約 96,233 件
https://w.atwiki.jp/k-onvip/pages/165.html
83 :なまこ ◆VYfwsB1SSY :2009/06/29(月) 21 27 06.04 ID CPB/fVS8O 砂浜 ゆい「なんかへんなのいるー」 うい「それはなまこっていう生き物だよ」 ゆい父「これは珍味でおいしいんだ。持って帰って食べよう」 ゆい「だめーかわいそうだから海に戻してあげるのー」 ばしゃん ゆい「ばいばーい」 86 :なまこ ◆VYfwsB1SSY :2009/06/29(月) 21 32 37.35 ID CPB/fVS8O 唯の家 ゆい「むにゃむにゃ…」 ゆい「…あれ…ここは…海?」 なまこ「こんにちは」 ゆい「あっ、さっきの生き物!」 なまこ「助けてくれたお礼に願いをかなえるよ」 ゆい「ほんとっ!じゃあともだち!」 91 :なまこ ◆VYfwsB1SSY :2009/06/29(月) 21 49 14.61 ID CPB/fVS8O ゆい「わたしのろまだから…」 なまこ「そうか…でももうすぐできるよ」 なまこ「親友になれる子だよ」 ゆい「ほんと!?やったぁ!」 なまこ「高校生になったらさらに増えるよ」 なまこ「高校生になったら何かに挑戦してね」 ゆい「うん!じゃあ高校までなにもしない!」 なまこ「ちょ」 ゆい「あっもう真っ暗!帰らなきゃ!ばいばーい!ありがとー…」 なまこ「…あーあ」 94 :なまこ ◆VYfwsB1SSY :2009/06/29(月) 21 52 18.47 ID CPB/fVS8O 唯「うーん…」 和「まだ決まらないの?」 唯「なにかやりたいんだけど…」 唯「…軽音部ってなんだろう」 おしまい うまくまとまらなかった 100 :なまこ ◆VYfwsB1SSY :2009/06/29(月) 22 06 29.60 ID CPB/fVS8O おまけ うい「すやすや…」 うい「…?」 なまこ「やあ、助けてくれたお礼にいい事教えてあげる」 なまこ「お姉ちゃん好き?」 うい「うん!大好き!」 なまこ「じゃあお家の事、出来るようになった方がいいよ」 なまこ「出来るようになったら…お姉ちゃんと…」 うい「けっこんっ!?けっこん出来るの?」 なまこ「ちょ…苦しい…」 うい「ねぇ!教えて教えて!」 ゆい「…しい、うい苦しい…」 うい「あっ…ごめんねお姉ちゃん…(夢か…)」 うい(でも…がんばってみよう…) おしまい
https://w.atwiki.jp/retrogamewiki/pages/9850.html
今日 - 合計 - ポコニャン! へんぽこりんアドベンチャーの攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 18時55分04秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
https://w.atwiki.jp/kyoronosuke/pages/46.html
俺は高良さんにフラれた。 一人でテンパって、暴走して、 ロマンチックな雰囲気もクソも無い、ドーナツチェーン店の一角で、 しかも、余計なことを言って高良さんを怒らせてしまった。 ヘコんだ俺は、一睡もできず、 昨晩の俺は『へんじが ない ただの しかばねの ようだ』を素でいってた。 翌朝の俺は腐った死体くらいにはなったかな? パーティに加えたら名前はスミス…… しかし黒井先生に「失恋したから学校休みます」なんて言えるわけもなく、俺は学校に向かう。 「失恋から立ち直る」「いつもどおり登校する」 両方やらなくっちゃならないのが思春期真っ只中の高校生の辛いところだな。 覚悟は……いいか? ガラガラッ! 教室に入る俺。 高良さんは……まだ来ていない。 ほっ…… 「おはよー!男~」 「男くん!バルサミコ酢―」 「うっす……こなた、つかさちゃん」 「どうしたの?なんか元気ないね?」 「あ……いや……」 「そういうこなちゃんもフラフラだけどね~」 「なんだ?こなた、昨日もネトゲ?」 「そ~なんだよ!昨日、レバ剣拾っちゃってさ!」 「へ~、レバニラね~」 「なに言ってんの、男!?レバ剣だよ。レバ剣!」 レバケンとかいうものについて熱く語るこなた。 しかし俺の耳にはほとんど入ってこなかった。 時々、つかさちゃんのツッコミになってないツッコミが聞こえてくる。 ガラガラッ! 「おはようございます。泉さん、つかささん、男さん」 緊張が走った。 いや、もちろん俺だけに。 「おはよーみゆきさん」 「ゆきちゃん、ミコ酢~」 「お、お……おはよう、た、高良さん……」 俺は笑顔を作ったが、おそらく引きつっていただろう。 しかし、高良さんは実に滑らかな、いつもの女神スマイルを向け、俺の引きつった笑顔など鮮やかにスルーした。 「どうされたんですか?泉さん。体調が優れないように見受けられますけど……」 「昨日ネトゲでさ~、レアアイテム拾ってね。嬉しくてついつい、朝まで……」 「そうですか、それはおめでとうございます」 ……かがみがいたら、ツッコんでるところだろうな、ここ。クラスの違うかがみは朝のホームルーム前にうちのクラスにいることは少ない。 俺がツッコんでも良かったんだが…… さすがに今日のテンションで、他の誰でもない高良さんにツッコむ勇気はなかった。 って、いうか高良さん、どうやら昨日の俺との事はなかったことにするみたいだ。 ……黒歴史って言うんだっけ?こういうの。 俺に対してもあまりに普段通りに接している。 こっちは嫌でも意識してしまうっていうのに…… 昨日の、表情の消えた高良さんの顔を思い出す。 冷めた表情。 思い出したくもないのに…… 「やっぱり、カベがあるとかいう話をするのは……まずかったかな……地雷を踏んじゃった感じだもんな、アレ……」 ガラガラッ! 「おらー、ホームルーム始めるでー!」 当然、その後の授業なんか右から左に受け流した。 ――放課後、転入手続きの確認だかなんだかで職員室に呼ばれた。 そこで同じく職員室に呼ばれていたかがみに会った。 「かがみはなんで職員室に呼ばれたの?」 職員室を同時にあとにした俺達。 「学級委員の仕事でちょっとね」 「学級委員ね~、大変そうだな?」 「そうでもないわ、一年生からもうずっとやってるから慣れちゃった。一年生の時には学級委員つながりでみゆきと仲良くなったしね」 そう言えば、うちのクラスの学級委員は高良さんだ。 高良さん…… 「どうしたの?何か元気ないわね?まさか、あんたもこなたみたいにネトゲで寝不足とか?」 「違うよ。こなた師匠には『男にはまだネトゲは早い。もっと修行を積んでからじゃ!』って言われてる」 「アホくさ……」 嘘だ。 むしろ逆にこなたのやつはネトゲをやれとうるさく言ってくる。 意味のない嘘つくなんて、やっぱ精神的に参ってんのかな、俺……? 「なあ、かがみ……」 「ん?」 「もともと、かがみが最初に高良さんと仲良くなったんだよな?」 「そうよ。さっきも言ったけど、お互い学級委員で、それが縁で仲良くなったの」 「ということは3人の中ではかがみとの付き合いが一番長いんだ?」 「まあ、数ヶ月の差だけどね。私も高校に入ってからみゆきと知り合ったんだし。みゆきがどうかしたの……?」 「あ、いや……この前、こなたと話してたんだけど……ほら、こなたって高良さんのこと『みゆきさん』って呼ぶじゃん?それが、なんかよそよそしいっていうか、他人行儀っていうか、そんな感じだなっていう話をあいつにしたら……」 「どうせ、こなたのやつは『みゆきさんって誰に対しても敬語で、丁寧過ぎるくらい丁寧だから、なんとなくこっちもそういう対応しちゃう』とかなんとか言ったんでしょ?」 「……よくわかったな」 「まあ、ね。私も多少そういうようなことは感じるから……でもみゆき、あれでもだいぶ明るくなったほうなのよ。知り合ったばかりの頃は丁寧って言うよりむしろ暗くておどおどしてる感じだったから……」 「え?そうなんだ……?」 「うん、なんかね……あ、これ、こなた達には内緒にしててね。あ、別にみゆきに口止めされてるわけじゃないんだけど。まあ、あの子他人に口止めなんかする子じゃないし……」 「わかった。それで?」 「うん、なんかね……みゆき、中学校の頃にいじめにあってたみたいなのよね。本人はいじめってほどのものじゃないみたいな言い方してたけど。あの子、中学の頃から胸が大きかったらしくて、男子にからかわれたりしたらしくて。ホント男ってデリカシーないわよね!」 ……ホント男ってデリカシーないわよね!か。 まるで俺のこといってるみたいだな。 世の男性全般を指してるものと信じたい…… 「で、しかもあれだけ美人で、頭も良くて、真面目でっていうんで女子からも妬まれたり、反感買ったりしていじめられてたみたいなのよ。