約 1,219,440 件
https://w.atwiki.jp/stairs-okai/pages/366.html
「・・・・・」 目的の観覧車に乗り込んだ後、あんなにはしゃいでいた舞ちゃんは、急に無口になった。 「綺麗だねー。天気いいから、遠くまで見渡せるかな?」 「ええ、私のおうちも見られるかしら?」 「ちょっと遠すぎない?でも、方角わかるなら探してみようよ。どっち?」 わりと盛り上がっている私たちとは明らかに空気が違う。 両手をガッチリ千聖の腕に絡めて、頭を肩に乗せて、視線はえりかちゃん。ちょこちょこ振られる千聖の話も耳に入っていない様子で、舞ちゃんは生返事しか返さない。 だけど、私たちも長年の付き合いでよくわかっている。舞ちゃんが急に不機嫌になったり、黙り込んでしまった時は、逆にあまり気を使わないほうがいい。 おしゃべりに参加したくなったらそのうち乗ってくるし、乗ってこなくても別に誰かに八つ当たりするようなタイプじゃないから、今も、舞ちゃんの好きなようにしてもらうことにした。 今日一日一緒に過ごしてあらためて思ったけど、どうやら舞ちゃんは千聖のことが本気の本気で好きらしい。子供の独占欲じゃなくて、ちゃんとした意味で。その大好きな人が、今から寝盗られる(と言っていいのか)のだから、そりゃあ穏やかではいられないだろう。 最初の決意どおり、私はどちらに肩入れするつもりもないし、千聖がしばらく答えを出さないのならそれはそれでいいと思う。でも、それぞれの気持ちを思うと、何か本当に難しいな・・・。 学校の友達でも、恋して悩んでいる子は何人かいるけど、相手の一挙一動に振り回されたりして大変そうだ。まあ、私はまだそういうのはちょっとわからないし、当事者じゃないからこんな暢気に構えていられるんだろうけど。 「千聖、舞ちゃんと撮ってあげる。2人、真ん中にずれてくれる?」 観覧車がもうすぐ頂上につくという頃、えりかちゃんはデジカメを取り出した。 「ええ、もちろん。舞さん、いいかしら?」 「うん・・・」 千聖はえりかちゃんのお願いに応じて、体を舞ちゃんにより密着させる。舞ちゃんの腕に、千聖の大きめなおっぱいが乗っかった。 「でっかー・・・」 「え?」 「いえいえ。ケッケッケ」 多分、こんなどうでもいいことを考えているのは私だけだろう。えりかちゃんは写真に夢中になってるように見えるけど、手元のデジカメのシャッターはなかなか押されない。さっきムラムラしてるとか言ってたし、どうみても上の空。 「えりかちゃん、ピント合ってるみたいだけど・・・」 「ん?え?あ、そうだね、ありがと。はい、撮るよー。」 ちょうどてっぺんに到達したその時、えりかちゃんは改めてカメラを構えた。そして、眩いフラッシュが2人を包んだとき、私は信じられないものを目の当たりにすることとなった。 「・・・・・むぐ?」 千聖の肩を抱き寄せて、唇と唇をくっつける舞ちゃん。よっぽど強く押し付けているのか、二人の唇はアヒルみたいにむにゅっとつぶれている。 「・・・・・へぇえ?」 あまりのことに、私は自分が何を見ているのかちゃんと理解できなくて、半笑いで変な声を出してしまった。おそるおそるえりかちゃんの方を見ると、呆然とした顔のまま固まっている。その手から、デジカメがポロッと落ちた。 「わっわっ!」 慌てて手を差し出して、両手でしっかり受け止める。画面を覗くと、バッチリ2人のキスシーンが写ってしまっていた。 光の加減とかで、まるでドラマのワンシーンみたいに綺麗だった。モノクロの絵葉書でよくあるような、小さな子供2人が無邪気にキスしているような。・・・全然、そんなシチュエーションじゃないんだけれど。 「ん・・・」 「むぐ・・・」 目の前の2人はまだ唇をくっつけている。一足先に正気に戻った私は、「舞ちゃん、舞ちゃん!」と慌てて膝をペシペシ叩いた。 「だ、だめだよ、舞ちゃん!もう観覧車下がってるから、人に見られちゃうよ!」 一歩出遅れて、えりかちゃんも舞ちゃんを止めにかかる。ほどなくして、舞ちゃんはやっと千聖の後ろ髪を掴んでいた手を離して、唇も開放した。紅潮したほっぺたもそのままに、横目でえりかちゃんを捕らえてニヤッと笑う。 「ち・・・千聖・・・」 一方の千聖は、未だに何が起こったかよくわからないような呆けた表情で、目をまん丸にしたまま微動だにしない。気まずい空気の車内に、“本日は、ご利用ありがとうございました・・・・”と、タイムリミットを告げる無機質なアナウンスが響く。 「えりかちゃん。」 その時、舞ちゃんが再び体を起こして、千聖の手を握った。 「な、なに、舞ちゃん」 えりかちゃんはいつになく緊張した面持ちで、それでも千聖の空いている方の手を掴んだ。すごい、何てベタすぎる三角関係図! このまま下に着いてしまったら、乗り場にいる人や係員さんの目を引いてしまうかもしれない。どうしよう、また仕切り屋愛理に変身するべきなのかな・・・ ハラハラしながら動向を探っていると、ふいに舞ちゃんの表情が緩んだ。そのまま私の横に移動してきて、えりかちゃんを押し出して千聖の隣に座らせる。 「舞ちゃ・・・」 「・・・・えりかちゃん、今日は貸してあげるから、ちゃんと返してね。ちーは舞のなんだから」 ――かっこいい・・・・ 後光すら差しているように見える、舞ちゃんの堂々とした振る舞いに、私はついつい見入ってしまった。 「あ・・あの・・・・」 「舞ちゃん・・・」 えりかちゃんと千聖がどうしていいかわからないように顔を見合わせているうちに、観覧車は地上に到着した。 「お疲れ様でしたー」 「ありがとうございまーす。・・・ほら、早く降りよ?もう一周しちゃうよ?」 さっきまでのハードな人間ドラマの主役っぷりが嘘のように、舞ちゃんは無邪気な笑顔で私たちを手招きする。 出口でつっかえてコケそうになるえりかちゃんを千聖と2人で支えながら、釈然としないまま私たちも後に続く。数歩歩いたところで、舞ちゃんはくるっと振り返った。 「それじゃ、舞は愛理と帰るから。楽しかった。」 「えっ!」 何か手痛い罵倒の一つもあるのかと思いきや、晴れ晴れした表情で、舞ちゃんは私の腕を引いた。 「愛理・・・舞ちゃん・・・」 「またレッスンでね、バイバイ!」 とまどう2人を残して、舞ちゃんは振り返らずにぐんぐん歩いた。 虚勢を張っているようには見えないけど、こんな時、何て声をかけていいのかよくわからない。 駅まであと少し、というところで、赤信号に引っかかって、舞ちゃんの足が止まる。 「・・・良かったの?」 そのタイミングで私が話しかけると、舞ちゃんは黙って大きくうなずいた。 「・・・舞が千聖にキスしたとき、えりかちゃんが止めに入らなかったら、どんな手を使ってでも千聖を連れて帰るつもりだったんだ。でも、えりかちゃん、愛理と2人でちゃんと私達を引き離したでしょ。だから、いいの」 好きな人を取られちゃったっていうのに、舞ちゃんは満足そうに唇を触って微笑んでいる。 「今日一日ちーとえりかちゃんのこと見てて、2人とも本当に楽しそうだった。えりかちゃんがちーのこと都合のいいように弄んでるってわけじゃないのもわかった。 それならいいんだ、今日だけは譲ってあげる。舞だって、ちーには笑っていてほしいんだよ。イジワルばっかしてるけど」 「・・・・えらいっ!」 舞ちゃんの優しさが胸を打つ。私はたまらなくなって、おどけたふりして舞ちゃんを抱きしめた。 「うわっ何!いきなり!」 信号は青に変わったけれど、私はしばらくそのまま舞ちゃんの髪を撫で続けた。 「もう、わけわかんないよ・・・愛理ってば」 少しだけ顔を赤らめて、ニヒヒと笑う顔がとっても可愛い。 「舞ちゃん、今日、うち泊まる?」 「え・・・・」 「ね、泊まろう!それとも、何か用事ある?」 「ないけど・・・・わかった、そうする!パジャマとか、借りるね。初じゃない?お泊りするの」 このままバイバイするのは、なんとなく名残惜しかった。私のいきなりの申し出を、舞ちゃんは笑って受け入れてくれた。 