約 2,552,853 件
https://w.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/164.html
アルトロンガンダム 機体名 アルトロンガンダム 全長 16.4m 主武装 バルカン×2 毎度おなじみ頭部バルカンでございます。ミサイル迎撃k(ry ツインビームトライデント ビームサーベルの別版。長い棒のような物の両端からビームの槍のようなものがでる ドラゴンハング×2 腕についてる龍の頭みたいなの。TV版と違い純粋な腕部オプションであるためでかい。どうやら火炎放射器ははずした模様。ドラゴンファイアーに似てるからか?これは筆者の偏見だが質 量 保 存 の 法 則 を 無 視 し て 伸 び て る と 思 う 特殊装備 - ない、まったくといっていいほどない 移動可能な地形 空中×、陸地○、水中△(?)、地中× 備考 ぶっ壊れたシェンロンを5人のガンダム開発者が協力して作り直した姿。当機もナタクと呼ばれてる。本編ではヒイロと大気圏ダイブしながら戦闘した以外の戦闘はしていない。せいぜい市民の反抗デモの付き添いをした程度。この機体はTV版のアルトロンと違い、完全に近接専用となっている。(まあ、中距離用のドラゴンハングがあるが)どうでもいいがこの機体の元のパイロットの張五飛(チャンウーフェイ)はネタキャラとしてかなり人気。64では洗脳され「ズール様(六神合体ゴッドマーズのラスボス)が正義だ!」とか正々堂々戦え見たいな事言っておきながら「ダミーにひっかかったな!」とかACE2では序盤に敵として出てきた後、音沙汰がなくなり、本当に終盤の忘れかけた頃に「そんな正義は認めない!」とか言って出てくる辺りネタ度が高い。
https://w.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/309.html
争いをこえて ◆7vhi1CrLM6 両の眼を目一杯見開いたその顔は、驚きに揺れていた。 何故この遭遇を考えなかったのか。 あの大乱戦から約六時間。既にこの周辺にはいないとタカを括っていた。 六時間もこんなところで何をぐずぐずしていた、と自らを棚に上げて思う。 絶句した顔には苦笑いすら浮かびはしない。 カティアを殺し埋めた岩山の上空を抜け、G-6からE-6の平原に入り十数分が経過した時のことだ。 オルバが北から南下してくる機体を確認した。 黒を基調としたボディーに四肢に誂られた円筒形の赤いタービン。 切り裂かれた左腕は失われて久しく、耳の位置で左右に細長く伸びているはずの角もまた一方は失われている。 全てが一致している。間違いはない。 先の混戦で直に手を交えたあの相手――ロジャー=スミス。 「これやばいって……」 滲み出た声にはっとして通信機のランプを確認する。コンディションレッド、不通を確認して冷やりとした汗を拭う。 取巻く状況が難しいのだ。 三隻の戦艦がしのぎ合うあの混戦の中、最初に相対したのが不戦を訴えていたこの交渉人だ。 それに対して自身は敵対した。ソシエの怪我、無敵戦艦ダイの存在という根拠を持って葬り去ろうとした。 それ自体の筋は通っていないわけではない。 あの場においてムサシを始めとしマサキ・キラ・ソシエ、誰もがダイの脅威を疑わず、テニア自身も疑いはしなかった。 その結果、不慮の乱入者があったとはいえ戦端は拓かれたのだ。 しかし、とテニアは併走する機体に目を向ける。 しかし、ここでその理屈を振りかざし一貫した姿勢を交渉人に向けることは出来ない。 致命的な矛盾が生じる。 オルバを始めとするナデシコの面々に真実として語った出来事。 Jアークに拠る集団に非人道的な目に合わされたという、自身にとって都合のいい偽りの事実から外れてしまう。 あちらを立てればこちらが立たず。八方塞がりにも等しい状況が焦りを駆り立てる。 大体にしてこのロジャー=スミスという人間が厄介なのだ。 最初のあの場で、ここに存在する全ての人間が見ている目の前で、自らの立ち位置を明らかにして見せた存在。 ほぼ確実にこの殺し合いに乗ることがないだろうと誰もが認めるその存在は、それだけで旗印となり一定の求心力を得ている。 その影響力を大袈裟に言えば、ロジャーに組する者は善、対立する者は悪の単純な構図が擬似的に成立しかねない。 少なくともオルバの言う『僕たちが信用できると思える人物』に当てはまり、『潔白』を証明しうる人物。 しかし、その証明の内容は矛盾を曝け出しテニアの足場を崩す言葉となる。やっかいなことこの上ない。 ――考えろ。考えるんだ。 交渉人に睨まれず、オルバにも疑念を抱かせずにこの場を切り抜ける奇跡のような一手を。 もう接触までいくらもない。焦りが瞳を揺らす。 ――このままじゃまずい。まずいんだって、テニア。 ここを切り抜けなければ全てが無駄になる。 勝ち取ったナデシコでの信頼、ガウルンとの交渉。 ムサシやメルアやカティアを殺したこと、殺してまでして固めた決意。全て無駄になる。 引き返せない道に足を踏み入れたんだ。今更なかったことになんてできない。できっこない。 でも……でも、どうしよう見つからない。 電波を受信した通信機が一瞬ノイズ音を立てた。その音に恐怖する。 「私の名はロジャー=スミス。フェステニア=ミューズ嬢、あなた方との交渉を望んでいる」 冷静に交渉を申し出てくるその声が、死神の鎌のように感じられ首筋に刃物の冷たい感触を錯覚する。 名前を呼ばれた。知らない。人違いだ、ではもう逃げられない。割ってはいるのはオルバの声。 「こんにちは、ネゴシエイター。直に顔を会わせるのは初めてかな?」 「その機体……君もあの場にいた者のようだな」 「そのようだね。オルバ=フロスト、覚えておいて貰おうか」 考えるその脇でオルバが名乗り、互い挨拶を交し合う。 その間にも頭の中で脳が答えを求めて奔走する。 二人の会話に混ざる余裕はない。だが、聞き逃しもしない。 「情報交換は僕としても望むところだ。テニア、いいね?」 「……うん」 振られた言葉。賛同するしかなかった。 名目上だろうとなんだろうと今は他者との接触を第一に行動しているのだ。否定できるはずがなかった。 同時に追い詰められていく身を自覚する。 「なら私から一つ提案がある。私はネゴシエイターとして話し合いの場に武器を持ち込まないことを決めている。 そして、話し合いとは互いの立場が対等な状態で行なわれるべきだ。 故に私は互いに機体を降りた状態での話し合いを希望する。了承が取れた場合、提案者である私がまず機体を降りよう」 考え込む振りをして口元に当てた手、その下で唇がにぃっと釣り上がり八重歯が覗く。 願ってもない申し出だ。これ以上ない申し出だ。ほとんど唯一といっていいほどの突破口。 それを与えてくれた。 今、この場を穏便に切り抜ける手段はやはり思いつかない。 だが、形振り構わないのであれば話は別だ。ロジャーとオルバ、二人が機体を降りたところを―― 「大した心構えだね……いいよ。その提案を呑もう。安心しなよ、ネゴシエイター。 君が機体を降りた途端ズドンなんて真似はしやしないから」 降りたところを……って、読まれてる? いやまさかね……ハハハ。 そうこうしている間にも徐々に詰まってきていた距離は既に1kmをきっている。 その距離が残り500m前後になってロジャー=スミスの乗る機体が静止した。釣られてこちらも立ち止まる。 胸部のハッチが開放され、黒一色に身を包んだ男が姿を現すのが見えた。その男はそのまま機体から降り立ち、迷うことなくこちらに向かって歩き出す。 馬鹿な男、そう思い、後はオルバが機体から降りるのを待つだけ、そう思った。 そうなれば後は高々500m程度の距離なんてこのベルゲルミルの手にかかれば造作も―― 「テニア、まずは君から先に降りろ」 って、やっぱばれてる! いや、まぁ、そんな気はしてたからいいんだけどね。 そんな都合よく物事が運ぶなんて思ってなかったから、べっつにぃいいんだけどさぁぁあ。 いや、全っ然良くないよ、アタシ。 ちらりと横目でオルバの表情を確認する。頑なな光がそこにある。 ホンの一時間ほど前「僕は君を信用していない」と言い放った姿を思い出し、ごねても無駄だと悟る。 信用してないと言い切ったオルバに対して、自分は信用させようとしている側にいる。今はごねてもごね損にしかならない。 それに、だ。それに、運悪くベルゲルミルはディバリウムの前に立った状態で静止している。 下手をすれば後ろから撃たれかねない気もしていた。 でも、ただ唯々諾々と従うのも主導権を握られているようで、どうにも気に入らない。気に入らないったら気に入らない。 「もう一度言う。君から……」 「あ~、はいはい。二度も言ってくれなくても聞こえてるわよ。アタシから降りればいいんでしょ? オルバさんはアタシをまだ信用してくれてないんですものねぇー」 不満をたっぷり塗りこめて一息に言い切ると、そのまま腹立たしさをぶつけるようにして勢いよくハッチを開け放った。 一瞬照らし出された朝日の陽光に目が眩み、雲一つない青空を認めて『今日も晴天だ』と場違いな感想が頭に浮かぶ。 同時に半ば感情的、反射的に機体のハッチを開け放った身を自覚して『アタシ、馬鹿だ』という思いが込み上げてきた。 何の方策も思いついてない。どうすればいいのかも分かってない。ただ流されて追い詰められていっている。 難解なパズルのような状況の中、見つからない答えを探して赤毛の少女はただ呆然と立ち尽くしていた。 「ちくしょう……お天道様が今日も目に眩しいぜ」 ……立ち尽くしていた(※絶賛現実逃避中 ◆ 起伏の乏しいなだらかな丘に丈の短い草木が覆い茂り、彼方まで見渡せる緑の牧草地帯。 牧歌的な風景が彼方まで広がるその草原を進みつつ、それとなくロジャー=スミスは周囲に気を配っていた。 見晴らしのいいこの場所は、都合がいい。 頭にあるのは夜の暗闇の中、同じように一人生身で交渉に赴いたときのこと。 あの交渉における最大の失敗は目の前に気を取られすぎていたことだ。気負って力が入りすぎていたのはまだいい。 だがしかし、そこに入れ込むあまり周囲に対する警戒を解いていた。そこまで気が回らなかったと言えばそれまでだが、その結果があの乱戦だ。 あの黒い機体やキラやソシエ、もう一隻の戦艦を責めるまでもなく自身にも責はある。 だからこそ、二度と同じ轍を踏んではならない。 ざっと見渡したところビルのような遮蔽物は何処にもなく、また機動兵器が隠れられるほどの起伏もない。 それに、だ。それに万が一に備えてソシエを凰牙に残している。最悪の場合の役には立つことだろう。 もっとも気持ちよく就寝中の彼女を起こすのは、忍びなかっただけのことなのだが。 一先ずは問題ないと見て立ち止まり、視線を自らの交渉相手へと向けた。 機体の数は二つ。 一機は、まるで雷神の天鼓のようにその背に勾玉を巡らせた以外は、至ってシンプルな白銀の機体。 もう一機は人型ですらなく、その赤黒い色身と形状からラフレシアを想起させる異形の機体。 それぞれからそれぞれのパイロットが姿を現し、機体を降りてこちらへと歩みを進めていた。 そして、互いの表情が十分見て取れるほどの距離になって彼らもまた足を止める。 一人は、ミッドナイトブルーの短い髪をオールバックにした細身で中背の青年。 服装は落ち着いてはいるものの薄紫のタートルネックに原色の青と白のジャンパーという組み合わせは、どうにも趣味が悪い。 薄く笑いを浮かべるその表情が、上品下品の違いはあれどどことなくベックに似た印象を抱かせて僅かに眉を顰めさせた。 それに対してもう一人は、綺麗な赤毛をざっくばらんに伸ばした肉付きの良い少女。 奇想天外ではあれど動きやすさを重視したような服装が活発な印象を与え、そのお転婆そうな雰囲気はソシエに近いのかもしれない。 だが、どこか影がある。それがムサシを撃ったことに関係しているのかは、まだ分からない。 黒いサングラスの下で目線を鋭く走らせてざっと二人を見回し見比べた後、落ち着き払った態度でロジャーは口を開いた。 「御労足頂き、感謝する。改めて名乗らせて頂こう。私の名前はロジャー=スミス。ネゴシエイターを生業としている者だ」 「知っているよ。君は最初のあの場所でひどく目立っていたからね」 「私としては当然の質問を投げかけたに過ぎなかったのだがね。 まぁいい。今、私はある二つの交渉の依頼を別々の人物から受けている。それについて君たちと話がしたい」 「交渉? どんな?」 「正確には交渉の場を整えるのが私の仕事だな。ある戦艦とある戦艦引き合わせる、それが私の受けた依頼の内容だ。 君は白亜の戦艦に身を寄せているのだろう? キラ=ヤマトと言う少年が君たちに会いたがっている。伝えてはくれないだろうか?」 「へぇ……」 言葉に乗せて監視の目を走らせる。黒いサングラスで目元を隠しているのだ。視線を気取られる心配はない。 キラの名前を出したその瞬間の一時だけ、テニアの体が一度ぶるりと震えるのを見逃さなかった。 それが、怖れによるものか、慄きによるものか、はたまた不安によるものか、その判別は難しい。 だが、動揺を表したということは、何かしらの気に咎める部分があるのだろう、とロジャーは推察する。 「返答は?」 対して、現在のところ全ての受け答えを行なっているオルバ=フロストの様子は変わらない。 常に薄い笑みを絶やさないが、そのライトグレーの瞳は最初から一時も笑ってはいない。 むしろ冷淡とも取れる光を放ち続けるその目を見て、ロジャー=スミスは前言を撤回した。 この男にベックを見たがそれは違った。 むしろ、常に余裕を崩さないその姿勢は、アレックス=ローズウォーター――パラダイムシティの実権を握るあの男に近い気がする。 とは言え『似た印象を受けた』ただそれだけの理由でオルバとアレックスを混同して考えるほど、ロジャーも愚かではない。 だからこそ表情を崩さずに一本筋の通った姿勢で返答を待ち続けることが出来る。 「……その前に互いの情報を交換しておきたい。情報は必要だろ? それは君の提案を呑む呑まないに関わらず、互いに不利益になるものじゃない。 だったら互いの立場が決まる前に交換しておく方が、信頼が持てる。そうだろ、ネゴシエイター?」 「その通りだが、それは我々が敵対することになった場合の話だ。協力関係になった場合、情報の信頼性は揺るがない」 『断った後に受け取った情報など信用できない。平等な交渉を続ける為にも先に情報をよこせ』と暗に仄めかしたオルバ。 『協力関係を築いた後の情報であるほうが、信頼が置ける。情報の交換は後でもいい。それとも事を構える気か?』と切り替えしたロジャー。 空気がピンと張り詰める。 それでも別に構わないよ、とでも言うような強気の姿勢を崩さないオルバを前に確認して、仕方がない、とロジャーは自らが折れることを決めた。 この相手は自分と相手の置かれた立場をよく理解している。ここでこちらが折れざる得ないことも計算の上なのだろう。 それだけの読みを持っているからこその強気だ。 今はあまり喜ぶべきことではないのかもしれないことだが、言葉の駆け引きをして面白い相手ではあるようだった。 もっとも、若いだけに我を押し通しすぎるきらいはあるが……。 「まぁ、いい。ここは私のほうが折れるとしよう。何から聞きたいのかね?」 ロジャーは二人の目の前で、お手上げとでも言うように肩を竦めて答えてみせた。 ◆ ロジャー=スミスが意外な物分りの良さを発揮し、情報交換が開始されてから十分弱。 主に両者の間を飛び交った情報は互いが確認している生存者のことだった。 シャギア=フロスト、オルバ=フロスト、兜甲児、宇都宮比瑪、フェステニア=ミューズ ロジャー=スミス、ソシエ=ハイム、キラ=ヤマト、ガイ、ジョナサン=グレーン、伊佐未依衣子 結果、両者はこれだけの人間に加えてナデシコで眠る男性一名の情報を共有し、生存を確認した。 ナデシコ側で未把握の人間がガイのみであった以上、ロジャー側に益が多い結果となったと言える。 だが、それは結果論でしかないと自身を納得させた上で、オルバ=フロストの気を引いた情報が一つあった。 ――キラ=ヤマトがプログラミングに長けている。 首輪の解除はここからの脱出を図る上で避けては通れない壁。それを成せるかもしれない力。 兄、シャギア=フロストも今首輪の解除に手を出そうとはしている。 彼は特別機械に詳しいわけでもなければ、電子工学・情報工学に長けているわけでもない。 ただ適材が見つからないがために手を出さざる得ないだけなのだ。 だが、解析の力を持つ彼らは首輪を所持してはいないという。キラ=ヤマトの技能と兄の持つ首輪にナデシコの設備。 手を組むだけの価値と理由は互いにあるとオルバは判断する。 その場合、最大の障害は――視線を脇に立つ少女へと向ける――この少女、フェステニア=ミューズ。 何を考えているのか先ほどから一言も言葉を発することなく、不安げに彼女は立ち竦んでいる。 無理もない。 ロジャーの話したキラ=ヤマト・ソシエ=ハイムの人物像と彼女の話は完璧に食い違う。 その上、今この場の同行者にすら信用していない、と既に断言された後。男性二人が相手では生身で暴れても勝ち目はなく八方手詰まりの状況。 崖っぷちまで追い詰められているのだ。ともすれば気が狂い出しそうな状態に違いない。 そして、今少し押してやれば崖から転落するのは目に見えている。 だが、少々の厄介事もあった。兜甲児と宇都宮比瑪の二人がテニアを信用しているのだ。 ナデシコの求心力として誂た彼らが、だ。 その彼らの知らないところでテニアを始末していくことも出来るが、それよりもいいのは彼らの目の前で自滅して貰う事。 その算段は、ロジャー=スミスと接触を得たことで立った。彼の提案通り先方と接触すれさえすればいいのだ。 そうすれば接触する前、あるいは接触した瞬間、必ずテニアは馬脚を現す。 それがもっとも自分ら兄弟が疑われることなく、ナデシコと技術者と首輪の全てを手に入れられる方法。 そして何よりも、どうにもならない状況に追い詰められていく彼女を見るのは、中々楽しそうに思えて密かに笑う。 そうしてそこまで考えを纏め上げたとき、じっとこちらを観察している視線に気づいた。 背筋に冷たいものを感じて気を引き締める。ロジャー=スミス、この男の前で油断は禁物だ。 甲児や比瑪ほどお人好しでもなければ、テニアほど世慣れしていないわけでもない。それだけに扱いづらい。 「そろそろ、返答を頂くとしようか」 「今、ここで、確たる返事を出すことは出来ない。僕らにも仲間がいるからね。だけど兄に伝えることは約束するよ。 そして、僕自身はこの話に前向きであると思ってくれていい。それで接触の手筈は整っているんだろうね?」 「それで構わない。仲間の合意が取れたら次の放送前にE-3地区にあるクレーターを目指してくれ。 そこにキラは来る。中央に人を埋めた跡――墓があるので、場所は行けば分かるだろう。 それともう一つ。君たちだけでなく出来るだけ多くの人間をここに集めたい。出会った人間に広めていっては貰えないかな?」 「了解した。人集めに協力することを約束するよ」 その返事に肩の荷が一つ下りたとでも言うふうにロジャーが息をつく。 同時にテニアの纏う空気が更に重くなったように感じた。 「では、私はこれで行くとしよう」 「どう動くつもりだい、ネゴシエイター? 僕らは他の生存者を探して今G-6基地に向かっている。良ければ同行しないか?」 「ありがたい申し出だが、私は私ですることがある。ガイに会ったら伝えてくれ、ロジャー=スミスが探していたと。 それでは、失礼させてもらおう」 言うが早いか踵を返し、機体に向かって歩き始める。その黒い背中を見送ろうとしたその瞬間―― 「何でよッ!!」 ――テニアの叫びが空気を震わせた。 耐え切れずに溢れ出した。半ば自棄になった。そんな感じの声でテニアは言う。 「何で……何で何も言わないのよ! 会ったんでしょ? キラに、ソシエにッ!!」 ロジャー=スミスの背が立ち止まる。 確かにその通りだと思った。何故、ロジャー=スミスがテニアのことに触れないのか。 この男が気づいてないはずはない。意図的に話題を避けていたとしか思えない。でも何故? それが不可解だった。 だが、今ここでテニアに崩れてもらっては都合が悪い。それはまだ先、今以上に神経を磨り減らした後、あの二人の目の前でないと困る。 だから、オルバは助け舟を出した。 「ロジャー=スミス、あの戦艦と接触した君が彼女に疑いを持つのは分かる。だが、それはあちらだけの言い分だ。 それを鵜呑みにすることは出来ない。それに僕はナデシコ側の人間だ。一戦を交えた相手よりも彼女を信用している」 きょとんと丸くなった目がこちらを見ているのを感じる。本当にこの娘は騙し合いに向いていない。 背中を向けたままの男が『やれやれ』とでも言うように、溜息をつくのが分かった。 「一つ誤解があるようだが……私の立場はあくまで交渉人。君たちの側でもなければ、彼らの側でもない中立だ。 君にどのような正当な理由があろうと、それを今ここで中立者である私に突きつけられても困る。 どのような矛盾のない話しでも、それは当人にとって都合のいい事実でしかない。君だけでなく彼らの話も含めてだ。 その真偽のほどは私には分からず依頼にも含まれていない。ならば、後は当事者同士で顔をつき合わせて答えを見つけて頂こう」 静かに言い切り再び歩き出そうとして「ただ――」と男が再び口を開いた。 「ただ、あの少年はこう言っていたよ。君にも何か仕方のない事情があったのかもしれない、とね。 君が誤解を解きたいのであれば、彼のことを信じてみてもいいのではないかな。それでは約束の時刻に約束の場所でお待ちしている」 その言葉を最後に男は振り返ることなくその場を立ち去って行き、その背中を呆然とテニアは見送っていた。 