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コン……コン。 控えめなノックが、執務室に漂う夜の静寂を打ち破った。 「入りたまえ」 僕は努めてぶっきらぼうに、ドアの向こうの気配へと声をかける。 「て、提督、失礼……します」 おどおどした様子のひとりの少女が、月明かりだけが照らす執務室の扉を開いた。 「い、磯波……です。ご、ご命令により……出頭いたしました」 消え入りそうな声で彼女は名乗り、執務室の入り口で敬礼をした。 僕が黙って頷くと、磯波は真鍮のドアノブを回し、静かに扉を閉めた。 しばし僕は、青白い月の光に浮かぶ磯波の姿をしげしげと観察する。 穏やかな波間を思わせる、三つ編みの黒髪。日々、遠征の任に駆り出されながらも白さを保つ若々しい肌。 膝より少しだけ高い、吹雪型のセーラー服から垣間見える、柔らかそうな太腿――。 普段彼女が足を踏み入れることも、いや、直接的に話したことさえも殆どない僕の部屋に 招かれた彼女は、いつにも増して小さく、儚く見える。兵装が完全に解かれている今は尚更だ。 現に、この部屋の中にいるのは磯波と僕だけだというのに、彼女は一向に僕と目を合わせようとしない。 照明が完全に落とされた執務室の中、磯波の長いまつ毛の奥にある瞳は、内股に寄せられたブーツへと 所在なさげに落とされたままだ。 ふぅ、と僕が大きくため息をつくと、それだけで磯波は細い肩をぴくっと躍らせた。 それでも僕は黙ったまま、磯波に更に視線を注ぎ込む。 「……ぅう」 磯波は、吹雪型が揃って纏うセーラー服の胸元の紐をいじりながら、チラチラと僕を見た。 僕からの一言を引き出そうと、必死のようだった。 海から吹き込む穏やかな風が窓から吹き込み、白いカーテンを揺らす。重たい空気の中、 時が確かに進んでいることを示すかのように。 だが、それでも僕は革張りの椅子に深く腰をかけたまま、彼女をじっ……と見つめたままだ。 磯波は、震えているようにさえ見えた。 「あっ……あのう……提督」 部屋の隅と僕の間を、まるでげっ歯類の動物のように素早く、しかし居場所なさげに視線を 揺らしながら、磯波がようやく唇を開いた。 「磯波に……何かご用でしょうか?」 彼女がこの鎮守府に配属されて2週間。僕は初めて、その声をまともに聞いたような気がした。 それは、本当に女の子らしく、か細く……そして消え入りそうな声だった。 仮に月が雲に隠れていて、磯波の実体が目の前に映し出されていなければ、耳に届いてさえ いなかったかもしれない。 磯波はそれ程までに控えめな声で、ようやく言葉を口にしたのだった。 僕はその声の余韻を耳に感じながら、彼女を手招きする。 部屋に入ってからというもの、一歩たりとその場を動かなかった磯波が、ようやく小股で 執務机へと近づいてきた。しかし絨毯が敷いてあるとはいえ、足音がほとんどしない。 意識的に音を殺しているのだとすれば、どれだけ自分に自信がないのだろうか。 ――もっとも、僕が彼女をこの部屋に呼んだ理由は、まさにそれなのだけど。 磯波は思った通り、執務机の前にたっぷり1メートルの間を取って、僕の正面に立った。 僕からは机を挟んで、ほとんど2メートルも離れていることになる。 「はぁ……」 予想はしていたことだが、僕は思わず2度目のため息をつき―― 「磯波?」 ようやく彼女の名前を口にした。 優しく名前を呼んだつもりが、彼女は身体を強張らせ、両目をぎゅっと閉じてしまった。 言い訳もできず、叱られるのを待つだけの子供のようだ。 「自分がどうしてこの部屋に呼ばれたか、分かっているかい?」 首を縦にも、横に振るでもなく、ますます磯波は体を小さく、固くしてしまう。 僕はほの暗い中、デスクの書類受けに手を伸ばした。 「磯波、配属されてどれくらいになった?」 「えっ?」 「二週間だ」 忠実な秘書艦娘が纏めた数枚のレポートをぱらぱらと捲り、そのうちの一枚を彼女の方へと差し向ける。 「見たまえ」 磯波はまるで危険な生き物にでも触れるかのように、コピー用紙におどおどと手を伸ばす。 暗闇の中では読みづらいのだろう、柔和そうな垂れ気味の目が細められ、書類を走った途端―― 「あ……ぅ……!」 磯波は驚愕とも恐怖ともつかない顔になり、そのまま硬直した。 「それは君の、ここ二週間の成績を纏めたものだが、見てのとおりだよ。残念ながら 、先輩諸氏のような戦績を残せてはいない。遠征にしても、作戦にしても、だ。分かるね?」 「は……はい……」 磯波はがっくりと肩を落としたまま、細い首を小さく縦に振った。 「同じ吹雪型と比較すると、なおのこと顕著だ。どうしてこんなに差が出るんだろうな? ん?」 月明かりのせいでなく、磯波の顔は、真っ青だった。 「あのっ……あの、提督……!」 磯波はレポートを持つ両手を強張らせながら、何かを伝えようと必死だった。 「これは……そのっ、私……」 「それに聞いたところによれば、何度か他の艦娘と衝突しかけたとか?」 意見しかけた磯波を、僕はより強い言葉で一蹴してやる。 「その衝突が原因で隊は陣形を乱し、結果的に燃料と弾薬を海中に失ったそうじゃないか……」 磯波は口を開いたまま、自分の意見を完全に失っていた。息をするのさえ忘れていそうだった。 「あの日は悪天候だったからな。遠征の報告書には、荒天に伴う高波の影響で物資を消失した、 とされていたよ。正式な報告書には、君の不始末はひとつも上がってきていない。言った通り、 あくまで『噂』だ」 磯波は魂が抜けたような、愕然とした表情のまま、何も映ってはいないであろう瞳をレポート用紙に 落としている。提督である僕と会話していることさえ、否定するかのように。 「だが、君の成績を見るにつけ、一度直接に確認しておかねばと思ってね。磯波、衝突は真実か?」 答える代わりに磯波は、よろけるように半歩、後ろに下がった。 「どうした磯波、答えたまえ」 「……う……わ、わた……」 「磯波! はっきり答えたまえ!」 焦れた僕は、少しだけ語気を荒げ彼女の言葉を再び遮った。それだけで―― 「くぅ、 う……」 どこまでも静まり返った部屋に、たっ、たっ……と、絨毯に雫が落ちる音が響いた。 磯波の、涙だった。 磯波は薄い唇を噛みしめ、必死に涙を堪えようとしている。しかしその意志とは裏腹に、 熱い雫が白い頬に幾重もの軌跡を描いては、カーテンを透かす星の光に輝いた。 「それが貴艦の答えか、磯波?」 僕は椅子から立ち上がると、磯波の方へとゆっくり近づいていく。 「その涙が、僕に対する答えだというんだな?」 静かな僕の怒声に、ひんっと磯波が子犬のように鳴いた。 そしてまるで磁石の同極のように、僕が近づいた分だけ離れようとする。 だが、逃がすつもりは毛頭ない。 「どこへ行くんだ」 磯波の細い手首を、僕はがっしりと掴む。 「いや……あっ!」 磯波はレポートを取り落とし、僕から逃れようと顔を背けた。 「その涙が何で出来ているか、分かって泣いてるのか! 答えろ磯波!」 「うぅっ、は、放してぇ!」 「貴艦が目からこぼしているそれは、何だと聞いてるんだ、僕は!」 抵抗しようとする磯波の手を振り払い、僕はもう片方の手で磯波のきれいに編み込まれた おさげを掴み、容赦なく引っ張った。 「きゃあぁぁ!?」 磯波の悲鳴と散らした涙がきらめいて、暗黒の絨毯へと吸い込まれていく。 「提督ッ! うあっ、痛い、いたいですぅっ!」 「まだ『無駄』にする気か、その涙を、あぁ?」 悲鳴を上げるのも構わず、僕は磯波の小さな耳を引き寄せて、息さえかかるであろう距離で言い放つ。 「貴艦が流しているそれは、戦列を同じくしている駆逐艦娘達が運んできた『燃料』だろうが!?」 抵抗する磯波の体から、ふっと力が抜けたのが、良く分かった。 「日々危険な海域を掻い潜り、やせ細る兵站を何とか維持しているのに……何だ貴艦は? 燃料一滴持ち帰れもせず、ロクな戦果も無いくせに、のうのうと補給まで受けて、更に無駄遣いか!」 返事がない中、「ふっ」と僕は小さく鼻で笑い、もう一言。 「磯波……我が鎮守府はね、常に逼迫しているんだよ。燃料も弾薬も……それに鋼材も」 力の抜け切った磯波の腕を放し、僕は頬を伝う涙を指で掬った。人間のそれと同じく、熱い。 「この涙さえ、一滴も無駄にはできないんだぞ?」 言って、朴は磯波の雫を口に含んで見せた。 塩辛く、ほのかに甘い味が舌に広がり、消えた。 「常勝無敗、そんなもの僕は端から求めていやしないさ。だがね、子供のお使いにも劣るような 近海の輸送任務も果たせず、あまつさえ味方に損害を与えてしまうような艦は……僕の手には 少々余ってしまってね」 「あ……あ、ぁ……」 「君の処遇は、試験運用期間の終わりを待つまでもなく決まりそうだ、磯波。貴艦の意向は既に伺ったしな」 「え……?」 顔を背けたままの磯波が、怯えきった表情で僕を見つめた。 「わたし……まだ、何も」 「何を言ってるんだ、貴艦は。僕は確かに『聞いた』よ?」 磯波の細い肩にぽんと手を突き、僕は笑顔で首を横に振った。 「僕の質問に対して、磯波。貴艦は無言だった。即ち衝突の一件は申し開きの余地無し、と。そうだな?」 ただでさえ青白かった磯波の顔から、さああっと音を立てて血が引いていった。 「ち、ちが――」 「磯波、貴艦は最期に正しい判断をした。衝突した艦を修理するために、自ら一肌脱いで――」 「だめっ……提督! い、嫌……いやあぁ……ッ!」 僕の最後通告は、磯波のか細い悲鳴にかき消された。 硬直したままだった磯波の身体が急にがくがくっ! と震えたかと思うと―― ぽたっ、ぱたぼた……っ。 スカートの下から漏れ出した雫が、絨毯に染みを広がらせていく。やがてその波は勢いを増し―― しゅわああ、あああ……。 あふれ出した温かな金色の流れが、湯気を上げながら絨毯へと降り注いだ。 太腿にも幾筋もの細かな流れが至り、紺のハイソックスをしとどに濡らしている。 「うぅっ、うううう~ッ……」 磯波は絶望とも、解放ともつかない声で呻いた。きつく閉ざされた瞼の間からも、まだ涙が溢れている。 僕がおさげを放してやると、磯波は自分の作った水たまりの上に膝を折りへたり込んだ。 まだ全てが出切らないのだろう。細い肩を震わせ、磯波は両手で顔を覆い、すすり泣いている。 「ふっ、何だ貴艦は。燃料タンクにも欠陥があるのか?」 たった今、体を離れたばかりの生暖かく、そして若々しい磯波のにおいを吸い込みながら、僕は笑う。 「貴艦の姉さん達が聞いたら、さぞ悲しむだろうね。それこそ姉妹などとはもう――」 「いゃ……です……! て、と……く……!」 磯波は顔を覆っていた両手で濡れたスカートの裾を握りしめ、僕を食い入るように見つめていた。 「提……督……! 磯波の、お願いです……!」 そして涙に揺れる瞳に、ありったけの哀願と崩壊寸前の理性を浮かばせ、 「か、解体だけは……どうか……許してください……! えぐ……ひうっ……うぅぅ……」 何とかそれだけを言い切ると、磯波は天井を仰ぎ、静かにすすり泣き始めてしまった。 「すんっ……まだっ、まだ、磯、波は……うあぁ……あぁ……ぁぁ……」 僕の乱暴な扱いに抗ったからだろう。セーラー服はすっかり着崩れ、さらけ出た肩が夜風に震えている。 月夜に照らされながら細い顎を上げて涙にくれる磯波は、船首をもたげて静かに沈んでいく軍艦を思わせた。 磯波は、完全に堕ちかけていた。このまま放っておけば、手を下さずとも次の作戦あたりで 沈むかもしれない。 静かに彼女が朽ち果てる姿を見ていることもできる。だが、僕はそうはしなかった。 ――そうしては、意味が無いのだからね。 「磯波……解体は、嫌か?」 磯波はうっすらと黒い瞳を開き、言葉を知らぬ子供のようにこくっと頷いた。 まだ、魂は生きているようだ。そこは艦娘、歴戦の軍用艦の名を引き継ぐ少女達である。 「そうか……だが磯波、僕は貴艦を今のまま運用することはできない。故に『改造』する」 「かい、ぞう?」 「あぁ、そうだ」 言いながら、僕は磯波の前にしゃがみ込んで視線を同じくした。 「磯波……人にも艦にも、『向き不向き』がある。僕は貴艦らのようには戦えない。しかし、 貴艦らを率い、深海棲艦に立ち向かう術を与えることはできる。『適材適所』とでも言おうか」 「はい……」 磯波は時折しゃくりあげながら、涙声で応じる。僕はゆ磯波が落ち着くのを待ち、続ける。 「磯波、君は艦娘ではあるが、今はたまたま、戦いに『向いていない』だけかもしれない。 ならば、貴艦は生まれ変わらねばならない。貴艦が建造され、進水され、この鎮守府に就役した ことに、意味を持たせる。それは貴艦を『改造』する事のみによって成し得ることだ。分かるね?」 「は、はい……!」 磯波は若い。蒼白だった頬に血色が戻り、何も知らない子供同然の瞳に、月と星の光が再び 差し込んでいる。暴れて着崩れたセーラー服の奥で止まりかけていた心臓が強く動き出して いるのが手に取るように分かった。 僕はよし、と小さく頷く。 「磯波、では早速だが、改造の儀式に移る。深呼吸して、息を整えろ」 「はい、提督!」 磯波は袖で顔を拭うと、言われた通り、二度、三度と胸を開いて大きく息を吸い、少しむせながら 吐き出した。 「よおし、いいだろう」 僕は人差し指を柔らかな磯波の頬に寄せ、拭いきれなかった涙をそっ……と掬い取る。 そしてその指を、ゆっくりと磯波の鼻先へ。 「磯波……目を離すな。僕の、貴艦の提督の、人差し指から」 「はい……」 磯波の黒目がちな瞳が、しっかりと、僕の指先を捉えている。 「貴艦を改造する第一歩、それは、貴艦自信をよりよく知ることに他ならない」 「はい……」 僕はその視線を試すように、ほんの僅かに指を右へ、左へと動かしながら、静かに囁く。 「磯波、僕はこれからひとつ質問をするが」 「はぃ」 「貴艦はその答えを、もう知っている。僕は既に、貴艦に答えを与えている。磯波……いいね?」 「は…………ぃ」 極度の集中からか、磯波の表情は虚ろになりつつも、その唇は既に僕がこれから命じようと してることを鋭敏に察していた。 僕は磯波の正中で、ぴたりと指を止め、問う。 「磯波……貴艦の身体から零れた『これ』は、何だ?」 磯波は答えるよりも早く、そっと唇を開き―― 「んっ……」 僕の指を、優しく暖かな口の中へと運んで、ちゅぱっと涙を舐めとった。 「ん……ふっ……。『これ』は、皆が運んでくれた……燃料、です……提督」 「良い娘だぞ、磯波」 優しく頭を撫でてやると、雲間を抜けた月の光が、ふっと強まった。 カーテン越しに届くその静かで鮮やかな白に照らされた磯波の表情を見て、僕は少し驚いた。 磯波は、笑顔を浮かべていた。 「あ、ありがとうございます、提督……」 思わず細められた磯波の眼から、悲しみや恐怖とは違う涙がこぼれる。 「おっと、磯波?」 「も、申し訳ありません……れろ……んちゅ」 咄嗟に僕が手で受け止めたそれに、磯波は躊躇なく滑らかな舌を這わせ、丹念に舐め取る。 「は、初めて……だったので、つい」 「何がだい?」 「そのっ、提督に……褒められたのが」 磯波は僕の手を取ったまま、はにかむように小さく、口もとだけで笑った。 瞳からまた涙がこぼれるのを防いだつもりだったのかもしれない。 ――成程、健気で……想像以上に早い『仕上がり』だな。 「磯波……!」 次の段階の到来を感じた僕は、へたりこんだままの磯波の足元へと手を伸ばした……。磯波ちゃん×提督6-853に続く
