約 1,086,093 件
https://w.atwiki.jp/lodossonline/pages/230.html
アヴェンジャー ~Avenger~ 基本ステータス 筋力 生命力 知力 精神 器用さ 判断力 12 11 4 8 9 2 セリフ [部分編集] CV:日野聡 冒険者選択 「・・・恐怖こそが俺の力!」 探索開始 「・・・恐れが力を鈍らせる」 探索完了 「無事に終わったようだな」 Lvアップ 「これで恐怖を飼いならすことが!」 スキル修得 「ふふっ・・・ふはははははは!」 CT中 「・・・まだ早い!」 MP不足 「・・・気力不足か」 瀕死 「・・・よくないな」 グロッキー 「怖いか?怖いだろうなぁ・・・!」 染色パターン 基本戦術 ※アブソーブドラッシュスキルは、敵の位置をずらす効果が調整されてなければPTメンバーの攻撃は止まり使い難い ページトップへ コメントフォーム 最新の20件を表示しています。コメント/クラス/アヴェンジャー? ページトップへ
https://w.atwiki.jp/letsrebirth/pages/126.html
われわれは何事についても1%の百万分の一も知らない ――発明王、トーマス・アルヴァ・エジソン 「最悪」 グラスに注がれた琥珀色のウィスキーを一口するなり、その女性は愚痴を零した。 白い石鹸の如くに綺麗な肌をした、一目見て十代だと分かる、年若い綺麗な少女である。 零した言葉に込められた心情を余す事無く、その顔付きは表現していた。 眉間にしわが寄せられたその様は、誰が見ても『不愉快である』以外の気持ちを読み取る事は出来ないだろう。 「この店はお気に召さなかったかな?」 少女の向かい側に座る男が、訊ねて来た。 ……ゾッとする程の美貌の持ち主だった。腕利きのテーラーに仕立てて貰ったであろう高級そうな黒スーツを厭味なく着こなす、金髪に赤青オッドアイの美青年。 高い鼻梁、理知的な輝きを宿す双眸、微かに吊り上げられた唇。顔の造詣は、男性美の純粋な結晶そのもの。 体格も身長も、人体の黄金比と言える程完璧なバランスを保っており、極め付けが、身体から発散される都会的で、スマートな空気。 一目見て理知的だと悟らせる風貌だった。さながら、古の昔から連綿とその高貴な血統を受け継いできた、貴族。 さながら、世の男性が求めてやまない要素を全て獲得したような、完璧な紳士。何も知らない一般人が目の前の男を見て抱く印象は、そんな所だろうか? 「お酒は美味しいわよ。だけどこんな場所じゃなかったら、もっと美味しかったでしょうね。お酒の美味しさは場の質に左右されるのよ?」 「成程、それには私も同感だ」 フフ、と笑みを浮かべて金髪の男が返した。 並一通りの女性が見たら、熱にうなされ恋に焦がれる程の魅力的な微笑みであったが、対面する少女は全く靡きもせず、不機嫌そうな態度を崩しもしない。 場所は冬木市新都某所に建てられた、会員制の高級BAR、その中でも更に上客にしか案内されない最高級のVIPルームだった。 壁に掛けられた燭台と弱めの光しか放たないシャンデリアで薄暗めに演出された室内、西欧から仕入れたと思しき最高級のソファ、 本物の水晶と何ら遜色はないクリスタルガラスのテーブル、その上に置かれた、一本数十万は下らないとされる銘柄ウィスキーとつまみの数々。 それを、少女は気に食わないと言った。余人と酒を飲んで語らうのならこれ以上とない環境であるにもかかわらず、だ。 「アンタ、よく人から白々しいとか、わざとらしいとか、胡散臭いとかよく言われない?」 コト、とガラステーブルの上にウィスキーグラスを置いてから、少女が言葉を投げ掛けて来た。 「直そうとは思っているのだがね。どうにも生れ持った性分は直し難いのだよ」 「ったく、どうして私の周りにはこうもアクの強い奴しか集まらないのよ……」 心底辟易したような態度で少女は愚痴る。 ……見れば見る程、この場においては異様な少女だった。脇の部分を露出させた、紅白の『巫女服』を着用しているのだ。 頭に付けられた大きな赤リボンが良く似合う、可愛らしいこの少女。ドレスコード及び年齢を考えた場合、このようなBARにおいては店先で門前払いも不可避の人間だろう。 名を『博麗霊夢』と言うこの少女は、正真正銘本物の巫女、本物の十代前半の女性である。 そんな少女がこの店のVIPルームに案内され、あまつさえ酒を口にする。これを以上と言わずして、なんと言う。 「それで、よ」 「フム」 「幻想郷に戻れる方法はあるの?」 射抜くような目線で、金髪の男を睨めつける霊夢。 嘘やごまかしは一切許さないと言う、彼女にしては珍しい、強く確かな意思がその黒い瞳に内包されていた。 少女とは思えない、大の男でも怯みかねない程の気魄をぶつけられても、金髪の男は何処吹く風。実に涼しげな顔をして受け止めるだけであった。 「色々な可能性を思い描いてはみたが、我々の組がこの戦いに勝ち残る事しか他にないようだね」 「ちょっと、ちゃんと本気で考えてる?」 「はは、君がそう言いたい気持ちも理解出来るが、コレが事実なんだよ、マスター」 ある程度予期出来た事であるが、選択肢は一つしか霊夢には残されていなかったようである。 ますます機嫌が悪くなる。酒の味とは、気分に大きく左右される。 これではテーブルの上の酒も、ヘドロのような味しか感じられないであろう。 聖杯戦争。下らない催しだと霊夢は思う。 二人の願いを叶える為だけに、他の何十人もの参加者を殺し尽すと言う、気の違った様な争い。まるで蠱毒だ。 そして参加者は、ただ殺し合うのではない。自らに宛がわれた『サーヴァント』と呼ばれる、人間を超える戦闘能力を秘めた存在を駆使し、勝ち残らねばならないのだ。 しかも、七日と言う期限の間に最後の一組が残らなければ、聖杯戦争を開催する冬木市ごと消滅、願いを叶える事もなく全員死んでしまうらしい。 ……全く笑えない。こんなつまらないジョーク、妖精だって口にしない。 その面白くないジョークの場に、霊夢は招聘されてしまった。妖怪達の最後のユートピアである幻想郷は博麗神社から、外界とはまた異なる世界に存在する冬木市へと。 「人を殺すのは嫌かい? マスター」 ガラステーブルの上に置いてあったグラスを手にし、中のオンザロックを転がしながら、金髪の男が訊ねて来た。 ピクっ、と霊夢の眉が一瞬反応する。男は相変わらず、アルカイックスマイルを浮かべていた。 男の聞いた事は、半分は間違い、半分は正解だ。 霊夢は決して平和な世界からやって来た訳ではない。幻想郷とは、妖怪が人間を喰らい、戯れで殺す事など珍しくもない世界だった。 そんな世界で生まれそだった彼女の死生観は現代の人間とは異なり、冷たく、シビアである。 妖怪や、それに準ずる超常の存在を相手に一戦を交え、最悪葬り去る事だってどうとも思ってはいない。 但し――相手が人間となると、少々気が引ける。出来なくはない、と思うのだが、人を殺した経験は霊夢にはない。不安じゃないと言えば、嘘になる。 霊夢が自信をもって『殺せる』と断言出来るのはサーヴァントであるが、このサーヴァントと言う存在は霊夢の思う以上に強い存在であり、 彼女では成す術もなく殺される事だって、珍しくないと言う。 そもそもマスターである霊夢がサーヴァントを直接相手取ると言う事が、聖杯戦争の考えからしたら異端そのものであり、自殺行為そのものなのだ。 ではサーヴァントは誰が下すのかと言えば――この金髪の男。 聖杯戦争において、本来存在しない筈のエクストラクラス、『アヴェンジャー』。つまり、復讐者のクラスを割り当てられたサーヴァントだった。 「嫌ならばそれで良い。私が何とか、君が人を殺さないように善処しよう」 「アンタが? 冗談でしょ、私から見えるステータスは……貧弱そのものだけど」 だが懸念があった。そう、このアヴェンジャーの男、直接戦闘がかなり苦手なのである。 何せ筋力と耐久が最低値、やや優れているのは敏捷、魔力と幸運は最高クラス、と言う極端なタイプ。 魔力が高い癖に、キャスタークラスではない為陣地作成も道具作成も持たない。そもそもサーヴァントに魔術は効果が薄い。予め耐性を持っているからだ。 つまりこのサーヴァントは、その高い運でのらりくらりと立ち回る事が必要なサーヴァントなのである。これで不安を覚えるな、と言う方が無茶であった。 「はは、正直に言わないでくれ。貧弱さについてはこれでも少々気にしているんだ。此処まで弱体化しなければ、私は聖杯に呼ばれもされなかったのだからね」 「呼ばれもされなかったって、まるで呼ばれたかったみたいな言い草ね。こんな馬鹿みたいな催しに」 「私にとっては、楽しい催しだよ。マスター」 「……人が死ぬかもしれないのに、楽しいのかしら?」 スッ、と目を細めて、アヴェンジャーを見つめる霊夢。 静かな声音だった。しかしそれでいて、その声の冷たさと刺々しさたるや、尋常のものではなかった。 まるで、氷の刃の剣先をそのまま首筋に突き付けられているかのような……。そんな感覚を、常人ならば覚えるであろう。 対するアヴェンジャーは、実に涼しげな顔をするだけであった。 「幻想郷、妖怪妖魔達のサンクチュアリを管理する巫女の割には、人道的な事を口にするのだね」 「質問の答えになってないわよ、アヴェンジャー」 「失礼。率直に言えば、かなり楽しみだよ。あぁ、ただ誤解しないように言っておくよ。人が死ぬのが楽しいのではない。 このような状況で人間が何を選び、何をきっかけとして変わって行くのか。私にとって興味のある事柄はそれだけで、聖杯については欠片も興味がない」 「ハッキリしたわ。アンタ、性格悪いわよ」 「生来からのものは変え難いのだよ、マスター。それに、聖杯戦争において召喚されるサーヴァントと言うのは、大なり小なりマスターの性格や性質、 生きざまを反映する、鏡のようなもの。私が君に呼応して此処に呼ばれたと言う事は、つまりそう言う事ではないのかね?」 「楽園の素敵な巫女に向かって失礼ね。アンタの言った事が事実なら、アンタを呼び出すに相応しい存在は八雲紫以外にいないわよ」 「成程、確かに彼女なら一見すれば私と反りは合うように見えるだろうな。尤も、私は彼女に従うつもりもないし、彼女も私から早々に縁を切りたがるだろうがね」 「……知ってるの? アイツの事」 意外そうな顔つきで、霊夢が聞いて来た。フフッ、と、蠱惑的な笑みを浮かべてアヴェンジャーが口を開く。 「インテリくずれでね。特に神や悪魔、妖怪と言った存在には目がないのだよ」 言ってから、それまで手に持っていたウィスキーグラスの中身を全て飲み干す。 アヴェンジャーが音もなくテーブルにグラスを置いたと同時に、霊夢が声を発する。 「まぁでも、紫に比べたら、アンタの方がイイ性格してるわね」 「ほう、善良と言う意味かな?」 「悪辣って意味よ」 スッ、とソファから立ち上がり、アヴェンジャーを見下ろしながら霊夢は言葉を続ける。 「紫の胡散臭さやわざとらしさは、全て幻想郷の為を思ってか、そもそも何にも考えてない事が大体だったけど、アンタは違うわね。アヴェンジャー」 「と言うと?」 「アンタは明白に、腹の中に何かを隠し持ってるタイプよ。それも、大体良からぬ事を、ね」 テーブルの上に置いてあったウィスキーグラスを乱暴に手にし、グイッと一気に煽る霊夢。 カッ、と良い音を立ててテーブルの上に置くと、早歩きでドアへと近づいて行く。と、まだソファに足を組んで座っているアヴェンジャーの方に顔を向けて、言葉を発した。 「聖杯戦争が楽しみ、って言ったわね、アヴェンジャー」 「あぁ、そうだね」 「自分本位なアンタがもしも、私が死んだ方が『楽しめそうだ』って思ったのなら、アンタは私を見捨てるのかしら?」 「マスターが死ぬ事をよしとするサーヴァントは聖杯戦争に存在しないよ」 表情も口調も声のトーンも一切崩しもせず、アヴェンジャーが言った。 あまりにも堂々と。あまりにも自信満々と。それが、当然であるかのごとくに。 しかしそれを受ける霊夢の態度は、「ふぅん」、と、口調も態度も冷めたものだった。 「私ね、結構勘は鋭い方なの。下手なおみくじより良く当たるとも評判よ? で、そんな私の勘が弾き出した答えはね――」 一呼吸置いてから、霊夢が言った。 「アンタは私の死すらも、悪巧みの歯車の一つとしか数えてない、って事よ」 「……」 静かな笑みを浮かべるだけ。無言を貫きながら、アヴェンジャーは霊夢の方を見つめていた。 霊夢の方も、厳然とした態度で彼を見つめるだけ。互いの目線が、交錯する。蛇と蛇が絡み合うが如くにねじくれあう二人の視線。 無言の睨み合いが、唐突に終わりを告げた。霊夢が、アヴェンジャーに背を向けたのである。 「精々、私の身を守って見せてよね。頼りないサーヴァントさん?」 「頼りないなりに、善処しよう」 言葉を聞き終えるや、霊夢はドアを開け、部屋の外へと出て行った。 薄暗く、ムーディーな部屋の中に、アヴェンジャー一人だけが残された。 聖杯戦争はもう始まっている。自分も行かねばならないな、と思い、彼は重い腰を持ち上げた。 すると、規則正しいリズムのドアノックの音が、四回程響いて来た。「入っても構わない」、そう口にすると、灰色のスーツを着た壮年の従業員がドアを開けて入室する。 入るなり、「失礼します」と恭しく礼をして見せるその様は、如何にもVIP客に対する礼儀を心得たベテランと言った様子であった。 「お連れのお嬢様が御外へと出られましたので、何事かと思いまして……」 「彼女は酒があまり強くないのだ。夜風に当たりたいのだろう。私も店を出る。次に来る時は、なるべく飲みやすく度数も低い物を用意してくれないか?」 「畏まりました、『閣下』」 再度従業員がアヴェンジャーに対して深々とお辞儀をする。 アヴェンジャーの事を見る壮年の男の瞳は、尊崇、敬愛、畏怖。凡そ人類が表現しうる、様々な尊敬と崇拝の感情がないまぜになっていた。 まるでアヴェンジャーの事を、『神』として認識しているような……。 「下がって良い。私も出る」 「はっ」 言うと、音もなく壮年の従業員が退室する。 また一人きりになったVIPルームの中で、アヴェンジャーは一人、意味深長な微笑みを浮かべ、クツクツと笑い始めた。 「やはり来た甲斐があったな、聖杯戦争……」 聖杯に無理に介入し、この偽りの冬木市に降臨した苦労に見合う愉悦が、此処にはあった。 戦争が本格的に始動する前から、あの面白さであるのだ。多少の弱体化など問題にならない程、アヴェンジャーの心は昂っていた。 これからどのように聖杯戦争を楽しんでやろうか。どのような面子を、魔界に誘ってみようか。霊夢の処遇はどうしようか……考える事は山積みで、そして、楽しみは尽きなかった。 シャンデリアの光が、アヴェンジャーを照らす。 出来上がった影には、『六枚の翼』が背中から生えているのが解った。 アヴェンジャーの真名は、ルイ・サイファー………………。 【クラス】 アヴェンジャー 【真名】 ルイ・サイファー@真・女神転生シリーズ 【ステータス】 筋力E 耐久E 敏捷C 魔力EX 幸運EX 宝具EX 【属性】 混沌・善 【クラススキル】 復讐者:EX 己の復讐に縁があるものと対峙した際、筋力・耐久・敏捷のパラメーターがスリーランクアップする。 アヴェンジャーの場合は『唯一神』及び『大いなる意思』の関係者、及び『天使』としての属性を持つ者と対峙した場合、このスキルが発動する。 宇宙開闢以降、最初に四文字の神及び彼を生み出した大いなる意思に対して反旗を翻した明けの明星たるアヴェンジャーは、歴史上最古かつ最大の復讐者である。 対魔力:E+++++ 魔術に対する守り。無効化は出来ず、ダメージ数値を削減する。 ……但しアヴェンジャーの場合は、その削減する数値が異常で、如何なる魔術も物理的な攻撃も、元の威力の四分の一しか効力を発揮されない。 神霊級の魔術の直撃でもない以上堪えもしない為、事実上、魔術的手段でアヴェンジャーを一撃で葬り去る事は出来ない。 神性:- かつては最高ランクの神性ランクを誇っていたが、前述の反逆により、このスキルは失われている。 【保有スキル】 大魔王:EX 悪魔、その中でも高位の存在である魔王であるか。 アヴェンジャーは神に反逆して見せた魔王の中の魔王・大魔王であり、悪魔としての格は規格外である。 一切の精神干渉を無効化し、令呪による縛りすらも制御。EXランク相当のカリスマと反骨の相も内包。 相手の保有する唯一神や天使に関係するスキルや宝具の効果を無効化させる。 また思考回路が人間と決定的に違う為、逆にアヴェンジャーに無理に精神干渉を行うと、致命的に精神と大脳を破壊される。 単独行動:EX マスター不在でも行動可能。 このランクの単独行動になると、マスターの魔力供給を一切不要とし、例えマスターが死亡したとて行動を可能とする。 アヴェンジャーを直接滅ぼさない限りは、彼は聖杯戦争の舞台から退場する事はない。 話術:EX 言論によって人を動かせる才。国政から詐略・口論まで幅広く勝利が約束されている。 アヴェンジャーの話術は精神干渉、魔法に等しく、対抗する術は高ランクの精神防御スキル・宝具でも不可能で、 アヴェンジャーが話している事柄についての完璧な知識と、それを反証する論理構築力でなければならない。 