約 1,557,240 件
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/652.html
168 名前:2-683 霞[sage] 投稿日:2015/02/22(日) 07 57 22 ID G9FxYqM2 今の時間は、どうなっているだろう。 どうでもいいか。 深い夜である事は分かる。執務を再開できる気分ではない。 今の自分は砂嵐が吹き荒れる心情にあったからだ。 蹴飛ばしたい衝動を抑え、執務室の扉を開けた。 秘書艦霞はずっと待っていたのか否か私をぞんざいに出迎えた。 霞は普段通りの気を緩めない顔でいるが、私は普段通りの精神状態ではないのだ。 今は霞と口を利く気分ではないのだが、霞からすればそれは関係のない事だろう。 大本営に呼び出された今日の事柄を霞に尋ねられ、私は全てを語った。 この鎮守府が設立されてから目立った戦果がない事を糾弾された事。 艦の犠牲を躊躇しない他の鎮守府を引き合いに出された事。 大本営のその身勝手な態度に、自分は首が飛びかねない程の危ない態度で応戦した事。 それら全てを聞き終えた霞は、私を見上げて歯向かって来た。 「はあ? それで逆切れ? だらしないったら!」 逆切れ? だらしない? 霞の怒号が疲れた身に染みるが、私は霞の言葉を頭で反芻した。 霞の辛辣な言葉は聞き慣れていると自負している筈だが、気が立っている所為なのか稚拙に口が動く。 上の価値観が狂っているから自分はそれを然るべき在り方へ導こうとしただけだ。 それなのに自分が間違っていると言うのか? 霞はあんな事を言う上がおかしいとは思わんのか? 霞は私に、そんな上の人間の犬になれとでも言いたいのか!? 自分は自然と声を荒げていった。 しかし霞は一蹴するように鼻で嘆息した。 「上の人間が発言力のない司令官の戯言を聞くと思ったの? それに、これで左遷でもされたらやり方も何もなくなるでしょ。 そんなことも考えられないんじゃクズ司令官は犬同然よ。馬っ鹿みたい」 ……何だと。 もう駄目だ。我慢ならん。 自分の周りには味方がいないようだ。 秘書艦にさえ自分を否定されたこの時、蔓延っていた黒い感情は爆発してしまった。 全く、上官に向ける言葉とは思えない。霞にはお仕置きと調教が必要のようだ。 霞を蹂躙してやりたい、そのような生意気な口を二度と叩けないようにしてやりたい。 この泥々とした感情を抑えられそうにない。 「っな!」 霞の手をひったくるようにして薄暗い自分の私室へ連れ込む。 邪魔者が入らないよう後ろ手に鍵をかけると、霞はその目に警戒心を色濃く表した。 霞には無意味かもしれないが、目をなるべく鋭くさせて威圧するように見下ろす。 抵抗出来ないよう霞の両腕を痣が残らんばかりに掴んだまま追い詰め、やがて寝具へ押し倒した。 「私に当たる気?」 霞は素行を改めない。 予想は出来ていたが、全く威圧出来ていないようだ。 もしくはこれからされる事が分かっていないのかもしれない。 自分はボタンが破損する事も躊躇わず霞の上部装甲を力尽くで開いた。 その中にある青緑を基調とした装甲をたくし上げると、慎ましいタンクが二つ露わになった。 それの片方を右手でむんずと掴む。 「っ……」 予想に反して霞は大声を上げるどころか唇を硬く閉ざした。 しかし仮に大声を上げたところでここは奥まった提督の私室だし、 ここを出た執務室の壁は防音効果もあるので誰にも聞こえる事はなかろう。 通りすがりの者に聞こえやしないか気を割く必要もない。 目前の霞に集中する。 自分の右手にすっぽり収まる程度の慎ましいタンクは張りが強いのか少々硬めだ。 だが、硬かろうが柔らかろうが自分がこうして昂る運命は変わらなかっただろう。 見た目は人間の少女そのままなのだ。背徳感を煽られる。 目を尖らせる霞の意思は"屈してなるものか"と言う歴戦の勇士のものだろうか。 そんな態度を取るならば、此方としても更に張り合いがあっていいと言うものだ。 空いている左手を口元に持ってきて指を舐ると、それを霞の下部装甲の、またその奥の装甲に潜らせる。 ぴったりと閉ざされている霞の艦内へ、舐った中指をぐりぐりとねじ込む。 「いっ……!」 当然だが霞の艦内は一切濡れていない。 それを見越して指をあらかじめ舐ったのだが、あれだけでは摩擦率の大幅な改善は見込めない。 別段太くない自分の指を一本入れただけなのだが、霞の艦内はとても狭かった。 私の中指を異物と察知して懸命に押し出そうとしてくる。 私はそれに抗うように小さいながらも指を前後に動かす。 この時点で霞の両手は私の束縛から解放され自由になっているのだが、 何故か霞は寝具にしがみついて耐えるだけだった。 おい。痛いだのやめろだの言ったらどうなんだ。抵抗しないならもっと痛い事をしてしまうぞ。 しかし霞は一向に抵抗しようとしない。 霞は今一体何に束縛されているのだろう。 私は霞から両手とも離し、冷めた目で霞を見下ろし、ズボンのファスナーを悠々と下ろした。 自分の動きは慢心と言える程に無防備なものだが、そんな私を霞は鋭い目付きで見上げるだけだった。 霞の下部装甲を捲り、白い装甲を外す手間を惜しんで横にずらす。 「……ひ、ぐ……、っは、ぁっ……!」 慈悲などなしに主砲を突き入れると、霞は声になっていない悲鳴を上げた。 歯を食い縛ったり酸素を求めたりと忙しなく口を開閉させている。 それにしても狭い。きつい。 ふと目を落としてみれば、結合部からは明らかに赤い液体が滲み出ていた。 おいおい。見た目人間のようだと思っていたが、これでは完全に人間ではないか。 霞の血を見て自分の頭から血が引きかけたが、今更やめる選択はない。 全ての鬱憤をこの小さな艦体にぶつけるべく、無理矢理自分を突き動かす。 霞の艦内を何度も力任せに押し広げる。 最早血を潤滑剤とする事で動かす事が出来ている有様だ。 「っ! ぅ、ううっ、ぎっ……」 嗚呼、だが気持ちいい。 小さく無垢な身体を蹂躙すると嫌でも滲み出る背徳感が、征服感が、酷く快感を煽る。 痛い位に、絞るように締め上げる霞の中が、気持ちいい。 一方瞼まできつく閉じ懸命に耐える霞に、真上から影を落として罵詈雑言を浴びせる。 ほら、痛いんじゃないのか。苦しいんじゃないのか。やめて欲しいんじゃないのか。 抵抗してみろ。霞から届く距離にある屑司令官の頬を張ってみろ。霞なら出来るだろ。 出来ないのか? 上官を粗末に扱う何時もの高慢な威勢はどうした!? 何か言ってみろ!! 「……めよね……」 あ? 「惨めよねっ……!」 自分は思わず動きを止めてしまった。 霞は、どこまでいっても霞だった。 外部から駄目出しされて憤慨する自分と、気にも留めない霞。 頭の螺子が飛んだ自分と、ボルト一本抜け落ちなかった霞。 勝手に征服感を感じていた自分と、己を睨み続けた霞。 己を見失った私を、蔑む霞。 "惨め"と言うのが一体誰の事か等、考えたくもない。 「この、どうしようもない、クズ……!!」 霞の目には変わらぬ強い光があった。依然鋭く睨みを利かせてくる。 何故、挑戦的な目を向けてくる? 何故、ここまでされて屈しない? 何故、冷めた目をしていない? 「っ、……!」 自分は目を痛い位瞑って腰を慌ただしく動かし始める。 霞の底知れぬ何かを見、途端に恐怖心を抱いた。 霞の艦内を乱暴に抉って快感を得ようとし、と言うより、射精感を促してゆく。 逃げ道を作る為に、突く。突いて突いて突いて突いて……。 「め、目を見なさっ、この、クズっ……!」 「っぐ……!!」 黙れッ!! 「んんっ!! んや、ぁぁああ……!!」 歯を食い縛り、鬱憤を霞の最奥に掃いた。 暫し肩の荷が吹き飛んだような、ついでに螺子もまた数本吹き飛んだような感覚に支配される。 だが鬱憤を全て射撃し終えた頃、自分は糸が切れたように意識まで吹き飛んでしまったのだ。 …………………… ………… …… 今の時間はどうなっているのだろう。 目覚ましの音を聞く前に目覚めてしまった。 ……夕べの自分は随分と卑猥且つ下劣な夢を見たようだ。煩悩でも溜まっているのかもしれないな。はっはっは。 等と笑っている場合ではない。 その記憶の正体が夢であるならば、昨日自分は何をしていた? 開発、演習、遠征、執務、大本営に呼び出され、駄目出しされ……。 「…………!」 勝手に夢にするな。全て現実だ。 自分は、取り返しのつかない事を……。 いや待て。それなら自分がこうして服装の乱れ一切無く寝具に包まれている筈がない。 軍服のまま眠る習慣はないのだが、多分昨日の疲れでそれすら覚えていないんだろう。 起き上がって時計を見れば、起床時刻前だ。 随分と疲れが抜けた体は良い目覚めだろうが、精神的にあまり良い目覚めでないのは何故だろうな。 起き上がって私室を出ると、執務室中央のテーブルを囲うソファに、霞が腰掛けていた。 「おはよう」 「……おはよ」 霞は私の挨拶にも短くだが応じた。 ちらりと一瞥だけでもくれる霞は何時もと変わらぬ様子に見えた為、自分は安堵した。 やはり昨日のアレは、夢だったのだ。 霞、食堂へ行くぞ。 「もう食べたわ」 もう食べた? なんと早い。 起きるのは私より早くてもいいが、食事位は共にしたいぞ。 しかし過ぎた事を求めても仕方が無い。零れた水は盆には帰らない。 霞は執務を進めると言うので、お言葉に甘えてテーブルに少しの紙の束を置き、自分は食堂へ向かった。 朝の身支度も終わり、その後は自分も執務を進めようと戻った。 その頃には霞は私が提示した少しの執務を全て掃いてしまっていたから優秀だ。 それから暫くは自分の分の執務を進めていたのだが、妙だ。 "ちょっとぉ! この大事な時に艦隊を待機させるって、どういう事なの? ねえってば!" 今日の霞ときたら、いつまで経ってもこのように此方を急かそうとしないのだ。 どうしたかと悟られぬようにソファの霞に視線を向け様子を探る。 ソファに腰掛ける霞は膝上で小さく拳を作り、やや俯いたまま何処も動く気配がない。 おかしい。能動的な霞としては異常だ。 いや、能動的云々の前に像のように微動だにしないので機能停止していないか心配だ。 「霞!」 「っ、……何よ」 良かった。振り向いてくれた。機能停止してはいない。 いないが、反応が普段より遅い。寝ぼけているかもしれない。 自分は執務を取り止め、霞の手を引こうとした。 霞、少し運動しに行くぞ。 「え、う、嘘でしょ、いっ! たぁ……!」 「霞……!?」 自分はそれ程力を入れていない。 霞を立ち上がらせようと霞の手をくいと引っ張り上げただけなのだ。 しかし霞は、立ち上がったはいいが歩く事すらままならずその場で倒れこんでしまったのだ。 自分は咄嗟に屈んで霞を受け止め、床との衝突を回避させた。 だが、霞が苦痛に喘いで下腹部を抑えて蹲るその様子は、自分に良くないものだった。 脳裏に蘇る、夕べの記憶。 自分は霞を座らせ直してから、床に跪いた。 「霞、昨日はすまない……!」 「……思い出したようね」 最初から忘れて等いない。夢だと思い込んでいただけだ。 どうもおかしいと思っていたが、合点が行った。 自分の推測で補完すれば、霞は私が疲労で意識を失ってから後始末を行った。 動くのが困難になった霞は、このソファで眠りについた。 起床した私は忘れていると思い、食事もせずひた隠しにしようと嘘をついた……。 霞、何故責めないのだ。 霞を傷つけたのだ。 この罪はどうやっても償えない。 そうだ。せめて。 「責任を取って切腹を……」 「やめて!!」 私の自責の念は、霞の悲痛混じる大声で遮られた。 思わず顔を上げる。 霞は、見た事もない程顔にその感情を滲ませていた。 「あ……、なんでもないわ」 何故そんな事が言えるんだ。 何故撤回しようとするんだ。 霞は目を逸らして一つ咳払いをしてから、跪く私の目を覗き込むように顔を近づけた。 もう普段通りの吊り目が顔に作られていた。 「馬鹿でしょ。クズ司令官が死んだところで私にした事は消えないし、それに、他の艦の事はどうするのよ」 私より軍に向いているであろう士官なんかごまんといるだろう。 こうして艦娘に当たる自分よりマシな人間が後任に就く可能性は高いはずだ。 それに、死ねば消えると思って言っているんじゃない。 「責任取るって言うのなら、ちゃんと取りなさいよ。死ぬのは逃げの一手にしか見えないから」 それは……。 そういう考え方もできる。 私は納得してしまい閉口せざるを得なかった。 少しの沈黙が流れた後、霞は静かに口を開いた。 「昨日の話だけど、私は、あんたのやり方は嫌いじゃないわ。 私は別に、上の人間に従えって言ってるんじゃないの。 あんたはやり方が悪いんじゃなくて、やり方に見合った実力が足りてないだけ」 「だから、今は黙って私について来なさい。ガンガン行くから」 霞は、よく注意して見ないと分からない程度だが、私には笑っているように見えた。 嗚呼、優しさが身に染みる。少し優しさが過ぎるんじゃないか。 何故そこまで前向きに考えられるんだ。 全く、秘書はこんなにもできた艦なのに、昨日の自分は本当に何本螺子が飛んでいたのだ。 思えば、昨日の霞は単に私を励まそうと、慰めようとしていたに違いない。 自分が勝手に曲解して一人で暴れて霞をとばっちりに合わせただけなのだ。 阿呆だ。海軍軍人最大の阿呆だ。 そんな自分の部下である筈の此奴はこうも変わらず偉そうな口を叩くが、 実際それに見合った実力があるのだ。私とは違うのだ。 最早ついていけるか不安もあるが、ついて行ってやる。 霞らしくなくなってしまうから、待っていろ、とは言わない。 今は霞の背中を追うが、やがては追い付いて肩を並べ二人三脚が出来るくらいまで成長し、 あの憎たらしい大本営に勲章を出させてやるのだ。 私の戦いはまだまだこれからだ! 「司令官、何故今日は霞を負ぶっているのですか」 おはよう朝潮。 いや何、霞は昨日の夜戦で被害を受けてしまってな。 自身では動けないと言うからこうする事で秘書艦と行動を共にしているのだよ。 「ええっ! 霞は大丈夫なんですか!? それなら修復ドックに……」 修復ドックでも治せないんだ。しかしこうして私の背中にいればそのうち治る。 私の背中は特別な修復ドックでもあるのだ。すごいだろう朝潮。一隻限定だぞ。 「へぇー……!」 「朝潮、嘘だから真に受けないでよ」 違うと言うのか。 ならこの背中を降りて修復ドックに浸かるか? この問い掛けに、霞は返事をしなかった。聞こえていない振りか。 こうして私に身を委ねる霞の今の心境は如何ほどのものか。 きっと吐露しようとはしないだろう。 しかし、吐露してくれなくても分かる事はある。 霞は私の首に腕を巻き付けつつも、首が絞まらないように気遣ってくれている。 人の背中に体を預ける以上それは当たり前の事なのだが、 私に身を預ける事に何ら抵抗を示さないだけでも霞は私の事を蔑ろに思ってはいないと言う事だ。 私も吐露はしないが、昨晩あんな事をして置きながら態度を変えない霞が今は愛おしくてたまらなかった。 霞の嘆息をうなじで受けながら、私は霞と朝潮と共に食堂へ向かう事にした。 「あーもう、司令官が出来損ないのクズだと苦労するわ……」 177 名前:2-683[sage] 投稿日:2015/02/22(日) 08 02 55 ID G9FxYqM2 以上 15-188の続きみたいなもんで 霞好きな人を増やしたい 霞だって可愛いところはあるのよ 178 名前:名無しの紳士提督[sage] 投稿日:2015/02/22(日) 08 28 19 ID TKrX5a/c GJです! 179 名前:名無しの紳士提督[sage] 投稿日:2015/02/22(日) 10 35 55 ID Kw92rUww GJ。 霞は最近もっとあの隠れ面倒見の良さとか振り返られていいと思う これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/103.html
コン……コン。 控えめなノックが、執務室に漂う夜の静寂を打ち破った。 「入りたまえ」 僕は努めてぶっきらぼうに、ドアの向こうの気配へと声をかける。 「て、提督、失礼……します」 おどおどした様子のひとりの少女が、月明かりだけが照らす執務室の扉を開いた。 「い、磯波……です。ご、ご命令により……出頭いたしました」 消え入りそうな声で彼女は名乗り、執務室の入り口で敬礼をした。 僕が黙って頷くと、磯波は真鍮のドアノブを回し、静かに扉を閉めた。 しばし僕は、青白い月の光に浮かぶ磯波の姿をしげしげと観察する。 穏やかな波間を思わせる、三つ編みの黒髪。日々、遠征の任に駆り出されながらも白さを保つ若々しい肌。 膝より少しだけ高い、吹雪型のセーラー服から垣間見える、柔らかそうな太腿――。 普段彼女が足を踏み入れることも、いや、直接的に話したことさえも殆どない僕の部屋に 招かれた彼女は、いつにも増して小さく、儚く見える。兵装が完全に解かれている今は尚更だ。 現に、この部屋の中にいるのは磯波と僕だけだというのに、彼女は一向に僕と目を合わせようとしない。 照明が完全に落とされた執務室の中、磯波の長いまつ毛の奥にある瞳は、内股に寄せられたブーツへと 所在なさげに落とされたままだ。 ふぅ、と僕が大きくため息をつくと、それだけで磯波は細い肩をぴくっと躍らせた。 それでも僕は黙ったまま、磯波に更に視線を注ぎ込む。 「……ぅう」 磯波は、吹雪型が揃って纏うセーラー服の胸元の紐をいじりながら、チラチラと僕を見た。 僕からの一言を引き出そうと、必死のようだった。 海から吹き込む穏やかな風が窓から吹き込み、白いカーテンを揺らす。重たい空気の中、 時が確かに進んでいることを示すかのように。 だが、それでも僕は革張りの椅子に深く腰をかけたまま、彼女をじっ……と見つめたままだ。 磯波は、震えているようにさえ見えた。 「あっ……あのう……提督」 部屋の隅と僕の間を、まるでげっ歯類の動物のように素早く、しかし居場所なさげに視線を 揺らしながら、磯波がようやく唇を開いた。 「磯波に……何かご用でしょうか?」 彼女がこの鎮守府に配属されて2週間。僕は初めて、その声をまともに聞いたような気がした。 それは、本当に女の子らしく、か細く……そして消え入りそうな声だった。 仮に月が雲に隠れていて、磯波の実体が目の前に映し出されていなければ、耳に届いてさえ いなかったかもしれない。 磯波はそれ程までに控えめな声で、ようやく言葉を口にしたのだった。 僕はその声の余韻を耳に感じながら、彼女を手招きする。 部屋に入ってからというもの、一歩たりとその場を動かなかった磯波が、ようやく小股で 執務机へと近づいてきた。しかし絨毯が敷いてあるとはいえ、足音がほとんどしない。 意識的に音を殺しているのだとすれば、どれだけ自分に自信がないのだろうか。 ――もっとも、僕が彼女をこの部屋に呼んだ理由は、まさにそれなのだけど。 磯波は思った通り、執務机の前にたっぷり1メートルの間を取って、僕の正面に立った。 僕からは机を挟んで、ほとんど2メートルも離れていることになる。 「はぁ……」 予想はしていたことだが、僕は思わず2度目のため息をつき―― 「磯波?」 ようやく彼女の名前を口にした。 優しく名前を呼んだつもりが、彼女は身体を強張らせ、両目をぎゅっと閉じてしまった。 言い訳もできず、叱られるのを待つだけの子供のようだ。 「自分がどうしてこの部屋に呼ばれたか、分かっているかい?」 首を縦にも、横に振るでもなく、ますます磯波は体を小さく、固くしてしまう。 