約 22,976 件
https://w.atwiki.jp/jyutsugakuen/pages/15.html
-認証、データを表示します。 腕 克綺(かいな かつき) 性別 男性 年齢/所属 30歳/私立大和山学園【丑】級担任 容姿 中肉中背でよく見れば整っているように見えなくもないという顔立ち。黒に近い紺色の髪と眼を持つ。防弾・防刃・防呪が施されたスーツスタイルで、戦闘時にはネクタイを外す。外見的にこれといった特徴が見られないが、個性派揃いの術者達にあってはそれが却って目立つらしい。一見すると優男風だが、実際は鍛え抜かれたしなやかな体躯を有している。 性格 結界術に秀でた術者を育成する「丑」のクラスを担当。しかし事ある毎に『術者なんてロクなもんじゃない』と唱えては一般社会への回帰を促すというスタンスであり、実際に彼の支援を得て、術者より足を洗う事が叶った生徒も少なからず存在する。学園としては墳飯物であるが、彼の薫陶を受けた結界術師は総じて優秀であるために黙認されている。 能力 『土行操術(偽)』 土や岩に纏わる物質を操作する術式。単純であるがゆえ扱いやすく応用が利く。土を固めて撃ち放つのは勿論のこと、呪力を持つ防壁や地面を動かして疑似的に高速移動するなど発想次第で多才な運用が可能な汎用呪術。と、いうことにしている。 『縛妖石陣』 腕家相伝にして克綺本来の術式。土行操術(偽)はここから零れたものに過ぎない。展開した石陣は封印術/結界術の『炉』そのものとなり、克綺が行使する陰陽術も出力/精度ともに跳ね上がる。神髄は石陣の見立てによる龍脈式の封印術であり、対峙する呪詛/怪異の力が強いほど封じる力も強くなる。ただし、呪詛/怪異に対して封じる大地の許容量が足りなければ失敗する。 『狐火』 何処かの代で混じったとされる妖狐の血の微かな名残。松明の代わり程度の青い火を灯らせる。照明以外にさして使い道もなく、術式ですらないが、腕家に伝わる縁には違いない。 『幻層掌握』 結界術における到達点の一つ。範囲内の空間を隔離する幻層と似て非なる異界創造術。幻層掌握の結界内は風景を含めて行使者の術式そのもので満たされており、結界内部に存在するあらゆるモノを術式に応じた世界法則の影響下に置く。総じて行使者に能力補正/秘術使用制限の解禁/術式法則などを齎す切り札となり得る。ただし自由自在のようで制限があり、展開と維持には莫大な霊力/呪力を必要とする。また、使用後は過負荷によって術式が一時的に使用不能になるなどデメリットも非常に大きい。 『一級呪具・闇魔』 只管に不壊たれと鋳造されたが、他に別段これといった効力を持たない鉄鎖。腕家に伝承される呪具であり、圧し固めた岩石と繋ぐことで強力な質量武器に変じる。攻防一体の呪具であるが、自在に扱うには膂力に加え高い技量が必須となる。 『準一級呪具・霹靂』 古く重い黒鉄の手斧。造術工師:吉田 在史の手により土行から木行(雷気)を生じさせるという陰陽五行の崩しが刻まれている。稲妻が大地より天に昇りて対象を穿つ。地震光をいかずちと見立てる事で其れを実現させた。腕 克綺の戦術選択肢を拡張させることを目的に調整が施されており、『閻魔』と接続することで呪具として真に完成し、斬撃・重打・土気・木気という多様な攻撃/属性の行使が可能となった。 概要 私立大和山学園に所属する歴史学教諭。秦氏の裔にして平安時代の呪術師:蘆屋道満を祖とするが、数世代に渡って相伝の術式が顕れなかったために術者の家系としてはとうに没落した腕家の出身。腕家が発言力を失った当時は、希少な封印術式の発現は、生贄として封印呪物へと加工されかねなかったため秘匿。凡庸な土行操術の術者として学生時代より活動し、古老達の理不尽を跳ね除ける実力を得て今に至る。当人は学生の頃に勤労意欲を使い果たして後方に回った、第一線からは退いていると公言しているが、誰もそれをマトモに受け取っておらず、定番の持ちネタとすら思われてしまっている。 追記 ・使用術の一覧【土行】霊力を土気へと変換する。土気は克綺の霊力と最も相性が良く攻撃・防御・補助・式神など様々な手段として活用する。 【土生金】(相生)土気による金気の増幅。金属は地中で熟し、鉱床が形成される。主に『一級呪具・闇魔』の強化に使用される。【土剋水】(相剋)土気による水気の打破。土は水を濁し、流れを散じ堰き止める。 水気に対しての耐性が高い。【八卦後天図】脳裏に刻んだ易により、直感力/直観力を強化している。予知に近い洞察を得ることもあれば全く機能しないこともある。【百鬼夜行避】光り輝く蒼色の多重結界を展開。この世ならざる存在に対する排斥呪術。有効性から使用する術師も多く、また独自仕様も様々。克綺は通常の結界壁の他、霊子として放ち収斂、結界内に対象の攻撃を閉じ込める封印術としても行使する。【十字経雷法】道教の雷帝・九天応元雷声普化天尊の十字名を唱え発動する呪術。本来、克綺とは相性が悪い木気を『霹靂』により土気から生じさせる。大地(土気)より天空へと昇る雷光(木気)を一閃させ対象を撃つ様は、陰陽五行の崩しとは如何なることかを如実に示している。――――――――――以下、【縛妖石陣】展開時のみ使用可能――――――――――【跳術:爆圧式】障壁と霊子爆発を併用することで瞬間的に爆発的な推力を発生させる。超加速戦闘を可能とするが、霊力の消耗と制御の困難さは通常の跳術の比ではなく、性質上、屋内での使用も不可能。【攻性霊子防殻:魔界偈】一切衆生にある仏性を説く涅槃経の一文。封印術による爆縮・転化。崩壊寸前となった霊子を結界術で強制循環・極大化させて解放する。性質は殆ど自爆技に等しく、習得難易度・実戦での使用難易度も極めて高い呪術。【五行連環:霊磁突杭・禍】木・火・土・金・水の五元素を封印術にて循環・直結。相生・相剋・比和・相乗・相侮による過剰励起・矛盾反発を爆縮・射出する。空間圧縮破砕を為すほどの出力を誇るが、過剰威力、長大な展開シークエンス、極端に射程が短い、など、克綺曰く「浪漫兵器」とのこと。【絶象之式:禹歩】伝説の賢王・禹王を元に編まれたという道教の歩法の名を冠する。龍脈を介し圧縮された空間を跨ぐ。射程は半径10メートル前後。龍脈を必ず通る必要があるという脆弱性がある。克綺自身は跨ぐために数センチ移動しているだけで加速度による負担はゼロに等しい。【幻層掌握:禁忌経典・朱誅龍経】腕 克綺が会得している幻層掌握。龍脈封印の場となる此岸と彼岸を分ける境目「三途川/賽の河原」を現出させる。
https://w.atwiki.jp/shinatuki/pages/34.html
それは在り得ぬ邂逅。『もしも』の話……。存在しない可能性。 「小町、小町はいますか」 「はい映姫様、何か御用ですか? 今日は仕事をサボったりしていませんよ?」 「いえ、その事ではありません。あなたに頼みたいことがあるのです」 「頼みごと?」 小町は少し首を傾げる。映姫はそんな彼女に事情を説明せず、ある子供を連れて来た。これを見れば全て分かると言わんばかりに。 連れて来られた子供は二人、その顔は日本人とは思えない。年は十に届くか届かないかの大きさだ。 「おんや? どっかで見た顔してますよね。 うーん、外来人の生きている子供……迷い込んだのですか? あ、この子を連れて神社に行けと?」 「違います。この子はプロシュートとペッシです」 「ああ、道理で……って、はぁ?」 「ですからプロシュートとペッシです」 冗談などではない。映姫の顔は真面目そのものだ。それ以前に彼女は冗談を言う人間ではない、小町が冗談ですよねと確認をするも首を横に振られる。 「ちょっと待って下さい。状況が飲み込めません……ええ!? ちょっと何で?」 「落ち着きなさい!」 映姫は深い溜息を吐くと簡単に事情を説明し始めた。 全ての始まりは幻想郷に不審な人物が現れたという情報からだ。いや、唯の不審者であればそれで良かった。問題はその不審者が不可思議な力を持っているということだ。 その不可思議な力とは相手を子供に戻すというのだ。 文々。新聞の記者から得た情報ではその不審者の力を利用し、某永遠亭の薬師が御姫様たちを幼女にしてしまったというのだ。 そしてこの幻想郷の重要人物、八雲紫にもその力は及び、あろう事か彼女を傷つけたというのだ。 このままでは幻想郷を覆う結界に異常が起こってしまう。その前に問題を解決しなければと思い、リゾット達を派遣したと言うのだ。 「……と言う事は返り討ちにあったんですね?」 「遺憾なことに皆子供の姿で戻ってきました」 「まさか……そいつを退治しろって」 「安心しなさい。この件は白玉楼の西行寺幽々子が解決します。彼女は八雲紫が傷つけられたことに非常に腹を立てています」 「大丈夫なんですか?」 「恐らく。彼女の表情は鬼気迫るものがありました。八雲紫を傷つけたというのが許せないのでしょう。魂を消滅することすら生ぬるいなどと言っていました」 「うわぁ……相手にはご愁傷様と言うべきですかね。それで、あたしに用というのは?」 「そうでしたね。この子の世話を頼みます」 「はいわかりって、今何と?」 「この子達の世話を頼みます。安心しなさい。世話をしている間は渡しの仕事はせずともよいです」 「ちょっと待ってくださいよ」 「私はソルベとジェラードの世話をします。他の者も幻想郷の彼等の知り合いに頼んだところ、皆快く承諾してくれました」 「そうなんですかって、まだやるとは言っていませんよ!」 「二、三日でこの件は解決するでしょう。それまで頼みました」 未だごねる小町を置いて、映姫は行ってしまった。