直感:EX 戦闘・平常時に常に自身にとって最適かつ最善の展開を“予見する”能力。 研ぎ澄まされた第六感は、完璧に等しい精度の未来予知を可能とし、視覚・聴覚に干渉する妨害を全て無効化する。 人間観察:A+++ 人々を観察し、理解する技術。 古の昔より人類を観察し、彼らと付き合い続けて来たアヴェンジャーは、人類が抱える光の側面や闇の側面に極めて造詣が深い。 アヴェンジャーを上回る人間観察ランクの持ち主は、彼のもといた世界群の中では、全人類の心の影である『這いよる混沌』以外は存在しない。 【宝具】 『征服によって平和を齎す銃(ピースメーカー)』 ランク:A+ 種別:対人宝具 レンジ:10~50 最大補足:1 アメリカのハンドガンメーカーの老舗、コルト社が製作した、リボルバーの元祖ともなった歴史的な名拳銃、コルト・シングルアクションアーミー。 通称、ピースメーカー。アメリカ西漸運動最後の時代に、カウボーイやガンマン、軍隊から無法者に至るまで幅広く使われた、拳銃の雛形。 ――を模した、悪魔の銃。それがこの宝具である。外側は確かにピースメーカーなのであるが、その性能は全くの別物、と言うよりこれは拳銃ですらない。 相手の対魔力ランクや耐性を無効化し、防御力を以て威力を減算させるしかない万能属性の弾丸と、威力を何百倍にまで引き上げた物理属性の弾丸を射出する宝具。 直撃こそすれば凄まじい力を発揮するが、アーチャークラスではなくアヴェンジャークラスでの召喚の為、命中精度は著しく低い。 と言うよりアヴェンジャーは、わざととしか言いようがない程見当違いの方向に発砲する事が殆どで、威嚇射撃の為の道具としかこの宝具を考えていないフシがある。 『私がきみのきっかけになろう(TALK)』 ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ 1~声の届く範囲まで 最大補足:1~声の届く範囲まで 保有スキルである『大魔王』・『話術』・『人間観察』、以上三つのスキル効果を同時に発動させて相手に語りかける宝具。 理性や考える力と言うものが存在する限り、相手はアヴェンジャーの話に耳を傾けてしまい、彼の思うがままの行動を取らされてしまう。 高ランクの精神汚染や精神異常、菩提樹の悟りや目覚めた人などの精神防御や精神的スーパーアーマーを保証するスキルを保持していたとしても、 確率で耳を傾けてしまい、判定に成功したとしても、心の何処かでアヴェンジャーの言葉を気に掛けさせる事もある。 一切の魔力も力も要らずして発動する奇跡の一種であり、半ば魔法の領域にまで片足を突っ込んでいる。 『明けの明星(ルシファー)』 ランク:EX 種別:対創造主宝具 レンジ:1 最大補足:1 アヴェンジャーが有する真の宝具。 発動させると自らを、十二枚の翼を持つ優美な大天使――或いは、六枚の翼を持った巨大で禍々しい大魔王の姿へと変貌させる。 神霊級の魔術や奇跡、魔法そのものを発動させる事を可能とし、全ステータスがEXになるなど、絶大な戦闘能力の発揮を可能とする。 完全に聖杯戦争の枠組みを逸脱した宝具(形態)である為、如何なる手段を用意しようとも、アヴェンジャーがこの宝具を発動出来る事は、ない。 【weapon】 種々様々な魔術を行使する事が出来る。 【人物背景】 仕立ての良いブラックスーツを身に纏い、赤青オッドアイを持った金髪の美男子。 もと居た世界では神出鬼没で、時に東京、時に無限奈落、時にボルテクス界、時に南極に発生した地球意思の生み出した高次元空間に、等々。 様々な場所に姿を現し、救世主や人間に意味深な言葉を投げ掛け、また彼らを惑わし導いてきた。 その正体は世界で初めて唯一神及び彼らの創造主たる『大いなる意思』に対して反旗を翻した魔界の王、大魔王ルシファーその人である。 彼がこの聖杯戦争に参加して何を成そうとしているのか、それは不明である。恐らくは、人間には絶対に理解出来ないであろう。 何故ならば配下である魔王の一柱、北欧神話のトリックスターであるロキをおいてすら、「何を考えているのか全く分からない」とこぼす程であるのだから……。 余談であるが、ルシファーの変装は見る者が見たら、知識のある者が見たらバレバレである。 変装の杜撰さは、魔王や悪魔ですらない普通の魔界人にすら正体が割れている程であり、彼ら曰く 「魔界じゃ誰でもルイ・サイファーの正体を知っている。お忍びで城を出るのが趣味だから、気付かないフリをしてやるのがエチケット」 との事。存外、暇つぶしの為に聖杯戦争に参加したのかも知れない。 【サーヴァントとしての願い】 聖杯戦争を心から”愉しむ”。面白い参加者がいたら、魔界に誘ってみるのも悪くはない。 【基本戦術、方針、運用法】 令呪による命令を無視し、単独行動で勝手に動き回り、自分の計画の成就の為に策謀を巡らせるこのサーヴァントを御する事は、不可能である。 【マスター】 博麗霊夢@東方Project 【マスターとしての願い】 特にはない。 【weapon】 封魔針や追尾機能を持ったアミュレット、高い霊力を内包した護符を高速で飛来させる妖怪バスターと言った攻撃手段を持つ。 またこの他にも、博麗の血筋にしか扱えない、霊力の塊とも言える器物、陰陽玉を使用可能。 【能力・技能】 空を飛ぶ程度の能力: 字義通りの能力。霊夢がもと居た場所である幻想郷の住民の多くは空を飛ぶ事が出来る為、それ自体は珍しくない。 ふわふわと漂い、人間の身体の限界が許すレベルの高度まで飛べる能力。しかし、霊夢のこの能力が珍しい所以は其処ではない。 彼女の場合は、あらゆる精神的な外圧や重圧、脅しからも解き放たれており、そう言った行為が意味を成さないのである。 いつでもどこでもマイペースを保てる能力と言っても良く、カリスマや威圧の一切を無効化する事が可能。 アヴェンジャーのカリスマが霊夢に対して十二分に発揮出来ないのは、ひとえにこの能力があったればこそ、である。 博麗の巫女としての能力: 幻想郷を維持するのに不可欠な博麗大結界の管理の他に、異変解決と妖怪退治を生業とする博麗の巫女は、一般人を遥かに凌駕する戦闘力を持つ。 マスターとしては破格の霊力(魔力)を利用した、陰陽道の系譜に連なる魔術の使用及び、霊力を放出して身体能力を一時的にブーストさせての格闘術。 小型の結界を展開させ相手の攻撃を防御してみたり、壁状の結界を相手に飛来させるなど、結界の扱い方にも通暁。 そして、『弾幕』と呼ばれる、霊力を用いて弾丸を作り、それを撒き散らすと言う、幻想郷独特の戦闘法も行う事が出来る。 また異様に勘が鋭く、異様な幸運を持ち、こと戦闘に関して言えば、未来予知染みた動きで相手の攻撃を回避可能する上、まぐれの被弾も皆無に近い。 勘の方は、サーヴァントのスキルに換算すればAランク相当の『直感』に該当する。 そして博麗の巫女としての本当の切り札は、上記の『空を飛ぶ程度の能力』と博麗の巫女としての力を併用して行う、肉体を本当に『空(くう)』とする力。 これは有体に言えば、実体を持ちながら透明になる事であり、ありとあらゆる攻撃から宙に浮き(素通りしてしまい)『無敵となる』事を意味する。 生まれ持った霊夢の能力でしか成しえない技能で、幻想郷の住民はこれを『夢想天生』と名付けている。 幻想郷内においては制限時間も一切無視して常時発動出来る能力であったが、聖杯戦争に際しては、霊夢の莫大な霊力を以ってしても、 10秒維持するだけで精一杯と言う制約が課されている。 【人物背景】 幻想郷を維持する博麗大結界の管理人の一人、つまり、幻想郷全体の管理者と換言しても差し支えのない博麗の巫女。それが博麗霊夢である。 が、本人にはそう言った自覚が更々なく、日々をのんべんだらりと過ごしている。妖怪退治や異変解決を生業としているにもかかわらず、修行もしない。 尤も本人は修行を行わずともデタラメに強く、持って生まれた天稟のみで弾幕ごっこを楽しみ、退治業を適当に行っている。 裏表のないサバサバとした性格。妖怪だろうが人間だろうが平等に扱う。 しかしそれでいてシビアな価値観を持った少女であり、誰でも平等に扱う反面、誰も仲間と見ておらず、異変解決や妖怪退治に関しても無慈悲。 それであるのに、彼女は人妖問わず様々な幻想郷の住民を引き付ける、謎の魅力を有している。 ……その魅力は、アヴェンジャーをも引き付けたようであるが。 今回の霊夢は輝針城以降からの参戦である。 【方針】 聖杯戦争を大掛かりな『異変』だと考えており、心底面倒であるが、自発的に解決に乗り出そうとしている。 アヴェンジャーの問題に関しては、彼の動向次第。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/2758.html
登録日:2012/05/23(水) 00 26 06 更新日:2023/04/20 Thu 17 22 54 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 TBF TBM アヴェンジャー こっちくんな グラマン鉄工 トラック ハート様 兵器 固い 太い 太平洋戦争勝利の功労者 復讐者 ←復讐完遂 戦争 攻撃機 日本海軍のトラウマ 米海軍 腹部銃座は死亡フラグ 規格外のデブ 軍事 雷撃機艦攻 TBF/TBMアヴェンジャーは第二次大戦中の米海軍主力雷撃機。つまり魚雷による攻撃を行う空母搭載の攻撃機。日本海軍で言う艦攻。搭乗者は3名。 グラマン製がTBF。大人の事情でGM(ゼネラルモーターズ)製になったのがTBM。後者の方が200馬力上の1900馬力。 大戦後期の日本海軍の仇敵でトラウマ。大和、武蔵、空母「瑞鶴」などの大型艦から、30隻以上の潜水艦など多数の艦船がコイツにより海中に消えていった。 武装 12.7mm機銃×2(前)12.7mm機銃×1(後方180°旋回)7.7mm機銃×1(後方腹部)、魚雷×1または爆弾907kg 運用国アメリカ、イギリス 生産数は9583機 ◆開発 ダグラスTBDデバステータの後継機として開発。 TBDの遅い、もろい、航続距離が激短という欠点を克服。その結果艦載機にあるまじきデカブツに。 当時、魚雷や爆弾は胴体に吊すのが当たり前なのに大型爆撃機と同じ内部格納式。 さらに大型爆撃機並みに複数階構造で全方向に機銃弾で弾幕をはれる。 もう色々と規格外。付いたあだ名が「大型トラック」 御披露目は真珠湾攻撃の日というどこか出来過ぎた偶然によりアヴェンジャー(復讐者)と名付けられた。 ◆実戦 初の実戦はミッドウェー海戦。空母搭載には間に合わず、6機が基地配備された。経験不足のパイロットだったこともあり帰ってきたのは1機のみ。 直掩機もロクに付けずに行かせたんだから当たり前。この頃の米軍は航空機の使い方を色々と間違っている。 あ、でも3隻の米空母搭載のTBDデバステータはたった4機帰還でほぼ全滅なのでぜんぜんマシ。半数以上が魚雷発射すら出来ず空母直掩の零戦の餌食に。 日本の空母の撃沈は急降下爆撃と換装中の爆弾への誘爆によるものである。 この海戦で雷撃機隊が壊滅してしまったのでアヴェンジャーを増産。 イギリス空軍もUボートをフルボッコにするために使用。 F6F共々グラマン鉄工の名に恥じない固さで日本海軍を苦しめた。7.7mm機銃だと200発喰らっても飛んでる機体もあったとか。 大戦後半、日本海軍の艦船を血祭りにあげていったのはだいたいコイツ。万死に値する まあ、鈍重な攻撃機ゆえ損害も大きかったが、後継機のA1スカイレーダーの配備が遅れたため終戦まで主力雷撃機であった。 ◆その他 第二次大戦を扱ったゲームに登場。デバステータはハブられる。 たいてい日本の97艦攻と比較にならない高性能。事実だから仕方ない。 とはいえ1937年初飛行の97艦攻と比較するのは悪意ある間違いでアヴェンジャーと同じ1941年初飛行の天山と比較するべきである。 天山との比較は速度でアヴェンジャーがやや劣り、航続距離でもアヴェンジャーの方が短い。 搭載量で僅かにアヴェンジャーが勝るのを除くと天山の方がやや高性能である。 まぁ防弾はアヴェンジャーの圧勝なのでアヴェンジャーと天山は良いライバルだと言えるだろう 大和級のトラウマ。 追記・修正は復讐を果たしてからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 何気に急降下爆撃可能な型が存在している -- 名無しさん (2023-01-21 20 12 50) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/fate_overheaven/pages/67.html
村上外印は、焦燥感にさいなまれていた。 とにかく、現状に我慢がならない。生と死がせめぎ合う、闘争の場に身を置きたい。 遅れてきた中二病と言うにしては、あまりに深く心に食い込む感情。 だが記憶を取り戻したとき、外印は自分がその感情を抱いていたことに深く納得した。 自分は本来、何十年も平和が続いているこの時代に生まれたのではない。 幕末という動乱が過ぎた、明治の世に生きていたのだ。 彼が抱く焦燥感とは、戦乱の世を生きるために身につけた力を振るうことができなかったという苛立ちだった。 ◆ ◆ ◆ 「サーヴァント、アヴェンジャー。召喚に応じ参上した」 外印の前に現れたサーヴァントは、簡潔にそう名乗った。 2本の剣を携え、鎧を纏ったその姿は典型的な騎士そのもの。 顔立ちはやや年齢を重ねているが、美形と言っていいだろう。 「見た目はいかにも剣士のサーヴァントという感じなんですが……。復讐者のサーヴァントですか」 「俺とて、こんなクラスで召喚されるのは本意ではないのだがな」 外印の反応に対し、アヴェンジャーは苦々しげな表情を浮かべる。 「ああ、気を悪くしたのならすみません。別に文句があるわけじゃないんです。 特殊なクラスが出てきたのが意外だっただけですよ」 「ふん……」 外印のフォローにも、アヴェンジャーの表情は変わらない。 「まあいい。それよりお前は、この聖杯戦争に何を望む」 「戦いを」 アヴェンジャーの問いに、外印は即座に答える。 「戦うこと自体が目的か」 「まあね。それも、とびきり派手なのがいい。 できる限りたくさんの人間を巻き込んで、それこそ戦争と呼ぶにふさわしい戦いを起こしたいですね」 「まともな思考ではないな」 「そうかもしれませんね」 おのれの考えを異常と断じられても、外印は微笑を浮かべるだけだ。 「僕は自分の願望に忠実ですから。他人からどう思われようと気にしません。 あなたにも、そういうところあるでしょう?」 外印の発言に、アヴェンジャーはぴくりと眉を動かす。 「あくまで雰囲気で判断しただけだけど……。 あなたは僕と同じじゃないが、似た部分はある。 意気投合するのは難しいが、協力することは難しくない。 そんな感じがするんですが、どうですかね?」 相変わらず微笑を浮かべたままの外印に、アヴェンジャーは言葉を返さない。 しばしの沈黙の末、ようやく彼は口を開いた。 「お前と気が合うかどうかなど知らないが……。とりあえずは力を貸してやろう。 俺を使いこなせるかどうか、楽しみにしているぞ」 「よろしくお願いします」 外印は笑う。上っ面だけでなく、心から。 (いやあ、楽しくなりそうだ。 今度こそ、存分に戦争をしてやる!) ◆ ◆ ◆ (この俺がアヴェンジャーとはな……。 そう簡単に、心の闇は晴れるものではないか) 霊体化していったん外印から離れた後、アヴェンジャーは改めて自分自身について考えていた。 (死に際に、恨みは全て吐き出したつもりだったが……。 世界は、あくまで俺を復讐者として扱うということなのかもしれないな。 まあいい。聖杯を手にできたのなら、俺はそんな人生を変えてやる) アヴェンジャーの真名は、ホメロス。 親友と共に英雄として讃えられ、その親友への嫉妬から道を踏み外した男。 彼はそんな生き方を悔い、聖杯の力で人生をやり直そうとしていた。 彼にとってこの聖杯戦争は、過ぎ去りし時を求める戦いなのだ。 【クラス】アヴェンジャー 【真名】ホメロス 【出典】ドラゴンクエストXI 【性別】男 【属性】中立・悪 【パラメーター】筋力:C 耐久:B 敏捷:C 魔力:B 幸運:D 宝具:B 【クラススキル】 復讐者:C 復讐者として、人の怨みと怨念を一身に集める在り方がスキルとなったもの。怨み・怨念が貯まりやすい。 周囲から敵意を向けられやすくなるが、向けられた負の感情はただちにアヴェンジャーの力へと変わる。 忘却補正:C 人は忘れる生き物だが、復讐者は決して忘れない。 時がどれほど流れようとも、その憎悪は決して晴れない。たとえ、憎悪より素晴らしいものを知ったとしても。 自己回復(魔力):B 復讐が果たされるまでその魔力は延々と湧き続ける。魔力を微量ながら毎ターン回復する。 【保有スキル】 軍略:C 多人数を動員した戦場における戦術的直感能力。 自らの対軍宝具行使や、逆に相手の対軍宝具への対処に有利な補正がつく。 