僕はほの暗い中、デスクの書類受けに手を伸ばした。 「磯波、配属されてどれくらいになった?」 「えっ?」 「二週間だ」 忠実な秘書艦娘が纏めた数枚のレポートをぱらぱらと捲り、そのうちの一枚を彼女の方へと差し向ける。 「見たまえ」 磯波はまるで危険な生き物にでも触れるかのように、コピー用紙におどおどと手を伸ばす。 暗闇の中では読みづらいのだろう、柔和そうな垂れ気味の目が細められ、書類を走った途端―― 「あ……ぅ……!」 磯波は驚愕とも恐怖ともつかない顔になり、そのまま硬直した。 「それは君の、ここ二週間の成績を纏めたものだが、見てのとおりだよ。残念ながら 、先輩諸氏のような戦績を残せてはいない。遠征にしても、作戦にしても、だ。分かるね?」 「は……はい……」 磯波はがっくりと肩を落としたまま、細い首を小さく縦に振った。 「同じ吹雪型と比較すると、なおのこと顕著だ。どうしてこんなに差が出るんだろうな? ん?」 月明かりのせいでなく、磯波の顔は、真っ青だった。 「あのっ……あの、提督……!」 磯波はレポートを持つ両手を強張らせながら、何かを伝えようと必死だった。 「これは……そのっ、私……」 「それに聞いたところによれば、何度か他の艦娘と衝突しかけたとか?」 意見しかけた磯波を、僕はより強い言葉で一蹴してやる。 「その衝突が原因で隊は陣形を乱し、結果的に燃料と弾薬を海中に失ったそうじゃないか……」 磯波は口を開いたまま、自分の意見を完全に失っていた。息をするのさえ忘れていそうだった。 「あの日は悪天候だったからな。遠征の報告書には、荒天に伴う高波の影響で物資を消失した、 とされていたよ。正式な報告書には、君の不始末はひとつも上がってきていない。言った通り、 あくまで『噂』だ」 磯波は魂が抜けたような、愕然とした表情のまま、何も映ってはいないであろう瞳をレポート用紙に 落としている。提督である僕と会話していることさえ、否定するかのように。 「だが、君の成績を見るにつけ、一度直接に確認しておかねばと思ってね。磯波、衝突は真実か?」 答える代わりに磯波は、よろけるように半歩、後ろに下がった。 「どうした磯波、答えたまえ」 「……う……わ、わた……」 「磯波! はっきり答えたまえ!」 焦れた僕は、少しだけ語気を荒げ彼女の言葉を再び遮った。それだけで―― 「くぅ、 う……」 どこまでも静まり返った部屋に、たっ、たっ……と、絨毯に雫が落ちる音が響いた。 磯波の、涙だった。 磯波は薄い唇を噛みしめ、必死に涙を堪えようとしている。しかしその意志とは裏腹に、 熱い雫が白い頬に幾重もの軌跡を描いては、カーテンを透かす星の光に輝いた。 「それが貴艦の答えか、磯波?」 僕は椅子から立ち上がると、磯波の方へとゆっくり近づいていく。 「その涙が、僕に対する答えだというんだな?」 静かな僕の怒声に、ひんっと磯波が子犬のように鳴いた。 そしてまるで磁石の同極のように、僕が近づいた分だけ離れようとする。 だが、逃がすつもりは毛頭ない。 「どこへ行くんだ」 磯波の細い手首を、僕はがっしりと掴む。 「いや……あっ!」 磯波はレポートを取り落とし、僕から逃れようと顔を背けた。 「その涙が何で出来ているか、分かって泣いてるのか! 答えろ磯波!」 「うぅっ、は、放してぇ!」 「貴艦が目からこぼしているそれは、何だと聞いてるんだ、僕は!」 抵抗しようとする磯波の手を振り払い、僕はもう片方の手で磯波のきれいに編み込まれた おさげを掴み、容赦なく引っ張った。 「きゃあぁぁ!?」 磯波の悲鳴と散らした涙がきらめいて、暗黒の絨毯へと吸い込まれていく。 「提督ッ! うあっ、痛い、いたいですぅっ!」 「まだ『無駄』にする気か、その涙を、あぁ?」 悲鳴を上げるのも構わず、僕は磯波の小さな耳を引き寄せて、息さえかかるであろう距離で言い放つ。 「貴艦が流しているそれは、戦列を同じくしている駆逐艦娘達が運んできた『燃料』だろうが!?」 抵抗する磯波の体から、ふっと力が抜けたのが、良く分かった。 「日々危険な海域を掻い潜り、やせ細る兵站を何とか維持しているのに……何だ貴艦は? 燃料一滴持ち帰れもせず、ロクな戦果も無いくせに、のうのうと補給まで受けて、更に無駄遣いか!」 返事がない中、「ふっ」と僕は小さく鼻で笑い、もう一言。 「磯波……我が鎮守府はね、常に逼迫しているんだよ。燃料も弾薬も……それに鋼材も」 力の抜け切った磯波の腕を放し、僕は頬を伝う涙を指で掬った。人間のそれと同じく、熱い。 「この涙さえ、一滴も無駄にはできないんだぞ?」 言って、朴は磯波の雫を口に含んで見せた。 塩辛く、ほのかに甘い味が舌に広がり、消えた。 「常勝無敗、そんなもの僕は端から求めていやしないさ。だがね、子供のお使いにも劣るような 近海の輸送任務も果たせず、あまつさえ味方に損害を与えてしまうような艦は……僕の手には 少々余ってしまってね」 「あ……あ、ぁ……」 「君の処遇は、試験運用期間の終わりを待つまでもなく決まりそうだ、磯波。貴艦の意向は既に伺ったしな」 「え……?」 顔を背けたままの磯波が、怯えきった表情で僕を見つめた。 「わたし……まだ、何も」 「何を言ってるんだ、貴艦は。僕は確かに『聞いた』よ?」 磯波の細い肩にぽんと手を突き、僕は笑顔で首を横に振った。 「僕の質問に対して、磯波。貴艦は無言だった。即ち衝突の一件は申し開きの余地無し、と。そうだな?」 ただでさえ青白かった磯波の顔から、さああっと音を立てて血が引いていった。 「ち、ちが――」 「磯波、貴艦は最期に正しい判断をした。衝突した艦を修理するために、自ら一肌脱いで――」 「だめっ……提督! い、嫌……いやあぁ……ッ!」 僕の最後通告は、磯波のか細い悲鳴にかき消された。 硬直したままだった磯波の身体が急にがくがくっ! と震えたかと思うと―― ぽたっ、ぱたぼた……っ。 スカートの下から漏れ出した雫が、絨毯に染みを広がらせていく。やがてその波は勢いを増し―― しゅわああ、あああ……。 あふれ出した温かな金色の流れが、湯気を上げながら絨毯へと降り注いだ。 太腿にも幾筋もの細かな流れが至り、紺のハイソックスをしとどに濡らしている。 「うぅっ、うううう~ッ……」 磯波は絶望とも、解放ともつかない声で呻いた。きつく閉ざされた瞼の間からも、まだ涙が溢れている。 僕がおさげを放してやると、磯波は自分の作った水たまりの上に膝を折りへたり込んだ。 まだ全てが出切らないのだろう。細い肩を震わせ、磯波は両手で顔を覆い、すすり泣いている。 「ふっ、何だ貴艦は。燃料タンクにも欠陥があるのか?」 たった今、体を離れたばかりの生暖かく、そして若々しい磯波のにおいを吸い込みながら、僕は笑う。 「貴艦の姉さん達が聞いたら、さぞ悲しむだろうね。それこそ姉妹などとはもう――」 「いゃ……です……! て、と……く……!」 磯波は顔を覆っていた両手で濡れたスカートの裾を握りしめ、僕を食い入るように見つめていた。 「提……督……! 磯波の、お願いです……!」 そして涙に揺れる瞳に、ありったけの哀願と崩壊寸前の理性を浮かばせ、 「か、解体だけは……どうか……許してください……! えぐ……ひうっ……うぅぅ……」 何とかそれだけを言い切ると、磯波は天井を仰ぎ、静かにすすり泣き始めてしまった。 「すんっ……まだっ、まだ、磯、波は……うあぁ……あぁ……ぁぁ……」 僕の乱暴な扱いに抗ったからだろう。セーラー服はすっかり着崩れ、さらけ出た肩が夜風に震えている。 月夜に照らされながら細い顎を上げて涙にくれる磯波は、船首をもたげて静かに沈んでいく軍艦を思わせた。 磯波は、完全に堕ちかけていた。このまま放っておけば、手を下さずとも次の作戦あたりで 沈むかもしれない。 静かに彼女が朽ち果てる姿を見ていることもできる。だが、僕はそうはしなかった。 ――そうしては、意味が無いのだからね。 「磯波……解体は、嫌か?」 磯波はうっすらと黒い瞳を開き、言葉を知らぬ子供のようにこくっと頷いた。 まだ、魂は生きているようだ。そこは艦娘、歴戦の軍用艦の名を引き継ぐ少女達である。 「そうか……だが磯波、僕は貴艦を今のまま運用することはできない。故に『改造』する」 「かい、ぞう?」 「あぁ、そうだ」 言いながら、僕は磯波の前にしゃがみ込んで視線を同じくした。 「磯波……人にも艦にも、『向き不向き』がある。僕は貴艦らのようには戦えない。しかし、 貴艦らを率い、深海棲艦に立ち向かう術を与えることはできる。『適材適所』とでも言おうか」 「はい……」 磯波は時折しゃくりあげながら、涙声で応じる。僕はゆ磯波が落ち着くのを待ち、続ける。 「磯波、君は艦娘ではあるが、今はたまたま、戦いに『向いていない』だけかもしれない。 ならば、貴艦は生まれ変わらねばならない。貴艦が建造され、進水され、この鎮守府に就役した ことに、意味を持たせる。それは貴艦を『改造』する事のみによって成し得ることだ。分かるね?」 「は、はい……!」 磯波は若い。蒼白だった頬に血色が戻り、何も知らない子供同然の瞳に、月と星の光が再び 差し込んでいる。暴れて着崩れたセーラー服の奥で止まりかけていた心臓が強く動き出して いるのが手に取るように分かった。 僕はよし、と小さく頷く。 「磯波、では早速だが、改造の儀式に移る。深呼吸して、息を整えろ」 「はい、提督!」 磯波は袖で顔を拭うと、言われた通り、二度、三度と胸を開いて大きく息を吸い、少しむせながら 吐き出した。 「よおし、いいだろう」 僕は人差し指を柔らかな磯波の頬に寄せ、拭いきれなかった涙をそっ……と掬い取る。 そしてその指を、ゆっくりと磯波の鼻先へ。 「磯波……目を離すな。僕の、貴艦の提督の、人差し指から」 「はい……」 磯波の黒目がちな瞳が、しっかりと、僕の指先を捉えている。 「貴艦を改造する第一歩、それは、貴艦自信をよりよく知ることに他ならない」 「はい……」 僕はその視線を試すように、ほんの僅かに指を右へ、左へと動かしながら、静かに囁く。 「磯波、僕はこれからひとつ質問をするが」 「はぃ」 「貴艦はその答えを、もう知っている。僕は既に、貴艦に答えを与えている。磯波……いいね?」 「は…………ぃ」 極度の集中からか、磯波の表情は虚ろになりつつも、その唇は既に僕がこれから命じようと してることを鋭敏に察していた。 僕は磯波の正中で、ぴたりと指を止め、問う。 「磯波……貴艦の身体から零れた『これ』は、何だ?」 磯波は答えるよりも早く、そっと唇を開き―― 「んっ……」 僕の指を、優しく暖かな口の中へと運んで、ちゅぱっと涙を舐めとった。 「ん……ふっ……。『これ』は、皆が運んでくれた……燃料、です……提督」 「良い娘だぞ、磯波」 優しく頭を撫でてやると、雲間を抜けた月の光が、ふっと強まった。 カーテン越しに届くその静かで鮮やかな白に照らされた磯波の表情を見て、僕は少し驚いた。 磯波は、笑顔を浮かべていた。 「あ、ありがとうございます、提督……」 思わず細められた磯波の眼から、悲しみや恐怖とは違う涙がこぼれる。 「おっと、磯波?」 「も、申し訳ありません……れろ……んちゅ」 咄嗟に僕が手で受け止めたそれに、磯波は躊躇なく滑らかな舌を這わせ、丹念に舐め取る。 「は、初めて……だったので、つい」 「何がだい?」 「そのっ、提督に……褒められたのが」 磯波は僕の手を取ったまま、はにかむように小さく、口もとだけで笑った。 瞳からまた涙がこぼれるのを防いだつもりだったのかもしれない。 ――成程、健気で……想像以上に早い『仕上がり』だな。 「磯波……!」 次の段階の到来を感じた僕は、へたりこんだままの磯波の足元へと手を伸ばした……。磯波ちゃん×提督6-853に続く
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/91.html
「昇進するって、誰が? …えっ、あんたが!?」 私の言葉に司令はコクリとうなずいた。 そして、口で何か言う代わりに、本部からの高速暗号通信を見せてくる。 いつだって、この司令官は無口なのだ。無口で、鈍感。 「ちょっと見るわよ…へーぇ、こんな大艦隊を指揮するようになるのね、あんたもやるじゃない」 通信文には、私の司令官を海域突破の功によって昇進させる旨、そして新しく彼の旗下に入る艦隊の詳細が書かれている。 その艦隊に、私、叢雲はいない。 「ふぅん、やっぱり配属は変わるのね。でも、気候もいい土地じゃない。ま、せいぜい頑張りなさい」 次なる彼の赴任地、これも、ここから遠く離れた南方の泊地だ。 要するにこの通達は、私たちの関係の終わりを示していた。 もちろん、関係、って変な意味じゃないけれど。 彼が司令官としてここに着任して以来ずっと、司令と旗艦という形で上手く(まぁ、衝突もそりゃ絶えなかったけど)…上手くやってきたこの間柄も、もう終わりなのだ。 …あぁいけないいけない。私がこんなしんみりした調子じゃ。 こいつはこれから大事な艦隊を預かる身なんだから、気合いを入れてやんなくちゃ。 「ほら、なーにをしみったれた顔してんのよ! 昇進よ、嬉しくないの!? この私が喜んであげてるのよ?」 そう言ってぺしっと肩を叩いてやると、ようやくこいつも我に返ったらしい。 若く精悍なその顔が、こっちに向き直る。その仕草に、一瞬ドキッとしてしまう。 「あ…あぁ、いや、すまない。ちょっと俺も気が動転したんだ」 「こっちの台詞よ。ヘボでモグリのあんたが出世するなんてね…ま、素直に祝ってあげるわ。まだ、言ってなかったわね…おめでとう」 「ああ。ありがとう…」 私からの祝福に、司令は肩をすくめてお礼を返してみせる。 「うん、本当によかったわね…さて、夜も遅いし私はおいとまさせてもらうわ。あんたも明日から任地へ向かうんでしょ? それじゃ、おやす…」 「ま、待ってくれ…叢雲っ!」 突然に、司令は私の手をぎゅっと握ってきた。 今まで私の手や肩に、触れようとしたことさえなかったのに(まあ私が、酸素魚雷を食らわせるぞって、最初に脅したせいでもあるんだけど)。 おかげで私はすっかりパニクってしまう。 「そ、その…なんだ、ほ、本当にありがとう…叢雲」 「へっ…な、何!? どうしたってのよっ!?」 「い、いやその…お前には、ここに着任したときから、ずっと色々、艦娘の扱いとかを、お、教えてもらってきただろう!? だから俺は叢雲に、す、すごく感謝しててだな…!」 私の目の前で司令は、口をぱくぱくさせて、言葉をつっかえさせてる。慣れないことをするからだと思う。 顔までそんなに赤くしちゃって。 正直ドギマギして、こんなこと言われるだけで心臓をばくばくさせてるのは、私の方だっていうのに。 「む、叢雲っ、俺は…お、お前のことがっ…」 「ちょ、ちょっと離してってば、バカ!!」 あろうことか、私はその手をふりほどいてしまった。 その瞬間、司令の顔が、子供のような呆然とした表情に変わるのが見えて、私の胸がちくりと痛む。 「…………!!」 私は、もうおやすみの言葉も言わずに、後ろを向いて駆け出すと、執務室を後にしてしまった。 取り残されたように佇む司令を、一人そこに残して。 私の、バカ、馬鹿、ばか。 私は部屋に帰ると、寝巻きにも着替えずにベッドに突っ伏していた。 どうして私は、私を求めてくれる司令の手をはたき落として、拒絶してしまったんだろう? 司令は私との別れをもっと惜しみたかったのかもしれない。 司令は私を……好き、だとかなんとか、言ってくれるつもりだったのかもしれない。 司令は私を、抱きしめてくれようとしたのかもしれない。 でも、そのどれもを私は、あんな風に手を払いのけて、突っぱねてしまった。 「…なんで、素直になれないかなぁ…私」 無口でモグリで融通が利かないけれど、そんな司令に、私は…いつの頃からか好意を持っていた。 ううん、好意なんてもんじゃない。好き。 いつか私の口から言おうと思っていた、その言葉。 それを朴念仁のあいつの方から、しかも明日には別れるという頃になって、あんな風な余裕もない、ムードもない告白をしようとするもんだから。 だから、私は嫌になって逃げ出してしまったんだろうか? …けれどもう私には、今から引き返して、彼に好きなんて言うことは出来ないだろう。 私にはその勇気がない。資格もない。 ホントはあいつは、有能だ。この水雷戦隊を率いるだけに収まる器ではないのだ。 いち駆逐艦にすぎない私が、彼を引き留め、栄光の座から遠ざけるなんてことは、きっと、誰のためにもならない。 そう、だから私は、自分からこの恋を諦めることに決めたんだ。 「……ん、あれ…な、何でかしら…っ」 そう考えると涙が次々、つぎつぎと溢れてきた。 彼を思う涙だろうか? …いや、この先いくらでも出世して、人の尊敬を集めるだろうあいつの未来を考えたら、涙なんて流れるはずはない。 これは自己憐憫の、汚い涙だ。私は流れ出るソレを拭う。消えてしまえと思う。 私は、暖かく湿らせたタオルを目にかけて、横になって眠ろうとした。 泣き腫らした目なんかで、彼を見送るわけにはいかない。 明日は笑顔で、あいつの門出を見送ってあげなくちゃ――。 (あ……司令の…うで、だ) 夢の中で、私は司令官の腕につつまれていた。 たくましい腕が、私の髪や頬を優しく撫でさする感触が伝わってくる。 それが夢だと気づいたのはもちろん、今まで司令がそんな風に私に触れたことなんて、一度もないから。 すぐに、こんな破廉恥で虫のいい夢を見る自分を、あさましい女だと思った。けど同時に、もう少しだけこの夢に浸っていたいと思う私がいる。 夢の中の彼は、私の上に覆いかぶさるようになったかと思うと、次の瞬間、私の唇にそっとキスをしてくれた。 それだけで私は嬉しくてたまらなくって、涙が出そうになる。 (司令……司令っ…!) 声を出して彼を呼びたかった。けれど私の喉は張り付いたようになって、何の音も漏れない。 これが夢の不条理というやつ? そうして私がおとぎ話の人魚姫のように声も出ないままでいるうちに、今まで私の髪や頬を撫でていた彼の腕が、だんだん下の方へ伸びていくのを感じた。 (えっ……ちょ、ちょ、ちょっと!! ダメ、ダメだって!!) 頭ではそう思いつつ、私は制止することが出来なかった。 どうやら、声が出ないのと同じく、私は手も足も、文字通り指一本動かせないのだ。なんて夢。 抵抗できない私をよそに、司令の手は、私の薄い胸の上を、無造作に突き出た足を、スカートとストッキングに守られた私のお尻の上を、欲望に突き動かされたような手つきで這い回っている。 暖かい口づけをしてくれた彼の唇からも、いつしか、荒い、興奮した様子の息が漏れていた。 と、私の下半身を探っていた一方の手が、スカートの下に潜り込むと、私のストッキングとその下のパンティを、いっぺんに掴んだ。 (やっ…やだ…!! ありえないっ…!!) たとえ夢とはいえ、こんなこと、私は望んでない! 私は必死に目を見開こうとした。夢の中で、目を覚まそうと。 (……え?) 私は一瞬、状況が飲み込めなかった。 何が起こっているのか。私の体に、何が行われてるのか。 「叢雲…叢雲っ…!」 目を開けると、さっきの夢とよく似た光景がそこにはあった。 私の体はベッドに横たえられている。 そしてそんな私の上に、司令が――信じられないけれど、今度は夢ではない――司令が、覆いかぶさっている。 けれど、感触は。胸や、背中や、お尻や…口では言えないようなところまでを、ところ構わず這い回られる、その感触は。 夢の中よりずっとリアルで生々しいもの。 そう、夢の中と同じく私の体は、ベッドに這いつくばって私を見下ろす司令の指に、手によって、蹂躙されていた。 (し…司令…!? ちょっとウソ…何を…っ!) 叫ぼうとしても声が出ない。こんなところまで夢の中と同じなんて。 けれど少し事情が違うのは、私は理由なく声が出せない訳ではなく、口に詰め物がされているのだった。たぶん私が寝る前に瞼に被せた、温タオル。 身をよじらせて抗議しようとしたけれど、どうやら腕は、すでに脱がされた私自身の上着で、頭の上でひとつに縛られ、動けなくされている。そして足は司令の膝の下に抑え込まれていた。 私が夢で触れられているとか、動けないと感じていたのは、全部、現実に起こっていたことだったのだ。 執務室を飛び出たあと私は、たぶん鍵をかけることも忘れて、寝入ってしまったんだろう。 夢の中のすべては、寝ている間に彼が部屋に忍び入って、私の体にしたこと。きっと、もっと乱暴だったに違いないけど。 (どうして、こんな……っ!!) あまりの理不尽に、困惑や涙より先に、怒りがこみあげてくる。 これではまるで、レイプだ。 私は組み敷かれて、動けない体をいいようにもてあそばれている。 それも見ず知らずの誰かでなく、想いを寄せていた相手に。 なんで、こんなことを、と叫びたかった。 私が何度か首を振ってもがくと、ようやく口にされていた詰め物が唾液の糸を引いて取れた。 「や…やめなさいっ!! あ…あんたっ…なに考えてるのよっ!!」 私の声は、自分でもみっともないほど恐怖に震えていて、ほとんど意味を成してなかっただろう。 けれど司令は、それで声を抑える詰め物が取れたのに気づくと、とっさに自分の手で私の口を再びふさぎ、私はまただんまりを強制された。 その時、私に向けられた目は、あの時、執務室で私がその手を払いのけた時と同じ、子供のような―― 泣き出す直前の子供のようなあの目と、そっくり同じだった。 私に向き直ったのは一瞬だけで、すぐに司令は、私の首に顔を埋める。 そして、唇が私の首元に近寄せられ、激しいキスのような勢いで、その部分が吸われた。 (~~~~~~~っっ!!!) 甘い電流のような痺れが、私の体を襲った。 ちゅうっ、と音が立てられるのを、私の頭は、あの夢の優しいキスの続きででもあるかのように錯覚してしまう。 「叢雲…」 司令はうわ言のように、私の名前しか繰り返さない。 彼は私の首の付け根から離れると、その唇をさらに下の方へ、鎖骨を下り、私の胸へと滑らせていく。 そうだ、もう上着は脱がされているのだから、私の胸は裸のまま、たぶん私が起きたときからずっと、彼の前にさらされていたのだ。 そのことに今さら気づいて、私はかあっと赤面する。 そんな私にお構いなく、司令の温かい唇は、私の肌の上を転がるようにして、ついに胸の先端にたどり着くと、それへと舌を這わせた。 (い…やぁっ…! ………ああぁっっ…!!) きっと、口をふさがれていなかったら、乞うような嬌声を上げてしまっていただろう。 まるで彼に触れられた部分に次々新しい神経が通っていくみたいに、全身の感覚が一点に集中する。 舌で舐られるたび、私の胸の先っぽが、もう快感につんと立って主張しているのが自分でもわかって、また火が出るほど恥ずかしくなる。 こんな乱暴な愛撫の一つ一つに、私の体が馬鹿みたいに反応してしまっているのに、彼もとっくに気が付いているはず。 手に唇に触れられただけでビクンと体は震え、耳も顔も真っ赤になってる。 私のこと、夜這いをかけられて、組み伏せられて、興奮してしまうようなヘンタイ艦娘だって思うだろうか? (私だって…ホントはこんなの……っ!) ホントは、こんな風なの、望んでなんかいない。 私だって、恋をする女の子だ。司令の腕に抱かれたり、ついには体を許してしまうのを、想像したことだって幾度かある。 けれどそういうのは、愛の言葉を囁いたり、おたがい抱きしめ合ったり、キスをしたり、そんな優しい、愛の手続きの後で行うものだって、そう私は空想していた。 それなのに、何で、こんな――。 必死に足を動かして、彼の体の下から逃げだそうと試みるけれど、膝から下を体重をかけて抑え込まれているから、もがくことしか出来なかった。 しまいには口をふさいでいる手にかじりついたりしたけど、ちっとも動じない。 そうこうしているうちに、司令の自由な方の片手が、私の太股の部分に、すっと触れる。 手のひらと四本の指は、ストッキング越しの足の手触りを楽しむように、そして親指は、私の下着のクロッチ部分の上に―。 (――やっ……あっ、ありえないって、こんな…!!) 自分でも触れたことのない部分を刺激されて、未知の感覚が私を襲う。 司令の親指は私の女の子の部分を、その縦筋を二重の布の上からたしかめるように、何度も上下する。 そのたびに痛いような、疼くような、もどかしい感じが私の頭に走り抜けるのだ。 やがて二本、三本と、ぜんぶの指が責めに加わった。 まるで私のあそこがすっぽり、彼の手の中に収められてしまったみたいな感覚。 上も下も、すべての部分を、絶え間なく私は責め立てられてゆく。 くち、くち、と下着の中からは、おしっこを拭くときみたいな、恥ずかしい水音が漏れている。 私の耳にも、彼の耳にも聞こえる水音が、響きわたる。 ずっと、はぁはぁと荒かった司令の息づかいが、さらに昂ぶるように、速まっていく。 恐怖と、恥ずかしさと、困惑と、気持ちよさで、私がもう何もわからなくなりそうになった頃。 びびびっ、と音を立てて、ストッキングが破られた。 (あ……) ちょうど股間部分が破かれて、空気にさらされたのが分かる。 続けて、いつの間にベルトを外したのか、司令は軍袴を膝まで落とすと、性急な手つきで下帯も脱いだ。 暗くてはっきりとは見えなかったけれど、黒々と屹立したシルエットが、その下から現れていた。 「叢雲――」 激しい息づかいの中で私の名前を呼んで、司令が、私により深くのしかかる。 くい、と、パンティが指で横にずらされたらしかった。 そうして露わにされた私の大事なとこに、こんどは指じゃない、さっきの屹立したモノが、あてがわれる感触がある。 熱いソレが、にゅち、にゅち、とぬめる入り口を、なぞっている。 いやだ。 背筋に悪寒が走る。 私は、他の艦娘にくらべて、エッチのこととかなんとか、そういう興味は薄い方だと思う。 他の子たちが、キャーキャー言いながら回し読みする春本だって、ほとんど手にとって眺めたりしなかった。 けれどこのとき、司令がこれから何をしようとしてるのか、直感的に私は悟った。 いやだ、やめて! あんたのこと、嫌いになりたくない。 お願い。 口を動かせない私の頬を、涙がつたった。私の口をふさいでいる司令の手にもそれがぽたぽたと落ちる。 司令がはっと気づき、私と彼の目と目が合う。 むらくも、と彼の唇が動く。 彼の目に、いま私はどう映ってるんだろう? 元秘書艦の女の子? それともただの性欲のはけ口? さんざん生意気で横柄な態度をとっておいて、いざ押し倒されたら涙で許しを請おうとする、馬鹿な小娘? 「お前が…お前がいけないんだ、叢雲……俺の気持ちに気づかないから…」 その言葉は、まるで司令が自分自身に言い聞かせてるみたいだった。 それだけ呟くと、彼は私の顔から目をそらして。 一気に腰を進めた。 (…………………っ!!!) ぷつっ、と。 何かが弾けるような感触と共に、私の中に、熱いものが押し入った。 ダメ、痛い。やだ。やだ。やだ。やだ。痛いっ、痛い! 頭には、それしかない。 私の体は全力で締めつけて追い出そうとするけど、力負けして、鉄柱のようなそれが結局、おへその下まで入ってくる。異物感がすごい。 どう考えても私の中にそんなスペースなんてないと思うのに。 彼が弾丸で私の下腹部に穴を穿って、ぐりぐり押し広げているんじゃないか、そんな錯覚すら覚えた。 「……ふっ、ぁ……叢雲…っ!!」 そんな私をよそに、彼は感極まったような声を上げる。 ゆっくりと、段々と激しく、引き抜いては私を突き上げる。こっちは痛いってのに。 私が痛みで腰を引こうとすると、お尻を手でつかまえられて、押し戻された。そのせいで、司令の先端が、私の最奥をゴリゴリとこする。 ずちゅっ、ずちゅっ。 そんな間の抜けた水音が、司令と私の腰が、繋がったり離れたりするたびに響く。 私の激痛なんてまるで関係ないみたいで滑稽だった。 滑稽と言えば、このベッドがきしむ音も、司令の必死な息づかいも。 早く、はやく終わってほしい。 私はもうただそれだけを祈っていた。 今はけだものみたいになってる彼も、ひとしきり満足したら、元に戻ってくれるだろうか? 『お前がいけないんだ、叢雲……俺の気持ちに気づかないから…』 頭の中で勝手に、さっきの彼の言葉がくり返される。 一体、どこでボタンをかけ違ったんだろう? 鈍感で、朴念仁だなんて、ののしっておきながら、私こそ司令官の気持ちを推し量ろうとしなかった。 もし私が勇気を出して言っていたら。 もしあの手を払いのけなかったら。 こんな風にはならなかったかもしれないのに。 でも、もし私のことを好きだっていうんなら、なんでこんな酷い仕打ちをするんだろう? 好きだけど、それでも私があんまり生意気な子だから、痛めつけてやりたかった、とか。 ――この体の痛みも、胸の痛みも。罰なんだろうか。 「叢雲…叢雲っ……!」 熱に浮かされたみたいな彼の声で、現実に引き戻される。 ピストンがいちだんと速くなったかと思うと、私を突き上げてた剛直が、勢いよく引き抜かれた。 あ、と考える間もなく、熱い飛沫が、私の下腹に、二度、三度と飛び散った。 熱湯がかけられたかと思って、つい、ひゃあっ、と声を上げる。 と、ここで私はようやく、口をふさいでいた彼の手が、どけられたのに気がついた。 「あ…」 気づくと、司令が私の顔の横に手をついて、私を見下ろしていた。 呼吸はさっきほど荒くない。落ち着いてきてる。 状況が違えば、ドラマによく出てくる、男が恋人を押し倒した直後みたいな構図だ。 ふいに司令が、すっと私の顔に手を伸ばす。 「や…やめ…っ!」 私は反射的に目をつむってしまった。 何かまだ、ぶたれたり、もう一度、犯されたりするんじゃないかと思っていたから。 そんな私の頬を、温もりを持った指が、優しく拭っていく。 身をすくめていた私が、おそるおそる目を開くと、司令は身を乗り出して、私の頭の上、拘束されてた私の手首の縛めを、ほどいてくれていた。 放心した頭で私は、終わったのかな? などとぼんやりと思った。 …何が? 相変わらず司令は私の上で、言うべき言葉を決めかねているみたいな顔をしている。 「痛い…」 私がぽつりと言った。じっさいそれは、正直な感想だ。 縛られてた手も痛いし、抑えられてた足も、あそこも…。 「だろうな」 司令はそう返す。 ああそうね、「すまない」なんて言ってたら、きっとぶん殴ってるところだわ。 …そうだ、私にこれだけ酷いことをしておいて…今さら、優しさなんか、いらない。 徹底的に私を、慰みものにでも、すればいいのに。 でも司令は代わりに、部屋にあったティッシュで、私のお腹を汚してた精液と、破瓜の血とを拭ってくれていた。 「………なんで、そんなに優しく、するなら…」 だったら何で、最初から優しく、してくれなかったの。 途中から、また溢れてきた涙で言葉にならなかった。けれど彼は意味を察したらしい。 「…お前に、徹底的に嫌われたかったから」 私のいない艦隊なんて考えられなかったから。私に想われないで去るくらいなら、いっそ壊すくらいに痛めつけて、一生私の心の中に残りたかったから。 司令はそんな風に訥々と語る。 それを聞いて私は、ああ、この人は馬鹿だと悟った。 私と同じたぐいの、馬鹿。 司令を好きでいるのが辛くて、司令の告白を聞くのが怖くて逃げ出した私と。 私に愛されてないと思い込んで、いっそ私にひどく嫌われようと想ったこの人と。 救いようのないくらいの馬鹿二人だ。 「叢雲……俺を軍令部に訴えて更迭するなり何なり、好きにするといい…お前がいない場所なんて、どこだろうが変わらないからな」 司令はベッドサイドに腰かけ、何かもう、達観したような口調で言う。 私から顔をそむけて、私に未練を持たないようにしているんだろうと思った。 「…そうね…こういうのはどう? 代わりにあんたが、私のお願い、何でも一つ聞くの」 彼の背が、ぴくっと動く。 私が提案なんかしたことが意外なんだろう。 「…ああいいよ。深海棲艦の巣に飛び込めって言うなら、そうしよう」 「バカ。そんなこと、死んだってさせない」 司令の背中から、私はぴたっと抱き着く。裸の大きな背中が、私を抱き留めてくれてる。 「む…叢雲!?」 明らかにうろたえる彼を制して、私は伝えた。 私の「お願い」を。 「私を、あんたの新しい艦隊に入れて、今まで通り秘書艦にして。あんたのコネだろうが、何だろうが全部使って、ねじ込みなさい」 「叢雲、お前…」 司令が驚いて私に向き直る。その顎をつかまえて、私はそこに唇を重ねた。 私からのキス、私の初めてのキスだ。 キスは、とくにレモンの味なんてしなくて、唇に流れた自分の涙の味がした。 あと、司令のヒゲの剃り跡がちょっとざらざらする。 三秒くらいそうして唇を合わせていて、やっと離してから、私が言う。 「…あんたがいないとこなんて、どこへも行きたくないのは…私だって同じなんだから」 一緒よ、ずっと。 それだけ言うと、彼がすごい勢いで、私を抱きしめてきた。 むらくも、叢雲、と。私の名前を必死で呼ぶ。 いいのよ、と私は言う。 私たちお互い、馬鹿なんだから。きっとこうでもしなきゃ、伝えられなかったから。 それから私たちはしばらくの間、抱きしめ合ったままでいた。 まるで今まで足りなかった言葉を補うみたいに、ただ抱きしめ合っていた。
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/512.html
295 名前:クズ ◆MUB36kYJUE[sage] 投稿日:2014/07/31(木) 23 09 30 ID 83ch0TLo [1/10] 前スレ 807から大鳳と祥鳳の修羅場ものを投下したものです。 続編を書いたので投下します。 例によってドロドロが苦手な方はスルーをお願いします。 三章 1 自然な目覚め。ぼやけた意識が輪郭を取り戻すと、ある焦燥がさあっと胸を撫ぜ下ろした。上体をばねの様に跳ね起こし、未だ視界 の霞むまま、提督は枕元に時計の時刻を見る。盤面上の短針は、ちょうど五を指した所であった。 それは習慣だった。大鳳が朝の走りこみに彼を誘うようになってから、彼は自身の寝顔の見られることを嫌い、五時の十分前に目覚 ましを鳴らしているのである。傷心の昨晩、ただただ逃避を求めた提督は、何にも意の向かうことなくベッドへと沈んだ。裏側のつま みを押し上げるだけのごく小さな手間さえ億劫でならなかった。時刻をセットしなければという観念はあったのだが、結局意識の落ち るまでにそれを果たすことはできなかったのである。 体躯が独りでに覚醒したのは、羞恥と恐怖による作用があったためだ。寝顔を見られる、意識の無い間に部屋に入られる。自身の秘匿、 意識的なものであれ無意識的なものであれ、そういったものが露呈してしまうという事に厭悪の念がある提督であった。こと大鳳が相 手となると、なにやらぞっとしないのである。 その朝、彼女は部屋へとやってこなかった。どちらにせよ、万斛の愁いに浸った今の精神状態ではランニングなぞできるわけもない。 朝食まで無聊な時間を過ごす事ができたのは幸いであって、彼は彼女と会ったときへの備えとしてあらかじめ言葉を選び取ることがで きた。 非は自身にあるから相手の出方に合わせねばならない。だがそれでも、深刻なことにはならなそうだと楽観できた。あのあてつけは、 向けられていた好意を知っていた上で行われた。舌を差し込んだとき、一瞬の恍惚と悦楽の吐息が唇に感じられたし、落涙は嫌悪によ るものでない事も分かっていた。祥鳳について無遠慮に踏み込んだあの発言がトリッガーだった事を、彼女とて自覚しているはずであ る。ならば反省やら悔悟やらが凝結して、寧ろ相手の方から様子を伺ってくるやもしれない。気遣わしく思う必要はないと結論付ける のに、大して時間は掛からなかった。 大鳳が執務室の戸を開けたのは九時丁度、通常の業務開始時刻である。奇妙な緊張感を纏いながら、彼女は提督の隣に黙って並んだ。 仔細な様子はなかった。積まれた書類を手前に引き寄せ電卓を弾きペンを持ち、彼がそうして仕事をおずおず始めてみると、大鳳も 黙して自身の職務に手をつけた。デスクワークの時間においては、普段の日も割りに静かではある。だが今日は何時ものように挨拶を 端緒としなかったために、異様な重苦しさが両者の息をきりきり詰まらせるのだった。 この展開は、提督が想定した中では最も面倒なものであった。いっそ赤ら顔に怒ってくれていたほうが、まだ宥めようもあったのだ。 恬然とした表情が作り物であることに疑いは無い。だとしてもこちらから不意に謝ってしまっては、寧ろ彼女の機嫌は修復不可能なレ ベルにまで損なわれてしまうだろう。生娘の心理の機微ほど明瞭でないものもなく、提督とてその夜陰の原野には迂闊に踏み込めない のだった。 昼を食べるときに必要最低限のコミュニケーションはあったものの、結局日の落ちるまで気散じな会話はなかった。もし業務外の雑談 をしようとすれば、その話題はどう繕ってみた所で昨晩の事となってしまう。口を開いたが最後、今日やらねばならない最低限の事さ え手に付かなくなるだろうことを、両者は察知していたのだった。 即ち、口火の切られたのは執務の終了後、部屋をでる直前になってからであった。 倦怠の体を労わるように、開いた窓から風が通る。部屋に篭る執務の熱が、攪拌されて冷まされた。互いが互いを散々忖度し尽くし た為に、寧ろ停滞してしまったこの状況において、解決の端緒となるは、やはり立ち去る権利の有された彼女の方であったのだった。 「提督」 見送る視線をうなじに感じ、ドアノブに掛かる指が強張っていた。大鳳は緊張によって震える声音にそう一言呼びかけると、小さな 双肩を縮こまらせた。 「なんだ?」 背中へ聞き返し、彼は椅子から立ち上がる。机の前に立ち、少しだけ体重を預けてみると、ぎしりと耳障りな音が鳴った。 厭に間が開いた。彼女の中では、既に言葉は定まっているはずであった。呼びかけてしまった時点で後に引く事もできないのに、躊 躇が喉を狭めているらしい。人差し指で机の淵を叩いてみると、彼女の体躯は、発せられた硬質の音にびくついた。 それが契機となったらしい。一つの長い深呼吸の後、彼女は大仰に振り返る。顰められた眉、睨みつけていると言ってもいいほどに 細められた眼。口は固く結ばれ、背負う覇気は重々しかった。 真剣な表情にしかし、提督は自身も真面目らしい顔を維持するのにかなりの労をとっていた。まさしく沈黙の半日を象徴する表情だ なと心の中で一人言つと、それもまた何やら面白く思われ、ひくつく頬を押さえ込み、目を逸らして何も考えないようにする。死地に 赴かんばかりの純真さは、立場が違えばコメディだった。 入念に熟成されすぎた言葉が、薄い唇を割った。 「昨晩のことは、忘れたほうがいい?」 癌を告知するような、厳かな風を漂わせた発言だった。しかしこれは朝の暇の間、まず真っ先に予想できたものでもあったのだ。こ の肩透かしな言葉を聞くや、腹底から猛然と駆け上がってきた嘆息を、彼はすんでの所で飲み込んだ。 どう返答するかも決めていた。間髪いれずに 「お前は忘れたいのか」 そう聞き返すと、彼女は吃驚したように目を見開き、遅れて頬を淡く染める。 