後には小町と子供のプロシュート、ペッシが残された。 子供の姿となった彼等が何処へ行ったのかそれぞれ追っていこう。まずはソルベとジェラード。 「同性同士で愛し合うなんて不毛すぎるッ!」 映姫様のドキドキ愛の講座を二人に聞かせていた。けれども二人が愛し合う運命はきっとレミリアでさえ操作できない。 次いでリゾット。彼は人里の上白沢慧音の自宅に預けられた。 「慧音先生……食器を洗っておいた」 「リゾットか。手伝いはいいのだが外で遊んできてもいいんだぞ? 今日は寺子屋は休みだからな。里の子供たちも外で遊んでいる。行ってみたらどうだ?」 慧音の方針。それは子供は子供らしく外で元気に遊ぶべきだ。見た目だけでなく中身も子供に戻っているのならば尚更だ。童心に返るという言葉もあることだし気兼ねなく遊べばよい。彼女はそう考えていた。 しかし慧音の言葉にリゾットは首を横に振る。 「いいんだ……オレは慧音先生の手伝いがしたいんだ」 「手伝いは嬉しいが……むむッ、どうしたものか」 リゾットは手のかからないとてもいい子だった。慧音は手がかからないことに喜びながらもどこか不満だった。 紅魔館ではメローネがフランドールと共に過ごしていた。 「ねーねーメローネ! 遊ぼ遊ぼ!」 「フランちゃんか……もう夜だよ。俺ちょー眠いよ」 「えぇ~、いいじゃない。あ、そうだ! DVD一緒に見よッ!」 「分かった。それで何を見るの?」 「えっとね……『MS IGLOO』何てどう?」 「それでいいよ」 ――少年少女視聴中―― 「酷いッ! 連邦軍めッ!」 「ヅダがッ! 空中分解ッ!? 少佐、デュバル少佐ぁ~!!」 とても中睦まじく過ごしているようだった。 そして博麗神社ではホルマジオが霊夢の世話になっていた。そう、なっているはずだった。 「ねぇ、喉が渇いたんだけど」 「しょうがねぇなぁ~。茶を淹れてやるよ」 小さな体でお湯を沸かし、お茶を淹れる。 「お腹が空いたわ」 「しょうがねぇなぁ~。パスタでよけりゃ作ってやるよ」 ギコチナイ手つきだが出来栄えは上々だ。 「肩揉んでくれない?」 「しょうがねぇなぁ~。揉んでやるよ」 少年に肩を揉まれて巫女さんは幸せそうだ。 「ねぇ一緒にお風呂に入りましょう。だからお風呂洗ってね」 「しょうがねぇなぁ~」 一体どっちが世話をしているのやら……。 一方のイルーゾォは霧雨魔理沙の家に来ていた。 「イルーゾォ、今から霊夢んとこいくぜ」 ほうきに乗りな、そういう魔理沙に彼は首を振る。 「嫌だ」 「おいおいどうしたんだ? 子供みたいに我侭、いや子供だったな」 「……がいい」 「うん? 何て言ったんだ?」 「アリスさんの家がいい」 「何でアリスなんだ?」 「……」 魔理沙が尋ねるも彼は口を閉ざして何も答えない。 「アリスに惚れたかのか? ませた子供だぜ。いいからほうきに乗りな、アリスん家行くぜ!」 「……うん」 彼は魔理沙と共にアリスの家にやって来た。 「アリス、邪魔するぜ!」 「……お邪魔します」 ノックもすることなく家の中に入ってくる魔理沙にアリスは嫌な顔一つしない。いや、イルーゾォの顔を見たときに僅かに顔を曇らせた。ほんの些細な事だが繊細な少年はそれに気付いてしまったのだ。 アリスの名誉の為に言わなければならない。彼女は別段彼が嫌いと言う訳ではない。むしろ友人として好ましく思っている。彼女は映姫が幻想郷に住まう彼等の知り合いに子供と化した彼等の世話を頼まれた時には消極的にだが引き受けようとしていた。 結局は積極的に名乗り出た魔理沙にその役を譲ったのだ。 考えてみよう。好きな人が自宅を訪ねてきた時の事を。その人が一人ならば好ましい事だが、連れにもう一人いたらどうだろうか。もしその人が一人で来てくれたのならばと一瞬でも考えてしまうのも道理といえる。 それがアリスの表情が僅かに曇った原因だ。 イルーゾォが道を踏み外してしったのは、もしかしたら少年期に何かあったのかも知れない。その過去を知らないが為に全ては推測でしかない。 だが推測でも一つはっきりと言えることがある。彼はアリスの表情からその心情を読み取ってしまったのだ。 「気分が悪い……」 「どうしたんだ? あ、悪い、飛ばしすぎて酔ったのか?」 「横になる? 私のベッドで寝ていてもいいのよ?」 アリスの脳裏に魔理沙と二人っきりになれるという考えが僅かに浮かび消えた。彼女は彼がこの場からいなくなることを喜んでいるわけではない。 それでもイルーゾォはアリスの表情の変化を読み取ってしまった。それが真意ではないと気付けないままに。 何も言わず上海人形に案内されるままアリスのベッドに案内され、布団に潜り込み……泣いた。 それでも決して枕も彼女の布団は濡れることはない。心の中で、自分の内なる世界で声を大きくして泣いた……。心の中の世界では魔理沙とアリスの談笑は聞こえてこない。 そしてプロシュートとペッシ。彼等は賽の河原にいた 仕事をしろと言われればサボりたくなり、するなと言われればしてしまいたくなる。悲しい人の性。それは彼女も同じだった。 小野塚小町、彼女もつい仕事をしてしまった。プロシュートとペッシを賽の河原に置いて来てしまったのだ。 「もしこれであの子らに何かあったら……映姫様怒るんだろうなぁ~」 そう呟きながら彼女が河原に戻ると無事な二人がいた。怪我はなかった。しかし遊びまわったのだろう、服は泥だらけ、体も当然の如く汚れている。 「怪我がなくて何より。それにしてもずいぶん汚れたもんだね。よし! 二人とも家に帰ったらお風呂に入るよ」 彼女は二人を連れて自宅に戻ると風呂を湧かし、二人の服を脱がすと風呂場に投げ込んだ。 二人が風呂に入っている間に夕食でも作ろうかと考えているとあることに気が付いた。薪の残りが少ないのだ。 「あちゃ~これじゃあたいが風呂に入ったら薪がなくなるよ。あ、そうだ!」 名案が浮かんだのか彼女は風呂場へと行き、未だに二人が入っているというのに服を脱ぎ出したのだ。 「二人とものぼせてはいないかい? いやぁ~薪がなくってねぇ~。一緒に入れば節約になるからね。ほら、ちゃんと肩までお湯に浸かりなよ」 驚いた。先に風呂に入っていたプロシュートとペッシは驚いた。二人でお湯を掛け合いながらはしゃいでいたら子供の目にも毒なほど美しい肌を露出させた小町が現れたのだ。 幸運にも、いや不幸にもか……兎も角バスタオル一枚に包まれた小町の姿に思わず目を奪われたとしても誰が責められようか。 小町はそんな彼らに構うことなくさっと体を洗うと……当然洗う時にはバスタオルを外す、つまり……彼等は見てしまった。何も纏わぬ彼女の姿を。 当然彼等は興奮した。それは小町が湯船に浸かっても治まらない。むしろヒートアップする。 「あ、兄貴ぃ! 小町さんが俺達と一緒にお風呂にッ!」 「慌てるんじゃねぇッ!」 「だ、だって兄貴ッ! 小町さんのおっぱいが浮いているんだ! お湯に浮いているんだッ!」 「落ち着けって言っているだろうがッ! だからお前はマンモーニなんだ」 「で、でも兄貴」 「落ち着けって、いいか、確かにあのけしからんおっぱいがお湯に浮いたら俺でも焦る。だって天然ものの証拠だからな。でもそれを見て右往左往してちゃだめなんだ」 「あ、兄貴……う、後ろ」 「いいか、確かにあのおっぱいを間近に見たらびびる。揉みたいとかむしゃぶり付きたいとか思っても尻込みするのもわかる。でもそれじゃぁいつまでたってもマンモーニだ」 プロシュート(子供)は尚も熱弁を奮う。 「俺達は唯のガキじゃねぇ、(あのおっぱいに頭から)飛び込みたい、そう思っ……」 彼は最後まで言葉を紡ぐことはできなかった。湯船に浸かった小町がそこから美しい白い腕もヌッと伸ばして彼らの頭をミシリと掴んだのだ。 「あっはっはっは……丸聞こえだよッ!」 振り向くことのできない彼らは小町の表情はうかがえない。それでも彼等は理解した。笑顔だが目が笑っていない姿を想像して理解した。小町は怒っていると理解したのだ。 でも理解してもどうにもならないことが多々ある。今回もその一部に過ぎない。 渡しの仕事で培われた彼女の握力の前に彼等は死ぬほど痛いお仕置きをされたというのは余談にしか過ぎない。 それでも刹那とはいえ小町の肢体や胸を拝観出来た彼等は幸せだった筈だ。何故ならその記憶は元の姿に戻っても覚えているのだから……。 最後にギアッチョだが……彼はレティと共に永遠亭にいた。 本来ならば彼はレティに預けられるはずであった。映姫が子供となった彼等の世話を頼みに歩いて回ったのだがその対象に永遠亭は入っていなかった。 彼女は既に永遠亭には幼女となってしまった輝夜と鈴仙がいることを知っていたのだ。これ以上子供を預ければ永琳の負担になってしまう。そう考えていたのだが彼女はそうは思っていなかった。 話を聞いた八意永琳は映姫に直談判にやって来たのだ。彼女曰く『男の子も世話もしたい。半ズボンっていいわよね』と言う事らしい。 最初は映姫も断っていたのだが彼女が実力を行使しそうな雰囲気になって来たのでギアッチョを差し出したのだ。 無論、唯の人身御供と言う訳ではない。彼には万一の為にレティが付いているのだ。彼女がいれば最悪の事態には陥らないと考えたのだが……。 「みんな~晩御飯よ~」 「「「はーい」」」 夕食を告げるレティの声に三人、輝夜に鈴仙、ギアッチョは素直に返事をすると居間へと向かって歩き出した。 ギアッチョの様子は素直そのものであった。輝夜や鈴仙と一緒に追いかけっこや鬼ごっこにかくれんぼといった遊びをしていてもキレると言った事はなかった。だから油断して稲かもしれない。 