「今日は、大好きな舞ちゃんのこと、もっと大好きになっちゃった。ケッケッケ」 「・・・・なぁーに言ってんの、愛理ウケるー!」 ちょっぴり顔を赤くした舞ちゃんは、手を飛行機みたいにして、パーッと先に走っていってしまった。 「愛理、早くー!」 「ちょっと待ってよう」 同じようなポーズで、私も舞ちゃんを追いかける。 私たちのお楽しみの時間は、まだまだこれからが本番になりそうだ。 ***** 「・・・・千聖」 「あ・・・は、はい」 遠ざかる舞さんと愛理の背中をぼんやり見つめていると、つないだままのえりかさんの手に力が篭った。 「そろそろ行かないと、チェックインの時間過ぎちゃう」 「はい」 それきり無言で、舞さんたちとは反対の方向へ歩き出した。 えりかさんは表情が豊かな方だから、いつもお顔を見れば、何となく考えていることを察する事ができるのに、今はよくわからない。怒っている、という風には見えないけれど・・・・少し怖くなって、私も手を強く握り返した。 舞さんと口づけするのは、初めてのことではない。 海の洞窟で、舞さんのお部屋で、仕事場の空き室で。 そして今日、今まで何度となく繰り返してきたそれらの行為の罰であるかのように、とうとうえりかさんの前で唇を合わせてしまった。 舞さんに恨み言を言ううつもりは全くない。私からキスをせがんだことはないけれど、舞さんに求められれば応じてきた。それ以上のことも、したことがないわけではない。 私はえりかさんのことが好きなのに、舞さんの真剣な眼差しに捕らえられると、魔法がかかったように拒む事を忘れてしまう。 もう、どうしたらいいのかわからなかった。私がこんな不埒な状態だからいけない。それはわかっている。でも・・・ 「えりかさん」 つぶやいた声は車のクラクションで消されてしまったのか、聞こえないふりをされてしまったのか、えりかさんは前方を見たまま、私のほうを見てはくれなかった。 さっきの私と舞さんを見て、どう思ったのだろう。考えると、胸がギリッと締め付けられるようだ。 これから2人でゆっくり過ごすというのに、こんな気持ちのままでいいのだろうか。 うつむいて歩いていると、しばらくしてえりかさんの足が止まった。 「着いたよ」 「あら・・・」 そこは、駅から程近いところにある、タワー型の大きな建物だった。とても目立つから、存在は何となく知っていたけれど、中に入った事はなかった。ホテルだということも、今初めて知ったぐらいだ。 「入るけど、大丈夫?」 「あ・・・は、はい」 まばゆいシャンデリアに彩られたロビーを抜けて、えりかさんはまっすぐにフロントへ足を運ぶ。 お母様から渡された宿泊許可証を提示して、ボーイさんに連れられるまま、重厚なエレベーターに乗って部屋を目指す。 手をつないでいたら、変に思われないだろうか。ふとそんなことが頭をよぎったけれど、えりかさんは指と指を組み込むようにして、私の手を離さないでいてくれたから、そのままでいいと思い直すことにした。 今は笑顔は少ないけれど、こうして私をそばにおいてくれるのだから、余計なことは考えなくていいのかもしれない。 「ごゆっくりどうぞ」 4階の角部屋。 ボーイさんが戻られたのを確認して、私はキョロキョロと部屋を見渡した。 繊細な模様を編みこんだ絨毯。ガラス張りと言っても過言ではないほど大きな窓が2面。よく磨かれたガラスのテーブルに、2人掛けの大きなソファ。 仕事柄、ホテルに滞在する機会はとても多いけれど、これほど洗練された部屋は使った事がない。ベッドもスプリングの利いたいつものとは違って、とても柔らかく、座っている場所だけ体が沈んだ。 「どう?結構いい部屋でしょ」 ソファに座ったえりかさんが微笑む。 「え・・・えぇ。でも、えりかさん・・・」 お金、の話はしてもいいものだろうか。お母様同士が話し合って、今回はお礼だからと、えりかさんに全額出していただいたのだけれど・・・お部屋のグレードは、私の想像をはるかに超えていた。 「・・宿泊費のことなら、気にしないで」 「えっ」 「実はね、おじいちゃんが、知り合いの人に割引券もらってたんだ。だから、いいお部屋だけどそんなたいした金額じゃないの」 考えている事が顔に出ていたのか、えりかさんは優しい声で説明してくれた。 「それより、こっち来て。チョコ置いてある。食べよう」 手招きされるままにソファへ移動して、思い切って寄り添ってみる。 「なーに、あまえんぼ」 細い指が、私の髪を梳く。えりかさんの好きな、薔薇の香りが鼻をくすぐった。 「千聖」 顔を上げると、ちょうどえりかさんが大ぶりのトリュフをご自分の口に運んでいた。そのしぐさに見惚れていたら、パキッと弾ける音とともに、私の唇に甘くて柔らかい塊が押し付けられた。 「んっ・・・ん・・・!」 それがえりかさんの唇がもたらすものだと気づいた時、無意識に体がビクッと跳ねた。 えりかさんは体に触れてくれることはあっても、あんまり唇を合わせてはくれない。本当に久しぶりの感触。蕩けてしまいそうな錯覚を覚えて、私はされるがままに、えりかさんに身を委ねた。 前へ TOP 次へ コメントルーム 今日 - 昨日 - 合計 -
https://w.atwiki.jp/ainori1999xxx/pages/8.html
金ちゃん 金沢知樹(25歳) ホテル勤務 柔道2段 体重102kg 参加地点:お台場 帰国:バンコク(#27) 第一印象:あい 美女と野獣の… 金ちゃんに気持ちが傾くあいに全く気付かない。金ちゃんにとってあいは高嶺の花。自分を好きになってくれているとは夢にも思わない。 そして失恋(#9) 「この日が来るってわかってたのに。言いたい事を言えなかった。」 悔やみきれない想いが金ちゃんを襲う。 結果、あいはホリーとカップルになって帰国。
https://w.atwiki.jp/dollbook_wiki/pages/553.html
タカラ(現タカラトミー)リカちゃんの双子の妹にあたる マキちゃんのフェイスは2020年にリニューアルした 3歳のリカちゃん、幼稚園のフレンドドールなども同じボディ使用 雑誌・MOOK Dollybird vol.10下着 Dolly*Dolly vol.3 リトルリカちゃんでの掲載 型紙本 かわいいかぎ針編み リカちゃんのドレスブック かんたん&わかりやすい フェルトでつくるリカちゃん手縫い服 オールシーズン クラシカルスタイルのドール・コーディネイト・レシピ リカちゃん着せ替えソーイングBOOK3 手作りしたいリカちゃんの着せかえ服 今すぐ作りたいリカちゃんの着せかえ服 「わたしのドールブック」 リカちゃんno.3 リカちゃんno.4 リカちゃんno.5 リカちゃんno.6 リカちゃんno.8 リカちゃんno.9 リカちゃんno.10 リカちゃんno.13 リカちゃんno.14 写真集・カタログ その他 【スレ内書き込みより】 関連項目 人形別掲載リスト Licca リカちゃん リカちゃんボーイフレンド
https://w.atwiki.jp/rinrin3/pages/5.html
https://w.atwiki.jp/kt108stars/pages/4515.html