【オルバ・フロスト搭乗機体:ディバリウム(第三次スーパーロボット大戦α) パイロット状態:良好、テニアを警戒 機体状態:EN60%、各部に損傷 現在位置:E-6 第一行動方針:十分に痛めつけた上でのテニアの殺害 第二行動方針:A級ジャンパーを見つける 第三行動方針:比瑪と甲児を利用し、使える人材を集める 第四行動方針:意に沿わぬ人間は排除 第五行動方針:首輪の解析 最終行動指針:シャギアと共に生き延びる(自分たち以外はどうなろうと知った事ではない) 備考:ガドルヴァイクランに合体可能(かなり恥ずかしい)、自分たちの交信能力は隠している。】 【フェステニア・ミューズ 搭乗機体:ベルゲルミル(ウルズ機)(バンプレストオリジナル) パイロット状況:本来の精神状態とはかけ離れているものの、感情的には安定 機体状況:左腕喪失、マニピュレーターに血が微かについている、ガンポッドを装備 現在位置:E-6 第一行動方針:ナデシコの面々に取り入る 第二行動方針:統夜との接触、利用の後殺害 第三行動方針:参加者の殺害(自分に害をなす危険人物を優先) 最終行動方針:優勝 備考1:甲児・比瑪・シャギア・オルバ、いずれ殺す気です 備考2:首輪を所持しています】 「お疲れ様」 コックピットのハッチを潜った途端に声を掛けられてロジャー=スミスは顔を上げた。 メインモニターに一人の少女の顔が映し出されている。 「いつからだ? いつから君は起きていた?」 「最初からよ。あなたがテニア達に通信を繋げたときからず~っと起きてました」 「それで?」 「それでって?」 凰牙の起動シーケンスを踏みながら大きな溜息をつく。全身の力が抜けていくような気がした。 「何か私に言いたいことがあるのではないかね?」 「そうね。何で私を置いて行ったのか、とか。交渉の結果はどうだったの、とか。テニアの様子はどうだった、とか。一杯あるわね」 「だったら、何故私を一人で行かせて付いて来なかった?」 この先のやり取りを考えるとこめかみ付近が軽く痛くなってくるが、それも致し方なしと覚悟する。 そんな様子のロジャーに予想外の答えが返ってきた。 「何故かですって? あなたが一人で行こうとしたからよ」 胸を張って少女は言う。 「私より前からテニアと居たキラが、あなたに任せたのよ。と言ってもちょっとの差ですけどね。 でもだから私もロジャー、あなたに任せてみることにしたのよ。 そのあなたが私を置いていくと判断したのですから、大人しく待つことにしたんですからね」 ソシエは簡単に言い放ったが、そう簡単なことではないとロジャーは思う。 人に判断を丸投げするのも、それに従うのも確かに簡単だ。だが、任せたからには判断に口を挟まない、というのは簡単なようでいて中々に難しい。 自分の身にも関係していることである。普通はあれこれと口を出したくなるものだ。 ましてこの少女の性格を考えれば、きっと口出ししたくてウズウズしていたに違いない。 やや見直すつもりで少女を眺めた途端―― 「でも、結果はしっかりと話してもらいますからね。それで不甲斐ないようであれば次からは私がやります。 それと凰牙はもう少し揺らさないように。これじゃロランの運転のほうがマシだわ」 『さあ、話せ』と言わんばかりのこの気勢だ。苦笑いしか浮かんでこないロジャーであった。 【ロジャー・スミス 搭乗機体:騎士凰牙(GEAR戦士電童) パイロット状態:肋骨数か所骨折、全身に打撲多数 機体状態:左腕喪失、右の角喪失、右足にダメージ(タービン回転不可能) 側面モニターにヒビ、EN70% 現在位置:E-6 第一行動方針:一先ずE-7市街地に赴きガイとナデシコの足取りを調べる(出来ればリリーナの首輪も回収する) 第二行動方針:出来るだけ多くの人を次の放送までにE-3に集める 第三行動方針:首輪解除に対して動き始める 第四行動方針:ノイ・レジセイアの情報を集める 最終行動方針:依頼の遂行(ネゴシエイトに値しない相手は拳で解決、でも出来る限りは平和的に交渉) 備考1:凰牙は通常の補給ポイントではEN回復不可能。EN回復はヴァルハラのハイパーデンドーデンチでのみ可能 備考2:念のためハイパーデンドー電池四本(補給二回分)携帯】 【ソシエ・ハイム 搭乗機体:無し パイロット状況:右足を骨折 機体状況:無し 現在位置:E-6 第一行動方針:ロジャーに同行する 第二行動方針:出来るだけ多くの人を次の放送までにE-3に集める 第三行動方針:新しい機体が欲しい 最終行動方針:主催者を倒す 備考1:右足は応急手当済み 備考2:ギアコマンダー(白)とワイヤーフック内臓の腕時計型通信機を所持】 【二日目8:40】 BACK NEXT 追い詰められる、心 投下順 判り合える心も 判り合えない心も 適材適所 時系列順 揺れる心の錬金術師 BACK NEXT 計算と感情の間で オルバ 生き残る罪 計算と感情の間で テニア 生き残る罪 二つの依頼 ロジャー 交錯線 二つの依頼 ソシエ 交錯線
https://w.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/366.html
life goes on ◆XrXin1oFz6 Jアークの小さな医務室のベッドで、シャギア・フロストは2時間ほど前に流れた放送を思い返していた。 放送と同時に配布された名簿を見て、彼は小さく息を吐く。 分かっていた。分かっていたことだが、その分かっていたことがとても重い。 オルバ、比瑪、ガロード――死したものが読み上げられる以上、放送名前が呼ばれるのも、この名簿に名がないのも当然だ。 だが、あのどこまでも自分たちの策謀を打ち砕き立ち塞がった少年、ガロード・ランならと小さく思ってしまったのも事実。 随分と弱気になったものだと自嘲する。 この世界に来る前ならば、おそらくこんなことを考えることもなかっただろう。 医務室から覗く窓の外では、機動兵器たちが落ちたパーツを回収している。 この二時間で、事態は大きく変わりつつあった。 話に聞くと、 騎士凰牙の腕は修繕できるとか、 マシンセルという特殊なナノマシン入りの腕が回収されたとか、 パーツの具合でもしかしたらストレーガとガナドゥールの再合体が可能になるかもしれないとか。 マテリアル的な話だけではない。 あのインベーダーたちの登場から続くさまざまな事態の急変。 もはやこのバトル・ロワイアルという形式を取ったデスゲームもまた崩壊しつつある。 終わりは、近い。 どんな結末になろうと次の放送はないだろうとシャギアは意識した。 ベッドから降りて、シャギアは立ち上がる。 適切な治療が施され、二時間以上ばかり休ませてもらった以上、身体的な疲れはもうそれほどではなかった。 寝ている熱気バサラ――そう言えば、ナデシコでも気絶していなかったか?――の横を抜け、医務室から出る。 医務室の外も、相変わらずの静寂だ。 おそらく医務室や解析器具のある中枢部などに人手を回すので精一杯なのだろう。 随分甘いことだとシャギアは小さく笑う。 自分が殺し合いに乗ってないという論拠など、どこにもない。 それにも関わらず、よくも自分を野放しにできたものだ。 今自分が銃器などを持って中枢などを強襲すれば、どれだけ被害が出るか、分からないわけでもないだろうに。 ギリ、と奥歯を噛み合せるシャギア。 奴らは、信じているのだろう。シャギアではなく、ガロードを。そして自分のニュータイプとしての感性を。 そして、ガロードが託したシャギア・フロストという人間が牙を剥くことはないだろうと思い込んでいる。 ガロード・ランの遺言まがいの言葉など知ったことかとシャギアは思う。 勝手に押し付け、消えていった相手の都合を聞き届ける理由はない。 ここに来て、紆余曲折あって自分が随分と曲がってしまった。 それを、シャギアは自覚する。 まして、ニュータイプと手を組もうなどど――― シャギアの意識は、一時間半前にまで飛ぶ。 ◆ ■ ◆ 中枢で、マシンセルとトモロの回線をつなげ、アムロは携帯用の端末を叩いていた。 周りには、カミーユとキラもおり、キラはどうやら別の角度から解析をしているようだ。 『医務室を出たようだ』 トモロが事務的な口調で三人に告げる。 同時に展開されたウィンドウには、シャギア・フロストの姿があった。 「あの……本当に協力してくれるんでしょうか?」 キラが、おずおずとアムロに聞く。 『なんらかの敵害行動に出ようとした場合、隔壁を下ろして隔離する』 「トモロ、そういうことじゃなくて……!」 アムロは、少し考えてからキラの言葉に応じる。 「よくわからない。だが……協力してくれると信じるさ」 ニュータイプは万能なんかじゃない、人の心の奥まで覗くことなどできないし、やってもいけない。 だから、未来なんて不確かなものは分からない。 アムロはそう考えながらも、思考に陰りがあるのを感じていた。 一時間半前の、医務室での出来事。 ―――「目を覚ましたのか?」 アムロが打ち身などを癒すため、湿布薬を医務室に取りにいった時だった。 ちょうどシャギアが目をさましたのだ。 その時何げない調子でアムロは声をかけた。別に大した意味があったわけでもない。 目覚めたところに出くわした以上、無視するのもおかしいだろう――といった程度のものだ。 シャギアは周囲を見回し、場所と時間を確認すると、ここは何処かと放送の内容について聞いてきた。 アムロも、隠す理由もないため当然答える。 ここがJアークの医務室であること。次の禁止エリアは何処か。 そして、放送で呼ばれた死者も。 シャギアの顔が死者の名を聞き、一気に老けこんだ気がした。 魂が抜けたというべきか。疲れ切り呆けた顔になる。 呼ばれた名前には「オルバ・フロスト」という名前があった。おそらく、兄弟なのだろう。 いや、それだけではないのかもしれない。 今のシャギアから感じるものは、悲しみではなくどこまでも深い喪失感だ。 「まず、何があったか順番にいこう」 アイビスがちょうど格納庫に行っているタイミングに起きるとは。 自分は、あまり説明には向いてないなと思いながらも説明していく。 そして、同時にシャギアからもあの戦いの発端を話してもらった。 なぜなら、向こう側の乱戦、その全てを知るのはここで寝ていたシャギアとバサラなのだから。 途中からならば分かるが、始まりはなんだったのか。 アムロは、今からやること、今やることを話しながら時々シャギアにも口を開かせ、説明させた。 大まかにアムロ側の説明も終わり、シャギア側もあらかた話し終えたときだった。 アムロは、シャギアに問う。 「ガロードは……最期、何を?」 ガロードが最期に託した男だというのなら、この男はガロードから何を託されたのか。 アムロとしては、ただ純粋に知りたいが故の質問だった。 「ティファ・アディールに、必ず帰ると伝えろ、と言われただけだ。 ……私が、ニュータイプの益になるようなことをすると思っているか。 むしろ逆にニュータイプを私が殺してしまわないかをガロード・ランは気にするべきだった」 僅かに他者へ嘲りと自嘲の混ざった笑いをこぼすシャギアに、アムロは目を見開いた。 「ニュータイプ……?」 アムロは自分の短慮を内心歯噛みした。 ガロードと同じ世界の人間ならニュータイプを知り、 そしてニュータイプに対して何らかの考えを持っている可能性は高い。 今は触れるべきではなかったかもしれない。 しかし、もう踏み出してしまった。なら、もう今更引くのは逆効果だ。 「ニュータイプを知っているのか?」 「その通りだ。我ら兄弟以上にニュータイプのことを知っているものはいない」 我ら兄弟。オルバ・フロストのことだろうか。 アムロの感覚に、ざらりとしたものが混じる。 目の前の男から放たれるのは、先ほどの喪失感を埋め合わせる泥のような何かだった。 「ニュータイプなど、ただの兵器に過ぎん」 絶対の確信。疲れた顔ながら、それが読み取れる。 同時に、深い憎悪も。 「……違う。兵器としか思えない人間がいるからこそ、兵器になるんだ」 しかし、アムロにもニュータイプには確固たる思いがある。 シャギアを見据え、アムロも言った。 「では、人間の革新とでも言うのか? 利用されるしかない無能な存在が?」 「それも違う。ニュータイプは、幻想だ。どんな力があろうと区別はないはずだ。……少なくとも俺はそう思う」 「まるでニュータイプを知るような口ぶりに聞こえるが」 アムロは、いったん区切り、息を吸い込む。 「黒歴史は知っているか?」 「黒歴史……?」 アムロは、ギンガナムから伝え聞いたことをそのまま話した。 ガンダム、ニュータイプ、スペースノイドも、どれも一つなぎの世界であることを。 そして自分がとある時代において、もっとも最初のニュータイプ、『ファースト・ニュータイプ』であることも。 話のスケールに少し呆然としていたが、アムロ自身がニュータイプである下りを聞いた途端、 シャギアの顔が歪んでいく。 「それが、どうした? 自分がニュータイプであることを得意げに話に来たのか?」 「そうじゃない。ただ、ニュータイプに捕らわれないでくれ。 歴史は繰り返している。ニュータイプも、等しくその輪の中にある。何も変わりはしない」 シャギアの、激昂。 泥のような何かが、マグマのように熱い憤怒になるのが即座に分かった。 最悪、こうなることも分かっての行動だったが、それはアムロの予想を超えるほどの怒りだった。 ニュータイプになれなかった――そんな嫉妬など欠片たりとも混ざっていない。 どこまでも純粋な憎悪と憤怒。 ニュータイプというものに対して無関心でもなく、さりとて嫉妬もなく、ただ憎しみだけ。 「我らはニュータイプに捕らわれてなどいない! 我らの手のうちにニュータイプがいるのだ!」 「ニュータイプという概念に縛られていることは、代わり………」 「黙るがいい! 黒歴史は全てがあったのだろう!? なら分かるはずだ、我らがどれだけ不当ないわれを受けたか!」 アムロの返答は沈黙。 ギンガナムからは、全てがつながっているとしか教えられなかった。 目の前の男がいったい何をされたのかはわからない。 だが、それがどうしようもなくシャギアの逆鱗に触れてしまったのは分かる。 「分かるか!? 我ら兄弟はニュータイプなどというありもしない幻想のため存在を抹殺され、ないものにされた! ニュータイプのできそこない、亜種……ただ兵器に順応できないだけでレッテルを張られたのだ! 私ら兄弟間では何よりも強い共感能力があったにも関わらずだ! 劣ることなどないのに劣等種として! ニュータイプとして生きてきたお前のような存在に何が分かる!?」 シャギアが発した最後に言葉が、それだった。 ……… …… 『どうした? 手が動いてないが』 トモロの声ではっとする。 手元の端末の操作が御留守になり、どうやらさっきのことを思い出していたようだ。 (俺は、やっぱりなっちゃいないな……) 人の心など分かるはずもない。 だからどこが踏み込んではいけない領域かもわかるはずもない。 だが、先ほど自分は迂闊に土足で、もっとも踏み込んではいけない部分に踏み込んでしまった。 シャギアも、形はどうであれニュータイプに翻弄された人間の一人なのだ。 ニュータイプと似て非なる力を持つため、ニュータイプしても普通の人間としても扱われない苦しみ。 一体それはどういったものなのか。 しかも、おそらくそれを共有していた兄弟を失ったことへの絶望。 できることなら、解き放たれてほしい。 だが、自分にその資格があるのか。本当に、他者へ何か言う権利があるのか。 傲慢だな、とアムロは少し己を嫌悪した。 自分の価値観の押し付けに過ぎないのかもしれないことを自覚していながら、 自分の価値観を絶対のように言って押し付けようとする自分は、結局変わらないのではないか。 自分こそギンガナムの世界までつながる、人の業の輪の中に捕らわれた存在なのかもしれない。 その時、ブンドルから通信が入った。 「急な話ですまないが、カミーユをこちらに回してもらえないだろうか」 ◆ ■ ◆ アイビスは格納庫の柵に手をあて、その上に顎を乗せていた。 目の前では、ブレンと、蛇の姿をしたデータウェポンがじゃれあっている。 よく考えればどちらも機械にも似た心持つ生き物だ。 趣味があってもおかしくないし、仲間ができたと思っているのかもしれない。 その姿を見てもアイビスの心はいまいち晴れることはない。 原因は医務室に入ろうと思った時中から聞こえてきたあの会話だ。 (劣等種、劣ってる、か……) その言葉を、彼女は理解できる。 『劣等』――ここに来る前、自分につけられた称号だ。 劣っているのは、自分でも訓練の時から分かっていた。 それでも、必ず追いつき夢をかなえると走ってきた。 だが、最期に待っていたのは、墜落と失墜だったのを覚えている。 途中まで確かに希望はあったのだ。 いつか夢にたどり着けると努力する余地があった。 自分が経験した挫折は、結局自分が弱くて再び努力するため、立ち上がれなかっただけ。 シャアや、ブレン。その他多くの人を見て、ここに来てやっとまた学べた。 彼女はまた起き上がれた。 しかし、そのチャンスもなく、努力も無為だとしたらどれだけその人生は辛いのだろう。 生まれ持った力だけで振り分けられ、他人に劣っていると断ぜられる。 ひたすら、挽回のチャンスもなく劣等種としてさげすまれる。 自分は、スレイを憎んだことはなかった。 同じ夢を持つ仲間だと思っていたし、今は無理でもいつかは並んで飛んでみせると信じていたからだ。 だが、もしも自分とシャギアと同じ立場だったらどうだろうか。 いくら努力したって届かないとフィリオからも言われ、味方は誰もいなくて。 実際努力する意味すらなかったら。 仮定の話とは言え、スレイを憎まなかったと胸を張っては言えなかった。 そうなったら自分は――― きっと、ここに来る前のように生きる価値がないと陰鬱になり、命を絶っていたかもしれない。 それを考えればシャギアという人はものすごく強い人間だ。 自分が間違っている、自分が劣っているとは絶対に認めず、 逆に世界が間違っていると立ちあがることなど、自分にはできそうになかった。 「よう、どうしたんだ?」 「コウジ?」 横には、パーツをいじっていたのか油と煤だらけの甲児がいた。 おそらく、ふさぎこんだ顔をしていたのだろう。慌てて手を振り、そんなことないと否定した。 甲児は少し笑ったが、すぐ真顔になってうつむいた。 「シャギアさんの、ことだろ?」 「あ……え、どうして!?」 格納庫にいた甲児が、何故医務室の会話を聞いていたのか。 目を白黒させるアイビスに、そっと甲児は手を差し出した。 そこにあったのは携帯型の端末。 そこで、アイビスも気付く。 「もしかして……全部筒抜けだった?」 悪いことがばれた子供のような様子で、アイビスは甲児に問う。 甲児は頭を掻きつつ「まあな」と一言だけ答えた。 アムロは話す際シャギアに気を使いきちんと端末を切っていたが、 アイビスはいつでも反応できるようにつけっぱなしだったのだ。 つまり、アイビスの端末を通してシャギアの話は全員に伝わっているということだろう。 「知ってるのは、あの時聞いてた人だけだから、俺だけかもしれないし、他にいるのかもしれないな」 どれだけ知ってる人がいるのかはわからないと伝えると、 甲児はアイビスの横の柵に、背を預け天井を見上げた。 「シャギアさんってさー、底抜けに明るいんだぜ?」 突然の甲児の言葉。 アイビスは、その言葉の真意が、いまいちよくわからなかった。 甲児の顔を見上げるアイビスに、照れた様子で今度は頬を掻く甲児。 「いやさ、ずっとナデシコで一緒だったけどさ。 タマゴ焼き取り合って本気で喧嘩したり、一緒にアニメ見て盛り上がって笑ったり…… しかめっ面、見たことなかったよ。いつも自信満々で、みんな励ますようにしてて」 甲児は、アイビスの顔を見ながら、嬉しそうに言った。 シャギアが、アニメを見て拳を振り回してたとか、いきなりブイサイン相手にかましてなごませたとか。 本当にうれしそうに、身振り手振りを混じえ、満面の笑顔で甲児は言う。 その姿がどこか痛々しいと思ってしまうのは、アイビスの思い込みだろうか。 「だからさ、俺シャギアさんのこと、そういう人だと思ってたよ。 首輪の解析とかもできて、みんなを気遣えて、明るくて、挫けなくて……」 尻すぼみに小さくなる甲児の声。 「けど、違ったんだよな。あんな色々抱え込んで、それでもああやって笑ってたんだよな」 甲児の言葉は、さっき聞いたシャギアの言葉からは想像できない。 けれど、アイビスもさきほどのナデシコ直行から、甲児が嘘をつくような相手でないのを分かっている。 きっとその言葉は真実なのだろう。 少し、アイビスはその頃のシャギアが見たいと思ってしまった。 そこまで、立ち上がり続けられるのは何故なのだろう。 「思うけどさ、兄弟だけでもお互い考えてることが分かるってすごいことだよな。 俺もシロウって弟いるけど、なに考えてるかなんかわかりゃしないぜ。 あの人が劣ってるっていうなら俺なんかもうミジンコだよ」 人と違った力を持ってて、人より何をやらせても優秀で、周りも気遣える人のどこが劣等なのか。 甲児だけでない。自分だってそんな人に比べたら劣っている。 なのに、ただニュータイプと違うだけで差別される。そのニュータイプがどれほどのものなのだろう。 カミーユもアムロも、自分たちと何も変わらないように見えるのに。 「立派な人だったんだね」 「ああ、本当にな」 ブレンが、アイビスの横にいつの間にか、いた。 作業用の高い足場から、ブレンの頭をなでると、ブレンは心なしか嬉しそうにした。 蛇のデータウェポンはそれをじーっと見て、どこか拗ねているように見える。 「だからさ、シャギアさんが困ってるなら、こんどは逆に助ける時だと思うんだ」 甲児は、宣言するように拳を握り言った。 アイビスは、ブレンを撫でながら思う。 