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『ゆっくりおとなのおもちゃ』 D.O ここは、ごく普通の町にある、ごく普通の玩具専門店。 玩具と言っても人間向けではなく、もっぱら飼いゆっくり向けの商品を販売している。 たまに自分や、自分の子供のために買っていく人もいるようだが、ま、それはいいだろう。 どんな商品か? それは、実際見てもらうのが一番だと思う。 たとえばこれ。 よくおもちゃ屋(もちろん人間の)の店頭とかに並んでいるガチャポンそっくりなコレだ。 商品の入っているケース内を見てもらえばわかると思うが、 ここで販売しているのは、仮死状態でカプセルに入れられている廉価赤ゆっくりである。 「ゆぅ・・・ゆぅ・・・」 「しゅーや、しゅーや・・・ゆっくち・・・」 用途は、飼いレイパーありす用の使い捨て性処理向け。 商品名はそのまま『ゆナホール』だ。 というわけで、まあようするに、飼いゆっくりのソッチ方面用の玩具専門店が、 この店なのである。 -------------------------------------------- では今日は、店で現在一番の売れ筋商品を紹介しよう。 びぃぃいっぃぃ・・~ん。 「ほうほう・・・うん、元気な振動ですね。これならウチのさなえも喜びますよ。」 「いえいえ、ウチは活きのいい商品が売りですから。では、お買い上げありがとうございます。」 これは、商品シリーズ名『ゆっくりでぃるど』。 その名の通り、ゆっくり用・男根型バイブレーターである。 もちろん、人間用のそれとは、素材から品物の構造まで、まったく異なる、ゆっくり専用の代物だ。 びぃぃぃぃぃ・・・ん。 「ゆふぅーん、ゆふぅーん・・・ゆぁーん、ゆっくちしちゃい~。つかれちゃよぉ。」 「こら、おまえ玩具なんだから、あんまり騒ぐな。うるさいと俺のあにゃるに挿入するぞ。」 「ゆぁーん。やめちぇ~。」 商品名は『ゆっくりでぃるど』。 まずはその形だが、ハッキリ言うと人間用のソレ、もしくは男根そっくりのシルエットである。 ただ、少し違う点もある。 それは、『でぃるど』のハンドル部分に、赤ゆっくりの顔がくっついている事だった。 ・・・というより、赤ゆっくりのあんよを切り取って、 そこに男根をくっつけた姿だというのが正しい表現だろう。 あまり知られていないが、ゆっくりは性欲が強い。 すごく強い。 胴付きになるとさらに強い。 よほどの変わり者以外は、ちょっと頭を撫でてあげれば体を許すレベルの淫乱ビッチである。 しかし一方で、その旺盛な欲望は、なかなか満たされるものではない。 妊娠確率が高すぎるので、もちろん軽々しく性交はできないのだが、 指やボールペン・マジック・ナスやバナナ等を使った自慰行為もそう頻繁にはできないのだ。 というのも、ゆっくりは、胴付きであっても人間に比べると肌や粘膜が弱い。 水に濡れるとふやけるとか以前に、強度が弱いのだ。 あまり無茶をするとケガしてしまう。 かなり恥ずかしい場所にケガを。 だから、飼いゆっくり達は『でぃるど』を必要としてきたのだ。 何度使っても体を傷つけず、妊娠もせず、それでいて飼い主が購入できる程度の安価な性処理玩具を。 さて、じゃあ、商品の説明をしよう。 先に述べた通り、商品開発には、飼いゆっくり達が満足できるまで挿入しても、 体を傷つけない、ゆっくりに優しい素材を必要としていた。 それで出された結論だが、素材は生きた赤ゆっくりとなった。 柔らかく、きめの細かい赤ゆなら、挿入しても飼いゆっくりがケガをすることはない。 製造法としてはまず、工場の無菌室内で生まれた赤ゆっくりを素材とする。 その赤ゆっくり達のあんよを、人間のぺにぺに型の金型に差し込んで、 そのまま食料を供給して成長させる。 下膨れ~あんよの部分が、人間のぺにぺに型に成型されたところで金型を外し、包装すれば完成である。 ちなみにこの赤ゆっくり達、 品種改良で皮膚は撥水性をもち、 人工生殖以外での繁殖機能は失われているので、使用したゆっくりが妊娠する事もない。 それに体は、怒張した人間のぺにぺにくらいの強度を持つようにされた。 用途を考えての見事な改造と言うべきだろう。 -------------------------------------------- 店には今日も、様々な客がやって来ている。 「最近ウチのてんこが普通のすっきりーじゃ満足できなくなって・・・」 この客の飼いゆっくりは胴付きてんこだそうだが、 ドM属性を持つてんこは、上級者向けペットであり、この手の悩みを抱える飼い主は多いらしい。 だが、こんなダメ飼い主のニーズにもこたえるのが、玩具店の存在意義なのだ。 「では、この『でぃるど』はどうでしょう。 いくさんタイプでぃるど『ナイトフィーバー』です。」 「ふぃーばー!!ビリビリビリッ!」 希少種でぃるどはちょっと高価だが、てんこを飼える程度の裕福な飼い主ならば問題ない。 「挿入すると電流が流れます。体内の敏感な場所に一撃食らえば、いかにてんこでも当分は満足してくれるでしょう。」 「ほぉ・・・これはすごい!ありがとうございます!!」 「お買い上げどうもー!あ、いい機会だから試供品もどうぞ。 レイパーありすタイプの強震動でぃるど『都会の性の乱れ』です。なかなかの代物ですよ。」 「んほぉぁああああん!らめぇ、ありす、とかいはのしゅくじょなのにぃぃぃ!!グィングィン・・・」 「こりゃアグレッシブ!いやいや、いつもいい商品紹介してくれてありがとうございます。また来ますねー。」 ・・・当然あれも、てんこを飼うにあたっての問題に対し、根本的な解決にはなんないんだが。 それからしばらくして、2人目の客がやってきた。 「ウチのふらんが拡張しすぎで・・・ノーマルサイズじゃ足りないって」 この客の飼いゆっくりは胴付きふらん。 ふらん種は、捕食種の代表とも言えるくらいに高い理性・攻撃性が特徴なので、 そうそう変な趣味に走る事はないのだが・・・ もちろん、個体差というヤツはあるので、この客の飼いふらんは、変わり者だったんだろう。 「では、この『でぃるど』はどうでしょう。 サイズ可変、最大長さ58cm、最大直径18cmの、すいかタイプでぃるど『ミッシングパープルパワー』です。」 「おしゃけ~、おっきするからおさけちょ~らい~。ゴキュゴキュ!プハー!」 すいかタイプは、アルコールも補給してやる必要があるのが難点だが、 それにしたって、拡張趣味の胴付きふらんなんぞよりは手間もかからないだろう。 「・・・でも拡張のしすぎは体に悪いから気をつけて下さい。 すいかタイプでも満足できなくなると、今度こそ病院行きですからね。心身ともに。」 「わかっちゃいるんですが・・・可愛いふらんにおねだりされるとついついねぇ。」 ・・・かわいがる事と、甘やかす事を分けて考えられる人間は、そんなに多くないのかもしれない。 結果的には不幸になるとわかっていても。 それからしばらくすると、また次の客が店に入ってきた。 「うぃ~す!来たよ~。」 「しろぉ、しろぉ~。」 くっちゅ、くっちゅ、くっちゅ、くっちゅ。ぐちゅっ!! 「しろぉ~っ!!」 「・・・外でやってると、捕まりますよ。」 「ははは、心配すんな!警察如きに俺たちの絆は壊せん!!」 「・・・ご自由に。」 駅弁の体位で合体したまま入ってきたのは、近所のHANZAIお兄さんと調教済みの胴付きえーき。 特にお兄さんは、この店に週4でやってくる常連さんだ。 「・・・でな!今日あたり、あにゃるも開発してあげようと思うんだ!えーきもいい感じに変態になってきたからな!」 「しろ~(おにいさんのえっち・・・へんたいさんがすきなのは、おにぃさんでしょ)。」 こんな店をやっていてなんだが、この手の客は苦手だ。 なんというか、恥じらいというものは大事だと思う。 「『でぃるど』はキツイか・・・じゃあ、初心者向けの小型ローターで、ああ、ありました。 ちぇんタイプ子供用ローター『ひとりでできるもん!』です。」 「わきゃるよー!えーきをしゅっきりーさしぇるんだねー!」 ぷるるっ!ぴょんぴょんっ!ぶるん、ぶるるんっ!! 「く、くろ~(ゆぅ・・・ひゃぁっ?こんなにびくびくって・・・なんかこわいよぉ。)。」 「んん~?ああ、えーきが乗り気じゃねぇな。しゃーない、他の商品あるか?」 この胴付きえーき、ムチャな飼い主に育てられてる割には可愛い反応をする。 まあ、未体験の世界への扉を開くのは、誰だって怖いものだ。 「ローターが元気すぎて怖いみたいですね。じゃあ、一番弱いのでイキましょうか。 ぱちぇタイプ初心者用ローター『賢者の甘い誘惑』です。」 「むっきゅりっ!けんじゃのてくをみせちぇあげりゅわ!」 ぷるぷるぷるぷる・・・ 「しろ~しろ~!(ゆぅん・・・あ、これかわいー。やさしくぷるぷるしてて、きもちぃいよぉ。)」 「気に入ったみたいだな。んじゃ、前用にも一つ買ってくわ。いつものと一緒に包んでくれぃ。」 「はい、いつものですねー。今日も特大、河童ローション付きでいいですか?」 「オッケー!」 ちなみにいつものとは、にとりタイプ鋲付きでぃるど『おばけキューカンバー』。 「ヒュイー!ヒュイー!」 ドルルルルルルルギリュルルッルル! 独立可動パーツ20以上、硬質ゆっくり皮製の鋲付きというグロテスクな『でぃるど』で 素材のにとりも気性の荒い暴れん棒を使ってある特別仕様だ。 あのえーき、もはや普通のぺにぺになんぞでは満足できないだろう。 「さあ、早く帰るか!たっぷり可愛がってやるぞ!ははははは!!」 「ヒゅいぃィぃいいイイ!ひゅいィぃいいイイいい!!」 ぶろろろろろろごごごごごごご・・・・ 「くろぉ、くろぉぉ(えーき、もうがまんできないよぉ。はやくたべさせてぇ。)。」 「ほぉ、もうビシャビシャじゃねぇか。しょうがない、ここで・・・」 「家に帰ってからご使用ください。」 こうして今日も、この町では多くの『でぃるど』が購入されていくのである。 人間と、胴付きゆっくりたちの淫靡な欲望が尽きない限り、今後も多くの商品が作られ、売れていくのだろう。 -------------------------------------------- ところで、町中では『でぃるど』によって、野良ゆっくりの間にちょっとした騒動が起こったりしていた。 「(ゆふふ・・・うどんげ、はやくこないかな?きょうもあちきがおどろかせてあげるよ~・・・)」 野良こがさが、いつものように近所の飼いうどんげを驚かしてあげようと (実際は、優しいうどんげが驚いてあげているだけだが)自販機の影で待ち伏せしていた。 「うらめし・・・ゆ?」 「ゆふぅ・・・ふぁ・・・」 だが、人間さんのおうちから出てきた今日のうどんげは、どうも様子がおかしかった。 表情は苦しそうで、息遣いも荒い。 「(ゆぅ、うどんげ、びょうきさんなのかな?)」 こがさはビックリさせるのは好きだが、他のゆっくりが不幸になるのは別に好きではない。 最近だと自分にビックリしてくれるゆっくりは、このうどんげだけということもあり、 少なくともこがさにとっては、大事なお友達だったのである。 べちゃっ! 「?」 と、その時、うどんげのスカートの中から、何かが落ちてきた。 「ゆぁぁ・・・おとしちゃったぁ・・・」 「?うらめし・・・ゆ?」 スカートの中を切なそうにもじもじさせていたうどんげが、か細い声を上げた。 ブブブブブブブブ・・・・ その足元には、れいむタイプでぃるど『夢精封印』。 どうやらこのうどんげ、挿入したまま散歩をしてみたいという欲求に耐えられなかったらしい。 「れいみゅをはやくいれちぇにぇ!しゅっきりさせちぇあげりゅよ!」 「ゆぁぁ、どうしよう。どろがついちゃったぁ。」 だが、『でぃるど』などというモノがある事を知らない野良こがさは、 まったく違う想像をしてしまった。 「ゆわぁぁあ!?うどんげから、へんなおぢびぢゃんがうばれだぁぁあ!?」 確かに知らないゆっくりから見れば、こういう事にしか見えないだろう。 まむまむからエラくグロテスクなおちびちゃんが落ちてきたのだから。 「あ、こがさだぁ。ごめんね。おどろかせちゃ・・・」 「ゆぁぁああああ!?あ、あぢぎにちかよらないでぇぇえええ!!」 「え?あの・・・」 「さでずむっ!?さでずむぅぅうううう!?」 「・・・いっちゃった。」 こんな事故が毎日のように町で起こるうち、野良達は飼いゆっくりになろうとか 人間さんにごはんをもらおうとか考えなくなっていった。 人間さんに飼われると、気持ち悪いおちびちゃんが生まれるとかなんとか。 そして、 「れいむー!まりさー?あれぇ?最近来なくなっちゃったな・・・」 こちらは、庭にやってくる野良ゆっくり達に餌付けしていた、愛でお姉さん宅。 だが最近、野良ゆっくり達が庭にやってこなくなってしまい、少々残念そうである。 では、その野良達はどうしたのか。 庭に行かなくなった野良ゆっくり達のうち、この野良れいむ一家を見てみよう。 「みゃみゃ・・・おにぇーしゃん・・ごはんしゃん、もってきてくれちぇ、るよぉ・・・いかにゃいの?」 「ゆぅぅうう、だめだよ!にんげんさんとかかわると、 へんなおちびちゃんがうまれちゃうんだよ!ゆっくりりかいしてね!」 「しょ・・うだ、にぇ・・・でも・・・おにゃか、しゅいちゃよぉ・・・」 しかし、これまで餌付けされることでなんとか生きながらえていた野良が、 簡単に生活を変えられるほど町中は甘くない。 「おちびちゃん、がまんしてね!ゆっくりだよ!ゆっく」 「もっちょ・・・ゆっくち、しちゃ、かっちゃ・・・」 「ゆ・・・?おちびちゃん?おちびちゃぁぁああん!!ゆっぐぢめをざまじでぇぇええ!!」 こうして、 『でぃるど』発売から数か月間の間に、ゆっくり好きの人間達から施しを受けていた町の野良ゆっくり達は、 食料を得る術を失い、次々と命を落としていった。 その数は、町に住んでいた野良ゆっくりの3割とも、5割以上とも言われている。 そして・・・ 生き残りの野良達も、何か新しいモノに目覚めたお兄さんたちによって、 愛と受難の日々を送る事になっていたのであった。 「ゆんやぁぁああ!?おにいさん!こないでね!こっちこないでね! れいむ、かいゆっぐりになんてなりだくないぃぃいい!!」 「まあ、そう言わず試してみな。すっきりは度胸!きっと気持ちいいぞ!」 「ゆんやぁぁあああ!?やめでぇえええ『ずぷっ!』ゆ・・・ゆぅん。 こ、こんなの、はじめてのかんかくだよぉ・・・」 「ああ、いいだろう?俺は愛でお兄さんだからな。もっとたっぷり可愛がってやるぜ。」 「『ずぷぷっ』ゆはぁぁあああん!?らめぇぇぇええ!」 今年に入ってから、『でぃるど』の国内総売り上げ金額はすでに150億円を超えたとの事である。
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「おにーしゃん、ゆっくりしていっちぇね!」 自分は可愛いと言わんばかりに、自信たっぷりにそう言う赤まりさ。 キリッとした眉毛、キラキラと輝く瞳、ぷっくらとした頬は正に健康な証であろう。 「まりちゃはまりちゃなのじぇ!まりちゃはとってもゆっくりしてるのじぇ! だからおにーしゃんは、まりちゃをゆっくりさせるのじぇ!」 これはペットショップで1匹30円で売られている、餌用の赤ゆっくりだ。 なぜこいつが俺の机の上に居るとかの言えば、当然答えは一つである。 泊まりを覚悟で買出しを済ませて仕事をして居たのだが、思ったより早く片付いてしまったのだ。 とはいえ、終電はなく、職場内にはTVはない。 TV見るためにわざわざ食堂に行くのも面倒なので、暇つぶしにペットショップで買った赤まりさで、 これから少し遊ぼうと思ったのだ。 「ゆわーい!おしょらをとんでるのじぇー!」 摘み上げただけで、お決まりの台詞を言う赤まりさ。 たったこの数センチの高さで、空を飛んでいる気分を味わえるというのは、何とも幸せな奴らである。 「ゆゆ?にゃんだかあんよがむじゅむじゅするのじぇ?」 ムズムズするのは当然であろう、俺がゼリー状の瞬間接着剤をあんよに塗っているのだから。 むず痒そうに、あんよをブリブリ振る赤まりさ。 俺はそんな赤まりさを、机の上においてある紙の上に乗せる。 そして携帯電話を赤まりさに近づけて、着信音として登録してある音声を聞かせる。 「ユックリシテイッテネ!ユックリシテイッテネ!ユックリシテイッテネ!」 「ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」 こうしておけば、しばらくは動かない。 これを2分ほど鳴らしておく。 「ゆひーゆひー…ちょっとつかれたのじぇ…あんまりゆっくりできなかったのじぇ…」 挨拶のしすぎで少し疲れ気味の赤まりさ。 そんな赤まりさを指で押してみる。 「ゆゆーん?!くすぐっちゃいのじぇー♪おにーしゃんはゆっくりできるのじぇー」 撫でられたと勘違いした赤まりさが、気持ちよさそうに目を細める。 実際には、あんよが紙にくっついているかを確認しただけ。 これで逃げ回ったりする事もないだろう。 俺はそんな赤まりさを眺めつつ、机の引き出しからカッターナイフを取り出す。 少し長めにカッターの刃を出し、赤まりさの目の前でちらつかせる。 「ゆゆ?!これなーに?とってもきらきらしてるのじぇー♪」 宝物でも見つめるかのように、目を輝かせる赤まりさ。 サクッ! 「ゆぅ?」 一瞬の事で、なにが起きたのか理解出来ない赤まりさ。 自分の頬に刺さったそれを不思議そうに眺める。 だが、すぐに襲ってくる痛みに両目を見開くと、大声で泣き叫ぶ。 「ゆっぴゃいぃぃぃ?!いたいのじぇぇぇぇぇ!どうにゃってるのじぇぇぇぇ?!」 俺はカッターを引き抜くと、先程と同じ様に赤まりさの目の前で、それをちらつかせる。 「ゆひぃぃぃ!まりちゃのあんこしゃんがぁぁぁぁ!こわいのじぇぇぇぇ!こっちくるにゃぁぁぁ!!」 カッターの刃を見て怯える赤まりさ。 刃を顔に近づけるだけで、必死に仰け反り逃げようとする。 だが、あんよに紙が張り付いている為、逃げ出すことが出来ない。 「ゆぅぅぅぅ?!どうしちぇあんよがうごかないのじぇぇぇぇ?!」 ようやく動けない事に気がついた赤まりさ。 頬の痛みも忘れたのか、今度は必死にあんよを動かそうとしている。 「ゆんやぁぁぁ!あんよさん、うごいちぇねぇぇぇ!!どぼしちぇうごかないのじぇぇぇぇ!!」 先程の傷口から、餡子が漏れている事にも気がつかず、必死の形相でもがく赤まりさ。 このままだと出餡多量で死んでしまうので、応急処置を施す事にする。 カチッ!カチッ!カチッ! 「ゆぴゃ!ゆぎゃん!ゆっぴぃぃぃぃ!!」 傷口をホッチキスで塞いでおいて気がついた。 これも接着剤で塞いでしまえば良い事に。 「いたいのじぇぇぇぇぇ!これとっちぇぇぇぇ!ゆっくちできないのじぇぇぇぇ!!」 あんよが動かない事も忘れ、再び痛みに涙する赤まりさ。 色々と忙しい奴だ。 とりあえず、せっかくなので反対の頬にもカッターを刺してみる。 「ゆちゅぶ!ゆえぇぇぇぇぇん!いちゃいのやだぁぁぁ!きらきらさんもきらいなのじぇぇぇぇぇ!!」 枯れてしまうのではないかと思うほど、涙を撒き散らす赤まりさ。 出来た傷口に、ゼリー状の瞬間接着剤を流し込む。 「ゆびぇぇぇぇぇん!しみるのじぇぇぇぇぇぇ!もうやだぁぁぁ!おうちかえるぅぅぅぅ!!」 帰る家もないくせに、あほな事を喋りながら泣き喚く赤まりさ。 傷口はすぐにボンドが固まったものの、隙間が開いていたために、 固まった透明なボンドから餡が見えていた。 「どぼしてこんなことしゅるのじぇぇぇぇ!おにーしゃんはゆっくちできないのじぇぇぇぇ!!」 大雑把に傷を塞いだら、赤まりさが怯えながらも不満を訴えてきた。 俺は水分補給と体力回復をかねて、オレンジジュースを少し浴びせてやった。 