約 2,292,133 件
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/3904.html
強殖装甲ガイバーから0号ガイバーを召喚 規格外品0号-01 第一話「DARK HERO」 規格外品0号-02 第二話「Out Of Control」 規格外品0号-03 第三話「Waiting For...」
https://w.atwiki.jp/hijinrui/pages/378.html
【作品名】バキシリーズ 【ジャンル】格闘とんち漫画 【名前】超規格外巨象 【属性】超規格外 【大きさ】体高が20mぐらいあり足の裏の直径が2mを越えてる象 一日に約21トンの食料を食べるので体重はかなりある 【攻撃力】踏み潰しで軍用ジープをぺしゃんこにして鼻でも軍用ジープを軽くなぎ払える 武装した軍隊がなすすべもなく壊滅 【防御力】大きさ相応の象並みか、勇次郎のパンチで足を破壊される程度 【素早さ】軍用ジープよりは機動力、素早さともにあるだろう、殺す気でかかってきた軍隊が一発も弾を使うことなく壊滅 歩兵もかなりやられてたので普通の人では攻撃をよけられないだろう 【特殊能力】なぜかこんなになるまで放置されてた 【長所】でかい 【短所】それだけ 参考 【名前】範馬勇次郎 【属性】地上最強の生物 【大きさ】推定190cm120kg以上 【攻撃力】・厚さ数十cmの金属の扉を叩き壊す。 突きでコンクリの地面に10m以上の亀裂を入れる。 軽い回し蹴りで地下闘技場の頑強なコンクリートの廊下が切断されてずれる。 2200t以上の重さを持ち戦車を一撃で踏みつぶすの超規格外巨象を一方的にボコる。 vol.3 389 :格無しさん:2013/08/31(土) 19 13 25.70 ID ph10syag 超規格外巨象考察 軍隊に銃を使わす暇もなくスピードが凄い。 ~○変な怪獣 体当たり勝ち ×かまきり星人 UFO突撃負け ×ティアマト こんなのに突っ込んでいったら逆に喰われる ×おーでぃーおー 咬みつき負け かまきり星人with宇宙船>超規格外巨象>変な怪獣
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/3905.html
前ページ次ページ規格外品0号 第一話「DARK HERO」 ――鈍い音を立てて、青年の体が地面に叩きつけられた。 自分は何をやっているのだろう。 そんな思考が脳裏を掠めた。 周囲に群がる観衆の中に、桃色と黒色の髪を見つけていなければ、 きっと回答を見出すことすらできなかったに違いない。 鋼の巨人に何度も殴られた身体が軋み、悲鳴を上げた。 その悉くを完全に無視し、青年は身を起こす。 負けられない戦いがあるのだ。 ゆっくりと拳を握り締める。 彼は使い魔だった。 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールが召還した使い魔。 名前は無い。元より、そういった物を与えられた記憶がない。 ただボンヤリと「0号」と呼ばれていたような気がする。 なのでそう名乗ると、何故か周囲の人々は一斉に囃し立てた。 『ゼロのルイズがゼロを召還した』と。 「……まだ立ち向かう気かい? 諦めが悪いなあ、君は」 唐突に声をかけられ、記憶を振り返っていた彼は一瞬戸惑った。 ワルキューレなる巨人に守られた少年、ギーシュが話しかけてきたのだと気付く。 「しかし幾ら決闘とはいえ、こうも一方的になると些か興ざめだね……」 そう、決闘だ。 その事実を再認識する。 事の始まりは――殺しあうような問題でもなかった筈だが。 ああ、いや、目前の貴族にとってはそうなのだろうか? 彼には良くわからなかった。 そもそも、彼にわかる事など、この世界にどれ程あるだろう。 魔法。 貴族。 学園。 二つの月。 どれもこれも、かつての彼とは全く無縁の存在だ。 ただ……それでも、理解できた事だって、ある。 発端となったのは、今も観衆に紛れて此方を見ている黒髪の娘だ。 ギーシュが彼女を叱り付けている場面に出くわし、彼が割って入った。 あまり難しいことはわからないが、少なくとも真っ当な叱責には見えなかったのだ。 そう、あれは力を持つものによる蹂躙――暴虐だ。 彼もかつて経験したことのある、忌むべき行為。 許せなかった。 それが彼の理解できた、数少ない事象の一つ。 決闘を受ける気になった、理由である。 「……ほら、受け取りたまえ」 そんな事をボンヤリと考えていると、彼の目前に何かが突き立てられていた。 ――武器だ。 細身の剣。斬るよりは突き刺すことを目的とした形状。 情けのつもりだろうか。だとすれば笑ってしまう。 鉄の塊に対して『突き刺せ』とは。 「魔法の使えない平民が、貴族と戦うために鍛え上げた道具さ。 さあ、剣を握ると良い、使い魔君」 彼はギーシュの言葉に従い、その剣を掴む。 そして、刀身の半ばから真っ二つにへし折って見せた。 「…………ッ!」 いくら社会経験の少ない貴族の子息とはいえ、その意図は紛れも無く理解できたろう。 ギリィッと歯軋りをしたギーシュは、口の端から搾り出すようにして罵り声をあげる。 「この……ッ! 出来損ないの、規格外め…ッ!」 ――規格外? 「ああ、そうだとも! 魔法の使えない“ゼロ”に呼び出された使い魔! それも動物ですらない平民だ。 君は紛れも無い規格外の失敗だともッ!!」 桃色の髪の娘が、びくりと肩を震わせるのが遠目にも見えた。 今のは彼への罵倒でありながら、しかしルイズの心にも深く突き刺さったのだ。 或いは自分がもっと優秀なメイジであったなら、彼もこのような目には合わずに済んだかもしれない。 だが。 彼にとっては、そんな罵倒は全く意味を成さなかった。 ――規格外。 その言葉が頭の中で響く。 そう。 そうだ。 何故忘れていたのだろう。否、忘れさせられたのだ。 彼の名前。 0号ではない。 違う呼び名があった。 ――ギーシュは気付かない。 彼の口元が歪に歪んだ事に。 ――0号が、高らかに己の名を叫ぶ。 「ガイバァアァアァァァアァァ……ッ!!」 空間が歪み、そして『ソレ』が現れた。 「……なによ、アレ……ッ!」 ルイズが声を上げた。 それは鎧だった。 大きく後方へと張り出した角。 目の部分は鏡のような細工が施されている。 鎧の隙間には黒い皮膚が覗き、 また胸部はひときわ分厚い装甲で覆われていた。 ただの装飾と言いきってしまうことのできない、腕の突起。 そして何よりも異彩を放つのは、全身に埋め込まれた金属球。 奇妙な意匠の全身鎧。 否。そうではない。 0号を内部に取り込む仕草、かすかな脈動。 そう、あれは紛れもなく――生きている。 