約 2,041,277 件
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/136.html
初対面時の印象は正直悪かった。 高飛車な言葉遣い、貧乏鎮守府を馬鹿にするような物言い。 駆逐艦ならまだ可愛げがあるとも言えるかもしれないが重巡でこれである。 先に着任していた鈴谷が取りなしてくれたから良かったものの 心象の悪さは拭えなかった。 仕事はしてもらうが必要以上に接しない。 そんな関係が続いている間に鎮守府に広まっていた噂があった。 「熊野は一人だと帰ってこられない」 最初聞いたときは、なんだそりゃ子供じゃあるまいし、と思った。 だが、ふと彼女の前世を調べたことで熊野に向ける目が変わったような気がした。 とはいえ彼女の方は相変わらずではあったのだが。 そんな時事件は起こった。 ひどい台風の日、「熊野が帰ってきてない」青い顔をした鈴谷の報告。 本格的に荒れる前に買い物に出かけたがまだ帰ってこないらしい。 最低限の人員を残して自分も捜索に参加する。 確かに気に入られてはいないかもしれないがそれでも熊野も大事な仲間だ。 小一時間も探しただろうか 大きな木の陰に隠れるようにしてしゃがんでいた熊野を発見した。 「熊野!」 声をかけながら駆け寄る。 駆け寄ってくるのを見て熊野はビクッと身を震わせる。 もしかして怒られるのかもしれないと思ったのだろうか。 微笑みながら彼女に向かって手を差し出す。 「ほら、熊野。帰ろう? みんなも待っている」 「え……?」 やはり怒られるかもしれないと思っていたらしい熊野がおずおずとこちらを見上げる。 いつもの自信満々な態度はどこへやら。いや、もしかしたらこちらが本当の彼女なのかもしれない。 どこかしら濁った目で手を取り立ち上がる熊野だが 長時間雨に濡れて体に力が入らないらしくこちらに倒れこんできてしまう。 「っと……大丈夫か?」 体を受け止め尋ねるとコクンと頷き、震える唇から言葉をしぼりだした。 「わたくし……また帰れなくなってしまったのかと……」 なりふり構わず祖国への帰還を願い、そして果たされなかった記憶がフラッシュバックしているのだろう。 胸に抱いた熊野の頭を優しく撫でて落ち着かせる。 「大丈夫、もう大丈夫だから……一緒に帰ろう、な?」 「……はい」 そう言って熊野と歩き出した、熊野は帰るまで決して離さないとでもいうようにギュっと手を握っていた。 それからしばらくして熊野の態度が変わったことに気づいた。 いや、普段の言動は変わってないのだがよくこっちにちょっかいをかけてきたり絡んでくることが多くなった。 ある時など秘書艦の時に一緒ん並んでランチを食べた後うたた寝を始めてしまい 仕方なく膝枕してやったなんてこともあった。 ちょっとヨダレを垂らしつつ平和そうな顔で眠りこける彼女の姿は可愛らしかったので起こす気にもなれずそのままにしていたら 起きた瞬間真っ赤になって抗議されたりもした。 と、自分から熊野に対する感情はこんなところだった ある日の夜、熊野が自室を訪ねてくるまでは。
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/51.html
※中破した祥鳳さんを檜風呂設置部屋の秘書艦にして読むといっそう臨場感が得られます *** 「ついに、ついにできたぞ! この日をどれだけ待ったことか!」 提督がガッツポーズで示した先にあるものは、超弩級戦艦でも、上位ランクの兵裝でもない。 それは司令官室に鎮座する、なみなみと湯をたたえた温泉檜風呂。 なんともまあ場違いなインテリアだ。 「はぁ……あの、先に執務机を新調した方がよかったのでは?」 はしゃぐ提督を横目に、祥鳳は思わずため息をもらした。 秘書艦として上司の奇行には慣れっこだったが、まさか本当にこれを購入するとは。 「机なぞダンボールで十分。これこそ疲れを癒し英気を養うすばらしい設備じゃないか」 「まぁ、それには一理ありますけど。でも本当にここで入浴するんで……きゃあっ!?」 ためらいなく服を脱ぎだす提督、あわてて目をふさぐ祥鳳。 そのまま、ほかほかと湯気をたてる湯船におもむろに浸かったかと思うと、おいでおいでと手招きする。 「おお、いい湯だぞー。お前も早く入れよ、もう今日は仕事あがったろ?」 「え? ……ええっ!? わ、私も入るんですかっ!?」 「はっはっは、なんのために広い湯船にしたと思ってるんだ。いつもドックに入渠ばかりじゃ飽きるだろ?」 「え、ええと――」 予想外の申し出に頬を赤らめ、もじもじと目をそらすが、 祥鳳は結局こういう時にはいつも、提督のペースに巻き込まれてしまうのだった。 「あ、あの……あの……。じゃ、じゃあ……全機発進してからで、いい?」 「……あの、提督。二人がゆったり浸かれるように広くしたんじゃなかったんですか?」 「んー? そんなこと言ったっけ?」 かぽーん、と謎の風呂場SEが響き渡る中、 提督は祥鳳の背中を後ろから抱きかかえるようにして足を伸ばし、湯船の中でぴったり密着していた。 その手はお湯の中で、すべすべした脇腹やふたつの膨らみを、さっきから時々撫でさすっている。 「あ、んっ……! もう、提督ったら、ほんとご自分の欲望に忠実ですよね……」 「まあまあ。でも、なかなか悪くない浸かり心地だろ?」 「ええ、確かに……檜の良い香りがするし、全身の疲れがほぐれていくみたいです」 「そうか、それはよかった。出撃に秘書艦仕事に、ずいぶんこき使ってしまってるからな、お前のこと」 湯気で湿ったつややかな黒髪を、優しく撫でられながらそんなことを言われると、 祥鳳の顔がのぼせたわけでもないのに急激に赤くなる。 「……本当ですよ。いつもいつも提督には振り回されてばっかりです……」 「はは、すまん。まあ、こんな俺に愛想尽かさず秘書艦やってくれるのは、お前くらいのもんだよ」 「そう思っていただけているなら……日ごろの感謝の印をいただきたいです」 「しるし? それって何――」 だしぬけに祥鳳が首を後ろに振り向け、大きな黒い瞳が提督に急接近した。 そのまま二人の唇が重なり、しばらくして、銀色の糸を引いてゆっくりと離れる。 「……めずらしいな。お前から、その、してくるなんて」 「いけませんか……?」 「いや、グッと来た」 今度は提督の方から頭を強く抱き、少し荒々しく重ねられた唇がかすかな水音と吐息をもらす。 「ふぁ、提督……提督のが、湯船の中で当たってますよ……お湯より熱い、です」 「ああ……祥鳳があんまり可愛いからな、不可抗力だ」 「もう、提督は本当に仕方のないひとですね? じゃ、じゃあ、そこに座って下さい」 木製のへりに腰掛け、祥鳳の目の前に突き出される形になった提督の主砲。 嬉しそうにビクビク揺れているそれを、威圧的だが同時にどこか可愛いと祥鳳は思ってしまう。 「それじゃ提督のおちんちん、お口でお世話させていただきますね……んっ」 桜色の舌が恥ずかしそうに伸び、真っ赤にはちきれそうな先っぽに、ぴとっと触れた。 ためらいがちだった動きは、しだいに大きく円を描くように先端を舐め回し、割れ目を丁寧になぞりだす。 「最初の頃と比べると、ずいぶん上手くなって……うっ」 「し、知りません。提督が変なこと、いっぱい私に教えるからです」 「ものおぼえがいいからなあ、祥鳳は。なんでも嫌がらずに熱心にやってくれるし」 「ちょ、ちょっと黙っててくださいってば、もう……! んっ、れろっ、じゅるっ……!」 照れてうつむきつつも、くわえた先端を舐め回しながら、根元を握ってしごく動きは手慣れたものだ。 清楚な黒髪の大和撫子といった彼女にこんな行為をさせている背徳感が、提督の快感に油を注ぐ。 「く、祥鳳っ、このままじゃ我慢がっ、離れっ……!」 だが、ふるふると首を振って、上目遣いのうるんだ目で見上げながら舌技を使う祥鳳に、 たまらず提督の主砲が口内で暴発した。どくんどくんと注がれる濃い精液を、祥鳳は必死で受け止める。 「お、おおっ……! しょ、祥鳳、いいぞっ……! そ、そのまま全部っ、くぅぅっ!!」 こうして口でイク時に、自分の頭を少し強めにわしわしと撫でられるのが、祥鳳はとても好きだった。 気持ちよさそうな提督が愛しくて、じっとその顔を見上げながら、溢れる粘液を口の中に溜めていく。 「っぷぁ……い、いっぱひ、れまひたね?」 あーん、と口をあけて、中に溜まったねっとり濃厚な白濁液を、提督によく見えるようにする。 最初に頼まれた時は死ぬほど恥ずかしかったし今でもそうだが、喜んでもらえるので嫌ではなかった。 「よし、いい子だ……飲め、祥鳳」 「――っ!」 低い声で命令されると、体の奥がびくん!と熱く反応してしまう。 そして言いつけ通りにどろどろした生暖かい粘液を、こくんっ、ごくっ……と飲み込むと、 特製の燃料を入れられたみたいに、いよいよ体が熱く火照っていくのを祥鳳は自覚する。 「はぁ、はぁ……! て、提督っ、ここが、あつい……です」 湯船から立ち上がり、恥ずかしい部分を提督の目の前にすべてさらけ出す祥鳳。 そのスレンダーな両脚の間は、お湯以外の液体でうっすらと濡れ光っていた。 「よし、じゃあ壁に手をついて、お尻をこっちに向けるんだ」 「ま、また後ろからですか……? は、恥ずかしいです、こんな格好……!」 「俺は祥鳳の背中が好きなんだ。綺麗な長い髪も、形のいいお尻も、たっぷり見れるしな」 「~~~っっ! わ、わかりました、どうぞ提督の好きにしてください……っ」 すでにぐしょぐしょに濡れた柔らかい裂け目に、押し当てられた提督の固いものがにゅるっと一気に入る。 快感の悲鳴をあげる祥鳳。口を押さえて声をがまんしようとしても、どうしても声が漏れてしまう。 「あっ、んあっふああっ! 提督っ、さっきあんなに出したのにっ!? ぁああ~っっ!?」 「俺は祥鳳が相手ならそう簡単に弾切れしないぞ? 何度でも魚雷を撃ち込んでやるさ、ほらほらっ!」 「そっそんなぁ、わっわたし、提督に撃沈されちゃいますぅっ、大破しちゃうぅっ!」 ばしゃばしゃと湯を跳ねながら、動物のように腰を激しくぶつけあい、愛を確かめ合う二人。 乱れた長い黒髪がほどけて、照明の光を反射しながらさらさらと舞う。 「祥鳳がイッたら、中に思いっきり出すからな、俺のをっ! 妊娠させるつもりでっ!」 「そ、そんなことはっきり言わないでくださいぃっ!? お、お仕事できなくなっちゃいますよぉっ!」 いやいやと首を振る祥鳳だが、その膣内はきゅんきゅんと媚びるように提督のモノを締めつけている。 「寿退官すればいいじゃないか、一生俺の世話をしてくれっ! 俺だけの秘書艦でいてくれ!」 「て、提督っ、うっ嬉しい……っ、ひぁ、ふぁぁんっっ!? いッ、イッてしまいますぅぅ!!」 「俺もだ、一緒に――!」 白くて丸いお尻をがっしりと提督にホールドされて、ドクドクと中に流し込まれる精液の熱さを、 祥鳳はか細い叫び声をもらしながら全てうっとりと受け止めた。 「ふ、ふぁ……い、いっぱいです……私のお腹の中がぁ……お湯より熱い提督のでぇ……」 「おっと」 そのまま力が抜けて湯船に倒れ込みそうになる祥鳳を、慌ててて提督が抱き止める。 湯船に落ちかかった髪の毛の艶やかな表面を、つうっと光る水の玉が流れていった。 *** 「提督ったら……さっき言ってくれたこと、本気にしちゃいますよ……?」 「元より、俺は本気なんだけどなー」 二人でかいた汗をあらためて湯船で流しながらの、他愛もない会話。 「もう……どちらにせよ、ずっと私は提督の秘書艦ってことですね」 「まあ、そういうことだ。これからもよろしく頼む」 「……はい」 そのまま飽きもせずイチャつきながら、ケッコンカッコカリ、の実装を心待ちにする提督であった。 (おしまい)
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/191.html
「うーん、やっぱり噂は噂なんでしょうかねぇ」 ついさっき遠征から戻ってきたばかりの青葉が呟いた。 手には愛用の手帳とペンが握られているが、開かれた手帳は持ち主に渋い顔をさせている。 このところこの艦隊に所属する艦娘達の間で流れている「提督が夜な夜な鎮守府内を徘徊している」という噂。 この噂について真相を確かめるべく、数日前から取材して回っているのだが…… 「○月×日二三○○、トイレに行こうとして営舎の廊下を歩いていたら、営舎の外の茂みからしれぇが出てくるのが見えました」(駆逐艦Yさん) 「×月△日二二四○、間宮さんから訳あって試作品のお菓子を頂いたので、お茶請けにと姉さまたちの部屋へ行く途中提督らしき人影が執務室から出ていくのが見えました」(戦艦Hさん) 得られる情報はこの程度で、それ以上詳細な情報は何もつかめなかった。 それで渋い顔をして手帳をにらんでいたわけであるが、それでただの噂と決めつける青葉ではない。 好奇心の女王こと青葉にしてみれば、むしろこれぐらい骨があったほうが燃えてくるというものだ。 「かくなる上は……仕方がありませんね」 ポン、と勢いよく手帳を閉じて青葉は誰ともなしにつぶやく。 やはり何事も、自分の目で確かめなくては。 「それにしても、司令官はああ見えて意外とガードが固いですね」 その夜、こっそりと営舎から抜け出した青葉は、昼間のうちに用意した今夜のための「艤装」を取りに営舎裏の茂みに入った。 青葉の言うとおり、彼女たちの指揮官としてずいぶん前に着任した提督は、豪放磊落で飄々とした兄貴分といった感じの人物で、 筋骨隆々とした体躯と相まって海軍将校というよりは海賊のお頭や戦国武将といったほうが近い印象があった。 そしてそんな豪傑でありながら、その過去や作戦時以外の行動はその多くが謎に包まれている。 青葉にしてみれば、ここまで調べがいのある相手というのもそう多くはないだろう。 ―純粋にただの好奇心だけかと青葉を問いただせば、赤くなってはにかむ彼女を見ることもできるだろう。 やがて茂みから一体の異形が這い出してきた。 この緑色の塊を、いったい誰が青葉だと思うだろうか。 「ふっふっふ。それでは青葉島取材行ってきます」 青葉だった緑の塊はそこだけ色違いの白い歯を見せて笑った。 顔には緑のドーランを塗り、どこで手に入れたのか鎮守府内に実際に生えているものと同じ種類の植物を編み込んだギリースーツを着込んだその姿は、 彼女の前世の記憶を参考に作り上げた自信作だ。 