自分も、いろんな人の助けがあったからこそ、ここまで来れたのはさっきも思ったとおりだ。 なら、今度は自分が他人を助ける番ではないか。 もちろん、自分のことすら満足にできないのは分かってる。 それでも他人のため頑張りたいと願うのは悪いことだろうか。 「誰かの自由や幸せのために闘う」――それはとある時間軸において後々、彼女が語る言葉だ。 そのひな形が、今彼女の心にも灯り始めていた。 「私も手伝うよ」 差し出す手に、甲児は少し驚いたようだった。 だが、甲児も笑い、その手を握り返した。 作業場の高い場所で、二人がこうして握手を交わす。 ◆ ■ ◆ その下で―― 「……若いな」 「しかし、だからこそ美しい。打算の混じらない人の絆とは、どんな形であろうと美しいものだ」 二人のその遥か下、機体の足元に近い場所でブンドルとロジャー、二人の男がやれやれと笑う。 「しかし、注意深さが足りないな。先ほど、同じミスをしたというのにだ」 「若いということは青いということ。それも少しずつ治っていくものだと信じるべきだ」 端末から漏れるアイビスと甲児の声。 そう、アイビスはまたも端末のスイッチを切っていなかったのだ。 もっとも、甲児に指摘されるまでそれに気付かず、つい甲児と話し込む間もそのままだったのだろう。 「……さきほど話した内容。任せてかまわないか?」 ブンドルが顔を引き締め、ロジャーに問う。 ロジャーはゆっくりと大きく横に首を振った。 「残念だが答えはノーだ。私は交渉せず他者を排撃することを認めはしない。……急ぎすぎではないか?」 「いや、今でも遅すぎるくらいだろう。我々は超える壁は厚く、多い。 札を増やさねばおそらく最初の壁すら越えられない」 どこまでも冷静なブンドルに対し、ロジャーの顔には苦いものが混じっていた。 「アムロと君の二人にもしもの……汚れ役を任せることになることを詫びよう。 しかし、若さのままに走り、必要のない場所で散る様を見過ごすのは心苦しい」 気にすることはないとロジャーは答えると、ソシエ嬢に呼ばれ、凰牙のほうへ走っていく。 凰牙の調整はやはり搭乗者本人でなければ微妙な部分があるのだろう。 ブンドルは胸の薔薇を引き抜くと、それを眺める。 しかし、ブンドルが真に見ているのは今この場にあるものの向こう、未来だ。 ブンドルは、ユーゼスが絶対に自分たちを見逃すことはないと直感していた。 相対した瞬間にじみ出る、信頼や真実からほど遠いあの醜い雰囲気。 ブンドルは自分の美学に基づく予感だけは疑わない。二度目の遭遇で、それを確信していた。 このまま行けば、体よく駒として擦り減り切るまで使い捨てられるか、キョウスケのように殺されるか。 もっとも、結果としてキョウスケ・ナンブは予想外の変質を遂げたようだが。 しかし他者をあっさりと都合が悪くなれば切り捨て、 危険なものとも平気な顔で手を結ぶ人物であることは疑いない。 ブンドルの端正な顔がわずかにこわばる。 あまりにも、今の状況は前途が多難としかいいようがない。 いくらかパーツの回収やメンバーの集結がなり、風が吹き始めているが、それはそよ風のようなもの。 高い山にぶつかれははかなく消えてしまうものだろう。 この場から真の意味で脱出を狙うなら、大きく分けて3つの山がある。 一つ、キョウスケ。 二つ、ユーゼス。 三つ、アインスト・レジセイア。 この全てを乗り越えなければいけない。 そのためには、その時その時の的確な戦力の分配、そして何よりこちらの総合戦闘力の強化が必須だ。 キョウスケとユーゼスがつぶし合い、結果見据えるべきはノイ・レジセイアだけという最高のケースも考えられるが、 常に最悪の事態を想定して動くべきだろう。 都合のいい夢想ばかりで乗り越えられる地点はもうない。 ブンドルは、サイバスターを見上げる。 未だ、真の力を目覚めさせることなく沈黙する巨神。 その力を引き出すことは、絶対に必要な条件だ。 だが、あまりにも時間がない。 今の時間は、19時40分。ユーゼスとの会談まで4時間と20分しかない。 放送後からここまで慎重に吟味してきたが、ここが限界点だ。 ブンドルは、おそらくサイバスターの選んだ人間はカミーユだと思った。 熱気バサラもそれに近かったが、あのラーゼフォンにバサラが乗り込んだ時から、 サイバスターに乗るブンドルだけがわかる独特の感覚がなくなっていた。 そして、行動を共にして分かったが甲児も違う。 サイバスターは興味を示すことはなかった。 アムロやロジャーたちは最初から考慮の外だ。 あまりにもサイバスターが求めるものとは違いすぎる。 結果、残ったのがカミーユだ。 ブンドルもそれとなくカミーユが格納庫に来るたびに確認をしていたが、ほぼ間違いはないだろう。 ブンドルにはわかる。サイバスターの声なき声が、その本質を理解するものとして。 廊下の向こう側からカミーユの姿が見えた。 ブンドルは今一度惜しむようにサイバスターを見つめ、その荘厳な建造物のような表面を手でなでる。 損壊も最低限ではあるが修復され、両腕も使用可能になった。 もう一度、サイバスターを駆りたい気持ちはないわけでもなかった。 しかし、自分ではないのだ。自分では理解はできても行使はできない。 そっとその手をサイバスターから放す。 ブンドルは、もう振り返ることはなかった。 彼が向かう先にあるのは――VF-22S・Sボーゲル。 カミーユが乗っていたマシン。 今から自分は道化を演じよう。 それが、自分を含むこの場にいる全員の未来につながるならば。 VF-22S・Sボーゲルのシートに、静かに背を預ける。 同時に流れ込むこの機体の知識。 しかし、手に握られた機体のわりに大きすぎるライフルの知識はない。 これは別の機体の武器だったということか。 だが分からなくてもかまわない。そこは自分の腕でカバーする。 反応弾は、空間突破の切り札として外してJアークに保存してある。 これで、最悪の事態にも備えはできているはずだ。 カメラから周りを確認する。 ロジャーやソシエ嬢の姿はない。 甲児とアイビスも、危険に巻き込まれない位置にいる。 なら、もう問題ないだろう。 気難しそうな顔の青年の姿が見えた。 ブンドルは最期に一度目をつむる。 開かれた目に、迷いはもうなかった。 多少荒療治でもサイバスターの力を覚醒させ、実践に耐えられるだけの経験を積ませる。 そして、疲労のないベストコンディションでユーゼスと会談する。 これ以上遅れては、それは不可能だ。 「聞こえているだろうか、カミーユ・ビダン」 VF-22Sのガンポッドが、静かに標準させられる。 対象は―――生身のカミーユだ。 ◆ ■ ◆ 破壊を破壊――再生を破壊。 破壊を再生――再生を再生。 この身にこれ以上の休息は不要。 この機にこれ以上の補充は不要。 我は我が身を持って打ち砕くのみ。 宿り木が巣食いしこの体に、もはや救いはなし。 人の業。 人の技。 人の道。 それらの価値。 人の宿業の結末。 爆心地。 到達点。 約束の地。 『望まれていない』 『望まれていない生命……修正』 『望まれていない存在……抹消』 『望まれていない未来……改編』 『望まれていない自分……到達』 我の願いは――― ◆ ■ ◆ 「サイバスターの力はその程度ではないはずだ。その真の力を見せてほしいところだが」 失望の混じったブンドルの声が、カミーユに投げられる。 VF-22Sが、サイバスターの前をバトロイド形態のまま悠然と飛行する。 突然こんな場所に呼び出し、いったい何のつもりなのか。理由は分かっても、到底納得いくものではない。 操縦桿を握りなおし、サイバスターを立ち上がらせる。 サイバスターの操者として、カミーユが適任だと言われた。そしてその力を引き出して見せろと。 銃を突き付けられ、無理に機体に乗せられ、ここまで引き摺られ、戦わされた。 「―――勝手な都合でッ!」 機体を一機に加速させる。 今、目の前にあるのは今まで自分が乗っていた機体。 そして、その手に握られているのは、中尉から託された撃ち貫くための槍。 サイバードに変形して廃墟の市街地を駆ける。 軽過ぎた印象のVF-22Sよりも、サイバードはΖガンダムに近い。カミーユの感覚とうまく噛みあっている。 VF-22Sがオクスタンライフルを腰のラックにおさめ、代わってガンポットを抜くのが見えた。 遠距離狙撃を捨てた以上、距離を詰めて来るつもりなのか。 それがまた余計にカミーユを煽る。今、サイバスターに中距離以上の有効な攻撃はない。 セオリーで言うなら、遠距離から射撃を繰り返すべきなのだ。 それをわざわざこっちの懐に飛び込んでくる理由は一つ。挑発だ。 サイバードの後ろにバルキリー形態のVF-22Sが追いすがる。 カチリと小さな音を立てたのち、閃光とともに吐き出される銃弾。 咄嗟に、急上昇し、射線から逃れる。しかしVF-22Sは突然バトロイドに変形。 勢いそのままに虚空を滑りながらも、ガンポッドを上に向けた。 慣性によって与えられる勢いが落ち、射撃が可能となる位置と、サイバードが上昇した位置が重なっていた。 サイバスターに変形し、剣ですぐ横のボロボロの巨大ビルへ切り込む。 砂糖菓子のように崩れたビルの隙間に身を隠すとともに、閃光が下から上へ駆け抜けていく。 これが初めてVF-22Sを与えられた人間の操縦とは思えない。 VF-22Sの微細な癖までブンドルは掴んでいるとしか思えなかった。 そのままカミーユは、ビルを横薙ぎにディスカッターで切り飛ばす。 ほこりまみれのガラスが砕かれ僅かに光を照りかえす。崩れたビルの残骸が、自由落下でVF-22Sに振り注いだ。 サイバスターはビルの反対側から脱出。周囲を索敵する。 しかし、そんな必要はなかった。ビルとビルのわずかな隙間からビームの輝きがこちらに迫る。 ぎりぎりスウェーバック同然に回避。ビームの発射地点にカロリックミサイルを叩き込む。 しかし、VF-22Sはそのビルの隙間の狭さを利用し壁に変え、奥の暗闇に消えていく。 今、VF-22Sが使ったのは間違いなくオクスタンライフルだった。 人の気を知らないで平然と使うんじゃないと言いたかったが、VF-22Sの姿はない。 驚くことに、気配すら見つからない。判然と、何箇所かに同時に存在しているのだ。 「殺気を消し、分け、切り込む。騎士道の基本だと覚えておくといい」 右ななめ後方。 殺気を感じた場所にカミーユが振り向くが、そこにあったのは、数m程度の瓦礫。 先ほどカミーユが落としたものだろうか。それが、一発のガンポッドに打ち抜かれ―― 飛礫となってサイバスターの表面を打ちすえる。 「こんなもので!」 「しかし、その『こんなもの』もよけられない」 瓦礫の向こう、カメラのフォーカスが何に焦点を当てるかで僅かに混乱している間。 その間に正確にVF-22Sは距離を詰めている。 バリアを纏った拳をギリギリの場所ながらディスカッターで受け止めるが、体躯では勝るはずのサイバスターが弾き飛ばされる。 飛礫に足を止めたサイバスターとブーストを利用し上方から攻撃したVF-22S。 そしてなにより、人型ロボット特有の人間に近い重心を見切りそれをずらすように叩いたブンドルの技量。 落下するサイバスターに追撃はない。 いつでも倒せる余裕か、これは模擬戦に過ぎないといいたいのか、その両方か。 勝手な都合で戦いに引きずり出して、勝手な都合でやって見せろと期待して。 そして、これか。 地面に叩きつけられる直前、サイバスターの背面で精霊光が輝く。 逆噴射で大地に立つ大空の魔装機神。 見上げるサイバスターに、VF-22Sがオクスタンライフルを突き付ける。 「お前が、それを使うなッ!」 キラの時と同じ怒りが、意識を塗り潰す。 キョウスケから託されたものを、撃ち貫く槍を奪い挙句俺に向けるのか―― 勝手な都合で! 脚部、背面、腕のスラスターを限界まで一気に開放する。 一瞬でトップスピードまで加速したサイバスター。シートが体に食い込み、ギチギチと嫌な音を立てる。 天空まで駆け上がるサイバスターは、VF-22Sとの距離を瞬く間に詰める。 VF-22Sも急いで回避行動をとろうとしたが、あまりにもサイバスターに比べてその動きは鈍重と言わざるを得ない。 オクスタンライフルを構えていた右腕が、ディスカッターに切り飛ばされ、宙を舞った。 左手でガンポットを抜き、サイバスターに突きつける。 だが、サイバスターは切り飛ばされたVF-22Sの右手を空の手に掴み、距離を取る。 ガンポッドが放たれる――撃ったのは、何も掴まれていないVF-22Sの左手。 サイバスターは再び夜の空へ。 サイバスターの左手には、剣が。右手には槍が。 月光を受け、サイバスターが白銀に輝く。 「聖ジョージの騎士、か……」 ブンドルの呟きは、怒れるカミーユに届くことはなかった。 ◆ ■ ◆ ――美しい。 それが、サイバスターを始めて目にした時、ブンドルが素直に抱いた感想だった。 優美な印象を受ける純白。兵器としての無骨な印象に程遠い、芸術品的な美しさ。 大空に羽撃つ白鳥のようなその姿は、彼の美意識を刺激するに十分過ぎるものであった。 お前の美しさに私は誓おう――この醜き催しを企てた無粋なあの者達に、我が美学を知らしめんと。 だが、奇しくもサイバスターが望んだ者は、ブンドルではなかった。 ブンドルのようなものではなく、熱く滾る何かを持った若者こそが、サイバスターは求めていると感じた。 心の奥に少し、その組み合わせは美しくないのではないかと思う部分もあった。 くだらない思い過ごしだった。 ブンドルは、静かに一人頷いた。 自分らしくもない杞憂であったことを嬉しくも思いながら、 その美しさを自分では引き出せなかったことへの、ほんの少し名残惜しさもある。 ――本当に美しい。 それが、今のカミーユが駆るサイバスターを見て、ブンドルが素直に抱いた感想だった。 その表面は、戦闘を経て僅かに黒ずみ、元の純白さはない。動きも優雅とは言い難い。 しかし、この美しさは何たるものか。大空を羽撃つ白鳥ではなく、大空を支配し統べる猛禽類の王、鷹のようだ。 サイバスターは、やはり戦騎。その美しさは、躍動する戦いの中にこそある。 燃え上がるような情熱を受け、大空を舞う姿は、鑑賞物として置いてみるものとは別の美しさがあった。 剣と槍を携え闘う雄々しき姿に、ブンドルはイギリスの神話に登場し伝説の悪竜を屠った騎士、聖ジョージを見た。 徐々に、自分が乗っていた時より、サイバスターの速度が上がっていく。 それに合わせて、カミーユの動きも鋭くなっていく。 自分が押され始めている。 そうか、これこそが真のサイバスターか。 VF-22Sにサイバスターのオクスタンライフルが叩きつけられる。 静かにVF-22Sが失墜し、大地に落ちていく。だが、そのかわりに大空には羽ばたいたのだ。 ついに、願い続けていた翼が。サイバスターが。 ビルの壁を背に、蹲るバトロイドのVF-22Sの側に、サイバスターが立つ。 通信機越しに、カミーユの荒い声が聞こえてくる。 怒りに我を見失いとどめを刺す気かもしれない。 あえて道化に徹し、気を逆立てるような言葉を吐いてきた。 その結末は、けしておかしなものでない。 だが、みすみすやられるつもりもない。 命という対価を払うのは、まだ先のつもりだ。 オクスタンライフルが、VF-22Sを標準する。 警告メッセージのウィンドウをブンドルは片づけ、タイミングを待つ。 一瞬の攻防。それならまだ自分に分がある。 撃つ瞬間、回避して機体の中にも伝わるように拳を打ち込む。 それだけを、狙う。 一秒。 二秒。 三秒。 静かに時間だけが経つ。 そして――― すっとオクスタンライフルが下ろされる。 「聞いて分かってますよ。最初から、何が目的だったか。けど、こんな方法で何がしたかったんですか!?」 カミーユの怒りは、銃撃ではなく言葉という形でブンドルに向けられた。 「それも伝えているつもりだ。無論、その責任も負う覚悟はあった」 「だから、黙って殺されようとしたんですか!? 冗談じゃない!」 もっとも、本当は反撃する気だったのだが、今それを言うと余計にことを荒立てるだけだろう。 ブンドルは貝のように口をつぐむと、ボロボロのVF-22Sを立ち上がらせる。 「人をなんだと思ってるんです!? 死ねば責任が取れるなんて逃げているだけだ!」 「だが、現実の状況と折り合いをつかる形では、これしかなかったと思っている。私なりに『納得』しての行動だ」 次の瞬間、VF-22Sはサイバスターに殴り飛ばされていた。 メインカメラに砂嵐が混じる。 「『妥協』を『納得』なんて言葉でごまかして! 自分だけを納得させようとするのが大人のすることか!」 口をハンカチでぬぐう。 口を切ったのか、そこには赤いものが混じっていた。 気付けばドクーガの最高幹部になり、自分に苦言を呈するものは少なくなっていた。 無論、それを必要ないほど自分も優秀だったと自負もある。 だが、これほど荒々しく想いをぶつけられたのは一体どれほどぶりか。 「これも、若さか……」 口元が自然と緩むのが分かった。 久しぶりの血の味もけして悪くないのかもしれない。 自分を振り返るというのは苦いものが往々にして混じるものだ。 「戻りましょう、みんなも待ってます」 カミーユの疲れた声。 やはり感情の爆発で力を出すが、それをコントロールできないタイプなのだろう。 長所でもあるが、短所でもあるところだ。 いや、これはあの場にいる全員に言えることか。 VF-22Sのスラスターが火を噴く。 まだあと一回二回は戦闘で持つだろう。 サイバスターと並び、戦艦へ帰還しようとする。 その時だった。 →life goes on(2)
https://w.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/299.html
極めて近く、限りなく遠い世界の邂逅 ◆960Bruf/Mw 瓦礫の街並みの中、四機の航空機が羽を休めている。 その羽の下、崩れた家屋の残骸に腰をおろしている男がいた。男の名は神隼人という。 その眼は三機のゲットマシンを見ていた。 ――間違いなくゲッターだ。 真ベアー号に乗り込んだときに理解した。コックピットの内装、ゲットマシンの外観こそ知るものと異なってはいたが、首輪が教えてくれた。こいつは―― ――真ゲッター。 ゲッターの後継機としてつくられた機体。早乙女博士の尽力にも関わらず、5年前のあの日起動しなかった機体。それが―― ――なぜ動いている? 早乙女研究所の地下に封印されていたはずだ。 ――いや、それよりも……。あの時、こいつが動いていればムサシは。 噛みしめた奥歯が鳴る。古傷が顔に浮かび上がってきていた。 一つ深呼吸をして心を静める。 ――落ち着け。好都合だ。 あの化け物がどうやってこいつを持ち出したのかは知らんが、好都合だ。 決して動かなかったこいつが何故か順調に稼働している。そして―― 動かした視界に一組の男女が映し出される。 おそらくクインシィを宥め連れ戻すのに苦労したのだろう。ガロードは正座で終わりの見えない説教を受けていた。 ――ゲットマシンを扱えるパイロットがここに二人いる。 あの化け物はただ無作為に人を集め訳じゃないらしい。 翔と剴を見つけた後、どうしても見つけることが出来なかった三人目がここに二人もいる。 となると、当面の目標は三人目を探すことか。 そこでようやく隼人は、助けを求めてチラチラと視線を送ってきているガロードに気づいた。 「クインシィ、そのくらいにしておけ」 少女の意志の強そうな瞳がこちらを向き、鋭い視線と怒気の矛先がかわる。 それをこともなげに受け流し、話し出した。 「俺たちは別々の世界から集められた可能性がある……」 最初に交換した情報の中に各自の世界観が異なることはすでに検討がついていた。 「そ~いうこと。ヘイコン世界に住む者同士ってわけだ」 「並行世界だ」 以前、クインシィと同様の会話をしていたガロードが得意気に相槌をうち、即座にクインシィの訂正が入る。 「それでこれからの話だが、お前たちはこのままゲッターに乗れ。俺もこのままYF-19に乗る」 その言葉に、これまで隼人に対してゲッターという単語を口にしてないクインシィの眉がぴくりと動いた。 「そう警戒するな。あれは元々俺がいた世界で俺が乗っていたものだ。お前たちよりはあれに詳しい」 そして「もっとも肝心なときに動かなかったがな……」とどこか自嘲気味に続ける。 「なら、なぜお前も乗り込まない? 」 「古傷があってな……。だが、そんなことはどうでもいい。それよりひとまず話は中断だ」 『アー、アー、ただいまマイクのテスト中ですの……』 まるで見計らかったかのようなタイミングで、どこらかともなく少女の声が響いてきた。 ――6時間で10人。 それを多いととるか少ないととるかは、人それぞれである。 平時に50人強の集団から6時間で10人の死者が出たと考えれば、それは異常に多いだろう。だが未曾有の災害に巻き込まれたと考えれば、その数は少なかった。 しかし、あの化け物が提示したルール上死者はまだまだ増える。 最終的に1人しか生き残れないのであれば、その犠牲の数はやはり異常だ。 ――1人? 疑問が浮かんだ。 この殺し合いはシステム上必ず1人は生き残るように設定されている。 ――何のために? 自分に科せられた首輪を撫でる。 ただ殺すのが目的ならば、奴らはたやすくやってのけれるはずだ。 最初に集められたときでも、今この瞬間でもだ。 つまりこれは我々を殺すのが目的ではない。ただの娯楽、気まぐれ、余興と言われてしまえばそれまでだが……。可能性としては―― 「選定……もしくは観察か……」 ここに集められる前の記憶――ネオゲッターチームを集めるために自分が出した犠牲者を思い浮かべる。 ――なんてことはない。俺もあの化け物と同類か。 小さく哄笑が漏れた。 「俺について来い。まずはゲッターを合体させるぞ」 「なぜお前にそんなことを命令されなければならない」 立ち上がり歩き出そうとした隼人にクインシィが噛みつく。 