約 2,095,105 件
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/89.html
青空の陽光と海面からの反射光が、おそらく戦時中から照らし続けてきたであろう年季モノの建造物、横須賀鎮守府。 その3階、執務室…士官制服に短い金髪をツンツンと逆立てた奇妙な若い「提督」のナワバリに、怒号が響く。 「だ・か・らッ!!あれは誰がみたって中破の戦艦を追うべき場面でしょ?!なんで敵駆逐艦優先に指示変えたの!」 「いやぁ…オレがそうしたい、そうすべきと思ったからであって、普通に言うこと聞いてくれればそれで良いと思うんだけど?」 今日の采配について怒鳴りこんできたショートカットのボーイッシュな艦娘に、とても軍人に見えない面構えのヤンキー提督が机に両脚を上げて組んだまま応戦する。 あいにく戦艦1隻に攻め込まれた位でビビるような男でも、部下と本気のケンカする体面を気にする男でもない。そういう場面での精神はチンピラのそれに限りなく近い。 「比叡、あれは命令ヨ。ここはこれでも軍属で、こんな人でも司令は司令ネ」 「…お前あとで屋上な」 ジト目で睨みつける提督から視線を外し、見た目の話ヨーと口笛を吹く本日の秘書艦は金剛。 「姉様も姉様よ。こんなチャラい奴とずっとイチャイチャして!戦艦の誇りはどうしたのよ?!」 比叡の怒りの矛先が金剛にまで向けられる。前世紀からずっと大好きだった誇り高き金剛型一番艦の現在の姿が、久々に再会した二番艦たる彼女にはまったく気に入らない。 「…比叡。テートクは…」 「やめろ、金剛。…オレの指示がきけねーっつーのか、比叡ちゃんよ」 「気安く呼ばないで」 「あぁ?何言ってんだテメェ」 怒気を含んで立ち上がる提督。二人は相手の目を至近距離で殺気を込めて睨みつけ、互いに一歩もひかずついに額をゴリゴリと押し付けあう。さながらシカのケンカである。 額に青スジを浮かべた比叡が、先に口を開いた。 「伝わらないならはっきり言ってあげる。…戦況読めないなら口出さないで!やる気ないなら辞めなさい!この、素人提督!!」 「んだとテメェ?!装備ひっぺがして練習艦に戻して欲しそうだなぁコラ!あぁ?!」 提督の怒号に、思わず4番砲塔を抑える比叡。 「う、そ、それは………てか、し、素人の割に妙に詳しいじゃないの…!!」 トラウマを突かれて引いてしまった比叡を見下し、一転優位に立った提督は相手を指差しドヤ顔でふんぞり返る。 「こっちにゃ頭脳派の霧島センセがついてんだよ。てめーの恥ずかしい過去もアワレな最後もぜんぶバレバレだぜ」 「~~~~~!!!」 肉食獣の顔で歯ぎしりする比叡であったが、もはや流れは相手にある。 「あ……あんたなんかの言うこと、絶対聞いてやんないから!そのうち金剛姉様も返してもらうからね、覚悟してなさい!!!!」 凄まじい勢いでドアを蹴り閉め、比叡は大股で執務室を後にした。 ドスドスという床を踏み抜かんばかりの足音が、やがて遠ざかっていった。 *** 「――と。ああは言ったけれども、やっぱちょっとマズイかな…」 廊下の突き当たりまで来て比叡は、口を尖らせたまま形の良い顎に手を当てて考えていた。熱するのが早いぶん冷えるのも異常に早い。 ここ以外に彼女に往くあてはないし、そもそも――彼女の心から敬愛する金剛はすっかりここに馴染んでいるのである。 『金剛お姉さまのいる場所はすなわち私の居場所』と考えている比叡にとって、鎮守府から出てゆくのはよく考えなくともそもそも選択肢ではなかった。 (姉様に嫌われないためだ。あのチャラい提督のためなんかじゃない) 自分を納得させる言い訳をなんとか見つけ出し、執務室の扉の前に再び立ったそのとき。 「――そうだ。オレがたった一隻を与えられてこの鎮守府に来た頃、あいつは艦を救いに行くため二日も三日もオレを根気よく説得した。オレは意地を張って聞く耳持たず、逃げることばかり考えてた」 室内から、提督の声が聞こえた。思わず聞き耳を立てる。 「そのうちあいつは一人で海に出ていって、帰ってこなかった。引き換えに軽巡二隻を、この鎮守府に寄越して」 「神通は泣いてたヨ。覚えていないけれど、彼女を沈めてしまったかもしれないって」 姉の――金剛の声。比叡は扉に寄り掛かるようにして聴音に務める。不知火が怪訝な顔で後ろを通り過ぎていった。 「あいつを見つけるのはこの鎮守府の優先的な目的だ。私物化と言われても仕方ねーけどな…はやくあいつを引き上げてやって、この数カ月の成果――お前らを見せてさ」 ――少しは頑張ったんだぜ、とドヤ顔で見せつけてやりたいんだ。そう付け足した提督の声は、いつもの調子からは想像もつかないほど静かで、遠かった。 「比叡には、まだ誰も伝えてなかったんだな。戦術戦略から見ればきっと、アイツの方が正しいコトを言ってんだろう。…次に合ったら、オレからワビ入れて、説明しとく」 「あの娘は…吹雪は、とってもマジメな良い娘だったネ。テートクのお陰で助かったわたしたちだけど、それはあの娘がわたしたちを助けてくれたも同然ヨ」 だから、と言った姉の声は、これまで比叡が聞いたこともない優しさを含んでいた。 「だからテートクは、間違ってないヨ。比叡も本当はとっても良い娘、きっと分かってくれるネ」 「金剛…」 「テートク…」 次の瞬間、ドアを蹴破って比叡が室内に再び舞い戻った。 「すみません全部聴いちゃいました!謝らないとならないのは――ワビなきゃなんないのはあたしのほうです!!!すみません!!!」 「!?」 比叡は入室するなりガッと勢いよくアタマを下げたため、金剛が赤面してさっと背を向け、乱れかけた服の胸のあたりを正したのには幸い(?)気づかなかった。 「駆逐艦を優先することに、そんな大切な目的があったとか――その、あたし、知らなくて――!」 「あ、あぁ……いや、オマエだけが悪いワケじゃねーし。つか、そもそも事情の説明も大してしねーで、こっちもついアツくなっちまってスマンかった。この通りだ」 とりあえず瞬間的な混乱から立ち直った後、提督も男らしくツンツン頭をすっと下げ、言葉を続ける。 「――だがとにかく、今のオレにはお前らの力が要る。お前の言うとおり何にも知らねーシロウトだが、そこは――頼む、としか言えない」 それらの態度とセリフに、俯いたまま驚く比叡の頬が思わず熱くなる。 いや自分のためっていうかそれは結局、いまだ彷徨う艦娘たちのためで… あれ、なんか…実はすっごいいいヒトなんじゃないこの人?? もしかしてやっぱり、あたしが言い過ぎのお子様だっただけ?まずい、なんかガッツリヘコみそうだわこの展開…… 「比叡。テートクはそういう寂しさと後悔を背負いつつもそんな素振りは一切見せず、強く明るくわたしたちを導いてくれるできたお人ネ」 金剛が珍しく姉の顔で強く伝える。大好きな姉の言でも自分の直感を肯定され、比叡はうつむいた顔が上げられない。 「そんなテートクの寂しさつらさを少しでも紛らわせるべく、わたしはこうしてテートクと頻繁にスキンシップをとっているのデース」 「……ふーん」 ついでの弁解にものすごく疑いの表情でクビを傾げる比叡だったが、そんなことは意に介さず金剛は畳み掛ける。 「それはそうと、比叡はテートクのハートをいたく傷つけてしまったネ。ワビる方法はこうなったらひとつヨ」 「え」 提督と比叡の声がキレイにハモる。 「大丈夫、ワタシと一緒ならコワくないネー。一緒に可愛がってもらいまショー!!」 「あ、そういう仲直りなら大歓迎。今日もう仕事ないからベッド行こうぜ、比叡」 「………ひ………えぇぇぇえぇぇぇ?!」 驚愕の悲鳴が、鎮守府に響いた。 *** 「ドーデス?テートク?」 「いやドーデスも何も…キレイなカラダしてんなー。本当に」 カーテンの隙間から遮りきれない陽光の差し込む、昼下がりの提督の私室。 「あ、あの…」 そこには大きめのベッドの上に座り込み、大好きな姉に背後から拘束するように抱きすくめられ力なく困惑する比叡の姿があった。 「自慢の妹デスヨー。テートクは脱がないんですカー?」 「まぁとりあえず、観るだけで」 (うぅ…な、なんでこんなことに…) 比叡の衣服は言葉巧みに金剛によってすべてが床に剥き捨てられ、髪飾りのみを残し芸術品のような裸体を晒した彼女は、頬を染めて怯えた瞳で正面の金髪提督を見つめている。 「ね、姉さま…恥ずかしい、んですけど…」 自分を抱きしめている、背後の金剛を振り返る。姉も提督も着衣のままなのに、自分だけが全裸でいるというのが居たたまれないほど恥ずかしい。 「恥ずかしいのはこっちヨー。あんなに堂々と上官に逆らって、アナタは軍属としての自覚はあるノ?」 「……」 叱られた子供が拗ねるように、言い返せもせず意外に長いまつ目を伏せた比叡に、金剛は優しく顔を近づけ――そのまま軽く、唇を奪った。 「ウソ。アナタはアナタらしくが一番。でもネ――ベッドの上では武装解除が、艦娘の心意気ヨ」 「姉さま…」 心を蕩かすようにあちこちに繰り返されるキスの感触と、金剛の優しい声が、比叡の抵抗する力を徐々に奪ってゆく――次の瞬間。 金剛の両手が不意に、背後から比叡の形の良い両脚の膝裏を持ち上げ、左右に大きく開いた。 「ね、姉さま!?」 「さあテートク。御召艦の美しさ、隅々までじっくりとご鑑賞下さいネー」 「や、いやぁ!姉さま、こんな……格好……!!」 全裸で大きく美脚を広げられ、当然、正面の男性に柔らかなふとももの間のモノ――性器を露出する体勢になる比叡。 「へー。色もカタチもきれいなもんだな。毛も多すぎず少なすぎず、なんというか上品な感じ」 「やぁぁぁ……!みないで、みないでぇぇぇ……」 味わったことのない恥辱が、電撃のように全身を震わせる。しかし姉の手は硬く動かず、全裸で脚をMの字に開かれた彼女にはぎゅっと目を瞑り首を左右に振るしか抵抗はできなかった。 「下の穴も綺麗だし、全体的に匂いもしない――いやむしろ、なんか良いニオイする」 「やああぁぁぁぁ……!!」 「ピンクのポッチはまだ半分、鞘の中――お、ちょっと出てきた?」 「やだやだぁぁぁ!!もう見ないで、言わないでえぇぇぇぇ!!」 どこにも触れられてもいないのに――両胸の先端と、見つめられる一点に切ない何かが集中してゆく感覚に、涙目の比叡は身をわななかせた。 金剛に持ち上げられた比叡の両脚はじたばたと暴れるのをやがて止め、提督の左右に突き上がった足指の先がぴんと伸びたりぎゅっと丸まったりを繰り返す。 「は――はぁぁ――」 「あー、完全に出てきた。興奮してるな、比叡。……ちょっと濡れてきてるし。あ、戦艦だから――排水?」 「うあああぁぁ…あ、あああぁぁぁぁ…」 完全に真っ赤になった顔を両手で抑えた比叡に、金剛が背後から優しく声を掛ける。 「比叡……大丈夫だから。テートクに全部お見せするのヨ。ココロも、カラダも、全部」 「もう…やあぁぁぁ…」 こんなガサツな自分が、キレイであっても仕方がない。 たとえ多少見目が良くても、男性になんか好かれるはずがない――敬愛する金剛を、すべての艦娘を姉や妹と呼んで慕う彼女の心の根底には、そのようなコンプレックスがあったことを比叡自身は知らない。 だが。 「キレイだぜ、比叡。お前はたぶんこの鎮守府で、オレが今まで見てきた中で、最高にキレイな艦だ」 「――――!」 提督の気負いのない一言が、彼女の堰を破った。途端に全身を火照らせた彼女のカラダは、ガタガタと大きく震え出し。 吐息を感じるほどの距離で、提督の目前に晒された彼女自身が、やがて一際大きく収縮して――そして。 「や、やだ、なんかヘン――来る、来ちゃうよぉ――あ、あああぁぁぁぁああッ!!」 胸にも性器にも触れられないままに。制御の効かない甘やかな感覚は頂点に達し、比叡の美体はびくびくと到達を迎えた。 *** 「比叡……」 金剛が荒い息を吐く妹を、愛しげにぎゅっと抱きしめる。既に拘束を解かれた両脚はそれと気づいていないのか慣れてしまったのか、形を変えず大きく膝を割ったまま。 「え、もしかしてもうイッたの?まだ触ってないのに?」 ――肉付きの締まった両のふとももの間に、提督のツンツン頭を挟んだままで。 「比叡のココ、ひくひくしてて――ちょっとだけ谷間が開いてて、ときどき蜜が溢れてくる――すっげぇエロい」 「…や、やあぁぁ…言わないで、恥ずかしい……もう、もう…やだ、また、きちゃ――う――!う、うぁぁぁぁッ!!」 視線と言葉と、頂点を超えた恥ずかしささえも快楽に繋げてしまうかのような自分の身体を制御できず、比叡は間を置かず白い喉を大きく反らして、姉に似た豊かな胸を揺らしながら二度目の絶頂を迎えた。 「…感じやすいんだなー。追い打ちかけるようだけど、触っても良い?」 「モチロンデスヨー」 ――な、なんで姉さまが答えるのよ…。あたしのなのに…。 比叡にわずかに抵抗の感情が蘇りかけたが、この状況は『謝罪』であり『懲罰』である、という意識が基本的には生真面目な彼女に心の奥底でブレーキを掛けてしまう。 「や…やああぁぁぁっ……ふっ…くぅぅ…っ!」 やがて侵入してきた指の感触。触れられずに二度も達した身体が、待ちかねたように狂喜するように受け入れてしまう。再びぎゅっと目を閉じる比叡。 「お前のココもぐもぐしてんぞ、比叡」 「…し…しかた…ないの…!あたしが、やってるんじゃ……な……あぁん、は――」 気持ちいい。 気持ちいい。 背後から姉さまに抱かれて、正面から提督に触れられて、胸がどきどきして――ものすごく、心地いい。 「あぁァァァ…ッ!!」 一際大きな声で啼くのも、自分の身体が望むままに背を反らすのも、さっきほどの抵抗はない。 無意識のうちに腰は大きく揺れ、自分の右手が揺れる自分の乳房を揉みしだく。 「そろそろまたイキそうか?」 「ん、もう、あ、…うあああ、ああああ……あ、はぁんっ!!ふぁぁぁッ…!」 慣れてきてしまったのか、三度目の快楽は頂点の限界を超え――二度、三度と絶頂の潮を吹き上げた後、体力と精神を消耗し尽くした比叡は、くったりとシーツの上に突っ伏した。 「テートク?そろそろここ、窮屈になってきたんじゃないノ?」 「まーそりゃね。比叡は本当キレイだし――金剛、もしかして妬いてる?」 金剛が四つん這いで提督ににじりより、無言のまま軽く押し倒すのを白く霞んだ視界の端に捉えつつ――比叡は混乱と疲労の向こう側に、快楽を求める裸の自分が目覚めつつあるのを感じていた。 *** ――提督の陰部を露出させて口に含み、指と舌とで丁寧に奉仕し、勃ち上げる姉の姿。 黒レースの下着のみを脱ぎ捨てて提督に跨り、挑発的な表情で着衣のまま身体を落とす姉の姿。 やがて――腰をくねらせつつ、リズミカルに上下に揺れ、快楽に嬌声を上げ髪を振り乱す姉の姿。 二人の手慣れた感じの痴態をどこか遠くで見つめるような気分だった比叡の心が、不意に疼く。 でも。でも、絶対に気づかれるから―― ――いや。 あれだけの姿を晒して、今更何を恥ずかしがるというのか。 そう思い至ったとき、すでに彼女が快楽を求めることを阻むものはなかった。 比叡の指先は、自分の脚の間へと伸び――人差し指の先端が、いまだ乾くことのない秘肉の間へと飲み込まれる。 「は、はッ、はぁッ…」 ぴちゃぴちゃと派手な水音を立てて自分の性器を出入りする自分の右手指。 感触も、その音すらも、気持ちが良い。 空いた左手は乳房の先、無意識に固く色づいた自分の胸先をこねまわし始める。 ぴりぴりした感触が、気持ちが良い。 「あ、…あ、キモチいい……キモチいいよぉ……ねえさまぁ……」 愛する姉の性交を見ながらの自慰は、まるで自分が抱かれているようで、 恥辱のない世界、背徳感のない行為は、――気持ちが、良かった。 やがて二人がこちらに気づく。比叡にもしてあげてクダサイ、そんな声が遠くで聞こえる。 そして自分は自分の欲望を声に出し、伝える―― 「さっきの、カタチで、してください――」 背後に姉さま、正面に提督、すべてを解放した自分――そこから失神へ至るまでは、良く覚えていない。 *** ――翌朝も、よく晴れた日だった。 「…大丈夫かな。勢いであそこまでやっちゃったけど」 「ダイジョブヨー。すっきりさっぱりがあの娘の良いところネ。はい紅茶デース」 執務室に鎮座したまま、今朝一発目はどういうリアクションが返ってくるかといろいろ脳内シミュレーションが絶えない提督に対し、金剛はあっけらかんと言い放つ。 やがてぱたぱたと元気な足音が近づいてきて―― 「おはようございます!、司令、姉さま!なにかご用の向きはございませんか!!」 昨日とはうってかわって満面の笑顔の比叡が、執務室の扉を蹴り開けた。 「じゃせっかく横須賀だからオマエ用のスカジャンとグラサン買ってこい。あとオレにヤキソバパン」 「わたしはメロンパンネー」 「了解!気合い入れて、いってきます!」 元気な足音が入ってきた時と同じように、遠ざかってゆく。 「さすがテートク、もはや手足のように」 「うん。なんか自動的に身体が反応してた。思った以上にしっくりくるわ」 ずずずと紅茶を啜るヤンキー提督。司令と呼んだのは、今後は命令に服従するつもりの表れなのか―― と。 はやくも元気な足音が帰ってきたかと思うと、再び執務室の扉が蹴り開けられた。 「大事なこと言い忘れました!」 「どうしたノ、比叡?」 「司令も姉様も、――大好きです!」 顔を見合わせる提督と金剛の表情が、思わず緩む。 「あと」 「ん?」 「――昨日は超気持ちよかったです!今度もまた絶対誘ってください!」 ふたたびぱたぱたと去っていく足音を聞きながら、提督が再び紅茶をすする。 「…なんか、大事なものをぶっ壊しちまったんじゃないよな?」 「艦娘はあるがままが一番。もちょっと紅茶が飲みたいネー」 若干不安げな提督の表情を尻目に、笑顔で再び紅茶を入れに行く金剛。 まぁいいか、と金髪提督は口の中で呟いた。――とりあえず、付き合いにくい奴ではなさそうだし。 「そういや、あとまだ来てないのは榛名ってのか?どんなタイプなんだ?」 「えっとネー…」 横須賀鎮守府は今日も、平和であった。 (End.)