「先住魔法だ……! こいつ先住魔法を使ったぞッ!」 理解できない事態に、野次馬気分で見物していた生徒達が悲鳴をあげる。 無理も無い。彼らにとってエルフ――先住魔法の使い手とは、恐怖と同意だ。 そして杖も無しに虚空から鎧を呼び出したこの使い魔は、紛れも無く先住魔術の使い手……ッ! 怯え、竦み、或いは既に逃げ出し、混乱に陥った生徒達の中にあって尚、 辛うじて平静を――感情を表に出さずに――済んだのは、たったの数名。 己の使い魔の力を見極めんとするルイズ。 そして同様に彼女の使い魔を見に来たキュルケ。 それに付き合ったタバサ。 そして誰であろう、ギーシュ・ド・グラモン。その人だった。 「……ッ! よ、よろしい……成程、これならば――僕の剣は必要なかっただろうね。 さあきたまえ、わ、ワルキューレの力を見せてやろう……!」 虚勢。 紛れも無い虚勢。 だが、彼もまた貴族なのだ。 軽薄であり、女たらしであり、情けなく、経験不足であっても。 逃げることだけは、しなかった。 0号が奔る。 ワルキューレが迎え撃つ。 鉄の女神達は拳で攻撃していた先ほどまでとは違い、錬金で生み出された武具を手にしていた。 それに呼応するかのように0号の腕の突起が伸び、周囲にブゥンという羽音のような音が響き出す。 ――剣だ。 「受け止めろ、ワルキューレ!」 ギーシュの判断は的確であった。 惜しむらくは、彼が高周波という概念を知らなかったこと。 超高速で振動する0号の刃は此の世に断ち切れぬものが存在しない。 ワルキューレの剣に食い込み、その分子接合を切断。 そのまま武具ごと女神の胴体を斬って捨てる。 「……ッ! ならば――弓だッ!」 接近戦に持ち込まれては不味い。 咄嗟に距離をとった二体目のワルキューレが、その手に持った弓に、巨大な矢をつがえる。 無論、人に対して使うような代物ではない。“決闘ごっこ”で使う気も、勿論無かった。 だが、ダメだ。 あの0号――あの規格外品に手加減をしては、ダメだ! 鋼の糸が弾ける音がして、凄まじい速度で矢が放たれる。 だが0号は動じない。 まるで睨むことで矢を止められるとでも言うように、その攻撃へと視線を向け―― 閃光が奔った。 次の瞬間、鉄矢は空中で溶解する。 さらに、その延長線上にいたワルキューレが頭部に大穴をあけられ、溶けおちた。 「……なッ!」 有り得ない。 まだ辛うじて、この戦いを見物できていた者達の誰もが言葉を失った。 いくら先住魔法と言えど、あんな代物は見たことも聞いたことがない! 頭部の金属球から熱線―そう表現するよりあるまい!―を放った0号。 しかし、その前には未だ数体のワルキューレが立ちはだかる。 1対1で勝てないのならば、数で攻める。当然の帰結であった。 だが――……やはり0号に躊躇う様子は無い。 「……………………ッ」 キィィィィィィィィィxン、という酷く甲高い、耳に障る音が響きだす。 「な、なによこの音……ッ!」 「う、うるさい……!」 「………」 ルイズ、キュルケ、タバサのみならず、ギーシュすら耳を押さえて蹲る。 そして――異変が起きたのは、この時だった。 0号の前に立ちはだかっていたワルキューレの身体が震えだしたかと思うと……。 ――ピシリ。 一気に全身にひび割れが生まれ、そして――崩れ落ちたのだ。 誰の目、或いは耳にも明らかだった。 信じることはできなかったが、事実は事実である。 この0号と名乗った使い魔の、今の音が、ワルキューレを崩壊に導いた。 否、それだけではない。 0号はたった一人で、鋼鉄の女神を全滅せしめたのだ。 「ま…………まい、ったよ」 感情の無い鏡のような目で睨みつけられ、息も絶え絶え、ギーシュは敗北を認めた。 ――そう、確かにギーシュ・ド・グラモンの言葉は正しかったのだ。 ゼロのルイズは、紛れも無く。 『規格外品』を召還したのだから。 前ページ次ページ規格外品0号
https://w.atwiki.jp/issa/
新しいタイプのパソコンがお気に入りです パソコンがあれば今は何でもできる時代なのかもしれません。 我が家にはたった1台だけですが、買って1年足らずの新しいパソコンがあります。 このパソコンにしてからパソコンを使うのが楽しみになりました。 昔の古いタイプのパソコンとは比べ物にならない使いやすさが気に入っています。 やっぱり新しい物っていいです。 古いものを否定するつもりはありませんが、新しいものは初心者でも使いやすい工夫がされていますし、画面も見やすいので老眼の私にはありがたいのです。 http //www.saifusale777.info/
https://w.atwiki.jp/kskani/pages/184.html
規格外品と規格外生命体達 ◆321goTfE72 ガイバーⅠこと深町晶は殖装し走り出してからまずは西の砂丘に向かった。 地図で確認した限り、砂丘はそれなりの広さがある。 加えて今は深夜だ。砂漠ほどではないにせよ夜はそれなりに冷えるだろう。 もし子供がここに一人で放り出されたら、と考えると向かわずにはいられなくなった。 程なくして砂丘に到着し、時間をかけてくまなく人影を捜したが 幸運にも…といっていいのだろう、ともかく誰もいなかった。 とりあえず砂の上に腰を下ろしデイパックから再び地図を取り出す。 地図とにらめっこしながら博物館方向に行くかレストラン方向に行くか、 はたまた森を駆けガイバーの聴力をもってして人を捜すか思案しつつ周囲を見渡したときだった。 砂丘の南には大きい、とても大きい海が広がっていた。 島国である日本育ちの晶にとっては海の彼方に見える水平線も別段珍しいわけもなく、 月明かりのみが照らす闇の群体のようなそれを見るのも初めてではなかった。 晶の脳裏に浮かんだのはそんな感傷的なことではなく、とある疑問であった。 地図には砂丘のほんの少し南下したところまでしか示されてないが 彼の目の前には雄大な海が横たわっている。 空の黒と海の黒の境界線がはっきり見えるほどに見通しはいい。 おそらく数十キロに渡って見える限りでは何もない。 だが、何もないこと自体は問題ではない。 地図の外の領域が目の前に広がっていることが重要なのだ。 「……行ってみるか?」 自問してみたが答えは決まっている。 やらずに後悔するぐらいならやって後悔しよう。 砂を巻き上げ空中に飛び出し、ガイバーⅠは南へ、地図の外へと飛行していった。 ◆ 夜の海風を切り、空を突き進む晶。 ガイバーとして空を飛んだ経験が一度や二度ではない彼が ふとした違和感に気付くのにはそう時間はかからなかった。 (いつもより、飛行速度が遅いな…重力制御球の調子がおかしいのか? これもクロノスの仕業なのか?) ガイバーは腰部についている重力制御球を使用することにより飛行するのだが いつもと比べて速度も安定感も欠けていた。 