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[部分編集] 凛 山本勘助-鳥鳴- Sレア #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 必要兵力 20 Lv1 攻 2360 防 2890 知 2760 LvMAX 攻 4710 防 5770 知 5520 スキル [落する啄木鳥【火】] Lv1/7 自分自身の攻防アップ 武芸者計略 攻撃力アップ【発動率:低】 売却価格 両 コメント 「俺の軍略が上杉を焼きつくすか」川中島の戦い前、主君信玄に上杉必滅の策を献じる事を命じられる。勘助は啄木鳥戦法を用い、上杉を強襲するも謙信は総て見破っていた…… 台詞 「不安そうな顔をするな、〇〇」 図鑑 備考 入手:イベント「戦国一騎当千」実績報酬台詞の○○はプレイヤー名が入る ↓進化↓ [部分編集] 凛 [鬼]山本勘助-鳥鳴- Sレア #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 必要兵力 20 Lv1 攻 2670 防 3180 知 3040 LvMAX 攻 防 知 スキル [落する啄木鳥【火】] Lv1/7 自分自身の攻防アップ 武芸者計略 攻撃力アップ【発動率:低】 売却価格 両 コメント 「この軍略の名は啄木鳥戦法だ」川中島の戦い前、主君信玄に上杉必滅の策を献じる事を命じられる。勘助は啄木鳥戦法を用い、上杉を強襲するも謙信は総て見破っていた…… 台詞 「不安は謙信が戦の天才って事だ」 図鑑 備考 2MAX:攻6272 防7504 知7184 ↓進化↓ [部分編集] 凛 [隻眼]山本勘助-鳥鳴- Sレア #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 必要兵力 20 Lv1 攻 4119 防 4828 知 4621 LvMAX 攻 防 知 スキル [落する啄木鳥【火】] Lv1/7 自分自身の攻防アップ 武芸者計略 攻撃力アップ【発動率:低】 売却価格 10000両 コメント 「そうか……見破られたか」川中島の戦い前、主君信玄に上杉必滅の策を献じる事を命じられる。勘助は啄木鳥戦法を用い、上杉を強襲するも謙信は総て見破っていた…… 台詞 「◯◯、俺の過信だ…。」 図鑑 備考 3MAX:攻7129 防8313 知7961 ↓進化↓ [部分編集] 凛 [入道道鬼]山本勘助-鳥鳴- Sレア #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 必要兵力 20 Lv1 攻 防 知 LvMAX 攻 防 知 スキル [落する啄木鳥【火】] Lv1/7 自分自身の攻防アップ 武芸者計略 攻撃力アップ【発動率:低】 売却価格 両 コメント 「だが、我が屍が武田を強めよう!!」川中島の戦い前、主君信玄に上杉必滅の策を献じる事を命じられる。勘助は啄木鳥戦法を用い、上杉を強襲するも謙信は総て見破っていた…… 台詞 ○○、もう行け……いってくれよぉ バレンタイン台詞 「チョコと共に告げるぞ、〇〇…誰よりも何よりも愛している」 図鑑 備考 4MAX:攻8004 防9099 知87096MAX:攻8246 防9354 知89548MAX:攻8278 防9390 知8986 コメント 名前
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198 名前: 僕はね、名無しさんなんだ 投稿日: 2006/08/20(日) 18 26 24 ————告げる。 汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。 聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ。 誓いを此処に。 我は常世総ての善と成る者、 我は常世総ての悪を敷く者。 汝三大の言霊を纏う七天、 抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ———! そして第六のマスター、遠坂凛が呼び出したのは——— 心.最優のサーヴァントだ(セイバー) 士郎、カレイドジャスティスとして活躍ルート。別名・ソードちゃんルート。 の.赤い外套を纏う弓兵だ(本編通り) ダブルカレイドジャスティスルート。二人の変身ヒーローのあれこれ。 贅.金色の———少年です(子ギル) 召喚英霊シャッフルルート。比較的まともなバトル物。 肉.……これは、怪猫?(危険なナマモノ) サーヴァントタイガー登場(予定)ルート。ギャグを突っ走れ! ※これらは全て予定ですので、途中で変更されることがあります。ご了承ください。
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最終更新 2015/06/25 13 39 08 アンノーン No.201 タイプ:エスパー 特性:ふゆう(地面タイプの技を受けない) 体重:5.0kg(けたぐり・くさむすびの威力20) HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早 アンノーン 48 72 48 72 48 48 ばつぐん(4倍) --- ばつぐん(2倍) むし/ゴースト/あく いまひとつ(1/2) かくとう/エスパー いまひとつ(1/4) --- こうかなし --- ※特性「ふゆう」により、じめん無効 目覚めるパワーしか覚えないということは総てのタイプ攻撃を使えるということ つまり総てのポケモンに対処可能という可能性の獣であるといえるのではないだろうか。 アンノーン 型考察スカーフ型 型考察 スカーフ型 性格:おくびょう 努力値:特攻252 素早さ252 特防6 持ち物:こだわりスカーフ 技:めざめるパワー 種族値が貧弱なので何とか一発は与えたい。 タイプはCを補うため4倍弱点でよく見る氷岩草あたりを選択したい。 余った努力値はポリゴン2対策のためDに振ろう。
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きょぜつはんのう【登録タグ き なぎさ 初音ミク 曲】 作詞:なぎさ 作曲:なぎさ 編曲:なぎさ 唄:初音ミク 曲紹介 無力なうた なぎさ氏 の3作目。 イラストは 白熱灯氏 が手掛ける。 歌詞 割れたグラスを掻き集め 戸惑いを解こうとした 暗い色を誤魔化そうとして 希望で取り繕ってみた 咲いた花を枯らすことさえ 躊躇いなく行われた もう二度と戻らないような 予感に怯え続けていた 君の心にさ 拒絶されたから 僕の声は もう届かない 君の心にさ 触れてみたいけど 拒絶反応を 示された 割れたガラスを掻き集め 憂鬱を解こうとした 暗い色を誤魔化そうとして 何度も試みた 君の心にさ 拒絶されたから 僕の声は もう届かない 君の心にさ 触れてみたいけど 拒絶反応を 示された 君の総てにさ 拒絶されたから 僕の全部 もう届かない 君の総てにさ 触れてみたいけど 拒絶反応を 示されたからさ コメント 大好き -- 名無しさん (2013-12-03 23 17 32) 名前 コメント