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俺の装甲空母の格納スペースが現在露天状態らしい- 「やっ、はぁぁっ……ッ♥提督ッ、私の奥……抉じ開けてッ♥やぁぁッ、深いっ……ひあ゛ぁぁっ♥♥」 男女の体が放つ濃密な匂いで満たされた薄暗い室内、軋む寝台の上で男と少女が深く愛を交わしていた。 男の方は性交の相手を含め多くの人員を旗下に置く海軍提督。娘の方はその艦隊に空母として籍を置く、大鳳という名の艦娘である。 「くっ……!大鳳の奥、俺のモノにしっかり食いついて……くっ!イイぞ、最高だ……こんなこと、できるの……お前、だけだっ!」 偉丈夫な己に対してあまりに小柄で華奢にすぎる大鳳の体に覆い被さるような姿勢で腰を振る男。 体躯に見合った逞しさな男の象徴が、それとは不釣り合いに繊細な容貌の大鳳の秘所に深々と埋まる。次いで引き抜かれまたも埋めこまれる。 その深く長い抽挿の度、彼女の細い腰回りの腹部はボコンボコンと体の内から歪に押し上げられてしまっていた。 「子宮ッ……♥子宮がぁっ……提督のッ♥おっきいので、穿られてぇ……♥あぎっ、キツいで……ひゅぎぃぃぃッ♥♥」 膣全てを埋めてもまだ収まり切らぬ怒張は大鳳の子宮口を抉じ拡げ、子宮底まで突き上げられることでその全長を彼女の胎内に埋めていた。 女の中枢を含めて生殖器全てを雄に蹂躙される感覚にも今やすっかり順応し、蕩け切った喘ぎを上げて乱れた表情を晒す大鳳。 「くっ、幼い体で雌の胎と顔しやがって……うおおっ!出すぞ、大鳳ッ……!」 「ひゃいっ、キてくださいてーとくっ♥だいじなところにッ♥ぜんぶっ……ん゛に゛ッ♥うあ゛ぁぁぁぁぁッ♥♥♥」 一気に腰の前後を速めた男が咆哮と共に逸物を最奥に叩きつける。大鳳の腹部が内から突き破られそうに競り上がり……激しく脈動する男根。 ドプドプとそこに粘つく液体が叩きつけられ、腹部に収まる女の象徴を熱い白濁で埋め尽くす。大鳳が感極まった悲鳴を発した。 「よかったぞ、大鳳……お前はやっぱり最高だよ。」 「んぅ、提督……無茶しすぎです♥もっと優しくして、下さい……んっ♥」 射精の結果を溢れんばかりに収めた子宮を脈動が収まっても塞いだまま、しばし口舌を絡めて余韻に浸る男と少女。 今では日常の出来事となった二人の夜の逢瀬の光景であった。 ~回想~ 俺の艦隊に大鳳が着任して以来ドラマティックななんやかややら日常の小さな幸せやら色々あり、なんだかんだ彼女と結ばれた。 最初からこんなディープなファッキンをしていた訳ではないのだが、欲情に駆られてケダモノのごとくパコパコしていたある日……うっかりね?(テヘペロ どうも大鳳の下半身の孔の括約筋は人より拡がってしまいやすいらしい。熱狂的な突き上げに子宮頸筋が音を上げた結果、唐突の子宮姦発生である。 当初は互いに混乱して大変だったし事後に大鳳にぶたれたり泣かれたりぶたれたのだが、慣れって怖い。今では普通に子宮和姦の日々である。 あとどうでもいいけど大鳳との体格差を性交中に意識すると駆逐艦相手でもないのに犯罪じみた気分になるね。興奮するね。 ~回想ここまで~ 「ふぅ、そろそろ抜くぞ?力抜いておくんだぞ……よっ。」 「んあぁ……♥提督の、太いところ……出口に引っかかって、ン……♥」 大鳳の下腹部を手で押さえつけて腰を引き抜きにかかる。未だ充血の収まらない逸物のカリが大鳳の子宮頸に引っかかりながら通過を…… 『おい提督、いるかよ?ちょっと用事があるんだが入っていーか?』 「~~~~~~~~ッッ!?」 その瞬間部屋のドアが叩かれ来訪者の声が響く。反射的に事態を隠そうと動いた男が咄嗟に荒く腰を引いた……が、その時。 偶然か必然か、同じように狼狽した大鳳は身を竦ませ筋を強ばらせた瞬間であった。例外なく、子宮頸筋にすら。 「ぎっ…………~~~~~~~~~ッッッ!?!?」 ぶりゅうっ、と肉の拉げ捻じれるくぐもった音が大鳳の腹腔内で響き……その口元が引き攣り瞳が反り返った。 男根に伝わった聊か危険な感触を知覚した男が直後、声を上げようとする大鳳の口を掌で塞ぎ悲鳴を封じる。 「ッ!?ッ♥ッッ!?ッ♥♥♥」 ガクガクとひきつけのように痙攣を起こす大鳳の体躯。ほぼ男根の引き抜かれたその秘所から、艶めかしいツヤをした肉粘膜が覗いている。 それは、肉杭に絡んだまま引き抜かれた大鳳の子宮……そして、それに巻き込まれ体外に裏返った膣肉であった。 生殖器を体外に剥き出しにさせられた大鳳はその衝撃に口腔を塞がれたまま悶絶する……盛大に失禁してしまうほどに激しく。 「うわわわわっ……その、ストップ!れ、レモンティー零したッ!取り込み中だから無理、駄目ッ!あとでこっちから行く!」 『あー、なんか……悪かったな。まあ、待ってるぜ。じゃあ後で。』 扉の前から歩み去る足音を確認し、眼前に向き直る男。そこには未だ繋がったままの互いの生殖器と…… 「あちゃー……」 「お゛ッ……♥ひ、きゅう……うりゃがえ゛っ♥ひぐっ……うぁっ♥わらひっ、こわれ……お゛ぉ~♥」 子宮脱のショックで失神した大鳳が半ば白目を剥いたまま横たわり……股より露出した膣肉が外気に冷やされて湯気を立てている。 呼吸に合わせて収縮する肉色の膣粘膜は艶めかしくもありグロテスクでもある。ともあれこのままにしている訳にもいかず…… 「えーと、抜いても大丈夫だよ……な?よっと……」 「ふぎゅう゛ッ♥んぎ……はふえ゛ぇ~~♥♥」 コリコリとした子宮頸部を指で押さえつけて男根を引っこ抜く……ビクリと跳ねる大鳳の体。 栓を失した子宮頸が広がった頸管からドプドプと白濁液を逆流させる。まるで大鳳に男性器が生え射精しているようにも見えた。 「さて、どーすっかなコレ……はぁぁ。」 「う゛ぁ、ぉ……♥へあ゛ぁ~……♥」 まあ、結論から言うと起きた大鳳に横っ面ブッ叩かれた。あの右があればベルトだって獲れるだろうと男は思う。 あと子宮はとりあえず押し込んだら膣内には収まった。で、それからどうなったかと言うと…… 「ん゛に゛お゛ぉぉッ♥♥てぇとくッ♥りゃめっ、くにくにぃッ♥しきゅう゛ほじりながりゃっ、ひゃめ゛え゛ぇぇッッ♥♥♥」 人気の無い夜の公園。街灯の薄明かりから影となった木立に寄り掛かり、荒い吐息を吐きながら蠢く一組の男女の姿があった。 男の方は性交の相手を含め多くの人員を旗下に置く海軍提督。娘の方はその艦隊に空母として籍を置く、大鳳という名の艦娘である。 「ふっ、ふうっ、くっ……!大鳳、そんなに喘ぐと……通行人がきたら、バレてしまうぞ?ふんっ、くっ、はぁっ……!」 冷えた夜気の中で衣服の前を肌蹴け、控え目すぎる乳房から下腹部に秘所までを晒して木の幹に縋る大鳳。 その身を後背から覆い被さるように抱き、赤黒い肉柱で彼女の秘所を……否、そこから垂れ伸びた艶めかしい肉器官を男は荒々しく貫いている。 「らっへっ♥こんにゃっ、むり……ムリれすぅッ♥♥ひきゅう、ビンカン……なりすぎっ♥♥あひっ、ゆるひへくらしゃいぃッ♥♥」 子宮を体外に引き出し性交に用いる……ともすれば猟奇的にも思える異常な行為に、いつしかすっかり順応してしまった2人。 今ではただ交わるだけでは飽き足らず、このような羞恥を煽るような環境を選んで痴態を繰り広げるほどに過激な性交を好むようになっていた。 野外で体外に露出した子宮肉を掴まれ、男の逸物で貫き犯される……この変態的な趣向の経験も今や一度や二度ではない。 「人を、変態だのなんだのと……疎む割にっ、うっ!子宮、オナホみたいに使われて……顔も下も、ぐちゅぐちゅだぞ?この……淫乱牝空母っ!」 体外に垂れて握れるようになってしまった膣肉。視線を感じてより鋭敏になっているらしいソレを乱暴に掴めば、子宮頸が筋を攣りそうなほど戦慄く。 その状態で荒々しく肉棒を子宮口に抽挿してやると状況も忘れて激しく乱れて喘ぎ続ける大鳳。 「やあ゛っ♥てぇとくっ、イクのッ♥とまりゃないっ、れすっ♥♥たって、られな……んにゅお゛ぉぉぉッ♥♥まひゃイグう゛ぅぅッッ♥」 鷲掴みにした子宮肉を捻りながら肉棒を引き抜き捻じ込んでやる……と。折れそうなほど背を反らして叫び、潮を噴きながら絶頂に達する大鳳。 一度子宮で感じ始めると制御が利かないようで、男が果てるまでの間ずっとイかされ続けてしまうのが今では常である。 「ふぅぅ……くぅっ!大鳳のイキ顔と、デロデロに蕩けた子宮……よすぎるなぁっ!はぁぁっ、出すぞ……逝けっ、大鳳!」 射精感が極限まで高まった男は、尿道の制御を手放すと同時……両手で掴んだ子宮肉を雑巾でも絞るように乱暴に捻った。 瞳をくるりと上向かせた大鳳が歯が軋むほど口を食いしばり、電撃でも流れたかの如く全身を跳ねさせ……直後。 「いっぎゅう゛ぅぅぅぅぅ♥♥♥てーとぐっ……ん゛ぎゅあ゛ぁぁぁぁぁぁぁッッ♥♥♥♥」 心の臓を捻じられたような絶叫を上げ、全身を壊れたように痙攣させて極限の昇天を迎える大鳳。 間欠泉のように尿道が幾度も潮を噴き上げ、子宮頸筋が引き攣る。その刺激に限界を越えた男もまた昇天し欲望の迸りを解き放った。 男の肉棒が脈動するたびに大量の粘液が剥き出しの子宮に注ぎ込まれ、水風船の如く膨張させていく。 「ひ、ぎっ♥んに゛ぃぃ~……♥♥う゛、あ゛……ぉ……っ…………♥♥♥」 感電中の如く引き攣っていた大鳳の身の痙攣が徐々に小刻みなものへと変わり、悲鳴が収まった直後……崩れ落ちる大鳳の体。 抱き留める男の腕の中、理性の溶けきった表情で完全に失神した大鳳が股から小便を漏らす。剥き出しの子宮を伝い、下草に滴る黄金の雫。 「おーい、また失神かー?起きてー?……ダメか、抱えて帰ると職質が怖いんだがなあ。やれやれ、これも男の甲斐性かね。」 「て、とく……♥ん……♥」 互いの分の後始末をすると大鳳を抱き抱えて帰途につく男。その苦労は概ね自業自得ではあるのだが。 ……子宮性交に魅せられてしまった一組の男女の顛末は以上のようなものであった。今後2人がどうなったかは、神のみぞ知るところである。 ~余談~ 「……でなぁ、そいつが『コレかなりまな板だよ!』なんていうもんやからウチは……」 「あ、うん……そう、なんだ。」 遠征中の憩いの一時、休憩所にて雑談を交わす空母が二人。姦しく喋る一人と、頬を朱に染め落ち着かなげにするもう一人。 「ん、なんや?大鳳、体調悪そうやな……風邪か?熱っぽそうやで?」 「あ、うん……大丈夫。大丈夫だから……」 「せやろか?……しかしなんか、ココ生臭くないかー?なんや、肉が饐えたみたいな……」 「ふぁっ……!?あ、あのっ……海風よ多分!?結構生臭いしっ!そそそそのっ……用事思い出したからっ、これで!」 「……なんやぁアレ?やけに走りづらそうにしとるし、便所でもガマンしとったんかいな。」 珍妙な物を見たような表情で大鳳を見送る少女。その視界から逃れた先で、大鳳は息を吐いて薄い胸を撫で下ろす。 「危ないところだっ……んうっ♥」 歩き出そうとし……股に覚えた刺激に身を竦ませる大鳳。そこから溢れる生臭い……雌の肉の匂いがより強さを増す。 素肌の上に履いたスパッツ、その薄い生地の下……大鳳の秘所は、その淫らな口を全開にしていた。 腕より径の太い透明な樹脂の筒が膣口を開き、薄い布地の下では無防備な膣内が丸見えになるという状態。 「提督、無茶苦茶なこと命令するんだから……」 拗ねた口調を零しつつ……秘所はしっかりと発情し、潤っているのであるが。 樹脂筒の奥から垂れ下がり、スパッツの生地に擦れそうなほどせり出した子宮口など弄って欲しげに常にヒクついてすらいる。 秘所とスパッツの布の間に生理用具を敷いていなければ、子宮頸から垂れた汁で着衣はお漏らししたようになっていることだろう。 「でも。ふふっ、帰ったら……どんなご褒美くれるのかな?」 幼い体躯と裏腹に牝そのものの艶然とした笑みを浮かべる大鳳。 その思考は既に、帰還後に伴侶から施される子宮への悦楽の予想に浸り切っていた。 ~余談ここまで~ これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
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「昇進するって、誰が? …えっ、あんたが!?」 私の言葉に司令はコクリとうなずいた。 そして、口で何か言う代わりに、本部からの高速暗号通信を見せてくる。 いつだって、この司令官は無口なのだ。無口で、鈍感。 「ちょっと見るわよ…へーぇ、こんな大艦隊を指揮するようになるのね、あんたもやるじゃない」 通信文には、私の司令官を海域突破の功によって昇進させる旨、そして新しく彼の旗下に入る艦隊の詳細が書かれている。 その艦隊に、私、叢雲はいない。 「ふぅん、やっぱり配属は変わるのね。でも、気候もいい土地じゃない。ま、せいぜい頑張りなさい」 次なる彼の赴任地、これも、ここから遠く離れた南方の泊地だ。 要するにこの通達は、私たちの関係の終わりを示していた。 もちろん、関係、って変な意味じゃないけれど。 彼が司令官としてここに着任して以来ずっと、司令と旗艦という形で上手く(まぁ、衝突もそりゃ絶えなかったけど)…上手くやってきたこの間柄も、もう終わりなのだ。 …あぁいけないいけない。私がこんなしんみりした調子じゃ。 こいつはこれから大事な艦隊を預かる身なんだから、気合いを入れてやんなくちゃ。 「ほら、なーにをしみったれた顔してんのよ! 昇進よ、嬉しくないの!? この私が喜んであげてるのよ?」 そう言ってぺしっと肩を叩いてやると、ようやくこいつも我に返ったらしい。 若く精悍なその顔が、こっちに向き直る。その仕草に、一瞬ドキッとしてしまう。 「あ…あぁ、いや、すまない。ちょっと俺も気が動転したんだ」 「こっちの台詞よ。ヘボでモグリのあんたが出世するなんてね…ま、素直に祝ってあげるわ。まだ、言ってなかったわね…おめでとう」 「ああ。ありがとう…」 私からの祝福に、司令は肩をすくめてお礼を返してみせる。 「うん、本当によかったわね…さて、夜も遅いし私はおいとまさせてもらうわ。あんたも明日から任地へ向かうんでしょ? それじゃ、おやす…」 「ま、待ってくれ…叢雲っ!」 突然に、司令は私の手をぎゅっと握ってきた。 今まで私の手や肩に、触れようとしたことさえなかったのに(まあ私が、酸素魚雷を食らわせるぞって、最初に脅したせいでもあるんだけど)。 おかげで私はすっかりパニクってしまう。 「そ、その…なんだ、ほ、本当にありがとう…叢雲」 「へっ…な、何!? どうしたってのよっ!?」 「い、いやその…お前には、ここに着任したときから、ずっと色々、艦娘の扱いとかを、お、教えてもらってきただろう!? だから俺は叢雲に、す、すごく感謝しててだな…!」 私の目の前で司令は、口をぱくぱくさせて、言葉をつっかえさせてる。慣れないことをするからだと思う。 顔までそんなに赤くしちゃって。 正直ドギマギして、こんなこと言われるだけで心臓をばくばくさせてるのは、私の方だっていうのに。 「む、叢雲っ、俺は…お、お前のことがっ…」 「ちょ、ちょっと離してってば、バカ!!」 あろうことか、私はその手をふりほどいてしまった。 その瞬間、司令の顔が、子供のような呆然とした表情に変わるのが見えて、私の胸がちくりと痛む。 「…………!!」 私は、もうおやすみの言葉も言わずに、後ろを向いて駆け出すと、執務室を後にしてしまった。 取り残されたように佇む司令を、一人そこに残して。 私の、バカ、馬鹿、ばか。 私は部屋に帰ると、寝巻きにも着替えずにベッドに突っ伏していた。 どうして私は、私を求めてくれる司令の手をはたき落として、拒絶してしまったんだろう? 司令は私との別れをもっと惜しみたかったのかもしれない。 司令は私を……好き、だとかなんとか、言ってくれるつもりだったのかもしれない。 司令は私を、抱きしめてくれようとしたのかもしれない。 でも、そのどれもを私は、あんな風に手を払いのけて、突っぱねてしまった。 「…なんで、素直になれないかなぁ…私」 無口でモグリで融通が利かないけれど、そんな司令に、私は…いつの頃からか好意を持っていた。 ううん、好意なんてもんじゃない。好き。 いつか私の口から言おうと思っていた、その言葉。 それを朴念仁のあいつの方から、しかも明日には別れるという頃になって、あんな風な余裕もない、ムードもない告白をしようとするもんだから。 だから、私は嫌になって逃げ出してしまったんだろうか? …けれどもう私には、今から引き返して、彼に好きなんて言うことは出来ないだろう。 私にはその勇気がない。資格もない。 ホントはあいつは、有能だ。この水雷戦隊を率いるだけに収まる器ではないのだ。 いち駆逐艦にすぎない私が、彼を引き留め、栄光の座から遠ざけるなんてことは、きっと、誰のためにもならない。 そう、だから私は、自分からこの恋を諦めることに決めたんだ。 「……ん、あれ…な、何でかしら…っ」 そう考えると涙が次々、つぎつぎと溢れてきた。 彼を思う涙だろうか? …いや、この先いくらでも出世して、人の尊敬を集めるだろうあいつの未来を考えたら、涙なんて流れるはずはない。 