永遠亭の食事は基本的に箸を使う。当然ギアッチョにも箸が渡された。しかしここで考えなければならないのは彼がイタリア人の子供ということである。当然箸は使えないのだ。 しかし考えるまでもなく思いつきそうなことではあるが、半ズボンの制作に忙しかった永琳や可愛いギアッチョにちょっぴりハァハァしかけたレティには気付けなかったのだ。 箸を手渡された彼は戸惑った。初めて扱うのだ。最初はそうと気付かずに食事を楽しんでいたレティであったがその様子にすぐに気が付いた。 「あらギアッチョ、箸が使えないのね。いいわ、お姉さんが優しく教えてあ・げ・る♪」 レティはギアッチョの背後に回るとその大きな双球を彼の幼く頼りない背中に押し付けて、文字通り手取り教える。その様子を永琳が羨ましそうに見ていたのはきっと気のせいではない。 そこで話が終わったのならばただのほのぼのとした話で終わるのだがそうは問屋が卸さない。 何故ならこのレティお姉さんと永琳お母さんは少々厳しいのだ。箸の使い方は初めにきっちり教えなければ癖になってしまう。その事を知っていた彼女達はギアッチョに事あるごとに箸使いに注意をするのだ。 そしてやがてフラストレーションは貯まり、爆発する。 「いちいちうるせぇんだよッ! 何だよ箸ってッ! 棒切れ二本寄越すぐらいならフォークをだせってんだよッ!」 箸をべきりと折り、食卓をバンと叩きつけるギアッチョ。しかしそんな事は予測済みとばかりにレティお姉さんと八意永琳お母さんは動じない。 「箸を折っちゃったの? 仕方がないわね。ハイ、あ~ん」 レティは何もなかったかのように箸でおかずを一切れ掴むとギアッチョの口元まで運ぶ。 ギアッチョは目に見えて動揺した。無言で笑顔のプレッシャーが彼に襲い掛かる。幼い彼はこのレティの手から逃れることはできない。 「あ、あーん」 彼は堕ちた。口を開けてしまったのだ。当然それを目にしたものは抗議の為に声を上げた。 「ギアッチョばっかりずるいッ!」 その声の主は幼女の赤眼、鈴仙・優曇華院・イナバ。彼女の目を見たものは熟女スキーでも幼女スキーに転向してしまうほどの恐ろしい魅力を備えている。 「仕方ないわね。はい、あーん」 どこか困っているような、それでいて嬉しそうな表情を浮かべて鈴仙にあーんをするのは八意永琳。そして一人のけものされていた輝夜にも分かっているといわんばかりにあーんをしてあげたのだ。 この光景にもっとも被害を受けたのは因幡てゐ彼女であろう。幸いなことに彼女はこの光景に一切加わっていない。だがその状況でご飯を食べなければいけないとは一体何という名の拷問なのだろうか。 彼女が食事を早々に切り上げ、自室に戻っても責めるものはいまい。 これらの状況は全て文々。新聞の記者さんが写真に収めており、その状況が新聞という形で幻想郷の各地にばら撒かれたという。 後日、元の姿に戻った彼らがそれが原因で苦労し、記者をシメに行ったという話は蛇足でしかない。 それにしても彼らをこのような姿にさせた犯人は何処へ消えたのだろうか。記者をシメた暗殺チームがその行方を探したが足取りが全く掴めなかったのだ。 終
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/8662.html
754 名前:弥次郎[sage] 投稿日:2023/06/22(木) 22 25 17 ID softbank060146109143.bbtec.net [124/153] 憂鬱SRW 未来編鉄血世界SS「幕間の物語」 P.D.323。 その年は余りにも多くの出来事が発生した年であり、まさしく激動の年であったと誰もが口をそろえる。 無理もない。停滞という名の微温湯に漬かり続け、緩やかに滅びつつあったP.D.世界を、ちょっとどころではなく揺さぶったのだ。 起こった出来事を列挙するだけでも、少々頭が回れば、あるいは世相を理解していれば大事件だったかがわかるだろう。 火星連合の成立とそれに伴う火星の独立。 セブンスターズの家がいくつも没落あるいはギャラルホルンからの離脱。 各経済圏の所有コロニーで相次いだ独立運動。 エドモントンにおいて行われた火星連合・地球連合合同軍とギャラルホルンの激突。 暴かれたギャラルホルンの非道と腐敗の数々。 ギャラルホルンの解体。 ヴィーンゴールヴの沈没。 地球経済圏と火星連合との間で結ばれることとなった国交。 そして、とてつもないスケールの国家連合である地球連合の存在の曝露。 特に、P.D.世界の内側ではなく、外側から来た地球連合の存在を改めて公にあらわにし、その存在感と力を見せつけたことは大きいだろう。 単なる一勢力ではなく、想像もしえないほどに広い版図と埒外の力を持つ、まさしくデウスエクスマキナの如き存在。 内側ばかり見ていたP.D.世界の人々にとって、盤外からいきなり殴りこんできた巨人。 盤面を自在に変えるどころか、ひっくり返すことも、自分が思うように書き換えることもできる、埒外の存在。 アリ同士の餌の奪い合いに恐竜が踏み込んできたがごとき暴挙。 殊更に、経済圏の上層部などはこれまで甘く見て、見くびっていた地球連合の本気に今更ながらに慌てた。 それこそ、火星連合などのことはさておき、軍事力や経済力の圧力こそあったもののエドモントン条約の履行を一部内容変更しつつも承認。 さらにいくつかの条約や規約を交わし、地球連合との間のホットラインや外交ラインの構築に勤しむ程度にはショックを受け、恐怖していた。 とはいえ、地球連合がさほどの内政干渉まで行わないことを知った経済圏は、その線引きの内側で自由にすることを選んだ。 未だに外の世界と触れ合うことを選べる人間ばかりではない、ということであった。 寧ろ、そういう恐怖から目を背けるようにして、内側によりのめり込んだとさえ言えるであろう。 確かに世界は変わろうとしていたが、同時に変わらないものに固執する動きもまた存在していた。 そんなねじれの中にあって、P.D.世界はまさしく発狂しようとしており、事実としてそのような様相が見られていた。 殊更に、地球連合の目的---P.D.世界、つまり恒星系に対する蓋の構築は火星連合の成立を以て八割がた達成されていたのだから。 それ以上は内政干渉だと跳ね除けられることに、経済圏各国は安堵していたとさえ言えるだろう。 755 名前:弥次郎[sage] 投稿日:2023/06/22(木) 22 26 18 ID softbank060146109143.bbtec.net [125/153] そんな動き出しはしたものの未だに淀みの大きい地球圏とは対照的に、月軌道より外、火星連合の勢力圏は大きく動いていた。 火星連合---火星及び諸コロニー群通商統合連合---は積極的にこれまでの停滞を振り払うように活動を重ねていた。 そも、火星連合という組織を形作るところに始まり、その為に必要な人員の育成や機関の設立など、多種多様な社会の仕組みを形成していったのだ。 これは単なる活動家の集まりから始まった火星連合などにとってはまさに急務と言えたのである。 独立することは考えていた。では、その先は? これに対してまともに答えられたのがクーデリア・藍那・バーンスタインその他数名だけだったという時点でお察しである。 活動家は活動家の範疇でしかものを知らず、政治を知らず、世界を知らない。 まず地球連合はそのことを記が付かせること、すなわち「無知の知」から始めなければならなかったのである。 いや、それ以前に、独立国となったことで生じる義務と権利とその他諸々について火星やコロニーの住人に教えなくてはならなかった。 民主制を採用する以上、民衆がとんでもないアホでもその意志が国家の行く末を決定づけてしまうのである。 だからそれまではクーデリアによる事実上の独裁というのが敷かれることになった。短く見ても10年から20年の長丁場である。 クーデリアはこの事実を知らされた結果、笑顔のまま吐血し、動きを停止させたということだけを述べておこう。 とはいえ、政治的なアレコレにのみ集中することができる状況なのはまさに僥倖だった。 アルゼブラを中心とした企業連が火星の行政などを肩代わりしたことで、火星連合が政治的に自転車操業になることを避けられたのだから。 行政の制度のノウハウの獲得や制度そのものの制定に始まり、如何にして国家がその構成単位を維持していくかを学べたのだ。 地球連合と付き合い、地球経済圏とも折り合いをつけ、自らの国家としての体裁を保ち、活動する。 それは苦難だった。苦行であり、賽の河原に石を積み上げるような、果てのない戦いだった。 単なる活動家であれただけならば、どれほど幸せであっただろう。 しかし、それが独立を果たしたが故の責務であり、逃げてはならない現実との戦いだった。 そのことは、クーデリアがオセアニア連邦やアーブラウとの国交樹立などを終え、凱旋してきた後の演説においても触れられた。 その演説は、外交的な成果を誇るものであった。 だが、同時に火星連合を構成するすべての政治家の卵たち、そして、火星連合に属する人々へと向けられた警鐘でもあったのだ。 それの一部引用し、ここに刻むことでこの幕間の物語の、一旦の幕引きとしよう。 「我々は、まだ荒れ果てた大地に、何もないままに放り出されています。 それでも、畑を耕し、種をまき、自らの生きていく世界を作っていかなくてはなりません。 安易な道、楽な道、進むことを諦めた道を選ぶことは許されていないのです。 厄祭戦の折に、アグニカ・カイエルらが灯し続け、後の人々へと受け渡した光を途絶えさせてはならない。 もはや光のない時代に戻ることは許されず、我々は庇護される立場を抜け、自らを自ら守る立場となったのです。 それが、今の我々のみならず、我々の子供達、さらにその子供、そのまた子供が生きていく社会を、国家を作るためのただ一つの道なのです」 P.D.324 火星連合 首都惑星「火星」 クリュセ 国会議事堂 本会議場にて クーデリア・藍那・バーンスタイン 756 自分:弥次郎[sage] 投稿日:2023/06/22(木) 22 27 23 ID softbank060146109143.bbtec.net [126/153] 以上、wiki転載はご自由に。 鉄血世界のSSの続きを書いていくにあたり、まずは幕間から始めることにしました。 世界情勢の説明などもありますから、どのくらいになるかはちょっと不明ですね。 まあ、ゆっくりお付き合いくだされば。
