約 14,405 件
https://w.atwiki.jp/gspink/pages/55.html
糸鋸×冥③ 冥は最近調子が悪い。 つい最近生まれて初めて裁判で負けたせいもあるかもしれなかったが、その 他にもいろいろ困っている事があるのだった。 「狩魔検事、どうかしたッスか?」 終業後、冥の自室で一緒に捜査資料を見ていた糸鋸刑事が、冥の顔をのぞき込んでそう言った。 「なんでもないわ……」 「あー、あの……い、いや、何でもないッス……ぎゃあ!」 「何かいいかけて、そこでやめない!気になるでしょう?」 思わずムチが出てしまった。糸鋸刑事は叩かれた胸を撫でながら、冥の顔を見て、バツ悪そうにつぶやいた。 「い、いや……おとといの晩はかなり検事にムリさせたッスから、まだ体がつらいのかと思って」 そう、おとといのクリスマスの夜に、あろうことか冥はこの男と一夜を共に過ごしてしまった。 男に体を預ける事など初めてだったが、イヤでもなかったし、不思議と怖くはなかった。 捜査が終わって一段落ついたので、珍しく冥が糸鋸に食事を奢り……冥の自室に そのまま一緒に行って、そのまま朝まで一緒に過ごした。 困っているのは部下と男女関係になったという、その事実だけではなかった。 「別に……つらくなんてなかったわよ」 そう言いながら組みかえた冥の膝を、糸鋸の手がとらえた。 「それなら、いいんスけど……」 困るのは、会話がとぎれたらすぐこういう雰囲気になってしまう事だった。 言葉を続けようかどうしようかと迷っていた冥の唇に、糸鋸の唇が重なった。 「ん……ダメ…よっ……」 濡れた舌が歯列を割って口腔内に進入してくる。 舌を絡め取られ、セックスを連想させるような官能的なキスに、冥の心臓は鼓動を増してゆく。 「検事……ソファの上がイヤならベッドに行くッスけど?」 いつもは冥の前でムチ打たれる事に怯えてオドオドしているくせに、 こういう時だけは大胆だ。大きな手が、膝を割って奥へと進入してくる。 「バカ、そういう意味じゃないでしょ……あっ!……」 タイトスカートをめくり上げられ、冥は小さい悲鳴を上げた。 「……分かったわ……好きにしなさい」 実は再度こうなる事を望んでいたのは冥も同じだった。 今日も捜査の上で相談したい事があると、理由をつけて誘ったのは冥の方だった。 糸鋸刑事の仕事が終わる時間まで余裕があったので、こうなることを少し期待してシャワーも浴び、待っていた程だ。 だがそのプライドの高さゆえ、男の体を求めていると素直に認める事はできなかった。 糸鋸の熱意に降参してふりをして、許可を出した。 「了解ッス……」 糸鋸は軽く微笑んでそう言うと、冥のストッキングをゆっくり脱がし、黒 い布地に白い糸で花の刺繍が施されたパンティを引き下げた。 「狩魔検事……もう、濡れてるッスよ……」 太い指が、冥の入り口付近を緩やかに撫でた。 冥の耳にも女の蜜の濡れた音がかすかに聞こえた。 「はあっ……っ……ああん……」 こんな嫌らしい声を出したくないと思っていても、つい唇から漏れてしまう。 糸鋸の指はそのまま前後運動をして、冥の入り口付近の肉ヒダをかきまぜてゆく。 恥ずかしさと気持ちよさが体を支配し、覚えたばかりの性の快感が冥の思考回路を乱していった。 いつの間にかタイを解かれ、ベストのボタンもはずされ、冥の乳房は糸鋸のもう一方の手の中にあった。 乳房の先端にある桃色の飾りに、糸鋸の舌先が触れた。 「やっ……はぁ……んっ…」 舌先で愛でられている乳首とは反対側の乳首は、指先で弄られてすでに勃起している。 乳輪はピンク色にふっくらとふくらみ、先端は赤く色づいて男の欲情を誘うような風情をたたえていた。 「検事……もしかしてお風呂に入って自分の事待ってくれていたッスか?」 「なんでそう思うのよ……」 「体から、いい香りがするッス」 胸元に顔を埋めて、糸鋸が言った。 「やめなさい、くすぐったいじゃないの……」 ひとしきり笑った冥のそこに、糸鋸が顔を埋めた 「検事のここ……もうトロトロッスね……舐めてもいいッスか?」 冥は赤い顔をしながら、静かにうなずいた。 「……う……んっ…はぁ…」 充血して勃起した女の敏感な部分を、男の舌が刺激してゆく。 冥はソファーに座り、糸鋸はその足下に跪いて冥の足の間に顔を埋めている。 部屋に聞こえるのはかすかに聞こえる濡れた音だけだった。 軽く舌先で愛撫されるだけでも、冥の体の芯に、電流が流れるような刺激が駆け抜けていった。 「……こんな事、本当にふつうするものなの?」 初めての夜にも糸鋸から舌での奉仕を受けた冥だが、こんな刺激の強い事を 普通の男女がしているなんて冥は想像もした事が無かったので、今でも糸鋸を疑っているのだった。 「本当ッスよ、信じられないなら誰かに聞いて確かめてみればいいッス」 冥が確かめる事などできないと知っていて、そんな事を言う。 気持ちよさで白んでくる意識を呼び戻し、冥は糸鋸にシャワーをすすめた。 このまま仕切られて好きなようにされるのも悔しいと思ったからだった。 シャワーを浴びている音が聞こえてくると、冥はソファーから起きて、着替えを始めた。 今まで着ていたシャツやベストを脱ぎ、ショーツとキャミソールだけをつけ、ベッドに寝ころんだ。 さっきの愛撫が忘れられず……気付いたらみずから愛撫されていた場所に触れていた。 考えてみれば、ここは自分の体だというのに、自分ではあまり触れてみた事がない。 糸鋸の舌先や指が触れた場所を思い出しつつ触れてゆくと、体の奥からどんどん蜜が溢れてくるのがわかった。 「んっ……」 触れるたびに体の芯が熱くなってゆくのが自分でも分かる。冥は指の動きを少し早くした。 「…んっ……はぁ……っ」 糸鋸に触れられている時とは似て非なる快楽に飲み込まれそうになったが、ふと我に返り、冥は愛撫をやめた。 (……あいつの事を考えて自慰行為だなんて……私はいったい何をしているの……) 体の火照りはますますひどくなるばかりだった……。
https://w.atwiki.jp/gspink/pages/145.html