私が言うのもなんだけど、女って怖いわよね。」 それでカベを作るようになった、と。 やっぱり、ドーナツ屋での帰り際に、あんな話を持ち出したのはヤバかったな…… 高良さんの踏み込まれたくないところに、俺が踏み込んじまった感じだし。 高良さんのあの無表情が、冷たい目が、俺の頭にフラッシュバックする。 「都内から陵桜に来たのも、地元の高校に行きたくなかったっていうのが理由のひとつらしいわよ。それでみゆきのお母さんの母校のここに進学したってわけ」 「環境を変えて、心機一転ってわけか……」 なんか、まるっきり俺と同じじゃねーか。 ますます高良さんのことが…… ……いや、もうフラれたんだったな。 「それでもね、やっぱり出会った頃は何かほっとけない感じがあったのよ」 かがみは苦笑する。 前の学校ですさんでた時にも、かがみみたいな人がそばにいたら、あんな暴力沙汰は起こさなかったかもしれない。 「かがみは優しいんだな」 「え!?あ、ま、まあね!ほら、うちにはすでに一人、つかさってゆーほっとけないのがいるから!な、なんていうか、いつもの癖で見過ごせないっていうか……」 真っ赤になるかがみ。 ヤバイ、ちょっとかわいいぞ。 って、いかんいかん! 「ねえ、男?」 かがみが急にマジな顔になった。 「どうして、そんなにみゆきのこと聞くの?もしかしてみゆきのこと――」 「ない!それはない!」 俺は即答した。自分でもびっくりした。 そうすることで、即答することで、 フラれたことを受け入れようと、高良さんのことを諦めようとしたのかもしれない。 「ふ~ん、そう。そうなんだ……」 「そう、そうなんだよ。確かに高良さんのことかわいいとは思うけど、別にそんなじゃ全然……」 「……よかった」 かがみが、本当に小さな声で言った。 え、あれ?今「よかった」って言った……? それ、どういう―― しかし、その時、舌っ足らずな声が廊下に響き、俺の思考を遮断した。 「おぉーい!ひぃらぎ~!」 次へ
https://w.atwiki.jp/sponsor16/pages/1399.html
火曜エンタ・ありえへん∞世界 火曜エンタ・ありえへん∞世界 2024年4月〜6月 @テレビ東京(TX) + ... 共通事項 放送時間…火曜18 25〜20 54 全社絨毯の上に表記 固定スポンサー Aパターン JRA Bパターン ビックカメラ B枠 P G 2024年4月9日火曜日 ありえへん∞世界「衝撃映像 埼玉人vs千葉人!大バトル(秘)生態調査」SP A枠 0'30"…ビックカメラ※ B枠 0'30"…JRA※、P G 2024年4月16日火曜日 世界が騒然!本当にあった(秘)衝撃ファイル【航空 戦慄事件SP】 A枠 0'30"…ビックカメラ※ B枠 0'30"…P G、JRA※ 2024年4月23日火曜日 ありえへん∞世界「昭和世代vs令和世代!“ヤバい昭和の流行”懐かし映像満載」 A枠 0'30"…JRA※ B枠 0'30"…P G、ビックカメラ※ 2024年4月30日火曜日 世界が騒然!本当にあった(秘)衝撃ファイル【捜査官VS(秘)凶悪犯SP】 A枠 0'30"…JRA※ B枠 0'30"…P G、ビックカメラ※ 2024年5月7日火曜日 ありえへん∞世界「衝撃映像 “大人が答えられないと恥ずかしい”新常識」SP A枠 0'30"…ビックカメラ※ B枠 0'30"…JRA※、P G 2024年5月14日火曜日 世界が騒然!本当にあった(秘)衝撃ファイル【(秘)UFO 怪事件SP】 A枠 0'30"…ビックカメラ※ B枠 0'30"…P G、JRA※ 2024年5月21日火曜日 ありえへん∞世界「昭和世代vs令和世代!ヤバい昭和の流行 衝撃的(秘)新人種」 A枠 0'30"…JRA※ B枠 0'30"…P G、ビックカメラ※ 2024年5月28日火曜日 世界が騒然!本当にあった(秘)衝撃ファイル【UMA 凶悪事件SP】 A枠 0'30"…JRA※ B枠 0'30"…P G、ビックカメラ※ 2024年6月4日火曜日 ありえへん∞世界「衝撃映像 埼玉県vs東京都23区外!(秘)生態調査」SP A枠 0'30"…ビックカメラ※ B枠 0'30"…JRA※、P G 2024年6月11日火曜日 世界が騒然!本当にあった(秘)衝撃ファイル【緊迫の(秘)衝撃事件SP】 A枠 0'30"…ビックカメラ※ B枠 0'30"…P G、JRA※ 2024年6月18日火曜日 世界が騒然!本当にあった(秘)衝撃ファイル【UFO 怪奇事件SP】 A枠 0'30"…JRA※ B枠 0'30"…P G、ビックカメラ※ 2024年6月25日火曜日 ありえへん∞世界「衝撃映像 “大人が答えられないと恥ずかしい”新常識」SP A枠 0'30"…ビックカメラ※ B枠 0'30"…JRA※、P G @テレビ北海道(TVh) + ... 共通事項 放送時間…火曜18 25〜20 54 絨毯の上にカラー表記 固定スポンサー 2024年4月9日火曜日 ありえへん∞世界「衝撃映像 埼玉人vs千葉人!大バトル(秘)生態調査」SP 0'30"…ニトリ、ホクレン(ロゴは1'30"仕様)、JRA @テレQ + ... 共通事項 放送時間…火曜18 25〜20 54 固定スポンサー 2024年4月9日火曜日 ありえへん∞世界「衝撃映像 埼玉人vs千葉人!大バトル(秘)生態調査」SP 0'30"…髙山質店(PT) 2024年4月23日火曜日 ありえへん∞世界「昭和世代vs令和世代!“ヤバい昭和の流行”懐かし映像満載」 0'30"…髙山質店(PT) 2024年4月30日火曜日 世界が騒然!本当にあった(秘)衝撃ファイル【捜査官VS(秘)凶悪犯SP】 0'30"…髙山質店(PT) 2024年5月7日火曜日 ありえへん∞世界「衝撃映像 “大人が答えられないと恥ずかしい”新常識」SP 0'30"…髙山質店(PT)
https://w.atwiki.jp/simbler36/pages/15.html
●為替デリバティブ問題ん闇 ぎょうさんの中小企業が倒産ん危機に直面し、経営がうまくいかんようになっとります。 円高傾向が続いとる昨今,為替デリバティブ取引ん損失によって,ぎょうさんん中小企業が倒産ん危機に瀕しいやいますわ。 金融庁ん調査(平成23年3月公表)によると,銀行さかい販売された為替デリバティブ商品を抱える中小企業数は約19,000社,契約本数は約40,000本に上るんや。これらん契約んぎょうさんは,為替レートが1ドル110円~120円前後で推移しいやおいやした平成16~19年度に販売されたんや。そんため,顧お客はんやな~中小企業は,リーマン・ショック後ん急激な円高ん影響で,場合によっては数千万円さかい数億円ん損失を抱えとるモンと考えできる。 しかしかて,ぎょうさんん中小企業は,そないな損失を抱えとるかてかかわらず,銀行とん関係悪化を恐れて泣き寝入りどしたり,高でぼちんな違約金が設定されとるため解約しはることができんと,やむなく取引を続けていますわ。そん結果,為替デリバティブ取引による毎月ん払いが,堅調に経営できとる本業ん収益を圧迫しはることとなって,為替デリバティブ商品を購入どしたぎょうさんん中小企業が倒産ん危機に瀕したはるのどす。 ●リスクん高い金融派生商品を中小企業に販売 金融商品ん専門家やな~銀行と,金融商品に関しいやは素人さんん中小企業。両モンん間には,金融商品に関しはる知識にいかいな差がおます。そこにつけこんで,「手数料タダで為替リスクをヘッジでける」といった謳いいちゃもんにより,商品性や販売方法に問題んおます為替デリバティブ商品を販売しいやおいやしたケースがぎょうさん見受けできる。 銀行が,「円安時ん為替リスクをヘッジしはるためん商品」と説明しいや販売どした典型的な為替デリバティブ商品は,実際には,(1)円高時に無限定ん損失が発生しはる極めてハイリスクなリスクテイク商品であり,(2)円安時には「ノックアウト特約」によって取引が終了しいやないないするさかい,円安リスクをヘッジしはることができず,(3)「レシオ特約」によって,円安時ん利益に比較しいや,2倍,3倍んリスクを負担させられ,(4)解約しよけとしはると,勘定根拠が不透明な高でぼちんん違約金ん払いを求められへんちゅう極めて問題んおます商品どす。要は,企業ん為替リスクをヘッジしはるためん商品ほななく,銀行ん利益んためにつくられた商品としか考えられまへん。 しかも,銀行は,こんような為替デリバティブ商品を,そん仕組みやリスクを十分に説明しいひんまんま販売しいややはった。さらに,実際には為替リスクを負ってへん中小企業にまで「為替リスクをヘッジせなならへん」と説明しいや販売しいやおいやしたため,為替変動ん影響がすけない優良な中小企業まで不測んリスクを背負わされた結果,ぎょうさんん企業が倒産ん危機に追い込まれとるのどす。 