約 3,884,570 件
https://w.atwiki.jp/vidcrown/pages/12.html
Luxemburg, 6. Mai 2015 ein unbekannter Angriff mit einem laserpointer kaufen Air Rettungshubschrauber im Flug über Vianden. Die Piloten versuchen, Kontakt mit dem gefährlichen Lichtstrahl zu vermeiden. Der Vorfall ist genug, ernst, dass es eine Untersuchung durch die Polizei Luxemburg auslöst. Was die Zahl der Angriffe auf Flugzeuge oder Hubschrauber, stagnierte der Umsatz im Großherzogtum. Dies wurde in einer Antwort auf eine parlamentarische Anfrage, die, dass im Jahr 2013 gab es 33 gemeldete Angriffe Behörden von Luxemburg zu, darunter 13 im Großherzogtum gibt hervorgehoben. Im laserpointer grün Jahr 2014 gab es 32, elf in Luxemburg. In den ersten fünf Monaten dieses Jahres gab es 13 Angriffe, von denen sechs sollen Ort im Großherzogtum genommen haben. Klassifizierung von Lasereinrichtungen (gemäß den Normen NF EN 60825-1, IEC 825-1 und der Index C 43-805). © Universität Bordeaux 1 Die Mannschaften sind verpflichtet, jeden Angriff von Laser-Pointer zu melden. Wenn die Täter ermittelt werden, könnten sie eine Gefängnisstrafe von bis zu zehn Jahren konfrontiert, unter anderem für Angriff und Batterie, da dies kann dazu führen. Allerdings ist es sehr schwierig, den Schützen laserpointer 500mw zu bestimmen. Ein Augenarzt von Luxemburg, der anonym bleiben möchte, hat eine junge Patientin, die nach dem Spiel ein Spiel, wo Sie musste die längste mit einem Laser in das Auge zu halten Teil der sein Augenlicht verloren hatte, behandelt. "Es gab eine burn, die die Netzhaut durchbohrt hat," sagte der Arzt. Die junge Frau wird nie seine Vision zurück auf 100%. Es ist selten, mit diesen Geräten erblinden. Aber dieses System, zum ersten Mal auf dem Boden getestet, ist entworfen, um in der Zukunft bei einer Vielzahl von militärischen Fahrzeugen integriert werden. "Dieser Test stellt den nächsten Schritt in der Entwicklung von laserpointer shop und bei Helikoptern, Schiffen und Militärlastwagen geheilt", sagt Lockheed Martin in einer Erklärung. Neben der hohen Genauigkeit und niedrige Letalität im Vergleich zu konventioneller Munition, hat diese Waffen viele andere Vorteile. Sie überwindet die Beschränkungen des Transports und der Laserpointer 10000mw Laserpointer 10000mw der Munition (Geschosse, Flugkörper) und die Gefahr einer Explosion, die durch den letzteren im Brandfall gestellt. Und solange es mit Strom versorgt wird, kann dieser Laser eine Reihe von unbegrenzter Bursts zu ziehen. Jeder Schuss wird einen Dollar kosten. Ein Bericht des US Congressional Research Service beliefen sich Ende 2014 zwischen dem Preis einer einzigen Rakete Interception "Standard" 800.000 und 1,4 Millionen Dollar. Im Gebrauch werden die Kosten für die Entwicklung dieser neuen Waffe (von der Marine $ 32.000.000 geschätzt) schnell amortisieren. laserpointer 5000mw FRANKREICH. In Frankreich wie in vielen Ländern nur Laser, dessen Leistung nicht überschreiten 1 mW (dh, die der Klassen 1 und 2) sind zum Vertrieb zugelassen. Aber über das Internet, ist es sehr einfach, leistungsfähigere Modelle, Kategorien 3 und 4, in der Regel für den professionellen Einsatz reserviert zu bekommen. Nach Ansicht von Experten, die gefährlichste sind die laserpointer 2000mw , die in der grünen emittieren, mit einer Leistung von bis zu 1500 mW (Kategorie 4 gehört). Diese Art von Laser, um kurz die Augen für ein paar Minuten kann die Netzhaut brennen und ermöglichen irreversible Schäden. Weil der Grad der Schädigung hängt von der Laserleistung und der Belichtungszeit."Wenn der Zeiger über einmal die Augen, ist es egal", sagte der Augenarzt. Die Gefahr, mit den Fahrern ist, dass sie ihre Aufmerksamkeit zu verlieren, indem sie noch eine kurze Zeit geblendet.
https://w.atwiki.jp/oper/pages/464.html
(クリソテミス駈け出して、内庭の扉口に出て来る。傷ついた獣のように、高い声を上げてわめく) クリソテミス (叫びながら) オレストが。 オレストが死んだ。 エレクトラ (正気を失ったように、目で稲光をさせる) 静かにおし。 クリソテミス オレストが死んだ。 エレクトラ (唇を動かす) クリソテミス わたしが今居た所では、みんなそれを知っていた。 みんな集っていて、みんなそれを知っていた。 知らないのはわたしたちだけよ。 エレクトラ 誰が知るものか。 クリソテミス 誰でもみんな知っているよ。 エレクトラ 誰も知っている筈がない、ほんとうのことではないもの。 クリソテミス (地面の上に体を投げかける) エレクトラ (クリソテミスを引き起しながら) ほんとうではない、 ほんとうではないというに。どうしてほんとうなものか。 それはほんとうではないよ。 クリソテミス 見知らぬ人たちが塀の外に来て立っている、 その知らせを持って、見知らぬ人たちが使に来ている。 年寄りと若い男と二人で来ている。 みんなにこの人たちは話をした。 みんなその人たちのまわりで環になって話を聞いているわ。 それは誰だってもう知っているわ。 エレクトラ (一番上の強さで ) ほんとうなものか。 クリソテミス わたしたちのことは誰も考えもしないわ。 死んだのだよ。エレクトラ、死んだのだよ。 よその外国で死んだのですよ。死んだのです。 よその国の土に埋められたのです。 自分の馬にころされて引きずられたのですよ。 若い僕 (家の中から駈け出して来て、敷居際にうずくまる女達の体につまづいてとび上がりながら) どけ。誰だ、扉口でこそこそしているのは。 いやはや、とんでもない奴だ。おいこら、厩番、こらやい。 老いた僕 (暗い顔をした老人、内庭の扉口にあらわれる) 厩番に何か用かい。 若い僕 馬に鞍を置いてくれ、出来るだけ早くだよ。 いいかい。馬でも、驢馬でも、 まかりまちがったら牛でもいい、何でも早いに限るよ。 老いた僕 誰が乗るのだ。 若い僕 そういうこなたさまが乗るのだよ。 目をまるくするない。おれが乗るのだ。早くしておくれ。 さっさとね。おれがのるのだ。大いそぎだ。大いそぎだ。 これから野へ行って、王さまに申上げねばならぬ。 大切な口上を申し上げに行くのだ。 大切とも、大切とも、それは大切な、何のお前のよぼくた馬の一匹位、乗りつぶしてもかまわぬほどの大切な御口上だ。 老いた僕 (出て行く) エレクトラ (ひとり言、しずかに、とても力強く) ではいよいよ、わたしたちの手でそれをしなければならない。 クリソテミス (当惑したように問いかける) エレクトラ。 エレクトラ わたしたちがだよ。 わたしたち二人でしなければならないのだよ。 クリソテミス 何をえ、エレクトラ。 エレクトラ 今日に限るのだ。今夜に限るのだ。 クリソテミス 何をさ。ねえさま。 エレクトラ 何をだと。 わたしたち二人の上にかかって来た為事をさ。 あの人はもう帰って来られないのだし、 クリソテミス (だんだん恐ろしくなって) 何の為事をさ。 エレクトラ これからお前とわたしは一緒に行って、 女とその夫を、殺さなければならないのだよ。 クリソテミス ねえさま、お前、おかあさまのことをいうの。 エレクトラ あの女のことだ。それからあの男もだよ。 もう猶予する所はない。すぐやるのだよ。 エレクトラ 黙っておいで。何もいってはならないぞ。 外に考えることもいらぬ、ただどうしてとだけ。 どうしてそれを為しとげるかということだけ考えればいいのだよ。 クリソテミス わたしがかい。 エレクトラ ああお前とわたしとで。 誰も外にあるものか。 クリソテミス わたしたちがやるというの。わたしたちが、わたしたちが。わたしたち二人が。この二本の手で。 エレクトラ 得物の用意はわたしにまかせて置けばいい。 エレクトラ 斧とえ。ああ斧か。おとうさまを殺した斧で クリソテミス まあお前は。 恐しいことだ。 エレクトラ オレストのためにわたしはしまって置いたのだよ。 こうなればわたしたちがこれをつかわなければならぬ。 クリソテミス お前がかい、お前のその腕でエギストどのを殺すのかい。 エレクトラ 初めに女を殺して、それから男だ、初めに男、それから女、 どちらでもいい。 クリソテミス 恐ろしいことだ。 エレクトラ 二人の寝る表の部屋には誰も休んではいないのだ。 クリソテミス 寝ている中にそっと殺すつもりなの。 エレクトラ 眠っている人間は繋がれている獣も同じことだ。 二人一緒に寝ているのでなければ、 わたし一人でもやって見せる。 けれどもお前が来てくれなければ困る。 クリソテミス (逃身になって) エレクトラ。 エレクトラ お前がさ。お前がさ。 お前は力が強いのだからね。 (じりじりとクリソテミスに近づき、) お前は何という強い体だ。 処女のままの夜を送っているのがお前の体を強くしたのだよ。 お前の体のどこにも、力があふれているのだ。 筋がはりきれそうにもり上がっている、 すらりとのびた両足に。 何というすらりとした、しなやかな、かるがると抱きしめられそうな腰つきをしているでしょう。 どんな隙間からでもぬけられよう、 窓からでもぬけ出せよう。 わたしに腕をさわらせておくれ。 まあ何という冷たい、かたい体でしょう。 お前が逃身になって行く時、 わたしはお前の腕がどんな腕だということが分かる。 お前は自分を引きよせるものを押し返す力がある。 お前はあたし位、いいえ、男一人位でも、その腕で絞め上げることができよう。お前の体のどこにも、力があふれているのだ。 その力は、岩間から冷たい、せかれた水のように流れ出すのだよ。 その力はお前のがっしりした肩の上に、髪の毛と一緒に流れているのだよ。 お前の肌の冷たい底にあたたかい血の動くのを感じている。わたしの頬はお前のみづみづした腕にうく脂でうるんでいる、 お前には力があふれているのだ、お前は美しい、 お前は熟れきった果実のようだ。 クリソテミス 離して下さい。 エレクトラ いいえ、わたしは離すまい。 わたしのこの情ない萎びきった両腕で、 わたしはお前の体にからみつく、お前があらがえばあらがうほど、 お前は結び目をいよいよ堅くするだけだよ。 わたしはまといつくばかりだよ。わたしの心の根をお前の土におろし、わたしの意志の血をお前の体に植えるばかりだよ。 クリソテミス 離して下さいよ。 (二三歩逃げ出す、エレクトラ狂気のように後を追って、衣の据を掴む) エレクトラ いいえ。 わたしは離さないよ。 クリソテミス エレクトラ、わたしの言うことを聞いて下さいね。 お前は賢い人なのだから、一緒にここから逃げる工夫をして下さい。一緒に広い世界へ逃げて下さい。 エレクトラ、助けて。一緒に逃げて下さい。 エレクトラ 今からわたしは、これまでのお前のきょうだいのようでない、 いいねえさまになりましょう。 まめまめしくわたしはお前の部屋に上がって、 お前の花婿さまに仕えましょう。 その人のためにわたしは、お前に香油を塗って上げよう。 香の高い湯の中で、若い白鳥のようにお湯を使わせて上げよう。 やがて花婿さまが被ぎの下でもう焚松のように赤くなっているお前をば、強い腕に引き抱えて、新枕の閨へ連れて行くまで、お前の頭をわたしの胸に埋めさせて上げよう。 クリソテミス (目を閉じる) いけない、いけない、ねえさま。 この家でそんなことをいってはいけないわ。 エレクトラ そうだよ、そうだよ、きょうだいというよりも以上にこれからわたしはお前につくすつもりだよ。女奴隷のようにわたしはお前に仕えるよ。お前がお産で寝ている時には、わたしは夜も昼もお前の病床につききって、蝿を追って上げたり、水をついだりして上げるよ。それからお前のむき出しな膝の上に幼いものが、抱かれて、ふと物おどろきでもしそうにした時、わたしはその子を高くさし上げてあげよう。それは高々と差し上げると、やがてその子が高い高いをして笑う顔が、お前の心の奥底までしみ入って、わずかに最後までのこった鉄のようなにくしみの心も、その太陽の光の前にあと方なく消えてしまってお前は明るい喜びの涙にひたって、泣くようになるだろうよ。 クリソテミス ああ、もうわたしをここから連れて行って下さい。 ここにいるとわたしは死にます。 エレクトラ (クリソテミスの膝に伏して) お前がおこって、結んだ時の唇は美しい。 お前の清らかな、堅い唇から、こうして今わたしがしているように、あの二人がお前に脆いた時、 死の女神のように恐ろしい、 叫びごえを立ててくれなければならないよ。 クリソテミス 何をお前は言っているの。 エレクトラ (立ち上がりながら) この家から、わたしから、別れて行く前に、 お前はそれをしなければならないのだから。 クリソテミス (物を言おうとする) エレクトラ (妹の口を抑えて) お前にはこれより外に出て行く道はないのだよ。 わたしはお前のロから、きっとそれをするという誓いを聞くまで 離しはしないから。 クリソテミス (ふりもぎる) 離して下さい。 エレクトラ (またつかまえる) 今夜みんな寝静まった時 梯子段のロまでくるとお誓い。 クリソテミス 離して下さい。 エレクトラ (衣の裾をつかむ) これ小むすめ、抵抗おしでない。 お前の体には一たらしでも血のしみはつかないのだよ。 血だらけの着物をぬいで、もとの清い体のままさっさと婚礼の肌着に着更えることもできるのだよ。 クリソテミス 離して下さい。 エレクトラ そう臆病では仕方がない。今こそ恐れのためにふるえているものの、やがて夜な夜なの歓楽のふるえに変わるのだからね。 クリソテミス わたしには出来ないもの。 エレクトラ お言い、今夜来ると。 クリソテミス わたしにはできないもの。 エレクトラ ごらん、わたしはこの通りお前の前に脆く。 お前の足に接吻する。 クリソテミス (扉の中に駈けて入りながら) わたしにはできないもの。 エレクトラ 畜生。 (狂気のような決意を以て) よし、そんなら、一人でやる。 (家の扉口の横手の壁際に行って、熱心に、音を立てずに、獣のように土を掘りはじめる。ふと掘る手をやめてそこらを見まわす。また掘りはじめる。ふとまたそこらを見まわす。耳を立てる。また掘りはじめる。オレスト、内庭の扉ロに立つ。最後の残光をうけてくっきりと黒い姿を刻み出す。中に入る。エレクトラふと目をつける。オレストしずかに近づく。その視線がエレクトラの上に落ちるようになる。エレクトラあわてて立ち上がる。) エレクトラ (ふるえて) 見なれない人だね。 お前は何の用があるの。何と思ってこの夕闇にこの辺をうろつきまわって、ひとのすることをのぞくのだ。 わたしはここに用があるのだ。 お前のかまったことではない。 わたしにかまわないでおくれ。 オレスト わたしはここに待つ人があるのだ。 エレクトラ 待つとえ。 オレスト だがお前もここの御殿の人かな。 この御殿の女たちの一人かな。 エレクトラ そうだよ、わたしはこの御殿に奉公しているのだよ。 だがお前は何もここに為事はない筈だよ。 さあ、それでもうおかえり、おかえり。 オレスト わたしはここで待っているのだ 中から声をかけるのを。 エレクトラ 中から声を。嘘をお言い。 御主人のお留守だということをわたしは知っている。 するとあの方だが、あの方がお前に何の用事があろう。 オレスト わたしとほかにもう一人、一緒に来た男と二人で、 ここの奥方に用事を一つ頼まれて来たのだ。 オレスト わたしたちはあの方に使を頼まれて来た。わたしたちは目の前であの方の息子のオレストの死んだのを見て知っているのだから、それをしらせにやって来たのだ。あの人は自分の乗った馬に蹴られたのだ、わたしはあの人とちょうど同じ年頃だし、昼も夜も連れ立っていた仲間なのだから。 エレクトラ わたしはいつまでお前の顔を見ていなければならないのか。 お前はわたしのかなしい片隅に来て、不幸の先ぶれを曳きずり歩くのか。不幸のほら貝ふき。 お前はそのしらせをあちらの御殿の、それを聞いて嬉しがる人たちの所へ持って行って、吹き立てたらいいではないか。 お前の目はじっとわたしを見つめているのに、あの人の目は膠の塊になった。お前のロは開いたり、しまったりするのに、 あの人のロは土で一杯つまっている。 お前は生きているのに、あの人は、 お前なぞよりはずっと立派な、ずっと気高い、その生きていることは何千倍も大事であったあの人はもう死んでしまった。 オレスト オレストのことはそれ位にして下さい。 あの男は生きている間あまり気楽にくらしすぎたのだ。 上にいます神々は、あまり朗らかな歓楽の調子にがまんをなされぬ。それだけであの男は死ななければならなかった。 エレクトラ でもわたしは ここに寝ころんでしらせを聞いている。あの子がもう二度と帰って来ない、もうもうニ度と帰って来ないしらせを聞いている。あの子があの土の下の巌と巌との峡間に寝ている知らせを聞いている。 それをあの御殿の中にいる女は却って生きながらえて歓楽をつくしているのを知っている。この獣の子らはその洞穴の中で生きて、飲んだり食ったり眠ったりしているのを知っている。そしてわたしはこの地の上に森の獣のようでもなく、一人さびしく苦しく、生きている。 オレスト ではお前は誰です。 エレクトラ わたしが誰であろうと、お前に何のかかわったことがある。 オレスト どうもそれにちがいない、お前は死んだ人たちに、 アガメムノンとオレストに、血のつながっている一人だね。 エレクトラ つながつていると。 わたしこそその血だ。 わたしこそあの犬のように流された アガメムノン王の血だ。 エレクトラこそわたしだ。 オレスト いや。 エレクトラ この男はそれを拒むのだよ。この男は わたしをからかって、わたしの名まで取って行ってしまうのだ。 オレスト エレクトラ。 エレクトラ それもわたしに父親がないからだ。 オレスト エレクトラ。 エレクトラ 兄弟がないからだ。 子供のなぐさみ者だからだ。 オレスト エレクトラ。エレクトラ。 ではこれがあの人か。 わたしは現にあの人に逢っているのか。このお前が みんながお前を飢えさせたのではなかったか。それとも、 みんながお前を打ちたたいたのか。 エレクトラ 着物をお離し。 お前の目で穴をあけておくれでない。 オレスト あいつらは毎晩お前をどうしたのだ。 お前の目は気味がわるい。 エレクトラ 離しておくれ。 オレスト お前の頬はこけている。 エレクトラ 中へおはいり、そこにはわたしの妹がいる。 妹は今頃お祝いの支度に忙がしがっているであろう。 オレスト エレクトラ、まあ聞いて下さい。 エレクトラ わたしはお前が誰だか知りたくもない。 わたしは誰の顔も見たくはない。 オレスト わたしのいうことを聞いて下さい、 わたしはもう時間がない。聞いて下さい。 オレストは生きているのですぞ。 エレクトラ (ふリ返って倒れ伏す) オレスト 音を立ててはいけない。 さわいではあの人のためにならない。 エレクトラ それでは自由の身なのかい。どこにいるのかい。 オレスト あの人はわたしと同じに達者でいる。 エレクトラ ではあいつらがあの子を絞め殺さぬうちに、早く救って下さい。 オレスト わたしの父親の亡骸にかけて。 そのために、その子はここへ来たのだ。 エレクトラ (その音声がはっと胸にこたえて) ではお前は、誰です。 (暗い顔をした老僕、内庭へ音も立てずに、つとはいって来る。三人の僕がつづく。老僕はオレストの前に体を投げ伏し、その足に接吻する。他の者は手や服のすそに接吻する) エレクトラ (やっと我に返って) お前は誰です。わたしは恐ろしい。 オレスト (しずかに) 屋敷内の犬どももわたしを見知っているのに、 わたしのねえさまが知らぬというのは。 エレクトラ (さけび立てる) オレストだ。 エレクトラ (声をほそめて、ふるえながら) オレストだ。オレストだ。オレストだ。 誰も立ちさわぐものはない。 まあお前の目でわたしを見ておくれ。 夢ではないか、わたしがいままで見たどんな夢よりも美しい、高貴な、いいようのない高貴な顔、わたしと一緒に居ておくれ。空に消えてしまわないで、わたしをおいていかないで、おいていかないでおくれわたしが今すぐ死なねばならず、お前が現れたのは、わたしを迎えに来たからだというなら、わたしは生きているよりずっと幸せに死ぬことができよう。 オレストだ。オレストだ。オレストだ。 いいえ、お前はわたしを抱いてはならないよ。 退いていて下さい。わたしはお前に逢うのがはずかしい。 わたしはお前にどう見えるか知らない。 わたしはただ昔の姉の亡骸というだけだもの。 気の毒な子供が。 わたしには分かっている。お前はわたしを見て身ぶるいした。 それでも昔は王の娘であった。 わたしはもとは美しかったと思う。 わたしは鏡でわざと明りを消して処女らしいふるえを感じながら 闇に輝く素肌を思った。 わたしはそれを感じたのだよ、月のこまやかな光が私の白い裸の上を泳いで、まるで池の中のように映えたときに。 そしてわたしの髪の毛は、 その前で男たちがふるえるほどな髪の毛であった。 その髪の毛も塵にまみれて、汚れくさって、情なくなっている。 弟、それがお前に分かるかい。 わたしはわたしであった一切を捧げなくてはならなかったのだからね。わたしは何よりも甘い処女の羞恥をまで犠牲にあげなければならなかったのだよ。 銀のけむりのように、月のように、 女という女の体を包んでいる羞恥を わたしは捧げてしまったのだよ。 弟、それがお前に分かるかい。 そのやさしい羞恥をば、わたしはおとうさまのために犠牲に上げなければならなかったのだよ。 よしわたしが肉体の快楽にふけっても、部屋の外ではおとうさまのため息がきこえるだろうとは思わないか。わたしの閨に近くおとうさまの啜り泣きが迫って来るとは思わないか。 死人というものは嫉妬深いものだ。 おとうさまはわたしに向って、花婿の代りに、憎しみをば、 あのうつろな目の憎しみをば送って下すったのだよ。 それから始終預言ばかりする女になった。 わたしから、わたしの体から出るものは、 呪詛と絶望ばかりになった。 何をお前は物おじするように、そこらをきょろきょろ見まわすの。 わたしにお言い。 さあ言ってお呉れ。 お前は体中ふるわしているではないか。 オレスト この体がふるえるのはかまわずにおいて下さい。 どの道へあの男を連れ出そうと思ってふるえるのだ。 エレクトラ お前はするつもりなのだね。 たった一人で。 気の毒な子供が。 オレスト それにしても手を下すのはわたしです。 エレクトラ お前はそれをしとげるでしょう。 オレスト 神々も来て助けて下さるでしょう。 やってやるぞ。 急いでやるぞ。 エレクトラ それをやりとげるものはめぐまれる。 その為事は霊魂の休む寝床のようなものだ。 霊魂の休める香油の寝床のようなものだ。 それは傷だ、火傷だ、膿だ。炎だ。 オレスト やってやるぞ。やってやるぞ。 エレクトラ ただ一人実行するものはめぐまれる。 その人を待ち望むものはめぐまれる。その人を待ちこがれるものはめぐまれる。その人をみとめるものはめぐまれる。その人に触れるものはめぐまれる。 その人のために地の中から斧をほり出すものはめぐまれる。 その人のために焚松を捧げるものはめぐまれる。 その人のために扉を開くものはめぐまれる。 (オレストの付人、内庭の扉口に立つ。目の光る頑丈作りの老人。) オレストの付人 あなたは正気を失わっしゃれましたか、なぜ口を結んでいられませぬ。ここでは息づかい一つ物音一つ、虚無すらも為事の破れになるのではありませんか。 (オレストに向い翔けるような早口で) みんなあちらで待っておりますぞ。 女どもがあなたを探しておりますぞ。 家のなかには誰もおりませぬぞ、オレストさま。 (戦慄を抑えながら、体をおこす。御殿の扉の中が明るくなる。一人の侍女焚松をもって現れる。その後にお側付の侍女が従う。エレクトラつとはねかえって、暗の中にかくれる。お側付の侍女、二人の客に肯ずいて見せ、自分の後につづけと目くばせする。侍女、扉の柱の鉄の環に焚松を結びつける。オレストと付人は中に入る。オレストは一瞬間くらくらとなって目をふさぐ。付人すぐ跡にぴったり従う、二人はふといち早い目交せをしあう。扉は後からすぐしまる。) エレクトラ (一人、こらえることのできない緊張。彼女は一直線に扉の前を行ったり来たリ、深く首を垂れて、檻につながれた野獣のようである。ふと彼女は立ちすくむ) わたしはあの子に斧を渡さなかった。 あの子は行ってしまった。 わたしは斧を渡せばよかったのに。 ああ、天には神々さまはないのかねえ (また苦しい待望。遠くから、部屋の中から、劈く(つんざく)ように叫び出すクリテムネストラの悲鳴) エレクトラ (悪鬼のように叫ぶ) 打てもう一辺。 (中から第二の叫声。左手の下家の中からクリソテミスと婢女たちの群が出て来る。エレクトラ扉口にぴったり背中を押しつけて、立っている) クリソテミス 何かあったのではないか。 第一の婢 あの方はあのように、夢を見ては声をお立てになるのですよ。 第二の婢 男の人達が中にいるにちがいない。 男の人達のはいって行く音をわたしは聞いたもの。 第三の婢 扉という扉には閂がかかつている。 第四の婢 人殺しだ。 御殿の中に人殺しがあるよ。 第一の婢 (さけび出す) おお。 第二第三の婢、他六人の婢 どうしたのだい。 第一の婢 まあ見てごらん、扉口に人がいる。 クリソテミス あれはエレクトラだ。ああ、ほんとうにエレクトラだ。 第一第二第三第四の婢 エレクトラだ。エレクトラだ。 第一第二の婢 なぜあの人は物を言わないのだ。 クリソテミス エレクトラ、どうして物を言わないの。 第四の婢 わたしは行って、男の人たちを呼んで来よう。 (右手の方へ駈けて出て行く。) クリソテミス 扉を明けさせて下さい、 エレクトラ。エレクトラ。 六人の婢 はいらせて下さい、エレクトラさま。 第四の婢 (戻って来る) お帰りだわ。 エギストさまだ。みんなの部屋へお帰り。早く。 エギストさまが内庭からおかえりだよ。 あの方がわたしたちをお見付けになって、 しかも御殿の中に何事か起ったというのでは、 わたしたちはきっと殺される。 六人の婢 エギストさまだ。 第一第二第三の婢 エギストさまだ。 クリソテミス おかえり。 全員 さあ早くかえろう。かえろう。 (みんな左手の下家の中へ消える。エギスト右手の入口に現る。) エギスト (開いたままの戸口で) これ、明しを持って来い、明しを。 誰も居らぬのか。明しを持って来ぬか。 このろくでなしども、一人も動き出すものはないのか。 しつけの悪いやつらばかりだ。 エレクトラ (扉ロの環から焚松を外し、下へ駈け下リてエギストの前に出て、体を屈める) エギスト (またたく燈火の中に異様な姿を見て、びっくりして後じさりする) 何という気味の悪い女だ。 見知らぬ顔のものを傍へよこすなと言い付けてあるではないか。 (エレクトラを認めて、腹を立てたように) 何だ、貴さまか。 誰が貴さまに出迎えをせいと言った。 エレクトラ わたしが明しを上げましてはなりませんか。 エギスト ふん、お前は何よりも変ったことが好きなのだな。 オレストのしらせを持って来たという、他国者はどこにいる。 エレクトラ 中に。やさしい女あるじさまに呼ばれて、 おもてなしをうけております。 エギスト ではまったくあれは死んだという知らせが来たのか。 それに疑のないという証拠をもって来たのか。 エレクトラ まああなた、あの人たちはそれを言葉でしらせて来ただけではない、いいえ、生きたしるしを持って来ました、 それに何の疑うところもないのでございます。 エギスト 何という含み声をしているのだ。 それに一体何と思って、 わしにロをきこうという気になったのだ。 何だってお前は焚松なぞを持って、ここらをうろついているのだ。 エレクトラ それはわたくしにやっと、物が分かって来たからでございます。 お力のあるあなたさまにおすがりする気になったからでございます。こうして明しを捧げて御案内することを許して下さいますでしょうね。 エギスト (ためらいがちに言う) 扉のところまで。 何をお前は踊るのだ。気をつけぬか。 エレクトラ (薄気味の悪い舞踏でも踊るようにエギストのまわりをとびながら、ふと腰をかがめる) さあどうぞ。段々をおつまづきにならないように。 エギスト (扉口で) どうしてここに明しがないのだ。 あそこに誰がいるのだ。 エレクトラ あれこそ体ごとあなたに侍(かしづ)きたいと望んでいる人でございます、 さてわたくしも。これまでは恥しらずに、礼をわきまえずに、お傍近くを汚しましたが、今日からはそうあるべき瞬間にはそっと退いておりますことを知りましてございます。 (エギスト家の中へ入る。静か。やがて物音) エギスト (小窓の傍にあらわれ、 幕を上げて人を呼び立てる) 助けてくれ。人ごろしだ。主人を助けぬか。人殺しだ。人殺しだ。わしを殺しに来たのだ。 誰も聞えないのか。 誰も聞えないのか。 (引きもどされる。 もう一度エギストの顔が窓際にあらわれる。) エレクトラ (すっと立ち上がって) アガメムノンが聞いているぞよ。 エギスト (引きずリ去られる) ううん、くるしい。 (エレクトラ気味悪く息づかいをしながら、御殿の方へふりむいて立つ。婢女ども左手から出て来る。その中にクリソテミスも交っている。正気を失ったもののようにクリソテミスは内庭の扉口の方へ駈けていく、そこでふと立ち止まってふりかえる。) クリソテミス エレクトラ、ねえさま、わたしと一緒においでなさい。 さあ一緒においでなさい。 中にいるのはにいさまですよ。 オレストがそれをしたのですよ。 (舞台裏、家の中から声、「オレスト!オレスト!オレスト!」 家の中に騒乱、合唱がそこかしこから「オレスト」の声を上げる。) おいでなさい。 にいさまは大広間に立っていますわ。 みんながまわりをとりまいていますわ、 足に接吻していますわ。 これまで内証でエギストを憎んでいた人たちは、 のこらずあの人方になって、 どこもここも内庭という内庭は敵味方の屍骸がころがっているわ。 生きているものも体中血にまみれて 傷を負っているわ。 みんなはでもうれしそうに、抱き合って。 (外にはいよ盛んになって行く物音。これ、しかし、エレクトラが開始されたときに、より多くの右側の外側の内庭に、背景を移動しています。女たちはみな駈け出して行って、クリソテミス一人のこる。外から火の光が中に落ちてくる。) 歓びの叫び声をあげている。まあ何千とない焚松がともされた。 お前聞えないの。じゃあ聞えないのね。 エレクトラ (敷居の上に蹲(うづくま)りながら) わたしに聞えないというのかい。 わたしにあの音楽が聞えないというのかい。 何のあれはみんたわたしの心の中からおこる音楽なのだ。 何千人が焚松をふりかざして、その足音は、 その幾万無量劫無辺際の足音は、大地の隅から隅までに とどろとどろと重たくとどろいている、 それはみんなわたしを待っているのだよ。 あれらがみんな待っているわけをわたしは知っている。 あれらは、循環舞踏の音頭をわたしにとってもらいたいのだよ。 でもわたしには出来ない。 それははてをしらない二十部の大海が。 そののこらずの重みでわたしの手足をおさえているのだよ。 わたしは体を持ち上げることもできないのだよ。 クリソテミス (興奮しきって叫び出したように) お前はあれを聞かないの。 みんなは、にいさまを手かきにしてかつぎ上げている。 エレクトラ (跳び起きる。クリソテミスには目をくれずに) わたしたちは神々とともにある。成し遂げたのです。神々はわたしたちの間を剣の切っ先のごとく通り抜けていきます、神々は、 クリソテミス みんな顔が変わってしまった。 みんな涙で目をも、 しなびた頬をも輝かしている。 みんな泣いている。あの声が聞えないの。 エレクトラ しかし神々の栄光は、いくら多くても多すぎることはない。わたしは闇の種をまいたが歓びにつぐ歓びを刈り取ったのだ。 クリソテミス 神々はすばらしい。 エレクトラ わたしは生者のなかでひとり黒い体をしていた。 クリソテミス これが始まりなのです、あなたにもわたしにも、すべての人たちにも エレクトラ それが今このとき、わたしは生命の炎なのだ。その炎は世界の闇を焼き尽くすのだ。 クリソテミス これを与えてくれた善き神々は世にあまねく栄えるでしょう。 エレクトラ わたしの顔は白く輝く月貌よりも青白いにちがいない。 クリソテミス 誰がこれほどにわたしたちを愛してくれたでしょう エレクトラ わたしを見る者は、死にいだかれるか、歓喜のなかで滅び行くであろう。 クリソテミス 誰がこれほどにわたしたちを愛してくれたでしょう エレクトラ では、わたしの顔がみえるかい、光がみえるかい、わたしから放たれる光が クリソテミス にいさまはあそこにある。そして愛は香油のようにわたしたちを通って流れ出す。愛が満ちているわ。愛なしで生きられて。 エレクトラ ああ、愛は殺すのだ。だが愛を知らずして誰が死ねよう。 クリソテミス エレクトラ、わたしはにいさまと一緒に立ちたいの。(彼女は駈け行く) (エレクトラ、敷居から下へ下りかける。彼女はメナード(*1)のように頭をうしろにふり仰向ける。 膝をつき出して両腕を張って、それは名のつけようのない一種の舞踏の形のまま、前の方へ歩いて行く。) クリソテミス (再び焚松をかざして扉口に現れる。雑踏。大勢の男女の顔) エレクトラ。 エレクトラ (立ち上がって、じっと彼女の顔を見つめる) 黙って、お踊り、 みんなここへ来なければいけないよ。 ここへ来て一緒におなり。 わたしは幸福の重荷をしょっている。 わたしはお前たちの前で舞踏するのだよ。 わたしたちのように幸福なものに、 ふさわしいことはただ一つあるだけだ。 黙って踊る。それだけだ。 (二三歩緊張しきった勝利の歩みを運ぶと、崩れるように倒れる。クリソテミス彼女に近づく。エレクトラは凝りついたように倒れている) クリソテミス (下家の扉口まで走って行って戸を叩く) オレスト。オレスト。 (沈黙。) (幕) Chrysothemis kommt, laufend, zur Hoftür herein, laut heulend wie ein verwundetes Tier CHRYSOTHEMIS schreiend Orest! Orest ist tot! ELEKTRA winkt ihr ab, wie von Sinnen Sei still! CHRYSOTHEMIS Orest ist tot! ELEKTRA bewegt die Lippen CHRYSOTHEMIS Ich kam hinaus, da wussten sie's schon! Alle standen herum und alle wussten es schon, nur wir nicht. ELEKTRA Niemand weiss es. CHRYSOTHEMIS Alle wissen's! ELEKTRA Niemand kann's wissen denn es ist nicht wahr. CHRYSOTHEMIS wirft sich verzweifelt auf den Boden ELEKTRA Chrysothemis emporreissend Es ist nicht wahr! Es ist nicht wahr! ich sag' dir doch! es ist nicht wahr! CHRYSOTHEMIS Die Fremden standen an der Wand, die Fremden, die hergeschickt sind, es zu melden zwei, ein Alter und ein Junger. Allen hatten sie's schon erzählt, im Kreise standen alle um sie herum und alle, Alle, wussten es schon. ELEKTRA mit höchster Kraft Es ist nicht wahr. CHRYSOTHEMIS An uns denkt niemand. Tot! Elektra, tot! Gestorben in der Fremde! Tot! Gestorben dort in fremdem Land. Von seinen Pferden erschlagen und geschleift. EIN JUNGER DIENER kommt eilig aus dem Haus, stolpert über die vor der Schwelle Liegende hinweg Platz da! wer lungert so vor einer Tür? Ah, konnt' mir's denken! Heda, Stallung! he! EIN ALTER DIENER finsteren Gesichts, zeigt sich an der Hoftür Was soll's im Stall? EIN JUNGER DIENER Gesattelt soll werden, und so rasch als möglich! hörst du? ein Gaul, ein Maultier, oder meinetwegen auch eine Kuh, nur rasch! EIN ALTER DIENER Für wen? EIN JUNGER DIENER Für den, der dir's befiehlt. Da glotzt er! Rasch, für mich! Sofort! für mich! Trab, trab! Weil ich hinaus muss auf's Feld, den Herren holen, weil ich ihm Botschaft zu bringen habe, grosse Botschaft, wichtig genug, um eine eurer Mähren im Abgehen zu Tod zu reiten. EIN ALTER DIENER auch der Alte verschwindet ELEKTRA vor sich hin, leise und sehr energisch Nun muss es hier von uns geschehn. CHRYSOTHEMIS verwundert fragend Elektra? ELEKTRA Wir! Wir beide müssen's tun. CHRYSOTHEMIS Was, Elektra? ELEKTRA Am besten heut', am besten diese Nacht. CHRYSOTHEMIS Was, Schwester? ELEKTRA Was? Das Werk, das nun auf uns gefallen ist, weil er nicht kommen kann CHRYSOTHEMIS angstvoll steigernd Was für ein Werk? ELEKTRA Nun müssen du und ich hingehn und das Weib und ihren Mann erschlagen. CHRYSOTHEMIS Schwester, sprichst du von der Mutter? ELEKTRA Von ihr. Und auch von ihm. Ganz ohne Zögern muss es geschehn. ELEKTRA Schweig still. Zu sprechen ist nichts. Nichts gibt es zu bedenken, als nur wie? wie wir es tun. CHRYSOTHEMIS Ich? ELEKTRA Ja. Du und ich. Wer sonst? CHRYSOTHEMIS Wir, wir beide sollen hingehn? Wir? wir zwei? mit unsern beiden Händen? ELEKTRA Dafür lass du mich nur sorgen. ELEKTRA Das Beil! das Beil, womit der Vater ― CHRYSOTHEMIS Du? Entsetzliche, du hast es? ELEKTRA Für den Bruder bewahrt' ich es. Nun müssen wir es schwingen. CHRYSOTHEMIS Du? diese Arme den Aegisth erschlagen? ELEKTRA erst sie, dann ihn, erst ihn, dann sie, gleichviel. CHRYSOTHEMIS Ich fürchte mich. ELEKTRA Es schläft niemand in ihrem Vorgemach. CHRYSOTHEMIS Im Schlaf sie morden! ELEKTRA Wer schläft, ist ein gebundnes Opfer. Schliefen sie nicht zusamm', könnt' ich's allein vollbringen. So aber musst du mit. CHRYSOTHEMIS abwehrend Elektra! ELEKTRA Du! Du! denn du bist stark! Dicht bei Chrysothemis Wie stark du bist! dich haben die jungfräulichen Nächte stark gemacht. Überall ist so viel Kraft in dir! Sehnen hast du wie ein Füllen. Schlank sind deine Füsse. Wie schlank und biegsam leicht umschling ich sie deine Hüften sind! Du windest dich durch jeden Spalt, du hebst dich durch's Fenster! Lass mich deine Arme fühlen wie kühl und stark sie sind! Wie du mich abwehrst, fühl' ich, was das für Arme sind. Du könntest erdrükken, was du an dich ziehst. Du könntest mich, oder einen Mann in deinen Armen ersticken, Überall ist so viel Kraft in dir! Sie strömt wie kühles verhaltnes Wasser aus dem Fels. Sie flutet mit deinen Haaren auf die starken Schultern herab. Ich spüre durch die Kühle deiner Haut das warme Blut hindurch, mit meiner Wange spür ich den Flaum auf deinen jungen Armen. Du bist voller Kraft, du bist schön, du bist wie eine Frucht an der Reife Tag. CHRYSOTHEMIS Lass mich! ELEKTRA Nein ich halte dich! Mit meinen traurigen verdorrten Armen umschling ich deinen Leib, wie du dich sträubst, ziehst du den Knoten nur noch fester, ranken will ich mich rings um dich versenken meine Wurzeln in dich und mit meinem Willen dir impfen das Blut! CHRYSOTHEMIS Lass mich! Flüchtet ein paar Schritte. Elektra wild ihr nach, fasst sie am Gewand ELEKTRA Nein! Ich lass dich nicht. CHRYSOTHEMIS Elektra, hör mich. Du bist so klug, hilf uns aus diesem Haus, hilf uns ins Freie. Elektra, hilf uns, hilf uns in's Freie... ELEKTRA Von jetzt an will ich deine Schwester sein, so wie ich niemals deine Schwester war! Getreu will ich mit dir in deiner Kammer sitzen und warten auf den Bräutigam, für ihn will ich dich salben und ins duftige Bad sollst du mir tauchen wie der junge Schwan und deinen Kopf an meiner Brust verbergen bevor er dich, die durch die Schleier glüht wie eine Fackel, in das Hochzeitsbett mit starken Armen zieht. CHRYSOTHEMIS schliesst die Augen Nicht, Schwester, nicht. Sprich nicht ein solches Wort in diesem Haus. ELEKTRA O ja! weit mehr als Schwester bin ich dir von diesem Tage an ich diene dir wie deine Sklavin. Wenn du liegst in Weh'n, sitz ich an deinem Bette Tag und Nacht, wehr' dir die Fliegen, schöpfe kühles Wasser, und wenn auf einmal auf dem nackten Schoss dir ein Lebendiges liegt, erschreckend fast, so heb' ich's empor, so hoch! damit sein Lächeln hoch von oben in die tiefsten geheimsten Klüfte deiner Seele fällt und dort das letzte, eisig Grässliche vor dieser Sonne schmilzt und du's in hellen Tränen ausweinen kannst. CHRYSOTHEMIS O bring' mich fort! Ich sterb' in diesem Haus! ELEKTRA an den Knieen der Chrysothemis Dein Mund ist schön, wenn er sich einmal auftut um zu zürnen! Aus deinem reinen starken Mund muss furchtbar ein Schrei hervorsprüh'n, furchtbar wie der Schrei der Todesgöttin, wenn man unter dir so daliegt, wie nun ich. CHRYSOTHEMIS Was redest du? ELEKTRA aufstehend Denn eh du diesem Haus und mir entkommst, musst du es tun! CHRYSOTHEMIS will reden ELEKTRA hält ihr den Mund zu Dir führt kein Weg hinaus als der. Ich lass' dich nicht, eh du mir Mund auf Mund es zugeschworen, dass du es tun wirst. CHRYSOTHEMIS windet sich los Lass mich! ELEKTRA fasst sie wieder Schwör', du kommst heut Nacht, wenn alles still ist, an den Fuss der Treppe. CHRYSOTHEMIS Lass mich! ELEKTRA hält sie am Gewand Mädchen, sträub' dich nicht! es bleibt kein Tropfen Blut am Leibe haften schnell schlüpfst du aus dem blutigen Gewand mit reinem Leib ins hochzeitliche Hemd. CHRYSOTHEMIS Lass mich! ELEKTRA Sei nicht zu feige! Was du jetzt an Schaudern überwindest, wird vergolten mit Wonneschaudern Nacht für Nacht ― CHRYSOTHEMIS Ich kann nicht! ELEKTRA Sag, dass du kommen wirst! CHRYSOTHEMIS Ich kann nicht! ELEKTRA Sieh, ich lieg' vor dir, ich küsse deine Füsse! CHRYSOTHEMIS ins Haustor entspringend Ich kann nicht! ELEKTRA Sei verflucht! mit wilder Entschlossenheit Nun denn allein! Sie fängt an der Wand des Hauses, seitwärts der Türschwelle, eifrig zu graben an, lautlos, wie ein Tier. Elektra hält mit Graben inne sieht sich um, gräbt wieder. Elektra sieht sich von Neuem um und lauscht. Elektra gräbt wieder. Orest steht in der Hoftür, von der letzten Helle sich schwarz abhebend. Er tritt herein. Elektra blickt auf ihn. Er dreht sich langsam um, so dass sein Blick auf sie fällt. Elektra fährt heftig auf ELEKTRA zitternd Was willst du, fremder Mensch? was treibst du dich zur dunklen Stunde hier herum, belauerst, was andre tun! Ich hab' hier ein Geschäft. Was kümmert's dich! Lass mich in Ruh! OREST Ich muss hier warten. ELEKTRA Warten? OREST Doch du bist hier aus dem Haus? bist eine von den Mägden dieses Hauses? ELEKTRA Ja, ich diene hier im Haus. Du aber hast hier nichts zu schaffen. Freu dich und geh. OREST Ich sagte dir, ich muss hier warten, bis sie mich rufen ELEKTRA Die da drinnen? Du lügst. Weiss ich doch gut, der Herr ist nicht zu Haus'. Und sie, was sollte sie mit dir? OREST Ich und noch einer, der mit mir ist, wir haben einen Auftrag an die Frau. OREST Wir sind an sie geschickt, weil wir bezeugen können, dass ihr Sohn Orest gestorben ist vor unsern Augen. Denn ihn erschlugen seine eignen Pferde. Ich war so alt wie er und sein Gefährte bei Tag und Nacht. ELEKTRA Muss ich dich noch sehn? Schleppst du dich hierher in meinen traurigen Winkel, Herold des Unglücks! Kannst du nicht die Botschaft austrompeten dort, wo sie sich freu'n! Dein Aug' da starrt mich an und seins ist Gallert. Dein Mund geht auf und zu und seiner ist mit Erde vollgefropft. Du lebst, und er, der besser war als du und edler tausendmal, und tausendmal so wichtig, dass er lebte. er ist hin! OREST Lass den Orest. Er freute sich zu sehr an seinem Leben, die Götter droben vertragen nicht den allzuhellen Laut der Lust. So musste er denn sterben. ELEKTRA Doch ich! doch ich! da liegen, und zu wissen, dass das Kind nie wieder kommt, nie wieder kommt. Dass das Kind da drunten in den Klüften des Grausens lungert, dass die da drinnen leben und sich freuen, dass dies Gezücht in seiner Höhle lebt und isst und trinkt und schläft und ich hier droben wie nicht das Tier des Waldes einsam und grässlich lebt ich hier droben allein. OREST Wer bist denn du? ELEKTRA Was kümmert's dich, wer ich bin. OREST Du musst verwandtes Blut zu denen sein, die starben, Agamemnon und Orest. ELEKTRA Verwandt? ich bin dies Blut! ich bin das hündisch vergossene Blut des Königs Agamemnon! Elektra heiss' ich. OREST Nein! ELEKTRA Er leugnet's ab. Er bläst auf mich und nimmt mir meinen Namen. OREST Elektra! ELEKTRA Weil ich nicht Vater hab', OREST Elektra! ELEKTRA noch Bruder, bin ich der Spott der Buben! OREST