約 374,295 件
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/630.html
145 名前:隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM [sage 四日目・夜:闇を裂く銃弾] 投稿日: 2007/01/20(土) 04 33 03 ……いや、そう考えさせるのも罠だとしたら? 先程までの思考をトレースすることは難しくはないだろう。 その前提から動くとしたら、この部屋には何も仕掛けず次か、その次の部屋に罠を仕掛けておく…… ちらりと穴から次の部屋を覗く。 食料品店、いや、どちらかというと仲買業者みたいな物か? 大量の片栗粉や薄力粉、その他業務用の品々を乗せた種々のカートが並んでいる。 ……現在の衛宮家の事情を考えればこういったところで購入した方が良いような気もするが、っと、いけない、今は戦闘中だ。 気を抜けばそこに帰れないんだ。 一度深呼吸をしてから行動を再開する。 「トレース、オン――」 視力を強化し、カートの隙間や天井などを注視する。 拳銃が幾つか落ちている。 敵が逃げる際に落としたのだろうか? ……怪しい物をみつけた。 カートの隙間に、闇に溶けそうなほど黒い、だが太い糸が張られている。 周囲の陰を警戒していれば気付かない程度の糸だ。 その先に視線を移す。 「小麦……粉?」 巨大な小麦粉の袋。 あの大きさからして恐らく25キロサイズの袋が……合計8つ、200キロか。 視力の強化を止め、一息つく。 目的はなんだ? あれだけ大量の小麦粉を頭から被れば激しく咳き込み、さらにこの重量を頭から受ければ痛みで動きを止めるだろうがそれでどうしろというのだ? 止めるだけか、それとも、何か攻撃手段があるのか。 「どちらにせよ、引っかからない方が良いか」 罠を警戒し、拳銃は無視する。 そして糸を避けると他の罠に引っかかるという代物もなさそうだ。 ひょいと糸を避ける。 その瞬間、ボフという音が聞こえた。 周囲を警戒すると、小麦粉の袋が落ちかけていた。 「んな……」 驚きと同時に逃げ出し、物陰に隠れる。 隠れるのとほぼ同時に小麦粉が落ち、僅かな音と共に小麦粉の煙が部屋中に充満する。 腕で口元を隠しマスク代わりにして、伏せた。 コートやズボンが小麦粉が大量に付く。 「っ……」 目にも入ってきた。 思わず目を閉じる。 それと同時に、拳銃ではなしえない連続した発砲音が耳に響く。 「機関銃か?」 伏せていたのが助かったのか、大量の弾丸が壁を貫通し、カートを破壊し、遮蔽物という遮蔽物を貫通して弾丸が頭の上を掠めていく。 「くそっ……とにかく反撃を……」 連射は数秒で止まる。 拳銃を弾丸の飛んできた二つ先の部屋に向け、その瞬間に凍り付く。 「敵の狙いは、これか……!」 通常発火物にしかならないような物体が空中に粉として漂っている状態で火が撒かれた瞬間、空中に漂う粉、つまり粉塵が連鎖的に発火、爆発する現象、粉塵爆発。 つい数日前にそんな特集を見ていて、そして色々と考えていて助かった。 そうでなければ無駄だと分かった上で、当てずっぽうに拳銃を連射していただろう。 銃は撃ち出す瞬間マズルフラッシュが発生する。 マズルフラッシュは詰まるところ火で、そんな物が小麦粉が撒かれた中で起これば、場合によっては粉塵爆発が発生する。 毎度毎度起こるわけではないだろうが、もしかしたら起こるかも知れない。 粉塵爆発を期待していたのか、起こらないことを確認して、再び連射が始まる。 「くっ……」 壁を撃ち抜き、残骸となり始めたカートが吹き飛ばされて、完全に残骸になる。 さらに隠れている壁をも貫通し、頭の上を次々と飛んでいく弾丸を考えると、この弾雨の中では立ち上がれない。 連射は数秒おきに止むが、弾丸の節約と考えればいつ終わるのかは分からない。 それに、機銃が一挺とは限らない。 下手に突撃して機銃の前に立てば死は確定だ。 そんな状況ならば、躊躇してはいけない。 どうするべきだ? どうしなければならない? ブリストル223:連射が途切れた瞬間幾つかの拳銃を回収し敵のいる方向へ連射する シュド・カラベル:匍匐のまま一度部屋を出て廊下から敵の元へ向かう ストリーシュ:匍匐のまま部屋の中を通って先の部屋へ向かい、隙を狙う 投票結果 ブリストル223 1 シュド・カラベル 5 決定 ストリーシュ 1