https://w.atwiki.jp/yabounogensoukyou/pages/49.html
シナリオ2-2 新旧対決 シナリオ概要 勢力総数 空白地 4 未踏の渓谷 二大勢力の激突シナリオ。 WIN版勢と旧作勢でおおざっぱに分けられているが、WIN版勢は守矢組と妖怪の山組が分離独立している。 どちらにも属さない書籍組を中心に、在野も30人ほどいる。 既存4勢力でなく、未踏の渓谷での新規勢力プレイも中々熱い。 初期配置勢力一覧 幻想軍 軍団名 保有拠点 武将総数 開発済み技術 初期兵力 同盟勢力 霊夢軍団咲夜軍団紫軍団神子軍団 博麗神社 魔女の森 香霖堂境内裏の古木 人里紅魔館 騒霊の館 霧の湖畔 霊魔殿マヨヒガ 賽の河原 白玉楼 夢幻遺跡中有の道 無縁塚 太陽の畑 夢幻館 82 剣開発 槍開発 弓開発特効薬 品種改良拠点結界 弾幕結界 人間114000妖精22000 武将リスト(霊夢軍団 博麗神社) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム 博麗霊夢 71 94 69 55 89 50 精鋭 強妖怪 博麗祓棒(3等級 強妖怪追加) 冴月鱗 78 72 78 79 74 52 精鋭 武将リスト(霊夢軍団 魔女の森) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム アリス・マーガトロイド 84 72 78 57 75 49 遠当 グリモワール(2等級 知力+11) 上海人形 69 55 39 46 52 1 増生産 蓬莱人形 49 71 47 37 51 1 突貫 京人形 40 33 45 61 78 1 商魂 西蔵人形 65 44 71 39 49 1 弓神 斉射 仏蘭西人形 34 62 44 30 65 1 工神 和蘭人形 51 36 49 66 52 1 大魔術 オルレアン人形 70 59 40 33 50 1 沈着 鼓舞 武将リスト(霊夢軍団 香霖堂) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム 霧雨魔理沙 59 83 68 64 97 70 勇将 混乱 魔女の箒(9等級 魅力+2)ミニ八卦炉(3等級 魔法適正1段UP) 森近霖之助 53 25 90 80 53 69 商魂 商人心得(6等級 知力+7) 朱鷺子 55 72 57 51 66 44 強妖精 武将リスト(霊夢軍団 境内裏の古木) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム サニーミルク 67 62 51 50 61 76 逃走 増妖精 ルナチャイルド 41 30 59 77 70 76 奇襲 月の落し物(3等級 魅力+3) スターサファイア 58 44 61 53 66 87 索敵 武将リスト(霊夢軍団 人里) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム 上白沢慧音 91 65 94 72 73 34 教育 白澤図(5等級 知力+6) 因幡てゐ 60 53 78 82 65 50 強運 にんじんペンダント(5等級 魅力+8) 鈴仙・優曇華院・イナバ 69 80 72 50 66 45 狙撃 イナバ印の丸眼鏡(8等級 統率+5) 八意永琳 76 61 100 70 76 59 診察 長弓 弦月弓(3等級 長弓追加) 蓬莱山輝夜 50 53 62 73 104 61 人蕩 大富豪 蓬莱の玉の枝(1等級 大富豪追加) 藤原妹紅 56 91 55 56 78 61 健康 強妖怪 もこもこもんぺ(8等級 魅力+6) 稗田阿求 26 7 90 91 75 53 論説 武将リスト(咲夜軍団 紅魔館) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム 紅美鈴 48 85 64 53 58 56 特訓 ドラゴンピンバッジ(8等級 武勇+7) 小悪魔 43 48 78 54 45 14 奉仕 パチュリー・ノーレッジ 51 69 105 61 62 50 魔師 ネクロノミコン(2等級 知力+10) 十六夜咲夜 77 73 60 78 80 27 指揮 翼佐 銀製ナイフ(4等級 武勇+4) レミリア・スカーレット 60 84 71 63 77 90 怒髪 槍突 グングニル(1等級 槍適正1段UP)ラブリーアンブレラ(3等級 魅力+8) フランドール・スカーレット 29 105 43 29 78 58 破壊 無双 レーヴァテイン(1等級 武勇+13) 武将リスト(咲夜軍団 騒霊の館) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム ルナサ・プリズムリバー 78 59 61 55 53 44 収拾 哀愁のバイオリン(8等級 沈着追加) メルラン・プリズムリバー 36 74 50 47 69 42 楽霊 狂騒のトランペット(2等級 楽霊追加) リリカ・プリズムリバー 54 49 61 75 58 75 混乱 幻想のキーボード(8等級 鼓舞追加) レイラ・プリズムリバー 73 9 67 66 75 22 大富豪 調和の指揮棒(5等級 統率+9) 武将リスト(咲夜軍団 霧の湖畔) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム チルノ 71 77 9 23 83 84 強冬 フリーズフロッグ(10等級 統率+1) 大妖精 36 51 54 77 51 26 増妖精 赤詰草の花冠(5等級 内政+8) ミスティア・ローレライ 54 62 45 50 53 54 激励 夜雀の帽子(9等級 魅力+3)マイマイク(8等級 統率+4) リグル・ナイトバグ 76 57 40 42 48 74 蝗嵐 甲虫マント(6等級 統率+5) レティ・ホワイトロック 58 61 53 55 49 56 強冬 謹製かまくら(4等級 強冬追加)謹製雪うさぎ(6等級 魅力+4) リリーホワイト 43 46 42 35 50 31 強春 春色の桜吹雪(8等級 魅力+4) 武将リスト(咲夜軍団 霊魔殿) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム キスメ 34 58 53 52 90 29 鉄壁 桶シェルター(6等級 武勇+5) 黒谷ヤマメ 70 61 55 46 68 29 集妖怪 土蜘蛛の腹巻(6等級 魅力+5) 水橋パルスィ 55 59 62 51 66 69 嫉視 星熊勇儀 87 103 61 43 88 46 騎将 突撃 真っ白な体操服(9等級 武勇+6)鬼の盃(7等級 内政+8) 武将リスト(紫軍団 マヨヒガ) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム 八雲紫 73 80 84 76 80 84 論説 混乱 四次元扇子(3等級 魅力+10) 八雲藍 71 65 77 64 62 66 治政 奉仕 橙 44 57 48 43 77 54 奇襲 マタタビスティック(9等級 統率+3)まんまるピアス(8等級 武勇+4) 前鬼 34 78 55 46 51 28 築城 後鬼 64 48 57 52 52 26 索敵 武将リスト(紫軍団 賽の河原) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム 古明地さとり 55 44 80 106 78 32 看破 収拾 第三の眼(3等級 内政+14) 火焔猫燐 65 56 67 58 69 45 翼佐 煤けた猫車(8等級 統率+5) 霊烏路空 44 95 29 32 80 86 破壊 長砲 制御棒(3等級 武勇+5)核融合セット(3等級 内政+6) 古明地こいし 52 77 60 42 86 23 忍足 奇襲 無意識の瞳(1等級 武勇+8) 武将リスト(紫軍団 白玉楼) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム 西行寺幽々子 79 76 65 70 78 33 豪食 強人間 真・桜大福(8等級 魅力+3) 魂魄妖夢 59 84 60 50 68 52 剣豪 奮闘 白楼剣(2等級 剣適正1段UP 剣豪追加)楼観剣(3等級 武勇+8) 魂魄妖忌 83 100 61 67 67 50 剣聖 無双 魂薙剣(1等級 武勇+12) 