「質問を質問で返さないで!」 「なんで」 「あの、困るわ。そんな事聞かれたって、私、答えられない」 両者の間が詰まる。一歩一歩、提督はゆったりと彼女に近づいてゆく。絨毯の踏まれる足音が耳に入るたび、脅えたように眼が涙を 湛えたようだった。とうとう耐え切れなくなると、大鳳は体ごと視線を背ける。ドアノブにもたれる様にして、背が小さく丸められた。 横顔に垂れる一房の髪が、掬い取られ、撫ぜられた。震える肩の強張り、筋立つ手の甲。眼は瞑られ、その拍子に一滴の雫が流れ落ち る。目尻から頬、そして頤へと煌く筋が顕れ、色白で滑らかな肌を彩った。 頬に手を這わせる。従順に正面へと向いた顔には、しかし脅えの色があった。 「駄目。提督、駄目です……あっ」 僅か押される腕。引き離そうとするその動きに、ほとんど力は込められていない。唇の重なり合うと同時、大鳳は自ずから目を閉ざ してしまったのだった。 啄びの最中、口の少し離れるたびに、小さな嬌声交じりの吐息が漏れ出す。嬲られる唇の甘い刺激が、胸を締め付けてならなかった。 彼女は縋るようにして、彼の胸元、縒れた白の上着を掴む。浮いた背の隙間に、すかさず腕が入り込み、両者の体躯はぴったりと密着 させられた。 彼の舌が口腔内へと進入する。口の離れた時にしか発せられなかった吐息が、開かれた隙間、唾液の跳ねる音と共に、常時聞こえる ようになる。羞恥と悦に腰の抜けそうになった彼女は、股の下に差し込まれた大腿に支えられて、何とか立ち続けることができていた。 快楽の蹂躙に蕩けた思考は、更にその先を求めだしたらしい。恐々と言った風ではあったが、大鳳は遂に自ずからも舌を差し出し始 める。ぬめる両者が口と口との間に触れ合うと、羞恥の熱が遅れて彼女の胸を焼く。 供物の捧げられたのを感じ、彼はすかさずにそれを絡めとった。吸い、嬲り、大きな水音の響くたび、記憶の辛さが溶けるように和 らいだ。今、目前の娘を感じ、補填による充足が気を軽くしている。満たされるという感覚ではなく、代替によって補われ、癒えると いった風だった。自身の腹底の暗い事に驚懼し、だが湧き出す自嘲の痛みさえ、この補填が紛らしてしまうのである。 「ベッドに行くか?」 口を離し、伝う橋もそのままに聞くと、彼女はこくりと頷いた。提督の眼に滲むのは、ただただ深い憐憫の情のみである。 2 彼女は褥に横たわった。 既に腹部と首元の装甲は外されていた。肩に掛かる上着を脱がしてみると、滑らかな色白の肌が凄艶である。軽く握られた掌が顔の 横に置かれる。今や露わになった腕の華奢さに、危うげな、無垢の妖艶を感じて、提督は生唾を飲み込んだ。 手折られた茎を思わせる手首に、彼は唇を近づけた。僅かに膨らむ筋を食み、舌を這わせると、閉じられていた指が開いていった。 覆いかぶさる体温と、感ぜられる吐息の熱さ。そして舌の淫靡な感触に、大鳳は胸奥を痒がらせる。意想外の部位であった。故に、 与えられる刺激への覚悟が無く、たちどころに力の抜けるような感じがした。 数分間続いたこの手首への愛撫は彼女の思考悉くを蕩けさせ、眼は溶け落ちそうに潤んでいる。 インナーと肌との間には一縷の隙間も無く、体躯の細さがより際立つ。一度上体を持ち上げた提督は、彼女を俯瞰した後、今度は首筋 へと口を下ろした。 「あっ……」 鎖骨に触れた湿りが、彼女の喉を鳴らした。差し出された舌はそのまま首を登攀し、丁度頤に目尻の触れる場所まで辿り着くと、深く 咥えこむように唇が開かれた。 吸われ、跡の付けられていることを知覚し、大鳳は慌てて抵抗しだした。力の緩びきっていた体が、息を吹き返したかのように暴れる。 顔を背け、肩をよじり、腕は彼の胸を押した。 真意の掴めない内に、恋人のような睦みを受ける不安。それが漠然とした恐怖となって、彼女の胸を痛ませた。ましてや、キスの跡と は所有の証とも捉えられかねないのである。身の堕ちる感覚が、背徳の悦でもあり、屈辱でもあった。 「駄目、やめ……んっ」 幾ら頭を振っても、彼の口は離れない。一秒、二秒と時間の経過してゆく度、彼女の快楽はその暗がりを増していった。自身の純真 が犯され、蹂躙されている事を、泣き出したい気持ちに受け止めている。それは決して厭悪の感触ではなく、寧ろ被虐の悦びを享受し ている風だった。首筋のこそばゆさは、やがてぴりぴりとした刺激に変化する。 舌で慰撫した後、口を離して眺めてみれば、濫りがましい鮮やかな朱色が咲いていた。指先で拭うように触れてみると、彼女の口から は熱い息が吐き出された。 「服で隠しきれないね」 煽られた嗜虐心に従い、そう言って見せると、彼女の瞳には絶望の色が滲んだ。見咎められる場面でも想像したか、眼は潤み、頬は これ以上ないほどに赤くなった。 腕が、再びぱたりとベッドに落ちる。提督は手首を押さえると、今度は優しく口にキスをする。舌も差し込まず、ただ唇同士を触れ 合わせるだけの接吻であった。 その効果が如何なるものか、きちんとした予測はあった。果たして大鳳の心情は、それとまったく同じ動きを見せたのである。即ち 仮初の恋慕。望む望まざるに関わらず、彼女は想いの通じ合う喜びを垣間見た。甘い歓喜に身を震わせ、刹那の慰みが心中を癒した。 だが奥深く、根源の感情は寧ろ、引き千切れそうなほどの切なさ。どうせ裏切られるのだろうという諦観の観測が、胸底を炙り疼かせ るのだった。 悦楽への端緒として、最終的、そして究極的な感情は悲壮である。身の結合とは反対に、感情においては繋がらない。そういった背反 の空虚こそが、性の快楽を最大のものとさせる。提督は大鳳を好いてはいなかった。そして、ただ彼女のよがる姿を見、それを慰めと したかったのだ。 このキスに、いや愛撫全てにおいて慈しみなど込もってはいない。慕情の無きを伝播させるに、恋愛的好意を用いるのだった。彼女 を貪婪にさせ、ひいては淫猥と呼べるほどにまで乱れさせる。その目的への手段として、清白な純真を踏み躙り、汚すのだ。 後ろ首の留め具を外す。腹の辺りの弛みを掴み、引っ張った。インナーは滑らかな肌をするすると滑り、遂に薄い膨らみを通り越え た。 露わになった頂を隠そうとしたのか、ほんの少し、腕の動く気配があった。だが逡巡の硬直の後、僅かに浮いた手の甲は、力の入っ たまま降ろされる。含羞の顔を横へと逸らし、彼女は唇を噛み締めて、体に注がれる視線を受け止めた。 やはりコンプレックスなのだろうと思われた。提督は平坦のそこ見、加虐の悦を押さえ込む事も無く、頬を吊り上げ口を開いた。 「ちっちゃい」 嘲る語調が癪に障ったか、珍しく本気で怒っているらしい眼を持って、彼女は提督を睨みつける。申し訳なさの欠片もない、余裕の 笑みを視界に入れて、口惜しさは一向募るばかり。 彼唯一の弱点を知った身上、報復としてその話題を出すのに躊躇はなかった。彼女は、彼以上の嘲りの声音に、 「祥鳳さんと比べて?」 と言う。果たして、彼の目にも怒りの色が滲み、胸のすっとする様な心地になったのもつかの間、胸底の痒くなるような快楽が思考 を中断させた。 「あっ……ん、はぁ」 右胸の蕾が無遠慮に摘まれ、空いているほうには遅れて唇の感触があった。繊細な指遣いと動物的なぬめりに、背筋がぴんと強張っ た。 ただ痛くはないというだけの、容赦の無い愛撫である。温もりと形容されるような、精神的充足を感じさせる行為ではなかった。皮 膚感覚の敏感な所を執拗に刺激され、彼女の口からは熱い吐息が漏れ出した。 やがて彼のキスの及ぶ範囲は、上腹や脇にまで広がるが、その間も手は僅かな膨らみをしつこく撫ぜ続けた。指は沈み込み、掌の蠕 動が柔らかく肌を波打たせた。色付く頂が擦られると、吐き出される息には声が乗る。羞恥を感じる暇もなく、大鳳は快楽に翻弄され るだけであった。 「んぁ……はっ、ぁあ!」 勃ったそこが弾かれると、彼女は一段高い声に啼いた。刺激の残滓として痺れが残り続け、それは次第に思考までをも侵蝕する。再 び摘まれたそこの引っ張られ離される瞬間、痛みへの恐怖はしかし、快感への期待と変わっている。 飽きるまで弄び、臍の辺りに口付けた後、提督は一度上体を起こした。 「腰、浮かせて」 スカートとスパッツに手をかけて、彼女を伺い見てみると、虚空を眺める瞳に遅れて意思の光が燈る。 「……はい」 年甲斐もない甘える声の返事と共に、ゆるゆると持ち上がった腰に合わせて、彼は手に掛かる全ての布を一気にずり下げた。 今や生まれたままの姿となっている事を、彼女は他人事のように感じていた。太ももを滑る指が一度下腹部にまで登った後、とうと うその直下へと下ろされていった。蛇の進行が如くもったいぶった動きで、徐々に徐々にと近づいてゆく。 「……ぅぁ」 陰唇の上端に触れかける寸前、指の動きは完全に止まった。ちょうど、三流の悪役が獲物を目の前に舌なめずりをするのと同じよう なものであった。恋愛の無い情事において、その慰めは嗜虐によって達成されるのだ。 男を知らないそこは、恥丘の膨らみから谷の垂線まで、清白の極限であった。だが不釣合いにその全体は淫靡な粘液に濡れ、桃色の 襞が婀娜やかにひくついている。再び動き出した指先が陰唇の上端を掠めると、歓喜の嬌声が彼女の意思に反して漏れ出した。 「あぅ……ん、ぁ!」 這わされた指は、その全体が包まれるようにうずまり、細かく上下に震わすと、卑猥な水音が部屋に響くようだった。時折軽く叩く ようにすれば、その音はより鮮明になり、飛沫はシーツと脚とを汚してゆく。 今すぐに舌を噛み切りたいと思うほどの羞恥に苛まれ、大鳳はかぶりを振った。胸への愛撫を受けた際には、ただぼうっと思考の蕩 ける感じがするだけであった。だが直接的な、下準備としての行為は、自身の雌としての本能を無理やりに剥き出しにさせられてるよう で、侵される矜持に我慢がならないのだ。 提督はずいと体を寄せたかと思うと、空いていた方の手で髪を梳きながら、耳の淵へと舌を伸ばした。輪郭をなぞり上げ、耳たぶを 軽く甘噛みし、思わず足の緊張の解けたのが感じられるや、すかさず陰部への刺激を大きくする。解きほぐすようにして、表面から奥 深くへ、蒸れた卑猥の孔を穿った。 「ま、待って! ひぐっ……んぅ」 懇願は無視をされる。最早与えられる過大な快楽に僅かな抵抗さえできない彼女は、ただただ一方的に嬲られるという被虐の悦を享 楽するしかなかった。 自身が自身でなくなるような恐怖を抱き、彼女は提督の体躯にしがみつく。喘ぎ声を聞かせるような格好をしている事に、気が付く 余裕も無い。頬を擦りあわせ喉の震えるまま、獣性の蹂躙をその身に受け続けた。 時間間隔の希薄になるほど蕩けきった思考が、快楽による拷問の終わった事をようやく遅れて認知した。横隔膜の絞られた痛みや、 臀部にまで感じられるシーツの湿り気。そういった残滓が一つ一つ知覚され、今現実に再び帰還したような心地となった。 布擦れの音と視界の肌色に、どうやら彼も服を脱いだらしい事が分かった。大鳳は逡巡の後、その行為の意図を察すと、慌てて迫る 胸を押した。 「あの、提督」 「なに?」 「愛してるって、言ってください」 ハスキーな声音が、より掠れている。提督の胸には憐憫や寂寥がわだかまり、咄嗟の返答をできなくさせた。 「愛してるって言ってくれなきゃ、入れちゃ駄目なんだから。……私、祥鳳さんの代わりなんて、厭」 答えを待つ視線が焦りに揺らいだのは、それを言い終えた直後だった。 罪悪の意識が無かったわけではない。それでも、その一語を言うに未だ提督は臆病すぎたのだ。無理やりに開かせた足の間、肉槍の 迫っている事を感じ取り、大鳳は半ば悲鳴に近い声を出す。 「駄目、いやぁ! 提督、待って!」 本気らしい抵抗があった。拳が胸を叩き、足と腰はそれを遠ざけようと懸命に暴れる。しかし既に覆いかぶされている状態では、全 て無駄な足掻きだった。 その痛み、自身が犯されたと気が付いた時のその表情を見て、提督は暗い愉悦を感じた。 「……ひどい」 吐き出される呪詛が耳に心地よい。向けられる恨めしい視線が慰めだった。腰を振れば、強気な彼女の表情も、恍惚と悲壮に歪むのだ。 自身に内在する暴力性が、相手の完全な屈服を求めた。提督は腹黒い笑顔に、躊躇わずそれを口にする。 「でも、身体は悦んでる」 指が肉芽に伸びると、彼女の膣は咥え込んだ彼を扱く様にして蠢く。必死に首を振る彼女を見下ろし、尚追撃は緩めず、落涙を舐め て耳を食む。 反復され続けた悦楽の指教が、体躯を極限まで淫らにした。精神は未だ清く彼の恋情を欲したとしても、最早体の方は剥き出しの本 能に従う獣となった。下腹部を圧する彼の存在に、満足を覚えている自身。厭で厭で仕様が無いはずなのに、言葉で責められれば言い 返せないのだった。 それからどれだけ責め苦は続いたか。穢しぬかれ、淫らに湿潤蓄えたそこは、彼を咥え扱く女の肉壷となった。 動きの速まりを感じて、彼女は緩くかぶりをふった。 「中に出すぞ」 征服の証が刻まれる。その事への厭悪と被虐の悦が複雑に混ざり合い、慟哭とも嬌声とも取れない声となって溢れ出す。絶望的な心 境の中、腹内に広がった温かみが、彼女を否応無しに絶頂させた。 3 祥鳳は全てを聞いていた。 かつて提督と恋仲にあった時、褥を共にし迎えた朝。心地よいまどろみに、つい起床時刻の直前まで体を横たえらせていた事が幾度 もあった。 存外朝に弱い提督は、それに気付く事もなかったから、毎晩シーツに温もりの残滓を認めるだけだったのだろう。毎夜毎夜、その行 為が夢であったかのように、忽然と消えている彼女の姿。それは、彼にとって一種の耽美に思われたはずだ。 実際には、より泥臭い方法をもってして、この演出は行われていたのだった。早起きの艦娘に見つからないよう、宿舎棟、自身の部 屋まで移動する方法として、やはり理想は廊下を歩む事をせず、窓から進入することだった。問題は彼女の部屋は二階にあり、裏庭と も言うべき窓側の空き地からの帰還はとてもできそうにもなかったことである。 鎮守府本棟の提督の寝室は二階、つまりその建物においての最上階にあって、構造上屋根の端が窓視界の上端に掛かっていた。艦娘 としての非凡な能力を用いれば、そこに手を掛けよじ登る事など造作もなく、彼女は起床の時刻の遅かった時、何時も屋根伝いにて、 部屋へと帰還していたのだった。 途中渡り廊下の天井へ飛び降り、対岸の艦娘宿舎の壁を、小窓の突起を用いて登攀する。自身の部屋の直上まで辿り着けば、後は開け ておいた窓の位置を確認して、身を滑り込ませるだけであった。意外にも試みは容易く成功し、以来彼女は、就寝に不安も感じなくな ったのだった。 虚偽の恨み言をぶつけた事へ罪悪と悔悟の念に苛まれていた祥鳳は、その日、増幅するそれらの感情にとうとう耐えられなくなると、 謝罪と真意を告白する決心を固めた。ただ、夜の早いうちに執務室を訪ればあの装甲空母が邪魔であるし、かといってわざわざ二人で 話をしたいと面向かいに言うのもいらぬ誤解を与えかねなかった。悩む彼女の頭には、いつしか意識の敷居の下にその思い出が巡りだ し、それが突破口となって一つの策謀が胎を結んだ。 夜半、彼の就寝時刻直前。祥鳳は部屋の窓から身を乗り出し、屋根の路を進んだのだった。 幾ら大鳳と言えど、未だ同衾関係にまでなってはいまい。ならば、彼の寝室にて待っていれば二人っきりで話ができると、彼女はそ う思い至った。 個人の部屋に無断で忍び込む事について良心が痛まないわけでもないが、それ以上の罪を重ねた身上、致し方ないと結論付ける。自 責の痛みをこれ以上我慢することは、とてもできそうになかったのだ。月光の照らす中、足音を忍ばせ、本棟寝室の真上にまで到達す る。 窓から部屋への進入に成功した彼女は、まだベッドに彼のいないことを確認した後、隣の執務室へ聞き耳を立てていた。明瞭でない 彼と彼女との会話の声は、しばらくの時間の後、ぱったりとまったく聞こえなくなる。 廊下への扉の開く気配も無い。疑問に思っていると、今度はカーペットを踏みしめる音、それも四足二人分が徐々に大きく聞こえきて、 彼女はぎょっとして壁から離れた。部屋の中央に立ち尽くすし、焦りと混乱の中、とにかく隠れる事のできる場所を探した。まず真っ 先に視線の向かったのは洗面所であったが、両者の一方でもトイレに赴けばその時点でばれてしまう。ドアノブが回されたのを視界の 隅に捉え、半ば思考の外の反射に、彼女はよりにもよってベッドの下へと潜り込んだのだった。 木板とマットレス、合わせておよそ一尺の厚みを挟んで、情事の生々しい音を聞き続けるしかなかった。嬌声も水音も、スプリング の軋みにさえ吐き気が催され、思わず声を上げたくなるのを口を押さえて飲み込んだ。大鳳の濫りがましい嬌声に殺意を抱き、彼の荒 い口付けの吐息が、胸を辛く痛ませる。目尻から涙を流すまま、透視でもしているかの如く、ひたすらその底板を睨んでいた。 だが耳をそばだて続けていると、一つの救いが垣間見えた。大鳳のその懇願が無視をされたらしい事。提督から愛しているという言 の出なかった事に、至上の喜びを覚えた彼女でもある。別れを告げて半年が過ぎても、未だ心はすぐ側にあったと気付き、感動が胸を 馳騁する。 この行為にあてつけと慰め以上の意味は無い。寝具に阻まれていようとも、たとえ実際に抱かれているのは大鳳なんだとしても、精 神の交錯は今この場においても成っているのだ。 思わず彼女は 「私、浮気には寛容です」 極々小さく、一寸先の人にも聞こえないような声でそう呟いた。 寝具の上の遊戯は、もうすぐ終端を迎えるらしい。中に出すぞという彼の言葉が、甘く耳の側に響いた気がした。 彼女の心内は、甚だ複雑な様相を呈していた。胸をのたうつ嫉妬の情は、一向に烈しさを増すばかりだが、直上の彼の姿を想像すれ ば途端に甘い悦楽が湧き出してくる。 彼の思考にあるのは自身であるはずだった。ならばその吐き出される精も、向かう先は自身なのだ。ただ物理的に受け止める艦娘が違 うだけであって、故に彼はまだ私のものだ。 祥鳳は心の中に、そう独り言ちた。目の前の板に触れてみる。まるでそのまま貫通し、彼の体躯を抱きしめにいくかのように。 大きくなった吐息の音を聞き、祥鳳の女陰もまた独りでに蠢いた。今、空想と吐き捨てるには余りにリアルな触感がある。容赦なく 押し広げてくる堅い彼と、その先端から注がれる白濁の温かさ。出し終えた後も、彼は二、三回ほど奥を突くのだ。限界まで吐き出され た精が、更に深くへと押し込められる。その歓喜が完璧に再現された。 彼女もまた、彼らと同じく、絶頂を覚えていたのだった。肩が強張り足は伸びて、嬌声を我慢するのにはかなりの労をとっていた。 恍惚の表情は、しかしおぞましい凄みを発してもいる。涙は留らず口角は吊りあがり、瞳が異様なほど燦爛としていた。 提督を取り戻す、提督を取り戻す。口の動きだけで、彼女はその言葉を繰り返し続けた。 <続く> これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/570.html