要しはるに,為替デリバティブ商品とは,「為替(円安)リスクをヘッジしはるため」と謳われてへーまっけど,実際には「中小企業に為替(円高)リスクをテイクさせる商品」なんえ。どしたがって,そん仕組みやリスクを正確に理解できていれば,中小企業は到底購入しはるはずがあらしまへん。銀行はわてたちん利益んために,十分な説明を行いまへんまんまそれを販売どしたさかいあり,為替デリバティブ商品を購入させられた中小企業は,まさに被害モンなんえ。 ●弁護士に相談をおすすめ 為替デリバティブによる被害を解決しはるためには,まず弁護士に相談しはることが重要どす。一般的に,「金融機関と契約どしたモンはそん通りに取引をせなならへん」と思われがちどすけど,為替デリバティブ商品に関しいやは,金融ADR(裁判外紛争解決制度)や民事訴訟やらなんやらん手段を駆使しはることで,払いん停止や違約金ん減でぼちん,過去ん損害ん賠償やらなんやらを受けることができるんでっせ。弁護士に相談しはることで,これらん手段を使った解決策ん提案がすぐに受けられへんのどす。 銀行とん関係が悪化しはるさかいはへんか,と心配しはる経営モンん方もおーいと思うんやけど,銀行ねぎも継続どした取引を望んでおるケースが一般的んため,弁護士が適切に介入しはることは,金融機関とん無用なトラブルをよけることかて繋がるんや。難儀な手続や交渉を弁護士に一任しはることで,こん問題におつむを悩ませることなく,経営に集中しはることもできるんでっせ。
https://w.atwiki.jp/eriponmagi/pages/7.html
▼ 今日は朝から雨。 教室に入りながら聖は、昨日の転校生のことを今一度考えていた。 昨日も一晩、里保のこと、というより里保と衣梨奈のことをずっと考えていた。 いろいろと訳のありそうな転校生。小さく可愛らしい容姿とは裏腹に 落ち着いていてクールな印象を受けた。 でも、衣梨奈との再会で見せた不器用な笑顔は 彼女の秘めた優しさの欠片だったようにも思う。 衣梨奈にとって里保が大切な人であることはすぐに分かった。 クラスに早く溶け込ませようと世話を焼いていることも。 だから自分も協力したいし、里保とも早く仲良くなりたい。 前向きな気持ちしかないはずなのに、何故か心がモヤつく。 雨のせいだろうか。 それとも、自分が何も知らないせいだろうか。 もっと知りたいと思った。里保のこと、衣梨奈のこと、自分のこと。 バカな頭が恨めしい。 「あ、おはよう聖ちゃん」 「おはよう、香音ちゃん」 親友の笑顔に、少しだけ心が晴れた。 やはり香音の笑顔は偉大だ、と改めて感心する。 「聖ちゃん昨日、雨濡れなかった?」 「うん、ちょっとだけ。なんとか大丈夫だったよ」 「えりちゃんたちはやばかったかもね」 「うん、聖たちより家遠いもんね。里保ちゃんも、濡れちゃったかな」 香音と朝の世間話をしていると程なく 教室に衣梨奈の声が響いた。 「おはよー」 「あ、えりぽんおはよー」 既に来ていたクラスメイトが口々に衣梨奈の挨拶に応える。 衣梨奈の後ろから里保も遠慮がちに挨拶をした。 二人は一緒に登校したらしかった。 「あれ?」 聖が二人を見つけ、声をかけようとすると 里保の後ろの廊下に何か横切った気がした。 猫?でもまさか校舎の中に猫がいるわけもない。 気のせいか、と収めたところで、衣梨奈と里保が二人の元に来た。 「おはよう、聖、香音ちゃん」 「おはよう」 衣梨奈と里保が声をかける。 「おはよう、えりぽん、里保ちゃん」 「おはよ、二人共今日は同伴出勤?」 香音がニヤニヤしながら訪ねると、衣梨奈が事も無げに答えた。 「うん、昨日里保うちに泊まったけん」 「なし崩し的に……」 香音がおお、それはそれはと喜んでいる横で、聖は どんな顔をしていいかわからず曖昧に微笑んでいた。 「今日は、二人ともうちに来れん?里保は毎日うちにご飯食べに来ることになったけん、 二人にもご馳走するとよ」 「ちょっと待って。うちも自分家をそんなほったらかしに出来ないし 今日は遠慮しとくよ。道重さんによろしく言っといて」 「うーん、そっかぁ。それもそうやね」 里保と衣梨奈の会話のテンポは早い。 聖は内容について行くので精一杯になる。 香音と衣梨奈の場合もそうで、だからあまり発言出来ない聖は 物静かな子だと思われていた。 「じゃあ、香音ちゃんと聖はどう?えりのご飯食べたくない?」 「しょーがないな。道重さんにも会いたいし、行ってやりますか」 「早い目に家に連絡すれば大丈夫だと思う。聖もお邪魔しようかな」 「やっつー」 衣梨奈の家に行けるのは嬉しい。 衣梨奈の料理は美味しいし、さゆみにも会いたい。 そして、あの一風変わった家に行けば もっともっと衣梨奈のことを知れる気がした。 そのままほかのクラスメイトと会話をしに行く衣梨奈の背中を 里保がじっと見ている。聖はその横顔を見つめていた。 ふいに里保が聖の方に顔を向けたので、二人の目がバッチリと合う。 聖はドキリとして、咄嗟に下手くそな笑顔を作った。 少し不思議そうに首を傾げた後、里保がニコリと笑う。 聖は何故かほっとしていた。 嫌われてはないみたい。昨日の今日で嫌われることなんてしてるはずも無いのだが。 それにしても、聖から見ても里保の笑顔は可愛らしい。 席は隣同士。 頑張って、仲良くなろう。 聖は今一度ちゃんと笑顔を作り直し、里保を席に促した。 ▲ ▼ 里保は朝から複数の視線を感じていた。 衣梨奈は気付かなかったらしい、巧妙な、恐らく魔法を使った監視。 自分が、目立つ協会の紋章を付けていることは重々承知していたので こういったことも想定の範囲内。 しかし、学校に入ってからも、時折見られているような 感覚に襲われることが気になった。 普通の魔道士ならば、一般生徒が沢山いる場所で襲いかかったり 接触を計ったりはしないはずだが 果たしてこの街にいるのが『普通の魔道士』ばかりだろうか。 自然に振る舞えるように、それでも最低限の警戒をする。 これでは学校でも、家でも落ち着くことはできそうにない。 奇しくも、さゆみの家でなら他の魔道士への警戒を解けそうなことが 何だか可笑しかった。 まだ二日目ではあるが、大分クラスの雰囲気も分かってきた。 自分から話しかけたり出来ない里保だが、休み時間には聖や香音が 側に来てくれて気遣ってくれることが嬉しい。 衣梨奈も、そんな里保達の様子に満足そうにしていた。 教室の一角を遠巻きに眺めながら、気がついたことを声に出す。 「えりぽんって、人気者だね」 「そうなんだよ」 聖が苦笑しながら同意する。 香音もそれに続いた。 「まあ、変人ではあるけど、いい奴だからね」 三人の視線の先には他のクラスメイトに楽しそうにいじられる衣梨奈の姿がある。 聖や香音と特に仲がいいというのは間違いないが、他の生徒にも 好かれていて、クラスの中心的な存在のようにも思えた。 里保の印象にあった、どこか弱気な衣梨奈とは随分違う。 「二人は……えっと、香音ちゃんと譜久ちゃんはえりぽんといつから友達なの?」 聖の呼び名を、クラスメイトの多くが使っている「譜久ちゃん」としたが いざ声に出すと何だか照れくさくなって語尾が萎む。 それでも香音や聖は気にする風でもなく、質問に答えくれた。 「三年前にえりぽんが転校してきてからだよね」 「うん、何の腐れ縁か、えりちゃんとも聖ちゃんともずっと同じクラスだし」 「最初会った時は、あんまし仲良くなれると思ってなかったけど」 聖が懐かしそうに微笑む。 「そうそう、なんか危ない奴かと思ってたよ」 「香音ちゃんは結構喧嘩とかもしてたよね」 「まーね。うちも最初はこの子絶対無理とか思った。ま、今じゃ笑い話だね」 里保は二人の話をじっくりと聞いていた。 ずっと一緒にいたこと、その間にいろいろなことがあったことも 話を聞いていて伝わってくる。 そして、三人お互いが大切に想い合っているのが伝わり それが嬉しくも羨ましくもあった。 ニコニコと話を聞いている里保に、聖が振る。 「里保ちゃんとえりぽんのことも聞きたいな。いつから友達なのかとか」 「うんとね、うちはなんていうか……家庭の事情?で 物心ついた頃からえりぽんの家で育ったの。 だから本当に、兄弟みたいな、ていうか姉妹か、そんな感じだった」 里保は、昨日の反省から、二人に聞かれた時にどう答えるかを考えていた。 嘘では無いし、何となくそれ以上は踏み込みにくい言葉を含めて 追求を逃れる目算だ。 「そうなんだ……姉妹みたいに、かぁ」 「へぇ、里保ちゃんとえりちゃんって一緒の家で育ったんだ。 じゃあね、じゃあ、生田が家出したっていうのは本当?」 香音が興味津々といった感じで追求する。 「本当」 「そうなんだ……」 「どんな感じだったの?」 