自身のスペックが発揮できないことに対し一抹の不安を覚えながら 砂丘のほんの少し南下したところまで来たときだった。 『警告。深町晶の指定範囲外地域への侵入を確認。 一分以内に指定地域への退避が確認されない場合、規則違反の罰則が下る。 繰り返す。警告。深町晶の―――』 突如、事務的な少女の声が晶の耳に入ってきた。 「なっ…!?」 慌てて前後上下左右に目を遣るが誰もいない。 この声は、そう。最初に草壁タツオという男性の傍らにいた 中学生か高校生あたりの年齢の…確か長門有希という少女のものだ。 進行役の声、そう思い至った瞬間に声の出所に見当がついた。 「首輪かっ…!?」 殖装しているので首輪を触ることは出来ないが耳の真下から声が聞こえてくる。 首輪から声が発せられている、これで十中八九間違いないだろう。 『―――侵入を確認。 四十六秒以内に指定地域への退避が確認されない場合、規則違反の罰則が下る。 繰り返す。警告―――』 警告音が途切れた。晶が少し後退したのだ。 『退避確認』 無機質な声が一言だけ告げ、辺りは静まった。 同時に全身の力が抜けるような感覚が晶を襲い、ため息が漏れる。 (一瞬焦ったけど、試してみてよかった。 禁止エリアへの侵入が首輪発動の条件だと言っていたから予想はしていたけど…) やはり、島の外への逃亡は不可能のようだ。 空を飛べる自分が何の対処もなくこの殺し合いに呼ばれている時点で当然の措置だろう。 (でも、"罰則"か…なぜ"溶ける"と明言しないんだ? もしかしたらあのカヲルという男性のように"溶ける"以外の可能性も…) もし、原理不明の"溶ける"という現象以外ならばガイバーの力をもってして 打ち破ることができる可能性も――― (それは考えすぎ、いや楽観視しすぎか。 どちらにせよ、一分の猶予があると分かっただけでも収穫だ) 外周エリアでの戦闘になった場合、一分間だけならば地図の外の領域に侵入できる、 水中での移動もおそらく問題ないであろうガイバーにとって戦術の幅が広がる情報だ。 「…これ以上は調べられることはないな。 こうしている間にも誰かが危機に晒されているかもしれない、急いで戻ろう」 空を蹴るように、ガイバーⅠは陸へと戻って行った。 ◆ 満身創痍、瀕死、ボロボロ、死に損ない…などなど。 そのうちのどれを言われても見りゃ分かるわ、というぐらいにフラフラな参加者がいた。 スエゾーである。 オメガマンとの死闘に辛くも勝利したはいいものの、 オメガ血煙り牙で負ったダメージは深刻だった。 東に見えた人影に合流しようかとも思ったが彼には追いつくだけの体力は残されておらず とにかく先程の場所から逃げることだけを考え方角すら考えず必死に移動していた。 (どうにか結構離れることはできたけど…アカン、もう歩けへん…) 残り少ない体力とガッツを振り絞って歩いていたが さすがの彼でももう限界だ。意識を繋ぎとめておくのがやっと。 そのやっとすらもそろそろ困難になってきた。 近くにあった茂みの中で倒れるように横になる。倒れたと言ったほうが正しいか。 (ちょっと寝ないともたんわ…茂みの中ならそう簡単に他のヤツにも見つからんやろうし 体力とガッツの回復するほんのちょっとの間だけ…) ガサガサ。 茂みが掻き分けられ、ぬっと顔が出てきた。 隠れて十秒で発見とか空気読め、とツッコミを入れたいところだったがそんな余力はない。 一瞬デュラハンかとも思ったが違う。言えることは、正直怖い顔だったということだ。 こりゃアカン、どう見てもワルモンや。 そう思ってしまい気が抜けたのか、視界が暗くなっていく。 「ホリィ、ゲンキ…悪いけど俺はここまでかもしれへんな…」 それだけ言い残し、スエゾーは意識を手放した。 ◆ ワルモン扱いされたなどとは露知らず、晶は倒れたスケゾーを観察していた。 ガイバーの聴力は常人のそれをはるかに凌ぐ。 普段より鈍っているように感じたが、茂みの中で何かが動く音をキャッチし、 近寄った結果発見したのは見たこともない生物。 「これは…獣化兵…なのか?」 今まで晶が戦った獣化兵は成人の大きさを上回るような相手ばかりだったが この生物はそれほどの大きさではない。 (こいつは…もしかして俺の知らない新たな獣化兵…か?) そうだとすれば、倒すことに躊躇はない。 人語を発していたということは晶の父のように操られているということではないのだろう。 ならば――― ガイバーの腕の突起が光る剣へと変化した。 高周波で振動することにより対象の分子結合を弱めどんなものでも斬るガイバーの武装である。 高周波ソードを振り下ろす、それだけでこの獣化兵を倒すことは出来るだろう。 だが、何かが引っかかってそれができなかった。 『ホリィ、ゲンキ…悪いけど俺はここまでかもしれへんな…』 「…お前にも、仲間がいるのか…」 ホリィ、ゲンキという名前は見覚えがある。このゲームの参加者だ。 ゲンキという参加者は佐倉という苗字からしてもおそらく日本人だろう。 (もしかしたら…こいつは、村上さんのようにクロノスによって調製されながらも クロノスに反抗しゲンキとホリィという人を守っていたのかもしれない) 推測でしかない。 実はゲンキという人もクロノスでの仲間である可能性もある。 しかしそんな可能性に思い至ってしまった晶が取れる行動はただ一つ。 「……確認してからでも倒すのは遅くはないよな」 自分自身に言い聞かせるようにしてその生物の傍らにしゃがみデイパックを開く。 まだ晶も自身の支給品を確認してなかったため治療に使えそうなものがないか探しているのだ。 倒れている生物が持っていたデイパックを漁るのは後回しだ、 そもそも治療道具があるならとっくに使っているだろう。 デイパックの中身を一つずつ取り出しては地面に並べていく。 地図にランタン、あれやこれや…基本支給品がどしどし置かれていく。 それを繰り返しデイパックの中身を確認していると、とあるものが出てきた。 「これは……金属バット?」 まず見つかったのはえらくボッコボコな金属バット。 『SOS団が草野球で使ったホーミングバット』と紙が一緒に入っていた。 とりあえず怪我の治療には間違っても使い道はなさそうだ。 次を探す。 続いて見つかったものは。 「これは…SDカード?」 続いて見つかったのは携帯電話やパソコン等で使用する記憶媒体、SDカード。 どう見てもこれ自体は戦闘などで役に立つとは思えない。 何か重要なデータが入っているのだろうか? だが、このSDカードもクロノスが用意したアイテムということを考えると 何かしらのロクでもない仕掛けが施されていると覚悟しておいたほうがいい。 ていうか今探しているのは治療に使えるアイテムだ、これに関しての考察は今は捨て置く。 