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夢のかけら ◆wIGwbeMIJg とある世界、とある場所に海堂直也という男がいた。 男には夢があった。だが、その夢はとある心無い人間によって奪われてしまった。 ギタリスト人生を絶たれ、男は叶えきれなかった夢に押し潰されるような日々を送っていたのだ。 そう、まるで”呪い”のように。 そんな男はようやく、自分の才能を継ぐ人間と出会い夢という呪いから解放されたのだ。 散々人間を嫌いと言っていた彼が選んだのは、やはり人間だった。 あるいは、海堂直也は木場勇治よりも、長田結花よりも、人間が好きだったのかもしれない。 だからこそ、彼は正当防衛を除き一人たりとも人間を殺さなかった。いや、殺せなかったのだろう。 オルフェノクという人間を遥かに超越した存在なのに、その力を人間に向けなかった――それだけで、海堂直也がどのような人物なのかが伺える。 「――ちゅーか、さ」 海堂の脳裏に浮かぶのは、あの白いホールで首輪を爆破された少女の姿。 人集りの中でも大分後ろの方だったためよく見る事は出来なかったが、彼女の最後の叫びは海堂の鼓膜に張り付いて離れなかった。 人間が死ぬところを見るのに慣れていなかった訳ではない。 だが、あんなにも呆気なく、残虐に殺されたのは、海堂の知る限りでは初めてだった。 「まぁな? 殺し合いたいやつを片っ端から集めて開くのはいーさ。 けどよ、あの子は……ただの女の子じゃねぇか。それに木場や長田、乾のやつだってそういうタイプじゃねぇ」 名簿に被った土をパッパッと払い、怪訝な視線でそれを見詰める。 海堂の関心が向けられる名前は、”乾巧”、”草加雅人”、”木場勇治”、”長田結花”、”村上峡児”の五つだ。 それら五つの共通点は、自身が知っている名前だという事。そして、もう一つの共通点がある。 その共通点というのは、乾巧を除いた四人は既に”死亡”している、という事だ。 本来ならばそれは疑問を抱くべきだが、海堂はその名前を見て驚きこそすれど疑うことはなかった。 何故ならば、草加雅人も、長田結花も、村上峡児も、実際にこの目で死を確認した訳ではないからだ。 木場勇治に関したって、クリムゾンスマッシュの余波に巻き込まれただけで、実はしぶとく生き残っていたかもしれない。 なによりあの木場たちがそう簡単に死ぬなんて、海堂には到底思えなかった。 いや、それは海堂の願望だったのかもしれない。 木場も、長田も、草加だって、決して死んでいい人間ではなかった。 村上については良い印象はないが、だからといって死ぬべきだとは海堂も思ってはいない。 だからこそ、会ってその真実を確かめたいと思っていた。もしも生きていれば、それが何より。 なんだかんだ言って、海堂直也という男はどうしようもなくお人好しだったのだ。 「――何が言いたいかっちゅーと、あのエセ神父の思い通りになってたまるかってんだ」 一人結論づけた海堂は、ふと自身のデイパックに目をやった。 そう言えば名簿を確認しただけで支給品とやらを見ていなかったなと、今頃になって気付く。 気持ちを切り替えるのも含めて、海堂は意気揚々とデイパックへと手を伸ばした。 「さーって、ロクでもないもん入ってたらタダじゃおかねぇぞ……」 誰に言うわけでもない呟きを一つ、手探り気味に中身を漁る。 一見するとコソ泥のように見えてしまうのは海堂の胡散臭さからか、にやりとした表情が更にそれを加速させる。 ご満悦な表情で海堂が取り出したのは、ちゃりちゃりと軽い音を鳴らす一つの手錠だった。 さすがの海堂でも玩具と本物の見分けはつくようで、その手触りが金属のものである事を確認すればうそれでもんうんと頷く。 強力とは言い難いが、ハズレというわけではない。持っていて損はないといったところだろう。 