聖が戸惑っているのに対して、香音の興味は尽きないらしい。 「どうもこうも無いよ。きょく…えりぽんのお父さんと大喧嘩して 次の日の朝には家出してたもん。うちに何の相談もしないでさ」 当時のことを思い出して、里保の言葉に熱が籠もってきた。 クールな印象のあった里保の、どこか子供らしく拗ねているような口調に 聖と香音は少し驚いた。 「それから一度も帰ってないの……?」 「うん、そうだよ。ありえないよね。 どうせすぐ帰ってくるかと思ったら『道重さんの所にいます』って手紙よこすし」 里保が怒っている。 聖も香音も、すぐそれに気付いた。 でもその怒り方が何だか可愛らしくて、微笑ましい。 聖たちが大好きな衣梨奈のことを、この新しい友達も大好きだということが伝わってくる。 「でもそれは本当にありえないね。里保ちゃんが怒るの無理ないわ」 「えりぽんのパパは、それで結局許してくれたの?」 「うちはよく知らないけど……道重さんと話でも付けたのかな。 結局、家出を認めた。凄い、てんやわんやだったんだよ」 里保が当時のことを思い出して熱く語っていると 変な雰囲気を察知したのか、衣梨奈がつつと三人の側によってきた。 「何?どうしたと?喧嘩……?」 声をかけた途端、睨むやら呆れるやら苦笑するやら 三様の視線を向けられ、衣梨奈が身を竦める。 「生田の家出話を里保ちゃんにしてもらってた」 「えー、里保、何いいようと?」 「うちやお父さんに、どれだけ迷惑かけたかってこと」 「ちょっとちょっと、それはちょっと。 ねーもう許してよ里保。ごめんってば」 「許さん、って昨日も言ったじゃろ」 畳み掛ける里保に、衣梨奈が困り顔で狼狽える。 その掛け合いが何ともコミカルで、香音と聖は笑いながら二人を見ていた。 「うーん、もう、分かった」 「何が?」 急に笑顔になる衣梨奈に、里保が訝る。 「里保が衣梨奈のこと許してくれて、衣梨奈のこと 好きになる魔法かけてあげる!」 聞いた里保は、机に突っ張っていた手の力が抜け 危うく額を打ち付けそうになった。 「里保ちゃんがずっこけた。リアクションすげぇ」 香音が大笑いする。 顔を上げた里保は、何を言っているんだコイツはという目で衣梨奈を睨んだ。 まさかクラスメイトの前で、自分が魔道士であることをバラしているのか。 里保の視線などお構いなしに、衣梨奈が里保の鼻先に指をかざす。 「ちちんぷいぷい、魔法にか~かれ!あ、かかっちゃった!」 お決まりの気の抜ける掛け声。 魔力は感じない。何この茶番。 呆気に取られる里保を無視して、衣梨奈が続ける。 「ごめんね、もう許したでしょ?」 ぶりっ子気味な演技に、小首を傾げ手を組むジェスチャーまで 付けてやりきった衣梨奈は、その態勢のまま里保につぶらな瞳を向けた。 何となく注目していたクラスメイトも 聖も香音も、どうしていいか分からない空気のまま停止している。 その空気に耐えられなくなった里保が 重く息を吐いた。 「……うん、もういいよ」 「やったー!有難う里保!」 わざとらしく喜び里保にハイタッチを求める衣梨奈に もうどうでもよくなって付き合うと 楽しそうに元居たクラスメイトの輪に戻っていった。 ようやく空気が氷解した場で、香音が里保に笑いかける。 「生田は魔法使いだから。えりちゃんって昔からああなの?」 「いや、昔はもうちょっと、なんていうか、おとなしかった」 「ふふふ、でも聖えりぽんのあれ結構好きかも」 聖の何気ない呟きに、信じられないという視線を寄せる里保と香音。 それに気付き慌てて言葉を付け足した。 「あ、いや、なんか確かにどうしようっていう空気になるけど なんていうか、凄いえりぽんって楽しいから、うんなんだろう」 要領の得ない言葉を彷徨わせた聖が、ふと思い出したように続ける。 「あ、でも聖、えりぽんって本当に魔法使いなんじゃないかと思ってる。ふふふ」 何を思い出したのか楽しげに笑う聖に、里保も香音も 何事かと顔をしかめる。 「なんかね、聖が体育で怪我したことあったじゃん」 同意を求められた香音が頷く。 「その時えりぽんが飛んで来てくれてさ、保健室連れてってくれて ふふっ、その時ね、足撫でてくれたの。そしたらね、凄く痛かったのに、 凄い痛かったんだよ?それが急に、痛くなくなったの」 聖が興奮したように語る話を聞いて 香音が呆れたように「あーはいはい、それは気持ちの問題だわ」と 呟く横で、里保は別の意味で呆れていた。 (あー、それは魔法だ……ていうかえりぽん、何普通に魔法使ってるんだよ) 「あーでも、うちもちょっと不思議な経験あるかも」 里保は香音が続いたことに些か驚き、顔を向けた。 聖も興味深そうに耳を傾ける。 「なんかえりちゃんと二人で歩いてたとき急に雨に降られてさ、昨日みたいに。 で、やばい傘無い、屋根のあるとこまで走ろうって思ったらえりちゃんに手掴まれて そしたらなんか、雨が?降ってるはずなのに、全然濡れなかった、っていうか。 いや、まあ結構前だからそんな気がしただけかもだけど、そんな感じのことあったなぁ」 (傘の魔法じゃん) 里保呆れて、衣梨奈の方を見た。 相変わらず楽しそうにクラスメイトとじゃれている衣梨奈に、香音と聖も視線を送る。 「なんか、不思議だよねぇ、えりぽんて」 どこか嬉しそうに呟く聖の言葉を聞いて、里保はまた溜息をついた。 ▲ ▼ 学校生活二日目の放課後。 もう慣れたと言えば嘘になるけれど、それでも学校が楽しいと思えるようになった。 それは衣梨奈がいてくれること、香音や聖、それに他のクラスメイトも 里保によくしてくれることが大きい。 任務や身の安全を考えれば、浮かれてはいられないが それでもまだ子供の里保には、新鮮な学校生活が嬉しった。 昨日と同じように4人で学校の門を潜る。 篠突く雨。 雨に包まれた街は、音も景色も空気も、靄に覆われているようで まるで街中が魔法に包まれているような不思議な雰囲気があった。 今日はそれぞれに傘を差しているから、4つ、綺麗な花が並んで咲いている。 里保はさゆみから借りた、少しくすんだ赤い傘を差していた。 里保のイメージに合うと言って出して貰った傘。 何となく、好きな色だった。 強い色のはずなのにどこか落ち着いた赤。 また返しに来るという里保に、さゆみは笑ってプレゼントすると告げた。 「傘もりほりほを気に入ったみたい」 さゆみの言葉に、里保は少しだけ嬉しくなった。 「そういえば昨日さぁ、えりちゃんと里保ちゃん、濡れたでしょ?」 傘に跳ねる雨音を楽しみながら香音が言う。 里保は『傘の魔法』を思い出し、咄嗟に何と答えるか迷った。 「うん、最終的には二人共びしょびしょ」 衣梨奈がこともなげに言うのを聞いて、夜二人で雨の空を駆け回ったことを思い出す。 「そうだね。そのせいで結局道重さんの家に泊まることになっちゃったから」 「そっかぁ」 聖が二人の会話に相槌を打ち、続ける。 「これからも雨の日が続くんんだよね。ちょっと憂鬱だなぁ」 「梅雨だもんねぇ」 「毎日濡れるのは、ちょっと嫌っちゃね」 衣梨奈の黄緑色の派手な傘が、聖の可愛らしいピンクの傘に当たって 雫を散らした。 「二人はこの後うちに来れると?」 「行くよ。久々に生田の手料理を堪能しに」 香音が嬉しそうに言う。 給食の時間に感じたことだが、香音は食いしん坊だ。 「聖も、直接お邪魔していいって。 なんかママ、道重さんの所って言えば全然厳しくないの」 「じゃあさ、どっかで遊んでいかん?ゲーセンとか」 里保も加えて4人で遊びたいという衣梨奈の提案に 聖と香音が賛同する中、里保は別のことが気になっていた。 今朝から感じていた視線。 多分自分は特別警戒心が強い。 戦いに身を置いている時間が長かったせいで身についてしまった感覚だろう。 衣梨奈は特に気にもしていないが、里保は酷く気になってしまっていた。 複数の魔道士に注目されているという感覚とは別の 明らかに自分を追跡し、監視していると思われる視線が一つ、いや二つ? 「うーん、うちはやめとくよ。結局昨日も家に帰ってないし まだいろいろと片付けたりしないといけないことがあるから」 「そっかぁ、残念。じゃあ明日は一緒に遊ぼうね?」 香音の言葉に里保が頷く。 「うん、ごめんね。明日はいろいろ教えて」 そのまま3人で遊ぶことを促した里保は、ちょっとした繁華街の入口で 衣梨奈たちと別れた。 「里保…」 別れ際、衣梨奈が少し心配そうに里保に声を掛ける。 衣梨奈は、視線には気付かなかったが、どこか張り詰めた里保の様子には 気付いているらしかった。 「また明日ね」 心配無いと語りかけるように笑顔で告げると 衣梨奈は困ったように笑い手を振った。 一人になって暫く歩いても、感じる視線がついて来ていることを確認する。 魔法というよりは、近くにその主がいるように思えた。 里保は、いくらアウェイの地であっても、受身でいる気は毛頭無かった。 