771 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 13 00 45 ID ??? 鳥取にいる罪状は小さいが積み重なる困GMについて報告。 1 戦闘データを作ってない。名前ある敵NPCでもルルブのモンスデータ流用。 2 時間配分が下手。すぐ終わって別シナリオやる羽目になる。 3 シナリオが一本道で他に選ぶものが無い。簡単ですぐ終わる。 4 ちょっと空気読まない。 5 遊ぶシステムを自分の一存で決めようとする。 ファンタジー物が続いたから次は現代物しよう、カオスフレアとかいいね。 って話をしてたのに、ダブルクロスやるとか言い出す。 6 絶対に事故るレギュをしようとする。 2つのシステムでキャラ作ってPTシャッフルとか。 772 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 13 18 55 ID ??? 771 1と5は気にならないなぁ。 773 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 13 23 35 ID ??? 771 2も逆ならともかく、短い分には問題ないと思う。 774 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 13 25 43 ID ??? 2もまあ、早く終わる分にはいいかと思うし、3については例に挙げてるシステムでは膨らませないPLに問題ある気がする。 776 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 14 15 30 ID ??? 罪状追加。 7 PL贔屓。俺が、深淵とかダークファンタジーやりたいって言った時はやらない。 女PLが深淵やりたいって言ったら次回すぐやる。 777 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 14 24 15 ID ??? え、嫌いなPLより好きなPLの意見を優先するのは当然だろ? 778 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 14 27 06 ID ??? 5は色んな意味で困の方が正しい気がしてならない。 6だけかな、困っぽいのは。 781 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 14 47 10 ID ??? なんか報告者叩きの流れだな 俺なら6以外は気にしないかな 782 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 14 50 21 ID ??? 全項目潰せるようならそれは理想的なGMだww 大体誰でもどこかの項目は当てはまると思う 783 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 15 09 36 ID ??? 俺も困ってほどじゃないと思う。 ・・・最近あんまり大物の投下がないな。 784 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 15 11 54 ID ??? あと、やりたいシステムあるならまず自分でGMやれと思うのだが、この辺は鳥取の文化の違いか 785 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 15 39 00 ID ??? 3ももしかしたら報告者のフィルターがかかってる可能性があるなあ。 もしかしたら報告者以外は納得しているが、報告者だけが気にいらないって流れかもしれないし。 6はちょっと困るがw これはちょっと報告者の方が分が悪そうかな。 もう一度鳥取の仲間と話してみるべきでは。 786 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 15 49 31 ID ??? 自分がやりたいこと(厨設定など)をGMや他のPLに手伝わせようとする 自分のやりたいことがうまくいかないとGMの力量不足のせいにする でも自分はGMやりたがらない そんな奴珍しくもないぞ 787 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 15 50 27 ID ??? 悪意を持って個別に1~7のひどいやつを想像すればどれも困ったちゃんなんだが 報告者の補足からどれもフォローされてしまう 788 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 16 24 00 ID ??? 1 素っ頓狂なデータを自作されるより遥かにマシ 2 だらだら延びるよりは終わって2本目出来るならお得 3 事故る心配が薄いので安心して羽目を外せます 4 こんな報告してる報告者のほうが空気読めてない 5 現代物と言われてカオスフレアを真っ先に出すほうがどうかと 6 レギュが事故るから、シナリオは事故らない(2参照)理に適ってる 7 それ単にお前が嫌われてるだけじゃね? 結論:報告者私怨乙 790 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 17 30 02 ID ??? 771がGMすればすべて解決じゃないか! 791 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 17 47 49 ID ??? みんな意外と寛容だな。普段のゲームでもそんな寛容なのか? 2については結構困るだろうと思うんだが。 単発のはずが次のシナリオやる前にレベルアップするってキャラ設計狂うし。 792 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 17 54 38 ID ??? 別のシナリオだから、レベルアップ作業ないんじゃね? 「時間あまってるから、付属シナリオでもやろうか」ってノリだと思ってたんだが 793 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 17 55 41 ID ??? 最後の一行だけ文意がさっぱりなんだが 単発のつもりで作ったのにレベルアップするとなると困る、という事? 794 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 17 58 50 ID ??? なら、レベルアップしないで次のシナリオすればいいんじゃないかな。 795 名前: 771=791 [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 18 14 23 ID ??? 自演みたいになるとまずいから書いとく。 付属シナリオを軽くじゃなくレベルアップして続きをやってる。 鳥取では女子高生&セーラー服が登場出来れば現代物って認識。 そいつはGMしかやらない。 だからみんなシステムも買わないしGMをやりたくてもやれない。 797 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 18 17 48 ID ??? システムを買わない…? ああ、新システム買ってきて自分でGMしようとしないってことか。 まさかGMしかルルブ持ってないとかじゃないよな。 798 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 18 20 40 ID ??? 思ったより早く終わったからって、即興で続きのシナリオ作っていけるというのはそれはそれで高スペックなような GMをやりたくてもできないの意味はわからん。どういうこと? 799 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 18 23 55 ID ??? 1本のシナリオを、前後編に分けて、休憩入れて、レベルうpも挟んでして ちょうどいい時間にできる と考えるとすげえ性能だぞ 長いシナリオを遊ぶなら、休憩を挟むのは効果的だし、 成長をはさむとモチベーションもあがる 799 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 18 23 55 ID ??? 