仕上げに愛用のカメラにレンズ保護と光の反射防止を兼ねたカバーをつけ、目撃情報のあった営舎脇の茂みのほうへ慎重に近づいていく。 あの後、これまでの取材をまとめ、提督がここを通る可能性が高いと踏んだ青葉は直接尾行することを思いついた。 地面と同化し、ターゲットの出現を待つこと数十分。 青葉の主観ではもうすぐ日が昇ると思うくらい待ったような気がしてきたころ、周囲を警戒しながら提督が現れた。 きょろきょろとあたりを見渡しているがしかし、茂みに同化している青葉を見つけられず、異常なしと判断したのか背中を向けて足早にどこかへ向かう提督。 (よし、慎重に尾行しましょう) その後ろで緑の塊が動く。 時には地にふせ、時には木陰に隠れ、時には植え込みに飛び込みながら尾行を続けるが、唐突に提督が立ち止り、何者かと話し始めた。 (誰かと密会ですか!?これは大スクープでは!?) 茂みから頭だけ出してカメラを構える青葉だったが…… (なんだ、警備の人か) 提督が話していたのは、通りすがった二人の兵士だった。 おそらく警備中の兵士に見つかり、出歩いていた理由を説明していたのだろう。 上手くはぐらかしたのか、はたまたまっとうな説明だったのかはわからないが、兵士たちは納得したらしく、敬礼をして元の巡回ルートに戻っていった。 しかしここで青葉に問題が起きる。 兵士たちは青葉の読みが正しければ間違いなく自分の目の前を通る。 その上茂みの前には煌々と光る電灯があり、下手に飛び出せばすぐに見つかってしまう。 当然、こんな格好で潜伏しているのがばれたら問題になるし、最悪の場合侵入者としてその場で射殺されることもありうる。 隠れてやり過ごすのが無難だが、そうしているうちに提督を見失ってしまっては元も子もない。 となれば、なんとかして二人の兵士のいる道を横切らなければならないのだが…… どう突破するべきか思案していた青葉の耳に低いエンジン音が近づいてきた。 音のする方向を見てみると、ちょうど兵士たちとは反対側からトラックが走ってくるのが見えた。 そういえば今日は鋼材の搬入が夜になると提督が話していたのを青葉は思い出した。 (ちょうどいいや。あれを使いましょう) チャンスをうかがう青葉にトラックがさらに近づいてくる。 (ステンバーイ……ステンバーイ……) 思わずそう呟いたとき、兵士たちがトラックの接近に備えて青葉側の道の端によけた。 やがてトラックが青葉の前を通過した瞬間、青葉は茂みから飛び出し、徐行するトラックのすぐ後ろについて走る。 こうすることで、兵士たちからは死角となっていて、堂々と道を横断した青葉を発見できない。 なんとか危機を脱した青葉は提督の尾行を再開した。 青葉が再び提督を発見したとき、ちょうど提督が今は誰も使っていない鎮守府はずれの小屋に入っていくところを目撃した。 小屋に近づいてみると中から小声だが何か話し声が聞こえる。 (やはり密会だったのですね……相手は誰かな?) 青葉の好奇心はいまだかつてないほど盛り上がっていた。 謎に包まれた提督の一面を見ることができる。 もちろん、軍人の密会というと良からぬイメージがないわけでもなかったが、あの提督に限ってそんなことはないと青葉は信じていた。 誰だって他人に知られたくないことの一つや二つはある。勿論、青葉とて例外ではない。 だからこそ、青葉は相手の嫌がりそうな過去を穿り返すようなことはしなかったし、 芸能レポーターのようにそれを騒ぎ立てるよりも、事件の真相を究明したり、最新情報を仕入れることに好奇心を刺激されるタイプでもあったが、 気になる相手の一面を知ることになるとなれば別らしい。 (では……青葉見ちゃいます!) 手ごろな隙間を見つけた青葉は、意気揚々と中を覗き込む。 そこから見えたのは提督と、 (えっ……) 口づけする古鷹だった。 (古鷹……?) 口を離し、うるんだ瞳で愛おしそうに提督を見つめる古鷹。 そんな古鷹をやさしくなでる提督。 たくましい腕で古鷹を抱き上げ、近くにあった古い寝台に運んでいく提督。 お姫様抱っこされながら、提督の首に手を回し、寝台に下されるときにもう一度濃厚な口づけを交わす古鷹。 (なんで……古鷹、司令…) 青葉はただ、くぎ付けになっていた。 提督は再び古鷹を抱きしめるように腕を背中に回し、服を脱がせながら古鷹を寝台に寝かせる。 寝かされた古鷹はその足を提督の胴体を挟み込むように絡め、指で己のまたぐらを触っている。 提督はまるで母乳を求める子牛のように、古鷹のまたぐらに頭をうずめている。 時折古鷹の体がびくり、びくりと跳ね、その度に「んっ!」「あっ…」と嬌声を上げる。 切ない声を上げ、頬を紅潮させながら提督を求める古鷹に、求められた本人は下を脱ぐと、 一度自分の胴に巻き付いている足をやさしく外し、いきり立つそれを古鷹の二つの膨らみへと持っていく。 (あ、あ、あ……) 二つの膨らみで提督のそれを挟み込み、前後に扱く古鷹 (やめて、やめて…) むくむくと大きくなった提督のそれから白濁液が噴出し、古鷹の顔にかかるが、古鷹はそれでも嬉しそうに笑う。 青葉の視界はここで歪んだ。 見たくない。認めたくない。 そんな思いを表現したかのように青葉の両目からはとめどなく涙があふれている。 古鷹は青葉にとって今も昔も恩人だ。 ここの艦隊に配属されたとき、青葉は先に配属されていた古鷹に前世の謝罪をした。 そんなことで許してもらえるとは思っていなかったけれど、そうしないわけにはいかなかった。 そんな青葉に返ってきたのは「気にしないで。またこれからもよろしくね」という言葉と、差し出された握手だった。 この日から青葉は、今度は自分が古鷹を助けることを決めた。 作戦海域の資料など、古鷹が求めれば青葉は持ちうる全てを提供し、足りなければ持ち前の取材能力をフル動員した。 ともに前線に出れば、古鷹をかばって戦艦の砲撃を受けることもあった。 古鷹には幸せになってほしかった。 だがその幸せが実際に目の前で展開されたとき、青葉はそれを見ていられなかった。 その幸せが嘘であってほしいと願った。 そこにいるのが古鷹ではなく自分であることを願った。 目の前の現実と、古鷹を恨めしく思ってしまった己自身から逃げるように、青葉は一目散に走った。 走って走って、気が付いた時には元の営舎脇の茂みに戻ってきていた。 まだ涙は止まらない。本当は声をあげて泣きたいけれど、それだけは何としてもこらえなければならなかった。 そんなことをすれば誰かが聞きつけるだろうし、泣いている青葉を見つければ訳を聞くだろう。 そうすれば提督と古鷹の関係が露呈してしまう。 それだけは何としても避けたかった。 提督と幸せそうにまぐわる古鷹を恨めしく思ったのは事実だし、 一瞬だがどうにかして提督を彼女から奪えないかと思ってしまったのも事実だ。 だがそんな己の心を抑えたのは、皮肉にも前世の「あの記憶」だった。 自分のせいで古鷹が辛い目を見るのはもうたくさんだ。 青葉は泣いた。悔しさと悲しさと自己嫌悪とで自分でも訳が分からなくなりながら声を殺して泣き続けた。 そして数日後の夜、鎮守府はずれの今は使われていない小さな乾ドック跡に青葉は現れた。 周囲をこそこそ見回し、誰もいないことを確かめると、放置されたガラクタの中から案山子のようなものを引っ張り出す。 成人男性ぐらいの大きさのそれは、ぼろ布を巻き付けて柔らかさと厚みをだしており、服を着せれば遠目には人間に見えるだろう。 その案山子を地面に寝かせると青葉は懐から今回の肝を取り出した。 提督の顔写真と男性器の張型。 顔写真を案山子の顔部分に、張型を股間部分にそれぞれつけると青葉はその「提督人形」を抱き起し、 自分を抱きしめるような形を作り、写真の口にキスをした。 ちゅ。ちゅと写真の表面をなめるように吸う青葉。 やがて直角におれるようにした人形の腕の部分を自分の胸に当て、押しつけたりこすったりし始める。 「司令っ!…司令っ!!」 物言わぬ人形に語りかけながら、青葉は張型を今度は自分の胸に持ってきて、その谷間に挟み込む。 覗き見た古鷹を再現するかのように谷間に挟んだそれを上下させ、自分の性感帯を何度も往復させる。 その後、懐から小瓶を取り出すと、人肌のぬるま湯で溶いた強力粉を張型の先端に塗り、それを咥え込む。 「んくっ…ん、むぅ…んっ、ぷはっ」 咥えたそれをチロチロと拙い舌づかいで舐め、途中で口から離すとだ液と混ざった白濁液が口の周りに流れた。 「うふっ。そろそろ良いですよ」 自分の股間に手をやると、生暖かく湿ってくちゅくちゅと音を立てているのがわかる。 仰向けになった青葉は、ちょうど提督人形が馬乗りになるように自分の上に乗せ、張型の先端で秘所の周りをくすぐってみる。 「ひゃ!あ、あ、ひゃん!」 わずかな刺激でも快楽が押し寄せるほどになった青葉は、そのままゆっくりと張型を挿入していった。 「ううぅ、ふぁ!ああっ!」 張型はみるみる内に青葉の中に入っていき、少し進むごとに嬌声が上がる。 やがて最奥部に張型が到達すると、青葉は嬌声を上げながら提督人形を小刻みに揺らし始め、揺れに合わせて一段と大きな嬌声を上げる。 「くぅ!ああっ!くひゃあ!」 上気した肌には汗がにじんでいる。 「あん!あっ……あ、ふぅ……」 絶頂に達した青葉は張型を抜き、人形の重さを腹で感じながら壊れた屋根の隙間から星空を眺めていた。 「古鷹……本物はあげるね」 これが青葉の出した答えだった。 古鷹からは奪えない。しかし何の未練もないほど提督への思いは小さなものではない。 ならば、古鷹の追体験をすればよい。 自分にはこの、自分だけの提督がいてくれればよい。 撫でてくれて、口づけしてくれて、初めてを奪ってくれて……。 「おやすみなさい司令官。また今度お願いします」 写真と張型を外し、ただの案山子に戻ったそれを元の場所に隠した青葉は、 寝転んだ際の汚れを払い、外したそれらを大事に懐に隠して部屋へ戻っていく。 古鷹を守るための懸念事項の一つは取り去った。 あとは、この一件を有耶無耶にできるようなネタをそれとなく流し、他の者の注意をそちらに引き付ければそれでおしまい。 一筋の涙が頬を伝ったが、すぐに拭い去って歩き出した。
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/540.html
195 :翔鶴×提督?:2014/09/01(月) 23 23 47 ID e/Be40YU 瑞鶴のコスプレをした提督と聞いて思わず書いてしまった、新世界を開いた翔鶴姉の話です 病み要素ありますのでご注意を 提督の秘密を知っている艦娘は、きっとこの私。翔鶴型航空母艦1番艦の翔鶴だけでしょう。 誰からも忘れ去られたような辺境の鎮守府に赴任してきたあの人の、とてもとても歪んだ秘密。 私達の提督は、ひどく綺麗な人です。男性なのですけど、まるで歌舞伎の女形のような線の細さや腰の柔らかさを備えています。 なんでそんな人が提督に……なんて思うんですけど、どうやら艦娘と同じように提督業も人手不足が激しいみたいですね。大本営は才能のある人をどんどんと提督に任命していっているみたい。 確かにあの人は、提督として優秀とは言えないかもしれません。けれどそこは私のような秘書艦の腕の見せ所。 私のおかげって言う気はないですけど、何とかこの鎮守府は上手く回っていると思います。 ああ、そうそう。提督の秘密の話……でしたよね。 知ってます? あの人の肌はとっても綺麗なんです。男の人なのに、私達よりもきめ細かくってすべすべしてるかもしれない。 ふと物憂げに遠くを見る時の瞳なんて、私でもゾクリとする程に色気っていうんでしょうか。そういうのがあったりするんです。 だから私は、からかいも半分に言ってみたんです。 「提督は女の子みたいですね」って。 身長は男性にしても高い方ですけど、肩幅はそれほど広くはないし。だから似合うと思ったんです。 「ねえ、提督。わたしのお願い、聞いてくれますか?」 提督は私のお願いを断ることが出来ないってことは、知っていました。だって私がいなかったら、この鎮守府は回らないんですから。だから提督は、私のお願いを無碍には出来ない。 そう……きっと似合うと思うんです。 他の艦娘の誰よりも、あの子の服が。 私を捨てて、他の男を選んでこの鎮守府を出て行った、あの子の服がきっと、提督には似合うと思うんです。 「翔鶴さん……これは、どういうことなんだい」 「もう……ダメですよ。ちゃんと翔鶴姉って言ってくれないと」 白い道着に赤い袴のスカートは私と揃いの衣装。それにあの子の髪を模したウィッグを付ければ……ああ、思 った以上に綺麗な提督の姿に、私の心は高鳴る。 「瑞鶴……会いたかったわ」 「っ……」 提督が身を硬くするのにも構わず、私はあの子の肩に顔を埋める。 あの子が使っていた香水を振っているから、匂いさえ懐かしく感じた。 「瑞鶴。昔みたいに、わたしのことをお姉ちゃんって呼んでくれる?」 「……翔鶴っ……姉」 「ふふっ。可愛いわ、瑞鶴」 瑞鶴の姿に女装した提督は、私の思い出を映しだすためのコラージュ素材に過ぎない。 けれど提督の姿はコラージュの素材としてひどく優秀だった。 整った目鼻立ちに、男性にしては線の細い体は思った通り女性の姿がよく似合う。それに美しさはあれど、鼻につく女臭さが無いのもよかった。その方が思い出の中のあの子に浸れるから。 「ああっ、瑞鶴ッ。はあっ……んんぅっ、んちゅっ……」 そうして私は“瑞鶴”とキスを交わす。唇が触れ合い、舌先が絡まり合って、私の身体は驚くほどの熱を持って しまう。 ああ、これだけでイッてしまいそう。いつだって瑞鶴とのキスは私をこれ以上なく昂ぶらせる。 「ほら、分かる? わたしもう、こんなになってるの」 あの子の指を私はスカートの中へと導く。薄布越しにでさえ分かるような水気がそこには広がっていた。 「瑞鶴はどうかしら?」 瑞鶴のスカートの中へ手を伸ばせば、あの子は恥ずかしいのか身体を引こうとするけど、私はそれを許さずあの子の股間へと指を這わせる。 「ふふっ……瑞鶴のオチンチンも、大っきくなってるね。苦しいでしょう? お姉ちゃんが、楽にしてあげるね」 「え……?」 戸惑う瑞鶴に構わず、あの子を椅子に座らせ、私は床に跪いた。 