魔術(闇):B 彼の世界で「ドルマ系」とよばれる、闇の力を操る魔術を修得している。 【宝具】 『邪悪に堕ちし銀の宝玉(シルバーオーブ)』 ランク:B 種別:対人宝具(自身) レンジ:― 最大捕捉:1人(自身) 強い神秘を秘めた六つの宝玉、「オーブ」のうちの一つ。 この宝具を解放することにより、アヴェンジャーは「魔軍司令ホメロス」としての姿に変身する。 幸運と宝具を除くステータスが1段階上昇し、使用できる技も増加する。 外見は肌が紫に染まり、角、翼、尻尾が生えたいかにも悪魔といったものになる。 【weapon】 「プラチナソード×2」 切れ味はそこそこだが、特殊効果は持たない剣。 アヴェンジャーは二刀流で用いる。 【人物背景】 デルカダール王国の将軍兼軍師。 幼なじみであり親友であるグレイグと共に「双頭のタカ」と讃えられ、民衆の支持を集めていた。 しかしグレイグが自分より重用されることに内心では劣等感を抱いており、そこを魔王ウルノーガにつけ込まれしもべとなる。 以後は本性を隠しつつ、魔王の宿敵である勇者を討ち取るべく行動していた。 世界崩壊後は六軍王の一人「魔軍司令」の座に就き、精神のみならず肉体も魔物と化す。 魔王の本拠地である「天空魔城」で勇者一行を迎え撃つが、成長した彼らには叶わず討伐されることとなる。 最期に、友としてグレイグと言葉を交わして。 【サーヴァントとしての願い】 人生をやり直す 【基本戦術、方針、運用法】 明確な弱点がない代わりに飛び抜けた長所もない、バランス型のサーヴァント。 マスターが魔術師でないため、魔力量を考えるとあまり無茶な戦い方もできない。 戦略でどこまで自分たちを優位に持っていけるかが鍵となるだろう。 【マスター】村上外印 【出典】るろうに剣心 銀幕草紙変 【性別】男 【マスターとしての願い】 戦争がしたい 【weapon】 「鋼線」 目を凝らさねば見えないほど細い鋼線。 ダイヤモンドの粉末をまぶし、たいていのものを切断できる「斬鋼線」と物を引き寄せたり持ち上げたりする際に使う「斬れない鋼線」の2種類を使い分ける。 【能力・技能】 「話術」 事実無根の嘘を大勢の人間に信じさせ、意のままに操るほど弁が立つ。 【人物背景】 隠密御庭番衆の候補生として、修行を積んでいた青年。 御庭番衆になった暁には「黒子」の名前を授かることになっていたが、その時が来る前に戦乱は終わり、御庭番衆は解体される。 力をもてあました彼は、武器商人・武田観柳の配下に。 彼の計画に乗じて政府に不満を持つ者たちを扇動し、大規模テロにより経験できなかった戦争を自らの手で起こそうとする。 外面は社交的な好青年だが、内面は自己中心的でひねくれた幼稚な男である。 ……機巧芸術家のジジイ? 誰のこと? 参戦時期は斎藤に倒され、死亡する直前。倒れたときに、偶然落ちていたソウルジェムをつかんでいた。 【方針】 できるだけ大人数を巻き込んで、戦乱を起こす。 満足できる結果が残せれば、後は最悪死んでもかまわない。
https://w.atwiki.jp/fate_overheaven/pages/121.html
天国。 死後の世界に存在すると言われている理想郷。 争いはなく、争いから派生するあらゆる災厄もまた存在しない。 訪れた者全てに『安心』と『祝福』が授けられると伝えられる彼方の世界。 そんな世界へ至ることができる魂とは、いったいどんなものであろうか。 ―――少なくとも、俺や若葉が居れる場所じゃないんだろうな そう、天国は善良で敬虔なる者以外は立ち入り禁止だ。 だから今呟きを漏らした男―――六星竜一の様な人間は入れない。 彼の魂は既にどうしようもない程、『呪われて』いるのだから。 ――竜一、お前はあの村の奴らを殺すんだよ…お前は、その為に生まれてきたんだから…! 竜一の人生を一言で表すならば、『運命の奴隷』だった。 幼い頃から母親の復讐代理人として育て上げられ、人としての人生など彼には用意されていなかった。 極貧の暮らしの中、血塗られた技術を身に着ける事だけが彼の生きる糧だったのだ。 そして自分に代わる復讐者としての教育の仕上げとなる課題を、竜一の母は出した。 自分(実の母)を殺せという、親殺しを。 竜一はそれを達成し、人から人のコロロを持たない『七人目のミイラ』という怪物になった。 復讐は粛々と進んだ。 母を焼き殺そうとした村の連中を、一人を除いて残らず血祭りにあげた。 愛した女も、復讐に利用して葬った。 だが竜一にとって一度きりの誤算―――共に村を訪れた少年探偵に『罪』を暴かれ。 最後は『除いた一人』、実の父親に銃で蜂の巣にされて死亡した。 そうして、彼は『命』を『運』び、奪っていく『運命』の奴隷としてその生涯を終えた。 殺し以外に為せた事など何もなく、ただ一度きりの人生を無駄にして。 「なぁ…あんたはどうなんだ。アヴェンジャー?」 附属中学校も有する見滝原で最も著名な進学校、不動高校。 その放課後の教室で、虚ろな瞳をして竜一は問いを投げる。 視線の先には、一人の男が立っていた。 ハァ ハァ ハァ ハァ… 古ぼけたコートを着て、片手が義手の男。 肉食獣の様な鋭い双眸に、顔に走る刻印じみた傷跡が印象的だった。 「…『天国』なんて俺にはどうでもいい。俺は、吸血鬼を根絶やしにする為にここへ来た」 燃える様な復讐心と果てのない使命感を胸に、アヴェンジャーは答えた。 アヴェンジャーは多くの物を取りこぼしながら、吸血種を殺して殺して殺しぬいただけで英霊へと至った身だ。 今回もそれは変わらない。彼から家族を、故郷を、仲間を、夢を奪った者達への復讐心だけを胸に聖杯を目指す。 障害は全て叩き斬る。人々を救うために人を手にかけることも覚悟しよう。 人殺しの誹りも甘んじて受け入れ、目を背けはしない。 ただし例え百億の憎悪を向けられても、足を止めるつもりは毛頭ない。 迷いなど、兄を、師を、友誼を交わした仲間を斬った時に既に置いてきている。 決して揺らぐことない一ゆらの炎で胸を焦がし、アヴェンジャーは地獄の地平を進むのだ。 「……ふふ……はははは…」 アヴェンジャーの尽きることのない意志力の一端に触れて、竜一はおかしくなった。 この男を呼び出してからずっと疑問だった事が、たった今納得がいったのだ。 生前化け物を散々殺してきたらしい男。人類を救うのだという男。 全く大した英霊だと思う。 そんな大したサーヴァントが卑しくも殺人鬼である自分が呼べたのか。 きっと、この男も『殺し』以外の選択肢が用意されていない人生だったのだろう。 『命』を奪い『運ぶ』運命の奴隷。ただ尽きぬ復讐を果たすだけの装置。 自分と同じ『呪われた魂』だ。 「いいぜアヴェンジャー。どうせ殺ししか能がない俺達だ。 お前の『戦争』に一口乗ってやる。一緒に願いを叶えるとするか」 そう言って竜一は懐から一つの宝石を取り出す。 淡く、紅く、光るソウルジェム。若葉から渡された、今となっては形見となった一品。 彼の願いの。聖杯に賭ける願いの象徴。 アヴェンジャーの様に人類を救うだとか一つの種を滅ぼすだとか。 そんな大層なものではないけれど。 成し遂げた復讐の、一つきりの心残りを晴らす。 ―――先生 本当に、大したことではない。 ただ天国に行けない、救われぬ魂の席を一つにするだけだ。 自分に騙され『共犯者』として手を汚し、最期は抵抗もせず絞殺されたバカな女。 その女の死を、罪を、無かった事にするだけだ。 自分にさえ関わらなければ、バカな女――時田若葉という少女はそれなりに幸せになっただろう。 そのまま真っ当に暮らせば、『天国』へいけるかもしれない。 いつだって怪物は、地獄の炎に焼かれながら、それでも天国に憧れる。 「…あぁ、俺達は必ず、聖杯へ辿り着く」 言葉とともに、涙さえ忘れてしまった二人の『流血鬼』は動き出す。 友情も親愛も、全て彼方へ置きざりにして駆け抜ける。 待ち受ける苦難と戦いと殺しの果てに、たとえ地獄に落ちるのだとしても。 ―――果たして、彼らが行きつく未来は二度目の『運命の奴隷』として終端か。 それとも、目醒めたことで何か意味のあることを切り開いていく、『眠れる奴隷』の栄光か。 【真名】宮本明@彼岸島 【クラス】アヴェンジャー 【属性】中立・中庸 【パラメーター】 筋力A 耐久A+ 敏捷B 魔力E 幸運E 宝具C 【クラススキル】 復讐者:A 復讐者として人の恨みと怨念を一身に集める在り方。 周囲からの敵意を向けられやすくなるが、向けられた負の感情はアヴェンジャーの力に変わる。 忘却補正:B 人は多くを忘れる生き物だが、復讐者は決して忘れない。 忘却の彼方より襲い来るアヴェンジャーの攻撃はクリティカル効果を強化させる。 自己回復(魔力):D 全ての化け物への復讐が果たされるまでその魔力は延々と湧き続ける。魔力を微量ながら毎ターン回復する。 【保有スキル】 虚偽の英雄(偽):A 人々に祀り上げられ、しかし救い導く事はできず屍を積み上げ続けた英雄譚。 人在らざる者と相対する時、スキルを含めた全てのステータスが1ランク上昇する。 しかし、真っ当なる『人間』と相対する時、スキルを含めた全てのステータスが1ランク下降する。 家族を失い、仲間を失い、故郷を失い、想い人も失い続けた青年に遺されたのは、ただ人類最後の希望として死徒を狩り続ける血塗られた使命のみ。 戦闘続行:B 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。 無窮の武練:B 死徒である吸血鬼数十人を一瞬で瞬殺し、その上位種である邪鬼すら討ち果たす卓抜した武練。 いかなる戦況下にあっても十全の戦闘能力を発揮できる。 【宝具】 『義手刀』 ランク:D+ 種別:対人宝具 レンジ:1~2 最大捕捉:1 アヴェンジャーがかつて友誼を結び、葬った吸血鬼が鍛えた義手に仕込まれた刀。 多くの怪物を切り伏せたことで怪物特攻の霊刀となっており、対象の硬度や大きさを無視した両断が可能。 物理法則を超越しその斬撃は相手を討つ。 『吸血殲鬼』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1 かつて吸血種を狩り続け、人類最後の希望として人々に讃えられたアヴェンジャーの生きざまが宝具となったもの。 近辺に存在する怪物に属する者の気配を察知し、精神干渉を完全に跳ね除ける。 加えてフィールドに存在するあらゆるもの(丸太、ロープ、ガソリン、車両etc…)に『退魔』の特攻概念を付与、装備する。 化け物が強力なほど、その化け物の被害者が多いほど、そしてその助けや討伐者を願う声が多いほど、アヴェンジャーは人間の限界を無限に更新し続け化け物を滅ぼす。 【weapon】 前述の義手刀。 【人物背景】 彼岸島にて吸血鬼と戦い続け、そして仲間を喪い続けてきた数奇な運命の青年。 奮戦虚しく遂に勝利できることは無く、吸血鬼の首領は日本を占領した。 そんな絶望の中でも彼は諦めず、意志だけを抱き、生き残りの人間に救世主と崇められながら吸血鬼の根絶を目指し戦う。 例え、嘗ての仲間を手にかけても。 【サーヴァントとしての願い】 吸血鬼を根絶やしにする。 【マスター】 六星竜一@金田一少年の事件簿 【マスターとしての願い】 時田若葉の蘇生 【weapon】 なし。 【能力・技能】 殺人術 銃殺や絞殺、それにナイフでの刺殺などの様々な殺人術。 格闘術 警官二人を圧倒できるほどの格闘術。 演技力 1年近い間本性を隠し、冴えない教師を演じ続ける演技力。 【人物背景】 両親を殺され、更に自身も焼き殺されそうになった母親の復讐の為に殺人マシーンとして育てられた男。 性格は残忍で狡猾。人殺しをハエやゴキブリを殺すのと同じと言い、目的の為なら関係のない人間ですら容赦なく殺す。 その一方で、復讐のために近づき恋人となった少女を後に本当に愛してしまったり、その恋人を殺す際には涙を流すなどまるで心のない人間という訳ではない一面も見せる。 実の父親に銃で滅多打ちにされ、最期を迎えた。
https://w.atwiki.jp/ffwm/pages/101.html
楪いのり&アヴェンジャー ◆lkOcs49yLc スノーフィールドのホテル、クリスタル・ヒル。 此処ら一の高級ホテルの名を欲しいがままににしているこのホテルに、ある珍しいゲストが現れた。 そのゲストが現れるのは、クリスタル・ヒルにある、とあるステージだった。 其処のステージは、何処か真っ黒な印象を受ける。 しかし上にあるのは豪華なシャンデリア。 観客席には、テーブル掛けを敷かれた丸いテーブルが沢山置かれており、椅子には沢山の人々が座っている。 皆皆、ワクワクとした表情を浮かべ、ゲストの到来を待ち望んでいるのだ。 そしてスポットライトが朱く光り、ステージに現れた一人の少女に当てる。 少女の姿は、まるで人形のように見えた。 金魚のような露出度の高い衣装。 それによって曝け出された、きれいな白い肌。 ルビーのように輝く赤い瞳。 幻想的な輝きを見せる銀髪。 とても人としては珍しく、美しい容姿に、多くの観客が釘付けになる。 少女がマイクを取り、バックステージのプロジェクターが光る。 ステージに投影されたのは、線のような幻想的な映像。 彼女の曲を流している、PVの映像だ。 そしてそれをバックに、少女は歌い始める。 その歌は英語では無く、日本語であった。 何せ、彼女は日本のアーティストだ。 そうともなれば、歌詞も自国の言語となるのは必然だろう。 しかし、少女の華やかな歌声は、儚げな伴奏と併せて、言語を超えた神秘性を流していた。 既に、この場にいる殆どの人間が、その歌声に、その美しさに魅入られている。 ステージにいる全ての人々を魅了する、神秘的な歌姫の名は「エゴイスト」。 世界中で注目を浴びている、ネットアイドルなのである。 ◆ ◆ ◆ コンサートが終わり、エゴイスト―楪いのりは、自室にホッと座り込んだ。 いのりが与えられた個室は、最上階に有るロイヤルスイート。 この通り、辺り一面がガラスで仕切られており、辺り一面の街が、見渡せるように作られている。 しかしいのりは、この街にいるべき人間ではない。 聖杯戦争のマスターとして、此処に呼ばれた存在なのである。 ―やっぱり、あの時拾ったカードが…… いのりがこの世界に来た切っ掛けは、やはり、一枚のカードだった。 あの時、涯が行方を晦まして一週間が立った頃。 いのりが、集達と一緒に天王洲高校へと避難していた時のことだった。 偶然にも拾った、一枚のカード。 それを見て、集や涯のことをふと考えていた瞬間に、意識が途切れてしまった。 結果、いのりはムーンセルに飛ばされ、記憶を取り戻し、今に至る。 ―これが、アメリカ。 いのりが渡米したのは、しかし初めてのことだった。 無論存在自体は把握している。 そもそも、いのりがいた世界において蔓延していた病原体「アポカリプスウイルス」の症状を抑えるワクチンを作れるのが、唯一アメリカだったからだ。 実際に、アメリカの人間と涯が電話越しに話しているのを聞いている。 間接的では有るが、いのりにとってアメリカとはそこまで縁が無い訳ではないのかもしれない。 いのりが与えられたロールとは、「アメリカでライブを行っているネットアイドル」と言った物だった。 しかし、いのりがこの様な形で歌を歌うのは、比較的懐かしい気がしなくもない。 これまでは、涯が指揮する「葬儀社」の宣伝として歌ってきていた。 だが歌をネットで流す余裕は、気がつけば無くなり、そして今では、涯は姿を消し葬儀社は影も形もなくなっていた。 そして1週間程学校で燻っていたとなれば、歌う機会など長いこと無かった事だった。 いのりがこのような金持ちの部屋で寝ていられるのも、恐らくはエゴイストの人気のお陰なのであろう。 不意に、いのりの頭を何かが劈く。 ―キィィィィィン、キィィィィィン― まるでノイズのような何かだった。 しかしいのりは、その元を知っていた。 「いるの、アヴェンジャー。」 その言葉に反応し、いのりの部屋を覆うガラスの世界が一変する。 ガラスの世界に現れたのは、一人の影。 まるで竜のような甲冑を全身に身に纏ったそれは、何も言わず、只ガラスの世界を彷徨く。 天井を、右側の壁を、左側の壁を、そして床を。 まるでいのりを錯乱でもさせるかのように、影は透明の壁の中を廻る。 彼こそが「アヴェンジャー」。 いのりが召喚したサーヴァントである。 「どうしたの。」 無表情に、されど訝しげな眼差しで、眼の前の壁に突っ立っているアヴェンジャーにいのりは問いかける。 「ドラグブラッカーに餌を食わせた……十人ほどな。」 「餌…また食べたの、人を。」 人を殺す。 そんな真似事を、いのりは散々やらされてきた。 銃を撃てば、人は死ぬ。 人が死ねば、任務は成功する。 任務は成功すれば、涯は自分を認めてくれる。 只それだけのために、只そのために、いのりは人を殺し続けてきた。 だが彼は、涯とは何処か違っている。 人を殺すことが、楽しいかのように感じられる。 嘗て葬儀社にいた研二やツグミも、此処までは笑みは浮かべていなかった。 いのりからしてみても、本当に、本当に、このアヴェンジャーは変わっている。 