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/279.html
前回の話 ――提督―― 「提督、まだかかりそうですか?」 「執務は一旦やめた」 「……何見てるんですか」 「家具のカタログ」 「仕事してください」 「家具がなければ戦はできぬと言うだろう」 「言いませんよ」 「ところでこいつを見てくれ、これなんか寒い執務室にはよくないか」 「聞いてください」 大井は呆れた様子をそのままにこちらまで寄ってきて、自分の手にある冊子を覗き込んできた。 なんだかんだ言ってこっちの駄々にも大分付き合うようになったな。 「……『早く出しすぎた炬燵』?」 「ああ」 販売が始まった時期が時期なので商品名は分かるが、今やもう年末だ。 にも関わらず商品名が変わらないところは是非ともツッコミを入れたい。 大井はフローリング一面の執務室の中、 部屋の隅で四角く区切られている石の床、正確にはそこに鎮座する家具に目をやった。 「……あのダルマストーブは?」 「あれは置物だ」 見た目は風情があっていい。 亜炭や薪を使うストーブは空間を暖める性能としても抜群だが、炬燵に入って温もりを得るのもそれに劣らない。 しかし、コンセントにプラグを刺すだけの家電である炬燵と利便性で見比べてしまうと、言うまでもなく炬燵に軍配が上がるのだ。 大井としても暖を得られるのだから反対する理由はあるまい。 暇そうにカタログをぼんやりと眺める大井を尻目に、早速備え付けの電話機で炬燵と床の貼り替えを頼んだ。 …………………… ………… …… あれから数日が経ち、朝になって寄越してきた家具屋の連絡では、これから執務室を数時間占拠するという。 上も必ず遂行しなければならない任務はそんなに寄越してこないので……。 「本日、艦隊の出撃、演習、遠征は無しとする。繰り返す。……」 目の前のマイクに機械的に喋りかける。 「総員、休むなり自由にするといい。以上」 そう締め括り、内線を切断した。 アナウンスしている間も大井は秘書らしく自分より一歩下がったところでじっとしていた。 時刻はほぼマルキュウマルマル。 執務室が数時間使えなくなるのでは執務する気が起きないので、このような判断を取った。 ちなみに機密書類等は全て資料室に移して施錠してあるので問題ない。 しかし連絡は当日の朝ではなく前日に欲しかった。 普段通りに起床して軍服に着替えるなどの身支度が無駄になってしまったではないか。 事前に分かっていれば今日は昼前まで寝ていたというのに。 「ダメです。早起きは三文の得ですよ」 そして釘を刺すこの真面目系部下。 軽い気持ちで寝過ごしたかったとぼやいただけで少し目元をキツくさせている。 まあ心配するな。一度目が覚めた後ではもう寝る気は起きない。 今となっては、その諺にも賛同できる理由があるからだ。 「一緒に出かけないか」 予想だにしなかったというように二つほど瞬きをしてから口を開く。 「……私と、ですか?」 「そうだ」 せっかくの休日だし、起きたなら起きたで有意義に過ごさないとな。 どちらかといえば出不精の自分がこうして人を外出に誘うのは、自分で言うのもなんだが珍しいことだ。 「…………」 大井は黙りこくった。 何か迷っていることでもあるのだろうか。 それにしても、考えに耽って口許に手を小さく添える大井の姿からは 可愛らしさと淑やかさの二つを感じ、これを見ているだけでも大分頬が綻ぶ。 しかしこちらに目を合わせにっこり笑って踊るように出した答えは、弾みかけていた自分の心を絶望のどん底に叩き落としたのだ。 「嫌です」 「えっ……?」 漫画等ならばこれくらい明るい調子の台詞の語尾に音符の記号が添えられているのだろう。いや普段読まない漫画の話はどうでもいい。 何故拒絶する? 他に外せない用事があるなら仕方がない。 しかし嫌などと言われる理由が分からない。 私と出かけるのがそんなに嫌か? もう愛想を尽かされたのか? 何故。 頭で考えを巡らせても心当たりがない。疑問符が解消されずに残る。 心臓がきゅっと締め付けられるような感覚を覚えた。手が痺れるような感覚を覚えた。 開いた唇が塞がらない。返す言葉が浮かばない。 「……嘘ですよ」 「え」 先よりも力のない声が出た。 ……嘘? 「……あ、あぁ……、嘘ね……、洒落にならんなぁ……」 そもそも嫌いだと言われたわけでもないのに苦しくなった胸に手を当てて落ち着かせる。 はは、と軽く笑って誤魔化そうとしたが渇いた声にしかならなかった。 大井は後悔した念を少し顔に浮かべてから静かに抱きついてきた。 「……ごめんなさい。少しおいたが過ぎました」 「ああ、全くだよ……で、付き合ってくれるのかな」 「……はい」 抱きつくのをやめて一歩下がり、今一度顔を合わせて幾分か明るく答えてくれた。 短い返事だが、これを聞くだけでも気分は大分持ち直した。 「よし、じゃあ私服に着替えよう。お前も好きに着替えてくるといい」 「そうしますね」 へそが見える裾の短い普段の装甲は嫌だろう。まして今は冬の真っ只中だ。 無論あれは自分の趣味じゃない。感想としては悪くないが……ってそんなことはどうでもいいな。 こんな時まで軽く礼をしてから執務室扉を閉める大井を苦笑して見送った。 それから、いざという時のために職場に持ち込んだ幾つかの私服を選ぶために、寝室に戻ることにした。 …………………… ………… …… ――大井―― 絶対に音を立てないよう、閉めた扉に背を預けてしゃがみ込む。 やってしまった。 近頃よく素の表情を見せてくれる提督が面白く、たまにこうして意地悪をする。 提督も本気で嫌がっている様子を見せなかったのでさっきもやってみたが、実行したあとで後悔した。 提督の反応がいつもと明らかに違ったからだ。 嘘と言えども言っていいこととそうでないことがある。 軽巡の軽は軽率の軽ではない。まず今の私は軽巡ではないけれど、軽い気持ちで提督を悲しませてしまった。 提督のあの、全てを失ったような、生気を失ったような顔は見ている私まで苦しくなってくる。 しかしいつまでも後悔している場合ではない。 提督から誘ってくれたのだから、くよくよしてないで精一杯応えてあげないといけない。 何より私も楽しみたい。 そっと立ち上がって自分の部屋へ歩き始めたが、数歩で懸念事項に思い当たる。 「私服、あったかしら……?」 …………………… ………… …… 結論から言うとなかった。 自分の部屋を漁っても出てきたのは、軽巡だった頃に使っていた緑を基調とした服。 そして今使っているクリーム色と深緑の、何故か裾が短い服。 その二種類が三着ずつ出てきただけ。 いずれも支給品だ。私服なんてものはなかった。 思えば編成に入らない休みのときに北上さんと行動を共にするときも、特に着替えるようなことはしていなかった。 「どうしよう……」 急に私服と言われても出てこないので、この二種類から選ぶしかない。 へそ出しの比較的派手な方も嫌いではないが、へそを出して街を歩く一般人はまずいないだろう。 別にこのようなファッションを広めたいわけでもないのに流行の最先端に立ちたくはない。 何より、恐らく目立たなくするために提督は私服に着替えると言ったのだ。 艦娘もあまり目立っていいものではないだろう。 このような幾つもの理由を踏まえて、私は地味な方に再び袖を通した。スカートも黒と見間違える深緑の物に履き替える。 クリーム色の服と違い、裾は並にある代わりに袖が短い仕様のこれを着るのは何ヶ月ぶりだろう。 この部屋を使う私も北上さんもお洒落に気を遣うタイプではないので、姿見という贅沢なものはない。 でも今までそんなものなしでやってきて、提督からも身だしなみで指摘されるようなことはなかったからきっと大丈夫。 部屋の隅に置いてある艤装をちらと見やってから、処女航海の時と似たような緊張混じりの高揚感を胸に部屋を出た。 廊下を歩くと、何人か同僚とすれ違う。 あまり話をしない人は好奇の目を私に向けるだけだが、それなりに関わる機会が多い相手の場合その限りではない。 「……あら?」 私と同じく第一艦隊に所属する、空母赤城さんが足を止めた。 ついさっきのアナウンスが流れるまでに出撃準備を整えていたのか、弓など空母に必要な艤装を携えている。 「大井さん……よね? 前からいる……」 ……ああ、そうか。 一瞬何を言っているのか理解が及ばなかったが、建造等で被った別の私ではないかと迷ったのだろう。 私の格好が以前のものだし、容姿は別個体も一切の違いがないので見分けがつかなくても仕方がない。 「そうですよ」 この人はお喋りが好きというか好奇心が旺盛というか、お姉さんなのに子供のような人だ。 それが赤城さんという人の魅力であり個性だ。無論悪い意味ではない。 だから服装が変わっただけの私に声をかけてきたのだろう。 「今日は出撃ないのよね? 何かあったの?」 そういえばそれについての詳細までは、提督はアナウンスしていない。 しかし提督のやり方に異論はなかったから、あの時も後ろで見ているだけで何も言わなかった。 告知とは重要な情報だけを確実に伝えることが大切だからだ。 私は、さして重要ではない詳細の旨を赤城さんに伝えた。 最初少し真剣だった赤城さんの顔が苦笑に崩れた。 「執務室の改装……って、完全に私情ね」 「そうでしょう?」 「でも大井さんは良かったんじゃないの? 炬燵が使えて」 「執務室以外にも暖房はあるじゃないですか」 「まぁねぇ……。ところで、何故今になってその服を?」 あーやっぱりそれ聞かれちゃうんですか。 というか最初からそれを聞くつもりでいたのかも。 「……気分転換ですよ」 「ふーん……?」 気恥ずかしさを隠し、極めて冷静に返したが赤城さんは納得してはくれなかった。 少し背丈の低い私に合わせて屈み、じっと顔を見つめてくる。 こんなことが前にもあったような気がする。 その時の教訓を胸に、私は目を逸らさずに見つめ返した。 光らせるような真剣な目をする赤城さんは一体何を考えているんだろう。 「……デート」 「!?」 私は勘のいい占い師に秘密を当てられたような驚愕をした。 相方の加賀さんはイメージ通りの鋭い人だが、この人も大概だったらしい。 普段と違うところは服装だけのはずが、そうピシャリと当てられては……。 「……僅かだけど、いつもよりお化粧に気合が入ってるわね」 本格的に占いじみてきた。 銀座のママに倣って横須賀のママとでも名乗ってはどうだろう。 確かに今日の化粧にかけた時間はいつもより二割増しだ。 無意識に私の片足が後ずさった。 赤城さんはニヤッとした笑みを浮かべ、さながら核心を突き止めた探偵のように顎に手を添える。 「まず大井さんってもう提督と付き合――」 「失礼しましたっ!!」 勢いに任せて頭を下げ、赤城さんの横を通り過ぎる形でその場から逃走を図った。 別に追いかけてくるわけでもないのに私の足は小走りをやめようとしない。 心臓がバクバクする。 ああもう。 ただ外出するだけで、面倒臭い。 「……赤城さん? どうしたの、そんなところで」 「あ、加賀さん、あのね……」 …………………… ………… …… ――提督―― ノックされた扉に返事をやり、姿を現した大井の姿を見て驚愕した。 大井の格好は昔懐かしい軽巡の頃のそれではないか。 「……お前、私服持ってないのか?」 「必要だと思わなかったので」 なんということだ。 これくらいの年――実年齢は知らないが――の少女、見なりを気にするはずなのに、大井の姿からその様子は伺えない。 ひたすらに艦娘として練度を高めるため来る日も来る日も演習や出撃をさせていたが、愛の注ぎ方を自分は間違えていたのかもしれない。 洒落する暇を作ってやれなかったことを反省しよう。 任務を減らすのではない。自分が手伝ってやればいいのだ。 財布を取り出して中身を確認し、閉じる。 「……ようし。ならばまずお前の私服を買ってやろう」 「えっ」 「この辺は偶に出歩いているから私に任せろ!」 高揚してきた気分が自分に胸を張らせた。 今日は鎮守府の提督ではないから羽目を外しても何ら問題はない。 「ちょっ提督、私は要るとは」 「まあ一着くらい いいじゃないか。私の我が儘も偶には聞いてくれよ」 「要らないって言ってるんですが」 「金は私が持つし、選ぶのも私だ。大井は何も心配いらない」 「……提督が選ぶんですかあ? センスないもの選ばないで下さいね」 なんだかんだ言って買うなとは言ってこないんだな。 自分だって並みにセンスはあるのだ。ないとは言わせてやらない。 大井の不安がる様子を表した、冬の倉庫で無造作に積まれているボーキサイトのように冷ややかな眼差しも、 普段以上の調子の良さをもって凪いだ。 とにかく、顔も痛くなるほど冷たい風が吹く今の季節に半袖は頂けない。 いつも臍だしの服で出撃させているじゃないかというツッコミは控えてくれ。 あの格好は工廠がさせているのだ。 一言添えてから寝室に戻り、予備の上着を持ち出す。 上着は自分が着ているのと合わせて二着しかないが、黒にブラウンと、どちらも落ち着いた色なので問題はない。 「外は寒いからこれを着なさい」 「……提督の服は地味な物ばかりね」 地味と言うな。 四六時中真っ白な軍服を着ていると嫌でも明るい物を避けるようになるのだ。 背中から上着を羽織らせてやると、肩幅は自分のほうが広いのが改めて認識できる。 肩パッドでも入れたほうがよさげな程度には上着の大きさが合っていない。 手が半分ほどしか出ていない長い袖を見つめる大井にボタンを留めさせる。 サイズは合わなくても寒さは凌げるだろう。膝まで隠すほど長い裾は好都合だ。 自分よりも体温の低い大井の小さな手を引いて共に執務室を後にしていく。 「あっ……、もう……」 「何か言ったかー?」 「なんでもありませんっ」 …………………… ………… …… 艦娘一人だけを私服姿の提督が連れ出す光景はさぞ珍しかっただろう。 明らかに狼狽えていた門番に軽く渇を入れ、家具屋が来たら通すように伝えてから鎮守府を離れていく。 まあこんな形で出かけるのも初めてだから驚くのも無理はないかもしれない。 敷地内での他の艦娘からの視線さえも多かったからな。 歩幅の大きくない大井に合わせて歩きつつ、両手を擦り合わせる。 両手で皿を作り、歯は閉じたまま、しーと息を吸い、はーと皿に吐息を当てる。 それでも暖は得られない。防寒用の手袋は持っていなかったからついでに買っておこうか。 不意に皿の片手に白い手が重ねられた。きゅ、と握られ自分の手が下ろされる。 横を見てみると、前方を向いて目を合わせようとしない一見平然とした大井。 「…………」 だがな大井、私には分かるぞ。緊張を隠そうとしていることくらいな。 そんなにぱちぱち瞬きが必要なほど大気は乾燥していないだろ。 それから平静時よりも顔の血色が良くなっていないか。 しかし自分も何も言わず、歪みそうになる顔の筋肉を引き締め前方を向く。 繋いでいない方の手は上着のポケットに突っ込んだが、繋いでいる手は寒気に晒したまま。 それでも振り払って同じくポケットに突っ込むという考えは起きない。 そのまま足を進め、公道に合流した。 肌を刺すようなこの空気でも人は抗って街を行き交う。 昔から港町の一つとして発展してきた横須賀から人が消えることはなく、むしろ年末ということで普段よりも人通りが多い。 明らかに娯楽目的で出歩いていると見受けられる人達だっている。 特に分かりやすいのは、自分らと同じく手を繋いで楽しげに談笑する成人した男女や家族連れ等だ。 こちらは談笑はしていないが、ちょうど良いので話を振ってみる。 「私達も、夫婦に見えてんのかね」 「……何言ってるんですか。夫婦と見るには年が離れてますよ」 「なら兄妹か親子かな?」 「顔が似てないと思いますが」 「……まあ、恋仲だろうね」 「…………」 異論の消えた大井は何も言わない。 にぎ、と繋いでいる大井の手に力が幾分か送られたのが分かる。 人通りが激しくなってきた。 「……ぶつかるといけないから、もっと寄りなさい」 「変なことしたら帰ってから撃ちますよ」 「ほう? 変なこととは具体的に何なのかな?」 「今してるそれもセク質と言って立派な犯罪なんですよ」 「しょうがない。帰ってからにするよ」 「撃っていいですか?」 「駄目」 一寸劇終えたところで言う通り、肩が触れそうになるまでに寄ってきた。 再び静寂が自分らを包む。しかし街の喧騒が聞こえなくなる感覚が離れることはない。 大型複合店に入るまで繋いだ手を通じて人肌を感じ合った。 …………………… ………… …… 「おお……」 「うわぁ……、すごい……」 荷物を提げて帰投してまず執務室の扉を開けると、玄関のように靴を脱いで上がるつくりになっていた。 靴を脱いで上がるそこは注文通りの畳。やはり実際に目の当たりにすると感嘆の声が出る。 ダルマストーブは位置を変えずに靴脱ぎ場にちゃんと残っているし、そして炬燵も完備だ。 炬燵を退かせれば茶道もできてしまうだろう。和のかほりが強まったここでは時どころか執務も忘れそうだ。 「荷物置いてきたらおいで」 「でも私、北上さんと……」 なんということだ。断られてしまった。 でも今日は執務は休みだし、北上は親友だから仕方が無い。大井は自分だけのものではないから。 偶には一人寂しく本でも読んで、雑魚寝で夢の世界に身を投じるさ。 「そうか……」 「はい」 「…………」 「…………」 「…………」 「……ああもうっ」 不意に声を荒げられた。 素っ気ない顔から力が抜けたように見える。やれやれとでも言いたげか。 「北上さんも連れてきていいなら、来てあげます」 その言葉が聞きたかった。自分の気分は高騰し、顔が綻んだ。 ぐっと握り拳を作る。口調が逸る。 「いいよ! 全然構わないよ!」 「……子供ですか」 「私はいつでも子供だよ」 気分の折れ線グラフは垂直上がりだ。 疲れたような大井の反応にも、テレビでそこそこ前に聞いた自動車のコマーシャルのフレーズを改変して声を低く作り、ビシッと言ってやった。 ……決まった。 私のセンスの良さと共に、低燃費の良さも分からないとは言わせない。 いや、それが流れていた頃はまず艦娘なんてものはなかったか。 「…………」 「……失礼します」 軽く引いてないで何か言ってくれよ。 こんなギャグをかまされても軽く頭を下げてから出て行くところは感心するけど。 おい。 …………………… ………… …… 「提督ーお茶飲みたいよ」 「よし待ってな」 和室とまではいかないにしても畳部屋の素晴らしさに感化された自分は、久しぶりにダルマストーブを稼働させた。 おかげで炬燵の中だけでなく部屋全体が暖かい。 突然の北上の要求に応じてやろうと炬燵を抜けようとすると、大井に制止される。 「私が淹れるわ」 「お前はいつもやってるだろ」 それに偶にはこちらから振舞ってやりたいのもある。 まともな教育を受けている奴に、いい年して茶を淹れられない奴はいないから心配はない。 というか、できなかったら人に茶の淹れ方など教えることはできない。 「そうだよー、それに提督のお茶飲んでみたいじゃん」 「でも……」 「いいから。大井は座ってろ」 二人がかりで不満げな大井を座らせた。 秘書艦としての使命でもあるのか? しかし今日の自分は何一つ提督らしいことはしていない。提督でもなんでもないただの一人の男でしかない。 軍服を着ていない男が提督であるはずがない。 だから一日くらい気負いしなくてもいいのだ。 おっと、何の肩書きもない者が軍施設に出入りはできないというツッコミはなしだ。 大井が北上に茶を振舞いたかった可能性は、やかんを調達しに行こうと執務室の扉を閉めたところで思いついた。 もう遅い。 昼時を過ぎたので間宮は暇そうにがらがらの食堂を掃除していたが、彼女も今日くらい休むべきだ。 厨房から借りて水を張ったやかんを、焜炉を使わずに執務室に持ち出しあえてストーブに乗せて沸かす。 ついでに火室の中を覗き、脇に積んである亜炭をシャベルで放り込む。 二十一世紀になって本格的にこの光景が珍しくなってきたのかと哀愁を誘う。 湯ができるまでの間に、談笑に花を咲かせている二人に混ぜてもらおうと、 急須と湯呑みと茶葉の缶を乗せたお盆を畳に置いてから上がり込む。 ふうと一息ついて座椅子に胡坐で座り、上から炬燵の布団をかける。 すると談笑が中断された。 「提督~……」 北上は何故か苦笑した様子で、文句の一つでも出てきそうな声を投げ掛ける。 器用だなお前。 「お湯が沸くまではお茶は我慢してくれよ」 「いやそうじゃないよ」 北上はじとっとした攻めるような目を向けてくる。 「大井っちが惚気ばっかり聞かせてきてさあ」 「え?」 「北上さん!? 私が言ったのは愚痴で――」 何故そこで大井が慌てるのか。 惚気って。大井は一体何を言ったのか。 「えぇー? とりあえず提督が子供っぽいのは分かったからって感じ……。面白いんだけどさ」 本当に何を喋ったんだ大井よ……。 この鎮守府で築き上げてきた自分のキャラが崩れるようなことはあんまり言わないでくれるとありがたい。 多くの部下を束ねるような立場に就く以上、ある程度の威厳やら何やらを身に纏わなければならないわけで……。 それにしても最近は大井が北上に一杯食わせられる光景をよく見るものだな。 「ああ、うん。すまんな。子供っぽくて」 「そうじゃないってば。提督わざとやってない?」 「クク、わざとだよ」 このやり取りが面白くて、アクのある笑い声が混ざった。 やっぱり大井も北上も癖があって面白い奴だよ。 「……気持ち悪いですよ」 左から毒が飛んできた。眉の下がった大井の弾丸のような目が冷たく刺さる。 しかし、今朝の出来事のように拒絶反応をされるのには弱いが、 毒に関しては何度も叩かれた熱い鉄のように耐性がついているので怯まない。 むしろ柔軟な発想を要する作戦指揮官としては、それすらも逆手に取ってやるのだ。 「気持ち悪いだって……。北上慰めてくれえっ」 勿論このべそかきは演技である。 右の子に向かって両手を広げて抱擁を求めようとする。 あくまでも求めるだけでこちらからいきなり抱き着きに行くような真似はしない。 「しょうがないなーおいでー」 うむ。ノリのいい子は好きだぞ。 北上から許可をもらえば、大井に強気に出る隙を与えることなく北上に抱き着ける。 いや、これで合法的に北上に抱き着けるとかそういうことではなく、これも作戦の内なのだ。 本当だって。 「ううっ」 「おーよしよし」 北上はこちらの考えている内が読めているのか? こちらは抱擁に力や感情までは込めていないのだが、北上が頭まで撫でてくれるとは予想していなかったぞ。 とにかくこうして大井の出方を見る! ……北上の頭がすぐ横にあるので、この体勢では大井の様子は伺えなかった。 「提督、私を悪者にして楽しいですか」 ……大井は冷静だった。ゴルゴばりに冷静だった。 面白くないので次の作戦を即興で考えた。 北上から離れて立ち上がって大井の席へ歩いていく。 そして大井の背後を陣取ってしゃがみこむ。……これもデジャヴだな。 がばっと逃がさぬようそれなりの力で抱きしめた。 「ッ!」 「んー」 大井の体の温もりを感じて癒される。 鼻が後髪にくすぐられる。さらさらでいい匂いがするものだ。 しかし大井は、抵抗しようとしない。 「提督『も』、愛してます」 そこで、大井が普段言う台詞を意味を少し変えて使ってみる。 しかしやはりというか、抵抗する素振りさえ見せない。 それどころか腕に頭を預けてきた。 「提督なんか愛してません」 なんだそりゃ。 それが本心なら抵抗したらどうなんだ。 いや、本当は分かっている。言葉は本心だけを無造作に吐き出すだけのものではないからな。 ちらと北上に目をやるとムッとしたような表情をしていた。 北上のその顔は初めて見るな。 北上を弄ろうとしてこんなことをしたんじゃないんだがな。 まあ目の前で男女が仲睦まじくされたら誰だってこうなるか。 ピー!! ストーブに乗っかったやかんが、北上の心の内を代弁するように勢いよく湯気を吹いた。 やれやれ。時間が経つのは早いな。 北上もいることだし、また今度にしてやろう。 一つ溜息をついて立ち上がり、茶の準備をする。 まず急須と湯呑みに湯を注いでそれぞれ温めるところから始める。 短時間で建水という器に湯を捨てる。 急須に茶葉を入れ、湯を注いで短時間待つ。 三つの湯呑みに均等に茶を一滴残さず注ぎ切って、炬燵の上に置いていく。 「どうぞ」 最後に自分の湯呑みを持ち、息を吹きつつ恐る恐る口にする。 茶の適温は人間の口には熱いから注意が必要だ。 空気を一緒に吸い込みつつ澄んだ黄緑色の燃料を流し込み、ほうと一息。美味い。 「あー美味いねえ」 北上がこう言うとまるで酒を仰ぐオヤジのようだ。 大井は何も言わずにちびちび飲んでいるが、それもまたらしい。 「提督、こういうことは面倒がらないんだねえ」 そうなのだ。 自分としてはこだわりを持った淹れ方だと自負しているが、それでも本格的な茶道は流石に気が向いた時にしかやらない。 でも畳部屋ができたわけだし、偶には気が向くこともあるだろう。 ところで。 「それでは私がいつも面倒がってるみたいじゃないか」 「朝の放送とかすごくダルそうだったけど」 それは朝だからさ。 夜戦馬鹿ということではないが、寝起きに気分は上がらないもんだ。 四六時中だるいような態度は取ってないつもりだぞ。 戦果の獲得は兎も角、一定のラインより落とさずにするところからも自分の鎮守府の運営ぶりを分かってほしい。 また企業等と違って毎週土日を休みにしているわけでもない。 ここまで言うと鬱陶しい多忙主張になってしまうが、普段傍にいる大井なら鎮守府をおざなりにしていないことは分かるだろう? 「まあ……」 おい。 ここで歯切れを悪くするな。ここは即答すべきだろうが。 なにか不満でもあるのか。 「やる気がないとは言いませんが、それと実力とはまた別の話ですよね」 う……。 「執務の進め方とか」 うぐ……。 「あとは作戦の考え方とか?」 北上まで言うか。 「艤装の開発もダメですよね」 それは工廠の連中次第だろ。 こちらは完成しやすい必要資材の配分も資料に記録しているんだ。至って真剣に頑張ってるんです。 ……ここまで駄目出しされたのは久しぶりだ。 こいつ等以外の艦娘とは事務的な会話以外殆どしないのだが、他の艦娘も心の内では不満が眠っているのかもしれない。 湯呑みの底の茶渋くらい沈んだ気持ちで茶を口に運ぶ。 「……そんなに私は向いていないかな?」 「……大丈夫だよ」 北上? 「沈んだ子がいないってだけでも上出来だと思うよ。あたしは」 「……そうね」 大井? 「提督は、よく頑張っていますよ」 ……やられたな。 軍とは関係のない平和ぼけした世間話をする時に見る北上と大井の微笑み。 からかわれていたのか。 こいつ等は揃って思った事を口にするタイプだ。お世辞を言ったような事は記憶にない。 だから突然掌を返すような評価を、理屈でなく勘で信じることができた。 北上が言うように沈んだ艦がいないのは事実だし、大井のこの短い太鼓判の一言にも自分を自信付ける程度には価値がある。 指摘された点はとても改善が難しいが、良い評価もされていることが分かって口角が少し持ち上がった。 「……それならよかったよ」 …………………… ………… …… それからまた、軍と全く縁もゆかりも他愛さえもない談笑が始まり、続く。 だから茶は割とすぐに飲み切ってしまった。 まだ飲むには再度湯を作る必要があるが、もう面倒臭い。 「ねー、提督は付き合う時なんて言ったのか聞かせてよ」 流石にネタの引き出しも少なくなってきた頃に、北上は急にニヤけた顔を作ってそんな事を聞いてくる。 「……そういえばまだだったな」 「え?」 そうだった。まず交際の申し入れなどしていない。 そんな形式ばったやり方など正直要らないと思って念頭にも置いていなかったのだが、 話題に出されたので一応やってしまおう。 疑問符を浮かべる北上から大井に向き直る。 大井はきょとんとした表情で私を見つめていた。 「大井……。私と、付き合ってくれッ!」 そう言って畳に額が当たらんばかりの土下座の姿勢を取った。 しかし真に気になるのは確信している答えではなく大井の反応だ。 いつ顔を上げていいのか教えてくれる観測妖精は……いないか。 「……は」 『は』? これは一体どういう反応かと顔を上げて見ると、大井はちらと北上を気にしつつも端が僅かに上がった口を開いた。 「はい」 ……流石と言うか、やはり冷静なものだ。 こちらとしては面白く慌ててくれる反応を期待していたんだがな。 こうも普通に返されるとこちらが反応に困る。 土下座から上げた真顔のままさて何を言うべきか迷っていたが、顔の筋肉さえ動かす前に、右舷から非難するような声がかかった。 「いやー提督さあ……」 「ん?」 「付き合ってもいないのにそういうことしてたの?」 はて、自分は今日だけで何度このように細めた目を向けられただろう。 備蓄の弾丸を箸でつまんで数えるよりも下らない、そんなことを数えて報告してくれる観測妖精もやはりいないな。 まさかそんなことで北上から非難を食らうとは思わなんだ。 もしや結婚するまではそういうことはしてはいけませんとかそういう古風な貞操概念か。 意外だが侘・寂が感じられる、とても良い心掛けだと思うぞ。 「と言われても、始めに仕掛けたのは私じゃ――」 びしっ。 「い゙っ!」 非難から逃れようとした自分は、北上とは違う方向からかなり力の入った手刀で黙らせられた。 今度は前方の状況を確認する。 さも手刀をやりましたと手を立てたまま取り繕うこともしない大井の姿があった。 やはりというか目が細められているのだが、北上がやったような眉を寄せての分かりやすい表情ではない。 当鎮守府比三割増しと大々的に印刷したラベルでも額に貼ったらどうかと言わんばかりの目を細めた笑顔だ。 その掌に全ての力が入っていると思わせるくらいには、眉間に力が入っていない。 しかしよく見ると口の端がひくひく動いている。 そして瞼が細くなって光があまり差し込まなくなったその眼は笑っていない。 「……まあ、皆が皆北上と同じような考えではないということだよ」 一先ずはこれだけ北上に言っておくことにする。 大井の威圧するような顔の裏には言わないでほしいという意図があることくらい分かるし、 自分も少しふざけたというか魔が差したというか、うん、デリカシーに欠けたな。 図に乗るとすぐこうなってしまうが、反省する気はない。 自分の身を滅ぼすほどの過激なことはしないし大丈夫さ。 「大井っち……」 「な、なに?」 「……まあ あたしはやっぱ、基本そういうのきっちりしてからだから」 苦笑しつつも大井にも何か言おうとして、一旦は納得したのか引き下がってくれたようだ。 自分もいつまでも大井の前で正座していないで自分の座布団に戻ることにする。 「ほう。北上にもそういう予定はあるのか」 「当たり前でしょ。あたしだって一応は女の子なんだよ?」 自分で一応と言っていいのか。 でも北上は普段の調子から垣間見る女の子らしいところがとても印象に残るから、 少なくとも自分はちゃんと女の子だと思っている。 自信持っていいぞ。 「え、そ、そう?」 「大丈夫。北上さんは十分女の子らしいわ。悪い虫に取り憑かれたら追い払ってあげる」 「そうだな。下手すれば私も唾つけてたかもしれない。なんてな!」 冗談を一つかましてニッと笑ってみる。 このあと大井から撃ちますだの悪い虫だの突っ込まれる事を狙ってやったのだが、自分はどこかで計算を間違えていたらしい。 突然北上から照れた笑みが消える。 「……大井っち、いい?」 「大丈夫よ、北上さんなら」 何が? 「じゃあ……」 主語が欠けたわけの分からない質疑応答によって置いてけぼりにされた自分の気持ちなど構わず、 北上がこちらへ四つん這いで近寄ってくる。 そして自分のすぐ横に正座で居座ったかと思えば、あろうことかその頭を肩に寄りかからせてきたのだ。 自分からは北上の黒曜石のような黒髪しか見えなくなり、心の内を語る顔は伺えない。 何を考えている? 「……おい。この話の流れでそれは勘違いされるぞ」 念のため注意しておく。そしてこれは確認の意味も含めている。 それでも北上は離れようとしなかった。 「んー? 好きに取るといいよ」 その返事が一番困るんだが。 自分の察しが勘違いか正しいか、よく考えようとして疲れてくるこちらの事情をせめて重油の涙程度だけでも考えてほしいものだな。 そして更に悩ませることに、いつの間にか音を立てずに近寄っていた大井も北上のように左側でもたれかかってきたものだから敵わない。 ……大井も北上も自分を好いてくれる理由が分からん。 自分は平凡だ。そのうえで人を惹きつける魅力は特にないと思っている。 さっきも言ったが、こいつら以外とは私的な会話が少ないところもそれをよく表していると思う。 自分がどういった話を振ればいいのか分からないのも理由の一つと言えるが。 「んん……」 楽な体勢にしようと擦り付けるように動き呻く大井の声と、警戒心が全く感じられない穏やかな北上の息遣いに邪魔され、 改装されずに古ぼけたままでいる木の天井を仰いで自分に問いかけた疑問は答えが出ないままに脳の深海に沈んだ。 この状況はいつまで続くのか。座椅子の背もたれは、ぎし、としか答えない。 気がつけば西日もいよいよ薄れ、そろそろ明かりを灯したいと思えてきた頃にちょうど腹の虫が鳴る。 食堂に赴くまで自分の体は左右の人肌によって程よく保温された。 …………………… ………… …… 夕食時の食堂の喧騒は外からでも聞こえるほど大きい。 しかし中に入ってみると、入り口に近い席に座る艦娘はまるで学校の優等生が珍しく遅刻してきたかのようにこちらを見て黙った。 「……?」 一先ず気にしないことにしてカウンターの様子を見に行くと、間宮は落ち着きを手放さず慌しそうに動いていた。 厨房の奥を覗いてみると、戦力になる一部の者も割烹着を着用して手を貸しているらしい。 ご苦労なことで、と他人事のように思っていると、カウンター席で大きな存在感を放つ者を見つけた。 「むぐむぐ、……あら、提督?」 赤城だ。 とりあえず厨房係による回収の手が追いつく程度まで皿を積み上げる速度を落としなさい。皿を落とされると危ないから。 「善処します」 食べながら口を開きつつも口を手で隠すところは良しとしよう。 しかし善処するとしか返さない者は大体その気がない事を経験上知っている。せめてゆっくり噛め。 ……決めた。今回はここに座ろう。 「相席してもいいかな?」 「え? ……どうぞ」 なんだ。その間は。 「だって……いいんですか? 後ろのお二人は」 ううむ。やはりどこかのテーブル席を取ったほうがいいだろうか。 ついてきていた大井と北上に振り返り、答えを求める。 「……いいんじゃない?」 「私も、特には」 問題ないな。 ならばと赤城の隣の椅子を引いてどっかと座った。あとの二人も静かに席に着き、左から赤城、自分、大井、北上の順に並ぶ。 再び箸をそれなりの機敏さで動かし始めた赤城の食べっぷりを見て、間宮の手が空くのを待つ。 目の前に並ぶ調理済みの海幸山幸穀物の品々は逃げないというのに赤城のペースは落ちない。 しばらくして間宮が現れた。 「お待たせしました。何にしましょう」 慌しそうなのに間宮のおっとりした口調は健在だ。 そういえば赤城の様子をぼーっと見ていて何を頼むか考えていなかった。 厨房は忙しいというのにこれはいけない。えーと……。 「あ……お二人にはまたあのメニューでも出しましょうか?」 食堂全体を見渡すと忙しいはずなのに、息を切らすような様子をおくびも出さず、 にっこりとこんな戯言まで吐く間宮を見る限りでは全く忙しそうには見えないから不思議だ。 そういうことを全く考えていなかった自分はと言えばまんまと不意を突かれ、首に氷でも当てられたように体がびくついた。 「い、いや、いら――」 「いりませんっ!」 うわ。今度は右に驚いた。 砲撃音とも思わせた大声を張り上げた大井は顔を伏せているが、その横顔は赤いのが分かる。 この大声によって食堂の喧騒は静まり、赤城を含めた周りの艦娘の視線が自分らに集中砲火された。戦況は非常に不利だ。 指揮官である自分さえも、前方と右舷からの先制攻撃によってしばらく動きを拘束されてしまう。 「……あ、とりあえず適当に……じゃない。えー、鉄火丼と味噌汁を頼む」 兎に角間宮を追い払う、もとい作業に戻らせるべく、適当に見繕ってもらおうとして、やめた。 美味ければなんでもいいのだが、それを伝えたら結局あのメニューを出されるかもしれないからだ。 露骨というより隠す気が全くないあれを人前で頂くのには抵抗がある。 「あら、残念ですね。北上さん」 「残念だねー」 おい。お前らいつの間にか妙な同盟でも締結していたのか。 