Elektra! Elektra! So seh' ich sie? ich seh' sie wirklich? du? So haben sie dich darben lassen oder ― sie haben dich geschlagen? ELEKTRA Lass mein Kleid, wühl nicht mit deinem Blick daran. OREST Was haben sie gemacht mit deinen Nächten! Furchtbar sind deine Augen. ELEKTRA Lass mich! OREST Hohl sind deine Wangen! ELEKTRA Geh ins Haus, drin hab' ich eine Schwester, die bewahrt sich für Freudenfeste auf! OREST Elektra, hör mich. ELEKTRA Ich will nicht wissen, wer du bist. Ich will niemand sehen! OREST Hör mich an, ich hab' nicht Zeit. Hör zu. Orestes lebt. ELEKTRA wirft sich herum OREST Wenn du dich regst, verrätst du ihn. ELEKTRA So ist er frei? wo ist er? OREST Er ist unversehrt wie ich. ELEKTRA So rett ihn doch! bevor sie ihn erwürgen. OREST Bei meines Vaters Leichnam! dazu kam ich her! ELEKTRA von seinen Ton getroffen Wer bist denn du? Der alte finstre Diener stürzt, gefolgt von drei andern Dienern, aus dem Hof lautlos herein, wirft sich vor Orest nieder, küsst seine Füsse, die andern Orests Hände und den Saum seines Gewandes ELEKTRA kaum ihrer mächtig Wer bist du denn? Ich fürchte mich. OREST sanft Die Hunde auf dem Hof erkennen mich, und meine Schwester nicht? ELEKTRA aufschreiend Orest! ELEKTRA ganz leise, bebend Orest! Orest! Orest! Es rührt sich niemand. O lass deine Augen mich sehn! Traumbild, mir geschenktes Traumbild, schöner als alle Träume. Hehres, unbegreifliches, erhabenes Gesicht, o bleib bei mir! Lös nicht in Luft dich auf, vergeh mir nicht, vergeh mir nicht, es sei denn, das ich jetzt gleich sterben muss und du dich anzeigst und mich hollen kommst dann sterb ich seliger als ich gelebt. Orest! Orest! Orest! Nein, du sollst mich nicht umarmen! Tritt weg, ich schäme mich vor dir. Ich weiss nicht, wie du mich ansiehst. Ich bin nur mehr der Leichnam deiner Schwester, mein armes Kind. Ich weiss, es schaudert dich vor mir. Und war doch eines Königs Tochter! Ich glaube, ich war schön wenn ich die Lampe ausblies vor meinem Spiegel, fühlt ich es mit keuschem Schauer. Ich fühlt' es, wie der dünne Strahl des Mondes in meines Körpers weisser Nacktheit badete so wie in einem Weiher, und mein Haar war solches Haar, vor dem die Männer zittern, dies Haar, versträhnt, beschmutzt, erniedrigt, verstehst du's, Bruder? Ich habe alles, was ich war, hingeben müssen. Meine Scham hab' ich geopfert, die Scham, die süsser als Alles ist, die Scham, die wie der Silberdunst, der milchige des Monds, um jedes Weib herum ist und das Grässliche von ihr und ihrer Seele weghält, Verstehst du's, Bruder! diese süssen Schauder hab' ich dem Vater opfern müssen. Meinst du, wenn ich an meinem Leib mich freute, drangen seine Seufzer, drang nicht sein Stöhnen an mein Bette? Eifersüchtig sind die Toten und er schickte mir den Hass, den hohläugigen Hass als Bräutigam. So bin ich eine Prophetin immerfort gewesen und habe nichts hervorgebracht aus mir und meinem Leib als Flüche und Verzweiflung. Was schaust du ängstlich um dich? sprich zu mir! sprich doch! Du zitterst ja am ganzen Leib! OREST Lass zittern diesen Leib. Er ahnt welchen Weg ich ihn führe. ELEKTRA Du wirst es tun? Allein? Du armes Kind. OREST Die diese Tat mir auferlegt, ELEKTRA Du wirst es tun! OREST die Götter, werden da sein, mir zu helfen. Ich will es tun, ich will es eilig tun. ELEKTRA Der ist selig, der tun darf! Die Tat ist wie ein Bette, auf dem die Seele ausruht, wie ein Bett von Balsam, drauf die Seele ruhen kann, die eine Wunde ist, ein Brand, ein Eiter und eine Flamme! OREST Ich werde es tun! Ich werde es tun! ELEKTRA Der ist selig, der seine Tat zu tun kommt, selig der, der ihn ersehnt, selig der ihn erschaut! Selig, wer ihn erkennt, selig, wer ihn berührt! Selig, wer ihm das Beil aus der Erde gräbt, selig, wer ihm die Fakkel hält, selig, selig, wer ihm öffnet die Tür. Der Pfleger Orests steht in der Hoftür, ein starker Greis mit blitzenden Augen DER PFLEGER DES OREST Seid ihr von Sinnen, dass ihr euren Mund nicht bändigt, wo ein Hauch, ein Laut, ein Nichts uns und das Werk verderben kann ― Zu Orest in fliegender Eile Sie wartet drinnen. Ihre Mägde suchen nach dir. Es ist kein Mann im Haus. Orest! Orest reckt sich auf, seinen Schauder bezwingend. Die Tür des Hauses erhellt sich. Es erscheint eine Dienerin mit einer Fackel, hinter ihr die Vertraute. Elektra ist zurückgesprungen, steht im Dunkel. Die Vertraute verneigt sich gegen die beiden Fremden, winkt, ihr hinein zu folgen. Die Dienerin befestigt die Fackel an einem eisernen Ring im Türpfosten. Orest und der Pfleger gehen hinein. Orest schliesst einen Augenblick, schwindelnd, die Augen, der Pfleger ist dicht hinter ihm, sie tauschen einen schnellen Blick. Die Tür schliesst sich hinter ihnen ELEKTRA allein, in entsetzlicher Spannung. Sie läuft auf einem Strich vor der Tür hin und her, mit gesenkten Kopf, wie das gefangene Tier im Käfig. Steht plötzlich still Ich habe ihm das Beil nicht geben können! Sie sind gegangen und ich habe ihm das Beil nicht geben können. Es sind keine Götter im Himmel! Abermals ein furchtbares Warten. Von ferne tönt drinnen, gellend, der Schrei Klytämnestras. ELEKTRA schreit auf wie ein Dämon Triff noch einmal! Von drinnen ein zweiter Schrei. Aus dem Wohngebäude links kommen Chrysothemis und eine Schar Dienerinnen heraus. Elektra steht in der Tür, mit dem Rücken an die Tür gepresst CHRYSOTHEMIS Es muss etwas geschehen sein. ERSTE MAGD Sie schreit so aus dem Schlaf. ZWEITE MAGD Es müssen Männer drin sein. Ich habe Männer gehen hören. DRITTE MAGD Alle Türen sind verriegelt. VIERTE MAGD Es sind Mörder! Es sind Mörder im Haus! ERSTE MAGD schreit auf Oh! ZWEITE und DRITTE MAGD, sechs andere DIENERINEN Was ist? ERSTE MAGD Seht ihr denn nicht dort in der Tür steht einer! CHRYSOTHEMIS Das ist Elektra! das ist ja Elektra! ERSTE, ZWEITE, DRITTE und VIERTE MAGD Elektra, Elektra! ERSTE UND ZWEITE MAGD Warum spricht sie denn nicht? CHRYSOTHEMIS Elektra, warum sprichst du denn nicht? VIERTE MAGD Ich will hinaus und Männer holen. Läuft rechts hinaus CHRYSOTHEMIS Mach uns doch die Tür auf, Elektra! Elektra! 6 DIENERINNEN Elektra, lass uns in's Haus! VIERTE MAGD zurückkommend Zurück! Aegisth! Zurück in unsre Kammern! schnell! Aegisth kommt durch den Hof! Wenn er uns findet und wenn im Hause was geschehen ist, lässt er uns töten. 6 DIENERINNEN Aegisth! ERSTE, ZWEITE und DRITTE MAGD Aegisth! CHRYSOTHEMIS Zurück! ALLE zurück! zurück! Sie verschwinden im Hause links. Aegisth tritt rechts durch die Hoftür auf AEGISTH an der Tür stehend bleibend He! Lichter! Lichter! Ist niemand da, zu leuchten? Rührt sich keiner von allen diesen Schuften? Kann das Volk mir keine Zucht annehmen! ELEKTRA nimmt die Fackel von dem Ring, läuft hinunter, ihm entgegen, und verneigt sich vor ihm AEGISTH erschrickt vor der wirren Gestalt im zuckenden Licht,weicht zurück Was ist das für ein unheimliches Weib? Ich hab' verboten, dass ein unbekanntes Gesicht mir in die Nähe kommt! Erkennt sie, zornig. Was, du? Wer heisst dich, mir entgegentritten? ELEKTRA Darf ich nicht leuchten? AEGISTH Nun, dich geht die Neuigkeit ja doch vor allen an. Wo find' ich die fremden Männer, die das von Orest uns melden? ELEKTRA Drinnen. Eine liebe Wirtin fanden sie vor, und sie ergetzen sich mit ihr. AEGISTH Und melden also wirklich, dass er gestorben ist, und melden so, dass nicht zu zweifeln ist? ELEKTRA O Herr, sie melden's nicht mit Worten bloss, nein, mit leibhaftigen Zeichen, an denen auch kein Zweifel möglich ist. AEGISTH Was hast du in der Stimme? Und was ist in dich gefahren, dass du nach dem Mund mir redest? Was taumelst du so hin und her mit deinem Licht! ELEKTRA Es ist nichts anderes, als dass ich endlich klug ward und zu denen mich halte, die die Stärkern sind. Erlaubst du, dass ich voran dir leuchte? AEGISTH etwas zaudernd Bis zur Tür. Was tanzest du? Gib Obacht. ELEKTRA indem sie ihn, wie in einem unheimlichen Tanz, umkreist, sich plötzlich tief bückend Hier! die Stufen, dass du nicht fällst. AEGISTH an der Haustür Warum ist hier kein Licht? Wer sind die dort? ELEKTRA Die sind's, die in Person dir aufzuwarten wünschen, Herr. Und ich, die so oft durch freche unbescheidne Näh' dich störte, will nun endlich lernen, mich im rechten Augenblick zurückzuziehen. Aegisth geht ins Haus. Stille. Lärm drinnen. AEGISTH erscheint an einem kleinen Fenster, reisst den Vorhang weg, schreiend Helft! Mörder! helft dem Herren! Mörder, Mörder! Sie morden mich! Hört mich niemand? hört mich niemand? Er wird weggezerrt. Noch einmal erscheint Aegisths Gesicht am Fenster ELEKTRA reckt sich auf Agamemnon hört dich! AEGISTH er wird fortgerissen Weh mir! Elektra steht, furchtbar atmend, gegen das Haus gekehrt. Die Frauen kommen von links herausgelaufen, Chrysothemis unter ihnen. Wie besinnungslos laufen sie gegen die Hoftür. Dort machen sie plötzlich Halt, wenden sich CHRYSOTHEMIS Elektra! Schwester! komm mit uns! O komm mit uns! es ist der Bruder drin im Haus! es ist Orest, der es getan hat! Stimmen hinter der Scene im Hause Orest! Orest! Orest! Getümmel im Hause, Stimmengewirr, aus dem sich ab und zu die Rufe des Chors "Orest" bestimmter abheben Komm! Er steht im Vorsaal, alle sind um ihn, und küssen seine Füsse, alle, die Aegisth von Herzen hassten, haben sich geworfen auf die andern, überall in allen Höfen liegen Tote, alle, die leben, sind mit Blut bespritzt und haben selbst Wunden, und doch strahlen alle, alle umarmen sich ― Draussen wachsender Lärm, der sich jedoch, wenn Elektra beginnt, mehr und mehr nach den äusseren Höfen rechts und im Hintergrunde verzogen hat. die Frauen sind hinausgelaufen, Chrysothemis allein, von draussen fällt Licht herein und jauchzen, tausend Fackeln sind angezündet. Hörst du nicht, so hörst du denn nicht? ELEKTRA auf der Schwelle kauernd Ob ich nicht höre? ob ich die Musik nicht höre? sie kommt doch aus mir. Die Tausende, die Fackeln tragen und deren Tritte, deren uferlose Myriaden Tritte überall die Erde dumpf dröhnen machen, alle warten auf mich ich weiss doch, dass sie alle warten, weil ich den Reigen führen muss, und ich kann nicht, der Ozean, der ungeheure, der zwanzigfache Ozean begräbt mir jedes Glied mit seiner Wucht, ich kann mich nicht heben! CHRYSOTHEMIS fast schreiend vor Erregung Hörst du denn nicht, sie tragen ihn, sie tragen ihn auf ihren Händen, ELEKTRA springt auf. Vor sich hin, ohne auf Chrysothemis zu achten Wir sind bei den Göttern, wir Vollbringenden. Sie fahren dahin wie die Schärfe des Schwerts durch uns, die Götter, CHRYSOTHEMIS allen sind die Gesichter verwandelt, allen schimmern die Augen und die alten Wangen von Tränen! Alle weinen, hörst du's nicht? ELEKTRA aber ihre Herrlichkeit ist nicht zu viel für uns! Ich habe Finsternis gesät und ernte Lust über Lust. CHRYSOTHEMIS Gut sind die Götter, gut! ELEKTRA Ich war ein schwarzer Leichnam unter Lebenden, CHRYSOTHEMIS Es fängt ein Leben für dich und mich und alle Menschen an. ELEKTRA und diese Stunde bin ich das Feuer des Lebens, und meine Flamme verbrenn die Finsternis der Welt. CHRYSOTHEMIS Die über schwänglich guten Götter sind's, die das geben haben. ELEKTRA Mein Gesicht muss weisser sein als das weissglüh'nde Gesicht des Monds. CHRYSOTHEMIS Wer hat uns je geliebt? ELEKTRA Wenn einer auf mich sieht, muss er den Tod empfangen oder muss vergehn vor Lust. CHRYSOTHEMIS Wer hat uns je geliebt? ELEKTRA Seht ihr denn mein Gesicht? Seht ihr das Licht, das von mir ausgeht? CHRYSOTHEMIS Nun ist der Bruder da, und Liebe fliesst über uns wie Öl und Myrrhen. Liebe ist Alles! Wer kann leben ohne Liebe? ELEKTRA Ai! Liebe tötet, aber keiner fährt dahin und hat die Liebe nicht gekannt! CHRYSOTHEMIS Elektra, ich muss bei meinem Bruder stehn! Sie läuft hinaus Elektra schreitet von der Schwelle herunter. Sie hat den Kopf zurückgeworfen wie eine Mänade. Sie wirft die Kniee, sie reckt die Arme aus, es ist ein namenloser Tanz, in welchem sie nach vorwärts schreitet CHRYSOTHEMIS erscheint wieder an der Tür, hinter ihr Fackeln, Gedräng, Gesichter von Männern und Frauen Elektra! ELEKTRA bleibt stehen, sieht starr auf sie hin Schweig, und tanze. Alle müssen herbei! hier schliesst euch an! Ich trage die Last des Glückes, und ich tanze vor euch her. Wer glücklich ist wie wir, dem ziemt nur eins schweigen und tanzen! Sie tut noch einige Schritte des angespanntesten Triumphes... Elektra stürzt zusammen. Chrysothemis zu ihr. Elektra liegt starr CHRYSOTHEMIS läuft an die Tür des Hauses, schlägt daran Orest! Orest! Stille Vorhang Strauss,Richard/Elektra+
https://w.atwiki.jp/oper/pages/3337.html
第二幕 (ダーラントの家の広い一室。両脇の壁には世界に存在する様々な海を描いた絵画や地図などが掛けられている。後方の壁には、黒い衣装に身を包み、黒々とした髭と青ざめた顔が特徴の男の肖像が飾ってある。マリーと娘たちは暖炉を囲んで座り、糸を紡いでいる。ゼンタは大きな古い肘掛け椅子に背を持たせかけ、腕を組み合わせて、夢見心地で後方の肖像に見入っている。) 娘たち かわいい糸車さん、ザワザワ、ブンブン 元気よくどんどん回って! 紡いで紡ぐ、千本もの糸。 ザワザワ、ブンブン、かわいい糸車さん! あたしのいい人は海へ出て、 家に残してきた 信心深い恋人を想ってる。 かわいい糸車さん、ヒューヒュー、ゴーゴー! ああ、風向き良ければ あの人は今にも帰ってくるのに。 紡いで!紡いで!紡いで! 一生懸命に! ザワザワ、ブンブン! かわいい糸車さん! トラ、ラ、ラ、ラ、ラ…usw. マリー まあ、みんな一生懸命紡ぐこと! みんな恋人からご褒美が欲しいのね。 娘たち マリーさん、口をはさまないでいただける? まだお歌は終わってないんだから。 マリー いいですよ。手を休めないようにね。 それにしてもゼンタ、あなたは黙ってるの? 娘たち ザワザワ、ブンブン、かわいい糸車さん、 元気に、元気に回って! 紡いで紡ぐ千本もの糸。 かわいい糸車さん、ザワザワ、ブンブン! あたしのいい人は海にいて、 南のお国から たっぷり黄金を持ち帰る。 さあ糸車さん、もっとザワザワ音を立てて! 一生懸命紡いだら、 あの人は黄金をくれるでしょう。 紡いで!紡いで! 一生懸命に! ゴーゴー!ヒューヒュー! かわいい糸車さん! トラ、ラ、ラ…usw. マリー (ゼンタに) いけない子ね。ちゃんと紡がないと、 恋人から何ももらえなくなりますよ。 娘たち 彼女はべつに急ぐ必要はないのよ。 あの人の恋人は船乗りじゃないんですもの。 彼は黄金じゃなくて、けだものを持ってくるのよ。 狩人の懐事情は誰でも知ってるわよね。 (娘たちは笑う。ゼンタはあとで歌うバラードの一節を静かに口ずさむ。) マリー まあ、あの絵の前にばかりいるわ! (ゼンタに) あなた、肖像画の前でぼーっとしたまま 青春を費やすつもり? ゼンタ あなたが話してくれたことが忘れられないの。 あの方が誰で、どんな境遇か・・・。 (ため息をついて) ああ、かわいそうな方! マリー ああ、どうしましょう! 娘たち あら、まあ!聞き違いかしら? 彼女ったら青ざめた男にため息ついてるんじゃない? マリー もう頭がいっぱいって言っていいくらいよ! 娘たち まあ、肖像画の影響力もばかにできないわねえ! マリー 毎日注意しているのに、効果がないの! さあ、ゼンタ!まわりを見てごらんなさい! 娘たち 聞こえてないようよ。彼女、恋しちゃったみたい! あらあら、決闘にならなきゃいいわね。 だって、エリックは気性が激しいし・・・ 物騒なことが起きないように祈るばかりよ! 黙ってなきゃだめよ。さもないとあの人、 かんかんになって壁の恋敵を撃ち抜くわ! ハ、ハ、ハ、ハ… usw. ゼンタ ばかみたいに笑うのはやめて! 私を怒らせたいの? 娘たち (半ばおどけて大声で歌いながら、糸車を騒がしく回し、ゼンタが文句を言う暇を与えまいとする。) ザワザワ、ブンブン、かわいい糸車さん、 元気に、元気に回るのよ! 紡いで紡ぐ千本もの糸! かわいい糸車さん、ザワザワ、ブンブン! ゼンタ (腹を立てて遮り) お願いだからガチャガチャした歌は歌わないで! ブンブン、ザワザワ、耳につくわ。 仲間に入ってほしいなら、 もっとましな歌を歌ってくれたらいいのに。 娘たち いいわ、あなたが歌いなさいよ。 ゼンタ そうね、いいことを思いついたわ。 マリーさんにあのバラードを歌っていただきましょう。 マリー 冗談じゃないわ!それだけは勘弁して。 さまよえるオランダ人のことは忘れなさい! ゼンタ でも、もともと歌ってくれたのはあなたじゃないの。 マリー いいから!とにかく私はいやですよ! ゼンタ それなら私が歌うわ。皆さん、どうか聴いてちょうだい。 きっとあなたたちも感動すると思うわ、 この誰よりも不幸な人の歌を聴けば。 娘たち 興味深いわ。 ゼンタ よく言葉に注意してね。 娘たち 紡ぐのはやめましょうよ。 マリー (機嫌が悪そうに) 私は紡ぎますからね。 (娘たちは糸車を脇にどけてから、自分たちの椅子を肘掛け椅子のまわりに寄せ、ゼンタのまわりに集まる。マリーは暖炉のそばに残り、紡ぎ続けている。) ゼンタ I. (椅子に座ったまま) ヨホーホエ!ヨホーホエ!ヨホーホエ!ヨホーエ! 海で出会ったことがありますか、 血のように赤い帆、マストの黒いあの船に? 高き甲板にはあの青ざめた男。 彼こそ船長、休むことなしに見張りをしている。 フーイ! - 風が何とざわめくこと! - ヨホヘ! フーイ! - ロープが唸るよう! - ヨホヘ! フーイ! - 彼は矢のごとく駆けめぐる、 あてもなく、休むこともなく、安らぎもなしに! でも、この青ざめた男も いつの日か解放されるでしょう、 この大地で死にいたるまでの忠誠を 彼に捧げる女性に出会うならば。 ああ、青ざめた船乗りよ、彼女を見つけるのはいつ? 天に祈りましょう、やがて一人の女性が 彼に誠を尽くすように。 (一節目の終わりでゼンタは肖像画のほうへ向く。娘たちは興味津々で聴き入り、マリーも紡ぐのをやめている。) II. かつて悪しき風と嵐の渦に巻かれながら、 ある岬を廻ろうとした時、 彼は罵り、威張って愚かにも誓った、 「永遠に海を巡ってやるぞ!」、と。 フーイ! - それを悪魔が耳にした! - ヨホヘ! フーイ! - 彼を言葉通りに拘束した - ヨホヘ! フーイ! - 永劫の罰を下され、彼は海をさまよう、 休むことなく、安らぎもなしに! でも、この哀れな男が地上で 解放されるように、 神の使いは救いをもたらされた。 いつの日か、きっと彼は救われるのです。 ああ、青ざめた船乗りよ、 救いが訪れるのはいつ? 天に祈りましょう、やがて一人の女性が 彼に忠誠を誓うように。 (娘たちは深く感動し、歌の結びに声を合わせる。ゼンタは二節目ですでに椅子から立ち上がっていたが、いよいよ興奮を募らせて歌をつづける。) III. 七年ごとに錨を下ろし、 女性に求婚するため、彼は陸に上がる。 彼は何度も七年ごとに愛を求めたが、 未だに真の誠には出会っていない。 フーイ! - 帆を上げろ!ヨホヘ! フーイ! - 錨を引き上げろ!ヨホヘ! フーイ! - 偽りの愛、破られた誠、 さあ、海の上へ。休むことなく、安らぎもなしに! (ゼンタは消耗しきって椅子に倒れこんでしまう。娘たちはちょっと間をおいて、静かに続きを歌う。) 娘たち ああ、どこにいるのですか、 天使があなたに告げたその女性は? どこで会えるのでしょう、 死に至る忠誠を捧げるその女性には? ゼンタ (突然感激に我を忘れ、椅子から飛び上がる) 私よ、揺るぎない忠誠であなたを救うのは! 天使があなたに引き会わせてくださいますように! 私こそあなたを救う人! マリーと娘たち (びっくりして跳ね起きて) まあ、何てこと!ゼンタ、ゼンタ! エリック (ちょうど入ってきて、ゼンタの叫びを耳にして) ゼンタ!お願いだから僕を苦しめないで! 娘たち 助けて、エリック!彼女、気が狂っちゃったわ! マリー 血が凍る思いだわ! 本当に嫌な絵!すぐ処分しますからね! お父さまさえ帰ってきてくだされば。 エリック (深刻な口調で) お父さまはお帰りになったよ。 ゼンタ (身動き一つせず、何も耳に入らないようすだったが、急にはっとして嬉しそうに) 父が帰ってきたんですって? エリック 岩山から彼の船が近づいてくるのが見えたんだ。 娘たち (大喜びで) あの人が帰ってきたのね! マリー (忙しさに目が回りそうになり) そら、見なさい。だらだらした結果がこれですよ! 家の中は何一つ片づいていないのに。 娘たち 帰ってきたわ!急いで行きましょうよ! マリー (娘たちを押しとどめて) お待ちなさい!おとなしく家にいるんです! 船員たちはお腹をすかして帰ってきますからね。 今すぐ台所と地下室に! いろいろ知りたいことはあるんでしょうけど、 まずはすべきことをしなさい! 娘たち (それぞれに) ああ、もう!聞きたいことが山ほどあるのに! 好奇心を抑えるなんて無理よ。 でもいいわ!とにかく料理だけ出せば 後はほったらかしにすればいいわよね。 (マリーは娘たちを追い立て、自分もついて行く。ゼンタも行こうとするが、エリックに引き止められる。) エリック ゼンタ、待ってくれ。ちょっとだけでいいから! あまりにつらくて引き裂かれそうだ! どうせなら、いっそ一思いに死なせてくれたらいいのに! ゼンタ (しぶしぶながら) 何ですって・・・どうしてほしいの? エリック ああ、ゼンタ、僕はどうしたらいいの? お父さまがお帰りになったから、次に出かけるまでに 決めておこうとなさるだろう。 いつもおっしゃっていたが・・・ ゼンタ 何のこと? エリック (投げやりな様子で、やっとの思いで) きみの結婚のことさ。 僕は死ぬまできみに忠誠を尽くすよ。 でも財産は乏しいし、狩人なんて地味な存在だ。 それでもきみに求婚する権利はあるだろうか? お父さまからきみとの仲を裂かれたら、 僕、きっと悲しみで胸が張り裂けてしまう。 ねえゼンタ、きみは絶対僕を愛してくれるよね? ゼンタ (思いやりをもって彼を見るが、はぐらかして) その話は後でしましょうよ、エリック。 今は父に挨拶しに行かせて。 いつもと違って甲板まで迎えに行かなかったら、 きっと父は気を悪くするわ。 エリック 僕から逃げるんだね? ゼンタ 港に行かなくちゃいけないから。 エリック はぐらかさないで! ゼンタ とにかく今は行かせて! エリック 逃げないでくれ。きみに恋い焦がれて、 耐えられないほど苦しいんだ。 頼むからちょっとだけ耳を貸してくれ。 もうこれ以上引き止めないから。 きみは僕のこと、見捨てないよね? 僕を愛してくれるだろう? ゼンタ (気まぐれに) エリックったら、私のこと疑っているの? 私、そんなにあなたに冷たくしたかしら? ねえ、どうしてそんなに悩んでいるの? あなたが心配しているのは何なの? エリック だって、お父さまはお金持ちのほうがお気に召すんだ。 それにゼンタ、きみだって煮え切らない態度ばかりだ。 ちっとも僕の頼みを聞いてくれたことがない。 僕は来る日も来る日もみじめな気分のままなんだ! ゼンタ みじめな気分? エリック だって、きみはあの絵ばかり見る・・・ ゼンタ 絵がどうかしたの? エリック あの絵に熱中するのをやめられないの? ゼンタ つい目が行くんですもの。仕方ないわ。 エリック おまけにあのバラードだ。また今日も歌っただろう! ゼンタ 私はまだ子どもだし、歌の意味なんか分かってないのよ。 でも、どうして?ただの絵と歌に過ぎないもの。 怖がることはないのよ。 エリック だって、きみは青ざめているじゃないか・・・ 怖がりたくもなるよ。 ゼンタ あのかわいそうな人の運命を考えると、 深く心を動かされるのよ。 エリック ゼンタ、僕だって苦しんでいるのに! ゼンタ 哀れっぽい口調はやめて。あなたの苦しみが何だというの? あの不幸な人の運命を考えてもみて。 (エリックを肖像画の前に連れて行く) 肖像の中から私を見下ろすあの方の 苦しみ、深い悲しみが感じられない? 安らぎを永遠に奪われた方・・・ その身を切られるような痛みが心に伝わってくるわ。 エリック ああ、どうしよう! 僕が見た夢のとおりだ! 神様が助けてくれますように!きみは悪魔に魅入られたんだ! ゼンタ 何をそう恐れているの? エリック ゼンタ!きみを信じている。 ただの夢さ。でも、警告と思って聞いてくれ。 (ゼンタは疲れ切って肘掛け椅子に座りこむ。エリックが話しはじめると、催眠術にかかったように眠りに落ち、彼の夢を自分でも見ている様子になる。エリックは椅子のそばに立つ。) (押し殺した声で) 僕が山の高みで夢うつつに横たわっていた時、 はるか下のほうでは海が荒れていて、 僕は、波が泡立っては 岸にあたって砕ける音を聞いていた。 見知らぬ船が近くの浜に停留していて、 僕はふしぎで何とも奇妙な気分で眺めていたんだ。 二人の男が陸に近づいてきたが、 一人はきみのお父さんだった。 ゼンタ (目を閉じたまま) もう一人は? エリック もう一人の男にも見覚えがあった。 黒い服を着て、顔は青ざめ・・・ ゼンタ 眼差しは暗い・・・ エリック (肖像画を指し示して) この船乗りだったんだ。 ゼンタ そして、私は? エリック きみは家から出てきて、 お父さまを迎えようと走っていった。 でも、僕はきみの姿をろくに見きれなかった。 だって、きみは見知らぬ男の前に身を投げ出し、 やつの足を抱いたんだ・・・ ゼンタ (だんだん興奮してきて) あの方は私を起こして・・・ エリック 自分の胸にしっかり抱きしめた。 きみは愛情込めてやつの首に腕をまわし、 いかにも嬉しそうにキスしたんだ・・・。 ゼンタ それから? エリック (気味が悪そうにゼンタをしげしげと見て) きみたちは海に逃げて行ってしまった。 ゼンタ (急に目が覚め、恍惚の極みに達して) あの方がおいでになるんだわ!お会いしなくては! エリック まさか!ああ、これでもう確実だ! ゼンタ あの方と死を共にするのよ! エリック 彼女はもうだめだ!あれは正夢だったんだね! (彼は恐ろしくなって、転がるように出て行く。ゼンタは感激を爆発させた後、黙って物思いにふけり、姿勢を変えないまま肖像画をじっと見つめる。) ゼンタ (小声で、しかし深く感動して) ああ、青ざめた船乗りよ、 あの女性をどれほど待ち望んでいるでしょう! 天に祈りましょう、いずれ一人の女性が 忠誠を・・・ああ! (ドアが開き、ダーラントとオランダ人が現れる。ゼンタは肖像画からオランダ人に目を移し、驚きのあまり声を上げる。呪縛されたように立ち尽くしたまま、彼女はオランダ人から目をそらさない。オランダ人はゼンタをじっと見つめ、ゆっくりと前景に歩いてくる。ダーラントは戸口に立ったままゼンタが駆け寄ってくるのを待っている様子。) ダーラント (次第に自分からゼンタに近づいて行って) おまえ、わしが帰ってきたんだが・・・。 何だ、駆け寄って来んのか?キスもしてくれんようだな。 そこにぼさっと突っ立ったままで・・・。 おいおいゼンタ、こんなそっけない歓迎はないだろう。 ゼンタ (ダーラントがそばまで来ると、その手を取って) お帰りなさい! (父親を自分のほうに引き寄せながら) でも、教えてくださらない? この方はどなた? ダーラント (微笑んで) 気になって仕方ないようだな。 いい子だからこの方を 歓迎しておくれ。 この方はわしと同じ船乗りでね、 うちのお客さんなんだ。 長いこと故郷もなく、 遠い国をさすらい、 外国でたくさんの宝を 手にしたそうだよ。 祖国を追われてしまって、自分の家を得ようと どっさり財宝を差し出されたのだよ。 ゼンタ、どうかな。この方を家族にお迎えしても、 おまえは嫌がらんだろう? (ゼンタは賛成してうなずく。ダーラントはオランダ人のほうを向いて) どうだね、わしの娘は?褒め過ぎじゃなかったと思うがね。 よく見てくれ。気に入ったかね? もう少し自慢しておこうかな。 彼女はわが家系の誇りなんだよ。 (オランダ人は身振りで同意を示す。) (ふたたびゼンタのほうを向いて) いい子だからこの方に 優しくしてやっておくれ。 彼はおまえの心に じゅうぶん報いてくださると思うよ。 この方に手を差し出して、 花婿にしてやってほしい。 おまえが父さんに反対でないなら、 明日にも結婚式を挙げよう。 (ゼンタは痛みに襲われたかのように身震いするが、見た目には落ちつきを失っていない。ダーラントは飾りを出してゼンタに見せる。) このベルトをごらん、このブローチも。 彼の財宝を見たらこんなもの、がらくたに見えるさ。 かわいいゼンタや、いいお宝が欲しくはないかね? 結婚指輪を渡す代わりに、宝はぜんぶおまえのものだ。 (ゼンタは父親には注意を払わず、オランダ人に目を当てたまま。オランダ人もやはりダーラントの言葉は耳に入らないようすで、ゼンタの姿に心を奪われている。ダーラントはこれに気がつき、二人を観察する。) そういえば、何も話さんのだな・・・。 もしやわしは邪魔になってるのかな? そうだ!二人っきりにしてやったほうがいいよな。 (オランダ人とゼンタを観察し、それから娘のほうを向く。) この方は高貴な方だからね、いい夫になるさ! いいかね、こんな幸運はまたとないぞ。 (オランダ人に) 娘と一緒にいなさい。 わしは席を外すからな。 あの子はきれいで、浮気心もない。保証するよ! (ダーラントは出て行こうとしながら、オランダ人とゼンタが互いに近づくかどうか、好奇心をもってなおしばらく観察するが、やがてふしぎになり、いささか不満そうに部屋を出る。それからもう一度部屋の中を見つめ、ようやくドアを閉める。オランダ人とゼンタだけになる。二人は身じろぎもせず、立ち尽くしたまま互いの姿に眼差しを奪われている。) オランダ人 (深く心を動かされて) この少女の姿は、遠い過去に 私の想いの中に現れたあの女性そのままだ。 永遠に思われた長い不安の中、夢見てきたその姿が 今や現実に、私の目の前にいる。 憧れを込めて一人の女性を見つめるうちに、 深い闇から高みへ引き上げられた思いだ。 心が高鳴るままにさせてくれ。悪魔が私に 苦しみを思い出させようとしても無駄だ。 ここに暗い炎が燃えるのを感じる。 呪われた私もこれを恋と呼んでいいのだろうか。 いや、それは許されまい!これは救いへの憧れ、 このような天使から救いを得られたら! ゼンタ 私はいま素晴らしい夢を見ているのかしら。 これは幻影に過ぎないの? 偽りの世界は消えて、 とうとう目覚めの日が訪れたの? あの方が私の前にいらっしゃるんだわ。苦悩に満ちた表情が 誰も味わったことがない悲しみを訴えてくる。 深い同情の想いが湧き上がってくるけれど、嘘ではないのね? 私が知るそのままの姿で、あの方はここにいらっしゃる。 胸が激しく痛むわ。 ああ、この願いを何と言ったらいいのかしら。 あなたが望んでやまない救い、 それを私が与えられますように。かわいそうな方! オランダ人 (少しゼンタに近づき、何歩か舞台中央に歩み寄る) お父さまの約束を、あなたは受け入れてくださるのか? 婚約は決まったと見てよいのだろうか。 あなたは永遠の誓いを立てて、 見知らぬ人と絆を結ぶことに抵抗はないのか? これまで私は苦労の連続だったが、 いまあなたの誠に、長く夢見た安らぎを求めていいだろうか? ゼンタ あなたの素性がどうであろうと、あなたの運命が 残酷で破滅に満ちていたとしても、 どんな運命が私を待ち受けていても、 私は父の意向通りにするわ。 オランダ人 (いささか驚いて) なぜ、そんなにはっきり言うのだ?何か私の悩みに 深く同情でもしてくれたのか? ゼンタ (独白) ああ、悩みどころではないでしょうに! どんなことをしてでも、お慰めできたら! オランダ人 (彼女の言葉を耳にして) 深い闇にある者に、何と優しいことを言ってくれるのだろう! (うっとりして) あなたは天使だ!天使の愛情で 見捨てられた者を慰めてくれる。 もしまだ救いに希望を託してよいなら、 (ひざまずく) ああ、神よ、彼女こそその人なのだ! ゼンタ あの方に救いの希望が残されているなら、 私こそ、その役目を担った女性なんだわ! オランダ人 (はっと立ち上がって) だが!あなたは自分がどう運命づけられているか 先に知っておかなくては。 私を契りを結んだばかりに、 計り知れない犠牲を払うことになるかもしれないのだ。 あなたは自分の青春を捧げてくれようとしているが、 恐ろしい掟を知れば、逃げたくなるかもしれない。 女性の最高にすばらしい徳、永久の忠誠は もうあなたの意志で変えることはできないのだから。 ゼンタ 女性の神聖な務めはよく心得ているわ。 心配なさることはないのよ。 掟に従わなかった時は 喜んで運命の犠牲になりましょう。 私の心の最も清らかな場所には 揺るぎない忠誠が秘められている。 私が契りを結んだ方にはただ一つ、 死にいたるまでの忠誠を捧げましょう。 オランダ人 (感動して) 聖なるバルサムが私の傷を癒してくれるようだ。 この誓いに崇高な精神が滲み出ている。 私はついに救いを見つけたのだ。 長いあいだ彼女を見つけられないだけだった。 不運の星は私から離れて行け。 希望の光がまた輝く! 私を裏切った女たちは 今私が勇気づけられたのを見るがいい。 ゼンタ 抗えない魔法が彼を救うように 私を駆り立てたんだわ。 ここが彼の故郷になりますように。 あの方の船は安全な港に休むのよ。 私の中で力強く息づいているのは何なのかしら。 私の胸にしっかりと包まれているこの感覚は何でしょう? この私を、高い使命へと選び出された神さま、 どうぞ忠誠を守る力をお与えください! ダーラント (また入ってきて) 失礼!これ以上は船員たちを待たしておけんものだから。 みんな無事に帰ってきたことだし、祭りをやろう。 祭りをロマンティックに盛り上げようかなと思って、 婚約が済んだかどうか見に来たんだが。 (オランダ人に) 察するところ、愛の告白は済んだ模様だな。 ゼンタや、おまえも心構えはできたかな? ゼンタ さあ、私の手を!悔いることなく、 命が続くかぎりの忠誠を誓うわ! オランダ人 彼女が私のものに!地獄などもはや縁遠い。 彼女の誠を見よ!地獄とはもうおさらばだ! ダーラント きっと幸せになるさ、間違いないことだ! さあ、祭りに行こう!思う存分祝おうじゃないか! ZWEITER AUFZUG Ein geräumiges Zimmer im Hause Dalands. An den Seitenwänden Abbildungen von See Gegenständen, Karten usw. An der Wand im Hintergrunde das Bild eines bleichen Mannes mit dunklem Barte und in schwarzer Kleidung. Mary und die Mädchen sitzen um den Kamin herum und spinnen; Senta, in einem Grossvaterstuhl zurückgelehnt und mit untergeschlagenen Armen, ist im träumerischen Anschauen des Bildes im Hintergrunde versunken MÄDCHEN Summ und brumm , du gutes Rädchen, munter, munter, dreh dich um! Spinne, spinne tausend Fädchen, gutes Rädchen, summ und brumm ! Mein Schatz ist auf dem Meere draus , er denkt nach Haus ans fromme Kind; - mein gutes Rädchen, braus und saus ! Ach! gäbst du Wind, er käm geschwind. Spinnt! Spinnt! Spinnt! Fleissig, Mädchen! Brumm ! Summ ! Gutes Rädchen! Tra la ra la la … usw. MARY Ei! Fleissig, fleissig! Wie sie spinnen! Will jede sich den Schatz gewinnen. MÄDCHEN Frau Mary, still! Denn wohl Ihr wisst, das Lied noch nicht zu Ende ist. MARY So singt! Dem Rädchen lässt s nicht Ruh . Du aber, Senta, schweigst dazu? MÄDCHEN Summ und brumm , du gutes Rädchen, munter, munter dreh dich um! Spinne, spinne tausend Fädchen, gutes Rädchen, summ und brumm ! Mein Schatz da draussen auf dem Meer, im Süden er viel Gold gewinnt; ach, gutes Rädchen, saus noch mehr! Er gibt s dem Kind, wenn s fleissig spinnt. Spinnt! Spinnt! Fleissig, Mädchen! Brumm ! Summ ! Gutes Rädchen! Tra la ra la … usw. MARY zu Senta Du böses Kind, wenn du nicht spinnst, vom Schatz du kein Geschenk gewinnst. MÄDCHEN Sie hat s nicht not, dass sie sich eilt; ihr Schatz nicht auf dem Meere weilt. Bringt er nicht Gold, bringt er doch Wild - man weiss ja, was ein Jäger gilt! Sie lachen. Senta singt leise eine Melodie aus der folgenden Ballade MARY Du seht ihr! Immer vor dem Bild! zu Senta Willst du dein ganzes junges Leben verträumen vor dem Konterfei? SENTA Was hast du Kunde mir gegeben, was mir erzählet, wer er sei? seufzend Der arme Mann! MARY Gott sei mit dir! MÄDCHEN Ei, ei! Ei, ei! Was hören wir! Sie seufzet um den bleichen Mann! MARY Den Kopf verliert sie noch darum! MÄDCHEN Da sieht man, was ein Bild doch kann! MARY Nichts hilft es, wenn ich täglich brumm ! Komm! Senta! Wend dich doch herum! MÄDCHEN Sie hört Euch nicht - sie ist verliebt! Ei, ei! Wenn s nur nicht Händel gibt! Denn Erik hat gar heisses Blut - dass er nur keinen Schaden tut! Sagt nichts - er schiesst sonst wutentbrannt, den Nebenbuhler von der Wand! Ha ha ha ha … usw. SENTA O schweigt mit eurem tollen Lachen! Wollt ihr mich ernstlich böse machen? MÄDCHEN fallen mit komischer Eifer sehr stark ein, indem sie die Spinnräder heftig und mit großem Geräusche drehen, gleichsam, um Senta nicht Zeit zum Schmälen zu lassen Summ und brumm , Du gutes Rädchen, munter, munter dreh dich um! Spinne, spinne tausend Fädchen! Gutes Rädchen, summ und brumm ! SENTA ärgerlich unterbrechend O macht dem dummen Lied ein Ende, es brummt und summt nur vor dem Ohr! Wollt ihr, dass ich mich zu euch wende, so sucht was besseres hervor! MÄDCHEN Gut, singe du! SENTA Hört, was ich rate; Frau Mary singt uns die Ballade. MARY Bewahre Gott! Das fehlte mir! Den fliegenden Holläender lasst in Ruh ! SENTA Wie oft doch hört ich sie von dir. MARY Bewahre Gott! Das fehlte mir! SENTA Ich sing sie selbst; hört, Mädchen, zu! Lasst mich s euch recht zum Herzen führen, des Ärmsten Los, es muss euch rühren. MÄDCHEN Uns ist es recht. SENTA Merkt auf die Wort . MÄDCHEN Dem Spinnrad Ruh ! MARY ärgerlich Ich spinne fort. Mädchen rücken, nachdem sie ihre Spinnräder beiseitegesetzt haben, die Sitze dem Großvaterstuhle näher und gruppieren sich um Senta. Mary bleibt am Kamin sitzen und spinnt fort. SENTA I. im Großvaterstuhl Johohohe! Johohohe! Johohohe! Johohe! Traft ihr das Schiff im Meere an, blutrot die Segel, schwarz der Mast? Auf hohem Bord der bleiche Mann, des Schiffes Herr, wacht ohne Rast. Hui! - Wie saust der Wind! - Johohe! Hui! - Wie pfeift s im Tau! - Johohe! Hui! - Wie ein Pfeil fliegt er hin, ohne Ziel, ohne Rast, ohne Ruh ! Doch kann dem bleichen Manne Erlösung einstens noch werden, fänd er ein Weib, das bis in den Tod getreu ihm auf Erden!. Ach! wann wirst du, bleicher Seemann, sie finden? Betet zum Himmel, dass bald ein Weib Treue ihm halt ! Gegen das Ende der Strophe kehrt Senta sich gegen das Bild. Die Mädchen hören teilnahmsvoll zu; Mary hat aufgehört zu spinnen II. Bei bösem Wind und Sturmes wut umsegeln wollt er einst ein Kap; er flucht und schwur mit tollem Mut In Ewigkeit lass ich nicht ab! Hui! - Und Satan hört s! - Johohe! Hui! - nahm ihm bei m Wort! - Johohe! Hui! - und verdammt zieht er nun durch das Meer ohne Rast, ohne Ruh ! Doch, dass der arme Mann noch