst der alten Esche Stamm erglänzte in goldner Glut da bleicht die Blüte, das Licht verlischt; nächtiges Dunkel deckt mir das Auge tief in des Busens Berge glimmt nur noch lichtlose Glut. Das Feuer ist gänzlich verloschen volle Nacht. Das Seitengemach öffnet sich leise Sieglinde, in weissem Gewande, tritt heraus und schreitet leise, doch rasch, auf den Herd zu SIEGLINDE Schläfst du, Gast? SIEGMUND freudig überrascht aufspringend Wer schleicht daher? SIEGLINDE mit geheimnisvoller Hast Ich bin s höre mich an! In tiefem Schlaf liegt Hunding; ich würzt ihm betäubenden Trank nütze die Nacht dir zum Heil! SIEGMUND hitzig unterbrechend Heil macht mich dein Nah n! SIEGLINDE Eine Waffe lass mich dir weisen o wenn du sie gewännst! Den hehrsten Helden dürft ich dich heissen dem Stärksten allein ward sie bestimmt. O merke wohl, was ich dir melde! Der Männer Sippe sass hier im Saal, von Hunding zur Hochzeit geladen er freite ein Weib, das ungefragt Schächer ihm schenkten zur Frau. Traurig sass ich, während sie tranken; ein Fremder trat da herein ein Greis in blauem Gewand; tief hing ihm der Hut, der deckt ihm der Augen eines; doch des andren Strahl, Angst schuf es allen, traf die Männer sein mächtiges Dräu n mir allein weckte das Auge süss sehnenden Harm, Tränen und Trost zugleich. Auf mich blickt er und blitzte auf jene, als ein Schwert in Händen er schwang; das stiess er nun in der Esche Stamm, bis zum Heft haftet es drin dem sollte der Stahl geziemen, der aus dem Stamm es zög . Der Männer alle, so kühn sie sich mühten, die Wehr sich keiner gewann; Gäste kamen und Gäste gingen, die stärksten zogen am Stahl - keinen Zoll entwich er dem Stamm dort haftet schweigend das Schwert. - Da wusst ich, wer der war, der mich Gramvolle gegrüsst; ich weiss auch, wem allein im Stamm das Schwert er bestimmt. O fänd ich ihn hier und heut , den Freund; käm er aus Fremden zur ärmsten Frau. Was je ich gelitten in grimmigem Leid, was je mich geschmerzt in Schande und Schmach, - süsseste Rache sühnte dann alles! Erjagt hätt ich, was je ich verlor, was je ich beweint, wär mir gewonnen, fänd ich den heiligen Freund, umfing den Helden mein Arm! SIEGMUND mit Glut Sieglinde umfassend Dich selige Frau hält nun der Freund, dem Waffe und Weib bestimmt! Heiss in der Brust brennt mir der Eid, der mich dir Edlen vermählt. Was je ich ersehnt, ersah ich in dir; in dir fand ich, was je mir gefehlt! Littest du Schmach, und schmerzte mich Leid; war ich geächtet, und warst du entehrt freudige Rache lacht nun den Frohen! Auf lach ich in heiliger Lust, halt ich dich Hehre umfangen, fühl ich dein schlagendes Herz! Die grosse Türe springt auf SIEGLINDE fährt erschrocken zusammen und reisst sich los Ha, wer ging? Wer kam herein? Die Tür bleibt weit geöffnet aussen herrliche Frühlingsnacht; der Vollmond leuchtet herein und wirft sein helles Licht auf das Paar, das so sich plötzlich in voller Deutlichkeit wahrnehmen kann SIEGMUND in leiser Entzückung Keiner ging - doch einer kam siehe, der Lenz lacht in den Saal! Siegmund zieht Sieglinde mit sanfter Gewalt zu sich auf das Lager, so dass sie neben ihm zu sitzen kommt, Wachsende Helligkeit des Mondscheines Winterstürme wichen dem Wonnemond, in mildem Lichte leuchtet der Lenz; auf linden Lüften leicht und lieblich, Wunder webend er sich wiegt; durch Wald und Auen weht sein Atem, weit geöffnet lacht sein Aug - aus sel ger Vöglein Sange süss er tönt, holde Düfte haucht er aus; seinem warmen Blut entblühen wonnige Blumen, Keim und Spross entspringt seiner Kraft. Mit zarter Waffen Zier bezwingt er die Welt; Winter und Sturm wichen der starken Wehr wohl musste den tapfern Streichen die strenge Türe auch weichen, die trotzig und starr uns trennte von ihm. - Zu seiner Schwester schwang er sich her; die Liebe lockte den Lenz in unsrem Busen barg sie sich tief; nun lacht sie selig dem Licht. Die bräutliche Schwester befreite der Bruder; zertrümmert liegt, was je sie getrennt jauchzend grüsst sich das junge Paar vereint sind Liebe und Lenz! SIEGLINDE Du bist der Lenz, nach dem ich verlangte in frostigen Winters Frist. Dich grüsste mein Herz mit heiligem Grau n, als dein Blick zuerst mir erblühte. Fremdes nur sah ich von je, freudlos war mir das Nahe. Als hätt ich nie es gekannt, war, was immer mir kam. Doch dich kannt ich deutlich und klar als mein Auge dich sah, warst du mein Eigen; was im Busen ich barg, was ich bin, hell wie der Tag taucht es mir auf, o wie tönender Schall schlug s an mein Ohr, als in frostig öder Fremde zuerst ich den Freund ersah. Sie hängt sich entzückt an seinen Hals und blickt ihm nahe ins Gesicht SIEGMUND mit Hingerissenheit O süsseste Wonne! O seligstes Weib! SIEGLINDE dicht an seinen Augen O lass in Nähe zu dir mich neigen, dass hell ich schaue den hehren Schein, der dir aus Aug und Antlitz bricht und so süss die Sinne mir zwingt. SIEGMUND Im Lenzesmond leuchtest du hell; hehr umwebt dich das Wellenhaar was mich berückt, errat ich nun leicht, denn wonnig weidet mein Blick. SIEGLINDE schlägt ihm die Locken von der Stirn zurück und betrachtet ihn staunend Wie dir die Stirn so offen steht, der Adern Geäst in den Schläfen sich schlingt! Mir zagt es vor der Wonne, die mich entzückt! Ein Wunder will mich gemahnen den heut zuerst ich erschaut, mein Auge sah dich schon! SIEGMUND Ein Minnetraum gemahnt auch mich in heissem Sehnen sah ich dich schon! SIEGLINDE Im Bach erblickt ich mein eigen Bild - und jetzt gewahr ich es wieder wie einst dem Teich es enttaucht, bietest mein Bild mir nun du! SIEGMUND Du bist das Bild, das ich in mir barg. SIEGLINDE den Blick schnell abwendend O still! Lass mich der Stimme lauschen mich dünkt, ihren Klang hört ich als Kind. aufgeregt Doch nein! Ich hörte sie neulich, als meiner Stimme Schall mir widerhallte der Wald. SIEGMUND O lieblichste Laute, denen ich lausche! SIEGLINDE ihm wieder in die Augen spähend Deines Auges Glut erglänzte mir schon so blickte der Greis grüssend auf mich, als der Traurigen Trost er gab. An dem Blick erkannt ihn sein Kind - schon wollt ich beim Namen ihn nennen! Sie hält inne und fährt dann leise fort Wehwalt heisst du fürwahr? SIEGMUND Nicht heiss ich so, seit du mich liebst nun walt ich der hehrsten Wonnen! SIEGLINDE Und Friedmund darfst du froh dich nicht nennen? SIEGMUND Nenne mich du, wie du liebst, dass ich heisse den Namen nehm ich von dir! SIEGLINDE Doch nanntest du Wolfe den Vater? SIEGMUND Ein Wolf war er feigen Füchsen! Doch dem so stolz strahlte das Auge, wie, Herrliche, hehr dir es strahlt, der war - Wälse genannt. SIEGLINDE ausser sich War Wälse dein Vater, und bist du ein Wälsung, stiess er für dich sein Schwert in den Stamm, so lass mich dich heissen, wie ich dich liebe Siegmund - so nenn ich dich! SIEGMUND springt auf den Stamm zu und fasst den Schwertgriff Siegmund heiss ich und Siegmund bin ich! Bezeug es dies Schwert, das zaglos ich halte! Wälse verhiess mir, in höchster Not fänd ich es einst ich fass es nun! Heiligster Minne höchste Not, sehnender Liebe sehrende Not brennt mir hell in der Brust, drängt zu Tat und Tod Notung! Notung! So nenn ich dich, Schwert - Notung! Notung! Neidlicher Stahl! Zeig deiner Schärfe schneidenden Zahn heraus aus der Scheide zu mir! Er zieht mit einem gewaltigen Zuck das Schwert aus dem Stamme und zeigt es der von Staunen und Entzücken erfassten Sieglinde Siegmund, den Wälsung, siehst du, Weib! Als Brautgabe bringt er dies Schwert so freit er sich die seligste Frau; dem Feindeshaus entführt er dich so. Fern von hier folge mir nun, fort in des Lenzes lachendes Haus dort schützt dich Notung, das Schwert, wenn Siegmund dir liebend erlag! Er hat sie umfasst, um sie mit sich fortzuziehen SIEGLINDE reisst sich in höchster Trunkenheit von ihm los und stellt sich ihm gegenüber Bist du Siegmund, den ich hier sehe, Sieglinde bin ich, die dich ersehnt die eigne Schwester gewannst du zu eins mit dem Schwert! SIEGMUND Braut und Schwester bist du dem Bruder - so blühe denn, Wälsungen-Blut! Er zieht sie mit wütender Glut an sich; sie sinkt mit einem Schrei an seine Brust. Der Vorhang fällt schnell この日本語テキストは、 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス の下でライセンスされています。@wagnerianchan Wagner,Richard/Die Walküre/II+
https://w.atwiki.jp/oper/pages/699.html
第2幕 第1場 (同じ部屋、翌日の午後) モロズス (銀筋のはいったズボンをはき、上着は未だ身に付けておらず、家政婦に手伝ってもらって、盛装の身支度をしている) 金モールの大礼装! 家政婦 (着るのに手を貸しながら) はい、閣下!ですが一言ご忠告申し上げると… モロズス (無視して) ボタンの付いた三角帽! 家政婦 もう用意してあります。ああ、少し私に耳を貸してくれたら… モロズス (先程と同様に) 国王陛下拝領の剣! 家政婦 (一心に) はいはい、ここに、きれいに、ぴかぴかに、磨いてあります…ああ、胸がつぶれそう、旦那様!どうしてそんなにお急ぎで、あの理髪師のせいだわ、 (憤慨して) あのいまいましい、呪わしい悪魔の刷毛もちがちょっと喋っただけで… モロズス 金の握りのステッキ! 家政婦 はいはい、閣下…でも、よく考えてみてください、ああ、お気をつけて…あいつらは意地悪い企みであなたを弄ぼうとしています! モロズス (相変わらず彼女を無視して) ちゃんと正装できたかな?抜けはないか?皺はないか?堂々として見えるか? 家政婦 ああ、イエス様、旦那様が立派に見えないなんてことがありましょうか!聖母マリア様、こんなに品があって、善良で、高貴なお方を、あの泡立て屋がからかおうだなんて、ああ、胸が張り裂けそう! モロズス 近所の靴屋に修理に出して、ついでにその口にも紐をかけてもらったらいい!一息つく間くらい黙ることができんのか?有難いことに、もうすぐこのお喋り婆さんから解放される… 家政婦 解放ですって?いいえ、シチューにされ、フライにされるんです。あの悪魔のコックに羽をむしられ、コショウをかけられるんです!(跪いて) ああ旦那様、忠実な召使の言うことを信じてください、あいつらはあなた様をバカにしようとしてるんです。熊みたいに首輪をつけて引っぱり回そうとしてるんです。私はドアの傍で何もかも聞きました。 モロズス (激怒して) 何だと、お前はドアにへばりついていたのか?一度そこでお前の鼻を挟んでやりたいものだ!さあ行け、床屋が娘を連れてくるまで、玄関で待っていろ! 家政婦 へぇ、うまく誑し込まれるでしょう、海千山千の、あの取り持ち屋が若い娘のことで旦那様に何を吹き込んだか… モロズス 出て行け、くそ婆あ! (ノックの音) ああ、やって来た! (家政婦に) 堂々としてるか?ちゃんとしてるか? 家政婦 お召し物はええ、でもお頭(つむ)のほうは、閣下… モロズス (彼女に飛びかかろうとするー家政婦は逃げ出すーひとり、鏡の前に行き、自分の姿を見つめ、ちょっと気取った歩き方をしてみる) 第2場 (理髪師が入って来る、媒酌人のように、やはり盛装している) 理髪師 閣下の従順な僕(しもべ)でござーい! モロズス さあ、見つかったたか?娘を連れて来たか? 理髪師 一人じゃなくて、三人もですよ、旦那。 モロズス 三人?私はトルコ人か?一人でも多いのに。しかし大騒ぎをしたりしないだろうね。私は昨日からずっと耳が痛んでいるのだ。無口で、もの静かだろうね? 理髪師 それぞれ、この全伯爵領で一番もの静かで、一番無口な娘です。旦那はかつてパリスが女神たちにしたように、その中から選んだらいい。両親と後見人の同意はもうとってあります。ああ、なんて娘たちだ、堅気の初心な小娘たち!俺だって結婚してなきゃね、嘆かわしいが、19年来結婚してましてね、俺が自分で選べたらなあ、あんなにもの静かで、優しくて、鳩みたいに穏やか! モロズス それで牧師は、公証人は? 理髪師 分かってます、分かってます、羊皮紙もきちんと書いてあります。名前が空けてあるだけで、あとは閣下の署名があれば手続き完了。 モロズス 素晴らしい!私は甥っ子の咽喉に栓を詰めて、歌なんか歌うのを止めさせてやる。連れてこい! 理髪師 ただいま、閣下! (彼は玄関の方に行くが、もう一度振り向いて戻って来る) モロズス (いらいらして) どうした?さっさとしろ! 理髪師 (モロズスに近づいて、小声で、内密に、心配そうに演技して) ひとつだけ お願いが、 あまり激しく 掴みかからないように! 行儀のいい 娘たちです、 まだ年端のいかぬ 子供みたいなもの、 繊細で臆病で 経験もないー 男に近寄られたことが ないのです。 最初の言葉に 詰まったり、 怖気づいたり、もじもじして、 自由に ものが言えなかったりしても、 困って恥じらうのを 笑ったりしないように。 冗談を言えば 顔を赤らめ、 揶揄いは 彼女らを追い返してしまう。 繊細なものは 繊細に扱わねばなりません、 ああ、娘心は 臆病なのです、 ただ信頼だけが 変えてくれます、 すると娘に 愛が芽生え、 打ち解け、心を開き始め 愛に素直に なってきます。 ですからもう一度 お願いします、 あまり激しく 掴みかからないように! 行儀のいい 娘たちです、 まだ年端のいかぬ 子供みたいなもの、 繊細で臆病で 経験もなくー 男が 怖くてたまらないのです。 モロズス くそっ、とって食ったりはしない!お前が未だ髭と羽ぼうきの区別ができなかった頃から、私は女の扱いを知っているんだ!急いでくれ、私には時間がないんだ。 第3場 (理髪師は玄関に行って、カルロッタ、イゾッタ、アミンタを中に入れる。三人とも変装し、髪型を変えているので誰と容易に分からない。カルロッタは、けばけばしい靴下、派手な胴衣を着た田舎娘のなりで登場し、麦わら帽子を手に、もじもじしている。イゾッタは若い貴婦人の格好をして、やや気取った装い。アミンタは貧しい庶民の娘のような質素な身なりをしている。全員恭しく、深くお辞儀をする) 理髪師 (彼女たちに情熱的に) さあさあ、頭を低く下げて、 高貴な方の、お屋敷だからな。 待っているのは、お偉いお方、 預かるのは、大きな名誉、 どえらい運命が 呼んでいる。 (モロズスを指して) このお方は、高貴なお生まれ、 高名で、無敵の 国王陛下の 提督、 サー・モロズス様、 世界の海に 名を轟かし、 世界中の港で 尊敬されている! この方に恐縮するのは、恥ずべきことではない、 大胆不敵な 男といえども、 トルコ人、スペイン人、海賊といえども その戦旗の前で 縮み上がり、 サーベルの前で 震え上がったのだ。 お辞儀をするのだ、頭が床につくまで。 恐れ多い お方なのだ。 モロズス (優雅に) お嬢さん方、ようこそ! 名誉なことだ、かたじけない! 若さには 大きな権利がある、 美しさは どんな家をも高貴にする。 理髪師 失礼ながら、旦那、お嬢さん方の紹介だが、その内気さ故に俺が代わりご説明を。 (カルロッタを連れてくる) カルロッタ (田舎娘風に驚くふりをしながら) ええっ、こわー!こんな偉え人ん前じゃ怖気づくわ! 理髪師 この娘は田舎の出で 根っから素朴、 つつましい農家の一人娘で、 世の手練手管を知らず、 嘘偽りとは無縁で、 野原や、牧草地で おとなしい羊たちに囲まれて 野の花のように育ちました。 モロズス 名前は何という? 理髪師 (彼女に代わって答えて) カタリーナ カルロッタ (がさつに) 違う!何を嘘言ってるだ、この野郎!いつもみんなカティって呼んでる。 (黙れという合図をしている理髪師に対して) そうだってば!こんな立派な旦那をだましたりできねえ! モロズス もっと近くにおいで! カルロッタ えっ!私に何の用だ?うちの村でユダヤ人がお腹の大きな豚見るみてえに私を見て。私に何の用だ?あっ、足がすくむ! モロズス (腹を立てて理髪師に) 子牛たちの中で自分も子牛になったみたいな娘だな。連れて行け! 理髪師 (肘でカルロッタをつついて) カルロッタ (おずおずと) もう行ってええんかい? モロズス (怒って) そうだ、行ってええ! 理髪師 (イゾッタを連れて来て) こちらは貧しいですが、 身分のある両親のお譲さん。 昼も夜も部屋の中で どんな遊び事にも目もくれず 精神に力を与えてくれる 立派な芸術をお勉強。 (カトリックの連祷を唱えるように、早口で) ラテン語、ギリシャ語、ヘブライ語、アラメア語を母国語のように話し、詩やシャレード(言葉遊び)を作り、絵を描き、刺繍をし、聖書の注釈や長老たちの法典を前からでも後ろからでもそらんじることができます。天文学、占星術、三角法、手相術が分かり、ペルシャ人のようにチェスをし、リュートを奏で… モロズス (びっくりして) リュートを奏で?? 理髪師 いえ、いえ、私が言おうとしたのは、彼女はタブラチュア楽譜が読めて、通奏低音と対位法を熟知してはいますが、理論だけで、実際にではありません。更に… モロズス もういい、十分だ! (イゾッタに) もっと近くへ、お嬢さん、怖がらなくていい! イゾッタ (軽快に早口で) どうして恐れたりしましょう、だって人相学の知識があなた様の星の動きを私に教えてくれますもの。お顔つきから見て取れるのは、あなた様が火星の下に生まれ、多血質で、激怒すると男たちには怖いけれど、女性には好意的で、心を砕いてきたということ。その体格は寛容を示し、額の弧は決意の堅固さを、黒い瞳は男らしい活力を示し、好感の持てる雰囲気を放っています。どうして信頼できないなんてことがありえましょう。手は…手を見せていただいてよろしいかしら… (彼女は彼の手をつかむ) モロズス (すっかり狼狽して、抵抗できない) お嬢さん! イゾッタ 何と幸運な手相ですこと!運命線がまっすぐ、心臓のルーネ文字、メンザリスが、何の障害もなく太陽線を越えていますが、それはコクレニウスによればヴィーナスのあらゆる冒険において幸運な印を意味しています!あなた様はお望みになるだけで、欲するものを手に入れます。それは手相学でネッテスハイムのアグリッパを意味しています。生命線は強い枝を示しています、ああ、素晴らしい、素晴らしい、割れ目がなく、分岐もない。あなたには跡取りはいませんが、長生きされる!はっきりした四角形の中に活力の根源が、ああ、何と卓越した手をお持ちだこと、モロズス卿、何と高貴で、表情豊かな手… モロズス (不安になって不機嫌になり、手を引っ込めて、汗をふきながら) あなたのご立派な所見に謝意を表しますよ、お嬢さん。 (理髪師に) 彼女を厄介払いしてくれ、あのお喋りで殺されそうだ。 理髪師 (イゾッタに) 後でまたその知識を存分に披露してくれれば、モロズス卿は感謝されるでしょう。 (モロズスに) もう一人こちらの高貴な娘さんを紹介してよろしいでしょうか! モロズス卿 (アミンタに、機嫌よく) 近くにおいで、お嬢さん! アミンタ (自然のままにはにかんで) よろしければ… モロズス 名前は? アミンタ ティミーダ。 理髪師 (小声で口をはさんで) ティモテウス(聖人テモテ)とは関係なく、ラテン語でして…内気という意味でして、彼女が控えめなので信心深い修道女たちがそう名付けました。 モロズス 美しい名だ!彼女の優美さに相応しい名だ!私の傍に坐らないかい? アミンタ ああご主人様、正直言って、 そうしたいのですが、 ああ、あなた様に後で後悔させたくないのです 時間を無駄にしたと、あなた様がご立腹するのではないかと。 私にあなた様を恐れ敬う気持ちがないのではなく、 でもお分かりください、私は言葉を交わすのが 本当に不器用なんです。 他の人が気楽に話したりおしゃべりしたりするのを聞くと、 私は落ち込んでしまいます、 他の人はいっぱいお話なさるのに、私はほんのわずか。 (人なつっこく) もっとも、私はいつもひとりでした、 両親もなく、遊び友達もなく育ちました、 親しく話をする人がいなかったら、 誰に対しても人見知りしてしまうのです、 知らない方が私に親切に言葉をかけてくれると、 いつもばかみたいに顔が真っ赤になるんです。 モロズス (理髪師に) 何て素直だ!何て純情だ!愛らしい子だ! (アミンタに) そんなに一日中ずっとひとりなのか? アミンタ ああご主人様、他にどうしようもありません、 家では敬虔なシスターたちと一緒で、 時にはまる一週間外を見ることすらなく、 でももうそれには慣れています。 通りで叫び声や騒ぎがあると怖くなります、 一日中、裁縫机に静かに黙って 座っているのが一番好きです。 私の夢を全部その 丸くて白い枠の中に刺繍します。 すると突然そこに、花や、星や、 優しい緑色が浮かび上がり、 まるで新しいイメージが色鮮やかな灯りとともに 私に湧き出たみたいで、嬉しくなります。 すると突然、私は心が広くなります。 世界も時間も感じません、 私はまるで、 花咲く野原を歩いているような気分です、 外では鳥の鳴き声が聞こえ 空の青が揺れ動いているみたい (突如、中断して) あら、ご免なさい、 私、自分のくだらないことばかり話して、 こんな子供っぽいお喋り、あなた様にはつまらないですね。 モロズス (理髪師に) なんと慎ましい!魅力的だ、魅力的だ! (アミンタに) だが日曜日くらいはその狭い部屋を出るのだろう! アミンタ ああご主人様、そんなにはっきり訊かれると、 私は罪を感じ、ひどく気おくれします、 だって私のしていることは、結局は大きな罪、 神様に対する 驕りかもしれません。 でもあなた様には 正直に言いますわ。 他の方々と一緒に教会に行くのは 好きではありません。 いえ、私は 自分の義務を忘れ 懺悔やミサを 怠っているのではありません。 私はひとりで 神様といるのが好きなのです。 鐘の音が 鳴りやんで 他の人たちが外に出て、声が聞こえなくなると、 ようやく私は 教会に忍び込み、 静かにぽつんと 腰掛けて 神様に 愛と感謝を述べて 全てをお許しになり 分かってくださることを願います。 それが私の 驕りや罪なら、お許し下さるでしょう。 モロズス (すっかりく興奮して理髪師に) 彼女だ!この娘だ、この娘しかいない! アミンタ (驚きを示して) ああ神様、ばかなことを話しました、ご主人様がお腹立ちなのが分かります。私が至らないなら、お許しください。 モロズス (理髪師に) 彼女に言ってくれ!お前が仲人だ。義務を果たせ! 理髪師 (アミンタに慎重に) あんたはモロズス卿の気に障ってない、 その反対だよ、お譲ちゃん、 ここに居た女性たち全部の中から、 あの方が選んだのはあんただ。 胸に手を当ててよく聞くんだ、 大いなる名誉があんたの前にある。 モロズス卿は、自分が貴族の身分にもかかわらず、 俺を通じて、あんたの心と手を求めておられるのだ。 アミンタ (驚いたふりをしながら) ああ主よ、私がどんな悪いことをしたというのでしょう、私のことを嘲笑し、こんな哀れな娘をからかうなんて? モロズス 違う、彼の言っているのは本当のことだ。お前に訊くが、ティミーダ、お前は神と人々の前で私の妻になってくれるか? アミンタ (畏敬の念に身震いするかのように、跪いて) ああ、何たる名誉! 私がそれに値すると、神様が望まれるなら! カルロッタ ああ、見てみろ。あのあばずれ女!まんまと言いくるめて。結婚するだと。あきれた。 イゾッタ こんな教養のない女が。でもこの女が手に入れたのは、鯨油とブランデーの臭いのする武骨者。私ならこっちからお断り。 カルロッタ この後どうなるか、見ものだわさ。行こう。 イゾッタ ええ、こんな家にはもう関係ないわ。 (二人は見るからに怒って出て行く) モロズス (理髪師に) さあ、では牧師と公証人だ。 理髪師 只今、只今、それに花嫁と、証人としての俺。すべてよどみなく。見てください、理髪師は目が利き、腕が確か。 (去る) (モロズスはアミンタをテーブルの方に連れて行き、アミンタは腰掛け、そこに慎ましく言葉もなく座っている。モロズスは長い間彼女を見つめ、動き出す) 第4場 モロズス (ゆっくり彼女に近づいて) そんなに黙りこくって、お譲ちゃん、 まだ恥ずかしいのかい? 私たちが結ばれる、この場に及んで、 君の楽しそうな顔が見たい。 アミンタ (役を演じながら) お許しください、ご主人様、私の愚かな振る舞いを、 私はまだ気が動転して、ぼうっとしてます。 夢にだって、考えたことありません、 神様が私にこれほどの名誉を贈ってくださるなんて。 モロズス お譲ちゃん、思い違いをするのはよしなさい、 君を呼んでいるのは名誉ではない、 大いなる犠牲の前に君はいるのだ! いいかい、お譲ちゃん、 初めは私も、君と同じように簡単に思っていた。 ただの遊びか気晴らしの相手に、 若い娘を選ぶのだと、考えていた。 そして、私の妻、配偶者と呼ぶことで、 その娘は幸せになるに違いないと思った。 だが今、君を見ていると、可愛い君、 君はたった今花開いたばかりだ、神の恵みの花、 そして私は心が乱れ、手が震える。 私が、こんな気難しい年寄りが こんなに無垢な若い娘に求婚などしていいものか? そう、私はますます気が重くなる、お譲ちゃん、 私たち二人はやはり余りに不釣合ではないかと。 アミンタ (誠実なふりをして) ああご主人様、そんなこと私、よく分かっています。 私がもう少し年をとっていて、貴族の礼儀をもっとよく 弁えていたら、あなた様には良かったでしょうに。 でも私、あなた様の名声を世間に辱めることのないよう、 心から気をつけるつもりです。 モロズス お譲ちゃん!君はひどく思い違いしてるよ。 私は、君と幸せになるのが、いかに簡単か、 それを疑っているんじゃない、そうじゃない、 しかし君は、しかし君は、 君は後悔するのではないかな? 考えて見てごらん、私は年寄りだ。 アミンタ (相変わらず役を演じて) そんなこと何でもありません、 だって素晴らしいじゃないですか、 年齢は名声、賞讃、名誉をもたらします! モロズス だが若い者たちときたら 年寄りのことを、 必要もない、重みもないものみたいに話す! お譲ちゃん、よくお聞き! 年寄りというのは 半人前でしかない、 年寄りには 半分しか時間がないからだ、 一番良かった時は 過去のものだ。 その目はもう飽き飽きするほど ものを見てきた、 その心臓は疲れて、高らかに音をたてることもない。 血液は 奥深いところで凍てつき まさしく生気を 萎えさせる、 自分が頑固で 冷淡なものだから、 周囲をすっかり 老けさせてしまう。 陽気になることもなく、笑うこともない、 他人を楽しませ 喜ばせることもない 若い者よりたったひとつ 優れているのは たったひとつだけだが、お譲ちゃん、唯一 年寄りは より感謝することができるということだ。 (彼は彼女の手を握りしめて優しく見つめる。アミンタは彼の眼差しに自分の意志に反して恥ずかしくなり心動かされる) 考えてもみてごらん、 年寄りは 自分の人生を楽しむのに、 大したことを 必要としていない! 静かな一日、それでもう幸せなのだ、 たった一言、微笑みひとつで楽しくなる。 誰かが優しく 見つめるだけで、 それだけで年寄りは もう嬉しくなる。 いや、お譲ちゃん、大したことは もう望んでいない、 愛だの、情熱だの、熱情だのはもういい、 君が私を お荷物だと感じなくて、 少し私に 親切にしてくれたら、 それでもう幸せだ!それは君に望み過ぎだろうか? アミンタ (率直に心打たれて) ああご主人様、聖なる秘跡に誓って、 私はあなた様に愛を捧げることができると…思います モロズス (大喜びして) おお ティミーダ! アミンタ (自分が役を忘れたことに気がつき、急いで気を引き締めて) この世で最愛のものを 贈って下さった お父様を敬虔に愛し 敬うように。 私がすることは、 初めは変で 逆らっているように思われるかもしれませんが、 あなた様にお誓いします、 私はただあなた様に良かれとだけ 思っています、 そして私があなた様の不機嫌を とり除くことができたら、 私はこの世で一番 幸せな女になることでしょう。 モロズス おお、お譲ちゃん、君は私をなんと幸福にしてくれることか! 愛が奇跡を 起こしたとしても、 それはまだ怒りっぽくて 弱いものだった。、 年寄りで、冷淡な男、 その私の中で 今、幸福が花開く この幸せは すべて君のお蔭だ! (彼は優しく彼女に近づき、感動して、彼女の額にキスする) 第5場 (理髪師が物音をたてずに入って来る) 理髪師 おやおや、秘薬の効果はてきめんだ!お見かけするところ、あの娘(こ)はあんたの血のめぐりを良くし、目を開かせたようですね。昨日までのふさぎこんだモロズス卿ではない。牧師や公証人の前で、いつものあんたと同じ方だと正直に証言などできないくらいだ。しかし尊敬すべき紳士方はもう階段を昇っておられる。ですから敬意を払って、懇ろなオタノシミはお控え願います。結婚後は憚ることなくオタノシミいただけますし、それどころか敬虔な夫婦の義務でもあります。結婚はケーキの中のレーズン以上に味のあるものです。 第6場 (牧師の変装をしたヴァヌッチと眼鏡をかけて公証人の格好をしたモルビオが、家政婦と一緒に入って来る。理髪師がドアの所で迎える) 理髪師 では失礼ながら私めが、尊敬すべき紳士方よ、結婚を望んでおられるお二人を紹介させていただきます。高名なるモロズス卿、国王陛下の臣下で、かつて軍艦の司令官を務めておられました。そして美徳の誉れ高きティミーダ嬢、二人とも独身で、あなた様と天のお力添えで神聖なる結婚生活に入ることを望んでおられます。牧師様、公証人殿、お役目を執り行ってください。 ヴァヌッチ (牧師を演じて、荘重に) 不和や戦争の多い この世の中で 愛し合う二人を 神の御前で 結び合わせるほど 牧師にとって すばらしい役目は ありません。 モルビオ (公証人を演じて) 死亡の場合や 遺言では 手数料は もう少し多めです。 法律家は争いで 生計をたてているのです。 しかし喜んで 愛の証人にもなります。 もちろんそれは 正式のものでなければならず、 良俗に反した 破廉恥な快楽であってはなりません。 愛は 結婚という形でのみ 有効と 認められるのです。 秩序こそが 法律家の世界であり、 どこでもそれを 守ることが 法律家の 一番の役目なのです。 (二人に) それでは秩序に従ってお尋ねします。 (大変早口で) 教会法及び国王陛下の法律に従い、この契約書に記された方々の有効且つ厳粛な結婚に必要な、種々の条件はすべて満たされておりますかな?更に、ここに挙げられた方々と、その署名が一致することを証言する、尊敬すべき証人はおられるかな?ケッコンノショウガイ、ドイツ語にすると、この結婚成立に対する教会的並びに世俗的障害はありませんか?まず第一に… ヴァヌッチ (牧師として割り込んで) 思うに、先生、手続きを簡単にしてはどうで。モロズス卿の名声は世にあまねく知られていますし、ティミーダ嬢のことは床屋の親方とあのご立派な未亡人のツィンマーラインさんが保証してくれます。新郎新婦が望み、証人が先ず契約書に署名してくれればそれで規則は十分です。 モロズス (前に出て署名する) 理髪師 (読み上げて) サー・モロズス、司令官… アミンタ (署名する) 理髪師 (同様に) ティミーダ… 家政婦 (署名する) 理髪師 テオドージア・ツィンマーライン、未亡人。そしてこの俺、パンクラツィウス・シュナイデバルト。 (署名する) ヴァヌッチ (牧師を、大変崇高に演じて) では私の神聖なる役目、結婚ノ秘跡を執り行います。あなたたちは、神の御前、並びに現世のこの二人の証人の前で、神聖なる結婚生活に入る決心ができていますか? モロズス (即座に) はい。 アミンタ (ためらい、狼狽して、黙っている) モロズス ティミーダ、黙っているのか? モルビオ 娘の気高い恥じらいを尊重しなさい!彼女の恥じらいが揺るぎない美徳をあなたに約束してくれます。 理髪師 (アミンタをつついて、小声で) サア! アミンタ (弱々しい声で) はい。 ヴァヌッチ ではお二人を結び合わせましょう、死すべき人間である私がひとつにしたものを分かつのは死だけでありますように! (非常に不明瞭に早口で) 父ト子ト聖霊ノ御名ニオイテ… (後ろへ下がり、打ち解けた声で) さて私がまず最初に、お二人におめでとうと申し上げましょう。 モロズス ありがとう、牧師さん、そしてあなた、公証人殿、そして証人の方々、我が人生の秋にかくも身に余る幸せをお与えくださったことに、神に感謝します。 (家政婦に身ぶりで合図する) 皆さん、我々と一緒にささやかな食事でもいかがでしょう? (家政婦はグラスに酒をついで持ってくる、皆、口々に) ヴァヌッチ (牧師を演じて) ではほんの 少しばかり、 お二人の邪魔に ならないように、 愛は本当は 分かち合うのを好みません、 二人だけで 幸せでいたいのです。 モルビオ (公証人を演じて) ではグラス一杯だけ 頂きます、 新婚さんには よく邪魔が入る、 二人きりに なれない時間が、 無限に長く 思われる。 モロズス (アミンタを見つめて) あの娘(こ)を見ているのは、素晴らしい、 なんと恥じらいがちで 控えめな眼差し。 一番もの静かで、可愛い女性を、 神様は私の胸に 与えてくれた! アミンタ ああ、この人たちが ずっといてくれたら、 だって二人きりに なってしまったら、 この人はその愛で 私に迫ってくる、 そしたら私 ひどいことをしないと。 理髪師 では、爆弾が 破裂する前に 速やかに姿を 消しましょう。 旦那は今はまだ 天国にいる気分だが、 明日になれば 病気は治る。 家政婦 私にはさっぱり 分からない、 誰も本当の顔を 見せてくれない。 半分本気で 半分冗談 でも何だか しっくりこない。 ヴァヌッチ (牧師を演じて) いい感じの集まりでした、おめでとう、この幸せに感謝します。新婚さん万歳、生キ、花開キ、育タンコトヲ! (全員乾杯し、グラスを鳴らし、飲み干す。静寂) モロズス 私には、この静けさの中、まるで天使が飛び回っているかのように聞こえる… 第7場 (玄関で物凄い音が聞こえる。大きな足音を立てて階段を昇って来る、ドアがばたんと開き、全員、ヴァヌッチの仲間によって演じられる下品な船乗りたちの一団がひっかけ錨、棍棒、ラッパ、太鼓、バグパイプを持って押し入ってくる。先頭の、ファルファッロ扮する赤ら顔の酔っぱらった老水夫が、手にした銛を振り上げる) ファルファッロ (老水夫を演じて) こん畜生、老いぼれ娼婦が言ったことは、今度は嘘じゃなかった。若い娘っ子をもらうとよ、あの爺いのモロズス艦長が!しかしあんたの思うようにこっそり、獲物を港に引き込むわけにはいかねーぞ!俺らの艦隊の司令官が祝砲なしに結婚式を挙げるなんざ、船乗り全員の恥ってもんさ。名誉には、それに相応しい名誉ってもんだ! モロズス 君らは多分勘違いしている。私は君らを知らん。私の部下じゃなかった。 ファルファッロ 嘘ぬかすな!上甲板の霧があんまり濃いんで、トム・フェクサーが、デブのジョニーが、あんたのフリゲート艦のならず者どもが分からんのだろう!しかし俺らは老モロズスを知っている、そして今日はタールを塗らずにキャビンに潜り込ませたりはしないぞ。 (他の者たちに) 前へ進め、勇敢な仲間たちよ、 我らが老提督は、 俺らを、婚礼と祝宴に 招いては くれなかった、 しかしセレナードの ひとつくらい 届けても 断りはしまい! 前へ進め!敬意を表してファンファーレを! 太鼓をを元気よく 打ち鳴らせ 歌の皆は、明るく大きな声で、 万歳、万歳、モロズス卿! 