約 4,342,439 件
https://w.atwiki.jp/doctor-matching/pages/2.html
このサイトでは、転職を考えている医師の先生方が役立つと思われるサイトを紹介しています。
https://w.atwiki.jp/maradriatico/pages/24.html
今月の開催予定はありません。 冒険の転職は前提クエストクリア等が必要になるものもあるため、事前調査も兼ねて、希望職・希望実施曜日・実施時間をご記入ください。事前調査に時間がかかると判断したため、コメント欄を設けました。 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/angel_in_the_box/pages/99.html
1次転職までの最短時間が知りたい! 序章 (目的) ・ 事の発端は コチラ ・ というか、みんなでギャーギャーやりたいってだけかも? ルールを決めてみよう ・ 今回はクエ品を事前に集めておく事にする。 ・ PTは ロイヤル or 同性 の6人が狙い(今回はロイヤルPTに決定) と思ったら、なんと同レベルでも同じ倍率なんだって~? だから、好きなキャラで可。 ・ ホントは六つ子が希望。かわいいし♪ 無理なら髪色だけでも合わせたい。 ・ 1時間に10分の休憩をとる。 ・ F鯖で決行! ・ アイテム収集(6人分)が無理なクエはパスする。 タイムスケジュール(案) ・ 1月3日決行決定! 時間は未定! ・ ◎時(開始時間)10分前に夢鯖の船の上に集合。PTを組む(組めたら) ・ ◎時ss撮影後、各自チュートリアル開始。 ・ チュートリアル後、画面右上に集合。 ・ ゚*。 銀のエンゼル 。*゚に加入申請・承認(一旦加入してもらいます)。 ・ コーラルビーチ用クエアイテム配布、開始。 ・ マリンデザート入口画面左下にてレベル15からのクエアイテム配布、開始。 ・ パラダイスモンスターギルド内にてレベル20からのクエアイテム配布、開始。 ・ パラダイスショップ内にてレベル25からのクエアイテム配布、開始。 ・ メガロ銀行内にてレベル28からのクエアイテム配布、開始。 ・ 続きはまたあとで。重量及び所持力によって随時変更あり。 企画参加メンバーと担当の仕事 参加予定メンバー ももゆず 【言いだしっぺ】 ・ 感知極狐か、羊たん ・ クエ品集め ・ 日時決める(おそらく今年中は無理かも) 漣 【そりゃいつだって巻き込まれる】 ・ 兎で参加予定 ・ 計算関係 Atlansia 【レベル上げと言えば】 ・ リアルの仕事を終わらせる ・ 終わらせる前に目処をたてておくれ・・・ Vulcanus 【素敵☆立候補】 ・ 獅子で参戦。 ・ 新キャラの名前決めておく (。・m・)クス クロクティア 【メンバーにいれちゃった】 ・ 獅子か魅力で参加予定 ・ 掘り掘り完了!どうもありがとう。 玲翠さん(ティアちゃんのお友達)【ハピバレ名手】 ・ 兎か猫かそれとも・・・( ̄ー ̄)ニヤリ で参加決定! よろしくおねがいします(o´-ω-)o)ペコッ ンパ 【猫つくりてえ】 ・ もう船の上で猫が待っているらしい。 ・ 船の上にいた猫は無事1次転職済(*・`ω・)ノ゙゚+。ォ゚+。ッ゚+。ヵ゚+。レ゚+。 クエアイテム以外の準備してもらうもの 装備 銀行に保管しておけない場合、うちの倉庫が預かり、レベルアップ後渡します。 キャラによっては貸し出しできるものもあります(貸し借りしあうと楽だよね) 「これのこんなのないかなぁ~」と相談してみて下さい。 (例)レベル○○の○○(攻魔感魅)合成のアクセ 証 これも銀行に保管できる場合は前もって採っておいて下さい。 新IDの1stキャラで参加する場合、みんなでその時採りに行くか 別スロでキャラを作ってレベル10まであげてもらい、 私(攻撃)と漣さん(全力でリカバ)と一緒に証採りに行くかしましょう (レベル10じゃカバ地下死ぬだろうけどね…術はいっぱいあるから!)。 その他のお願い ①あくまで最短時間が目当てなので 正統派キャラ(初期ステ・ステ振り火力重視の魅力程々)でお願いします。 ②言いだしっぺの予想に反して、みなさまの並々ならぬご協力により、 クエ品が続々と集まっております。 が、ものによってはちょっとあまるくらいなのです。 大変心苦しいのですが、露店させていただきます。 なお、たまったゲルダは6人分の諸経費(移動・薬・転職費など)に当てさせて頂きます。 ありがとうございました!(みなさまの親切にドキドキしながら心から感謝) 現在の問題点 ・ 一般クエだけで足りない経験値を何を狩ってレベルをあげるか(もちろん最短時間狙い) ・ 学園のラブ化の進行状況。 ・ パパの事前お試し&目安時間知りたい企画にて検証。問題点浮上中。 進行状況 ・ コーラルのクエ品まで収集済(08.10.8) ・ Lv15~のクエ品のうち掘りアイテムの収集完了(08.10.9) ・ 経験値表(クエ予定表)&クエ品表完成(08.10.17) ・ マリデザまでのクエ品収集ほぼ終了(08.10.19) ・ 保管用倉庫の重量オーバーにつき助っ人新ID作成(08.10.21) ・ クエ品集めお休み☆(08.10.22) ・ クエ品集め休みましょう!(08.10.27) ・ 今週はペースダウンでいきましょう!(08.10.28) ・ 今週中にカバリア系ドロップアイテムの収集を終わらせる(08.11.20) ・ 検証チーム立ち上げ(08.11.23) ・ 検証チーム内レベルアップキャラ1次転職(08.11.24) ・ 11月30日までにもう一人分のクエ品を集める(`・ω・´)ノ オーッ!! ・ クエ品収集進行状況 d(゚▽゚)☆スペシャルサンクス☆( ゚▽゚)b -橙花-様(鈍色カバリア堂)・・・クエ品提供 玲翠様・・・クエ品提供・収集お手伝い ゚*。 銀のエンゼル 。*゚ギルドメンバー様・・・こんなギルマスについてきてくれて。 お待ちかねの結果は・・・ 後日、ほんとに後日、更新・・・!
https://w.atwiki.jp/retolighter/pages/20.html
合言葉
https://w.atwiki.jp/compels/pages/335.html
斬る端から傷口が再生する。 殴る端から潰れた肉が元に戻る。 牽制や陽動など全く考えずに、互いに力任せに振るう刃は技巧などとはてんで無縁で、子供が棒切れを振り回すのと変わらない。時折振われる拳脚にしても、雑で粗い。 只々、その身に宿した速度と力とを闇雲に振り回すだけの戦い方。鍛錬の果てに身に着けた武力ではなく、単純に暴力を振るい合う。言ってしまえば外見に相応しい 子供の喧嘩。 だが、その暴力を振るう者共が、双方共に大の大人を、大型の猛獣を、人外化生をただの一撃で屠れるとなれば話は別だ。 振われる一閃一撃が悉く絶殺。当たれば死ぬ。掠めただけで死ぬ。そう、見る者がいれば認識させる攻撃を双方が繰り出し、そして全てが敵に直撃する。 それでも双方が途切れる事なく動き続け、時を経るのに比例して、叩き込み、叩き込まれる攻撃の数が増えているのは、両者が共に不死身の肉体と、規格外の再生能力を有しているからだ。 どれだけ傷を受けても痛みなど知らぬと動き続け、傷など最初から無かったとばかりに即座に再生し、恐るべき子供達の喧嘩は終わりが見えない。 もしも仮に、鬼舞辻無惨に、上弦の壱・黒死牟の様な剣技や、上弦の参・猗窩座の様な体技が有れば。 鬼舞辻無惨は魔神王を圧倒していた事だろう。 もしも仮に、魔神王に、赤髪の傭兵ベルドや、白き騎士ファーンの様な剣技があれば。 戦いの趨勢は一方的に魔神王が有利なものとなっていただろう。 ◆ 顔中に太い血管を浮かべた憤怒の形相も露わに、無惨が手にした斬魄刀を振るう。 真銀(ミスリル)すら腐食させる血を持つ魔神王に、腕や黒管を伸ばしての打撃斬撃や、生成した口による吸息は、無惨当人にも痛打となる。 それで死ぬのならばまだしも、無惨に匹敵する不死性を持つとあっては意味が無い。 必然。鬼狩の異常者共の様に、手にした刃を振るうしか無い。 鬼舞辻無惨は常に最強であった。技巧を研鑽し、肉体を鍛え上げる必要も無く。血鬼術を習得し、研ぎ澄ませる必要も無く。鬼狩り共の様に武器を携帯する必要も無い。 ただ無造作に腕を振るうだけで、あらゆる敵が粉砕され、死んでいくのに、その様な細かい事に煩わされる必要など存在しない。 この世の序列、法理の外に在る継国縁壱という男は、最初から数に入れてはいない。この世ならざるモノをこの世の序列に組み込む程、無惨は愚かでも酔狂でも無いのだから。 あの怪物を別枠とした場合。鬼舞辻無惨は紛れも無く絶対の強者だ。 本来の歴史に於いても、十重二重に弱らされ、鬼殺隊の総懸りによる猛攻を受けて尚、鬼舞辻無惨は戦い方を変える事なく鬼狩り共を圧倒し、その全てを合わせても、継国縁壱には及ばないと断じてのけた程だ。 それが、此処に引き摺り込まれてからはどうだ?頭を使い。道具を使い。しなくても良い煩わしさに苛まれている。 