探らなければならないのは自分の方。 自分を敵視している魔道士がいるのなら、手っ取り早く『勝負』をしたっていい。 人気の無い、並木と高い塀に囲まれた路地に入り、里保は立ち止まった。 辺りを今一度見回し、魔力を放出する。 里保を中心に、激しい風が起こった。 雨の縦線をかき乱し、不自然に揺れる空気が辺りの景色を捻じ曲げる。 空気と水の擦れたようなゴォという鈍い音が響き渡り 放たれた攻撃的な魔力が木の葉を揺らす。 一気に雫が落ち、傘を打ち、雨宿りしていた鳥達が飛び去った。 反射的に強い魔力で反応した方を見ると 塀伝いの木からぼとりと黒い塊が落ちてきた。 その塊が地面に落ちる前に、風の魔法で受け止める。 思っていたよりずっと小さなそれは、黒い猫だった。 「にゃ、にゃー」 棒読みの台詞で猫のフリをするそれに里保が近づく。 空中で受け止められてコミカルに手足をばたつかせるその猫の姿に 何となく戦う気も削がれてしまった。 「朝からうちのことつけてたでしょ」 「にゃ?何のことだかわかりません?」 「猫のふりするのか普通にしゃべるのか、どっちかにしなよ」 言ってその小さな身体を風で持ち上げると 一層、猫にしては長い手足をばたつかせ、慌て出す。 「ご、ごめんなさい。はい、私です。つけてました」 両手を上げ、抵抗の意思が無いことを示す黒猫に、里保は渋々と 魔法を解いた。 「なんでつけてたの?ていうか魔道士だよね」 降ろして貰えてホッとしたらしい猫は 一度ぷるぷると水を弾いた後、背を伸ばして話しだした。 「いやー、流石です。協会最強魔道士だけあります。 私こう見えても尾行とか結構得意なんですよ? 普通に朝から気付かれてるなんて思いませんでした」 変なテンションの猫だ。 「あ、自己紹介が遅れました。私は飯窪春菜っていいます。 れっきとした普通のごく一般的な魔道士です」 そうは言うが、相当変な魔道士だと思った。 ▲ ▼ 「まあ立ち話もなんですし、屋根のあるところに行きましょう」 戦う気もすっかり削がれた里保は、歩き出した春菜の後に続いた。 雨の中をひょこひょこと歩く猫。 可愛らしくはあるが、手足が長く妙にスマートなその姿は どこか胡散臭い。 「もうバレてるんだから、変身解いたら?」 後ろ姿に声を掛けると春菜が振り返った。 「やだ、エッチですね。私傘持ってないんです。今元に戻ったら スケスケセクシーになっちゃいます」 甲高い声も相まって、妙にイラっとする。 あまり強そうには見えないが、されとて協会に所属していない魔道士。 迷いなく進んでいく春菜に、里保は警戒しつつ続いた。 辿りついたのは、雑木林に囲まれた小さな神社だった。 石造りの鳥居を潜ると、ふわりと身体を魔力が包む。 「ここは…」 「ちょっとした、休憩所です」 春菜が振り返って笑う。 魔法のかかった場所に連れてこられたならば普通は罠を警戒する。 でも里保はそんな感覚になれなかった。 感じる優しい魔力の主に、何となく心当たりがある。 「道重さんの魔法…?」 「正解です。やっぱり、凄いですね。その感覚。 ここに魔法が掛かってることだって気付けない魔道士も少なくないんですよ?」 草生した石畳の奥に小さな社があって その屋根の下に、座って休めるような縁台がある。 既に野良猫や、小鳥が思い思いに寛いでいるそこに、春菜もピョンと飛び乗って 里保を促した。 不思議なことに動物たちは、里保にも他の動物にも無関心で 横に座っても気にせずに毛繕いをしている。 中には、誰かの使い魔だろうか、見たこともない姿の動物もいるが やはりのんびりと雨宿りをしていた。 「この街の魔道士にはちゃんとしたルールは無いんですけど いくつか暗黙の了解があります。 ここでは争わないというのもその一つです」 のんびりと語る春菜の言葉を聞きながら 里保の身体もすっかり弛緩していた。 優しく包む魔力に、疲れが癒されていく気がする。 逆に警戒心や攻撃的な魔力の生成は、場に阻害されているようだった。 「街にはいくつかこういう場所があります。 道重さんのお気に入りの場所で、道重さんの魔法が掛かった場所です。 ま、街の魔道士たちの、一種の休憩所ですね」 「なるほどね。あの人、本当に凄いんだなぁ」 その場にいなくても、これほど影響力の強い魔法を 街のいくつもの場所に残せる魔力。 さゆみの魔法は、初めて会った時の一回きりしか見ていないが やはり三大魔道士の一人なのだと改めて思った。 「争う気が無いってのはわかったよ。それで、えっと飯窪、だっけ? なんでつけてきたの?」 「あ、私のことは気さくにはるなんって呼んでください」 どうもリズムが掴めない。 というか、表情の読めない猫の姿なのに ニコニコと笑っているのが分かって、変な感覚になる。 それに馴れ馴れしい。 でも何故か、不快にも思わなかった。 「えっと、鞘師里保さん、ですよね?」 「うん」 どこで自分の名前を知ったのかしらないが、違うと言っても進まないので素直に頷く。 「鞘師さんは今、時の人なんですよ。 一昨日からこの街に、魔道士協会の凄腕の魔道士が入り込んでるって、それはもう噂で持ちきりで」 「どこの噂?この街に魔道士のコミュニティがあるってこと?」 「いや、そういうのは無いです。でもほら、何となくあるんです。 協会みたいな組織に比べれば全然、無いに等しいんですが 情報を共有する機会とか。この場所も言ってしまえばその一つです」 「なるほどね」 「で、ですね。そんな時の人の鞘師さんのことが知りたくて」 「そういうのいいから」 「はい、すみません。でも半分は本当です。 私もこの街に住む魔道士の一人として、鞘師さんがどんな人なのか凄く関心があります。 もう半分は、えっと、道重さんに鞘師さんを守るように言われて」 「嘘でしょ」 「はい、嘘です」 「怒るよ」 「ごめんなさい、ごめんなさい。えっとですね、つまり、アドバイスというか そういうことをしたいと思ったんですよ」 どうにも真意の読めない春菜に、疑念の晴れない里保だったが 言いにくいことを隠しているというよりは、こういうテンポの猫なのだ とも思えた。 「アドバイス?」 「そうです。鞘師さんは協会のお仕事でこの街に来たんですよね? 目的は多分、協会の手の届かないこの街や、道重さんについて調査すること」 その通りだったが、返事はしなかった。 気にせず春菜が話を続ける。 「はっきり言ってしまいますが、協会魔道士がこの街にどうどうと入り込んだことに 一部の魔道士が色めき立ってるんです。 協会の大規模な介入があるんじゃないか、とか、道重さんと協会の間で 戦争が起きるんじゃないか、とか」 協会から逃れてきた魔道士も多くいるこの街。 それ以外でも、少なくとも協会の影響を嫌ってこの街にいる魔道士は多いだろう。 さゆみと協会の戦争というのは飛躍しすぎているが いずれ協会が介入したいと考えているのは事実だ。 「なので、あまり刺激をしていただきたく無い、というかですね」 「うちから他の魔道士に対してどうこうする気は無いよ」 「協会から犯罪者として追われている魔道士もいます。 そういう魔道士を見つけたら、鞘師さんは……捕まえますよね?」 「そりゃね。でも不意打ちとか、そういうことはしないし ここでは協会のルールも通じないなら一魔道士としてちゃんと『勝負』して 捕まえるつもりだけど」 「出来ればなるべく『勝負』も避けて欲しいんです。 協会魔道士にこの街の魔道士が捕まったってなると やっぱり結構騒ぎになると思うんです。 でも、さすがに魔道士間の『勝負』に横槍を入れるわけにもいきませんからね。 ただ、この街にはそういう『魔道士としてのルール』すら守らない魔道士もいます」 「……やっぱり」 「なので、なるたけ魔道士との接触を避けて貰いたいです。 これは私のお願いです。見返りといっては何ですが、この街のことや この街の魔道士のこと、私の知っていることを色々お教えします」 申し出は助かる。 しかしどこか、春菜のことを信用しきれないのも事実。 他の魔道士との接触を避けて欲しいという、それだけの『お願い』の為に 一日つけまわしたりするだろうか。 自分を通して協会を探ることが目的と見るほうが正しいだろうか。 されとて、すっかりさゆみの魔力に毒気を抜かれてしまった里保には 猜疑心を凝らすのも億劫で、この猫の言うことを聞いてもいいかという気になっていた。 いざとなれば、自分の身くらいは自分で守れるし 里保自身から協会の重要な情報が漏れるということもない。 何故なら里保は大人の話はあんまり知らないからだ。 返事はすぐに決まったが、少し勿体ぶって考えるふりをする。 「どうですか?」 「まあ、情報を貰えるのなら助かるし うちもあんまり他の魔道士と接触したくないしね」 「ありがとうこざいます!」 「早速教えて欲しいんだけど、朝からもう一人、うちのことを見張ってたのがいるよね。 