「何を言っているんだ、モンスターが食えば、俺の力は強くなる。そして俺の力が高まれば、聖杯への道は近づく。 そうすれば―集や涯を救えるかもしれないんだぞ?」 掌をぱっと開き、見透かすような口調でアヴェンジャーはいのりの問いに答える。 しかし、いのりは淡々とした口調で答える。 「アヴェンジャー、もうやめて。」 「何を言っているんだ?」 「やめて、そんなこと、集が望むはずない。」 いのりが知る桜満集は、優しい人間だ。 人の心を分かち合い、過ちを認めてくれる。 所謂「オヒトヨシ」と言う言葉を体現したかのような人間、それが桜満集だ。 そしてそんな人間が、数多くの血で塗れた宝を、果たして受け止めてくれるのだろうか。 ―否だ。 涯のやり方を認められなかった優しい集に、そんなこと出来るはずもない。 自分は、集の為に全てを捧げると決めた。 例え誰かが彼のことを嘘つきだと呼んでも。 心のない言葉で傷つけようとしても。 世界が彼のことを信じようとしなくても。 自分だけは、集の味方でいようと。 そう、決めたのだから。 「……馬鹿めが。」 アヴェンジャーはそう吐き捨て、姿を消した。 鏡の部屋は、再び静まり返った。 ◆ ◆ ◆ 全ては、自分の影と対面した時から始まった。 ―俺を受け入れろ― 影がある時、己の身体を飲み込んでしまったときなのだろうか。 その時から、もう一人の自分との戦いが始まった。 もう一人の自分は、闘うことに飢えていた。 最強のライダーを目指していた。 故に、影はライダーと出会う度に、己を飲み込まんとしてきた。 特に―そうだ、あの連続殺人犯と出会ったときには、良く乗っ取られた物だった。 何せ彼等は本当にに気が合う、自分からしてみても、周りから見ても、そう思えた。 変身しようとする度に、あの黒いデッキを強引に翳されて変身してしまうなど、これまで何回あったのだろう。 今となっては数える気にもならないが、日に日にその回数が多くなっていくのが、自分でも自然とわかってきていた。 ―お前、本当に城戸か?― ―ねえ、貴方本当に私達の知る真司君よね?― 一番最初に出会ったライダーとは、同じ部屋で寝泊まりをしていた仲だったが、最近良く睨まれるようになった。 いや、最初に会った頃の時点で、良く枕を投げつけられたりしたものだったが。 最近ではそんなことも比較的少なくなってきた方なのだが、しかし、その目つきはおかしかった。 まるで、彼が敵の戦士と対面する時とほぼ変わらない様な目だった。 自分にデッキを返してくれた少女とも最近は仲良くなった方なのだが、やはりあの戦士と同様、自分に対する目が可笑しくなって来ていた。 まるで、自分が自分でなくなっていく気がしてきた。 朝、歯を磨きに鏡を覗けば、其処で対面するのは必ず彼。 デッキを翳せば、彼とは必ず心で争い合う。 気がつけば、最早自分は彼を抑えきれなくなってきていた。 そして最後に黒いデッキをベルトに装填した時には、自分の意識は完全に遠のいた。 ―――――― 漸く、影の自分から逃れようとした時、待っていたのは恐ろしい光景だった。 自分が眼にした場所は、最後に変身した場所などではなく、とある古びた屋敷。 其処には鏡が無数に散らばっており、あの時受け取ったカードの力でパワーアップした自分を黒く染めた姿が、其処に写っていた。 辺りに散らばっているのは、ミラーモンスターの残骸。 どれもこれも、これまで自分が倒してきたモンスターだった。 中には、他のライダーと契約していたモンスターたちまでもが。 それらの遺骸を、赤い竜と黒い龍が、ムシャムシャと貪り食っている。 バイザーを持っていない方の右手に、何かぬるっとした感触が感じられる。 恐る恐る、眼を向けてみる。 其処にあったのは、一個の生首。 されど、その顔は己がよく知っている顔だった。 『結衣……ちゃん……!?』 そうだ。 自分の内なる影は、彼女を殺したのだった。 己が眠っている間に彼が、何をやったかまでは知らないが、間違いなく、彼のやったことだった。 『嘘……だろ……。』 右手の力が抜け、彼女の首が、床にドサリと落ちる。 それと同時に、自分もまたドサリとヘタレ込む。 この時、最早己は、自分のやったことから眼を背けたくなった。 背けるべきではないことは分かっているし、背けたくもない。 なのに……どうしても…… 『うわああああああああああああああああああああああああああああああああ!!』 自分のやったことだというのが、認められない。 その現実から背けたくなる気持が、絶えず絶えず、声となって放出されていく。 仮面を被ったまま自分は頭を抱え、そのまま叫び続けるが― 『成る程、お前が、最後に残ったライダーか、リュウガ。』 不意に、後ろから声が響き渡る。 その言葉に反応し、叫ぶのをやめる。 後ろを振り返れば、其処にいるのは、黄金のライダー。 何時しか、ライダー同士の戦いで目撃したことの有る、金色の羽男。 『俺が……最後の……。』 『そうだ、貴様は先程ナイトを串刺しにした、最後のライダーは、お前だ。』 『お、俺が……蓮を……?』 嘘だ。 結衣ばかりでなく、蓮までも? 何で、何でこんな事に? 『俺が……結衣ちゃんを……蓮を……!?』 723 名前:楪いのり&アヴェンジャー ◆lkOcs49yLc[sage] 投稿日:2016/12/08(木) 03 40 41 ID OgMbFTrU0 [5/11] 最早、己はどうすれば良いのか、分からなかった。 それまで必死に身体の主導権を握り返そうとしたのに、気がつけばそんな余力も無くなり― (そうだ……俺を受け入れろ……さあ、彼奴を倒せば、全てが無に帰る!願いは叶うんだぞ!) 動く術さえ失った己の身体を、影は勝手に動かしていく。 左手に残った剣を手に取り、金色の羽に向かい斬りかかる。 影が金色の羽に剣を振りかざした瞬間―金色は消えた。 ふと振り返れば、やはり金色は後ろにいた。 しかし金色は、既に杖にカードを入れている。 『少し修正が必要だな。』 『TIME VENT』 それが、城戸真司の見た、最後の光景であった。 ◆ ◆ ◆ 「ハァ、ハァ、ハァ、クソッ……。」 夜の路地裏。 辺り一面は静まり返り、其処に有るのは暗闇のみ。 しかし、その中でサーヴァント同士の戦いが繰り広げられていた。 セイバーとアヴェンジャーの戦いは、今はアヴェンジャーが有利になっている。 黒龍の使い魔を手繰り、恐るべき戦闘力を誇るアヴェンジャー。 その力の前にセイバーは為す術もなくねじ伏せられ、今こうして、倒されるのを待っている。 一方で、勝利が後一歩という所まで近づいているアヴェンジャーは、既にベルトからカードを取り出している。 其処に刻まれている文字は「FINAL VENT」。 ライダーの必殺技となるカード、これを使えば、今こうして動くのが難しくなっているセイバー等、一撃で倒せるはずだ。 アヴェンジャーの周りを回っている黒龍…ドラグブラッカーは、今にでも喰らいついてきそうなほどに歯軋りをする。 しかし、異変は起きた。 「うっ…!あああ、ああああああ!!やめろ、また俺の邪魔をするつもりなのか!?」 不意に、アヴェンジャーが錯乱を始めた。 その姿に、セイバーは驚く。 まるで自分という殻から抜け出す何かを抑えるかのように。 漆黒の鎧戦士は悶ている。 同時に近くの窓ガラスから、不意に何かが抜け出てくる。 抜け出てきたのは、アヴェンジャーの操っている龍の同種、しかし色は赤。 鏡から抜け出てきた紅き龍…ドラグレッダーは、ドラグブラッカーに巻き付き、取り押さえようとする。 ドラグレッダーに巻かれたドラグブラッカーは藻掻こうとするが、一向に抜け出せない。 そしてそんな有様を見たセイバーは、やはり首を傾げる。 (何なんだこれは……しかし、これはチャンスだ) だが最早、今のセイバーに闘う余力は残されていない。 命あっての物種だ、此処は退却しよう。 そう考え、セイバーは霊体化し、この場から離脱する。 一方のアヴェンジャーは苦悶する中で、一枚のデッキを取り出す。 そしてバックルに有るデッキを取り外し、もう片方のデッキを装填する。 「やめろぉぉぉぉぉ!!」 その叫びとともに、アヴェンジャーの周りに鏡像のごときエネルギー体が出現。 それらはアヴェンジャーを覆い、アヴェンジャーは漆黒の騎士から真紅の騎士へと姿を変える。 それと同時にドラグレッダーはドラグブラッカーを螺旋状に巻きつけ、鏡へとダイブし姿を消す。 「ハァ、ハァ、ハァ……。」 真紅の騎士―城戸真司は、漸く自我を取り戻した事への安堵から息を切らす。 残った自我でデッキを剥がし、自身のデッキを装填する。 ある時直感的に行った行為だったが、今ではこうして役に立ってはいる。 自分の体を取り戻したことを確認した真司はミラーワールドの外へと出る。 外へと出た瞬間に、ライダーの変身は解除され、真司は人間としての姿を取り戻す。 「ふざけるなよ……。」 一言呟き、真司は近くにある壁に寄っかかる。 己の内なる影は、闘うことを望んでいる。 だから人を殺した、だから人を殺めた。 しかし、真司はそんな事を望んじゃいない。 「何でいつも、皆願いなんかの為に殺し合わなければならないんだよ……。」 聖杯戦争の記憶は、サーヴァントたる真司には既に刻み込まれてある。 マスターとサーヴァントが、願いを叶えるために殺し合う。 ―まるでライダーバトルと同じじゃないか。 そう、願いを賭けたバトルロワイヤルと言う物を、既に真司は経験している。 痛いほどに、辛いほどに、苦しいほどに、自我さえ砕けてしまいそうな程に。 だから、真司は現界したのだ。 戦いを、止めるために。 「そろそろ、帰るか、マスターの元に。」 真司のマスターの名は、分かっちゃいない。 だが、何となく家と顔だけは覚えている。 以前から何度も内なる影に抗って肉体の主導権を取り戻せば、何時しかそんなことも分かってくる。 それよりも、まずはマスターを守らなければならない。 その為に己は現界を果たしたのだから。 そう考え、壁に寄っかかっていた手を離し、全身のバランスを整え歩き出した、その時だった。 「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 不意に、悲痛な叫び声が響き渡ってくる。 モンスターに遭遇する際、真司が何度も聞いた声だった。 それを聞いた瞬間、真司は考えるより身体が先に動いていた。 声が聴こえる方向に向かって、足を動かす。 後ろにある曲がり角に、真司は入り込む。 ミラーワールドのノイズが聞こえない以上、何処にいるのかは分かりづらいが、それでもやるしかない。 サーヴァントの気配も無いが、それでも放っておく訳には行かない。 そう考えながらも、真司は人気のない路地裏を走る。 建物が並び立つ真っ直ぐな道を走る。 ふと、建物と建物との間に隙間が出来ている。 恐らくは曲がり角なのだろう。 そう考え、真司は其処で立ち止まる。 しかし、其処で眼にしたのは、真司には信じられない様な光景だった。 一歩近づいてみると、一人の人間の影が何となく見えてくる。 二歩近づいてみると、それが後ろ姿だと言うことが分かる。 三歩近づいてみると、髪が長い事から、女だという事が分かる。 そして四歩近づいてみれば― 「あら?」 「やべ……って……え?」 自分の気配に気づき、振り向いた女は、真司の知っている顔だった。 「マス……ター?」 彼女は紛れもなく、アヴェンジャーのサーヴァント、城戸真司のマスターであった。 しかし、その雰囲気が何時もと違うという事は、真司にも分かってはいた。 「あら、どうしたの?アヴェンジャー、何時と違って、可愛らしい顔をしているわねぇ。まるで集そっくり、フフフ。」 「どう言う事なんだよ……一体……。」 確かに、顔は同じだ。 しかし表情は別人だ。 真司の知る所では、マスターは何時も無表情だった。 だが今では、笑っている。 嘗て出会った霧島美穂にも劣らぬ、その艶やかな笑顔で。 楪いのりは知らない。 自分の人格が、やがて役目を終えようとしていることを。 楪いのりは知らない。 自分のサーヴァントが、本当は心優しい性格であることを。 イヴの再生を求めて生まれた、もう一人の自分。 鏡の少女との触れ合いで生まれた、鏡の中の幻。 一人のハイドはジキルを憎み、もう一人のジキルはハイドを怖れた。 二組のジキルとハイドの物語は、此処から始まる。 【クラス名】アヴェンジャー 【出典】劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL 【性別】男 【真名】城戸真司 【属性】混沌・悪/中立・善 【パラメータ】筋力B+ 耐久B+ 敏捷B 魔力D 幸運D 宝具A+(リュウガ変身時) 【クラス別スキル】 復讐者:B 秩序無き英雄。 攻撃を受ける度に魔力を回復させる。 忘却補正:A 忘れ去られた鏡の中の幻。 正規の英雄に対して与えるダメージを加算させる。 自己回復(魔力):B 英雄の写し鏡たる彼は、鏡から目を背けるまで存在し続ける。 これがあれば、魔力の少ないマスターでも現界を維持できる。 【固有スキル】 勇猛:-(B+) 威圧、混乱、幻惑などの精神攻撃を跳ね除ける。 また、格闘ダメージを増強させる効果もある。 リュウガ変身時には発動できなくなる。 戦闘続行:C 往生際が悪い。 致命傷を受けない限り戦闘を続行する。 騎乗:A++ 乗り物を乗りこなす才能。 大抵の乗り物は人並みに乗りこなすが、彼は竜種を迎えているため、これ程のスキルとなっている。 表裏一体:- 彼等は二人で一つ。 龍騎とリュウガの人格が同居している。 しかし、本当の真司の意志は未だ飲み込まれておらず、しぶとく抵抗している。 その影響で、龍騎のデッキからはカードが取り出せず、アヴェンジャーはドラグレッダーやサバイブが操れない。 鏡界存在:B(-) 鏡の世界、ミラーワールドの存在。 鏡の中で行動する。 基本的に外の世界には約10分しか出られない。 ただし、龍騎に飲み込まれた場合は発動が出来なくなり、代わりにミラーワールドに入り込める時間が10分に制限される。 【宝具】 「黒き鏡像の龍騎士/紅き爆炎の龍騎士(ミラーライダー)」 ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:― 最大捕捉:1 ミラーモンスターと契約して戦う「仮面ライダー」の力。 13人のライダーを殺し合わせる「ライダーバトル」の参加証。 一つの命を形作るために生み出された13の生け贄の印。 アヴェンジャーが発動する際には「黒き鏡像の龍騎士」となり、リュウガのカードデッキを使って変身することが可能となる。 ただし、稀に城戸真司の意識が戻った時には、龍騎のデッキを強制的に装填することで龍騎に変身、「紅き爆炎の龍騎士」に真名が変わる。 アドベントカードを使った戦闘が得意で、鏡の世界「ミラーワールド」へと入り込める。 また、龍騎のデッキにはもう一つの宝具と、強力なサバイブカードが入っているのだが、真司が押さえ込んでいるために使えない。 「赤龍の幻は黒き邪龍(ドラグブラッカー)」 ランク:A+ 種別:対軍宝具 レンジ:30 最大捕捉:100人 鏡の中から現れる黒竜。 リュウガが契約したミラーモンスターだが、「分身」という可能性もある。 契約のカードをブラックドラグバイザーに装填することで召喚する。 また、「FINAL VENT」のカードを装填することで、合体技「ドラゴンライダーキック」が使用できる。 また、これはアヴェンジャーの力の源でもあり、このドラグブラッカーが消えればアヴェンジャーの力は激減する。 「豪炎を吐き天を駆ける無双龍(ドラグレッダー)」 ランク:A+ 種別:対軍宝具 レンジ:30 最大捕捉:100人 龍騎が契約したミラーモンスター。 朱い蛟龍の様な姿をした竜で、火を吐いて攻撃する。 戦闘力はミラーモンスターの中でも指折りで、■■■■が早い内に絵にしたモンスターでも有る。 ドラグブラッカーと同様に龍騎の力の源であり、ドラグレッダーがやられれば龍騎のデッキは使い物にならなくなる。 サバイブカードを使えば「ドラグランザー」へと姿を変え、更なる戦闘力を手にするだろう。 【人物背景】 城戸真司はある日、鏡の世界へと迷いこんでしまう。 仮面ライダーとなった真司は、ライダーバトルへと巻き込まれる中で、闘うことをただ拒み続けた。 しかし真司の前に現れたのは、鏡写しの姿を持つもう一人の己。 「リュウガ」と名乗った彼により、真司の肉体は融合されてしまう。 本物になろうとしたリュウガは、何時しか真司を飲み込んでいく。 真司はそれでも藻掻き続けるが、リュウガの肉体への支配力は何時しか己を凌駕していき― 城戸真司は、同じ屋根の下で暮らしたもの達を、惨殺した。 ―お絵かきの時間は、まだまだこれから。 【聖杯にかける願い】 最強のライダーとなる/戦いを止める。 【マスター名】楪いのり 【出典】ギルティクラウン 【性別】女 【能力・技能】 戦闘技術 其処らの文化系男子なんて軽々いなせるほどの身体能力。 銃だって楽々扱える。 歌唱力 ネットで有名になっているほどの歌の巧さ。 二重人格 彼女には桜満真名の意識が同居している。 ウイルスにその意志を蝕まれた彼女は、何時殺人を犯すか、知れたものではない。 因みに真名は何気にずる賢い性格で、銃が暴発するように細工を仕掛けトリトンに大怪我を負わせたりしている。 【人物背景】 大人気ネットアイドル「EGOIST」として有名になっている。 しかしその裏ではテロリスト集団「葬儀社」のメンバーとして動いている。 リーダーの恙神涯に懐いており、彼に受け入れてもらうために戦うことを決めていた。 しかし桜満集と言う少年との出会いで、彼女の運命は変わっていく。 集がいのりを想う内に、いのりは何時しか集に惹かれていく。 そして彼女は最期まで集に寄り添うことを決意するが― テレビ本編12話(小説版2巻)よりも後からの参戦。 無口で無表情だが、根は純粋無垢。 【聖杯にかける願い】 集に会いたい。 【方針】 脱出優先/参戦派
