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桃ちゃんが星空を眺められる場所がいいと希望したので、僕らは山下公園まで歩いてきていた。 ここはデートスポットで有名なので周りにはたくさんのカップルで溢れ返っている。 僕と桃ちゃんみたいなお子様にはまだ早そうな場所みたいで、居心地が悪い。 素直に帰るといってくれないとは思うけれど、ここは帰ろうと言い出してみることにしよう。 「桃ちゃん、早く帰らない? ここ、カップルでいっぱいだよ。僕ら確実に浮いてるよ」 「いいじゃん、気にしないの。うちらだってカップルみたいなもんじゃん。ここまできたら、港までいこうよ」 「えぇ~マジでぇ!?」 やっぱり予想通りに帰るとは言ってくれず、桃ちゃんはすたすたと奥へ進んで行く。 やれやれ、桃ちゃんはこういうときは言い出したら何言っても無駄なんだよな。 溜息をこぼしながら、僕は桃ちゃんの隣をしっかりキープする。 こんな危なっかしい場所で一人にしたら、桃ちゃんみたいな可愛い子だと何があるかわからないし危険だ。 「ねぇ、千聖。ほらほら、みてみて。あそこのカップルなんてキスしちゃってるよ。うわぁ~すごぉい」 口元に手をあてて、関西のおばちゃんが面白いものをみつけて喜んでいるみたいにはしゃぐ桃ちゃん。 ベンチに座ってキスしてるカップルをしっかり指でさしてしまっているし。 はぁ、僕がどれだけ心配してるか知らないで本当に呑気な人だな。 「あのさ、キスしてるのを見たらまずいでしょ。それに声が大きいって。見るなら静かにしなよ」 「なになに、その私は見ません的な言い方。自分だって見てるでしょ。見るなら静かにとか言ってさ」 「はいはい。見てました。桃ちゃんほどじっくりは見てないけどね」 「ちさとはまだ子供だねぇ~あれくらいさ、みんな普通にしてるってよ。舞美だってキスしてほしいとか期待してるんじゃないの」 本当に関西のおばちゃんがからかうように肘で僕を小突いてくる。 顔だってどんなことを想像してるのか知らないけど、男の子の僕なんかよりよっぽどいやらしい。 桃ちゃんは僕と舞美ちゃんがキスしたことを知らないのだろうな、この調子だと。 去年のコンサートツアーで実は僕からキスした映像が、ばっちりとDVDに収められているっていうのに。 「舞美ちゃんとキスするっていったって、恋人でもないんだからしようって言って出来るわけないじゃないか。というか、僕だってキスくらいあるよ」 「え、えぇ~あんたがキスしたことあるって見栄張ってるんでしょ。無理しないの」 本当にDVDに入ってるあの映像を見たことがないんだろうな、桃ちゃんは。 僕だって自慢じゃないですが、キスくらいしたことはあるんです。 その先はまだ早いかなって自粛してるけど、いつかは大好きなあの娘と出来たらいいかなって思ってはいる。 それを言うと桃ちゃんが面白がって話がややこしくなりそうなのでここでは内緒にしておこう。 「笑ってるけど、そういう桃ちゃんこそキスくらいしたことあるの? あ、まさかないとか?」 「ちょ、ちょっと~何で中学生のあんたにからかわれなくちゃならないわけ? 信じられない。あのね、ありますよ。それくらい」 「そっちこそ無理しちゃって~いいんだよ。僕の前だからって見栄張らなくてさ。素直になっちゃいなよ」 さっきはそっちからからかってきたんだから、これでおあいこだぞ。 僕がからかったからか、桃ちゃんはいつもベリーズにからわれてるときみたく騒ぎまくっている。 「あははは、やっぱりないんだ~桃ちゃんキスしたことないんじゃん。子供だねって言葉、そっくりあげるね」 「くぅ~ガキんちょのあんたに言われることになるとはね。あぁ~悔しい~もぉ~こうなったらキスした経験でっちあげてやる」 「それは嘘つきになるよ。泥棒の始まりだからね。いけないんだ~」 僕が調子に乗っていたことがいけなかったのかもしれないけど、ああいう不意打ちはよくない。 桃ちゃんは反撃もしてこないでじっとみつめてきたかと思うと、僕の頭を掴んで自分の唇を近づけてきた。 スローモーション映像をみている感覚で近づいてくるのがはっきりとわかるのに抵抗できない。 くっつく、なんて思ったときには時すでに遅し。 桃ちゃんの唇で僕の唇はふさがれていた。 ←前のページ 次のページ→