武将リスト(紫軍団 夢幻遺跡) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム ナズーリン 75 53 64 66 60 50 探索 鼠嵐 ダウジングロッド(4等級 探索追加) 多々良小傘 58 60 43 43 61 76 混乱 びっくり傘(8等級 統率+4) 雲山 41 93 69 44 54 32 連撃 入道メリケンサック(5等級 統率+8) 雲居一輪 63 74 63 57 72 39 沈着 村紗水蜜 58 66 57 51 71 49 操縦 導きの柄杓(5等級 操縦追加)最果ての羅針盤(6等級 統率+5) 虎丸星 85 74 63 58 76 20 大富豪 増人間 独鈷杵(2等級 武勇+8) 聖白蓮 66 92 78 71 80 75 論説 集妖怪 封獣ぬえ 58 71 64 53 79 52 奇襲 混乱 正体不明のタネ(8等級 知力+5) 幽谷響子 69 53 51 53 69 40 説破 山彦のど飴(8等級 統率+5)読経カード(10等級 知力+2) 二ツ岩マミゾウ 84 72 74 80 63 57 幻惑 鼓舞 大狸の金貸し台帳(4等級 内政+8) 武将リスト(神子軍団 中有の道) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム 宮古芳香 32 93 29 28 54 15 鉄壁 邪起札(5等級 武勇+6) 霍青娥 53 47 71 79 71 90 籠絡 餓起札(4等級 武勇+3) 蘇我屠自古 70 56 72 70 64 69 雷撃 物部布都 77 56 76 83 69 80 大富豪 豊聡耳神子 104 49 81 88 79 82 増人間 教育 七星剣(1等級 武勇+9) 武将リスト(神子軍団 無縁塚) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム リリーブラック 52 57 60 34 58 38 強春 閻魔セット(5等級 統率+4) メディスン・メランコリー 69 65 40 47 58 83 解毒 毒殺 小野塚小町 46 72 50 53 65 31 商魂 柳鎌(8等級 武勇+6)徳銭(3等級 内政+4) 四季映姫 83 88 93 65 77 30 教育 沈着 悔悟の棒(3等級 内政+7)浄玻璃の鏡(2等級 看破追加) 武将リスト(神子軍団 太陽の畑) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム ルーミア 39 63 42 57 64 20 強人間 お札仕込みのリボン(6等級 武勇+9) 風見幽香 60 94 83 69 94 56 怒髪 一斉 ジェノサイドアンブレラ(3等級 武勇+10) つちのこ 76 72 38 43 33 32 豪食 大蝦蟇 73 74 71 60 27 7 豪食 武将リスト(神子軍団 夢幻館) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム 宇佐美蓮子 46 5 84 76 64 43 収拾 マエリベリー・ハーン 38 7 72 63 78 32 逃走 大狸 88 68 78 78 55 45 混乱 大狸の金貸し台帳(内政+8) 蜃 55 22 88 63 23 55 不動 攻略ワンポイント 霊夢軍団23人 咲夜軍団20人 紫軍団22人 神子軍団17人。在野も合わせると100人に届くほど。 WIN版勢、とは言い難いようなキャラも一部混じっている気がするが・・・ 人数、拠点数共に莫大。プレイするには管理が面倒で面倒くさいかもしれない。 4個軍団の再編成、忠誠管理、後方からの物資輸送などやることは目いっぱいあり、 最初の1ターンで1時間くらいは潰せるかもかもしれない。 にしても何故にレミリア軍団でなく咲夜軍団なんだろうか? 幻魔軍 軍団名 保有拠点 武将総数 開発済み技術 初期兵力 同盟勢力 靈夢軍団魅魔軍団 地霊殿 神霊廟 無名の丘 旧地獄街道迷いの竹林 茸の群生地 永遠亭 命蓮寺 39 剣開発 槍開発 弓開発軍馬開発 鉄砲開発衝車開発 攻城櫓開発 人間87500妖精11500 武将リスト(靈夢軍団 地霊殿) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム 博麗靈夢 73 100 56 65 74 60 強撃 一斉 玄爺 91 15 79 75 37 10 説破 神玉 58 66 55 41 44 40 看破 陰陽玉猫 53 49 56 34 54 50 省霊 武将リスト(靈夢軍団 魔界門) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム サラ 60 52 58 59 66 47 鉄壁 マイ 67 64 60 64 62 60 精鋭 ユキ 59 76 52 41 78 57 弾幕 ルイズ 41 51 63 68 67 32 人蕩 黒い旅行カバン(6等級 魅力+5) 武将リスト(靈夢軍団 神霊廟) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム 呪い子 53 59 52 49 52 40 強妖精 明羅 61 81 53 66 74 87 剣豪 妖散華(3等級 武勇+9) 砲台 1 50 1 1 1 1 長砲 里香 45 68 72 54 62 77 操縦 魔改造タンク∑(3等級 武勇+7)ジルバズーカ(5等級 武勇+5) 魔天使 68 26 48 80 63 32 節制 武将リスト(靈夢軍団 無名の丘) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム る~こと 26 22 71 78 67 4 教育 ま○ち 15 13 42 48 117 1 奉仕 ミミちゃん 1 60 1 1 1 1 長砲 武将リスト(靈夢軍団 旧地獄街道) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム カナ・アナベラル 44 71 44 45 73 53 強人間 小兎姫 68 50 62 53 79 42 捕縛 ニューナンブP230(5等級 鉄砲適性1段UP) 北白河ちゆり 57 60 89 54 82 59 射術 狙撃 TYR超硬合金パイプ椅子(3等級 武勇+10) 岡崎夢美 68 75 91 75 77 83 発明 沈着 人体物理考察(9等級 武勇+4) 朝倉理香子 50 72 69 63 65 61 工術 ロケットリュック(7等級 武勇+4) 武将リスト(魅魔軍団 迷いの竹林) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム 魅魔 74 83 72 69 82 71 迅速 鼓舞 ワイニングロッド(1等級 武勇+8) 霧雨魔梨沙 78 84 62 59 85 65 魔師 怒髪 エリス 42 71 37 47 69 20 強行 トゥインクルロッド(1等級 魔法適正1段UP) サリエル 76 89 74 63 75 52 奉仕 強妖精 愚殺の杖(2等級 武勇+9) 武将リスト(魅魔軍団 茸の群生地) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム ありす 46 79 75 51 87 48 鼓舞 ぐりもわーる(3等級 武勇+7) エレン 51 63 52 44 72 33 魔師 ニャンコプロマイド(4等級 魅力+8) ソクラテス 9 3 6 9 114 10 籠絡 夢子 85 79 61 72 73 36 勇将 奮闘 エーテルナイフ(3等級 武勇+6) 神綺 77 89 85 75 89 56 反計 大魔術 魔翼(5等級 武勇+6) 武将リスト(魅魔軍団 永遠亭) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム エリー 44 51 53 48 66 32 遠当 逆刃鎌(5等級 武勇+7) くるみ 45 70 45 36 63 32 翼佐 夢月 30 116 55 51 80 69 収拾 鼓舞 幻月 36 117 49 60 74 70 神撃 弾幕 幽香(旧作) 80 84 83 69 74 56 強撃 弾幕 武将リスト(魅魔軍団 命蓮寺) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム オレンジ 88 52 43 46 66 48 指揮 勇気のバトン(3等級 統率+9) コンガラ 65 97 69 51 64 53 沈着 奮闘 獄告剣(2等級 武勇+11) 幽玄魔眼 73 38 54 36 52 49 探索 索敵 菊理 57 56 59 63 68 31 節制 攻略ワンポイント 在野は旧地獄街道に中筒男命の1名だけ。 南西大陸に靈夢軍団、南大陸に魅魔軍団。MAP南部を抑えており、幻想軍とは川が国境になっている。 武将数では劣るが、小兎姫でガンガン捕獲してしまえばすぐに問題なくなる。 また、幻想軍は各地に武将が分散するので、(プレイヤー操作なら)前線にいる人数で上回るのは容易。 幻天・幻神両軍が生き残っている間に北進してWIN版勢を圧倒してしまおう。 