万歳、万歳、その嫁さん! (彼らは太鼓を叩き、バグパイプを演奏し、ラッパを吹き、喚き立てる) モロズス (気が狂ったように飛び出して) お前らの足、痛風にでもかかってしまえ、この大嘘つきめ、静かにしろ、さもないと私が九つの尻尾のある猫と一緒に鞭で叩いて追っぱらうぞ!悪魔と、その婆さんの所へでも失せやがれ! (他の者たちは彼を押しとどめる) アミンタ ああ、あなた、 みんな悪気はないんです。 ヴァヌッチ (牧師を演じて、驚いた様子で) しかし閣下、こういう時に あなたの口からそんなひどい悪態をつくとは! モルビオ (公証人を演じて) 気をつけて、気をつけて、名誉棄損になります、裁判沙汰になりますぞ! ファルファッロ (船乗りを演じて、激怒したふりをする) 何だと?あんたは昔の仲間をそんな風に迎えるのか、でぶでぶの陸(おか)ねずみは?このお人形さんの前で恥ずかしいって、俺らが下品で不作法だと?それとも白髪になってその太鼓腹を、年代物のラム酒でなく、若い姉ちゃんの血で温めるのが恥ずかしいのか?しかし皆が知らなきゃな、街じゅうが! (彼は急に窓を引き上げて外に叫ぶ) おーい、ご近所さん、おーい、皆さん、 みんな、こっち、みんな、上がって来い。 モロズス卿が 今日はお呼びだ、 あんたら皆を 招待するとさ。 さあ行け、鐘を鳴らせ、 さあ行け、礼砲を撃て、 さあこっちに来て、拝ましてもらえ! 皆、こっちに来て ようこそと言うんだ、 モロズス卿と 若い嫁さんに! モロズス (怒り狂うが、他の人に抑えられる) 私のピストル、このペテン師に一発喰らわしてやる!一番高いマストにお前を吊るしてやる、一番上の帆桁に、この悪党め…この…この…この… 他の人たち (彼を抑えて) 気をつけて…落ち着いて…今日はあなたの結婚式です、神経を静めてください… 第8場 (街の人や近所の人が押し寄せて来る。男性と女性が交互に合唱) 男たち 本当か、モロズス卿が? この偽善者を見てご覧よ。 女たち 女には我慢できないって 何千回も断言してたのに。 男たち こいつ、他人が楽しんでいる時は、 ひどく憤慨して毒づいていたくせに。 女たち その間に白髪頭が 若い小猫ちゃんに言い寄ってた。 全員 (交互に) なんたる偽善者!なんたる悪知恵! 年寄り狐!卑怯者! こっそり女を 連れ込んで! 年寄り狐、捕まえたぞ! モロズス (相変わらず取り囲まれ、抑えられている) 放せ!出て行け、ならず者め、私の家から出て行け! ヘンリー (合唱の指導者の格好をして) 花婿のあなたを 見たいという 我々の楽しみを 拒むのですか? いいえ、それはいけません! すぐに 忘れることのない、 祭の夜に なりますよ。 さあ、鐘を 鳴らしてくれ! 礼砲開始、ファンファーレ、 声を揃えて 万歳だ、 そーれ、はい、老いぼれ婿さん! そーれ、はい、若い嫁さん! 全員 (騒々しく、交互に) そーれ、はい、老いぼれ婿さん! そーれ、はい、若い嫁さん! (彼らは大声をあげ、叫び、笑い、ラッパを吹いたり、太鼓を打ったり、大騒ぎする。外から鐘の音と礼砲が聞こえ、ものすごい騒音) モロズス (怒りで顔が真っ青になり、すっかり憔悴して安楽椅子にへたり込む) 水だ!空気だ!息が!奴らに殺される! (理髪師に) 息がつまる!身銭を切っていい!後生だから奴らをこの家から追い出してくれ! 理髪師 (他の人たちに、丁寧にお辞儀して) ご来賓の皆様、並びに紳士淑女の皆様、モロズス卿は深く感動して感謝されておられます… 声1 ぶちのめされてだろ。ハハ! 理髪師 この結婚式に大変なご好意で参加いただき、喜びのあまり感激して言葉が出ないようで、代わって私に言えとのことです。角の右手の飲み屋でフランドルビールを三樽開けますんで、祝って飲んでくれとのことで。 ファルファッロ (船乗りを演じて) なかなか いい挨拶だ、 そうこなくっちゃ、老いぼれ婿さん、 いつまでも 覚えておけよ、 誰かが楽しく なる時は、 皆で喜びを 分かち合う、 そうしないと 幸せも半分。 さあ、今から 祝杯だ! だがその前に 明るく大きな声で、 もう一度、輪になって モロズス万歳、嫁さん万歳! 全員 (しかしもうさほど騒々しくはない) モロズス万歳、嫁さん万歳! (お辞儀をして笑いながら去っていく、船乗りたちも) モロズス (息をついて) もう行ったか?私の耳、私のこめかみ、すっかり傷ついた。ああ、まるで火あぶりにされる聖ラウレンティスのようだ。水!水をくれ! アミンタ (コップを持ってくる) ヴァヌッチ (牧師を演じて、モルビオの公証人と共にモロズスに近寄る) あまり厳しく お考えにならぬように、 少々喧しかったが、好意からでたこと。 庶民というものは、機嫌がいいと、 すぐに行儀を 忘れてしまう。 だが、そろそろお暇しなければ、私の役目が呼んでおります、あなたも多分奥様と二人だけのほうがいいでしょう。 モロズス (ぐったりして) 牧師さん、ありがとうございました。! ヴァヌッチ どういたしまして、 お子様の洗礼式にまたお目にかかりたく存じます。 モルビオ (公証人を演じて) お暇いたします、 こういう機会に来られてよかった、 いつか手助けや助言が必要な時は、 いつでもお役に立てるよう準備しております。 理髪師 (アミンタに小声で) さあ思いっ切りやるんだ、アミンタ!無口な女ががなり立て吹きまくるのを見せてやれ! アミンタ ああ、こんなお芝居、他の人にやってもらえばかった!あの方が気の毒、お可哀想ないい方なのに! 理髪師 まさにそれだよ!あの愚かさを酢と塩をきかせて治すんだ。では、では彼をたっぷり肉汁につけて、それで一丁出来上り。 ヴァヌッチ (牧師を演じて、彼女に近づき) 奥様、お休みなさいませ。 (小声で) 羽が全部飛び散るまで、奴をむしり取って、ほぐしてやれ! モルビオ (公証人を演じて) それではお暇いたします! (小声で) 我々の芸術に恥をかかせるんじゃないよ!奴が血の汗流すまで、つねっていじめてやれ! アミンタ (ひとりごと) ああ、神様、今までこんなに難しいことはなかったわ! 早くみんな終わってくれたらいいのに。 (ヴァヌッチ、モルビオ、理髪師が出て行き、ドアのところでもう一度アミンタに頑張れと合図する) 第9場 (モロズスとアミンタ二人だけ、階段を降りる人々の足音、それからドアを閉める音が聞こえる。深い静寂。アミンタはすっかり気が滅入ってテーブルの傍に座り、大きく溜息をつく。モロズスは、彼を見ようとしないで黙り込んでいる女に、優しく心配そうに近寄る) モロズス 君はそんなに大人しくて気が滅入っているみたいだね?ああ、分かるよ!多分あのひどい地獄のような大騒ぎに疲れたんだね? アミンタ ああ、いいえ、そうじゃありません。 (溜息をつく) モロズス (彼女の傍によって) 溜息をついているのか?後悔しているのか? アミンタ (本当に激しく) ああ、優しいお方、後生ですから、訊かないで、訊かないで! モロズス (優しく) しかし訊かないわけにはいかないよ、君!私たちは神の前で今やひとつではないか、ひとつの心、ひとつの人生?君の心配事は私の心配事ではないか?私に打ち明けてくれ、何でそんなに塞ぎ込んでいるのか? アミンタ (傍白) この人がもっと乱暴で厳しかったら、もっと気が楽なのに! (大声で) 何も、何も、私を責めないで! モロズス いや、言ってくれ、君、私に打ち明けてくれ。 アミンタ もう一度、ご主人様、切にお願いします、私を責めないで! モロズス 君が暗い顔をしているのを見るのは、自分のことのように辛い。君を幸せにしたいと思っているのに…私のティミーダ、何でそんなに塞ぎ込んでいるのか? アミンタ (真っ青になり緊張して) 旦那様、ご主人様、後生だから責めないで…少し休息が必要なんです… (小さく独り言) もう一言、あの人が言ったら、始めよう… モロズス (独り言) 乙女の恥じらいの何と可愛いこと! (彼女に近寄り手を取って) いいかい、私のティミーダ… アミンタ (足を踏みならし、激怒したふりをして叫ぶ) 静かに!そう言ったでしょう!!! モロズス (びっくりして仰向けに倒れて) ああああああ! アミンタ (突然激しい口調で) 静かにしていたいの、 静かに、静かに、静かに、静かに! 質問されたくありません、 煩わされたくありません! 困らせないで、尋問しないで、 自分のことは自分で分かってます、 何が気に入り、役に立つかは、一番分かってます、 いまいましい、私の邪魔をする奴め! モロズス (この変貌ぶりに唖然とし、しょぼんとして) しかしティミーダ…私はただ… アミンタ (足を踏み鳴らして) しかしじゃない!しかしはお終い! お願いはいや、話しもいや、、 ここでは、私がしたいようにします、 私が、私が、私が、私が。 ここでは誰も質問しない、 ここでは誰も要求しない、 私がする以外は、私が、私が。 モロズス しかしティミーダ…君の大人しさはどこにいった…私には君が分からない…私はただ… アミンタ (激怒している様子で、行ったり来たりしながら) あなたは、買ったとでも思ってるんでしょう、 もの静かでぺこぺこして、言うことをきき、 料理と家事を してくれる もの物言わぬ、ばかな小娘を。 大間違い!大外れ! 私が誰か、今のうちに覚えておきなさい! 黙ってこの壁の中に 閉じ込められ、 悲しみのうちに 一生を暮らすために あなたと一緒になったと、思ってるの? いえ、いえ、いえ、いいえ! いいえ、私は邪魔させない、 私は自分の 思いのままにする! 私は若い、私は生きたい、 私は若い、私は楽しみたい! 私は冗談を言って、笑いたい、 喜びたい、喜ばせたい、 人々の中で 陽気でいたい、 若くて、楽しくて、生き生きとした、 私の血をたぎらせてくれる 人々の中で。 私がこの家に いるとならば、 賑やかで 愉快でなければ! モロズス (すっかり絶望して、あちこち歩き回りながら) ああ、バカだった、この罰当たりめ、 もの静かな女が いるなんて、 あいつの戯言を 信じたばかりに。 ああ、バカだった、バカ、バカだった、 白髪頭 ひっさげて 今さら 嫁捜しなんかして、 まるで愚かな 若僧みたいに 自分の罠に 引っ掛かるとは! ああ、バカだった、バカだった、もう遅い 自分のバカさ加減が よく分かった! アミンタ (行ったり来たりしながら) ここで全てを 変えなければ、 若さには その権利がある! 私が欲しいのは、馬車、しかも三頭立て、 ドレス、真珠、ダイヤモンド、 召使い、お小姓、従僕、 オウムと それに九官鳥、 どれもレディに ぴったりでしょ。 いつも最高の ドレスを着て、 ミサに行ったり、温泉に出かけたり。 そして家では いつでも音楽、 フルート、バイオリン、そしてリュート、 チェンバロに クラブサン、 歌手、ダンサーに カストラート。 いつもいつも 音楽、音楽! 私自身も 歌を習うの 音楽、音楽、最高の楽しみ! だってその喜びは 高らかと このワクワクした胸に 押し寄せてくるの! モロズス (同様に、あちこち歩き回りながら) ああ、バカだった、この古狸! このマヌケときたら あんな魔女に 引っかかって、情けない! あの叫び声、ああ、あのがなり声、 あの歓声、あの鳴り響く声! 私の耳!私の耳! ああ神様、私はもう破滅です、 あんな風にずっと 騒がれたら。 (二人ともあっちこっち歩き回りながら、言い争う) アミンタ (女主人のように) 私が行くのを 邪魔しないで! 私がここを行くの、他の人ではなく! 私がここで話すの、私だけが、 私が、私が、私が、私が! 白髪頭は 隅っこで、 角(かど)っこでじっと していなさい、 私は若くて、スペースが要るの! モロズス (隅っこに逃げ込んで、拳で壁を叩きながら) ああ、このマヌケ、ああ、このとんま、 女を信用 するなんて! バカ、バカ、バカ、バカ、 私はバカだ、バカだった! 地獄より ひどい! 死よりも ひどい! アミンタ (いっそう激しく) ここで全てを 変えなければ、 窓を広く、壁を明るく 金襴緞子で 輝くばかりに、 机とテーブルは 新しく豪華に、 たくさんの鏡、たくさんの灯り、 絵画、花、椅子もいくつも、 ダンスの部屋、音楽の部屋! (彼女は見回して、テーブルクロスと、窓に掛かっているカーテンを、音をたてて引きちぎり、杖を取って、モロズスの貴重品をさんざん叩く。彼の魚の骨格や、パイプスタンド、天文学の道具などはすべて音をたてて床に落ちてしまう) 古臭いガラクタは 捨てましょう、 教会の墓地の ゴミ、虫喰い! 武器はポイ、ピストルも、 この色褪せた 魚の骨格も、 死を思わせるものは、ぜーんぶ、 恐怖を与えるものは、ぜーんぶ! 時代遅れの かび臭いもの、 辛気臭いものは ぜーんぶポイ、 タバコ臭いものは ぜーんぶポイ、 この年寄りの ふけの臭いも! パキン、ポキン、もっと、も一度 寂れた道具は ぜーんぶポイ! モロズス (すっかり絶望して、自分の道具を救い出そうと、彼女の邪魔をして) 私のパイプ!私の望遠鏡! アミンタ (彼に杖を振り上げて) どいて、でないと あなたも叩かれるわよ! 気をつけて!今、私は夢中なの、 ここの腐った、かび臭いものを、 一度徹底的に 掃除しようと。 (彼女は更に叩く) それもポイ!これもポイ! パキン、ポキン、もっと、も一度1 ひとかけらも 残らなくなるまで、 このあばら家を 片付けてやる。 第10場 (玄関のドアが急に開いて、ヘンリー・モロズスが普段の服装で現れる) ヘンリー ここで何が起きたんですか? トルコ人でも家に入って来たんですか? モロズス (彼に駆け寄り、膝をついて) ヘンリー、ヘンリー、後生だから、この悪魔から私を助けてくれ、助けてくれ!あいつは私を病気にする、私は殺される、私を気違いにする、私の耳を引き裂く、私の心臓を踏みつぶす、ヘンリー、ヘンリー、私をあいつから救ってくれ、でなければ破滅だ! ヘンリー (彼を起こして) おじ上、落ち着いて! (アミンタに) 僕のおじ上に何てことをするんだ? アミンタ (横柄に) あなたに言う必要なんかないわ。さっさとドアを外から閉めてよ。ここでは私が主人、他の誰でもない。夫婦喧嘩の仲裁も、覗き見も無用。出て行って! ヘンリー 僕が君を送り返してやる、速達でな!僕が君に礼儀作法というものを教えてやる、このあま! アミンタ はは?私を送り返すって!私はここの主人、判を押した契約書があるわよ。住居侵入だわ!警察を呼ぶわ!この無礼者が私の結婚の邪魔をする。 ヘンリー 静かに、部屋に引っ込んでろ! アミンタ ここでは私はしたいようにするわ。 ヘンリー 部屋に引っ込め、でないとお前をぶん殴るぞ! アミンタ 私を殴るですって? あなたは女性を殴るおつもり? ヘンリー 夫を敬わないような女は、藁くずみたいにぶっ叩かれて当然だ。はばかる仕事じゃない。さあ、部屋に引っ込んで、静かにしてろ! アミンタ 女の私を (地団駄を踏んで) いや、いや、いや、いや! ヘンリー さっさと行け! (彼は彼女の手首をつかむ) アミンタ 指がつぶれる、 (大声で叫びながら) 手首が折れる、…それなら私は、警察よ、警察…裁判よ…裁判よ! ヘンリー さあ行くね? アミンタ (親指をねじられて呻きながら) ええ、ええ、ええ。 ヘンリー (彼女を放して) ほんの小手試しだ!二度とするな!さあ、中へ入れ! アミンタ ああ…ああ…ああ…手が砕ける… (呻きながら部屋に入る) でもー明日、警察に行ってやる…ああ…ああ…ああ。 (呻きながら彼女は隣の部屋に消える) 第11場 ヘンリー (振り向いて) いいですか、おじ上、これが無口な女の然るべき扱い方です、女が大人しくしていない時の。 モロズス ヘンリー、ヘンリー、お前には何と感謝していいか?おお、神よ、あなた様は何て女をお創りになったのだ、おお、神よ!ヘンリー、知ってるだろう、私は決して臆病な男ではなかった、17回戦場に出たし、暴風雨の時は自分で帆を縮めた。しかしあいつには太刀打ちできない。あいつは私を無茶苦茶にする。ヘンリー、こんな悪魔と暮らすなんて、どうして我慢できよう!水に跳び込むほうがましだ!テムズ川に跳び込むほうが! ヘンリー 大丈夫!実際、ばかなことをしましたね、危ないところでしたよ、でも心配しないで、僕が全部元通りにします。明日、判事さんと弁護士さんを呼びましょう、そしておじさんは結婚を解消するんです。 モロズス (大喜びして) おお、それができたら。教会に銀の燭台を二つと、孤児院にベッドを十、寄付しよう。ヘンリー、ヘンリー、私はお前を邪険に扱ってしまった、しかし今お前が私を助けてくれたら、私が持っているものは全部、お前のものだ、全部だ、全部だ、私には生きて行くのにもう何も要らない、欲しいのは静けさだけだ、静けさ、静けさだけだ! ヘンリー 全部僕に任せてください、明日になったらおじ上は自由です。 (宥めながら) さあベッドに行って、おじ上、すっかりお疲れのご様子ですよ。 モロズス ああ、もうぼろぼろだ、あいつは私をヒラメみたいにぺちゃんこにした、あいつは私をとろとろ蒸してじりじり焙った、ああ、思ってもみなかった、私のようなちゃんとした男が、惨めな犬みたいになるなんて。 ヘンリー ぐっすりお休みください、明日になったら全て片づきます! モロズス あいつの隣でどうやったら眠れるんだ!火薬庫でパイプに火をつける方がましだーいやだ、怖いんだ…怖いんだ。 ヘンリー 怖がらないで!落ち着いて自分の部屋に行って、閂をかけておきなさい、ドアの前で僕が、あいつが部屋に押し入らないように見張っています。あいつはもう僕の腕力を知ってるから、来ませんよ。 モロズス ああ、お前は何ていいやつだ!ドアの前にいてくれよ、そしたら眠れるかもしれない。ああ、私は疲れた、くたくたで、目はくらくらし、身体は空っぽ、ああ、休まなくちゃ、休まなくちゃ。 ヘンリー (彼の腕の下を掴んで、連れて行く) ぐっすり休んで心配しないで、僕が朝までドアの前でしっかり見張ってますよ、朝になったら判事さんを呼びに行きましょう。今は、ゆっくりお休みください! モロズス (ドアの所でよろめくように入りながら) ありがとう、私のヘンリー、ああ…寝るのだ…寝るのだ…寝るのだ… 第12場 (部屋の中から閂をかけ、鍵を回す音がする。ヘンリーは耳をすませて、モロズス卿が寝付くまで待っている。それから足音を立てずに三歩はずむように別のドアに行く) ヘンリー (小声で) アミンタ、アミンタ! アミンタ (そっと部屋から出て来て、二人は抱き合う) ヘンリー 可愛い天使、何て見事な君の小悪魔ぶり!おじさんはもう蠟みたいにへなへなで、明日には一丁上がりだ。 アミンタ ああ、神様、可哀想なお年寄り、 私、あの方にあんな酷いことしたくなかった! 悪魔のような大騒ぎをしながらも あの方に親切にしてあげたいと、ずっと思っていた。 (溜息をついて) 全てが上手くおさまって、 本当にみんなの前であの方が好きだと言えたらいいのに。 ヘンリー なんて君は善良で、心が豊かなんだ。 なんてすべてを優しくやったことか! いや、心配しなくていい!今夜だけまだ 君はモロズス夫人、 でもその後はずっと僕のもの、ずっと僕のもの! アミンタ このお芝居や策略全部が憎らしいわ、 からかったり、騙したりは、悪いことだわー けれどあなたのためなら何でもします、 私とひとつであり、すべてであるあなたのためなら! ヘンリー ああ、君、なんて僕を幸せにしてくれるんだ! (二人は互いに抱き合う。深い静寂。突然、寝室からモロズスの声が聞こえる、深くて暗い声) モロズスの声 ヘンリー、ヘンリー!見張っているか? ヘンリー ええ、おじ上、夜じゅうずっと! モロズスの声 あいつは大人しくしてるか? ヘンリー (抱いているアミンタの髪を撫でながら) ええ、静かですよ、 一言も、一息だって彼女の口から出てきません 手も静か、胸も静かにしています、 黒闇の中で息も感じられません、 身動きすることも、もがくこともできず まるで子供みたいに黙って眠っています。 モロズスの声 私は眠っていいのだな? しっかりあいつを捕まえているな? ヘンリー (アミンタをいっそう自分に引き寄せながら) ご心配はありません! 鉄の取っ手みたいに、火のついた紐みたいに しっかり捕まえています、 身動きすることも、もがくこともできず これからの人生をどうするか、 承知の上で今、僕に委ねられています! モロズスの声 (低く、穏やかに) ああ…ああ…これで安心して眠れる。すべてお前のお蔭だ、ありがとう! ヘンリー いつまでもあなたの甥っ子ですよ。 アミンタ (幸せそうにヘンリーを見ながら) すべてあなたのお蔭!ありがとう! ZWEITER AUFZUG ERSTE SZENE Gleiches Zimmer. Nachmittag des nächsten Tages MOROSUS in silberseidenen Hosen, noch ohne Rock, richtet sich unter Hilfe der Haushälterin in grossen Staat zusammen Den Paraderock mit den vergoldeten Schnüren! HAUSHÄLTERIN ihm hineinhelfend Hier, Euer Gnaden! Doch lasst Euch nur raten… MOROSUS über sie hinweg Den Dreispitz mit den Knüpfen! HAUSHÄLTERIN Er ist schon bereit. Ach, wollt mich nur hören… MOROSUS wie vordem Den Ehrendegen Seiner Königlichen Majestät! HAUSHÄLTERIN eifrig Zur Stelle, zur Stelle, frisch, blank und gescheuert… Oh, es drückt mir die Seele, gnädigster Herr! Wie könnt Ihr so eilen, nur weil dieser Bader, grimmig dieser verfluchte, vermaledeite Pinselhalter des Teufels Euch zuschwatzt… MOROSUS Den Stock mit dem goldenen Knauf! HAUSHÄLTERIN Hier, hier, Euer Gnaden … Oft wollt doch bedenken, oh, lasst Euch warnen… Sie spielen mit Euch ein tückisches Spiel! MOROSUS noch immer über sie hinweg Bin ich nun ordentlich angetan? Keinen Fehler? Keine Falten? Sehe ich stattlich aus? HAUSHÄLTERIN Oh Jesus, wie könnten Euer Gnaden anders aussehn denn vortrefflich! Madonna Maria, dass so ein vornehmer, so ein gütiger, edler Mann zum Spott wird für einen Schaumschläger, oh, - es zerreisst mir die Seele! MOROSUS Lass sie flicken beim nächsten Schuster und dir gleich Pechdraht durch den Mund ziehn! Kannst du nicht schweigen einen Atemzug lang? Gott sei Dank, bald werd ich erlöst sein von diesem Gesabber… HAUSHÄLTERIN Erlöst? Nein, geschmort und gebraten, gerupft und gepfeffert von diesem Erzkoch des Teufels! In die Knie fallend Oh Herr, glaubt einer treuen Dienerin, sie treiben ein Narrenspiel mit Euch, sie führen Euch wie einen Bären am Halfter. Ich habe allerlei gehört an den Türen, ich… MOROSUS wütend Was, an den Türen klebst du? Dass ich dir dort einmal die Nase einklemmen könnte! Fort jetzt und am Tore gewartet, bis der Bader kommt mit dem Mädchen! HAUSHÄLTERIN Ha, das wird gut gebadert sein und mit allen Wassern gewaschen, was dieser Preiskuppler Euch als Jungfer zuschwätzt… MOROSUS Hinaus, Kanaille! Es pocht Ach, - da ist er schon! Zur Haushälterin Bin ich stattlich? Ist alles in Ordnung? HAUSHÄLTERIN Das Kleid schon, aber der Kopf, Euer Gnaden… MOROSUS stürzt auf sie zu - die Haushälterin flüchtet hinaus - allein, tritt vor den Spiegel, sieht sich an, macht einige feste Schritte ZWEITE SZENE Der Barbier tritt ein, gleichfalls feierlich angetan, wie ein Brautwerber BARBIER Euer Gnaden gehorsamster Diener! MOROSUS Nun, hast du sie gefunden? Hast du das Mädchen gebracht? BARBIER Nicht nur eine, sondern drei, mein gnädigster Herr. MOROSUS Drei ? Bin ich ein Türke? Schon eine ist vielleicht zu viel. Aber werden sie keinen Lärm machen, mir schmerzen die Ohren noch von gestern. Sind sie schweigsam und still? BARBIER Das Stillste, das Schweigsamste der ganzen Grafschaft, jede auf ihre Art. Ihr könnt wählen unter ihnen wie weiland Paris unter den Göttinnen, und den Consensus der Eltern und des Vormunds hab ich bereits in der Tasche. Ach, was für Mädchen, was für knusprige, keusche Dinger! Wäre ich nicht vermählt, Gott sei s geklagt, vermählt seit neunzehn Jahren, ich hätte mir selber eine ausgesucht, so still sind sie, so sanft und taubenhaft! MOROSUS Und den Pfarrer, den Notarius? BARBIER Verständigt, verständigt und die Pergamente sauber ausgeschrieben. Nur der Name fehlt noch und Euer Gnaden giltiges Signum. MOROSUS Vortrefflich! Ich will meinem Neveu einen Pfropf in die Kehle stecken, dass er das Singen verlernt. Führ sie herein! BARBIER Sogleich, Euer Liebden! Er geht zur Tür, wendet sich noch einmal um und kommt zurück MOROSUS schon ungeduldig Was soll s? Keine Federlesen! BARBIER tritt an ihn heran, leise, vertraulich, mit gespielter Besorgnis Nur das eine lasst Euch bitten, Fasst sie nicht zu stürmisch an! Mädchen sind s von feinen Sitten, Kinder fast noch nach den Jahren, Zart und scheu und unerfahren - Keiner nahte je ein Mann. Wenn sie stocken, wenn sie schaudern, Spröde tun beim ersten Wort, Nicht vermögen frei zu plaudern, Lächelt nicht der Scham in Nöten, Denn ein Scherz macht sie erröten Und ein Spott scheuchte sie fort. Zart muss man mit Zartem handeln. Ach, ein Mädchenherz ist scheu, Nur Vertrauen kann es wandeln, Dass es sacht beginnt zu spriessen, Sich zu öffnen, zu erschliessen Und der Liebe offen sei. Darum lasst Euch nochmals bitten, Fasst sie nicht zu stürmisch an. Mädchen sind s von feinen Sitten, Kinder fast noch nach den Jahren, Zart und scheu und unerfahren - Und voll Angst vor jedem Mann. MOROSUS Zum Teufel, ich werde sie nicht fressen! Ich wusste schon mit Weibern umzugehn, als du noch einen Bart nicht unterscheiden konntest von einem Flederwisch! Presto jetzt, ich habe keine Zeit. DRITTE SZENE Der Barbier geht zur Türe und führt Carlotta, Isotta und Aminta herein, die alle verkleidet sind, durch veränderte Haartracht nicht leicht erkennbar. Carlotta kommt als Landmädchen mit grellen Strümpfen, buntem Mieder, einem Strohhut, den sie verlegen in der Hand hält, Isotta ist als junge Edeldame etwas affektiert angezogen, Aminta ganz einfach wie ein armes Bürgermädchen. Alle verneigen sich tief und demütig BARBIER pathetisch zu ihnen Wohl tut ihr, das Haupt zu neigen, Denn ihr weilt in edlem Haus, Gross ist der Herr, der euch erwartet, Gross die Ehre, die euch teil wird, Gross das Schicksal, das euch ruft. Auf Morosus deutend Dieses ist der hochgeborne, Hochberühmte, unbesiegte Sir Morosus, Admiral Seiner Majestät des Königs, Wohlbekannt auf allen Meeren, Hochgeehrt an allen Höfen! Schämt euch nicht, vor ihm zu zagen, Denn auch unerschrockne Männer, Türken, Spanier und Piraten Schauerten vor seiner Flagge, Zitterten vor seinem Schwert. Neigt nur, neigt das Haupt zur Erde Dieser Mann ist Ehrfurcht wert. MOROSUS galant Werte Damen, seid willkommen! Mein die Ehre, mein die Ehrfurcht! Jugend hat das höh re Anrecht, Schönheit adelt jedes Haus. BARBIER Gestattet, hochedler Herr, Euch die Damen zu präsentieren und das Wort für ihre Schüchternheit zu nehmen. Er führt Carlotta heran CARLOTTA bäuerisches Entsetzen heuchelnd Ui je, i hab an Angst! I fürcht mi tamisch vor so an noblen Herrn! BARBIER Dies Mädchen reiner Unschuld Stammt vom Lande, Schlichter Bauern einzig Kind, Unbelehrt in allen Künsten, Fremd der Lüge, der Verstellung, Wuchs sie zwischen sanften Lämmern Auf den Wiesen, auf den Weiden Selbst wie eine Blume auf. MOROSUS Und wie heisst du? BARBIER für sie antwortend Katharina CARLOTTA grob Ka Spur! Was lügst denn, Bazi! Kathi rufen s mich alleweil. zum Barbier, der ihr Zeichen macht, still zu sein No, weil s wahr is! I wer doch net mogeln vor so ein aufputzten Herrn! MOROSUS Tritt nur näher! CARLOTTA Oh mei! Was will er denn von mir? Wie der mi anglurt genau wie bei uns der Jud die trächtige Sau. Was wiil er denn von mir? Ah mei, da geh i net zu! MOROSUS ärgerlich zum Barbier Die ist bei ihren Kälbern selbst zum Kalb geworden. Schaff sie weg! BARBIER schiebt Carlotta mit dem Ellenbogen an CARLOTTA blöd Derf i scho wieder gehn? MOROSUS zornig Ja, du derfst! BARBIER Isotta heranführend Dieses ist ein junges Fräulein, Arm, doch edel ihre Eltern. Tag und Nacht in ihrer Kammer, Abgewandt von allen Spielen ernte sie die hohen Künste, Die dem Geiste Macht verleihn. Wie eine Litanei, rasch Sie kann Latein, Griechisch, Hebräisch, Aramäisch wie ihre Muttersprache, sie macht Verse, Charaden, sie zeichnet und stickt Tapisserien, sie liest auswendig von vorn und rückwärts die Kommentare zur Heiligen Schrift und die Pandekten der Kirchenväter, sie versteht Astronomie, Astrologie, Trigonometrie, Chiromantie, sie spielt Schach wie ein Perser und schlägt die Laute… MOROSUS aufschreckend Schlägt die Laute?? BARBIER Nein, nein, ich meine, sie liest die Tabulatur, beherrscht den Generalbass und den Kontrapunkt, aber nur in der Theorie, nie in der practica. Sie weiss ferners… MOROSUS Schon gut und genug! Zu Isotta Tretet nur näher, edles Fräulein, habt keine Angst! ISOTTA leicht und geschwind Wie soll ich Scheu haben, da meine Kenntnis der Physiognomia mir Eure Sternenbeschattung kenntlich macht. Ihr seid, ich ersehe es aus Eurer Komplexion, im Zeichen des Mars geboren, sanguinischen Bluts, gefährlich den Männern im Zorn, doch wohlgeneigt den Frauen und gerne von ihnen gelitten. Eure Leibeshaltung zeigt Grossmut, der Bogen der Stirne Festigkeit des Entschlusses, die dunkle Pupille männische Kraft, eine sympathische Aura strahlt von ihr aus, wie sollte man da nicht Zutrauen haben, die Hand… erlaubt mir Eure Hand… sie fasst nach seiner Hand MOROSUS ganz betroffen, kann sich nicht wehren Mein Fräulein! ISOTTA Welch glücksel ge Formation! Der Fortuna Linie ungebrochen, die Rune des Herzens, die Mensalis, frei überschnitten von der Linie der Sonne, das besagt nach Coclenius glücksel ge Signatur in allen Abenteuern der Venus! Ihr braucht nur wollen und Ihr habt, was Ihr begehrt, so deutet s Agrippa von Nettesheim in seiner Chirosophia. Die Lebenslinie weist starken Ast, ah, vortrefflich, vortrefflich, kein Spalt, keine Abzweigung. Ihr habt keine Nachfahren und werdet lange leben! In klarer Quadrangel die Wurzeln der Temperamente, ach, was für eine treffliche Hand Ihr habt, Sir Morosus, was für eine edle, sprechende Hand… MOROSUS ängstlich verärgert die Hand zurückziehend, sich den Schweiss abwischend Sehr erkenntlich für Eure gute Meinung, mein Fräulein. zum Barbier Schaff sie mir vom Hals, sonst schwätzt sie mich tot. BARBIER Zu lsotta Sir Morosus wird Euch dankbar sein, wenn Ihr ihm später Eure Kenntnisse ausführlich erläutert. Zu Morosus Gestattet, dass ich Euch noch dieses edle Fräulein präsentiere! MOROSUS zu Aminta, mit Wohlgefallen Tretet näher, edles Fräulein! AMINTA natürlich scheu Wenn s erlaubt ist… MOROSUS Euer Name? AMINTA Timida. BARBIER leise dazwischen Das kommt nicht von Timotheus, sondern ist Latein, . . heisst die Schüchterne, so nannten die frommen Schwestern sie um ihrer Bescheidenheit willen. MOROSUS Ein schöner Name! Er macht Eurer Anmut Ehre! Wollt Ihr Euch nicht an meine Seite setzen? AMINTA Ach Herr, dass ich es offen sag , Ich tät es nur zu gern. Aber ich möchte nicht, dass es Euch später gereut Und Ihr Euch ärgert über die verlorene Zeit; Nicht dass mir s an Ehrfurcht vor Euch gebricht, Aber versteht, ich fühl mich recht ungeschickt, Die Worte zu setzen, Und hör ich andere plaudern und schwätzen, So spür ich bedrückt, Wie wenig ich weiss und die andern wie viel. Zutraulich Freilich, ich war immer allein, Wuchs auf ohne Eltern und ohne Gespiel, Hatt niemand, mit ihm vertraulich zu reden, So blieb nun die Scheu vor allem und jedem, Werd allemal töricht und roten Gesichts, Wenn ein Fremder gütig die Red an mich richt . MOROSUS zum Barbier Wie offen! Wie rein! - Ein liebliches Kind! Zu Aminta Und so seid Ihr tagsüber immer allein? AMINTA Ach Herr, wie sollt es denn anders sein, Leb doch bei den frommen Schwestern im Haus, Seh oft wochenlang nicht auf die Strasse