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裏2ちゃんねる
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インディーズ時代、今思い出してもあの頃がこのお仕事を始めた中で、最も辛い日々だったと思う。 先にデビューしたBerryz工房と比べると、私たちは正直いって待遇面ではあまりいいとはいえなかった。 キッズで活動を開始したのは一緒なのに、私たちはいつまでも予備軍のままバックダンサーをしていた。 それを考えると、今となってはあの頃に自分たちを応援してくれる人がいるのが信じられない。 だから、舞美ちゃんたちがステージに立つと、お客さんいなかったらどうしようか、と不安になっていたのも頷ける。 そう、彼女たちが小さくもれっきとしたコンサート会場で歌っている間、私たちに与えられたステージはデパートである。 デパートのステージですら、私たちには大きい会場に思えたこの時期に、℃-uteをまとめる人がいた。 今はもう芸能人をやめて、一般人に戻ってしまった彼女。 いなくなった彼女こと村上愛は、℃-uteでは数少ないお姉さん的存在で、誰からも頼りにされていた。 しっかり者だったというのもあるんだろうけれど、千聖はめぐにはかなり懐いていた。 メンバーの心の変化をよく観察し、アドバイスをくれることが多く、年長者なのにえりかちゃんに舞美ちゃんも頼っていた。 頼りにされると、つい頑張ってトークも歌も踊りも一番になろうとしていた人。 彼女に憧れと尊敬の念を千聖は込めていて、つい抱きついていたりした。 「舞ちゃん、お疲れ様。今日は本当に楽しいステージになったね」 「うん、今日はよかった。お客さんのノリもよかったし、気分は最高かも」 「わかるわかる。今日のお客さんはいつもよりいっぱい回転してたしね。グルグルさ」 千聖はその場で回転するお客さんのモノマネを始めた。 千聖はモノマネが大好きで、当時から藤本さんの真似はよくやっていて、この前のソロイベントでも唄っていた。 声から唄い方、どれもが藤本さん本人が唄ったのかと錯覚してしまった。 でも、ステージで唄うのは私が大好きな千聖なものだから、頭が混乱しておかしな感覚だった。 千聖の歌声はとても綺麗なのに、私は悲しくなるばかりだ。 だって、声変わりしたとき、千聖はもう藤本さんみたいにはもう歌えないんだから。 「こらこら、こんな人が通るところで回転してたら危ないぞ」 廊下なこともあって、通りがかりの人がずっと行き交いしていたが、千聖を避けて歩いてくれていた。 そんな気遣いをされているとは気づかない私たちは、面白いと笑いあっていた。 そこへ、あのめぐの登場というわけである。 めぐは千聖の回転を止めると、腰に手をおいて鼻息荒く注意をしてきた。 「ご、ごめんよぉ~そんなこと考えてなかったよ。てへへへ」 「てへへじゃないよ。あんたって子は。今日のステージのことで褒めてあげようと思ったのに」 めぐが褒めてあげるといった途端、反省の色をみせていた千聖が急に明るい顔に戻った。 あぁ~嫌な予感がしてきた。 私を蚊帳の外にして、千聖の奴はきっとめぐばっかりに気をとられてしまうだろう。 「めぐぅ~千聖ね、今日はうまく出来たよぉ~千聖、頑張ったよね?」 「うん、頑張った。偉いね、この前よりも歌がすごく上手くなってるしさ」 「ありがとぉ~めぐ大好き」 予感的中。 めぐには私には見せたこともない甘えん坊な一面を覗かせる千聖。 めぐが千聖を男の子だと知っていたか今となっては不明だけど、ボーイッシュで可愛いと弟のように可愛がっていた。 めぐにあって私にないもの、包容力という母性的なものが千聖にあんな顔をさせるのか。 すぐに諦めるつもりはないにせよ、私にはかけている部分ではある。 それを小学生時代の私に求めるとなると、ちょっとどころではなく酷な気がする。 「舞美ちゃ~ん、遊ぼうよぉ~」 「どうしたの、舞ちゃんは。今日はやけに甘えん坊だね。何かあった?」 「ううん、そうじゃないけどさ。つまんないんだもん」 「しょうがないな~舞ちゃんは。何して遊ぶ?」 千聖がめぐに甘えている間、私は自分のお姉ちゃんのもとへ行くことが多かった。 