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―第24章 主人公は大変な都市伝説をセイバーヘルッ!― やはり人間には休息が必要だ。毎日勉強ばかりでは流石の俺も駄目になっちまう。休日の間に疲れが取れるといいが… 「うおっとぉ!」ドカーン!やはり俺に休息は与えられないようだ。今回の相手は― 「ウガー!」…なんで残暑厳しいこの時期に雪男がこんなとこにいるんだよ! 雪男はお構いなしに俺に攻撃してくる! 「くっ…天照、防げるか?」 「まかせて!えーい!」 俺の目の前で雪男のデカい腕が見えない壁に当ってこちらまでは届かない!だが― パリーン! 「きゃうっ!」 「大丈夫か、天照!」 「ええ、何とかね…」 相手は馬鹿みたいにデカすぎる!…やっぱり「アレ」をやるしかないみたいだな。 「よし皆、一気にかたをつけるぞ!建速!いつもの2倍の刀を出せ!」 「了解!」 そういうと建速は、いつものように刀に変化した。ただしいつもとちょっと違うところはその刀が「2本」であるという点だけである。 「天照は『結界』を展開して被害を最小限に食い止めろ!」 「分かったわ!」 「月読は全世界のネットワークを駆使して奴の弱点を探れ!あと俺たちのサポートも忘れないでくれ!」 「了解しました。ネットワーク同調開始…」キィィィン! 「あとは俺らで食い止めるだけだっ!いくぞ!」 『結界』の中では、俺は重力・空気抵抗・その他諸々の抵抗力はほとんど無視できる!故に上空に飛び上がって― 「こんな事だって出来るんだぁっ!」ガキーン! …なんてこった。全くと言って良いほど全然ダメージを受けてない! 「月読、弱点は出たか?」 「…出ました!弱点は…「肩の後ろの二本の牛蒡の真ん中にあるすね毛の下のロココ調の右」…なんですか、これは?」 …絶対に有り得ない!大体肩の後ろに牛蒡なんて生えるわけがないし、もし生えたとしても、背中にすね毛は生えるはずがない!更にロココ調って何だよ! もし仮に牛蒡じゃなかったとしても、奴の背中には角らしきものは生えてないじゃないか! 「…こうなったら!ゴルディオンセイバー、発動承認だっ!」 「了解…。ゴルディオンセイバーMk.2、セーフティデバイス、リリーブ!」ピンポン♪ 「ツインゴルディオンセイバー!」 二本の刀はそれぞれ金色の刀と銀色の刀へと色を変えた。 俺は銀色の刀で奴の脳天から縦一文字に斬った! 「セイバーへルッ!」 そして金色の刀で今度は縦の中心と交わるように横一文字に斬った! 「セイバーヘヴン!」 最後に2本の刀で三十四分割の大盤振舞いを食らわせた! 「光になれぇっ!」 切り捨てた肉塊は全て光になって消えた。勿論、奴に流れていたであろう真っ赤な血液でさえも― あとに残ったのは、『結界』内部で奴が破壊した道路だけである。この道路の凹みも『結界』を解除させてしまえば復元されてしまうため問題はない。 次回予告 ―君たちに最新情報を公開しよう! 忍び寄る気配、新たなる都市伝説か?それとも契約者なのか?更に遠くから見つめる怪しい黒服の男。果たして彼の正体は? 「結界都市『東京』」the NEXT,"新たなる白き破壊者"次回もこのチャンネルでファイナルフュージョン、承認! これが勝利の鍵だ!! つ「プラズマカリバー」 前ページ次ページ連載 - 結界都市『東京』
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三面鏡の少女 21 「面倒な事が色々起きてるから、しばらくは外を出歩かない方がいい」 自分の担当である黒服Hから、電話でそんな一報を受けてからというもの外出を控えているのだが 「……ひまー」 枕を抱いて顔を埋め、ぱたぱたと足を振り回す 合わせ鏡に自分の死に顔が見える――そんな能力は今のところ一度を除いて暇潰し以外には役に立っていない 「鏡にまつわる都市伝説とか増やせないかなー。でも契約する都市伝説を増やすと危ないってHさんも言ってたしなー」 都市伝説との契約とは、都市伝説との同調 強弱の差はあれど、契約を結べば『そちら側』に引っ張られる事になる 人に非ず力を有すれば、それは人でなくなるという事なのだ だが、人は力に惹かれる 力の高みに憧れる者 力を奮う事に酔う者 力が足りぬ事を嘆く者 形は様々でも目的は同じ――力を欲するという事 「うーん、Hさんは忙しそうだし……ていうか組織の人達は皆忙しそうだしなー」 都市伝説について相談できそうな相手はなかなかいない ほとんどの大人は「深入りするな」といった意味合いの事しか返してこないのだ 「やっぱり自力で調べなきゃなー……図書館行こっと」 この町の図書館は、町の歴史、伝奇、都市伝説、怪談等々そういった資料に事欠かない 司書らしい大人の魅力満載のお姉さん(年齢不詳)が趣味で蔵書を増やしているらしいが、やはり土地柄というのもあるのだろうか 「おかーさーん、図書館行ってくるー」 「帰りにどっか適当なとこでお醤油買ってきてー」 「はーい」 キッチンにいた母との何気ないやり取りの後、先日新調したコートに袖を通し寒空の下を駆け出して行った ――― 「お姉ちゃん、今日も図書館?」 いつも通る公園の前で、いつも出会う少年と出会う 寒空の下だという事も気にせずに、手にした缶ジュースをくいと傾けている 「ん、調べものをしてるの。色々大変なんだからねー」 「へぇ、それじゃ俺も手伝ってあげようか?」 その言葉に、少女はうぐと言葉に詰まる 彼女はこの少年が都市伝説契約者だと知らない 当然ながら巻き込むわけにはいかない、そんな考えをしたのだが 「あー、なるほど。みんなこんな気分だったのか」 戦いを繰り広げている者達から見れば、少女はまだ深みに嵌っていない引き返せる場所にいる存在 自分達と同じ場所――もう戻る事のできないところまでは来させたくないのだと 「なんだよお姉ちゃん、変な顔して」 「変な顔とか言わない、お姉さんは難しい事を考えてるの」 「俺だって難しい事ぐらい考えれるぜ? いつだってお姉ちゃんの相談にぐらい乗ってやるから!」 そう笑顔で少年が告げた瞬間、その表情が強張る 「ん、どしたの?」 「お姉ちゃん、後ろっ!」 「へ……うきゃあ!?」 いつの間に近付いて来たのだろうか、目付きの虚ろな男が数人、少女の背後に集まってきていた その手がすぐに少女の身体を捕まえてしまう 「誰っ!? 何っ!? ちょ、痛い痛いっ!?」 腕や肩に食い込む指の力から、尋常ではない存在だという事しか判らない コーク・ロアに支配された人間が増えているという話は都市伝説組織には広まっているが、いつもの事ながら少女の耳には届いていない 「お前ら、お姉ちゃんを放せっ!」 少年が怒鳴りながら、少女を捕らえる男の一人に蹴りを入れる 「ダメだってば! 逃げ……いや、人を呼んできて! あたしはまだ大丈夫だから、早く!」 「お姉ちゃんに何かあったらどうすんだ! お前ら……『放せ』っ!!!」 その言葉に、ほんの僅かにだが男達の力が緩む だが拘束を解くほどには至らない 「『放せ』って言ってんだろっ! 『お姉ちゃんを放してどっか行け』!」 ぐ、と男達の身体が僅かに揺らぐ だがそこまででしかない 「畜生っ……誰か! 『誰か助けて』くれよ! 『誰かお姉ちゃんを助けて』よ!」 涙混じりに大声を上げた、その瞬間 「オーライ、任せときや少年」 そんな声と共に現れた女が木刀を抜き放ち、ありえない間合いから男の一人の顎を打ち抜き、その男はそのまま白目を剥いて地面に倒れ込んだ なんとか逃れようとしていた少女は、一人の拘束が緩んだところでバランスを崩してよろめき それと同時に既に上空に跳んでいた女は、落下の勢いを加えた一撃で一人を叩き伏せ、着地の屈み込んだ姿勢から跳ね上がるようにもう一人の鳩尾に切っ先を捻り込む 「こないだウチらの仲間襲った連中の一味かいな。