https://w.atwiki.jp/mcheli/pages/56.html
GAU-8 アヴェンジャー 表示名 GAU-8 Avenger 分類 固定機関銃 ダメージ 30 弾速 4 爆発 2 焼夷効果 無し 発射間隔 0 リロード速度 150 装弾数 30 集弾率 2 搭載機 A-10 サンダーボルトⅡ 特徴 高レート・高威力・着弾地点を爆発させる。 GAU-12 イゴライザーより、10ダメージが高い。 同じく地上掃射に使える。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/36389.html
登録日:2017/03/05 Sun 18 36 06 更新日:2024/04/21 Sun 09 18 02 所要時間:約 15 分で読めます ▽タグ一覧 FGO Fate GO TYPE-MOON アヴェンジャー サーヴァント 下越 幻霊 復讐者 新宿 新宿のアヴェンジャー 新宿幻霊事件 狼 狼王 真名隠しサーヴァント 竹内良太 首無し騎士 相互理解など不可能。 此処に居るのは、憎悪を撒き散らす獣なり。 新宿のアヴェンジャーは、Fate/Grand Orderに登場するサーヴァントである。 『Fate/Grand Order』の1.5部にあたる『Epic of Remnant』のⅠ「悪性隔絶魔境 新宿幻霊事件」に登場するサーヴァント。 圧倒的な戦闘能力を誇り、特異点と化した新宿にて主人公達の前に何度も立ち塞がる強敵である。 外見は巨大な狼に、首無し騎士が跨っているという異形なもの。 システム上真名が隠されており、ストーリーの進行とともにその真名が明かされる。 ILLUST:下越 CV:竹内良太 ◆ステータス 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 A+ B+ A+ E D B+ ◆クラス別スキル 復讐者:A 復讐者として、人の恨みと怨念を一身に集める在り方がスキルとなったもの。 周囲からの敵意を向けられやすくなるが、向けられた負の感情は直ちにアヴェンジャーの力へと変化する。 何があろうが、人間を殲滅する。 忘却補正:B その憎悪は決して忘れ去られることはない。 人類史に小さく刻まれた醜い疵痕として、いつまでも残り続ける。 自己回復(魔力):B 人間が作った世界に存在する限り、彼は憎悪を牙として餌を喰らい続ける。 透明化:D- 気配を遮断するのではなく、薬物投与という人体の物理的な透明化。 その存在力の高さから「近くにいるのかどうか」は分かっても、具体的にどの座標に存在するかまでは読み取れない、 というスキルランクの低さが逆にメリットになっている稀少なケース。 代償として凶暴性が増幅されてしまう……が、彼らに関してはまるで関係がない。 ◆保有スキル 堕天の魔:A+ 魔獣と堕した者に備わるスキル。 天性に至ることは出来ない、人工の魔性。 防御力の向上、状態異常の耐性など。 天性の魔よりやや能力は落ちる。 ゲーム中では自身にスター集中度アップ+防御力アップ効果を付与する(両方とも1ターン)。 怪力:B 一時的に筋力を増幅させる。魔物、魔獣のみが持つ攻撃特性。 ゲーム中では自身に攻撃力アップを付与する(2ターン)。 死を纏う者:A 周囲に災厄を振りまき、死をもたらす魔性の存在としてのスキル。 乗り手となっている首なし騎士がデュラハンに連なる怪物に成り果てたことから。 狼の復讐心が具体的な外装となって、攻撃を可能とする。 ゲーム中では敵単体の即死耐性をダウン+攻撃力をダウン(両方とも1ターン)&敵単体の強化状態を解除する。 動物会話:A 言葉を持たない動物との意思疎通が可能。 動物側の頭がよくなるわけではないので、あまり複雑なニュアンスは伝わらない。 動物そのものである狼は、人間を除いた自分より格下の生物に命令を下すことが可能。 ◆宝具 ◯『遥かなる者への斬罪(フリーレン・シャルフリヒター)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1~5 最大捕捉:1人 フリーレン・シャルフリヒター。 二人の復讐心を形にした憤怒の断罪。因果を逆転するほどの力は持たないものの、 宝具のレンジ内で微妙に世界への偏差を加える事によって「首を刈りやすくする」状況を形作る。 一撃で首を刈る、絶殺宝具。 ゲーム中では自身に必中状態を付与(1ターン)し、敵単体に超強力な攻撃&中確率で即死効果を付与する。 【概要】 二体で一組のサーヴァントであるが主導権は狼側にあり、コマンドアイコンも狼のもの。 首無し騎士は喋ることはなく(首がないので当たり前だが)、専ら狼の動きに合わせて手に持っている刃を振るい敵対者の首を刈る。 因みに狼の性別は♂。 1.5部から新サーヴァントの真名隠しが実装されたが、恐らく彼が一番真名当ての難しかったサーヴァントだと思われる。 というのも首無し騎士だけならば、あるいは狼だけならばそれなりに候補があげられたのだが、 両方揃っているとなると何がなんだかよく分からなくなってしまったのだ。 しかし実際のところ、この2人は元々縁も所縁も一切ない、無関係な存在であり、 全く別物同士を融合させた異例中の異例とも言えるサーヴァントである。 なので真名が分からなかったのも当然といえば当然である。 【ゲーム中の性能】 ゲーム上ではBuster1,Arts2,Quick2というカード構成。因みに宝具もQuick。 カード性能も良いのでスター生産率とNP効率は結構高めである。 「堕天の魔」はスター集中と防御アップを付与するスキル。クラススキルによりクリティカル威力が上がっているアヴェンジャーにとって、 スター集中効果は有り難いものであり、防御アップも1ターンと短いながら上昇量は高いので、低い耐久性を補ってくれる。 「怪力」は単純な攻撃アップスキル。宝具と合わせたり、スターを集中させクリティカルを狙う時に使うと威力の底上げを図ることが出来る。 「死を纏う者」は敵単体の即死耐性と攻撃力を下げ、更に強化状態を解除するスキル。 自分の宝具と合わせて即死を狙いに行ったり、相手の宝具などに対し「堕天の魔」と合わせて大幅にダメージを軽減したりすることが出来る。 また貴重な強化解除スキルでもあるので、使用頻度は高いが逆を言えばキチンと使い所を考えねば中途半端な結果に終わってしまう。 見た目に反して器用な立ち回りができるサーヴァントだが、その分スキルの使用をパーティー構成と合わせてよく考えて使用しないと器用貧乏に終わりかねない。 マスターの力量が試されるサーヴァントである。是非とも活かして欲しい。 【劇中での活躍】 悪性隔絶魔境 新宿 外部から隔絶した新宿において、道幅が広い国道などを中心として活動をしている。新宿に住む人間からは絶対的な存在として認知されており、 彼の遠吠えが近ければ例えその時敵対していた人間同士であっても、手と手を取り合いその場から全力で逃げ出すことが不文律となっている。 3mを越す巨体なのにも関わらず時速200kmで駆けることが出来、通常のキメラより強化されたスーパーキメラくんを一撃で噛み殺すほどの咬合力、 そして獣であるがゆえに不利になれば一切の躊躇いもなく退却する高い生存力を誇る新宿屈指の難敵。 ある理由から人間に対して強い憎悪を抱いており、獣でありながら生存のためではなく復讐・殺戮のために意図して人間に襲いかかる。 立ち塞がる障害としてサーヴァントと戦闘するが、彼の標的はあくまで人間である主人公のみである。 ゲーム上においても中々の強敵、人によってはラスボス以上の鬼門となりうるサーヴァントである。 最初はクラスがライダーとして登場するが、ストーリー進行と同時にアヴェンジャーへとクラスチェンジをする。 いずれの場合も「堕天の魔」を連発してくるため高い攻撃力に高確率クリティカルが合わさり大ダメージを貰いやすい。 更に宝具には必中が付いているため回避で凌ぐのが厳しく、即死効果も付いている為運が悪いと無敵で耐えても死ぬ。 それでもライダーならばアサシンで対処可能だが、アヴェンジャーとなると有利クラスはムーンキャンサーになり、攻撃優位クラスもバーサーカーが追加されるだけとなる。 ムーンキャンサーに該当するサーヴァントは2020年時点で4騎しか存在しないので、自身やフレンドが所持していない場合はバーサーカーを盾役で守って戦うか長期戦を強いられる事になる(*1)。 加えて第13節で相対する時は毎ターン開始時に回避効果(1回)を自身に付与し、第14節では毎ターン開始時こちらの誰か一人に攻撃防御のダウン(対象はそれぞれ別)を付与してくるためかなり強い。令呪の使用も視野に入れて全力で挑もう。 攻略法としては男性特攻持ちのサーヴァントを用いること、魅了やスタンで行動させないことが挙げられる。幸いアヴェンジャーはクラススキルで弱体効果を喰らいやすい性質があるのである程度のスキルレベルでも十分な効果を発揮する。 また、クー・フーリン(Prototype)の「獣殺し」の対象になる「猛獣」特性も持つので活用したい。 チャージ減少などで宝具を打たせないプレイもあり。それでもクリティカル事故は厳しいが。 男性特攻宝具持ちで、魅了による行動阻害、吸血でチャージ減少も可能なエウリュアレがよく刺さるため必ず編成しよう。 ※以下新宿のアヴェンジャーの真名を含む重大なネタバレがあります。 【ネタバレを見て狼に食い殺された者が書き残した文章がある】 [部分編集] 真名:ヘシアン・ロボ 身長/体重:181cm・99kg(首は除いている) 出典:伝承、史実、小説 地域:アメリカ 属性:混沌・悪 性別:男性・雄・男性 狼王は史実とは異なり、体長3mを超えている。 その真名は『シートン動物記』に登場した、実在したハイイロオオカミ(諸説あり)である狼王ロボ。 そして彼の上に跨っているのが、アメリカの都市伝説『スリーピー・ホロウ』の元になった、 アメリカ独立戦争時に英国政府が雇ったドイツ人傭兵団ヘシアンである。 名も無き傭兵であった彼は戦争時に大砲の弾で頭が吹き飛んでしまったが、 自分が死んだことを自覚せぬまま微睡みの窪―――スリーピー・ホロウを彷徨っている、と伝わっている。 19世紀初頭のアメリカでは、技術の発達により開拓が進み人間の生存圏がどんどんと拡張されていった。 そんなアメリカで問題となっていたのが、狼による家畜への被害である。人々は狼を害獣としてハンターを雇い、次々と殺していった。 …もっとも狼側からしたら自分たちの縄張りに突然やってきた侵略者達を追い払う、または生きるための餌としているだけなのだが、 人間がこのことに気づき殺戮から一転保護に転じるのは、まだ先の話である。 そんな時代背景の元で生まれたのが、狼王ロボである。 ロボはアメリカ合衆国ニューメキシコ州のカランポーにて、現地の人々から「悪魔の化身」と恐れられていた古狼である。 ロボはがっしりとした巨体を持つ狼で、自身の倍以上の大きさの牛をも引きずり倒す事ができた。 しかし人々がロボを恐れた所以はそんなロボの体格ではなく、「悪魔が知恵を授けた」とさえ言われるほどの知性にあった。 何人もの牧場主やハンター達がロボの討伐に乗り出したが、武器を持った人の前には決して姿を現さず、毒餌は毒だけ選り分けて捨て、追跡用の猟犬は人間と分断した上で皆殺しにし、トラバサミは意図的に誤作動させ、とかく人間の仕掛けた罠には一切引っかからず、何百頭もの家畜が彼に喰い殺される事となった。 万策尽きた人々は、ついに動物の生態を知り尽くした男、アーネスト・T・シートンにロボの討伐を依頼することになった。 しかし今まで何件もの狼被害を解決してきたシートンをもってしても、ロボの討伐は困難を極めることになる。 ロボの追跡を始め暫く経ち、シートンはロボの群れの足跡から、厳格な長であるロボが一頭だけ例外的に寛容な態度を示す狼がいることに気づく。 白狼ブランカ、ロボの妻であった。 シートンはこのブランカこそがロボ唯一の弱点であると判断し、彼女を罠で捕らえ投げ縄で絞殺する。 妻を失ったロボが不眠不休でブランカを探す中、シートンはそのブランカの遺体を使ったえげつない罠を設置。ロボは今までとは打って変わり自暴自棄になったかのように罠にかかり、遂に捕獲されることになった。 生け捕りになったロボにはシートンの手で水や肉が与えられたが、彼はそれらに一切口をつけず、翌日には静かに餓死していた。 シートンはそんな彼を見て、人間には屈しない野生の気高さと、他に方法はなかったとはいえあのような作戦をとった自身の卑劣さを恥じ、ロボの生涯を著書として紹介したという。 ロボは型月作品に出てくるような魔獣や幻獣の類ではない、正真正銘並外れた知性を持つだけのただの狼であった。 故に彼は「英霊」ではなくそれより劣る「幻霊」であり、サーヴァントになりうる存在ではない。 それを同じく幻霊であるヘシアンと融合させてサーヴァントとしたのが、ヘシアン・ロボという全く新しいサーヴァントである。 また作中では主人公を打倒するために更なる幻霊として、『透明人間』ジャック・グリフィン博士が融合されている。 カルデアに召喚された際は透明化の効果は持ってきていないようだが、 マテリアルのプロフィールではさり気なく三人分の出典などが紹介されている。 彼を突き動かすのは自分たちを、そして愛すべき妻を殺した人間への憎悪。 この一点のみである。 仮に神話に登場するような幻獣としての存在ならば、人間を蔑むことはあっても憎悪に身を任せて喰い殺すことはしない。 それはあまりにも野蛮な行為だからである。 だが彼は違う。歴史が浅いからこそ、本来は単なる獣だったからこそ、人間を憎み憎み、憎み続けている。 「自分たちを滅ぼしたのだから、自分が人類種を滅ぼす」という応報を役割として人間を憎悪のままに喰い殺しているのだ。 しかし殺しても殺しても爽快感など無く、更に憎悪が積もり続けるのみであり、 かつて仲間と共に駆けた故郷の荒野での日々を、愛すべき妻すら殆ど思い出せなくなるまでに彼は堕ちてしまった。 本当は、ただ故郷に帰りたかっただけにも関わらず…。 よって、仮にマスターであっても、契約こそ出来るものの懐いて傅くようなことはない。 だがそれでも諦めずに絆を結んだ果てには、彼が本当に望む場所に至ることが出来る――かもしれない。 ヘシアンについては特に人格らしい描写もなく、ロボも「背に乗っていることは腹立たしいが、自動的に人間どもを狩る道具としては利用できる」という認識。 しかし、主人公達に追い詰められ消滅を待つロボを一人かばうなど、彼個人の意識も存在しているようだ。 プレイヤーからの通称はそのまんま「上の人」。 ちなみに静謐のハサンの宝具「妄想毒身(ザバーニーヤ)」を受けるのは何故か彼の方。したがって首は無いのにキスをされる。 ロボからの認識はともかく、まとめて人型特攻を喰らう程度の存在感はある ただし、その存在感の薄さは口が無い(物理)故に無口だっただけであり、彼自身は結構なお喋りでかなりフランクな人物である事が発覚。彼曰く、「喋らない相棒達の代わりに自分が三倍喋る(意訳)」との事だが、その台詞自体がそんな事を言い出せるぐらいには陽気な人物である事を何よりも物語っている。 更に頭はないが肌感覚で光を感じているらしく、ハロウィンの時期になると首にジャック・オ・ランタンを載せてくるナーサリー・ライムに「眩しいからやめて欲しい」と伝える様に主人公にお願いしている。 こんなひょうきんな彼ではあるが「敵なら俺か彼(ロボ)が首を斬るだけ」と傭兵らしく割り切りの早い一面もある。 ちなみにこんな彼の一面が発覚したのは勿論彼らの幕間…ではなく、アナスタシアの幕間の物語Ⅱ『極氷封印/漂着する魂は』。他人の幕間で目立ちすぎである。 グリフィン博士は更に存在感が薄く……というか皆無。透明人間だからってそこまでせんでも。 上述のへシアンの台詞からして一応彼には認識してもらえてはいるらしい。 2017年夏の水着イベントにはメイヴの使役する「DOGポリス」が登場。狼ではなく犬らしい。 ちなみに「DOG」は「どっちが・お前ら・ご主人様?」の略称らしい。 制帽を被った犬と頭の代わりにパトランプがついた上の人という見た目。 