それ、誰だかわかる?」 「うーん、心当たりがあるような、無いような」 「頼りないなぁ」 「でも、考えてる人であってるなら、別にその人も鞘師さんに敵対する感じじゃないと思います」 敵意が無くとも、監視されるのがいい気分なわけはない。 それは春菜についても同じだが、 何故だろう、もうすっかり慣れてしまって、友達に話すような口ぶりになってしまっていた。 多分さゆみの魔力のせいだ。 眠くなってきた。 「じゃあ鞘師さん、改めて、よろしくお願いします」 「うん、よろしく、はるなん」 雨のしとしと降る蒼然とした境内を眺めながら握手をした里保と春菜は 揃って縁台に伸びて、暫くの間だらけきっていた。 ▲ ▼ さゆみの家で、衣梨奈、聖、香音とさゆみは 衣梨奈の手料理を頂きながらお喋りに花を咲かせていた。 話題はとりとめのない日常のこと。 それから、新しく転校してきた友達である里保のことだった。 「じゃあ、道重さんも里保ちゃんとは最近初めて会ったんですか?」 「うん、そう。でもまあ知り合いの、 っていうか生田の家の子だから話は聞いて知ってたんだけどね」 衣梨奈と違ってさゆみの口からは淀みなく 当たり障りのない言葉が出てくる。 衣梨奈はいつも、それを感心しながら聞いていた。 こんな変な家に住んでいる、こんな変人なのに、魔道士であることがバレていない。 まあ聖も、香音も、薄々感づいているのかもしれないが。 「あ、もうこんな時間」 すっかり暗くなった窓の外と壁に掛けられた時計を見比べて聖が呟いた。 名残惜しいが、いつまでも居座るわけにはいかないと 聖と香音がお暇を告げる。 「結構遅くなっちゃったね。 今日は楽しかったよ、ありがとう。またいつでも遊びに来てね」 柔らかく微笑み言うさゆみに、聖と香音は頬を染め頷いた。 「生田、二人を送ってあげな。後片付けは私がしておくから」 「はーい」 道重家から帰る時はいつも衣梨奈が、二人の家まで送っていく。 最初は遠慮もしたが、結局さゆみと衣梨奈の強い押しに、聖と香音が折れる形になった。 夜道を歩くのは危ない、とはいえ、二人を送った帰りには衣梨奈が一人になってしまう。 「ああ、生田は大丈夫だから」 そのことについて、さゆみは軽く流し、衣梨奈も自信満々に頷くので 結局唯一の大人であるさゆみの言葉に従うことになった。 「ご馳走様でした。おじゃましました」 二人がさゆみに挨拶し、衣梨奈と共に道重家を後にすると さゆみは衣梨奈の『お片づけの魔法』を真似た魔法で、さっさと食器を下げ 食洗機に並べ入れた。 それからリビングに戻り、止みそうもない雨の降る黒い空を暫し眺め パソコンの電源を入れる。 急に人が居なくなって静かになった部屋がつまらなくて さゆみが雨に向かって指を振るうと バラバラだった雨音が、まるで打楽器の大演奏のように 複雑なリズムを刻みだした。 高い音、低い音、様々な雨の音で奏でられる音楽を伴奏に さゆみが鼻歌を歌う。 随分個性的な鼻歌だ。 パソコンから通信のアラートが鳴った。 『こんばんは、道重さん、今よろしいですか?』 ちょっとだけ魔法を使ってセキュリティを強化した いわゆるインターネット式のテレビ電話。 その画面には、浅黒い肌と大きな目の美少女が映っていた。 「いいよ。どうしたの、はるなん」 『今日、鞘師さんと接触しちゃいました。それでご報告を、と思いまして』 さゆみは、カップにお茶を注ぎながら椅子に深く腰掛けて 春菜の話に耳を傾けた。 昼間里保との間であった顛末を、春菜が話し出す。 口の中で鼻歌を転がしていたさゆみは 春菜の話が一段落したところで、ふふと笑った。 「なに、結局そっこーで尾行がバレちゃったの? 情報屋さんとして、大丈夫?はるなん」 『いやー、でも実際、鞘師さんの感覚半端ないですよ。 あれが才能っていうんですかねー。朝から普通に気づかれてたとは もう恐れ入ったというしか無いです』 「確かにりほりほ才能ありそう」 里保のことを褒められ、何故かさゆみが自分のことのように得意げに頷く。 『まあでも、結果的には早く接触出来て良かったです。 他の魔道士に先に接触されて〈勝負〉になったりしたら、困ったことになりましたし。 まだそこまで私のことを信用して下さってはいないと思うんですが、それでも 話は聞いて貰えそうなので』 「そう?よかったね、はるなん。大いなる野望の為に頑張って」 ニヤけながら告げるさゆみに、春菜が大仰に慌てた素振りを見せる。 『野望だなんてそんなそんな。私はただ、この街で平和にやっていきたいだけです』 「ふふふ、じゃあそういうことで」 『本当、敵いません。 ところで道重さん。道重さんは鞘師さんのこと、そのぅ、結構お気に入りでいらっしゃいますよね?』 「うん?うん、りほりほ可愛いからね」 『多分いくら注意していても、今後魔道士に襲われたりっていうことがあると思うんです。 私としてはその事態も避けたいんですが、多分無理だと思うんですよ』 「まあ、そうだろうね。りほりほ協会の紋章外す気無さそうだし」 『そうですね。で、そうなってしまった場合に、道重さんが鞘師さんを 守って下さるということはできませんか? 私の考えでは、それだけで〈協会魔道士〉としてでなく〈道重さんの知人〉として 鞘師さんの身がかなり安全になると思うんです。 協会と道重さんの関係について疑心が生まれる、という恐れも無きにしも非ずですが…』 「えー、いやだよそんなの。面倒くさい。 りほりほだったら大丈夫だよ、強そうだし、多分。 それに若いうちは1回や2回や3回勝負に負けるくらいが調度いいのよ」 『……普通そんなに負けたら魔道士として立ち直れませんけど。 うーん、でも残念ですがそれなら仕方ありませんね。また色々と考えなおします』 「考えな。はるなんも生田もりほりほも、若いうちは色々迷って考えないとね」 『私から鞘師さんに、魔道士のことや道重さんのこと、協会のことを教えてしまってもいいんですよね?』 「どうぞ。りほりほはまだまだこれからいっぱい悩むことになるだろうしね。 はるなんからも、生田からもさゆみからも、いろいろ聞いて悩んで、判断すればいいよ」 紅茶を飲み干し、コップに残った薄い層をくるくると回す。 春菜の話しぶりは、どんなさゆみの答えに対しても一定のリズムがあって それが面白いと思った。 恐らく、さゆみがどう返答するか、何パターンも事前に考えているのだろう。 フリ以外で動揺している春菜を、さゆみもあまり見ていない。 もっと本気で慌てふためく春菜を見てみたい。 『それにしても、協会についてはどうお考えですか? M13地区に介入したいというのは目に見えていますが、鞘師さん程の魔道士を送り込むなんて 明らかに道重さんに対する挑発だと思うんですけど』 「そう?さゆみは協会からの貢物だと思ったけど?」 『なにそれこわい』 「ま、冗談はともかく、協会は私に敵対するようなことはしないよ。絶対」 『何でですか?』 「さゆみが一番まともだもん。他の二人に比べれば、話が通じるのってさゆみくらいじゃない?」 『三大魔道士の残りのお二人ですか…私は道重さんにしか会ったことありませんが 噂では相当変わった方みたいですね』 「そ、だからね、りほりほが来たことにはそんな深い意味無いよ」 『そうなんですかね……とてもそうは思えませんけど』 不意に玄関先で 「道重さん、今日も可愛いですね」という衣梨奈の声が聞こえてきた。 少し訝しげに考えこんでいた春菜がパッと笑顔に戻る。 『あ、生田さん帰って来ましたね。じゃあこれで失礼します。 私なりに、いろいろとやってみます』 「うん、頑張ってね」 『今日の歌も個性的で素敵でした、道重さん流石です。それではー』 言い捨てて、春菜との通信が切断された。 「はるなん、時々ちゃんと褒めれてないときあるのよね……」 消えた画面に向かってさゆみが呟く。 衣梨奈のパタパタと近づく足音が聞こえてきた。 そういえば、と思い出す。 適当に教えた玄関の合言葉、いまだにちゃんと言って入ってくる衣梨奈が可愛い。 本当は衣梨奈の声なら何を言ってもノブについたクマの熊太郎が開けてくれるのだが。 律儀に毎回言うものだから、熊太郎も今更衣梨奈に言い出せなくなっているのが笑える。 「ただいま、道重さん」 「おかえり」 「ちょっと練習してきます」 「雨降ってるんだから、ほどほどにね」 「はい」 衣梨奈は帰るや否や自室に飛び込んでいった。 どこか焦っているような表情。 里保の魔力を目の当たりにして、相当刺激を受けたらしい。 焦っても成果は上がらないけれど、今は好きなだけもがけばいいと思う。 さゆみはまた窓の外を眺め 雨のリズムを変えてご機嫌に、下手くそな鼻歌を歌い始めた。 ▲ ▼ 里保は夢を見ていた。 自分の部屋で寝ている里保の肩を衣梨奈が揺する。 「ねえ、起きて。