Erlösung fände auf Erden, zeigt Gottes Engel an, wie sein Heil ihm einst könnte werden. Ach, könntest du, bleicher Seemann, es finden! Betet zum Himmel, dass bald ein Weib Treue ihm halt ! Die Mädchen sind tief ergriffen und singen den Schlussreim leise mit. Senta, die schon bei der zweiten Strophe vom Stuhle aufgestanden war, fährt mit immer zunehmender Aufregung vor III. Vor Anker alle sieben Jahr , ein Weib zu frei n, geht er ans Land er freite alle sieben Jahr , noch nie ein treues Weib er fand. Hui! - Die Segel auf! Johohe! Hui! - Den Anker los! Johohe! Hui! - Falsche Lieb , falsche Treu , Auf, in See, ohne Rast, ohne Ruh! Senta, zu heftig angegriffen, sinkt in den Stuhl zurück; die Mädchen singen nach’ einer Pause leise weiter. MÄDCHEN Ach, wo weilt sie, die dir Gottes Engel einst könnte zeigen? Wo triffst du sie, die bis in den Tod dein bleibe treu eigen? SENTA von plötzlicher Begeisterung hingerissen, springt vom Stuhle auf Ich sei s, die dich durch ihre Treu erlöse! Mög Gottes Engel mich dir zeigen! Durch mich sollst du das Heil erreichen! MARY und MÄDCHEN erschreckt aufspringend Hilf, Himmel! Senta! Senta! ERIK ist eingetregen und hat Sentas Ausruf vernommen Senta! Willst du mich verderben? MÄDCHEN Helft, Erik, uns! Sie ist von Sinnen! MARY Ich fühl das Blut in mir gerinnen! Abscheulich Bild, du sollst hinaus, kommt nur der Vater erst nach Haus! ERIK düster Der Vater kommt. SENTA die in ihrer letzten Stellung verblieben und von allem nichts vernommen hatte, wie erwachend und freudig auffahrend Der Vater kommt? ERIK Vom Felsen seh sein Schiff ich nah n. MÄDCHEN voll Freud Sie sind daheim! MARY außer sich, in großer Geschäftigkeit Nun seht, zu was eu r Treiben frommt! Im Hause ist noch nichts getan. MÄDCHEN Sie sind daheim! Auf, eilt hinaus! MARY die Mädchen zurückhaltend Halt, halt! Ihr bleibet fein im Haus! Das Schiffsvolk kommt mit leerem Magen. In Küch und Keller Säumet nicht! Lasst euch nur von der Neugier plagen - vor allem geht an eure Pflicht! MÄDCHEN für sich Ach! Wie viel hab ich ihn zu fragen! Ich halte mich vor Neugier nicht. Schon gut! Sobald nur aufgetragen, hält hier aus länger keine Pflicht. Mary treibt de Mädchen hinaus und folgt ihnen. Senta will ebenfalls gehen; Erik hält sie zurürck ERIK Bleib , Senta! Bleib nur einen Augenblick! Aus meinen Qualen reisse mich! Doch willst du, ach! so verdirb mich ganz! SENTA zögernd Was ist … ? Was soll … ? ERIK O Senta, sprich, was aus mir werden soll? Dein Vater kommt - eh wieder er verreist, wird er vollbringen, was schon oft er wollte … SENTA Und was meinst du? ERIK mit Entschluß und Verzweiflung Dir einen Gatten geben! Mein Herz, voll Treue bis zum Sterben, mein dürftig Gut, mein Jägerglück; darf so um deine Hand ich werben? Stösst mich dein Vater nicht zurück? Wenn dann mein Herz im Jammer bricht, sag, Senta, wer dann für mich spricht? SENTA mitleidig zu ihm aufblickend, dann ausweichend Ach, schweige, Erik, jetzt! Lass mich hinaus, den Vater zu begrüssen! Wenn nicht, wie sonst, an Bord die Tochter kommt, wird er nicht zürnen müssen. ERIK Du willst mich fliehn? SENTA Ich muss zum Port. ERIK Du weichst mir aus? SENTA Ach, lass mich fort! ERIK Fliehst du zurück vor dieser Wunde, die du mir schlugst, dem Liebeswahn? O, höre mich zu dieser Stunde, hör meine letzte Frage an wenn dieses Herz im Jammer bricht, wird s Senta sein, die für mich spricht? SENTA schwankend Wie? Zweifelst du an meinem Herzen? Du zweifelst, ob ich gut dir bin? O sag , was weckt dir solche Schmerzen? Was trübt mit Argwohn deinen Sinn? ERIK Dein Vater, ach! - nach Schätzen geizt er nur … Und Senta, du - wie dürft auf dich zu zählen? Erfülltest du nur eine meiner Bitten? Kränkst du mein Herz nicht jeden Tag? SENTA Dein Herz? ERIK Was soll ich denken? Jenes Bild … SENTA Das Bild? ERIK Lasst du von deiner Schwärmerei wohl ab? SENTA Kann meinem Blick Teilnahme ich verwehren? ERIK Und die Ballade- heut noch sangst du sie! SENTA Ich bin ein Kind und weiss nicht, was ich singe. O sag , wie? Fürchtest du ein Lied, ein Bild? ERIK Du bist so bleich … sag , sollte ich s nicht fürchten? SENTA Soll mich des Ärmsten Schreckenslos nicht rühren? ERIK Mein Leiden, Senta, rührt es dich nicht mehr? SENTA O, prahle nicht! Was kann dein Leiden sein? Kennst jenes Unglücksel gen Schicksal du? Sie führt Erik zum Bilde Fühlst du den Schmerz, den tiefen Gram, mit dem herab auf mich er sieht? Ach, was die Ruhe für ewig ihm nahm, wie schneidend Weh durch s Herz mir zieht! ERIK Weh mir! Es mahnt mich mein unsel ger Traum! Gott schütze dich! Satan hat dich umgarnt! SENTA Was schreckt dich so? ERIK Senta! Lass dir vertrau n ein Traum ist s! Hör ihn zur Warnung an! Senta setzt sich erschöpft in den Lehnstuhl nieder; bei dem Beginn von Eriks Erzählung versinkt sie wie in magnetischen Schlaf, so daß es scheint, als träume sie den von ihm erzählten Traum ebenfalls. Erik steht an den Stuhl gelehnt zur Seite mit gedämpfter Stimme Auf hohem Felsen lag ich träumend, sah unter mir des Meeres Flut; die Brandung hört ich, wie sich schäumend am Ufer brach der Wogen Wut. Ein fremdes Schiff am nahen Strande erblickt ich, seltsam, wunderbar; zwei Männer nahten sich dem Lande, der ein , ich sah s, dein Vater war. SENTA mit geschlossenen Augen Der andre? ERIK Wohl erkannt ich ihn mit schwarzen Wams, bleicher Mien … SENTA Der düstre Blick … ERIK auf das Bild deutend Der Seemann, er. SENTA Und ich? ERIK Du kamst vom Hause her, du flogst, den Vater zu begrüsssen; doch kaum noch sah ich an dich langen, du stürztest zu des Fremden Fuessen - ich sah dich seine Knie umfangen … SENTA mit steigender Spannung Er hub mich auf … ERIK … an seine Brust; voll Inbrunst hingst du dich an ihn - du küsstest ihn mit heisser Lust … SENTA Und dann? ERIK Senta mit unheimlicher Verwunderung anblickend Sah ich auf s Meer euch fliehn. SENTA schnell erwachend, in höchster Verzückung Er sucht mich auf! Ich muss ihn sehn! ERIK Entsetzlich! Ha, mir wird es klar! SENTA Mit ihm muss ich zugrunde gehn. ERIK Sie ist dahin! Mein Traum sprach wahr! Er stürzt voll Enstetzen ab. Senta, nach dem Ausbruch ihrer Begeisterung in stummes Sinnen versunken, verbleibt in ihrer Stellung, den Blick auf das Bild geheftet SENTA leise, aber tief ergriffen Ach, möchtest du, bleicher Seemann, sie finden! Betet zum Himmel, dass bald ein Weib Treue ihm … Ha! Die Tür geht auf. Daland und der Holländer treten ein. Sentas Blick streift vom Bilde auf den Holländer, sie stösst einen Schrei der Überraschung aus und bleibt wie festgebannt stehen, ohne ihr Auge vom Holländer abzuwenden. Der Holländer schreitet, die Augen auf Senta geheftet, langsam in den Vordergrund. Daland ist unter der Tür stehengeblieben und scheint zu erwarten, dass ihm Senta entgegenkomme DALAND sich Senta allmählich nähernd Mein Kind, du siehst mich auf der Schwelle … Wie? Kein Umarmen, Keinen Kuss? Du bleibst gebannt an deiner Stelle - verdien ich, Senta, solchen Gruss? SENTA als Daland bei ihr anlangt, ergreift sie seine Hand Gott dir zum Gruss! ihn näher an sich ziehend Mein Vater, sprich! Wer ist der Fremde? DALAND lächelnd Drängst du mich? Mögst du, mein Kind, den fremden Mann willkommen heissen? Seemann ist er, gleich mir, das Gastrecht spricht er an. Lang ohne Heimat, stets auf fernen, weiten Reisen, in fremden Landen er der Schätze viel gewann. Aus seinem Vaterland verwiesen, für einen Herd er reichlich lohnt sprich, Senta, würd es dich verdriessen, wenn dieser Fremde bei uns wohnt? Senta nickt beifällig mit dem Kopf. Daland wendet sich zum Holländer Sagt, hab ich sie zuviel gepreisen? Ihr seht sie selbst - ist sie Euch recht? Soll ich von Lob noch überfliessen? Gesteht, sie zieret ihr Geschlecht. Der Holländer macht eine bejahende Bewegung. wendet sich wieder zu Senta Mögst du, mein Kind, dem Manne freundlich dich erweisen! Von deinem Herzen auch spricht holde Gab er an; Reich ihm die Hand, denn Bräutigam sollst du ihn heissen stimmst du der Vater bei, ist morgen er dein Mann. Senta macht eine zuckende, schmerzliche Bewegung; ihre Haltung bleibt aber ruhig. Daland zieht einen Schmuck hervor und zeigt ihn Senta. Sieh dieses Band, sieh diese Spangen! Was er besitzt, macht dies gering. Muss, teures Kind, dich s nicht verlangen? Dein ist es, wechselst du den Ring. Senta, ohne ihn zu beachten, wendet ihren Blick nicht vom Holländer ab, sowie auch dieser ohne auf Daland zu hören, nur in den Anblick des Mädchens versunken ist. Daland wird es gewahr; er betrachtet beide Doch keines spricht … Sollt ich hier lästig sein? So ist s! Am besten lass ich sie allein. Er betrachtet den Holländer und Senta aufmerksam und wendet sich dann zu Senta Mögst du den edlen Mann gewinnen! Glaub mir, soch Glück wird immer neu. zum Holländer Bleibt hier allein! Ich geh von hinnen. Glaubt mir, wie schön, so ist sie treu! Daland entfernt sich langsam, indem er Senta un den Holländer in der neugierigen Erwartung, ob sie sich einander nähern werden, eine Zeitlang beobachtet; endlich geht er in verdriesslicher Verwunderung ab. Er blickt noch einmal ins Zimmer und schliesst dann die Tür. Der Holländer und Senta sind allein; sie bleiben bewegungslos, in ihren gegenseitigen Anblick versunken auf ihrer Stelle HOLLÄNDER tief ergriffen Wie aus der Ferne längst vergang ner Zeiten spricht dieses Mädchens Bild zu mir wie ich s geträumt seit bangen Ewigkeiten, vor meinen Augen seh ich s hier. Wohl hub auch ich voll Sehnsucht meine Blicke aus tiefer Nacht empor zu einem Weib ein schlagend Herz liess, ach! mir Satans Tücke, dass eingedenk ich meiner Qualen bleib . Die düstre Glut, die hier ich fühle brennen, sollt ich Unseliger sie Liebe nennen? Ach nein! Die Sehnsucht ist es nach dem Heil würd es durch solchen Engel mir zuteil! SENTA Versank ich jetzt in wunderbares Träumen? Was ich erblicke, ist s ein Wahn? Weilt ich bisher in trügerischen Räumen, brach des Erwachens Tag heut an? Er steht vor mir, mit leidenvollen Zügen, es spricht sein unerhörter Gram zu mir kann tiefen Mitleids Stimme mich belügen? Wie ich ihn oft gesehn, so steht er hier. Die Schmerzen, die in meinem Busen brennen, ach , dies Verlangen, wie soll ich es nennen? Wonach mit Sehnsucht es dich treibt - das Heil, würd es, du Ärmster, dir duch mich zuteil! HOLLÄNDER schreitet, sich Senta etwas nähernd, einige Schritte nach der Mitte Wirst du des Vaters Wahl nicht schelten? Was er versprach, wie - dürft es gelten? Du könntest dich für ewig mir ergeben, und deine Hand dem Fremdling reichtest du? Soll finden ich, nach qualenvollen Leben, in deiner Treu die langersehnte Ruh ? SENTA Wer du auch seist und welches das Verderben, dem grausam dich dein schicksal konnte weih n - was auch das Los, das ich mir sollt erwerben, gehorsam stests werd ich dem Vater sein! HOLLÄNDER gerührt So unbedingt, wie? Könnte dich durchdringen für meine Leiden tiefstes Mitgefühl? SENTA für sich Oh, welche Leiden! Könnt ich Trost dir bringen! HOLLÄNDER da er es vernommen Welch holder Klang im nächtigen Gewühl! hingerissen Du bist ein Engel! Eines Engels Liebe Verworf ne selbst zu trösten weiss! Ach, wenn Erlösung mir zu hoffen bliebe, niederkniend Allewiger, durch diese sei s! SENTA Ach, wenn Erlösung ihm zu hoffen bliebe, Allewiger, durch mich nur sei s! HOLLÄNDER erhebt sich heftig Ach! Könntest das Geschick du ahnen, dem dann mit mir du angehörst, dich würd es an das Opfer mahnen, das du mir bringst, wenn Treu du schwörst. Es flöhe schaudernd deine Jugend dem Lose, dem du sie willst weih n, nennst du des Weibes schönste Tugend, nennst ew ge Treue du nicht dein! SENTA Wohl kenn ich Weibes heil ge Pflichten. sei drum gestrost, unsel ger Mann! Lass über die das Schicksal richten, die seinem Spruche trotzen kann! In meines Herzens höchster Reine kenn ich der Treue Hochgebot. Wem ich sie weih , schenk ich die eine; die Treue bis zum Tod. HOLLÄNDER mit Erhebung Ein heil ger Balsam meinen Wunden dem Schwur, dem hohen Wort entfliesst. Hört es mein Heil, hab ich gefunden. Mächte, ihr Mächte, die ihr zurück mich stiesst. Du Stern des Unheils sollst erblassen. Licht meiner Hoffnung, leuchte neu! Ihr Engel, die mich einst verlassen, stärkt jetzt dies Herz in seiner Treu . SENTA Von mächt gem Zauber überwunden reisst mich s zu seiner Rettung fort. hier habe Heimat er gefunden, hier ruh sein schiff in sich rem Port! Was ist s, das mächtig in mir lebet? Was schliesst berauscht mein Busen ein? Allmächt ger, was so hoch mich erhebet, lass es die Kraft der Treue sein! DALAND wieder eintretend Verzeiht! Mein Volk hält draussen sich nicht mehr; nach jeder Rückkunft, wisset, gibt s ein Fest. Verschönern möcht ich s, komme deshalb her, ob mit Verlobung sich s vereinen lässt? zum Holländer Ich denk , ihr habt nach Herzenswunsch gefreit? Senta, mein Kind, sag, bist auch du bereit? SENTA Hier meine Hand! Und ohne Reu bis in den Tod gelob ich Treu ! HOLLÄNDER Sie reicht die Hand! Gesprochen sie Hohn, Hölle, dir durch ihre Treu ! DALAND Euch soll dies Bündnis nicht gereu n! Zum Fest! Heut soll sich alles freu n! All rights reserved © Maria Fujioka Wagner,Richard/Der fliegende Holländer+/III
https://w.atwiki.jp/oper/pages/1168.html
ZWEITER AKT ERSTE SZENE Ein prächtiger Saal im Palast Harun al Raschids in Bagdad. Harun al Raschid sitzt auf seinem Thron, um den Babekan und die Grossen des Reiches stehen. Leibwachen sind rechts und links zur Seite aufgestellt. Vor dem Thron, mit gekreuzten Armen, Diener CHOR Ehre! Ehre! Ehre! Ehre! Ehre sei dem mächt gen Kalifen und Preis! Beugt euch, Gläub ge, tief in den Staub vor seiner Macht! Fluch treff den Ungläub gen, der es wagt zu trotzen ihm, Wenn er, sowie der Morgen lacht, entfliehen sieht die Nacht. Ehre sei dem grossen Kalifen und Preis! BABEKAN beugt sein Knie vor dem Kalifen Grosser Herrscher aller Gläubigen! Deine Tochter Rezia ist nicht nur das Kind des weisesten Fürsten auf dieser Welt. Sie ist auch ihr schönstes Mädchen. Ich kann mich vor Ungeduld nicht fassen … HARUN AL RASCHID Du bist klug und höflich, Prinz Babekan. Du wirst bald König von Persien sein, dann bist du der mächtigste unserer Freunde. Aber Frauen beugen sich lieber vor einer anderen Macht der Liebe. BABEKAN Ich will alles tun, damit sich das Herz Rezias mir zuneigt. HARUN AL RASCHID Dann streng deinen Kopf an, Prinz Babekan! Wie wir es unserer Rezia recht leicht machen, dass sie dir als ihrem Herrn folgt. Sei erfinderisch … BABEKAN Ich will sie nicht wie eine Beute fordern, und sei sie die kostbarste. Nein, es soll sein … HARUN AL RASCHID fällt lachend ein … oder doch so scheinen … BABEKAN … als folge sie ihrer freien Wahl! Fordere sie nur auf, sie möge auf den Mann zugehen, dem sie sich in Liebe ergibt. Dann wird sie leichter wollen … HARUN AL RASCHID … was sie muss. Du bist recht klug, Babekan! Ballett DROLL Während des Tanzes treten Hüon und Scherasmin - als arabischer Fürst und dessen Diener verkleidet - in den prächtigen Saal des Palastes ein, rechtzeitig zu Rezias Bräutigamwahl. Rezia geht zunächst einige Schritte in Prinz Babekans Richtung. Plötzlich aber, wie von unsichtbarer Macht gelenkt, kehrt sie sich zur anderen Seite und geht auf Hüon zu. Hüon und Rezia haben sich gefunden! Der Kalif und Prinz Babekan sehen ihren Plan durchkreuzt. Als sie aber Hüon und Scherasmin von der Palastwache festnehmen lassen wollen, bläst Hüon in Oberons Zauberhorn. Sogleich versinken die Angreifer in tiefe Erstarrung - Hüon und Rezia retten sich in den Palastgarten. Und Scherasmin, der Schelm, hat vorher nicht versäumt, die schöne Sklavin Fatime durch einen Kuss wieder zu erwecken. Fatime erwacht sogleich aus der Erstarrung und lächelt ihm freundlich zu SCHERASMIN Mir scheint, das gefällt dir? Also da capo! küsst sie noch einmal! FATIME packt ihn und zieht ihn mit Komm. SCHERASMIN Wohin, mein schönes Kind? FATIME Zu Rezia und deinem Herrn. ZWEITE SZENE Dichter Garten hinter dem Palast des Kafifen SCHERASMIN in zärtlicher Umarmung mit Fatime Das ist eine reizende Skala! Mit einem Kuss wirst du von einer Statue zu einem zärtlichen Schatz, mit dem zweiten bist du schon anhänglich. Was wird das erst beim zehnten und hundertsten Kuss sein? FATIME Du hast doch nur Unsinn im Kopf! SCHERASMIN Oh … jetzt hab ich überhaupt erst einen Sinn in dem ganzen orientalischen Abenteuer gefunden! Seit ich einen so bildhübschen Unsinn im Arme habe. FATIME Du hast noch gar nicht gesagt, ob du mich liebst? SCHERASMIN Ob ich dich liebe? Warte mal! tut, als müsse er scharf nachdenken Wenn dich einer fragt, schmeckt dir dieser Wein? Was wirst du tun? Du wirst ihn kosten! So mach ich s auch! Ich koste dich. küsst sie FATIME Und ob ich dich lieb habe? Das willst du gar nicht wissen? SCHERASMIN Was ich nicht weiss, macht mir nicht heiss. Aber was mir heiss macht, das weiss ich. Allerdings - jetzt fällt mir dazu etwas Schreckliches ein. lässt sie los FATIME Was hast du, Scherasmin? SCHERASMIN Vielleicht liebst du mich nur in Bagdad, weil du immer im Harem eingesperrt warst? FATIME schmiegt sich an ihn Hab keine Sorge. Ich bin treu, wenn ich einmal liebe. SCHERASMIN Oh. So kokett ist man nur, wenn man lügt … Ariette FATIME Arabiens einsam Kind, Der Wüste Mädchen bloss, Die Künste nicht bekannt mir sind, Zu ziehn der Liebe Los. Arabiens einsam Kind, Der Wüste Mädchen bloss, Gleich abgepflücktem Blatt bin ich, Das auf dem Bache schwimmt; Ein Weilchen, dann verliert es sich Spurlos, wie s ihm bestimmt. Doch wenn mich Freundes Hand Dem Wellenspiel entriss , Und trüg mich in ein fernes Land, Blüht ich ihr neu gewiss. Und Nachtigall wohl trennt man eher Von ihrer Rose ab, Als ich des Herzens Ruhe stört , Wo Lieb mir Heimat gab. SCHERASMIN Das ist schön von dir, Fatime. Aber damit dir die Liebe eine neue Heimat gibt, dazu müssen wir vorerst einmal in der Heimat sein. Rezia und Hüon kommen in grosser Eile von der anderen Seite HÜON Rasch. Scherasmin! Wir müssen uns zu den Schiffen durchschlagen, bevor alle erwachen! SCHERASMIN zieht Fatime hinter ich her Höchste Zeit, dass wir uns aus dem Staub machen, bevor sie uns in den Staub werfen. HÜON aufjubelnd Askalon! Meine Heimat! Oberon macht Droll ein Zeichen, ihm zu folgen, beide verschwinden im Dunkeln SCHERASMIN in übermütiger Laune Nach Askalon! Gnädige Prinzessin Rezia, und du meine muntere Fatime, wisst ihr, was das heisst? Nach Frankreich geht es! Quartett HÜON UND SCHERASMIN Über die blauen Wogen, Über die Fluten hier, Stern von Arabiens Töchtern, Sprich, willst du ziehn mit mir? Sprich! REZIA UND FATIME Hätten die Wogen nicht Grenzen, Nicht Küste die Meerflut hier, Doch zöge Arabiens Tochter Furchtlos dahin mit dir. ALLE VIER An Bord denn! - An Bord denn, an Bord! Fort, da der Himmel rein, Und günstig weht der Wind! Die Herzen sind treu wie unser Boot, Und hell von Hoffnung, Wie Segel in der Sonne Schein! An Bord, an Bord, da der Himmel rein! An Bord, an Bord, da günstig weht der Wind! An Bord, an Bord, an Bord! DRITTE SZENE Kurze Felsenlandschaft. Es ist finster. Nur Puck allein ist in ihr zu erkennen Solo, Chor und Sturm PUCK beschwörend den Lilienstengel schwingend Geister der Luft und Erd und See! Geister der Glut in heil ger Höh ! All, die gebieten Flut und Wind, Kommt hierher, ihr Geister, geschwind! Ob ihr gebannt in die Höhlen ein, Karg nur beleuchtet von Demantschein; Oder in den Wassern tief, Wo die Perl gefesselt schlief; Oder dort in Himmeln weit, Wo kein Auge Beistand leiht; Oder im Spalt eines Felsens dort, Wo die Lava kocht noch immer fort; Geister, wo immer auch eu r Revier, Kommt hierher, ihr Geister, kommt hierher zu mir! Es ruft euch, Geister, nah und fern, Durch mich Gebot eures Oberherrn! Luft-, Erd-, Wasser- und Feuergeister, Sylphiden, Feen eilen in verschiedenfarbigen Verhüllungen von allen Seiten herbei; die Feuergeister tragen brennende Fackeln. Puck in der Mitte. Die Geister umringen ihn mit lebhaften Gebärden CHOR DER GEISTER Wir sind hier! Wir sind hier! Sprich, was soll geschehn? Soll n wir spalten den Mond? Soll n wir verfinstern die Sonn ? Soll n wir schaffen den Ozean von Grunde aus leer? Sprich! Wir tun s, und noch viel mehr! PUCK Nein! Nein! Ihr braucht nur vorderhand Ein Boot zu schleudern in den Strand; Da Feenmacht dies tun nicht kann, Such ich bei euch um Beistand an. CHOR DER GEISTER Nichts als das? lachend Ho, ho! Ho, ho! Ho, ho! Leicht re Arbeit nie ich sah. Wog und Wind! - Hoch auf und hohl! Horch! - Geschehn. - Leb wohl! Leb wohl! Donner und Blitz. Puck und die Geister verschwinden, woher sie gekommen. Es wird dunkel. Die Felsenlandschaft verschwindet unauffällig nach oben. Unter dem Leuchten der Blitze erscheint ein ödes Felsengestade am Meeresufer. Gewitterdunkelheit. Rechts ein Felsenlager, hinter dem ein Pfad nach oben führt. Ein Sturm rast unter Donner und Blitz über die Wasserfläche, und ein Wrack wird von rechts nach links vorübergetrieben Sturmmusik Gebet HÜON kniend Vater! Hör mich flehn zu dir! Schon , o schon die Blüte hier! Und muss es sein, so treff dein Donnerschlag allein Nur mich, der schuld an dieser Pein! Schon , o schon die Blüte hier! Vater, hör mich flehn zu dir! Schon , o schon die Blüte hier! REZIA erwacht langsam Hüon! HÜON Rezia! Du lebst! REZIA richtet sich auf Wo sind wir, Hüon? HÜON Der Sturm hat unser Schiff zerstört, und die Brandung hat uns hierher geworfen. REZIA Warum rufst du nicht unseren Freund Oberon? HÜON Ich habe das Horn verloren. Aber … wendet sich nach rechts Ich will vom nächsten Hügel ausschauen. Vielleicht wohnen Menschen in der Nähe. Oder ich bringe Wasser und Früchte. geht rasch ab Rezitativ und Ozean-Arie REZIA Ozean, du Ungeheuer! Schlangen gleich Hältst du umschlungen rund die ganze Welt! Dem Auge bist ein Anblick voll Grösse du, Wenn friedlich in des Morgens Licht du schläfst! Doch wenn in Wut du dich erhebst, o Meer, Und schlingst die Knoten um dein Opfer her, Zermalmend das mächtige Schiff, als wär s ein Rohr, Dann, Ozean, stellst du ein Schreckbild dar. – Die Wellen werden etwas ruhiger und heller Noch seh ich die Wellen toben, Durch die Nacht ihr Schäumen schleudern, An der Brandung wild gehoben, Jede Lebenshoffnung scheitern! – Die durch die Gewitternacht verdrängte Abendsonne zerteilt in einzelnen Strahlen die Wolken Doch, still! Seh ich nicht Licht dort schimmern, Ruhend auf der fernen Nacht, Wie des Morgens blasses Flimmern, Wenn vom Schlaf er erwacht? Die Wellen werden immer ruhiger Heller nun empor es glühet In dem Sturm, dess Nebelzug Wie zerrissne Wimpel fliehet, Wie wilder Rosse Mähnenflug! - Die Abendsonne strahlt hell und voll am Himmel Und nun die Sonn erstrahlt! Die Winde lispeln leis; Gestillter Zorn wogt nur im Wellenkreis. Wolkenlos strahlt jetzt die Sonne Auf die Purpurwellen nieder, Wie ein Held nach Schlachtenwonne Siegreich eilt zur Heimat wieder. - Das Meer wird ganz ruhig, und die untern Wolkenschichten zerteilen sich Ach, vielleicht erblicket nimmer Wieder dieses Aug ihr Licht! Lebe wohl, du Glanz, für immer! Denn für mich erstehst du nicht. - Die Sonne geht unter. Ein Schiff zieht entfernt von rechts nach links vorüber Doch was glänzt dort schön und weiss, Hebt sich mit der Wellen Heben? s ist die Möwe, sie schweift im Kreis, Wo die Flut raubt ein Leben! Nein - kein Vogel ist s! - Es naht! Heil! Es ist ein Boot, ein Schiff! Und ruhig segelt s seinen Pfad, Ungestört durch das Riff. – O Wonne! Mein Hüon! Zum Ufer herbei! Sie nimmt den Schleier ab, der sie umhüllt, und gibt damit nach dem Schiffe hin ein Zeichen Schnell! Schnell! Diesen Schleier! Er weht! O Gott, sende Rat! Sie sehn mich! Schon Antwort! Sie rudern mit Macht! Hüon! Hüon! Hüon! – Mein Hüon! Mein Gatte! Die Rettung, sie naht! Rettung naht! Rettung naht! Rettung naht! Sie will nach links hinten ab DROLL Doch Rezia hat sich getäuscht Es ist ein Seeräuberschiff! Nicht die erhoffte Rettung naht, sondern eine neue schwere Prüfung steht bevor. Die Piraten fangen Rezia und schleppen sie auf das Schiff. Abdallah, der Anführer, wird sie seinem Herren, Almansor, dem Emir zu Tunis, als Sklavin verkaufen. Hüon, von den Piraten niedergeschlagen und schwer verwundet, bleibt am Ufer zurück. Da erscheint über dem Meere, in einem Muschelboot von zwei Schwänen gezogen, Oberon … Oberons Ankunft Das Boot schwebt ans Ufer, der König der Elfen steigt aus und beugt sich über den wie leblos daliegenden Hüon DROLL Er tut mir so leid. ODERON Mir scheint, du willst ihm schon wieder helfen? DROLL Ja, grosser König. Aber gerade darum bitte ich dich, ihm auch weiterhin kein Leid zu ersparen. Denn nur so kann er zum Ziele kommen. OBERON Sieben Tage soll er im Traum liegen. Und dann bring ihn nach Tunis. Dort soll er im Garten des Palastes aufwachen und wieder gesund und kräftig sein. DROLL Sein Körper! Aber sein Herz muss leiden … OBERON Ja, bis er die letzte Probe besteht … Und jetzt lass uns heimkehren. DROLL Darf ich etwas anderes raten, grosser König? Du musst etwas nachholen. OBERON Hier am Meer? DROLL Ja, gerade hier, wenn du nicht zürnst. Wegen der Liebenden hast du das Meer bewegt. Erlaube, dass ich nun auch für deine treuen Elfen ein Meeresschauspiel ausdenke und in Bewegung setze. OBERON nickt Gut, mein kluger Droll. Droll bewegt nach allen Seiten seinen Lilienstengel. Meermädchen tauchen aus den Fluten auf und wogen darin hin und her. Puck erscheint mit ihnen und tritt zu Droll PUCK Sieh, die Meermädchen! Oberon, dein Reich beginnt! ERSTES MEERMÄDCHEN O wie wogt es sich schön auf der Flut, Wenn die müde Welle im Schlummer ruht! Leise verschwand der Sonnenschein, Und sich die Sterne dort oben reih n. Und sich der Nachthauch hebt so sanft und mild, Düfte entatmend aus fernem Gefild. O wie wogt und singt sich s hold, Trocknend der nassen Locken Gold. Oberon und Puck wenden sich nach hinten ZWEITES MEERMÄDCHEN O wie wogt es sich schön auf der Flut, Wenn die stille Nacht ihr am Busen ruht! Der Wächter lehnet im Dämm rungsschein Über dem Turm, den die Zeit stürzt ein, Bekreuzt sich, murmelt ein frommes Gebet Und horcht auf das Lüftchen, das zaub’risch weht. O wie wogt und singt sich s hold, Trocknend der nassen Locken Gold. PUCK vortretend Meister, sprich! Es ist getan! Soll n wir tanzen auf dem Plan, Oder in der Mädchen Sang Mischen froher Lieder Klang? OBERON Besser n Lohn verdient hast du, Ich verweil und seh ihm zu. PUCK UND OBERON bewegen ihre Lilienstengel Hierher, hierher, ihr Elfen all! Kommt, tanzt nach der Nymphen melod schem Schall! Eilt und beweiset den Mädchen der Flut, Dass die Geister der Erde auch froh und gut. Kommt so reizend