約 574 件
https://w.atwiki.jp/eiketsu-taisen/pages/707.html
武将名 たいらのもりくに 主馬判官 平盛国 統一名称:平盛国 生没年:1113~1186「下がれっつっても聞かねえだろ! 俺が若様を守るしかねえな!」平清盛の側近。保元・平治の乱では侍大将として活躍し、清盛を支えた。清盛が病没した場所は京の盛国の屋敷だったという。平家一門が滅亡すると、源氏方に捕らえられ鎌倉に連行される。日夜無言で法華経に向かい、自ら食を断ち餓死した。 勢力 緋 時代 平安 レアリティ R コスト 2.5 兵種 騎兵 武力 8 知力 4 特技 技巧 先陣 計略 神速の誉れ 武力と移動速度が上がり、効果終了時に自軍の士気が上がる 必要士気 6 効果時間 知力時間 Illust. 平坂康也 声優 伊丸岡篤 計略内容 カテゴリ 士気 武力 知力 速度 兵力 効果時間 備考 強化 6 +5 - +80% - 知力4の時7.1c(知力依存0.4c) 効果終了時に士気+4 (最新Ver.1.6.0F) 調整履歴 修正Ver. 変更点 内容 備考 Ver.1.5.0E 速度上昇値 +70% → +80% ↑ - Ver.1.5.0H 武力上昇値 +4 → +5 ↑ - Ver.1.6.0F 効果時間 6.7c → 7.1c ↑ - 所感 特技「先陣」持ちではあるものの、前半は武力9知力5の「技巧」持ちとコスト比やや優秀程度におさまる。 後半に至っては2コスト相応の数値とスペック自体はかなり控えめ。 計略は士気6で自身の武力と移動速度が上がる単体強化。 武力上昇値・速度上昇値のどちらも士気を考えると少々もの足りないが、この計略の真価は計略終了時に自軍の士気が上昇する点。 実質的な消費士気が下がるため、士気対効果は非常に高い。 ただし、士気が上がるのは効果終了時。 効果が終了する前に撤退してしまうと、士気が返ってこないので丸損となってしまう。 そのため、槍兵の迎撃やダメージ計略には要注意。 解説 二つ名「主馬判官」とは主馬署の長官で、検非違使の尉を兼任した者を指し、 八男・盛久は同じ官位こそ受けていないが父に因んで同じ二つ名で呼ばれる。 富士川の戦いで平維盛、伊藤忠清が敗走すると忠清を処刑しようとした清盛を諌め、不問にしている点からも、清盛の信頼が厚いことがうかがえる。 台詞 \ 台詞 開幕 戦略は上に任せて、俺たちゃ一途に戦うまでだ! └緋063_平清盛と出陣 下がれっつっても聞かねえだろうから、俺が若様を守るしかねえな! 計略 命懸けだあ! └絆武将 全身全霊でぶった斬る! 兵種アクション おりゃ! 撤退 俺が倒れちゃ… 復活 任せとけ! 伏兵 俺が先手だぁ! 攻城 おらおらぁ!とことんビビらせろ! 落城 敵より先に城を落とした。こいつで俺たちの勝利だ 贈り物① ん? なんだ、珍しい。 贈り物② ん? 双六がしたいのか。それなら、付き合ってやるよ。 贈り物(お正月) 正月か……。馬でも爆走させたいが……やめておくか。 贈り物(バレンタインデー) おいっ! そいつはマズいぜ……こんなのが若様に見つかったら、からかわれちまうよ。 贈り物(ホワイトデー) 最初は焦ったが、お前の気持ちは分かった!付き合ってやるよ、お前の戦ってヤツに。 贈り物(ハロウィン) うわ~このノリついていけねーぜ…… 友好度上昇 任せとけ! 寵臣 情報提供・誤った点に気付いた等、何かありましたら気楽にコメントしてください。 名前
https://w.atwiki.jp/wrtb/pages/9978.html
セベク・ジグボルト 名前:Sebek Zigvolt デビュー:『ディズニー ツイステッドワンダーランド』(2020年) 概要 学年・クラス 1年D組33番 誕生日 3月17日(魚座) 年齢 16歳 身長 188cm 利き手 左 出身 茨の谷 部活 馬術部 得意科目 魔法解析学 趣味 若様のお役に立つこと、読書 嫌いなこと 若様が邪魔を受けること、弱音を吐くこと 好きな食べ物 サーモンのカルパッチョ 嫌いな食べ物 ブラックコーヒー 特技 体術 ツイステッドワンダーランドの魔法士養成学校「ナイトレイブンカレッジ」に通う、ディアソムニア寮の1年生。 人間を「人間」と呼んで見下したような態度をとっているが、本人は妖精族と人間のハーフ。マレウス・ドラコニアとリリア・ヴァンルージュを尊敬しているが、リリアに育てられた人間のシルバーに対抗心を燃やしたり、大声を出しては周囲から面倒がられることも。 同じ所属のキャラクター ディアソムニア寮 マレウス・ドラコニア リリア・ヴァンルージュ シルバー セベク・ジグボルト 1年D組 セベク・ジグボルト 茨の谷 マレウス・ドラコニア リリア・ヴァンルージュ シルバー セベク・ジグボルト 馬術部 リドル・ローズハート シルバー セベク・ジグボルト メインストーリー EPISODE1 真紅の暴君 食堂でトレイ・クローバーとケイト・ダイヤモンドがユウとグリムに7つの寮について教えている際、リリア・ヴァンルージュ、シルバー、セベクをディアソムニア寮の寮生だと教えている。 EPISODE2 荒野の反逆者 10月の寮対抗マジカルシフト(マジフト)大会当日、レオナ・キングスカラーの策略でディアソムニア寮の選手団が暴走した観客に呑まれてしまう。シルバーとセベクも抵抗虚しくマレウス・ドラコニアを守れずに流されてしまう。しかし、被害に遭ったディアソムニア寮の選手団はケイト・ダイヤモンドがユニーク魔法「舞い散る手札(スプリット・カード)」で作り出した分身たちだった。レオナの作戦は失敗に終わり、ユニーク魔法「王家の咆哮(キングス・ロアー)」で干ばつを発生させる。シルバーとセベクは怪我人たちを安全なところへ避難させる。 EPISODE3 深海の商人 マレウスの護衛を務めるシルバーとセベクは彼を追ってオンボロ寮を訪れるが、マレウスは既に去ったあとだった。