これは自己憐憫の、汚い涙だ。私は流れ出るソレを拭う。消えてしまえと思う。 私は、暖かく湿らせたタオルを目にかけて、横になって眠ろうとした。 泣き腫らした目なんかで、彼を見送るわけにはいかない。 明日は笑顔で、あいつの門出を見送ってあげなくちゃ――。 (あ……司令の…うで、だ) 夢の中で、私は司令官の腕につつまれていた。 たくましい腕が、私の髪や頬を優しく撫でさする感触が伝わってくる。 それが夢だと気づいたのはもちろん、今まで司令がそんな風に私に触れたことなんて、一度もないから。 すぐに、こんな破廉恥で虫のいい夢を見る自分を、あさましい女だと思った。けど同時に、もう少しだけこの夢に浸っていたいと思う私がいる。 夢の中の彼は、私の上に覆いかぶさるようになったかと思うと、次の瞬間、私の唇にそっとキスをしてくれた。 それだけで私は嬉しくてたまらなくって、涙が出そうになる。 (司令……司令っ…!) 声を出して彼を呼びたかった。けれど私の喉は張り付いたようになって、何の音も漏れない。 これが夢の不条理というやつ? そうして私がおとぎ話の人魚姫のように声も出ないままでいるうちに、今まで私の髪や頬を撫でていた彼の腕が、だんだん下の方へ伸びていくのを感じた。 (えっ……ちょ、ちょ、ちょっと!! ダメ、ダメだって!!) 頭ではそう思いつつ、私は制止することが出来なかった。 どうやら、声が出ないのと同じく、私は手も足も、文字通り指一本動かせないのだ。なんて夢。 抵抗できない私をよそに、司令の手は、私の薄い胸の上を、無造作に突き出た足を、スカートとストッキングに守られた私のお尻の上を、欲望に突き動かされたような手つきで這い回っている。 暖かい口づけをしてくれた彼の唇からも、いつしか、荒い、興奮した様子の息が漏れていた。 と、私の下半身を探っていた一方の手が、スカートの下に潜り込むと、私のストッキングとその下のパンティを、いっぺんに掴んだ。 (やっ…やだ…!! ありえないっ…!!) たとえ夢とはいえ、こんなこと、私は望んでない! 私は必死に目を見開こうとした。夢の中で、目を覚まそうと。 (……え?) 私は一瞬、状況が飲み込めなかった。 何が起こっているのか。私の体に、何が行われてるのか。 「叢雲…叢雲っ…!」 目を開けると、さっきの夢とよく似た光景がそこにはあった。 私の体はベッドに横たえられている。 そしてそんな私の上に、司令が――信じられないけれど、今度は夢ではない――司令が、覆いかぶさっている。 けれど、感触は。胸や、背中や、お尻や…口では言えないようなところまでを、ところ構わず這い回られる、その感触は。 夢の中よりずっとリアルで生々しいもの。 そう、夢の中と同じく私の体は、ベッドに這いつくばって私を見下ろす司令の指に、手によって、蹂躙されていた。 (し…司令…!? ちょっとウソ…何を…っ!) 叫ぼうとしても声が出ない。こんなところまで夢の中と同じなんて。 けれど少し事情が違うのは、私は理由なく声が出せない訳ではなく、口に詰め物がされているのだった。たぶん私が寝る前に瞼に被せた、温タオル。 身をよじらせて抗議しようとしたけれど、どうやら腕は、すでに脱がされた私自身の上着で、頭の上でひとつに縛られ、動けなくされている。そして足は司令の膝の下に抑え込まれていた。 私が夢で触れられているとか、動けないと感じていたのは、全部、現実に起こっていたことだったのだ。 執務室を飛び出たあと私は、たぶん鍵をかけることも忘れて、寝入ってしまったんだろう。 夢の中のすべては、寝ている間に彼が部屋に忍び入って、私の体にしたこと。きっと、もっと乱暴だったに違いないけど。 (どうして、こんな……っ!!) あまりの理不尽に、困惑や涙より先に、怒りがこみあげてくる。 これではまるで、レイプだ。 私は組み敷かれて、動けない体をいいようにもてあそばれている。 それも見ず知らずの誰かでなく、想いを寄せていた相手に。 なんで、こんなことを、と叫びたかった。 私が何度か首を振ってもがくと、ようやく口にされていた詰め物が唾液の糸を引いて取れた。 「や…やめなさいっ!! あ…あんたっ…なに考えてるのよっ!!」 私の声は、自分でもみっともないほど恐怖に震えていて、ほとんど意味を成してなかっただろう。 けれど司令は、それで声を抑える詰め物が取れたのに気づくと、とっさに自分の手で私の口を再びふさぎ、私はまただんまりを強制された。 その時、私に向けられた目は、あの時、執務室で私がその手を払いのけた時と同じ、子供のような―― 泣き出す直前の子供のようなあの目と、そっくり同じだった。 私に向き直ったのは一瞬だけで、すぐに司令は、私の首に顔を埋める。 そして、唇が私の首元に近寄せられ、激しいキスのような勢いで、その部分が吸われた。 (~~~~~~~っっ!!!) 甘い電流のような痺れが、私の体を襲った。 ちゅうっ、と音が立てられるのを、私の頭は、あの夢の優しいキスの続きででもあるかのように錯覚してしまう。 「叢雲…」 司令はうわ言のように、私の名前しか繰り返さない。 彼は私の首の付け根から離れると、その唇をさらに下の方へ、鎖骨を下り、私の胸へと滑らせていく。 そうだ、もう上着は脱がされているのだから、私の胸は裸のまま、たぶん私が起きたときからずっと、彼の前にさらされていたのだ。 そのことに今さら気づいて、私はかあっと赤面する。 そんな私にお構いなく、司令の温かい唇は、私の肌の上を転がるようにして、ついに胸の先端にたどり着くと、それへと舌を這わせた。 (い…やぁっ…! ………ああぁっっ…!!) きっと、口をふさがれていなかったら、乞うような嬌声を上げてしまっていただろう。 まるで彼に触れられた部分に次々新しい神経が通っていくみたいに、全身の感覚が一点に集中する。 舌で舐られるたび、私の胸の先っぽが、もう快感につんと立って主張しているのが自分でもわかって、また火が出るほど恥ずかしくなる。 こんな乱暴な愛撫の一つ一つに、私の体が馬鹿みたいに反応してしまっているのに、彼もとっくに気が付いているはず。 手に唇に触れられただけでビクンと体は震え、耳も顔も真っ赤になってる。 私のこと、夜這いをかけられて、組み伏せられて、興奮してしまうようなヘンタイ艦娘だって思うだろうか? (私だって…ホントはこんなの……っ!) ホントは、こんな風なの、望んでなんかいない。 私だって、恋をする女の子だ。司令の腕に抱かれたり、ついには体を許してしまうのを、想像したことだって幾度かある。 けれどそういうのは、愛の言葉を囁いたり、おたがい抱きしめ合ったり、キスをしたり、そんな優しい、愛の手続きの後で行うものだって、そう私は空想していた。 それなのに、何で、こんな――。 必死に足を動かして、彼の体の下から逃げだそうと試みるけれど、膝から下を体重をかけて抑え込まれているから、もがくことしか出来なかった。 しまいには口をふさいでいる手にかじりついたりしたけど、ちっとも動じない。 そうこうしているうちに、司令の自由な方の片手が、私の太股の部分に、すっと触れる。 手のひらと四本の指は、ストッキング越しの足の手触りを楽しむように、そして親指は、私の下着のクロッチ部分の上に―。 (――やっ……あっ、ありえないって、こんな…!!) 自分でも触れたことのない部分を刺激されて、未知の感覚が私を襲う。 司令の親指は私の女の子の部分を、その縦筋を二重の布の上からたしかめるように、何度も上下する。 そのたびに痛いような、疼くような、もどかしい感じが私の頭に走り抜けるのだ。 やがて二本、三本と、ぜんぶの指が責めに加わった。 まるで私のあそこがすっぽり、彼の手の中に収められてしまったみたいな感覚。 上も下も、すべての部分を、絶え間なく私は責め立てられてゆく。 くち、くち、と下着の中からは、おしっこを拭くときみたいな、恥ずかしい水音が漏れている。 私の耳にも、彼の耳にも聞こえる水音が、響きわたる。 ずっと、はぁはぁと荒かった司令の息づかいが、さらに昂ぶるように、速まっていく。 恐怖と、恥ずかしさと、困惑と、気持ちよさで、私がもう何もわからなくなりそうになった頃。 びびびっ、と音を立てて、ストッキングが破られた。 (あ……) ちょうど股間部分が破かれて、空気にさらされたのが分かる。 続けて、いつの間にベルトを外したのか、司令は軍袴を膝まで落とすと、性急な手つきで下帯も脱いだ。 暗くてはっきりとは見えなかったけれど、黒々と屹立したシルエットが、その下から現れていた。 「叢雲――」 激しい息づかいの中で私の名前を呼んで、司令が、私により深くのしかかる。 くい、と、パンティが指で横にずらされたらしかった。 そうして露わにされた私の大事なとこに、こんどは指じゃない、さっきの屹立したモノが、あてがわれる感触がある。 熱いソレが、にゅち、にゅち、とぬめる入り口を、なぞっている。 いやだ。 背筋に悪寒が走る。 私は、他の艦娘にくらべて、エッチのこととかなんとか、そういう興味は薄い方だと思う。 他の子たちが、キャーキャー言いながら回し読みする春本だって、ほとんど手にとって眺めたりしなかった。 けれどこのとき、司令がこれから何をしようとしてるのか、直感的に私は悟った。 いやだ、やめて! あんたのこと、嫌いになりたくない。 お願い。 口を動かせない私の頬を、涙がつたった。私の口をふさいでいる司令の手にもそれがぽたぽたと落ちる。 司令がはっと気づき、私と彼の目と目が合う。 むらくも、と彼の唇が動く。 彼の目に、いま私はどう映ってるんだろう? 元秘書艦の女の子? それともただの性欲のはけ口? さんざん生意気で横柄な態度をとっておいて、いざ押し倒されたら涙で許しを請おうとする、馬鹿な小娘? 「お前が…お前がいけないんだ、叢雲……俺の気持ちに気づかないから…」 その言葉は、まるで司令が自分自身に言い聞かせてるみたいだった。 それだけ呟くと、彼は私の顔から目をそらして。 一気に腰を進めた。 (…………………っ!!!) ぷつっ、と。 何かが弾けるような感触と共に、私の中に、熱いものが押し入った。 ダメ、痛い。やだ。やだ。やだ。やだ。痛いっ、痛い! 頭には、それしかない。 私の体は全力で締めつけて追い出そうとするけど、力負けして、鉄柱のようなそれが結局、おへその下まで入ってくる。異物感がすごい。 どう考えても私の中にそんなスペースなんてないと思うのに。 彼が弾丸で私の下腹部に穴を穿って、ぐりぐり押し広げているんじゃないか、そんな錯覚すら覚えた。 「……ふっ、ぁ……叢雲…っ!!」 そんな私をよそに、彼は感極まったような声を上げる。 ゆっくりと、段々と激しく、引き抜いては私を突き上げる。こっちは痛いってのに。 私が痛みで腰を引こうとすると、お尻を手でつかまえられて、押し戻された。そのせいで、司令の先端が、私の最奥をゴリゴリとこする。 ずちゅっ、ずちゅっ。 そんな間の抜けた水音が、司令と私の腰が、繋がったり離れたりするたびに響く。 私の激痛なんてまるで関係ないみたいで滑稽だった。 滑稽と言えば、このベッドがきしむ音も、司令の必死な息づかいも。 早く、はやく終わってほしい。 私はもうただそれだけを祈っていた。 今はけだものみたいになってる彼も、ひとしきり満足したら、元に戻ってくれるだろうか? 『お前がいけないんだ、叢雲……俺の気持ちに気づかないから…』 頭の中で勝手に、さっきの彼の言葉がくり返される。 一体、どこでボタンをかけ違ったんだろう? 鈍感で、朴念仁だなんて、ののしっておきながら、私こそ司令官の気持ちを推し量ろうとしなかった。 もし私が勇気を出して言っていたら。 もしあの手を払いのけなかったら。 こんな風にはならなかったかもしれないのに。 でも、もし私のことを好きだっていうんなら、なんでこんな酷い仕打ちをするんだろう? 好きだけど、それでも私があんまり生意気な子だから、痛めつけてやりたかった、とか。 ――この体の痛みも、胸の痛みも。罰なんだろうか。 「叢雲…叢雲っ……!」 熱に浮かされたみたいな彼の声で、現実に引き戻される。 ピストンがいちだんと速くなったかと思うと、私を突き上げてた剛直が、勢いよく引き抜かれた。 あ、と考える間もなく、熱い飛沫が、私の下腹に、二度、三度と飛び散った。 熱湯がかけられたかと思って、つい、ひゃあっ、と声を上げる。 と、ここで私はようやく、口をふさいでいた彼の手が、どけられたのに気がついた。 「あ…」 気づくと、司令が私の顔の横に手をついて、私を見下ろしていた。 呼吸はさっきほど荒くない。落ち着いてきてる。 状況が違えば、ドラマによく出てくる、男が恋人を押し倒した直後みたいな構図だ。 ふいに司令が、すっと私の顔に手を伸ばす。 「や…やめ…っ!」 私は反射的に目をつむってしまった。 何かまだ、ぶたれたり、もう一度、犯されたりするんじゃないかと思っていたから。 そんな私の頬を、温もりを持った指が、優しく拭っていく。 身をすくめていた私が、おそるおそる目を開くと、司令は身を乗り出して、私の頭の上、拘束されてた私の手首の縛めを、ほどいてくれていた。 放心した頭で私は、終わったのかな? などとぼんやりと思った。 …何が? 相変わらず司令は私の上で、言うべき言葉を決めかねているみたいな顔をしている。 「痛い…」 私がぽつりと言った。じっさいそれは、正直な感想だ。 縛られてた手も痛いし、抑えられてた足も、あそこも…。 「だろうな」 司令はそう返す。 ああそうね、「すまない」なんて言ってたら、きっとぶん殴ってるところだわ。 …そうだ、私にこれだけ酷いことをしておいて…今さら、優しさなんか、いらない。 徹底的に私を、慰みものにでも、すればいいのに。 でも司令は代わりに、部屋にあったティッシュで、私のお腹を汚してた精液と、破瓜の血とを拭ってくれていた。 「………なんで、そんなに優しく、するなら…」 だったら何で、最初から優しく、してくれなかったの。 途中から、また溢れてきた涙で言葉にならなかった。けれど彼は意味を察したらしい。 「…お前に、徹底的に嫌われたかったから」 私のいない艦隊なんて考えられなかったから。私に想われないで去るくらいなら、いっそ壊すくらいに痛めつけて、一生私の心の中に残りたかったから。 司令はそんな風に訥々と語る。 それを聞いて私は、ああ、この人は馬鹿だと悟った。 私と同じたぐいの、馬鹿。 司令を好きでいるのが辛くて、司令の告白を聞くのが怖くて逃げ出した私と。 私に愛されてないと思い込んで、いっそ私にひどく嫌われようと想ったこの人と。 救いようのないくらいの馬鹿二人だ。 「叢雲……俺を軍令部に訴えて更迭するなり何なり、好きにするといい…お前がいない場所なんて、どこだろうが変わらないからな」 司令はベッドサイドに腰かけ、何かもう、達観したような口調で言う。 私から顔をそむけて、私に未練を持たないようにしているんだろうと思った。 「…そうね…こういうのはどう? 代わりにあんたが、私のお願い、何でも一つ聞くの」 彼の背が、ぴくっと動く。 私が提案なんかしたことが意外なんだろう。 「…ああいいよ。深海棲艦の巣に飛び込めって言うなら、そうしよう」 「バカ。そんなこと、死んだってさせない」 司令の背中から、私はぴたっと抱き着く。裸の大きな背中が、私を抱き留めてくれてる。 「む…叢雲!?」 明らかにうろたえる彼を制して、私は伝えた。 私の「お願い」を。 「私を、あんたの新しい艦隊に入れて、今まで通り秘書艦にして。あんたのコネだろうが、何だろうが全部使って、ねじ込みなさい」 「叢雲、お前…」 司令が驚いて私に向き直る。その顎をつかまえて、私はそこに唇を重ねた。 私からのキス、私の初めてのキスだ。 キスは、とくにレモンの味なんてしなくて、唇に流れた自分の涙の味がした。 あと、司令のヒゲの剃り跡がちょっとざらざらする。 三秒くらいそうして唇を合わせていて、やっと離してから、私が言う。 「…あんたがいないとこなんて、どこへも行きたくないのは…私だって同じなんだから」 一緒よ、ずっと。 それだけ言うと、彼がすごい勢いで、私を抱きしめてきた。 むらくも、叢雲、と。私の名前を必死で呼ぶ。 いいのよ、と私は言う。 私たちお互い、馬鹿なんだから。きっとこうでもしなきゃ、伝えられなかったから。 それから私たちはしばらくの間、抱きしめ合ったままでいた。 まるで今まで足りなかった言葉を補うみたいに、ただ抱きしめ合っていた。
