約 2,828 件
https://w.atwiki.jp/bc5656/pages/840.html
「憐れな鳳雛共よ! オレ様の雄姿をその瞳に焼き付けなァ!」 本名:鳳凰 ホウオウ 通称:鳳凰 種族:亜人-鳳凰亜人(鳳凰亜人と孔雀亜人の息子) 性別:♂ 年齢:23歳 身長:189cm 外見:朱色のばっさばっさロン毛 所々虹色グラデでメッシュ 赤紫の瞳 かっこいい ヒール系超絶イケメン 服装:ドレープネックシャツ(胸元空き空き) ファー付きジャケット スタッズ付きジーンズ 爪先のとんがったブーツ 職業:青年実業家権フォーデンファイター 色合:R-234 G-83 B-50 #ea5332 交友:貴族 ▼各都市代表 ポウフェナ :角ノ守叉羅 セントラルシティ :デキムス=野茨十啝 シドリー :濁河毒童 フォーデン :鳳凰 ←オレ様の名を焼き付けなッ! キットルカーリット:マリオン=ネフィリア・クラヴァータ カリーナ :モロイ=ヴァン=ノスフェラトゥ サンガル :シヴァ=デ・ザント・アーシファー オクターン :清野優清 キアシス :“不朽の魔女”シャルクオリア スカイロード :鳥賀陽トリエスタ ラプレーン :カルゴつむり グランシス :神柳樹理 ミストグローブ :ルフ=ヘルウェティイ フォルフラント :アーゼス三世 ツァラド :天星天羽 レクロマクシス :氷海月透零 オルカイルカ :シェイド シーナ :彩命*アーヴィデルゼ -フォーデンプロファイター- 名前:炎舞-鳳凰 性別:男 年齢:23歳 身長:189cm 種族:鳳凰亜人 所属:T3(フォーデン) 後援:~~(当主) 戦術:アグレッシブアタッカー 経歴:ルーキーオブジイアー、T3チームバトル優勝、等 Q&A Q:今後の目標は? A:世界最強。それ以外は通過点に過ぎねえ。 Q:今のライバルは? A:金鳳花或在! いつまでもテメェの時代じゃあねぇんだよ! Q:目標としている選手は? A:いねぇ! Q:ファンの皆様に一言。 A:憐れな鳳雛共よ! オレ様の雄姿をその瞳に焼き付けなァ! -フォーデン- セントラ地方に属する街。 ヴァース中最大の戦闘都市-フォーデン。 高い防壁で囲まれたこの街には闘技場を始めとするいくつもの戦闘施設がある。 ある人はそこで戦い、ある人はその戦いを作り、ある人はその戦いを見守る。 ヴァース中のバトルマニアが集まる街。 戦闘都市フォーデン。 -???←名前決めて!- 3年前からフォーデンにて急成長を遂げた若き一団。 当主の鳳凰を筆頭に、若き戦闘員と実業家で攻勢された集団。 フォーデン最大勢力であるT3と協力関係を結んでおり、???のメンバーは全員T3所属でもある。 貴族として歴史の浅い集団で、血筋の出生もハッキリしていないが、実力主義で戦闘社会のフォーデンでは違和感なく受け入れられている。 -旧名:朱王鳳凰- 旧名は朱王鳳凰。 蒼菖蒲参華によって殺害された朱王孔雀の弟で、朱王家の長男。 孔雀亡き後、離散した朱王家の為、蒼菖蒲家に復讐を誓う。 フォーデンにて名前を変え、一大勢力となった。 -鳳凰亜人- 見た目は一般の人間と変わらない。 両腕と両足のみ鳳凰の形態へ変化させることが出来、戦闘時には両腕を炎の翼に変化させる。 自分の意思で炎と風を纏う事が出来、空中でも機動力のある自由度の高い戦いを魅せる事が出来る。 -聖なる炎- 鳳凰の種族値を極限まで高めて編み出した聖なる炎。 鳳凰はどんな怪我を負っても、たとえ腕を切り落とされようとも、1時間後には炎の中から復活できる。 また、聖なる炎によって焼かれた相手は、1時間後に完治する。 もう二度と誰かを失いたくないという強い思いから、不死と不殺さずの力を手に入れた。 -復讐- 朱王鳳凰は、幻獣種鳳凰の血を引き、ポウフェナ有数の貴族と自負して止まなかった。 ヴァースの多くの生物は下等な存在であり、ヴァースの大多数の人類は自分の下であると信じていた。 9年前のあの日に最愛の姉を失うまでは。 姉を失い朱王一家が離散した後、自らに降りかかった不幸な運命と己の力の無さと自らの家のちっぽけさを肌で感じ、絶望に打ちひしがれながらどこかへと姿を消す。 6年後、鳳凰は再び姿を現す。 貴族一家の跡取りとしてではなく、一人の選手として事業団の長として一人前の力をつけて。 -炎舞-鳳凰- 通称:えんぶほうおう。 全身に輝く炎を纏い、風と共に空を舞う様から命名された。 戦闘スタイルは攻めて攻めて攻め続けるアグレッシブアタッカースタイル。 輝く炎と、フィールドに囚われない空中戦は見る者を魅了する。 自らのファンを鳳雛 ホウスウ と呼ぶ。 字の如く「鳳凰のひな」という単語だが、「将来すぐれた人物になることが期待される少年」という意味もある。 ファンへの言葉は常に厳しく、特に女性ファンへの毒舌が酷い。 ――が、超絶イケメンなルックスと、ダークな雰囲気と、熱いハートのギャップも相まって、フォーデントップクラスの女性人気を誇る選手。 彼に罵られたい女性ファンがフォーデンに急増中との噂も。 -好き嫌い- 好きな人:自分自身、朱王孔雀 好きな事:闘う事、自分の力の誇示、サディズム 好きな物:鳳雛 ホウスウ 嫌いな人:蒼菖蒲壱葦、蒼菖蒲参華、蒼菖蒲史葉 嫌いな事:諦める事、誰かに仕える事、自分の運命を他人に決められる事 嫌いな物:非力 -性格- 滲み出るヒールキャラ。 自らの力の誇示を第一とし、一度噛み付かれた相手は必要以上に痛めつけてわからせる。 しかし、聖なる炎のせいで、相手を再起不能にした事が無い。 その昔、超偉いぶってる朱王家よりもいつも低姿勢な蒼菖蒲家のが貴族ランク的には高いくて離散後にキチガイ執事に文句の一つもぶつけられなかったことに深い絶望を覚えた。 ゼロからの再出発で、自ら力をつけ、自ら部下を作り、自らの力を世界中に認めさせる為に這い上がる。 絶望から立ち直り、自らの血を愛し種族を愛し自らを愛し、ナルシズムを極める。 世界中全ての人に認めさせ、世界中全てを下に見ることを目標としているため非常に感じが悪い。 そんな性格でも、元々実力主義のフォーデンでは、ヒールキャラとしてのキャラ付けもあり、全く問題が発生していない。 蒼菖蒲家の年長組の多くを激しく憎んでおり、隙あらば何時でも殺害したいと考えているが、貴族としての『格』がまだ蒼菖蒲家に到底及ばない事も自覚しているので、その期まで自らの力の誇示に努めるように立ち回る。 金鳳花或在には一目を置いているが、常に笑顔で楽しそうな立ち振る舞いは気に食わない。公式戦での直接対決の勝敗は現在2勝2敗。 金鳳花壱王とは友好関係にあり、金融支援だけでなくショービジネスなどの関係を持つ。勝ち負けに拘らないスタンスが気に食わない。 -セリフ- 鳳凰- 憐れな鳳雛共よ! オレ様の雄姿をその瞳に焼き付けなァ! 鳳凰- 五月蝿えよ! 甲高い声で鳴いてんじゃあねえ! 鳳凰- それ以上オレ様に近づくんじゃあねえぞ? 火傷してもしらねぇからな。 鳳凰- あーん? オレ様を殺ろうってえのか? 鳳凰- 上等じゃねえか! 返り討ちにしてやるよ! 鳳凰- オイ壱王!! コレはどういう事だ!? 鳳凰- 舐めてんじゃあねえぞクソが! シナリオ付きのバトルなんざ真っ平だ! 鳳凰- 演劇ごっこがやりたいんなら別の役者を呼べ。殺すぞ。 鳳凰- オレ様のストーリーはオレ様自身で決める。テメェの指図なんざあ受けねえよ。 鳳凰- 待ちやがれ! オレはまだ闘える! 勝手に勝利宣言してんじゃあねえぞ! 鳳凰- クッソ野郎が… 余裕ぶりやがって… 鳳凰- 必ずテメェも引き摺り下ろす! オレは決して燃え尽きやしねえ! 何度だって蘇る! 鳳凰- なんだあ今のファイトは。 手ぇ抜いてんのか或在? 鳳凰- 鳳凰- 鳳凰- プレイヤーはティオ YJ押し付け枠! 朱王家で一人欲しいな。と思った矢先の押し付け枠だったのでつい! 色々詰め込もうとしすぎたせいかupるまで時間かかった! 「一度絶望してから這い上がったナルシ」がテーマ 「戦闘大好き男子」「感じ悪い」「サディズム」「シスコン(神聖化)」も押し付け要素 真のナルシストじゃなくて、自分の目標の為にナルシであらねばナルシ。 ナルシ貴族弟! 一家離散! 絶望! 見返してやる! ヒールキャラ! ナルシらな! みたいな 詰め込みすぎたぜ! あとはぶん投げ!
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/744.html
こがさとあじさい カラン、コロン、カラン、コロン、カラ、コロ、カラ、コロ、カラン。 かろやかな下駄の音がして、家の前で止まった様子。 洗い物を終えて手を拭きながら、ゆかりさんはその気配に耳を澄ます。 「あの子、また今日も来たねえ……」 ――――― 朝方には激しかった雨も、今は穏やかに降っている。 傘を広げ、ゆかりさんはつっかけのままで表に出る。 ゆかりさんの家の庭の、道路に面した生垣からは一あじさいが一杯に咲いている。 道行く人たちが、時折、足を止めて見入るほどに見事なあじさいはゆかりさんの自慢なのだ。 今日、そのあじさいを眺めているのは、人間ではなかった。 手足は無い。 大きな――西瓜くらいはあるだろうか?――おまんじゅうのような形。 それが頭に大きな傘をかぶり、ちいさな下駄の上にちょこんとのっている。 ゆっくりこがさである。 しかし、ゆっくりについての知識は人並みにしか持っていないゆかりさんに、勿論そこまではわからない。 ただ、毎日のようにあらわれて、あじさいをながめて行くこのゆっくりに、話しかけたくなっていたのだ。 「こんにちは、ゆっくりちゃん」 「こんにちは、にんげんさん。あ、にんげんさんはおねえさんだね!」 ゆかりさんは可笑しくなる。孫だってもう小学生なのに、私のこと、おねえさんだね、だって。 「おねえさん、こがさはこがさだよ!ゆっくりしていってね!」 「そう、ゆっくりちゃんはこがさちゃんっていうのね。こがさちゃんもゆっくりしていってね!」 ゆっくりしていってね。ゆっくりの挨拶が返ってきたことに、こがさは嬉しそうな顔をする。 頭の上の傘までがぺろぺろと舌を出したのに少しぎょっとするが、 その様子があまりに嬉しそうなので、思わずゆかりさんも笑い出してしまう。 「こがさちゃん、うちのあじさいをよく見に来るのね。こがさちゃんはあじさいが好きなの?」 「うん、だいすきだよ!とってもきれいだもん!」 嬉しそうにぴょんぴょん跳びはねるこがさを見ていて、ゆかりさんは気がついた。 「あら、こがさちゃんのお目々って……」 ほとんど青に近い深い青紫の花と、ほとんど赤に近い赤紫の花。 こがさの、左右で違う色の目は、まるでそのあじさいの花を映し込んだような色だ。 「うちのあじさいの色とおんなじだねえ」 「そうなの!こがさのおめめと、おねえさんのおうちのあじさいさんはおそろいっ!なのよ! だからこがさ、あじさいさんがすき!おねえさんのおうちのあじさいさん、だいすき!」 こがさが頬を染めて飛び跳ねる。頭の上の傘までが赤くなっているようだ。 「そう、じゃあうちのあじさいを少し切ってこがさちゃんにあげるわ。こがさちゃんの髪と…」 ゆかりさんとこがさの頭の上の傘の、目が合う。 「…こがさちゃんのかわいい傘ちゃんにあじさいの花を飾ったら、とっても素敵だと思うけど?」 こがさは顔をかしげるようにして、少し考えてから、答えた。 「おねえさん、ありがとう。でも、こがさはみんなといっしょにさいているあじさいさんがすき」 「そう、こがさちゃんはとっても優しいのね」 「おねえさん、こがさ、またおねえさんのうちにきてあじさいさんとあうの。いいでしょ?」 「もちろんよ。またきてね、こがさちゃん!」 ――――― カラン、コロン、カラン、コロン。 小さな下駄を鳴らしながら飛び跳ねていたこがさが足を止めた。 植え込みにかたつむりを見つけたのだ。 ゆっくりはゆっくりと動くものを眺めると、とてもゆっくりとした気分になるという。 こがさもゆっくりの一種であるから、かたつむりのような生き物を見るのが大好きなのだ。 葉の上を、ゆらゆらと目玉を揺らしながらゆるゆると進むかたつむり。 こがさがその姿をうっとりと眺めていると、不意に、こがさの頭の上の傘がぺろりと長い舌をのばした。 「どぼじでかたつむりさんたべちゃうのおおおおおおお?!」 こがさは内側から傘をにらみ付ける。 「こがさのかさちゃん、かたつむりさんはとってもゆっくりしてたのに、どうしてたべちゃったの!? こがさ、ゆっくりしてないこはきらい!こがさのかさちゃんもゆっくりしてないからきらい!!」 傘が困った顔をする。 「あやまったっておそいよ!こがさのかさちゃんがたべちゃったかたつむりさんは、もういきかえらないんだよ!」 こがさの顔の上に、ぽたりとしずくが落ちる。 「こがさのかさちゃん……なかないで。ううん、きらいなんてうそだよ。 こがさとこがさのかさちゃんはずっといっしょだよ!だからもうなかないで。いこう、こがさのかさちゃん!」 かろやかな下駄の音を立てて、こがさはまた雨の中を跳ね出していった。 ――――― クルクルクルクル、フワリ、トン。 空から舞い降りたのは、こがさの傘である。 こがさの傘は、そのままトン、トン、と茂みの方まで飛びはねる。 ガサリガサリと茂みをかき分けると、少し広くなった奥の方に、こがさがいる。 こがさの傘がこがさに向かってぺろりと舌を出す。 舌の上に乗っていたのは、いつものような虫、あるいは草花ではない。 団子、饅頭、せんべい、そういった人間の菓子。 「ゆわぁ、すごいね!こがさのかさちゃんはかりのめいじんさんだねぇ!」 夏のこの時期――お盆――は、墓地にこのような菓子のお供えが増える。 こがさの傘は、先祖から受け継いだ記憶で、それをよく知っている。 「とってもおいしそうだね、こがさのかさちゃん。じゃあ、いっしょにたべようね」 こがさの傘は体を揺らす。 「え?――そう、こがさたちのあかちゃんのためか。