19 噛み付くように、糸鋸が冥の唇を奪った。 ざらりとした無精髭の感触も皮膚に触れるが、不快ではない。 こんな筋肉質のむさくるしい男でも口唇と舌はやわらかいのだな、と冥は思った。 キスに慣れていないのか、その動きはいくぶんぎこちなかったが、 それでも糸鋸は丁寧に舌の先を冥の上唇に這わせ、ときおり甘く噛んだり吸ったりしてその感触を楽しんでいる。 冥は目をつむってそのあたたかさに身を委ねていた。 まるで穏やかな大海に浮かんでいるかのようだった。 ひた…と、糸鋸の性器が冥の入り口にあてがわれる。 そこは充分に濡れていた。 糸鋸は心の中で、ゴクリと生唾を飲み込む音が冥に聞かれやしないかと気にしながら、彼女の顔を見た。 冥は目をキュッとつむり口も堅く結んでいる。 男は、ためしにほんの少しだけ入れてみることにした。 ――プチュ…ッ! 「ぁ…んっ…!」 冥の口から歓喜の声が漏れる。 「ふ…」 糸鋸はそんな彼女の姿態が妙に嬉しく思われた。 中年男の悪戯心をくすぐられ、糸鋸はその欲求に忠実だった。 ――にゅ、ヌル…ル…っ………。 少しずつ…わざとジラすように、ゆっくり腰を進めていった。 先端の粘膜が柔らかい膣壁を押し広げつつ、徐々に彼女の奥深くへと侵攻していく。 それはとてつもないやわらかさとあたたかさであった。 「……ッ!………ん…」 彼女は必死になって、声を漏らすまいとしている。 眉の間にしわをよせ、口を強く閉じて耐えようとするのだが、 堪えきるにはいささか彼女の身体は感度が良すぎるようだった。 ズリュッ! 不意に、根元近くまで入っていたペニスを一気にギリギリまで引き抜いた。 「ふぁっ!…」 その動きにあわせ、驚いたように冥の身体がピクリと跳ねた。 それからまた、糸鋸はゆっくりと突き入れてくる… 「ぁう…………、…く…っ!」 普段からは想像もつかないような甘い声で鳴きながら、 (遊ばれている…) と、冥は思った。 糸鋸刑事は間違いなく、自分の痴態を眺めて楽しんでいた。 だが、不思議と腹立だしくはない。 むしろ、そう自覚するほど新たな興奮が己の中で芽生えてくる。 いや、「新たな」ではない。どこかで経験したことのある類の感情だった。 幼少の頃、冥は他愛のない悪戯で厳格な父親を怒らせ、折檻されたことがしばしばあった。 たいがいお仕置きは尻叩きと決まっていた。 それも随分痛い罰だったハズなのだが、少女は懲りもせずまた悪戯をして叱られた。 何度も何度もそういうことがあった。折檻されても甘えたかったのだ。 今感じているのは正に、その時ひそかに抱いていた甘いうずきに近い感情である。 「検事…」 糸鋸は冥の耳元に囁いた。 「速く…動いてもいいッスか?」 (…) 野暮な、と冥は思ったが、口には出さず「いいわよ…」とだけ言った。 「それじゃ、『おねだり』してみて欲しいッス。検事が自分にしてほしい事…」」 「えっ」 冥には、糸鋸の意図が図りかねた。 「どっちがいいッスか?…ゆっくりと…速くするのと……」 「…」 別にどちらでも、と言おうとして、 しかし冥は心の奥底から先ほど味わった彼の激しさを再び求める欲望が湧き上がっていた。 「…」 それでも、素直に口に出して言うことが出来ずにいる。 糸鋸にはそれが分かっていながら、ピタリと往復運動を止めた。 「どっちがいいか教えてくれないと動けないッス」 「そん…」 「さぁ、検事…」 「…」 冥が顔を真っ赤にしながら唇を噛んで糸鋸を一睨みすると、 彼は別段動じたふうでもなく、笑いながら「了解」と言って、猛然と腰を打ちつけ始めた。 「あっ!……あぁぁぁぁ……ッ!……ゃん!……ぁんッ!……あぁぁぁぁ……………」 油断していたところを一気に攻め込まれ、冥はたまらず声を上げた。 どこまでも切ない声だった。 その悲鳴にも似た嬌声に呼応するように、キュッ、キュッ…と冥の内部が何度も収縮を繰り返す。 今、糸鋸はこの歳になって初めて、人間は酒がはいってなくても酔える事を実感していた。 (…楽しい……) 冥の反応を見つつ、彼は素直にそう思う。 モテない男の悲しさか、今までセックスといえば順序をこなすことだけに精一杯で、 とてもではないが楽しんでいる余裕などなかった。 それがどうしてか、この娘を相手にするにあたっては、己の心が赴くまま身体を動かせば良い、 という妙な自身さえ感じられる。。 お互い普段の力関係からは到底及びもつかない姿だが、糸鋸は今自分のしていることが不自然だとは感じない。 少なくとも自分は当然の欲求に従っているだけであり、 こうなってしまったことに何か理由があるとすれば、原因はそれを許した冥の方にあるのだろう。 糸鋸自身はこの時、頭からそう思い込んでいるのだった。 冥のあえぐ声とともに、性器の擦れ合う淫猥極まりない音が暗い部屋の中で静寂を破り続けている。 糸鋸はもはやつい先ほどまで感じていた後悔の念などどこ吹く風という如く、 冥の肉体を蹂躙することに没頭していた。 (…こんなに、乱れてしまって―――!) 冥は羞恥に男から顔を背けた。 だが、糸鋸は赦してくれない。 力強い往復運動はさらに加速して、若い彼女の快楽を際限無い高みへと昇らせていく… 「……ッ!」 冥は細い両腕を伸ばして糸鋸の首を引き寄せた。 引き寄せられた先に、彼女の唇がある。 ―――んぐッ… 口をふさがれ糸鋸は急に息苦しさを覚えたが、それはそれで心地よかった。 荒い鼻息を散らしながら、突き入れられた彼女の舌をさらに深く吸う。 ふたりはそれからしばらく舌を絡めあい、絡めながらもう一箇所の結合をより濃厚に味わっていた。 「うっ…ク……ッ!」 ふいに、冥が苦しげな声を上げる。 絶頂が近いことを知らせる合図だった。 チュク、と音をたてて唇を離してから、小さく「もうイっちゃうッスか?」と囁いた。 性器と性器の摩擦する音がますます間隔を狭め規則正しくなっていく中、 冥は必死になって首を振るが、とても誤魔化し切れそうにはない。 少しでも気を抜けばいつでも快楽の濁流へ飲み込まれてしまいそうだった。 「まだイっちゃ、駄目ッスよ?」 低い声で、糸鋸の言葉は続く。 「…あっ、ぁんっ………ゃ…んっ!…あっ、……クッ………………えっ!?」 ややもすれば薄れてしまいがちな意識のなか、冥は自分に命令する糸鋸の言葉に耳を疑った。 「イったら、お仕置きッス…」 ジュグジュグと結合部分から溢れかえる愛液の音に混じってはいたが、糸鋸は確かにそう言った。 「そ、そんな事…ッ―――あっ、……あんっ!!……………くっ」 言葉も途切れ途切れに叫びながら、 (このデクの坊めっ) と、冥は心のうちに罵った。 よくもこの私に対してこんな辱めを、と。 だが、そういう糸鋸の言葉が彼女にさらなる快感を呼び起こしているのは明らかだった。 女はどうすることもできず、ただ、 「あ…………お、憶えてらっしゃい………あっ、ぁんっ………ぃいっ………」 とだけ言って、あとは観念して快楽に身を任せることにした。 (…堕ちるところまで落ちてしまおう―――) そう決めてしまうと、意外にも心は楽になった。 「あ…、あぁ…ッ!………も、もう……駄目………ぃ、あ、あああぁぁぁぁーーーーーーッ!」 糸鋸がさらに深くその肉凶器を彼女の膣内に深く突き入れた瞬間、冥の身体は喚声と共に跳ね上がる。 同時に冥の内部がビクビクと痙攣しながら信じられないくらい変形し、一気に男のモノを締め上げた! 「ぐ…ぅおぉっ………………ッス…」 予想外の反撃に、たまらず糸鋸は悲鳴を上げ、快感のあまり脳が沸騰しそうになるのを感じていた。 ―――ドクンっ! 「あ…あ…ぅ」 それまで勝ち誇っていたはずの糸鋸が、情けない悲鳴を上げて白濁液の飛び出していく感覚に打ち震えている。 絶頂の夢見うつつの中、その性器が自分の中でビクビクとまるで別の生き物のように脈打っているのが冥には不思議でならなかった。 まるで桃源郷にでも居るような、弛緩しきった糸鋸の表情がどうにもいとおしくて、冥はそんな彼の身体を再び抱きしめる。 「は…ぁあ……」 2回目だというのに、糸鋸はまだ射精し続けていた。 徐々に弱弱しくなってはいるが、まだ時折「びくっ、…びくっ―――」と、思い出したように脈動を繰り返す。 冥もそんな彼のイき方に目を見張ったが、糸鋸自身こんなことは初めてだった。 「そんなに良かったの…?」 陶然とした眼差しで、冥は言った。 彼女もまた、エクスタシーの興奮から醒めきってはいない。 「さっきはよくも苛めてくれたわね」 そんな事を言いながら、大量の吐精を終えすっかり虚脱した糸鋸の顔に何度も何度もキスを浴びせてくるのだった。 ―――まだまだ解放してくれそうにはなかった。 「私を弄んだらどうなるか、思い知らせてあげる…ッ!」 茫漠とした意識の中で、冥はどこか満ち足りたような…嬉しそうな声で、そんなことを言ったような気もする。 (…帰らなきゃ) 糸鋸は再び後悔と自己嫌悪の念にとらわれながら、 ひとり自分の帰りを待ってるであろう春美の顔を思い浮かべていた。