次に海堂が取り出したのは、透明な袋に入れられた三つの黄色いグミ。 正直これを手にした時にはとんでもないハズレ品だと思ったが、付属されていた説明紙を見て目の色を変えた。 『レモングミ』 食べればHPを大幅に回復するグミ。 具体的な回復値は最大HPの60%程。 「HP……って、体力って事か? なんか胡散臭ぇなぁ……」 説明書に記されていたのは、あまりに簡潔で胡散臭い説明だった。 まるでゲームの世界から持ってきたような、それこそスマートブレイン社でも開発できるか怪しい品物。 馬鹿にしているかと叫びそうになったが、現状本物かどうか確かめる手段がないので保留にしておく。 もしも本物だった場合無闇に消費するわけにもいかない。と、海堂らしからぬ冷静な思考で判断したのだ。 さて、ここまで確認した支給品は二つ。 その内一つは手錠という明確に役に立つもので、もう一つはレモングミなる胡散臭い代物。 確か主催は支給品は一つ~三つと言っていた。ならばここらで尽きても良い具合だが、海堂の運はそこそこ良いらしい。 なにかないかとデイパックに突っ込んだ右手は、すぐになにか硬いものに触れた。 「さってと、お次は……おっ、こりゃでっけぇな! もしかして当たりなんじゃ…――っ!!」 その感触に引っ張られるように、海堂は期待に濡れた表情で”それ”を引っ張り出す。 しかしその手は途中で止められる事となった。その理由は、”それ”が何かを海堂が知ってしまった為。 ”それ”は、海堂のよく知るものだった。形や種類は違えど、海堂はそれをなんと呼ぶのか知っている。 海堂の手に良く馴染み、視線を離す事を許さないそれは―――― ――――ギター、だった。 「……なんだよ」 ぽつりと、掠れた声が溢れる。 体の奥底から燃えるような熱が湧き上がり、思考を支配していくのが分かった。 「そうまでして俺を馬鹿にしたいかよっ! 夢を諦めることが、そんなに悪いことなのかよっ!」 激情のままに叫び散らし、ギターを振り上げる。 そのままアスファルトに叩きつけようとして――――出来なかった。 「……っ…」 いや、あるいは、そのギターが新品で指紋一つついていなかったのならば、海堂は躊躇なく振り下ろしただろう。 海堂がそうしなかった理由は、そのギターが酷く使い込まれている事に気が付いたからだ。 一見新品に見えたのは、新品だと錯覚する程手入れが行き届いているから。 余程持ち主はこのギターを大切にしていたのだろう。そんな思考が、海堂の行動を阻んだ。 身体の熱を冷やすように、長い溜息を吐き出す。幾分か冷静になれば、丁寧な手付きでギターを降ろした。 その最中、不意に一枚の紙がギターのヘッドに括りつけられているのが海堂の目に入る。 「……中野、梓……?」 『中野梓のギター』 その文字からするに、中野梓というのはこのギターの持ち主の名前なのだろう。 さっき確認した名簿に同じ名前があったのを、ふと思い出した。 思わず海堂の顔は渋る。中野梓という人間がギターを愛しているというのは、痛い程伝わっていた。 そして、こんな殺し合いに連れてこられるべき人間ではないということも。 「――しゃーねぇな」 暫し考え込んだ後、パンッと自身の両膝を叩き立ち上がる。 続けて地面に寝かせておいたエレキギターを持ち上げれば、付属のストラップを肩に掛けた。 本来彼はクラシックギターの専門なのだが、エレキギターを肩に提げる姿は、不思議と様になっていた。 「届けてやるよ、この俺様が」 顔も年齢も分からない、中野梓という誰かへ向けて。 海堂直也は持ち前のニヒルな笑顔を浮かべ、そう宣言した。 【F-2/一日目 深夜】 【海堂直也@仮面ライダー555】 [状態]:健康 [装備]:中野梓のギター@けいおん! [道具]:支給品一式、レモングミ×3@テイルズ オブ シンフォニア、手錠@古畑任三郎 [思考・状況] 基本行動方針:殺し合いには乗らず、人間として生きる。 