下着をずらせば、ヒク付くオチンチンがスカートの中から生えてくる。女の子の格好をしているのに、オチンチンを大きくしてる。そんな倒錯的な光景は、私の頭の中を痺れさせる。 「ああっ、凄い匂い……いけない子ね。こんな匂いをさせて」 言いつつ私はオチンチンの茎を舌先でゆっくりと上下になぞる。それだけで瑞鶴は苦しげに身体を震わせ、先端には透明な汁が滲んできた。 「瑞鶴の先走り……とっても苦いわ。ふふっ、次々と溢れてくる」 ぐりぐりと鈴口を舌先で抉るようにすれば、透明な汁は次々と溢れてきた。私は口の中に広がる匂いに我慢できず、瑞鶴のオチンチンをあむっと咥え込む。 両頬を窄めて茎を圧迫しながら亀頭を舌で舐めしゃぶれば、瑞鶴はとっても気持ちよさそうな声をあげる。 (ああっ、気持ちいいのね瑞鶴……) 私はあの子にもっと気持ちよくなってもらおうと、ぐぽぐぽと下品な音を立てながらも顔を上下させ、オチンチンを刺激する。 一回ごとにオチンチンが膨れ、先端が徐々に熱を持っていくのが分かるようだった。 「うっ、ああっ……ダメだ、もう……翔鶴……姉ッ……」 ふふっ、よく出来ました。きちんとお姉ちゃんって呼んでくれたね、瑞鶴。 あの子の言葉に応えるかのように、私はびゅるびゅると吐出された精子を全部口の中で受け止める。ドロドロとして苦い精子を、私は喉を鳴らして嚥下していく。 喉に張り付いてむせてしまいそうだけど、何とか全部を飲み干すことが出来た。私は口の周りについた精子を舐め取りながら、瑞鶴を見上げる。 「瑞鶴の精子、とっても濃くって美味しいわ。ねえ……今度は、舌のお口にも注いでくれるわよね?」 既に私のアソコはドロドロに熱を持って疼いている。このまま放っておけば、オカシクなってしまいそうだった。 ううん、そっか。こんなことをしてる時点で、とっくにオカシクはなっていたんだろうけど……瑞鶴もさっきより拒絶感を見せずに頷いてくれる。 瑞鶴が私とセックスをしたいって言ってる。 ああ、なんてこと。こんな嬉しいことがあるなんて! 「お姉ちゃんが瑞鶴のこと、気持よくしてあげるからね」 椅子に腰掛ける瑞鶴の上に、下着を取り払った私は跨るように足を進める。 私の股下には、一回射精したばかりなのにもう勃起している瑞鶴のオチンチンが、青筋を立てて今か今かと待っているかのよう。 「挿れるよ、瑞鶴」 言いながら私は、瑞鶴のオチンチンに腰を下ろしていく。膣口が広がって瑞鶴の熱いオチンチンを呑み込んでいく行為だけで、私の背筋には焼けるような快感が溢れてくる。 キツイ入り口を抜けて私の中に入り込んできた瑞鶴のオチンチンは、私の敏感な部分を遠慮無くカリ首でごりごりと擦ってくれて。 「ふぁぁっ!! 凄い、凄いわ……ああっ、これ……気持ちいい……ッッ!」 私は快感のあまり抑えられない声を上げていた。 気持ちよすぎて涙さえ出てきそう。お腹の奥がきゅんきゅんと疼くのが自分でもよく分かる。 「瑞鶴……いいのよ、あなたの好きなように動いて。もっとお姉ちゃんで気持ちよくなって……」 その言葉は、普段おとなしい瑞鶴に火を点けたみたいだった。 掠れたような息を漏らしながら、瑞鶴が私の最奥を抉るかのように腰を振る。 一回突かれる毎に私の中からは愛液が掻き出され、そして痺れるくらいの快感が身体の中に満ちていった。 「あああッッ……ふぁっ、んあぁぁッ! 素敵、素敵よ瑞鶴。あなたのオチンチン、奥まで届いて。ああっ、凄いッ、 そこぉっ……!」 肉同士の弾ける音と、私が欲望のままに吐き出す嬌声だけがこの部屋には満ちている。 ああ、なんて素敵なのかしら。 こんな時間がずっと続けばいいのにとさえ私は思ってしまう。けれど当然、どんなことにも終わりは来るの。 瑞鶴がストロークを深くし、私の奥にギュウッとオチンチンを押し付ける。 「翔鶴……姉ッ……」 あの子は私の名前を呼びながら、私の中に射精をした。 熱い精子がじわっとお腹のなかに広がっていくのが分かる。その熱さにお腹が震えて、私も深い絶頂へと導か れていく。 瑞鶴にしがみついたまま、私は何度も身体を震わせていた。 入ったばかりの若い整備兵の子達は、私の誘いに簡単に乗ってくれた。愚かしいほどに単純で、性欲に忠実で。 「ああっ、俺もう……」 「いいのよ、中に出してあげて。ねえ、瑞鶴も中に出して欲しいわよね」 鎮守府の一室でそれは繰り広げられている。 瑞鶴が、色んな男たちに汚されていく。 でもいいの。汚れて、もっと汚れて堕ちて来て。そして今度こそ、あなたは私の物になるの。 「提督っ……俺っ……」 中に出されたのがよっぽど気持ちよかったのか、“瑞鶴”が身体を震わせながら自分も射精する。むせ返るような精子の匂いに、私は知らず知らず頬を歪めていた。 +後書き 以上です、ありがとうございました! 提督に新世界を開いてもらうつもりが、翔鶴姉が開いちゃったよという話でした これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/101.html
提督×北上3-267の北上視点。作者は違う方です。 提督と付き合うことになってから1ヶ月だけど、一向に進展はない。 大井っちはなんとか説得できたけど、一部の娘からはちょっと嫌われちゃったかな。 ああ見えて提督は割と人気者だから仕方ないね。 付き合い始めたきっかけがきっかけだったから、提督とはいつの間にか普段の日常に戻ってしまっている。 あの時はこう見えて、結構緊張したんだけどなー… …そこで、あたしはある作戦に出た。 ガチャ 「おかえりー」 「おー、ただいまー」 提督の私室をたまり場にするのだ。名づけて「提督と一緒にいれば好感度だって上がるよね」作戦。 我ながら安直だけど、これぐらいしか思いつかなかったのよね、実際。 最初にやったときは正直ちょっと不安だった。 「何してんの」 「こっちの部屋の方がくつろげるし」 「あんまりそういうの良くないんじゃね?」 「いーじゃん付き合ってるんだし」 仮にも上官の私室に勝手に入ってるんだし、追い出されたり、引かれたりしないかな…とも思ってたけど 案外あっさりと提督は受け入れてくれた。…面倒なだけだったのかもしれないけどね。 「そういや雑誌届いてなかったか?」 「あーこれ?」 「それそれ、って人の荷物を勝手に開けるな。しかも読むな」 「まーまー気にしない気にしない、っていうか提督もこういうの読むんだねぇ」 「いや、どういうのだよ」 「『闇に隠された悲劇 艦娘へのセクハラ疑惑を追う!』」 「俺が読んでるのは連載されてる漫画だ」 「ああ、この『ファム痛クリアコミック GUNこれ』って奴?」 「そうそれ」 提督が定期購読しているというこれは、内容はよくあるいわゆるゴシップ誌。あたしはこういうの結構好き。 提督はオマケで連載されている漫画が目当てで買ってるらしいけど、あたしはそっちは正直良くわかんない。 「というわけだからそれをよこせ」 座椅子にどっかと座った提督が手を差し出してくる。 「えー、あたしも今読みはじめたばっかなんだけど」 「そもそも俺が買った雑誌じゃないか」 「ん~、じゃあ一緒に読む?」 「まぁそれでもいいけど」 …これは、ひょっとしてチャンス?なけなしの勇気を振り絞ってみてもいいかも知んない。 「ほい」 ポフッ 「んじゃ読みますかー」 わわっ…提督と密着してる… 「おい、人を座椅子替わりにするな」 「仕方ないじゃん、座椅子それ一つしかないんだし」 何の気なしにしたふりをして、あたしは雑誌を開く。良かった、拒絶されなくて。 「おおっ、なんかわけわからない理由で争いが始まったんだけど?」 「一応史実ネタが入ってるらしいからそれなんだろ、詳しくは知らん」 背中が暖かくて、実は内容は半分も入ってきてない。 「じゃあ目当ては読み終わったからどいていいぞ」 「えー、こっちのほうが本読むのに楽なんだけど」 「ふてぶてしいなおい」 …やっぱりあたしってば意識されてない?まあ、あたしだから仕方ないよねー… 「まーまー、読み終わったらどくからさ」 「まぁたまには他の記事も読んでみるか……」 でも幸いにというか、嫌がられてもないっぽい。これでうざいとか言われてたら立ち直れなかったかも。 「ん、どうかした?」 「いや、なんでもない」 いつの間にかゴシップ記事の内容に気を取られていたあたしは、提督の様子がちょっとおかしいことに気づいた。 …あれ、これはひょっとしたらひょっとするかも…? そうして次のページを開くと、丁度よく刺激的な記事が目に飛び込んできた。 『闇に隠された悲劇 艦娘へのセクハラ疑惑を追う!』 記事の内容はとある鎮守府で一際激しいセクハラを受けたという 匿名M型駆逐艦2番艦Kさんという艦娘へのインタビューだった。 ───ではKさん、普段の言動を曲解した提督が激しいセクハラを行ってきたと? K「はい『ああ、お前の言うとおり俺は好きモノだぞ? へっへっへ……いつでもいいんだろう?』 なんて言いながら毎日のように執務室で体中をまさぐられていました……」 ───執務室でですか!? 職場で取る行為とはとても思えませんね K「はい、でもそれだけじゃなくてドックでお休みしようとするとベッドの中に侵入してきたり」 ───公僕であるというのにそのような振る舞い、それ以前に人として言語道断ですね 具体的にはどのような行いを? K「はい、背後から太い魚雷(意味深)をグリグリ押し付けながら 逃げられないように押さえつけられて執拗にお尻を撫でながらそのまま指をずらして私の恥ずかしいところを(以下略)」 …わっわっわっ。 あたしが腰掛けてた、ちょうど提督のその…アソコのあたりで、なんか動いてる。 これって、これって、あれだよね? 「提督ー……」 「……うん、言いたいことはわかる。すまん」 更に大胆に突っ込んでみる。 「提督ってもしかして欲求不満だった?」 「まぁ……最近は少し」 数秒間お互いに沈黙。 うわぁ…提督もあたしを女の子として見ててくれてたんだ… これは、もしかして行けるんじゃない? 「あー……うん、あれだ。抱き枕のマネくらいならしてもいいよ」 何でもない風を装って言ってみると、腰に手を回して少し強めに抱き寄せられた。うわっ、うわぁー… と同時に、提督のあの部分があたしのアソコをすーっと撫でていく。 ちょっとだけ体がビクっとはねた。 「……北上?」 やばい。多分あたし、今顔真っ赤だ。 「北上」 「な、なにさ。ていと───ンっ」 呼ぶ声に思わず振り向いたあたしの唇に、提督の唇が突然重ねられた。 びっくりし過ぎて体が固まっちゃったけど、提督が優しく撫でてくれたおかげでだんだん気持ちが落ち着いてくる。 どれだけキスしてたかわかんない。ようやく解放されたので、形だけの文句を言ってみる。 「提督ー……いきなりするとかちょっとずるいよ?」 「悪い、やたら可愛かったから」 かっ、かわっ…!?予想外の台詞に激しく動揺するあたし。 「いや……あたしはその、可愛いとかいうガラじゃ……いや、嬉しいけどさ」 「嫌だったか?」 んなわけ無いじゃんもー。 「いや……あ、そう言う意味じゃなくてその……嫌じゃなかったけどさ、ただ」 「ただ?」 「この態勢だと首が痛い」 「じゃ正面向くか?」 「……ん」 提督の腕の中で体の向きを変えて、提督にまたがって抱きつく格好になる。 その上、腰に手を回されて抱きしめられた。ヤバイ。これやばい。 「なぁ」 「ん?」 「続きがしたいって言ったら怒るか?」 き、来た。 「……別にいいよ……嫌じゃないし」 「そっか」 もう一度唇を塞がれ、それどころかゆっくりと舌まで入ってくるやばい。 あたしもしてあげなくちゃ、と慣れないながらも舌を絡めてると、頭の中がぼーっとしてくる。 「ん……ちゅっ……レロッ……ちゅぱ……」 ひゃー…提督の手、どんどん下に降りてきてる…あたしのお尻、触ってる…。 「っ」 お尻を撫で回していた手を止まり、て、提督の、指が、あたしのアソコ、触ってるよぉ~っ。 いつの間にかちょっと濡れてたこともバレちゃうかもしんない。 しばらくは提督はあたしの下着の上からなぞってるだけだった。つ、次は何されるんだろう…? と、いきなり下着をずらされて、今度は、直接…! 「ッ────!!」 その瞬間、たまらず体が仰け反る。 提督はそれにも構わず、クチュクチュとあたしのアソコを弄っている。 羞恥と興奮と気持よさで、あたしは為されるがまま、提督に抱きついていることしかできなかった。 「ぁっ……くぁ……っふぁ……んんっ……!」 やばい。あたしの口から、あたしじゃないみたいなエロい声が出てる。 提督の指の侵略はそれだけにとどまらず、ついにあたしの一番敏感な場所に迫ってくる。 「て……とく……そこ……ダ、ダメだっ……あうっ!!」 当然とばかりに指は止まらず、あたしのクリトリスをいじめ続ける。 ぬるぬるになったソコが指で挟まれた瞬間、あたしの頭の奥でスパークがバチバチと弾ける。 絶頂を味わって、あたしの体はくたりと崩れ落ちた。 「……あー、死ぬかと思った」 「悪い、やりすぎた気がしなくもない」 「ホントだよ……って、わっ」 いつの間にか、提督のソコはものすごく膨らんでいた。 「えーと、とりあえずどうすればいいのかな」 「よければ手でして欲しいなー、とか」 ほほー…手で、ねぇ… 「うー、仕方ないなー。まぁさっきの仕返しもしたいし」 あたしだけ恥ずかしい思いをするのはずるい。多少手こずったが口を開けて取り出すことに成功する。 ブルンッ! 「うわ、グロッ!」 思わず言ってしまった。 「グロいとか言うな、一般的にはこういう形のはずだ」 一般的とか言われても、グロいものはグロい。けど、ちょっと傷つけちゃったかなぁ? 「んで、コレどうすればいいの?」 「いや、つつくな。あれだ、手で握ってしごいてくれ」 「こんな感じ?」 ヌチャッという音ととも提督のお…おちんちんを掴む。うわぁ…なんかヌルヌルしてる。 「なんかヌルヌルするんだけど」 「そういうもんだ、男も女も同じだろ」 そう言ってあたしのアソコをいじってた手を見せてくる。そこにも同じようにベッタリとあたしの… ギュッ! 「イテッ! そんなに力入れるな、痛いだろ」 思わず手に力が入ってしまった。ちょっと気の毒な気もするが、あんな恥ずかしい思いをさせたんだからいい気味だ。 「じゃあ、仕返しとは言われたが黙ってやられるのもアレだから勝負な」 「ヘっ? 