https://w.atwiki.jp/psyren_wars/pages/147.html
CALL.2 満月◆wd6lXpjSKY 無音に包まれた主に灰色で構成されたつまらない空間。 転がっている瓦礫と削れているコンクリート。椅子や机は複数存在するが、人影は一つしか無い。 目立った存在と云えば、とある世界にありそうな生命維持装置――巨大なビーカーがある。 その中に液体ごと放り込まれたそれは大切に保管されているようだ。 聖杯戦争風に言及するならば何とも言い難い魔力を秘めている。 強い、凄い、強力、莫大、規格外、神域……どんな言葉で表現すればいいのやら。 神の欠片、聖杯に至る道標、魔力の結晶、絶対領域への進化……とにかく巨大で意味不明な抽象的な表現が似合うだろう。 色素のない世界で一際存在感を放つソレを大切にしているのが、始まりの男である天戯弥勒。 学園から帰還した彼は特に何も行動を起こしていない。 強いて言うならば定時放送を行おうとしているくらいか。外を見ている。 不気味なぐらいに輝いている満月を見つめた後、ビーカーへと振り返る。 「その力を存分に使えなかったのは残念だと思うが、あの状態のお前にはそもそも領域へ辿り着けないだろう」 誰に向かって話しているのか。この空間に存在しているのは彼のみであり、これは独り言。 「乗り遅れた者に明日を見る資格は無い。その場で朽ち果てることになる」 天戯弥勒が見つめるのは何かが保管されているビーカー。 「既に俺の計画は始まっている、乗り遅れた者のために止まることなどあり得ない。 俺が、世界が領域へ辿り着くためにもお前らには礎となってもらわなくてはな……」 その横にあるもう一つのビーカーを見つめながら。 「今度こそ辿り着いて見せるさ。総ての獄を振り払った先にある、俺達が求める天へと、な」 液体と共に眠っている彼を、四肢を鎖で繋がれておりその生命の鼓動を感じないエレン・イェーガーを見ながら。 「俺の計画は絶対なる領域へ辿り着く……そのためにも計画を加速させてもらう」 ◆ ◆ ◆ 俺が勝手に決めた時間から丁度一日が経過した。 どうだ、感想は? お前らはその手を何色に染めたんだ? 赤い鮮血か、黒い絶望か、何も掴めない透明か? お前らがどんな行動を取ろうが俺には関係ない。だが、願いを求めている癖に行動しない奴は帰れ。 一人、たった一人だがテレホンカードを行使して帰還したマスターが居た。 賢明な判断だったよ。致命傷を負えば優勝する確率は大いに減るからな。居ても殺されるだけだ。 そしてアサシンがまた脱落した。これで聖杯戦争に存在するアサシンは消えた。 元々戦闘能力に欠けるサーヴァントではあったが……無闇に前線に出て来たことが仇となったよ。 これで残る主従は十二組だ。 アサシンを除いた役職は六つ、それが各二体存在している。 この情報を聞いてお前らがどう動こうが自由だ。一つ言わせてもらえば夜は危険だろうな。 世界の針はもう止まらない。 お前らが足を止めても時間は待ってくれない。 永遠と続く戦争が無いように、聖杯戦争にもリミットが存在する。 最初に言い忘れていたがな。 それにしても今日は月が綺麗に見えるな。 まるで奇跡に縋っているお前らを嘲笑っているみたいだ。 今にも落ちてきそうなぐらいに――――――――近いうちに月がこの世界を破壊する。 ※聖杯戦争の舞台である架空世界の月が【月@ゼルダの伝説ムジュラの仮面】になりました。 ※放送以後、月には例の顔が浮かんでいます。 ※現状で月に干渉する術はありません。 ※NPCが月の変異に気付くのは三日目からです。今はただの月と認識しています。 ※聖杯戦争参加者はもう気付いています。 ※月は徐々に世界へ迫っています。世界が異変に気付くのは三日目からです。 ※満月世界直撃崩壊予定は三日目の昼です(予定であり展開や進行によって前・後ろ倒しの可能性(大)です) ※放送によって強制的に目が覚めることはありません。寝ててもらって大丈夫です。起きたら記憶にある感じでお願いします。 BACK NEXT 055 巨人が生まれた日 投下順 057-a 未知との再会 054 MEMORIA 時系列順 BACK 登場キャラ NEXT 50-c 紅蓮の座標 天戯弥勒 057-b 翼をください
