約 327,951 件
https://w.atwiki.jp/orisuta/pages/982.html
ディザスター幹部 No.4151 【スタンド名】 クイーン・ビート 【本体】 両親を殺した男を探すことを条件に組織に入った女子高生の幹部 【能力】 スタンドで刺した場所を膨らませることができる No.4183 【スタンド名】 ディアブロ・ブロウ(悪魔の息吹) 【本体】 常に単語のみで会話をし、無表情を貫き通す幹部の女 【能力】 息を深く吸い込むことで、場の空気をも吸い込みリセットする No.4205 【スタンド名】 トワ・エ・モア 【本体】 あからさまにボスの座を狙う幹部 【能力】 “穴の中”に入ることで「空間の裏側」に行ける No.4219 【スタンド名】 T-REX 【本体】 冷酷且つ凶暴な性格のギャング、幹部 【能力】 『自身のスーツで火山活動を発生させ、その火山活動を自在に操ることができる No.4230 【スタンド名】 コンプリート・ダークネス 【本体】 非常に理知的で紳士さと言うものを感じさせる幹部 【能力】 射程内の影から『異次元』を発生させる No.4243 【スタンド名】 ボディ・アンド・ソウル 【本体】 実体の掴めない吸血鬼の男、幹部 【能力】 このスタンドの攻撃を受けた「物」は、それが何であろうと「出血」する No.4245 【スタンド名】 エル・シド 【本体】 ボスに絶対的な忠誠を誓っている革命家の幹部 【能力】 時を「ぶれさせる」能力 No.4281 【スタンド名】 ピープル・イン・ザ・ボックス 【本体】 年齢不詳、変装の達人、欧風の老紳士の格好が今のお気に入りの幹部 【能力】 建物に取りつき、その建物の空間を外の世界から切り離す No.4295 【スタンド名】 リターン・トゥ・イノセンス 【本体】 『降星学園』に通っているの女子、幹部 【能力】 対象が「恐怖した瞬間」(エニグマの「恐怖のサイン」と同じ)を見せた時に魂を吸収する No.4811 【スタンド名】 ライト・インフェクション 【本体】 某国の芸能界と組織を太いパイプで繋いでいる俳優、幹部 【能力】 対象を「スポットライト」で照らし、照らされてない者を全く動けなくする No.4861 【スタンド名】 フリーズ・フレイム 【本体】 胡散臭いほどに紳士的なおっさん、幹部 【能力】 殴ったモノを『凍結』させる No.5589 【スタンド名】 ワイルド・チャレンジャー 【本体】 右目を失くし眼帯をしている殺し屋の幹部の少女 【能力】 幻惑を操る No.6267 【スタンド名】 スレイブ・アライブ 【本体】 終身刑で刑務所に入れられている幹部 【能力】 スタンドの種を植え付け操る No.7010 【スタンド名】 ドン・ジョヴァンニ 【本体】 非常に温厚で凶暴という、矛盾し過ぎな性格の持ち主、年老いた幹部の男 【能力】 殴った者に『自爆スイッチ』を取り付ける No.7098 【スタンド名】 サムライドライブ 【本体】 全国指名手配されている連続殺人犯、7本の日本刀を腰に下げた、幹部の美女 【能力】 本体の持っている7本の日本刀から繰り出される斬撃を残留させる No.7252 【スタンド名】 マット・ソーラム 【本体】 鼻眼鏡をかけた緑色の短髪の16歳、幹部の少女 【能力】 両手の扇子を扇いで緑色の粒子を撒き散らす No.7368 【スタンド名】 バニラ・ニンジャ 【本体】 頭から足の指まで全身を包帯で覆い、その上からスーツを着ている。拷問の達人の幹部の女 【能力】 スタンドにキスをされた生物は24時間「不死身」になる No.7805 【スタンド名】 キャント・ユー・セレブレイト 【本体】 10歳の時に成長が突然止まったため、小学校高学年程度の身長しかない、幹部の女 【能力】 触れた相手を子供のゾンビに変えて使役する No.7968 【スタンド名】 サマーレイン 【本体】 ニット帽をかぶったいつもダルそうにしている幹部の男 【能力】 射程距離内にある広葉樹の葉っぱにとりつき操る No.8027 【スタンド名】 ザ・パーティー・ウィ・ハヴ・ネヴァー・シーン 【本体】 戦いを楽しいパーティーと考えている幹部の少女 【能力】 身体についてるパーティーの飾りを相手に付け、潜在的な戦闘本能を目覚めさせる + ディザスター幹部に追加
https://w.atwiki.jp/obradinn_chara/pages/11.html
名簿 氏名 職名 出身地 1 ロバート・ウィッテレル 船長 イングランド 2 ウィリアム・ホスカット 一等航海士 スコットランド 3 エドワード・ニコルズ 二等航海士 イングランド 4 マーティン・ペロット 三等航海士 イングランド 5 ジョン・デービーズ 四等航海士 イングランド 6 アルフレッド・クレスティル 甲板長 オーストリア 7 チャールズ・マイナー 甲板手 フランス 8 ヘンリー・エバンズ 船医 イングランド 9 ジェームズ・ウォレス 船医助手 イングランド 10 ウィンストン・スミス 船匠 アメリカ 11 マーカス・ギブズ 船匠助手 アメリカ 12 トーマス・セフトン 料理人 イングランド 13 エーミル・オファレル 家畜番 アイルランド 14 クリスチャン・ウォルフ 掌砲長 オーストリア 15 オーラス・ヴィアテル 掌砲手 ポーランド 16 ダンカン・マッケイ 事務長 スコットランド 17 フィンリー・ドルトン 操舵手 イングランド 18 エドワード・スプラット 画家 イングランド 19 アビゲイル・ホスカット・ウィッテレル 乗客 スコットランド 20 ヌーツィオ・パスクア 乗客 イタリア 21 エミリー・ジャクソン 乗客 イングランド 22 ジェーン・バード嬢 乗客 イングランド 23 リム・ブンラン 乗客 フォルモサ 24 シア・イトベン 乗客 フォルモサ 25 タン・チョウ 乗客 フォルモサ 26 ラウ・ホクセン 乗客 フォルモサ 27 ズンギ・サーティ 司厨手 インド 28 フィリップ・ダール 船長付き司厨手 スウェーデン 29 ポール・モス 一等航海士付き司厨手 ウェールズ 30 サミュエル・ギャリガン 二等航海士付き司厨手 アイルランド 31 ロデリック・アンダーセン 三等航海士付き司厨手 イングランド 32 デービー・ジェームズ 四等航海士付き司厨手 イングランド 33 ピーター・ミルロイ 士官候補生 イングランド 34 トーマス・ランケ 士官候補生 イングランド 35 チャールズ・ハーシュティク 士官候補生 イングランド 36 オミッド・グール 檣楼員 ペルシャ 37 ティモシー・ブーテメント 檣楼員 スコットランド 38 リ・ハン 檣楼員 中国 39 ジャン・ジエ 檣楼員 中国 40 ホン・リ 檣楼員 中国 41 リー・ウェイ 檣楼員 中国 42 ニコラス・ボッテリル 檣楼員 イングランド 43 マバ 檣楼員 ニューギニア 44 ルイス・ウォーカー 檣楼員 イングランド 45 レオニード・ボルコフ 檣楼員 ロシア 46 アラルクス・ニキシン 甲板員 ロシア 47 アレクセイ・トポロフ 甲板員 ロシア 48 ネイサン・ピーターズ 甲板員 イングランド 49 ラーズ・リンデ 甲板員 デンマーク 50 ジョン・ネープルズ 甲板員 ウェールズ 51 レンフレッド・ラージューブ 甲板員 インド 52 アブラハム・アクバル 甲板員 インド 53 ウィリアム・ワシム 甲板員 インド 54 ソロマン・サイド 甲板員 インド 55 ハマドウ・ディオム 甲板員 シエラレオネ 56 ヘンリー・ブレナン 甲板員 イングランド 57 アレクサンダー・ブース 甲板員 イングランド 58 パトリック・オヘーガン 甲板員 アイルランド 59 ジョージ・シャーリー 甲板員 イングランド 60 サミュエル・ピーターズ 甲板員 イングランド
https://w.atwiki.jp/wiki14_anime/pages/89.html