1本のシナリオを、前後編に分けて、休憩入れて、レベルうpも挟んでして ちょうどいい時間にできる と考えるとすげえ性能だぞ 長いシナリオを遊ぶなら、休憩を挟むのは効果的だし、 成長をはさむとモチベーションもあがる 800 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 18 33 23 ID ??? 報告者がGMを気に食わないだけなんじゃないか、これ 801 名前: 771 [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 18 34 47 ID ??? 793、794 それだけじゃちょっと弱い技AとBがあり両方取ると強いが単発だと取れない。 仕方なく技Cを取ってからレベルアップすると言われても…って感じだ。 新しいシステムを誘っても、興味無ければ買う予定も無いって言い切るタイプなんだ。 空気読まないの一言で表したのは悪かった。 みんなをが興味持ってきた雰囲気でもそれをやるんだ。 802 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 18 39 28 ID ??? 俺も興味ないシステムは周りがどうだろうと買わんなぁ… ますます持って何が問題なのか分からんくなってきた が、問題を感じているというのなら話し合うといい気がするよ 多分解決できる範疇じゃねーかなぁ 803 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 18 40 23 ID ??? 「GMをやりたくてもできない」が気になったな。 もしかしてその鳥取はGMの暴力により専制支配を受けてるのか? それは困ったちゃんを超えてるから、警察に引き渡すと良いぞ。 805 名前: NPCさん 投稿日: 2009/01/21(水) 18 46 26 ID pQL/UFe/ 801 じゃあ別の人間がその興味あるシステムとやらを買って、 GMすればいいだけじゃん。 興味無いシステムをみんなの為に買わせる~、なんて鬼の所業だぜ。 自発的にやるんならまだしも。全員が回し読みするためにR&R買うわー、とか。 何をもって「GMをやりたくてもやれない」んだ? 806 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 18 46 57 ID ??? 実際他人がGMしようとするのを何らかの手段を用いて 禁止するってのは報告1~7にくらべてもはるかに 困ったちゃんだろ。手段によってはえらいことだぜ。 807 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 18 50 48 ID ??? >そいつはGMしかやらない。 プレイヤーができない呪いにかかってるんじゃね? 808 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 18 52 49 ID ??? ちょっと勝手というか、だいぶマイペースな人の感じはする 空気読まないというのはあるけど、困とまではいかないかな 鳥取あるいは個人の相性ってところだろうか GMが回ってこない理由によっちゃ化けるかもしれんが、後出しっぽくなるから しばらく間をおいて別の報告にしたほうがいいかもね 809 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 18 53 41 ID ??? みんな凄くそのGMに好意的に読んでるなw そこまで優秀にも、困にも思えん。 好みにもよるんだろうが、 (リロードしたら今更なレスになってたが気にせず送信) 1 気にならない。バランス悪いよりマシだし。 2 1セッションが長すぎるうちの鳥取からすると無問題。 3 これはやだ。裏もない○○退治しかやらない(ダンジョンもない)GMが鳥取にいるが、ちょっと物足りない。 4 話し合え。無理なら諦めろ。セッション成立するならいいじゃん。 5 卓の意向を無視するのは困かも知れんが、普通はGMの意向に合わせね?GM候補がたくさんいるならともかく。 6 遊び心かなあ。誰にも事故が明らかなんなら、やめさせりゃいいじゃん。4と同じ。 他の奴が「GMできない」ってのは意味分からん。 システムも買わず、GMやる気もないなら、細かいことでケチつけるなって思う。 独断専行しまくるGMで、他の奴がGMできる空気じゃないってんなら別かも知れんが。 810 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 18 55 41 ID ??? つうか、後出しで補則して延々俺悪くないする時点で大抵報告者が困の法則。 歯切れ良く最初の報告で綺麗に落としてこそクロちゃん的困ヲチライフだというに…… 811 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 18 58 57 ID ??? 人数少ない鳥取でよくある「GMしかしない。プレイヤーなら参加しない →人数足りず卓割れ→成立するのがそいつGMの卓だけ」のサイクル なんじゃないかと読んだが 812 名前: 771 [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 19 01 07 ID ??? そいつはGMしかしなくて決してPLやろうとしないから。 鳥取人数は少ないしそいつ以外で新システムやる人数が少ない。 813 名前: 809 [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 19 01 21 ID ??? 書いてから思ったけどさ、 「報告者の鳥取は大学のサークルで、GMはそこの部長」とかかなあって。 部費で買うから、買うルールブックも部長が決めるとか。 独断専行で、しかし技術はちょっといまいちな部長? おれにはそれくらいしか思い付かん。 814 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 19 05 24 ID ??? もう報告はいいから、鳥取で話し合うべきだな ようは「やりたいシステムがある、俺にもGMやらせろ」という話よね 話し合いをすでにした上で件のGMはお前らはPLだけやってろ、な態度なら ここまで後出しが続かず最初からそういう話を投下するだろうし 個人の相性から来るすれ違いの可能性高し、と俺は思う 何となれば、その人抜きで遊んでもいいしな (たとえPL二人でも何とかなるもんよ) 815 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 19 08 45 ID ??? 鳥取が何人かわからないけれど、 そいつ外したら成立しないぐらいなら潰れちまえよとは思うな。 「2chに報告には来るくせに新人一人勧誘できない」 「文句は云いたいが自分でGMはしたくない」ようにしか聞こえない。 816 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 19 14 20 ID ??? 814 そうなんだよなぁ……GM専で絶対PLやらないって困なら、 801の時点で出そうなんだよね あと、鳥取で遊んでる限りは別にどうでもいいんだが >鳥取では女子高生&セーラー服が登場出来れば現代物って認識 この認識は直しといたほうがいいと思うぞ さもないと「コンベで現代物っていわれて入ったらカオスフレアだったksg」って報告されかねんw 818 名前: 771 [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 19 20 06 ID ??? どうやらこっちが少数派みたいだね。 最初に書いたが鳥取追放って程じゃない、ちょっとした事の積み重ねだから。 案外それを感じているのも1人だけかも知れないし。 そっと聞いてみるつもり。 騒がせた悪かった。 819 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 19 21 48 ID ??? 818 がんばれよー。和解するといいな 820 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 19 22 47 ID ??? いや、少数派とか何とかじゃなくてさ…w 事の本質は「齟齬が起きている」という点に尽きるわけで 結局一般論ではなく個々の事例で最適解を探すしかない まあ、問題が解決するといいね。楽しく遊べるのが一番だ スレ215