hinaus, Aber ich trag es schon so. Mich erschreckt der Gassen Geschrei und Gesumm, Am liebsten sitze ich still und stumm An meinem Nähtisch den ganzen Tag, Sticke mir all meine Träumerei n In den runden weissen Rahmen hinein. Und plötzlich hebt es dort an zu blühn Von Blumen, von Sternen, von zartem Grün, Und ich freu mich, wie das neue Gebild Mit buntem Geleucht mir entgegenquillt. Da wird mir plötzlich die Seele weit. Ich spür nicht die Welt, ich spür nicht die Zeit, Und mir ist, Als ging ich über blüh nde Wiesen hin Und hörte aussen die Vögel singen Und das Blau des Himmels sich niederschwingen plötzlich sich unterbrechend Doch verzeiht, Ich spreche zuviel von mir törichtem Ding, Solch kindischer Schwatz ist für Euch zu gering. MOROSUS zum Barbier Wie bescheiden! Bezaubernd ist sie, bezaubernd! Zu Aminta Doch Sonntags wenigstens verlasst Ihr Eure enge Stube! AMINTA Ach Herr, da Ihr mich so offen fragt, Fühl ich mich schuldig und arg verzagt, Denn am Ende mag s grosse Sünde sein, Was ich tu, und Hochmut vor Gott dem Herrn. Aber ich will s Euch offen gestehn Ich lieb s nicht, mit den andern zur Kirche zu gehn. Nicht, dass ich je meine Pflicht vergesse, Die Beichte versäum und die heilige Messe. Am liebsten bin ich mit Gott allein. Hat erst die Glocke sich ausgeschwungen, Sind die andern fort und die Stimmen verklungen, Dann erst schleich ich in die Kirche mich ein, Setz still mich auf eine einsame Bank Und sag meinem Herrgott Liebe und Dank Und hoffe, der alles verzeiht und ermisst, Wird mir verzeihn, Wenn dies Hochmut von mir oder Sünde ist. MOROSUS ganz wild zum Barbier Sie ist die Rechte! Diese, diese und nur sie allein! AMINTA sich erschrocken stellend Oh Gott, ich habe wohl töricht gesprochen, ich sehe, der gnädige Herr ist erregt. Verzeiht mir, Sir, wenn ich gefehlt habe. MOROSUS zum Barbier Sag es ihr! Dich habe ich zum Werber bestellt. Tu deine Pflicht! BARBIER behutsam zu Aminta Mitnichten hast du Sir Morosus missfallen, Im Gegenteil, Kind, Von allen Frauen, die hier sind, Ist seine Wahl auf dich gefallen. Tu auf dein Herz und öffne dein Ohr, Grosse Ehre steht dir bevor Sir Morosus, ob zwar von adligem Stand, Wirbt durch mich bei dir um dein Herz und deine Hand. AMINTA Erschrecken heuchelnd Oh Herr, was hab ich denn Böses getan, dass Ihr meiner spottet und Scherz treibt mit einem armen Mädchen ? MOROSUS Nein, er hat die Wahrheit gesprochen. Ich frage dich, Timida, willst meine Gattin werden vor Gott und den Menschen ? AMINTA wie vor Ehrfurcht schauernd, in die Knie sinkend Oh hohe Ehr! Wollte Gott, dass ich ihrer auch würdig wär! CARLOTTA Ah, da schaugts her. So a Luder! Wie die ihn umkriegt hat. Heiraten tut ers. Dös wann i gewusst hätt. ISOTTA Eine so ungebildete Person. Aber sie kriegt einen Rüpel, der nach Tran stinkt und Branntwein. Mich hätt er nicht bekommen. CARLOTTA Schau ma, dass ma weiter kommen. I geh ham. ISOTTA Ja, in einem solchen Hause habe ich nichts zu schaffen. Beide scheinbar zornig ab MOROSUS zum Barbier Und jetzt den Pfarrer, den Notar. BARBIER Gleich, gleich, und die Jungfer und mich als Zeugen. Alles geht wie am Schnürchen. Seht, ein Barbier hat den besten Blick und die sicherste Hand. Ab Morosus führt Aminta zum Tisch, sie setzt sich nieder und bleibt dort bescheiden und wortlos sitzen, Morosus betrachtet sie lang und bewegt VIERTE SZENE MOROSUS nähert sich ihr langsam So stumm, mein Kind, Und noch immer so scheu? In dieser Stunde, die uns verbindet, Hätte ich dich lieber froh gesehn, AMINTA in ihrer Rolle Verzeiht mir, Herr, meine törichte Art, Bin noch bestürzt und ganz benommen, Hätte nie gewagt, nur im Traum zu denken Gott wolle mich mit soviel Ehre beschenken. MOROSUS Kind, gib dich keiner Täuschung hin, Dich ruft keine Ehr , Vor ein grosses Opfer bist du gestellt! Sieh, Kind, Erst sah ich s selbst so leicht wie du. Ich dacht nimmst dir ein junges Weib, Als gält s bloss Spiel und Zeitvertreib, Und meint, eine jede müsst glücklich sich preisen, Meine Ehefrau und Gemahlin zu heissen. Doch blick ich dich jetzt, du Liebliche, an, Du halb erst erschlossne, du Gottesblüte, So bebt mir die Seele, so bebt mir die Hand Wie darf ich alter grämlicher Mann Um soviel sorglose Jugend werben? Ja, immer schwerer drückt es mich, mein Kind, Ob wir beide nicht doch zu ungleich sind. AMINTA mit gespielter Treuherzigkeit Ach Herr, ich weiss es nur selbst zu sehr Wär besser für Euch, wenn ich älter wär Und mehr schon verständ von adliger Art. Doch ich will mich von Herzen zusammennehmen, Euer Ansehn nicht vor der Welt zu beschämen. MOROSUS Du Kind! Wie sehr du mich missverstehst. Ich zweifle doch nicht, ich zweifle nicht, nein, Wie leicht es wär, mit dir glücklich zu sein, Aber du, aber du, Wird es dich nicht gereu n? Bedenk, ich bin ein alter Mann. AMINTA noch immer in der Rolle Das macht doch nichts, Das ist doch schön Alter bringt Ansehn, Ruhm und Ehr ! MOROSUS Wie Jugend doch vom Alter spricht, Als war s nicht Not und schwer Gewicht! Kind, hör mich an! Ein alter Mann ist nur ein halber Mann, Denn halb bloss steht er in der Zeit, Sein best Teil ist Vergangenheit. Sein Aug hat längst sich satt geschaut, Sein Herz geht müd und schlägt nicht laut. Ein Frost sitzt ihm zutiefst im Blut Und lähmt den rechten Lebensmut, Und weil er selber starr und kalt, Macht er die ganze Umwelt alt. Er kann nicht munter sein, nicht lachen, Nicht andre froh und freudig machen - Nur eins hat er der Jugend vor Nur eins, mein Kind, kann er allein Ein alter Mann kann besser dankbar sein. Er fasst sie an der Hand und sieht sie zärtlich an. Aminta wird wider ihren Willen beschämt und bewegt unter seinem Blick Denn denk, Wie wenig braucht ein alter Mann, Um seines Lebens sich zu freu n! Ein stiller Tag ist ihm schon Glück, Ein Wort, ein Lächeln macht ihn froh, Und blickt ihn einer milde an, So hat er ihm schon wohlgetan. Nein, Kind, nichts Grosses will ich mehr, Nicht Liebe, Glut und Leidenschaft, Wär glücklich schon, Wenn du mich nicht als Last empfändst Und mir ein wenig gut sein könntst! Wär das zuviel von dir begehrt? AMINTA ehrlich ergriffen Oh Herr, ich schwöre beim heil gen Sakrament Ich fühl , dass ich Euch redlich liebhaben könnt… MOROSUS beglückt Oh Timida! AMINTA merkend, dass sie aus ihrer Rolle gefallen und rasch sich fassend …So wie man einen Vater fromm liebt und verehrt, Der einem das Liebste im Leben geschenkt. Was ich auch tu, Mag s auch Euch erst fremd und feindlich anmuten, Ich schwör Euch zu Ich mein es einzig zu Eurem Guten, Und kann ich Euch von Missmut befrein, So werd ich die glücklichste Frau auf Erden sein. MOROSUS Oh Kind, wie tief du mich beglückst! Was Liebe doch für Wunder wirkt - War eben noch erbost und schwach, Ein alter Mann, ein kalter Mann, Und nun blüht s selig auf in mir Und all dies Glück verdank ich dir! Er nähert sich ihr zärtlich und ergriffen und küsst sie auf die Stirn FÜNFTE SZENE Der Barbier tritt leise ein BARBIER Ei, ei, wie rasch das Arkanum wirkt! Ich sehe, sie hat Euch das Blut flink gemacht und die Augen hell, ich erkenne den düsteren Sir Morosus von gestern kaum und kann beinah nicht mehr redlich Zeugenschaft ablegen vor Pfarrer und Notar, dass Ihr derselbe seid wie allesonst. Aber sie sind schon auf der Treppe, die ehrwürdigen Herren, haltet also um des Respektes willen ante copulationem zurück mit aller Zärtlichkeit, die post copulationem ein wohlerlaubtes Vergnügen und sogar Pflicht frommer Ehegatten ist und jede Ehe besser würzt als Rosinen den Kuchen. SECHSTE SZENE Es treten ein Vanuzzi als Priester verkleidet, Morbio mit Brillen als Notar kostümiert, mit ihnen die Haushälterin. Barbier empfängt sie an der Tür BARBIER Anhiero gestatte ich mir, hochverehrliche Herren, Ihnen die beiden Brautwilligen zu präsentieren, den hochberühmten Sir Morosus, Lord Seiner Majestät und weiland Kommandeur seines Flaggenschiffs, und die tugendhafte Jungfrau Timida, beide ledigen Standes, doch gewillt, mit Eurer und des Himmels Hilfe in den heiligen Ehestand zu treten. Ich bitte Euch, hochedle Herren, waltet Eures Amtes. VANUZZI als Pfarrer, feierlich Kein schöner Amt der Priester kennt In dieser Welt voll Zwist und Streit Als zwei, die sich in Liebe finden, Vor Gottes Antlitz zu verbinden. MORBIO als Notar Zwar Todesfall und Testament Dem Anwalt mehr an Sporteln rafft, Er lebt vom Streit, doch gerne stellt Er auch für Liebe Zeugenschaft. Freilich muss sie geregelt sein, Nicht freche Wollust ohne Zucht. Die Liebe nur im Ehestand Wird von ihm als giltig anerkannt, Denn Ordnung ist des Anwalts Welt, Dass allerorts sie innehält, Ist er vom hohen Amt bestellt. Zu beiden So frag nach Ordnung ich zuvor! Sehr rasch Sind alle die verschiedenen Conditiones erfüllt, die nach den Gesetzen der Kirche und den Gesetzen der königlichen Majestät notwendig sind zu einer giltigen und feierlichen Eheschliessung der hier im Pakt bezeichneten Personen? Sind ferners ehrenwerte Zeugen zur Stelle, die Identitas oben genannter Personen mit ihrem Signum zu bezeugen? Bestehen keine obstacula matrimonii, zu deutsch, keine ekklesiastischen oder profanen Hindernisse der Eheschliessung, als da sind, primo… VANUZZI als Pfarrer unterbrechend Ich glaube, Herr Kollega, wir kürzen die Formalitäten. Die Fama des Sir Morosus ist zu weltbekannt, und für Jungfer Timida bürgen Meister Schneidebart und die ehrsame Wittib Zimmerlein. Wollen die Braut willigen und die Zeugen vorerst noch den Pactus signieren, damit der Regula Genüge geschehen. MOROSUS tritt vor und unterschreibt BARBIER mitlesend Sir Morosus, Kommandeur. . AMINTA unterschreibt BARBIER ebenso Timida… HAUSHÄLTERIN unterschreibt BARBIER Theodosia Zimmerlein, Wittib. Und nun ich selber Pankrazius Schneidebart. unterschreibt VANUZZI als Pfarrer, sehr pathetisch So walt ich meines heil gen Amtes, das Sacramentum matrimonii zu vollziehen. Seid ihr beide entschlossen, vor Gottes Antlitz und in irdischer Zeugenschaft dieser beiden in den heiligen Ehestand zu treten ? MOROSUS rasch Ich bin s. AMINTA zögert, verwirrt sich, schweigt MOROSUS Timida - du schweigst? MORBIO Ehrt des Mädchens edle Scheu! Ihre Scham verheisst Euch unberührte Tugend. BARBIER gibt Aminta einen Stoss, leise Avanti ! AMINTA schwach Ich bin s. VANUZZI So verbinde ich euch, und möge der Tod nur lösen, was ich sterblicher Mensch vereine! Sehr undeutlich und rasch Sponseo vos in nomine patris, filii et sancti spiriti… zurücktretend, mit aufgelockerter Stimme Und nun lasst mich den Ersten sein, der euch beiden Glück wünscht für immerdar. MOROSUS Ich dank Euch, ehrwürdiger, und Euch, hochgelehrter Herr, und den ehrenwerten Zeugen, und ich danke Gott, dass er mir so viel unverdientes Glück im Herbst meiner Jahre noch zugeteilt hat. Macht eine Geste zur Haushälterin Darf ich die ehrenwerten Herren nun bitten, einen kleinen Imbiss mit uns zu nehmen? Die Haushälterin bringt gefüllte Gläser; alle abwechselnd VANUZZI als Pfarrer Nur ein wenig will ich weilen, Um Euch nicht zur Last zu sein, Liebe liebt ja nicht zu teilen, Glückliche sind gern allein. MORBIO als Notar Nur ein Gläschen will ich munden, Junge Eh ist leicht gestört, Endlos scheint da jede Stunde, Die ihr nicht allein gehört. MOROSUS Aminta anblickend Wunderbar, sie anzuschauen, Wie sie scheu und zaghaft blickt-. Stillste, süsseste der Frauen, Die mir Gott ans Herz gedrückt! AMINTA Ach, wenn sie nur länger blieben, Denn kaum sind wir allein, Drängt er mich mit seiner Liebe, Und ich muss zu ihm hässlich sein. BARBIER Nun heisst s, baldigst sich verkrümeln Eh die Bombe explodiert. Noch schwimmt er in allen Himmeln, Morgen ist er auskuriert. HAUSHÄLTERIN Kann mir keinen Reim da machen, Keiner zeigt sein wahr Gesicht. Halber Ernst und halbes Lachen Irgend etwas stimmt da nicht. VANUZZI als Pfarrer Da wir so guter Art versammelt sind, lasst uns Glück wünschen, denen wir dieses Glück danken. Es lebe das junge Paar, vivat, floreat, crescat! Alle stossen an, die Gläser klingen, sie trinken aus. Stille MOROSUS Mir ist, als hörte ich einen Engel schweben durch diese Stille… SIEBENTE SZENE Furchtbares Gepolter vom Eingang her. Die Treppe stürmen laute Schritte herauf, die Tür wird aufgerissen, herein bricht eine Schar ordinärer Seemänner, die alle von Vanuzzis Truppe dargestellt werden, mit Enterhaken, Kolben, Fanfaren, Trommeln, Dudelsäcken, als erster einrotgeschminkter trunkener alter Matrose, den Farfallo spielt, der eine Harpune in der Hand schwingt FARFALLO als alter Matrose Potz Deubel, so hat die alte Hur diesmal doch nicht geflunkert; er hat sich ein Mädel geentert, der alte Kaptän Morosus! Aber so still, wie du denkst, wirst du deine Prise doch nicht in den Hafen hineinbugsieren! Wär eine Schmach für das ganze Seemannsvolk, sollt ohne Salut der Kommandant von unserer Flotte Hochzeit halten. Ehre, dem Ehre gebührt! MOROSUS Ihr irrt Euch wohl! Ich kenne Euch nicht. Seid keiner von meiner Mannschaft gewesen. FARFALLO Mach keinen Stunk! Hast wohl Nebel im Oberdeck, dass du Tom Fexer nicht kennst und den dicken Jonny und die ganze Schwefelbande von deiner Fregatte! Aber wir kennen unsern alten Morosus, und ungeteert sollst du heute nicht in deine Kombüse kriechen. Zu den andern Vorwärts, brave Kameraden, Unser alter Admiral Hat uns zwar nicht eingeladen Zu dem Fest und Hochzeitsmahl, Kann s uns aber nicht verwehren, Dass wir ihm ein Ständchen bringen! Vorwärts! Tusch zu seinen Ehren! Lasset die Trommeln frisch erklingen Und im Reigen, hell und laut Vivat, vivat, Sir Morosus! Vivat, vivat, seine Braut! Sie trommeln, spielen auf Dudelsäcken, trompeten und brüllen MOROSUS wie ein Rasender aufspringend Dass euch die Gicht in die Beine fahr , ihr Lügenbrut! Ruhe, oder ich karbatsche euch hinaus mit der neunschwänzigen Katze! Schert euch zum Teufel und seiner Grossmutter! Die andern haben sich ihm entgegengeworfen AMINTA O teurer Mann, Sie meinen s doch nur gut. VANUZZI als Pfarrer, wie erschreckt Aber Sir, in solcher Stunde Solch unheil ger Fluch aus Eurem Munde! MORBIO als Notar Vorsicht, Vorsicht, nur keine Injurias, es könnt ein Prozessus daraus resultieren! FARFALLO als Matrose, sich wütend stellend Was? So empfängst du deine alten Kameraden, du ausgemästete Landratte? Schämst dich wohl ihrer vor deinem Püppchen, sind dir wohl zu roh, zu ungeschlacht? Oder schämst dich, dass du mit deinem grauen Haar dir noch den Wanst wärmen willst an jungem Blut statt an altem Rum? Aber alle sollen s wissen, die ganze Stadt! Er reisst die Fenster auf und schreit hinaus Heda Nachbarn, heda Leute, Alle her; alle herauf Sir Morosus heuert heute, Hat euch alle eingeladen. Vorwärts, lasst die Glocken läuten, Vorwärts, lasst die Böller krachen, Vorwärts her und kommt und schaut! Kommt ihm alle Willkomm sagen, Ihm und seiner jungen Braut! MOROSUS wutschnaubend und von den andern festgehalten Meine Pistolen, dass ich diesem Gaukler ein Loch in den Pelz brenne! An den höchsten Mastbaum gehörst du, an die oberste Raa, du Schurke du… du… du… DIE ANDERN ihn festhaltend O schont Euch… o beruhigt Euch… Es ist Euer Hochzeitstag… zähmt doch Eure Nerven… ACHTE SZENE Die Leute und Nachbarn sind hereingeströmt. Abwechselnde Chöre. Frauen und Männer MÄNNER Ist es möglich, Sir Morosus? Seht euch nur den Heuchler an. FRAUEN Er der tausendmal geschworen, Dass er Frau n nicht leiden kann. MÄNNER Der, wenn andere sich vergnügten, Grimmig Gift und Galle speit. FRAUEN Und derweilen grauen Haares Sich ein junges Kätzchen freit. ALLE durcheinander So ein Heuchler! So ein Schlauer! Alter Fuchs! Duckmäuserich! Heimlich holst du dir die Frauen! Alter Fuchs, wir haben dich! MOROSUS noch immer umringt und festgehalten Lasst mich los! Hinaus, Gesindel, hinaus aus meinem Haus! HENRY verkleidet als Führer des Chors Willst uns wohl den Spass verwehren, Dich als Freiersmann zu schau n? Nein, das soll dir nicht gelingen! Du sollst eine Fastnacht haben, Die du nicht so schnell vergisst. Vorwärts, lasst die Glocken schwingen! Los die Salven, die Fanfaren, Und ein Vivat angestimmt Holla hoh der alte Knabe! Holla hoh die junge Braut! ALLE tumultuarisch durcheinander Holla hoh der alte Knabe! Holla hoh die junge Braut! Sie brüllen, schreien, lachen, trompeten, trommeln, spektakulieren. Von draussen hört man die Glocken und eine Artilleriesalve. Furchtbarster Lärm MOROSUS blau im Gesicht vor Zorn, wird ganz vernichtet zu einem Sessel hingeführt Wasser! Luft! Atem! Sie haben mich hingemacht! Zum Barbier Ich ersticke! Lass mir zur Ader! Und schaff sie mir aus dem Haus um Gottes Gnade willen! BARBIER zu den anderen, sich höflich verneigend Hochansehnliche Brautgesellschaft, illustre Damen und respektable Herrn, Sir Morosus dankt euch tiefgerührt … EINE STIMME Schlaggerührt. Haha! BARBIER …für die unschätzbar gütige Teilnahme an seinem Hochzeitsfest. Da er vor freudiger Erregung das Wort nicht findet, bittet er euch durch mich, im Wirtshause rechts um die Ecke auf seine Kosten drei Fässer vlämisches Bier anschlagen zu lassen und auf sein Wohl zu leeren. FARFALLO als Matrose Das ist eine bess re Rede, So ist s recht, du alter Knabe, Und merk dir s für alle Zeit Wo sich einer will erlaben, Sollen alle Freude haben, Sonst ist s halbe Seligkeit. Vorwärts jetzt zum Ehrentrunke! Doch zuvor noch hell und laut, Einmal noch in voller Runde Hoch Morosus, hoch die Braut! ALLE aber nicht mehr so lärmhaft Hoch Morosus, hoch die Braut! Verziehen sich jetzt mit Bücklingen und Gelächter, auch die Seeleute MOROSUS aufatmend Sind sie jetzt weg? Meine Ohren, meine Schläfen, alles ist wund. Oh, mir war wie Sankt Laurentius am Rost. Wasser! Gib mir Wasser! AMINTA bringt ein Glas VANUZZI als Pfarrer, nähert sich Morosus mit Morbio-Notar Nehmt s nicht so streng, als es erscheint, War etwas laut, doch gutgemeint. Das Volk, wenn es in Laune ist, Leicht alle Würdigkeit vergisst. Doch nun gestattet, Sir, mich zu empfehlen, mich ruft mein Amt und auch Ihr seid wohl lieber mit Eurer Frau allein. MOROSUS matt Ehrwürd ge Herrn, nehmt meinen Dank! VANUZZI Ist gern geschehn. Hoff , bei der Kindstauf Euch wiederzusehn. MORBIO als Notar Empfehl mich sehr, Kam gern zu solchem Anlass her, Und braucht Ihr jemals Hilf und Rat, Bin allzeit zu Eurem Dienste parat. BARBIER leise zu Aminta Nun aber kräftig losgepfiffen, Aminta! Zeig, was eine schweigsame Frau zetern und posaunieren kann! AMINTA Ach, hättet Ihr doch lieber eine andre ausgesucht zu solchem Spiel! Er tut mir ja so leid, der arme, gute Mann! BARBIER Eben darum! Nur mit Essig und Salz ist seine Narrheit zu kurieren. Also bring ihn wacker in Saft, wir werden s dann schon auskochen. VANUZZI als Pfarrer, sich ihr nähernd Hochedle Frau, wir wünschen gute Nacht. Leise Rupf ihn, zupf ihn, dass alle Federn fliegen! MORBIO als Notar Ich halte mich Euer Gnaden bestens empfohlen! Leise Mach unsrer Kunst keine Schande! Zwick ihn, zwack ihn, bis er Blut schwitzt! AMINTA zu sich Ach Gott, nie war mir was so schwer! Wollt schon, dass alles vorüber wär. Vanuzzi, Morbio, der Barbier gehen, machen bei der Tür noch einmal ermunternde Zeichen zu Aminta NEUNTE SZENE Morosus und Aminta sind allein, man hört die Schritte der Fortgehenden auf der Treppe und dann das Tor zuschlagen. Tiefe Stille. Aminta hat sich ganz bedrückt an den Tisch gesetzt und seufzt laut auf. Morosus nähert sich der Schweigenden, die ihn nicht anblickt, zärtlich und besorgt MOROSUS Du bist so still und scheinst bedrückt? Oh, ich versteh s! Dieser wüste infernalische Lärm hat dich wohl müd gemacht? AMINTA Ach nein, das nicht. Sie seufzt MOROSUS sich ihr nähernd Du seufzst? Drückt dich ein Gram? AMINTA ehrlich erregt Ach güt ger Herr, um aller Heil gen willen, fragt mich nicht, fragt mich nicht! MOROSUS zärtlich Ich muss dich aber fragen, Kind! Sind wir nicht eine Sache jetzt vor Gott, ein Herz, ein