https://w.atwiki.jp/manat/pages/30.html
製造器具 作成一覧ツリー [#jfb88eff] 作業台 ┣鉋刀━━━━━┳紙製造機 ┣石刀 ┣紡績機 ┗ヤシのボール ┗はた織り機 ┗低温窯 ┣スモーク器材 ┣研石━━━縫い針 ┣かまど ┗加熱炉 ┣高温窯━━━┳海水淡化装置 ┗金敷き台 ┗魔晶炉 ┣かきまぜボール ┣精密ドライバーセット ┣ペンチ━━━こて━━電気溶接機━━冷蔵庫 ┗糸鋸 ┗卓上電動糸鋸 ┣木工用旋盤━━━┳自動紡績機 ┣浄水器 ┣自動はた織り機 ┣遠心分離機 ┗大型組立道具 ┣手動混合器 ┗金属研磨設備 ┣原油加工設備 ┣自動浄水器 ┣クレーン ┗シンク 128 405 60 名前 材料 使用器具 所要時間 ヤシのボール ヤシ:1 作業台 0分 鉋刀 頁岩:1 ラワンの丸太:1 作業台 0分 石刀 頁岩:1 ラワンの丸太:1 作業台 0分 低温窯 白粘土:4 薪:5 ヤシのボール 1分 紙製造機 ラワンの木材:4 藤:4 鉋刀 1分 紡績機 ラワンの木材:4 木製回転軸:2 鉋刀 1分 はた織り機 ラワンの木材:8 鉋刀 1分 加熱炉 黒粘土:4 黄粘土:2 鉄鉱:1 薪:5 低温窯 2分 研石 灰粘土:2 薪:2 低温窯 1分 かまど 乾いた粘土:4 レンガ:8 薪:5 低温窯 1分 スモーク器材 黒粘土:2 レンガ:4 薪:2 低温窯 1分 縫い針x3 鉄線:1 研石 1分 高温窯 黄粘土:5 灰粘土:6 薪:4 加熱炉 4分 金敷き台 黒粘土:2 錬鉄材:2 薪:6 加熱炉 4分 海水淡化装置 灰粘土:4 生ゴム:6 皮の袋:5 薪:9 高温窯 8分 魔晶炉 タール:10 チタン合金:4 合金:8 レンガ:12 冷媒ボンベ:3 高温窯 60分 精密ドライバーセット 鋼材:1 金敷き台 6分 かきまぜボール 硬アルミ板:5 金敷き台 4分 ペンチ 錬鉄材:1 ゴム:1 金敷き台 4分 こて 鉄の棒:2 電線:5 ラワンの木材:1 ペンチ 8分 電気溶接機 鉄板:2 変圧器:1 精密配線装置:1 こて 14分 冷蔵庫 コンプレッサー:1 鋼材:4 アクリル板:4 精密配線装置:1 電気溶接機 32分 糸鋸 鋼材:1 コの字型釘:4 金敷き台 4分 卓上電動糸鋸盤 ラワンの木材:7 木製回転軸:3 円鋸刃:2 木製歯車中:3 木製歯車小:6 糸鋸 16分 手動混合器 ラワンの木材:2 木製歯車小:4 卓上電動糸鋸盤 10分 遠心分離機 ラワンの木材:7 木製歯車大:3 木製歯車小:5 皮の袋:4 卓上電動糸鋸盤 10分 浄水器 白粘土:1 炭:3 皮の袋:1 麻の布:1 卓上電動糸鋸盤 10分 木工用旋盤 ラワンの木材:3 木製歯車大:4 木製歯車小:6 円鋸刃:1 卓上電動糸鋸盤 16分 金属研磨設備 鋼材:5 ラワンの木材:5 木製歯車中:4 木製歯車小:2 精密回路:1 卓上電動糸鋸盤 16分 自動紡績機 ラワンの木材:5 木製回転軸:4 木製歯車大:3 木製歯車小:3 木工用旋盤 32分 自動はた織り機 ラワンの木材:10 木製回転軸:2 木製クランク:2 木製歯車小:6 木工用旋盤 32分 大型組立道具 ラワンの木材:6 木製滑車:1 鋼材:2 連結縄:2 ブナ材:8 木工用旋盤 32分 製粉所 駆動装置:1 連結用歯車セット:2 密封剤:4 釘:30 ブナ材:9 木工用旋盤 45分 原油加工設備 ガラス:1 鋼材:3 灰粘土:10 金属研磨設備 32分 自動浄水器 白粘土:1 ラワンの木材:2 鉄鉱:4 ガラス:2 金属研磨設備 30分 クレーン 鋼材:4 木製滑車:1 金属歯車:3 木製クランク:3 大型キャプスタン:1 金属研磨設備 28分 シンク ガスコンロ:1 蛇口:1 水ホース:2 硬アルミ板:8 金属歯車:8 金属研磨設備 30分
https://w.atwiki.jp/gspink/pages/132.html
6 入り口に飛び込み辺りを見渡して、並んだ郵便受けのひとつに成歩堂の名を見つけた。 (703号室!) 7階なら、飛び降りて死ぬのに充分な高さだろう。 そんな想像が脳裏をよぎり、真っ青になってセキュリティのキーボードに703を入力しインターホンを鳴らす。 … …… ………ッ 「…はい」 春美の涙混じりの声で返事が聞こえてくるまでの間、糸鋸はまるで生きた心地がしなかった。 「ここと部屋のロックをはずすッス!早まっちゃいかんッス!」 「え…?」 「と、とにかくここを開けるッス!早く!」 …ガチャ、と中戸の鍵が開くなり彼は脇目もふらず中に入った。 エレベータなど待っていられるかとばかり、物凄い勢いで非常階段を駆け上がる。 (なんて…) 息切らし二段飛ばしで走りながら、糸鋸は自分の馬鹿さ加減が腹立だしかった。 春美の親戚や児童課などに任せてはおけぬなどと偉そうなことを考えていながら、 今ひとりにしてはいけない彼女から目を離した自分の迂闊さが呪わしかった。 後になって考えてみると、糸鋸自身この時の彼はよくよく慌てていたと思う。 そこまで想像を膨らませることは無かったのだが、 春美の身に万が一のことを考えたこと自体は彼の純真さの表れと言っていい。 「…ゼイ、…ゼィ……」 7階を登りきり、肩を上下させるほどの荒い呼吸を整えもしないまま、 刑事は703号室のドアを開けた。 中は明かりが点いていない。 糸鋸は一瞬、顔から再び血の気が引いていくのを感じた。 …が。 息が収まっていくにつれ、暗い部屋の中ですすり泣く春美の声にやがて気づくのだった。 「…ハルミちゃん?」 糸鋸は壁にある蛍光灯のスイッチに手を伸ばしたが、 「…だめ………ッ」 という春美の声に止められる。 「…点け……ちゃ、ダメです…………。 ……ごめ、なさ…刑事さん……もう少し…待っ…」 春美はひとり、ダイニングルームの真ん中でうずくまって嗚咽を上げていた。 「…」 糸鋸は言葉を失った。 しばらくそのままだったが、やがて春美は震える声をあげる。 「…洗濯したって……たたんだって…もう…………」 暗闇に目が慣れてくると、春美は胸に何かを抱いているのが見えた。 真宵と成歩堂の服だった。 