und seid so schön, Wie Blüten im Hauche des Sommers wehn. Hierher! Hierher! Hierher, ihr Elfen all, Tanzt nach der Nymphen melod schem Schall! Aus dem Wasser tauchen Meermädchen auf und kommen ans Land; von beiden Seiten, von oben und unten zeigen sich Nymphen, Elfen und Feen; zuletzt von oben Luftgeister mit transparenten Sternen PUCK, NYMPHEN, SYLPHIDEN, MEERMÄDCHEN, LUFTGEISTER Wer blieb im korallenen Schacht, Wenn der Mond auf stillen Wogen lacht, Und die Sterne schmücken das blaue Haus, Wo nächtlich sie gehn, wandern ein und aus? Wohlgemut! Wohlgemut segelt fort! Über der See glühn, so mild sie dort, Über der See glühn so blass sie dort! Wohlgemut! Wohlgemut segelt fort! Wer blieb im korallenen Schacht, Wenn der Mond auf stillen Wogen lacht, Und die Sterne schmücken das blaue Haus, Wo nächtlich sie wandern ein und aus? Wohlgemut! Wohlgemut segelt fort! Über der See glühn so mild sie dort! Wohlgemut! Wohlgemut segelt fort! OBERON, ELFEN Wer schlief in der Lilie Schoss, Wenn der Mond scheint über Wald und Moos, Und die Sterne schmücken das blaue Haus, Wo nächtlich wandern sie ein und aus? Wohlgemut! Wohlgemut tanzen wir! Ufer entlang bei der hellen Zier, Bei der hellen Zier tanzen wir! Wohlgemut! Wohlgemut tanzen wir! Der Meeresgott zieht auf einem mit Wassergeistern gruppierten, mit Wasserblumen und Schlingpflanzen verzierten Fahrzeug herbei; von rechts und links nahen Wassernymphen mit Blütenstäben in den Händen; die Blumen und Blüten flammen alle plötzlich auf in glühendem Licht ZWEITER AKT ERSTE SZENE Ein prächtiger Saal im Palast Harun al Raschids in Bagdad. Harun al Raschid sitzt auf seinem Thron, um den Babekan und die Grossen des Reiches stehen. Leibwachen sind rechts und links zur Seite aufgestellt. Vor dem Thron, mit gekreuzten Armen, Diener CHOR Ehre! Ehre! Ehre! Ehre! Ehre sei dem mächt gen Kalifen und Preis! Beugt euch, Gläub ge, tief in den Staub vor seiner Macht! Fluch treff den Ungläub gen, der es wagt zu trotzen ihm, Wenn er, sowie der Morgen lacht, entfliehen sieht die Nacht. Ehre sei dem grossen Kalifen und Preis! BABEKAN beugt sein Knie vor dem Kalifen Grosser Herrscher aller Gläubigen! Deine Tochter Rezia ist nicht nur das Kind des weisesten Fürsten auf dieser Welt. Sie ist auch ihr schönstes Mädchen. Ich kann mich vor Ungeduld nicht fassen … HARUN AL RASCHID Du bist klug und höflich, Prinz Babekan. Du wirst bald König von Persien sein, dann bist du der mächtigste unserer Freunde. Aber Frauen beugen sich lieber vor einer anderen Macht der Liebe. BABEKAN Ich will alles tun, damit sich das Herz Rezias mir zuneigt. HARUN AL RASCHID Dann streng deinen Kopf an, Prinz Babekan! Wie wir es unserer Rezia recht leicht machen, dass sie dir als ihrem Herrn folgt. Sei erfinderisch … BABEKAN Ich will sie nicht wie eine Beute fordern, und sei sie die kostbarste. Nein, es soll sein … HARUN AL RASCHID fällt lachend ein … oder doch so scheinen … BABEKAN … als folge sie ihrer freien Wahl! Fordere sie nur auf, sie möge auf den Mann zugehen, dem sie sich in Liebe ergibt. Dann wird sie leichter wollen … HARUN AL RASCHID … was sie muss. Du bist recht klug, Babekan! Ballett DROLL Während des Tanzes treten Hüon und Scherasmin - als arabischer Fürst und dessen Diener verkleidet - in den prächtigen Saal des Palastes ein, rechtzeitig zu Rezias Bräutigamwahl. Rezia geht zunächst einige Schritte in Prinz Babekans Richtung. Plötzlich aber, wie von unsichtbarer Macht gelenkt, kehrt sie sich zur anderen Seite und geht auf Hüon zu. Hüon und Rezia haben sich gefunden! Der Kalif und Prinz Babekan sehen ihren Plan durchkreuzt. Als sie aber Hüon und Scherasmin von der Palastwache festnehmen lassen wollen, bläst Hüon in Oberons Zauberhorn. Sogleich versinken die Angreifer in tiefe Erstarrung - Hüon und Rezia retten sich in den Palastgarten. Und Scherasmin, der Schelm, hat vorher nicht versäumt, die schöne Sklavin Fatime durch einen Kuss wieder zu erwecken. Fatime erwacht sogleich aus der Erstarrung und lächelt ihm freundlich zu SCHERASMIN Mir scheint, das gefällt dir? Also da capo! küsst sie noch einmal! FATIME packt ihn und zieht ihn mit Komm. SCHERASMIN Wohin, mein schönes Kind? FATIME Zu Rezia und deinem Herrn. ZWEITE SZENE Dichter Garten hinter dem Palast des Kafifen SCHERASMIN in zärtlicher Umarmung mit Fatime Das ist eine reizende Skala! Mit einem Kuss wirst du von einer Statue zu einem zärtlichen Schatz, mit dem zweiten bist du schon anhänglich. Was wird das erst beim zehnten und hundertsten Kuss sein? FATIME Du hast doch nur Unsinn im Kopf! SCHERASMIN Oh … jetzt hab ich überhaupt erst einen Sinn in dem ganzen orientalischen Abenteuer gefunden! Seit ich einen so bildhübschen Unsinn im Arme habe. FATIME Du hast noch gar nicht gesagt, ob du mich liebst? SCHERASMIN Ob ich dich liebe? Warte mal! tut, als müsse er scharf nachdenken Wenn dich einer fragt, schmeckt dir dieser Wein? Was wirst du tun? Du wirst ihn kosten! So mach ich s auch! Ich koste dich. küsst sie FATIME Und ob ich dich lieb habe? Das willst du gar nicht wissen? SCHERASMIN Was ich nicht weiss, macht mir nicht heiss. Aber was mir heiss macht, das weiss ich. Allerdings - jetzt fällt mir dazu etwas Schreckliches ein. lässt sie los FATIME Was hast du, Scherasmin? SCHERASMIN Vielleicht liebst du mich nur in Bagdad, weil du immer im Harem eingesperrt warst? FATIME schmiegt sich an ihn Hab keine Sorge. Ich bin treu, wenn ich einmal liebe. SCHERASMIN Oh. So kokett ist man nur, wenn man lügt … Ariette FATIME Arabiens einsam Kind, Der Wüste Mädchen bloss, Die Künste nicht bekannt mir sind, Zu ziehn der Liebe Los. Arabiens einsam Kind, Der Wüste Mädchen bloss, Gleich abgepflücktem Blatt bin ich, Das auf dem Bache schwimmt; Ein Weilchen, dann verliert es sich Spurlos, wie s ihm bestimmt. Doch wenn mich Freundes Hand Dem Wellenspiel entriss , Und trüg mich in ein fernes Land, Blüht ich ihr neu gewiss. Und Nachtigall wohl trennt man eher Von ihrer Rose ab, Als ich des Herzens Ruhe stört , Wo Lieb mir Heimat gab. SCHERASMIN Das ist schön von dir, Fatime. Aber damit dir die Liebe eine neue Heimat gibt, dazu müssen wir vorerst einmal in der Heimat sein. Rezia und Hüon kommen in grosser Eile von der anderen Seite HÜON Rasch. Scherasmin! Wir müssen uns zu den Schiffen durchschlagen, bevor alle erwachen! SCHERASMIN zieht Fatime hinter ich her Höchste Zeit, dass wir uns aus dem Staub machen, bevor sie uns in den Staub werfen. HÜON aufjubelnd Askalon! Meine Heimat! Oberon macht Droll ein Zeichen, ihm zu folgen, beide verschwinden im Dunkeln SCHERASMIN in übermütiger Laune Nach Askalon! Gnädige Prinzessin Rezia, und du meine muntere Fatime, wisst ihr, was das heisst? Nach Frankreich geht es! Quartett HÜON UND SCHERASMIN Über die blauen Wogen, Über die Fluten hier, Stern von Arabiens Töchtern, Sprich, willst du ziehn mit mir? Sprich! REZIA UND FATIME Hätten die Wogen nicht Grenzen, Nicht Küste die Meerflut hier, Doch zöge Arabiens Tochter Furchtlos dahin mit dir. ALLE VIER An Bord denn! - An Bord denn, an Bord! Fort, da der Himmel rein, Und günstig weht der Wind! Die Herzen sind treu wie unser Boot, Und hell von Hoffnung, Wie Segel in der Sonne Schein! An Bord, an Bord, da der Himmel rein! An Bord, an Bord, da günstig weht der Wind! An Bord, an Bord, an Bord! DRITTE SZENE Kurze Felsenlandschaft. Es ist finster. Nur Puck allein ist in ihr zu erkennen Solo, Chor und Sturm PUCK beschwörend den Lilienstengel schwingend Geister der Luft und Erd und See! Geister der Glut in heil ger Höh ! All, die gebieten Flut und Wind, Kommt hierher, ihr Geister, geschwind! Ob ihr gebannt in die Höhlen ein, Karg nur beleuchtet von Demantschein; Oder in den Wassern tief, Wo die Perl gefesselt schlief; Oder dort in Himmeln weit, Wo kein Auge Beistand leiht; Oder im Spalt eines Felsens dort, Wo die Lava kocht noch immer fort; Geister, wo immer auch eu r Revier, Kommt hierher, ihr Geister, kommt hierher zu mir! Es ruft euch, Geister, nah und fern, Durch mich Gebot eures Oberherrn! Luft-, Erd-, Wasser- und Feuergeister, Sylphiden, Feen eilen in verschiedenfarbigen Verhüllungen von allen Seiten herbei; die Feuergeister tragen brennende Fackeln. Puck in der Mitte. Die Geister umringen ihn mit lebhaften Gebärden CHOR DER GEISTER Wir sind hier! Wir sind hier! Sprich, was soll geschehn? Soll n wir spalten den Mond? Soll n wir verfinstern die Sonn ? Soll n wir schaffen den Ozean von Grunde aus leer? Sprich! Wir tun s, und noch viel mehr! PUCK Nein! Nein! Ihr braucht nur vorderhand Ein Boot zu schleudern in den Strand; Da Feenmacht dies tun nicht kann, Such ich bei euch um Beistand an. CHOR DER GEISTER Nichts als das? lachend Ho, ho! Ho, ho! Ho, ho! Leicht re Arbeit nie ich sah. Wog und Wind! - Hoch auf und hohl! Horch! - Geschehn. - Leb wohl! Leb wohl! Donner und Blitz. Puck und die Geister verschwinden, woher sie gekommen. Es wird dunkel. Die Felsenlandschaft verschwindet unauffällig nach oben. Unter dem Leuchten der Blitze erscheint ein ödes Felsengestade am Meeresufer. Gewitterdunkelheit. Rechts ein Felsenlager, hinter dem ein Pfad nach oben führt. Ein Sturm rast unter Donner und Blitz über die Wasserfläche, und ein Wrack wird von rechts nach links vorübergetrieben Sturmmusik Gebet HÜON kniend Vater! Hör mich flehn zu dir! Schon , o schon die Blüte hier! Und muss es sein, so treff dein Donnerschlag allein Nur mich, der schuld an dieser Pein! Schon , o schon die Blüte hier! Vater, hör mich flehn zu dir! Schon , o schon die Blüte hier! REZIA erwacht langsam Hüon! HÜON Rezia! Du lebst! REZIA richtet sich auf Wo sind wir, Hüon? HÜON Der Sturm hat unser Schiff zerstört, und die Brandung hat uns hierher geworfen. REZIA Warum rufst du nicht unseren Freund Oberon? HÜON Ich habe das Horn verloren. Aber … wendet sich nach rechts Ich will vom nächsten Hügel ausschauen. Vielleicht wohnen Menschen in der Nähe. Oder ich bringe Wasser und Früchte. geht rasch ab Rezitativ und Ozean-Arie REZIA Ozean, du Ungeheuer! Schlangen gleich Hältst du umschlungen rund die ganze Welt! Dem Auge bist ein Anblick voll Grösse du, Wenn friedlich in des Morgens Licht du schläfst! Doch wenn in Wut du dich erhebst, o Meer, Und schlingst die Knoten um dein Opfer her, Zermalmend das mächtige Schiff, als wär s ein Rohr, Dann, Ozean, stellst du ein Schreckbild dar. – Die Wellen werden etwas ruhiger und heller Noch seh ich die Wellen toben, Durch die Nacht ihr Schäumen schleudern, An der Brandung wild gehoben, Jede Lebenshoffnung scheitern! – Die durch die Gewitternacht verdrängte Abendsonne zerteilt in einzelnen Strahlen die Wolken Doch, still! Seh ich nicht Licht dort schimmern, Ruhend auf der fernen Nacht, Wie des Morgens blasses Flimmern, Wenn vom Schlaf er erwacht? Die Wellen werden immer ruhiger Heller nun empor es glühet In dem Sturm, dess Nebelzug Wie zerrissne Wimpel fliehet, Wie wilder Rosse Mähnenflug! - Die Abendsonne strahlt hell und voll am Himmel Und nun die Sonn erstrahlt! Die Winde lispeln leis; Gestillter Zorn wogt nur im Wellenkreis. Wolkenlos strahlt jetzt die Sonne Auf die Purpurwellen nieder, Wie ein Held nach Schlachtenwonne Siegreich eilt zur Heimat wieder. - Das Meer wird ganz ruhig, und die untern Wolkenschichten zerteilen sich Ach, vielleicht erblicket nimmer Wieder dieses Aug ihr Licht! Lebe wohl, du Glanz, für immer! Denn für mich erstehst du nicht. - Die Sonne geht unter. Ein Schiff zieht entfernt von rechts nach links vorüber Doch was glänzt dort schön und weiss, Hebt sich mit der Wellen Heben? s ist die Möwe, sie schweift im Kreis, Wo die Flut raubt ein Leben! Nein - kein Vogel ist s! - Es naht! Heil! Es ist ein Boot, ein Schiff! Und ruhig segelt s seinen Pfad, Ungestört durch das Riff. – O Wonne! Mein Hüon! Zum Ufer herbei! Sie nimmt den Schleier ab, der sie umhüllt, und gibt damit nach dem Schiffe hin ein Zeichen Schnell! Schnell! Diesen Schleier! Er weht! O Gott, sende Rat! Sie sehn mich! Schon Antwort! Sie rudern mit Macht! Hüon! Hüon! Hüon! – Mein Hüon! Mein Gatte! Die Rettung, sie naht! Rettung naht! Rettung naht! Rettung naht! Sie will nach links hinten ab DROLL Doch Rezia hat sich getäuscht Es ist ein Seeräuberschiff! Nicht die erhoffte Rettung naht, sondern eine neue schwere Prüfung steht bevor. Die Piraten fangen Rezia und schleppen sie auf das Schiff. Abdallah, der Anführer, wird sie seinem Herren, Almansor, dem Emir zu Tunis, als Sklavin verkaufen. Hüon, von den Piraten niedergeschlagen und schwer verwundet, bleibt am Ufer zurück. Da erscheint über dem Meere, in einem Muschelboot von zwei Schwänen gezogen, Oberon … Oberons Ankunft Das Boot schwebt ans Ufer, der König der Elfen steigt aus und beugt sich über den wie leblos daliegenden Hüon DROLL Er tut mir so leid. ODERON Mir scheint, du willst ihm schon wieder helfen? DROLL Ja, grosser König. Aber gerade darum bitte ich dich, ihm auch weiterhin kein Leid zu ersparen. Denn nur so kann er zum Ziele kommen. OBERON Sieben Tage soll er im Traum liegen. Und dann bring ihn nach Tunis. Dort soll er im Garten des Palastes aufwachen und wieder gesund und kräftig sein. DROLL Sein Körper! Aber sein Herz muss leiden … OBERON Ja, bis er die letzte Probe besteht … Und jetzt lass uns heimkehren. DROLL Darf ich etwas anderes raten, grosser König? Du musst etwas nachholen. OBERON Hier am Meer? DROLL Ja, gerade hier, wenn du nicht zürnst. Wegen der Liebenden hast du das Meer bewegt. Erlaube, dass ich nun auch für deine treuen Elfen ein Meeresschauspiel ausdenke und in Bewegung setze. OBERON nickt Gut, mein kluger Droll. Droll bewegt nach allen Seiten seinen Lilienstengel. Meermädchen tauchen aus den Fluten auf und wogen darin hin und her. Puck erscheint mit ihnen und tritt zu Droll PUCK Sieh, die Meermädchen! Oberon, dein Reich beginnt! ERSTES MEERMÄDCHEN O wie wogt es sich schön auf der Flut, Wenn die müde Welle im Schlummer ruht! Leise verschwand der Sonnenschein, Und sich die Sterne dort oben reih n. Und sich der Nachthauch hebt so sanft und mild, Düfte entatmend aus fernem Gefild. O wie wogt und singt sich s hold, Trocknend der nassen Locken Gold. Oberon und Puck wenden sich nach hinten ZWEITES MEERMÄDCHEN O wie wogt es sich schön auf der Flut, Wenn die stille Nacht ihr am Busen ruht! Der Wächter lehnet im Dämm rungsschein Über dem Turm, den die Zeit stürzt ein, Bekreuzt sich, murmelt ein frommes Gebet Und horcht auf das Lüftchen, das zaub’risch weht. O wie wogt und singt sich s hold, Trocknend der nassen Locken Gold. PUCK vortretend Meister, sprich! Es ist getan! Soll n wir tanzen auf dem Plan, Oder in der Mädchen Sang Mischen froher Lieder Klang? OBERON Besser n Lohn verdient hast du, Ich verweil und seh ihm zu. PUCK UND OBERON bewegen ihre Lilienstengel Hierher, hierher, ihr Elfen all! Kommt, tanzt nach der Nymphen melod schem Schall! Eilt und beweiset den Mädchen der Flut, Dass die Geister der Erde auch froh und gut. Kommt so reizend und seid so schön, Wie Blüten im Hauche des Sommers wehn. Hierher! Hierher! Hierher, ihr Elfen all, Tanzt nach der Nymphen melod schem Schall! Aus dem Wasser tauchen Meermädchen auf und kommen ans Land; von beiden Seiten, von oben und unten zeigen sich Nymphen, Elfen und Feen; zuletzt von oben Luftgeister mit transparenten Sternen PUCK, NYMPHEN, SYLPHIDEN, MEERMÄDCHEN, LUFTGEISTER Wer blieb im korallenen Schacht, Wenn der Mond auf stillen Wogen lacht, Und die Sterne schmücken das blaue Haus, Wo nächtlich sie gehn, wandern ein und aus? Wohlgemut! Wohlgemut segelt fort! Über der See glühn, so mild sie dort, Über der See glühn so blass sie dort! Wohlgemut! Wohlgemut segelt fort! Wer blieb im korallenen Schacht, Wenn der Mond auf stillen Wogen lacht, Und die Sterne schmücken das blaue Haus, Wo nächtlich sie wandern ein und aus? Wohlgemut! Wohlgemut segelt fort! Über der See glühn so mild sie dort! Wohlgemut! Wohlgemut segelt fort! OBERON, ELFEN Wer schlief in der Lilie Schoss, Wenn der Mond scheint über Wald und Moos, Und die Sterne schmücken das blaue Haus, Wo nächtlich wandern sie ein und aus? Wohlgemut! Wohlgemut tanzen wir! Ufer entlang bei der hellen Zier, Bei der hellen Zier tanzen wir! Wohlgemut! Wohlgemut tanzen wir! Der Meeresgott zieht auf einem mit Wassergeistern gruppierten, mit Wasserblumen und Schlingpflanzen verzierten Fahrzeug herbei; von rechts und links nahen Wassernymphen mit Blütenstäben in den Händen; die Blumen und Blüten flammen alle plötzlich auf in glühendem Licht Weber,Carl Maria von/Oberon+/III
https://w.atwiki.jp/csdejp/pages/32.html
?xml version="1.0" encoding="windows-1251" ? string_table string id="st_antirad" text Strahlungshemmende Mittel /text /string string id="st_antirad_descr" text Eine Packung Tabletten mit aktiven Inhaltsstoffen, die dem menschlichen Kper dabei helfen, Radionukleotide auszuscheiden. Die Tabletten sch・zen den Kper nicht vor neuer Strahlung, sondern verringern nur das vorherrschende Strahlungsniveau. /text /string string id="st_bread" text Brot /text /string string id="st_bread_descr" text Man hat zwar niemals einen B臘ker in der Zone gesehen, aber dieses Brot ist nicht verstrahlt und ist sogar essbar. Zumindest sind bisher keine Beschwerden bekannt geworden. /text /string string id="st_conserva" text "Touristenfr・st・k" /text /string string id="st_conserva_descr" text Dosenfutter aus einem Armeedepot, das von Stalkern erbeutet wurde. Wenn man dem Mindesthaltbarkeitsdatum glauben kann, m・ste es noch essbar sein. /text /string string id="st_kolbasa" text Di舩wurst /text /string string id="st_kolbasa_descr" text Diese Wurst - eine Mischung aus H臧nchen und Soja-Ersatz - ist oft das einzige Essen am Tag f・ Stalker. Kein Gourmetessen, aber man kann ja nicht alles haben. /text /string string id="st_medkit" text Medkit /text /string string id="st_medkit_descr" text Basis-Medkit - n・zlich f・ die Behandlung von zahlreichen Verletzungen wie z.B. Wunden, Verbrennungen, Vergiftungen etc. /text /string string id="st_medkit_army" text Armee-Medkit /text /string string id="st_medkit_army_descr" text Ein Medkit, das speziell f・ die Behandlung von kperlichen Verletzungen und Blutungen gedacht ist. Es ist vollgepackt mit Blutstillern, Schmerzmitteln, Antibiotika und Immunstimulanzien. /text /string string id="st_medkit_science" text Wissenschaftliches Medkit /text /string string id="st_medkit_science_descr" text Dieses Medkit ist auf die Verwendung in der Zone zugeschnitten. Es enth舁t sowohl wundheilende Pr舊arate als auch Mittel gegen Radionukleotide im Kper. Im Allgemeinen wird der Ausbruch der Strahlungskrankheit verhindert und das im Kper vorherrschende Strahlungsniveau gesenkt. /text /string string id="st_vodka" text Cossacks-Wodka /text /string string id="st_vodka_descr" text Hergestellt von GSC. Trinkt sich angenehm und sorgt f・ eine erhebliche Verringerung von Strahlungsauswirkungen. Sollte in Ma゚en genossen werden. /text /string string id="st_bandage" text Verband /text /string string id="st_bandage_descr" text Verbandsmaterial, das dabei hilft, Blutungen zu stoppen. /text /string string id="st_energy_drink" text Energy-Drink /text /string string id="st_energy_drink_descr" text Wird h舫fig von Stalkern auf langen Reisen getrunken, wenn keine Pausen eingelegt werden knen. Das Getr舅k enth舁t leicht verdauliche Kohlenhydrate sowie bestimmte Wirkstoffe, die die Adrenalinaussch・tung im Kper erhen. /text /string string id="st_detector1" text Echo-Detektor /text /string string id="st_detector1_descr" text Dieser Detektor f・ Anomalien, der ・er einen eingebauten Geiger-Z臧ler verf・t, gibt ein Alarmsignal aus, wenn man sich einer Anomalie n臧ert. Er kann auch Artefakte aufsp・en und zeigt die Entfernung zum n臘hsten Artefakt an. Im geschlossenen Zustand registriert das Ger舩 nur Radioaktivit舩 und Anomalien. Um in den Suchmodus zu gelangen, muss die vordere Abdeckung (Antennen) gefnet werden. /text /string string id="st_detector2" text Peil-Detektor /text /string string id="st_detector2_descr" text Dieser Detektor f・ Anomalien, der ・er einen eingebauten Geiger-Z臧ler verf・t, kann auch Artefakte aufsp・en. Er misst nicht nur die Entfernung zu einem Artefakt, sondern gibt auch die Richtung an. Im geschlossenen Zustand registriert das Ger舩 nur Radioaktivit舩 und Anomalien. Um in den Suchmodus zu gelangen, muss die vordere Abdeckung (Antennen) gefnet werden. /text /string string id="st_detector3" text Veles-Detektor /text /string string id="st_detector3_descr" text Ein Detektor der neuesten Generation, der speziell f・ das Aufsp・en von Artefakten konzipiert wurde. Die Artefakte werden auf einem Bildschirm angezeigt und sind damit deutlich leichter zu finden. Das Ger舩 verf・t zudem ・er einen Geiger-Z臧ler und kann auch Anomalien aufsp・en. Im geschlossenen Zustand registriert das Ger舩 nur Radioaktivit舩 und Anomalien. Um in den Suchmodus zu gelangen, muss die vordere Abdeckung (Antennen) gefnet werden. /text /string string id="st_cordon_case" text Silberkoffer /text /string string id="st_cordon_case_descr" text Ein kleiner, mit einem Code verschlossener Koffer. Enth舁t sehr wertvolle Informationen ・er vertrauensw・dige H舅dler, bei denen man Artefakte loswerden kann. /text /string string id="st_fang_pda" text Fangs PDA /text /string string id="st_fang_pda_descr" text Ein tragbarer Computer. Wird in der Zone als Notizbuch sowie als Navigations-, Kommunikations- und Sprachaufnahmeger舩 benutzt. Jeder PDA weist eine eindeutige ID auf, mit der er geortet werden kann. /text /string string id="st_shukin_pda" text Lingows PDA /text /string string id="st_shukin_pda_descr" text Ein tragbarer Computer. Wird in der Zone als Notizbuch sowie als Navigations-, Kommunikations- und Sprachaufnahmeger舩 benutzt. Jeder PDA weist eine eindeutige ID auf, mit der er geortet werden kann. /text /string string id="st_recorder" text Diktierger舩 /text /string string id="st_cooler_docs" text Beschreibung der K・lanlage /text /string string id="st_cooler_docs_descr" text Dieser Ordner enth舁t eine detaillierte Beschreibung einer station舐en K・lanlage auf dem Fabrikgel舅de und Hilfestellungen f・ Problemf舁le. /text /string string id="st_compass" text "Kompass" /text /string string id="st_compass_descr" text Ein seltenes Artefakt - es ist schon einige Jahre her, seit eines davon gefunden wurde. Es kann L・ken in Anomaliefeldern aufsp・en und wirkt dadurch wie ein Kompass. Mit diesem Artefakt, so hei゚t es, kann man die kompliziertesten Anomaliefelder unbeschadet durchqueren. Allerdings wissen nur die Wenigsten, wie man richtig mit dem Kompass umgeht. /text /string string id="st_guitar_descr" text Siebensaitige Gitarre /text /string string id="st_guitar_name" text Gitarre /text /string /string_table
https://w.atwiki.jp/mcstory/pages/155.html
0125節 Der tolle Mensch. (狂気の人間。) - Habt ihr nicht von jenem tollen Menschen gehört, der am hellen Vormittage eine Laterne anzündete, auf den Markt lief und unaufhörlich schrie »Ich suche Gott! Ich suche Gott!« (――諸君はあの狂気の人間のことを耳にしなかったか、 ――白昼に提燈をつけながら、市場へ馳けてきて、ひっきりなしに 「おれは神を探している! おれは神を探している!」 と叫んだ人間のことを。) - Da dort gerade viele von denen zusammenstanden, welche nicht an Gott glaubten, so erregte er ein großes Gelächter. (――市場には折しも、神を信じないひとびとが大勢群がっていたので、 たちまち彼はひどい物笑いの種となった。) Ist er denn verlorengegangen? sagte der eine. (「神さまが行方知れずになったというのか?」 とある者は言った。) Hat er sich verlaufen wie ein Kind? sagte der andere. (「神さまが子供のように迷子になったのか?」 と他の者は言った。) Oder hält er sich versteckt? Fürchtet er sich vor uns? Ist er zu Schiff gegangen? ausgewandert? - so schrien und lachten sie durcheinander. (「それとも神さまは隠れん坊したのか? 神さまはおれたちが怖くなったのか? 神さまは船で出かけたのか? 移住ときめこんだのか?」 ――彼らはがやがやわめき立て嘲笑した。) Der tolle Mensch sprang mitten unter sie und durchbohrte sie mit seinen Blicken. (狂気の人間は彼らの中にとびこみ、孔のあくほどひとりびとりを睨みつけた。) »Wohin ist Gott?« rief er, (「神がどこへ行ったかって?」、 と彼は叫んだ、) »ich will es euch sagen! Wir haben ihn getötet - ihr und ich! Wir alle sind seine Mörder! Aber wie haben wir dies gemacht? Wie vermochten wir das Meer auszutrinken? Wer gab uns den Schwamm, um den ganzen Horizont wegzuwischen? Was taten wir, als wir diese Erde von ihrer Sonne losketteten? Wohin bewegt sie sich nun? Wohin bewegen wir uns? Fort von allen Sonnen? Stürzen wir nicht fortwährend? Und rückwärts, seitwärts, vorwärts, nach allen Seiten? Gibt es noch ein Oben und ein Unten? Irren wir nicht wie durch ein unendliches Nichts? Haucht uns nicht der leere Raum an? Ist es nicht kälter geworden? Kommt nicht immerfort die Nacht und mehr Nacht? Müssen nicht Laternen am Vormittage angezündet werden? Hören wir noch nichts von dem Lärm der Totengräber, welche Gott begraben? Riechen wir noch nichts von der göttlichen Verwesung? - auch Götter verwesen! Gott ist tot! Gott bleibt tot! Und wir haben ihn getötet! Wie trösten wir uns, die Mörder aller Mörder? Das Heiligste und Mächtigste, was die Welt bisher besaß, es ist unter unsern Messern verblutet - wer wischt dies Blut von uns ab? Mit welchem Wasser könnten wir uns reinigen? Welche Sühnefeiern, welche heiligen Spiele werden wir erfinden müssen? Ist nicht die Größe dieser Tat zu groß für uns? Müssen wir nicht selber zu Göttern werden, um nur ihrer würdig zu erscheinen? Es gab nie eine größere Tat - und wer nur immer nach uns geboren wird, gehört um dieser Tat willen in eine höhere Geschichte, als alle Geschichte bisher war!« (「おれがお前たちに言ってやる! おれたちが神を殺したのだ――お前たちとおれがだ! おれたちはみな神の殺害者なのだ! だが、どうしてそんなことをやったのか? どうしておれたちは海を飲みほすことができたんだ? 地平線をのこらず拭い去る海綿を誰がおれたちに与えたのか? この地球を太陽から切り離すようなことを何かおれたちはやったのか? 地球は今どっちへ動いているのだ? おれたちはどっちへ動いているのだ? あらゆる太陽から離れ去ってゆくのか? おれたちは絶えず突き進んでいるのではないか? それも後方へなのか、側方へなのか、前方へなのか、四方八方へなのか? 上方と下方がまだあるのか? おれたちは無限の虚無の中を彷徨するように、さ迷ってゆくのではないか? 寂莫とした虚空がおれたちに息を吹きつけてくるのではないか? いよいよ冷たくなっていくのでないか? たえず夜が、ますます深いよるがやってくるのではないか? 白昼に提燈をつけなければならないのでないか? 神を埋葬する墓掘人たちのざわめきがまだ何もきこえてこないか? 神の腐る臭いがまだ何もしてこないか? ――神だって腐るのだ! 神は死んだ! 神は死んだままだ! それも、おれたちが神を殺したのだ! 殺害者中の再番者であるおれたちは、どうやって自分を慰めたらいいのだ? 世界がこれまでに所有していた最も神聖なもの最も強力なもの、 それがおれたちの刃で血まみれになって死んだのだ、 ――おれたちが浴びたこの血を誰が拭いとってくれるのだ? どんな水でおれたちは体を洗い浄めたらいいのだ? どんな贖罪の式典を、どんな聖なる奏楽を、おれたちは案出しなければならなくなるだろうか? こうした所業の偉大さは、おれたちの手にあまるものではないのか? それをやれるだけの資格があるとされるには、おれたち自身が神々とならねばならないのではないか? これよりも偉大な所業はいまだかつてなかった ――そしておれたちのあとに生まれてくるかぎりの者たちは、この所業のおかげで、 これまであったどんな歴史よりも一段と高い歴史に踏み込むのだ!」) - Hier schwieg der tolle Mensch und sah wieder seine Zuhörer an auch sie schwiegen und blickten befremdet auf ihn. Endlich warf er seine Laterne auf den Boden, daß sie in Stücke sprang und erlosch. (――ここで狂気の人間は口をつぐみ、あらためて聴衆を見やった。 聴衆も押し黙り、訝しげに彼を眺めた。 ついに彼は手にした提燈を地面に投げつけたので、提燈はばらばらに砕け、灯が消えた。) »Ich komme zu früh«, sagte er dann, (「おれは早く来すぎた」、 と彼は言った、) »ich bin noch nicht an der Zeit. Dies ungeheure Ereignis ist noch unterwegs und wandert - es ist noch nicht bis zu den Ohren der Menschen gedrungen. Blitz und Donner brauchen Zeit, das Licht der Gestirne braucht Zeit, Taten brauchen Zeit, auch nachdem sie getan sind, um gesehn und gehört zu werden. Diese Tat ist ihnen immer noch ferner als die fernsten Gestirne - und doch haben sie dieselbe getan!« (「まだおれの来る時ではなかった。 この怖るべき出来事はなおまだ中途にぐずついている ――それはまだ人間どもの耳には達していないのだ。 電光と雷鳴には時が要る、星の光も時を要する、 所業とてそれがなされた後でさえ人に見られ聞かれるまでには時を要する。 この所業は、人間どもにとって、極遠の星よりもさらに遠いものだ ――にもかかわらず彼らはこの所業をやってしまったのだ!」) - Man erzählt noch, daß der tolle Mensch desselbigen Tages in verschiedene Kirchen eingedrungen sei und darin sein Requiem aeternam deo angestimmt habe. (――なおひとびとの話では、 その同じ日に狂気の人間はあちこちの教会に押し入り、 そこで彼の「神の永遠鎮魂弥撒(ミサ)曲(Requiem aeternam deo)」を歌った、ということだ。) Hinausgeführt und zur Rede gesetzt, habe er immer nur dies entgegnet (教会から連れだされて難詰されると、 彼はただただこう口答えするだけだったそうだ――) »Was sind denn diese Kirchen noch, wenn sie nicht die Grüfte und Grabmäler Gottes sind?« (「これら教会は、 神の墓穴にして墓碑でないとしたら、一体なんなのだ?」)