Leben? Muss deine Sorge nicht auch die meine sein? Vertrau mir s an was drückt dich so ? AMINTA zur Seite Wenn er nur grob wäre und hart, dann ging nur s leichter! Laut Nichts, nichts, drängt nicht in mich! MOROSUS Nein, sag es, Kind, vertrau mir s an. AMINTA Noch einmal, Herr, flehentlich bitt ich Euch drängt nicht in mich! MOROSUS Aber es tut mir weh wie eig ner Schmerz, dich umdüstert zu sehn, dich, die ich glücklich haben möchte… meine Timida, was drückt dich so? AMINTA ganz blass und gespannt Herr, gnädigster Herr, um Euretwillen drängt jetzt nicht… ich brauche noch ein wenig Ruhe… leise für sich Ein Wort noch, wenn er spricht, und ich fange an… MOROSUS für sich Wie hold ist eines Mädchens Scham! Zu ihr heran und sie anfassend Hör , meine Timida… AMINTA aufstampfend und in geheucheltem Zorn schreiend Ruhe! Hab ich dir gesagt!!! MOROSUS vor Schreck auf den Rücken fallend Aaaaaah! AMINTA losbrechend Meine Ruh will ich haben, Ruhe, Ruhe, Ruhe, Ruhe! Will nicht gefragt sein, Will nicht geplagt sein! Lass mich nicht quälen, nicht inquirieren, Weiss meine Sachen selber zu führen, Weiss am besten, was mir mundet und frommt, Und verdammt, wer mir da in die Quere kommt! MOROSUS ganz verblüfft über die Verwandlung, kleinlaut Aber Timida…. ich wollte doch nur… AMINTA stampfend Gar kein Aber! Ausgeabert! Nichts zu wünschen, nichts zu reden, Hier geschieht nur, was ich will, Ich und ich und ich und ich. Niemand hat hier was zu fragen, Niemand hat hier was zu wollen, Ausser ich und ich und ich. MOROSUS Aber Timida… Wo ist deine Sanftmut… ich erkenne dich gar nicht… ich meinte… AMINTA scheinbar wütend auf- und ablaufend Hast gemeint, du kaufst dir eine, Die still buckelt und pariert, Eine stumme, dumme Kleine, Die dir Herd und Haushalt führt. Fehlgeraten! Fehlgeschossen! Merk s beizeiten, wer ich bin! Glaubst, ich habe dich genommen, Hier mich schweigsam einzumauern Und mein Leben zu vertrauern? Nein und nein und nein und nein! Nein, ich lass mich nicht verstören, Selber will ich mir gehören! Ich bin jung und ich will leben, Ich bin jung und will mich freu n! Ich will spassen, ich will lachen, Freude haben, Freude machen, Munter unter Menschen sein, Unter jungen, frohen, frischen, Die mir warm das Blut aufmischen - Soll ich hier im Hause bleiben, Muss es laut und lustig sein! MOROSUS ganz verzweifelt auf- und abrennend Oh, ich Narr, ich gottgeschlagener, Der in seinem Wahn geglaubt, Eine Frau könnt stille sein. Oh, ich Narr, ich Narr, ich Narr, Der mit seinen grauen Haaren Noch einmal zur Freite ging Und sich wie ein dummer Bube In dem eignen Netze fing! Oh, ich Narr, ich Narr, zu spät jetzt Seh ich meine Narrheit ein! AMINTA auf und ab Alles muss hier anders werden, Jugend hat ihr eigen Recht! Wagen will ich und drei Pferde, Kleider, Perlen, Diamanten, Diener, Pagen, Lakaien, Papagei und Kakadu, Wie es einer Lady ziemt. In die Messe, in die Bäder, Immer in den schönsten Kleidern Und zu Hause stets Musik, Bläser, Geiger, Lautenschläger, Cembalo und Clavecin, Sänger, Tänzer und Kastraten. Immerdar Musik, Musik! Selber will ich singen, lernen Musik, Musik, die grösste Lust! Denn zu laut drängt mir die Freude In der aufgespannten Brust! MOROSUS gleichfalls auf- und abrennend Oh, ich Narr, ich ausgepichter! Weh an welche Teufelin Bin ich Tölpel da geraten! Wie sie schreit , oh, wie sie zetert, Wie sie jubelt, wie sie schmettert! Meine Ohren! Meine Ohren! Ach Gott, ich bin verloren, Wenn sie lang so weitertobt! Beide sind im Hin- und Hergehen aneinandergeraten AMINTA herrisch Renn mir da nicht in die Quere! Ich geh hier und niemand andrer! Ich red hier und ich allein; Ich und ich und ich und ich! In den Winkel, in die Ecken Geh dein graues Haar verstecken, Ich bin jung und brauche Raum! MOROSUS ist in die Ecke geflüchtet, schlägt mit den Fäusten an dieWand Oh, ich Tölpel, oh, ich Esel, Der an eine Frau geglaubt! Narr und Narr und Narr und Narr, Der ich bin und der ich war! Das ist ärger als die Hölle! Das ist ärger als der Tod! AMINTA immer heftiger Alles muss hier anders werden Breit die Fenster, hell die Wände Und erleuchtet von Brokat, Tisch und Tafel neu und üppig, Viele Spiegel, viele Lichter, Bilder, Blumen und Gestühle, Raum für Tanz, Raum für Musik! Sie sieht sich um, reisst die Decken und Vorhänge, welche die Fenster verhängen, polternd herab, nimmt einen Stock und drischt in die Kostbarkeiten des Morosus hinein, seine Fischgerippe, Pfeifenständer, astronornischen Instrumente, dass alles zu Boden klirrt und fällt Fort mit diesem alten Plunder Kirchhofsdung und Mottenfrass! Weg die Waffen, die Pistolen, Diese bleichen Fischgerippe, Alles, was an Tod erinnert, Alles, was an Furcht gemahnt! Weg mit all dem Muff und Moder Einer abgelebten Zeit, Weg mit all dem Stank von Toback, Diesem Grind von Greisenheit! Krach und klirr und noch und nochmals Weg mit all dem toten Zeug! MOROSUS ganz verzweifelt, um seine Habseligkeiten zu retten, ihr in den Weg gesprungen Meine Pfeife! Mein Teleskop! AMINTA den Stock gegen ihn hebend Weg, sonst kriegst du auch noch Dresche! Hüte dich! Ich bin im Schwung, Einmal gründlich auszuräumen, Was hier morsch und muffig ist. Sie drischt weiter zu Weg mit dem da! Weg mit diesem! Krach und klirr und noch und nochmals! Ich will diese Bude säubern, Dass kein Stück mehr übrigbleibt. ZEHNTE SZENE Die Eingangstür wird aufgerissen. Es erscheint Henry Morosus in seinem gewöhnlichen Aufzug HENRY Was geht hier vor? Sind die Türken im Haus? MOROSUS auf ihn zu und vor ihm auf die Knie stürzend Henry, Henry, um aller Heiligen willen, rette mich vor diesem Satanas, rette mich, rette mich! Sie macht mich krank, sie macht mich tot, sie macht mich wahnsinnig, sie zerreisst mir die Ohren, sie zertrampelt mir das Herz, Henry, Henry, errette mich vor ihr oder ich geh vor die Hunde! HENRY ihn aufhebend Mein gütiger Ohm, beruhigt Euch! Zu Aminta Was erlaubt Ihr Euch gegen meinen Oheim? AMINTA frech Bin Euch keine Auskunft schuldig. Und macht schleunigst wieder die Tür von aussen zu. Hier bin ich Herrin und niemand andrer. Brauch keine Ehehelfer und Hausgucker. Expediert Euch hinaus! HENRY Euch werd ich hinausexpedieren und mit der flinkesten Post! Ich will dir, Weibsbild, Manieren lehren! AMINTA Haha? Mich hinaus! Bin die Herrin hier mit Siegel und Pakt. Das ist Hausfriedensbruch! Den Sheriff! Dieser Lümmel stört meine Ehe. HENRY Ruhe und hinein in dein Zimmer! AMINTA Hier tu ich, was ich will. HENRY In dein Zimmer, oder ich prügle dich zusammen! AMINTA Mich schlagen? Eine Frau willst du schlagen? HENRY Eine Frau, die ihren Mann nicht ehrt, gehört zerdroschen wie Häcksel ich scheu diese Arbeit nicht. Vorwärts, hinein, in dein Zimmer und Ruhe gehalten! AMINTA Mich eine Frau - aufstampfend Nein, nein, nein, nein! HENRY Marsch! Er packt sie am Handgelenk AMINTA Er hat mir die Finger gequetscht, aufschreiend er hat mir die Gelenke gebrochen… Aber ich, ich geh züm Sheriff, zum Sheriff… Justiz… Justiz! HENRY Wirst du jetzt gehen? AMINTA unter der Daumenschraube heulend Ja, ja, ja. HENRY sie loslassend Das war meine erste Probe! Versuch s nicht weiter! Und jetzt vorwärts hinein! AMINTA Oh… oh… oh… er hat mir die Hand zerquetscht… heulend ins Zimmer gehend aber ich - ich geh zum Sheriff morgen… oh… oh… oh. Sie verschwindet heulend in dem Nebenzimmer ELFTE SZENE HENRY sich umwendend Siehst du, Ohrn, das ist die richtige Art, mit schweigsamen Frauen umzugehn, wenn sie nicht schweigsam sind. MOROSUS Henry Henry, wie soll ich dir danken? O Gott, welch ein Weib hast du da erschaffen, o Gott! Henry, du weisst, ich war nie ein feiger Mann, in siebzehn Schlachten hab ich gestanden und hab im Orkan mir selber die Segel gerefft, aber gegen die komm ich nicht auf. Die macht mich hin. Henry, wie soll ich s ertragen, mit solchem Teufel zu leben! Lieber ins Wasser! Lieber in die Themse! HENRY Keine Not! Habt zwar eine Eselei begangen, höher als ein Mastbaum, aber sorgt Euch nicht, ich werde alles schon einrenken. Morgen bestell ich den Richter und Advokaten, und Ihr löst die Ehe wieder auf. MOROSUS ganz beglückt Oh, wenn das möglich wär zwei silberne Kandelaber würd ich stiften für die Kirche, zehn Betten fürs Armenhaus! Henry, Henry, wie hundsföttisch hab ich gegen dich gehandelt, aber jetzt, wenn du mich rettest, soll alles dir gehören, was ich habe, alles, alles ich brauch ja nichts mehr im Leben, meine Ruhe will ich haben, meine Ruhe, Rnhe! HENRY Lasst mich nur alles besorgen, morgen seid Ihr ein freier Mann. Begütigend Aber nun geht zu Bette, Ohm, Ihr seht recht ermüdet aus. MOROSUS Ja, ganz zerbrochen fühl ich mich, sie hat mich platt gedrückt wie einen Schellfisch, sie hat mich geschmort, geröstet, ach, nie hätt ich gedacht, dass ein rechtschaffner Mann so ein armer Hund werden könnte, wie ich es bin. HENRY Überschlaft s nur, und morgen ist alles vorüber! MOROSUS Wie soll ich schlafen können mit der nebenan! Lieber mit der brennenden Pfeife auf einem Pulverfass - nein, ich fürchte mich… ich fürchte mich. HENRY Fürchtet Euch nicht! Geht ruhig in Euer Zimmer, riegelt es ab, und vor der Tür halt ich Wacht, dass sie nicht bei Euch einbricht sie hat meine Faust schon gespürt, die kommt nicht mehr. MOROSUS Oh, wie gut du bist! ja, bleib da vor der Tür, vielleicht kann ich schlafen. Oh, ich bin so müde, so zerschlagen, mir schwindelt s vor den Augen, ganz leer ist mir im Leib, ja, ich muss ruhen, ich muss ruh n. HENRY ihn unterm Arme fassend und geleitend Geht nun zur Ruhe und seid unbesorgt, ich halte treue Wacht vor Eurer Tür bis zum Morgen, dann geh ich den Richter holen. Und jetzt schlaft wohl! MOROSUS bei der Tür hineinwankend Dank dir, mein Henry, ah… schlafen… schlafen…schlafen… ZWÖLFTE SZENE Man hört den Riegel von innen zuschieben und den Schlüssel sich im Schlosse drehen. Henry lauscht - wartet, bis Sir Morosus zur Ruhe gegangen ist, dann mit drei Sprüngen leise hinüber zur andern Tür HENRY leise Aminta, Amintal AMINTA kommt leise heraus, beide umarmen sich HENRY Du süssester Engel, wie herrlich hast du geteufelt! Schon ist er weich wie Wachs, morgen wird der Braten gar. AMINTA Ach Gott, der arme alte Mann, Wie ungern hab ich ihm wehgetan! Hatt mitten in meinen Teufelei n Immer Lust, mit ihm recht gütig zu sein, Seufzt Wär alles nur schon beim rechten End , Dass ich ihn ehrlich und offen liebhaben könnt! HENRY Wie gut du bist und voll Gefühl. Wie ganz zum Zärtlichsein gemacht! Nein, sorg dich nicht! Nur diese Nacht noch Musst du Frau Morosus sein, Dann immer mein, dann immer mein! AMINTA Wie hass ich all die Spiel und Schlich , Dies Bösetun mit Spott und List - Und doch, was tät ich nicht für dich, Der du mir eins und alles bist! HENRY Oh, Kind, wie glücklich machst du mich! Sie halten einander umschlungen. Tiefe Stille. Plötzlich die Stimme des Morosus aus dem Schlafgemach, tief und dunkel STIMME DES MOROSUS Henry, Henry! Hältst du noch Wacht? HENRY Ja, mein Ohm, die ganze Nacht! STIMME DES MOROSUS Und ist sie jetzt still? HENRY Aminta, die er umfangen hält, über das Haar streifend Ja, sie ist still, Kein Wort, kein Hauch fliesst ihr von der Lippe, Still ruht ihre Hand, still ruht ihre Brust, Ihr Atem ist kaum im Dunkel zu spuren, Sie kann sich nicht regen, sie kann sich nicht rühren, Stumm ruht sie wie ein schlafendes Kind. STIMME DES MOROSUS So kann ich nun schlafen? Hältst du sie fest? HENRY Aminta noch enger an sich ziehend Ihr braucht nicht zu bangen! Wie mit eisernem Griff, wie mit brennenden Schnüren Halt ich sie gefangen, Sie kann sich nicht regen, sie kann sich nicht rühren, Mit Willen und Wissen ihr ganzes Leben Mir nun für immer anheimgegeben! STIMME DES MOROSUS tief, warm Aah… aah… So kann ich beruhigt schlafen. Dank dir für alles, Dank dir, o Dank! HENR Immer dein, immer dein! AMINTA selig zu Henry aufschauend Dank dir für alles! Dank dir, Dank! この日本語テキストは、 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス の下でライセンスされています。@ Aiko Oshio Strauss,Richard/Die schweigsame Frau/III
https://w.atwiki.jp/oper/pages/1859.html
第2幕 アドルノ公爵の館の大広間 第1場 市長と3人の参事会員がアドルノ公爵の部屋から興奮し憤慨して出てくる。 市長 公は我々を弄んでいるのだ、 ネコがネズミを弄ぶように 参事会員1 余りにも権力を持ちすぎたのだ、 あの方は! 参事会員2 ブランチフォルテの最後の勝利で あの方は頂点に上り詰めた。 参事会員3 市民はあの方を甘やかしてしまった。 市長 以来ずっと 公をありがたく思っている。 参事会員1 侮蔑するように あの方には払っているのに。 参事会員2 貴族といっても傭兵に すぎないではないか。 参事会員3 例の件はどうだ? 市長 公は腹を割って話さない。 賛成とも反対とも。 “一方で、それはジェノヴァの市民に 喜ばしいことだが、 他方で、価値ある 地所の一部が 失われるとなると、 貴族にとっては遺憾と 言わざるを得ない。 彼のーアドルノ公爵のー心は 市民のためを思い、 市民を思って決定する、 公明正大に、しかし 友人たちに配慮すると 慎重になってきて もう少し考え 相談する 必要がある” といつものきまり文句。 参事会員1 苦々しく あの方は我々への寄贈が 心から妬ましい。 参事会員2 この話全体が あの方には厭わしいのだ。 参事会員1 今や時の人は アルヴァーノ・サルヴァーゴ! 参事会員3 町じゅうが 彼の名を賞賛している。 参事会員2 突然彼は 国民的英雄になった。 参事会員1と3 頷きながら そうだ! 市長 同様に頷きながら そうだ! 参事会員2 昨日の晩 貴方を訪ねて サルヴァーゴの馬車が 通りを走っていると、 誰かが彼だと気がついた 参事会員3 人々は歓声をあげ 参事会員1 彼に花束を投げた! 市長 彼はそれに値する。 参事会員2 善意に満ちた もの静かな大人物! 参事会員1 運命には不当に扱われている! 市長 私の娘のカルロッタは、 扱いやすい娘ではないが、 よく彼の話をした、 彼の存在を予感していたのか、 今、彼は彼女を手に入れて 夢中になっている。 参事会員3 辛辣に アドルノ公爵は 用心なさるがいい! 参事会員1 市民の人気というのは不安定なもので 簡単に危うくなる。 参事会員2 あの方の異議申し立てが 悪い結果をもたらすかもしれない! 参事会員3 この場合に拒否は 泥棒を意味する! 参事会員1 市民はもう我慢しないでしょうな。 参事会員2 退場しながら 用心なさるがいい! アドルノ公爵は! 全員去る。 第2場 アドルノ 前場の最後にはすでにタマーレと共に登場していてあの脅し文句を耳にしていた。 聞いたでしょう? これが世論です。 タマーレ ゲスどもが貴方を怖がらせるとでも? アドルノ 注意深く 昨日は別の言い方をしたのでは? タマーレ 激怒して ああ、昨日は 不愛想に 思い出させるな! アドルノ やさしく非難しながら 友人にそんな話し方をするのですか? タマーレ お許しを! けれど私が自分を 卑下するだけでは十分ではないと? 貴方の嘲笑が私の傷口に塩を塗り、 私の友人たちを笑わせて 私を愚行に駆り立てるのですか? アドルノ 何ですって、タマーレ? 私はまた君が分からなくなった。 私の宮廷で並ぶ者のない 最も輝かしい騎士、 尊敬され、愛され、女性たちから 崇拝され、無鉄砲な悪戯を いつもはしゃいでやっていた タマーレ いつも光しか見ない人というのが います、公爵、そして 闇には縁がないのです。 私はそんな一人でした。人生は 私には喜びの泉に見え、私は 喉が渇くとそこから飲んでいました。 のんきに、あまり考えずに。 手を伸ばして、 ばらを手にし、 その匂いを嗅いで、 花をむしりました。 私は落ちても、 苔の上で、 棘も尖った石も 私を避けてくれました。 友人が私に悩みや苦しみを 訴えかけても 私は聞いてはいましたが、 理解してはいませんでいた。 今になって突然、 地獄のあらゆる責苦、屈辱、 恥辱を被ることになったのです。 アドルノ いらいらと はっきり説明してください! 私が力になれることはお分かりですね。 タマーレ 貴方が 皇帝や教皇同様に力があるとしても 私を助けることはできない。 でもご自身で判断してください。 昼の光のように、明るく 美しいのです、でも私とは身分が違う、 市民の娘です。 アドルノ それで? その続きは? タマーレ 私が初めて彼女と話をした時、 その時私は彼女をよく 理解できなかったと思います。 彼女は私の愛の担保として ある犠牲を要求しました。 でも彼女が熱望したものは 辻褄の合わないこと、 とっさに生まれた妄想で、 私は宮廷の規則に のっとり解釈すべく、 理解しようと努めました。 一晩、苦悶のうちに徹夜して後、 私は答えを見つけたと思いました。 私は高邁な感情で 胸を膨らませて、神になったような 自由で誇り高い気分で、 馬に飛び乗りました。 そして町を駆け抜けました。 夢想に耽って、私は求婚の 文句を考えました、そして ますます自嘲的になりながら その美女が喜びで赤くなり、 取り乱し、高い栄誉に 感動しているのが見えるようでした。 アンドラーエ・ヴィテロッツォ・タマーレ伯爵が 見も心も捧げているのですから アドルノ 君は本当に気がふれている! タマーレ ご辛抱を、公爵! 私は彼女の前に出たとき 初めての時のように ためらいを感じていました。 彼女の独特の眼差し、 彼女の冷たい、驚いたような微笑みが 私を困惑させました。 でも、私の臆病な 心を隠すために、 私は尊大に、高慢に、 粗野な態度をとり、 彼女に差し出す その犠牲の話をしました。 自傷や死よりも厭わしい その犠牲。そして幸いにも彼女から “ノー”という返事をもらった時、 私は辛うじて残っていた分別を 完全に失ったのです。 彼女の足下に、身を投げ出し あらゆる私の財産や豊かな財宝について 支離滅裂なことを どもりながら言いました。 彼女の膝に抱きついて 私は許しと慈悲を 請いました! アドルノ タマーレ、落ち着いて、聞こえますか ヴィテロッツォ? 誰ですか、その女性は? タマーレ 市長の娘、カルロッタ。 アドルノ ひどく驚いて えっ! 気づかわしげに ある偉大な画家が以前 稀にみる才能の持ち主だと 私に彼女の名前を 挙げました。 幾つかの理由から 貴殿に忠告しておきたいのだが、 そのような行為が 如何に無益で、忠告する者は 不幸な恋をする者から、 如何に憎まれるかを 私が知っていなければね。 だから私は、貴殿に忠告するのでなく、 代わりに助けてあげよう。 タマーレ 信じられない様子で ああ、貴方におできになるなら アドルノ 貴殿を売り込んでやりましょう。 タマーレ 貴方はこの女性をご存じではない。 アドルノ けれど私は知っています、女性たちを。 だから貴殿にも希望をもっているのです。 けれど、ひとつ私に約束してください。 いい知らせができなくて 私が手ぶらで 戻って来ても、 その時はご自分にも私にも 八つ当たりしないように 心を強く持って、絶望しないで、 そのことは振り返らず、 この女性のことは忘れると! タマーレ 激怒して お聞きください、公爵、私は あんな女は、忘れてやります ゆっくりと 忘れてやりますとも。 精いっぱい強調して でも、まず彼女が、 私のものになってからのこと。 彼女の口元の呼吸を 私が吸い込み、 この両手を彼女の 髪の匂いで濡らし、 彼女が、私の妻に なるつもりはないとしたら、 私の愛人になってからのこと! アドルノ 慌てて遮り 反感を買いますよ! 我々は権利と 法にしばられています。 他の者も皆同じだ そのことを忘れないように。 市民は 不安におびえ ひどく不機嫌です、 そして私の部下たちは 戦場に出て、ここにいない。 市長の娘ですよ! よく考えなさい! タマーレ でも足跡を 残さなければ、 誰が犯人かは 分からないでしょう アドルノ いずればれる。 タマーレ おや、公爵、それでは 数週間前からジェノヴァの 選りすぐりの美しい娘たちが 跡形もなく消えているのを どう説明します? 昨日もまた アドルノ かっとなって 何、昨日? 私の所には未だ 報告が来ていない タマーレ 私が貴方の所に 参上する前に、町では もう噂になっていました。 金持ちのスコッティの 娘のジネーブラが 突然消えたと。 不思議なのは、 どこに消えたか 我々すら知らないこと。 アドルノ 邪推して、タマーレを横からじろじろ見ながら どういうことだ? それ以外のことは 詳しく知っているということか? 突然激しい口調で ああ、私の予感は! やっぱり思った通りだ、 これらの犯罪は 評判の悪い君たち一味が 関わっているんだ! タマーレ これで目的に繋がりました。 私の友人たちは、貴方にお願いするようにと 私をここに送り込んだのです。 貴方なら、アルヴィアーノの島 “エリジウム”が、町の所有に なるのを防げるはずだと。 アドルノ 何てことだ、サルヴァーゴときたら、 あの島が君たちの放埓な愚行と 何の関係がある? タマーレ 感情を抑えて あの島の 人工の洞窟の扉を開くと 愛の饗宴のために 特別に創った素晴らしい 地下の部屋がいくつもある。 洞窟に一歩足を踏み入れると、 青い輝きに 目を奪われる。 濃密な香りが官能を 惑わし、鬼火のように 赤く揺れる炎と、 遠くから聞こえる音楽と、 微かな歌声が、 深く、もっと深くと 貴方に誘いかける。 深淵の向こうには 狭い小道があり、 洞穴の入口に続く。 密集した薔薇の生垣が 貴方の目を覆い隠す でも、秘密の洞窟が 見つかれば 感情を押さえて 私たちはもうお終いです。 アドルノ 率直に そしてサルヴァーゴは、君らの やっていることを知っているのか? タマーレ サルヴァーゴですか、はは! 自然の戯れ、 言っていいなら、 気まぐれな思いつき。 ジェノヴァきっての醜男が この冒険の創造者、 この想像の美を 現実のものとしたのです。 アドルノ こわばった表情で そして彼自身は タマーレ 彼自身は、距離をおいています。 もう後悔しているかも でも私には理解できません。 夢中になって 松明の灯りが すべてを金色に輝かせます。 享楽の興奮の中で、 醜いものは美しくなり 美しいものは醜くなる。 対立が陶酔の中で 失せてしまう。 アドルノ 辛辣に そしてこのサルヴァーゴのバカは 自分の土地に 悪徳の花を 罪の毒草を 栽培した後で、 それを寄贈する、 自分自身と君たちをも? タマーレ 宥めながら 彼は僕たちに警告していました、 でも一度解き放たれた情熱を 抑えるのが どれほど難しいかを、 考えてはいなかった。 アドルノ 我を忘れて 私にふりかかる呪いだ。 君らの節制のなさ、 君らの野蛮な欲情が 私を急き立てる、 あの呪うべき行為へと! 見た目は落ち着いて まだ救えるものは、 救ってやろう。 私が君に約束したことは 守る、何故なら 君のは愛で、 犯罪者の仲間とは違うから。 何故なら 我々は若い頃から 友人だからだ。 けれど用心しろよ、 ヴィテロッツァ、暴力を 用いないように。 嘲笑的に サルヴァーゴには 寄贈したいという衝動を 当分の間 阻止しよう。 侮蔑的に脅しながら 彼には従ってもらう 市民を喜ばせた奴だが、 そうしないと彼も 君たちも皆ただじゃ済まない! 急いで部屋に去る。 タマーレ 彼を引き留めようとするかの動きをするが、 なげやりな身ぶりで後方に去る。 中幕 場面転換 カルロッタのアトリエ。 アルヴィアーノは自由に動ける状態にいる。カルロッタは熱心に仕事中、ときどき彼の顔に眼差しを投げ描きながら気楽な調子で話をする。時おり余りにも仕事に集中して、言葉に詰まる。 カルロッタ 今の世には奇妙なことがいっぱいあります。 私はある女性を知っています、 彼女は私と同じように アントワープの学校で絵を学びました 彼女が描くのは手。 繊細で、華奢で、 しなやかな青い血管のある手 武骨で、ごつごつした 男のこぶし、 すべてを気楽なお喋りの調子で、いかなる劇的な表現も避けて ひとりの女の 指輪をはめた手は ふくよかで柔らかく、 尖ったばら色の爪があり 青白い血の滴のように輝いていました。 私がそこで見たひとつの手は それは溌剌とした肉体に しっかりしがみついていました。 また別の手は、 緑の藪から伸びて 柔かい指で 小枝を摘んでいました。 霧のような壁から出た手は 拒否するように、合図するように、 懇願するように、脅迫するように、 虚空を掴んでいました。 流れからも手が浮かび上がっていました 戦うように 絶望するように、 しっかり組まれた 二つの手は、 波立つ大海原のように 描かれていました。 でも奇妙なのは 一枚の絵です。血の気のない 蠟のようなひとつの手が、 不気味なほど長くて 瘦せこけた指を持った まるで死者のような手が、 よく分からない何かを 握りしめていました。 ただ弱々しい紫の 燈火が、幽霊のような 指の間から漏れていました。 でもこの光は 無言の訴え、 抑圧された むせび泣きのようでした、 そして救済を求める 抑えられた叫びのように、 こらえて死の恐怖に怯えていました。 ねえ、頭を少し上げて いただけませんか。 そう、そのほうがいいわ 感謝します。 アルヴィアーノ ところでこの絵の意味するのは? カルロッタ この哀れな女性はは多分 何が芸術家に霊感を与えて 大仕事に向けわせるのか、 一度も感じたことがないのでしょう。 つまり愛の幸福とか、 そういうものへの憧れとかです。 それどころか彼女は多分 密かに恐れていました、 いつか人生で 大きな出来事に 遭遇するのではないかと。 官能を惑わす魔力のようなものに 彼女は屈するのではないかと。 アルヴィアーノ 静かに、半ば独り言のように 何て奇妙だ 幸福に怯えるとは? カルロッタ この哀れな人生の 原動力は 名声への渇望でした、 ものを創り出す その源泉は痛みでした、 魂の痛みではなく 肉体の苦痛だったのです。 アルヴィアーノ お嬢さん、貴女の手は 貴方の声ほど 落ち着いてはいませんよ、 描くのを少し休んだら カルロッタ 慌てて いえ、いえ! 違います! 私の手はとても落ち着いています そしてこの話は間もなく 終わります。私の友人は 若い頃から心臓が 悪かったのです。彼女の心臓は 時に嵐のように激しく打ちつけました。 そしてしばしばひとつの手が 無情で残忍なひとつの手が 鼓動する心臓に 掴みかかってきて 締め付けるようになり それは恐ろしくて苦しく 遂に死に至るのかと 彼女には思えました。 彼女はこの手を、 この残酷な手を、そして 彼女の痛みを描いたのです。 アルヴィアーノ 貴女はまた否定するかもしれないが 貴女は感動したんですね 貴女の胸に迫ったのですね? カルロッタ 彼女が大好きでした アルヴィアーノ つまり亡くなったと? カルロッタ まだ生きている、と思います。 突然、振り切るかのように、声の調子を変えて でも、貴方を 描くことは本当に 容易なことではありません。 恋する男が憧れの女性の 眼差しを求めるように、私は 貴方の眼差しを捕えようとします。 でもその人は 私を避けて、 落ち着きがなく鬼火のように 揺れ動いています。 アルヴィアーノ 話をそらして もしかしたら、ボクは疲れているんです。 カルロッタ それなら私のそばに座って こちらへ来て、休みましょう、 そんな無口に、臆病に ならないで、騎士様! だって昨日の晩は ほがらかで 上機嫌だったのに! ワインはいかがですか? 彼女はカラフェに入ったワインとグラスを持ってくる。 さあ、ぜひ 私の手で貴方に ファレルノの赤ワインを お勧めするわ。さあ飲んで 座って、すぐ近くに、 そして貴方の話をして 若い頃の話、あるいは なぜ貴方が今日それほど ふさぎこんでご機嫌が悪いのか あるいはまた、なぜ貴方の 眼差しが、それほど不安げに 私を避けているのか! 私が何をしたというのですか 私に怒っているのですか? アルヴィアーノ 重苦しく お嬢さん、 貴女のしていることが ただの遊びか、 悪ふざけか、あるいは もっとたちの悪いことか、 いずれしろ、貴女は その可愛い顔と 天からの 使いのように聞こえる 声にもかかわらず 吐き出すように まるで魔女だ! カルロッタ 後生だから、その先は言わないで あの“八人組”が聞いたら 奴らは私を激しく尋問して 魔女として火あぶりにするかも! それにしても 貴方はなんて気難しそうで 楽しくなさそう! 私は貴方のために努力しているのに でも貴方は私に感謝もしない。 アルヴィアーノ ああ、ボクには理解できない! カルロッタ この私が貴方に好意を 寄せているのに何故、 貴方が今おっしゃったみたいに そんなに堕落して邪悪だというのですか? アルヴィアーノ 暖かく お願いだから ボクに腹をたてないで! もう少しでいいから ボクに我慢してください! ボクには分からないんです まるで夢みたいで 怖いんです カルロッタ 不機嫌に ああ、怖がらないで! 貴方は男なのに 全く自分を信じていない ひとりの女性が 貴方に切なる恋心と 友情を抱いているのが そんなに不可解ですか? アルヴィアーノ 激して はは、よくある話だ! そうやって貴女が見るその目、 その輝きだけでもうまるで 何かが約束があるみたいだ! 貴女の口もとが微笑むと、 ボクにはまるで この世に“友情”と呼べるものは 存在しないかのように思える、 この言葉が、この惨めな 慰めの言葉が、ナンセンス、 虚偽、恥辱のよう思えるのです! カルロッタ もう少しましなものかもしれません そうだというのでは、ありませんが この広い世界に、何百万もの 鼓動を打つ心臓の中には ひとつくらい、 貴方の愛を求めるものも あるとは思いませんか? アルヴィアーノ ボクを、ボクをですか、 自分自身を嫌い、 自分自身を避け、 自分の住むすべての部屋から 鏡を取り払ったボクを! カルロッタ おバカさんね、貴方は! そんなことに、 春の一日のような そんなすぐに過ぎ去るものに 並はずれて固執するなんて。 それは顔にしわが ひとつ現われると、 私たち女性を見捨てる、 少しばかりの美しさ! 私たちが春を 意識するや否や すぐに花から実ができ、 葉は枯れて落ちてしまう。 美しさなんてそれだけのことでは? 晴れた日に なぜか知らずに 気が滅入り悲しいのに、 出かけたことは ありませんか? 立派な人も 花盛りの木も、 貴方を不安から 救ってはくれません。 