勝負って……っ!!」 いつの間にかあたしのアソコに伸ばされていた提督の指が、ツプッ……という音ともにあたしのナカに入ってきて、そのままナカをいじり回す 「ッ!……先にイッった方の負けな」 何その勝負…わけ…分かんない… でも、勝負ということは、あたしだってシてあげられるということ。 さっき言われたように、必死に提督のおちんちんをしごく。 うん、提督の息も荒くなってきてる。多分…これで合ってる。 と、うわ、わっ…突然もう一本の指があたしのナカに入ってきた。 時々ナカの天井がグリッとされるだけで、腰が浮きそうになる。 あたしを気持ちよくさせようって気持ちが指や息遣いから伝わってきて、 それが嬉しくって、あたしも提督のおちんちんを気持よくさせてあげようと必死に手を動かした。 「……で、出る…!!」 「……くぅっ───!!」 提督の指がキモチイイところを何度目か叩いた瞬間、あたしは耐え切れなくなって達してしまった。 同時に、提督のおちんちんからも白いドロッとした液体―多分、精子―が噴きだした。 お互いそのままの姿勢で、しばらく余韻を楽しむ。 「う~ドロドロする~」 「そういうものなんだから仕方ないだろ」 おかげで手が汚れちゃったけど、提督のだと思うとフシギとそんなに嫌じゃない。あたしってばちょっと変態チック? …で、次は、いよいよ…アレだよね。 「どうした?」 「いや……その」 あれ…しないの? 「最後まで……しないのかなーって」 こんなこと女の子に言わすなってー… 「や……北上が嫌じゃなければしたいかなー……と」 ここまでやっといて何言ってるのさ、したいに決まってるじゃん…とはさすがに言えない。 「ま、まぁあたしも提督が嫌じゃなければいいんだけどさー……」 「それはない」 いきなり抱きしめられる。そういうの、卑怯。 「わっ! ちょ! 提督、今汚いって!」 あたしのアソコ、ドロドロなのに提督のズボン、汚しちゃう… 「あぁ、明日洗濯に出すから大丈夫」 「そういうもん?」 「そういうもん」 いつの間にか、小さくなっていた提督のおちんちんは復活していた。 提督の上に座ると、それがあたしの…アソコに当って…うう、エロいなあ… 「んっ……」 「とりあえずできるだけ力を抜け、こっちもなるべくゆっくりするから」 「うん」 今までで一番緊張してるのにそんなこと言われても無理… でも、今更止めるなんて絶対ヤダ。意を決して、提督のおちんちんを受け入れていく。 「っく……っつう……!」 噂には聞いていたが、かなり辛い。あんなのがあたしのアソコに入っていってるんだから当然だけど。 「はぁっ……はぁっ……」 痛みに耐えていると、提督があたしのちょっと露出度高めな上着をまくり上げた。 「わっ!?」 そのまま手があたしの胸を撫で、もう片方の乳首がちゅっちゅっと吸われる。 いきなりでちょっとびっくりしたけど、これは…うん、これはなんて言うかくすぐったいというか…悪くない。 時々歯で優しく挟まれて舌でちろちろってされると、思わず反応してしまう。 更に提督の空いてる方の手があたしのアソコに伸びて、敏感な場所をクリクリと弄られる。 「ん……ぁっ……! はい…って……くるっ……!」 それに合わせておちんちんが少しずつ入ってくる。さっきよりは…ちょっと楽になってる? やがて、ちょっと引っかかってた感触(多分…アレだ)が無くなって、ついにおちんちんがあたしの一番奥まで入ってしまった。 「最後まで入ったぞ……」 「う…ん……す…ごい熱い……」 そう、痛いというか、熱いって感じ。提督のを全部受け入れられたことにホッとしていると、提督がぎゅっと抱き止めてくれた。嬉しい。 「少し……楽になってきた」 「じゃあ、ゆっくり動かすぞ」 「うん」 あたしの腰が持ち上げられ、ナカのおちんちんもズルリと抜かれていく。 腰が沈められ、おちんちんがまた入ってくる。 多分、それが気持ちいいんだろう。あたしが痛くても、提督がこんなに必死になって気持ちよくなってくれるなら、悪い気はしない。 それに、何回も繰り返されるうちに、あたしもちょっとずつ楽になってきた。 「提……督……」 「……なんだ?」 「結構……良くなって……きたかも」 提督には遠慮してほしくない。強がり半分で言ってみたけど、大丈夫かなあ? 「くぅっ……!」 あたしの言葉で、おちんちんが少し乱暴に入ってくるけど、思ったほどの痛みはない。あれ、本当に慣れてきた? 「これなら……いけるかな」 既にあたしの腰を持ち上げるのではなく、提督が自分で腰を動かしてる。 時々おちんちんがあたしの奥を叩くたび、あたしは提督に抱きついてしまう。そうすると、提督も抱きしめ返してくれる。 それがすごく嬉しくて、頭の中がふわふわする。痛みは、いつの間にかなくなっていた。 「クッ! イクぞ北上!!」 「あ…たしも……も……無理っ!!」 ふわふわはどんどん大きくなって、ついに弾けてしまう。 それと同時に提督のおちんちんがナカでビクビク震えて、あったかい感触がナカに広がっていく。アレがあたしの中に…出されてる。 それがなぜか無性に嬉しくって、あたしはずっと提督を抱きしめていた。 いつまでそうしてただろう。 「はぁ……疲れた」 「大丈夫だったか?」 「ま、まぁ最後の方はだいぶ大丈夫だったよ」 「そうか……ところで……」 あたしの中で、再びムクムクと大きくなる提督のおちんちん。 「……マジで?」 「スマン」 「はー……仕方ないなー」 そう言いつつも、あたしはちょっと楽しんでいた。 ────翌朝 「あー提督おはよー」 「あぁ、おはよう」 「あのさー」 「だいたい言いたいことはわかってる」 「盛りすぎ」 「ごめん」 結局あのあともう一回に後ろから一回(超恥ずかしかった)、その上あたしのアソコにこすりつけてもう一回していた。 夢中になってくれるのは嬉しいんだけど、さすがにちょっときつい。体力的な意味で。 「割とかなり腰がだるいんだけど」 「うん、悪かった」 そのせいで、体中いろんな汁でベトベトだ。 「とりあえず汗流したいんだけど」 「……部屋に備え付けの浴槽があって良かった」 「提督ー」 「いや、ほんとごめん」 結局サカッた提督のせいで2回戦突入、あたしの腰はガクガクになっていた。 やばい、もう朝食の時間だ。 「まー仕方ないか、んじゃ連れてってよ」 「……まぁそうなるよな」 甘えてみるとあっさり抱き上げられた。うん…これは結構…いい。 提督に抱っこされたまま食堂についた瞬間、無数の視線があたしたちに突き刺さる。まあそうだよねー… 提督があたしの席まで運んでくれたけど、向かいの大井っちが何かすごい睨んでる。あえて見なかったことにする。 「やー助かったよー」 「いやーどういたしまして」 うまく笑えてるんだろうか、すごい不安だ。 「ねぇ北上さん」 「んーどうしたの?」 「なんでまた朝からこんな派手な登場するハメになったのかしら?」 き、来た。仕方なく、さっきから考えていた言い訳をひねり出す。 「あー寝坊して慌てて走ってたら提督に激突して足捻っちゃってさー それでお詫び兼ねて運んでもらったんだよ」 く、苦しいかな―? 「(笑)あら、でもあたしが北上さん迎えに行ったら部屋にいなかったんだけど」 「あーだって提督の部屋で寝ちゃったからさー」 ザワ…ザワ… つい正直に答えてしまったが、よく考えなくても結構ヤバイ。空気ヤバイ。 しかし、突如あたしの脳裏に閃いたものがあった。 「提督の部屋にあった『GUNこれ』って漫画が面白くてさー。 部屋で読んでたらそのまま寝ちった」 「起こすの悪いと思ってそのままにして悪かった」 ナイスフォロー! 辻褄合ってる…よね? 「まぁ……とりあえずそういうことにしておいてあげますね提督?(笑)」 「お、おう」 ふぅー…さしあたって(提督の)命の危機は去ったようだ。(提督の)命があるって素晴らしい。 「提督ー『今度から』はちゃんと考えてねー」 「わかってる『今度から』はちゃんと考えてする」 まだ提督としたいことは、たくさんあるからね! おわり
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/552.html
提督と利根筑が3Pしてる話です 利根×筑摩の要素もありますので百合苦手な方はご注意ください 自らの心臓の音が、やけにうるさく聞こえていた。 普段の見慣れた鎮守府の廊下が、まるで異界に変わってしまったかのようだ。 空気が直接秘所に触れ、体の芯がスッと冷える思いがする。さっきすれ違った艦娘は、自分を不審には思って いなかっただろうか。 航空巡洋艦の利根は、胸元をギュッと握りしめ、頬を薔薇色に染めながらも、目的の部屋。提督執務室にたど り着く。 ただ鎮守府を一周しただけだというのに、座り込んでしまいそうなほど身体が疲弊しているのが分かった。 しかし同時に、身体の中に堪え切れない程の熱が堆積していることも利根は理解していた。薄緑色の式服の奥 、何にも覆われていない秘所からとろりと垂れ落ちた愛液が、利根の太ももに透明な一筋を刻んだ。 「提督……鎮守府一周、確かにしてきたぞ」 「おお、そうか。それはご苦労だった」 執務室の扉を開けば、提督が利根を出迎える。近づいてきた男は、利根を満足そうに見下ろしていた。 「ではどうなっているか、直接見せてもらおうか」 男の言葉に躊躇いながらも頷いた利根は、自らの下半身を覆う布地に手をかける。 利根の下半身を覆う布地には、腰から足先にかけて深いスリットが入っている。角度によっては股がかなり露出 するデザインだ。その為、利根や妹である筑摩は通常、短パンのような下穿きを着用している。 しかしあろうことか布地を自らまくり上げた利根は、下に何も穿いていない状態だった。赤々とした花弁が、提督 の眼前に晒される。これでは階段の昇り降りどころか、すこしでも大股で歩こうものなら、秘所が覗き見えてしまう だろう。 「もうしっかり濡れているな。なんだ、その格好で興奮していたのか」 「我輩は、そんな……」 「んんぅ? 素直に認めたらどうだ。ノーパンで鎮守府を歩きまわって、自分は興奮していたんだと」 「いやっ……ああッッ!」 提督は腰をかがめながら指先を伸ばし、利根の秘所に触れる。瞬間、鈍い水音が室内には響いた。膣をほじく るような男の指先に連動し、くちゅくちゅとした水音が室内には際限なく響き渡る。 膣から指を引き抜いた男は、愛液をまぶしたクリトリスを触れるか触れないかに指先で転がした。それだけで利 根は顎を反らし、快感を堪えるかのように歯を食いしばる。 「はぁっ……ああッ! だって、こんな格好をするなど……誰かに見られたかと思うと」 「興奮するわけか? まったく利根はとんだ変態だ」 「いやぁっ、違っ―――ッ!!」 提督になじられ、利根は目に涙を浮かべながらも身体が感じてしまっているのを理解していた。身体の奥が切 なく疼き、熱い吐息を利根は漏らす。 「こんな利根の格好を妹の筑摩が見たら、いったいどう思うだろうな? なんなら、知ってもらうか?」 「え……?」 利根への愛撫を片手で絶やさぬまま、提督はもう片方の手で器用に内線電話の番号をプッシュする。 提督の様子を見つめながら、利根は焦燥感に駆られていた。提督を止めなければいけない。そうしなければ、 自分はもう戻れなくなってしまう。 しかし送り込まれる愛撫の快感が、利根の決意を霧散させてしまう。 「ふぁ……ぁぁッッ! だめじゃ……だめ、なのに」 クリトリスを強すぎず弱すぎず、丁度よい強さで刺激される度に、利根の意志とは関係なく腰が跳ねる。的確な 愛撫による蕩けてしまいそうな熱は、利根の思考を溶かしていく。 (ああっ、身体がもう……切なくて) 奥底から沸き上がってくる切なさに、利根は限界だった。 何かを求めるかのように提督を見つめながら、自ら腰を動かしてしまう。 「ああ、そうだ。今すぐ執務室に来てくれ。忙しいところすまんな。……ふむ、利根もいい感じになってきたな」 「提督っ……んぅ……ふぁぁっ」 受話器を置いた提督は、利根に唇を重ねる。 開いた口腔に舌を入れれば、まるで身体の熱に急かされるように、たどたどしい動きで利根が舌を絡めてくる。 必死で快感を貪ろうとするかのような利根のキスに、提督は暗い悦びを感じた。 普段の快活明朗な様子は影を潜め、今の利根はひたすら淫蕩に性を貪っている。果たしてこんな姉を見たら どういった反応をするのか、提督は内心でほくそ笑みながらズボンのベルトを外す。 「ああっ、提督……」 ズボンを脱ぎ去り、自らの主砲を露出した提督へ、利根は物欲しげな声を漏らす。 ノーパンで鎮守府を歩きまわり、その後に愛撫を受け続けたことにより、利根の身体は既に限界だった。今に も淫熱で張り裂けてしまいそうで、利根は切なげに息を漏らしながら、提督の主砲を見つめている。 「我輩はもう……」 「心配するな。今すぐ楽にしてやる」 提督の言葉に頷き、利根は机に手をついて、腰を提督に差し出す。 腰にかかる布地を少しずらせば、ヒクつく花弁がその身を晒した。きゅっと締まったいかにも触り心地の良さそ うなヒップの下に咲く赤々とした花弁は濡れそぼり、まるで男を誘うかのようだった。 行為に期待するかのように甘酸っぱい匂いを放つ愛液が滴り落ち、透明な線を幾筋も張りのある太ももに刻ん でいる。 提督は高揚感に薄く息を吐き出しながら、利根の花弁に自らの主砲を触れさせさた。 「ああっっ! これ……んぅぅッ!」 凶悪な極太クラスの主砲を、利根は背筋を震わせながら呑み込んでいく。敏感な粘膜をかき回しながら体内に 押し入ってくる主砲の巨大さに、利根は脳天まで痺れてしまいそうな快感に襲われた。 (気持よくて。だめじゃ、こんなのダメなのに……提督のオチンチンの味、覚えてしまう。この大きさじゃないと、ダメ になるっ……) 挿入だけで軽くイッたのか、熱い愛液を絶え間なく分泌しながら、まるで主砲にしゃぶりつくかのように膣壁は蠢 き絡みついてくる。熱く蕩けた膣内はそれだけで気持よく、気を抜けば提督もイッてしまいそうだった。 しかし提督は利根の腰を掴み、ピストン運動を開始する。抽送時にカリ首に吸い付く圧迫感のキツさは決して不 快ではなく、強く射精感を喚起させる。 「くっ、これは堪らんな」 蠕動運動を繰り返し、奥へと導くかのように膣壁は主砲を扱き上げる。