「今度こそ……なんだこれは…?」 最後に取り出した支給品と思われる物体は…白いもふもふしたモノだった。 うさぎの頭に足と小さい尻尾を取り付けたような感じだ。 時と場所を選べば、頬ずりしたくなるような可愛さである、が。 「まさか…ぬいぐるみ…?」 確かに可愛らしくて癒されるが心のキズを癒して欲しいわけではない。 そもそも気絶していてはそっちすら癒すことが出来ないではないか。 手のひらで横になったままのそのぬいぐるみを観察していると UFOキャッチャーの景品のように尻尾付近にタグがついているのに気付き そちらに目を遣る。 「『小トトロ。所有者の半径20m以内なら自立行動可能』…だって? 自立行動って…こいつ、まさか生き物なのか!?」 たぶん必死にぬいぐるみのフリをしているのだろう。 同様にぬいぐるみのフリをしていたどこかの魔女の黒猫が犬を前にしたときのように 滝のように汗を流していた。できるだけ息もしていない。 多分、晶が舐めれば全身を引きつらせて硬直してくれる。 それは置いておいて、この小動物の"小トトロ"という名前。 トトロというフレーズにも晶は聞き覚えがあった。 参加者名簿にあった"トトロ"。つまり、こいつはその参加者の関係者なのだろう。 そういえば、最初に喚ばれたところにいた猫の獣化兵っぽい奴に姿形は似ている。 あいつがトトロなのだろうか? 「お前、トトロっていうのを知っているか?」 水を噴出すぬいぐるみと化していた手の上の物体の目が動き、こちらを見た。 そして小さく頷いた…ように感じた。 「お前やそのトトロという奴ははクロノスの獣化兵なのか?」 その質問に対しては横たわったままぱちぱちと瞬きをするだけ。 頭上に『?』が浮かんでいる…ように見える。 「お前はトトロの試作体か何かか?」 その質問に対しては引き続き瞬きのみ。 頭上に『?』が浮かんでいる…っぽい。 「じゃあ、家族か仲間…とかか?」 その質問に対しては小さく頷いた…のかもしれない。 「クロノスめ……兄弟姉妹を殺し合いに放り込むだけでは飽き足らず、 こんな可愛い生き物を物扱いして支給した上に、この子の身内をも殺し合いに…!」 クロノスの魔の手が伸び、傷ついているのは人間だけではない。 そう理解した晶はクロノスへの憎悪を更に燃え滾らせた。 「こうしちゃいられない、早くこのゲームを破壊しクロノスの野望を阻止しないと!」 心意気を新たにし支給品を素早くデイパックの中へと片付け、 最後に小トトロとやらもデイパックの中に入れようとする。 が、クロノスのように物扱いするようで癪なので彼(?)には肩に乗っかってもらうことにした。 荷物を片付け終え、デイパックを肩にかけ立ち上がる。 そして走る出そうとしたところでようやく忘れていることに気付いた。 目の前で気絶している生物のことを。 「…危うく置いていくところだった… とりあえずこいつも安全なところまで運ぶか…気がついてから事情を聞いてみよう」 左肩にはデイパック、右肩に小トトロを乗せスエゾーをお姫様だっこ。 不気味な生物を正体不明な生物が抱え、その肩に愛らしい生物が乗っている光景は シュールであるとしか言いようがなかった。 「小トトロ、少し走るぞ。しっかりつかまってろ!」 その声に反応し肩にひしっとしがみつく姿はもふもふしたくなる衝動を人々に与える。 対して、腕の中の生物は不気味で息が臭く、放り投げたくなる衝動を人々に与える。 しかし晶にそんなことは関係ない。 ガイバーは再び走り出す。クロノスを打ち破り守れる全てを守るために。 【I-06 森/一日目・明け方】 【深町晶@強殖装甲ガイバー】 【状態】 健康 【持ち物】 ホーミングモードの鉄バット@涼宮ハルヒの憂鬱、デイパック(支給品一式入り) SDカード@現実 小トトロ@となりのトトロ 【思考】 1 ゲームを破壊する。 2 クロノスメンバーが他者に危害を加える前に倒す。 3 メイ、サツキの正体を確認し、必要なら守る。 4 巻き込まれた人たちを守る。 【備考】 ※ゲームの黒幕をクロノスだと考えています。 ※トトロ、スエゾーを獣化兵かもしれないと考えています。 ※小トトロはトトロの関係者だと結論しました。 ※参戦時期は第25話「胎動の蛹」終了時。 ※【巨人殖装(ギガンティック)】が現時点では使用できません。 以後何らかの要因で使用できるかどうかは後の書き手さんにお任せします。 【ホーミングモードの鉄バット@涼宮ハルヒの憂鬱】 草野球大会でSOS団が使用した金属バット。見た目はただのボコボコの金属バットだが 長門有希が環境情報改竄を施しており、大学生が投げた全ての球を キョンの妹を含む全ての打者がこのバットでバックスクリーンへホームランした。 対戦闘においてどのような効果を発揮するかは後の書き手さんにお任せします。 【小トトロ@となりのトトロ】 ちっさい純白のトトロ。 所有者から20m以上離れると自立行動不可。20m離れるとどのようになるかや 半透明化などの能力が使用できるかどうかは後の書き手さんにお任せします。 【スエゾー@モンスターファーム~円盤石の秘密~】 【状態】 気絶、疲労(大)全身に傷、ガッツ消費、出血多量でふらふら 【持ち物】 RPG-7@現実(残弾三発)/大キナ物カラ小サナ物マデ銃(残り9回)@ケロロ軍曹/タムタムの木の種@キン肉マン デイパック(支給品一式入り) 【思考】 1 気絶中。 2 ゲンキ、ホリィたちを探す。 【備考】 ※スエゾーの舐める、キッス、唾にはガッツダウンの効果があるようです。 ※ガッツダウン技はくらえばくらうほど、相手は疲れます。スエゾーも疲れます。 ※ガッツがダウンしましたが、しばらくすればまた元気になります。 ※スエゾーが見える範囲は周囲一エリアが限界です。日が昇れば人影がはっきり見えるかも知れません。 時系列順で読む Back 風がそよぐ場所に僕らは生まれて Next Triple 『C』 ~超人/超能力者/超…生物?~ 投下順で読む Back 風がそよぐ場所に僕らは生まれて Next Triple 『C』 ~超人/超能力者/超…生物?~ 決意! 駆けろガイバーⅠ 深町晶 疾風(かぜ)のガイバー さらば! オメガマンの巻 スエゾー
https://w.atwiki.jp/arrangew/pages/42.html