彼らの服に顔を押し当てながら途切れ途切れそう言って泣きじゃくる春美の姿が、 針のように糸鋸の胸を突き刺した。 霊媒道に生まれついた子として、常にひとの死と霊魂に接して育ってきたはずの少女。 しかし、こうして家族の死に打ちのめされる姿を見るかぎり、 そんな生い立ちとは関係なしに…ただの、普通の女の子でしかない。 なぜこんなにも過酷な運命ばかりがこの娘の身にふりかからなければならないのか。 (…神も、仏も無いッス) 糸鋸は唇を噛み締めて、心の中でそう呟いた。 「ひとりになっちゃった…刑事さん。私、ひとりになっちゃったよぅ……」 涙と鼻水でクシャクシャになった顔を上げて、春美は呻く。 (このコは…) 涙を見せまいと、ここで少し泣いてからクルマに戻るつもりだったのだろうか。 糸鋸はその健気さに胸に熱くこみ上げてくるものを感じて、春美の小さな肩を抱いた。 糸鋸の手は、まるで春美の体を全て包み込むかのように大きく暖かい。 「あ…あぁぁぁ……ッ!」 春美の、それまで堪えていたものが突如堰を切ったように流れ出た。 「わぁああああぁぁぁ………あぁぁぁぁ…ッ」 自分の胸にすがりつく少女の、悲痛な感情のほとばしりが糸鋸の耳を打つ。 糸鋸には、ただ黙って抱きしめてやることしかできなかった。 …春美は、クルマの中に居る間もずっと泣き続けていた。 やがて泣きつかれて眠ってしまった彼女を老父母の居る実家に預け、糸鋸は再び署に戻って来た。 実家は片道でクルマを2時間ほど飛ばした場所にある。 署に戻るころには既に夜が明けようとしていたが、彼はそのまま地下にある射撃場へと足を運んだ。 時間外の施設使用は規則違反だったが、そうでもしなければ気の高まりが収まりそうになかった。 (自殺じゃ、ないッス) それは断じて違う、と糸鋸は考える。 (ふざけてて転落?………ま、まぁそれはあるかもしれないッスけど…) 生前の真宵の性格を考えると、このあたりは自信が無い。 (…けれど、恐らくそれも違うッス) 決して定かとは言えないが、彼の刑事としての勘が「それは違う」と言っている。 自分自身の勘があまり当てにならないモノなのは糸鋸自身理解していたが、 この場合はそう思わなければやりきれなかった。 この事件の裏には何者かの悪意があるのだ、と。 (もし誰かの思惑でこうなったというのなら…) 糸鋸はリボルバーの引き金を引いた。 マグナムの轟音が密閉された射撃場に鳴り響く。 (絶対に、犯人を捕まえてやるッス!…でなけりゃ、報われないッス!) 2発、3発と続けざまに撃った。 お世辞にも正確な射撃とは言えないが、ターゲットに弾丸が当たった箇所は例外なく吹っ飛んでいる。 むろん制式銃ではない。人一倍の体格と指の太さを誇る彼が、 自分で使いやすいものを申請した銃だった。 …その名にキングコブラという毒蛇の王者の名称を冠している。
https://w.atwiki.jp/gspink/pages/129.html
3 須々木マコ。 警察学校の研修中、糸鋸の指導を受けた後輩のひとりである。 去年とある殺人事件に巻き込まれ、容疑者として告訴されたが、 成歩堂龍一の弁護によって救われたのだ。 無罪は勝ち取ったものの、被害者は個人的に親しい同僚だった。 そのことが彼女の心理にどう作用したのか糸鋸には分からないが、 ともかく彼女は警察を辞め、今はここでウェイトレスとして働いている。 「彼女、学生時代は『堕天使』と呼ばれてたッス」 奥の席に着きながら、糸鋸は春美にこっそり囁いた。 すると何を思ったのか、この少女はちょっと怒ったような顔になって、 「まあ。 …それで、刑事さんは…刑事さんも堕落させられたのですかっ?」 「は!?」 「いやらしい!」 テーブルの向こうに座っている春美が身を乗り出して、 小さな両手で糸鋸の頬を挟んでピシャリと打った。 「?…??」 何か大変な誤解をしているようだった。 この歳で知ってる言葉にしては、えらく生々しい上に曲解している。 「そ、そういう堕天使じゃないッス。 図らずも、自分も他人も不幸にしてしまう女ってことッス!」 おそらく成人向けのTVドラマ何かでそういうのが出てきて憶えたのだろう。 どうやら「堕天使」という言葉に随分と飛躍したイメージを持っているようだった。 まったく、最近の番組ときたら…! 「そうッス!自分は不幸ッス! そんでもって自分の不幸は、周りのひとにも感染るッス!」 いつの間にか注文を取りに来ていた須々木マコが、 テーブルの傍らで口をへの字にむすんで目をウルウルさせている。 「言うなれば、…そう、薄幸の美少女ッス!」 「びっ」 可愛いタイプには違いないが、自分でそう言い切ってしまう勢いに春美は再び圧倒された。 「少女って歳でもなかろうに…」 ボソッ、と言った糸鋸の不用意な発言に、 「せ、先輩!それは、女にはあんまりと言えばあんまりな…お言葉ッス! 先輩でなきゃ、『マコ・キック』ッス!」 ふたりの会話を聞いているうちに、春美は頭がクラクラしてくるのを感じていた。 注文したケーキ2つにコーヒーとオレンジジュースが運んできてからも、 このウェイトレスはよほど暇なのかずっと糸鋸のテーブルにつきっきりで話をしていた。 もっとも、食事時ではないとはいえ客が彼らの他に居なかった。 「ところで…さっきから気になってたッス。 こちらのお子さんは、先輩の?」 糸鋸はブッと少しコーヒーを吹き出して、 「自分はまだ独身ッス!」 と言った。 「そ、そうですよね!去年まで彼女も居なかった先輩に、こんな大きなお子さんが居るわけ…」 アハハと空笑いするマコを尻目に、 「…『彼女が居ない』だけ余計ッス」 と呟きながら、糸鋸はコーヒーを一口すすった。 意識してのことでは無かろうが、 簡単にやり返されてしまう糸鋸のションボリした姿が春美には妙に可笑しかった。 「彼女さん、居ないんですの?」 マコが奥に呼ばれて行ってからホッとしていたのに、蒸し返されるとは思わなかった。 「…ッス」 小さな声で答える糸鋸。 春美はそんな大男をさらにつつきたくなるような、子供らしいややサディスティックな感情を覚え、 「うふふ…」 と嬉しそうに笑った。 実際、糸鋸に付き合っている女性が居ないことを知ったのが嬉しかったのかもしれない。 「な、何ッスか…?」 色恋沙汰には縁遠いこの男。どうしてかこの類のからかいを受けることが多いのだが、 まさかこんな小さな女の子にまで手玉に取られるのでは、我ながらつくづくお先真っ暗である。 再び戻ってきたマコに、糸鋸は、 「それにしても…飯どきでないのは分かるけど、ずいぶん空いてるッスねぇ」 と言った。 空いている、どころか先述のとおり彼らのほかに客など居ない。 「ハァ、実は…」 マコの話はこうだった。 このレストランは、小洒落れた店内の雰囲気と料理の味で若いOLなどに人気の店である。 しかしマコが警察を辞めここのウェイトレスに転職してからは、まさに転落の一途を辿っているのだという。 去年の暮れのボヤ騒ぎを皮切りに、仕入先のミスによる食中毒で営業停止。 シェフとオーナーの対立。