んー、マッドはんの話だと操られとんのやっけ? まあええわ」 背後から襲い掛かろうとした残る一人を振り向く勢いを加えた一撃で打ち倒し、木刀を鞘代わりのバットケースに放り込む 「一撃はんの話やとこいつらの処理は組織の黒服が動いてるそうやしなぁ……マリの餌にするにしてもマッドはんのガス吸わせるにしても手が足りんか」 ぽかんと自分を見上げている少年と少女の視線に気付き、似非関西弁女は作り笑いを浮かべ 「あー、こないな連中が最近増えててなー。ウチらも色々困って退治して回ってるねん」 退治して回っているというのは嘘だが、困っているというのは事実だ 都市伝説組織の連中が自分達の起こしている騒動以上に動き出しており、少々騒ぎになればすぐに誰かしらが駆けつけてくるからだ 更には警戒した人々は外出を控えたり集団で行動したりと攫うのも難しくなってきている 「そいじゃま、適当に警察とかに通報してこの場を離れておいた方がええで。できればウチの事は内緒でな?」 そう言うとあっという間に駆け出していなくなってしまう似非関西弁女 残されたのは呆然と地面に座り込む少女と、気を失って倒れている数人の男、そして 「……かっけえ」 圧倒的な戦いを目の当たりにして、目を輝かせている少年の姿だった ――― 「んー、少なくともうちの人間じゃないなそりゃ」 僅かに遅れてやってきた黒服Hは、倒れている連中を目立たない場所に片付けながら訝しげに首を捻る 警察を呼ばなければいけないからと、少年は無理矢理家に帰してある 実際に来るのは組織の回収班なのだが ちなみに『うち』は『組織』と『薔薇十字団』両方の意味である 「仲間を襲ったっつってたな? そういやあの男と小動物っぽく震えてた女の子……」 「Hさん、伸びてる伸びてる」 「ん? ああすまんすまん」 「それにしても、マッドガッサーだっけ。あれの他にコーク・ロア? また色々大変になってきたね」 「まあな……とりあえず事件が収まるまで気をつけろよ。夢の国や鮫島の時と違って、派手なドンパチにならない分、こっちも派手には動けないしな」 「うん、気をつける……んー? マッドガッサー? マッド……ガス……」 ふと自分を助けてくれた女の独り言を思い出すが 「無理に首突っ込もうとすんな、鮫島の時みたいに本当に必要な時がまた来るかもしれん。失うわけにゃいかん力なんだからな」 わしわしと頭を撫でられて、なんとなく幸せな気分に浸ったのも束の間 「もし不幸な事があったら、今までストックしたエロい思い出に浸るのが申し訳なくなるしな」 「それが不幸の一つだって気付いてー!?」 「ん~? 聞こえんなぁ~」 わさわさと伸びる髪の毛を糠に釘を打つかのようにぽすぽす叩く少女であった ――― 「んー、あの子ぐらいなら攫っとけたかなぁ。つるぺたすとーんな感じやったけど……まあ今の爆やんでもストライクゾーンみたいやし、案外ちまい子の方がええんかなぁ」 現場から離れ自動販売機でスポーツドリンクを買いながら、一人ぶつぶつと呟いている似非関西弁女 「さてと、ホンマどうしたもんかなー。一旦身を隠した方がええと思うんやけど……どーも一撃はんが拘りがあるみたいやしなぁ。そうなるとマッドはんも止めへんやろし」 ぐーっとスポーツドリンクを飲み干し、空き缶を空中に放り投げ 軽快な音を立てて勢い良く弾き飛ばされた空き缶は、ゴミ箱に吸い込まれるように飛んでいく 抜いた瞬間すら見せずに既にバットケースに差し込まれた木刀から手を離し、似非関西弁女は歩き出す 「ま、ウチが考えてても仕方ないわ。決めんのはマッドはんやしな……それでヤバい事なったら、そん時や」 前ページ次ページ連載 - 三面鏡の少女
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【ツワモノさん】【都市伝説】【名言】 【ツワモノを使い切ったツワモノさん】 ・Diorのサンククルール・・・16年 ・ブルジョワのドーム型アイシャドウ・・・9年 ・資生堂スペシャルのリップクリーム 16年 ・ランコムのトレゾァ トワレ100m 10年以上 ・エイボンのアクティアアイブロウパウダー 8年以上 【なかば都市伝説】 ・パルガントンのプレストは使い切るとお面のマークがでてくる → 【実証済】 ・シャネルのドームは真ん中がスポンジになっている ・メイベリンのチークの底はネットになっている ・ブルジョワのドームは平らになって削っても粉が出てこなければ終了!! 【名言編】 ・「僕は百年前のブルジョアのチークを、ほおにのせられるよ」by大高氏 ・「ちょうどいいと思ってもあと一刷毛、もう一塗りをモットーに」 ・「隅っこのファンデは中央部のファンデを支えるために生まれてきたファンデ」 ・「化粧水の消費量 3倍、手に入れたお肌のつるぷる感 priceless」 ・「そうそう、何でも手近な所に置いておくことからさ! 」 ・「廃盤だからと聞くまで買わなかったものは、廃盤になるからと聞いて買っても使わない。これ真理 」 ・「欲しいと思う物を買うな。必要な物だけ買え。」 ・「目は二つ 頬も二つで口は一つ」 ・「1番の敵は大人買いした過去の自分」 ・「使い切る為に買い足すのは本末転倒」
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―第32章 最終奥義!― いつもは一人で帰る夕方だが、今日は少し違っていた。帰ったところでやる事がないのでゲーセンで時間を潰していたら何時ものようにUFOキャッチャーに苦戦する剛田に噛みつかれ、更にそこを委員長に見つかってなんやかんやで帰る事になった。 「全く、お前らいつまでそうやっていがみ合ってるつもりだ?」 「だって、こいつが何回も委員長って言うかr」 「そっちだってわざわざクリスチーヌって何度も言ってんじゃねーか!」 「何よ!」 「やるか!?」 「「ぐぬぬぬぬぬ」」 「…お前らマジでやめろ。高校生にもなってみっともない。」 「「だって!」」 「だってもクソもない。それよりも、お前らに言っておきたい事がある。」 「なんだよ、いきなり改まって?」 「お前ら、喫茶「ルーモア」って知ってるか?」 「話には聞いた事があるわ。確か都市伝説やそれに関連のある人が多く来るって言う喫茶店よね?」 「ああ、そうだ。」 「話が見えないぜ。単刀直入に言ってくれ。」 俺は2人に最近そこのマスターが※された事、※した奴は都市伝説の契約者であるという事、そして都市伝説と関わりのある組織が存在するという事、あくまでも推論だがもしかすると俺達フリーの契約者は近いうちに狙われるかもしれない事を告げた。 「嘘でしょ!?そんな事って!」 「いや、本当だ。事実、俺はいま力をつけすぎた所為で『組織』という名の組織に目をつけられている。」 「そんなっ!?」 「俺は既に『組織』の黒服という男と接触した事がある。彼らは『組織』という都市伝説の一部だ。」 「おーい、話の流れが見えない俺に産業で説明してくれorz」 「お前さんにも分かるように言えばや ば いって事だ。」 「ほうほう…そりゃ分かりやすいってオイ!!いくらなんでも馬鹿にし過ぎだろ!」 「冗談だ。それよりも、これがこの町に存在する組織の詳細データだ。」 そう言って俺はPDAよりデータを引っ張り出した。 「なるほどねぇ…。でもどうしてあなたがこれだけの情報を手に入れられたの?」 「その辺のお話は私が…」 「あ、出やがった。電子の妖精もdぶべらっ!!!」 「うちの月読にケチをつけるな。あと、話をするうえで重要になるかもしれんから今から俺ん家に寄ってってもらうぞ?」 「どう重要になるの?」 「それは聞いてからのお楽しみだ。」 「でもちょっと待って。今何時?」 「そうねだいたいね~♪って今は…16 59 59で止まってやがる。」 「俺は分かるぜ。何故なら一回同じ奴と戦ってるからな。その名も―」 「"逢魔ヶ刻"か、ちょっと厄介だな。」 「おい!折角人がいい気になってるところを邪魔するな!」 「だってお前面倒じゃん」 「ひでぇorz」 「おい、そんな恰好してると筋肉質の黒服がヤりに来るぞ?」 「それだけは勘弁っ!」 とりあえず俺等は街の方を目指す事にした。その近くに俺の住むアパートがあるからだ。しかし― 「くそっ!感付かれたか!」 