この頃は千聖が舞美ちゃんに恋しているなんて思わなかったから、私は血の繋がったお姉ちゃんみたいに甘えた。 ハローモーニングの撮影があった時、私は風船割りゲームの最中に怖くなって抱きだしたことがある。 耳元に風船が破裂する甲高い音が響き、つい泣き出してしまったのだ。 そこへ「大丈夫?」と声をかけてくれたのが、舞美ちゃんだったのである。 泣きじゃくる私の顔を下から覗き込み、優しく怪我はないかと親身になってくれた。 それがあって、デビューできずにキッズのままでいたことも影響して、私は舞美ちゃんを本当にお姉ちゃんだと思った。 ”家族”と言ってもいいくらい、小さい時から苦楽をともにしてきた仲間なのだ。 お姉ちゃんでいてほしかったのに、舞美ちゃんは私から千聖を奪おうとしている恋敵になってしまった。 「舞美ちゃん、花火ずっとみていたいね」 「うん、こんなに綺麗な花火は初めてかも」 もう花火が綺麗にも思えなくなってきた。 めぐに邪魔され、今度は舞美ちゃん、どうして私の前にはこんなに邪魔が入るの? 意地悪な運命だね、千聖。 私はこんなにもあなたを想っているのに、あなたは私のことをちっとも想ってくれていない。 もっとあなたを振り向かせるにはどうしたらいいの? あなたから舞美ちゃんを引き離すには私じゃ無理なのかな・・・ 私の切ない苦しみも、夜空に咲く花火みたいに美しく散ってしまえばいいのにね。 私はこんなに苦しくてもきっとあなたを忘れることは出来ないんだろうな。 ね、せめてあなたの手に私の手を添えるくらいは運命でも邪魔はしないよね。 「舞ちゃん、どうしたの? 手当たってるよ?」 「馬鹿、のせてるの。今だけはこうしてていいでしょ」 「うん。舞ちゃん、花火もうすぐ終わりだね。来年こそ浴衣姿みせてね」 「どうせ私にはお世辞のくせに」なんて意地っ張りな私はつい嫌味をいってしまう。 「違うよ。舞ちゃんには似合うと思ってるからだよ。ね」 ズルイ、千聖が私のおいた手から自分の手をぬいて、上から被せてきた。 包み込むような力強さでギュッと握ってくれる。 しかも、来年はあなたに浴衣姿をみせなきゃって思わせるとびっきりの笑顔でだ。 やられた、こういう笑顔に私は弱くて、めぐのことも舞美ちゃんのことも許してしまえるのだ。 溜息をつきながら、私は強く握ってくれた手の温もりを感じつつ、来年のプランを今から考えていた。 来年こそはあなたと二人っきりで花火がみたいから。 ←前のページ トップページ
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自称ks勢の、れいむちゃんについて つくっといたダケー ご自由に編集どうぞ
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まちかどの信ちゃん 1976年3月製作(「協和」) 同資料では「スポーツ」とされているが、「野球」に「まちかどの信ちゃん」という説明書付きのものがある。 野球 サッカー ツナギ服 ジーパン
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ぐしゃぐしゃになるまでかき回す私に抵抗しようと身をよじらせる千聖。 やめてよ、と笑い声をあげる千聖はいつまでたっても思い出の中の男の子と変わらない。 変わったとすれば、好きな相手が私から舞美に変わったことくらいか。 「桃ちゃん、くぁわいぃ~」 キッズに入りたての頃、千聖が私によく言っていた言葉だ。 覚えた言葉だけを話す九官鳥みたいにこれだけを言い続けた。 今ではほとんど同じくらいの位置にある顔も、当時は少しだけ大きかった私が見下ろすのが当たり前だった。 声をかけられるたび、私が目線をあわせに顔を下ろすと、何が面白いのかにこっと笑っていた。 そして、また 「桃ちゃん、くぁわいぃ~」と言いだすのだ。 子供が使う好きは、恋愛感情ぬきの人間的に好きだと思っていたから、本気だと知ったときは意外な気がした。 千聖はこの頃から舞ちゃんにも好きだと言っていたし、しょっちゅう一緒にいたから本命はあっちだと思っていた。 私にはしていないのに、舞ちゃんには平気で肩を抱いてキスまでしていたことまである。 