そういえばあのメニューを思いついたのは北上だったか。二人揃ってその生暖かい笑みをやめろ。 この二人が手を結んでいるようじゃ、北上に真冬のアイスクリン過剰供給の脅しも暖簾に腕押しと言ったところか。 「あたしは……、い号定食でいいや」 「かしこまりました」 あとは頼んでいないのは大井だけだが、大井はエンストでも起こしたように動かない。 大井の肩を叩いて問いかける。 「……おい。お前はどうするんだ」 「えっ!? あっ、提督と同じ物で!!」 「…………」 その時歴史が止まった。 「……あっ」 ……というのは流石に過言というもので、 実際のところ自分はせっかく散りかけていたのに再び集まった注目の視線が、どのようにすればまた散ってくれるのか、 脳の燃料とも言えるブドウ糖を惜しげもなく浪費していただけだ。 仕舞いには耳に蜘蛛でも侵入してくるかのような、ひそひそとした内緒話まで聞こえてくるものだからもうやってられない。 顔を伏せたり上げたり大井も忙しい奴だな。膝の上に作った握り拳と肩から力を抜け。 自分で言ってから小さく、あっ、というのは何なんだ。 「あらあら」 間宮よ。戦艦の口癖でも移ったか。 元の雰囲気から似ているとは思うがそこまで似せなくてもいいんじゃないか。 赤城も食べていた物のおかわりを頼み、間宮は赤城が積み上げた皿をいくつか回収して厨房に引っ込んだ。 あんな成りでも意外としっかりしているものだ。 そろそろ部屋中の艦娘の視線は外れてきたが、最初の喧騒は戻ってこなかった。 聞き取り辛い小さな話し声が後ろでいくつも飛び交い、少し居心地が悪い。 天井を仰いでも喧騒は戻らないし、居心地も良くならない。 こんなつもりで食堂に来たんじゃないんだがなあ。 「……あのメニューってなんですか? お勧めなんですか?」 赤城は知らんでいい。お勧めでもない。そんな子供みたいな純粋な瞳を向けても教えてやらんぞ。 恐らく盛り付けるだけだろう鉄火丼と味噌汁はすぐに届いた。 味噌汁は味噌汁で多くの者が嗜むはずだから、きっと作り置きしてあるのだろう。 落ち着きを取り戻した大井の図らいにより、北上の御膳が届いてから三人で召し上がる挨拶をした。 好意で付けてくれたお新香を摘み、早速丼の鮪をタレの通った米飯と共に口に運ぶ。 美味い。甘辛いタレがいい刺激になる。 鮪の赤身からは筋が取り除かれているところが特に素晴らしい。 やはり間宮の作る飯は美味い。これだから自宅に帰る気がなくなる。 丼を持って赤城にも劣らない速度で目の前のご馳走を減らしていると、赤城が飲み込んでから声をかけてきた。 「んぐ。そういえば提督に聞きたいことがあったんです」 「むぐむぐ、なんだ」 一方こちらは腹が減っていたこともあり、口と箸を止めずに先を促す。 「今日は大井さんとデートに行ってらしたんですか」 「んぐッ!」 近くの艦娘からであろう視線が背中にビシバシ当たったり、大井がむせ始めたり、なんとも影響力のある奴だな。赤城は。 その力は戦場で彩雲や先制航空部隊を飛ばしたりする時は遺憾無く発揮してほしいが、ここは戦場じゃないんだぞ。 しかもその後で先制魚雷を放つ重雷装艦に悪影響を与えるのはやめてくれ。 丼と箸を置いて咀嚼したまま、むせてしまった大井の背中を擦ってやる。 ……こちらに顔を伏せて私の袖を摘まんでくるのは無意識か? 「大井さん大丈夫?」 「……ほら味噌汁飲みなさい」 口の中身を飲み込んでから指摘してやると、言われてやっと気づいたように慌ててお椀に口つけた。 「はーっ……」 喉の引っかかりは無事解消されたようだ。大井もやはり不意打ちには弱いものだな。 不意打ちされても動じないようにするにはきっと相当な精神の訓練が必要だろう。自分はやりたくない。 「……で、なんだったか。デート?」 「ええ。提督、今日は出かけていましたよね? それにお二人の服……」 自分は私服のままだし、大井も軽巡時代の装甲だ。この状態で何もない方がおかしいかもしれない。 さて、言ってしまっていいのだろうか。自分は抵抗ないのだが。 大井を見やって答えを求める。 「……いいですよ」 夜伽については言うなという反応を見たが、これくらいなら構わないようだな。 「……行ったよ。デート」 「……へぇ……」 自分で聞いておいてそれしか言うことはないのか。 しかも不審なことに、変な虫でも止まっているのか、目の前に並ぶ多くの料理を見つめたまま食べようともしない。 少し不気味だ。料理にとっては蛇に睨まれた蛙のように、不気味どころでは済まないだろうが。 兎に角は目の前の鮪などを腹に収めることに専念する。 背中に視線がまだまばらに当たる気配を精一杯無視し、食べる速度が落ちた赤城を尻目に自分は最後の米粒を摘まんだ。 大井と北上が完食するまで待ち、まだ終わりそうにない赤城には別れを告げて食堂を出た。 窓に目をやるともうすっかり日は見えなくなっていた。いざこうなると暇だ。 北上は姉妹艦のところへ行くと言うが、大井は着いてきては駄目、と言う。 気でも遣ったのか? 最初大井は着いて行きたがったが、結局すぐに大井が折れた。満更でもなさげな様子が分かった。 …………………… ………… …… 執務室に戻って再びストーブに火を起こし、炬燵の電源を入れ、部屋を充分に暖める。 先に炬燵に入り温もりを得ようとする大井の後ろに自分は腰を下ろし、抱きすくめ、大井から温もりを得ようとする。 北上が見ている時でも往生際が良かったように、北上さえもいないこの場で大井が抵抗することはなかった。 「提督、この手はなんですか? 何かの演習ですか? 撃ってもいいですか?」 しかし、大井は受け入れる態度とは真逆の言葉を放った。 そのギャップが可笑しくて、くす、と笑いが漏れる。 艤装をつけているのならばまずこうして後ろから抱きしめることすら不可能なんだがな。 「提督は最近子供染みた振る舞いばかりで困ります。仮にもこの鎮守府の提督でしょう?」 あのな。私以上に威厳ある役職に就いている人間だって誰しもこういう面はあるんだよ。 そしてそういう面は決まって特定の人物にしか見せないという共通点がある。 こんな提督が嫌だって言うのなら、それまでの信頼を築いた自分を恨むんだな。 「嫌です」 突つき合うような科白を繰り広げながらも、 自分は笑いながらやっているし、大井の声色もまた全く棘のないものだった。 「あっ」 大井は何か思いついたような声を上げたかと思えば腕を振りほどいて立ち上がり、執務室の鍵をかけた。 突然腕の中から消えたその熱源が振り返って戻ってくるその顔は、とても愉快そうだ。 指定席と化したらしい座布団に正座し、何故か炬燵に足を入れようとせずこちらを向く。 「子供の提督には膝枕をしてあげます」 おお。率先してそのようなことをしてくれるとは。 ならば早速と横になって、渋い深緑の枕カバーから伸びる綺麗な膝に頭を乗せる。大井の体はどこの部分も柔らかいな。 ただ、これだけでは部屋の鍵をかける理由が分からない。 しかし大井が突然上半身の装甲のボタンを解き始めた事で、それは明確になる。 やがて装甲の前部が開かれ、中々に重みのありそうなタンクが苦しさから開放されたように姿を現した。 たぷんと揺れるそれに目が釘付けになるのは男としての性であり、こんなものを見せられた暁には子供のままではいられない。 ぐぐぐ、と自分のズボンの中の魚雷が反応を見せる。 「……ぁ」 最初からその気だったのだろう大井は、それに気づいたというよりも気づく前から目をつけていたと思う。 男のモノの変化の過程を異性に見られるというのは、まだ理性が抜けきらない事により恥ずかしいものもある。 だから嬉しそうな反応をするのもいいが、さっさとそいつをどうにかして中途半端な理性を消して欲しかった。 それを行動で示そうとして、自分はタンクに手を伸ばした。 「ッ」 向こうの質素な寝室と違ってこの部屋には暖房器具があるから、この手は冷たくはないだろう。 遠慮なく手を動かす。ただ柔らかいだけでなく張りがあるから飽きない。 飽きるどころかそれだけで満足はせず、更なる一つの欲求が浮かび上がってくる。 揉みしだくのを一旦止め、ぐっと上体を持ち上げて赤子のように吸い付く。 ちゅ。 「んっ!」 やっていることは子供だが、はたして子供が股間をおっ立てたりはするものかな。 そして授乳する母親が、はたして子供の股間を摩ったりなどするものかな。 勿論そんなことはあり得ないよな? 「ん、ふふ……」 背中に手をやって支えてくれるのはいいが、ズボンの上から擦っていじめるのはやめてくれ。直接触ってほしいんだよ。 しかしそれを伝えようにも口はタンクによって塞がれているので、言葉で伝える事は不可能だ。 タンクから口を離すだなんて考えは南西諸島の渦潮にでも捨てている。 一瞬で結論が出た脳内の軍法会議の末、口に含んだこいつを舌で転がしたり突いたりしてやることにした。 「ん、んん……!」 攻めようとする考えで行ったのに、自分の魚雷が愚直にも硬度を増した。 しかし攻めが通じたのか苦しげな魚雷を哀れに思ったか、じー、と独特な宣戦布告の音が耳に入った。 優しくまさぐられ、やっと魚雷が格納庫から取り出された。望み通り、きゅ、と握ってくれる。 最初は所々を指圧マッサージのように指で押されるだけなのだが、魚雷のどこを押されても一定の快感が伝わる。 その刺激によって順調に魚雷は限界まで固く膨らんだ。しかし大井はまだそこまでしかしてくれないようだった。 膨らみきっても指圧マッサージは何の変化もつけられないまま続行される。 仕方がないので口の中のこいつに不満をぶつけることにしよう。 つん、つん。 「ッ……」 ぺろぺろ。ちゅー。 「んん! っく」 やられっぱなしではなく、立派に抗う大井も馬鹿にはできない。 そうして魚雷の硬度を保ちつつ暴発しない程度に巧みに弄られては、潤滑油が漏れてしまうではないか。 だが大井はそれを狙っていたようで、掌を魚雷の先端にぐりぐりと押し付ける。 少量の潤滑油を塗り広げた大井はやっとそいつを扱き始めた。 潤滑油が出てくるのを待つという体で焦らしたんじゃないだろうな。 完全に大井の思うがままにされているだろう自分のそれは、感度を良好な状態まで上げてから急に上下運動をされるものだから、 突然跳ね上がった快感の規模にうまく抵抗できずに口を離してしまう。 「くあっ!」 「うふふっ」 大井はとても愉快そうに笑みを零した。 目の前のタンクに吸い付きたい欲求に少しの反発心を加えて今一度攻撃を開始する。 それからの自分らは、互いに攻撃して攻撃されるという守りなしの一騎打ちが続いた。 大井のタンクの先端も、こちらの魚雷も、物は違うが透明の液体でひどく濡れそぼっていった。 おいしい。気持ちいい。 ちろちろ。ちゅうちゅう。 「ん、っく!」 ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ! 「……ッ! ッ!!」 扱く速度は速い。最早焦らすなどは考えられておらず、ただ魚雷を暴発させようと追い詰めるだけだ。 こちらは誤って口のこれを噛んでしまわぬよう繊細に気を配りつつ愛撫するので精一杯で、正直我慢している力は残っていない。 こちらが我慢できないなら大井も道連れにしてしまう気持ちで乱暴にタンクを吸い上げにかかる。 ちゅうううう! 「んっ! んんんん!!」 ほら、声が高く上がって行っている。 しかしもうこちらは充分健闘した。限界だ。 口をほんの一瞬離して息を吐き出してから咥え、中身が漏れ出るくらいの気持ちで吸い上げる。 ちゅううううううっ! 「んああああっ!!」 びゅっ! びゅるっ! 魚雷は暴発し、視界は一瞬ちかちかして、自分は糸が切れた人形のように口を離して体から力を抜いた。否、抜けた。 大井は最後のところだけ口を開けて啼いたくせに、魚雷が噴出した白い油は飛び散らないようしっかりと手で受け止めていた。 「はあっ、はあっ……」 今はただ息を整えることだけしか頭にない。今日は油がどれくらい出たとかはどうでもいい。 「はー……。いっぱい出ましたね、提督?」 そうか。 「まだできますよね?」 「……ああ」 ついでに言い忘れていたが、この執務室は施錠に加えて部屋全体が防音処理もされていて、とても密談に向いている。 わざわざ寒い向こうの寝室へ行ってからなんて煩わしい。嗚呼、今日布団をもう一枚買っておくんだったな。 現時点でまだ深くない今夜は、このようにしてのめりこんでいく。
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/540.html
195 :翔鶴×提督?:2014/09/01(月) 23 23 47 ID e/Be40YU 瑞鶴のコスプレをした提督と聞いて思わず書いてしまった、新世界を開いた翔鶴姉の話です 病み要素ありますのでご注意を 提督の秘密を知っている艦娘は、きっとこの私。翔鶴型航空母艦1番艦の翔鶴だけでしょう。 誰からも忘れ去られたような辺境の鎮守府に赴任してきたあの人の、とてもとても歪んだ秘密。 私達の提督は、ひどく綺麗な人です。男性なのですけど、まるで歌舞伎の女形のような線の細さや腰の柔らかさを備えています。 なんでそんな人が提督に……なんて思うんですけど、どうやら艦娘と同じように提督業も人手不足が激しいみたいですね。大本営は才能のある人をどんどんと提督に任命していっているみたい。 確かにあの人は、提督として優秀とは言えないかもしれません。けれどそこは私のような秘書艦の腕の見せ所。 私のおかげって言う気はないですけど、何とかこの鎮守府は上手く回っていると思います。 ああ、そうそう。提督の秘密の話……でしたよね。 知ってます? あの人の肌はとっても綺麗なんです。男の人なのに、私達よりもきめ細かくってすべすべしてるかもしれない。 ふと物憂げに遠くを見る時の瞳なんて、私でもゾクリとする程に色気っていうんでしょうか。そういうのがあったりするんです。 だから私は、からかいも半分に言ってみたんです。 「提督は女の子みたいですね」って。 身長は男性にしても高い方ですけど、肩幅はそれほど広くはないし。だから似合うと思ったんです。 「ねえ、提督。わたしのお願い、聞いてくれますか?」 提督は私のお願いを断ることが出来ないってことは、知っていました。だって私がいなかったら、この鎮守府は回らないんですから。だから提督は、私のお願いを無碍には出来ない。 そう……きっと似合うと思うんです。 他の艦娘の誰よりも、あの子の服が。 私を捨てて、他の男を選んでこの鎮守府を出て行った、あの子の服がきっと、提督には似合うと思うんです。 「翔鶴さん……これは、どういうことなんだい」 「もう……ダメですよ。ちゃんと翔鶴姉って言ってくれないと」 白い道着に赤い袴のスカートは私と揃いの衣装。それにあの子の髪を模したウィッグを付ければ……ああ、思 った以上に綺麗な提督の姿に、私の心は高鳴る。 「瑞鶴……会いたかったわ」 「っ……」 提督が身を硬くするのにも構わず、私はあの子の肩に顔を埋める。 あの子が使っていた香水を振っているから、匂いさえ懐かしく感じた。 「瑞鶴。昔みたいに、わたしのことをお姉ちゃんって呼んでくれる?」 「……翔鶴っ……姉」 「ふふっ。可愛いわ、瑞鶴」 瑞鶴の姿に女装した提督は、私の思い出を映しだすためのコラージュ素材に過ぎない。 けれど提督の姿はコラージュの素材としてひどく優秀だった。 整った目鼻立ちに、男性にしては線の細い体は思った通り女性の姿がよく似合う。それに美しさはあれど、鼻につく女臭さが無いのもよかった。その方が思い出の中のあの子に浸れるから。 「ああっ、瑞鶴ッ。はあっ……んんぅっ、んちゅっ……」 そうして私は“瑞鶴”とキスを交わす。唇が触れ合い、舌先が絡まり合って、私の身体は驚くほどの熱を持って しまう。 ああ、これだけでイッてしまいそう。いつだって瑞鶴とのキスは私をこれ以上なく昂ぶらせる。 「ほら、分かる? わたしもう、こんなになってるの」 あの子の指を私はスカートの中へと導く。薄布越しにでさえ分かるような水気がそこには広がっていた。 「瑞鶴はどうかしら?」 瑞鶴のスカートの中へ手を伸ばせば、あの子は恥ずかしいのか身体を引こうとするけど、私はそれを許さずあの子の股間へと指を這わせる。 「ふふっ……瑞鶴のオチンチンも、大っきくなってるね。苦しいでしょう? お姉ちゃんが、楽にしてあげるね」 「え……?」 戸惑う瑞鶴に構わず、あの子を椅子に座らせ、私は床に跪いた。 下着をずらせば、ヒク付くオチンチンがスカートの中から生えてくる。女の子の格好をしているのに、オチンチンを大きくしてる。そんな倒錯的な光景は、私の頭の中を痺れさせる。 「ああっ、凄い匂い……いけない子ね。こんな匂いをさせて」 言いつつ私はオチンチンの茎を舌先でゆっくりと上下になぞる。それだけで瑞鶴は苦しげに身体を震わせ、先端には透明な汁が滲んできた。 「瑞鶴の先走り……とっても苦いわ。ふふっ、次々と溢れてくる」 ぐりぐりと鈴口を舌先で抉るようにすれば、透明な汁は次々と溢れてきた。私は口の中に広がる匂いに我慢できず、瑞鶴のオチンチンをあむっと咥え込む。 両頬を窄めて茎を圧迫しながら亀頭を舌で舐めしゃぶれば、瑞鶴はとっても気持ちよさそうな声をあげる。 (ああっ、気持ちいいのね瑞鶴……) 私はあの子にもっと気持ちよくなってもらおうと、ぐぽぐぽと下品な音を立てながらも顔を上下させ、オチンチンを刺激する。 一回ごとにオチンチンが膨れ、先端が徐々に熱を持っていくのが分かるようだった。 「うっ、ああっ……ダメだ、もう……翔鶴……姉ッ……」 ふふっ、よく出来ました。きちんとお姉ちゃんって呼んでくれたね、瑞鶴。 あの子の言葉に応えるかのように、私はびゅるびゅると吐出された精子を全部口の中で受け止める。ドロドロとして苦い精子を、私は喉を鳴らして嚥下していく。 喉に張り付いてむせてしまいそうだけど、何とか全部を飲み干すことが出来た。私は口の周りについた精子を舐め取りながら、瑞鶴を見上げる。 「瑞鶴の精子、とっても濃くって美味しいわ。ねえ……今度は、舌のお口にも注いでくれるわよね?」 既に私のアソコはドロドロに熱を持って疼いている。このまま放っておけば、オカシクなってしまいそうだった。 ううん、そっか。こんなことをしてる時点で、とっくにオカシクはなっていたんだろうけど……瑞鶴もさっきより拒絶感を見せずに頷いてくれる。 