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776 :名無しの紳士提督:2015/01/19(月) 00 13 36 ID SX4JdFMc ※キャラ崩壊注意 ※ちょっとメタい ある提督の秘書艦は長門である。 戦闘においては常に勇敢で頼もしく、平時においても冷静沈着で理知的。 仲間への気配りを忘れず、提督を上官として、また相棒として忠誠を誓い、その凛とした立ち居振る舞いに心惹かれぬ者はいない。 提督は大型建造で彼女と出会ったが、―つぎ込んだ資源の量とその物質的見返りだけが艦娘の価値ではないとしても― それだけする価値は十分以上にあると断言できる(大和?未実装じゃないですかね?)。ただ一つ違っていたのは― 「長門、赤城さんどこ行ったか見てないかしら。さっきから姿が見えないのだけど」 「ああ、赤城なら……さっき提督が風呂に沈めたから暫く戻ってこないぞ」 「入渠させただけだよ誤解するような言い方すんな」 ……こういう所である。 「そう言えば提督、アニメ版第2話は見たか?」 「ああ見た。意外と青葉でかかった」 「むしろその青葉と並んだ時の五月雨が……じゃなくて他に感想は?」 そんな話をしている時に執務室の扉をノックする者がいた。 「失礼します。ご主人様、遠征から戻りました」 「おお漣か。お疲れさん」 戻ってきた漣が報告を受けた提督が机上のノートにTの字を書いているのを見つけた。 「何ですかそれ?」 「いや、大したことじゃない。ちょっとした賭けだ」 そう答えた提督に長門が付け加える。 「アニメ版の私がながもん化しなかった話数だ。第5話までながもん化しなければ正の字完成で私の勝ち。……それで提督、どうだった?」 「まだだ。まだあと3話ある。赤城盛りやら足柄さんの合コンやら出たんだ。やってくれるさ」 ふんす、と鼻息を一つしてぐっと胸を張る長門。 アニメ版はともかくこの人はながもん要素あるよなと思ったが口にはしない漣。 「賭けの結果は私もちゃんと記録しているぞ。ただ、その時適当な紙が無くてな」 「掌にでも書いたのか?それじゃ消えちまうぞ」 「いや尻に」 「すぐに消しなさい」 この人はながもんじゃねえ。もっと別の何かだと思ったが口にはしない漣。 777 :名無しの紳士提督:2015/01/19(月) 00 17 17 ID SX4JdFMc また別のある日、提督と長門は所用で朝から出かけていたが、昼過ぎには鎮守府に戻ってきていた。 執務室に戻る道すがら、空母たちの訓練の様子が見える。 「そう言えば弓の構え方がどうこうと話題になっていたな」 何の気なしに提督が呟くと、横にいた長門がそれに応じる。 「まあ空母の弓は正確に的を射ることが目的ではないからな。空母は艦載機を確実に打ち上げ、その間無防備にならない事のほうが重要だ。 だから玩具のような軽い弓を使って射形はともかく早く引くことを重視するそうだ。目標を直接撃つのは艦載機の役目だからな」 これは提督にも意外だった。 長門は戦艦で、航空機など扱えない筈だ。 「何でそんな事を知っている」 「連合艦隊旗艦たるもの、他の艦種についても知っておく必要があるからな」 長門は勉強家だ。 秘書としての業務をこなす傍らで、この様な知識を吸収することにも余念がない。 艦娘としては模範的と言えるだろう。艦娘としては―。 執務室に戻ってから少しして、長門がパニック気味に言う。 「あれ?あれ?提督、何もしてないのに壊れた」 「プラグさしてないのに動くか。何もしてなければ壊れねえよ」 艦娘として以外は壊滅的である。 ともあれ執務を再開したわけだが、どうも長門がもぞもぞと落ち着かない。 座っている椅子に尻をこすりつけるような動作を繰り返している。 「……何をしている?」 「この前尻に書いたと言ったろう?あの後かぶれてしまって…」 思わずため息の出る提督。 本当に艦娘として以外は壊滅的である。 「何で書いたらそうなるんだ…というかもぞもぞするな落ち着かない」 「尻に手を突っ込んでかくのは何か恥ずかしいじゃないか」 「尻に字を書く方が恥ずかしいわ!……ちょっとトイレ行ってくる」 突っ込みを入れながら席を外した提督。 一人になった長門の目に箪笥の一番上が映る。 (そうだ、あそこに薬箱が入っていたな。かゆみ止めとかないかな) 果たして思った通り、薬箱から軟膏を手に入れた長門。 提督が戻ってくる前に終わらせようと、下着を脱ぐと軟膏をつけた指先を尻に持っていく。 指先で患部を探り、軟膏を塗ろうとするがなかなか上手くいかない。 (どうやって書いたのだったか…) 我ながら妙な所で器用だと思いながら、かゆみのある部分に軟膏を塗っていく。 778 :名無しの紳士提督:2015/01/19(月) 00 19 47 ID SX4JdFMc そのとき不意に、指先が割れ目をこすった。 「ひゃん!!」 走る衝撃に思わず声を上げる。 (なっ、何だ今の!?) 自分でも初めての感覚に戸惑いながら、今度は何もつけていない指をおそるおそる近づける。 (薬がしみただけだ。そうに決まってる) その自分へのごまかしを自分の指が打ち砕く。 「ふひゃあ!」 乾いた指先が、先程と同様の衝撃を生む。 自分自身の肉体が、自分の思っている以上の変態的なものであったことを、この時長門は知ってしまった。 (駄目だ、ここで辞めなきゃ……。薬を塗って、それで終わりに…) 頭ではそう思っているが、それとは別の部分でそれと相反する思いが大きくなっている。 そしてその思いは、長門の理性を軽々と打ち破る。 「ふああっ!ふひん!くあっ!!」 指が動き、それに合わせて嬌声が上がる。 (駄目だ。何をやっているんだ私は!?早くやめないと提督が―) 何度もやめようとするが、快楽に支配された体は全くいう事を聞かない。 既に、前の方がジワリと温かくなり始めている。 「ひうっ!ふぁああ!」 (止めなきゃ駄目なのに……。駄目なのに……気持ちいい) 何度も敗れた彼女の理性は、既に抵抗を諦めていた。 「あひっ、あひいっ!!ううぅ、くあああっ」 ただ本能の赴くままに指を動かし、その動きに合わせて身をよじらせ声を上げる。 頬を紅潮させ、口からは涎を垂らすその姿は、毅然とした艦娘の長門ではなく、一匹の雌。 「うふぁ!ひっ、ひゃん!!ああっ、んああっー!!」 がくがくと膝が笑い、床にぺたりと座り込む長門。 絶頂を感じた体が徐々に鎮まっていく。 「早く、早くしまわないと……。提督が戻って…」 気怠い体に鞭打って片付け始める長門。 扉の向こうで提督が足音を殺して今しがた用を足したトイレに戻っていくことに、長門は気付かなかった。 終 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
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前回の話 「今日の戦艦の防御力は凄かったね~……」 北上が納得の行かない演習結果に疲れたようにぼやく。 「完っ全に作戦が悪かったのよ……」 戦術的には勝利判定となったのに大井も不満気だ。 「………」 その二隻の小言に挟まれる指揮官の自分は、少しではあるが肩身狭さを感じ反論は一つもできない。 練度をひたすらに極めた相手艦隊の戦艦はデータ上は低速であるはずだが、 装甲の厚さと侮れない回避力を前に決定的な打撃を与えられなかったのだ。 それに加え、嘗ての海軍に見限られる程に魚雷とは元来命中率の低い艦装であり、 努力で完全に克服できる柔な宿命ではない事も熟知しているつもりだ。 かと言って本当の意味での重雷装艦とさせた魚雷のみの大井と違い、 比較試験のため片腕に主砲を残している北上が大井よりも良好な戦果を挙げたかと言えばそれもまた難しいもので、 果たして此奴らはどのように運用するのが正しいのか、 長い目で見てきても未だに結論付ける事が出来ないでいる。 北上が言うように此奴ら重雷装艦とは甚だ扱いが難しい船で、戦艦のように単純明快とはいかない。 それでも何故此奴らを使い続けているかと言うとそれは自分の趣味でしかなく、 此奴らにその事を尋ねられた時は何時だって重油を濁してきた。 特に練習艦として使われ続けるうちに作戦内容に敏感になっていった経歴を持つ大井の前でそんな本音をほざいてみろ。 冷たい魚雷でぶん殴られ木の床に沈められるのは目に見えている。 「あらやだ。北上さん、碌な作戦も考えられない提督ったら何も言えないみたいね」 「まあそう言わないであげなよ。提督も提督なりに考えてるんだからさ、って……」 「……やっぱり何も考えてないんじゃないんですか? 提督笑ってますし」 しまった、顔に出ていたか。 私の顔なんか見上げていないで二隻だけで和気藹々と駄弁ってくれればよかったものを。 「笑ってない。作戦は真剣に考えているつもりだ」 焼け石にバラスト水であろうと、念のため取り繕っておく。 次に聞かれたら重油をどう濁すのが格好付くか、とか、 これだから重雷装艦は面白いだとか考えていたのがばれるのは此方としては面白くないのだ。 「いや笑ってたよね」 「笑ってましたね誰が見ても」 「笑ってない」 「笑った!」 「笑いました!」 「笑ってない!」 ああもうゲシュタルト崩壊するからやめてくれ。 馬鹿みたいな言い争いを繰り広げながら廊下の右への曲がり角の一つで立ち止まろうとする。 すると。 どんっ! 「うわっ!」 曲がり角の側を歩いていた北上に突然衝突された。 衝突と言っても小突くような程度のもので、自分に被害はない。 北上はその後よろめいて尻餅を付いた。 正確には、北上に衝突されたと言うより……。 「いったー……」 「ううぅ、またやっちゃ……え?」 同じく床に座り込んで頭を押さえ唸っているのは、軽巡阿武隈であった。 どうやら自分らが五月蝿く騒ぎ立てていたせいで、阿武隈が廊下を走っていた事に気付けなかったらしい。 "廊下を走るな"の貼り紙を"廊下は静かに歩け"と書いたものに変えるべきかもしれない。 阿武隈が掟を守る気がないのか、貼り紙に気付かないのかは定かではないが、どちらにせよ効果は薄そうだ。 「き、北上さん、と、大井さん……」 貼り紙だけでなく私も見えないのか。 書いた者の存在感が薄いと貼り紙もそうなるのか。 怒っていいか。大井が。 「阿武隈ちゃん? "廊下は走るな"って、書いてあるわよねぇ?」 突き当たりの壁に貼られたそれを指差してくれる。 ありがとう大井。大好きだ。 「乱暴な字ですけど」 五月蝿い。 時間が推している時に何枚も手書きした物だから諦めろ。 座り込んだまま次第にこの世の終わりを悟ったような顔に変化していく阿武隈と、それを修羅の顔で見下ろす大井。 それは、何処から見ても蛙と蛇の図だった。 「ご、ごっ……、ごめんなさああぁぁい!!」 耳をつんざく大音量で放たれた謝罪の言葉が、ドップラー効果を持ってこの場に残る。 音爆弾の艦装は載せていない筈だが。 つまるところ、阿武隈は北上に当て逃げしていった。 せめてこの場で止まって謝罪していれば擁護する余地もあったのだが。 ところで、来た道を脱兎の如く全速力で戻って行ったが、阿武隈は何の用事があったのだろう。 「よくも北上さんを……、うふ、うふふふふ……」 「こら、美人がしちゃいけない顔になってるぞ」 演習を終えてすぐ艤装を下ろしていなければ阿武隈に攻撃していそうであった大井を窘める。 修羅を思わせる顔の歪め方をしていた大井は私の言葉にきょとんとし、 一呼吸置いて満更でもなさそうに少しだけ顔の歪みを戻した。 「……美人? そうですよねー、堅物気取りでヘタレな提督を骨抜きにしたんですからねー」 「あのな」 合ってるけれども。 「……いちゃついてないで助けてくれないかな」 「いちゃついてませんよ。……北上さん、立てる?」 大井は姉妹艦を心配するのみの顔付きに変化させ、手を差し伸べた。 大井の手を取り起き上がった北上の装甲は少々傷ついている。 「あーもう小破しちゃったよ。せっかく入渠したのに……」 この後すぐには出撃命令は出さないから、もう一度ドックへ行くか明石の世話になってきなさい。 ただ高速修復材の使用は控えてくれ。 あまり時間もかからないだろうし、何よりこんな下らない事故で一々使っていられない。 兎にも角にもあの阿武隈には後で私から言っておくから許してやれ。 「え? あの娘のところに行くんですか? …………」 どうした。自分で手を下さないと不満か。 「あんな娘の元なんかに……、いえ、何でもないの」 大井は取り繕うようにやけににっこりと笑って艦首を振る。 一先ず自分はこのまま執務室に行くから、大井は北上を連れて行ってやりなさい。 「いいよ、小破なんだからあたしだけで」 「駄目よ、また何か起こるかもしれないわ。守ってあげるから一緒にドック入りましょう!」 ドックまで連れて行ったら大井は戻るんだぞ。いいな。 「ッチ」 おい。 あの後阿武隈の部屋を訪ねてみたが、阿武隈は不在だった。 大井に襲撃される事でも恐れて逃げたか。 仕方なく執務室に戻り、演習前から置き去りにしていた書類に手を付けていると、扉が叩かれる音が響く。 「大井、戻りました」 うむ。 では早速で悪いがそこに分けておいた書類を処理してしまってくれ。 自分は此方の束に集中したい。 「分かりました。さっさと終わらせましょう」 そう意気込んで大井は私の隣に座り、筆を握る。 私の任務は小一時間かかりそうだが、大井の方は半時間もかからないだろう。 共に黙り込んで紙の束を消化していく。 自分の見込んだ通り、大井は時間をかけずに素早く消化してしまった。 やる事がない大井は姿勢を崩しながらも健気に私の作業の終焉を待ってくれる。 特に喉が渇いてはおらず、お茶淹れにも断ったので尚更退屈そうだ。 それからまた数分そうしていると、視界の端で大井は突然ぶつぶつと何事か呟き始める。 「北上さん、大丈夫かなぁ……。私がいないと心配だなぁ……。 うん……、心配……きっと、そう、きっと何か起きてる! 私、行かなきゃ! …………」 …………。 何なんだ。 その、ちらっと此方を伺うような横目は。 返事でも求めているのか。 何を返せば満足なのか。 あと少しかかるから、それまでは好きにしろとしか言えない。 集中しているのだから。 すると、まるで代わりに答えるように鳩時計の針やら歯車やらの機械音の後に鳩が鳴く。 「……あらやだ、ヒトナナマルマルです。もうすぐ夕食の時間ですね。私、ちょっと夕食の仕込みしてきますね」 む? 間宮の手伝いでもするのか。 出来ると言うのであれば行ってこい。 しっかり頼むぞ。迷惑はかけるなよ。 「言われるまでもありませんよ」 大井が出て行ってから、暫くして本日付の執務は粗方片付いた。 後は余裕があれば片付けた方がいいものもあるが、集中力を切らした自分は食堂へ足を運んでいた。 騒がしい食堂の厨房には割烹着に身を包んだ間宮と大井の姿が。 大井が持っているその蓋付きの鍋の中身は何だ? 「勿論、愛情たっぷりの、大井特製カレーです!」 ほう、カレーか。 今日は土曜日ではないが、良かろう。 実際土曜日にカレーを作るなんてのは、多くの兵が艦上で何日も過ごす事のある海軍の名残りでしかないから構わない。 ではその愛情を香辛料にしたであろうカレーを貰おうじゃないか。 そういえば北上の姿が見えないが、修復はまだ終わらんのか? 「あ、いえ。それが、北上さんにもあげようとしたら、もう夕食は済ませたって……」 それはそれは、残念だったな。 まあ安心してくれ。 大井の有り余ってしまった愛情は私が全部頂く。 私と北上にしか食べさせる気がなかったのか、そのくらいの鍋ならおかわりすれば完食できるさ。 早速よそってくれ。 「はい。では、そこの席で待っていてください」 そう言って大井の目線の先の席とやらを見る。 そこは二人用の小さな席がぽつぽつある食堂の入り口付近で、 多くの艦娘が陣取る海を一望できる窓際辺りと比べると閑散としている。 あそこじゃないと駄目か? 間宮の作業場が見えるカウンターか海が見える窓際近くがいいんだが……。 「だ、駄目です。あまり騒がしいところは好きませんので」 むう。