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らせんかいろう【登録タグ ら 初音ミク 女帝P 曲】 作詞:女帝P 作曲:女帝P 編曲:女帝P ギター:全裸でギター抱いて寝てたP MIX:noa+ 唄:初音ミク 曲紹介 ひねくれたらぶそんぐの様なものです(投稿者コメより転載) 歌詞 (ピアプロより転載) 幻の影を拾い集め 空笑いの嘘 思考 渦 巻いて 夜に脅え震えていた 過ぎ去りし日を 霞む視界 映した 素顔隠して踊る貴方が 零す言葉 総て 嘘に思えて 理由等要らない 不安 抱えた儘で 廻る視界 落として 理想の果て辿り着く 思考の迷路迷い込む 押し寄せ溢れる寂寞 静かに 夜が 狂い出す 夢の中で優しく撫で 微笑む君に 触れた指の感触 与えられた温もりも 気付けぬ儘に塞いだ 辿り着けない答えに 総てを失った気がした 幻想に迷い込んで 何もかもを見失い 飲み干した 赤い毒と 腫れ上がる左手の傷 螺旋を描く思考図で 最後に見えた答えは 君が隣に居た事実 変わらず傍に居る事実 ねぇ? コメント すごくいい曲! -- 名無しさん (2013-03-10 19 32 19) 名前 コメント
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「占いってのは当たるも八卦、当たらぬも八卦。 俺が今からお伝えするのは、数多に存在する星たちが記す一つの道。信じる信じないは、貴方次第。 さ、貴方の道を……読み解きましょうか。」 ラズワルドに滞在する占星術師・マチェイ。 このマチェイから、一回のシナリオ毎に一回ずつ占いを受けることが出来ます。 利用方法は至ってシンプル。 シナリオが開始される前に、GMに占いの利用を進言し、1d10を振ります。 そこで出た目を後述の占い結果表と照らし合わせます。 占いの結果次第では、良い運勢をPCに呼び込む事も。 但し、このマチェイにはどうやらインチキ占星術師という噂が存在します。 時にはその占い結果によって、悪い運勢をPCに呼び込んでしまう事もあるようです。 とはいえ、占い結果が当たっているとの報告も多々あり、噂の真相は不明のままです。 この占いの効果は利用したシナリオの終了ごとにリセットされ、 チュートリアルダンジョン・海王の眠りし墓、復活ダンジョン・海王の目覚める海では占いを利用することは出来ません。 【 占い結果表 】 10 「目的を成し遂げるなら今!まさに今!今がチャンス! っつーわけで、頑張っちゃってください。勢いって大事、って言うじゃないですか、ね?」 占い効果 ダイスを用いた判定結果総てが+1される。 9 「はい、えーっと…突き進むべし。何事にも気にせず臆せず突き進むべし。 星たちは貴方をちゃんと見ててくれてますよ。」 占い効果 与えるダメージ算出の結果総てが+1される。 8 「お、試しにちょっと動いてみたらどうですかね? 良い報せがありそうですよ。周りからの情報はしっかりと吸収するのが吉すね。」 占い効果 スキルの確認・交渉・隠密・運動・協力の使用時、成否判定の結果に+1される。 7 「今は様々な運勢が安定している時みたいです。 ゆっくりですが総てが良い方向へ向かいそうですよ。のんびり焦らずいけばいいですね。」 占い効果 スキルの博学・調査・おまじない・分析・読解使用時、成否判定の結果に+1される。 6 「おやおや?もしかして、何か他にやろうとしてたことを忘れてません? 客室探索に向かう前に、それを片付けたら良い流れに乗りそうですね。」 占い効果 スキルのマシナリー・応急手当・動物・手品・芸術の使用時、成否判定の結果に+1される。 5 「んー…形はちゃんとしてるけど、中身がないというか。中身がカラッポというか。 理想通りの完璧な結果、という風にはならないぽいですね。」 占い効果 なし 4 「小さな問題が、起こりそうな気配…。そんな道筋が見えています。 ま、小さくてすむんですがね。ちーいさく。」 占い効果 LUCSB、INSSBの値が-1される。 3 「さぁ読み解きましょ…ん?あちゃ~…あまり派手な行動は控えた方がいいかもしれませんねぇ。 落ち着いて常に状況を分析するよう心がけてください。」 占い効果 スキルの戦う・防御・かばう・回避・幸運・閃きの使用時、対抗判定・成否判定の結果に-1される。 2 「おやおや…。なにやらトラブルの気配がありますねぇ。 んー、俺的には大人しくしてることをオススメしますよ。」 占い効果 アビリティ使用時、種類に限らず消費HPが+1追加される。 1 「うーん……今の運勢は、非常によろしくないっぽいですわ…。何か動くにも結果がゼロ。 それだけならまだしも、むしろマイナスになりそうです。むしろ気分転換とかそっちをやったらどーでしょか。」 占い効果 ダイスを用いた判定結果総てが-1される。
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いつわりのめがね【登録タグ い すだち 今日犬(ジャムおじさんP) 初音ミク 曲】 作詞:すだち 作曲:今日犬(ジャムおじさんP) 編曲:今日犬(ジャムおじさんP) 唄:初音ミク 曲紹介 やがみらいと「明日の天気ははれ、ときどきぶたでした。」 歌詞と動画を すだち氏 が、マスタリングを 友達募集P が手掛ける。ギターを なす氏 が、ベースを なおた氏 が、ドラムを はにわ氏 が演奏。 歌詞 晴れと 曇り 全部を吸い込んで あくび 「何から話そう?」 今朝の目を 迷っている 昨日と今日で 被っている 同じ話 全部を吸い込んだ 見出し 「真実を話そう!」 赤みたいで 霞んでいる 昨日と今日は 違っているようで 小石があっても 見つからないでしょ “どっから何処が本当か?” なんてね いつも思い通り とっちらかった正解は 都合の良い問い あっちこっち あたしの目は その総て 覆す 現実逃避と 夢に移行 誤魔化すほど癖になる 前代未聞の ビッグニュース 見たくないもの 消し去ってよ、ねえ 偽りの眼鏡 雨と 曇り 眠気でちょっとした 余所見 「こいつにしておこう」 でも何か 歪んでいる 昨日と今日が 違っているような 小石はいつから 転がっていたんだろう “どっから何処が本当か?” なんて いつもは思い通り とっちらかった正解へ 迷い込むだけ あっちこっち 何故だか酷く 全部 空回り 現実逃避と 夢に移行 誤魔化すほど癖になる 前代未聞の ビッグニュース 見たくないもの 消し去ってよ、ねえ 偽りの眼鏡 目を逸らしてきてた 嫌なもの総てが 今映るのは何故 昔を思い出す あの木々や雲や 住んでる街が (とても鮮やかに見えて) いつも見てた 単純な世界に (少し嫌気が差した) 飽きた日々と 本当と嘘 (どちらを選ぶかなんて) 決めるのは 遠いあの空 がっかりさせた “本当” は 今日も いつもと同じように とっちらかった正解を 導き出して あっちこっち でも、この眼鏡(め)こそ総て! 現実逃避と 夢に移行 誤魔化すほど癖になる 前代未聞の ビッグニュース それも今や カッコ笑い 本日天気は 晴天につき 昼寝予報を 計画済み 先週通り 現実逃避 見たくないもの 消し去ってよね 偽りの眼鏡 コメント 名前 コメント