大元を糺せば禰󠄀豆子から遠ざけられ、殺し合いを強制させられている事自体が煩わしい。 眼の前の相手と刃を交えながらも鬼舞辻無惨の脳裏を占めるのは、海馬乃亜への怒りのみだ。 ◆ 技巧も何も無い一閃は、鬼の始祖の超絶の膂力により、振るい出した瞬間に柱の渾身の一刀を遙後方に置き去りにする速度を獲得。刀身そのものが瞬間移動でもしたかの様に魔神王へと迫る。 斬魄刀が魔神王の頭部を叩き割るよりも早く。魔神王が後方に退がって斬魄刀を躱すと、無惨の脳天目掛けて鉄塊と呼ぶべき重厚長大な剣を振り下ろす。 刃を用いた斬撃では、無惨の不滅の身体は瞬く間に再生する。その為に行うのは巨大な剣身を用いた打撃だ。ドラゴン殺しの質量はそれだけで人を絶命させ得る程のもの。それを魔神王の剛力で振るえば、羆ですら爆ぜて肉塊となるだろう。 骨が肉が、纏めて潰れる湿った鈍い音。大質量の鉄塊は、まともに被弾した無惨の頭を当然の様に潰し、勢いと重量に任せて心臓と肺腑を潰し、胸骨と肋骨を粉砕して、腹まで頭と胸の骨肉を押し込んでしまった。 だが、鬼の始祖である鬼舞辻無惨はこれ程の損傷を受けて尚、死ぬ以前に傷つく事すら無い。五つの脳と、七つの心臓を持つ不死不滅の肉体は、こうまでされても止まらない。 両腕から黒い有刺鉄線状の触手を伸ばし、魔神王をドラゴン殺しごと弾き飛ばした。 (やはり通じぬか) 素人目にも致命傷と分かる程に、体を複数箇所で斬り刻まれ、地面に仰向けに倒れ込んだのも束の間、何事も無かったかの様に、魔神王は平然と立ち上がる。 その姿に、再生を終えた鬼舞辻無惨は更に顔面に太い血管を浮かび上がらせた。 黒血枳棘。無惨の血液から作られる黒棘の鞭は、鬼の始祖の持つ能力により、人を鬼に変えて無惨の支配下に置くか、鬼化による肉体変異に耐えられないものの身体を崩壊させる効果が有る。 弾き飛ばした際に、多量の血液を身体に撃ち込んだにも関わらず、全く何の変異も見せずに立ち上がって来る魔神王に、鬼舞辻無惨は更に怒りを深くする。 相手もまた己と同じ人外化生。鬼化は通じぬだろうと思ってはいたし、不死性も知ってはいるが、実際に試してみて通じなければ腹も立つというもの。 ならばと全身に生成した口から吸息を行い。吸い溜めた空気を砲弾として撃ち出そうとするも、魔神王の吐息を吸い込んでしまい、盛大に吸った空気を吐き出させられてしまった。 咳き込みながら触手を再度振るい、魔神王を更に打ち据えようと図るも、魔神王の周囲に出現した氷塊に阻まれる。 硬い音と共に氷塊が砕け、氷塊に弾かれ逸れて虚空を裂く触手を彩るかの様に、透明な破片が宙を舞った。 無惨が次の行動に移るよりも早く、魔神王の反撃が開始される。 無惨目掛けて伸ばされる氷柱。直径30cmを優に超える其れは、氷柱というよりも氷の槍。否、氷の柱だ。 無惨は構う事なく氷柱を受ける。魔神王の肉体や血や吐息と違い、毒を受ける心配など無い。腹を貫かれながら魔神王の首を触手で刎ねようとして、唐突にその動きが止まる。 「おのれエエエエエエエ!!!!」 憤怒の絶叫。腹を貫いた氷柱から無数の棘が生え、無惨の体内を突き刺し抉って、傷をさらに拡げたのだ。 だが、これは明らかにおかしい。異常ですらある。幾ら鬼舞辻無惨が癇性を超えた癇症持ちとはいえ、自ら攻撃を受けたのだ。追撃が有ったとても、此処まで怒りを露わにする理由が無い。 無為に叫んでいる間に、ぐいと氷柱が引かれて、追随して魔神王の方へと蹌踉めきそうになる両脚に力を込めて踏み止まると、氷柱に手を掛けるなり掴み潰し、一気に引き抜く。 肉の裂ける湿った音と共に、無数の体内から、無数の棘を生やした氷柱が引き抜かれる。全ての棘に、血で赤く染まった無数の肉を大量にこびりつかせて。 最早人の形相すらかなぐり捨てて、まさしく鬼面となった鬼舞辻無惨は絶叫する。 「私の身体に何をしたアアアアア!!!海馬乃亜アアアアアアアア!!!!!!」 無惨の怒りは、魔神王の攻撃に起因するものでは無い。この場に居ない、しかして今の無惨を見下ろして嘲笑っている、神を気取る面憎い子供。海馬乃亜へと向けられたものだ。 五つの脳と、七つの心臓。無惨の体内に存在する、人間ならば────鬼であっても一つしか無いはずの臓器。 その十二の器官の内、心臓が一つ、魔神王が無惨に打ち込んだ氷柱から伸びた棘により潰されたのだ。 凡そ生きる事、生き延びること、死を避ける事に特化した思考と気質を有する鬼舞辻無惨の心臓である。狙って潰せるものでは無いし、ましてや偶然で潰されるなど有り得ない。そんな事を許す鬼の始祖では無い。 本来ならば、棘が伸びた位置から素早く移動し、安全な部位へと移動する筈だった心臓が、不動のまま潰された。 この事実に無惨は激怒し、即座にその原因に思い当たって、怒りが天井を複数枚ぶち抜いて噴出した。 「この私の身体によくも!よくも!!殺してやるぞ海馬乃亜!!!!」 凄まじい声量の怒声は、最早声ですらなく音の域。それも雷の轟や山津波の響きを思わせる程のものだ。 常人どころか鬼殺隊の柱であってさえも、動きが止まるであろう轟。 しかし、今この場で、鬼舞辻無惨と対峙しているのは人ならざるもの。魔神王であった。 敵の面前で吠え狂うという愚行を見逃してやるつもりなど、この怪物には存在し無い。再度氷柱を伸ばして、無惨の肉体を貫こうとする。 その数七本。径こそ5cm程だが、貫かれれば生える棘が傷を広げる。むしろ数が増えた分脅威の度合いは増したと言える。 だが、相手は鬼舞辻無惨。生き残る事、生き延びる事に関しては、全参加者中最高と言って良い鬼の始祖。我を忘れるほどに逆上していても、危機が迫れば本能的に対処する。 憤怒の形相はそのままに、無言で左腕を伸ばし、鞭の様にしならせ、振るう。 尋常では無い速度で振われた腕により、七本の氷槍は粉砕された。振われた腕の、あまりの速度に、同時に砕けた様に見える程だった。 「がっ!」 無惨の口から漏れる苦鳴。氷槍に僅かに遅れて放たれた光の矢が、無惨の身体の十数箇所を穿ったのだ。 「おのれエエエエエエエエエエ!!!!!!」 しかして不滅を誇る無惨の肉体。この程度では小揺るぎもしない。光条の内の一つが、心臓を穿っていなければ。 此の地に引き摺り込まれてから現在に至る時間は。千年を生きた無惨にしてみれば極小の刻、その僅かな時間に何度も何度も襲い来る、乃亜に起因する理不尽。 逆境、癒えぬ負傷。あまりにも、あまりにも連続する不条理に、鬼舞辻無惨は発狂したかと思う程に猛り狂う。 然して、流石は鬼舞辻無惨。『神仏の寵愛を一身に受けて生きている』とまで評された継国縁壱からも生き延びた存在だ。 無惨の首目掛けて振われたドラゴン殺しに反応し、手にした捩花を真っ向から叩きつける。 鋼と鋼の激突する響きと同時に、衝撃が刀身から手、腕と伝い、足にまで震撼し、僅かによろめいた事に愕然となった。 ────拮抗が、崩れている!? 理由は実に単純だ。潰れた心臓が再生しない。この事により身体能力が落ちているのだ。 心臓が再生しないのは乃亜の手になる制限によるものであることは明白だ。問題はこれがいつまで続くか、時間を掛ければ治るのか、制限とやらを解除しなければ治らないのか。 何方にせよ、今のままでは不利であり、鬼舞辻無惨はこの時点で逃走を選択した。 モクバも充分に距離を稼いだ事だろう。もう良い。もう潮時だ。 然して、鬼舞辻無惨と対峙するのは魔神王。弱みを見せた敵を見逃す様なことはしない。 よろめいた無惨が立て直すより早く、魔神王は左半身になると、両手で柄を握りしめたドラゴン殺しを強振する。 判る者ならば、野球のバッティングだと見て取れる動きは、中島弘の脳を喰らって獲得した技術だ。 無論、所詮は児戯に過ぎないその動きは、稚拙にして粗雑だが、今までの棒振りよりと較べれば、確かに理に適った動きであり、速度と重さが跳ね上がった一撃は、立て直したばかりで満足に防げなかった無惨の防御を撃ち破り、無惨の脇腹の肉を抉り、丁度その位置にあった脳の一つを体外へと飛ばしただけで無く、無惨の身体も後方へと跳ね飛ばした。 「グオおおお!!!」 肉片と血潮を撒き散らしながら、宙を飛んだ無惨は、空中で立て直し、両足で大地を踏みしめて立ち上がる。宙を飛ばされている間に手にした核金を使い、躊躇う事無くモクバから手に入れたシルバースキンを装着する。 今まで機を窺っていたが、向こうから離してくれたのは好都合。この機にシルバースキンを纏い、忌々しい死の光から身を守る。 (未だ陽は昇っていない。格好の相手もいる事だ、少し試すか) シルバースキンを纏っても、無論の思考は逃げの一手。だが、此処で逃げずに道具の試運転をするというのは矛盾している様に思える。 実際には矛盾など全くしていない。生き汚い。昆虫に近いと評される鬼舞辻無惨の思考は、何処までも生き延びる事と、己の身の保全とに集約される。 これから先、陽光下での生存に当たっての不確定要素はなるべく早期に発見し、対策をするというのは、至極真っ当なものであった。 此処を去る前に目の前の相手を使って、この鎧の性能を試す。いざという時に重大な欠陥が有ったでは話にならないからだ。 