そう、そうだね。うん。ありがとう……」 菓子を食べ始めるこがさの姿を見届けると、こがさの傘は、再び茂みを出て行った。 ――――― ボネリムシという生物がいる。 研究者は最初、この生物が雌しか見つからないことに頭を悩ませていた。 雄はどこだ? やがて意外な事実が判明する。 どの雌の体内にも見つかる寄生虫――これがボネリムシの雄だったのだ! ボネリムシの雄は雌の体内に寄生し、体内から雌を受精させる。 また、チョウチンアンコウの一種、ビワアンコウは、雌の体の下側に雄が寄生し、 そのまま一生を共に過ごす。雌と雄の体格差は時に10倍以上になるという。 ゆっくりこがさ種も、こうした雄が雌に寄生する生物の一種と言えるかも知れない。 こがさ種の雄はこがさの頭の上に寄生する傘である。 この傘はこがさが生まれたときから頭上に寄生している。 こがさの傘がこがさを離れて動き回るのは、ただ、こがさが妊娠中の期間のみである。 この時期、こがさの傘は空中を飛行し、獲物を見つけては妊娠中の母体に届ける。 こがさの傘は空を飛ぶために羽ばたかなくてはならないので、あっという間に破れ、 体のあちこちに穴が開く。 一説には、この狩りの時期のこがさの傘が、傘化けのモデルともなったと言われるが、 さて、どうであろうか…… ――――― 夏の終わり。 あの茂みの奥には、まだこがさがいる。 乾き、ひび割れ、砂のような色になって、もうほとんど動かなくなった姿で。 そのこがさの上に、こがさを守るように、こがさの傘が覆い被さっている。 その傘にも、もうほとんど骨だけしか残っていない。 ドロドロと響く雷の音。ポツリポツリと降り出した雨が、やがてどしゃ降りとなる。 こがさの傘も、もう、こがさを雨から守れない。 激しい雨が、砂色に乾いたこがさの体を濡らしていく。 「ゆっくりこがさが、ゆっくりうまれるよ!」 歓喜の声を上げ、こがさの体から子こがさが誕生する。 子こがさの頭の上の傘も、ペロペロと舌を出し、生まれ出た喜びを一杯にあらわす。 カラ、コロと数歩跳ねて、子こがさは振り返る。 「おかーさん、それに、おとーさん、ゆっくり、ありがとう! こがさも、こがさのかさちゃんといっしょに、ゆっくりするからね!」 そして子こがさは、子こがさの傘と、雨の中を勢いよく跳ね出していった。 ――――― カラン、コロン、カラン、コロン、カラ、コロ、カラ、コロ、カラン。 かろやかな下駄の音がして、家の前で止まった様子。 洗い物の手を止めて、ゆかりさんはその気配に耳を澄ます。 「あの子、また今年も来たねえ……」 (終)
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/960.html
282 :ファイナル ファンタズム ◆6/PgkFs4qM :2007/11/04(日) 01 52 52 連投失礼しますo( _ _ )o 「……俺かい? へへっ、よくぞ聞いてくれた! 天地無双の大剣豪……その名もギルガメッシュ様よ!」 「———ギル、何だって?」 「ギルガメッシュだって! 一回で覚えてくれよ! ギル亀でもエンキドウでもないぜ! ……本当なら仕官のための大事な体、傷つけたくはなかったが……もうこれ以上黙って見ている訳にはいかないぜ! 助太刀するぞ!」 声がデカイ……。ウルサイ……。 男から最初に感じた印象がそれだった。しかもギルガメッシュだって? よりによってこんな所に奴の名が出てくるなんて、悪い夢にしか聞こえない。 だがそれでも。 生身の人間が獣に立ち向かうなんて、自然の摂理が許さない。人は弱い。自然界の中でも屈指の弱さを誇る。弱いからこそ知恵を振り絞って何とかしてきたんだ。 男の武器は何の変哲も無い薙刀。銃ならまだ理解できる。だが、薙刀———。 あの男は殺される。先ほど獣の猛攻を一身に受けた俺だからわかる。ただ己の体術のみでそれ以上の脅威を打ち破るなんて……できない。 「いくぜっ、化け物! おりゃっ! うりゃっ!」 新たな敵の出現に、獣はさも面倒くさそうに俺から足をどけ、英雄王の名を騙る武芸者の前へと立ちはだかる。その隙に俺は解放された体から上半身だけ起こし、事の成り行きを見守ることにした。 自然と期待が高まる。 人間である以上、獣には勝てない。しかし、こう堂々と惨劇の中へ躍り出たのならば、勝てるプランがあるのではないか? ……知らず知らずの内に、彼を見守る視線に熱が篭もる。 武芸者の薙刀と獣の爪が交錯し————— ————それはもう見事に武芸者の体は宙へと舞った。 「ウボァー」 「———馬鹿な!?」 ああ……。 その背中に背負っていた長大な薙刀は何だったのか? その身に付けた厳つい甲冑は何だったのか? ふと生じた疑問に答える者がいよう筈もなく、武芸者は海へと真っ逆さま————になっていればいいものを、更なる醜態を晒そうとしていた。 「こ、このまま俺だけ海にドボンなんてなしだぜ〜! お前も道連れだ! 海へ落ちろ!」 ———もういい、休め。 俺の願いが通じたのか、獣に掴みかかった指は滑り、男は1人で海へと落ちていった……。 「こらァ! お前だけ汚いぞ! 覚えていろよーー! ———よ、鎧を着ているから沈む……!? 助け……ゥがばゥ、ガボォ、ぶくゥ…………」 男は、沈んだ。 「あ、あんたは一体、何をしにここまで来たんだッ!?」 何というかバカだ。バカに違いない。 獣も大層白けきったらしく、その空気を一変しようと再度咆哮した。 「SYayAAAAAAAAAAAAAAaa!!!」 「うっ……」 いくら場が白けきろうとも、これはけして洒落ではない。 今更だが、勢いとはいえ、つい男が海に落ちることを願ってしまったのを思いっ切り後悔した。 動かない両腕。理由は簡単。中にある筈の骨が粉微塵になっているからだ。しかしあの脅威に対処するならば、動かない腕など論外。ならば、どうする……? 僅かとはいえ武芸者が稼いでくれた時間のお陰で、混乱しきった頭は冷静さを取り戻していた。答えは、得た。 「痛い、だろうな……。ちッ、くしょ〜……」 だが獣に握られている少女のことを想えば、躊躇している暇などない。覚悟を決め、いつもの言霊を紡ぎ始める。 「投影、開始———。かっ、体は、剣で、できている……」 自らの両腕を解析し、ゆっくりと設計図を組み立てる。そして———言霊の内容通りに……両の腕の中に剣を練成した。 「ぎっ…………! づっ、ア———!!?」 想像していた以上の激痛が腕を襲った。当たり前だ。剣とは本来、肉を斬るもの。それを自らの肉の内に入れるなんて、正気の沙汰じゃない。当然、肉は裂け、紫色の腕が赤紫へと変色した。腱の配置には気を遣ったものの、それでもこの腕はもう二度と使い物にはなるまい。 283 :ファイナル ファンタズム ◆6/PgkFs4qM :2007/11/04(日) 01 53 51 だがこれでいい。震えが止まらずとも、痛くとも、動く。体を斜に構え、腕を大きく広げ———— 「投影、重装(トレース・フラクタル)。———I am the bone of my sword.(我が骨子は捻じれ狂う)———偽・螺旋剣(ガラドボルグⅡ)」 獣もこれがただの悪あがきでないことに気付いたのか。先ほどまでの威勢の良さは消え失せ、一転して慎重に俺との間合いを測り始める。 内心で舌打ちする。さっきまでの無防備さで俺を攻め立ててくれれば、コレは呆気なく獣の心臓、もしくは眉間を射抜いたであろう。だがこうも慎重になられては、当たる確率は半々と言った所か。心底、獣というものの厄介さに歯噛みする。 その上、見よう見まねで投影したものの、この螺旋剣は正直俺の手に余る。足りない魔力をクオリティの再現に全てを費やしており……したがって二射目などない。この一矢が俺の全てだった。 じり、じりと獣が俺との間合いを詰める。だがそれはひどくゆっくりとしており———1秒が1分にも、1時間にも感じられた。 汗が頭頂から噴出し、こめかみを流れ、頬を通り、顎を伝って床へ落ちる。 長い。 涼しい筈の船上だというのに、汗がダラダラと全身から垂れ流れる。 もちろん汗を拭おうと動くことなどあり得ない。俺は微動だにも、瞬きをすることもできず、当の獣はじり足によって間を詰めるという体たらくだ。 このまま長い時間が過ぎる。徐々に空は白み始め、それが一層、大きな時間の経過を印象付けた。 ———そして唐突に。 カラン……。 「!?」 背後から硬質的な音が響き————。 その油断を獣は見逃さなかった。 「しまっ……!?」 結局は精神力の差だった。 所詮は一介の学生に過ぎない俺に対し、恐らくは百戦錬磨であろう獣の鍛え抜かれた心。とうに俺は詰みに嵌っていたのだ。 慌てて螺旋剣を放つも簡単にかわされ……。 次の瞬間。 海が大きく盛り上がった。 「なんっ、だ……!?」 「!?」 後ろの方からも獣とは別の驚愕した気配が発せられるが……ゆっくり後ろを振り向いて確認している暇などない。視線は前へと釘付けだ。 そして盛り上がった海から龍の————信じられないことだが、デカイ獣をすっぽり隠してしまうほどの巨大な頭部が現れ……あれだけ暴れまわっていた獣の頭へと噛み付き、砕いた。 ナッツを口内で噛み砕くかのような軽快な音が耳へと響き———牙の隙間からこぼれた丸いものや茶色いものが甲板を汚した。そしてその手に握られていた莫耶を、新たに海中から飛び出た掌で、意外にも優しく包み込む。 首から上のない獣の体が前のめりに倒れた直後、龍が俺と、後ろにいるであろう誰かを睨み、吼えた。 「愚かなる人間どもめ! 未だ、プロマシアの呪縛から逃れられぬのか!?」 先ほどの獣とは比較にすらならない咆哮。海面は震え、風が怯え、波の上に乗った船は大きく揺れた。 「生ける神々の力を授けても、お前達人間を救うことはできん……」 そう残し、龍は少女を掌に乗せたまま、天へと去っていった……。 全てはあっという間の出来事。少女の身を案ずることも、自らの身を省みることも、あの龍は何だとか、俺達を襲ってきた獣って何? とか……そんなこと考える隙間すらない。全ては一瞬だった。 龍が去ってから僅かな時間が流れ、波は落ち着きを取り戻し……そこでようやく俺は甲板にある物が転がっていたのに気付いた。 「あっ、莫耶の、水晶……」 気絶した時に落としてしまったのだろう。大事にしていたクリアイエローの水晶。ころころと床板を転がり、危うく海へと落ちようとする所を慌ててキャッチする。次に自分の腕が滅茶苦茶な状態になっていることを思い出し、激痛に喘いだ。 見れば空はもう完全に青く染まり、穏やかな日光が降り注いでいる。 一言、疲れた。 考えることは山ほどあるだろう。しかし衛宮士郎はとっくに限界を迎えており————意識をフェードアウトするより他なかった。 「ちょっと、アンタ!?」 Ⅰ:目の前には見知ったあの金の瞳 Ⅱ:屁の役にも立たなかったあの武芸者が、俺に膝枕をしていた Ⅲ:誰かの蹴りで目が覚めた
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/8303.html
前ページ次ページラスボスだった使い魔 ドォ――――ンッ!! ドンッッ!!! 「ななな、何だぁ!?」 大隊が駐屯地としているテントの一つで簡素な食事をとっていたギーシュは、外からいきなり響いてきた轟音に仰天した。 驚いた拍子にスープの取り皿をひっくり返してしまい、その中身を地面にくれてやることになってしまったが、今はそんなことはどうでもいい。 ギーシュはこの突然の轟音に、慌てて立ち上がろうとするが……。 「……落ち着いてくだせえ、中隊長殿。こういう時はむやみやたらに動き回るより、とにかく今の状況を把握することでさ。この場合は、差し当たって上からの連絡を待つことですな」 「う、うん」 副官のニコラにいさめられ、ひとまずは落ち着くことにする。 周りを見れば多少ザワついてはいるものの、確かに浮き足立って行動しようとしている人間など一人もいない。 ……もっとも、そのことでド・ヴィヌイーユ独立大隊の兵士が歴戦の勇士ということになるのか、それともただ単に彼らのやる気がないだけなのかは判別しかねるところではあったけれど。 「しかし一体何だったんだ、今の音?」 「爆発ですな。方向からすると、街の中からのようですが」 「爆発? ……敵襲かな?」 「それでしたら、真っ先にそういう伝令があるでしょう」 「じゃあ、誰かが間違って火薬袋でも爆発させたとか」 「……………、『間違って』だといいんですがね」 「?」 ギーシュがニコラとそんな会話をしている間にも、爆発音は鳴り続けた。 しかも途中からは明らかに銃声と思われるものや、複数人の怒号まで混じっている。 「い、一体何なんだ?」 「……………」 「なあ、軍曹……」 おっかなびっくりしつつ、いい加減に不安が高まってきたギーシュは、せめて外の様子だけでも見てくるべきかとニコラに相談しようとする。 その時。 「反乱だぁーーーーっ!!!!」 そんな叫び声が、駐屯地に届いた。 「え?」 耳に入ってきた言葉が今ひとつ理解出来ず、首をかしげるギーシュ。 なので、ここは頼りになる副長に尋ねてみることにする。 「……軍曹、今なんて聞こえた?」 「『反乱だぁ』と聞こえましたな。……ああ、それと失礼ですが、耳が悪いってのは戦場に出る人間に取っちゃ致命的ですぜ、中隊長殿」 「あ、うん、すまん」 思わず素直に謝ってしまうが、それよりもだ。 「反乱って……、あの、反乱?」 「どの反乱かは存じませんが、自分が思うに、これは十中八九『味方が裏切った』って意味かと」 「だよね」 「そうでさ」 あまりにも現実味がなさ過ぎ、そして突然過ぎる事態にギーシュは今ひとつ実感がわいていなかった。 ロッシャ連隊、ラ・ロシェーヌ連隊などの街の西区に駐屯していた連隊、および一部のゲルマニア軍が、降臨祭最終日の朝に起こした反乱。 これによって生じた被害は、以下のようなものである。 