瑞鶴が私とセックスをしたいって言ってる。 ああ、なんてこと。こんな嬉しいことがあるなんて! 「お姉ちゃんが瑞鶴のこと、気持よくしてあげるからね」 椅子に腰掛ける瑞鶴の上に、下着を取り払った私は跨るように足を進める。 私の股下には、一回射精したばかりなのにもう勃起している瑞鶴のオチンチンが、青筋を立てて今か今かと待っているかのよう。 「挿れるよ、瑞鶴」 言いながら私は、瑞鶴のオチンチンに腰を下ろしていく。膣口が広がって瑞鶴の熱いオチンチンを呑み込んでいく行為だけで、私の背筋には焼けるような快感が溢れてくる。 キツイ入り口を抜けて私の中に入り込んできた瑞鶴のオチンチンは、私の敏感な部分を遠慮無くカリ首でごりごりと擦ってくれて。 「ふぁぁっ!! 凄い、凄いわ……ああっ、これ……気持ちいい……ッッ!」 私は快感のあまり抑えられない声を上げていた。 気持ちよすぎて涙さえ出てきそう。お腹の奥がきゅんきゅんと疼くのが自分でもよく分かる。 「瑞鶴……いいのよ、あなたの好きなように動いて。もっとお姉ちゃんで気持ちよくなって……」 その言葉は、普段おとなしい瑞鶴に火を点けたみたいだった。 掠れたような息を漏らしながら、瑞鶴が私の最奥を抉るかのように腰を振る。 一回突かれる毎に私の中からは愛液が掻き出され、そして痺れるくらいの快感が身体の中に満ちていった。 「あああッッ……ふぁっ、んあぁぁッ! 素敵、素敵よ瑞鶴。あなたのオチンチン、奥まで届いて。ああっ、凄いッ、 そこぉっ……!」 肉同士の弾ける音と、私が欲望のままに吐き出す嬌声だけがこの部屋には満ちている。 ああ、なんて素敵なのかしら。 こんな時間がずっと続けばいいのにとさえ私は思ってしまう。けれど当然、どんなことにも終わりは来るの。 瑞鶴がストロークを深くし、私の奥にギュウッとオチンチンを押し付ける。 「翔鶴……姉ッ……」 あの子は私の名前を呼びながら、私の中に射精をした。 熱い精子がじわっとお腹のなかに広がっていくのが分かる。その熱さにお腹が震えて、私も深い絶頂へと導か れていく。 瑞鶴にしがみついたまま、私は何度も身体を震わせていた。 入ったばかりの若い整備兵の子達は、私の誘いに簡単に乗ってくれた。愚かしいほどに単純で、性欲に忠実で。 「ああっ、俺もう……」 「いいのよ、中に出してあげて。ねえ、瑞鶴も中に出して欲しいわよね」 鎮守府の一室でそれは繰り広げられている。 瑞鶴が、色んな男たちに汚されていく。 でもいいの。汚れて、もっと汚れて堕ちて来て。そして今度こそ、あなたは私の物になるの。 「提督っ……俺っ……」 中に出されたのがよっぽど気持ちよかったのか、“瑞鶴”が身体を震わせながら自分も射精する。むせ返るような精子の匂いに、私は知らず知らず頬を歪めていた。 +後書き 以上です、ありがとうございました! 提督に新世界を開いてもらうつもりが、翔鶴姉が開いちゃったよという話でした これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/71.html
「ん? なんだろこれ」 出撃先で資源を入手することはままある。 燃料、鋼材、弾薬、ボーキサイト しかしたまにそれらに混じって瓶詰めの船体模型やら開封されていない酒や調味料など そういうものもたまにおまけで付いてくることがある。 この時海中の船の残骸からイムヤが拾ったのは防水パッケージングされた小瓶だった。 「え~と……なんとか……スパイス?」 表面の字が多少読みにくかったがSpiceの文字だけは何とか読めた。 「まぁいっか、せっかくだし持って帰ろっと」 セーラー服のポケットに小瓶を放り込み、イムヤ任務へと戻っていった。 「ワオ! 今日のカレーも美味しそう!!」 「だなぁ、出来ることなら食堂でゆっくり食べたかったところだ」 出撃から帰ってきたイムヤ達を迎えてくれたのは金曜日の名物夕飯カレーライス。 そして仕事から話せない提督用にと執務室にイムヤがカレーを持ってきてくれたのだった。 「いいのか? 食堂で食べてきても良かったんだぞ」 「一人で食べるなんて淋しいじゃない、イムヤも一緒に食べてあげる!」 そう言って食べようとしたイムヤが思い出したように手を叩く。 「あ、そうそう。今日出撃中にスパイス拾ったんだった」 「へぇ、珍しいものが落ちてるものだな」 相槌を打つとポケットから瓶を取り出し封を開けるイムヤ。 少し匂いを嗅いでみるが特に異臭はしない。 「う~ん。ま、大丈夫よねっ」 そう言うと軽くスパイスをかけてカレーを食べ始める。 「おいおい、大丈夫なのか」 「ムグムグ、ゴクン。スパイスみたいだし大丈夫じゃない? 司令官もかける?」 そう言って差し出された瓶を受け取り多少の不安を感じつつ多少かけようとしたが…… バサッ 「あ」 いかにもスパイスらしい灰色の粉がカレールーの上にかかる。 「手元が狂った……」 「あーもったいない」 「仕方ないだろ。まぁまだ残ってるみたいだし」 そう言って瓶を机に置くと恐る恐る匂い位を嗅いでみる。 特に異臭はしない。 少し口に入れてみるが特に変わった様子もない。 「これ時間経ちすぎて風味が飛んでるんじゃないのか?」 「そうかなぁ、ちょっと残念」 そんなやりとりをしながら二人はカレーを食べ終わった。 (なんだか少しボーっとするな……食いすぎたか……) そんなことを考えながら仕事の続きをしているとイムヤから声がかかる。 「あっ、そういえば司令官。前に届いた予備の浮き輪ってどこに置いたっけ?」 「ん……? ああ……確かそこの一番下の棚の奥に放り込んだ気がするな……」 「一番下の段の奥ね、ちょっと探してみる!」 そう言うとイムヤは荷物置きの中に体を突っ込んで浮き輪の予備を探し始めた。 「……………」 意識がますますボンヤリしてくる。 ふとイムヤの方を見ると上半身は物置に隠れ、水着に包まれた形のいいお尻がこちらを向いている。 それはまるでこちらを誘っているかのようにフリフリと揺れ、健康的な色気を振りまいている。 イムヤが身動ぎするたびに尻の割れ目と股間の部分の水着にシワが寄ったりするのが何故かはっきりと見え 混迷とした意識の中、その扇情的な光景に体がフラフラとそちらに向かって歩き出す。 「見つからないなー、んーアレかな? ってキャア!」 イムヤが悲鳴を上げる。 その原因は光のない目でイムヤのお尻を掴んだ提督であった。 「え!? え!? し、司令官!!?」 ゴツン!! 「イ、イタタ……ってな、何!?」 ビックりして飛び上がろうとして頭をぶつけて涙目になるイムヤだが 提督の手はおかまいなしとばかりに水着の上からイムヤの尻を揉みしだく。 「や、やだ! やめてよ!! だ、誰かぁー!!」 声を張り上げるが物置に上半身が入り込んでいるため、声が篭って全く響かない。 足をばたつかせるが提督の体はイムヤの両足の間に入り込んでいるため全く意味がない。 その間にもイムヤのお尻を揉む手つきは大胆かついやらしく彼女を責め立てる。 「あっ……や、やだぁ……し、司令官……お願い……やめてよぉ」 だがそんな懇願は聞こえないとばかりに生暖かい感触がイムヤの尻に当たる。 それが舌の感触と分かるまで数秒かかったイムヤは自分がされている光景を想像して真っ赤になる。 提督の舌が水着の上から、そして水着に包まれていない部分も含めてネットリと味わうように絡みつく。 嫌悪感とそれを上回る羞恥心がイムヤを襲う。 「やッ! やだ! 舐めないでぇ!!」 だが全く聞く耳を持たずに続けられる行為にさらに新たな刺激が加わる。 「だ、だめだめだめだってば! そこ触らないでぇ!!」 指が水着の上からイムヤの割れ目をなぞるように往復する。 彼女の意思とは関係なくビクビクと反応してしまう体。 指は執拗にイムヤの秘裂を味わうようになぞり、徐々に水着が割れ目に食い込んでゆく 「あっ……やぁ……やだぁ……」 さらに指はイムヤのクリトリスの場所を探し当て、執拗にこすり始める。 歯を食いしばってその感覚に耐えようとするイムヤだが、快感に抗いきれずに秘所が熱くなっていくのがわかる。 「……し……れいかん……お、お願い……だからぁ……」 イムヤの涙声に反応したのか舌と指が離れる。 (よ……よかった) イムヤがそう思った瞬間、水着がずらされ丸見えになったであろうそこが指でクパァっと開かれた。 「!!!???」 何が起こったのか分からず混乱した次の瞬間 レロォ……と暖かく柔らかいものがイムヤの秘裂を舐め上げた。 「~~~~~!!??」 声にならない叫びをあげながらビクンと体をはねさせてまたもや頭をぶつけるイムヤ。 提督の舌はそんなイムヤを気にもせず、湧き始めた愛液をすくい取り さらにそれを掘り起こそうと彼女の中に刺し込まれる。 なまじ様子が見えなことで状況を実際より過激に想像してしまい イムヤの意思に反して体は敏感に反応してしまう。 「あぁ……ん……!……司令……かん……ほんとに……やめ…!」 イムヤの下半身全体を貪り尽くすように再び手が尻を揉みしだき 秘所からはジュルジュルと愛液をすする音が部屋に響く。 「や……だぁ……それ以上…されたら…んぅ!……おかしくなっちゃう……よぉ……」 すでに腰はガクガクと震え力が入らなくなっているが、手と舌は容赦なくイムヤを責め続ける。 もはやされるがままのイムヤ、暗い荷物置き場の中で必死に快感に耐えるだけの状態が続く。 するとまた手と舌がイムヤの体から離れた。 同時にカチャカチャいう金属音、それを聞いたイムヤの顔が青くなる。 抵抗できない下半身に熱い何かが押し付けられる。 さすがにそれがなんなのかイムヤにもわかった。 (こ……これって司令官のお、おちんちん……!?) 暴れる前に腰を掴まれ、肉棒が徐々に入ってゆく…… 激痛に備え身を固くするイムヤだったが…… (……え?……い、痛くない……ってふぁっ!?) 肉棒はイムヤの秘裂と水着の間に差し込まれていた。 緩慢な動きでぷっくりと充血した柔肉とクリトリスを欲望が蹂躙していく。 刺し込まれるたびに肉棒から出るカウパーとイムヤの愛液が混ざり合い 水着の中でグチュグチュと卑猥な音が響く。 (やだっ……私水着と一緒に犯されちゃってる……!) 動きこそゆっくりだがじっくりと味わうように擦り付けられる肉棒の与える感触に イムヤの下半身は自然に反応し、どこにそんな力が入るのかというくらい太ももを閉じ 水着の上から提督のモノを挟み込んでしまう。 (ヤ、ヤダッ…! こんな……私の体じゃないみたいに……はぅん!) ピストンの速度が上がり、気づかないうちにイムヤもそれに合わせるように腰を動かす。 パンパンパンとお互いの肉がぶつかる音だけが部屋に響き…… 「あっ…! らめぇ…! 司令官……わらひ……おかしく……あっ…あぁぁぁぁぁぁぁ!!」 イムヤがビクリと体を震わせ絶頂に至った瞬間 ビュルルルル!!と欲望の先端から大量の白濁液がイムヤの水着と腹の間にぶちまけられた。 「ぅ……」 バタン! 何かが倒れたような音を聞きながらイムヤは放心状態で絶頂の余韻に浸っていた。 ───数分後 「う……うぅ……足がうまく動かない」 我に返ったイムヤはようやく荷物置き場から抜け出した。 そして涙ながらに提督を怒鳴りつけようとしたのだが…… 「あ、あれ……?」 そこには下半身の装備を中途半端に出したまま昏倒している提督の姿があった。 「え……? ……え!?」 大混乱に陥るイムヤ。 (え!? だ、だって司令官が私が動けなくなったところであ、あんなこと。で、でも……え!?) よく観察すると顔色が変色しており、苦しげな呻き声を漏らしている。 「……ど、どうしよう?」 あんなことされたのはショックだったがそれにしたってこの苦しみ方は尋常ではない。 お腹に出されたモノが絡みついて不快だったがぐっとこらえて とにかく執務室用の布団に運んで待つこと数分。 「ぅ……ぁ……イムヤ……?」 微かに目を開ける提督を見て一応安堵の息を漏らすイムヤ。 さすがにあそこまでされたとは言え、このまま目を覚まさなかったら一大事だ。 一息ついてから抗議しようとした瞬間 「……なんで俺……布団で寝てるんだ……?」 「……へっ?」 提督の言葉にイムヤが素っ頓狂な声を上げる。 「し……司令官……覚えて……ないの?」 「……え?……だって……確かカレー食った後気持ち悪くなって……あれ?」 「ほ、本当に……お……覚えてないの?」 だるそうに起き上がる提督に対し、ヘナヘナと力が抜けるイムヤ。 「意識が……イマイチはっきりせん……。俺……何かしたのか?」 盛大にヘタリ込むイムヤを怪訝そうに見てから考え込む提督。 「……まさかあの薬……」 そう呟き、机に向かって重そうに体を向かわせる。 そして瓶に顔を近づけて一言 「……げ」 「え?」 「……Philtrum Spiceだと?」 「な、何それ?」 「媚薬だ……それも男に使うやつらしい」 「ヘ……? ち、調味料じゃなかったの?」 「Spiceの字だけはっきり残ってるからな……気づかなかった……」 提督から投げ渡された瓶を呆然と眺めるイムヤ。 気づくと提督から不審気な視線が向けられている。 「……お前まさか知ってて」 「そ、そんなわけないでしょ!! そ、それにあのあと大変だったんだからね!?」 「は?」 顔を真っ赤にして反論するイムヤの様子を見て何かを察したらしい。 提督の顔色がサーっと青くなっていく 「一応聞くが……もしかして俺がお前に手を出したとか……?」 赤い顔のまま視線をそらして頷くイムヤ。 「ス……スマン」 「あ…あうぅ……わ、私もよく知らないで変な薬飲ませてごめんなさい」 お互いに謝るがさすがにバツが悪そうに提督がイムヤに尋ねる。 「そ、その……無礼ついでに確認しておきたいんだが……ま、まさか最後までしたのか?」 「そ、それは大丈夫だったけど……」 「そ……そうか」 さすが顛末を一から十まで自分の口から説明するなんて口が裂けても言えず赤面したまま口をつぐんでしまうイムヤだったが 「イ、イムヤ……それは……」 提督が震える指をイムヤの太ももに向ける。 見ると白い液体が水着から漏れてツーッっと太ももを伝っている。 「あっ…こ、これは!」 「す、すまんイムヤ! 本当に悪かった!!」 完全にイムヤが自分を気遣って嘘をついたと思い込んだ提督が土下座して頭を床に擦り付ける。 「ち、違うから! そ、その……実は……」 ──イムヤ説明中 「どっちにしろ悪かった」 イムヤが顔を真っ赤にしながら事のあらましを(省けるところは可能な限り省きながら)説明し終わったあと 改めて提督が頭を下げる。 「も、もういいってば! で、でも……その……本当に悪いと思ってるんなら こ、今度の休みの時に服とか買ってほしいな」 照れ隠しで言った台詞に瞬時に反応する提督。 「わ、わかった! 買いに行こう!」 「え…ほ、ホントに? ワォ! やったぁ!」 その言葉に無邪気に喜ぶイムヤをみて、提督はホッと胸をなでおろしたのであった。 媚薬事件から数週間後、ようやく休暇申請が通った提督とイムヤは 約束通り街に買い物に行くことになった。 ちなみに今日の買い物はイムヤにゲームで負けた罰ゲーム、という理由になっている。 さすがにあんなことのお詫びとは両者とも言えない。 (ふう……しかし普段制服ばかりだったから私服に慣れんな) ちなみに提督の姿は地味なシャツとスラックスで、どこにでもいそうな青年風である。 待ち合わせの鎮守府入口に行くまでの間3回ほど不法侵入者と間違われた。 「いくら制服姿ばかり見ているからといって失礼な気がするんだが…」 そんな不平を呟きながら門に着くと既に待っていたらしいイムヤの声が聞こえた 「あっ、司令官遅いわよー!」 少し抗議地味た口調が混じったその声に視線を向けると 「……え?」 他の艦娘のような制服姿に髪を下ろしたイムヤが待っていた(イムヤ jk で画像検索)。 「も~、しょうがないなぁ~!……ってあれ? 司令官どうしたの?」 服と髪型を変えるだけでこんなにも印象が変わるものだろうか。 というより普段の姿を見慣れてしまっていただけかもしれないが (ヤバイ……可愛い) とっさに視線をそらしつつ熱くなる頬を隠すように手で口の周りを覆う。 (よく考えたらコイツすごい美形なんだよな……) 慣れとは怖いものだ、と思いつつわざとらしく咳払いをして視線を戻す。 「今日は服が違うんだな」 「だって街に行くのに水着は着ていけないでしょ?」 「それはまぁ……そうだな」 「でも司令官服地味すぎー」 「仕方ないだろ、普段着ないんだから……」 なるべく意識しないようにしながら街へと足を向ける。 1時間ほど乗り物を乗り継ぎ、街へたどり着くと真っ先に約束した服屋へ向かう二人。 「わぉ、どれがいいかな?」 たくさんの服を前にして目をキラキラさせながら聞いてくるイムヤ。 「そ、そうだな。店員に聞きながら選んでみたらどうだ?」 「え~司令官は選んでくれないの?」 ぷぅ~っと頬を膨らませるイムヤに慌てて言い訳をする。 「ふ、服は専門外だからな。専門家の意見を聞いたほうがいいいと思うぞ、うん」 「そうかなぁ~。あ、すみませ~ん」 店員の姿を見つけ、声をかけるイムヤ。 「……ふう(助かった)」 街についてから始めて緊張の糸を切れさせた提督であった。 しばらく所在無さげに男物の服を眺めながら時間を潰す、と。 「あ、いたいた。しれいか~ん! この服どう?」 イムヤの声に振り向くとそこには(イムヤ ティータイム で画像検索) な姿をしたイムヤの姿があった。 (おい……破壊力ありすぎだろ……) またしてもとっさに視線をそらす提督。 その様子を見たイムヤが小首をかしげて不安げな声を出す。 「あ……その……やっぱり、似合わないかな?」 「い、いやっ!そんなことはないぞ。と、というかだな…す、すごく似合ってると思うぞ」 「えっ、ほんとに?」 満面の笑顔になるイムヤだが、それがまた提督の心をざわつかせる。 「えっへへー、じゃあこれこのまま着ていってもいい?」 「あ、ああ。それは全然構わん」 支払いを済ませ、店を出る二人。 軽く昼食をとって再び鎮守府に向かったのだが…… ……チラッ 「??」 サッ…! チラチラとイムヤを横目で見て、イムヤが視線に気づくと慌てて目をそらす。 という状況がかれこれ数十分続いている。 (くっ……気まずい) そもそもこの空気の重さは自分のせいなのだが数十分が数時間にも思えてくる。 