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/1080.html
162 :隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM:2007/09/11(火) 03 50 37 ……どうやら、衝撃によるダメージはそれほどのものではなかったらしい。 身体を貫通した槍のダメージは無視できるものではないが、最後の蹴りはガードできたし、落下時の衝撃はなのはがキャッチしてくれたことでかなり軽減できていた。 肩は……触ってみた限りだと鎖骨骨折くらいはしてるかもしれないが、バルディッシュのサポートが有れば戦闘は可能だろう。 だがとりあえず傷口をちゃんと見るのはやめた、見てしまったら多分気持ち悪くて吐いてしまうと思ったからだ。 そんな意図は無かっただろうが、昨日の戦闘で一撃を受けた箇所への更なる一撃だ、全体としてみればダメージは大きくはないがその箇所へのダメージはかなり深刻だ。 ある程度力を込め、何度か手を握り、離す。 多少違和感はあるがきちんと拳を握ることは出来た。 「……うん、大丈夫だね、神経は正常に繋がっている……なのは、大丈夫?」 「ん……なんとか、ちょっと着地に失敗しちゃった……ごめんね」 「気にしないでいい、ありがとう」 周囲を見渡せば、右手側にセイバーとランサーが相対し、左手側には己のマスターが敵マスターを倒した姿が見えた。 仲間が無事なことに安堵し、立ち上がる。 その直後、周囲に向けて放たれた強力な殺気を感じ取る。 僅かばかり抜けていた気を戻し、武器を構え殺気を放った敵手、ランサーを見やる。 深く身を構え、即座に対応できるだけの体勢を整える。 背後を取っているにも関わらず、まるで正面から睨み合っているかのような緊張感が全身を走っていた。 厄介な存在、というのは例え瀕死であっても意識がある限り油断してはならない。 魔術師にとって、厄介な存在というのは同類の魔術師に他ならない。 そして英霊、サーヴァントの類というのは厄介を通り越して危険な存在だ。 なれば、気絶している今の状態を動かす必要はなく、英霊を止めるには言葉を持って止めるのが最良と判断する。 敵である英霊、ランサーの方向には味方であるサーヴァントが三人全員が健在で、二人はルート上に立ち塞がっている。 「よし、これなら……」 一瞬で距離を詰められて殺される、なんていう事態はまずないだろうと判断した。 その直後、途方もない殺気が放たれ、思わず跳び退いた。 「動くなランサー!」 何かが起ころうとしている、それは直感ではあるが確実な事実だと理解した。 ならばそれをさせるわけにはいかない。 主を人質に戦闘停止を呼びかける。 主を殺傷する、ないしは契約を破棄させることが出来れば原則として長く現界することは出来ない。 現在のランサーとの距離はおよそ100メートル、恐らく走り寄るまでに2秒は掛かる距離。 更には間に立ちはだかる二人を突破するのに一瞬と言うことはあるまい。 ならば奪還しようと行動を起こす間に致命傷を与えることはできるだろう。 仮にその後こちらを全滅させたとして、新たな主を契約するだけの力が残っているとは思えない。 故にこの作戦は有効、そう判断した。 その思考はランサーも同様であった。 己の宝具を解放しようとする直前にかけられた声で冷静な思考は戻っていた。 マスターの相手である遠坂がこちらに声をかけてきた、ということは主はこちらに緊急事態を告げる暇もなくやられたのだろう。 人質は無事であるからこそ意味がある。 その鉄則を熟知しているならば致命傷を与えられていることはあるまいが、いつでも致命傷を与えられる用意はされている、と言ったところか。 息を吐く。 そして手に持つ槍を地面に突き刺し、薄く笑った。 「こちらの負けかな」 やれやれと肩をすくめた彼の顔は、実に穏やかだ。 もう少しだけ、ほんの数秒あれば彼の人の宝具はその力を解放させていただろう。 だがそうはならず、それを悔いてはいないようだった。 「負けたからにはそっちに従おう、ただしマスターの安全は保証してもらうがね……」 殺さなかった、と言うことは何かさせたいこと、聞きたいこと、何らかの理由が存在する。 その辺りのことを彼はよく弁えていた。 この状況下で偽証が判明すれば主の命はない、そう考えれば、嘘を吐く可能性は限りなくゼロに近いだろう。 単刀直入:「ならば早速聞かせてもらおうかしら、私を執拗に狙った理由を」 情報調査:「それじゃ本題に入る前に、他のマスター達の情報を聞かせて欲しいわね」 戦闘終了:新都側に舞台を移動