眼前の敵が、あの怪物(縁壱)であれば、全ての思考と行動が逃走へと振り向けられただろうが、差し当たって己を即座に滅ぼせる事が出来ない敵であれば、試すだけの余裕も持てた。 距離を詰める事なく、魔神王が飛ばした来た氷の矢を棒立ちで受ける。一見案山子のように突っ立っているだけに見えるが、その実、脳と心臓に当たる矢に対しては、しっかりと防御と回避を行なっている。 ────使えぬ!!! 装甲に当たった矢は音を立てて跳ね返された、それは良い。だが、被弾した箇所の装甲も弾けて散っている。これでは陽の光の下で攻撃を受ければ、弾けたその瞬間に陽光を浴びてしまう!!! 無惨の抱いた憤激を晴らすかのように、腕が音を超える速度で伸ばされ、魔神王の身体を強かに打ち据えた。 ────使えぬ!!! シルバースキンを突き破って伸びた腕で打撃を行った事で、魔神王の皮膚が裂け、血が無惨の腕に付着して皮膚を溶かした。 元よりシルバースキンは人間が装着することが前提だ。内側から腕を伸ばす、触手を生やすなどの人の形を崩す様な行為を行なった場所、変形した中身に合わせて形状を変える様な機能は存在していない。 必然的に、身体の形を大きく変えれば、変化した部分はシルバースキンに覆われていない、剥き出しの状態となる。 ────この鎧を纏えば、が使えぬのは判るが、肉体操作すら能わぬとは!!! シルバースキンの下で、顔を凶相に歪めて無惨が毒付く。 陽が昇るまで最早猶予が殆ど存在し無い。攻撃を受けた時の耐久性を計った上での結論は、やはり逃亡。 思う様に羽虫を払えぬ煩わしさは、堪えることもできるだろう。だが、陽の光はそうもいかぬ。我慢だの忍耐だのではどうにもならない。早急に離脱した上で、対策を講じる必要が有った。 (陽が昇るまで幾許も無い。その前に、此奴をどうにかせねば) このまま逃げても追ってくる。攻撃をされれば陽光を一瞬とはいえ浴びてしまう。只の一瞬ではあるが、陽の光を浴びるというそれだけは、なんとしても避けねばならなかった。 (アレを使うか…。しかし足止めになるのか?下弦や柱程度では話にもなるまい) 無惨の持つ最後の支給品。一枚の札(カード)に封じられた獣。これを解き放って、足止めとする。 問題なのは強さだ。デュエルモンスターズに関して全く無知の無惨には、このカードで足止めができるかどうかは判らない。 この敵の足を止めるには、上弦の鬼と比肩しうる戦力が要る。そんなモノが、支給品として与えられるなど有り得るのか? (有り得る。この私や此奴が居るのならば、上弦程度の戦力が無ければ話にもなるまい) 海馬乃亜は殺し合いを成立させる為に、制限と支給品を用意したと言った。その言葉通りならば、上弦の鬼に匹敵する支給品があってもおかしくは無い。先刻出逢った者共の力量は、柱どころか柱に狩られ続けてきた下弦にすら劣る。そんな有象無象が千人万人居たところで。鬼舞辻無惨を討つ事など出来はしない。無惨を煩わせることしか出来ないのだから。 その事と無惨の支給品が上弦の鬼に比肩し得る強さかという事かは、また別の話ではあるが。 (10秒…いや、5秒保てば) 全力で駆ければ魔神王とてもどうにもならぬ距離を離すのに必要な時間を算出して、カードを取り出し、鬼舞辻無惨は魔神王が何もしてこない事に気が付いた。 訝しげに向けた視線の先で、魔神王が赤黒い物体を口に運んでいた。 「……何をしている」 その姿が無性に癇に触ったのは、魔神王が口にしているものが何なのか悟った為か。 「先程体外に溢れたお前の脳を一つ喰らっただけだ。おかげでお前の身体についても、滅ぼし方も理解出来たぞ。“鬼舞辻無惨”」 「貴様アアアアアアアアア!!!!!」 己が食われているという赫怒。己の正体が知られたという焦燥。それらが合わさった、何が何でも此奴を殺すという殺意。 そして、これ程の激情に全ての脳を灼かれながらも、己の不利を正しく認識する生存本能。 拮抗が崩れた以上。脳と心臓が動かせず、その位置を全て知られた以上。取るべき選択は逃走しかない。 足止めとするべくカードを使おうとした無惨の動きが停まる。 魔神王はさっきまでの場所から動いていない。ドラゴン殺しといえどもあの距離では届かない。光の矢や衝撃波も用いていない。 無惨の動きを停めたのはそれらとは別で、無惨には最も馴染み深いもの。 後ろで束ねられた長い黒髪。 額にある炎のような形状の痣。 赤みがかかった赫灼の瞳。 両耳の日輪の耳飾り。 無惨の両目の瞳孔が限界を超えて開かれる。 鬼舞辻無惨の脳に────否。全身の細胞に刻まれた記憶が、恐怖を絶望を絶叫している。 言葉すら無く、数瞬の間、天上天下唯我独尊という言葉の擬人化と言っても良い人格を有する鬼舞辻無惨が、我を忘れて震えていた。 (支給品の効果!?有り得ぬ!!これでは殺し合いなど成立せぬ!制限など意味をなさぬ!!!) 所持した者が絶対強者となって、確実に勝利する。そんあ殺し合いを破綻させる様なモノなど許される筈はない。 理性はそう判じても、思考がそう断じても。記憶に残る、全身の細胞に刻まれた恐怖が一切の行動を封じている。 いまの鬼舞辻無惨を鬼狩りの者達が見れば、嬉々としてその全身を斬り刻んだだろう。 だが、それほどの恐怖の記憶であっても、それほどの恐怖の記憶だからこそ、程なく気付く。 継国縁壱の持つ圧倒的な気配が無い事に。継国縁壱が、これ程の間、己を放置などしない事に。 『幻術』。その言葉が脳裏に浮かぶと同時に、継国縁壱の姿が風に吹き散らされた煙の様に消え失せた。 発声というレベルを超えて、爆音ともいうべき怒声と共に、鬼舞辻無惨が再始動する。 愚弄を超えた愚弄を更に超えた愚弄は、鬼舞辻無惨の理性を完全に消し飛ばした。 「幻術というモノだ。見るのは初めてか?鬼舞辻無惨」 背後からの声に竜巻の様な勢いで振り向いた無惨の前に、黒の威容が在った。 「本来ならば、幻を見せるだけに留まらぬのだがな」 手にした札(カード)を無惨に見せびらかしながら、魔神王は嘲笑する。 「お前の手にした札から尋常では無い魔力を感じたのでな。興味を惹かれたので貰う事にした。丁度良い記憶も見れた事だしな」 無惨には馴染みの薄い。魔神王には馴染み深いその威容は、ドラゴンと呼ばれる存在。 “真紅眼の黒龍(レッドアイズ・ブラックドラゴン)”それがこの龍の名である。 「良いモノをもらった。礼を言うぞ、鬼舞辻無惨」 何度も何度も無惨の名を口にするのは、無惨が名を知られる事を厭うている事を知った上で愚弄しているのだった。 怒りに顔を歪めた無惨だが、真紅眼の黒龍を見て、即座に行動と思考を切り替えた。 既にその口腔に強大なエネルギーが溜まりつつある。それを見てとった無惨は、回避行動に移ろうとするが、無惨の弱味を知っている魔神王が見逃すはずも無い。 余裕綽々で嘲笑しながら、氷の矢を百本程射出。三分の一が無惨へと殺到し、残りは周囲を埋める様に飛んで回避先を潰しにかかる。 いつ陽光に照らされるか分からない状況下に於いて、シルバースキンの防御力に任せるという選択肢は無惨には無い。憤怒の余りに怒号を上げながら、捩花を振るって自身へと飛来する矢を悉く打ち砕き────真紅眼の黒龍の口腔から放たれた破滅的なエネルギーが、無惨の総身を呑み込んだ。 ◆ 無惨を呑み込んだエネルギー塊が飛んでいった方向と逆の方向へと移動しながら魔神王は思考する。 只の二戦。たった二人と戦っただけでこうまで消耗するとは思わなかった。これでは制限の所為もあって、もう一度あのレベルの者と戦えば魔力が尽きる。何処かで回復を図るべきだった。 タブレットで周囲の地図を見ながら思考を巡らせる。 (先程の者共は逃げたが、かえって好都合) 魔神王の変身能力をあの者共は知っている。誰が殺されて入れ替わられているかなど、この地で初めて出逢う者共には、死者の名を伝える乃亜の通達が有っても判るまい。何しろ名前を告げられても顔と一致しないのだから。名を偽ればそれまでだ。 そして、魔神王の名も知らぬ以上。常時入れ替わりを警戒し続ける事になる。出逢う者達に警告し、人を殺して入れ替わる存在について触れ回れば、事態は更に悪化する。 (変わる姿を増やす必要が有る) 変わる姿が多ければ多い程、惑わし易く、事は露見しにくくなる。今の中島弘の姿から、別の者に姿を変えれば、先程の者共も判別がつくまい。 その為にも、生死を問わずに脳を喰らう必要が有る。 (“器”の姿を知る者の抹殺も必ず行わねばならぬ) だが、生存者が少なくなり、死人の顔と名を知る者が多くなる最終局面では、その時まで秘していた本来の姿で活動する事になるだろう。 その時の為にも、本来の姿を知る、最初に交戦した不死王と、中島弘の脳を喰らっていたところを覗き見ていた者は、必ず殺さなければならなかった。 己の正体と姿を秘匿する。それこそが魔神王の勝利へと繋がる事になるだろうから。 戦場跡から去る魔神王、暁の光が照らしていた。 【E-3/1日目/早朝】 【魔神王@ロードス島伝説】 [状態]:健康 (魔力消費・大) [装備]:ドラゴンころし@ベルセルク、魔神顕現デモンズエキス×3@ アカメが斬る! [道具]:基本支給品、ランダム支給品×1~2、魔神顕現デモンズエキス(5/2)@アカメが斬る! 