それを踏まえると、当然ながら舞ちゃんが本命だと思うのも無理からぬ話ではある。 「あれは女の子だって意識したら出来ないことだよ。舞ちゃんは友達だと思ってたから、出来たことなんだ」 とは、どうしてあそこまで出来るのか、という問いに対する答えである。 舞ちゃんには出来て私には出来ない、納得できはしなかったけれど、 「桃ちゃんだと意識しちゃってさ。だって、キッズの中だと一番可愛いからさ。照れちゃうんだよ」 なんて言葉をさらっと言われたおかげで、うまく丸めこまれたところはあった。 普通ならこんなキザったらしいセリフでも照れるものなのに、千聖は割とこういうのは簡単に言えてしまっていた。 千聖は着飾った言葉を考えて言うような子のは知っていたから、本心から言ってくれていると喜べた。 私が先にデビューするまでは千聖から「可愛い」と言われるのは、私だけの特権だった。 弟に可愛いと言われて喜ぶか、なんて言われても嬉しかったのだから仕方ない。 これもいつしか聞かれなくなり、代わりに聞かれるようになったのは 「舞美ちゃん、くぁわいぃ~」だった。 いつの間にか、年に何度かあるハロコンで会うと毎回聞いていたセリフを期待していたことに気付かされた。 寂しいなぁ~コンサートでデビューする相方探しにでかけたこともあった。 それから、楽屋に遊びにいくと必ずメンバーにしかけた悪戯の仕掛けを明かしてくれたこともあった。 その標的が舞美だったのは仕掛けやすいからではなく、好きだったからなんて早いうちに気づくべきだったね。 「桃ちゃん、デザートいらないの? さっきからぼぉ~としてさ」 「ん? 食べますよ、食べます」 「桃子が桃のデザート食べるって共食いじゃん。縁起が悪いから、こっち食べなよ。ほら、交換」 「だぁめ。あんたの食べかけじゃない。交換しません」 千聖が私のデザートのお皿を掴み、自分のほうへ引き寄せる。 私が考え事に集中していた間に自分は半分は食べているくせに、これで交換はちょっと図々しい。 こういうのは千聖らしくて微笑ましく感じる面である。 「桃ちゃ~ん、かわいいよぉ。だから、交換しようって」 「可愛いって言って誤魔化そうたってそうはいきません。ダメなものはダメですぅ」 可愛いと言えば交換すると思うなんて、何てあざとい考えなんだろうな。 「桃ちゃん、食べたいよぉ。桃のデザート」 「だぁめ。あげません。あんたは食べかけを食べてなさい。じゃないと、桃が食べちゃうぞ」 一枚の皿をとりあう小競り合いをしばらく演じた後、二人で半分ずつにすることで納得した。 これくらいですぐにムキになるあたり、まだまだ私も子供ではあるなと反省してしまう。 それも秋が近付いた涼しげな夜風が吹き飛ばしてくれた。 「舞美がライブ来ていたから今日は帰り心配していたけど、雨は平気みたいだね」 「うん、星が綺麗だよ。横浜でも星空がみえるんだね」 千聖がため息をこぼしながらも、しげしげと星空に見入っている。 つられて私も見上げてみると、ロマンチックな夜景が空一面に広がっていた。 思わず、私までもため息をこぼしてしまう。 「綺麗。こんな夜景が綺麗な場所だとは思わなかった。ネオンであんまり見られないと思ってたからさ」 「やっぱり自然の光が一番だね」 「ねぇ、ちょっと歩こうか。こんなに綺麗な夜景があるんだから、歩かないともったいないじゃん。行くよ」 「桃ちゃん、駅とは反対方向じゃん。ちょっとちょっとぉ~」 気持ちの整理がつかないのに帰りたくはなかった私は、夜道を一人走り出していた。 本心から応援してあげられなかったから・・・ ←前のページ 次のページ→
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これが韓国の魔の手によって変わり果ててしまった現在の竹島ちゃんです 年齢 14歳 身長 153 体重 44 髪型 ロング パイオツ C 性格ヤンデレ 口癖日本に帰りたいよ・・・帰してよぉ・・・ 服装 白のワンピース 目の色 白 髪の色キムチ 肌の色 白 一人称あああああたし 特技バレーボール