〔メ〕 名犬ジョリィ OP 名犬ジョリィ ED 名犬ラッシー MAZE☆爆熱時空 OP MAZE☆爆熱時空 ED1 (sub) MAZE☆爆熱時空 ED2 ◆名探偵コナン 名探偵ホームズ OP 名探偵ホームズ ED メイプルストーリー OP メイプルストーリー ED メイプルタウン物語 OP メイプルタウン物語 ED 新メイプルタウン物語 パームタウン編 OP 新メイプルタウン物語 パームタウン編 ED 名門!第三野球部 OP 名門!第三野球部 ED メガゾーン23 挿入歌「淋しくて眠れない」 メガゾーン23 挿入歌「秘密く・だ・さ・い」 メガゾーン23 挿入歌「背中ごしにセンチメンタル」 メガゾーン23 挿入歌「ロンリー・サンセット」 メガゾーン23 挿入歌「悲劇のヒロイン」 メガゾーン23 挿入歌「パンドラの舟」 女神候補生 OP 女神候補生 ED 女神候補生12話限定 ED メジャー MAJOR (1stシーズン) OP 「心絵-ココロエ-」 メジャー MAJOR (1stシーズン) ED1 「step」 メジャー MAJOR (1stシーズン) ED2 「Faraway」 メジャー MAJOR (1stシーズン) ED3 「心絵—ココロエ—」(1st最終話) メジャー MAJOR (2ndシーズン) OP 「さらば碧き面影」 メジャー MAJOR (2ndシーズン) ED1 「WONDERLAND」 メジャー MAJOR (2ndシーズン) ED2 「しょぼい顔すんなよベイベー」 メジャー MAJOR (2ndシーズン) ED3 「さらば碧き面影」(2nd最終話) メジャー MAJOR (3rdシーズン) OP 「PLAY THE GAME」* メジャー MAJOR (3rdシーズン) ED1 「Strike Party!!!」 メジャー MAJOR (3rdシーズン) ED2 「夜になれば」 メジャー MAJOR (4thシーズン) OP 「RISE」 MEZZO OP (NC) MEZZO ED (sub) ◆めぞん一刻 めだかボックス OP めだかボックス ED メタルファイター・MIKU OP メタルファイター・MIKU ED メダロット OP メダロット ED メダロット 最終回ED メダロット魂 OP メダロット魂 ED めちゃっこドタコン OP めちゃっこドタコン ED メルティランサー The Animation OP メルヘヴン OP1 「君の思い描いた夢 集メル HEAVEN」 メルヘヴン OP2 「晴れ時計」 メルヘヴン OP3 「夢・花火」 メルヘヴン OP4 「風とRAINBOW」 メルヘヴン ED1 「I just wanna hold you tight」 メルヘヴン ED2 「不機嫌になる私」 メルヘヴン ED3 「毎日アドベンチャー」 メルヘヴン ED4 「桜色」 メルヘヴン ED5 「MIRACLE」 メルヘヴン ED6 「今宵エデンの片隅で」 メルヘヴン ED7 「もう心揺れたりしないで」 メルヘヴン ED8 「この手を伸ばせば」
https://w.atwiki.jp/ayano01/pages/152.html
演習地の一角に止まった高機動車から降りたのは二宮だ。 「ご苦労」 「本当に、すぐ間近までお運びしますが?」 運転手を努める上等兵が不思議そうな顔で言った。 「いや。それには及ばない」 二宮は軍人らしい仏頂面で言った。 「実騎演習で舞い上がるヒヨコ共を背後から襲ってみたいだけだ」 「ああ……成る程?」 上等兵がいかめしい顔を歪ませて笑う。 「そういうことでしたか」 「そういうことだ」 人の悪い笑みを浮かべ、二宮は歩き出した。 林を抜けた二宮は、目の前の光景に軽い頭痛を覚えた。 「すっぉごい!」 「ね!?私の戦闘装備、似合ってる!?」 「うん!カッコいい!」 そんな黄色い声を張り上げるのは、二宮が指導を担当する候補生の面々だ。 遠目に見ながら、二宮は一人一人を確かめた。 泉美奈代(いずみ・みなよ) 分隊長。 冷徹で完璧主義的な性格。 非常に面倒見が良く、周囲への思いやりもある、分隊の中では母親的存在。 父は元メサイア乗り。 早瀬さつき(はやせ・さつき) 豪快な性格の持ち主で負けず嫌い。分隊内の実行隊長的存在。 柏美晴(かしわ・みはる) 冷静で割り切っていながら、人なつっこい性格の持ち主。 宗像理沙(むなかた・りさ) 部隊内で最も視野が広く、的確な判断が下せる、分隊の知恵袋的存在。 神城一葉(かみしろ・かずは) 神城双葉(かみしろ・ふたば) 神城光葉(かみしろ・みつは) 三姉妹。 分隊内では宗像と肩を並べるお祭り騒ぎの元凶とされる。 都築真(つづき・しん) 分隊では貴重なオトコ。 山崎大輔(やまざき・だいすけ) 身長2メートル近い大男。 外見だけなら最も騎士らしいが、適正では操縦者と管理者(コントローラー)双方で高い適正値を持っているため、どちらに配属するか、実は未だにはっきりしていない。 巨体に似合わず、心根は優しく思いやりにあふれる性格のため、分隊の女性達からは意外な人気を集めているという。 別名「フラちゃん」 そして…… 二宮はじっと目を凝らした。 そこに映るのは、ただぼんやりとメサイアを見つめる少女。 風間祷子(かざま・とうこ) 採用されれば、近衛史上でもトップクラスに入る適正値の持ち主。 だが――― 二宮はそこにひっかかる。 適正は確かに高い。 パラッ 二宮は手にしたファイルを開く。 開かれたのは彼女に関するデータ。 その最後に、こう書かれていた。 『実騎訓練に際しては、当該候補生のみ、開発局が指示する騎を常に使用すること。なお、その訓練の過程における、人的・物的損害は全て不問とする』 「……」 二宮は訓練生のために用意されたメサイアを見上げた。 雛鎧(すうがい) 征龍を訓練生向けに改装したトレーナー騎。 普通より大きくとられたコクピット部とメサイアコントローラールームは、それぞれ副座式である証拠。 つまり、普通のメサイアは2人乗りなのに対して、この騎は4人乗りだ。 不慣れな訓練生がどんなバカをやらかしても破損しないよう、軟式追加装甲を取り付けられたその姿は、お世辞にもカッコイイとは言い難い。 かつて世界に鳴り響いた栄光あるかつての愛騎、征龍のなれの果てと思うと、二宮は何だか泣きたくすらなった。 「整列!」 泉の号令に我に返った二宮は、緊張した面もちで自分に敬礼する生徒達に、バツの悪い思いで答礼した。 「ご苦労」 二宮は近づきながらもう一度だけ、全員の顔を見た。 二宮の任務。 それは、生徒達の実騎演習の総指揮を執ること。 何度も経験しただけに、その手際は見事なものだ。 「訓練騎はそれぞれ1騎ずつ割り当てられ、コントロールには教官が一人、実戦部隊から回してもらったコントローラーがつく」 騎体のそばに待機している一団を指さすと、生徒達がそちらに向き直り、 「敬礼っ!」 一糸乱れぬ敬礼をする。 訓練開始から半年近く。 よく育っている。 二宮はそう思ってわずかに口元を緩めた。 「搭乗する騎は、泉、1号機―――」 手元の資料をよどみなく読み上げる。 「風間10号機」 「教官!」 そう言ったのは早瀬だ。 「なぜ、祷子……じゃない、風間候補生の騎だけ違うんですか?」 全員の視線が10号機に集まる。 そう。 確かにおかしいと思われて当然だと、二宮も思う。 10号機だけ、なぜか完全な単座騎だ。 その内部については、二宮も知らない。 ただ、生徒達の疑問に答えるという、教官の義務として、こう答えた。 「訓練騎はそう多くない。ベースとなる征龍は、いまだ一線で活躍中の騎であることを忘れるな」 騎体不足。 それで生徒達が納得したかはわからない。 恐らく、ないだろう。 「教官が同乗できないのは、風間候補生にとっては大変な負担だろうと思う。だが、シミュレーターの結果で判断する限り、貴様等の多くは、単座での演習参加は不可能ではないと判断されている」 「風間候補生に対する厚遇、そういうことですか?」 泉は冷たくそう訊ねる。 「そうですよ」 早瀬も食って掛かってきた。 「何か、祷子ばっかり大変じゃないですか」 「教官、真意はどのように?」 「近衛もまた、軍隊だ」 泉に対して、二宮は言った。 「そして貴様等は軍人のタマゴである。命令に従えばいい。戦場では、末端の兵士達の疑問に一々答えてくれる者なぞいない」 「……」 「……」 「搭乗は30分後、それまでに用を足しておけ。いいか?コクピットで漏らすんじゃないぞ?」 関係者との短い打ち合わせの後、二宮は生徒達の様子を見た。 泉はマニュアルを熱心に読み直している。 手にするマニュアルのボロボロぶりから、普段からかなり読み込んでいるのは間違いない。 他の連中は一塊りになって緊張をほぐすおまじないに熱中している。 オトコ達はそんな女達から離れ、熱心にメサイアの回りを行ったり来たりしている。 そして――― 「ん?」 二宮の目に止まったのは、祷子だ。 跪く格好で待機中のメサイア10号騎の前で、祷子はじっとメサイアを見つめていた。 いや、メサイアに微笑んでいた。 メサイアから聞こえるメカニカルノイズに一々答えているように頷いてすらいる。 「?」 巨人と会話する妖精のようにすら映る祷子に近づいた二宮が訊ねる。 「候補生。何をしている?」 「あっ、は、はい」 慌てて敬礼する祷子に、二宮は言った。 「敬礼しろといったのではない。何をしている?と聞いたんだ」 「あ、この子とお話を」 「この子?」 「はい。この子……10号騎です」 メサイアコントローラーや騎士の中には、メサイアを子供や娘、あるいは息子として位置づけ、「この子」と呼ぶ者が結構な数、存在するのは事実だ。 二宮もその中の一人。 見習いじみた格好付けのウソではないことは、祷子の眼を見れば二宮にはすぐわかった。 だから、訊ねた。 「何と言っていた?」 「はい。名前は“弥生(やよい)”ちゃん。お母さんが水城恵美子(みずしろ・えみこ)中尉だと」 「……」 二宮はポカンとした顔でもう一度、相手を見た。 空想癖でもあるのか? 本気でそう思ったからだ。 人間がメサイアと会話出来るはずがない。 出来るとしたら、それはメサイアコントローラーだけだ。 この子にその素質があるとは聞いていない。 「あの?」 祷子が不思議そうな顔を向けてきた。 我に返った二宮は、慌てて話を合わせるように、 「そうか。訓練で苦楽を共にするパートナーだ。仲良くしておけ」 そう言って踵を返す。 「はいっ」 明るい祷子の声は、背中で受けた。 わからない。 二宮は首を傾げながらCP(コマンド・ポスト)に入った。 何かがおかしい。 二宮はもう一度、資料を読み返した。 そして、見つけた。 