イムヤも行きの時こそ色々話しかけてきたが 帰りはおそらくは提督の不審な態度のせいで無言が続いている。 とはいえそんなこんなでも時間はすぎるもので、ようやく二人は鎮守府に帰還した。 「お、テートクにイムヤおっかえりナサイー!! ってoh! イムヤすごくかわいいネー!!」 「え? そ、そう?」 「さ、さて! じゃあ俺は執務室に戻るからな!」 「テートクー! ワタシも今度服買って欲しいナー!」 「そ、そのうちな!そのうち!」 逃げるようにその場を去っていく提督を複雑な視線で見送るイムヤだったが その視界は金剛の声で二人に気づいた他の艦娘たちによって遮られる。 「キャー可愛いー!」 「すごく似合ってて、なんだか羨ましいのです」 「わ、私もああいう格好すれば男が寄ってくるかしら…」 「姉さん……」 「な……なによ……北上さんの方が」 「いや、わけわかんない」 盛大な出迎えを受けたあとみんなのリクエストでその服装のまま夕食を食べ イムヤは一人で食堂に残り椅子に座って頬を机に乗せていた。 「あら~、どうしたの~? せっかく可愛いお洋服買ってもらったのに仏頂面しちゃって~」 「あ……愛宕さん」 ニコニコと笑いながらイムヤの隣に座る愛宕。 「あのね……この服本当に似合ってるのかなぁ」 「あら、すごく似合ってるわよ~、私が男の人だったら絶対放っておかないわね~」 「そう……かな?」 「あら、何かあったの?」 「うん、あのね……」 尋ねてきた愛宕に今日のことを話すイムヤ。 朝から提督の様子がおかしかったこと。 似合うとは言ってくれたものの帰ってくるまでの間、ほとんどまともに自分を見てくれなかったこと。 その様子を聞いていた愛宕ははじめの方こそ多少真剣な眼差しで聞いてくれていたのだが 「あらあら……クスクス」 話が進むにつれておかしくてしょうがないという顔になってきた。 「む~真面目に聞いてよ~」 「ふふ……あらあらごめんなさい。でも多分全然逆だと思うわよ?」 「逆?」 「ええ、どうせだから提督に直接聞いてみましょうか?」 そういうとさっさと執務室の方へ向かう愛宕をイムヤも慌てて追うのだった。 「提督~、今よろしいですか~?」 「ああ、愛宕か。入れ」 扉を開けて愛宕が執務室に入る、そして扉も締めずに一言 「提督ったらひどいですね~」 「な、何の話だ」 「イムヤちゃんったら泣いてましたよ~?」 ビクっと反応する提督。 「……え?」 「提督のお気持ちもわかりますけどね~ 大方イムヤちゃんがあんまり可愛いから逆に声をかけづらくなっちゃったんでしょ~?」 図星なので言い返せない提督にさらに追撃が放たれる。 「ま~提督の普段着とさっきのイムヤちゃんじゃ釣合いませんしね~」 「うぐっ……」 「それとももしかして本当に似合わないと思ってたとか?」 「いや……その……お前の言っていることで大体合ってる」 「つまり~?」 笑顔のまま言質を引き出そうとしてくる愛宕。 「くっ……そ、そうだよ。服もすごく似合ってたし そ、その……あんまりにも照れくさかったんで喋れなかっただけだ」 「そうなんですか~、じゃあちゃんと本人に謝ってあげてくださいね~」 提督の言葉にニッコリと頷くと愛宕が背後に向かって声をかける。 「ですってよ~イムヤちゃん?」 「はい?」 愛宕がクスクスと笑いながらその場をどくと 影になって見えなかった場所から顔を真っ赤にしたイムヤが現れる。 「~~~~~!!」 (ぜ…全部聞かれてたのか!?) 無言で抗議の視線を愛宕に送るが、それを笑顔でかわしながら 「それじゃあね~」 と彼女はイムヤを執務室に押し込み扉を閉めて去ってしまった。 部屋に気まずい雰囲気が流れる。 「そ、その……イムヤ……」 「……………のに…」 「え?」 「ちゃんと……言ってくれればよかったのに……」 いつの間にかイムヤが少し涙目になっている。 「……買い物に行くの……すっごく楽しみにしてたのに…… グスッ……嫌われちゃったのかと思って……」 慌ててイムヤに駆け寄り所在無さげに動かしていた手を恐る恐る肩に置く。 ビクリと一瞬体が浮くが拒絶はされていない。 「すまない……その……言い訳にもならないかもしれんが 普段と違うイムヤが新鮮に見えてな……それが態度に出てしまった」 「じゃ……じゃあ」 「わかった……白状する……あまりにもイムヤがかわいくて不審な態度をとってしまった」 その言葉を聞いた瞬間顔から湯気が出そうになるくらい真っ赤になるイムヤ。 「ほ、本当に?」 「こ、こんな恥ずかしい嘘が付けるか!」 思わずタガが外れかけ、イムヤを抱き寄せてしまう。 「(あ……し、しまった)」 しかしイムヤは全く抵抗せずに提督の胸に黙って顔を埋めている。 先日自分がしてしまったであろうことが頭をよぎり、 慌てて体を離そうとしたがイムヤは提督の服をギュッと握って離さない。 「……あのね、司令官」 「な、なんだ?」 「私、司令官のこと好きだよ……だからこの間あんなことされた時……すごくショックだった」 「う……」 いくら薬のせいで意識がなかったとは言え、ひどいことをしてしまったことには変わりない。 「でもね……司令官が私のことかわいいって思ってくれて それであんなことしたいって思ってくれるんなら……私嬉しいから……ダメ……かな?」 そう言って潤んだ瞳で切なげに自分の顔を見つめてきたイムヤを見た時点で 「しない」という選択肢は頭から排除されていたのだった。 ゆっくりと布団にイムヤを横たえると顔を赤くしたイムヤが予想外の言葉を放ってきた。 「あ、あのね司令官……その……イヤじゃなかったら……前と同じことをして欲しいんだけど……」 「い、いや……だがそれは」 「あの時はイヤだったけど……今の司令官に同じことしてもらえればイヤな記憶も消えるかなって……」 「あ……ああ……それなら」 そう答えるとイムヤはうつ伏せになり、真っ赤になりながらこちらにお尻を向ける。 確かあの時イムヤに話してもらった記憶を思い出す…… ゆっくりと優しくイムヤのお尻に手を這わせ、ほぐす様に揉んでやる。 「ん……ふぅ……」 触れた瞬間こそ一瞬ビクっと反応したが、そこからは提督のなすがままになるイムヤ。 しばらくすると緊張がほぐれてきたようで体の力が抜けていっているのがわかる。 「あ……あのね……あの時はもっとエッチな手つきで司令官は触ってきてたの」 その言葉に反応するように少し激しめに、いやらしくイムヤの尻を揉む。 下着がイムヤの尻に食い込み、まるで競泳水着でも着ているかのように彼女の尻がほとんど丸出しになる 「……この後は……どうしたんだ?」 「はんっ……そ、その……お尻を舐めて……あぁっ……!」 イムヤの言葉を聞いた次の瞬間、すぐに舌を尻に這わせる。 自分の尻が睡液に犯されるのを感じながら あの時とは違う愛情のある舌使いにイムヤの秘所が反応してしまう。 じんわりとシミの出来てきた下着に指を伸ばしたい衝動を抑えながら 「次は……?」 提督はイムヤに次の指示を送るように急かす。 「そ、その……私のアソコを指でなぞっ……ひゃん!」 その言葉を待っていましたとばかりに指が下着の上からワレメをなぞる。 下着がワレメに押し付けられるたびにじんわりとシミが広がってゆく。 その光景を見てゴクリと喉を鳴らしつつ 「この次は?」 「あ……あの……そこじゃなくて……もう少し上の……きゃう!?」 「ここか?」 イムヤのクリトリスを軽くつまんでやる。 体が一際大きく跳ね、布団を握り締めながらイムヤが必死に言葉を漏らす。 「う…ん! うん! ……そこ……そこぉっ…!」 快感に翻弄されるイムヤのクリトリスを夢中で弄りながら 「イムヤ……次は?」 と急かす。 「あっ…あっ! ず、ずらして…クパァってして……! ……司令官の舌が私の中に! あんッ!!」 大体わかった。 下着をずらすと既にグッショリと濡れているイムヤの秘裂、そこを指で広げて舐め上げる。 「や……ぁ……! 司令官……うん……それ!……あんっ…!気持ちいいよぉ!!」 既に一度快楽を知ってしまった身体は柔らかい舌に敏感に反応し蜜壷からどんどん愛液が溢れてくる。 一滴たりとも逃さぬようイムヤの体を持ち上げ、顔に秘所を密着させて愛液をすすり上げていると 不意に股間にイムヤの手が当たる。 体を自分の方に引き寄せたせいで、ちょうど股間がイムヤの顔のあたりに来るような姿勢になっていた。 張り詰めたテントを恐る恐る触るイムヤに一旦口を止め 「イムヤ……俺のも……その、してくれないか?」 と頼んでみる。 こちらを向いたイムヤが上気した顔でコクンと頷くとジッパーが引き下げられ、ブルンと勢いよく中身が外に飛び出す。 「こ……これが司令官のお…おちんちん……」 あの時は暗闇で犯され、事が終わった後のモノしか見ていないイムヤにとって 臨戦態勢での主砲は初めて見るものだった。 すでに先走り汁が出ているそれは、イムヤの手が触れるとビクビクと痙攣しさらに先端からカウパーを滲ませる。 「うぁ……イムヤ……気持ちいいぞ」 両手で懸命に刺激を与えようとするイムヤに声をかけ、再び秘所への責めを再開する提督。 (すごい……ヌルヌルする……男の人も気もちよくなると濡れるんだ…) ボーっとした頭でそんなことを考える。 (あうっ……気持ちいいよぉ……もしかして……男の人も舐めてあげたらもっと気持ちよくなるのかな?) スマホで見たことのあるフェラチオというものが脳裏に浮かび、おずおずと提督のモノに舌を這わすイムヤ。 すると竿がビクンと跳ね上ってイムヤの顔を叩き、同時に提督が快楽に耐える呻き声を上げる。 (あ……気持ち……いいんだ……) それが嬉しくて貪るように舌を這わすイムヤ、提督も負けじとイムヤの膣内やクリトリスを舌で舐めまわす。 お互いが無言で相手を気持ちよくしようと性器を刺激し続け─── 「グッ……!!」 うめき声と同時に肉棒の先端から白濁液が飛び出し、イムヤの顔を汚す。 「あぁっ……!!」 すでに数回イッて意識が飛びかけていたイムヤはそれを避けもせずに顔中に浴びてしまう。 ぼーっと顔にこびりついた精液を指ですくい取り、舌で舐めとるイムヤ (これが……赤ちゃんの素なんだ……苦いけど……変な感じ……匂い嗅いでると頭がフワフワする……) 多少萎えている肉棒に舌を這わせ、こびりついている精液を舐め取っていると それはムクムクと元気になり、あっという間に先ほどと同じ姿を取り戻した。 (すごい……また大きくなった……) そんなことを思いながらなおも舐め続けていると提督が慌ててイムヤに声をかける。 「イ、イムヤ! も、もういい! その……いいか?」 舐めるのをやめ、提督の方を向いたイムヤがその言葉の意味を察しコクンと頷く。 「うん……でもね……その……ちゃんと司令官の顔を向いてしたいの……ダメ?」 「……ダメなわけがあるか」 そう言ってイムヤの体を自分の方に向け、持ち上げる。 ちなみに脱がせたのは下着のみだ。 可愛い衣装をまとったイムヤが顔を精液で汚しながら自分の手によって乱れてくれている。 下手に脱がすよりもよほど興奮する。 イムヤの体を持ち上げて秘裂と肉棒の位置を合わせ、そして少しずつ体を落としてく。 ズブズブと肉棒が徐々に自分の中に飲み込まれていくのを イムヤは多少の痛みとゾクゾクとした快感を感じながら受け入れていった。 すでに何回もイったイムヤの中は、初めてにしては比較てスムーズに欲望を飲み込んでいく。 ビクビクと体を痙攣させる彼女の体を落としていくと、やがて抵抗にぶつかる。 僅かな躊躇の後さらに腰を落とすとプチっという感触とともに処女膜が破れ 初めての証である血が結合部から流れ出す。 (本当に……薬にやられてる時にしなくてよかった……) 安堵の息を吐きながらさらにイムヤの体を落とし、やがて先端がコツンと子宮に到達する。 「イムヤ……全部入ったぞ」 「う……ん……司令官の……すごく熱くて、おっきい……」 少し苦しそうだがイムヤは目尻に少し涙を浮かべながら微笑む。 その顔がたまらなく愛しくなり、精液で汚れていることなど構わず思わず唇を塞ぐ。 「ん!……んんん……ちゅぷ……」 ゆっくりと唇を割って舌を入れるとイムヤも躊躇いがちに舌を絡ませてくる。 しばらくの間夢中になってお互いの舌を貪り合う。 「ぷはっ……」 ようやく口を離すと二人の口から伸びた睡液がお互いのあいだに細い橋を作る。 名残惜しそうなイムヤに声をかける 「じゃあ、動かすぞ……」 「うん……」 多少残っていた強張りも今の口づけで消えたようだ。 ゆっくりとイムヤの体を持ち上げ、そして再び落としてゆく。 柔らかいヒダが肉棒全体を包み込んで強めに圧迫し、気を抜いたらすぐにでも果ててしまいそうなところを歯を食い縛って我慢する。 「ふぁっ…! あぁぁぁぁ!」 イムヤの方は自身が強く咥え込んでいるモノから与えられる快感の方が既に優っているようで 往復させるたびに小刻みにイッているようだ。 少しずつ抽送のスピードを上げてゆく。 スカートの下で結合部がグチャグチャと卑猥な音を立て 直接見えずに音だけが聞こえることが逆に二人の興奮をより一層高めていく。 「あぁん! やっ! し、司令官…!司令官!!」 イムヤがこちらを呼ぶたびに膣がキュンキュンと肉棒を締め上げ絶頂に誘ってくる。 なおも我慢し、さらに勢いを強めて中に打ち込むと イムヤのほうは腰が抜けたのか、完全にこちらに体重を預けて首筋に抱きついている。 髪から漂ってくるフワっとしたイムヤの香りがより一層脳髄と股間を刺激しさらに血が集まってゆき 限界が近いことを知覚する。 もはや欲望の赴くままに手でイムヤの腰をつかみ、荒々しく自分の腰を打ち付け先端を子宮に押し付けると 声にならない喘ぎ声を上げながらイムヤの中がもう逃がさないとばかりに締め付け─── ドクン!! 今までこらえていた大量の精がイムヤの一番奥で解き放たれた。 熱いモノが大量に自分の中に流れ込んでくる感覚をイムヤは背をのけぞらしながら受け止める 最後の一滴まで搾り取るかのように絶頂を迎えた膣内は肉棒を締め上げ その刺激に勢いは一度だけでは収まらず、何度も痙攣しながらイムヤの中に白濁液を流し込む。 入りきらなかった精液が逆流して結合部から漏れ出すが、さらに数秒間彼女の中に精を注ぎ続けた。 そしてお互い糸の切れた人形のように倒れ込み、疲労の極致にあった二人は繋がったまま抱き合って眠ってしまった。 「ど……どうしよう……」 「す……すまん」 翌早朝、目をさましようやく正気に戻った二人が現在の惨状に気づく。 買ったばかりの服、いろいろくっついて大破 執務室の敷布団、、シーツ、同じく大破 「か……買ったばかりなのに……」 昨晩とは違う意味で涙目になるイムヤ。 「と、とりあえず気づかれないうちに洗濯してしまおう」 「う…うん」 提督が大急ぎで布団からシーツを引っペがしたり部屋の中を片付けているあいだに イムヤはこっそりと部屋に戻り、いつもの水着に着替えて服を洗濯所に持っていった……のだが 「あらあら~」 「えっええ~~!?」 「こんな朝早くからお洗濯~?」 「な、なんで愛宕さんが……?」 「うふふ~今日の当番は私だからね~ってあら、その服もう洗うの?」 「え、え~と。その、ほら、新しく買った服は一回洗っておいたほうがいいみたいなことをこの間スマホで……」 「その割にはなんだかすごいことになってるみたいだけど~?」 「うっ……ううう~~」 顔を真っ赤にして服を抱きしめるイムヤ。 「ほら、洗っておくからこっちにちょうだいね~ うふふ、他の娘達には黙っておいてあげるから安心して」 服を渡して脱兎のごとく逃げるイムヤをクスクス笑いながら見送ったあと 「でも提督にはお説教かしらね~」 と、数分後に現れた提督は床に座らされて他の艦娘が起床して奇異の目で見る中、 朝食までお説教されました。
https://w.atwiki.jp/campaigninfoanime/pages/4.html
ファミリーマート「艦隊これくしょんキャンペーン」
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/652.html