0.梶本 勇介 心磨き技を鍛え 凌(しの)ぎを交わした その努力糧(かて)にして 気高く咲きゆけ 2.原 拓也 烈しく叩けストレート 巧く捌(さば)け変化球 如何(いか)なる球も的確に 仕留めてみせろ一振りで 5.平野 恵一 動き回る元気 誰にも負けない 明日へと続く道を拓け 前だけ見て 怯まぬ精神失わぬ気力 頑なに貫き通せ 6.高橋 信二 鋭くレフト前 シャープにライト前 コンパクトにセンター前 巧打見せつけろ 7.糸井 嘉男 託された願い乗せて 振り構えたその腕で 頂へと繋がる 架け橋を創れ 強烈な速い打球を飛ばしたれ 腕力で叩き込め 9.坂口 智隆 素早く 力強く 先陣を切れ 激闘の中で 紅く 炎(も)やせ 武士(もののふ)の心 22.伊藤 光 仲間を鼓舞するその姿は 扇の要たる所以 冴え渡るその戦術活かし 敵を向かい撃 25.竹原 直隆 (前奏)混沌する戦場(いくさば)で 狼煙(のろし)を上げる 目の覚める弾道 敵を怯(ひる)ませる 46.川端 崇義 胸の奥で熱く滾る 想い全て出し切れ 壮絶な争いに 勝ち残れ最後まで 55.T-岡田 【T! HOMERUN KING! T! T! T.Rex!】遠く遠く派手に 飛ばせナニワの轟砲 55.T-岡田(チャンス前奏) T! HOMERUN KING! T! T! T.Rex! ここで決める男 このチャンスをものにしろ 遠く遠く派手に 飛ばせナニワの轟砲 55.T-岡田(チャンス) T! HOMERUN KING! T! T! T.Rex! ここで決める男 このチャンスをものにしろ 遠く遠く派手に 飛ばせナニワの轟砲 助っ人テーマ 野望 抱き海を越え この地で名を馳せろ 新たな 伝説を ここに刻め (Go!High!Go!Let s Go!) その他選手用 ぶつけろ熱意 無限の可能性 流した汗力に変える 志天高く 汎用テーマ2 しぶとい一打 ここで見せつけてくれ このチームに勝機呼ぶ お前の底力 捕手汎用テーマ 土埃に塗れ ホーム守りぬく男 マスク取り いざ勝負 痛打浴びせたれ チャンステーマ1(丑男) 熱き情熱 紅く染まり 蒼き稲妻 輝くここで 立ち向かえ戦士達 悲しみ乗り越え 突き進め 真紅と蒼の魂を 炎と燃やして攻めろ チャンステーマ2(タオル) 勢いだ つなげ続け ヤマを張り 一か八か そこだ打て 手を出せ バット振ったら ボールは飛ぶ チャンステーマ3(ジャンプ) 今だ打線爆発だ 一打バット命込め 勝利目指し ワッショイ、ワッショイ 快進撃へ突っ走れ チャンステーマ4(笑牛拳) 捨て身覚悟で体当り たじろぐ相手をひとひねり お祭り騒ぎの大打撃 決まればナインに光が差す チャンステーマ5(紅の丑) 負けるか いわすぞ 男の力 今燃え上がる 紅の炎よ 高く舞い上がれ熱く チャンステーマ6(欲球根性) 気合いやで ここまでぶち込め【来いや】 お前のボールが欲しいのは【ワイや】 ここらで打たんとワイ泣くで【おいよ】 とびきりデラい マルチテーマ(讃丑歌) (1)高らかに 響け我らの歌声よ 届け 熱きナインの心まで 打てよ走れよ ひたすら前見て 叶うべき夢の先へ (2)溌剌と躍るプレーは華やかに 魅せる それがナインの心意気理想 求めた 行き着く その地で 喜びの扉 開けて (3)高らかに 響け我らの歌声よ 叶うべき 夢の先へ(×2) 代打マーチ (1)ウグイスコールに颯爽と(ター!) 素振り二回 足固め(ヤー!)ここが腕の見せどころ(オー!) 輝く時が来た(キラキラ!) (2)鏡の前で汗をかき(Fight!)与えられたこの打席(Job!)女房子供を食わす為(Work!)必ず仕事する(Job!Job!) 攻撃開始テーマ 歌詞なし 電光石火 xxxオイxxxxオイ・・・Go Go Let s Go Buffaloes! 得点帝国 行け 行け 勇ましく 打て 打て 凄まじく 騒げ 弾め 乗りまくれ Oh Yeah! バファローズ ヒット(元bw選手) 命の限り 夢の花咲かせましょう 今ここだ 夢の橋 賭けてつなげ 勝利へと ヒット(元bu選手) 歌詞なし 出塁(元bw選手) ようやった ようやった ほんまにお前はようやった ようやった ようやった ほんまにお前はようやった 出塁(元bu選手) 歌詞なし 進塁 歌詞なし SKY 君の声よ 遥か届け 夢追い人が行く 虹の上架かるアーチ 明日を拓く(ひらく)だろう 一雫だけの雨が 大河を映すように 白いボールよいざなえ あの空の彼方まで Ah ORIX Buffaloes 光り輝く 明日に向かえ Ah ORIX Buffaloes 君は行けるだろう (Sky)笑顔を繋ぐ空の (High)青さに誘われたら (Wave)光を目指し進め 総て(すべて)を掴む為に アウト あなたも私も紅茶っちゃ 紅茶っちゃのTESSが好き 帰りたいのに帰れない 1アウト・2アウト・3アウト・チェンジ (旧作)1.後藤 光尊 昂(たか)ぶる闘志を抑え 手に汗を握るその瞬間 狙いを定めて 打てば場外越える (旧作)9.平野 恵一 さあめまぐるしい 内野戦争に 勝ちぬけよ 我等の平野 (退団)1.後藤 光尊 煌(きらめ)け尊き光 際立つ勝負勘 度胸据えて 臨めこの瞬間(とき)に (退団)1.後藤 光尊(交互演奏) ①煌(きらめ)け尊き光 際立つ勝負勘 度胸据えて 臨めこの瞬間(とき)に ②昂(たか)ぶる闘志を抑え 手に汗を握るその瞬間 狙いを定めて 打てば場外越える (退団)10.李 大浩 【イーデホー イーデホー コウ コウ コウパイティ イギョラ イギョラ イーデホー イーデホー】 築き上げたそのキャリアで チャカラカンセエ チョライデホ 規格外のその巨体(からだ)で 会心の一撃飛ばせ (退団)52.バルディリス みんなの期待を 背負い応えておくれよ さぁ行くぞ無類のパワー使い 果てしなく放て (退団)67.横山 徹也 鍛えし力で スタンドぶち込め 恐怖の男になれ 根性ド根性
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/3931.html
前ページ次ページ規格外品0号 第二話「Out Of Control」 ――ジュール・ド・モット伯に、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは最初から好感を持っていなかった。 彼女にとって、モット伯は決して関わりの無い人物ではなかった。 少なくとも同じ王国の貴族である以上、舞踏会などではそれなりの面識もあるものだし、 王宮の勅使を任され、たびたび学園を訪れる彼の顔は幾度と無く目にした事がある。 そしてその際に挨拶を交わしたことも、世間話をした事もある。 だが、重ねて言おう。 決して彼に対して好感を抱いていたわけではない、と。 モット伯は、貴族の多くに洩れず、酷く傲慢な人物だった。 平民を見下し、貴族である自分は、平民を意のままに従えることができるのだと心の底から信じている男。 無論、それだけならルイズも拒みはしなかっただろう。彼女自身にも、その性質はあるのだから。 だが。 