そのシェフは突然辞めると言い出し、店を飛び出していった。 現在のは臨時雇いの料理人だが、腕はイマイチで先の食中毒事件とあわせて客足は遠のき、 今は閑古鳥が鳴くばかりであった。 「たった数ヶ月で、それッスか…」 「…」 どの話もマコ自身が関与しているわけではないようだったが、なおのことタチが悪い。 糸鋸と春美はそのあまりの転落劇にあんぐりと口を開けて顔を見合わせた。 「でも、でも須々木は負けないッス!オーナーも店主もそんな不幸を呼ぶ自分にも良くしてくれるッス! 私はここで『不幸の銀河系チャンピオン』から『地球一の不幸女』になるのが夢ッス」 直立不動の敬礼姿勢で、須々木マコは半ば自分に言い聞かせるように言い放つ。 去年警察を辞める時は、確か「不幸の女神」から「不幸な人」になってやるとか言ってなかったか…? 何だかレベルアップしてるのか、それともダウンと言うべきか糸鋸には分からなかった。 「そ、そうッスか。…まぁ、頑張るッス」 と言うほかはない。 このままでは彼女がより大きな不幸に見舞われるのは、時間の問題に思われる。 複雑な気分を残したまま、ふたりは店を後にした。 「まあ、世の中には色んな人間がいるってことッスな…。 ん?」 一体どうしたのか、店を出てからこっち糸鋸と手をつないで歩きながら春美は黙ってしまっている。 「どうしたッスか?ハルミちゃん」 が、少女はその問いには答えない。心配になって立ち止まると、彼女も物言わぬまま足を止めた。 その瞳は前を向いているようでいて、どこも見えてはいないようだった。 「いや…」 「えっ?」 「そんなの、イヤッ!」 歩道の真ん中で、春美は両耳をふさいでへたり込んだ。むろん突然のことで、糸鋸には何が起きたのかサッパリ分からない。 「は、腹が痛いんすか?大丈夫ッスか?」 先ほどのレストランの食中毒事件が頭をよぎった。 その時、糸鋸刑事の携帯電話の呼び出し音が、けたたましく鳴り響いた。
https://w.atwiki.jp/gspink/pages/143.html
17 イルミネーションに彩られた街の中を、我が愛車ビートルが走っていく。 車内には、男女ふたり。 …しかし、糸鋸に心浮き立つものは全く無かった。 「…で、聴取の方はどうだったの?」 「…」 恐らく要件はそれだろうとは予想していたが、糸鋸は答えるのに躊躇した。 あの証言はおそらく須々木マコ自身にとって不利なものとなるに違いない。 それを、立件の担当者に漏らしたくはなかった。 …が、すぐ何事か思いなおして正直に話すことにする。 「まず、殺害したのは彼女ではないッス」 「…そう証言したのね」 糸鋸はそれには答えず、 「ただ、どうもキッチンで何かを見たようッスね。 それが何だったのかはこれから調べるつもりなんスが…」 「?」 糸鋸の言葉に冥はいぶかしげな顔をしてみせた。 「つまり、須々木マコはあの時間キッチンに入ったということ!?」 「…」 どう答えるべきか、糸鋸は少しの沈黙を置いた後、 「須々木くんは、『入っていない』と言っているッス」 冥は、さも呆れたと言わんばかりに「どういうこと?」と言った。当然の反応である。 …とはいえ勾玉のことを説明するわけにもいかず、 「さて、どう言ったものか」などと考えあぐねていると、冥の方から畳み掛けるような言葉が浴びせられた。 「しっかりしなさい、イトノコギリ刑事! 知り合いが容疑者ということで混乱しているのは分かるけど、あなたは刑事なのよ? 須々木マコが何をどう言ったのか知らないけど、 あの時間にキッチンに入ったというならもうほぼ確定とみて間違いないわ」 冥も何の確定、とは敢えて口にはしない。無論それは糸鋸にも充分に分かっている。 分かってはいるが、 「それでも、殺したのはあのコじゃないッス」 彼は頑として聞き入れない。 「…」 冥は絶句して糸鋸の横顔に目をやった。 何か、怒っているふうにも見える。 この男のこんな表情を、冥は見たことがない。 殺害を否認したと際に勾玉が反応しなかったということもあるが、 糸鋸にしてみればそれ以上に、「あの娘を信じたい」という心の方が強かったのだ。 (…けれど) そうであるにも関わらず、あの娘は嘘を付いた。 ―――いったい、なぜ? 疑問が疑念を生み、それを打ち消そうとする葛藤が糸鋸の胸の内で渦巻いていた。 いま糸鋸が確信していることは、 ・殺害したのは彼女ではない。 ・犯行時刻前後にキッチンに入った。 ・そして、なぜかそれを否定している。 という3点のみである。 そう述べた後しばらく続く気まずい沈黙を破ったのは、やはり冥だった。 「あのひとを信じているのね」 心の中の何かを抑え込むかのように、糸鋸はゆっくりと頷く。 冥は突然「フッ」と馬鹿にしたように鼻で笑うと、 「仮に殺したのが彼女自身ではなかったとして」 ややヒステリックな声だった。 「その時被害者が死んでいたにせよ生きていたにせよ、キッチンに入ったのはなぜ? それを隠そうとしているのはなぜ?…全部矛盾しているじゃない」 まさしく、糸鋸が感じている疑問はそれだった。 バンダナに関する証言も、今にしてみれば曖昧で要領を得ない。 そのほころびから、実はやはり須々木以外に神楽を殺した犯人など存在しないのではないかとさえ思えてくる。 「…」 糸鋸は打ち払うように首を振って、信号待ちでクルマを停めた後、冥の方に向き直った。 「狩魔検事」 「…何?」 「ケーキ食って帰りましょう。…そこの店、美味いッス」 そこは有名な高級西洋菓子店で、1階が売り場、2階が喫茶室になっている。 主層の女性客はもとより、 水商売の女性へのみやげ目的で買っていく中年以降の男性客も多いため深夜まで開店していた。 遊びは下手な糸鋸刑事だが、この男、顔に似合わず甘いものが好きだった。 「自分、そっちのチョコレートケーキとアメリカンコーヒーで。 狩魔検事は何にするッス?」 「…モンブラン」 冥は糸鋸の意図が読めず、憮然とした顔で注文する。 「飲み物は?」 「…ダージリン」 「それでは2階の方へお持ちします」 糸鋸が会計を済ませようとすると、 「おごってもらう義理はないわよ!」 と言って、彼女は財布を取り出そうと懐に手をやった。 「いや、検事。自分には考えがあるッス。先に行って座っててください」 「考え?」 まあまあ、と糸鋸に促され、冥は仕方なく2階へと上がっていった。 糸鋸は会計しつつ売り子の娘に何か話しかけている。 「?」 冥はますますワケが分からず、首をひねりながら階段を上がった。 そこは広いラウンジになっており、高級志向の冥の目から見てみても、なかなか洒落た造りになっていた。 日曜のこんな時間ではあったが、客の数は少なくない。 奥の席にすわると、ほどなく会計を済ませた糸鋸がやって来た。 「どういうつもり?」 冥はいぶかしげな顔を向けながら糸鋸に尋ねた。 「つもり、って言われても…疲れた時には甘いもんが一番だと思ったものッスから」 頭を掻きながら、糸鋸は冥と向かい合わせの席に座って答えた。 「…この際、ハッキリ言っておくけど」 冥は厳しい声で言った。 