、真紅眼の黒龍@遊戯王デュエルモンスターズ [思考・状況]基本方針:乃亜込みで皆殺し 0:アーカードと覗き見をしていた者を殺す 1:アーカードを滅ぼせる道具が欲しい。 2:魂砕き(ソウルクラッシュ)を手に入れたい 3:変身できる姿を増やす 4:覗き見をしていた者を殺すまでは、本来の姿では行動しない。 5:本来の姿は出来うる限り秘匿する。 [備考] 自身の再生能力が落ちている事と、魔力消費が激しくなっている事に気付きました。 中島弘の脳を食べた事により、中島弘の記憶と知識と技能を獲得。中島弘の姿になっている時に、中島弘の技能を使用できる様になりました。 中島の記憶により永沢君男及び城ヶ崎姫子の姿を把握しました。城ヶ崎姫子に関しては名前を知りません。 鬼舞辻無惨の脳を食べた事により、鬼舞辻無惨の記憶を獲得。無惨の不死身の秘密と、課せられた制限について把握しました。 鬼舞辻無惨の姿に変身することや、鬼舞辻無惨の技能を使う為には、頭蓋骨に収まっている脳を食べる必要が有ります。 変身能力は脳を食べた者にしか変身できません。記憶解析能力は完全に使用不能です。 ※現在中島弘の姿をしています。 ※真紅眼の黒龍は12時間使用不能です。 ※幻術は一分間しか効果を発揮せず。単に幻像を見せるだけにとどまります。 ◆ 怒号と共に、鬼舞辻無惨は猛速で飛ばされていた。 『回避が間に合わない』そう悟った刹那。思考よりも速く肉体が動き、回避行動に移ったのが運の尽き。生存本能により動いて跳躍した瞬間に被弾した無惨の肉体は、踏みとどまる事も叶わず飛び続ける。 「がアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」 無惨にとっては永遠にも感じられるが、その実短い飛翔の果てに、無惨の肉体は鉄筋コンクリート製の壁に激突しシルバースキンの硬度と無惨の質量、飛翔の勢いで壁を貫通。 衝撃で背中側のシルバースキンが弾けると同時。壁に着弾した黒炎弾が盛大に爆発。前面 のシルバースキンも弾け飛び、爆風で無惨の身体は建物内の鉄筋コンクリート製の壁に全身が潰れる勢いで激突。更に爆風で飛散したコンクリート片や鉄骨が無惨の身体に無数に襲い掛かった。 哀れにも鬼の始祖は、全身の護りが無くなった状態で、本来の歴史で受ける攻撃を受ける事と相成った。 鬼殺隊の面々が見れば、指差して嗤うだろう光景だった。 ~20分後~ 身体を何とか再生し、癇癪のままに周囲を破壊し尽くした鬼舞辻無惨は、叩き込まれた建物内────モチノキデパートの内部を探索していた。 シルバースキンの性能は把握した。 アレだけのエネルギー塊を受けても、直接のダメージが無かったのは驚嘆に値する。後は煩わしいが自分で工夫して欠点を埋めれば良い。 取り敢えず陽光を防げそうなモノを見付けて着込む。その上からシルバースキンを装着すれば、例えシルバースキンが弾けても、内部に在る無惨の身体は死の陽光から護られる。 そうして内部を探索し、見つけた諸々の品を身に付けたモノは、雨合羽とマスクとサングラス。 ハア ハア 何か聴こえてきたのはきっと気の所為。 丸太はどうしたとか突っ込んではいけない。 見るからに変質者だが、陽光を浴びると死ぬから仕方無い。返り血浴びると吸血鬼になるくらい仕方無い。 ◆ シルバースキンを装着して、鬼舞辻無惨は今後の方針について考える。 一先ずは陽光への備えは出来た。後は今後の方針だが────。 (中島は必ず殺す) あの中島という子供に入れ替わっていた者は、絶対に、何があっても殺す必要が有る。 愚弄を超えた愚弄を行なったこともそうだが、鬼舞辻無惨の名と、不死身の秘密を知った以上、生かしておくことは出来ない。 アレが『鬼舞辻無惨』の名と存在について触れ回る前に殺す必要が有る。 然し、それがまた面倒な事ではある。先程の戦闘で、身体能力が相当に落ちている事に気づいてもいる。脳と心臓とが動かせなくなっている上に、潰された脳と心臓の再生が異常に遅い事も込みで考えた場合。 あの強さの敵でなくとも、柱並の者が複数でくれば殺されかねない。 先ずは首輪を外す事。自分を此処まで飛ばした、支給品のあの獣。海馬乃亜は当然アレと同等のモノを所持していると考えて良いだろう。首輪の爆破という条件を抜きにしても、現状では勝てる相手では無い。 (やはり首輪を外さねばならぬ。その為にもモクバに死なれる訳にもいかん) 最悪なのが、中島がモクバを殺して、知識と記憶を奪い、入れ替わる事だった。そうなって仕舞えば鬼舞辻無惨は、首輪の解除を握られ、中島に隷従を強いられる事になる。 (それだけは、それだけは、絶対に許さぬ!!!) モクバが死んでも心は痛まぬが、首輪を外すか、若しくはモクバには首輪を外せないという事が判明するまでは、生きていて貰わなければならない。 顔に焦燥を浮かべて、鬼舞辻無惨はモクバと合流するべく走り出した。 どれだけ愚弄されても、どれだけの苦境に立たされても、鬼舞辻無惨の生きようとする意志は、決して挫ける事が無かった。 【鬼舞辻無惨(俊國)@鬼滅の刃】 [状態]:ダメージ(中) 回復中 脳4/5 心臓5/7 俊國の姿、乃亜に対する激しい怒り。警戒(大)。 魔神王(中島)に対する強烈な殺意(極大) [装備]:捩花@BLEACH、シルバースキン@武装錬金 雨合羽、マスク、サングラス@現実 [道具]:基本支給品、夜ランプ@ドラえもん(使用可能時間、残り6時間) [思考・状況]基本方針:手段を問わず生還する。 0:中島(魔神王)にブチ切れ。次会ったら絶対殺す。 1:もし居れば、禰豆子を最優先で探索し喰らう。死ぬな、禰豆子! 2:脱出するにせよ、優勝するにせよ、乃亜は確実に息の根を止めてやる。 3:首輪の解除を試す為にも回収出来るならしておきたい所だ。 4:禰豆子だけならともかく、柱(無一郎)が居る可能性もあるのでなるべく慎重に動きたい。 5:何にせよ次の放送までは俊國として振る舞う。 6:モクバと合流する [備考] 参戦時期は原作127話で「よくやった半天狗!!」と言った直後、給仕を殺害する前です。 日光を浴びるとどうなるかは後続にお任せします。無惨当人は浴びると変わらず死ぬと考えています。 また鬼化等に制限があるかどうかも後続にお任せします。 容姿は俊國のまま固定です。 心臓と脳を動かす事は、制限により出来なくなっています、 心臓と脳の再生は、他の部位よりも時間が掛かります。 雨合羽と、マスクと、サングラスを身に付けた上からシルバースキンを装着しています ※モチノキデパートの南側の壁に大穴が開きました。 ※デパート内の穴から入った付近は、鬼舞辻無惨により破壊の限りを尽くされました。 056 BATTLE ROYALE 命尽き果てるまで戦い続ける者たち 投下順に読む 058 無情の世界 時系列順に読む 051 「藤木、友達を失くす」の巻 魔神王 076 HAPPY END BRAVER? 鬼舞辻無惨(俊國) 093 悪魔は神には頼らない
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/12728.html
GU/W44-078 カード名:ラビットハウスに転職!? 青山ブルーマウンテン カテゴリ:キャラクター 色:青 レベル:2 コスト:1 トリガー:1 パワー:6500 ソウル:1 特徴:《小説》? 【自】 このカードがリバースした時、このカードのバトル相手のレベルが相手のレベルより高いなら、あなたはそのキャラを山札の下に置いてよい。 でもこの前お声を聴きましたよ レアリティ:R 相討ち型の早出しメタ。 …なのだが“からだが勝手に~”メグと並べれば相手のレベルと同じキャラ相手でも相討ちにしてしまうことができる。 しかも送る先がデッキボトムなのでチェンジ対策にもなっており、サーチ以外での再登場を許さないのも大きな長所である。 ただネオスタンにおいては特徴に難があり、『青のキャラである』以上のサポートに恵まれないのが欠点。 また“からだが勝手に~”メグや“一歩ずつ”チノが居れば基本的にパワー面での不足がほとんど無くなる為、それぞれの相性としてはそれほど良くないのも向かい風。 総じて強いが不遇な印象を受ける1枚。とはいえ強力なレベル3を確実に排除できるのは非常にユニークなので少数挿しても良いかもしれない。
https://w.atwiki.jp/galgerowa2/pages/304.html