168 名前:2-683 霞[sage] 投稿日:2015/02/22(日) 07 57 22 ID G9FxYqM2 今の時間は、どうなっているだろう。 どうでもいいか。 深い夜である事は分かる。執務を再開できる気分ではない。 今の自分は砂嵐が吹き荒れる心情にあったからだ。 蹴飛ばしたい衝動を抑え、執務室の扉を開けた。 秘書艦霞はずっと待っていたのか否か私をぞんざいに出迎えた。 霞は普段通りの気を緩めない顔でいるが、私は普段通りの精神状態ではないのだ。 今は霞と口を利く気分ではないのだが、霞からすればそれは関係のない事だろう。 大本営に呼び出された今日の事柄を霞に尋ねられ、私は全てを語った。 この鎮守府が設立されてから目立った戦果がない事を糾弾された事。 艦の犠牲を躊躇しない他の鎮守府を引き合いに出された事。 大本営のその身勝手な態度に、自分は首が飛びかねない程の危ない態度で応戦した事。 それら全てを聞き終えた霞は、私を見上げて歯向かって来た。 「はあ? それで逆切れ? だらしないったら!」 逆切れ? だらしない? 霞の怒号が疲れた身に染みるが、私は霞の言葉を頭で反芻した。 霞の辛辣な言葉は聞き慣れていると自負している筈だが、気が立っている所為なのか稚拙に口が動く。 上の価値観が狂っているから自分はそれを然るべき在り方へ導こうとしただけだ。 それなのに自分が間違っていると言うのか? 霞はあんな事を言う上がおかしいとは思わんのか? 霞は私に、そんな上の人間の犬になれとでも言いたいのか!? 自分は自然と声を荒げていった。 しかし霞は一蹴するように鼻で嘆息した。 「上の人間が発言力のない司令官の戯言を聞くと思ったの? それに、これで左遷でもされたらやり方も何もなくなるでしょ。 そんなことも考えられないんじゃクズ司令官は犬同然よ。馬っ鹿みたい」 ……何だと。 もう駄目だ。我慢ならん。 自分の周りには味方がいないようだ。 秘書艦にさえ自分を否定されたこの時、蔓延っていた黒い感情は爆発してしまった。 全く、上官に向ける言葉とは思えない。霞にはお仕置きと調教が必要のようだ。 霞を蹂躙してやりたい、そのような生意気な口を二度と叩けないようにしてやりたい。 この泥々とした感情を抑えられそうにない。 「っな!」 霞の手をひったくるようにして薄暗い自分の私室へ連れ込む。 邪魔者が入らないよう後ろ手に鍵をかけると、霞はその目に警戒心を色濃く表した。 霞には無意味かもしれないが、目をなるべく鋭くさせて威圧するように見下ろす。 抵抗出来ないよう霞の両腕を痣が残らんばかりに掴んだまま追い詰め、やがて寝具へ押し倒した。 「私に当たる気?」 霞は素行を改めない。 予想は出来ていたが、全く威圧出来ていないようだ。 もしくはこれからされる事が分かっていないのかもしれない。 自分はボタンが破損する事も躊躇わず霞の上部装甲を力尽くで開いた。 その中にある青緑を基調とした装甲をたくし上げると、慎ましいタンクが二つ露わになった。 それの片方を右手でむんずと掴む。 「っ……」 予想に反して霞は大声を上げるどころか唇を硬く閉ざした。 しかし仮に大声を上げたところでここは奥まった提督の私室だし、 ここを出た執務室の壁は防音効果もあるので誰にも聞こえる事はなかろう。 通りすがりの者に聞こえやしないか気を割く必要もない。 目前の霞に集中する。 自分の右手にすっぽり収まる程度の慎ましいタンクは張りが強いのか少々硬めだ。 だが、硬かろうが柔らかろうが自分がこうして昂る運命は変わらなかっただろう。 見た目は人間の少女そのままなのだ。背徳感を煽られる。 目を尖らせる霞の意思は"屈してなるものか"と言う歴戦の勇士のものだろうか。 そんな態度を取るならば、此方としても更に張り合いがあっていいと言うものだ。 空いている左手を口元に持ってきて指を舐ると、それを霞の下部装甲の、またその奥の装甲に潜らせる。 ぴったりと閉ざされている霞の艦内へ、舐った中指をぐりぐりとねじ込む。 「いっ……!」 当然だが霞の艦内は一切濡れていない。 それを見越して指をあらかじめ舐ったのだが、あれだけでは摩擦率の大幅な改善は見込めない。 別段太くない自分の指を一本入れただけなのだが、霞の艦内はとても狭かった。 私の中指を異物と察知して懸命に押し出そうとしてくる。 私はそれに抗うように小さいながらも指を前後に動かす。 この時点で霞の両手は私の束縛から解放され自由になっているのだが、 何故か霞は寝具にしがみついて耐えるだけだった。 おい。痛いだのやめろだの言ったらどうなんだ。抵抗しないならもっと痛い事をしてしまうぞ。 しかし霞は一向に抵抗しようとしない。 霞は今一体何に束縛されているのだろう。 私は霞から両手とも離し、冷めた目で霞を見下ろし、ズボンのファスナーを悠々と下ろした。 自分の動きは慢心と言える程に無防備なものだが、そんな私を霞は鋭い目付きで見上げるだけだった。 霞の下部装甲を捲り、白い装甲を外す手間を惜しんで横にずらす。 「……ひ、ぐ……、っは、ぁっ……!」 慈悲などなしに主砲を突き入れると、霞は声になっていない悲鳴を上げた。 歯を食い縛ったり酸素を求めたりと忙しなく口を開閉させている。 それにしても狭い。きつい。 ふと目を落としてみれば、結合部からは明らかに赤い液体が滲み出ていた。 おいおい。見た目人間のようだと思っていたが、これでは完全に人間ではないか。 霞の血を見て自分の頭から血が引きかけたが、今更やめる選択はない。 全ての鬱憤をこの小さな艦体にぶつけるべく、無理矢理自分を突き動かす。 霞の艦内を何度も力任せに押し広げる。 最早血を潤滑剤とする事で動かす事が出来ている有様だ。 「っ! ぅ、ううっ、ぎっ……」 嗚呼、だが気持ちいい。 小さく無垢な身体を蹂躙すると嫌でも滲み出る背徳感が、征服感が、酷く快感を煽る。 痛い位に、絞るように締め上げる霞の中が、気持ちいい。 一方瞼まできつく閉じ懸命に耐える霞に、真上から影を落として罵詈雑言を浴びせる。 ほら、痛いんじゃないのか。苦しいんじゃないのか。やめて欲しいんじゃないのか。 抵抗してみろ。霞から届く距離にある屑司令官の頬を張ってみろ。霞なら出来るだろ。 出来ないのか? 上官を粗末に扱う何時もの高慢な威勢はどうした!? 何か言ってみろ!! 「……めよね……」 あ? 「惨めよねっ……!」 自分は思わず動きを止めてしまった。 霞は、どこまでいっても霞だった。 外部から駄目出しされて憤慨する自分と、気にも留めない霞。 頭の螺子が飛んだ自分と、ボルト一本抜け落ちなかった霞。 勝手に征服感を感じていた自分と、己を睨み続けた霞。 己を見失った私を、蔑む霞。 "惨め"と言うのが一体誰の事か等、考えたくもない。 「この、どうしようもない、クズ……!!」 霞の目には変わらぬ強い光があった。依然鋭く睨みを利かせてくる。 何故、挑戦的な目を向けてくる? 何故、ここまでされて屈しない? 何故、冷めた目をしていない? 「っ、……!」 自分は目を痛い位瞑って腰を慌ただしく動かし始める。 霞の底知れぬ何かを見、途端に恐怖心を抱いた。 霞の艦内を乱暴に抉って快感を得ようとし、と言うより、射精感を促してゆく。 逃げ道を作る為に、突く。突いて突いて突いて突いて……。 「め、目を見なさっ、この、クズっ……!」 「っぐ……!!」 黙れッ!! 「んんっ!! んや、ぁぁああ……!!」 歯を食い縛り、鬱憤を霞の最奥に掃いた。 暫し肩の荷が吹き飛んだような、ついでに螺子もまた数本吹き飛んだような感覚に支配される。 だが鬱憤を全て射撃し終えた頃、自分は糸が切れたように意識まで吹き飛んでしまったのだ。 …………………… ………… …… 今の時間はどうなっているのだろう。 目覚ましの音を聞く前に目覚めてしまった。 ……夕べの自分は随分と卑猥且つ下劣な夢を見たようだ。煩悩でも溜まっているのかもしれないな。はっはっは。 等と笑っている場合ではない。 その記憶の正体が夢であるならば、昨日自分は何をしていた? 開発、演習、遠征、執務、大本営に呼び出され、駄目出しされ……。 「…………!」 勝手に夢にするな。全て現実だ。 自分は、取り返しのつかない事を……。 いや待て。それなら自分がこうして服装の乱れ一切無く寝具に包まれている筈がない。 軍服のまま眠る習慣はないのだが、多分昨日の疲れでそれすら覚えていないんだろう。 起き上がって時計を見れば、起床時刻前だ。 随分と疲れが抜けた体は良い目覚めだろうが、精神的にあまり良い目覚めでないのは何故だろうな。 起き上がって私室を出ると、執務室中央のテーブルを囲うソファに、霞が腰掛けていた。 「おはよう」 「……おはよ」 霞は私の挨拶にも短くだが応じた。 ちらりと一瞥だけでもくれる霞は何時もと変わらぬ様子に見えた為、自分は安堵した。 やはり昨日のアレは、夢だったのだ。 霞、食堂へ行くぞ。 「もう食べたわ」 もう食べた? なんと早い。 起きるのは私より早くてもいいが、食事位は共にしたいぞ。 しかし過ぎた事を求めても仕方が無い。零れた水は盆には帰らない。 霞は執務を進めると言うので、お言葉に甘えてテーブルに少しの紙の束を置き、自分は食堂へ向かった。 朝の身支度も終わり、その後は自分も執務を進めようと戻った。 その頃には霞は私が提示した少しの執務を全て掃いてしまっていたから優秀だ。 それから暫くは自分の分の執務を進めていたのだが、妙だ。 "ちょっとぉ! この大事な時に艦隊を待機させるって、どういう事なの? ねえってば!" 今日の霞ときたら、いつまで経ってもこのように此方を急かそうとしないのだ。 どうしたかと悟られぬようにソファの霞に視線を向け様子を探る。 ソファに腰掛ける霞は膝上で小さく拳を作り、やや俯いたまま何処も動く気配がない。 おかしい。能動的な霞としては異常だ。 いや、能動的云々の前に像のように微動だにしないので機能停止していないか心配だ。 「霞!」 「っ、……何よ」 良かった。振り向いてくれた。機能停止してはいない。 いないが、反応が普段より遅い。寝ぼけているかもしれない。 自分は執務を取り止め、霞の手を引こうとした。 霞、少し運動しに行くぞ。 「え、う、嘘でしょ、いっ! たぁ……!」 「霞……!?」 自分はそれ程力を入れていない。 霞を立ち上がらせようと霞の手をくいと引っ張り上げただけなのだ。 しかし霞は、立ち上がったはいいが歩く事すらままならずその場で倒れこんでしまったのだ。 自分は咄嗟に屈んで霞を受け止め、床との衝突を回避させた。 だが、霞が苦痛に喘いで下腹部を抑えて蹲るその様子は、自分に良くないものだった。 脳裏に蘇る、夕べの記憶。 自分は霞を座らせ直してから、床に跪いた。 「霞、昨日はすまない……!」 「……思い出したようね」 最初から忘れて等いない。夢だと思い込んでいただけだ。 どうもおかしいと思っていたが、合点が行った。 自分の推測で補完すれば、霞は私が疲労で意識を失ってから後始末を行った。 動くのが困難になった霞は、このソファで眠りについた。 起床した私は忘れていると思い、食事もせずひた隠しにしようと嘘をついた……。 霞、何故責めないのだ。 霞を傷つけたのだ。 この罪はどうやっても償えない。 そうだ。せめて。 「責任を取って切腹を……」 「やめて!!」 私の自責の念は、霞の悲痛混じる大声で遮られた。 思わず顔を上げる。 霞は、見た事もない程顔にその感情を滲ませていた。 「あ……、なんでもないわ」 何故そんな事が言えるんだ。 何故撤回しようとするんだ。 霞は目を逸らして一つ咳払いをしてから、跪く私の目を覗き込むように顔を近づけた。 もう普段通りの吊り目が顔に作られていた。 「馬鹿でしょ。クズ司令官が死んだところで私にした事は消えないし、それに、他の艦の事はどうするのよ」 私より軍に向いているであろう士官なんかごまんといるだろう。 こうして艦娘に当たる自分よりマシな人間が後任に就く可能性は高いはずだ。 それに、死ねば消えると思って言っているんじゃない。 「責任取るって言うのなら、ちゃんと取りなさいよ。死ぬのは逃げの一手にしか見えないから」 それは……。 そういう考え方もできる。 私は納得してしまい閉口せざるを得なかった。 少しの沈黙が流れた後、霞は静かに口を開いた。 「昨日の話だけど、私は、あんたのやり方は嫌いじゃないわ。 私は別に、上の人間に従えって言ってるんじゃないの。 あんたはやり方が悪いんじゃなくて、やり方に見合った実力が足りてないだけ」 「だから、今は黙って私について来なさい。ガンガン行くから」 霞は、よく注意して見ないと分からない程度だが、私には笑っているように見えた。 嗚呼、優しさが身に染みる。少し優しさが過ぎるんじゃないか。 何故そこまで前向きに考えられるんだ。 全く、秘書はこんなにもできた艦なのに、昨日の自分は本当に何本螺子が飛んでいたのだ。 思えば、昨日の霞は単に私を励まそうと、慰めようとしていたに違いない。 自分が勝手に曲解して一人で暴れて霞をとばっちりに合わせただけなのだ。 阿呆だ。海軍軍人最大の阿呆だ。 そんな自分の部下である筈の此奴はこうも変わらず偉そうな口を叩くが、 実際それに見合った実力があるのだ。私とは違うのだ。 最早ついていけるか不安もあるが、ついて行ってやる。 霞らしくなくなってしまうから、待っていろ、とは言わない。 今は霞の背中を追うが、やがては追い付いて肩を並べ二人三脚が出来るくらいまで成長し、 あの憎たらしい大本営に勲章を出させてやるのだ。 私の戦いはまだまだこれからだ! 「司令官、何故今日は霞を負ぶっているのですか」 おはよう朝潮。 いや何、霞は昨日の夜戦で被害を受けてしまってな。 自身では動けないと言うからこうする事で秘書艦と行動を共にしているのだよ。 「ええっ! 霞は大丈夫なんですか!? それなら修復ドックに……」 修復ドックでも治せないんだ。しかしこうして私の背中にいればそのうち治る。 私の背中は特別な修復ドックでもあるのだ。すごいだろう朝潮。一隻限定だぞ。 「へぇー……!」 「朝潮、嘘だから真に受けないでよ」 違うと言うのか。 ならこの背中を降りて修復ドックに浸かるか? この問い掛けに、霞は返事をしなかった。聞こえていない振りか。 こうして私に身を委ねる霞の今の心境は如何ほどのものか。 きっと吐露しようとはしないだろう。 しかし、吐露してくれなくても分かる事はある。 霞は私の首に腕を巻き付けつつも、首が絞まらないように気遣ってくれている。 人の背中に体を預ける以上それは当たり前の事なのだが、 私に身を預ける事に何ら抵抗を示さないだけでも霞は私の事を蔑ろに思ってはいないと言う事だ。 私も吐露はしないが、昨晩あんな事をして置きながら態度を変えない霞が今は愛おしくてたまらなかった。 霞の嘆息をうなじで受けながら、私は霞と朝潮と共に食堂へ向かう事にした。 「あーもう、司令官が出来損ないのクズだと苦労するわ……」 177 名前:2-683[sage] 投稿日:2015/02/22(日) 08 02 55 ID G9FxYqM2 以上 15-188の続きみたいなもんで 霞好きな人を増やしたい 霞だって可愛いところはあるのよ 178 名前:名無しの紳士提督[sage] 投稿日:2015/02/22(日) 08 28 19 ID TKrX5a/c GJです! 179 名前:名無しの紳士提督[sage] 投稿日:2015/02/22(日) 10 35 55 ID Kw92rUww GJ。 霞は最近もっとあの隠れ面倒見の良さとか振り返られていいと思う これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/460.html
「だぁうぅ~・・・」 妙な声が腹から出る。多分、俺の腹筋の悲鳴だ、と提督は思った。 鎮守府付属の教練場。彼の身体は青空の下に仰向けに寝転がったまま、起きることさえままならない。 「何情けない声上げてるんですか」 そんな彼を両手を腰に当てて見下ろすのは自他共に認める筋トレ大好き装甲空母、大鳳。inジャージ。 「いや・・・あんまり肉弾戦の得意な提督は・・いないと・・・思うんだよね・・・」 「だったらもう終われば良いじゃないですか。やり過ぎは毒ですよ」 息も絶え絶えな提督に、困った顔で正論を説く大鳳。 ランニング、柔軟、腕立て、背筋、そして腹筋。初夏の早朝、二人だけの朝練を始めてもう一ヶ月になる。 朝寝が大好きなこの怠惰な提督にしてこんなにも続いているのは、小柄で可愛いこの艦娘と一緒だから、とかそんな不純な理由からではない。 だからといって心身ともに鍛え上げ、軍人としての自己を見直したい、とかそんな清純な理由でもない。 「・・・そんなにも魅力的なご褒美ですか。あれが」 「無論」 そうだった。俺には休んでいる暇などない。 そう思い返した提督は多少息をついたところで、既に限界を二周くらい超えた腹筋の抗議を無視して再び上半身を持ち上げ始める。 呆れ顔の大鳳は、なぜだか少し頬を染めていた。 「297・・・298・・・299・・・」 あと一回。死んでもいい、持ち上がれ俺の身体よ! 「・・・・・・300!!やった!!見たな大鳳!!アイメイドイット!!!」 「・・・はいはい。お疲れさまでした。見てましたよ、約束も守りますからそんな騒がないで」 両手を上げたままゆっくりと背後に倒れた提督に、軽くため息をついて手を貸す大鳳。今日あたりの目標到達を予想してくれていたのだろう、呆れたようなその表情の奥には-- がんばったね、という不肖の弟子を温かく讃える気持ちがあった。 腹筋300回到達で、自分と一緒に朝のシャワーを浴びる権利。 この怠惰な男の腹筋を割ったのは、半分冗談で口にしたそのニンジンだった。 「ん・・・くすぐったい・・・」 ドック施設付属の、朝のシャワー室。本来は一人用の、間仕切りで仕切られたその中に、男女二人の姿があった。 心地よいお湯を弱めに出したまま、白い泡に包まれた大鳳の小柄な裸体を背後から弄ぶのは、同じく裸の提督の手。 「じゃ。背中を流させてもらおうかな」 「はぁ・・・提督・・・ちょっとだけ、ですからね・・・?」 提督の手が、立ったままの小さな白い背中を流す。 その手はやがて背中から白い首筋へ移動してこしこしと洗い、そのまま正面、胸元へゆっくりと下りる。ふぅ、と熱いため息が彼女の唇から漏れた。 抵抗が無いのを確かめるかのように小さな胸元を軽くなぞった手は一旦引き、今度は彼女の両方の脇腹を撫ぜ、脇の下をこする。 「もう・・・背中だけって・・・」 困ったような表情を浮かべた大鳳は、それでも抵抗することなく両腕を上げたまま。 やがてぬるぬるの両手は白い柔肌を滑りながら前へと移動し、少々未発達な少女の胸を下から直接揉み上げた。 「・・・っ、提督、そこは・・・」 「実は前から服の間に、こうやって手を突っ込んでみたかった。まさかハダカに直接触れる日が来るとはね」 「・・・っ・・・へ、変態、ですか・・・っ!あ・・・っ!」 色づいた先端部を指が滑った瞬間、ぴくん、と大鳳の身体が跳ねた。敏感な先端は、若い男の手が全身を滑る感覚に既に強く自己主張を始めている。 その反応に笑みを浮かべた提督が、手のひらで大鳳のこりこりの胸先に触れはじめた。 「はぁぁぁっ、・・・っく、・・・ちょ・・・っ!もう・・・そこばっかり・・・触りすぎ・・・っ!」 「洗ってるんだよ。君だって汗をたくさんかいたろ?」 「・・・もう・・・」 見た目は小柄だが大鳳とて子供ではない。 ご褒美という形で、一緒にシャワーを浴びるという以上、興醒めにならない程度のサービスは覚悟の上だ。が-- 「まったく・・・こんな身体のどこが良いんですか。女らしさなんて全然無くて」 「触れるのは初めてだけど。好きだよ、大鳳の身体」 「--!」 続いて下腿部を洗いながらの、自分のコンプレックスを吹っ飛ばすようなまっすぐな台詞に、思わず顔が紅くなる。 --心まで惹きにくるとは、思っていなかった。 「女の子らしい柔らかな肌があって、その下にはしっかりと鍛えた四肢がある。真面目な大鳳だけが維持できる、最高の身体じゃないか。とっても健康的で、たまらなく魅力的だ」 ふにふにとお湯に濡れた二の腕やふとももの感触を楽しみながら、提督が囁く。 「そ、それは・・・褒めすぎ、ですよ・・・」 「いやいや。本当に、最高に好きだよ。俺の装甲空母さん」 互いに裸のまま、背中からぎゅっと抱き締められ頭頂部にキスをされた大鳳の気持ちが、大きく揺らぐ。 ・・・違う違う。ちょっとえっちな悪ふざけをしてるだけで、気持ちで繋がろうなんて気は向こうには・・・ 「可愛いこの胸も、このお尻も。艦隊の誰よりも魅力的でさ」 「嘘・・・!・・・はぁっ・・・やめて・・・下さい・・・!」 耳に吐息と共に感じる男の声が心を震わせ、泡のついた大きな手が胸乳や尻肉を滑るたび、ぞくぞくとした何かが背中を駆け上がり大鳳は小柄な身体を悶えさせた。 --いける。いまなら、魚雷一発で撃沈いける。 何らかの確信を得た提督の手が、至高の弾力に小さくふるふると揺れる小尻の割れ目の下から、大鳳の秘密の弱点へ伸び-- 次の瞬間。 「--はい、おしまい。この先は・・・」 自慢の筋力で以外にもガッチリと提督の手をとった大鳳は、驚いて固まった提督に笑顔で無慈悲な言葉を続けた。 翌日早朝。鎮守府付属の運動場。 「どうしたんですか提督?まだ二十回もいってませんよ?ギブアップですか?」 「ぬうぅぅぅ~~!」 楽しげな笑みを浮かべた小柄な大鳳を背に座らせて、ぷるぷると腕立てに励む提督の姿があった。 背中に当たる尻の感触など楽しむ余裕があったのは、最初の数秒だけだった。 腕立て150回で、本番1回。 あの魅力的な裸体を目に焼き付けてしまった以上、退けるはずがない餌。 男の悲しい本能が、彼を更なる闘争に駆り立て、暫くは書類にサインもまともに書けない日々が続くのであった。 頑張れ提督、負けるな提督。 装甲空母を嫁に戴く、その日まで。 (Fin.) これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/komenamav2/pages/12.html