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「つんくとか来て楽しかった」 オーディションに合格を果たした時、小さかった私は感想を求められてこう答えた。 小学生になったばかりの私に相手を敬って、『さん』付けをしろ、なんて要求をする人はそうそういないと思う。 良くも悪くもこの言葉はかなり印象的だったようで、撮影に参加していたスタッフから笑い声が漏れた。 私には何故笑っているのかわからず、聞かれたことに対して答えただけだった。 大人たちが笑っている理由がわからないまま、スタジオで待つモーニング娘。の元に呼ばれた。 横にずらっと十四人が並び、誰が合格するか不安な中、つんく♂さんの発表を待つ。 そして、つんく♂さんから言われたのは「全員、合格です」の言葉だった。 この言葉を聞き、現年長メンバーは驚きつつも喜び、騒いでいたことを記憶している。 でも、私はそれがどんなに大変なことなのかもわからなかったので、いまいち喜べなかった。 その後も映画の撮影をします、と言われ、映画監督の前で台詞を読んだり、と気づけば活動を開始していた。 皆が皆、仕事をしていく中でデビューをするんだ、という明確な目標を持った。 でも、彼だけは違った。 岡井千聖はモーニング娘。に憧れて入ったから、初めからデビューしたくてキッズにいたのだろう。 本来、ハロプロには男の子は入れない決まりがあるのだけど、彼は”女の子”と偽ってキッズになった。 私は彼がキッズに合格した頃から、随分と男の子みたいな子が入ったなと気にしてはいた。 これといって確信を持っていたわけじゃない。 何となく、彼の存在が気になって仕方なく、いつも彼の事を目で追っていた。 年が一つ違いだったこともあり、私たちは一緒にいる時間も多く、一気に打ち解けた。 私は千聖を好きになっていた。 彼を見た瞬間から恋をしていたのかもしれないが、好きだと自覚するようになったのは何年か経った後だ。 自覚をしたあたりからだろう、彼に自分の気持ちをぶつけていったのは。 夜空に星が輝く中、私たちがステージを後にした国立競技場から花火が上がるのが見えた。 前座の形で出させてもらった今夜の花火大会は、自分たちも見られたらいいな、と密かに願っていた。 それがこうして叶うと、言葉に出来ないくらいに嬉しいものだ。 しかも、隣には手を繋いだ千聖がいる。 千聖は、花火を見上げるばかりで隣の私をちっとも見ようとはしてくれない。 私も花火を見ようとするものの、千聖が気になってそれどころではなくなっている。 だけど、花火が元は見たかったわけだからどうにかしてみたいな、と思う私はいい案を思いついた。 大好きな千聖の瞳に映った花火をみていれば、同時に見たい二つのものが見られる。 案の定、「舞ちゃん、花火が綺麗だよ」と囁きつつも、花火に集中する千聖の瞳には綺麗な花弁が咲いている。 心の中でそっと、「千聖の花火が一番綺麗じゃん」といおうと思ったのだが、やめておいた。 そうしたら、恥ずかしがって千聖がきっと花火から目を逸らしてしまい、私も見てくれない可能性もある。 どっちも見られなくなるのは悲しいし、今はこれが一番いい状態なんだろう。 「舞ちゃん、今年の花火はたぶん僕が生きてきた中で最高に綺麗だよ」 「どうして?」 「だってさ、今年は舞ちゃんがいるし、℃-uteのメンバーも一緒にいる。これって最高じゃない?」 「そうだね。今年の花火は特別かもね」 「でしょ~舞ちゃんもしっかり見ておきなよ」 千聖が花火から目を逸らし、からかうような目で私ににっこりと微笑んだ。 その笑顔が純粋そのもので、彼の瞳を通してみたらどんなものでも綺麗に映ってしまいそうだ。 しっかり見ておくといっても、私は千聖ばかりしっかり見ているけれど、それでもいいなら見ている。 千聖と見るから特別なのであって、私には彼がいなかったら去年と変わらないただの花火になっていた。 それを変えてくれたのは、千聖だ。 「来年もここでライブやって、花火が見られるといいね。舞ちゃんの浴衣姿が見てみたいよ」 「えぇぇ~やだなぁ~撮影で見慣れてるじゃん。変わんないよ」 「そんなことないって。舞ちゃんは成長しているし、来年はぐっと大人っぽい浴衣姿になりそうだよ」 「ぐ~んと伸びて、千聖のつむじを見下ろす高さにいたりしてね」と、笑いながら返してみた。 すると、彼は少し寂しそうな顔になり、溜息をついて「そうかもしれない」、と呟いた。 