その様子を見ていたユウは彼らが探している「若様」がマレウスのことだとは気付いていなかった。 EPISODE5 美貌の圧制者 全国魔法士養成学校総合文化祭が始まり、誘導係のシルバーとセベクはVDC(ボーカル&ダンスチャンピオンシップ)目当ての大量の客に圧倒されてしまう。 VDCが始まり、セベクはリリアのステージのほうが意外性があったと絶賛した。 登場エピソード EPISODE1 真紅の暴君1-8 伝説セブン! EPISODE2 荒野の反逆者2-23 策謀スタンピード! 2-24 喝采サイレント! 2-26 咆哮ディザイアー! EPISODE3 深海の商人3-37 安息マイホーム! EPISODE5 美貌の圧制者5-54 開幕ボルテージ! 5-70 激励リアクション! 声 石谷春貴(2020年~)
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/9798.html
らせんのいと【登録タグ ら 曲 鏡音リン 鏡音レン 雷鳴P】 作詞:黒須朔夜 作曲:雷鳴P 唄:鏡音リン・鏡音レン(調教:dsz) 曲紹介 配役紹介:山吹ノ邑の若様/鏡音レン 反物屋で働く娘/鏡音リン 桜ノ邑の姫/巡音ルカ 巫女/初音ミク 若様付き/神威がくぽ 城下町女店主/MEIKO 姫付き忍/KAITO それでも歌っているのはリンレンのみです。 歌詞 明日我が身は 桜の邑(くに)へ 君の泪 背に 妃迎える あの月の夜 見初めし時に 橋に影二つ 焔が宿る いつもいつも 強気に生きる カタリカタリ その絹色の手を 嗚呼、なんと愛しき風情 螺旋の糸 云われ無き罪 裁かれる前に 結び合おう 惹き合う糸 伝う涙 云わないから さらばだけは 笑いあえるから 来世きっと 阻まれずに… 云わないから……ー 見つめ合う眼は 同じ顔立ち 君は戸惑い 私は俯く 胸の傷が また疼きだす 君と共に 産まれるなんて いつもいつも 一緒だけど 護り隠し 私を庇う為に 嗚呼、なんて皮肉で痛い 螺旋の意図 強き願い 交じった血は もう戻らず 螺旋の意図 繋がる時は無く 云えないから この想いは 笑いあいながら 演じながら 一緒に居る… 云えないから……ー 本当は どうすれば 知っていたの とらわれないで 雅の人 同じ身分に あの夜袖は濡れていた 清貧に暮らせたら この衣は 哀色にしか染まらない 螺旋の糸 廻る想い 己が罪は 戻せはしない 螺旋の意図 廻るしかなくて 云わないから その糸車 黙したまま 二重螺旋 紡ぎ続ける 云えないから……ー いつかいつか 君と出逢い カタリカタリ 織り交ざる罪 嗚呼、なんて 熱くて 痛い コメント 切ないねえ(T_T)もう少し調教上手くならないかなぁ。曲はいいのに・・・ -- 名無しさん (2010-05-17 16 39 17) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/manafee/pages/98.html
日向坂で会いましょう #34 そろそろ若様のご贔屓メンバーを決め直しましょう 未公開シーン大放出 春日にグイグイまなふぃ。 若林ガールズコレクションで森から来た丹生にウキウキする春日を「だめですよそういうの」といなした高瀬。 丹生の「若林さんしか見えません」に悔しがる春日に対し「これで選択肢は私しかいませんね」とグイグイ行く姿勢を魅せた。
https://w.atwiki.jp/aogiriyozame/pages/30.html
全身図 [部分編集] プロフィール 名前 袴田 庵 (ハカマダ イオリ) (♂・??歳) 仕事 始末屋 髪色 青色 性格 押しが強い 武器 刀 仕事仲間 護り屋 相性悪 始末屋 誕生日 月日 血液型 型 身長 cm 体重 kg 利き腕 左利き 口調 一人称 俺 二人称 お前・あんた・てめぇ 三人称 あいつ・あの人 その他 ○○(呼び捨て)・○○さん・○○の若(よその組の若様呼ぶとき)・ 補足 詳細ページ
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/1789.html
とある城のとある座敷で、年端も行かない子供が二人 戯れていた。男の子と女の子のようだ。 「ほらほら、返して欲しけりゃここまで来いよ!」 「返して…お人形返して…」 「もっと早く走れよ。のろま!」 「かえして…かえして……(くすんくすん)」 「あっ!泣いてやんの!みっともねぇ~」 「…(しくしく)」 最初は仲良く遊んでいたのに、穏便ならぬ様子に 子供達の守役が現れる。 「こらッ!姫様!お客様を苛めていかがなさいます!!」 「いじめてなどない。遊んでただけだ。(つーん)」 「若、もう大丈夫ですよ。泣き止んで下さいまし。」 「……(しくしく)」 「長曾我部の若様、それに守役殿、申し訳ございませんでした …ほら姫様もお謝りなさい!」 「うるさいぞ小十郎!オレは謝るようなことはしておらぬ!」 「また汚い言葉を使って…お尻を叩きますよ!」 「やってみろ!べーだ!!」 「……(しくしく)」 「若様、しっかりして下さいまし。それだから「姫若子」などと 噂されるのですよ?」 「……(しくしく)」 「やーい、馬鹿こじゅー!捕まえてみーろ!」 「待ちなさい!このクソ餓鬼ぁぁ!!」 「(…まぁ伊達の姫君ほど元気になれとは言わないけど…(^^;)」 <そして現在> 「な~んて事、よく有ったよなぁ。あの時はお前がこんな 別嬪になるとは夢にも思わなかったぜ?!」 「…俺はお前が男で、しかも海賊になってるたぁ夢にも思わなかったよ。 っていうか、ここ数年で何が有ったんだお前。」 昔を懐かしむ(?)元親と政宗だったとさ。 (おわり) おなごBASARA 続②