そしてまた別の時、 雨の日に、 しわだらけで醜い 孤独な小柄の老人が わが道を行き 無邪気な目で貴方を見たら、 貴方を暖かい気持ちに 快活に、そう、幸福には してくれませんか? アルヴィアーノ 慄いて でも貴女は、 ある晴れ渡った日に、 世にも美しい花で いっぱいの花壇で、 気味の悪い怪獣のような ものを見かけたら、 不愉快な気分には なりませんか? カルロッタ 面白がって 貴方は怪物のような姿だけど、 貴方ならそうはならないでしょう。 殿下、ご自身の痛みを 快感をおぼえながらほじくるという 貴方の衝動はつまらないし不快です。 でも私はあることに気が付きました。 貴方は私を避けている、 先程は眼差しで、 今は言葉で。 でも貴方は私から逃れられません。 今や、私は貴方を窮地に追みます、 たとえ貴方が私をはねつけ 勝利したと思っても! だって私は貴方に言わなくては アルヴィアーノ ひどく不安げに カルロッタ やめてください! カルロッタ 分かってくれなければ 私は貴方を、愛しているの。 アルヴィアーノ 叫びださんばかりに カルロッタ! カルロッタ 後生だから、殿下、 なんて目をするの! さあ、私の手を取って キスして、早く! でも私に、仕事をさせてね! 私の絵には 貴方の目が必要なの そう、それでいい ずっと彼の目を見据えて、彼の顔をあたかも研究するかのように絵筆をとる アルヴィアーノ カルロッタ、愛する人! カルロッタ 仕事に没頭し、彼に言葉で催眠術をかけるかのように、静かに お願いだから、話さないで ただ私を見つめて そう、じっと、そして 貴方の目を、私の目に深く 沈めて とても情愛深く、温かく そして考えて 多くの美しいもののことを 私は貴方の太陽、 その輝く光で 貴方の人生の、すべての闇を 追い払ってあげる。 アルヴィアーノ 最高潮に興奮して 後生だから、カルロッタ ボクは、君の足下で 言葉で言い表せないほど 気が狂いそうなほど、幸せだ 彼女に走り寄ろうとする。 カルロッタ 怖気づいたかのように避けながら お願いだから、そのままで! ただ私を見つめて考えて 今あなたはもう ひとりぼっちじゃなくなるわ あなたの醜さにもかかわらず 愛されてないなんてこともない 私がどれほど落ち着いて話しているか見て ずっとあなたを苦しめてきた、その醜さ という言葉は今やもう去ってしまった だって言葉というのはひとつの観念で それ以上のものじゃない。 でもあなたは私に よくしてくれないと、アルヴィアーノ 苦し気に、病的なほど苦し気に息をしながら そして優しくね、愛しい人! だって私はすこぶる 壊れやすい玩具だもの アルヴィアーノ カルロッタ! 彼女は請い願うような態度で彼を制止し、もとの場所に留め、明らかに興奮を高めながら、殆ど熱に浮かされたように絵を描く。彼は、燃えるような目で彼女の姿をむさぼり、重く息をして、圧倒的な感動と無理に戦っているかのように、動かないでいる。 カルロッタ 深く息をして、絵筆を投げ出し、絵を試すような眼差しで見る。突然ふらつき、胸を押えて、倒れそうになる。 そう、できたわ! 来て、私を支えて、 くたくたなの 彼女はよろめく でもあなたは アルヴィアーノ 急いで彼女を抱きとめる いったい君は 愛しい人よ、どうしたんだ? 彼女は、倒れまいと、後方にあるイーゼルにつかまる。イーゼルに掛かっていた布が片側で外れ、絵が見える。一種の死人の手で、そこから赤い光が微かに輝き出ている。 アルヴィアーノ 絵を見て、肩をすくめ、理解するが、そぶりも見せず、彼女を支え、病気の子にするようにさする。厳かに、深く同情して 可愛い君、可哀想な君、 美しい君!君はボクに 人生をくれた、再び 神を信じることと 人間らしさを教えてくれた。 ボクは、ボクが持っている すべてを君に捧げよう ボク自身を 君の足下に横たえ、 ボクは君に、永遠に 優しく 息を詰まらせ 大切にするつもりだ 意識のない彼女を、彼は腕に抱き、目を覚まさせようとする。彼女は起き、素直に彼の腕にすがりつく。彼はいっそう激しい、破れかぶれの情熱に捕らわれる。彼女の手に荒々しくキスし、自分に引き寄せ、彼女の顔に、差し出しされている唇に身を屈めるが、自制して、額に優しくキスするだけで、彼女の足下に沈み、深く感動して彼女の膝に頭を埋める。彼女は彼を穏やかに引き上げる。二人は奇妙なほど臆病に、控え目に抱擁する。 侍女 興奮して駆け込んで来る お嬢様! アドルノ公爵様です! カルロッタ アルヴィアーノの腕の中でゆっくり起き上がり、弱々しく 公爵様が、 何か御用かしら? お待ちくださいと お伝えして! だるそうな動きで立ち上がり、鏡の前に行って、髪を整える。 幕がすばやく下りる。 ZWEITER AKT Halle im Palast Adorno ERSTE SZENE Der Podestà und die drei Senatoren kommen erregt und aufgebracht aus dem Gemache des Herzogs. PODESTÀ Er spielt mit uns, Wie die Katz mit der Maus - ERSTER SENATOR Allzu mächtig ist er geworden, der hohe Herr! ZWEITER SENATOR Sein letzter Sieg über Branciforte stieg ihm zu Kopf. DRITTER SENATOR Verwöhnt hat ihn das Volk. PODESTÀ Immerhin - es schuldet ihm Dank. ERSTER SENATOR wegwerfend Es bezahlt ihn. ZWEITER SENATOR Ein adliger Söldner - nichts weiter. DRITTER SENATOR Wie steht die Sache? PODESTÀ Er sprach sich nicht aus; nicht für und wider. "Einerseits - sei es erfreulich für Genuas Volk, anderseits müsst es der Adel bedauern, wenn ein wertvoll Stück Grund und Boden verloren ihm ginge. Sein - des Herzogs - Herz spräche fürs Volk - entschiede zu seinen Gunsten; Billigkeit aber und Rücksicht auf seine Freunde geböten ihm Vorsicht - er müsse es "noch bedenken und sich beraten" - und ähnliche Phrasen. ERSTER SENATOR bitter Er neidet uns herzlich die Schenkung. ZWEITER SENATOR Die ganze Geschichte ist ihm zuwider. ERSTER SENATOR Der Mann des Tages ist Alviano Salvago! DRITTER SENATOR Die ganze Stadt preist seinen Namen. ZWEITER SENATOR Volkstümlich ward er mit einem Mal. ERSTER und DRITTER SENATOR nickend Das ist s - ! PODESTÀ nickt ebenfalls Das ist s - ! ZWEITER SENATOR Als gestern abend Euch zu besuchen, Salvagos Karosse fuhr durch die Strassen - ward er erkannt - DRITTER SENATOR Man jubelt ihm zu - ERSTER SENATOR Warf ihm Blumen! PODESTÀ Es ist ihm zu gönnen. ZWEITER SENATOR Ein Mann voll Güte und stiller Grösse! ERSTER SENATOR Übel behandelt vom Schicksal! PODESTÀ Meine Tochter Carlotta, nicht leicht zu erobern, oft sprach sie von ihm - sein Wesen ahnend - nun hat er im Sturm sie gewonnen. DRITTER SENATOR scharf Der Herzog Adorno möge sich hüten! ERSTER SENATOR Volksgunst ist schwankend und leicht zu gefährden. ZWEITER SENATOR Sein Einspruch könnt Böses zur Folge haben! DRITTER SENATOR Ein Veto in diesem Fall hiesse Raub! ERSTER SENATOR Man wird es nicht dulden - . ZWEITER SENATOR im Abgehen begriffen Er möge sich hüten, der Herzog Adorno! Alle ab. ZWEITE SZENE ADORNO der schon während des letzten mit Tamare aufgetreten ist und die drohenden Phrasen gehört hat. Hast du s gehört? Dies ist die Stimmung. TAMARE Macht Euch bange das Pack? ADORNO aufmerksam Du sprachst gestern anders? TAMARE grimmig Ja - gestern unwirsch erinnert mich nicht! ADORNO mit sanftem Vorwurf Sprichst Du so mit dem Freund? TAMARE Verzeiht! Doch it s nicht genug, dass ich selbst mich verachte? Soll Euer Spott mir die Wunde ätzen, und meiner Freunde Gelächter zur Tollheit mich treiben? ADORNO Was ist Dir, Tamare? Ich erkenn Dich nicht wieder. Meines Hofes glänzendster Kavalier, wie kein Zweiter geehrt, geliebt, von den Frauen vergöttert, stets gelaunt zu den tollsten Streichen - TAMARE Es gibt Menschen, Herzog, die sehen nur Licht - und das Dunkel ist ihnen fremd. Solch einer war ich. Das Leben schien mir ein Born der Freude, aus dem ich trank mit durstigen Zügen; sorglos, ohn Besinnen. Reckt ich die Hand aus, hielt ich die Rose, sog ihren Duft und zerwühlte die Blüte. Liess ich mich fallen, fiel ich auf Moos; mich mieden die Dornen und spitzen Steine. Klagte ein Freund mir von Leid und Schmerzen - hört ich ihn wohl - doch verstand ihn nicht. Und nun hab ich mit einem Mal erfahren alle Qual der Hölle, Demüt gung und Schmach. ADORNO ungeduldig Erkläre Dich deutlich - ! Du weisst ich bin mächtig. TAMARE Da hilfst Du mir nicht, und wärst Du Kaiser und Papst zugleich. Doch urteile selbst Herrlich und schön, wie der Tag - doch - unebenbürtig mir, ein bürgerlich Kind. ADORNO Nun ja - und was weiter? TAMARE Als ich zum ersten Male sie sprach, da hab ich sie, glaub ich, nicht recht verstanden. Sie heischte ein Opfer als Pfand meiner Liebe - doch was sie begehrte - ungereimt Zeug, Wahnsinn - geboren vom Augenblick - müht ich mich zu ergründen, auszudeuten nach Regeln höfischer Sitte. Nach einer Nacht, durchwacht in Kämpfen, glaubt ich s gefunden. Und schwang mich auf s Pferd, frei und stolz wie ein Gott, von edlen Gefühlen die Brust geschwellt. Und ritt durch die Stadt; versunken in Träumen formt ich die Werbung, und sah mehr und mehr in Selbstironie verfallend die Schöne beglückt erröten, fassungslos und gerührt ob der hohen Ehr Ein Graf Andrae Vitelozzo Tamare beut Herz und Hand - ADORNO Du bist wahrlich verrückt! TAMARE Gedulde Dich, Herzog! Als ich hintrat vor sie, wie das erste Mal schon - befiel mich Zagen. Ihr seltsamer Blick, ihr kühl staunend Lächeln verwirrten mich. Doch, um zu bergen mein kleinmütig Herz, gab ich mich stolz, hochfahrend und rauh, sprach von dem Opfer, das ich ihr brächte, ärger als Selbstverstümmlung und Tod. - Und da ich mir glücklich ihr "Nein" geholt, verlor ich vollends den letzten Rest von Besinnung Warf mich hin, ihr zu Füssen, von all meinen Gütern und reichen Schätzen stammelt ich wild wirre Worte. Ihre Knie umfangend fleht ich sie an um Verzeihung und Gnade! - ADORNO Tamare, so fass Dich - hörst Du - Vitelozzo? - Wer ist - diese Frau? TAMARE Des Podestà - Tochter - Carlotta. ADORNO sehr erstaunt Ah - - ! nachdenklich Ein grosser Maler nannte mir einmal ihren Namen als den einer selt nen Begabung. Ich möchte Dich warnen aus manchem Grunde, wüsst ich nicht, wie vergeblich solch Tun und wie verhasst der Warner dem, der da unglücklich liebt. Drum will ich lieber Dir helfen, statt raten. TAMARE ungläubig Ah - wenn Du könntest - ADORNO Ich werbe für Dich. TAMARE Du kennst diese Frau nicht. ADORNO Doch kenn ich - die Frauen. Drum hoff ich für Dich; doch - versprich mir eins Ist die Botschaft schlecht, und kehr ich zurück mit leeren Händen, so wüte nicht gegen Dich und mich - sei stark, verzweifle nicht, wirf s hinter Dich - und vergiss diese Frau! TAMARE grimmig Höre, Herzog - ich will sie vergessen - ich will - langsam sie vergessen. - - mit höchstem Nachdrucke Doch erst bis sie - mein ward. Bis ihres Mundes Odem ich in mich getrunken; bis diese Hände getränkt sind vom Duft ihres Haares, bis diese Frau, will sie mein Weib nicht sein, - meine Dirne ward! ADORNO rasch abwehrend Das gäb böses Blut! Wir sind gebunden an Recht und Gesetz wie alle, die andern; vergiss das nicht. Die Bürgerschaft ist unruhig und arg verstimmt, und meine Leute sind draussen im Feld. Des Podestà Tochter - ! Bedenke! TAMARE Doch wenn man nicht ahnt, wer der Täter, wenn keine Spur ihn verrät - ADORNO Das entdeckt sich bald. TAMARE Ei, Herzog, wie kommt s dann, dass seit Wochen Genuas schönste Mädchen spurlos verschwinden? Erst gestern wieder - ADORNO auffahrend Was - gestern - ? Es ward mir noch nichts gemeldet - TAMARE Eh ich heraufkam zu Dir, sprach sich s bereits herum in der Stadt. Des reichen Scotti Tochter Ginevra - ist plötzlich verschwunden und seltsam ist nur, dass wir selbst nicht wissen - wohin. ADORNO argwöhnisch, Tamare von der Seite musternd Was heisst das? Seid Ihr denn sonst so genau unterrichtet? losbrechend Ah, meine Ahnung! Dacht ich s doch, dass bei diesen Freveln Eure ruchlose Sippe die Hand im Spiel hat! TAMARE Du bringst mich zum Ziel. Meine Freunde sandten mich her, Dich zu bitten Du mögest hindern, dass Alvianos Eiland "Elysium", übergeh in der Stadt Besitz. ADORNO Alle Teufel, was hat Salvago, was hat das Eiland zu tun mit Euren verruchten Streichen? TAMARE verhalten. Herrliche unterirdische Räume, eigens geschaffen zu Liebesfesten, erschliesst eine künstliche Grotte, auf jenem Eiland. Betrittst Du die Grotte, umglitzert dein Auge ein blauer Schein. Schwere Düfte verwirren die Sinne Dir, Irrlichtern gleich locken rötlich zuckende Flammen, ferne Musik und leise Gesänge Dich tiefer und tiefer. Über einen Abgrund hin führt ein schmaler Steig zum Eingang der Höhle; dichte Rosengehege verschleiern ihn Deinen Blicken - doch entdeckt man der Grotte Geheimnis - verhalten so sind wir verloren. ADORNO frei Und weiss - Salvago von Eurem Treiben? TAMARE Salvago - ha, ha! - Ein Spiel der Natur, wenn Du willst, eine seltsame Laune. Genuas hässlichster Mann - ist der Schöpfer des Abenteuers, dieses verwirklichten Schönheitsgedankens. ADORNO starr Und er selbst - TAMARE Er selbst - hält sich fern. Hat wohl schon bereut - doch begreife ich s nicht. ekstatisch Der Schein der Fackeln vergoldet alles. Im Taumel der Orgie wird hässlich schön und das Schöne wird hässlich. Die Gegensätze schwinden im Rausch. ADORNO scharf Und dieser Narr Salvago - nachdem er gezüchtet auf seinem Grunde Sumpfblüten des Lasters, Giftkraut der Sünde - gibt er ihn preis, und sich selbst, und Euch? TAMARE begütigend Er hat uns gewarnt, doch hat nicht bedacht, wie schwer einzudämmen Leidenschaft, einmal entfesselt. ADORNO ausser sich Das ist mein Fluch Eure Masslosigkeit, Eure wilde Brunst drängt mich zu Taten, die ich verdamme! ruhig im Ausdruck Ich will retten, was noch zu retten ist. Was Dir ich versprach, will ich halten, weil Deine Liebe Dich trennt von dem Kreis der Verbrecher, und weil wir Freunde seit jungen Tagen. Doch hüte Dich Vitelozza, Du bist gewarnt - vor Gewalt. spöttisch Salvago mag seinem Schenkungsdrange Einhalt gebieten für lange Zeit; höhnisch drohend er wird sich fügen - der Volksbeglücker, sonst wehe ihm und wehe Euch allen! Rasch ab in seine Gemächer. TAMARE macht eine Bewegung als wolle er ihn zurückhalten, geht aber dann mit einer sorglosen Geste nach hinten ab. Zwischenvorhang VERWANDLUNG Carlottas Atelier. Alviano in ungezwungener Stellung. Carlotta in eifriger Arbeit begriffen, wirft von Zeit zu Zeit einen Blick auf sein Antlitz und spricht während des Malens in leichtem Tone, hie und da, durch ihre Arbeit zu sehr gefesselt, in der Rede stockend. CARLOTTA Uns re Zeit ist voll seltsamer Dinge. - - Ich kannt eine Frau, sie lernte malen gleich mir an Antwerpens Schule - die malte Hände. Feine, schlanke, mit zartem blauen Geäder, grobe, derbknochige Männerfäuste, die alles im leichten Plauderton, jeden dramatischen Ausdruck vermeidend beringte Hand eines Weibes, üppig und weich, mit Nägeln, spitz und rosig, blinkend wie Tropfen blassen Blutes. Eine Hand sah ich da, die krallte sich fest in blühendes Fleisch und eine and re, die pflückte mit sanften Fingern, aus grünem Gebüsch sich reckend, ein Reis. Aus nebligen Wänden griffen Hände in s Nichts, abwehrend, winkend, flehend und drohend; aus Fluten tauchten sie auf wie in Kampf und Verzweiflung, und zwei Hände, eng ineinander verflochten, die waren gemalt wie ein wogendes Meer. Doch das Seltsame war ein Bild Eine Hand bleich und wächsern, wie die eines Toten, mit unheimlich langen dürren Fingern, hielt ein Etwas umkrampft, was man nicht sah. Nur ein schwach purpurn Leuchten sickerte durch die gespenstischen Finger, doch dieser Schein war wie stumme Klage, wie unterdrücktes wimmerndes Weinen und wie ein Schrei, verhalten und todesbang, wie ein verhaltener Schrei nach Erlösung. - Wollt Ihr, Signor, nicht ein wenig heben den Kopf. - So, ich dank Euch - ist s besser. - ALVIANO Doch des Bildes Bedeutung? CARLOTTA Die Ärmste hat wohl nie empfunden, was den Künstler begeistert zu grossen Taten Der Liebe Glück, oder Sehnsucht nach solchem. Sie hatte wohl gar ein geheimes Bangen, es könnte auf ihren Lebenswegen ihr einmal begegnen ein mächtig Geschehen; irgend ein sinnbetörender Zauber, dem sie erliege. ALVIANO leise, halb für sich Wie seltsam - Angst vor Glück? CARLOTTA Die treibende Kraft dieses armen Lebens war Gier nach Ruhm; und die Quelle, aus der es schöpfte war Leid - nicht seelisch - ein körperlich Leiden. ALVIANO Eure Hand Signorina, ist nicht so ruhig, wie Eure Stimme, wollt Ihr mit dem Malen - CARLOTTA hastig Nein, nein! Ihr irrt Euch! Meine Hand ist ganz ruhig und die Geschichte ist gleich - zu Ende. Meine Freundin krankte seit früher Jugend am Herzen. Das wollt allzuoft gar zu stürmisch schlagen; und manchmal war ihr, als griff eine Hand, eine harte, unbarmherzige Hand, nach dem zuckenden Ding und krampft es zusammen, furchtbar und wehe, auf dass es - - zur Ruh käm! Sie hat diese Hand, diese grausame Hand, und hat - ihre Schmerzen gemalt. ALVIANO Und ob Ihr auch leugnet - Ihr seid bewegt - so ging es Euch nahe - ? CARLOTTA Sie war mir lieb - ALVIANO So ist sie gestorben? - CARLOTTA - - - Ich glaube - sie lebt noch. plötzlich, wie sich losreissend, ganz veränderten Tones Doch Signor, Euch zu malen ist wahrlich kein Kinderspiel. Wie ein Verliebter sucht seines Idols Blick, so hasch ich nach Eurem. Doch der weicht mir aus und flackert umher, unstet und irrlichternd. ALVIANO ausweichend Vielleicht - bin ich müde. CARLOTTA So setzt Euch zu mir - kommt, lasst uns rasten; und seid nicht so schweigsam und scheu, Cavalière! Wie war t ihr doch gestern Abend aufgeräumt und voll Laune! Wollt Ihr Wein? Sie bringt Wein in einer Karaffe und Gläser. Seht - höchst- eigenhändig kredenz ich Euch roten Falerner. Und nun trinkt und setzt Euch - ganz nah - und erzählt mir - aus Eurer Jugend - oder warum Ihr heut so trübe und schlecht gelaunt - oder auch - warum Euer Blick - so ängstlich den meinen flieht -! Was hab ich verbrochen - seid Ihr mir böse? ALVIANO gepresst Signorina Carlotta - wenn das nur Spiel ist, was Ihr da treibt, Lust am Tändeln - oder - noch Schlimm res - so seid Ihr trotz Eures süssen Gesichts und Eurer Stimme, die klingt wie Botschaft vom Himmel hervorgestossen eine Teuf lin! CARLOTTA Um Gott - beschwört nur nicht gleich - die "Acht", dass sie mich peinlich verhör und als Hexe verbrenne! Wie seid Ihr doch noch verbittert und unfroh! Und ich müh mich um Euch - doch Ihr dankt es mir schlecht. ALVIANO Ah - ich kann s nicht fassen! CARLOTTA Warum soll g rade ich, die ich gut zu Euch bin, so verderbt und schlecht sein, wie Ihr mich schildert? ALVIANO warm Ich bitt Euch um alles zürnt mir nur nicht! Habt nur ein wenig Geduld noch mit mir! Ich begreif es nicht - es ist wie ein Traum und ich fürcht - CARLOTTA unwillig Ah, fürchtet doch nicht! Ihr seid ein Mann und so ganz ohne Glauben an Euer Selbst. lst s so undenkbar, dass eine Frau sich in warmer Neigung, in Freundschaft Euch fände? ALVIANO auffahrend Ha, ha - die alte Geschichte! Doch so, wie Ihr blickt, mit Augen, deren Leuchten allein schon Verheissung - ! Und wenn Euer Mund lächelt, ist mir - als gäb s auf Erden nichts, was da "Freundschaft" heisst - als wär dies Wort, dies elende Trostwort ein Unding, Lüge und Schmach! CARLOTTA Und wenn s mehr wäre - ich sage nicht, dass es ist - Sollte auf dieser weiten Welt, unter Millionen pochender Herzen nicht eins sich finden, das Euch entgegenstrebte - in Liebe? ALVIANO Mir - mir - der sich selbst hasst, der sich flieht, der aus den Räumen, die er bewohnt die Spiegel verbannt! CARLOTTA Narr, der Ihr seid! Und der wie kaum ein Zweiter sich klammert an das, was so rasch entflieht, wie ein Maientag Das bisschen Schönheit, das uns Frauen verlässt, wenn die erste Furche sich meldet im Antlitz! Kaum sind wir des Frühlings bewusst, schon werden Früchte aus Blüten, die Blätter welken und fallen ab. Und das wär - das Einz ge? An sonnigen Tagen - gingt Ihr nie aus, bedrückt und traurig, ohn dass Ihr wusstet warum? Und der herrlichste Mensch, der blühendste Baum, entriss Euch nicht Eurer Bangigkeit. Und ein andermal wieder, an Regentagen, machte Euch nie warm und froh, ja glücklich, ein einsam alt Männlein verrunzelt und hässlich, das des Weg s zog und Euch ansah mit einfält gen Augen? ALVIANO bebend Doch wenn ihr an einem prangenden Tage, in einem Beete voll schönster Blumen, fändet irgend ein scheussliches Untier, das Euch die Laune vergällte - -? CARLOTTA belustigt Euch wird s nicht gelingen, trotzdem Ihr ein Unhold seid, Signor; spitzfindig und scheusslich in Eurem Drange, wollüstig zu wühlen im eigenen Schmerze. Doch merke ich eins Ihr weicht mir aus wie früher mit Blicken, so nun in Worten. Doch entgeht Ihr mir nicht. In die Enge treib ich Euch jetzt - und weist ihr mich ab - so habt den Triumph! Denn ich muss es Euch sagen - ALVIANO furchtbar beunruhigt Carlotta - bedenkt doch! - CARLOTTA Ihr sollt es wissen - - dass ich Euch - liebe. ALVIANO fast schreiend Carlotta! CARLOTTA Um Gott, Signor, was macht ihr - für Augen! Da habt meine Hände - und küsst sie - rasch - - - ! Doch lasst mich - zur Arbeit! Ich brauch Eure Augen zu meinem Bilde - so sind sie mir - recht - ergreift, ihn fortwährend scharf im Auge behaltend, sein Antlitz gleichsam studierend, die Pinsel ALVIANO Carlotta - Geliebte! CARLOTTA ganz in ihre Arbeit versunken, ihn mit ihren Worten gleichsam hypnotisierend, leise Ich bitt Euch - sprecht nicht - und blickt mich nur an - so ganz voll - und senkt - Euren Blick - tief in den meinen; sehr innig und warm und denkt an viel Schönes - dass ich - Eure Sonne bin, - die alles Dunkle - aus Eurem Leben - verscheucht - mit strahlendem Lichte. ALVIANO in höchster Erregung Um Gotteswillen - Carlotta - ich muss - zu Deinen Füssen - ich bin so unsagbar - so - wahnsinnig glücklich - will auf sie zustürzen CARLOTTA beinahe ängstlich abwehrend Ich bitte Dich - bleib noch - ! Und sieh mich nur an und denk dran - dass Du nun nicht mehr - einsam sein wirst - und ungeliebt - trotz Deiner - Hässlichkeit - sieh wie ruhig - ich s sage - das Wort, das Dich quälte - so lange - ; nun ist s vorbei - denn ein Wort ist s - und ein Begriff - nichts weiter. Doch Du - musst - gut zu mir sein - Alviano - schwer, krankhaft schwer atmend und zart mein Liebster! Denn ich bin - ein gar - gebrechliches Spielzeug - ALVIANO Carlotta! Sie hält ihn mit flehender Gebärde zurück und fesselt ihn so an seinen Platz, malt in sichtlich sich steigender Erregung, nahezu fieberhaft an dem Bilde weiter. Er verharrt, ihre Gestalt mit glühenden Blicken verschlingend, schwer atmend, wie eine übermächtige Bewegung gewaltsam bekämpfend. CARLOTTA hoch aufatmend - die Pinsel fortwerfend, mit einem prüfenden Blick auf das Bild. Dann plötzlich wankt sie - greift sich ans Herz - droht umzusinken. So - nun ist s fertig! Doch nun komm - und stütz mich, ich bin erschöpft - sie taumelt doch Du musst - - - ALVIANO fängt, zu ihr eilend, sie in seinen Armen auf Bei allen Heil gen - Geliebte - was ist Dir? Sie hält sich, um nicht umzusinken, an eine Staffelei an, die, mit einem Tuch verhängt, im Hintergrunde steht.Das Tuch löst sich an einer Seite los. Man sieht ein Bild; eine Art Totenhand, aus der ein roter Schein schwach hervorleuchtet. ALVIANO erblickt das Bild, fährt zusammen, begreift, verrät sich nicht, stützt sie, streichelt sie wie ein krankes Kind; feierlich und voll Mitleid. Du Süsse, Du Arme - Du Schönste - ! Du gabst mir das Leben, den Glauben wieder an Gott und die Menschheit. Ich will alles, was ich habe - Dir weih n - ich will mich selbst breiten unter Deine Füsse, ich will - unendlich gut - und will erstickt zart - zu Dir sein - - - Er hält die Bewusstlose in seinen Armen; bemüht, sie wieder zum Leben zu erwecken. Sie regt sich, schmiegt sich hingebungsvoll in seine Arme. Er wird von heftiger, verzweifelter Leidenschaft erfasst. Küsst wild ihre Hände, reisst sie an sich - beugt sich über ihr Antlitz, über ihre sich ihm bietenden, verlangenden Lippen - - und bezwingt sich, küsst nur zart ihre Stirn, sinkt ihr zu Füssen und vergräbt in tiefer Bewegung sein Haupt in ihren Schoss. Sie zieht ihn sanft zu sich empor. Die Beiden verharren in einer seltsam zagen, keuschen Umschlingung. EINE DIENERIN aufgeregt hereinstürzend O Herrin! Der Herzog Adorno! CARLOTTA sich langsam in Alvianos Armen aufrichtend, schwach Der Herzog - was kann er nur wollen? Ich lasse bitten - - - er möge warten! Sie erhebt sich mit müder Bewegung, tritt vor einen Spiegel, richtet ihr Haar. Der Vorhang fällt rasch. この日本語テキストは、 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス の下でライセンスされています。@ Aiko Oshio Schreker,Franz/Die Gezeichneten/III