https://w.atwiki.jp/touhouss/pages/88.html
ある日、霧の湖に奇妙な大男が現れる。 偶然近くを通りかかった大妖精の前で、男はフラフラと湖に近づいたかと思うと、水の中に落ちてしまった! このまま見過ごすわけにも行かないので、慌てて男を助ける大妖精。 なんでこんな事をしたのか、よもや自殺志願か?と男に訪ねてみた所、帰ってきた答えは意外すぎる物だった。 「か、カエルが……溺れそうになってたから……」 半ば呆れながら「カエルは水の中を泳ぐもの」と説明して見るも、いまいち男は要領を得ない。 どうやら、男は深刻な記憶喪失であるらしい。服装から見て恐らく外の世界から迷い込んだようだが…? そして対応に迷っている大妖精の所に、いつもの様にやってくるチルノの姿が。 「あ、大ちゃーん!」 「チルノちゃん!」 「お…おー」 「あれ…あなた、チルノちゃんの事知ってるの?」 「いや、知らない。呼ばれたから返事しただけ」 「呼ばれた?」 「……誰よあんた?アタイはあんたじゃなくて大ちゃんを呼んだんだけど」 「それ、俺の名前……俺、大ちゃん!」 「「は、はぁぁ!?」」 こうして、奇しくも自分と同じあだ名を持つ男と知り合う事になった大妖精。 チルノによって『大ちゃん2号』と名付けられたその男が、人間では無く妖怪に近い存在であると気付くのにそう時間はかからなかったが、 妖怪とは思えぬほどに純粋で優しい性格の彼にはそういった事はあまり関係なく思えた。 だが、彼がその記憶を取り戻した時には、果たして―――― 大ちゃんことルークファンガイア@仮面ライダーキバが幻想入り
https://w.atwiki.jp/stairs-okai/pages/86.html
「私がキッズじゃなくて、エッグだから?」 私は最近、こんな魔法の言葉を手に入れた。 言うべきではないと自制していた言葉ほど、一度口にしてその効果を知ってしまうと、もうその魔力に頼らずにはいられなくなってしまう。 みんなの大好きな、千聖お嬢様の本当に傷ついた顔。 こんな簡単な言葉で引き出せるものだとは、思ってもみなかった。 多分、きっかけはほんのささいなことだった。 レッスンが終わってロッカー室で、舞美ちゃんが「見て見て!」と写真を広げた。 そこには舞美ちゃんとなっきぃと、ちっさーがゴスロリメイクではしゃいでいる姿が写っていた。 「これ、この間のメイドカフェがどうのってやつ?」 「そう!結局カフェには行ってないんだけどね~でも本当楽しかったよ!」 回ってきた写真をじっくり見ていると、本当に面白かったんだなというのが伝わってきて、うらやましい気持ちと同時に少し嫉妬心が芽生えた。 「私も参加したかったなあ。」 口を尖らせて舞美ちゃんに抗議すると、えりかちゃんも「ウチもー」と支援してくれた。 「だって、栞菜と愛理は男衆カフェのほうがいいって言ってたじゃないか。えりなんて仏像みたいな顔してたくせにー!素直にならないのがいけないんだよーとかいってw」 「男子校カフェだよ・・・」 確かに、舞美ちゃんの言うとおりだとは思うんだけど、自分の知らないところで何か楽しいことがあったんだと思うと、すごくもやもやした気分になってしまう。 「キュフフ、メイクはなっきぃがやったんだよ!みぃたんたらちっさーに変なこと仕込んだりするしさぁ。」 「ふふ、いやだわ早貴さんたら。」 すごく楽しそうなみんなとは裏腹に、私の心は曇っていく。 「この後なんか、結局遅くなっちゃったからみぃたんちに泊まったんだよね。それで結構真面目な話とかしちゃって。」 「あれは深い話だったよね!キュート最高!とか叫んじゃったし。」 何だか聞いていられなくなって、私は静かに席を立った。 自分でもバカみたいだとは思う。 仲間はずれでもなんでもないし、愛理も舞ちゃんもえりかちゃんも参加してなかったんだから気にするほどのことじゃない。 でもそこで何の話をしていたのか、3人だけの秘密ができたりしたのか、私の話とか出たのか、なんて聞きようのない疑問がふつふつと湧き出てくる。 「栞菜。」 みんなの輪を外れて、ちっさーが私の隣の椅子に座ってきた。 「・・・なっきぃや舞美ちゃんと、どんな話をしたの?」 「そうね・・・キュートのイベントやコンサートの思い出とか、あとは学校の話でも盛り上がったわ。」 まったく悪びれた感じもなく、ちっさーは普通に答えてくれた。 これで納得して引き下がればいいのに、今日の私は本当にねちっこい。 「もうちょっと具体的に聞きたい。思い出って?学校の話って、栞菜が知らないこと?その場にいなかったメンバーの話も出た?」 「ちょ、ちょっとまって。それは、答えられることと答えられないことがあるわ。お2人に確認してみないと・・・。ごめんなさい。」 「・・・わかった、いいよもう。ちっさーずっとそうだもんね。私とはまともな話とかできないって思ってるんでしょう。」 落ち着いて説得されたことが逆にカチンときて、ちっさーを睨みながらどんどん責める口調になっていく。 「栞菜、」 「何でそうやってハブんの? ・・・・私が、キッズじゃなくてエッグだったから?」 そんなに深い意味があっていったつもりじゃなかったのに、ちっさーは目に見えてうろたえ始めた。 「ちが・・・うわ・・・栞菜どうしてそんな」 初めて見る表情だった。大きな黒目が私を捉えきれずに揺れて、辛そうに伏せられた。 どうして?ちっさーがそんな顔をするようなことじゃないのに。 むしろ傷ついてるのは・・・ 「栞菜、もういいかげんにしたら。」 えりかちゃんが私とちっさーの間に割って入って、ちっさーを抱きかかえるようにして連れて行ってしまった。 気が付くとみんなが私の方を見ている。 多分、えりかちゃん以外は何があったのかわかってない。きょとんとした顔で、説明を求められているみたいだった。 「栞菜?」 「ごめん、帰る。」 私はバッグを乱暴に掴んで、そのまま部屋を出て行った。 TOP 次へ コメントルーム 今日 - 昨日 - 合計 -
https://w.atwiki.jp/stairs-okai/pages/365.html