周りの影から無数の人影が現れた!! 「ったく!こういうのは好きじゃないんだよね!天照、いるか!?」 「はーいっ!ここにいますよ!」 「じゃあ早速で悪いが、安全な所へ『転移』を頼む!皆!俺につかまれ!」 「分かったわ。」 「お前に命預けたぜ!」 「じゃあ天照、頼む!」 「せーのぉ!」シュン! ―ここは繁華街近くの公園みたいだ。ここからなら自宅も近い!さて、ここから歩いt 「待て、どこへ行くというのだ?そして俺が展開しておるこの"逢魔ヶ刻"の中で何故お前らは動けるのか、聴かせてもらおうか!」 そこには1人のリーマン…というにはみすぼらしい格好をした男が立っていた。 「お前がこの"逢魔ヶ刻"の犯人か。これは忠告だ。早く"逢魔ヶ刻"を解除しろ。さもなくば俺らが実力を以て排除する。」 「餓鬼のくせに生意気な事を言うんじゃねえ!俺はこの力を以て全世界の夕方を支配する!」 やれやれ…。聞く耳を持たないようだ。ならばっ! 「よし、皆。やれるな?」 「私はいつでも!」 「俺だって!」 「じゃあまずは俺が『結界』で戦闘域を狭めるから少しだけ持ちこたえてくれ。」 「「OK!」」 「じゃあ行くぜ、邇邇芸!」「倒すけどいいよね?答えは聞かないけどっ!」 「いきなさい!櫛名田!」「私に逆らうなんて本当におバカさぁん♪」 …あれ?なんか俺と居た時より違う次元に突出してないか?まあいい。 「天照!『結界』を半径20m圏内に展開だ!」 「いくよっ!」世界が反転する― 「月読、奴の弱点を分析してくれ。」 「了解です。ネットワーク干渉開始!…」キィィィン! 「建速は「いつもの2倍」だ。いいな?」 「了解だぜ、マスター!」 そう言って2本の刀に変化した。それを掴み― 俺は浮浪者に斬りかかった!しかし、影が邪魔をしてなかなか本体を攻撃できない。 「…くっ!厄介だな。月読、何か分かったか?」 「あの影はどうやら契約者の意思に応じて防御壁になったり影で模った日本刀で攻撃したりできるみたいです。また、契約者から半径2m圏内はどのような特殊攻撃も通さない絶対防御陣が展開されており、倒すなら拘束して物理攻撃を与えてやればいいかと。」 「…そうか。だったら「アレ」やるぞ。皆、準備はいいな?」 「勿論!」 「こちらも…」 「応よぉ!」 「「「「メガッ!フュージョン!!」」」」 「うおぉぉぉぉ!!プラズマカリバー!!」ガキィィィン! 「ふん!いくら我に攻撃しようとも無意味だと知れぃ!」 「ぐおっ!やはり駄目か。こうなれば…おい、お前ら。」 「「どうした!?」の!?」 「しばらく邇邇芸と櫛名田を借りたい。そしてここは俺に任せてもらいたい!」 「どうして!?」 「お前らが邇邇芸、櫛名田と精神融合出来るのは俺も知っている。何故なら元々は俺が先に契約していたからだ。この様な力があるにも拘らず当時の俺はその力を十分には使いこなせなかった。でも今なら使える。それだけの事だ。」 「…わかった、元はといえばお前の力なんだから使いたいときには好きに使えよ!」 「その代わり!私達をちゃんと守りなさいよ!」 「…分かった、ありがとう。」 「フュージョン・アウトッ!」シュゥゥン 「一時的とはいえ、懐かしいね元マスター♪」 「『今』だけは俺がマスターだ。しっかり頼むぜ?」 「言われなくてもそのつもりよっ!」 「今こそ真の力を使う時が来た!行くぜ!」 「「「「「「ファイナル!フュージョン!!」」」」」」 ―ついに我らが待ち望んだ主人公の真の力が解放された! 「す、すごい…すごすぎるぜ…」 「これがあなたの力の全て、なの?」 「そう、これが「結界都市『東京』」としての力の全てだ!行くぜ!ツインゴルディオンセイバー!!」 俺は銀と金の刀を手に浮浪者に向かっていく! 「ただ向かってくるだけじゃ意味がねぇって言ってるだろっ!」 当然のごとく影で止められ― なかった。むしろ、影を切り裂き、ゴルディオンセイバーの光へと昇華された影で明るく照らされるため、次々と影が消滅していく!! 「な、なんだとぉ!それでもこの絶対防御壁は破れないぜ!」 「それはどうかな?プラズマホールドッ!」 「何ぃっ!グハァッ!」 電磁波でがっちり捕まえられているため影も弱まってきた! 「これで最後だ!ディバイディングブレード!」 ―ディバイディングブレード。空間を湾曲させるだけでなく、複数のモノが混ざったモノを分離させる事が出来る、まさに「分離させる」剣なのだ! 「ぃいっけえぇぇぇぇ!!!」ズパーン!! 「グオオオオ…」 浮浪者から人型の黒いモノが抜け出た! 「そしてっ!ツインゴルディオンセイバー!」 一本の大剣が金と銀に輝く二振りの刀となった。 「セイバーヘルッ!」 まずは銀の刀で黒いモノを斬った。 「セイバーヘヴン!」 今度は金の刀で同じように斬った。 「光になぁれぇぇぇ!!!」 ―外はいつの間にか夜になっていた。おっと、こりゃ急がなきゃならんな。 「よし、とりあえずうちに来い。話はそれからだ。」 「ちょっ!それって強引すぎるんじゃ」 「うるせぇ。知っとかないとあとで絶対後悔するぞ。」 「はいはい、分かりました分かりました。行けばいいんでしょ?」 「分かったよ!俺も行くぜ。」 「じゃあ早く俺について来い。」 前ページ次ページ連載 - 結界都市『東京』
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ある噂があった。それはとてもありえないような噂。 例えば、某大型服屋の女経営者は、子供を誘拐しているとか。 例えば、某モデルは、カラスを操る音波を出しているとか。 例えば、某やくざの跡取り息子は、実は女の子だとか。 そんな馬鹿馬鹿しい噂の一つ。 誰かが語る。友達の友達が……。 誰かが聞く。ルーモアという店には……。 誰かが見る。有名な雪男が……。 誰かが体験する。気がつくと覚えのない場所に……。 誰かが吸う。そしたら女に……。 誰かが知る。 「学校町には都市伝説が実在する」 という都市伝説があることを。 「単発もの」に戻る ページ最上部へ
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● マンションの外に出ると、そこには浅井が居た。青年は彼を、そして彼の背後で女性に担ぎあげられている少女を見て目つきを険しいものにする。 「……随分と早く来たものだな」 「なんカ対都市伝説警備係みたいなノに見つかっちまったみテえでな」 いや参ッた参った。と聞く者に違和感を感じさせる口調で浅井は言う。担ぎあげられていた少女が、 「Tさん! おっちゃんがなんかおかしいんだ! ≪組織≫からきた連中と戦う時にいきなり苦しみ出したと思ったらその後いきなり黒服の腕とか食っちまった!」 と首を捻って顔を青年へと向けて言うのに、 「ああ、分かってる」 と頷き、青年は浅井を睨んだ。浅井はおお怖イ怖いとおどけ、 「そウだ、あんたの契約者を返すゼ」 操られている女から少女を取り上げ、放り投げた。 青年はなにやら自分に対する扱いについて物を申しながら飛んでくる少女を受け止め、 「確かに……」 浅井を睨んだまま、腕の中で顔を赤くしている少女に気付くことなく安堵したように受領の言葉を述べた。浅井は更に、 「そうだ。足を返してやらナきゃいかねえな。――おい、ガキ。とっとと返してやレ」 そうさっちゃんへ命令した。「え?」と振り向くさっちゃんに浅井はまた告げる。 「聞こえなかったのか? 早く足を返さねえか、ガキ」 「う、うん……」 浅井の言葉に強烈な違和感を覚えながら、さっちゃんは少女へと奪った両足を戻す。 足は当然あるべき姿を取り戻すように何の抵抗も無く少女へとくっつき、 「おお、戻った!」 「本当に……よかった」 地面へと立って足の具合を確認している少女とその様子を見てほっと息をついている夢子を見て浅井はにこやかに言った。 「そうかそうかソいツはよかっタな」 「あっさり返すとは意外だな」 不審感を隠そうとしない青年の声、それを聞いた浅井は唐突に身を折り、狂ったように嗤った。 