そうだった、彼は今は伸び悩んでいる時期でまだ身長が思うように伸びていないのだ。 去年までは彼が大きかったのに、今年に入ってからはどんどん伸びる私が追い抜いてしまった。 隣に並ぶと、千聖が幼い顔つきのせいもあって弟みたいになっている。 彼は身長が抜かれた事を実はどんな事よりも気にしていたみたいなのだ。 四月のよみうりランドではネタにしてコントをしたが、あれだって進んで話していたわけでは決してない。 スタッフの書いた台本通りの台詞を話していたに過ぎない。 とうとうグループ一の小柄になった彼は、これからの成長次第では伸びると期待しているようだ。 後から私を抜いて、今とは逆に私が再び見上げられるようになったら、どんなにいいか。 そうなってくれたら、千聖も身長のことで卑屈な思いをせずにすむのに。 「千聖、男なんだからこれから伸びるって。平気平気」 「だといいな。だって、小さいと舞ちゃんだって嫌でしょ」 「嫌じゃないよ。千聖は千聖じゃん。違う?」 「違くないよ。でも、僕はもっと大きくなってかっこよくなりたいなって」 「何だよ、暗い顔するなって。千聖~ほら、花火綺麗だよ」 私は気を逸らそうと、花火を指差してみたのに、千聖は花火を見てもまだ身長が気になっているらしい。 失言してしまったことに今更ながら気づいたが、もう時既に遅し。 どうして一言多いかな、私って人間は。 そこへ「よっ、お二人さん。何、花火見てイチャついてるのかな~」、と舞美ちゃんが現れた。 千聖の隣に座ると、舞美ちゃんはさっそく千聖をからかってふざけ始めた。 こういうところ、何だか中学にいる男の子みたいだ。 好きな子を見ると、ついからかいたくなるなんてちょっと女の子っぽくないよ。 でも、千聖はそういう舞美ちゃんも好きなんだ。 「イチャついてなんているもんか。いつも通りさ。花火見てただけ」 「千聖~花火見るなら誘いなよ。マネージャーさんにここにいるって教えてもらうまで知らなかったんだから」 「ごめんごめん。舞美ちゃんたちはマネージャーさんと話しあいがあるみたいだったしさ」 「そんなの気にしなくていいのに。今日は花火観て帰らないと損だよ。あっ、すっごい綺麗」 「うん、綺麗だ」 ちぇっ、まただ。 せっかく二人きりでいたのに、舞美ちゃんが来てすっかり台無し。 こうなったら、とことんいじり倒してやるまでだから、覚悟してよね。 舞美ちゃんのお邪魔虫という思いと同時に、私にはある事が思い出されていた。 インディーズ時代、それ以前から千聖はやたらとお姉さんたちに可愛がられやすい事を――― 舞波ちゃん、めぐ、二人とも千聖をよく可愛がっていたし、千聖自身懐いていた。 舞美ちゃんに軽くつっこみを入れようとする直前、意識は過去にフェードアウトを起こした。 インディーズ時代、デパートなどを回ってイベントをこなす日々を送っていた時に。 半ば、彼を脅すようにキスを迫ったり、抱きしめてとおませな事を要求した。 千聖は男の子だとバレてしまえば、活動を続けられなくなるのはわかっていたから、こう言えば嫌でも要求を呑むのは当然だ。 頬っぺたにキスをするのも照れる彼を、私は叱ったりした事もある。 もっとちゃんとして、と。 千聖はその後も照れ屋で、なかなかキスもしてくれたことはなかったけど、私は側にいられるだけでよかった。 そのお願いを神さまが聞いてくれたのか、私たちは同じグループになることが出来た。 それが私と千聖の物語の始まりとなった。 次のページ→
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凛ちゃん活動中 ↑現在のRinちゃん。7代目。 アメーバピグで「Rin*」という女アカウントで活動してます。 イチャイチャ目的で近づいてきた男共をぼっこぼこにしてます^^ 主な出没場所 渋谷学園正門前 最もよく出没しています。 囲ってくれる方待ってますよ^q^ コミュニティ 作ってみました。5人入らないと模様替えができないのでよろしくお願いします。 過疎ワロリッシュなのでほんとお願いします Rin*自体を検索するか、コミュ検索で「凛ちゃんなう!」でお願いします。 誰も入らなかったら静かに消します。
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