https://w.atwiki.jp/oper/pages/170.html
第3幕 (聖杯の領地内にある開けた土地には快い春が訪れている。舞台後方に向かっては、ゆるやかな上り坂になって、花の咲いた野原が連なっている。舞台前景は、森への入口であり、岩が転がる上り坂が右手の方に続いている。その森の外れには泉が湧いており、その泉に向かい合って、いくらか奥まっている所には、巨大な岩にもたれかかった隠者の小屋がある。夜が明けたばかりの早朝である) GURNEMANZ (かなり高齢の隠者となって、聖杯騎士の肌着のみをまとい、小屋から出て来ると、耳をそばだてる) 彼方からうめき声が聞こえる・・・ どんな獣もこんなに悲しい声は出さないし、 一年で最も聖なる今朝ならば、なおさらのこと。 (クンドリーのこもったようなうめき声) はて、この叫び、聞き覚えがあるように思えるが? (意を決したように脇にある茨の茂みに歩み寄ると、一面に茨が生い茂っている。彼は密生した茂みを掻き分けるが、突然、動きを止める) ああ!この女・・・またもここに? 冬の間ぼうぼうに生い茂った茨の陰に 覆い隠されていたのか・・・一体いつから? 起きろ!クンドリー!起きろ! 冬は去ったぞ、春が来たのじゃ! 目を覚ませ!春を感じて目を覚ませ! (かちかちに固まって生気の失せたクンドリーを藪の中から引きずり出すと、芝の生えた近くの丘の上に運ぶ) 冷たく固まっておる・・・ 今度こそは死んでしまったようにも思える。 じゃが、わしが聴いたのはこの女の呻き声では? (彼は、目の前で硬直して横たわっているクンドリーの手とこめかみをゴシゴシと手でこすり、あらゆる手立を尽くして、彼女の体の硬直を和らげようと努める。すると、彼女の中の命が蘇ったかのように見え、ついにはすっかり目を覚ます。彼女は目を開けるや否や、叫び声を発する。 第1幕と同様に粗末な贖罪の衣に身を包んでいるとはいえ、彼女の顔色はずっと蒼ざめ、表情や仕草からは粗野なものが消え去っている。長いこと彼女はグルネマンツを凝視している。やがて身を起こすと身なりと髪型を整え、すぐに侍女のように世話を始めようとする。) GURNEMANZ 狂える女よ! わしに何の言葉もないのか? これがお前の礼だと言うのか? 死を招く眠りから もう一度お前を目覚めさせたというのに。 KUNDRY (ゆっくりと頭を下げるが、やがて、荒々しく、途切れ途切れに、言葉を絞り出すように) 奉仕するわ・・・奉仕を。 GURNEMANZ (首を横に振って) もうお前に苦労をかけることもなかろう。 使者が派遣されることも、もはやあるまい。 薬草や木の根なら、 皆がそれぞれ見つけ出している。 我々はそれを森の獣たちから学んだのだ。 (クンドリーはその間辺りを見回していたが、小屋に気が付くと、その中に入って行く。グルネマンツは不思議そうにその後ろ姿を見送る) 以前とは、何と違った歩きぶりをすることか! この聖なる日のお導きだろうか? おお!類いなき恩寵のこの日! そうか・・・今日なればこそ、 わしはこの女から死の眠りを 払いのけることができたのに相違ない。 (クンドリーが小屋から出て来る。彼女は水瓶を手にしており、それを持って泉に向かう。彼女は森のほうを見やっていたが、遠くから近づいて来る者に目を止めると、グルネマンツの方に向き直り、彼に教えるようにその男を指差す) GURNEMANZ (森の中に目をやりながら) 聖なる泉に近づくのは何者だ? 何とも陰気な武具に身をやつしているぞ? わしらの仲間ではないな! (続くパルジファルの登場の間、クンドリーは水を満たした水瓶を持って、ゆっくりと小屋に入って行き、そこで身支度をする。 パルジファルが森の中から現れる。彼は、黒ずくめの甲冑にすっぽり身を包み、兜の目庇を閉じ、槍を傾けながら、頭をうなだれ、夢の中にあるかのようにためらいつつ、ゆっくりと歩み寄って来て、芝の生い茂った泉の脇の小高い場所に腰を下ろす) GURNEMANZ (驚いて長い間パルジファルを見つめた後で、彼のそばに近づきながら) ご機嫌よう、お客人! 道に迷ったのなら、教えて進ぜようか? (パルジファルは首を静かに横に振る) わしに、一言のご挨拶もないのですかな? (パルジファルは首を縦に振る) GURNEMANZ (不機嫌に) おや!・・・これは何と? たとい、おぬしが願掛けをして、 沈黙を自身に強いるとしても、 わしのほうでも、言わずにはいられぬ・・・ 礼儀にかなう振舞をせよと。 ここは神聖な土地じゃ・・・ よって、兜を閉じ、盾と槍で武装し、 武器を持って近づくことなど許されぬ。 しかも今日という日に!知らぬはずはなかろう? 今日が、いかに神聖な日かを。 (パルジファルは首を横に振る) なんと!一体どこから来たのだ? いずこの異教の地に居たのだ? 今日が、この上なく神聖な 聖金曜日であることを、知らないとは。 (パルジファルはますます深くうなだれる) 早く武器を捨てるのだ! 主を辱めるではない! 主は、今日この日、何一つ武器を手にされず、 罪深き世を償うため聖なる血を流されたのじゃ・・・ (パルジファルは再び沈黙したあと身をもたげると、槍を目の前の地面に突き刺し、盾と剣もその前に置く。目庇を開いて兜を頭から外すと、それらの武器に添えて地上に置く。そうし終わると、彼は無言のまま祈りながら、槍の前に跪く。グルネマンツは、驚きと感動に満ちて彼を見守り続ける。 グルネマンツは、今しがた小屋から出てきたばかりのクンドリーをこちらへと差し招く。 今やパルジファルは身を起こすと、槍の穂先に敬虔な眼差しを注ぐ。) GURNEMANZ (小声でクンドリーに) わかるか、あの男が? 昔、白鳥を射て殺した男じゃ。 (クンドリーは軽く頷いて同意する) たしかに、このお人は・・・ わしが怒って追い出したあの馬鹿者・・・。 (クンドリーはこわばった、しかし穏やかな視線を男に向ける)ああ!この人はいかなる道を見い出したのだ? この槍・・・見覚えがあるぞ! (大いなる感動にみちて) おお!最も神聖なこの日・・・ 今日わしは目覚める運命だったのか! (クンドリーは顔を背けている) PARSIFAL (ゆっくりと祈りから身を起こすと、落ち着いて周りを見渡すが、グルネマンツを見分けると、挨拶をするために穏やかな様子で彼に手を差し伸ばす) 有難いことです・・・あなたに再会できるとは。 GURNEMANZ すると、あなたもわしを覚えておられるのか? 悲しみと苦難のせいで、こんなに腰が曲がってしまったが、 見分けられましたか? どうやってここに来たのです・・・そしてどこから? PARSIFAL 迷いと悩みの道をたどって来たのです。 しかし、今こそ、私はその道から抜け出したと 思ってよいのでしょうか? この森のささやきを再び耳にし、 ご高齢のあなた様にあらためてご挨拶できたからには? それとも・・・またも迷いの道にあるのでしょうか? あらゆるものが、あの時と違うように見えるのですが? GURNEMANZ では、お聞かせください…どなたへの道を探しておられたのです? PARSIFAL あの方です・・・その方の嘆き声を、昔、 愚かな私はびっくりして聞いているだけでしたが、 今は、私こそ、あの方に救いをもたらすために 選ばれた身だと思っているのです。 ですが、ああ・・・! 救いの道を見出だせず、 道に迷ってさまよいながら、 荒れ狂う呪いに引き回されたのです。 無数の苦難が・・・ 幾多の戦いと争いが、 確かに見つけたぞと思い込むたびに、 その道から私を引き離したのです。 しばしば私はこの神器を無傷に保つことに、 絶望すら感じました。 神器を守り、保持するために、私は甘んじて あらゆる武器による傷を体に受けました。 なぜなら、神器を戦いのために使うことは、 許されなかったのですから。 ですが、いま、けがすことなく、 私は神器を手にしています。 いま私が護持して持ち帰り、 無傷のまま高貴に、そこに輝いているものこそ、 グラールの聖なる槍なのです。 GURNEMANZ (これ以上ない喜びを爆発させて) ああ、恩寵よ!この上なき幸せ! ああ!奇蹟だ!聖なる気高い奇蹟だ! (いくらか落ち着きを取り戻すとパルジファルに) ああ、殿!呪いが、 あなたを正しい道から引き離していたとすれば、 お信じくだされ・・・その呪いはもう消え去ったのです。 ここにあなたは居られる。この聖杯の領地に。 騎士団はあなたをお待ち申し上げておりました。 ああ、あなたがもたらす救いを必要としているのは 彼らなのです。 ここにあなたが滞在したあの日以来、 先刻ご承知の悲しみと不安とは 最高の危機にまで高まったのです。 アンフォルタスは、傷の苦しみと こころの苦しみに戦いながら、 狂ったように反抗して死を求めています。 騎士達の懇願も、悲惨な状態も、 聖なる務めを果たすよう彼の心を動かせなかった。 ですから、聖杯は長い間、厨子の中にしまわれたままです。 罪を悔いてばかりいる聖杯の守護者は、 ひとたび聖杯を見てしまえば 死ねなくなってしまうので、 無理やり我が身に終焉をもたらし、 自らの命もろとも苦悩を終わらせようとしているのです。 聖餐が絶たれてしまった我々は、 粗末な食事で身を養うしかないので、 勇者たちは力尽きてしまいました。 もう使者もやって来なければ、 聖戦への召集が遠方から来ることもありません。 騎士団は士気も下がり、指導者も失ったまま、 蒼ざめてみじめに、うろうろするばかり。 この私はといえば、森の一隅にひとり身を隠し、 静かに死の訪れを待っているのです。 私の戦友だった人にもすでに死のお迎えが参りました。 そう・・・聖なる勇士ティトゥレル様は、 もはや聖杯を目にすることもできず、皆の者と同じ ただの人間として、死んでしまわれたのです! PARSIFAL (大きな苦痛を感じて、すっくと棒立ちになると) 私こそ・・・私こそが、 すべての惨状をもたらした張本人です! ああ!いかなる罪業と 悪行(あくぎょう)の罪が、 この愚かな頭の上に 永劫の昔から、のしかかっていることか。 いかに償っても、いかに贖罪しても、 私の目を開かせるには至らず、 救いのために選ばれた身にもかかわらず、 迷いの中に我が身を忘れ、 救いのための最後の道筋すら見失ってしまうとは・・・! (パルジファルは気絶してよろめき倒れそうになる。グルネマンツは彼をまっすぐ支えて、芝の生えた丘の上に座らせる。クンドリーは水の入った盥(たらい)を急いで持ってくると、パルジファルに水を振りかけようとする) GURNEMANZ (クンドリーを軽く制止しながら) そうではない!聖なる泉は、おのずと この巡礼者に水浴の癒しをもたらすはず。 わしは思うのじゃ・・・このお方は、 高貴なる御業(みわざ)を今日のうちに成し遂げ 聖なる務めを果たされるだろうとな・・・。 だから、こう祈ろうではないか・・・ この方が汚れ一つ無い体となり、 長かったさすらいの塵が洗い落とされることを! (二人は、柔らかな手つきでパルジファルを泉の端の方へと向かせる。続く台詞の間、クンドリーはパルジファルの脛当てを弛め、グルネマンツは胸当てを取り外す) PARSIFAL (やさしく穏やかな声で) 今日にもアンフォルタスのもとへ案内していただけますか? GURNEMANZ (胸当てを取り外す作業をしたまま) 言うまでもないこと。あの高貴な城では皆あなたを待っております。愛する我が主君の葬儀には わし自身も招かれておるのです。 わしらのためにもう一度聖杯の覆いを取り、 長く疎かにされていた務めを もう一度果たし、 息子の罪をかぶって斃れた 高貴な父上を聖者として崇め、 もって自らの罪を償うことを、 アンフォルタスは我らに固く誓約されたのです。 (クンドリーは敬虔さに満ちあふれ、熱心にパルジファルの足を洗う。パルジファルは静かな驚きの眼差しで彼女を見つめる) PARSIFAL (クンドリーに) あなたは、足をうるおしてくれました。 では、私の友人には頭をうるおしていただきましょう! GURNEMANZ (それを聞くと、泉から水をすくい取り、パルジファルの頭の上に振りかける) 清らな人よ、清らな水で祝福をお受け下さい! あらゆる罪への思いわずらいが、 あなた様のもとを離れ去るように! (グルネマンツが荘重な様子で水を振りかけると、クンドリーは懐中から金色の小瓶を取り出し、その中身をパルジファルの足に注ぎかける。そして素早く髪をほどくと、その髪で、パルジファルの足から水気を拭い取る) PARSIFAL (やさしくクンドリーの瓶を手に取り、グルネマンツに渡す) あなたは、私の足に香油を注がれた。 ティトゥレル様の友人には頭に注いでいただこう、 今日のうちにも、この方が王として私を迎えるために! (続く台詞の間、グルネマンツはパルジファルの頭の上に小瓶の中身をすっかり注ぎかけてしまうと、柔らかく頭を撫でさすり、やがて頭上に両手を合わせる) GURNEMANZ これこそ我らに約束されたこと・・・ あなた様の頭(こうべ)を祝福し、 あなた様を王としてお迎えしましょう。 清らかな人! 幾たびも人と共に苦しむ忍従のひと・・・ いくつもの救いをなす、悟りのひと! 救いを得るための苦悩を、あなたは嘗めつくした。ですから、 今は、頭から最後の重荷を取り払ってください・・・! PARSIFAL (周りがそれと気づかぬうちに自らも泉の水をすくい、彼の前でなおも跪いているクンドリーの上に身をかがめ、彼女の頭をうるおす) 私は私の最初の務めをここに果たします・・・ さあ!洗礼を受け、 救い主を信じてください! (クンドリーは頭を深く地面に下げる。彼女は激しく泣いているように見える) PARSIFAL (振り返って、軽やかな陶酔に浸りながら森と野原を見やると、今やそこには、お昼前の陽ざしが輝いている) 今日この野原は何と美しく見えるのでしょう! 確かに、私は、奇蹟のような花たちに出会い、 求められるまま頭の天辺まで巻きつかれましたが、 こんなにも穏やかでたおやかな 花、花、花を見たことはありませんし、 すべてが、こんなにも子供のように可愛らしく香り、 愛らしく親しく語りかけてきたことはありません。 GURNEMANZ これこそ聖金曜日の魔法ですぞ・・・殿。 PARSIFAL ああ、かわいそうに・・・この上ない苦痛にみちた日よ! 私にはこう思えるのです・・・いまここに花を咲かせ、 息づき、生き、そして甦るものは、 ただ悲しみ・・・ああ!泣くしかないのでは、と。 GURNEMANZ おわかりのように・・・そうではありません。 罪ある者の悔いの涙が、 今日、聖なるしずくとなって 野原をうるおし、 そのしずくこそ、すべてを花咲かせているのです。 いまや、生きとし生きるものはすべて、 救い主の優しき足跡を慕いますし、 生きるものの祈りもまた、救い主を清めようとします。 十字架上の救い主ご自身を、生きるものは見ることができません。だからこそ仰ぎ見るのです・・・救われた人を・・・ 救われたその人は、神の愛の犠牲とされた救い主をとおして、 清められ健やかにされ、罪の重みや不安からの解放を心に感じます。そう・・・野の花々は知っています。 今日その人の足は、花々を踏みつぶすことなく、 いいえ、それどころか・・・神が至上の忍苦もて その人を憐み、その人のために苦しんだ如く・・・ その人もまた、今日は、謙虚な慈愛を込めて、 やさしい足取りで、花々をいたわるだろうと。 ですから、生きとし生けるものすべて・・・ 今は花開いているとはいえ、間もなく死にゆくものすべてが、 今そのことに感謝を捧げ、罪を浄められた自然は、 今日、無罪の日を迎えるのです・・・ (クンドリーはゆっくりと頭をもたげつつあったが、涙に濡れた瞳で、切実ながらも落ち着いて、懇願するようにパルジファルを仰ぎ見る) PARSIFAL 私は目にしました…かつて私に微笑んだ娘達が萎れゆくのを。 今日は彼女達も救いを切望しているのでしょうか? あなたの涙も、恵みのしずくに変わりました・・・。 泣いているのですか?・・・ですが御覧なさい!野は微笑んでいます・・・! (パルジファルは、やさしく彼女の額に口づけする。はるか遠方から聞こえるような鐘の音) GURNEMANZ 正午です・・・ 時は来ました。殿、お許しいただけるなら、 あなたのしもべがご案内つかまつります! (グルネマンツは彼の聖杯騎士のマントを取り出して来ると、クンドリーとともに、パルジファルにそれを着せる。パルジファルは重々しく槍をつかむと、ゆっくりと先導するグルネマンツの後をクンドリーとともに追う。辺りの風景は、第1幕と同様きわめてゆっくりと変わっていくが、今度は右から左へとである。三人はしばらく見えていたが、やがて完全に姿を消してしまうと、森はどんどん消えていき、逆に石造りの丸天井は近くに迫って来る。アーチ天井の暗い廊下が現れると、鐘の音の音量は勢いを増す。石の壁が開かれると、第1幕と同じように巨大な聖杯の広間が再び現れるが、食卓だけがそこに無い。薄暗い照明。舞台の片側からは、棺に入ったティトゥレルの遺骸を担ぐ騎士達が入って来る。反対側からは、病床のアンフォルタスを伴った騎士達が入って来るが、その前には、ヴェールで覆われた聖杯の厨子が置いてある。) 【第1の行列】 (聖杯とアンフォルタスを担いで) 我らが木箱に入れて担ぐは、 聖なる務めのための聖杯。 そなたらが、暗き木箱に隠し持ち、 悲しみて担ぐものは、誰なるぞ? (2つの行進どうしがすれ違う間に) 【第2の行列】 (ティトゥレルの棺を携えて) 悲しみの棺に隠れしは、 聖なる力を持てし勇士。 神すらかつては庇護を求めし勇士・・・ 我らが運ぶはティトゥレル殿。 【第1の行列】 その殿を打ち殺したるは誰ぞ? 神に守られし、かつては神を助けし勇士を。 【第2の行列】 この殿を打ち殺せしは、寄る年波の重み。 聖杯を目にすることもできぬがゆえに。 【第1の行列】 聖杯の恩寵を目にするを妨げしは誰ぞ? 【第2の行列】 そなたらが担いし者・・・罪にまみれし守護者。 【第1の行列】 このお方を我らが連れてきたるは、 今日もう一度・・・これを最後に!・・・ この方が務めを果たさんと望みしがため。 (聖杯のテーブルの後ろにある寝椅子の上にアンフォルタスが腰をおろすと、棺がその前に置かれる。騎士達は、続く台詞の間にアンフォルタスのほうを向く) 【第2の行列】 あわれ!あわれ!聖杯の守護者! これを最後に・・・ どうか務めを果たされよ! AMFORTAS (衰弱して、やや身を起こしながら) そのとおり・・・ああ!ああ!我が身のあわれさよ! 私とて、お前達とともに叫びたい。 お前達の代わりに死んでしまいたい・・・ そうすれば穏やかに罪を償えるのに! (棺が開かれる。ティトゥレルの遺骸を目にして、皆は一斉に激しい嘆き声を発する) AMFORTAS (寝床から高く身を起こして遺骸に向かい合いながら) 父上・・・! 誰よりも神に祝福されし勇士! かつて天使達の降臨を迎えたほど清らかな方・・・(*1) 私は一人で死のうとしていたのに、 あなたを・・・死なせるとは! ああ!あなたが今や神の栄光に包まれ、 救い主ご自身をご覧になっているのなら、 どうか救い主に懇願して、主の聖なる血が、 主の祝福が、今日もう一度 この兄弟達に勇気を与え、 新しい命を与え・・・ 私自身には死を与えるよう、願ってください! 死ぬ!死ぬことこそ・・・ ただ一つの恩寵! 恐ろしい傷と心をさいなむ毒を退治し、 心臓の鼓動を止めてください! 父上!あなたに呼びかけますから、 あなたも声を合わせて呼びかけてください・・・ 『救い主よ、息子に安らぎを与えたまえ!』と。 【騎士たち】 (ますますアンフォルタスの傍に押し寄せて来る) 聖杯の覆いを取れ! 務めを果たせ! 父親が言ってるぞ・・・ お前の務めだ、お前の、と! AMFORTAS (荒れ狂う絶望の余り跳び上がり、後じさりする騎士達の中に突進していく) いやだ!もう二度と・・・!ああ! 感じるぞ・・・もう死の闇が辺りを包んでいるのを。 なのに、もう一度、生に舞い戻れだと! 狂っているのか!? 誰が、無理やりもう一度私を生かそうとするのだ? ただ死なせてくれれば良いだけなのに・・・ (着物をひきちぎりながら) ここだぞ・・・ここに傷口が開いている! ここに私を毒まみれにする血・・・その血が流れている。 武器を持て!ここに剣を突き刺すがいい、 深く、深く、柄(つか)が見えなくなるほど・・・! さあ!お前たち・・・ 苦悩もろともこの罪びとを殺してくれ。 そうすれば、聖杯はおのずとお前達に向かって輝くはず! (全員怖じ気づいてアンフォルタスから身を離し、アンフォルタスは、気味が悪いほどの放心状態に陥って一人で立ちつくす。パルジファルは、グルネマンツとクンドリーに伴われ、誰にも気づかれずに騎士達の間に入り込んでいたが、今や姿を現わし、槍を突き出すと、その穂先でアンフォルタスの脇腹に触れる) PARSIFAL 役に立つ武器は、一つだけ・・・ 傷をふさぐのは、 傷を作ったこの槍だけなのです。 (アンフォルタスの顔は、聖なる恍惚感に満たされ、明るく輝き始める。大きな感動のあまり、よろめき倒れそうになるが、グルネマンツがその体を支える) 救われるのです!罪の清めと贖いを得るのです! なぜなら、あなたの務めは、これからは私が果たすのですから。あなたの苦しみは報われました・・・ 人と一緒になって苦しむ至高の能力と 人を純粋に理解する力とを この臆病な愚か者に与えたのですから! (パルジファルは舞台中央に進み出て、槍を目の前に高々と掲げる) この聖なる槍を・・・ 私はあなた方に持ち返ったのです・・・! (全員が無上の恍惚感に満たされて、高く掲げられた槍を見つめると、その穂先を見上げながら、感激しつつパルジファルは言葉を続ける) ああ!奇蹟に満ちた最高の幸せ! 私には見えます・・・あなたの傷をふさぎ得た この槍からは、聖なる血が流れ出し、 その血はあこがれをこめて、聖杯の中に波打つ 誰もが知っている泉を求めていくのです。 もう、聖杯を、しまっておいてはなりません・・・ 覆いを取るのです・・・厨子を開けるのです! (パルジファルは祭壇の階段を上り、少年達によって開かれた厨子から聖杯を取り出し、無言のまま祈りつつ身を屈めると、聖杯を目の当りにして跪く。 聖杯は次第に柔らかく光を発する。舞台の下の方では、黄昏の色が濃くなっていく一方で、高みでは明るい光がますます強くなっていく) 【全員】 (中ぐらいと最高の高みから声を合わせて) この上ない救いの奇蹟だ・・・ 救い主が救われた! (一条の光・・・聖杯はこの上なく赤々と輝く。丸天井からは白い鳩が舞い降りて来て、パルジファルの頭上に羽ばたき続ける。クンドリーは、パルジファルを見上げながら、霊魂尽きてゆっくりと彼の前の地面に崩れ落ちる。アンフォルタスとグルネマンツが、跪きながらパルジファルへの忠誠を誓うと、パルジファルは祈り続ける騎士団に祝福を与えつつ、聖杯を左右に振る。舞台の幕がゆっくりと閉じられる) DRITTER AUFZUG Freie, anmutige Frühlingsgegend auf dem Gebiete des Grales. Nach dem Hintergrunde zu sanft ansteigende Blumenaue. Den Vordergrund nimmt der Saum des Waldes ein, der sich nach rechts zu, auf steigendem Felsengrund, ausdehnt. Im Vordergrunde, an der Waldseite, ein Quell; ihm gegenüber, etwas tiefer, eine schlichte Einsiedlerhütte, an einen Felsblock gelehnt. Frühester Morgen GURNEMANZ zum hohen Greise gealtert, als Einsiedler, nur in das Hemd des Gralsritters gekleidet, tritt aus der Hütte und lauscht Von dorther kam das Stöhnen so jammervoll klagt kein Wild, und gewiss gar nicht am heiligsten Morgen heut. Dumpfes Stöhnen von Kundrys Stimme Mich dünkt, ich kenne diesen Klageruf? Er schreitet entschlossen einer Dornenhecke auf der Seite zu diese ist gänzlich überwachsen; er reisst mit Gewalt das Gestrüpp auseinander dann hält er plötzlich an Ha! Sie – wieder da? Das winterlich rauhe Gedörn hielt sie verdeckt, – wie lang schon? Auf! Kundry! Auf! Der Winter floh, und Lenz ist da! Erwache! Erwache dem Lenz! Er zieht Kundry, ganz erstarrt und leblos, aus dem Gebüsch hervor und trägt sie auf einen nahen Rasenhügel Kalt und starr. – Diesmal hielt ich sie wohl für tot doch war's ihr Stöhnen, was ich vernahm? Er reibt der erstarrt vor ihm ausgestreckten Kundry stark die Hände und Schläfe und bemüht sich in allem, die Erstarrung von ihr weichen zu machen. Endlich scheint das Leben in ihr zu erwachen – sie erwacht völlig – als sie die Augen geöffnet, stösst sie einen Schrei aus. – Sie ist in rauhem Büssergewande, ähnlich wie im ersten Aufzuge, nur ist ihre Gesichtsfarbe bleicher, aus Miene und Haltung ist die Wildheit verschwunden. – Sie starrt lange Gurnemanz an. Dann erhebt sie sich, ordnet sich Kleidung und Haar, und lässt sich sofort wie eine Magd zur Bedienung an GURNEMANZ Du tolles Weib! Hast du kein Wort für mich? Ist dies der Dank, dass dem Todesschlafe noch einmal ich dich erweckt? KUNDRY neigt langsam das Haupt; dann bringt sie, rauh und abgebrochen, hervor Dienen – dienen. GURNEMANZ schüttelt den Kopf Das wird dich wenig mühn auf Botschaft sendet sich's nicht mehr; Kräuter und Wurzeln findet ein jeder sich selbst, wir lernten's im Walde vom Tier. Kundry hat sich während dem umgesehen, gewahrt die Hütte und geht hinein. – Gurnemanz blickt ihr verwundert nach Wie anders schreitet sie als sonst! Wirkte dies der heilige Tag? Oh! Tag der Gnade ohne Gleichen! Gewiss, zu ihrem Heile durft ich der Armen heut den Todesschlaf verscheuchen. Kundry kommt wieder aus der Hütte; sie trägt einen Wasserkrug und geht damit zum Quelle. Sie gewahrt hier, nach dem Walde blickend, in der Ferne einen Kommenden und wendet sich zu Gurnemanz, um ihn darauf hinzudeuten GURNEMANZ in den Wald blickend Wer nahet dort dem heiligen Quell? In düst'rem Waffenschmucke? Das ist der Brüder keiner! Während des folgenden Auftrittes des Parsifal entfernt sich Kundry mit dem gefüllten Kruge langsam in die Hütte, wo sie sich zu schaffen macht. – Parsifal tritt aus dem Walde auf. Er ist ganz in schwarzer Waffenrüstung; mit geschlossenem Helme und gesenktem Speere schreitet er, gebeugten Hauptes, träumerisch zögernd, langsam daher und setzt sich auf dem kleinen Rasenhügel am Quelle nieder GURNEMANZ nachdem er Parsifal staunend lange betrachtet tritt nun näher zu ihm Heil dir, mein Gast! Bist du verirrt, und soll ich dich weisen? Parsifal schüttelt sanft das Haupt Entbietest du mir keinen Gruss? Parsifal neigt das Haupt GURNEMANZ unmutig Hei! – Was? Wenn dein Gelübde dich bindet, mir zu schweigen, so mahnt das meine mich, dass ich dir sage, was sich ziemt. Hier bist du an geweihtem Ort da zieht man nicht mit Waffen her, geschloss'nen Helmes, Schild und Speer; und heute gar! Weisst du denn nicht, welch heil'ger Tag heut ist? Parsifal schüttelt mit dem Kopfe Ja! Woher kommst du denn? Bei welchen Heiden weiltest du, zu wissen nicht, dass heute der allerheiligste Charfreitag ist? Parsifal senkt das Haupt noch tiefer Schnell ab die Waffen! Kränke nicht den Herrn, der heute, bar jeder Wehr, sein heilig Blut der sündigen Welt zur Sühne bot! – Parsifal erhebt sich, nach einem abermaligen Schweigen, stösst den Speer vor sich in den Boden, legt Schild und Schwert davor nieder, öffnet den Helm, nimmt ihn vom Haupte und legt ihn zu den anderen Waffen, worauf er dann zu stummem Gebete vor dem Speer niederkniet. Gurnemanz betrachtet Parsifal mit Staunen und Rührung. – Er winkt Kundry herbei, welche soeben wieder aus der Hütte getreten ist. – Parsifal erhebt jetzt seinen Blick andachtsvoll zu der Lanzenspitze auf GURNEMANZ leise zu Kundry Erkennst du ihn? Der ist's, der einst den Schwan erlegt. Kundry bestätigt mit einem leisen Kopfnicken Gewiss, 's ist Er, der Tor, den ich zürnend von uns wies. Kundry blickt starr, doch ruhig auf Parsifal Ha! Welche Pfade fand er? Der Speer, – ich kenne ihn! in grosser Ergriffenheit Oh! Heiligster Tag, an dem ich heut erwachen sollt! Kundry hat ihr Gesicht abgewendet PARSIFAL erhebt sich langsam vom Gebete, blickt ruhig um sich, erkennt Gurnemanz und reicht diesem sanft die Hand zum Gruss Heil mir, dass ich dich wieder finde. GURNEMANZ So kennst auch du mich noch? Erkennst mich wieder, den Gram und Not so tief gebeugt? Wie kamst du heut – woher? PARSIFAL Der Irrnis und der Leiden Pfade kam ich; soll ich mich denen jetzt entwunden wähnen, da dieses Waldes Rauschen wieder ich vernehme, dich guten Greisen neu begrüsse? … Oder – irr ich wieder? Verändert dünkt mich alles? GURNEMANZ So sag, zu wem den Weg du suchtest? PARSIFAL Zu ihm, des tiefe Klagen ich törig staunend einst vernahm, dem nun ich Heil zu bringen mich auserlesen wähnen darf. – Doch, ach! – den Weg des Heiles nie zu finden, in pfadlosen Irren trieb ein wilder Fluch mich umher zahllose Nöte, Kämpfe und Streite, zwangen mich ab vom Pfade, wähnt ich ihn recht schon erkannt. Da musste mich Verzweiflung fassen, das Heiltum heil mir zu bergen, um das zu hüten, das zu wahren, ich Wunden jeder Wehr mir gewann; denn nicht ihn selber durft ich führen im Streite, – unentweiht führ ich ihn mir zur Seite, den ich nun heim geleite, der dort dir schimmert heil und hehr des Grales heil'gen Speer. GURNEMANZ in höchstes Entzücken ausbrechend O Gnade! Höchstes Heil! Oh! Wunder! Heilig, hehrstes Wunder! Nachdem er sich etwas gefasst, zu Parsifal O Herr! War es ein Fluch, der dich vom rechten Pfad vertrieb, so glaub, er ist gewichen. Hier bist du, dies des Grals Gebiet; dein harret seine Ritterschaft. Ach, sie bedarf des Heiles, des Heiles, das du bringst! Seit dem Tage, den du hier geweilt, die Trauer, die da kund dir ward,(*2) das Bangen wuchs zur höchsten Not. Amfortas, gegen seiner Wunden, seiner Seele Qual sich wehrend, begehrt in wütendem Trotze nun den Tod. Kein Flehn, kein Elend seiner Ritter bewog ihn mehr, des heil'gen Amts zu walten. Im Schrein verschlossen bleibt seit lang der Gral – so hofft sein sündenreu'ger Hüter, da er nicht sterben kann wann je er ihn erschaut, sein Ende zu erzwingen, und mit dem Leben seine Qual zu enden. Die heil'ge Speisung bleibt uns nun versagt; gemeine Atzung muss uns nähren darob versiegte unsrer Helden Kraft. Nie kommt uns Botschaft mehr, noch Ruf zu heil'gen Kämpfen aus der Ferne bleich und elend wankt umher die mut- und führerlose Ritterschaft. In dieser Waldeck' barg ich einsam mich,(*3) des Todes still gewärtig, dem schon mein alter Waffenherr verfiel; denn Titurel, mein heil'ger Held, den nun des Grales Anblick nicht mehr labte, er starb – ein Mensch, wie alle! PARSIFAL bäumt sich vor grossem Schmerz auf Und ich – ich bin's, der all dies Elend schuf! Ha! Welcher Sünden, welches Frevels Schuld muss dieses Torenhaupt seit Ewigkeit belasten, da keine Busse, keine Sühne der Blindheit mich entwindet, zur Rettung selbst ich auserkoren, in Irrnis wild verloren, der Rettung letzter Pfad mir schwindet! … Parsifal droht ohnmächtig umzusinken. Gurnemanz hält ihn aufrecht und senkt ihn zum Sitze auf den Rasenhügel nieder. – Kundry holt hastig ein Becken mit Wasser, um Parsifal zu besprengen GURNEMANZ Kundry sanft abweisend Nicht doch! Die heil'ge Quelle selbst erquicke unsres Pilgers Bad. Mir ahnt, ein hohes Werk hab er noch heut zu wirken, zu walten eines heil'gen Amtes – so sei er fleckenrein, und langer Irrfahrt Staub soll nun von ihm gewaschen sein! Parsifal wird von den Beiden sanft zum Rande des Quelles gewendet. Unter dem Folgenden löst ihm Kundry die Beinschienen, Gurnemanz aber nimmt ihm den Brustharnisch ab PARSIFAL sanft und matt Werd heut zu Amfortas ich noch geleitet? GURNEMANZ während der Beschäftigung Gewisslich; unsrer harrt die hehre Burg die Totenfeier meines lieben Herrn, sie ruft mich selbst dahin. Den Gral noch einmal uns da zu enthüllen, des lang versäumten Amtes noch einmal heut zu walten, zur Heiligung des hehren Vaters, der seines Sohnes Schuld erlag, die der nun also büssen will, gelobt' Amfortas uns. – Kundry badet Parsifal mit demutvollem Eifer die Füsse. Er blickt mit stiller Verwunderung auf sie PARSIFAL zu Kundry Du netztest mir die Füsse, nun netze mir das Haupt der Freund! GURNEMANZ schöpft hierbei mit der Hand aus dem Quell und besprengt Parsifals Haupt Gesegnet sei, du Reiner, durch das Reine! So weiche jeder Schuld Bekümmernis von Dir! Während Gurnemanz feierlich das Wasser sprengt, zieht Kundry ein goldenes Fläschchen aus dem Busen und giesst seinen Inhalt auf Parsifals Füsse aus; jetzt trocknet sie diese mit ihren schnell aufgelösten Haaren PARSIFAL nimmt Kundry sanft das Fläschchen ab und reicht es Gurnemanz Du salbtest mir die Füsse das Haupt nun salbe Titurels Genoss', dass heute noch als König er mich grüsse! Mit dem Folgenden schüttet Gurnemanz das Fläschchen vollends auf Parsifals Haupt aus, reibt dieses sanft und faltet dann die Hände darüber GURNEMANZ So ward es uns verhiessen; so segne ich dein Haupt, als König dich zu grüssen. Du Reiner! Mitleidvoll Duldender, heiltatvoll Wissender! Wie des Erlösten Leiden du gelitten, die letzte Last entnimm nun seinem Haupt! – PARSIFAL schöpft unvermerkt Wasser aus der Quelle, neigt sich zu der vor ihm noch knienden Kundry und netzt ihr das Haupt Mein erstes Amt verricht ich so die Taufe nimm, und glaub an den Erlöser! Kundry senkt das Haupt tief zur Erde, sie scheint heftig zu weinen PARSIFAL wendet sich um und blickt mit sanfter Entzückung auf Wald und Wiese, welche jetzt im Vormittagslichte leuchten Wie dünkt mich doch die Aue heut so schön! Wohl traf ich Wunderblumen an, die bis zum Haupte süchtig mich umrankten, doch sah ich nie so mild und zart die Halme, Blüten und Blumen, noch duftet' All' so kindisch hold, und sprach so lieblich traut zu mir. GURNEMANZ Das ist Charfreitags Zauber, Herr. PARSIFAL O wehe, des höchsten Schmerzentags! Da sollte, wähn ich, was da blüht, was atmet, lebt und wieder lebt, nur trauern – ach! – und weinen? GURNEMANZ Du siehst, das ist nicht so. Des Sünders Reuetränen sind es, die heut mit heil'gem Tau beträufet Flur und Au der liess sie so gedeihen. Nun freut sich alle Kreatur auf des Erlösers holder Spur, will ihr Gebet ihm weihen. Ihn selbst am Kreuze kann sie nicht erschauen; da blickt sie zum erlösten Menschen auf der fühlt sich frei von Sündenlast und Grauen, durch Gottes Liebesopfer rein und heil. Das merkt nun Halm und Blume auf den Auen, dass heut des Menschen Fuss sie nicht zertritt, doch wohl – wie Gott mit himmlischer Geduld sich sein erbarmt und für ihn litt – der Mensch auch heut in frommer Huld sie schont mit sanftem Schritt. Das dankt dann alle Kreatur, was all da blüht und bald erstirbt, da die entsündigte Natur heut ihren Unschuldstag erwirbt … Kundry hat langsam wieder das Haupt erhoben und blickt, feuchten Auges, ernst und ruhig bittend zu Parsifal auf PARSIFAL Ich sah sie welken, die einst mir lachten; ob heut sie nach Erlösung schmachten? Auch deine Träne ward zum Segenstaue du weinest, – sieh! es lacht die Aue! Er küsst sie sanft auf die Stirne. Glockengeläute, wie aus weiter Ferne GURNEMANZ Mittag – die Stund ist da. Gestatte, Herr, dass dein Knecht dich geleite! Gurnemanz hat seinen Gralsritter-Mantel herbeigeholt er und Kundry bekleiden Parsifal damit. – Parsifal ergreift feierlich den Speer und folgt mit Kundry dem langsam geleitenden Gurnemanz. Die Gegend verwandelt sich sehr allmählich, ähnlicher Weise wie im ersten Aufzuge, nur von rechts nach links. Nachdem die Drei eine Zeitlang sichtbar geblieben, verschwinden sie gänzlich, als der Wald sich immer mehr verliert und dagegen Felsengewölbe näher rücken. – Dunkle gewölbte Gänge. Anwachsendes Glockengeläute. - Die Felswände öffnen sich, und die grosse Grals-Halle, wie im ersten Aufzuge, nur ohne die Speisetafeln, stellt sich wieder dar. Düstere Beleuchtung. – Von der einen Seite ziehen die Titurels Leiche im Sarge tragenden Ritter herein; von der anderen Seite die Amfortas im Siechbette geleitenden, vor diesem der verhüllte Schrein mit dem Grale ERSTER ZUG mit dem Gral und Amfortas Geleiten wir im bergenden Schrein. den Gral zum heiligen Amte, wen berget ihr im düst'ren Schrein, und führt ihr trauernd daher? Während die beiden Züge an einander vorbeischreiten ZWEITER ZUG mit Titurels Sarge Es birgt den Helden der Trauerschrein, er birgt die heilige Kraft, der Gott einst selbst zur Pflege sich gab Titurel führen wir her. ERSTER ZUG Wer hat ihn gefällt, der, in Gottes Hut, Gott selbst einst beschirmte? ZWEITER ZUG Ihn fällte des Alters siegende Last, da den Gral er nicht mehr erschaute. ERSTER ZUG Wer wehrt' ihm des Grales Huld zu erschauen? ZWEITER ZUG Den dort ihr geleitet, der sündige Hüter. ERSTER ZUG Wir geleiten ihn heut, weil heut noch einmal – zum letzten Male! – will des Amtes er walten. Amfortas ist jetzt auf das Ruhebett hinter dem Gralstische niedergelassen, und der Sarg davor niedergesetzt worden. Die Ritter wenden sich mit dem Folgenden an Amfortas ZWEITER ZUG Wehe! Wehe! Du Hüter des Grals! Zum letzten Mal sei des Amtes gemahnt! AMFORTAS sich matt ein wenig aufrichtend Ja – Wehe! Wehe! Weh über mich! So ruf ich willig mit euch. Williger nähm ich von euch den Tod, – der Sünde mildeste Sühne! Der Sarg wird geöffnet. Beim Anblick der Leiche Titurels bricht Alles in einen jähen Wehruf aus AMFORTAS von seinem Lager sich hoch aufrichtend, zur Leiche gewendet Mein Vater! – Hochgesegneter der Helden! Du Reiner, dem einst die Engel sich neigten (*4) der einzig ich sterben wollt, dir – gab ich den Tod! Oh! der du jetzt in göttlichem Glanz den Erlöser selbst erschaust, erflehe von ihm, dass sein heiliges Blut – wenn noch einmal heut sein Segen die Brüder soll erquicken, wie ihnen neues Leben – mir endlich spende den Tod! Tod! Sterben … Einz'ge Gnade! Die schreckliche Wunde, das Gift, ersterbe, das es zernagt, erstarre das Herz! Mein Vater! Dich ruf ich – rufe du ihm es zu »Erlöser, gib meinem Sohne Ruh!« DIE RITTER drängen sich näher an Amfortas heran Enthülle den Gral! Walte des Amtes! Dich mahnet dein Vater du musst, du musst! AMFORTAS springt in wütender Verzweiflung auf und stürzt sich unter die zurückweichenden Ritter Nein! – Nicht mehr! – Ha! Schon fühl ich den Tod mich umnachten, und noch einmal sollt ich ins Leben zurück? Wahnsinnige! Wer will mich zwingen zu leben, könnt ihr doch Tod mir nur geben? Er reisst sich das Gewand auf Hier bin ich, – die off'ne Wunde hier! Das mich vergiftet, hier fliesst mein Blut heraus die Waffe! Taucht eure Schwerte tief, tief – bis ans Heft! – Auf! Ihr Helden tötet den Sünder mit seiner Qual, von selbst dann leuchtet euch wohl der Gral! … Alles ist scheu vor Amfortas gewichen, welcher, in furchtbarer Ekstase, einsam steht. – Parsifal ist, von Gurnemanz und Kundry begleitet, unvermerkt unter den Rittern erschienen, tritt jetzt hervor und streckt den Speer aus, mit dessen Spitze er Amfortas' Seite berührt PARSIFAL Nur eine Waffe taugt die Wunde schliesst der Speer nur, der sie schlug. Amfortas' Miene leuchtet in heiliger Entzückung auf; er scheint vor grosser Ergriffenheit zu schwanken; Gurnemanz stützt ihn Sei heil, entsündigt und gesühnt! Denn ich verwalte nun dein Amt. Gesegnet sei dein Leiden, das Mitleids höchste Kraft und reinsten Wissens Macht dem zagen Toren gab! – Parsifal schreitet nach der Mitte, den Speer hoch vor sich erhebend Den heil'gen Speer – ich bring ihn euch zurück! – Alles blickt in höchster Entzückung auf den emporgehaltenen Speer, zu dessen Spitze aufschauend, Parsifal in Begeisterung fortfährt Oh! Welchen Wunders höchstes Glück! Der deine Wunde durfte schliessen, ihm seh ich heil'ges Blut entfliessen in Sehnsucht nach dem verwandten Quelle, der dort fliesst in des Grales Welle! Nicht soll der mehr verschlossen sein – Enthüllet den Gral – öffnet den Schrein! Parsifal besteigt die Stufen des Weihtisches, entnimmt dem von den Knaben geöffneten Schreine den Gral und versenkt sich, unter stummem Gebete, kniend in seinen Anblick. – Allmähliche sanfte Erleuchtung des Grales. – Zunehmende Dämmerung in der Tiefe bei wachsendem Lichtscheine aus der Höhe ALLE mit Stimmen aus der mittleren sowie der höchsten Höhe Höchsten Heiles Wunder Erlösung dem Erlöser! Lichtstrahl hellstes Erglühen des Grales. Aus der Kuppel schwebt eine weisse Taube herab und verweilt über Parsifals Haupte. Kundry sinkt, mit dem Blicke zu ihm auf, vor Parsifal entseelt langsam zu Boden. Amfortas und Gurnemanz huldigen kniend Parsifal, welcher den Gral segnend über die anbetende Ritterschaft schwingt. Der Bühnenvorhang wird langsam geschlossen この日本語テキストは、 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス の下でライセンスされています。@wagnerianchan Wagner,Richard/Parsifal