「ゆびゃびゃい!ゆぅぅぅぅ?!なにこりぇぇぇぇ?!おいちー!!ゆっくちできるのじぇー!」 途端に顔色が良くなり、幸せそうにはしゃぎ出す赤まりさ。 元気になったところで、今度はシャープペンを取り出す。 芯を少し長めに出し、それを赤まりさの額に突き刺す。 「ゆぴゃい!いちゃいのじぇぇぇぇぇ!!」 深く刺しすぎて中枢餡を壊しても面白くないので、皮に穴を開ける程度にしているのだが、 それでも大泣きする赤まりさ。 その表情が思いのほか面白かったので、同じ様にシャープペンの芯を顔のあちこちに刺していく。 「ゆびっ!ゆぎゃ!いちゃ!やめちぇ!ゆぐっ!ゆぴぃ!」 芯を刺す度に苦痛に顔を歪め、可愛らしい悲鳴を上げる赤まりさ。 気がつけば、ウニの様に体から黒い針を覗かせていた。 「ゆびぇぇぇ…いちゃいのいやぁぁぁ…ゆっくちできにゃいぃ…」 大分疲弊してきたので、ここで再度オレンジジュースを浴びせる。 「ゆびゃびゃ…あまあま……」 少し顔色は戻った様ではあるが、イマイチ元気がない赤まりさ。 仕方ないので餌をあげる事にする。 俺はキャラメルを箱から取り出し、赤まりさの口の中に無理やり押し込んでいく。 「ゆぐむぐももぉ?!………おいちー!あまあましゃんだよぉぉぉぉ!!」 キャラメルが口の中いっぱいに収まっているはずなのに、途端に元気に喋り出す赤まりさ。 まったく、いい加減な奴らである。 赤まりさは針山にされた事も忘れたかのように、幸せそうにキャラメルを咀嚼している。 ところが、 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせぇぇぇ!うめっ!これめちゃ…ガツガツ、むっ……… ゆうぅぅぅぅ?!はがぁぁ?!まりちゃのはがぬけないのじぇぇぇぇぇ?!」 どうやら、キャラメルに歯が刺さったまま抜けなくなった様だ。 人間ですら歯の詰め物が取れたり、下手をすれば、弱った歯が抜けたりもするのだ。 それをゆっくり如きが、キャラメルや、ソフトキャンディーの類を迂闊に噛めば、 こうなるのも当然であろう。 幸せそうにしていたのも束の間、一瞬にして大好物のあまあまが、ゆっくり出来ない凶器に変貌したのだ。 「ゆぎゅぅぅ!むぎゅぅぅぅ!とれないのじぇぇぇぇ!ゆえぇぇぇん!だれかたすけちぇぇぇぇ! まりちゃをゆっくちさせるのじぇぇぇぇぇ!!」 他力本願なのはいただけないが、助けを求められたので、 赤まりさの救助活動を行う事にする。 俺は半開きになった口に鋏を閉じたままで突っ込んだ。 そして鋏を縦にして上下の歯に押し当てると、そのまま鋏を開いていく。 「ゆっびょぅ?!…ゆっぎゃぁぁぁぁ!いたいのぜぇぇぇ!!はがぁぁぁぁ!まりちゃのかがやくはがぁぁぁぁぁ!!」 歯が上二本、下1本、キャラメルに刺さったまま抜け落ちた。 歯付きのキャラメルを見ながら、悲しそうに泣き喚く赤まりさ。 流石に少し可愛そうになったので、小型のガチャ玉に例のごとく接着剤をつけて、 赤まりさの抜け落ちた歯のあった場所にねじ込む。 「ゆががががっ!やべべぇぇぇぇ!ぎぎぎべぇ!いちゃいのじぇぇぇぇ!!」 サイズが合わなかったせいもあり、周囲の歯が若干欠けたり、 歯並びが悪くなったりもしている様だが、なんとか即席の入れ歯が出来上がった。 「ふえぇぇぇぇ!にゃんにゃのじぇこれはぁぁぁぁ!!ゆっくちできないのじぇぇぇぇ!!」 早速入れ歯の感想を教えてくれる赤まりさ。 両目から涙を溢れさせて感動してくれている様だ。 俺はそんな銀歯の赤まりさから帽子を取る。 「ゆ!やめちぇぇぇぇ!おぼうしかえしゅのじぇー!ゆんやぁぁぁ!ゆっくちできないぃぃぃぃ!!」 すでに十分ゆっくり出来ない状況なのだろうが、 それでも帽子等の飾りに異常な執着を見せるのは、赤ゆといえどもゆっくりと言ったところか。 帽子を追いかけようとしているのか、飛び跳ねようとしているのか、 必死に体を伸ばそうとしたり、くねらせている。 大泣きしながらも、必死に舌を伸ばして帽子を掴もうとしているのだろうが、 当然そんな事をしても無意味である。 赤まりさの必死の様相はまさに気持ち悪いの一言に尽きるだろう。 そんな赤まりさの必死の訴えを無視して、俺は帽子を穴あけパンチの片側に押し込む。 そして一気に穴を開ける。 「ゆぅ?!」 何をしているのか解らないのだろうが、雰囲気的にゆっくり出来ないと解るのか、表情をさらに曇らせる赤まりさ。 俺は赤まりさにワザと見せ付けるように、帽子のつばに等間隔になるように穴を開けていった。 「ゆえぇ…にゃにこりぇ?!…やめちぇ!…やなのじぇ!…おぼうし…しゃん…ゆびぇえぇ…ゆっくち!… ゆっくち…ゆっくちぃぃぃ!」 赤まりさの必死の訴えも虚しく、穴だらけになっていく帽子。 これはこれでお洒落だと思うのだが、赤まりさは気に入らない様子だ。 穴だらけになった帽子を見つめては、弱弱しく「ゆっくち…ゆっくち…」と繰り返すばかりになってしまった。 俺が帽子を赤まりさの目の前まで持ってくると、必死に舌を伸ばして帽子を舐め始めた。 「ぺーろ、ぺーろ、おぼうししゃん…ゆっくちなおるのじぇ…ぺーろ、ぺーろ…」 お飾りを破壊した時の、黄金パターンを見せてくれる赤まりさ。 俺はそんな赤まりさの頭を、タイミングを見計らって指で押さえつける。 「ゆっみゅぶぶぅぅぅ?!」 情けない声をあげる赤まりさ。 丁度舌を歯ではさむ形で口を閉じる事に成功した。 俺はそのまま歯で舌を噛み切らないように慎重に、まりさの歯を接着剤で固めていく。 涙目で何かを訴えている様ではあるが、その程度で止めるくらいなら、 初めからこんな事はしていない。 接着剤が乾いたのを見計らい、押さえていた指をどかす。 「むみゅぅぅ!ふみゅぅぅ!むぐぐぅぅ!」 必死に口を開けようとしているのか、舌を引っ込めたいのかは知らないが、 なにやら固められた歯を、必死に動かそうとしている赤まりさ。 だがそれも、せいぜい口からはみ出た舌が、ちょろちょろと動く程度でしかない。 せっかくなので、この飛び出た舌で少し遊んでみよう。 まずはブラックコーヒーの残りを、少量舌に垂らしてみる。 「むびゅびゅぶぅ?!!」 両目を見開き、白目を剥きながら悶絶する赤まりさ。 小刻みに震えているのが何とも可愛らしく、気持ち悪い。 続いて歯磨き粉を少量舌に乗せてみる。 「みゅみゅみゅぅぅぅ?!!!!」 舌の上の刺激物に耐えられないのか、全身から変な汗としーしーを大量に放出する赤まりさ。 紙の上だから良いようなものだが、それでも汚らしい事には変わりない。 罰として、しーしー穴に柿の種を突っ込んでやった。 「むぎょぶぅ!!」 すると途端に顔色が悪くなる赤まりさ。 流石にやり過ぎたかと思い、柿の種を取り除き、オレンジジュースを浴びせる。 「むひっ…むひっ…むひっ…」 何とか峠は越えたようだが、弱ってきた赤まりさ。 こいつはそろそろ限界かもしれない。 大分赤まりさには楽しませて貰ったが、 残念ながら、この赤まりさにも飽がきてしまった。 そろそろ紙に包んで捨てようかと考えていると、ある物が目に入った。 せっかくだから、これを使ってもう少し遊んでみる事にしよう。 「むびぃぃ!むびぃぃぃぃ!!」 それを見ただけで、元気に反応してくれる赤まりさ。 餡子脳とはいえ、多少は記憶が残っているのだろう。 まあどうせ最後はゴミ箱行きなのだから、存分に楽しませてもらおう。 「まりさ、良い暇つぶしになったよ。おかげでゆっくり出来たよ」 「むびぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!」 俺は優しく微笑みながら、最初で最後の言葉を赤まりさに送った。 「おにーさん!おはようなんだぜ!ゆっくりしていってね!」 「あぁ、ゆっくりしていってくれ…」 朝食を買いに出かけると、職場の近くに住んでいる野良まりさが挨拶をしてきた。 こいつには時々餌を与えているので、俺に対しては礼儀正しく警戒心もない。 「ああ、そうだ。今日はこれをやろう」 「ゆゆ?!なんなんだぜ?あまあまなんだぜ?!いつもありがとうなんだぜ!!」 俺はビニール袋から「それ」を取り出して、野良まりさの目の前に放った。 「それ」が小刻みに震えているように見えるのは、気のせいではないだろう。 これは昨晩遊ばせて貰った、赤まりさの成れの果てである。 「それは一口で食べると美味しいんだぞ。良く噛んで味わえよ」 「ゆわーい!さっそくいただくんだぜ!」 そう言うと、野良まりさは器用に赤まりさを舌で絡め取り、口に運んでいった。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわ………ゆっぎゃぁぁぁぁ!いだいんだぜぇぇぇ!!なにかささったんだぜぇぇぇぇ!!」 野良まりさが突然騒ぎ出す。 「あぁ、きっと小骨でも入っていたんだな」 「ゆぎゃぁぁぁ!こぼねさんはいやなんだぜぇぇぇ!!おにーさん、たすけてほしいんだぜぇぇぇ!!」 そう言って必死に大口を開けて、俺に助けを求める野良まりさ。 口の中には赤まりさの残骸と、廃棄したカッターナイフの刃が、あちこちに刺さっていた。 その赤まりさに小骨を、細かく折った廃棄処分のカッターナイフの歯を仕込んだのは、 俺だというのに随分と信用されたものだ。 俺は優しく笑いかけながら、別の袋に入ったそれを野良まりさの口の中に放り込む。 「ゆもごごごぅ?!ゆっげろぉむ!むむむむぐぅぅぅぅ!!」 俺が口に放り込んだのは昨日の夕食で出たゴミ。 少量の茶殻、劇辛スナックの入っていた袋を裏返したもの、折った割り箸等々。 それを吐き出そうとした野良まりさの口を、無理やり塞ぐ様に野良まりさの頭に足を乗せる。 カチッ!カチッ!カチッ!カチッ!……… 「ぎびっ!むぎっ!ぎぎっ!ぐぎぃ!………」 口が開かないようにホッチキスで丁寧に塞いでいく。 普段凛々しい姿の野良まりさは、苦痛に顔を歪め情けない顔で泣いていた。 そう、元々この野良まりさに餌付けしていた理由は、こうやって楽しく遊ぶためなのだ。 俺は野良まりさを蹴りながら、近所のコンビニに向かった。 蹴るたびに涙を撒き散らせながら、転がっていく野良まりさ。 帽子は途中で落ちたので、ビニール袋越しに拾い上げて持っていく。 コンビニに着く頃には、体中に切り傷やアザの様な物だらけでボロボロだった。 俺はビニール袋越しに野良まりさを掴むと、その表情をじっくりと見つめる。 野良まりさは困惑と恐怖が混ざった表情で、俺を見ていた。 きっと、どうしてこんなことするの?とか、ゆっくり出来ないとか言いたいのだろう。 「まりさ、今までありがとう。おかげで楽しめたよ」 優しく野良まりさに微笑みかけると、俺はコンビニに据え付けてある、 野良用ゴミゆ箱の中に、野良まりさを押し込んだ。 完 コンペでれいむ(でいぶ)ばかりだったので、 反動のようにまりさを苛めたくなりました。 徒然あき
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「ふたば系ゆっくりいじめ 822 ゆんやー粉/コメントログ」 ゆふふ -- 2010-06-17 10 49 37 な・・なんて便利な粉なんだ -- 2010-09-23 19 19 50 色々応用効きそうな粉だよね 奪った帽子にまぶして返してやったり、粉まぶした餌だけ用意して箱に入れて飼育してみるとか。 -- 2010-10-03 06 46 06 便利で面白そうな粉なんだぜ! 皮を剥いだゆっくりに、この粉で皮を作ってあげるとどうなるのかなー?wkwk -- 2010-11-11 11 15 29 節分に豆の代わりにゆっくりに投げつけてあげたいなwww -- 2011-03-15 17 13 36 すげぇ! -- 2011-10-17 01 21 57 ゆんやー粉欲しい!ゆっくり出てきやがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!! -- 2011-10-23 20 45 41 ゆっくり自身に霧吹きでスプレーしてあげたいな お飾りに吹きつけたら自ら捨てるかな? -- 2011-11-21 12 45 00 ↓↓ゆっくり自体がいないじゃん -- 2012-07-19 00 26 09 なんて家庭的な鬼威惨なんだ -- 2012-07-21 16 04 12 これものすごい発明だな。「チョコレート」に勝つんだからな。 チョコにまぶしたなら「むーしゃ、むーしゃ.....なみだのあじー」ぐらいかと思ったが。 -- 2012-09-11 14 50 48 ドスや捕食種や死臭に慣れてるレベルの重度のゲスには効かなそうなのが難点だな -- 2013-07-31 01 48 33 虚勢とかしなくても生まれた赤ゆに片っ端から粉かけたら子供生まなくなるんじゃなかろうか -- 2014-02-02 09 26 23 ジョジョとモンハンワロタwwwwごはんさんとトイレにまぶしたら→ごはんさんが食べられなくて 餓死又はうんうんさんが出せなくて破裂だなwwww現実だったら絶対買うなコレwwww -- 2014-07-30 16 35 29 DIO「(だが断る)て、有名だよな!?」 ブロリー「拒否ネタでは、多いからな。」 -- 2014-11-17 19 16 59 まりさじゃなくてでいぶにしろよ・・・それにこの家族奴隷とは言ってるがまりさが気絶した時に糞ゲスでいぶみたいにあいつがいなくなって清々したパターンじゃないからあんま恨めないんだよな・・・ -- 2016-03-26 19 34 04 悪さした飼いゆっくりのお仕置きにも使えそうでいいね、コレ -- 2017-02-05 23 22 21 モンスターハンターネタ若干や草www -- 2017-10-01 21 01 00 匂い分析して「ゆっくり死臭芳香剤」とか作れば、粉を振り撒く手間が無くなりそうww -- 2018-01-04 23 22 37
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注:某マンガのパロディが含まれています 「ゆぎゃあああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!ゆっぐりさぜでぇぇぇぇぇぇぇぇっっっ!!!!」 「むぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅぅぅぅぅぅぅっ!!!!!」 「いだいんだぜぇぇぇぇぇっ!!!!ばりざをはなし・・・ゆぎぎぃぃぃぃぃぃぃっ!!!!」 ゆっくりたちのすさまじい悲鳴が響き渡る。ここでは日常茶飯事、ありふれた光景だ。 ここのゆっくりたちは皆強制労働させられている。今絶叫していたゆっくりたちはサボって鞭で叩かれているところなのだ。 ここは罪を犯した罪人・・・ではなく罪ゆっくりを収容する超巨大監獄『ゆンペルダウン』・・・。 その実態は謎に包まれていたが、今日私はここへの取材を許可され中に入れてもらっている。 まず中に入って感じたのはとてつもなく甘い匂い・・・そして耳に残るゆっくりたちの悲鳴・・・ 「なるほど・・・まさにゆっくりにとっては地獄ですな・・・。メモメモ・・・。」 「じっくり見ていってくださいね。時間はいくらでもありますからね・・・。」 ゆンペルダウンの責任者である青年・・・人呼んで『監獄鬼異惨』が私を案内してくれている。 彼は若干20歳にしてここの全ての責任を任せられているスゴ腕の青年だ。虐待ランクは最高のSランクであり、 最強のSランクだけで構成された『ゆ虐七連星』の1人であると言われている。よく分からないがすごいらしい。 「ゆンペルダウンは全部で6フロアあるんですよ。順番にさらりと紹介していきましょう。」 「はい、私も中に入れて嬉しい限りで・・・。ゆっくり見ていきますね。」 「ゆっ!?おにいさんゆっくりして・・・。」 「はいはい働け働け。」 鬼異惨の鋭い蹴りが私に反応したれいむに炸裂した。軽い蹴りに見えたが、れいむは思いっきり吹っ飛び壁に激突していた。 「ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛・・・。」 「痙攣してる暇があるなら働け。とにかく働け。さっさと働け。」 「あの~・・・。あのれいむ死にそうですけど・・・。」 「ええ、どうやらあのれいむは痙攣することで他のゆっくりたちを戒めているようですね。その心意気に免じて少し休ませてあげましょう。」 鬼異惨はそう言うとさっさと歩いて行ってしまった。マイペースな方だなぁ・・・。私は急いで追いかけた。 ちなみに後ろを見てみるとさっきのれいむがピクリとも動かなくなっていた。多分死んだのだろう。 「ここはフロア1、最も罪の軽いゆっくりが収容されています。名前は『労働地獄』、その名の通り1日20時間労働させています。」 「睡眠時間4時間ですか・・・。確かに地獄ですね・・・。」 「いいえ、食事の時間を考えれば実際の睡眠時間は3時間程です。それでもゆっくりは簡単には死なないのです。」 彼の話では、ここのゆっくりの犯した罪は『人間からあまあまを貰おうとした罪』や、『人間に対して暴言を吐いた罪』などらしい。 辺りを見回すととにかくゆっくりたちが重そうな岩を運んだり、口でロープを引っ張ったりしている。 種類は様々、れいむ・まりさ・ぱちゅりー・ありす・ちぇん・・・とだいたい揃っていた。 「ちなみに捕食種はここにはいません。大切な労働力を食べてしまいますからね。」 「はぁ・・・なるほど・・・メモメモ・・・。」 「ここのゆっくりは約1ヶ月で外に解放されます。実際ほとんど途中で死んでしまうので出れるのはほんの2・3割ですが・・・。」 「外に出しちゃうんですか?そんなことして平気なんですか?」 「あくまで軽い罪ですしね、仮に出れてももう2度と人間と関わろうとはしませんよ。さて・・・次はフロア2です。」 階段を降りるとフロア2に到着した。見渡した瞬間、さっきのフロア1とは別次元だと分かった。 大量のケースに入れられたゆっくりたちがズラリと並んでおり、全員頭からは茎が生えていた。 茎には赤ちゃんがぶら下がっておりゆぅゆぅと寝息を立てている。上だけ見れば癒される光景だ。 だが、下の光景・・・つまりの親のゆっくりを見ると、ここがゆっくりできない所であることを思い出させてくれた。 親ゆっくりの顔は種族個体関係なく全員生気を失った、死んだような顔をしていたのだ。じっと見てるとこっちが鬱になるような顔だ。 「えっと・・・ここは・・・?」 「ここはフロア2、名付けて『出産地獄』です。見ての通りひたすら赤ゆっくりを産ませるフロアです。」 「こりゃまたきつそうですねぇ~・・・。メモメモ・・・。」 「犯した主な罪は『野菜が勝手に生えてくると思い込み畑に侵入した罪』、『ゴミ袋を破り中身を漁ろうとした罪』などです。未遂で終わった奴らはここで、 実際に被害を出した場合フロア3に送られます。」 見てみると生えた茎はすぐに従業員に毟られ、根っこを砂糖水に浸けられ運ばれて行った。茎が無くなったゆっくりは反応せずただ死んだような目をしているだけだった。 すると別の従業員が何か餡子っぽい物体をゆっくりに注射で注入し、体を揺らし始めた・・・。 「んふぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!すっきりぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!!!」 「あ、また茎が生えてきましたね。あのれいむ今の瞬間だけ目が輝いてたな・・・。」 「常にチューブで栄養を与えているので絶対に死にません。さっきの注射にはいわゆる・・・赤ゆっくりの素が入っていたのです。」 