前回の話 「今日の戦艦の防御力は凄かったね~……」 北上が納得の行かない演習結果に疲れたようにぼやく。 「完っ全に作戦が悪かったのよ……」 戦術的には勝利判定となったのに大井も不満気だ。 「………」 その二隻の小言に挟まれる指揮官の自分は、少しではあるが肩身狭さを感じ反論は一つもできない。 練度をひたすらに極めた相手艦隊の戦艦はデータ上は低速であるはずだが、 装甲の厚さと侮れない回避力を前に決定的な打撃を与えられなかったのだ。 それに加え、嘗ての海軍に見限られる程に魚雷とは元来命中率の低い艦装であり、 努力で完全に克服できる柔な宿命ではない事も熟知しているつもりだ。 かと言って本当の意味での重雷装艦とさせた魚雷のみの大井と違い、 比較試験のため片腕に主砲を残している北上が大井よりも良好な戦果を挙げたかと言えばそれもまた難しいもので、 果たして此奴らはどのように運用するのが正しいのか、 長い目で見てきても未だに結論付ける事が出来ないでいる。 北上が言うように此奴ら重雷装艦とは甚だ扱いが難しい船で、戦艦のように単純明快とはいかない。 それでも何故此奴らを使い続けているかと言うとそれは自分の趣味でしかなく、 此奴らにその事を尋ねられた時は何時だって重油を濁してきた。 特に練習艦として使われ続けるうちに作戦内容に敏感になっていった経歴を持つ大井の前でそんな本音をほざいてみろ。 冷たい魚雷でぶん殴られ木の床に沈められるのは目に見えている。 「あらやだ。北上さん、碌な作戦も考えられない提督ったら何も言えないみたいね」 「まあそう言わないであげなよ。提督も提督なりに考えてるんだからさ、って……」 「……やっぱり何も考えてないんじゃないんですか? 提督笑ってますし」 しまった、顔に出ていたか。 私の顔なんか見上げていないで二隻だけで和気藹々と駄弁ってくれればよかったものを。 「笑ってない。作戦は真剣に考えているつもりだ」 焼け石にバラスト水であろうと、念のため取り繕っておく。 次に聞かれたら重油をどう濁すのが格好付くか、とか、 これだから重雷装艦は面白いだとか考えていたのがばれるのは此方としては面白くないのだ。 「いや笑ってたよね」 「笑ってましたね誰が見ても」 「笑ってない」 「笑った!」 「笑いました!」 「笑ってない!」 ああもうゲシュタルト崩壊するからやめてくれ。 馬鹿みたいな言い争いを繰り広げながら廊下の右への曲がり角の一つで立ち止まろうとする。 すると。 どんっ! 「うわっ!」 曲がり角の側を歩いていた北上に突然衝突された。 衝突と言っても小突くような程度のもので、自分に被害はない。 北上はその後よろめいて尻餅を付いた。 正確には、北上に衝突されたと言うより……。 「いったー……」 「ううぅ、またやっちゃ……え?」 同じく床に座り込んで頭を押さえ唸っているのは、軽巡阿武隈であった。 どうやら自分らが五月蝿く騒ぎ立てていたせいで、阿武隈が廊下を走っていた事に気付けなかったらしい。 "廊下を走るな"の貼り紙を"廊下は静かに歩け"と書いたものに変えるべきかもしれない。 阿武隈が掟を守る気がないのか、貼り紙に気付かないのかは定かではないが、どちらにせよ効果は薄そうだ。 「き、北上さん、と、大井さん……」 貼り紙だけでなく私も見えないのか。 書いた者の存在感が薄いと貼り紙もそうなるのか。 怒っていいか。大井が。 「阿武隈ちゃん? "廊下は走るな"って、書いてあるわよねぇ?」 突き当たりの壁に貼られたそれを指差してくれる。 ありがとう大井。大好きだ。 「乱暴な字ですけど」 五月蝿い。 時間が推している時に何枚も手書きした物だから諦めろ。 座り込んだまま次第にこの世の終わりを悟ったような顔に変化していく阿武隈と、それを修羅の顔で見下ろす大井。 それは、何処から見ても蛙と蛇の図だった。 「ご、ごっ……、ごめんなさああぁぁい!!」 耳をつんざく大音量で放たれた謝罪の言葉が、ドップラー効果を持ってこの場に残る。 音爆弾の艦装は載せていない筈だが。 つまるところ、阿武隈は北上に当て逃げしていった。 せめてこの場で止まって謝罪していれば擁護する余地もあったのだが。 ところで、来た道を脱兎の如く全速力で戻って行ったが、阿武隈は何の用事があったのだろう。 「よくも北上さんを……、うふ、うふふふふ……」 「こら、美人がしちゃいけない顔になってるぞ」 演習を終えてすぐ艤装を下ろしていなければ阿武隈に攻撃していそうであった大井を窘める。 修羅を思わせる顔の歪め方をしていた大井は私の言葉にきょとんとし、 一呼吸置いて満更でもなさそうに少しだけ顔の歪みを戻した。 「……美人? そうですよねー、堅物気取りでヘタレな提督を骨抜きにしたんですからねー」 「あのな」 合ってるけれども。 「……いちゃついてないで助けてくれないかな」 「いちゃついてませんよ。……北上さん、立てる?」 大井は姉妹艦を心配するのみの顔付きに変化させ、手を差し伸べた。 大井の手を取り起き上がった北上の装甲は少々傷ついている。 「あーもう小破しちゃったよ。せっかく入渠したのに……」 この後すぐには出撃命令は出さないから、もう一度ドックへ行くか明石の世話になってきなさい。 ただ高速修復材の使用は控えてくれ。 あまり時間もかからないだろうし、何よりこんな下らない事故で一々使っていられない。 兎にも角にもあの阿武隈には後で私から言っておくから許してやれ。 「え? あの娘のところに行くんですか? …………」 どうした。自分で手を下さないと不満か。 「あんな娘の元なんかに……、いえ、何でもないの」 大井は取り繕うようにやけににっこりと笑って艦首を振る。 一先ず自分はこのまま執務室に行くから、大井は北上を連れて行ってやりなさい。 「いいよ、小破なんだからあたしだけで」 「駄目よ、また何か起こるかもしれないわ。守ってあげるから一緒にドック入りましょう!」 ドックまで連れて行ったら大井は戻るんだぞ。いいな。 「ッチ」 おい。 あの後阿武隈の部屋を訪ねてみたが、阿武隈は不在だった。 大井に襲撃される事でも恐れて逃げたか。 仕方なく執務室に戻り、演習前から置き去りにしていた書類に手を付けていると、扉が叩かれる音が響く。 「大井、戻りました」 うむ。 では早速で悪いがそこに分けておいた書類を処理してしまってくれ。 自分は此方の束に集中したい。 「分かりました。さっさと終わらせましょう」 そう意気込んで大井は私の隣に座り、筆を握る。 私の任務は小一時間かかりそうだが、大井の方は半時間もかからないだろう。 共に黙り込んで紙の束を消化していく。 自分の見込んだ通り、大井は時間をかけずに素早く消化してしまった。 やる事がない大井は姿勢を崩しながらも健気に私の作業の終焉を待ってくれる。 特に喉が渇いてはおらず、お茶淹れにも断ったので尚更退屈そうだ。 それからまた数分そうしていると、視界の端で大井は突然ぶつぶつと何事か呟き始める。 「北上さん、大丈夫かなぁ……。私がいないと心配だなぁ……。 うん……、心配……きっと、そう、きっと何か起きてる! 私、行かなきゃ! …………」 …………。 何なんだ。 その、ちらっと此方を伺うような横目は。 返事でも求めているのか。 何を返せば満足なのか。 あと少しかかるから、それまでは好きにしろとしか言えない。 集中しているのだから。 すると、まるで代わりに答えるように鳩時計の針やら歯車やらの機械音の後に鳩が鳴く。 「……あらやだ、ヒトナナマルマルです。もうすぐ夕食の時間ですね。私、ちょっと夕食の仕込みしてきますね」 む? 間宮の手伝いでもするのか。 出来ると言うのであれば行ってこい。 しっかり頼むぞ。迷惑はかけるなよ。 「言われるまでもありませんよ」 大井が出て行ってから、暫くして本日付の執務は粗方片付いた。 後は余裕があれば片付けた方がいいものもあるが、集中力を切らした自分は食堂へ足を運んでいた。 騒がしい食堂の厨房には割烹着に身を包んだ間宮と大井の姿が。 大井が持っているその蓋付きの鍋の中身は何だ? 「勿論、愛情たっぷりの、大井特製カレーです!」 ほう、カレーか。 今日は土曜日ではないが、良かろう。 実際土曜日にカレーを作るなんてのは、多くの兵が艦上で何日も過ごす事のある海軍の名残りでしかないから構わない。 ではその愛情を香辛料にしたであろうカレーを貰おうじゃないか。 そういえば北上の姿が見えないが、修復はまだ終わらんのか? 「あ、いえ。それが、北上さんにもあげようとしたら、もう夕食は済ませたって……」 それはそれは、残念だったな。 まあ安心してくれ。 大井の有り余ってしまった愛情は私が全部頂く。 私と北上にしか食べさせる気がなかったのか、そのくらいの鍋ならおかわりすれば完食できるさ。 早速よそってくれ。 「はい。では、そこの席で待っていてください」 そう言って大井の目線の先の席とやらを見る。 そこは二人用の小さな席がぽつぽつある食堂の入り口付近で、 多くの艦娘が陣取る海を一望できる窓際辺りと比べると閑散としている。 あそこじゃないと駄目か? 間宮の作業場が見えるカウンターか海が見える窓際近くがいいんだが……。 「だ、駄目です。あまり騒がしいところは好きませんので」 むう。まあ良かろう。 そこまで執着はしない。 素直にその席につき、大井はテーブルに鍋を置きまた引っ込む。 今度は割烹着を脱ぎ、白飯を盛った皿を持って現れた。 同じように大井も対面した席につき、鍋の蓋を開ける。 すると、厨房で歴戦を繰り広げた証である湯気と香りが立ち込める。 今日もカレーは美味そうだ。 「"は"とはどういう意味ですか。頭にぶちまけますよ」 一々細かいところに突っ込むな。 大井の愛情を頭から被るのは悪くはないが、これは愛が情熱すぎて火傷を負ってしまうからまた別の機会に頼むぞ。 では頂くとしよう。 「はい。召し上がれ」 薔薇を思わせるにっこりとした笑顔で許可を頂いたので、白飯とカレーを掬ったスプーンを口に運ぶ。 米特有の甘みを持つふっくらしつつも立った白飯と、辛過ぎない程度に食欲を促進させてくれる香辛料の入ったカレーは、 自分好みに調理されている味で毎度ながら感服される。 一口目を咀嚼して飲み込んだ後、大井は最早聞き飽きたであろう短い賞賛の科白を今日もつく。 よく出来ている。美味い。 「美味しい? そうでしょう?」 嗚呼、具も柔らかく煮込まれている。 完璧だよ全く、カレーはな。 「一言多いです。文句言わず食べて下さい」 言われなくとも二口目を運び、大井を観察する。 テーブルに両肘をついて頬に手を当てる大井は、 美味しいと言ってやれば嬉しそうに目を細め、今のような戯言を言ってやるとむっとして口角を下げる。 内に秘めるように普段微笑を浮かべていながらも、実際はこうしてころころ表情を変えるから面白いものだ。 二口目も飲み込み、すうっと流れる後味の中、自分の味覚は何時もと違う何かを感じ取った。 大井、隠し味か何か入れたか? 「あ、分かりますか? 隠し味を入れてみたんですよ」 ほう。自分はそういった試みに挑んだ事が無いから分らないんだが、何を使った? チョコレートか? 牛乳か? 「愛情を入れました」 自分は、がくっと少し首を横にずっこけさせた。 それはさっき聞いた。 そうじゃなくて、何か別の食材でも入れたんじゃないのか。 「はい。いつもお疲れの提督の為に、元気になるものを入れました」 「ふうん……」 漢方薬か何かだろうか。 心遣いは身に染みるが、カレーの隠し味には はっきり言ってしまうと合っていない。 しかしカレーの味を壊す程不味くもないので、自分は気にせずまたスプーンを口に運ぶ。 話は変わるが大井よ。 お前は食べないのか。 「え……。私はいいんですよ、提督のために作ったんですから」 なら一口やろう。 ほら、あーんだ。 「い、いやっ、私は……」 どうした。 何故差し出したスプーンから逃げるように身を引くんだ。 料理の基本である味見も毒見も行ったのだろう? 不味くないから大丈夫だ。 大井が食べないで私だけ呑気に食べてはいられない。 ほら、口を開けてくれ。 「で、でも……」 ははあ。 もしや間接キスでも気にしているのか? それ以上の事をやってきてこんなので恥ずかしがるとは、大井は乙女だなあ。 「恥ずかしがってなんかいませんよ!」 だったら一緒に食べような。 ほら。 「……ぁ、あーん……」 大井は自分で作った癖に、 まるで苦手な物でも食べる子供のように目を瞑ってスプーンのカレーを口で受け取り、不安そうに口を動かす。 何を怖がっているんだ。美味しいだろ? 「お、美味しい、です……」 そうだろう。 私の為に愛情込めて頑張って作ってくれたんだから、不味い訳が無いんだ。 この分だと鍋の方も冷めるまでに食べ尽くせるな。 このカレーは二人で食べてしまおうな。 ではもう一度。あーん。 「そんな……」 何か言ったか? 此方から口に入れておいて悪いが、よく聞こえなかった。 「んくっ。い、いえ、何でもないの」 そうか。ならさっさと食べてしまおうな。 遠征部隊もそろそろ帰ってくる頃だ。 そう言って自分は腕時計を気にしながらカレーの咀嚼に勤しんでいた。 その隙に、大井が恨めしげに何事か呟いていたのを自分は全く気付けなかったらしい。 「ううっ、どうなっても知りませんから……!」 さて、それからというもの自分と大井で手分けして時間もかからずに一つの皿を二回空けた。 のだが、自分の身に異変が生じていた。 別段激辛のカレーを食べた訳でもないのに……。 「はぁ、体が熱くなってきた? そうでしょう、ね……。はぁ……、はぁ……」 そうなのだ。 体の中を熱が疼く。 運動していないのに息が荒い。 屋内なのに汗も滲み出ている。 そして何より、同じような症状が出ている大井が、何故かとても扇情的に映える。 一応断っておくが、自分は時と場所を考えずにこんな情を抱く獣のつもりはない。 大井も途中から自棄になってカレーを食べていたが、お前は本当に何を入れたんだ……? 「言ったでしょう……。ん、提督が"元気"になるものって……」 まさかとは思うが、もしかして。 自分がやがてある一つの答えに行き着き、口にする前に大井がゆっくりと立ち上がる。 テーブルに両手を突いてやっと立ち上がった大井はふらふらになりながら私の肩に縋り付き、 私の耳元で妖艶に何事か囁きかける。 「早く、はぁ……、早く、はぁ、行きますよ、執務室……」 大井が食堂の入り口から近い席に座るよう指示したのは、この為だったのだろうか。 自分も、そろそろ我慢が限界を迎える。 …………………… ………… …… 共に危ない足取りで執務室に引き篭もり、施錠した。 カレー鍋も、食器一式も放置してきてしまった。間宮よ許してくれ。文句なら大井に頼む。 残った理性の欠片はそんな事を遺言とし、弾けた。 執務室の扉に大井を押し付け、次々と口付けを落とす。 「っ、はぁ……。好きですね、提督も……」 「"も"ってのはどういう意味なのかな」 「一々拾わないでくれませんか……」 知った事か。 お前にだけは言われたくないね。 同じ物で塞がれれば物言えなくなると思うが。 「黙ってて下さい。ちゅう、ちゅ……」 首を伸ばすようにして私の口に大井は吸い付く。 大井の柔らかい両手が私の顔を包む。 まんまと嵌り、共に戯言をきけなくなり、部屋には夜戦の始まりを告げる音だけが響く。 「っぱ、はぁ、はぁ……」 やがて口を離した頃、大井は体を完全に扉に預けてしまっている事に気付いた。 自分も両手を扉に預けてやっと足を床に支えている状態だ。 「はあ、ほら、向こう行くぞ……」 「……っ」 大井は顎を引いた。 私の肩にしがみ付く手を取り、更に奥の私室へ連れ込む。 寝具に飛び込み、事を再開した。 装甲の乱れた大井の扇情的な姿に堪らず、色んな場所に口付けを落とす。 まず、足。 「はぁっ……。提督、んっ、そんなところにして、楽しいですか……、んっ……」 聞かず唇を押し付け、吸い付く。 十数秒もそうしていると、いい具合に白い足に跡が付いた。 周辺に幾つも付けていく。 気が済んだら、次に、腹。 「ぅ、ん……、んっ、臍に、興味があるんですか……?」 次に、手の甲。 「っ、ふふ……。はぁ、気取らないで下さいよ……」 次に、首筋。 「っあ……、はぅ、うぅ……」 最後に。 「っ、やっとですか、んむ、……ちゅ、ちゅ、ぇる……はぁ、ちゅる」 自然と共に口を開き、小さな舌を絡める。 情はどんどん深まり、口だけでなく互いの首が互いの腕で繋がれ、足も縺れ合う。 身を引き寄せ合い、互いの熱を共有する。 大井のボイラーは自分に負けずひどく熱い。 あのカレーは殆ど半分ずつ食べたようなものだからな。 特に熱暴走がひどいのは下腹部だ。 自分の考えている事を読むように、大井の手が私の局部を布越しで擦る。 「ちゅく、っあ、はぁ、はぁ、提督の魚雷、もう硬くなってるじゃないですか……」 誰の所為だ誰の。 責任取れよ。 「ふぅ……、んん、こんなつもりじゃ、なかったんだけどね……」 「責任取って、処理してあげます……。私だけが、ね……」 …………………… ………… …… 「どうしたの大井っち、前の服なんか着て」 「え、北上さん!? えと、気分よ、気分……」 午前。 やっと昨夜ぶりに邂逅を果たした北上が、大井に話しかける。 臍部分が隠れる以前の装甲に身を包んだ大井は、後ろ指でも指されたように僅かに飛び上がった。 「なんでずっと魚雷つけてるの?」 「え、こ、これは……。そう! 昨日北上さんに衝突した艦に制裁を与える為よ!!」 大井は仇討ちに燃える修羅を演じているつもりか、腕を突き出す。 しかし説得力がない。何故なら。 「じゃあなんで補給してないの?」 「えっと……、暴発したら危ないじゃないですか!!」 魚雷が一門も装填されていない発射管を見せられて、誰もが疑問を持つ筈である。 見事に打ち破られた大井は最早言っている事が支離滅裂であった。 その横で自分は知らぬ顔を貼り付けつつ、自分は北上と同じように大井に疑問を突っ込む事もしなかった。 真実は自分と大井しか知らない。 朝になって我に返った自分らは、体のあちこちにできた夜戦の痕跡である赤い印をどうにかして隠す事に奔走した。 自分は元々袖も丈も長い服装なので今まで通りの格好で良いのだが、 それなりに露出がある大井はそうも行かない。 大井の首筋は長髪に隠れるから良いとして、足、腹、手の甲に私がつけた印をどうするか。 議論の結果、腹まで隠れる装甲に変更し、足と腕に艦装を施していれば隠れる事が分かり、今に至る。 これに阿武隈への仇討ちの意志は全く含まれていなかったが、北上の言葉で大井は思い出してしまっただろう。 本当に仇討ちを遂行しかねない。 阿武隈よ南無三。 これに懲りて金輪際廊下を走らない事だな。 唯、刑執行人が大井の場合だと金輪際走る事が出来ない体にさせられそうである。 そのブレーキ役となるべく、今日は一日一緒にいるとしよう。 「はい、提督にオムライスです。……え? いやだ、愛情以外何も入ってませんよ。うふふ……」 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/725.html