「あなたの知り合いだろうが後輩だろうが、立件するからには私は徹底的にする主義よ? 容赦はしない」 「…」 「捜査の結果に従うだけ。 集めうる証拠、集めうる証人、総力をあげて被告を有罪にするのが私の仕事。 言うまでもないわね?」 「…だからこそ」 やっと、糸鋸の疑問が氷解した。 「だからこそ、今日…自分を呼んでくれたッスね?」 「…」 「現行の予備審制度で被告が無罪になる可能性はほとんどゼロに等しいッス。 ましてや事件を担当するのは狩魔検事ッス。 それこそ、弁護士があのナルホドくん…成歩堂龍一でもない限りは」 冥は、黙して語らない。 「容疑が固まり告訴される前に、他に存在するならその犯人を探し出せ、というわけッスね? 須々木くんの名前を見て真っ先に連絡してくれたこと…これでも感謝してるッス」 「さあ?」 冥は肯定するでもなくあからさまに目を逸らし、しかし否定もしなかった。 糸鋸は苦笑する。 そういう天邪鬼なところは一向に変わりがない。 …が、やはり彼女はどこか変化しているということに、この鈍感な朴念仁も気づき始めていた。 以前の彼女であれば、容疑者に対してなんの躊躇もなかった。 捜査で上がってきた人物を片っ端から告訴して有罪にする以外、何も見てはいなかったのだ。 それもある意味では検事として正しい姿かもしれぬ。 …だが。 成歩堂龍一との出会い、御剣検事との再会が彼女の中の何かを変えたのだろう。 「狩魔検事は検事の仕事をしてくれればそれでいいッス。 証拠の捏造や隠匿は…勝つためだけの裁判は、もう狩魔冥には有り得ない」 勝つためではなく、真実を掴むための裁判。 それが、幾多の戦いの末に成歩堂龍一と御剣怜持が手にしたものだった。 検事の仕事のことはよく分からないが、この天才検事もそれを掴みかけている(少なくとも 自分のものにしようと努力している)ように見える。 あの男達が居なくなった今も、いや今だからこそ、彼女はなお彼らの姿を追い求めているのかもしれない。 「…」 「自分は、自分の仕事をこなすだけッスから」 だが冥本人の目から見ると、どちらかといえば変化したのは糸鋸の方だった。 勾玉の事実を彼女が知らないということもあったが、それにしてもこういう頼もしさを覚えるような相手だっただろうか? 年上とはいえ一介の(しかも優秀とは言いがたい)刑事が「知ったふうな口を」と思わなくもない。 …だが、その言葉は一面真理を衝いている。 会話にひと段落がついたところで、ちょうど注文したケーキが運ばれてきた。 「…これはこちらでよろしかったでしょうか?」 各々のケーキと飲み物の他にウェイトレスが持ってきたものは、一本の細いロウソクだった。 冥はやや嫌な予感が胸の内を掠めた気がして、ウェイトレスが去った後、 「何?それ」 と尋ねると、 「だいぶ遅れたけどお祝いッス」 と言って、糸鋸はいきなり冥のモンブランにロウソクを突き立てた。 「ちょっと…ッ!」 周りに聞こえぬよう囁き声で、しかしするどく抗議の声を上げるのだが、 糸鋸は意にも介さずロウソクに火を点ける。 「狩魔検事。19歳の誕生日、おめでとうッス」 そう言って、糸鋸はニィと笑った。 (…全く、馬鹿馬鹿しい) 一体なんというセンスだろう。 あろうことか、この男はこんなものをバースデーケーキに見立てているのだ。 しかし冥はなぜか糸鋸のそんな笑顔が憎めなかった。 「…馬鹿」 冥は小さくそう呟くと、羞恥で真っ赤になった顔のままフッ、とロウソクの火を吹き消した。
https://w.atwiki.jp/gspink/pages/137.html
11 気まずい夕食を終え風呂に入った後、糸鋸はひとり布団に入って春美の言葉を思い出していた。 いつもはこのままグダグダとTVをつけたりビールを飲んだりするのだが、 何となくそんな気にもなれず、春美が風呂に入っている間、 横になってただボンヤリと考えている。 (嘘や隠し事が分かる…) では、春美のついた嘘とは何だったのだろう? あの時、糸鋸は尋ねかけて止めた。 問いかけようとしたその瞬間、春美の心がますます頑なになっていくのをこの目で見てしまったからだ。 …半透明の鎖には、実体こそ無いもののご丁寧に頑丈そうな錠前まで付けられていた。 皮肉にもこの勾玉が一番最初に力を発揮したのは、作り主に対してだったわけだ。 成歩堂と真宵の「証言」についてだろうか? 確かに彼らが述べたとする言葉の中には、要領を得ない点が多い… ふたりが他にもまだ伝えたことがあったのか、全く別の内容だったのか、 糸鋸には見当も付きはしない。 むしろ春美が降霊を行ったこと自体が嘘だったのではないかとさえ思えてくる。 (…けれど) 糸鋸はかぶりを振ってその疑念を打ち消そうとした。 春美にそんな嘘を付く必要が、一体どこにあるというのか? あるいは嘘と言っても、その事とは全く別の些細なものかもしれないではないか。 (過敏になっているッス…) なまじ嘘が分かるというのも、あまり愉快なものではない。 なるほど、確かに真宵の勾玉は大したものだと糸鋸は改めて実感していた。 これから先どんなに技術や医学が発達して例え「嘘発見機」なるものが創られたとしても、 この不思議な力には到底およびはすまい。 これほどまでハッキリと、文字通り「目に見える」形で嘘を見抜いてしまうとは想像もしなかった。 だが、同時にこの勾玉がオカルトの産物とはいえやはり人間の道具に過ぎないのだということも、 糸鋸はしょっぱなから思い知らされる事になった。 (そこに嘘が『有る』のか『無い』のかが分かっても…自分にはどうする事もできないッス) その話のどこに嘘があるのか、なぜ嘘をつく必要があるのか、当然ながらそこまで教えてくれるものではない。 春美には申し訳ないと思いつつ、成歩堂や御剣ならともかく、 肉体派の自分にはどうにも上手く使いこなせる自信は無かった。 むしろ、日常生活では余計な摩擦を生むだけのものにも感じる。 実際、今がそうだった。 (必要なとき以外は、手にするものではないッスね。 …これは、ルール違反ッス) ごく一部の断片とはいえ人の心を読み取ってしまうその力に、 多少なりとも恐れを感じずにはいられなかった。 人間、事実を追及するよりも心地よい嘘に騙されている時の方が、いくぶん幸せなのかもしれない。 普段、哲学や人生論など面倒くさいことはあまり考えるたちではないのだが、 糸鋸もこの時ばかりは深刻にならざるを得ないのだった。 ドライヤーの音が聞こえる。春美が風呂からあがって髪を乾かしているのだろう。 糸鋸は、もう一度さっきの事を問い正してみるか否か悩んだが、 悩んでいるうちにパジャマ姿の春美が戻ってきた。 「もう寝てしまうんですの?」 入浴の熱気にまだ頬をポッポと赤くしたままそんな風に言う少女の表情は、 いつもと何ら変わらないように見える。 「…あ、あぁ。今日は、少し疲れてるッス。 春美ちゃんはTV観てていいッスよ」 (言いたくないものを無理に聞くことは無いか…) 彼はそう考えなおし、春美の意思に任せることに決めた。 色々と疑問は残るものの、 この娘があの事件の捜査に不利益になるような嘘を付くとは考えにくい。 