「…………くっククハハは! そリャそうだ! せっかくの食べる生肉が減っちマうのも嫌だしなァ! それにこの女ノ案内に任せりゃそこの≪夢の国≫ミてェな上等な上に食っても減ルことのねェ都市伝説の肉ガ食えんだからよォ!」 まるで正体でも現すかのように盛大に、凶悪に嗤いだした浅井に、ギョッとして少女が問いかける。 「おっちゃん! どうしたんだよ? さっきの≪組織≫の連中と戦ってからなんかおかしいぜ!?」 「契約者、下がれ」 青年が少女の前に出て有無を言わさぬ口調で言うのへ少女が抗弁する。 「Tさん、このおっちゃん本当はそんな悪い奴じゃ」 青年は、 「知っている、さっちゃんに聞いた」 答え、 「だが、コレはあの男ではない」 そう浅井を指さし告げた。 「――え?」 「どーいうことなの?」 言葉の意味が分からず疑問を呈する少女とリカちゃん。一方で夢子は哀しげな顔で「やはり、そうですか」と呟き、黒服が浅井の様子と先程あった連絡を重ねて思慮し、結論を口にした。 「……おそらく、彼は契約した都市伝説に取り込まれています」 「そうだな? 都市伝説」 青年が質し、 「アあ? 気づいテたのか?」 浅井がやはりどこか違和感を感じるひび割れたような声で興が削がれたように答えた。青年は浅井に――それを飲みこんだ都市伝説へと、応えるように浅井の事を口にする。 「あの男、元々復讐が成功しようとしなかろうと、もう普通には生きられないことを悟っていた」 さっちゃんを頼むと言ってきた男の真意を慮って言う青年は浅井の身体を乗っ取るモノへと誰何の声を上げる。 「お前は、〝どれ〟だ?」 答えは、再び上がった盛大な笑い声によってなされた。 「フ、は、ハハハはははハはは! 〝どれ〟か! そうだなぁ! 俺はコイツの中の都市伝説、その全テよォ!」 〝それ〟は語る。 「元々コイツには複数の都市伝説と契約するほど俺たチへの適応力なんザなかったんだよ! それを契約させテいたのが心の根本にあった復讐心ってヤつだァな。それがいざ復讐の対象に会って一度やリあったら復讐の意志が薄れやがった」 全く情けなイ。と首を振り、 「当然、そんな状態なコイツにいつまデも従ってやることもねえ」 だから飲みこんでやったと〝それ〟は言う。 「おとー……さん?」 豹変した浅井の姿をしたものへと呆然と声をかけるさっちゃん。〝それ〟はそちらを振り返り、再び命令した。 「ソうだ、おいガキ、俺と来い。お前の歌は餌を調達すルのに使えるからな」 その言葉はさっちゃんを道具として見るものであり、〝それ〟が浅井では、彼女のおとーさんではありえないことをさっちゃんへと理解させるには十分な言葉であった。だから、 「……」 「なンだ? その目は」 無言で〝それ〟を睨みつけた彼女は要求した。 「おとーさんを、返して」 大事な家族の返却を要求する言葉に、〝それ〟は肩をすくめて首を振り、 「何を言うノかと思えバ……やなこった」 答えるのも阿呆らしいとでも言いたげに告げた。さちゃんはそんな〝それ〟を見て、「じゃあ」と歌を朗じ始めた。 「さっちゃんはね、バナナが大好き――」 聴かせた相手を病へと陥れる呪歌はしかし、 「――あれ? 歌が……」 さっちゃんの疑問の声と共に中断された。その様子を見て〝それ〟は笑みに口の端を歪める。〝それ〟は時折ふらつきながら浅井を見据えている夢子を指さしながら、 「そこの特上肉にかけタ歌を解除されるわケにはいかねえし、俺は食らいたくはネえしナァ」 次に自らの体を指さす。 「まあ、この身体――契約者も本望だロうよ? ≪夢の国≫に娘を食った奴ヲ食い返しテやるんだからヨぉっ!」 そう言って夢子の方に向かって一歩を踏み出した。 「させるかよ」 言って、少女が立ちふさがろうとする。その肩を掴んで夢子が言った。 「どいて、ください」 「どけるか馬鹿。今の夢子ちゃんじゃあ危なっかしくて見てらんねぇ!」 少女が言い、それに何か夢子が反論しようとするが、その言葉が発されるよりも先に二人の前に立つ影があった。 「それはお前も同じだ、契約者」 そう言ってリカちゃんを少女の頭にぽんと乗せ、青年は〝それ〟に手を翳した。 「止めるノか? Tサん?」 契約者は返してヤったのニ。と〝それ〟が不満交じりに言う。 「止めるさ。暴走するのはその男の本意ではないだろうしな」 青年は当然のように答え、 「そウかい」 〝それ〟が言ったのと同時、乗っ取られた浅井の身体に異変が起きた。その胸元から青白い光と赤い燐光が強烈な光量をもって溢れだし、彼のスーツが、髪が、靴が、そして腕が、足が、首が――見渡せる範囲全てが人のそれからかけ離れた姿へと変異していく。 「なんだよこれ!?」 少女が叫び、 「都市伝説ですか?」 黒服が確認する。異形となっていく〝それ〟は己の身体の具合を確かめるように眺めまわしながら、 「≪放射能による突然変異≫ダ。立派なもんだロ?」 自身の事を自慢するように語った。 ≪放射能による突然変異≫、放射能は照射された物の細胞などを突然変異させるという都市伝説。 しかし、それを発動させるにはあるモノが必要だ。 「でも、放射能なんてどこにあんだよ?」 「そのネックレス」 青年が顎で示す先、異形の首から下がる赤い燐光を発する≪ホープダイヤ≫と共に揺れているもう一つのネックレス。青白く光っているそれは―― 「≪死を招くネックレス≫だ」 贈り物として贈られたネックレス、それを身に着けていた人間は変死を遂げる。原因はネックレスだった。その青白い石は宝石などではなく、ウランの結晶だったのだ。そういう都市伝説。 浅井が契約したそれは青白い石からウランのように放射能を発することができるようにするというもの、そしてそれは彼が契約している≪放射能による突然変異≫を場所を選ばず、更にネックレスが与える加護により対放射能性をも身につけて発動させることを可能とした。その結果が、 「その外殻と異常な膂力を引き起こす体内、そして同じく契約していた都市伝説であるさっちゃんの、二番目の歌の変異だろう。 防護が砕かれたのはそれらで陣の間を縫うように変異した呪いが原因だな」 青年が能力を見極める間にも〝それ〟の変異は進んでいき、木が無理やり倒されるようなメキメキという異音が浅井の身体の内部から響く。 「やめて! それ以上は……!」 身体の内部を変異させる異音にさっちゃんが悲鳴交じりに制止の言葉をかけつつ駆けだし、 「行ってはいけません! 彼はもう、あなたのおとーさんではありません」 今〝それ〟に近づいたら何をされるかわからない。さっちゃんが駆け寄ろうとするのを黒服が必死に止めた。 その間に完成した外殻を纏った異形の怪物は立ち上がり、そして言う。 「メシの時間だナ」 外殻に覆われた顔の奥から笑い声が轟いた。 「これは……」 呻くように黒服。 〝それ〟はまさしく異形の姿をしていた。その身は己が着ていたスーツ以外にもその場にあったあらゆるものを取り込んでより強固になった外殻に覆われ、人型の竜のような姿になっており、胸元からは厚い外殻を通しても尚、青白い光と赤い燐光がその異常な光を強く強く瞬かせているのが確認できる。 ――と、 「お兄ちゃんお姉ちゃん! 人が来るの!」 リカちゃんの注意を促す声が響き、 「こんな時にかよ!?」 少女が頭上からのその声に周囲を見回すと、 「げ、なんだよこりゃ!?」 ≪ホープダイヤ≫に操られているのか虚ろな目をした人々が公園内に殺到していた。 「都市伝説相手にはヤっぱり効かねえカ」 異形の呟きがあり、 「――まァいい、マズはそっちのヤつからとっ捕まえロ」 その命令の下、操られた人々が一斉に彼らへと突進した。しかもその数は、 「どんどん増えてやがる!?」 「あのひかりすごいつよいの!」 その言葉通り、周囲からはどんどん人が集まりだしていた。マンションの中からも次々人が出て来て少女たちを囲む輪の中へと合流している。 「これ以上≪ホープダイヤ≫に魅了される人間が増える前にどうにかしなくては」 黒服が懐から≪パワーストーン≫を取り出しながら言う。 「私が、やります」 夢子が支えられ、咳き込みながら、 「皆、お願い……っ!」 