用語集 kome/namaに関する様々な用語を集めました。 広義の艦これ・kome・namaに当てはまる用語を追加していきます。 うーちゃんねる エル。 おじ おじ持ち おみくじ 格付けチェック 角度 かっぷろ 顔面セーフ 基地おじ 吉祥寺 岐阜 GIF班 草ちゃん 屈伸 股間する kome kome杯 ssgr 3大霊峰 失礼、まみまみた 品川 痔主 私物 人工沼 新人 すばらしい すま回線 スレwiki そほい DASH タッチ割り 縦読み ダメコン 茶番 ッソ つゆ 天然沼 どこいな 流れ来てるぞ NYA nama nama主 numa ファイナルソード ふぁっく 振り返り動画 ぺち へんたいふしんしゃさん 保育園の引率 まるおば 右上・右下 もろちん 闇落ち 夜戦輪形陣 ゅ 64戦隊 ロジハラ ワクワクシークヮーサー
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/613.html
前回の話 630 :鎮守府慰安労働:2015/01/03(土) 22 42 01 ID /45yD3go 青年が鎮守府に入り、慰安労働を行いながら早くも二週間の時が過ぎていた。 始めは鎮守府唯一の男性として訝しく思われたが、馴染んだものである。 提督のおかげでしょっ引かれることなく、彼は今、東(あずま)の仮名で呼ばれていた。 しかし慰安労働と言っても、特別なことは何もしていない。 「すいません東さん、お手を借りてもよろしいですか?」 「はいは~い、今行きますよっと」 艦娘たちの母的存在である軽空母、鳳翔に頼まれて家事をやることも日常茶飯事だった。 掃除や洗濯といった基本的な家事から、居酒屋鳳翔の皿洗いや食卓の準備にも奔走する。 本格的な料理はできないものの、鳳翔一人でやるよりも確実に店の回転は速くなっていた。 人当たりの良さもあって、料理以外のほとんどの仕事をこなしている。 当然、利用する艦娘たちと顔を会わせる機会にも恵まれ、一躍顔の広い存在となった。 「むむ、やりますね東さん! でも負けませんよ!」 「何の! 遊びに限っては負けるわけにはいかないな! これでどうだ!?」 「ぐわー、やられたー!」 もとより遊び好きな性格が功を奏し、夜更けまで夕張と遊び倒すことも少なくなかった。 卓上ゲームに身体を使ったゲーム、時にはテレビゲームでも互いに高め合った。 没頭しすぎた結果、二人して寝坊したことも仲の良さに一入なことは疑う余地もない。 時には大人数でも遊びまわり、居酒屋鳳翔とは別の層の友人関係も出来上がっていた。 「つまり複縦陣とは、二方向からの同時攻撃によって攻撃でも防御でも利点があるのです」 「ふむふむ、なるほどね。じゃあ輪形陣は?」 「主力たる空母を守り、戦力として維持することが最大の利点と言えるでしょう」 また興味があるという理由で、不知火や神通を始めとする座学に参加することもあった。 東自身が戦場に出ることもなければ、艦隊の指揮を執ることがあるはずもない。 しかしその姿勢は高く評価され、こちらも多くの艦娘との信頼関係を築く結果となった。 時には夕張方面で知り合った、天龍のような攻めっ気の強い艦娘に座学の重要性を説く。 それらの関係が築けたことも、ひとえに鎮守府を率いる提督の機転があればこそだった。 「いやはや、女だてらに見上げた人だって、ここの提督さんは」 東は割り振られた部屋に戻り、ベッドに身を投げながら呟いた。 631 :鎮守府慰安労働:2015/01/03(土) 22 42 36 ID /45yD3go 東が鎮守府に入ったあの日、普通ならば軍法会議に掛けられてもおかしくはなかった。 だが大和の口添えもあり、提督は第一艦隊を指揮して鎮守府近海で演習を執り行った。 その際に砲撃が“誤って”民家を吹き飛ばし、一名が消息不明という状態を作ったのだ。 これにより書籍上、東は一時的に行方不明となり罰せられることはない。 こうして上層部の目を欺きながらも、艦娘たちには鎮守府に来た手伝いとして通している。 無論演習で吹っ飛ばした民家は掘立小屋のような家で誰もいない、提督の偽装である。 ほぼ完璧な偽装により、東の存在は誰にも怪しまれないまま、すっかり溶け込んでいた。 しかしふと東の口から、唯一にして最大の不安がこぼれだす。 「みんなガード緩すぎ……」 「東さ~ん? お風呂が空きましたよ~」 「は~い、今行きま~す」 呼びに来てくれた夕張の声にドア越しに応え、タオルと寝巻を手に風呂へと足を向ける。 提督から、全艦娘の入渠が終わった後ならば露天風呂を使用する許可が下りていたためだ。 もし空いていればという様相だったが、既に入渠スケジュールには東が組み込まれている。 心遣いも踏まえて今の生活には満足していたのだが、表情は脱衣場で一転した。 使い方が悪いわけでもなく、脱衣場がやたらと汚されているわけではない。 誰もが後に使う者のことを考えて使ってはいるのだが、それと別の意味で意識が低いのだ。 ロッカーを見れば着替えを忘れていたり、洗濯物の一番上に下着を見せつけるようにおいていたり。 無理もないことだが、男性に対する意識が異常なまでに低いことが東の最大の悩みだった。 東とて一男性、強すぎる刺激を受け流しながら湯につかる。 「慰安労働だけで助けてもらえるのはありがたいんだが、脱衣場の環境がきつすぎるな」 二週間も鎮守府での生活を続けていれば、脱衣場の環境を目にしてきた期間も長い。 一般的な下着だけではなく、艦娘たちの生活スペースである以上それにとどまらない。 潜水艦娘たちのスクール水着、島風のZ旗を模した下着、明石や大淀の変則スカート。 一般的な下着であっても、夜戦を意識した川内の黒いパンツや改二を迎えた榛名の縞パン。 特徴的な服を身に付けた艦娘が揃う鎮守府は、ファッションショーばりの品ぞろえだった。 「――――!! ……最悪……でも催さない方が無理だよな、みんなすっげー美人だし」 632 :鎮守府慰安労働:2015/01/03(土) 22 43 06 ID /45yD3go 思わず催してきた東の主砲は、気付けば湯船の中で徐々に仰角を上げてきていた。 衣類で興奮するタイプではないと言い聞かせながらも、周囲の艦娘は美女揃いと来ている。 そんな彼女らが身に付けていた服が、無防備に転がっていれば気にならないはずがない。 誰もいないうちに鎮めてしまおうか――。 「いや~、遅くなってしまった。ついてないのう、遠征で敵とかち合うとは」 「うわぁお! な、なな、おい! ちょっと待てっ!」 そんな思考を勢いよく吹き飛ばすように、元気よく飛び込んできたのは浦風だった。 まとめている青髪を下ろした姿は、普段の快活さを抑えた大人びた雰囲気を醸し出す。 大和とは一味違った体躯の持ち主ながら、メリハリのある身体つきは素晴らしいの一言。 制止を呼びかけた東も思わず見惚れかけるほどで、駆逐艦とは思えない身体である。 一方で浦風は涼しい顔で、慌てている東が不自然と言わんばかりに小首を傾げる。 鎖骨から下はバスタオルを巻いているものの、その程度で抑えられるほどの身体ではない。 軽巡洋艦、下手をすれば重巡洋艦に迫るほどの胸部装甲は触れずして東をけん制し続けた。 「おっと。確かお手伝いさんの東じゃったか? そうか、あんたの入浴時間じゃったか」 「そうだよ! 今日分の入渠スケジュールは消化したんじゃなかったのか!?」 「遠征先で敵水雷戦隊と鉢合わせて、一戦交えたんじゃ。結果的に中破してしまってのう」 「中破? 浦風の練度で珍しい……じゃなくて! 俺が入ってるんだから少し待てよ!」 「そんな気にせんでええ。うちが勝手に入るだけじゃけえ、東ものんびりせえや」 東の意思は半分も伝わらないまま、浦風は椅子に腰掛けてシャワーを浴び始めてしまった。 湯を浴び、下ろされた髪の毛は肌に張り付き、きめ細やかさを見せつけるように光る。 潤った肌は水玉をまとって輝き、透明感のある素肌には目を吸い寄せられずにいられない。 肌のきめ細やかさ、髪の美しさ、スタイルの良さ、東は思わず何も言えずに見惚れていた。 しかし我に返ってみれば困ったもので、東の息子は浦風の登場で仰角をさらに増していた。 主砲どころか連装高角砲ばりの仰角を誇っており、固くなり、屹立してしまっている。 もし浦風にちらっとでも見られてしまえば、どう頑張っても言い逃れはできない。 今一度、東は深く湯船に浸かり、どうにかして抜け出す策を練る以外に何もできなかった。 だからといって、浦風に見惚れてしまった東の頭が正常に働くはずもない。 考えを巡らせようと目を閉じてみても、バスタオル姿の青髪の美少女の姿だけ。 633 :鎮守府慰安労働:2015/01/03(土) 22 43 36 ID /45yD3go その時、シャワーが止まる音に続けて石畳を歩いてくる足音が響く。 一通り身体を洗い終わった浦風は、東を気に掛けることもなく湯船に浸かった。 あろうことか、息子の屹立がばれないかとびくびくしている東の真横だ。 「おい浦風、近いぞ」 「少しばかり聞きたいことがあるんじゃ、ええか?」 「い、いい、けど……?」 「無理やり女に犯されても男は感じる、というのは本当じゃろか?」 一瞬、二人はおろか露天風呂全体の空気が凍り付いたのを同時に感じた。 突拍子もないタイミングで聞くにしては、あまりにインパクトのありすぎる質問。 挙句、艦娘といえど年頃の娘が年頃の男性に投げ掛ける質問とはいいがたいものだった。 詰まりそうな呼吸を懸命に再開し、東は隣で視線を湯に落としている浦風に口を開く。 「本当か、ということは誰かから聞いた話か?」 「青葉から聞いた話じゃ」 「あのパパラッチ、今度会ったらシメてやる」 今も二人に向けてカメラを構え、にやけている様子が容易に想像できてしまう。 どちらともなく視線を露天風呂中に走らせるが、不審な影や気配は見当たらない。 しかし青葉の話に興味があるのか、浦風の話題はぶれなかった。 「それで東よ、それは本当なのか?」 「いや、だから、それはだな」 「ええい、はっきりせえ! もういい、自分で確かめてやるけえの!」 「自分で!? やめろ浦風! それだけは――!」 決死の制止もむなしく、浦風は見事な体捌きとともに水中で回れ右。 滑るように湯の中に沈み込みながら、東の足の間に身体を滑り込ませた。 そのまま膝の裏に腕を差し込み、浴槽の床を蹴って身体もろとも東を大きく跳ね上げる。 日常的に鍛えられている浦風の腕力と浮力が重なり、東はいとも簡単に打ち上げられた。 あられもない姿を晒し、石畳の上で血の気の引いた表情だけを浮かべている。 もはや悲鳴を上げることもままならないのか、涙目で固まっていた。 一方の浦風は何も言わないままだが、東のソレに目を引かれて動けなくなっている。 表情こそ訝しげで何とも言えない顔をしていたが、じっと睨みつけて観察に走っていた。 695 :鎮守府慰安労働:2015/01/09(金) 02 20 42 ID 4qeWaX0k 「……ぶち硬いのう、それに熱い」 いきり立ったソレを手のひらで包み込みながら、浦風は慎重に力を込めて言葉を漏らす。 女性提督が率いる鎮守府の中では男性を見ることすら珍しく、男性器などもちろん初見だ。 東をちんぐり返しの体勢で固めながら、身体が火照るのを感じずにはいられない。 何を考えるでもなく、吸い寄せられるように浦風の顔が近付いていった。 「風呂じゃというのに凄いにおいじゃ。えっと、青葉が言うとった通りなら……はむっ」 静かに近付いた浦風は、青葉からの情報通りに東のソレをゆっくりとくわこんでいく。 風呂場だというのに強烈なにおいを発するソレを、不思議なことに嫌とは思わなかった。 むしろ硬く反り、充血し、細かく震えるのが口の中に伝わるたびに愛おしさすら覚える。 徐々に慣れていく中で、既に経験があるのかと思えるほど積極的に舌を絡めていく。 一方でどうしていいか分からないのは東の方なのは言うまでもない。 二週間同じ屋根の下で暮らしてきた美少女が、風呂に入ってきたと思ったのも束の間。 話を聞くどころか、逆レイプも同然の勢いで自分のソレを深くくわえ込んでいるのだ。 女性経験すらない東にとっては天変地異にも等しく、今にものぼせてしまいそうだった。 いや、そうでなくとも今の光景を前にして正常な思考などもてようはずもない。 「浦風、頼む、話を聞いてくれ」 「んん、ふぁ? なんら、ひもひよふふぁいふぁ?」 ちんぐり返しで固められながら、くわえたまま返事をされるだけで快楽が身体の芯に響く。 熱い熱い美少女の口で、日常では体験できない粘液に包まれながら舐められる感覚。 気持ちよくないはずもなく、押し退けようにも力を込めることすら妨げられていた。 浦風の頭を押して突き放そうとしても、ただ喘ぎながら叶わない抵抗をする獲物の様だ。 しかしそれも無理はなく、浦風の口技は高い技術で東に襲い掛かっていたのだから。 舌を尖らせながら鈴口を穿いたり、広げながら亀頭全体をざらついた舌で舐め回したり。 カリ首を抉れば意思に関係なく東の腰が跳ね、口をすぼめては我慢汁が吸い出される。 あらゆる手段、あらゆる場所を舐め回されるうちに東の意識はもうろうとし始めていた くぐもった水音と懸命に奉仕しながらの上目遣いなど、理性ごと吸い出されそうなほど。 「んむ、れろ、はむ、んん~む、ん、気持ちいいかの? 東、目が点じゃのう」 「うらか、ぜ、浦風……」 「もううちのことで名前が一杯じゃのう。じゃがうちも東のことは嫌いではないけえの」 「浦風、離し、て」 うわ言のように繰り返される自分の名前に、気を良くした浦風の行為はさらに加速する。 舐めるよりも前に、湯船から身を乗り出して東を持ち上げていた体勢から一転。 ちんぐり返しで固め、上から石畳に押し付けてわずかな抵抗も許さなくなっていた。 696 :鎮守府慰安労働:2015/01/09(金) 02 21 16 ID 4qeWaX0k 舌を使わずに頭を上下させながら、喉全体で締め付けながらソレを吸い上げていく。 マウントポジションに近い状態だからこそ、抵抗をされても気になることはない。 むしろ今の東に抵抗らしい抵抗などできるはずもなく、一方的に浦風の責めが続いた。 瞬間、浦風の口の中で東のソレが唐突に硬さを増して膨張した。 同時に今までにないほど大きく東の腰が跳ね、浦風の喉にソレが突き立てられた。 「んんっ!? ぷあっ、な、何を――!?」 「俺、もう、だめ、ごめん、我慢が、無理……!」 「んぶっ、んんっ! んう、んんうううう~!!」 東の言葉から間髪入れず、浦風の口内に精液が迸った。 凄まじい勢いの射精によって、精液で一杯になって溢れかえるほどだった。 あまりの勢いに驚くことも忘れ、口の中に留めることもできずに流れ込んでいく。 二度、三度と東の腰が跳ねるたびに飛び出す精液に堪えきれずに思わず浦風は口を離した。 「お、おどりゃ、どれだけ出せば気が済むんじゃ!」 「うっ、あっ、ぐっ! ああっ!」 「出すなと言うとる、のに! うひゃあ、顔にまで!」 「も、もう、無理……」 「東? こら東、起きろ! 東ぁ!」 口の中はおろか、顔から身体にまで精液をかけられながら声を上げる浦風。 その前では東がすっかりのぼせあがったおかげで、眠るように気を失ってしまっていた。 パニック状態になった浦風は誰かを呼ぶこともできず、ひとまず二人で脱衣所に向かう。 互いにバスタオルで身を包み、誰にも見つからないように浦風の部屋に向かった。 東が目を覚ましたのは、浦風が今にも寝ようかというタイミングになってからだった。 しかし東のご機嫌はななめで、ベッドに腰掛けた東の前で浦風は正座している。 「浦風。何したか分かってるんだろうな?」 「す、すまん。青葉の情報に流されてしまってのう」 「あいつは今度〆る。ひとまずだ、今日のことは他言無用だ、お前も気の迷いだろう」 「いや、じゃが待ってくれ。うちの東に対する気持ちは本物じゃ」 「そうだな、嫌いじゃないって言ってはくれたからな。とりあえず助かった」 反省が見られたことから、東は話を切り上げながら腰を上げる。 翌日には鎮守府の手伝いも残っていれば、浦風にもこなすべき予定が詰まっていた。 その時、部屋を後にしようとした東の背中に浦風の声が響く。 「東。うち、お前のこと――」 「あぁ、嫌いじゃないんだろう? 反省してるんならそれでいいや」 「いや、嫌いじゃないというか」 「なんだ?」 「あんたのような人間、うちは好きじゃよ。おやすみ」 「ば、馬鹿。さっさと寝ろ!」 思わぬ浦風の言葉に、再び顔を赤くしながら東は自分の部屋に戻った。 その夜、好きという言葉がいつまでも脳裏に残って眠れなかったのは決して東だけではない。 しかし翌日からまた苦労話が募ることに、東はまだ気づけていなかった。 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/nikke-jp/pages/13.html
リセマラ以降の序盤の進め方紹介