「開発局の要請により採用?」 縁故採用はありえない。 あくまで実際の能力がモノを言うのが騎士の世界だ。 しかも、近衛関係者に知人がいる場合、関係者としてこの書類に載っているはず。 それが、一人として存在していない。 縁故の線は、ない。 「つまり―――」 開発局、何を? まとまらない考えを抱える二宮に、 「中佐」 背後から声をかけたのは、整備隊長だ。 「起動準備完了。メサイアコントローラー、配置に付きました」 「ご苦労―――あ、待て」 「はい?」 「整備隊長、10号騎については、何か知っているか?」 「?ああ。あの、開発局から回ってきた?」 「開発局から?」 「ええ。新型のテストベッドに使われた素体ですよ。何でも、空いたからって、訓練用に回してくれたとか。それが?」 「いや、いい。で?10号機の精霊体の名前は?」 「えっ?そういや、なんだったっけ?」 整備隊長は書類を引っかき回した。 「ああ。さっきのメールにあったな……」 「我々にも報告がないが?」 「そうなんですか?俺は整備上、必要かと思って、開発局の仲間に頼んで教えてもらったんですよ……これだ。えっと?」 二宮はその名を聞いた途端、凍り付いた。 何も知らないはずの風間候補生が語った名。 まさにその名が、整備隊長から聞こえたから。 「“弥生(やよい)”ちゃんですね。メインコントローラーとして登録されているのが、水城恵美子(みずしろ・えみこ)中尉。―――でも、この騎って、何の開発に使われたんだ?」 フィーッ フィーッ 「搭乗開始、5分前!各員備え!」 サイレンと共に周辺に響き渡るオペレーターの張りのある声。 それがなかったら何時間、凍り付いていたか、二宮にも答えはわからない。 10号機 風間祷子 すべては、これから知ることになるだろう。 そう思いつつ、二宮は訓練開始に備え、指揮を開始した。 一方、候補生達が危なっかしくコクピットに入る様子を、長野は複雑な顔で見ていた。 (最初なんだから、ベーススタンド位用意してやればいいものを) 「下見るなぁ……下を見るなぁ」 その長野の視線の先で、柏美晴は、半泣きになりながらメサイアの各部に取り付けられた足場を使って騎体によじ登っていた。 高校卒業したての18歳。 メガネをかけた、何の変哲もないオンナノコだと、自分ではそう思っている。 ただ、まだ花も恥じらう乙女にとって、コクピットまでの道のりは、それなりの驚異だった。 飛び跳ねれば一発だと体ではわかっている。 だが、高いところが苦手な美晴にとって、この飛び跳ねるというのがどうしても出来ない。 跳躍の訓練の時、いつも敵に会う前に悲鳴を上げるのは、美晴だ。 「ううっ……怖いよぉ」 何とか胸部までたどり着いた時には、隣の騎はエンジン音を変えていた。 なるべく最後まで下を見ずにコクピットに転がり込むことに成功した美晴は、隣の騎が何号騎だったかを思い出した。 1号機、泉騎だった。 「1号機、起動シークエンス開始……各部バランサーチェック……完了」 美奈代はコクピットで手際よく起動手順をこなす。 右翼騎士である厳格な父に育てられた、これまた厳格な子。 高校時代は風紀委員会で活躍していたというのが肯けるし、この経験から分隊長を任されている。 コクピットの各部にパワーが入り、モニターに外の風景が映し出された。 『MCより泉候補生』 コントローラールームから通信が入る。 「泉候補生」 『全天周囲モニターは切って下さい。使用は禁止されています』 「泉候補生了解」 泉は手元のパネルを操作してモニターを360度全周囲のそれから前面に限定されたものへと切り替える。 騎士の見るモニターはこの場合、全部で21枚。 メサイアの眼で見た光景が合成されて映し出される。 下手に足下が見えないだけ、美奈代はこちらのモードの方が好きだった。 視界の先に、美晴騎が映る。 彼女が全天周囲モニターに切り替えれば、気絶してるかもしれない。 「切り替え完了……」 そんな意地の悪いことを考えながら、次の手順に入ろうとして、泉は手を止めた。 モニターの一角に映し出されるのは、風間騎。 「……」 白を基調として、各所に黄色を配した色彩は、自分の騎と同じ。 ただ――― (なんで祷子だけ) そう思わずにはいられない。 こっちは複座。 むこうは単座。 単座の搭乗は、訓練過程でも後半だ。 まだ、中盤に入ったばかりだ。 しかも――― 「こら泉!」 後部座席に座った教官の怒鳴り声と一緒に、後頭部を激しくド突かれた。 ヘッドコントローラーの中に仕込まれたバーが後頭部めがけて飛び出してきたからだ。 「痛いっ!」 思わず悲鳴を上げる。 「さっさとやらんかぁ!」 「はっ、はい!」 泉は起動手順を慌てて再開しつつ教官に訊ねた。 「教官、分隊長としてお聞きします」 「む」 「風間候補生は―――大丈夫、なんでしょうか?その、単座で」 「コケても死にはしない……分隊全員でメシ抜き程度だが?」 「思いっきり、イヤなんですけど」 「お前がそう思うのも無理はないがなぁ」 島教官も祷子の悪評は聞いてはいた。 「あの子だろう?シミュレーションで万年ドンケツは」 「はい……脚部バランサー正常作動確認……1号機、起します」 グンッと来る不自然なまでの感覚が泉を包む。 「えっ?」 「引き上げすぎだ!バカモンっ!」 目の前のモニターに操縦権限が剥奪されたことを告げる表示が出、そして後頭部に激痛を感じた。 「す、すみませんっ!」 「ボンクラちゃんを笑っている場合じゃないぞ!」 教官に一喝され、泉は涙目で謝った。 「も、申し訳ありませんっ!」 「シミュレーターでボンクラちゃんは全戦全敗記録の持ち主だが、お前等候補生が知らないことが一つある―――シミュレーターで一番早くメサイアを立ち上げたのは、間違いなくアイツだ」 「えっ!?」 レコードは私のはず。 あの子は騎体エラーを引き起こして教官から大目玉食らっていたはずだ。 「あまりに早すぎる……初講習の時で熟練騎士以上の手早さで、だ。教官である俺達からすれば、シミュレーター側で、何かエラーが起きたと判断した位な」 「初耳です」 「当然だ。とにかく、いろいろ試した結果、俺達教官が出した結論はこうだ。 あの子とシミュレーターは相性が悪すぎる。 まぁ、結果としてお前達からボンクラちゃんなんてありがたくもない愛称を頂戴したのまではどうしようもなかったけどな」 「相性?」 「ニックネームのことさ」 「いえ、シミュレーターとの相性」 「ああ。知っているだろう? 騎と騎士には相性があるって。 ボンクラちゃんはより強くでるタイプみたいだな。 あろうことか、ボンクラちゃんはそれがシミュレーターで出た。 いや、相性が悪いのは、シミュレーターそのものではなく、この雛鎧であり、征龍だったことは確かだ。 そう判断するきっかけがこうだ。 シミュレーターとの相性問題は、ボンクラちゃんも気にしていたらしくてな。 あの子、休日指定日にシミュレーター動かさせてくれって、二宮さんに頼み込んだ。 整備連中、しかたねぇ。空いてるのはこいつだけだって、上級特殊訓練用シミュレーターに乗せてみたら、これがあっさり動かしたあげくが、レコード更新総なめだ。 あれはどこの上級騎士だって、みんなが驚いていたぜ?」 「まさか!」 「そのまさかさ。征龍の性能では、ボンクラちゃんの操作にはついていけない。 それがボンクラちゃんのシミュレーター上の成績不良を引き起こしていた。 分析結果として導き出されたのがそういう答え。 ―――俺は、そういうの、天才っていうんだと思うぜ?」 「……」 「ただ、天才ってのにも二通りある。泉が努力による天才なら、ボンクラちゃんは生まれつきってタイプだな」 「……」 「まぁ、お前のようなタイプの方が実績は残せる。生き残れるのは、運次第だが」 「それが、あの子が単座に乗せてもらっている根拠なんですか?」 「違う」 「どう?」 「あれは、乗っているんじゃない。乗せられているんだ」 「えっ?」 「詳しいことは知らん。ただ、あの子が望んであれに乗っているわけではないことは知っている」 「詳しく教えて下さい」 「出来るはずないだろう?」 島は言った。 「ここは軍隊だぜ?」 モニターを見つめながら、泉は唇をかみしめた。 「私だって―――っ!!」 さて。肝心の祷子だが……。 「うっわーっ!」 コクピットで感嘆の声を上げていた。 「わ、わ!シミュレーターとは全然違う!こ、これ、触っていいのかな」 祷子は感動と興奮に震える手で、恐る恐るコントローラーユニットに手を乗せた。 ふうっ。 全身がリラックスする。 不思議な安心感が祷子を包み込む。 「はぁっ……」 メサイアと一体になったようなこの感覚を表現する言葉を、祷子は思いつかない。 『風間候補生』 「は、はい!風間!」 祷子は、慌ててシートから起きあがってHUDに頭をぶつけた。 『起動開始して下さい。他の方はすべて終了しています』 「いたたっ……えっ?」 パッ。 無意識につけたモニターの向こうでは、神城三姉妹が同時に騎体を立ち上げるという離れ業を演じてのけていた。 「あら。さすがね。あの子達」 『風間候補生っ!』 耳がきーんっとするほどの大声がスピーカーから届く。 『何をしている!さっさと立ち上げんか!』 二宮からの罵声に近い命令だ。 「はっ、はい!風間候補生、10号機、起動開始します」 祷子は、目にも止まらぬ早業でコンソールを操作し、 「システム・オールグリーン、10号機、起こします」 『ち、ちょっと待ってください!』 