荒い呼吸のままに言葉を放ち、夢子たちを囲み人々から壁になるように黒いパレードが呼び出され――夢子は血を吐き倒れた。 「う……そ?」 その夢子の様子に驚いたのは他でもない、さっちゃんだ。 自身の力を増強していた物の内の一つを砕いたために大きな力を発してはいてもあくまで死ぬ寸前程度の効果しかなかったはずの能力がいきなりその殺傷力を強めたことにさっちゃんは驚き、王様が狂わないように己の能力を緩めようとして、 「二番が……? 二番がさっちゃんのそうさを受けてくれないよ!?」 突然の不測の事態に動転気味の声を上げた。 異形が笑みを含んだ口調で言う。 「≪ホープダイヤ≫が効かねえんならやっぱり都市伝説を食うのにはそのガキがいる方ガ便利ダなぁ!」 そして、跳んだ。 外殻を纏っていても尚パレードを飛び越える程の高い跳躍だ。そうしてさっちゃんの前に降り立った異形はその拳を振り上げ、 「二番は契約にヨって得タ能力だ。契約者ノ身体を乗っ取っている今、お前よりモ俺の方がそノ力の支配権を持ってるんダよ」 愉快そうに言い、 「ちょっと逃げられないようにしとこうかァ!!」 腕が振り下ろされた。 「嬢ちゃん! 逃げろ!」 少女の注意が飛ぶが、異形が発する慣れ親しんだ声から唐突に振るわれた拳にさっちゃんは思わず「ぁ」とどこか気の抜けた声を出し、動けない。異形の手はその無防備な頭へと迫る。 「っ!」 そこへ夢子が病の身体を無理に転移し、さっちゃんを抱き寄せた。 同時に夢子を蝕む正体不明の病が彼女の意識を揺さぶり、続く転移を阻害。夢子は地に倒れるように伏せることしかできない。 間近で振るわれる異形の拳を見て、夢子は初めに襲ってきた時に浅井が外殻を纏わなかったのはそれがあると重みの分拳を止めることが難しくなるからだと理解した。 浅井さんを乗っ取った都市伝説は私に会って彼の復讐心が揺らいだと言いました……。 あの時の拳はこちらを試すための拳だったのだ。夢子が避けていたらおそらくその拳はゲストの誰かに当たる前に止められたのだろう。しかし、今目の前のこの異形は間違いなく夢子ごと周囲の人々を殴り飛ばす。人外、異形へと変異した膂力だ。殴られたらただではすまない。 ふらつく視界で相手を見据える。あの時身を守ってくれたターコイズも今は無い。 しかし、 「待て」 腹に響くような音を立て、異形の拳が止められていた。それを果たしたのは体の各部位を淡く発光させた青年だ。青年は衝撃に対して険しい顔をし、 「≪夢の国≫を展開しろ!」 夢子へと声をかける。 「は、はい」 「コノ状態の拳も止めルのか……なんだか初めに会った時ミてェになったナ」 異形の感心したような言葉を無視して青年は異形を睨み据え、敵対の言葉を告げた。 「俺が病の夢子ちゃんに代わって相手をしよう。もともと王の頼みは≪夢の国≫を再び歪むるに至る呪いの元を止めること。そしてその呪いの元凶はさっちゃんではなく、お前だ」 「それデ俺を倒スってカ? ハハハ無理だな、そんな華奢な体じゃア無理ダ! 敵にナるんならお前ハ俺ノ餌、上等な肉でしかなクなっチまうヨ!」 楽しそうな異形の声がする。異形が再び拳を再び振り上げたその時、周囲、空間が侵食された。 足元の砂の地面がカラフルな石畳になり、周囲の遊具が消え失せアトラクションが立ち並び、乏しかった街灯がきらびやかなイルミネーション群にとって代わる。マンションや民家は全て異国の建物へとさし代わり、≪ホープダイヤ≫で操られていた人々の相手を捕まえ、櫓へと放りこんでいた≪夢の国≫の住人達とそれらが牽引するパレードが違和感なくその風景へと溶け込んだ。 そこはまさしく異国、≪夢の国≫内部だ。 「流石に速いな」 「い、え……こんなことしかできま、せんから……」 そう言って身を傾がせながら立つ夢子を青年の契約者の少女と≪夢の国≫の住人が支えた。 「ですが、これで新たに≪ホープダイヤ≫の効果に晒される人はいなくなりました」 呆然とするさっちゃんを抱き起こした黒服に頷き、青年は異形を睨み据えた。 祈る。 「お前を破壊できたら――幸せだ」 その幸せは直接的には叶わない。幸せに至るための可能性を≪ケサランパサラン≫の果たせる範囲において与えるだけだ。それは白い光の形で青年の身体へと現れる。そうして青年の戦闘準備が整えられていき―― ≪夢の国≫内部に強い強い戦いの気配が満ちていった。 前ページ次ページ連載 - Tさん
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アンケートまとめ アンケート内容 Q00. あなたは都市伝説を信じますか? Q01. あなたはどんな都市伝説が好きですか? Q02. あなたがこのスレで好きな物語はなんですか? Q03. Q02.のどこが好きですか? Q04. あなたがこのスレで好きなキャラクターは誰ですか? Q05. Q04.のどこが好きですか? Q06. あなたの契約したい都市伝説はなんですか? Q07. あなたのフェティズムを教えてください。 Q08. あなたの好きな曲を教えてください(ジャンルは自由です)。 Q09. 御感想、御意見など、御自由にどうぞ!! Q10. さっきからあなたの後ろにいる方はどなたですか? Q11. あなたは赤/好きですか? これまでの回答 ID rx6BfKXi0 さんの場合 投稿日: 2009/08/24(月) 19 19 31.60 ID 9jk9kzAP0 さんの場合 投稿日: 2009/08/24(月) 19 45 51.96 ID odUuEwVe0 さんの場合 投稿日: 2009/08/24(月) 20 28 19.24 ID PKM0+U3N0 さんの場合 投稿日: 2009/08/25(火) 08 06 35.77 ID GyVCWoZpO さんの場合 投稿日: 2009/08/25(火) 21 24 39.05 ID vJqkSs620 さんの場合 投稿日: 2009/08/25(火) 21 42 35.98 ID PuVn4KOxO さんの場合 投稿日: 2009/08/26(水) 23 12 44.58 ID 1+zBu014O さんの場合 投稿日:2009/11/03(火) 23 35 11.19 避難所民その1 さんの場合 投稿日:2009/11/05(木) 00 43 22 避難所民その2 さんの場合 投稿日:2009/11/05(木) 08 21 30 避難所民その3 さんの場合 投稿日:2009/11/05(木) 10 26 59
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これは、黄昏正義が小学2年生の頃の話。この話は夕暮れ頃から始まる。 正義「大王、そろそろ行くよ。」 大王「いつでも良い。だが、なんでわざわざこんな時間に戦わねばならんのだ?」 正義「だって夕方にしか出ないやつらもいるんだろ?」 大王「ったく、分かった。行くか。」 正義は彼の契約した都市伝説、【恐怖の大王】に抱えられて窓から飛んでいった。 正義は子どもでありながら都市伝説と戦っているのだ。 だが、世界征服を企む【恐怖の大王】にとって、この行為は無駄でしかない。 大王はすぐにも征服活動がしたいのだ。 しかし、正義少年といる事で自分の能力はどんどんパワーアップする。それに彼を放っておくと契約による死の危険もある。 結局のところ、大王は正義から離れる事はできないのだ。 大王「ところで少年、何故背中に乗らないんだ?そっちの方が楽だろ?」 正義「ん?だって、この方が飛んでるみたいで気持ち良いじゃん。」 大王が「そうか」と返した頃にはもう小学校が見えていた。 飛んでいけばあっという間なんだ、と正義は思った。 門を飛び越え、何故か鍵が開いていた扉から校内に潜入した。 正義「いい?懐中電灯持った?ボクはあっちを見に行くから大王はそっちを見に行って。」 大王「分かった。気をつけろよ。」 そう言って二人は分かれた。大王は数分ほど歩き回ったが、それといった気配は無い。 とりあえず現状報告ぐらいしておくか。スパイごっこのように・・・。 