何か他のことで思い悩んでいるかも知れなかった。 (…それはそれで、保護者としては相談して欲しいものだけど) と思わなくもなかったが、何せよ無理に顔を突っ込むのはでしゃばりというものだ。 「私も今日はもう寝ます。…電気消しますね?」 春美はそう言うと、少し背伸びして部屋の明かりのヒモに手を伸ばした。 … …… ……… 糸鋸は、しかし眠れなかった。 何かが気になるのだ。 重大なものを見落としているような感覚が心の内に芽生えている。 それは勘にすぎないのだが、 とてもとても頭の回るタイプとは言いがたい自分がどうにか刑事をやってこられたのは、 この直感に頼るところが度々あったからというのも事実だった。 (……) 糸鋸はもう考えるのを止めて眠ってしまおうと、むりやり目をつむった。 (…ん?) 何か暖かいものが背中に触れた。 「な、なんスか?」 その感触の正体を知って、糸鋸は思わず声を上げる。 いつの間にか春美が布団の中に入ってきて、自分の背中にすがりついているのだった。 子供とは言え、寝巻き越しに感じられる女の肌の柔らかさには何ら変わりが無いのだと、 糸鋸は初めて知った。 「…嫌わないで」 「えっ!?」 春美の押し殺すような声に、糸鋸は一瞬何のことだか分からない。 「勾玉の力で見えたのでしょう? わたくし、けいじさんに言ってないことがあるの」 (ああ、そのことか…) 糸鋸はようやく冷静になって、続く春美の言葉を聞いていた。 「だって、仕方ないんです。 私どうしたらいいのか分からなくって… それがもし本当だったらどうしようって…」 春美はますます強い力をしがみつく両の腕に込めながら、だんだん涙声になっていく。 「もしかしたら私、本当に何もかも失くしてしまうのかもしれない… でも、ひとりは嫌!嫌なんです、もう…」 糸鋸には少女の言う言葉の意味は今ひとつ掴み取れなかったが、 彼の知らないところで彼女は彼女にとって恐ろしく重大な決断を迫られていることだけは明白だった。 「この事はいつか…いずれきっとお話します。 だから、今は。 今だけは、どうかこのままそっとしておいて下さい。 このまま私のお父さんでいてください……………………どうか」 そう言って自分の背中ですすり泣く春美の声に、糸鋸まで胸が張り裂けそうだった。 布団の中に入ったまま、ゆっくりと春美の方に向き直る。 「けいじさん」 目を潤ませたまま、少女は糸鋸の顔を見上げていた。 暗くて細かい表情は分からなかったが、いつも優しい眼差しだけは見て取れる。 「…けいじさんっ!」 春美は思わず糸鋸のふところにその身の全てを預けて来た。 こうまで全く無防備に飛び込んでくる少女を咎めることなど、糸鋸にできはしない。 ただその肩を抱き、腕枕をしてやりながらそっと囁いた。 「大丈夫ッス」 と。 「メシの時にも言ったけど…ハルミちゃんは何も心配することはねッス。 ハルミちゃんが自分を信じてくれるように、自分もハルミちゃんを信じるッス… だから、泣かないで」 頬を撫でる手のひらは不器用だったが、この上なく温かい。春美は再び涙が溢れてきた。 糸鋸もまた指先に触れる春美の頬の柔らかさに、 キスのひとつでもしてやりたい衝動に駆られながら、 「おやすみ、ハルミちゃん…」 と言った。 「お休みなさい…」 男の腕の中で、春美も呟くように言った。 この温かさに抱かれたまま眠りにつくことに、何のためらいも無いようだった。 (お父サンだって、男なんスよ) 糸鋸は、やがて静かな寝息を立て始める春美の顔を眺めながらひとり思った。 (この先) …そう。この先、綾里キミ子が刑期を終え出所した後は、春美は彼女の元へ帰さなければならない。 そして、いつしか父親代わりだった自分のことなどキレイに忘れて、 他の良い男と一緒になるのだろう。 (大丈夫、ハルミちゃんなら上手くやれるッス) そんな悟りきった思いを馳せながらも、 糸鋸はどこかやり切れない寂しさのような感覚も同時に覚えていた。
https://w.atwiki.jp/gspink/pages/134.html
8 トントン… 戸を叩く音が聞こえる。 どうせ新聞の勧誘か何かだろう。 糸鋸は居留守を決め込んで掛け布団にくるまった。 (イトノコギリは、留守ですよぉ…) 大きなあくびをひとつして、心の中で返事する。 ドンドンドン! 今度はずいぶんと乱暴な叩き方だ。 (しつこいッスね…) だが、起き上がって怒鳴り返してやるほど、眠気から立ち直っているわけではない。 放っておくことにする。 ふたたびまどろみの中に意識が埋もれようとしたその時。 「こらっ。開けなさい、ヒゲ! 居るのは分かってるのよ!!今あくびしたでしょう!?」 という忘れもしない女の声に、糸鋸は布団の中から飛び上がった。 (え…ま、まさかこの声!なんでここに!?) 反射的に布団からは起き上がったものの、糸鋸は混乱のあまり動けなかった。 (そんなはずはないッス!…彼女はたしか、日本を離れて………) 半年前アメリカに帰ったはずだ。 狩魔 冥。 弱冠18歳でありながら、去年成歩堂に敗れるまでは無敗を誇った天才検事である。 二度に渡る成歩堂との戦いの後、 検事という仕事を見つめ直すために一時帰国(冥はアメリカ育ちである)したはずだった。 やはり同じ狩魔ファミリーと言うべきか、このあたりの事情は御剣とよく似ている。 糸鋸がまごまごしているうちに、ふいに静かになった。 (か、帰ったんスかね?) それならその方が、糸鋸にとっては助かった。 なにしろ彼女と来たら、糸鋸が何かヘマをするたびに比喩ではなく本物の鞭を振るうので、 一緒に仕事をしている間は体からミミズ腫れが消えなかった。 「叩かれたくなければ、自分のミスを減らしなさい」 それはもっともな冥の言葉だったが、 糸鋸もまたヘマをしないようにすればするほどドツボにはまるタイプである。 おかげで冥がアメリカが帰ってからも、数週間はみっともなくて銭湯に行けない体にされたのだった。 何十回、いや何百回鞭を振るわれたか分からない。 一度、気絶するまで引っぱたかれたこともあったのだが、 自分の一生の内であれほど生命の危険を感じたことは無かった。 糸鋸が「帰ってくれた方が」などと思うのも、もっともな話である。 (いや、諦めたふりをして外で見張ってるかもしれないッス!) そう思い始めると、今度はこの静寂が恐怖以外の何者でも無くなってくる。 (か、確認した方が…。い、いいや、それじゃ向こうの思うつぼッス!) ドアを開け顔を出した瞬間、鞭が襲ってくるに違いない。 自分自身の妄想に、糸鋸は震えが止まらなかった。 (ここは、黙ってやりすごすッス!) ただの居留守が、たちまち命がけのものになってしまった。 糸鋸はしばらく頭から布団をかぶっていたが、体はちっとも休まらなかった。 むしろ緊張で動悸は激しく、体がこわばってくる。 どのくらい時間がたっただろう?2分…3分……。実際は数秒しか経ってないかもしれない。 たったそれだけの間に、彼は何時間もこうしているような錯覚さえ覚えていた。 …トン、トン。 