MCからの止めが入ったのは、少し遅かった。 『コクピットの仕様が違うんです!説明を―――きゃああっ!?』 グンッと来る感覚を経て、10号機は立ち上がった。 仕様が違う。 つまり、全く特性が違うことを意味する。 全く慣れない騎体を動かすのは至難の業。 だからこそ、シミュレーターがある。 それなのに、10号機は、あっさりと、全く無駄のない動きで立ち上がった。 周囲で見ていた者達からも感嘆の声があがった。 「10号機起動完了。MCの……えっと?」 『水城中尉です』 「中尉、仕様、教えて下さい」 『もう、教えることないです』 「そうなんですか?。それでは、今日はよろしくお願いします」 『は、はい……もう止めたいんですけど』 「えっ?」 『なんでもありません。候補生、こちらの指示に従って行動して下さいね?』 「はい……あっ、それと」 水城は祷子の言葉に絶句した。 『弥生ちゃんにも伝えて下さい。一緒に頑張ろうって』 グゥオオオッ 一瞬、エンジンのトルクが高まった。 祷子がエンジンのスロットルを開いたのかもしれないし、そうではないのかもしれない。 ただ、水城はMCとして、その音がまるで祷子の言葉を喜んでいるように聞こえて鳴らなかったのは、事実だ。 「よし……これで全騎立ち上がったな」 二宮は無線機のレシーバーを掴んだ。 「各騎、これより作戦内容を伝える」
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/21630.html
登録日:2012/09/30(日) 13 34 42 更新日:2024/01/09 Tue 19 09 49 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 カレーに決めるわ! ツンデレ ブラックシスター ユニ ラステイション 努力家 喜多村英梨 女神候補生 妹 貧乳化 超次元ゲイムネプテューヌ 銃使い 超次元ゲイム ネプテューヌmk2及び、神次元ゲイムネプテューヌVの登場キャラクター。 CV:喜多村英梨 プロフィール 身長 149cm 体重 39kg スリーサイズ 77/55/81(Bカップ) 概要 ラステイションの女神候補生で、女神ノワールの妹。 ノワール同様、ツンデレでちょっとませている性格。 昔から何でもできるノワールと比較されることがあり、姉に対してコンプレックスを持つと同時に目標にしている。 口にはしないが、姉であるノワールを慕っている。 だが本人の中々素直になれない性格もあって絶対に口にはしないが、決して姉妹仲は悪くはない。 また努力家の一面もあり、全ての面で姉を超えようとはせず、まずは一つのことで姉を超えようとしている。 本編開始前。犯罪組織マジェコンヌとの戦争に連れていってもらえなかった事を悔やんでおり、女神候補生で唯一女神達とギョウカイ墓場に赴いたネプギアに嫉妬していた。 初登場は第二章から、ギルドでネプギア達と知り合い意気投合するが、ボスのリンダ(下っ端)と戦闘で互いに女神候補生と知り、 自分達に力を貸して欲しいと申し出たネプギアに辛く当たってしまうが、彼女もこの時辛く当たった事を後悔しており、後に仲直りをする。 ネプギアと一対一の勝負に負け、今の自分では彼女達の足を引っ張ると悟り、ネプギア達と別れる。 その後は、敵の四天王ブレイブ・ザ・ハードに負けて落ち込んできた時に、ネプギアに何度も励まされ立ち直る。 直後に自身を負かせたブレイブ・ザ・ハードにネプギアと二人で挑みこれを撃破。 そのイベント後にようやく彼女は仲間になる(女神候補生の中で正式に加入するのは彼女が最後)。 犯罪組織に属しながら、ゲームのできない貧しい子供達の為に己の正義を信じ、信念を貫き通すブレイブ・ザ・ハードは因縁の相手であり、ユニも彼の事を信頼していたが、 互いの理想は交わらず、どちらの理想が正しいのか…激闘の末に勝ったのはユニ。ブレイブ・ザ・ハードの想いを受け継ぎ、彼女は前に進む。 後のイベントで彼の技を受け継ぐ。 小野寺ディレクターが電撃ネプの会でカレー鍋に浸かりながら「カレーに決めるわ」と呟くユニを描いた事で、ファンの間でユニのカレー好きが定着したとかしないとか… そして「超次次元ゲイム ネプテューヌ Re;Birth2 SISTERS GENERATION」の特典のドラマCDでは「お兄ちゃんといちゃいちゃする」という内容にもかかわらず、 ユニパートは大半がカレー作りに費やされた。 ブラックシスター 身長 148cm 体重 38kg スリーサイズ 75/54/80(Aカップ) 変身して女神となったユニの姿。 髪は白くなって、両サイドがドリル状のツインテールになり好戦的な性格なる。 この姿だと何故か変身前より胸が小さくなるという仕様であり、これは女神や候補生の中でも唯一の現象。本人も気にしている。 カオスエナジーに浸食された形態として、ブラックシスター[カオス]という姿も存在する。 戦闘でのユニ 変身前と後で共通してこの作品では珍しく銃使い。遠距離から相手を撃ち抜く戦闘スタイル。 スキル一例 エクスマルチブラスター ビームによる直線攻撃。 ブレイブカノン ブレイブ・ザ・ハードから受け継がれた技。 N.G.P ユニの必殺技。連続射撃で打ち上げた敵を高出力モードのビームで撃ち抜く。 メガミラクルフォース 基本的に主人公の仲間ポジの彼女だが、かつてないほど脚光を浴びた登場作品がある。それがコンパのお祭りソシャゲ「メガミラクルフォース」である。 もっとも、主戦力ではなくあくまでサポート、特に半対人戦(相手はNPC操作)のアリーナと限定されてしまうが。 それでも恒常ガチャで出てくるレアリティ中位キャラとしては異様なレベルの採用率を誇っていた。 何がすごいかというと、かなり高いAGIとバフスキル。 基本的にこのゲームのアリーナは「抜きな。どちらが早いか勝負だ」なバランスなのだが、その高いAGIでもって味方のATKとAGIを1.5倍にする。相手はなすすべもなく一撃で壊滅的な被害を食らう。 しかも、彼女自身はサポート役なため、アタッカーと違ってAGI特化の装備にすることができ、最大限速度を強化されるとほぼお手上げである。 後に高ATK・高AGI・実質全体攻撃のネクストパープルが台頭するまで、見かけたらそっ閉じするべき対人地雷となっていた。 ちなみに、変身した姿であるブラックシスターは限定キャラも含めてトップ3に君臨するAGIを誇る。ちなみに、これを凌駕できるのは限定キャラのグリーンハートのバリエーションのみ。 しかも後衛でも1ターン目から戦線の要であるセンターをスキルでぶち抜いてくるため、やっぱり危険牌の一つという大活躍を見せていた。 追記・修正をお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] カレーは辛口派であってほしい。 -- 名無しさん (2014-09-09 19 11 15) ミスティックブラックのデザインも相まって背中が素晴らしい、あと膝 -- 名無しさん (2015-09-16 10 36 14) 変身すると胸が小さくなるのは元ネタが元ネタだから…。 -- 名無しさん (2018-08-15 21 15 15) アニメだと変身バンクが後回しに。 -- 名無しさん (2020-06-09 01 24 04) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/maid_kikaku/pages/151.html
(投稿者:捜査官候補生) 登録タグ:兵器 捜査官候補生 楼蘭 航空機 概要 楼蘭皇国海軍が一時採用したMAID用の飛行ユニット。飛行能力を持たないMAIDのための特化装備でMAIDを上に乗せて空を飛翔する飛行機型の機。 飛行能力を持たない初期型のMAID用に作られていて、長大な航続力が特徴で比較的長時間MAIDを乗せて飛行可能である。 ただし、MAIDは徐々に飛行能力を持ち始め計画にストップがかかり少数機作成されただけで終わっており、一部の戦闘地域では運用が確認されている。 また単独でもある程度の戦闘行動が取れるように設計されており武装も装備されている。 優れた旋回性能と航続性能を持つが、高速時の横転性能にやや問題がありとされる。 主要諸元: 機体種別 MAID用フライトユニット 乗員 1名 最高速度 559.3km/h 航続距離 2,560km 武装 12.7mm機関銃、4連装噴進弾 生産機数 約100機(試作機含む) 製作会社 不明 関連項目 楼蘭皇国
https://w.atwiki.jp/ayano01/pages/149.html