大王「ん?通信機なんて受け取ったか?懐中電灯に・・・も無いな。」 しまった、あまりに自然に言われたから受け取ったものと勘違いしていた。 これでは見つけた時報告が・・・いや、先に少年が見つけてしまっていたら? く、どうやって少年を探したら・・・。 ???「ぎぃゃあぁあぁ!!」 確実に、正義少年の声。 大王「・・・。通信機、いらないな。」ヒゥューッ ―――一方、正義は、 正義「ぅわあぁぁー!気持ち悪いよぉぉー!」 想像通り、都市伝説に追われていた。 正義「(大王から武器、貰っておけばよかった。しかもあいつ早い!) 誰かぁー!大王ぉー!助けてぇぇー!」 不意に、正義は何かにぶつかる。 ???「いてて・・・。大丈夫か?」 正義「え?あ、う、うん。そ、それより速く逃げないと・・・。」 “ピタピタピタ”という音が聞こえる。あの都市伝説がこちらに近づいてくる。 ???「“チッ”【テケテケ】のやつ、もう追ってきたのか。」 謎の少年はあの都市伝説の方に手を伸ばす。瞬間、彼の手から0と1のような何かが波紋のように広がる。 ???「よし、逃げるぞ!」 正義「えっ、で、でも」 ???「いいから!」 謎の少年に引かれて正義は走っていった。 すぐにあの都市伝説も追いかけ走る走る―――ぶつかる。 何にぶつかる?壁?とにかくここは通れない。 その都市伝説は別の道を“ピタピタ”と探しにいった。 その少し後、入れ違いになるように大王がやって来た。 大王「確かこっちだったな。おそらくここを“ガン”、た、くぅー。なんだ?透明な・・・壁?」 大王も見えない何かにぶつかる。触ってみるとガラスのような、しかし何か違う感覚がする壁が広がっていた。 辺りを見回すと、天井と床と壁に奇妙なマークが刻まれていた。 大王「(ちょうどここから壁になっているな。やはり都市伝説か? だとしたら追い込まれたら閉じ込められる、ってところか。とにかく少年を探さないと。ここを壊すか?)」 さらに辺りを見回すと、近くに階段があった。少年が行くとしたらこっちか?大王は2階へと飛んでいった。 その頃、1階にいる正義は、謎の少年に引かれながら窓際を走っていた。窓からの光が少年の顔を照らす。 正義「もしかして、勇弥くん?」 勇弥「お、やっぱり正義だったのか。」 謎の少年の正体は[日向 勇弥]だった。 彼は正義の幼稚園の頃からの1番仲の良い友人で、俗にいう親友だ。 勇弥「変な悲鳴上げてたぞ。そんなに怖かったのか?って、それより!なんでここにいるんだ!?」 正義「ん!あぁ、えっと・・・。筆箱忘れて・・・。」 勇弥「・・・そうか。」 『嘘は何とかの始まり』とは言うが、大王の言いつけで都市伝説の事は黙っておこう、と正義は考えた。 しかしそう言った後、ふと気付く。あの都市伝説を知っていた事、そして・・・。 正義「さっき、いったい何したの?」 勇弥「あ、あぁ。後で説明する。」 勇弥が困ったような顔をしているように見えたが、それを気にしている暇は無かった。 正義が何かの気配を感じる。 正義「また、なにか来る!」 勇弥「なに?!もう【テケテケ】が追いついてきたのか!?」 正義の言う通り、向こうから“ペタペタ”と音がする。勇弥はとっさに逃げる方法を考える。 勇弥「く、こうなったら・・・。正義!しっかり摑まってろよ!」 正義「うん!」 正義が勇弥につかまると、勇弥の周りにまた0と1のようなものがベールのように2人を包み込む。 例の都市伝説が“ペタペタペタ”正義たちのところへ向かう。そして―――2人がどこかへ消える。 後に残ったのは、0と1のようなものが、はじけた後、すうっと消えていくだけであった。 ―――正義が目を開けると、そこはどうやら学校の屋上のようだ。 つまり一瞬で1階から3階のさらに上まで瞬間移動したのだ。 これが人間のできる事か?いや、そんな訳が・・・。 突然、月が長い影を映す。その方向を見ると人が浮いている。 勇弥「ま、また都市伝説か!?」 勇弥は身構えるが、正義は逆に落ち着いていた。正義には何が来たかすぐに分かったようだ。 正義「勇弥くん、大丈夫だよ。ねぇ、大王!」 その影はだんだんと正義達に近づく。そして、光がゆっくりと大王の顔を照らす。 大王「都市伝説の気配を探って来てみたら・・・。 少年、大丈夫だったか。そして、少年の友達か。礼を言おう。」 表情が硬いままそう言ったあと、大王は勇弥に疑問を投げかける。 大王「だが、1つ質問をさせてもらおう。どうやってここ瞬間移動した?ただの人間にはできないはずだ。 もっとも、俺が見えている時点で、お前が契約者なのは確定だがな。」 正義「えっ、あ、そうか。じゃあ、あの時も能力を使ってたの?」 勇弥「・・・ん。バレたら仕方ないな。では、説明させてもらおうか。 オレが契約したのは【電脳世界=自然界論】だ。」 正義&大王「【電脳世界=自然界論】?」 コンピューターの基本は1と0で構成されている。これは陽と陰の二極理論と一致する。 また、陰陽を組み合わせて生じる八卦は、コンピュータの基本単位である8ビットに相当し、 16、32、64、128、256、・・・という数字にもそれぞれ意味がある。 ゆえに『コンピューターというのは、小さな箱の中で世界を再現しようとする試み』だというもの。 従って、『現実社会で起こることは基本的に電脳空間の中でも再現できる』ことになる。 それが【電脳世界=自然界論】である。 勇弥は軽やかで簡潔にこれを説明した。 大王「・・・。それでは説明になっていないはずだぞ。 今回は現実世界に影響を与えている。お前の能力は電脳世界に関する事だろ?」 勇弥「ん?あぁ、オレの能力ね。オレの能力は『現実世界のコントロール』さ。 あの時は『空気のせん断応力(?)』を高めて壁にしたんだよ。」 正義「『せんだんおうりょく』って何?」 勇弥「んー、分からん!なんかその辺りの数値をいじったら壁になった。 この能力自体は強いし便利なんだけど、頭使うから痛くなるんだ。」 正義「大変だね。」 勇弥「慣れればどうって事無いさ。ただ、1度覚えた物体のコントロールとかは簡単なんだけど、 もっと複雑な『生物』はやろうと思ったら死ぬね。たぶん。都市伝説なんかも調べるのは一苦労さ。」 大王「だから、現実世界に影響を与えられるのは何故だ?」 正義「調べてどうするの?」 勇弥「待った。んー、両方いっぺんに説明できるな。」 勇弥は手を合わせ、ゆっくりと離していく。両手の間から0と1のようなものが現れる。 勇弥「つまりオレはこの世界の管理人になったのさ。 オレは現実世界をコンピューターの設定を変えるような感覚で、 この数値を組み替えて性質を変える事ができる。 そして、そのデータを消す事もできる。ウイルスを消すワクチンプログラムのようにね。」 この事を聞いた時、正義よりも大王の方がが唖然としていた。いつ消されるか分からない不安に陥ったのだろうか。 しかし、その不安もすぐに消し飛ぶ事になった。 勇弥「ただ、さっきも言ったように1度覚えないと消す事もできない。 前に大変な事になったからもう2度とやらないだろうな。」 大王「(宝の持ち腐れ、か。心配して損したな。)さて、あの都市伝説を片付けに行くか。」 勇弥「おっと、【テケテケ】の事忘れてた。」 正義「そういえば、【テケテケ】って?」 【テケテケ】とは、下半身の無い女性の霊で、 『冬の北海道の踏み切りで女性が列車に撥ねられ、上半身と下半身が切断されたが、 あまりの寒さに血管が収縮したために出血が止まり、即死できずに数分間もがき苦しんで死んでいった』という話を聞いたものの所に3日以内に現れる、とされる。 逃げても『時速100~150キロの高速で追いかけてくる』といわれ、その異様なスピードと動きとは裏腹に 童顔でかわいらしい笑顔を浮かべながら追いかけてくるため、その恐ろしさをさらに助長するという。 勇弥「まぁ、これが大本だが、今回は違う。 『真っ二つに切られた女子高生の上半身が、犯人が持っていった下半身を捜している』 って話だったかな。これを聞いてオレはここに来たんだ。」 大王「それなら、速さに気をつければ問題ないな。」 