続く夜に負けないで 朝の光信じて ◆aa/58LO8JE 走って、走って、走って。 何度も転んで、何度も起き上がって。 逃げて、逃げて、逃げて。 アルちゃんから、尾花ちゃんから、嫌な事から逃げ続けて。 「桂!」 なのに、アルちゃんの声はわたしにすぐに追いついてきて。 「……あうっ!」 もっと走る速度を上げようとしたわたしは、足がもつれさせて転んでしまった。 「桂……」 アルちゃんが真後ろに立つ。 わたしは怖くて、振り返ることが出来なかった。 「こないで……! ……わたし……わたし、嫌な子になっちゃった…… わたし、尾花ちゃんの事……」 「案ずるな、あの者は生きておる。 生きて、汝の事を心配しておった! だから……」 アルちゃんの言葉に、少し安心する。 生きててくれて、ほんとうによかったと思う。 でも…… 「でも、だめだよ……わたし、尾花ちゃんにひどい事した。 嫌な気持ちをコントロールできないで、尾花ちゃんの事を傷つけた……! このままだと、わたし、アルちゃんにもひどい事しちゃう! 会う人みんなを傷つけちゃう!」 だから、終わりにしよう。 嫌な子になってしまったわたしは、もうサクヤさんと同じ所にいけないかもしれないけれど。 でも、このまま一人ぼっちで生きていくのは嫌だ。 このまま生き続けて、誰かを傷つけるのは嫌だ。 だから。 「汝の……汝の悲しみはわかる。 妾とて永遠に近き時を生きる魔導書……人ならざる存在。 幾人ものマスターと死に別れてきた」 不意に、遠くを見るような目でアルちゃんが言った言葉。 その言葉にわたしは今朝の事を思い出す。 『皆死んだぞ。正義のため欲望のため復讐のため……あらゆる動機で外道の知識を欲した者共が妾を手に取った 男も女も若者も老人もいた。その数はもはや十や二十で数え切れぬ。だが誰も彼もが悲惨な最期を遂げよったわ』 そうだ。 アルちゃんも同じだったんだ。 なのに、わたしは自分だけが不幸だって顔をして…… やっぱり、わたしは嫌な…… 「だがな……その者達は消えてしまったわけではない」 「え……?」 「肉体を失おうと……魂が消滅しようとも…… あやつらは妾の記憶に残っておる! 心に刻み込まれておる!」 アルちゃんは自分の胸を叩きながら言う。 その目はまっすぐにわたしの事をみつめていて…… 「汝の心は本当に虚ろとなったのか? そこにもう、浅間サクヤは存在せんと言うのか!?」 そう言われて、わたしは振り返る。 自分の中を見つめてみる。 からっぽで、何もないはずのそこを覗き込む。 真っ暗な、ほんとうに真っ暗なそこに、小さな光を見つける。 それは…… 「いるよ、サクヤさん、ここにいる……」 「ならば」 「でも、やっぱり、もうダメ…… 嫌な気持ちが止まらないから…… だから、わたしはいなくなった方が……」 そうだ、このままいなくなってしまえば、きっと楽に…… 「この大うつけが! 憎しみに負けそうだから死ぬだと? 自分はいなくなった方がいいだと?」 「そうだよ……だって、わたしが生きてると……」 「汝の意思など関係ない! 浅間サクヤが生きろと願うから! 尾花が生きろと願うから!」 アルちゃんが叫ぶ。 わたしのほうに手を伸ばして叫ぶ。 「汝のたいせつなもの達がそう願うから! そして、なにより……妾が汝に生きろと願うから!」 ああ、どうしてだろう。 「だから生きよ、桂! 生きて、生きて、生き続けよ!」 このまま生きていてはいけないはずなのに。 いなくなってしまった方がいいはずなのに。 「憎しみなどに負けるな! 強さを……汝の強さを思い出せ、羽藤桂!」 どうして、わたしは…… 「わた……し……」 涙があふれて止まらない。 わたしの両目から、ぽろぽろと涙がこぼれる。 そして、それはアルちゃんも同じだった。 「わたし、尾花ちゃんに……謝ら、なきゃ……」 「ああ、きっと、あやつは許してくれるはずだ」 わたしたちは二人で抱き合って泣いた。 泣いて、泣いて、泣き続けた。 どうか、この涙で憎しみが消えますように。 【チーム『天然契約コンビ』】 【G-6歓楽街/1日目 昼】 【羽藤桂@アカイイト】 【装備】:今虎徹@CROSS†CHANNEL ~to all people~ 【所持品】:支給品一式、アル・アジフの断片(アトラック=ナチャ) 魔除けの呪符×6@アカイイト、古河パン詰め合わせ27個@CLANNAD 【状態】:深い悲しみ、憎しみ?、右腕切断、全身に擦り傷、鬼、アル・アジフと契約、サクヤの血を摂取 【思考・行動】 0:今はただ泣きたい 1:尾花に謝る 【備考】 ※古河パン詰め合わせには様々な古河パンが入っています。もちろん、早苗さんのパンも混じってます。 ※魔除けの護符は霊体に効果を発揮する札です。直接叩き付けて攻撃する事も可能ですし、四角形の形に配置して結界を張る事も出来ます。 但し普通の人間相手には全く効果がありません。人外キャラに効果があるのかどうか、また威力の程度は後続任せ。 ※マギウススタイル時の桂は、黒いボディコンスーツに歪な翼という格好です。肌の変色等は見られません。 使用可能な魔術がどれだけあるのか、身体能力の向上度合いがどの程度かは、後続の書き手氏にお任せします。 ※制限によりデモンベインは召喚できません。 ※B-7の駅改札に、桂達の書いたメモが残されています。 ※桂はサクヤEDからの参戦です。 ※桂は、士郎の名前を知りません(外見的特徴と声のみ認識) ※桂はサクヤの血を摂取したお陰で、生命の危機を乗り越えました。 ※サクヤの血を摂取した影響で鬼になりました。身体能力が向上しています。 ※憎しみに囚われかけていましたが、今は安定しています。しかし、今後どうなるかはわかりません。 【アル・アジフ@機神咆哮デモンベイン】 【装備】:サバイバルナイフ 【所持品】:支給品一式、ランダムアイテム×2 、斬り落とされた桂の右腕 【状態】:背中に重度の打撲、全身に擦り傷、魔力消費中、肉体的疲労中、羽藤桂と契約 基本方針:大十字九郎と合流し主催を打倒する 0:桂を慰める 1:桂と協力する 2:九郎と再契約する 3:戦闘時は桂をマギウススタイルにして戦わせ、自身は援護 4:信頼できる仲間を探す 5:時間があれば桂に魔術の鍛錬を行いたい 【備考】 ※制限によりデモンベインは召喚できません。 ※B-7の駅改札に、桂達の書いたメモが残されています。 ※アルは士郎の名前を知りません(外見的特徴と声のみ認識) ※アルからはナイアルラトホテップに関する記述が削除されています。アルは削除されていることも気がついていません。 ※アルはサクヤと情報交換を行いました。 ※斬り落とされた桂の右腕は、氷の詰まったビニール袋の中に入れられています。 ◇◇◆◇◇ 「私は何をやっているんだ……」 繁華街から少し離れた民家の一室で、なつきは自嘲気味に呟いた。 静留を探すでもなく、かと言って羽藤桂とフカヒレを探すというわけでもなく…… 溜息を吐く少女の視線の先には、いまだ意識のない白い獣の姿。 全身に応急処置がなされたその姿を見つめながら、なつきは再び溜息を吐いた。 【G-5民家/1日目 昼】 【玖我なつき@舞-HiME 運命の系統樹】 【装備】:ELER(二丁拳銃)、尾花@アカイイト 【所持品】:支給品一式×2、765プロ所属アイドル候補生用・ステージ衣装セット@THE IDOLM@STER、 『全参加者情報』とかかれたディスク、カードキー(【H-6】クルーザー起動用) ベレッタM92(9ミリパラベラム弾 15/15+1)、ベレッタM92の予備マガジン(9ミリパラベラム弾 15発入り)×3 七香のMTB@CROSS†CHANNEL ~to all people~、不明支給品(0~1)、 クルーザーにあった食料、双眼鏡、首輪(サクヤ) 【状態】:健康、迷い 【思考・行動】 基本:静留と合流する 0:私は何をやっているんだ…… 1:羽藤桂、フカヒレを探す? 2:ゲームに乗るかどうかは未定だが…… 【備考】 ※装備品のELERは支給品ではなくなつきのエレメントです。 ※チャイルドが呼び出せないことにおそらく気づいています。 ※人探しと平行して、ゲームの盲点を探し本当のゲームの参加者になる。 ※盗聴の可能性に気付きました。 ※『本当の参加者』、もしくは『主催が探す特定の誰か』が存在すると考えています。 ※佐倉霧の言いふらす情報に疑問視。 ※権利は元の世界に返すや死者蘇生と考えてます 【尾花@アカイイト】 【状態:気絶中、脳震盪、刀によるかすり傷、右後ろ脚骨折(共に応急処置済み)】 【思考】 基本方針:桂を救う。葛を探す 112 Monochrome~モノクローム~ 投下順 113 Second Battle/少年少女たちの流儀(前編) 時系列順 115 もう一人の『自分』 羽藤桂 122 決意 ~誇りと思い出を胸に アル・アジフ 122 決意 ~誇りと思い出を胸に 玖我なつき 118 I am me
https://w.atwiki.jp/grand_chase/pages/140.html
■取得経験値 GP■【転職ミッションモード】 ここへではなく報告なら→対戦&クエ経験値GP調査隊! 人数の状態に関わらず、使用キャラLvで取得経験値GPが決まる模様です。 女王盃弓士大会 Lv exp gp Lv exp gp Lv exp gp Lv0 1 2 Lv16 6 34 Lv32 Lv1 1 4 Lv17 Lv33 Lv2 1 5 Lv18 Lv34 Lv3 1 6 Lv19 Lv35 Lv4 1 8 Lv20 Lv36 Lv5 1 10 Lv21 Lv37 Lv6 1 11 Lv22 Lv38 Lv7 1 12 Lv23 Lv39 Lv8 1 13 Lv24 Lv40 Lv9 2 14 Lv25 Lv41 Lv10 2 17 Lv26 Lv42 Lv11 2 20 Lv27 Lv43 Lv12 3 22 Lv28 Lv44 Lv13 3 24 Lv29 Lv45 Lv14 4 26 Lv30 Lv15 5 30 Lv31