まず、街の至る箇所で起こった爆発、および反乱を鎮圧するための連合軍同士の戦闘によってシティオブサウスゴータの被害は甚大。 連合軍総司令官のド・ポワチエ将軍、ゲルマニアの将軍であるハルデンベルグ侯爵は戦死。 これによって指揮系統は大混乱におちいり、連合軍はしばらくの間、現場の人間が場当たり的な対応を取るしか出来なくなる。 だが対応を取ろうにも、相手は昨日まで笑いながら酒を酌み交わした仲間なのだ。 躊躇なく攻撃の出来る人間は皆無で、しかも彼らは説得にも全く応じない。 それどころか反乱兵は一言の会話すらせずに、無表情に淡々と攻撃を加えてくる。 どうにもならないのでジリジリと退却戦を続けていると、昼前になる頃には市内の防衛線は崩壊。 市内各地の連合軍は、散り散りになって逃げざるを得なかった。 そして、サウスゴータ市内の防衛線が崩壊したのとほぼ同時刻。 偵察の竜騎士から、『ロンディニウムのアルビオン主力が動き出し、こちらを目指して進軍中である』という火急の報が入り……。 総司令官ウィンプフェン(本来ならば参謀総長なのだが、上の人間が死んでしまったので繰り上がり式に総司令官となった)は、港町ロサイスまでの撤退を全軍に命じることとなる。 「……………」 「……………」 五万五千人で来た道を二万五千人に減らして、連合軍は敗走していた。 「……………」 ふとギーシュが周りを見渡してみれば、誰も彼もがこの世の終わりみたいな顔をしている。 当たり前だ。 つい昨日まで『我が軍は連戦連勝、このままロンディニウムを包囲して勝利を収めるのは時間の問題』とか言っていたのに、いきなりこの状況。 おそらくギーシュ自身も似たような顔をしているに違いない。 「……………………」 言いたいことやら聞きたいことは、山ほどある。 何でいきなり反乱なんか起こったのか、とか。 このままだとトリステインはどうなるんだろう、とか。 何より僕ら自身はどうなるんだ、とか。 あるいは無性に叫びたくなったり、とか。 「……………………」 しかし、そんなことやっても何の解決にもならないし、誰が答えを出してくれるわけでもない。 噂だけなら、ド・ポワチエ将軍自身が反乱軍を組織して裏切った、将軍は戦死した、彼らは未知の魔法で操られている、大金をつかまされた……などなど、どれが本当のことなのか分からないものがそこかしこで囁かれているが、噂の真偽なんかこの際どうでもよかった。 とにかく、生き延びたい。 死にたくない。 全員が、そう思っていた。 「…………ん?」 何やら騒がしいので後ろを振り向くと、怒鳴り散らした集団が、馬で強引に敗走の行列を割っていくのが見えた。 その手には武器など持っておらず、何の兵士なのかも分からない。 (……武器は捨ててきたのか) 何だかなあ、とギーシュは思う。 『王軍の勝利万歳』、『我らの正義は絶対に勝つ』、『名誉の戦死を遂げてやる』。 威勢よくそんなことを言っていた連中に限って、我先にと逃げ出している。 「……………………」 ギーシュは何だかモヤモヤしたものを心に感じ、隣にいるニコラに声をかけようとして…………やめた。 いちいち喋るのも面倒臭くなってきたというのもあるが、この気持ちを尋ねたところで、お互いにイライラして終わるだけのような気がしたからだ。 「はぁ……」 溜息を吐く。 何にせよ、今はとっととトリステインに帰りたい。 モンモランシーの顔が見たい。ユーゼスのあの感情があるのかないのかよく分からない喋りが懐かしい。ギムリやレイナールなんかとアレコレ下らない話がしたい。 色々と事件はあったが、それなりに平和だった魔法学院の生活が今は恋しかった。 「……………………」 ふと自分の胸元を見れば、そこには自分の栄誉を示す勲章がある。 昨日までは自信を与えてくれたその輝きが、今のギーシュには酷く頼りないものに感じられていた。 やっとの思いで連合軍がロサイスに辿り着くと、今度は半日待たされた。 伝わってきた噂によると、トリステイン本国が『こちら側の半数が敵に寝返って、ド・ポワチエ将軍が戦死した。退却の許可をくれ』という報告を全然本気にしてくれず、説得というか請願にそれだけの時間を要したらしい。 こんな情報が噂レベルとはいえ流布してしまうあたり、もう機密もへったくれもなかった。 それだけ連合軍の首脳部から末端に至るまでが混乱していると言うことだろう。 ギーシュは『本国の連中は物分かりが悪い』とイライラを募らせる反面、『そりゃそうだよなぁ』と納得もしていた。 何せ、当事者である自分たちだっていまだに信じられないんだから。 報告を聞いて判断するしかない本国のお偉方については、推して知るべしである。 そうしている内に日も傾き、ストレスを溜めつつもテントの中で撤退のための乗船を待っていると。 ギーシュの所属するド・ヴィヌイーユ独立銃歩兵大隊の元に、ある命令書が届けられた。 杖を支えに立つ大隊長のド・ヴィヌイーユは、その命令書を受け取り、熟読した上で……。 「あ、あ~~……、我が栄えあるド・ヴィヌイーユ独立銃歩兵大隊の諸君!!」 声を張り上げ、兵士たちに呼びかける。 ギーシュやニコラを始めとした各員は、何事かと大隊長の声を聞くために集まった。 『順番が最後の方にでも回されたのかな』、などとギーシュはある意味で楽観的なことを考える。 「これより、総司令部より受けたまわった命令を諸君らに伝える!!」 だが、現実はもっと非情な形で彼らに襲い掛かった。 「……死んでくれ!!」 「え?」 この命令が出されるに至った経緯はこうだ。 まず、ギーシュも噂で聞いたようにトリステイン本国が退却を許可するまで半日かかった。 そして連合軍がノロノロと乗船を始めたタイミングで、偵察に出した竜騎士から報告があったのである。 曰く、『ロンディニウムから発したアルビオン軍の進軍がこちらの予想よりも早く、このままでは明日の昼にこのロサイスに到着してしまう』とのこと。 全軍が乗船してアルビオンから脱出するには、どんなに急いでも明後日の朝まではかかる。 よって、敵軍の足を丸一日ほど止める必要がある。 そしてその足止め役に、このド・ヴィヌイーユ独立大隊が選ばれた。 なお、この作戦に関しては撤退も降伏も認めない。 「…………………………」 ギーシュは開いた口が塞がらなかった。 向こうは四万、いやこっちから寝返った兵も含めれば七万の大軍団。 対するこっちは千人ちょっと。 彼我戦力差は1 70。 それで丸一日持ちこたえろって、何だそりゃ。 総司令部は馬鹿なのか? 「……………」 朝と同じように周りを見てみると、さすがにこのやる気のない大隊にも緊張の色が見えていた。 と言うか、この大隊でここまで緊張感のある空気って初めてな気がする。 ド・ヴィヌイーユもそんな空気を察したのか、咳払いをすると更に詳しい説明を始めた。 ただし、かなり砕けた口調で。 「……まあ、察しのついてる者もおるとは思うが、要はちょこっとでも味方が逃げる時間を稼げってことじゃな! そんで我々が敗れた場合、今度はちょっと離れたところに陣取る別の隊がこの『死守命令』を引き継ぐ! つまり、我々は一番最初に切り捨てられたってことじゃ!!」 ぷるぷると震えつつ、あっけらかんととんでもないことを言ってのける大隊長。 要するに、戦力を小出しにしていって、その間に本隊が逃げるということらしい。 もっとざっくばらんに言うなら『トカゲのシッポ切りをちょっとずつ行う』みたいなものだろうか。 自分たちはそのシッポの先端部というわけだ。 「はぁ……」 もう何度目になるかも分からない溜息をつくギーシュ。 トカゲのシッポ切り。 理屈の上では分からないでもない。 少数の犠牲で多数を生かすというのは、まあ、取りあえず理に適ってはいる。 でも、切られて犠牲になる方だって、切られたくないし、犠牲になんかなりたくない。 かと言って、自分たちがやらなければ他の誰かが切られるだけだし。 誰もやらなかったら、味方が全滅してしまう。 今回は、その役が自分に回ってきた。 それだけの話。 それだけの話なのだが、やっぱり死にたくはない。 でも理屈の上では……。 指定された『防衛点』であるロサイスから50リーグほど離れた小高い丘に向かう途中、ギーシュは丸々一晩を費やしてそんなことを延々と考え続けていた。 あの大隊長の説明が終わってから、ド・ヴィヌイーユ大隊はあれよあれよと言う間に出撃準備を行わされ、更にロサイスから強制的に追い出されるようにして出撃させられたのである。 それからギーシュなりに、どうにかしてこの状況を納得しようとしているものの、上手くいかない。 そして『防衛点』に到着してもうまく納得は出来ず、更にこんなことを考えている間にも敵は迫ってくる。 ―――ここからロサイス側に10リーグ離れた地点では『第二陣』、そこから更に10リーグ離れた地点に『第三陣』、また10リーグ後ろに『第四陣』がいるとのことだが、そんなことは何の慰めにもなりはしない。 これはむしろ、自分たちの失敗を見越しての配置なのだ。 総司令部としては『第一陣』で5時間、『第二陣』で3時間……というように、結果として丸一日の時間を稼げさえすれば、それでいいのである。 「いやあ、貧乏クジを引いちまいましたなあ。副隊長殿」 「…………副長」 自分の気持ちに折り合いを付けられずにいると、妙に軽い調子のニコラに声をかけられた。 その顔には、少なくとも表面上は悲壮感も絶望感も漂っていない。 「副長は、その……いいのかい?」 「……ま、兵隊は『死ね』って言われるのも仕事の内ですからな。いつかはこんな日が来るんじゃないか……とは思っとりましたよ、そりゃ」 なるべくなら来て欲しくはなかったですがね、と肩をすくめながら言うニコラ。 そう言えば、と思い出す。 彼は自分が配属されてくるよりも前から、この中隊の副長として働いてきたと言っていた。 それはつまり、兵士としてそれなりの数の戦場をくぐり抜けてきているということだ。 ならば今ギーシュが悩んでいることなど、とっくの昔に折り合いを付けているのだろう。 「……………」 周りを見渡してみれば、ド・ヴィヌイーユ大隊の象徴とも言える老兵たちや、やる気の無い不良兵士たちは、それほど悲壮感を漂わせてはいない。 さすがに皆無ということはないみたいだが、しかし彼らも彼らで、それぞれ腹は決めているようだ。 それこそ、とっくの昔に。 ……そう考えると、自分がえらくちっぽけに思えてきた。 「……はぁ」 ガックリと肩を落とすギーシュ。 そんな中隊長に対して、補佐役である副長は、 「……逃げてもいいんですぜ、坊ちゃん」 「!」 今、彼が最も言って欲しい言葉を、気軽に投げかけた。 けれど、それは逆に萎えていたギーシュの心を取りあえずでも奮い立たせるきっかけとなる。 「ああ、うん……。……正直に言うと、今すぐにでも逃げ出したいんだけど」 勝手に騒ごうとする心臓の鼓動を強引に無視して、後から後からわいてくる手のひらの汗を握りしめて、どんどん乾いていく口の中を無理矢理に湿らせて、それでも隠し切れない震えをにじませながら、ギーシュは言った。 「何だか、ここで逃げ出したら、この先ずっと逃げ続けながら生きていくことになりそうでさ。 ……それに、僕も軍曹と同じ兵士なんだし。仕事の内ってヤツだよ」 これがギーシュなりに搾り出した結論だ。 後半部分が目の前の人物からの受け売りというのが、何とも情けないが。 ニコラは苦笑しながらギーシュの言葉に頷く。 「……それが、坊ちゃん流のやせ我慢の建前ですかい?」 「うん」 見栄も何もなく、正直にギーシュは言った。 言った直後で何だが、これは建前だ。 こういうカッコよさげな建前でもなければ、とても命がけの意地なんて張ってられない。 やせ我慢をするにも、意地を張るにも、理由ってのは必要なのだ。 「でも、一応は本音なんだぜ?」 「分かっとりますよ。こじつけだろうが馬鹿馬鹿しかろうが、支えは必要ですからな」 やっぱり見透かされてたか。 ま、この期に及んで、いちいち虚勢を張る必要もない。 ギーシュとニコラは妙に締まりのない空気のまま、大隊長に指定された地点へと中隊を率いていく。 「……………。大変ですな、貴族ってのも」 「まあね」 朝もやの向こう、静かな地響きをともなって現れる大軍団を眺めながら、二人はそんな会話を交わすのだった。 朝もやが徐々に晴れていき、朝日に照らされ、そして距離が近づいてくるに連れて、敵の輪郭がだんだんとハッキリしてくる。 横に広がってはいないのでそれほど多い人数には見えないが、その後ろに大量に控えている軍団も合わせれば七万の大軍になるはずだった。 銃兵、槍兵、弓兵。 魔法を使うメイジ。 大砲、機関銃。 オーク鬼、トロル鬼、オグル鬼などの亜人。 竜、ヒポグリフ、マンティコア、グリフォンなどの幻獣に乗った騎士。 あとは何だろう。 ああ、幻獣とかじゃなくって、馬に乗った兵士もいるだろうなぁ。 「はぁ……」 ギーシュはまた溜息をつくと、もう恐怖も虚勢も昂揚もない、淡々とした口調でニコラに話しかけた。 「軍曹」 そしてニコラもまた、淡々とそれに応える。 「何ですかい、中隊長殿」 「死にたくない」 「自分もでさ」 「そうか。……うん、安心した」 「結構なことで」 それきり黙って、二人はボンヤリと七万の兵を眺める。 そしてアルビオン軍の先頭集団が、ド・ヴィヌイーユ大隊の前方500メイルにまで接近したところで、 「てえーーーーーーーーーーっっ!!!!」 大隊長の号令が響き、大隊の銃歩兵たちが一斉に銃弾を発射した。 ……ド・ヴィヌイーユ大隊が使用している火縄銃の有効射程は、最大で500メイルほど。 確実に殺傷能力を発揮させたいのならば、50メイルほどには距離を詰める必要があるだろう。 ではどうしてそんな有効射程ギリギリで銃撃を開始したのかと言うと、それは敵の出鼻をくじくためであった。 効果が薄くとも構わない。 こちらの目的は足止めなのだから、この銃撃で僅かなりとも怯んでくれれば……。 そんな期待を込めた銃撃。 しかし。 敵の足は多少の怯みこそ見せたものの、停滞するには至らなかった。 