「こんなとこで死ぬのはごめんだろ? なら今はくだらんプライドは捨てて俺に従え。ゲッターの扱い方を教えてやる」 視線がぶつかり合ったあと、隼人は背を向けて真ベアー号のほうに歩きだす。 背後では納得がいかないといったふうのクインシィを、ガロードが宥めていた。 痩身長躯の男が真・ジャガー号のコックピットに張り付き、ガロードにあれこれと指示を飛ばしている。 その様子をモニター越しに眺めていた。 ――気に入らない。 神隼人と名乗るその男は、沈着冷静、頭脳明晰、そういった類の人間なのだろう。 そして、おそらくは最低限の冷徹さも兼ね備えている。 物に例えるならばナイフのような男――それが抱いた感想だった。 この先、生き残っていくのには必要な男。それは理解していた。 だが、どうにも気に入らない。イライラする。ようはそりが合わないということなのだろう。 ――くだらないな。 そう思い。気持を落ち着かせる。気持の問題など些細なことでしかない。 「クインシィ、操縦方法は頭に入っているな。ベアー号はオートで発進させる。まずはゲッター1だ。イーグル・ジャガー・ベアーの順で合体しろ。いいな」 隼人から通信が入る。それにほんの一瞬前までの考えを忘れて、彼女は苛立った。 どこか上から物を言うような口調、それが気に入らない。 「黙ってみていろ。私の好きにやらせてもらう」 感情が判断を鈍らせることを下らないと思いつつも、感情的になる自分を御することができない。クインシィはそういう自分に気づいてはいなかった。 赤、白、黄色、三色のゲットマシンが空を飛び、一列に連なる。やがてその間隔は狭まり、合体は三度目で成功した。 「遅い! 時間がかかりすぎだ」 筋はいい。そう思いつつ苦言を飛ばす。クインシィから返事はなかった。 「まぁいい。次はゲッター2だ。ジャガー・ベアー・イーグルの順に……」 そこまでで一度隼人は言葉を区切った。 「神さん? 」 不審に思ったガロードが声をかける。 「ひとまず中止する。南西の方角にお客さんだ」 ビル群の中をゆっくりとこちらに近づいてくる青い巨人の姿が目視できた。 距離から推し量るに、その巨体は真ゲッターと同程度の大きさであろうか。 その足取りの確かさからまずこちらを確認していると見てほぼ間違いなさそうだった。 ひとまずは接触すべきと考え、一歩前に踏み出す。 その瞬間、一陣の風が隼人の横をすり抜けていった。 零コンマ何秒の世界でその赤い風はキロ単位の距離をふいにし、無造作に頭蓋を鷲掴み、大地に叩きつける。 技術もへったくれもないただ力任せの一撃。しかし、掛け値なしの渾身の一撃。 重低音が響き、土煙が柱の如く聳え立つ。 不意を突かれた隼人も、ガロードも、静止は愚か反応さえもできない間の出来事だった。 ラキと出会ったときに相対した相手だ。警戒はしていた。 その時の経験をもとに不意を突かれないだけの距離は取っていた――はずだった。 どろりとした血液が額を伝って流れ落ち、口の中には錆びた鉄の味が広がる。 軽く脳震盪でも起こしたのか、視界がぶれてうまく焦点が合わない。揺蕩う視界に赤い悪魔が映し出されていた。 「………した…」 ガラスを引っ掻いたような耳鳴りがするなか、呟きが聞こえてくる。 「……どこへ隠した。勇をォどこへ隠したアアァァァァアアアアア!!!! 」 聞き返す間もなく呟きは叫びへとかわる。 フォルテギガスの頭蓋が持ち上げられ、今度はビルの壁面に叩きつけられる。 「答えろ! 勇はどこだ? 」 「な、何のことだ? 」 何かが潰れるような鈍い音を響かせてフォルテギガスの頭部が打ちすえられる。 「隠すな! お前は知っているはずだ。勇の……私の弟の行方を!! 」 意味が分からなかった。 勇という知り合いはいなかった。グラドスにも、地球にも、ここにもだ。 にもかかわらずこの少女は自分が勇を知ってると思い込んでいる。 まったく意味が分からなかった。 ただ一つわかるのは――この少女がどこか普通ではないということだけだった。 赤い悪鬼が巨人の頭蓋を鷲掴みにしていた。 いや既に頭の形を保っていないそれは、頭蓋と呼ぶにはふさわしくないかもしれない。 言ってみれば潰れた鉄屑だった。 それが大地に、ビルの壁面に、ところ構わず無造作に叩きつけられている。 何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も 永遠にループするその光景を現すなら、『凄惨』の二字がぴったりであっただろう。 「ガロード、何が起こっている! 状況を説明しろ!! 」 その狂気の惨劇を眼の前に、隼人が吠える。 「俺にだってわかんないよ。こんなお姉さんは初めてなんだ!! 」 返ってきた返答に苛立つ。 「ともかく。クインシィを落ちつかせろ」 吐き捨てるように言い、モニターに視界を戻した。 巨人が逃れようと鷲掴みにする腕を両の手で掴んでいる。しかし、既に力はない。そんな感じだった。 ――いや、あれは。 「クインシィ、離れろ! 」 隼人が叫ぶのとほぼ同時に、フォルテギガスの胸部にある四つのハッチが十字に開かれ、閃光が放たれた。 立ち込めた爆煙を裂いて東西に赤と青――二機の巨人が弾けとび、数棟のビルが巻きこまれて瓦解する。 ――くそっ! まさかあんな方法で相殺されるなんて。 逃げられないように腕を掴み放った起死回生の一手――フォルテギガスのギガブラスター。 それはゲッターの腹部から放たれたゲッタービームに相殺され、二機は弾けとんだ。 「レイ、損傷を……」 そこまで言いかけて居ないことを思い出し、機体を立て直す。 立ち上がったフォルテギガスの中、視界が回る。腹の底から何かが込み上げてきて思わず吐き出す。出てきたものは赤かった。 あれだけ絶え間なくコックピット内部で揺れに翻弄され続けていたのだ。無理もない。 揺れる視界、いかれた平衡感覚、遠距離戦は不可。逃げ切ることも難しい。 ――どうにかして接近戦に持ち込むしかない。 特殊自律型兵器フィガ、それを射出して距離を詰める。そう決めたときに予想外の衝撃がエイジを襲う。 強き巨人の名を冠する50m超の巨体が地に埋没し、エイジの意識は途絶えた。 首のないその風貌が死を司る首なしの騎士――デュラハンを連想させる機体が、強き巨人を足蹴にたたずんでいる。 爆発が一つ起こり、近場に一つの機体が吹き飛ばされて来た。 即座に駆け寄り、蹴り倒し、踏み潰した。そこには容赦も慈悲もない。 生きる為に他人を蹴落とす。今の彼にとっては至極当然の行為だった。 「ちっ、さすがにでかいだけあって硬え」 踏み砕くつもりで潰したはずの巨人の背にはヒビが入っていたが、砕けてはいない。 そこに踵の裏で圧力をかける。 装甲の外板が悲鳴をあげ、四方を持ち上げつつ?がれていく。圧迫された内部の機器が火花を散らし、黒いオイルが血の如く飛び散った。 その時、立ち込める土煙を裂いて赤い悪鬼が姿を現した。 横薙ぎにはらわれる大鎌。 咄嗟のダッキング。風切り音が頭――否、首の直上をすり抜けていった。 そのまま懐に潜り込み、振り上げられる拳。 金属同士がぶつかり合う音が響き―― ――大鎌の柄と拳が接触した。 「なっ!? 貴様は誰だ! 」 「俺の知らないゲッターだと!? 」 互いの言葉が交錯する。押し合う拳と大鎌。 「その声、竜馬か! 」 「……!? 」 割り込んだ声に誘発され生じたわずかな隙。それを見逃さずクインシィは力を緩め、拳を受け流す。 前のめりに崩れる大雷凰。上段に大きく振り上げられる大鎌。 次の瞬間、『轟』と呻りをあげて振り下ろされた大鎌は―― ――大雷凰の数センチ上でピタリと静止した。 大雷凰の腕が大鎌の柄をがっちりと掴んでいる。 「てめえ……、隼人かああぁぁぁああああ!!! 」 強引に大鎌の柄でゲッターの顎をかちあげる。 ふわりと浮かび上がるゲッター。そのまま流れるように繰り出された大雷凰の回し蹴りが―― ――ゲッターの脇腹に食い込み、その巨体が弾け飛ぶ。 「プラズマビュート! 奴を逃すな!! 」 まだ終わりではない。発せられたのは青白く輝くプラズマの荒縄。 捕えられるゲッター。強引に引き寄せられ、一度広がった両者の距離が急速に縮まる。 「調子にぃ……のるなああぁぁぁぁぁぁああああ!!!! 」 ゲッターバトルウィングが展開されプラズマビュートが断ち切られる。 肩口から斧槍――ゲッタートマホークを取り出し、速度を落とすことなく――否、むしろ加速しつつゲッターが大雷凰に迫る。 動じることなく竜馬も大鎌――ゲッターサイトを構え、迎え撃つ。 「うあああぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああ!!!! 」 「隼人おおおぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおお!!!! 」 ぶつかり合う互いの気迫。交錯する斧槍と大鎌。入れ替わる両者の位置。 音をたててゲッターの装甲に亀裂が奔った。 互いに向きなおり、再び対峙したその時―― 「落ち着け、二人とも!! 」 ――静止が入った。 大雷凰と真ゲッター。その二つの大型機のちょうど中間に一つの小型機が割り込んでいた。 「リョウ、どういうつもりだ? お前もあの化け物の企てに乗った口か?」 その小型機から送られてくる通信モニターに隼人が映っている。 ――ちっ……。ゲッターに乗ってたのが隼人、てめえじゃないとわな……。 先入観からかゲッターに乗っているのは隼人。そう思いこんだのは間違いだった。 「俺はなぁ、てめえと早乙女のジジイに引導を渡せりゃ、この殺し合いも化け物もどうだっていい」 モニター越しに隼人を睨みつけ言い放つ。 「どういうことだ? 何故、早乙女博士をお前が狙う! 」 「とぼけるな、隼人! 」 「答えになってないぞ、竜馬!! 」 噛み合わない会話の往復。隼人の顔に困惑した表情が浮かぶ。 「いつまでとぼける気だ! 三年前のあの日、てめえが早乙女のジジイを殺し、俺に罪を着せて逃げた!!そのせいで俺はなぁ、隼人!! 永久刑務所で地獄を見たんだ!!! 」 今にも飛びかかりそうな、隠そうともしない剥き出しの憎悪、それが隼人に向けられていた。 「何のことだ? 何を言っている? 」 「うるせぇ! 俺はここでお前を殺し、後ろのゲッターを手に入れて、ジジイに引導を渡しに行く。ただそれだけだ!! 」 吐き捨てるように口にされたその一言、それに反応した者がいた。 「できるものならやってみろ!! 」 YF-19を跳び越え、ゲッターが大雷凰に差し迫る。 「ひっこんでいろ、クインシィ! 」 隼人の言をまるっきり無視してゲッターは駆ける。 クインシィにしてみれば、勇の手がかりを目の前にして邪魔をされたのだ。 彼女の性格を考えれば止まるはずはなかった。 その様子に苛立ちつつ奥歯を噛みしめ、指示を飛ばす。 「ガロード、オープンゲットしろ! 」 「へっ!? な、なんで? 」 突然ふられたガロードが素っ頓狂な声を挙げた。 「無駄口を叩くな! ゲッター2だ!! 」 既にゲッターと大雷凰の間の距離は幾許もない。 ゲッターの背中越しに大雷凰が構え、そして踏み込み、大鎌が振るわれる。 「りょ、了解! 」 「待て、ガロード! 」 クインシィの静止は一歩間に合わず。ゲッターは分離した。 振るわれた大鎌の脇を三機のゲットマシンがすり抜け、大雷凰の背後でゲッター2へと姿を変える。 ゲッター最大の弱点、合体の瞬間。それを狙って竜馬は追撃をかけようとして―― ――やめた。 考えを読んだのか、竜馬の目の前に隼人が立ちふさがっている。 「ガロード、ここから脱出して三人目を探せ。ゲッターの本当の力を引き出さなければ、あの化け物には太刀打ち出来ん!! 」 「わ、わかった」 隼人の勢いに押される形でゲッターは地中に潜り離脱していく。 その中でガロードは、怖ろしいほど目を吊り上げているクインシィを確認して、泣きたい気分に駆られていた。 横一文字にはらわれた大鎌をくぐり抜け、YF-19が大雷凰に肉薄する。 ヒビの入った腹部を確認し、マイクロミサイルの発射管を開いた瞬間、急制動をかけて機体の勢いを殺す。 鼻先を膝がすり抜けていった。続けて振り下ろされるのは肘。 反射的にかわせないと判断した隼人はピンポイントバリアを機体上部に展開。バリアごと弾き飛ばされて一旦距離を置いた。 「勘は鈍ってないようだな、竜馬」 「ずいぶん苦しそうじゃねぇか、隼人」 息が荒く、呼吸が落ちつかない。古傷は確実に隼人の体を蝕んでいる。 だが、この男に泣き言を言うつもりは全くなかった。 「フ……気のせいだ。それよりもリョウ、落ち着いて聞け! 俺は神隼人だが、お前の知っている神隼人ではない。そして、お前も俺の知っている流竜馬ではない」 わずかに竜馬の顔に反応がでる。 「……どういうことだ? 隼人、俺にわかるように説明しろ! 」 食いついてきた。それが隼人の内心の思いであった。 「平行世界。おそらく俺とお前は極めて似通った世界からあの化け物に集められたのだろう」 「何を言い出すかと思えば」 竜馬が鼻で笑う。 「コロニー、MS、NT、オルファン、アンチボディー、グランチャー、どれも俺には聞き覚えのない言葉だ。お前にもないだろう。真ゲッターに乗っていた二人の世界の言葉だ」 反応を見つつ、言葉を紡ぐ。竜馬の説得をあきらめたわけではなかった。 「真ゲッター、それがあのゲッターの名前か? 」 「そうだ。そして、俺の知っている竜馬は真ゲッターを知っている。お前は知らない。それが理由だ。根拠としちゃ薄いがな……」 全てを語り終え、流れる静寂。これが最後の説得であった。その静寂を―― 「クク……ハハ……ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!! 」 ――竜馬のどこか狂った笑い声が打ち消す。 「俺とてめえが違う世界の人間? それがどうした。だとしたら、俺はここでてめえに引導を渡し、他の集められた奴を全員ぶっ殺して、俺の世界のジジイとてめえに引導を渡す。 それだけだ。やることはかわらねぇ」 その言葉を受けて、隼人は竜馬の説得を諦めた。 「そうか。俺もここでお前に生き残る理由を譲ってやるわけにはいかん」 冷静に状況を分析する。 敵は共に癖を知りつくした難敵が一機。 古傷の影響で自機のスペックはフルに引き出せず。体が機体の速度に耐えきれない以上、離脱も戦闘も現実的ではない。 その中で、足掻けることと言えば、体の状態を無視しての離脱。もしくは――ー撃に賭けた撃破。 共に現実的ではないながらその二つしか思い浮かばなかった。 神隼人はリアリストである。ゆえに他の相手なら逃げることを選んだであろう。相手が流竜馬であるからこそ隼人は―― ――ー撃に賭けることを選んだ。 YF-19の右腕にピンポイントバリアが収束されていく。 狙うのは胸部装甲の凹み、コックピットの可能性の高いその一点。 そこに限界まで収束、圧縮させたピンポイントバリアパンチを叩きこむ。 普段と比べ段違いに小さく収束されていったピンポイントバリアはやがて通常のナックルカバーの形状から逸脱し、針の先ほどの点となる。 「行くぞ、竜馬! 」 その言葉を合図に弾けたようにYF-19が突進し、唐突に爆発を起こした。 目の前の突然爆発を起こしたYF-19が黒煙をあげて流れていき、やがて地表に激突して粉微塵に吹き飛んだ。 「隼人おおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」 その光景を目の前に竜馬はただ叫ぶ。何が起こったかわからなかった。 眼の端に地に伏したままのフォルテギガスが映った。 その瞬間、矛先はそこに向けられ―― 「貴様かあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!!!!!!!」 ――激しい打撃音が木霊した。 一発一発打たれるごとにフォルテギガスの装甲が凹み、蹴り砕かれる。既に鉄屑と化している頭の先から足の先まで余すところなく蹴り砕かれていく。 やがて動力部を損傷したフォルテギガスは爆音を残して跡形もなく消え失せた。 戦場で身を潜め、機会をうかがい、神隼人を遠距離砲撃で沈めた男――クルツ=ウェーバーは一路、その爆発を背景に人知れず離脱、機体を北東へと駒を進めていた。 【クインシィ・イッサー 搭乗機体:真ゲッター2(真(チェンジ)ゲッターロボ~地球最後の日) パイロット状態:憤慨、やや疲労 機体状態:ダメージ蓄積、 現在位置:B-3 第一行動方針:ガロードを問い詰める。場合によってはお仕置き 第二行動方針:勇の撃破(ユウはネリーブレンに乗っていると思っている) 第三行動方針:ギンガナムの撃破(自分のグランチャーを落された為逆恨みしています) 最終行動方針:勇を殺して自分の幸せを取り戻す】 【ガロード・ラン 搭乗機体:真ゲッター2(真(チェンジ)ゲッターロボ~地球最後の日) パイロット状態:全身鞭打ち・頭にたんこぶその他打ち身多数。 機体状態:ダメージ蓄積 現在位置:B-3 第一行動方針:お姉さんを宥める 第二行動方針:ゲッターのパイロットを探す 最終行動方針:ティファの元に生還】 【神 隼人 搭乗機体:YF-19(マクロスプラス) パイロット状況:死亡 機体状況:大破(木端微塵) 現在位置:B-1】 【流 竜馬 搭乗機体:大雷鳳(バンプレストオリジナル) パイロット状態:怒り、衰弱 機体状態:装甲表面に多数の微細な傷、頭部喪失、右肩外部装甲損壊 、腹部装甲にヒビ、胸部装甲に凹み 現在位置:B-1 第一行動方針:サーチアンドデストロイ 最終行動方針:ゲームで勝つ 備考:ゲッターサイト(大鎌)を所持】 【アルバトロ・ナル・エイジ・アスカ 搭乗機体:フォルテギガス(スーパーロボット大戦D) パイロット状況:死亡 機体状況:大破(木端微塵) 現在位置:B-1】 【クルツ・ウェーバー 搭乗機体:ラーズアングリフ(スーパーロボット大戦A) パイロット状況:冷静、脇腹がちょっと痛い 機体状況:Fソリッドカノン三発消費、ファランクスミサイル1/3消費 現在位置:C-8 第一行動方針:ラキの探索 第二行動方針:ゲームをぶち壊す 第三行動方針:駄目なら皆殺し 最終行動方針:ゲームから脱出】 【残り35人】 【初日 19 40】 本編102話 極めて近く、限りなく遠い世界の邂逅
https://w.atwiki.jp/fusion_fight/pages/234.html
初代、ティガ、エックス=「来たぞ!我らのウルトラマン」 - キラくん (2018-07-14 21 32 08) バードン+マガバッサー=大空の支配者 - ウィキを導く者 (2018-07-15 00 46 50) ジード+ゼロ+オーブ+ジャグラー=つなぐぜ「え - ウィキを導く者 (2018-07-15 00 47 38) 〇訂正 ジード+ゼロ+オーブ+ジャグラー=つなぐぜ願い! - ウィキを導く者 (2018-07-15 00 48 17) ってもう書いてるし・・・ - ウィキを導く者 (2018-07-15 00 49 09) ロッソ+ブル=兄弟の絆 - ウィキを導く者 (2018-07-15 00 49 50) ベリアル+スカルゴモラ=おろかな忠誠(北斗桃太郎Twitterより) - ウィキを導く者 (2018-07-15 00 51 43) オーブ+ギンガ+ビクトリー+エックス=絆の力おかりします! - ウィキを導く者 (2018-07-15 00 53 37) コスモス+エックス=共通の道(北斗桃太郎Twitterより) - ウィキを導く者 (2018-07-15 00 54 30) メビウス+80=思い出のウルトラマン(北斗桃太郎Twitterより) - ウィキを導く者 (2018-07-15 00 55 38) ギンガ+ビクトリー=ウルトライブ!(北斗桃太郎Twitterより) - ウィキを導く者 (2018-07-15 00 56 46) ゴモラ+レッドキング=剛腕の誇り(北斗桃太郎Twitterより) - ウィキを導く者 (2018-07-15 00 57 29) キメラべロス+スカルゴモラもおろかな忠誠 - 名無しさん (2018-07-15 12 14 53) 白い属性のカード2枚以上で、白の絆 - 神通(アズレン)の飼い猫 (2018-07-15 19 19 10) 「つなぐぜ!願い!」はオリジン・ザ・ファーストでは駄目みたい - 名無しさん (2018-07-15 21 07 33) ジャグジャグアーリーも駄目かもしれない - 名無しさん (2018-07-15 21 08 38) 「フュージョンファイト!」もオリジン・ザ・ファーストは駄目みたい - 名無しさん (2018-07-15 21 09 03) ウルトラマン&ウルトラセブン=ウルトラの星作戦 - ルーク (2018-07-15 21 52 44) ベロクロンとバキシムで 超獣軍団 - 名無しさん (2018-07-15 23 58 33) ジャック&レオでウルトラ兄弟永遠の誓い - 名無しさん (2018-07-16 15 30 28) コスモス&ジャスティス 宇宙正義と地球愛 - イザーク (2018-07-16 15 35 39) X5話のエックスとウルティメイトゼロで「2万年も待ってられないんでね」 - ツクモちゃん (2018-07-16 15 55 03) オーブ、ジャグラー、エックス、ゴモラの4体だと、キズナタッグファイトになります - 名無しのウルトラ警備隊隊員 (2018-07-16 18 00 10) マガバッサー、マガグランドキング、マガジャッパ、マガパンドン=魔王獣 - ガイアール・ビシャモン (2018-07-16 18 19 26) ゾフィーとヒカリで「栄光のスターマーク」 - 名無しさん (2018-07-17 23 18 31) サデス、デアボリック、テンペラー、スーパーヒッポリトで ムルナウの手先 - 名無しさん (2018-07-18 00 01 29) サデス、デアボリック で ファイナルブーストチャージ! - 名無しさん (2018-07-18 00 02 41) エレキング、マガジャッパで 湖の王者 - 名無しさん (2018-07-18 00 03 35) ツインテール、グドンで 食物連鎖 - 名無しさん (2018-07-18 00 04 46) ビクトリー、ヒカリで 奏でろ、勝利のメロディー! - 名無しさん (2018-07-18 00 06 10) ビクトリーとエレキング、または ビクトリーとグドンで ウルトランス! (ウルトランス対象の怪獣を何体同時に読み込んでも、うち1体とビクトリーでしか成立しない) - 名無しさん (2018-07-18 00 11 12) ウルトランス!