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/27225.html
登録日:2014/01/24 Sun 00 00 00 更新日:2020/07/21 Tue 19 46 21 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 ないぞう オーパーツ ガトリング砲 ゾンビ ダルマ ホラー 儂っこ 刀 合法ロり 安定の信長像 戦国 戦国ゾンビ 柴田一成 槍 横山仁 漫画 無双 男装ヒロイン 鬼 我らの国が終わった日 兄上は地獄を見るのは二度目だといった――― 戦国ゾンビとは柴田一成を原案、横山仁を作者とするサバイバルホラー タイトルからして、よくある戦国仮想戦記ものっぽく、しかもコンビニの大判コミックでよく見かけたりするんで敬遠してしまうが(個人差有)、読んでみるとそのグロさや文字通りボロボロのメタメタのグチャグチャになりながらも戦う主人公たちに見入ってしまったりする。 ネタバレ注意 あらすじ 一五八七年――冬 兵一織手甲一徳三 を斉田中斐族川河 挙に・に・悲家の げ武北す信願康勇 た田条べ濃とは │ 攻をく駿な │ 略動 河る のか を し んで武田は負けたわけだよ 二手に分かれて敗走する武田の残党とそれを追撃する連合軍 守るべきは、武田の血 その一方で、紗羽姫を脱出させるべく奮闘を続ける 土屋昌恒ら率いる護衛部隊「赤葬兵」 だが、死者の群れとの激闘や、 徳川の暗殺部隊・刻怨軍の襲撃で 一人、また一人と命を落としていく…… 登場人物 鬼 いわゆるゾンビだがゾンビなんて言葉は作中では使われてません 鬼の毒素に脳が侵された存在。tウイルスと同じようなの。 ただし鬼の毒素がどっからきたかは明言されてない。 まれに白くて強力な個体が出現する。 活動限界は4日という設定がある。 こぼれたないぞうはおいしくいただきました 土屋昌恒 赤葬兵副隊長。主人公。7人の達人武者。 長刀身の刀「斬馬刀」を使う和製ガッツ的存在。 幼いときに鬼の毒に侵されたことがあり、その治療跡の大きな火傷傷が残っている。 腕をもがれたり、縦一直線に切られてないぞう放出したり、死んだり、ないぞうを引き裂かれながらも戦線復帰し 最後は前衛的オブジェのような物になりながらも微笑みを浮かべていた。グロ注意 武田信勝(紗羽姫) どう見ても十三歳には見えない儂っ子ヒロイン。みんなからは若様と呼ばれる。 その可愛さは異常。いいぞ、作者! 本作の防衛目標、無論のことだが本人は無力。 赤葬兵の活躍とヒロイン補正によりほとんど攻撃を食らうことはなかった。よかったよかった。 多田新蔵 赤葬兵。赤葬兵最強。7人の達人武者。 武器は半月刀と小刀。冷静で高い観察眼を持つ。 超無口だがほんとはいいひとなんです。何も言わず行動するから誤解されやすい。 最終局面までノーダメだったが、弓兵隊の一斉射から若様を守って負傷 そのあと殿として敵部隊や白鬼と交戦、懐に入れてた猫が飛び出そうとしたのに気を取られ左腕を負傷 左腕と半月刀を失いつつも白鬼を撃破したが、その前には複数体の白鬼が現れ…… ても死ななかった。両腕を失いつつも生還し、その五年後も鬼狩りをしている。 土屋正直 赤葬兵。昌恒の弟。7人の達人武者(笑) 最初は単なるヘタレだったが、鬼化したポチたちに襲われたことで吹っ切れて漢になった。 とはいえ戦力外であることに変わりはなかった。 針治療の心得があるようでそれにより鬼化を遅らせたりしていた。 切られたり噛まれたりしていたがなんとか生存し、五年後には若様の使用人っぽいことしてる。 新蔵にはともかく又造(ガキ)にもおいてかれてるのかもしれん。 小山田弥助 赤葬兵。赤葬兵最強。7人の達人武者 武器はフリントロック式ショットガンといえるもの。のちに携行式ガトリング砲のようなもの。 そりゃ最強だわな。ショットガンは自作だがガトリング砲は貰い物。 相当な自信家であり、自分と渡り合えるのは新蔵だけだとした。実際強いがね。 最後は刻怨軍と戦う為に鬼化し、真っ二つにされつつも自爆して果てた。 小宮山友晴 赤葬兵。7人の達人武者 武器は槍。鈍器のように扱う。そういうもんだから仕方ない。 刻怨軍の奇襲により全身刺されたが、直後に刻怨軍の刀を一瞬で折り本多と交戦。 鬼に足を刺されていたことが災いし、最後の踏み込みができず、反撃されて死亡した。 弥兵衛との別れの話は考えさせるものがある。 数少ない、人間に殺された人物。 岩下総六郎 赤葬兵。7人の達人武者 武器は刀。居合斬が得意。脱力系。 第六感が働くのか、初期の段階から胸騒ぎを覚えていた。 土屋兄弟の剣の師。家は貧しいが妻帯者。 鬼となって現れた定光と交戦。攻撃が防がれたことで隙が生じたのか頭をふっとばされて死んだ。 数少ない即死要員だが、その首は悪鬼の如き形相だった。どうしてこうなる… 穴沢次太夫 赤葬兵。7人の達人武者 武器は丸太、というわけでもない。すこし田舎口調 典型的な怪力デブキャラ。飢饉で死んだ兄弟のために腹いっぱい食って死ぬために赤葬兵になった。 骨がむき出しになった状態で若様を守り抜き、最後は鬼化したところを新蔵に斬首された。 薬袋小助 赤葬兵見習い 序盤に登場、二ページで退場した。だが一人だけサスペンスホラーに参加できなかったのが僥倖だろう。 この手のキャラは忘れられるものだが、普通に集合絵にも参加している。だれだこいつ? 本多忠勝 サスペンスホラーに迷い込んだ無双キャラ。 花の慶次よろしく槍の一振りで鬼の集団を文字通り真っ二つにする化け物。 鬼の群れがいる村の中で昌恒(褌一丁)と対戦。 満身創痍の昌恒が敵うはずなく昌恒撃破、群れをかき分けながら帰って行った。 追記・修正、まだまだおわらせてくれぬわ △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] なかなか面白かった。ずたぼろになりながら戦う昌恒はかっこよかった -- 名無しさん (2014-01-24 09 46 40) 信長ェ〜ってなる。これって外伝みたいなのないの? -- 名無しさん (2014-01-24 10 41 47) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/harukaze_lab/pages/127.html