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呼吸ができている。頬をつねっても痛みはある。 辿った思い出の総てを覚えている。 つまるところ、今回は生き永らえてしまったということだろう。 生徒達を全員逃がす殿の役目は果たせたとはいえ、きっと怒られる。 たぶん、擁護してくれる生徒はいない。 ……お説教は嫌だ。 キヴォトスで教職を務めている『先生』の溜息はいつもより深い。 しかし、今回の生き永らえの代償は大きい。 一組。いうなれば、一人しか生き残れない戦争への強制参加。 ふざけた奇跡だ。善悪の是非もなく、生きる為には殺し合うしかない。 けれど、それを踏まえた上でも、自身が生きているのは奇跡である。 無くなったはずの命が維持される、なんて。 戦争に参加させる為の一時的な奇跡が起こったのだろうと先生は思った。 アトラ・ハシースの戦いで総てを終わらせ、箱舟の爆破と共に自らが死にゆく瞬間――別の奇跡が割り込んできた。 どれくらい時間が経ったのだろう、どれくらい世界を渡ったのだろう。 先生にとっては数舜であったけれど、気づいたら、この世界にいた。 聖杯戦争をする為に与えられた偽りの人生、本来辿った歴史とは違った自分。 そして、死者という概念に縛られた、不自由な世界。 勿論、元の世界のように人間はいるけれど、それは生身のオリジナルではなく。 ――最後まで、生き抜いたのに、これかあ。 先生にとって、自分の世界はあの世界だ。 争って、苦しんで、喪って、行き止まりに何度ぶつかったかわからないけれど、確かに勝ち取ったものもある、あの世界だ。 無論、このような人生で、満足はしていないし、後悔は腐る程ある。 生きたい。やりたいことだってたくさんあった。 それでも、世界の為に、生徒達の為に。自分がやらなくてはいけなかった。 例え、世界の為に死ななくてはいけなくても。歩んだ旅路は自分だけのものだ、と。 落ちていきそうなくらい澄み切った青空は元の世界と同じだった。 どこまでも、どこまでも、変わらないものとして通じ合っていた。 「死人でできた道を歩くには、我ながら面の皮、薄すぎたね」 生きたい、死にたくない。その思いは確かにある。それでも、他者を踏み台にして願いを叶える程、強欲になれなかった。 それが与えられたものだとしても、人を殺して願う奇跡は、いらない。 世界の為とか、誰かの為ならともかく。自身の為にそんな奇跡は望めない。 だからこそ、奇跡を求めないという顛末はある種、当然だった。 無論、わかっている。 大抵の道は死人云々の理屈を抜きにしても、綺麗なものではない。 先生が殺さなくとも、戦争はたぶん回るだろう。 自分の抵抗は無駄な足掻きだ。 ――まさか、世界も、人間も、全部救えるとか思ってない? 切り捨てたくたくない。自分自身を滅ぼしておきながら、今更何を、と。 魔女を倒した時だって、辿るはずだった未来の自身を倒した時だって。 何かを得るには何かを捨てなくてはいけない。 それでも、先生は生徒と自分を秤にかけて、世界を選んだ。 そして、今この世界で捨てるべきものは自分の生。ただそれだけの話だった。 「思っていない。でも、最後まで、諦めもしない。例え、誰も救えなくても、私がそうしたいからそうするんだ。 そうだよね、私のサーヴァント――『■■■』」 「………………………まだ、その名前で呼ばれるなんてね」 ■ ――――奇跡の一握、あまねく絶望の始発点。 ■ 世界は奇跡に包まれている。 ちょっとした奇跡、だいそれた奇跡。 けれど、総量は決まっている。総てを照らす奇跡は絶対に存在し得ない。 誰かの絶望が始発点となり、波紋を生み、伝播する。 ご都合主義――デウス・エクス・マキナは絶望が好きなのだ。 誰かが苦しみ、嘆き、叫ぶ。終われ、終われ、終われ、と。 こんなはずじゃなかったと悲嘆の結末を迎えるモノ。 そして、そんな絶望を覆したい、あまねく始発点を奇跡で塗り替えたい。 「奇跡に縋らないといけない、それしか道がない人の存在を、貴方は理解できていない」 「理解ってるさ」 「絵空事を口にした人の結末は総じて、破綻だ。 断言できる。誰の奇跡も叶えない、そんなものは、きっと認められない」 二人は語り合った。世界について、戦争について、願いについて。 聖杯戦争とは、願いに直走る以外の行為は不要。 ただ、疾走れ。焦がれ。歪まず。 正義とは? 過去とは? 現在とは? 総て、切り捨てる。願いはそうさせるだけの重みが在る。 「……踏み躙る覚悟も恨まれる責任も、理解している」 「妥協する、とは言わないんですね」 「できないことを口にするもんじゃないよ」 「行動の可能不可能に関わらず。 人の争いは止まらない。英霊の願いは揺らがない。この戦争は世界が死滅で溢れるまで続く」 淡々と。感情の籠らない言葉を紡ぐ少年の手には、拳銃があった。 たくさんの、人も悪魔も天使も、ありとあらゆる総てを撃ち抜いた暴力だ。 銃口は主へと。一切の澱みがなく、指にかかった引き金は秒で引かれるだろう。 「貴方は言った。“奇跡”を認めない、と」 先生は語り合いの際、聖杯戦争≪奇跡≫を終わらせる、と。 この世界の存在を否定した。 「奇跡を謳う世界にいながら、奇跡を否定する。 それは、矛盾を孕んだ欺瞞だ。到底、他の主、英霊を説得できないでしょうね」 「だろうね。追い詰められた人間は、奇跡を否定できない。 未練と再誕を抱いた英霊は、奇跡を跳ね除けられない。 私が招かれたのは…………バグかな。絶対は絶対に有り得ない、どんなものでも予定外はあるものさ」 正直、少年はどちらでもよかった。 善良な参加者を鏖殺することも、悪質なる参加者の野望を挫くことも。 今となっては、もう何も感じない。それだけのことをしてきたし、されてきた。 何ならコイントスで適当に決めてもいいくらい、少年は聖杯に興味はなかった。 ならば、何故主へと銃口を向けているのか。 きっと、気まぐれだ。聖杯が必要な人間が、願いを捨てるということが理解できなかったのだ。 この主には未来がない。奇跡を勝ち取らない限り、死ぬ。 その上で奇跡を否定するのならば、ここで討ち取ってしまっても問題ない。 「純粋に疑問だった。何故、貴方自身の願い――生きることを諦めてしまったのか」 「諦めてなんかいない。確かに、奇跡を用いたら、私は生き残れるかもしれない。 ただ、そんな自身を優先した道を、許容できないだけだ」 銃口を前にして、主は目を逸らさなかった。 曇りない純粋な目だ。かつては抱いていた、過去の自分の目だ。 「総てを救うことはできないだろうし、私は志半ばで死ぬことになるだろうけど。 それでも、奇跡の否定を、私は諦めない」 もしも、このような強い人間がいたら。少年の結末も変わっただろうか。 導き手は総てが狂っていた。世界は犠牲を強いてきた。 世界がおかしいのだから、生き残るモノも、おかしいに決まってる。 「それに、聖杯の恩寵が良質だなんて、私は信じちゃいないんだ。 奇跡が生んだ波紋が他の可能性を潰すかもしれない。 誰かの涙が無くなる代わりに、もっと多くの涙が生まれるかもしれない」 だから、久しぶりに見る“人間”が眩しかったのか。 銃口はいつの間にか地面へと向いていた。 これはそういう脅しが効かない人間だ、するだけ手間の無駄である。 「これは私のエゴ≪グランド・オーダー≫だ」 主の言葉は本気だ。死ぬまで、否。死んでも曲がらない。 数秒か、数分か。沈黙の後、少年は言葉を口にした。 「…………世界か、自分か。僕が変えられるのはどちらかだけだった」 少年の言葉は、かつての強いられた選択だ。 委ねられた手は震えていたのか、それすら覚えていない。 ただ――――順番が来たのだ。 後悔はない。間違ってはいない。フローチャートで示された道は僅かだった。 無限の可能性なんてありふれた言葉はなく、誰かが損をしなくてはいけない世界だった。 「僕は力があったから、前者を選んだ、確実に変えられる絶対を求めた。 貴方は力がなかったけれど、両方を選んだ。変えられるかわからない不確かさに懸けた」 少年が辿った道程は控えめに言って、地獄だった。 母親は殺された。思い人は灰と消えた。親友は裏切った。 全部殺して、全部救った。ただ一つ、その全部の境界が曖昧なのが、世界だ。 世界は――――? 自分は救えたのだったか。 残っているものが何もない、空っぽの結末だった。 そして、答えはもう泡沫となって消えてしまった。 