https://w.atwiki.jp/magamorg/pages/7947.html
王機脳リベンジ・デ・デデ・デデディ 水 コモン (5) 3000+ グレードメカオー/リギット・ピープル ■このクリーチャーが攻撃する時、このターンに既にバトルによって自分のクリーチャーが負けていれば、このクリーチャーのパワーは+3000され、W・ブレイカーを得る。 ■自分のクリーチャーがバトルによって破壊された時、このクリーチャーはブロッカーを得る。 (F)リベンジ! 作 楼砂 某カービィの某大王とは関係ありませんm(_ _)m 収録 混沌編(カオス・ワールド) 第一弾 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/1095.html
135 :隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM:2007/10/25(木) 04 47 47 ――S市某所 その部屋にはただ一人が座っていた。 座って何をするでもなく、頬に手を当て目を瞑っている。 その耳に足音が届き、瞑っていた目を開けると、それと同時にドアが開いた。 「どうだい?」 「さあて? どちらのことかな?」 「うん、そうだね、じゃあ両方って事にしようか」 互いに分かっているであろうに、一つ一つを確認してみせる。 殊更に軽い口調で語ってみせるのは、本音を漏らさぬ為でもある。 「共に順調だよ、不本意ながらね……アレはワインを飲んで寝ちまったがね」 それだけを返答に、机の上のワインに手を伸ばす。 「そうかい、それは良かった、キミも楽しんで貰えたら幸いさ」 小馬鹿にするような笑みや態度で誤魔化そうとも、この場の主導権が相手にあることを、彼――J.B.――は知っていた。 彼にも望みはあったが、それは聖杯に因らずとも為しうる物であった。 ただそれがもっとも手っ取り早く、かつ確実な手段であるからという理由で手を組んだに過ぎない。 「で、そっちの望みは叶いそうなのかい?」 「そっちの望みが叶って半分、と言ったところだろうね」 「そいつはまた遠謀な事だ、果実を手に入れたら腐っていた、なんてことになってくれたら面白いんだけどねぇ?」 「ま、どちらにせよ、君の望みを叶えることも本命のための実験に過ぎないのさ、この戦争にしても『ありもの』を利用したにすぎないしね、エコロジーだろう?」 「ああ、それは違いないね、環境に悪そうなエコロジーだがね」 漏れ出る笑みと共に腐り堕ちるような空気が堆積していく。 この退廃の宴はそう長くは続かない。 「あらあら、あなたも来ていたのね」 三人目が現れ、淀んだ空気を流した為だ。 「お邪魔しているよ、暫くの間はね」 「そっちの景気はどうだい?」 「あらあら、分かっているくせに、わざわざ言わなければならないのかしら?」 這い寄るように耳元で呟いてみせる。 その姿はマフィアのドンとその愛人のようであったが、無論二人はそのような関係ではない。 「準備は整っているわ、あとはそちら次第でしょう?」 ふっと耳元に息を吹きかけ微笑むその姿は、見た目とは不相応に妖艶で、一度清浄に戻ったはずの空気は、先程まで以上に淀み、肌に張り付くように重くなっていた。 「それでは、彼の様子はどうなのだ?」 その空気を意に介さず、一人目の存在が威厳を纏い問いかけた。 ――同時刻、冬木市街 見えては居ないが、敵が何らかの礼装を展開した、というのは理解できた。 こうなってしまえば主導権は敵の物となる。 だが、距離を詰めてくるという事実からすれば、敵の礼装は遠距離攻撃が不可能な代物だ。 故に、距離を開けながら敵を見据える事、つまり見に回るのが無難か。 バックステップで距離を開きながら、銃弾を甘い狙いで連射する。 無論距離があるこの状況では回避され、時に弾かれ、ダメージなど期待できる物ではない。 だが彼女はその様子を観察する。 放たれた弾丸は運動能力を見極めるためではなく、隠された礼装を見極めるための物である。 