https://w.atwiki.jp/oper/pages/189.html
第1幕 (森。前景には岩の洞窟が部分的に見えており、舞台の左手では奥へとつながっており、右手では舞台の4分の3を占めている。自然に穿たれた洞窟の入口が森に向かって開いている。一つの入口は、右手で直接背景へとつながり、より大きなもう一つの入口は舞台袖につながっている。背後の壁に沿って左側には、大きな鍛冶屋のかまどがあり、石造りの自然な形をしている。人工物は、大きなふいごだけで、煙突は自然に岩の天井から突き出ている。きわめて大きな鉄床と、その他の鍛冶道具が置いてある。) 前奏曲と第1場 (ミーメ、ジークフリート) <ミーメ> (短いオーケストラ前奏曲の後に幕が開くと、ミーメが鉄床の傍に腰掛け、苛立ちを募らせながら、剣を金槌で鍛えている。だが、しまいには不機嫌そうに作業をやめる) ひどい苦しみだ!無駄な骨折りだ! わしがこれまで作り上げた最上の剣・・・ 巨人の拳でさえ砕けなかったその剣が、 今わしが剣をこさえている あの小うるさい若造にかかっては、 苦もなく粉々にされてしまう・・・ まるで子供のおもちゃみたいに! (ミーメは不機嫌そうに剣を鉄床の上に放り投げ、やれやれと腰に手をやり、物思いにふけりつつ地面を眺める) あの若造にすら、 壊すことのできない剣はある。 あいつも、ノートゥングの破片は、さすがに砕けなかった。 だから、この破片で剣を作れればいいのだが、 わしの持つ技術では、つなぎ合わせられなかったのだ! もし、あの生意気な若造に、剣を与えてやれさえすれば、 これまで受けた数々の恥辱も、きっと報われるだろうに! (ミーメは天を仰ぎながら、次第に頭を垂れて、物思いにふける) 巨龍ファフナーは、 不気味な森に横たわり、 どすんと巨大な体を乗せて、 ニーベルングの宝を守っている。 だが、少年ジークフリートの力は、 ファフナーの体を打ち斃し、 ニーベルングの指輪を手中にするだろう。 その龍退治を実現するには、たった一つの剣さえあれば良い。 わしの欲望を叶えるためには、 ジークフリートがノートゥングを振るいさえすれば良いのだ。 だが、わしには作れない・・・ その剣が!ノートゥングが! (ミーメは、剣を元の位置に置き、ものすごく不機嫌になって剣に金槌を打ちつける) ひどい苦しみだ!無駄な骨折りだ! わしがこれまで作り上げた最上の剣すら、 龍退治の実行には役立たない! わしがなぜ、こんなに金槌を叩き続けているのか・・・ それは、あの若造に急かされているからだ。 あいつは、こんな剣など、苦もなく粉々にして、 何一つ作れないわしを、散々罵倒するのだ! (すると、ミーメは金槌を取り落とす) (森の野生児のような格好で、銀色の角笛を鎖にかけたジークフリートが、凄まじい勢いで森から帰ってくる。彼は、皮をなめして作った縄を、大きな熊に手綱のようにかけている。ジークフリートは、愉快そうにはしゃぎ回りながら、ミーメに向かって熊を追い立てる) <ジークフリート> ほらほら!かみつけ!かみつけ! 食っちまえ!食っちまえ!しかめっ面の鍛冶屋なんか! (止まらない勢いで大笑いする) (驚きのあまりミーメは剣を取り落とし、かまどの後ろに逃げ込む。ジークフリートはミーメがどこに逃げても、熊を連れて追い回す) <ミーメ> よせ!獣なんか! 一体わしがその熊に、何の用があるって言うんだ? <ジークフリート> 一緒に帰ってきただけさ。 お前をこらしめるために、ちょうどいいと思ってね。 さあ、クマ!ミーメに剣のことを尋ねてみるんだ! <ミーメ> ひえっ!獣はよせ! 武器はできてる。 今日作ったばっかりだ。 <ジークフリート> じゃあ、今日のところは、生かしておいてやる! (ジークフリートは熊の手綱を解き、その手綱で熊の背中を一打ちする) じゃあな!クマ! もう用は済んだよ! (熊は森の中へ走り去って行く) <ミーメ> (ぶるぶる震えながら、かまどの奥から姿を現す) 殺した熊を連れ帰るなら、まだしも分かるが、 なぜ生きたやつなど連れ帰るのだ? <ジークフリート> (大笑いしたあと、笑いをこらえながら、腰掛ける) いい仲間がいないか探していたんだよ。 家に居るよりも、いい仲間をね。 深い深い森の奥で、 ぼくは高らかに、角笛の音を響かせた。 どっかに素敵で愉快な友だちがいないかと、 角笛の響きで探してみたのさ! そしたら草むらから一匹の熊が現れて、 フーッとうなりながら、角笛の音に聞き入っていたので、 ぼくは、これからもっといいやつが見つかるとしても、 お前よりは、よっぽどこの熊が好きになった。 だから、この熊を、丈夫になめした皮を手綱代わりに、 ずるいお前に、剣の質問をさせに連れてきたのさ。 (ジークフリートはさっと立ち上がり、鉄床のほうへと歩み寄る) <ミーメ> (ミーメは、ジークフリートに渡すために剣を持ち上げる) わしは切れ味鋭い武器を作ったばかりだ。 これならお前も満足だろう。 (ミーメは、おびえるように剣を手にするが、ジークフリートは勢いよくそれをつかみ取る) <ジークフリート> 切れ味が良いからって、何の役に立つ! 堅い鋼(はがね)で出来ていなければ! (手で触って、剣を吟味する) なんだい!このでたらめなおもちゃは! こんな弱っちい金釘が、剣だってのかい? (ジークフリートが剣を鉄床の上で粉々に砕くと、周囲に破片が飛び散る。ミーメは驚いて飛びのく) また粉々になっちまった・・・この能無しめ。 お前の頭も粉々にぶち割ってやりたいよ! 大ボラ吹きめ!まだこれ以上ホラを吹くつもりか? お前は話していたよな。巨人族のこと。彼らとの激戦のこと。 勇敢な行為のこと。立派な武器のこと。 ぼくのために武器を作る、剣を鍛えると言って、 ずいぶん自分の腕を自慢して、 すぐにも立派な剣ができるみたいに言っていたじゃないか。 なのに、お前の作ったものを 実際ぼくが手にしてみると、 つかんだだけで、がらくたみたいに潰れてしまう! お前がそんなにもみすぼらしい奴でさえなかったら、 お前の武器で、お前自身を粉々にしてやりたいぐらいだ。 愚かな老いぼれの小びとめ! こんなイヤなことは、もう終わりにさせてくれ! (ジークフリートは、たけり狂いながら、舞台右脇の石造りのベンチに腰掛ける。その間、ミーメは慎重にジークフリートをかわしながら) <ミーメ> 手も付けられぬ荒れ狂いようだな・・・ だがな、恩知らずは、良くないことだぞ! お前みたいなワガママ小僧の願いを、 全て叶えてやれないからと言って、 わしがお前にしてやった良いことまでも、 あっさりと忘れてもらっちゃ困る! 思い出さないかい? わしはお前に「感謝」を教えてやったろう? 昔お前に良くしてあげた者の言うことに、 お前は喜んで従う義務があるということだ。 (ジークフリートは不機嫌そうに顔を壁のほうへ向け、ミーメには背中を向ける) さあ!もう一度聞くんだ! (ミーメは困惑して立ちすくんでいたが、やがて台所のかまどの傍に行く) 何か食べたいんじゃないのか? 串から焼肉を抜いて来ようか? 煮汁は飲まないのか? お前のために煮立てておいたのだが。 (ミーメはジークフリートに食事を差し出すが、ジークフリートは振り向きもせず、汁の入った鍋も、焼いた肉も手で払いのける) <ジークフリート> 肉なんか自分で取る! 汁はお前ひとりで飲め! <ミーメ> (ミーメは傷ついたように立ちすくみ、悲しそうな金切り声で) せっかく愛情を注いでやったのに、その報いがこれか! あんなに面倒を見てあげたのに、その礼がこれか! わしは、おしゃぶりしていた赤ん坊を一から育て、 虫のように小さな体を着物でくるんでやった。 食べ物や飲み物を作ってやり、 まるで自分の肌と同様に、大切に守ってやった。わしがどれほど、お前の成長ぶりを見守っていたことか・・・ 楽に眠れる寝床を作り、 おもちゃと、よく響く角笛とをこしらえてやった。 喜ぶお前を見るために、わしは自ら苦労を買って出た。 お前に知恵がつくよう教育し、 役に立つ知識を授けてやったのだ。 わしが家にいて、あくせく働いている間、 お前は気の向くまま、外を駆け回っていた。 この年取った哀れなわしは、ひたすらお前のためだけに、 苦労を忍び、骨身をすり減らしてきたのだ。 (むせび泣きながら) だが、こんな苦労の代償として、わしが得たものは、 ただ短気な若造にいびられ、憎まれることだったとは! (むせび泣く) (ジークフリートは振り返り、ミーメの目をのぞき込もうとするが、ミーメはジークフリートの視線に感づくと、おずおずと視線を逸らそうとする) <ジークフリート> ミーメ・・・お前はたくさんのことを教えてくれたし、 いくらかは、ぼくも学ぶところはあった。 だが、お前が教えたかった最も肝心なことを、 ぼくは、まるで学び取れなかった。 それは、どうすればお前を好きになれるか、ということさ。 お前が持ってくる食べ物や飲み物に、 ぼくは吐き気しか感じない。 ぐっすり眠れる寝床を用意したと言うが、 かえって眠りが浅くなってしまう。 知恵をつけてやりたいと言うが、 むしろ、何も知らない愚か者でいいんだ。 目を覚まして、お前を見るが早いか、 ぼくにはお前のやること全てが不快になる・・・ お前が、立っても、うろちょろしても、 うなずいても、目配せしても、 ぼくは、こんな奴の首根っこをつかんで、 息の根を止めてやりたくなるんだ! ミーメ、それがお前を好きになろうとした結果さ。 お前が利口者だと言うのなら、どうか教えてくれ。 ぼくがいくら考え抜いても、答えを出せなかったことを。 ぼくはどうして、いつもお前のもとを離れようと 森に駆け込むのに、また帰ってきてしまうんだろう? お前なんかより、森の獣たちのほうが、よっぽど大切なのに・・・。森の木も、鳥も、小川の魚も、 お前なんかより、よっぽど大好きなのに・・・ それなのに、ぼくはなぜここに戻って来てしまうんだろう? 分かっていたら教えてくれ。 <ミーメ> (やや距離を置いて、いかにも親しげにジークフリートに向かい合って座る) そら。お前・・・そのこと一つ取っても、 お前がわしを大事に思っていることは一目瞭然じゃ。 <ジークフリート> (笑い出して) 好きになんかなれるものか。 そんなに簡単に忘れないでくれ! <ミーメ> (思わず後じさりして、また脇の方に腰を下ろして、ジークフリートに向かい合う) そんなことを言うのは、お前が粗野で乱暴なせいだ。 お前も、そろそろ悪さを控えにゃならん年頃だぞ。 いいか・・・若者は、 親の住む場所を慕うものだ。 慕う気持ちこそ、愛なのだ。 つまり、そんなにも、お前はわしを求めているわけだ。 そんなにミーメを愛しているし、 愛さずにはいられないのだ! 親鳥は、ひな鳥のために、 巣に餌を持って帰るものだ・・・ ひな鳥に翼が生えるまではな。 まさにそれと同じことを、 知恵者のミーメは、 子どもにしてやったわけだよ! <ジークフリート> おい、ミーメ、そんなにお前に知恵があるなら、 もう一つだけ教えてくれ! 春になると小鳥は楽しげに歌い、 一羽の鳥が、もう一羽に誘いかける。 それについて、ぼくが尋ねた時、 お前の答えは、こうだった・・・ あれが男と女なのだと。 小鳥たちは、互いに体を寄せ合い、 片時も離れず、 いっしょに巣を作り、 その中で卵を抱く。 ひな鳥が生まれると、 二羽の親鳥は、ひなの世話をする。 そういえば、草むらのシカだって二匹で休んでいるし、 キツネやオオカミのような獣だって、そうしている・・・ 男は食べ物を巣に持ち帰り、 女は子どもに乳を飲ませる。 それを見て、ぼくには、愛とは何かがよく分かった。 だから、決して母親から子ども達を奪ったりはしなかった。 なあ、ミーメ・・・ お前の愛する妻は、一体どこにいるんだ? ぼくが母さんと呼べる女性は、どこにいるんだ? <ミーメ> (怒って) なんだと?バカめ!ああ・・・ここまでバカ者だったとは! お前は、鳥でもキツネでもないじゃないか? <ジークフリート> 「おしゃぶりしてた赤ん坊を、一から育て、 虫のように小さな体を着物でくるんだ」んだろ? じゃあ、その「虫」の場合はどうだったんだ? まさか母親なしで、ひとりでに生まれたわけじゃないだろう? <ミーメ> (困り果てて) いいか・・・わしの言うことを信じるのじゃ。 わしはお前の父と母を兼ねているのだ。 <ジークフリート> ウソをつけ!このペテン師め! 有難いことに、ぼくは気づいたんだ・・・ 子供は、親に似るのだということに。 澄んだ小川のほとりを歩いていると、 木々も獣たちも、 お日さまも雲も、皆あるがままの姿で、 水面(みなも)に、きらきらと映っていた。 その中にぼく自身の姿が見えた時、 ぼくの見かけは、お前とは似ても似つかなかった。 まるで、陽射しにきらめく魚とカエルほどに違っていたが、 魚がカエルから産まれることは、絶対にない! <ミーメ> (ひどく腹立たしげに) 何という、つまらないことを考えるのだ! <ジークフリート> (ますます勢いづいて) そう・・・今やっと分かったぞ。 前から、ずうっと考えがまとまらなかったことが。 なぜぼくは、お前のもとを離れて、 森に駆け込んでも、結局戻って来てしまうのか? (勢いよく立ち上がる) それは、まず、お前に聞く必要があるからだ・・・ ぼくの父さんと母さんが、誰なのかを! <ミーメ> (ジークフリートの問いをかわすように) 父さんだと!?母さんだと!? 何という、くだらない質問だ! <ジークフリート> (ミーメの喉首をつかまえて) じゃあ、こうするしか、 知る手立てはない。 大人しくしていても、何も得られないとすれば! ぼくが反抗するのは、お前のせいだぞ。 言葉では無理だとすれば、 力ずくでも、ならず者の口を割らせねば! さあ、本当のことを言え!けがらわしい奴め! ぼくの父さん母さんは誰なんだ? <ミーメ> (ミーメがようやくうなずき、手でやめろと合図をする。ジークフリートはミーメを放す) わしの命を取ろうってのか! よせ!そんなに知りたいのなら、 わしの知っていることを全部教えてやろう。 ああ・・・何と恩知らずな悪童だ! さあ、よく聞け・・・それでも、お前はわしを嫌う気か!? わしは、お前の父親でも親戚でもない。 それなのに、わしはお前に恩を施しているのだ! お前とは赤の他人なのに、お前の唯一の友となり、 ひとえに同情の念から、お前をここに住まわせているのだ。 こんな結構なお返しを受けるいわれはない! あるいは、感謝を期待するわしがバカなのか? かつて、ある女が、泣きながら、 鬱蒼とした森に横たわっていた。 わしは、その女を助けて、この洞窟に連れて来て、 かまどのそばで暖めてやった。 女は腹の中に赤ん坊を身ごもっていて、 悲しみに暮れながら、ここでその子を産み落とした。 女は、産みの苦しみに、のたうち回り、 わしはできる限りの手助けをした。 だが、苦しみは深すぎた!女は死んだ。 だがジークフリート・・・お前は命拾いしたのだ。 <ジークフリート> (物思わしげに) つまり、ぼくのために、お母さんは死んだんだな・・・? <ミーメ> 女は、お前の世話をわしに委ねた。 わしは喜んで引き受けた。 それからというもの、このミーメ様の努力の数々。 善良なこのわしが、何と苦労を重ねたことか! "”おしゃぶりしていた赤ん坊を 一から育て・・・”" <ジークフリート> もう全てを思い出したんだろう!? さあ、教えてくれ…なぜぼくの名はジークフリートなんだ? <ミーメ> 母親がわしに頼んだのだ・・・ お前をそう名付けるようにとな。 「ジークフリート」と名付ければ、強く美しく育つだろうと。 ”虫のように小さな体を、わしは着物でくるんでやった・・・” <ジークフリート> じゃあ、ぼくの母さんは何て名だったんだ? <ミーメ> 知らん!ほとんど覚えておらん! ”食べ物や飲み物を作ってやり・・・” <ジークフリート> いや、思い出してもらわねば! <ミーメ> 忘れちまったかな?いや・・・待てよ! たしか、ジークリンデだったような気がする。 お前の世話をわしに委ねた女の名は。 ”まるで自分の肌と同様に、大切に守ってやった・・・” <ジークフリート> (ますます急かすように) ならば、ぼくの父さんの名は? <ミーメ> (無愛想に) わしは一度も会ったことがないんだぞ。 <ジークフリート> だが、母さんが、その名を口にしただろう? <ミーメ> お前の母親は言っていた・・・父親は殺された、とな。 だから、父無し子のお前が、わしに委ねられたのだ。 "”わしがどれほど、お前の成長ぶりを見守っていたことか・・・楽に眠れる寝床を作り・・・”" <ジークフリート> やめてくれ!いつもの鳥の子育ての歌なんか! お前の言ったことが信用できる話で、 作り話でないと言うのなら、 何か証拠を見せてくれ! <ミーメ> このうえ、まだ何か証拠が必要だって? <ジークフリート> 耳で聞くだけで信じられるものか。 目で見て初めて信用できる。 お前の話には、何か証拠がないのか? <ミーメ> (しばらく考えた後、真っ二つに割れた剣の破片を持ってくる) これは、お前の母親がわしにくれたのだ。 お前を育てるわしの苦労と支出と手間に対する ささやかな報酬としてな。 見てみろ!この砕けた剣を! お前の母親はこう言った・・・お前の父親は、 最後の戦いで斃れた時、この剣を振るっていたのだ、と。 <ジークフリート> (感動に震えながら) ならば、この破片をぼくのために鋳直してくれ・・・ 立派な剣にして、存分に振り回したいんだ! さあ!急げ!ミーメ! 早くしてくれ。 お前が立派な仕事ができるのなら、 今こそお前の技を見せてくれ! つまらないおもちゃで、ぼくをがっかりさせないでくれ。 この破片だけに望みを置くんだ! もしもお前が怠けて、この破片をうまくくっつけられず、 くだらないことにかまけて、固い鋼(はがね)に直せなければ、卑怯なお前の体は、このぼくが叩き割り、 ぼくが掃除してやることになるぞ! ぼくは決めたんだ! ぼくは、今日のうちに、その剣を手にする! その武器を今日のうちに手に入れるのだ! <ミーメ> (驚いて) その剣で、一体、今日何をしようってんだ? <ジークフリート> この森から、広い世間へ出て行って、 もう二度と戻らないつもりさ! なんて愉快なんだろう・・・自由になれたなら。 もう何もぼくを縛ったり、強制したりするものはない! お前がぼくの父さんでない以上、 ぼくの故郷は、遙か彼方にあるんだ。 ぼくの家は、お前のかまどじゃない。 ぼくの天井は、お前の家の屋根ではない。 魚が川の中を元気に泳ぎ回るように、 スズメが自由に飛び立つように、 ぼくはここから飛び立ち、おさらばするのさ。 風のように、森を飛び越え、 ミーメ、お前なんかには二度と会わないのさ! (ジークフリートは勢いよく森へと走り去って行く) <ミーメ> (極度の不安に駆られて) 待て!おい!どこへ行く? (森の中へと、声を絞って叫ぶ) おい!ジークフリート!ジークフリート!おい! (ミーメは、しばらく驚いた顔で、勢いよく去って行くジークフリートの姿を目で追っていたが、やがて鍛冶仕事に戻ると、鉄床の後ろに腰を下ろす) あいつ、行っちまった!わしは、また、ここに座ってる・・・ 古い悩みの上に、新たな悩みまで加わった。 板挟みもいいところだ・・・! どうしたら、切り抜けられるんだ? どうしたら、あいつをつかまえておけるんだ? ファフナーのねぐらに、あいつを連れて行くにはどうしたらいい?裏切りの鋼の破片をつなぎ合わせるにはどうしたらいい? あの純正な鋼は、どんな暖炉の炎でも燃やせないし、 どんな小びとの金槌も、あの硬さには太刀打ちできない。 (金切り声で) ニーベルングの妬みも、 苦心と汗も、ノートゥングを作る役には立たん。 どうしても、この剣を完成させることができんのだ! (ミーメは絶望し切って、鉄床の後ろの腰掛けの上にくずれ落ちる) 第2場 (さすらい人、ミーメ。さすらい人としてのヴォータンが、洞穴の奥の扉から入ってくる。さすらい人は、丈の長い藍色のマントを羽織り、杖の代わりに槍を手にしている) <さすらい人> お元気かな!利口な鍛冶屋よ! 歩き疲れた客を、 お宅のかまどで休ませてもらえぬか! <ミーメ> (びっくりして飛び上がる) こんな人里離れた森で、一体誰がわしを訪ねて来るのだ? こんな淋しい林の中で、誰がわしを追ってきたのだ? <さすらい人> (きわめてゆっくりとだが、常に一歩ずつ近寄りながら) わしは世間では「さすらい人」と呼ばれている。 ずいぶん長いことさすらってきたものだ。 この大地の表面を、もう何度も行き来したものだ! <ミーメ> それなら、もっと行き来して、 こんな所で休みを取らないでくれ。 世間に「さすらい人」と呼ばれるぐらいなら! <さすらい人> 善良な者たちは、わしを客人として遇し、 多くの者たちが、わしに施し物を恵んでくれる。 だが悪い奴ならば、逆に不幸の到来を恐れねばならんのだ。 <ミーメ> 我が家には、もともと不幸が住みついている・・・ 哀れなわしの不幸を、もっと増やすつもりか? <さすらい人> (ゆっくりとミーメに歩み寄りながら) 深く物事を究めたわしは、多くの認識を手に入れた・・・ だからこそ、多くの者に、大切なことを示し、 心をむしばむ苦悩を 取り払うことができるのだ。 <ミーメ> お前は知恵をめぐらせて追跡し、 何かと探し回っているようだが、 ここでは、追跡する者も、探す者も必要ない。 わしは独りきりでいたいのだ。 気ままな旅人など、さっさと立ち去ってくれ。 <さすらい人> (また少し前に進み出る) 自分の利口さを自惚れている多くの者は、 えてして何が本当に必要なのか知らないものだ。 役に立つ助言を請われれば、 わしが宿代代わりに、知恵を授けてやると言うのに。 <ミーメ> (さすらい人が近づくのを見て、ますます不安になる) 多くの者は無駄な知識ばかり仕入れているが、 わしは、わしにちょうどいいぐらいの知恵を持っている。 (さすらい人は、ついに、かまどの傍にまで達する) わしは、わしの持つ知恵で十分。 これ以上は何も必要ない。 利口なお前にこそ、帰り道を教えてやろうか! <さすらい人> (かまどの傍に腰を下ろす) わしは、このかまどの傍に腰掛け、 わしの首を 知恵比べの担保に差し出そう。 わしの首は、お前のものだ。 もう、お前のものになった以上、 お前の得になることを 何も聞き出せなかったら、 わしの首を代わりに差し出そう。 <ミーメ> (ミーメは、最後のセリフに驚いて、口をあんぐり開けながら、さすらい人を見つめていたが、いまやぶるぶると震え始め、いかにも小心そうに独り言を言う) どうやったら、この風来坊を追い出せるんだ? 何か答えに窮する質問を考え出さねば。 (窮地に追い込まれたかのように、気力を振り絞って) ならば、かまどを貸す代わり、お前の首を担保に取ろう。 無事に首を取り戻せるよう、必死で考えろ! 3つ質問するぞ。 <さすらい人> 3つとも答えてやろうではないか。 <ミーメ> (気持ちを集中させ、考え込む) お前は、この大地の表面を、 もう何度も行き来したと言う! ずいぶん世界をさすらってきたのだと・・・ それならば、ずばり答えてみよ。 大地の底には、いかなる種族が住んでいるのだ? <さすらい人> 地底に住む種族・・・それはニーベルング族だ。 彼らの国は、ニーベルハイムと言い、 住んでいるのは、小さく黒い妖精たちだ。 妖精達の親玉アルベリヒは、かつて支配者として君臨していた!魔力を放つ指輪で強制し、 アルベリヒは、この勤勉な種族を飼い慣らし、 輝くばかりの宝の山を 自らのために積み上げさせた。 アルベリヒの目的は、宝の力で世界を支配することだったのだ。2つ目の質問は何だ?・・・小びとよ。 <ミーメ> (ますます深く考え込みながら) なるほど・・・さすらい人よ・・・ お前は大地のヘソの穴については、よく知っているわけだ。 ならばズバリ答えてみよ。 大地の背とも言うべき地表には、どんな種族が住んでいる? <さすらい人> 地表にでんと居座っているのは、 巨人族だ。 彼らの国は、リーゼンハイム(巨人の住みか)と言う。 ファゾルトとファフナー・・・あの乱暴な紳士どもは、 ニーベルングの権力を嫉み、 莫大な財宝を奪い取り、 ニーベルングの指輪をも手に入れたのだ。 だが、指輪をめぐって兄弟同士で争い、 ファゾルトは打ち殺され、 ファフナーが凶暴な龍の姿に変身して、財宝を守っている。 さて、3つめの質問は何かな? <ミーメ> (ぼうっとしてしまい、うわの空で) 良く知ってるな・・・さすらい人よ・・・ 起伏の激しい地表のことも・・・。 それならば、教えてくれ。 あの雲の彼方の高みには、どんな種族が住んでいる? <さすらい人> 雲の彼方の高みには、神々が棲んでおり、 彼らが集う宮殿の広間は、ヴァルハラと言う。 彼らは、光の妖精とも言うべき者たちで、 光の精の代表(リヒト・アルベリヒ)たるヴォータンが、その一族を率いている。 ヴォータンは、世界樹の神聖な枝から、 槍のつかを伐り出した。 世界樹の幹は枯れてしまうが、槍は枯れることはない。 その槍先で、ヴォータンはこの世界を封じ込めている。 神聖な契約を表す信義のルーネ文字を、 ヴォータンは槍のつかに刻み込んだ。 そして、世界の支配権を掌中に収め、 拳に握るその槍を 振るっているのだ。 ニーベルング族の軍勢も、その槍には屈服し、 巨人族も、その威力に飼い慣らされる。 彼らは皆、その槍の持ち主である強き神に、 永遠に従い続けるのだ。 (さすらい人が、何気ないふうに地面を槍でドンと叩くと、弱い雷鳴が聞こえてくるので、ミーメは仰天する) さあ、どうだ?利口な小びとよ。 わしは、質問の謎解きができたかな? わしの首はつながったかな? <ミーメ> (槍を持つさすらい人の姿をまじまじと見つめた後、今度は激しい不安に襲われて、取り乱したまま鍛冶道具を探すと、臆病そうにそっぽを向く) さすらい人よ・・・お前はもう謎解きもできたし、首もつながった。 だからもう、どこへなりとも行ってくれ! <さすらい人> もっと知って得になることを、 お前は聞くべきだったのだが・・・。 わしの首を賭けた以上、それは保証されていたのにな。 お前は、何が自分に役立つ情報であるかを、 まるで把握していないようだな。 ならば、今度はわしがお前の首を担保に取るぞ。 お前がわしを適当にあしらおうとしたせいで、 わしはかまどで暖を取るために 自分の首を賭けねばならなかった。 だから、賭け事の決まり上、今度はわしの番だ。 3つの質問に答えるのは、そうたやすくはないがな。 さあ、ミーメ、元気を出せ! <ミーメ> (きわめておずおずと、ためらい続けていたが、ついには凄まじい諦めの境地にたどり着き、自分を抑えると) もうわしは故郷を離れて久しい。 母の胎内から転がり落ちてから、 もう久しい。 ヴォータンの眼がわしを照らし、 わしの洞穴を覗き込んだ以上、 わしが母から受け継いだ知恵など、ヴォータンに敵うはずもない。だが、わしにも、幾ばくかの知恵はある! さあ、質問してみよ!さすらい人よ! 何とかして、この小びとの首をつなぐ幸運も、 決して無いとは言えまいて。 <さすらい人> (再びゆっくりと腰を下ろす) では、正直者の小びとよ。 まず1つめの問いに答えてみよ。 ヴォータンが手酷い仕打ちを加えながらも、 その実、最も心から愛しているのは、 どの種族だ? <ミーメ> (元気が出てきて) わしは、勇者達の一族について、ほぼ何も知らぬが、 その問いには答えられる。 ヴェルズング族こそ、ヴォータンが望みをかけた一族で、 たとえ無慈悲な仕打ちをしようとも、 自ら生み出し、こよなく愛した一族なのだ。 ヴェルゼから生まれたジークムントとジークリンデは、 激しい絶望の定めを背負った双子の兄妹。 彼らが産んだのがジークフリート・・・ ヴェルズング族の最強の一粒種だ。 さすらい人よ・・・まずは、わしの首はつながったかな? <さすらい人> (機嫌よく) 何ともみごとに、種族の名前を言い当てたものだ。 なんと利口でずる賢い奴だ!お前というやつは! 1つ目の問いには合格だ。 では、小びとよ・・・2問目に答えてみよ。 賢いニーベルングがジークフリートの面倒を見るのは、 ジークフリートにファフナーを斃させて、 あの指輪を奪い取り、 ニーベルングの宝の持ち主になりたいからだ。 では、ジークフリートが振るう剣の名は、何と言う? ファフナーを打ち殺すために必要な剣は。 <ミーメ> (ミーメは、次第に自分の現状を忘れて、今の話題に夢中になり、嬉しそうに両手をすり合わせる) 誰もがうらやむその剣の名は、ノートゥング。 ヴォータンは、その剣をトネリコの幹に突き刺し、 それを幹から引き抜く男に、 その剣が手に入るようにしたのだ。 最強の勇者さえ誰もできなかったことを、 向う見ずなジークムントだけが成し遂げた。 ジークムントは、闘いの中で、その剣を振るったが、 ヴォータンの槍が剣を打ち砕いた。 こうして、その破片は、賢い鍛冶屋が持っているのだ。 なぜなら、ヴォータンの剣によってのみ、 あの向う見ずで愚かな若造ジークフリートは、 龍を退治できると知っているからだ。 (非常に嬉しそうに) またも、わしの首はつながったようだな。 <さすらい人> (笑いながら) お前は、知者の中の知者だな。 知恵比べでお前に敵う者などいるだろうか? だが小びとのお前が、かくも賢く、 子供っぽい勇者を利用して、 自分自身の目的を果たさせようとしても、 3問目には、ぎくっとするに違いない! さあ、答えよ!知恵ある刀鍛冶よ・・・ その堅い破片をつなぎ合わせて、 名剣ノートゥングを鍛えるのは誰であろう? <ミーメ> (極度に慌てふためいて、飛び上がる) 破片だと!剣だと! ああ、何てこった!目まいがする! どうすればいい? 妙案はないか? いまいましい剣だ!お前を盗んだせいで! わしは、苦痛と苦難にがんじがらめだ! いつまで経っても、鋼は硬いままで、 ハンマーですら曲げられない。 鋲も、はんだも、わしの助けにはならない! (ミーメは狂ったように、手当たり次第に道具を投げつけると、正真正銘の絶望に陥る) 最も熟練した鍛冶屋のわしにすら、妙案が浮かばないとは! わしに作れない以上、 誰に剣を作ることができようか? どこかに奇蹟が転がってるとでもいうのか? <さすらい人> (悠然と、かまどの傍から立ち上がり) お前はわしの求めに応じて3度質問し、 わしも3度、正しい答えを返した。 お前は、遙か彼方のつまらぬことばかり質問して、 自分に直接役立つことは、 全く思いつかなったというわけか。 さて、お前は正気を失ったようだから、わしが答えてやろう。 いっぱい脳味噌が詰まったお前の頭は、もはやわしのものだ! 聴くがいい・・・ファフナーの強力なライバルにして、 今は絶望に沈む小びとよ! 「恐怖を知らない者だけが ノートゥングを新たに鋳直すことができる」のだ。 (ミーメは、目を丸くしてさすらい人を見つめ、さすらい人は戸口へと去っていく) 知恵の詰まったお前の頭は、今日はそのままにしておこう。 「恐怖を学ばなかった者」が、 いずれお前の首を切り落とす時まで待っていてやろう! (さすらい人は、静かに笑いながら顔を背け、素早く森の中へと消え去っていく。ミーメは、まるでもう殺されてしまったかのように、鉄床の後ろの椅子の上にへたり込んでいる) 第3場 (ミーメ、ジークフリート) <ミーメ> (ミーメは陽射しに照らされた森を真っ直ぐに見つめていたが、やがてぶるぶると激しく震え始める) いまいましい光だ! あそこで燃えているのは何だ? ゆらゆら、きらきら、 ちらちら、ざわざわ、 たゆたい、ただよい、 あちらこちら揺らめいているものは、何なんだ? きらっと、ぴかっと、光っているぞ・・・ 赤い陽差しを浴びながら! がやがや、ぶんぶん、ざわざわと、 何が一体、うなるんだ? ごうごう、ぐらぐら、ぱちぱちと、 はぜて、こっちに向かって来るぞ! 森を二つに切り裂いて わしに、ぴったり狙いをつけとる! (ミーメは驚愕のあまり棒立ちになる) 奇怪な口が、わしを八つ裂きにしていく。 大きな龍が、わしを捕らえる! ファフナーだ!ファフナーだ! (ミーメは大声で叫びながら、幅の広い鉄床の後ろに、へたり込む) <ジークフリート> (ジークフリートが、森の茂みの中からいきなり現れるが、まだ舞台の後方にいて、ポキポキ折れる枝で彼の動きが分かるぐらいである。ジークフリートは、そこから呼びかける) おい!この怠け者め! 仕事は終わったのか!? (ジークフリートは洞窟の中に入り、怪訝そうに立ち止まる) さあ!剣はどうなったんだ? 鍛冶屋よ、どこにいるんだ? 逃げちまったのか? おおい!ミーメ!泣き虫ミーメ! どこだ?どこに隠れてるんだ? <ミーメ> (鉄床の陰から、ぼそぼそ声で) お前か?坊主? 今度は一人か? <ジークフリート> (大笑いして) なぜ鉄床の後ろに? おいおい?そんなとこで何を作る気だ? ぼくの剣を研いでいたのかい? <ミーメ> (極度に混乱し、放心し切ったように、姿を現す) 剣?剣だと? どうして、わしに作れるものか? "「恐怖を知らない者だけが ノートゥングを新たに鋳直すことができる」んだぞ。" わしは、それを作るには、余りに賢すぎるのじゃ! <ジークフリート> (激しく) お前はぼくに忠告しようとしてるのか? それとも、ぼくに助言してほしいのか? <ミーメ> (相変わらず混乱かつ放心しつつ) 助言など、どうやって聞き取れよう? 知恵の詰まったこの頭脳を、わしはもう賭けで失ったのだ。 (目の前をじいっと見つめつつ) 首を切られちまった・・・失くしちまった・・・ 「恐怖を学ばなかった者」の手に委ねられてしまった。 <ジークフリート> (物凄い勢いで) ぼくをごまかすつもりか? 逃げるつもりか? <ミーメ> (次第に正気を取り戻しながら) 逃げられるものなら逃げたいよ・・・ 「恐怖」を知っている者が相手でさえあれば! だが、わしは、この子に学ばせられなかった! バカなわしは、唯一わしに役立つことを忘れていたのだ。 わしを愛することすら、 うまく学ばせられなかったのに、 この上、どうやって「恐怖」をこの若造に教えられよう? <ジークフリート> (ミーメをつかんで) おい!手伝ってやろうか? 今日はどんな武器を磨こうってんだ? <ミーメ> ひたすらお前のことのみを心にかけ、 物思いに暮れて、 お前に大事なことを伝える方法を考えていたのだ。 <ジークフリート> (大笑いして) 椅子の真下に潜りながら、 どんな大事なことを考え出したって言うんだ? <ミーメ> (さらに落ち着きを取り戻しながら) わしは、お前のために「恐怖」を学んだのだ。 愚かなお前に教えてやろうと思ってな。 <ジークフリート> (落ち着きながらも、首をひねりながら) 「恐怖」って何だい? <ミーメ> そんなことすらまだ知らないくせに、 この森を離れて、 広い世間に飛び出すつもりか? 最強の剣とて何の役に立つだろう? お前が「恐怖」を知らないならば。 <ジークフリート> (いらいらして) またインチキな話じゃないだろうな? <ミーメ> (ますます親しげにジークフリートにすり寄りながら) わしは、お前の母親に成り代わって話すのじゃ。 今こそ約束を果たす時じゃ。 お前が「恐怖」を学ばぬまでは、 策略渦巻く世間に、お前を送り出すわけにはいかぬ・・・ <ジークフリート> (激しく) 「恐怖」とは技なのか? ぼくの知らない技なのか? 早く言え!一体「恐怖」とは何だ? <ミーメ> お前にはこんな体験はないかい? 真っ暗な森の中で、暗い場所に夕べの光がともる時、 がやがや、ぶんぶん、ざわざわと、 激しい音がごうごううなり、 鬼火がゆらゆらと飛び交い、 ぶわんぶわんと雑音が体を取り巻いて高まり、 体の隅々を、ゾクッとするようなものが 走って行くのを感じたことはないかい? カッカとしたり、ヒヤリとするものに、体が揺さぶられ、 胸の中がバクバクふるえ、 心臓が早鐘を打ち、飛び出そうになったことはないかい? もし、まだ感じたことがないならば、 お前は「恐怖」とは縁が無かったということだ。 <ジークフリート> (考え込むように) 何とも奇妙な話だなあ! ぼくの心臓は、いつもガッチリしっかりしてる。 ゾクゾクするとか、 カッカするとか、ヒヤヒヤするとか、 熱くなるとか、揺れるとか、 早鐘のように打つとか、バクバクするとか、 そんな震える思いがあるなら、喜んで経験してみたいよ。 なんだか楽しげでワクワクする話じゃないか! だが、ミーメ、どうやってぼくに教えてくれるんだ? 臆病ミーメよ・・・どうやって、ぼくの先生になるつもりだ? <ミーメ> わしについて来さえすれば、お前をうまく導いてやる。 わしはじっくり考えて、その方法を見い出したのだ。 わしは、邪悪な龍を知っている。 もう大勢の首を絞め、丸呑みにしてきた奴だ。 その巨龍ファフナーが、お前に恐怖を教えるから、 わしと一緒にファフナーのねぐらまで行くのだ。 <ジークフリート> どこがそいつのねぐらなんだ? <ミーメ> ナイトヘーレ(嫉妬の洞窟)と呼ばれる場所だ。 東のほうの、森の外れだ。 <ジークフリート> するとそこからは世間も遠くないな? <ミーメ> 世間は、ナイトヘーレのすぐ近くだ。 <ジークフリート> それなら、ぼくを連れて行ってくれ。 そこで恐怖を学んだら、 そのまま世間へひとっ飛びだ! さあ、早く!剣を作れ。 ぼくが世間で振り回すための剣を。 <ミーメ> 剣だと?ああ、何てこった! <ジークフリート> 早く鍛冶場に行くんだ! 作った物を出してみろ! <ミーメ> いまいましい剣め! わしには、つなぎ方が分からんのだ。 いかなる小びとの力も、 この剣の頑固な魔力を思いのままにできないのだ。 むしろ恐怖を知らぬ者のほうが、 その技を見い出すに違いない。 <ジークフリート> 怠け者が、うまい言い訳を見つけたもんだ。 仕事ができないことを認めりゃいいのに、 また屁理屈をこねて、嘘をつきやがって! 剣の破片を持って来い! 仕事できないクズは去れ! (かまどに向かって進みながら) ぼくの父さんの剣は、ぼくにこそふさわしい。 ぼく自身が剣を鍛えるぞ! (ジークフリートは、ミーメの道具を手当たり次第に投げ散らかしながら、物凄い勢いで仕事にとりかかる) <ミーメ> もしも、これまで熱心に、鍛冶の技術を習っていたら、 お前にも、うまく作れたかも知れない。 だが、いつもわしの教えを聞いていなかったお前に、 今さら何が作れるというのだ? <ジークフリート> そもそも先生にすら、できないんだろう? ならば、先生の言いつけに従っていた弟子に、 できるはずがあるかい? (ジークフリートはミーメの鼻をつねる) さあ、さっさと行っちまえ。 もう口を挟むな。 でなきゃ、お前も火の中にくべ込むぞ! (ジークフリートは、大量の石炭をかまどの上に積み上げ、炎を絶やさないようにしておく。その一方で、彼は剣の破片を万力に挟んで、ばらばらの金属くずに削る) <ミーメ> (少し脇のほうに腰掛けていたミーメは、仕事をするジークフリートを眺めている) お前は一体何をやっとるんじゃ? はんだを使うか? 糊は、もう煮ておいてあるからな。 <ジークフリート> 糊なんて! そんなものは必要ない。 糊で貼りあわせた剣などあるか! <ミーメ> やすられたものを、またやすりにかけ、 すりつぶしたものを、またすりつぶす・・・ どうしてそこまで、お前は剣をバラバラにしたいのだ? <ジークフリート> 剣を金屑にしてみたいんだ。 真っ二つに割れた剣を、ぼくはそうしてみたいんだ。 (ジークフリートは、きわめて熱心に、破片を削り続ける) <ミーメ> (独り言で) この場では、利口者など役に立たないことは はっきりしている。 愚か者に役立つのは、そのバカさ加減だけだ! あいつときたら・・・何と凄まじい立ち回りようだ! 剣の姿はもうあらかた消えたというのに、 蒸し暑くも何ともないらしい! (ジークフリートは、かまどの炎を、きわめて明るく燃え立たせる) もはやわしも、洞窟や森と同じような年齢になったが、こんな凄い見ものは、生まれて初めてだ! (ジークフリートが、一心不乱に集中して、剣の破片を削って粉々にしている傍で、ミーメはますます隅の方へ引っ込み、そこに腰掛ける) 剣は、うまく行きそうだな。 わしもいい勉強をしたよ・・・ 恐怖を知らないあいつなら、完璧にこなしてしまうだろう。 さっきのさすらい人には、それが見えていたんだ! じゃあ、わしはどうやってわしの首を守ればいい? ファフナーが恐怖を教えねば、 わしはあの生意気な若造に首を落とされちまう! (不安が昂じて飛び上がり、しゃがんで頭を抱える) ああ・・・わしは何と哀れなのだ! だからと言って、あの若造が恐怖を学んでしまったら、 他に龍退治ができる者がいるか? 誰がわしに指輪をもたらすのだ? 何という忌わしい、板挟み! もはや逃れる術はない・・・もし、この怖れ知らずを、 わし自身が操る手段がないならば。 <ジークフリート> (ジークフリートは破片を削り終わって、るつぼの中に入れ、かまどの炎にかける) おい、ミーメ!急げ! ぼくが今細かく砕いた剣は、 何という名前なんだ? <ミーメ> (ミーメはびくっとして、ジークフリートのほうに振り向く) 誰もがうらやむこの剣の名は、ノートゥング・・・ 昔お前の母親が、わしにそう話していたのだ。 <ジークフリート> (次のセリフを歌いながら、ふいごを使って炎を燃え立たせる) ノートゥング!ノートゥング!誰もがうらやむ剣よ! どうして、お前は砕けてしまったのだ? 