千聖とえりかちゃんの追跡をひとまず中断した私と舞ちゃんは、のんびり買い物デートを楽しんでいた。横浜は大人っぽい洋服屋さんやアクセサリーショップが多いから、中学生じゃ少し背伸びする感じになってしまう。 結局ウインドーショッピングが中心になってしまったけれど、通りの奥のほうにあったキャラクターショップで、お揃いのメモ帳を買うことにした。 「可愛いねー、これ」 「うん、レッスンの時に使おう・・・あ」 舞ちゃんはふと顔を上げると、私の顔の斜め後ろに視線をロックオンしたまま、固まってしまった。 「ん?」 視線をそのまま辿る。そこには、千聖の好きなクマちゃんのキャラクターの特設コーナーがあった。学校の鞄にも大ぶりのマスコットをつけていて、かなりのお気に入りだったと思う。 「舞ちゃん?」 「・・・・あれ、あげたらちー喜ぶかな・・・」 ひとりごとのようにつぶやきながら見ているのは、大きなぬいぐるみ(1まんごせんえんだと!!!)だった。」 「舞、千聖の笑った顔が好きなんだけど、いじめて泣かせたり、変なことして自分の気持ちを押し付けて困らせたり、そんなんばっか。あんま詳しく言えないけど、相当ひどいことした。償うってわけじゃないけど、誠意を見せたいなぁなんて」 「んー、でもさ。」 舞ちゃんの気持ちはわかるけど、ここは1個年上で千聖を見守っている者として意見させてもらうことにした。 「きっと、あんなに大きいぬいぐるみもらったら、千聖困っちゃうと思うけどな。」 「そっか・・・じゃあなんか小物とか」 「うーん。だけど、それは果たして本当に、千聖の望んでいることなのかなぁ~?確かに、ゲキハロの頃だっけ?千聖と舞ちゃん、ケンカして変な感じになっちゃってたけど・・・もうそれは終わったんでしょ? 別に千聖は、舞ちゃんに対して気まずいとか怒ってるってことはもうないと思うんだ。むしろ、千聖のために何かしたいっていうなら、そのことをいつまでもひきずってないで、フツーを心がけるとか?そういうことのほうがいいんじゃないかなぁなんて。ケッケッケ」 「フツー・・・」 舞ちゃんは少し考え込むように黙った後、「わかった」と笑顔で答えてくれた。 「えへへ。メモ帳、買おう。」 言葉数は少なくても、舞ちゃんは豊かな表情で、私の言葉を受け取ってくれたことを表してくれる。まったく、可愛いな。ケッケッケ 「次、どこ行く?」 「んーとね・・・・・・・・・・愛理。」 お揃いの紙袋を手に、私の顔を見てご機嫌スマイル・・・だった舞ちゃんは、いきなりシリアスな顔になった。声も、1オクターブ低くなってるような気がしなくもない。 「愛理。」 「は、はぁ」 「こっち。」 舞ちゃんは超真顔で、いきなり私の手を掴んだまま走り出した。 「ちょ、ちょまって、舞ちゃん!何、何事!」 お気に入りのちょっと甲の高いミュールが脱げそうになって、私はとっさに踏ん張った。つんのめった舞ちゃんが、敵を見るような目で私を睨みつける。 「どうしたんだよぅ」 「・・・センサー」 「え?」 「ち しゃ と セ ン サ ー が 反 応 し た の」 「ええっ!そ、それは正確なの?」 「千聖は舞のなんだから、絶対あってるから」 そんな非科学的な・・・と言いたいところだけど、舞ちゃんの千聖センサーとやらは、その名前だけでかなりの説得力がある。 「落ち着いてってばー」 「絶対あってるよ!とにかく、その道をっ」 アハハッ ウフフッ その時、押し問答を続ける私達の耳に、聞きなれた二種類の笑い声が飛び込んできた。 メインストリートから一歩横道に逸れた細い路地から、本日散々追い掛け回したカップルが、中むつまじく手を繋いで登場する。 「ま・・・舞・・・」 「ち・・・ちしゃとおおおおおおお」 「きゃああ!?」 私が静止するより早く、舞ちゃんは低姿勢ダッシュで2人の懐に突っ込んでいった。そのまま、カエルみたいにピョーンと見事なジャンプを披露して、千聖に覆いかぶさる。 「ジャンピングだっこ・・・」 小学生だった頃、千聖がえりかちゃんを見つけるとはしゃいで飛びついていたそれを、舞ちゃんは今、千聖にやろうとしているらしい。 だけど、自分より背が低い千聖にそんな無謀な技は通用しないわけで・・・ 案の定、舞ちゃんを受け止め切れなかった千聖は、舞ちゃんの勢いに押されるように、背中から地面に押し倒されてしまった。こ、こんな往来でなんて事を! 「ま、舞さ・・・痛っ・・・」 千聖は目を白黒させて戸惑っている。一方で、舞ちゃんはママとはぐれていた迷子みたいに、千聖の胸に顔を埋めたまま離れようとしない。えりかちゃんと千聖へのヤキモチが爆発して、甘えんぼう状態になってしまったらしい。 「え、えー・・・ちょっと、どうしよう・・・えー・・・」 どうしてこうなったのかわからない感じのえりかちゃんは、オロオロして私に助けを求めるような顔をした。・・・うーん、私、あんまり仕切りキャラじゃないんだけどな。どういうわけか、今日はそんな役割が多い気がする。 「舞ちゃん、千聖。とりあえず、ご飯でも行きませんか?」 「ごはん・・・」 舞ちゃんは至近距離で千聖を見つめている。ここからじゃちょっと表情は見えないけれど、「一緒に行っていい?」と伺いを立ててるみたいだ。 「ね?えりかちゃん、ご飯ご一緒してもいい?」 「う、うん・・ウチはいいけど」 「よ、よーし!じゃあみんなで中華街に出発だー!」 あぁ、こういうの、苦手なんだってば・・・。場違いな私の仕切り声(?)が、人気の少なくなってきたショッピング街に響いた。 数十分後。 「愛理、これ、美味しいわね。」 「ねー。」 「・・・・」 「・・・・・」 私の横には千聖。千聖の前には舞ちゃん。舞ちゃんの横にはえりかちゃん。 私達は今、中華街で美味しい料理に舌鼓を打っている。中華大好きな千聖はご機嫌で、私も出来たて点心を堪能して幸せ・・・なんだけど、向かいの席はまるでお通夜状態だ。 「愛理、このスープチャーハンを頼みたいわ。あと、エビチリを頼んでなかった。」 「あー、じゃあついでにこのフカヒレギョーザも頼んでくれる?」 「ええ。この大根もちというのは?どんな料理なのかしら?」 千聖は本当に屈託なく、オーダー式のバイキングを堪能している。舞ちゃんは、千聖がバンバン頼む料理をつつく程度。えりかちゃんにいたっては、手もつけていない。青ざめた顔で、千聖と舞ちゃんを交互に見比べている。 まるで、浮気現場に踏み込まれたオクサマのお相手みたいだ(でも、千聖は別にどっちとも付き合ってるわけじゃないんだっけ。) 「おいしい?千聖」 「ええ。とても。舞さんもえりかさんも、あまりお箸がすすんでいないようですけど・・」 「千聖が美味しいなら、それだけで舞もおなかいっぱいなの。」 「ひゅー。ケッケッケ」 恋愛初心者な私でも、今のはなかなか気の利いたセリフと思うのに、千聖は「あら、ウフフ」なんて言って軽く流してしまった。舞ちゃん、なかなか報われない! 「・・・ウチ、あんまりおなか減ってないんだよ。気にしないで。」 一方、えりかちゃんは少しソワソワしている。時計を見たり、ケータイを開いたり。もしかして、ホテルのチェックインの時間が迫っているのかもしれない。 多分、2人にとってのメインイベント(・・・)はホテルで過ごす時間だと思うから、その辺は抜かりなくやりたいに違いない。 「千聖。次、料理来たら、もうデザート行かない?」 「あら?私もう少し・・」 「まあまあ、腹八分目っていうじゃないかぁ(これからいっぱい汗かくんでしょ、とかいってw)ケッケッケ」 「・・・そうだよ、ちーまた大福になるよ」 どういう気まぐれか、舞ちゃんも説得に参戦してくれたから、千聖はその後デザートを5種類頼んでオーダーをストップしてくれた。 えりかちゃんが少しほっとした顔になったのは気のせいかな・・・?次は、舞ちゃんを刺激せずに2人と別れる方法を考えないと。 「・・・舞、観覧車乗りたい。4人で」 だけど、そんな私の思案を打ち砕くかのごとく、舞ちゃんは妙に通る声でそう言った。 「乗りたい。」 大事なことだから2回・・・というわけでもないだろうけど、舞ちゃんは千聖の目を見て繰り返す。 千聖はどっちでもよさそうな感じで、判断を任せるようにえりかちゃんに視線を送っている。 「あ、あのー、舞ちゃん。それなら、私と2人で・・・」 「・・・いいよ。」 えりかちゃんは私達3人に順繰りに視線を向けると、ニッと笑った。 「ここからだと結構歩くけど、食後の運動がてらってことで、いい?愛理も」 「・・・うん、いいよー」 そんなわけで、お店を出た私達は、みなとみらいの方へ向かって歩き出した。 「そっち、右ねー。信号は渡らなくていいから。」 えりかちゃんは先行くちさまいコンビに、手でメガホンを作って道を指示する。 キャッキャとはしゃいでいる2人を見る表情は、さっきとは違って落ち着いていた。 「ごめんね、邪魔して」 何となく罪悪感を感じて、私はえりかちゃんを上目遣いで伺った。 「ホテル、間に合うの?」 