「だぁ~っ! 効果なしだぁ!!」 「いや、効果はあったようですが……コイツは……、ああクソ、成程」 望遠鏡で敵軍の様子を観察していたニコラは、今の銃撃の結果について何とも判別のしにくい感想を漏らす。 ギーシュはそんな副官に対し、即座に質問した。 「どういうことなんだ、軍曹!?」 「……ヤツら、先頭をオーク鬼やオグル鬼なんかの亜人で固めてます。連中の分厚い皮膚じゃ、届くか届かないかの威力しかねぇ銃弾なんざ、それこそ豆鉄砲みたいなもんでしょうよ」 「う……」 つまりは頑丈で、知能が低いが故にあまり怯むこともなく、なおかつ別に消耗したところで直接的な被害にはカウントされない戦力。 そんなのを先頭に置いているということか。 確かに、先頭集団と言えば真っ先に敵と戦い、そして真っ先に命を落とす可能性が高い、捨て駒みたいな役割である(捉え方にもよるが)。 ある意味、亜人には最適のポジションと言えよう。 引っ掛かるのは、名誉を重んじるハルケギニアの貴族が『一番槍の栄誉』をそんな亜人連中に譲ったということだが……。 まあ、アルビオン軍の行動がよく分からないのは、今に始まったことでもない。 それに『合理的』という面だけを見てみれば、この布陣はある意味……。 「か、賢いな」 「敵を褒めても何も出ませんぜ。……しかしその亜人の後ろにいる連中は、さすがに人間みたいですな。後続のヤツらは止まっとるようです」 マトモな人間なら、銃撃音が響けば警戒くらいはする。 ましてや今は戦争中で行軍中だ。 あっちも連合軍側からの襲撃くらいは少なからず考えているはずで、足を止めて状況の確認くらいはするだろう。 おそらく今頃はメイジの使い魔の……鳥か何かがこっちの布陣を見つけて、その視界を主人に提供しているに違いあるまい。 「これだけでも足止めは…………えっと、どのくらい出来るんだろ?」 「ま、少なくとも丸一日ってことはないでしょうな」 そりゃそうだ、とギーシュは肩を落とす。 まあいい。 時間を稼ごうが稼ぐまいが、どっちにしろ自分たちの生存は絶望的なのだ。 ……自分で思ってて悲しくなってきたけど。 何はともあれ、当面の敵は銃弾にも怯まず進んでくる亜人たちの集団だ。 それじゃあ、せいぜいより多くの時間を稼いで……。 と、その時。 ピキッ…… 「?」 どこかで聞いたような音が響く。 何だったか。 硬いものにヒビが入った音に似た、この音は――― ゴッッッ!!!!! 「げぇっ!!?」 続いて地震が発生。 ギーシュの中で、嫌な予感が加速度的に膨れ上がっていく。 この現象は覚えている。 地震のないアルビオンで発生する地震。 そして、この後に起こるのは……。 ―――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッ!!! 地面から赤紫と青、二つの結晶のようなモノが突き出してきた。 前回は赤紫の結晶だけで、せいぜい膝から下くらいのサイズのものがほとんどだった。 だがが、今回は赤紫と青の両方で、小石サイズから2~3メイルほどまでと大小さまざまである。 (……前にアルビオンに来た時に見た『青い結晶』って、やっぱりコレか!) シティオブサウスゴータでは『赤紫と青は同じものなのか分からない』とか考えたが、両方いっぺんに出て来られたらもう同種のものだと認定するしかない。 ユーゼスやエレオノール女史にこのことを話したら、研究対象として喜びそうだなぁ。 …………いやいや、そんなことを考えている場合ではなくてだ。 地震、結晶の出現、と来れば、次に来るのは、 ヴンッ!! ヴンッ!! ヴンッ!! ヴンッ!! ヴンッ!! ヴンッ!! ヴンッ!! 「やっぱりそう来るかぁ……」 大量の赤い光と共に、『アインスト』と呼ばれる異形の怪物たちが現れる。 まるでアルビオン軍と自分たちの間に、割って入るかのように。 しかし今回は、前回に比べてべらぼうに数が多い。 種類こそ『骨』、『ツタ』、『鎧』、『魚』と前回と同じだが、その総数はハッキリ言って桁違いだ。 その数は……ざっと……いくつくらいだろうか。 ウジャウジャウジャウジャとひしめき合っていて、数えるのも馬鹿らしい。 むしろ怪物の数なんて、数えたくない。 って言うか。 「前回といい今回といい、何で僕たちが亜人と戦おうとするとコイツらが出て来るんだ!!?」 「タイミングを見計らってたのかも知れませんなぁ」 「だったらもうちょっと早く出て来て、アルビオン軍を足止めしててくれよ!!」 「自分に言われましても。……ま、あのバケモノが何考えてるのかなんざ知ったことじゃありませんが、これで少なくとも足止めが出来る時間は増えましたか」 「……………」 それは、確かにそうだ。 これだけの数のアインストが現れれば、さしものアルビオン軍だって、もしかしたら丸一日くらいの足止めを食らってくれるかもしれない。 ただし。 「ま、我々がここで死んじまう確率も跳ね上がりましたけど」 それは、このアインストの群れがアルビオン軍だけを狙ってくれた場合であって。 そんな都合のいい展開は……。 『グォォォオオオオオ……!』『グゥゥゥウウウウウウ……!』『ガァァアアアアアァァ……!』『オォォォオオ……!』『…………ァァア!』 「ないよな、やっぱり!!」 「そりゃそうです!」 アルビオン軍と、ド・ヴィヌイーユ大隊の両方に等しく襲い掛かってくるアインスト。 ギーシュはそれに対抗するためにバラの造花を構え、ニコラは中隊員たちに攻撃の指示を出した。 ―――『レコン・キスタ』の台頭に始まり、アルビオン王家の瓦解、アルビオンのトリステイン領タルブへの侵攻、トリステイン・ゲルマニア連合軍とアルビオン軍によるアルビオン本土での戦い。 後の世において『レコン・キスタ戦争』、あるいは単純に『アルビオン戦争』と呼ばれることになる、この一連の流れ。 その最終局面は、こうして混沌の度合いを深めていく。 「♪~~♪~♪♪~~~♪」 ラ・ヴァリエールの屋敷の近くの小道を、ハミングしながら歩くカトレア。 ここ最近の彼女は、非常に機嫌がよかった。 ついこの間までの塞ぎ込みぶりが、嘘のようである。 「ふふ……うふふふっ」 左手首にキラリと光る鎖状のブレスレットに視線を移すと、思わず笑い声があがってしまう。 ユーゼスからの贈り物。 他の誰も持っていない。 私だけのもの。 これはユーゼス本人にもしつこいくらい確認したのだから、間違いない。 「♪~~~♪♪~~♪」 そしてこれを身につけていると、いや『これを手に入れた』という事実だけで、何だかもう居ても立ってもいられなくなって、こうして外に軽い散策に出たのだ。 まあ、ユーゼスや医者からも『健康のためには少しくらい軽い運動をした方がいい』と言われているし。 いくら自分が病弱だとは言え、こうして屋敷の近くをちょっと歩くくらいは何の問題もない。 それに、この散策には別の目的もある。 むしろそっちの『別の目的』の方がメインと言うか。 まあ、そんな大げさなものではないのだけれども。 しかし決して大げさ過ぎもしないと言うか、でも……いや、ちょっと待って。 落ち着きましょう。 まずは深呼吸。 すぅ……。 ……はぁ。 よし、落ち着き終了。 そしてふと視線を左手首に移せば、そこには銀色に光る――― 「……うふふふっ」 おっと、いけない。 落ち着ききれてないじゃない。 「…………どうしましょ」 ―――そう、今回のカトレアの目的はまさにそれ。 落ち着くことだった。 テンションのクールダウンと言ってもいい。 何せ、今日は週に二回の『診察の日』なのである。 もう数ヶ月にも渡って続けられていることなので、する方のユーゼスとしても、される方のカトレアとしても慣れたものだったが……いや、慣れているはずだったのだが。 今回はその慣れた行為が問題だった。 だって、肌を晒すのである(主に背中だけだが)。 そして、その肌を直に触られるのである。 ちょっと誇張した表現をすれば、まさぐられるのである。 いつもならそれに対して身体的だけではないくすぐったさやら、気恥ずかしさやら、決して少なくない幸福感やらを感じるだけで終わる。 けれど。 今は気分がとっても高揚、ありていに言えば幸せ気分でハイテンション。 こんな幸せな気持ちでいつもの『診察』をされてしまったら、自分はいったいどうなってしまうんだろう。 ユーゼスに晒して、 ユーゼスに見せて、 ユーゼスに触れられて、 ユーゼスに撫でられて、 ユーゼスにまさぐられたりしたら、 もう。 ああ、もう。 ホントに、もう。 「…………きゃっ」 顔を赤らめて頬を両手に当てつつ、身体をくねらせるカトレア。 普段は全くと言っていいほど表面には出ないが―――と言うよりも最近になって芽生えてきたものではあるが、このあたりがルイズの姉で、なおかつエレオノールの妹たる所以であった。 ともかく。 そういうわけで、落ち着かなければならない。 このままではドキドキしすぎて倒れてしまうか、最悪の場合は心臓発作が起こりかねない。 心拍数を少し上げるだけでも、病弱なカトレアの身体には害悪となる。 迂闊にドキドキしたり、ときめいたりも出来ないのだ。 「我ながら、難儀な身体ね……」 溜息をつきつつ、意識してゆっくり歩くカトレア。 まあ、幸いにして今は冬だ。 朝の空気もあいまって、頭を冷やすには持ってこいのはず。 診察の予定は午後だが、それまでにはぜひ落ち着いておきたい。 それがダメなら、せめて心の準備だけでも……。 ……などとカトレアが考え始めた、その時。 ヴンッ!! 「え?」 カトレアの目の前に、いきなり赤くて丸い石が現れた。 本当にいきなりである。 何の前触れもなかった。 「……?」 大きさは……片手で持つには大き過ぎて、両手で持つにはちょうど良いくらい。 ちょっと不謹慎な表現だが、人間の頭ほどだ。 そして最大の特徴は、その大きさでも、ましてや『赤』という色でもなく、 「浮かんでる……」 宙に浮いているのである。 何だろう、風石の一種か何かだろうか。 赤い風石なんて聞いたこともないが。 「……ユーゼスさんか、エレオノール姉さまなら分かるかしら?」 二人とも学者だし、特に姉はアカデミーで始祖の聖像を作ることを仕事にしているのだから、鉱石には詳しいだろう。 あるいは持って帰ったら、ユーゼスとの話のタネにもなるかもしれない。 「……………」 それにしても……本当に、きれいで、真っ赤な石だ。 宝石と言っても通用しそうなほど、きれいで。 「…………、…………………」 その輝きを見つめていたら、何だか自然と、宙に浮かぶ赤い石へと足が進んだ。 とても赤い。 赤い。 紅い。 まるで血のように。 「…………ぅ…………」 ふらふらとした足取りで、赤い石へと歩を進めるカトレア。 石は、まるで脈動するかのようにしてゆるやかな赤い明滅を繰り返している。 その輝きは、 赤くて、 紅くて、 とても、あかくて。 思わず近づいて、手を伸ばしてしまいそうに――― 「………………、ぁ」 「―――――」 ラ・ヴァリエールの屋敷。 あてがわれた部屋の中で、ユーゼスはジッと目を閉じていた。 別に眠っているわけではない。 瞑想しているわけでもない。 複雑な思考や計算に埋没しているわけでもない。 何かに悩んでいるわけでもない。 ……特にやることが無いので、ただ無為に過ごしているのである。 「―――――」 酷く無駄な時間の使い道ではあるが、今のユーゼスにやることが何も無いのは事実である。 それにユーゼス自身、このような時間を貴重に感じていた。 何もせずに過ごす。 考えることすら放棄する。 なんと愚かしく、贅沢で、素晴らしいことか。 一分一秒、一瞬たりとも停滞してくれない時の流れを、自分という存在は今、思い切り無駄に消費し続けているのだ。 過去の自分を振り返ってみると、自分はいつも急いでいた。 生前のウェールズ・テューダーの言葉ではないが、『生き急いでいた』と言っていい。 銀河連邦警察科学アカデミー、大気浄化、ギャバンなどの宇宙刑事との仕事、地球への派遣、光の巨人、決定的な失敗と挫折、瀕死の重傷、因果律の研究・操作、イングラムとの戦い…………特に地球に赴任して以降は気を休めた覚えがない。 このあたりで一息いれても、誰も文句は言わないはず。 えらく年寄りじみた考えだが、実際に自分の実年齢は年寄りなので別にいいだろう。 「―――――」 そんな風に激しくもゆったりとした時の流れを感じながら、ユーゼスはまた思考と行動を停止させ、 「!」 停滞を楽しもうとした矢先に、自分の脳に埋め込んであるクロスゲート・パラダイム・システムが反応した。 「これは……空間転移か」 反応はアインストのものが二つ。 どうやら、二箇所でほぼ同時に現れたらしい。 「……………」 アインストが二箇所に現れた。 それだけならば、別にどうでもいいことだ。 だが今回のその『二つの反応』は、どちらも通常とはやや異なっていた。 一つは、アルビオンに現れたもの。 今までにもアインストはアルビオンに……と言うよりも、ここ最近はアルビオンにしか現れていないかったのだから、その点はいい。 問題はその数である。 システムが弾き出した累計転移数は、2071。 つまり、2071体のアインストがアルビオン大陸に出現したということになる。 これは今までにない規模だった。 「……ふむ」 …………今までに無い規模だが、だからどうした、ということもない。 アルビオンのことは、アルビオンのこと。 今現在トリステインにいる自分に関係がないのならば、構うまい。 ハルケギニア人のことはハルケギニア人が解決するべきであって、自分のような存在は露骨な干渉を行うべきではないのだ。 アインストが自分に襲い掛かってくるなりすれば、その時には対処するが、それだけである。 まあ、アルビオンの方は放置で良かろう。 問題はもう一つの反応だ。 「……………」 こちらの転移数は、1。 転移の規模も、アルビオンに現れた一つ一つに比べてえらく小さい。 小型のアインストでも現れたのか。 ……それだけならばアルビオンのものと同じく放置するのだが、これは出現した場所が大問題である。 「この屋敷から、歩いて行ける距離に出現しただと?」 そう。 出現地点はトリステイン、ラ・ヴァリエール領内。 それも今現在、自分がいるこの屋敷から目と鼻の先の場所だった。 「……あからさま過ぎる」 これまでにも何度か『絶妙なタイミング』で事件が発生したことはある。 例えば自分が召喚されて間もなく、付与されたガンダールヴのルーンの性能を試すかのようにして、ギーシュ・ド・グラモンや『土くれ』のフーケのゴーレムと戦闘を行うことになったこと。 それから時間を置かずにアルビオンへと行かされることになり、その道中でシュウ・シラカワと遭遇したこと。 ジェットビートルを使えるようにすれば、それを活用しろと言わんばかりにアルビオン軍がタルブへと攻めてきたこと。 惚れ薬の解毒薬を作るためにラグドリアン湖で水の精霊に会って、『アンドバリ』の指輪の話を聞かされた直後に、その指輪の力で甦った死者と戦ったこと。 20年前のダングルテール事件の主犯であるジャン・コルベールが魔法学院で働いており、それと鉢合わせるようにして被害者のアニエス・シュヴァリエ・ド・ミランがトリステイン王宮より派遣され、更に事件に少なからず関与していたメンヌヴィルまでもが現れたこと。 これらの『事件の連続性』に対して、ユーゼスも前々から怪しんではいた。 しかし、これらの事件は連続性はあっても関連性は薄い。 極端な話、『偶然』の一言で片付けてしまっても問題はないのである(とは言え、無視の出来るものでもないが)。 だが。 今回のアインストの出現は、明らかに何者かの意思を感じる。 特に、ラ・ヴァリエールに転移してきた方だ。 自分もアインストについて全てを知っているわけではないが、確かアレは『自分たちが求めるもの』の前に堂々と出現し、襲撃することはあっても、このようにコソコソと隠れるようにして出現したことはないはず。 「…………ふむ」 何にせよ、ここで考え込んで解決する問題ではなさそうだ。 ユーゼスはクロスゲート・パラダイム・システムを起動させ、自身を立方体のエネルギーフィールドに包むと、空間転移を行った。 行き先はもちろん、ラ・ヴァリエールに転移してきたアインストの転移地点である。 ロマリア大聖堂の地下に設けられた一室。 アルビオンに出現した赤と青の鉱石が、壁や床を侵食するようにしてひしめき合っているその場所で、ロマリア教皇ヴィットーリオ・セレヴァレは一人、笑みを浮かべていた。 「フ……フフフ、順調ですね」 今回、ヴィットーリオがヴァールシャイン・リヒカイトを使って行った二つの行為には、それぞれ重要な意味があった。 まずアルビオンに出現させた、おおよそ2000体ほど(指示を下したヴィットーリオも発生させたヴァールシャイン自身も、正確な数は把握していない)のアインスト。 四ケタ規模でのアインスト発生が、実際に可能と判明したことは大きな意味がある。 あとはこれをヴァールシャインを中継して自由自在に操れるようになれば完璧だが、今の段階でさすがにそこまでは無理だ。 ヴァールシャインの話では、そもそもアインストには『群体』として見境なく暴れるだけならば問題はないが、特定個人の意識を反映させるとなると相当な慣熟が必要になるらしい。 現在のヴィットーリオでは、せいぜい1体か2体程度のアインストの『行動の方向性』を定めるだけで精一杯だとか。 まあ、これはいい。 コツコツと訓練を重ねることにより、操作可能な数をそこから徐々に増やせばいいのだから。 操作は結局、不可能だった……ということになっても、エルフ本国にアインストを出現させ、適当に暴れてもらえばよかろう。 「さて……」 ある意味、これよりも重要なのは『もう一つの方』である。 カトレア・イヴェット・ラ・ボーム・ル・ブラン・ド・ラ・フォンティーヌ。 ラ・ヴァリエール家の次女……トリステインの『虚無』の担い手の姉である彼女をこちら側に引き込んだことは、大変喜ばしい。 家族全員を支配下に置くという案もあるにはあったが、あまり派手に動くのは避けたいし、何よりもあのカトレアという女性はトリステインの『虚無』に対してかなり大きな影響力を持っている。 ならば、彼女一人で十分だろうと判断したのだ。 身体が弱いのが気にかかったが、そこは『治療』……いや『再生』をほどこして解決した。 これで彼女は健康体。 むしろ感謝されてしかるべきである。 まあ、こちらからの『指令』には強制的に従ってもらうことになるが……。 ともあれ、これで彼女を通じてトリステインの『虚無』を操作することが出来るはずだ。 「フフ……、達成しなければいけないことはまだまだ山積みですが、今は一つ一つこなしていくとしましょう……」 今のところは順調に進んでいる自分の計画。 ヴィットーリオはそれに対して満足げな笑みを浮かべると、アルビオンに発生させたアインストを通し、更に使い魔であるヴァールシャイン・リヒカイトを中継して、戦場の様子を見守り始めた。 前ページ次ページラスボスだった使い魔
https://w.atwiki.jp/bc5656/pages/578.html
「紅椿家が五女、イツキと申します。あははっ、どうぞお見知り置きを」 「紅椿家五(あかつばきけ いつき)」 入室名:イツキ 種族:人間 性別:男 年齢:25歳 身長:159cm 外見:赤髪を黒いリボンでツーサイドアップ 金眼 ベビーフェイス この世のものとは思えぬ美少女 服装:桜の模様があしらわれた白い着物、赤い袴 色合:#960028 交友: ''-Educated Enemy Eliminator Electrical Equiper-'' 通称EV。 正体:EE=XIV=Cresc(イーイー=シヴクレス)。ナンバー14。 β-模造装備研究開発チームの隠し玉。 今まで新人ナンバーズの1人としてこっそり活動していた。 その実態は模倣と模造と変装と陽動の天才。 自身の技量とEvの技術を組み合わせれば"誰にでも成れる" とある機構の予後観察任務の為、「紅椿家五」として喫茶に訪れる。 つまり潜入捜査。 -紅椿家- 白薔薇家の傘下的な感じな好戦的な貴族。若干極道ってる。双子が多い。 軍属と自信家だらけの戦闘貴族。 長女30歳:紅椿家紅椿 アカツバキケアカツバキ 次女30歳:紅椿家次椿 アカツバキケジツバキ 三女27歳:紅椿家三獄姫 アカツバキケサンゴクキ 四女27歳:紅椿家四天女 アカツバキケシテンニョ 長男25歳:紅椿家次五紅郎 アカツバキケジゴクロウ ←VDC 五女25歳:紅椿家五 アカツバキケイツキ ←←← あははっ、此方がイツキです。 六女20歳:紅椿家六孤 アカツバキケムコ ←藍住麗 七女17歳:紅椿家七恵 アカツバキケナナエ ←ナナエ 末妹17歳:紅椿家七虎 アカツバキケナナコ ←ナナコ -電子装備EE- 『E4C イーフォーシー 』 Electrical Ersatz Equip Eternally Crescendo(永久的強化成長型電子模造装備) Ev隊員の電子装備をコピーする技術。 また、技術的範囲の及ぶものならEv以外の装備もコピーできる。 「イツキ」の戦闘はこの技術をフル活用しつつ見目華やかに誤魔化したもの。 戦闘スタイル自体は非常に真っ当。武装と肉弾。雷と爆炎。 -技- 華桜拳:本当は雷神拳。 空蝉 :EE=ソリッドガン。威力は無いが、対象を大きく仰け反らせる効果を持つ 雷桜波:雷電ビーム砲。モーションはかめはめ波 蓮華甲:袖内に隠したエネルギーバリア。 縛紙縒:EE=アンカー。赤い紐。 :ヴォルカニック・クロウ :EE=ライジングフォース :ジン -戦闘- CL:A/A SL:A/A ML:A/A LL:A/A 耐久:B 防御:A 筋力:B 知覚:A 速度:A 機敏:A 空中:A 経験:B ※全て変動 -性格- 非常に複雑な(省略)出自を持つが、思い悩む事も無く腹黒ゲスショタナルシ道を邁進中。 一見しとやか風な態度を取りつつ、紅椿家の「好戦的」「自信家」な性質を色濃く持つ。 所謂イイ性格。自分が好きすぎる。 -趣向- 好きな事:偽る事 好きな人:自分 好きな物:林檎カステラ 嫌いな事: 嫌いな人:偽って逃げる人 嫌いな物: プレイヤーはティオ。キャラクター作成はYJ こいつがレギュラー化するなんて2日前には全く考えて無かった… 「クレス」として登場したイツキの「イツキ」としてのデータを書き直すやつ。 Ev新人クレスが実はめちゃめちゃ戦える事はEvの大半に知られてる。 美少女貴族紅椿家五が実はめちゃめちゃ戦える事は貴族の大半に知られてる。 クレス=イツキを知ってるキャラはヴァースに多くて3~4人くらい。 イツキが男だと知ってるキャラは未登場の両親+αくらい。そんな感じ! 以下、過去データ + ... 『EE=XIV=Cresc(イーイー=シヴクレス)』 本名:不明 ??? 通称:クレス 種族:人間 性別:♂ 年齢:秘密(普段は見た目14歳?) 身長:不明 外見:変幻自在 色合: 交友:Ev、 (テォ追記) 年齢:外見14歳 身長:145cm 外見:濃紫髪坊ちゃんカット、赤紫の瞳、自信なさげなハの字眉の美少年 服装:Ev制服(特注半ズボン) Ev内では上記の姿を好んでいる。 ↑をベースにロングヘアのウィッグとふりふりお洋服を装備した女装verが存在します。 もっと全然別の姿も存在します。そのうち考えます。 どの姿でも絵的な共通点はデッドアイ。けど転移的には気付かれません!不思議! -Educated Enemy Eliminator Electrical Equiper- 『悪を排除するために電子装備EEを扱う教育を受けた特殊部隊』 少数精鋭超法的正義組織 所属チームはβ:Ersatz Equip-模造装備研究開発 -略歴- 極道貴族9人兄弟の二男として生まれた男の子。生まれた時から美少年。 長男と扱いが異なり、貴族の風習として五女として育てられてきた。子供の頃から美少女。 貴族階級の嗜みとして芸や演劇の訓練を受け、その才に目覚めるが…ある日突然の失踪。 紆余曲折を経ていつの間にかEvβ-模造装備研究開発チームに紛れ込んだ。 本名:紅椿家五 アカツバキケ イツキ 年齢:25歳 性別:男 身長:159cm 外見:赤髪ツーサイドアップ 金眼 ベビーフェイスな年齢詐称女顔美青年 紅椿家に居た頃は地毛ロングだったが、現在は変装に不便なのでそこそこ短くしてる。ウィッグ愛用。 服装:お貴族様っぽい -紅椿家- 白薔薇家の傘下的な感じな好戦的な貴族。若干極道ってる。双子が多い。 長女30歳:紅椿家紅椿 アカツバキケアカツバキ 次女30歳:紅椿家次椿 アカツバキケジツバキ 三女27歳:紅椿家三獄姫 アカツバキケサンゴクキ 四女27歳:紅椿家四天女 アカツバキケシテンニョ 長男25歳:紅椿家次五紅郎 アカツバキケジゴクロウ ←VDC 五女25歳:紅椿家五 アカツバキケイツキ ←←← コレ 六女20歳:紅椿家六孤 アカツバキケムコ ←藍住麗 七女17歳:紅椿家七恵 アカツバキケナナエ ←ナナエ 末妹17歳:紅椿家七虎 アカツバキケナナコ ←ナナコ -模倣と模造- β-模造装備研究開発チームの隠し玉。 今まで新人ナンバーズの1人としてこっそり活動していた。 その実態は模倣と模造と変装と陽動の天才。 自身の技量とEvの技術を組み合わせれば"誰にでも成れる" 身体能力は・・・真ん中ぐらい? シーフォ、VDC、サイ、イブ、さややよりは低め。 トラン、VIPよりは遥かに高い。 BC戦闘員sと比べると低めでしょうか? ショタだし? 技術でカバー! -電子装備EE- 『E4C イーフォーシー 』 Electrical Ersatz Equip Eternally Crescendo(永久的強化成長型電子模造装備) Ev隊員の電子装備をコピーする技術。 また、技術的範囲の及ぶものならEv以外の装備もコピーできる。 (てぉ追記) 模造装備研究開発がその技術を惜しみなく注ぎ込んだ究極技術! 全身どんどこ改造してある。メタモルフォーゼ! 元来のクレスの美しさ可愛さ麗しさを紅椿家の財力とEvの技術力で全力キープ! 失せない美貌!ボクってなんてかわいいんだろう! -性格- 腹黒ゲスショタナルシ ショタショタしてる風に見えてゲスで腹黒。 変装大好き。データ採取もお仕事兼趣味。 でもなんだかんだでほんとに子供っぽい性格? 生まれ持った美貌のルックスで多くの男女を誑かすが、恋愛経験はなし。 男も女も兄弟も親子も愛せる平等な恋愛感を持つが、浮気はしない。 他の出来上がったカップルにちょっかいはかけるが、略奪はしない。←New! (テォ追記) 生まれた時から偽る事を義務付けられ 親、きょうだい、誰の前でも「本当の自分」であった事が無い。 だからと言って己のアイデンティティに迷ったりせず、 「どのボクも世界でいちばんかわいい!」くらいに思っている。 幾つになっても美貌の失せない本来のボクはその中でも頂点! 実年齢は(なんと)25歳だが、歪な環境で発育した為か精神面にムラがあり、 極端に子供っぽい面がある。ゲスさは幼児性ゆえの残酷さのあらわれかも。 まあなんだかんだ言いつつ年下ショタになりきったプレイを愉しむただの変態。 -台詞- EE=シヴクレスっ、新人ナンバーズですっ! みんなの足を引っ張らないようにせいいっぱいっ頑張りますっ! あははっ、いい気味だねっ! ボクを甘く見たバツさ! さぁ、どうしてほしい? どうです?おにいさま? こんな可愛いボクとコンナ事してるなんて、 背徳感があって…ゾクゾクしませんか? プレイヤーはティオ。キャラクター作成はYJという押し付け大作戦男子編。 わいじぇーは変態女子しか押し付けないなぁ。と煽られたので健全な男の子を作ってみようと思いました。 健全な男の娘になった\(^o^)/! 25歳ショタってwwwww なんかコイツもマッドなの?どうなの?