https://w.atwiki.jp/oper/pages/3129.html
第2部 Nr.30 Arie (Alt) mit Chor ALT ああ!私のイエスが行ってしまわれた! どういうことなの?これを目にしていられましょうか? ああ!私の子羊が、虎の爪にかかってしまった・・・ ああ!私のイエスはどこに行ってしまったの? ああ!この心にどう言えばいいの? 不安に満ちて、この心はこう問いかける・・・ 「ああ!私のイエスはどこに行ってしまったの?」と。 CHOR あなたのご友人はどこに行かれたのです? ああ・・・誰よりも美しいご婦人よ。 どこに行かれたのです?あなたのご友人は・・・? 私たちも、あなたと一緒にお探しします。 Nr.31 Rezitativ 福音史家 イエスを捕らえた者達は、律法学者たちと長老たちが集まっていた大祭司カヤパの宮殿にイエスを連れて行った。ペトロは遠くからイエスの後を追い、大祭司の宮殿に入ると下僕たちと並んで腰を下ろし、そこで何が起きるか見ようとした。祭司長たち、長老たちと、全最高法院は、イエスを死刑にするための偽証を求めたが、何一つ証拠は得られなかった。 Nr.32 Choral この世は、私の目の前で、偽りの裁きをした。 数々の嘘と、つくりごとと、 無数の網の目と、ひそかな罠とを用いて。 主よ・・・危険の中にある私の姿をご覧ください。 偽りにみちた謀りごとから私をお守りください! Nr.33 Rezitativ 福音史家 偽りの証人達が大勢やって来たが、何一つ証拠は得られなかった。だが最後に、二人の偽りの証人が来て、こう言った。 第一と第二の証人 この男は言いました。「私は神殿を破壊し、3日のうちに建て直すことができる」と。 福音史家 すると大祭司は立ち上がり、イエスに言った。 大祭司 この者たちの証言に、何か反論しないのか? 福音史家 しかしイエスは黙ったままだった。 Nr.34 Rezitativ (Tenor) 私のイエスは、 数々の嘘に対しても黙っていた。 それによってイエスは示そうとされたのだ。 憐れみに満ちた心で、 我らの前で、苦しみを自ら担おうとすることを。 だから、我らも同じ苦痛の中にいても、 まさにイエスと同じように、 迫害の中でも黙っていようではないか。 Nr.35 Arie (Tenor) 耐え忍ぼう! 偽りの言葉が私を刺そうとも。 耐えていこう。 罪なくして受ける嘲罵にも。 見よ。愛する神は、 きっと我が心の潔白に報いてくださるはず。 Nr.36a Rezitativ 福音史家 大祭司はイエスに答えて言った。 大祭司 生ける神にかけて、我々に答えるようお前に求める。お前は神の子であるキリストなのか? 福音史家 イエスは大祭司に言った。 イエス 「そのとおりだ。だが私はあなたがたに言おう。『これより起こる次の出来事を、あなたがたは目にすることとなるだろう・・・人の子が力あるお方の右に座し、天の雲に乗ってやってくるのだ。』」 福音史家 すると大祭司は自分の衣を引き裂き、こう言った。 大祭司 この男は神を侮辱したぞ。これ以上の証言が必要だろうか?どうだ?今の神への冒瀆の言葉を聞いただろう。お前たちはどう思うのだ? 福音史家 人々は答えて言った。 Nr.36b Chor この男は死罪に値する! Nr.36c Rezitativ 福音史家 人々はイエスの顔に唾をはきかけ、こぶしでイエスを殴った。その中の数人はイエスの顔を殴りながら、こう言った。 Nr.36d Chor 当ててみろ!キリストよ!お前を殴った者は誰だ? Nr.37 Choral 誰なのです? 我が救い主であるあなたを、 誰が、こんなにもむごく痛めつけたのです? あなたは決して、 我らや我らの子たちのような罪びとではない。 いかなる悪事も、あなたはご存知ないのです。 Nr.38a Rezitativ 福音史家 ペトロは宮殿の建物の外に座っていたが、一人の女中が近づいてきてこう言った。 第一の女中 お前さんも、ガリラヤから来たイエスと一緒だったじゃないか。 福音史家 ペトロはそこにいる全ての者達の前で、それを否定した。 ペトロ 身に覚えがないぞ。そんなことは。 福音史家 そうして門をくぐって宮殿の外に出ようとしたが、もう一人の女中もペトロの姿を見て、居合わせた人々にこう言った。 第二の女中 この人も、ナザレのイエスと一緒にいたわ。 福音史家 ペトロは再び否認し、周囲に誓いを立てた。 ペトロ あんな男のことなど知るものか。 福音史家 しかし、しばらくすると、そこに立っていた人々が向かってきて、ペトロに言った。 Nr.38b Chor CHOR ほんとうだ。お前もあの男たちの一味だ。お前の方言を聴けばすぐに分かる。 Nr.38c Rezitativ 福音史家 ペトロは、我が身を呪い、周囲に誓いを立てはじめた。 ペトロ あんな男のことなど知らない。 福音史家 そう言い終わるとすぐ雄鶏が鳴いた。ペトロはイエスが彼に言った言葉を思い出した。「雄鶏が鳴く前に、お前は三度(みたび)私を知らないと言うであろう。」そして、門の外に出ると、激しく泣いた。 Nr.39 Arie (Alt) どうかお憐れみください。 神よ、お憐れみください。私が流す、この涙のゆえに! どうかこちらをご覧ください。 目も心も、あなたを前にして泣いています。 激しく泣いているのです。 Nr.40 Choral たとえあなたのもとを去ろうとも、 私は再び戻ってきます。 あなたのひとり子は、恐怖と死の苦しみによって、 我らを贖ってくださったのですから。 私は、私の罪を否認しません。 しかし、あなたの恩寵と慈愛は、 私の心に常に住まう原罪よりも、 ずっとずっと大きなものなのです。 Nr.41a Rezitativ 福音史家 夜が明けると、すべての祭司長と民衆代表の長老たちは最高法院を開き、イエスを殺そうと協議した。そしてイエスを縄に縛り、連行し、総督ポンテオ・ピラトに引き渡した。 イエスを裏切ったユダは、イエスに死罪が下されるのを見て後悔し、祭司長たちと長老たちに30枚の銀貨を返し、こう言った。 ユダ 私は悪事を働いた・・・罪なき人の血を売ったのだ。 福音史家 彼らは言った。 Nr.41b Chor だから何だというのだ?黙って見ていろ! Nr.41c Rezitativ 福音史家 するとユダは神殿に銀貨を投げつけて立ち上がると、その場から走り去り、首をくくって死んだ。祭司長たちは銀貨を拾うと、こう言った。 第一と第二の祭司長 これを神殿の金庫に納めるのはよくない。なんと言っても、血の報酬なのだから。 Nr.42 Arie (Bass) 私のイエスを返してくれ! 見よ!あの人殺しの報酬の金を、 あんな放蕩息子ですら お前たちの足元に投げ捨てたではないか! Nr.43 Rezitativ 福音史家 彼らは協議し、その金で陶器職人の畑を、巡礼者の墓地として使用するために買った。それゆえ、その畑は今日に至るまで「血の畑」と呼ばれている。このとき預言者エレミヤの預言が成就された。その預言はこうである。「彼らは、イスラエルの子たちから買い受けた男への代価として支払った銀貨30枚を再び受け取った。彼らはその金を、陶器職人の畑を買うために使った。主が私にお命じになったとおりである。」 さて、イエスは総督の前に立ち、総督はイエスに問いかけた。 ピラト お前はユダヤ人の王か? 福音史家 イエスは総督に言った。 イエス 「そのとおりだ。」 福音史家 イエスは、祭司長たちと長老たちからの告発を受けたが、イエスは何も答えなかった。ピラトはイエスにこう言った。 ピラト この者たちの厳しい告発の声が聞こえないのか? 福音史家 イエスはピラトに一言も答えなかった。そのため総督も、どういうわけかと非常に不思議に思った。 Nr.44 Choral あなたの道を委ねるのです。 あなたの心の苦しみの原因を委ねるのです。 あのお方の誠実な保護に。 天を率いるあのお方の保護に。 雲にも、大気にも、風にも、 道を授け、流れる道筋を与えるお方は、 きっとその道をも見つけてくださいます。 あなたの足が歩める道を。 Nr.45a Rezitativ 福音史家 祭りの時には、総督は民衆が望む囚人を誰か一人釈放する習わしとなっていた。ちょうどその時、総督の囚人の中には、バラバという名の特別な囚人がいた。そこで皆が集まると、ピラトは彼らに言った。 ピラト 私はどちらを釈放すればよいのだ?バラバか?それとも、キリストと言われているイエスか? 福音史家 なぜならピラトは、彼らが妬みのゆえにイエスを引き渡したことを知っていたからである。ピラトが裁判官の席に座っていると、彼の妻は使者を遣わして、ピラトにこう伝えさせた。 ピラトの妻 この正しい人の身にかかわってはなりません。今日、夢の中で何度もこの人のことでうなされたのですから! 福音史家 しかし、祭司長たちと長老たちは民衆を説得し、バラバを恩赦し、イエスを殺すように言わせた。総督は彼らに答えて言った。 ピラト この二人のどちらを、私は釈放すればよいのだ? 福音史家 彼らは言った。 CHOR バラバを! 福音史家 ピラトは彼らに言った。 ピラト では、キリストと言われているイエスについては、どうすればよいのだ? 福音史家 皆は言った。 Nr.45b Chor 十字架刑にするのだ! Nr.46 Choral なんと信じがたい罰を! よき羊飼いが、羊たちに代わって苦しむとは。 正しい心を持つ主人が、 僕(しもべ)たちに代わって負債を払うとは。 Nr.47 Rezitativ 福音史家 総督は言った。 ピラト 一体この男がどんな悪事を働いたのだ? Nr.48 Rezitativ (Sopran) このお方は私たちみんなに良きことをなさいました。 目の見えない人に視力を与え、 歩けない人を歩けるようにし、 私たちに父なる神の言葉を伝え、 悪魔を追い払い、 悲しみに沈む人を立ち直らせました。 多くの罪びとをその手に迎え入れたのです。 私のイエスは、そのほかのことはなさいませんでした。 Nr.49 Arie (Sopran) 愛ゆえに、 愛ゆえに、私の救い主は死のうとされるのです。 ごくわずかな罪さえも、ご存じないというのに。 永劫の破滅と審判の罰が、 私の心にとどまることのないように、 そうしてくださるのです。 Nr.50a Rezitativ 福音史家 民衆はもう一度叫んで言った。 Nr.50b Chor 十字架刑にするのだ! Nr.50c Rezitativ 福音史家 ピラトは、この様子に手がつけられないどころか、騒ぎがますます大きくなってきたのを見て、水を取り、民衆の目の前で両手を洗って、こう言った。 ピラト この正しい男の血に私は何の責任もない。よく見るのだ。 福音史家 民衆は皆こう答えた。 Nr.50d Chor その血は我らと我らの子らにくだる。 Nr.50e Rezitativ 福音史家 ピラトは民衆のためにバラバを釈放したが、イエスには鞭を打たせたうえで、十字架刑に処すべく引き渡した。 Nr.51 Rezitativ (Alt) 神よ!お憐れみください! 救い主が縛られています。 ああ・・・鞭打ち!殴打!その傷! 刑吏たちよ!やめるのです! あなたたちの心は やわらぐことはないのですか? あのように悲惨な様子を目にしても。 ああ、そうだとすれば! あなたたちの心は、まるで拷問のための柱・・・ いいえ、それよりももっと残酷なもの。 憐れみの心を持つのです!やめるのです! Nr.52 Arie (Alt) 涙に頬を濡らしても、 何もお助けできないとしても、 せめて・・・ああ、私の心を受け取ってください! あなたの傷口からやさしく流れる血潮の傍に、 私の心を置かせていただき、 犠牲の血の受け皿とさせていただきたいのです! Nr.53a Rezitativ 福音史家 こうして総督の兵士達はイエスを官邸の中へと連れて行き、全兵士をイエスの周りに集め、イエスの衣服を脱がせた。そして紫がかった深紅のマントを着せ、茨の冠を編むと、それをイエスの頭に乗せた。さらに、葦の棒をイエスの右手に持たせると、イエスの前にひざまずき、嘲ってこう言った。 Nr.53b Chor ようこそ!ユダヤの王様! Nr.53c Rezitativ 福音史家 彼らはイエスに唾を吐きかけ、葦の棒を取り上げると、その棒でイエスの頭を殴った。 Nr.54 Choral ああ・・・血と傷にまみれた御頭(みかしら)が、 苦痛を受け、嘲笑われている。 ああ・・・嘲りのために、 茨の冠をかぶせられた御頭(みかしら)。 ああ・・・ほんとうならば、 至上の栄誉に包まれ、美しく飾られているはずなのに! たとえ今は激しい嘲りを受けようとも、 ようこそ!・・・ようこそ私のもとへ! あなた様の気高いお顔・・・ いつもなら、世の権威も、 その前で震えおののくはずのお顔。 それがなんとひどく、唾を浴びせられていることか! なんと真っ青なお顔なことか! 誰なのです?どんな光とも比べようのない あなた様の目の輝きを こんなにも汚した者は? Nr.55 Rezitativ 福音史家 彼らはイエスを散々嘲った挙句、マントを脱がせ、元の服を着せると、十字架刑に処するために連れて行った。宮殿の外に出た時、彼らはクレネから来たシモンという男を見つけ、その男に無理やり十字架を背負わせた。 Nr.56 Rezitativ (Bass) ああ・・・もとより、我らのうちの肉と血も 我らは十字架にかけねばなりません・・・ 我らの心に良きものほど、 一層つらく、苦いはずですから。 Nr.57 Arie (Bass) おいで、甘き十字架よ・・・そのように私は言いましょう。 私のイエスよ!その十字架をいつも私の心に授けてください! いつの日か我が苦しみがあまりに重くなろうとも、 私が自分で担うのを、あなたは助けてくださいます。 Nr.58a Rezitativ 福音史家 こうして彼らはゴルゴタという名の場所に来た。これはドイツ語で「されこうべの地」との意味である。彼らは、苦みを混ぜた酸いぶどう酒をイエスに与えて飲ませようとしたが、イエスはそれを味見しただけで飲もうとはしなかった。イエスを十字架につけたあと、彼らはイエスの衣服を裂き、籤引きの競売に付した。これは、かの預言者の次の言葉が成就されんがためである。「彼らは私の衣服を仲間で分け合い、私の着物は籤引きにした。」 彼らはその場に座り、イエスを見張った。彼らはイエスの頭の上に、死罪の罪状書きとして「これはユダヤ人の王イエスである」と貼りつけた。イエスとともに二人の人殺しが十字架に架けられており、一人はイエスの右、もう一人は左にいた。十字架の脇を通り過ぎてゆく者達は、イエスを罵り、首を振りながらこう言った。 Nr.58b Chor 神殿を破壊し、3日のうちに建て直すと言うのなら、まず自分自身を助けるがよかろう!もし神の子であるならば、その十字架から降りて来い! Nr.58c Rezitativ 福音史家 祭司長たちも、律法学者たちや長老たちとともに、同じようにイエスを嘲り、こう言った。 Nr.58d Chor この男は、他人は助けたが、自分自身は助けられない。本当にイスラエルの王であるならば、今すぐその十字架から降りればよいではないか。それなら我らも信じもしよう。この男は神を頼んだのだ。神に気に入られているというのなら、今こそ救ってもらえばよい。お前は「私は神の子だ」と言っていたではないか。 Nr.58e Rezitativ 福音史家 イエスとともに十字架に架けられていた人殺したちもまた、同じようにイエスを嘲った。 Nr.59 Rezitativ (Alt) ああ・・・ゴルゴタよ!呪われしゴルゴタよ! この地では、栄光の主が嘲りのうちに滅び、 世の祝福と世界の救いが、 呪いと見なされ、十字架に架けられる。 天空と大地の創り主が、 大地と大気を奪い去られる。 この地では、罪なき者が、罪のうちに死する定め! それは、我が心を、あまりにも責め苦しめる。 ああ・・・ゴルゴタよ!呪われしゴルゴタよ! Nr.60 Arie (Alt) mit Chor ALT 見なさい!イエスが手を差し伸べている。 大きく手を広げて、我らをつかもうとされている。 おいでなさい・・・! CHOR どこへ・・・? ALT イエスのふところへ。 そこに救いを求め、憐れみを得るのです! 探しましょう・・・! CHOR どこを・・・? ALT イエスのふところを。 ここに生き、そして死に、そして安らぐのです。 あなたがた・・・捨てられたひな鳥よ・・・ ここにとどまりなさい・・・ CHOR どこに・・・? ALT イエスのふところに。 Nr.61a Rezitativ 福音史家 第6時(正午)から暗闇が全地を覆い、第9時(午後3時)まで続いた。その第9時(午後3時)にイエスは声高く叫んで言った。 イエス 「エリ、エリ、ラマ アザプタニ!」 福音史家 "このような意味である。「わが神よ?わが神よ?なぜ私を見捨てられたのですか?」 そこに立っていた数名の者は、この言葉を聞くとこう言った。" Nr.61b Chor あの男は、エリヤを呼んでいるのだ! Nr.61c Rezitativ 福音史家 すぐに彼らの中から一人が走り寄り、取り出した海綿に酸いぶどう酒を含ませて葦の棒の先端に突き刺し、イエスの口に含ませた。だが他の者たちはこう言った。 Nr.61d Chor やめろ!エリヤが来てこの男を救うかどうか見ようではないか。 Nr.61e Rezitativ 福音史家 イエスはもう一度大声で叫ぶと、この世を去られた。 Nr.62 Choral いつか私が世を去るとき、 どうか私から去らないでください。 私が死の苦しみを受けるとき、 どうかお姿を顕してください! 私の心が 激しい不安に締め付けられるとき、 あなたが受けた恐れと痛みの力で、 私から恐れを取り除いてください! Nr.63a Rezitativ 福音史家 すると見よ・・・神殿の緞帳は上から下まで真っ二つに裂けた。地震が起こり、岩山が割れ、墓穴が開いた。墓の中に眠っていた多くの聖者の遺体が立ち上がり、イエスの復活の後に墓から出ると、聖都に向かい、多くの人々に姿を現した。百人隊長と、隊長とともにいてイエスを見守っていた者達は、地震とその後の出来事を見て、激しく驚いてこう言った。 Nr.63b Chor まことに、この人は神の子だったのだ。 Nr.63c Rezitativ 福音史家 イエスを遠巻きに見つめていた多くの女がいた。この女たちはガリラヤの地からやって来て、イエスの世話をしていたのである。その中には、マグダラのマリアがおり、ヤコブとヨセフの母マリアがおり、ゼベダイの子らの母もいた。夕方になり、イエスの弟子の一人であったアリマタヤ出身のヨセフという名の富裕な男がピラトのもとに赴き、イエスの遺体を引き取りたいと願った。ピラトは、ヨセフに遺体を引き渡すよう命じた。 Nr.64 Rezitativ (Bass) アダムの転落が告げられたのは、 涼しい夕暮れどきだった。 夕暮れに主はアダムを下界に落としたのだ。 しかし、夕暮れに、鳩はノアのもとに帰ってきた。 オリーブの葉を口にして。 ああ・・・美しき時!この夕暮れどき! いまこそ神との和解がなされたのだ。 イエスが十字架を成就なされたのだから。 イエスのご遺体を安息の場へともたらそう・・・ ああ!魂よ!祈るがいい! 行くがいい!行って、亡くなられたイエスから受けるのだ。 ああ!救いの形見を!かけがえなき想い出を! Nr.65 Arie (Bass) 我が心よ!清くあれ! 私は自らのうちにイエスを埋葬するのだから。 イエスは今こそ私の中に、 永遠に、 甘き安らぎを見い出すのだから。 現世よ!出ていけ!迎え入れよ!イエスを! Nr.66a Rezitativ 福音史家 ヨセフはイエスの遺体を受け取り、清潔な亜麻布にくるむと、あらかじめ岩の中に掘らせておいた自分の新しい墓穴に納めた。そして大きな石を入口の前に転がして立ち去った。マグダラのマリアと、そのほかのマリアは、墓に向かい合って腰を下ろした。次の日、つまり備えの日が終わったあと、祭司長たちとパリサイ派の人々は、揃ってピラトのもとに来てこう言った。 Nr.66b Chor 総督さま。人の心を惑わせたあの男が、生前に「私は3日後によみがえるであろう」と言っていたのを思い出したのです。ですから、あの男の弟子が来て遺体を盗み、「あのお方が死者の中から復活した」と民衆に言わないように、3日目まで番をするようお命じください。最後の嘘が、最初の嘘より、もっと手に負えないものにならないようにしてください! Nr.66c Rezitativ 福音史家 ピラトは彼らに言った。 ピラト ならば番人を置け。そこに行って、お前たちの好きなやり方で番をすればよい! 福音史家 彼らは墓に行き、番人たちと墓の番をし、石に封印をした。 Nr.67 Rezitativ (4 Soli) mit Chor BASS いまや主は休んでおられる。 CHOR 私のイエスよ、おやすみなさい! TENOR 我らの罪が与えた苦難は終わったのです。 CHOR 私のイエスよ、おやすみなさい! ALT ああ・・・お体に幸がありますように! ご覧ください。いかに我らが悔い改めて泣いているか・・・ 我らの堕落は、いかにあなたのお体を苦しめたことでしょう! CHOR 私のイエスよ、おやすみなさい! SOPRAN 生ある限り、無数の感謝を捧げるのです。 あなた様が受けられた苦しみに。 私の心の救いを、あなた様が価値あるものと見なしてくださったことに。 CHOR 私のイエスよ、おやすみなさい! Nr.68 Chor 私たちは涙とともにくずおれて、 お墓のあなたに呼びかける・・・ お休みください、やすらかに! 疲れ果てたお体を休めてください! お体を休めてください、やすらかに! あなたの墓穴と墓石は、 不安な私たちの良心の 心地よい安息の枕となり、 魂の安らぎの場となることでしょう。 お体を休めてください、やすらかに! 両眼は至福のうちにまどろんでいきます。 私たちは涙とともにくずおれて、 お墓のあなたに呼びかける・・・ お休みください、やすらかに! 疲れ果てたお体を休めてください! あなたの墓穴と墓石は、 不安な私たちの良心の 心地よい安息の枕となり、 魂の安らぎの場となることでしょう。 両眼は至福のうちにまどろんでいきます。 ZWEITER TEIL Nr.30 Arie (Alt) mit Chor ALT Ach! nun ist mein Jesus hin! Ist es möglich, kann ich schauen? Ach! mein Lamm in Tigerklauen, Ach! wo ist mein Jesus hin? Ach! was soll ich der Seele sagen, Wenn sie mich wird ängstlich fragen: Ach! wo ist mein Jesus hin? CHOR Wo ist denn dein Freund hingegangen, O du Schönste unter den Weibern? Wo hat sich dein Freund hingewandt? So wollen wir mit dir ihn suchen. Nr.31 Rezitativ EVANGELIST Die aber Jesum gegriffen hatten, führeten ihn zu dem Hohenpriester Kaiphas, dahin die Schriftgelehrten und Ältesten sich versammlet hatten. Petrus aber folgete ihm nach von ferne bis in den Palast des Hohenpriesters und ging hinein und satzte sich bei die Knechte, auf dass er sähe, wo es hinaus wollte. Die Hohenpriester aber und Ältesten und der ganze Rat suchten falsche Zeugnis wider Jesum, auf dass sie ihn töteten, und funden keines. Nr.32 Choral Mir hat die Welt trüglich gericht Mit Lügen und mit falschem G dicht, Viel Netz und heimlich Stricke. Herr, nimm mein wahr in dieser G fahr, B hüt mich für falschen Tücken! Nr.33 Rezitativ EVANGELIST Und wiewohl viel falsche Zeugen herzutraten, funden sie doch keins. Zuletzt traten herzu zween falsche Zeugen und sprachen ERSTER UND ZWEITER ZEUGE Er hat gesagt Ich kann den Tempel Gottes abbrechen und in dreien Tagen denselben bauen. EVANGELIST Und der Hohepriester stund auf und sprach zu ihm HOHERPRIESTER Antwortest du nichts zu dem, das diese wider dich zeugen? EVANGELIST Aber Jesus schwieg stille. Nr.34 Rezitativ (Tenor) Mein Jesus schweigt Zu falschen Lügen stille, Um uns damit zu zeigen, Dass sein Erbarmensvoller Wille Vor uns zum Leiden sei geneigt, Und dass wir in dergleichen Pein Ihm sollen ähnlich sein Und in Verfolgung stille schweigen. Nr.35 Arie (Tenor) Geduld! Wenn mich falsche Zungen stechen. Leid ich wider meine Schuld Schimpf und Spott, Ei, so mag der liebe Gott Meines Herzens Unschuld rächen. Nr.36a Rezitativ EVANGELIST Und der Hohepriester antwortete und sprach zu ihm HOHERPRIESTER Ich beschwöre dich bei dem lebendigen Gott, dass du uns sagest, ob du seiest Christus, der Sohn Gottes? EVANGELIST Jesus sprach zu ihm JESUS Du sagest s. Doch sage ich euch Von nun an wird s geschehen, dass ihr sehen werdet des Menschen Sohn sitzen zur Rechten der Kraft und kommen in den Wolken des Himmels. EVANGELIST Da zerriss der Hohepriester seine Kleider und sprach HOHERPRIESTER Er hat Gott gelästert; was dürfen wir weiter Zeugnis? Siehe, itzt habt ihr seine Gotteslästerung gehöret. Was dünket euch? EVANGELIST Sie antworteten und sprachen Nr.36b Chor Er ist des Todes schuldig! Nr.36c Rezitativ EVANGELIST Da speieten sie aus in sein Angesicht und schlugen ihn mit Fäusten. Etliche aber schlugen ihn ins Angesicht und sprachen Nr.36d Chor Weissage uns, Christe, wer ist s, der dich schlug? Nr.37 Choral Wer hat dich so geschlagen, Mein Heil, und dich mit Plagen So übel zugericht ? Du bist ja nicht ein Sünder Wie wir und unsre Kinder; Von Missetaten weißt du nicht. Nr.38a Rezitativ EVANGELIST Petrus aber saß draußen im Palast; und es trat zu ihm eine Magd und sprach ERSTE MAGD Und du warest auch mit dem Jesu aus Galiläa. EVANGELIST Er leugnete aber vor ihnen allen und sprach PETRUS Ich weiß nicht, was du sagest. EVANGELIST Als er aber zur Tür hinausging, sahe ihn eine andere und sprach zu denen, die da waren ZWEITE MAGD Dieser war auch mit dem Jesu von Nazareth. EVANGELIST Und er leugnete abermal und schwur dazu PETRUS Ich kenne des Menschen nicht. EVANGELIST Und über eine kleine Weile traten hinzu, die da stunden, und sprachen zu Petro Nr.38b Chor CHOR Wahrlich, du bist auch einer von denen; denn deine Sprache verrät dich. Nr.38c Rezitativ EVANGELIST Da hub er an, sich zu verfluchen und zu schwören PETRUS Ich kenne des Menschen nicht. EVANGELIST Und alsbald krähete der Hahn. Da dachte Petrus an die Worte Jesu, da er zu ihm sagte Ehe der Hahn krähen wird, wirst du mich dreimal verleugnen. Und ging heraus und weinete bitterlich. Nr.39 Arie (Alt) Erbarme dich, Mein Gott, um meiner Zähren willen! Schaue hier, Herz und Auge weint vor dir Bitterlich. Nr.40 Choral Bin ich gleich von dir gewichen, Stell ich mich doch wieder ein; Hat uns doch dein Sohn verglichen Durch sein Angst und Todespein. Ich verleugne nicht die Schuld; Aber deine Gnad und Huld Ist viel größer als die Sünde, Die ich stets in mir befinde. Nr.41a Rezitativ EVANGELIST Des Morgens aber hielten alle Hohenpriester und die Ältesten des Volks einen Rat über Jesum, dass sie ihn töteten. Und bunden ihn, führeten ihn hin und überantworteten ihn dem Landpfleger Pontio Pilato. Da das sahe Judas, der ihn verraten hatte, dass er verdammt war zum Tode, gereuete es ihn und brachte herwieder die dreißig Silberlinge den Hohenpriestern und Ältesten und sprach JUDAS Ich habe übel getan, dass ich unschuldig Blut verraten habe. EVANGELIST Sie sprachen Nr.41b Chor Was gehet uns das an? Da siehe du zu! Nr.41c Rezitativ EVANGELIST Und er warf die Silberlinge in den Tempel, hub sich davon, ging hin und erhängete sich selbst. Aber die Hohenpriester nahmen die Silberlinge und sprachen ERSTER UND ZWEITER HOHERPRIESTER Es taugt nicht, dass wir sie in den Gotteskasten legen, denn es ist Blutgeld. Nr.42 Arie (Bass) Gebt mir meinen Jesum wieder! Seht, das Geld, den Mörderlohn, Wirft euch der verlorne Sohn Zu den Füßen nieder! Nr.43 Rezitativ EVANGELIST Sie hielten aber einen Rat und kauften einen Töpfersacker darum zum Begräbnis der Pilger. Daher ist derselbige Acker genennet der Blutacker bis auf den heutigen Tag. Da ist erfüllet, das gesagt ist durch den Propheten Jeremias, da er spricht "Sie haben genommen dreißig Silberlinge, damit bezahlet ward der Verkaufte, welchen sie kauften von den Kindern Israel, und haben sie gegeben um einen Töpfersacker, als mir der Herr befohlen hat." Jesus aber stund vor dem Landpfleger; und der Landpfleger fragte ihn und sprach PILATUS Bist du der Jüden König? EVANGELIST Jesus aber sprach zu ihm JESUS Du sagest s. EVANGELIST Und da er verklagt war von den Hohenpriestern und Ältesten, antwortete er nichts. Da sprach Pilatus zu ihm PILATUS Hörest du nicht, wie hart sie dich verklagen? EVANGELIST Und er antwortete ihm nicht auf ein Wort, also, dass sich auch der Landpfleger sehr verwunderte. Nr.44 Choral Befiehl du deine Wege Und was dein Herze kränkt Der allertreusten Pflege Des, der den Himmel lenkt. Der Wolken, Luft und Winden Gibt Wege, Lauf und Bahn, Der wird auch Wege finden, Da dein Fuß gehen kann. Nr.45a Rezitativ EVANGELIST Auf das Fest aber hatte der Landpfleger Gewohnheit, dem Volk einen Gefangenen loszugeben, welchen sie wollten. Er hatte aber zu der Zeit einen Gefangenen, einen sonderlichen vor andern, der hieß Barrabas. Und da sie versammlet waren, sprach Pilatus zu ihnen PILATUS Welchen wollet ihr, dass ich euch losgebe? Barrabam oder Jesum, von dem gesaget wird, er sei Christus? EVANGELIST Denn er wusste wohl, dass sie ihn aus Neid überantwortet hatten. Und da er auf dem Richtstuhl saß, schickete sein Weib zu ihm und ließ ihm sagen PILATI WEIB Habe du nichts zu schaffen mit diesem Gerechten; ich habe heute viel erlitten im Traum von seinetwegen! EVANGELIST Aber die Hohenpriester und die Ältesten überredeten das Volk, dass sie um Barrabam bitten sollten und Jesum umbrächten. Da antwortete nun der Landpfleger und sprach zu ihnen PILATUS Welchen wollt ihr unter diesen zweien, den ich euch soll losgeben? EVANGELIST Sie sprachen CHOR Barrabam! EVANGELIST Pilatus sprach zu ihnen PILATUS Was soll ich denn machen mit Jesu, von dem gesagt wird, er sei Christus? EVANGELIST Sie sprachen alle Nr.45b Chor Lass ihn kreuzigen! Nr.46 Choral Wie wunderbarlich ist doch diese Strafe! Der gute Hirte leidet für die Schafe, Die Schuld bezahlt der Herre, der Gerechte, Für seine Knechte. Nr.47 Rezitativ EVANGELIST Der Landpfleger sagte PILATUS Was hat er denn Übels getan? Nr.48 Rezitativ (Sopran) Er hat uns allen wohlgetan, Den Blinden gab er das Gesicht, Die Lahmen macht er gehend, Er sagt uns seines Vaters Wort, Er trieb die Teufel fort, Betrübte hat er aufgericht , Er nahm die Sünder auf und an. Sonst hat mein Jesus nichts getan. Nr.49 Arie (Sopran) Aus Liebe, Aus Liebe will mein Heiland sterben, Von einer Sünde weiß er nichts. Dass das ewige Verderben Und die Strafe des Gerichts Nicht auf meiner Seele bliebe. Nr.50a Rezitativ EVANGELIST Sie schrieen aber noch mehr und sprachen Nr.50b Chor Lass ihn kreuzigen! Nr.50c Rezitativ EVANGELIST Da aber Pilatus sahe, dass er nichts schaffete, sondern dass ein viel großer Getümmel ward, nahm er Wasser und wusch die Hände vor dem Volk und sprach PILATUS Ich bin unschuldig an dem Blut dieses Gerechten, sehet ihr zu. EVANGELIST Da antwortete das ganze Volk und sprach Nr.50d Chor Sein Blut komme über uns und unsre Kinder. Nr.50e Rezitativ EVANGELIST Da gab er ihnen Barrabam los; aber Jesum ließ er geißeln und überantwortete ihn, dass er gekreuziget würde. Nr.51 Rezitativ (Alt) Erbarm es Gott! Hier steht der Heiland angebunden. O Geißelung, o Schläg, o Wunden! Ihr Henker, haltet ein! Erweichet euch Der Seelen Schmerz, Der Anblick solches Jammers nicht? Ach ja! ihr habt ein Herz, Das muss der Martersäule gleich Und noch viel härter sein. Erbarmt euch, haltet ein! Nr.52 Arie (Alt) Können Tränen meiner Wangen Nichts erlangen, O, so nehmt mein Herz hinein! Aber lasst es bei den Fluten, Wenn die Wunden milde bluten, Auch die Opferschale sein! Nr.53a Rezitativ EVANGELIST Da nahmen die Kriegsknechte des Landpflegers Jesum zu sich in das Richthaus und sammleten über ihn die ganze Schar und zogen ihn aus und legeten ihm einen Purpurmantel an und flochten eine dornene Krone und satzten sie auf sein Haupt und ein Rohr in seine rechte Hand und beugeten die Knie vor ihm und spotteten ihn und sprachen Nr.53b Chor Gegrüßet seist du, Jüdenkönig! Nr.53c Rezitativ EVANGELIST Und speieten ihn an und nahmen das Rohr und schlugen damit sein Haupt. Nr.54 Choral O Haupt voll Blut und Wunden, Voll Schmerz und voller Hohn, O Haupt, zu Spott gebunden Mit einer Dornenkron, O Haupt, sonst schön gezieret Mit höchster Ehr und Zier, Jetzt aber hoch schimpfieret, Gegrüßet seist du mir! Du edles Angesichte, Dafür sonst schrickt und scheut Das große Weltgerichte, Wie bist du so bespeit; Wie bist du so erbleichet! Wer hat dein Augenlicht, Dem sonst kein Licht nicht gleichet, So schändlich zugericht ? Nr.55 Rezitativ EVANGELIST Und da sie ihn verspottet hatten, zogen sie ihm den Mantel aus und zogen ihm seine Kleider an und führeten ihn hin, dass sie ihn kreuzigten. Und indem sie hinausgingen, funden sie einen Menschen von Kyrene mit Namen Simon; den zwungen sie, dass er ihm sein Kreuz trug. Nr.56 Rezitativ (Bass) Ja freilich will in uns das Fleisch und Blut Zum Kreuz gezwungen sein; Je mehr es unsrer Seele gut, Je herber geht es ein. Nr.57 Arie (Bass) Komm, süßes Kreuz, so will ich sagen, Mein Jesu, gib es immer her! Wird mir mein Leiden einst zu schwer, So hilfst du mir es selber tragen. Nr.58a Rezitativ EVANGELIST Und da sie an die Stätte kamen mit Namen Golgatha, das ist verdeutschet Schädelstätt, gaben sie ihm Essig zu trinken mit Gallen vermischet; und da er s schmeckete, wollte er s nicht trinken. Da sie ihn aber gekreuziget hatten, teilten sie seine Kleider und wurfen das Los darum, auf dass erfüllet würde, das gesagt ist durch den Propheten "Sie haben meine Kleider unter sich geteilet, und über mein Gewand haben sie das Los geworfen." Und sie saßen allda und hüteten sein. Und oben zu seinen Häupten hefteten sie die Ursach seines Todes beschrieben, nämlich "Dies ist Jesus, der Jüden König." Und da wurden zween Mörder mit ihm gekreuziget, einer zur Rechten und einer zur Linken. Die aber vorübergingen, lästerten ihn und schüttelten ihre Köpfe und sprachen Nr.58b Chor Der du den Tempel Gottes zerbrichst und bauest ihn in dreien Tagen, hilf dir selber! Bist du Gottes Sohn, so steig herab vom Kreuz! Nr.58c Rezitativ EVANGELIST Desgleichen auch die Hohenpriester spotteten sein samt den Schriftgelehrten und Ältesten und sprachen Nr.58d Chor Andern hat er geholfen und kann sich selber nicht helfen. Ist er der König Israel, so steige er nun vom Kreuz, so wollen wir ihm glauben. Er hat Gott vertrauet, der erlöse ihn nun, lüstet s ihn; denn er hat gesagt Ich bin Gottes Sohn. Nr.58e Rezitativ EVANGELIST Desgleichen schmäheten ihn auch die Mörder, die mit ihm gekreuziget waren. Nr.59 Rezitativ (Alt) Ach Golgatha, unselges Golgatha! Der Herr der Herrlichkeit muss schimpflich hier verderben Der Segen und das Heil der Welt Wird als ein Fluch ans Kreuz gestellt. Der Schöpfer Himmels und der Erden Soll Erd und Luft entzogen werden. Die Unschuld muss hier schuldig sterben, Das gehet meiner Seele nah; Ach Golgatha, unselges Golgatha! Nr.60 Arie (Alt) mit Chor ALT Sehet, Jesus hat die Hand, Uns zu fassen, ausgespannt, Kommt! - CHOR Wohin? - ALT in Jesu Armen Sucht Erlösung, nehmt Erbarmen, Suchet! - CHOR Wo? - ALT in Jesu Armen. Lebet, sterbet, ruhet hier, Ihr verlass nen Küchlein ihr, Bleibet - CHOR Wo? - ALT in Jesu Armen. Nr.61a Rezitativ EVANGELIST Und von der sechsten Stunde an war eine Finsternis über das ganze Land bis zu der neunten Stunde. Und um die neunte Stunde schriee Jesus laut und sprach JESUS Eli, Eli, lama asabthani! EVANGELIST Das ist Mein Gott, mein Gott, warum hast du mich verlassen? Etliche aber, die da stunden, da sie das höreten, sprachen sie Nr.61b Chor Der rufet dem Elias! Nr.61c Rezitativ EVANGELIST Und bald lief einer unter ihnen, nahm einen Schwamm und füllete ihn mit Essig und steckete ihn auf ein Rohr und tränkete ihn. Die andern aber sprachen Nr.61d Chor Halt! lass sehen, ob Elias komme und ihm helfe? Nr.61e Rezitativ EVANGELIST Aber Jesus schriee abermal laut und verschied. Nr.62 Choral Wenn ich einmal soll scheiden, So scheide nicht von mir, Wenn ich den Tod soll leiden, So tritt du denn herfür! Wenn mir am allerbängsten Wird um das Herze sein, So reiß mich aus den Ängsten Kraft deiner Angst und Pein! Nr.63a Rezitativ EVANGELIST Und siehe da, der Vorhang im Tempel zerriss in zwei Stück von oben an bis unten aus. Und die Erde erbebete, und die Felsen zerrissen, und die Gräber täten sich auf, und stunden auf viel Leiber der Heiligen, die da schliefen, und gingen aus den Gräbern nach seiner Auferstehung und kamen in die heilige Stadt und erschienen vielen. Aber der Hauptmann und die bei ihm waren und bewahreten Jesum, da sie sahen das Erdbeben und was da geschah, erschraken sie sehr und sprachen Nr.63b Chor Wahrlich, dieser ist Gottes Sohn gewesen. Nr.63c Rezitativ EVANGELIST Und es waren viel Weiber da, die von ferne zusahen, die da waren nachgefolget aus Galiläa und hatten ihm gedienet, unter welchen war Maria Magdalena und Maria, die Mutter Jacobi und Joses, und die Mutter der Kinder Zebedäi. Am Abend aber kam ein reicher Mann von Arimathia, der hieß Joseph, welcher auch ein Jünger Jesu war, der ging zu Pilato und bat ihn um den Leichnam Jesu. Da befahl Pilatus, man sollte ihm ihn geben. Nr.64 Rezitativ (Bass) Am Abend, da es kühle war, Ward Adams Fallen offenbar; Am Abend drücket ihn der Heiland nieder. Am Abend kam die Taube wieder Und trug ein Ölblatt in dem Munde. O schöne Zeit! O Abendstunde! Der Friedensschluss ist nun mit Gott gemacht, Denn Jesus hat sein Kreuz vollbracht. Sein Leichnam kömmt zur Ruh, Ach! liebe Seele, bitte du, Geh, lasse dir den toten Jesum schenken, O heilsames, o köstlichs Angedenken! Nr.65 Arie (Bass) Mache dich, mein Herze, rein, Ich will Jesum selbst begraben. Denn er soll nunmehr in mir Für und für Seine süße Ruhe haben. Welt, geh aus, lass Jesum ein! Nr.66a Rezitativ EVANGELIST Und Joseph nahm den Leib und wickelte ihn in ein rein Leinwand und legte ihn in sein eigen neu Grab, welches er hatte lassen in einen Fels hauen, und wälzete einen großen Stein vor die Tür des Grabes und ging davon. Es war aber allda Maria Magdalena und die andere Maria, die satzten sich gegen das Grab. Des andern Tages, der da folget nach dem Rüsttage, kamen die Hohenpriester und Pharisäer sämtlich zu Pilato und sprachen Nr.66b Chor Herr, wir haben gedacht, dass dieser Verführer sprach, da er noch lebete Ich will nach dreien Tagen wieder auferstehen. Darum befiehl, dass man das Grab verwahre bis an den dritten Tag, auf dass nicht seine Jünger kommen und stehlen ihn und sagen zu dem Volk Er ist auferstanden von den Toten, und werde der letzte Betrug ärger denn der erste! Nr.66c Rezitativ EVANGELIST Pilatus sprach zu ihnen PILATUS Da habt ihr die Hüter; gehet hin und verwahret s, wie ihr s wisset! EVANGELIST Sie gingen hin und verwahreten das Grab mit Hütern und versiegelten den Stein. Nr.67 Rezitativ (4 Soli) mit Chor BASS Nun ist der Herr zur Ruh gebracht. CHOR Mein Jesu, gute Nacht! TENOR Die Müh ist aus, die unsre Sünden ihm gemacht. CHOR Mein Jesu, gute Nacht! ALT O selige Gebeine, Seht, wie ich euch mit Buß und Reu beweine, Dass euch mein Fall in solche Not gebracht! CHOR Mein Jesu, gute Nacht! SOPRAN Habt lebenslang Vor euer Leiden tausend Dank, Dass ihr mein Seelenheil so wert geacht . CHOR Mein Jesu, gute Nacht! Nr.68 Chor Wir setzen uns mit Tränen nieder und rufen dir im Grabe zu Ruhe sanfte, sanfte ruh! Ruht, ihr ausgesognen Glieder! Ruhet sanfte, ruhet wohl! Euer Grab und Leichenstein soll dem ängstlichen Gewissen ein bequemes Ruhekissen und der Seelen Ruhstatt sein. Ruhet sanfte, ruhet wohl! Höchst vergnügt schlummern da die Augen ein. Wir setzen uns mit Tränen nieder Und rufen dir im Grabe zu Ruhe sanfte, sanfte ruh! Ruht, ihr ausgesognen Glieder! Euer Grab und Leichenstein Soll dem ängstlichen Gewissen Ein bequemes Ruhekissen Und der Seelen Ruhstatt sein. Höchst vergnügt schlummern da die Augen ein. この日本語テキストは、 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス の下でライセンスされています。@wagnerianchan Bach,Johann Sebastian/Matthäus-Passion