僅かに見え隠れする敵の礼装の正体、それを看破しなければ勝利の女神は敵へと微笑むだろう事は彼女は深く理解している。 故に無駄な攻撃を行い、誘い、それらをもって看破のためのヒントとする。 それが彼女の選択だった。 正中線を射抜くはずの一撃が高らかな金属音と共に弾かれる。 殆ど同時に放った連射は振るわれた右手の先で叩き落とされる。 「ハッ!」 ギュンターの一閃と共に、廊下に放置されたままの荷物が巻き上げられ、まとめてルヴィアに向けられる。 巻き上げた物は熱風。 荷物が叩き付けられる寸前にその事を察知し、床に伏せ、荷物をやり過ごす。 だが床に伏せやり過ごすだけの時間は接近されるに十分。 「オオッ!」 伏せたままのルヴィアに右手から突きの一撃が放たれる。 無手だとすれば彼女に届かぬそれは、確かに床を抉り取った。 瞬間の差で、両の手足で後方に跳ねたのだ。 回避に成功したという認識と回避されたという認識は同時。 続く一撃は払う一撃、床から天井へと放たれたそれは、ルヴィアの皮膚を擦過する。 皮膚を切ったそれは、血管までは切れず、出血はない。 だが豪奢な彼女の戦闘衣の一部は縦に切り裂かれていた。 「……女性の身体とは戦闘に不利だな、特に貴女は豊かな身体をしていらっしゃるようだ」 追撃するタイミングを逃し、出方を凝視している。 「あら、手加減してくださるのかしら?」 僅かに裂けた戦闘衣の胸元をちらりと見つつ、敵の礼装を推測し、同時に敵の出方を見計らっている。 「とんでもない、それは失礼という物だろう、むしろそこを突かせてもらうのが礼に適うというもの」 じりじりと間合いを詰めていく。 じりじりと間合いを離していく。 ……幾つかは理解できた。 まず敵の装備している物体が武器に類し、両手でも片手でも扱える代物であると言うこと。 銃弾を最初に弾いた瞬間までは盾である可能性を考慮に入れていたが、それが武器に類する物である事はこれまでの経緯から明らかだ。 次に敵の礼装が紛れもなく不可視である事。 両の手足で跳ね、攻撃を回避した、それほどに敵と接近した瞬間ですら武装の正体を見抜けなかったことからである。 だが、敵の武器は不可視であるという特殊な点を除けば通常の武器に類する物であることはほぼ確実だろう。 そしてこれはまだ推測の域を出ないが、風と火の属性を持っている事。 叩き付けられた熱風は熱砂の砂漠のそれであった事から、風を操るのみならずそれを熱する事が可能であることからである。 ただし火の属性はそう強い代物ではないのだろう。 風を叩き付けた瞬間に『着火』されれば逃げようが無かったはずだが、その作戦を実行しなかったことからの推測である。 ……作戦は既に大部分が出来上がっている。 しかしそれを実行するための細やかな部分はまだ分からず、完全ではない。 それは分かっているが、そう長い間あの攻撃を防ぎきるだけの自信はない。 理解出来て一つ、それが限度だろう。 それ以上は恐らく押し切られると、彼女の理性が告げていた。 実行に必要な物は―― 距離:敵の武器の『長さ』である 防壁:ただ一度防ぐ為の『盾』である 覚悟:己の策に命を賭ける『覚悟』である
https://w.atwiki.jp/kirbyrpg/pages/23.html
夜。デデデ城。基本的に朝起きて夜眠る住民が殆どであるこの国では、夜の警備など殆ど意味を成さない。 別に寝首を掻きに来る連中がいるわけでなし、そもそもダイオウってナニソレおいしいの?という国土であるからして、その大王直属の部下……という自覚のあるクールスプークは、自分の役目に少しばかり疑問を感じないでもなかった。 デデデ大王いわく、「最近は物騒だから、明るいお前に夜の警備は任せた」……との事だった。 確かに自分は明るい。あのピンクだまがコピーするのもライトだし。 それに最近はやれ盗賊だの目玉だので色々騒がしいし、警備の強化も重要だろうが。しかし―― ふわふわと空中を飛びながら、クールスプークはため息をついた。 しかし。 「……っ!?」 クールスプークは、暗がりに何かを見つけた。――人影だ。 本当に、族が紛れ込んだのか。はやく、大王様に報告を……そう思ったが。 彼の照らす明かりの中で、その素顔がはっきりくっきり見えていることに、その人物は気づいていないようだった。 (……どうしよう、コレ) クールスクームは二度目のため息をつくと、その人物に、そっと声をかけた。 