敏感な亀頭が熱くねっとりと圧迫される 快感は背筋を駆け上がり、提督は薄く息を漏らしていた。 「提督、我はもう……ああっ!! いい、そこっ、んんぅぅ!! 奥っ、好きじゃ……もっと、ぎゅっと……ふぁぁあ! んんぁぁ……また、またイクっ……ッ!!」 腰を密着させ、最奥部をギュッと押し込まれ、利根は今日何度目か分からない絶頂に身体を震わせる。自ら快 感を求めるかのように腰を揺らし、じゅぷじゅぷと愛液が空気で撹拌される音を響かせながら、利根はあられもな い嬌声をあげ続けた。 絡まりつく柔肉の熱さに、提督も限界だった。射精に至るべくピストンを早め、腰を前後させる。 肉のぶつかり合う音が響き、敏感な膣内が巨大な凶器で掻き回される。しかしそれでさえ、今の利根には快感 にしか思えなかった。 「あっ、ああッッ!! 中に、中に出して! 奥に沢山出して欲しいのじゃ……ッ」 自らの言葉に興奮するかのように、利根の膣内が一段と強く絡みついてくる。痛みを感じる程の締め付けは、 提督を限界まで押し上げた。掠れた喘ぎを漏らし、提督が腰を震わせる。巨大な主砲から放たれた精液は、利根 の子宮を熱さで満たしていく。 「あっ、ああ……お腹の中、精子一杯出て……」 下腹部に広がる精子の熱に、利根は満足気な淫蕩とした声を漏らす。主砲を引き抜けば、花弁からは精液と愛 液の混合液が滴り落ちた。 「……では感想を聞こうか。筑摩?」 利根から主砲を引き抜いた提督は、半勃ち状態の主砲を隠しもせず、執務室の入り口を振り向く。 そこには利根の妹である筑摩が、蒼白な顔をして立ちすくんでいた。 「えっ……ちくま……? なんで……うそ、じゃろ?」 机に手をついたままの状態で、利根は絶望に染まった声を漏らす。確かにそこに立っているのは、自分が見知 った妹の姿だ。けれど何故。混乱する利根の思考は、一つの光景へと辿り着く。 提督がかけた電話。あれはどこへ繋がっていたのか。 (まさか本当に……) 提督が筑摩を呼んだのか。それを確かめるために提督を振り向けば、提督はいかにも楽しそうな笑みを口元に 刻みながら、利根の秘所へと指を埋める。 「ひぅっ! あぁっ……」 反射的に出てしまう声は艶色に濡れていた。普段とはあまりにも違う姉の声に、筑摩は口元を抑えながら、一歩 を後ずさる。 扉を開き、咄嗟に執務室を後にしようとする筑摩を、提督は呼び止めた。 「筑摩……いいから鍵を閉めて、そこで待っていろ」 言うが提督は、利根に何かしら耳打ちをする。否定するかのような叫びをあげる利根だったが、再び何事かを言 い含められ、利根は唇を噛み締めたまま立ち上がる。 「姉さん?」 「筑摩。すまんな、こんなことに巻き込んで」 「え……?」 未だに状況を正確に飲み込めていない筑摩へと近づいてきた利根は、筑摩に顔を近づけ、囁くように言う。 「もう我輩は……ダメなのじゃ」 「い、いやっ……そんなっ、姉さん!」 否定しなければいけない。こんな姉を認めては駄目だ。 筑摩の言葉はしかし、利根の唇が呑み込んだ。 「んっ、んぅぅ……」 利根の唇が筑摩に重なる。筑摩の後ろ頭を抱え込むようにした利根は、開いた唇の隙間から、利根の口腔内 に舌を押し入れる。 (姉さんの舌、中にはいって……いや、なにこれ。こんなの……姉さんじゃ……) 利根はいやらしく舌を絡め、筑摩に快感を与えようとする。 そのキスはかけ値なしに気持ちが良かった。まるで頭の奥が蕩けてしまいそうになる。水音が口の中で響く度、 否応なく身体が反応し、筑摩は自然と自分も舌を使っていた。 (姉さんの舌……凄い気持ちいい。わたし、姉さんとキスしてるんだ) その事実は、筑摩のことを昂ぶらせていく。 胸の奥に押し隠したはずの気持ちが、否応なくほころび出てしまう。 「筑摩。こんな愚かな姉を恨んでくれ」 「ううん、わたし利根姉さんのことを恨んだりなんかしない。だってわたし、ずっとこうやって利根姉さんとキスした かったの」 「筑摩、お前は……」 筑摩は胸の内に秘めた、通常の姉妹とは異なる親愛の情。しかしそれは、男の手によってひどく歪な形で叶え られようとしていた。 「利根。それで終わるつもりか?」 後ろから響いた男の言葉に頷いた利根は、筑摩の前に跪く。手を伸ばし、利根は筑摩の下穿きをずり降ろした 。そしてゆっくりと、利根は筑摩の秘所に顔を近づけていく。 「姉さっ……んぁぁ!」 利根のざらついた舌先が、筑摩の秘所を舐めあげる。 花弁に唇を密着させ、垂れ落ちる愛液を飲み込みながら、利根は情熱的な愛撫を筑摩に施す。 「ダメ、姉さん。本当に、わたしこのままだと……いやっ、いやぁぁぁッッ!!」 どこをどうすれば感じるのか、同性である利根には悲しいくらいによく分かった。陰唇の周りを唇でしゃぶりなが ら、浅瀬を舌先でほじくり回す。 (どんどん愛液が溢れてくるぞ。筑摩、我輩の舌で感じてくれてるんじゃな) その事実は利根に奇妙な充足感をもたらす。どれほど利根の舌が筑摩に触れていただろうか。 筑摩が悲鳴のような喘ぎをあげながら、身体を震わせる。勢いよく溢れ出た愛液が、利根の顔を汚した。 「そんなの……うそ……わたし、姉さんこと……」 イッてしまったショックからか、筑摩が床に座り込む。しかし座り込み、半ば放心状態の筑摩に、利根は軽く唇 を重ねた。触れるだけのキスをした後、利根は筑摩に微笑んむ。 「大丈夫じゃ筑摩。筑摩も、すぐに気持ちよくなる」 「え……?」 姉の言葉の意味を筑摩は理解できていない。しかし座り込んでいた筑摩は、腕を引っ張られた強引に立ち上が らされた。 「さって。次は俺とお楽しみといくか」 「提督……な、なにを!? やめてください!」 「おいおい、ここまで来てやめてくださいってこともないだろう。なあ筑摩? お前とはセックスしたことなかったら 、いい機会だと思ってな」 「いい機会って……て、提督!?」 応接用のソファーに押し倒された筑摩は抵抗しようとするが、あろうことか腕を利根に抑え込まれる。 「大丈夫じゃ筑摩。こうなってしまっては、我輩も筑摩と一緒に気持ちよくなりたいし……な」 既に利根の愛撫によって、筑摩の秘所は濡れそぼっている。挿入準備は万端だった。 「嘘……提督、そんなのいやです! いやぁぁ!!」 艶やかな黒髪を振り乱し、筑摩は拒絶を示す。提督の巨大な主砲は筑摩に恐怖しか与えなかった。 しかし彼女の姉は、まるで物欲しげに提督の主砲を見つめているではないか。その事実に筑摩は混乱する。 「心配することはない。少し苦しいのは、最初だけじゃ」 「姉さ……んぅ……」 利根が筑摩の唇をキスで塞ぎ、それだけでなく筑摩の胸元を開けさせる。 ぷるんと露出したかなり大きめの乳房へ、慈しむかのように利根は指を這わせる。キスを続けながら乳肉を揉 みしだき、乳首を転がす。知り尽くした同性の愛撫によって、筑摩の身体は否応なく昂っていった。 (ふむ……この光景も、これはこれで堪らんな) 利根と筑摩のレズプレイを見せつけられている提督の主砲は、完全に体積を取り戻していた。 ヒクつく筑摩の花弁からは白く濁った本気汁が垂れ落ち、ソファーを汚していく。 (準備も万端のようだしな。筑摩のこともいただくか) 提督が狙いを定め、筑摩の花弁へと主砲の先端を押し付ける。筑摩が拒絶をしめすかのように身体を震わせ るが、そんなものに構わず提督は筑摩の中に主砲を挿入した。 入り口はキツイが、一度中には入れば筑摩の膣は主砲に吸い付いてくる。利根とはまた違う膣内の感覚を味 わうかのように、提督は筑摩の中をかき回した。 (ああっ、挿れられてる。オチンチン中に入って……いやっ、大っきくて壊れちゃう) 利根から愛撫を受けながら、膣内を抽送される。日常とはかけ離れた行為によって、筑摩の理性は限界間近だ った。 男の主砲から与えられるのは、レズプレイとはまた違った、一種暴力的な快感。しかしそれを身体が求めていた かのように、筑摩の膣ヒダは嬉しそうに主砲に絡み付くのだった。 「あっ、あああッッ!! こんなの、こんなのって!」 乳首を吸われる甘い快感と、膣壁を押し広げられる暴力的な痺れが身体の中で混ざり合い、筑摩は一気に絶 頂へと駆け上がっていく。 「いやっ、いやぁぁ!! うそ、うそっ!! ダメっ、わたしっ、もう……ッ!」 肉のぶつかり合う音を掻き消すかのように、筑摩の濡れそぼった喘ぎが響く。 よく知っている妹の、普段とはまったく違う乱れた姿に、利根は身体の中から熱いものが湧き出てくるのを感じて いた。 (ああっ、筑摩。我輩の大切な妹……) 筑摩の乳首を舌先で愛撫しながら、利根は自らの秘所を指先で掻き回す。二本の指で膣内を抽送し、クリトリ スを押し潰してしまわんばかりの強さで転がす。背筋を駆け上がってくる痺れは、普段の自慰の時とは比べ物に ならなかった。 (筑摩。我輩も一緒に……) まるで示し合わせたかのように利根と筑摩の手と手が重なる。二人は同時に絶頂を迎え、身体を震わせていた。 絶頂したことによる急な締め付けは、提督へと今まで以上の快感をもたらす。 提督は射精間近に膨れ上がっている主砲を膣から引き抜くや、利根と筑摩目掛けて狙いをつけた。 「ひゃぁっ!」 「んんぅ!?」 絶頂直後の二人へと、勢いよく吐出された精液が降りかかる。精液の濃さと匂いに浸っていたのも束の間、利根 は膝立ちになると射精直後の主砲に舌を這わせた。 それを見て黙っている筑摩でもない。艶やかな長髪に白濁を絡ませたまま、筑摩も主砲に舌を這わせる。 比較的慣れている利根のフェラと、どこかぎこちないながらも必死さを感じさせる筑摩のフェラを同時に受け、射 精直後にもかかわらず提督の主砲は体積を取り戻していく。 姉妹によるお掃除フェラが終わり、すっかり主砲が綺麗になった頃には、巨大な肉塊は再び脈打っている有り様 だった。 そんな主砲を、利根と筑摩は愛おしげに見つめる。 「提督よ、今度は我に挿れてくれるのだろう?」 「ふふ。またわたしでもいいんですよ」 利根と筑摩の二人が、揃って執務机に手をつき、尻を提督へ差し出す。提督は自らの思った通りになったこと に唇を歪めるや、二人へと向けて一歩を踏み出した。 鎮守府の長い夜は、まだ始まったばかりだった。 「けど、驚きました。提督と姉さんがこんな関係だったなんて」 「まあ、な。成り行きというやつじゃよ」 「へえー、成り行きですか」 「な、なんじゃその顔は」 「ふふっ。なんでもありません」 提督との行為の後、汚れを洗い流した利根と筑摩は、肩を並べて鎮守府の廊下を歩いていた。今回はきちんと 利根も下穿きを身に付けているようだ。ちなみに二人並ぶと、筑摩のほうが少し背が高かった。 (姉さん、提督のこと好きなの見え見えですよ) そうは思っても、筑摩は口に出しはしなかった。それに自分は、もしかしたら提督に感謝しなければいけないの かもしれないと思う。 「姉さん」 「んっ……ち、筑摩!?」 鎮守府の廊下であることにも構わず、筑摩は利根に軽く唇を重ねる。 「寂しくなったら、いつでもわたしがお相手しますね」 「しかし……我らは姉妹じゃぞ!?」 「でも、わたしは気にしてませんよ?」 「気にするとかしないとか、そういう問題ではなかろう……まったく」 拗ねたように言いつつも、今度は利根の方から進んで唇を重ねてくる。どころか二人は、舌同士を絡めあっていた。 「まだ身体が疼いているのじゃ……筑摩、いいのか?」 「はい。じゃあ部屋に戻ってゆっくり、お相手します」 「う、うむ……」 筑摩が伸ばした手に、利根は躊躇いがちに指先を絡ませる。決して本意なわけではない。これさえも、もしかし たらあの男の手のひらの上なのかもしれない。 けれど筑摩は、与えられたこの状況を精一杯謳歌しようと、ぎゅっと姉の手を、自らの最愛の女性の手を握るの だった。 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/583.html
前回の話 「……!」 水平線の向こうから幾つかの影が近づいてきた。 しかし、自分の心中は平穏ではなく、 夜空のかけた満月が運命を大きく捻じ曲げたと思わせる程度には不気味で脅威な存在に見える。 「提督、艦隊が帰投しました……」 岸壁に上陸した艦隊のうちの扶桑が報告に上がる。 しかし、扶桑は旗艦ではない。 では何故随伴艦の扶桑が報告に出ているのか。 何故今にも泣き出しそうな程に顔を歪めて低い声で報告しているのか。 敵艦隊撃退に成功したにも関わらず、何故他の随伴艦も一様に目を逸らしているのか。 何故なら。 「なお、旗艦山城の行方は未だ不明です……」 自分は、鉄の味がする程乾いた唇に歯を立てる。 海戦には勝利したが、ちっとも喜べなかった。 …………………… ………… …… 陰りない程燦々と海を照らしていた夕べの陽は、自分らを騙して悪夢の海に引き込もうと企てていたのだろうか。 何の罪もない筈の遥か遠くの恒星にさえこんな疑心を向けてしまう。 人間は兎角理由をでっち上げて何かに押し付けないと気が済まない生き物だ。 今の自分は冷静さを海の底へ沈めてしまっていた。 「何処へ行きやがったんだ、山城……!」 鎮守府庁舎の屋上で、自分は目の周りに痕ができる程双眼鏡を覗き込んでいた。 庁舎より低い背丈だが沿岸に建つ灯台も、山城へ母港の位置を示そうと忙しなく光の柱を回転させる。 闇の地平線に目を凝らしても、軍艦どころか貨客船一隻見当たらない。 「提督、お体に障ります……」 背後から扶桑の声が聞こえた。 いつの間に屋上に来ていたのか。気配に気付けなかった。 しかし気に留めない。 自分は双眼鏡を通して水平線を睨み付ける。 「提督、もう寝ましょう?」 「扶桑が先に寝ろ。私もそのうち寝る」 山城を大事にしている姉の扶桑が、今は鬱陶しかった。 誰かと話す気分ではない。 追い払う目的でそんな科白を吐き捨てる。 「…………」 扶桑は諦めたのか、何も言わなくなった。 下駄が小さく床を踏み鳴らす音の後、屋上の扉を閉める音が聞こえた。 …………………… ………… …… 次の日。 空腹感はあるのに食欲がないと言う経験を初めて味わった。 食事するのも億劫で、そんな時間も惜しい。 自分はスケジュールを乱し、真昼間にやっと起床した。 極最低限の書類執務だけ片付け、あとは手掛かりなく地平線を睨み付けるだけ。 出撃も演習も、建造も開発もさせず、遠征は前日行っていた指示を繰り返すだけ。 