魔法の使えない自分を、そして病弱だった次姉を、見下したのは許せなかった。 ルイズは忘れない。 モット伯が彼女に視線を向ける時、その瞳に明らかに軽蔑の色があったことを。 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは決して忘れない。 モット伯が姉カトレアに対して、何か困ったことがあれば等と枕詞をつけ、遠まわしな口調で妾に誘ったことを。 ――だが、と三度言おう。 モット伯は“波濤”の二つ名を持つほどの優秀なメイジであり、 そして王宮の勅使としての地位、名誉、財産を持っていた。 如何に彼が平民の娘を買い入れ、己の玩具として弄ぶような輩だとしても、 そしてルイズや、姉であるカトレアを軽んじていたとしても、 決して敵わぬほどの、圧倒的な『力』の差が存在していたのだ。 だからシエスタという名のメイドが、彼の慰み者となる運命にあったとしても、 ルイズは怒り、憤慨し、その鬱憤を使い魔にぶつける事はできても、 それ以上のことは何一つできない。 「そ、そりゃ……別に、わ、私はあの――シエスタとかいうメイドのこと、なんとも思ってないわよ? でも、でもでもでも! だからって放っておけるわけがないじゃない!」 ルイズがそう言って大声を張り上げたのは、彼女がモット伯邸のメイドとなった、その夜である。 今頃、きっとシエスタは、あの中年貴族の手によって想像するだに冒涜的な行為をされているに違いない。 いや、まだされていないだろうか。或いは、もうされてしまった後だろうか。 何にせよ、その事実を想像するだけで苛々し、ジッとしている事ができないでいた。 今は豪華なベッドに腰を埋め、ばしばしとクッションを叩くことによって、その鬱憤を晴らしている。 対照的に、0号と名乗った青年は静かなものだった。 与えられた藁の寝床ではなく、備え付けの椅子に腰を下ろし、深く考え込んでいるらしく、 今まで散々ルイズが騒ぎ立てても、まったくといって意に介さなかった。 まあ、それが彼女の激情を暴走させる要因の一つでもあったのだが、彼には関係の無い話だ。 ちりちりと背中が――否、背中の強殖細胞が疼く。 次元の壁を超えて、あの規格外品、生体強化装甲を呼び出すための細胞なのだが、 彼は直感的に、それが何らかの状況の変化を伝えるような機能も備えていることを把握していた。 そもそも、彼にとっても、あの生体強化装甲“ユニット”の事は何一つ知らない。 元より“降臨者”と呼ばれる存在により、ある新兵器の“素体”として作られたのが彼だった。 まともな自我、知性、名称は与えられず、ただ目的を果すためだけの道具でしかない。 そんな彼が、何故0号と呼ばれるようになったのか。 ――“ユニット”を装着したからだ。 「………ねえ、0号。 大体あんた、どうしてあの鎧のことを黙っていたのよ」 不意に主人であるルイズに話しかけられ、0号は思考の海から呼び戻される。 答えは簡潔だ。忘れさせられていた。 「……誰に?」 以前の主人に。苦々しげに呟くと、不意にルイズの顔が曇った。 彼女は、先日起きたギーシュとの決闘騒動で、0号が何故――何に怒ったのかを理解している。 否、理解せざるを得なかった。 0号との間に不完全ながらも“パス”の繋がっていたルイズの脳裏に、彼の感情が流れ込んできていたのだ。 其処には怒りしかなかった。 踏みにじられることへの怒り。 虐げられることへの怒り。 それを当然と暴力を行使する者への怒り。 それは、純粋な闘争本能と呼べる代物だったかもしれない。 或いは“人間の尊厳”を守る為の怒りと表現することも出来たかもしれない。 彼女――ルイズには若干ながら、常日頃は全く役立っていないものの、自己を客観視する能力を持っていた。 それ故に、冷や水を浴びせられたような想いがしたのである。 例えば、自分が0号を召還した時、彼に対してどんな感情を持っていたのか。 ――彼の過去は知らない。だが、0号にだって故郷や、家族がいたに違いない。 契約をする際にあたって、それらの事をこれっぽっちでも考えただろうか、自分は? 考えていない。 ましてや此方が勝手に呼び出したのに、平民が現れたことに怒り、理不尽な感情を0号にぶつけたではないか。 それではまるで、0号が怒りを抱いている『暴虐』そのものだ。 「……ねえ。あんたならモット伯から、シエスタを助けに――」 助けに行けないかしら。 其処まで言おうとして、ハッと彼女は口を閉じた。 言うまでも無い事だ。 彼は『力』を持っている。 メイジを――学生であるといえ――倒すだけの『力』を。 アレだけの『力』があれば、モット伯にだとて勝てるやもしれない。 だが。 今、彼は『力』を行使していない。 それはつまり――その意思が無いという事ではないか。 「…………忘れて。変なこと言っちゃったわ」 ……だが、0号は何も答えない。 不審に思った彼女が視線を向けると、彼は驚いたように目を見開いていた。 助けに行く。 助けに、行く……だって? その発想は無かった。 まるで瞬間、身体に電流が走ったような思いだった。 彼には『何かを考える』という能力が欠如している。 兵器に、そんな性能は不用だ。 怒りに駆られながらも、今の今まで黙っていたのも、何の事は無い。 この怒りをぶつける術を、対象を、0号は知らなかっただけだったのだ。 拳を握り締める。 感触を確かめるように開き、握り、開き、そして握り締める。 「………0号?」 不審に思ったルイズが彼の顔を覗き込む。 だが、そうしなくとも彼女には理解できた。 0号の感情が伝わってくる。 彼の内にあった怒りが、指向性を得、一気に荒れ狂うのが、手に取るように。 「そっか。 あんた――……」 何と無くだけど、わかった。 ――使い魔にだって、自由意志はある。 主人に絶対服従という法則はあれど、個体の自我は保たれている。 だが、彼にはそれすらも与えられていない環境にいたのだ。 考え、悩み、そして頷く。 「……良いわ。行きましょう」 その言葉に答えるように、0号は席を蹴った。 貴族と、メイジと対決するのだ。 それも魔法の使えない貴族と、平民の――やや特殊な――使い魔とで。 およそ無事には済まない。 ルイズはそう思っていたし、そしてそれは間違いではなかった。 ただ――モット伯邸宅で起きていた事態が、彼女の想像を遥かに上回っていたという、それだけで。 「……な、なによ、これ……」 警備の目を掻い潜り、そしてたどり着いたモット伯の自室。 其処に存在していたのは、彼女が見たことも無いほど大きく、そして大量の水槽だった。 硝子によって作られた巨大な円筒が、幾つも並んでいる。 中には薄い緑色の、やはり得体の知れない液体に満たされ、そして―― 「何なのよ、これはぁ……ッ!」 ――人間が、浮かんでいた。 