「ああ、精子餡ですか。」 「・・・すいませんがその言い方止めてください。私こう見えてシャイなんですよ。」 「あ、すいません・・・(やっぱ変わった人かも・・・)。」 「・・・では生まれた赤ゆっくりたちがどうなるか見てからフロア3に行きましょうか。」 別の場所に案内された私は大量の茎と赤ゆっくりを見た。コンベアーで運ばれ変な機械が茎を検査し、そして3つに別れたルートに流されている・・・。 「ここは赤ゆっくりの体内の餡子を調べて素質を検査する部屋です。」 「餡子で素質が分かるんですか?」 「ええ、上質な餡子程賢い個体に育つ可能性が大きくなるのです。3つに別れたルートはそれぞれ『高級』『中級』『駄作』となっていて、 高級に選ばれた赤ゆっくりは一流のブリーダーの所に送られ飼いゆっくりとして英才教育を受けます。そして中級に選ばれた赤ゆっくりは 加工場に送られ我々人間のおやつになります。最後に駄作に選ばれた粗悪な赤ゆっくりはここのゆっくりたちのご飯になります。」 「ほうほう、実にエコロジーで無駄が無い・・・。すばらしいですね。」 「サンプルを見せましょう。まずこれが高級赤ゆです。れいむ種です。」 「(ぺこっ)ゆっきゅりしちぇいっちぇね!!!」 「ではさっそく・・・クッキー食べるか?」 「れいみゅはにんげんしゃんからもにょをもりゃっちゃりしにゃいよ!!!」 「おお、あの食欲最優先なゆっくりが拒むとは・・・。確かに良い子みたいですね・・・。」 「次は中級赤ゆです。」 「ゆっきゅりしちぇいっちぇね!!!おにーしゃん!れいみゅにあみゃあみゃをちょーだいね!!」 「そして駄作赤ゆです。」 「ゆっ!?おじしゃんはしゃっしゃとれいみゅにあみゃあみゃをもっちぇきちぇね!!!」 「うわぁ・・・これはひどい・・・。」 「ききょえにゃいの!!?ばきゃにゃの!?しにゅの!!?にょうにゃしくしょじじい(能無しクソジジイ)のぶんじゃいで・・・ぴっ!!?」 「おっと失礼・・・。ついすり潰してしまいました。私もまだまだ未熟ですね・・・。さて、フロア3に行きましょうか。」 私は心の中でGJ!!と叫びながらフロア3に移動した。本当はもっとじっくり見ていたいが文句を言える立場では無いので大人しくした。 フロア3・・・到着と同時に悲惨な場所だと瞬時に理解できた。大量のノーマルれみりゃが宙を舞い、胴付きれみりゃが地上を闊歩していた。 そして逃げ惑うゆっくりが次々と食われていく・・・。 「うー!うー!」 「ゆぎゃへぇぇぇぇぇぇっ!!!!あんごずわない・・・で・・・。」 「ばりざぁぁぁぁぁっ!!!?」 「う~・・・。どこみてるんだどぉ~!?おぜうさまをむしするんじゃないどぉ~。」 「ゆぴぃぃぃぃぃっ!!?やべでねっ!!!?はなし・・・ゆぎゃぁぁぁぁぁっ!!!!」 「うー!あまあま~♪」 「もっと・・・ゆっく・・・り・・・。」 「ここはフロア3、別名『れみりゃ地獄』です。人間によって飼い慣らされたれみりゃたちが絶えず餌を求めて徘徊しているフロアです。」 「何と恐ろしい・・・人間で例えるならライオンの群れのど真ん中に放り込まれた気分でしょうねぇ・・・。」 「・・・すいませんがゆっくりの境遇を人間で例えるのは止めてください。饅頭と同じ扱いをしたら全世界の人類に失礼ですから。」 「あ、すいません・・・。」 それにしてもこのフロア・・・ゆっくりたちがあっという間に全滅してしまうのでは・・・私は疑問をぶつけてみた。 「心配ありません。ここのれみりゃたちは皆ゆっくりたちが死なない程度しか中身を吸わないよう訓練されてますから。 ただし胴付きれみりゃに襲われた場合は確実に全部吸われて死にます。ゆっくりたちの食事は毎日配置が変化するので、 れみりゃに襲われると分かっていても餌を求めて動き回らなくてはいけません。」 「ここのゆっくりは野菜を盗んだりゴミ漁りをしたゆっくり・・・でしたっけ?」 「ええ、実際に食害を出した重罪ゆっくりたちです。なので情けは必要ありませんね。ハハハハハッ。」 「わぎゃりゃにゃいよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!わぎゃらにゃ・・・!!!」 「うー!うー!(チューチュー)」 「むぎゅぎゅぎゅぎゅっ!!!!?」 「あまあま~♪うー!」 「ゆぎっゆぎぃ・・・!!もう・・・ごろじで・・・!!!」 「そののぞみかなえてやるどぉ~♪ガブガブ♪」 フロア3の地点でかなりの地獄だ。ここから下は一体どんな地獄が・・・。恐る恐る聞いてみた。 「はっきり言うとフロア4からはあまり面白くないですよ。ただ五月蠅いだけかもしれませんね。まあ来れば分かります。」 フロア4・・・熱い、とにかく熱い暑い・・・。フロアの左右から常に火炎放射が吹き出し、メラメラと燃えている。 炎の中をよく観察すると、何やら袋のような物体が蠢いていた・・・。あれはいったい・・・? 「ここは『獄炎地獄』です。あの袋の中にゆっくりが入っています。袋は耐熱性で決して焼けず、中のゆっくりも焼死することはありません。ただし熱さだけはそのまま感じています。 つまり焼け死ぬような苦しみを延々と受け続ける訳です。ねっ、中が見れないからつまらないでしょう?」 「まぁ・・・確かに・・・。にしても熱いですね・・・。安全スペースにいても熱いですよ・・・。」 「さっさとフロア5に行きましょう。私実はここ嫌いなんですよ。熱いしゆっくりは見れないし・・・。今度改築しようと思ってるぐらいで・・・。」 愚痴を聞きながら私はフロア5に移動した。途中炎から出されたゆっくりが栄養チューブをぶち込まれ、また袋に包まれているのを目撃した。 その時のゆっくりはまりさだったが、最早全くゆっくりしていない顔で絶叫していた。確かに五月蠅い。 「あっここのゆっくりの犯した罪は主に『不法侵入罪』、つまりお家宣言した愚か者たちですね。」 「なるほど・・・メモメモ・・・。」 フロア5・・・私は正直驚愕した。フロア全体にいるゆっくり全てが痙攣していたからだ。 「ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛・・・。」 「あの~・・・ここは・・・?」 「私が最も好きなフロアで、別名『痙攣地獄』。常に致死量スレスレまで中身を機械で抜かれているんです。機械が常にゆっくりの状態を管理して 死ぬスレスレの状態を保っているのです。食事は1日1回しょぼいパン1つだけで、ここのゆっくりたちは常に飢えているんです。愉快でしょう?」 「ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛・・・。」 「声は不愉快ですけど・・・。」 「まあ他のSランクの友人に痙攣したゆっくりが大好きな奴もいましたね・・・。私は彼程好きではありませんが・・・。それでも悪くないと思いますよ?」 「ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛・・・。」 どの種類のゆっくりも絶えず白目状態で痙攣している。普通痙攣し始めたら数分で死に至るのだが、機械がそれを許さないらしい。 死にそうになれば適度にオレンジジュースを与え、回復し過ぎたらまた中身を吸い出す・・・。まさに地獄である。 「最後にフロア6です。せっかくですし案内しましょう。あっここのゆっくりたちは『老人や幼児に危害を加えた罪』がほとんどですね。」 「なるほど~・・・。ではフロア6のゆっくりはどんな罪を・・・?」 「6は・・・『徒党を組んで人間の村を襲い、脅し、略奪した罪』です。つまりドスやドスに従っていたゲス軍団などが収容されています。」 「まさに極悪ゆっくりって感じですね・・・。」 「人間に例えるならフロア6は終身刑みたいなもんですね。でたまに処刑を行うって感じで・・・。」 「あれ?あの~、人間で例えるの止めてって自分で言ってませんでしたっけ・・・?」 「過去のことはどうでもいいのです。さあフロア6に行きましょう。」 何てマイペースな・・・。やはりSランクは一味違うな~・・・私はそう思いつつフロア6に案内された・・・。 「こ・・・これは・・・。」 フロア6は巨大な牢屋で埋め尽くされており、様々なゆっくり、中にはドスも入れられていた。 全員すでに目に光は無く、ただ虚無の闇に包まれていた・・・。 「特殊な音波でゆっくりにしか聞こえない音が絶えず流れています。『お前たちはゆっくりできない、ゆっくりも満足にできないゴミだ』とね。 24時間常に聴き続けることにより精神が崩れあんな状態になるのです。ゆっくりにとって1番の苦しみはゆっくりできないと言われることですからね。」 「ほぉ~・・・。さすがフロア6・・・。確かにゆっくりで無くとも気が狂ってしまうかもしれませんね・・・。」 「ゆ・・・ゆ・・・どすは・・・ゆっくり・・・できない・・・ごみくず・・・ゆふっゆふふふふ・・・。」 「ありすはれいぱー・・・。いきるかちのないかす・・・。とかいはなんてもうそう・・・。」 皆何かを呟いている。駄目だ、不気味過ぎる。私は気分が悪くなり鬼異惨に肩を貸してもらい上へと戻った・・・。 「今日はありがとうございました。おかげで良い記事が書けそうですよ。」 「ええ、いつでもいらしてください。あなたとは気が合いそうだと直感したので・・・。」 気が合うようには思えなかったが、一応笑顔で握手し私はその場を去った。 さて、皆さんいかがだっただろうか?これがゆンペルダウンの正体である。しかし私はさらりと覗いただけ・・・まだ秘密がありそうでなりません。 またいつかここに訪れ、その時はもっと詳しく調査できるように努めたい。う・・・思い出したら気持ち悪い・・・エレエレエレエレ・・・。 このSSに感想をつける
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※ぺにまむ描写を含むので、苦手な方はご注意ください。 ※人間臭いゆっくりが苦手な方もご注意ください。 「むきゅ、ご飯さんいっぱいとれたわね」 「そうね、とかいはなおうちに持って帰りましょう」 山に挟まれた盆地の中、いくつもの群れを擁するゆっくりプレイスがあった。 森はなだらかな起伏に沿って広がり、その葉は紅く染まっている。 秋の山道を踊るように跳ねていくのは、ぱちゅりーとありすのつがいだった。 二匹は狩りちょうどを終えて巣に帰るところだった。 ありすの頭には虫が、ぱちゅりーの帽子には木の実が入っている。 二匹が仲よく歩いていると、 突然ありすが「ゆっ」と呟いて脇道の草むらに入っていった。 ぱちゅりーは草むらの向こうのありすに尋ねる。 「どうしたのよ、何か見つけたの?」 「ぱちゅりー、こっちへきて……」 いぶかしく思いながらも、ぱちゅりーは草を掻き分けて脇道に入った。 ぱちゅりーにはありすの後ろ姿だけが見えていた。 だから、ありすが何をしているのかすぐに気付かなかった。 「ゆふっ、ゆふっ」 「やめちぇぇ~!」 ありすは粘液まみれで小さなゆっくりに全身を打ち付けていた。 その目は血走り、金髪を振り乱している。 ぱちゅりーは驚愕した。 「あ、ありす、何やってるのよ!」 「んほほ、ぱちゅりぃ、あなたもすっきりしましょぉぉぉ!」 「ありす、元にもどって! おねが……い!」 子ゆっくりを無理やりすっきりさせていたありすは、振り返ってぱちゅりーに襲い掛かる。 ぱちゅりーの悲鳴はれいぱーありすの嬌声に掻き消された。 しばらくしてれいぱーありすが道に戻ると、どこからともなくありすたちが現れた。 皆れいぱーばかりだった。 巣穴から、草むらから、木のうろから、どこにいたのかと思うほど大勢のれいぱーが出てくる。 それらのつがいやそばにいたゆっくりたちは、 かつてありすだったれいぱーたちによって残らずすっきりさせられていた。 先頭を行くれいぱーありすに、一匹、また一匹とれいぱーありすたちが合流する。 れいぱーたちはある一つの目的に従って、静かに森を進んでいく。 それは、目に付くゆっくり全てをすっきりし尽くすことだった。 数十年に一度起きるれいぱーの大発生。 れいぱーの発現はありすからありすへ伝染し、いくつもの群れを襲い、 全てのありすが死に絶えるまで終わらない。 かつてない危機がゆっくりプレイスに迫っていた。 子まりさとれいぱー 盆地の中央に広がる草原から藪を挟んだ広い森の中に、ひとつの群れがあった。 木の根元や、石の陰、土の中などにいくつもゆっくりの巣穴が見える。 そのうちの一つ、柔らかい土を掘り抜いた洞窟の中に子まりさの巣はあった。 子まりさは元気よく目を開けた。 隣で眠っている両親を起こさないようにそっと巣の外に出る。 太陽が木々の間から顔を覗かせていた。 朝の光を浴びながら子まりさが大きくのーびのーびをする。 「のーびのーびしゅるよ! もうちょっとでたいようしゃんにとどくにぇ!」 小さな体を精一杯に伸ばす。 伸びきった体がバランスを崩して土の上に倒れかけたとき、 後ろから伸びてきた父まりさのおさげが子まりさを支えた。 「おちびちゃんあぶないよ、きをつけてね!」 「ゆぅ~ゆっくちわかっちゃよ」 父まりさが起きてきていつのまにか子まりさの後ろにいた。 お互いに顔を舐めあって、顔を洗う。 「ぺーろぺーろ! ゆっくりおはよう、おちびちゃん」 「ぺーりょぺーりょ! ゆっくち!」 二匹が穴の中に戻ると、母れいむが待っていた。 母れいむは穴の隅に詰まれていた草を少し噛んで吐き出した。 乾燥した草を口に含んで戻した、簡単な朝食。 「むーしゃむーしゃ! くささんおいしいね!」 「むーちゃ! むーちゃ! ちあわちぇぇぇ~!」 子まりさは三番目の子供だったが、他の兄弟は生まれてから一年以内に れみりゃやゆゆこに食べられて死に、子まりさだけが生き残っていた。 子まりさは、粗末な食事にも顔を輝かせている。 母れいむの唾液でふやけた草は、わずかに甘い味がする。 食べ終わると、父まりさが言った。 「今日は、おちびちゃんといっしょにかりに行こうね」 「ゆゆ! かりきょわいよ!」 「大丈夫、ゆっくりなれていこうね」 「おきゃーしゃんは? おきゃーしゃんはいっちょにくるにょ?」 「みんなでいっしょに行こうね! れいむもおちびちゃんとかりをするよ!」 「ゆわーい!」 母れいむは父まりさが狩りに行っている間、子まりさの面倒を見ていた。 子まりさが成長し母れいむが育児から解放されたため、 一家揃って狩りにいけるようになったのだった。 「おちびちゃんが早く起きちゃったから、今日は早めに狩りに行こうね」 「ゆゆ? まりちゃ、がんばる!」 その日の狩りは子まりさの初めての経験であり、 成ゆんへの重要な第一歩になるはずだった。 彼らが来るまでは。 すっかり顔を出した太陽が草原を眺めている。 草原は群れからは藪を挟んで少しの距離があった。 近くには小さな川が流れ、その向こうには森が広がっている。 遠くには頂上に雪を頂く峰がうっすらと姿を見せていた。 他の群れはまだ来ていない。 この草原は群れの狩場であり、まりさ一家は一番乗りだった。 「ゆっ! ゆっ! しゅごいよぉ~! くさしゃんと、むししゃんと、それから……」 「あんまりお父さんからはなれすぎないでね」 「ゆ? まりちゃはゆっくちしてるよ?」 ゆっくりした花や虫などを見てはしゃぎ、父まりさにたしなめられる子まりさ。 子まりさには、外で見るもの全てが珍しかった。 走り回る息子に注意を向けながら、父まりさは狩れそうな虫を探している。 別の場所では母れいむが地面に落ちた木の実などを集めている。 お互いに視界の届かない場所には行かないようにしている。 捕食種に襲われたとき、警告しあうための行動だった。 草原を跳ね回る子まりさは、変なものを見つけた。 花を咲かせるノコンギクの中の一本が、奇妙に膨れている。 本来花になるはずの花芽にいくつも穴が開きこぶのようなものができている。 それはタマバエの虫こぶだった。 タマバエはヤナギやブナ、ヨモギなどの植物に卵を産み付ける習性があり、 卵を産み付けられた部分は異常発達し、虫こぶとなる。 葉や花など、生みつけられる部位は種類によって様々だが 1~数匹の幼虫は虫こぶの中で育ち、春を迎えると羽化する。 成虫は口がないため2日程度しか生きられず、 雌と交尾し新たな卵を産み付けると死んでいく。 子まりさは珍しい外の景色の中でも、一際変わった形の花を見つけてすっかり興奮していた。 何とかして自分のものにしたいが、まりさの小さな身長ではとても花に届かない。 「はなしゃん、ゆっくちまりちゃにとられちぇにぇ!」 繰り返しジャンプをしたり、のーびのーびをした。 花はそしらぬ顔をして揺れている。 「はなしゃんまりちゃがきらいなのぉ~!? ゆっくちおりてきてにぇ!」 子まりさは顔を真っ赤にして今にも泣きそうになる。 そこへ父まりさが現れた。 おさげで茎の中ほどを押さえて、口まで届いた部分を噛み切る。 あっという間に子まりさの前に折り取られた花が落ちてきた。 「ほら、おちびちゃん、お花さんとれたよ!」 「ゆわぁぁぁ~! おとーしゃんしゅごい~!」 子まりさは体をプルプルと震わせて、父まりさと花に交互に熱い視線を注いでいる。 今にもうれちーちーを漏らしそうなほどに感動している。 「おはなさんはてれやさんだから、ちゃんとおねがいしなきゃだめなんだよ」 「ゆっ、おはなしゃん、ゆっくちありがちょ!」 「よくできたね。じゃあ、次はいもむしさんをとりに行こうか」 「ゆっ! まりちゃはかりのてんしゃいなんだよ! いもむししゃんもちゃんととれるんだよ!」 「はいはい、そうだね」 子まりさは花を帽子の中に大事にしまい、父まりさの後をついていく。 柔らかな風が吹いて二匹の周りの草を揺らした。 ノコンギクの花が静かに二匹の後を見送った。 同じ頃、群れの方角。 藪の中を一匹のゆっくりが走っている。 絡み合う枝葉の間をくぐり抜け、何度も転びそうになりながら必死で飛び跳ね続けている。 荒い息と葉の擦れる音が辺りに響いた。 「わからないよー……どぼじでぇ……!」 長く暗い藪の終わりが見えて、そのゆっくりは光の中に飛び出した。 草むらを跳ねていたバッタが急に動きを止めた。 触覚をうごめかせ、何かを察知したようだ。 素早く伸びてきたおさげがバッタを掴む。 バッタは暴れるが、捕まって頭をかじられてしまった。 父まりさが狩りをしている。 動きの速い虫を捕まえるのは父まりさの仕事だった。 「残りはみんなで食べるよ!」 帽子の中に獲物をしまう。 父まりさのあとをついてきた子まりさは、 前方を行く父まりさが急に止まったので、見事にぶつかった。 「ゆぴ! おとーしゃんどぼちたのぉ!?」 「ばったさんをとったよ、これでゆっくりできるね」 「ゆわ~い!」 子まりさはすぐに笑顔になる。 ころころと表情が変わり、子供らしく感情の起伏がはっきりしていた。 二匹が母れいむのいるところに戻ろうとしたその時、藪ががさりと音を立てた。 中から一匹のちぇんが勢いよく現れる。 「ゆわぁぁぁぁぁ!」 何かから逃げてきたようだ。 ちぇんの体には細かい傷が無数に走り、折れた茎が何本も生えていた。 帽子に枝や葉がくっついている。 まりさ一家を見るなり、あらん限りの大声で叫んだ。 「れいぱーがきたよぉぉ! むれが、むれが……! ゆけほっ!」 「ちぇん、どぼじだのぉ!? おちついてねぇぇ!」 「ゆぅ……?」 父まりさが慌てて駆け寄る。 子まりさは何だかゆっくりしていないゆっくりが現れたとそのときは思った。 しかしすぐに事態の重大さを思い知ることになる。 ちぇんの言葉を聞いて、父まりさが青ざめた。 「む、むれがぜんっめつっしちゃったぁぁぁ!?」 「れいぱーありすが、いち、にい、たくさんきたんだよー! すぐにこっちにもくるんだよー!」 