荒城の月 山本周五郎 ------------------------------------------------------- 【テキスト中に現れる記号について】 《》:ルビ (例)寝台《ベッド》 |:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号 (例)二|粁《キロ》 [#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定 (例)とぼけ[#「とぼけ」に傍点] ------------------------------------------------------- [#3字下げ]城趾の亡霊[#「城趾の亡霊」は中見出し] 「お早う、まア子、お早う」 「起きてるわ、どうぞ」 正子は新聞をおいて寝台《ベッド》の上へ起直《おきなお》った。――扉《ドア》をあけて入ってきた若い子爵、平松信之《ひらまつのぶゆき》は健康な腕をまる出しにした袖無し襯衣《シャツ》に半ズボンという姿。 「なんだ、まだそんな事しているのか、御飯前に城を見廻るって約束じゃないか」 「すぐ支度《したく》するわ、三分だけ待って」 「女の子の支度ときたら一分が一時間だからな」 「じゃアそうとして珈琲《コーヒー》を一杯だけ飲まして。ゆうべ汽車で眠れなかったんで、まだ判《はっ》きり眼が覚めないのよ」 「そんな事だろうと思ったよ」 信之は笑いながら出ていった。 ここは仙台市から二|粁《キロ》ばかり北西へ入った天城《あまぎ》高原にある平松家の別荘だ。――昔は加多荘藩《かたのしょうはん》といって平松家二万石の城下で、今も神楽山《かぐらやま》の中腹には、広い城跡が荒廃したまま残っている。その城跡を、いま信之は発掘させているのである。 曾根正子は信之の許嫁《いいなずけ》で、夏のはじめから鎌倉の別荘へ行っていたのを、信之が城阯《しろあと》発掘の監督をするために来たあとを追って、昨夜《ゆうべ》おそくこの山荘へやって来たのである。 自分で沸かした珈琲《コーヒー》を信之が運んでくると、散歩服に着替えた正子は、急いでヴェランダへ籐|椅子《いす》を持出《もちだ》した。 「有難《ありがと》う、いっしょに飲みましょうよ」 「当り前さ、――」 「威張らないで、お砂糖いくつ?」 「ひとつ」 向い合って掛けると、正子はさっきまで読んでいた新聞を取りながら、 「ねえ信さん、なんの目的でお城を掘返《ほりかえ》していらっしゃるの? その訳話してよ」 「まだ話さなかったかね」 「猜《ずる》いわ、とぼけ[#「とぼけ」に傍点]て。こっちへ来たら話してやるってお約束じゃないの。――噂によると五百万両の軍用金が埋っているんだって?」 「ははははそれ聞いて、張切《はりき》ってやって来たんだね」 信之は珈琲《コーヒー》をひと口|啜《すす》って、 「そんな噂は僕も聞いたよ。然《しか》しむろん出鱈目《でたらめ》さ。本当を云《い》うと、埋ってるのは仏像とお経なんだ」 「仏像とお経?」 正子は眼を丸くした。 「そう云ったって軽蔑してはいけない。僕の先祖に信濃守信則《しなののかみのぶのり》という人がいたんだ。非常な仏教崇拝家で、仏教に関する珍宝を色々集めた中に、天平《てんぴょう》時代の金銅仏が二十体と、前唐時代の経巻が十櫃《じっぴつ》ある。これが城の地下に秘蔵されているという記録が遺っているんだ。――これが若《も》し発見されれば、五百万両どころの騒ぎじゃない、みんな国宝級のもので恐らく金に換算出来ないだろうよ」 「場所は分っているんですの?」 「それが図面と実際とで少し違っているんだよ。僕はすぐ分ると思ったから支配人に任しておいたんだが、来てみると大分むずかしいんだ。なにしろ昔の城なんてものは脱道《ぬけみち》やら隠し穴やら沢山《たくさん》あるんで、ちっと掘方が違っても、飛《と》んでもない方に行っちまうんで厄介だ」 「じゃ未《ま》だ見当がつかないのね。……それなのにこんな評判がたつなんて、あんまり幸先がよくないわ」 「なんだい、こんな評判って」 「ここを読んで御覧なさいよ」 持っていた新聞の三面記事のところを、折って差出《さしだ》した。――仙台市内で出している地方では一流の新聞で、そこには大体こんな意味の記事があった。 [#ここから2字下げ] 城趾《しろあと》の怪 二週間前より、ある埋蔵宝物を発掘中の平松家旧城趾では、数日来人夫が続々と逃出《にげだ》すので工事がはかどらず、関係者は困惑の態であるが、本社の探知するところに依《よ》れば、同城趾の地下には亡霊が現われ、人夫たちの工事を妨げるとの事、現在その亡霊を見たる人夫より事実を聞くに、それは鎧武者と白衣《びゃくい》の婦人との二人で、両者とも血まみれのうえ首が無く、地下の闇を跫音《あしおと》もなく歩き週るという――云々 [#ここで字下げ終わり] 「面白い記事だね」 「だって信さんの仕事のことじゃないの。面白がってる場合じゃないじゃないの」 「城趾の亡霊か」 信之は新聞をおいて立上《たちあが》った。 「僕もちら[#「ちら」に傍点]と聞くには聞いたがね、……まあ宜《い》いさ、そんな御伽話みたいな事は新聞屋に任せておいて、とに角《かく》城を見に行こう」 「参りましょう子爵《バロン》」正子は元気に立上った。 「亡霊の出る城趾見物なんて、とても伝奇的《ロマンティック》だわ」 [#3字下げ]脱穴の怪![#「脱穴の怪!」は中見出し] 白鷹《はくたか》城趾は神楽山の中腹にあった。 