1.中野梓を探し、ギターを渡す。 2.乾、木場、長田と合流したい。草加は微妙。 3.村上と出会うことは避ける。 4.木場達は生きてた……? ※名簿を確認しました。 ※参戦時期は50話、アークオルフェノク撃破後。 【レモングミ】 一口サイズのゼリー状の薬品。レモン味 食べればHPを大幅に回復する。シンフォニアでは最大HPの60%程。 【中野梓のギター】 けいおん!の中野梓が所持しているギター。通称むったん。 モデルはフェンダーJAPANのムスタングMG69で、カラーはキャンディアップルレッド。 ムスタングとは日本語で「じゃじゃ馬」という意味で、これは中野梓のキャラソン『じゃじゃ馬Way To Go』のタイトルにも用いられている。 ちなみにストラップ(肩掛け)付き。 001 少年よ、大志を抱け。 投下順に読む 003 白き闇 時系列順に読む 初登場 海堂直也
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【名前】ミナ・フナミ(Mina Funami) 【性別】女性 【年齢】13歳 【外見】 146cm、34kg。髪の色は銀色、瞳の色は水色。 腰辺りまでの細長い一つ結びを作っていて、それ以外の髪は短く切られている。 幼い顔立ちであり、身体つきに起伏はほとんどない。ぶっちゃけ言えば平坦である。 フードのついた白いパーカーに、膝上10cm程の青いミニスカート。 黒いインナースーツをその下に着込み、頭には銀縁に黒いレンズのバイザーを装備。 私服のような容姿であるが、露出している生身の部位は意外にも顔と右腕程度。 膝ほどまでの長さがある、かなりがっしりとした黒と銀のブーツを装備している。 それ以外が私服じみたものである故に、かなりゴツい脚部分は異質……かもしれない。 【性格】 素直で表裏がなく、活気がある性格。ですます口調が目立つ。 人を殺すことを好まず、人を虐げるような人が嫌い。 【特殊技能】 《通常技能》 『凍雷』 「冷気」と「電気」の複合属性であり、彼女固有のサイキック技能。 この場合の「冷気」とは触れた物質の熱量を瞬間的に奪う〝ナニカ〟を指し、彼女が生まれ持った異能の素質である。 通常では近接で纏わせることしか出来なかった彼女の〝冷気〟を電撃に乗せることによって、射程を大幅に強化。 この雷撃に打たれれば感電に加えて凍りついてしまうと、威力の方もかなりのものが期待できる模様。 かなりの遠距離まで届くことになったが、その分燃費も冷気に比べてよろしくないという欠点が存在する。 『凍てつく雷霆の鑓』 異能の媒体でもある義手を利用した、対人戦において必殺技とも言える一撃。 見た目を一言で表せば「(場合によるが)霧を纏ったビーム状の白い雷」であり、冷ややかな光は何処か恐ろしさを孕む。 生身の人間ならば一撃で屠って余りある程の威力を誇るが、放つにはチャージが必要。 また、弾足は速く長射程でもあるが、発射直前に僅かな隙が生まれるので決して回避不可能というわけではない。 『Nanomachine AMN-00』 生命維持の補助、身体強化、そして極稀に異能の覚醒や変異などを齎すナノマシン。 これによって身体能力の上昇や、極限状況下で生存可能といった恩恵を受けている。 また、彼女の体内にはAMN-00の生成機構がインプラントされていて、ナノマシンは恒常的に補充可能である。 『高機能サイバネティック義体〝Armachina Ver.M.F.〟』 彼女の左肩から先と、両膝から下の代わりをする義体。 流体金属骨格部分とナノマシン外皮部分に分かれていて、日々成長しつつある彼女の身体に合わせた形状を常に作り上げている。 流体金属部分は黒銀色の骨格と装甲めいた無機質な外見だが、ナノマシン表皮を形成することによって人肌と変わりない見た目に擬装することが可能。 