幻神軍 保有拠点 武将総数 開発済み技術 初期兵力 同盟勢力 守矢神社 九天の滝 12 剣開発 槍開発 鉄砲櫓 練兵士気 人間22500 妖精2500 幻天軍と停戦6ヶ月 武将リスト(守矢神社) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム 秋静葉 56 51 64 48 57 57 強秋 紅葉まんじゅう・ジ・オリジン(3等級 強秋追加) 秋穣子 58 56 60 51 54 62 強秋 豊穣 黄金芋(3等級 強秋追加) 鍵山雛 46 66 59 45 61 41 反計 三半規管強化リボン(8等級 武勇+4) 東風谷早苗 62 70 70 68 83 81 人蕩 強妖怪 守矢祓棒(3等級 統率+7)ニョロきちヘアバンド(5等級 魅力+6)ピョンすけヘアバンド(5等級 魅力+7) 八坂神奈子 82 93 81 69 75 88 槍将 槍突 投擲用オンバシラ(5等級 武勇+8)天澄の鏡(4等級 内政+6) 洩矢諏訪子 71 82 73 76 80 58 奉仕 地鎮 ミシャグジ帽(5等級 統率+10) 武将リスト(九天の滝) 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム 河城にとり 61 68 82 41 70 53 突貫 どこでもラボ(2等級 発明追加)のびーるアーム(3等級 兵器適正1段UP)光学迷彩スーツ(6等級 幻惑追加) 犬走椛 48 69 57 43 58 34 索敵 白狼剣(6等級 武勇+6)風切の盾(6等級 武勇+4) 射命丸文 60 83 71 84 76 69 論説 迅速 ポラロイドカメラ(5等級 統率+5)八手の団扇(7等級 武勇+5) 姫海棠はたて 51 82 79 78 82 50 迅速 強行 念動カメラ(4等級 統率+6) 大天狗 70 55 78 89 63 56 治政 看破 黒芭蕉扇(1等級 武勇+11) 天魔 97 88 68 75 84 50 竜巻 集妖怪 攻略ワンポイント 守矢神社に大国主 木花咲耶姫、九天の滝に底筒男命が未発見。 幻天軍と6ヶ月の停戦がある。期間終了と同時に攻め込んで滅ぼし、人材を吸収する準備を整えておこう。 2拠点の距離がかなり離れているのがネック。相互連携が難しいため、上手くやりくりしてしのごう。 在野も含めて総勢15人と4勢力中最低だが、相互に好感持ちが多く、個々の質も高い。 二大勢力の闘争の隙を付いて、じわじわ拡張していこう。 幻天軍にも言えることだが、二大勢力の人材は捕獲しても中々登用できない。 学舎をたくさん建て、抜擢による強人材の補強を進められるようにしておくと、中盤が楽になるだろう。 幻天軍 保有拠点 武将総数 開発済み技術 初期兵力 同盟勢力 妖怪の山 12 剣開発 槍開発 鉄砲櫓 練兵霊力 人間7250 妖精1250 幻神軍と停戦6ヶ月 武将リスト 武将名 統率 武勇 知力 内政 魅力 野望 保有スキル 保有アイテム 比那名居天子 56 87 63 57 81 85 地震 地鎮 緋想の剣(1等級 剣適正1段UP 地震追加)ミニチュア要石(7等級 武勇+3) 永江衣玖 61 62 69 106 82 15 雷撃 竜鱗の羽衣(3等級 武勇+7) レイセン 43 68 54 50 40 56 探索 満月レーション(5等級 節制追加) 綿月豊姫 68 81 71 64 98 46 破壊 強運 綿月依姫 67 94 81 70 93 55 特訓 反計 空刀(4等級 武勇+8) アマテラス 85 63 82 75 87 48 弓術 斉射 高天弓(1等級 弓適正1段UP) イシコリドメ 53 49 65 67 77 48 増生産 八咫鏡(1等級 反計追加) アマノウズメ 63 39 68 54 75 40 鼓舞 原初の?(1等級 統率+10) イズノメ 55 88 64 57 71 50 収拾 伊吹萃香 56 92 69 57 70 48 勇将 一斉 伊吹瓢(9等級 魅力+5) 茨木華扇 64 81 76 70 79 66 教育 説破 ふんわりシニョンキャップ(9等級 統率+7) 大ナマズ 66 79 68 67 41 80 地震 ナマズひげ(1等級 武勇+12) 攻略ワンポイント 在野に竿打 久米。未発見に月夜見 雷獣 岩長姫 月の門番A&B。武将数は在野も含めると17人になる。 1拠点に大人数が集まっているので、俸禄のやりくりが割としんどいのがアレだが、質的には文句なく高い。 幻神軍との停戦が切れ次第攻め込んで・・・とやりたいところだが、 幻神軍の2拠点は遠く離れているので、簡単には滅ぼせない。 人材の補強は幻神軍よりも困難なので、抜擢人事で頭数を増やすのも視野に。 地震・雷撃が各2名ずついる、減った霊力も特訓持ちが2人いるのですぐ回復できる、と、 初期メンバーだけでも戦争には滅法強い。 在野・未発見武将のリスト 拠点名 在野 未発見 中有の道 水江浦島子 九天の滝 底筒男命 人里 小鈴 命蓮 帝娘 座敷わらし 運松 煙々羅表筒男命 花屋の娘 本居の翁 満月の慧音 博麗神社 こころ 妖怪の山 竿打 久米 月夜見 雷獣 岩長姫 月の門番A 月の門番B 守矢神社 大国主 木花咲耶姫 中筒男命 未踏の渓谷 酒虫 ヒソウテンソク 紅魔館 ホフゴブリン 旧地獄街道 中筒男命 騒霊の館 プリズムリバー伯爵 魔女の森 倫敦人形 露西亜人形 ゴリアテ人形 名前 コメント |
https://w.atwiki.jp/otassya2/pages/10805.html
賽の石積 レベル:数 34:7 構成 名前 種類 レベル 初期付与 使用技 賽の石積 餓鬼(妖怪) 34 結界参 石転がし (妖怪) 金縛り 積み石崩し (妖怪) 石磨き (妖怪) 陰陽系術 生息地域 近江:わ−リ ドロップアイテム 積み石 その他情報 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/suzukisign/pages/100.html
詩 地理 地理(水駅・習作) 「方法の午後、ひとは、見えるものを見ることはできない。」 (『娼婦論』・荒川洋治) 塩駅 塩の街は雲母の切片を了解し、失してなお在る。馬車は理路を竦まない。罅割れた潜熱を行間に濡らす、星により近い高原において、明晰する等高線は言葉に伸びる。牛の骨が歴史を晒す。窪地。生死の女が群れている。黒のドレスには夥しい襞が、弛む。ここに距離に采配を阻まれた葬列がある。木霊に磨かれた砂漠の地図を、停止するこいびと。朗読者。陸路を水瓶に爆ぜている魚鱗。改行を泳ぐ漣を受け、詩人の紫煙は立ち枯れている。 窪地にかかる薄紅の結晶を誰が刻んだというのか。寂寞として塩は在り、絹の道を弾劾する。あけぼのとよやみは灰になった。鳥を帯びた石英。焔が点される。一帯にはカイロスが満ちている。風雨の頃。おずおずと感光した化石ではない。彼女たちはそこかしこにまるみを対立させ、すぐれた稜線を通読してゆく。 稠密があった。いにしえには月が泳いでいた。 逆上が葡萄を殺しあぐねる。村が裂かれきった。空が完結していくとき、耐えた海は遠地に据え置かれる。女は経穴を垂れ、しめやかに国境をなす。一つとして冷えるものは無い。そして駅。文明の差し向かいで咽ぶ標榜がある。窪地は無限に高踏していく。そして生きて死に、肌を風化させる一糸は湖に伸びている。眼前に飽和した塩の街に、燃やされた芥子が留まり、灰を均している。 陵墓 アトラス、墓の海。積疫に干された石柱を押しつぶして花崗岩が萌芽してゆく。徒に地理がある。なつかしい衰微がある。そして由来の黄土をみる少年を滲ませる。低く連綿と続く礫。隊列が歴史の真ん中をとおってゆく。緩やかな毛並みの駱駝を伴いながら蜃気楼を去り、地図を離れていく。ここは死者の布がたなびくまどろみである。屍は夜に残り、底冷えする賽の河原を行く。再び少年よ、かのアニムス、永劫を斜線するもの。 石の街に空白するアポクリフォス、乾燥の水際に従う建築に、ヒトよ、生きた小麦をやめよ。脆く欠け去る砂の門にいずる数理は、綿のターバンを巻く彼岸を回遊する。久しく在る霊魂の墓標に、彼らは歩法を誤る。 さして夢遊する。零時。夜闇を踏みしだく。人は悉く鳥を殺す。眼球は鉄道を串刺し、晴雨のしじまを氷解する。全ての文学、冷たく硬い金属の上に裸足で立つ女は横たわった。アスリージョの花を孤独する。ここに微かな草が拮抗する。車窓より、砂漠は終わっていく。 * 「彼女はパゴダ上に皺深く俯瞰する(あらゆるかなしみとは)。」 岸 海岸線を抜ける列石。リアスの枕木。植物の木立に永訣のリズムを読み取ることが出来る。かつての恋慕を横なぎにしていた。梢との連立を走るとき、汽水湖を浮かぶ淡い球体はまろぶ。飛沫がメルカトルを断絶させていく。たおやかに光り、視界を往還する彼らの眼差しを憶えていた。森の道には赤い計画が組み敷かれていた。 かくて夜ざめは深い緑に縁取られる。その海抜は気高くある径轍を押しつぶす。そこで存在は青く語る。君は演奏を座席の裏にでも隠して推論に黙る。あれからずいぶん来た。行商の祖もまた、尺度を離れている。森があり、行き倒れたひとの腐敗がある。 湖上の熱に女はまぎれる。驟雨のえらを思い起こしながら、縮路の駅にいて、冷えた踝で鉄を区切り、ほころぶ。これほどに破線の純潔が保たれる、萩の葉は毟られて、その手でにじる。白い親指の間から若草がむせる。 桟橋港 中心を持たない砂地を来た。都市の多数はじりじりとあとじさり、近日点に清められる。その痕跡だけを残して、透徹の家禽の声を聞く。