むろん天守も櫓《やぐら》もない、遺っているのは空壕《からぼり》と三重の城壁で、その石垣も多くは崩壊しかかっているし、年古《としふ》りた松、苔むした[#「むした」に傍点]巨石《おおいし》、城門の名残りなど、見るからに輿亡の夢おどろ[#「おどろ」に傍点]なるものがある。 「あそこが外廓、こっちが二の丸、天守閣はあの高い処にあったんだ」 「世が世なら信さんもこの城のお殿様として、立派なお大名だったのね」 「そして君が御台様《みだいさま》か」 「あら! 厭《いや》だわ」 正子はぼっと頬を染めて、 「こんなお転婆《てんば》、それこそ忠臣たちの反対ですぐ追出されて了《しま》うに定《きま》ってるわ。そしたらあたしお壕へ身投げをして化けて出るからいい」 「いま評判の亡霊もそんな事で――」 云いかけた時、向うから大股に支配人の和田垣又作が近寄ってきた。――和田垣は代々平松家の家老を勤めた家柄で、又作はまだ三十そこそこの若者だが、家扶《かふ》をしていた父の後を継いで、今は平松家の支配人だった。 「――何かあったのかい」 「困ったことが出来ました若様」 又作は少し顔色が蒼白《あおざ》めている。 「今朝の新聞をお読みになりましたか」 「読んだよ」 「実は、――ゆうべまた変な事があったんです。簡単に申上《もうしあ》げると、人夫の一人が怪我《けが》をしたのですが、それがどうも……」 「判《はっ》きり云い給え。どうしたんだ」 「訊《き》いてみますと、また亡霊が出てきて、逃げる拍子に城壁から墜《お》ちたと云うのですが、むろん私は新聞記事などを信じてはおりません。誰か為にする奴の悪宣伝だと思いますが、――然しゆうべ怪我をしたのは五郎太と云って、若様も御承知の正直な人夫頭です」 「五郎太か、そいつは……」 信之は眉をひそめて、 「あれなら馬鹿な嘘をつく筈もないだろうが、然し――いま何処《どこ》にいる?」 「向うの小屋に寝かしてあります」 「ちょっと見舞ってやろう」 信之は大股に歩きだした。 工事小屋の中には十四五人の人夫たちがいたが、信之の姿を見ると急いで出ていった。――五郎太は五十余りの小男で、頭の繃帯《ほうたい》に血を滲ませ、ぐったりと横になっていた。 「どうした五郎太。ああ起きなくても宜いよ、ちょっと見舞いに来たんだ。――いま和田垣に聞いたが、変な事があったって?」 「若様……若様、――」 五郎太はまだ恐怖に戦《おのの》いている声で、舌をもつれさせながら云った。 「あっし[#「あっし」に傍点]は見やした、この眼で見やした。あの、抜穴《ぬけあな》の角のところで」 「何か見違えたのじゃないのか」 「五郎太がそんな臆病者でねえ事は、若様がよく御存じだと思いやす。恐ろしい恰好でした。白い血だらけの着物で、首のない女がすうっ[#「すうっ」に傍点]と……ああ!」 五郎太が体を震わしながら両手で顔を蔽《おお》った。――信之はその有様を暫《しばら》く覓《みつ》めていたが、やがて静かに又作の方へ振返《ふりかえ》って、 「だいぶ神経が参ってる、すぐ病院へ運んで行ってやり給え。工事は二三日休むことにするから」 「――畏《かしこま》りました」 「大事にしてやって呉れ」 そう云って、正子を促しながら工事小屋を出た。 外はいささか、山上から吹降《ふきお》りてくる濃霧で乳色に霞んでいた。――信之は側に正子のいる事も忘れた様子で、深く考えこみながら、本丸跡の方へ大股に登って行ったが、ふと石段の途中で立止ると、 「ねえまア子[#「まア子」に傍点]」と振返って云った。 「君には信じられるかい。――例えば人殺しをした奴が殺した者の幽霊を見る、是《これ》はあり得るよ、強烈な印象を受けた精神の描きだす幻覚で、少しも超自然のものじゃない。然し今度のように何の関係もなく、原因も分っていないのに、何人《だれ》も同じような亡霊を見るなんて、とても僕には信じられない」 「一番良い方法は」 と正子が答えた。 「あたし達が自分で慥《たしか》めてみる事よ。人夫たちに見えるならあたし達にだって見える筈《はず》だわ」 「むろん、僕はやってみるさ」 「まア子[#「まア子」に傍点]だってそのくらいの勇気あるわ」 「よし、――」 信之は頷いて、 「君にその元気があるなら一緒にやろう、一人の眼より二人の方が誤りはない。幸い二三日工事を休む事にしたから、そのあいだに徹底的に調べよう」 [#3字下げ]地下の闇[#「地下の闇」は中見出し] その夜、二人は軽装して城趾へ出かけた。 信之は拳銃《ピストル》を持ち、正子は閃光電球附のライカを胸に提げていた。亡霊が現われたらその瞬間を撮影しようと云うのである。――すばらしい月夜で、二人の行く道は夕立の降るような蟲《むし》の声だった。 城趾は死んだように静寂《しん》として、月光が鮮かであるだけ、老松の影、崩れた城壁などが凄《すさま》じく見える。 「怖くないか、まア子[#「まア子」に傍点]」 「女っていざ[#「いざ」に傍点]となれば男より度胸の出るものよ。こんな夜中に廃墟の中へ亡霊の探検に行くなんて、小説みたいで面白いくらいだわ」 「しまいまで面白ければ幸せだ」 発掘口は天守台の横手にある。昔は城外へぬける隠し道であったろう。左右を石で畳んだ隧道《トンネル》で、すっかり苔に包まれ、下りて行くにしたがって何百年となく年を経た陰惨な空気が、噎《むせ》っぽく鼻をおそってくる。 隧道《トンネル》は幾曲りも曲っていた。気圧のせいか、それとも余りに静かなためか、二人は耳の底がじいん[#「じいん」」に傍点]と鳴るのを感じ始めた。 「ここが天守閣へぬける梯子《はしご》口だ」 信之が懐中電灯を上へさし向けた。――そこには方三|呎《フィート》あまりの四角い縦穴が、暗くぽっかりと上へぬけている。 「あそこからお姫様や若侍たちが、逃げだしたこともあるのね」 「逃げようとして殺されたかも知れない」 「厭アよ、気味の悪い……」 「やはり怖いんだね」 そう云いながら信之は立停った。