https://w.atwiki.jp/scyllan/pages/20.html
SS置き場。 君との出会いはピンチでチャンス +... 半分寝てて半分起きててそろそろ寝ようか、そんな時間帯。 ――こつこつ こつこつ ぼんやりとしていた意識が急に呼び戻される。 部屋の窓が控えめに叩かれる音。 幸か不幸か厚めのカーテンで仕切られている為外の様子は知れない。 はて、こんな時間に友人が訪ねて来る予定など無い。 しきりに首をひねっていると ――こつこつ こつこつ 先ほどと同じ調子でまた控えめな音が響く。 若気の至りで数人が悪戯して回っている? それにしては付き物である押し殺したような笑い声が聞こえない。 悩んでいても仕方あるまいと意を決してカーテンを引っ掴み、じゃっ。と開く 窓の外には金と白と赤があった。 その金と白と赤はもう一度叩こうとしていたのか、 ほっそりした指が備わった手を軽く握り今にも振り下ろさんと言う姿勢で止まっていた。 カーテンを勢い良く開け過ぎたせいかその表情は驚きを示している。 しかし気を取り直すように目を閉じて軽く深呼吸すると、蕩ける様な笑みが彼女の顔を覆った。 「あの、こんばんは」 こちらは混乱の余りカーテンを握ったまま硬直していた。 こんな時間に少女が自分の部屋の窓を叩きに来た経験など無い。 こんばんは、なんて無難な挨拶を返すとそれだけで彼女の笑みはより一層嬉しそうな色を濃くした。 思わず釣られて此方も口元がぐにゃりと歪む。 窓に映った自分の顔は記憶から削除した。 双方笑顔を浮かべたまま時間が流れる事数秒。 ジリジリと居たたまれなさが焦りと化してきた。 当の相手は平気な顔でニコニコしている。一体誰で何しに来たんだろうか。 推察するにも情報が一切無いので直球で疑問を投げかけてみる。 人差し指を唇に当て「うーん」なんて斜め上を向いて悩む仕草は犯罪的だった。 人の部屋を急に訪ねておいて用事を聞いたら悩むって一体。 (家出)(美人局)(可愛い)(白昼夢)(幻影)(肌綺麗)(罠)(人違い) 雑念を交えつつ空論が次々に浮かんでは消える。 いよいよ自分の頬をつねろうと右手を動かすと同時に彼女の口が開いた。 「いけないことしちゃおうか?」 なんだろういけないことって なんだろういけないことって こんな時間に美少女が急に訪ねてきていけないことのお誘いだなんてそんな どうしよう据え膳いやいや買春いやいやそもそもそんな方向に考える頭が 体は硬直したまま脳内で目まぐるしく麻薬が飛び交う中、彼女は更なる行動に出た。 スカートの両端をつまむと、ゆっくりと上へ上へと持ち上げ始めたのだ。 表情は笑顔のままだが若干ニュアンスが違って見える。 微笑み等ではなく相手を堕落させ判断力を鈍らせる麻薬のような印象を受ける。 既に半ば役立たずと化していた脳がここで初めて警鐘を鳴らし始める。 なにか、やばい 「スキュランと、いけないことしよう?」 しかし体は既に言う事を聞かない。 言葉と共に上がっていくスカートをぎらついた目で凝視するばかりだ。 暗くてよく見えなかったその脚が―――脚? まず、目が合った。 成人男性の握り拳大の球体が1つ、ぎょろりと此方を射竦めた。 その時点であまりに意表を突かれて目が点になる。 更にスカートは上がり続け、影からぞろぞろと出てくる肉、目、肉、目、口? 何のジョークグッズだろうか、と脳が逃避を始めたものの それぞれが思い思いに辺りを見回したり蠢いたりと好き勝手やり始めたので封殺された。 「ねえ」 呼びかけに反応し、弾かれた様に顔を上げる。 彼女は相変わらず笑顔。しかし息が掛かるほど近いのにその肌には染み1つ見当たらない。 息が掛かるほど近い? 気づくと窓を開けた覚えも無いのに彼女は部屋の中に居た。 ミルクの様な彼女の香りと、下から漂う生臭さが別々に鼻を刺激する。 「いけないこと、しちゃおう?」 かつて無い程頭を回転させて結論を出した。 その結論は恐るべき事で、自分はその事実に心底震え上がった。 恐らく彼女の下半身に棲むアレコレは彼女と「いけないこと」をした人たちの成れの果てだろう。 その人数はざっと一端を見たに過ぎないが10人20人の規模では無い。 それはつまり 人外萌え属性を持った敬うべき先人がそれだけの数居たという事に他ならない。 なんというレベルの高さ。 死んで土に還るより美少女のスカートの中で蠢いた方が有意義! そう結論した数多くの先人達に敬意と慄きを感じる。 こうなってはもう1秒すら惜しい。先人達に若干の羨ましさ妬ましさを滲ませながら彼女に宣言した。 ああ、今すぐいけないことしよう。と その瞬間の彼女の表情は忘れられない。 期待と希望に満ちた俺の顔を見て 「え?」 半ば腰付近まで上げていたスカートから手を離してしまうほど放心している様子。 此方も彼女の予想外の反応に戸惑う。 おかしい。俺は今後彼女のスカートの中を住処としてウフフフフの筈だ。 お互い頭上に見えないクエスチョンマークを量産しながら見詰め合っていた。 「あの、私こんなだよ…?」 申し訳無さそうに再びスカートを持ち上げる彼女。 中身がどうあろうとスカートの中というのはドキドキ空間なのでときめいた。 相変わらず中には生物を高圧で無理やり団子にした様な物体が無秩序に蠢いている。 しかし、だからなんだ。君が可愛いという事実を曲げる理由にはならない と断言すると彼女の頬はみるみる赤く染まった。 一度誘惑されてok出したので恐れを知らない所か抑えが利かない。 いけないこととはどんな事なのか 最早興奮を隠さず詰め寄ると彼女が仰け反った。 「えっ、その、言葉自体には深い意味は無くて…」 眉をハの字にして困ったように縮こまる。 どうやら自分の想像とは違ったようだ。とようやく頭の端が再び動き出す。 聞けば彼女は「恐れを為して逃げようとした者」を取り込んでいたらしい。 つまり恐るべき先人と思っていた方々は一般の方々だったようだ。 彼女が言うには他の生命を取り込んでしまう自分の罪深さに悩んだ時期もあった。 しかし会う人会う人に拒絶され恐怖され、いつしか感情が擦り切れてしまった そして今、期せずして自分が受け入れられた事があまりにも大きな驚きであり 嬉しい筈なのに全く実感が湧かない――、そうつぶやきながらこちらを見上げてきた。 「本当に私なんかを受け入れてくれるの?」 縋るような視線と共に投げかけられた言葉。 勿論、と囁きながら彼女を抱きしめると、おずおずと彼女も抱き返してきた。 スキュランの涙を肩に感じながら 全くこんな可愛い子の誘いに応じないなんて勿体無い そうスカートの下で蠢く方々に苦笑を送ったのだった。 空が光った日 +... 「おはよう」 突き刺すような白い朝日をバックに、その日差しに負けないくらい眩しい笑顔で起こされた。 寝ぼけた頭で太陽が二つ、とか恥ずかしい事を考える。 徐々に覚めてくる頭が口に出さなくて良かった、と安堵する。 初めのうちは陽に当たって平気なのかと心配したものだ。 その心配は日光浴が大好きな彼女を見て杞憂で終わったのだけれど。 しかし普段は彼女――スキュランは朝に弱い。 無理やり起こそうと布団を剥いだら不機嫌な下半身に襲撃された。なんて事は1度や2度ではない。 今日に限って何故、と考えた所で思い当たる節があった。 「ね、ね、花火ってまだ?」 背についた翼らしきものをぱたぱたさせながら期待に目を輝かせている彼女。 今晩近所の河川敷で花火大会がある、と教えたせいだ。 その時は眠くてしっかり説明できなかったので、遅れては一大事と苦手な早起きまでした次第だろう。 全く可愛い奴め。でも眠い。 花火は夜にやるものだよ。と教えて二度寝の体勢に入る。 「なんだぁ…」 心底残念そうな声と共にもぞもぞと寝床を侵略してくる。 苦笑いしつつ寝相を変えて彼女が入るだけのスペースを空けてやる。 しばらくもぞもぞが続いたが、やがて収まりの良い体勢になったらしく落ち着く。 そして伸ばした腕に程よい重さを感じながら自分も眠りに落ちていった。 「あああーーー!」 本日二度目の目覚めは悲鳴のような叫び声で。 スキュランは外を眺めてがっくりと肩を落としていた。 窓の外は景色が煙る程の激しい土砂降り。 更に雲の中では竜宮の使いがフィーバーしていた。 いそいそと電化製品のコンセントを抜きながら時計を確認する。 時刻は間も無く16 30。恐らく夕立…というか通り雨だろう。 「そうなの?」 ただ準備の時間が削られたり足場が悪化という事で中止の可能性はある。 そう伝えるとまた不安そうに外を眺める作業に戻ってしまった。 しかし夕飯のリクエストを聞くと幾許か元気を取り戻して 「にんg「よし今日はパスタだ」・・・これって聞く意味あるの?」 といういつものやり取りをするに至った。 二人でご馳走様をする頃にはあれほど暗かった空がすっきりと晴れ渡っていた。 地面を見れば水溜りはちらほら見られるが可愛いものである。 「大丈夫かな?今日やるかな?」 その疑問に答えるかのように遠くからドン、ドンドン!と大きな音が聞こえてきた。 