起きて里保」 「起きてるって」 「起きてないやん、早く起きて」 衣梨奈に揺すぶられていやいや目を開けると 満面の笑顔の衣梨奈が窓枠に座っていた。 「ねえ、なんでえりぽんウチの部屋にいるの?」 「ここ、衣梨奈の部屋っちゃよ?」 なるほど、言われてみると、壁のポスターや整頓された机は衣梨奈の部屋のそれだ。 でも散らかったダンボールとか、寝ていたベッドとか、カーテンの柄とか は里保の部屋。そういえば、生田家に住んでいた自室にも似ている。 いろんな部屋が混ざり合っていた。 さゆみの家のリビングにあった縫い包みや鏡もある。 「やっぱりうちの部屋だよ。えりぽんうちの部屋来たことないじゃん」 里保がぶっきらぼうに言ってまた横になると いつの間にか衣梨奈も里保の隣に寝そべっている。 「なんで里保はそんなに寝ると?」 「だって寝てる時が一番幸せなんだもん。 寝てる時はどんな魔法でも夢の中で使えるもん。 うちは魔法使えないもん」 「里保は魔法使いやん」 「だってえりぽんみたいな魔法使えない」 開けっ放しだった窓から、風が入ってきて里保の寝ていたベッドが吹き飛ばされる。 気がつくとベッドごと、空を飛んでいた。 「ほら、早く起きて」 衣梨奈が里保のベッドに並走するように、空を飛んでいた。 (何だもう、うちが居なくても飛べるじゃんか) 里保の声が聞こえなかったのか、衣梨奈は笑っている。 周りは海だ。それから青空、月も浮かんでいるけど、無数の星の方が明るくて なんだか月が可哀相だった。 里保が紅茶を飲む。 美味しい紅茶だ。多分衣梨奈が淹れてくれたものだろうと思った。 街を見下ろせる小高い丘の、ベンチに座って紅茶をいただく。 膝の上には春菜が猫の姿で丸くなっていた。 「りほりほはどうして魔道士になろうと思ったの?」 さゆみが訪ねる。 どうしてか、優しいさゆみの表情が里保を小馬鹿にしているようで 怒りがこみ上げてくる。 「最初から、物心ついたときからうちは魔道士じゃ」 「それは可哀相ですね」 膝の春菜が笑いながら言うので、里保はそれを払いのけた。 「りほりほは魔法使いになりたかったんだね」 さっきと同じ優しい表情で告げるさゆみ。 夕日がさゆみの顔にかかって美しく、 その顔を見た里保は突然、さゆみが決して自分を小馬鹿にしているのではなく 心配してくれているのだと思った。 そう思うと、強い言葉を返してしまったことが申し訳なく 春菜を力任せに払いのけたことが辛く、里保は悲しくなった。 謝ろうと口を開けた時には、さゆみも春菜ももういなかった。 里保は誰もいない学校の教室でさゆみと春菜を探した。 きっと二人共自分をどこかで見てくれているだろう。 悲しくて、早く謝りたかった。 でも、さゆみも春菜も、教室や、職員室や、廊下には居なかった。 「何を探してるの?」 教卓の前で教鞭をとっていた聖が語りかける。 周りに沢山の生徒がいる中で声を掛けられたことが気恥ずかしかった。 「あの、探しています」 「何を?」 もう里保は、誰を探していたのかすっかり忘れていた。 大切なことなのに、さっきまで覚えていたのに、全然思い出せない。 悲しさだけが残った。 「急いで里保ちゃん。悪い魔道士が来るから」 聖に急かされて、里保は教室を飛び出した。 クラスにいた、生徒だと思っていた人達がみんな『悪い魔道士』だと気付いたからだ。 逃げるなんて性に合わない。 でも逃げないと、あんな数を一度に相手にしたら負けてしまう。 負けたくない。負けるのは嫌だ。 だから里保は逃げた。 もっと凄い魔道士にならなければ。 不意に、廊下の奥の夜の駅に 衣梨奈の後ろ姿を見つけた。 自分はずっと彼女を探していたのだと思った。 嬉しさがこみ上げる。 「えりぽん!」 大声で呼びかけると、衣梨奈がゆっくりと振り返る。 急に怖くなった。もし、衣梨奈が怒っていたらどうしよう。 ずっと起きなくて、衣梨奈が自分に呆れていたら。 寝ぼけてぶっきらぼうにあしらったことを後悔してももう遅い。 果たして、振り返った衣梨奈は何か悪戯を企んでいるような含み笑いで 里保はひとまず胸をなで下ろした。 駅のホームの街灯の下で、里保を見つけた衣梨奈が里保を抱きしめた。 「ちちんぷいぷい魔法にかーかれ!」 「な、なにするんだ」 「里保を魔法に掛けたと。衣梨奈を好きになる魔法」 「かかってないよ!」 衣梨奈に抱きしめられた里保がバタバタと手足を動かす。 顔が見えないのが不安で、とにかく早く衣梨奈の顔が見たかった。 「うちは前からえりぽんのこと好きだから、その変なのは違うよ!」 「前から好いとうと?」 「違う!えりぽんの魔法のせいで好きになっちゃっただけだよ!」 「まあどっちでもいいやん」 すっかり呆れたように里保を開放した衣梨奈の表情に 確かにどっちでもいいと思う。 好きでも嫌いでも何でも、どうせ衣梨奈は自分の中で一番大きな部分だ。 「衣梨奈は里保のこと好きっちゃよ?」 「うそ」 「ううん、嫌い」 「どっち!?」 もやもやして、焦れて里保は叫んだ。 「じゃあちゅーしてみたら分かるかも」 何故か香音が二人の間に立って変なことを言う。 スーツ姿の聖が、紅白の旗を持ってジャッジしている。 何故二人がここにいるんだ。 ここは生田家の庭で、よく衣梨奈と二人で遊んだ噴水花壇だ。 「じゃあ、してみて」 「やだーハレンチな」 煩い外野を他所に、衣梨奈は真面目な顔で里保の肩に手をかけた。 顔が迫ってくるのを見ながら、とりあえずちゅーすれば 自分は勝てるのだと思った。 こんなに簡単な勝負は無いと独りごちながらも 迫る衣梨奈の顔に心臓が高鳴る。 「やっぱり」 ダメだやめようと、衣梨奈の肩を押した手に、手応えは無かった。 . 夢から覚めた里保は、辺りを見回し そこがM13地区の自分の部屋であることを確認し、息を吐いた。 夢の大部分は忘れてしまった。 でも最後の部分だけ、妙に生々しく映像が残っている。 鼓動も激しい。 「うちは何をやってるんだ……」 呟いた声が耳に響いて、すっと現実が引き寄せられた。 夢の残像は跡形もなく消えて、その代わりとてつもない恥ずかしさが全身を埋める。 とにかく早く起きてしまおうと時計を見ると、起きるべき時間をかなり過ぎていた。 「本当に何やってるんだ」 慌てて飛び起き、身支度をして家を飛び出す。 空には晴れ間が覗いていた。 飛んでいければ間に合うだろうが、朝から街中を飛び回るわけにも行かない。 走って、遅刻かどうか微妙なライン。 「里保遅い!」 ひた走る里保の前方に、衣梨奈がいる。 「ちょっと、遅くなった!」 「もう、何かあったかと思ったやん!」 里保に合わせて衣梨奈も走り出した。 「寝坊!」 力強く言う里保に、衣梨奈が笑う。 「やっぱり衣梨奈が毎朝起こしてあげんとダメやね!」 「いい!起きれる!」 朝の何か分からない恥ずかしさを思い出して 衣梨奈の顔を見ることが出来なかった。 走っているから、前だけ見ていればいい。前を見ないと危ない。 そう言い聞かせて、全力疾走した結果 なんとか転校三日目にしての遅刻は免れた。 その代わり、衣梨奈と共に朝からたっぷり汗をかいてしまった。 ▲ ←本編2 本編4→
https://w.atwiki.jp/teletext/pages/49.html
ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 色 出演者 備考 黄色 浜田雅功 水色 松本人志 緑色 月亭方正 ゲストまたは浜田・松本・方正以外のレギュラーがメインを張る回はその出演者が緑色で表示される。「笑ってはいけないシリーズ」では藤原寛。
https://w.atwiki.jp/sponsor16/pages/1850.html