――二三間先で道が行止《ゆきどま》りになっている。本当ならそこで右へ曲ると、発掘している場所へ出る筈なのだ。 「――変だな」 「どうしたの?」 「慥《たしか》にここの筈だ。いま天守閣へのぬけ穴があったし、ここから右へ曲るんだが」 「突当《つきあた》りじゃないの」 「待て待て、考えてみる」 信之は腕組をして黙った。――その時である。冥府のように静かな隧道《トンネル》の彼方《むこう》から、 「ひひひひひひ」 と低い含笑《ふくみわら》いの声が聞えてきた。 正子は思わず信之の腕へ縋《すが》った。笑声《わらいごえ》はすぐ途絶えた。然し暫くすると又しても、深い井戸底から響くように、とても人間のものとは思えない声が、へらへらと弱々しく断続して聞えてきた。 「――信さん」 「黙って、大丈夫だよ」 信之は拳銃《ピストル》を取出《とりだ》し、正子の手を曳《ひ》きながら静かに戻り始めた。――十間ほど行くうちに笑声は聞えなくなったが、それが却《かえ》って不気味さを増した。信之は油断なく拳銃《ピストル》を構え、足早に二三十間戻ると、不意に立止って四辺《あたり》を見廻した。 「どうしたの、信さん」 「変だ、道が違ってる」 「――厭だわ」 「ここで左へ曲る筈なんだが……」 さっき来た時にはそこで曲った筈の道が、今は妙に狭くなり、然も下の方へと降りているのである。――信之は焦り始めた。今日までに四五回もきて一度も迷わなかった。発掘場所までは一本道だから、眼をつむっても間違える筈がない。 「とに角、行ってみましようよ」 「うん、――」 二人は降りている狭い道を、注意しながら進んで行った。すると、――全く不意に、二人の前方《まえ》へぼうっ[#「ぼうっ」に傍点]と青白い光が浮上《うきあが》って、白いものの形が煙のようにあらわれた。 「あッ」正子が叫びながら抱きついた。 白いものは静かに通路を横切って消えた。それは血みどろの白衣を着た、首のない女の姿であった。――信之は戦いている正子を引摺《ひきず》るようにして、亡霊の後を追って行った。然し不思議なことには、そこは右も左も岩壁で、人の通るような道はない。 「こっちから来て、こっちへ……」 と信之が遉《さすが》に茫然としながら呟《つぶや》いた時、 「ひひひひひひ」 あの不気味な笑声が聞えてきた。 「帰りましょう!」 正子が震えながら云った。 「あたしもう沢山、出さしてよ信さん」 「そう思うんだが、……道が分らないんだ。こんな筈はないんだけれど」 「出さして、気が狂いそうだわ」 「確《しっか》りするんだ。僕がついてるじゃないか※[#感嘆符二つ、1-8-75]」 信之は正子の肩を掴んで強く揺《ゆす》ぶりながら叫んだ。――とそのとたんに、 「若様、若様ア……」と呼ぶ声が近づいて来た。 「あ、和田垣だ」 信之が振返るところへ、カンテラを振り振り和田垣又作が走って来た。 「助ったよ、まア子[#「まア子」に傍点]」 信之はほっと息をついて、 「おーい、こっちだ此方《こっち》だ」 と叫んだ。 [#3字下げ]疑問の男は[#「疑問の男は」は中見出し] それから三日経った。 あの日以来、信之は独りで家を外に何か活躍している。今日も朝から留守だ。――正子はあの晩の恐ろしさを繰返《くりかえ》し考えながら、ヴェランダで一人物思いに耽《ふけ》っていた。 「あの和田垣が怪しいわ。あたし達が中々帰らないので探しに来たと云うけど、亡霊が出たすぐ後で来るなんて……若しかしたらあの亡霊は和田垣が扮装したのかも知れない。あの人なら隧道《トンネル》の地理にも精《くわ》しいし、そうやって工事を中止させた後で、そっと宝物を盗出《ぬすみだ》すという企みじゃないかしら」 そう思うと色々な事が符合して来る。 「そうだわ、あの晩あたしと信さんが検《しら》べにいった事を知っているのは和田垣だけだし、信さんの迷った道を雑作もなく捜しあてた事だって怪しいわ」 「何をぶつぶつ独言《ひとりごと》いってるんだい」 庭から信之があがって来た。 「あらお帰んなさい」 「暑い暑い、水を一杯くんないか」 「何か分った事あって?」 「まず一杯の水だよ」 正子は走って行って、筧《かけい》から引いた氷のような山水をコップに満《みた》して来た。――信之は息もつかずにあおりつけて、 「ああやっと生返《いきかえ》ったよ」 「早く話してよ、何か手懸りがあったの」 「何もない。五郎太が今日退院したし、人夫の寄合《よりあい》があってみんな工事には出ないという相談が決ったそうだ」 「亡霊を怖がっているのね」 「まア子[#「まア子」に傍点]でさえ悲鳴をあげたじゃないか」 「だってエ」 「閃光電球《フラッシュランプ》を附けたライカなんど持出しながら、撮影どころか気が狂いそうだなんて云うんだから驚いたよ」 「意地悪、信さんだって震えてたわよ。――それで工事は中止になったのね」 「否《いや》、――」 信之は断乎と云った。 「僕は人夫たちに云ってやった。君たちが来なくとも僕はやるよッてさ」 「ねえ信さん」 「――?」 「あたし考えたんだけど、――こんなこと云って宜いかしら」 「まア子なら何を云ったって宜いさ」 「じゃ云うけど、あの和田垣って人怪しいと思わない。色々考えてみるとあの人が宝物を横取りするために」 「――叱《し》ッ」信之が慌てて制した。 「和田垣が来るよ」 事実、又作が玄関の方からやって来た。 「なんだ?」 「五郎太が参りまして、人夫たちの賃銀を頂きたいと申しますが」 「払ってやり給え」 「それから、彼も工事にはもう出たくないと申して居りますが」 「結構だ。僕は自分でやるよ」 「……若様、――」 又作は何か云おうとしたが、そのまま黙って戻って行った。 正子は信之に眼で合図をした。信之は黙っていろという身振をしてそっと椅子から起《た》ち、自分の部屋へ行って古びた図面を持ってきた。 「亡霊の事は後にして、ひとつ重大な発見があるんだ。