食事も間宮から押し付けられた握り飯を流し込むように食べただけ。 全てがどうでもよくなっていた。 陽が沈んでから海を見渡し続けても、目に映ったのは少しの艦娘の集団だけ。 あれは何処の鎮守府所属の艦だろうか。 嗚呼、数時間前に自分が送り出した遠征部隊だったか。 秘書艦扶桑に呼ばれて下に降りるまで分からなかった。 私の顔を見るなり艦らは異常なものでも見つけたようにぎょっとしていた。 よくやった。ではまた遠征に赴いてくれ。 気にせず空虚の労いの言葉を贈ったが、艦一同の表情は晴れない。 当然か。 遠征部隊の出港を見届けた後で扶桑に手鏡を見せられ、自分も驚いた。 開いていない程に細められた目の下には隈が出来ており、 その上から双眼鏡を押し付けた焼印のような痕がついていた。 おいおい、何て醜い顔を見せるんだ扶桑よ。 自分は逃げるように再び屋上に戻ったが、もう双眼鏡を手に取る気力さえ残っていない。 偶々ポケットに入っていた煙草に手を付ける。 煙草は双眼鏡と違って紙で出来ているから軽くて楽だなあ。 早速点火して煙を吸引してみると、思いのほか重かった。 肺に重くのしかかり頭がくらくらする。 でも構いやしない。 山城はもういないのだ。 あの日の夜戦で山城からの通信が途絶えた時、山城は命を散らしたに違いない。 扶桑が山城を"轟沈"ではなく"行方不明"と報告したのは、 沈んだ事も確認出来ない程文字通り木っ端微塵に散ったからだろう。 彼奴は姉と違って普段から"不幸"だの"欠陥"だのぼやいていたからなあ。 "口は災いの元"と言う諺を教えてやるべきだったか。 あの山城がいないのでは、自分も不思議と生きる気力が湧かない。 このまま呼吸不全で死んでしまってもいい。 自分はこの鎮守府の艦からは慕われている事もないから、困る奴もいない。 おや、いつの間にか携帯灰皿が臭い吸殻で満杯になっているではないか。 しかし喫煙はやめない。 今咥えている吸殻をほろりと落とし、そのまま箱に手を伸ばす。 吸う。落とす。吸う。落とすを繰り返す。 「提督!」 誰かが自分を呼ぶ声がした。 死神か。随分な重役出勤だな。 死神に体を揺さぶられる。 赤い目に黒髪、そこからそびえ立つ艦橋が目に映る。 ……山城? どうやら私の迎えを担当する死神は山城だったようだ。 死んだ山城が私を連れて行ってくれるのか。 「何を仰ってるんですか! お気を確かに!」 口に咥えていたものを奪われた。 何をするんだ、山、城……。 体を揺さぶられた事で限界が来たのか、遂に自分の意識は底なし沼へと堕ちてゆく。 山城、今行くからな……。 …………………… ………… …… 視界が黒で染まっている。 自分の後頭部が柔らかいものを感じている。 自分がいるのは天国か、地獄か? 判断がつかない。 そう言えばまだ走馬燈を見ていないな。 それならこの真っ暗闇を背景にぼんやりと流れる筈だ。さあ来い。 しかし待ち伏せても何も流れず、反して自分の意識が覚醒していく。 自分の視界も開けてゆく。 闇が真ん中から上下に向かって割れていき、ぼんやりと何かを映し出す。 「あ、提督……」 「……扶桑?」 長い黒髪を垂らして扶桑の赤い目が憂げに私を見下ろしていた。 頭と反して腰から下半身にかけては硬い感触がある。 ……扶桑に膝枕されているのか。 私はまだ死んでいなかったのだな。 扶桑は私の目覚めを確認してから夜空を見上げ、溜息をついた。 「月はあんなに綺麗なのに……」 それを聞いて私の鼓動は大きく跳ね上がった。 いやいや。 あれは山城とだけ決めた合言葉だ。それを知らない扶桑がそう言うつもりで言ったのではない。 それを知ってか知らずか、扶桑の口は小さく動く。 「提督。山城は沈んだと思いますか?」 分からない。 只さっきの自分はそう思っていた。 やけに乾いた唇を無理矢理動かしてその問に応える。 血が巡っていないかのように頭は働かず、思っている事をそのまま口にしたが、扶桑は平手を張る事もなかった。 「そうですよね……。煙草もあんなに吸っていましたし」 扶桑は少し顎を下ろして前方のある一点を見詰めた。 その方向に首を回すと、そこには煙草の吸殻が幾つも転がっていた。 あれは全部、私がやったのか。煙草一箱消費したのではないか。 ヘビースモーカーでない自分は只々驚く。 次に扶桑は私を見下ろした。 その顔には、まるで手のかかる子供を見る母親のような目が貼り付いていた。 「山城がちょっといなくなっただけでこんなになるなんて、提督は余程山城にご執心なのですね」 前まではその逆だったのに、とそのままの顔で言うが、遠回しに責められているように聞こえた。 それは、悪かったと思っている。 趣味ではなく大真面目な戦争だから仕方ないとは言え、大きな戦力を揃える事が急務だったあの頃は、 正直に言ってしまうと扶桑型より元々性能の高い戦艦の育成を最優先にしなければならなかったのだ。 只勘違いしないで欲しい。 お前ら扶桑型だって充分に活躍の場はあるのだ。 庁舎の部屋も限りがある故、全く使えないと判断していたらそもそも解体している。 「ありがとうございます。でも山城に向けているのは、そういったお考えだけではないのですよね?」 何が言いたい? 「提督は、山城に並々ならぬ好意を抱いていると思っているのですが、私の勘違い、でしょうか」 自分は、すぐには答えられない。 走馬燈のようにこれまでの事を鑑みる。 何時も不幸だのなんだの言っている山城。 姉だけにご執心と思いきや、重巡の前に出て敵の攻撃を受け止める山城。 自身の戦果を無邪気に姉に自慢する山城。 滅多にお目にかかれないが、姉と同じ位に慈しむ目を浮かべられる山城。 幸せを追いかけようと必死になるあまり、周りが見えなくなる山城。 そして、幸せを掴むのに何故か私に頼る山城。 自分は、そんな山城に愛らしさを感じていた。 扶桑。お前の目は確かだ。 私は山城に惹かれてしまっている。 「そうですよね。なら、信じましょう? 山城は、そのうち帰ってきます」 山城が敵の攻撃を貰ったところを見た筈なのに、山城は沈んでいないと信じる。 それは現実逃避ではないか? しかし扶桑の目に陰りや濁りは見受けられず、静かに強い意思を燃やす綺麗な紅の色をしている。 「逃避ではありません。分かりますか? ここ最近の山城ったら、楽しそうに"不幸だわ"って言うんですよ?」 分からない。 自分はそんな場面は見た事はない。 不幸を楽しむと言う感覚も理解出来ない。 そんな姿は扶桑の前でしか晒していないだけでは。 扶桑は首を振って私の言葉を否定する。 「そんな山城が呆気なく沈むとは思いません。山城は絶対に帰ってきます」 「…………」 「出撃する時、山城が約束したんですから、提督も信じて待ちましょう? 煙草の臭いが染み付いていては、山城も逃げてしまいます」 そうだった。 山城は約束したじゃないか。 必ず帰る、と。 山城は約束破りの常習者でもない。 あれだけ姉を慕っていた山城が姉を残して沈むか? いや、ない。 これらは精神論で物を言っていると言えばそれまでで、山城が生きている証拠はない。 それでも、己を見失わず妹の生還を祈る扶桑と話をして大分気分が軽くなったのは確かだ。 自分もまた、扶桑に倣ってみる事にしよう。 静かにそう心に刻み、まず散乱している煙草の吸殻を掻き集める事から行った。 …………………… ………… …… あれから気を持ち直し、扶桑を秘書にして私は日課を続けた。 執務を行い、演習を行い、出撃させる。 そこに山城の姿はなく、自分でも呆れる程に物足りなさ、寂しさを感じていた。 そしてその日課には、臨時として庁舎屋上からの海上偵察任務も加わっている。 それが三日は続いた。 その三日目の晩、双眼鏡にたった一つの影が映る。 薄気味悪い夜の海を一つだけの影が走っているのは何とも不気味だ。 只、それは走っていると言う表現がそぐわない動きをしていた。 あれは。もしや。 自分の胸は高鳴り、堪らず地上まで駆け降りる。 のろのろと蛇行しながらそれは、確かにこの鎮守府に向かっていた。 やがてそれは座礁した途端、力が抜けたように地面にへたり込んで呟く。 「山城、帰ってきました……」 嗚呼、これは夢ではなかろうか。 あるいは、此奴は成仏出来ていないだけの霊だろうか。 いや、ない。 傷一つない姿形をしていたらそうかもしれないが、 ぼろぼろずたずたの艤装と装甲を纏い、全身を煤で汚し、死にそうな声だがしぶとく生気を赤い目に滾らせている。 そんな酷い有様が、現実味を見事に演出していた。 「山城おおおお!!」 脇目も振らず全速力で山城の元へ駆け寄った。 飛び付くように、もう目の届かないところへ行ってしまわぬように、ひしと抱き締める。 山城の体は、ぼろぼろになって機能を低下させている缶のように冷えてしまっていた。 「わぷっ! ……提督?」 「山城っ……山城ぉ……」 「……大の大人が、なに泣いてるのよ……」 誰の所為だと思っているのか。 他人事のように言いやがって。 どれだけ心配したと思っているんだ。私が体を壊す程だぞ。 山城に嬉し紛れの罵倒を浴びせる。 思考が上手く出来ず感情だけで物を言う余り、語彙の無さが滲み出る。 「あの日近代化改装しろって言うからしてやったのに……、馬鹿だ。馬鹿! もうドックから出るな!」 「ひどい、言い方するのね……」 月は天高く艦が寝静まった静かな鎮守府の一角で、自分は張り詰めていた気を緩め、 弱っている山城の低い体温を確かめながらみっともなく喚く私を、山城は力のない手で擦って宥めてくれた。 山城は、大破しながらも確かに帰投した。 …………………… ………… …… 山城から目を離したくないと思う余り、逸る気持ちのまま山城の入渠に同伴する等と言う戯言をのたまった。 その直後我に返って自分で呆れたが、何故か山城は拒まなかった。 そう言う経緯があり、修復ドックの入り口に満杯の看板を立ててから、山城に続いて自分も暖簾をくぐった。 広間には艤装を修復する機器、疲れを癒す様々な物が整然と並んでいる。 山城が艤装を全て下ろすのを見届けてから、脱衣所へ向かった。 当然ながら脱衣所が仕切られていたりはせず、自然と山城と共にタオル一枚だけの姿になる。 「あまり見ないでくれます?」 それは恥じらいをもっての言葉か、体に煤が付いているのを気にしての事か。 どちらにせよ自分がそれに従う理由にはならない。 山城を促して浴場のタイル床に足をつける。 共に言葉を交わさず風呂の椅子に腰掛け、体を清めていく。 自分は手早く頭と体に付けた石鹸を流したが、山城はまだだ。 山城が疲弊し切っているのに先に湯船に浸かる事を憚られた自分は、髪を気にする山城に声をかける。 「山城、背中を流そうか」 「え……、いいです。自分で できます」 山城が湯船に入るのを待つので自分はやる事がないんだ。 丁寧にやるから、山城はゆっくりしていていい。 「むぅ……、痛くしたら姉様に言い付けますから」 山城は拒まなかった。 そう言うとタオルを緩めたか、山城の背中が露わになる。 手拭いに石鹸を塗りたくり、山城の背中に押し付けた。 煤で汚れた部分を特に念入りに、しかし強い力は入れず山城の背中を擦る。 艦娘を人と同義として良いのか分からないが、 露わになった山城の背中やうなじは人の女性と同義の物を持っていた。 髪を壊れ物のように扱う山城に見習って、手拭いを上下に動かす。 少しして、山城は鏡に向かったまま私への呼び声を浴場に響かせた。 「今日察しました。帰投するまでに、練度が限界まで上がったんです」 おめでとう。 思えばもうそこまで来ていたのだな。 私も嬉しく思うよ。 「で、聞きたいんです。提督は……、どうしてここまで私を使ってくれたのかって」 お願いしたのは私ですけど、と最後に付け加えられる。 放置したら拗ねて、使ったら使ったで疑心を持つとは面倒臭い奴だ。 ある期間放置した事はあったが、そもそも山城をもう使わないつもりでいたのではないんだよ。 山城が先に懇願してきただけで、そのうち招集するつもりはあった。 で、その理由だったか。 戦力を軒並み増強させねばならないと言うのも理由の一つだが。 「趣味だよ」 「は?」 山城は上官への言葉遣いを崩す程に唖然としていた。 顔を横にずらして鏡の中の山城を見やる。 山城は目と口を主砲口径のように丸く開けていた。 山城は私の言葉を反芻する。 「趣味……?」 「分からないか。お前ら扶桑型の高い艦橋に、妙な魅力を感じる者は多いんだよ」 扶桑型の造形について情を込めて語る者は、過去と現在、軍人と民間人、共に多く見られる。 それを記した書物も、探すのは容易い事だろう。 山城は周りが見えない質だな。 何でも不幸だと言うが、まさか人から慕われる事まで不幸だと思ってはいまいな? 「ま、私が山城に感じる魅力はそれだけではないんだがね……」 「え……、ひゃ……!」 手拭いでなく指で直に山城の背筋を、つつ、と撫でる。 山城は驚いたように体を震わせる。 立ち上がれないよう山城の弾薬庫の前に両手を回し、包み込むように抱き締める。 煤の混ざった石鹸が自ずと体に付着するが、どうでもよかった。 鼻先に来た山城の右の耳たぶを口に含むと、また面白いように山城は跳ねる。 「ひぅ……! て、ていとっ、くぅ……!」 あむあむと口先で山城の耳を甘噛みする。 山城は払おうと首を振るが、抵抗は無に等しいものだった。 それに合わせて耳を覆い隠そうと小さく揺れる濡れた横髪が顔に当たり、こそばゆい。 しかし邪魔しようとするそれさえも、自分は愛しく思えた。 気分が高じて自分は舌をも突き出し、山城の耳たぶを攻め立てる。 「提督っ……、なんで、こんな……っ」 この分からず屋が。 自身の価値を理解しようとしない山城なんか、こうしてやる。 山城の耳に舌を突っ込んだ。 「ふぁ、っ、……っ! うぅ……!」 山城の耳たぶを唇で挟む。 山城の耳の穴で舌を暴れさせる。 そんな事だけを繰り返していく。 それだけで体を震わせていた山城は、タオルが緩んでいる事も気付いていなかった。 その隙を見、身体の前を隠すタオルを震えに紛らわせて下ろしていった。 山城の耳を攻めながら鏡を見やる。 山城は、立派なものを持っていた。 抱き締めているうちの左手で、それを下から持ち上げるように揉みしだく。 「あっ!?」 山城の目が開かれ、私と目が合った。 自分は山城の超弩級なタンクに虜になり、耳から口を離す。 