なおメイドオルタ曰く「新宿のアヴェンジャーとは見た目は似ているが別物」とのこと。イベントに際して何かしらの役割を与えられているとかではなく、設定レベルで単に見た目の流用ということか。 ついでに2017年エイプリルフールイベントでも思いっきり犬扱いされていた。 追記・修正はアヴェンジャーとの絆レベルを5にした方がよろしくお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 反対がなかったので、リセットしました。一部の人だとは思いますが、キャラ批判は禁止されていますのでやめてください。 -- 名無しさん (2017-03-07 01 34 40) 無理無理、ミスター評論家は居つくとコメント撤廃されるまでケチつけるぞ -- 名無しさん (2017-03-07 04 28 00) まあ、ロボである必要性ガーなんて話はライダーさんがメデューサである必要性とか何処よ?って言ってるようなモンだけどな だって、そこ批判してる人って物語上の役割じゃなく原典の要素なさすぎ・話に活かしてなさすぎっていう意味の言いがかりしかつけてないし -- 名無しさん (2017-03-07 06 02 26) だって元はペルセウスだったもんな女が足りないという理由だけでメドゥーサに変更されたんだからメドゥーサである必要ないのは当たり前 -- 名無しさん (2017-03-07 07 45 03) ヘシアンが乗るって、ロボにとってどんなボーナスがあるんだっけ? -- 名無しさん (2017-03-07 09 09 41) まあ正規の英霊じゃないにしても実在の動物もアリってことになったわけだし、賢馬ハンス(キャスター)とかタロとジロ(ライダー)とかスー(バーサーカー)とかに期待 -- 名無しさん (2017-03-07 09 26 04) いつかシートンが鯖化してこいつと対面しないかな -- 名無しさん (2017-03-07 09 58 53) ↑3 不快だけど、自動で人間を殺してくれるので我慢できる便利な武器って認識。 -- 名無しさん (2017-03-07 11 45 30) ↑3今のところ幻霊の融合は、今回の舞台である新宿でのみ存在可能 -- 名無しさん (2017-03-07 12 52 24) てかヘシアンのほうも首なしで181cmって地味にデカいよね… -- 名無しさん (2017-03-07 20 24 19) アヴェの中で一番アヴェしてるって感じたわ。関係ないけどダクソのシフを思い出したりもした -- 名無しさん (2017-03-07 20 51 38) 「恨みつらみで訳わからなくなって、とりあえず同種殺せればいいや」って一種の復讐鬼の心理ではあるからね -- 名無しさん (2017-03-07 21 03 44) 「魔都と化した新宿の道路を駆ける首無し騎士を載せた巨大な狼」という絵面が、最高に現代伝奇してて好き。引けなかったけどな!! -- 名無しさん (2017-03-08 00 48 38) ↑4ドイツ人やし -- 名無しさん (2017-03-08 20 06 01) ロボ要素がない(キリッ っていうがロボらしさって何よ -- 名無しさん (2017-03-08 21 08 35) ↑合体したりとか…蒸気で動いたりとか…(ロボ違い)ところで、今のコメント欄にそんなことを言ってる人はいないよ? -- 名無しさん (2017-03-08 21 39 28) せめて最後のあの一瞬には、救いがあってほしいわ -- 名無しさん (2017-03-08 22 12 20) ↑3叡智・統率力・誇り高さが足りない -- 名無しさん (2017-03-08 22 14 42) 瞬間的にマッハ出るサーヴァントの中で時速200kmが凄いって(笑) -- 名無しさん (2017-03-08 22 25 23) ↑プロ野球選手は野球ボールを時速100㎞以上の速さで投げられるけど、時速100㎞で走れる人はいないのと同じようなもんじゃね -- 名無しさん (2017-03-09 00 00 16) 幻霊クラスとはいえ狼王ロボが出たんだからブケファラス高橋実装フラグですね… -- 名無しさん (2017-03-09 00 22 16) ↑3 自分で「瞬間的に」って答えを言ってるのに何が(笑)なのか。トップスピードで何十kmも走ることが出来るのか? -- 名無しさん (2017-03-09 22 48 29) というかアレが生前と変わらない体躯だとしたら、シートンどんだけ馬鹿でかいトラバサミ用意したんだw -- 名無しさん (2017-03-12 23 51 46) 歌月十夜だとネロ教授の中にいたんだっけ -- 名無しさん (2017-03-13 00 13 30) ↑2 マテリアルちゃんと見てる? 生前と「違って」3Mを超えてるんだぞ? -- 名無しさん (2017-03-13 02 52 44) これ追記修正の所ネタバレじゃん -- 名無しさん (2017-03-14 01 38 06) ↑2確認してきた、割増されてたのかw -- 名無しさん (2017-03-15 19 56 18) 積極的に人を襲うから「パリの狼王クルトー」の方かと思ってた。混ざってる可能性はあるが -- 名無しさん (2017-03-16 22 09 49) クールトー君もそのうち出てくる可能性もあるのかもしれない…遠野家かネロ教授の中から -- 名無しさん (2017-03-19 00 41 48) 英霊になれない幻霊を3体混ぜ合わせた程度でアルトリアオルタやらジャンヌオルタが防戦しかできない戦闘力の高さには納得できない。何でこんなに強いん -- 名無しさん (2017-03-19 01 03 23) サーヴァントの質量が200㎞出すのと3メートルとかいう象並体躯質量が200㎞でかっ飛んでくるのは脅威が違うと思うがなぁ…。ロボが統率したり誇り高かったりしたらジャンヌオルタも言ってた復讐者の悲哀(復讐すること自体が目的で全てを置いていく)が欠けるから賛成できん、復讐者で定義されてるからこんなもんなんじゃね?幻霊の癖に強すぎない?と言うのは同意。透明人間化が脅威だとしても味方にメタりそうな直感持ちがいるのになぁ…。まぁゲーム内性能で勘違いされてるけどジャンヌオルタは聖杯戦争ではそこまで破格なサーヴァントじゃないんじゃね。 -- 名無しさん (2017-03-19 01 41 29) あの新宿だと逸話による補正が大きくかかるんじゃない?罠にかけた時じゃないと絶対仕留められないとか アラフィフが「何の準備もないここでは勝てない」って断言してたくらいだし -- 名無しさん (2017-03-19 08 24 24) それはあるかもね。幻獣とか幻霊とかをあんな風に活用できるのはここだけって断言されとるし。ついでに元の姿からかけ離れすぎてる魔改造でかなりリソース裂かれた結果か。あの世界全てで恐怖の対象として認識された事による信仰補正やらが発生してたとか…、まぁ考えても無駄やね。 -- 名無しさん (2017-03-19 15 39 02) そういえば歌月でロボもクールトーも自分の中にいるって言ってたな教授。ただし本物ではないがな、とも言ってたけど -- 名無しさん (2017-03-19 20 35 48) ↑クルトーはシートン動物記の中でも珍しい「実際の逸話を元にシートンが書き起こした物語」だからかもな。ロボとは色んな意味で対極的な狼王だよ。罠の回避方法も宿敵との決着も。 -- 名無しさん (2017-03-28 18 50 10) 舞台は日本だから、ニホンオオカミの恨みも混ざってそうだ -- 名無しさん (2017-03-29 09 03 33) ↑2クールトー、調べたら罠に気づくほどの知恵は無かったみたいだな。……トラバサミのバネの音でやっと気づいて、挟まれる前に飛びのくという。違う意味で化物だこいつ -- 名無しさん (2017-04-09 23 00 39) 好きなものの項目無いって地味にしんどいな でも一番アヴェンジャーらしくて好きだ -- 名無しさん (2017-04-11 09 07 01) 夜の新宿を駆け巡るオオカミに乗った首なしライダーとか最高に都市伝説しててすこ -- 名無しさん (2017-04-14 04 07 49) 怪力スキル持った筋力A+って文字通りのバケモンだからなこいつ……何十体幻霊邪配合したらこうなるんだ -- 名無しさん (2017-04-26 09 45 32) ↑作中とサーヴァントプロフィールで幻霊×3が悪魔合体してるらしいけどそれにしては強すぎるからね・・・。 -- 名無しさん (2017-04-26 13 03 08) 耐久ではワンランク劣るものの怪力スキルが乗るとヘラクレスがパワー負けするからな・・・額面道理受け取るなら力でこいつに勝てるのキングプロテアくらいだぞ -- 名無しさん (2017-04-27 08 56 49) そうか素の筋力に怪力が乗ったら「単純な物理攻撃」で十二の試練を一回だけとは言えぶち抜けるのか…… -- 名無しさん (2017-05-04 14 38 29) 敵状態ならヘラクレスが負ける力持った透明な何かが常時時速200キロで不意打ちかましてくる恐怖 -- 名無しさん (2017-05-07 17 10 34) ↑3 パワーなら筋力A++に怪力Aもっててパワーで一度ヘラクレス殺したうしくんがいるな、改めてみるとほんとすごいステータスだ -- 名無しさん (2017-06-11 00 28 47) プレイヤーからの通称はそのまんま「上の人」。 ← も、もう少し手心を(汗 -- 名無しさん (2017-06-11 00 46 14) BBちゃんが来たから勝つのかなり楽になったね。まあ油断してると普通に即死したりするが… -- 名無しさん (2017-06-14 10 55 43) 私の妄想なんだが、堕天の魔は狼に起因するスキルで高潔な者が魔獣や魔物に堕ちた者に与えられるスキルだと思う。死を纏う者は首無し騎士に起因するスキルで首無し騎士の魔力は死を近づけさせ、士気を下げる、みたいなものだと -- 名無しさん (2017-12-18 19 46 38) 首無し 巨大な犬 復讐と金田一少年を思わせる要素がたくさんあるな。 -- 名無しさん (2018-01-19 19 26 03) マテリアルに則ったスキル解説はありがたいけど真名がちらほら…しかし文章力がないから迂闊に手を出せない…。 -- 名無しさん (2018-08-14 22 13 38) 起きたら上手に修正されてた どこかの誰かありがとう! -- 名無しさん (2018-08-15 07 43 36) どうにも動かしにくいからか同期の新シンくんと違ってイベント出場が厳しいイメージ -- 名無しさん (2018-08-30 20 19 52) そもそも相互理解は不可能って名言されてるからね。せいぜいケルトの番犬にでっち上げられた偽物が限界でしょう。…まぁだからこそバレンタイン礼装が尊くもあるんだが。 -- 名無しさん (2018-08-30 21 29 14) 初見のとき、単体宝具だとあたりを付けて、白亜の壁と決意の盾で耐えようとおもったら、即死が発動してボコボコにされた思い出 -- 名無しさん (2018-10-07 00 19 38) 一番アヴェンジャーらしいアヴェンジャーという…いや、他の面子がね -- 名無しさん (2018-10-29 21 39 11) 報復ってどこまでも報われない行為だからね、望み通り人間を皆殺しにしても妻や仲間が帰ってきたりはしない、寧ろ憎しみの向けどころを無くして更に暴走しちゃうだろう -- 名無しさん (2019-03-15 00 12 33) なぜ召喚に応じてくれたのかがわかる幕間の物語が最の高だった -- 名無しさん (2019-03-23 00 23 58) カルデアにいるアラフィフ曰くヤバい怪物になってて近づけないレベルらしいし、やはり幻霊とサーヴァント補正がかかった大狼は相当なんだろう。 -- 名無しさん (2019-03-23 09 49 04) ロボについては大満足なくらいあれこれやってもらったから、ヘシアンやグリフィン博士にも掘り下げがあったらなぁと思う -- 名無しさん (2019-11-08 01 56 14) グリフィン博士、居るのか居ないのかも分からんというのが悲しい 三人分のデータはあるけど概念を合成してるだけっぽくもあるし… -- 名無しさん (2020-02-08 09 30 18) キェェェェェェアアアアアア、シャベッタァァァァァァ!(アナ・幕間) -- 名無しさん (2021-06-27 12 45 11) 2部に突入してからは始皇帝・ゼウス・若返ったあの人と対ルーラー戦及びコヤン戦での活躍っぷりがガチすぎてヤバい -- 名無しさん (2022-06-27 00 02 23) 首にカボチャを載せられるのは『スリーピー・ホローの伝説』のネタかな https //www.aozora.gr.jp/cards/001257/files/46658_44767.html -- 名無しさん (2023-09-17 04 41 07) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/zakuaku/pages/2414.html
☆GAUアヴェンジャー 隙間のない弾幕で敵を圧倒する(投擲全体二回/会心あり) 取り残された者の怒りと悲しみを敵は知るだろう。
https://w.atwiki.jp/hshorizonl/pages/202.html
何も見えない暗闇の中で、好きな方へ進めと命じられた。 終点はどこかと私は泣いた。 何も見えない暗闇の中で、どこにも進まなくてもいいと投げ出された。 終点はないのかと私は泣いた。 何も見えない暗闇のなかで、あちらに進めと示された。 終点に着いたと私は泣いた。 暗闇がなくなった世界の中では、何の声も聞こえない。 終点はどこかと私は泣いた。 泣いても声は聞こえない。 私の始点はどこにいったの? Fre ica Ber tel ◇ サンサンと降り注ぐ陽光。緑の香り漂う開放的な景色が広がっている。 いかにも田舎の村といった風情のそこに、自転車を漕ぐ二人の子供の姿があった。 車道には舗装のあちこちに罅割れや擦過痕が見受けられ、歩道との段差部分にも大きく削れた箇所がある。 そんなポイントを利用するように、並走する自転車の片方がスピードを落とさず歩道から車道へと飛び出した。 レースじみた遊びをしている子供が、車道を横切ることでショートカットを図るあまりにありふれた光景。 昂揚と車道を滑り進む少女に、後塵を拝する形となった金髪の少女が慌てて声を上げる。 「梨花ぁーーー!車が来ましてよぉーーー!!!」 「み~~~~~!!! その手には引っかからないのです!!!」 車道を駆ける少女には確信があった。 いつも通る道だ、時間帯による交通量も完全に頭に入っていると。 自分にだけは不幸は降りかからないという根拠のない自信。 そんな物に頼り、注意を怠った少女の眼前に、次の瞬間飛び込んできたものがあった。 大型トラックである。 回避どころか反射的な停止すらできず、少女の表情が驚愕に染まる。 「!? 梨花ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」 親友の金切り声を聞きながら、まぜこぜの感情に沸騰する少女の意識はぶつんと途絶えた。 「うわああああああああああああああああああああ!!!!!!」 トラックの運転手の方の動転はその数倍である。 自分の責任の有無は二の次で、反射的にブレーキを踏みながら自転車を避ける為にハンドルを切る。 鈍い衝撃音に目を瞑る。スピードを出しすぎているかもしれない……曲がり角から子供が飛び出してくるかもしれない……。 避けられたかもしれない惨事を見る勇気が、運転手にはすぐに起きなかった。 丸々1分の思考停止の後、意を決して外を確認する。 ガードレールを突き破って側壁に衝突した乗車の前面は中破といった具合か。 自転車の方は探すまでもなく見つかった。半ばから真っ二つに断ち折られた車体。 だが、肝心の搭乗者がどこにも見当たらない。 事故の瞬間目に入った、連れ合いの子供の姿もない。自転車が乗り捨てられているだけだ。 運転手は困惑しながらも道端の公衆電話に駆け寄り、通報の義務を果たした。 ◇ 「ん~~~! もう朝なのね……」 ベッドから半身を起こし、伸びをする少女の名は古手梨花。 自転車での暴走の果て、トラックとの正面衝突という因果を招いた少女その人である。 あの一件から、既に一週間近い時が流れていた。 その身体には傷一つなく、精神的にも事故でショックを受けたような様子はない。 それもそのはず、梨花は事故の瞬間に異世界への転移を果たしていたのだ。 精神に何らの影響も受けていないのは、このような体験に慣れているから。 