「ゆゆっ、おちびちゃんとれいむを……」 そう言いかけたとき、父まりさはかすかな振動を感じた。 それは徐々に大きくなっていき、やがて地鳴りのような重低音が草原に響く。 藪の向こうから聞こえてくるその音は、ゆっくりできない何かの襲来を告げていた。 「ゆぎゃあああああああああ! もうぎだぁぁ!」 ちぇんは真っ青になって、その場から逃げ出した。 父まりさも家族に注意を呼びかけた。 「れいむ! おちびちゃん! にげるよぉぉぉ!」 父まりさが子まりさと母れいむを追い立てるように走り、あっという間に藪のそばから離れる。 少し離れたところにいた母れいむは、もみあげで子まりさをひょいと持ち上げると頭の上に乗せた。 「ゆゆ……おきゃーしゃん、おとーしゃん、どうちたのぉ……?」 返答はない。 皆逃げるのに精一杯で、子まりさの小さな声は誰にも聞き取れなかった。 両親に囲まれてゆっくりした草原で宝物を見つけたり、虫を追っていた 幸せな時間が、あっという間にどこかへ行ってしまった。 子まりさは胸の餡子が押し潰されるような不安を感じた。 地響きはどんどん大きさを増していく。 さっきまで父まりさがいた場所の近くの藪の奥で何かが一度だけ動いた。 次の瞬間、藪の一部が爆発したようにはじけ、れいぱーありすの集団が姿を現した。 「「「んんっほお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛ぉぉぉぉぉ!!!」」」 何十体というれいぱーありすが獲物を求め猛進していた。 血走った目はあらぬ方向を向き、 常に反り立ったままのぺにぺにからは精子餡が迸っている。 れいぱーありすたちの周囲には土煙のようなものが巻き起こっている。 彼らの撒き散らす精子餡がれいぱーたちの体にぶつかって弾け、 霧のように空中へ舞い上がっているのだった。 「うー☆ ごはんさんどこなんだどー」 一匹のれみりゃがれいぱーたちの真上を飛んでいる。 漂ってくる煙をもろに浴びてしまった。 「う、うわぁぁぁぁ! ざぐ……っ……!」 付着した精子餡が茎を生やして、れみりゃはあっという間に黒ずんだ。 バランスを崩して墜落したその体を、れいぱーありすの一匹が 口でキャッチしてそのまま飲み込んだ。 隊列の後方では精子餡の霧によってにんっしんっする者もいたが どういうわけか、少々茎が生えても死なずに走っている。 同種の出す精子餡に耐性があり、精子餡をまともに浴びてもそれほど茎が生えないためだった。 草原を走っていたまりさ一家は、振り返った先にいるれいぱーを見た。 あれに捕まれば最後、死ぬまですっきりさせられる。 まりさ一家は必死で逃げた。 「ゆふっ、ゆふっ、か、かわさんがみえたよ!」 「おちびちゃん、もうちょっとだよ!」 川は静かに流れていた。 水深は浅く、流れも速くない川だった。 それでもゆっくりにとっては絶望的な深さだった。 先に着いていたちぇんは、渡る方法が見つからず焦っていた。 追いついたまりさ一家の後ろに、今にも追いつきそうなれいぱーの集団を見て叫ぶ。 「れいぱーがきたぁぁぁ!」 ちぇんの脳裏に先ほど群れを襲撃された時の光景が浮かび上がってくる。 地響きが襲い、れいぱーの雪崩が群れを覆う。 平和な群れはあっという間に、ゆっくりたちの悲鳴と精子餡が飛び交う地獄と化した。 四方をれいぱーに囲まれ、逃げ場のない状態ですっきりを強要されるみょん。 まむまむとあにゃるにはすでに前後のれいぱーたちのぺにぺにが突き込まれ、 みょんの体内に精子餡を途切れなく注ぎ込こむ。 「ふぃすとふぁっぐぅぅ! すっきり……やべで……あかちゃんできぢゃうぅぅ」 すぐそばに落ちている小枝をくわえようとしてもがくと、 皮が触れあったところから茎が生えてきた。 れいぱーの粘液は触れるだけでにんっしんっする。 「こえだざぁぁん! どぼじでこっちきてくれないみょん!?」 小枝はうんともすんとも言わず転がっている。 「ゆ……ぐ……」 みょんは耐えることしか出来なかった。 既にいくつもの茎が生え、肌は黒ずみ始めている。 れいぱーたちの宴は続いた。 別の場所では、二匹のれいぱーありすが一匹のまりさを奪い合っている。 それぞれまりさの髪とあんよを口にくわえて引っ張り合う。 まりさは体を上下に引き絞られ強制的にのーびのーび状態になっていた。 「いだいいだいぃ! ま゛りざのがみのげとあんよひっぱらないでぇぇ! ゆっぐりでぎないぃ!」 「わたしとすっきりしましょぉぉ!! んほぉぉ!」 「まりさはわたしととかいはなあいをかたるのよぉぉ!」 まりさの皮がちぎれて二匹と一匹は横に吹っ飛んだ。 「あぁああぁぁ……ま゛りざのかもしかさんのようなあんよがぁぁ」 れいぱーにくわえられていた部分が破れて餡子が漏れ出している。 まりさはもう歩くこともできず、ただれいぱーにされるがままになっていた。 そこへしつこくれいぱーありすが這いよってきて、再びまりさにかみついた。 もう片方も負けじと引っ張り返す。 「まりさぁぁ! あら? なんだかあまいあじがするわぁぁ!」 「ゆ、ゆぎゃあ!? やべでぇ! ま゛りざのあ゛んごだべないでぇぇ!」 あんよにかみついたれいぱーの口に、 まりさの破れた場所から出てきた餡子が偶然入った。 髪がちぎれて、そこからも餡子が露出する。 「んほぉ! こっちもあまいわぁぁ!」 「どぼじでごんなごどずるのぉぉ……」 その甘さに、二匹は当初の目的を忘れてまりさを貪りあった。 まりさは生きながら体を少しずつちぎられて食べられた。 後には精子餡でべとべとになった帽子だけが残った。 群れのいたるところで同じような光景が繰り広げられている。 巣の中にいた赤ゆたちは、れいぱーに無理矢理すっきりさせられるか、まとめて大量の精子餡をかけられた。 つがいは、それぞれの見ている前で嫌がりながられいぱーたちにすっきりさせられた。 冬篭もりのために溜めた食料は、れいぱーの激しいエネルギー消費を賄うために食べ尽くされた。 それは、ゆっくりたちの死体も同様だった。 森の片隅で平和に暮らしていた、何の罪もないゆっくりたちの群れは 一瞬にして壊され、何もかも奪い尽くされた。 後には何も残らなかった。 ちぇんはつがいのらんと木のうろの中で体を寄せ合って震えていたが、 そこにもれいぱーはやって来た。 「んっほほほぉ! おいしそうなえものねぇぇ!」 ちぇんよりふた回りは大きい巨体を揺らして近づいてくる。 「わからないよぉー……」 「ちぇん! にげろ!」 らんが飛び出してれいぱーに体当たりをした。 れいぱー程ではないが体が大きく、力も負けないほど強い。 れいぱーありすは吹っ飛ばされた。 「らんしゃまぁぁぁ!」 「おちびちゃんをたのむ!」 らんはれいぱーの群れに単身突っ込んでいった。 いくら希少種のらんでも、同じくらいの強さのれいぱーに囲まれて無事ではいられない。 さらに一匹にぶつかってカスタードを吐き出させたが、 寄ってたかってすっきりさせられ、茎が生えてしまっていた。 「ごめん、らんしゃま……!」 ちぇんは頭に3匹の赤ちぇんと赤らんを乗せて走り出した。 らんに似た子は一匹しか生まれなかった。 ちぇんはれいぱーのいないところまで走ると、足を止めた。 赤ちぇんと赤らんは頭の上で泣いている。 目の前でらんがれいぱーたちに襲われるところを見たのだから仕方なかった。 ちぇんは赤らんを尻尾で掴んで目の前に掲げた。 「らんしゃまのぶんまで、この子たちをそだてるよー……」 その時、木の陰から何かが飛んできて赤らんにかかった。 一匹のれいぱーが飛ばした精子餡が尻尾の上の赤らんに命中していた。 「おちびちゃぁぁぁぁん!?」 「んほほ、すないぷせいこうだわぁー!」 赤らんはちぇんが精子餡を拭い取る暇もなく、ちぇんの見ている前で しおしおとしぼみ、黒ずんでいった。 「ぉきゃぁ……しゃ……もっ……ょ……ゆ」 「あ……あ……あ……あ」 ちぇんは死んでいく赤らんに何もすることが出来なかった。 すでに茎は身体中を覆い尽くしている。 無理に引っこ抜けば、赤らんはご飯粒しか残らなくなってしまう。 茎が邪魔で体を舐めることすら出来ない。 もし舐めていたら、ちぇんにも茎が生えていただろう。 ちぇんは動かなくなった我が子をそっと地面に置いた。 ひどい絶望感で体が動かなかった。 だから、その次の事態にもとっさに対処できなかった。 「よきゅもちぇんのいもうちょをー!」 「おねえしゃんをかえちぇー!」 「れいぴゃーはゆっくちちね!」 頭の上の赤ちぇんが、前方のれいぱーに挑みかかっていく。 よたよたと跳ねる三匹の赤ゆは、れいぱーの格好の餌食だった。 「お、おちびちゃん! やめてね! いっちゃだめだよー!」 「んふぉ! んふぉぉぉぉぉ!」 れいぱーがぺにぺにをひと薙ぎすると、びゅぐっという音がして 精子餡が半円状に発射される。 それは一列に並んで向かってきていた赤ちぇんたちに見事に降りかかった。 「ゆぴぇぇ! いきができにゃいぃ!」 「これとっちぇぇ!」 「わきゃらな……」 たちまち茎が生え、黒ずみ、赤らんと同じ運命を辿る。 ちぇんは予想外の事態にただ呆然としていた。 その場でじっとして、滂沱の涙を流す。 「わからないよー……おちびちゃん、どうじでぇ」 れいぱーが近づいてくる。 ちぇんはとっさに藪の中に逃げ込んだ。 そのときにはもうれいぱーの放った精子餡がちぇんの体に付着していた。 たちまち茎が伸びてくるが、藪の中を走っているうちに、折れていった。 絡み合った枝葉に引っ掛かって身体の表面に傷はついたが 餡子が全て無くなるよりはましだった。 ちぇんは思った。 自分はれいぱーの脅威を赤ゆにちゃんと教えていただろうか? もし教えていれば、赤ちぇんは死なずに済んだかも知れない。 逃げている間じゅう、暗い後悔がちぇんのチョコを満たした。 藪を抜けたところで、まりさ一家に出会った。 運良く群れを離れていた、最後の家族だった。 「おとーしゃん! れいぴゃーがきちゃよぉぉぉ!」 ちぇんは子まりさの声で現実にかえった。 行く手は川に阻まれ、後ろにはれいぱーが迫っている。 「ごめん……おちびちゃん……ごめんね。 らんしゃま、らんしゃまのこども……まもれなくてごめんなさい」 ちぇんはれいぱーの只中に突っ込んだ。 素早く高く跳躍し、れいぱーのかちゅーしゃを口でくわえて奪った。 たちまちそのれいぱーに他のれいぱーの攻撃が集中する。 「まりさたちは、いまのうちににげてね! わかれよー!」 「んほぉぉぉぉ!」 れいぱーの声で後半がかき消される。 ちぇんの抵抗にれいぱーは怒ったのか、その巨体でぺにぺにごとちぇんに体当たりした。 「ゆぎゃぁぁ!」 ちぇんの体が舞い上がり、穴の空いた皮からチョコが飛び散る。 そのまま勢いよく川に投げ出された。 ちぇんの体がぷかりと浮かび上がるが、水に翻弄されるばかりで泳げない。 水面から顔を出したり尻を出したりしてくるくると回転していたが やがて皮に水が染みこんでいき、重くなった身体は水底に沈む。 最後に一つとぷんと沈んだきり、ちぇんは浮かび上がってこなかった。 そんなちぇんの姿を見ていた父まりさは決意を固めた。 まりさ一家に残された時間はわずかしかない。 母れいむの頭の上にいた子まりさを地面に下ろす。 「おちびちゃん、よく聞いてね。お父さんたちはおちびちゃんをにがすよ」 「ゆ……?」 「おぼうしで川さんをわたってね。れいぱーも川さんの向こうまでは追ってこれないよ」 「おとーしゃんとおかーしゃんはぁぁぁぁ!?」 「おちびちゃんを逃がすので精一杯なんだよ、ゆっくりりかいしてね」 「やじゃぁぁぁぁ! おとーしゃんとおかーしゃんといっしょがいいぃぃ!」 子まりさは聞きいれなかった。 無理もなかった。 生まれて一年くらいしか経っておらず狩りも今日から覚えるはずだった。 まだまだ親に甘えたい時期だった。 「おちびちゃん、言うことを聞いてね!」 「やじゃぁぁぁ!」 父まりさは子まりさの帽子をとると水に浮かべた。 流されないように押さえながら子まりさ自身もそれに乗せる。 「……おぼうしはまだ教えてなかったね。でもおちびちゃんならきっとだいじょうぶだよ」 「まりしゃものこりゅううう!」 子まりさは父親のおさげをくわえて離そうとしなかった。 母れいむが困った顔をする。 「おちびちゃん!」 父まりさはぷくーをした。 子まりさは初めて見る父親の本気のぷくーに怯えた。 「ゆぴぃぃ!」 子まりさは叫んだ。おさげを離した。 父まりさがにっこり笑って帽子を一度だけ押すと、帽子は水面を滑って岸を離れた。 その後ろかられいぱーたちが迫っていた。 「おとーしゃぁぁぁん! おきゃーしゃぁぁぁぁぁん! ゆわあああああああ!」 子まりさを乗せた帽子は、れいぱーが来る前に川を渡った。 帽子は大きく傾くこともなく、川の流れに乗って進んだ。 子まりさは反対側の岸にたどり着いていた。 その間に、子まりさは両親が無理矢理すっきりさせられ、茎が伸びて全身が黒ずむところを見た。 見ていても何も出来なかった。 帽子はすでに川岸から遥かに離れていたし、子まりさはオールを持っていなかった。 優しかった母れいむのふかふかの顔が、見る影もなくしぼんで真っ黒になった。 よく遊んでくれた父まりさのおさげは、れいぱーの一匹に隈なくしゃぶられて食べ尽くされた。 押し寄せるれいぱーの圧力に耐え切れず、死体は川に落ちて流された。 いっしょに何匹かのれいぱーも落ちたが、全体から見れば少ない数だった。 子まりさは逃げるように帽子を降りると、かろうじて頭に被せた。 びしょびしょになった帽子は重かった。 両親の最期の場所から目を逸らすように、岸を離れた。 川から少しでも遠くへ行きたかった。 後ろを振り返る余裕はなかった。 れいぱーたちは父まりさたちをすっきりさせた後も止まらなかった。 後から後から押し寄せるれいぱーが川べりのれいぱーを押しのけ、 自らも川に突進しては沈んでいく。 全てのれいぱーが沈みきった頃、川の下流はカスタード色に染まった。 水中はありすだったゆっくりで埋め尽くされている。 水面にゆらゆらと金髪が舞い上がって日光に反射していた。 それらを見ているものは誰もいなかった。 草原が終わり、走っている子まりさの目の前に森が立ちはだかる。 川向こうからこっちは子まりさの知らない場所だった。 そもそも狩場に来たのさえ今日が初めてだった。 森は暗く、恐ろしい雰囲気だった。 子まりさは勇気を出して踏み込んだ。 子まりさは小さな虫の声や葉ずれの音を聞いた。 気の早いゆっくりたちはもう冬籠りを始めている。 あちこちの木の根元に結界が張られているが、子まりさはそれに気がつかなかった。 子まりさはかつての境遇を思った。 両親と一緒に暖かい土中のゆっくりプレイスで冬を越す。 お腹が空いたらおかあさんの採ってきた木の実や虫さんを食べ、 両親のゆっくりしたほっぺたに囲まれて春までゆっくり過ごす。 今日までと何ら変わらない日々が続くはずだった。 今の子まりさには、ご飯も寝床もない。 ただ森の中をあてもなく進んでいく。 虫や小動物などの様々な生き物の気配はするが、 子まりさの未熟な感覚ではどこにいるのか全くわからなかった。 やがて小さな洞窟を見つけた。 入り口は子ゆっくり一匹が通るのがやっとの小さな穴だった。 いちばん奥まで行くと少し広がった空間がある。 子まりさは腰を落ち着けて、穴から空を眺めた。 ぼーっとしていると、そのうち空腹になった。 帽子から先ほど取った宝物の菊の花を取り出した。 それを見た瞬間、子まりさの目に父まりさの顔が浮かぶ。 つい先ほどまでの幸せな記憶が蘇ってきた。 父まりさの力強いおさげ。 母れいむの笑顔。 その間には自分がいた。 子まりさは涙をこぼさなかった。 子まりさにとって、過去の光景こそが現実だった。 全てを失い、空腹で一人森の中をさまよっている現状を認めたくなかった。 花を食べたら、それを認めたことになる気がして、どうしても食べられなかった。 代わりに壁の奥を掘って食べるものを探した。 柔らかい土で子まりさにも何とか掘ることができた。 しばらく掘り進むとミミズを見つけた。 この洞窟の前の住人も、こうやってご飯をとっていたのかもしれないと思った。 無理やりミミズを腹に収めると、少しだけ気力がわいてきた。 まだ自分の身に起こったことを全て受け止めるだけの心の余裕はなかったが、 つい先ほどまでの暗い気持ちからは抜け出せた気がした。 子まりさは洞窟の中から空を見上げた。 森に入ってきたときは気付かなかったが、 色づく木々の葉が狭い洞窟の入り口いっぱいに見えた。 その隙間からのぞく太陽が眩しい。 傾いてきた太陽が穴の中を照らし、子まりさの身体に当たった。 子まりさは丸く切り取られた森の景色を、何と呼んでいいのかわからなかった。 「ゆっくりしている」とは少し違う気がした。 きれいな石さんや輝くちょうちょの翅の模様を見た時と同じ感覚だと思ったが、 それを何と表現するのかはわからなかった。 景色につられて、ふらふらと子まりさが外に出ようとしたとき、 洞窟の奥に置いた花がかさりと音を立てた。 子まりさは立ち止まって振り返った。 何もなかった。 子まりさが再び外に出ようとしたとき、それが飛び込んできた。 それは子まりさの顔の寸前で止まった。 先端から透明な砂糖水が一滴たらりと地面に落ちる。 卵色のぷくぷくと太った棒が洞窟の入り口から 子まりさのいる場所までのスペースを占拠していた。 それはれいぱーありすのぺにぺにだった。 洞窟の入り口に覆い被さったれいぱーありすは ぺにぺにを一旦引っ込めると、めちゃくちゃに穴の入り口から突き入れを繰り返した。 がりがりと土が削られ、空気の弾ける音が響く。 「んっほぉぉぉぉぉ――――ッ! ゆぺろろろろぺろろろぺろォ――ん! とかいはねェ――ッ」 子まりさは恐怖に声も出ない。 かろうじてぺにぺにの先が当たらないように後ずさった。 ぺにぺには子まりさを突き殺さんばかりの勢いで 差し込まれているが、洞窟の奥までは入ってこれない。 「でていらっしゃい、ありすととかいはなあいをかたりましょぉぉぉ!」 子まりさは知らなかったが、あまりにも大量のありすが 一度に川になだれ込んだ結果、川の中にゆっくりにも渡れる場所が出来ていた。 飛び石のように同じありすの死体を踏みつけながら、 れいぱーありすは子まりさを追ってきたのだった。 子まりさは穴の奥に身を潜めた。 帽子を目深にかぶり、ぷるぷると身体を震わせている。 体を縮こまらせて、とにかくぺにぺにに触れないようにした。 触れれば両親のように、体中から茎が生えて永遠にゆっくりできなくなってしまう。 「まりさはいないよ! ここにいないよ!」 永遠とも思える時間が過ぎて、子まりさが顔を上げると、ぺにぺにはなくなっていた。 一瞬夢かと思ったが、洞窟の壁のあちこちに付着した精子餡がそうではないことを告げていた。 まりさは、このままここでじっと待とうかと思った。 全ての事から目をそらして、安全かどうかもわからない洞穴の中で震えて過ごすこともできる。 だがそれは嫌だと思った。 外にはまだれいぱーがいるだろう。 出て行けば、自分は間違いなく両親のように殺される。 だがたった一人でれいぱーの軍団に向かっていったちぇんや、 自分を逃がしてくれた両親のように、最後まで立ち向かうことならできる。 小さな覚悟が子まりさの恐怖に凍えた心を溶かした。 まりさは宝物の花をお守り代わりに、外へ出た。 穴の外では二匹のれいぱーありすが争っているところだった。 片方のありすは体が小さいがぺにぺにが大きかった。 最初に子まりさを襲ったありすのほうが体が大きかった。 互いに、子まりさとどちらがすっきりするかで争っていた。 「あのま゛りざはわだしのものよぉぉぉ!! いなかもののれいぱーにはわたさないわぁぁ!」 「ぞっぢごぞれいぱーでしょおぉぉぉ! ゆっくりしねぇぇ!!」 