今、ぼくは、ぴかぴか輝くお前の姿を金屑にし、 その金屑をるつぼで煮ている。 ホホー!ホホー!ホーハイ!ホーハイ!ホホー! 吹け吹け!ふいご!吹きあげろ!炎を! 森の奥深く、一本の木が育っていたが、 ぼくはその木を切り倒した。 その褐色のトネリコの木を、ぼくは燃やして炭にした。 今、その炭が、かまどの前に積み上がっている。 ホホー!ホホー!ホハイ!ホハイ!ホホー! 吹け吹け!ふいご!吹きあげろ!炎を! その木炭が、なんと勢いよく燃えることか! なんと明るく気高く燃え上がることか! 火花をパチパチ吹き出しながら。 ホハイ!ホハイ!ホハーイ! 鋼の姿が消えていく。 ホホー!ホホー!ホハイ!ホハイ!ホホー! 吹け吹け!ふいご!吹きあげろ!炎を! <ミーメ> (離れた所に腰掛けながら、ずっと独り言で) あいつは剣を作り上げ、 きっとファフナーを斃すだろう。 わしには、その光景がありありと見える。 財宝も指輪も、あいつはすぐに奪い取るだろう・・・ わしのものにするには、どうすればいいのだ? 何とか知恵と策略をめぐらして、わしが二つとも奪い取り、 この首を守る手立てはないものか。 <ジークフリート> (ふいごを踏みながら、もう一度) ホホー!ホホー!ホーハイ!ホーハイ!ホホー! <ミーメ> (舞台の前に出てきて、独り言で) 龍との戦いの後、あいつは疲れ切って、 飲み物を飲んで、体の疲れを癒そうとするはずだ・・・ だから、わしは、これまで集めた薬草のエキスで、 あいつに飲ませる飲み物を、煮立てておこう。 わずか数滴飲むだけで、 あいつは気を失って眠り込むはず。 そしたらわしは、 あいつが手に入れたあいつ自身の武器で、 さっさとあいつを始末して、 指輪と財宝を手に入れるのだ。 (ミーメは嬉しそうに両手を揉み合わせる) おい!賢いさすらい人よ! これでも、わしをバカと言う気か? どんなものだい?わしの知恵は? 妙案を見つけて安堵した、このわしの知恵は? <ジークフリート> ノートゥング!ノートゥング!誰もがうらやむ剣よ! 鋼の姿は、見えなくなった! お前の汗の中に、とろけてしまった。 (ジークフリートは、るつぼの中の灼熱の液体を、剣の形をした金型に流し込み、頭上に高々と掲げる) もうすぐ、ぼくの剣にして、振り回してやるからな! (ジークフリートが満杯になった金型を水桶に突っ込むと、冷やされてシューッと言う大きな音がして、水蒸気が立ち込める) 炎の川が、水の中を流れると、 灼熱の怒りがシューッと湯気を立てる。 あんなに熱い流れだったが、 もう水に冷やされて、流れない。 もうカチンコチンに固まって、 堅固な鋼となってしまった。 さあ!お前から熱い血が流れる日は近いぞ! (ジークフリートは鋼を燃え上がるかまどの中に突っ込み、凄まじい力でふいごを引っ張ってくる) さあ、もう一度、汗をかけ。 ぼくがお前を鍛えるぞ。 ノートゥング!誰もがうらやむ剣よ! (ミーメは嬉しそうにはね起きる。様々な容器を取り出し、中に入った香辛料や薬草を鍋にぶちまけ、かまどの火に、鍋をかけようとする。ジークフリートは、かまどの反対側で慎重に鍋を火にかけるミーメを、仕事しながら見つめる。) あのうすのろは、 あんな鍋で何を作ってるんだ? ぼくが鋼を鍛えている間に、 お前は煎じ汁でも作る気かい? <ミーメ> 鍛冶屋失格なのじゃ・・・わしは。 師匠が小僧に教わるとあっては・・・。 年寄りの技が通用しないならば、 せめて料理人として、若者に仕えたいのだ。 鉄が溶けて、粥になってしまうこのご時世・・・ わしは、卵を溶かして、煎じ汁にするしかないのじゃ。 (ミーメは、煮物をし続ける) <ジークフリート> 刀鍛冶のミーメが、 今は、料理の修行中か・・・。 もう鍛冶なんぞ面白くないだろうからな。 しかし、あいつの剣も、ぼくはみんな粉々にしちまった。 あいつが料理するものも、食べてなんかやるものか! (ジークフリートは、続くセリフの間に、金型を炎の中から引き出す。そして金型を壊し、赤々と燃える鋼を金型の上に真っ直ぐに置く) ミーメはぼくを、「恐怖」を学ばせる旅に、 連れて行こうと言う。 誰か遠くにいる奴が、それを教えてくれるはずだと言う。 結局、どんなに頑張っても、 あいつはぼくに恐怖を教えてくれなかったわけだ。 あいつは、あらゆる点で能無しのままだ! (剣を鍛えながら) ホホー!ホホー!ホハーイ! さあ、ハンマーよ!堅い剣を作り上げろ! ホホー!ハハーイ!ホホー!ハハーイ! 昔お前の青白い刀身に血が塗られ、 鮮血がしたたって、お前を深紅に染めた時・・・ お前は冷たい笑いを浮かべ、 涼しい顔で、血のぬくもりを舐めただろう! ハイアホー!ハハー!ハハーイアハー! 今、お前は、灼熱の中で赤く燃え立ち、 固まらぬまま、ハンマーで形を変えられていく。 お前が怒って火花を散らせば散らすほど、 もろいお前は、ぼくの意のままに姿を変えていくのだ! ハイアホー!ハイアホー!ハイアホホホ!ハハーイ! <ミーメ> (独り言で) ジークフリートは、切れ味鋭い剣を作り上げ、 小びと族の敵ファフナーを斃す。 一方、わしは、騙し薬を煮立てて、 ファフナーを斃したジークフリートを捕らえる。 この謀略が成功しますように! わしが当然受けるべき報いが、わしに微笑みかけますように! (ミーメは、ジークフリートの次のセリフの間、鍋の中身を一本の瓶に移し替える作業に取りかかる) <ジークフリート> ホホー!ホホー!ハハーイ! さあ、ハンマーよ!堅い剣を作り上げろ! ホホー!ハハーイ!ハハーイ!ホホー! 愉快な火花を見ていると、こっちも嬉しくなっちまう。 お前の怒りなど、勇敢な者を元気づけるだけだぞ。 お前がどんなに恨みと怒りをぶつけてきても、 ぼくには、楽しそうな笑いにしか見えないぞ! ハイアホー!ハハー!ハハイアハー! さて、もう灼熱とハンマーは楽しんだ。 何度も強く叩いて、お前をぶちのめした。 だからもう、赤っ恥など振り捨てて、 できるだけ、冷たく、堅くなれ。 ハイアホー!ハイアホー!ハイアホホホ!ハイアハー! (ジークフリートは、鋼を振り上げ、水桶に突っ込むと、シューッという音に大笑いする。ジークフリートが、鍛え上げられた刀身を剣のつかに取り付けている間、ミーメは瓶を持ちながら舞台前方をうろちょろする) <ミーメ> 兄が作った あの輝かしい指輪・・・ 全てを意のままにする力を、兄が魔力で封じ込め、 世界の支配者を作り出す純金の指輪・・・ その指輪を、わしはもはや手に入れたも同然じゃ! このわしが、あの指輪を所有するのだ! (ジークフリートが小さなハンマーで作業を続け、剣を磨き、やすりをかけている間、ミーメはこみ上げる喜びを抑えられないように、小走りにうろつく) かつてわしを支配したアルベリヒさえも、 わしは小びとの召使いとしてやるのだ。 ニーベルングの王として降りて行き、 このわしに、ニーベルングの全軍勢を従わせてやるのだ! さげすまれていた小びとのわしが、今度は崇められる! 神も勇者も、宝のもとに殺到する。 (ますます活発な身動きで) わしのうなずきに、世界はひれ伏し、 わしの怒りに、世界は震える! もはや、ミーメには思い悩むことなど何もない。 ミーメの代役が、永遠の宝をもたらすのだ。 ミーメ・・・勇敢なミーメ・・・そのミーメが王となる。 小びと達の王になり、全世界の支配者にもなるのだ! おお、ミーメ!何という幸運だ! こんなことが予想できたか? <ジークフリート> (ミーメの歌の最後の楽節の間、 ジークフリートは最後にハンマーを連打し、 剣のつかの鋲を平らにしていたが、今や剣をつかんで) ノートゥング!ノートゥング!誰もがうらやむ剣よ! 今再びお前は、つかに戻った。 真っ二つになったお前を、ぼくは一つに戻してやった。 もうお前は、二度と砕け散ることはない。 父さんが死んだときに砕けた鋼を、 息子のぼくが、新たに鋳直してやったのだ。 さあ、明るい輝きをきらめかせ、 固く鋭い剣の切れ味を試すのだ。 (目の前で剣を振り回しながら) ノートゥング!ノートゥング!誰もがうらやむ剣よ! ぼくは、お前の命を再び目覚めさせたのだ。 死んでバラバラの破片となっていたお前だが、 今はまた、血気盛んに、気高く輝いている! お前の輝きを、盗賊どもに見せてやれ! 嘘つきをぶちのめし、悪者を倒せ! さあ、見るがいい!鍛冶屋のミーメ! (ジークフリートは剣を振り上げて) ジークフリートの剣の切れ味を! (ジークフリートが鉄床に切りかかると、鉄床は上から下まで真っ二つに割れ、バキッと大きな音を立てて倒れる。それに驚いて、有頂天のあまり椅子にもたれていたミーメは、椅子ごと倒れてしまう。ジークフリートは、喜びの声を上げて、剣を高々と振り上げる。幕が下りる) ERSTER AUFZUG Wald. Den Vordergrund bildet ein Teil einer Felsenhöhle, die sich links tiefer nach innen zieht, nach rechts aber gegen drei Vierteile der Bühne einnimmt. Zwei natürlich gebildete Eingänge stehen dem Walde zu offen der eine nach rechts, unmittelbar im Hintergrunde, der andere, breitere, ebenda seitwärts. An der Hinterwand, nach links zu, steht ein grosser Schmiedeherd, aus Felsstücken natürlich geformt; künstlich ist nur der grosse Blasebalg die rohe Esse geht - ebenfalls natürlich - durch das Felsendach hinauf. Ein sehr grosser Amboss und andre Schmiedegerätschaften VORSPIEL UND ERSTE SZENE Mime, Siegfried MIME sitzt, als der Vorhang nach einem kurzen Orchestervorspiel aufgeht, am Ambosse und hämmert mit wachsender Unruhe an einem Schwerte endlich hält er unmutig ein Zwangvolle Plage! Müh ohne Zweck! Das beste Schwert, das je ich geschweisst, in der Riesen Fäusten hielte es fest; doch dem ich s geschmiedet, der schmähliche Knabe, er knickt und schmeisst es entzwei, als schüf ich Kindergeschmeid! Mime wirft das Schwert unmutig auf den Amboss, stemmt die Arme ein und blickt sinnend zu Boden Es gibt ein Schwert, das er nicht zerschwänge Notungs Trümmer zertrotzt er mir nicht, könnt ich die starken Stücke schweissen, die meine Kunst nicht zu kitten weiss! Könnt ich s dem Kühnen schmieden, meiner Schmach erlangt ich da Lohn! Er sinkt tiefer zurück und neigt sinnend das Haupt Fafner, der wilde Wurm, lagert im finstren Wald; mit des furchtbaren Leibes Wucht der Niblungen Hort hütet er dort. Siegfrieds kindischer Kraft erläge wohl Fafners Leib des Niblungen Ring erränge er mir. Nur ein Schwert taugt zu der Tat; nur Notung nützt meinem Neid, wenn Siegfried sehrend ihn schwingt und ich kann s nicht schweissen, Notung, das Schwert! Er hat das Schwert wieder zurechtgelegt und hämmert in höchstem Unmut daran weiter Zwangvolle Plage! Müh ohne Zweck! Das beste Schwert, das je ich geschweisst, nie taugt es je zu der einzigen Tat! Ich tappre und hämmre nur, weil der Knabe es heischt er knickt und schmeisst es entzwei, und schmäht doch, schmied ich ihm nicht! Er lässt den Hammer fallen Siegfried, in wilder Waldkleidung, mit einem silbernen Horn an einer Kette, kommt mit jähem Ungestüm aus dem Walde herein; er hat einen grossen Bären mit einen Bastseile gezäumt und treibt diesen mit lustigem Übermute gegen Mime an SIEGFRIED Hoiho! Hoiho! Hau ein! Hau ein! Friss ihn! Friss ihn! Den Fratzenschmied! Er lacht unbändig Mimen entsinkt vor Schreck das Schwert; er flüchtet hinter den Herd; Siegfried treibt ihm den Bären überall nach MIME Fort mit dem Tier! Was taugt mir der Bär? SIEGFRIED Zu zwei komm ich, dich besser zu zwicken Brauner, frag nach dem Schwert! MIME He! Lass das Wild! Dort liegt die Waffe fertig fegt ich sie heut . SIEGFRIED So fährst du heute noch heil! Er löst dem Bären den Zaum und gibt ihm damit einen Schlag auf den Rücken Lauf , Brauner! Dich brauch ich nicht mehr! Der Bär läuft in den Wald zurück MIME kommt zitternd hinter dem Herde hervor Wohl leid ich s gern, erlegst du Bären was bringst du lebend die braunen heim? SIEGFRIED setzt sich, um sich vom Lachen zu erholen Nach bessrem Gesellen sucht ich, als daheim mir einer sitzt; im tiefen Walde mein Horn liess ich hallend da ertönen ob sich froh mir gesellte ein guter Freund, das frug ich mit dem Getön ! Aus dem Busche kam ein Bär, der hörte mir brummend zu; er gefiel mir besser als du, doch bessre fänd ich wohl noch! Mit dem zähen Baste zäumt ich ihn da, dich, Schelm, nach dem Schwerte zu fragen. Er springt auf und geht auf den Amboss zu MIME nimmt das Schwert auf, um es Siegfried zu reichen Ich schuf die Waffe scharf, ihrer Schneide wirst du dich freun. Er hält das Schwert ängstlich in der Hand fest, das Siegfried ihm heftig entwindet SIEGFRIED Was frommt seine helle Schneide, ist der Stahl nicht hart und fest! das Schwert mit der Hand prüfend Hei! Was ist das für müss ger Tand! Den schwachen Stift nennst du ein Schwert? Er zerschlägt es auf dem Amboss, dass die Stücken ringsum fliegen; Mime weicht erschrocken aus Da hast du die Stücken, schändlicher Stümper hätt ich am Schädel dir sie zerschlagen! Soll mich der Prahler länger noch prellen? Schwatzt mir von Riesen und rüstigen Kämpfen, von kühnen Taten und tüchtiger Wehr; will Waffen mir schmieden, Schwerte schaffen; rühmt seine Kunst, als könnt er was Rechts nehm ich zur Hand nun, was er gehämmert, mit einem Griff zergreif ich den Quark! Wär mir nicht schier zu schäbig der Wicht, ich zerschmiedet ihn selbst mit seinem Geschmeid, den alten albernen Alp! Des Ärgers dann hätt ich ein End ! Siegfried wirft sich wütend auf eine Steinbank zur Seite rechts. Mime ist ihm immer vorsichtig ausgewichen MIME Nun tobst du wieder wie toll dein Undank, traun, ist arg! Mach ich dem bösen Buben nicht alles gleich zu best, was ich ihm Gutes schuf, vergisst er gar zu schnell! Willst du denn nie gedenken, was ich dich lehrt vom Danke? Dem sollst du willig gehorchen, der je sich wohl dir erwies. Siegfried wendet sich unmutig um, mit dem Gesicht nach der Wand, so dass er Mime den Rücken kehrt Das willst du wieder nicht hören! Er steht verlegen; dann geht er in die Küche am Herd Doch speisen magst du wohl? Vom Spiesse bring ich den Braten versuchtest du gern den Sud? Für dich sott ich ihn gar. Er bietet Siegfried Speise hin; dieser, ohne sich umzuwenden, schmeisst ihm Topf und Braten aus der Hand SIEGFRIED Braten briet ich mir selbst deinen Sudel sauf allein! MIME stellt sich empfindlich. Mit kläglich kreischender Stimme Das ist nun der Liebe schlimmer Lohn! Das der Sorgen schmählicher Sold! Als zullendes Kind zog ich dich auf, wärmte mit Kleiden den kleinen Wurm Speise und Trank trug ich dir zu, hütete dich wie die eigne Haut. Und wie du erwuchsest, wartet ich dein; dein Lager schuf ich, dass leicht du schliefst. Dir schmiedet ich Tand und ein tönend Horn; dich zu erfreun, müht ich mich froh mit klugem Rate riet ich dir klug, mit lichtem Wissen lehrt ich dich Witz. Sitz ich daheim in Fleiss und Schweiss, nach Herzenslust schweifst du umher für dich nur in Plage, in Pein nur für dich verzehr ich mich alter, armer Zwerg! schluchzend Und aller Lasten ist das nun mein Lohn, dass der hastige Knabe mich quält und hasst! schluchzend Siegfried hat sich wieder umgewendet und ruhig in Mimes Blick geforscht. Mime begegnet Siegfrieds Blick und sucht den seinigen scheu zu bergen SIEGFRIED Vieles lehrtest du, Mime, und manches lernt ich von dir; doch was du am liebsten mich lehrtest, zu lernen gelang mir nie wie ich dich leiden könnt . Trägst du mir Trank und Speise herbei, der Ekel speist mich allein; schaffst du ein leichtes Lager zum Schlaf, der Schlummer wird mir da schwer; willst du mich weisen, witzig zu sein, gern bleib ich taub und dumm. Seh ich dir erst mit den Augen zu, zu übel erkenn ich, was alles du tust seh ich dich stehn, gangeln und gehn, knicken und nicken, mit den Augen zwicken beim Genick möcht ich den Nicker packen, den Garaus geben dem garst gen Zwicker! So lernt ich, Mime, dich leiden. Bist du nun weise, so hilf mir wissen, worüber umsonst ich sann in den Wald lauf ich, dich zu verlassen, wie kommt das, kehr ich zurück? Alle Tiere sind mir teurer als du Baum und Vogel, die Fische im Bach, lieber mag ich sie leiden als dich wie kommt das nun, kehr ich zurück? Bist du klug, so tu mir s kund. MIME setzt sich in einiger Entfernung ihm traulich gegenüber Mein Kind, das lehrt dich kennen, wie lieb ich am Herzen dir lieg . SIEGFRIED lachend Ich kann dich ja nicht leiden, vergiss das nicht so leicht! MIME fährt zurück und setzt sich wieder abseits, Siegfried gegenüber Des ist deine Wildheit schuld, die du, Böser, bänd gen sollst. Jammernd verlangen Junge nach ihrer Alten Nest; Liebe ist das Verlangen; so lechzest du auch nach mir, so liebst du auch deinen Mime, so musst du ihn lieben! Was dem Vögelein ist der Vogel, wenn er im Nest es nährt eh das flügge mag fliegen das ist dir kind schem Spross der kundig sorgende Mime, das muss er dir sein! SIEGFRIED Ei, Mime, bist du so witzig, so lass mich eines noch wissen! Es sangen die Vöglein so selig im Lenz, das eine lockte das andre du sagtest selbst, da ich s wissen wollt , das wären Männchen und Weibchen. Sie kosten so lieblich, und liessen sich nicht; sie bauten ein Nest und brüteten drin da flatterte junges Geflügel auf, und beide pflegten der Brut. So ruhten im Busch auch Rehe gepaart, selbst wilde Füchse und Wölfe Nahrung brachte zum Neste das Männchen, das Weibchen säugte die Welpen. Da lernt ich wohl, was Liebe sei der Mutter entwandt ich die Welpen nie. Wo hast du nun, Mime, dein minniges Weibchen, dass ich es Mutter nenne? MIME ärgerlich Was ist dir, Tor? Ach, bist du dumm! Bist doch weder Vogel noch Fuchs? SIEGFRIED Das zullende Kind zogest du auf, wärmtest mit Kleiden den kleinen Wurm wie kam dir aber der kindische Wurm? Du machtest wohl gar ohne Mutter mich? MIME in grosser Verlegenheit Glauben sollst du, was ich dir sage ich bin dir Vater und Mutter zugleich. SIEGFRIED Das lügst du, garstiger Gauch! Wie die Jungen den Alten gleichen, das hab ich mir glücklich ersehn. Nun kam ich zum klaren Bach da erspäht ich die Bäum und Tier im Spiegel; Sonn und Wolken, wie sie nur sind, im Glitzer erschienen sie gleich. Da sah ich denn auch mein eigen Bild; ganz anders als du dünkt ich mir da so glich wohl der Kröte ein glänzender Fisch; doch kroch nie ein Fisch aus der Kröte! MIME höchst ärgerlich Gräulichen Unsinn kramst du da aus! SIEGFRIED immer lebendiger Siehst du, nun fällt auch selbst mir ein, was zuvor umsonst ich besann wenn zum Wald ich laufe, dich zu verlassen, wie das kommt, kehr ich doch heim? er springt auf Von dir erst muss ich erfahren, wer Vater und Mutter mir sei! MIME weicht ihm aus Was Vater! Was Mutter! Müssige Frage! SIEGFRIED packt ihn bei der Kehle So muss ich dich fassen, um was zu wissen gutwillig erfahr ich doch nichts! So musst ich alles ab dir trotzen kaum das Reden hätt ich erraten, entwandt ich s mit Gewalt nicht dem Schuft! Heraus damit, räudiger Kerl! Wer ist mir Vater und Mutter? MIME nachdem er mit dem Kopfe genickt und mit den Händen gewinkt, ist von Siegfried losgelassen worden Ans Leben gehst du mir schier! Nun lass! Was zu wissen dich geizt, erfahr es, ganz wie ich s weiss. O undankbares, arges Kind! Jetzt hör , wofür du mich hassest! Nicht bin ich Vater noch Vetter dir, und dennoch verdankst du mir dich! Ganz fremd bist du mir, dem einzigen Freund; aus Erbarmen allein barg ich dich hier nun hab ich lieblichen Lohn! Was verhofft ich Tor mir auch Dank? Einst lag wimmernd ein Weib da draussen im wilden Wald zur Höhle half ich ihr her, am warmen Herd sie zu hüten. Ein Kind trug sie im Schosse; traurig gebar sie s hier; sie wand sich hin und her, ich half, so gut ich konnt . Gross war die Not! Sie starb, doch Siegfried, der genas. SIEGFRIED sinnend So starb meine Mutter an mir? MIME Meinem Schutz übergab sie dich ich schenkt ihn gern dem Kind. Was hat sich Mime gemüht, was gab sich der Gute für Not! "Als zullendes Kind zog ich dich auf...." SIEGFRIED Mich dünkt, des gedachtest du schon! Jetzt sag woher heiss ich Siegfried? MIME So hiess mich die Mutter, möcht ich dich heissen als "Siegfried" würdest du stark und schön. "Ich wärmte mit Kleiden den kleinen Wurm...." SIEGFRIED Nun melde, wie hiess meine Mutter? MIME Das weiss ich wahrlich kaum! "Speise und Trank trug ich dir zu...." SIEGFRIED Den Namen sollst du mir nennen! MIME Entfiel er mir wohl? Doch halt! Sieglinde mochte sie heissen, die dich in Sorge mir gab. "Ich hütete dich wie die eigne Haut...." SIEGFRIED immer dringender Dann frag ich, wie hiess mein Vater? MIME barsch Den hab ich nie gesehn. SIEGFRIED Doch die Mutter nannte den Namen? MIME Erschlagen sei er, das sagte sie nur; dich Vaterlosen befahl sie mir da. "Und wie du erwuchsest, wartet ich dein; dein Lager schuf ich, dass leicht du schliefst...." SIEGFRIED Still mit dem alten Starenlied! Soll ich der Kunde glauben, hast du mir nichts gelogen, so lass mich Zeichen sehn! MIME Was soll dir s noch bezeugen? SIEGFRIED Dir glaub ich nicht mit dem Ohr , dir glaub ich nur mit dem Aug welch Zeichen zeugt für dich? MIME holt nach einigem Besinnen die zwei Stücke eines zerschlagenen Schwerts herbei Das gab mir deine Mutter für Mühe, Kost und Pflege liess sie s als schwachen Lohn. Sieh her, ein zerbrochnes Schwert! Dein Vater, sagte sie, führt es, als im letzten Kampf er erlag. SIEGFRIED begeistert Und diese Stücke sollst du mir schmieden dann schwing ich ein rechtes Schwert! Auf! Eile dich, Mime! Mühe dich rasch; kannst du was Rechts, nun zeig deine Kunst! Täusche mich nicht mit schlechtem Tand den Trümmern allein trau ich was zu! Find ich dich faul, fügst du sie schlecht, flickst du mit Flausen den festen Stahl, dir Feigem fahr ich zu Leib , das Fegen lernst du von mir! Denn heute noch, schwör ich, will ich das Schwert; die Waffe gewinn ich noch heut ! MIME erschrocken Was willst du noch heut mit dem Schwert? SIEGFRIED Aus dem Wald fort in die Welt ziehn nimmer kehr ich zurück! Wie ich froh bin, dass ich frei ward, nichts mich bindet und zwingt! Mein Vater bist du nicht; in der Ferne bin ich heim; dein Herd ist nicht mein Haus, meine Decke nicht dein Dach. Wie der Fisch froh in der Flut schwimmt, wie der Fink frei sich davon schwingt flieg ich von hier, flute davon, wie der Wind übern Wald weh ich dahin, dich, Mime, nie wieder zu sehn! Er stürmt in den Wald fort MIME in höchster Angst Halte! Halte! Wohin? Er ruft mit der grössten Anstrengung in den Wald He! Siegfried! Siegfried! He! Er sieht dem Fortstürmenden eine Weile staunend nach; dann kehrt er in die Schmiede zurück und setzt sich hinter den Amboss Da stürmt er hin! Nun sitz ich da zur alten Not hab ich die neue; vernagelt bin ich nun ganz! - Wie helf ich mir jetzt? Wie halt ich ihn fest? Wie führ ich den Huien zu Fafners Nest? Wie füg ich die Stücken des tückischen Stahls? Keines Ofens Glut glüht mir die echten; keines Zwergen Hammer zwingt mir die harten. grell Des Niblungen Neid, Not und Schweiss nietet mir Notung nicht, schweisst mir das Schwert nicht zu ganz! Mime knickt verzweifelnd auf dem Schemel hinter dem Amboss zusammen ZWEITE SZENE Wanderer, Mime. Der Wanderer Wotan tritt aus dem Wald an das hintere Tor der Höhle heran. Er trägt einen dunkelblauen, langen Mantel; einen Speer führt er als Stab. Auf dem Haupte hat er einen grossen Hut mit breiter runder Krämpe, die über das fehlende eine Auge tief hereinhängt WANDERER Heil dir, weiser Schmied! Dem wegmüden Gast gönne hold des Hauses Herd! MIME ist erschrocken aufgefahren Wer ist s, der im wilden Walde mich sucht? Wer verfolgt mich im öden Forst? WANDERER sehr langsam, immer nur einen Schritt sich nähernd "Wand rer" heisst mich die Welt; weit wandert ich schon auf der Erde Rücken rührt ich mich viel! MIME So rühre dich fort und raste nicht hier, heisst dich "Wand rer" die Welt! WANDERER Gastlich ruht ich bei Guten, Gaben gönnten viele mir denn Unheil fürchtet, wer unhold ist. MIME Unheil wohnte immer bei mir willst du dem Armen es mehren? WANDERER langsam immer näherschreitend Viel erforscht ich, erkannte viel Wicht ges konnt ich manchem künden, manchem wehren, was ihn mühte nagende Herzensnot. MIME Spürtest du klug und erspähtest du viel, hier brauch ich nicht Spürer noch Späher. Einsam will ich und einzeln sein, Lungerern lass ich den Lauf. WANDERER tritt wieder etwas näher Mancher wähnte weise zu sein, nur was ihm not tat, wusste er nicht; was ihm frommte, liess ich erfragen lohnend lehrt ihn mein Wort. MIME immer ängstlicher, da er den Wanderer sich nahen sieht Müss ges Wissen wahren manche ich weiss mir grade genug; Der Wanderer schreitet vollends bis an den Herd vor mir genügt mein Witz, ich will nicht mehr dir Weisem weis ich den Weg! WANDERER am Herd sich setzend Hier sitz ich am Herd und setze mein Haupt der Wissenswette zum Pfand mein Kopf ist dein, du hast ihn erkiest, entfrägst du dir nicht, was dir frommt, lös ich s mit Lehren nicht ein. MIME der zuletzt den Wanderer mit offenem