対象にEXレッドキングとキングジョーを追加 - 名無しさん (2018-07-19 00 00 46) ウルトラの父とゾフィーで「宇宙警備隊隊長」 - 名無しさん (2018-07-19 00 01 47) ウルトラマンベリアルとウルトラの父で「古き因縁」 - 名無しさん (2018-07-19 00 02 57) パンドンとマガパンドンで「双頭の火炎怪獣」 - 名無しさん (2018-07-19 00 04 15) ゼットンとパンドンで「闇の力、おかりします!」 - 名無しさん (2018-07-19 00 05 23) ナックル星人とブラックキングで「ウルトラマン 夕陽に死す」 - 名無しさん (2018-07-19 00 06 54) オーブとセブンで「ただの風来坊さ」 - 名無しさん (2018-07-19 14 42 18) 父とタロウで「親子のキズナ」ただしセブン・ゼロ親子と一緒に読み込んでも1ペアしか発生しない。兄弟のキズナも同じ - 名無しさん (2018-07-20 00 05 41) レオとロッソで「兄の威厳」 - 名無しさん (2018-07-20 00 06 48) アストラとブルで「弟の意地」 - 名無しさん (2018-07-20 00 07 22) レオとキングで「レオの命よ! キングの奇跡!」 - 名無しさん (2018-07-20 00 08 16) 怪獣たちの狂宴はウルトラヒーロー集結と同じく枚数により銀金変化 - 名無しさん (2018-07-20 13 50 54) メフィラスとメトロンとナックルで「惑星侵略連合」 - 名無しさん (2018-07-21 00 02 45) 「おろかな忠誠」はベリアル枠とフクイデ枠から各1枚ずつ、1ペアのみ成立。ベリアル枠はベリアル、カイザー、キメラ、アトロ。フクイデ枠はスカゴモ、サンキラ、ペットン エボルド、キンギャラ - 名無しさん (2018-07-21 00 08 11) キングジョーとデスフェイサーとインペライザーで「驚異の超装甲」 - 名無しさん (2018-07-23 00 01 58) ゼットンとマガゼットンとハイパーゼットンDで「宇宙恐竜の脅威」。上の超装甲も「脅威の」に訂正 - 名無しさん (2018-07-23 00 04 51) マガゼットンとゼッパンドンで「ルサールカの死闘」 - 名無しさん (2018-07-23 00 06 34) ウルトラマンエースとウルトラマンメビウスで「変わらぬ願い」 - 名無しさん (2018-07-24 18 46 57) 赤と青の地球の光はV1のアグルでも可能です。 - 名無しさん (2018-07-24 22 20 30) レッドキング、エレキング、キングジョー、ブラックキングのうち3枚で「王を冠するもの」 - 名無しさん (2018-07-25 00 08 10) 「おろかな忠誠」のフクイデ枠のうち4体で「これでエンドマークだ!」ゲームオリジナル融合獣ではベムゼードで確認、他は未検証 - 名無しさん (2018-07-26 00 07 16) ザムシャーとジャグラーで「お前を倒すのはこの俺だ」 - 名無しさん (2018-07-26 00 08 54) ザムシャーと戀鬼で「鎧武者」 - 名無しさん (2018-07-26 00 10 17) ルーブノキズナウエハースのカードが1枚でもあると「フュージョンファイトウエハース!」 - 名無しさん (2018-07-26 14 36 43) ベムラー(強化)と超コッヴで「パワーアップ」 - 名無しさん (2018-07-28 00 05 28) 「王を冠するもの」にEXレッドキングとキングギャラクトロンを追加 - 名無しさん (2018-07-28 00 06 40) 「ウルトランス!」にバルタン星人を追加 - 名無しさん (2018-07-28 00 07 31) 「これでエンドマークだ!」に禍々とゴモラントを追加 。ベムストラ不所持につき未検証(たぶん可でしょう) - 名無しさん (2018-07-28 00 10 26) ホーとザンドリアスで「涙の理由」 - 名無しさん (2018-08-01 23 59 49) ウルトラマン80とザンドリアスで「親子怪獣の仲直り」を確認しました - 名無しさん (2018-08-02 12 32 00) ベムスターとマガタノオロチで「食欲旺盛」 - 名無しさん (2018-08-05 09 28 07) ブルトンとガンQで「ゆがんだ次元」 - 名無しさん (2018-08-08 10 25 33) ババルウとレイキュバスで「絶対零度」 - 名無しさん (2018-08-08 10 26 42) バルタン、テンペラー、レイキュバス、ダークバルタン、ゼガンのうち4枚で「立派なハサミ」 - 名無しさん (2018-08-08 10 29 21) サーガとギンガビクトリーで「希望の光、奇跡の光」 - 名無しさん (2018-08-09 18 51 06) ジャスティスとギャラクトロンで「生命のリセット」 - 名無しさん (2018-08-09 23 58 42) マガタノゾーア×ノーバで「濃霧注意」 - 名無しさん (2018-08-10 13 16 33) キズナボーナス「ウルトラ10勇士」にて、 - 名無しさん (2018-08-11 12 47 25) キズナボーナス「大決戦超ウルトラ8兄弟と」「ウルトラ10勇士」にて、ティガ・ダイナ・ガイア・メビウスフェニックスブレイブで検証しましたが、ボーナスは発生しなかったので気をつけて下さい。 - 名無しさん (2018-08-11 12 49 32) ありそうでない組み合わせ、①ウルトラセブン&ウルトラマンジャック=帰ってきたウルトラマン18話、②ウルトラマンアグル&ウルトラマンヒカリ=青いウルトラマン、③ウルトラの父&ウルトラマンメビウス=ウルトラマンメビウス37話、④ウルトラセブン・ウルトラマンゼロ・ウルトラマンオーブ=ウルトラファイトオーブ - 名無しさん (2018-08-11 12 55 49) タロウとメビウスで発生する「師弟のキズナ」は、タロウとメビウスフェニックスブレイブで組んでもボーナスが発生しました。 - 名無しさん (2018-08-11 15 48 33) セブンとゼロの「親子のキズナ」は、セブンとゼロビヨンドでもボーナスが出ました。セブンとウルティメイトゼロではまだ未確認です。 - 名無しさん (2018-08-11 15 50 50) ウルトラマンとティガのキズナボーナス「ウルトラの星」は、ティガマルチタイプだけでなく、ティガスカイタイプやパワータイプでもキズナボーナスが確認されました。 - 名無しさん (2018-08-11 15 52 31) ありそうでない組み合わせ ゾフィー&ウルトラマンエース=ウルトラマンA5話「大蟻超獣対ウルトラ兄弟」、ウルトラの父&ウルトラマンエース=ウルトラマンA27話「奇跡!ウルトラの父」ウルトラマンネクサス&ウルティメイトゼロ=ウルティメイトイージス繋がり - 名無しさん (2018-08-11 15 58 21) ありそうでない組み合わせ ⒈ウルトラマン&ゾフィー=「ウルトラマン」最終回《さらばウルトラマン》、2.ウルトラマンメビウスフェニックスブレイブ&ゾフィー=「ウルトラマンメビウス最終回」《心からの言葉》、3.ウルトラマンビクトリー・ギンガ・ヒカリ・エース・レオ・アストラ・キング=ウルトラファイトビクトリー、4.ウルトラマンオーブ・ゼロ・セブン・ジャック・ゾフィー=ウルトラファイトオーブ親子の力お借りします。 - 名無しさん (2018-08-12 10 22 39) ありそうでない組み合わせ ウルトラマンジャック&ウルトラマンゼロ=ウルトラブレスレット繋がり、ゾフィー&ウルトラマンゼロ=ウルトラ兄弟のリーダーとウルティメイトフォースゼロのリーダー繋がり - 名無しさん (2018-08-12 10 28 30) ありそうでない組み合わせ ウルトラマンタロウ・ウルトラマンマックス=ウルトラ兄弟6番目の戦士とウルトラ10勇士の6番目の戦士繋がり、ウルトラマンゼロとウルトラマンベリアル=良きライバル関係1、ウルトラマン・ウルトラセブン・ウルトラマンメビウス&ゴモラ=ウルトラ銀河伝説、ウルトラマンゼロ&ゴモラ=ウルトラマンゼロ外伝シリーズ繋がり - 名無しさん (2018-08-12 10 34 31) ありそうでない組み合わせ 1.メビウス・ヒカリ・エース・タロウ=メビウス外伝ゴーストリバース、2.ティガ・ダイナ・ガイア・アグル=地球のウルトラマン - 名無しさん (2018-08-12 12 03 31) ありそうでない組み合わせ ○ウルトラマン&ウルトラマンジャック=スペシウム光線繋がり、ウルトラマンガイア&ウルトラマンヒカリ=科学者繋がり、ウルトラマンエックス&ウルトラマンビクトリー=怪獣の力を使う者繋がり - 名無しさん (2018-08-12 15 34 12) ありそうでない組み合わせ ウルトラマンギンガ・タロウ・ティガ・セブン・ウルトラマンでいずれか3枚スキャン=ウルトラマンギンガ劇場スペシャル2弾〜ヒーロー怪獣大乱戦〜、ウルトラマン・セブン・ティガで→ウルトラマンギンガ10話「闇と光」 - 名無しさん (2018-08-12 15 42 16) ありそうでない組み合わせ ウルトラマンアグル・ヒカリ・コスモス・ブル(アクア)=青いウルトラマン繋がり、メビウスorフェニックスブレイブ・ゾフィー・ヒカリ三枚スキャン=メビウス最終回繋がり - 名無し (2018-08-13 01 26 59) ありそうでない組み合わせ ウルトラマンギンガ・ビクトリー・エックス=スパークドールズを使って変身繋がり(ウルトラマンX14話「光る大空、繋がる大地」)、ビクトリー・エックス=師弟の絆(ウルトラマンX13話) - 名無しさん (2018-08-14 08 21 31) ありそうでない組み合わせ ギンガ&ジード=ウルトラ6兄弟の技を使う戦士繋がり - 名無しさん (2018-08-14 08 23 04) ありそうでない組み合わせ ウルトラマン・セブン・ジャック・エース・レオのうち3枚スキャン=レジェンド5(ウルトラマンサーガより)、ウルトラマン・ダイナミラクルタイプ・マックス=分身繋がり - 名無しさん (2018-08-14 08 29 51) ありそうでない組み合わせ 1.ウルトラマンとゾフィー=ノアの神繋がり、ウルトラマンタロウとウルトラマンレオで=後輩ウルトラマンを鍛えた教官・師匠繋がり、ウルトラセブン・レオ・ゼロの3枚スキャン=受け継がれる力 - 名無しさん (2018-08-14 12 27 43) ありそうでない組み合わせ セブン・ゼロ・エックス=スラッガー繋がり(アイスラッガー、ゼロスラッガー、エクスラッガーより) - 名無しさん (2018-08-14 12 38 35) ありそうでない組み合わせ ウルトラマンキング・レオ・ヒカリ=アイテムを授けた者(キング)と授けられた者(レオ=マント、ヒカリ=ナイトブレス)繋がり - 名無しさん (2018-08-15 18 15 03) ありそうでない組み合わせ タロウ・レオ・80・メビウスのうち3枚スキャン=光の国の教官たち、ウルトラマン・セブン・ゴモラの3枚スキャン=ウルトラギャラクシー大怪獣バトル - 名無しさん (2018-08-15 18 21 03) ありそうでない組み合わせ ウルトラマンギンガビクトリー&ウルトラマンエース=ウルトラタッチで変身繋がり - 名無しさん (2018-08-17 07 08 21) キングジョー・ツインテール・グドン・バードンの組み合わせでボーナス「リベンジマッチ」が発生しました。 - 名無しさん (2018-08-18 15 35 02) ありそうでない組み合わせ ゼロ・ギンガ・ビクトリー・エックス・オーブ・ジード・ロッソ・ブルのうち3枚スキャン又は4枚スキャンで=ニュージェネレーションズ繋がり - 名無しさん (2018-08-19 09 16 50) ありそうでない組み合わせ 1.ジード&タロウ=ウルトラ兄弟6番目の戦士とニュージェネレーションヒーロー6番目の戦士繋がり。2.ウルトラマン&タロウ=伝説のヒーローとウルトラマンNo.6 - 名無しさん (2018-08-19 09 31 00) ウルトラマンエースとウルトラマンギンガビクトリーで「ウルトラタッチ」を確認しました。 - 名無しさん (2018-08-19 15 21 35) ウルトラセブンとウルトラマンゼロの「親子のキズナ」は、セブンとゼロビヨンドでも、セブンとウルティメイトゼロでもキズナボーナスがでます。 - 名無しさん (2018-08-20 23 45 20) GUYSの誇り、思い出のウルトラマン、変わらぬ願いはフェニックスブレイブだとどうなるかは不明 - 名無しさん (2018-08-25 23 31 06) GUYSの誇りは、メビウスとヒカリが合体しているため、ボーナスは出ませんでした。タロウとメビウスフェニックスブレイブだと、[師弟の絆]のボーナスは出ました。 - 名無しさん (2018-08-26 11 17 10) ジードとゼロの『主役は遅れてやってくる』について、ジードとゼロ、又はジードとゼロビヨンドのカードをスキャンするとボーナスが出ましたが、ジードとウルティメイトゼロはまだ未確認です。 - 名無しさん (2018-08-26 11 19 09) ウルトラマンエースとウルトラの父で「ウルトラの父の奇跡」を確認しました。 - 名無しさん (2018-08-27 16 13 18) ウルトラマンキングとウルトラマンベリアルで「野心への戒め」が発生しました(アトロシアスでも可)。 - 名無しさん (2018-08-27 16 15 59) 「奏でろ!勝利のメロディー」はビクトリーナイトだと発生するのかは不明。確認した方は - 名無しさん (2018-08-29 22 42 05) 確認した方は、記述して下さい。 - 名無しさん (2018-08-29 22 42 51) ウルトラマンエックス系のボーナスはゼロアーマーのcpカードを使用した場合は発生するのかは不明。 - 名無しさん (2018-08-29 22 44 02) ウルトラマンエックスとウルティメイトゼロのカードをスキャンすると『2万年も待ってられないんでね』と『黄の絆』が同時に出ました。 - 名無しさん (2018-08-30 12 25 29) 初代ウルトラマンとウルトラマンティガスカイタイプのカードをスキャンしたら、キズナボーナス『青の絆』と『ウルトラの星』同時に発生しました。 - 名無しさん (2018-08-30 12 28 34) 「主役は遅れてやってくる」はジードとウルティメイトゼロでは発生しません。 - 名無しさん (2018-09-01 09 56 17) キズナボーナス『ウルトラ10勇士』にて、ビクトリーナイトでは発生しませんでした。メビウスフェニックスブレイブと同じ。 - 名無しさん (2018-09-03 19 22 29) キズナボーナス『ウルトライブ』はビクトリーナイトとギンガでも発生しました。 - 名無しさん (2018-09-03 19 23 20) 「これでエンドマークだ!」はキメラベロスだと発生しないのですか? - 名無しさん (2018-09-03 22 34 50) ウルトラマンエックス(ゼロアーマー)cpカードをスキャンしても、キズナボーナス『絆の力、お借りします』が発生しました。 - 名無しさん (2018-09-05 18 49 29) キズナボーナス『僕らはまだ守れるんだ』がコスモスとゼロで発生しました。ウルティメイトゼロで発生するかは未確認です。 - 名無しさん (2018-09-13 18 04 10) 第2弾にて、ジードとタロウで「父の因縁」が追加されました。 - 名無しさん (2018-09-13 19 42 04) ルーブノキズナ2弾にて新しいキズナボーナスが出ました。ウルトラマンとタロウで『憧れのヒーロー』と、ダイナとガイアで『共に世界を守るために』。 - 名無しさん (2018-09-13 21 08 14) ゾフィーとウルトラマンで『さらばウルトラマン』と、ウルトラマンオーブとウルトラマンで『断ち切れ光輪』が出ました。 - 名無しさん (2018-09-14 15 42 12) キズナボーナス 『憧れのヒーロー』オーブとオーブダークでも発生しました。未検証ですが、こちらもワンペアのみの成立かと思われます。 - 名無しさん (2018-09-14 21 16 30) キズナボーナス ギンガ・ビクトリー・エックス・オーブ・ジード・ロッソ・ブルのうち4枚スキャンで『新世代ヒーローズ』を確認しました。 - 名無しさん (2018-09-15 12 00 00) キズナボーナス ゾフィーとメビウスで『ウルトラマンと人間の絆』と、ゼロとロッソで『スラッガー二刀流』と、セブンとブルでスラッガー一刀流を確認しました。 - 名無しさん (2018-09-15 12 04 07) 『スラッガー二刀流』はオーブハリケーンスラッシュとロッソ、『スラッガー一刀流』はジードソリッドバーニングとブルでも発生 - 名無しさん (2018-09-16 17 25 15) 『スラッガー二刀流』はロッソ、ゼロ、オーブハリケーンスラッシュのうち2枚スキャンで発生します。『スラッガー一刀流』も、ブル、セブン、ジードソリッドバーニングのうち2枚スキャンで発生。 - 名無しさん (2018-09-17 22 11 05) ルーブノキズナ2弾から追加されたキズナボーナス『断ち切れ光輪』は、ウルトラマン、ダイナ、オーブのいずれか2枚スキャンで発生しました。 - 名無しさん (2018-09-17 22 12 30) ウルトラマンオーブダークとジャグラスジャグラーを一緒にすると、新しいボーナス『ウルトラマンになりたい!』が出ました。 - 名無しさん (2018-09-18 11 25 23) キズナボーナス 《共に世界を守るために》はダイナ全タイプ可能です。 - 名無しさん (2018-09-19 05 59 08) ウルトラマンティガ《マルチ・スカイ・パワータイプのうち1枚》と、ウルトラマンダイナ《フラッシュ・ミラクル・ストロングタイプのうち1枚》をスキャンしても、キズナボーナス『光の星の戦士たち』、『超時空の大決戦』、『大決戦超ウルトラ8兄弟』、『ウルトラ10勇士』が発生しました。 - 名無しさん (2018-09-19 06 02 46) ありそうでない組み合わせ ウルトラマンゼロ&ゴモラ=ウルトラ銀河伝説外伝やウルトラマンゼロ外伝繋がり - 名無しさん (2018-09-19 06 12 29) バーニング・ベムストラでも、『これでエンドマークだ!』はでました。 - 名無しさん (2018-09-19 17 31 53) うる覚えだけど - 名無しさん (2018-09-19 18 35 41) ゼロとゴモラで「行こうぜ!ゴモラ!」が追加されていました - 名無しさん (2018-09-20 13 32 09) 『断ち切れ光輪』は既に挙がってる面子に加え80、サーガでも発生を確認。 - 名無しさん (2018-09-21 20 18 28) 『断ち切れ光輪』は、ジャックやエースでも発生しました。 - 名無しさん (2018-09-23 12 01 53) ウルトラマンになりたい!はオーブダークとジャグラーアーリースタイルでも発生しました - 名無しさん (2018-09-23 23 55 43) 新しいキズナボーナス ティガとメビウスで、『この世界を、僕が守る』を確認しました。 - 名無しさん (2018-10-02 17 59 04) ありそうでない組み合わせスカルゴモラ&グルジボーン第1話登場怪獣繋がり - 名無しさん (2018-10-04 13 04 43) ありそうでない組み合わせマガタノオロチやウルトラマンべリアルなどのラスボス繋がり - 名無しさん (2018-10-04 13 07 42) ルーブノキズナ2弾から ジャックとタロウで『神秘のブレスレット』が発生しました。 - 名無しさん (2018-10-06 22 07 45) 『スラッガー二刀流』はゼロビヨンドでも発生しました。 - 名無しさん (2018-10-07 16 25 00) 『スラッガー一刀流』はマックスでも発生しました。 - 名無しさん (2018-10-07 20 33 29) 新しいキズナボーナス ギンガビクトリーとゼロも追加されていました。 - 名無しさん (2018-11-14 21 56 47) K2弾で追加されていた未表記ボーナスをここから連投します。 - 眼 (2018-11-15 03 37 20) ガスに注意(マガマガアークベリアル、ジャッパ、ノーバから2体 - 眼 (2018-11-15 03 39 09) マケット怪獣(ノーバ、エレキング - 眼 (2018-11-15 03 40 02) 悪魔の囁き(メフィラス、キリエロイド - 眼眼眼 (2018-11-15 03 40 36) 異次元に住むもの(キリエロイド、ギギ - 眼眼眼眼眼 (2018-11-15 03 41 22) 相容れぬ移住者(ギギ、バルタン星人 - 眼眼眼眼眼眼眼 (2018-11-15 03 44 19) 控えろ怪獣よ?(ナックル星人、マグマ星人 - 眼眼眼眼眼眼眼眼眼 (2018-11-15 03 45 18) 龍脈に眠る者(ミズノエノリュウ、マガグランドキング - 眼眼眼眼眼眼眼眼眼眼眼 (2018-11-15 03 46 09) 超巨大化(ダークバルタン、ペダニウムゼットン・エボルド - 眼眼眼眼眼眼眼眼眼眼眼眼眼 (2018-11-15 03 46 59) フェニックスブレイブとレジェンドもボーナス名は確認出来ませんでしたが存在します。以上を追記される方はご自由に。 - 兎龍茶下さい (2018-11-15 03 50 20) ギンガビクトリーとゼロで新たな師弟が確認されました。 - 名無しさん (2018-11-15 18 13 50) ルーブノキズナ3弾から 新しいキズナボーナス「イージス光る時」が確認されました。3弾のキズナカード《ウルティメイトゼロ&エックスゼロアーマー》をスキャンすると発生。 - 名無しさん (2018-11-15 18 39 37) ウルトラマンルーブとフェニックスブレイブでもボーナス発生しましたが、名前を忘れてしまいました…情報提供お願いします - 名無しさん (2018-11-15 21 40 40) 「赤と青の光を宿し」と「2つの光を力にして」でした - 名無しさん (2018-11-15 21 56 25) ゴモラ、ツインテール、ゴルザ、メルバのうち3体で「古代の咆哮」 - 名無しさん (2018-11-16 23 34 17) 「断ち切れ光輪」は、オーブバーンマイト、ハリケーンスラッシュ、サンダーブレスター、オーブトリニティでも発生しました。 - 名無しさん (2018-11-24 21 23 39) 「行こうぜ!ゴモラ!」は、ゼロビヨンドとゴモラをスキャンしてみたら発生したようです。 - ガイアール・ビシャモン (2018-11-26 18 21 27) スラッガー二刀流はウルティメイトゼロでも確認できました。 - 名無しさん (2019-01-19 06 47 50) ルーブノキズナ4弾のウルトラマンメビウス&ウルトラマンティガのキズナカード(k4-072)にて、《GIG》という特別なキズナボーナスが確認されました。 - 名無しさん (2019-02-07 18 59 35) ルーブノキズナ4弾より、新しいキズナボーナス「次元を超える光の絆」を確認しました。バトルカードをスキャンするときに、キズナカードをスキャンすると発生するみたいです。 - 名無しさん (2019-02-07 19 05 04) ルーブノキズナ4弾のウルトラマンゼロ ウルトラマンコスモスのキズナカード [さぁ、勝ちに行こうぜ - 名無しさん (2019-02-09 18 40 14) ルーブノキズナ4弾のウルトラマンコスモス ウルトラマンゼロのキズナカード〈k4-071〉にて〈さぁ、勝ちに行こうぜ〉という特別なキズナボーナスが確認されました。 - 名無しさん (2019-02-09 18 50 09) ルーブノキズナ4弾のウルトラマンギンガ&ウルトラマンタロウのキズナカード(k4-074)をバトルカードにスキャンしたら、《未来を掴め》という特別なキズナボーナスが確認されました。 - 名無しさん (2019-02-10 17 09 31) 「断ち切れ光輪」は、オーブエメリウムスラッガーでも発生しました。 - 名無しさん (2019-02-21 16 31 03) 「ウルトラマンと人間の絆」は、メビウスフェニックスブレイブでも発生しました。 - 名無しさん (2019-02-21 20 06 28) 『スラッガー二刀流』はダークロプスゼロでも発生しました。 - 名無しさん (2019-02-24 19 09 58) ルーブノキズナ4弾のウルトラマンダイナ ウルトラマンガイアのキズナカード『k4-070』をスキャンしたら、『僕達のやるべきこと』という特別なキズナボーナスが発生しました。 - 名無しさん (2019-03-04 16 34 16) ルーブノキズナ4弾のウルトラマンゼロ ゴモラのキズナカード『K4-073』をバトルカードにスキャンしたら《炎のビックバン》という特別なキズナボーナスが確認されました - 名無しさん (2019-03-16 21 25 42) ルーブノキズナ4弾のウルトラマンギンガビクトリー ウルトラマンゼロのキズナカード『K4-075』にて《誰がこの星を守るんだ』という特別なキズナボーナスが確認されました。 - 河村篤志 (2019-03-16 22 23 52) ルーブノキズナ4弾のウルトラマンエックスとウルトラマンネクサスのキズナカード『K4-076』にて《見ているだけじゃ始まらない』というキズナボーナスが発生されました - 名無しさん (2019-03-24 12 38 06) ルーブノキズナ5弾の初代ウルトラマン&ゾフィーのキズナカード《k5-072》にて、「平和な光に満ちた星」と「伝説のウルトラ兄弟」という特別なキズナボーナスが確認されました。 - 名無しさん (2019-03-28 18 52 00) ルーブノキズナ5弾のウルトラマン80 ウルトラマンメビウスのキズナカード《k5-075》にて《仰げば尊し》と『伝説のウルトラ兄弟』という特別なキズナボーナスが確認されました。 - 名無しさん (2019-03-31 16 43 19) ルーブノキズナ5弾のキズナボーナス、ウルトラマングルーブとウルトラマンジードで『決して絆をあきらめるな!』が出ました。 - 名無しさん (2019-03-31 21 06 08) ウルトラマンジード、ロッソ、ブル、グリージョで「セレクト!絆のクリスタル」のキズナボーナスが発生しました。 - 名無しさん (2019-04-03 18 19 52) ウルトラマンジードとウルトラウーマングリージョで、「家族っていいものだね」を確認しました。 - 名無しさん (2019-04-03 18 40 05) ウルトラマンジードとウルトラマンブルで、「ジーッとしてても染め上げろ!」を確認しました - 名無しさん (2019-04-03 18 41 09) ウルトラマンロッソ、ウルトラマンブル、ウルトラウーマングリージョで「家族の絆」を確認しました。 - 名無しさん (2019-04-03 18 41 59) ルーブノキズナ5弾のキズナカードk5-074ウルトラマンレオ&ウルトラセブンで、《その涙はなんだ!》と「伝説のウルトラ兄弟」が確認されました。 - 名無しさん (2019-04-03 18 46 24) ルーブノキズナ5弾の特別なキズナボーナス「伝説のウルトラ兄弟は」 - 名無しさん (2019-04-03 18 53 37) ルーブノキズナ5弾の特別なキズナボーナス「伝説のウルトラ兄弟」は、《ウルトラマン&ゾフィー》、《ウルトラマンジャック&ウルトラマンタロウ》、《ウルトラマンレオ&ウルトラセブン》、《ウルトラマン80&ウルトラマンメビウス》のキズナカードをスキャンすると発生します。 - 名無しさん (2019-04-03 18 55 36) ルーブノキズナ5弾のウルトラマンジャック&ウルトラマンタロウ《k5-073》のキズナカードをスキャンすると、《ウルトラの命を取り戻せ》と、《伝説のウルトラ兄弟》という特別なキズナボーナスが発生しました。 - 名無しさん (2019-04-07 13 59 07) ルーブノキズナ5弾のキズナカード【ウルトラマンオーブ オリジンザファースト&ジャグラスジャグラー アーリースタイル】で、《ファーストミッション》という特別なキズナボーナスが確認されました。 - 名無しさん (2019-06-09 09 21 49) 7月11日から始まった《ウルトラマンフュージョンファイト バディチェンジ》から、新しいキズナボーナスが出ました。①ウルトラマンレオとウルトラマンゼロで【弱き者を助ける心】、②ビクトリーとエックスで【勝利への剣】、③ゼロとタイガで【英雄の息子】、④ウルトラの父とタイガで【偉大なる戦士の遺伝子】 - 名無しさん (2019-07-13 15 19 46) ウルトラマンオーブとウルトラセブンとウルトラマンゼロで『親子の力お借りします』のキズナボーナスが出ました。 - 名無しさん (2019-07-22 20 53 07) ウルトラマンオーブとウルトラセブンとウルトラマンゼロで『親子の力、お借りします』のキズナボーナスが確認されました。 - 名無しさん (2019-07-28 14 01 21) ウルトラマンエースとゾフィーとウルトラマンとウルトラセブンとウルトラマンジャックのいずれか4枚スキャンで【スペースQ】のキズナボーナスが出ました。 - 名無しさん (2019-08-04 20 41 57) ウルトラの父とウルトラマンメビウスで【父の背中】のキズナボーナスが出ました。 - 名無しさん (2019-08-04 20 42 36) ウルトラマンゼロ、ウルトラマンロッソで《猫耳ウルトラマン》のキズナボーナスがでました。 - 名無しさん (2019-08-06 16 07 02) ゼロ、エックス、ダイナで( - 名無しさん (2019-08-17 20 45 03) ゼロ、エックス、ダイナで《テクニックチーム》のキズナボーナスがでました。 - はると (2019-08-17 20 46 55) 80、メビウス、ウルトラマン、ティガスカイタイプで《スタンダードチーム》がでました。 - はると (2019-08-17 20 53 14) ウルトラマン、セブン、タロウ、メビウスで【永遠のヒーローたち】がでました。 - はると (2019-08-18 12 34 56) 初代ウルトラマンとウルトラマンメビウスで【案ずることはない】という新しいキズナボーナスが確認されました。 - 名無しさん (2019-09-01 08 39 31) バディチェンジ2弾より、ゾフィーとアストラで【我々もウルトラマンだ!】というキズナボーナスが確認されました。 - 名無しさん (2019-09-12 19 48 10) ウルトラマンタイガ、ウルトラマンジード、ウルトラマンゼロ、ウルトラマンタロウで、新しいキズナボーナス【ウルトラの血脈】が確認されました。 - 名無しさん (2019-09-12 19 50 29) 新しいキズナボーナス【ウルトラの血脈】は予想ですが、ウルトラの父・タロウ・タイガ・ジード・ベリアル・ゼロ・セブンのうち4枚で発生する模様。 - 名無しさん (2019-09-12 19 54 16) キズナボーナス【スタンダードチーム】は、テクニックタイプキャラ2名➕パワータイプキャラ2名、テクニックタイプキャラ2名➕スピードタイプキャラ2名、パワータイプキャラ2名➕スピードタイプキャラ2名で発生します。 - 名無しさん (2019-09-12 19 56 27) ウルトラマンタイガとウルトラマンメビウスで【タロウの教えを胸に】が確認されました。 - 名無しさん (2019-09-14 13 21 30) ウルトラマンジャックとウルトラマンエースで【愛する人を、この世界を】、エースとタロウで【託された兄弟の力】が確認されました。 - 名無しさん (2019-09-16 00 34 07) ウルトラマンジャックとウルトラマンゼロで、新しいキズナボーナス【巧みな槍さばき】が確認されました。 - 名無しさん (2019-09-28 06 56 10) ウルトラセブンとウルトラマンメビウスで【大切な仲間たち】が確認されました。 - 名無しさん (2019-09-28 06 57 19) ウルトラマンメビウスとウルトラマン、ゾフィー、セブン、ジャック、エース、タロウのうち3枚で【永遠のヒーロー】が確認されました。発生例(メビウス➕ウルトラマン➕ゾフィー➕セブン) - 名無しさん (2019-09-28 07 01 09) ウルトラマン、ジャック、ゼロ、エックス、オーブで、【倒せ!宇宙恐竜!】が確認されました。(ゼットンと戦った事があるウルトラ戦士で組むと発生。マックスとメビウスは未確認です。) - 名無しさん (2019-09-28 07 02 59) ウルトラマンジードのカード3枚スキャンで、【ヒァーウィーゴー!】、ウルトラマンゼロのカード3枚スキャンで、【2万年早いぜ!】、ウルトラマンオーブのカード3枚スキャンで【宇宙の風来坊】が確認されました。 - 名無しさん (2019-09-28 07 07 26) ウルトラマンロッソ グランド、ウルトラマンブル アクア、ウルトラマンジード ソリッドバーニング、ウルトラマンゼロをスキャンした結果【自慢の武器は頭に】が確認されました(その代わりに【スラッガー一刀流】と【スラッガー二刀流】がなくなります)。 - ガイアール・ビシャモン (2019-10-03 17 42 14) ウルトラマンガイア・ウルトラマンアグル・ウルトラマンタイガ フォトンアースの3枚で、「地球の光」wo - 名無しさん (2019-10-26 22 56 55) 続き:「地球の光」を確認。地球ということで、恐らくビクトリーも含まれるかと思います。 - 名無しさん (2019-10-26 22 58 31) ウルトラマンギンガとウルトラマンギンガビクトリーで、【未来から来た光】が確認されました。 - 名無しさん (2019-10-30 20 26 17) ウルトラマンビクトリー、ビクトリーナイト、ギンガビクトリーで、【ビクトリウムの護り手】が確認されました。 - 名無しさん (2019-10-30 20 27 14) ゾフィーとアストラとヒカリで、【見守る兄弟たち】が発生しました。 - 名無しさん (2019-10-30 20 27 56) ウルトラマンアグルとウルトラマンヒカリで、【青き探究者】が発生しました。 - 名無しさん (2019-10-30 20 29 40) キズナボーナス【自分の武器は頭に】は、ウルトラセブンでも確認できました。 - 名無しさん (2019-11-14 12 43 39) キズナボーナス『超越者』はウルトラマンノアでも確認しました。 - 名無しさん (2019-11-14 15 38 14) ウルトラマンタロウとウルトラマントレギアで【共に歩めぬ道】、ウルトラマンベリアルとウルトラマントレギアで【光を捨てたウルトラマン】が確認できました。 - 名無しさん (2019-11-17 21 44 46) ゼロとジードのキズナボーナス【主役は遅れてやってくる】は、ジードはどのフュージョンでも発生するが、ゼロは、ゼロとゼロビヨンドだと発生。ウルティメイトゼロ、ストロングコロナゼロ、ルナミラクルゼロだと発生しないので注意して下さい。シャイニングウルトラマンゼロは未確認です。 - 名無しさん (2019-11-21 19 54 24) キズナボーナス【主役は遅れてやってくる】について、『ウルトラマンジード』の話でゼロが活躍した形態だと発生します。ウルトラマンゼロかウルトラマンゼロビヨンド。 - 名無しさん (2019-11-21 19 57 39) フーマとマックスで「MaxSpeed!!」発生。ハヤサ繋がりですね。 - 名無しさん (2019-11-24 00 22 39) ウルトラマンルーブとウルトラマングルーブで【家族の力を一つに】が確認されました。 - 名無しさん (2019-11-26 08 13 58) キズナボーナス【倒せ!宇宙恐竜!】にて、ウルトラマンティガマルチタイプでも確認されました。 - 名無しさん (2019-11-26 08 15 21) ウルトラマンネクサスとウルトラマンノアで、【絆を紡ぐ英雄】が確認されました。 - 名無しさん (2019-12-01 18 47 10) ウルトラマンエックス、エックスゼロアーマー、エクシードエックスで、【未知の超人】が確認されました。 - 名無しさん (2019-12-01 18 49 03) ウルトラマンメビウスとメビウスフェニックスブレイブで【日々の未来】が確認されました。 - 名無しさん (2019-12-01 18 50 03) ウルトラマンゼロとウルトラマンベリアルで【力を求めた光と闇】が発生しました。 - 名無しさん (2019-12-06 14 40 20) ウルトラマンメビウスとウルトラマンレオで【本当の故郷】が確認されました。 - 名無しさん (2019-12-11 21 41 51) ゾフィーとセブンとジャックで、【簡単に勝てると思うな】が確認されました。 - 名無しさん (2020-01-04 23 40 25) ウルトラマンダイナとウルトラマンノアで【諦めるな!】が確認されました。 - 名無しさん (2020-01-18 23 40 30) ウルトラマンエースとゾフィー、 - 名無しさん (2020-02-05 20 26 04) 恐らく【ウルトラサイン】だと思われます。 - ガイアール・ビシャモン (2020-02-05 21 05 20) シャイニングウルトラマンゼロとグリッターティガで『奇跡の輝き』と言うキズナボーナスが - 名無しさん (2020-04-17 19 22 41) 確かジードとゼットで「兄弟子?」が出ました。 - 名無し (2020-12-24 19 08 18) ゼットヒート3弾にてジード、ロイヤルメガマスターとゼット、デルタライズクローで『王の剣、魔王の刃』が出ました。 - 名無しさん (2021-01-07 18 42 37) ウルトラマンタイガトライストリウムとメビウスフェニックスブレイブで『星を越える友情の炎が』が出ました。 - 名無しさん (2021-01-13 14 50 37) ルーブを編成した究極のキズナを教えてください! - ヒロ (2021-03-11 12 00 01) ガイア(スプリームヴァージョン)でも『赤と青の光を宿し』が発生しました。 - 名無しさん (2021-04-08 22 26 27) ティガ×トリガー=光を継ぐもの繋ぐもの - 名無しさん (2021-07-16 12 46 24) ヒカリとタイタスで『文武両道』、マックスとフーマで『MaxSpeed』が出ました - YI (2021-07-23 09 31 22) タイガとタイタスとフーマで《トライスクワッド》が出ました。 - 名無しさん (2021-08-28 10 25 54) ウルトラマンタロウ×ウルトラマンギンガストリウム= 『今こそ一つになる時」 - 名無しさん (2021-09-23 16 28 13) レオかゼロ×リブットで(武術は違えど心は同じ)が出ました。 - 名無しさん (2021-11-16 23 38 46) ウルトラマンゼロ+ウルトラマンゼット→『師弟の絆』(銅) が出ました - 名無し (2022-03-06 16 44 35) トリガーダーク+イーヴィルティガ(只人には扱えぬ太古の力)(銅)を確認しました〜 - 名無しさん (2022-04-17 20 04 33) USウルトラマンゼロ+タルタロスで我こそが究極(銅)を確認! - 名無しさん (2022-05-06 11 56 33) アギラ、ミクラス、ウィンダムでカプセル怪獣(銀)を確認しました - ヒロン (2022-07-07 11 08 01) ゴモラ、エレキングで進化の兆し ミクラスとエレキングでマケット怪獣がでました セブン+ゼロ=セブンの息子だ!(銅)から(虹)になりました - ヒロン (2022-10-23 11 38 00) コスモス・ルナ+フューチャーで「生命を守る希望の光」の銅色ボーナスを確認しました。 - 名無しさん (2022-10-26 21 19 54) ウルトラマントリガー+ウルトラマンデッカーで『自分だけの答え』が出ました。 - 名無しさん (2022-10-31 18 44 05) ゼロとべリアルで - 名無し (2023-01-22 22 44 35) ゼロとべリアルで、「力を求めた光と闇(確か銀)」が発生しました。 - 名無し (2023-01-22 22 46 15)
https://w.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/382.html