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/29286.html
登録日:2014/07/25 (金) 00 58 39 更新日:2024/08/02 Fri 16 23 37 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 FER にせウルトラマン ウルトラマン ウルトラマンアグル ウルトラマンガイア クインメザード ブルトン 偽物 幻影ウルトラマンアグル 悪夢の第四楽章 波動生命体 無念の恨み 破滅招来体にとっての理想のアグル 争え! 滅べ! それが地球の意志、人類の運命だ! 幻影ウルトラマンアグルとは、ウルトラマンガイア第37話「悪夢の第四楽章」に登場するにせウルトラマン。 【概要】 その名の通りウルトラマンアグルの幻影。 生み出したのはクインメザード。これまで本編にたびたび登場してきた、超空間波動怪獣メザードの母体ともいえる存在である。 アグルに変身する藤宮博也を味方に引き込むことに失敗したクインメザードは、追跡してきたガイアを迎撃する為に生み出した。 なお、アグルの偽物としては、以前に金属生命体アルギュロスが化けた「にせウルトラマンアグル」が存在している。 そのため、この幻影アグルは数多の「にせウルトラマン」の中でも珍しく、「同じウルトラマンをモチーフとしながらも出自が全く異なる2体目のにせウルトラマン」となっている。 (他は『ウルトラマンコスモス』に登場したカオスウルトラマン、『ウルトラマンネクサス』でスペースビースト・ガルベロスが生み出したストロングコロナゼロ/ルナミラクルゼロの幻影など) そして、現在ウルトラシリーズでは唯一の「防衛チームに倒されたにせウルトラマン」でもある。 【特徴】 幻影と名がついてはいるが実体はちゃんと存在しており、ガイアとも普通に殴り合える(後のエタルガーのエタルダミーが近いか?)。 容姿はアグルV1と完全に同じで、劇中では光線技を使わなかったものの戦闘力も本物と大差ない。 ご丁寧に戦闘スタイルも似せているあたり、破滅招来体のアグルへの異常な執着がうかがえる。 【本編での活躍】 第37話における戦いの場となったのは、クインメザードが作り出したワームホールの中に存在する超空間。 コピー元のアグルが強かったことに加え、クインメザードの援護もあってガイアをそこそこ苦戦させた。 しかし、XIGがワームホールに特殊弾を打ち込んだ事でクインメザードが弱体化し幻影アグルは消滅。 クインメザード自身も直後にガイアが放ったリキデイターで木っ端微塵に砕け散った。 この時、ガイアはアグルの力を受け継ぎガイアV2となっていたため、戦えない藤宮の分まで戦っていたと考えると、クインメザードがアグルの技で葬られるのは皮肉な末路ともいえる。 しかし、破滅招来体はこの後もアグルを味方に引き込むことを諦めていなかった。 後に、死神(破滅魔人ゼブブ)を利用してアグルに協力を求めている。 【その後の活躍】 PS2ソフト『ウルトラマン Fighting Evolution Rebirth』にも『ガイア』の怪獣代表として参戦。 ……といえば聞こえが良いが、アグルのモデリングをそのまま流用しただけなので、実際のところ『FER』にガイア怪獣は一体も居ない。 ティガとコスモスはしっかりキリエロイドとワロガを連れて来ているのに……。 本編とは違い、こちらの幻影アグルはブルトンがガイアの記憶から生み出したということになっている。そんな能力あったっけ? また、本編ではV1の姿だったが今回はV2の姿で現界している他、目がにせアグルと同じく赤紫に近いピンク(初登場時のみ本物と同じ)であり、エフェクトの色もアグルが青なのに対して紫色と化しているなど、要所要所で差異が見られる。 それ以外はオリジナルと全く同じで、能力の違い等は無い。要するにただの色替え。 また、CPU専用キャラであり、VSモードで対戦相手を「CPUのウルトラマンアグル」にするとこの幻影アグルに変化する。 有人で同キャラ対戦を行っても2P側が幻影アグルになる事は無く「幻影アグルとは別の2Pカラーのアグル」になるため、どう頑張ってもプレイヤー操作で幻影アグルを操作することは不可能。 逆に言うと、一人プレイ時の対戦相手を通常アグルにすることは出来ないため、バトルモードでは必ず幻影アグルが登場する。 ストーリーモードに当たるウルトラモードでは第7話「最強の幻影」に登場。 ブルトンとの戦闘を行っていたガイアの背後に現れ、増援と思い込んで油断したガイアへアグルセイバーで斬りかかった。 ガイアでの戦闘は負けイベントとなっており、この状態では何を撃っても止めを刺すことが出来ず、あのフォトンストリームですら空間湾曲で防がれてしまう。(*1) ガイアの敗北後に本物のアグルが駆けつけ、本物vs幻影の戦闘となる。幻影アグルの残り体力はガイアとの戦闘から引き継がれるので、出来るだけ減らしておくと楽。 既にフィニッシュ状態であるなら、開始1秒でフォトンスクリューを放って勝負が決まる事だって可能。 身勝手なwiki篭りによって荒らされた項目…その無念の追記・修正を受けてみろ! △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] こういう項目建てる人に限って新規項目申請に書かないよね。 -- 名無しさん (2014-07-25 01 19 21) わざわざコメ消すならある程度文章作って申告してから建ててください。にせウルトラマンの項目だってあるんだから -- 名無しさん (2014-07-25 01 22 56) ↑↑書かないんじゃなくて書いてない!…すいません、正直言うとこ申請って言うのを知りませんでした。迷惑かけた、本当に申し訳ない。 ↑コメを消したつもり無いんだが…もし消えてたんならごめん。俺の文章力じゃこれが限界で…まず何も説明できないし、カオスロイドは頑張ったんだけどなぁ…言い訳してごめん。二度手間させて申し訳ないです。 -- 書き込み主 (2014-07-25 01 34 33) もし次立てるときはそれを心に刻んでちゃんと申請します。迷惑かけました。すいません。 -- 書き込み主 (2014-07-25 01 35 40) 文章力無いなら立てるなとか言わないで下さいね、結構心にダメージ来るから。事実だから言われても仕方ないですけど… -- 書き込み主 (2014-07-25 01 37 07) 建てるなとは言いませんが、ルールも守れないようなら来ないでください -- 名無しさん (2014-07-25 01 40 00) ↑すいません、了解です。これからはちゃんとルール守ります。 -- 書き込み主 (2014-07-25 01 44 52) この手の項目作成無くならないなら、項目作成と編集はログイン制にしたほうがいいかもなぁ -- 名無しさん (2014-07-25 01 50 42) 今さらですが、本編で幻影アグル作ったのクインメザードだった気が…… -- 名無しさん (2014-07-25 01 54 41) ↑本当ごめん。クインメザードかクインメドーサか名前がわからなかったからクインメドーサって書いてしまった。訂正しとく。 -- 名無しさん (2014-07-25 01 58 08) 文章力が無いのは仕方ないとしよう。怪獣の名前の下調べという最低限の手間すら省くなら立てるな -- 名無しさん (2014-07-25 05 23 02) 内容が薄いし、wikiの大前提である『初めて見る人が理解できる内容』でないといけないワケ。それで立主が『理解してない』って言っちゃったらダメだと思うのだが。 -- 名無しさん (2014-07-25 05 57 40) もうこの記事削除してさ、終わりでいいんじゃない?(適当) -- 名無しさん (2014-07-25 06 28 15) いいと思います -- 名無しさん (2014-07-25 06 46 01) ↑この記事だけじゃなくてカオスロイドとかの申請してない項目も削除でいいだろ。内容薄い、誤情報あり、既存項目で充分説明されてる、そもそもルール違反。 -- 名無しさん (2014-07-25 19 52 55) とりあえず見やすくしてみた。 -- 名無しさん (2014-10-01 14 06 36) うーん、弄ったところでって感じ -- 名無しさん (2014-10-01 14 49 30) 項目をガイアメインに大幅修正、 -- 名無しさん (2014-10-20 12 55 46) 流石にガイアのキャラなのにファイエボメインなのはどうかと思ったんで。 -- 名無しさん (2014-10-20 12 56 40) 破滅将来体ってなんだよ 破滅招来体だろ… 萎える -- 名無しさん (2017-04-12 01 22 46) 初稿の話しかされてなくて可哀想だが、語るべき所は記事にほぼ集約されているしな・・・・・ -- 名無しさん (2024-08-02 16 20 02) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/33285.html
登録日:2015/12/11 (金) 21 22 14 更新日:2022/10/09 Sun 22 01 12 所要時間:約 ? 分で読めます ▽タグ一覧 BFT アドウ・サガ ガンダム ガンダムジエンド ガンダムビルドファイターズ ガンダムビルドファイターズトライ ゲテモノ ソレスタル・スフィア フルスクラッチ マント 悪の集大成 悪人面 拳銃 石垣純哉 私立ガンプラ学園 フフフ フフフフ…ハハハ ハハハハ! いいぜアンタ!たまんねぇ! さあ!ガチで行くぜぇ! フフフ…ああ!たまらねぇ! こういう相手を待っていたぜ! ガンダムジエンドはガンダムビルドファイターズトライに登場する機体。 機体デザインは石垣純哉が担当した。 【基本データ】 ガンダムジエンド GUNDAM THE END 型式番号:RX-END 全高:20.2m 重量:12.3t ビルダー及びファイター アドウ・サガ 【概要】 アドウ・サガの使用する黒く禍々しいデザインの機体。 ビルドバーニングガンダムと同じくベース機が存在しない完全オリジナルモデルである。 そのコンセプトやギミック等からガンダムデスサイズヘルやデビルガンダムを参考に製作されている。 そのため20m級の大型に分類される機体ではあるが、重量設定は平成3部作と同様、アホみたいに軽い。 数々のギミックを内包しているが普段は本体をマントとクロークで隠した「ガード形態」を取り、初見でその全容を推し量ることは難しい。 この状態でも非常に高い戦闘力を発揮しており、合宿当初のトライ・ファイターズは歯が立たなかった。 マントとクロークを展開した「アタック形態」は細身で悪魔じみた禍々しいシルエットで、機体各部にはヴェイガンMSの光波推進装置のようなスリットを多数持つ。 推進系はGNバーニアであり、赤紫の毒々しい色の粒子を放出する。 胸部・腹部装甲は展開すると巨大な口が現れ、肩部装甲を展開して露出した目と合わせて、機体上半身を巨大な顔に見立てた「アクマッガイ形態」になる。 口部はその強靭なパワーで対象を噛み砕くことを主目的とし、更にはアブソーブシステムも搭載することでビームを飲み込むことも可能としている。 クローク:デスサイズヘル(アニメ版)のアクティブ・クローク デッドエンドフィンガーを繰り出す腕:デビルガンダム最終形態の腕+ガンダムヘッド ファング:レグナントの爪ファングに似ている など、歴代のガンダム作品の悪役MS・ゲテモノMS及びMAの集大成のような面もある。 チームメイト二人の機体からして、コンセプトは 『00の世界のデビルガンダム』 なのかもしれない。 ここまで見ると凶悪な機体なのだが、実は一番の問題点がそのギミックの多さ故に本体はそこまで強固ではない点。 その為、堅牢なクローアームの装甲を盾替わりに用いる他、アブソーブシステムによるビームへの処理が可能なようにカバーしてある。 ガンプラではHGBFシリーズで発売。 クロークにフィストジエンド、内蔵ではないとはいえイッカク(アニメとは違い角割れ形態)などゲテモノっぷりが再現されている。 しかし、画像にもある赤いマントがないため見た目がさみしいかも。 説明書でアドウが「赤い紙」を使ってマントを再現することを提案しているので、合わせ買い推奨。 武装 ショットジエンド 主武装である2丁のシングルアクションリボルバー銃。 実体弾とビームの撃ち分けが可能で、弾倉やハンマーまでも細かく作り込まれているため、小振りながら高い威力を誇る。 ビームクロー 両手の指先に搭載したガラッゾのビームクローと同じ爪状ビームサーベル。 近接戦向けの武装。 フィストジエンド 両肩の大型クローアーム。 蛇腹状のフレキシブルアームで背中から接続されており、有線遠隔操作で自在に動かせる。 近接戦だけでなく、巨大な掌と強固な手の甲を利用してフレキシブルに動く盾にもなる攻防一体の武器。 掌にはデビルガンダムのガンダムヘッドを有し、これの口に当たる「バイトフィスト」を展開し対象を噛み砕く。 DEファング フィストジエンドの指先から射出される弾丸状の小型GNファング。 小型故に攻撃方法は吶喊のみだが搭載数が多く、複数基をドッキングさせて強化することもでき、拡張性は高い。 デッドエンドフィンガー フィストジエンドの2つのガンダムヘッドの口から大出力ビームを発射する必殺技。 ビームを撃つ以外にも掌打の要領で放つこともできる。 口腔部内蔵小型MS「イッカク」 本機の最後の隠し玉。 アクマッガイ形態の腹部の口腔内に格納されたユニコーンガンダムチックな一本角の小型機「イッカク」を展開させて奇襲を行う。 この機体は手を出し尽くしてインファイトになった場合に出現。角を頭部ごと高速回転させ、密着した相手を串刺しにする。 なお、このイッカクはデストロイモード「ツノワレ」に変形する事も出来るが本編では未使用。 イッカクを展開した状態は「最終脱ガンダム形態」と呼ばれる。 画像出典 ガンダムビルドファイターズトライ © 創通・サンライズ・テレビ東京 追記・修正お願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 初見はマスターガンダムをベースにしたゲテモノガンダムの集大成だと思ったが、まさか1年後にゲテモノの枠すら超えた見た目のガンダムがでるとはなぁ…あ、そっちの方は遠目で(機体だけは)みればカエルみたいで可愛いよ… -- 名無しさん (2015-12-11 21 30 34) サンライズ・創通・財団B「おう何勝手に終わらせてんだコラ?