Munde angestaunt hat, schrickt jetzt zusammen; kleinmütig für sich Wie werd ich den Lauernden los? Verfänglich muss ich ihn fragen. Er ermannt sich wie zu Strenge Dein Haupt pfänd ich für den Herd nun sorg , es sinnig zu lösen! Drei der Fragen stell ich mir frei. WANDERER Dreimal muss ich s treffen. MIME sammelt sich zum Nachdenken Du rührtest dich viel auf der Erde Rücken, die Welt durchwandert st du weit; nun sage mir schlau welches Geschlecht tagt in der Erde Tiefe? WANDERER In der Erde Tiefe tagen die Nibelungen Nibelheim ist ihr Land. Schwarzalben sind sie; Schwarz-Alberich hütet als Herrscher sie einst! Eines Zauberringes zwingende Kraft zähmt ihm das fleissige Volk. Reicher Schätze schimmernden Hort häuften sie ihm der sollte die Welt ihm gewinnen. Zum zweiten was frägst du, Zwerg? MIME versinkt in immer tieferes Nachsinnen Viel, Wanderer, weisst du mir aus der Erde Nabelnest; nun sage mir schlicht, welches Geschlecht ruht auf der Erde Rücken? WANDERER Auf der Erde Rücken wuchtet der Riesen Geschlecht Riesenheim ist ihr Land. Fasolt und Fafner, der Rauhen Fürsten, neideten Nibelungs Macht; den gewaltigen Hort gewannen sie sich, errangen mit ihm den Ring. Um den entbrannte den Brüdern Streit; der Fasolt fällte, als wilder Wurm hütet nun Fafner den Hort. Die dritte Frage nun droht. MIME der ganz in Träumerei entrückt ist Viel, Wanderer, weisst du mir von der Erde rauhem Rücken. Nun sage mir wahr, welches Geschlecht wohnt auf wolkigen Höh n? WANDERER Auf wolkigen Höh n wohnen die Götter Walhall heisst ihr Saal. Lichtalben sind sie; Licht-Alberich, Wotan, waltet der Schar. Aus der Welt-Esche weihlichstem Aste schuf er sich einen Schaft dorrt der Stamm, nie verdirbt doch der Speer; mit seiner Spitze sperrt Wotan die Welt. Heil ger Verträge Treuerunen schnitt in den Schaft er ein. Den Haft der Welt hält in der Hand, wer den Speer führt, den Wotans Faust umspannt. Ihm neigte sich der Niblungen Heer; der Riesen Gezücht zähmte sein Rat ewig gehorchen sie alle des Speeres starkem Herrn. Er stösst wie unwillkürlich mit dem Speer auf den Boden; ein leiser Donner lässt sich vernehmen, wovon Mime heftig erschrickt Nun rede, weiser Zwerg wusst ich der Fragen Rat? Behalte mein Haupt ich frei? MIME nachdem er den Wanderer mit dem Speer aufmerksam beobachtet hat, gerät nun in grosse Angst, sucht verwirrt nach seinen Gerätschaften und blickt scheu zur Seite Fragen und Haupt hast du gelöst nun, Wand rer, geh deines Wegs! WANDERER Was zu wissen dir frommt, solltest du fragen Kunde verbürgte mein Kopf. Dass du nun nicht weisst, was dir nützt, des fass ich jetzt deines als Pfand. Gastlich nicht galt mir dein Gruss, mein Haupt gab ich in deine Hand, um mich des Herdes zu freun. Nach Wettens Pflicht pfänd ich nun dich, lösest du drei der Fragen nicht leicht. Drum frische dir, Mime, den Mut! MIME sehr schüchtern und zögernd, endlich in furchtsamer Ergebung sich fassend Lang schon mied ich mein Heimatland, lang schon schied ich aus der Mutter Schoss; mir leuchtete Wotans Auge, zur Höhle lugt es herein vor ihm magert mein Mutterwitz. Doch frommt mir s nun weise zu sein, Wand rer, frage denn zu! Vielleicht glückt mir s, gezwungen zu lösen des Zwerges Haupt. WANDERER wieder gemächlich sich niederlassend Nun, ehrlicher Zwerg, sag mir zum ersten welches ist das Geschlecht, dem Wotan schlimm sich zeigte und das doch das liebste ihm lebt? MIME sich ermunternd Wenig hört ich von Heldensippen; der Frage doch mach ich mich frei. Die Wälsungen sind das Wunschgeschlecht, das Wotan zeugte und zärtlich liebte, zeigt er auch Ungunst ihm. Siegmund und Sieglind stammten von Wälse, ein wild-verzweifeltes Zwillingspaar Siegfried zeugten sie selbst, den stärksten Wälsungenspross. Behalt ich, Wand rer, zum ersten mein Haupt? WANDERER gemütlich Wie doch genau das Geschlecht du mir nennst schlau eracht ich dich Argen! Der ersten Frage wardst du frei. Zum zweiten nun sag mir, Zwerg ein weiser Niblung wahret Siegfried; Fafner soll er ihm fällen, dass den Ring er erränge, des Hortes Herrscher zu sein. Welches Schwert muss Siegfried nun schwingen, taug es zu Fafners Tod? MIME seine gegenwärtige Lage immer mehr vergessend und von dem Gegenstande lebhaft angezogen, reibt sich vergnügt die Hände Notung heisst ein neidliches Schwert; in einer Esche Stamm stiess es Wotan dem sollt es geziemen, der aus dem Stamm es zög . Der stärksten Helden keiner bestand s Siegmund, der Kühne, konnt s allein fechtend führt er s im Streit, bis an Wotans Speer es zersprang. Nun verwahrt die Stücken ein weiser Schmied; denn er weiss, dass allein mit dem Wotansschwert ein kühnes dummes Kind, Siegfried, den Wurm versehrt. ganz vergnügt Behalt ich Zwerg auch zweitens mein Haupt? WANDERER lachend Der witzigste bist du unter den Weisen wer käm dir an Klugheit gleich? Doch bist du so klug, den kindischen Helden für Zwergenzwecke zu nützen, mit der dritten Frage droh ich nun! Sag mir, du weiser Waffenschmied wer wird aus den starken Stücken Notung, das Schwert, wohl schweissen? MIME fährt im höchsten Schrecken auf Die Stücken! Das Schwert! O weh! Mir schwindelt! Was fang ich an? Was fällt mir ein? Verfluchter Stahl, dass ich dich gestohlen! Er hat mich vernagelt in Pein und Not! Mir bleibt er hart, ich kann ihn nicht hämmern Niet und Löte lässt mich im Stich! Er wirft wie sinnlos sein Gerät durcheinander und bricht in helle Verzweiflung aus Der weiseste Schmied weiss sich nicht Rat! Wer schweisst nun das Schwert, schaff ich es nicht? Das Wunder, wie soll ich s wissen? WANDERER ist ruhig vom Herd aufgestanden Dreimal solltest du fragen, dreimal stand ich dir frei nach eitlen Fernen forschtest du; doch was zunächst dir sich fand, was dir nützt, fiel dir nicht ein. Nun ich s errate, wirst du verrückt gewonnen hab ich das witzige Haupt! Jetzt, Fafners kühner Bezwinger, hör , verfall ner Zwerg "Nur wer das Fürchten nie erfuhr, schmiedet Notung neu." Mime starrt ihn gross an er wendet sich zum Fortgange Dein weises Haupt wahre von heut verfallen lass ich es dem, der das Fürchten nicht gelernt! Er wendet sich lächelnd ab und verschwindet schnell im Walde. Mime ist wie vernichtet auf den Schemel hinter dem Amboss zurückgesunken DRITTE SZENE Mime, Siegfried MIME starrt grad vor sich aus in den sonnig beleuchteten Wald hinein und gerät zunehmend in heftiges Zittern Verfluchtes Licht! Was flammt dort die Luft? Was flackert und lackert, was flimmert und schwirrt, was schwebt dort und webt und wabert umher? Da glimmert s und glitzt s in der Sonne Glut! Was säuselt und summt und saust nun gar? Es brummt und braust und prasselt hieher! Dort bricht s durch den Wald, will auf mich zu! Er bäumt sich vor Entsetzen auf Ein grässlicher Rachen reisst sich mir auf der Wurm will mich fangen! Fafner! Fafner! Er sinkt laut schreiend hinter dem breiten Amboss zusammen SIEGFRIED bricht aus dem Waldgesträuch hervor und ruft noch hinter der Szene, während man seine Bewegung an dem zerkrachenden Gezweige des Gesträuches gewahrt Heda! Du Fauler! Bist du nun fertig! Er tritt in die Höhle herein und hält verwundert an Schnell! Wie steht s mit dem Schwert? Wo steckt der Schmied? Stahl er sich fort? Hehe! Mime, du Memme! Wo bist du? Wo birgst du dich? MIME mit schwacher Stimme hinter dem Amboss Bist du es, Kind? Kommst du allein? SIEGFRIED lachend Hinter dem Amboss? Sag , was schufest du dort? Schärftest du mir das Schwert? MIME höchst verstört und zerstreut hervorkommend Das Schwert? Das Schwert? Wie möcht ich s schweissen? - "Nur wer das Fürchten nie erfuhr, schmiedet Notung neu." Zu weise ward ich für solches Werk! SIEGFRIED heftig Wirst du mir reden? Soll ich dir raten? MIME wie zuvor Wo nähm ich redlichen Rat? Mein weises Haupt hab ich verwettet vor sich hin starrend verfallen, verlor ich s an den, "der das Fürchten nicht gelernt". SIEGFRIED ungestüm Sind mir das Flausen? Willst du mir fliehn? MIME allmählich sich etwas fassend Wohl flöh ich dem, der s Fürchten kennt! Doch das liess ich dem Kinde zu lehren! Ich Dummer vergass, was einzig gut Liebe zu mir sollt er lernen; das gelang nun leider faul! Wie bring ich das Fürchten ihm bei? SIEGFRIED packt ihn He! Muss ich helfen? Was fegtest du heut ? MIME Um dich nur besorgt, versank ich in Sinnen, wie ich dich Wichtiges wiese. SIEGFRIED lachend Bis unter den Sitz warst du versunken was Wichtiges fandest du da? MIME sich immer mehr fassend Das Fürchten lernt ich für dich, dass ich s dich Dummen lehre. SIEGFRIED mit ruhiger Verwunderung Was ist s mit dem Fürchten? MIME Erfuhrst du s noch nie und willst aus dem Wald doch fort in die Welt? Was frommte das festeste Schwert, blieb dir das Fürchten fern? SIEGFRIED ungeduldig Faulen Rat erfindest du wohl? MIME immer zutraulicher Siegfried näher tretend Deiner Mutter Rat redet aus mir; was ich gelobte, muss ich nun lösen in die listige Welt dich nicht zu entlassen, eh du nicht das Fürchten gelernt. SIEGFRIED heftig Ist s eine Kunst, was kenn ich sie nicht? Heraus! Was ist s mit dem Fürchten? MIME Fühltest du nie im finstren Wald, bei Dämmerschein am dunklen Ort, wenn fern es säuselt, summt und saust, wildes Brummen näher braust, wirres Flackern um dich flimmert, schwellend Schwirren zu Leib dir schwebt fühltest du dann nicht grieselnd Grausen die Glieder dir fahen? Glühender Schauer schüttelt die Glieder, in der Brust bebend und bang berstet hämmernd das Herz? Fühltest du das noch nicht, das Fürchten blieb dir dann fremd. SIEGFRIED nachsinnend Sonderlich seltsam muss das sein! Hart und fest, fühl ich, steht mir das Herz. Das Grieseln und Grausen, das Glühen und Schauern, Hitzen und Schwindeln, Hämmern und Beben gern begehr ich das Bangen, sehnend verlangt mich s der Lust! Doch wie bringst du, Mime, mir s bei? Wie wärst du, Memme, mir Meister? MIME Folge mir nur, ich führe dich wohl sinnend fand ich es aus. Ich weiss einen schlimmen Wurm, der würgt und schlang schon viel Fafner lehrt dich das Fürchten, folgst du mir zu seinem Nest. SIEGFRIED Wo liegt er im Nest? MIME Neidhöhle wird es genannt im Ost, am Ende des Walds. SIEGFRIED Dann wär s nicht weit von der Welt? MIME Bei Neidhöhle liegt sie ganz nah. SIEGFRIED Dahin denn sollst du mich führen lernt ich das Fürchten, dann fort in die Welt! Drum schnell! Schaffe das Schwert, in der Welt will ich es schwingen. MIME Das Schwert? O Not! SIEGFRIED Rasch in die Schmiede! Weis , was du schufst! MIME Verfluchter Stahl! Zu flicken versteh ich ihn nicht den zähen Zauber bezwingt keines Zwergen Kraft. Wer das Fürchten nicht kennt, der fänd wohl eher die Kunst. SIEGFRIED Feine Finten weiss mir der Faule; dass er ein Stümper, sollt er gestehn nun lügt er sich listig heraus! Her mit den Stücken, fort mit dem Stümper! auf den Herd zuschreitend Des Vaters Stahl fügt sich wohl mir ich selbst schweisse das Schwert! Er macht sich, Mimes Gerät durcheinander werfend, mit Ungestüm an die Arbeit MIME Hättest du fleissig die Kunst gepflegt, jetzt käm dir s wahrlich zugut; doch lässig warst du stets in der Lehr was willst du Rechtes nun rüsten? SIEGFRIED Was der Meister nicht kann, vermöcht es der Knabe, hätt er ihm immer gehorcht? Er dreht ihm eine Nase Jetzt mach dich fort, misch dich nicht drein sonst fällst du mir mit ins Feuer! Er hat eine grosse Menge Kohlen auf dem Herd aufgehäuft und unterhält in einem fort die Glut, während er die Schwertstücke in den Schraubstock einspannt und sie zu Spänen zerfeilt MIME der sich etwas abseits niedergesetzt hat, sieht Siegfried bei der Arbeit zu Was machst du denn da? Nimm doch die Löte den Brei braut ich schon längst. SIEGFRIED Fort mit dem Brei! Ich brauch ihn nicht Mit Bappe back ich kein Schwert! MIME Du zerfeilst die Feile, zerreibst die Raspel wie willst du den Stahl zerstampfen? SIEGFRIED Zersponnen muss ich in Späne ihn sehn was entzwei ist, zwing ich mir so. Er feilt mit grossem Eifer fort MIME für sich Hier hilft kein Kluger, das seh ich klar hier hilft dem Dummen die Dummheit allein! Wie er sich rührt und mächtig regt! lhm schwindet der Stahl, doch wird ihm nicht schwül! Siegfried hat das Herdfeuer zur hellsten Glut angefacht Nun ward ich so alt wie Höhl und Wald, und hab nicht so was geseh n! Während Siegfried mit ungestümem Eifer fortfährt, die Schwertstücken zu zerfeilen, setzt sich Mime noch mehr beiseite Mit dem Schwert gelingt s, das lern ich wohl furchtlos fegt er s zu ganz. Der Wand rer wusst es gut! Wie berg ich nun mein banges Haupt? Dem kühnen Knaben verfiel s, lehrt ihn nicht Fafner die Furcht! mit wachsender Unruhe aufspringend und sich beugend Doch weh mir Armen! Wie würgt er den Wurm, erführ er das Fürchten von ihm? Wie erräng er mir den Ring? Verfluchte Klemme! Da klebt ich fest, fänd ich nicht klugen Rat, wie den Furchtlosen selbst ich bezwäng . SIEGFRIED hat nun die Stücken zerfeilt und in einem Schmelztiegel gefangen, den er jetzt in die Herdglut stellt He, Mime! Geschwind! Wie heisst das Schwert, das ich in Späne zersponnen? MIME fährt zusammen und wendet sich zu Siegfried Notung nennt sich das neidliche Schwert deine Mutter gab mir die Mär. SIEGFRIED nährt unter dem folgenden die Glut mit dem Blasebalg Notung! Notung! Neidliches Schwert! Was musstest du zerspringen? Zu Spreu nun schuf ich die scharfe Pracht, im Tiegel brat ich die Späne. Hoho! Hoho! Hohei! Hohei! Hoho! Blase, Balg! Blase die Glut! Wild im Walde wuchs ein Baum, den hab ich im Forst gefällt die braune Esche brannt ich zur Kohl , auf dem Herd nun liegt sie gehäuft. Hoho! Hoho! Hohei! Hohei! Hoho! Blase, Balg! Blase die Glut! Des Baumes Kohle, wie brennt sie kühn; wie glüht sie hell und hehr! In springenden Funken sprühet sie auf Hohei! Hohei! Hohei! Zerschmilzt mir des Stahles Spreu. Hoho! Hoho! Hohei! Hohei! Hoho! Blase, Balg! Blase die Glut! MIME immer für sich, entfernt sitzend Er schmiedet das Schwert, und Fafner fällt er das seh ich nun sicher voraus. Hort und Ring erringt er im Harst wie erwerb ich mir den Gewinn? Mit Witz und List erlang ich beides und berge heil mein Haupt. SIEGFRIED nochmals am Blasebalg Hoho! Hoho! Hohei! Hohei! Hohei! MIME im Vordergrunde für sich Rang er sich müd mit dem Wurm, von der Müh erlab ihn ein Trunk aus würz gen Säften, die ich gesammelt, brau ich den Trank für ihn; wenig Tropfen nur braucht er zu trinken, sinnenlos sinkt er in Schlaf. Mit der eignen Waffe, die er sich gewonnen, räum ich ihn leicht aus dem Weg, erlange mir Ring und Hort. Er reibt sich vergnügt die Hände Hei! Weiser Wand rer! Dünkt ich dich dumm? Wie gefällt dir nun mein feiner Witz? Fand ich mir wohl Rat und Ruh ? SIEGFRIED Notung! Notung! Neidliches Schwert! Nun schmolz deines Stahles Spreu! Im eignen Schweisse schwimmst du nun. Er giesst den glühenden Inhalt des Tiegels in eine Stangenform und hält diese in die Höhe Bald schwing ich dich als mein Schwert! Er stösst die gefüllte Stangenform in den Wassereimer; Dampf und lautes Gezisch der Kühlung erfolgen In das Wasser floss ein Feuerfluss grimmiger Zorn zischt ihm da auf! Wie sehrend er floss, in des Wassers Flut fliesst er nicht mehr. Starr ward er und steif, herrisch der harte Stahl heisses Blut doch fliesst ihm bald! Er stösst den Stahl in die Herdglut und zieht die Blasebälge mächtig an Nun schwitze noch einmal, dass ich dich schweisse, Notung, neidliches Schwert! Mime ist vergnügt aufgesprungen; er holt verschiedene Gefässe hervor, schüttet aus ihnen Gewürz und Kräuter in einen Kochtopf und sucht, diesen auf dem Herd anzubringen. Siegfried beobachtet während der Arbeit Mime, welcher vom andern Ende des Herdes her seinen Topf sorgsam an die Glut stellt Was schafft der Tölpel dort mit dem Topf? Brenn ich hier Stahl, braust du dort Sudel? MIME Zuschanden kam ein Schmied, den Lehrer sein Knabe lehrt mit der Kunst nun ist s beim Alten aus, als Koch dient er dem Kind. Brennt es das Eisen zu Brei, aus Eiern braut der Alte ihm Sud. er fährt fort zu kochen SIEGFRIED Mime, der Künstler, lernt jetzt kochen; das Schmieden schmeckt ihm nicht mehr. Seine Schwerter alle hab ich zerschmissen; was er kocht, ich kost es ihm nicht! Unter dem Folgenden zieht Siegfried die Stangenform aus der Glut, zerschlägt sie und legt den glühenden Stahl auf dem Amboss zurecht Das Fürchten zu lernen, will er mich führen; ein Ferner soll es mich lehren was am besten er kann, mir bringt er s nicht bei als Stümper besteht er in allem! während des Schmiedens Hoho! Hoho! Hohei! Schmiede, mein Hammer, ein hartes Schwert! Hoho! Hahei! Hoho! Hahei! Einst färbte Blut dein falbes Blau; sein rotes Rieseln rötete dich kalt lachtest du da, das warme lecktest du kühl! Heiaho! Haha! Haheiaha! Nun hat die Glut dich rot geglüht; deine weiche Härte dem Hammer weicht zornig sprühst du mir Funken, dass ich dich Spröden gezähmt! Heiaho! Heiaho! Heiahohoho! Hahei! MIME beiseite Er schafft sich ein scharfes Schwert, Fafner zu fällen, der Zwerge Feind ich braut ein Truggetränk, Siegfried zu fangen, dem Fafner fiel. Gelingen muss mir die List; lachen muss mir der Lohn! Er beschäftigt sich während des folgenden damit, den Inhalt des Topfes in eine Flasche zu giessen SIEGFRIED Hoho! Hoho! Hahei! Schmiede, mein Hammer, ein hartes Schwert! Hoho! Hahei! Hahei! Hoho! Der frohen Funken wie freu ich mich; es ziert den Kühnen des Zornes Kraft lustig lachst du mich an, stellst du auch grimm dich und gram! Heiaho, haha, haheiaha! Durch Glut und Hammer glückt es mir; mit starken Schlägen streckt ich dich nun schwinde die rote Scham; werde kalt und hart, wie du kannst. Heiaho! Heiaho! Heiahohoho! Heiah! Er schwingt den Stahl und stösst ihn in den Wassereimer. Er lacht bei dem Gezisch laut auf. Während Siegfried die geschmiedete Schwertklinge in dem Griffhefte befestigt, treibt sich Mime mit der Flasche im Vordergrunde umher MIME Den der Bruder schuf, den schimmernden Reif, in den er gezaubert zwingende Kraft, das helle Gold, das zum Herrscher macht, ihn hab ich gewonnen! Ich walte sein! Er trippelt, während Siegfried mit dem kleinen Hammer arbeitet und schleift und feilt, mit zunehmender Vergnügtheit lebhaft umher Alberich selbst, der einst mich band, zur Zwergenfrone zwing ich ihn nun; als Niblungenfürst fahr ich darnieder; gehorchen soll mir alles Heer! Der verachtete Zwerg, wie wird er geehrt! Zu dem Horte hin drängt sich Gott und Held mit immer lebhafteren Gebärden vor meinem Nicken neigt sich die Welt, vor meinem Zorne zittert sie hin! Dann wahrlich müht sich Mime nicht mehr ihm schaffen andre den ew gen Schatz. Mime, der kühne, Mime ist König, Fürst der Alben, Walter des Alls! Hei, Mime! Wie glückte dir das! Wer hätte wohl das gedacht? SIEGFRIED hat während der letzten Absätze von Mimes Lied mit den letzten Schlägen die Nieten des Griffheftes geglättet und fasst nun das Schwert Notung! Notung! Neidliches Schwert! Jetzt haftest du wieder im Heft. Warst du entzwei, ich zwang dich zu ganz; kein Schlag soll nun dich mehr zerschlagen. Dem sterbenden Vater zersprang der Stahl, der lebende Sohn schuf ihn neu nun lacht ihm sein heller Schein, seine Schärfe schneidet ihm hart. das Schwert vor sich schwingend Notung! Notung! Neidliches Schwert! Zum Leben weckt ich dich wieder, tot lagst du in Trümmern dort, jetzt leuchtest du trotzig und hehr! Zeige den Schächern nun deinen Schein! Schlage den Falschen, fälle den Schelm! Schau, Mime, du Schmied er holt mit dem Schwert aus so schneidet Siegfrieds Schwert! Er schlägt auf den Amboss, welcher von oben bis unten in zwei Stücke zerspaltet, so dass er unter grossem Gepolter auseinander fällt. Mime, welcher in höchster Verzückung sich auf einen Schemel geschwungen hatte, fällt vor Schreck sitzlings zu Boden. Siegfried hält jauchzend das Schwert in die Höhe. Der Vorhang fällt この日本語テキストは、 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス の下でライセンスされています。@wagnerianchan Wagner,Richard/Siegfried/II