●宮内省近衛府 富士学校 校舎 「この世界の戦争は、土地や人民を手に入れる国家間交渉の一手段とされている。その為に被害を最小にする目的で戦争代理人として騎士、そしてメサイアが用いられる。 何故?―――当然だからだ」 教壇に立つ教官は、そう語る。 「考えても見ろ」 その眼は、教室にいる全員を押さえつけるかのごとく、危険に光り輝いている。 「誰が黒こげになった土地など欲しがる? 誰が廃墟になった都市など欲しがる? 誰が難民となった市民など欲しがる? 欲しいのは、そのままの土地と人なのだ。 さかのぼること約半世紀前、敵地を焦土にし、敵国の国力を奪う焦土主義が広く流布していたのは事実だ。 それがいかに間違いであったかは、あの戦争の後始末が教えてくれた! あの忌まわしき赤色戦争において、戦勝国となったプロイセン、ブルボン、ヴィクトリアといった世界に冠たる帝国は、戦いで荒廃した占領地の復旧という、いわば後始末のためだけに、戦費を上回るほどの莫大な費用の捻出を余儀なくされ、結果として、10年と経たない内に、敗戦国だったアメリカに喰われた。 戦で勝ちを収めたにもかかわらず、その後で負ける。 まさに真の負け戦というべきだろう。 その苦い経験があればこそ、世界は変わった。 銃の発展に伴い、戦場の檜舞台から降りたはずの我ら騎士が再び返り咲いた。 それまで同様に、一般兵でなる軍隊を前面に出すのではなく、我ら騎士という選ばれた者達が、国権の発動の元行われる戦争に代理執行者として赴き、あらゆる被害を最小限に抑える。 それを台無しにしてくれる艦隊戦や空爆なんて多大な被害が予想される作戦は、サル以上の脳みそがあれば原則行わない。 平気でそんなバカやらすかのはアメ公か中華主義者にやらせておけばいい」 教官は、そこまで言うと、教壇を降りた。 「いくら貴様等がクソでも、ここにいる以上、こんなことは百もご承知とは思う」 檻の中に閉じこめられた熊のように、教官は机と机の合間を歩きながら言う。 「貴様等ウジ虫のクソ溜が、あろうことか畏れ多くも天皇陛下よりお預かりすることになるだろう、それがメサイアだ」 生徒達はテキストを読むフリをして息を潜めている。 「騎士の手足となり、あらゆる敵を殺す世界最強の兵器。どんな攻撃にも耐えうる万能の鎧に身を固め、計り知れぬ力で居並ぶ敵を叩いて砕く。決して倒れる事もなく死ぬ事もなく、ただひたすら操縦者の意のままに闘い続ける不死身の兵士。海であろうが空であろうが闘う場所を選ばない。勝利する事のみを目的とした完全なる兵器―――そして、その裏付けとなる現代魔法技術の昇華」 教官は目的もなしに歩いているのではない。 教室の端まで来ると、くるりとターンして、別な隙間を歩き、目的地を目指す。 「かのベトナム戦争。ケサン攻防戦がメサイアのデビュー戦となったことは知っているだろう。後先考えずに反応弾から化学兵器まであらゆる厄介な兵器を使い、物量だけで民間人を巻き込みながら戦う、あの芸のないヤンキー共の顔面に、彼らは痛烈な一撃を加えることに成功した。米国最強の機甲部隊約3万を24時間以内に皆殺しにしてのけた―――わずか4騎のメサイア、「スターリン」によってな」 ピタッ 教官の足が止まる。 その視線の先にいるのは――― 「祷子……祷子ってば」 横に座る生徒が定規を使って脇から突くが、肝心の生徒は微動だにしない。 机に突っ伏す長い髪。 騎士にしては小柄な体つき。 間違いなく、女性だ。 「メサイアはご存じの通り、人型兵器だ。考えてみれば当たり前の話だ。その道具が使えるか、使えないかの分かれ目は道具の使い方、ノウハウがどれだけ蓄積されているか、そこに集約される。そして、兵器としてのノウハウがもっとも蓄積されているのは、何と言っても「人体」だ。 各種格闘技、刀剣や銃を用いた戦闘。人類は長い歴史の中で「人体」の使用方法についてノウハウを蓄積してきた。 戦闘機や戦車など、人間以上の存在に関するノウハウの蓄積など、せいぜいここ100年足らずしかないだろう。しかも性能自体が次々に変化する「乗り物」系に対し、「人体」は有史以来大きな変化がない。つまり、過去のノウハウが現代でも使用可能なのだ。人間にとってもっとも使いやすい道具である巨大ロボットが最強の兵器なのは、ある面当然なのだが……」 隣の生徒はすでに突くことを止め、テキストに目を落としている。 「貴様等の中には、その意義どころか、ここにいる理由すらわかっていないバカがいるらしいな……」 教官の額には青筋が走り、体から発せられる怒気が周囲の温度を急激に冷やす。 クシャンッ 可愛らしいくしゃみの音が室内に響き、机に突っ伏していた生徒が起きあがる。 「あ……あれ?」 まだ授業中なのに驚いているのは明らかだ。 そして、後ろを振り向くなり、教官と視線が合った彼女は、気まずそうにやや引きつり気味な作り笑顔を浮かべる。 教官は、震える声で、それでも紳士的な言葉を口からひねり出した。 「お目覚めかな?風間候補生?」 授業終了を告げるベルが鳴り響き、教官が教室から出ていく。 それを廊下で見送るのは――― 「ちょっと、祷子、大丈夫?」 教官が出たのを確認した、先程定規を使った女生徒が言う。 「だからあれほど寝るなって言ったのに!」 「だってぇ……」 泣き顔で立つのは、先程居眠りしていた生徒。 長い髪。 整った、お嬢様というより、お姫様といった方が正しく感じるほどの美しい気品ある顔立ち。 だが、その手に握られているのは……。 「バケツ持って立っていろ!なんて、私達、小学生じゃないんだから」 「も、もういいですか?」 「まったく!」 バンッ! 教官控え室に戻ってきた先程の教官は、苛立たしさをこめて教本をデスクに叩き付けた。 「長野教官、どうなさったのですか?」 横のデスクで書類仕事をしていた女性教官が訊ねる。 「候補生達に、何か問題でも?」 「問題ばかりですよ!」 教官―――長野雅也(ながの・まさや)大尉は乱暴に椅子に腰を下ろしながら言う。 「また、あの風間です!」 「ああ。あの、鳴り物入りの?」 女性教官、二宮真理(にのみや・まり)中佐は、生徒達の履歴から該当する名前を思い出した。 「そうです。あの“ボンクラちゃん”です」 「“ボンクラちゃん”?」 「生徒達がそう呼んでいるんですよ。無理もないですけど」 「生徒同士で、愛称で呼ぶのは禁止されているはずですが?」 「固いことはいいっこなしにしましょう」 「長野大尉は、生徒達の肩を持つおつもりですか?」 「こういうことだけはね」 長野は肩をすくめてウィンクしてみせる。 不服そうな二宮は言う。 「それで?何ですか?ようやく明後日には、あの子達は乗騎訓練に」 「今回の選抜は、絶対に何かの間違いだと、そう言っているのです!」 ダンッ! 長野はデスクに拳を振り下ろし、荒い語気でまくし立てた。 「大体、何で俺が女相手に教鞭たれなきゃならんのです!? おっかなくて殴ることも出来やしない!俺はいつから女子校に配属になったんです!?」 「メサイアの操縦に筋力は必要ないですからね」 二宮はニコリと微笑みながら長野に答えた。 不思議と人のこわばった心を解かす何かを、その微笑みは持っている。 そんな微笑みを見ただけで、長野はいつだって、彼女の前で腹を立てることの無意味さを思い知らされてしまう。 「メサイアのセミ・トレーサー・ライド・システム(STRシステム)はバネ仕掛けではないんですから」 「俺はそうであったらどれほど素晴らしいか。そう思っていますよ」 長野はそっぽを向きながらそう答える。 「とくに、あの“ボンクラちゃん”と来た日にゃ」 顔は苦々しげに歪む。 「―――あいつが芸能人養成の学校にいたことは知っています!ですけど、ですけどね?メサイアって、どんなものか位は知っていて当然でしょう!? それが、最初の基礎講習では…… 俺『以上が、メサイアの運用する兵器の基本構造だ。何か、質問は?』 ボンクラ(以下、ボと略してやる!)『あのぉ』 俺『風間候補生、何だ?』 ボ『ロケットパンチは、ないんですか?』 俺『あるかっ!』 騎体構造の授業になればなったで…… 俺『以上、メサイアの基本構造だ。質問は』 ボ『メサイアって、ガソリンで動くんですか?』 俺『……いつ、俺がそんなこと言った?』 ボ『だって、エンジンって……』 サバイバル訓練になればもう…… 俺『以上だ……風間候補生』 ボ『はい?』 俺『頼むから、何も言うな』 ボ『あのぉ……私、サバイバル訓練って、テントの張り方とか食料の確保の仕方を習うのかと思ってたんですけど』 俺『テントで敵が殺せるか!?』 しまいにゃ…… 俺『メサイアで戦うこととは何かわかっているのか!?風間候補生!』 ボ『えっと……ロボットに乗り込んで戦うリアルロボット対戦ゲーム?』 ……。 そうです。 あいつは、絶対にどこかおかしいんです。 そんな奴が、一国を代表する騎士団に入ること自体、何かの間違いなのです。 そうは思いませんか?」 「し、史上最強のギャグですよ……ププッ……それ」 吹き出すまいと必死に堪えつつ、二宮は震えながらそう言った。 「ロボットに乗り込んで戦うリアルロボット対戦ゲーム?な、成る程?」 「笑い事じゃありませんって」 「まぁ……懸念はわかりますよ?」 二宮は言った。 「貴重なメサイア、それをあんな若い女の子達が動かす。それが気に入らないんでしょう?戦場は女の死に場所じゃないって」 「……悪いですか?」 「いえ?ヒロイックな視点からすれば正しいと思います。ですが、これは日本全国の可能性のある全員を選抜した結果であること。その結果として、彼女達がこの養成過程に在籍していること。なにより、我々には、教育課程参加に関して、生徒を選別する権限は与えられていない。あくまで送りこれてくる殻付きのヒヨコ達を、どう猛な猛禽に変えてやる。それが我々にとっての全てですよ」 「……まぁ、そういうことにしておきましょう」 長野は深いため息と共にいかつい肩を落とした。 「バカでも(ピー)でも、使えればいいんですからね……ったく、左翼大隊でもあるまいに」 「もうっ。