まあ良かろう。 そこまで執着はしない。 素直にその席につき、大井はテーブルに鍋を置きまた引っ込む。 今度は割烹着を脱ぎ、白飯を盛った皿を持って現れた。 同じように大井も対面した席につき、鍋の蓋を開ける。 すると、厨房で歴戦を繰り広げた証である湯気と香りが立ち込める。 今日もカレーは美味そうだ。 「"は"とはどういう意味ですか。頭にぶちまけますよ」 一々細かいところに突っ込むな。 大井の愛情を頭から被るのは悪くはないが、これは愛が情熱すぎて火傷を負ってしまうからまた別の機会に頼むぞ。 では頂くとしよう。 「はい。召し上がれ」 薔薇を思わせるにっこりとした笑顔で許可を頂いたので、白飯とカレーを掬ったスプーンを口に運ぶ。 米特有の甘みを持つふっくらしつつも立った白飯と、辛過ぎない程度に食欲を促進させてくれる香辛料の入ったカレーは、 自分好みに調理されている味で毎度ながら感服される。 一口目を咀嚼して飲み込んだ後、大井は最早聞き飽きたであろう短い賞賛の科白を今日もつく。 よく出来ている。美味い。 「美味しい? そうでしょう?」 嗚呼、具も柔らかく煮込まれている。 完璧だよ全く、カレーはな。 「一言多いです。文句言わず食べて下さい」 言われなくとも二口目を運び、大井を観察する。 テーブルに両肘をついて頬に手を当てる大井は、 美味しいと言ってやれば嬉しそうに目を細め、今のような戯言を言ってやるとむっとして口角を下げる。 内に秘めるように普段微笑を浮かべていながらも、実際はこうしてころころ表情を変えるから面白いものだ。 二口目も飲み込み、すうっと流れる後味の中、自分の味覚は何時もと違う何かを感じ取った。 大井、隠し味か何か入れたか? 「あ、分かりますか? 隠し味を入れてみたんですよ」 ほう。自分はそういった試みに挑んだ事が無いから分らないんだが、何を使った? チョコレートか? 牛乳か? 「愛情を入れました」 自分は、がくっと少し首を横にずっこけさせた。 それはさっき聞いた。 そうじゃなくて、何か別の食材でも入れたんじゃないのか。 「はい。いつもお疲れの提督の為に、元気になるものを入れました」 「ふうん……」 漢方薬か何かだろうか。 心遣いは身に染みるが、カレーの隠し味には はっきり言ってしまうと合っていない。 しかしカレーの味を壊す程不味くもないので、自分は気にせずまたスプーンを口に運ぶ。 話は変わるが大井よ。 お前は食べないのか。 「え……。私はいいんですよ、提督のために作ったんですから」 なら一口やろう。 ほら、あーんだ。 「い、いやっ、私は……」 どうした。 何故差し出したスプーンから逃げるように身を引くんだ。 料理の基本である味見も毒見も行ったのだろう? 不味くないから大丈夫だ。 大井が食べないで私だけ呑気に食べてはいられない。 ほら、口を開けてくれ。 「で、でも……」 ははあ。 もしや間接キスでも気にしているのか? それ以上の事をやってきてこんなので恥ずかしがるとは、大井は乙女だなあ。 「恥ずかしがってなんかいませんよ!」 だったら一緒に食べような。 ほら。 「……ぁ、あーん……」 大井は自分で作った癖に、 まるで苦手な物でも食べる子供のように目を瞑ってスプーンのカレーを口で受け取り、不安そうに口を動かす。 何を怖がっているんだ。美味しいだろ? 「お、美味しい、です……」 そうだろう。 私の為に愛情込めて頑張って作ってくれたんだから、不味い訳が無いんだ。 この分だと鍋の方も冷めるまでに食べ尽くせるな。 このカレーは二人で食べてしまおうな。 ではもう一度。あーん。 「そんな……」 何か言ったか? 此方から口に入れておいて悪いが、よく聞こえなかった。 「んくっ。い、いえ、何でもないの」 そうか。ならさっさと食べてしまおうな。 遠征部隊もそろそろ帰ってくる頃だ。 そう言って自分は腕時計を気にしながらカレーの咀嚼に勤しんでいた。 その隙に、大井が恨めしげに何事か呟いていたのを自分は全く気付けなかったらしい。 「ううっ、どうなっても知りませんから……!」 さて、それからというもの自分と大井で手分けして時間もかからずに一つの皿を二回空けた。 のだが、自分の身に異変が生じていた。 別段激辛のカレーを食べた訳でもないのに……。 「はぁ、体が熱くなってきた? そうでしょう、ね……。はぁ……、はぁ……」 そうなのだ。 体の中を熱が疼く。 運動していないのに息が荒い。 屋内なのに汗も滲み出ている。 そして何より、同じような症状が出ている大井が、何故かとても扇情的に映える。 一応断っておくが、自分は時と場所を考えずにこんな情を抱く獣のつもりはない。 大井も途中から自棄になってカレーを食べていたが、お前は本当に何を入れたんだ……? 「言ったでしょう……。ん、提督が"元気"になるものって……」 まさかとは思うが、もしかして。 自分がやがてある一つの答えに行き着き、口にする前に大井がゆっくりと立ち上がる。 テーブルに両手を突いてやっと立ち上がった大井はふらふらになりながら私の肩に縋り付き、 私の耳元で妖艶に何事か囁きかける。 「早く、はぁ……、早く、はぁ、行きますよ、執務室……」 大井が食堂の入り口から近い席に座るよう指示したのは、この為だったのだろうか。 自分も、そろそろ我慢が限界を迎える。 …………………… ………… …… 共に危ない足取りで執務室に引き篭もり、施錠した。 カレー鍋も、食器一式も放置してきてしまった。間宮よ許してくれ。文句なら大井に頼む。 残った理性の欠片はそんな事を遺言とし、弾けた。 執務室の扉に大井を押し付け、次々と口付けを落とす。 「っ、はぁ……。好きですね、提督も……」 「"も"ってのはどういう意味なのかな」 「一々拾わないでくれませんか……」 知った事か。 お前にだけは言われたくないね。 同じ物で塞がれれば物言えなくなると思うが。 「黙ってて下さい。ちゅう、ちゅ……」 首を伸ばすようにして私の口に大井は吸い付く。 大井の柔らかい両手が私の顔を包む。 まんまと嵌り、共に戯言をきけなくなり、部屋には夜戦の始まりを告げる音だけが響く。 「っぱ、はぁ、はぁ……」 やがて口を離した頃、大井は体を完全に扉に預けてしまっている事に気付いた。 自分も両手を扉に預けてやっと足を床に支えている状態だ。 「はあ、ほら、向こう行くぞ……」 「……っ」 大井は顎を引いた。 私の肩にしがみ付く手を取り、更に奥の私室へ連れ込む。 寝具に飛び込み、事を再開した。 装甲の乱れた大井の扇情的な姿に堪らず、色んな場所に口付けを落とす。 まず、足。 「はぁっ……。提督、んっ、そんなところにして、楽しいですか……、んっ……」 聞かず唇を押し付け、吸い付く。 十数秒もそうしていると、いい具合に白い足に跡が付いた。 周辺に幾つも付けていく。 気が済んだら、次に、腹。 「ぅ、ん……、んっ、臍に、興味があるんですか……?」 次に、手の甲。 「っ、ふふ……。はぁ、気取らないで下さいよ……」 次に、首筋。 「っあ……、はぅ、うぅ……」 最後に。 「っ、やっとですか、んむ、……ちゅ、ちゅ、ぇる……はぁ、ちゅる」 自然と共に口を開き、小さな舌を絡める。 情はどんどん深まり、口だけでなく互いの首が互いの腕で繋がれ、足も縺れ合う。 身を引き寄せ合い、互いの熱を共有する。 大井のボイラーは自分に負けずひどく熱い。 あのカレーは殆ど半分ずつ食べたようなものだからな。 特に熱暴走がひどいのは下腹部だ。 自分の考えている事を読むように、大井の手が私の局部を布越しで擦る。 「ちゅく、っあ、はぁ、はぁ、提督の魚雷、もう硬くなってるじゃないですか……」 誰の所為だ誰の。 責任取れよ。 「ふぅ……、んん、こんなつもりじゃ、なかったんだけどね……」 「責任取って、処理してあげます……。私だけが、ね……」 …………………… ………… …… 「どうしたの大井っち、前の服なんか着て」 「え、北上さん!? えと、気分よ、気分……」 午前。 やっと昨夜ぶりに邂逅を果たした北上が、大井に話しかける。 臍部分が隠れる以前の装甲に身を包んだ大井は、後ろ指でも指されたように僅かに飛び上がった。 「なんでずっと魚雷つけてるの?」 「え、こ、これは……。そう! 昨日北上さんに衝突した艦に制裁を与える為よ!!」 大井は仇討ちに燃える修羅を演じているつもりか、腕を突き出す。 しかし説得力がない。何故なら。 「じゃあなんで補給してないの?」 「えっと……、暴発したら危ないじゃないですか!!」 魚雷が一門も装填されていない発射管を見せられて、誰もが疑問を持つ筈である。 見事に打ち破られた大井は最早言っている事が支離滅裂であった。 その横で自分は知らぬ顔を貼り付けつつ、自分は北上と同じように大井に疑問を突っ込む事もしなかった。 真実は自分と大井しか知らない。 朝になって我に返った自分らは、体のあちこちにできた夜戦の痕跡である赤い印をどうにかして隠す事に奔走した。 自分は元々袖も丈も長い服装なので今まで通りの格好で良いのだが、 それなりに露出がある大井はそうも行かない。 大井の首筋は長髪に隠れるから良いとして、足、腹、手の甲に私がつけた印をどうするか。 議論の結果、腹まで隠れる装甲に変更し、足と腕に艦装を施していれば隠れる事が分かり、今に至る。 これに阿武隈への仇討ちの意志は全く含まれていなかったが、北上の言葉で大井は思い出してしまっただろう。 本当に仇討ちを遂行しかねない。 阿武隈よ南無三。 これに懲りて金輪際廊下を走らない事だな。 唯、刑執行人が大井の場合だと金輪際走る事が出来ない体にさせられそうである。 そのブレーキ役となるべく、今日は一日一緒にいるとしよう。 「はい、提督にオムライスです。……え? いやだ、愛情以外何も入ってませんよ。うふふ……」 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
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477:名無しさん@ピンキー:sage :2013/11/02(土) 01 48 42.33 ID gc3NdWel 漣「いやぁ~潮っぱいは最高ですな~」モミモミ 朧「同じ物を食べてるのに…」フニフニ 曙「どうやったらこんなになるのよ」ツンツン 潮「もう…やめてください…あん…」 唐突にこんなイメージがうかんだが俺は悪くねぇ! 478:名無しさん@ピンキー:sage :2013/11/02(土) 02 02 19.21 ID 1k2zVTOw 提督「どうした、神通? 調子が悪そうだな」 神通「はい……少し、おなかが……痛みます」 提督「生まれそうなのか!?」 神通「」 559:提督の誕生日:sage :2013/11/03(日) 23 40 12.66 ID AkQ8hJti 「HAPPY BIRTHDAY、提督ゥ!!」 今日は俺の誕生日。それもかわいい艦娘達と出会って初めての誕生日である。 「ありがとう」と俺は返した。 「提督のために私たちがPremiumなPresentを用意したネ!」 彼女達は何を用意してくれたのだろう。そう思っていると 「あ…あの……こっちの夜の戦いは初めてで……で、でも、精一杯頑張ります!」 服の上からでもわかる豊かなおっぱいをさらけ出し、いつもとは雰囲気が違う愛宕。 「お…わた、わたし達、提督の為なら…」 いつもの男口調とは違い、たどたどしくも女口調で喋る天龍。 「私、司令官の為なら初めての痛みなんて大丈夫なのです!」 スカートをたくし上げてパンツだけを横にずらしながら秘所をさらけ出し、 いつものように一生懸命さを出して何かを頑張ろうとする電。 「提督ゥ!私たちがVirginをPresentするヨ!好きなコ、Selectしてイイヨ!」 どうやら彼女達は俺に処女を捧げようとしているみたいだ。戸惑っていると 「おっそーい!もっと早く決断してよ!」と島風が不満顔で文句を言う。 「すまない、誕生日プレゼントだからって君達の純潔を貰えない」と速攻で返す。 「ちょっと待てよ!俺達艦娘達の好意を無駄にするのか!?」 「い、いや、俺はどっちかというと初体験をこういう風にしてヤるのに少し抵抗が…」 「司令官…ひょっとして童貞ですか?」 「ああ」 割って入ってきた雷の言葉に対して恥じることなく即答した。 「提督ってかわいい女の子に目がないのに妙なところで意気地無しなのです」 「すまない。だけど君達の気持ちは受けとったよ。いつかきっと……」 「まあ誰とするかは決断を後回しにしてもいいけど、戦いではちゃんと即決してよね」 「ゴメン、君達を失望させたみたいで」 「失望なんてしていませんよ。むしろ提督の意外な一面を知れてよかったです」 彼女達は恥ずかしい思いをしただろうに健気に笑顔を見せていた。 いつか彼女達や、ここにいない艦娘達から誰かを選ばなきゃならない日が来る。いや、選ばないという選択肢もあるだろう。 いずれにせよ、後悔しないように選択し、生きていきたい。 今日はそういった考え方を艦娘達から間接的に教わった気がした。 きっとこれが今年の誕生日プレゼントなのかもしれない。ありがとう…みんな…… 656 :名無しさん@ピンキー :sage :2013/11/06(水) 22 50 05.79 ID bYbSAtDw 「榛名、疲れた。茶を飲もう」 「ええ、榛名で良いならお相手しましょう」 「榛名、メシを一緒に食わんか」 「ええ、榛名で良いならお相手しましょう」 「榛名、将棋の相手はできるか」 「ええ! 榛名で良いならお相手しましょう!」 「榛名、七並べかババ抜きはどうだ」 「ええ……? あの、榛名で良いならお相手しますけど、その……」 「……ふたりだけ、か? 言うな、侘しくなる」 「(遊戯としてそれは成立するのかしら……?)」 「(貧乏艦隊はつらい……)」 四十路くらいの枯れた、やや甲斐性なしバツイチ頓珍漢提督と おおまじめーに秘書艦やってる榛名を妄想した 灯火管制の下で質素なメシを食ってせんべい布団でイタす二人が見たかった ちょっとワードパッド立ち上げてくるわ