537 :名無しの紳士提督:2016/01/21(木) 02 14 34 ID ebj46Sdg 陽炎型でエロトラップダンジョン遊んでみた 陽炎……完走 状態異常:催淫/ふたなり 不知火…14Fリタイア(体力切れ) 状態異常:催淫/ふたなり 黒潮……14Fリタイア(体力切れ) 状態異常:催淫/媚薬/失神 初風……1Fリタイア(即死) 状態異常:理性喪失 雪風……1Fリタイア(即死) 状態異常:理性喪失 天津風…7Fリタイア(体力切れ) 状態異常:触手服 時津風…10Fリタイア(体力切れ) 状態異常:噴乳 浜風……6Fリタイア(体力切れ) 状態異常:屈服 浦風……6Fリタイア(体力切れ) 状態異常:触手服/屈服 磯風……12Fリタイア(体力切れ) 状態異常:催淫/失神 谷風……3Fリタイア(体力切れ) 状態異常:強制スク水 野分……14Fリタイア(体力切れ) 状態異常:触手服 嵐………15Fリタイア(即死) 状態異常:催淫/強制バニー/理性喪失 萩風……9Fリタイア(体力切れ) 状態異常:催淫/超感度 舞風……6Fリタイア(即死) 状態異常:理性喪失/街頭晒し者 秋雲……10Fリタイア(体力切れ) 状態異常:強制体操服/催淫 ……お姉ちゃん流石だ 538 :名無しの紳士提督:2016/01/21(木) 08 16 16 ID 5j.G80do 537 奥に進めた娘ほど禁欲的だったりするのか。 539 :名無しの紳士提督:2016/01/21(木) 13 43 02 ID Ecl3FY/g あるいは性的に無知だったが故に抵抗することなく陥落とか 540 :名無しの紳士提督:2016/01/21(木) 15 33 37 ID QQq4ycBw 539 そうなるとそれなりに耐えた艦娘は、実は性的に相当開発されていると…ゴクリ 541 :名無しの紳士提督:2016/01/21(木) 23 10 50 ID 5j.G80do 539 1Fリタイアしてるのは初風と雪風か。初風はいろいろと敏感そうだけど、雪風は意外な結果だ。 542 :名無しの紳士提督:2016/01/21(木) 23 57 08 ID ebj46Sdg 重巡でもやってみた 古鷹……7Fリタイア(即死) 状態異常:催淫/屈服/街頭晒し者 加古……3Fリタイア(体力切れ) 状態異常:催淫/失神/完全屈服 青葉……6Fリタイア(体力切れ) 状態異常:失神/完全屈服 衣笠……3Fリタイア(外テレポ) 状態異常:なし 妙高……15Fリタイア(即死) 状態異常:強制ラバー/触手服/催淫/淫紋/失神/完全屈服/街頭晒し者 那智……6Fリタイア(体力切れ) 状態異常:強制スク水/触手服/失神 足柄……14Fリタイア(体力切れ) 状態異常:ふたなり/失神 羽黒……5Fリタイア(外テレポ) 状態異常:催淫/媚薬/超感度 高雄……14Fリタイア(体力切れ) 状態異常:強制レオタード/触手服/完全屈服 愛宕……15Fリタイア(体力切れ) 状態異常:強制スク水/催淫/失神/完全屈服 摩耶……6Fリタイア(即死) 状態異常:催淫/媚薬/噴乳/完全屈服/理性喪失/街頭晒し者 鳥海……4Fリタイア(体力切れ) 状態異常:淫紋/失神/完全屈服 完走ゼロ。まあ殆ど無傷で脱出した衣笠は勝ち組かもしれない(はぐはぐは後が大変そうだ) そして妙高さんと摩耶様は何が祟ったのやらw 546 :名無しの紳士提督:2016/01/22(金) 12 36 35 ID gvq4LpYA 537 ちょっとググッてエロトラップダンジョンやったけど やり方が悪いのか割と15階いけるね できれば詳しく聞きたいな 552 :名無しの紳士提督:2016/01/22(金) 20 13 13 ID 3cDBaMXU 546 あーごめん、他にやる人いると思わなかったから、思いっきり俺ルールにしてたわ 【初期ステ】 吹雪/HP1680/1F ↑初期はこんな感じ。HPは最終時の基準排水量のトン数で。Wikipediaなんかで調べてちょ 【進行】 基本絶頂ダメージは1回1時間あたり10点。これに以下の補正を掛ける。 艦種ごとの倍率:駆逐潜水は1倍、軽巡は3倍、重巡軽空水母特務は5倍、戦艦正空は10倍 状態異常効果1:媚薬/催淫/淫紋/超感度/おあずけが付いていると、1つにつきx2。おあずけは最初の1回のみ 状態異常効果2:触手服はフロア毎に絶頂回数+1 失神:100 敗北:200 屈服:300 完全敗北:500 完全屈服:1000 ↑にも艦種補正・状態異常効果が掛かる。絶頂回数・時間の記載がある場合は別に適用する 失禁とか脱力とか追記がある場合は基本絶頂ダメージを20点に倍増 特に記載がなくても性感開発等の行為があれば絶頂1回とする 「動けない」等の明記があった場合は同じフロアでもう1回判定 強制○○服、噴乳、ふたなり等は最終リザルトにのみ付記。要は雰囲気アイテム 失神、敗北、屈服は最終フロアで付与された場合のみリザルトに記載 15Fを完走するかHPが尽きるか理性がトぶかダンジョン外に出されると終了 ちょっと変えただけなんだけど、大量のHPがガリガリ削れていくので見ていて楽しいw 553 :名無しの紳士提督:2016/01/22(金) 20 38 59 ID 3cDBaMXU 航巡組。二桁フロア到達者なし。みんな堪え性ないぞっ 最上……9Fリタイア(体力切れ) 状態異常:媚薬/完全敗北 三隈……6Fリタイア(即死) 状態異常:ふたなり/完全敗北/理性喪失/街頭晒し者 鈴谷……7Fリタイア(即死) 状態異常:淫紋/屈服/理性喪失 熊野……7Fリタイア(体力切れ) 状態異常:淫紋/ふたなり/性感開発済 利根……9Fリタイア(体力切れ) 状態異常:強制ローター下着/完全屈服 筑摩……5Fリタイア(即死) 状態異常:調教済/ふたなり/超感度/屈服/理性喪失 554 :名無しの紳士提督:2016/01/22(金) 21 50 12 ID gvq4LpYA 552 わざわざ説明ありがとうございます 基本ルールのままだと突然の理性飛び以外で中々倒れないもんね、参考にします 診断メーカーが間違ってるのかなと少し調べたんだけど、中々良いの多くていいね 555 :名無しの紳士提督:2016/01/22(金) 22 05 54 ID AqI1RchM これからは嫁艦のSS書くときにどれくらいエロくするかを決めやすくなりそうだな!…その場合嫁艦が現時点で唯一ダンジョン突破してる俺はどうなるんだ?まさか、誘ったのに不発とか? 556 :名無しの紳士提督:2016/01/22(金) 22 50 23 ID nlekcTKY 555 散々エロいことされまくって息も絶え絶えで、 それでも気丈に笑顔で完走を報告してくれる嫁艦の姿なんて 最高に萌えるじゃないか 557 :名無しの紳士提督:2016/01/22(金) 23 11 21 ID LMd.f/vQ 提督のためにどんなことされても必死で耐えたのに 帰還報告の執務室でとうとう限界が来ちゃって 提督の眼前で潮と尿を吹き散らして特大絶頂迎えて 恥ずかしさと申し訳なさでボロ泣きしちゃう嫁艦とかもうね 抱き締めたくなる 558 :名無しの紳士提督:2016/01/23(土) 00 10 33 ID R.MdoekE ハイパーズ。排水量の関係で艦種の割にタフなもんだから、みんな粘る粘る。 大井……完走 状態異常:噴乳/強制ローター下着/調教済 北上……14Fリタイア(体力切れ) 状態異常:噴乳/媚薬/開発済/失神/屈服 木曾……13Fリタイア(体力切れ) 状態異常:噴乳/ふたなり/快感の虜/催淫/完全屈服 全員に噴乳が付いたのは多分偶然。 559 :名無しの紳士提督:2016/01/23(土) 09 09 37 ID 1KCRbHK2 558 北上さんと大井っちから噴乳は想像つくけど、キソーからお乳が出るのは想像すんのが難しいな。 555 妹たちから落としていけばいいじゃないか!…と思ったが、本当にそんなことしたらぬいぬいに主砲をへし折られちゃいそうだな。 561 :名無しの紳士提督:2016/01/23(土) 22 39 19 ID R.MdoekE そろそろマンネリだけど軽巡組の結果が楽しかったので 天龍……4Fリタイア(体力切れ) 状態異常:触手服/完全屈服 龍田……7Fリタイア(体力切れ) 状態異常:強制レオタード/噴乳/失神 球磨……12Fリタイア(体力切れ) 状態異常:弱点開発済/淫紋 多摩……9Fリタイア(体力切れ) 状態異常:強制ラバー/触手服/噴乳/失神 長良……4Fリタイア(即死) 状態異常:強制ローター/催淫/完全敗北/理性喪失 五十鈴…12Fリタイア(体力切れ) 状態異常:屈服 名取……3Fリタイア(即死) 状態異常:完全敗北/失神/街頭晒し者 由良……1Fリタイア(即死) 状態異常:触手服/完全敗北/完全屈服/街頭晒し者 鬼怒……10Fリタイア(体力切れ) 状態異常:強制体操服/強制ローター/触手服/失神/完全屈服 阿武隈…4Fリタイア(即死) 状態異常:巨乳化/噴乳/完全敗北/完全屈服/理性喪失/街頭晒し者 川内……7Fリタイア(体力切れ) 状態異常:強制バニー/強制ローター/超感度(HPマイナス3万超のオーバーキル) 神通……14Fリタイア(体力切れ) 状態異常:調教済/開発済/快感の虜/完全屈服 那珂……完走 状態異常:弱点開発済/快感の虜 夕張……3Fリタイア(外テレポ) 状態異常:強制競泳水着 阿賀野…6Fリタイア(体力切れ) 状態異常:開発済/催淫 能代……完走 状態異常:開発済/媚薬/触手服/強制ボディスーツ 矢矧……2Fリタイア(外テレポ) 状態異常:なし(但し転送後に街中で絶頂のおまけ付き) 酒匂……7Fリタイア(体力切れ) 状態異常:巨乳化/噴乳/強制レオタード/催淫 大淀……完走 状態異常:調教済/強制スク水/触手服 長良型の即死率の高さは異常w 神通さん、何てオイシイ状態に…… そして阿賀野型が全員巨乳になってしまった件 なお大淀はちょっとステータスがチート過ぎたw 562 :名無しの紳士提督:2016/01/23(土) 22 47 53 ID 1KCRbHK2 ストイックな神通より那珂ちゃんの方が強かったことの衝撃。 563 :名無しの紳士提督:2016/01/23(土) 22 52 25 ID rjqSjifs 性的なことには慣れてるからとか… 564 :名無しの紳士提督:2016/01/24(日) 07 10 22 ID tH6N/c36 那珂ちゃんは艦隊のアイドルだからね…慣れてても仕方ないね 565 :名無しの紳士提督:2016/01/24(日) 11 22 41 ID 3UJaX.bM 何? アイドルは偶像なのだから性的な目で見てはいけないのではないのか!? 566 :名無しの紳士提督:2016/01/24(日) 12 33 26 ID f52TyrAQ アイドルは裏ではドロドロしているってのが現実で証明されてしまったしな… 567 :名無しの紳士提督:2016/01/24(日) 18 48 10 ID Q8TXxWAQ 切なさで言ったらのしろんも負けてないぞ。姉が快楽に溺れないと信じていたのに、信じていた姉は半分も行かずに快楽に溺れてしまったんだから… 568 :名無しの紳士提督:2016/01/24(日) 18 53 38 ID LeWNGyFg いや阿賀野はあの姉妹の中だと酒匂と並んで快楽落ち早そうなイメージが… 569 :名無しの紳士提督:2016/01/24(日) 20 30 20 ID 7Yiwv0DM 能代:決して負けたりしないんだから!→身内が堕とされてるのを見て屈する 矢矧:決して負けたりしないんだから!→次のコマでは堕とされてる身内 阿賀野:決して負けたりしないんだから!→あなたたちの目って、綺麗ね(眼球コレクター(物理) 酒匂:決して負けたりしないんだから!って言えばいいの?→無知ックスからの全員搾り取り こんないまげ 570 :名無しの紳士提督:2016/01/24(日) 20 38 17 ID WRELwyds そして素面で競泳水着に着替えさせられたまま送還されたメロンちゃんが、 ぐちゃぐちゃドロドロになってアヘ顔で街中に転送されてくる即死組の後始末を一人でやる羽目になる、と 571 :名無しの紳士提督:2016/01/24(日) 21 13 34 ID WRELwyds たびたびごめん、しつこいとは思うんだけど夕雲型の結果があまりにも面白すぎたんで貼ってみる。 序盤で速攻脱落か最後まで行くか、どっちかしかいないでやんのw 夕雲……15Fリタイア(体力切れ) 状態異常:強制競泳水着/強制ローター 巻雲……4Fリタイア(即死) 状態異常:理性喪失 風雲……1Fリタイア(即死) 状態異常:屈服/理性喪失 長波……15Fリタイア(即死) 状態異常:強制ラバー/調教済/開発済/淫紋/催淫/噴乳/失禁/完全敗北/完全屈服/触手服/街頭晒し者 高波……4Fリタイア(体力切れ) 状態異常:催淫/完全敗北 早霜……3Fリタイア(体力切れ) 状態異常:超感度/完全屈服 朝霜……完走 状態異常:触手服/開発済/媚薬/超感度 清霜……1Fリタイア(外テレポ) 状態異常:なし まさかの完璧に清らかな状態で帰ってきたきよしーに乾杯。 朝霜は見た目上はケロっとした顔してそうな気がする。 そして状態異常のほぼフルコース食らった長波サマの明日はどっちだw 572 :名無しの紳士提督:2016/01/24(日) 22 45 57 ID T5wpkdxY 570 提督も手伝ってやりなよと思ったが、あの中に男一人で行ったら余計めんどくさい事になりそうね 573 :名無しの紳士提督:2016/01/24(日) 23 17 50 ID Q8TXxWAQ 572 まさに酒池肉林、艦娘よりどりみどり。ただし四人目とヤるあたりから地獄になりそうだ。 そういや例のエロダンジョン。戦艦組はまだだったよな…? 574 :名無しの紳士提督:2016/01/25(月) 00 13 06 ID B56Zr2ck 573 戦艦組って排水量でかいから基本タフなんだよね……削られて死ぬ展開があんまりないのよ 大和……完走 状態異常:なし 武蔵……2Fリタイア(即死) 状態異常:完全敗北/失神/街頭晒し者 長門……完走 状態異常:ふたなり/噴乳/超感度 陸奥……4Fリタイア(即死) 状態異常:屈服/理性喪失 金剛……8Fリタイア(体力切れ) 状態異常:なし 比叡……12Fリタイア(体力切れ) 状態異常:触手服 榛名……9Fリタイア(即死) 状態異常:開発済/理性喪失 霧島……14Fリタイア(即死) 状態異常:快感の虜/開発済/理性喪失 ビス……1Fリタイア(即死) 状態異常:完全敗北/完全屈服/触手服/街頭晒し者 リット…完走 状態異常:強制ラバー/強制ローター/失禁 ローマ…完走 状態異常:触手服 ……と思ったら、ビス子のあまりの即堕ちっぷりに大爆笑したw 575 :名無しの紳士提督:2016/01/25(月) 00 35 21 ID 1fWYIjdo 金剛おばあちゃん無理しやがって 576 :名無しの紳士提督:2016/01/25(月) 06 31 46 ID BWAigfuU 大和はやはり大和撫子だったのだ… 577 :574:2016/01/25(月) 07 28 15 ID B56Zr2ck ちなみに大和さん、最後の最後で癒やしの泉を引いて状態異常をロンダリングしていることを付け加えておくw 578 :名無しの紳士提督:2016/01/25(月) 08 49 22 ID 4ua6abNg 577 癒しの泉までの状態異常の内容をkwsk。野暮な質問なのはわかってる。 579 :574:2016/01/25(月) 21 14 02 ID B56Zr2ck 578 1F……開脚バイブ触手責め。13回絶頂 2F……性感超増強床。但し上にいる間しか効果がないため影響なし 3F……両足拘束ハケ水車。但し状態異常が付いていなかったので絶頂は1回止まり 4F……絶頂耐久勝負その1。絶頂11時間の末、完全敗北 5F……触手椅子による秘部責め。5回絶頂 6F……性感マッサージチェア。超感度付与 7F……シリコン丸鋸椅子。調教済付与 8F……触手壷。ブラシ触手責めで失神 9F……強制自慰床。4回絶頂 10F……クリ責めスライム。失禁付与 11F……開脚拘束椅子。股間の写真を撮られる。実害なし 12F……強制着替の罠。強制体操服、強制ローター、常時おあずけ付与 13F……高圧媚薬椅子。失禁+絶頂1回。催淫付与 14F……絶頂耐久勝負その2。絶頂6時間の末、勝利。但し腰が抜けて歩けず、同じフロアでもう一回判定 14F……搾乳トラップ。絶頂42回+噴乳付与 15F……祝福の泉。全状態異常解除 てなわけで、 超感度/調教済/失禁/強制体操服/強制ローター/常時おあずけ/催淫/噴乳 ……の大盤振る舞いだったのが最後の最後で全部消えたw ちなみに、これだけ食らいまくってHPは半分も削れてなかった。さすが大和型だ、何とも(ry 580 :名無しの紳士提督:2016/01/25(月) 21 37 08 ID /SRJ1ZRU 白露型の場合HP1685?で上記ルールでやれば良いのかな 村雨の今日の日替わり結果は3階の時点で結構ピンチっぽい 581 :名無しの紳士提督:2016/01/25(月) 21 39 25 ID /SRJ1ZRU 574 同じ大和型の武蔵は2階でダウンしてるのにな…大和撫子補正か 582 :名無しの紳士提督:2016/01/25(月) 22 58 35 ID B56Zr2ck たけぞうは、ほぼ無傷状態から即死札引いちゃったからなぁ……運が悪かった 583 :名無しの紳士提督:2016/01/26(火) 03 45 22 ID Arzj6MnI https //shindanmaker.com/a/158894 1月25日の結果だと、夕立はB→F→F、村雨はHだった 584 :名無しの紳士提督:2016/01/26(火) 03 49 59 ID Arzj6MnI こっちのhは抜き忘れちゃダメだろ自分 今日の結果だと改で結構縮んでる まぁ日替わりのジョークだしね ttps //shindanmaker.com/a/158894 585 :名無しの紳士提督:2016/01/26(火) 14 19 41 ID zXDZwLVs 579 普段大和撫子として禁欲的に過ごしてるだけに内側ではいろいろたぎってたりとかあんのかな? 586 :名無しの紳士提督:2016/01/26(火) 21 01 38 ID 39i4lt/o 585 そりゃ曲がりなりにも戦艦だもの、本性はガッツガツよ 587 :名無しの紳士提督:2016/01/26(火) 22 14 44 ID 39i4lt/o 第一航空艦隊組。 一航戦の仲の良さは異常だったw 赤城さん→加賀さんの順に入って行って、同時に転送されてきたとか妄想が捗る 赤城……4Fリタイア(外テレポ) 状態異常:淫紋(転送後に街中で絶頂) 加賀……1Fリタイア(外テレポ) 状態異常:なし(ただし転送後に街中で絶頂) 蒼龍……4Fリタイア(体力切れ) 状態異常:調教済/催淫/完全敗北 飛龍……12Fリタイア(即死) 状態異常:開発済/噴乳/超感度/屈服/理性喪失 翔鶴……3Fリタイア(体力切れ) 状態異常:常時おあずけ(HP満タンから9時間x55回x2=99000ダメのオーバーキルで実質即死) 瑞鶴……10Fリタイア(即死) 状態異常:催淫/快感の虜/巨乳化/噴乳/ふたなり/完全敗北/完全屈服/触手服/街中晒し者 そして五航戦ェ…… これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/278.html