相手の体のいたるところにぺにぺにを突き刺し、カスタード塗れになって 争っている姿は子まりさの目から見てもゆっくりできていなかった。 それは最早ゆっくりではなかった。 れいぱーという怪物だった。 まりさは自分の中に、わずかな怒りと闘志が満ちてくるのを感じた。 頭の中の餡子がすっと冷えて、冷静に相手を見ている自分に気付いた。 子まりさはもう震えていなかった。 子まりさの見ている前で、最初のありすがもう小さいほうのありすの目にぺにぺにを突き刺した。 精子餡が注ぎ込まれ、小ありすの口と片方の目を押し出した穴から精子餡が噴出した。 あのまま穴の中にいたら、ぺにぺにから噴出した精子餡をかけられていたかも知れない。 小ありすは息絶えた。 その体から茎が伸び始める頃には、最初のれいぱーありすはこちらに向き直っていた。 「んほほ、「でれき」にはいっておちびちゃんのほうからでてきてくれたのねぇ~!」 「まりちゃはつんでれじゃないもん!」 まりさは鋭く一言反論すると、踵を返す。 少しでも長く生き延びるために、逃げ出した。 「むだよぉぉ、そんなちいさなあんよでにげきれるとおもってるのぉぉぉぉ」 れいぱーは、余裕を持っている。 体格差は五倍以上あり、子まりさに勝ち目はないように見えた。 「ゆっ、ゆっ」 子まりさは必死にれいぱーから遠ざかろうとするが、その歩みは遅い。 れいぱーが数回大きく跳ぶと、その距離はあっけなく縮まった。 子まりさの行く手をふさぐように大きな体を揺らしている。 「おちびちゃんのきつきつのあにゃるをゆっくりあじわってあげるわぁぁ」 「もう、おまえなんか、きょわくないよ……」 その瞬間が、子まりさの待ち望んでいたものだった。 れいぱーが自分を仕留めるために、ぺにぺにをゆっくりと突きつける時。 もっとも敏感な部分が、攻撃してくれと言わんばかりに子まりさの目の前にあった。 「きゅらえぇぇぇ!」 子まりさは精一杯の勇気を振り絞って跳んだ。 大きく口を開けて、芋虫のようなぺにぺにに噛み付いた。 これ以上ないというくらいにあごに力を込めて、ぶら下がった。 「ゆぐぅぅぅぅ! うううぅぅぅ!」 「んほぉぉぉぉぉ!」 ぺにぺにが上下左右に大きく振られるが、子まりさは必死に食いついた。 噛み付き続ければ、ダメージを与えられる、そう信じて。 だが次に発せられたれいぱーありすの言葉に、子まりさはショックを受けた。 「んほぉ、とかいはなわざねぇぇぇ! ぎこちなさがたまらないわぁぁ!」 れいぱーありすは痛がる様子もなく、むしろ心地よい刺激を受けていた。 普通のゆっくりがドスに勝てないのと同じように、 子まりさがれいぱーと化したありすに勝てるわけがなかった。 子まりさの全力の抵抗は、ありすにとってゆっクスの前戯と大して変わらなかった。 絶望する暇さえなく、ぺにぺにから精子餡が放たれた。 子まりさの口の中を一瞬で満たした精子餡は、その周りから溢れる。 圧力に耐え切れなくなった精子餡が、栓を抜いたシャンパンのように噴き出る。 その栓となった子まりさは遠くまで吹き飛ばされた。 子まりさの体が木の幹にぶつかるべしゃりという音が聞こえた。 あっという間に子まりさの体は茎に覆われた。 父まりさが希望を託し、ひとつの群れの最後の生き残りの子まりさは、 れいぱーありすに歯形すらつけられずに死んだ。 ありすは子まりさだったものの残りかすを舌でぺろりとすくって飲みこむ。 「ふぅー、とかいはだけど、ちょっぴりものたりないわね」 れいぱーありすは子まりさの側に落ちていた花を見つけた。 吹っ飛ばされた時にとれた帽子から落ちたものだった。 「これもたべてあげるわ!」 れいぱーありすは一口で花を丸呑みにした。 その目はなおぎらぎらと輝き、ぺにぺにもいっそう反り立っている。 森の中にその歩みを阻むものはなかった。 れいぱーありすは、新たな獲物を探して走り始めた。 この群れのありすが一匹でもれいぱーありすに触れれば そこかられいぱーが発現し、れいぱーはありすのいる限り増えていく。 やがてまりさ一家のいた群れの惨劇が再現されるのは間近だった。 数時間後、れいぱーありすは冬籠り中のゆっくりに狙いをつけていた。 木の幹の根元にあるうろに木の枝が立てかけられている。 冬篭り用の結界だった。 「とかいはなおうちねぇぇ、ありすがもらってあげるわぁぁ!」 体当たりで結界をぶち破り巣に侵入する。 中には、突然の闖入者に驚愕して固まるまりさとぱちゅりーがいた。 赤ゆたちは目を見開いて、今にも死にそうな程驚いている。 赤ぱちゅりーの一匹がクリームを吐いた。 「えれえれえれ……」 「おちびちゃん!」 「れ、れいぱーだぁぁ!」 逃げようにも、唯一の出口はれいぱーありすが塞いでいた。 哀れな獲物に精子餡を注ぎ込もうと一歩巣に近づく。 「んふぉふぉ、すぐおわるわぁぁ、てんじょうのしみでもかぞえてなさいぃぃ」 「こっちくるなぁぁ!」 まりさがれいぱーの前に立ちはだかる。 れいぱーありすは愚かなまりさから先にすっきりしようとぺにぺにを伸ばした。 その時、れいぱーありすは急激な腹痛を感じた。 身体の中で何かがうごめいているような感覚がある。 その場でのたうちまわるれいぱーありすとぽかんとする巣の中のゆっくりたち。 「いだいわぁぁ! なにごれぇぇ! おながのなががぁぁ!」 そのうち痛みはどんどん激しくなり、一瞬も耐えられないほどになった。 白目をむき、全身から砂糖水を搾り出している。 「ゆごぉ……ゆぐげぇぇあ゛あ゛あ゛あ゛!! どがいはなありずがぁ、どぼじでごんなめ゛に゛い゛い゛い゛い゛い゛!!」 れいぱーありすの体内には、子まりさの持っていた花が消化されずに残っていた。 その虫こぶから、何かが這い出てこようとしている。 それはタマバエの幼虫だった。 冬に枯れる植物に産み付けられた幼虫は、 秋までに大きく育ち、その後虫こぶを抜け出し地中で繭を作る。 今まさに、虫こぶを出ようとする幼虫たちがありすの体内で暴れまわっている。 やがてれいぱーありすの目といわず口といわず、 半透明の幼虫がカスタードまみれになって出てきた。 眼球がぽろりと地面に落ちた。 「ありずのおべべぇぇ!」 れいぱーありすのぺにぺにが醜く膨れ上がる。 「ゆぐがががが! ありずのじま゛んのべにべにがぁぁぁ!」 ぺにぺにの先端が弾け、一匹のタマバエの幼虫が飛び出した。 同時に大量の精子餡が飛び出す。 「ゆぎっひぃぃぃっぃ……」 れいぱーありすはぴくぴくと全身を震わせて、言葉にならない呻きを発している。 最後の幼虫はクリームを振り落とすと、居心地のよい地中を求めて這って行った。 後には、両目とぺにぺにを失ったれいぱーありすだけが残された。 「ゆふひぃ……なんだがずっぎりじだいわぁ……いだいのにどぉじでがじらぁ……」 れいぱーありすが起き上がる。 幽鬼のようなその執念が、黒くくぼんだ両の眼窩に燐光となって凝縮されているようにも見える。 動こうとするたび、ぺにぺにのあった場所の穴からカスタードが迸り、しぼんだ体に激痛が走った。 「いるのねぇ、まりざぁ、わだじとずっぎりじまじょぉぉぉぉ」 先ほどまでの感覚を頼りにまりさをすっきりさせようとする。 しかしぺにぺにが使えない今となっては、嫌がるゆっくりをねじ伏せてれいぽぅすることもできない。 一匹だけでは、囲んで無理矢理すりすりすることもできない。 すっきりすることしか考えていなかったれいぱーは、 自らの貪欲さによってすっきりすることを奪われた。 その上なおすっきりを求めるれいぱーは、 ゆっくりたちの目にこの上なく醜く映った。 「何だかわからないけど……まりさたちのおうちにかってに入ってきたれいぱーは、さっさと出て行ってね」 「んほぉぉ、どぉじでぞんなごどいうのぉぉ!」 「じぶんかってなことばかりいうからよ! とかいはだなんて、じょうだんじゃないわ、むきゅ」 「ばぢゅでぃーでもいいわぁぁ、ずっぎりしましょぉぉ」 「まりさのぱちゅりーにへんなこといわないでね!」 まりさはれいぱーありすの大きな体を押しのけて巣の外まで運んだ。 抵抗する力は残っていなかった。 れいぱーありすが放り出されると、結界は再び閉じられた。 「だれか……ずっぎりじでよぉぉ」 空には水をたっぷり含んだ雲が垂れ込めていた。 ぽつりぽつりと降り始めた雨は、やがて本格的に振り出した。 雨粒がれいぱーありすの皮をうがち、カスタードを溶かす。 もの言わぬれいぱーありすの体は降りしきる雨の中で形を失っていく。 先ほどの巣の中では、子ぱちゅりーが震えていた。 「むぴゅ? れいぴゃーさんはどうちたの?」 「大丈夫、もう来ないわ」 「もしまた来ても、お父さんがまもるからね。おちびちゃん」 まりさは子ぱちゅりーに寄り添った。 ぱちゅりーも近づき、お互いに体を温めあう。 木のうろの中のゆっくりの一家は、ずっとそうしていた。 もう誰にも邪魔されることはなかった。 雨音が強さを増した。 雨はかつて群れがあった場所にも降り注いだ。 茎の生えた死体も、辛うじて生き残った赤ゆも、全て押し流されていく。 川の水面には波紋が立ち、今はもう水底のありすたちは見えない。 草原はざわざわと草が波立ち、静かに雨が降っている。 れいぱーありすだったものの残骸は、雨に流されて跡形もなくなっていた。 雨が止んで、晴れ間が見えた。 再び太陽が草原を照らした。 ゆっくりプレイス全体を揺るがすれいぱーの大発生は、 一つの群れが壊滅したことで終わりを告げた。 やがて草原にも他のゆっくりがやってくるだろう。 藪の向こうに群れを作り、そこで数を増やすだろう。 全てが元通りになっても、その陰に小さな子まりさがいたことを、 今はもう静かに揺れるノコンギクの花しか知らない。 了 あとがき ゆっくりが勇気を出すようなお話が好きで、 今回挑戦してみましたが、上手く書けたか自信がありません。 読みづらいところがあったらすいません。 感想や指摘などいただけると嬉しいです。 過去に書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 898 赤ゆ焼き ふたば系ゆっくりいじめ 928 贈り物 挿絵:M1
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注意 虐待はありません。タイトル通り! なのにゆっくりは苦しむ。不思議! 俺設定の嵐。ゆっくり我慢してね!!! 元虐待お兄さんの暇つぶし やあ、僕は元虐待お兄さん。 元が付いているのは、もう虐待をやめてしまったからさ。 理由は…なんでだろうね? 人の目が気になったからなのかもしれない。 命を奪うのが怖くなったからかもしれない。 楽しくなくなったからかもしれない。 他の虐待お兄さんを見て、ちょっと引いてしまったからかもしれない。 虐待しすぎて、ゆっくりに愛着が湧いてしまったからかもしれない。 そのすべてかもしれないし、どれでもないかもしれない。 唯一つ確かなことは、今の僕にゆっくりを虐待したいという意欲がないということだ。 虐待をやめてから時間を持て余すようになった僕は、時々、近所の河川敷でゆっくりの観察を行っている。 ゆっくりなんかを見ていて何がおもしろいのか、と思う人もいるかもしれないが、これがなかなかおもしろい。 泣き声や仕草が不快だと言う人は耐えられないかもしれないが、この河川敷のゆっくりの多くは優良な個体であるため、イライラさせられることが滅多にないのである。 勿論、その理由はある。 簡潔に言えば、河川敷は家族連れ多いから、である。 具体的に言うと、ゲスゆっくりはピクニックに来ていた家族連れの弁当を狙い、保健所へ直行することになるからだ。 対する、善良なゆっくりや身の程を知る利口なゆっくりは、人に迷惑をかけないように行動するため、保健所生きを間逃れるのである。 人間側からしてみても、折角遊びに着たのにそれをゆっくりごときに邪魔されては堪らないので、意図的にゆっくりを避けて行動する。 そのため、ますますゲス以外のゆっくりが生き残ることになるのである。 果てさて、理由はどうあれ休日の真昼間から河川敷にやって来た僕。 今日僕が観察するのは、川の側で日向ぼっこをしている、成体一匹に赤ゆ五匹のゆっくり一家だ。 この家族の珍しいところは、赤ゆに連れ添っている成体ゆっくりが、まりさであるということである。 通常、ゆっくりの狩は今の時間帯のような日の高い時に行われる。 ということは、この時間帯に赤ん坊の面倒を見ているこのまりさは、珍しいことに一家の大黒柱ではないということである。 無論、母親役のゆっくりが何らかの理由でいなくなってしまったため、代わりに父親が面倒を見ることは、よくある。 しかし、そのような場合でも、狩を行う時間帯は変わらないため、眼前の光景の様に子供と戯れている余裕は無い。 すなわち、僕の見つけたこのまりさは、お母さんであるということである。 「「「「「ゆっゆっゆ~~~」」」」」 さらに驚きなのは、赤ゆっくりがれいむ三匹とまりさ二匹であるということ。 そう、この家族の父親はれいむなのだ。 一般的なゆっくりとは逆の夫婦関係を持つこの一家。 このことから、この家族の両親ゆっくり二匹が優秀なゆっくりであることが分かる。 なぜならば、ゲスなまりさほど父親になりたがり、無能なれいむほど母親になりたがるからである。 まりさは、ゲスになるほど自分を偉大だと思い込み、束縛を受けるにんっしんっを嫌う。 れいむは、無能になるほど働く気力をなくし、楽して養ってもらえる駄目妻になりたがる。 勿論、すべての父まりさと母れいむが駄目であるということではない。 しかしその逆、ゲスな母まりさと無能な父れいむということは成り立たないのである。 まあ、そんなことはどうでも良くて、僕はまりさ一家の観察を続ける。 「す~り、す~り」 「「「しゅ~り、しゅ~り」」」 「ゆっ!、まりしゃもしゅ~り、しゅ~りしちゃいよ!!!」 「このおはなしゃん、しゅごくゆっきゅりしちぇるよ!!!」 「ゆふふふ、ほら、まりさもす~り、す~り」 「ゆ~ん、しゅ~り、しゅ~り」 「「れいみゅもしゅ~り、しゅ~りしゅるよ!しゅ~り、しゅ~り」」 「む~しゃ、む~しゃ、ちあわちぇー!!!」 「ゆ?、れいみゅおねーちゃんにゃにたべちぇるの?」 「おはなしゃんだよ!!!みつさんがいっぱいでとっちぇもあみゃいよ!!!」 「「「「あみゃあみゃしゃん!?!?!?」」」」 「「れいみゅもたべりゅー!!!」」 「「まりしゃもー!!!」」 「うん、いっしょにたびぇよ!!!」 「「「「「む~しゃ、む~しゃ、ちあわちぇー!!!」」」」」 「ゆふふふ、おちびちゃんたち、たべすぎたらだめだよ」 「「「どうちて~?」」」 「「れいみゅおなかいっぱいたべちゃいよ!!!」」 「おなかいっぱいになったら、おとーさんのあつめたばんごはんがたべれなくなっちゃうでしょ」 「「「「「ゆっ!、ゆっきゅりわかっちゃよ!!!」」」」」 終始こんな感じだ。 声がでかいものだから、そこそこ離れた場所にいる僕にも声が聞こえてくる。 虐待お兄さんがいたら速攻で餡の海が形成されそうではある。 まあ、人目が多いこんなところへ来ている虐待お兄さんなんて滅多にいないのだけど。 しかし、どうにも、まあ、日差しが、ね、心地よくて… はい、寝てしまいました。 気が付けば二時間も時間が跳んでいました。 例のまりさ一家はまだいるのだろうかと思って目線をやると、一塊になって眠っている。 どうやら、彼女達も昼寝の時間だったらしい。 などと思っていると、急に空が翳る。 見上げれば、分厚くて、壮大な黒雲。 にわか雨がやって来た。 慌てて傘を取り出し準備は万端。 観察を続けていると、降り出した雨が親まりさの頬を叩きだす。 「ゆ…う?」 冷たい粒に起こされて、ゆっくりと目を開けるまりさ。 途端に目に飛び込んでくる雨、雨、雨。 「ゆううううううううう!!!」 悲痛な叫びが、辺り一面に響き渡る。 「ゆう…おきゃーしゃんどおしちゃの?」 「「ちゅべちゃい!!!」」 「ゆっ!、あめしゃんだよ!!!」 「きょのままだちょゆっきゅりできにゃいよ!!!」 まりさの悲鳴に飛び起きた子供達も、目の前に振りそそぐ水滴の群れに慌てふためく。 「みんな!!!ゆっくりしないでおうちにかえるよ!!!」 「「「「「ゆっくりわかっちゃよ!!!」」」」」 母まりさの一喝一つ、それだけで子供達は落ち着きを取り戻し、安全地帯へ駆けていく。 「ゆっくり!ゆっくり!」 「「「「「ゆっきゅり!ゆっきゅり!」」」」」 彼女達の向かう先に目線を向ければ、ビニールシートのかけられた大きな段ボール箱が転がっている。 おそらく、これが彼女達のお家なのだろう。 「ゆっくり!ゆっくり!」 「「「「「ゆっ…きゅり!ゆっ…きゅり!」」」」」 ここからでは良く分からないが、跳ね具合を見る限り、どうやら赤ゆっくり達は限界が近いようだ。 とはいえ、このペースなら何とか大事に至る前にお家に到着するだろう。 観察している側としてみれば、それでは面白みが無くつまらないのだが…あ、赤まりさの帽子が脱げた。 慌てて帽子を拾おうとするが、雨で緩んだ身体では上手く帽子を拾えない。 拾えた時には、まりさは十分に動くことができなくなっていた。 更に不幸なことにこのまりさ、一家の一番後ろを走っていたため、誰にもこの事態を気付いていないのだ。 「ゆっくりただいま!!!」 「「「「ゆっ…きゅりついちゃよ!!!」」」」 その間に、先を行っていた家族達はお家に辿り着いている。 「おちびちゃんたち!!!おかあさんがぺーろ、ぺーろするからゆっくりあつまってね!!!」 「「「「ゆっ…きゅりわかっ…ちゃよ!!!」」」」 早速、子供達の身体に付着した水滴を取り除く母まりさ。 それと同時に、ぺーろ、ぺーろ、による刺激が赤ゆ達に尿意を催させ、水分の排泄を促す。 もっとも、その姿自体は僕からは見えないのだが。 「しーしーすりゅよ!!!」 「「れいみゅも!!!」」 「まりしゃも!!!」 声がしたかと思うと、入り口とは反対側のダンボールが持ち上がる。 どうやら彼女達一家はそこをトイレとして使っているらしい。 お家の外なのに擬似的に屋根があるという、なかなかに立派なトイレだ。 「「「「ゆ~~~、しゅっきりー!!!」」」」 長い緩やかな声の後に聞こえたすっきりー。 どうやら過分な水分は殆ど排出できたようだ、吸収したばかりだというのに、この短時間で。 流石ゆっくり、滅茶苦茶単純な構造だ。 「これぢぇゆっくりでき…ゆっ!!!」 しかしその時、一匹の赤ゆっくりが悲鳴を上げた。 「どぼじでぼでーぢゃんがおじょどにいどぅのおおおおおお!!!」 どうやら、帽子を落としたまりさに気付いたようだ。 途端に騒がしくなるお家の中。 「ばでぃざああああああ!!!」 「ぼねーぢゃーーーん!!!」 「おぎゃーしゃん、ばやくいもうぢょをだずげであげちぇね!!!」 「「ゆわーん、ゆわーん」」 子供達に言われるまでも無く、母まりさはお家を跳び出す。 雨は既に小振りとなり、後数秒もあれば止んでしまうであろう。 言い換えれば、例の赤まりさは雨の降り注ぐ間をすべてお家の外で過ごしていたことになる。 「おじびぢゃん!、ゆっぐでぃじでね!!!」 「ゆっ…」 涙声の母まりさの帽子のつばが、赤まりさを雨から隠す。 赤まりさは、まだ息があった。 息こそあるが、明らかに手遅れであった。 「「おでーぢゃーん!!!」」 「「ばでぃさあああ!!!」」 他の赤ゆ達も死の淵にあるまりさの元へ駆け寄る。 その頃には、雨は上がっていた。 「じっかりじてね!!!」 「「ゆっぎゅりじようよ!!!」」 「「あめしゃんはもうやんだからもうだいじょうぶぢゃよ!!!」」 必死に励ます親子五匹。 それしか、できることがないのだ。 「ゆっ…ゆっ…」 「ゆっくりしていってね!!!、ゆっくりしていってね!!!、ゆっくりしていってね!!!」 「「「「ゆっきゅりしちぇいっちぇね!!!、ゆっきゅりしちぇいっちぇね!!!、ゆっきゅりしちぇいっちぇね!!!」」」」 「ゆっ…ゆっ…ゆう…ゆっく…」 「おかーさんだよおおお!、ゆっくりしようよおおお!」 「ゆう…ゆう…おきゃあしゃ…」 「ゆっくりしていってね!!!、ゆっくりしていってね!!!、ゆっくりしていってね!!!」 「「「「ゆっきゅりしちぇいっちぇね!!!、ゆっきゅりしちぇいっちぇね!!!、ゆっきゅりしちぇいっちぇね!!!」」」」 「…ゆっく……もっちょ…ゆっきゅり…しちゃ……かっ………ちゃ……よ………」 「ゆっくりしていってね!!!、ゆっく…でぃ…ゆっく……おじびぢゃーーーん!!!」 「「ぼねーぢゃーーーん!!!」」 「「ばでぃざあああ!!!」」 遂に訪れた別れの時。 家族の死に涙する親子。 その姿に、僕は笑みを堪え切れない。 そうだ。 僕はこれを求めているのだ。 虐待を行う前から、虐待を行っていた時にも、虐待をやめた今でも、僕はこれを求めているのだ。 誰も悪くない。 ただ脆弱であるが故に訪れる不幸。 それを、恨むでもなく、責めるでもなく、ただ悲しむ純粋な心。 虐待されたゆっくりでは見られない。 ゲスなゆっくりにも見られない。 純粋な不幸を嘆く姿。 ああ、この姿を見るたびに思う。 僕はゆっくりを好きなのだと。 好きで好きで堪らなく、その悲痛な泣き声を聞きたいのだと。 ゆっくりを苦しめたいんじゃない。 苦しめられているゆっくりを見たいんじゃない。 苦しんでいるゆっくりを見たいのだと。 平穏(ゆっくり)を望む、脆弱で、温かな心を持った生物が、どうしようもない、誰も悪くない、純粋な不幸に晒され、苦しみ、悲しみ、嘆き、それでも、永遠に得ることのできない平穏を求め続けるその姿勢。 そんな素敵なものを見せてくれるゆっくりが、僕は大好きなのだ。 素敵なものも見れたし、今日はもう帰るとしよう。 今度は、どのゆっくりが僕に素晴らしい悲しみの表情を見せてくれるのだろうか。 その時を、ゆっくり待つことにしよう。 一週間後、同じ場所を訪れると、子ゆっくり四匹と戯れる成体まりさがいた。 子れいむ三匹に子まりさ一匹、例の親子のようだ。 雨が降ったことで若干心配していたが、まりさが子守をしているということは、どうやら父れいむも無事だったらしい。 「ゆゆゆ~」 「「「「ゆゆゆ~」」」」 音程の狂った歌が聞こえる。 今日の降水確率はゼロパーセント。 雨の不幸は、本日はお休みのようだ。 しかし、それ以外にも多くの不幸がゆっくりを待ち受けている。 野球のボールが飛んでくるかもしれない。 どこかの犬のおもちゃにされるかもしれない。 他にも、色々、それこそ数え切れないほどにその理由はある。 その時まで、つかの間の平穏を、ゆっくりしていってね!!! このSSに感想をつける