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253 :246:2014/02/02(日) 18 45 01.24 ID rTJJ09XO 『深海棲艦』と呼ばれる謎の幽霊船団と人類との開戦からおよそ一年が経過した、皇紀2602年。 精強な帝国海軍による度重なる撃沈戦果にも関わらず、次々と海底から甦る屍鬼共が相手では打つ手無し、人類はやがて破局に向かうかと思われたそのとき。 姿を顕し始めた軍艦の守護神――『艦娘』たちの加護が戦局を覆しはじめた。 彼女らの現れた艦は連戦連勝、乗組員たちは自分の乗る艦に『艦娘』が顕現するのを今日か明日かと心待ちにしていた。 これはこんな時代に生きた一人の艦長と、その艦娘の物語である。 「…おい、いま艦長なんかニヤニヤしてなかったか?」 「女の事でも考えてたかな」 「そりゃねーよ、あのお固い青年将校サマが。また昇進でも決まったんじゃね」 南方海域への艦隊行動中、時刻はヒトナナサンマル。 波濤に揺れる狭い軽巡の艦内通路、敬礼ですれ違った兵士たちの戯れ言が背後から追いかけてきた。これほど反響する場所では小声も筒抜けだ。 いつもなら叱責のうえ便所掃除でも言い渡すところだが、今回は特別の慈悲をもって聞かなかったことにしておく。 ――そもそも、その予想は大きく外れてもいない。 (あれが噂の『艦娘』か…) たった今、初めて実物を見てきた。 あの奇妙な女提督の元に集った戦艦『長門』、空母『加賀』、いずれも凛々しく知的で美しく礼儀正しく、まさに帝国海軍の艦船の化身に相応しい偉容だった。 ――さて。長らく苦楽を共にした当艦の『艦娘』はどのような者が現れるのか。艦長である以上、当然気になる。 見た目など美しくなくてもいい。聡く、礼儀正しく、いざというときには作戦や指揮を補佐できる能力があり、 良き相談相手として常に傍らにいてくれればそれだけで戦場の空気は大きく変わるだろう。 そのうち共に酒でも酌み交わし――いやいや、公私の区別はきちんとつけなければな――。 思わず緩む口許を意識して引き締めつつ、艦長室のノブに手を掛ける。 さあ、どんな姿で現れる。 我が愛艦『那珂』。 ドアを引き入室した、その瞬間―― 「艦隊のアイドル、那珂ちゃんだよー!よっろしくぅ!!」 「うおッ!?」 痛って!!腰が!ドアノブに!! 「な、なんだお前は!どこから入った!?」 目の前で唐突に奇声を上げたのはおよそ軍艦には不釣り合いな、奇妙な服を着た若い女。 「どこからも何も!ここが那珂ちゃんで、私が艦娘の那珂ちゃんだよー!昭和平成そしてこの皇紀の世界へと、時空を超えた那珂ちゃんワールドツアーも三拠点目! さぁ張り切っていくよー!準備はいーかなー!?」 ぱたぱたと動き回りながら叫ぶ謎の娘。なにかこんな動物が居た気がするが思い出せない。いやそんなことより聞き捨てられないコトを今さらりと言った。 「ちょ、ちょっと待て!『艦娘』?!お前が?!」 「そーだよー!みんなのアイドル那珂ちゃんでーす!でも今夜だけは一人の普通の女の子なの!え、なぜかって?」 いや、聞いてない!なんだそのポーズは! 「なぜなら艦娘と愛の契りを交わしたとき、その加護の効果は何倍にもパワーアップするという寸法なのです!こんなステキなプロデューサーさんで那珂ちゃん感激ー! 異存なんてあるワケありません、那珂ちゃんの一番大切なものをあげちゃいます!じゅてーむ、ダーリン!」 「待て!離せ!俺はプロデューサーだかじゃない!」 「マネージャー?」 「横文字使うな!!大佐!艦長!!」 「あっ、でもでもこれは艦娘としての真剣なお役目の姿でもあるんだから、那珂ちゃんがホントはエッチで軽い子だとか勘違いしちゃダメなんだからね?? おおっとそのまえにご挨拶の一曲目!戦争なんてくだらねぇぜ、那珂ちゃんの歌を聴けー!」 「お前が俺の話を聞けッ!!このバ艦娘ッ!!!!」 「心を込めて歌います、恋のニーヨンイチゅっ!」 俺は考えるより早く江田島仕込みの体落としで、目の前の不審者を艦長室の床に叩きつけていた。 「波が出てきましたね」 「ううぅ……シクシク……」 数分後、軍艦の夜間指揮所――羅針艦橋。日没直後の空と同色の海は、嵐の兆候を示していた。 「ただの時化ならどうということはない――が」 敵艦は夜間、悪天候でも出没するので油断はできない。 「那珂ちゃんは……那珂ちゃんはアイドルなのに…顔面から床に…ひどすぎる…」 「…あの、艦長?」 「何か。副長」 「さきほどから艦橋の隅っこで膝を抱えているあの娘は、もしかして我が艦の…」 「密航者だ。次の港で棄てていく」 遠慮がちに話し掛けてきた副長に、キッパリ疑問の余地なく応える。 「ひっどー!自分の艦から放り出される艦娘聞いたことないし!」 わざわざ立ち上がっての抗議の声は無視する。なんと言おうが、俺はお前を認めない。 「わーたしーはあーわれーな ばーかんむす~… じーぶんのふーねかーら すーてられる~…」 「やかましい!口尖らせて歌うな!航海中に女の歌など縁起が悪いだろうが!!」 「なーんでよー!那珂ちゃんは艦娘のなかでも三番目か四番目くらいに歌が上手いんだぞー!」 一番じゃねぇのかよ! 「そんなことはどうでも良い!いいか、俺の艦で二度と歌うな。艦長命令だ」 「そんなの…あ、艦長立ったら危ない!なんかに掴まって!」 何? と思った次の瞬間。 艦が、大きく左に傾いだ。 「な、なんだ?!」 「敵襲か?!」 ざわめく艦橋。思わずバランスを崩しかけたが、辛うじて指揮台に手が届き無様な転倒は免れた。艦体もすぐに轟音を放ちながら水平に戻る。 艦影は見えなかったが…まさか、潜水艦… 「ううん、ただのおっきな横波だよ。この辺の海域は深海棲艦の影響を強く受けてるから、急にお天気悪くなることがあるんだ」 確かに、普通の海にはあり得ない不自然な波だった。バケモノ共の悪影響、そんなことが判るということは… …非常に不本意だがやはり本物、こいつでファイナルアンサーということか。なんてことだ、さらば我が理想の艦娘……。 ――だが今は、打ち砕かれた願望にショックを受けてる場合ではない。 「副長。念のため各部の整備点検と――」 「…っと、大変だー!ファンが那珂ちゃんを呼んでいるーー!」 唐突に艦娘・那珂が艦橋の外へと飛び出した。 くそっ、今の傾斜では予想される事態ではあったが…! 「那珂!どっちだ!」 「艦尾!」 「副長、機関緊急停止!探照灯と、短挺を艦尾へ!あと点呼だ!」 ぽかんとした顔の副長に指示を終わると同時に、俺は那珂を追って艦橋を飛び出していた。 全艦挙げてのクソ忙しい騒動も一段落し、後を副長に任せて自室に戻った俺はとりあえずズブ濡れの服を脱ぎ、軽く湯に当たって下着姿の半裸のまま寝台に腰掛けた。 夜服もまとわず、官給品のタオルで髪を拭く。 「けーそつー。艦長が一番最初に飛び込んじゃうなんて」 「それはもう副長に散々言われた。あと最初に飛び込んだのは俺じゃなくてお前だろう」 本来なら誰も居ないはずの室内、声のした方を見もせず答える。不本意ながら、慣れてきた。 艦から転落した兵を救うため、こいつは躊躇なく高波轟く海へと飛び込んだ。 『那珂ちゃんステージだーいぶ!』の声を伴った誇り高き後ろ姿とその後の見事な平泳ぎは、俺の脳裏に印象強く焼き付いた。 「で。なんでお前はここにいるんだ。しかもそんなはしたない格好で」 「…チャンスかな、と思って」 ――そんな顔で、らしく無い事を言うな。 先ほどとは違う白基調に統一された、西洋のドレスのような華々しい服装。 白の膝上丈タイツにまるで大輪の花びらを思わせるひらひらの襞付スカァト、そして純白の手袋。ただしこれらの部分から上半身に予想される豪奢な服は一切何も纏っておらず、片腕でその裸の胸元を覆っているのみ。 …本気で俺に襲われに来たらしい。または、襲いにか。 決意と期待と不安と恥じらいが入り混じったような女の表情、どれもこれもこいつらしくない。 「あいつは無事かな」 「医務室にいるよ。水はいっぱい飲んだけど、生命に別状はないみたいだね」 ほぅ。分かるのか。 「那珂ちゃんは艦内のことならなんでも知ってるよ。明日の朝ご飯のメニューとか、みんなが当直をこっそりサボってる場所とか」 便利だな。艦内粛清に協力させるか…。 「艦長の、毎晩の秘密の読書タイムとか――」 「!」 「読んでる本のタイトルは、『好かれる上司、嫌われる上司』!」 「だ、誰かに言ったら貴様、貴様…」 「きゃーこわーい!でもざーんねん、那珂ちゃんを消すにはこの船が沈没か退役するしかありませーん!」 「なんだ、そうなのか。つまらん。心配して後を追って損した」 「え?心配してくれてたのー?」 「お前じゃなくて部下のな。勘違いするなよ」 ちぇーこのツンデレ~とまたワケの分からないことを言って口を尖らせる那珂。――だが。 「とりあえず、お前の迅速かつ勇気ある行動で一人の兵の生命が助かった。…艦長として、礼を言う」 「えへへ。お礼なんていらないけど…。那珂ちゃん、偉かった?」 「…ああ」 「…ごほうび、もらえる?」 恥じらうように、あるいは高鳴る鼓動を抑えるように右腕で裸の両胸を隠したまま、視線を逸らして確かめるように呟く那珂。 頬を染めたその姿が意外にも艶めかしく、俺も思わず視線を逸らして、その場つなぎに演技のため息をついた。 「なんでそんなに抱かれたいんだ。お前が艦娘で、俺が艦長だからか」 「那珂ちゃんは、艦長のことが好きだから。それだけだよ」 あぁ、全く。 最初の印象が最悪だっただけに、こういう言葉は疑う余地もなく心にまっすぐ届いてしまう。 「――お前はずっと本気で、常に誠実で、自分に正直な奴なんだな。傍からは非ッ常に分かりにくいが」 「艦長も。ね」 那珂ちゃんはみんな知ってるよ、という裏表のない笑顔。作られたものではない、本心そのもの。 ――俺も、今だけは自分の心に従うべきなのかもしれない。 きっと魔が差すのは、今夜が最初で最後のはずだ。きっと。多分。 「…わかったよ」 根負けだ。それに今夜の功労者に、恥をかかせるつもりもない。 俺はゆっくりと那珂を抱き寄せ、唇を合わせた。 「ん…む……あん……ちゅ…………ぷは…」 寝台に腰掛けたまま、長い長い接吻。柔らかな唇、甘い舌と唾液を遠慮会釈もなく絡め味わって、離れた間に銀の架け橋が掛かる。 「…はぁ……」 口の端に滴らせたままの熱いため息、とろんとしたその瞳は完全に幸福感に酔いしれていて、俺に好意を抱いていたという事実の証明ともいえた。 「…あまり女に慣れてるワケじゃないからな。過剰な期待をするなよ」 「ううん、艦長は…いいの。そのままでいて、那珂ちゃんが全部するから」 そういうと那珂は手袋のまま、俺の裸の上半身を撫で、やがて下着のみの下半身へと到達する。 「…那珂ちゃんは、ひとに喜んでもらうのが好きなんだよ」 下着の上から股間のモノを撫でられる妙な感覚に、それでもそこに血が集まっていくのを感じる。…こんな小娘相手に、人間の身体というのは正直だ。 お返しにと軽く那珂の髪を撫でてやると、那珂は幸福そうに目を細め、やがて俺のモノを露出させると手袋のままで上下にさすり始めた。 「おい、汚れる…」 「へーき。艦娘は、汚れないの」 理屈は分からないが、そう言われると任せるしか無い。純白の手袋のなめらかな感触、なにより清楚で清潔なそれを淫らに汚す征服感が、感覚を高ぶらせてゆく。 「…ちゅ」 両手でいかにも大切そうに扱かれる甘い感覚に加えて、その先端に温かくぬめる舌先の感触が追加される。 「…っ」 ぴちゃぴちゃという淫靡な音。片手で軽く袋部分を持ち上げられたまま、竿先をついばむような唇の感触、裏筋を舐め上げる舌の快楽に、思わず腰が震え、吐息に混ざって声が漏れる。 反応に気を良くしたのか、しごき上げる白手袋の速度が上がる。 「…おい。もう…」 「…んふふ。那珂ちゃんセンター、一番の見せ場です!」 もともとハダカだった胸を近づけ、左右の乳房で俺のものを挟み込もうとして―― 「はさめない…バカな…ッ?!」 「…胸ないな、お前」 ここまであまりじっくり見る機会がなかったが、相当平らである。そう詳しい方ではないが、おそらく同年代の平均的成長度を大きく下回っているであろうことは想像に難くない。 「がーん。…でもいいもん、先っちょだけイジメてやる」 そういうと那珂は俺のものをしっかりと握り、先端をその未成熟の果実のような自分の右乳首にすりすりと擦りつけはじめた。 柔らかくも固く尖った肉芽の独特の感触、そして自分も乳首で感じているのか時折「んあっ…」と鼻にかかった甘い声を上げながらぴくりと身をはねさせるその姿をしばらく味わう栄誉は、ある意味で豊満な乳肉に挟まれるよりもずっと扇情的だった。 「那珂…」 「かんちょぉ……那珂ちゃん、もう我慢…できなくなってきちゃった…よ…」 …こちらもだ。 濡れた瞳になんとなく全面同意するのが癪で、小声でそう答えた後、俺は那珂の脇の下に手を伸ばし、強引に自分の膝の上へと対面の形で座らせる。 「挿れて…いい?」 「ああ」 照れたような顔が近い。スカートを履いたまま下着を降ろし、持ち上げられた那珂の腰が、しっかりと握った俺のものに狙いを定め―― 「う…あああああはぁっ……」 「……っ」 か細い腰が一気に降ろされた瞬間、熱く柔らかい感触がスカートの中で俺を飲み込んだ。 那珂が甘い息を荒げながらも懸命に腰を上下させ、ふっくらと勃ちあがった乳首が俺の前で僅かに揺れるたび与えられる快感、快楽。だが。 ――そんな動きでは、全然足りない。 そう思った瞬間、脳の中で何かが弾けた。 挿さったまま那珂を抱え上げ、体制を変えて寝台のほうに押し倒し、脚を広げて転がした那珂の中央に、突き入れる。卑猥な水音が、大きく室内に響く。 「あぁん、艦長、艦長…!気持ちいい、気持ちいいよぉ……!くひぃッ…!ふぁぁんっ!!」 「…歌うなと…言ったはずだ……!」 思わず口をついて出た嗜虐的な言葉に、那珂は必死で従おうと片手の甲を口に当てる。その姿が苛立たしく、いじらしく、苛め抜き愛し抜きたいという衝動が更に加速する。 「…くっ…那珂…出すぞ…‥!」 「……~~!ん…はぁっ…!だめ……こ…え、でちゃ…ぅょぅッ!!ーーぁあんッッ!!」 ――やがて耳朶を打つ雌の喘ぎ、突き抜ける絶頂感と共に、俺は那珂のスカートの中、汲々と締め上げる膣内に、熱い本能を幾度も、幾度も解き放った。 「はぁ、…はぁ…」 危うく下にいる那珂に覆いかぶさりそうになり、同時に絶頂に到達したらしいそこにひくひくと締め付けられたままのそれをぬるりと抜き去って後ろに倒れこんだ。 神聖な職場で至上の快楽を味わったそれは、精を散々に放っておきながらいまだ高さを失わず天を向く。…やれやれ、無様だ。 「…アンコール?」 「…好きに、しろ」 好奇の視線を伴った質問に対し、投げやりに答えた言葉に対する反応は、嬉しそうに再度それを口に含むという行動だった。 「那珂ちゃんは、明日でアイドルを辞めます」 それから何度か身体を合わせた後。寝台に二人並んで天井を眺めながら、那珂は前触れもなくそう言った。 「この姿で現れるのは、艦長はあんまり好きじゃないみたいだし。以後は人目につかないようにするよ…あ、でもでもちゃんと艦は護ってるからね!戦闘に支障は出さないよ――出しません」 「そうか。まぁ、そうして貰えるなら、艦内風紀に影響もない…」 唄い女など、別に軍艦の上には必要でない。戦闘に支障がないというのなら、理屈の上では娘の姿などどうでも良いことだ。……その、はずだ。 「ちゃちゃーん。最後に、アイドルの那珂ちゃんから艦長にひとことアドバイスのコーナーだよ~」 「…何だ」 「――艦長がいつでも一生懸命、仕事もカンペキで頼れるカッコ良い人だっていうのは、もうみんな知ってるから。ちょっと可愛いところか、面白いところを見せるのが、愛されるコツなんだよね」 そうしたらみんな、艦長のことがもっともっと好きになるんだよ。そんな言葉が、妙に優しく懐かしく耳に響いた。 以前に同じことを、誰かに――あぁ、母さんに――… 「覚えておこう――」 まぁいい…もう眠い。今日は疲れた。 ――明日のお昼、お別れライブだけやらせてほしいな。 そう言った那珂に、眠りに落ちる直前の俺がどう答えたかは、覚えていない。 「今日は集まってくれてありがとー!こんなにたくさんのファンに囲まれて歌うことができて、那珂ちゃんはいま、とってもハッピーでーす!」 「ふあん??おい、フアンとは何だ?」 「よく分からんが、後援会みたいなものではないか?」 「なる!小官も、那珂ちゃんのフアンに成ります!」 「コラ、第一号はオレだ!」 『那珂』艦内のほとんどの人間が集合してるのではないかと思われるほど密度の高い昼の食堂室から、甲高い声と将兵の野太い声が外にも漏れ出している。 …まったく。人心掌握術だけは本当に完璧だな。昨日男と寝たとは誰も信じまい。 「みんなありがとー!でもね、今日は那珂ちゃんから重大なお知らせがあるの…」 言いながら俯いた那珂にどよめきが上がったところで、室内に足を踏み入れる。全員の視線が、突如現れた艦長――俺を見た。俺は遠慮なく口を開く。 「何をしている貴様ら。勝手な集会は軍規違反だぞ」 冷厳な艦長が、また文句を言いに来た。せっかくの楽しみを奪いに来た。視線に込めたお前たちの予想は的確だ。 昨日までの、俺ならば。 「…慰問会は週に一回までの開催を許可する。事前に参加者と会場、演目の届けを出せ。…もっとも、どうせ歌うのは一人だけだろうがな」 俺の台詞に那珂を含めた全員の眼が、驚きの色に変わる。 「…艦長…?!…那珂ちゃん、また…歌っていいの?」 「それと」 ざわめきを一蹴する。一瞬で水を打ったように静まり返った室内で、全員の目が俺の次の発言を待つ。 「…第一号は俺だ。…あとは、好きに決めろ」 頬が熱くなるのを意識ながらもそれだけ言い放って食堂を出た俺の背後で、しばらくの後、大歓声が爆発した。 どうだ、最高の冗談だろう?那珂。 だから―― だから。 そんなボロボロと涙を流して、それでいて幸せそうなくしゃくしゃの笑顔を、俺の中に残すんじゃない。 「………本気で、惚れちまうだろうが……」 ――それこそ、冗談じゃない。 やがて軽巡洋艦『那珂』は人望高き艦長のもと、まるですべての将兵が一体となったかのような最強の連携を誇る軍艦として、歴史に残る様々な戦闘を乗り越えてゆくことになるが―― それはまた、別のお話である。 (Fin.)