詳細は省くが、梨花は故郷・雛見沢に置いて幾度となく死を迎えては時間を超えて過去へ戻された経験を持っている。 百年分にも及ぶ放浪の時の果て、彼女は全ての問題を解決し平和な日常を取り戻した。 ようやくループを脱する事が出来たというのに、ちょっとふざけていただけで理想の世界から追い出されたわけだ。 彼女に輪廻転生の力を与えた神格、古手羽入もこの異世界にはいない。最初は酷く落ち込んだものだ。 「アヴェンジャー、おはよう。……今日も付いてくるの? いいけどね……」 突然独り言を始めた梨花だが、絶望で気が触れているというわけではない。 彼女が会話をしている相手は英霊の写し身、サーヴァント。 この異世界、ユグドラシルにマスターとして招かれた梨花に与えられた力の化身である。 サーヴァントを使役するマスターが相争い、最後に残った一組が万能の願望機・聖杯を手にする。 シンプルなルールだな、というのが界聖杯より知識を得た梨花が最初に抱いた感想だった。 何せ彼女の経験した試練は終了条件も敵の存在も完全に謎に包まれていた。 自分と同じ境遇のマスターを蹴落とさなければならないのは気が引けるが、殺す必要まではない。 サーヴァントさえ倒せば、マスターは脱落するがその道連れに消えたりはしないようだ。 加えて彼女のサーヴァント、復讐者のクラスであるアヴェンジャーは極めて高い能力と旺盛な戦闘意欲を併せ持っていた。 一夜に一騎のペースで敵サーヴァントを仕留めており、その間一度の手傷すら受けていないのだ。 身支度を整えて外出する梨花に、不可視の気配が追従する。 恐る恐る、といった気配を感じた梨花が悪戯っぽく微笑み、手を伸ばす。 差し出された手を握るでもなく、サーヴァントは不愉快そうなオーラを隠さず外へ出た。 このサーヴァントは生前、日光を浴びると消滅する体質を持っており、 英霊となった今も霊体化していなければ甚大な被害を受けるのだ。 「あなた程じゃないけど……何度出ても、やっぱり緊張するわね……東京」 田舎中の田舎、雛見沢とは何もかも違う大都会、大東京。 更にこの疑似都市は梨花の生きた時代、昭和末期から数十年を経た文化レベルにある。 マスター以上に、サーヴァントにも時差はある。比較的近代の英霊とはいえ、目にしている光景は異界のそれであろう。 アヴェンジャーが梨花と行動を共にしているのは、マスターを守るためではない。 最新の人間世界の知識を情報だけでなく実感として知ることで自己の嗜好欲を満たす、それだけが目的である。 それを梨花も薄々勘付いてはいたが、単独行動スキルを持つ彼が自分の外出に付き合う意味を鑑み、良しとしている。 逆の場合と違い、マスターが倒れればサーヴァントが消滅するのは時間の問題。一応護衛してやるかくらいの気まぐれでも十分だと。 「……着いちゃったわね……ふう」 目的地の建物を見上げ、息をつく梨花。 壁に掲げられた看板には『WHITE BIRD』なる文字。 端的に言えば、芸能プロダクションの事務所である。 界聖杯に招かれた梨花には、疑似東京で与えられたロール(役割)があった。 幼年とすら呼べる梨花に課されたそれは、メイドカフェ『エンジェルモートイントーキョー』でのアルバイトの日々。 法律に照らせば完全な違法であるが、誰もそれを気にしないのが界聖杯から得た情報の正しさを裏付けていた。 扇情的な制服で勤労に励んでいた梨花の転機となったのは2日前。 エンジェルモートに来店していたスカウトマンが梨花を一目見て気に入り、即日面接に至ったのだ。 W・Bは弱小も弱小、大手のアイドルプロダクションがライオンならばアリの触覚ほどの存在でしかない。 だからこそのスピード採用。受けたところでアイドル道が中途で終わるのは明白であったが、梨花はその誘いを受けた。 事務所に入り、担当となった女性トレーナーの元へ挨拶に向かう。(担当と言っても、トレーナーは彼女一人である) 「いらっしゃい、梨花ちゃん。書類は全て用意しているわ。後でサインをお願いね」 「おはようございます、佐渡さん。今日は確か……」 「ええ。レッスンに入る前に、貴女がどういうアイドルになりたいのか聞きましょうか」 梨花がアイドルの誘いを受けた理由。それは、幾度となく繰り返した雛見沢の日常と全く異なる経験をしたかったからだ。 雛見沢にいた時は、漠然とキリスト系の学園に入って、良家のお嬢様に囲まれたハイソな日常を過ごしてみたいな、 程度のビジョンしか持っていなかったが、アイドルというのもまったく想定外で面白いではないか、というわけだ。 ならば、どのような偶像を演じるべきか。梨花は考える。 雛見沢でのキャラ作りに準じてみーとかにぱーとか言っていれば楽にやれるのだろうが……。 それでは趣旨から外れる。自分がやったことのない事をやりたいから、ロールを逸してまでここに来たのだ。 「クール系で……いきたいと思います」 「いいわね。じゃあ、そのイメージをファンに与えるにはどうするか、から話し合いましょうか」 梨花の昼の生活は、概ねこのような穏やかなものだった。 ◇ 梨花の夜の生活。それは聖杯戦争にリソースの大半を割いていた。 昼とは全く違う目立ちにくい服装で夜の街を出歩き、適当な喫茶店などに入る。 敵サーヴァントを索敵したアヴェンジャーが撃破完了の念話を送ってくるのを待つ。 戦争と言っても、梨花にやることは何もない。 いざという時に拠点へ素早く戻るルートだけは頭に叩き込んでいるが、本当にそれだけだ。 過去にアヴェンジャーが倒したサーヴァントは五騎。その全てを接敵から40秒ほどで消滅に追い込んでいる。 余りに圧倒的な戦果から、梨花にはやや楽観の様子が見られるが、アヴェンジャーには浮つく様子はない。 当たり前の結果を当たり前に出しているだけだ、という風情である。 「……わかったわ」 接敵の念話が梨花に届く。彼女が感じるわずかな脈動は、サーヴァントの戦闘に応じた魔力消費の感覚だ。 ミルクをコーヒーに入れて喉を潤そうとして、撃破完了の念話を受ける。14秒。新記録だ。 2分ほど経って、急いでコーヒーを飲み干した梨花が喫茶店から走り出て路地裏に紛れる。 誰もいないのを確認してアヴァンジャーに念話を送る。程なくして、アヴェンジャーが実体化した。 息一つ切らしていないその男は、総白髪である印象を裏切るほどに暴力的な生命力に満ち満ちていた。 当世風の服を身に纏ってはいるが、戦闘の影響だろうか、背の部分や四肢のあちこちが破けている。 額から肩口に炎のような文様が浮かび上がっていて、じっと観察するとその部分の皮膚は焼けているかのように 痛々しく鳴動しているようにも見える。手足の服が破れた部分からは、乱杭歯の口が複数覗き見える。 黙示録の獣を連想させるサーヴァントは、梨花を絶対零度の視線で射抜く。 「まだ聖杯は手に入らないのか」 「その様子はないわね……六人も倒したのに……」 「面倒な事だが、忍耐してやろう。願望機などに振り回されるとは業腹だが、見返りは確かなようだからな」 アヴェンジャーが、倒したサーヴァントのものと思しき手首を梨花に示す。 掌に生じた口腔部がガリガリとそれを齧る様を見て、口元を抑える梨花。 半分ほど咀嚼されたところで、手首は霧のように消滅した。 「サーヴァントは強力な力の塊だ。消滅した際にそれが願望を叶える原動力に変換され、それを貯めるものが聖杯だと私は考えている」 「生贄が多ければ多いほど、貯まる力が大きければ大きいほど願いが確実に叶うってことかしら」 「更に一騎見つけた。ここで待機していろ」 梨花の言葉に答えず、アヴェンジャーは首を別の方向へ向けて呟いた。次の瞬間、その姿がかき消える。 マスターである梨花はサーヴァントとの間に通るパスから、アヴェンジャーが高速で移動していくのを感じた。 頼もしい従者にヤレヤレと気安いため息を漏らしながら、地面に転がる8P酒箱に腰を下ろす。 何も失わず、何の労力もかけず、それでいて確実にゴールに向かっている奇妙な実感がある。 惨劇のループの中ではどれだけあがいてもサイコロは1の目に収束していた。 理想の世界では屈服することを否定する覚悟で、サイコロの目を自ら変えられる事を知った。 だがここでは、自分に関わりない所で6の目が出され続けているかのようだ。このまま上がれるなら、それに越したことはないが……。 雛見沢では未知の存在であるスマートフォンを取り出して明日の天気を確認していると、程なく接敵の念話が届いた。 さて、10秒を切って新記録となりますか。くすくす。 「……? 結構かかるわね……ッッッ!?」 1分、5分経っても撃破完了の報告がない。 10分を過ぎた辺りで梨花の全身に未体験の凄まじい悪寒が走る。 彼女が初めて体感するそれは、サーヴァントの身に重大な何かが起こったことを知らせるもの。 念話を飛ばして確認するより早く、アヴェンジャーの震える霊器が凶暴なまでのスピードで路地裏に駆け込んできた。 「拠点に戻れ!!」 実体化と同時に短く叫んだその肉体は、前面に巨大な傷を負い血まみれだった。 驚愕する梨花に構わず、来た方向とは別の方へ霊体化したアヴェンジャーの気配が離れていく。 梨花は思わぬ事態の急変に動揺しながらも、己が拠点である一軒家へと足を早めた。 ◇ 「ん~~~……?暗い……」 無事拠点に辿り着いた梨花であったが、アヴェンジャーに送った念話は以後通じる事はなかった。 サーヴァントの負傷を初めて見た彼女にはそれを癒やす術が検討もつかず、とりあえず救急箱を出して アヴェンジャーの帰宅を待っていたのだが音沙汰なく、いつの間にか眠ってしまっていた。 (アヴェンジャーがあんな苦戦をするなんて……パスは切れてないみたいだけど……) 目を覚ました梨花の体内時計は、前日の起床と同じ時刻だと語っているのだが室内が異様に暗い。 手探りで電気をつけるために立ち上がった彼女の足に、昨日まではなかった物体の感触が触れた。 「樽……いや壺? 何個もあるみたいだけど……?」 ぺたぺたと触れてみるそれには冷たい手触りがあり、側面にはなにか金属製のパーツが付いている。 僅かに闇に慣れてきた視界に浮かぶそれは、蛇口のようなものに見えた。 枕元に置いてあるコップを覚束なく握り、蛇口の下にかざしてハンドルを回してみる。 コポコポと少しずつ垂れる液体は、鼻先に引き寄せるまでもなく強烈な臭気を発散させていた。 だが決して不快なものではない。不安な気持ちで夜更しして乾きを覚えていたのか、自分でも無意識なままに 梨花はコップを口元に運び、得体のしれないそれを躊躇なく飲み干していた。 舌が脳に直結しているのか、と錯覚するほどの濃厚な味。全身に広がる多幸感。ピリピリと痺れるような余韻。 風味は以前に羽入へのおしおきの為に常飲していたワインにも似ているが、満足度はその百倍といっても過言ではない。 「頭(こうべ)を垂れて蹲(つくば)え。平伏せよ」 「!? アヴェンジャー!!貴方、どこ……に……」 サーヴァントの声につられて振り返った梨花の目に、思いもよらぬ光景が飛び込む。 ポウ、と灯った鬼火のような灯りに照らされた姿は、彼女の記憶するサーヴァントとは全くの別物であった。 派手な蝶の髪飾りに、胸元が大きく開いた赤のミニドレス。夜の女然とした存在がアヴェンジャーの声で喋っていた。 だがそれはどこからどう見ても魅力的な女性の姿にしか見えない外見であり、サーヴァントとしての気配すら察知できない。 縦長の瞳孔にはこれまで見たことのない赤い光が宿っており、梨花は訳もなく身体が震えるのを感じた。 (負けたショックでおかしくなって女装をしたの?いやまさかそんな) 「違う」 女は青筋を立てながらもどこか満足気に呟くと、梨花の首根っこを掴んで軽々と持ち上げた。 何をとジタバタする梨花を冷たい目で見据えながら、アヴェンジャーは語り始めた。 「私はお前を甘やかしすぎたようだ。昨夜のサーヴァントのような厄介な輩が複数いれば、マスターを知られることが問題になる可能性もある」 「どういう意……!?」 梨花が明るくなった部屋を見回し、部屋に2つある窓が内側から目張りされている事に気付く。 病的と言えるほど、光の一筋すら入らないよう完全に遮断されている。 アヴェンジャーの物言いから、マスターである梨花の行動を制限するつもりなのかと梨花は察した。 「待って、私にも都合が……」 「黙れ!!!!!」 会話のとっかかりを見つけようとする梨花の顔に、女の細腕が迫る。 通常ならビンタと呼ばれるであろうその動作は、梨花が開いた下顎をたやすく引き千切って壁に叩きつけた。 顔の一部を失い、激痛に声すら出せずもがき回る梨花をベッドに放り投げて、アヴェンジャーは淡々と言葉を継ぐ。 「痛むか? だが私の痛みはそんなものではなかった。我々は戦争をする為にここにいるはずだろう。 今後は聖杯戦争に勝る"都合"があるなどと解釈できる言葉や考えは謹んだほうがいい」 「だからっていきなりぶつなんて……!?」 梨花が反射的に口答えしてから、言葉を発せた事に仰天する。 手をやると、そこには完全な状態を取り戻している自分の顔があった。 幻覚を見せられていたわけではない。数秒前まで自分の下顎だった肉片は、今も壁にへばり付いているではないか。 「一体何が……!?」 「お前は私の血によって『鬼』となったのだ。どんな傷もたちどころに完治するが、日光を浴びれば身体は滅びる。窓を塞いだ理由は分かったな?」 「な、何を勝手な事を……いつの間に!? まさか寝ている間にやったの!?」 「簡単に死なれては困るのでな。私の決定した事に何か不服でもあるのか?」 梨花はここに来てようやく、今までろくなコミュニケーションを取っていなかった自分のサーヴァントの危険性に気付きはじめていた。 相手が歩み寄ろうとするマスターを半ば無視していたのには気付いていたが、聖杯戦争のパートナーとしての強さに目がくらんでいたのかもしれない。 鬼という言葉に雛見沢の伝承を思い出す。……とにかく、冷静に話を聞こうと梨花は意を決した。 内容はともかく、あちらから初めてアプローチがあったのだ。 「その……『鬼』になった私に、あなたは何を望んでいるの? 一緒に戦えってこと?」 「お前には『鬼』としての才能はまるでない。異能の鬼にすらなれない矮小な存在だ。 私がお前に望むのは唯一つ。聖杯戦争が終わるまでこの拠点から一歩も外に出ない、それだけだ」 「それなら鬼にしなくってもそう言ってくれればいいじゃない!」 「お前には生き物を管理した経験がないようだな。枷もつけずに放し飼いをするのは愚かというもの」 言葉の端々に険がある。相手を対等に見ていると見せかけるつもりすらない、癇に障る声。 梨花は不快を通り越して恐怖さえ覚えながら、ベッドに力なく横たわる。 聖杯戦争をサーヴァントに依存していたのは確かだ。 だが、望まず巻き込まれた戦いで味方から未来を奪われる道理があるか? こんな身体にされては、もう人間としてまともな生は望めない。 ようやくその認識が追いついてきて、梨花は目に涙を滲ませる。 うーっ、と押し殺した声で唸る梨花に、アヴェンジャーは淡々と語りかける。 「界聖杯における仮初めの生活にまだ未練があるようだな」 「……アイドルの事を言ってるの? そこまで私の気持ちが分かるなら、こんな……」 「お前が聖杯に望むのは偶像になることではないだろう。承認欲求を満たしたいならば、 機材を通販で取り寄せてYouTuberにでもなるがいい。顔出しをしなければ認めてやろう」 疑似東京を見物して得た知識か、妙に俗っぽいアヴェンジャーの発言にイライラと頭を悩ませる梨花。 この横暴なサーヴァントだ、実際やると言い出したら逆鱗に触れてまた暴力を振るうような気がすると。 梨花は自分の懊悩を見透かしたように笑みを浮かべるアヴェンジャーに、更に言葉を返した。 「私だけの問題じゃないでしょう。エンジェルモートにも無理を言って辞めさせてもらって、事務所とも正式に契約してるのよ? NPCだから迷惑をかけていいなんて思えない。軽い気持ちで始めたのは確かだけど、だからって投げ出すつもりはないの」 「お前がそれらと縁を切っても、困る者はもう誰もいない」 「……?」 自分の労働者やアイドルとしての資質を軽侮されているのか、と梨花は訝しむ。 お前の代わりなどいくらでもいる、と……それは確かにそうだろうが、と考える彼女に、アヴェンジャーは事も無げに言い放った。 「私が何故お前と外界の縁を断とうとしているのか、理解していないのか? 敵勢力に万に一つもお前の情報が漏れないようにするためだ。その手は既に打ち終わっている」 「????……??」 「そこの壺の蓋を、どれでもいいから開けてみろ」 全く理解が及ばないまま、言われるままに梨花の足が進む。 部屋の中心に4つほど並んだ、蛇口の付いた巨大な壺。 見たこともない、脈打つ肉塊のような柄。その中には美味なる雫が湛えられているはずだ。 抵抗なく蓋を開けた梨花は、中を覗き込む。 「……え?」 部屋は僅かな灯りで照らされているだけだ。だから、見間違えたのだと思った。 まじまじと見つめて、そこにあるのが何かハッキリと理解した時、梨花は声にならない叫びを上げて後ずさっていた。 ドン、と背中をぶつけた何かに向き直る梨花。アヴェンジャーが何ら変わらぬ様子で見下していた。 