そういう口の悪いところ、直した方がいいですよ?」 二宮は微笑みながら言った。 「お嬢さんにまた嫌われますよ?」 「何」 長野は苦笑してそれに答えた。 「長女の口の悪さと来たらこんなもんじゃありません。最近だけでも、何度殴りそうになったか……。聞いてくださいよ。あいつ、私立行きたいなんて言うんですよ?しかも医学部」 「あら。いいじゃないですか」 「よくありません!」 長野は目を丸くして抗議した。 「学費、いくらかかると思ってるんですか!?俺が近衛付属医科大のパンフもっていってやったら、“行かない”の一言で斬り捨てられて!」 近衛兵団付属医科大学は、近衛軍の軍医養成機関。在学中の学費と生活費は免除。ただし、軍隊同然の厳しい規律と、卒業後かなりの年数、軍医としての勤務が強いられることで知られる。 反面、帝国でもトップクラスの医師を養成することで知られる名門医科大学だ。 普通の女子高生が行きたい世界じゃない。 「私学なんてあるだけ無駄。大学や高学歴なんて意味はない。労働人口の少ない帝国。子供はさっさと社会に送り込め……世論はそう言いいますが……ま、親の欲目ですかね」 「軍隊は―――今の子供達には好かれませんからね」 二宮は自嘲気味に口元を歪めた。 「かくいう私も、あの子達位の年頃には、近衛なんて絶対イヤだ!って言ってた口ですけど」 「泣く子もくたばる二宮教官の言葉とも思えません」 「まぁヒドイ」 「ところで」 長野は声のトーンを落とした。 「どうするんです?」 「えっ?」 「例の騒ぎ、第一分隊が報復に動いているようですな」 「―――ああ」 ことの発端はこうだ。 相変わらず、メサイアの掃除を命じられた第七分隊の面々は、第一分隊にからかわれつつ、掃除にいそしんでいた。 それだけなら、ここでは日常茶飯事のことで済むのだが……。 第一分隊の副隊長に恩田という男がいる。 体格はがっしりとした体育会系の男だが、どうにも女癖が悪いらしく、これが掃除中の柏美晴に後ろから抱きついたのだ。 “女子に抱きつけるか?”という度胸試しの一環だったことを、尋問の際、第一分隊の候補生達全員が認めたが、第七分隊の女性候補生達は収まらない。 “いつか殴ってやる”と、第一分隊への反撃の口実を狙っていた早瀬さつきや宗像美沙達は、このチャンスを逃しはしなかった。 恩田の後頭部に早瀬の振り下ろした水入りバケツが、その尾てい骨に宗像のモップがそれぞれ命中した。 恩田の悲劇の幕開けだった。 唖然とする第一分隊候補生達どころか、偶然通りかかった他分隊候補生達、さらには整備兵に加え、偶然、視察中の軍高官の前で、恩田は裸にひん剥かれた挙げ句、ウィンチで天井近くに逆さづりにされたのだ。 ―――よくもやりやがったな!? 第一分隊がようやく我に返って、第七分隊に殴りかかったのは、整備兵達が恩田の股間を見て笑い転げる中だ。 あれは誰だ? 何の騒ぎだ? 軍高官への事情説明に青くなる教官達でさえ無視した第一分隊は、第七分隊に襲いかかる。 「女だと思って甘くみてればぁっ!」 「いつ見たっ!?」 真っ正面から殴りかかってきた候補生の脚をモップで掬ったさつきは、返す刀で、その脳天にモップを振り下ろした。 「この野郎っ!」 「私達は女だっ!」 何だ!? 第一分隊が女を襲っているぞ!? 止めろっ! さつき達がモップやバケツで武装し、何とか体格で劣る第一分隊とのつかみ合いを回避する中、エリートを鼻にかける第一分隊を快く思わない他分隊候補生達が、第一分隊候補生達に襲いかかる。 エリートがなにしやがるっ! 女を襲うとは何事だ! 皆、口々に第一分隊への非難を叫ぶが、内心では日頃のうっぷんを晴らそうとしていることは、その殴り方からして明白だ。 整備ハンガーは一瞬にして候補生達が入り乱れる乱闘の場に成り下がった。 そこに教官達が率いる鎮圧部隊が突入。 全員が拘束された挙げ句、営倉に送られたのが一昨日のこと。 騒ぎだけみれば、第一分隊に非があることは明白だ。 しかし――― 「―――結果として婦女子に対し、不埒な振る舞いがあったことは、光輝ある第一分隊としてまことに遺憾とする所ではある。しかし、いくら恩田候補生に非があろうと、骨折するほど殴られ、あまつさえ全裸にされた挙げ句がさらし者のようにつるし上げられることは、甚だ報復にしても行き過ぎであると言わざるを得ない」 「なんです?それ」 「染谷候補生、あの第一分隊隊長の」 「ああ―――あれですか」 「あれが書いてきた抗議文です。何しろ、自分は留守だったとはいえ、分隊がセクハラやらかしたとあっては―――ね?」 「あいつはどうも、騎士より政治屋になった方が成功するんじゃないですか?」 「騎士の武勲を立て、それをバックに政界進出が人生の目標らしいですよ?本人というか、親の意向調査、読みますか?」 「―――勘弁してくださいよ、んなモノ」 「とにかく、抗議は抗議ですけど、もっと厄介なことになりました」 「ん?」 「今度の乗騎演習の際、模擬戦闘で白黒つけようと、そう言ってきたんです」 「ははっ!」 長野は笑った。 「そんなこと、認められるわけないでしょう!?そんな候補生達のケンカ沙汰にメサイアを持ち出すなんて!」 普通に考えればそうとしか考えられない。 軍隊の兵器を使って、ケンカしようと言っているのだ。 認められるはずが――― 二宮は、首を横に振った。 「第七分隊の乗騎訓練は、初期歩行訓練等を最低限度にとどめ、第一分隊との模擬戦闘にその時間を充てるべし―――校長からです」 二宮はデスクの引き出しから書類を取り出し、長野に渡した。 「く、狂っている!」 中身を確かめた長野は怒鳴った挙げ句、その紙を引き裂いた。 「第一分隊はBレベルの模擬戦まで可能!でも、第七分隊は、俺の娘達はまだ歩いたことさえない!演習になんてなるものか!この学校は、あの子達を殺すつもりか!?」 「……それだけじゃないんですよ」 二宮は言った。 「今回の演習、気になることばかりですよ」 「……こんなリンチを認める以上におかしいことが!?」 「―――これを見てください」 二宮から渡されたのは、訓練の予定表だ。 「―――ん?」 「演習地は長野県。ほとんどレンジャー訓練程度しか使わない山間部です」 「こんな所、演習地なんですか?」 「今回、臨時に借り受けたそうです」 「……意味がわからない」 「しかもです」 二宮は、立ち上がると長野の横に立ち、そのカ所を指でなぞった。 二宮のほのかな香水の匂いが長野の鼻腔を、不意に楽しませてくれたことさえ、その内容は長野にとってショッキングだった。 「はぁっ!?」 「おかしいでしょう?」 「な、なんですか?これは!」
https://w.atwiki.jp/tighag-poyoko/pages/59.html
巫女層のひとたち。神とお話したりして物事をきめる。 ナオオ中佐 レンジェ シュリア カザミナ
https://w.atwiki.jp/jfsdf/pages/449.html
685 名前:F猿 (BfxcIQ32) 投稿日: 2004/10/22(金) 21 19 [ kHqoVL5Q ] 「…アジェントにアシェナの神の栄光がありますように。」 セフェティナの一日は祈りから始まる。 魔術士官となってからは毎日のように礼拝堂でこの祈りを行ってきた。 アシェナの神は、いつでも自分達を見守っていてくれている、彼女はそう思っていた。 本当に…? 帰るべきか、帰らざるべきか。 セフェティナは迷っていた。 政府はもうすでに周辺奴隷島への侵攻を決めていた。 そしてそれはアジェントと日本の対立を意味する。つまり日本が母国と対立するのだ。 帰るかどうか決めねばならないリミットは刻一刻と迫っていた。 「私はどうすればいいのですか…?アシェナ様………青島さん…。」 「おはよ、セフェティナちゃん。」 ぼうっと廊下を歩いているセフェティナに声をかけたのは佐藤であった。 基地に来た当初はお客様扱いであったセフェティナも時が経つにつれて隊員の面々と打ち解け始めていた、 今はそれが逆に彼女を苦しめる結果となっているのだが。 「あ、佐藤さん…。どうしたんですか?」 「あ、いや、なんか元気なかったからさ。」 「そんなことないですよ、あっ、もう朝御飯の時間ですよね、楽しみだなーっ!」 そう言ってセフェティナはニッ、と笑顔を作り、佐藤に背を向け歩いていった。 「女の子の涙の痕を見て黙っていられる程、俺は無神経な男でもないんだよな…。」 佐藤はもう小さくなった彼女の後姿を見ながらボソリと呟いた。 686 名前:F猿 (BfxcIQ32) 投稿日: 2004/10/22(金) 21 20 [ kHqoVL5Q ] 「青い空。輝く海。」 青島は周りを見渡した、彼の言葉通り、澄み渡った空は転移前より美しく感じられ、 青い海も妙な化け物が出てくること以外はその汚染から解放されたようだった。 といっても日本が丸ごと召還されたのだから空気はそんなには変わらないはずなのだが、 とにかく青島はそう感じたのだ。 「これで仕事が無かったらな…。」 セフェティナに町でも案内してやろうと思っていたのに、と彼は心の中で続けた。 しかし、周辺諸島への侵攻が決まった以上、その準備で彼らは目のまわるような忙しさの中に居た。 特に青島の場合、特別幹部候補になっているため余計であった。 