聞くのみだ。 大陸は風を鎮める。デルタが行き過ぎた少女の最後を浮靄に溶かす。社稷の記号は隔意される。海流が統治する。あらゆる慕情に藁葺きの屋根が加えられるだろう。いっそうに水位が際立つ。心臓の鼓動にも似て、波音ばかりが功徳へ滑りこんでは、積み立てられていく。 裸の松林に絡まる残響 海を歩哨する悔恨 うつろさに駆動する楼閣 されど日向の駅はまどろみとされなければならぬ。短髪の少年と髪をまとめた女が朗らかに笑いあい、石を蹴る、明るいつま先がある。そして静かな電極を記す国家がある。豊かに閉ざされた深い海溝があり、ただひとつ、繊維の機関が沖で名を名乗った。小高い砂丘らを選別するエクソダス。 山岳 峻険の外套に陸が延焼する。人と、あくなき恋人。際限なく容赦は所与とされ、尾根を伝うもの。今ここに一里塚が据えられる。石女は欲望。さぶしさは欲望。くもの糸は涼しくみちのくを知らぬ。渓谷の中で寒村が枯れゆくさま。標高の次元。政治の右手が距離を殺してきた。高山を拓き、燃え立つ駅がある。 方眼の彼岸さえ在りて在る ひろがり ここで緑よ 地平の鋭利を 鈍く 粟立った市民の口から、縮尺が描かれ、地図。労働者の草臥れる靴に、象徴が記され、地図。コミューンを生きる国民の境界が、山河に稜線を導いてゆく。そしてそれは地図である。なやましい視線が地理を遊牧していくとき、ジプシーの衣装をまとい、山頂点に綴じられ、女は偏在の痕跡を衰退させる。後に残るのは塩の結晶である。人の葉脈、湿された路線を肥沃する。橋桁を超える。差し向かいの恋人は少し寒いと羽毛を採る。焚かれたくろけむりから、空常は重みを増して轍をつたう。 雪国 [#include] しじまの夜 雪の窓をぬぐう 煌々とした明かりは ふもとで溶ける Mizu no Eki wo dete Yoru ni kanojo ha Inakatta Kokkyo no Nagai Tunnel wo nukeruto sokoha [void] ようこそ ひかりのくに ようこそ ひかりのくに 君のために きょりはむこうになり ひかりはにじへほどけ 気体分子と薄くゆれる泡を たえまなく往復する [printf("Hello,World!\n");]] 反古 二十四時を回って、雪が止む。赤切れするほど冷え切った夜だった。地面はいつになく腫れぼったい。結晶構造を置き去りにして、枝葉があいまいになり、繊細に橋渡しをしている氷がさくい。捌けられた氷の丘、を、踏むと、Sの子音ばかりがざわめき、常夜灯の白い光を閉じ込めたまま砕け、音は木霊に写されていく、その一部始終。危うさゆえに雪を踏みさし、コンバースの薄いゴム底を隔てながら、私は雪に乗る、永遠的なみぞれ、崩さないでは、月と氷と音と植物の、あんまりな類似を反古に出来ず、塩だけがぬくい。吐いた息も凍える。今晩は全てが光。 * 「過去に括られていた。乾いてしまった粘土のような、大切であった記録だけだなと思う。そのような塑像群が私の行く末に立ち込めるのは、それが懐かしみによるものかも知れず、しかしすぐに失われ、今では思い出すことが出来ない」
https://w.atwiki.jp/nolnol/pages/12149.html
賽の石積 レベル:数 34:7 構成 名前 種類 レベル 初期付与 使用技 賽の石積 餓鬼(妖怪) 34 結界参 石転がし (妖怪) 金縛り 積み石崩し (妖怪) 石磨き (妖怪) 陰陽系術 生息地域 近江:わ−リ ドロップアイテム 積み石 その他情報 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/nolnol/pages/12150.html
道具 賽の毒糸 (サイノドクイト) 【道具】 ステータス 価値 重量 特殊効果 8 0.1 意気消沈・弐 備考 カワラメのドロップ 情報募集 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/87.html
抗議 2KB 抗議 「ゆっくりを虐めるなー!」「虐めるなー!」 「ゆっくりにも生きる権利を認めろー!」「認めろー!」 プラカードや旗を持ち、街を練り歩く集団。 ゆっくり愛護団体のデモ行進である。 彼らの手には、彼らのペットであろう、ゆっくりを抱えている。 れいむ、まりさ、ありす、ぱちゅりー…… そのどれもがとてもゆっくりした顔をしており、穏やかである。 当然のように、金バッジである。ペットショップで買うと、数万は下らないであろう。 彼らの前に、別の集団が現れた。 彼らも皆、手にゆっくりを抱えている。 ゆうか、きめぇ丸、てんこ、れみりゃ、ふらん、ゆうかにゃん…… そのどれもがとてもゆっくりした顔をしており、穏やかである。 当然のように、金バッジである。 ペットショップで買うと、最低でも五十万、最高で二百万を超えるゆっくり達である。 その集団が、デモを警備する警官の制止を振り切り、愛護団体に近づいてきた。 そして、彼らとすれ違う瞬間、集団は行動に出た。 先頭の男が、手に持っていた金バッジゆうかにゃんの両目に指を突き入れた。 「ゆぎゃ……」 彼女は短く悲鳴をあげ、そのまま歯茎をむき出し息絶えた。 隣の女が、ポケットからライターを取り出し、抱えていた金バッジきめぇ丸の髪の毛に火をつけた。 「おお、あついあつい……」 きめぇ丸は頭を焦がし、熱で目玉が破裂して、やがて死んだ。 別の人間は、金バッジめーりんの底部をバーナーで焼き、 サッカーのように蹴り飛ばしながら歩いていた。 「じゃおぉ!じゃぁぁぁぁぁおぉぉぉぉぉ!!!」 めーりんは中身を吐き出し、地面にシミを残しながら死んだ。 更に別の者は、金バッジありすを無理やり揺すった。 「何だお前、金バッジとあろうゆっくりが、はしたなくぺにぺにおっ勃てて、すっきりするつもりか?」 「おにいざん見ないでぇぇぇぇぇ!ありずの恥ずかしいすがた見ないでぇぇぇぇぇ! んぼぉぉぉぉぉ!!!!!」 男は、ありすがすっきりする直前に、陰茎をひねってちぎった。 彼女は、屈辱と痛みと快楽の入り混じった複雑な表情を見せた。 そして、ありすの股間からは大量のカスタードが噴出し、平たくなった。 その後ろの者は、金バッジ胴つきれみりゃの四肢を、ちぎっては捨て、ちぎっては捨てを繰り返していた。 彼女の頭部には大量の注射が挿されており、それによって、再生能力を極限まで高めている。 「うー!!!うー!!!ざぐやぁぁぁぁぁ!!!はやぐだずげるんだどぉぉぉぉぉ!!!」 最後は首をひねってちぎり、頭部をぞうきんのように絞って肉汁を滴らせて死んだ。 世にも珍しい、コレクターなら喉から手が出るほど欲しいレア種達を、 惜しげもなく虐待し、虐殺する人々。 彼らの顔は、とても静かで、どことなく穏やかである。 その奇行を、愛護団体の人達、そして警官達は、唖然として見守っていた。 彼らが抱いていた金バッジゆっくり達は、全て白目をむき、痙攣していた。 吐餡して死んでしまった個体もいる。 虐待集団が愛護団体をあらかた通過した頃、ようやく彼らは警官達によって取り押さえられた。 逮捕され、投獄され、尋問されても、彼らは断固として反省をせず、 自分達の間違いを決して認めはしなかった。 愛護団体がデモ行動を行うと、今でも必ず彼らのような集団が現れる。 既存作 SS 妊娠過程、 食葬、 ふたば系ゆっくりいじめ 7 浅瀬 ふたば系ゆっくりいじめ 8 鉄鍋 ふたば系ゆっくりいじめ 17 さとり ふたば系ゆっくりいじめ 19 賽の河原 ふたば系ゆっくりいじめ 24 れいむ死ね ふたば系ゆっくりいじめ 26 役立たず ふたば系ゆっくりいじめ 60 全自動すっきり阻止機 絵 ゆっくりSAW、ゆっくりサバイバー、自作SSの挿絵 ゲームあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ゆうかにゃんを殺さないでー(´д`|||) -- 2016-06-06 13 04 51 ↓別に他人のペット殺したわけじゃないだろ -- 2014-04-03 13 48 59 私はゲスじゃないなられいむが大好きだ。れいむを殺したやつは表へ出ろ。 -- 2014-02-05 00 55 59 ゲスまで権利あったら大変だわ そりゃ反対するわ ゆうかは殺すなあああぁぁ(;o;) -- 2014-01-05 17 21 52 ゆっくりに権利どーこーはさておき 少なくとも「他人のペット」を殺したんなら、賠償責任を問われるわけで……。 -- 2013-08-21 14 11 23 きめぇ丸殺した奴ちょっと来い -- 2013-06-20 15 22 49 そのきめぇ丸要らないならください -- 2012-12-12 05 51 40 虐待集団が捕まったのは愛護のデモの邪魔をしたからかな?それ以外に理由も無いし。 -- 2012-09-06 01 15 27 ゆうかにゃんを殺した奴、ちょっと表へ出ようか -- 2011-12-23 01 44 51 金バッジ(定期更新制)を持つゆっくりは人間に可愛がられるのを許されるべき。 俺たち人間に置き換えたら、常に高校・大学受験勉強のような状態なのだから。 金は苦労しているのに何も苦労無くゆっくりを貪っている銅や銀レベルのゆっくりなんて可愛がるどころか生かす価値もない。 金の準備期間として銀をある程度の期間生かすのはいいかもしれないがな。野良や野生なんてでっかいゴキブリと変わりないな。 どっちにしろゆっくりに権利なんていらない。 