楽園からの追放者 ◆VvWRRU0SzU 白い、光……全てを呑み込む……強く、激しい輝き…… ああ……消えていく……私が…… 主は……私を助けては……くれない…… 必要じゃ、ないから……? あの方の望む存在に……なれなかったから? では、私は……私の存在していた、意味は……私は、何? 私は……何になれた? ……何にも……なれなかった…… この宇宙は……静寂でなければ……いけない…… 望んでいない世界……修正……しなければ…… 静寂の世界……その世界になら……私の、居るべき……場所は……ある? 違、う……どこにも……ない……不確かな私……不確かな存在が、居てもいい……場所なんて…… このまま……消える……それが、あるべき……私の……終焉…… …………! これは……想いの力…… 静寂を乱す……違う……静寂を望む……いいえ、そうでもない…… 意志の力……そう、ただ一つ……大切なものを取り戻す……そのためだけの…… そう……まだ、生きて……抗う……戦う意思が……ある…… 消えかけた命……消えかけた私…… 世界を変える……想いの力……あなたが強く……想う……悲しくて……温かい……力…… でも、私は…… □ 「おはよう、統夜!」 背中を叩く衝撃と共に、弾けるような声が耳に抜ける。 俺が振り向いた先には、予想通りの顔。 「いったいな……いきなり叩くの止めろって何回も言ってるだろ、テニア!」 「あはは、ごめんごめん」 取り落としていた鞄を拾い、改めて向き直る。 フェステニア=ミューズ。 俺――紫雲統夜のクラスメイトにして、その、なんだ。先日から付き合っている女の子。 付き合い始めてから最近、こうして一緒に登校することにしている。 家もさほど離れている訳じゃない。だから家に迎えに行こうと思えばできるけど、それはしない。 「ん、カティアとメルアは?」 「もう先に行ってるよ。気を遣ってくれたんじゃないかな」 カティア=グリニャールと、メルア=メルナ=メイア。 テニアの姉妹……のようなものらしい。三人は一緒に住んでいるのだ。 少し前までは四人で登校していたのだけど、テニアと付き合うようになってからは、今日みたいに二人は先に行くことが多くなった。 「そっか。今度、何か奢らないとな」 「あ、じゃあ駅前に新しくできたカフェがいい! ケーキが美味しいんだって!」 「いや、なんでお前にまで奢らなきゃいけないんだよ……」 そんな他愛もない事を話していたらあっという間に学園へ着いた。 校門を通って、校内へ。 「よう、紫雲。今日も仲がいいな」 「あ、おはようございます先輩」 下駄箱で会ったのは、一見無愛想だけど何かと周りに頼りにされることの多いジョシュア=ラドクリフ先輩だった。 その隣にはそのジョシュア先輩の彼女の、グラキエース先輩がいた。こちらはあまり話したことはないので軽く会釈するだけだ。 ジョシュア先輩には俺も世話になっている。主に……そう、テニアと付き合うようになったことでの相談で。 ジョシュア先輩とグラキエース先輩は入学前から付き合っていて、まだまだ経験の浅い俺は色々アドバイスをもらっている訳だ。 「ジョシュア、早くいかないと遅刻するぞ」 「ああ、ごめんラキ。じゃあ紫雲、またな」 美人だけどあまり感情を出さないグラキエース先輩に急かされ、ジョシュア先輩達は通路の向こうへと去っていく。 二人はごく自然な感じの距離の取り方で歩いていく。それを眺めていた俺はと言うと、 (なんかいいなあ……あの自然な感じ。俺とテニアも傍から見たらあんな感じ……だったらいいんだけど) 「お待たせ、統夜」 と、靴を履き替えてきたテニアが戻って来た。この学校は男女の靴箱が別の位置なのだ。 予鈴のチャイムが鳴る。俺も慌てて靴を上履きに履き替え、テニアと一緒に教室に向かって走り出した。 ドアを開けて、滑り込む。先生は……まだ来ていない。セーフだ。 「おはよう、統夜」 「おはようございます、統夜さん」 カティアとメルアは先に着いていた。まあ、家を出た時間が遅いので当り前か。 「おはよう、二人とも。なんとか間に合ったみたいだな」 「ギリギリだったけどな」 挨拶を返した俺にからかうように声をかけて来たのは、クラスメイトのガロード=ランだ。 「もうちょっと早く家を出たらどうなんだ? いつもギリギリじゃないか」 「そうだよ。せっかく彼女がいるんだから、起こしてもらえばいいのに」 「まあ、したらしたで見せつけられてるようでなんかムカつくんだけど」 同じくクラスメイトのカミーユ=ビダン、アイビス=ダグラス。そしてソシエ=ハイム。 この四人に俺達四人を足した八人でいつもつるんでいる。 「起こしてもらうって、テニアに? そりゃ無理だろ」 「無理ね」 「無理ですね~」 俺とカティアとメルアが全く同じタイミングで返す。そういう面ではテニアはあまり頼れないというのは俺達の共通の認識だ。 「ちょ、ちょっと! それは失礼ってもんじゃないの!? アタシだってそのくらい……」 「あら、今日あなたを起こしたのは私だった気がするんだけど気のせいかしら?」 「うっ……」 反論しようとしたテニアを、カティアが一瞬で黙らせた。まあそうなんだろうとは思っていたが、本当にそうだったとは。 テニアがなおも言い返そうとしたとき。 「ホームルームであぁぁぁぁぁぁぁぁぁるッ! 貴様ら静まれぃッ!」 ドアを蹴り飛ばす勢いで(って言うか実際に蹴ってた)担任が入って来た。 歴史の教師、ギム=ギンガナム。 どう見てもあんたそのスジの武闘派だろという風貌のこの男、どんな裏技を使ったのか今年から新任教師としてこの学園に赴任してきた。 普通初めて生徒を受け持つとなればどんな奴だろうと委縮しそうなものだが、こいつは違った。 なんせ最初の挨拶で「諸君、小生は闘争が大好きであぁぁる!」とぶち上げたのだ。 唖然とする俺達を尻目に、暑苦しさ全開で一年戦争で使用された戦術の講義(こいつはまともに歴史の講義をした試しがない)を始め、一時限目から四時限目までぶっ通しで語り通した。 途中で別の教科の教師も来たが、ヒートアップしたギンガナムが睨むとみんな逃げて行った。まあ無理もない。 生徒の中にはもちろん途中で音を上げる奴もいた。 が、こいつは自分が語れれば満足らしく、こっそりと生徒が後ろの扉から出て行っても気付かず(無視していたのかも知れない)特に咎める事もなかった。 最終的に残ったのは俺達八人だけで、その内真面目に聞いていたのはカティアとカミーユ、アイビスだけだ。 俺やテニア、ソシエは早々に夢の世界に旅立っていたし、メルアはなんか持ち込んだお菓子をこっそり食べてた。 ガロードに至ってはこれまた持ち込んだらしいゲーム機でずっと遊んでいた。後で聞いたところによると好きな娘とクラスが離れていじけていたらしい。 とにかくそんな感じで俺達は仲良くなって、またギンガナムにも目を掛けられていた(付けられていた、か?)。 「あー、注意事項である。最近この界隈に通り魔が出没するらしい。貴様らも登下校の際、気をつけるように」 「通り魔って……あ、聞いたことある。夜出歩いてると刃物で切りつけられるってあれですか?」 「うむ。どうも犯人は相当の手練れらしく、格闘技経験者にも犠牲が出ている。見つけたら決して応戦しようなどとは思わず、小生に連絡するように」 「え……逃げろとか警察に連絡しろとかじゃなくて、先生に連絡するんですか?」 「然り。警察の包囲網を潜り抜け、屈強な戦士をもねじ伏せるその力……小生のこの熱く燃え滾る胸の高鳴りをぶつけるに不足なき武士よぉ!」 また勝手に盛り上がってるギンガナムに構わず、俺達の話題はその通り魔のこと一色になった。 多少剣を扱える俺や空手をやってるカミーユ、やたらと機転の利くガロードはともかく、女子は単独で行動させるのは危ない。 そうは見えないが生粋のお嬢様であるソシエはいつも車で登校してくるし、アイビスもまたこう見えてスピード狂だ。 彼女はバイクで登校しているのだが、なんかテスラドライブとか言うエンジンを積んだそのバイクは短時間なら空も飛べるとかいう話で、正直通り魔だろうとなんだろうと追いつけはしないだろう。 問題はテニア、カティア、メルアの三人だが…… 「じゃあ、カティアとメルアは私の車に乗ればいいわ」 「え、アタシは?」 「あんたは統夜に送ってもらいなさいよ。そのための騎士さまなんでしょう?」 ソシエが意地の悪い笑顔で言った。たしかに俺が最近剣の練習をしているのはそういう気持ちがなくはないが…… 「む、わかったわよ。相手のいないソシエと違って、アタシにはちゃーんと守ってくれる人がいるもんね」 「なんですってぇ……!」 ソシエの挑発に乗ったテニアが返した一撃は、ソシエの気にしているところでもあったようだ。 火花を散らし始めた二人から視線を外し、仲間達を見る。 「まあ、それがいいんじゃないか。俺やガロードも、いつも一緒に帰れる訳じゃないし」 「だな。それに俺はティファと一緒に帰るつもりだから……悪いな」 言い忘れていたがカミーユとガロードも普通に仲の良い娘はいる。 ティファって娘一筋のガロードはともかく、カミーユの方は幼馴染とか妹みたいな娘とか、あともう一人仲の良い娘がいるらしい。 俺も人の事を言えた義理ではないからかもしれないが、なんとなくカミーユには親近感を感じなくもない。 とりあえず登下校の際テニアと一緒に行動することを決めた。と言っても、今までもそうだったのだから特に変化がある訳じゃないが。 いつの間にやら始まっていたギンガナムの講義(今日のテーマは戦車部隊をどのように運用すればモビルスーツを撃破できるか、だ。もはや歴史ですらない)を聞き流しつつ、放課後どうするかを考える。 今日は―― 放課後。 そうだ、ギンガナムは忘れていたがその次の授業で通り魔らしき男の人相書きの載ったプリントが回って来た。 髪を短く刈り上げた、蛇のように鋭い眼をした男。 こいつが通り魔だという確証はないらしいが、見た目とても怪しくはある。どう見ても堅気ではない。 とにかくこいつに気をつけるように、そういうことらしい。 男の顔を思い出しつつ、授業を終えた俺とテニアは寄り道することもなくさっさと帰ろうということになった。 ん……なんだか下駄箱の辺りが騒がしい。 近づいていくと、人だかりができている。 その内の一人を捕まえて何があったのか聞いてみた。 「あれだよ。クインシィ先輩とカテジナ先輩。止めてほしいよね、こう毎日だと」 「ああ……またあの二人か」 挙げられた名前の二人は、この学園でもトップクラスに凶暴とされる先輩だ。 何が気に入らないのか、日に三度は口論するらしい。口論が殴り合いに発展する確率は三回の内二回。迷惑な話だ。 近くに寄ってみれば、ガロードともう一人、ジョナサン先輩がクインシィ先輩を。カテジナ先輩の方はアフロ頭の学生がなだめている。 ガロードは何故かクインシィ先輩のお気に入りなんだそうだ。とてもティファには会わせられないと度々愚痴られているからよく覚えている。 アフロは……先輩らしいが、俺とは関わりのない人だ。カテジナ先輩と仲がいい訳じゃないらしいが、よく対応に駆り出されているのを見るな。 そうだ、何故かあのアフロとジョナサン先輩もまた仲が悪い。こうして同じ場にいるってことは…… 「あ、あの二人もケンカし出したね」 「飽きないな、あの人達も」 ジョナサン先輩がクインシィ先輩を援護するためか、敵の陣営のアフロの頭、つまりアフロヘアーをからかった。 カテジナ先輩をなだめていたアフロもキレたらしく、ジョナサン先輩の弱点……つまりはその、マザコンだと攻める。 こちらも一瞬で沸点を突破したか、何も言わずアフロへと殴りかかるジョナサン先輩。応じるアフロ。 当然、抑えのなくなったクインシィとカテジナ(なんかもう先輩って呼ぶのも恥ずかしい)も口をつぐみ、互いの隙を窺うように視線を刺し合っている。 ガロードは……あ、なんか携帯端末をいじってる。現実から逃げたか…… 図らずもツインユニット同士の戦いの舞台となった下駄箱。 ひしひしと感じる流血の匂いを、誰もが他人事特有の無責任な期待を以って受け入れようとしたとき。 『俺の歌を聴けぇッ――――――――――!』 帰宅部はさっさと帰れ的なことを言っていたスピーカーから凄まじい騒音が迸った。 咄嗟に耳を押さえる。この学園の生徒なら誰もが知っている声だ。 熱気バサラ。軽音部に所属する学生。生粋の音楽バカだ。 いつでもどこでもギターを持ち歩き、気が向いたらかき鳴らす。 人の迷惑を考えもしない。でも何故か、あまり憎めない――そんな奴。 今この放送を流してるのも多分偶然だ。そもそも放送ジャックなんて学園側は認めてない。 だがタイミングとしてはバッチリだった。水を差されたジョナサンとアフロは殴り合うのを止め、離れて不本意そうに鼻を鳴らす。 とにかくこれで騒動は収まった。やっと帰れる――と、思ったのに。 「ねえ、統夜……あの二人、今の全然聞こえてなかったみたいだよ」 「……うん、そうみたいだな」 クインシィとカテジナは、今のバサラの騒音など聞こえていなかったかのようにがっぷりと手を組んで睨み合っている。 膂力が拮抗しているのか、その腕は二人のちょうど中心あたりで静止している。 だが腕に浮かぶ筋肉の張り詰め具合から、決してじゃれ合っている訳ではないとわかる。こいつら、マジでやり合ってやがる…… ジョナサンとアフロももう止める気はないのか、明後日の方を向いて明日の天気について話している。苦労人同士、実は気が合うのだろうか。 「お前達、何をしているのだ! ええい、散れ散れッ! 用のない者はさっさと帰れ!」 と、そこに現れたのは校長のユーゼスゴッツォだ。 校長のくせに仮面で顔を隠す、学園変態ランキングのトップ1(ちなみに二位はギンガナム、三位は総代と呼ばれる理事長だ)。 「また貴様らか! 私の職場で問題を起こすなと何度言ったら……!」 ユーゼスは無謀にも実力でクインシィとカテジナを引き剥がそうとしたらしい。 横合いから無遠慮に差し出された手に、二人は敏感に反応する。 「「邪魔だ!」」 一瞬で組んでいた手を離し、ユーゼスの腹へと固めた拳を叩き付ける×2。 咳き込んだその隙に伸ばした手を掴む二人。そのまま全く同じ動作でユーゼスの足を払い、投げ飛ばす。 「う、ゴホッ! き、貴様らッ! 校長に暴力を振るっていいとおもっ……!」 言い終わるのを待たずゴミ箱に頭から突っ込んだユーゼス。 投げ飛ばした当の二人はもはや見向きもせず、当初の敵へと向き直り威嚇し合っている。 「やれやれ、懲りない輩だ。オルバ、そっちの足を持ってくれ」 「了解、兄さん」 どこからともなく現れたフロスト兄弟(教師)が、ユーゼスを引っ張り出そうとする。 いや……よく見たらあいつら校長をさらにゴミ箱に押し込んでやがる。 「おい、これを使え」 これまたいきなり現れた食堂のコック・テンカワ(こいつら喧嘩を見てただろうに止める気0だ……)が、やたらと大きいゴミ袋をフロスト兄弟に渡していた。 「む、気が利くなテンカワ。よし、これに詰めて焼却炉に持って行こう」 「名案だね。ついに僕らがこの学園を支配するときが来た」 「モゴ、ムガッ!? 待て、貴様ら何をする気だ!? 私はこの学園で一番偉いのだぞ!?」 「だからさ。貴様さえいなくなればこの学園の支配者は我ら兄弟ということだ」 「俺はそんなものに興味はないが、貴様は今日俺の作った火星丼を残しただろう。許せんな」 「ま、待て! これは組織的な犯罪だ! 誰か、ちょ、ま」 ……何か見てはいけないものを見たような気がする。周りの奴はみんな、見て見ぬふりだ。テニアも例外じゃない。 止めるべきか迷っていたら、 「……まあ、あの校長なら別にいなくなってもいいんじゃない?」 「……それもそうだな。ほっとこう」 テニアの一言で止めた。どうでもいいことだ。てかもう帰りたい。 でもまだクインシィとカテジナが睨み合っている。しかもその場所は俺の靴箱の真ん前だ。 このままだとしばらく帰れそうにない。どうするかな…… 「待ちたまえ! 当方に交渉の用意あり!」 「あ、統夜。ネゴシエイターが来たよ!」 テニアの声に顔を上げる。そこにいたのは紛れもない、学園一の交渉人の名を取るロジャー=スミスだった。 国語の担当教師であるこの男はやたらと弁が立つ。 その口の回り様から、様々なトラブルの解決役に大いに頼りにされている。 おそらくこの騒ぎを聞き付けた誰かが事態の収拾を依頼したのだろう。誰だか知らないがGJだ。 騒動の渦中たる二人に話しかけるロジャーの横には、肉を前にした犬のようにうずうずとした様子のギンガナムがいた。 ロジャーだけで抑えられないときの実力行使を行う保険ということだろう。明らかに人選段階でミスってる気がするが。 とにかく、今のうちだ。俺とテニアはロジャーが場の空気を掌握した一瞬を逃さず靴を履き替え、学園を脱出した。 太陽が稜線の向こうに沈み、薄暗くなったころ。道を歩く俺とテニア以外に人の影はない。 通り魔のことを思い出した。いかにも、って感じのシチュエーションだ。 隣を歩くテニアが、ぎゅっと俺の腕を掴む。強気そうに見えて実はそれほど打たれ強くはないと知っているから、俺もそのままにさせておいた。 しばらく、会話もなく歩く。 通り魔のことがあるとはいえ、概ね穏やかな、いつも通りの日常だった。 今までずっと続いてきた、これからもずっと続いていく――そう、根拠なく思っていた時間。 「ねえ、統夜……あれ」 幸福感に浸っていた俺にテニアが声をかける。 その視線の示す方に目を向ければ、そこにいたのは昼間配布された通り魔らしき人相書きと、同じ顔の男。 がっしりとした体格に、ナイフのように研ぎ澄まされた気配。 通り魔かどうかなどこの際問題ではない。どうであれ、危険な臭いしかしない。 その男が、じっとこちらを見ている――いや、俺を、見ている。 ギンガナムに連絡、なんて思い浮かばない。もちろん、背負った剣で戦うなんて論外だ。 すぐにこの場から逃げようと、それだけで思考が埋め尽くされる。 テニアの手を引き、来た方向に向けて走り出す。テニアは疑問の声を発することもなく、黙って俺について来た。 走りながら横目で男を確認する。追っては来ない――だが、その口元は確かに嗤っているように見えた。 十数分ほど走っただろうか。 先程の場所から結構離れた公園へと走り込んだ俺達は、荒い息をついて立ち止まった。 俺もテニアも、何を言う間もなく酸素を貪る。走った距離以上に、あの男のプレッシャーは異質だった。 数分後、ようやく落ち着いた俺は顔を上げテニアへと声をかける。 「はあ……驚いた。なあ、あれってやっぱり……?」 「通り魔……だよね? 怖かったぁ」 「ああ……あれは無理だ。警察か、ギンガナムに任せよう」 携帯を取り出し、その二者へと連絡しようと思った。 コール音。忙しいのか、警察に中々繋がらない。 「でもさ、やっぱり統夜がいてくれて良かったよ。アタシ一人だけだったら動けなかったもん」 「はは……守るって言っておいて、逃げ出したんじゃカッコ付かないけどな」 「そんなことないよ。統夜はいつもアタシを守ってくれてるよ。そうだよ、いつも……私を……守って……」 お、繋がった。 テニアとの話をいったん中断し、係員にさっきの状況を説明する。 時間、場所、状況をできるだけ詳しく説明する。パトカーが急行してくれるそうだ。 俺達も迎えに行こうかと言われたが、ギンガナムを呼べばいいだろう。丁重に断った。 通話を切った。次はギンガナムに連絡だ、と冗談めかしてテニアに振り向き、笑いかける。、 その瞬間、俺の目に飛び込んできたのは。 そこには、血塗れで倒れ伏している、テニア、だ―― 「な……ッ!?」 「おやおや、間に合わなかったか。まあ、人命救助は俺の仕事じゃねえしなあ」 状況を掴めない俺の耳に、第三者の声が飛び込んでくる。 はっと振り向く。そこにいたのは先程の通り魔らしき男だった。 「お前が……お前がやったのか!?」 「あん? そこのお嬢ちゃんのことかい? 馬鹿言うな、俺じゃねえ」 男はにやにや笑いながらゆっくり近づいてくる。 その眼は堪え切れない愉悦が滲み出て、今にも吹き出しそうにも見えた。 「俺は最近この辺りで多発している通り魔事件を追ってたんだが……いやはや、驚いたねえ。 まさか犯人がこんなガキだったなんてよぉ」 ガキ……? 何言ってるんだ、こいつは。 それより、そうだ。救急車を呼ばないと。テニアが死んでしまう。 いや、先に警察か? こいつを捕まえてもらわなきゃ……ギンガナムもだ。 携帯を取り出そうと、手を離す。 ガシャン。 何かが、手から落ちた? 「お前さん、そんなわかりやすい証拠持ってて人様に責任を押し付けちゃいけねえや。 お前なんだろ――そのお嬢ちゃんを、斬り殺したのはよ?」 男の声が耳に抜ける。 視線を下ろす。 俺の手から滑り落ちたモノ、それは―― 血に濡れた、抜き身の刃だった。 誰の血だ……? 考えるまでもない。テニアの血だ。 やったのは誰だ? 目の前の男……違う。俺だ。 俺が……テニアを……斬った……のか? 「あ……ああ……うああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁッ!」 「ク……ククク……クハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!」 視界が、赤い鮮血で満たされる。もう我慢できないと言わんばかりの男の高笑いだけが耳に残って――。 □ ――う……? ――ここは……? ――モニターは……一応、生きてる…… ――ヴァイサーガ……まだ、動けるか……? ――DFS……再起動……無理、か…… ――ぐっ……ごほっ……!? ――俺の身体……くそっ……力が……入らない…… ――ガウルンを斬ったときの……アレか……一発で……このザマか…… ――静かだ……まるで……世界に俺一人しか……いないみたいだ…… ――さっきのは……夢、か…… ――死に際に……あんな夢を、見るなんて……ガウルンの呪いか……? ――――――ふざけるな。あんたはもう死んだんだ。引っこんでろよ。 ――俺はまだ……まだ、諦めちゃいないッ……! ――取り戻すんだ……どんな犠牲を払っても。どれだけ時間がかかっても。 ――あんな夢じゃない……本当の、本物の『彼女』を……! ――こんなところで……立ち止まっていられないんだ……ッ! まだ、抗うのですの? ――当たり前だ。 あなたが殺したんですのよ? その人を生き返らせるために、他の人を殺すつもりですの? ――そうだよ。何が悪い。 