「愛理・・」 えりかちゃんは驚いたように目を丸くした後、いたずらっぽくニヤッと細めた。 「実は、さっきそれが気になって、食事に集中できなかったの。ウチ心配性だからさー、一個気になるともうだめで。 かなりいいホテル取ったから、キャンセルはありえないし。でも、ホテルは観覧車のすぐ近くだし、余裕で間に合いそう。こんなことなら、バイキング楽しめばよかった!」 「体力もつの?大丈夫?」 「まあ、愛理お嬢様ったら、なんてはしたないことを!」 大げさにのけぞった後、えりかちゃんは耳に顔を近づけてきた。 「じつは、すごくムラムラしてる。やばいかも」 「ええっ!」 「というわけで、観覧車の後の舞ちゃんのことはよろしくね。」 ションナ!ムセキニンナ!私は抗議の意味も含めて、ちょっと唇を尖らせた。 「・・・えりかちゃん、舞ちゃんがお泊り中止してって言ったらどうする?」 「しないよ。譲る気ないから。」 「ムラムラしてるから?」 「違うよ。いろいろ考えたけど、やっぱり、今後も千聖を譲る気がないって意味。」 「・・・・そっか。」 ハッキリとそういい切るえりかちゃんはちょっとかっこよくて、これはちょっと敵わないな、何て密かに思ってしまった。 前へ TOP 次へ コメントルーム 今日 - 昨日 - 合計 -
https://w.atwiki.jp/stairs-okai/pages/289.html
「ゲキハロが終わったら、千聖と2人で旅行に行って来るから。」 それは、ゲキハロのお稽古真っ最中のことだった。 レッスン終了後、着替え中にえりかちゃんが私に告げた言葉。 「は・・・」 突然の報告に、とっさに言葉が出なかった。 「何・・・で」 やっとしぼり出した声は、私らしくもない弱弱しいもので、ちょっと情けない気持ちになる。 「何でって、これのお礼にね。」 そう言ってえりかちゃんが指で弄んだのは、キュートのメンバー全員でえりかちゃんの誕生日に贈った、ハートのネックレスだった。 「だ・・・だってそれは、舞たち全員からっ」 「うん、もちろんわかってるよ。ウチが千聖にお礼したいのは、ウチと一緒にみんなへのお返しプレゼントを考えてくれたこと。」 えりかちゃんの話は続く。 「ま、旅行って言っても、横浜だけどね。観光して、中華街でご飯食べて、ちょっといいホテルに泊まる。」 「ま、待って。ホテ、ホ、ホテルじゃなくていいじゃん!えりかちゃんちでいいじゃん!」 「えー、いやいや、それはちょっと。ムフフフ」 私の背中を、イヤーな汗が滴り落ちる。 えりかちゃんは、私の千聖に対する気持ちを知っている。知っていて、こういうことをわざわざ言うというのは、つまり、その、なんだ、うん。 「ま、舞の方が、千聖のこと好きだもん」 「・・・だとしても、千聖はウチのお誘いに乗ってくれたよ。すごく嬉しそうに。舞ちゃんは、千聖が望んでいることでも認めたくないの?」 「でも、だって・・・」 こういう時のえりかちゃんは、いつもの天然で優しいお姉ちゃんじゃない。私の知らないことをたくさん知ってる、18歳の大人の顔をしている。ここで私が「嫌だ」といっても、絶対にその予定を白紙にはしてくれないだろう。 「一応、舞ちゃんには言っておいたほうがいいと思ったから。」 「そんな思いやり、嬉しくないよ・・・」 「黙って行ったら、その方が嫌だったんじゃないの?」 悔しい。悔しいけれど、えりかちゃんは舞の気持ちなんてお見通しなんだ。しかも、純粋に私を思いやってる気持ちだけじゃなくて、自慢っていうか、上手くいえないけれど、そういう気持ちも入ってる気がする。 ふと、千聖の方に視線を向ける。 千聖は上半身下着のまま、なっきぃと何か楽しそうに話している。なっきぃが千聖のブラのタグを見ていたから、下着の話でもしてるんだろう。そういえば、今日の2人の下着は色違いだ。仲良しだから、一緒に買いに行ったのかもしれない。 だからって、別になっきぃに嫉妬心は沸かない。2人の関係は信用できる。なっきぃは千聖にすごく優しいし、もちろん変なこともしない。 その点では、愛理はちょっと怪しい(性的な意味で)。舞美ちゃんも危ない(悪気のない暴力的な意味で)。もちろん、えりかちゃんなんて論外だ。もし千聖とえりかちゃんがオソロのブラなんてつけてたら、絶対に剥ぎ取る。 「何がそんなに気に入らないの?」 えりかちゃんの声は相変わらず笑っている。わかってて聞いてるんだ。もー、普段はドMのくせに、こういう時はとことんイジワルなんだから! 「・・・わかってるなら聞かないでよ。」 そういうとこに泊まるっていうのは、つまり、そういうことをするっていうことでしょ。 去年の夏、えりかちゃんと千聖がコテージでしていたことを思い出す。 千聖の上に覆いかぶさる、えりかちゃんの白い背中。 その背中に回された、千聖の小麦色の腕。 2人の唇がくっつく。おっぱいも、大事なとこもくっつく。 えりかちゃんの茶色い髪と、千聖の黒髪が混じる。 聞いたこともないような、甘ったるくて甲高い千聖の声。えりかちゃんの湿った声。 私は悔しくてたまらなかったのに、そのことを思い出すたびに、頭がボーッとして、体がおかしくなっていた。 恥ずかしながら、夜ベッドの中で、えりかちゃんを自分に置き換えて妄想したこともある。 そして、誕生日に、千聖に同じ事をして欲しいとねだった。果たしてその願いは聞き届けられたのだけれど、いろいろ不本意な形に終わった(そもそも失神したのでよく覚えていない件)。 こんなんじゃ、えりかちゃんに全然勝てない。おまけに、こうしてまた差をつけられてしまうのを、指をくわえて眺めているだけなんて。 「事後報告、いる?」 「いらないよっ」 もう聞いてられない。私はえりかちゃんの元を離れて、舞美ちゃんに頭を撫でてもらいにいった。 「お姉ちゃん・・・」 「ん?どうしたの?よしよし」 大きい手にわしわし頭を撫でられて、少し気分が良くなった。 「えりかちゃんにいじめられた。」 「ええ?えり、コラだめじゃないかー!とかいってw」 えりかちゃんは黙って肩をすくめて両手を挙げるジェスチャーをした。欧米か。 再び千聖の方をチラ見する。すると、視線がぶつかった。何となくピースサインを送ると、首をかしげながらピースを返してくれた。三日月目のスマイル付き。あぁ、やっぱり可愛いな・・・ そのまま2人して手遊びゲームをしていたら、ふいに後ろから肩を叩かれた。 「ん?」 そこにいたのはなっきぃ。いつのまに着替えを終えたのか、バッグまで持って、今にも帰れそうな感じだ。 「舞ちゃん・・・今日、一緒に帰れる?」 「?舞と?うん、大丈夫・・・」 突然のなっきぃからのお誘い。ちょっとびっくりしたけど、もちろん嬉しくないわけがない。ちゃきちゃき着替えを済ませて、私は一足先に、なっきぃと一緒にレッスン場を出ることにした。 「今日暑いねー。」 「うん・・・」 「稽古楽しいよねー」 「そうだね・・・」 外に出てからいろいろ話を振ってみるものの、なっきぃは上の空だ。 「ねぇ、なっき・・・」 何か悩んでるなら、と口を開きかけた時、ぴたりとなっきぃの足が止まった。 「舞ちゃん。あのさ、」 「うん。」 いつもの可愛らしい声より、少し低くて真剣な雰囲気。私の背筋も伸びる。けれど、次のなっきぃの一言によって、盛大に脱力させられることになるとは・・・ 「ま、ま、舞ちゃんて、・・・・・エッチビデオとか、み、み見たことある?」 「・・・・・・・・はああ!?」 TOP 次へ コメントルーム 今日 - 昨日 - 合計 -
https://w.atwiki.jp/stairs-okai/pages/361.html