悲鳴にも似たルイズの絶叫。 だが、0号は動じない。 彼は知っていた。彼は見たことがあった。 否、そうではない。 手を伸ばし、硝子を撫でる。ごぼりと泡が生まれて消えた。 ――彼は、この水槽の中にいたのだ。 「……まったく、学院の門弟もレベルが落ちたものだな」 笑いを押し殺した声が響き渡る。 ハッと振り返ったルイズの視界に、部屋の戸口に立っている貴族の姿が入った。 そして、その腕に抱かれた……一糸纏わぬ、黒髪の少女。 「シエスタ……ッ! あ、あんた、シエスタに何をする気……ッ!?」 「この水槽を見ても、まだわからないかね? ――実験だよ」 その言葉にルイズは息を呑んだ。 実験。――人間の身体を魔術の実験台にしようと言うのか。 如何に貴族が権力を持ち、平民がそれに虐げられるしかない存在であるとしても、 このように、その命を弄ぶような魔法は王と始祖ブリミルの名の下に硬く禁じられている。 これは別に、魔法が使えるとか使えないとかではない。 メイジだから、貴族だから、平民だからといったものでもない。 人として――人間として、言葉持つ者として。 生命を尊ぶという、当たり前の――当たり前のことだ。 それを、この男は――モット伯は、軽々しく、踏みにじった。 「さて実験の内容を……折角だから話してやろう。 始祖ブリミルが出会ったネブカドネザル王の呪縛。リュカオーン王の逸話。或いは狼男。 古来より世界には数多くの獣人の伝承が存在している。 私はね、書物が好きだ。 そういった怪物へと転じた人々の話が大好きだ。 そして……君も知っているだろう、アルビオンの出来事は?」 「あんた……まさかッ!」 知っている。そして、見えてきた。危険なほどに見えてきた。 アルビオンでは現在、王党派に対して、一部貴族が反旗を翻し、そして勝利しようとしているのだが――……。 奇妙な噂がある。 曰く、戦場を駆け抜ける化け物を見た。 曰く、如何なる獣の牙や武具、魔法とも異なる刃で切り裂かれた死体がある。 曰く、貴族派は奇妙な実験を行っている。 即ち、反乱貴族は何らかの奇妙な獣を作り出したのではないか。 勿論、戦場の噂である。信憑性などまるでない物だ。 魔法学院でも話の種として語られることはあっても、生徒達にしてみれば与太話の域をで出ない。 だが、それが事実だとしたら? 「その通り。その通りだとも。 そう、私は彼ら反乱貴族派から――その獣を生み出す術を教えて貰ったのだ。 これが中々難しく、滅多に成功しないので、こうして実験をしているわけだが……」 「――……随分と、高い買い物だったんでしょうね」 震えた声でルイズが問う。 聞いてはいけないと思いながらも、言い返さなければ。 言い返さないと、そこで終わってしまうような気さえした。 「ん? なかなかどうして、直観力は優れているようだね。 無論、代価は支払ったとも。実験成功、大量生産の暁には、このトリステインを、とね。 ああ、そうそう。そういえば――……メイジの実験台は、まだいなかったなぁ……」 ――次の瞬間、モット伯の身体が膨れ上がった。 べきべきと肉が盛り上がり、骨格が変形し、体毛が生え、牙が尖り、爪が伸びる。 それは余りにも冒涜的な光景。 まるで幼い頃に見た悪夢が掘り起こされ、蘇った様。 ルイズは悲鳴を上げることもできない。 化け物。 化け物。 化け物だ。 思考が恐怖に塗りつぶされていく中、しかし――ある明確な意思が、彼女を貫いた。 ……ゾアノイド。 ゾアノイド? そう、ゾアノイドだ。 今まで聴いたことも無い単語。 だが――それは0号の意思だった。 怒り。敵意。 目前の化け物――ゾアノイド――に対しての、殺意。 次の瞬間、ルイズは見た。 彼の口元が醜く歪むのを。 「ガイバァアァァアァァァァァ………ッ!!」 空間が捻れ、弾け、『それ』が現れる。 ――ガイバー。 ルイズが召還した使い魔が纏う、規格外の生きた鎧。 まるで0号を捕食するかのように、その内側へと取り込んだ生体強化装甲は、 鏡のような瞳を光らせ、口元から勢い良く蒸気を吐き出した。 「ッ! 貴様、まさか――貴族派の脱走兵かッ!? いや、だが……与えられた資料には、このような種族は……ッ!」 一瞬困惑したモット伯――いや、ゾアノイドと呼称すべきか。 しかし、躊躇することなくその豪腕を0号めがけて振り下ろす。 扱く単純な理屈だが、ゾアノイドの場合、その筋力は肉体の大きさに比例する。 目前の奇妙な使い魔よりも、モット伯の身体は一回り……いや二回りは大きいのだ。 そのパワーの差は明白だった。 だが、拳が受け止められる。 「な……、なぁにぃっ!」 否、それだけではない。 モット伯の一撃を掌で受け止めた0号は、彼に拳を引き戻す暇を与えず、その手を握り締めたのだ。 鈍い音と共に、その獣染みた手が潰された。 聞くに堪えない絶叫が響き渡る。 この隙を逃す手は無い。戦闘本能、怒りに支配された0号にも、その程度の判断は出来たらしい。 間髪を入れずに、その胸部装甲へと両手をかける。 ――不味い、とルイズにはわかった。 今まで――というよりギーシュ戦では見せたことの無い動作だ。 つまりギーシュとの戦いでは使う必要すら無く、 そして……明らかにワルキューレより強大な敵に、使おうとする“何か”。 ダメだ。それを使わせては、ダメだ! 「ま、待って……待ちなさい! 忘れたの!? シエスタが、まだ――……ッ!」 電流が走ったかのように、0号の動きが止まる。 そう、未だモット伯の腕には、シエスタの身体が抱えられていた。 あまりにも強力な一撃を放てば、間違いなく彼女の肉体も巻き込まれてしまうだろう。 ならば、どうすれば良いのか――……。 そんな事を考えている間に、0号の身体が吹き飛ばされた。 硝子の水槽に激突し、破片をぶちまけながら、得体の知れない液中へと没する。 「ガァアアァアァァアァァッ!! き、貴様ァ……ッ!!」 ――そうだった、忘れていた。 ルイズは思い出す。0号は、言われなければ動けないのだ。 つまり、自分が指示を出すしかない。 魔法が使えない、出来損ないのメイジであっても、 今この場で彼に指示をだせるのは、自分しかいないのだ。 だとすれば、それが彼女の戦う理由。 この場から逃げ出さない理由。 あえて言うのならば――そう、あえて言うのならば。 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは貴族なのだから。 自分の使い魔を見捨てて逃げるだなんて、情けない真似はしない。 「立ちなさい……いえ、立って、0号ッ!!」 命令ではない。彼は、命令では従ってくれない。 0号が憎むものは、支配――圧倒的な力によって、踏みにじること。踏みにじられること。 だが、哀しいかな、彼は……その怒りを、憎悪を、力を、自らの意思で振るうことができない。 