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559 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2014/02/14(金) 00 23 24.10 ID 6WvIPlp3 ────愛している それは一方的な告白だった。 告白というよりは命令と言った方が良かったか。 いや、むしろ脅迫であると言われても否定などできはしなかった。 提督「すまない。お前が断れない立場だと知っていながら・・・・」 提督「だが、私はお前が欲しい・・・!もはやこの思いは抑えきれんのだ」 ??「ッ・・・・」 少女は逃げ出すこともできず、ただ俯いて微かに震えていた。 提督「翔鶴・・・。────上官命令だ。私のものとなれ。」 翔鶴「・・・・!」 今まで伏せていた顔を上げると、少女の涙を湛えた長い睫から しずくがキラキラと落ちる。 ズキリ、と。 胸の奥に鈍く重い痛みを感じる。 しかし、後に引くつもりなはい。 私はこれほどの、・・・発狂して死ぬのではないかというほどの情愛を かつて感じたことはなかった。 それほどに私はこの・・・孫に近い若い娘を愛してしまったのだ。 提督「・・・お前が、欲しいのだ、翔鶴。」 言葉を一つ一つゆっくりと思いを込めてまっすぐに伝える。 翔鶴「・・・・」 少女は胸元で震える手を握りしめる。 視線は低く、思いつめた表情のまま、ただ静かに話を聞く。 提督「一度だけでいい。私を許せないのなら憲兵に突き出すといい。」 提督「お前が私に死ねというのなら喜んで死のう。」 翔鶴「ッ・・・!?」 少女は初めて視線を目の前の男と合わせ、必至に頭を振る。 翔鶴「────わかり・・・ました。」 たっぷりと時間をかけ、少女は覚悟をきめる。 先ほどまで差し込んでいた夕暮れの陽も今はすでになく、 部屋は暗闇が支配している。 まるで少女の今後を暗示したかのように────。 彼女には断ることなどできないとわかっていた。 私を恨むことなどないともわかっていた。 彼女の信頼を利用し、立場を笠に着て、 卑怯で、卑劣な手法で、私は少女を手に入れた。 提督「・・・おいで、翔鶴。」 翔鶴「は・・・ぃ・・・」 消え入りそうな声で返事をすると、少女は男に歩み寄り、 スルスルと服を解いてゆく。 頬に手を添えると、すべすべとした肌とサラサラの髪の触り心地に ぞわりと背筋に刺激が走る。 翔鶴「んッ・・ふぁっ・・・ちゅっ・・・んふっ・・んん・・ふっ・・・ん・・」 優しく口を奪い、彼女のぷっくりとした唇を堪能し、 舌で彼女の口内に侵入しじっくりたっぷりと犯してゆく。 時折ピクピクと閉じた目のまつ毛を震わせ、快楽に抗っているようだ。 翔鶴「んんっ!?んふっ・・・・ちゅっ・・じゅるっ・・・ンーーッ!~~~ッ!」 私は徐々に激しく舌を絡ませ、舐(ねぶ)り、少女の唾液を飲み込み 自分の唾液を押し込んだ。 私にしがみついてビクビクと激しく痙攣して彼女は果てた。 少女の口から舌を引き抜くと、ツツーッと糸を引き、 散々舐(ねぶ)られた舌は快楽のあまりマヒしてしまったのか 口から舌を少し出したままヨダレを垂らす彼女の唾液は 窓から差し込む光で輝いていて官能的だった。 翔鶴「はぁ・・・はぁ・・」 私は彼女が落ち着くまで頭を撫でてやることにした。 翔鶴「んっ・・・」 激しいキスの余韻のせいか、撫でられることすらも快感のようで 彼女は太ももを摺り寄せて上気した顔でこちらを見上げてくる。 翔鶴「ちゅっ」 短いキスの後、彼女は私から少し距離を置き、 静かに覚悟を決めるかのごとく両手を前で組んで、 意を決して、 しかし何かに祈るかのように、私に囁いてきた。 翔鶴「私・・・も・・」 翔鶴「私も、お慕い申し上げています・・・提督」 驚きはしなかった。 私はそれすらも知っていたから。 私を見上げるあの熱いまなざしは、かつての妻と同じ目だった。 私を呼ぶ時の幸せそうな声色は、はにかんだ娘によく似ていた。 私が先に彼女を愛したのか。 はたまた彼女が私を愛したからその視線に、声に私が魅了されたのか。 未だ穢れを知らぬ少女の白く透き通った肌が 微かな月明かりに照らされ、幻想的に映し出されていた。 人の業か、はたまた願いか。 かつての軍艦を人として現世に顕現し受肉せしめる神の御業ともいえる奇跡。 艦娘たちには身寄りはない。 憐れみだったのか、はたまた自分の慰み者にしたかったのか、 私は翔鶴姉妹を自分の屋敷に住まわせ、家族ごっこのようなことをしている。 ごっこというのは、彼女たちはメイドとして住まわせているためだ。 メイド服を着て私の世話をする彼女たちは正確には家族ではないのかもしれない。 しかし、私にとってはかけがえのない娘となっていった。 そう、娘のはずだった・・・。 翔鶴が鎮守府に着任した当初、私は亡くした娘と同じくらいのこの少女を 戦場に送ることに激しく動揺した。 私は軍人で彼女もまた軍属。 詮無きこととはいえ、身を案じずにはいられなかった。 あまりにも眺めすぎたため、「提督…?あの、なんでしょう?」などと 逆に不振に思われたのか聞かれる始末だ。 鎮守府宿舎で寝泊まりするのが普通ではあるが 私は初めて大本営に特例措置を願い出ることとなる。 そう、翔鶴姉妹の身柄を引き受けたい・・・と。 当然そのまま嘆願するわけにもいかず、 苦肉の策として秘書官兼雑務として傍置きにすることとなった。 私は持てる力をフル動員して作戦を立案実行し、 また、彼女たちも私の期待に応えるように戦果をあげていく。 共に暮らすうちに私たちは本当の親子のようになっていくのは 自然な流れだろう。 いつからだろうか、そんな彼女の綺麗な銀髪を見るたびに 私は切なさを覚えるようになっていった。 チリチリと胸を焦がす想いに、私は次第に心が麻痺していったのだろう。 私の本当の娘も銀髪だった。 私の妻はドイツ人で、ドイツでも珍しい銀髪の娘だった。 私はまだ15・6の青年で、彼女は私より年上だった。 「だった」ばかりだが、もう彼女たちはいない。 当時の世界情勢は悪化の一途をたどり、ついに開戦を迎える。 富豪の家の御曹司だった私は父の裏工作により 戦争に行かずにすんでいたのだが戦況は悪化、 私の娘が翔鶴ほどの年齢になる頃にはついに赤紙がやってきてしまった。 私は来る日のために心身ともに訓練に明け暮れ、 こうして準備ができたのは他の者よりも恵まれていたと思う。 私は妻と子を残し一人戦地へと赴くこととなる。 「父さま、お国のために頑張ってきてください。」 普段気弱な娘だが、この時だけは毅然とした態度で送り出してくれる。 そして、これが最後に見た娘の姿となった。 私は終戦後も極寒の地で過酷な労働を強いられていた。 やっと帰国したときには、すでに妻と娘の姿はなく、 消息もつかめずにいた。 私の元に残ったのはこの土地と焼け落ちた屋敷くらいのものだった。 ほとんどの土地を売り、ようやく安定して暮らせるようになった頃、 雇っていた探偵が妻子の情報を持ってきた。 掻い摘むとこんな内容だった。 空襲にて屋敷は全焼、妻は娘をかばって死亡。 生き残った娘は私の家に古くから仕えていたメイドと共に疎開。 戦後まで生き残るも敵国の兵たちにメイドともども強姦され死亡。 強姦した兵は敵国の方により裁かれ、謹慎程度だった。 その兵の言い分は銀髪のいい女がいたので我慢できなかった。 敵国極秘資料より。 とあった。 その時私の心は死んだ。 この世界は狂っている。いや、私が狂っているのか。 そこからの記憶はあいまいだ。 死地を求め常に世界のどこかの戦場にいたことは確かだ。 そして私は祖国の鎮守府の噂を耳にすることとなる。 かつての英霊を鎮めし鎮守府より、魔の海域を開放する 解放戦線の噂だ。 そうして彼女と私は出会う。 まるで娘が生きて帰ってきたと錯覚するほどに生き写しだった。 そして今、私はかつての敵兵が私の娘にした極悪非道な屑の所業を 彼女に行おうとしているのだ。 私は確実に地獄に堕ちるだろう。 そこには妻も娘もいるはずもない。 だがひとつだけわかったことがある。 彼女を娘の代わりでも慰み者にしたいのでもない。 私は彼女を心の底から愛しているのだと。 563 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2014/02/14(金) 00 40 49.63 ID 6WvIPlp3 以上です。 翔鶴さんはおねショタ多くてすごく好きで楽しいんだけど、 たまには違うのも見たくて書いてみました。 この後翔鶴さんと初めての夜戦♪とかメイド姿でお口でご奉仕とか 瑞鶴に見られて「こんな歳の離れたお爺さんに翔鶴姉が・・・そんなっ!許せない!」って詰め寄られるとか、 翔鶴に告白した若いかっこいい青年を振って提督とイチャイチャするシーンとか もやもやしていた瑞鶴が、親と思っていた提督と姉が自分を置いてどこか遠くに行くような気がして それが戦争でかつて姉を亡くした時のように怖くて自分も一緒に連れてってと3P突入したり、 嫌々提督にご奉仕したり抱かれるうちにそれほど嫌悪感がなく、実は自分も提督が好きなことに気付いて 身も心も3人で堕ちるとこまで堕ちちゃうお話の予定でした。 綺麗な翔鶴さんと瑞鶴さんがすごい年の離れた老人に寝取られちゃう!もったいねぇ!くやしい!って言うのを書きたかった。 あれ・・・?純愛・・?ハッピーエンド・・? う・・・頭が・・・
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688 :舟屋の提督と吹雪 ◆OkhT76nerU:2015/01/08(木) 22 41 25 ID QBUoNXaw 人と寸分違わぬ形を持ち、人の言葉を理解し、人のように感情を持ちながら 人ではない兵器という存在。 人を遥かに凌駕する戦闘能力を持ちながら、その肌は滑らかで柔らかく 温かい血の通った肉体は人の女と何ら変わるところがない。 それなのに“彼女”たちが人として扱われないのは、謎に包まれたままの出自が 人類の敵である“深海棲艦”と同じであると未だ信じられているからかもしれない。 ◆ 艦娘で構成される艦隊の根拠地が鎮守府と呼ばれ、艦隊司令官が提督と呼ばれるのは 海軍の伝統にならったもので、この国には軍港並みの規模を誇る鎮守府が何か所かある。 だが我が国の長大な海岸線をくまなく守るためには到底足りず、主要な鎮守府の間隙を 埋めるべく中規模の拠点が各地に配置され、さらに敵襲の可能性が少ない僻地には 小規模で練度の低い艦隊が見張り番程度に配備されているのが現状である。 そして俺の指揮する艦隊、配備されたばかりの駆逐艦1隻でもそう呼ぶならだが、 放棄された漁港の古びた舟屋を本拠地としていた。 住めば都とはよくいったもので、海に直結した一階は艦娘の出入りに便利だし 司令部兼住居の二階窓はのどかな湾を一望にしながら釣りを楽しむことができ、 今日も窓から釣糸を垂らしながら訓練に勤しむ艦娘を眺めていた。 「しーれーいーかーん! 今日の晩ごはん、釣れましたかー」 「大声出すと魚が逃げるだろ。晩飯抜きになってもいいのか?」 「ごはん抜きで困るのは提督もですよ」 「俺が抜きなら吹雪も補給抜きな」 「もう、横暴だなぁ……倉庫に糧食あるじゃないですか」 「あれ旨くないんだよ。それよりお前さ、沖に出てマグロでも狩ってこい。 今日の訓練はそれで上がりにしていいから」 「マグロですね! 吹雪、了解です!」 「暗くなる前に帰ってこいよ……」 吹雪は舟屋の軒下ぎりぎりでターンを決めると、綺麗な弧を描いた航跡を伸ばしながら 外洋に向けて海面を駆けていく。 その後ろ姿を見送ってから何の気なしにヘッドセットをつけ釣竿に意識を戻す。 本来は艦娘とリンクする通信装置だが、鄙びた海ではこういう時しか使い道がない。 ≪司令官、マグロってこの前カイテンズシでごちそうになったあれですよね≫ そうだ。でもあんなのが泳いでいるわけじゃないからな ≪それくらい知っています。マグロって黒くて大きいおさかなですよね?≫ そうだ。食えれば別にマグロでなくてもいいけどな。あと武装は使うなよ 吹雪の武装で魚が捕れるかどうか以前に、マグロなんぞがここらの海にいるわけない。 索敵兼航走訓練といえば聞こえがいいが、陸で遊ばせるよりましという程度のことだ。 週末でもあるし、提督手作りのカレーライスで日頃の苦労をねぎらってやろうかと 思いかけたとき、吹雪から交信が入る。 689 :舟屋の提督と吹雪 ◆OkhT76nerU:2015/01/08(木) 22 43 14 ID QBUoNXaw 《目標発見、方位1-8-5》 何だって? 繰り返せ吹雪、目標って何だ? 《……前方……メートル……黒く…………大きい!》 どうした吹雪、途切れて聞こえない! 一体何を見つけた、繰り返せ! 突然混じりだしたノイズが邪魔するが、緊迫した口調から事態の急だけは伝わってくる。 もしかしたらという予感は一番嫌な方向に的中した。 《……棲艦、…く………イ級!》 いかん吹雪、交戦せず回頭しろ、繰り返す、戦わず逃げろ! 《……ぅかい、……いっけ…………!》 馬鹿、違う、戦うんじゃない、戻れ吹雪! 演習すら参加したことがない吹雪にいきなりの実戦は荷が重すぎる。 それが撤退命令を下した理由だが、ノイズの向こうで砲撃が始まってしまえば あとはもう祈るしかなかった。ここにはまだ艦娘の視界をモニターできる装置は 配備されておらず、交信が遮られれば戦況を把握する手段は一切ない。 永遠にも思えた時間(実際には5分にも満たない時間だったが)のあと 突然ノイズが消えヘッドセットからクリアになった吹雪の声が飛び込んできた。 《……ハァ、ハァ……敵、イ級駆逐艦一隻撃沈……》 吹雪、無事なんだな? 《は、はい……司令官。わ、わたしやりました!》 双眼鏡に浮かんだ艦影にも損傷を示す黒煙は写っていない。 それを見届けると俺は一階に降りて吹雪の帰投を待った。 戻ってきた吹雪に手を広げてみせると、まっすぐ懐に飛び込んできた彼女を しっかり抱き留めた。 「し、司令官………濡れちゃいますよ」 「構わん、それより報告は」 「第一艦隊、吹雪、無事帰投しました……」 「ご苦労。