「あの時、選ばなかった選択肢を貫いた結果、どうなったのか。知りたくなったんだ」 もしもの話だ。 世界と自分。あの日、あの時、地獄が顕現した瞬間。 両方を選んでいたら、と。 「この戦争の終着点までにはわかるさ。それができるだけの強さを君は持っているだろう?」 「勝って進むか、負けて下がるか。貴方が選択を決めた以上、僕も選びます。 今だけは、この戦争の間だけ。貴方の“生徒”としてね。『先生』」 座に持ち帰れるかすらわからない最果てを、見てみたい。 人間性を摩耗させた英雄――『ザ・ヒーロー』に蘇った興味は、一つの始発点を生み出した。 「――――奇跡は誰にも渡さない」 【クラス】 ■イ■ァー 【真名】 ザ・ヒーロー/■■■@真・女神転生 【パラメーター】 筋力A 耐久A 敏捷A 魔力C 幸運E 宝具A 【属性】 中立・中庸 【クラススキル】 カリスマ:B 軍団を指揮する天性の才能。悪魔を率いて世界を駆けた英雄の姿が此処に在る。 対英雄:A 英雄を相手にした際、そのパラメータをダウンさせる。Bランクの場合、英雄であれば2ランク、反英雄であれば1ランク低下する。 彼が相手にしてきたのはいつだって誰かにとっての英雄《大切な人》だった。 【保有スキル】 英雄:A 精神干渉も致命傷も総て踏み越える。その殺戮に一切の緩みなし。 それが英雄の極点であり、最果てである。 英雄でありながら、英雄を殺してきた彼は、たった一人になった。 精神干渉の無効化、戦闘続行といったスキルの複合体。 【宝具】 『悪魔召喚プログラム』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~5 最大補足:1 悪魔の召喚を可能とするPCプログラム。 高度な知識と莫大な霊力、そして難解な魔法陣の構築や生贄の準備。 これら総てをすっ飛ばして、コンピューターの知識があれば誰でも悪魔を呼び出せる代物。 呼び出した悪魔が言うことを聞くか知らないけれど、悪魔を使いこなす方法をザ・ヒーローは熟知している。 『救世主の始発点/救世主の終着点』 ランク:A~E 種別:対人宝具 レンジ:1~5 最大補足:1 生前のザ・ヒーローが使った武器、防具の総て。 他者に譲渡も可能だが、彼以上に使いこなせるかは別問題。 【人物背景】 護って、死ぬはずだった子供。 【サーヴァントとしての願い】 自分が選ばなかった道を征く彼を見てみたい。 【マスターへの態度】 『先生』 【マスター】 先生@ブルーアーカイブ 【マスターとしての願い】 奇跡は誰にも渡さない。 【能力・技能】 卓越した戦術考案、不屈の意志。 【人物背景】 護って、死ぬはずだった大人。 【サーヴァントへの態度】 『生徒』
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[部分編集] 凛 百武賢兼 レア #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 必要兵力 14 Lv1 攻 1020 防 1380 知 1100 LvMAX 攻 防 知 スキル 水砲【水】Lv 1/1 自分自身の攻防アップ 武芸者計略 なし 売却価格 3500両 コメント 「我が主君は恩義を知らぬのか!!」龍造寺四天王の1人。主君隆信が忘恩の末蒲池家を滅ぼした事から龍造寺滅亡を予見、沖田畷の戦いで本陣堅守の為に命を擲つも総て賢兼の予見通りとなった。 台詞 「……我が主君には困り果てたぞ」 図鑑 イベント:戦国感謝祭 備考 イベント「戦国感謝祭2」交換成立達成報酬(5・10・20回) ↓進化↓ [部分編集] 凛 [二島]百武賢兼 レア #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 必要兵力 14 Lv1 攻 1180 防 1590 知 1270 LvMAX 攻 防 知 スキル [水砲【水】] Lv1/1 自分自身の攻防アップ 武芸者計略 なし 売却価格 両 コメント 「沖田畷の地が我らの亡する場か」龍造寺四天王の1人。主君隆信が忘恩の末蒲池家を滅ぼした事から龍造寺滅亡を予見、沖田畷の戦いで本陣堅守の為に命を擲つも総て賢兼の予見通りとなった。 台詞 「貴殿は国元を守って貰えぬか……」 図鑑 イベント:戦国感謝祭 備考 ↓進化↓ [部分編集] 凛 [武封百人]百武賢兼 レア #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 必要兵力 14 Lv1 攻 1360 防 1830 知 1460 LvMAX 攻 - 防 - 知 - スキル [熊の楯【水】] Lv1/3 自分自身の攻防アップ 武芸者計略 HPアップ【発動率:中】 売却価格 両 コメント 「されど我ら四天王此処に在り!!それが忠義だ!!」龍造寺四天王の1人。主君隆信が忘恩の末蒲池家を滅ぼした事から龍造寺滅亡を予見、沖田畷の戦いで本陣堅守の為に命を擲つも総て賢兼の予見通りとなった。 台詞 「この忠義が貴殿を守ろうぞ!!」 図鑑 イベント:戦国感謝祭 備考 コメント 名前
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月が紅いワケ ◆B7YMyBDZCU 【月が紅い理由――教えてやるよ】 右腕は動く。 彼が意識を回復してから真っ先に行った行動。無言で右腕を掲げる。 頭が暗い闇の底に眠っているみたいだ、思考機能が現実に追い付いていない。 廃墟の空間、何も生物らしさを感じない其処で彼は腰を下ろし壁に背を。 聖杯戦争――聞いたこともなければ見たこともない。嘘か本当かのお伽話だ。 願いが叶うなんて迷信や伝説、過去に残された歴史だけに許されている褒美と来たもんだ。 どんな状況や境遇でも有り得ない摩訶不思議な現象を餌に人間を釣る存在の思考は理解出来ない。 「……」 人間を釣る。その人間には勿論自分も含まれている。 彼は人間だ、人間である。外野が騒ごうが彼は人間で在り続ける。 その脳は無傷。寄生などされておらず思考、意思、想いは彼だけのモノ。 右腕を揺らす。 その行動に別段意味は無く、問いかけるように右に左に揺らし続ける。 ……。 返答は無い。 そう――返答は無いのだ。 右腕を揺らすその行為に対する反射が返答。彼は何を求めているのか。 返答だなんて。まるで右腕を生物のように思っているのだろうか。 返答が無いならば仕方が無い。返ってこないならば、仕方が無い。 この状況を理解しようと本能が働き始める。 身体に傷はない。 最後に見た光景は夜空を不気味に飾る紅い月。 物珍しさに空を眺めていた、そんなある日に突然、意識が、彼が消えた。 その姿は世界から消え去り召されるは異形の地。聞くも見るも全てが初の感覚。 記憶の糸を辿るも出てくる情報は砕かれた欠片であり把握には繋がらない。 此処はどこだ、それは東京だ。之はなんだ、聖杯戦争だ。記憶に刷り込まれている。 だが重要なのは違う、何故、自分は此処にいるのか、何故、聖杯戦争に――。 ドクン。 ……? 突然跳ね上がる心臓。前触れもなく、息をするように。 それは分類するならば反射的な直感。本能が告げるのだ、考えるよりも早く。 此処はキケンだ、と。 辺りは夜だ。否定するなど不可能であり決定付けられている。 視界は朧げながらも目の前に立っている異質な存在を捉えているのだ。 背けたいその存在は視界に立っている、背けたくても引き寄せられてしまう。 悪の美学――とでも言えばいいのだろうか。目の前の存在は紛れも無く社会に必要ない存在に見えるのだ。 彼はその男を知っているわけでもなく、初対面。