なら。 自分が代弁者になる。自分が彼の手を取って、導いて、共に戦うのだ。 ――その声に答え、水面が揺れ、弾けた。 飛び出すのは異形の装甲。ルイズの召還した、規格外の使い魔。 「ぜ、0号ッ! いい? 良く、聞いて……わたし達の、目的を――忘れちゃ、ダメ! 絶対にダメ! まずはシエスタを助ける。 助けて……えっと、それから――そう、それから、モット伯を、やっつけるの!」 自分の声は彼に届いているだろうか、という不安は杞憂に終わった。 表情の読み取れない鎧姿ではあったけれど、使い魔が確かに頷くのが見えたからだ。 「なぁにを、グダグダと喋ってるかぁぁ……っ!!」 モット伯が吼え、そして0号とルイズ目掛けて走り出した。 焦ってはいけない。 焦ったらダメだ。慌てず、正確に、正確に――……。 0号に何ができる? あの時、ギーシュと戦った時のことを思い出せ。 シエスタを傷つけずに助け出せるような、何かは――あった! 「0号! ええっと、ほら、アレ! 腕の角で、シエスタを抱えてる腕をズパッとやっちゃいなさい!」 その意思は的確に0号に伝達された。 素早く右腕を振るうと、その肘の突起が鋭く伸び、羽音のような音が響きだす。 刃を油断無く構えながら、モット伯の突進を迎え撃ち――そして、一閃。 暖めたナイフでバターを切り裂くように、太い丸太のような腕が切り飛ばされた。 「ギ、ギャァアァァウァウアウァアアアァァァッ!? 腕、腕が、わた、わたわた私の、私の腕がぁあぁぁっ!」 そんな悲鳴にまるで頓着することなくルイズは駆け出し、ゾアノイドの腕から解放されたシエスタの身体を受け止める。 傍らに切断された腕が落ちてきたのには少々驚いたが……ともかく、シエスタに怪我は無かった。気絶しているだけらしい。 すぐにその身体を、学院のマントで包んでやる。 さあ、後は――あの化け物を吹き飛ばすだけだ! 「0号! やっちゃいなさいッ!」 0号が応じ、吼えた。 両手で胸の装甲を掴み、引き剥がす。 露になったのは奇妙な光沢を放つ、透明の球体だった。 状況が状況でなければ美しいとも思えたかもしれない。 だが――それはあまりにも剣呑な光を帯びていた。 違う。光が集まっていくのだ。 淡い輝きが、徐々に強さを増し、そして収束し――…………解放された。 恐らく、ルイズは生涯、その光景を忘れることがないだろう。 伝説に曰く、始祖ブリミルが操ることができた属性の一つに『虚無』があったという。 全てを滅ぼす、恐るべき破滅の光。 0号の胸部から放たれたのは、まさにソレだった。 物理的な圧力すら伴った強大な光は、瞬く間にモット伯の肉体を飲み込み、そして、消し飛ばしたのだ。 彼は悲鳴すら上げることもできず、そして塵一つ、肉片一つ残すことなく、この世界から消滅した。 なんという圧倒的な力だろう。 ルイズは自らの使い魔を頼もしく思うと共に、恐怖した。 彼を支配した、なんて思考は浮かばない。 だが――少なくとも彼が自らの意思で行動できるようになるまでは、 その手綱を握っているのは、ルイズなのだから。 『規格外品』或いは『殖装体0号』と呼ばれる彼の真実。 それを彼女が知るのは、もう少し先の事である。 前ページ次ページ規格外品0号
https://w.atwiki.jp/mousouyomi/pages/1503.html
【妄想属性】妄想 【名前】規格外シャクトリムシ 【属性】シャクトリムシ 【大きさ】全長約180km 【攻撃力】【防御力】【素早さ】大きさ相応のシャクトリムシなみ。 376 名前:格無しさん 投稿日:2007/02/10(土) 23 53 06 規格外シャクトリムシ考察 フリーカムイ付近を見る。 △かなり速く動く結構大きな落とし穴 倒せないがまず負けはない。 ×紫音(仮名) 幻覚で負け。 ×最強の怪獣 アメリカ壊滅じゃ無理。 ×香坂結衣 アクアウォールで負け。 ○フリーカムイ でかさが違いすぎる。 ×キンメダイ 無理。 ○レイナ・ムーンリーフ でかいので吹っ飛ばすのは容易。 ×フランツ・カフカ 眠って負け。 ×Mr.ハイテンション 堅すぎる。 ○にゃんこ戦車 30分ではまず負けない。 ×埋め埋め 埋まる。負け。 ×お父さん 514613kmなのでサイズ負け。 ×○○の人×○○人 削られて負け。 ○茜(仮名) 突撃勝ち。 ○リュウシャンロウ 恐らく負けはない。そのうち勝てる。 ○ルール変更の壁 微妙だが恐らくやられる前に倒せるだろう。 ○富士山 突撃勝ち。 いくちは下位互換なのでこれより下はないだろう。 ○○の人×○○人>規格外シャクトリムシ>茜(仮名)
https://w.atwiki.jp/saikyoumousou5/pages/2330.html
【妄想属性】妄想 【名前】規格外シャクトリムシ 【属性】シャクトリムシ 【大きさ】全長約180km 【攻撃力】【防御力】【素早さ】大きさ相応のシャクトリムシなみ。 ◆考察記録--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 376 名前:格無しさん 投稿日:2007/02/10(土) 23 53 06 規格外シャクトリムシ考察 フリーカムイ付近を見る。 △かなり速く動く結構大きな落とし穴 倒せないがまず負けはない。 ×紫音(仮名) 幻覚で負け。 ×最強の怪獣 アメリカ壊滅じゃ無理。 ×香坂結衣 アクアウォールで負け。 ○フリーカムイ でかさが違いすぎる。 ×キンメダイ 無理。 ○レイナ・ムーンリーフ でかいので吹っ飛ばすのは容易。 ×フランツ・カフカ 眠って負け。 ×Mr.ハイテンション 堅すぎる。 ○にゃんこ戦車 30分ではまず負けない。 ×埋め埋め 埋まる。負け。 ×お父さん 514613kmなのでサイズ負け。 ×○○の人×○○人 削られて負け。 ○茜(仮名) 突撃勝ち。 ○リュウシャンロウ 恐らく負けはない。そのうち勝てる。 ○ルール変更の壁 微妙だが恐らくやられる前に倒せるだろう。 ○富士山 突撃勝ち。 いくちは下位互換なのでこれより下はないだろう。 ○○の人×○○人>規格外シャクトリムシ>茜(仮名)
https://w.atwiki.jp/lanove/pages/560.html
タイトル 怠惰な悪辱貴族に転生した俺、シナリオをぶっ壊したら規格外の魔力で最凶になった 2 シリーズ 怠惰な悪辱貴族に転生した俺、シナリオをぶっ壊したら規格外の魔力で最凶になった* レーベル 角川スニーカー文庫 著者 菊池快晴* イラスト 桑島黎音 発売日 2024/08/30 書籍情報 調整中 キミラノ https //kimirano.jp/detail/37077 購入ページ Amazon 楽天