https://w.atwiki.jp/oper/pages/2214.html
DRITTER AKT Lied der Kurfürstin KURFÜRSTIN Als geblüht der Kirschenbaum, Ging ich zum Walde wie im Traum; An des Brunnens kühlen Rand, Wo hell die weisse Birke stand. An dem blauen Himmelsbogen Ging der Mond, die Sterne zogen - Einen Reiter hört ich jagen Und mein Herz hub an zu schlagen; Denn er hielt sein Rösslein an - Ach ja, er war ein schöner, ein schöner Mann! Still verklang der Hochzeit Pracht Und von den Bergen stieg die Nacht; Bang trat ich ins Brautgemach Und leise, leise schlich er nach! - Draussen fielen Blütenflocken, Drin der Kranz von meinen Locken - Heimlich flüsternd half der Freier Mir zu lösen Band und Schleier, Sah dabei mich zärtlich an - Ach, er war doch ein schöner, schöner Mann! Terzett CHRISTEL Kämpfe nie mit Frau n, Leicht wirst du gehau n, Da tut s nicht Courage allein, Man muss auch pfiffig sein! Eh man sich s gedacht, Wird man ausgelacht. Denn der Frauen Waffe ist Die Schönheit und die List! CHRISTEL, ADAM, STANISLAUS Kämpfe nie mit Frau n! usw. Ja, man kann sich leicht blamieren, Will mit Frauen Krieg man führen, Statt als Sieger heimzukehren, Gibt zum Schluss man Fersengeld! CHRISTEL Zeigt der Herr die kleinste Blösse, Aus ist s mit der Heldengrösse, Er verwirkt des Kampfes Ehren Und beschämt zieht er vom Feld! ADAM Was tut der Arme dann? CHRISTEL Wer nimmer weiter kann, Der tritt den Rückzug an, Er bittet um Frieden fein Und steckt den Degen ein! STANISLAUS Tut mit dem Feind charmant Und zahlt ihm, wie bekannt, Noch überdies die Kosten dann- CHRISTEL Notabene, wenn er kann! CHRISTEL, STANISLAUS Abzug! ADAM Sei so gut! CHRISTEL Gern will ich pardonnieren! Doch fortan musst du parieren! ADAM Alleweil? CHRISTEL, STANISLAUS Stets parieren - Sonst hoff nicht aufs Pardonnier n! ALLE DREI Haha! Ja, man kann sich leicht blamieren usw. Finale ADAM B hüt enk Gott, alle miteinander! I geh ham, nie mehr auf die Wander! CHOR Haha! Ja, man kann sich leicht blamieren, Will mit Frauen Krieg man führen. Man verwirkt des Kampfes Ehren Und beschämt räumt man das Feld! DRITTER AKT Lied der Kurfürstin KURFÜRSTIN Als geblüht der Kirschenbaum, Ging ich zum Walde wie im Traum; An des Brunnens kühlen Rand, Wo hell die weisse Birke stand. An dem blauen Himmelsbogen Ging der Mond, die Sterne zogen - Einen Reiter hört ich jagen Und mein Herz hub an zu schlagen; Denn er hielt sein Rösslein an - Ach ja, er war ein schöner, ein schöner Mann! Still verklang der Hochzeit Pracht Und von den Bergen stieg die Nacht; Bang trat ich ins Brautgemach Und leise, leise schlich er nach! - Draussen fielen Blütenflocken, Drin der Kranz von meinen Locken - Heimlich flüsternd half der Freier Mir zu lösen Band und Schleier, Sah dabei mich zärtlich an - Ach, er war doch ein schöner, schöner Mann! Terzett CHRISTEL Kämpfe nie mit Frau n, Leicht wirst du gehau n, Da tut s nicht Courage allein, Man muss auch pfiffig sein! Eh man sich s gedacht, Wird man ausgelacht. Denn der Frauen Waffe ist Die Schönheit und die List! CHRISTEL, ADAM, STANISLAUS Kämpfe nie mit Frau n! usw. Ja, man kann sich leicht blamieren, Will mit Frauen Krieg man führen, Statt als Sieger heimzukehren, Gibt zum Schluss man Fersengeld! CHRISTEL Zeigt der Herr die kleinste Blösse, Aus ist s mit der Heldengrösse, Er verwirkt des Kampfes Ehren Und beschämt zieht er vom Feld! ADAM Was tut der Arme dann? CHRISTEL Wer nimmer weiter kann, Der tritt den Rückzug an, Er bittet um Frieden fein Und steckt den Degen ein! STANISLAUS Tut mit dem Feind charmant Und zahlt ihm, wie bekannt, Noch überdies die Kosten dann- CHRISTEL Notabene, wenn er kann! CHRISTEL, STANISLAUS Abzug! ADAM Sei so gut! CHRISTEL Gern will ich pardonnieren! Doch fortan musst du parieren! ADAM Alleweil? CHRISTEL, STANISLAUS Stets parieren - Sonst hoff nicht aufs Pardonnier n! ALLE DREI Haha! Ja, man kann sich leicht blamieren usw. Finale ADAM B hüt enk Gott, alle miteinander! I geh ham, nie mehr auf die Wander! CHOR Haha! Ja, man kann sich leicht blamieren, Will mit Frauen Krieg man führen. Man verwirkt des Kampfes Ehren Und beschämt räumt man das Feld! Zeller,Carl/Der Vogelhändler
https://w.atwiki.jp/oper/pages/2801.html
第2幕 (アトラス山の背後に、棕櫚の聖なる森があり、それに面して天幕の館が見える。天幕への左側の入口に、豪華な黄金の留め金具のついた長持がある。ヘレナはそこから黄金の鏡を取り出し、紐状の真珠を髪に編み込んでいる。メネラスは彼女の足元の大きなクッションの上で眠っている。) ヘレナ (髪をアップして留めながら) 二度目の花嫁の夜! 魔法にかけられたような夜、 とても長かった! それはあちらで始まり、 ここで終わった。 神々の手が 岩の割れ目の奥深くまで 朝の灯りを照らしていた。 つい先ほど急に あの山の上に 陽が昇った! 海の真珠、 夜の星々が その明かりでこの体に 香油を塗ってくれた。 戦いの中で育ったこの心は その力に 圧倒され 子供のように慄いた! 英雄の目からの 少年のような眼差しが 私を魅了し 娘に変えてしまった。 私自身が奇跡になり、 奇跡が私を抱いた。 けれど 恋する白鳥たちの戦いで 神の白鳥の子が 死すべき人間に勝利した! その翼の下で 彼は眠ってしまった。 私は私の宝物として その人を守ります、 その人は黄金の天幕の中で 太陽が照らす世界より輝いている。 メネラス (目を覚まして) この館はどこにあるのだ? (驚いてあたりを見回す。) あの魔法使いの女はどこだ? (激しく) お前は誰だ? (彼は突如、自分の身に起こったことを思い出す。) ああ! 私が知らないなんてあろうか? あの女は私からヘレナの血をすっかり洗い落とし、 お前の所に連れて来て、お前を私によこした! (訝って考え込んだ響きでずっと) しかし私は如何なる飲物を飲まされたのか? どのようにそれは突如、私の怒りを静めたのか? まるで勇気が湧いたかのように、新たに気持ちを高め、 お前を受け入れる力を、私はどのように見出したのか? ヘレナ もう一度、あなたに飲んでいただかなければなりません、 それは不思議にあなたの血を静めてくれますー あなたの寝床に休んでいる女を、 決して見知らぬ女などと言って傷つけてはいけません。 (彼女は長持の方に向かって行く。) メネラス (前と同様におずおずと尋ねながら) どうしてお前は私に近寄って来るのか、 この孤独な、身寄りのない男の所に? お前がどこからか登るのを、私は見たのだろうか? どうやって私はお前を引き寄せたのだろうか? ヘレネ (もう一度彼の方に体を向けて) あなたの永遠の女だと気がついて、お願い! 私たちの婚礼の日があなたには近づいて来ないの? そのやわらかな光の中で気がついて、 気がついて、ここにいるのはヘレナよ! メネラス あの婚礼の日が私には 幻のように思える。 あのニンフは死すべき 人間の男を選んだ。 (不安に苛まれて尋ねながら) 目も耳もそっくりの あの見事な姿、 あの女はいかなる国から 生まれ出たのか? ヘレナ この魔法の国で 妻を抱くという、 ここでのこの貴重な経験を 先ずやってください! 杯を手にして (彼女は長持の方を向き、杯を包んでいる美しい布をそこから取り出す。彼女が布を持ち上げている時に、メネラスの曲がった剣もまた覆いから、彼女の足元に滑り落ちる。) この歓喜の国に あなたを永遠に捉える あの飲物をすぐに持って来ます! メネラス (跳び上がって剣を握り、彼女を押しのけて) 杯はそこに置け! これはあの剣だ! これは、私があの女を殺した剣だ! 世界中のすべての呪われたものの中で この剣と私ほど、あの女に近しいものはない! (戦慄をおぼえるかのようにヘレナに眼差しを向けて) 魅惑的なお前はー 鏡に映った像だ、 フルートのような声、 私の前から消え失せろ! この目覚めた男が、お前を追い立てる前に! 不幸なものたちを刺激すると 危険なことが起こるから! ヘレナ それならあなたからそのヘレナを追い出したらいいでしょう、 太陽の下で怪物みたいなあなた! メネラス おお きらめく太陽から 創られた 偽りの喜びをもたらす 可愛い絵姿よ、 大気の精よ! 近寄るな! 腕を伸ばすな! 私を掴もうとするな! 恐怖の中に 生きる者には、 冒険をすることなど ありえないのだ! (彼は向きを変え、剣を胸に押し当て、彼女を前にして未知の世界へ逃げるかのようである。) ヘレナ (薬の壜の入った黄金の容器を、杯と一緒に長持に戻しながら) 無力の飲物は、もういらない! お前は間違った男と女を結婚させたのだ! 炎と死とをくぐり抜けて私を探し求めた男は、 私から離れて砂漠に行ってしまう! 揺らめく静寂を破って、稲妻よ、撃て! 闇の力よ、襲いかかれ! 見せかけの和解なんて、引き裂かれたらいい! 私たちはその運命のいたずらに屈したりはしない、 その反対に頭(こうべ)を高くしてやろう! (突如、暴風が来るかのような、騎馬隊が近づく音が聞こえる。) メネラス 揺らめく静寂から 何が近づいてくるのか? 赤い土埃の間から 槍が光っている! ヘレナ メネラス! こちらへ! あなたのものである私を、守って! (鎖帷子を身に着けた砂漠の戦士達が急いでやって来て、天幕の外の小さな森に整列する。伝令達が入って来て、ヘレナの前に平伏する。この山の領主であり、漆黒の髪をした王者のような男、アルタイルが登場。旗手が隣に立っている。アルタイルはヘレナの前に跪き、片手で地面に触れ、それからその手で額を触る。伝令達が立ち上がり、後ろに居並ぶ槍を持った兵士達の前に並ぶ。アルタイルはヘレナの優美な合図で立ち上がり、従者達に目くばせする。伝令は出て行く。二人の黒人奴隷が進み出て、ヘレナの足元に金を織り込んだ絨毯を広げる。ヘレナは微笑んで、長持の上に座る。長持には黄金の留め具がついて王座のようである。メネラスは、抜身の剣を手にして、ヘレナの後ろに進む。アルタイルは絨毯の外に立っている。ヘレナは、絨毯の上に来るように、優雅な身ぶりで目くばせする。アルタイルは、絨毯の端でもう一度跪いて、絨毯の上に進む。ヘレナはメネラスの方を見て、彼女の隣に座るように目くばせする。それから顎をアルタイルの方に上げて、話をするようにと合図する。) アルタイル (目を伏せたまま) 私は命令を受けました。 この国を貴女様の足もとに差し出すようにと、 おお お名前を存じ上げぬお方! ヘレナ (微笑みながら) 誰がそのようにすてきな命令をされたのですか? アルタイル アイトラ様の御意志です、 モルガーナ様の御意志です、 サロメ様もそのようにお命じです! 私は、この三人の 女王様たちから この土地を領地として 委ねられているのですー (彼は頭を上げてヘレナを見る) 昇る太陽のように お美しい、女神様 聖なる戦いに向かう まばゆいばかりの軍隊にも似て 強大な権力をお持ちのお方、 私は貴女様の御前に平身低頭いたします! ヘレナ 山の領主殿、挨拶申し上げ、感謝いたします! (従者達が引き下がると、視界が広がり道が見える。舞台後方では黒人達の手で大きな長持が、天幕の入口に向かって運び入れられている。ヘレナは立ち上がり、アルタイルの方に進む。メネラスも同様に立ち上がる。ヘレナが向きを変えると、目までベールで顔を隠した三人の娘が彼女の足元に屈み込む。娘達はすぐに起き上がって去り、その後にまだ少年といってもいいくらいの、ほっそりした若者達の群れがやって来て、ヘレナの前で頭を下げて跪く。その中にダ・ウドがいる。) アルタイル (これらすべてを身振りで命じて指図しているが、目は情熱的にヘレナに向けている。) 貴女様の恐ろしい唇から出る 息吹きには値しませんが、 大急ぎで集めた贈り物です! お命じくだされば、この若者達は 戦いの場で血を流します。 貴女様の黄金の睫毛から ちょっと目くばせを送るだけで 歓声を上げて、血を流すのです! (彼も彼女の前に跪き、彼女の衣装の裾を唇に押し当てる。) メネラス (これらすべてを見て、苦悩に満ちながらも恍惚として) おお なんという鏡像よ! そんな風に私の妻は立っていた、 トロイアの胸壁の上に! 王達はそんなふうに 情熱を燃やした。 ああ!老人達までもが 彼女を見ると こぞって叫び声をあげた。 若者達とアルタイル (立ち上がり、剣を鞘から出して、天に向かって突きながら、荒々しく叫ぶ。) 私達に砂漠で死ねとお命じを、 貴女様の閉ざされた唇から出る ほんの一息のために! ダ・ウド (若者の心は最高潮に感動して、一歩前に出て) 何故ならこのお方のために 戦って、戦場で死ぬことは 正しいことだからー 何故なら地上で一番の美女だから! (彼は衣で身を隠して後ろに下がる。) メネラス (放心状態から急に、ダ・ウドをじっと見つめて) パリスがいる! またパリスだ! 大胆に向こう見ずにあの男は腕を伸ばす、 私の妻に! 私の剣はどこだ? (アルタイルが目くばせすると、若者達は抜身の剣をかざして、後方に下がり、姿を消す。) ヘレナ (目でメネラスを探し、彼の方に進む。) あなた、どうしたの? 私の傍にいて! あなたの目つきは私を不安にさせる! メネラス あの若者が私を不安にさせる、美しい女神よ! 彼は余りに若く、余りに純粋だ。 ヘレナ あなたは私から逃げるおつもり! (彼女は彼に抱きつく。) あなたは私を捨てるおつもり? アルタイル (独白) あの美男のお供には、身に余るほどの寵愛だ! メネラス (彼女から離れて) お前はどうしてこのあの哀れなお供が要るのだ! 一晩かけてやって来た、この名も知らぬ女に、 このよそ者の女に彼らは跪き、剣を抜いて叫ぶー 若者達の声 (外の見えない所で) 戦いの場でお命じください 私達の血管を流れる血を流せと、 貴女の恐ろしい目から出る 稲妻のような輝きために! アルタイル (独白、怒って) 見るに耐えない芝居だ!- (ヘレナに) 貴女様の寵児殿は何にお怒りかな? 天幕の中にはあの方にも贈り物が用意してあります! (舞台の後ろで狩猟用角笛の音。彼は手をたたく。メネラスに) 数々の美しい武器! もしかして気に入られたか、 女神の恋人殿、そこからお選びを! (黒人達が、狩猟用と戦争用の武器を持って、登場。) メネラス (今や完全に意識が戻り、威厳のある眼差しで、アルタイルに堂々と真剣に) 戦場でも炎上する街路でも 私はすばらしい武器を携えていました。 アルタイル (軽視する気持を殆ど隠さず) 狩りもまた勇者を楽しませてくれます、 貴方に敬意を表して、私は今から狩りを行います。 狩りのお供はダ・ウドにします、 ヘレナに激しい眼差しを向けるあの若者です。 その獲物は狩人に値するものと、 私は期待しています! (ダ・ウドはアルタイルの合図で棕櫚の木の後ろから前に出て、メネラスにお辞儀をし、手を胸に置く。) メネラス (二人に注意を払わず、天幕の支柱に掛けてある、彼の剣を見つめる。) その獲物は狩人に値するものと 私は期待しています!だと (アルタイルはメネラスに軽蔑の眼差しを投げかけ、ダ・ウドに留まるよう合図を送り、出て行く。メネラスはダ・ウドを見つめる。) 何が私を不安にさせるのか? 見知らぬ若者! 見知らぬ女! 見知らぬ土地! 冒険! 色鮮やかな夢! そして角笛が狩りに招く。 (三人の黒人が登場して、狩猟用の槍、狩猟用角笛、それに軽い銀の兜を差し出す。メネラスが、天幕の中に入ると、そこでは別の黒人達が準備をしていて、長い上着の代わりに短い上着を彼に渡す準備をしていた。メネラスは天幕の中に入り、ちょっとの間、見えなくなる。ヘレナはダ・ウドをじっと見る。) ダ・ウド (彼女の眼差しに心がとろかされ、目を上げることができない。それから突如思い切って) 僕が貴女の隣で、馬に乗ります! 僕だけです! あの男はだめです、 貴女のお供に! 彼ではいけません! ヘレナ (笑って) 坊や、情熱の火に用心しなさい、 さもないとロウのように溶けてしまうわよ。 ダ・ウド (燃えるような眼差しを彼女に向けて) 淡黄色の髪をした、西欧の、 国を持たない王様のふところで、 貴女様は火を恐れることを学ばなかった! 彼自身がそのことを知らないからです! 彼は月の光の国の生まれです。 貴女様はしかし、太陽の国々の 支配者としてお生まれになったお方、 そして私は貴女様の下僕として 生まれました、 死に至るまで! そのように書かれています、 そして実際そのようになるでしょう。 (彼はヘレナの前に身を屈め、彼女の足に額をつける。それから電光石火で立ち上がって姿を消す。) (ヘレナは笑いながら彼に背を向ける。メネラスは狩猟服を着ているが、まだ武器は持たずに、天幕の隣の部屋から入って来る。ヘレナは奴隷から兜を受け取って、メネラスに渡す。) メネラス そのように美しく世話をやく、 お前、魅惑のニンフよ、 以前にも私は 狩りに出掛けた! (ヘレナは微笑む。) 次の朝 私が家に戻るとー 我が家は空っぽだった! 妻はいなくなり 二度と戻って来なかった。 これが死んだ女の歌だ! お前の名前は何という、美しい人よ? 昨日の夜 私は混乱していて、 名前をしっかり聞かなかった。 ヘレナ 私の名前ですって? ああ 気が変になったの、あなた! あなたはその名を呼んで、 あなたの魂に 魂に息を吹き込むのです! メネラス (ぼんやりした眼差しで) お前の話し方は、愛らしい、 美しいセイレーンよ! 私は夕べまで佇んで お前の鈴のような声に 耳を傾けていたいものだ! しかしこの剣が 狩りに行きたがり、 角笛が私を呼んでいる! (彼は剣を取り、胸に押し付ける。) ヘレナ ガゼル(鹿の一種)狩りに使う 恐ろしい武器! (彼女は彼の手から剣を取ろうとする。) そんなものは捨てて! 天幕の中に置いて! メネラス (彼女にそれをさせず) 許せ、女神よ、剣と私は 一心同体なのだ。 この天幕も たくさんの宝物もお前のものー 私は、難破して、 異国の地をさまよう、 悩み苦しむ王。 私に残されたのは、 この剣だけ、 それには触るな! (彼は剣に口づけして帯に差す。) ヘレナ あの人の目が 私を見て また分かりますように! メネラス そのような眼差しは この哀れな心には 余りに高いものにつく! 実りは余りに少ない。 何故なら狩りに出掛けて 妻の元に帰るとー その妻がそこにいるかどうかが、 分からないからだ! (最後の出発の角笛が響く。彼は剣を帯に差すと、急いで行く。彼の後に続く奴隷達が、狩猟用の武器を渡す。一人は弓と箙、もう一人は軽い投げ槍ー彼は投げ槍を二つ掴んで、姿を消す。) ヘレナ メネラス、待って! 行ってしまった! そして戻ってきたらーどうやって彼を魔力から解放しよう? ニンフのふりは、彼には余りに子供っぽく、 その目の眼差しは、幼すぎ無邪気すぎて、 彼の心には余りによそよそしい! (三人の女奴隷が、まるで兜を被っているみたいに、金の装飾品で顔を隠し、様子をうかがいながら天幕の中から出てくる。ヘレナは彼女たちに注意をはらうことなく、物思いに沈んで) 魔術が私たちを引きずり込むー 元に戻るのはーそれは手練手管だ! アイトラの秘薬は強すぎてー メネラスの心には利かなかった! (三人の女がヘレナの後ろで、舞台の反対側に行く。真ん中の女の合図で二人は長持に急いで行き、開けて何かを探す。真ん中の女、アイトラは、黄金の兜をずらして、顔を見せる。) ヘレナ (嬉しそうに) アイトラ! 愛すべきすてきな方! ああ 魔法使いさん! 早耳さん! アイトラ 静かに! 貴女を助けるためにここに飛んで来たの! (彼女は長持をひっかき回している二人を、緊張した面持ちで見る。) 侍女1 (黄金の容器を高く上げて) 壜はどちらも手つかずのままです! アイトラ (嬉しそうに) おお 手つかずのまま! 喜んで貴女にキスします、 ー貴女は助かった! どうして私が大急ぎで貴女の所に来たか、 聞いてください! ヘレナ (暗い響きで) その秘薬のためなら 貴女は急いで来る必要はなかったのです! 私は欲しくありません! 要りません! アイトラ お願いだから私のいうことを理解して、可愛い人よ! あそこの怠け者の小娘達が、 黄金の容器を長持に入れたのですがー 眠くなってしまって、 中に入っている二本の壜を、見てごらんなさい、 どのくらい間違えやすいか! ヘレナ (真剣に) それでもう一つには何が入っているの? アイトラ 記憶です! あの忌まわしい記憶です、 私の最後の一息で、その忌まわしい記憶が あなたの唇にはいらないようを守ってあげる! ヘレナ (厳粛に) 記憶ですって! アイトラ (彼女の声の調子を気にかけず) 神々ですら、天上の方々ですら、その前から逃げる タルタロスの毒のような あの地獄の秘薬! ヘレナ (その壜に手を伸ばして) これがそうなのー アイトラ (彼女からそれを奪って、高く上げ) 私に阻止できる限りは、 匂いだって嗅がせない! ヘレナ (非常にきっぱりと) これこそ、私に必要な秘薬だわ! 記憶! アイトラ 貴女はその言葉を、何の不安も抱かず 銀鈴のような響きで言うけれど、 それが貴女の唇を濡らすと、 貴女は生きる屍となってしまいます。 ヘレナ 貴女の秘薬は私を今夜 死んだも同然の生者にしました! アイトラ その薬が貴女を救ったのよ、可愛い人、 あの男は貴女を剣で殺す寸前でした! 落ちつかされてあの男はぐっすり眠り込み、 そして貴女がヘレナだと分かり、 汚れなきものであるかのように貴女にキスしました! ヘレナ あの人は私を異国の女だと思っています、 貴女が夜にあの人に供した女だと、 そしてあの人は私と一緒にヘレナを裏切ったと信じ込んでいます。 ヘレナは死んだと、あの人は信じ込んでいますー アイトラ (静かに) 幸福な人よ、あなたはいつもそうです、 いつもいつも勝利するのです! ヘレナ そんな空しい喜びなんて行ってしまえ! 私が今日勝つか、永遠に勝てないか、 勝つとすれば、ここにあるこの秘薬の力で! (彼女はアイトラの抵抗を無視して壜を掴む。) (ヘレナの合図で二人の侍女が天幕の中から三本脚の容器を持ってくる。その中には秘薬を混ぜた壺と、ワインの入った二つの壺がある。以下を歌う間に、ヘレナと侍女達は秘薬を混ぜ、壜から香油を垂らす。) アイトラ 三倍もおバカさん! あの無比の香油を、 神々の秘薬を 貴女は私に蔑むのか! ヘレナ 言うことを聞いて、混ぜなさい。 私の狩人さんがこの天幕に 私のもとに戻って来た時に、 唯一、私の役に立つものを。 アイトラ (苦悩に満ちて) 三倍もおバカさん! ヘレナ (混ぜて、移し替えている女たちに) もっと、もっと! 暗い秘薬が 記憶が 十分じゃない! アイトラ あの無比の香油を! ヘレナ 昔の苦しみの 炎が燃え上がる。 その炎でこの地は 荒涼として鈍色になるでしょう! アイトラ (せかして) 甘い忘却! ヘレナ でも過ぎ去ったものが、 暗い門を通って 霊力をもって 現われる! アイトラ (絶望して) 貴女は私を無視するの? ヘレナ 奈落から再び やってくるものだけが、 あの勇者の役に立つ 唯一のもの。 ヘレナと侍女たち もっと、もっと! 魔法の秘薬が 記憶が 十分じゃない! アイトラ (黄金の装飾された兜を顔の前でさっと落として) 気をつけなさい! (アルタイルは、棕櫚の木の間から、天幕に近づく。) ヘレナ 誰が来るの? (彼女は侍女たちに、急いで用具を持って天幕の中に入るように合図する。) アルタイル (立ち止まり) 腕のいい鳥刺しです。 世界で最もすばらしい鳥が 羽をはばたかせてその網に飛んできました! ヘレナ 比類なきご主人ですこと! 何というご挨拶! アルタイル (彼女に一歩近づき) これは、恋する男に相応しい挨拶でしょう! ヘレナ 何という足どりでそんなに近づくの? アルタイル 雌鹿に近づく猟師の歩みです。 ヘレナ 何という目つき? アルタイル じきに貴女様と親密になる者です! 太鼓の音が聞こえますか? (ヘレナは微笑む。) 貴女様に敬意を表して祝宴を開きます、 比類なき、夜の饗宴です。 (彼女のすぐ近くで) 私の饗宴は危険ですぞ 国を失った、さすらいの領主にはー しかし私は美を敬う術は知っております! 何もご存じない貴女様でも、 そのくらいはお分かりでしょう、 無邪気に彷徨うお方よ! (ヘレナはもっと激しく笑う。) 笑わないでください、女主人殿! 貴女様はあまり経験されていない。放浪する男の、内気で 辛抱強い女奴隷として、不毛の土地に足を踏み入れただけです。 (激しく) しかし領土もなく、従者もいないような君主は 世界の光明をずだ袋に入れて持ち歩いてはいけません。 というのは光明は彼より強く、夜には天幕を燃やしてしまうからです。 侍女たち (その間に道具も持たずに出て来て、狩を目で追う。) わあ、ガゼル! 侍女1 鷹がガゼルをくわえています! 侍女2 ガゼルが倒れました! 侍女1 勇敢な騎士たちが 二人とも同時に 突進してきます! 二人 すばらしい狩りですこと! アルタイル 貴女様は地上で一番の美女だ。 貴女様の眼差しを求めて 思い焦がれて悪あがきするのは、 若い者に任せましょう! 私には他のやり方があります! ヘレナ 気をつけて、領主様! 燃えやすいお方! (威厳をもって) あの客人のことは 神々が見守っています、 そして神々は ひとりひとりを 運命という雲に 包むのです! アイトラ (天幕のカーテンに半ば身を隠し、ヘレナに呼びかける。) ヘレナ、私は笑っているの! 貴女の苦境はすべて、 ああ、貴女の痛みは 貴女の美しさの なせるものー それらはいつでも その黄金の母に 似ているのです! そう、紫や金に輝くのです! アルタイル (最初、彼女の美しさのとりこになったように) 貴女を奪いとるために要るのは 花の首飾りではなく 炎と武器! 崩壊する町から 燃えさかる上に 支配者の天幕の バルコニーが高くそびえる。 そして絶世の美女は 最も強い者と一緒になる! (ヘレナに一歩一歩近寄り、ヘレナは彼を避ける。) それで何万人が 死んでしまおうと、 彼らのため息など 夜の風が吹き払ってくれる、 死の呻き声など吹き払ってくれる! 若者達の声 (舞台の外の、近いところから) 砂の中で私は呪われてやつれ果てる、 貴女を見ながら手に入れられない! 二人の侍女 (明るく笑い声をあげながら) 二人が同時に 槍を投げます! 二つとも命中します! すばらしい狩りですこと! 侍女1 けれど今、何が起きているの? ヘレナ、見てください! 侍女2 (驚いて) 武器を構えています! 侍女1 あの剣を持っているのは! メネラス! 侍女2 防戦のために、 槍を持っているのは! 二人の侍女 二人が戦っています。 (甲高い声で) あれっ! 侍女1 ダ・ウドが黒馬の 向きを変えました! 侍女2 メネラスが 彼を追います! 侍女1 黒馬のほうが早く 丘を登ります! 侍女2 メネラスが追い駆けます! 侍女1 追いつきました! アイトラ (侍女たちのほうに後ろに振り向いて) あ! 丘の向こうは 絶壁が! 気をつけて! 二人の侍女 (叫びながら) あれっ! アイトラと侍女たち あ! 彼が倒れる! ああ、ダ・ウドが! ああ、ダ・ウドが! (舞台の後ろで、角笛が激しく鳴って狩りの中止を告げる。) アルタイル (恍惚としてヘレナを見つめて) 若者が倒れた! 倒れるがいい! 箙には矢が、 天幕の中には息子たちが 私にはたっぷりある! 太鼓の音が聞こえますか? 今夜 貴女と私だけで 他には誰も入れず 祝宴を開きましょう! (黒人達が後方から絨毯の上に死んだダ・ウドを載せて運んで来て、中央に下ろす。アルタイルは一歩一歩下がり、今や天幕の一番外側のカーテンの後ろにまで来る。アイトラと侍女達は死者に近寄る。奴隷達はすぐに去る。ヘレナは、ダ・ウドの世話をしている女達の右に立っている。メネラスは、手に抜身の曲がった剣を持って、右側にやって来る。彼の目は、彼の前から一歩一歩退く敵を追うかのように凝視し恐ろしい。そうやって彼は目の前のダ・ウドの姿に引き寄せられるかのように、重い足取りで真ん中まで押し進むが、ダ・ウドを全く見ていない。アイトラと侍女達はその近付いてくる姿に気づき、驚いて跳びのき、彼の方に両手を伸ばして防御する。メネラスは夢遊病者のように、死者の前に立ち止まる。) ヘレナ (彼の方に進み、優しく呼びかけながら) あなた! メネラス! メネラス (突然、目が覚めたかのように、自然にヘレナに微笑みかけて) ヘレナ、お前? どうやってここに来たのだ? おお 幻影か! ヘレナ 武器は、そこに、 その恐ろしいものを、渡して! (彼女は彼の手から優しく剣を奪い取る。) メネラス (微笑みながら) この武器ーどうして私がこれを? (彼は剣を彼女に渡したままである。) ヘレナ あの若者に、 お客人をもてなすために あなたと一緒に狩りに行った人に、 あなたはその武器で致命的な一撃を与えたのです! メネラス 私が彼に武器を向けたと? だが何故? アルタイル (左手の天幕のカーテンの後ろから様子を窺いながら) あの美女の夫は 剣を振り上げるだろう。 そう書かれているー もっと強い剣に出会うまで! ヘレナ あなたは、この若者にトロイアのパリスを見て、 もう一度死ぬことを望んだのです。 メネラス (驚いて両手で頭を抱え) そう、彼は大胆に厚かましく (彼は考え込む。) 腕を伸ばした- ヘレナ というのもそれが近づく唯一の道だから 誰に近づくの? メネラス、言って。 メネラス 死んだ彼女に、 そして感謝もされずに私のために 命を落とした全ての人に! ヘレナ 生きている彼女に、あなたの心が 唯一、傍にいることを求めている彼女に。 あなたは私を拒否している。 だって彼女こそが、私ではなく彼女こそがー あなたの妻だから! メネラス (ぎょっとした表情で彼女を見つめ、それからゆっくり過去のことを記憶から思い起こそうとするかのように手で額をなでる。悲しそうに死んだダ・ウドの方を向く。黒人達がダ・ウドを地面から起こして、抱きかかえて動かずにいる。) 閉じられた瞼の下で 死に行く君の目が私を罰する! しかし友よー君を送った所にー 同じ道をメネラスもすぐに行く。 ヘレナ でもあなたには 聖なる飲物が必要です、 ものすごく強い飲物が! 私はそれを天幕の中に持っています! (ヘレナは侍女達に合図し、侍女達は混合用の壺と少し小さい壺を持って歩み寄り、恐ろしいほどの真剣さで、厳しく命じられた通りの態度で、中断された飲物の用意の続きを手伝う。侍女達がリズミカルに繰り返しながらヘレナに混ぜた壺を渡すと、ヘレナは壜から秘薬をこれに滴らす。) アイトラ (ヘレナに) 危険が貴女を囲んでいます! 今その飲物を使うのはおやめなさい、 今はその時ではありません、 用心なさい! 侍女1 (仕事から目を上げて、後ろに耳をそばだて) ご主人様、ご用心ください、 太鼓の音が聞こえますか? アルタイルの祝宴は 危険です! 侍女2 彼の宦官たちが 女の衣装の下に 鎧としなやかな刀を 隠し持っています! アイトラ 用心なさい! ヘレナ (飲物の調合を終えている。) アイトラ、黙って! 今、ここで ヘレナの祝宴が始まるのよ! (左側で調合の儀式が行われている間に、右側では黒人達がメネラスを取り囲み、その鎧を外し、頭にきらきら輝くティアラを載せる。その間に天幕の周囲は暗くなり、外から月が上る前の薄明りが差し込む。左側では女奴隷達が灯りを照らし、右側では黒人奴隷達が両方の儀式を照らす。祝宴に招く太鼓がその間に近づいて来るようだ。人々がやって来て、祝宴への出迎えが見え始める。外では行列の先端が見える。華美な衣装の人々、男か女か分からない。顔半分をベールで隠し、黒人も白人も混ざっている。何人かは手に槍を持っている。行列の後方で幟(のぼり)が見え、太鼓の音がとどろく。) 奴隷達 (天幕の前に跪いて) 我々は貴女を祝宴にお招きします。 その使いの者を、慈悲をもって受け入れてください! 歓喜の国から 引き離され、 愛の奴隷達は ひどい運命です! アイトラ 危険が近い! 私たちは身を守らなければ! 私たちの全神経を 今、必要としています! 飲物は放っておきなさい! 奴隷達 至福の時間の番人である、 我々は思いもよらない悲しみにくれています! 我々の女のような口から出る 恋する者の叫び声を聞いてください。 砂の中で私は呪われてやつれ果てる、 貴女を見ながらて手に入れられない! (静かに、遠くで雷鳴が聞こえる。) アイトラ (侍女1に) 耳を地面につけてごらん! 何が聞こえます? ポセイドン、聞こえて! アイトラが呼んでいるのよ! ヘレナ (奴隷達の方に進んで) 下がって、 平伏して待ってて、 呼ばれるまで。 (奴隷達は平伏する。ヘレナの合図で侍女達は天幕のカーテンを閉める。) 侍女1 (アイトラに) 海の波のうねる音が 聞こえます。 まるで洪水が内陸に 押し寄せるみたいに。 ヘレナ (侍女2に) 王様の剣を! アイトラ その海の波は私のもの! ヘレナ、聞こえて? 海の力から生まれた 馬や騎士、 あの立派な軍隊は ポセイドンが私に送ってくれたの! ヘレナ メネラス、あなたの剣を見て! (口のきけない侍女の一人が天幕の中に行って剣を持ってくる。ヘレナは彼女に、高く掲げるように合図する。その際、その女奴隷は頭をベールで覆う。これに続いて彼女は、別の女奴隷が渡した杯を見せる。) メネラス 私が見ているのは、お前が持ってきた杯だ! 奴隷達 (外で) 戦いに敗れて、 涙を流す者達に、災いあれ! 生命の饗宴から 除外された者達に、災いあれ! ああ わあ ああ わあ ああ わあ! ヘレナ (その間に杯を差し出して小さいほうの壺からなみなみと注がせる。) 私の邪魔をしないで! アイトラ 危険が近い! 救済もまた近い! 命を守りなさい、 貴女はやりすぎです! ヘレナ 今こそ私は敢えてすべてをするのです! アイトラ まろやかな蓮からとった 1杯の杯、 今日も昨日のように いつも新たに 幸福に生きられますように! メネラス (前に進み出て) 女よ、下がれ! 近寄りがたい時間が 今、始まるのだ! (アイトラと侍女達は右方にうずくまって下がり、身を隠す。ヘレナの前に出て) ヘレナーいや私はお前を他にどう呼んでもいいのだがー、 魔法の姿よ、お前は私に地上で最後の挨拶をするために送られた、私を慰めるために、お前はここに、この島にやって来た。 恐ろしい武器で、自分の運命の伴侶である妻を、合法とはいえ、残酷に殺した男、自分を見失ったその男に、お前は優しく腕をからませー彼に一夜を与えた。 浄化する女! そしてお前は今、私の前に立ち、私に杯を渡す。 その秘薬が私の血管を流れると、私は死者となる。 ヘレナ そのことで何故笑うの? まるで少年のようにあなたは微笑んでいる! メネラス 何故なら、死が夫婦を分かつものでないと思うからだ、女王様! ヘレナ それほどあなたは完全にあの女のもの? メネラス 何故お前はそこで震えているのだ? ヘレナ 私は永遠にあなたを失うことになるの? メネラス お前が一度でも私を所有したと? 私を死んだ女のもとにやり、お前は生きろ! (ヘレナは杯を唇に持っていく。) 唇を潤してはだめだ、 それは私のものだ! ヘレナ あなたは他の女のために飲むー 私はあなたと共に飲みます! (彼女は飲み、それから杯を高く上げる。) メネラス 私に死の酒を! でなければ私は この剣で死ぬ! ヘレナ (彼に酒を供しながら) あの夜、たった一度の純潔だった夜、 私たちを永遠にひとつにした、あの夜にかけてー そしてあの恐ろしい幾つもの夜、 あなたが天幕の中で私に身を焦がした、あの幾夜にかけて、 メネラス (独白) 何という言葉が この口から出ることか! 気が触れてはいない、 永遠の神々よ、 私の精神が変にならないようにしてくれ! ヘレナ またあの炎の夜、あなたは私を引き寄せながら 私にキスすることを固く拒んだ、あの炎の夜にかけてー そして遂に今夜、やっとあなたが来て、 私の手から叡智の酒を受け取ってくれた。 (高揚して) 私をあなたに新たに与えてくれた、今夜にかけて、 ここから飲んで、私が口をつけたところから。 メネラス (杯を飲み干してから、突然、叫び声を上げて) 私の前にいるのは誰だ? (彼は剣に手を伸ばす。) ヘレナ (微笑みながら) アイトラ! あの人は私を殺すわ! アイトラ (舞台に走って来て) ヘレナ! 生きて!彼らが貴女の子供を連れて来ます! メネラス (剣を下ろし、ヘレナを見つめて) 死んでいるのにー生きている女! 生きているのにー死んでいる女! 今、私にはお前が 死すべき人間の男がかつて 見たこともない妻のように見える! (彼は剣を投げ捨て、彼女の方に両手を伸ばす、影に向かって伸ばすように。ヘレナはじっと彼を見つめる。) この眼差しで 永遠に選ばれたのだ! 完全に結婚したのだ、 大いなる運命よ! ああ、近寄りがたく思えたものが どれほど近くにあり、 二人がひとつに お前と一体となる。 すばらしいお前! 不実な女、 永遠にひとりの 永遠に新しい! 永遠に愛しい女! 唯一の身近な女! どのように私はお前を捕え、 どのように私はお前のうちに消えるのか! アイトラ この苦しみがなかったら、 貴方はどうなっていたのかしら、 この二人の すばらしい存在がなかったら? 貴方の 不実の、 永遠にひとりの、 永遠に新しい女がいなかったら? ヘレナ あなたの、あなたの 不実の女は 後悔の野を 漂っています! アルタイル (ナイフを振りかざした奴隷たちと一緒に、天幕の横のカーテンから突然跳び込んで来て) その女を私によこせ! その男は鎖に繋げ! 奴は客人のわきまえを破った、 奴の命を奪え! (奴隷達はヘレナとメネラスを取り押さえて、二人を引き離す。天幕の後ろでガタガタする音がおぼろげに起こり、鉄でできた森を嵐が揺らすかのように、次第に激しくなる。) アイトラ (歓声をあげながら) 彼らはー私の庇護のもとにあるのです! ヘレナー万歳! (アイトラは天幕のカーテンを引く。外は満月で、青い鋼鉄の甲冑を身に着けた一団が壁のように立っている。顔は兜の面貌で覆われ、腕は抜身の剣の柄の上で十字に組まれ、剣を地面に立てている。彼らが作る半円陣の真ん中に、白い馬に乗った子供のヘルミオーネがいて、全身に黄金の衣を身に着けている。) 武装した戦士達 (身動きせず、非常に重々しく) 平身低頭しろ! 震えながら逃げて行け! さもなくば我々は稲妻のように お前らを襲う! アイトラ (中央で、顔の覆いを取って) ここにいるのはアイトラです! 邪悪な部下! 命令に従わない 粗暴な家来! アルタイル (自分の部下と共に平身低頭して) アイトラ様! ああ何たること! ああ何たること! アルタイルとしたことが! アイトラ ヘレナ! ご覧なさい! 貴女の子を連れて来ています! (その子ヘルミオーネは二人の戦士に馬から降ろされて、前に進み出る。) ヘルミオーネ (アイトラの合図で中央に立ち止まる。満月が彼女を照らし、黄金の衣を身に着けて、金髪の彼女はまるで小さな女神である。) お父様、私の美しいお母様はどこ? メネラス (陶然と目をヘレナに釘付けにして) お前は新たに 夜を輝きで満たし、 空に浮かぶ新月がまるで お前の美を補うかのようだ! (彼は子供の方を向いて) おお わが娘よ、 幸福な子! なんという母親を 私はお前に連れて帰ることか! (二人の戦士はヘルミオーネを再び馬の鞍に乗せる。同時にメネラスとヘレナのために、立派な手綱をつけた二頭の馬が連れて来られる。) ヘレナとメネラス やさしいそよ風よ、私たちを連れて帰っておくれ、 祝福を与える聖なる星々よ! 高くそびえる宮殿の不変の扉よ、 この永遠なる夫婦のために、音高らかに開け! (ヘレナとメネラスが馬に乗ろうとするところで、幕が下りる。) ZWEITER AUFZUG Ein Gezelt, weit geöffnet auf einem Palmenhain, hinter dem das Atlasgebirge sichtbar wird. Zur Linken Eingang in den inneren Raum des Gezeltes. Hier steht eine Truhe mit reichen vergoldeten Beschlägen. Helena entnimmt dieser einen goldenen Spiegel und flicht Perlenschnüre in ihr Haar. Menelas schläft zu ihren Füssen auf einem Pfühl HELENA indem sie ihr Haar aufsteckt Zweite Brautnacht! Zaubernacht, überlange! Dort begonnen, hier beendet Götterhände hielten das Frühlicht nieder in Klüften; spät erst jäh auf flog die Sonne dort überm Berg! Perlen des Meeres, Sterne der Nacht salbten mit Licht diesen Leib. Überblendet von der Gewalt wie eines Kindes bebte das schlachterzogene Herz! Knabenblicke aus Heldenaugen zauberten mich zum Mädchen um, zum Wunder ward ich mir selbst, zum Wunder, der mich umschlang. Aber im Nahkampf der liebenden Schwäne des göttlichen Schwanen Kind siegte über den sterblichen Mann! Unter dem Fittich schlief er mir ein. Als meinen Schatz hüte ich ihn funkelnd im goldnen Gezelt über der leuchtenden Welt. MENELAS erwacht Wo ist das Haus? blickt mit Staunen um sich Die Zauberin wo? heftig Wer bist du? er besinnt sich des jäh Erlebten Ach! Wüsst ich das nicht? Sie wusch mich rein von Helenas Blut, her führte sie dich und gab dich mir! immer mit einem Beiklang des erstaunten Nachsinnens Doch welch ein Trank ward mir gegeben? Wie sänftigt jäh er meine Wut? Wie fand ich Kraft, mich neu zu heben, dich zu empfangen wie den Mut? HELENA Aufs neu von ihm muss ich dich tränken, er sänftigt wunderbar dein Blut - nie darfst du sie als Fremde kränken, die dir auf deinem Lager ruht! Sie geht gegen die Truhe MENELAS immer in der gleichen fragenden Befangenheit Wie kamest du, dich mir zu neigen dem einsamen verwaisten Mann? Von wo sah ich empor dich steigen? Wie zog ich dich zu mir heran? HELENA sich abermals ihm voll zuwendend Erkenne doch die ewig Deine! Tritt dir nicht unser Brauttag nah? Erkenn in seinem sanften Scheine, erkenne dies ist Helena! MENELAS Der Brauttag rühret mich geisterhaft an Die Nymphe erküret den sterblichen Mann. fast angstvoll gequält fragend Aus welchen Reichen steigt sie hervor ein herrlich Gleichen dem Aug‘ und dem Ohr? HELENA O lass zu dir dringen das köstliche Hier, der Gattin Umschlingen im Zauberrevier! Den Becher zur Hand Sie wendet sich der Truhe zu, entnimmt ihr ein schönes Gewebe, worin der Becher eingehüllt, indem sie dies emporhebt, gleitet auch Menelas krummes Schwert aus der Hülle und fällt ihr vor die Füsse ich bring ihn gleich, der ewig dich bannt ins Freudenbereich! MENELAS springt hin und fasst das Schwert, sie wegdrängend Dahin der Becher! Dies ist das Schwert! Dies ist das Schwert, mit dem ich sie schlug! Von allen unseligen Wesen der Welt kam keines ihr nah - wie dies Schwert und ich! wendet den Blick fast mit Grauen auf Helena Reizende du - Spiegelbild, flötende Stimme, fliehe vor mir! Dass der Erwachte dich nicht jage! Denn die Unglücklichen sind gefährlich, wenn man sie reizet! HELENA Von dir jage die Helena denn, du Ungeheurer unter der Sonne! MENELAS O süsses Gebild zu trüglicher Wonne gesponnen aus der flirrenden Sonne - Luftsirene! Nicht nahe dich! Den Arm nicht dehne! Nicht fahe mich! Wem ungeheuer Grausen tagt, dem Abenteuer bleibt er versagt! Er wendet sich, das Schwert an die Brust gedrückt, als wolle er vor ihr ins Ungewisse fliehen HELENA indem sie das goldene Gehäuse, worin das Fläschchen mitsamt dem Becher in die Truhe zurückwirft Ohnmächtiger Trank, fahre dahin! Dem Falschen die Falsche hast du vermählt! Der mich gesucht durch Flammen und Tod, er flieht vor mir in die Wüste hinaus! Aus flirrender Stille schlage der Blitz! Dunkle Gewalt breche herein! Was scheinversöhnet entzweie sich neu! Wir ducken uns nicht unter dem Streich, entgegen recken wir unser Haupt! Das Annahen einer Reiterschar, jäh wie ein Sturmwind, wird hörbar MENELAS Aus flirrender Stille was naht heran? Durch rötlichen Staub funkeln die Lanzen! HELENA Menelas! Her! Schütze, was dein ist! Krieger der Wüste in Kettenpanzern eilen heran und nehmen im Hain ausserhalb des Zeltes Stellung. Läufer stürmen herein, werfen sich vor Helena nieder. - Altair, der Fürst der Berge, ein königlicher Mann mit rabenschwarzem Haar, tritt heran, Bannerträger ihm zur Seite. Er lässt sich auf einem Knie vor Helena