素性も何もかもが不明。 完全なる第一印象で判断をしているが感じ取れる空気は穏やかではない。 その空気は鋭い、それもシャープではなく暗く、己の満足のために他者を斬り裂くナイフのように。 男の髪は白、サングラスの奥に潜む瞳は獣のように餓えていた。 血生臭く、初対面でも解る。 この男は屑だ、人間を何人も殺している、と。 「なーに見てんだよガキ、状況も飲み込めねぇのか」 退屈そうに呟くと男は指を鳴らし始める。 その言葉を聞いた男、泉新一は吹き返したように息をした。 止まっていた、目の前の男に気付いてから彼の時は止まっていたのだ。 視界に捉えた瞬間から襲いかかったのは恐怖、その領域は生物が本能的に察知する。 この男から感じる恐怖はまるで寄生の――。 「おいおい、こっちはよぉ。ったく……有り得ねぇ」 泉新一が言葉を紡げない中、対する男は独り言のように言葉を吐く。 「なんだこの身体は? 水銀の糞野郎も満足して逝っちまったんじゃねぇのか、メルクリウス。 だったら俺は可怪しいよなぁ、【なんで俺はこんな事になってんだ】。しかもアサシン、何だコイツぁ」 水銀、メルクリウス。聞こえてくるのは恐らく固有名詞の類。 しかしそれらの断片は流れて行き、身体に刻まれる情報は無い。 鼓動が早い、本能が告げている、逃げろ、と。ならば――。 「お前は……誰だ」 不思議だ。 今は冷静になっている、心が、心臓が。危険な状況でも落ち着き始めた。 慣れた。 今は冷静になっている、心が、心臓が。危険な状況でも落ち着き始めた。 慣れてしまった。 今は冷静になっている、心が、心臓が。危険な状況でも落ち着き始めた。 「んなことも解んねぇのかよぉ、見れば解んだろ」 問に正答を送るワケでも無く、男は邪悪な笑みを一瞬浮かべると再度言葉を吐く。 「ガキ、俺はお前なんてどうでもいい。死んだって困らねぇんだよ。 マスターなんていらねぇ、俺に首輪を嵌めるたぁテメェ如きじゃ無理だ。 此処で遊ぶのも悪くはねぇけどよぉ。裏で語り部気取ってる奴が気に入らねえ」 男の表情から怒りを感じる。 しかしそれは野蛮な物ではなく、ある程度諦めているような、受け入れてる部類。 心当たりでもあるのだろうか。この男は何を言いたいんだ、全く解らない。 「お前は何なんだ……?」 「俺かぁ? 知りたいんなら黙って教科書でも読んで来いよ英霊様の御前だぞッてァ!」 世界は思ったよりも未知に溢れている。 その未知に触れると新しい道が広がる、迷惑な話だ。 現に目の前の男の蹴りを腹に受けた泉新一は後方に飛ばされ汚く転がった。 受け身も取れずに転がる泉新一は適当な所で立ち上がり男を見る。 不意を突かれた一撃は躱せなかった、不意じゃなくても躱せるか怪しい。 呼吸を整えながら男を見つめる、視界から外せば此方が死ぬ。 「これでちったぁ目、覚したか? 俺が目の前に立ってんのに黙ってたからよォ、目覚まし代わりの一発だ」 男の発言で気付く。【最初からこの男は近くに立っていた】のだ、と。 其れは突然の出来事で脳が働かなかったのか。本能が認識する事を避けた結果なのか。 何方にせよ気付かなかった方が幸せだったのだろう。出会い頭に蹴りを入れる男だ。 マトモな生物じゃあない、関われば関わる程自分の身が危険になっていく。 生物。 この男は同じ人間だろうか。その見た目は人間と変わらない。 だが見た目は同じでも中身が違えばそれは異形の怪物だ。 泉新一は知っている。 人間社会に潜む、器に寄生している生物を彼は知っている。 しかし目の前の男からは無機質を感じないのだ。彼が知っている闇とは違う。 男はまだ感情があるように振舞っている、ならば。 「――サーヴァント、か」 「気に喰わねぇんだ、ソレ」 聖杯戦争の情報が脳に響き始めた。そうだ、泉新一、彼は聖杯戦争に参加した。 それは真意か本意か不本意か。本人にしか解らない。 戦争は一人で行わず、従者が存在する。 「じゃあお前が俺の……」 「気に喰わねぇって言ってんだろガキィ」 サーヴァントなのか。言葉を言い終える前に泉新一は外に出ていた。 彼がいたのは廃墟の内部、気付けば男に胸倉を捕まれ放り投げられていた。 片手で青年を放り投げる腕力は人間の領域では不可能だ、これで決定だろう。 目の前の男は相棒【パートナー】だ。 望んで参加しているワケではない戦争に選ばれた相棒は社会に適合出来ない獣。 黙って檻に入るなり自然に帰るなり……愚痴を零したくなる。 泉新一は着地と共に迫ってくる男の拳を左腕を使い軌道を逸らす。 そのまま腹に膝蹴りを放つも男は軽々と掌で受け止めた。 「喧嘩はしたことあんのか、でもよ……退屈だぜ」 男は掌に少し力を加える。泉新一の顔には苦痛の表情が浮かび上がった。 粉砕だ。彼の膝が粉砕せんと壓力を掛けられている。 「ッあああああああああああああああああああ」 叫びと共に渾身の力を振るい足を大地に突き刺すように降ろす。之により男の掌から解放。 そのまま勢いに任せ右腕の一撃を男の顔面へ、動作に隙も無ければ迷いも誤差も無い。 本能から繰り出された一撃は相手に悟られること無く吸い込まれ――。 「もうちっと樂しませてくれやァ!」 待ち構えていたのは顔面ではなく繰り出された拳。 不意を突いた一撃と確信していたが、男は一撃に合せ拳を重ねてきた。 本能による一撃ならばより獣に近い相手の方が上手。珠戦闘における経験では泉新一よりも男が上回っているのだ。 泉新一と男の拳、互いに衝突し鬩ぎ合う、事もなく泉新一が押し負け数歩後退する。 弾かれたように鑪を踏みながらも体勢を整えようと踏ん張るが男は刹那も待つつもりはない。 踏み込み何て要らない、力任せに再度拳を放つ。 「――あァ?」 風が舞う、屋外に自然とは別の異質な風が男の白貌を掠り取る。 この場には泉新一と男しか存在しなく彼らを邪魔する者など本来登場することは有り得ない。 ありきたりの筋書きに現れるは役者だ、それも特殊で特異な右腕。 『何をしているんだシンイチ』 名をミギ―。 泉新一の右腕に寄生した虐殺器官《パラサイト》。 その姿を異形で鋭利な刃物に変貌させ男のサングラスを削ぎ落した。 「カハッ、クク、そうかい。人間じゃねぇってか? 俺を下僕にすんだ、隠してんモン全部吐きだせやァ!」 ミギ―に落とされたサングラスを自ら踏みつけ笑う男。 その笑い声に品など欠片も持ち併せず与える印象は不快そのもの。 『シンイチ、私にも聖杯戦争の概要の知識がある。つまりあの男が君のサーヴァントか』 「ああ……信じられないけど、な」 『解っているとは思うが君はあのサーヴァントには勝てない。規格外の存在だぞ』 「解っている、こんな状況でも心は落ち着く」 冷静さはある。だが全てが事態に追いついているかと言えば嘘になってしまう。 結果としてこの状況に対する打開策など見つからず、そもそも打開など出来るのか。 圧倒的自力の差、サーヴァントは人間に太刀打ち出来る存在では無いのだ。 無論、右腕に寄生生物を宿している泉新一でさえ目の前の男には遠く及ばない。 戦うだけ無駄だ、勝ち目など最初から存在していない。勝利へ辿り着く因子が不足している。 それに泉新一と男は主従の関係だ。命を殺り合う関係ではなく味方。 仲良しごっこで手を取り合う方がまだ好ましい。 「此処は城じゃねぇ、転生だの何だのあるだろうが俺にはどうでもいいんだ。 テメェの右腕がキモかろうと、テメェ自身が怪物でも関係ねえ。 でもよぉ……俺をこんな場所に招いたんなら樂しませろ。せめてもの、って奴だ」 男は言葉から察するに快楽を求めているらしい。その部類は自己満足、推定するに戦闘だろうか。 彼が言う城とは不明だがサーヴァントとして限界しているには不服があるようだ。 願いを叶える機会だと言うのに。 「……願いが、叶う?」 