手に吸い付くような錯覚を覚える程に、柔らかくも張りがある手触りだ。 これだけのものを手入れするのだから、戦艦の入渠は長くても仕方のない事だなあ。 自分の理性はもう排水溝に流れてしまった。 邪魔物を取っ払って妙にすっきりした気持ちだ。 そうなると、自分の血液はある一点に集まってくる。 「……んっ、ちょっと、何か当たってるんですけど……」 それを覆い隠していたタオルの存在意義は潰れている。 タオルから顔を出した自分の単装砲が、たちまち戦闘準備に入るように首をもたげたのだ。 たった数秒で起き上がったそれが、山城の背中に当たる。 それの正体が山城にも分かるようにぐいぐいと尚押し付ける。 その間も、自分は山城のタンクに夢中だ。 経験のない雑な手付きで揉まれるそのタンクを、鏡越しで眺める。 タンクの中央に備えられた突起を摘み上げるだけで山城は言葉を詰まらせる。 こんなのでよがってくれるとは、山城は何と優しいのだろう。 もっと見せてくれ。 タオルの中に右手を突っ込み、すべすべな弾薬庫を撫で回す。 「ひゃ、そっちは……! ふ、うぅ……!」 何やら危惧した様子だが、どうしたのか。 知った事ではないが。 再度耳たぶを唇に挟み、タンクと弾薬庫の修復作業は続行。 あむあむ。 「っ! ……っ!」 もにゅもにゅ。 「ふあん! もっと優しく、扱ってよ……」 すりすり。 「うんん……、んやぁ……」 山城、すまん。 久し振りだから、我慢ならないんだ。 「久し振りって、三日しか経ってないでしょ……」 山城は三日の間海でどう命を繋いだかは分からないが、山城を待っている間の三日は途方もなく長かったのだ。 終わりの見えない隧道に入ってしまったようなものだ。 不安と絶望に塗れて仕方がなかった。 山城が悪いんだ。艦隊からはぐれて、私を三日も待たせた山城が。 不満なら自身の失態を悔やんで大人しく私に弄られてくれ。 有無を言わさずそう吐き捨て、弾薬庫を撫ぜていた右手を、下へ。 「なに、言って……、ひっ」 山城は身をよじった。 しかし両腕で固定している為に逃れられない。 手で初めて触れた山城の其処は、既に濡れていた。 陰毛の奥の裂け目からとろりと垂れている、お湯とはまるで手触りが異なる粘液で。 なんだ、早いじゃないか。 山城も期待していたのか? まだ始めたばかりなのにもう準備が整っているようではないか。 耳元で囁きかけ、これなら遠慮はいらないだろうとばかりに、山城の艦内に中指の第二関節までを突っ込む。 つぷぷ……。 「んはぁぁぁぁ……!」 山城の艦内は指を誘導するように疼いていた。 おお、と感嘆の声を漏らす。 山城の口は上と下、どちらが正直なのだろうな。 百聞は一見に如かず。 考察する前に試してみれば分かるだろうと、指を動かす。 「んあ! ちょっと、中で動かさ、なっ!」 言葉になってないぞ。 只、なっていても聞く気はない。言葉ではなく嬌声を聴く気ならある。 それしかないので指の動きは大きく無遠慮なものにしていく。 艦内の壁を撫でたり、一際柔らかそうな部分を押し込んだり、色々刺激を与えてみる。 「ていとくっ、待っ、まっ……てぇぇ……」 蚊の鳴くような声だ。 前方の鏡を覗き込む。 そこには、水も滴る良い艦がいる。 乱す黒髪に、目を強く閉じ、嬌声を作る唇。 露わにされている肩、鎖骨、胸部。 それだけでなく、それより下を隠すタオルさえも、みだりに乱れた山城の良さを引き立てていた。 それに自分が見蕩れるのは当然の道理だろう。 「ふう、ふぅっ、……?」 タンクを揉みしだく手、艦内を点検する手の動きが止まってしまう。 山城はふと目を微かに開いた。 その動きに自分も反応を示し、それを追う。 結果、当然ながら鏡越しではあるが視線が絡み合った。 「っ!」 山城は、指図されている錯覚でもしているように首を左に回転させて私から目を背けた。 ……なんて可愛い奴だろう。 しかし、その所為で鼻先にあった山城の耳が遠くへ行ってしまった。 玩具を取られた気分だ。酷い事をしてくれた。お仕置きしてやらねば。 山城の艦内に差し込んだ右手を、指だけでなく手全体を動かすように動かす。 くちっ、くちゅくちゅくちゅくちゅ……。 「んぁっ、ぁ、ぁぁああぁぁああ!」 山城の嬌声が、ドックに木霊す。 良かったな。貸切にしておいて。 山城の恥ずかしい嬌声は誰にも聴かれる事はない。 私を除いて。 「随分乱れるようになったなあ。山城?」 「あっ! んん……、んんんん……! て、提督の、せいでしょっ……!」 こら。鏡越しでいいから、目を合わせなさい。 山城からすれば、此方を責めているつもりなのかもしれないがな。 その科白は、此方の情欲を煽らせるだけなのだ。 我慢ならない。自分の単装砲は威勢よく跳ねているのだ。 山城の胸部と艦内の点検作業を中断する。 山城がこうも乱れているのは、我侭な提督の所為か。 しかし何時も私に主導権を握らせているのは山城なのだから、それは山城の自業自得と言えよう。 そんな私から逃げるように左を向く山城の左耳に小さく命令の言葉を放り込む。 立って壁に手を突け。 「~~っ!」 山城は背筋を痙攣させる。 耳に囁かれるのがそんなに気に入ったのだろうか。 一足先に自分は椅子から腰を上げた。 山城の両肩を持ち上げるようにして催促すると、山城は肩を痙攣させながらも何とか立ち上がる。 山城のタオルが足元に落ちた。それを私が向こうへ蹴り飛ばし、自分の腰に巻いているものも放り出す。 山城は、私の命令に逆らわない。 壁に両手を突き、腰は此方に突き出してくれる。 山城は本当に以前よりも練度が上がってきているな。 これから何をするのか、分かっているじゃないか。 「……っ」 自ずと主張される山城の尻の、なんとも男の性を刺激してくれる事か。 ふるふると誘うように震えている。 山城が海戦で中破帰投すると目にする尻を、今自分は弄ぶ権利を握っているのだ。 おくびにも出さなかったが、あの尻に己の手を沈めてやりたいと実は常々思っていた。 一先ずは山城の腰を左手でむんずと掴み、右手は自分の主砲に。 照準を定める。 「っ……、ぁ、ぁはあっ!」 入った。 ピストン輸送を開始する。 山城の艦内は潤滑油で程よく濡れているし、艦内が引きずり込もうと疼くし、 自分の主砲も山城の艦内を拡張工事する位に膨張したおかげで隙間がない。 複数の要素が上手い具合にかみ合っているので、とても円滑に行えている。 「う、ああっ、ぁ、ぁあああ……、てい、とくのっ、いつもよりも……っ!」 それだけ待ち遠しかったんだよ。 分かるか? 三日も待った私の気持ちが! ぱん! 「いひゃいっ!」 私は山城に、言葉をぶつけ、艦内に主砲をぶつけ、尻に手をぶつけた。 艦隊からはぐれるなんて問題外だ。 この鎮守府最古参の戦艦なんだからもっとしっかりしろっ! 後輩の戦艦が呆れるぞ! ぱん! 「あうぅっ! し、仕方、ないでしょっ! あん! や、夜戦は、苦手なのよおっ!」 苦手? 練度が限界に達しておきながら苦手なものがあるというのか。 本当に限界まで練度を極めたのか? このっ、このっ! ずぶっ、ずぶっ! 「あ! ああっ! だ、だってえっ! 夜戦に、いい思い出なんかないんだからぁっ!」 自分は、ぴたと動きを止めた。 第六感がここは話を聞く場面だと興奮する私を冷静に諭したのだ。 山城は酸素を求めて必死に息を整えようとする。 暫し待つと、山城は息絶え絶えながらも私に訴え始めた。 「はぁ、ま、"前"の時はっ、超弩級の威厳なんかなかった」 「私は、最期の夜に敵艦に囲まれて、姉様と一緒に虐殺されたからっ、それが、今でも……」 どくん。 自分の心臓が強く脈打つ。 艦が経験してきた事は、経歴には事細かに記されていない。 だから、その事柄は初めて知った。 日本軍艦はかつての大戦の戦況悪さ故に敵国より悲話が多いから、 此方から首突っ込んで聞くのはよしたほうがいいだろうと前々から判断していたが、ここまでとは。 彼女らの精神に深刻なダメージを与えてしまわないようにとの配慮だが、 たった一隻からそれを聞くだけでも聞く者に深刻なダメージが来るものなのだな。 囲まれて虐殺される。 躊躇いなくそんな言葉で表現できる山城の奥底の闇を垣間見てしまったようだ。 そこには、どれだけの悲しみやら憎しみやら辛さやらの負の感情があったか計り知れない。 悪ふざけで山城を虐げていた先までの自分の姿がとてもみっともない。 しかし、山城の艦橋を越える程自分に呪詛の言葉を積み上げるのは後だ。 自身の恐怖の根源である夜の海を三日も彷徨って命からがら帰って来た山城を、自分は修復しなければならない。 自分は、慈しむ想いで身体を山城に重ねる。 なるべく耳に伝わるよう首を伸ばしてそこに呟く。 すまんな。 「え、提督? ……んあっ!?」 止めていた腰を再び動かす。 両手を前に持っていき二つのタンクを揉む。 「あうっ! そんな、いきなりっ!」 自分の下腹部を山城の尻にぶつける音がリズムよく木霊す。 それに合わせるように山城の艶かしい歌声が響く。 欠陥だの不幸だのそう言った口癖だけ聞いていると弱そうだが、やはりと言うか山城はそんな事はなかった。 夜の海で凄まじく不本意な最期を遂げた山城に未練があるのは当然で、 それをばねに蘇ったと言っても過言ではない今の山城が、弱々しい訳がない。 山城もまた芯のあるしぶとい強さがある。 浴場に響くこの綺麗で儚げな嬌声にも、そんなものがあるように聞こえた。 聴覚がそう錯覚してくれると自分の心は揺れ動く。 「はあはあっ、あっ、ああっ! て、ていとくっ!」 自分の身体も突き動かされる。 山城に対するこの大きな感情が暴れて止まらない。 嗚呼、こんな感情が生まれたのは何時からだっただろう。 いつの間にかできていた。 不幸と言いながら死にたがりにならず生きる山城が、 深海へ足から引きずり込まれそうになりながらも足掻く様に生きる山城が、愛しくてたまらない。 「……っ、……っ!」 自分は思わず歯を食い縛る。 口から出ようとする心臓を縛り付けておくために。 それでも、山城とこうしていると次第に自分の枷も小破、中破、遂には大破してしまう。 嘗ては不幸から脱却したいと言う山城の為にこう言う事をしていた筈なのに、 今こうして山城と一つになっている事を、自分の方が幸せに感じてしまっていた。 おかげで、自分はあまり長く持ちそうにない。 「……しろっ、山城っ、山城っ! す……!」 危ない。 地の声を零し掛けた。 山城は別に私にそう言った意味での好意は持ち合わせていない。 そんな山城に自分がそんな想いをぶつけたって何も実らないし、山城が迷惑がるだけだ。 「あ、あっ! ああん! んっ、てい、とく……何ですか……っ」 何でもない。気にしなくていい。 もう出るから、山城は準備する事に集中しろ……っ!! そんな事を言いつつも山城にそんな時間なんか与えず、 頭の頂点から足先まで一つになったまま自分は達する。 唯一つだけ除いて。 どぷっ! びゅく、びゅくびゅくびゅる……っ!! 「んっ! ぁ、はああああぁぁ……!! うぅんっ……」 …………………… ………… …… あの後、自分は急激に萎えた。 自分の中の熱い想いは、外的攻撃によって墜落するように冷めたのだ。 自分の事だから理由くらい分かっている。 山城に対するこの想いが実らない事くらい分かっている。 言い方は悪くなってしまうが、山城は私の事を、自身が幸せになる為の踏み台としか思っていないだろう。 逆に山城にそう言った好意を抱かれる事をした覚えはない。 では出口を見つけられずに自分の中で疼くこの想いはどうすればいいのだ。 そんな葛藤が始まった自分は、早く寝床に身を沈めたい気持ちに包まれた。 山城は上手く修復できたようで、艦が大破した事で体に溜め込まれた疲労はすっかり抜けたと言っていた。 それを聞くや否や、自分は短い返事だけ返して湯船にも浸からずに出てきた。 そして今、こうして寝床の布団を頭から被っている。 山城を修復した代わりに私の調子が狂ってしまったようだ。 なあに。一晩寝れば直るさ。 「……提督? 寝てる?」 山城か。扉を叩かずにいきなり足を踏み込んでくるとは無礼者め。 提督はこうして惰眠を貪っているのだ。 お前の修復作業で疲れたのだ。眠っているのだから話し掛けないでくれ。 顔を覗きこまないでくれ。頼む。 「……馬鹿」 おいどういう意味だ。 自分の背後でそんな言葉を投げかける山城に心の中で問う。 山城は意味の分からない罵倒を静かに飛ばしてから、部屋の扉をゆっくりと閉めた。 今夜は、こうして煮え切らない想いを抱えた自分に構わず更けていった。 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/527.html