まだまだ搾りカスになるまで使い倒してやるんだからさっさと改名しろや」 ジエンド「アイエエエ…」 -- 名無しさん (2015-12-11 21 45 54) アドウさんはあんな見た目にあの言動なのに、ジョークといいこの各作品の特徴が良く出てる感じの自機と言い、まさに生粋のガンダムバカ。ぶっちゃけ他2人の訳わからんオリジナル機体よりも元にした機体の特徴が良く出てて一番良い。しかも数年前はまだジエンドほど洗礼されてないハイドラ改造機使ってたとか -- 名無しさん (2015-12-11 23 04 32) 性格的に戦えればそれでいいって他人作の出来がいい機体使いそうなのにこういう趣味全開の半ロマン機体作って運用してるあたり結構なガンプラ馬鹿だよなw -- 名無しさん (2015-12-11 23 59 20) ELS人間の成れの果てなのか地球外のかため人間的な存在なのか… -- 名無しさん (2015-12-12 00 14 34) そういえばアメレッドと戦ったときに出しかけた「究極のォ!」は何だったんだろう -- 名無しさん (2015-12-12 00 25 03) ↑決勝で使うことなく終わったな、そういえばそれ。デッドエンドフィンガーからの派生技っぽいけど -- 名無しさん (2015-12-12 02 13 49) デザインした人、元祖ゲテガンのヴァサーゴとアシュタロンもデザインしたんだっけか。まさに第一人者。プラモは爪の肉抜き多いのが難点かね。 -- 名無しさん (2015-12-12 09 04 42) ↑ パテで埋めたら済む。 つーかジエンドを作る奴はだいたい全指可動のために切り離してパテ埋めしてる。 -- 名無しさん (2015-12-12 09 18 12) ↑埋めなくても骨っぽくてそれはそれで不気味でいい。↑×5DG細胞で再生されたリボンズの遺体が生体ユニット化されてたりして…? -- 名無しさん (2015-12-12 10 33 59) 同時期のGレコに出てきたジャイオーンともどことなく似てる -- 名無しさん (2015-12-12 10 41 08) 肉抜きもそうだけど色分けがかなり多いのとフィストジエンドの人差し指から小指までが2パーツ構成の上プラパーツ同士でへたれやすいと力入れて作ると難易度高いんだよね。単純な造形はソレスタルスフィア機では一番だけど -- 名無しさん (2015-12-12 13 06 09) マントの中からリボルバー拳銃はガンマンっぽくもあるよな -- 名無しさん (2015-12-13 20 00 32) 余りにも悪役じみた外見のおかげで勇者シリーズに登場する悪の組織の幹部級が搭乗してそうな感が半端ないんだが・・・トライオン3と並べられるとより一層・・・ -- 名無しさん (2015-12-25 21 33 21) なんとなく色合いがダンバインのズワァース思い出すから、白く塗ったり朱色に塗ったりしても面白そう -- 名無しさん (2016-11-15 17 16 36) 画像消えてるがリンク消したほうがいいのか? -- 名無しさん (2018-05-15 22 34 17) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/213.html
325 名前: 766 ◆6XM97QofVQ 投稿日: 2006/08/22(火) 22 33 02 ────────────interlude — the Sixth Master — 時刻は八時。 夜の学校には生徒どころか教師の姿もなく、静まり返った学校の屋上には七画の呪刻がその存在を主張していた。 毒々しい食虫花を思わせる赤紫の文字が刻印を彩り、その周囲を非現実的なものに乖離させている。 ———結界の起点。 一度発動すれば人を溶解し、それをサーヴァントの餌とする外道のモノ。 「……アーチャー。アンタ、これ消せる?」 「やだなあマスター。ボクの役割(クラス)を知ってて聞いてるんですか?」 「まあ、その通りなんだけど……正直、お手上げだわ。こんなのわたし程度じゃ消せるわけない」 出来るとしても、せいぜい発動の妨害をして先送りにする程度。除去できない限りは、いつかは発動してしまうシロモノだ。 「それなら学校ごと吹き飛ばしちゃいます? ただの学び舎ぐらい建て直せばいい話ですし」 ……なんか、目の前のガキんちょが物騒なことを言ってる。 とりあえず溜め息を吐いて、目の前のちびっ子暴君をたしなめてみる。 なんでです? とか本気で聞かれても困るんだけど…… ———わたしこと遠坂凛の聖杯戦争は、失敗から始まった。 何もかもが失敗ばかりで、思惑通りに言ったのは『サーヴァントを召喚する』という目的だけ。 それも呼び出せたのは狙っていた最優のセイバーではなく、アーチャーというヘボッちい役割で、魔法陣に使用した宝石は丸ごと大損。召喚の余波で家の居間は大破と、(家計の)被害は甚大だ。 わたしが頭を抱えて呻きたくなったのも、まあ仕方のないことだと思う。 なにより頭が痛くなる一番の原因は、——— 「あれ? どうかしましたかお姉さん」 「別に、なんでもないわよ。こんなんじゃ先が思いやられるなー、って考えてただけ」 目の前にいるこの子供。振り返りながらわたしに問いかけてきた少年こそが、マイサーヴァントにして弓の騎士アーチャーなのである。 インゴットそのものな金髪と、ルビーのような赤い目をしたゴージャス少年だが、わたしの大ポカのせいで真名は不明。 しかも扱える宝具の数が限られており、能力値も本来呼び出されるはずの『彼』よりも、幾分低めに下方修正されているそうだ。 さらに言うなら、召喚された際に纏っていた彼の武装である金の鎧は、サイズ違いにより着られないというデタラメ。 聖杯戦争を勝ち抜くには、不安要素が多すぎる。 ……まあ、キャスターだとかアサシンだとかの、本当の最弱でないだけマシだと思うことにしよう。 三騎士の一角を手に入れられただけでも僥倖といえる……筈だ。 「———あの、考え事をしているところ悪いんですけど」 「うん? 何、アーチャー」 「ちょっと下がってください。ちょうどその辺りに」 アーチャーの指示に従って、二歩三歩と後ろに下がる。ワケが分からずアーチャーの方を見ると、手に奇妙な何かを持っていた。 あれは———鍵? どこか剣のような印象を受ける鍵を構えたアーチャーは、闇を見据えてポツリと何かを呟いたようだった。 ———よく、聞こえない。 だが彼のその行動によって、場の空気が変わったのは感じ取れた。すなわち、戦いの空気へと。 ぞわり、と悪寒が背筋を走る。 「———敵っ!」 わたしの叫びと同時、鋼のぶつかり合う音が鳴る。 それが一度だけではなく二度三度と響き渡り、都合七回の金属音をわたしの耳は捉えていた。 金属が衝突し合った際の僅かな火花に照らされ、夜の闇に垣間見えた黒塗りの短剣。 それが、こちらに向けて投擲された武器らしい。そしてそれを、アーチャーがどこからか取り出した剣で叩き落したのである。 装飾が少ないながらも華麗にして繊細な作り、これぞまさに英雄の武器と言える剣の絢爛さに、一瞬惚れ惚れとしてしまう。 ———いくらで売れるだろうか? 「……物欲しそうな顔をしないでくださいマスター」 おおっと。 326 名前: 766 ◆6XM97QofVQ 投稿日: 2006/08/22(火) 22 34 06 「———アーチャー、敵の位置は分かる?」 「気配はありませんが、砂の臭いのおかげでおおよその位置なら」 アーチャーの言動から察するに、相手は気配遮断のスキルを持っているようだ。となると、相手はアサシンのサーヴァントの可能性が高い。 ……これまた厄介な相手に見つかってしまったらしい。 アサシンとは、サーヴァントではなくマスターを狙う者。つまり狙われているのはこのわたし。 そして屋上という限られた空間にいる限り、あちらからはこちらを狙い放題というわけだ。 「なら、校庭まで走るわよ。ちゃんと守ってよねアーチャー!」 強化した足で駆ける。 アーチャーが背後から投擲された投剣を払い落とし、わたしの後ろをついてくるのを確認して、フェンスの外に向かって思い切り跳躍する。 そして無防備にも空中に投げ出されたわたしに、さっきとは別の方向から銀光が飛来する。狙いはすべてが急所。避けられない。 思わず、顔が引きつった。 (どんな速さで回り込んだのよアサシンは———!?) 内心で叫び、そのままわたしは哀れ空中黒ヒゲ危機一髪かと思いきや、襲い掛かる凶器を円弧の軌道が迎え撃つ。それは、アーチャーが振り回した長槍の先端だった。 役目を果たした槍は消え、今度は先ほどとは別の剣が彼の手元に現れる。 アーチャーが着地と同時にその剣を横一文字に薙ぎ払うと、剣閃の軌道上にごう、と業火が燃え盛った。 剣に籠められた概念は炎。燃え盛り揺らめく炎のような波型刃は、その概念により魔炎を生み出す。 魔力の炎は光を生み出し闇を払い、 ———そこに異質な存在を照らし上げた。 「なっ———!」 思わず驚愕の声が漏れる。 ———そこにいたのはまさしく亡霊。否、亡霊と見間違う姿をしたアサシンのサーヴァント。 闇に溶ける黒衣。闇に映える白面。 ヒトとは思えない異形のモノが、仮面の奥からこちらを見据えて陽炎のように立っている。 「キ、キキ————」 耳障りな声を上げ、アサシンは炎を嫌うかのように闇の奥へと跳び退ろうとする。だが、それをアーチャーが許す筈もない。 パチン、と高らかに指が鳴らされる。それは突撃の合図にして、進撃の大号令。 命を受けた兵はどこからともなく射出され、アサシンの退路を閉ざす。そしてアーチャーは立ち止まったアサシンに向け、もう一度紅蓮の魔刃を振るった。 あえなく避けられてしまったものの、その戦いは苛烈を極めさらに戦闘は激化する。 それを呆然と眺めながら、わたしはサーヴァントの規格外の性能を改めて思い知らされていた。 ———これが、アーチャーの実力。 召喚した際にアーチャーから聞いた能力の説明で、彼は複数の宝具並みの武具を持ち、それを放つもしくは扱うことで敵と戦うとは聞いた。 さっきの空中でのことを踏まえても、それが便利な能力だとは理解していたが、肝心の切り札が使えないのでは意味がない。わたしはそう思っていた。 だが、その考えは誤りだったらしい。 目の前で繰り広げられる光景は、明らかにアーチャーが優位に立ち、敵のアサシンを圧倒している。 わたしはそれを見て、今回の聖杯戦争の勝利を確信した。 いける。やれる。失敗から始まったのがなんだ。終わり良ければすべて良し。切り札がなく弱体化している状態でこの実力。ならば、本調子の彼はどれほどの強さだというのか——— 「マスター!」 アーチャーの声にはっとする。 見れば、戦闘は終わりアサシンはどこかへと消えている。 ……逃げられた? 「……アーチャー、アサシンはどこに行ったの?」 「目撃者を追って校舎の方へ行きました。ボクたちも追いますか?」 アーチャーの言葉にあちゃー、と思わず頭を抱えてしまった。 まさかまだ一般人が残っていたとは……最悪だ。間違いなくそのマヌケな生徒は殺される。 そうと知っていて、わたしはそいつを見殺しにすべきか。それが心の贅肉だとしても助けに行くべきか。 「———そんなの決まってる。アーチャー!」 ついてきなさい、とは口に出さない。 わたしがこうするだろうと分かってました、とでも言いたげに、彼はわたしの背後をついてきていたからだ。 ────────────interlude out 選択肢なし
https://w.atwiki.jp/ffbin/pages/26.html
0x107F8F~ 魔法グラフィックデータ 1つの魔法につき14バイトで設定 Byte 00 01 エフェクト1の番号(000から2FFまで、FFFFでエフェクト無し) 02 03 エフェクト2の番号(同上) 04 05 エフェクト3の番号(同上) 06 エフェクト1のパレット 07 エフェクト2のパレット 08 エフェクト3のパレット 09 効果音 10 不明(召喚魔法の場合、召喚獣のグラフィックを設定) 11 12 不明 13 ウェイト このうち、エフェクトの番号はエフェクトプロパティとエフェクト制御コードの 両方を指定している。 例:ファイア(107F8F-107F9C) C1 00 FF FF FF FF 38 00 00 16 25 FF FF 10 C1 00 エフェクト1=0C1 FF FF エフェクト2無し FF FF エフェクト3無し 38 エフェクト1パレット=38 00 エフェクト2パレット=00(無し) 00 エフェクト3パレット=00(無し) 16 効果音16 25 ?? FF FF ?? 10 ウェイト10 0x14D000~ エフェクトプロパティ 1つのエフェクトにつき6バイト (エフェクト番号を6倍して+14D000) Byte 00 アニメーションのコマ数(00~3Fの範囲で設定) 01 使用する画像チップセット番号 02 03 アニメーションパターン (画像チップの並べ方を設定) 04 エフェクトの横幅(00~10、10で画面いっぱい) 05 エフェクトの縦幅(00~10、10で画面いっぱい) 例:エフェクト0C1(14D486-14D48B) 05 1C 4A 03 02 03 05 コマ数5 1C チップセット番号1C 4A 03 アニメーションパターン34A 02 横02 03 縦03 0x120000~ 画像チップポインタ (エフェクト3のみ0x12C000~) 画像チップセット番号を64倍(40h)して+120000(エフェクト3の場合のみ+12C000) ポインタデータの長さはエフェクト1と2の場合は160バイト、エフェクト3だと128バイト ポインタは2バイト単位 例:チップセット番号1Cの場合 1C*40+120000=120700 がポインタ エフェクト1と2の場合 0x130000~ エフェクト1及び2の画像データ ポインタの値を24倍(18h)して+130000した値が画像データのオフセット 例:50 02(上記の例より、120700の値) ポインタの値は250なので、250*18=3780 3780+130000=133780 から画像データ 画像データの長さは24バイトで、メモリアドレス7FE400から展開 先頭から16バイトはそのままメモリにコピーし、残り8バイトは間に00を挟む 例:6D FF F9 EF FD 6F ED FF EE F9 2F 7D FF ED FB ED EE AB EF FF FA BF FF FF の場合、メモリに展開されるデータは 6D FF F9 EF FD 6F ED FF EE F9 2F 7D FF ED FB ED EE 00 AB 00 EF 00 FF 00 FA 00 BF 00 FF 00 FF 00 となる。 