いよいよ耐え切れずスキュランが跳ね始める。 口にはしていないが全身ありとあらゆる所から「早く!早く!」とオーラを発している。 片付けもそこそこに、それじゃあ行こうかと声を掛けたら勢い良くぶつかってきた。 そしてそのまま片腕に抱きつかれる。歩き辛いよ、なんて言ってみるが 「でも嬉しいんでしょ?」 いつの間に読心術を身に着けたんだろう。 時間は夕方から夜に掛けての境目付近。 穴場なんて知らないし田舎なので必要ない。と最も人が多い所へやってきた。 花火が見れる堤防付近は既に結構な人で賑わっていた。 出店もちらほらと見られてちょっとしたお祭り状態だ。 スキュランの下半身は今は「取り込んだ誰かの脚」モードなので見咎められる心配は無い。 翼は「カッコイイから大丈夫」と力強く説得したのでそのまま出ている。やっぱりカッコイイ。 たまに子供がママーあれ買ってーと母親にねだる程度。 買えるもんなら俺も欲しい。 と、雑音が多かった周囲が波を打ったように急に静かになる。 少し遅れて、ひゅるるるる…というどこか間抜けな音を追いかけて夜空に華が咲く。 それに併せて歓声や拍手が広がる。 いよいよ始まった。 隣のスキュランを見れば既に心ここにあらずといった形で斜め上を見たまま固まっていた。 「ねぇねぇ!あれなんて種類なの!?」 しきりに裾を引っ張りながら花火を指差し指差し質問を向けてくる。 8割方に「わかんね」と答えながらも興奮する彼女と花火を交互に鑑賞する。 やがて川を跨いで火花が流れ落ちるナイアガラを最後に花火大会は終了した。 各々が興奮冷めやらぬ顔で帰路に着く中、スキュランは呆然と立ち尽くしていた。 どうした、と声を掛ければ何故か涙目で 「こんなにすぐ終わっちゃうとなんだか寂しい」 と来たもんだ。 その寂しさも醍醐味なんだ、と説得したが難しい顔を崩さない。 「ずっと終わらなければいいのになぁ」 子供のようなその言葉には同意せず、頭に手を載せて語りかける。 飽きるぞ。と。 結局完全に納得はしなかったようだが添い寝を条件に出して仲良く帰路に着いたのだった。 二人の一歩 +... 今日も朝がやってきた。本日は曇天也。 息が白くなるにはまだ早いが、 毛布の引力がジワジワと増して来る時期。 ほら、起きてスキュランちゃん。 「んー・・・。やだ・・・。」 反抗の意思を発しながら、 さっきまで俺が居た地点(暖かい)にごろごろと移動してくる。 更には毛布を頭から引っ被り、徹底抗戦の構えだ。 ここで無理に引っぺがすと毛布か俺がダメになってしまう。 経験でイヤと言うほど知っている。 だが今日に限っては俺にも反撃の手立てがある。 彼女に聞こえるように独り言をつぶやく。 じゃあ今日は一人で行こうかなー。 「ん~・・・?・・・・・・・・・あっ」 ばふっ と音と風圧を立てながら起き上がる彼女。 今日は二人で出掛けるよ、と前日言っておいたのだ。 で、でぇと?と慄いていた彼女の顔は可愛らしかった。 目は半開きのままだが一度起きてしまえば二度寝する事は滅多に無い。 ずるりずるりと洗顔に向かう彼女を見送りつつ、今日の予定を頭の中でおさらいする。 まずはああしてこれをこうしてそうなったらあれがああなって・・・ 「早くいこ?」 え? 気づくと準備万端の彼女に服の裾を引っ張られていた。 妄想が長かったのか準備が早かったのかと考え始めると 「はーやーくー」 待ちきれなくなったスキュランに引きずられ始めた。 まぁいいか、と思考を丸めてポイしつつ最初のポイントへと移動を開始する。 彼女の普段の姿が姿なので滅多に二人で外出する事は無い。 俺が可愛い、と感じても世間が皆そう思うとは限らないのだ。早く追いついて来い世間。 ちなみに今日の外出の目的は知らせていない。 2人で出掛けるってだけで喜んでくれるし。 そんなわけで公園の傍にあるファーストフード店へとやってきたのだ ふとベンチを見ると若い男の人形が座っていた 「うわっ、いいオブジェ・・・」 変なものに弱いスキュランちゃんはホイホイと取り込んじゃったのだ その人形・・・名前をド ・・・ちゃんと後で返しておくんだよ? 「えー」 だーめ。 「はぁい」 彼女が素直に答えた直後、もとの場所に厚化粧の男が帰ってくる その後2人で普通に腹ごしらえをした後、少々離れた商店街まで足を伸ばす。 特に何を買うでもなく二人で散策する。 途中何度か欲しいものは無いか聞いてみるが、 「ん、無いよ?」 と答えられて少々困ってしまう。 そんなこんなで日が傾き始める時間帯になり、そろそろ帰ろうかと声を掛けると 「あの、あのね」 そわそわとしつつうつむき加減になり、何かをねだる雰囲気を纏う。 じっくり彼女の言葉を待っていると 「今日のこれって、デート、だよね?」 自分は身長が高い方では無いが、それでも彼女との身長差はかなりある。 兄妹と言った方が自然な二人組みではあるが。 そうだよ、と答えた。 「そっかぁ」 頬を上気させてもじもじし始める彼女は殺人的に可愛く、 こちらも照れざるをえないほど魅力的だった。 そう、その時の自分は彼女の魔力に操られているも同然だった。 だから その時 目を閉じたスキュランの唇に 「ただいまぁー!」 上機嫌な彼女と共に帰宅する。 横でおかえりー、なんていいながら。 スキュランはただただ嬉しそうで こちらはただただ恥ずかしがっていた 晩御飯のおかずに一品追加とばかりに今日のデートをたっぷり振り返させられた。 寝る前のボーっとする時間もご機嫌の彼女がぴったりと横に張り付いていた。 ああ、全く。 「ところで今日は何をしに行ったの?デートだけ?」 違うよ、スキュランちゃん 今日で君と出会ってから、丁度―― スプリンちゃんといけないこと ※18禁注意!! +... _____,,,,,,___へ、_ ,.へ__ ,. -''''""´ `ヽ「7__ / / `ヽ. 〈 / ゝ__,.r´⌒i ̄ ̄7ヽイ__ i 」 i __r'⌒_ゝ--─´ ̄`ー-'ヽ,_ゝイイ」 _'ゝ,. '"´ `ヽ! `ヽ. L7´ / /-i─ハ ハ i -ーハ i i ! ____、 `i ハ イ ィ,!--!、レ´ V,ィ''-!イ ハ ,ゝiノ \.」ゝi イ .レヘi !'z≡ミ z≡ミi ヘノVi〈 __.ノ i ハ./// ///lハノ ノi ∠__/^i ハヘ イ、〉. (フ ,.イ i-〈/ やぁだぁ~。こんなトコ開いちゃって。 < ヽi ヽ.γ´ i`>,r,--r=i´、レヘノ`l) 気になるの?えっち! /iヽ / ゝ、ゝイン i__ 〉 > !/〈/ゝ、___,.-'Y`ム7ヽ7'\ __r7ハ ! / /  ̄ _/L/i _「/ゝ、ヘ ト-/ /、 フノゝ ,.-、, rく, .-==='!、_!7__ノ='=ー-ー'´´ < 8 '==イ'´、 ンi `ー^ / ヽハ_ゝ、___」_____ _,.イン\ / 。 。 ', / 々゚ノ 。 ', / 。 。 ', / 。 々゚ノ 。 ', / 。 ', / 々゚ノ 。 。 ', / 々゚ノ 。 ', / 。 ___,.....。...............,___ ', / _,,.. ---'" 々゚ノ  ̄`ヽ、 ', r,'" 。 。 ~`゙ ', ゙, 々゚ノ 。 。 。 ,゙ ゙ , 々゚ノ ," ゙ , , " " " " " " " " " " " " " 最後のノイズ +... 今日はスキュランちゃんと俺が出会った記念日 いきなりケーキ買っていってお祝いしよう 喜んでくれるかな?驚いてくれるかな? 浮ついた足取りで帰り道を急ぐ なんだかいつもより軽やかに聞こえる靴音に急かされて。 さぁ彼女が待つ自宅まであと少し――― ただいま!スキュランちゃん! 「おかえりなさーい。あれ?何買ってきたの?」 うん、今日でスキュランちゃんと会って丁度1年でしょ? だから二人でお祝いしようかなって 「・・・あ・・・っ」 喜んでくれると思っていたのに 彼女の顔に広がった感情は悲しみ 混乱する俺 「そっ、か、今日で、一年、かぁ」 ついに泣き始めた彼女 狼狽える事しかできない。 必死に宥めて撫でて抱きしめて 落ち着いたのはそれから10分くらい後 どさくさで靴が片方取り込まれた 「んとね、貴方に言わなくちゃってずっと思ってた」 うん? 「もう、さよならなの。」 え?・・・・・・・・・え? 「一年間しか私この世界に居られない。夢は、今日でおしまい。」 きっと俺はすごい顔をしているんだと思う 彼女が目を逸らしたくらいだから。 顔を伏せて、必死に考えを巡らせる こんな時なのに理解が追いつかない役立たずの頭が憎い どうして、なんで。 繰り返されるのは女々しい言葉だけ。 そして俺がどうしようもなくなって顔を上げる・・・そこには 「ね、ケーキ食べよ?」 泣き笑いの表情で、最後の思い出を作ろうとするスキュランちゃん。 きっと彼女も納得なんてしていない それでも無理して笑顔まで浮かべた覚悟を無駄になんて、できなかった 二人で頑張っていつも通りの顔をして 二人で頑張っていつも通りの話をして 二人で頑張って記念日を祝って。 でも我慢できなくて、少し呪った。 