と、云うのはだね、今まで一本道だと思っていた隧道《トンネル》が三つに岐《わか》れている。是はこないだの晩迷った道、ここにもう一つ隠し道があるんだ。そして仏像や経巻の埋蔵してある場所はここなんだ」 「こないだの晩の道ね」 「僕はそう思う。――いいかい、僕たちが亡霊を見たのはここだぜ」 信之は図面を指しながら云った。 「五郎太が見たのはここだ。その前に人夫たちが見たのもここだ。この三ヶ所を繋いでみると、殆《ほとん》ど一直線になるだろう、つまりここから奥へ人を近づけないように亡霊が出るのだと云えるじゃないか」 「そして誰がそうしたかと云えば――」 「待ち給え、今夜こそ我々はそいつを慥《たしか》めてやる。亡霊の正体を見届けてやるんだ」 そう云って信之はぴしッと指を鳴らした。 その夜十時過ぎてから、信之と正子は再び城趾へ出かけていった。――その夜も月が冴えて、風のない静夜だった。この前と違って今夜の正子は冗談を云うゆとり[#「ゆとり」に傍点]もなく、殆ど無言で本丸の城壁の下まで来た。 「少しここで休もう」 信之は城壁の下で立止った。 [#3字下げ]荒城の月[#「荒城の月」は中見出し] 「佳《い》い月だね、まア子[#「まア子」に傍点]歌わないか」 「歌うの? ――ここで」 「崩れた石垣、古《ふ》りたる松、月光、……荒城の月の歌そのままじゃないか、元気があるなら歌ってごらんよ」 「歌詞を忘れたかも知れないわ」 正子は松の枝越しに冴えている月を見上げながら、歌いだした。 [#ここから2字下げ] 春高楼《はるこうろう》の花の宴 めぐる盃影さして 千代の松《まつ》ヶ枝《え》分け出《い》でし 昔の光いまいずこ、 秋陣営の霜の色 鳴き行く雁の…… [#ここで字下げ終わり] そこまで歌いかけた時、信之がいきなり正子に跳掛《とびかか》って、ひっ掠《さら》うように、横へ二三間とんだ。――刹那! がらがらがら[#「がらがらがら」に傍点]ッ、と凄じい地響きを立てながら、いま二人のいた場所へ恐ろしく大きな巨岩が転落した。 「……信さん――」 「黙って、僕はこれを待っていたんだ。……こっちへ隠れていよう」 信之はぴったり城壁へ身を寄せ、右手に拳銃《ピストル》を取出してじっと息をひそめた。 暫くはなんの気配もなかった。然し凡《およ》そ十分もした頃石段を下りてくる跫音《あしおと》がして、月光の中へ人影が現われた。――彼は覗込《のぞきこ》むようにして、巨岩の墜ちたあたりをすかし見していたが、やがて恐る恐る近寄って来た。とたんに信之の拳銃《ピストル》が火を吹いた。 だん! だん! だん※[#感嘆符二つ、1-8-75] 「きゃアーッ」凄じい悲鳴。 「動くなッ」 叫んだ信之、飛鳥のように馳寄《かけよ》ると、射たれたと思ってそこへへたばっ[#「へたばっ」に傍点]ている怪漢をむずと捻伏《ねじふ》せた。 「まア子、明りを見せて」 「はい!」 正子は震えながら近寄って、懐中電灯の光をむけた。 「顔を見せろ!」と信之が首を掴んで捻向ける。見るとそれは五郎太であった。 「あ、五郎太、貴様か」 「わ……若様――」 「貴様か、貴様だったのか」 茫然と呟くところへ、石段の方に遽《あわただ》しい跫音《あしおと》がしたと思うと、 「若様、若様――ッ」と狂気のような叫声《さけびごえ》が聞えて、和田垣又作が走って来た。 「和田垣、僕はここにいるぞ」 「ああ御無事ですか」 又作は肩で息をつきながら、 「間に合わないのではないかと思って死ぬほど走って来ました。――そいつは五郎太ですね」 「どうして君に分ったのだ」 「それは帰ってからお話し致します。済みませんが五郎太を放してやって下さいませんか。宝物も取返しましたから」 「宝物だって?」 「五郎太の家にあったのです。この男の女房がすっかり白状しました。後の始末は私にお任せ願います」 信之は押えていた手を放した。――五郎太は死んだように動かなかった。 「私は若様やお嬢さまが私を疑っていらっしゃるのを存じていました」 山荘へ帰ってから、冷たい飲物《のみもの》を前にして和田垣又作が話しだした。 「それで私は早く犯人を捉《つかま》えたいと色々苦心したのですが、まず新聞記事がどこから出たかを調べたのです。社へ行って訊《き》きますと、初めは社員の調査だといい張っていましたが、ようやく読者の投書だと打明《うちあ》けてくれました。そこでその投書を見せて貰うと、小学生の書いたような下手な字です。私はその投書を預って帰って、工事に使っている人夫の賃銀受取りの字と照合《てらしあわ》せてみましたら、それがどうも五郎太の筆跡と似ているんです」 「それはいつの事だね」 「今日午後です、五郎太に賃銀を払ったあとの事です。――それで私は五郎太の家を調べてみました。彼は城跡の後の一軒家に住んでいますが、家族は妻と十八になる娘が一人、その娘が白痴なのです――。 原因はその白痴の娘でした。――五郎太は以前に城趾の中へ入って、恐らく金目な物でも掘出す積《つもり》だったのでしょう。彼方此方《かなたこなた》を掘返している中《うち》に、例の仏像と経巻を発見しました。彼は然しそれが国宝になるような貴い物だという事は知らず、家の仏間へ安置して、娘の白痴が直るようにと祈っていたのです。 ところが今度の工事で、若様がそれを捜しに来られた事を知ると、自分の仕業《しわざ》が露顕するのを怖れる余り、白痴の娘を亡霊に扮させて、人夫たちを怖れさせ、工事をやめさせようと計ったのです。――そして自分までがさも[#「さも」に傍点]亡霊を見たように、態《わざ》と怪我までして私たちを騙《だま》したのでした。若様が迷った道は、五郎太が前から掘抜いてあったもので、普段は石で塞いであったために分らなかったのです。 私は若様がたが出かけた後で、五郎太の家を訪ね、女房を責めてすっかり白状させました。――女房は何も彼《か》も話したうえ、五郎太が城趾へ出かけて行ったと云うので、是は何か悪企《わるだく》みがあるに違いないと思ったものですから、大急ぎで馳《か》けつけたという訳です」 「――危いところだった」 信之は呻《うめ》くように云った。 「僕もこのまア子[#「まア子」に傍点]も、てっきり君の仕業だと思っていたよ、――然しこれで安心した」 三人はふと眼をあげた。――月は皎々《こうこう》と照り、城趾の松は、墨絵のように美しい影を見せていた。 底本:「山本周五郎探偵小説全集 第四巻 海洋冒険譚」作品社 2008(平成20)年1月15日第1刷発行 底本の親本:「少年少女譚海」 1939(昭和14)年9月 初出:「少年少女譚海」 1939(昭和14)年9月 ※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5-86)を、大振りにつくっています。 入力:特定非営利活動法人はるかぜ