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『ある記念日』 15KB 虐待 調理 赤ゆ 現代 虐待人間 餡娘ちゃんおめでとうございます 注意書き *誤字脱字があるかも知れませんがご容赦を *虐待内容はあっさりです *過去のSSに登場した人物・ゆっくりがでます *ネタが被ってたらごめんなさい 『ある記念日』 ここはどこにでもある様な田舎の一軒家、その家の茶の間では一組の男女とその飼いゆっくり達が集まっていた 「さぁ!先輩!みんな!!お祝いするっス!!!!!!」 「ちょっと待て、何の脈略も無く祝うって言われても困るんだが?それにその祝うのとお前の後ろにあるソレは関係あるのか?」 「とうめいなはこさんとれいむたちがたくさんみょん」 男が指差した方向には男の飼いゆっくりで赤い目の銀バッチようむの言う通り、加工所産の透明な箱に詰められたゆっくりがいた 「まさかとは思うがそいつ等を祝うのか?」 「うー?れいむたちのおいわい?」 男と男のもう1匹の飼いゆっくりである銀バッチ胴付きふらんが首を傾げながら女に問いかけた 「いやいや、この子達『を』祝うんじゃなくこの子達『で』祝うっス!きめら丸ー、アレを持ってきて欲しいっス」 「承知しました」オオ、リカイリカイ 女は男の質問に笑顔で答えながら女の飼いゆっくりである金バッチきめら丸に何かを持ってくる様に依頼し きめら丸は積み重なった透明な箱の陰から一枚のパネルを取り出して女に渡した 「本日の主役はこの子っス!!!!!」 女は渡されたパネルを男とその飼いゆっくり達に見える様に設置した パネルには恐らく8歳程度と思われる白衣を着た赤っぽい髪の毛の少女が小さいダイヤル式金庫を持っている姿が描かれていた 「んー?何処のどちらさんだ?」 「うー?にんげんさんのおちびちゃん?」 「だけど、どこかでみたことがあるようなきがするみょん」 「どうして誰も分からないんっスか!!!!我らがアイドル餡娘ちゃんですよ!餡娘ちゃん!!」 男達の反応に驚いた女はパネルに描かれた少女について説明を始めた 「加工所公式マスコットっス!加工所産商品とかのパッケージとか取扱説明書にも載ってるっスよ!」 「あー、そうなのか?・・・・あ、本当だ」 男がたまたま近くにあった加工所産ゆっくりフードの袋を手に取ると、パッケージにはパネルと同じ少女が描かれていた 「それで、あんこちゃんのなにをおいわいするみょん?」 「本日2月17日は餡娘ちゃんの誕生日っス!」 「うー、おたんじょうびのおいわいなのさ!」 「そう!日頃から加工所にはお世話になってるんでその感謝の意味も込めて餡娘ちゃんのお誕生会を行うっス」 女からの説明を受けた男は再び女が持ってきたゆっくりに視線を戻して問いかけた 「祝いの理由は分かった、だがそれとこのゆっくり共は何の関係があるんだ?」 「何言ってるんすか?お誕生日会と言えばケーキ、ケーキと言えば甘味、甘味と言えばゆっくりっス!」 「で?」 「お姉さんはゆっくりでケーキを作ってそれでお祝いをしたいそうなんです」オオ、チョウリチョウリ 要領を得ない女の答えに替わってきめら丸が箱詰めされたゆっくりの使い道を説明した 「まぁ、そんな訳で本日はオーソドックスにデコレーションケーキを作るっス!」 男達は茶の間から台所へと場所を移し、女の進行の下でケーキ作りを開始しようとしていた 「なぁ、ケーキを作るのは良いがこの家に苺とかないぞ?」 「それなら心配ご無用!今日のケーキはフルーツ系は一切無しでスポンジケーキ以外はゆっくりだけっス!」 「うー!がんばってつくるのさ!」 「それじゃ、役割分担を発表するっスよー」 女は持ってきた材料(ゆっくり)を男達の前に並べて行く 「先輩はこのぱちゅりー達でホイップクリームを作ってもらうっス!」 「了解、中身を搾り出してハンドミキサーでかき混ぜればいいんだな?」 「いや、それだとすぐに永遠にゆっくりして甘さが足りないんでぱちゅりーを生かしたまま振り回して欲しいっス」 女は男の前に箱に入れられたぱちゅりーを2匹置くと、腕を上下に振るジェスチャーをしながら作業内容を伝えた 「生きたままって随分と難しいうえにしんどい注文を」 「そこは先輩の腕を信用してるからっスよ!片方は硬めにお願いするっス~」 そう言うと女は他の材料を持って飼いゆっくり達の所へ向っていった 「さて、そこまで期待されたらがんばらないといけないな」 男は独り言を呟きながら透明な箱から1匹のぱちゅりーを取り出した 「むきゅー!やっとでられたわ!まったくもりのけんじゃをあんなところにとじこめるなんてゆっくりしてないわ!」 「まずはー、中身が漏れない様にしないといけないか」 「けれどぱちぇはかんっだいだからしゃざいとばいしょうのあまあまでゆるしてあげひぎぃ!!」 男は喚くぱちゅりーを無視し、女が置いていった返しの付いた小さな楔をぱちゅりーのまむまむとあにゃるそれぞれに突き刺した 「いだいいいいいい!!!どっでえええ!ごれどぶぎゅううううう」 「良し!中身が漏れそうな所は全部塞いだし、気合を入れて頑張りますか!」 更に男はぱちゅりーの口が開かないようにしっかりと握ると勢い良くぱちゅりーを振り始めた 「(むぎゅうううう!!ぎもぢわるいいいいい、いだいいいゆっぐりでぎないいいいい)」 口を塞がれて中身を吐く事も出来ず、差し込まれた楔の痛みのせいですっきりーする事も出来ないままぱちゅりーは振られ続けた 「さー、ふらんちゃんときめら丸にはコレをお願いするっス!」 男に作業を伝えた女は飼いゆっくり達の前にれいむとまりさを1匹ずつとありすを2匹持ってきた 「この組み合わせからするともしや?」オオ、ハンショクハンショク 「その通りっス!ありすをレイパー化させてれいむとまりさを襲わせるから生えてきた茎を摘んで欲しいっス」 「うー、つんだくきはどうしたらいいの?」 女はふらんときめら丸に作業内容を伝え、ふらんからの質問にオレンジ色の液体の入ったコップを用意しながら答えた 「摘んだ茎はこの成長促進剤入り特製オレンジジュースに挿して欲しいっス」 「うー!ゆっくりりかいしたのさ」 「それでは作業に取り掛かるとしましょう」オオ、ハジマリハジマリ 「あー、今回使うのはれいむ種とまりさ種だけだからありす種は間引いて大体15~20位欲しいっス」 「「はーい」」 ふらんときめら丸の返事を聞きながらコップを設置し、次の作業へ移ろうとするとようむが近づいてきた 「おねーさん、ようむはなにをすればいいみょん?」 「ようむちゃんにはきめら丸達が摘んだ茎から生まれたちびちゃん達のお世話をして欲しいっス」 「おせわみょん?」 生まれたゆっくりはすぐに食材として加工されるものと思っていたようむは女の返答に頭と言うか全身を傾げた 「そうっス!生まれたちびちゃん達にこれを食べさせて太らせて欲しいっス」 そう言うと女はコップを置いたテーブルにようむを乗せ、その隣に『栄養過剰!特濃ゆっくりフード大型種用』を横倒しに置いた 「中身はちびちゃんでも食べれる様に砕いてあるからこのスプーンで中身を取り出すと良いっス」 「ゆっくりりかいしたみょん!」 女からプラスチックスプーンを受け取ったようむはいつでも赤ゆっくりの誘導が出来るようにコップの前に陣取りその時を待った 「それじゃコッチは任せるっスよ~、私は食器とかの準備をしてくるっス」 「「「ゆっくりいってらっしゃーい」」」 女が飼いゆっくり達にその場を任せて立ち去るとふらんときめら丸は作業を開始した 「さて、まずはれいむとまりさを動けないようにしないといけませんね」オオ、テイシテイシ 「うー、それならふらんにまかせるのさ!きめらまるはまりさをはこからだしてあんよをこっちにむけてほしいのさ」 きめら丸はふらんに言われた通りに箱からまりさを取り出すとあんよをふらんに向けるように差し出した 「やめるのぜー!まりささまにこんなことしてただじゃすまないのぜーーーー!」 「うーそれじゃ、いくのさ!」 「はなせええええ!まりささまにこんなことしてただですむといだいいいいいいいいいいいいい」 必死に抵抗するまりさだったがきめら丸の拘束から逃れる事は出来るはずも無く、まりさのあんよにふらんの指が突き刺さった 因みに胴付きふらんは自身の指先の皮の硬さをある程度変えられ、硬く尖らせた指先で獲物を突き刺したり引き裂いたりできるのだ 「あまり刺し過ぎると中身が出てしまいますよ?」オオ、シンパイシンパイ 「ふふふ、ふらんのてくにっくをなめてもらってはこまるのさ!さしたゆびさんをさーらーにーーーー」 「ゆびゃああああああ!まりさのしゅんっそくのあんよがあああああああ」 ふらんは刺した指を動かし、まりさのあんよに1本の切れ目を入れた 「これでもう、まりさのあんよはこんてにゅーできないのさ!」 「それでは続いてれいむにもお願いしますね」オオ、ゾッコウゾッコウ 「はなせえええ!れいむはもっとゆっくりするんだあああ!!」 「かっとかっとかっとかああああああっとおおおおおおお!!」 「ゆぎゃあああああああああああああ」 ふらんによってあんよを破壊された2匹は無事に饅頭製造機に生まれ変わることが出来たのだった 一方、ようむは饅頭製造機から摘まれた茎から小饅頭が落ちるのを万全の体制で待っていた 「そろそろ、おちそうだみょん」 女が用意した成長促進剤入りオレンジジュースのお陰で茎に付いた極小饅頭はあっという間に小饅頭サイズに育ち この後自分たちに襲い掛かる恐ろしい運命など露とも知らず、小饅頭達は次々と地獄へ生れ落ちていった 「きゃわいいれいみゅがゆっくちうまれちゃよ!」 「りりしいまりちゃもうまれちゃのじぇ!」 「ゆっくち~」 「ゆー?おきゃーしゃん?おとーしゃん??どきょいっちゃの?」 「おちびちゃんたちゆっくりしていってみょん!ようむはようむだみょん!」 茎に付いていた小饅頭があらかた落ちきった頃を見計らってようむが挨拶をしながら小饅頭達の前に姿を現した 「れいみゅはれいみゅだよ!ゆっくちしていっちぇね!」×たくさん 「まりちゃはまりちゃなのじぇ!ゆっくりしていっちぇね!」×たくさん その挨拶に本能のままに挨拶を返し、全ての小饅頭達はようむの方に向き直った 「ようむはおちびちゃんたちのおとーさんとおかーさんからおちびちゃんたちのおせわをおねがいされたみょん」 「ゆ?れいみゅのおちょーしゃんとおきゃーしゃんはどきょにいりゅの?」 「おとーさんとおかーさんはゆっくりプレイスでおちびちゃんたちをまってるみょん」 「まりしゃはおかーしゃんにあいたいよ!」 「あんしんするみょん!すぐにおちびちゃんたちもゆっくりプレイスにいけるみょん!けど、そのまえに」 ようむは小饅頭達の質問に適当に答えながら横倒しにされたゆっくりフードの袋にスプーンを差し込んで中身を取り出した 「まずはたっくさんむーしゃむーしゃするみょん!おかわりもまだまだあるからえんりょはいらないみょん」 「「「「「ゆわーーーーーーー」」」」」 「まりちゃがいちばんのりなのじぇ!!」 「ゆゆ!!!れいみゅがさきにむーしゃむーしゃしゅるんだよ!!」 山のように盛られたゆっくりフードに目を輝かせた小饅頭達は我先にとゆっくりフードへと進んでゆく 「むーしゃむーしゃ!じ、じあわぜえええええええええええええええ」 「うめぇ!!!まじうめぇ!!!」 「がーつがーつ!へぶんじょうたいなのじぇええええええ」 ゆっくりフードの山に群がる小饅頭達は何かに取り付かれた様に一心不乱にゆっくりフードを貪る 「そんなにいそがなくてもまだまだおかわりはあるみょん」 「もっちょ!もっちょれいみゅにちょうだいね!!」 「ゆっくちしないでごはんしゃんをよこすのじぇ!」 「はふっ!はふっ!しまふっ!!」 「げぷーーーーー」「もうたべれにゃいよー」 「こーろこーろするのじぇー」「すーやすーやするよ!」 限界までゆっくりフードを食べた小饅頭達はナスビ型に肥え、その場で好き勝手にゆっくりし始めた 「ようむちゃーん、そっちの具合はどうっスかー?」 「ごらんのありさまみょん」 「うん、良い感じのサイズっス」 「ゆーん?おねーしゃんはだれ?」 次の作業の準備を終えた女がようむの様子を見に現れると小饅頭達は一斉にそちらに視線を向けた 「おちびちゃんたちはよーくきくみょん、このおねーさんはおちびちゃんたちをゆっくりプレイスにつれていってくれるみょん」 「ゆゆー!おきゃーしゃんたちにやっとあえりゅんだね!」 「ゆっくちしにゃいでまりしゃをゆっくちプレイスにつれていくのじぇ!」 「え?ゆっくりプレイスっスか?・・・・・・あー、そう言うことっスか!」 ようむと小饅頭のやり取りを見て状況を察した女は側に置いていたステンレス製のボウルを手に持ちながら話し出した 「今からみんなをゆっくりプレイスに連れて行くっス!」 「ゆーーーー!!」×たくさん 「だけど、いっぺんに全員は連れて行けないから2回に分けて連れて行くっスよ!」 「ゆっくりりかいしたよ!」×たくさん 女は慣れた手つきでナスビ型小饅頭を10個ほどボウルの中へと移しそのまま台所にあるガスコンロの前へとやって来た 「それじゃ、みんな!ゆっくりプレイスへ行ってゆっくりしていってねっス!」 「ゆー!れいみゅ(まりしゃ)おそらをとんでるみたーい!」×たくさん そして、ボウルを逆さにしコンロの上に置いてある鍋へと小饅頭達を放り込んだ ジューーーーーーーー 「「「「ひぎゃあああああああああああああああ」」」」 鍋の中は熱せられた油で満たされており、小饅頭達は悲鳴を上げながら油の中を暴れまわる 「あじゅいのじぇえええええ」 「ごぼばっ!!ごばっ!!!」 「たずげべぇえええ」 油から逃れる為に必死で身体を動かすが当然のごとく鍋から逃れる事などできず、そのせいで反転し全身くまなく油を浴びてしまう そんな事を繰り返していると油の熱で目玉は破裂し歯は溶け、口の中は焼け爛れ喋る事すら出来なくなって行く 「いやー、自分で綺麗に揚がってくれるなんて楽っスね~」 その様子をにやにやしながら眺める女にホイップクリーム作りを終えた男が話しかける 「おーい、クリームは完成したんだが次は何をすればいいんだ?」 男はそういうと2匹のぱちゅりーを女に手渡しながら辺りを見回した 「それなら向こうに残ってるちびちゃん達の処理をお願いするっス」 「オーダーは?」 「殺さず、ぺにまむあにゃるとあんよ破壊のアマ舌斬りでお願いするっス」 「了解、おーい!ふらん!ちょっと手伝え!」 「うー!」 男はふらんを呼ぶと慣れた手つきで残っていた小饅頭の処理を開始し、ふらんもソレを手伝い始めた 「おねーさん、つぎはなにをするみょん?」フ、フランダーーーーーーー! 「次はそろそろ仕上げに入るっスよー」レイミュハマダシニチャクユギャアアアアアアア そう言うと女は鍋から揚げ饅頭を取り出し、男が準備したぱちゅりー2匹とスポンジケーキを用意した 「まずはー、スポンジケーキを半分にするっス」マリシャノシュンッソクノアンヨギャアアア 「みょーん!おねーさんのほうちょうさんさばきはすごいみょん!」オメメギャアア!ナニモミエナイノジェエエ 「次は半分にしたケーキの下の方にクリームを塗るっス」ヤメチェネ!レイミュノマムマムニヒドイコトシナイデユンヤーー! 女はぱちゅりーを引っ繰り返し、あんよに円を描くように切り目を入れて切り離しゴムベラで中身のクリームを取り出した 「流石先輩、良い感じのクリームっス」マリチャノオオオオオアニャルシャンニヘンナコトシナイデエエエ そのクリームをケーキの切断面に均等になるように塗り終えると今度は完成した揚げ饅頭をまな板の上に並べ始めた 「こんどはなにをするみょん?」ユンヤー!モウユックチデキニャイイイイ 「こうするっス」 女は揚げ饅頭を5ミリ間隔で輪切りにし、切ったものをクリームを塗った部分に綺麗に並べていく 「そして、並べ終わったらまたクリームを塗るっスよー」 クリームを塗り終わるとその上に避けてあったケーキを乗せ、今度はケーキ全体をクリームでコーティングし始めた 「更に別のぱちゅりーを使ってデコレーションするっス!」 もう1匹のぱちゅりーのあにゃるに市販の絞り袋に付いている金具を取り付け、金具の方向へ中身を絞っていく 「うー!おねーさんこっちはおわったのさ!」 ケーキのデコレーションが終わった頃、残りの小饅頭が入ったボウルを持ったふらんが女の所へやって来た 「お疲れ様っス!完成したらもって行くから皆は茶の間で待ってて欲しいっス」 「「ゆっくりりかいしたのさ」みょん」 女はボウルを受け取るとふらん達に戻るように伝え、最後の仕上げに取り掛かった 「うー、たのしみなのさ」 「お姉さんの料理はとてもおいしいんですよ」オオ、ビミビミ 「お待たせしたっス~」 女は完成したケーキを持って茶の間に現れ、飼いゆっくり達は身を乗り出してケーキを眺めた 「へー、中々良い感じのケーキだな売り物にしても良いんじゃないか?」 「えへへ、そんなに褒めても飲み物位しか出ないっスよ」 「まぁ、これを買うのは虐待鬼意惨達位でしょうけどね」オオ、コワイコワイ 完成したケーキは一見どこにでもありそうな生クリームのデコレーションケーキだがトッピングとして足焼きをされ 目と舌を切れ取られうめき声を上げる赤ゆっくりが乗っており、その内の3匹には火の付いたローソクが刺さっていた 「それじゃ、切り分けるか」 「そうっスね!あ!流石にようむちゃんときめら丸にはこのケーキは厳しいと思ったから別なのを用意してあるっス」 「ゆっくりしょっぷさんのごほうびけーきさんみょん!」 女は作ったケーキとは別に飼いゆっくり用に作られたケーキを取り出しようむときめら丸の前に置いた 「なら、このケーキは3等分でいいのか?」 「何言ってるんっスか!今日の主役を忘れてるっス!4等分っス!」 男はケーキを4等分にすると女とふらん、そして餡娘ちゃんの前にそれぞれ置いた 「うー!それじゃたべるのさ!」 「まだっス!まずは餡娘ちゃんをお祝いしてからっス!」 「おいわいはなにをするみょん?」 「誕生日のお祝いって言ったらあれしかないっス!お誕生日の歌っス!」 女の手拍子に合わせて男達は餡娘ちゃんを祝福する為に歌い始めた 「「「「「ハッピーバースデートゥーユー、ハッピーバースデートゥーユー」」」」」 「「「「「ハッピーバースデーディア餡娘ちゃーん、ハッピーバースデートゥーユー」」」」」 「「「「「ヒャッハー!!!」」」」」 こうして餡娘ちゃんの誕生日は各地で盛大に行われ、虐待鬼意惨達の雄叫びとゆっくり達の悲鳴で彩られて行くのであった あとがき 餡娘ちゃんお誕生日おめでとうございます 底辺作家からのささやかなプレゼントです あるあきの今まで書いた物 anko1826 『殴る』 anko1842 『伝える』 anko1862 『蹴る』 anko1989 『ある日の午後』 anko2040 『加工所in宮城』 anko2238 『ある山で』 anko2269 『ある公園で』 anko2492 『ある秋のゆっくり』 anko2581 『ある赤い目のゆっくり 前編』 anko2670 『ある赤い目のゆっくり 後編』 anko2834 『ある男の気分転換』 anko2871 『加工所in宮城 2』 anko2942 『ある幸せなゆっくり』 anko3024 『ある騒がしい午後』 anko3297 『ある遊びとれいむ一家』 anko3454 『ある選ばれたモノ達』 anko3473 『あるすーぱーむーしゃむーしゃたいむ』 anko3618 『あるドアとゆっくり』 anko3856 『ある迷信』