そして、時刻が0時に差し掛かる頃、それは起こった 「ああ、貴方を取り込んじゃえば良かったのかな」 スキュランちゃんが端から記号になって消えてゆく 居ても立ってもいられなくなって、叫ぶ。 驚く程掠れていて、ちゃんと聞こえるか分からない声で。 涙と一緒の冗談なんて笑えないよ それに今からでも、君に取り込まれたって 頬にそっと手を添えられ、伝えようとした想いは優しく止められる。 「言わないで、お願い。」 とても綺麗な笑顔だった。 輪郭から徐々に体が消えて行く そんな状況なのに、思わず見惚れてしまうくらい。 「一緒になるより、一緒に居たいの」 「だから貴方は私の中じゃなく、私の隣に居て。」 言葉が出ない。体も震えるばかりで動かない。 怪異と遭うよりも怪異と別れる方が怖いなんて。 「あーあ。もし、私がにんげ・・・」 言わないでくれ、お願いだから。 強く強く抱きしめる。声も出せない喉に見切りをつけ、唇で黙らせる。 こんな時でも真っ赤になって照れる彼女がこんなにも愛しいのに。 「ばか、ばか、ばかだよ貴方。最後までばか!もう!」 俺の胸を叩く彼女の腕、溢れる涙まで出た傍から薄れてゆく。 俺が大好きだった君の髪に触れられなくなり 君が大嫌いだった下半身の異形も消え去り 俺がかっこいいと褒めた宝石色の翼が色あせて 君が自慢していたお姉様とお揃いの帽子も解けるように無くなり 俺が、俺が、俺が、 別れの瞬間、彼女が悲しそうに口を開いた瞬間。 覚悟を決めて正面から告げる。 『今度は俺から会いに行くよ、だから隣は空けて待っていて。』 スキュランは顔を驚愕に染め それから嬉しそうにゆっくり頷いて 笑顔のまま 「うん、うん・・・あのね・・・大好きだよ――――――」 雑音混じりの想いを残して 消えた
https://w.atwiki.jp/83452/pages/17997.html
一同「わいわいがやがや、かくかくしかじか、まるまるうまうま…」 梓「さてっと、直と菫を先輩達に紹介しなきゃ!!」 梓「直!!菫!!ちょっとこっち来てよ。」 梓「ちゃんと先輩に紹介しなきゃいけないしね。」 梓「先輩!!ちょっといいですか?新入生を紹介したいんで…」 律「おっ!!梓。なんか他人行儀で固いじゃないか!!」 唯「そうそうもっとリラックス」 梓「い、いやっ、後輩の前なので筋目はつけないといけませんから…」 梓「それよりも、新入部員を紹介します!!」 梓「ドラムス担当の斉藤菫と、作詞・作曲担当の奥田直です。」 菫・直「よろしくお願いします。!!」 紬「よろしくね!!斉藤さん・奥田さん」 菫「お姉…いや…お嬢…いや…琴吹先輩、よろしくお願いします。」 律「お姉ちゃんでいいぞ!!」 唯「そうそう」 澪「みんな知ってるから、このメンバーの中ではお姉ちゃんでいいよ。」 憂「良かったねスミーレちゃん!!」 菫「は、はい…」 奥田(菫はいいなぁ~、なんにもしないのに先輩たちに溶け込めて…) 紬「あっ、奥田さん!!」 紬「軽音部の新曲を全部つくってるんですって?すご~い」 奥田「いえ!!琴吹先輩や秋山先輩にはまだまだ届きません。」 澪「いやいや凄いよ」 澪「そうそう!!」 奥田「あの、秋山先輩?琴吹先輩?」 澪・紬「ん?」 奥田「私に足りないことってなんですか?」 澪・紬「え?」 奥田「わかっているんです。私と先輩たちの絶対的な差」 奥田「でも、その差がなんなのかがわからないんです。」 奥田「…それが…」 奥田「それが、悔しくて…悔しくて…」 澪「え?え~っと」 澪「そんなに差はないと思うよ」 紬「それは信頼ね!!」 紬「奥田さんは全部自分で抱え込んでるんじゃないかしら?」 紬「私は曲を作るけど、詩は書かなかった。」 紬「だって、澪ちゃんや唯ちゃんが素敵な詩を書いてくれるんだもの」 紬「私はみんなを信頼して曲を作るだけ。」 紬「そして、みんなはその曲を輝かせる詩を書いてくれる。」 紬「もちろん、逆もあって、唯ちゃんや澪ちゃんの詩を輝かせるような曲を作るの。」 紬「ね?私は全部を抱えずに仲間を信頼してるの、そして信頼されてるの」 澪「そうだよな。」 澪「ムギがいるからどんな詩を書いても安心できるし、またムギの曲のための一生懸命に詩を書くし」 澪「唯や律も同じ気持ちなはずだよ。」 奥田「…」 奥田「でも…」 奥田「それだけの事なんですか?」 紬「うん!!それだけの事だと思うわ」 紬「だって、わたしが高校で軽音学部に入って学んだ一番大切なことは『任せる』ってことだもの」 紬「大丈夫よ。奥田さんは作曲に専念したらいいの。」 澪「そうそう」 澪「そして、その曲にふさわしい詩はだれかがきっとつけてくれるよ。」 奥田「そ、そうですか?」 澪・紬「うんうん!!」 奥田(本当にそれだけのことなの?) 奥田(でもあんなに凄い曲を作ってきた先輩の言葉だし) 梓「あれ?直?どうしたの?」 純「本当だ!!直が真剣な顔してる。」 奥田(…) 奥田(ここで、私と菫の不安をぶちまけてもいいかな?) 奥田(ううん、いいはず!!) 奥田「先輩!!」 奥田「私はとても不安です。」 奥田「来年度は私と菫しかいません。」 奥田「先輩たちが培った軽音学部を受け継いでいく自信がありません。」 奥田「それを考えると今にも泣き出しそうです。」 奥田「本当に菫と私だけでも軽音学部を続けていけるんでしょうか?」 奥田「うっ、うっ…」 梓「直…」 … 唯「大丈夫だよ!!」 唯「きっと大丈夫」 律「そうそう!!」 律「ウチらが卒業するときは梓しかいなかったけど、今は後輩が二人もいるんだし」 澪「しかもソングライターがいるし」 紬「私の妹もいるし」 一同「大丈夫大丈夫」 さわこ「そうよねぇ~」 さわこ「放課後ティータイムはビートルズのレノン・マッカートニータイプだったけど」 さわこ「奥田さんはビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンって感じかな?」 さわこ「だからこそ、不安になるんじゃないかな?」 さわこ「っと言うわけで、澪ちゃん?ムギちゃん?先輩として曲作りのアドバイスよろしく!!」 さわこ「あっ?斉藤さんも一緒に聞いてよね?なんせ来年は二人で軽音学部を引っ張っていかなきゃいけないんだから」 澪「えっと~あの~」 澪「先輩としての一言ってことだけど…」 紬「なにもいう事なし!!」 澪「えっ?」 紬「だって、さっき言ったじゃない?『大丈夫』って」 紬「ところで奥田さん?」 奥田「はい?」 紬「DAWは何を使ってるの?」 奥田「えーっと、Cubase4 ですけど」 紬「私と同じ!!」 紬「どう?扱いなれた?」 奥田「はぁ…、なんとかって感じです。」 紬「なら大丈夫!!」 紬「ねぇねぇ、打ち込みってマスターした?」 奥田「いえ、せいぜいメロディラインを演奏してコードを付ける程度です。」 紬「それだけできれば大丈夫!!」 紬「曲のストックはあるんでしょ?」 紬「それなら、新曲は作らずにアレンジに挑戦しましょ!!」 奥田「アレンジ?」 紬「そう!!来年度の新歓に向けてね。」 紬「ボーカルは菫に任せたらいいのよ。」 紬「菫って歌がとってもうまいのよ。今日の学際でもボーカルとるんじゃないかなって期待した位だもの。」 菫「おねぇ…琴吹先輩!!」 澪「打ち込みにボーカルって、カプセルみたいだな」 律「お~良いじゃん良いじゃん」 奥田「いやいや、そんなクラブ系の曲を作ってませんから!!」 紬「そうじゃなくって、奥田さんと菫のコンビでできることを追求するって事よ」 紬「奥田さんが打ち込みでアレンジを経験したら、ギターとかベースが入ってもリードできるわ。」 奥田「それって、本当に私にもできますか?」 紬「大丈夫よ!!」 律「そうそう!!困ったときには先輩を頼ったらいいし!!」 律「なぁ?ムギ?」 紬「うふふっ」 紬「頼られたら、断れないかなぁ~」 澪「ムギが断らなかったら、大丈夫だな」 梓「…私も頼って欲しいけど…」 紬「あっ」 紬「梓ちゃん、純ちゃん、憂ちゃんは直接の先輩としてサポートしてあげなきゃいけないでしょ!!」 紬「だから、黙ってても頼られるのよ」 ……… 放課後ティータイムの演奏を観た時はとてもかなわないとおもったけど、 初めての学祭を経験して、 秋山先輩・琴吹先輩・田井中先輩・平沢(唯)先輩と対面して、 私の作った曲をほめてもらって、 なによりも軽音学部を楽しく過ごしている事が幸せな事だって教えられて、 なんだろ? この爽快感は? いろいろ自問自答していたら、中野先輩に観せもらった「放課後ティータイム」のDVDを観終わったときの感じと同じだ。 軽音学部の後輩として観た先輩たちのライブはレベルが高くて、とてもじゃないけど追いつけないと思ってたけど。 先輩たちに会って、話しをして、私のできる軽音学部で良いと思ったとたん。 それまではとても高い壁だった曲が、とても心地よい曲に変わった。 私の作る曲が先輩達に追いつけるかどうかわからないけど。 先輩を目標にして頑張ってみようと思う。 秋山先輩!!琴吹先輩!!田井中先輩!!平沢(唯)先輩!! 私は負けませんよ!! …終わり… ということで… 久しぶりに書いたら、締め方忘れた… 戻る