――ザクッ ザクッ ザクッ 硬いものを削り取る鈍い音とともに、私の顔に冷たい飛沫が襲い掛かってくる。 「舞ちゃぁん・・・」 情けない声で一応抗議を試みるも、彼女の顔は、正面にいる私の方に向けられることはなかった。 午後2時。横浜にある瀟洒なカフェの端っこの席で、舞ちゃんはさっきから延々とイチゴカキ氷の頂点にスプーンを突き刺し続けている。無表情で。 完全に右側を向いたままになっている舞ちゃんの視線の先には、えりかちゃんと千聖。すっごく楽しそうに、メニューを見ながらにこにこしていて、ラブラブだ。いいですなぁ。 “今日えりかちゃんとちーがお泊りでデートするから、尾行する。協力して” 数時間前、舞ちゃんからこんなメールが来た。 今日はオフで、予定は特になかった。なんとなくダラダラしたい気分ではなかったから、私は舞ちゃんからのそのお誘いに、悩むことなく乗らせてもらった。・・・のはよかったんだけど。 一体どうやって聞き出したのか、舞ちゃんは待ち合わせの駅で私と合流すると、まっすぐに今いるこのカフェへ足を運んだ。そして、しばらくすると、本当に千聖とえりかちゃんが現れた、というわけだ。 舞ちゃん、恐ろしい子!数日前にテレビで見た、知人の持ち物に盗聴器をしかけてどうのこうのという恐ろしい事件を思い出したけれど、それ以上は考えないほうがいいような気がして、私は記憶にふたをした。 ――ちなみに、今の今まで、今日の私たちはろくに会話もしていない。だって舞ちゃん、何か怖いんだもん。 「すみませーん、このトロピカルフラッペを・・・」 「トッ、トロピ・・・!」 えりかちゃんのオーダーを聞いた舞ちゃんは、元々大きすぎるぐらいパッチリな目をカッと見開いて、イチゴ味の氷に、さっきよりも強い攻撃をお見舞いした。塊が、私の鼻の頭に直撃する。 「ケッケッケ」 「・・・何で笑ってんの」 「いやぁ~トロピカル何とかって、カップルで食べる用の大きいやつだったなぁって思って。本当仲いいね、えりかちゃんと千聖って。そう思わないかい?舞ちゃぁん」 さっきから顔をイチゴまみれにされてるんだから、これぐらいのイジワルは許してもらいたいなあ。 「別に舞は・・・・あっ、ごめん。めっちゃ愛理の顔飛んでんじゃん。舞のカキ氷。」 やっと私の方に向き直ってくれた舞ちゃんは、拭いきれていなかった赤いシロップをおしぼりで取ってくれた。少し落ち着きを取り戻したのか、照れくさそうに笑う。 「あんな大きいの頼んだら、どうせえりかちゃん途中で食べるのやめちゃうよ。ウチおなかいっぱいだよーとかいって。そしたら千聖は一人でわしわし食べちゃうんだよ。おなか冷えちゃっても知らないんだから。」 「千聖、残った食べ物とかすっごい食べたがるもんねぇ」 「またぷくぷくしてきたら大福って呼んでやる。」 本当は、2人がひとつのものを食べてるっていうのが気にいらなすぎるだけなんだろうけど。舞ちゃんは大抵のことはちゃんと分別がつくし我慢もできるのに、千聖が絡むと本当に見境がなくなってしまう。 みんなは結構そういう舞ちゃんを心配するけれど、私は正直面白がってしまっているところもある。嫉妬、いいじゃない。これぞ青春!って感じじゃないか。とかいってw ケッケッケ 「・・・・ごめんね、今日」 「えっ」 私がそんなことをとりとめなく考えていると、急に舞ちゃんが腕を突っついてきた。 「ごめんって、何が?」 「こんなことに付き合わせちゃって。何か、一人じゃ冷静でいられない気がしたから、つい。」 「そんなの別にいいよ。私が好きでついてきたんだから。私も、あの2人がどうするのか気になってるし・・・」 ――まぁ、正直私は舞ちゃんに協力しているつもりはないし、かといってえりかちゃんと千聖のことを応援しているわけでもない。 もちろん、えりかさんえりかさん言ってる千聖のことを、自分の方に振り向かせたいと思っているわけでもないけど。 私自身が千聖に対して抱いている感情は、難しくてまだよくわからない。何と言っても2回ほどそういうアレをアレしてしまった仲だから、普通の関係じゃないことは確かだけれど・・・。 もうすぐえりかちゃんは、キュートを卒業する。そのことは、もうずっとずっと前に告げられていたら、寂しいけれど動揺はしていない。もうその時期は過ぎた。 でも、千聖は・・えりかちゃんは、今、何を考えているんだろう。キュートを離れてからはどうするつもりなんだろう。そして、私は残された千聖にどう接するべきなんだろう。 お嬢様の時の千聖は、何でも抱え込んでしまうところがある。えりかちゃんの卒業が近づいている今だって、一見何にも変わっていないような顔をしているけど、その胸のうちにある本当の気持ちなんて、実際のところわからない。 だから、今後の自分の身の振り方を考えるためにも、今日の2人の行動を追跡するのは有効かもしれないと思って、こうして尾行に参加させてもらったわけで。 私にとっては、誰と誰がくっつくとかそういう話じゃなくて、千聖が一番傷つかないで笑っていられることが重要なのだと思う。 千聖が幸せならそれでいい。その幸せを運んでくれるのがえりかちゃんなのか、舞ちゃんなのか、はたまた違う誰かなのか、しっかり見極めたい。 「カキ氷、溶けちゃうよ、舞ちゃん」 「うん。・・・エヘヘ」 ズタズタになったかき氷が、やっと本来の目的どおりに舞ちゃんのお口に運ばれていくのを確認して、私も放置気味だったシフォンケーキにフォークを入れた。 「あっ、これおいふぃ。ふわふわだー」 「本当?舞のあげるから一口ちょーだい」 「どーぞどーぞ!」 お互いいろいろ考えていることは違うんだろうけれど、とりあえず甘いものを堪能して、不穏な空気は回避できそうだった。・・・できそうだったんだけれど。 「お待たせいたしましたー。トロピカルフラッペでございます」 「「すっごーい!!」」 「ん?」 少し離れた席から湧き上がる歓声に、横目で視線を送ると、ちょうど噂のトロピカルなんとかが2人のテーブルに運ばれるところだった。 大盛りの氷を彩る、虹みたいにカラフルなシロップ。てっぺんには純白のアイスクリーム。それらを引き立てるように、側面にはマンゴーとかパイナップルとかバナナとか、南国情緒ただようフルーツがたくさん盛り付けられている。 これは、甘いもの大好きなえりかちゃんと千聖にはたまらない一品だろう。 「いいねー、あれ!おいしそう」 見てる私まで、関係ないのにテンションがあがってしまう。 「えー、こんなに食べれるかなぁ。千聖氷頑張ってね!ウチはフルーツとアイス担当になるからぁ」 「まあ、ずるいわえりかさんったら。ウフフ」 千聖がえりかちゃんをデコピンする真似をして、えりかちゃんは「ヤラレター!」なんてわざとらしくのけぞる。80年代か。2人はふざけながらさっそく氷の壁面を崩して、「おいしー!」と笑いあっている。 「ふ、ふふ・・・ふふふ」 「ま、舞ちゃん落ち着いて」 「ふざけんな」の「ふ」なのか、はたまた怒りのあまり笑い出したのか。舞ちゃんの小刻みに震える手で削られた氷が、また私に攻撃をしかけてきた。 「千聖、バナナ食べる?はい、あーんして」 「あーん。・・・おいしい。えりかさんも、あーん」 「やーだ、はずかしいよ」 「もう、千聖のも食べてください?ウフフ」 馬鹿か、貴様ら。何で煽るんだYO!舞ちゃんの大きな目は比喩じゃなくこぼれ落ちそうで、可愛らしい蕾のような唇からは「ちーがえりかちゃんのバナナを食べる・・・えりかちゃんがちーのマンゴーを食べる・・・」と深読みしてはいけない言葉が念仏のようにあふれている。 「で、出ようか舞ちゃん!」 隣のカップルのドン引きな視線に耐え切れず、私は半ば引きずるように、舞ちゃんの手を掴んでレジに向かった。幸い、トロピカルなんとかに夢中の二人はこちらには気づいていないみたいだ。 「マンゴー・・・バナナ・・・」 「・・・とりあえず、出てくるまで近くで待とうよ。そこ、ベンチあるし。」 「・・・次は、中華街だから」 「え?」 ふらつく舞ちゃんを支えるようにして、通りのベンチに移動すると、舞ちゃんは据わった目で私を見た。 「次、中華街に行くから。あの2人」 「え、どうして知ってr」 「つ ぎ は 中 華 街 だ か ら」 「・・・・・・・・はい。」 私の背中を、ひんやりした汗が一筋流れ落ちた。 TOP 次へ コメントルーム 今日 - 昨日 - 合計 -