火曜エンタ・ありえへん∞世界 火曜エンタ・ありえへん∞世界 2024年7月〜9月 @テレ東 + ... 共通事項 放送時間…火曜18 25〜20 54 全社絨毯の上に表記 固定スポンサー Aパターン JRA Bパターン ビックカメラ B枠 P G 2024年7月2日火曜日 世界が騒然!本当にあった(秘)衝撃ファイル【警察VS(秘)狡猾犯SP】 A枠 0'30"…ビックカメラ※ B枠 0'30"…P G、JRA※ 2024年7月9日火曜日 ありえへん∞世界「昭和世代vs令和世代“ヤバい昭和の流行” 衝撃的新人物」 A枠 0'30"…JRA※ B枠 0'30"…P G、ビックカメラ※ 2024年7月16日火曜日 世界が騒然!本当にあった(秘)衝撃ファイル【(秘)UFO 誘拐ミステリーSP】 A枠 0'30"…JRA※ B枠 0'30"…P G、ビックカメラ※ 2024年7月23日火曜日 ありえへん∞世界「“大人が答えられないと恥ずかしい”新常識(秘)ランキング」SP A枠 0'30"…ビックカメラ※ B枠 0'30"…JRA※、P G 2024年7月30日火曜日 本当にあった(秘)衝撃ファイル【(秘)凶悪犯との緊迫の攻防SP】 A枠 0'30"…ビックカメラ※ B枠 0'30"…P G、JRA※ 2024年8月6日火曜日 ありえへん∞世界「昭和世代vs令和世代!夏の“ヤバい昭和の流行”大調査」 A枠 0'30"…JRA※ B枠 0'30"…P G、ビックカメラ※ 2024年8月13日火曜日 世界が騒然!本当にあった(秘)衝撃ファイル【(秘)戦慄パニック 凶悪事件SP】 A枠 0'30"…JRA※ B枠 0'30"…P G、ビックカメラ※ 2024年8月20日火曜日 ありえへん∞世界「衝撃映像 群馬人vs栃木人の(秘)生態調査」 A枠 0'30"…ビックカメラ※ B枠 0'30"…JRA※、P G 2024年8月27日火曜日 (秘)衝撃ファイル【衝撃の瞬間(秘)震撼事件SP】 A枠 0'30"…ビックカメラ※ B枠 0'30"…P G、JRA※ 2024年9月3日火曜日 ありえへん∞世界「衝撃映像 “大人が答えられないと恥ずかしい”新常識」 A枠 0'30"…JRA※ B枠 0'30"…P G、ビックカメラ※ 2024年9月10日火曜日 (秘)衝撃ファイル【捜査官VS(秘)狡猾犯SP】 A枠 0'30"…JRA※ B枠 0'30"…P G、ビックカメラ※ 2024年9月17日火曜日 (秘)衝撃ファイル【(秘)どんでん返しSP】 A枠 0'30"…ビックカメラ※ B枠 0'30"…P G、JRA※ @テレビ愛知 + ... 共通事項 放送時間…火曜18 25〜20 54 全社絨毯の上に表記 固定スポンサー 2024年8月13日火曜日 世界が騒然!本当にあった(秘)衝撃ファイル【(秘)戦慄パニック 凶悪事件SP】 前半 0'30"…日本ぱちんこ部品 中盤 0'30"…東邦ガス、長島温泉、ジャパンレンタカー※ 後半 0'30"…全日本不動産協会 愛知県本部 @テレQ + ... 共通事項 放送時間…火曜18 25〜20 54 絨毯の上にカラー表記 固定スポンサー 2024年8月6日火曜日 ありえへん∞世界「昭和世代vs令和世代!夏の“ヤバい昭和の流行”大調査」 0'30"…日清食品、髙山質店(PT)
https://w.atwiki.jp/gamemusicbest100/pages/1029.html
ラーぞくのセンリツによる へんそうきょく 収録作品:マジカルチェイス[PCE/PC/GBC] 作曲者:崎元仁 概要 最終ステージ「SUNCTUARY」で流れるBGM。 物静かなイントロから始まり、PCエンジンの内蔵音源を最大限に利用し尽くした多重和音による旋律が流れ始める。 内蔵音源だけの曲とは思えないほどの複雑かつ重厚な曲で、つい何分でも聴きつづけてしまうほどの中毒性がある。 またこの曲が盛り上がるところで、中ボス登場(このステージは各ステージの中ボスが登場するボスラッシュがある)という流れで、ゲームにおける演出面にも一役買っている。ちなみに「ラー族」という言葉が何を意味しているのかは不明。 『ファイナルファンタジータクティクス』の崎元仁が作曲した「ラー族の収穫の踊り」という曲と何らかの関係は…ないと思われる。 過去ランキング順位 第5回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 782位 第10回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 945位 第11回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 475位 みんなで決めるランキング・マイナーレトロ機種限定 54位 第2回 みんなで決めるランキング・マイナーレトロ機種限定 37位 第3回 みんなで決めるランキング・マイナーレトロ機種限定 30位 みんなで決めるシューティングゲーム音楽BEST100 59位 サウンドトラック マジカルチェイス オリジナルサウンドトラック
https://w.atwiki.jp/sorasouyo/pages/332.html
422 名前:代打名無し@実況は野球ch板で[sage] 投稿日:2011/08/13(土) 23 55 51.12 ID u+VDC2JUO オリックス・岡田監督 、ボーク宣告に激高 http //sankei.jp.msn.com/sports/news/110813/bbl11081323390037-n1.htm 8回、比嘉の牽制をボークと判定され友寄球審(左)に抗議するオリックス・岡田監督=京セラドーム http //sankei.jp.msn.com/images/news/110813/bbl11081323390037-p1.jpg 3試合ぶり4番復帰のT-岡田も無安打で、連勝が6でストップ。 そのいらだち以上に、岡田監督がエキサイトしたのが八回無死一塁の守備。 比嘉が牽制(けんせい)で一塁走者の中村を刺したと思ったが、友寄球審がボークを宣告。 「比嘉は牽制がうまい。それをボークと言われたらその技術を消してるわけやんか」と激高。 友寄球審は「初めて比嘉君を見ましたが、一塁方向に正しく左足を踏み出していない」と説明も、 指揮官は「★初めて見たからボークって、説明になってへんやん」と、最後まで怒りは収まらなかった。 ★比嘉は牽制がうまい。それをボークと言われたらその技術を消してるわけやんか ★初めて見たからボークって、説明になってへんやん NKMR NR「太ってるからポークって、説明になってへんやん」 423 名前:代打名無し@実況は野球ch板で[sage] 投稿日:2011/08/13(土) 23 59 27.80 ID 8UJeBUQYO ハゲてるからハゲって、説明になってへんやん 424 名前:代打名無し@実況は野球ch板で[sage] 投稿日:2011/08/14(日) 00 00 55.53 ID ha1VaiOF0 しょく歴が無いからむ職って、説明になってへんやん 425 名前:代打名無し@実況は野球ch板で[sage] 投稿日:2011/08/14(日) 00 18 44.72 ID v7vGQVunO 顔がキモいから女に相手されないって、説明になってへんやん 426 名前:代打名無し@実況は野球ch板で[sage] 投稿日:2011/08/14(日) 00 21 30.20 ID 1E4wLW5s0 一分で暴発したから早漏って、説明になってへんやん 427 名前:代打名無し@実況は野球ch板で[sage] 投稿日:2011/08/14(日) 00 49 24.77 ID 8MBk5rD1O RT @Yakyuzuki_news 【日刊】 【オリックス】T打てると思ったんや! http //t.co/XlfefFm ★(復調に時間が)かかる言うてもゲームで打たなしゃあないやろ。 今日なんか(試合前練習を見て)打てると思って使ってるんや 練習見たから打てるって、説明になってへんやん(苦笑) 430 名前:代打名無し@実況は野球ch板で[sage] 投稿日:2011/08/14(日) 03 33 08.99 ID LZ10EHkm0 422-427 つながりを見せてくれた。 431 名前:代打名無し@実況は野球ch板で[sage] 投稿日:2011/08/14(日) 06 27 58.57 ID tOyKpPsp0 岡田監督“けん制名人”比嘉のボークに猛抗議 http //www.sponichi.co.jp/baseball/news/2011/08/14/kiji/K20110814001409480.html 12球団の右で一番、けん制がうまい。2軍でも1回も取られたことないんやぞ。プロやねんから、 けん制は技術やねんから。審判がその技術を摘んだらアカンよ。あのけん制だけでもアイツは給料もらっとるんやで 432 名前:代打名無し@実況は野球ch板で[sage] 投稿日:2011/08/14(日) 08 47 54.57 ID d0jUpgm60 家族の中で一番、警備がうまい。盗賊にも1回も入られたことないんやぞ。プロやねんから、 自宅警備は技術やねんから。両親がその技術を摘んだらアカンよ。あの警備だけでもアイツは小遣いもらっとるんやで 433 名前:代打名無し@実況は野球ch板で[sage] 投稿日:2011/08/14(日) 09 24 45.38 ID 5xOooYhc0 432 なんでそんなんを、自宅警備員のアレとか言わなアカンのや 434 名前:代打名無し@実況は野球ch板で[sage] 投稿日:2011/08/14(日) 09 36 35.05 ID m55iPCCk0 無職だから自宅警備員って、説明になってへんやん