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【セールスあきの描く未熟児について…ウノ】 セールスあきの未熟児についていくつかの質問がありましたので、 図も挿入して語っていきます。 任振真っ只中の茎に3つぐらい実ゆが実っている。 先端から順に、れいむ、れいむ、まりさとなっているが、 その先端のやつが・・・プチッ 「ゆきちちぇちぇっちぇにぃ!」 「ゆ!!はやすぎるのぜ!;」 私の描く未熟児は胎生でうまれるのではなく、植物型で早期に生まれたゆっくりです*(実際後付です)。 未熟児だからといって、すぐ死ぬことはありませんが、身体は貧弱です。 皮も普通の赤ゆより薄いので、ジャリの上を歩くとすぐ餡子がでちゃいます。 種類ですが、希少種にも未熟児は存在するという設定です、発見されてないだけということです。 ここでは図がないので文法的に解説るに 左は順に『まりさ』『れいむ』『れいぱー』 「のじぅぇ!のじぅぇ!」 ポヨ ポヨ 帽子と髪が極端に小さい『まりさ』 ピコピコ 「ゆきっちプレーチュ!! ゆゆっちプローチ!!」 飾りと髪が極端に小さい『れいむ』 「ちょきぃは!」 飾りと(略)小さい『れいぱーありす』 うん!ピコピコポヨポヨかわいいですね! 自然界同様、身体が弱いので敵にすぐ狙われます! 時にはれみりゃに捕まり 「う~」 「ゆきっち ちゃちち!!;」 「おちびちゃあぁん!;」 あるいはレイパーにレイプされたり 「しまるわぁぁぁ!!」 「ゆきち・・・ゆげぇぇぇ!;」 成体にレイプされると中核枢餡が破壊されて死んでしまいます。 未熟児は生存率がかなり低いのです 行動ですが、ゆっくりができる基本行動はだいたいできます 「のーびのーびするよ!」 「みょーびにゃーび♪」 (のーびのーびはできない?) 「ぷきーっ!」 ですが、このプクー、未熟児だと迫力に欠け、 ブチ ブチ 「ゆきゅくちできゃにぃぃ!」 即捕食されてしまいます 意味がないということです。 成長しないか?の質問ですが 未熟児→「ゆっくちゅちちっにぃ♪」 中期→「ゆっくりしにゃいで あみゃあみゃもっちぇこい!」 成体→ ワナ ワナ ぷくーしながら ちゃんと成体にはなります、 ただ普通よりも小柄になります、 豆ゆの基盤はここから始まりました! ですが部分的に知能が低いです ぷに ぷに 「ゆっゆっ♪(ハート) ゆちきちぇちぇっちに」 最後に、加工所で生まれた未熟児は? グチュ グチュ 「ゆぐぢっ だぢゅげ ぶぎゅち」 潰して餡子にしちゃいます、 これを餅につめたりどらやきにしたりします 【セールスあきの描く未熟児について…ドス】 ピコ ピコ 「ゆきゃくちちゃちぃちぇにぇ!!」 ピコ ピコ ショーケース内にいる未熟児なんまりさとれいむ。 うんこが散らばってるが、通常ゆっくりは自分のうんこの臭いでさえ嫌うが、 未熟児どもはうんこが傍らに、こちらを見てなんか言ってると、どうやら平気なようだ。 未熟児はペットゆっくりショップ『YUN-YHA』で販売されています。 販売する際に『未熟児』と表記すると まったく売れなかったので 『あずき豆ゆっくり』 などという名前がついています (店が勝手に付けた名前です、店舗によっては名前が異なります) れいむ種、まりさ種、レイパー種が安く手に入りますが、人間が育てると すぐ死んじゃうこともあります。 捕食種の高級な生餌にも使用できますん あずきゆっくり ペットのれみりゃに1匹いかが? 200円のところを・・・大安売っ!!!! [50円]←貼り付け お飾りですが・・・ 「ぴゅきゆうー!!」 ワナ ワナ ワナ 「まちちゃにょ おびょちちー!!;」 普通の赤ゆ同様に奪われると泣きます。 れいむ種は大丈夫ですが、まりさ種は遊ばせていると良くお飾りをなくします! 探すか、楽にしてあげるか・・・ どちらかにしてあげましょう。 肌の張りですが、豆ゆよりも モチモチのぷりっぷりです みてください・・・・ そぉい!! プチッ 「ゆぴょっ!」 ←捻る断末魔 と、このように心地よい音がなる程! 商品として発売したいですが、生まれるのは稀なので行っていません。 前回、身体が貧弱と表記しましたが、 パチュリー<未熟児<赤れいむ です、ぱちぇ種の未熟児も存在するそうなのですが、 生まれてすぐ死ぬ程貧弱(病弱?)だそうです。 「ゆききゃちゃ できゅにやいぃぃ!;」 ピクン ピクン 身体にマチ針を刺してみましたが、元気そうですので、強い衝撃意外なら そこそこ耐えられそうですね。 味はどうなの?という質問ですが アシ(底辺)を焼いたれいむと一緒に放置した部屋にれみりゃ2~3匹放ったところ 「ゆうぅう!?うごけにゃぃ;」 皿に入れられたアシヤキれいむ みぢっ みぢぢ ぢ 「ゆきゃちぃ!!;」 ぶぢっ ぶぢっ 3匹とも逃げ回ることができる未熟児を優先して襲ってました。 ただ単に栄養価が高い、もしくは上で述べたように 食感が良いからかもしれませんが、一部の人は未熟児を 珍味 と表現しています、なんでも水水しいとか・・・・ 未熟児ですが、秋~冬に一番多く 獲れるそうです、食料が少ない時期に獲れる・・・ということです。 【セールスあきの描く未熟児について…トレス】 いつやるの? そのうちでしょう。 今でしょ? 嫌!
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『びっくりしていってね!!』 9KB いじめ 虐待 び どうも気に入らん、ゆっくりというのは。 生まれたばかりから私はゆっくりしてると言い張る癖に、甘味を要求し、高級な住まいを求める。 そのくせ、断ればゆっくりしていない。こんなにゆっくり出来ない私は不幸であるから、 私をゆっくりさせるのが人間としての生まれ持った使命であると宣う。甚だ理不尽だ。 第一、私はゆっくりしていると云うくせに、不満を持つとゆっくり出来ていないと云う。 これでは矛盾も良い所だ。私は以前、ペットとして飼っているれいむに尋ねてみた事がある。 「れいむは、ゆっくりしているのか?」 「ゆゆ? ゆっくりしてるにきまってるでしょ! へんなこというんじゃないよ、くそにんげん!」 「それならば、甘味も住まいも、番もいるまい」 「はあああああああ!!? いるにきまってるでしょおおおお!!?」 「何故だ?」 「ゆっくりできないからでしょおおおおおおお!!?」 罵倒にせよ何にせよ、ゆっくりとは語彙に乏しい。そう思いつつも私は、次の質問を投げかけた。 「じゃあ、れいむはゆっくりしてないんだな?」 「ゆああああああああ!!? ゆっくりしてるにきまってるでしょおおおおおお!!」 「じゃあ、甘味も住まいも番があって、初めてゆっくりしてると?」 「あたりまえでしょおおおおおおおおお!!?」 「じゃあ、やはり、元来はゆっくりしていないのか?」 「ゆっがああああああああ!! ゆ、ゆっぐじじでるにぎまっでるだろおおおおおお!!」 「しかし、先程は」 「う、うるざいいいいいいいいい!! だまれええええええええ!! どにがぐ、れいぶにだんなざんもっでごいいいいいい!!」 れいむは、ぷんすかと怒りながら私の元を去った。これではまるで、一企業に居座る無能な上司のようだ。 どうにかせねばならんだろうと、私は思った。捨てるのは簡単だが、公園に棲み着いた野蛮な野良ゆっくりになられてはこまる。 野良ゆっくりは度々、生ゴミを漁り、悪臭を撒き散らし、市民の貴重な税金を清掃や駆除に使わされている。 とくに、私の住む町では酷いものがある。 余りに多くの野良ゆっくりがいるものだから、定期的な駆除や清掃に税金を割かれ、学校の建て替え費用が丸々吹き飛んでしまったのだ。 子供達は大いに泣いた。私は、それに加担するような人間にはなりたくない。ならば、殺してしまえば良いが、それでは興がない。 ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり――びっくり。 唐突に私の頭の中で、びっくりという単語が出てきた。私は大いに歓喜した。まるで、油田を掘り当てたかのように。 語呂が似ているとはいえ、ゆっくりとは全く違うびっくりというものに浸したら、れいむは一体どうなるのであろうか。 前述のれいむに対しての質問から、既に三日経っていた。れいむは相変わらず番を要求し、自分をゆっくりさせろと云う。 「おい! きいてるのかくそじじい! れいむにだんなさんを」 「うわあああああああああああああ!!」 「ゆわああああああああああああああ!!?」 私は突如として大声を上げた。れいむは驚き、仰け反っている。なるほど、これは楽しい。 口を大きく開けて、目をひん剥き、間抜けにも涎を垂らして驚くれいむの表情は、すこぶるゆっくりしていなかった。 「な、なんなんだあああああああああ!!?」 「よし! 決めたぞ、れいむ。 これから私は、れいむを驚かし続ける」 「ゆ? ゆ? ゆはあああああああああ!!?」 「ただし、期間は一ヶ月に限定する。驚く事に耐え、一ヶ月を過ぎれば番をやろう!」 「ふ、ふざけるなああああああああああ!!」 「嫌なのか?」 「あたりまえだろおおおおおおお!!」 いつも以上に顔を歪めて、憤るれいむ。私は、この条件を呑まない限りは番もあり得ないし、赤ゆも望めないと云った。 「ゆぎぎ……くそにんげんのくせに、えらそうに……」 「どうする? 野良ゆっくりの生活でも営むか? 甘味も無ければ、安寧に満ちた生活も無いぞ」 「ゆぐぎぎぎぎ……ぜったいだよ! やくそくはぜったいまもるんだよ!!?」 「勿論だ。 ……うわあああああああああああああ!!」 「ゆあああああああああああああああ!!!?」 こうして、れいむの驚愕生活は始まった。最初は突拍子もなく大声を上げて、驚かす程度。 「うわあああああああああああああ!!」 「ゆあああああああああああ!!!?」 ある時は、れいむが食事中の時に大声を出した。 「うわああああああああああ!!!」 「ゆやああああああ……ゆげっ、ゆげほっ! ゆげふぉっ!!」 ドライフードが喉につっかえ、咳き込むれいむ。その後で、散々小言を言われたのは想像に難くない。 「しーしー、すっき」 「うわああああああああああああ!!」 「ゆやあああああああああああああ!!? ゆぼぼぼぼ!!」 用を足している最中に驚かしたものだから、れいむのそれから排出される液体が、ひっくり返った事によって、れいむ自身の顔に降り注いだ。 ひっくり返った拍子に後頭部もとい、背中を糞尿に密着させる事もあった。れいむは、汚物と恥辱に塗れたせいか、しくしくと泣くだけだった。 またある時は、れいむが深い眠りに落ちているときに大声を上げた事もあった。 「ゆぴ~……ゆぴ~……」 「うわああああああああああああああ!!!」 「ゆぴひゃあああああああああああああ!!? ゆっ!? ゆ!? ゆぎいいいいいいいい!!!」 深い眠りを妨げられたと気付いたれいむは、悔しさに歯軋りをしながら、叫び声を上げた。 それらを何度も繰り返す内に、れいむの頬は痩せ、目の下には隈(くま)を作っていた。未だ、一週間しか経過していない。 「むーしゃむーしゃ……」 食事中のれいむに、私は尋ねた。 「れいむ、そろそろ限界か? 今、諦めるなら番も無いが、今まで通りの生活ぐらいなら許してやるぞ?」 「むーしゃむーしゃ……」 憔悴したれいむからは、何の返事もなかった。それは、驚愕生活を続行するという意思表示でしかなかった。 「そうか、分かった」 「……むーしゃ、むーしゃ……」 一週間が過ぎて、私は少々思い悩んでいた。突拍子もなく叫ぶのはいいのだが、それだと単調でしかない。 れいむは確かに窶(やつ)れた。しかし、今となっては大声を出しても何の反応もない。ただ、一瞬だけ震えるのだ。 一応ながら、効果はあるだろう。だが、大した反応も得られない上に、れいむは大声に少しずつではあるが慣れ始めている。 となれば、爆竹でも使うほかないだろうというのが、私の考えである。 「ゆぴぃ……ゆぴぃ……」 寝入ったれいむの側に、私は爆竹を撒き散らして、導火線に火を付けた。途端にバチバチという激しい音がして、一分程それが続いた。 「ゆびびびびび、ゆびいいいいいいいいいいいいい!!!」 爆竹の破裂音にあわせて、れいむは断続的に叫び声を上げた。爆竹が全て鳴り終わると、れいむは一層大粒の涙を流して泣き声を上げた。 「ゆっびいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」 睡眠時。 「ゆびぎゃあああああああああああ!!!」 食事時。 「むーしゃむーぶびぎゃあああああああああああ!!?」 排泄時。 「ゆびびびび、ゆぶりいいいいいいい!! ゆっ……ゆっ……」 たまに大声と併せて爆竹を鳴らす。 バチバチバチバチ。 「うわああああああああああああああああああ!!」 「ゆやあああああああああああああああああああああああ!!!!」 如何なる時も、突発的に、散発的に爆竹を鳴らした。その度にれいむは慌てふためき、驚き、涙を流した。 れいむはますます窶(やつ)れていった。 充血した目に瞼を垂らしながら、終始眠たそうに、口元はだらしなく開き、歯を見せながら涎を垂らしている。 しかし、それでも二週間を迎えたばかりであった。一ヶ月というのが約束であるから、約二週間の期間が残っていることになる。 「れいむ、そろそろ辛いんじゃないか? 諦めようか?」 「だんなざん……だんなざん……おぢびぢゃん……おぢびぢゃん……ゆ゙……ゆ゙……」 番と赤ゆに対する欲求、バイタリティは凄いものだと感じた。自らが欲するものならば、どこまでも墜ちて、ゆっくりとは耐える生物なのだろうか。 いずれにせよ、ギヴアップの声は聞かなかった。約束通り、あと二週間は驚愕してもらおう。 しかし、爆竹を鳴らすのも飽きたものだ。効果覿面であることに違いはないのだが、如何せんこちらまで耳鳴りがしてくる。 ならば電気を使うべきだろう。世にはテーザーなる、鎮圧用のスタンガンがある。私は、文明社会に感謝した。 「ゆっびいいいいいいいいいい!!!?」 素っ頓狂な声が聞こえてきた。私がテーザーを、れいむに向けて発射したせいだ。五万ボルトの電圧が、れいむの体を駆け巡っている。 「どうだ、びっくりしたか?」 「もはやびっぐりじゃなぐで、ぎゃぐだいだろうがあああああああああ!!!」 「そりゃそうだ!」 「おいいいいいいいいいいいいい!!!!!」 骸骨が喋っているようで、何だか気持ちが悪かった。それから結局、大声と爆竹でれいむを驚かし続けた。 れいむは骨と皮というよりは、皮と皮だけになりつつあった。それでも耐え続け、約束の日まで後一日となった。 私はペットショップでまりさを購入すると、れいむの前に突き出した。 「ゆゆ……ゆ! まりさはまりさだよ! ゆっくりしていってね!」 「ゆぐ……ゆぐ……ようやぐ……やっど……ゆっぐじ、ゆっぐじじでいっで」 バンッという音と共に、まりさが爆裂した。皮と餡子が四散し、帽子の欠片がヒラヒラと空中を舞っている。 「ゆ、ゆやああああああああああああああああああああああああ!!!!?」 「どう、びっくりした? 余った爆竹を巻き付けておいたんだけども」 「ぼ、ぼうやべでええええええええええええ!!!」 れいむはまりさの目玉を顔に引っ付けたまま、涙を流していた。 そしてとうとう、約束の日がやってきた。私はこれから、一ヶ月前の日々が再びやってくるかと思うとゲンナリせずにはいられない。 とはいえ、約束は約束であるから、守らねばならない。ペットショップで再びまりさを購入すると、れいむの前に突き出した。今度は爆竹を巻き付けたりはしない。 「ゆっぐじ! ゆっぐじぃ! ゆっぐじじでいっでねっ!!」 「ゆ!? ゆ、ゆん……まりさはまりさだよ……ゆっくりしていってね……!」 「ゆっぐじいいいいいいい!! ずーり! ずーり!!」 「ゆゆっ……」 端から見れば骸骨が生首に頬擦りしているのだ。気持ちが悪くて仕方がない。 まりさはまりさで、異常なほどに痩せこけ、目がギラついたれいむに頬擦りされている事に青ざめていた。 それから再び一ヶ月が経った。れいむは以前の様にふっくらと肥え、まりさと番になり、赤ゆを儲けていた。 れいむの額にそびえる、緑の茎とそれにぶら下がった実ゆが、その証拠である。そして今、とうとう生まれようとしている。 「おちびちゃん! おちびちゃん、ゆっくりうまれてね!」 「おちびちゃんたちは、まりさがゆっくりさせてあげるからね!!」 ボタボタと何匹かの赤ゆっくりが、生まれ落ちた。プルプルと体を震わせて、目と口を大きく開いて云った。 「「「「ゆやああああああああああああ!!!? びっくちしちぇいっちぇにぇえええええええええ!!!?」」」」 「……ゆ?」 「ぞ、ぞんな……」 どうやら、私の行動によってれいむの餡子が大きく変質してしまったようだ。それからの生活は悲惨だった。 昼夜を問わず、突拍子もなく大声を上げて、親ゆっくりを驚かせる赤ゆ達。れいむもまりさも、次第に頬が痩け始めてきた。 「「「びっくちしちぇいっちぇにぇ!!!」」」 「ゆっ……ゆっ……」 「どぼじでごんなごどに……」 「ゆひゃああああああああああああああ!!」 「「ゆうううううううううううう!!?」」 捨てたり殺すまでもなく、どうやら勝手に死んでくれそうだ。私はその事にひどく、ほっとした。 終 ポマギあき