泉新一の脳内に齟齬が発生する。言葉と記憶と情報が反発しあう。 願いが叶う、紅い月、聖杯戦争。そうか、俺は参加していて権利を持っている。 『シンイチ、まさかとは思うが君は信じているのか?』 「い、いや。そんなワケ」 「目が泳いでるぞガキ、テメェの腹ン中にァ野心とか野望ってモンが無えのか?」 『耳を貸す必要は無いぞ、馬鹿な事は考えるな』 「俺は願いっつーか、まぁあるって事にしとくか。ソレを果たすのは俺自身だ、聖杯なんぞの出番何かありゃしねえ」 男は放つ。願いは己の手で掴み取る事象だと。 本来言葉に着飾らない彼だがその発言は英霊の志に近い。 多くの人間を殺してきた彼だが戦闘においては彼なりの美学と呼べばいいだろうか。 仲間意識も強く礼も辨えているのだ、之に関してならば彼は英霊の座に居座るだろう。 「シュライバー……テメェに言っても解ンねぇと思うけどよ、こうして存在してんだ。 ならさっさと終わらせて俺は俺のケリを付けて来る。もう一度何てくだらねぇ戯言じゃねぇ。 あの時俺は勝った、けどアイツは生きていて死んだ。だが、俺は英奴に、アイツも、だ。つまり」 男は紡ぐ。 彼は昔、シュライバーと呼ばれる気に喰わない奴が居た。 何処か似た匂いを発しその境遇も互いに血と狂気が漂う最終列車の塵箱。 底辺に溜まる社会の輪に馴染めない屍は互いを憎き殺すべき対象と見なしていた。 その狩りは他者の介入より中断、屍は黄金の獣に魅入りその忠誠を誓う。 しかし問題があった。 男の宿敵は白騎士《アルベド》の称号を手にした。男ではなく。 その力は男だって認めている、だが称号に釣り合うかは別の話であり、譲れない物がある。 幾つかの年月が過ぎた時、彼は黄金の獣に許しを受け、黒と赤の騎士から言葉を受けとり白騎士の座を争った。 その先に待っていたのは――なにも今此処で男の生前を解説しても意味は無いだろう。 泉新一に伝わるわけでもなく、彼には正直の所、男の過去などどうでもいいのだ。 事実ミギ―は男の背後から斬り掛かっていた。 「つまり、だ。俺は別に遊んでもいいけどよぉ、チンタラしてる暇は無いってワケだ。 だからよォ、テメェが俺のマスターなら足を引っ張んな。癪だがテメェが死ねば俺も消えンだよ」 『――ッ!』 背後の攻撃を振り向く事無く掴み取る男。 そのまま力を強め握り潰さんと威嚇地味た行為をする。 泉新一は走りだす。ミギ―が殺されてしまう。ならば。 廃墟の欠片を握り締め男に振るう、素手で殴るよりも数倍マシだろう。 「頭使うってのは評価してやるよ」 「う、あぁ!」 男は掴んだ右腕を振り回す。 右腕はミギ―である。しかしミギ―は泉新一の右腕である。 彼らは男の片手一つに振り回され宙を泳ぐ。止める術など無く――。 「ぐ――ッ!!」 大地に轟くは泉新一の着地音、着地の表現など生温く落下と言っても差し支えない。 痛みに表情を歪めるが黙って寝ている訳にもいかないため立ち上がる。 「俺は聖杯戦争なんて知らない、こんな所に居る必要はない!」 「だったらテメェはどうやって帰るつもりだ。 電車か? 徒歩か? 迎えでも呼ぶのか? あァ? 此処はテメェ等の東洋の島国だろ?」 『シンイチ、挑発に乗るな。今から私があの男に攻撃を加える。 その間君は少しずつ後退するんだ。そして私が合図をしたら全力で走れ、此処から離脱する』 「お前らみたいな寄生生物を俺は許さない……! お前は彼奴等と同じだ、人を殺す事に感情を持たない彼奴等とォ!!」 『シンイチ! 吠えても何も起きない』 「ガキ、テメェは思ったよりも早く死にてぇらしいな。少し眠ってろ」 その時泉新一は奇妙な事象を目撃した。 紅い月を見てから全てが奇妙だがこの瞬間は最大風速を更新する。 血だ。血の匂いが強烈に男から発せられる。 彼の身体の表面を塗り上げるように血生臭く、いや、之は血だろうか? 血に似た何かかも知れない。しかし重要な問題ではなく、男の行動事態が危険であることに変わりはない。 「ただの人間相手のタイマンにこれ使う何て普通は在り得ねえからな。 テメェの魂、俺が吸うに値したワケじゃねぇぞ。 聖杯戦争って奴を過ごす相棒になんだろ? だったら少しだけ見せてやる、涙流しとけよクソガキィッ!!」 血、血、血。 空気が軋む。 男から発せられる血の匂い、関わりたくない程の狂気。 滲み出る其れ等は生物の総てを嫌悪させ、黒い血が――爆裂するように跳ね上がった。 「これは……寄生生物?」 『いや違うぞ。私達の同類ではない。だが男の右腕の血は生きている、のか?』 人体から生えたソレは杭の形をした奇形の植物とでも呼ぼうか。 しかし葉もなければ花もなく、実もなければ樹木もなく、勿論根も存在しない。 その植物に必要なのは水でも養分でも日光でもない。 血だ。悍ましい程の狂気に彩られた黒い血、それが男の殺意の具現である牙。 「ミギ―、出来るか?」 『出来なければ死ぬ。私も君も此処で死ぬだけだ。それは望んでいないだろ?』 「お前……ごめん、な」 「どうよガキ、感想は?」 「最高に気分が悪い」 「そっちの右腕は」 『興味深いと思う。しかし近寄りたくはないな』 「そうかいそうかい、なら――」 男が何かを仕掛ける。 右腕に生えた杭を飛び道具のように泉新一へ放つ。 対処しようとするもどう防げばいいのか。しかしそんな事を考える刹那など無く。 「ッ!!」 【気付けば杭が足と大地を繋ぐように刺さっていた】 その動きを泉新一とミギ―は視界に捉えていたが反応するまでもなく攻撃を喰らった。 ミギ―は弾き返そうと行動をするも杭はその動作よりも速く泉新一の足を貫いた。 『大丈夫かシンイチ!』 安否の声に黙って首を振る。痛くないと言えば嘘になる。 だが弱音を吐いた所で目の前の男が収まることは無いだろう。 従者ならば主に従って欲しいのだが生憎野蛮な獣を引き当てたらしい。 愚痴の一つや二つ、零したくなるが言葉が出て来ない。気力が吸われるかの如く意識が遠のいて行く。 薄らと見える男の周りは更に異形と化していた。 男を中心に大地や廃棄物、コンクリート。総てが消えて行く。 その現象は枯渇。男に生えた杭は総てを吸い尽くす邪悪の樹。 名を闇の賜物《クリフォト・バチカル》英霊として派生された世界で語り継がれるヴラド三世の結晶化した血液。 吸血鬼伝説を語る代名詞の血はその性質も吸血鬼のように総てを吸い尽くす邪悪の樹。 泉新一の足に刺さっている杭も例外なく同一の存在であり彼の生気を吸い付くさんと吸収している。 「ミ、ミギ―……コイツを頼む」 気絶寸前にまで追い込まれている泉新一は右腕に声を掛ける。 この杭が犯人ならば。除外すれば彼は何一つ吸われないで済むだろう。 無論一度開いた穴。杭を除外すれば大量の血が流れることになるだろうが構っている場合ではない。 「カハッ! まだ意識あンのか、少しは骨見せてくれるじゃねぇか。 いいぜ、鞘替えは待ってやるよ。テメェが目を覚ましたらそっからはお樂しみの聖杯戦争だ。 お前が何を願うかは自由だけどよォ、俺の邪魔だけはするな。したらテメェの存在ごと消すぞ」 男は泉新一を生かすらしい。そもそも彼が死ねばサーヴァントである男も消えるためその行動を実行することは不可能に近い。 【しかし男には例外のルールがあるのは別の話】 認める段階まではいかないがそのタフさは少しだけ評価してやる。そう言い放った。 『今から杭を抜く、踏ん張れよシンイチ』 ミギ―は身体を延ばし杭を抜かんと触れる。 『私まで吸おうと言うのか……ッ』 杭が総てを吸い尽くすならば。寄生生物であるミギ―も例外ではない。 時間を掛ければ掛けるだけ泉新一とミギ―の生気は杭に吸われ尽くされ男の糧となる。 「お前は……何がしたいんだ」 「決まってんだろ、勝つんだよ」 「勝つ……? そのためなら人間を殺したっていいのかよ、なぁ!? 