エフェクト3の場合 0x187000~ エフェクト3の画像データ ポインタの値を16倍(10h)して+187000した値が画像データのオフセット 例:46 04 ポインタの値は446なので、446*10=4460 4460+187000=18B460 から画像データ 展開するメモリアドレスは7FE400からでエフェクト1・2と同じだが、 エフェクト3の場合は16バイトデータなので、そのままコピーされる。 0x14DF36~ アニメーションパターンオフセット エフェクトプロパティのアニメーションパターンの値を2倍して+14DF36 この値を基にアニメーションパターンの記載位置が決まる。 読み込む長さはエフェクトプロパティの「アニメーションコマ数」の値x2 (1つのポインタにつき1コマ分であるため) 例:4A 03(エフェクト0C1より、ファイアの炎) 値は34Aなので、オフセットは34A*2+14DF36=14E5CA エフェクト0C1のアニメーションコマ数は5なので、データ長は5x2=10バイト 14E5CAから10バイト E9 26 EB 26 F7 26 03 27 09 27 0x110000~ アニメーションパターン アニメーションパターンオフセットに記載された値(上記の例なら14E5CAの値) に+110000した値が開始地点となる。 2バイト単位でチップの座標、チップの番号の順に並んでいる。 記述法則は以下の通り まずエフェクトプロパティの横幅、縦幅の値を基にして格子を作る 例:エフェクトC1の場合は横02x縦03なので、座標は 00 10 01 11 02 12 となる。 これに基づいてチップの配置を記述する 基本的に00→10→01→11→02→12の順でチップを配置する 例えば、 00 09 10 0A 01 0B 11 0C 02 0D 12 0E の場合、 配置は 09 0A 0B 0C 0D 0E となる。これで1コマ 座標が末尾まで達するか、10→00のように前の座標を指定すると終了 例:エフェクト0C1 上記の例から、ポインタは E9 26 EB 26 F7 26 03 27 09 27 よって各コマ毎のデータオフセットは 1126E9(12 08) 1126EB(00 09 10 0A 01 0B 11 0C 02 0D 12 0E) 1126F7(00 10 10 11 01 12 11 13 02 14 12 15) 112703(10 17 11 0F 02 08) 112709(11 16 02 16) となる。 上の例を座標に基づいて並べると 無 無 無 無 無 08 ↓ 09 0A 0B 0C 0D 0E ↓ 10 11 12 13 14 15 ↓ 無 17 無 0F 08 無 ↓ 無 無 無 16 16 無 となる これらを動かして となる。(実際にはさらにこれを右から左に3回再生している) 0x11EAD8~ エフェクト制御コードポインタ 0x100000~0x1097FF エフェクト制御コード 魔法グラフィックデータのエフェクト番号を2倍して+100000した値が 制御コードのオフセット 例:エフェクト0C1 C1*2+11EAD8=11EC5A 11EC5Aもの値は 2A 5Dなので 5D2A+100000=105D2Aからが制御コードの位置 制御コード 80 XX 演出 xx=AA 死のルーレットのように指カーソルが動き、対象に死神が出て死亡する。 xx=DD 戦闘開始からやり直しのようにキャラが動く 82 xx yy キャラクタ表示変更 指フリとか詠唱とか(キャライベントのしぐさと同じ?) 83 xx 位置補正 84 xx アニメーションスピード変更? 85 エフェクト位置を術者の位置に変更 86 xx 術者スプライト移動 87 xx 魔法被弾時の対象の動き。 xx=60 右に動く xx=61 左に少し動く xx=64 左に動く 89 xx xx=単位時間ポーズ 8B xx アニメーションパターンのうち、00から~XXコマ目までを使用する(8B xx ~ 8Cで構成) 8c 8Bの終了命令 90 xx 半透明 xx不明 (最初に設置) 91 X=0 Y=0の位置に表示 AC xx yy xx=演出(背景の振動など)のスピード? yy=演出の規模 B5 xx 戦闘背景を単一色に変える 01 透明? 21 青----(元の色に戻すときは B5 31) 41 緑----(元の色に戻すときは B5 51) 61 シアン--(元の色に戻すときは B5 71) 81 オレンジ-(元の色に戻すときは B5 91) A1 ピンク--(元の色に戻すときは B5 B1) C1 黄色---(元の色に戻すときは B5 D1) B6 xx 戦闘背景を単一色に変える 21 黄--(元の色に戻すときは B6 31) 41 赤紫-(元の色に戻すときは B6 51) 61 赤 --(元の色に戻すときは B6 71) 81 緑青-(元の色に戻すときは B6 91) A1 緑系-(元の色に戻すときは B6 b1) C1 暗青-(元の色に戻すときは B6 D1) E1 黒--(元の色に戻すときは B6 F1) EF 完全な黒 BF xx yy エフェクト自体の挙動?xx=F3 yy=54 召喚の際、味方が消える演出 xx=26 yy=55 召喚が終わり、PTメンバーが透明→実体となる演出 C4 xx エフェクト表示位置縦座標? C9 xx 効果音を鳴らす(魔法グラフィックで設定したものより優先する。00でなし) EE 対象者半透明 @wikiへ
https://w.atwiki.jp/foresanc/pages/284.html
エヴェリーナ=ヘクセンリッチ 1 名前 エヴェリーナ=ヘクセンリッチ 愛称はエヴェリー。 2 年齢 38歳 3 性別 女 4 種族 魔女。 自然を崇拝し自然と共に生きる種族。 人間の魔術師とは異質の魔力をもち、自然精霊の力を借り魔術を行使する。 特に機械技術が進む場所ではほぼ存在が確認されなくなり、今では存在自体を知るものも少ない。 5 外見 身長162cm 体重47kg 切れ長の目に細い眉の端整な顔立ちに、均整のとれた体の美女。アイカラーは赤紫、髪色はパープル。 ベルトが3つ付いた藍色の魔女帽子(左目上部に獣傷)に、同色のショートコート。 新緑のビスチェ・コルセットに黒レザーのマイクロミニ、黒のブーツと長手袋、ピンクの蝶柄ストッキング。 挿絵にもあるこの姿は彼女の戦闘服だが、基本的に普段着も似た系統の服を着用している。 6 性格 温厚で、特に年下に対して面倒見が良い。 常に落ち着いていて感情を表に出すことも少なく、大人の女性といった感じだが、実は少々子供っぽい純粋な部分も。 地下室で変な薬を調合するなど変人な面もあったり。 また、年齢のことに触れられると激怒する。 7 過去 魔女の血筋の一つ、ヘクセンリッチ家の娘として生まれる。 本来、自然の神々を崇拝し彼等の協力を得て自然的力を行使する能力を持っていた一族だが、 祖国に機械文明が流入するにつれて、自然の力が弱まり、またそれらが必要とされなくなるにつれて、 国内での居場所をなくしていくことになり、多くのものは世界中に散らばっていた。 エヴェリーも、未だ子供の自分に一族と散り散りに別れ旅立つ。 後にヴァルク、セレスタン、クラリネとともにハンターギルド「ヴァルハラント」を結成するころには、 多属性の応用と集中力で一級の魔術師にも劣らない力を発揮できるようにはなったが、 反面、これ以上のことを成す事は自分には不可能だという限界を感じていた。 ギルド結成2年目に参入したケビンに、何かを成し遂げる大器を見出し育て上げ、 彼が反逆神討伐を成して以来、次の時代を担う若手の育成を人生の楽しみとしている。 8 職業 ハンター 9 口調 落ち着いた静かな喋り方。 口調には感情の起伏のようなものをほとんど見せず、 「〜だ」「〜だろう」など、女言葉や敬語の類もほとんど使わない。 10 一人称、二人称 一人称「私」 二人称「貴方・貴女、〜君」 11 好きなもの 若い才能 怪しい薬の調合 クリームプリン 12 嫌いなもの 歳を取る事 大人気ない大人 13 好きな人 無し 14 パートナー ギルドメンバー 特にケビン・セレスタンと組むことが多い 15 属性 火・水・風・木・土 16 苦手な属性 無し(五つの属性が干渉し合ってバランスが保たれているため) 17 戦闘スタイル 5属性の魔法を状況によって使い分ける。 単属性のみならず、複数の組み合わせでより強力な力を生み出すことも出来る。 自然現象や魔法属性の法則に関しての知識が深く、豊富な魔法と知識であらゆる場面に対応する。 さらに体術の心得もあるスーパーマルチプレイヤー。本人が言うには、自分には飛びぬけた才能が無いから 技の種類と知識で補っている。才能のある奴なら1つの武器で戦い抜けるだろうと言う。 18 精神力 集中時は別として 普段は並み 19 戦闘熟練度 ★★★★☆ 20 技や魔法 火・水・風・木・土の5属性魔法および合成魔法。 【火】 ・「フラムクーゲル」 凝縮した炎の弾丸を放つ技。対象に命中と同時に激しく燃え上がる。 1発の威力は低いが連射が可能。 ・「フラムゲーベン」 炎の力の持つ燃え滾るエネルギーを生命力のエネルギーに変換して生物の体内に流し込む。 対象の体力を大幅に上昇させることが可能。負傷は回復しないが、体力気力を復帰させた結果として重症から立ち直ることはある。 【水】 ・「シュラークレーゲン」 水を勢いよく打ち出す。威力は調整が効き、全力なら激流の如き威力になる。 ・「ハイレンレーゲン」 使用対象の体を水で包み、体内の毒素を浄化する。 ケビンの使う「アクアキュアリング」と同等の技だが、条件はこちらのほうが軽い。 (水自体が周囲に無くても問題無い上、体外に毒素を吐き出すための傷口も必要ない) 【風】 ・「ヴィントメッサー」 大気中に真空を走らせ物質を引き裂く。 一発の威力は低め(皮が剥げるくらい)なので数を放つ。 ・「ヴィントシュトゥース」 突風を起こし吹き飛ばす単純な魔法。効果自体が単純なほうが応用は利きやすい。 ・「ヴィントフリーゲン」 体の各部位の上下に気圧差による揚力を発生させて空中へ飛ぶ。 ただし、それほど素早くは動けない。 【木】 ・「プフランツェレーベ」 木の蔓を地面から生やし操る。蔓は一見細いが、蔓1本辺りの引っ張り耐久力は150kgにもなる。 風術で飛ぶのは魔力消費が激しいため、この蔓につかまって空中での移動を行うほうが多い。 ・「ドルンレーベ」 プフランツェレーベとは違い、鋭い棘を持つ攻撃用の蔓。 棘には毒があり、突き刺さった箇所は少しづつ自由が効かなくなってくる。 ・「アブソーブヴルツェル」 木の根っこを伸ばす魔法。 地面や他の生物から栄養を吸い取って再び木の魔力に変える事ができる(他属性へ魔力は戻せない) ・「ヴァックストゥーム」 あらゆる植物を急成長させる。 適度な水と養分の含まれた土が必要だが、緊急であれば自らを苗床にして発芽させることも可能。 薬草・毒草などの種を使用したり等、戦闘に応用が利く。 【土】 ・「シュタインシュペーア」 土を押し固め石のように硬い槍を標的に飛ばす。 ・「フェルゼンシルト」 土を固めた壁を作り出し身を守る。 高さや幅は調整自在なので、足場を作ったり応用範囲は広い。 防御に使う際には、土壁に草を張らせることで強度を大幅に上昇させる。 ・「アンダーボーデン」 自分自身や仲間、その持ち物を地面の下に埋めて隠す。 土の中でも数時間は息が詰まることも無く、土の地面が続く限りならそのまま地中を移動できる。 彼女の魔法は自らの魔力と引き換えに自然から力を貰って行使するというのが基本なので、 時や場所によって効果の程は変動する。 例えば、乾いた砂漠のような場所では「水」「木」「土」属性はほとんど使えない代わりに「風」「火」属性の効果が大幅に上昇する、等。 森の中では森の木々に、水辺であれば水の力に、その場の自然の力に頼って戦う戦法も得意。 上記のような技を作ってはいるが、「火」「水」「土」「風」「木」の5属性であれば、かなり自由自在に扱える。 21 特殊能力・特殊技能 『自然対話』 自然の中の動植物と対話する能力。 人間的な言語で理解できるわけではなく、 その場で見たこと聞いたことを正確に教えてもらうようなことは不可能。 『集中力』 エヴェリーナの、パワー不足を補って余りある力を発揮する最大の武器。 複数属性を同時に扱い、水を音速の刃で飛ばしたり、風で豆腐を崩さずに持ち上げるような繊細な動作を可能にし、 また一度集中状態に入ればいかなる手によっても術を妨害されることも無い。 22 必殺技 【合成】 ・『ヴィント・シュトゥース・ムーレ・シュナイデン』 水の中に土中のから抽出した鉱石を混ぜ、それを大気圧で押し出すように 直線状に一気に放ち、あらゆる物質を切断する無敵の刃とする。 打ち出す初速は音速を軽く超える。 名前の意味は「断ち切る風と土石流」 ・『ツァオバー・ヴルカーン』 土と蔓で押し固めた壁で相手の八方向を塞ぎ、内部を炎の竜巻で焼き尽くす。 普通の人間であれば骨しか残らない程度の火力 名前の意味は「魔法の火山」 23 能力[E.まるで駄目 D.苦手 C.人並み B.得意 A.達人級 S.化物級 SS.神級] 体力 C 魔力 C+ 腕力 D+ 知力 A 素早さ C+ 命中 B 24 武器やアイテム 『魔素反応液入り水晶付き仕込みソーサルロッド』 エヴェリーが何時も持ち歩く杖。 先端に取り付けられた八面体の赤い石は、内部に魔素反応溶液が満たされた水晶。 溶液は周囲の魔素の濃度に反応し、内部に黒色の沈殿物を発生させる。 魔素(魔気、瘴気などとも呼ばれる)は、大気中の濃度が高くなると動植物の突然変異を発生させ魔物に変えてしまう。 つまり、反応が強く出る場所は強力かつ凶暴な魔物が生息している可能性が高いということになる。 またそれらの魔物は自身が強い魔素をばら撒いていて、溶液を近づけた反応でその魔物のおおよその強さも解る。 また、内部に剣を仕込んだ仕込み杖でもある。 『薬剤』 必要に応じて、何種類かの魔法薬を持ち歩いている。 25 その他