前回の話 「楽しみにしているよ」 書類に目を落としたままこう言うこの人は一見無愛想に見えるが、 それとは不釣り合いに口角がやや上がっている。 何の面白みもない書類なんかを見ていてそうなっているのではない事くらい、最早私でなくても分かるのではないか。 「……ふふっ」 その差異が可笑しくて、つられて笑いを零しながらも、私は後ろ手に扉の把手を捻る。 今日も提督からこの科白とその内の透け透けな感情を補給し、私は厨房へ出撃する。 それにしても、今までは鎮守府近海を巡回警備する時と同じような心持ちだったこの習慣が、 今はどこか新しい海域へと足を踏み入れるような心持ちになっているのは何故か。 把手を握った時に、昨日まではなかった硬い輪の感触が薬指にあるからに違いない。 …………………… ………… …… 食堂の暖簾を潜る。 遠征に駆り出す艦、鎮守府海域の警備に駆り出す艦、夜戦だけに備えて寝ている艦等、 留守の艦が多いお昼前の食堂は空席が目立つ。 逆に、正午を過ぎてから席が埋まるので僚艦と窓際の席を取り談笑に花を咲かす艦もいる。 料理の仕込み時間をそうやって潰す艦を尻目に、私は厨房に入った。 奥で別の料理を仕込む間宮さんに一声かけてから割烹着に身を包み、まず米飯を作る作業から取り掛かる。 朝のうちに空になった大釜を軽く洗い、米を数えながら釜に放り込んでゆくと、がたがたと何やら騒がしい音が。 「あ、やっぱり大井さんだったっぽい!」 声の方に振り向く。 するとそこには、カウンターから乗り上げるように夕立ちゃんが紅い目を輝かせて私を見つめていた。 椅子の上にでも立っているのだろう。 海戦時では駆逐艦にあるまじき火力を発揮するこの狂犬と思しき彼女も、 こういった場では見た目相応に可愛らしい仕草を見せてくれるので微笑ましい。 唯、これでは椅子ごと後ろに倒れたりしないかが心配だけど。 「あれー? 指に付けてるのなぁに?」 "指に付けてるの"……。 これしかないわよね。中々目敏い。 一応見せて確認してみたが、当たりだった。 少し気恥ずかしいのを抑えようと、私は止めていた作業を再開し、大釜に米を移しながら説明する。 「これはね、結婚指輪っていうの」 「ケッコン? 提督さんに貰ったの?」 「っ……、そうよ」 「ふ~ん……」 沈黙が訪れ、私が釜に米を移す音だけが響く。 自分から聞いておいて反応はそれだけ? さっきの旺盛な好奇心はどうしたのか。 夕立ちゃんに目を向けていないので、夕立ちゃんがどんな顔をしているか分からない。 しかし、そんな状態は数秒で終わりを告げる。 「ケッコンしたってことは大井さん、コドモできるっぽい~?」 「こっ……、子供!?」 ――この子はいきなり何を言っているの!?―― 突然の事に対応できず暫し言葉が詰まる。 飛躍しているとしか思えないその話について行けず夕立ちゃんを見やったが、 夕立ちゃんはあくまでも"今言った事の何がおかしいのか"という顔で不思議そうにしている。 見た目相応……なのかしら。 もう少し知っていてもおかしくはない筈。 この子の中では子供は例えばコウノトリが運んでくるという事にでもなっているのだろうか。 いやそれよりも。 私と、提督の、子供……子供……子作り……。 ……っ!! 「あっ、あの提督と、こ、子供だなんてそんな……、それに艦娘なんだから子供なんてできる訳……」 一杯一杯だった。 ひたすらに釜に米を放り込む作業に没頭する事で、せり上がる顔の熱を忘れ去ろうとするしかない。 その結果……。 「あ、あの、大井さん? お米、少し入れ過ぎでは……」 「えっ?」 いつの間にか背後に寄っていた間宮さんの指摘によって、熱を忘れる事は出来た。 しかし、私は大事な事まで一緒に忘れてしまっていたのだ。 ――お米、何合入れたんだっけ―― …………………… ………… …… 「……今日のご飯は柔らかいな」 提督は、カレーとご飯を共に掬ったスプーンを一回口に運んだだけでそう呟いた。 分かっている。 杓文字で掬った時の感触で不安が溢れんばかりに滲み出てきたのだ。 食べなくても分かる。 そこまで分かっていてもその評論から反射的に自衛するように、 私はこの人と同じように自分の皿にも盛った物を睨みながら言い訳を零す。 「夕立ちゃんが悪いのよ……」 「夕立がどうした?」 「あっいえ! なんでもありません、うふふ」 こうやって自分の失敗を認めたがらないところは私の短所だと思う。 理性の蓋が少しだけ開いて自然と口をついた言い訳は、今回は完全には聞かれなかったらしい。 私は口角を上げて取り繕った。 すると提督は、首を少しだけ傾げてからまたスプーンを口に運び、顔を綻ばせる。 「カレーはいつも通りよく出来ているな」 「どうも」 ――食べなくてもいいのに食べるのね―― この人は、柔らかいと評したくせにそれを口に運ぶ。 罪悪感が湧くも、それ以上に優しいんだか甘いんだか分からない提督の態度に、心の奥底で私は救われていた。 私も目前の失敗作を処理するべく口に運ぶ。 ……やっぱり水が少し多かった。 これはあまり他の艦には出したくないが、捨てるのも勿体無い。 「あれっ、提督さん、指輪は~? これじゃ子供、できないっぽい~?」 「は? 子供?」 私が調理の後片付けやら提督を呼んでいる間に食事を済ませたらしい夕立ちゃんが、 子犬のように無邪気に声をかけてくる。 しかし提督もまた、犬の言う事は分からない――悪意がある訳ではなく――とでも言うような反応だ。 「ごめんね? 提督も大井さんも。ほらっ夕立行くよ」 姉妹艦の時雨ちゃんが、えーだの待ってよーだの不満を零す夕立ちゃんを引っ張っていった。 あの二人には食事が済んだら出撃の準備をするよう指示が出ている。 私達も早めに食事を済ませてその準備にかからなくてはいけないのだけど、 肝心の提督はどう反応したらいいかで悩んでいるようでスプーンを置いてしまっていた。 「……あはは……、夕立は大分子供だなあ」 そう苦笑いして提督は肩を竦み、左手をやれやれと言った具合に上げる。 しかし、私は夕立ちゃんや時雨ちゃんの事なんかとっくに頭から抜け、提督の左手を凝視していた。 ――確かに付いていない―― 「さあ、自分らもさっさと食べ――」 「提督はどうして指輪を付けていないんですか?」 夕立ちゃんが指摘して、そこに初めて気付いたのだ。 自分の事ばかり考えていて浮かれていたのが原因か。そんな事にも気づかなかったなんて。 夕立ちゃんが指摘した顔のように、提督もまたきょとんとした顔で私を凝視している。 「ああ……、その指輪は上が艦娘用に作った物でな。提督用なんてのは用意されていないんだよ」 なるほど。 上層部としては艦娘の性能上昇が目的である筈だから、コストを増やして提督用の物まで作る理由はないのだろう。 しかしそれが理由になると思ったら大間違いだ。 私ばっかり浮かれていて提督がこれでは、私が一体誰と結婚したのか、別に忘れはしないが証は必要だ。 「明日、提督の分も一緒に買いに行きましょう?」 「は、いや、そんな時間は……」 時間はない? 無理矢理割いてしまえばいい。 書類なんかその後で幾らでも書ける。 少し語気を強めて再度説得にかかる。 「……行きましょうね?」 「……分かったよ」 まだ何もしていないのにもう疲れた表情をしながらも、提督はやはりその中に笑みを隠していた。 隠れてないけど。 こんな私にここまで付き合うこの提督は中々に物好くだなあ、と自分で思う。 「……あ、そういえば艦娘って、子供作れるんですか?」 「私が知ってる訳ないだろ」 まあそうか。 そんな事を知ったところで普通は何も成さないのだから。 艦娘は人間ではない。 それでも、軽い気持ちで少しの希望を持つのもまた、悪い事じゃないし。 「それなら……」 仮に、もし仮にそれが可能だとしたら。 色々と大変な事も付いて回るかもしれないけど、 それでも、それ以上にこの幸福の更なる彩りになるかもしれなくて。 希望を捨てられる程私は捻くれていなくて。 皿に盛られたカレーライスを半分程食してくれたこの人の面白い反応を見たくて。 言うだけなら自由でしょう? 「私達で新しい艦、作ってみます?」 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/155.html
目の前にある残り資源の報告書に鬱々と頭を抱えながら決済をする。 原因は最近着任した目の前にいる艦娘だ。 「これ、しばらくの間まともな作戦行動が取れないんじゃない?」 「誰のせいだ~!!!」 そう言いながら机を飛び越え、細身の体の割に豊満な胸に向かって手を伸ばす。 ガシッ! 「oh…」 「念のため確認するけど、今私の胸を触ろうとした?」 ギリギリ……こっちの腕を掴んだ手に力が込められる。 「……hai、スミマセン」 「もしかしてしょっちゅうこういうことしてるの?」 「……たまに」 「ふふっ、面白いわね。そうことなら私から仕掛けてもいいのかしら。ね? 提督」 「hai! すいませんでしあ……へっ?」 「あら、そういうことしたいんじゃなかったのかしら?」 「えっと……その」 「どうなの?」 「……はい、したいです」 「うふふ…素直なのは嫌いじゃないわ」 そう言うと彼女はこちらの手を離した。 「あら、何もしないの?」 戸惑うこちらに彼女は無防備な姿勢のまま挑発的な視線を投げかけてくる。 「押忍!失礼します!」 気を取り直して……(むしろノリで触ってぶっ飛ばされた方が気が楽だったのだが)胸に手を伸ばす。 たっぷりとした重みと柔らかな弾力が手のひらに跳ね返ってくる。 しばらく思いのままに揉んでいると彼女の顔色が微妙に赤らんでいることに気づく。 さっきの意趣返しではないがもうちょっと恥ずかしい思いもさせてやりたい。 そう思い…… バッ 「きゃっ!?」 短めの上着を跳ね上げると下着に覆われていない乳房が視界に飛び出す。 間髪を入れずその先端に激しくむしゃぶりつく。 チュルッチュパッレロレロレロチュゥゥゥゥゥ! 「あっ!ンンッ! ちょ、ちょっとがっつきすぎ……あんっ!」 いきなりの刺激に彼女もびっくりしたようでびくりと体を跳ね上げる。 そのまま床に押し倒し、口と手で両の胸を激しく責め そして空いた手でムッチリとした太ももの付け根に手を伸ばす。 抵抗をほとんど見せずに彼女はそれを受け入れる。 わずかに湿っているそこを指で丹念になぞり続けるとやがて奥から徐々に愛液が流れだし、指に絡みつく。 「あぁっ、うん、そこ…気持ちいい……んっ!」 濡れた指でクリトリスを刺激してやると蕩けた表情でこちらにそんな言葉を返す、かわいい。 十分に濡れそぼったそこを早く味わいたくて慌ててズボンを脱ごうとする、が ゴン! 「イテッ!」 脱ぎかけのズボンが足に絡まりこけてしまう、俺カッコワルイ。 「あはは! 大丈夫よ、私は逃げないから」 そう笑う彼女から気恥かしさを隠すように覆いかぶさると彼女はコクンと頷いた。 ズブズブズブ……プチッ 「……ッ痛ぅ……!」 「え?」 その感触と反応に我に返る。 「は、初めて……か」 「……そう……よ。悪い?」 「い、いや……でも、なんで?」 そういえばよく考えたら行為をしていたのはほぼこちらで、彼女は何もしていない。 なんで? 自分みたいなやつを初めてに選んだのだ? いろいろな『なんで?』が頭の中をかけめぐろうとした時 彼女は言った。 「『今の私』の初めては『あなた』にしてもらいたかった。それだけよ」 その言葉で理性が切れる。 まだ痛みが伴うであろう彼女の膣を貪るように腰を振り、何度も何度も奥に腰を打ち付けた そして呻きとも喘ぎともつかない声を発し続ける彼女の中で一気に達した。 荒い息を整えながら今更ながら乱暴にしてしまったという後悔を抱きつつ 「だ、大丈夫か?」と声をかける。 「全然大丈夫じゃないわ。全くもう、乱暴なんだから」 「スマン」 「最後の方はちょっと気持ちよかったけど、提督だけ気持ちよくなったっていうのはちょっと不公平よね」 「え?」 ニヤリと笑うと彼女は引き抜かれた肉棒に舌を這わせ始める。 「ちょ!初めてなのになんでそんなこと知って!?」 「元の軍艦の中なんてこんな話ばかりする人がいっぱいいたのよ、イヤでも覚えちゃうわ」 そう言いながら頑張って立たせようと懸命に舌を這わせている。 動作は拙いが一見好きのなさそうな彼女がこんなことをしているのを見て興奮しないわけがない あっという間に肉棒はガチガチになってしまった。 「じゃあ…いただきます」 ズブズブズブ… こちらに跨った彼女が腰を落とすと音を立ててそれが中に飲み込まれていき 危うくそれだけで再び射精してしまいそうになるがなんとか堪える。 慣れない状態で動く彼女に合わせてゆっくりと腰を動かしてやると お互いの結合部がぶつかりパチュパチュという水音が室内に響く。 「あっあっ……提督……私、そろそろ……くぅっ!!」 「こっちも……そろそろ無理だ……出すぞ!!」 お互いにラストスパートをかけ、激しく腰を動かしながら下から胸をつかんで絞り上げる。 その瞬間膣内がギュウゥゥと肉棒を締め付け、その刺激で今日二回目の精が中に放たれる。 「ふう」 「あら、余韻に浸っている暇なんてあげないわよ?」 「へ?」 「言ったでしょ? 私からも仕掛けていいのかしらって」 「え、ちょ」 「じゃあ提督、最後まで頑張りましょうね♪」 「イヤァァァァァ!!!」 ───ちゅんちゅん 「パトラッシュ……僕はもう疲れたよ」 「西洋の童話だったかしら? それ」 一晩中全く休まず精を絞り尽くされ、息絶え絶えの言葉で放った言葉は軽くいなされてしまった。 「ああ……というか、な。ここまでしておいてなんだけど、どうして俺がよかったんだ?」 「ああ、そのこと?」 している最中に浮かんだ疑問 それをここで蒸し返すのは無粋なのかもしれない。 だがどうしても聞いておきたかった。 「短い時間だったけど、それなりに報告書に目を通したのよ? 全く……私みたいな軽巡を迎えるためだけに武蔵を迎える時以上の ヘタをすれば戦艦100隻じゃきかない資源を消費して おまけに過労の娘達からの苦情もちらほら」 「あー…まー…うん」 「でも誰も轟沈させなかった」 「ああ……それだけは、な」 「自分のためにここまでされちゃって、おまけに絶対に味方を護りきって見せる人なんて 好きになっちゃうしかないじゃない」 そう言うと悪戯っぽい笑みを浮かべた顔をこちらに向ける。 彼女を迎えるためにとった行動は(メタ的に言えば)単なる独りよがりの欲望に過ぎなかったのかもしれない。 それでも彼女はそのことを感謝し、好意さえ抱いてくれた。 「なら、俺も好きになるしかないな」 「あら、別に好きってわけじゃなかったとか?」 「あらためて、というわけさ」 そう言いながら彼女の体を引き寄せ唇を奪う。 お互いの鼓動が聞こえるくらい体を合わせ、しばらくその甘い時間を楽しんだ。 そして普段のキリっとした顔ではなく、どことなく優しさを感じさせる顔でこちらに微笑みかける彼女に向かってこう言った。 「これからもよろしくな、”矢矧”」
https://w.atwiki.jp/komenamav2/pages/59.html
かっぷろ かっぷろとは「勝ったな風呂入ってくる」の略である。 イベント最終海域ラストダンスであっても戦闘の展開次第では昼戦終了時に敵艦隊を壊滅させ、あとは夜戦でとどめをさすだけといった状況になることがある。 数多の艦これ配信を見てきたkome民は昼戦終了時点での状況を見ただけで、夜戦に移行する前に勝ちを確信することができる。 その際に書き込まれるのが「かっぷろ」である。 なおフラグであり、フィニッシャーが大破する、角度が足りない、ボスの装甲を抜けないなど様々な要因でクリア失敗することが間々ある。 「勝ったな!田んぼで風呂入ってパインサラダ食ってくるでち!」というロングバージョンもあるが、なぜ田んぼなのか、なぜパインサラダなのかは謎である。 かっぷろのイメージ図(スレ民作成)