https://w.atwiki.jp/kerotto_4649/pages/141.html
2016年12月福袋 【傾きの微笑】出雲阿国 【三河の軍神】本田忠勝 【懲りない若様】毛利輝元 【独眼竜の右目】片倉小十郎 【恐れを知らぬ女】前田慶次 【真田の忍び】猿飛佐助 【謀神と呼ばれた女】毛利元就 【甲斐の戦略仮面】武田信玄 【傾く大泥棒】石川五右衛門 【織田家筆頭】柴田勝家(華) 【流転の女大名】長曾我部盛親 【風林火山の軍師】山本勘助
https://w.atwiki.jp/kakinoki/pages/133.html
11話 戦いへ 正彦とゲッシュはここ3日間、ラックとバクスの家の机と椅子で埋まっている部屋で過ごしていた。風呂に入る時とトイレに行く以外、この部屋で1日を過ごしている。 しかし、今日だけは違った。 朝になり、正彦が起きると、ラックとバクス、ポスティが忙しく家中を行き来していた。ゲッシュはまだ寝ていた。 正彦がイマイチ状況が把握できないでいると、ラックがあのラックとバクスの祖先が記した日記を持ちながら正彦に話しかけた。 ラック「よぉ。おはよう」 正彦「騒々しいな。何かあったか?」 ラック「今出かける準備をしているんだよ」 すると、出かけると聞いてゲッシュがいきなりガバッと起き出した。 ゲッシュ「出かける?ふぅ、やっとここから出られるな。食事は上手かったけど、ずっと椅子に座っているのはなぁ・・」 正彦「呑気だな・・。出かけるってどこに?」 ラック&バクス「・・・シンガポール!」 正彦&ゲッシュ「・・・シンガポール?」 4人はラックとバクスの家を出て、ラックとバクスの車に武器を詰め込んでいた。詰め込むのは銃を6つ、剣4つ、ボウガン2つ、悪魔に関する本数冊、銃弾を入れている箱を3箱、聖水が入っているペットボトル7本。そして日記だ。 武器を詰め込み終わり、4人は車に乗る。ポスティと10体の鎧騎士がお出迎えに来ていた。 ポスティ「若様方、お気をつけて」 ラック「ポスティ、俺らが2ヶ月以内に帰ってこなかったら遣い魔、鎧騎士団、そして、お前は解雇だ。好きなところに行っていいよ」 ポスティ「若様!そんな縁起でもないことを・・・私はいつまでもこの屋敷に仕えます」 バクス「ありがとう、ポスティ。少し可能性の話をしたまでだよ」 ラック「俺らは絶対死なない」 ポスティ「若様方、正彦様、ゲッシュ様。どうかあなた方に神のご加護を」 正彦「じゃあ、行くか?」 ラック「おう」 そして、車は動き出した。 どのくらい走っただろうか。ずっと森を走っている気がする。いくら走っても家一軒見つからない。 すると、車は止まった。どこを見てもシンガポールではない。 正彦「おい。ここはシンガポールじゃないと思うが・・」 ラック「今から魔術を使ってシンガポールに行く」 ゲッシュ「へぇ・・魔術でどうやって多分ヨーロッパだと思うがヨーロッパからシンガポールまで行くんだ?」 ラック「まぁ、詳しく話せば長いけど・・今いるこの場所は魔力が多く行き来している。いわば駅だな。で、俺らは魔術でシンガポールまで続いている魔力、まぁ、路線だな。そのシンガポールまで続いている路線を利用し、シンガポール駅まで行くってわけだ」 正彦「なるほど・・。魔術はすごいな。こんなに発達しているとは・・」 ゲッシュ「で、どれくらいかかるんだ?」 ラック「魔術を唱えるのは10分ほど、シンガポールまですぐだ」 正彦「で、今バクスが唱えているわけだ」 ゲッシュ「なぁ・・・疑問だったんだけど、何でシンガポールなんだ?」 ラック「日記には俺らの祖先、ヴァンサーは狂戦士の心臓を言える魔術品を作った。それを『デット・クロス』といわれる十字架だ」 正彦「・・・デット・クロス・・」 ラック「その十字架を作り上げ、完成のした時、ヴァンサーは息を引き取った。多分、作るには命が必要だったんだろう。で、十字架はハンター達の組織、ハンター連盟に渡ったんだけど、その組織が解散後、十字架は何処かに行ってしまった」 ゲッシュ「つまり・・十字架は解散後、さすらいの旅に出たわけだ」 ラック「俺とバクスは十字架の存在を知るハンター連盟に関係する祖先を持つ人物を調べた。そして・・・」 正彦「十字架を持つ人物が見つかり、そいつはシンガポールにいた」 ゲッシュ「何でわかったんだ?そいつが十字架を持っているって?」 ラック「そいつの名前はオーガン・ザラス。ヴァンサーのサポートをしていたレップス・ザラスの子孫だ。当時レップスはヴァンサーが狂戦士討伐の援軍に行き、十字架を発見した人物だ」 正彦「可能性としては高いな」 バクス「・・・唱え終わった・・・いつでも準備はいいよ」 ラック「よし。丁度説明終ったし、行くか!」 一同「おう!」 ~アメリカ地方~ 夜のグランド・キャニオンに一人の人物が立っていた。その人物の睨んでいる方向は多くのアメリカ人が住んでいる大都会。 その人物は走り出した。雷が落ち、一瞬の光で映し出されたのは敵を殺すことしか考えていない残虐な目と、刀を振り回す狂戦士の姿だった・・。