「あの、大王様?」 「うわあああっ!?」 暗がりにいた人影……デデデは思いっきり仰け反った上に、べしょっとスッ転んだ。出っ張った腹がぼいんと床で跳ねる。 「…………大王様、大丈夫ですか?」 「っててて……きゅ、急に話しかけるなよ! ビックリするじゃねえか!」 ぶつけた鼻先をガウンで擦りながら、デデデは立ち上がった。 「ビックリしたのはこちらですよ……こんな夜更けにどうしたんですか? しかも、そんな格好で……」 クールスプークの灯りが、デデデの姿を淡く照らし出した。見ればデデデは寝巻きの上にいつものガウン、帽子はナイトキャップ、寝起きからそのままここまで歩いてきた、という風だった。 「…………あーいや、ちょっとな………………」 「こんな時間にお出かけですか?」 「……お、お前こそ、こんな時間に何してんだよ」 「『最近は物騒だから、明るいお前に夜の警備は任せた』……って仰ったの、大王様ですけど クールスプークの言葉に、デデデは後頭部を掻き、目線を泳がせ、 「……あー……っと…………ま、あ……いい、か」 と、呟いた。 「まあ、見つかっちまったもんはしょうがねえもんな……オマエ、皆にはナイショにしてくれよ? しー、な。しー……」 それじゃあな、とどこかに行こうとする大王。しかし、 「お、お待ちください! どこに行くおつもりですか!」 クールスプークはそう言うと、彼の後に付いて行った。 「夜道は危険ですよ、大王様。おともいたします! 大王様、大王様ー!」 森を抜け、氷の裏道を抜けた先。 デデデとクールスプークは、そこにいた。 「……大王様、ここは」 「……」 クールスプークは、その場所の存在は聞いた事があった。しかし、実際に訪れた事はなかった。 濃紺の空に、淡く光を放つオーロラ。きらきらと瞬く星屑。 そしてそんな空よりもなお美しく、こんこんと水を水を湛え、神々しい光を放つ泉。 夢の泉、と呼ばれる場所が、目の前に広がっていた。 「大王様、ここは」 クールスプークの声にも答えず、デデデはゆっくりと泉に歩み寄った。まるで何かを確かめようとするように。 「……クールスプーク」 「は、はい?」 突然声をかけられ、クールスプークはズレたサングラスを直した。 「い、いかがいたしましたか、大王さ」 「オマエ、何か感じるか?」 一瞬、何を聞かれたのか解らなかった。 「え?」 「何か、ヤな予感がすんだよな……」 デデデはなお泉に近づきながら、そう言った。 「なんか、こう……夢の泉が、ドロドロっていうか、グチャグチャっていうか、ヘンな感じがする……違わねえんだけど違うっていうか、違和感っていうか……」 その言葉に、クールスプークはサングラス内の目を見開いた。 デデデ大王は、カンが鋭い。先の夢の泉事件でも、皆が異変に気づかない中、真っ先に行動したのは、彼だけだった。 「……とにかく、ものすげえイヤな予感がするんだよ」 「……また、悪夢が……ナイトメアが、侵入してきたのでしょうか?」 クールスプークの言葉に、デデデは首をかしげた。 「いや、……どうだろうな。よくわかんねえけど……」 「そうですか……って。だ、大王様! 何してるんですか!?」 「あぁ?」 気づいた時、デデデは噴水にその巨体をのし上げていた。 「いや、見りゃわかんだろ? 何かヤバい事が……起こる前に……その、こいつをだなあ……!」 ぐぐっと体を前のめりにすると、デデデは、なお手を伸ばした。夢の泉、その中央に突きささる礎――スターロッドに。 「もし、前みたなことがあったら……コイツが刺さってると、……ヤバいじゃねえか……!」 「い、いや、そうですけど……!」 そう、以前ナイトメアが現れたとき、対策をとったのは彼だけだった。 そしてその為に、カービィに倒されたのだ。 大王の感じている違和感の正体が、ナイトメアの侵入ならば。その対処療法にスターロッドを引き抜けば、再び何が起こるかは、火を見るより明らかだった。 「大王様、そんな事をしたらまたカービィが」 ぴたり、と一瞬。デデデの動きが止まった。青い双眸の眼差しが、クールスプークを射抜いた。 「クールスプーク。オマエ、オレ様を誰だと思ってんだ?」 そうだ。彼は、天下のデデデ大王。ピンクだまにへこたれるタマでも、一度決めた事をあっさり諦めるような男でもない。 自分に真っ直ぐすぎる男なのだ。彼は。根本的に。 