nieder, indem er mit der Hand die Erde, dann die Stirn berührt. Die Läufer erheben sich und stellen sich im Hintergrund vor die Lanzenträger. Altair erhebt sich auf ein gnädiges Zeichen von Helena und winkt seinem Gefolge. Die Läufer treten auseinander. Zwei schwarze Sklaven laufen hervor und breiten vor Helenas Füssen einen golddurchwirkten Teppich. Helena lächelt und setzt sich auf die Truhe, die mit ihren goldenen Beschlägen einem Thronsitz gleicht. Menelas, das blosse Schwert in der Hand, tritt hinter Helena. Altair steht ausserhalb des Teppichs. Helena winkt ihm mit anmutiger Herablassung, den Teppich zu betreten. Altair tut es, indem er am Rande des Teppichs noch einmal die Knie zur Erde beugt. Helena sieht sich nach Menelas um und winkt ihm, sich neben sie zu setzen. Dann bedeutet sie Altair, indem sie ihr Kinn gegen ihn hebt, zu sprechen ALTAIR mit gesenktem Antlitz Mir ist befohlen ich breite dies Land, o Ungenannte, vor deinen Fuss! HELENA lächelt Wer gab so schönen Befehl? ALTAIR So will es Aithra, so will es Morgana, und Salome gebietet es so! Der ich dies Land zu Lehen trage von ihnen dreien Königinnen - er hebt den Kopf und erblickt Helena Du Göttin, die schön ist wie steigende Sonne, gewaltig gleich einem Heer, das funkelnd in heiligen Kampf zieht, ich neige mich dir in den Staub! HELENA Fürst der Berge, wir grüssen und danken! Das Gefolge tritt auseinander und gibt dem Blick eine Gasse frei. Hinten werden von Schwarzen grosse Truhen vorbeigetragen, so, als nähmen sie die Richtung auf den rückwärtigen Zelteingang. Helena steht auf und tritt auf Altair zu; Menelas ist gleichfalls aufgestanden. Indem sich Helena wendet, stürzen drei bis auf die Augen verhüllte Mädchen zu ihren Füssen. Die Mädchen sind schnell aufgesprungen, und ihre Stelle hat eine kleine Schar von schlanken Jünglingen eingenommen, fast noch Knaben - unter ihnen Da-ud, die sich vor Helena mit gesenkten Häuptern auf die Knie werfen ALTAIR dies alles mit gebietender Gebärde beherrschend, aber den Blick leidenschaftlich auf Helena gerichtet Eilig zusammengeraffte Gaben, unwert des Hauchs deiner furchtbaren Lippen! Befiehl, und im spielenden Kampfe fliesset das Blut dieser Knaben, jauchzend vergossen für einen einzigen Blick aus deinen goldenen Wimpern! Er wirft sich auch vor ihr nieder und drückt den Saum ihres Gewandes an die Lippen MENELAS auf dies alles hinblickend, leidvoll entrückt O Spiegelbild! So stand meine Frau auf den Zinnen von Troja! Lodernd so brannten die Könige auf, ach! und die Greise bei ihrem Anblick und alle riefen DIE JÜNGLINGE und ALTAIR springen auf, und indem sie ihre Schwerter aus der Scheide reissen und gegen Himmel stossen, rufen sie wild Heisse uns sterben im Sande für einen einzigen Hauch von deinen verschlossenen Lippen! DA-UD mit höchst gesteigerter Ergriffenheit eines jungen Herzens, einen Schritt hervortretend Denn es ist recht, dass wir kämpfen und dass wir sterben im Blachfeld um dieser willen - denn sie ist die Schönste auf Erden! Er verhüllt sich und tritt hinweg MENELAS aus seinen Gedanken auffahrend und Da-ud anstarrend Paris ist da! Paris aufs neue! Frech und verwegen reckt er die Arme nach meiner Frau! - Wo ist mein Schwert? Altair winkt, und die Jünglinge, ihre blanken Schwerter gehoben, treten nach rückwärts und sind verschwunden HELENA sucht mit dem Blick Menelas und tritt zu ihm Liebster, was ist dir? Bleib mir zur Seite! Mich ängstigt dein Blick! MENELAS Mich ängstigt der deine, schöne Göttin! Er ist mir zu jung und zu wenig umnachtet. HELENA Du willst mir fliehn! sie umschlingt ihn Du willst mich lassen? ALTAIR für sich Vermessene Gunst dem schönen Begleiter! MENELAS löst sich von ihr Was bedarf st du des armen Begleiters! Der Namenlosen, der Fremdlingin, die über Nacht kam, knien sie hin und zücken die Schwerter und rufen - Die STIMMEN der JÜNGLINGE ausserhalb, unsichtbar Heisse in spielendem Kampfe fliessen das Blut unserer Adern für einen funkelnden Blitz aus deinen furchtbaren Augen! ALTAIR für sich, zornig Unerträgliches Spiel! - zu Helena Worüber zürnet dein Günstling? Auch für ihn sind Geschenke im Zelt! Jagdhörner hinter der Szene. Er klatscht in die Hände. Zu Menelas Schöne Waffen! Vielleicht gefällt dirs, Liebling der Göttin, aus ihnen zu wählen! Schwarze, Jagd- und Kriegswaffen tragend, treten hervor MENELAS misst Altair mit einem hoheitsvollen Blick, nun völlig seiner selbst bewusst, stolz und ernst Herrliche Waffen hab ich geführt auf blachem Feld und in flammenden Gassen. ALTAIR mit kaum verhohlener Geringschätzung Auch die Jagd kann Tapfre ergetzen; dir zu Ehren stell` ich ein Jagen jetzt an Der Jagd zum Begleiter gab ich Da-ud mit einem wilden Blick auf Helena und das Wild, ich hoff es, wird des Jägers wert sein! Da-ud tritt auf den Wink Altairs hinter einer Palme hervor und neigt sich vor Menelas, die Hand aufs Herz gelegt MENELAS die beiden nicht beachtend, blickt sein Schwert an, das bei der Zeltstange hängt Das Wild, ich hoff es, wird des Jägers wert sein! Altair wirft Menelas einen Blick der Verachtung zu, gebietet Da-ud durch einen Wink, zu bleiben und geht. Menelas blickt Da-ud an Was ficht mich an? Ein fremder Knabe! Ein fremdes Weib! Ein fremdes Land! Ein Abenteuer! Ein bunter Traum! Und Hörner laden zur Jagd. Die drei Schwarzen treten heran, Jagdspeere und ein Hifthorn, auch einen leichten silbernen Helm darbietend. Menelas, indem er gegen das Zeltinnere tritt, wo andere Schwarze bereitstehen und sich anschicken, ihm statt des langen Oberkleides ein kurzes zu reichen, tritt ins Zelt und wird für eine kurze Zeit unsichtbar. Helena betrachtet Da-ud DA-UD schmilzt unter ihrem Blick und wagt nicht die Augen zu heben. Dann mit plötzlicher Kühnheit Ich werde neben dir reiten! Ich allein! jener nicht, dein Begleiter! Er darf nicht! HELENA lacht Knabe, hüte dich vor dem Feuer, oder du schmilzest wie Wachs. DA-UD den brennenden Blick zu ihr hebend In den Armen des landlosen Königs, des Abendländers mit falbem Haar, hast du das Feuer nicht fürchten gelernt! Er kennt es selber nicht! Er kommt aus dem Mondscheinland. Du aber, du bist geboren zur Herrin über die Länder der Sonne - und ich bin geboren zu deinem Knechte bis in den Tod! So steht es geschrieben, und so wird es geschehn. Er sinkt vor Helena hin, die Stirn auf ihrem Fuss. Dann erhebt er sich blitzschnell und verschwindet. Helena wendet sich lachend von ihm. Menelas, zur Jagd gekleidet, aber noch nicht gewaffnet, tritt aus dem Nebenraum des Zeltes. Helena nimmt dem Sklaven den Helm ab und reicht ihn Menelas MENELAS So schön bedient, du reizende Nymphe, zog ich schon einmal hinaus zur Jagd! Helena lächelt Am nächsten Morgen dann kam ich nach Haus - leer das Nest! Fort war das Weibchen und kam nicht wieder. Das ist ein Lied von einer Toten! Wie ist dein Name, schönes Wesen? Gestern zur Nacht war ich verwirrt ich hab ihn nicht richtig gehört. HELENA Meinen Namen? O du Verstörter! Deiner Seele Seele hauchst du von dir, wenn du ihn rufest! MENELAS mit zerstreutem Blick Was du redest, ist lieblich, schöne Sirene! Gerne stünd ich und lauschte bis an den Abend der silbernen Stimme! Aber dies Schwert will fort auf die Jagd, und Hörner rufen nach mir! Er nimmt das Schwert und drückt es an sich HELENA Zur Jagd auf Gazellen die furchtbare Waffe! sie will ihm das Schwert aus der Hand nehmen Fort mit ihr! Ins Zelt hinein! MENELAS entzieht ihr s Vergib mir, Göttin dies Schwert und ich, wir beide gehören zusammen. Dein ist dies Zelt und viele Schätze - Schiffbrüchig irr ich, ein gramvoller König, in fremdem Bereich. Dies Schwert ist alles, das mir geblieben, nicht rühre daran! Er küsst das Schwert und steckt es in den Gürtel HELENA Mit einem Blick der sehenden Augen erkenne mich wieder! MENELAS Solche Blicke kosten zu viel dem armen Herzen! Und sie fruchten zu wenig. Denn wer wegging zur Jagd und kehrt heim zu seinem Weibe - er kann nie wissen, ob er die gleiche wiederfindet! Die Hörner rufen mit Entschiedenheit. Er eilt weg, nachdem er das Schwert in seinen Gurt gesteckt hat. Die ihm nacheilenden Sklaven bieten ihm Jagdwaffen dar der eine Bogen und Köcher, der andere leichte Spiesse - von diesen ergreift er zwei und verschwindet HELENA Menelas, steh! Er ist dahin! Und kehrt er zurück - wie ihn entzaubern? Zu kindlich ist ihm die Miene der Nymphe, zu jung und arglos des Auges Blick und zu fremd seinem Herzen! Drei Sklavinnen, die Gesichter hinter Goldschmuck verborgen wie hinter einem Visier, kommen spähend aus dem Zeltinnern hervor. Helena ohne ihrer zu achten, vor sich hinsinnend Zaubergerät zieht uns hinüber - zurückzukehren - dies ist die Kunst! Aithras Becher war zu stark - und nicht stark genug für Menelas Herz! Die drei Frauen haben in Helenas Rücken die andere Seite der Bühne gewonnen. Auf einen Wink der Mittelsten eilen die beiden anderen zur Truhe hin, öffnen sie und suchen nach etwas. Die Mittelste, Aithra, schiebt das goldene Visier auseinander und enthüllt sich HELENA freudig Aithra! Liebe Herrliche! O Zauberin! Schnellhörende! AITHRA Schweig! Dich zu retten flog ich her! Sie blickt mit Spannung auf die beiden, welche die Truhe durchwühlen ERSTE DIENERIN das goldene Gehäuse emporhebend Die Fläschchen beide unberührt! AITHRA freudig O unberührt! Nun küss ich dich vor Freude - du Gerettete! O hör, was mich in wilder Hast herjagt zu dir! HELENA dunklen Tones Nicht um den Trank bedarf es, dass du fliegend eilst! Ich will ihn nicht! Ich brauch ihn nicht! AITHRA Versteh mich doch, du Liebliche! Die Dirne dort, die lässige, ihr schläferte, so legte sie das Goldgehäuse in die Truh- - zwei Fläschchen hält es siehe die, wie leicht du die verwechseltest! HELENA ernst Und was enthält das andre dann? AITHRA Erinnerung! Die grässliche, von der mit meinem letzten Hauch ich deine Lippen wahren will! HELENA feierlich Erinnerung! AITHRA ohne ihren Ton zu achten Der Höllentrank, vor dem wie Gift des Tartarus die Götter fliehn, die Seligen! HELENA greift nach dem Fläschchen Dies ist - AITHRA entzieht ihr s, hebt s hoch empor O nicht den Duft davon, solang ich dir es wehren kann! HELENA sehr bestimmt Dies ist der Trank, den ich bedarf! Erinnerung! AITHRA Du rufst das Wort, du Ahnungslose, silbern hin und schaffst, wenn dirs die Lippe netzt, dich zur Lebendig-Toten um! HELENA Zur Tot-Lebendigen hat dein Trank mich umgeschaff en diese Nacht! AITHRA Gerettet, Liebste, hat er dich vom nahen Tode durch sein Schwert! Besänftigt herrlich schlief er ein und kannte dich für Helena und küsste dich für unberührt! HELENA Er kennt mich für ein fremdes Weib, das du zur Nacht ihm zugeführt, und wähnt, dass er mit mir betrog die Helena, die tot er wähnt - AITHRA leise Du Selige, so bist doch du s, die immer wieder siegt und siegt! HELENA Die eitle Freude lass dahin! Ich siege heute oder nie und hier durch diesen Trank allein! Sie ergreift das Fläschchen ungeachtet Aithras Widerstand Auf Helenas Wink haben die beiden Dienerinnen aus dem Zeltinnern einen Dreifuss gebracht, darin ein Mischkrug sowie zwei andere Krüge, worin Wein. Unter dem folgenden geschieht das Mischen des Trankes und das Einträufeln des Balsams aus dem Fläschchen von ihnen und Helena zusammen AITHRA O dreifache Törin! Den einzigen Balsam, den Trank der Götter verschmähest du mir! HELENA Gehorchet und mischet, was einzig mir f rommt, wenn heiss mein Jäger zum Zelte mir kommt! AITHRA schmerzvoll O dreifache Törin! HELENA zu den Mischenden und Umgiessenden Und noch und noch! Und nicht genug vom dunklen Trank Erinnerung! AITHRA Den einzigen Balsam! HELENA Auf zuckt die Flamme alter Qual vor ihr das Hier wird öd und fahl! AITHRA dringend Das süsse Vergessen! HELENA Doch was dahin, das tritt hervor geistmächtig aus dem dunklen Tor! AITHRA verzweifelt Verschmähest du mir? HELENA Und was von drunten wieder kommt, ist einzig, was dem Helden frommt. HELENA und DIENERINNEN Und noch und noch! Und nicht genug vom Zaubertrank Erinnerung! AITHRA indem sie schnell das goldene Schmuckvisier vor ihr Gesicht fallen lässt Habet acht! Altair nähert sich dem Zelt, zwischen den Palmen hervortretend HELENA Wer kommt? Sie winkt den Dienerinnen, schnell mit den Geräten ins Zeltinnere zu verschwinden ALTAIR stehenbleibend Der begnadete Vogelsteller, dem der herrlichste Vogel der Welt mit rauschendem Fittich flog in sein Netz! HELENA O Wirt ohnegleichen! Welche Rede! ALTAIR einen Schritt auf sie zu Diese, die dem Liebenden ziemet! HELENA Mit was für Schritten wagst du zu nahn? ALTAIR Mit denen des Jägers, naht er der Hindin. HELENA Was für ein Blick? ALTAIR Bald dir der vertraute! Hörst du die Pauken? Helena lächelt Dir zu Ehren geb ich ein Fest, ein nächtliches Gastmahl ohnegleichen! dicht bei ihr Meine Gastmähler sind gefährlich für landlose wandernde Fürsten - aber die Schönheit weiss ich zu ehren! Das wirst du erkennen, du Ahnungslose, du pilgernde Unschuld! Helena lacht stärker Lache nicht, Herrin! Du hast wenig erlebt, und dürftiges Land nur betreten als eines fahrenden Mannes scheue geduldige Sklavin. heftig Aber ein Ohne-Land, solch ein Herr ohne Knechte darf nicht die Fackel der Welt in seinem Bettelsack tragen denn sie ist stärker als er und zündet ihm nachts das Gezelt an. DIENERINNEN sind unterdessen ohne die Geräte wieder herausgetreten und folgen mit den Augen der Jagd Hei! Die Gazelle! ERSTE DIENERIN Der Falke hat sie! ZWEITE DIENERIN Sie bricht zusammen! ERSTE DIENERIN Beide zugleich die kühnen Reiter stürmen dahin! BEIDE Herrliche Jagd! ALTAIR Du bist die Schönste auf Erden um einen Blick deiner Augen schmachtend im Sande verderben, das überlass ich den Knaben! Denn ich weiss anders zu werben! HELENA Hüte dich, Fürst, du Schnellentflammter! hoheitsvoll Über dem Gast wachen die Götter, und einen jeden gleich einer Wolke hüllen sie ein in sein Geschick! AITHRA zwischen den Zeltvorhängen halbverborgen, Helena zurufend Helena, ich lache! Deine Bedrängnisse alle, ach deine Schmerzen sind die Kinder deiner Schönheit - und sie gleichen doch immer wieder ihrer goldenen Mutter! ja, sie glänzen wie Purpur und Gold! ALTAIR anfangs wie gebannt von ihrer Schönheit Flammen und Waffen statt Blumenketten dich zu erraffen! Aus stürzenden Städten über dem Brande hoch der Altan - des Herrschers Zelt und die Schönste dem Stärksten gesellt! Helena Schritt für Schritt folgend, indessen sie vor ihm zurückweicht Und stürben darüber Zehntausende hin, verwehe ihr Seufzen der nächtige Wind, verwehe ihr sterbendes Stöhnen! Die STIMMEN der JÜNGLINGE ausserhalb, sehr nahe Im Sande verschmacht ich als ein Verfluchter, der dich gesehn und nicht besessen! Die BEIDEN DIENERINNEN lachen hell auf Beide zugleich werfen den Spiess! Beide treffen! Herrliche Jagd! ERSTE DIENERIN Aber was jetzt? Helena, sieh! ZWEITE DIENERIN voll Staunen Sie heben die Waffen! ERSTE DIENERIN Der das Schwert! Menelas! ZWEITE DIENERIN Der den Spiess, sich zu wehren! BEIDE Gegeneinander gellend Elelelei! ERSTE DIENERIN Den Rappen herum wirft Da-ud! ZWEITE DIENERIN Menelas jagt hinter ihm her! ERSTE DIENERIN Der Rappe ist schneller den Hügel hinan! ZWEITE DIENERIN Er fliegt ihm nach! ERSTE DIENERIN Er holt ihn ein! AITHRA hat sich nach rückwärts zu den Dienerinnen gewendet Ha! Der Abgrund hinterm Hügel! Achte dein Leben! BEIDE DIENERINNEN schreiend Elelelei! AITHRA und DIENERINNEN Ah! Er stürzt! Weh, Da-ud! Weh, Da-ud! Die Hörner hinter der Szene, heftig, blasen die Jagd ab ALTAIR den trunkenen Blick auf Helena Der Knabe stürzt! Stürze er hin! Pfeile im Köcher, Söhne im Zelt hab ich genug! Hörst du die Pauken? Heute nacht dir und mir und keinem dritten bereit ich ein Fest! Schwarze bringen von rückwärts auf einem Teppich den toten Da-ud getragen und legen ihn in der Mitte nieder. Altair ist Schritt für Schritt zurück-gewichen und tritt jetzt hinter den äussersten Vorhang des Zeltes. Aithra und die Dienerinnen nähern sich dem Toten. Die Sklaven sind sogleich verschwunden. Helena steht rechts von den sich um Da-ud mühenden Frauen. Menelas, das blosse Krummschwert in der Hand, tritt rechts hervor. Sein Auge ist starr und furchtbar, als verfolge er einen Schritt für Schritt vor ihm zurückweichenden Feind. So dringt er mit schweren Schritten bis gegen die Mitte vor, wie angezogen von Da-uds Gegenwart, aber ohne ihn eigentlich zu sehen. Aithra und die Dienerinnen werden den Herannahenden gewahr und springen erschrocken auf, ihm die Hände in Abwehr entgegenstreckend. Menelas bleibt wie ein Mondsüchtiger vor dem Toten stehen HELENA ihm entgegentretend, ihn sanft anrufend Mein Geliebter! Menelas! MENELAS wird mit einem Schlage wach und lächelt sie unbefangen an Helena, du? Wie kamst du her? O Traumgebild! HELENA Die Waffe da, die furchtbare, gib! Sie windet ihm sanft das Schwert aus der Hand MENELAS lächelnd Die Waffe hier - was sollte sie mir? Er lässt ihr das Schwert. HELENA Gegen den Knaben, Gegen den Gastfreund, der mit dir jagte, hobest du sie zu tödlichem Streich! MENELAS Gegen ihn erhob ich die Waffe? Warum nur? ALTAIR links hinter dem Zeltvorhang hervorspähend Sein Schwert wird schwingen der Mann der Schönsten - so steht es geschrieben - bis ihn erreichet das stärkere Schwert! HELENA Du wolltest, dag in diesem Knaben Paris von Troja noch einmal stürbe. MENELAS liebt erschrocken die Hände überm Kopf Ja, er reckte frech und verwegen er sinnt nach seine Arme nach - HELENA denn dies ist der einzige Weg nahezukommen - Menelas - sage mir wem? MENELAS ihr, die tot ist und allen Toten, die um mich starben unbedankt! HELENA Ihr, die lebt und bei der zu bleiben einzig trachtet dein Herz, mich verschmähend - denn sie und nicht ich - sie ist deine Frau! MENELAS starrt sie mit dem Ausdruck höchsten Entsetzens an, dann fährt er langsam mit der Hand über die Stirn, wie um Vergangenes sich aus dem Gedächtnis zu streichen und wendet sich traurig zu dem toten Da-ud, den Schwarze von der Erde gehoben und nun ihn haltend, regungslos dastehen Unter geschlossenem Lid straft mich dein brechendes Auge! Aber mein Freund - dahin er dich sandte - den gleichen Weg gehet nun Menelas auch. HELENA Du aber bedarfst einen heiligen Trank, einen gewaltig starken! Den hab ich im Zelt! Helena winkt den Dienerinnen, die mit dem Mischkrug und den kleineren Krügen herantreten und mit fürchterlichem Ernst unter streng vorgeschriebenen Gebärden und Handreichungen das unterbrochene Werk der Bereitung des Trankes fortsetzen. Indem die Dienerinnen in rhythmisch wiederkehrenden Abständen Helena den Mischkrug reichen, träufelt diese aus dem Fläschchen den Zaubersaft hinein AITHRA zu Helena Gefahr umgibt dich! Nicht jetzt den Trank, es ist nicht die Stunde ich warne dich! ERSTE DIENERIN von der Arbeit aufsehend, nach hinten horchend Wahre dich, Herrin, hörst du die Pauke? Altairs Feste sind gefährlich! ZWEITE DIENERIN Seine verschnittenen Knechte unter dem weibischen Kleid tragen sie Panzer und schmeidige Klingen! AITHRA Ich warne dich! HELENA ist mit dem Mischen des Trankes fertig Aithra, schweige! Jetzt und hier beginnet Helenas Fest! Während links die Zeremonie des Mischens vor sich geht, haben rechts Schwarze Menelas umgeben, ihm den Panzer abgeschnallt, setzen ihm eine funkelnde Tiara auf. Es ist indessen im Bereich des Zeltes dunkel geworden, von draussen her naht Halbhelle vor Mondaufgang. Links leuchten Sklavinnen, rechts schwarze Sklaven zu den beiden Zeremonien. Die zum Fest ladende Pauke scheint sich indessen zu nähern. Das Annahen von Menschen, die Einholung zum Fest wird fühlbar. Draussen wird die Spitze des Zuges sichtbar. Gestalten in prächtigen Gewändern, mannweibisch, die Hälfte des Gesichtes verhüllt, Schwarze und Weisse vermischt. Etliche tragen Lanzen in den Händen. Hinten im Zug werden Banner sichtbar sowie die dröhnende Pauke DIE SKLAVEN vor dem Zelt auf den Knien Die wir zum Feste dich laden, empfange die Boten in Gnaden!. Liebessklaven - o rasende Schickung, qualgeschieden vom Reich der Entzückung! AITHRA Gefahr ist nah! Wir müssen uns wahren! All unserer Sinne bedürfen wir jetzt! Lass den Trank! DIE SKLAVEN Wächter der seligen Stunde, wir unausdenklich Betrübten! Aus unserem weibischen Munde höre den Schrei des Verliebten Im Sande verschmacht ich als Verfluchter, der dich gesehen und nicht besessen! leises, fernes Donnern AITHRA zur ersten Dienerin Das Ohr an den Boden! Was erhorchst du? Poseidon, höre! Aithra ruft! HELENA tritt zu den Sklaven Zurück und harret an der Erde, bis man euch ruft. Die Sklaven werfen sich nieder, die Stirnen in den Staub. Auf einen Wink Helenas ziehen die Dienerinnen den Zeltvorhang zu ERSTE DIENERIN zu Aithra Ein Rollen hör ich von Meereswogen, als stürze Springflut ins innere Land. HELENA zur zweiten Dienerin Des Königs Schwert! AITHRA Das sind die Meinen! Helena, hörst du? Rosse und Reiter aus der Kraft des Meeres Poseidon schickt mir die herrliche Schar! HELENA Menelas, siehe dein Schwert! Eine der stummen Sklavinnen geht ins Zeltinnere und bringt das Schwert. Helena winkt ihr, es über sich zu halten, wobei die Sklavin ihr Haupt verhüllt. Hierauf enthüllt sie den Becher, den eine andere der Sklavinnen ihr gereicht hat MENELAS Den Becher seh ich, den du mir bringst! DIE SKLAVEN aussen Weh dem Unterliegenden, den die Träne nässte! Weh dem Ausgeschlossenen vom Lebensfeste! Ah-hu! Ah-hu! Ah-hu! HELENA indem sie den Becher hinhält und ihn aus dem kleinen Kruge füllen lässt Störe mich nicht! AITHRA Gefahr ist nahe! Rettung auch! Wahre dein Leben, du wagst zuviel! HELENA Alles wage ich jetzt! AITHRA Vom lieblichen Lotos einen Becher und lebet selig heute wie gestern immer aufs neu! MENELAS vortretend Weib, tritt hinweg! Unnahbare Stunde hebt jetzt an! Aithra und ihre Dienerinnen kauern rechts hin, verhüllen sich. vor Helena hintretend Helena - oder wie ich sonst dich nenne -, Zaubergebild, mir zum letzten Gruss auf Erden gesendet, mich zu trösten bist du dort auf die Insel gekommen. Um den verlorenen Mann, der mit der furchtbaren Waffe rechtmässig grausam seines Schicksals Gefährtin ermordet, schlangest du sanft deinen Arm - für eine Nacht ihm gegeben. Reinigerin! Und nun stehst du vor mir und reichst mir den Becher und wenn der Trank mir die Adern durchfliessen wird, bin ich ein Toter. HELENA Warum macht dich dies lächeln? Du lächeltest jetzt wie ein Knabe! MENELAS Weil ich gedenke, dass Ehegatten der Tod nicht scheidet, o Herrin! HELENA So völlig gehörest du jener? MENELAS Warum zitterst du da? HELENA Soll ich dich auf immer verlieren? MENELAS Hast du mich jemals besessen?. Lag mich der Toten und lebe! Helena führt den Becher an die Lippen Nicht netze die Lippen, mir ist er bestimmt! HELENA Du trinkst es der andern - ich trinke mit dir! Sie trinkt und hält dann den Becher empor MENELAS Den Todestrank mir! oder ich sterbe durch dieses Schwert! HELENA ihm den Trank bietend Bei jener Nacht, der keuschen einzig einen, die einmal kam, auf ewig uns zu einen - bei jenen fürchterlichen Nächten, da du im Zelte dich nach mir verzehrtest MENELAS für sich Welche Worte aus diesem Munde! Unverrückt, ihr ewigen Götter, lasst meinen Sinn! HELENA Bei jener Flammennacht, da du mich zu dir rissest und mich zu küssen strenge dir verwehrtest - und bei der heutigen endlich, da du kamest, aus meiner Hand den Trank des Wissens nahmest mit grosser Erhebung bei ihr, die mich auf s neu dir schenkt, trink hier, wo meine Lippe sich getränkt. MENELAS nachdem er den Becher geleert, in einem jähen Aufschrei Wer steht vor mir? Er greift nach dem Schwert. HELENA lächelnd Aithra! Er wird mich töten! AITHRA springt auf die Bühne Helena! Lebe! Sie bringen dein Kind! MENELAS lässt das Schwert sinken und starrt Helena an Tot-Lebendige! Lebendig-Tote! Dich seh ich, wie nie ein sterblicher Mann sein Weib noch sah! Er wirft das Schwert weg und streckt die Arme nach ihr wie nach einem Schatten. Helena blickt ihn voll an Ewig erwählt von diesem Blick! Vollvermählt, o grosses Geschick! Oh, wie nahe Unnahbare scheinest, beide zu einer nun dich vereinest Herrliche du! Ungetreue, ewig eine ewig neue! Ewig Geliebte! Einzige Nähe! Wie ich dich fasse, wie ich in dir vergehe! AITHRA Ohne die Leiden, was wärst du gewesen, ohne die beiden herrlichen Wesen? Ohne die deine Ungetreue, ewig eine ewig neue? HELENA Deine, deine Ungetreue schwebend überm Gefilde der Reue! ALTAIR mit seinen Sklaven, welche Dolche schwingen, dringt durch die seitlichen Zeltvorhänge jäh herein Zu mir das Weib! In Ketten den Mann! Er brach das Gastrecht raffet ihn hin! Die Sklaven bemächtigen sich Helenas und Menelas und reissen sie auseinander. Hinter dem Zelt erhebt sich ein dumpfes Klirren, immer gewaltiger, als schüttle ein Sturm einen Wald von Eisen AITHRA jubelnd Das sind die- Meinen! Helena - Heil! Aithra reisst den Zeltvorhang zurück. Draussen im vollen Mond steht wie eine Mauer eine Schar Gepanzerter in blauem Stahl, die Gesichter vom Visier verhüllt, die Arme über den Heft des blossen Schwertes gekreuzt, die Schwerter auf den Boden gestützt. Im Halbkreis, den sie bilden, mittelst auf einem weissen Ross das Kind Hermione, völlig in Goldstoff gekleidet DIE GEPANZERTEN höchst gewichtig, ohne sich zu regen Nieder in Staub! Zitternd entfleuch! Oder wir stürzen wie Blitze auf euch! AITHRA in der Mitte, ihr Antlitz enthüllend Aithra ist da! Böser Knecht! Unbotmässiger wilder Vasall! ALTAIR mit den Seinen sich in den Staub werfend Aithra! Wehe! Weh! Altair! AITHRA Helena! Siehe! Sie bringen dein Kind! Das Kind Hermione wird von zwei Gewappneten vom Pferde gehoben und tritt heran HERMIONE bleibt in der Mitte auf einen Wink Aithras stehen, das volle Licht fällt auf sie, in ihrem goldenen Gewand und goldenem Haar gleicht sie einer kleinen Göttin Vater, wo ist meine schöne Mutter? MENELAS den Blick trunken auf Helena geheftet Wie du auf s neue die Nacht durchglänzest, wie junger Mond dich schwebend ergänzest! er wendet sich gegen das Kind O meine Tochter, glückliches Kind! Welch eine Mutter bring ich dir heim! Zwei der Gepanzerten heben Hermione wieder in den Sattel. Zugleich werden die für Menelas und Helena bestimmten beiden herrlich gezäumten Pferde vorgeführt HELENA und MENELAS Gewogene Lüfte, führt uns zurück heiliger Sterne segnende Schar! Hohen Palastes dauerndes Tor öffne sich tönend dem ewigen Paar! Indem sich Helena und Menelas anschicken, die Pferde zu besteigen, fällt der Vorhang この日本語テキストは、 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス の下でライセンスされています。@ Aiko Oshio Strauss,Richard/Die ägyptische Helena