そんなことしたら犬猫をはじめとしてコイや金魚、カブトムシにも権利を与えることになる。 -- 2011-11-02 22 03 35 ↓×7のコメントの「ゆっくり」を「希少種」に置き換え -- 2011-02-15 22 45 18 ↓↓↓↓作品(二次)と現実(三次)を完全に隔離しないと物事が考えられないなら作品を読む必要は無いな。 -- 2011-02-15 22 42 46 ↓それだと他人の飼いゆは駄目ってことになるから、その理論で全ゆっくり虐待するのは無理だな。 ゆっくりに権利は無くとも飼い主には権利があるから。 -- 2011-01-15 23 11 32 ゆっくりは金でも野良でも飼いでも虐待あるのみ。全ゆっくりは生き地獄の中を生きればいい。決して死んで楽にはさせたくない。死んだほうがマシなまま寿命をまっとうしてほしいな。ゆっくりには全ての権利が必要ない。 -- 2010-12-29 22 52 30 いや、あくまで例えでしょ。でも金バッジのゆっくりを殺しちゃあ訴えられても仕方ないNE なんてったて数十万だし。 -- 2010-11-23 07 33 27 鯨の話題とか、二次と三次を混合する奴からしか出ない台詞だわwww -- 2010-09-10 02 48 42 愛でなきゃならん理由は無い。虐待しなきゃならん理由も無い。駆除しなきゃならん理由はある。 虐厨も愛で厨も論理に根拠は無い。両者は立場こそ違うが同じ論理でモノ言ってる。 「とにかく全部保護」は暴論。「とにかく全部虐待」も暴論。 クジラも滅びない程度に殺して喰えばいい。公衆衛生を害するゆっくりも殺せばいい。 味噌もクソも一緒にするのは単細胞。白すぎるのも、黒過ぎるのも住みにくい。 -- 2010-09-07 01 40 19 同意だ。 「(自分にとって)ゆっくりは可愛い。お前らの感情など知らん。根拠は無いが俺たちは正しい。その正しい俺たちがゆっくり好きなんだからお前ら全員もゆっくりを保護しろよ」 って事だろ? まんま、でいぶの心理構造よなぁ。 そしてこの「ゆっくり」を「鯨」に置き換えくぁwせdrftgyふじこlp;@:「」 -- 2010-09-06 01 19 22 そういうやつらは結局自分のことしか考えてない。 -- 2010-08-20 10 33 44 そりゃそうだろ。 世界平和 < 自分の人生が豊かであること -- 2010-08-18 23 06 16
https://w.atwiki.jp/sousaku-mite/pages/322.html
Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 地獄世界・「地獄百景」 第1話 「序」 このままじゃいけない…泣き喚く幼い二人の弟を懸命に慰めながら由希はそう思った。灰色の街並みはますますぼんやりと歪んで見え、行き交う人の顔すら、もはやはっきりとは判らない。 「…帰りたいよう!! おうちに帰りたい!!」 声を振り絞って嗚咽する弟たちは、なぜか綺麗なままの洋服を着ている。そう、あの事故の前日に買ったばかりだった、お揃いの小さなパーカー… ひどい事故だった。由希の最後の記憶は、フロントガラスを砕いて宙高く飛び出す弟たちの姿と、ひしゃげた車体が自らを押し潰す激痛。次に気付いたときには、弟たちと一緒に見慣れないこの街角に立っていた。 (…死んじゃったんだよね、私たち…) あれから何度考えてみても、由希の結論は変わらなかった。道行く人も車も彼女たちには気付かず、触れてみるとまるでどちらかが幻灯の映し出す虚像であるかのようにすり抜けてしまう。 空腹も眠気も感じることなくただ過ぎてゆくだけの時間。耐えがたい孤独と絶望のなかで由希を支えているのは、自分がただ一人の保護者である弟たちへの責任感、恐らくもう逢えないであろう両親に対する、まだ十歳の彼女には重すぎる義務感だけだった。 「…ね、拓ちゃん、真ちゃん、お姉ちゃんと行ってみよ? 怖くないから…」 「いやだ!! 怖い!! 怖いよお!!」 そしてもう長い間、三人は暗い『穴』の傍らに佇んでいた。深く、寂しげな『穴』。しかし由希の揺るぎない直感は、自分たち死者を黙殺して不快に軋むこの世界を離れ、一刻も早く向かうべき場所はこの『穴』の向こう側にあると告げていた。 ぐずぐずと場違いな生者の世界に留まっていては、取り返しのつかない恐ろしい事になる。たとえ行く手に由希がまだその存在を信じている、身の毛もよだつ『地獄』が待っているとしても。 (…この子たちは大丈夫。私も、多分…) まだ保育園児の弟たちは地獄に落ちるような罪を犯せる筈がない。由希も両親や、去年亡くなった祖母のいう通り正直に嘘をつかず生きてきたつもりだった。心配ない。きっと大丈夫だ。 近づいていた誕生日、遠足…心残りは数え切れないが、胸を張って神さまの用意した道を進まなければ… 「いやだあ!! ママ!! ママ!!」 まるで分厚い硝子板に隔てられたような近くて遠い景色のなかを、仲睦まじい家族連れが歩いていた。決して届かない生の世界に小さな手を伸ばし、悲しく叫ぶ弟たちの手を引いた由希は、静かに冥府へ続く『穴』に向けて脚を進めた。 (あっ!?『穴』が…) 由希の目前で不定形の闇は確実に小さくなっていた。急がなければ。これまでも何回となく彼女は『穴』を見送ってきた。せめて見慣れた世界から弟たちを無理に引き離すのが忍びなく、いけないと知りつつも目的もなくふらふらとこの街を彷徨い続けて。 (…これが最後の『穴』かも…) 思えば、最初は街の至る所で見掛けた『穴』が、どんどん減ってゆくような気がする。時間の経過は全く判らない世界だったが、『穴』を見つけるのは久しぶりの事だったのだ。 (…最後のチャンス、かもね…) 断じてこの虚しい徘徊が死者の歩むべき正しい道の筈がない。こうして魂がある限り、短か過ぎた生涯を超えてなお輝く道を目指したい。 姉として二人の弟をその道に送り出す為に、震える弟たちの耳元に優しく唇を寄せた由希は、そっと生まれて初めての『嘘』をついた。 「…あの向こうで、おばあちゃんが待ってるよ。『拓ちゃんと真ちゃんはまだかな?』って」 「…ほんと?」 「…お姉ちゃん、嘘言ったことないでしょ? ほら、おばあちゃんが呼んでる…」 ようやく泣き止んだ二人に微笑んだ由希は、抑えられぬ戦慄に少しだけ身体を震わせた。『嘘をつくと、閻魔さまに舌を抜かれる。』半信半疑で守ってきた教えだったが、まさか閻魔さまにこれほど近い場所で、生涯最初で最後の嘘をつく事になるとは思わなかった。 (…きっと、痛いだろうな…) また沢山血が出て『死んで』しまわないだろうか?もし喋れなくなっても、はたして弟たちの世話は出来るのだろうか? とりあえず弟たちの今後に見通しがつくまでは、なんとか舌を抜くのは待ってほしい… しかしもう、躊躇っている暇はなかった。染み入るような恐怖としばらく闘った由希は、やがて決然と足を進める。漆黒の『穴』が消え失せてしまえば、永遠に公正な裁きすら受けられず彷徨い続ける事になるのだ… (…さよなら、みんな…) 両親や友達…数え切れぬ親かった者たちとの決別。無慈悲な魔物がその鋭い鉤爪で、なす術もない三人を鷲掴みにして、この辛い旅路を黄泉へと連れ去ってくれればどれほど楽だろう。あるいは、あるいは… 縋りつく二人を背後に庇い、堅く眼を閉じて黄泉への長い回廊に飛び込んだ彼女の耳に、久しぶりに聞く弟たちの明るい声が飛び込んだ。その信じられぬ歓声に、由希は恐る恐る眼を開く。 「おばあ…ちゃん!!」 弟たちが由希の手を引っ張って慌ただしく駆け出す先、思ったよりずっと明るい世界に祖母は立っていた。三人の孫を抱きしめようともどかしく皺だらけの手を伸ばした祖母の姿に、十歳の少女には長すぎる時間、ずっと由希が堪え続けていた涙はとめどなく彼女の頬を零れ落ちた… ◇ 「…四名、収容しました。」 部下のほっとした声に頷いた獄卒長、紫角は新しく着任した上司に向かい毅然たる念を送った。彼の頭上を覆う地獄の暗雲の中、未だ姿を見せぬ新しい上司の強大な気配は、静かに紫角を見下ろしていた。 (…新しい規定には違反致しました。しかし、幼い亡者を迎えるとき、人間界での親族を迎えに出すことは、過去数千年間ずっと認められてきた慣例であります!!) 虚空から応えはない。しかし紫角はその魁偉な牛面に恐れの色を浮かべることもなく、明らかに越権行為である上申を続ける。ふと気付くと部下の獄卒たちや、普段は不仲な『渡し守』の長たちまでが紫角の背後で、同じ想いを新任の監督官に送っている。 (…重ねて、重ねてお願い致します。幼い者に心細い思いをさせる『合理化』など、現場には不必要であります!! 畏れ多くも統括おかれては、何卒御再考のほどを!!) 昏い地獄の空へ、紫角と部下たち、そして死者たちを冥府へ迎える役目を担った全ての者たちの嘆願は静かに、しかし力強く立ち登ってゆく。 すでに紫角は、この制度改悪を阻止する為なら他ならぬ地獄の支配者、閻魔大帝その人への直訴も決意していた。たとえその結果が、有無を言わせぬ自らの速やかな消滅であったとしても。 しかし、紫角の巨体が煙と化すことはなく、長い沈黙のあと、獄卒たちには窺い知ることの叶わぬ高みから、厳かな返答の念が賽の河原へと返った。 (…詮議の上、善処しよう…) 反り返った角を微かに震わせ、その頭を恭しく垂れた紫角は、遥か上位の次元、宇宙の秩序を司る存在に感謝の念を送ると、三人の新入生が『死業式』に間に合うかを、普段のいかめしい顔のまま、小首を傾げて考え始めた。 上へ