「『鬼』は栄養源として摂る物が制限されるが、お前は更に特別な例だ。人間の血のみで存命できる。 今後は食事に気を回す必要はない。"あれ"だけを飲んで命を永らえるがいい」 「ひっ……ひい……あはは……」 腰を抜かしてこみ上げる笑いに身を任せる梨花は、自分のサーヴァントが人間種ではない事を……。 何より、人間の精神を持たない存在であることを芯から理解していた。 壺の中には、昨日から彼女の専属トレーナーになった女性が押し込まれていた。 奇妙な膜のような物に覆われたそれは、2~3人程の犠牲者の死体の結合体。 いかなる原理かそれぞれの心臓だけが動いていて、死体が生成した血を壺が絞り上げて蛇口から出す仕組みのようだ。 それが4つ。約10人……その数は、梨花が界聖杯で顔と名前を一致させる程度に親交を深めたNPCの数と同じ。 アヴェンジャーが梨花に付いて回っていたのは、このような事態を迎えた時の為に彼らの存在を把握する為だったのか? 梨花の口元から、先ほど啜った赤い液体……血が漏れる。 直後、うずくまった彼女は激しく咳き込んで両手を抑え、嘔吐物を撒き散らし始めた。 「昨夜の食事の吐き戻しか……」 アヴェンジャーは冷淡さを崩さず、胃の中を全て逆流させて倒れ伏す梨花に告げる。 「お前には必死さが足りなかった。現状の正確な理解もだ。全ての鬼は、私が死ねば消滅する。 お前も例外ではないのだ、古手梨花。他のマスターと違い、お前にとって聖杯戦争の敗北が意味するのは滅び。 もはや聖杯を得るしかなくなった事、しっかり性根に刻んだか?」 「聖杯で、人間に戻って……」 「『元の世界に帰り、沙都子と一緒に聖ルーチアで素敵な学園生活を送る』。そうだ、願いを叶えたければ私に従え」 梨花の目が見開かれる。いかなる手段か、思考を知られていると気付いたのだ。 逆らえない事を悟り、フラフラとベッドに向かって倒れ込む梨花。 悪夢から逃れるように眠りに逃避する梨花を一瞥して、アヴェンジャーは部屋から姿を消した。 ◇ 星の見えない曇った夜空を見上げながら、アヴェンジャー・鬼舞辻無惨は物思いに耽っていた。 己のマスターへの対応はひとまずこれでいいだろう、と。 無人の団地の一角に立つ無惨だが、その視界には東京各地に放った小型の鬼の見ている光景が映し出されている。 この能力はもともとは上弦の肆・鳴女の血鬼術である。 無惨の宝具の効果で再現しているのだが、その有効性は聖杯戦争においても冠絶していた。 「上弦の中では最も役立った半天狗。その数字を継いだ鳴女の血鬼術がこうも私の為の役に立つ。これも……」 言葉を切って、無惨は自分の生の終わりを思い出す。 一個体として限りなく不滅の存在に近付いていたはずの自分が、か細い思いを繋いだ人間たちに敗北した事実。 その結果を真摯に受け止め、無惨は人が繋いでいく思いこそが永遠である事を認めた。自分もその真理に従おうと考えた。 復讐者のクラスとして召喚された影響か、今の無惨は自分に対する復讐が成った後のメンタリティで存在している。 この英霊としては例外的に、アヴェンジャーである彼には自己が究極の生物になることへの執着が皆無なのだ。 彼が望むのは、自分が死の直前に抱いた願いが叶ったのかどうかを知ること。 竈門炭治郎という、自分を超える鬼の素質を持つ少年に託した願いが正しく継がれている事を確かめたいと思っている。 鬼舞辻無惨は死の間際、嘘偽りなく全力で炭治郎を生かす為に全ての力を注ぎ込んだ。自分の生存を度外視してそうしたのだ。 それが故、無惨が炭治郎に送り込んだ自身の細胞が得たであろう記憶は、彼の霊器には刻まれていない。 最も欲するものを得られない怒りの炎は、英霊と成った後も鬼舞辻無惨を焼き続けている。 「珠世の知識も上手く使えたな……宝具か、奇妙な感覚だ」 無惨の脳裏に、梨花を鬼化する直前の記憶が浮かぶ。 彼は目的を果たすため、己が取り込んだ異能の鬼、珠世の細胞と対話を試みたのだ。 ◇ 「久しぶりというべきか、珠世」 「……」 「どうした? 顔色が悪いようだが」 鬼舞辻無惨の精神世界。 脳細胞の最奥にて、美貌の女鬼・珠世と無惨は対峙していた。 珠世の形相は激憤と困惑に彩られており、目にしているものを理解したくないという思いで溢れていた。 ブツブツと呟く言葉は呪詛じみていて、無惨の死だけを望む勢いで吐き出し続けている。 「お前が英霊だと……星に認められ永遠に刻まれた存在だと……!」 「私が望んでそうなったわけではない。そんなことで恨まれても迷惑だ」 「お前に対する恨みはそこじゃあない! お前がまだ存在している事自体が……」 「この白髪を見ろ。お前の薬の効果だろう。死して尚、それはこうして功を奏している」 「……」 「英霊としての私の存在は、お前たちの勝利の証と考えろ。お前は今や私の一部、分からんはずがないだろう」 「黙れ!!!!!」 飄々とした無惨の態度に激昂する珠世。 その取り付く島もない様子を見ながら、無惨は深い溜息をついた。 「増やした脳を使って考えたのだがな。お前のしつこさは少々異常だぞ珠世」 「……!?」 「生前から何百年も私を恨み続け、私と共に英霊になってまでそれを続けるのかと聞いている」 「当たり前だ!!!」 「……まあ、いい。お前の怨念など取るに足りん。本題に入るとしよう」 心底うんざりした様子で一方的に口論を打ち切ると、無惨は珠世に知識の譲渡を要請した。 知識の活用法は、自分を召喚したマスターを珠世式の鬼にする為だと。 珠世は一も二もなく拒否する。内容もさることながら、無惨の頼みという時点で聞く理由はないと。 「 古手梨花の存在証明は、東京内から完全に消去してある。鬼にして緊急時に即死しないようにすると同時に、 ヤツが食事をする際の事も考慮しなければならない。霊体化できない古手梨花が鬼として食事をすれば 当然死体が残り、外から拠点に戻る際にも痕跡が残る。血だけで事足りるお前の鬼はこの状況では有用なのだ」 「何故わたしがお前の都合で力を貸さなければならない……! 聖杯戦争など知ったことか!」 「お前は私に、鬼となって自暴自棄になり、大勢の人間を殺した罪を償いたいと言っていたな。あれはやはり嘘っぱちの建前文句だったか」 「何だと……!?」 「 お前が協力しないなら、私自ら拠点に死体を運ぶ手間が増えるだけ。天災の犠牲者もその都度増える。 お前が協力するなら、既に殺してある古手梨花の知人の血だけで済むのだ。玉壺の血鬼術でその用意は済んでいる」 「くっ……詭弁を……!」 「認めるのか? 私を滅ぼそうとしたのは人類の為ではなく、己の恨みを晴らす為だけだったと。私はどちらでも構わないが」 「……」 珠世の目から血が噴出する。頬の肉を噛み切ったのか、口からもドブリと血がこぼれている。 極限の不本意を押し殺した感覚と共に、無惨の意識下に新たな鬼化血液の組成が流れ込んできた。 無惨は頷くと、もう用はないとばかりに一瞬で己の精神世界から姿を消した。 珠世の拳が、脳細胞の壁を渾身の力で殴りつけた。 ◇ 「私は変わったのか?」 回顧から復帰した無惨が、静かに目を開けて自問する。 生前の彼ならば、逃れ者の知識を借りて不完全な鬼を造るなどありえないことだ。 無論利点があるからそうしたのだし、珠世の部下の持っていた特性で不要な点は取り除いている。 今の梨花は血だけを飲んで生きる呪いを外された鬼ではあるが、通常の鬼と同じく無惨に思考を読まれ、位置を把握されるのだ。 それでも本来の無惨ならこんな手間はかけなかった。自分に手傷を負わせる強敵の存在を認識していたとしても。 そもそも完全な後継者である炭治郎がいるのだ。 かつて増やしたくもないと言い捨てた、不出来な同胞を作り出す事自体が無惨に怒りを覚えさせていた。 「……変化を嫌う事に変わりはない。サーヴァントとして召喚された不具合か。不快だな」 それでも、無惨の願いに対する執着は確かなものだった。 「炭治郎。私の思いを連れたお前は、どこへ進んだのだ? 何をしたのだ? この空の続く場所にいれば話は早いのだがな」 しかし、不滅の存在となったであろう鬼の王が、死後に至る英霊になっているとは考えにくいと無惨は思考する。 「信じているぞ、炭治郎。私の思いを継いだお前を……」 無惨は呟くと、夜の闇に消えていく。 悪鬼が望む真実が存在するのかどうか。それをまだ、彼だけが知らない。 【クラス】 アヴェンジャー 【真名】 鬼舞辻無惨@鬼滅の刃 【ステータス】 筋力A+ 耐久A++ 敏捷A++ 魔力A++ 幸運B 宝具D 【属性】 混沌・悪 【クラススキル】 復讐者:A++ 復讐者として、人の恨みと怨念を一身に集める在り方がスキルになったもの。 アヴェンジャーは千年に渡る生の中で絶大な総量の恨みを買っており、無数の虎の尾を踏み、龍の逆鱗に触れていると称される。 アヴェンジャー自身は向けられる怨念を異常者の逆恨みと認識しているため、それらに対し正当な怒りである激情を振るう。 それ故に通常の復讐者よりも効率よく向けられる悪意を自らの力に変えることができる。 忘却補正:B 人は忘れる生き物だが、鬼であるアヴェンジャーは決して忘れない。 一度受けた屈辱は永遠に引きずり続ける。 自己回復(魔力):B 復讐が満たされるまで、魔力が延々と湧き続ける。 保有スキルと併せて、無尽蔵の持久力を見せる。 【保有スキル】 超速再生:A- 鬼としての再生能力、その極点。耐久値に+の補正を与える。 本来ならばいかなるダメージも瞬時に再生し、特効攻撃ですら僅かな時間しか稼げない。 真性の日光を浴びた時のみ、例外として莫大なスリップダメージを受ける。 鬼滅の毒スキルの効果によって常に細胞が破壊されており、 このスキルで相殺する事で補填している為、戦闘中の再生速度は落ちている。 鬼種の魔:A 鬼の異能および魔性を表すスキル。鬼やその混血以外は取得できない。 天性の魔、怪力、カリスマ、魔力放出等との混合スキル。 犇めく髄腑:A- 己の肉体を完全に掌握するスキル。アヴェンジャーは体内に7つの心臓と5つの脳を持つ。 それらを含めた体内の全細胞を任意で動かすことも可能であり、肉体を千八百に分割しての逃走すら実現する。 生前に取り込んだ異能の鬼の細胞を霊器にも引き継いでおり、精神世界での対話が可能。 心臓は通常のサーヴァントと同じく魔力を生み出し、魔力値に強力な補正を与える。 脳は擬似的な並列思考を可能とし、どれだけ頭に血が登っていても生存する為の手段について判断を誤る事はない。 鬼滅の毒スキルの効果により、総体を分裂する事は出来なくなっている。 完全変態:C 外見を完全に変貌させることができる。 サーヴァントとしての気配を消すことも出来るが、戦闘時には効果を発揮しない。 鬼滅の毒:EX アヴェンジャーの死の遠因となった毒。自らの行為が生み出した者達が造り上げた切り札。 戦闘を開始した瞬間から以下の効果が発揮され始める。このスキルはいかなる手段・状況においても解除不能。 戦闘開始から5分経過:筋力・耐久・敏捷値が1ランクダウン。鬼種の魔スキルによる各種補正を無効化する。 (影響後のステータス:筋力B 耐久B+ 敏捷B+ 魔力A++ 幸運B 宝具D) 戦闘開始から10分経過:耐久・敏捷・魔力が1ランクダウン。犇めく髄腑スキルによる魔力値補正を無効化する。 (影響後のステータス:筋力B 耐久C+ 敏捷C+ 魔力B+ 幸運B 宝具D) 戦闘開始から15分経過:敏捷値を除く全ステータスが1ランクダウン。超速再生スキルによる耐久値補正を無効化する。 追い詰められたアヴェンジャーは、敏捷値に強力なプラス補正を発生させる。 (影響後のステータス:筋力C 耐久D 敏捷C+++ 魔力C+ 幸運C 宝具D) 【Weapon】 「触腕」 三種に分類される、肉体を変化させて形成した武器。 ①背中から出た細い管。九本あり、変幻自在の軌道で敵を襲う。 ②太腿から出た細い管。両足に四本ずつあり、極めて高速で死角からの攻撃に適する。 ③両腕。伸び縮みが著しく、通常の拳打の間合いから10m程までの広い範囲を攻撃できる。 多数付随している口が周辺の空気を吸い、相手の体勢を崩したり攻撃の規模を増大させたりする。 「衝撃波」 胴体に形成された口腔が強烈な衝撃波を放つ。 血鬼術の一種であり、受ければ全身に麻痺効果が発生する。 【宝具】 『私も受け継ぎ、託すとしよう』 ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:自身 死の間際、自らが求めた不死ではなく人が受け継ぎ託してきた思いこそが 永遠であり不滅であるというアヴェンジャーの悟りが宝具となったもの。 血を分けた上弦の鬼6体(黒死牟、童磨、猗窩座、鳴女、玉壺、獪岳)。 そして手ずから取り込んだ逃れ者の鬼種、珠世の血鬼術の一部を再現する事が出来る。それ以外の効果はない。 黒死牟=刀術を土台とした戦闘特化能力。童磨=温度低下を主とする戦闘特化能力。猗窩座=拳術を土台とした戦闘特化能力。 鳴女=視覚を共有する目玉型の鬼を造り出し使役する。玉壺=悪趣味な芸術品を造る。獪岳=超劣化黒死牟。珠世=幻術。 強力な能力を持つ鬼たちではあるが、アヴェンジャーは自分の腕を振り回したほうが 圧倒的に強いと確信しているため、戦闘においてそれらの能力を使うことはない。 余談だが上記の効果を見ても分かるように、アヴェンジャーは思いを託すという行為を何も理解してはいない。 『不変』を何よりも重視する彼は、人から人に思いが継がれる際に必ず発生する齟齬や解釈の差異による変化を許容しない。 その根底にはアヴェンジャーの昆虫じみた精神による、他者への共感能力の決定的な欠如がある。 彼の身勝手で押し付けじみた思いは、誰にも継がれる事はない。 【人物背景】 千年に渡り鬼種を生み出し続け、人の世に恐怖と混乱を撒き散らした存在。 最期は踏みにじってきた者達が組織した鬼殺隊に討伐され、日光に焼かれて滅びた。 自分が敗北した事実を受け入れ、その奇跡に感じ入った彼は討伐者の一人に力と命を託す。 一切の稚気なく真に全てを託したため、死して英霊となった彼には少年へ送り込んだ自らの細胞の記憶はない。 英霊となった今でも彼は、鬼狩りの殲滅と夜だけでなく朝も昼をも支配する鬼の王の君臨を信じ続けている。 【サーヴァントとしての願い】 自分の託した思いをとある少年が受け継いだのかを確かめる。意に沿わぬ結果の場合は、その事実を聖杯の力で捻じ曲げる。 【方針】 自分の能力への自信から、見つけた主従に片っ端から襲いかかる戦法を取っていた。既に六組を撃破済。 マスターからは敵マスターは殺さずに済むなら見逃してほしいと打診されていたが、無視して全て殺害・捕食している。 とあるサーヴァントに思わぬ苦戦を強いられ、手傷を追ったことから慎重策に転針。 当面は偵知を進め、序盤のような無軌道は避ける予定。 【関連キャラ】 古手梨花 道具。自分に都合の悪い願いを叶えられては困るので、聖杯戦争の勝利が確定すれば始末する予定。 竈門炭治郎 最も優れた存在。自分の後継者であり究極生物・鬼の王を名乗るに相応しい子供。 炭治郎以外の鬼 何故炭治郎に出来たことがお前達には出来なかったのだ?役立たず共が!!! 【マスター】 古手梨花@ひぐらしのなく頃に 【マスターとしての願い】 人間に戻り、元の世界に帰り、沙都子と共に聖ルーチア学園でハイソな生活を送る。 【Weapon】 「血壺」 無惨が玉壺の血鬼術で作った梨花用の食料タンク(4個)。 梨花が界聖杯で親しく付き合っていたNPCの死体が詰められており、一つの壺につき2~3人の死体が結合されて押し込められている。 犠牲者10名の内訳は エンジェルモート(梨花のロールに割り振られたバイト先)の店長、その同僚の少女3人、店舗スタッフ2人、アイドル事務所のスカウトマン、マネージャー兼トレーナーの女性、スタッフ2名。 余談だが無惨は犠牲者を拉致する際に梨花と直接交友があった彼らだけでなく、その関係者も皆殺しにしている。 【能力・技能】 「鬼化」 無惨により鬼にされている。 身体能力の向上と高い再生能力を持つが、異能の鬼以上に成長する余地はないと無惨には見立てられている。 珠世の技術を流用して血だけで生きられる鬼として完成しているが、無惨に思考を読まれるのは通常の鬼と同一。 珠世の細胞をも混ぜて鬼化している為、無惨が設定した条件を満たすと口封じに殺される特性は機能していない。(無惨は覚知している) 【人物背景】 昭和58年の雛見沢で惨劇のループに巻き込まれ、100年分の地獄を経験した少女。 仲間たちに相談し、大人たちに助けられ、自分の意思で運命を変える奇跡のような世界でそのループを脱する。 以後は平和な暮らしの中で友人たちとのかけがえのない時間を過ごし、未来に思いを馳せていた。 しかしある日、トラックの事故に巻き込まれそうになり行方不明に。 雛見沢から姿を消した彼女は界聖杯に招かれ、新たな受難の日々を送っている。 【方針】 無惨の言う通りにする。 【関連キャラ】 鬼舞辻無惨 怖い・嫌い。早く縁を切りたい。 北条沙都子 一番の親友。ずっと一緒にいたい。 羽入 肝心な時にいないのは本当に困る。