壁を作るなどして隙を見つけ、攻撃。2人が作戦を考案中、正義はただ、腑に落ちない顔をしていた。 大王「少年、どうかしたか?」 正義「うーん・・・、とにかく行ってみよう。そうしたら分かるから。」 正義の言葉の意味も分からず、勇弥は0と1のベールを生成し、1階へと瞬間移動した。 ―――とたんに正義が何かを察知する。 正義「来るよ!」 勇弥「来たか。どっちからだ?」 正義「あっちとこっち!」 大王「2方向だと!?まさか・・・。」 正義の指した方向から“ペタペタ”“ピタピタ”と何かが来る。 片方は、勇弥の言っていた【テケテケ】。しかしもう片方は―――下半身だけの、スカートをはいた何か。 正義「あのスカートの方がボクを追いかけてたんなんだよ!」 なるほど、気持ち悪い。これがただ走っていたら【テケテケ】よりも気持ち悪い。 勇弥「く、【トコトコ】か。都市伝説2体を相手なんて・・・。」 【テケテケ】と【トコトコ】が跳びかかる。―――しかしそれらの軌道は正義達を離れ、2体がぶつかる。 よく見ると、どうやら【テケテケ】は【トコトコ】を抱擁しているようだ。これはいったい? 勇弥「どうゆう事だ?」 正義「やっぱり。ボクが聞いた話は勇弥くんとは違ったんだよ。」 (奈海「ねぇ知ってる?この辺りで殺人事件があったんだって。) ( その犯人は下半身を持って逃げたんだけど、その下半身が妖怪になって) ( 置き去りにされた上半身を捜してさまよっているんだって。」) その後は例によって3日以内に食べられる、と続いたらしい。 正義「つい『口が無いのにどうやって食べるんだよ!』って言っちゃったよ。」 勇弥「あいつ好きだなー、お前を怖がらせるの。」 大王「つまり、とうとうお互いを見つけてしまった、という事か。」 そう、【トコトコ】とは【テケテケ】の下半身版のことである。そして今回の場合、お互いに探しあっていた関係だったのだ。 【テケテケ】が【トコトコ】の体の上に乗っかる。つまり、いつかの女子高生の姿に戻ったのだ。 正義「【テケトコ】になったー!?」 勇弥&大王「「【テケトコ】?!」」 【テケトコ(正義命名)】が正義達をにらむ。嫌な予感がする。 勇弥「このままハッピーエンドだったら幸せなんだが・・・。」 勇弥の願いは彼女に届かず、【テケトコ】は攻撃を仕掛ける。 3人は何とかよけたが、彼女のパンチが廊下を破壊する。 勇弥「ふざけるなよ!なんであんな威力が出るんだよ!」 正義「たぶん、今まで走るために使ってたから腕力が上がったんだよ!」 大王「おまけに体も安定する。これであのスピードにパワーが加わった、か。」 【テケトコ】が跳び上がる。次はキックと来るのだろう。 勇弥はとっさに手を【テケトコ】に向け、空気を壁に変換する。 空気の壁に【テケトコ】の蹴りが炸裂する。想像に反し、壁が壊れそうになる。 勇弥「これも持たないな。正義!お前の都市伝説、【大王】だったか?何ができる?」 正義「色々降らせる事ができるよ。武器とか雷とか。」 勇弥「雷ィ!?すげぇじゃねぇか!」 大王「ただし、命中率が低い。ここはやつの弱点を」 勇弥「あるぜ。雷の命中率を上げる方法。あっちに行くぞ!」 正義と大王は勇弥に指示された方へ走り、勇弥もその後を走る。途中、足止めのためか壁を2枚ほど作る。 曲がり角を曲がったところで、頭に手を当てながら勇弥が言う。 勇弥「よし、ここでいい。いいか、正義、大王さん。空気ってのは普通は絶縁体なんだ。つまり電気を通さない。 だから雷は空に大量に溜まった電気を無理に地面に流そうとしているんだ。」 勇弥がそう説明した後、来た方向を指差す。すると指した場所に0と1が線のように並ぶ。 ゆっくりと線は伸びていき、最後には正六面体を作っていた。 それに勇弥が触れると、線の数値が変わりだし、囲んでいた空間にも0と1が波のように広がっていった。 何をしているかは正確には分からない。だが、だいたい想像はつく。 正義「大王、『雷』の準備!」 大王「わ、分かった。」 大王は驚いているのか、信じられないのか、少しつまりながら返事をする。 紫がかった黒い雲があの空間の上方に広がる。雷の準備は万端だ。 ―――その頃、向こう側では、【テケトコ】が空気の壁を百烈拳で破壊していた。 勇弥によって彼の知る最大値となった耐久も、この力の前では無力。 とうとう3つ目の壁も破壊され、次は襲うのみとなった。【テケトコ】がゆっくりと角を曲がると正義達がいた。 百烈拳、跳び蹴り、あるいは―――などと考えながら正義達に歩み寄る。 勇弥「今だ!」 正義「大王!」 大王「分かっている!」 【テケトコ】の頭上の黒雲にスパークが走る。まずい!そう思った頃には手遅れだった。 ―――所詮100km/h以上の速さで走れても、彼に敵う訳がなかった――― 勇弥「人々は考えた。もし空気の一部を導体にする事ができたら雷を操れるのでは、と。 それが半導体研究の始まりと言われている。そして、オレにはそれができる!」ドゴォォォ・・・ン テケトコ「あぁああぁあぁー!」ビリビリビリ 勇弥が作った正六面体の空間の中に電撃が走る。 分かった方もおられるだろうが、勇弥はあの空間の空気の電気伝導率を上げたのである。 そうする事によって大王の雷があの空間全体に広がるようになったのだ。 勇弥「へへん、名付けて『雷撃棺(ライトニング・コフィン)』!決まったね。」 正義「かっこいい・・・。勇弥くん、すごい!と、大王、そろそろ止めて。」 大王「(またあれか・・・。)分かった。」ピタッ シュゥゥ・・・ 雷が止まると、分裂した【テケテケ】と【トコトコ】が倒れていた。おそらくまだ生きているのだろう。 勇弥「おい、正義。いったい何を・・・?」 正義「いい?いくら殺されて辛かったからとはいえ八つ当たりするのは(中略)だいたい捜していたものが見つかったんだから(後略)」 やはりいつものお説教が始まった。【テケテケ】と【トコトコ】は早々に正座のような体勢をとっている。 何度も聞いている大王にとってはもう慣れた事だが、どうやら勇弥は初めてのようだ。 勇弥「まさか、いつもやっているのか?」 大王「あぁ。お人好しにもほどがある。」 勇弥「ま、それが正義らしいところなんだけどな。」 勇弥は自然と笑みを浮かべる。数分後、説教も終盤を迎えたようだ。 正義「―――だから、これからは良い都市伝説として人を助けたりする事。分かった?」 【テケテケ】と【トコトコ】は、どうやら頷いているようである。 正義「よし、じゃあもう行ってもいいよ。」 【テケテケ】は【トコトコ】の上に乗って【テケトコ】になり、廊下の向こうへ駆けていく。 途中、彼女は振り返って手を振った。かわいらしい笑顔で。 改めて考えてみれば、元はただの女子高生で、犠牲者の1人でしかなかったのかもしれない。 そして彼女の姿も、ゆっくりと、夜の闇に消えていった。 勇弥「一件落着、だな。」 正義「さてと・・・、もう晩御飯の時間だ!早く帰らないと。」 勇弥「俺ん家まで送ってやるよ。そこにならブックマーク置いてあるからワープできる。」 大王「屋上に瞬間移動した時の能力か。ネットのリンクの要領か・・・。 ん?という事はその能力でここに来たのか?」 勇弥「そうだけど、なんか問題でもあった?」 大王「では、誰がここの鍵を開けたんだ?お前の能力で開けたんじゃないのか?」 正義「そういえば開いてたっけ・・・。まさか、他に契約者が?」 勇弥「・・・ただの閉め忘れかもな。」 正義「それだったらがっかりだなぁ。いい友達になれると思ったのに。」 不意に出たプラス思考な発言に勇弥は笑い、3人は自宅へと帰るのであった。 ―――数日後、ある男が誘拐未遂で逮捕された。その時、その男がこんな事を言ったらしい。 “犯人「女子高生ぐらいの女が俺を投げ飛ばしたんだ!それから、逃げていたら、 前からその女の上半身が、鬼のような形相でやって来て、振り向いたら、女の下半身が、ぅわあぁぁー!」” ―――世界征服への道は遠い。 第4話「雷撃棺」―完― 前ページ次ページ連載 - 舞い降りた大王