また、骨格部分を外骨格化することで、左腕には黒と銀のグローブ、両脚には同じような色合いのゴツいブーツめいた形状の装甲を生み出せる。 骨格及び装甲の硬度はかなりのものであり、多少の攻撃ならば容易く防ぐことが可能。 左腕部分 どちらかといえば、「力」よりも「技」に重点を置いた性能。 生身の右手と比べても遜色ないほど、もしくはそれを上回る程の精密性。 また、義手であると同時に、先述の〝凍て尽く雷霆の鑓〟の射出装置でもある。 それ故、〝凍て尽く雷霆の鑓〟を放つ為に、掌部分に蒼白く輝くコアのようなものを露出させることが出来る。 両脚部分 此方は「技」よりも「力」に重点を置いたような性能。 ゴツいブーツのような外見で、普段から靴の代わりのようなものになっている。 高い跳躍力と脚力を得ている故に足技が得意で、ブレードを展開した状態での蹴りの威力はかなりのもの。 また、足の裏からはローラースケートめいて4対の車輪を展開できる。普通に走る以上の高速で移動することが可能。 悪路に関してもジャイロセンサーや跳躍力によって対処可能だが、やはり得意なのは平らな道である。 ある程度の助走が必要で、かつ使用者にも技量が求められるが、最高で約200km/hもの速度。 義体搭載型ショートブレード 手足の甲、肘、膝に収納された刃渡り10cm程度のブレード。肘と両膝からは1本ずつ、手の甲からは鉤爪めいて3本、爪先からは2本ずつが展開される。 後述の〝Iced Wheel〟と比較にならない程短いが、高周波で振動させることによって非常に高い斬れ味を発揮する。 やはり異能を通しやすい性質を持ち、冷気などを纏わせて運用することが可能。 『硬質ブレード〝LB-036 Iced Wheel〟』 Full Length 896mm Blade Length 711mm Weight 1.56kg 蒼白に鈍く光る刀身が特徴の、直刃で片刃のブレード。 量産品と言えどその精度は高く、嘗ての地球産武器である「カタナ」にヒントを得た多層構造によって軽量さと頑丈さ、そして斬れ味の高さを両立している。 また、異能の媒体としても適していて、彼女の場合は、これに冷気や凍雷を纏わせることが可能である。 名は月の別名である「氷輪」の直訳から。 『身体性能』 サイバネ技術やナノマシンの影響によって、常人を遥かに超す身体能力を持つ。 数mの跳躍などが可能であり、また、多少の高所からでも無傷で着地することが可能。 素の力も大の男には劣るものの、ある程度のパフォーマンスを発揮出来る。 感覚面も優れていて、五感なども常人以上。特に瞬発力には秀でる。 《高位技能》 UNKNOWN 【所持品】 『特殊ゴーグル〝Second Sight〟』 銀の縁に黒のレンズ。左右で1つに繋がった、単眼タイプのゴーグル。 特殊な材質で作り上げられたレンズは非常に頑丈で、弾丸を叩き込まれてもひび1つ入ることはない。 閃光などを軽減する他、暗視、熱源探知、動体視力強化といった効果を切り替え可能。 『インナースーツ』 胴と二の腕、太もも辺りまでを覆っている、厚さ1mmにも満たない極薄のスーツ。 薄いにも関わらず強靭で、並の刃物ぐらいだったら通らない。しかし過信は禁物。 彼女は服の下にこれを着用しているので、生身が露出しているのは基本的に顔と右腕だけである。 【出生惑星】現Sun,3rd『ダ』 【来歴】 名を漢字で書くと「船見 深奈」。 荒廃しきった元「地球」こと、「ダ」のスラム街の劣悪な環境のもとに生まれた少女。 先天的にサイキックの素質があったものの、ダに在った時点では取り立てられることすらなかった。 幼い頃、悪党の襲撃を受けて集落がほぼ壊滅に等しい状況に、彼女も爆発に巻き込まれて左腕と両脚を喪う重傷を負う。 この時、瀕死の彼女は奇跡的にもメルサガの一員に拾われ、投与されたナノマシンによって一命を取り留める。 同時に異能の素質が覚醒し、その適性の高さから冷気、及び凍雷を司る能力を得た。 以降はメルサガの組織の一員として、主に3惑星での活動、異能やナノマシンの実験などに従事、その見返りに十分な生活を約束されている。
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炭酸嫌い 作詞/にゅる 生まれつきシュワシュワが苦手なアタシ たくさん飲めなくていっつも残しちゃう でもクラスで1人だけ お茶なんて飲めないもん 中身すり替えた自称コーラ ああ そばつゆはやっぱりキツかったかしら ああ 6 4で薄めればよかったのかしら シュワシュワ飲めないアタシには かるほるにあ州の知事も嫌い
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『明和ちゃんの悩みランキング3』 第三位「胡散臭い男が自分の後ろについてくる」 明和「廊下の幅はこうだから、当日はこの窓を開けて北海道から持ってきた大麻を焚いて 燻りだして反対側から毒ガスを…」 六九「ふむふむ」 明和(こいつ確かドラフトで順位一番だった奴。注意したいけど私のやってる事がやってる事なだけに、ぐぬぬ) 六九(戦場の下見をして自分一人で手柄を得ようと考えてるようだな。こいつの戦術はどうせ通じないだろうが こいつの後を付いていけば簡単に敵陣突破できそうだ。その時こそ俺様の…) 第二位「北海道への誤解が多い」 モブ女1「明和久さんって北海道出身なんでしょ」 明和「ん」 モブ女1「塩ラーメンの聖地!!最強の塩の使い手がいる!ラッシャァァァセェェェェ!!!!」 モブ女2「指さし像に触れると『少年よ大志を抱け』という声が流れ込み魔人に覚醒するか死ぬ!」 モブ女3「国に見捨てられた夕張のハコモノが遺跡と化し希望崎地下ダンジョンに匹敵する迷宮に!」 モブ女4「エリモの牧場の収益は半端なく、巨大な貧乏神を引き連れた四人の社長が牧場の所有権を狙っている!」 明和「人の出身地を魔の都市みたいにゆーな、それらの半分はデマだよ」 第一位「変な切り方をされる」 司令官「明和久くん!君のサンシタ属性値も中々のものだな!」 蟹ちゃん「なこー!生キャラメルくれー!」 おっぱい「明和久ちゃん、主人公くんゲットの為にここは一つ協力といこうじゃない」 明和「だーかーら、私の苗字は明和(めいわ)だって言ってるだろがー! 明和久・那子(めいわく・なこ)じゃない。明和・久那子(めいわ・くなこ)!」
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郷力也 略歴 作品 カミソリ雀鬼 雀鬼地獄牌 新嘉坡雀鬼 ダモクレスの剣 度胸麻雀 麻雀人生劇場 龍の伝説 麻雀漫画以外の作品 ミナミの帝王
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3年前、彼女は、彼女に恋をした。 大学3年になった春、綾香は就職活動についてのガイダンスを受けていた。このご時世、普通に有名大学を卒業しても就職先が決まらないこともしばしばで、綾香のバイト先である喫茶店の先輩も、そこそこ名のある大学を卒業したが、就職先が見つからず、喫茶店でのアルバイトを続けている。 綾香には、どうしても叶えたいことがふたつあった。ひとつは、自分を育ててくれ、苦しいながらに授業料の高い、私立の大学に通わせてくれた親に、恩返しをすること。 もうひとつは。 「あ〜ちゃん、今日も行くん?」 授業が終わり、綾香が帰りの身支度をしていると、親友の有香がひょっこり現れた。有香とは、大学1年生のとき、ゼミが同じだったことがきっかけで知り合い、話すうちに意気投合し、それから大学生活を共に送ってきた。 「うーん。行く、かな?」 「ほんと、好きじゃねえ、なんだっけ…? かぷ…」 「カプセル! 覚えてよね!」 綾香には好きなバンドがいた。高校生の頃、たまたまラジオから流れてきた、独特なメロディに合わさる女性ヴォーカルの声。綾香は心を奪われた。音楽は好きで、小さい頃からいろんな曲を聴いていたが、こんなにも虜になったのは初めてだった。それからというもの、綾香はCDショップへ行って、そのバンドのCDを買い漁った。まだ名も知れていない地方バンドのカプセルは、CDの数も少なく、取り扱っているCDショップも少ない。それでも綾香は発売されているCDを全部集めた。カプセルの曲を全曲歌えるようになるのに、そう時間はかからなかった。 「ゆかちゃんも聴いてみんさいや。ハマるけえ。」 「えー、ゆかはいいわあ。ゆか、そういうん苦手じゃし。」 「えー、いいのにー。」 「…てか、本当に“それだけ”なん?」 「…なにが?」 「今日ライブに行く理由、なんなん?」 「ライブに行くんじゃけえ、歌聴きに行くんにきまっとるじゃろ。」 綾香は、まだ何か言いたげな有香をかわして、そそくさと教室を出た。ちらりと左手首の腕時計に眼をやると、開演まで30分をきっていた。カプセルの登場時間までは、まだ十分に余裕がある。綾香は、ゆっくりと駅へ向かった。耳には、似合わないごつめのヘッドフォンをつけて。 小さなライブハウスの前には、少しだけ人だかりがあった。ライブハウスに通い始めて早3年。顔見知りも増えてきた。チケット売りのお姉さんとも、冗談を言い合える仲にもなった。400人ほどしか入らない小さなライブハウスなのに、ぎゅうぎゅう詰めになることのない空間。人気がない、といえばそうだが綾香は、これくらいがちょうどいい、と思っていた。3年経っても、ちっとも変わらないところがやっぱり好きだった。 ライブは既に始まっていて、数組のバンドの出演は終わっていたようだった。綾香は辺りをキョロキョロと見回す。すると、3人組の女の子グループのひとりと目が合った。綾香に気付いた彼女は、手を振りながら嬉しげに綾香の元へとやって来た。 「あ〜ちゃん、来てたの?」 「うん、今来たとこなんよ。」 「そうなんだー。あっちゃんとみいちゃんも一緒だよー。あ〜ちゃんも前で見ようよ!」 「あ…ごめん。カプセルのときになったら前行くけえ、先見てて。」 「わかったー。後でね!」 ロングヘアをハーフアップにしたミナミとも、この会場で知り合った。綾香よりも3つ年下で、まだ高校生のミナミを見ていると、綾香は、自分が高校生だった頃を思い出す。ミナミが友達の元へ戻っていく後ろ姿を見ながら、綾香は、何だか切ないような、懐かしいような、そんな気持ちになった。 会場の隅で、激しいバンドパフォーマンスを見ながら、綾香がキョロキョロと忙しく視線を動かすのは、もう当たり前のようになっていた。見渡しては、ため息を吐く。こんな生活を始めてから、早、1年が過ぎようとしていた。 「……やっぱり、いないよねぇ…。」 悲しげに呟きながらも、口元はしっかりと笑っていた。それは、何か諦めたかのように。 そうこうしているうちに、会場内の照明が、虹色に激しく光りだす。このネオンがカプセル登場の合図。綾香は、ステージ付近へと駆けていった。 ライブが終わり、会場を出たところでミナミが話しかけてきた。 「あ〜ちゃーん、カプセル最高だったね!」 「うんっ、ほんまヤバイよね! ほんま痺れるわぁー。」 カプセルについて興奮気味に話をしていると、ミナミが急に黙った。その眼差しは、迷いがあった。 「…最近、会ってるの?」 控えめに、ミナミは尋ねた。まるで、それが、触れてはいけないことのように。 綾香は、眼をきょとんとさせて、数回瞬きを繰り返す。そして、持ち前の明るさを思う存分見せ付けるような、笑顔をした。 「最近会ってないけえ、わからん! ほんっと、何考えとんかわからんわぁー。」 「…そっか。」 ミナミから見ても、綾香の笑顔には確かに無理があった。ミナミはそれに気付いていながらも、綾香が隠そうとするのなら、守ろうと思った。 ミナミの元に、ミナミの友達である、アツコとみいがやってきたので、この話は、終わった。綾香は、3人に挨拶をしてから、3人とは反対方向に歩いていく。 歩きながら、携帯電話を開いた。日付を確認すると、4月13日。 3年前、彼女と出会った日だった。
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製作者 tの人 肉の得々(にくのとくとく) 店主:板前・宇治川(いたまえ・うじがわ) 中央商店街の中心部からやや外れた場所に店を構える精肉店。 非常識に安い価格で肉を販売している。軒先につり下げられた 熊のぬいぐるみ(長年風雨にさらされたせいですっかりくたび れており、マスコットと言うより晒し者と言った方がピンと来る) がトレードマーク。どことなく胡散臭い雰囲気ながらも価格の 安さに釣られて利用している者は多い。 「この店の付近では、夜間の行方不明者がやけに多い」 「病院の裏口でこの店のトラックを見た者がいる」 「生徒会同士の大規模な抗争やモンスターとの戦闘があった後、 必ず肉の特売がある」 など、この店については色々と不穏な噂が絶えないが…… 気のせいなのだろう、たぶん。 勤務者 黄実川淀(アルバイト)
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Artist K_Nine UA-096 ○タイムフリップ / Time Flip Sorcery[ 4(光光光) / 0f ] このターンの残りフレーム数は5fになる。 なんとターン?をいきなりターン終了直前まで吹っ飛ばしてしまうカード。 基本的に、相手のカウンターアタックが怖いHP5スイッチ系のデッキで使用される。 注意すべきは「残りフレームは5fになる」という点。 「495fになる」と読み替えられるので、見たと同時に連打すれば一応攻撃?が通ってしまう。 参考リンク カードリスト:Desk on the Desk カードリスト:光属性 外部リンク 1枚のカード ⑦・・・《タイムフリップ》の紹介。(2009/01/03・胡散臭い絵) ver.up履歴 --/--/-- --- 初出 フレーバーテキスト 今日は日曜日だよな?え?月曜日? ~ノーマ・スネル著「題名のない休日」~
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設定 かつてありとあらゆる災厄を描き、実現させたとされ魔女裁判にかけられた。 その遺灰を溶かした絵の具とかいう胡散臭いものを買ってしまった絵描き。 描いた線はひとりでに少女を形作り…… 「青のシロ」絵描きが最初に描いた少女。シロの再現性は低い、そのため悪意も少ない。 「黒のシロ」絵描きがこの世における不満を表した絵から生まれたシロ。魔女としての再現性は絵描きの不満と融合して高まり、数本の絵の具を強奪、この世に新たなる災厄を描き出す。 「赤のシロ」絵描きが描き出した、この世を救うヒーロー。黒のシロが描く災厄を倒すことに特化している。絵描きは後始末をしなければならない。誰かに影響を与える作品を生み出すというのは、つまりそういうことだ。世界を破壊する作品のツケを、彼は描かなくてはならない。
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天王寺 難波と並ぶミナミのターミナル駅。新世界・通天閣にもほど近い 物件駅 登場作: 元ネタガイド 最寄り駅:天王寺駅(JR・大阪市営地下鉄)・阿倍野橋駅(近鉄)