いきなりの実戦で敵艦撃沈、見事だったな」 「えへへ……少し怖かったけど頑張りました」 強がってみせた吹雪の小さな体にはまだ震えが残っており、緊張が緩んだのか 腕の中でぐったり力が抜けると気を失っていた。 修復ドックに横たえ損害具合を調べてみるが、幸い肉体に及ぶダメージはなさそうで スカートの端が焦げて綻んでいるのは至近弾の爆風のせいだろう。 これなら修復にもそう時間はかからないはずだ。 俺は吹雪を起こさないよう静かに修復ドックのふたを閉じると台所に向った。 690 :舟屋の提督と吹雪 ◆OkhT76nerU:2015/01/08(木) 22 43 58 ID QBUoNXaw 「司令官、この匂いはカレーですね!」 「起きたか吹雪。具合はどうだ、どこか異常はないか?」 「はい、なんともありません」 「まあなんだ、初戦果の祝いにはしょぼいけど勘弁してくれ」 「そ、そんなこと……戦果は司令官のおかげです」 「いや、吹雪はよく頑張ったよ。とりあえず座って食え」 元気を取り戻した吹雪は甘口にしたカレーをふーふーさまして食べながら、 テーブルに箸置きを並べて戦況の説明をしてくれた。 艦隊からはぐれたのか、こちらの勢力圏とは知らず呑気に遊弋していた敵艦と それをマグロと誤認して手捕りにしようと追いかけ始めた吹雪。 先制こそ敵に許したものの、正確さを欠く砲撃をぎりぎりで回避して肉薄して反撃、 初弾を命中させ中破に追い込むと、逃げ始めた敵にとどめの雷撃を放って見事撃沈、 ということらしい。 笑顔で報告をしめくくった吹雪だが、かすかな表情の変化と手の震えを見てしまえば 彼女たち艦娘を人ではない兵器と割り切ることは俺にはできそうになかった。 就寝時間になっても居間でぐずぐずしている吹雪を見て本日最後の命令を出した。 「あ、あの……本当にお邪魔していいのですか?」 「遠慮するなって。それとも吹雪は嫌か?」 「そそ、そんなことありません!」 彼女はぶんぶん首を振ると、自室から持ってきた枕を抱きしめ毛布に入ってくる。 遠慮してかベッドの端に横たわった吹雪を引き寄せ、小さな背中にそっと手を当てる。 その柔らかく温かい感触、そしてほんのり甘酸っぱい体臭は女の子そのもので、 乾いた髪から漂う潮の香りにはどこか懐かしい感じすら覚える。 「……司令官の手、あたたかいのですね」 「今日は怖かったろ、吹雪」 「え、えへへ……そ、そうでもないですよ」 「無理しなくていいんだからな」 「じゃあ、怖いときは……また一緒に寝てくれますか?」 真剣な目で俺を見つめるその頬を出来心でつついてやると、ぷくっと膨れながら もぞもぞと胸元に潜り込んでくる吹雪。 その背中をあやすように撫でているうち、眠くなったのか瞼がとろりと落ちていく。 吹雪が完全に眠ったのを確認したのち、その頬にキスをしてしまったのは あくまで親愛と賞賛のためであって、決して疾しい気持ちからではない。 だから回数が少々多かったのは……大目に見てもらいたい。 691 :舟屋の提督と吹雪 ◆OkhT76nerU:2015/01/08(木) 22 44 40 ID QBUoNXaw しばらくは外洋に出さず湾内で訓練に明け暮れていた吹雪。 その彼女と同じ寝台で眠るのが習慣となって続いているのは、寒い折お互いを 温めあうという目的もあったが、そういう状況に慣れてしまえば吹雪が艦娘という 兵器であることを忘れ、一人の少女として見てしまいそうになっている。 明るく屈託のない吹雪の笑顔のおかげで邪な感情は抑えられてはいるが ほとんどの時間、吹雪と二人きりだという状況が徐々に理性を蝕みつつある。 あの夜以来、吹雪に触れるのは背中か頭をなでるだけに止めていて 頬や唇には一切手を出さないよう自分を戒めていたが 中途半端な禁則がかえって自分を追い込んでいったのかもしれない。 ふと目覚めてしまった夜中。 無防備な寝顔の吹雪、その半開きの唇からこぼれた涎の筋を眺めているうち 気が付けば俺は吹雪に唇を重ね合わせていた。 穏やかな寝息がぴたりと止まって数秒後、吹雪のまぶたが開いて俺を見て。 多分それは笑ってみせたのだと思う。 そのまま何も言わずに瞼を閉じた吹雪の目尻が下がっていたのをいいことに 俺は吹雪の背中をぎゅっと抱きしめ、重ねたままの唇をそっと舌でなぞってみる。 吹雪がもらした微かな吐息。 一時だけ乱れた吹雪の呼吸が元通りになる頃、ようやく俺達は唇を離した。 目を閉じたままの吹雪が眠ったわけでないのはバレバレだったが、あえて言葉はかけず 背中をさすってからおやすみの代わりに頬にキスをしてから瞼を閉じた。 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
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『長門と朝寝』 暁の女神が紫の帳を開けた。 基地内の居住区にも、金の陽は差し込んでくる。 目を閉じていても入って来て、まどろんでいる者も現実に引き戻してしまうほどだ。 提督は、目醒めたままベッドに横たわり、今日の業務内容に思いを巡らせていた。 深海棲艦との戦いのため、資源は本部から全艦隊へ供給されている。 だが、一日や一週間ごとに本部から示される任務をこなした艦隊には、優先的に戦略資源が配給されるのだ。 目を閉じたまま、提督は眉間に皺を寄せた。 ……腹時計が間違っていないとすると、これは…… すると、親愛に満ちた囁きがすぐ横から響いた。 「おはよう、提督」 「……おはよう、長門」 提督は、渋面のまま目を開けた。そして自分の顔を楽しそうに見ているルビー色の瞳に目を向けた。 微笑を浮かべた秘書艦は、彼の枕の横に頬杖をついて彼を見下ろしている。 彼女はただの女の姿になって、提督と同じようにベッドの中に寝転んでいた。 外された艤装はベッドの横に置かれ、用済みという言葉を体現するようだ。 横目にそれを捉えつつ、提督は体を起こした。 頭を掻きながら壁の時計に目をやると、機巧は彼の予想と違わない時刻を示している。 「長門」 「何だろう、提督?」 「予定していた起床時刻を過ぎている。どういうことだ?」 「あなたの寝顔を見ていた」 長門はまったく悪びれずに答えた。 司令官の顔から視線を離さないまま、彼女は朝顔のように顔をほころばせた。 「いつもの顔も悪くないが、こちらも子供のようで可愛らしいものだな」 提督は秘書艦に懐疑的な目を向けた。 長門は相変わらず彼を見つめ返して微笑している。 「ふむ」 提督は頷くと、彼女の桜色の頬に手をやった。長門は満面の笑みのまま目を閉じた。 期待に満ちた彼女の顔に体を傾けた提督は、自然な動作で唇を重ねる。 しばらく感触を味わった後、彼が顔を離しても、長門は睫毛を伏せて余韻に浸っていた。 頬を撫でられ、長門は猫のような声で鳴いた。 普段の武人然とした姿とはまた違った様子に、提督も唇の端を曲げた。 「たしかに、朝に見るお前もかわいい」 「ふふ」 長門は目を開けると、紅玉色の瞳に咎める色をこめて提督を見上げた。 「それにしても提督、あなたはひどい人だ」 「いったい何のことだ?」 頬を撫でる手を捕らえ、長門は優しく叱るような口調で言った。 「最近は演習ばかりで、私に前線をなかなか任せてくれない。まるで陸奥ではないか。 それに、ケッコンカッコカリが実装されるというのに、私より先に北上が最高レベルへ到達しそうだ」 「ああ。あれか。でも実際どんなもんかはわからんぞ」 長門の頬を撫でまわしながら、提督は眉を吊り上げた。 「北上さんがお前より先にレベル99になりそうなのは、演習にも前線にも連れ出してるからだ。 戦艦が魚雷と甲標的を詰めれば違ってたかもな」 「むう」 「つうか、そうだ。朝の演習。朝くらいしか午前の分の演習の時間はねえんだぞ」 提督は時計へ視線を戻した。 司令部から提示される任務の中には、一日に複数回の演習を行うというものも含まれている。 この任務を完全に消化するには、午後三時、演習相手の組換えが行われるまで、演習を五回行う必要があった。 長門は唇を三日月の形に曲げた。 まだ気づかない彼に身をすり寄せる。 「それは失礼した……」 布団の中で彼に密着すると、長門は提督の二の腕を胸元に抱きしめた。 見返す彼の前で、双丘が柔らかく二の腕を包み込む。 提督が静かに目を向けると、長門は凛然たる美貌に妖花の笑みを浮かべた。 手先を布団の中に差し入れると、提督の下腹部に手を這わせる。 朝の生理現象と、長門に触れられたおかげで、提督の男の部分には血が集まり始めている。 硬度を増す提督を手中に弄びながら、長門は熱のこもった声で囁いた。 「あなたの罰を受けよう」 言いながら、長門の唇の中で、ピンク色の舌が毒虫のように蠢いた。 すでに熱をもって欲望の捌け口を探していた男根は、それを見てますます充血した。 鼻腔に、かすかに欲情した牡の臭いが入り込んでくる。 長門に握られた部分を布団の上から指さし、提督は言った。 「じゃ、こいつを何とかしてくれ。美人の秘書艦は目に毒だ」 「了解した」 布団をずらし、長門は彼の下半身を外気に晒した。 寝衣の隆起した部分の上に体を動かすと、充血して十分に勃起した男根を取り出す。 天を衝いて反り返った男根を見て微笑すると、長門は恋人に愉快そうな目を向けた。 「こちらも、可愛らしいものだ」 「お前ほどじゃない」 言いながら提督は、スカートをめくり上げ、完璧な桃のような長門の尻を撫で始めた。 下着をずらしてしまった後、決して長門の陰には触れないまま、その感触を味わう。 真っ白な肉に指を埋め、柔らかく跳ね返す弾力を楽しむ。 長門は笑声を零した。 「ふふ……ん」 目を閉じ、長門はすべすべした亀頭へ愛情を込めて口づけた。 舌を這わせ、鎌首をもたげた先端にすっかり唾液をまぶすと、脈打つ竿を口の中へ迎え入れる。 髪をかき上げて、長門は奉仕を始めた。 自分の口を犯している肉塊に舌を絡めながら、歯を当てないよう頭を上下させる。 髪にやっていない方の手は、自然に自分の胸を弄んでいた。 服の合間から差し入れて、素肌の乳房を弄ぶ。 柔らかい胸の中で、頂は熱をもって服を押し上げている。 「はは、前見てみろ、長門」 「う……?」 愉快そうな声に目を開けると、目を疑うほどの淫らな光景が長門の視界に飛び込んできた。 寝台の上に横になった提督。 髪の長い女が彼の上に四つん這いになり、彼の眼前に尻を突き上げている。 勃起した陰茎を口に咥えたまま、女は乳房をみずから揉みしだいていた。 彼女は頬を発情に上気させ、欲情に潤んだ真紅の目でこちらを見ている。 鏡台に映った自分の姿に、長門はもう赤くなっていた顔をさらに赤くした。 「あ、これは……」 「お前たちの化粧直し用だったのが、こんな役に立つのは予想外だった」 唇で淫していた男根から、長門が思わず口を離してしまうと、ざらつく舌が彼女の裂け目をなぞった。 「ひあああっ」 鏡に映った女は男の性器にすがりつくようにして崩れ落ちた。 長門の悲鳴を楽しみながら、提督は長門の陰唇を何重にも嘗めた。 逃げ出さないよう長門の尻をしっかり捕まえて、熱く潤い始めた陰に舌を差し入れる。 長門の尻に、提督と長門の涎が垂れ流れて汚した。 長門が目を上げた先では、突き上げた尻を男に舐めまわされながら、彼の股間に顔を埋めるような恰好をしている女が、涙目で悶えていた。 喘ぎ声を出しながら、彼女はあさましく尻を振り、膨れ上がった醜悪な男根へ愛しげに頬をすり寄せている。 「あ、侮るなよ、提督」 唇を引き結んで、後ろから自分を弄んでいる男に宣言すると、長門は鏡の自分を睨みながら、反り返った男根を再び口に含んだ。 舌を絡めて、先程よりも早く頭を動かす。唾液が溢れて、提督の股間を濡らした。 先走った雫の味がしたと思うと、長門の唇に挟まれた亀頭が膨れ上がり、長門の口へ提督は熱い体液を吐き出していた。 知らず、腰を無意識に期待して動かしながら、噴き出した精液を舌で受け止める。 咽喉に飛沫があたらないよう舌を操りながら、長門は自分が男の体液を口に注がれている様子を見届けていた。 長門の口は粘つく体液で満たされた。 「ん、う……」 尿道に残ったものも吸い取ると、長門は上を向いて、自分の口へ吐き出された液を飲み下していった。 一度、二度と、長門の咽喉を青臭い粘液が嚥下されていく。 鼻を衝く臭気に、長門は陶然と胸を撫でた。 その胸を守っていた服が外され、提督と長門の間に落ちる。 提督の体の上に膝を折って座る形になっていた長門が体をひねると、提督は上半身も裸になっていた。 長門の足の間では、提督が力を取り戻して長門の体を押し上げている。 「……ふふ、まだおさまりそうもないな、提督?」 長門は微笑し、男根を柔らかく包んでしごいた。 長門の方も、提督の上に乗った尻は熱く燃えて、雄を求めている。 提督は取り払った長門の服と自分の寝衣をベッドから放り投げると、長門と体勢を入れ替わるようにした。 彼は裸身の長門をベッドに押し付けた。 「もう一つ罰を与える」 「存分に罰してくれ」 長門は微笑した。 秘書艦へ自分の隆起した股を押し当て、提督は長門へと侵入した。 白く濁った涎を垂れ流し、熱い肉の襞が歓喜に満ちて男の体を受け止めた。 「結局、演習する時間がなくなっちまった……」 乱れたベッドに横たわったまま、提督が嘆息した。 彼に腕を絡みつかせた長門は、猫のように提督の首筋に鼻梁をこすりつけた。 「愛しているぞ」 「……ああ、俺も愛してるよ」 空に日は昇り、ラバウル基地を照らしている。 das Ende/koniec/конец/おわり 446 :スターリン:2014/02/10(月) 20 01 11.42 ID Dgaxzjb+ 午前中に演習できなかったのはいちゃついてたせいだと補完してます あ、この長門は提督を造物主とかお父様とか呼んでない設定で スターリンってのはエロパロ板に落とすときいつも使う名前ですが 保管庫見てみたらシリーズ名扱いされてて笑えました いえ、面白かったので是非そのままでお願いします タイトル名を赤くしていただいた同志 ありがとうございました いかにもヤンデレっぽくて僥倖でした