クールスプークは息を吐くと、 「……では、終わったらすぐに帰りましょうね。きっと明日になれば、ピンクだまがやってくるでしょうから」 と、ズレたサングラスを再び直しながら、そう言った。 デデデは家臣の言葉に、いたずらっこの笑みで答えた。 そして、次の日。 夢の泉から力が失せた事に気づいた勇者は、この暴君から力を奪い返した。それはもう、いつものように。幾度となくなく繰り広げられきた、日常生活のように。 ――だが。 再び、夢の泉に走った水脈(みお)を伝い、これ好機とばかりに、どろどろで、ぐちゃぐちゃで、混沌としたナニカが紛れ込んだ事に、勇者はまだ、気づいていなかった。
https://w.atwiki.jp/taka0604/
このWikiはうっかり一兵衛が主催の聖杯戦争スレに関するWikiです。 コンマと安価で目指せ!聖杯戦争優勝! 本スレはFateシリーズ(Fate/prototype、Fate/Stay Night、Fate/ZERO、Fate/Apocrypha、Fate/EXTRA CCC)を使用した安価スレです。 コンマ判定表 1 ファンブル 2~4 失敗 5~7 成功 8~9 大成功 0 クリティカル/特殊 基本的に無限コンティニュー、綱引きみたいなコンマ戦闘、諸々のうっかりが含まれます。 現行スレ:http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1407153005/
https://w.atwiki.jp/yaruo-schop/pages/328.html
サムネイル画像 タイトル 小悪魔は聖杯戦争を開催するようです 作者名 ◆pOgi2U5jM 原作 Fateシリーズ ジャンル 現代ファンタジー、聖杯戦争系、デスゲーム系 主人公 マルチ主人公 期間 2020/03/06~2020/05/10 掲示板 やる夫板のシェルター タグ あんこ、完結作品、ダイス、長編作品 まとめサイト 様 このやる夫スレ、まとめてもよろしいですか? 様 やる夫ANK 様 スレッド一覧 スレッド名 タグ 備考 開始日時 最終レス 【あんこ】小悪魔は聖杯戦争を開催するようです あんこ、ダイス 「小悪魔は聖杯戦争を開催するようです」シリーズ:スタート 2020/03/06 2020/03/17 【あんこ】小悪魔は聖杯戦争を開催するようです 2 あんこ、ダイス 2020/03/17 2020/03/30 【あんこ】小悪魔は聖杯戦争を開催するようです 3 あんこ、ダイス 2020/03/30 2020/04/11 【あんこ】小悪魔は聖杯戦争を開催するようです 4 あんこ、ダイス 2020/04/11 2020/04/25 【あんこ】小悪魔は聖杯戦争を開催するようです 5 あんこ、ダイス 2020/04/25 2020/05/07 【あんこ】小悪魔は聖杯戦争を開催するようです 6 あんこ、ダイス 「小悪魔は聖杯戦争を開催するようです」シリーズ:完結#4528から「小悪魔は聖杯戦争を開催するようです 南国編」シリーズ:スタート 2020/05/07 2020/05/23 同作者の作品一覧 不幸の催眠 小悪魔は聖杯戦争を開催するようです 小悪魔は聖杯戦争を開催するようです 南国編 小悪魔は聖杯戦争を開催するようです 王国編 純狐は魔術学園を卒業したいようです 小悪魔は聖杯大戦を開催するようです
https://w.atwiki.jp/ssfate/pages/1414.html
登場サーヴァント(『英国で聖杯戦争』合同企画) ベオウルフ エミリア・プラテル ピサール ブーディカ ルネ・デカルト フランソワ・マッカンダル ハサン・サッバーハ ※赤字はwiki内にデータが存在しないサーヴァント
https://w.atwiki.jp/yuukanaio/pages/439.html