あの赤いバッジを加藤結衣三尉に渡されて、それがどういう意味であるかを知ってからというもの、 ほぼ毎日のように研修会が開かれていたのだった。 当然その面子の中に結衣も居たのだが青島は一度以外彼女とほとんど会話することが出来なかった。 しかもとどめにはこの侵攻における青島の配属先は、 「なんか俺の行くところ激戦区ばっかだなあ…。」 三介島―――日本が仮につけた名だが―――への侵攻軍であったのだ。 687 名前:F猿 (BfxcIQ32) 投稿日: 2004/10/22(金) 21 20 [ kHqoVL5Q ] 三介島、青島がその名を知ったのは研修中、加藤との一度きりの会話の中でであった。 「青島二尉、今度の任務について話があるの。」 「ん、なんだ?」 研修が終わり、他の特幹候補が宿舎に戻ろうと言う時、青島は加藤に呼び止められた。 彼女の向かいの椅子に座ると彼女は一枚の地図を出した。 世界地図。もちろんこの世界の物だ。 「それで、まず質問。」 加藤は机越しにズイッと青島に顔を近づけた。 「召還された島、全部名前言える?」 「ん、ああ。一燐島、二弦島、三介島、四黒島、五系島、六案島だろ?」 幾ら応急とはいえ随分と簡単な名前をつける、日本の間ではなかなか笑いの種となっていた。 「…。」 「どうした?」 「いや、正解。全部あっさりと答えるとは思ってなかったから。」 加藤は軽く笑うと三介島を指差した。 「それで今回の話はここについて。」 青島は加藤の顔を見た、一度目にあったときのあの棘々した態度はだいぶ和らいでいるようだった。 といっても何故か敵意、というよりライバル心はまだ青島に向けられているようだったが。 「ちょっと、聞いてる?」 「ああ、それで?」 慌てて青島が先を促すと加藤は続けた。 「この三介島はね…。」 688 名前:F猿 (BfxcIQ32) 投稿日: 2004/10/22(金) 21 22 [ kHqoVL5Q ] 「この三介島は他の島と違ってラーヴィナ候が代理管理していない。 そしてここを管理しているのは誰かと言うと、王家最大の忠臣で戦上手と言われる鉄騎士カリヴァン候。 その上ここにはかなり大規模な鉱山がある。」 「ラーヴィナ候の代理管理していた島なら兵をひいてくれるが、 三介島はそうはいかない、その上大規模な戦いになる可能性があるということか。」 「そ。けどもう一つこれには意味があるわ。」 そこで言葉を切って加藤は青島を見た。 明らかに目は「分かる?」と聞いている。 さすがにここで答えを聞くのもなんである、青島は地図を見て、その意味に気が付いた。 「カリヴァン候の領地は小国群とラーヴィナに挟まれているのか・・・。」 「そう、小国群を私達の支配下に入れたとして、アジェントとの戦争でこの領地は重大な意味を持つ。」 「だからここでこちらの力を見せ付けておく必要があるわけだ。 場合によっては戦わずして降伏させることも出来るかもしれない。いわゆる前哨戦だな。」 「そういうこと。なかなかやるじゃない。」 加藤は笑いながら頷いた、青島もそれに釣られて笑みを浮かべた。 「けどつまりこの話を俺にするということは…。」 「そう、私達二人はこの三介島への派遣部隊の一員になったわ。 特にあなたの隊は対魔法戦闘を経験した貴重な小隊なんだから、赤羽海将の期待を裏切らないように。」 「はは…了解。」 青島はどっと身に疲れと、それ以外の何かがのしかかるのを感じた。 689 名前:F猿 (BfxcIQ32) 投稿日: 2004/10/22(金) 21 23 [ kHqoVL5Q ] その日の仕事が終わり、夕食を食べに青島は食堂に向かった。 「よう、隊長。」 「ああ、村田さん、怪我の具合はもう良いみたいですね。」 「ああ、天野と違ってかすり傷だからな、奴は現場復帰にはもう少し時間がかかるようだが。」 「隣良いか?」 「いいっすよ。」 青島が村田の向かい、沢村の隣に座ろうとした時、村田は思い出したように言った。 「ああ、そういえば佐藤がお前のことを探していたぞ、今食堂に居るだろうから、探しにってやったらどうだ?」 食事を済ませ、青島が辺りを見回すと佐藤は簡単に見つかった。 同期、つまり新米の面々と一緒に居る、つまり一番うるさいテーブルにいたのだから当たり前だが。 「佐藤。」 「あ、隊長!」 佐藤が言うと彼の同期の面々が一斉に青島を見た、 正確には彼の襟元の赤いバッジと彼の顔で半分づつ視線が集まった。 「あ、この人が例のティナちゃんの…ウラヤマシイ。」 「本当に赤いバッジ…。」 「ねえ、ティナちゃんとは何処まで行ったんですか?」 彼らの中ではセフェティナはティナと略されているようだった。 中学生のような最後の質問をした男に軽い蹴りを加え、青島は佐藤の方を向いた。 「俺を探してたようだが…、何か用か?」 「いや、用なのは俺じゃなくってティナちゃんなんですけど…。」 「セフェティナが?」 690 名前:F猿 (BfxcIQ32) 投稿日: 2004/10/22(金) 21 23 [ kHqoVL5Q ] 「涙の痕…?」 青島は佐藤に聞き返した。 「はい。心当たりありませんか?」 十分にある。青島は今のセフェティナの状況を思って目を瞑った。 「探してくる。」 そして青島は佐藤の言葉には返事をせずに身を翻し、食堂から出て行った。 「…。」 ある種取り残されたような感覚に陥り、佐藤たちの間に沈黙が流れた。 「全くお熱いこって…。」 状況を良く分かってない佐藤の同期の一人が言い、また馬鹿話は再開されたのであった。 一方青島はセフェティナを探し回っていた。 探し回るといっても彼女の行動範囲は狭い、自分の部屋に、他数箇所、しかし見つからない。 「どこに行ったんだ…?」 どこにもいないとなれば、最悪の事態も考えられる。 少なくとも自分はいきなり見知らぬ外国に暮らすことになった上、 その国と日本が戦争をすることになったら相当苦しむだろう。 しかし、涙を流すまで苦しんでいるのを気付いてやれなった。 そんな素振りを彼女は少しも見せなかったのだ。 探し疲れ、青島が自分の部屋に戻ると、そこには人の気配があった。 青島は扉を開けた。そこに居るのは今までさんざん捜し求めていた少女だった。 「やっと、見つけた…。」 この言葉を言ったのは青島ではなかった。 そして次の瞬間には青島はセフェティナに抱きしめられていた。
https://w.atwiki.jp/booklove/pages/646.html
ベネディクタの実情は知りたいな。一緒に暮らしてる孤児は被害者だろうし過酷だね (2018-04-11 11 23 35) 領主候補生・上級貴族・青色神官のどれかかな。ローゼマインといえど、虐殺の片棒担いだ奴らの子供を領主候補生として迎えるのは周囲の声や不満を考えるとフェルや側近に止められそう。 (2018-04-30 19 58 05) 元々両親共に上級貴族であり領主候補生ではないし、レティーツィアのように元アウブの養子でも王令による養子縁組の話もないので、青色神官をえて魔力量と本人の希望によってはアウブの支援のもと貴族入りするのでは? 領主候補生はありえない。 (2018-05-07 12 05 17) 元々は両親共に領主候補生です。 (2018-05-08 17 15 25) 事件当時はすでに上級貴族に落ちた身分でしょう。事件当時に領主候補生ならいざしらず。 (2018-05-08 17 43 07) 性格や能力にもよるが、よほど魅力的でない限り上級貴族になったとしても側仕えとかになりたいとかいう貴族がいないのではなかろうか? (2018-05-08 21 14 02) 作中で在学中に養子となって領主候補生になったのが増えたから、生みの親より育てないし書類上の親が重要。 (2018-05-09 23 22 33) 作中で養子の領主候補生が増えたのは、劣化教育の結果、魔力が低いことが確定している実の子よりも、新教育により高い魔力になることが期待される傍系等の子を養子縁組にしたとか、ギーベ候補に領主候補生の教育を受けさせるために養子縁組する文化持ち(ドレヴァン)とか、特殊事情の賜物。 これから結婚・子作りをし、血筋的にも教育環境的にも、実の子の魔力が高くなることが予想される状況下で、養子縁組確定済のレティーツィア以外の子、かつ、実の親が犯罪者となった上級貴族の子を、養子にしたりしないかと。必要性がない一方で、後の後継者争いリスクだけは山ほどある。 (2018-05-10 08 12 18) ドレヴァンヒェルみたいに養子にする可能性ありそう。他のアウブの資質ありそうなのも含めて。 (2018-09-25 06 56 35) 可能性がないとは言わないけれど、ランツェナーヴェ事変で家族を殺された貴族が多いことを考えると、元凶の子であるベネディクタに向けられる敵意はもの凄いと思う。最新刊の特典SSを見ても、余程の有能さやメリットを示し続けないと養子として価値はない。連座で処刑が当然と考えられている状況を覆し、今の状況で彼女が領主候補生として受け入れられるほど汚名を雪ぐのは難しいのではないか。 (2018-09-25 09 18 28) ロゼマが上手くやりそうだけどね(教育)。エーレンの粛清の時より人数も多いだろうし、ベネ含めほっとけないと思う。ベネは血筋だけ見れば優秀そうだし (2018-10-27 05 31 44) 孤児院で一緒になるレティー様がベネを許して仲良くできるかどうかだろうな。