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スパニッシュフライ ヨーロッパにおける伝統的な媚薬。 蝿の一種である。 この媚薬は、日本でのイモリの黒焼きに相当するものでらい、その有効性の真偽のほどもそれに順ずるものとなっている。 その服用法は、焼いたスパニッシュフライを粉末化し、ワインに混ぜて相手に飲ませると言う単純なものだ。 これを服用した相手は、たちまちのうちに恋の虜となって、自分に惚れてしまう……とされていた。 が、前述したように、この媚薬の有効性には疑問点がある。その最たるものが、スパニッシュフライの実在の真偽が明らかではないという点だ。 スパニッシュというからにはスペイン産の蝿だろうが、それと思われる蝿は存在しない。おそらく「陽の沈まぬ帝国」スペインが未開地で見つけた神秘の媚薬と言う触れ込みで売られていただけの、普通の蝿なのだろう。 以上、新紀元社 「魔導具辞典」のスパニッシュフライの項目から抜粋 そして!!そっから妄想した、都市伝説「スパニッシュフライ」の能力はこれだっ!! 都市伝説「スパニッシュフライ」 分類的には、イモリの黒焼きなどの古来の民間伝承系都市伝説 黒こげの蝿の姿をしており、自由自在に飛び回る。 そして、対象の体内に侵入することで、言い伝え通りの効能を発揮する。 花子さんの契約者は「同性相手には効果を発揮しないだろう」と考えていたが、残念ながら同性相手にも効いてしまう それなんて腐女子や百合スキーの妄想材料? 弱点としては、所詮蝿なので生命力や防御力はなく、普通に蝿叩きでも殺せることと 体内に入り込んでいる場合、その対象が気絶すると体外に強制排出されてしまう事である なお、学校町内に何匹出現したかは不明 ネタに使えそうだったらゆっくり使っていってね!!! ページ最上部へ
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夜の空を魔女が飛ぶ 箒にまたがる魔女一人 街を見下ろし、飛び回る 「ひっひ……相変わらず、夜もきらびやかだねぇ?」 繁華街の上空を飛びながら、魔女は1人、そう呟く 北区などはそうでもないが、この繁華街の辺りは、夜でもきらびやかで、まるで昼間のように明るく感じる …人間は文明を発達させ、夜を恐れなくなった 夜の暗闇を作り出した光で照らし、恐れなくなっていった 本当に、恐れていない? それは違う、と魔女は思う 本当に恐れていないのならば…都市伝説は、生まれやしない 人間が本能的に闇を恐れるからこそ、都市伝説は生まれ続ける 少なくとも、魔女の一撃たる彼女はそう考えていた だからこそ、夜の明るい街の上空を飛ぶのが楽しいのだ …畏怖すべき対象から目を逸らし、明るさを保つ事でそれを忘れようとしているその様子が、滑稽で仕方なくて それでも、適当に飛んで見下ろしたら、後はすぐに帰るだけだ 目撃されても面倒である ………ただ この日は、いつもと違った 迫ってきた気配に、感じた悪寒 急浮上し、超スピードで接近してきたそれを避けた まるで、竜のような巨大な生き物が、一瞬前まで魔女が飛んでいた場所を通過していく その尻尾の先では、ちろちろと赤い炎が燃えていた 「ひっひっひ……話に聞いている、カイザーとか言う都市伝説かい!」 ぐぉおおおおおおおおん!! 魔女の言葉に答えるように、竜……カイザーが吼えた 背中には、誰も乗せていない だが、カイザーの契約者は、恐らくこちらが見えている位置にいるだろう、と魔女は推理した どうやら、契約者が指示を出す必要がある都市伝説であるらしいから、相手がこちらを見えていなければ意味がない …もっとも、カイザーと契約者が視覚を共用できると言うのなら、別なのだが… おぉおおおおおん!! カイザーが吼える その口の中で、ちろちろと炎が燃えていた 「…っひっひっひぃ!まともに戦っても勝ち目はなさそうだねぇ?」 ならば まともに戦わないに、限る 魔女は、懐から小さな子瓶を取り出すと、カイザーに向かって投げつけた 炎が吐かれる直前にカイザーに当たった小瓶は、ぱりん、と割れて薬品をカイザーにぶちまける ぐぉおん!? 途惑った鳴き声をあげるカイザー 体の自由が利かなくなったのだろう、飛び方がおかしくなる 魔女が投げつけたのは、麻痺薬だ しばし、体が痺れてうまく動けない事だろう ……うっかり、地上に落ちたらどうするのか? まぁ、その時はその時だ 多分大丈夫だろう、多分 万が一の時は、「組織」がどうにかするだろうし そう、他人事のように考えながら、魔女はさっさと逃走しようとした …………しかし ぐぉおおおおおん!!と再び聞こえてきた咆哮 直後、魔女を灼熱の炎が掠った 「おぉっと!?………もう、回復したってのかい!?」 見れば、カイザーは既に体の自由を取り戻していた …おかしい いくらなんでも、早すぎる ぎらり、爪を剥き出しにして、飛び掛ってくるカイザー ひらり、ひらり アクロバティックに飛び回りながら、魔女はそれを避けて…再び、麻痺薬を投擲した ばりん!と小瓶がくだけ、薬がカイザーを襲う 再び、体の自由を奪われたカイザーだったが… …ぴろんっ♪と どこからか、電子音のような音が、響いた様な気がした どこからか現れた、小さな薬瓶 その中身が、カイザーの口に注がれて 次の瞬間、カイザーは体の自由を取り戻す!! 「っちぃ!!…ゲーム系の都市伝説、とか言ってたねぇ。まさか、ゲーム自体と連動しているのかい!?」 ゲームから生まれた都市伝説 もし、その本体が、ゲームの中に存在するとしたら? 傷ついても、毒や麻痺を喰らおうとも …ゲームの中でアイテムを使えば、回復する? 「冗談じゃないよっ!?」 ますます、自分では歯が立たない 魔女は、何とか逃げ道を確保しようとするのだが、カイザーは執拗に魔女に襲い掛かってくる 契約者を探すのだが…どこにいるのか、わからない 恐らく、繁華街のどこかのビルの屋上辺りから見ているのだろうとは思うのだが… どうする? 仲間に助けを求めるか? だが、空中にいる自分を助けられる仲間など… ………いや 「…ひっひ。いいタイミングで来てくれたねぇ?」 空が、曇りだす 雲一つなかった夜空が、暗雲で埋め尽くされていく ばちっ、ばちっ、と その雲の中で…かすかに、雷が光った 「----サンダーバード!!」 魔女の一撃の呼びかけに、答えるように カイザーに向かって、特大の雷が落とされた ばちばちと、雷がカイザーの体を焼いた 雄叫びを上げて、カイザーはビルに向かって落下していく 「……っとと!?」 雷の衝撃は、あまりにも大きくて その衝撃破に、魔女の体も吹き飛ばされた 慌てて、体勢を整える 「---っぶな……ひっひ、でも、助かったよ」 空を見上げて礼を言うと、ごろごろと雷が鳴った …とりあえず、助かったようである ほっと、息を吐いた 「わたしゃ、ただ空を飛んでいただけなのにねぇ?………問答無用とは酷い相手だよ、まったく」 ……とまれ 相手が、想像以上に厄介らしい事はわかった 恐らく、サンダーバードの雷で焼かれたとは言え……また、復活してくるだろう 魔女の一撃は、さっさと教会まで逃げ帰る事にしたのだった そして 魔女の一撃の予想は、当たっていた 「げんきのかけら」 ぴろんっ♪ 「まんたんのくすり」 ぴろろんっ♪ 黒焦げになったカイザーだったが…契約者たる竜宮がゲーム内でカイザーにアイテムを使っていくと、それに連動するように、カイザーの傷が癒えていく あっと言う間に、元の姿に戻る 「ドラゴンタイプも持ってるから、でんきタイプの攻撃にも強いんだけどなぁ……うーん、もっと気をつけないと駄目だね」 ぴこぴこ、旧式のゲームボーイを弄り、カイザーのステータスを見ながら、竜宮は考え込む 「「そらをとぶ」は秘伝技だから忘れられないとして…んー、「かえんほうしゃ」「きりさく」「はかいこうせん」じゃなくて、技を入れ替えてみようかな…?」 むむむ、と少年は1人 己の契約都市伝説の技の選択に、悩むのだった to be … ? 前ページ次ページ連載 - マッドガッサーと愉快な仲間たち