,..r‐‐‐..、 / ヽ, .,r‐'''''k--..,,,_ i ,./ `i ´`'‐、ノ /i T''''‐‐..,, ´ヽ、 /´l l `ヽ、 .ヽ, r´ 入 人,,,_ ヽ、 i, .(_,r'''r‐.ゝ, /--..,,´`'‐.、 .\_i_ l / i''''''´/´ ヽ ´`'‐、 ) l i .r''i .l.,r..、 i ´``´l_ r'''''-; .k;li.....,,.i.k,,ll ./,...-‐‐..、 l \ i'i `-` `''ニ.、,,/´ _ .ヽ l ヽ ゝ''‐-i ,.-" .},r''` ヽ ゝ ゝ,,,,,,..-‐‐.....,,,,,,,,..-~ _r-/ l ,r''ソ´`t.、 / / ,ト´ /./ ヽ`''‐‐--------‐'´ / ,,.r'" i /./ / ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; / ,,...r" i / / 入.....__ / ./ l / / /-....,,,,,,_´`''''‐‐-....,,,/ / ミ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓┃名前:デデデ大王┃性別:男性┃属性:青┃配合回数:3┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫┃HP:65┃敏捷力:04┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓┃《特技名/種類/発動回数/効果時間/優先度》┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫┃秘孔┃防御┃無制限┃このターンの間だけ┃02┃┣───────────────────────────────────────────────┤┃この特技は必ず先行で発動する。任意の数字を指定。自身へのその数字と同じダメージを無効化する。┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫┃デデデっぱい頑張ります!┃防御┃無制限┃このターンの間だけ┃19┃┣───────────────────────────────────────────────┤┃この特技は必ず先行となる。敵味方問わず、種類『異常』の特技を使用する事が出来ない┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫┃ノーダメージ┃防御┃1┃このターンの間だけ┃09┃┣───────────────────────────────────────────────┤┃この特技は必ず先行となる。自身への種類『固定』または『確率』によって受けるダメージを無効化する┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫┃GS┃異常┃無制限┃永続┃20┃┣───────────────────────────────────────────────┤┃この特技は先制で発動する。敵全体を成仏状態にする。成仏状態のキャラは種類蘇生不可になる。┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓┃《タイプスキル/種類/発動回数/タイミング/優先度》┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫┃秘孔(失敗)┃防御┃無制限┃秘孔を使用後┃03┃┣───────────────────────────────────────────────┤┃自身へ受けるダメージを2倍にする┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫┃ウイルス耐性┃防御┃3┃自身が異常を受けた瞬間┃08┃┣───────────────────────────────────────────────┤┃全ての異常を無効化する(控)┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫┃大王┃回復┃無制限┃場にいる敵が回復した時┃永続┃10┃┣───────────────────────────────────────────────┤┃その回復を無効化し、代わりに自身のHPを無効化した数値だけ回復する(控)┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