レティー様は自分自身の方が罪人な意識があるから問題なさそう。フェルもアルステーデから情報を引き出す時この子を助けることを引き換えにしているから、無下には扱うまい。ただ母親に似ると「上位者の言うことはなんでも聞く」気弱な娘に育ってしまいそうではある。 (2018-10-27 13 58 34) レティーは年齢的に孤児院じゃなくておそらく神殿長。 (2018-12-10 12 04 54) ローゼマイン様が神殿長として平民へ祝福を送ってる描写があるから、レティー様がなっているとすると孤児院長かな。星結び後は「既婚者が神官なのは神様を優先する者として相応しくない」からレティー様へ譲るでしょうけど。この原則からするとハルトムートも神官長には就任してないか。 (2018-12-10 15 15 29) 既婚者で子持ちのエグランティーヌが神殿長をしているし。どちらかというと、星結び後ではなく、神殿の正常化(花捧げ問題とか、生粋の青色神官の教育とか)が終わってある程度の期間が経った(=一時的ではなく定常化した)段階で引継ぎじゃないかな。エーレンフェストの神殿状態を把握していないレティーツィアとその側近に立ち上げをやらせるのは酷だし、かつ、時間がかかり過ぎる(効率が悪い)という判断で。 (2018-12-10 18 50 12) その「既婚者ry」っていう思想は建国期からあったはずはないし、結婚してもロゼマ神殿長ハルトムート神官長でいくと思うよ (2019-03-16 22 52 08) 神殿長が管理する聖典の鍵が『アレキサンドリアの礎への近道』ということを考えると、ローゼマインがずっと神殿長の可能性がある。レティーツィアのことは信用していても、その側近まで全部信じられるわけじゃないから…。 (2018-12-10 19 27 57) フェルも無下には扱うまい?フェルにとっては大半が電池扱いだろ。遺族と国民から売国奴で王命に背いてる重罪人の息子と罵られてヴィルの比じゃない。子々孫々までいわれるんだから地雷でしかない。フェルは火種になれば絞りつくして消すよ (2020-05-09 21 50 23) また君は面倒を抱え込んだなとか言いながらなんだかんだロゼマが納得する形に持っていく絵が見えますが… (2020-05-09 22 30 11) まー本人がどういう育ち方してどういう意識もってるか次第な面もあるんでしょうけども ローゼマインが後見したいと思えるものを見せればフェルディナンドもその意向に沿うだろうし、ローゼマインがこの子だめだなーと判断したならそれまで (2020-05-10 00 31 24) 気質が両親や伯母のD子や祖母のゲオに似ない事を祈るのみ···あれ?ダメの才能(笑)あり? (2021-12-14 12 07 38) 洗礼式迎えてないから存在を公にしてないしわざわざ「外患誘致犯の娘です」なんて宣伝しないだろう (2020-11-07 10 57 16) 洗礼式がまだなので、親なしの上級貴族としてアウブの後見を得て青色見習い(ベルトラム方式)となれば、表向き親の罪からは切り離されるね。対外的にはランツェナーベ事変の遺児でしかない。多くのいるであろう遺児の中では加害者側なのはつらいところだけど、ハルクラ夫妻の洗脳で思想的には矯正されるだろうし、新世代の神殿育ち貴族の中で、血筋的にトップクラスの魔力を誇るであろう有望株ではある。 (2020-11-13 14 57 53) 懸念は「アルステーデとブラージウスの娘ベネディクタ」がどこまで広がってるかだよね。D子の側近たちはフェルとD子が星結んだらベネディクタを養女にさせる計画があった。ならベネディクタの存在はそれなりに知られているのでは?これでゲオやD子に顔がソックリならお辛い人生が待ってそう...。 (2020-11-13 22 42 09) 普通はそれなりに親しい人物にしか洗礼前の子供の存在は明かさないから、知ってるのは犯罪者仲間がほとんどでは? (2020-11-13 22 54 26) 親しい人くらいにしか存在を明かさないのって第二第三夫人の子供の場合じゃなかったっけ (2023-11-22 21 05 06) 洗礼前の赤ん坊だから、改名するのもアリでは (2021-03-29 18 20 23) 「洗礼前の幼い娘」としか言われてないから赤ん坊とは限らないよ?5歳以上なら家族を覚えてるし人格も形成されてる。それにベネディクタに改名を許すなら他の犯罪者孤児にも改名を許さなきゃならないし、同じ孤児院で育てば改名しても孤児同士で正体バレる。 (2021-03-29 18 43 26) むしろ復讐心のせいで、ロゼマを後見人にするための面談でシュツェーリアの盾に入れなくて貴族になれず、平民青色巫女で終わる可能性がけっこうありそう (2021-03-31 17 50 02) どうだろう? 旧ヴェロ派の孤児院行きの子供達が、あっさりロゼマに感謝して祈りをささげるようになったから、ベネディクタもそうそう復讐に走らない気がする。 本来なら連座処刑が当然の世界観だし、アーレン内にも被害甚大になるようなやらかしを親がしているし。。 (2021-03-31 19 40 54) 結局のところ事件の時に何歳だったかにもよるよね。ロゼマとの年齢差-12〜-7だから、−12だとほぼ赤ん坊だから何もわかってないからこれからの教育次第だし、-7ならカミルと同い年くらいだからかなり人格作られてるからD子レベルだと矯正きつそうだし…。 (2021-03-31 19 56 03) ディートリンデの場合は領主候補生で、性格形成される年頃に周囲に叱る人が少なかったのもあると思う。個人差もあるけど我々のところでは7~8歳前後で今後の生き方が決まるなんていうかなぁ。彼女はまだ4歳だから、人の言うことに左右されやすいくらい幼いから大丈夫じゃないかなぁ。 (2023-11-23 10 00 55) フェルの陰謀で、アーレン系領主候補生はもうレティーツィアしか残っていない。それなのに謀反人の娘であるベネディクタを「どこかの養子に」とか「アウブの援助で貴族に」なんて甘い処遇が許されるとは考えにくい。幼くて「人の言うことに左右されやすい」ってことは、ロゼマの敵によって洗脳されやすいってことだから。 (2023-11-23 19 44 53) だからローゼマインが神殿長を務める神殿の青色巫女になるのですよ。それぞれ主大好きハルトムートとユストクスが、ローゼマインの庇護下に入った幼子を将来の敵になるような貴族に育てたり、敵になる貴族と接触させないでしょう。引き取りの声が上がる可能性はゼロではありませんが、その場合は洗礼上の親の実子ですし。現状はスケルトンフェ様のユス達お眠り状態ですので心配ですけど、将来的な心配は少ないです。 (2023-11-23 21 17 40) 三部Ⅳエピローグで語られてるヴィル様に娶せるゲオルギーネの孫娘ってこの子かな。ディートリンデより年の差大きいのね… (2020-06-15 06 54 14) 4部Ⅰまでが範囲のふぁんぶっく2の家系図に乗ってるから、ロゼマとの年齢差は最大でも-10にならないかな? (2022-07-06 20 28 52) 【五年生】に登場してないから7歳未満なんだろうけど何歳差かな? (2023-03-17 16 26 35) 年齢と属性関連のところにある以上の精度の情報は出てこないと思います (2023-03-17 17 53 15) ふぁんぶっくの2って範囲どこまでだっけ。ローゼマイン1年生の冬までなら、ゲオルギーネの結婚時期から計算して-10でほぼ確定。ゲオルギーネの結婚は5-8エピローグより-6年(魔力感知について細かい推論を加えるなら-7の可能性もあり)。その年の冬にアルステーデが生まれた場合、ローゼマインが眠りについた09年に貴族院卒業。年が明けて10年夏にアルステーデがブラージウスに嫁いだ場合、星結びが夏の盛りということで夏の中頃と思われるので、11年の春以降に誕生で、ふぁんぶっく2を考慮して-10。細かい推論は気になった人いたら書くね。 (2023-03-17 21 48 10) 側近は書籍4-I(1年冬)のものですが、ベネディクタが出てくるのは3年の終わりですし、作中で言及されていたり、作者が明言していない以上は、推測の域を出ないと思います。個人的にそう考えるということでしたら、-10~-7(ふぁんぶっく2の家系図(ランプ兄の妻としてアウレーリアの記述などがないので1年冬時点の家系図の可能性が高いであろう)にあって、639話時点で洗礼式前)ですが、まあ推測でしかないので。 (2023-03-18 01 51 36) web版既読やと難しく考えるかもやけどふぁんぶっくは範囲外(範囲内の書籍より未来のこと)は明かされないんやで。書籍はTOブックスが出版してるから、TOブックスで既刊されてる書籍の情報が載るのがふぁんぶっく。web掲載されてる分はTOじゃなくてなろうやから、載せたら謁見なんよ。だから範囲を確認するんやで。 (2023-03-18 02 11 11) ↑つまりこの時点でセラディーヌの名前が出ているように、ふぁんぶっく2の時点で存在しているか否かで系譜に名前が載るかが決まるということ。 (2023-03-18 02 17 08)