462 :6-632:2014/02/11(火) 21 47 50.16 ID BgeVLwt0 「司令官、こんなところまで良く来てくれたね」 帽子も、制服も変わった響は今までと変わらない柔らかな笑顔を俺に向けてくれた 「寒かっただろう?私が作ったボルシチだ。飲んでほしい」 以前俺の艦隊に居た時にもふるまってくれたボルシチ。 響の作るそれは世界中で一番美味しいと思う。 俺は、ロシアで行われるスポーツの祭典に日本海軍代表として招待され ロシアの地に足を踏み入れた さかのぼる事数か月前、俺の秘書艦であった響を大本営がロシアに譲渡してから数か月 毎月手紙のやり取りはしていたが、実際に声を聴くことはなかった 愛おしい、誰よりも愛おしい響の声を この訪露も話によれば響が色々水面下で根回しをして俺になるよう海軍に 話をつけていてくれていたようだ 「おいしいかい?」 響が尋ねてくる 「もちろん。世界一美味しいよ。響」 「スパスィーバ」 たわいない会話。あの日まで毎日毎日繰り返してた行為 今となっては懐かしく、変化のない毎日が大変貴重だったものだと実感させられる。 「司令官、今日は夜の会場警備があるから、これで・・・・」 そう言い響が部屋を出て行った。 響・・・。どんな血の滲む努力をしたんだ? 一介の来賓が泊まれるような部屋じゃない異様に豪華な客室。 そこに供された夕食はホテルのシェフご自慢の料理では無く全部、響の手作り 「・・・・。ごめんな。愛してたのに・・・。こんなダメな指揮官で」 ロシアの“ヴェールヌイ”となった今でも俺の事を“司令官”と呼んでくれるとは 今日のディナーの御礼に寒い中会場警備をする響にホットコーヒーでも持っていこう そう思い俺はホテルマンへ連絡し携行しやすいカップに入れたコーヒーを持って 競技会場へ向かうことにした 薄明りのの中、俺は寒さに耐え響を探した こんな寒い中で会場警備とは・・・。警察や陸軍がやればいいものの、 相当人が足りないらしい。 会場近くの茂みの中から声が聞こえる この声は、響と・・・。ロシアの士官か? この時ばかりは、ロシア語を勉強したことをひどく後悔した そしてこの場に来てしまったこと。 響を守り通せなかった自分を責めた。 俺が見た光景は、寒空の下。ロシア士官が響の乳首を執拗になめまわし、 手は股間を弄りっている。あたりには響の性器から溢れた蜜が出す水音と 響の喘ぎが聞こえてくる 「寒くはないのか?」 ロシア士官は響に尋ねる 「ああ、同志がこうして私を温めてくれてる。私は幸せだ」 本当に喜んでいる表情で、自らも腰を動かしロシア士官の指を性器で堪能しているようだ 「あのヤポンスキーにしてもらうよりもか?」 響は一瞬何かを考えるような間を置いたのち答えた 「あぁ、同士にされていた方が幸せだ」 そう答えると、響はロシア士官のペニスを口に含み、愛撫していく じゅるっ。じゅるっ 響は美味しそうにロシア士官のペニスをしゃぶる。 喉奥の限界までペニスを自ら突っ込み、まさに「喉でペニスを扱いている」状態である 言うなれば、ディープスロートだろうか。 ディープスロートからシックスナインに移行し ロシア士官も響の性器を舐めまわす。 響の甘い声が聞こえてくる。 「早く欲しい・・・。同志のおちんちん。早く入れて」 遂におねだりを始める響 「そうか、そうか。よし、ヴェールヌイ。挿入してやる」 響はうっとりとした目でペニスを待ちわびる。ロシア士官が意地悪そうに言う 「何ならヴェールヌイが呼んだジャップをここに呼び出して、見せつけてやろうか」 「さすがに、それは恥ずかしい」 響は俺をこの場に呼び出すことは拒否さえしたものの、早くペニスが欲しくてたまらないといった表情だ あっ・・。あ 遂にロシア士官のペニスが響に入っていく。 すごく恍惚とした表情でロシア士官が腰を振ると恥ずかしげもなく大きな声であえいでいる 「あぁ・・・幸せだ」 時折喘ぐ響の声に交じるセリフ 「ヴェールヌイ!ヴェールヌイ!」 響のセリフに合わせるように、“今の響の名前”をロシア士官も叫ぶ 「ヴェールヌイ!このままイクぞ!」 ロシア士官の腰がさらに早く動く 「え、そ・・・。それは」 響はちょっと困惑した声を出すものの、リズミカルな腰の動きに合わせ喘ぐ どんどんその声は大きくなり、ロシア士官が響の一番深いところまでペニスを入れると 腰を止めた。 「あっ・・・出てる同志のが・・・・。中に・・・・」 響は息を切らしながらつぶやいた 「幸せかヴェールヌイ」 ロシア士官が尋ねると響は余韻に浸ってか力なくうなずいだ それを見るとロシア士官は満足したようにペニスを響から引き抜いた。 繋がっていた部分。響の性器からはロシア士官の精液が大量にあふれている。 行為を終え早速体が冷えたのか、響は小刻みに震えている。 そんな響と目が合ってしまった 俺は無言でホテルへ帰った。 結局コーヒーを渡すどころか、あんなのを見てしまって・・・。 「くそっ!くそっ!!!!」 俺は何度もホテルのベッドにパンチと蹴りを入れた 数日後、スポーツの祭典は日本選手団の活躍もあり大盛況のうちに幕を下ろした 日本の選手の中には世界で最も栄誉のあるメダルを獲得した者もいて 同じ日本人として誇らしく思った。 帰国の日、響が空港まで見送りに来てくれた 「司令官、お疲れ様。暁や雷・電とか皆に私は大丈夫だと伝えて欲しい」 そういうと、今にも泣きだしそうな顔になる 俺は頭をそっと撫でた 「あぁ、約束するよ必ずお前が元気だと伝えるさ“ヴェールヌイ”」 響の表情が一瞬こわばる 「え?あ・・・。あぁ。司令官、すまない。こんな事まで甘えてしまって」 響は俺の乗った航空機が離陸するまで、見送ってくれた。 だが俺はモヤモヤした気持ちでいっぱいだった。 別れを惜しむような表情を見せた響。 でも、ロシア士官との性行為に幸せを感じる響。 俺の気持ちは・・・。 それから数十年後たったある日、響の代わりに秘書艦に就任した電が血相を変えて執務室に飛び込んできた 「ロシアからお手紙なのです。」 “あの日”以来月に1回の響からの手紙も無くなり、数十年ぶりの手紙に俺も驚いた はやる気持ちを抑え開封すると、中からはロシア語で書かれた手紙が出てきた スポーツの祭典の為に「話すことはできるようになったが」いまいち文字は読めないので 吹雪を呼び代読してもらった 要約するとこうだ 響が沈んだ。最期は“ディカブリスト”と名乗りロシアで新人の艦娘の教官をしていたが 艦載機の訓練中。標的が無く自らの身を挺して後身の指導を行った そしてその艦載機のミサイルが命中。響は沈んだとの事 また“返却したいもの、ディカブリストから俺宛に渡したいもの”があるから ロシアに来てくれとの事だった。 俺はロシアへ渡った 「良く来てくれた」 ロシアに着いた俺はロシア軍の高級士官と謁見し、返却したいものを受け取った 響の服だった。それも俺の指揮下に居た頃の、第六駆逐隊の ロシアの高級士官の案内で響が沈んだ所へ立ち寄った そこで“響から俺に渡したいもの”を渡された。 その際、ロシア高級士官は 「申し訳ないが規律で検閲はさせて頂いた」 と述べた後脱帽したうえで敬礼し 「大変申し訳ない。私たちの監督が甘かったせいで貴君とヒビキを 傷つけてしまう結果になってしまい申し訳ない。」 そう俺に言ってきた 俺はその響からの手紙を読み始めた 大好きな司令官へ この手紙を読んでいるってことは多分私は沈んだんだね。 あの日以来、司令官に手紙を出そうと思ったけど、どうしても書けなかった。 私は、司令官の事を忘れたくてあんなことしてしまったんだ。 司令官がそばに居なくて辛くて、心細くて、寂しくて、心が張り裂けそうだった。 でも、あの行為をすればするほど、司令官への気持ちが抑えられなくなっていったんだ それでそれを振り払おうと、何度も何度も没頭してしまったんだ 言い訳かもしれないね。実際司令官は私の事“キタナイ”って思ったかもね 私だって司令官以外に汚されて、どんな顔で司令官に合えばいいかわからないんだ。 でも、でもね。絶対に、絶対に信じて欲しいことがあるんだ それはね 身体を許しても、幸せな気持ちになりたくて、何度幸せと叫んでも 心の中には司令官がいたんだよ。 心だけは絶対に許さなかった。 今更だけど、もう一度言わせて。あの時みたいに。 司令官。愛してる 響 「響・・・・。響っ」 俺は声にならない嗚咽を出してしまった 高級士官がそっと肩に手をのせてこういった 「ヒビキの最期の言葉は“すまない。司令官”だったそうだ。」 俺はひどく後悔した 響をロシアへ送ったこと あの後以来響にちょっと冷たくなってしまったこと そして、もっと素直に響と向き合っていればと +後書き 480 :6-632:2014/02/11(火) 23 30 25.66 ID BgeVLwt0 ちなみに、先の響の話で最期に「ヴェールヌイ」としなかったのは 現在のダイビングスポットでのヴェールヌイが眠る地点でダイバーが 「ヒビキ」と言っているのを元としました。 (ロシア語のサイトをBing変換すると「響」と明記されているので) つづき
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/147.html
前回の続き -第2章- 雷ちゃんのはじめての『初めて』- 翌日、電ちゃんは朝から遠征に出ていた。 僕はお昼頃に帰還する電ちゃんを迎えに、港でまっているのだった。 お昼近くになり、電ちゃんが帰還する時間が近づいてきた。 僕は一緒に食堂まで電ちゃんを送ってあげることにした。 電ちゃんは、僕の少し後ろをトテトテと歩いていた。その足音が、突然とまる。 振り返ると、ちょっと離れた位置に立ち止まった電ちゃんが。何か言いたそうな顔をしていた。 「どうしたの、電ちゃん?」 電ちゃんは、顔を赤くして俯くばかりだった。 やがて、顔を上げた電ちゃんがトテトテと数歩、僕に近づいてくる。 電ちゃんと僕との間は、ひっつかんばかりの距離しかない。 「えと、あのね、あのね……」 電ちゃんは、僕と目を合わせるため、ほとんど真上を見上げるように首を上げ、何か言いにくそうにしていた。 けど、その瞳は完全に『お願いモード』であった。 「何か頼みたいことがあるなら言ってごらん・電ちゃんのためならできる限りやるよ」 僕はそう言いながら、電ちゃんの目線まで腰を落とした。 電ちゃんが恥ずかしそうに僕に耳打ちする。 「えと、えと、おねえちゃんにもしてあげて欲しいのです……」 「え?」 僕は思わず大声を出しそうになった。 同じ小隊の那珂ちゃんや皐月ちゃんが振り向き、 「司令官とお話?それじゃ先に行ってるねー!」と行って食堂に向かって歩いていく。 「す、するって、何を!?」 「あのね、せ、せっくすぅ……」 電ちゃんは顔を真っ赤にしながら僕に話してくる。 「そ、そんなこと、簡単に言われても……」 「えと、えと、おねえちゃんもおにいちゃんのこと、きっと好きだと思うのです。 だから、電だけおにいちゃんにしてもらってるのって、不公平だと思うし、電もおねえちゃんと顔を合わせづらいのです」 電ちゃんはそこまで囁くとピョコンと跳ねて僕から遠のいた。 「そろそろ行かないと皆を待たせちゃうから。それじゃ、お願いするのです、おにいちゃん」 電ちゃんはそう言い残すと、呆然とする僕をよそに、トテトテと小走りで去って行った。 ううむ、どうしたものか。 『してあげて』なんて言われても、どうやって切っ掛けをつくればいいんだろう? まさか、無理矢理押し倒すわけにもいかないし・・・。 などと考えている内に執務室に着いた。 執務室のドアノブに手を掛けた時、中からくぐもった声が聞こえてきた。 僕の留守中に誰だろう・・・? 僕は用心して音を立てないように少し扉を開き、中の様子を伺ってみる。 「………っ!」 僕はまたもや声を出しかけた。 そこで、見たものは……。 「……あぁ……お兄ちゃん……私、カラダがすごく……あつくなってきちゃった」 僕の机の前の部分に寄りかかっている雷ちゃんが、 足を女の子座りにして頬を真っ赤に上気させながら、自分の胸元に両手を置いていた。 雷ちゃんの胸には、汗に濡れた体操服がペタリと張り付いている。 雷ちゃんは掃除のときはいつもこの格好なのだ。 雷ちゃん曰く、動きやすいし、汚れても大丈夫だかららしい。 雷ちゃんは自分の胸を、濡れた体操服の上からモニモニと揉みしだき始めた。 「……ぁ、はっ……お兄ちゃん……胸、感じちゃう……」 あろうことか、雷ちゃんは掃除が終わった後、オナニーに耽っていたのだ。 しかも、僕のことを呼びながら……。 「ほら……もぅ……乳首だって、こんなにとがっちゃって……」 汗で透けた体操服の上からでもはっきりと解るほど、雷ちゃんの乳首はしこりきっていた。 服の上からでも摘めそうなほど、勃起させている。 ほどなく、雷ちゃんは体操服の裾をたくし上げ、つるんとした発育途上の胸を露出させた。 雷ちゃんの白い肌はすっかり昂奮して桜色に染まっていた。 薄い乳房の上にちょこんとくっついた、イチゴ色をした二つの小さな蕾が何とも愛くるしい。 「……お兄ちゃん……私、胸、こんなにかたくなっちゃってる……」 直接自分の胸を揉みしだきながら、うっとりと雷ちゃんが呟いた。 「……あっ……は……ぁん……んっ……お兄ちゃん……私、こんなに感じちゃってるのっ……」 薄く張った乳房を掌で包んで揉み込んだり、乳首を弄ったりして、雷ちゃんはどんどん自分を昂ぶらせている。 「……ふぁ、あん……あはぁ……ぁん……あふ…ぅん」 胸をひとしきり愛撫すると、雷ちゃんは徐々に、両手を下腹部へと伸ばしていった。 スパッツの上から指がワレメに触れたとたん、雷ちゃんはビクッと身体を震わせながら、足を立てて左右に広げた。 雷ちゃんのスパッツに包まれたお饅頭が、僕の目の前の位置にきた。 「……にゃ、お兄ちゃん……ん、んん……ふぅん……ぅん」 雷ちゃんは両手の指をスパッツの上から強く股間に押し付け、キュッキュッと激しく擦りつけていた。 スパッツは微妙に湿気を帯び、雷ちゃんの股間にピッチリ貼りついて、秘唇の形を薄く浮き上がらせている。 その浮き上がったワレメの線に沿って、雷ちゃんは自分の指を滑らせていった。 「……ぁふ、だって私……んっ……くぅ……もぅ……たまんないっ!」 雷ちゃんはスパッツを膝上まで一気にずり下げた。 今度はショーツ越しに、ワレメに指を這わせていく。 雷ちゃんのジョーツは、いやらしいオツユで、もうベトベトになっていた。 「……お兄ちゃんが帰る前に……掃除しないと……」 雷ちゃんはオツユで濡れた絨毯を気にしているようだ、こんな時でも雷ちゃんらしいな、と僕は少し思った。 クチュヌチャと水音を立てながら、雷ちゃんは布地越しに自分花弁を捏ね回す。 秘裂からますます淫液が湧き出してきて、 純白にクマさんのプリントが入ったショーツに更に大きなシミを広げていった。 「……ふぅん……っん、くふ……ぅん……あふっ……」 雷ちゃんは毟り取るように、ショーツをも膝上まで降ろしていった。 雷ちゃんの無毛の秘所が曝け出される。ワレメから零れた愛蜜が、ずり降ろされたショーツの方へネットリ糸を引く。 雷ちゃんは、ワレメの萌しにある肉の莢を自分の指で剥き出しにして、生の木の芽を捏ね始めた。 「……あん……くふぅ……ん、んんっ!」 もう少し近くで見たい・・。 そう思った僕は、思わず身体を乗り出してしまった。 ・・・ゴツンッ! 薄めに開いてた扉に、頭をぶつけてしまう。 「ひにゃうっ!?」 雷ちゃんは、咄嗟に姿勢を直し、慌てて体操服の上を降ろし胸を隠した。 しかし、スパッツとショーツがずり下げられたままなので、三角地帯が丸見えだ。 まだ、恥毛のはえてないツルツルのデルタに刻まれたシンプルな亀裂も見えている。 「お、お兄ちゃん、どこから見てたの?」 僕は、返事に窮した。 「……お兄ちゃんとはいえ……恥ずかしすぎるわ……」 雷ちゃんは顔をこれでもかと言うほどに真っ赤にして、目に一杯涙を溜めながら俯いてしまっている。 僕は、呆然と突っ立ったままでいるしかなかった。 ところが、雷ちゃんが僕の身体の一部に気づいたとたん、表情が変わった。 その一点をじっと見つめている。そこは、つまり・・僕の股間だった。 「……お兄ちゃん、私のオナニー見てコーフンしたの?」 「……」 「したのね、お兄ちゃん?」 返答するまでもなく、僕のズボンは、もっこりテントを張っていた。 雷ちゃんのオナニーを覗いていたのがバレてうろたえたため、少し縮まったとはいえ、まだ八分勃ちにはなっている。 「だったら、私が……」 雷ちゃんは突っ立ったままの僕ににじり寄ってきた。 好奇心半分、母性半分と言ったとこだろうか。 立っている僕の正面に膝立ちする格好で、雷ちゃんは僕を見上げてくる。 雷ちゃんは、僕のベルトのバックルに両手を伸ばしてきた。 カチャカチャと慣れない手つきで、バックルを外していく。 僕は咄嗟に扉を閉め、後ろ手に鍵を掛けた。 バックルが外れると、雷ちゃんは躊躇いながらも、チャックを引き下げてきた。 チャックが開ききると、緩んだズボンが重力に引かれてストンと床に落ちる。 僕の下半身は、トランクスだけになった。 トランクスがこんもりと盛り上がり、巨大なピラミッドを形成している。 「お兄ちゃんの、こんなに大きくなっている……。 ね、お兄ちゃん……さわっても、いいわよね?」 「あ、うん。雷ちゃんの好きにしていいよ」 雷ちゃんがどんな風に弄ってくれるのかな……って想像するだけで、もうドキドキものだった。 「さわるわね、お兄ちゃん」 雷ちゃんの細くてしなやかな指が、トランクスの上から僕の隆起に触れた。 雷ちゃんに触られたとたん、八分勃ちだった僕の肉茎は、 トランクスを引き裂きかねないほどの勢いでムックリと勃起する。 「……すごーい、指が触れただけなのに、こんなに大きくなるなんて……何だか不思議……。 ね、お兄ちゃん、これもう、脱がしちゃっていいよね?」 雷ちゃんは、僕のトランクスを一気に引き降ろした。 張りつめて膨張した肉茎が、雷ちゃんの目の前にババンッと跳ねるように飛び出す。 「きゃうんっ」 小さな悲鳴を上げ、天井に向かって威風堂々そそり勃つ僕の怒張を、雷ちゃんは食い入るように見つめている。 充血して赤黒く照り光る亀頭、血管の浮き出た茎の表面、剛毛にけぶる肉袋。 見た目には結構グロテスクだが、女の子はどう感じるのだろうか。 「なんだか……とってもかわいいわ、お兄ちゃん」 「かわいい?」 「だって、お兄ちゃんのだもの。太くて長くて……すごく愛おしいって感じがするの」 雷ちゃんのローズピンクの舌が、いきなりカリ首の敏感な部分に触れてきた。 「あふ、お兄ちゃんの……ん……れろれろ……」 「ちょ、ちょっと、雷ちゃん……」 「男の人って、こうされると気持ちいいんでしょ?」 「うん…そうだけど。どこで覚えたんだい?」 「お兄ちゃんの机の中にあった本に書いてあったの」 僕は、ばれていたのかという衝撃を受けながら、ジト目で見てくる雷ちゃんに目をやる。 僕が返答に困ってると、再び雷ちゃんが僕の肉茎を咥えこんできた。 たちまち、僕の身体に快感が電流のように突き抜け、怒張がビクッと震える。 「やぁん。ちょっと舐めただけなのに、お兄ちゃんのコレ、ビクンビクンするぅ……」 「雷ちゃんがいきなり、僕の一番感じるところを舐めたからだよ」 「え?今舐めたところが、お兄ちゃんのいちばん気持ちいいところなの? それじゃあ、そこをペロペロって舐めればいい?」 「ううん、感じるところはそこだけじゃないからね、雷ちゃん。 やっぱりオチンチンとか袋とか、全体をまんべんなく気持ちよくして欲しいな」 「じゃあ……こんな感じかしら?」 カリ首に触れていた雷ちゃんの舌先が、裏筋に沿ってツツツッと根元の方へ降りていった。 雷ちゃんの唇が僕の肉竿にペトッと貼りついて、フルート奏者のように表面を吸引してくる。 まだ、ぎこちなさの残るフェラチオだったが、それが一層、僕の昂奮に拍車を掛けた。 ・・ちゅむん……んっぷ……きゅむん、ちゅぱ……ちゅく……ぷはっ! ・・くちゅ……くちょ……くちゅ、くちゅ……ちゅっぷ! 