何が聖杯戦争だ、どうせお前らみたいな糞野郎共を満足させるためだけのくだらない宴なんだろ!」 泉新一の言葉は八つ当たりに近い。 何故自分だけ毎回面倒事に巻き込まれるのか。平穏な世界から離れるのか。 右腕も、クラスメイトも、母親も、あの子も、人間も、全部、全部、どうして離れていくのか。 自分が何をしたんだ、何がいけない、この状況を招いたのは自分じゃない。 見ているか聖杯。お前に願いを叶える力があるなら応えてみせろ。 「紅い月を見た奴は月に招かれて願いが叶うんだろ!? ならやってみろよ! 此処は月、あの時俺が目撃した紅い月なら! 今すぐ俺を開放して、総てを元に戻して帰ろせろォ!!」 魂の叫び。 何一つ飾っていない本心からの叫び。 聖杯が願いを叶える願望器ならば総てを元に戻せ。 この身体も、母親も、日常も、何もかも総てを。 ミギ―との別れに感情を抱かないと言ったら嘘になる、それでも。 「クク、ハハハハハハハハ!!」 聖杯は何一つ応えるこなく、変わりに答えるは男の笑い声。 面白い事があったのだろうか。泉新一の叫びにコメディなど欠片も無い筈だが。 男は笑う、これ程笑う必要が在るのか。そう思える程に。 「ガキ、テメェは今【紅い月】って言ったよな? 【紅い月】って言ったよな」 男は笑いを終えると挑発するように尋ねる、紅い月、と。 泉新一は何が面白いか理解出来ない、しかし紅い月は事実であり彼は月を見てからこの場に招かれた。 否定出来ない事実であり無言で首を縦に振る。この時ミギ―が足に刺さっていた杭を抜き彼らは平常に戻る。 「真ん丸輝く御月様が願いを叶えるってかァ! コイツは傑作だ、あぁ、やべぇな、おい。 いいねぇ、俺の夜はまだ終わらないってことか。こんなくだらねぇ場所に呼ばれた時はクソと思ったけどよォ。 その言い伝え……それに英霊ってのは考えりゃワケの解かんねえ奴もゴロゴロ居んだろ? ガキ、テメェの命は更に伸びた」 男は返答も待たずに勝手に独り、まるで歓喜に浸るように空を仰ぐ。 聖杯戦争を。彼の発言で表わすならば樂しむ事に決めたのだろうか。 しかし長引くことは泉新一にとっては迷惑以外の何者でも無く、願い下げである。 「いいぜ、だったら見せてやる。 出血大サービスって奴だガキ。涙流して感激しろよ、なぁ」 テメェが今から見る夜は俺だけの夜、カズィクル・ベイの――夜だ」 そう呟いた男――カズィクル・ベイから杭の時と同じように感じたくもない空気が発せられる。 その言葉の真意は不明、吐き終えると同時に静かになったのが印象に残る。まるで嵐の前兆だ。 「コイツ、狂ってる……何を言ってるんだ」 『今更かシンイチ、だがどうする。君の命は伸びたらしいがあのベイと名乗った男は何かするぞ』 命を伸ばす、この発言を捉えるならば死なない事と同意義だろうか。 少なくともベイが聖杯戦争を樂しむならば魔力の供給源となる泉新一を殺す事はないだろう。 「お前、何をするつもりだ」 「言ったろ、俺だけの夜を見せてやるって。ただの人間風情が俺の気まぐれとはいえ薔薇の夜を拝めるんだ、死ぬまで持ってけ」 『――! シンイチ、その男から離れろ!』 泉新一が答えを聞くよりも速く。 ミギ―が移動を促すよりも速く。 カズィクル・ベイはこの世界を己の夜に塗り潰す。 「遅え―― ――月が紅い理由―― ――教えてやるよ」 総てが遅く、総てが運悪く、総てが因果の元へ。 ベイから放たれる殺気は鬼の如く、泉新一がこれまで相手にしてきた総ての虐殺器官を凌駕する。 そしてこれから紡がれる言葉は夜に羽ばたく悪への階段。 「Wo war ich schon einmal und war so selig かつてどこかでこれほど幸福だったことがあるだろうか」 聞こえる言葉はドイツの物、泉新一には聞き慣れない言葉だ。 その意味を理解することは彼に出来ない、出来ることはただ聞くだけ。 気になるとすれば【月が紅いワケ】だ。ベイは今から何を行うと言うのか。 ミギ―は逃げろと言った。その言葉は解る。此処は危険だ。しかし。何故だろう――足が動かない。 「Wie du warst! Wie du bist! Das weis niemand,das ahnt keiner! あなたは素晴らしい 掛け値なしに素晴らしい しかしそれは誰も知らず また誰も気付かない」 気のせいだろうか。 疲れの影響からか一瞬だけ。ほんの一瞬だけ夜が暗く見えた。 夜だから暗いの当たり前だ、それを差し引いても泉新一の瞳には夜が深く見えた。 「Ich war ein Bub . da hab ich die noch nicht gekannt. 幼い私はまだあなたを知らなかった Wer bin denn ich? Wie komm denn ich zu ihr? Wie kommt denn sie zu mir? いったい私は誰なのだろう いったいどうして 私はあなたの許に来たのだろう War ich kein Mann,die Sinne mochten mir vergeh n. もし私が騎士にあるまじき者ならば、このまま死んでしまいたい Das ist ein seliger Augenblick,den will ich nie vergessen bis an meinen Tod. 何よりも幸福なこの瞬間――私は死しても決して忘れはしないだろうから」 泉新一は黙ってカズィクル・ベイの謡を聞く。 思考を停止している訳ではない。 『シンイチ! 聞こえているのか、シンイチ!』 しかしミギ―の声は彼の耳には届かない。総てが遠く感じるのだ。 その答えは簡単だ。この夜はあの杭と同じく総てを吸い尽くす闇の夜だから。 この夜の主役はカズィクル・ベイだ。 聖杯戦争だろうがこの夜の時だけ、彼以外の存在は総て脇役に成り下がる。 之が世界、彼が望む深淵の闇、憧れ、己が法で世界を塗り潰さんと溢れ出る渇望。 「Sophie,Welken Sie ゆえに恋人よ 枯れ落ちろ Show a Corpse 死骸を晒せ」 更に夜が深くなる。 鼓動する夜気、揺らめく闇夜。 総てを包み込む夜から感じるのは暖かい光ではなく冷たい闇。 「Es ist was kommen und ist was g schenn,ich mocht Sie fragen 何かが訪れ 何かが起こった 私はあなたに問いを投げたい Darf s denn sein? ich mocht sie fragen warum zittert was in mir? 本当にこれでよいのか 私は何か過ちを犯していないか Sophie,und seh nur dich und spur nur dich 恋人よ 私はあなただけを見 あなただけを感じよう Sophie,und weis von nichts als nur dich hab ich lieb 私の愛で朽ちるあなたを 私だけが知っているから」 言葉が進む度に夜が深くなる。 泉新一は思う、之はゲームや漫画で言う所の詠唱なのだろう。 ならば終わる前に止めたいが、既に彼の力は先程の杭に吸い尽くされている。 黙ってベイの夜が訪れるのを待つしか出来ないのだ。 だがミギ―はまだ動ける。 この状況でベイを放置するのは危険過ぎる。 その触手を刃物に変え彼の首を斬り落とさんと猛威に動き始める。 「Sophie, Welken Sie ゆえに恋人よ 枯れ落ちろ」 ――もう終わるから黙ってろや。 ベイは刃を掌で抑えこむと最後の言葉を紡ぐ。 「Briah――Der Rosenkavalier Schwarzwald 創造――死森の薔薇騎士」 紡がれた呪言は世界を奈落へと誘う彼の叫び。 