その末に、ドアが優しくノックされた。絶妙のタイミングである。 糸鋸にはもう我慢の限界だった。 「あ・あ・ああぁっ…か、狩魔検事!た、ただいま開けるッス!今すぐ開けるッス!」 布団から跳ね起きると、惨めなほど慌てふためきながら糸鋸はドアに駆け寄って鍵を開けた。 「遅いっ!」 バシンッ! 「ぎゃん!」 案の定、ドアを開けるが早いが鞭の一閃が糸鋸の鼻っ面を襲う。 気のせいか去年よりもいくぶん鋭い一撃だった。 痛みのあまり、糸鋸は部屋の中でもんどり打った。 「私が『開けろ』と言ったらグズグズしないで5秒以内に開けなさい。 …まったく、相変わらずね。糸鋸刑事!」 「す、すまないッス!」 涙目で鼻先を押さえながら、冥のムチャな注文に反論することもできず糸鋸は謝った。 相変わらずなのは、冥も同じようだった。 「お邪魔するわよ」 冥は部屋へ押し入ってくる。 へたなことを言ってまた痛い目をみるのはこりごりだったので、 糸鋸は黙って彼女の無遠慮な訪問を受け入れるしかなかった。 「意外と…片付いてるじゃない」 LDKの小さな部屋だが、春美がいるだけあってキチンと整頓されている。 冥は部屋の中をひととおり眺めた後、 糸鋸が先ほど横になっていた布団とは別の、たたまれた布団一組を見て「ふぅん…」と言った。 「久しぶりね。やはりココに来て正解だったわ…御剣怜侍はどこ?」 「?」 「隠すと為にならないわよ」 冥はゆっくりと鞭を構えた。 「ちょ、ちょっと待つッス!御剣検事は一ヶ月前から行方不明で…」 糸鋸には何の事だか分からなかったが、冥からは殺気すら漂っている。 本能がそれを察知して、足がガクガク言い出した。 「それを聞いて、わざわざアメリカから来たのよ! 以前行方を眩ましていた時も、アナタにだけは連絡をいれてたらしいじゃない。 そこの布団には誰が寝てたの?」 冥は当然知る由もないが、春美である。 どうも,、彼女は御剣がここに居ると誤解しているらしかった。 …天才検事の狩魔冥も、この時ばかりは冷静でなかったのかもしれない。 御剣がどこかに消えたとして、ここで暮らす理由など無いではないか。 だいたい、独身とはいえ男の部屋にいきなりやって来ておきながら、 余分にある布団が彼のオンナのものだとは夢にも思わないとは失礼な話である。 まあ、実際に違うと言えばそれまでだが。 「あ、あれは娘の布団ッス」 慌てて口をついて出た言葉に、冥はこめかみをピクリとさせた。 「…いい度胸じゃない」 ビシッ! 「あふぅ!」 この狭い部屋の中で、よく自在に鞭を振るえるものだ…。 痛みの余りうずくまって悶えながら、糸鋸は冥の鞭さばきの恐ろしさに舌を巻いた。 「嘘じゃないッス…娘と言っても、義理の…最近引き取った子なんス。 み、御剣検事は本当にここには居ないし、行方だって今回は自分も知らんッス…うぅ」 必死に弁明しながら、糸鋸はだんだん自分が情けなくなってきた。 なんだって自分はいつもこんな扱いばかり受けるのだろう…。 「そうだったの…?悪かったわね」 「えっ」 冥の謝罪の言葉に、糸鋸は我が耳を疑った。 常識で考えれば誤解で(誤解でなくとも)人様に鞭を振るうなど言語道断である。 謝っても決して赦されることではないが、なにせ相手は「あの」狩魔冥なのだ。 自分に謝る事など、少なくとも去年までの彼女には有りえない。 むしろ糸鋸は驚いてしまって、 「い、いや…狩魔検事が御剣検事を心配する気持ちも分かるッスから」 と、余計な事を言った。 スパンッ! 「はごぉっ!?」 駄目押しの一撃が糸鋸の肩口を叩く。 「だ、誰が!誰を心配してるって? まったく、バカのバカバカしい想像ね!私はただ復讐の相手を逃がしたくないだけよ!」 「わ、分かったッス!分かったッス!」 (やれやれ…) 糸鋸は、やはり何も変わってないのだと思い直すことにした。 「とんだ無駄足だったわ…邪魔したわね」 冥は「もう用はない」とばかりに踵を返して戸口に出ようとする。 案の定散々だったが、彼女が帰ると聞いて糸鋸は内心ホッと胸を撫で下ろした。 「あ、そうそう」 冥はそんな糸鋸の心を見透かしたかのようにクルリと振り向いて、 「明日からは行方不明の御剣検事に代わって、この私が配属されることになったから… よろしくね、イトノコギリ刑事」 という、糸鋸にとってあまりにも衝撃的な宣告を残して去って行く。 …言葉とともに優雅なお辞儀をしながらも、 その表情は明らかに「覚悟なさい」とでも言いたげだった。 糸鋸は、彼女の竜巻のような訪問から解放された後もしばらく呆然と立ち尽くすしかなかった。
https://w.atwiki.jp/fazy/pages/137.html
日本版未実装家具メモ 台湾版にある家具類で、日本版に未実装の家具に関するメモです。 壁紙とタイルの未実装品はこちら→壁紙&タイル 未実装テントデザインはこちら→テント 最終更新:2009.12.27 Image Name 器具 時間 材料 Memo 白椅子 自動はた織り機 20分 白羊の皮x5ナイロンx1鉄線x3麻の糸x5ヒノキ材x4 薬品棚 卓上電動糸鋸 15分 ヒノキ材x5釘x5染料x5 中毒薬etc.専用10マス収納 刀飾り台 糸鋸 8分 ヒノキ材x5釘x5太初武士刀x1蒼紫x1紅月x1 ガラステーブル 卓上電動糸鋸 10分 ヒノキ材x10釘x8ガラスx4染料x4 にゃんこゴミ箱 高温窯 6分 ゴミ箱x1プラスチックx2 エレベーター 大型組立道具 30分 連結歯車セットx3精密配線装置x1電気ケーブルx2合金x5ACモーターx1 2Fにいける壁設置品 フランス窓2 金属研磨設備 12分 ラワン材x6ガラスx3硬アルミ板x4綿の布x4 芝生収穫量+10フランス窓と効果重複なし壁設置品 東洋風ランプ 糸鋸 8分 ヒノキ材x5紙x5生ゴムx2釘x4電球x1 壁設置品 薔薇の植木鉢 高温窯 5分 バラx5乾いた粘土x2白粘土x3薪x2 海賊船の模型 糸鋸 8分 ヒノキ材x5綿の布x3綿の糸x5生ゴムx5海賊船の設計図x1 ひまわりの花瓶 高温窯 5分 ひまわりx5乾いた粘土x2白粘土x3薪x2 救急箱 高温窯 8分 白粘土x2プラスチックx1染料x5 カプセルetc専用10マス収納 藍色の窓 糸鋸 4分 ラワン材x2ガラスx2綿の布x1染料x1
https://w.atwiki.jp/wlo5/pages/23.html
大型組立道具 人力飛行機 1個 60分 飛行機の起動装置1 人力飛行機の骨組1 木製ペダル1 飛行機の翼1 飛行コントロール装置1 木工用旋盤飛行機の起動装置116木製回転軸3木製クランク3麻縄5銅材4|ラワンの木材6 木工用旋盤人力飛行機の骨組116ブナ材10釘10 木工用旋盤飛行機の翼116ブナ材8 糸鋸木製ペダル18ブナ材2木製クランク1 卓上電動糸鋸盤飛行コントロール装置18駆動装置1水平尾翼1垂直尾翼1釘10プロペラ1 卓上電動糸鋸盤駆動装置110木製回転軸1木製歯車中4ラワンの木材2麻縄5 卓上電動糸鋸盤水平尾翼16ブナ材2 卓上電動糸鋸盤垂直尾翼16ブナ材2 糸鋸プロペラ14ブナ材2