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『ゆっくり呑もうゆっくり酒』 16KB 調理 赤ゆ てんぷらあきさんに約束したやつ ※てんぷらあきさんと随分前に約束した ゆっくり食材ネタです。 『ゆっくり呑もうゆっくり酒』 D.O ぷるぷるぷる、ぶちっ!・・・ぺしょ。 「ゆっくちしちぇっちぇにぇ!きゃわいいれいみゅが、ゆっくちうまれちゃよ!」 「しゅーりしゅーり、ちあわちぇー。」 「ゆゆ~ん。れいむのおちびちゃんたち、とってもゆっくりしてるよぉ~。」 今、私の目の前には、額に茎を生やした1匹の、大型バランスボール並に巨大な成体れいむと、 その周囲に群がる生まれたての赤れいむが・・・えーと、25匹いる。 この赤れいむ達は、私が部屋の一角を柵で囲い、その中で繁殖させた食用ゆっくり達だ。 巨大な母れいむの品種は『れ-108号』。 この品種の特徴は第一に、成体のサイズが標準的なゆっくりより大きく、 そのおかげで一度に、大量の赤ゆっくりを産み落とせることだ。 食用ゆっくりの苗床としては重宝する性能である。 そして第二、これが重要なのだが、いわゆる『はじめてのおちびちゃん』、 初めての出産で産み落とした赤ゆっくりが、通常の赤ゆっくりと比較して格段に美味なのだ。 「しゅーりしゅーり、みゃみゃのほっぺしゃん、あったきゃーい!」 「みゃみゃのかみのけしゃん、ゆっくちだにぇ!ちあわちぇー!」 「れいむのはじめてのおちびちゃ~ん、ぺーろぺーろ、すーりすーり、しあわせー!しあわせー!」 『れ-108号』は、初めて産んだ赤ゆっくりに、過剰なほど愛情を持つよう生み出された品種である。 チューブ入り精子餡を注入されて妊娠したのに何の疑問も感じず、 赤ゆっくり達の誕生を素直に喜んでいるのもいい証拠だろう。 その愛情が産まれる前の赤ゆっくり達に、茎を通じて大量のゆっくり成分を与えるらしい。 それこそが赤ゆっくり達の味を劇的に引き上げる要素になる。 ゆっくりはゆっくりするほど味が悪くなるなどと言われているが、 実のところ、甘みが少なくなる、と言うのが正確だ。 味の深み・コクといったものは、基本的にゆっくりするほど向上する。 生まれたて・新鮮な赤ゆっくりを生で食す場合は、フレッシュなさっぱり味が求められるので、 ゆっくりさせ過ぎたり、逆に苦痛を与えてしまうのはタブーだ。 だが、調理して食べるなら、生まれるまでと生まれて数時間の間は存分にゆっくりさせ、 そこから絶望に落として甘みを引き上げるのが最良の調理法となる。 最高の素材で赤ゆっくり料理を作りたいなら、『れ-108号』はオススメ品種だ。 ぜひ試していただきたい。 さて、この最高の素材を使って今日作る予定のものは、『ゆっくり酒』だ。 実は今日仕込んでも出来上がりは約一ヶ月後と、大変手間のかかる代物なのだが、 私は、それだけの手間をかける価値はあると思っている。 さあ、それでは仕込みの最初から順番に見ていただくことにしよう。 ----------------------------------------------- 「みゃみゃー。れいみゅ、おなかしゅいちゃー。」 「れいみゅも!おなかぺーこぺーこだにぇ!」 「ゆっくちむーちゃむーちゃさせちぇ!」 先ほど茎から生れ落ちたばかりの赤れいむ達は、食用だろうと野生だろうと変わることの無い、 生まれて最初の重要な儀式を、誰に教えられるでもなく順番に行っていく。 茎から離れて地面に着地したら、元気いっぱいに『ゆっくりしていってね!』とご挨拶。 最初にご挨拶を返してくれるのは、当然両親。 まあ今回の場合は母れいむだけだが。 自分に無条件の愛情を注いでくれるであろう母の姿を確認すると、 赤れいむ達はカタツムリ並のよちよち歩きで母れいむに擦り寄り、 『しゅーりしゅーり、ちあわちぇー』と目いっぱいスキンシップをとる。 そこまで終われば、もうお腹はぺこぺこ、さっそく初めてのご飯を催促し始めるのだ。 「おちびちゃん、『ポキッ』このくきさんをたべてね!」 「「「ゆぁーい!むーちゃむーちゃ、ちあわちぇー!」」」 この、生まれるまで自分達がぶら下がっていた茎を、 赤ゆっくり達に食べさせる行為も、ゆっくり達にとっては非常に重要な行動である。 適度に甘く、わずかな苦みとシャキシャキした触感を持つ茎を食べることで、 赤ゆっくり達は自然で生きるのに適した味覚に調整される。 草や虫、自然で手に入る食料を(好き嫌いはあるが)美味しく食べることができるようになるのだ。 そしてそれ以上に重要なのが、免疫力の確保である。 生まれたての赤ゆっくりは、この茎を食べることで初めて、 防虫・抗菌作用のある物質を含んだ体液を生成できるようになるのだ。 茎を食べなかった赤ゆっくりは、無菌室で育てでもしない限り、 アリに襲われたり、体にカビが生えたりして数日で死んでしまう。 これは純粋に食品として扱う場合特に重要な性質だ。 新鮮とれたて赤ゆっくりを食べるのでなければ、通常全ての食用赤ゆっくりは、 茎を食べさせるか、茎ペーストを注射してから出荷されるのである。 ともあれ、これで下ごしらえはおおむね完了だ。 ----------------------------------------------- 「ゆぁーい!おしょらとんでるみちゃーい!!」 「ゆぁーん!れいみゅもあしょんでにぇ!」 「はいはい。ゆっくりゆっくり」 ふきふきふき…… 「ちゅっきりー!」 「ゆわーい!れいみゅも、きれいきれいしちぇにぇ!」 「はいはい。ゆっくりゆっくり」 まずはじめに、赤れいむ達を一匹づつ摘まみあげ、清潔な布等で軽く拭いてきれいにしてやる。 清潔なシートの上で出産と(十数分とは言え)子育てをさせていたので、 赤れいむ達ほとんど塵一つついていない清潔さだ。 そうは言っても一応食品なので、全身を清潔にしてやる必要はある。 それに… 「あ、あにゃるしゃん、しゅーりしゅーり…ちゅっきりー!」 「きゃわいいれいみゅが、うんうんしゅるよ!ちゅっきりー!」 体をきれいにしてやるついでに、あにゃる付近を刺激してやり、うんうんの排泄を促すのも大事だ。 本来ならば母ゆっくりが、食後にあにゃるを舌で刺激してやり排泄を促すのだが、 母れいむの唾液で汚されてしまっては、何のために生まれたてを使うのかわからなくなる。 うんうんは要するに劣化餡子なので、味を落とす要因を取り除くなら調理者の手で行う必要があるのだ。 「ゆぅ?ゆっくちだしちぇにぇ!」 「ゆぅ?『フニフニ…コロリ』ゆぁーん、のぼれにゃいー!」 こうして体内体外ともにきれいさっぱりした赤れいむ達は、大きめのボウルにでも入れておく。 生まれたてで這うのがやっとの赤ゆでは、ボウルの内側は登れないので安心だ。 ただ、深めの皿程度では逃げ出されるので注意する必要はある。 「ゆ?お、おにーさん?おちびちゃんをゆっくりかえして『ボグシャッ』ゆべぇ…」 ちなみに『れ-108号』は2度目以降のおちびちゃんからは味が落ちてしまうので、繰り返し使用には向かない。 うるさいし、母体は食べても美味くないので、思い切って使い捨てにしてしまうことをお勧めする。 虐待したいのならば話は別だが。 次の行程にいく前に、赤ゆっくり以外で事前に用意しておくものを紹介しておこう。 まずは口の広いビン、あるいは大きめのタッパーなどの容器。 梅酒を作る時などに使用する容器でいいが、赤れいむを積み重ねるのは勧められないので、 幅が大きくて底が浅い容器の方が効率はいいだろう。 収納場所をとってしまうのが問題だが。 次に、焼酎のオレンジジュース割り。 分量としては、焼酎:オレンジジュース=1:1程度。 オレンジジュースは果汁100%で焼酎もできるだけ上質な物を使って欲しい。 用意するものは以上。 さて、それでは早速作業にかかろうか。 「ゆぅ?『ぷにょり』ゆゆ?ここはゆっくちできりゅの?」 「おしょら『むにゅ』ゆあーん、せまいよ!ゆっくちさせちぇー!」 まずは赤れいむ達を、容器の底に敷き詰めるように並べていく。 ギッチリ詰めてしまうと潰れてしまうので、お互いの肌が触れ合わない程度の間隔に並べるのがコツだ。 赤れいむ達を積み重ねると潰れることもあるので、この段階から十分気をつけてほしい。 そんなわけなので、私の場合底が浅く、幅が広いタッパーを使用しているのである。 そして、赤れいむ達を敷き詰め終わったら、こいつを注ぎ込む。 トポトポトポ… 「ゆっぴゃぁぁああん!おみじゅしゃんはゆっくちできにゃいー!?」 「やめちぇにぇ!?やめ…ゆ?ぺーりょぺーりょ、ちあわちぇー!」 ふむ。 ちなみに、今赤れいむ達の容器に注ぎ込んでいるのは、先ほど用意した、焼酎のオレンジジュース割りである。 別に甘いものではないのだが、不思議とゆっくりは、オレンジジュースの味を好む。 「「「ぺーりょぺーりょ、ごーきゅごーきゅ、ゆっくちー!」」」 最初こそ液体ということで恐れているが、あんよがちょっと濡れたあたりで注ぐのを止めると、 このように幸せそうにジュース割りを飲み続けるのだ。 まあ、これで終わりなはずもないのだが。 ドボドボドボドボ… なぜなら、ジュース割りは赤れいむ達の全身が沈むまで注ぎ込み続けるからである。 「ゆ?ゆぴ?ゆわぁぁあん!やめちぇにぇ!もういっぱいごーきゅごーきゅしちゃよ!」 「ゆっぷ、ゆぷ…ゴポゴポ…ぴ……」 「こぴゅ…ゆ…」 「ゆ…ぴ……」 ジュース割りを程よい分量注ぐと、赤れいむ達は必死にのーびのーびして、 水面から口を出して空気を求める。 この、のーびのーび状態で全身が完全に沈む程度が、ちょうどいい酒量となるのだ。 多すぎても少なすぎても味に影響があるので、この辺は注意して欲しい。 それにしてもこの、水面から空気を求めチロチロと飛び出す舌が、なんとも食欲をそそらせてくれる。 ゆっくり酒にするのでなければ、この舌を切り取って火で軽く炙り、 晩酌の肴にするのだが、それはガマンガマン。 ああ、そうそう。 息ができずに苦しんでいるから舌を突き出しているのでは?と思われるかもしれないが、 それは何の心配もない。 ゆっくりは呼吸ができないと苦しむが、実は生命維持に呼吸など必要としておらず、 空気を口の中に出し入れしているだけなのだから。 息ができなくて苦しんでいるのは、単なるゆっくりの思い込みである。 ただし、ホントにゆっくりが死んでしまうと、ゆっくりの持つ抗菌効果が失われるので 酒が傷んでしまう可能性が大きく、注意が必要だ。 容器内で赤れいむが潰れたり、皮が破けたりしてしまわないように、 細心の注意を払って容器を取り扱うようにしてほしい。 ああ、ちなみに赤れいむ達の体が溶けてしまう心配は無用だ。 普通の水なら溶ける赤れいむ達の体も、オレンジジュースの回復効果によって、 重大なレベルまで脆くなることはない。 多少ふやける程度で済む。 「ゆぷ…こぽこぽ……」 赤れいむ達はしばらくのーびのーびし続けると、5分程度で力尽きて、 最後は完全にジュースの中に沈んでいく。 ここまでくれば、とりあえず作業は完了だ。 今後赤れいむ達はのーびのーびをするほど気力を取り戻すことはなく、 身動きのしづらい水中では変に暴れたりすることもなくなり、 焼酎のジュース割りの中で、ぷかぷかと浮いたり沈んだりするだけの存在となるのだ。 ぷか…こぽ…ぷかり… さて、すっかり静かになったので、普通はこのまま容器を戸棚にしまってしまうのだが、 今回はもう少しだけ中の様子を見てみよう。 中では、きっと赤れいむ達はこんなことをしゃべっている(つもりだ)と思う。 「(ゆ…おみずしゃん…ゆっくちできにゃいよ…)」 「(ゆぅ~、のーびのーびしちゃから、おにゃかぺーこぺーこだよ…)」 「(ゆっくちごーきゅごーきゅしゅるよ!ごーきゅごーきゅ!)」 もはや、赤れいむ達に食事が与えられることはないが、 この状態でも赤れいむ達が餓死することはない。 それは、赤れいむ達のまわりになみなみと存在しているジュース割りが、 貴重な栄養源となるからである。 もちろん、ちゃんとした食事が与えられているわけではないので、 命をつなぐのがやっとで、これ以上成長することも、うんうんを出すこともないのだが。 「(ごーきゅごーきゅ、ごーきゅごーきゅ)」 「(ごーきゅ…ゆ?れいみゅ、ゆっくちしーしーしたくなってきちゃよ!)」 で、飲んだら出すのが生き物である。 「(しーしーしゅるよ!ちゅっきりー!…ゆっぴゃぁぁああん!きちゃにゃいぃぃいいい!?)」 「(な、なにしちぇるの!?しーしーしにゃいでにぇ!…ゆわぁぁあん!?れいみゅもしーしーしちゃいぃぃいい!)」 こうなってしまえば、後は時間の問題だ。 周りが液体に満たされている以上、しーしーをされれば逃げ場はない。 人間からすれば無害な液体であるしーしーも、ゆっくりにとっては汚物でしかないので、 最初は、一番乗りでしーしーをしたれいむをみんなで睨みつけるものである。 だが逃げ場がない以上、やがで全員同じ運命を辿るのだ。 こうして、赤れいむ達はジュース割りに浸されながら、 延々とジュース割りを飲み、しーしーを排泄する、を繰り返し続けるのである。 成長もできず、飛んだり跳ねたりもできず、あいさつもできず、 そしてもちろん、ゆっくりすることもできないまま。 ----------------------------------------------- さて。今日は時間もないので、 先月仕込んで、一か月戸棚で保管していたヤツを見てもらおうか。 コポ・・・コポ・・・ 一か月熟成された『ゆっくり酒』。 見てほしい。 一か月暗い戸棚で寝かせておいただけで、 元はオレンジジュースらしくオレンジ色に濁っていた液体が、 今やブランデーのように、琥珀色に透き通った液体に変容を遂げている。 これこそが、完成品の『ゆっくり酒』なのだ。 「こぽ…ゆぴぃ…」 ぷかり…こぽ…ぷか… ちなみに、一か月放置しておいても当然、中の赤れいむ達は生きている。 赤れいむ達は、この一ヶ月もの間、延々と自分達の体の中で、 焼酎のオレンジジュース割りをろ過し続けていたのだ。 その過程で、ジュース割りはしーしーとの混合物となり、アルコール分だけを維持したまま、 ゆっくりと『ゆっくりのしーしー酒』へと昇華していったのである。 ……飲みたくない? まあ、なんとなくイメージが悪いのは理解できるが、美味いんだよ。ほんとに。 そもそもゆっくりのうんうんやしーしーというものは、ゆっくりにとっては汚物だろうが、 人間からすれば極めて安全な、無菌無毒の食材であり、珍味として喜ぶ美食家も多いのだから。 と、いうわけでこれにて『ゆっくりのしーしー酒』、略して『ゆっくり酒』は完成。 中の赤れいむ達はお役御免である。 酒だけをデキャンタなどに移し、中の赤れいむ達は邪魔なので取り除いてしまおう。 「たしゅけてくれちぇ、ありがちょー」 「ゆっくちー!」 ひと月ぶりに息ができ、言葉を話せる世界に帰ってきた赤れいむ達は、 それはもう幸せそうに感謝のお礼を言う。 自分達を苦しめてきた張本人は、目の前の私だというのに。 で、『ゆっくり酒』だけが目当てならば、このまま赤れいむ達は潰して捨ててしまってもよいのだが、 私としては少々もったいないので、待ったをかけたい。 この赤れいむ達、苦痛でいい感じに熟成されているので、調理しても美味なのだ。 ここで是非試していただきたい食べ方を紹介しよう。 私は『ゆ干し』と呼んでいる、お手軽な食べ方である。 「おにーしゃん!ゆっくちかわかしちぇくれりゅの?ありがちょー!」 「おひさましゃん、ぽーかぽーかして、ゆっくちできりゅね!」 やり方は簡単、清潔な布巾で赤れいむ達の水分を拭き取り、ゴザに広げて日干しするだけである。 普通の赤ゆっくり達であれば、「ひなたぼっこは、ゆっくちできりゅね!」とか言って、 一日中日光浴を楽しむものなのだが、この赤れいむ達は、それで終わりにはならない。 「ゆっくち~…ゆぅ?」 「ゆ?おひさましゃん…にゃんか、へんだにぇ?」 赤れいむ達の体には、いくつか重大な変化が起こっているのである。 「ゆ?にゃんだか、のどがかわいちゃよぉ」 「ゆっくちおうちにもどりゅよ!ゆ…ゆゆ?れいみゅのあんよしゃん?ゆっくちうごいちぇにぇ!」 「ゆわぁぁん!ゆっくちありゅけにゃいぃぃ!」 第一に、生まれてまもなく狭い容器の中に詰められて放置されたため、 長期間の運動不足であんよが全く動かないことだ。 生まれたての赤ゆっくりは、あんよの動かし方も、餡子の使い方も下手なので、 這うくらいしかできないのだが、今の赤れいむ達は、這うことも、身を捩ることもできなくなっている。 「ゆぁぁぁん!?のどがかわいちゃぁぁああ!」 「ごーきゅごーきゅさせちぇぇぇええ!」 「ゆ、ゆぴ!?れいみゅのあんこしゃん、ゆっくちしちぇぇぇええ!」 また、水中生活に体が順応してしまい、水分無しでは急激に乾いていく。 本来ゆっくりは、水中では生きられないのでこんな体の変化は起こり得ないのだが、 オレンジジュースに長期間浸されるという特殊な状況に置かれていたため、 体が多量の水分の中でなければ乾燥してしまうほどに性質が変化してしまうのである。 実に不思議な饅頭生物だが、こういう仕組みなのだから納得してほしい。 とは言っても、赤れいむ達の姿は、苦しむ様子に比べると表面上は大きく変化していない。 お腹のあたりが張りを失い、へにゃへにゃとしているが、可愛らしい赤れいむの姿を維持している。 だが、日干しによる体の変化は、赤れいむ達の体内で起こっているのだ。 体内の水分が表皮の乾燥を防ぐため、ものすごい勢いで外に集中していった結果、 赤れいむ達はほんの十分ばかり日干しにされただけで、餡子の水分をほとんど失ってしまうのだ。 「けぴっ…けふ…おにーしゃ、いもうちょに、おみじゅ…」 「ゆけふっ…のど…かわいちゃ…」 今や赤れいむ達は、ジュース割りの中に沈んでいった時と同様、 舌をぴんっと伸ばして水を求めることしかできなくなっている。 死んでしまうと味が落ちるので、こうなった頃が食べ頃だ。 後はコイツを砂糖醤油など塗って炙るなり、蜜を塗ってさらに乾燥させ保存するなり お好きな方法で召し上がっていただきたい。 「やめちぇ…ゆっくち」 もしゃ・・・もぐもぐ。 ぐびり。 旨い。 サクサクとクッキーのような食感で、甘みはそれより少し強い。 だが、味の深みと酒の香りは市販のお菓子など比較にならない。 それに何より、『ゆっくり酒』に『ゆ干し』はめちゃくちゃ合う! 同じ原料だからだろうか。 いやまったく、ゆっくりという奴らに無駄な部分は何一つない。 最高に効率的な食材だな、いやはや。 ----------------------------------------------- ところで、今日オレンジジュース割りに漬け込んだばかりの赤れいむ達はというと… 先ほどの、苦痛と絶望で消耗し切り、ゆっくりと食べられる先輩赤れいむ達の姿を 目の前でたっぷり見せておいたおかげで、絶望に包まれた素晴らしい表情をしている。 仕込みはバッチリ、来月も素晴らしいゆっくり酒が期待できそうである。 戸棚にしまって…と。 ん? 私は、閉ざされようとしている戸棚の奥の、酒に漬けられた赤ゆっくり達と視線があった。 そこに赤れいむ達らしい活発で自信過剰な笑顔は無い。 ただ、逃れようのない戸棚の暗闇へと沈んでいく、 無表情な、絶望で暗く濁った数十の瞳が、 …実に美味しそうな黒い輝きを蓄え、私の方をぼんやりと眺めていた。 挿絵: 挿絵: