約 1,220,191 件
https://w.atwiki.jp/toho_yandere/pages/148.html
突然であるが、俺には前世の記憶というものがある。 こんな事を現代日本で言うと、頭のおかしい奴か新興宗教似非霊媒師扱いだろう。 しかし、繰り返し言うが俺は前世の記憶というものがある。これは事実だ。 俺の前世は平安時代の陰陽師だった。と言っても安倍晴明などと言った一流どころとは比べものにならない。 並の並程度の技量だった。本人もそれがコンプレックスだったらしく、無茶な研鑽とか良くしていた。 そんな彼が背伸びをしたいが為にやってしまった人生最大の過ち。 それは、当時帝を誑かそうとし、安倍泰成によって正体を看破された大妖怪。 唐と天竺で悪名を馳せたソレを退治すれば、一躍立身出世も夢ではない。 那須の地へと逃げ延びた大妖を、安倍泰成の攻撃で弱った今なら自分だって討てるかもしれない。 そんな甘い考えは、那須の地へ辿り着き、かの大妖が潜む荒寺に攻め込んだ後で砕け散った。 あらゆる式や術はたやすく破られ、前世の彼は大妖に囚われる。 殺される事を覚悟した彼であるが、大妖の反応は違った。彼女は、彼を殺さなかった。 寺に監禁し、嬲り続けたのだ。宮中で帝はおろか大貴族達を軒並み骨抜きにした美貌と身体を持って。 自分の上で気持ち良さそうに腰を使う大妖の姿は今でも鮮明に恐怖と背徳の感情と共に思い出せる。 何より、「お前が気に入った。こうなればお前を我が内に取り込み永遠に私のものとしよう」と言った言葉と共に。 結果、それから暫くしてやって来た討伐隊によって大妖は討たれ殺生岩へと封印された。 彼は助け出されたものの、大妖の妖気に当てられたのか急逝してしまった。 それが、彼の持つ前世の記憶の全て。 しかし、前世の記憶を持つからと言って何だというのだ。若干の霊感は残れども式は放てず術も編めない。 何より、科学万能の現代日本、もはやこの手の術は忘れ去られるのみ。 何も意味を持たず、この記憶は薄れていくだろう。 ……そう思っていた時期が、俺にもあった。 気が付くと、俺は森の中に居た。 確か、ネットでやっていた心霊スポットを見に行った帰りの筈なのに。 巫女が大昔に神隠しに遭った田舎の神社である。そう言った場所を自前の霊感で真贋見極めるのが俺の趣味だった。 確かに胡散臭い雰囲気はあったがそれだけだった。そんな事を途中で出会った女子大生の2人組も言っていた。 しかし、俺はここに居る。ここは霊気と妖気に満ち溢れた場だ。現代の日本では有り得ない場所だ。 かつて神秘が残っていた平安の世よりも、この地は喪われたもので溢れている。 「そう、ここは喪われた存在が集う場所、その残滓を抱える貴方がやって来れたのも道理ではないかしら?」 気が付くと、目の前に胡散臭い雰囲気を放つ女が居た。女子大生の片割れによく似た容姿の。 しかも、この女は自分の抱える能力を知っている!? 全身から放たれる桁違いの妖力に、戦慄が走った。 「それに、私が貴方を此処に招いたのは藍の望みでもある。うふふ、意外に純情なのねぇ。藍ったら貴方が転生して来るのをずっと待ってたのよ?」 藍? 誰だそれは? そんな言葉を吐こうとした俺の後ろから、白い両手がゆっくりと伸ばされ抱き締められた。 「待っていたぞ、○○。いつぞやの荒寺以来だなぁ」 「ま、まさか」 耳元で囁かれた甘い声、数え切れない程俺の身体を撫でた細い指、熱い息吹。 そうだ。記憶の、前世の記憶で、絶対に忘れない程深く刻まれた存在だ。 強制的に振り向かされ、俺の叫びは放たれる前に柔らかい唇によって塞がれた。 絶世の美貌と容姿、何時も俺を包み込んでいた九本の金糸で作られた様な長い尾。 あの荒寺で俺の恐怖を、俺の魂を掴んで話さなかったそれは。 「もう一度言おう。私はお前が気に入ったのだ。今度こそお前を永遠に私のものとしよう。もはや、邪魔は入らない……」 「藍、○○、末永く、永遠にお幸せにね……」
https://w.atwiki.jp/abcdgame/pages/740.html
K_Nine / K_Nine カードイラストを手掛けた人物の一人。 メインの画風は硬派で異国風なタッチが特徴的であるが、和風アニメタッチなカード絵も僅かながら描いている。 非公式カードイラストも数多く投稿し、スキンも手がけている。 また、プレイヤーとしても活動している。 Second Editionの《首無しプラナリア》を手掛けているが、彼が投稿を始めたのはUltimate Animals時点からである。 手掛けたイラスト Second Edition 《首無しプラナリア》 Ultimate Animals 《スカイフィッシュ》 《光炎鉱》 《キンニクハナアルキ》 《アドレナリン増加》 《風破》 《チュパカブラ計画》 《赤国エージェント》 《胡散臭いビッグフット》 《首無しライダー》 《墓石洗い》 Desk on the Desk 《緑赤損害水晶》 《白黒死亡水晶》 《クリポ》 《全生完壊》 《試作兵甲》 《試作兵乙》 《防水円陣》 《防闇円陣》 《人間投擲機》 《獣脚王ティラノサウルス・レックス》 《花壇の槌》 《コールドリーディング》 《光速Wレーザー》 《タイムフリップ》 《所得税》 《汚染されたもやし》 《凶暴化Ⅱ》 《友引Ⅱ》 《重ね鎌鼬》 《亡霊化》 《ジャガーノートヘッドクラッシュ》 《バニラのワーム》 《家宅捜索者》 《クラスター猫弾》 《恐竜人類》 《ねじれたプラナリア》 《無名の剣士》 《裏庭の探索者》 《時限爆弾》 《キャットライダー》 《シルバーバレット》 《ファイサラーバード》 《呪文切断》 《アルツハイマー症候群》 《基本テスト》 《第2版》 《究極動物》 《机上机》 Fear of Democracy 《民主主義への恐怖》 《火炎の宝石》 《水泡の宝石》 《風誕の宝石》 《再輝の宝石》 《暗欲の宝石》 《増魔の宝石》 《指導者の石像》 《威圧する鬼神》 《地球怪獣》 カードイラストスライドショー動画 関連リンク イラストレーター 外部リンク Atlier K_Nine 胡散臭い絵
https://w.atwiki.jp/gundamfamily/pages/7292.html
640 名前:光の翼(5) 1/5 :2015/09/15(火) 01 27 19.07 ID juezTVbO0 リディからの報告を受けたシローは部下を引き連れ、Gジェネ社(日登町支店)へとやってきた。研究用コロニー破壊事件について聞くためだ。 輸送船が襲撃されたことに続いて、今回の事件だ。何らかの関連性を疑うのは自然なことだろう。 「日登警察署からやってきました、シロー・アマダです」 「お話は聞いています。支社長のゼノン・ティーゲルです。よろしく」 「研究用のコロニーが破壊されたということですが…」 「まあ、立ち話もなんです。応接室のほうへ…」 応接室に場所を移して一息つくと、ゼノンは口を開いた。 「研究用に中古の無人スペースコロニーを買い取るっていうのは、業界ではあんまり珍しくないことなんですよ 少なくとも、MAやコロニー内部での戦闘を予想した機体の開発をする企業にはね。 まさか、本物のコロニーで機体のテストをするわけにもいかんでしょう? 間違ってコロニーに攻撃を当てでもすれば大惨事になる」 確かにそうだ。スペースコロニーというのは一か所穴が空くだけでも大惨事となりえる。 もちろんそのための備えはされているが、まかり間違ってテスト中に事故が起きました、などということになれば 企業のイメージは暴落し、莫大な損害賠償を支払うことになり…下手をすれば倒産だ。 「そんなもんで、大型MAを扱うことが多い我が社も、何個かそういうコロニーがあるということです」 「今回襲われたのは、そのうちの一つ…ということですか」 「ええ。ガーダーは準備しておいたんですが、まさかコロニーごと木端微塵にされるとは思いませんでした」 ガーダーというのはGジェネ社が開発した迎撃砲台のことだ。陸海空宇あらゆるところで使える上に 一基だけでもMAと渡り合えるような強力なものから、ないよりはマシ程度のものまで取り揃えてあり、同社の人気商品の一角を担う。 「警備用のMSとか、そういうのはなかったんですか?」 「他にいくつも研究用のコロニーはあるし、全部に配置するようなことはできませんよ。維持費で稼ぎも吹っ飛んじまいます その分、ガーダーとセキュリティには金をかけてたんですが」 「被害の方は?」 「コロニー一つと、中で保管していたMSとデータ全て、開発中のパーツがいくつか消し飛びました」 「当時、現場に人はいたんですか?」 「幸い、就業時間外だったので…残っていたのは残業をしていたゲッペルという科学者一人だけです」 「その人は…」 ゼノンはかぶりを振った。 「警察の人の話じゃ、死体は見つからなかったそうです。 …コロニーが吹っ飛ぶような攻撃を受けて人の死体が残ってるはずもないんですがね」 自嘲するようにゼノンが言った。 641 名前:光の翼(5) 2/5 :2015/09/15(火) 01 29 18.83 ID juezTVbO0 「彼はなぜコロニーに残ったんですか?」 「現場主任の話じゃ、どうしてもやりたい仕事があると言っていたそうで。 監視カメラも付いているし、妙なことはできないだろうと思って置いてきたらしいんですが…」 「なるほど…」 「オォォォゥマァァァァィレコォォォォォドブレイカァァァァァァ!」 シローの問いを遮って、女の悲痛な叫びが建物全体を揺るがした。 「落ち着け、ケイ! お客様がいらしているというのに――」 「あァァァんまりだァァアァ! ミノフスキードライブの研究もまだだったのにぃ!」 声の主は部屋の外で暴れているらしい。ドタンバタンとのた打ち回るような音がする。 「レコ…なんです? それにミノフスキードライブって…」 シローはMS業界にそれほど詳しいわけではないが、ミノフスキードライブというものがとても珍しいものであると 昔兄弟たちが話していたことは覚えていた。 「あの変態仮面副社長にアフロ社長! あんな胡散臭い科学者の言うことなんて信じるからこうなるんだよォォォ! そもそもあの積み荷が盗まれたのだって――」 「すみません、ちょっと失礼」 さすがにうるさくなってきたのか、ゼノンがいきなり立ち上がって早足で部屋を出た。そして。 「うるさいぞケイ! 静かに話ができねえだろ!」 「おふゥ!」 ゼノンのものらしき怒号とそれに続いて鈍い音と女のうめき声が聞こえ、それを最後に建物は静寂に包まれた。 「失礼いたしました。――それで、何の話でしたか」 それから少しして、ゼノンが咳払いなどしつつ部屋に戻ってきた。 「え、ええっと…そう、そうですね。さっきの女性が言っていたことなんですが…彼女はなぜあんなことを?」 642 名前:光の翼(5) 3/5 :2015/09/15(火) 01 33 35.04 ID juezTVbO0 「先の輸送機襲撃事件、今回行方知れずになった科学者が手引きした――なんて噂が流れてまして。 なんというか、あんまりにも胡散臭い上に人付き合いもよろしくなかったのでね」 人の口に戸は立てられぬ。そして悪口というのは伝染するものだ。 「穏やかじゃありませんね。輸送船襲撃にかかわった、というのはどういった根拠で?」 「今回の"積み荷"の製造には、彼が入社時に持ち込んだMSと技術がかなり役に立ちましてね。 最新鋭機の開発だけさせて、後は機体を奪って逃げるつもりだった…なんて話をしていた者もいました」 「持ち込んだMSというのは…その、さっき言っていた…」 「やっぱり、聞かれていましたか。…そうです、F99レコードブレイカー…ミノフスキードライブ搭載のMSです。 それを手土産に、うちに入社させてほしいと頼み込んできたのですよ」 「…そんな怪しい科学者、よく採用する気になりましたね」 「我が社の社訓は『来る者拒まず』ですから」 それからも色々と聞き取り調査を行った後、帰りのミデアで一同が報告を行っていた。 『せっかく黒く塗ったのに…え、ゲッペルさん? うーん、超がつくくらい胡散臭い人だよ どれくらい胡散臭いかって? うーん、ドクターJさんとかに近い感じかも。実際会ったことないけど』 『わしゃあ、あいつが犯人だって思ったね! ほら、あれだよ。ニュータイプ的な勘がぴっきーん!ときたさ あの怪しさ、ドロドロのモニョモニョでマニョマニョしてるんだ。それでフモッフ、フモッフと――』 『………意味不明な電波をまき散らさないで。…え、私はどう思ってるかって………まあ、胡散臭い科学者が来た、としか…』 『ゲッペル氏ですか。論理的な方でしたが…あまり人を大事にしないような印象がありましたね』 『俺のフェニックスガンダムを勝手にいじられたから、あまりいい印象はない しかも変なパーツを組み込んだみたいで、ケイと大喧嘩してたのを覚えてる』 『あんまり付き合いはなかったからな。新入りのいけ好かない陰険ヤローくらいにしか思ってなかったよ』 『あの人は…嫌いです。人の命なんか、なんとも思ってないみたいで…』 『市井の科学者というのはずいぶんとまあ、胡散臭いものだと思いましたけれど…彼がおかしかっただけなのですか?』 643 名前:光の翼(5) 4/5 :2015/09/15(火) 01 35 02.95 ID juezTVbO0 『たしかに、こっちを見下すようなクソみてえな…こほん、嫌な目でこちらを観察していることがありましたわ。 そんな胡散臭さを形にしたような陰険野ろ…もとい、怪しい人だったのであまり信用のおける方とは思えませんでした』 『なんというか、ある意味でまっすぐな野郎だとは思ったな 見た目も中身も胡散臭ェが、あいつはあいつなりに何か目的があったんじゃねえかって思う それが何なのかは、今となっちゃわからねえが』 『ゲッペル…あいつ、パイロットを道具くらいにしか見てないんだ。 開発中のパーツ乗っけた負荷の高い機体にうちの腕利きを乗せようとして…必死で止めたよ。 あいつならやるよ。そういう奴だ』 『あの人の私を見る目…すごく嫌だった』 『あたしもミーちゃんと同意見。あたしたちのこと、モノとしか見てないんじゃないかって感じ』 「――というのが、Gジェネ社の社員のゲッペルという男に対する聞き込みの結果です。 全体的にあまり好感をもたれていない様子でした」 「ここまで胡散臭いって言われると、逆に見てみたくもあるな…」 「社内での行動は?」 「一人で研究をしているか、資料を読み漁っているかの二つだけで、誘いなどがあっても参加するようなことはなかったようです パイロットを道具のように扱うような発言をしては口論になったりと、現場との衝突も多かったとか…」 「彼を嫌ったGジェネ社員がそのゲッペルという男に罪をかぶせて…という可能性は?」 「無いとは言い切れないが…とりあえず、ゲッペルという男が怪しいのは事実だ。調べてみてくれ」 「了解」 644 名前:光の翼(5) 5/5 :2015/09/15(火) 01 41 10.05 ID juezTVbO0 「死んでるってわかってれば、こんなに疑うこともないのに…」 「リディ」 「すみません」 不謹慎なことを呟くリディをたしなめると、シローは軽く伸びをした。 「それにしてもコロニーを丸ごと壊すなんて…核ミサイルでも使ったのか?」 「現場の報告によると、周辺にそれらしい痕跡は見られなかったそうです」 「目撃者は」 「事件の前後、周辺で不審なムサイを見かけたとの証言があります」 「ムサイ…厄介だな」 ムサイはネオ・ジオン社が販売する戦艦である。ジオン製の戦艦の中では最初期のモデルだがその分安価で扱いやすく 一般層にもウケがいい。ちょっとだけデザインを変更した"ファルメル"も発売されている。 しかし捜査する上ではかなり厄介な種類である。その流通量ゆえ、あらゆる場所で見つかるからだ。 「戦艦で特定するのは難しそうだな…」 「でも、糸口はつかめました。」 「ああ。輸送船襲撃事件とこの事件、何かつながりがあるような気がする。みんな、頼むぞ」 「「了解!」」 シローが言うと、やる気にあふれた声が返答が返ってきた。 (そういえば兄さん達、どうしてるかな…) ふと、家にいる家族のことを思い出す。一日帰っていないだけなのに、長い間会っていないような気がするのが不思議だった。 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。このページにつけられたタグ Gジェネ社 シロー・アマダ リディ・マーセナス 光の翼 警察 長編
https://w.atwiki.jp/yukigino/pages/81.html
木凪 衣奈 「そういうことならばこの泣く子も黙る天才美人探偵、木凪衣奈にお任せあれ!」 「ふむ、ならばこの謎はキミに任せようじゃないか。期待しているよ。」 名前 木凪 衣奈(キナギ エナ) 性別 女 身長 150cm 体重 45kg 血液型 AB型 誕生日 5/29 住所 乃下市住宅街 家族構成 ???(独り暮らし) 好き 謎 嫌い 退屈・家 特技 人から聞いたことを覚える事 一人称 私、木凪 二人称 キミ・貴方 自称天才美人探偵。アパートの一室を借りて私立探偵業を営んでいる。 「~かい?」「~だろう?」等物語口調で喋る為どことなく胡散臭いが、これは最近ハマっている探偵ものの小説の主人公に影響されたものなだけである。 アルバイトの萱野 真琴を助手として雇っている。 実はどこぞの金持ちの令嬢だとか噂があるが真偽は定かでない。
https://w.atwiki.jp/m2ekks/pages/78.html
ミュウのおなかから生まれたミュウツー(ちびミュウ) しばらくは母親の元で育っていた だがしかし、別れは唐突に訪れた 引き離され、ガラス管に閉じ込められるミュウツー 全身を襲う痛みに耐えながら、何度もお母さんを呼ぶ 目が覚めた彼の目にうつったのは、変わり果てた自分の姿だった 驚きと怒り、そして悲しみから研究所を破壊してしまうミュウツー 瓦礫の中で目覚めたとき、何処にも生きている人間はいなかった そして、自分の母親の姿も 「一緒に母親を探してやろう。見つかったら、一緒にずっと住むといい」 途方に暮れる彼に手を伸ばしたのは、胡散臭いスーツの男だった 外見でかツーで中身がちびツー そしてスーツの人は嘘はついていない うん、この後どうなるんだろうね
https://w.atwiki.jp/ns-ar/pages/191.html
プロフィール 性別 男 年齢 不明 身長 不明 一人称 私 オペレーター Mr.グレイ 属性 不明 詳細 オペレーター同様正体不明の男性型ナビ。 物腰は穏やかだが得体の知れなさから胡散臭い印象を抱かれやすい。 他者に変身する能力を使って普段はノーマルナビに化け、状況次第では他のナビに姿を変える。 武器 ミラーシールド 表面が鏡のようになっているシールド。 相手の武器をコピーして使うミラーマンが唯一装備している固有の武器。 技 ミラースライド 自立行動する分身を複数体作成する。 分身の姿は自由に変更可能。 ペインミラー 相手の攻撃で砕かれたミラーシールドの破片で相手を攻撃し、攻撃を受けた相手にバグを発生させる。
https://w.atwiki.jp/otassya2/pages/10370.html
流れ兵法家 (ながれひょうほうか) 構成 名前 種類 レベル 初期付与 使用技 流れ兵法家 侍 11-12 ▲ 連撃、霧散、冷命粉、火炎粉、苦内 生息地域 越前(は−ホ、は−ヘ) ドロップアイテム 胡散臭い兵法書 酒 おむすび その他情報 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/aoari/pages/491.html
流れ兵法家 (ながれひょうほうか) 構成 名前 種類 レベル 初期付与 使用技 流れ兵法家 侍 11-12 ▲ 連撃、霧散、冷命粉、火炎粉、苦内 生息地域 越前(は−ホ、は−ヘ) ドロップアイテム 胡散臭い兵法書 酒 おむすび その他情報 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/nekomimi-mirror/pages/49.html
蒼拳のオラトリアAfter 『どたばたの後で』 「トリア対トリア! 予想だにせぬ展開に俺が動けずにいると、ゆやーんゆよーん ゆやゆよーん という気の抜けるテルミンの音色とともに現れたのは、黒い兎耳と白衣の狂科学者と……ああ畜生、よりによってあのバカヤロウだった! 俺は叫んだ、『ポンコツゥゥゥッ! 裏切ったなあっ!』」 ヒートアップするミナミの語り口に、酒宴をかこむ男たちがやんややんやと盛り上がる。 ここは東の海におわす偉大なる龍王様のすまい、青龍殿……その大広間である。 五年に及ぶ(こちらの世界では半年しか経ってなかった)長い異世界遠征から帰還したトリアと ミナミの無事を祝って、龍王様やノーマほか有志が酒宴を催してくれたのだった。 「野郎はいつもの調子で≪ワタシはより確実に元の世界へと帰還する方法を模索しているだけです≫ などとほざきやがったので、むかついた俺は不意討ちでビート板を投げてやった。≪愚かな…≫と 呟きつつ当然のように軌道は逸らされたが、ビート板は逸らした先に立ってた白衣のやつの側頭に、吸いこまれるようにすこーんっと…」 ちなみに彼がいま熱をこめて語っているのは、五年の遠征中に経験した武勇伝の一つ。名付けて、 『スクールファイブ劇場版 ザ・ツインブルー ~モントークより愛をこめて~』だったりする。 (※ あくまで大幅に脚色の入った武勇伝であり、実在の学園戦隊とは一切関係ありません。 執筆される予定もまったくありませんのであしからず) 「うん、ぼんやりとしか覚えてないけど”向こうの私”はたしかに手強かったよ…ヘンなコスプレしてたけど」 「いや、あんときはトリアも”改造手術”とかいってヘンな恰好させられてたし」 「え、そうだったの!?」 「まあ、俺も正体隠すために仮面キャラにさせられたけどな……いやあ、恥ずかったわあれは」 「よく言うよ、どうみてもノリノリだったじゃない」 苦笑しながら合いの手を入れるトリアがさらに場を盛り上げる。 「改造手術!? と、とりあー、ヘンなことされなかったぁ?」 「ちょ、ちょっとフーラ!?」 酔っ払って色んな意味で正体をなくしたフーラが、トリアの体に絡みついて心配そうに言った。 「ああ、そりゃ大丈夫だ。衣装をはずしてみたらあとは何もされてなかったみたいだし」 「う、うん…ミナミの言う通りだよ…」 そういうトリアもほんの少し確証がなかった。何かとんでもなく恥ずかしいことをされたような 記憶が、あるようなないような…という曖昧な感覚があった。 それに兎と聞いた途端、無意識に自分の体がびくりと緊張したような気もする。 …いったい自分は、あの兎の科学者に何をされたんだろう…。 もちろんただでは帰してもらえなかった(性的な意味で)のだが、知らぬが仏である。 「あーっ、衣装はずしたってまさか、トリアが気を失ってるのをイイことにあぁんなことやこんな ことをしたんじゃ!?」 「バ、バカっ! お前じゃあるまいしそこまでやるかっ! あくまでボディチェックをだな…」 「あわてるところがあやしい…」 「え、ミナミ…まさかほんとに…」 「えっちー」 「さいてー」 「ええい、お前らええかげんにせいっ!」 三人の漫才にまたどっと笑いが巻き起こった。 盛り上がっている座興の様子を遠巻きに眺めながら、ノーマは手酌で静かに酒を飲んでいた。 ふと龍王様が近付いてくるのに気付いたノーマは、飲んでいたのとは別の上等の徳利を手にとり、 すっと立ち上がって龍王様を迎えると、その杯を満たした。無言で目礼を返し、龍王様はノーマと ともに席につく。 二人の優しい眼差しの先には、酒宴を楽しむトリアがいた。 「トリアちゃんもすっかり明るくなったのぅ」 「ええ、一時はもはや笑うことなきものかと危ぶんでいたのですが」 ミナミの武勇伝に時折つっこみを入れながら屈託なく笑うその姿は、年頃のごく普通の娘のもの に相違なかった。その表情に、かつて漂わせていた影はない。 「これも彼といた半年……いえ、五年間の成果なのかもしれません」 「ふむ、ヒトとは不思議なものよなぁ。ヒトと落ち物の為に身代を持ち崩した者がいるかと思えば、 ヒトの存在によって救われる者もおる」 くっと杯をあおり、龍王様はひとりごちた。 「四ノ国のように、落ち人を客人神としてあがめ奉るのもちと極端じゃが…こうして救われた娘が 笑っておるのを見とると、そうする気持ちもわからなくはないかの」 「お戯れを。四ノ国の寺社どもも、猫井と同じ穴の手合いでございましょう」 「まあ、そういう俗物も多いのが世の哀しさじゃが……なに心配はいらんよ、あすこでは『流れ星』 が目を光らせておるでな」 そういって、龍王様は懐かしげに目を細めた。 「たまにあの面倒くさがりの顔が拝みたくなるのじゃが、歳のせいかどうにも腰が重くてのぅ」 それも戯言と察したノーマが苦笑する。たしかに普段の龍王様は機敏に動かれることは少ないが、 決断した時の行動力は驚嘆すべきものがある。必要とあらば、龍王様は四ノ国の火吹き山まで御身 自ら出向くことをもためらうまい。 「なんじゃ、笑うとは失敬な……まあええわい、今宵は無礼講ゆえな」 「は、寛大な御計らいに感謝いたします」 ノーマの一礼に軽く手を振って返し、龍王様は席を立った。 どうやら次は女官たちの様子を見に行くとみえて、どことなく足取りも軽いように見受けられた。 齢千歳を越えられた龍王であっても、男と差し向かいで飲むよりは女性をはべらせ酌をしてもらう 方が酒が進むようである。深酒がすぎませぬように…と、ノーマは龍王様を無言で見送りつつ思う。 「ノーマは向こうで飲まないのか?」 ふたたび静かに飲もうとしていたところに、今度は別の若い男の声がかかった。 ため息をついて振り向くと、トリアと同じ鮮やかな青と赤の甲殻を持つシャコの男が立っていた。 地味な白黒のトラフシャコであるノーマと並ぶと、その鮮やかさがなお際立つようだ。 「いや、今日はゆっくり飲みたい気分でな……虎の国から帰っていたとは聞いてなかったぞ」 「たまたま休みがとれた。異界に飛ばされたヒトが帰ってきたと聞いたので、少し興味があって…」 「興味?」 ノーマは首を傾げた。この青年は青龍殿で訓練を見たこともあるそれなりの付き合いだが、興味 などと唐突に言い出すような男であったという記憶は無い。 ノーマが疑問の目を向けていると、男は何やらもじもじと体をゆすり呟いた。 「…先日、一晩女を買った。それが、ヒトの女だったんだ」 「ほう」 ノーマは先ほどまで龍王様がかけていた椅子を男にすすめ、予備の杯に酒を満たした。 「痩せたイヌの仲介役に、ヒトを抱いてみないかと声をかけられた。最初は胡散臭いと思ったが、 顔に嘘を言っている様子はなかった。大方食う金に困って、手許に残った分不相応のヒトを元手に 稼がざるを得なくなったのだろうと思った」 「…ふむ」 「一瞬身請けすることも考えた。主がこうも貧窮しているようでは、おそらく連れたヒトもかなり ひどい境遇にあるのではないかと思ったからだ。しかし、実際連れていかれた先で会ってみれば、 主とは比較にならないほど壮健そうなヒトの娘が待っていた。貧窮の中にあってヒトにだけは十分 食事をさせていたのか、この娘を買い求めた結果破産したのか…なんともちぐはぐな光景だった」 男はぐいっと杯をあおる。置かれた杯に、ノーマはまた酒を注いだ。 「ヒトを見るのも、抱くのもはじめてだったが……不思議な娘だった。最初は俺の容貌を怖れてか 緊張しきっていたというのに、体をあわせるうちに見る間に俺を受け入れてしまった。帰り際など、 俺に笑顔で『またのお越しを』などと言ってきたくらいだ。具合も…その…とてもよかった」 照れて横を向いた男が、今も輪の中心で講釈を続けているミナミを見つめていた。 「彼がかつて暮らし、帰ろうとしていたヒトの世界とはどんな世界なんだろうか。あの娘のように 異なるものを受け入れられる人々の暮らす世界だったのだろうか」 「どうかな……ひとつ忘れるべきでないのは、ヒトはこちらの世界に順応しなければ生きられない ということだ。順応できず、自ら死を選ぶヒトもいる。その娘は順応したケースだろうが、それが かつて暮らした世界での“普通”かどうかは疑わしいな」 「そう、か……そうかもしれないな」 杯を乾かし、男はミナミを見つめ続ける。 「かくして俺とトリアはポンコツをしばき倒し、時空転移させることに成功した。…だけど俺達が ここに帰ってくるまでには、あと三回の転移を必要とするのだったが、そいつはまた別の話っつう ことで……以上『スクールファイブ劇場版 ザ・ツインブルー ~モントークより愛をこめて~』、 これにて一巻の終わり! べべんべんっ!」 口三味線で締めくくり、満場の拍手と口笛がミナミを包み込んだ。「や、どーもどーも」などと おどけながらミナミがぐいっと酒を飲み干し、糸が切れるようにぱたっと倒れた。 「わあっ、ミナミ!? もう、そんなに酒が強くないのにムリするからっ」 あわてて駆け寄ったトリアに抱えられ、酔いつぶれたミナミは酒宴をリタイアした。 「…彼は順応できるだろうか」 「さて、どうだろうな」 ノーマも杯を口に運ぶ。 「…ここよりおかしな世界とやらを巡ってきてあの元気なら、まあ大丈夫なんじゃないか?」 彼を囲むトリアとフーラの笑顔を見ながら、ノーマはそうあって欲しいと強く願った。
https://w.atwiki.jp/schwarze-katze/pages/461.html
蒼拳のオラトリアAfter 『どたばたの後で』 「トリア対トリア! 予想だにせぬ展開に俺が動けずにいると、ゆやーんゆよーん ゆやゆよーん という気の抜けるテルミンの音色とともに現れたのは、黒い兎耳と白衣の狂科学者と……ああ畜生、よりによってあのバカヤロウだった! 俺は叫んだ、『ポンコツゥゥゥッ! 裏切ったなあっ!』」 ヒートアップするミナミの語り口に、酒宴をかこむ男たちがやんややんやと盛り上がる。 ここは東の海におわす偉大なる龍王様のすまい、青龍殿……その大広間である。 五年に及ぶ(こちらの世界では半年しか経ってなかった)長い異世界遠征から帰還したトリアと ミナミの無事を祝って、龍王様やノーマほか有志が酒宴を催してくれたのだった。 「野郎はいつもの調子で≪ワタシはより確実に元の世界へと帰還する方法を模索しているだけです≫ などとほざきやがったので、むかついた俺は不意討ちでビート板を投げてやった。≪愚かな…≫と 呟きつつ当然のように軌道は逸らされたが、ビート板は逸らした先に立ってた白衣のやつの側頭に、吸いこまれるようにすこーんっと…」 ちなみに彼がいま熱をこめて語っているのは、五年の遠征中に経験した武勇伝の一つ。名付けて、 『スクールファイブ劇場版 ザ・ツインブルー ~モントークより愛をこめて~』だったりする。 (※ あくまで大幅に脚色の入った武勇伝であり、実在の学園戦隊とは一切関係ありません。 執筆される予定もまったくありませんのであしからず) 「うん、ぼんやりとしか覚えてないけど”向こうの私”はたしかに手強かったよ…ヘンなコスプレしてたけど」 「いや、あんときはトリアも”改造手術”とかいってヘンな恰好させられてたし」 「え、そうだったの!?」 「まあ、俺も正体隠すために仮面キャラにさせられたけどな……いやあ、恥ずかったわあれは」 「よく言うよ、どうみてもノリノリだったじゃない」 苦笑しながら合いの手を入れるトリアがさらに場を盛り上げる。 「改造手術!? と、とりあー、ヘンなことされなかったぁ?」 「ちょ、ちょっとフーラ!?」 酔っ払って色んな意味で正体をなくしたフーラが、トリアの体に絡みついて心配そうに言った。 「ああ、そりゃ大丈夫だ。衣装をはずしてみたらあとは何もされてなかったみたいだし」 「う、うん…ミナミの言う通りだよ…」 そういうトリアもほんの少し確証がなかった。何かとんでもなく恥ずかしいことをされたような 記憶が、あるようなないような…という曖昧な感覚があった。 それに兎と聞いた途端、無意識に自分の体がびくりと緊張したような気もする。 …いったい自分は、あの兎の科学者に何をされたんだろう…。 もちろんただでは帰してもらえなかった(性的な意味で)のだが、知らぬが仏である。 「あーっ、衣装はずしたってまさか、トリアが気を失ってるのをイイことにあぁんなことやこんな ことをしたんじゃ!?」 「バ、バカっ! お前じゃあるまいしそこまでやるかっ! あくまでボディチェックをだな…」 「あわてるところがあやしい…」 「え、ミナミ…まさかほんとに…」 「えっちー」 「さいてー」 「ええい、お前らええかげんにせいっ!」 三人の漫才にまたどっと笑いが巻き起こった。 盛り上がっている座興の様子を遠巻きに眺めながら、ノーマは手酌で静かに酒を飲んでいた。 ふと龍王様が近付いてくるのに気付いたノーマは、飲んでいたのとは別の上等の徳利を手にとり、 すっと立ち上がって龍王様を迎えると、その杯を満たした。無言で目礼を返し、龍王様はノーマと ともに席につく。 二人の優しい眼差しの先には、酒宴を楽しむトリアがいた。 「トリアちゃんもすっかり明るくなったのぅ」 「ええ、一時はもはや笑うことなきものかと危ぶんでいたのですが」 ミナミの武勇伝に時折つっこみを入れながら屈託なく笑うその姿は、年頃のごく普通の娘のもの に相違なかった。その表情に、かつて漂わせていた影はない。 「これも彼といた半年……いえ、五年間の成果なのかもしれません」 「ふむ、ヒトとは不思議なものよなぁ。ヒトと落ち物の為に身代を持ち崩した者がいるかと思えば、 ヒトの存在によって救われる者もおる」 くっと杯をあおり、龍王様はひとりごちた。 「四ノ国のように、落ち人を客人神としてあがめ奉るのもちと極端じゃが…こうして救われた娘が 笑っておるのを見とると、そうする気持ちもわからなくはないかの」 「お戯れを。四ノ国の寺社どもも、猫井と同じ穴の手合いでございましょう」 「まあ、そういう俗物も多いのが世の哀しさじゃが……なに心配はいらんよ、あすこでは『流れ星』 が目を光らせておるでな」 そういって、龍王様は懐かしげに目を細めた。 「たまにあの面倒くさがりの顔が拝みたくなるのじゃが、歳のせいかどうにも腰が重くてのぅ」 それも戯言と察したノーマが苦笑する。たしかに普段の龍王様は機敏に動かれることは少ないが、 決断した時の行動力は驚嘆すべきものがある。必要とあらば、龍王様は四ノ国の火吹き山まで御身 自ら出向くことをもためらうまい。 「なんじゃ、笑うとは失敬な……まあええわい、今宵は無礼講ゆえな」 「は、寛大な御計らいに感謝いたします」 ノーマの一礼に軽く手を振って返し、龍王様は席を立った。 どうやら次は女官たちの様子を見に行くとみえて、どことなく足取りも軽いように見受けられた。 齢千歳を越えられた龍王であっても、男と差し向かいで飲むよりは女性をはべらせ酌をしてもらう 方が酒が進むようである。深酒がすぎませぬように…と、ノーマは龍王様を無言で見送りつつ思う。 「ノーマは向こうで飲まないのか?」 ふたたび静かに飲もうとしていたところに、今度は別の若い男の声がかかった。 ため息をついて振り向くと、トリアと同じ鮮やかな青と赤の甲殻を持つシャコの男が立っていた。 地味な白黒のトラフシャコであるノーマと並ぶと、その鮮やかさがなお際立つようだ。 「いや、今日はゆっくり飲みたい気分でな……虎の国から帰っていたとは聞いてなかったぞ」 「たまたま休みがとれた。異界に飛ばされたヒトが帰ってきたと聞いたので、少し興味があって…」 「興味?」 ノーマは首を傾げた。この青年は青龍殿で訓練を見たこともあるそれなりの付き合いだが、興味 などと唐突に言い出すような男であったという記憶は無い。 ノーマが疑問の目を向けていると、男は何やらもじもじと体をゆすり呟いた。 「…先日、一晩女を買った。それが、ヒトの女だったんだ」 「ほう」 ノーマは先ほどまで龍王様がかけていた椅子を男にすすめ、予備の杯に酒を満たした。 「痩せたイヌの仲介役に、ヒトを抱いてみないかと声をかけられた。最初は胡散臭いと思ったが、 顔に嘘を言っている様子はなかった。大方食う金に困って、手許に残った分不相応のヒトを元手に 稼がざるを得なくなったのだろうと思った」 「…ふむ」 「一瞬身請けすることも考えた。主がこうも貧窮しているようでは、おそらく連れたヒトもかなり ひどい境遇にあるのではないかと思ったからだ。しかし、実際連れていかれた先で会ってみれば、 主とは比較にならないほど壮健そうなヒトの娘が待っていた。貧窮の中にあってヒトにだけは十分 食事をさせていたのか、この娘を買い求めた結果破産したのか…なんともちぐはぐな光景だった」 男はぐいっと杯をあおる。置かれた杯に、ノーマはまた酒を注いだ。 「ヒトを見るのも、抱くのもはじめてだったが……不思議な娘だった。最初は俺の容貌を怖れてか 緊張しきっていたというのに、体をあわせるうちに見る間に俺を受け入れてしまった。帰り際など、 俺に笑顔で『またのお越しを』などと言ってきたくらいだ。具合も…その…とてもよかった」 照れて横を向いた男が、今も輪の中心で講釈を続けているミナミを見つめていた。 「彼がかつて暮らし、帰ろうとしていたヒトの世界とはどんな世界なんだろうか。あの娘のように 異なるものを受け入れられる人々の暮らす世界だったのだろうか」 「どうかな……ひとつ忘れるべきでないのは、ヒトはこちらの世界に順応しなければ生きられない ということだ。順応できず、自ら死を選ぶヒトもいる。その娘は順応したケースだろうが、それが かつて暮らした世界での“普通”かどうかは疑わしいな」 「そう、か……そうかもしれないな」 杯を乾かし、男はミナミを見つめ続ける。 「かくして俺とトリアはポンコツをしばき倒し、時空転移させることに成功した。…だけど俺達が ここに帰ってくるまでには、あと三回の転移を必要とするのだったが、そいつはまた別の話っつう ことで……以上『スクールファイブ劇場版 ザ・ツインブルー ~モントークより愛をこめて~』、 これにて一巻の終わり! べべんべんっ!」 口三味線で締めくくり、満場の拍手と口笛がミナミを包み込んだ。「や、どーもどーも」などと おどけながらミナミがぐいっと酒を飲み干し、糸が切れるようにぱたっと倒れた。 「わあっ、ミナミ!? もう、そんなに酒が強くないのにムリするからっ」 あわてて駆け寄ったトリアに抱えられ、酔いつぶれたミナミは酒宴をリタイアした。 「…彼は順応できるだろうか」 「さて、どうだろうな」 ノーマも杯を口に運ぶ。 「…ここよりおかしな世界とやらを巡ってきてあの元気なら、まあ大丈夫なんじゃないか?」 彼を囲むトリアとフーラの笑顔を見ながら、ノーマはそうあって欲しいと強く願った。