悪いと、心の中で自覚しているから……あの夢の結末は、ああなったんですの。 でなければ、あのまま穏やかな夢に包まれて……あなたは逝けたはずですの。 ――結構だ。俺が欲しいのは夢なんかじゃない。現実だ。現実に生きているテニアだ。 あなたが見た夢は、ある意味ではあなたの現実。あなたはもう、以前の生活になど戻れはしませんの。 ――うるさい。わかってる。そんなことはどうでもいい。 あなたはもうその手を血に染めている。取り返しがつかないほど尊い命を奪っている。 ――うるさいって言ってるだろ! どうだっていいんだ……そんなことはッ! ――他の奴らなんてどうだっていい……! 俺と、あいつさえいれば……他には何も要らないんだ! そのために、まだ生きて抗うと言いますの? ――そうだ……。 俺の命がまだ尽きていないのなら……選ぶ道は一つしかない。 ――戦って、戦って、戦って……最後の一人になって、テニアを取り戻す! 何も変わらない、それが俺の生きる道なんだ! ――欲しいものは奪う。邪魔をするなら斬り伏せて進む。『あいつ』みたいに、躊躇わないで…… でも、あなたにはもう戦う力はない。 ――わからないさ。ヴァイサーガはまだ……俺の剣はまだ、折れちゃいない……! 辛うじて朽ちてはいない、というだけですの。もう自力で起き上がる事だって出来はしませんの。 ――うるさいな……! お前、一体何なんだよ。邪魔をしに来たのなら消えろ! 邪魔だなんて。むしろ、お手伝いして差し上げようかと思っているくらいですの。 ――お前、あの主催者の一人だろう。名前は……なんて言ったっけか。 私のことはどうでもいいですの。私は……自分自身になれなかった存在…… だからこそ、あなたに。絶望の底にいてもなお諦めないあなたに、先へ進んで欲しい…… ――主催者が俺を助けるって言うのか? 私はもう、正しくアインストとは言えない存在……いずれ消えゆく、残骸でしかありませんの。 でもそれはあなたも同じ……あなたも、その機体も。このままでは遠からず朽ちて果てる。 ――じゃあ……どうすればいいんだ。手伝うって……新しい機体でもくれるのか? そんなことをしてもあなた自身は助かりませんの。 私にできるのは……そう。あなたを、『こちら』へと誘うことだけ……。 ――お前らの仲間になれってことか? あの蒼い機体に乗ってた奴みたいに。 ちょっと……違いますの。アインストになるだけでは、あなたの願いを遂げることはできませんの。 私の主ならあなたの願いを叶えることはたしかにできますの。でもそれは、あくまで条件付きのこと。 エクセレンのようにアインストとなって蘇生させることは出来ても、眷族の枷から逃れることはできない…… ――テニアを生き返らせても、お前らに首輪をつけられたままってことか。 はい……。でも、あなたが新しいアインストになれば、話は別…… ――新しい、アインスト? この場に満ちる生命の欠片……デビルガンダム、そしてあの新たに自我に目覚めた命の破片。 これを用い、アインストとなったあなたが更なる進化を行いますの。 そうすることであなたは属性の変化によりアインストの支配から逃れ、また新たな命の創造を行う力を手に入れる…… ――新たな命の……創造。 もちろん容易く行えることではありませんの。 生まれたての命が、新たな命を創生する……途方もない力が必要になりますの。 それこそ……私の主が持っている力、全てを奪い取らなければ……足りないほどの。 ――お前の主……いいのか? それは裏切りじゃないのかよ。 私はもう、あの方の望む種子ではない……なら、最期くらい。望むままに生きてみたいと……あなたを見て、思いましたの。 たとえそれが……あの方に対する、反逆であっても。 ――断ったら、どうなる? どうも……しませんの。私は消えて、あなたも果てる。 あなたの願いもまた、どこへもたどりつけず…… ――お前は、どうして俺にそこまでしてくれるんだ? さあ……どうしてでしょう。 今のあなたは似ている……そんな気がしますの。かつて、私が焦がれた……あの方に。 だから、そのあなたの行く末を見極めたいと……そう思ったからかも、知れませんの。 ――俺の行く末、か。……わかった。お前の話、乗るよ。 ――どうせ、他に選べる道はなさそうだしな。 信じて……くださいますの? 私は……自分で言うのも何ですけど……怪しさ満点だと……思ったりも、致しますのよ? ――いいさ。そんな奴と手を組むのは慣れてる。 ――あの夢……お前が見せてくれたんだろ? 最後はああなっちゃったけど……それでも、いい夢だった。 ――お前に借りが一つ出来てるってことだ。なら、ここで返しておく。 あなた……本当に、面白い方ですのね。 ――ほっといてくれ。さあ、何でもいいからやってくれよ。時間がないんだろ? はい……契約、成立……ですの。 では、名残惜しいですが……ここで、お別れですの。 あなたは誰からも祝福されることのない旅路を選んだ……だからこそ、私くらいは幸運を祈らせていただきますの。 ――ありがとう……そうだ。お前、名前はなんて言うんだ? え? ――最期ってことは、結果がどうあれお前は消えるんだろ? だったら俺も……俺くらいは、お前のことを覚えておいてやるさ。 一度、自己紹介したはずですけど。女の子の名前を忘れるなんて、マナー違反ですのよ? ――あれは……あれだ、大勢に向けてだろ? 今は俺とお前だけなんだ。改めてってことでさ。 ――俺は統夜……紫雲統夜。お前は? 私…… 私の名前は…… ■■■■■■――。 →楽園からの追放者(2)
https://w.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/142.html
我が道を走る人々 ◆C0vluWr0so 「それじゃガロード……ゆっくりと、話を聞かせて貰おうじゃないか」 B-1の戦闘から離脱し、周囲に敵影が無いことを確認。そのまま真ゲッター2を自動操縦に切り替えたガロードが聞いたのはクインシィお姉さんの刺々しい言葉だった。 切れ長の目を吊り上げて、せっかくの美貌も台無しだ。 ……いや、こういう表情も意外と悪くな―― 「ガロード! 聞いているのか!」 ……やっぱりそれは無しで。だって今のお姉さんは、怒りに震える唇やうっすらと青筋を立てている額など、真ゲッター顔負けの顔をしているのだ。 例えばここに十人の子供がいたとしたら、七人は泣き出すような顔だ。 残りの三人のうち二人はすたこらさっさと逃げ出すだろうし、真っ正面から今のお姉さんに立ち向かえるのは一人いるかいないかといったところか。 ならガロードはどうだろう? 正直に言って、泣き出したい気分だった。逃げ出せるものなら逃げ出したい。 しかし、そういうわけにもいかない。勇敢にもガロードは、クインシィと真っ正面から向き合う覚悟を決めるのだった。 「……どうも俺って、ここに来てから振り回されてばかりだなぁ……」 「何か言ったか、ガロード?」 「い、いいえいいえ! それでお姉さん、話って……まぁ、何かは分かるけどさ」 「分かっているのなら何故敵に背を向けた? 勇の手がかりと! それを邪魔した男からもだ!」 「それは謝るよ。でも……それでも俺は、あそこから逃げたことを後悔してない」 きっぱりと言い放つガロードに、クインシィは納得のいかない顔を見せる。 クインシィにしてみれば、あの青い機体はこの不可思議な世界で勇に繋がる数少ない手がかり。 そのまま打ち倒し、勇の居所を吐かすことが出来れば愛しい弟とすぐに会えたかもしれないというのに…… それだけではない。途中で乱入してきた首無しの機体。 あれはクインシィの癇に障った。どこが、というわけではない。 勇の手がかりを横から打ち伏したこと。戦っていた自分ではなく神隼人しか気にかけていなかったこと。 それでも自分と互角以上に組み合ったこと。その全てがだ。 だからこそクインシィは気に入らない。やられたままでいるのはオルファンの女王の気質が許さない。 すぐにでも駆け戻り、屈辱を晴らしたいのだが、少年――ガロード・ランは、そんなクインシィに真っ向から反するのだ。 「……何故だ。どうしてガロードはそう言い切れるんだ?」 「神さんが言ってただろ? ゲッターは俺たちが信じられないような力を秘めている。 けれど、その力のためには三人目の操縦者が必要だって。だから神さんは俺たちに三人目を捜せと 言った」 「それでは理由にならない! ゲッターは今のままでもやれる子だ、あのままでも首無しと勇の手がかりと二つとも相手に出来た!」 「確かにそうかもしれない。でもそれだけじゃ駄目なんだよお姉さん。それだけじゃ……あの怪物をどうにかすることなんか出来やしない。 俺たちよりもゲッターのことを知っていた神さんはそれが分かってた。だから俺たちに三人目を捜すことを優先させたんだ」 (勇も……、ガロードも……ッ! どうして私を否定するんだッ!?) ガロードの言葉に、クインシィは内心歯噛みする。確かにガロードの言い分も分かる。 いくらゲッターだろうが今のままでは並行世界さえ操るあの主催者たる怪物には敵わないだろう。 だが、クインシィとガロードには決定的な違いがあった。 ガロードは元の世界への帰還を目的にしている。しかしクインシィは違う。 彼女が本当に望んでいるのは愛しい弟、勇。優しかった勇だ。 「……なぁお姉さん。弟さん――勇って言ったっけ」 「そうだ」 「俺も一緒に捜すよ。絶対にお姉さんと勇を会わせてやる」 「え……」 ガロードの予想外の申し出に、一瞬だけ、少女の顔がクインシィ・イッサーから伊佐未依衣子のものに戻る。 そして―― 「――お姉さん、機影だ! 進行方向に一つ!」 「なんだと?」 一瞬見せた優しい面影は、レーダーに映る一つの機影にかき消された。 前方数十キロ先に十数メートルほどの決して大きくはない影が一つ。 地中を進む真ゲッター2ならば、このままやり過ごすことも可能だろう。 接触するのか見逃すのか、どうせ返事は決まっているだろうと思いながら、ガロードはクインシィに判断を仰ぐ。 クインシィは、ガロードの確認を鼻で笑うと、はっきりとした声で告げた。 「もちろん分かっているんだろう、ガロード? ――接近するぞ、速度を上げろ!」 「はいよ!」 ◆ 時刻は21 30、場所B-4。ようやく補給を終えたジョナサンは舌打ちを一つ。 思っていた以上に時間を食ってしまったことに軽い苛立ちを覚えながら、ジョナサンは現在の状況を確認する。 キラと別れてから三時間以上が経っている。ここからC-6に戻るには、どう急いでも一時間はかかるだろう。 つまり四時間。それだけの時間をキラはソロバン――トモロとかいったか――と過ごすわけだ。 (それはグッドじゃないな。あのいけ好かないソロバンがキラに何を吹き込むか分かったもんじゃない。 ともすれば俺を置いて勝手に何処かに行ってしまうこともあるか……) だが現状をいくら嘆こうと、100km以上の距離が縮まるわけでもない。 ええい、勝手なことをしてくれるなよ、とオルファンに祈りながら操縦桿に手を伸ばしたときだった。 突然地が割れ、こちらの二倍はあるような巨体が姿を現した。 全身にドリルが付いた――というよりむしろ全身がドリルという異質の姿にさすがに度肝を抜かれるが、呆けるのは一瞬だけ。 即座に臨戦態勢に入り、F91を空に飛ばしながら牽制代わりのマシンキャノンを放つ。 しかし敵の巨躯にとって、マシンキャノン程度は豆鉄砲のようなものらしい。 数発の銃弾が敵機の装甲を掠めるが、さしたる損傷は与えられない。 (クッ……! 硬いな。それに大きい) まともにやり合えばこちらの分が悪い。大人と子供の喧嘩のようなものだ。地力の差は如何ともし難いだろう。 下手な攻撃は意味がない。そう考えたジョナサンはバーニアを噴かし回避に専念しようとする。 だがその時ジョナサンは気づいた。 (……? あれはこちらを攻撃する気が無いのか?) 見れば敵機はこちらに攻撃を仕掛けるもなく、その場に立っていた。 キラと同類の人間かとも思ったが、どうやらそれとも違うようだ。 ある程度の高度を保ったまま相手の出方を見ている内に、ドリルから通信が入る。 「待ってくれ! こっちは戦うつもりはないぜ。 まずは話を聞いて……って、お姉さんちょっと待ってくれよ、お姉さんに任せたら――」 ――成程、合点がいった。どうやら相手はあの一機に複数人乗っているらしい。 確かにあれだけのサイズなら複数のパイロットを乗せる余裕はありそうだ。 しかしどうするか。複数人でいるということ、通信の中身から考えるに相手はすぐに殺し合いをする気は無いようではある。 だがこのゲームの意図、そしてジョナサンの目的からすると参加者の数減らしというのは出来るときに出来る限り進めておきたい。 (まぁ、このガンダムであの巨体を倒すのを『出来るとき』とはいわないな……) 半ば自嘲気味に苦笑すると、ジョナサンはひとまず接触することを決める。 相手と協力するにせよ、相手を利用するにせよ、交渉は必要である。 返す文言を頭に思い浮かべながら通信機のスイッチに手を伸ばしたときだった。 「だからお姉さんに任せたらまとまるものも――」 「五月蠅い! 私を誰だと思っている? 私はクインシィ・イッサーだ! オルファンの女王として――」 その声を聞くと自然に笑みがこぼれた。 (やってくれるじゃないか……運命ってヤツもな!) 「久しぶりだなクインシィ! 女王がバロン、ジョナサン・グレーンはお前に会いたがっていたぞ!」 「な……! ジョナサン・グレーンなのか!?」 「え、あれれ? あの人ってお姉さんの知り合いなの? もしかして俺って一人置いてけぼり?」 ◇ クインシィとジョナサンが互いの確認を終えた後の接触は、おおむねスムーズに進んだ。 余談ではあるが、クインシィがガロードにジョナサンのことを全く話していなかったと聞いて、ジョナサンは少しばかり浮かない顔をしたそうである。余談終わり。 「……それでクインシィ、お前は勇のことを捜しているんだな?」 「そうだ。勇のブレンごとな。……それで、どうするつもりだ?」 「決まっている。俺はクインシィのバロンだ。ついていくさ」 「それじゃそのキラって奴はどうするんだよ? まさかこのまま別れちまうつもりなのか?」 ジョナサンの返答にガロードが質問を重ねる。 ジョナサンがさも当然という顔で頷くのを見て、ガロードは何となくだがジョナサンのことを好きになれそうにないと感じた。 そしてガロードは一つの提案をする。 「ならさジョナサン……あんたのガンダム、俺にくれないか?」 「ハ? それは一体どういう意味だ?」 「俺はあのガンダムに乗って、一回B-1に戻りたいと思ってる」 これにはクインシィの方が反応した。 「どういうつもりだガロード? お前も私のそばにはいたくないと……そういうことなのかッ!」 「どうしたもこうしたも……って、後半明らかに論理飛躍してるよお姉さん! 俺は別にお姉さんのこと嫌いじゃないし、それとこれとは理由が別だ。とりあえず、手分けをしようって言ってるんだよ。 俺は神さんを迎えに行く。ついでに勇の手がかりって奴にも会えたらラッキーかな。 そんでお姉さん達はその間にゲッターでキラって奴のところに行ってくれないか? 単純に考えれば、二手に分かれた方が勇に会える確率も二倍って寸法だぜ」 悪くない話だろ? そう話すガロードの顔を眺めながらジョナサンは冷静に計算する。この話に乗った時のメリットとデメリットをだ。 まずメリット。クインシィと二人きりになれることだ。いや、違う。 もし分かれた両方が仲間との合流に成功した場合、得られる戦力は大違いだろう。 クインシィの優勝を目的としているジョナサンにとって、あまり強すぎる集団が出来るのは避けたいところだが、まずはクインシィと自分の安全の確保が必要だ。 強集団に入り込み、まわりの面子に盾になってもらうというのは悪い作戦じゃない。 油断している頃を見計らって行動すれば、切り捨てることも難しくない。 そしてデメリット。これは単純に今現在の戦力がダウンすることだろう。 だが、このゲッターというマシンなら、たいていの機体とは渡り合えるに違いない。これは無視しても良いレベルの問題だ。 むしろ問題はガロードという存在がいないクインシィだろう。 この二人は出会って間もないというが、ジョナサンには分かった。 クインシィはガロードに依存し始めている。これは良くない兆候だ。 (クインシィの悪い病気……というところか。勇に対しても、ガロードに対しても……) だがここでガロードとクインシィを切り離すことは後々のメリットに繋がる。 本当ならガロードのような存在は早めに排除したいところだが、無闇に自分が手を出しクインシィの不信を買うこともない。 ガロードが単独行動の最中に死んでくれるのなら――そちらの方が良いのだ。 どう考えてもデメリットよりもメリットの方が大きい。そう判断したジョナサンは賛成の意を表する。 二人の意見に押され、クインシィもガロードの案に納得した。 そして二人は機体を乗り換える。 ガロードのいたジャガー号にはジョナサンが、ジョナサンの乗っていたF91にはガロードが乗り込む。 「フン……このゲッター、なかなか良いマシンのようだな。アンチボディとは違う……だがオーガニック的な何かを感じる」 「それじゃガロード、ここで一旦お別れだ。お前にオルファンの加護があることを祈ってやる、感謝しろ」 「ああ、それじゃお姉さんもジョナサンも、俺のことキラって奴によろしく言っといてくれよ。 合流場所は……C-8、でどうだい?」 「了解だ」 ガロードは操縦席に身を落とし、モニター越しに映る月を見た。 その詳細は異なっていて、地球から見える月とは違うもののように思える。 だがそれを言うならこのパイロットシートの感触だって、計器の一つ一つだって、自分が乗っていた『ガンダム』とは違っている。 ここでもガンダムに乗ることになるなんてな、と苦笑。 しかしその目はまっすぐ前を向き、瞳には少年の運命を象徴するよう月が映り込んでいた。 「よーし……それじゃ行くぜ! ――ガンダムF-91、発進!」 【ガロード・ラン 搭乗機体:ガンダムF-91( 機動戦士ガンダムF-91) パイロット状態:全身鞭打ち・頭にたんこぶその他打ち身多数。 機体状態:微細な傷(戦闘に支障なし) 現在位置:B-4 第一行動方針:B-1にて神隼人との合流 第二行動方針:勇、及び勇の手がかり(エイジ)の捜索 最終行動方針:ティファの元に生還】 【クインシィ・イッサー 搭乗機体:真ゲッター2(真(チェンジ)ゲッターロボ~世界最後の日) パイロット状態:疲労小 機体状態:ダメージ蓄積 現在位置:B-4 第一行動方針:ジョナサンと共にキラのところへ 第二行動方針:勇の撃破(ユウはネリーブレンに乗っていると思っている) 第三行動方針:ギンガナムの撃破(自分のグランチャーを落された為逆恨みしています) 最終行動方針:勇を殺して自分の幸せを取り戻す】 【ジョナサン・グレーン 搭乗機体:真ゲッター2(真(チェンジ)ゲッターロボ~世界最後の日) パイロット状態:良好 機体状態:ダメージ蓄積 現在位置:B-4 第一行動方針:クインシィと共にキラと合流 第二行動方針:キラが同行に値する人間か、品定めする 第三行動方針:強集団を形成し、クインシィと自分の身の安全の確保 最終行動方針:クインシィをオルファンに帰還させる(死亡した場合は自身の生還を最優先) 備考:バサラが生きていることに気付いていません。 【初日22 30】 BACK NEXT 死人の呪い 投下順 未知との遭遇 死人の呪い 時系列順 未知との遭遇 BACK NEXT 極めて近く、限りなく遠い世界の邂逅 ガロード 吼えろ拳/燃えよ剣 極めて近く、限りなく遠い世界の邂逅 クインシィ 私は人ではない MISS ジョナサン 私は人ではない
https://w.atwiki.jp/pachikaisekidata/pages/97.html
押忍番長2 ボーナス確率 超番長ボーナス 全設定共通 1/16384.0 BB合算 設定1 1/348.8 設定2 1/351.1 設定3 1/334.2 設定4 1/321.6 設定5 1/301.9 設定6 1/275.3 RB確率 設定1 1/561.5 設定2 1/523.8 設定3 1/552.7 設定4 1/478.1 設定5 1/523.3 設定6 1/506.3 ボーナス合算 設定1 1/215.1 設定2 1/210.2 設定3 1/208.3 設定4 1/192.3 設定5 1/191.4 設定6 1/178.3 押忍!番長2TOPに戻る
https://w.atwiki.jp/taka0604/pages/32.html
現在確認されているボーナスポイント 内容 ポイント 備考 死亡無し 1 白聖杯獲得 1 同盟締結 1 洗脳成功 1 討伐令完遂 1 士郎を弟子に 1 サーヴァント撃破 1 撃破数分プラス 三者同盟 2 原作キャラとの絆 2 恋慕獲得 3 言峰の聖人化 3 ギルガメッシュ撃破 3 討伐令参加(成功) 3 コンマ00イベント 沙条愛歌撃破 3 コンマ00イベント マスター単独でサーヴァント撃破 3 マスターを覚醒させる 3 人員限定 悟り 4 根源到達 5 黒聖杯獲得 -2 サーヴァントのみ?
https://w.atwiki.jp/yamamura2/pages/7225.html
【TOP】【←prev】【PlayStation 2】【next→】 I Love Baseball タイトル I Love Baseball プロ野球をこよなく愛する人達へ アイラブベースボール 機種 プレイステーション2 型番 SLPM-65633 ジャンル スポーツ(野球) 発売元 サミー 発売日 2004-7-29 価格 7140円(税込) 駿河屋で購入 プレイステーション2