夜に夜を重ねる世界で誰も感じたことのない深淵。 総てが軋む、歪み、吸い尽くされ主たるベイを祝福する。 『遅かったか……』 「ククク、ハハハハハハハハハハハ! どうだコイツが俺の世界、総てを吸い尽くす薔薇の夜だ」 之が世界、総てを吸い尽くすのが世界の理と成り果てたベイの渇望。 夜が主役、夜に英雄となる吸血鬼、その力を今此処に具現化した。 夜を更に夜で重ねた闇、不快の塊である世界が総てを包み込む。 呆気に取られる泉新一、総てが規格外過ぎる。 戦力も、理も、世界も。どれも人間や寄生生物にさえ出来ない技だ。 之がサーヴァント、カズィクル・ベイの能力だと言うのか。 「感激して声も出ねぇのか? なら上を見てみろよ、なぁ――アレ、何だか解るか?」 ベイに促されるまま泉新一は空を見上げる。そして世界の闇を垣間見るのだ。 之は何だ、何だ、何だ。何がどうなっている。 総てを吸い尽くす薔薇の夜。ならば空に浮かび上がるアレは何だ。誰か説明してくれ。 聖杯戦争――招かれた嘘か本当か解らない謎の宴。正直な話、信じる方が難しい。 それでも願いを叶える権利は魅力的であり、日常を懐かしむ泉新一にとっては唯一無二の機会だった。 他人を殺す事など、人間を殺す事など彼には出来ない。それでも夢を見るに値する。 「あ、あぁ……ああああああああああああああああああああああ」 叫ぶ泉新一、笑うカズィクル・ベイ。 この夜の主役は主である人間ではない。支配するカズィクル・ベイだ。 故に総てがベイのために動いており、この状況でさえ薔薇の夜は泉新一とミギ―の総てを吸っている。 其処に追い打ちを掛けるように空で笑う月が一つ。紅く染め上げ夜を彩る月が一つ。 「どうだ、ガキ。テメェが言ってた紅い月だぜ? 感動して叫ぶことしか出来ねえのか? ってああ、そうだそうだ。お前さっき言ったよな? 紅い月が願いを叶えてくれるって。 で、どうだ? 叶ったか? テメェの願いは叶ったか? なぁ教えてくれよォ。気になんだよ。 なァマスター、聞こえってっか? 紅い月は願いを叶えて――ハハッ、アハハハハハハハハハハハ!!」 空に浮かぶは紅い月。都市伝説の紅い月。総てを叶える紅い月。 この月は誰が用意した。男だ。この男だ。カズィクル・ベイだ。 ベイは願いを叶えるのか。到底思えない。なら誰が願いを叶えるのか。それが聖杯。 ならば聖杯とは何だ。誰か教えてくれ。俺の希望を砕かないでくれ。助けてくれミギ―。俺はどうしたらいい。 誰も泉新一の問に答える事は無く、ミギ―もただ無言で状況を受け入れるしかなかった。 闇に響くは主であるカズィクル・ベイの笑い声。 主以外の総ての存在が絶望する中、泉新一の聖杯戦争が始まった。 【マスター】 泉新一@寄生獣 【マスターとしての願い】 ―― 【weapon】 ―― 【能力・技能】 右腕にミギ―と呼ぶ寄生生物を宿している。姿を鋭利な刃物に変質させ総てを斬り裂く。 また寄生された影響からか泉新一の身体能力はオリンピック選手を遥かに凌駕する。 【人物背景】 普通の学生だった彼はある日寄生生物が自分の右腕に侵入したことに気付き必死で抵抗を行った。 夢だと思っていが現実であり彼の右腕は寄生生物と同一となり名をミギ―として不本意ながら相棒となった。 生活していく中で世の中に寄生生物が潜んでいる闇を体験していき彼自身もまた戦闘に巻き込まれる。 その中で人間が死んで行き彼の母親も寄生生物に殺され、彼の心は深く、深く閉ざされていくことになる。 【方針】 ―― 【クラス】 アサシン 【真名】 ヴィルヘルム・エーレンブルク@Dies irae -Acta est Fabula- 【パラメーター】 筋力B 耐久B 敏捷C 魔力C+ 幸運E- 宝具A+ 【属性】 混沌・悪 【クラススキル】 気配遮断:D サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 ただし、自らが攻撃態勢に移ると気配遮断は解ける。 【保有スキル】 エイヴィヒカイト:A 人の魂を糧に強大な力を得る超人錬成法をその身に施した存在。 本来ならばこの存在を殺せるのは聖遺物の攻撃のみだが聖杯戦争では宝具となっており、彼を殺すには宝具の一撃が必要となる。 また、喰った魂の数だけ命の再生能力があるが制限されており、魔力消費を伴う超再生としてスキルに反映された。 A段階に達すると己の渇望で世界を創造する域となる。 直感:B つねに自身にとって最適な展開を“感じ取る”能力。 視覚・聴覚に干渉する妨害を半減させる。 戦闘続行:A 呪い:A ある人物から彼の二つ名である魔名と共に送られたもの。 その内容は「望んだ相手を取り逃がす」 本人が望めば望むほど、その相手は横槍などにより理不尽に奪われていく。 【宝具】 『闇の賜物(クリフォト・バチカル)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~30 最大捕捉:1 エイヴィヒカイトの第二位階「形成」に届いた者にしか具現化出来ない物 彼の其れは『串刺公(カズィクル・ベイ)』の異名を持つワラキア領主、ヴラド三世の結晶化した血液が素体。 能力は 「血液にも似た赤黒い色の杭を全身から発生させる」。 この杭は、突き刺した対象の魂や血を吸収し、所有者に還元する効力を持っている。 飛び道具、武具、空中での移動など様々な用途に応用出来る。 この聖遺物との親和性は他のエイヴィヒカイトとは群を抜いている。 クリフォトとはカバラの『生命の樹』と対をなす『邪悪の樹』の名であり、バチカルはその最下層を示す。 『死森の薔薇騎士(ローゼンカヴァリエ・シュヴァルツヴァルド)』 ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000 エイヴィヒカイトの第三位階、自身の渇望の具現たる「創造」能力。 元となった渇望は 「夜に無敵となる吸血鬼になりたい 」 。発現した能力は「術者を吸血鬼に変えて、周囲の空間を夜へと染め上げ、効果範囲内に存在する人間から力を吸い取る」こと。 渇望通り、吸血鬼と化して人間から精気を吸い上げる能力である。 発動すると周囲一帯が固有結界に似た空間に取り込まれ、例え昼であっても強制的に夜へと変わる。もっとも、夜時間帯に重ねがけした方が効力は格段に上がる。 この「夜」に居る人間は全て例外なく生命力をはじめとした力を吸い取られ、奪われた力の分、 この空間の主である吸い尽くした力を己の糧とし、それを抜いても己のを強化する。また、夜空には紅い月が浮かび上がる。 相手を弱体化させ己を強化し続ける卑怯な理だが弱点として【吸血鬼の弱点ソノモノが彼の弱点となる】 『???』 ランク:? 種別:? レンジ:? 最大捕捉:? 彼の中に眠るナニカ。性別、数――総てが不明。 【人物背景】 聖槍十三騎士団第四位、ヴィルヘルム・エーレンブルグ=カズィクル・ベイ。白髪白面のアルビノの男。 その体は日光を始めとした光全般に弱く昼はほとんど出歩かないが、逆に夜の間には感覚が鋭敏になるという吸血鬼じみた体質を持ち、 それを自らのアイデンティティとしている。戦闘狂であり彼の歩んできた道には屍の山が築かれている。 元は貧困街の出身であり父と姉の近親相姦で生まれ、「自分のちが汚れているならば取り替えればいい」と感じる。 その後彼は親を殺しこれまでの人生とは別に暴力に溢れた生活を送るようになる。 其処で遭遇したのが白き狂犬、其処で出会ったのが黄金の獣。そして彼の人生は世界の因子に成り得る奇妙な物語に巻き込まれる。 なお、仲間意識は強く同じ騎士団の仲間を家族のように思っている。 【願い】 樂しんで城へ帰還する。