肉茎がしゃぶられる音に混じって、違う音が聞こえてきた。 見ると、雷ちゃんが僕のモノを咥えながら、自分で自分を慰めている。 僕の快楽波動が下腹部に集まってきた。限界が近い。このままでは、雷ちゃんの口の中に発射してしまいそうだ。 その時、ふと、目を閉じて肉茎をしゃぶっていた雷ちゃんの瞼が開いた。上目遣いに僕を見つめてくる。 僕と雷ちゃんの視線が絡み合った。僕は、そのまま視線を雷ちゃんの下腹部へ落とす。 フェラチオしながら自慰をしていたことを知られた雷ちゃんは、 少しばつが悪そうな表情をして、一旦僕の肉茎から口を離した。 「お兄ちゃん……セックスしましょう」 電ちゃんから『おねえちゃんもお兄ちゃんのこと好きだから』と聞いていたとはいえ、 あからさまにそう言われて、僕はどぎまぎするばかりだった。 「で、でもね、こういうことは……」 「だって、お兄ちゃん、昨日は電と……」 見られていたのか・・。 雷ちゃんの瞳から、ボロボロッと涙が零れた。 いつもはしっかり屋さんなのに、意外と泣き虫なんだ・・。 僕は雷ちゃんを抱き上げ、ベッドに横たわらせた。 膝まで下げられたスパッツとショーツを脱がしてあげ、優しく覆いかぶさる。 雷ちゃんの髪の毛を撫でて上げ、僕はくちづけた。唇同士が触れ合う程度のごく軽いくちづけだ。 雷ちゃんは、嬉しそうにはにかんだ。 僕は、雷ちゃんの体操服の上を捲り上げた。 膨らみ始めたばかりの胸の薄い脂肪を集めるようにして揉み上げる。 そして、ツンと尖ったイチゴの蕾を口に含んだ。 「あん、あぁぁぁーっ!」 蕾を舌先で転がしたり、軽く噛んだりする度に、雷ちゃんは甘い声を上げた。 僕は片手で一方の胸を責めながら、もう一方の胸を口で責める。 雷ちゃんは、今まで自分で慰めていて我慢の限界に達していたのか、 僕の太股を雷ちゃん自身の両の太股で挟み込んできた。 僕は太股に、ヌチャっとしたものを感じた。それは、雷ちゃんの股間からしとどに溢れる淫蜜だった。 雷ちゃんは、僕の太股に股間を押し付け、前後に動かし始めた。 枕を股に挟んで、オナニーをする女の子も結構いるって聞いたことあるけど、雷ちゃんもそうなんだろうか・・? 僕はそんなことを考えながらも、雷ちゃんの胸への責めを激しくしていった。 責めが激しくなればなるほど、雷ちゃんの股間を揺さぶるスピードが上がっていく。 「あぁぁぁーっ!いいぃぃぃぃぃーっ!」 雷ちゃんは一層高い声を上げるとともに、僕の太股をギュッと締め付けた。 その数瞬後に、ガクッと力が抜ける。どうやら、軽くイッタようだ。 僕は、雷ちゃんの体操服の上を脱がそうとした。 雷ちゃんは、ばんざいの体制を取って、脱がすのに協力してくれる。これで、雷ちゃんは丸裸になった。 雷ちゃんは、まだ呼吸を荒げている。僕は雷ちゃんの幼い身体をじっくり見つめた。 すると、雷ちゃんがこう言った。 「私だけ、裸なんてずるいわ。早くお兄ちゃんも服を脱いで……」 僕は、雷ちゃんに言われた通り、纏っている物を全部脱いだ。これで、二人を覆い隠すものは何も無い。 裸の僕は、裸のままの雷ちゃんの隣に横たわった。 雷ちゃんの呼吸が整ってきた。僕は、雷ちゃんに覆いかぶさるようにし、くちづけた。 今度は、貪るようなくちづけだ。僕は、舌を差込み、雷ちゃんの舌に絡ませようとする。 最初は、どうしていいのか解らなかったようだが、その内、雷ちゃんのほうからも、おずおずと舌を絡ませてきた。 僕は、雷ちゃんの口腔粘膜を蹂躙しながら、足を大きく開かせた。 自分のペニスの先走り液を肉竿全体に馴染ませ、先端を雷ちゃんの秘孔に宛がう。 雷ちゃんの秘蜜をペニスの先端に馴染ませるようにした後、僕はゆっくりと腰を進めた。 「痛いかい?」 「う、ううん。そんなに……」 そう言いながらも、雷ちゃんの額には汗が滲んでいた。 僕は、そのままグイグイ腰を推し進めた。メリメリッと肉が裂けるような感触がする。 ブチブチッと粘膜が破れる音が聞こえたような気がした。 「かっ……は……いったーい!」 僕は腰を進めるに連れ、雷ちゃんがベッドをずり上がっていった。 ずり上がれないように、雷ちゃんの両肩を抑えて腰を一気に最奥まで打ち込む。 「いたいっ!いたいっ!いたいっ!いたいっ!いたいっ!いたいよぉーっ!」 いつもはしっかり屋さんの雷ちゃんが、我を忘れて泣き叫ぶ。 雷ちゃんはそれでもずり上がろうとし、ベッドの柵に頭が当たってしまった。もうこれ以上、逃げられない。 「いたいよぉーっ!ぬいてっ!ぬいてっ!ぬいてっ!ぬいてよぉーっ!お兄ちゃーんっ!」 雷ちゃんは本当にパニック状態だった。僕は、繋がった状態のままじっとしていた。 そのまま、雷ちゃんの髪を撫でながら、おでこやほっぺや鼻先に軽いキスを続けていく。 やがて、痛みがやわらいだのか、雷ちゃんが普段の落ち着きを取り戻してきた。 「ごめんね、雷ちゃん。嫌ならこのまま抜くけど?」 「ううん、私こそ、ごめんなさい。お兄ちゃん、動いていいよ……」 雷ちゃんに促されて、僕はストロークを始めた。でも、動くたびに雷ちゃんは顔を歪める。 しかし、幸いなことに今までの昂ぶりと、雷ちゃんの窮屈な処女壷の締め付けが手伝って、 僕の射精衝動は数回も動かない内に、限界を越えた。 「い、いくよ、雷ちゃん」 「き、きて、きてっ、お兄ちゃんっ!」 僕の灼熱の白濁液が、雷ちゃんの処女壷に迸った。 雷ちゃんの身体を綺麗にしてあげてから、僕達は食堂に向かった。 ふと、外を見てみると、辺りはもう夕暮れ時だった。 その夜は、何事も無かったように、夕食を食べ、三人で暫く話をした後に床に着いた。 電ちゃんの時はある程度快感を与えられたけど、雷ちゃんの時は痛がらせただけだったなぁ。 雷ちゃんに嫌われてなきゃいいんだけど・・。 そんなことを思っている内に、僕は眠りに落ちた。 「……わよっいなず……」 「はい……なの……」 「「と・・・・っ!」なのですっ!」 ・・バフッ!バフッ! 「ゴフッ!」 翌朝、いきなりのダブル・フライング・ボディ・アタックで僕は叩き起こされた。 雷ちゃんと電ちゃんだった。 「お兄ちゃん、もう朝よっ!起きなさーいっ!」 「おねぼうさんはメッ!なのです!」 僕は痛いけど朝から幸せ一杯だ、と思いながら食堂に向かうのだった。 ー2章End・
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/129.html
「よい風ですね」 「ああ」 時刻はフタサンサンマル。 駆逐艦は寝静まり、大型艦は長い入渠のためにドックで寝静まった。 本日の出撃と執務仕事は終えたが、突如として現れた新たな出撃場所のおかげで ここ最近の執務の忙しさは増す一方だった。 加えてこの鎮守府の提督は決して勤勉と言えるようなタイプではない人間だったこともあり、 資源を倹約するという名目のもと明日は出撃を控えるつもりでいた。 上層部によると今度の出撃場所は一定の期間しか突撃できないとのことだが、 その期間は短くはないようなので、資源倹約という理由に納得してくれた。 数日ぶりに行う鳳翔との2人だけの宴を、夜空にぼんやり輝く三日月が出迎える。 鳳翔の持つ酒瓶や杯と、提督の持つ肴のシシャモをそれぞれ床に置いて縁側に腰掛けた。 もう執務時間外なので提督は帽子を執務室に置いてきており、頭には何も被っていない。 「ああ、全く楽じゃないね。船を仕切る仕事ってのも」 提督がぼやいた。 何気なく放ったそれに鳳翔は反応した。 「すみません。いつも苦労をかけてしまいまして」 「ああいや、それはこっちの台詞というものだよ。 出撃してこの鎮守府や船を守るだけで十分責務は果たせているというのに、 秘書艦やって小料理店やって、あまつさえこうして酒の付き合いもさせてしまっている」 「もう、全部私が好きでやっていることですから。 私には不満はありません」 鳳翔は提督に向けていた顔を、前面に広がる海の方へ戻した。 秘書の仕事は鳳翔以外のほとんどの艦にもやらせてみたが、 結局提督は鳳翔が秘書艦を務めることを一番に望んだ。 秘書の仕事を務められる艦は他にいくつもいたが、 提督はそういった艦の能力でなく、個性で鳳翔を選んだ。 鳳翔には泰然自若という言葉が似合う。 鳳翔が醸し出す穏やかな空気と安らぎを気に入り、ここが自分の帰る場所であり、 第一の故郷が自分の生まれた土地ならば、第二の故郷が鳳翔の傍らなのだ。 つまるところ鳳翔に自分の仕事を手伝ってもらいたいではなく、自分の傍にいてほしいだけ。 鳳翔もまた、自分や他の艦がとても大事にされていると実感しているからこそ、 この提督に不満を持たずについていく気になる。 流れ行く日々は決して楽ではないが、 この提督にとって傍にいてほしいということがよく分かるから喜びを感じる。 「お酌しますね」 少しの沈黙ののち、鳳翔が動いた。 何も言わず差し出された杯に並々と透き通った酒を注いだ。 それを煽り、そこそこの辛さを舌で味わい、塩焼きにされたシシャモに頭からかぶりつく。 「あーうまい」 喉にアルコールを通してゴロゴロした声で感想をこぼした。 適当に塩をまぶして焼いただけでも、 肴に分類される料理なら適当でもそれなりに美味くできるのが利点だ。 普段料理をしない提督でもこの程度の知識は持ち合わせていた。 料理なら『趣味で』店を営む鳳翔にさせればいいはずだが、 提督が鳳翔に自分の作ったものを食べさせてやりたいと自ら行った。 「鳳翔にもお酌してやろう。ほら」 箸を置き、鳳翔の杯にもこちらから酒を注いだ。 鳳翔は何の癖か目をつぶってそれを流し込んだ。 普段口にする燃料とは似ているようで違う液体は鳳翔に飽きを与えさせることはなかった。 「肴も俺が食べるだけじゃなくて、食べてもらいたくて作ったんだよ」 「まあ。……ではいただきますね」 感嘆し、もう一膳の箸を取り、控えめに齧った。 ほどよい塩気とシシャモの卵の食感は味覚を楽しませてくれた。 2人だけの静かな宴は細々と続いた。 時が経つにつれ風は寒くなっていったが、 それに対抗するためお互い寄り添った。 先に肴がなくなったが2人ともその場から動こうとすることはなく、 酒を飲み交わすだけになった。 やがて酒さえもなくなったときは、瓶をいくつか床に並べていた。 2人とも体は温まり、むしろこの夜の風が涼しいと思えるほどだった。 提督の肩に頭を預けていた鳳翔はゆっくりと頭を起こした。 「……提督」 ぽつりとつぶやいただけだが、提督は確かに聞き取った。 それが合図となった。 「……いこうか」 「……はい」 泥酔しているわけではないので、立ち上がることは困難ではなかった。 そのまま2人は片付けもせず肩を抱き合ってその場を去った。 執務室のさらに奥にある提督専用の仮眠室の鍵を締めた。 まさか艦娘の使う仮眠室で行うわけにもいかない。 こじんまりした畳の部屋には布団が一枚敷かれているだけだったが、それで充分だった。 布団に彼女を寝かせた。顔が少し赤いのは酔ったせいか、これから行うことに恥じらいを感じるせいか。 別に抱くのは今回が初めてというわけでもないのに、彼女はこのときになるといつもこうだ。 しかし、それに加えて顔に少しの怯えを現した初めてのときから考えると、全く変わっていないわけではない。 回数を重ねると彼女の顔や体から怯えはすっかりなくなった。 今ではこうして完全に体を委ねてくれるようになったところに、征服感を感じる。 上から両手をついて覆いかぶさっていたが、いい加減欲求を満たすべく顔を近づけていった。 彼女は静かに目をつぶり、抵抗もなく自分を受け入れてくれた。 唇を重ねた。ただ数秒重ねるだけだが、彼女の唇の柔らかさが充分に感じられた。 一旦離すがこれだけで満足するはずもなく、何度も口付けを繰り返した。 欲求は収まるどころか膨らみ、その気持ちが口を離す代わりに鳳翔の衣服を脱がせる行動を起こす。 肩を縛る紐をほどき、絹擦れのシュルリとした音が自分を焦らせた。 毎日行っているわけではないためそこそこ欲求も募らせていたのだ。 「……焦らなくても、私は逃げませんよ」 鳳翔は手のかかる子供を見るような声でそう言った。 逃げる逃げないの問題ではない。 早く、鳳翔を味わいたいだけなのだ。 いくらこういうことに慣れようとも、鳳翔を愛しく思うこの気持ちが廃れない限りは 恥も捨ててはしたなく求めるだろう。もちろん廃れるなんてのは考えられないことだが。 しかし逸る気持ちを抑え、驚かせないようゆっくりと和服を開いた。 皆から年長者として慕われたにしては華奢な肩が顕わになる。 露出度の低い和服に隠された体は日焼けなどしていない。 駆逐艦娘からお母さんのようだと比喩されたにしては小ぶりな、 下着に隠された膨らみが和服から解放される。 華奢な体にはちょうどいいくらいだ。 同じように袴も脱がせ、袴を顕わにした。 こちらも下穿きで隠された下半身が姿を見せた。 もったいぶって、あまりそういうところからではなく、お腹や太股を撫でたりする。 夢中になってて何も言えないまま手を動かしていると―― 「……もう綺麗だとは言ってくれないのですか?」 「そんなことはない。飽きないのなら何度でも言おう。 足も、腹も、胸も、手も、顔も綺麗だ」 普段の調子ならこんなこと吐けない。 酒の力は偉大だ。羞恥心をこうも崩してくれる。 自分は素直じゃない。愛しい人に想いを伝えるのも一苦労だ。 鳳翔は顔を綻ばせた。いつもよりも笑顔成分の乗った笑みに加えて赤らみも付与される。 自分はこの顔が好きだ。ぼうっとなってくる。 すべすべと太股を撫でていた右手も左手と同じ胸へと伸ばす。 胸部の下着を上へずらした。外すのは煩わしい。 小ぶりだと言ったがお椀のようにしっかりとした形で 女性の象徴を主張しているそれを撫でたり揉んだりしていく。 「ん……ぁ……」 しばらく続けたところで胸を揉んでいた左手を止め、 頂点に口をつけて緩くちゅうちゅうと吸う。 まるで赤子のような行為だが、このようなプライドも捨てた行動を取れるのも鳳翔の前だけだ。 柔らかくて、鳥肌立っているのが面白い。 「うううっ、んん……」 まあ、この程度の責めなら口を閉じて嬌声を抑えることも可能か。 ならばと今度は下のほうを口で責めることにしよう。 下穿きを下ろし、まだ濡れていない秘所を自らが濡らすべく顔を近づけ舌を伸ばした。 「あっ! 提督……」 彼女は今どんな顔をしているだろう。 しかし余計なことを考えずに集中して秘所を味わう。 かすかな嬌声を拾いながらそれを味わい、秘所を責めることを続ける。 やがてそこは自分の唾液とそこから出てきただろう液体で濡れることになった。 出口すぐそこまで流れてきたそれを舌で掬い取っては味わって催促するように舐め上げ、掬い取っては舐め上げ……。 「んぁ……、ああ……、はあ……、はあ……」 「はあ……ぁっ!?」 何も言わずに両手の親指で目いっぱい広げ、舌をそこに沈めていくと小さく驚きの声をあげた。 しかし構わず沈めていく。愛液が奥のほうから分泌されてきているのが分かる。 れろれろ。くちくち。 「あっあっ、て、いとく……ああっ」 「何?」 くちゅくちゅくちゅ。 「た、足りません……もっと……」 ならばと唇を完全にそこに密着させ、吸い上げにかかった。 ずずっ。 「ああっ!」 じゅるじゅる、ちゅるるるっ。 「あっ、いい、ですっ、ああ……」
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/104.html
477:名無しさん@ピンキー:sage :2013/11/02(土) 01 48 42.33 ID gc3NdWel 漣「いやぁ~潮っぱいは最高ですな~」モミモミ 朧「同じ物を食べてるのに…」フニフニ 曙「どうやったらこんなになるのよ」ツンツン 潮「もう…やめてください…あん…」 唐突にこんなイメージがうかんだが俺は悪くねぇ! 478:名無しさん@ピンキー:sage :2013/11/02(土) 02 02 19.21 ID 1k2zVTOw 提督「どうした、神通? 調子が悪そうだな」 神通「はい……少し、おなかが……痛みます」 提督「生まれそうなのか!?」 神通「」 559:提督の誕生日:sage :2013/11/03(日) 23 40 12.66 ID AkQ8hJti 「HAPPY BIRTHDAY、提督ゥ!!」 今日は俺の誕生日。それもかわいい艦娘達と出会って初めての誕生日である。 「ありがとう」と俺は返した。 「提督のために私たちがPremiumなPresentを用意したネ!」 彼女達は何を用意してくれたのだろう。そう思っていると 「あ…あの……こっちの夜の戦いは初めてで……で、でも、精一杯頑張ります!」 服の上からでもわかる豊かなおっぱいをさらけ出し、いつもとは雰囲気が違う愛宕。 「お…わた、わたし達、提督の為なら…」 いつもの男口調とは違い、たどたどしくも女口調で喋る天龍。 「私、司令官の為なら初めての痛みなんて大丈夫なのです!」 スカートをたくし上げてパンツだけを横にずらしながら秘所をさらけ出し、 いつものように一生懸命さを出して何かを頑張ろうとする電。 「提督ゥ!私たちがVirginをPresentするヨ!好きなコ、Selectしてイイヨ!」 どうやら彼女達は俺に処女を捧げようとしているみたいだ。戸惑っていると 「おっそーい!もっと早く決断してよ!」と島風が不満顔で文句を言う。 「すまない、誕生日プレゼントだからって君達の純潔を貰えない」と速攻で返す。 「ちょっと待てよ!俺達艦娘達の好意を無駄にするのか!?」 「い、いや、俺はどっちかというと初体験をこういう風にしてヤるのに少し抵抗が…」 「司令官…ひょっとして童貞ですか?」 「ああ」 割って入ってきた雷の言葉に対して恥じることなく即答した。 「提督ってかわいい女の子に目がないのに妙なところで意気地無しなのです」 「すまない。だけど君達の気持ちは受けとったよ。いつかきっと……」 「まあ誰とするかは決断を後回しにしてもいいけど、戦いではちゃんと即決してよね」 「ゴメン、君達を失望させたみたいで」 「失望なんてしていませんよ。むしろ提督の意外な一面を知れてよかったです」 彼女達は恥ずかしい思いをしただろうに健気に笑顔を見せていた。 いつか彼女達や、ここにいない艦娘達から誰かを選ばなきゃならない日が来る。いや、選ばないという選択肢もあるだろう。 いずれにせよ、後悔しないように選択し、生きていきたい。 今日はそういった考え方を艦娘達から間接的に教わった気がした。 きっとこれが今年の誕生日プレゼントなのかもしれない。ありがとう…みんな…… 656 :名無しさん@ピンキー :sage :2013/11/06(水) 22 50 05.79 ID bYbSAtDw 「榛名、疲れた。茶を飲もう」 「ええ、榛名で良いならお相手しましょう」 「榛名、メシを一緒に食わんか」 「ええ、榛名で良いならお相手しましょう」 「榛名、将棋の相手はできるか」 「ええ! 榛名で良いならお相手しましょう!」 「榛名、七並べかババ抜きはどうだ」 「ええ……? あの、榛名で良いならお相手しますけど、その……」 「……ふたりだけ、か? 言うな、侘しくなる」 「(遊戯としてそれは成立するのかしら……?)」 「(貧乏艦隊はつらい……)」 四十路くらいの枯れた、やや甲斐性なしバツイチ頓珍漢提督と おおまじめーに秘書艦やってる榛名を妄想した 灯火管制の下で質素なメシを食ってせんべい布団でイタす二人が見たかった ちょっとワードパッド立ち上げてくるわ